第190回国会 財政金融委員会 第11号
平成二十八年五月十日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 四月二十六日
    辞任         補欠選任
     井上 義行君     山谷えり子君
     井原  巧君     中川 雅治君
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     礒崎 哲史君     森本 真治君
 五月二日
    辞任         補欠選任
     森本 真治君     礒崎 哲史君
 五月九日
    辞任         補欠選任
     岩城 光英君     高橋 克法君
     岡田 直樹君     阿達 雅志君
     大塚 耕平君     長浜 博行君
     白  眞勲君     田城  郁君
     前川 清成君     柳田  稔君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     伊達 忠一君     堀内 恒夫君
     長浜 博行君     大塚 耕平君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         大家 敏志君
    理 事
                愛知 治郎君
                石田 昌宏君
                長峯  誠君
                大久保 勉君
                西田 実仁君
    委 員
                阿達 雅志君
                伊達 忠一君
                高橋 克法君
                中川 雅治君
                中西 健治君
                中西 祐介君
                堀内 恒夫君
                宮沢 洋一君
                山谷えり子君
                山本 一太君
                礒崎 哲史君
                尾立 源幸君
                大塚 耕平君
                田城  郁君
                柳田  稔君
                竹谷とし子君
                大門実紀史君
                藤巻 健史君
                中山 恭子君
                平野 達男君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
   副大臣
       財務副大臣    坂井  学君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 伸一君
   政府参考人
       金融庁検査局長  三井 秀範君
       金融庁監督局長  遠藤 俊英君
       総務大臣官房審
       議官       池永 敏康君
       財務省国際局長  門間 大吉君
       国税庁次長    星野 次彦君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局科学技術・学
       術総括官     神代  浩君
       国土交通省航空
       局長       佐藤 善信君
   参考人
       株式会社国際協
       力銀行代表取締
       役総裁      渡辺 博史君
       日本銀行理事   雨宮 正佳君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(大家敏志君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、井上義行君、井原巧君、前川清成君、大塚耕平君、白眞勲君、岩城光英君及び岡田直樹君が委員を辞任され、その補欠として山谷えり子君、中川雅治君、柳田稔君、長浜博行君、田城郁君、高橋克法君及び阿達雅志君が選任されました。
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○委員長(大家敏志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として財務省国際局長門間大吉君外六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(大家敏志君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として株式会社国際協力銀行代表取締役総裁渡辺博史君及び日本銀行理事雨宮正佳君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(大家敏志君) 株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○石田昌宏君 自民党の石田でございます。
 本日は、質の高いインフラについてまず質問させていただきたいと思います。
 今、世界中でインフラの需要というのは非常に多くなっていまして、先進各国もこれまで培った国内の経験ですとか技術を基にして、特に途上国に対してインフラの輸出をこぞってし始めています。日本はその中でも世界最高水準の品質があるというふうに世界から認められていまして、この観点でインフラの輸出を進めていこうという方針になっていると思います。
 政府は、経協インフラ戦略会議というのを設置して、インフラシステムの輸出戦略を決定しました。二〇二〇年には約三十兆円の輸出をしましょうということを目指しているわけなんですけれども、これ非常に大きな金額で意欲的だと思います。
 その中で、今回の国際協力銀行法の改正というのもこの方針の下にある意味ありまして、JBICのリスクマネーの供給を拡大するということで特別勘定をつくっていくといった内容の改正を行う予定になっています。その中で、特にこの戦略会議の中で、質の高いインフラパートナーシップと称して、単なるインフラを輸出するんじゃなくて、日本の質の高さというのを強調したインフラの輸出を目指しているわけですけれども、この質の高さなんですけれども、ちょっと意味を是非確認したいと思います。
 そもそも誰にとって質が高いというふうに考えていらっしゃるんでしょうか。よろしくお願いします。
○副大臣(坂井学君) 質の高いインフラについてお尋ねでございまして、幾つか要素を挙げさせていただきたいと思います。
 補修費用まで含めた、維持管理コストまで含めたライフサイクルコストで見た経済性、それから安全性、また自然災害等に対する強靱性、社会環境基準への配慮、そしてまた何より地元への貢献ですね、それができたということで、どれだけ貢献ができたか、特に人材育成とかノウハウの移転などといった要素を持つインフラということで考えております。
○石田昌宏君 ありがとうございます。
 非常に大事な観点だと思いますし、確かにその観点で世界各国から日本のインフラ輸出はある意味期待されているといった面はあると思いますが、逆にそこにこだわり過ぎることのリスクというのもあるんじゃないかなというふうに思っています。
 結局、質が高いと我々が思っていても、相手国が買わないとこれは輸出にならないわけなんですけれども、どちらかというと、質が高いものを買ってくれというのは、いわゆる経済ですとプロダクト・アウトみたいな発想に近い感じがするんです。もちろんこれが悪いとは言いませんけれども、あわせてマーケット・イン、つまりやっぱり買いたい人が何を求めているかに合わせた提供をしていかないと、結果的に買ってもらわないとこの三十兆円という莫大な金額は達成できないわけですから、むしろ、値段が高いけれども質がいいんだという話ではなくて、周りの国と同じ価格で提供できるんだけれどもより周りよりはいいよという、こういった観点をもっともっと明確に打ち出していくことがとても大事だというふうに思います。この視点は是非柔軟に対応していただきたいと思いますが、これは意見として言わせてもらいましたけれども。
 質問に入ります。
 この新しくできるJBICの特別勘定なんですけれども、これ全体としては収支相償原則は維持しつつも、個別案件の範囲では償還確実性の要件を免除、ある意味マイナスが出てしまっても仕方がないという、こういった考え方に変えるということである意味リスクを取っていくわけですね。JBICがある意味金融機関として、信用リスクの計量化というふうに言うんだと思うんですけれども、これをしっかりとやっていかないと、リスク取るだけだといけないわけですから、この辺が求められることになります。言ってみたら、ビジネス感覚をしっかりと持ちなさいというふうに置き換えてもいいのかもしれません。
 ただ、こういった与信のビジネスがしっかりと成り立つためには、大数の法則というふうに言うと思うんですけれども、ある意味借り手がたくさんいて、例えば一万人借り手がいて、その中で何十人かは駄目かもしれないという、ある程度、確率ですから、数の要素がなければある意味この与信のビジネスは成り立たないのが普通で、それが原則だと思います。したがって、相当な数を貸し出すからリスクが取れるんだという原理なはずなんですけれども、これが本当に成り立っているのか、若干疑問があります。
 というのは、JBICのインフラの案件を過去調べてみると、例えば二〇一五年度、一番直近のデータですと、年間二十一件しかないんですね。二十一件をある意味大数の法則の対象になるかというと、ちょっとこれ数が少な過ぎるように思いますし、これでよくリスク管理できるなという感じをします。しかも、一件の平均が、これ見ると二十一件で総額が三千六十六億円ですから、一件平均が百四十六億円もあるんです。巨大な塊をちょっとずつという、こういう融資の仕方をしている中で本当に与信が成り立つような仕組みがつくれるのかということが疑問になります。
 与信をちゃんとしっかりやるのであれば、ある意味たくさんの、大数ですからたくさんの案件をこれから増やしていけばいいんですけれども、ある意味三十兆円を出すというのは、それなりにたくさんの案件をやるという意味でそれはそれでいいのかもしれませんけど、どうしても一件単価が高いんですね。百億、二百億とか、そういったインフラですから、そのためには相当な予算を用意するか、それとも一個一個の案件を小さくするか、どっちかしかないと思います。ただ、インフラ案件ですから、一件一件の案件を小さくするというわけになかなかいかないので、逆に相当な予算を用意して相当な件数を稼がないとやはり大数の法則が成り立たないので与信ができないということになると思います。
 そういった点で、二〇二〇年に三十兆というのはある意味いいわけですけれども、それに対するJBICの予算を調べてみると、二〇一六年度のこの勘定に関する予算では、JBICに対して国は三百三十億円を出資し、それにJBIC自身が千五百億円を追加して、合計千八百三十億円がこのインフラ投資の勘定の原資になるわけです。もちろんレバレッジを効かせたりとか民間の投資を集めたりしてもっと金額を大きくするにせよ、この千八百億円程度ではなかなか大数の法則が成り立つようなインフラ投資ができるかどうか若干不安なんですけれども、この点について現実と規模感の違いみたいなところにつきまして財務省の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のあっておりました特別業務勘定の資本金の一千八百三十億ですけれども、これはJBICが特別業務を行う上での財務基盤となるものでして、JBICはこれを基に必要に応じて借入れを行うというので今後も特別業務を実施していくことになるんですが、今言われましたように、JBICの資本金が一千五百で産投支出が三百三十、合計一千八百三十なんですが、実績ベースでこれまで見ましても、資本金と借入金の借入れの比率は大体一対五・五ぐらいの比率でこれまでもやってきていますので、今回の特別業務勘定において将来必要となります資本金の水準について、今後特別業務の勘定で取り上げる案件の積み上がりなどによりますので、現時点で一概にこれがということを申し上げることは困難ですが、いずれにいたしましても、JBICは、財務の健全性というものを維持しつつ、日本企業の海外展開を積極的に展開できるというようにしておくために、特別業務における資本はこれは勘定としては十分なものを確保するように努めてまいらねばならぬと思っておりますが、これで今のところ十分なものだと我々としては考えております。
○石田昌宏君 時間ですので、一言だけ。
 ちゃんとしたリスクテークが取れるような案件と、それから、やっぱり規模というのを考えてこれからもしっかりと運用していただきたいというふうに思います。
 ありがとうございます。
○大久保勉君 おはようございます。民進党の大久保勉です。
 まず、麻生財務大臣に質問したいと思いますが、四月二十九日、米財務省は半期ごとの為替報告を公表し、為替政策の監視国リストに日本を指定しています。これは、アベノミクスが円安誘導政策ということで監視国リスト入りしたという理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 先月の二十九日の日にこの監視リストが出されたという、えらい騒ぎになったような話を聞きますが、これは別に今回初めて出したわけではありません、御存じのとおりに。
 したがいまして、この監視リストが日本に含まれたことは承知をしておりますが、この監視リストの位置付けということで申し上げさせていただければ、御存じのように、これは対米黒字の貿易赤字がいわゆる二百億ドル以上とか、それから経常収支がGDP比で三・〇%以上とか、それから為替の介入額がGDP比で二%以上とかいうようなものを決めて、データの基準値というものを設けて機械的に評価した結果にすぎませんので、これによって米国が日本の為替政策を不当と考えているとか、アメリカが日本に対して何らかの行動を探るといったことは意味するものではないと理解をいたしておりますので、日本の為替政策というものが制約されるものではないと考えております。
 この評価手法によれば、例えば第二次安倍内閣が発足いたします以前の二〇一〇年の数字を見ましても、この監視リストの基準を満たしております。したがいまして、アベノミクスに伴う円安が原因で監視リストの基準を満たすようになったとの認識は当たらないと考えております。
 いずれにいたしましても、日本は、過去のG20で既に合意されておりますとおり、通貨の競争的な切下げを回避するということや、また競争力のために為替レートというものを目標とはしないということについてはコミットいたしておりますので、こうした目的の下で、長期にわたって為替を操作するということはこれまでもしておりませんし、操作するといったことを今いたすつもりもありません。
○大久保勉君 大臣の言葉で今回が最初じゃないということをお聞きしました。でしたら、前回はいつだったんでしょう。参考人の方で誰か分かったら教えてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 今ちょっと資料がありませんので、取り急いで調べて御返事申し上げます。
○大久保勉君 了解です。大臣の答弁の中にそういった言葉がありましたので、例えば、もう十年ぶりにリストに入ったら相当インパクトがありますし、一年前入っていて一年ぶりだったらそれほど影響がありませんから、重要性に関して知りたいもので、もし分かったら後ででも教えてください。
 ここに関して、次に、昨日、決算委員会で小川勝也民進党の委員の方から質問して、同じような質問がありました。それに対して麻生大臣は、監視国リストに入ったことに関しては制約を受けないと、先ほどとほぼ同じような答弁です。ただし、為替市場で進んでいる円高に対して当然介入の用意がある、当然介入の用意があると。ベテランの大臣としては、こういった言葉を出されるというのはよっぽど何らかのお考えがあったのかなと思いまして、どういう背景かということで質問したいと思います。若干軽率な感じもしますので、何かございましたら教えてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 我々としては言い続けていることは同じでありまして、為替が急激な変化する、例えば二日間で五円下がりましたから、過日は。したがいまして、そういったような形での急激な変化は望まないということでありまして、こういったものはG20でもG7でも、その種のことに関しましては、急激な為替の変動等々は経済にいい影響を与えないということに関してはG7、G20、いずれも合意がされておりますので、そういった意味では、我々としては、こういったような形が一方的に偏った状況が続くというのであればこれは介入するということは当然のことだというふうに申し上げております。
○大久保勉君 これまでとニュアンスが違うんですよね。当然介入の用意があるということで相当積極的なんですね。ということは、今の為替水準が当然介入の用意に値するということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) このところ連休の前からずっと一日に二円とか、二日で二円とか五円とかいろいろな形で急激に変化をして、その流れが百二十円から百五円までかなり急激な勢いで一方的に偏してきておるというような感じがいたしておりますので、私どもとしては更にこの方向が進んでいくということは断固止めねばならぬと思っておりましたので、そのような発言を申し上げたところであります。
○大久保勉君 よく分からないんですよね。百二十円から百五円でしたらかなり急激な為替の変動だ、だから介入の用意があると。でも逆に、数年前でしたら、八十円から百二十円までどんどん円安になりました。当然、百五円から百二十円まであっという間に上がった、そのときには介入の用意がなかったわけですよね。どうしてこのときだけ、つまり百二十円から百五円、現段階で介入の用意があるんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 急激な円高を望む、望まないという話がいろいろな形でG20、G7で出てきたのはこの数年の、この一年ぐらいの話が急激だったと思っております。
 一番最初に二百四十円から百二十円に上がりました一九八五年の九月のときには、我々は、いわゆる二百四十円から百二十円まで円高ということになって、あれぐらい急激な円高はなかったと思いますけど、その当時その種の話を私どもの方からは申し上げませんでしたし、私どもとしてはそれにじっと耐えたのがあのときの歴史だったと思いますが。
○大久保勉君 分かりました。これ以上のことは申し上げませんが、非常にベテランの大臣ということで、為替に対する影響も相当ありということを承知の上で昨日の発言と承知しました。アベノミクスといいますのはどちらかといったら円安誘導型ということで、百二十円から百五円、円高に行った場合にちょっと無視できないと、こういったニュアンスは私は感じますが、これ以上大臣に質問しようとは思いません。
 続きまして、国際協力銀行法の法案に関して質問したいと思いますが、こちらは財務省の参考人に質問したいと思います。
 今回、特別業務勘定がつくられておりますが、どのような目的で設置されたんでしょうか。
○政府参考人(門間大吉君) 新興国の経済発展等を背景としまして、今後世界全体での膨大なインフラ需要が見込まれます中、技術力や信頼性など日本企業の質の面での強みを生かしながら、質、量共に十分なインフラ投資を提供していくことが、新興国はもとより日本経済の成長のためにも重要であると考えます。
 こうした考え方に従いまして、日本企業の海外インフラ事業を金融面からもできる限り支援する、そうした目的で、JBICの業務として、海外インフラ事業向けに投融資を行います特別業務を追加し、当該特別業務については、より積極的なリスクテークを促す観点から、案件ごとの償還確実性原則を免除するとともに、一般業務とは別途勘定を設けて区分経理をする等の内容を盛り込みました本改正案を提出したものでございます。
○大久保勉君 分かりました。
 門間局長に次の質問をしたいと思いますが、特別勘定に関しては海外インフラ業務を強化するということで、まあかなりリスクも取れるということなんですが、それでしたら本当に十分なリスクが取れるか、この観点から質問したいと思います。
 特に、インフラ輸出といいましたら、具体的に想像できますのが、新幹線をアメリカに輸出しようとか、新幹線を例えばタイとか若しくは東南アジアの各国、場合によっては、これは賛否両論ありますが、原子力発電設備を輸出する場合に金を付ける、若しくは資源開発、こういったものに関しては相当金額が大きいと思います。例えば、新幹線でしたら二兆円を優に超える可能性がありますし、また、リスクの取り方も、場合によってはJBICが極めてリスクが高い、いわゆるエクイティー、資本の分、若しくはメザニン、こういったところに融資する必要があります。
 その観点から確認しますと、特別勘定の資本金は僅か一千八百三十億円です。相当少ないような気がします。この観点に関して、どうして一千八百三十億円なんですか、少な過ぎませんか。
○政府参考人(門間大吉君) 特別勘定、今回法律で作らさせていただきまして、今後の案件の積み上がり状況を見ながら様々対応していきたいと思っておりますけれども、今回、産投特会から三百三十億円の出資いただき、JBICの自己資金の中から千五百億円を措置するということで、千八百三十億円ぐらい資本金があるわけでございますけれども、過去のJBICの資本金等々に比しまして大体七倍ぐらい融資などをやってございます。初年度といたしましては、こういった資本金で私ども十分と考えて措置しておりますけれども、今後とも引き続き、案件の積み上がり等、状況を見ながら、JBICが適切なリスク管理を行いながら十分なインフラ輸出支援ができますように注視していきたいと思っております。
○大久保勉君 ここでポイントとしましては、外から持ってきた資本は僅か三百三十億、産投勘定から持ってきましたと。さらに、今年度は小さく積み上げるかもしれないけど、更に増えた場合に増える可能性があると。ということは、来年か再来年、もしかしたら三百三十億以上の増資をするために改めて法案改正の可能性があるということですか。
○政府参考人(門間大吉君) お答え申し上げます。
 出資金の増額につきましては、法律事項ではなくて、予算措置で措置できることと考えております。
 それから、これまでの一般勘定もございまして、一般勘定と特別勘定は、先ほど申し上げましたように、一件ごとの償還確実性原則を外すかどうかというところのリスクの見立てでございまして、大規模な案件、例えば新幹線の案件でありましても、十分な融資の実行が可能である、プロジェクトの実現性がかなり高いということであれば一般勘定からの融資が可能でございます。現在のところ、一般勘定において資本金はたしか二・三兆円等ございますので、一定の規模に対して融資することが可能であると考えております。
○大久保勉君 一点確認したいのは、答弁の中で、今回法律を改正するんだけど、特別勘定の出資、外からの出資三百三十億円ですが、新たに予算措置で出資をしたとしても法律改正は要らないと、こういうことをおっしゃいましたが、それは法文のどこに書いてあるんです。
○政府参考人(門間大吉君) JBIC法の第四条でございますけれども、第四条には、「政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、会社に出資することができる。」という規定がございます。
○大久保勉君 ということは、その項目は、今回の法改正によらず、前からその項目があったということですか。
○政府参考人(門間大吉君) そのとおりでございます。
 かつて政府からの出資もやっていることもございますし、その場合も法律改正ではなくて予算措置でやっていたと思っております。
○大久保勉君 やっと合点がいきました。
 今回、どうして交付国債を使っていないかということで非常に関心がありましたが、一応制度上、例えば来年の予算措置として、JBICのインフラ案件がどんどん伸びそうだといった場合には産投から五百億追加をすると、そのための予算措置を通常国会に出して、予算が成立した場合に金が来ると、こういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(門間大吉君) 制度的仕組みとしては、来年、出資を増額するという予算が通れば可能だと思っております。
○大久保勉君 是非、特別勘定を作りましたら、しっかりと機能させて、出資の増額ができるくらいに頑張って貸出しを伸ばしてほしいと渡辺総裁にお願いしたいと思います。
 といいますのは、最近、インドネシアにおける高速鉄道事業で日本が中国に負けたという案件がありました。これは麻生財務大臣に質問したいのですが、その負けた敗因としましては、金融の面でのリスク許容度が桁違いに少ないと。円投を出そうとしていますが、相手国から考えたら、為替リスクのある円資金なんか要らない、ドル資金をくれと、それも金額が一桁大きい金額、金利が低いと、こういったことを要求したとしましたら、恐らくはJBIC以外は出せないと思います。ただ、JBICは、この特別勘定がない段階では収支相償ですからリスクがあってなかなか取れないと、こういった面で限界があったのかなと思っていますが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) インドネシアにおきます高速鉄道事業の件ですが、これは日本の提案が採用に至らなかった最大の原因と我々が思いますのは、中国がインドネシア政府に対して債務保証を含む財政負担を一切伴わない、一切ですよ、一切伴わない事業を実施できるとの、これは我々の常識では考えられぬような提案を行って、これをインドネシア政府が歓迎したということ、これが一番だったと私どもは認識いたしております。
 高速鉄道のようなこういった大規模なインフラ整備というものを、相手国政府の財政負担とか債務保証というのを全く伴わずに実施するということは、これは事業の採算性とか整備とか運営など、いわゆる予見困難なリスクというものが付きまといますので、そういうことから日本としてはこれは全く考えられないことだと、私どもはそう判断をしております。
 したがいまして、日本としては、相手国との適切な、いわゆるリスクをシェアということをやった下で、採算性の面でも、また何日までという工期の面でも実現の可能性というものを考えて、日本企業が取れるリスクというものをプロジェクトとしてしっかり選別して、今後とも日本企業の海外支援とかそういった展開をやっていく上での海外インフラの案件受注というものは目指していくべきものだと考えておりまして、こういった点から考えますと、私どもは、このインドネシアのものは、今でもまだ中国何もスタートしていないと思いますけれども、まあお手並み拝見だと思って見ています。
○大久保勉君 いろんな観点で説明がありましたが、恐らくインドネシアの高速鉄道案件というのは、インドネシア政府が保証しないということでしたら、いわゆる鉄道事業が稼働した場合にそこからの運賃収入でお金を返していくと、いわゆるプロジェクトファイナンスベースであり得ると思います。そこに対して誰がお金を出すかといったら、一般の金融機関が出せなかった場合にいわゆる政府系金融機関が出すと。
 そこに対して質問したかったのは、じゃ、今回の特別業務勘定で政府の保証なし、プロジェクトファイナンスベースで融資はできますか。もちろん案件によって違うと思いますが、政府保証がないものに関しては一切融資ができないという理解でよろしいでしょうか。これは、局長、お願いします。
○政府参考人(門間大吉君) お尋ねの恐らく政府保証なしというのは、相手国政府、例えばインドネシアならインドネシアに貸すときの相手国政府の保証がない場合に一切貸せないかというと、例えば政府保証がなくても、案件を取り巻く担保の状況ですとか案件の回収可能性とかを判断した上で融資可能なケースもございますので、政府保証がなければ一切できないということではないと考えております。
○大久保勉君 大臣の答弁と局長の答弁、若干ニュアンスが違いますが、局長の答弁を聞いて安心しました。
 といいますのは、アメリカにおける新幹線事業、アメリカ国政府若しくは州政府の保証がないと一切融資ができないということでしたら、案件として成り立たないと思います。もちろん、インドネシアの高速鉄道に関しましては様々なリスクがあります。カントリーリスクであったり、若しくは本当に鉄道が建設できるか、こういったことを総合的に勘案して融資していくものだと思います。この辺りは、JBICがもし融資をするとしましたら、専門性若しくは環境アセス等々非常に専門的な仕事がありますから、是非しっかりと日本国の旗を背負って金融事業をしっかりと支えてもらいたいと思います。今回、特別業務勘定をつくることによってより柔軟な融資ができるということで、私はこの点は評価しております。
 次に質問したいのは、門間局長に質問したいんですが、JBIC、これまでの業務としましてはツーステップローンという業務を行っておりました。特にリーマン・ショック等でドルの資金調達がかなり日系企業にとって厳しい、こういった場合、日本のメガバンクもドル資金が調達うまくできない、こういった場合は外為特会の資金をJBICが一旦借りてJBICがメガバンクにお金を出し、さらにメガバンク等が日系企業に融資するということで何とか日本の企業さらにはサプライチェーンを支えてきたと、こういった実績があります。
 このツーステップローン、たしか今年の六月で期限が来るということで、恐らくそれを再延長するかしないか、こういった議論が必要であります。是非、この法案を審議していますから極めて重要な点ですから、局長、財務省の方針をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(門間大吉君) 先生お尋ねのツーステップローンは、恐らく海外展開支援融資ファシリティーというものだと思います。現在、海外のMアンドA事業、中小企業者の海外展開事業につきまして銀行等を経由しましたツーステップローンにより支援を行ってございます。
 お尋ねのファシリティーは本年六月末で案件の承諾期限となっておりますけれども、これにつきまして今後延長するかどうかにつきましては、更に様々な市場の動向あるいはニーズなどを見ながら最終的に判断したいと思っております。
○大久保勉君 六月末ですよね。今は五月だから、一か月先の状況もコミットできないと。で、この法律を通せというのはちょっと虫がいいんじゃないですか。一年先の延長だったら分かります。国会に対して延長するかどうかもはっきり表明せずにこの法律だけ通してくれよと、これは私は納得できません。答弁をお願いします。
○政府参考人(門間大吉君) 今回の、現在やっています海外展開支援融資ファシリティーにつきましては、先ほど申し上げましたように、海外のMアンドA事業、それから中小企業者の海外展開事業、この事業につきましてツーステップローンを銀行経由で行っているものでございますが、ここの延長あるいはこの中身をどういうふうに工夫するか等、更に各方面のニーズを見ながら最終的に判断していきたいと思ってございます。
○大久保勉君 役人らしいですね。ほとんど延長するのが決まっているけど、ここではコミットできないというふうにしか聞こえません。
 例えば中小企業融資、MアンドAとか言っていますが、実際にこういったものが組成するためには三か月、四か月掛かります。僅か一か月先のことがはっきり分からない、資金繰りもはっきりしなかったら、中小企業の海外展開にも影響します。この辺りはしっかりとコミットしてもらいたいと思います。
 どうして今そういった話をするかといいましたら、もちろんリーマン・ショックとは状況が違うかもしれませんが、昨年の秋以降、世界的に景気が厳しくなり、中国ショックという話も出ています。ドル資金繰りがかなり厳しくなっておりますし、昨年の年末に関しては、円からドルに替えるスワップスプレッドにおいてジャパン・プレミアムが発生しています。一%発生しているんです。こういう状況をつぶさに見てしっかりとコミットしないと、一般企業の方は海外展開がなかなかできないと思います。この辺りは是非、これからしっかりと勉強してほしいということで、指摘だけしたいと思います。
 次に、これに関連して麻生大臣に質問したいと思いますが、一度、麻生大臣には、麻生ボンドというのをつくったらどうですかと、こういう質問をたしか二年ほど前の予算委員会で質問しました。どういうものかといいましたら、ドル建ての日本国国債、期間が例えば十年とか非常に長いものです。こういったものを麻生大臣のリーダーシップで出したらどうでしょうと。
 どういうことを言っているかといいましたら、日本の金融機関、企業を中心に円はじゃぶじゃぶありますが、ドル資金が足りない、特に長期のドル資金が足りないということです。でしたら、日本国が十年のドル債を、ユーロ市場若しくはユーロ建ての日本国国債を発行したらどうでしょうかということです。もちろん、日本国としては為替リスクを取ることはできません。ですから、十年のドル国債を発行したらメガバンクとカレンシースワップをし、今の状況でしたら、恐らく日本国内で国債を円建てで発行するよりももしかしたら金利が安くなってしまうと。一方で、この取引を通じましてメガバンクの方は円資金を長期のドル資金に替えて、さらに、そのドル資金を海外展開する日本企業に渡すことができると。非常に有利です。
 こういったことをそろそろ研究すべきときじゃないかと思います。これは力のある財務大臣しかできませんから、この機会に成長戦略の一環として、是非、麻生ボンドを検討してください。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、私の記憶では、世界で自国の通貨だけで国債を発行している国は、日本、アメリカ、イギリス、スイス、四か国、それ以外は全部外債だと思いますが、日本はその四つのうちの一つだと思っております。
 今それができます最大の理由は、外貨建て国債の発行に関してということなんだと思いますが、これは別に発行しなくても現在国債の安定消化が図られているということから、政府でもこれまでも発行せずに来られている、また、外債に頼らずというところは、ギリシャなんかとは違って日本の国債の信用のあるところだと思っております。
 その上で、外貨建ての国債の発行について一般論として申し上げさせていただければ、現時点で外貨調達のニーズが大してあるわけではありませんし、政府が調達した外貨を円に転換する場合には、当然為替市場とかスワップとかいろんな市場に与える影響を留意する必要がありますし、また、外貨建ての国債の元利の払いのためには、これは決済のシステムというのを新たに整備する必要も出てくるんだと思いますし、また状況によっては、外貨建ての国債の発行によって日本の円建ての資金調達というのが困難が来しているんじゃないかと市場で言われるということは非常な影響が出ようということも考えておかないかぬと思いますので、留意すべき点が多々あろうかと思いますので、慎重に検討せねばならぬところだと思います。
○大久保勉君 この答弁の内容は、二、三年前に議論したときとほとんど一緒です。
 円資金の調達は十分であるか、それはお隣に雨宮理事がいらっしゃっていますが、日銀が八十兆円国債を買っているから十分に国債のファイナンスができますが、もし日銀が国債の購入をやめた場合にはもしかしたら国債市場がかなり暴落する可能性があります。そのために資金調達ができなくて資金繰りでデフォルトを起こす、こういったことがならないようにいろんな通貨で発行する準備をしておいたらどうでしょうかと。こういった、これは一年先、二年先の話をしていません、五年先、十年先、長期間を考えた場合にはいろんな多様化というのは必要じゃないかと思います。
 ただし、今回は日本企業を支援するためにドル資金を、日本国を挙げてドルを調達してあげる、そのドルをメガバンクに渡してあげると、こういった政策目的がありますので、日本が円資金でなかなか金繰りが困っているからという理解はされないと思います。こういったことを含めて、是非、今後も検討してもらえたら有り難いと思っています。
 続きまして、外為特別勘定に関してこの委員会でるる議論しましたが、こちらも外為特別会計に関して少しずついろんな運用の多様化が進んでいます。十数年前はほとんど米国国債しか買っていない、非常に金利が低い、これはもったいないんじゃないのということで、場合によってはレポ取引をするとかスワップ取引をする、場合によってはツーステップローンというものも出てきました。
 同じように外貨準備を大量に持っている国として中国があります。中国も米国債を買っていましたが、彼ら自身は過剰設備がありますから、これを解消するためにAIIBというところをつくる、そこで外貨準備の一部をいわゆるインフラ、貸出しに回していく、若しくは基金という形でつくって海外の資源を買っていくと、こういった工夫をしています。
 このことが全ていいとは私は思いませんが、様々なことを検討したらどうかなと思っています。例えば、外為特会の方から邦銀等に対してドル資金の貸出しを直接やる、若しくはバックアップファシリティーをつくると。もちろん、外為特会が民間金融機関の信用リスクを取ることはできませんから、当然国債を担保にすると。こういった制度を導入したらどうでしょう。大臣の御所見を聞きたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) そもそも外国為替特別会計、いわゆる外為特会の保有しております外貨資産につきましては、これは将来の為替介入に備えて保有しているものなのはもう御存じのとおりなんですが、この米国債のまず保有の割合といった個別の論点についてこれはお答えは差し控えさせていただきますが、その運用におきましては、国債のほか政府の機関債とか、それから、何でしょう、国際機関債とか、ほかにもいろいろ資産の担保の証券なども運用対象としておりますので、安全性及び流動性というものに最大限留意をして、この制約の範囲内で、これは可能な限りで収益性を追求することになっておりますので、大体二〇%ぐらいが国債以外の証券を扱っているんだと記憶をいたします。
 また、議員から今問題提起のありました邦銀の外貨の資金繰りの安定化ということなんだと思いますが、これは、一義的には金融機関自身によります適切な外貨の流動性というもののリスクの管理体制というものの確保、これは金融機関自身によるところでしょうけれども、邦銀の流動性の確保の観点から、これは日銀の役割というものが重要なんだと考えてはおります。
 その上で、例えば今、最近でいえば、リーマン・ショックの後には国際金融秩序がえらい勢いで混乱をいたしましたので、あのときは外為特会の方からJBICに外貨資金を供給して、そしてJBICを通じて邦銀や本邦銀行に対して外貨の貸付けを行ったということも記憶をいたしますが、財務省といたしましても、こういった本邦通貨の、いわゆる外国為替相場の安定確保という観点から、その時々、為替とか金融市場の動向を踏まえて、これは適切に今後とも対処していかねばならぬところだとは思いますけれども、極めて今、流動的な時代にありますので、いろいろなことを常に目配りをしておかねばならぬところだと思っております。
○大久保勉君 ありがとうございます。是非この点、しっかりと大臣のリーダーシップを発揮されてください。
 メガバンクにドルを出せ、このことが目的じゃないんです。メガバンクの後ろ側に日本の企業がいます。世界展開をしておりますから、日本のGDP若しくはGNIを増やすためにしっかりと支援していくと。場合によっては、インフラ輸出でJBICだけではドルの融資が十分じゃない場合に、メガバンクも一緒に長期のドル資金を出すと。そのときに、ドルの資金繰りが心配にならないように様々な工夫をお願いしたいと、こういったお願いをしたいと思います。
 この項目の最後なんですが、渡辺総裁の方に質問したいと思います。
 国際協力銀行がサムライ債の保証等に関して実績があります。恐らく、特別勘定を設置することによって、よりリスクの高いところに保証ないし融資ができると思います。
 例えば、TICADが今度ケニアで行われますが、ケニアに対して日本は相当コミットしています、モンバサ港の港湾整備であったり。一方で、中国はモンバサとナイロビの間の高速鉄道網に対して融資をしようと。様々な案件がありますが、例えばこういったケニア、現在でしたら格付はシングルB、こういったところに対して融資をする若しくは保証する、場合によってはサムライ債に保証する、こういったことは可能なんでしょうか。
○参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。
 まず、JBICによるサムライ債発行支援の実績は、二〇〇九年以降、保証及び一部取得というスキームを使っておりますが、合計で二十六件、対象金額としては約一兆五千億円というふうになっております。
 今回の特別勘定におきましては、基本的にはインフラを対象とするということでありますので、通常の各国政府が発行する国債は一般財源ということになりますので、ちょっと特別業務勘定の対象とするというのは今申し上げたような前提でいうと難しいかなと。もちろん、国債の発行自体においてその使途を限定するというようなことで投資家との間でうまく合意ができれば、そこはインフラの対象ということはできるかと思うんです。
 ただ、一般的には、どちらかというと私どもの方のローンの方を活用するという方が比較的途上国としてもやりやすいんではないかというふうに思っております。その際には、特段何々格でなければいけないということではなくて、まさにそれぞれのプロジェクトの内容を見て、それについて判断をさせていただくということであります。
 例えば、港湾については前に南アフリカのダーバンの港の拡張というものについて融資をしておりますけれども、それは日本企業がそのダーバンの港をたくさん使うということで受益をするということがあれば、そういうものについて支援をする、結果として南アフリカの経済にも貢献したと。と同じようなことがモンバサでできるかどうか、それはまさにモンバサの港の拡張プロジェクトの内容を見せていただいて、それで判断をしていくというようなことでできるのではないかと、一応そういうふうに考えております。
○大久保勉君 続きまして、国際協力に関して質問したいと思います。
 今年はG7が日本で行われます。国際協力や国際社会でのリーダーシップを日本が発揮する絶好の機会だと思っています。そこで、日本は安全である若しくは技術大国であると、こういった面をしっかりとアピールすべきじゃないかと、こういった観点から質問したいと思います。
 まずは、航空保安対策に関して国土交通省航空局長に質問したいと思います。
 実は、今年の伊勢志摩サミット、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック等を控えまして、航空ハイジャック、テロ等の対策が一層重要になってきております。そこで、日本の航空保安検査体制は万全であるか、質問したいと思います。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 航空保安対策につきましては、その重要性に鑑み、国において国際ルールに従って航空保安に関する基準を策定した上で、国際情勢を踏まえて不断に見直すとともに、航空会社に対してこれらの基準に従って空港の保安検査を適切に実施するよう厳しく指導監督しているところであります。
 また、昨今、国際テロの脅威が高まる中で、航空保安対策の強化を速やかに進めることが喫緊の課題となっていることから、先進的なボディースキャナーを今年度から国際線の利用客が多い成田、羽田、関西及び今年の伊勢志摩サミットの玄関口となる中部の四空港に導入するとともに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックまでに国内の主要空港に導入することとしております。このため、平成二十八年度予算から、このボディースキャナーの整備費用につきまして、ハイジャック対策のみならず国際テロ対策として、従来の空港管理者による航空会社への二分の一補助に加え、国が新たに航空会社に二分の一補助を行うということにしております。
 今後とも、航空会社を始め関係者と連携を深めつつ、国として責任を持って航空保安対策に万全を期してまいりたいと考えております。
○大久保勉君 航空保安に関しては、御存じのとおり、米国の九・一一テロ等もありまして、飛行機が戦争の武器になり得ると、こういう厳しい現実があります。そこで、しっかりと航空保安を確保する必要があります。
 先ほど、条約で、しっかりと国が民間の会社を指導するということがありましたが、実はいろいろ情報をいただいたんですが、恐らく日本だけですよね、民間航空会社任せにしていると。ある国は国自らが航空保安の責を負う、あるところは飛行場の管理者、公的管理者が航空保安を行うと。
 そこで質問したいんですが、どうして日本の場合は航空保安検査を民間会社に任せているんですか。例えば米国、ドイツとどういうふうにどの点が違うか、教えてください。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 航空保安検査の実施責任主体につきましては、国際民間航空条約におきまして各国の判断に委ねられており、各国の事情により実施責任主体が異なっております。委員御指摘の米国やドイツでは国が航空保安検査を実施しておりますが、一方で、世界の主要国の中では、我が国と同様に、民間の航空会社や民間の空港会社が航空保安検査を実施している国も多数ございます。
 我が国におきましては、航空保安検査は、従来から、旅客や貨物を安全に輸送する責務を有する航空会社が一義的な責任を持って実施しております。しかし、その実施に当たりましては、航空保安の重要性に鑑み、民間任せということではなく、国際情勢を踏まえて国が基準を定め、航空会社の措置内容について事前に審査を行い、その後の実施状況を監査により確認し、航空会社の対応に不足があれば厳しく指導監督しているところであります。
 また、国が管理する空港におきましては、空港管理者として検査機器や検査員の費用の二分の一を航空会社に補助していることに加えまして、先ほども御答弁いたしましたが、ボディースキャナーの整備につきましては、国として今年度から新たに航空会社に二分の一補助を行うこととしております。
 繰り返しになりますが、今後とも、航空会社を始め関係者と連携を深めつつ、国として責任を持って航空保安対策に万全を期してまいりたいと考えております。
○大久保勉君 航空保安というのはボディースキャナーだけじゃありませんよね。いろんな、警備の人材とか様々な観点で、やはりあの九・一一、テロを防止するためにしっかりと国が責任を持つと、このことが必要だと思います。
 局長の方で、民間航空会社任せにしている国が多数あるということですが、具体的にどこですか、どこの国ですか。
○政府参考人(佐藤善信君) 私が御答弁いたしましたのは、民間の航空会社に航空保安検査を実施させている国は委員御指摘のとおり我が国だけでございますが、空港設置管理者が民間が行っている国がございまして、例えばイギリスでありますとかフランス、それからイタリア、それからオーストラリア、こういったところにつきましては民間の空港設置管理者が航空保安検査の実施を行っていると承知してございます。
○大久保勉君 分かりました。民間航空会社に任せているのは我が国だけということですね。
 そこで、予算を作られます麻生財務大臣に質問したいんですが、実は民進党は各党と共同して航空保安法の提出を今国会で検討しております。是非、自民党さんとか公明党さん、各野党の皆さんに今話をしている最中なんですが、やはり航空保安というのは国の責任でやるべし、費用も国で行うべしと。そのために、どうしても国土交通省の方がはっきり言えないのは、金がないと。そこで、一般会計からしっかりと航空保安に関してはお金を出すと。当初は八十数億円程度だと思います。もちろん、人材の確保等いろんなことをやっていきましたら少しずつ増えていきますが、二〇二〇年、東京オリンピック・パラリンピックがありますから、それまでには自信を持って国がやると、このことを是非表明してもらいたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 民進党で検討されておられるという航空保安法案の内容について私ども把握しているわけではありませんので、詳しくは申し上げられませんが、航空保安につきましては、旅客や貨物の安全を負う、輸送する責務を有しておりますのは、これは、運用を実施をすることに関して熟知しております航空会社に一義的な責任を持って実施していただく、そして、その財源は、多くの主要国では同様に、最終的には旅客にその料金等々で負担をしていただく必要があろうかと思っておりますが。
 一方で、国際テロの脅威が高まる中で、空港の保安検査の厳格化については国としても必要な支援を行うことが重要ということで、今ボディースキャナーの話が出てきておりましたけれども、探知機ですと百万円ぐらいですけれども、ボディースキャナーなら、今四、五千万しますかね、四千五百万ぐらい、そんなものですかね、それについては半分を補助をするという形にしていると思いますけれども。
 いずれにしても、これを厳格化と円滑化というのを両立して、これスムーズな検査によって観光立国の推進というものを配慮しつつやっていかないかぬと思いますが、いずれにいたしましても、この内容を今後検討させていただきますけれども、旅客に課せられる保安料を充当したり航空券に転嫁したりするなど、これ最終的には旅客に負担をいただいているものだと私どもは認識をいたしておりますけれども、いずれにしても、今の状況というのはテロの問題が極めて厳しいとか激しいとかいう状況になってきておるというのを、今の状況を考えていろいろ検討させていただかねばならぬところだろうとは思っております。
○大久保勉君 前向きな答弁をいただいたという理解です。ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、資料を配付しておりますが、この資料といいますのは五月八日の日経新聞の一面です。内容に関しましては、総務省は二〇二〇年までに全国全ての小中高に無線LAN、WiFiを導入する方針だ、教科書の内容をタブレット端末などに収めたデジタル教科書の普及に向け、導入費用の半分を補助する、災害時には避難者に開放し、携帯電話の基地局が故障してもインターネットや電子メールを使えるようにするということであります。
 これは非常にいい報道ですし、是非実施してもらいたいと思いますが、そこで総務省に質問したいんですが、日本のWiFi環境を改善するためにどのような具体的政策を考えているのか、質問します。
○政府参考人(池永敏康君) お答えをさせていただきたいと思います。
 教育の情報化は進みつつあるものというふうに認識をしておりますけれども、その中で、公立の小中高等学校それから特別支援学校の普通教室におけるWiFiの整備につきましては二三・五%にとどまっていると、こうした現状にございます。
 他方、学校の九割は避難所や避難場所に指定されるなど、地域の防災の拠点としても非常に重要な役割を持っています。また、平成三十二年、二〇二〇年度以降におけるデジタル教科書の導入につきまして文部科学省で今検討が進められていると、こういうふうに承知をしてございます。こうした状況を踏まえますと、学校のWiFi整備は非常に重要な課題だというふうに考えてございます。
 このため、総務省では、これまで避難所や避難場所に指定された学校を含みます全国の主要な観光・防災拠点等におきまして、無料WiFi環境の整備を二〇二〇年に向けて整備すべく地方公共団体等への支援を行ってきているところでございます。
 こうした現状や取組を踏まえまして、さらに総務省では学校のWiFi整備を加速化するため、財源の在り方を含め、省内で今検討を行っているところでございます。その結論を踏まえて、文部科学省等と連携をしつつ、教育の情報化を一層推進してまいりたいと考えてございます。
○大久保勉君 是非頑張ってもらいたいと思います。
 特に、インバウンドということで多くの外国人が日本に来ています。日本はどうしてもWiFi整備が不十分だと、こういう指摘もあります。また、災害時にWiFiを使うということは非常に重要でありますから、是非やってもらいたいと思います。補正予算であったり来年の本予算等々を含めて、しっかりとまずはお金を出すということを考えてもらいたいと思います。
 次に、もう少し具体的な質問なんですが、例えば電子教科書をクラスで導入するということは、もし四十人クラスでしたら四十人が一斉にWiFiを使わないといけないと。ということは、相当WiFiの能力が高くないといけないと思いますが、つまり利用者の観点でしっかりとこういったことを普及できるか、その体制に関して、総務省、どういうふうなことを考えていますか。
○政府参考人(池永敏康君) 御指摘のように、WiFiの環境の整備に当たりましては、想定される利用方法等に応じて通信インフラを整備していくということが重要だと考えてございます。そうしたことから、総務省では、これまで進めております実証事業の中でも、例えば同時にアクセスする利用者の数に応じて必要となるネットワークの帯域であるとか、あるいはアクセスポイントの数など、ネットワーク環境の技術的要件の整理などについても行ってきているところでございます。
 今後、こうした成果も生かしながら、文部科学省と連携しながら、適切な通信インフラ整備がなされるよう必要な支援の検討を行ってまいりたいと考えてございます。
○大久保勉君 これに関しては、役所の縦割りを排してしっかりと役所間で調整をお願いしたいと思います。
 特に重要な観点は、普及率がまだ学校においては二三・五%とか、そういう数字も重要なんですが、利用者の観点、情報の利活用という観点、これこそが肝だと思っています。
 具体的に、使えないというケースをお伝えします。実は、フェイスブックでいろいろ情報をやり取りしていましたら、この日経の記事で話題になりまして、いろんなことを教えてもらいました。その中に、例えば日本の技術を宣伝するということで日本科学未来館というのがあります。いわゆる技術の殿堂ということですから最先端の設備になっているはずなんですが、実は違うという指摘がありました。ある方が、時々国際会議をやる日本科学未来館でWiFiが使えないので国外から訪れたパネリストたちが困惑していますと、こういった指摘があります。科学技術の殿堂でもこの状況ですから、本当に大丈夫かと。
 こういったことに関して、文部科学省の現状認識を教えてください。
○政府参考人(神代浩君) 先生御指摘のように、日本科学未来館で国際会議等の開催が想定されます七階の会議室等を利用する際、昨年度までは来館者が公衆無線LAN、WiFiサービスを利用するか主催者が機器を持ち込んで無線LAN接続環境を構築するほかなかったため、利便性が十分ではなかったと認識しております。そのような状況を改善するため、昨年度、インターネット環境改善に向けた工事を実施し、本年四月より、会議室等の貸出しの際、申請があれば無料で高速の無線LANサービスを利用いただくことが可能になったところでございます。
 引き続き、無線LAN環境の改善やサービス周知を図り、来館者の利便性向上に努めてまいりたいと考えております。
○大久保勉君 いや、ここで確認したいのは、まず、この日本科学未来館というのはいつできたんですか。やっと今年になってWiFi環境が整ったということですが、いつできました。
○政府参考人(神代浩君) 日本科学未来館は平成十三年の開館でございます。それで、今申し上げましたように、この四月より無線LANの環境が整ったと、そういう状況でございます。
○大久保勉君 恥ずかしいですよね。科学の殿堂ですよね。そこに対して平成十三年から十四年間もWiFiすら使えなかったという、これが事実です。
 じゃ、四月からどの程度使えています、アクセス件数を確認したいと思います。
○政府参考人(神代浩君) 四月から開始をされたところでございますので、現在まだ集計ができていないところもございますが、四月で、利用者が外部のサイトにアクセスした件数ということでカウントいたしますと、今月の実績で約三千件でございます。
○大久保勉君 これは質問通告してもう相当担当者とやり取りしていますから、すぐに出してほしいんです。三千件と。これ、多いように見えますが、じゃ、その間に国際会議で日本科学未来館を使った会議の参加者は何人ですか、一人当たり何回アクセスしています。
○政府参考人(神代浩君) この間に国際会議等で利用がありましたのは約七千人でございます。
○大久保勉君 実態はそういうことですよね。七千人参加しています。でも、実際にアクセスしたのが三千件ということは、WiFiを使っている方はよく分かると思いますが、自分で一回つないだら、一件ということはないですよね、簡単に百件ぐらいはアクセスできますから。ほとんど使われていないということ、若しくは使う環境にないということです。
 その辺りを、ポイントは、役所の仕事としましては、たしか一・三ギガバイトでWiFiが通信可能です、だからよかったよかったということなんですが、是非、利用者にとってどの程度使いやすいかということを周知すべきです。ですから、主催者がパスワードをしっかりと伝えて、WiFiが使えますと。実際に使っているかどうかを件数を確定し、件数が少ないようだったらどこかに問題がありますから、もっと使いやすい環境を考える、アンケート調査をすると。そういう形でやっておかないと、本当の意味で技術大国とは言えないと思います。日本の場合は、携帯でも、技術的な面では進んだ部分がありますが、実際の利用者の観点からは非常にお役所仕事等で利活用が極めて遅くなって、最終的にはアメリカ、韓国に抜かれているという状況です。
 一般の施設に関してはそれほど申し上げないですが、少なくとも日本の誇る日本科学未来館ということで、宣伝すべきところがこういった状況です。ましてや、小学校、中学校はどういう状況かと。是非、総務省、力を入れて、文科省等と話をして、しっかりと実施してもらいたいと思います。
 そこで、最後の質問になりますが、予算は大丈夫かということで、今日は大臣がいらしていますので、麻生財務大臣に質問したいと思います。
 WiFi接続環境を国が支援することは、外国人観光客対応、IT教育、ITインフラの普及等、日本の成長戦略にも重要であると私は考えます。財務省は予算の面で今後どのような後押しをするのか。是非、しっかりと成長戦略に資する、若しくは科学技術を後押しする、麻生大臣の得意な分野ですから是非力を入れて後押しをお願いしたいと思いますが、大臣のお言葉をいただきまして、私の最後の質問とします。
○国務大臣(麻生太郎君) ローカル・エリア・ネットワーク、略してLANということになっていますけれども、この公衆無線の環境の整備というのは、いわゆる観光に限らず、防災とかまたその他の観点から重要だと考えておりますので、日本再興戦略改訂二〇一五においていわゆる無料公衆無線LAN環境の整備を促進するということといたしておるのはもう御存じのとおりです。
 二十八年度の予算において、観光案内所や避難所、避難場所に指定された学校などにおける公衆無線LANの整備を補助するために予算を計上しておりまして、今の段階で、二十七年度で二億五千万ということになっているはずですけれども、私どもとしては、これ今いろいろな話で上がってくる話を今から総務省とよく調整をいたしつつ、公衆無線LANの整備についてしっかりと対応してまいりたいと考えておりますので、こういったようなものというのが随分普及してきたとは思いますけれども、まあ役所に限りませんけれども、普通のところでもなかなか、この種の話がよく分かっている社長と分かっていない社長のところでは民間においてもえらい差があるなというのは会社訪問したらすぐ分かりますので。
 そういった意味では、こういったものの必要性を訴えない限りはなかなか下は動きませんので、忘れぬでください、我々は予算を要求されない限りは、予算を付けてあげますからどうぞやりませんかなんてことは間違っても言うことはありませんから、是非そういう話をしていただけるようにしていただかぬと、我々としては予算を切るのが基本的な仕事みたいなものになっていますので、是非そこのところは要求される方側にもその種の話をしていただく方が大事なことかと思います。
○大久保勉君 是非、財務大臣、ここの部分だけは財布のひもを若干緩めても構いませんから、ITの分かる大臣にお願いして、私の質問を終わりたいと思います。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
 株式会社国際協力銀行法改正案について質問をさせていただきます。
 まずは、財務省に伺います。
 この法律案の趣旨は、民間の資金、ノウハウを活用した海外インフラ事業について、日本企業の海外展開をより一層後押しするために、株式会社国際協力銀行の機能を強化するとなっております。中でも、期待収益は十分だがリスクを伴う海外インフラ事業向けの貸付け等を行う特別業務を追加し、この特別業務については、必要な財務基盤を確保の上、収支相償原則は維持しつつも、個別案件ごとの償還確実性要件は免除するとなっており、JBICが更なるリスクテークを可能とするということが柱となっています。
   〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕
 まずは、このJBICが更なるリスクテークを取ることを可能とするための法改正の必要性、そして、この改正によって日本国民が受けると考えられるメリットについて、坂井副大臣にお伺いいたします。
○副大臣(坂井学君) まず、必要性でございますけれども、これまでもJBICは日本企業の海外インフラ事業に対しまして金融面から支援を行ってきたところでございますけれども、新興国の経済発展等が著しく、これらを背景といたしまして、今後、世界全体で膨大なインフラ需要が見込まれてまいります。JBICが海外のインフラ事業に対しましてより積極的にリスクマネーを供給することが求められている、これが必要性ということでございまして、メリットということでございますが、JBICによる金融面からの支援を通じまして、技術力そして信頼性など日本企業の質の面での強みを生かしながら、質、量共に十分なインフラ投資を提供していくことが、新興国の持続可能な成長に資するとともに、現地の国々の成長に資するとともに、日本の産業の国際競争力の維持向上、ひいてはこの日本経済の成長にも資する、こういうメリットがあると考えております。
○竹谷とし子君 今御答弁の中に、日本の産業の国際競争力の維持向上、ひいては経済の発展ということがございました。これはJBICのミッションの一つでもあると認識をいたしております。この日本の産業の国際競争力の維持及び向上というミッションを達成するには、産業は当然大企業だけではありません、大企業はもちろん大事ですが、中小企業の国際競争力の向上という視点も欠かせないものであると考えております。
 そこで、JBICの中堅・中小企業向けの海外展開の支援について、これまでの融資実績の推移、そしてJBICが取り組んできた内容を渡辺総裁に伺いたいと思います。
○参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。
 現在の私どもの組織になる直前の平成二十三年度におきまして、中小あるいは中堅企業向けの融資承諾実績は十六件、計三十六億円でございましたが、この間の三月に終わりました平成二十七年度につきましては、まだ暫定値ではございますが、百三十三件、計四百二十九億円という数字にまで大幅に増加しているところでございます。
   〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕
 また、貸付けの場合にも、単にドルだけではなく、タイ・バーツあるいはインドネシア・ルピア等、中堅・中小企業がこれから展開をしていこうという意欲のあるアジア地域での融資について現地通貨建てでファイナンスをするといったこともさせていただいております。
 それから、融資のみならず、やはりそういうよその国に行ったときに現地がどうなっているか、あるいは、現地の法制あるいは金融制度がどうなっているかということについてやはりいろいろ御心配なところがございますので、中堅・中小企業を対象といたしまして国内外でセミナーや相談会を開催するなど、進出に必要な情報提供に関する取組を強化してきているところであります。
 これはまた、受け手としての企業だけではなくて、地域金融機関などからも高く評価をいただいておりますので、今後も引き続きこのような方向で仕事をしていきたいというふうに思っております。
○竹谷とし子君 今、平成二十三年から二十七年までの間に大幅に中堅・中小企業への融資の件数、また融資額というものが増加している、また、国内外のセミナーを開催をしていただいたり、現地通貨など多様な融資を行ってくださっているということを御答弁をいただきました。
 今回の法改正で海外のインフラ事業というものがターゲットになっておりますけれども、受注可能な企業というのは相当程度の事業遂行力を持つ大企業が想定されると思います。一方で、日本の雇用者の七割の受皿となっているのは中小企業でございます。JBICは日本政府が出資をしており、最終的に今回リスクテークを、更なるリスクテークということがありますが、リスクを負うのは日本国民であると思います。したがって、JBICの事業によるリターンというのは、一部の大企業や国民に集中するのではなくて、広く国民全体が受けられるようにするべきであると考えております。
 中小企業も本改正によって更に競争力を高める機会を得るべきであると考えております。本改正によって更なる中堅・中小企業の海外事業の展開支援、また国内における中小企業の振興につなげることができるのかどうか、JBIC、渡辺総裁に伺いたいと思います。
○参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。
 今般の改正におきまして二つのポイントがあるというふうに申し上げたいと思いますが、まず委員御指摘のように、海外インフラ事業についてより積極的に仕事ができるようにということで改正をいただいておるわけでありますが、確かにインフラというのはどうしてもプロジェクトの規模が大きくなりますので、中核になる企業としてはどうしても大企業ということになりますが、そのインフラの全体のプロジェクトの中の部分部分においては中堅・中小企業が提供している例えば設備とかパーツとか、そういうもののウエートが結構多うございますので、そういう形で全体として中堅・中小企業にまで今回の私どものファイナンスの効果が及ぶということは大きく期待しているところであります。
 それからもう一つ、先ほどアジア等におきまして現地通貨でのファイナンスをということを申し上げたわけでありますけれども、これまでは長期の借入れができなくて短期でしか現地の銀行から私どもは借りられなかったものですから、なかなか現地通貨を提供するというのはやや制約があったわけでありますけれども、今回それが長期で借りられるということになりましたので、中堅・中小企業の場合、もちろん自動車の組立てに付いていくような方だけではなくて、もうBツーCで現地の需要に応じて仕事をしていこうという会社の場合には、まさにそこで場合によっては運転資金まで調達をするという意味ではローカルカレンシーのウエートが非常に高くなっておりますので、そういう面での現地通貨の資金の提供をしやすくするということもありまして、これは一般勘定の方でも使える制度改正になっておりますので、そういった面で中堅・中小企業の一層の海外展開に対して支援をさせていただけるというふうに思っております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 JBICは融資に結び付く優良案件の発掘調査等も行われております。その中には中小企業のビジネスに結び付くような貴重な情報に触れる機会も多いと思います。今回の改正で、特別業務、そして一般業務においても中小・中堅企業を支援していくことが今まで以上にできるようになるという御答弁であったと思います。今後もJBICがこのマッチング力を更に発揮をして、実績につなげていっていただけるように財務省、そしてJBICに求めて、私の質問を終わります。
○大門実紀史君 ちょっと与党席が少ないようですけど、自民党席ですね、法案審議ですからきちっとした対応をされるべきだと申し上げておきたいと思います。
 今回のJBIC法案、個々の問題もありますけれど、やっぱり少し大きな流れと国際情勢を見て判断すべきではないかと思います。
 一つ流れなんですけれど、この委員会でもJBICについてはいろんな議論がありました、政府系金融機関にはですね。その流れの中で捉えますと、まず小泉改革、小泉路線のときに政府系金融機関の整理縮小という、民営化というようなことがあったわけですね。さらに、その小泉内閣が終わって、その後見直し、巻き返しといいますか、というのがあって、このJBICでいえば、財務省のかなりの抵抗といいますか、小泉さんのときに結構やられたわけですけれども、そうじゃないということでの巻き返し、抵抗があってですね。
 ところが、例のあのときの、何といいますか、政府系金融機関の見直し、あるいは行革のときにはかなりたたかれたので、たたかれたので逆に相当の大義名分を付けないとJBICのこれからの存続、発展もないということでいろんな大義名分が小泉内閣の後、第一次安倍内閣、福田内閣、麻生内閣というところでいろんな、JBIC存続のためといいますか、JBICの仕事を増やすためのいろんな理屈、理由が付けられてきて、その中の一つが、最初、我が国産業の国際競争力の発展とかいうのがあって、更に具体的になってきて、海外インフラ輸出競争力、リスクマネー、こういう言葉がずっと出てきたわけであります。
 資料を配付いたしましたけれども、その中で、JBICの財政基盤強化のために財投の産業投資勘定、ここから出資をするということで、その具体的な産業投資勘定のグラフですけれども、これを見ればもうまさに明らかのように、小泉改革のときに最も少なくなって、二〇〇五年十二月に行革の重要方針ですかね、というのが出て、この産投勘定も中身を絞って、廃止も含めて検討するというところまで厳しく指摘されて、どん底まで落ち込んだ。それが第一次安倍内閣になって福田内閣になって麻生内閣になって、そして今の安倍政権になって急速にこの産業投資勘定が伸びているということであります。
 私は、この流れを見ると、何か、一旦廃止の方向まで出されたものが政治的な背景によってはこれだけ伸びてくると。言ってしまえば、物はやりようといいますか、そもそもJBICが何かずっと必要なことをやっているんじゃなくて、いろいろ政治的なことによって発展したり縮小したりしてきたということをつくづく思うわけであります。
 そういう点で、今回の法案を見ると、日本企業にとってインフラの輸出というのは大変重要だというふうに思っております。その上でなんですけれども、今の大企業とか、もう金余り、内部留保ということが再三指摘されておりますけれど、たっぷり資金を持っているわけですね。リスクマネーと言いますけれど、大企業は内部留保を決して置いておくだけではなくて、証券投資などをやってリスクは自分で取っているわけですよね。かなりリスクのあることをやっているわけですよね。ですから、時々大損もしているわけですよね。そういう金余りの特に大企業、本当にこういう政府支援がまだ必要なのかということは十分考えるべきときに来ているのではないかというふうに思います。
 言ってしまえば、私もJBIC問題をずっと取り上げていろんな方とお話をしてきましたけれど、率直に言って、大企業の方から支援してほしいというよりも、JBICがやっぱり自分たちの仕事をつくらなきゃいけないということで、JBICの方から大企業に仕事を持ちかけたりプロジェクトを一緒にやらせてほしいというようなことが、現場の話なんかもちらっと聞きますけれど、そういうことが今のJBICの実際の姿ではないかと。いろいろ大義名分付けていますけれど、実際にはそういうことがいろんなことの動機になっているのではないかというふうに思うんですけれども、せっかく今日は財務省出身の渡辺さんが来ておられますので、総裁、実際のところいかがなんでしょうか。
○参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、政府系金融機関の在り方については様々な御議論があったわけであります。
 私どもとしても、現行の法律でも、やはり民業補完というのが前提になっているということですが、例えば国際金融市場を見ておりますと、先ほど先生から二〇〇五年あるいはそれ以降のお話があったわけですが、たしか二〇〇五、六年というのはある意味では民間国際金融のちょうど黄金期と言われていまして、ほとんど民間金融だけでも何とかなるという時代であったわけであります。そういうときにおいて私どものような政府系の金融機関が何を仕事をするかというのは一つの課題であったわけでありますが、ただ、残念ながら、二〇〇八年の九月のリーマン・ブラザーズ・ショックの後に非常に様変わりになっておりまして、結局、民間金融機関、特に大手といいますか先進と言われておりますアメリカあるいはイギリスあるいはヨーロッパの大陸の銀行等においても非常に金不足になってきて、それがうまく流れないという状況になった。それを世界銀行あるいはアジア開発銀行なんかが、例えばインフラのプロジェクトについてはファイナンスをしているというところですが、それをどうやって補完するかということで、私どもも、あるいはヨーロッパでいえばドイツとかフランスとかイタリアの政府系の輸出信用機関というものが仕事をしてきているというところでありますが、ある意味で民間のいい状況のところと政府系金融機関が出ていかなければいけない事態というのはずれが出てくる、それは御指摘のとおりだというふうに思っております。
 それから、私どもが補完しているのは金融機関に対する補完でありますから、金融機関において潤沢に資金が流れる、特に今の場合には、先ほど日銀の方いらっしゃったわけでありますが、短期の資金は非常に潤沢になっているわけですけれども、それをリスクを取って長いところへ回していくということについてはかなり狭くなっているという状況がありまして、そこは誰かがリスクを取らなきゃいけない。本来ならば、民間金融機関が傷む前であればある程度リスクを取れたわけでありますが、そこは、アメリカの銀行もヨーロッパの銀行も、二〇〇八年以降、特にヨーロッパの場合はその後にギリシャ問題というのがあってかなり傷んでいるものですから、そこでなかなかリスクが取れない。ですから、どうしても、五年とか十年ぐらいのお金は出ますけれども、長い意味で必要な環境プロジェクトあるいはインフラプロジェクトですと十五年、二十年、二十五年という資金、こういうのがなかなか出ていかないということで、先ほど申し上げたようなマルチの機関とか私どもの機関がやっているというところであります。
 もし、私どもの方から借りている方で私どもの方から押売があったということであれば、率直に言っていただければ、特段私どもの方から押売をするつもりは全くございませんので、そこら辺は気を付けてやっていきたいと思っております。
○大門実紀史君 世界の国際金融がどういうふうになっているか議論すれば時間なくなってしまうわけですけれども、別に私はJBICが必要じゃないと言っているわけではないんですよね。今の流れの中で仕事をつくろうというその姿勢がいかがなものかというふうに思っているわけでございます。
 それはなぜかというと、今回もあれなんですけど、日本企業のインフラ進出、これ頑張ってもらいたいと思っているんですけれども、中国の過剰な対応とか、何というんですか、インフラ輸出競争の激化、もう過熱、安値受注、ダンピング、先ほどインドネシアの話もありましたけれど、過剰サービス、訳の分からない過熱競争があるから日本も頑張らなきゃと、応援しなきゃという、ただその泥沼のような競争に乗っかっていってこういう法案を通してやっていこうということでいいのかなと。むしろ、今OECDの中でもこの過剰なインフラの輸出競争については信用ルールも含めて考えるべきじゃないかということで始まっているわけですよね。
 だから、そういう日本がイニシア取るのは、やっぱりこの前の国際課税もそうですけれど、この異常な競争に乗っかって泥沼に公的資金をつぎ込んでいくようなことじゃなくて、やっぱり信用ルールも含めて、中国のやり方も含めて、きちっとした信用ルール、国際的な信用ルールを作ろうじゃないかというようなことこそ今頑張るべきことではないかと思うんですけれど、麻生大臣、いかがお考えですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今のお話ですけれども、似たようなケースが、BEPSが多分いい例だと思うんですが、三年前にあのBEPSを我々がバーミンガムのG20、G7で、あのとき私の方から提案をさせて、ここに中央銀行総裁おられますけれども、おたくら関係ないと、要は財務大臣が駄目なんだと、財務大臣がきちんとこんな法案をやらないからこれだけみんなやられているんじゃないかと、俺のところなんかさんざん使われて税金は一円も入っておらぬという話をして、一斉に言ったんですけれども、アメリカだけは一言も発言しなかったのが記憶に残るところですけれども。一番言うはずのアメリカが最後まで一言も言わず、この三年間、しゃべったのは前回ぐらいです。それまで、これ非常に、全ヨーロッパと日本と一緒になってこれをわんわん言った結果なんだと思いますが。
 このインフラの話も、今アジアの中において膨大なインフラ需要というものが出てきております。いいことだと思っております。電気がありませんし、道路がないし、水道がないし、まあいろんなインフラが足りないために経済発展しないということになっておりますので、それをやるのはいいことだと思うんですが、それに当たって、やっぱりクオリティーが高いものを輸出するということをこの三年、二年半ぐらい言い続けて、結果として、今回のG20でもG7でも、いずれも質の高いインフラストラクチャーという言葉が全コミュニケに入ってくるようになりまして、最後の方は、中国の方も嫌みで、この言葉は日本によって入れさせられたとかいうことを言っていましたけれども、入れさせられたって、おまえらの質が悪いからこうなっている、みんなが迷惑しているじゃないかと言い返したのは私だけみたいでしたけれども、こういったようなことはきちんと誰かが言わないかぬことなんだと思いますので、今度のインドネシアの話がさっき出ていましたけれども、あのインドネシアの話はまだ動いていませんものね。あれだけわんわん言いながら全く動いていないという状況で、どうですインドネシアと言っても、インドネシア黙っていますから全然動いていないんだと思っていますけれども。
 こういったような一つ一つ、むちゃくちゃなことをやるとやっぱりうまくいかなくなるという例があっちこっちに出てくると、今、大門先生の御指摘のような話がしやすくなるんだと思いますので、我々としては、少なくともぎりぎりのことまでお助けはしますけれども、それ以上我々が丸々損をかぶってまでやるつもりはないという姿勢だけははっきりし続けておかないと、我々も、今度は言う立場になったときに、おまえらだってやっていたじゃないかと言われることになりかねないように思いますので、そこのところは注意して対応してまいりたいと思っております。
○大門実紀史君 終わります。
○藤巻健史君 おおさか維新の会の藤巻です。
 渡辺総裁とは、私は中学、高校一年後輩で、テニス部も、渡辺先輩は中学、私は高校だけでしたけれども、一年後輩なんで頭が上がらないのでなかなか質問しにくいんですけれども、仕事でございますのできちんと質問させていただこうというふうに思っています。宮沢さんはもうもっと長い間、一年後輩なわけであったんですけれども。
 まず、質問通告していないんですけれども、先ほど大久保委員がドル建て日本国債の話をしたのでちょっとコメントをさせておいていただきたいんですが、私も、十年来か二十年来ぐらいドル建て日本国債を発行せよといろいろなところで主張してきたんですが、これは、最初に大久保委員の質問に対して為替の話が出ていましたけれども、ドル建て日本国債を発行すると、これきっと五十円か百円ぐらいドル高円安になるんじゃないかと思うんですよね。介入なんかしなくても物すごい為替市場に影響があると思うので、是非日本の国益のためにも考えていただきたいなと私も思っております。
 特に、先ほど大臣が、世界で自国通貨建てでしか国債を発行していない国は幾つかしかないというふうにおっしゃっていましたけれども、まさにそうで、ですから、逆に日本がドル建て日本国債を発行したところで文句を言われる筋合いはないし、今、日本は財政赤字なんだからそのファンディングのせいだといえば、どの国もそのことについてのクレームを付けられるわけはない。そして、ドル高円安になれば消費者物価指数二%なんて立ち所に行くし、景気なんかもう立ち所に回復すると思うので、是非その辺の研究だけでもしていただきたいなと私は思っています。
 先ほどちょっと大久保委員が御説明しましたけれども、多少補完しますと、政府はドル建ての日本国債を発行する、そのままドル建て発行すると金利が高いですし、その前に、ドルでは例えば地方交付税等も払えませんから、ドルを円で売る、円で売っちゃうとドル安になりますけれども、当然、ドル金利を円金利並みにするためには先物のドル買いをするということで、政府サイドとしては、為替に対してドル国債を発行するというのはニュートラルなわけですね。一方、買う個人にとってみると、これは別にヘッジをして買うわけではなくて、円売りドル買いをして買いますから、個人のドル買い円売りが市場に出てきてドルを持ち上げていく、こういう理屈になりますので、かなりの円安ドル高効果があるのかなと私は思っております。
 ですから、是非、大久保委員と一緒に、ドル建て日本国債を検討していただきたいと御要望を申し上げておきたいと思います。
 もう一つ、大久保委員の質問を聞いていて感じたんですけれども、私知らなかったんですが、リーマン・ショックの後にJBICが外貨準備を使って日本のジャパン・プレミアム対策をしたというふうにお聞きして、私知らなかったんですが、これは、外貨準備をどう使うかというのは、私はもう、日本が今後ひどい目に遭ったときにドル資産を多く保有していくというのは国民を守るために是非必要だと思うので、うかつなところに使っちゃいけないという話なんだという考えは持っておりますけれども、それ以上に、もしジャパン・プレミアムに対して外貨準備を使わなければ日本の企業って困っちゃうわけですね、ジャパン・プレミアムができて。
 そうすると何をするかというと、やっぱりドル投資をしているものに対して、ドル調達をする代わりに、毎年毎年短期でドル調達で転がしていたと思うんですけれども、それにジャパン・プレミアムが掛かるということならば、ドル調達をする代わりに円で調達しよう、要するに円売りドル買いにしてパーマネントのドルを得ようということで、これもかなりのドル高円安要因になると思うんですね。
 ですから、外貨準備を無駄に使わないということと、並びに、企業が円安ドル高の、ドルを需要を増やすという意味で、そうすれば日本経済も良くなるし、まさにまた消費者物価指数も二%簡単に上がりますから、そういうことを含めて検討されるといいのかなというふうに、今、大久保委員の質問を聞いて思いました。一応、これはコメントです。
 質問に入りますけれども、まず大臣にお聞きしたいんですが、マイナス金利導入されてから、ゆうちょ銀行が典型ですけれども、かなり経営が苦しくなっていると思います。ゆうちょ銀行はできませんけれども、ほかのメガ等は、やはり今収益機会が減っている、国債なんかもうマイナス金利ですから収益機会が減っているとなると、やはりインフラ投資というのが一つの大きい収益の柱だと思うんですね。
 そういうときに、先ほどのちょっと大門委員の御質問にも関係するかもしれませんけれども、JBICがこのような日本の民間金融機関のもうけの主たるインフラ投資に入っていって民間圧迫にならないのかと、その辺についてちょっとコメントをいただければというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) まず、今、新興国、特にアジアで顕著だと思いますが、ここにおけますいわゆる社会資本に関します需要というのはこれは膨大なものがありまして、道路、ダム、港湾、空港、とにかくもう幾らでも需要があるという状況にまずあります。
 この巨額な需要に対しまして、これを貸し出します金というのは、五年じゃ駄目ですよ、最低でも二十年、三十年という長期になりますから、民間にそんな三十年耐えられますかね、今。どの民間銀行聞いても、とてもじゃありませんけれども、短期ならともかく長期ではとてもというのは、民間金融では十分に対応できないケースが多いと、私の知っている話ではメガバンク含めてそういったところが多いように思っております。
 こういった中で、JBICが投融資を通じましてある程度のリスクを取ってこういった民間金融機関を補完してほしいという要望等々ありますので、先頭を切ってやる、それを見て安心して民間も付いてくるというケースも非常に多いように思えておりますので、この法案の今度改正をさせていただいたということであって、民業圧迫ということをおっしゃりたいのかもしれませんけど、そういったケースは私の知っている範囲ではありません。
 いずれにいたしましても、JBICというものが業務を行うに当たりまして、民業の補完という趣旨が徹底されるようこれはきっちり今後とも指導していかねばならぬところだと思っておりますし、よくそこの点につきましても連絡等々情報交換は密にしてまいりたいと思っております。
○藤巻健史君 インフラ投資が今民間の一種のもうけの、飯の種になっているんじゃないかと私は思っておりまして、当然そうすると長期投資も入るんじゃないかなと私は思うんですね、私もう今ちょっとマーケットから離れているので余り詳しいことは知りませんけれども。
 長期投資できなくても、後の質問に関係しますけれども、短期資金を調達して、金利スワップ市場さえ発達していれば幾らでも長期調達に変え得るということで、民間ができない、全くないというのは、余り知らないので変に主張できませんけれども、ちょっと疑問を感じた次第です。これは私自身も調べてないので余りこれ以上はちょっと追及できませんけれども、一応そういうことです。
 その次に、政府参考人にお聞きしたいんですけれども、ドルの調達については、やはりジャパン・プレミアムが具現しているということをマスコミでも聞きますし、先日も申し上げましたけれども、クロスカレンシー・ベーシス・スワップにおいてはもうスプレッドはかなり広がってきていて明らかにジャパン・プレミアムが広がってきているんだと思うんですけれども、そのときに、そういう条件で、JBICにドル建て融資があるのかどうかということをまずお聞きしますけれども、あるんじゃないかと思うんですが、あるとすれば、JBICに対してもジャパン・プレミアムが現れているんではないかということ、そして、ドル以外の通貨に対してもジャパン・プレミアムが現れつつあるのかということをちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答えいたします。
 足下では、外貨需要の高まりなどを背景に、全体として外貨調達コストが上昇していることは認識しております。
 先生御指摘のクロスカレンシー・ベーシス・スワップのドル・円の調達スプレッドの水準を見ますと、二〇一四年の一月一日は〇・五三%でございましたのが、二年後の二〇一六年五月九日には〇・八四%に上昇しております。ただ、邦銀は総じて充実した財務基盤を有しており、必要な額の外貨資金の調達にも支障は生じておらず、邦銀の信用力への疑念によって調達コストが上昇しているものではないというふうに承知しております。
 それから、他の通貨でございますけれども、ユーロ・円のクロスカレンシー・ベーシス・スワップ、これを見てみますと、これは恐らくECBのマイナス金利政策によって預金調達が容易になっているというような事情があると思いますけれども、これに関しては、ユーロ・円のクロスカレンシー・ベーシス・スワップのスプレッドについては、これは足下拡大傾向は見られないと。数字で申しますと、二〇一四年一月一日のユーロ・円の調達スプレッドは〇・四二%でございましたけれども、二〇一六年五月九日付けのスプレッドは〇・三七%という状態でございます。
○参考人(渡辺博史君) 後段の部分についてお答え申し上げます。
 JBICの融資におきましては大宗の部分がドル建てになっておりますので、したがいましてドルの調達は非常に重要な要素になっております。
 手法といたしましては、基本的には財融からの借入れを円で借りてこれをスワップに出す、それからもう一つは、そもそもドル建てで外債を出してそこで調達をするということでありますが、今金融庁からお答えがありましたように、ジャパン・プレミアムというか、ドルの供給が非常に絞られているということによって、ほかの国でも似たような形でスワップコストが上がっているというような感じがいたします。
 私どもの経験によりますと、債券の調達のコストの上がり方よりもスワップの方のコストの上がり方の方が著しいということでございますので、私どもの方も、円投の形でスワップに出すか、あるいは直接もうドル建て債で十年、二十年を出していくかということのバランスを見ながら今調達をさせていただいているというところであります。
 それから、今、同じく金融庁からお話がありましたように、特段ほかの通貨において余り従来に比べて変化があるという認識は持っておりません。ただ、供給自体が全体として少なくなっているなという感じはしておりますけれども、金利にそんなに跳ねているという印象はございません。
○藤巻健史君 今の御発言聞いていますと、ちょっと気になったのは、もし消費税増税を延期した場合に、国の格下げ若しくはそれに伴う企業、金融機関の格下げがあった場合にジャパン・プレミアムが激しくなって、そのときにちょっと苦しくなるのかなという感想は持ちました。
 最後の質問になりますけれども、今度の法改正で、現地通貨調達方法として現地金融機関からの長期借入れが拡大になったということになっておりますけれども、現地金融機関にとってみると、インフラ業者に貸すよりはJBICに貸した方が当然リスクが低いですから、スプレッドは低いと思います。それで、JBICからインフラ企業に貸すとなると、当然その調達にかなりのスプレッドを乗せないと理屈に合わないことになると思うんですが、そのスプレッドはどのくらいなのかということと、そういうことに関しての報告は今後あるのかどうかについてお聞きしたいと思います。
○参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。
 これから具体的にそれぞれの現地の金融機関とどんな形で出してくれるかということを議論をしなきゃいけないんですが、一般的に、企業に貸すよりは多少は低くしてくれるかとは思いますけれども、そんなに大幅にやってくれるかどうかというのは、これまでの、特に開発途上国の金融機関の行動様式から見ると、余り大きく変わりはないのかなという気はしております。
 それから、逆に私どもの方は、調達したのに対してどれだけ乗せて逆にお返しするかということについては、全体として、特に私どもの場合はもうけることがミッションではありませんので、そこら辺は全体のコストをカバーするというところで何ができるかというふうにやっていきます。
 ただ、まさに御指摘のように、リスクがあるところに貸す以上は、本来のリスクプレミアムは乗せなきゃいけないということになるので、仕上がりの金利がどういう形になるかというのは、まさにプロジェクトごとに変わってくるというふうになっております。
 それから、全体としてどれだけで調達してどれだけで貸して、利ざやがどれだけあるかということは、これは毎年報告させていただいておりますので、引き続きそれは続けていきたいというふうに思っております。
○藤巻健史君 もう一つ質問するとちょっと時間がオーバーしてしまうと思いますので、これで終わりにしたいと思います。
 ありがとうございました。
    ─────────────
○委員長(大家敏志君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、伊達忠一君が委員を辞任され、その補欠として堀内恒夫君が選任されました。
    ─────────────
○中山恭子君 日本のこころを大切にする党代表の中山恭子でございます。
 今日、国際協力銀行法の一部を改正する法律案につきましてお尋ねしたいと思っております。
 これは、日本再興戦略二〇一五年でうたわれていた四本柱から成る質の高いインフラパートナーシップを具体化するものであると考えておりまして、大層、私自身としては歓迎しております。
 私自身が、もう十年以上前ですけれども、中央アジアの国、ウズベキスタン共和国とタジキスタン共和国の特命全権大使を務めておりました経験から、この中央アジアの五か国はソ連圏の中の国でありましたので、自由主義経済に移行するという時期でございました。そういった国にとりましてはJBICの事業というものが非常に有効に働いていたということを実感しております。
 特に、これらの国はソ連のモノカルチャーの経済の下にありましたので、いわゆるインフラというものがほとんどできておりません。綿花をモスクワに輸出する、又は金をモスクワに輸出するという、非常に限られた経済でございますので、一般的な自由主義経済になろうとしましても成り立たないという状況の中で、まずはインフラ整備が必要であるという状況でございました。
 そういった中でJBICがこの地域で一九九九年に活動を開始しておりまして、相手国、中央アジアの諸国にとってこのJBICの事業が非常に大切なものであったということを実感しているところでございます。経済全体、それらの国の経済全体に対して本当に多大の貢献をしているということを目の当たりにしてまいりました。
 今回の改正で、JBICが、見ておりましても非常に窮屈な形で動いていたという様子が見えておりましたので、現地の要求に応えて、一層優良な海外事業を推進できるようになると期待しているところでございます。
 今日は、大久保委員、竹谷委員そして大門委員などからもいろんな御質問がありましたのでほとんどダブってしまうかもしれませんが、まずは、リスクテークがより一層できるようになるということにつきましては、特別業務として一般業務勘定とは区分して行うということでございますけれども、例えば今回この特別業務というものを置く必要があるというようにお考えになったからには、実際に事業をやっていて不自由なことが御経験があったからであろうと考えておりますが、今後、そうですね、理論というよりは、今不自由だと考えて抱えていらっしゃる事業ですとか、又は今後あそこの国でこういったことができるようになるというような具体的なことをお示しいただけるでしょうか。具体的な事業ということで、通告していなかったかもしれませんが、これお答えいただけるとしたら、渡辺総裁ですか、お願いいたします。
○参考人(渡辺博史君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のような関係でいいますと、先ほどまで隣に金融庁さんがいらっしゃったわけでありますけれども、従来の仕組みによりますと、一本ずつの債権について、これが全部大丈夫ですねということを持っていなきゃいけない、それが償還確実性であったわけでありますけど、ただ、リスクを取るということ自体は償還確実性が下がるということとほとんど同義になるので、どっちの物の言い方をするかということになりますから、これは勘定全体である程度バスケットとして見るということによって、物によっては従来の基準で、あるいは検査の基準でいえば、ちょっと危なっかしいなというものについてもできるということがあります。
 なかなかちょっと個別の国の個別のプロジェクトというのは申し上げにくいところはあるんですが、一番典型的なのは、従来は国あるいは国のいわゆる政府系機関みたいなところを対象にしてやってきたものでありますが、これから大きな国、例えばインドとか、それからインドネシアとかといった国においては、いわゆる日本でいうと都道府県に当たるところが借入人、あるいはそれが実際に事業をやっているところへの貸付けということを考えていく必要が出てくる、あるいはそういう需要が出てくるわけでありますが、これは今までの感覚でいいますと、例えばIMFなんかがマクロ経済を見ているのも国全体でしか見ていないので、この州がどうかとかこの県がどうかということはやっていない。それについて、今度は私どもが自らそれを調査し、あるいはそれまでの経験がありますようなIFCという世銀の姉妹機関とも協力しながら、そういうところに貸すときにはどういうことができるのかということを少し視野が広げられる、そういうところがこれから一つの対象になってくると、そういうふうに考えております。
○中山恭子君 ありがとうございます。
 投資の範囲も広がってくるでしょうし、個別案件だけではなくて全体でカバーしていくということであれば可能性としては広がってくるだろうと考えております。中央アジアの国では、JBICからの支援が欲しいというリスト、もう長いそれぞれの国にリストがありますので、そういったことにつきましても是非御配慮いただけたら有り難いと考えております。
 また、現地通貨建ての融資を拡大するということでございますが、これも非常に、例えばウズベキスタンなどでも国際通貨、為替が安定していないという状況の中で、それぞれの国の中で、例えばウズベキスタンはスムですけれども、スムで事業をしてもらえる、又はスムで収益が得たものをまたそこで投資してもらえるというようなことができるようになれば、それはもうその国にとって、ドルで動かされる、円で動かされるというよりは、非常に安心感を持って、しかもいろんな企業が参加できる事業を行っていけるのではないかと考えておりまして、大変有り難い、今回、現地通貨の借入れを解禁していただけるのであれば、解禁するということであれば、これはその国にとっては大変喜ばしいことだと考えておりますけれども、コメントをいただけますでしょうか。
○参考人(渡辺博史君) 先進国の市場の場合には、先ほど藤巻委員からも御指摘がありましたように、それほど苦労しなくても事業者あるいは民間金融機関自体が現地通貨は入手できるわけでありますけれども、東南アジアの国においてもなかなか、日本のメガの銀行だけでもスワップが必ずしも潤沢に出てくるわけではなくて、日本の企業と一緒に仕事をしているのにアメリカの機関のスワップを買わなきゃいかぬという、何となく釈然としない事態が起こってくるわけであります。
 それで、今御指摘のような、中央アジアの五つのスタンあるいはコーカサス辺りの国になりますと、まだなかなかそこで簡単に現地通貨を入手するというわけにはいかない。ということであれば、私どもが責任を取って現地通貨を入手して、それを事業者にお渡しするということを考えていこうと思っております。
 特に先進国の場合は、まさに藤巻委員からお話がありましたように、短期のもので転がすということも可能なわけでありますけれども、私どもの場合は、長期のものができなかったということプラス、実は年度越えや期越えができないものですから、三月になると二十一日物しかできないとか三十日物しかできない、個別に大臣の承認を得なきゃいけないという制度になっておるわけです。
 したがって、そこは、長期ということなら一年を超えるということができることになります、そこら辺の自由度も増してきますので、現地通貨の調達もやりやすくなりますし、それをスポンサーの方あるいは事業者にお渡しするのもお渡ししやすくなるということで、そこら辺は努めていきたいというふうに思っております。
○中山恭子君 そうですね、単年度から長期でできるということも非常に有効なことだと思いますし、こういった国では闇レートもございますので、そういった意味でも、現地通貨で仕事をしていくということはある程度、現地通貨で仕事をしていくことについてのメリットといいましょうか、信頼感というのも是非お考えいただき、今回これで現地通貨で仕事ができるようになるのであれば喜ばしいことだと思っております。
 もう一点、支援手法の多様化の中で、JBICによるイスラム金融の手法を用いた支援が可能になるということでございます。イスラム金融と言われても、私なども余りぴんとくるわけではないんですけれども、イスラム教の教義で利息を取る取引が禁止されているということを聞いております。そういった中で、イスラム金融の規模というのは非常に大きいと思っておりまして、更に拡大していくであろうと思われます。
 JBICさんとして、具体的に今後どういった地域でこのイスラム金融の手法を用いた支援というものができるようになるとお考えなのでしょうか。
○参考人(渡辺博史君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘のように、イスラム金融というのがある意味で話題になっているわけでありますが、ただ、イスラム教の国が全てそれをやっているというわけではございませんで、例えば湾岸でも、割合熱心にやっているのはクウェートあるいはバーレーンといった国で、私が知る限りにおいて、サウジアラビアとかUAEは多少そこについてはクールな感じがしております。
 それから、アジアの中では、インドネシアは余り熱心ではありませんけれども、マレーシアがそれについて非常に積極的にやりまして、あと、イスラム国ではないんですが、マレーシアの隣にありますシンガポールがやっぱりアジアの金融市場としてそこを引いていきたいと、こういったところがメーンになっているところであります。
 国によってはそういうイスラム系の金融の方が資金が潤沢になって、したがって、そこから出てくる資金の方が、利回りといいますか、御指摘のように利息という概念がないので、今回法律の中でも利息と同様の経済的性質を有するものという条項を入れさせていただいたわけでありますが、そういう国においては、そういう利息に類するものの方がいわゆる利回りが低いので、そういうものを入れた方がいいという事業者がいた場合には、それと一緒に仕事をするときに、片っ方は通常の金利、片っ方はイスラムの利息等、あるいは配当というわけにはいかないので、そこを一緒にやるということができるようにするというのが今回の改正の趣旨でありますので、今申し上げたような国のところでプロジェクトが出てくれば、それを使ってファイナンスをしていきたいと、そういうふうに考えております。
○中山恭子君 各地でいろんな手段、手法があるわけでございますので、それに対応できるような体制をつくっておくということは非常に重要であろうと考えておりますので、今回こういったものが入ってきたことは喜ばしいと考えております。
 最後に、麻生大臣に、同じ二〇一五年の日本再興戦略の中で、質の高いインフラパートナーシップを支える四本柱の第二の柱としてADBと連携していくということがうたわれております。また、来年、横浜でADB総会が開催されます。ADBとの連携強化をはっきり打ち出していくということが肝要であると考えておりますが、この点についての御見解をいただけたらと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは御存じのように、ADBは来年で五十年、日本が音頭を取って始めまして、中国と違って、AIIBは自分で言って、自分で総裁出して、中国でつくるなんてことはしなくて、日本は、総裁は取りましたけれども場所はきちっとフィリピン・マニラということで、五十年やらせていただいて、その信用は極めて大きなものになってきたと思っております。
 したがいまして、このADBとの連携を更に強化していくという方針を出しておりますけれども、具体的には、質の高いインフラパートナーシップというものを目指しておりまして、民間セクターにおきますインフラ投資というものを推進をしていくために、ADBの中に新たに信託基金というものを創設して、その基金を通じてJICA等から五年間で最大十五億ドルを目標に投融資をしていくことにいたしておりまして、本年三月に既に信託基金を創設いたしております。また、公共インフラ整備を促進するために、JICAとADBが途上国の長期支援計画を策定をいたしまして、政府向けの技術協力とか融資を協調して行って、今後五年間でADBとJICAと合わせて百億ドルを目標に融資する方針を立てております。
 さらに、こうした取組による質の高いインフラ投資を円滑に実施するために、ADBとの間で来年実施をされます、ADBの資本の統合に伴います融資量の拡大によりまして地域のインフラ事業に効果的に対応していくこと、また、ADBの案件の質を高めるためにいわゆる調達制度の改革をいたしませんと、かなり厳し過ぎるというか、かなり日本的なスタンダードになり過ぎているところがありますので、そういったところも改革を推進することについて今議論を進めさせていただいているところです。
○中山恭子君 ありがとうございました。
 終わります。
○委員長(大家敏志君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
○委員長(大家敏志君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、長浜博行君が委員を辞任され、その補欠として大塚耕平君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(大家敏志君) これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大門実紀史君 反対の討論を行います。
 本法案は、自己資金の豊富な大企業への不必要な融資が促進されるなどの問題点がありますが、何より今、特にアジアで進んでいるある意味で異常なインフラ輸出競争の激化の流れにただ乗り遅れまいとするもので、JBICを通じて公的資金を泥沼競争につぎ込む危険性があります。
 今重要なことは、日本政府として、OECDなどを通じてインフラ輸出の信用ルール、公正取引のルール作りに尽力すべきであります。
 以上の点から、本法案に反対をいたします。
○委員長(大家敏志君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(大家敏志君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、大久保君から発言を求められておりますので、これを許します。大久保勉君。
○大久保勉君 私は、ただいま可決されました株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、日本のこころを大切にする党及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
 一 平成二十八年熊本地震により影響を受けた被災地の復旧・復興、被災者や企業の生活・事業の再建に向けて、国際協力銀行及び日本政策金融公庫を始めとする政策金融機関は、あらゆるツールを駆使し、万全の金融支援を行うこと。
 一 政府は、引き続き、国際協力銀行の業務運営におけるガバナンスが強化され、業務の機動性及び専門性が十全に発揮されるよう配慮すること。また、リスクマネー供給の積極化と国際金融における国家間の競争力の激化に鑑み、国際協力銀行において、国際金融に関して高度な能力を有する人材の育成及び専門性を有する外部人材の確保が円滑に図られるように努めるとともに、「天下り」の批判を受けることのないよう、適材適所を徹底すること。
 一 海外におけるインフラ整備に係る膨大かつ高リスクの資金ニーズに適切かつ競争力ある対応をするために、政府は、国際協力銀行に新たに設立される特別業務に係る勘定及び一般業務に係る勘定において十分な資本を機動的に確保するため、必要な財政上の措置を講ずること。
 一 政府は、我が国企業の海外ビジネス展開を積極的に支援するため、必要な場合には外国為替資金特別会計の外貨資金を一層効果的に活用することを検討し、かつ、ツー・ステップ・ローンによる国際協力銀行から邦銀への外貨資金の提供等を引き続き推進するとともに、現下の金融環境を踏まえ財政投融資の的確かつ機動的な運用を検討すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(大家敏志君) ただいま大久保君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(大家敏志君) 多数と認めます。よって、大久保君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、麻生財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいります。
○委員長(大家敏志君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大家敏志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時九分散会