第190回国会 厚生労働委員会 第19号
平成二十八年五月十二日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     石井みどり君     吉川ゆうみ君
     吉川 沙織君     石橋 通宏君
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     吉川ゆうみ君     石井 正弘君
     石橋 通宏君     吉川 沙織君
     小西 洋之君     長浜 博行君
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  出席者は左のとおり。
    委員長        三原じゅん子君
    理 事
                島村  大君
                高階恵美子君
                羽生田 俊君
                津田弥太郎君
               佐々木さやか君
    委 員
                赤石 清美君
                有村 治子君
                石井 正弘君
                太田 房江君
                木村 義雄君
                武見 敬三君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                吉川ゆうみ君
                足立 信也君
                川田 龍平君
                小西 洋之君
                長浜 博行君
                西村まさみ君
                森本 真治君
                吉川 沙織君
                長沢 広明君
                小池  晃君
                東   徹君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  竹内  譲君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       太田 房江君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       厚生労働省医政
       局長       神田 裕二君
       厚生労働省健康
       局長       福島 靖正君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   宮川  晃君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    石井 淳子君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    藤井 康弘君
       農林水産大臣官
       房審議官     川島 俊郎君
       環境大臣官房審
       議官       早水 輝好君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に
 関する特別措置法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
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○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、吉川沙織君及び石井みどり君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君及び吉川ゆうみ君が選任されました。
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○委員長(三原じゅん子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康局長福島靖正君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(三原じゅん子君) 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取をしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○足立信也君 おはようございます。民進党の足立信也です。
 まず、前回、私、熊本地震に対して雇い止め、解雇が始まりつつあるという問題を申し上げました。そして、雇用調整助成金の支給の要件緩和、これはもう四月になされておるんですが、なかなか周知されていないと、これを積極的に周知していただきたいということを要望いたしましたので、まずその対応をお聞きしたいと思います。
 例えば、大分県では労働局のホームページ等には出ております。しかし、やっぱり現場を回って、商工会議所、商工会、そういうところにしっかりこの制度を、しかも緩和したということを伝えていただきたいんですね。その取組について、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるとおり、雇用調整助成金についての特例措置をやっても御存じじゃない方が結構おられて、いつの間にか解雇されていたみたいなことがあり得るわけであって、これはやはり万全の広報体制でやっていかなければいけないというふうに考えております。
 熊本地震の発生に伴って事業活動の縮小を余儀なくされた事業所について雇用の安定を図ることが極めて重要であることから、雇用調整助成金の要件について、まず第一に、四月二十二日に講じたのは、生産量等の減少の確認期間を三か月待つというのではなくて一か月で短縮して特例措置とするということで、一か月で判断ができると。それから、これは五月九日に公表いたしましたが、九州各県内に所在をする事業所が今回の関係で休業を実施した場合の助成率の引上げ等の特例措置、これを方針を九日に公表をいたしました。これは、十三日に開催予定でございます労政審の職業安定分科会において、省令改正のことにつきまして諮問、答申をいただけるように手だてを打ちたいというふうに思っております。
 これらの特例措置を含めました雇用調整助成金制度の周知でありますが、おっしゃったようにホームページには既にもちろん載っけているわけでありますけれども、熊本県はもとより、風評被害が懸念される大分県、これを含めて、労働局やハローワークによりますまず事業主向けの説明会の開催、それから業界団体や商工会等の事業主団体に直接こちらから出向いて丁寧に御説明をするということを積極的に実施を今させております。具体的に、大分県では、例えば四月二十八日に別府市の旅館ホテル連合会、それから五月二日に由布院温泉旅館組合、それから五月九日に由布院温泉観光協会、こういったところに対して説明を実施をしているところでございます。
 今後とも、地震の影響を受けた事業所における雇用の安定が図られるように、ただ待つのではなくて、こちらからも積極的に説明をするということで雇用を守ってまいりたいというふうに考えております。
○足立信也君 ありがとうございます。
 この前も言いましたが、リーマン・ショックの後や東日本大震災の後、あるいは円高が進んだときに極めて有効でしたので、周知を是非よろしくお願いします。
 それでは、B型肝炎について質問に入ります。
 趣旨説明で、提訴者が思ったより少ないと、その理由の一つとして、検査を受けている人が非常に少ないんではないかというようなことがございました。しかし、私はそうは余り思っておりません。実際、今医療機関等を受診される方は、侵襲的な検査といいますか、例えばCTを撮るとか内視鏡を行うとか、そういった方々は全員間違いなくBもCも検査しております。しかし、マイナスであった場合は言わないですね。言わないから検査を受けていることも知らないし、そういう認識の方が非常に多いんだと私は思っております。
 この点について、本当に検査を受けている人が少ないという認識でいるのかどうか、そこをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 肝炎ウイルス検査の受検状況を把握するために、平成二十三年度に私どもで実施した調査におきましては、国民の約半数の方が肝炎ウイルス検査を受けていると推計をされたわけでございますけれども、このうち、御本人が検査を受けていたということを自覚していらっしゃる方がそのうちの三分の一ぐらいでございまして、残りの方は手術、あるいは妊娠健診、献血等で検査を受けているとの、その御本人は受けていると認識がないけれども受検をしていると、こういうふうに推計される方がいらっしゃったわけでございます。
 御指摘のように、これら以外にも、例えば職域の検診であるとか人間ドックを受検した者、例えば陰性のためにその結果について知らされていない、あるいはそういう調査でも把握できないような、検査を受けていることを認識していらっしゃらない受検者の方もまだいらっしゃるのではないかと考えております。
 検査受検状況につきましては、肝炎対策基本方針の改正案の中でも、引き続き把握することが位置付けられるということで今案を出しておりますけれども、今後調査を実施して、御指摘の内容を踏まえまして把握に努めてまいりたいと考えております。
○足立信也君 更にもっと多いだろうと。三分の二は知らない、検査を受けたこと自体も知らないということで更に多いだろうと、まあ認識は同じです。今妊娠の話もしました。婦人科受診の際にも必ずやると思います。
 ですから、これ、何をやればいいのかと義務にするのではなくて、検査をしてマイナスだったらそれは教えてくださいというぐらいの通知は必要だと思いますよ。そうすると安心される方も非常に多いでしょうし、実際に、この国の検診も非常に受診率少ないとはいいながら、これ、フリーアクセスの我が国で、ちょっとこの症状があるんですと言ったら検査をやられていて、実際は検診に近いようなことを相当やられているということも検診率がなかなか思ったように上がらない理由の一つですから、そこは、やっていますと、そしてマイナスですということをお知らせするようにちょっと工夫してみてください。簡単だと思います。
 これで、今回、今まではなかなか提訴まで至らなかったような方々も、条件が変わって二十年ということが入りましたので増えるということで、これは今後どれぐらいの数が増えると想定されているんでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 今回の改正案で新たに追加いたします死亡又は肝がん、肝硬変を発症した後に二十年を経過して提訴、和解する方の現在の提訴状況を踏まえますと、今年度末まででおおむね死亡、肝がん、重度の肝硬変の方は三十名、軽度の肝硬変の方は約七十名、合計で百名の方が提訴されると推計をしております。
 今回の改正案では、提訴期限を五年延長することとしておるところでございますけれども、これを平成二十九年度からの五年間、三十三年度までの提訴見込みについて、これまでの提訴者数も少ないものでございますから的確に見込むことは難しゅうございますけれども、現時点では、この二十八年度までの百名と同程度の方が更に提訴、和解いただけるものというふうに想定をしております。
○足立信也君 それほど多くの数ではないということは皆さん認識していただけたと思います。
 じゃ、B型肝炎ウイルス感染の全体像は今後どうなるんだろうという話です。実は、私の学位論文は、慢性肝疾患というか、特に肝硬変に併存する肝細胞がんの治療が学位論文のテーマでして、もう相当前になりますが、ちょうどその頃から母子感染の予防ということはやられております。八〇年代の後半ですよね。それもありますし、この十月からB型肝炎ワクチンの接種も始まるというようなこと。それから、今大体私が十年間で見ると年間二千人ぐらいが新規に感染しているんじゃないか、これが私は相当減っていくと思うんですね。
 今後の、まあ正確に予想するのは難しいですが、大体の推測でどれぐらいに収束していって、まあゼロというのはないと思いますけれども、見通しとしてどういうふうに描いているか、それを教えてください。
○政府参考人(福島靖正君) 厚生労働科学研究の研究班によりますと、二〇〇〇年時点におきましてはB型肝炎ウイルス感染者数は百三十二万人から百四十七万人と、こういう推計があるわけでございますけれども、特に御高齢の方の方が感染率が高いということがございまして、御高齢の方の感染者の方がお亡くなりになっていくということがありまして、二〇一一年におきましては百九万人から百二十四万人と推計される、こういう報告もあるわけでございまして、B型肝炎感染者、患者数は全体としては減少傾向にあるものと考えております。
 また、B型肝炎ウイルス感染者は、以前から母子感染防止対策あるいは輸血用の血液のスクリーニング検査を行っておりますし、また今年の十月からはB型肝炎ワクチンの定期接種化を予定しておるところでございまして、長期的には今後の新規感染者数は減少していくものと考えております。
 ただ、近年、我が国においても報告が増加しておりますジェノタイプAのB型肝炎による急性肝炎につきましては、成人期の感染でありましてもその後遷延して慢性化しやすいということもございまして、ここの部分についてはその動向について注視が必要だと考えているところでございます。
○足立信也君 大体今後は、今新規で二千ですから、まあ私は千は割るような気がしておりますね、かなり少なくなるんだろうとは思います。
 以上で、B型肝炎についてはあと二人我が党でも残っておりますのでお任せするとして、今回、今までずっと懸念していることにある意味決着を付けたいみたいな話を私は前回いたしましたけれども、気になっているのは子宮頸がんワクチン、HPVです。ここは、かなり物議を醸すかもしれませんけれども、私も一研究者としての面あるいは医師としての面も含めて自分の考えをしっかり言っておく必要があると、そう思っています。
 これ、民主党政権時代に予算措置という形で始めました。もちろん、予算措置ですから勧奨はありません。これが平成二十五年の三月に予防接種法の改正法が成立して、A類、昔の一類ですね、A類に分類され、積極的勧奨がなされた、かつ、これの対象者という方々は、接種を受ける努力義務まで国民に課せられたわけですね。これはA類だからそうなっているわけで、四月一日に施行されたと。しかし、僅か二か月後に積極的な接種勧奨の差し控えというふうになったわけですね。もうすぐ三年、三年間放置していいのかという問題です。
 まずは確認したいのは、法律上、これはさっき申し上げましたように、国民に接種を受ける、予防接種を受ける努力義務があります。これは、積極的な接種勧奨を差し控えても国民には努力義務が課せられている、それでいいですね。
○政府参考人(福島靖正君) 御指摘のとおり、予防接種法上、A類疾患については法九条に基づきましてその対象者は接種を受けるように努めなきゃならないとされておるところでございまして、ヒトパピローマウイルス感染症についてはA類疾病に分類されておるわけでございますので、その努力義務は現在も課せられておるということでございます。
○足立信也君 国は積極的接種勧奨はしないけれども、国民には受ける努力義務があると。これはいささか、国民の皆さん聞いたら、えっと思うかもしれません。
 実際、何度も言われていることですが、特に委員長は関心高いと思いますが、予防できるがんの最たるものの一つであるわけですね。年間三千人の方がお亡くなりになる。欧米では、マザーキラーと呼ばれる方もいらっしゃる。それほど若い女性、あるいは若い経産婦、妊婦等にとっては大変な病気であることは確かです。
 この通達、積極的な接種勧奨の差し控えの通達、この後、実際、それまで予算措置時代、あるいは法に位置付けられてから僅か二か月ですけれども、その時代と比べてどれぐらい接種者としては人数ベースで減ったんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(福島靖正君) HPVワクチンの予防接種につきましては、平成二十二年の十一月から二十五年の三月までは予算事業で実施をされておったわけでございまして、二十五年四月から予防接種法上に位置付けられたということでございます。
 この予算事業の、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業という名称でございますけど、ここで実施されていた場合の数といいますか、実施率でいいますと、予防接種実施率は約六〇%程度でございました。予防接種法に位置付けられた後、六月に積極的勧奨の差し控えが行われたということでございまして、これ二十五年度でいいますとちょっと途中で数字が変わっておりますので、二十六年度で申し上げますと、二十六年度の予防接種の実施率は約一%ということになっております。
○足立信也君 三回ありますから、約一%で、そのとおりですね。〇・七、〇・七、一・一、そういうことです。
 そこで、日本人はノーベル賞と聞くと非常に弱いところがあると思うんですが、御存じのとおり、子宮頸がんとHPVウイルスですね、HPV、ヒューマンパピローマバイラスの関与を発見したハウゼン博士は二〇〇八年にノーベル賞を受賞されています。今では、これ約百五十近くあるタイプのうち十五ぐらいが子宮頸がんの原因になると判明しています。世界は更に進んで、これは男性の陰茎がんであるとか、口腔がんであるとか、今九価のワクチンができていて、男性への接種も勧められている、勧奨されている。これはもう以前の委員会で私、申し上げました。
 そういうような状況の中、ドクターの方々の言葉をちょっと引用します。
 あるドクターは、百人くらいに接種したが、十分に説明して、自らの意思で接種をしている、現時点で副反応に苦しむ人はいない、ただし、二〇一三年のこの通達、差し控え以降、接種希望者はゼロ、本人が接種を決めるというのが正常な形ではなかろうかというふうに発言されています。ある国立病院機構の医師も、通達以降、接種はゼロだと。別の医師は、様々な症状が、様々な症状というのは、この時期の、小六から高一、思春期の女子、非常に不安定、身体共に、そういう時期には様々なことが起きます。そのような症状がワクチン接種と関係があるかないかで受診する方が結構いらっしゃる。ワクチンには関係ないよと言うと、もう安心して受診しないというようなこともあります。
 厚生労働省は、その後の副反応と、後遺症というか、長引いた場合の後遺症ですけど、当初、心身の反応と言っていましたけど、昨年から機能性身体症状と、こういう表現をしています、機能性身体症状。そして、私が聞いたところでは、認知行動療法が有効であったというように聞いています。
 その中で、機能性身体症状ということと認知行動療法が有効であったということの説明を受けたいんですけれども、まずは認知行動療法が有効であったということの、その認知行動療法の大体どういうことをしているかという説明と今後の治療に関する取組、それをどう考えているかをまず教えてください。
○政府参考人(福島靖正君) 今、委員御指摘の認知行動療法でございますけれども、認知行動療法的アプローチというのは、物事の受取方、考え方、こういう認知の仕方、こういうものに働きかけて、その捉え方を改善して日常生活の中でできることを増やしていくと、こういうようなアプローチでございます。
 HPVワクチン接種後に生じた慢性の痛みを含む様々な症状、こういうものに対して認知行動療法的なアプローチを行った結果、症状が改善した方がいらっしゃるという報告があることを私ども承知しております。
 私どもとしては、HPVワクチン接種後に生じた痛みや運動障害等の病態や治療法について、平成二十五年度から研究班において研究を行っていただいております。また、多様な症状を生じた方に対する医療提供体制につきましては、これまでの協力医療機関に加えて、その協力医療機関と連携して患者の方への相談、診療を積極的に行う医療機関でも診療を受けられるような体制整備を図っているところでございます。
 今後、研究班において治療方法ごとの治療成績や治療によって症状が改善した事例を集めまして、その結果を研修会等を通じて現場で実際に診療に当たられるドクター等に情報提供をしてまいりたいと考えております。
○足立信也君 最初の方におっしゃった物事の捉え方、ここがやっぱり非常に大きいんだろうと、そういうように認識します。
 そしてまた、多くの国民の皆さんが大変ショックを受けた、けいれんを起こしている、映像でよく流れたワクチン接種後のけいれん発作のことなんですが、これは今機能性身体症状というふうに言われている。ということは、器質的ではないということなわけです。分かりやすく言うと、脳の一部に原因と考えられるような変化ですね、特定ができるわけではないということなんですが、これが器質的ではないというのは、どういう診断、検査を経てそういうふうになったんでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) HPVワクチン接種後に多様な症状を生じた方の病態につきましては、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の副反応検討部会におきまして個別症例の検討を含めて評価を行っているところでございます。その結果、二十六年一月に行われました同部会におきましては、四肢のけいれん等の不随意運動につきましては、脳波、筋電図の検査結果が神経疾患による不随意運動で見られるものと異なるなど神経学的疾患等の器質的な疾患ではないと考えられること、それから固定した症状じゃなく症状に日内変動や日差変動が見られると、こういうことから、器質的なものではなくて機能性身体症状であると考えられると評価をされているところでございます。
○足立信也君 私はすっと、すとんと落ちます。あの映像を見ているときに、偽発作、シュードシージャー、非常に似ている感じは受けました、私も。今、器質的な問題がないということは、脳波にも異常がないと今お話しされました。ということは、偽発作とどこが違うのかさっぱり分からないんです、私としては、医師としてです、ということなんです。だから、これは本当にそういうものが元々あるということも知っておいてもらいたいんです、偽発作ということがですね。これを指摘しておきたいと思います。
 ところで、三月三十日に記者会見がございました。今後、民事訴訟を起こすかもしれないという記者会見ですね。大臣は、これ微妙な表現ですが、因果関係は必ずしも明らかでない有害事象という表現をされている。的確だと思いますね。今は、現時点ではそれしか言いようがないと思うんですが、これ、民事訴訟を起こすかもしれないということですが、民事訴訟というのはそもそも過失認定とそれに対する賠償、過失を認めさせなきゃいけないと。これは非常に難しいと私は思うんですが、その前に、厚生労働省は過失の認定をこれからされる側に立つかもしれませんが、HPVワクチン接種をA類の法定接種に位置付けたこと、このことについて誤りがあったと判断しているんでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 訴訟につきましては、まず現時点では報道されている内容以上のことは分かりませんし、また提訴されているわけではございませんから、コメントは差し控えたいと思いますけれども、このHPVワクチンを予防接種に位置付けるということにつきましては、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会におきまして、医学的、科学的な議論をいただいた上で定期の予防接種に位置付けるように提言をされたわけでございます。その上で、予防接種法改正案を平成二十五年の通常国会に提出をして、国会で御審議をいただいた結果、A類疾病としての定期接種に位置付けるということになったものでございます。
 現在、その定期接種の積極的勧奨は差し控えをしていただいているわけでございますけれども、これは、その接種後に見られた多様な症状の発生頻度等がより明らかになって、国民の皆様に適切に情報できるまでの間、差し控えているというものでございまして、定期接種に位置付けというものについては過失があったというふうには考えておりません。
○足立信也君 そういう見解の中で、これから訴訟が起きるかどうか分かりませんが、過失を証明するというのは極めて難しいと思うんですね。
 なぜかと。これちょっと列挙しますが、皆さん御存じの世界保健機関、WHOですね、二〇一三年にまずこのワクチン二種、安全性を再確認した。二〇一四年に積極的勧奨を差し控え続ける日本と厚生労働省を極めて強い口調で非難しています。
 それから、同じくWHOは去年の十二月、専門家の副反応検討委員会は子宮頸がんワクチンと副反応の因果関係はないとの結論を出したにもかかわらず、国は接種を再開できないでいる。以前から指摘しているとおり、薄弱なエビデンスに基づく政治判断は、安全で効果あるワクチンの接種を妨げ、真の被害をもたらす可能性があると言われています。
 これ、ヨーロッパのEMA、医薬品庁ですね、ここも去年の十一月に、複合性局所疼痛症候群や体位性起立性頻拍症候群をワクチンが引き起こすことを支持する根拠はないと結論をしております。
 まだまだありますが、要は政府の対応にかなり酷評をしているんです、名指しでということですね。
 ちょっと余分なことかもしれません。例えば、新型インフルエンザが二〇〇九年に大流行したとき、このとき、日本の対応、実は国連のインフルエンザ対策上級調整官、デビッド・ナバロさんという方が表敬訪問されて、非常にすばらしい対応だということでお褒めをいただきました、私、政務官室で。それと比べると、今回の酷評はすごいですよ。
 ということで、もっと加えますと、二〇一二年一月にランセット・オンコロジーで、早期の子宮頸がんや前がん病変を有意に減少させるというふうに確立しています。これをやれないでいると。
 次の疑問は、日本人は、じゃ特殊なのかと。世界はそうなんだけれども、日本人特殊なのかという話で、去年いろいろ問題になりました白血球のHLAタイプ、このことについては報道が誤っております。それについて厚生労働省もしっかり正して、そして訂正したところもありますね。誤りがどこであったか、その報道を否定する見解、簡潔にポイントを絞って、これは前もって言っておりますから、そこを教えてください。
○政府参考人(福島靖正君) 一部の報道で、HPVワクチン接種後に症状が出た方のうち、約八割が同型の遺伝子を持っていたという報道がされたわけでございますが、このデータにつきましては、症状が生じた方における遺伝子保有率は人が単位でございまして、やっぱりその比べた一般日本人における遺伝子頻度につきましては遺伝子の本数が単位でございまして、そもそもそれは比較すべきものでないということ。仮に遺伝子頻度で比較した場合であっても、サンプル数が十四と少ない数でございまして、その八割という数字は確かなものとは言えない。こういうことから、このデータからは、その遺伝子を持っている方にHPVワクチンを接種した場合にそういう記憶障害などを起こす可能性が高いと言うこともできないということで、この辺につきましては、この報道の基になった研究を行った研究者の方にも確認をいただいた上で、私どものホームページにおいて情報提供をしているところでございます。
○足立信也君 そのとおりで、もう一回分かりやすく言います。
 保有率と遺伝子頻度は比較できるものではないということ、それから一般の日本人の遺伝子頻度と有意差はないということです。これが事実です。じゃ、日本人は特殊じゃないという話になる、なるわけです。じゃ、世界と何で対応が違うのかという話になってきて、もう最後になりますけれども、積極的勧奨は停止されているのに、ワクチン接種の努力義務はA類だから残っている、いまだに、国民に対しては努力義務が課せられている。十分に説明して、自らの意思で接種をしていれば、話題になっているような副反応、後遺症はないという医師がいる。
 このことを考えると、日本の国民のためですよ、女性だけじゃない、男性もこれ関わってきている話なので、日本の国民のために予防できるがんである子宮頸がんとどう向き合うのか。今、思考停止しているときじゃないですよ。もう三年もたって、ここは早くしないと、将来、逆に日本政府は何やっていたんだというふうになりますよ。ということが一つ、どうするつもりなのかというのが一つ。
 それから、私は今、A類の問題点を言いました。これ当初、法律改正のときに、最終的には賛成せざるを得なかったわけですが、私はA類、昔の一類ということには反対いたしました、個人的には、任意でやるべきだと。それだけのしっかり見識も持っているし、説明も必要なんだと。これは、今の努力義務のこと、勧奨を控えていることを併せてB類にすべきではなかろうかと私は思っていますが、その点も含めて、最後に大臣、答弁お願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、B類疾病に分類すべきではないかという御提案かというふうに思いますが、A類の疾病として位置付けられていることはもう先ほど来申し上げたとおりで、これは、HPVワクチンに関して、疾病に罹患した場合に死亡する割合が高いことや、それから疾病が重篤化する可能性が高いことによる重大な社会的な損失の防止を図る目的で、A類疾病として定期接種に位置付けるべき旨の厚生科学審議会の予防接種部会からの提言を踏まえた、それでこういう位置付けをしたわけでございます。
 それで、HPVワクチンにつきましては、広範な慢性の疼痛又は運動障害を中心とする多様な症状が接種後に見られたということで、有害事象、先ほど申し上げたとおりの因果関係が必ずしも明らかではない有害事象であったわけでありますけれども、積極的な勧奨は差し控えたということで、昨年の九月に厚労省として、救済そして医療についての手だて、さらには生活面での相談支援の強化等々を申し上げて、救済についてはもう従来からの救済制度の基本的な考え方にのっとって速やかに救済に係る審査を再開するとともに、Hibそれから小児用肺炎球菌ワクチンも含めて、PMDA法の救済も予防接種法と同等の範囲の救済をするということでございます。
 医療については先ほど局長から申し上げたとおりで、生活については学校での相談などが手薄だったということと、医療についても同じように地域でしっかり相談できるようにということをやりました。
 現在、日本では、ワクチン接種後に生じたとされる症状と同様の症状を疾患が接種していない状態でどのくらい生じているかについてのいわゆる疫学的データが不十分だということで、現在、HPVワクチン接種後に生じたとされます多様な症状に関する疫学調査を実施をしております。HPVワクチンの積極的勧奨の差し控えについては、この疫学的研究の結果など更なる科学的知見の収集を行った上で、総合的、合理的に判断をしてまいりたいと考えておるところでございまして、今、足立委員からお話がありました、現在のA類疾病としての分類をどう考えるのかということについては、この疫学的研究の結果などを踏まえて考えてまいりたいというふうに思います。
○川田龍平君 ありがとうございます。川田龍平です。
 私は、今、足立委員のあった話とはちょっと逆の立場なんですけれども、やっぱりしっかり、このMMRワクチンの被害とか、それから、B型肝炎の今回の法案の基となったのも、これは予防接種によって、注射の回し打ちと、中身の成分ではないですけれども、そういうワクチン接種によって被害を受けてきた人たちがたくさんいるんですね。そういったことを受けてのことだと思いますので、そういう意味では、予防というのであればワクチン以外にもやることはあるわけです。そういったことをやっぱりしっかりやった上でワクチンというのがあるわけで、そういう意味で、やるべき検診ですとか、その前の性感染症予防ですとか、そういった教育の面でやっぱりやるべきことをやっていないにもかかわらず、そこだけ取り上げていくということではない形でやるべきではないかというふうに思っております。
 やっぱり、この救済のこともあって、定期接種化ということについてはHibワクチンや小児肺炎球菌ワクチンとセットで、ある意味抱き合わせみたいな形で定期接種化の法案が出されて、賛成せざるを得ないみたいな形で持っていかれましたので、このHPVワクチンの問題についてはやっぱりしっかりと慎重に取り扱っていくということが私は必要だと思っています。WHOが何か言ったから、じゃ、国が必ずやっているかというとそうでもありませんので、その辺、WHOが言っていることをそのまま国がやるというのであれば、本当にやってほしいことはいっぱいあるわけですね。そういうことをやっぱりやっていない中で、こういうWHOだとかノーベル賞だとか、そういったことに惑わされずにやっぱりしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 法案について伺います。
 今回の改正案は給付金の請求期限を延長することが柱の一つになっておりますが、推計対象者数四十五万人に対して、請求を行うために裁判所へ提訴した方は請求期限の来年一月までに三万三千九百人しか見込めていないということが延長の理由だと承知しています。この提訴率を引き上げるためには、提訴に至るまでの各段階での取組の抜本的な強化をしない限り、単に期間を延長しても効果は見込めないものと考えます。
 まずは、最初の段階として、感染を知らないB型肝炎ウイルスのキャリアの方が五十万人もいるとされている中で、五〇%と言われている肝炎ウイルス検査の受検率を高める必要があると思います。そのため、今年度も三十八億円の予算で、B型原告・弁護団の大臣要求などにもあるように、出張型の検診であるとか医療機関委託など、利便性に配慮した検査制度の整備をしているとのことですが、しかし、まだまだ努力が足りないと思います。
 地域の一部医療機関での委託実施においては、保健所のような結果通知をもらえるかは各医療機関のやり方に任せており、有料というところもあります。ある首都圏の保健所での検査は、僅かに月に一回だけ、しかも第二水曜日の九時から十時までのたった一時間ということで、時間が極めて限られている上に、性感染症の一つとして匿名でしか行っていないために、結果通知書はもらえるものの、これが第三者への証明にもなりません。市町村は健康増進事業として例えば四十歳以降五年刻みで医療機関での検査に使えるクーポン券を送付するなどの取組を行っていますが、自治体での無料検査のことは九割の方が、市民は知らないと思います。
 とりわけ、四十歳から五十歳の働き盛りの受検率が低迷している中、最も有効な対応としては職域での検診項目に入れることなんだろうと思います。職域の検診では項目に入っている会社と入っていない会社があるようで、特措法制定時の二〇一一年度の厚労省が行った調査では、千人超の大企業で三七%、五十人未満の小規模事業者では、小企業では一三%しか実施していないとのことでした。
 そこで、まず職域検診における肝炎ウイルス検査実施率の現状はどうなっているのでしょうか。また、実施率の向上にはこれまで国の補助金を入れることは考えていませんでしたが、従来どおりのお願いベースだけでよいのかを、今後的な、具体的な対策を伺います。
○政府参考人(福島靖正君) 職域における肝炎の受検率でございますけれども、今先生御紹介のように、平成二十三年度から二十五年度までに行いました厚生労働省の研究班の報告によりますと、千人以上の事業所で約三七%、六十人未満の場合は約一四%ということで、特に中小企業では低い受検率となっておるわけでございます。
 御指摘のように、検査を受ける方の利便性を高めて受検率を向上するためには、職域における肝炎ウイルス検査の受検を促進していくことは重要であると考えているところでございます。
 このために、働いている方がその肝炎ウイルスを受けることで早期発見、早期治療に結び付けることができ、そして継続して働き続けることができる、そういうメリットがあるということを事業主の方に理解していただけるように、「知って、肝炎プロジェクト」によって啓発に取り組んでおりますし、また、職域検診の際に自治体が行っております無料の肝炎ウイルス検査と併せて実施できるようなモデルケースを研究しておりまして、こういう研究成果を使ってこれを普及させることによって、職域での検査を促進してまいりたいと考えております。
 先ほど六十人未満と申し上げたのは五十人未満の間違いでございました。失礼いたしました。
○川田龍平君 この特措法の制定後に職域での検査がどれくらい進んだかという、これ調査はまだしていないということなんですが、是非していただきたいと思います。
 これはやっぱり、今後のこと、次の段階として、この検査で陽性と分かった方に対して給付金制度の周知が必要となるわけですが、職域における陽性者へのリーフレット配付をこれまで行ってこなかった理由と今後の取組について伺います。
○政府参考人(福島靖正君) 私ども、これまでは、予防接種については地方自治体が予防接種の実施主体であるということで、また肝炎対策としてウイルス検査を実施していること、それから感染者の方は、初回の精密検査あるいは定期検査の受診など基本的に医療機関を受診することや、その医療機関においていろんな給付金の申請に必要な診断書の作成を行っていただくということがございまして、そういうことを踏まえて、地方自治体それから医療機関に対して給付金制度のリーフレットの配付をお願いをしてきたところでございます。
 一方で、職域検査等で陽性と判明する方も相当程度いらっしゃるわけでございまして、今回の法改正を機に、職域検査等で陽性が判明された方に対しても制度が周知されるように、検診機関に対してリーフレットの配付を依頼するなど、制度の一層の周知に取り組んでまいりたいと考えております。
○川田龍平君 結局、国との接点が多い地方自治体であるとか医療機関に対してしか給付金制度のリーフレットの配付を依頼してこなかったということのようです。
 この給付金制度の対象となる世代はほとんどが現役世代ですので、やはり職域での周知、普及啓発が一番有効だと考えますので、職域での抜本的な対策の強化を是非検討していただきたいと思います。
 今回の改正で給付金の請求期限の延長を五年とした理由について伺います。なぜ五年なんでしょうか。三年でも十年でもなく、なぜ五年なのか、大臣、お答えください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回のこの給付金の請求期限でございますけれども、集団予防接種等によりますB型肝炎ウイルスの感染被害をできるだけ早く解決するために提訴を促す観点から設けられたわけでございますけれども、今回の法案では、これまでの提訴者数が、平成二十八年一月時点で推計四十五万人、これに対して約三万人となっておりまして、これを踏まえて請求期限の延長をお願いすることとしておるわけでございますが、感染被害の早期解決のため提訴を促す観点から、法制定の当初と同様に五年間という請求期限を設けることが適当と考えておるところでございます。
○川田龍平君 何で五年なのか。五年間で進んでこなかったわけですよね。これ五年間で適当とする理由が分からないんですけれども、五年後に再びこれ期限の延長をするつもりがあるのでしょうか。五年後にどんな状況になっていれば延長しないという判断をするのでしょうか。例えば、提訴率でこれを判断するということでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) この給付費の請求期限については、感染被害の早期解決のために提訴を促すという観点から設けられたものでございまして、五年後の取扱いについては、その時点での提訴、和解状況を踏まえて検討すべきことだと考えております。
 しかしながら、私どもとしては、できるだけ多くの方に今はできるだけ早い時期に提訴いただくことがこの問題の解決のために重要であると、そういう面で円滑に和解を進めるためにも重要であると考えておりまして、先ほどお答えしたように、給付金制度の周知広報やあるいはきめ細かな相談支援、あるいはウイルス検査の受検促進、こういうものにより一層力を入れて取り組んでまいりたいと考えております。
○川田龍平君 C型肝炎の頃からそうだったとか、いろいろ何かそんなようなことも言っていましたけれども、やっぱり何か、五年後ということでは、結局担当者の判断、先送りすると。ある意味、自分のときにはもう関係ないよと、次の担当者にもう渡すよということなんじゃないのかなというふうにも見えてしまうんですね。
 この法の立案時に、やっぱり立法者の意思というのは明確にしておく必要があるんじゃないかと思うんですが、大臣、これは通告していないんですが、やっぱり明確に五年でやるというのはないんでしょうか。五年以内に、やっぱりこういうふうにやりたいというのはないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来お話も出ておりますように、そもそも検査を受けたのかどうかということが分からないという、正直私もやっているんだかやっていないんだか意識的には分かっていなかったと。しかし、献血をしているので、これは間違いなく通知がないということはやっているんだな、あるいは手術を受けたことも、簡単なものではありましたが、でも、そのときに多分検査はされているわけでありますから、そこで通知がなければないんだという、消去法でいって自分は陽性じゃないんだなということが分かる。
 そこは、やはりこうやってこの法案を用意をする中で分かってきたことで、通常の方はやっぱり考えていないことが多いわけでありますので、そういったことを含めて、これまでの五年間の反省を踏まえて、しっかりと広報に努めて、なおかつ医療機関等々にも御協力をいただき、また、陰性であることを伝えろという先ほど足立先生からもお話がありましたけれども、そういったことも含めてやっていく中で皆さんの意識を高める、それをこれまでではない力の入れ方を持ってやっていくことがこれから五年間必要なことだろうということで、したがって漫然と五年間延ばすということでは全くないということでございます。
○川田龍平君 配付しました給付実績と推計の資料を御覧ください。
 病態区分でいえば、無症候性キャリアの方が対象者数で四十万七千人と圧倒的に多くて、来年一月までの見込み提訴者数は僅かに一万五千人ということで、提訴率は僅かに四%です。この数値を上げることなしに全体の給付実績を飛躍的に上げることはできないわけです。
 この無症候性キャリアの方の提訴率について具体的な数値目標というのは示すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 国としては、無症候性キャリアの方を含めまして、できるだけ多くの方にできるだけ早期に提訴いただくことが重要と考えておりまして、提訴率の目標というものを掲げる、設定することは考えておりません。
 特に、この無症候性キャリアの方については、やっぱり本人が自覚されていないということがたくさんあると思います。そういう面では、検査の受診の促進であるとか、あるいは先ほど言ったいろんな啓発ということをやっていく必要があると考えておりまして、これについては積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○川田龍平君 この無症候性キャリアの方を救済するということは、是非意思として、大臣、やっぱり力強く、無症候で感染しているという方を救うための措置を、手だてをしていくんだということで、今までの五年間、先ほども言っていただきましたけれども、これまでの五年間とは違う新たなやっぱり五年間にしていかなきゃいけないということで、是非、大臣、決意をお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 国として、もちろんできるだけ多くの方にできる限り早期に提訴をしていただくと、そのための法改正を行うわけであって、これはもう大変重要なことだと思っておりますし、特に提訴率の低い無症候キャリアの皆さん方、今御指摘をいただきましたが、ここへの働きかけというのがとても重要だというふうに認識をしております。
 このため、先ほど来申し上げているとおり、この間も杉良太郎さんに来ていただきましたが、「知って、肝炎プロジェクト」を通じて普及啓発にこれまで以上に取り組んで全国の方々に知っていただくと。それから、職域での検査実施の働きかけ、医療機関への委託などの利便性の高い検査体制を確保するということが大事であり、また、検査陽性者には、これは当然、手術前検査や職域検査などあらゆる機会を捉えて給付金制度のお知らせが行き渡るように制度の周知広報に取り組まなければならないというふうに考えているわけで、一人でも多くの方が給付に陽性の場合には結び付くということに全力で取り組まなければならないというふうに思っております。
○川田龍平君 これ、時間がたてばたつほど、提訴するための書類がそろわなくなったりだとか、やっぱり非常に不利になっていくわけですね。だんだん、どんどん救済に含まれない人が増えていくことを望んでいるんじゃないかと思ってしまうので、ある意味これは、やっぱりちゃんと無症候のときから早めに検査していただいて、できるだけ多くの人が、自分に関係がない中で、自分に責任がない中で予防接種によって感染した人たちが一人でも多く救われるようにということで、やっぱり全員救済に向けて是非しっかりと見直して、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 次に、パブコメが行われているB型肝炎ワクチンの定期接種化について伺います。
 政令案によれば、この十月から定期接種化する対象は一歳未満の新生児とのことですが、この予防接種部会のB型肝炎ワクチン作業チームの報告書でも、新生児については国内における安全性のデータが少なく、産科、小児科を中心とした検討が必要と指摘されており、定期接種に求められる高度な安全性はまだ十分に確認されていないのではないでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 委員御指摘のB型肝炎ワクチン作業チーム報告書には確かにそういう記述がございますけれども、一方で、このワクチンの評価、分析について、同じその報告書の中に、長く世界中で使われているけれども安全性に関する問題が起こったことはないということも併せて記載されておるところでございます。
 こういうことを踏まえまして、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会ワクチン評価に関する小委員会の報告書で同様に、その安全性については、長く世界中で使われているが、これまで安全性に関する大きな問題は認められていないとされておりまして、平成二十四年五月の同部会において、医学的、科学的観点から広く接種を促進していくことが望ましいという御提言をいただいたところでございます。
 これらを踏まえまして、本年の二月でございますけれども、予防接種・ワクチン分科会におきまして、これまでの有効性、安全性に関する審議を踏まえて、今年の十月から定期接種化するということが承認をされたものでございます。
 なお、同じこの予防接種・ワクチン分科会の副反応検討部会におきましては、B型肝炎ワクチンに関する副反応の状況について報告がされておりまして、専門家による安全性の確認もいただいているところでございます。
 引き続き、同部会において専門家による安全性の確認を行ってまいりたいと考えております。
○川田龍平君 この定期接種化の前に、まず国内での安全性のデータの収集をやっぱり進めるべきだと考えます。
 確かに、これは、先ほどからも出ていました、WHOはB型肝炎ワクチンの接種を提唱しており、二〇一四年の末時点において幼児に予防接種を行っている国は百八十四か国、また世界における接種率は八二%と推計されていますが、しかしながら、WHOが五歳児を対象にB型肝炎ワクチンの定期接種化を勧奨しているのは五歳児のHBVキャリア率を二%未満とするためですが、日本では一九八六年より始まった新生児期の母子感染防止対策によって既にこの水準を大きく下回るキャリア率を達成し、維持しているのです。
 また、この定期接種化は、ワクチンの安全性と有効性について、より高度の安全性と有効性が要求されるべきです。したがって、日本では定期接種化の公衆衛生政策上の必要性について、よりもっと慎重に検討すべきではないでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 委員御指摘のように、我が国におきましては、HBs抗原陽性の妊婦から生まれた乳児の、新生児の母子感染予防のために一九八六年から母子感染防止事業を行っておりまして、現在は保険適用されておるわけでございますが、これによって垂直感染による持続感染者はほとんど新規に発生することはなくなっております。これは、大体九四から九七%ぐらいの確率で防ぐことができると。
 ただ一方で、最新の知見では、母親以外の家族との同居生活や保育所での集団生活におきまして、HBV持続感染者の体液を介した水平感染が一定の割合で生じるということも知られておりますし、そういう面では、この母子感染防止対策だけではB型肝炎ウイルスのキャリア化というものを確実に予防することは難しいと考えております。
 また、近年増加傾向にあります在外由来の遺伝子型に性交渉等を通じて感染した場合には、成人であっても持続感染に至る患者の割合が高いということ、それから、現在でもB型肝炎による新規入院患者、これ急性肝炎ですね、急性のB型肝炎による新規入院患者が年間千八百人程度ということの推計がされておると、こういう指摘もあります。
 こういう知見を踏まえまして、厚生科学審議会での御検討の結果、定期接種化することが望ましいということとされましたことから、この十月から定期接種に位置付けるということを予定しているものでございます。
○川田龍平君 この定期接種化に当たっては、しっかり実態調査を行ってからやっぱり判断をしていただきたいと思います。というのは、先ほども言いましたけれども、基本的に性感染症予防のための対策としての教育がおろそかになっているという中において、結局ワクチンによって性感染症を予防しようというのは私は無理があると思いますので、やっぱり教育の方がまず第一に行われるべきで、それをしっかりやらないといけないと思いますので、是非、これ文科省ともですけれども、しっかりと共管してやっていただきたいと思います。
 残りの時間については肝炎対策全般について伺いますが、昨年七月九日の当委員会で私がB型肝炎の根治治療薬の研究開発の加速を大臣に要望しましたが、一方でC型肝炎については、根治薬と言えるインターフェロンのフリー薬が既に承認され、多くの患者が恩恵にあずかっています。昨年九月に発売されたハーボニー、これもインターフェロンフリー薬の一つで、一錠が八万円と大変高額な薬であることが大きな議論になっていますが、このインターフェロンフリー薬による治療を肝臓移植同様に自立支援医療の更生医療の対象とした場合、一定の前提の下、試算するとどういうふうになるか、伺いたいと思います。
 これ、具体的には、試算の前提として、月額の医療費を約百五十三万円ということで仮定して、更生医療の自己負担については障害者を含む三人世帯をモデルとし、高額療養費については七十歳未満の方で多数回該当の適用はない前提で試算すると、市町村民税非課税の方の場合の一月当たりの自己負担額は高額療養費適用の場合と比べて幾らになるか、お答えください。
○政府参考人(藤井康弘君) お答え申し上げます。
 更生医療につきましては、身体障害者手帳をお持ちの障害者の方々に対しまして、自立と社会経済活動への参加促進を図るために、障害の状態の軽減に必要な医療につきまして、その自己負担額を軽減することを目的とした公費負担医療制度でございます。
 委員御指摘の仮定の下に試算をいたしますと、これ、市町村民税非課税世帯の方の月額の医療費が百五十三万円となる場合の更生医療受給者の自己負担額は一月当たりで五千円、また本人の収入が八十万円以下の場合は二千五百円でございまして、この更生医療の対象とならずに医療保険の高額療養費のみの場合は三万五千四百円となってまいります。
○川田龍平君 そのため、高額療養費としてもこれ月三万五千円になってしまって、服用期間が十二週、三か月とされているので、大変大きな出費となっています。
 このハーボニーは、この春の薬価改定で三割から五割値下げされるとはいえ、まだまだ高額な薬価であることはもちろん問題だと思いますが、このC型肝炎患者に対するインターフェロンフリー薬による治療を肝臓移植同様に自立支援医療の更生医療の対象としていない理由を明確に教えてください。
○政府参考人(藤井康弘君) 更生医療の対象となってまいります身体障害者手帳を所持されている方は、これ肝硬変の病態の進行等によります重度の肝機能障害がある方でございまして、肝臓移植あるいは肝臓移植後の抗免疫療法及びこれらに伴う医療が、これらの方々に対する障害の状態を確実に軽減をする医療として更生医療の今対象とされてございます。
 一方、このインターフェロンフリー薬、ハーボニーもそうでございますが、これはC型慢性肝炎やC型代償性肝硬変に対する抗ウイルス薬であると承知をしてございますが、身体障害者手帳をお持ちの方の肝臓機能障害の状態をどの程度軽減できるのか、現時点では十分な知見を持っていないために更生医療の対象としていないところでございます。
 私ども、身体障害者手帳をお持ちの方の障害の程度の軽減につながるようなことがあるのかどうかなどにつきまして、専門家の意見も聞いてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 終わります。
○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治です。質問の機会を私にもいただきまして、ありがとうございます。
 川田委員の質問といろいろと重複するところも多かったかなというふうに思いましたので、視点をちょっと変えながら質問をさせていただきたいというふうに思いますので、御答弁、臨機応変にということで、局長さんの方でも結構でございますから、よろしく御対応いただければというふうに思います。
 それで、まず、今回の改正などの目的の中で、いろいろとこれまでもお話があったように、やはりいかに提訴率、これを上げていくのかというようなところがずっと課題なのだということだと思います。先ほどもちょっと川田委員の資料なんかも拝見をさせていただいておりますけれども、その中で、これまでも衆議院なんかも通じてだと思いますが、御答弁で、やはり周知をしっかり徹底をしていかなければいけないというようなことは説明されていると思うんですけれども、本当に周知が、もちろん十分ではないかもしれないけれども、本当に周知が行き届いていないのかどうかというところの認識をまずちょっと確認をしたいんですね。
 というのが、先ほどの川田委員の資料なんかを見ても、比較的ばらつきがありますよね。やはり圧倒的に無症候性キャリアの方の提訴が低いというような中でいえば、自覚をしていても提訴をされないというような方も実はいるのかどうかというようなところもちょっとふと思ったんですね。
 まず、その辺りのちょっと認識として、この提訴率が低いことが本当はこの周知が徹底されていないからということで結び付けていいのかどうかというところの疑問に対して、局長さんで結構ですが、どのように思われますか。
○政府参考人(福島靖正君) 提訴率が低い理由でございますけれども、それぞれ全体としては、といいますか、それぞれの病態ごとに提訴率が違いまして、特に低いのが無症候性キャリアの方、この方たちはほぼ相当部分は除斥期間に該当するわけでございますけれども、一つには、やはりまず自分がそういうキャリアであることを御存じないということ。もう一つには、それを承知していらっしゃっても、なかなか国を提訴することに抵抗感がある、あるいは提訴手続がなかなか面倒だというふうにお感じになっている、いろんな要因があると思います。
 そういう、特に検査の、まず御存じないということについては、先ほど言ったように、まずそのために、肝炎に対する知識の普及であるとか、あるいは検査機会の提供、これがまず何といっても必要だと思いますし、提訴のしやすさについてはいろいろホームページでも提訴の手引というものも示しておりますし、いろんな手続の、それも、そもそもこういう制度があるということについての周知もしないといけない、これは検査機関、先ほど言ったように、いろんな検査機関あるいは医療機関の協力を得て周知をもっと図っていく必要がある。
 そういう面で、いろんな原因がございますけれども、それぞれに応じた対策を取っていく必要があると私どもは考えているところでございます。
○森本真治君 今局長答弁いただいた中で、提訴へのやっぱり抵抗感があるとか煩わしいとか面倒くさいというような中でちょっと踏み込んでいない方というのも、やはりそこについてもしっかりと対応をしていかなければいけないのかなということもちょっと思ったんですね。
 それで、今日、資料配付はしておりませんけれども、事前に御説明いただいた中で、このB型肝炎訴訟の裁判所別の提訴者数、和解者数というのも見させてもらったんですね。これ、すごくばらつきがあるなと思ったんです。事前の話の中では、やはり弁護団の方が熱心に取り組んでいるような地域、そういうところは提訴者の方が増えていくけれども、そうでないようなところというのがやはり少ないかなというようなちょっと御説明もいただいたりしたんですけれども、やはり個人で提訴していくということは非常にこれって大変なんでしょうかね。その辺りを、やっぱり個人でも簡単に、何というか、手続を取っていくということの改善ということは、これ、できるんでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 私ども、提訴の手引というものをしておりますし、その中で、どういう条件の方、どういう要件があれば該当する方であるとか、あるいはどういう書類が必要であるかということについてはホームページ等でお知らせもしておりますし、また個別の御相談にも、これは電話相談という窓口も設けておりまして、そういうことをしておるわけであります。
 もちろん、個人でそれを提訴する方もいらっしゃると思いますし、訴訟代理人の方を付けて訴訟を起こされる方もいると思います。どういう場合であっても、より分かりやすく、提訴しやすくといいますか、提訴するときの手続が分かりやすく、あるいは必要な書類が、例えば医療機関にそれを書いていただくときに書いていただきやすくしていくということは、どういう場合であっても必要なことだろうと考えておりまして、こういうことに更に取り組んでまいりたいと考えております。
○森本真治君 なかなかやっぱり提訴ということが、一般の方というのが、これは今回のケースに限らずですよ、裁判というようなことってすごく何かやっぱり抵抗感があるんじゃないかと思いますね。そういう辺りについての、どう敷居を低くしていってあげるというか、その努力ということは、やっぱり今後ちょっといろいろ検討もしていかなければいけないのかなというふうにも思いました。もちろん、周知の部分など局長もこれからも取組されていくんだと思いますけれども、それに加えて、抵抗感をやはり低くしていくような努力ということも是非していただきたいというふうにも思います。
 その上でなんですけれども、もしこれでどんどんと手続をする人が増えてきた場合なんですけれども、これも事前にいただいた資料で、提訴者数と和解者数の推移ということで資料も見させていただいておりますが、これ、和解まで平均で大体一年ぐらい掛かるんですかね。一年ぐらい掛かるということで、今後、もし提訴する方が増えていくと、よりこの期間ということも長くなっていくというようなことも出てくるんではないかというふうに思います。一日でも早くしっかりとやっぱりこれは和解をしてあげるということも非常に重要になってくるんではないかというふうに思いまして、そこのやっぱり体制づくりについてもしっかりとこれから考えていく必要もあるんではないかというふうに思います。
 その辺りの今後の体制強化に向けた取組についてお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 平成二十八年の一月時点での提訴者数というのは約三万人でございますが、そのうちの和解者数は約二万人と、こういう形になっているわけでありますけれども、提訴の件数は平成二十七年度に入ってから増加傾向にありまして、最近は月一千件と一年前の約二倍にはなってきているわけでございます。
 提訴をされた案件は書類が整ったものから厚生労働省と法務省で審査をして、そして和解をするわけでございますけれども、提訴から和解までの期間、今一年というお話ありましたが、確かに平均約一年一か月となっております。今後、この件数の増加に伴って長期化が危惧をされるわけでありまして、厚労省として今の人員体制をどうするんだと、こういうお尋ねでございまして、その審査をきっちりやることは当然であるわけでありますけれども、それは人がやっぱり必要であるということで、これまでも順次強化をしてきているわけでありますが、提訴件数が増加をしている中で、その提訴案件への早期対応というのは重要な課題だというふうに認識をしておりまして、今後とも迅速かつ適切な審査ができるように体制確保をしなければならないというふうに考えているわけでございます。
 この担当の職員数申し上げると、平成二十四年の三月、今から四年前でありますが、このときは十四名、職員が五名と期間業務職員として来ていただいた方が九人、合計十四名、これが今年の二月時点では三十五名、倍以上にはなっております。これ、職員が十二名と期間業務職員が二十三名と、こういう形で強化はしてきておりますけれども、これから更に広報も努め、皆さん方に御認知をいただくようなことになってこの和解が進むというようなことになるためには、やはりしっかり体制を組んでいかなきゃいけないというふうに思います。
○森本真治君 もちろん人員などについては、限界と言ったらちょっと言い方があれかもしれないですけれども、何でもかんでもどんどん増やせばいい、増やせれるかといったらそうでもないところもあると思うんですね。
 ただ、その一方で、しっかりとやっぱりこの対象の方々に対して迅速な対応ということが求められる中でいえば、これちょっと確認ですけれども、例えば手続の、先ほどの話にちょっと戻りますけれども、見直しというか簡素化みたいなことということも考えながら、人だけ増やすということではなくて、今の手続の下で人を増やすということよりも、今の手続の部分もちょっと効率化していくみたいなところということは検討はできるんですかね、局長さんで結構ですから。
○政府参考人(福島靖正君) これは一応裁判プロセスで行うものでございますので、一定の要件を満たしているかどうか、予防接種によって引き起こされたものかどうか、そして今の現在の病態等の確認が必要でございます。
 そういう面では、簡素化というのは正直言ってなかなか難しゅうございますけれども、そうではなくて、何といいますか、そのときに必要な書類が実際そろっていらっしゃる方の場合は割にスムーズに和解ができるわけでございますけれども、そろっていらっしゃらない方の場合に、それをまたお願いをするということがございます。そういう面では、どういう書類があればよいのか、どういう内容の情報があればよいのかということについてできるだけ分かりやすく私どもでお示しをしていくことによって、そのスムーズな和解ということに結び付けていきたいと、こんなふうに考えております。
○森本真治君 ありがとうございます。
 肝炎の感染者の方々への重症化予防であったりとか医療体制の整備ということについても少し残りの時間でも質問をさせていただきたいと思います。
 先ほどもちょっと川田委員が指摘をされたと思うんですけれども、感染を知りながらも継続的に受診をしていない患者さんというのが先ほど五十万人ぐらいというふうに指摘があったというふうに思うんですけれども、いろんな推計の中では、これ五十万から百二十万ぐらいもいるんではないかというような推計もあるというふうにも伺っております。
 重症化予防対策というような中で、これはやっぱり早期発見、早期治療ということですが、しっかりとやはり定期的な受診ということも今後促進をしていかなければならないというふうに思うんですけれども、この辺りについて、今後更に強化をしていこうと思っているような取組がありましたら御説明いただきたいというふうに思います。
○政府参考人(福島靖正君) 御指摘のように、肝炎ウイルスの陽性の方についてはできるだけ早く受診していただいて、あるいは必要な医療に結び付けていくと。こういうことは、特に肝炎の重症化予防、肝硬変、肝がんへ移行していくと、こういう重症化予防を図る観点からも非常に重要なことであると考えているところでございます。
 このため、平成二十六年度におきまして、肝炎ウイルス検査陽性者が確実に受診に結び付くように、陽性の方が医療機関で受ける初回の精密検査費用の補助を始めましたし、また、所得の低い方が受診を継続できるように、定期検査の医療費の自己負担についての補助事業、これを平成二十六年度から始めたところでございます。
 特に、定期検査の費用助成につきましては、平成二十七年度にその助成回数を年一回から年二回に拡大しましたし、また、二十八年度につきましては、その対象世帯、対象者を非課税世帯の方だけではなくて高所得世帯以外の全ての世帯の方に拡充するなど、順次その対象範囲を広げているところでございまして、今後ともこの充実を図ってまいりたいと考えております。
 また、都道府県などにおきましては、個別の受診勧奨、あるいは医療機関への紹介状の発送など、陽性者の方のフォローアップ、こういう取組を順次進めていただいておりますけれども、私どもの厚生労働科学研究におきましても、電子カルテやアンケート送付などを活用した陽性者のフォローアップシステム、こういう構築の研究を進めておりまして、この研究成果を活用して、スムーズなフォローアップ、必要な医療に結び付けるということに努めてまいりたいと考えております。
○森本真治君 ちょっと時間がもう来ているようなんですけど、一点だけ。
 医療費助成の関係で、私も地元の方で弁護団の皆さんと連携もさせていただいて、地方議会で今全国で意見書の採択などもされているという状況もあると思います。そういう中で、しっかりとやはりこの医療費助成、特に症状の重い方々への、対象とならないというような中で、かなり負担になっているという声がよく上がっているんですね。そこの今取組がいろいろとされておりますけれども、それに対して、厚労省、しっかりとこれは受け止めていただいて、検討していただきたいというふうに思います。
 ちょっと最後、端的にその思いだけ聞かせていただいて終わりたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 肝硬変、肝がん患者の医療費助成につきましては、患者団体からも大変強い御要望をいただいてまいっております。
 患者の方も参加をされております肝炎対策推進協議会、ここにおきます議論を踏まえて、肝炎対策基本指針において、従来の現状把握の調査、研究を行うという表現を更に一歩進めまして、肝硬変及び肝がん患者に対する更なる支援の在り方については、医療や様々な施策の実施状況を踏まえて検討を進めるということで、表現ぶりも一歩踏み込んだ形で明記をすることとしているところでございます。
 検討を進めるに当たりましては、まずは、肝硬変そして肝がん患者の受けていらっしゃる医療の内容とか医療費の実態について詳細なデータを把握をすべく、今年度に調査を実施することとしております。
 この調査結果に基づいて、肝硬変そして肝がん患者に対する更なる支援の在り方について検討を進めてまいりたいと思います。
○森本真治君 ありがとうございました。
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。
 B型肝炎特措法案について質問させていただきます。論点はかなり出ておりまして、重なる部分もありますけれども、与党として、この法案の中身、そして意味について、基本的な点を確認をさせていただきたいと思います。
 この法案、大きな二つの柱、一つは支給対象の拡大、そして請求期限の延長というこの二つの柱があるわけですけれども、まず給付金の支給対象の拡大について伺っておきたいと思います。
 五年前に特措法を制定した時点で、除斥期間を経過した肝硬変、肝がん等の患者の方々から、提訴をされていなかったために、その方々についての給付金の規定は定められなかったということがありました。これらの方々への対応が必要であるということは当時からも、議論の中でも指摘をされておりましたし、認識をされていたと思います。特措法案に対するこの附帯決議の中においても、除斥期間を経過した感染被害者に対して真摯に対応すべきこと、また、提訴の場合には、裁判所の仲介の下で誠実に協議するよう努めるべきであること、こうしたことが求められておりました。
 今回の法案は、この除斥期間を経過した肝硬変、肝がん等の感染被害者の方々からの提訴を受けて締結された基本合意書その二に基づくものであり、これらの方々に対する給付金が定められるということは、これは評価に値するもの、一定の大きな前進であるというふうに思っております。
 そこで、確認をしたいと思いますが、今回新たに給付金の対象に加えられる、除斥期間を経過した死亡、肝がん、肝硬変の患者による提訴について、大体何人程度加わってくるのかというふうに見込んでいるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。
 今御指摘の今後の見込みでございますけれども、現在の提訴状況を踏まえますと、この二十八年度末まででおおむね死亡、肝がん、重度の肝硬変で三十名、それから軽度の肝硬変の方が七十名、合計百名ということで推計をしておるわけでございまして、これを五年間延長する場合も、なかなか実際に、先ほど申し上げましたけれども、提訴者の数が少なくて的確に見込むことは難しゅうございますけれども、おおむねこれと同程度の方、つまり百人ぐらいの方が提訴されるものというふうに私どもは考えておるところでございます。
○長沢広明君 この法律の趣旨に基づいて、やっぱり一人も残すことなくきちんとこの法律の枠の中に入っていただけるように努力をするということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 もう一つ、給付金の請求期限の延長でございますが、五年前の推計では給付金の支給対象者が四十五万人と見込まれており、その対象者自体は現在でも変わっていないと。これまでも議論に出ているとおり、現在までの提訴者が約三万人にとどまっていると。
 このことを考えますと、請求期限の延長について、提訴者がまだ三万人にとどまっているということを考えれば期限延長するのはやむを得ないということですけれども、同時に、何でこうした状況にとどまっているのかということは適切に把握する必要があると。これは、これまでも、先ほど足立委員からも、そして森本委員からも川田委員からも御指摘のあった点でございます。
 改めて整理をして答弁をしてもらいたいと思います。提訴者が約三万人にとどまっている原因、このことについてどういう背景が考えられるのか、厚労省としてどのように認識をしているのか、お願いしたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 提訴者数が少ない理由としては、まずは、いまだこの制度が十分に知られていないことがあるほかに、訴訟手続が煩雑であると感じていらっしゃる方がいらっしゃること、そもそも自分が感染者であるということに気が付いていらっしゃらない方がいると、こういうことがあるというふうに考えております。
 私どもとしては、もう一人でも多くの対象となる方にできるだけ早く提訴を行っていただけるように、引き続き関係省庁あるいは地方自治体、医療機関の協力等を得ながら、制度の周知、それから提訴を検討している方に対するきめ細かな相談支援、それから肝炎ウイルス検査の実施、受検促進、こういうものに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○長沢広明君 知られていない、五年たって知られていないというのはちょっと、もう少し力、もっと本腰を入れてやらなきゃいけないというふうに思うんです。この知られていない、そして御本人が気付いていない、簡単に言えばこういう大きな二つのポイントについて今後どう対応するか、大変大事なポイントだというふうに思います。そういう提訴の促進に向けた取組について伺いたいと思います。
 推計されている支給対象者約四十五万人のうち四十万人程度が無症候性キャリア、無症候性持続感染者の方ではないかというふうにされております。この無症候性キャリアの方々は症状が出ていないということで、自覚症状がない、感染に気付かないということであります。こういう方々が提訴に至るためには、まず御自身が肝炎ウイルスに感染しているかどうかを確認してもらう、把握してもらうということが第一であり、その上で給付金支給の制度について知っていただくと。このいわゆる知られていない、気付いていないという問題にしっかり対応していくことが必要であります。
 まず、肝炎というものについて、国民全体の知識というか、もっとよく知っていただく、非常に身近な存在であるということをよく知っていただくということが大事だと思いますし、そのための検査、そして、そのために医療、慢性肝炎についてもその症状を抑制することが可能であるということも含めて、きちんと一般対策、これをしっかり強化していくということがまず大事だというふうに思っております。
 支給対象者の提訴を促すために政府としては現在どういう取組を行っているか、そして、給付金の請求期限の延長を踏まえて、この五年間延長するということですが、それを踏まえて、今後それをどのように加速させるのか、この点についての説明をお願いしたいと思います。
○副大臣(竹内譲君) B型肝炎給付金の支給対象となり得る方の提訴を促すために、厚生労働省といたしましては、まず、制度のリーフレットを地方自治体の検査で陽性と判明した方や医療機関を受診する患者へ渡せるよう配付を徹底するなどのまず周知広報を行ってまいります。次に、制度の対象者や必要な書類などについての問合せに対しまして、きめ細かに電話で相談に応じるといたしております。さらに、地方自治体や職域の協力を得て、肝炎ウイルス検査の受検を促進するなどの取組を現在行っているところでございます。
 今回の法改正を機に、今後より一層の周知広報を行っていく必要があると考えておりまして、具体的には、まず、医療機関での手術前検査で陽性と判明された方や職域検査で陽性と判明された方に対して確実に制度が周知されるように、医療機関や検診機関に対しリーフレット配付を依頼するなど、制度のより一層の周知徹底に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
○長沢広明君 再発防止の取組についても伺いたいと思います。
 平成二十三年の基本合意書では、B型肝炎ウイルスへの感染被害の真相究明及び検証を第三者機関において行うことというふうにされておりました。これを受けて、原告団、患者団体、学識経験者等をメンバーとする集団予防接種等によるB型肝炎感染拡大の検証及び再発防止に関する検討会が設置をされまして、平成二十五年六月に取りまとめが行われております。
 この検討会の取りまとめは、国や自治体、医療従事者の姿勢に問題があったということ、そして、現場への周知、指導の徹底が十分に行われていなかったこと、こういうことが指摘をされておりますし、今後の再発防止に向けた体制の整備や予防接種の安全性確保などに関する提言を行っております。
 この再発防止の概要の中には、国の姿勢についての再発防止とかかなり細かく指摘がされておりますけれども、そこで、この検討会による提言の主な内容と、それに対応して、厚生労働省はこの再発防止の取組、どのように取り組んできているのか、報告をお願いしたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) この集団予防接種等によるB型肝炎感染拡大の検証及び再発防止に関する検討会からは、このB型肝炎感染拡大の再発防止策として、まず、予防接種に係るリスクの情報収集、検討体制の整備や国による現場への技術的助言の徹底に引き続き取り組む等の御提言をいただいたわけでございます。
 この提言を踏まえまして、私どもとしては、従来の厚生科学審議会予防接種部会を発展的に改組して厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会を設置し、その中に細かく部会を置きまして、予防接種に関するリスクの情報収集あるいは検討体制の整備を行いました。また、予防接種業務に従事する自治体の職員の方あるいは医療従事者の方を対象とした研修等も実施をしているところでございます。
 今後とも、予防接種による感染拡大の被害を防げなかった教訓を私ども真摯に受け止めて、再発防止に取り組んでまいりたいと考えております。
○長沢広明君 この再発防止の提言、御指摘というのは細かく出ておりますが、これに対して一つ一つきちんと対応していくということを是非お願いをしたいというふうに思います。
 まだ提訴していない支給対象者が提訴に抵抗を感じないような環境を整備すること、これはもう欠かせないと思います。これまでも議論の中にも、例えば国を相手に提訴するということに対するもう基本的な抵抗感、こういうものもあるというようなこともありました。同時に、国民の間にまだまだ根強いB型肝炎患者に対する偏見といったことも解消するということも重要だというふうに思います。
 B型肝炎患者に対する偏見や差別の解消、そして国民に対する肝炎の理解促進、啓発、これをしっかり進める、こういう一般対策をしっかり強化していくことが必要だということを先ほど申し上げましたが、これについての施策、どのように取り組んでいるか、お願いしたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 集団予防接種によって感染されたB型肝炎患者の方を含めまして、肝炎の患者の方に対する差別、偏見、こういうものを解消、軽減していくためには、幅広い世代の方を対象にして肝炎についての正しい知識の普及啓発、これを行っていくことが重要であると考えているところでございます。
 このため、政府広報や「知って、肝炎プロジェクト」、こういうものを通じまして、地方自治体、医療機関、あるいは企業、事業主等の幅広い協力を得ながら、肝炎の病態や予防、あるいはその治療に関する知識の普及啓発に取り組んでいるところでございます。
 引き続きこういう取組を推進するとともに、現在パブコメ中でございますけれども、肝炎対策基本指針の改正案を作成する過程におきまして肝炎対策協議会において行われた議論、これを踏まえて、今後、差別、偏見の解消に向けたこれまでの取組の成果を更に普及させるための具体的方策を検討して、それを実践してまいりたいと考えております。
○長沢広明君 肝炎対策全般についても伺いたいと思います。
 政府は、平成二十年度以降、従来の対策に医療費助成を加えて肝炎総合対策として肝炎対策を進めてまいりました。その内容は、まず医療費助成、それから肝炎ウイルス検査の促進、診療相談体制の整備、普及啓発、そして研究の推進と、この五本柱になっていたというふうに思います。こうした対策は、患者の方々からの要望を含めてその時々の状況に応じた形で進めていただきたいと考えております。
 そこで、直近の肝炎総合対策の動向について伺います。
 この肝炎総合対策について、平成二十八年度予算、この中においてどういうところを拡充したのか、そして新たに取り組むことになった項目はあるのか、この点についての説明をお願いしたいと思います。
○副大臣(竹内譲君) 平成二十八年度予算における新たな項目といたしましては、まず第一に、重症化予防事業につきまして、陽性者が医療機関で定期的に受ける検査費用の助成対象者をこれまでの非課税世帯から高所得者以外の世帯にまで拡大して、重症化予防事業を拡充をするということにまずいたしました。次に、各都道府県の肝疾患診療連携拠点病院への支援体制を大幅に強化するために、国立国際医療研究センター肝炎情報センターが拠点病院に対して行う情報発信やブロック会議、そしてまた研修などの事業を新たに新設をいたしまして、地域の肝疾患診療体制を強化したところでございます。
 今後とも、今回改正する肝炎対策基本指針も踏まえながら更なる充実を図っていきたいと考えております。
○長沢広明君 肝炎対策の推進に当たっては、どの程度の方々が肝炎ウイルスに感染しているのかということを正確に把握すると、肝炎検査の受検を促すことが重要だというのはこれまでも御指摘があったところでございます。
 ちなみに、平成二十三年度の厚生労働省の肝炎検査受検状況実態把握事業事業成果報告書、これによりますと、二十三年度の段階でB型肝炎の検査の受検率、未検査の人、受けていない人が四二・五%、C型肝炎の検査の受検率については未検査の方が五二・一%と、全ての国民が少なくとも一回は受検する必要があるにもかかわらず約半数の国民が受検していない現状であるというふうに報告されたのは、これ二十三年度の報告書でございます。
 その後、この状況というのはどのように厚生労働省は把握しようとしているのか、報告願いたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 二十三年度調査については今委員御紹介のとおりでございますけれども、今、都道府県及び市町村によって実施されております肝炎ウイルス検査の受検者でございますが、近年増加傾向にございまして、平成二十二年ではB、C共に八十万人だったのに対しまして、二十六年度ではB型、C型共に百二十万人と検査を受けている方が増えておりまして、毎年着実に受検が進んでいる状況にはございます。
 ただ、その全体状況についてはまだ私どもも二十三年の調査以降把握ができておりませんので、今後その時期を見て改めて肝炎ウイルス検査の受検状況の把握を行って肝炎対策に活用してまいりたいと考えております。
○長沢広明君 受検率が低いということがこの課題の一つであるので、この受検状況の把握はしっかり進めて、それをデータとしてきちんと生かしながら対策を打っていくということが必要であるということは申し上げておきたいと思います。
 これを最後にしますが、肝硬変、肝がん患者への医療費助成の問題、これも指摘、これまでもあったとおりでございますが、平成二十三年に策定された現行の肝炎対策基本指針において、肝硬変、肝がん患者に対する更なる支援の在り方を検討する上での情報収集のため、現状把握の調査研究を行うこと、このように基本指針で定められていたと思います。昨年、二十七年の七月には肝炎対策推進協議会から、ウイルス性肝硬変、肝がんに係る医療費助成制度の創設について、早急に検討を進めること、このように意見として求められております。
 肝炎を肝硬変、肝がんに重症化させない診療体制も重要でありますけれども、同時に、肝硬変、肝がんへと重症化してしまった患者に対する支援、これも当然ですが極めて重要であり、しっかり取り組んでいただきたいし、早くその結論というか方向を出すべきだというふうに思います。
 そこで、肝硬変、肝がん患者への医療費助成についての検討状況そして今後の見通しについて説明をしてもらいたいと思います。
○副大臣(竹内譲君) お答えします。
 肝硬変、肝がん患者の医療費助成を含めた支援の在り方について検討を進めるに当たりまして、まずは肝硬変や肝がん患者の受けている医療内容や医療費の実態について詳細なデータを把握することが必要と考えておりまして、今年度に調査を実施することといたしております。その後、この調査結果を踏まえつつ、肝炎対策基本指針の改正案に基づきまして、医療や他の様々な施策の実施状況を踏まえて肝硬変、肝がん患者への支援の在り方については検討を進めていきたいと考えております。
 そして、あわせて、肝硬変や肝がん患者も含めた肝炎患者への定期検査費用の助成を通じて重症化防止を図る事業の対象者の検討を行うなど、既存の支援策の充実を図っていきたいと現状考えているところでございます。
○長沢広明君 去年のその提言を受けて今年調査、情報収集をすると、こういうことでございますが、しっかり進めてもらいたいということを強く要望しておきます。
 終わります。ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 ちょっと冒頭、法案入る前に、熊本、大分の地震のことで確認をしておきたいことがあるんですが、生活保護の問題で、被災者が義援金を受け取ると収入とみなされて生活保護が停止されたり減額されたりという報道がございます。これはあってはならないんではないかなと、義援金を寄せていただいた方の好意を無にするようなことは私はあってはならないと思うんですが、厚労省としてはこの問題、どういうふうに対処されているのか、どういうふうに考えているのか、お答えください。
○政府参考人(石井淳子君) 生活保護制度における義援金の取扱いにつきましては、これは東日本大震災のときと同様、住居の補修、生活用品、家具、家電などの生活の再建に充てられる場合には、その金額を収入認定しない取扱いとするよう四月二十七日付けで地方自治体に対して周知をしているところでございます。
 その収入認定の除外に当たりましては、生活保護受給世帯において義援金の使途あるいは金額を記載する自立更生計画を策定する必要があるわけでございますが、震災後、緊急的に配分する義援金につきましては包括的に一定額を自立更生計画に計上して差し支えないとするなど、震災直後、詳細な記載は求めないこととしておりまして、被災者の負担の軽減に努めているところでございます。
 こうした義援金の受取に係る取扱いにつきましては、被災自治体において適切に運用していただけるよう丁寧に周知をしてまいりたい、かように考えております。
○小池晃君 被災者に寄り添った対応を引き続き徹底していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 法案ですが、この法案については、国の責任を認めて給付金を支給する、給付金の請求期限を五年延長するということで賛成なんですが、延長だけでは解決しない必要な手だてがあると思いますので、そういう立場で質問をします。
 先ほどもあったんですが、受検状況です。未検査率がB型で四二・五%、C型で五二・一%。まあ毎年受けなければいけない検査という性格ではないわけで、やはり一回は受けるということであれば、やっぱりこれは、約半数が受検していないという実態は非常に問題だというふうに考えます。
 大臣、やっぱりこの受検状況についての認識、これをどうするのか、お考えを聞かせてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 肝炎の克服に向けて、当然のことながら早期発見、早期治療というのが重要であるわけですけれども、本人が自覚をされないままに感染をしているということが間々あるわけでありますので、全ての国民が少なくとも一回は肝炎ウイルス検査を受検をすることができるように検査体制の整備を進めることとしているわけでございます。
 国民の肝炎ウイルス検査の受検状況については、平成二十三年度の厚生労働省での調査結果では国民の約半分の方が事実上未受検ということになっておりまして、受検率の向上が大きな課題であることは御指摘のとおりでございます。
 受検者を増やすために利便性の高い検査体制を確保することが大事でございますので、都道府県や市町村に対して無料検査実施を働きかけるということがまず第一点。そして加えて、土日、夜間での検診とか出張型の検診の実施にも努めると。それから、医療機関への検査の委託の活用などをしっかりと働きかけて、国民が肝炎ウイルス検査を受けやすい環境整備に努めてまいりたいというふうに思います。
○小池晃君 先ほどからもいろんな御指摘があって、職域検査も大事だと思うんですが、自治体の取組としては、ちょっと紹介したいのは、東京の板橋区では、国保の特定健診の受診者に肝炎ウイルス検査未受診の方には全部受診券を付けて送ると、もちろん同意書は取るんですが、そういった形でやって、特別な手続しないで、要するに特定健診のときに一回採血すればそれでセットでできるというやり方しているんですね。これ、私は、他の区に比べても受検率が高くなっているというふうにも聞いていますし、こういう国保の特定健診と一体に取り組むということは割とすぐできるんじゃないかなと。
 厚労省としても、やっぱりこういったやり方、普及していく必要があるんじゃないでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 肝炎ウイルス検査の受検促進のためには、職域検診あるいは医療機関などでの検査など利便性の高い検査体制の確保が重要であるということでございまして、自治体においては、クーポン配付などの受検勧奨、あるいは医療機関への委託、スーパー等への出張型検診、こういう様々な取組を行っているわけでございます。
 今御紹介のあった特定健診の際のセットということでございます。これは、ほかの検診の機会に合わせて肝炎ウイルス検査の受検を勧めると、こういう方法も効果的であると考えておりますので、幾つかの自治体での取組事例も今御紹介のように報告されておりまして、こういう検査を受けやすくするための取組事例につきまして私どもとして情報収集を行って、自治体の肝炎対策担当者の会議などを通して情報提供を行ってこういう取組を広げてまいりたい、こういうふうに考えております。
○小池晃君 陽性になった方がきちっと治療に進む、あるいは給付金に進むという手だても併せて進めていただきたいと思います。
 あわせて、医療費助成のことですが、先ほどからもあるんですけど、要するに、肝硬変、肝がんの医療費助成問題、これは先ほど、ちょっといなくなっちゃったけど、長沢さんも言っていて、森本先生も言っていて、こんな、長沢さんと私が同じことを言うなんてめったにないですよ。やっぱりこれは党派を超えてもう課題になっているわけで、さっきからいろいろと何か実態調査がとかと言うけど、いわゆる八橋研究班なんというのもあるわけですから、もうそういう段階は過ぎているじゃないですか。これ、やっぱり、肝硬変、肝がん、進行すると医療費はもうこれは五十万円以上必要な人が数多く、年間、あるし、さらに百万円以上というようなことがもう研究班で出ているし、実際に、肝硬変、肝がんになると体調不良あるいは入院繰り返すということで、収入減るという実態もはっきりこれ出ているわけですね。
 やっぱり大臣、もうくどくど言い訳しないでいいから、踏み込んだってさっき言ったんだけど、もうやります、やる方向で頑張るんだということを、ちょっと決意をはっきり言ってくださいよ。党派を超えてみんなで言っているんだから、これはやっぱり応えていただかないとと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) お気持ちはよく分かるところでありますけれども、患者の方が参加をしておるこの肝炎対策推進協議会で議論をしてきていただいてまいりました。この肝炎対策基本指針について、先ほど申し上げたとおり、踏み込んで、肝硬変及び肝がん患者に対する更なる支援の在り方については、医療や様々な施策の実施状況を踏まえ検討を進めるということを明記をしているわけでありますから、これは今パブコメをしているところでございまして、この指針をしっかりと固めた上でこの対策をどうするかということも考えていかなきゃいけないんだろうというふうに思っております。
 肝硬変、肝がん患者の受けている今の医療内容あるいは医療費の実態についてのデータをしっかりと把握をして、今年度は調査を実施をするということになっているわけでありますので、その結果に基づいて肝硬変及び肝がん患者に対する更なる支援の在り方の検討を進めていくということで、表現ぶりも踏み込んでやっているということで是非御理解を賜れればというふうに思います。
○小池晃君 今年度は調査をする、来年度はやるということですね。どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) いろいろ他の疾病とのバランスとかいろんなことももちろん考えながらではありますけれども、気持ちの上ではしっかりと踏み込んでいかなきゃいけないというふうに思います。
○小池晃君 気持ちはよく分かりましたけれども、実際にやっていただきたいと。
 それから、身障認定基準ですけれども、これは、チャイルド・ピュー分類でこれまではチャイルドCだけだったんですね。これをやはり六か月の持続が必要だということで、私も何回か手帳の申請をやったことがあるんですよ。物すごい大変なんです、これね。四月からチャイルドBまで拡大されたことは評価するんですけれども、やっぱりこれ更に充実、拡充すべきではないかというふうに思うんですが、この点どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 平成二十二年の四月から、肝臓機能障害の身体障害認定基準を定めて、国際的な肝臓機能障害の重症度分類である、今お触れをいただきましたチャイルド・ピュー分類のA、B、Cの三段階のうちの最重度の分類Cに該当する患者のみを障害認定の対象とするということにしていたわけでございます。
 その後、患者団体から分類Bであっても日常生活が制限されている実態があるというなどの認定基準の緩和を求める声を受けていたことから、医学的知見及び患者団体からのヒアリングなどを踏まえて検討を行って、本年四月より分類Bの患者も認定対象とする見直しを行ったわけでございまして、これによって分類Bの肝がん、肝硬変患者も含めて新たに身体障害者手帳の認定の対象となる者が増加をするものだというふうに見込んでいるわけでありまして、厚労省としては引き続きこの認定をしっかりとやり、制度の周知そして認定状況の把握に努めていくことでしっかりとこれが対応できるようにしていきたいというふうに思います。
○小池晃君 これは更に拡充をしていただきたいと思います。さらに、B型肝炎に対する治療薬の開発に対してもやっぱり国として援助を強めるということも要望しておきたいと思います。
 続いて、除斥期間の問題についてちょっといろいろと聞きたいんですが、今回の特措法の制定時に宿題となっていた、肝硬変、肝がん、死亡者で二十年の除斥期間を経過した原告について、国と原告団との基本合意に基づいて給付金の額を決めたわけであります。
   〔委員長退席、理事島村大君着席〕
 そこで、お聞きしますが、政府はまず特措法制定の時点で慢性肝炎の発症から二十年以上経過したいわゆる除斥期間に掛かる提訴者がどのくらいに上ると予測されていたんでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 平成二十三年に基本合意書を締結した際に、和解対象となる除斥期間を経過した方については、これはそれぞれ疾病の中身はあるわけでございますが、慢性肝炎の方については一万九千人、無症候性キャリアの方はほぼその大多数が除斥ということで、これは四十万人程度というふうに推計をしておりました。
○小池晃君 慢性肝炎で除斥対象となる、一万九千人という話で、一方、特措法制定からほぼ五年経過した現時点で除斥期間に掛かっている慢性肝炎として既に和解した原告は何人なのか、あわせて、現時点ではまだ和解していないけれども、政府としては除斥期間に掛かっていると、除斥期間になっちゃっているというふうに裁判所において主張している原告というのは何人でしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) いわゆる除斥期間を経過している慢性肝炎として既に和解をした原告の方は、平成二十七年度三月末時点でございますが、四百名でございます。また、いわゆる除斥期間が経過した形であれば和解できると私どもで考えている方でまだ和解に至っていない原告の方が約二百四十名でございます。
   〔理事島村大君退席、委員長着席〕
○小池晃君 配付した資料は厚生労働省からいただいたものでありますが、今の答弁も含まれておりますけれども、慢性肝炎の推計対象者数一万八千人に対して、来年一月までの見込み提訴者数は一万二千人、ですから見込み提訴率は六七%というふうになっております。
 一方で、除斥は全く違うんですね。除斥に掛かる方については、今あったように、慢性肝炎で推計対象者一万九千人に対して見込み提訴者数は僅か四百人、実に二%なわけですね。極めて低い。結局、やっぱりこれは除斥の方の給付額が低額であるという問題もあると思うんですけれども、やっぱりここを何とか改善するためのいろんな手だてが私は必要なんではないかなというふうに思うんですね。
 今回の基本合意で、基本合意の二ですけれども、肝がんについては除斥期間の起算点について、いわゆる多中心性の再発がんの場合は、これは先発がんではなくて後発がんとしたわけです、起算点を。これは私は医学的には極めて合理的だと。要するに、転移ということではなくて、同じベースの肝臓から、肝細胞から別のがんが生じてくるわけですから、これは後発がんがやっぱり起算点になるというのは医学的にも極めて合理的だというふうに思うんです。
 しかし、このことによって、結果として除斥の適用にならずに済む肝がん被害者の数が増えることに私はなるんではないかというふうに思うんですが、その認識は間違っていますでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 今御指摘の多中心性発生による再発肝がんでございますけれども、初発の肝がんが根治した後に新しいがんが発生するという特異性に鑑みまして、当初の損害とは質的に異なる損害が新しく生じたと、こういうふうな評価ができるために、再発がんの発生時を例外的に除斥期間の起算点としたものでございます。
 こういう取扱いにつきまして、多中心性発生による肝がんを再発された方に限られるわけでございますが、一部の肝がん患者の方については除斥期間の起算点が元々の発症よりも、肝がんの時期よりも後の時点になるということでございまして、御指摘のとおり、結果的には除斥の適用を受けないで済む肝がんの患者さんが増える、人数についてはなかなか詳細に把握できませんが、こういうものが増えるものというふうに考えておるところでございます。
○小池晃君 ここは私は評価したいと思うんですよ。そういった形でやっぱり除斥の対象から外れるという人をできるだけつくっていくということは大事なことだと思うんですが、医学的にも先ほど言ったように合理的な私はやり方だというふうに思うんですが。
 慢性肝炎の場合、先ほどの答弁で、まだ和解していない慢性肝炎の原告のうち、国としては除斥に掛かっているというケースは二百四十あるということだったんですが、こうした中にはやっぱり話合いが継続中のケースというのも含まれているというふうに当然思うわけであります。
 基本合意の二では、再発肝がんの場合の除斥期間の起算点は後発がんとすることによって除斥に掛からずに済む原告の範囲を拡大することができたわけですね。そんな何千人もというわけじゃないけれども、慢性肝炎もこれは病態としては活動期、非活動期繰り返す。やっぱり一定、ずっと安定期というか、全くデータ上は異常が出ないのがかなり期間がたってから出てくるとか、いろんなパターンがあるわけであります。
 そういう点でいえば、やはり私はこの除斥期間の起算点について、肝がんでやったものとはちょっと質的には違ってくるかもしれないけれども、やっぱり患者の病状を踏まえた柔軟な起算点の考え方というのはあってしかるべきなんじゃないかなと。これやることによって、やっぱり除斥に掛からない原告の範囲を拡大することができるんじゃないかなと。除斥になるかならないかで全然給付金の額も違ってくるわけだから、これはやっぱりかなり重大な問題になってくるわけですね。
 加えて、この問題、そもそも、やっぱりB型肝炎ウイルスの感染被害というのは、これは平成元年に北海道で提訴があって、これ最高裁判決まで十八年掛かったわけです。ところが、国は、この最高裁判決で、多数のほかにも同様の被害者が存在することが推定されたにもかかわらず、被害者救済に踏み出さなかった。だからまた新たな裁判が起きた。で、基本合意、特措法制定まで更に五年を要したわけですね。やっぱりこういう経過もあるわけです。
 そういったことも踏まえれば、私は、被害者の十分な救済を実現するために、大臣、慢性肝炎の除斥の起算点についてもやっぱりできるだけ柔軟な対応をしていく、それによって少しでも救われる人が増えていくという立場でもう一歩踏み込む必要があるんじゃないかなというふうに考えるんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 集団予防接種によってB型肝炎感染被害に係る除斥期間の起算点について御指摘がございました。
 平成十八年の最高裁判決では、損害の発生時はB型肝炎の発症時と判示をされております。平成二十三年の基本合意書、ここでも慢性肝炎を発症後提訴までに二十年を経過したと認められる者というのがいわゆる除斥慢性肝炎に該当すると明記をされているわけでございます。この発症の時期については、基本合意におきまして、カルテや各種検査結果、原データなどの医療記録に基づいて医学的知見を踏まえて総合的に判断するとされておりまして、今後とも当該合意に基づいて適切に運用をしてまいりたいというふうに考えております。
○小池晃君 いや、だから、総合的でしょう、総合的でしょう。だから、やっぱり柔軟に、そこはやっぱり被害者に寄り添って、私は、これ法的解釈すれば、加害者なんですから、国は、この問題について言えば、やっぱり最大限被害者側の利益を尊重するという立場で臨むことは、これは当然必要だと思うんですよ。
 だから、やっぱり考え方として、今言ったことは形式上はそうなるんでしょう、法的には。ただ、やっぱり姿勢として、国の姿勢としてできるだけ被害者に寄り添った形で起算点の計算をすると、起算点を考えるということぐらい言ってください。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、御案内のように、元々集団予防接種が原因でこういう事態が起きたということでありますから、当然、国の責任の在り方ということは、御指摘の点はもちろんあるわけでございます。
 しかし、これ、裁判にのっとって、今回の延期の話もそうですが、法律ができているわけでございますので、私どもとしては、気持ちはもちろん患者の皆さん方に寄り添うということはそのとおりだと思いますけれども、法律的な問題については、やはりきちっとした対応をしていかなければならないというふうに考えているところでございますので、今後とも、基本はやっぱりこの基本合意でございますので、これに基づいて適切に運用をしてまいりたいというふうに思っております。
○小池晃君 これ以上やってもあれなんで。ただ、やっぱり被害者の立場に寄り添ってきちっと運営していくことが法の精神にも私は基づくものだという立場で臨んでいただきたいというふうに思っています。
 終わります。
○委員長(三原じゅん子君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十七分開会
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、小西洋之君、石橋通宏君及び吉川ゆうみ君が委員を辞任され、その補欠として長浜博行君、吉川沙織君及び石井正弘君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(三原じゅん子君) 休憩前に引き続き、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○東徹君 おおさか維新の会の東徹でございます。
 塩崎大臣、衆議院本会議に引き続いてということで、大変お疲れさまでございます。本当に厚生労働大臣というのは拘束時間がすごくあって大変だなと私も思います。
 この間、一般質問がありまして、ちょっと残したところもありますので、先にそちらの質問を二問ほどさせていただいて、今回のB型肝炎の法案についての質疑に入らせていただきたいと思います。
 まず、医療事故の調査制度についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 医療事故の再発防止を目的に医療事故調査制度が、昨年十月からこれが開始されました。当初、年間千三百件から二千件程度この報告があるというふうに見込まれておりましたけれども、実際の届出は、昨年十月から今年の三月まででありますが、合計百八十八件ということで見込みの十分の一程度にとどまっております。
 直近の数字も出していただいておりますけれども、そんなに数が増えてきていないというふうに思っておりまして、こういう低い利用にとどまっていることについて、まず理由をお伺いさせていただきたいと思います。
○副大臣(竹内譲君) お答え申し上げます。
 まず、整理させていただきたいと思いますが、医療事故調査制度におきましては、医療機関の管理者は、まず第一に、当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であって、かつ当該管理者が予期しなかったものが発生した場合には、医療事故調査・支援センターに報告しなければならないとされているところでございます。
 本年三月までの約半年間の報告件数は累計百八十八件となっておりまして、制度検討段階での試算である千三百から二千件と比較すると少数にとどまっているのは事実でございます。
 しかしながら、この当初の試算というものは、今回の医療事故調査制度の対象範囲が決定する前に、大学病院や国立病院機構の病院などから医療事故について報告を受ける既存の報告制度の死亡件数を基に試算したものでございまして、管理者が予期しなかった死亡以外も含まれていることなどから、今回のこの試算の件数は多くなっているものと考えられます。
○東徹君 この制度の対象となる医療事故というのは、医療機関に勤務する医療従事者が提供した医療に起因して、又は起因すると疑われる死亡又は死産であって、当該医療機関の管理者がその死亡又は死産を予期しなかったものというふうにされておりますけれども、その医療機関の管理者の判断によって制度の対象となるかどうかということがこれは左右されるわけであります。
 医療事故として報告すると医療過誤を認めてしまうことになるのではないかとか、そういった医療機関側の懸念もあって、報告されるべき医療事故が管理者の判断によって報告されない事案もあるのではないかというふうに思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○副大臣(竹内譲君) 医療事故調査制度のこの報告の趣旨につきましては今申し上げたとおりでございます。
 その上で、厚生労働省といたしましては、当該報告に当たりましては、過誤の有無は問わないということがまず第一点。それから、当該死亡などが予期されていなかったものというのは、医療提供前に患者等に対して死亡等を予期されていることが説明されていない場合や、診療録等に記載されていない場合であることの考え方を示しているところでございます。
 そのような趣旨に基づきまして、引き続き制度の定着のために説明会や研修会などを行いまして適正な運用が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
○東徹君 まだまだ制度が定着されていないと、こういった制度があるということが認知されていないというところが大きな原因だというふうに御理解されているということでよろしいんでしょうかね。
○政府参考人(神田裕二君) 制度の施行に当たりましては、各地域で説明会を開催する、それから周知を行うということを行ってまいりましたけれども、まだ施行されて間もないということもございまして、制度の運用については、この院内調査などを支援する団体の間においても、どういうものが医療事故に該当するのかどうか、その院内調査の方法などについても一部差があるということも事実でございます。
 したがいまして、今後そういった支援団体の支援の仕方などについてもできるだけ標準化が図られるような努力をすることによって、正しく報告すべきものが報告されるように努力してまいりたいというふうに考えております。
○東徹君 制度の周知をしっかりとお願いしたいと思います。
 続きまして、キャリア相談メール事業についてお伺いをさせていただきます。
 今日、ちょっと資料の方、ホームページの方から取らせていただいたものを一枚付けさせていただいておりますけれども、この事業、若年労働者を対象として、キャリア、職場での悩みなど、相談をメールで受け付けるものでありまして、平成二十六年度のみでこれは実施されております。この事業のメールの相談件数、何件だったか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。
 キャリア相談メール事業は、若年労働者のキャリア形成などを支援するため、職場や仕事上の悩みや不安などにつきまして、電子メールを活用し、キャリアコンサルタントによる相談を行う事業として平成二十六年度に実施していたものでございます。具体的には、メールによる労働者からの相談に対し、必要に応じ専門家による点検の上、キャリアコンサルタントからメールで回答を行っていたものでございまして、平成二十六年度の実績は九百七十三件となっております。
○東徹君 じゃ、元々想定していた件数は何件ですか。
○政府参考人(宮川晃君) 二千六百件でございます。
○東徹君 想定していた件数が二千六百件で実績があったのが九百七十三件という非常に想定外の低さということになっておるんですけれども、この事業の執行額、これ二千万円なんですね、二千万円。二千万円で九百七十三件ですから、メールの相談件数でこれを割りますと、一件当たりのメールが金額にすると二万五百五十五円になるんですね。一つのメールが二万五百五十五円のメールになるんですね。
 こんな件数の少ない事業で二千万の予算を掛けて委託をしたということですけれども、これ、恐らく自分のお金を出してやる事業だったら本当考えると思うんですね。これ、税金を使ってやるからこんないいかげんなことができるんじゃないのかというふうに本当思うわけですけれども、こういった高額とも言えるようになった、実績に終わってしまったわけですけれども、この結果についてどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮川晃君) 本事業につきましては、メールを用いることによりまして時間や場所にとらわれずに気軽に相談できるといった利点があったものと考えておりますが、一方、このような相談実績が当初見込みを大幅に下回った原因といたしましては、本事業の立ち上げに当たっての実施者との調整等の準備に時間を要して本格的な開始が遅れたことですとか、利用が見込まれる方に対する周知広報が必ずしも十分でなかったこと、それから、このチラシの方にも書いてあります継続相談ということを想定していたところなのでございますが、継続的な相談に結び付けられることが少なかったということが挙げられるところでございます。
 この事業につきましては、事業の計画性や事業規模についての見通しが十分ではなかったというふうに考えておりまして、今後、他の事業の実施に当たって速やかに対象者にサービスが提供できますよう、事業実施者との円滑な調整あるいは効果的な周知広報を行うなど、より計画的な事業運営を図るとともに、より正確なニーズの見込みの下での事業計画の策定をするなど、適正な事業実施に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○東徹君 これ、企業だったら、こんな提案をしてこういう結果に終わったら、恐らくこれは責任問題になると思うんですよね。これ、こんなお金を掛けなくてもできる方法というのはいっぱいあるはずなんです、いっぱいあると思います。ですから是非、この事業が全く無意味だと言っているわけじゃないですけれども、これはやっぱりやり方を考えるべきだというふうに思いますし、この相談も、人間関係がうまくいっていない人も相談できるとか、仕事に興味が持てないとか、何かそういう相談を受け付けて、なかなかこれ解決できる問題なのかなというふうにも思いますので、もう少しやっぱりこの相談の中身も絞って相談に応じるべきだというふうに思います。
 続きまして、本日の法案についての質問にさせていただきたいと思います。
 委員の皆さんからいろいろと質問がありまして、ほとんど似ているところもありますが、もう端的に数字だけでお答えいただければと思います。
 今回のB型肝炎は集団予防接種においてというふうなことになっておりますけれども、この集団予防接種に限らず、B型肝炎全体の数、どのような状況なのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) B型肝炎患者の数につきましては、感染しているけれども発症していらっしゃらない、いわゆるキャリアの方も含めてお答えいたしますと、無症候性キャリア数が約百万から百三十万人、それからB型肝炎患者、これは肝がん、肝硬変、慢性肝炎の数でございます、これが約七万人で、合計百十万人から百四十万人と、こういうような推計をしております。
○東徹君 恐らくその推計は、これは平成二十年度のものだと思うんですけれども、なぜそれ以後こういった調査というのはやられていないのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) なかなか正確に、特にキャリアの数というものを捕捉することが難しゅうございます。一般住民の中でのキャリアの数の推計について、先ほどの数字からしますと、二〇一一年ではもう少し二〇〇〇年に比べますと減っておると、特に高齢者の減少があるということで減っておるという研究もございますけれども、これについては、研究者のいろんな協力を得て私どもは推計をしてまいりたいと考えております。
○東徹君 こういった法案を出す上に当たって、やっぱりそういったキャリアの数も併せて検討していくべきじゃないのかな、調査していくべきじゃないのかなというふうに思います。
 続きまして、C型肝炎についてでありますけれども、これ、今非常に効果のある薬が出ておりまして、多数の患者が完治に至るということが見込まれておりますけれども、平成二十年、患者調査による推計では、C型肝炎のキャリア数は百九十から二百三十万人というふうに言われておりますが、患者数としては約三十七万人になるというふうに思うんですけれども、多数の患者が存在するC型肝炎に対して、先ほども言いました効果のある薬ということでソバルディとかハーボニーとかありますが、こういった治療によって完治に至った患者数、どの程度おられるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 今御紹介のインターフェロンフリー治療でございますが、副作用が少なくて治療効果も高いということで、C型肝炎の患者さんが非常に待ち望んでいた治療であるというふうに考えております。これは平成二十六年九月に保険適用されたわけでございまして、二十六年九月から私ども医療費の助成を行っておるところでございます。
 これまで、この医療費助成を利用していらっしゃらない方も多分いらっしゃると思いますが、そういう意味で正確な人数は把握できておりませんが、この医療費助成制度を利用して治療を受けた方につきましては約十一万人というふうになっております。このうち完治に至った方がどれくらいいらっしゃるかということは、なかなかこれは把握はできておりませんけれども、治験段階でのウイルス排除率が九割以上であるということを踏まえますと、大部分のこのうちの患者さんは完治されたものというふうに考えております。
○東徹君 今、そうしたら患者の中の三分の一近くがこれを受けられているということだと思います。完治に至るわけですから、その後、肝臓がんに進んでいく可能性がなくなるわけでありまして、非常に画期的ではありますけれども、その分のまた医療費も、これも掛かってくるということも考えていかなくてはならないのかなというふうに思っております。
 続きまして、給付金の請求期限の延長について、先ほども川田委員の方からも話がありましたけれども、今年の一月時点で三千百九十一人にこれはとどまっておるわけでありますけれども、推計対象者の九〇%以上が手続されていない、この理由についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。
 推計と比較して、実際に提訴された方は約三万人と、非常に低率でございます。特に無症候性キャリアの方の提訴率が低くなっておるわけでございますが、全体として考えますと、まず制度が十分知られていないこともあると思いますが、訴訟の手続が煩雑であると感じていらっしゃる方がいらっしゃる、そもそも自分が感染者であると気が付いていらっしゃらない方がいらっしゃる、さらには国を相手に提訴することについての抵抗感がある、こういうことがあると考えております。
 私どもとしては、こういうことを考えますと、今後とも、地方自治体、あるいは医療機関、さらには企業の協力も得ながら、その対象者の方に制度のことが確実に伝わるように、検査結果の通知に併せて制度の周知をするためのリーフレットの配付、あるいは希望される方が自ら提訴やその準備ができるような、あるいは提訴資料のひな形の作成、公表、あるいは検査の利便性向上や職域検査での受検率の促進、こういうものを積極的に行ってまいりたいと考えております。
○東徹君 じゃ、今回、五年間延長するわけでありますけれども、五年間の延長によってどの程度増やすことができる見込みなのか、数だけで結構でございますので、教えていただければと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 私どもとしては、被害者の方の救済に万全を期す、そういう観点に立って一人でも多くの方の救済に結び付くと、こういうことを前提としております。
 そういう観点から申し上げますと、今回延長した場合においても、法制定時と同じように、最大四十五万人の方に提訴をいただくことを見込んでいるというふうにお答えさせていただきたいと思います。
○東徹君 そういうことなんですけれども、ただ、これ、平成二十三年十二月八日に参議院厚生労働委員会があって附帯決議が付されているんですけれども、今日も恐らく附帯決議が出るだろうというふうに思うんですが、その中で、感染被害者を含む肝炎患者等が、不当な偏見、差別を受けることなく安心して暮らせるように、ウイルス性肝炎に関する正しい知識の普及など、国民に対する広報啓発を努めることというふうにされております。
 また、もう一つは、二十三年のその附帯決議には、今回の事故の検証を通じて、最新の保健医療上の知見が速やかに医療現場へ情報提供及び指導につながるよう体制整備を図ることというふうに附帯決議がされておるわけでありまして、こういった附帯決議があった中でどのように広報啓発をこれまで行ってきたのか、そしてまた、実際どのように医療現場にこの情報提供が指導されてきたのか、その点についてお伺いさせていただいて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) まず、啓発に関してでございますけれども、「知って、肝炎プロジェクト」、これは肝炎総合対策国民運動事業ということで、「知って、肝炎プロジェクト」というネーミングで行っておりますけれども、これを通じて肝炎ウイルス検査の受検の勧奨、それから陽性と判明された方についての受療促進に取り組むということ、それから政府広報等を通じて早期発見の重要性についての広報啓発をしております。これについては引き続き、肝炎の病態や知識、あるいはその予防法、治療に関する国民の方の理解が進むように、更に広報啓発に努めてまいりたいと考えております。
 また、もう一点の医療現場への情報提供、指導に関してでございますけれども、これは附帯決議にもございまして、またこの再発防止に関する検討会における提言の中でもありますように、医療従事者に対して最新の知見を習得していただく、そのために国が環境整備をする、そして自治体が研修を行うと、こういう提言をいただいているわけでございまして、この提言あるいは附帯決議を踏まえまして、通知や事務連絡をするだけではなくて、医療従事者に対するメールマガジンやホームページあるいは研修会等の複数の機会で周知をすることで、予防接種に関する情報の確実な周知に取り組むとともに、また医療従事者向けの研修やテキストの作成、こういうことに取り組んでおります。
 今後とも、再発防止に向けて必要な取組を進めてまいりたいと考えております。
○東徹君 もう時間ですので、本当にこれが取り組まれてきたのかなというふうに思いますので、一言言わせていただいて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日の委員会の中で、周知徹底、もっと周知や救済策をちゃんとやるべきではないかという質問が相次いでいます。私もそれを質問しようと思いましたが、ダブりますので省略して次の質問に移ります。
 二〇〇六年六月の最高裁判決から二〇一一年六月の基本合意まで五年も掛かっています。この間、除斥期間に達した患者や一次感染者である母親の死去により二次感染被害の立証機会を失ってしまった患者さんもいます。弁護団が早期合意を促したにもかかわらず、なぜ五年も掛かったんでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 平成十八年の最高裁判決では、集団予防接種によって感染したとするための要件は示されておりましたけれども、具体的にどういう証拠があればその要件に該当するかということについては、この平成十八年の最高裁判決は五人の原告の方のケースでございまして、ここでは一般化できなかったわけでございます。
 この十八年の最高裁判決の後に、平成二十年三月以降、各地の地方裁判所でその後続の訴訟が提訴をされたことも受けまして、原告団、弁護団と私どもと和解協議を行って、その対象者の要件、これが一つの論点、争点となったわけでございますけれども、二十三年の基本合意においてそのルールの明確化が図られたものと、そういうことで考えております。
○福島みずほ君 注射器の交換指導を行わなかったことなど、国の過失責任が認定されているのは一九四八年から一九八八年一月二十七日までです。一九四八年の時点で感染して間もなく発症した患者の場合、一九六八年時点で既に除斥期間に達する計算になってしまいます。
 少なくとも、国に訴える権利について患者が認識した時点を起算点とした救済措置を行うべきではないでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 除斥期間の起算点につきましては、民法第七百二十四条におきまして不法行為のときと規定されておるわけでございまして、加害行為が行われたときに損害が発生する不法行為の場合には加害行為が行われたときがその起算点になると考えられるわけでございます。
 集団予防接種によるB型肝炎ウイルスへの感染被害に関する除斥期間の起算点につきましては、平成十八年の最高裁判決におきまして、無症候性キャリアの方については、最後に加害行為である集団予防接種を受けたとき、B型肝炎の方については、損害の性質上、加害行為が終了してから相当期間が経過した後に損害が発生する場合には当該損害の全部又は一部が発生したときが除斥期間の起算点になると解されるべきということで、損害が発生した、つまりB型肝炎の発症のときと、こういうふうなことが明確に示されております。
 国と原告との間で二十三年六月に締結をしました基本合意書におきましても、この最高裁判決を踏まえて、除斥期間の起算点を、無症候性キャリアの方については最後に集団予防接種を受けたとき、そして死亡、肝がん、肝硬変、慢性肝炎の方についてはそれぞれの病態の発症のときというふうにしておりまして、この基本合意書を踏まえて制定されたB肝特措法、あるいは二十七年三月に新たに締結をいたしました基本合意書その二においても同じ考え方に立っております。
 今回の法改正はこの基本合意の内容を尊重して行うものでございまして、引き続き基本合意を踏まえて誠実に対応してまいりたいと思います。
 なお、仮に除斥が成立している方であっても、一旦和解した後にその病態が、これは進まない方がいいわけでございますが、不幸にして病態が進んで肝炎から肝硬変になるあるいは肝がんになる、こういう状態になった場合には、この因果関係のもう証明はできているわけでございますから病態の証明だけでできる。そういう意味では、相対的に言えば、簡便にというわけではございませんが、比較的容易な手続で通常の給付額を受けることができるということでございまして、その点についても周知を図ることが必要であると考えております。
○福島みずほ君 肝炎患者の皆さんたちの集会やいろんな院内集会、肝炎なくそうという、そういうところに出ますと、やっぱり医療費の無料化や医療費の助成についてたくさん声が上がります。
 集団予防接種の注射器連続使用に基づく感染被害者の医療費を無償化すべきではないか、この点いかがでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) この集団予防接種の注射器連続使用に基づく肝炎患者の皆様、被害者の皆様への給付金の性格は、その損害賠償に係る和解金ということで、私どもとしては、その損害の中にはB型肝炎ウイルスに感染したことによって発生した医療費負担という経済的損害も含まれていると考えているところでございますけれども、一方で、この給付金の対象となる、ならないということにかかわらず、広くウイルス性肝炎患者の医療を推進して肝炎の克服を図る、肝硬変、肝がんに至らないということで、抗ウイルス療法について医療保険の自己負担を月額一万円又は二万円までに軽減すること、また、その適切かつ定期的な受診を確保することによって重症化を予防するための定期検査費用の自己負担に対する助成、こういうことを行っておるところでございます。
 引き続き、こういう施策を通じて集団予防接種による感染被害者を含めた肝炎患者全体に係る医療費の軽減、こういうものを図ってまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 給付金は払われているんですが、肝炎患者になると保険に入れない、保険会社との保険適用が極めて困難になるというのを患者さんから聞きました。結局、給付金もらっても民間の保険に入れないわけで、どんどんいろんな意味でお金が、補償されたものの中から医療費が消えていくとか、あるいは、住宅を買うのにローン組むときに割と生命保険とタイアップしていることもあるので、保険に入れないということが物すごくダメージになるとか、こういう悩みを非常に聞きます。
 これはちょっと質問通告をしていないんですが、そういうことについていかがでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) これは肝炎に限らず、いろいろな病気にかかっていらっしゃる方が民間のいわゆる生命保険であるとかそういうものに入りにくい、あるいはその料率高くなるというようなことはあるというふうに聞いております。
 今御指摘の点については、私ども、保険会社のことでございますから、直ちに所管ではございませんけれども、そういう実態が、そういう御指摘があるということを踏まえて、まずは状況の把握をした上で、どういうふうにいろんな働きかけができるか、検討してまいりたいと思います。
○福島みずほ君 百八十九回国会請願で、これは全会一致で、全てのウイルス性肝硬変・肝がん患者の療養支援とウイルス検診の推進に関する請願、これは全会一致で、全会一致でないと採択できないわけですが、これが採択をされております。全ての政党が賛成したと、この参議院ですが。一、全てのウイルス性肝硬変・肝がん患者に係る医療費の助成制度創設を早急に検討し進めること、二、肝炎ウイルス未受検者への一層の受検推進及び検査陽性者を治療に結び付けるより効果的な取組を図ること、これは全会一致で、全ての党が賛成して請願は採択をされております。
 これについて、ちょっとこれ質問通告していなくて申し訳ありませんが、この委員会で全会一致で採択をした、それについての取組、決意等、いかがでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) まず、検査の受検促進、それから、その後陽性になった方についても適切な救済へ結び付けること、これは重要なことであると考えております。これまでも御答弁申し上げましたように、いろんな機会を捉えての検査を促進していくこと、そして陽性になった人への制度の周知等についてより一層進めてまいりたいと思います。
 それから、医療費の助成につきましては、これは、患者団体、患者さんの皆さんからも非常に強い要望をいただいておるわけでございまして、肝炎対策推進協議会、これは患者の皆様も御参加いただいているわけでございますけれども、ここで今肝炎指針の見直しを行っているわけでございますが、その中でも、従来の現状把握の調査研究を行うということから一歩進めて、更なる支援の在り方について様々な医療や施策の実施状況を踏まえて検討を進めると明記しておるところでございます。
 この検討を進めるに当たって、どういう医療内容なのか、あるいは医療費の実態についての調査を進めるということを今年度することとしておりまして、こういう結果を踏まえて更なる支援の在り方について検討を進めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 ありがとうございます。
 この請願、百八十九回国会請願の内閣処理経過で、今局長が御答弁されたように、「検討課題とされており、肝炎対策推進協議会における議論等を踏まえながら、肝硬変及び肝がんの患者に係る医療費助成の在り方等を含めて検討してまいりたい。」というふうにあります。今あったように、是非、検討を更にお願いいたします。
 なかなか、国会では請願が採択される、全会一致になることがそんなに多くはないわけですが、全会一致で採択された結果、肝炎患者の皆さんたちがこれは非常に喜んでくださったものです。そして、是非、二の周知徹底ということも、受診の促進ということもそうですが、是非、助成制度創設を早急に検討し進めていただきたい。今検討中だということがあり、検討してまいりたいということなので、是非これを促進するよう改めて今日の質問でよろしくお願いいたします。
 次に、集団予防接種の注射器連続使用に基づく感染被害者に対して、損害賠償としての給付金を支給する手続を行政手続ではなく司法手続とした理由は何でしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 和解対象者の認定を行政認定と仮にするということになれば、一つは、まず加害者たる立場にある国が救済対象とするか否かを決定をするということになる、そういう仕組みとしていくのが果たして適当かどうかという問題が一つはございます。それからもう一つ、認定結果について争いがある場合、この場合、結局裁判になる可能性が高いと考えられるわけであります。そして、原告側も司法認定によるスキームを想定していたというふうに考えられるわけでございまして、先行して制度化していた特定血液製剤に係るC型肝炎訴訟の救済スキームと同様に、第三者の立場で公正に判断できる司法認定の仕組みとしたものでございます。
○福島みずほ君 これまでの特措法に基づくB型肝炎訴訟の事案では、認定に当たってどのような争点が存在してきましたでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) B型肝炎特措法に基づいて和解し給付金を受給するためには、基本合意書に基づきまして集団予防接種等とB型肝炎ウイルス感染との因果関係を立証する要件の認定等が必要でございます。
 具体的には、まず原告が一次感染者であることを証明する要件としては、B型肝炎ウイルスにまず持続感染していること、そして満七歳になるまでに集団予防接種等を受けていたこと、集団予防接種等における注射器の連続使用があったこと、そして母子感染ではないこと、その他集団予防接種等以外の感染原因がないこと、こういうことを全て満たすことが必要でございます。
 また、原告が一次感染者の方からの母子感染した二次感染者である場合、これを証明するための要件としては、原告の母親の方が一次感染者の要件をまず満たしていること、そして原告がB型ウイルス肝炎に持続感染していること、そして母子感染であること、この要件が必要になっております。
 これに加えまして、和解に当たっては、原告の方の今の病態がどの病態区分に該当するのか、そして発症や死亡から二十年を経過した除斥に該当するのかしないのか、こういうことが論点となっております。
○福島みずほ君 私も改めて結構大変だなということを思いました。
 特措法に基づいて訴訟を提起した場合、証拠として提出する書類は、いわゆる医師の診断書だけではなく何種類ものカルテ等の医療記録が必要となる場合があると。さらに、これらのカルテだけでは不十分だと国が判断した場合は、追加でカルテの提出を求めることもあり得ると。例えば、母子感染を否定するために母親、兄弟の血液検査の結果の提出が必要とされているが、そのために適切な検査を医療機関に依頼して改めて受ける必要がある場合があるとか、実に結構手間暇というか掛かっているという、このことでよろしいでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) これは委員御指摘のとおりでございます。
○福島みずほ君 こうした認定実務の実際からすれば、給付金の支給が行政手続ではなく裁判所や訴訟代理人が関与する司法手続としたことは、結果的には正しかったということが言えるのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 司法認定とした理由については、先ほど大臣から御答弁申し上げたとおりでございますけれども、こうした枠組みとすることは私どもとしては適切であると考えております。
○福島みずほ君 裁判の司法手続の中で認定するという中で、私も改めて調べたら、結構やっぱり手間暇掛かったりいろんな資料が必要だなということを改めて思いました。それの簡便化や、何か合理化を図るとか、工夫の仕方というのはあり得るのでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) なかなか、その証拠そのものはきちんと判断する必要があるものですから、その中身そのものを簡便化することは難しゅうございますけれども、実際に提出していただく書類がどういうものが必要であるか、あるいはどういう書き方、その中でどういう情報が書かれていればよいのか、こういうことについては、私どもでこれまで以上に具体的にお示しすることをしなければいけないだろうと考えておりまして、そういうことによって、簡便化ということよりも資料の準備、そういうものが容易にしていただけるような支援をしてまいりたいと、そういうふうに考えております。
○福島みずほ君 ところで、四月二十二日の衆議院厚生労働委員会で、塩崎大臣が提訴するには診断書を郵送で送れば済むとおっしゃっていて、これは別に送ればもうそれで認めますよという意味ではもちろんないわけですが、実は様々な専門的知識や判断が求められる場合もあり得ると。
 ですから、診断書を郵送で送れば済むというわけではないということで思っておりますが、この発言はどういう趣旨なんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 四月二十二日の、今御指摘をいただいたのは、岡本衆議院議員の御質問でございまして、それに対する答弁ということでお答えを申し上げたわけでありますが、厚生労働省としては、現在の提訴の状況を踏まえると、まずは給付金の対象となり得る方に一人でも多く提訴をしていただかなければならないと、これが重要だというふうに考えているわけでありまして、御指摘の発言は、岡本委員の方から郵送での提訴を進めるべきという提案を受けて、郵送も含めて利用しやすい仕組みというものを今後検討するという趣旨で答弁をしたものでございまして、必要な要件の確認ができないままで和解に応ずるという趣旨で申し上げたものでは決してないわけであります。
 なお、当初の提訴段階で必要な書類が不足をしている場合、こういう場合には国において確認の上で個別具体的に指摘をしておりまして、この過程で必要な資料を整えていただくことになるわけでございます。
○福島みずほ君 この厚生労働委員会の中でB型・C型肝炎の問題、肝炎全てについて随分議論して、一つ一つ問題を解決してきました。患者さんの中には余命数年、二年とか言われながら、少しずつ元気になられた、治療薬のおかげもあると思いますが、元気になられた方もいらっしゃれば、亡くなられた方も本当にいらっしゃいます。そんな中で更にやはり一歩を進めると、今回の法案はそのものであるというふうに思っております。
 ただ、今日御質問したように、全会一致でこの参議院で採択したもの、ウイルス性肝硬変及び肝がんの患者に対する医療費助成について検討を進める、また、肝炎ウイルス未受検者への一層の受検推進及び検査陽性者を治療に結び付けるより効果的な取組を図ること、これは採択をされ、厚生労働省もこれにのっとって処理をし検討していらっしゃるものなので、これが更に進むようお願い申し上げ、私の質問を終わります。
 ありがとうございます。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。
 私も検査について今日は注目して質問をさせていただきたいと思います。
 今日は各委員とも検査についてのお取り上げがございまして重複している点もございますので、まず局長に伺わせていただきたいと思います。
 受検済みの人数というもの、これはお答えになっていただけたものだと私は確信しておりますけれども、もう一度それをお願いをしたいのと、もし私の理解が正しいのであれば、どうやって受検をするのかというときに、保健所のルートとそれから市町村のルートというものがある。保健所はフリーで受検することができますけれども、市町村によっては一部負担を求めるところもある。これでよろしいのかどうなのか、もう一度確認をさせてください。
○政府参考人(福島靖正君) 肝炎ウイルス検査につきましては、現在、都道府県におきましては主に保健所を中心として希望する方に対して実施をしておって、市町村におきましては健康増進事業として四十歳以上の節目年齢などを対象として実施をされておる、一部で自己負担があるところもあるかもしれません。ただ、これ、国は地方自治体に対してこの検査費用の補助ということを行っておりまして、年間の受検者数は、B型、C型共にそれぞれ百二十万人ということで、増えてはきておるわけでございます。
 これ以外でもいろんな機会での検査というのはあるわけでございまして、これは何度か御紹介いたしましたように、二十三年度におきます調査、私どもが行った調査では半分の方は受検しているというふうに思われるわけで、ここについてはよりたくさん受けていただけるようにこれからも促進してまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 その促進策といたしまして、先ほど局長の方からも出てまいりました肝炎総合対策推進国民運動事業、「知って、肝炎プロジェクト」というものがございます。皆様方にもお配りをいたしております資料一でございます。三つの猿がございまして、これは日光東照宮ではございません。三猿パフォーマンスという、実はこれ、世界肝炎デー、二〇一三年七月二十八日に行われた事業でございます。スリー・モンキーズ・パフォーマンスというところで、私たちは肝炎をよく知り、肝炎に向き合って克服を目指します、見ません、聞きません、話しませんというのをやめて、私たちは肝炎を見過ごしません、聞き流しません、話し合うことをやめませんということで、これは世界同時に行われ、ギネスにも挑戦をしたというイベントでございます。
 しかし、そこからが問題でございます。これ、二〇一三年にこのように世界的に大々的に行われた。厚労省においては、世界の人々とともにギネスワールドレコードを申請し、毎年更新すべく挑戦を続けてまいります。それから一体どうなってしまったんでしょう。私はこの三つの猿を見たこともないですし、皆様方にお配りした日本地図のこの黄色いところでそのときに行われた。じゃ、ほかの地域ではどうだったんでしょう。それだけお金を掛けた本当に効果があったのか。私は本当に不思議でございます。この下のマスコットキャラクター、ホームページを見ると、ところどころで使ってありますけれども、本当にこんなキャラクターを作る必要があったのかということも私は疑問を呈しておきたいと思います。
 「知って、肝炎プロジェクト」のホームページを見ましたら、これ名立たるスターの皆様方、歌手の皆様方であったり俳優の皆様方がスペシャルサポーターとして並んでおります。何をやっているのか。首長に対して肝臓の形の青のクッションを手渡すというものがたくさん写真として載っています。果たしてそういうことが肝炎の検査を受けてくださいねという啓発活動につながっているのか、もっともっとやるべきことがあるんじゃないでしょうか。私はこのホームページを見て愕然といたしました。AKB48などもこの中に名前を連ねて、若者の皆様方に対しても興味を持ってもらおうと、そういう試みは分かりますけれども、実際そこからつながって検診率が向上にならなければ、これは本当に、じゃ何のためにこういう事業をやり、そして国民の税金をこれに費やしているのかということにもなってくると思います。
 局長にお伺いさせていただきます。こういうたくさんの事業を行い、花火をぶち上げては次の年はまた別のことを試みてしまうような、こんな断片的な広報活動で本当に費用対効果が上がっているというふうに厚労省は判断なさっていらっしゃるんでしょうか、御意見を聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 今委員が配付されました資料にあります御指摘の三猿パフォーマンス、これについては、肝炎への偏見、差別をなくすために、偏見、差別を見ません、聞きません、話しません、こういうことを象徴したものとして平成二十五年の日本肝炎デー記念イベントに行われたものでございます。確かに、これは単発の事業として継続はできていないものでございます。
   〔委員長退席、理事羽生田俊君着席〕
 この下の方の肝炎総合対策のマスコットキャラクター、これは肝臓の形を模したキャラクターとして作るということで、これは私どもの職員が作ったもので、これについては作成費用は掛かってはいないわけでございます。
 今私どもが行っておりますのは、肝炎の正しい知識の普及、情報、こういうものの提供と、それからウイルス肝炎の検査の必要性、こういうことを訴えるために、「知って、肝炎プロジェクト」、これを取り組んでいるわけでございます。これはやはり全ての国民の方にいろんな形で肝炎のことについてを知っていただくことが重要であるということで、これは平成二十四年から俳優の杉良太郎氏に特別参与という形で、そして杉良太郎氏の支援の下に著名人の方の協力を得て啓発活動を行っておるものでございます。この二十七年度のプロジェクトの予算額、これは約一億円でございますけれども、これはテレビ、新聞等に取り上げられることによる広告費に換算いたしますと約五・六億円という試算もあるものでございまして、一定の効果はあるものと考えているところであります。
 今後とも、より効果的な普及啓発に取り組んでまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 いや、広告費に換算するとではなくて、例えば皆様方が表敬訪問なさっている市町村がありますよね、首長さんのところに、じゃ、そこで本当に受診率が上がっているんですかという話ですよ。そうでなければ全く意味がないじゃないですか。
 もう先ほどから何回もみんな言っているんですよ。何とか検査をしてほしいと本気で考えるのであれば、もっと有効な手だてがもっと私は別にあるんじゃないかと思うんですね。これを、写真を見てもパフォーマンスにしかすぎませんし、この三猿パフォーマンスというものは、ギネスを目指すこれは一つのゴールだったのかもしれません。でも、こういったパフォーマンスが有効だというふうに判断をなさったのであれば、我々としてまたなじみが深いこの見ざる聞かざる言わざるみたいな猿のもの、どんどんどんどん全国に波及効果として知ってもらう、肝炎というのは怖いんだから、だからみんな検査に行ってもらおうよというように広げていけばいいんですけれども、そこで立ち切れというのはこれは一体どういうことなのかと、私は本当にこのホームページを見ただけでもびっくりいたしました。
 今後もこういうことを続けていかれるんでしょうか、それとももっと有効な手だてを考え、改善をしていかれるおつもりがあるのか、御意見をいただけますでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) やはり肝炎というものがどういうものであるか、あるいは、そしてそれがどういうふうにすれば予防できるか、さらには今は治療もいろいろ進んできていると、こういうものについて国民の皆様に知っていただくということが必要だと考えております。これは、こういうキャンペーンも行いますし、また日頃の市町村やあるいは医療機関、あるいは企業、会社というものを通じて、あらゆる機会を通じてこういう啓発、情報提供というものは行う必要があると考えております。そういう面では、総合的に普及啓発を図っていきたいと考えておるところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これからに期待して、しっかりウオッチングしていきたいところでございますけれども、資料二を御覧いただきたいと思います。
 なぜ検査を受けていないのかという理由がそこに挙がってきております。定期的に受けている健康診断のメニューにないから、三七・三%、きっかけがなかったから、三九・一%となっております。これに鑑みましたら、国民の半数に、より多くの方々に受診してもらうということは、広告活動を乱発するのではなく、例えば確実に受けていただけるように、先ほどから挙がっておりますけれども、職域の検診に必ず組み込むということでしたり、様々ながん検診に今無料クーポンが五年に一回配られるということで全年齢をカバーしようじゃないかという動きもございます。こういったものに予算を掛けた方が私は有効ではないかと思うんですけれども、大臣、御意見いただけますでしょうか。
   〔理事羽生田俊君退席、委員長着席〕
○国務大臣(塩崎恭久君) 肝炎ウイルス検査の受検の促進というために利便性の高い検査体制の確保というのがやはり必要なんだろうなというふうに思います。
 職域それから身近な医療機関での検診機会の確保というのが、今日も大分いろいろな方々から御提案を頂戴をいたしたわけでございます。それを実際我々としても進めてはいるわけでありますけれども、具体的には、従業員が肝炎ウイルス検査を受けることで早期発見、早期治療に結び付けて、継続して働き続けられるメリットを、これはやはり雇う側、事業主に理解をしてもらうということ、それがさっきの「知って、肝炎プロジェクト」であって、それは、今いろいろな御指摘をいただいたことは正面から受け止めて考えていきたいというふうに思っておりますが、それによって、杉良太郎さんはかなり熱を入れてやっていただいております。
 また、職域検診について今日も繰り返し御提案をいただいておりますけれども、自治体が行う無料の肝炎ウイルス検査を併せて受けられるようモデルケースを研究を今しておりまして、今後、この成果を普及するなど職域での検査を促進をしていきたいというふうに思っております。
 また、加えて、検査対象者への無料クーポンの配付についてもお触れをいただきましたけれども、医療機関への委託、それからスーパー等への出張型の検査を活用して、今後とも検査を受ける方の利便性を高めた取組が図られるように自治体や事業主等への働きかけもしてまいりたいと思っております。
 それともう一つ、余り触れられてはおりませんけれども、社会保障の問題についての子供のときからの教育という話が何度かここでも出てまいりましたが、そういった面でも、教育の面でこういったことが共有をされるということもあってしかるべきかなというふうに思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 費用対効果も考え、限りなく予算は潤沢であるわけではございませんので、しっかりと有効に使っていただきたいと私から再度お願いをしておきます。
 次に、こういう感染症を考える上で、実は昔ノンAノンBと言われていたE型肝炎というようなものは人獣共通であるということも分かってきております。先日も私が取り上げましたワンワールド・ワンヘルスという考え方をしっかりとやっぱりこういった機会にも定着をさせていきたいという願いがございます。
 農水省にもお伺いしたいんですけれども、例えば最近、動物の抗菌剤で耐性菌の対策については進んでおりますけれども、実はペットについて投与されているものというのはほとんど人間と共通するものが多い。しかし、まだまだ耐性菌のようなものにつきましてペットについての研究が進んでいないというような調査結果もございますけれども、端的に、申し訳ございません、今度調査研究というものを進めていく必要があるとお考えでいらっしゃいますでしょうか、お願いいたします。
○政府参考人(川島俊郎君) 我が国ではこれまで諸外国と同様に、主に牛、豚、鶏、そういった家畜を中心としまして、抗菌剤の慎重な使用の推進、あるいは薬剤耐性菌の監視、動向調査、こういった取組を実施してきたところでございます。
 一方、今先生御指摘のように、犬や猫のペットに由来するいわゆる耐性菌についても人に伝播する可能性が指摘されておりますので、今回決定されました薬剤耐性対策アクションプランにおきまして、愛玩動物における薬剤耐性に関する動向調査、監視体制の確立に取り組むこととされたところであります。これを踏まえまして、ペットの薬剤耐性対策につきましてもしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 本当にこれからの取組で、一番身近な動物だったという盲点だと思っておりますので、お願いをしたいと思います。
 それと併せまして、環境省にもお伺いをさせていただきます。
 G7エルマウ・サミットでも確認をされましたように、人畜共通と申しましても、人、動物の健康、農業、そして環境までを包含してワンヘルスアプローチというものが重要であるということがインフェクシャスディジーズについては確認をされたところでございます。これから様々な施策がAMRの対策アクションプランについても行われるところでございますけれども、環境省の役割について端的に教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(早水輝好君) お答えいたします。
 政府一体となって薬剤耐性に関する対策を総合的に推進するために政府部内に設けられました薬剤耐性(AMR)に関する検討調整会議がございますが、これには環境省としてもオブザーバー参加ということでしております。
 本年四月に取りまとめられましたAMRの対策アクションプランにおきましては、薬剤耐性の伝播経路を把握するために、人、動物、食品、環境等に関する統合的なワンヘルス動向調査を行うとされております。
 この中で、環境省といたしましては、厚生労働省が水域や土壌環境などにおいて薬剤耐性微生物あるいは抗微生物剤などの調査を行うに当たりまして、例えば試料採取についての助言、協力、あるいは環境中の測定に関して助言できる専門家の紹介など、支援、協力をしてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 是非、オブザーバー参加ではなくメーンで取り組んでいただきたいと思います。こういう運動が起こってまいりましたのも、農薬に大変敏感なヨーロッパのお母様たちの活動からだと私は伺っております。ということでは環境はとても大事なんですね。ですから、しっかりとその中で環境省も物を言うということをお願いしたいと思います。
 最後に、大臣にお伺いをさせていただきます。
 このような様々な動きが広がっている中で、日本がアジア・西太平洋地域でのリーダーシップを取っていく、これ私は大賛成でございます。しかし一方で、ヨーロッパでは十年以上前から国の枠を超えた活動が行われ、そして、アメリカにおきましても日本に先駆けて様々な問題に本腰を入れて取り組んでくださっております。
 WHOとタッグを組むのはもちろんでございますけれども、このような海外の動きとも連動させ、世界共通のプラットホームを持つことができれば更に強固な対策となるかと思いますけれども、御意見をいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) AMR対策につきましては、アジアのリーダーとしての役割を日本が果たすということは、先般、四月に初めてWHOと共同して、アジア太平洋地域の現大臣の皆さん方に集まっていただいて、東京で宣言も出したところでございまして、そういう意味ではしっかりやらなきゃいけないと思っておりますし、また、G7が今度、首脳会議が伊勢志摩でございますけれども、そういったところ、そしてまた、世界健康安全保障アジェンダ、これはアメリカが中心で始めたものでございますけれども、これの世界の感染症対策を推進する国際的な取組において、我が国は、サーベイランスとか検査室の機能強化などの分野で既に欧米の取組とも積極的に協調して対応を進めてきているところでございます。
 今後、我が国で開催される伊勢志摩サミット、それから九月に神戸で保健大臣会合が、G7の会合が開かれます。ここにおいてもAMRを取り上げることを予定しておりまして、さらに、これは他の国々、去年の十月にベルリンでG7の保健大臣会合があったときには、特にドイツとイギリスはかなりこの問題について前向きでありました。
 昨日、私はイギリスのハント保健大臣と話をしまして、この問題についても話をしたところでありますし、また、国連でも取り上げるということで、これについてもイギリスなどと連携をして日本がリーダーシップを発揮できるようにしていこうということでやっております。
 日本も決してこの問題に何もしてこなかったわけではなくて、院内感染の問題などではかなり進んでいるんだろうというふうに思います。ただ、ワンヘルス、人畜共通の問題として考えるというワンヘルスアプローチとしては、最近になって、世界の流れになってきて、それをやっぱり日本でもしっかりとやる、農水省と厚労省が更に共同し、関係府省も併せてやっていくということが大事だろうというふうに思いますので、世界に役立つように、そして世界と一緒に活動できるように心掛けてまいりたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 これからのトレンドでございますし、しっかりとそのインフェクシャスディジーズというのは、いわゆる感染症というのは日本では過去のものだというふうになりつつある、風化しつつある。しかし、実は最前線で闘っていかなければならない疾患であったという再認識をもう一度私ども医療界の中でもしていかなければなりませんし、かつ政府の中でももう一度手綱を引き締めて取り組んでいただきたいとお願いをして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
○委員長(三原じゅん子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(三原じゅん子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、島村君から発言を求められておりますので、これを許します。島村大君。
○島村大君 私は、ただいま可決されました特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、日本共産党、おおさか維新の会、社会民主党・護憲連合及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金を請求することができるにもかかわらず、手続を承知していないこと又は感染を自覚していないことにより同給付金を請求していない者が生じないよう、手続の一層の周知を図るとともに、集団予防接種等の際の注射器の連続使用を含む様々な感染可能性を明示した上での肝炎ウイルス検査の一層の勧奨を進めること。また、肝炎ウイルス検査の受診率を向上させるため、現行の諸施策の効果について検討した上で、定期健康診断等のメニューへの追加や、当該検査費用助成の拡充について検討すること。
 二、感染被害者を含む肝炎患者等が、不当な偏見又は差別を受けることなく安心して暮らせるよう、集団予防接種等によるB型肝炎ウイルス感染被害者が相当数に及んでいることを含む情報の提供、ウイルス性肝炎に関する正しい知識の普及など、国民に対する広報・啓発により一層努めること。
 三、ウイルス性肝硬変及び肝がんの患者に対する医療費助成について検討を進めること。また、B型肝炎ウイルスを排除する治療薬の研究開発を加速化すること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(三原じゅん子君) ただいま島村君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(三原じゅん子君) 全会一致と認めます。よって、島村君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、塩崎厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(三原じゅん子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十二分散会