第190回国会 東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会 第4号
平成二十八年三月二十二日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     井上 義行君     熊谷  大君
     石田 昌宏君     酒井 庸行君
 三月十八日
    辞任         補欠選任
     愛知 治郎君     大野 泰正君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         田中 直紀君
    理 事
                上月 良祐君
                滝波 宏文君
                堀井  巌君
                宮本 周司君
                森 まさこ君
                大島九州男君
                風間 直樹君
                浜田 昌良君
    委 員
                阿達 雅志君
                有村 治子君
                上野 通子君
                大野 泰正君
                岡田  広君
                片山さつき君
                熊谷  大君
                佐藤 正久君
                酒井 庸行君
                高階恵美子君
                塚田 一郎君
                中原 八一君
                林  芳正君
                堀内 恒夫君
                石上 俊雄君
                神本美恵子君
                櫻井  充君
                浜野 喜史君
                福山 哲郎君
                増子 輝彦君
                新妻 秀規君
                若松 謙維君
                紙  智子君
                田村 智子君
                東   徹君
                真山 勇一君
                中野 正志君
                山口 和之君
               渡辺美知太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (復興大臣)   高木  毅君
   副大臣
       復興副大臣    長島 忠美君
       復興副大臣    若松 謙維君
       経済産業副大臣  高木 陽介君
       環境副大臣    井上 信治君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     田中 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
       常任委員会専門
       員        櫻井 敏雄君
   政府参考人
       復興庁統括官   熊谷  敬君
       総務省自治行政
       局公務員部長   北崎 秀一君
       外務大臣官房審
       議官       中村 吉利君
       厚生労働大臣官
       房審議官     梅田 珠実君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    石井 淳子君
       農林水産大臣官
       房審議官     岩瀬 忠篤君
       経済産業大臣官
       房地域経済産業
       審議官      井内 摂男君
       経済産業大臣官
       房原子力事故災
       害対処審議官   平井 裕秀君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      多田 明弘君
       中小企業庁長官  豊永 厚志君
       中小企業庁事業
       環境部長     木村 陽一君
       国土交通省道路
       局長       森  昌文君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       北島 智子君
       環境省水・大気
       環境局長     高橋 康夫君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       次長       荻野  徹君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房核物質
       ・放射線総括審
       議官       片山  啓君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房審議官  山田 知穂君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  櫻田 道夫君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十八年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十八年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十八年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (東日本大震災復興)
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○委員長(田中直紀君) ただいまから東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十八日までに、井上義行君、石田昌宏君及び愛知治郎君が委員を辞任され、その補欠として熊谷大君、酒井庸行君及び大野泰正君が選任されました。
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○委員長(田中直紀君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、復興庁統括官熊谷敬君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中直紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(田中直紀君) 去る十六日、予算委員会から、本日一日間、平成二十八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○森まさこ君 与党筆頭理事の森まさこでございます。
 高木大臣、日頃の復興への御尽力、ありがとうございます。
 本日は、福島県の子供の健康管理について質問をさせていただきたいと思います。
 三・一一から丸五年が過ぎました。私は、福島県いわき市、原発のある浜通りに生まれて育ちました。そして、今、福島県から選出をされてこの場に立っております。
 今年の三・一一では、一日中私の携帯が鳴りっ放しだったんですけれども、なぜかというと、報道が一日中福島県そして被災地のことをやっておりました。それを見た福島県以外の全国の方から、楢葉町の現状を見た、富岡町の人の言葉を聞いた、何か支援できることはないかというようなお申出がたくさんありました。私は、報道の力というものを改めて感じました。五年たちまして、今、現地の新聞、テレビ、報道では毎日被災地の報道をしておりますが、全国放送ではめっきり減ってきてしまったというのが現状でございまして、大変悲しく思っているところです。
 当時も、原発が爆発をいたしまして、私は南相馬から立入禁止の区域のところまで夫がトラックを運転して一緒に入ったんですけれども、そのときに、地元のテレビ局、新聞記者の方、一緒に行きましょうと言ったんですが、いやいや、四十キロ以内は各社の協定で入れなくなっていますということでした。そうやってテレビを見ますと、当時の爆発直後の報道というのは、遠くから撮った映像か、それとも中に住んでいる方の投稿か、それしかなくて、津波の報道はありましたけれども、原発の被災地の報道はなかったんです。私は託されたカメラで現地の様子を撮りまして、それが一番最初に報道された動画でございます。やはり報道の力というものを感じるときに、風評被害の払拭ということは、報道機関だけではなく、私ども自らにもやはり発信ということに心を砕かなければいけないのかなと思っています。
 さて、二月十一日、月命日の日に出発して、私は、チェルノブイリ被災地のベラルーシ国、その中の放射能がたくさん、風向きによりまして汚染がされましたゴメリ州、その中でも更に奥の立入禁止区域を抱えるホイニキ区まで行ってまいりました。当時、原発事故の後、国会議員の視察は、参議院はスリーマイル島の原発事故の跡の視察、そして衆議院がチェルノブイリ関連でございました。私は大臣時代、フィンランドのオンカロ処理場も行ってまいりましたけれども、ベラルーシは今回初めてです。
 放射能に汚染された地域は七割から八割に上るというそのベラルーシ。ウクライナよりもその汚染地域は面的には非常に広いわけでございますが、三十年目の今年、元気に復興をしておりました。農業も復活し、そして工業は発展し、特にIT分野につきましては新規の発展が目覚ましくされておりました。教育レベルも周辺国をぬきんでています。
 三十年たって、放射能が広く汚染したそのベラルーシが復興をぬきんでたその理由は、子供たちの教育と健康管理です。三十年たった今でも全国の、ベラルーシの国全体の子供が一年に一回、大人でいえば人間ドックのような検査を全部受けまして、二十四日間保養施設に滞在をして、その検査を受けたところ、悪いところがあれば全て医師が常駐をしてそこで治療をするということに国が財政支援をしています。だからこそ、人々が安心して帰還し、子供たちを教育し、三十年たった今では、当時の子供たちは今働き手となり、先ほどのようにIT国家になって国を支えているのです。
 さて、そこで我が福島県はどうかということを本日質問させていただきたいと思います。
 地元紙である福島民報の特集に、三月十八日、十九日と掲載されておりましたけれども、福島県の子供たちの十八歳までの医療費は現在無料です。これについては当初、国が支援する県民健康管理基金を財源活用しておりました。県民健康管理基金です。福島復興再生特措法でも、基金へ必要な財源措置を講じると書いてありますから、法的措置は担保されたはずです。しかし、二十五年度以降は基金を活用できなくなり、県は自主財源でやりくりをしています。
 ここで復興庁の事務方に質問をいたしますが、なぜ基金を活用できなくなったのですか。
○政府参考人(熊谷敬君) お答え申し上げます。
 福島県では、子育て支援の観点から、平成二十四年十月より十八歳以下の医療費を助成し無償化する事業を実施していると承知をいたしております。福島県に確認したところ、この事業については、平成二十四年度は県民健康管理基金を用いて実施しておりましたけれども、平成二十五年度以降は県の一般財源で実施しているとのことでございました。
 県への財政支援については、我が国の医療制度に照らして慎重に検討する必要があると認識をいたしております。
○森まさこ君 今、事実関係しか答弁していないんですけれども、私の質問はその理由なんですよ。当初は国が支援する県民健康管理基金を使えるということでスタートしたこの医療費無料の制度ですが、なぜ二十五年度以降、活用できなくなったのですか。
○政府参考人(熊谷敬君) 当初、健康管理基金の方に国の財源措置を講じましたけれども、制度の趣旨に逸脱しているんではないかということで一般財源に振り替えられたというふうに伺っております。
○森まさこ君 制度の趣旨に逸脱しているんだったら、最初から国が支援することはできないじゃないですか。制度の趣旨とは何ですか、説明してください。
○政府参考人(熊谷敬君) 当時、基金につぎ込まれました予算の制度目的に照らして、そこに医療費を充当することは適切でないということで、県の方で判断し見直しが行われたと伺っております。
○森まさこ君 いえいえ、私が質問しているのは、県民健康管理基金の制度趣旨は何ですかと聞いているんです。
○政府参考人(熊谷敬君) お答え申し上げます。
 健康管理基金は、県民の健康を十分に確保するための基金という認識でございます。
○森まさこ君 今答弁された県民の健康を十分に管理するというのが趣旨であるとするならば、子供たちの医療費無料の措置は、まさにその趣旨に当てはまるというふうに考えます。先ほどのように、ベラルーシがしっかり復興を果たしたのは子供たちの健康をしっかり管理をしてきたと、そういう背景があるわけです。
 今、復興から五年たって、インフラ整備のめどが立ってきた今だからこそ、これからは人材投資の方により力を入れなければならないときに、何で県民健康管理への支援を打ち切ってしまうのか、私には全く理解ができません。
 また、先ほど指摘しましたとおり法律に書かれております。福島復興再生特措法に基金へ必要な財源措置を講じるというふうに書いてありますので、これについてはどう説明するんですか。
○政府参考人(熊谷敬君) 特措法十三条に掲げております内容は、放射線影響のある者について財政措置を講じるという趣旨だというふうに理解をいたしております。
○森まさこ君 当初は、国が県民健康管理基金に財源を入れたんです。それが、今になって放射線の云々ではないから違うというふうに制度の趣旨を全く読み違えるということはあってはならないことだと思うんです。もしそうであるならば、しっかりと国会で説明をすべきです。私は、この問題については、これからも取り上げていくつもりです。
 そこで、お伺いしますけれど、県は支援が切られた後、国に県民健康管理基金への財政支援を求めてきておりますか。
○政府参考人(熊谷敬君) お答え申し上げます。
 十八歳以下の医療費の無償化につきましては、福島県から財政支援に関する御要望はいただいているところでございます。
○森まさこ君 今の復興庁の答弁ですと、十八歳以下の子供の医療費の無料に関して、県は国に要望していないということなんです。しかし、これは私が聞いている話とも違います。地元紙の報道とも違います。これは今後しっかりと事実関係を確認をしていく必要があると思います。
 さて、子ども・被災者支援法という法律がございます。私は、これを当初、筆頭発議者として発議をいたしました。当時の復興大臣が所管大臣として答弁をしていただきましたので、今日は高木大臣にも答弁をしていただきたいと思うんですけれども、原発事故が起きた当時の十八歳までの子供について、ポジティブリストに該当する病気については財政支援するという条項がございます。今日質問した子供の医療費の無料化と重なる部分がございます。当時の十八歳までの子供ですから、大部分が重なります。しかし、この子ども・被災者支援法の方も具体化がされておりません。先ほど言ったポジティブリストに病気が書かれないと、これは具体的な適用がされないんです。
 先ほどからの質問をお聞きになって、高木復興大臣にお伺いをしたいんですけれども、県民健康管理基金であれ、子ども・被災者支援法であれ、いずれにせよ、子供の健康を守っていく、原発事故が起こったときに大人たちの責任として子供の健康を守っていく、そのことこそがこれからの復興を成し遂げていく礎になると思うんです。折しも、今、日本は世界で最も人口減少が進む超人口減少社会です。働き手が減ってまいります。その中の復興を果たすには、人材へ投資をして、子供たちの健康管理をしっかりとした上で、安心して教育を受ける、そのことによって被災地の自立が実現できると考えています。
 先日、双葉郡楢葉町の議会の議員さんたちと一緒に大臣室に要請に行きましたが、そのときも要請書の一番上に書かれているのは子供たちのことでございました。世界に見本となる復興モデルとなるために、この子供たちの医療費の無料化について、高木大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(高木毅君) お答え申し上げます。
 被災地に限らず、子供というのはまさに国の宝でございまして、先ほど委員からベラルーシの例も出していただきましたけれども、まさに子供の健康あるいは子供の教育というものは、その国にとって最も大切なものと言っても過言ではないというふうに認識はいたしているところでございます。
 先ほど来、参考人からも答弁させていただいておりますけれども、福島の子供の十八歳以下の医療費無償化についてでございますけれども、これは政府として熟慮を随分重ねたというふうに聞いております。ただ、特定の県の住民のみ医療費を無償化することは、我が国の医療制度の根幹に影響を与えるなどの課題もあって、なかなか難しいのではないかというふうに考えているところでございます。
 そこで、国としては、甲状腺検査を始めとする放射線の健康への影響に関する調査等に対して支援するとともに、子供の心身のケアあるいは食の安心の確保、リスクコミュニケーション活動などにも取り組んで、子供が安心して暮らせるよう努めてまいりたいと、そのように考えるところでございます。
○森まさこ君 今大臣の御答弁がございましたけれども、甲状腺の検査は確かにやっていただいております。しかし、ベラルーシの国では甲状腺だけではなく全ての検査をやり、そして全ての診察について国の財政支援がなされております。そのような国が周辺地域と比べて復興をぬきんでるという、その現実をしっかり大臣もお考えになっていただきたいと思います。
 さて、先ほど取り上げました子ども・被災者支援法ですけれども、いまだにポジティブリストが作られておりませんが、これについて事務方から事実関係を説明してください。
○政府参考人(熊谷敬君) 申し訳ございません。何が作られていないとおっしゃいましたか。
○森まさこ君 子ども・被災者支援法の、子供の医療費を支援するための、どの病気になったら支援するというリストでございます。
○委員長(田中直紀君) よろしいですか。──じゃ、手を挙げてください。
 北島智子総合環境政策局環境保健部長。
○政府参考人(北島智子君) 議員御指摘のポジティブリストの件につきましては、私どもといたしましても、専門家の意見等で福島の子供たちの被曝状況から鑑みますと、WHOにおきましてもアースケアにおきましても、特段増える病気は甲状腺以外指摘されていないところでございます。
 甲状腺がんにつきましても、平成二十五年十月に取りまとめられました子ども・被災者支援法の基本方針に基づいて環境省で開催した専門家会議の中間取りまとめでは、今回の事故による放射線被曝による生物学的影響は現在のところ認められておらず、今後も放射線被曝によって何らかの疾病のリスクが高まることも可能性としては小さいと考えられるというふうにされているところでございますので、環境省といたしましては、今回の原発事故による放射線の影響に係る医療費の減免は、現時点においては行わないこととしているところでございます。
○森まさこ君 今のを聞いてもらって大臣お分かりになったと思うんですけれども、復興庁は全ての司令塔となるということで位置付けられておりまして、この子ども・被災者支援法も復興大臣が所管大臣であります。しかし、このリストのところは環境省に、今担当されているんですが、そうだとしても復興庁の事務方が何も分からない、答えられないということでは、復興はしっかりと進まないと思います。
 今、大臣お聞きになってお分かりになられると思いますが、子ども・被災者支援法も進まず、県民健康管理基金の方も打ち切られるということで、子供たちの医療費についてはその制度のはざまに落ちてしまっております。何もないからしないのではなくて、福島の子供たちが安心して生活できるために、親が子供を連れて安心して帰還できるためにするものだというふうに私は考えておりますが、最後に、いま一度、この子供の医療費の問題については再検討するという御答弁をいただきたいと思いますが、復興大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(高木毅君) 先ほども御答弁させていただきましたけれども、子供の健康あるいは教育というものは非常に大事なものでございます。ただ、いろいろと制度の制約等もこれございまして、今、事務方からもるる答弁させていただいたとおりでございますけれども、今日、委員からも改めて御指摘いただきましたので、極力、どういった形で御支援させていただけるのか、関係省庁とも連携しながら検討してまいりたいと存じます。
○森まさこ君 ありがとうございました。終わります。
○増子輝彦君 おはようございます。増子輝彦、民主党でございます。
 大臣、一月四日から通常国会が召集されました。今日初めて実はこの復興特別委員会が開かれました。先日の大臣所信は別として、もう三か月近くたっているのに、復興特別委員会、原子力特別委員会合わせたこの委員会が初めてなんですよ。大臣、おかしいと思いませんか。今の森さんの質問についても、加速本部ができて、福島の復興なくして日本の再生なしという、この与党の総理のキャッチフレーズ、今の質問を聞いていたらば、与党の予算の編成がおかしいと聞いているんじゃないですか。与党がどうして今のような質問があるのか。事前に、私もかつて自民党にいましたけれども、政調部会で徹底的に議論をして、与党でそれが決められたら政府にしっかりとそれを予算化するための体制を取っているんでしょう。
 復興特別、原子力特別、この合わせた委員会が三か月たっても開かれなかったこと、これで本当に復興、これは福島のみならず、宮城、福島、岩手という大変厳しい環境にあるこの三県、あるいはもう少し広げればたくさんの被災地があるわけです。厳しい生活を強いられている避難者の皆さんのことを考えたら、国会はもっともっとこの特別委員会を開くの当たり前じゃないですか。
 なぜ今日まで開かれなかったのか。大臣のいろんな問題も昨年来取り上げられている。しかし、それとこれと復興とは別じゃないですか。なぜ開かれないのか、なぜ積極的に政府・与党はこの委員会を開こうとしないのか、その見解をまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 御指摘、もっともだとも思いますが、委員会の開催につきましては国会の方でお決めいただくということかというふうに思います。
○増子輝彦君 大臣、そういう姿勢では駄目なんです。復興大臣としての資格、私はないと思うんです。国会が決めるからこの委員会を私たちは何もできないんじゃないんです。復興大臣として、ほかの省庁よりも一ランク上にあって、総理直結で、全部が総理から復興大臣の思いを持って対応しろと言われているんですから、被災地に足を運ぶなんというのは当たり前のことなんですよ。是非、やっぱりもうちょっと復興に対しての思いというものを、被災者の皆さんに寄り添うという言葉だけではなくて、しっかりと私はこのことに大臣、職員も督促して、自分の気持ちもしっかりと復興地に、被災者に寄り添っていくということを心掛けていただきたいと思います。
 今の森さんのような質問が与党の中で出ること自体、私おかしいと思う。予算を否定しているようなもんじゃないですか。こんなことを与党としてやっていることは私はおかしいと思いますから、是非、このことについても、大臣、これからしっかりと復興に対応していただきたいと思います。
 そういう意味では、今の熊谷さんやそれぞれの答弁もありましたが、復興庁の今の最大の私は課題はやっぱり横連携を含めてしっかりと機能していないというところにあるんだと思うんです。ですから、復興庁は何をしなければいけないか。それぞれの県に総局を置いて、特に福島は原発災害という厳しい環境にあるわけですから、福島総局は復興庁が主導権を握って、環境省、国交省、経産省、あらゆる省庁の窓口として東京に来なくともしっかりと福島で全てのことが処理できるということが、この復興庁ができて福島総局が徹底的にここで仕事をすることになったはずです。しかし、どうでしょう、今もってどんどんどんどん東京に足を運ばなければ物事が進まない。今のような答弁を聞いても、やっぱりみんな一生懸命やっているのは分かるけれども、二年、場合によっては三年いれば本省に戻れるからその間だけでもというような気持ちがないとは言えないような私は感じがします。是非、ここのところは大臣からももう一度徹底してほしいと。
 そして、私は、十年という復興庁の在り方から考えても、この復興庁というものがあと五年で、復興・創生期間というならば、今省庁移転の話も出ているわけです。これは何度かこの委員会を含めていろんなところから出ていると思いますし、マスコミ等でも報道されておりますが、大臣、復興庁をやっぱり福島に移して、私はこれから復興の復興加速を進めていくことが極めて大事だと思うんですが、そのことについての御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 復興庁、福島移転のお話でございます。復興庁をどこに置くべきかという話、復興庁の創立時にも議論があったということは承知いたしております。先ほど来いろいろ御指摘もいただいておりますけれども、復興庁が司令塔機能を果たすというこの大きな使命がございます。あるいはまた、各省庁に対して閣僚レベルでの調整を強力に行う必要もある、このように認識しております。また、立法府、今日もそうでありますけれども、対応やあるいは予算要求の調整等を迅速に行うことも重要であることから、東京に本庁機能を持つ必要があって、現時点においてはこの考えは変わっておりません。
 一方、現場主義を徹底するため、被害の大きかった岩手、宮城、福島の各県に、先ほど御指摘いただいておりますが、本庁の一部事務を分掌する復興局を設置いたしまして、各復興局を担当する副大臣及び大臣政務官を定め、現地のニーズにワンストップで対応する体制を取っているわけでございます。特に、福島におきましては、私、復興大臣をトップといたしまして体制を一元する福島復興再生総局、これを現地に設置いたしまして、本庁の事務方トップクラスを常駐させることによりまして抜本的に体制を強化しているところでございます。
 今後とも、今は現行の体制の下で復興の更なる加速化に全力を尽くしていくことが重要だと考えているところでございます。
○増子輝彦君 大臣、先週の衆議院のこの特別委員会で我が党の金子議員が、国の森林除染方針説明時に復興庁が出席していなかったということを大臣、認めになられましたよね。出ていますよ。
 これ、もう一度確認しますが、国の森林除染方針説明時に環境省あるいは復興庁、そしてそれぞれの森林・林業再生に向けた方針を県森林組合連合会に説明したと。実はこの里山除染始め森林の除染というのは福島の復興に最も重要な課題の一つであるということは御認識だと思いますが、ここに改めてお伺いしますが、出席、復興庁がしていなかったのか、していたのか、していなければ、なぜそういうことが起きたのか、御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 策定時まで度々お伺いもしていろいろと御相談をしながら進めてきたわけでございますけれども、森林組合に対する説明のときに復興庁が同席しなかった、同行しなかった、あるいは行かなかったということは事実でございます。
○増子輝彦君 なぜ。
○国務大臣(高木毅君) 森林組合ということもあって、もちろん復興庁は司令塔でもありますし、しっかりと横串を刺すというその性格上不適切だと私は思っておりますけれども、森林組合が相手さんだということで林野庁あるいは環境省ということになったのではないかなと推測をいたしておりますが、事務方から詳細について聞いているわけではございません。
○増子輝彦君 大臣、ここに問題があるんですよ、だから。林野庁が中心だと言ったら、いつまでもできないじゃないですか。先ほど来大臣もお答えになっているとおり、復興庁が司令塔になって横串を刺してやっていくんでしょう。司令塔ということは、直接、森林除染については管庁ではなくても、全体を把握しなければこんなことできないじゃないですか。
 今の答弁では、これ大臣、復興庁、おかしいですよ。大臣としてもそんな答弁で我々は納得いきませんよ。復興庁が司令塔となって横串を刺してと何度もおっしゃっているじゃないですか。そういう無責任体制が、光と影があると私はよく言っていますが、光の部分だけを見て、加速した、復興が進んでいったというようなことになるんですよ。これ、早急にこの調整をしてもらわないとこれは困るんですね。(発言する者あり)
 それは、今の場外発言もありますが、大臣、これしっかりやっていただけませんか。早急にもう一度、復興庁が司令塔ならば復興庁が招集して、林野庁と環境省と地元の森林組合や各自治体を含めて速やかにやっていただけませんか。お答え願います。
○国務大臣(高木毅君) 市町村に対しては復興庁中心になってというような考え方、そして森林組合等については林野庁が中心になってという考え方の下にそういう対応をしたのかなというふうに思いますけれども、これは先ほど来申し上げているとおり、福島の森林、林業の再生というのは非常に大事な観点でございますので、今委員の御指摘をいただいて、復興庁しっかりと、まさに司令塔的役割も果たしながらこの仕事に取り組んでまいるようにしたいというふうに思います。
○増子輝彦君 じゃ、大臣、早急にやってくださいね、今の御答弁、しっかり受け止めておきますから。これ、里山除染、すごく大事なんです、いっぱいありますけれども。明確に、速やかにやるという、もう一度御答弁をお願いします。
○国務大臣(高木毅君) 除染そのもの、あるいはまた奥山の整備等については、それぞれ林野庁あるいはまた環境省、直接仕事をするということになるんだろうというふうに思いますけれども、先ほど来申し上げているとおり、司令塔的役割あるいはまた横串を打つというような立場から、復興庁も前線に立ってしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 弱いんですよ、答弁が。復興庁が主導しなきゃ駄目なんです。除染は環境省だ、森林は林野庁だなんて言っていたら駄目なんです。あくまでも復興庁が司令塔として全てを束ねてやっていくということが大事です。速やかにもう一度説明会をやっていただくことをお願いしたいと思います。
 そこで、大臣、もう一つこの復興庁の在り方について大事なことは、取りあえず復興庁は十年ということでの措置にされております。しかし、私、実は二月の二十一日から一泊四日でチェルノブイリ原発、発電所を視察してきました。大島議員と一緒に行ってまいりました。この中で、三十年たっても誰一人三十キロ圏内に入れません。立入禁止管理庁というものをつくって、若い管理庁長官がいるんですが、三十年たってもそういう状況。いろんな細かいことは申し上げません。
 十年で復興庁が取りあえず設置法が終わると言いながらも、それは津波災害、地震災害も決して十年で終わるとは思いませんが、復旧については、復興については。しかし、原発事故は長期に掛かるんですね、関わるんですね。ですから、復興庁というものについては福島に何らかの形ということも報道されておりますが、これは若松副大臣も地元におかれてそのような発言をされていることは御承知だと思います。この十年終わった後の福島の復興再生を中心とした問題として、何らかの形でこの復興庁の存続というのは、ましてや福島にそれを置くということが今後の長期間にわたっての復興するためには大事だと思うんです。
 この福島に復興庁の何らかの形で明確に、今後二十年、三十年以上掛かる原発の収束を含めて、生活支援、先ほど来出ている子供の健康管理の問題、極めて重要です。そのお考えについて御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 復興庁の今後の組織の在り方でございます。
 委員も御指摘のとおり、様々な報道あるいは要望がなされているところでございますけれども、現時点では政府として具体的な検討はしておらず、また現在はそのような議論を進める時期ではないと考えております。現在は、全力で取り組むべき課題、山積しておりますので、まずこれらの分野で一つ一つ実績を積み上げていくことが大事だと思っております。
 ただ、御案内のとおり、復興庁の設置期間、平成三十二年度末までとされておりますので、福島に限らず被災地の復興の進捗状況等を踏まえ、今後適切な時期にそれ以降のことをにらんだ議論をしなければいけないと考えているところでございます。
 特に、委員御指摘のとおり、原子力災害におきましては、まだ二十年、三十年、あるいは四十年というようなことも言われているわけでございますので、しっかりと、今回の基本方針にも書いてございますけれども、復興・創生期間終了後も国が前面に立って対応していくというふうになっているところでございます。
○増子輝彦君 大臣、端的にお答え願いたいと思います。
 今も原子力災害の長期間掛かるという話がありましたが、大臣が時々福島にも足を運んでいただいている。この原子力災害、長期間にわたっての時間軸が必要だと思うんです。大変厳しいと思っているんです。ですから、今は公式的には十年過ぎてみなければ分からないとおっしゃるけれども、現実、足を運んで、福島に、大変だなとお思いになっていると思うんです。
 ですから、是非このことについて、自分が、原子力災害というのは長期間掛かる、足を運んで被災者の方に会う、様々な状況を見ている、その中で、もう十年ではとてもじゃないが終わらないなという御感想もお持ちになっていると思うんですが、この福島の復興再生、長期間にわたるということを改めて大臣の口からお答えを願い、そしてなおかつ、自分としてもこの福島の復興再生には何らかのきちっとした組織が今後当然必要だというふうにお思いになるかどうか、御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 先ほども答弁いたしましたが、今は現体制の下でしっかり被災三県を始めとする被災地の復興に向けて全力で取り組むということが肝要だというふうに思っております。
 度々おっしゃっていただいておりますが、私も就任以来、多分十五回だと思います、福島に足を運ばせていただきました。その状況というものは十分に認識しているつもりでございますし、この原子力災害というものが残念ながらなかなか十年で終わるということはまず不可能だと申し上げていいかと思いますし、むしろ先ほど申し上げたとおり、二十年、三十年、あるいは四十年掛かるということかというふうに思います。
 ただ、これからその組織をどこに置くか、あるいはどういう形で置くかというものは、十年終わったときではそれは遅いわけでございますので、しかるべき適切なときにこれからの復興行政というものをどうするかということも踏まえて、これは基本方針にも書いてございますけれども、三年後には基本方針を見直すということもこれございますので、そのときに併せて、それが早過ぎるのか遅過ぎるのかは定かではございません、これからそれも含めて検討でありますけれども、特に、岩手、宮城もそうでありますけれども、福島は長期にわたるという認識は持っておりますので、しかるべきときにしかるべき体制あるいはしかるべき行政の形というものを見付けていかなければならないという認識を持っているところでございます。
○増子輝彦君 是非、大臣のお膝元も原発立地地域でありますから、十分心して今の御答弁のとおり対応していただきたいと思います。
 大臣、楢葉町が帰町宣言してもう大分時間がたちます。現時点でどのぐらいの方が帰還されているんでしょうか、帰町宣言をされてから。お答え願います。
○国務大臣(高木毅君) 楢葉の帰還状況ですよね、六%と認識いたしておりますが。
○増子輝彦君 大臣、違います。
 事務方、知らないのか。フォローしてあげなさい。六%と言っているよ。
○副大臣(若松謙維君) お答えいたします。
 各自治体の調べということで……
○増子輝彦君 いやいや、楢葉町です。
○副大臣(若松謙維君) 楢葉町のデータを見させていただきますと、調査時点、今年の三月でありますが、六・二%という報告をいただいております。
○増子輝彦君 ということは、実質何人ですか。若松副大臣でいいです。実質何人ですか。
○副大臣(若松謙維君) 済みません、具体的に一体何人という今データを持ち合わせておりませんけれども、約人口が六千数百人でありますので、それに対する六・二%ということであれば数百人程度と、そういうふうに理解しております。
○増子輝彦君 もう一度、後で精査していただきたいと思います。
 いずれにしても……(発言する者あり)ちょっと待ってください、あなた。私はあなたに質問していないんだから、ちょっと待っていなさい。私が質問中なんですから。
 委員長、整理してくださいよ。
○委員長(田中直紀君) 質問中です。
○増子輝彦君 大臣、しっかり精査をしていただきたいと思っています。
 いずれにしても、避難解除をしてもなかなかこれ帰町しないんです。都路もそうです、川内もそうです。まだそれぞれ六〇%台だと思います、この二つも。そういう中で、楢葉もなかなか厳しい。今、富岡が特例宿泊を始めました。これも解除に向かって今進んでいるわけですが、解除をなぜ急ぐんでしょうか。そこのところを、どのような意味合いを持って、どういう根拠でこの避難解除を急がれるのか、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 避難指示の解除は、放射線量の低下、日常生活に必要なインフラや生活関連サービスの復旧を確認して、復興が一定程度進んだ段階で自治体や住民の方々との様々な場における対話を重ねた上で実施をしているところでございます。
 避難指示の解除は本格復興への第一歩でありまして、例えば今御指摘の楢葉町におきましては、避難指示解除後に町内の観光宿泊施設であるしおかぜ荘の再開、あるいは木戸川でのサケ漁の再開、県立仮設診療所ふたばリカーレの開所など、本格的な復興に向けた歩みが進みつつあるわけでございます。
 避難指示の解除は帰還を強制するものではなくて、実際に帰還するかしないか、あるいは帰還する場合には、いつ帰還するかは住民お一人お一人が判断するものでございまして、復興庁としては、一人でも多くの住民がふるさとでの生活を再開できるように引き続き最大限の支援をしてまいりたいと、そのように考えております。
○増子輝彦君 大臣、急いで避難解除することは是非避けていただきたいと思うんです。今の数字を見ても、なかなか皆さんお戻りにならない。意向調査の結果もよく御承知のとおりだと思います。やはり戻りたい、戻らない、迷っている、これはもう時間軸で随分変化していることはもう御案内のとおりであります。
 是非、徹底した除染を含め、なりわい、あるいは健康管理の問題、あるいはインフラの整備、様々な要因がありますので、十分そこに人が住める、人が住んで安心できる、そこで人が生活ができる、そういう条件をきちっと整えてから実は私は避難解除することの方が非常に国策としては大事だと思っています。早期に早期に解除することによって、何となくもう原発事故が問題ないというようなイメージつくることだけは是非やめていただきたいというふうに思っておりますので、ここについても慎重に、これから横串を刺しながら、避難解除に向けての対応を取っていただきたいと思っています。
 質問を次に変えますが、前にも、去年でしたか、大臣と住宅の整備について少し議論をしたことがあると思います。福島の復興住宅、非常に建設が遅れているわけですが、現時点で福島県の復興住宅は幾つできておりますか。
○国務大臣(高木毅君) ちょっとお待ちください。入居じゃございませんよね、今幾つできているかでしょう。幾つできているか。
○増子輝彦君 入居じゃありません。
○国務大臣(高木毅君) ちょっと待ってください、二十八年度末完成予定で──ちょっと済みません、戸数ですよ。
○委員長(田中直紀君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(田中直紀君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(高木毅君) 二十八年一月末で千五戸でございます。
○増子輝彦君 大臣、それでは、福島に復興公営住宅は最終的には幾つ造る予定ですか、何戸造るんですか。
○国務大臣(高木毅君) 四千八百九十戸。
○増子輝彦君 このことを、大臣、去年、実は大臣と議論しましたよね、少し。四千九百幾つできるうち、まだ二十八年末現在で千幾つしかできていないんですよね。これ、最終的に完成するのはいつなんですか、全部でき上がるのは。
○国務大臣(高木毅君) 二十九年度末完成予定でございます。
○増子輝彦君 そう願っています。是非それは造っていただかないと、計画きちっと実行していただかなければなりません。
 しかし、大臣、その中で、私細かいことを質問して申し訳ありませんが、前回のときも同じことを議論したんですが、もう二十九年末であれば、震災が起きて何年たちますか。この間に、先ほど申し上げた意向調査によって戻らないという人がどんどん増えている、迷っている人も結構な数がいます。この人たちが戻らないかもしれない。
 私は、この復興公営住宅を完成させたときには、復興公営住宅が結果的には全部埋まらない、半分も埋まらないんじゃないかと思って心配しているんです。そういう状況が起きたときには一体どういうふうに対応するんでしょうか。
○国務大臣(高木毅君) 復興公営住宅が余るのではないかと。
 先ほど来申し上げたとおり、現在で、計画でございます四千八百九十戸の整備を早く進めていく方針ではございます。一方で、最新の住民意向調査などによりますと、避難者の持家確保が進んだこと、あるいはまた復興公営住宅への入居を希望する世帯が減少していることは事実でございます。
 しかしながら、現時点では整備された復興公営住宅の入居率は九九%と高いこと、あるいは住民意向調査に未回答の世帯あるいは入居を判断できない世帯が一定の割合存在することなどから、復興公営住宅が余るとは今の段階で一概には言えないと認識をいたしております。
 整備計画の取扱いにつきましては、住民意向調査で未回答の世帯等の意向の把握を進めるとともに、今後の募集状況等も踏まえ、福島県あるいはまた避難元市町村、避難先市町村とともに検討してまいりたいと、このように考えているところでございます。
○増子輝彦君 私も、もしできれば全部完成した暁には入居率一〇〇%になってほしいと思っているんですが、なかなか現実はそういう状況にはなり得ないと、現状を見れば。是非これから意向調査をきちっとしていただいて、その中で、復興公営住宅に入る方の数も把握しながら、前にも申し上げましたが、そこにミスマッチが起きないように、仮に起きる可能性があった場合には早くこのことをもう一度見直すということも大事だと思いますから、これは前にも申し上げましたので、是非そういうことも含めて、今後とも復興公営住宅の建設あるいは入居に対する対応をしていただきたいと思っています。
 それでは次に、除染等についてお伺いしたいと思います。
 これについては環境省の問題でありますが、高線量区域、特に双葉町、大熊町、この帰還困難区域の高線量、実は除染というのが今後の最大の課題の一つになってくるわけであります。もちろん帰還困難区域の浪江町や富岡町も同じような状況でありますが。
 大臣、復興につきましてはこの除染が最大のポイントの一つであることは御認識のとおりだと思います。このいわゆる帰還困難区域についての高線量地域の除染を環境省とどのような形で今後お進めになっていくのか、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 除染を含めました帰還困難区域の取扱いにつきましては、具体的な政府方針の早急な提示を求める地元の声も強くなってきておりまして、今後、政府全体としてできるだけ早く対処すべき大きな課題であると認識をいたしております。
 過日、総理から、帰還困難区域の区域見直しに向けた国の考え方を今年の夏までに明確にしたいとの御発言がございました。こうした総理の発言も踏まえて、除染を含めた帰還困難区域の取扱いについて関係省庁と連携しつつ検討していきたいと考えております。
○増子輝彦君 早急にこのこともお願いを申し上げていきたいと思います。
 そこで、この帰還困難区域の除染についての費用負担はどこでされるんでしょうか。
○副大臣(井上信治君) 除染などの費用は、放射性物質汚染対処特措法に基づいて、事業実施後に東京電力に求償することとしております。帰還困難区域の除染費用についても、この規定に基づいて東京電力に支払義務があり、環境省といたしましては東電に支払を求めるという方針でございます。
○増子輝彦君 大臣、そういうことなんです。ですから、是非、東京電力に求償するということも含めながら、この費用の負担、国としては、そこについては財政上の負担は基本的に起きないわけですから、一日も早くこの計画を立てて帰還困難区域の除染を進めていただかないと、復興ビジョンを作ってもそれが実施されないんです。
 この夏頃までにということですが、それ以降除染をするとかなり時間が掛かると思うんですね。そうすれば、復興がますます遅れる、帰還がますます遅れるという現状もありますので、このことについては是非早急にしっかりとした工程表あるいは実施計画をお作りいただきたいと思っています。
 そこで、これは環境省の方になるのか分かりませんが、先ほど申し上げた里山あるいはため池の除染という問題がやはり大きな課題になっているわけであります。この里山の件については、先ほど少しお聞きしましたので、もう少ししっかりと進めていっていただきたいと思いますが、もう一つは、やはりため池。福島県の、特にこの利水を、活用しての様々な農地等の問題が非常に大きな問題になっておりまして、ため池がしっかりと除染をされないと農地の復興ということもなかなか進まない。特に、阿武隈山系や、あるいは中通り地域を含めて非常に多くのため池があります。
 これは、復興庁で、元たしか根本大臣だったと思いますが、当時、ため池除染は私が責任を持ってやるというふうにおっしゃったというふうに記憶いたしておりますが、このため池除染については復興大臣としてどのようなことをやろうとしているのか、その前大臣の引継ぎ事項にあったのかどうか分かりませんが、このことについての御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) ため池の除染でございます。除染で対応しないため池等におきます営農再開あるいは農業復興に必要な放射性物質対策につきましては、市町村等が事業主体となって、農林水産省や福島県の技術指導を得ながら、福島再生加速化交付金を活用して実施することとなっております。平成二十七年度後半から、営農再開、農業復興の視点から、川俣町、広野町が具体的対策工事に着手しており、今後、他の市町村も順次本格的に工事に着手するものと承知をいたしております。
 復興庁としては、引き続き、関係機関と連携を密にし、事業主体の市町村等に対し、現場の対応等に必要な支援を進めて、本対策の計画的な推進を図ってまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 しっかりお願いしたいと思います。
 次に、復興道路の整備、これも極めて、福島県のみならず、被災地にとっても、復興道路がそれぞれ今整備中であります。福島県の復興道路の整備について、現時点でどこまで進んでいるのか、そして、これについてはいつ頃この復興道路が完全に整備されるという見通しなのか。この復興道路の整備ということがまた福島の復興再生に極めて大きな実は要素になっておりますので、復興道路の整備について大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 復興支援道路でございます相馬福島道路でございますが、浜通りと中通り地域を結ぶ広域的な連携、交流、あるいはまた浜通り地域の復興を支える重要な道路だと認識をいたしております。
 相馬福島道路につきましては、国土交通省が相馬市から福島市までの全長約四十五キロにおいて事業を現在推進しておりまして、このうち相馬―霊山間の約三十四キロにつきましては、平成二十八年度から平成三十年度までに順次開通する予定とされております。
 復興庁といたしましては、相馬福島道路について、速やかに事業を完了するよう、国交省と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 この復興道路の整備、やはり早期実現すること、そして、先頃、総理からも国交大臣に常磐自動車道の四車線化の具体的な指示も出されたわけでありますから、それぞれの高速道路のネットワークを利用しながら、しっかりと復興につなげていく。そこで重要なのは、いわゆる中間貯蔵施設の搬入、搬送ということにつながってくるわけであります。
 環境省のこの計画では、搬送、搬入は、基本的には高速道路を中心としてやっていくということ、そこの中で実はインターチェンジの新設も決められてきているわけであります。
 この一年間、これは環境省になると思いますが、一年間パイロット輸送をやり、いよいよ本格的と言いながら、残念ながら中間貯蔵施設の建設が遅々として進まない。しかし、さはさりながら、やはりここは非常に重要なことですが、このパイロット輸送についての結果、今後何をしなければいけないのか。中間貯蔵施設の建設等ももちろん促進をしていくことになります。様々な課題がここにあるわけであります。是非、パイロット輸送の一年間の結果についての御見解を、これは環境省で結構ですから、お伺いしたいと思います。
○副大臣(井上信治君) パイロット輸送につきましては今年度内に終了させる予定でありますが、それに先立ちまして、二月の時点でこのパイロット輸送の結果というのを検証をいたしました。そういう意味ではおおむね良好に事業が実施できたというふうに思っておりますが、これからなお一層その搬入量が増えてまいりますので、それに対応するような、きちっとした道路整備も含めてやっていかなければいけない、そういう認識でございます。
○増子輝彦君 復興大臣、今最後に、道路の整備が重要だという話がありました。是非復興庁としても、環境省、さらに国交省とも横連携を取りながら、本格的な輸送、搬入が始まれば非常に道路の整備というものが重要になってまいりますから、この道路の整備ということにも復興庁がしっかりと復興を進めていくということも含めて、しっかりと対応していただきたいと思っております。
 次に、やはり今の福島県民の一つの思いは、この中間貯蔵施設がいつできるんだろうということについて、極めて今大きな課題となっているわけです。大臣、この中間貯蔵施設についても、環境省任せではなくて、やはり復興庁も一緒になってやっていくことが非常に重要だと私は思っているんです。前に予算委員会でも申し上げましたが、マンパワーが極めて不足をしているということも含め、どのような形で復興庁としてもこの中間貯蔵施設に、早期実現に関わっていくのか、その御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 中間貯蔵施設でございますが、これはまさに福島の復興に必要不可欠な施設だと認識しております。十一日に閣議決定いたしました復興基本方針におきましても、福島県内の除去土壌等を安全かつ集中的に管理・保管する中間貯蔵施設の整備と施設への継続的な搬入を進めるため、政府一体となって取組を進めることとしたところでございます。
 復興庁といたしましても、これまでも常磐自動車道の、仮称でございますけれども、大熊インターチェンジあるいは双葉インターチェンジの整備、あるいは大熊町や双葉町の復興拠点の整備、あるいは地域振興策への支援、そういったことによりまして地元自治体に御理解を賜るように努力をさせていただいたわけでございます。
 また、用地交渉、マンパワーの話もございましたけれども、用地交渉を加速するための人的支援を各省に依頼してきたところでございます。
 引き続き、様々な観点から、環境省と連携をしつつ、取組を強化してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 よろしくお願いしたいと思います。
 それでは次に、先ほど申し上げました、復興するために重要な一つがなりわいの回復ということにつながってくるわけであります。これ今、官民合同チームがつくられて約八千社の中小・小規模企業、いわゆる避難をされている地域の方々のところに面談をしながら今状況を把握している最中というふうに私も聞いておりますし、いろいろ連携を取っているわけでございます。
 現時点で、官民合同チームとして八千社のうち何千社というか、どのぐらい面談が終わったのか、これ、高木副大臣、あなたの出番です。
○副大臣(高木陽介君) 今委員御指摘ありました、住民の方々が帰還をしてふるさとを取り戻すためには、その事業、なりわいの再建というのは最も重要であるとも考えています。
 その上で、昨年の八月に、国と県と民間から成る官民合同チームを創設しまして、現在、百七十人超の体制で被災事業者を対象に二人一組で個別に訪問しておりまして、昨年の八月から現在、三千五百の被災事業所を訪問し、そのうち四割の方々が地元での事業再開、若しくは将来の再開を希望しておられますので、しっかりと支援をしてまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 今、高木副大臣から話がありましたとおり、三千四百強の事業者を訪問ということで、実はまだまだなんですね。ここはしっかりと、やはり小規模事業者、中小企業者に対して積極的に、今まで以上に加速をして、どういう意向なのか、ふるさとに戻ってやりたい、いや、もう実は廃業したい、あるいは新しい地域でやりたいと、様々な要望があると思います。ここは、もう高木副大臣にもしょっちゅう福島に足を運んでいただいていますから、今まで以上にこのことについては、帰町、帰還のための最大の私は要素の一つだと思っていますから、予算もかなり今度取られたわけですから、積極的にこのことを進めていただきたいと思っているわけであります。
 そこで次に、福島県は福島新エネルギー社会構想というものを実は持ちながら、国と連携をしてしっかりやっていきたいということで、今まで、二〇四〇年代では再生可能エネルギーで全て福島県のエネルギーを賄いたいという強い意思を示しているわけであります。これは、福島特措法の中にも様々な再生可能エネルギーの項目が入っているわけであります。
 そこで、これも高木副大臣で結構でございますが、福島県の方から、阿武隈山系を中心として風力発電の促進を図りたい、しかしながら、今までの制度の中ではなかなか、いわゆる電気系統につなぐということについては事業者負担、いわゆるそれを進めていく事業者の負担だということがありましたけれども、福島県の方から強くこのことについての支援をお願いをしたいということが、エネ庁、経産省にあったかと思います。
 このことについて、今後、福島の新しい県土をつくり上げるためにも、再生可能エネルギー立県ということを実現するためにも、極めて重要な実はポイントだと思っています。このいわゆる電気系統に電線をつなぐということについての福島県の要望について、どのように応えていく姿勢が、お考えあるか、御答弁を願いたいと思います。
○副大臣(高木陽介君) 福島の新エネの社会構想の実現に向けては、福島県、また福島の県民の皆様方の思いをしっかりと受け止めて、福島が再生可能エネルギー、また、未来の水素社会を切り開く先駆けの地となるように最大限尽力を尽くしてまいりたいと思っておりますし、そのエネルギー分野で福島の復興に貢献することは経済産業省として最も重要な使命であると考えております。
 このために、まず福島向けの特別な導入支援援助、さらには浮体式洋上風力発電の実証実験、また産総研の再生可能エネルギーに特化した研究所での研究開発、これらを対応を進めてまいりました。特に、委員今御指摘ありました再生可能エネルギー拡大をしていくに当たり、送電線につなぐという課題、これが最も重要であると考えております。
 また、これも福島県から強い要請を受けておりまして、この福島の新エネ社会構想の中でこうした送電線の課題を解決するべく、例えば阿武隈山地、福島沿岸部における風力発電について、電力会社と発電事業者の共同で送電線の整備及び管理を行う事業体新たに設立して、効率的に送電線を増強するプロジェクトを進めていくことなどを検討していきたいと思っておりますし、具体的な取組については、今月中に官民一体の構想実現会議、これを設置いたしまして、開催をし検討を深めて直ちに実行に移してまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 ありがとうございます。
 大変前向きな御答弁、良かったと思っています。積極的に進めていただきたいと思います。水素社会実現はこれからちょっと時間が掛かりますので、これはおいおいまた相談しながらやっていきたいと思います。
 最後に、大臣、やはり福島の復興は従来の災害救助法という枠組みの中ではなかなか難しいことはもう御案内だと思います。是非、原子力災害についてもう一度新しい枠組みが必要ではないかというふうに私思っています。そういう意味で、復興大臣として、この福島の復興再生に取り組むために新しい、何か従来とは違う枠組みが必要ではないかと思います。御答弁お願いしたいと思います、終わりますから。
○国務大臣(高木毅君) まさにこれまで経験したことのない原子力災害、まさに未曽有の災害でございます。委員の御指摘ももっともだというふうに思います。
 復興庁として、あるいはまた政府全体としてこの状況にどう対応していくか、大事な観点だと思いますので、検討してまいりたいと思います。
○増子輝彦君 終わります。ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
○新妻秀規君 まず、イノベーション・コースト構想の具体化について伺います。
 資料の一を御覧ください。
 この左上にモックアップ施設とありますが、去る三月十二日、党の視察でお邪魔をいたしました。廃炉用の屋内ロボットの開発実証が行われる拠点です。屋外用ロボットについては、この資料一の右上ですね、ロボットテストフィールドの構想が進んでいると伺っています。
 この二つの施設について、福島県より要望をいただきました。@ロボットテストフィールド及び国際産学官共同利用施設の整備・運営に関する協定に基づき、ロボットテストフィールド等の拠点を安定的に運用できるよう、県が新たに設置する運営法人の基本財産に対する国からの拠出や役員及び職員の人的派遣、ロボット認証制度の構築、観光庁等のロボットの配備促進及び両拠点を活用した研究開発施設について国として積極的に取り組むこと、A二〇二〇年に開催が予定されるロボット国際競技大会の競技をロボットテストフィールドで実施すること、この二項目です。
 @についてどのように取り組んでいくのか、また、A二〇二〇年ロボット国際競技大会の競技をこのロボットテストフィールドでの開催、これを是非とも検討してほしいが、いかがでしょうか。経産省お願いいたします。
○副大臣(高木陽介君) まず、ロボットテストフィールド及び国際産学官共同利用施設、これにつきましては、本年一月に、確実な整備と安定的な利用を図ることを目的に、経済産業省と福島県が両拠点の整備・運営等に関する協定を締結し、経産省は私が署名をさせていただきました。
 まず、ロボットテストフィールドなどの拠点の安定的な運営、これについては、平成二十八年度予算案においては、整備費用七十三億円に加えて、ロボット技術などの開発を支援する費用六十九・七億円、また、ロボット認証制度などの創設に向けたロボットの性能試験方法の研究開発に要する費用十九・三億円の、これ内数二億円を盛り込んでおります、合計百四十三億円になりますが、このような形でしっかりと福島県と連携を取りながらこのテストフィールドをつくり上げていくと。
 一方、ロボット国際競技大会につきましては、競技内容などを検討する実行委員会、これを本年一月に開催をし、議論を開始したところでございます。福島県との協定書に基づき、このロボットテストフィールドの競技の実施についてもしっかりと検討してまいりたいと思います。
 また、運営法人の体制、官公庁によるロボットの配備促進など様々な諸課題について、その協定書、福島県と経産省ですね、に基づきまして、引き続き福島県と連携をして検討を進めてまいりたい、このように考えております。
○新妻秀規君 前向きな御答弁、ありがとうございました。福島県との協定に基づいて着実に事業の実施をしていただくよう、経産副大臣、高木副大臣にはお願いをしたいと思います。
 次に、いわき・相双地域の医師、看護師、そして介護士の確保について伺います。
 昨年十二月の十一日の本委員会の閉中審査にて、浜通り地域、すなわち相双地域及びいわき地域での介護人材の不足の解消について質問をさせていただきました。政府の答弁としては、全力で取り組むということでした。
 今回、この三月十二日の福島の訪問におきまして、避難地域が昨年九月に解除されました楢葉町に戻られた方との懇談の機会を持ちました。帰還後の老老介護の厳しい現状、そして介護施設の再オープンへの期待のお声、これをいただきました。介護のみならず、医療体制の整備も喫緊の課題です。
 住民の意向調査によれば、避難指示解除後に帰還する場合に希望する行政の支援として最も多かったのは医療、介護福祉施設の再開や新設となっています。また、相双地域の六町村などが昨年、他地域への避難者を対象に行った調査では、戻らないと決めている世帯の二九%から四二%が介護・福祉サービスの不安を理由に挙げております。
 この点を受けまして、三月十二日、視察の際に福島県から要望をいただきました。すなわち、避難地域の医療・介護提供体制の再構築について、財源確保、医師、看護師等の人材確保への一層の支援措置、さらには介護施設の整備、再開についての運営に人材確保の取組への支援、こういう要求を国に求めていらっしゃいます。
 まず、介護人材について伺います。
 避難解除が始まった楢葉町を始め相双地域の一部、そしていわき市の介護人材の求人倍率。資料の二を御覧ください。この黄色が相双地域なんですけれども、六・四二倍、赤がこれ平、いわき市ですけれども、三・五六倍、非常に高い水準、人不足となっております。
 こうした状況の改善に向けてどのように取り組んでいくのか、政府の答弁を求めます。
○政府参考人(石井淳子君) お答え申し上げます。
 福島県相双地域等は、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故により多くの住民が避難をしており、介護人材不足が続いております。また、楢葉町や今後避難指示解除が見込まれる地域におきまして、介護施設などが再開されることで更なる介護人材需要が生ずると見込まれます。このため、平成二十六年度に創設いたしました被災地における福祉・介護人材確保事業によりまして、福島県外から相双地域等へのこの介護施設に従事しようとする方に対して、奨学金の貸与や住まいの確保を支援してきたところでございまして、これまでに五十三名の方に県外から就職をしていただいたところでございます。
 この事業を活用して就職された方の御意見も踏まえまして、新たな支援として、世帯で赴任する場合の加算や赴任の際の自動車の移送費用等の加算の創設を平成二十八年度予算案に盛り込んでいるところでございます。
 また、これとは別に、被災地を含めた全国の介護人材確保対策として今回の補正予算で創設をされました再就職準備金貸付制度につきまして、この相双地域等において休止を余儀なくされていた介護事業所の再開に当たり、被災前に勤務していた職員の復職を促す契機としてもこれは有効に活用し得るものと考えております。
 このほか、二十八年度も積み増しをしておりますけれども、平成二十七年度からは、地域医療介護総合確保基金を活用いたしまして介護従事者の確保を推進しており、具体的な地域住民に対する介護の仕事の理解促進や基礎的研修の実施など、福島県が地域の実情に応じて行う多様な取組を支援しているところでございます。
 こうした取組を着実に実施をいたしまして、相双地域等における介護人材の確保に更に力を入れて全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 県外からの人材の確保など、様々な、実際聞き取りとかを行って制度を改善されているということは高く評価をしたいと思います。また、こうした改善を繰り返し行っていただきまして、また周知に努めていただいて、この相双地域、いわき地域の人材確保に努めていただきたいと思います。
 次に、医療人材、医師、看護師について伺います。
 相双地域からの避難者を多く受け入れているいわき市では特に医療体制が深刻な状態にありまして、この点、さきの視察で、いわき市より二点要望をいただいております。すなわち、地域医療再生基金の計画期間の延長などの財政措置の充実を図ること、そして二点目、いわき市内の臨床研修指定病院において新たに臨床研修を実施する研修医や医師の地域偏在を解消するため、一定期間の勤務義務付けの導入など実効性のある抜本的な医師確保対策を講じること、この二点です。
 こうした福島県といわき市の要望を踏まえ、いわき市そして相双地域の医師、看護師の人材確保にどう取り組んでいくのか、答弁をお願いします。
○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。
 まず、地域医療再生基金につきましては、計画期間を平成二十七年度までとしておりましたが、平成二十八年度以降も延長して実施できるよう見直しを行うとともに、福島県双葉郡の避難地域については、基金の運用益や既に終了した事業の残余額を活用して計画の変更を認めるなど弾力的な運用を可能としているところでございます。
 福島県における医療従事者の確保につきましては、医師や看護職員の県外からの派遣や、災害により離職した医療従事者を県内の医療機関で雇用する際の人件費の補助などにより地域医療再生基金を活用できるようにしております。
 さらに、各都道府県における医療従事者の確保対策としましては、都道府県内の特定の地域等での勤務を条件とした地域枠を活用した医学部入学定員の増加ですとか、地域の医師不足病院への医師派遣等を行う地域医療支援センターの医療法への位置付けや運営に対する財政的支援、そして看護師等の離職時等における届出制度など、ナースセンターの機能を強化することによって看護職員の復職を支援するというような取組を行っているところでございます。
 なお、今後、昨年十二月に立ち上げました医療従事者の需給に関する検討会の中で、医師の中長期的な需給推計とともに、地域偏在対策等についても関係者の御意見を伺いつつ幅広く検討してまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 福島県またいわき市と、地元自治体ともよく協議をした上で取組を進めていただきたいと思います。
 最後に、復興応援職員の不足について伺いたいと思います。
 昨年四月六日の本委員会におきまして、被災地の自治体の職員の不足分の派遣について質問をしたところ、総務省より、復興庁と連携しながら被災自治体の要望を伺い、より一層の人材支援の充実に努めるとの答弁でした。
 配付資料の三を御覧ください。これは本年一月一日時点での職員の不足数を示しております。このうち、下の表で赤枠で示されるとおり、職員数はまだ不足しておりまして、赤枠、これは技術系職員なんですけれども、この不足はかなり大きいことが分かります。
 この二月八日、本委員会で宮城県そして福島県を訪問しましたが、その際、資料四、これ気仙沼市からいただいた資料ですけれども、復興事業に係るマンパワー確保ということで、この左にあるように膨大な事業量で、五十八・六倍とありますが、こういう平時と比べるととてつもない事業量がありまして、職員の不足が深刻でございます。
 被災地における職員の不足につきましては、全国の地方公共団体からの職員派遣が大きな役割を果たしてきましたが、この点に関し本年一月、高市総務大臣から全国の地方公共団体の首長宛てに、人材支援について、より一層の協力を依頼する書簡が発出されていると伺っております。これは、被災地においてまちづくり事業、そして公共インフラ整備事業などの復興事業が一層本格化する中、職員不足がより深刻化することへの懸念の表れだと受け止めております。
 このような状況の下、三月十一日閣議決定されました「復興・創生期間」における東日本大震災からの復興の基本方針案におきましては、被災自治体への支援に関し、復興事業がピークを迎えていることから、被災地の状況や被災自治体の要望を踏まえつつ、引き続き全国自治体からの人的支援の充実等に取り組むことが必要であるとして、応援職員への支援については、引き続き全額国費で支援するとされましたが、いかなる対策を講じて、全国自治体からの人的支援の充実に努め、職員不足、とりわけ技術系職員の不足の解消を図っていくのか。まず、総務省の見解を、そして、続きまして復興大臣の御決意を伺いたいと思います。
○政府参考人(北崎秀一君) お答えいたします。
 東日本大震災の被災地方公共団体に対する人的支援につきましては、全国の地方公共団体の積極的な協力により、これまで延べ九万人以上の職員が派遣されているところでございます。
 東日本大震災の発災から五年が経過いたしましたが、被災地方公共団体の復興事業はこれから本格化する時期を迎えるところでありまして、技術系職員を始めとして復興事業に従事する人材の確保が喫緊の課題となっているところでございます。このため、一月六日に高市総務大臣から全国の都道府県知事及び市区町村長に対しまして書簡を発出し、職員派遣について、より一層の力強い御協力をお願いしたところでございます。
 また、職員派遣の要請に当たりましては、復興事業等の内容を明らかにした上で土木あるいは建築など必要な職種を示して行っているところでございまして、派遣を行おうとする団体は、これに応じまして派遣先の団体と派遣職員についての調整を行っておるところでございまして、被災地のニーズにきめ細かく対応をしているところでございます。しかしながら、要望数が必ずしも充足されていないために、総務省といたしましては、復興庁とも協力しながら、引き続き職員派遣の働きかけやあるいは任期付職員の採用支援などを行ってまいりたいと考えております。
 さらに、被災自治体におきます派遣職員の受入れ経費につきましては、平成二十八年度以降も震災復興特別交付税により全額措置するとしたところでございます。
 以上でございます。
○国務大臣(高木毅君) 被災自治体のマンパワー確保、大変重要な課題でございます。復興庁からも応援職員を駐在させるなど、様々な取組を行ってきておりますけれども、引き続き、先ほど申し上げましたけれども、重要な課題だと認識をしております。
 このような状況に鑑みまして、「復興・創生期間」における東日本大震災からの復興の基本方針におきましては、復興・創生期間についても、引き続き、職員派遣に要する経費、応援職員あるいは任期付職員の人件費等でございますけれども、経費等につきまして自治体の負担をゼロとすることといたしました。
 また、昨年十一月二十七日の全国知事会でございますけれども、私からも応援職員の派遣の継続を要請させていただいたところでございます。加えて、被災三県が行う任期付職員採用の活動について、復興庁としても全面的に支援をさせていただいておるところでございます。
 引き続き、総務省などの関係省庁やあるいは県等とも連携しながら、関係団体への要請も含めて人材確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 高木復興大臣のリーダーシップの下、総務省を始め、関係省庁と緊密に連携を取って、この問題の解消に向け全力で取り組んでいただきたいと御要望を申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 九州電力が川内原発に免震重要棟を建設しないとした、このことについて質問をいたします。
 東京電力福島第一原発の事故から五年、改めて事故直後に何が起きたのかを検証する報道もありました。私もNHK特集などを見ましたけれども、現場の方々があらゆる手だてを尽くしても原子炉の危機的状況を抑えられず、事態がより深刻な方向へと進んでしまう、本当に過酷事故への対応が困難であったということを改めて突き付けられました。
 この厳しい局面で原発の構内にとどまって事故対応を続けることができたのは、免震重要棟があったからです。ここだけは地震による損壊がなく、被曝を避けながら職員が最前線の拠点として様々な事故対応をすることができました。外からの放射性物質の遮断という点ではこの建物でも不十分だったという指摘もあって、まさにぎりぎりで踏みとどまる拠点だったと言えると思います。
 改めて、原子力規制委員会委員長にお聞きをします。この福島第一原発の事故を省みたとき、免震重要棟が果たした役割というのは極めて大きかったと思いますが、いかがですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 東日本大震災の際、福島第一原子力発電所の緊急時対策所、いわゆる免震重要棟ですが、地震によって機能を損なうことがなく、事故対策の拠点として一定程度機能していたというふうに認識しております。
 大規模な自然災害が発生しても緊急時対策所が機能することが重要であり、新規制基準においては、緊急時対策所が基準地震動や基準津波に対して機能を失わないことを求めております。
 以上です。
○田村智子君 それでは、九州電力が川内原発の免震重要棟を建設しないとしたその経緯を見てみたいんです。資料もお配りしました。
 二〇一三年の七月、川内原発一、二号機について、新規制基準の適合性の審査、これを九州電力は行いました。ここには、緊急時対策所として、@免震重要棟の設置(平成二十七年度)、A代替緊急時対策所の追加設置、被曝評価の実施とあります。免震重要棟を平成二十七年度中に造るが、それまでの間は代替施設を設置すると、こういう申請だったことになります。規制委員会は、これらの申請書に対して二〇一五年五月までに最終的な認可を行い、この年の九月に一号機、十一月に二号機が通常運転となりました。その直後の十二月、突然、九電は免震重要棟を建設しないとして、規制委員会に工事の変更申請を提出しています。
 この免震重要棟の設置というそもそもの申請は二年半前ということなんです。平成二十七年度と書いてあるということは、どんなに遅くとも今年三月末には完成しているという申請だったということなんですね。ところが、完成時期直前になって、造らないという変更申請を出してくる。これ、どう考えてもおかしいんですよ。九州電力は最初から免震重要棟を造る気がなかったんじゃないのかと、こう疑わざるを得ないと思うんですが、委員長、いかがでしょうか。規制委員長、お願いします。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 今先生御指摘のように、昨年十二月十七日に九州電力から、既に許可を受けた免震重要棟内の緊急時対策所の設置を取りやめ、耐震構造の代替緊急時対策所を緊急時対策所として利用したいとの変更申請がありました。その後、本年一月二十六日の審査会合において、そういった変更がどのように更なる安全性向上につながるのかの説明を求めました。ところが、十分な回答が得られなかったということがありまして、再度よく検討するよう指摘しているところでございます。九州電力には、審査会合での指摘を踏まえ、一層の安全を追求すべく、緊急時対策所についていま一度よく検討していただきたいと思っております。
 御指摘のとおり、一昨年九月に設置変更許可を行った際は、免震重要棟内に新たな緊急時対策所を設置することを含め許可を行っており、原子力規制委員会としても、事業者が免震重要棟を設置するものと考えておりました。
 ただし、法的には事業者がその内容を変更する申請を行うことは妨げられないというところがございますが、事業者からの申請内容が審査基準に適合しているかどうか、法に基づき審査を行うことは原子力規制委員会の役割でありますので、厳正に確認して対処していきたいと思います。
○田村智子君 緊急時対策所の設置というのは、今御説明のとおり、新規制基準の一つなんですね。この免震重要棟の設置を申請して許可を受けた、それを造らないと。その変更に対して十分な説明が行われていないと今委員長お答えになりました。これは許可条件に反した状態にあるというように思うんですが、なぜいまだ稼働がされているんでしょうか。これ、止めてしかるべきだと思いますが、いかがですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生御指摘のように、今、川内原発は稼働しております。それで、その稼働の要件として、これを造らなければ稼働できないというふうには法的にはなっておりませんけれども、事業者の申請の中でそういった約束をしておりますので、これについてはきちっと守っていただく必要があるということで、今私どもとしては事業者にそのことを求めているところでございます。
○田村智子君 これ、今、緊急時対策所としてその代替施設がその役割、機能を果たし得るのかどうか、まさに審査中だとお答えになったんですね。なのに動いている。私、異常な事態だと思いますよ。
 その代替施設、我が党の議員も実際に現場見ています。そうすると、全く狭い、平家だと。そこに百人が作業できるという机や椅子が並んでいるだけで、横になって休める場所もない。トイレは工事用の仮設トイレが一つ置かれているだけだと。おかしいですよ。これでどうして緊急時の対応ができるのか。椅子に座ったまま寝るのか。食料や水の備蓄さえできないようなスペースで、どうやって泊まり込んで事故対応をするのか。明らかに再稼働の許可条件に私は違反していると思います。
 そもそも規制委員会は、免震重要棟が建設中で本年度中に完成するかどうか、このことを全くチェックしていなかったんじゃないんでしょうか。免震というのは建物の基礎部分なんですから、昨年再稼働する前から工事していなかったらおかしいわけですよ。もう完成間際になっていなかったらおかしいわけですよ。
 免震重要棟を造られなくてもいい、暫定の施設があればいい、これで再稼働を認めたというのは余りにも私は判断そのものが甘いと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(櫻田道夫君) 既に行いました設置変更許可の内容についてのお尋ねでございますので、政府参考人の方からお答えいたします。
 平成二十六年九月十日に、川内原子力発電所に対しまして設置変更許可を出しておりますが、その際に許可した申請内容というのがございまして、こちらを見ますと、緊急時対策所につきましては、代替緊急時対策所又は免震重要棟内の緊急時対策所を設置するとなってございます。そして、代替緊急時対策所は免震重要棟内の緊急時対策所の設置をもって廃止すると、このようになってございます。裏返しますと、免震重要棟内の緊急時対策所の設置をするまでの間は代替緊急時対策所で緊急時対策所の機能を満たす、このような申請になってございます。
 この申請に対しまして、私どもは、新規制基準への適合がなされるのかどうかということについて厳正に審査を行いまして、代替緊急時対策所のみをもって新規制基準への適合がなされるものというふうに判断をいたしまして、二十六年九月十日の設置変更許可を行ったということでございます。
 したがいまして、現時点において、この川内原子力発電所の状態が新規制基準に適合していないということではございません。
○田村智子君 一体、福島第一原発の事故から何の教訓を得ているのか。今事故が起きたら対応できないですよ。平家で、寝る場所もなくて、備蓄の場所もない、仮設のトイレ一個だけ、こんなのでどうして緊急時の対策ができるのかということです。
 田中委員長御自身もこれ問題だとお考えになっているということは、一月六日の記者会見でもよく分かります。記者から問われて、前提として許可を得ているわけですから、それは基本的に守っていただかないといけませんと、原則として、より安全な方向の変更ならそれは歓迎しますけれども、お金を節約したいからという変更であれば、やはりそこは相当厳しい審査をしていくことになると。私、そのとおりだと思います。
 これは、そもそも申請出された免震棟と比べても安全性が落ちるのであれば許可できないという内容であると理解しますが、いかがですか。田中委員長の記者会見ですので、田中委員長、お答えください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 法的な許可の条件については先ほど櫻田部長の方から御説明したとおりでありますけれども、事業者は継続的に安全性の向上を図るべきだというのが基本的私どもの考えです。これに逆行するように見える申請、こういった場合には相当慎重な検討が必要になりますので、そのつもりで私どもは臨んでいく、今後とも臨んでいきたいと思っています。
○田村智子君 これ、九州電力は、皆さんに出した申請書だけじゃないんですよ。ここに、その申請書を出した同じ日に鹿児島県にも薩摩川内市にも事前協議書というのを提出していて、そこにも免震重要棟を設置するということが明記されています。県は、こういう説明も受けて川内原発三十キロ圏内の全世帯に「原子力だより」というのを配布していますけれども、そこにも免震重要棟が設置されるんだという説明が行われています。
 さらに、県議会です。九州電力は免震重要棟の建設について何度も県議会で説明しています。昨年六月の県議会では、九州電力技術本部原子力土木建築部長の大坪氏が、免震重要棟について、最後のとりでという表現まで行って造るんだと説明をしているんですよ。
 ところが、いざ二号機まで再稼働してしまえば、費用が掛かり過ぎるから建設しないんだという、今年三月にできているはずの免震棟を建設しないと前言撤回をいきなりすると。これは、住民にとっては、うそをつかれた、だまされたのと全く同じだと私は思います。過酷事故など起こるはずがないという安全神話に使っている、そういう批判の声が地元では厳しく起きているわけです。
 これは経済産業副大臣にもお聞きをしたいんですね。これまで原発については度々事故隠しが行われました。トラブルの隠蔽も行われてきました。虚偽の報告、説明ということは、ついせんだっても東京電力があのメルトダウンの基準持っていた、そのことを隠していた、このことが大変な問題として委員会の中でも追及をされています。
 やっぱり、原子力の産業というのは、こうやって国民を何度も何度もだまして、挙げ句の果ての大事故にまで結び付いた、この経緯を見たときに、九州電力のこのようなやり方というのは全く許し難いことだと、所管省庁として厳しい指導が必要だと思いますが、どのような指導、対応されるんでしょうか。
○副大臣(高木陽介君) まず、今のずっと御質問をお伺いをしていて、御認識いただきたいことは、九州電力は、川内原発につきまして、緊急時対策所の整備を適切に行った上で、原子力規制委員会によって新規制基準に適合すると認められて再稼働をしていると。
 その緊急時対策所の問題でございますが、今回の計画の見直しについては、九電の説明が不十分だったため、関係者始め多くの方々の理解を得られていないということは残念であります。経産省としては、九州電力に対して、安全を大前提に計画の見直しの内容、それをするのであれば、十分に検討するとともに、丁寧に説明を尽くすよう既に指導しております。
 また、原子力規制委員会、今も委員長がずっと御説明をいただきましたけれども、緊急時対策所につきましては、免震でも耐震でも、性能基準を満たした上でそれを更に上回るものであればよいとしておりますので、これを踏まえて、現在、九州電力が計画の具体化に向けて真摯に検討しているものと認識をしております。
 もう一つ申し上げたいのは、先ほどコストのことを委員おっしゃられました。
○田村智子君 コストのことは何も言っていないです。
○副大臣(高木陽介君) 委員言われました。
 ただ、九州電力はコストのためにこのことを変更するということはいわゆる発表もしておりませんし、そのところはしっかりと認識をしていただきたいと、このように思っております。
○田村智子君 コストのことなんか今一言も言っていませんからね。
 全くうその申請をしたと、こう言わざるを得ないんですよ。厳しい調査も求めたいと思いますし、指導を求めたいと思います。川内原発は止めるべきだということを申し上げて、質問を終わります。
○東徹君 おおさか維新の会の東徹でございます。
 まず最初に、高浜原発のことについて質問をさせていただきます。
 二月十九日に、私も高浜原発の方に視察に行ってまいりました。その直後に水漏れのトラブル等もありましたけれども、高浜原発、三月九日に高浜原発三号機、四号機の運転差止めを命じる大津地裁の仮処分が出されたわけであります。
 そこでは関西電力側の説明が不十分というふうに指摘をされておりますが、高浜原発の再稼働に当たり、原子力規制委員会は安全審査で規制基準に適合していると判断していることからすれば、国のこれまでの規制基準や安全確保に関する説明が不十分だったのかなというふうにも思えるわけでありますけれども、大津地裁の仮処分について、新しい規制基準のどこが問題なのかについて具体的な説明もされておりません。
 この仮処分についてどのように捉えられているのか、まずお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(荻野徹君) お答え申し上げます。
 原子力規制委員会は、本仮処分事件そのものの当事者ではございませんので、決定そのものについて直接コメントする立場にはないということをまず申し上げたいと思います。
 その上で、新規制基準に関して申し上げますと、これはるる御答弁申し上げたところでございますけれども、これまでの調査で明らかになりましたもろもろの情報により、福島第一原子力発電所事故と同様の事故を防止するための基準を策定するために十分な知見は得られているというふうに考えております。それに加え、IAEAや諸外国の規制基準も確認をいたしながら、また外部専門家の協力も得て新規制基準を策定したところでありまして、今、最新の科学的、技術的知見を踏まえた新規制基準は合理的なものであると考えております。
○東徹君 関西電力側の説明が不十分という、そういうことを言っておりますけれども、具体的にどういったところが不十分だったのかというところは把握はされているんでしょうか。
○政府参考人(荻野徹君) 仮処分決定に至る過程で非公開の審尋というものが行われたということは承知しておりますけれども、非公開ということもありますし、また当事者でもございませんので、中身は承知をしておりません。
○東徹君 是非、規制庁としても、今回の判決についてどういう説明が不十分だったのか、しっかりと把握していただきたいなというふうに思います。
 続きまして、次の質問に移らせていただきます。
 津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金についてお伺いをさせていただきます。
 この補助金は、東日本大震災の被災地に工場などの新増設をする動きを促し雇用をつくろうとするものでありますけれども、平成二十七年度末現在で五百二十件の事業が採択されたというふうに聞いておりますけれども、そのうち何件が補助金の交付決定前に辞退されたのか、まずお伺いしたいと思います。
○副大臣(高木陽介君) 平成二十五年度から累計で五百二十件を採択しておりますが、そのうち、平成二十七年末現在で百三十二件が交付決定前に辞退をしております。
○東徹君 五百二十件のうち百三十二件が採択されたにもかかわらず辞退されているという状況にあるわけでありますけれども、この事業は平成二十五年度から開始されておりまして、平成二十七年度までで二千九十億円となっておりまして、平成二十八年度からは、名称を今度は自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金というふうに名前を変更いたしまして、三百二十億円の予算が今回予定をされております。
 これだけの予算を使って、辞退したものを除く三百八十八件の事業で実際にどの程度の雇用がつくられたのか、お伺いをしたいと思います。
○副大臣(高木陽介君) ただいま申し上げましたように、平成二十七年度までの採択、累計で五百二十件、金額は二千三十五億円であります。
 そのうち、六千四百人の新規雇用を見込んでおりますが、この辞退件数、先ほど申し上げました辞退件数を差し引くと、平成二十七年末時点で三百八十八件、千六百五十三億円を採択し、約四千七百人の新規雇用となる見込みでございます。
 ただ、これ立地補助金は、それに基づいて工場等を建設しておりまして、まだ建設最中のものもございますので、二十七年末時点、工場が完成し、雇用が創出された数は、現在十六件、百五十四人となっております。
○東徹君 是非、これ我々もやっぱりしっかりとこの補助金を使って雇用が増えていただくことを望んでおりますし、もちろん事業がうまくいっていただきたいという思いであります。
 ただ、やっぱりこのお金というのは国民の税金で成り立っておりまして、是非とも効率的、効果的な成果を是非上げていただきたいというふうに思っておりまして、今回二千三十五億円を掛けて四千七百人程度ということではちょっと少ないんじゃないのかなというふうにも思ったりもしているわけでありまして、今後のことを見ていかないといけないわけでありますけれども、今後このお金が雇用の拡大で事業がうまくいくということにしっかりと使われていただきたいと思いますので、その点もう一度御答弁いただければと思うんですけれども。
○副大臣(高木陽介君) この津波立地補助金でございますが、これまでの平時の様々な雇用を創出するための補助金とは違っていて、ある意味でいうと、全てが流されてしまった、また福島においては全てが原発の災害によってなくなってしまったという、そういう状態からスタートをするといった補助金を考えております。
 そうなりますと、やはり大本の、例えば先ほど申し上げました工場を設置する、さらにその後の雇用を創出するんですが、例えば福島においては、今帰還を、解除をして順次行っていただいているというような状況でございますので、そういった部分では、その平時の補助金との効率的な部分、比較はなかなか難しいものだと思います。
 ただ、委員御指摘のように、貴重な税金を投入させていただいているものでございますから、そういった意味では、福島、さらには岩手、宮城といったこの被災地域がしっかり復興するために効率的に使われるように、国としてもしっかりと見てまいりたいと考えております。
○東徹君 では次に、東日本大震災で被災した高速道路の復旧工事をめぐる談合事件についてお伺いをさせていただきます。
 この事件では、二月二十九日、東京地検特捜部が独禁法違反で前田道路など道路舗装工事事業者十社の各営業担当者や法人としての十社を起訴をいたしました。報道では、東北や常磐など九つの自動車道の舗装工事十二件、落札総額約百七十六億円の入札について、前田道路東北支店等と面談し、一件ずつ均等に受注できるよう事前に調整したものというふうに言われております。
 今回のことについてでありますけれども、二月二十九日付けの公正取引委員会の公開資料を見ると、談合に関する工事の内容や入札時期、請け負った業者など、入札結果まで明らかであり、談合の対象となった事業もほぼ特定できるにもかかわらず、これ調査を行えないのはなぜなのか、その理由をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(森昌文君) お答えいたします。
 今般行われましたこの東日本大震災の舗装復旧工事におきまして、舗装会社並びに従業員が独禁法違反の疑いで刑事告発、起訴されたこと、誠に遺憾であるというふうに認識しております。
 特に、この本案件につきましては、公正取引委員会が既に告発をし、東京地検が起訴した案件でございますので、国土交通省としてはその裁判を見守るという立場に立たせていただいているところでございます。
 しかしながら、発注機関であるNEXCO東日本への聞き取りでは、談合情報が寄せられたときにすぐに入札参加者からの事情聴取を行い、そして業者からの誓約書を出していただき、そして公正取引委員会への連絡等を行ったというふうに聞いているところでございます。
 国交省としましても、二月二十九日の刑事告発を受けまして、直ちにその告発を受けた十社に対しまして、三月七日付けで指名停止措置を行い、あるいはまた建設業法に基づく勧告を行っているところでございます。
 いずれにしましても、繰り返しになりますけど、この入札談合等の不正行為というのはあってはならないことでございますので、国交省としても引き続き不正行為については厳正に対処してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
○東徹君 まあ、火事場泥棒ですからね、是非とも厳正に対応していただきまして、時間ですから終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○真山勇一君 維新の党、真山勇一です。どうぞよろしくお願いします。
 時間が十分間ということで与えられておりますので、大変短いので、できるだけ短め、そして明瞭なお答えをいただければというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 原発、そしてあの大震災からもう五年がたったわけですけれども、復旧復興進んでいるわけですが、福島第一原発では、今、廃炉と、それからもう一つは汚染水との戦いというのが行われているわけですね。
 今日は汚染水のことについてお伺いしたいんですけれども、凍土壁というものを造りまして、そして汚染水の流入を防ごうという計画が進められてきました。大臣も東京電力から当然報告を受けられているというふうに思うんですが、この四つのいわゆる原子炉、これを四角く囲む延べ千五百メートル、そして深さが三十メートル、こうした凍土壁を造って、凍らせて、そして一日四百トンと言われる地下水を何とか防いで、汚染水が増えるのを防ごうということで、最近この凍土壁の工事が終わったというふうに伝えられてきているんですけれども、まだ、じゃ、実際にその土壌を凍らせるという、要するに機械にスイッチを入れて凍らせるというふうな作業に入っていないようなんですが、これは一体いつ始められるのかどうか。
 それと、大臣自身は、この凍土壁の工事というのは世界で初めてというふうに言われているんですけれども、これ現地、御覧になったことがあるのかどうか。
 それから、当然これ国費も投入されていますね。この投入された国費、これは今までどのぐらいになっているのか、この三つの点についてまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 御指摘のとおり、見ております。十二月だったでしょうか、行きました。いろんな汚染水対策、見てきました。凍土壁の状況も見てきました。状況は今委員が御指摘のとおりだと認識いたしております。
 今後の見通しでございますけれども、これは原子力規制委員会からの認可が得られ次第、速やかに凍結が開始されると考えております。
 また、凍土壁の費用でございますけれども、国費で三百四十五億円でございます。その他、維持費とか管理費等につきましては東京電力が負担するということになっております。
○真山勇一君 凍土壁、完成はしていると、あとは原子力委員会の認可が出れば始めるということだったんですけれども、ここで田中委員長にお伺いしたいんですけれども、いつからこれは稼働することになるんでしょうか。何か聞くところによりますと、委員長はちょっと本当にこの凍土壁が実際に有効に働くのかどうかというようなことに対しての懸念も多少持っておられるように伺っているんですけれども、その辺も含めて、この凍土壁、実際に運用を始めたら効果があるのかどうかを含めて、お答えいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 凍土壁の問題、まず、ちょっとややこしいんですけれども、真ん中に原子炉、壊れた原子炉がありまして、それを絶えず今、水を入れて冷やしております。原子炉の中の水は相当汚染されています。周りから入ってくる地下水はそれほど汚染はされていないんです。その地下水、高い方の炉内の水が外に出るということを避けなきゃいけないということ。逆に今、凍土壁というのはこの外側に地下水の水位を下げるということにつながりますので、その逆転現象が起こらないようにするということで、本当に大丈夫かということで幾つか今までもテストをしていただいていますが、サブドレーンが漁協の了承を得て始めた途端にそのサブドレーンの方もかなり汚染しているというような状況が出てきたりして、なかなかこの辺は判断が難しいところがありまして、私どもの特定原子力施設監視・評価検討会において、その運用方針を東京電力と議論を重ねてきたところです。
 本年二月十五日に東京電力の方から、そういった逆転現象による不測の事態が起こらないようにということで、地下水位が建屋周辺より水位が低下させないために、まず下流側から凍らせていこうということで、そういう方針が出されました。それを踏まえて、原子炉等規制法に基づく実施計画の申請というのが二月二十二日に出されて受理したところで、その細かい補正申請を少し重ねておりますが、近々全体的な受理されるということになりますので、その結果を見て少しずつ凍土壁の運用を始めるものというふうに理解しております。
○真山勇一君 やはり世界で初めての工事ということで、いろんな難しさと、それから予測もできないことがもしかするといろいろ起きるんじゃないかという今のお話、よく分かるんですけれども、ただ、この凍土壁というのは、当初、二〇一四年度中に開始すると言われていて、もう大分遅れているわけですね。
 もう一回確認をさせていただきたいんですが、手続はあると思うんですが、もう申請も出されているということになると、田中委員長としては大体どの辺りでこの許可を与えられるかどうか、その辺の結論が出るのかどうか、それをもう一回お聞かせください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 今事務方がかなり詰めた最終的な審査書の作成をしていますので、いつまでということはないんですけれども、そう遠くない時期にその審査結果は出るものというふうに理解しております。
○真山勇一君 御存じのように地下水は流れ込んでいるし、地下水というのは、地質学者などの説によりますと、一か所を何か止めたり一か所流れを変えたりするとどういうふうになるか分からない、そういう非常に不確定な要素もあるということで、地下水をコントロールするのは大変難しいということもありますけれども、今のままですと、やはり汚染水の貯蔵タンク、第一原発の構内にたくさんタンクができていますね。もう千基以上というふうに言われていますけれども、このままでいくと、やはりまだ、もし凍土壁うまく働かないと汚染水が増えてしまうということもありますし、それから、今までのこの汚染水もいつまでもタンクにためておくことができるのかどうかという問題もありますけれども、こうしたたまってしまっている汚染水、これについては今後どういう措置をとるつもりなのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(平井裕秀君) お答え申し上げます。
 汚染水の貯蔵タンクの今後の措置についての考え方の御質問でございます。
 多核種除去装置、設備による浄化後にタンクに貯蔵しているトリチウム、三重水素でございますが、これを含む水につきましては、中長期ロードマップにおきまして、トリチウム分離技術の検証など国内外の英知を結集して、二〇一六年度上半期までにその長期的な取扱いの決定に向けた準備を開始するということにしておるところでございます。
 トリチウム水の取扱方法につきましては、現在、政府の汚染水処理対策委員会の下に設置いたしましたトリチウム水タスクフォースにおいて、様々な選択肢の技術的成立性、処理期間、施設規模等の整理を進めているところでございます。今後、様々な選択肢の検討結果等を踏まえまして、関係者の御理解をいただきながら、方針決定に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
 なお、東京電力によりますと、汚染水用タンクにつきましては、二月末時点で約六万トン程度の余力がございます。さらに、二〇一七年三月までに約十九万トン分のタンク増設計画を有しているところでございまして、当面の間、貯蔵タンクの能力が限界を超えることはないと考えておりますが、凍土方式の陸側遮水壁の早期稼働等による汚染水発生量の抑制を図りつつ、タンク容量に不足が生じないようタンク建設を進めていくよう、引き続き東京電力を指導していく考え方でございます。
○真山勇一君 高木大臣にお伺いしたいんですけれども、凍土壁は一応工事が終わったと、しかしまだいろいろな点で正式に運用は始まっていない。この汚染水の問題というのは非常に難しいと思うんですね。汚染した水をどう処理するかということはいろいろなことがあって、外洋に場合によっては流すというようなことも今出始めてきているということなんですけれども、高木大臣御自身は、この汚染水、地下水を含めた汚染水、これについて管理ができているというふうな認識をお持ちかどうか、これをお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 汚染水対策、これはもう安全かつ確実に進めていくことが福島の復興の大前提だと考えております。
 汚染水対策の状況に関しましては、今凍土壁の話ございましたし、また昨年九月にはサブドレーンの運用を開始しましたし、また十月には海側遮水壁が完成いたしまして、港湾内の放射性物質濃度が低下傾向にあるなど着実に進捗していると認識しております。
 いずれにしても、政府としては、中長期ロードマップにのっとって、東京電力任せにせず、前面に立って取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 汚染水の影響につきましては、福島第一原発の港湾外の放射性物質濃度は、従来から公表しているように、法令で定める告示濃度限度に比べて十分に低いままでございます。また、これまで日本からIAEAに対しまして継続して福島第一原発に関する情報提供を行っておりますけれども、IAEAからも、周辺海域や外洋では放射性物質濃度は上昇しておらず、WHOの飲料水ガイドラインの範囲内にあって、公衆の安全は確保されていると評価をいただいております。したがって、汚染水の影響は、福島第一原発の港湾内に完全にブロックされており、状況はコントロールされていると認識をいたしております。
 今後とも、廃炉・汚染水対策が、住民の皆様に配慮しつつ、安全かつ着実に実施されることが重要だと認識をいたしております。
○真山勇一君 汚染水対策、本当にしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 時間になりましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○中野正志君 日本のこころの中野正志でございます。
 まずは、規制委員長にお伺いをいたしますけれども、九州電力川内原発の周辺に設置された放射線観測装置の整備が不十分だと朝日新聞が十四日朝刊で指摘をされました。避難基準値半数測れず、運転中の九州電力川内原発周辺に設置されたモニタリングポストのうち、ほぼ半数が事故時の住民避難の判断に必要な放射線量を測れないことが分かったと、こう朝日新聞は報じましたけれども、この報道には明らかに大きな誤りがあると私は考えております。
 そもそも、低線量モニタリングと高線量モニタリングは全く別物で、微細な線量測定と大きな線量変動の測定は当然別の機械で測って運用するというものなのに、なぜか朝日新聞は新規導入された低線量モニタリングポストを取り上げて、八十マイクロシーベルトまでしか測れないのは性能不足だと朝刊一面で報じたのであります。
 十六日の定例会合で、田中委員長は、無用な不安をあおり立て、非常に犯罪的だと、こう批判したそうでありますけれども、この気持ちは全く理解できます。朝日新聞の報道により、避難基準が計測できず万一のときの安全が保たれないと周辺地域の住民の方々や多くの国民が感じたとしたら、とんでもない、まさに犯罪的な報道であると断じざるを得ません。
 そこで、この報道について、規制委員長の改めての反論を求めておきたいと思います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) もう先生がほとんど御説明いただいたようなのであれですけれども、まず事実関係から申し上げますと、住民の防災避難の判断、それから事故の進展等を把握するため、私どもは、自然放射線のレベル、大体一マイクロシーベルト・パー・アワーぐらいから、いわゆる緊急時の即時避難が必要な五百マイクロシーベルト時間当たり、そこまで十分に信頼を持って測れるようにという準備をしております。このため、一つの測定器で測ることはできないので、今先生御指摘のように、低い方を測るやつ、高い方を測る、もちろんそこはダブりがありますけれども、そういったものを適宜周辺に数多く配置しております。
 そういったことですので、新聞報道で、事故時の住民避難の判断に必要な放射線量が測れない、これは時間当たり五百マイクロシーベルトが測れないということを指しているわけですけれども、いわゆる私どもとしての住民の防災避難の判断というのは、敷地境界で五マイクロシーベルト、さらに二十マイクロシーベルト、それから五百マイクロシーベルトと、幾つかのレベルで判断していかなきゃいけないわけです。ですから、そういったものを全部カバーできないといけないわけです。
 そのために十分必要な準備はしているつもりでありますし、実際に私がそういったことの判断をして総理に進言しなきゃいけませんので、そういう意味で、私自身が自信がなければ当然もっと充実を図っていくということを求めるわけですが、私は、地域地域の協議会も含め、また内閣の原子力防災会議でもその設置状況については了解されておりまして、十分なっていると思います。
 加えて、その社説で、避難についてここまでずさんでは、話にならないというような表現がありまして、これは私どもに対する非難というよりは住民が非常に不安に感じるだろうということで、私のような発言、先ほど先生が申し上げたような発言になった次第であります。
○中野正志君 改めて理解できました。やっぱり、ただですら日頃温厚で理論的ではあり、たまに私といろいろ見解の違いもありましたけれども、その委員長が犯罪的だとまでおっしゃられるのでありますから、そういうことだったんだろうなと改めての理解であります。
 先ほど来もいろいろ議論はありましたけれども、関西電力高浜原発の仮処分の問題についても、今日は時間がありませんので議論は避けますけれども、北海道大学大学院工学研究院教授の奈良林直氏は、裁判所の審理に対する姿勢以前に仮処分決定の前提事実が間違っていると指摘をされております。裁判官は原子炉の仕組みを誤解しています、誤解というより全く知らないのだと思います、その結果、前提においても判断においても間違っているのですというコメントを出されております。これ以上は次の機会にお伺いをいたします。
 さて、時間がありません。済みません、大臣。今、被災地では、御自宅が地震、津波で被害を受けながら、壁や天井もまだ直らずに隙間風の入るような家で暮らしておられる方々がおられます。いわゆる在宅被災者と言われる方々でありまして、特に浸水地域が広域であった宮城県の石巻周辺、五百世帯程度存在すると言われます。
 なぜこのようなことになったのかと。
 震災直後、避難所には御存じのようにたくさんの方々がおられました。体育館や集会所にぎっしりと、段ボールで区切っただけ、そこで何とか過ごしておられる方がたくさん。そのような中で在宅被災者の方々はどんな思いでおられたか、お分かりになられますでしょうか。
 自分の家の一階は津波でがたがたになったけれども、何とか二階では暮らすことができる、それならできるだけ避難所はよその方に譲ろうと、そして仮設住宅も、自分は何とか残った自宅で暮らせるから御迷惑を掛けないようにしようと、そういった思いで津波や地震でがたがたの御自宅に住むことを選択した方々がたくさんおられた。これはもしかしたら我々東北人の気質かもしれませんけれども、そういうことなのであります。その方々が、今自宅を直す支援金を十分に使えていない、支援の手が十分に差し伸べられていない、こういう状況にずっとあるのであります。
 この在宅被災者の方々について復興大臣はどのように考えておられるのか、支援をしていこうと考えておられるのか、お伺いをしたいと思います。
 また、ついでながら申し上げます。このような方々も含めて、被災者の方々は心に深い傷を負っています。
 被災地で歌を歌おうという会がありました。仮設住宅で閉じこもっているおばあちゃんを誘っても、なかなか出てこられない。お聞きをしたら、亡くなった娘や孫のことを考えたら歌なんか歌っていられない、そういう思いだったようであります。そこで、支援団体の方々が何度もお誘いをして、ようやく出てきてくれた。そして、みんなと一緒に歌を歌っているうちに気持ちが変わってきた。これからは亡くなった人の分まで生きないと。それからは皆さんとの集まりにも出てきていただくようになったというのであります。大変うれしい話であります。
 こういった被災者の方々が前向きに暮らしていけるようにする心の復興事業について復興庁がこれから支援を強化していこうとされていることは幸いだし、心強い限りであります。復興大臣の改めてのお考えもお伺いをしておきたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 東日本大震災被災地の状況というのは地域によって様々でございます。今御指摘のとおり、自宅が被害を受けながら、仮設住宅へ避難せずに自宅での暮らしを続けてこられた方々の中に、現在も生活環境が十分に整わない方々がおられるという指摘がございます。
 こうした在宅の被災者につきましても、住宅再建の支援金など国や自治体の制度を御活用いただけますけれども、その使い方などについてアドバイスが必要だというような状況もございます。
 平成二十八年度は、被災者支援総合交付金を大幅に拡充いたしまして、円滑な住宅移転や生活再建のためのメニューを追加しておりまして、このような相談支援を在宅の被災者に対しても行うことができるようにしております。こうした対応を通じまして、自治体とともに在宅の被災者の方に対しても支援してまいりたいと思います。
 また、心の復興、コミュニティー等の御指摘がございました。被災者の方々が仮設住宅での長期避難を続けられたり、住居の移転で人と人とのつながりが失われる中で、被災者の心身のケア、あるいはコミュニティー形成、これは重要な課題だと認識をいたしております。このため、人と人とのつながりをつくり、被災者の方々が生きがいを持って前向きに暮らしていただけるよう、心の復興事業を今年度から実施しております。
 今年度は四十団体に取り組んでいただきまして、例えば共同で農作業を行い収穫物を生かして地域で交流会を催す活動、あるいは布草履などの手作りグッズの製作、あるいは仮設住宅や災害公営住宅の集会所での様々な催しの開催などに取り組んでいただいておりまして、全体で、仮設住宅避難者約一万人を含めて約一万五千人の方々が参加する見込みでございます。
 これまでの取組でも、仮設住宅に閉じこもりがちだった御高齢の方がこの事業により集会に参加されて元気になるなど、その効果が出てきているところでございまして、こうした取組を被災者支援総合交付金を活用して広げていくように取り組んでいるところでございます。
○中野正志君 終わります。ありがとうございました。
○山口和之君 日本を元気にする会・無所属会の山口でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔委員長退席、理事大島九州男君着席〕
 まず初めに、風評被害についてお伺いしたいと思います。今まで熱心に取り組んでこられました福島県在住の若松副大臣にお伺いしたいと思います。
 資料を見ていただきたいんですけれども、この資料は、消費者庁が、風評被害に関する消費者意識の実態調査について、第七回のデータでございます。
 赤で囲った部分ですが、基準値を超える食品が確認された市町村では、他の同一品目の食品が出荷、流通、消費されないようにしているということについて知っているか知っていないかということの問いなんですが、二年前は五八・八%が知っている、現在は四二・二%です。また、検査が行われていること自体を知っているのかという質問に対して、二年前二二・四%、検査が行われているということを知らないという方が二二・四%から三六・七%と、母集団は違うとはいえ、このようなデータが出てきています。また、福島県産を買わないという人は少しずつ減ってはきているんですが、一五・七%ほどいらっしゃるということです。
 風化が進む一方で、風評被害が払拭できていないのが現状のように思われます。復興基本方針にもある風評対策強化方針の検証は進んでいるのか、これまでの対策の総括と今後の取組に向けた決意を伺いたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 山口委員にお答えいたします。
 震災から五年を経過した今でもなお、農林水産業や観光業を中心とした幅広い産業分野で風評被害が続いていることは大変残念と認識しております。復興庁といたしましては、平成二十六年度に策定いたしました風評対策強化指針に基づきまして、平成二十七年六月に風評対策タスクフォースを開催して、それまでの取組のフォローアップを行ったところでございます。その上で、放射線リスクに関する正確な情報の国内外への浸透、被災地産品の流通の促進などの取組強化を関係省庁に指示いたしました。また、全国知事会等の協力もいただきながら、自治体広報紙を活用した食の安全、安心や放射線リスクについて、震災五年の節目となる今月から、各都道府県の県民便りにおいて情報発信をしていただいております。
 間もなく復興・創生期間が始まろうとしております。なりわいの再生に直結する風評対策も加速化しなければいけないと認識しております。
 そこで、先日の国会でも高木大臣から言及がありました、復興庁としても近々、風評対策タスクフォースを開催して、改めて各省庁一体となった風評対策に取り組むこととしております。引き続き、関係省庁とも連携を密にして、国内外の風評の払拭に向けて情報発信を全力で強化してまいります。
○山口和之君 なかなかデータ上は、しっかりとしたものが出ていないというのはやはり非常に不安ですし、風化が進む中で、もうこのままで、まあ余計なことはいいやと、取りあえず福島県のやつは買わなきゃいいやというふうになってしまうのが非常に怖いところでございます。ですので、是非これを徹底して広めていただきたいんですが、短期、中期、長期、それで考えていくと、今の短期のことと、あと例えば学校での教育の中にこういったことをしっかり入れていくということも大事だと思います。
 また、長期のことで考えますと、オリパラというのは非常に大事なことだと思います。福島県においてもし開催されれば、これは世界に発信することができるんじゃないかなと思います。
 大臣には質問通告をしていないんですけれども、もしこのオリパラが福島開催となって世界に発信できたらと思うんですが、まあ国としてはなかなかできないのかもしれませんけれども、あらゆる手段を講じるというのが復興庁だと思いますので、御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 風評被害対策というのは本当に大切なことでございまして、先般私も、フォーリン・プレスセンター、外国人プレスの方に福島の状況を説明させていただきました。福島から出ている食品というのは安全であるということ、輸入をまだしていただけない国がございますけれども、正しい情報を発信しながら、しっかりそうした風評被害の払拭をしなきゃならないと思っております。
 あわせて、東京オリパラでございますけれども、福島でキャンプをしていただく、あるいは一部の競技をしていただく、あるいは聖火ランナーが福島を走る、そうしたことによって福島が安全で安心なところなんだということを広く世界に広めることができると思いますので、今オリパラ担当大臣ともいろいろ御相談をさせていただいておりますけれども、このオリパラという機会を通じて福島の、あるいは復興成った東北の姿というものを世界に発信していきたいと、そのように考えております。
○山口和之君 是非広めていただきたいなと思います。
 続きまして、復興住宅の入居対象について伺いたいと思います。
 次のページの資料に新聞記事が、福島民報社の記事が載っておりますけれども、この中では、その入居対象者、復興住宅の募集要件は避難指示を受けている人が対象になっている、このために、県の整備計画の大枠が固まった二十五年六月当時は、楢葉町の多くは避難指示解除準備区域だったために、県と復興庁は比較的短期で帰還できる見通しがあるとして、町民は復興住宅の対象とはならなかったのです。楢葉町の帰還は現在四百五十九人と、町民人口の六%にとどまっていて、避難先の復興住宅に住みたいという要望が少なからずともまだあると、子供の学校の問題だとかいろいろあるわけでございます。
 避難先の震災公営には入れるよう求めた楢葉町の要望に対し、復興庁は制度上無理だと回答をしたということなんですが、何とか大臣の指示で柔軟な対応が取れないのかということについてお伺いしたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) お答えいたします。
 復興公営住宅は現に避難指示が出ている方を対象として整備しておりまして、これらの方々のニーズに対応できるよう早期整備に万全を期しているところでございます。
   〔理事大島九州男君退席、委員長着席〕
 最終的に復興公営住宅の整備が完了した後に、避難指示が出ている地域の方の入居意向を確認して、その上でなお空き室が出る場合には、楢葉町のように避難指示が解除された地域の方の利用も制度上は可能となっております。状況の変化に応じ、必要があれば避難指示が解除された地域の方の入居も含め、県、避難元市町村、受入れ市町村とともに柔軟な対応を検討してまいりたいと考えておりますが、特に楢葉町のように避難指示が解除された地域に帰還される方を対象として、今後、町内に帰還者向けの災害公営住宅を建設することは可能でもありまして、こちらも必要に応じて支援してまいりたいと考えております。
○山口和之君 是非、積極的に柔軟な対応をお願いしたいと思います。
 次に、自主避難者に対する住宅の問題についてお伺いしたいと思います。
 無償提供が二〇一七年の三月で打切りということなんですが、県として支援の延長ができないということであるならば、子ども・被災者支援法の二条や九条の趣旨に従って国として独自に支援措置を講じるべきではないのかと思います。
 昨年七月に私が本委員会で同様の質問をした際、当時の浜田復興副大臣は、復興庁といたしましても、被災者の方々の声をよく聞きつつ、また県とも対話しながら、こうした取組や支援について、子ども・被災者支援法の趣旨を十分踏まえて検討してまいりたいと思っていますと答弁いただきました。
 本当に被災者、支援者の声をお聞きしたのか、また、お聞きしたとすればどう受け止めたのか、また、子ども・被災者支援法の趣旨を十分踏まえた対応になっているのか、大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(高木毅君) 子ども・被災者支援法基本方針では、法第二条にもあるとおり、支援対象地域から避難せずに居住を続ける場合、あるいは他の地域へ移動して生活する場合、移動前の地域へ再び居住する場合のいずれを選択した場合であっても適切に支援することとしております。
 基本方針に基づく住宅の確保に関する施策として、例えば復興庁としては、国交省とも連携しながら、公営住宅への入居円滑化の支援を行っております。実施自治体は徐々に広がってきておりまして、今年一月時点の調査では、三十都道県、十三政令市で実施していただいているところでございます。避難されている方々には、安定した生活を実現するための選択肢の一つとして本措置を御活用いただきたいと考えております。
 また、自主避難者に対する仮設住宅の供与終了後、二十九年四月以降の支援策につきましては、昨年十二月末に福島県が帰還・生活再建に向けた総合的な支援策を公表して、住宅の確保も含め、帰還や生活再建に向けた支援を行うものと承知をいたしております。
 国としては、昨年八月に改定をいたしました子ども・被災者支援法基本方針において、帰還又は定住の支援に重点を置く方針を明らかにしております。県の支援策とも連携しつつ、住宅の確保を含め、被災者が安心して自立した生活を営めるよう、必要な支援をこれからも総合的に行ってまいりたいと考えております。
○山口和之君 納得されて、また安心されてこそ初めて復興ができると思いますので、是非継続してよろしくお願いいたします。
 以上です。ありがとうございました。
○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。
 福島県の中間貯蔵施設の用地買収手続について伺います。
 中間貯蔵施設の用地買収の進捗は、二月二十九日時点で六十九件の契約が行われたと環境省は発表をしています。一方で、現時点で連絡先を把握していない地権者の方が登記記録ベースで約九百八十人いる状況です。この連絡先を把握していない地権者の大半は既に亡くなられている方であると一部報道がされていますが、連絡先を把握していない地権者というのは、より細かく言うとどのような方々でしょうか、環境省に伺いたいと思います。
○政府参考人(高橋康夫君) お答えいたします。
 中間貯蔵施設の連絡先を把握できていない地権者でございますけれども、委員御指摘のとおり、現時点で約九百八十名いらっしゃいます。その内訳でございますけれども、死亡されていることが確認できている方が約五百八十名、登記記録の所有者の記載が氏名しかない方が約百九十名、登記名義人の戸籍を請求しても該当者がいなかった方が約百三十名、書類の郵送や電話連絡を行っても何も応答がない方が約八十名ということになってございます。
 なお、死亡されている方につきましては、現在、司法書士等の専門家も活用いたしまして、これらの方々の戸籍簿等を調査し相続人の確認作業を進めているところでございます。
○渡辺美知太郎君 登記上の所有者のうち既に死亡されている方が五百八十人ということでありますが、今後、実際の地権者の数はかなり増える可能性があると言えます。例えば、登記上の所有者が五十年前に亡くなられていた場合、実際の所有者は孫の代になっているということもあります。つまり、登記上は一人の所有でも、実際の所有者は孫の世代になって相続人は複数いたというようなケースもあり得るのではないかと思っておりまして、このように、既に亡くなっている方の法定相続人の追跡調査の進捗状況をお聞きしたいのと、相続人には一件一件連絡を取って実際の地権者を把握して交渉をしていくという方針を取っておられるのでしょうか、環境省に伺いたいと思います。
○政府参考人(高橋康夫君) 登記記録上の地権者のうち死亡が確認されている方が約五百八十名でございますけれども、これらの方々につきましては、現在、司法書士等の専門家を活用いたしまして、これらの方々の戸籍簿等を調査いたしまして相続人の確認作業を進めてございまして、二月末時点で約九七%に当たります約五百六十名の方々につきましては法定相続人の確認作業が完了しているという状況でございます。
 今後、これらの法定相続人の方々について実際の相続状況の確認を進めていきたいというふうに考えてございます。
○渡辺美知太郎君 この実際の所有者が分からないという問題は何もこの福島の中間貯蔵施設に限った話ではなくて、多分、全国津々浦々もこういった問題があると思っております。私の地元でも、実際の所有者が分からなかったりとか、この土地の権利関係、非常に関心のある分野でありまして、今回、福島の中間貯蔵施設の問題についてはどのように解決をされるのか、非常に興味があります。
 そこで、今後の用地取得の方針について伺いたいと思います。
 現状でもかなりの事務負担が生じているかと思いますが、今後、用地取得を行っていくためにどのような方針で行うのか、環境省に伺いたいと思います。
○政府参考人(高橋康夫君) 用地取得の方針でございますけれども、中間貯蔵施設予定地内におきましては、登記記録上で全体で約二千四百名の地権者の方がいらっしゃいます。このうち連絡先を把握している方が約千三百九十名いらっしゃいます。まず、これらの方々、連絡先の分かっている地権者の方々の所有面積は、町有地等の公有地を合わせますと施設予定地全体の約九割に相当いたします。したがいまして、まずこれらの方々に御説明を進めるということを優先的にやってございますし、また、それに並行して連絡先不明の地権者の方々についても特定作業を進めているという状況でございます。
 現在、福島の事務所で七十五人体制でこの用地の取得業務に取り組んでいるところでございますけれども、来年度からは、福島県から派遣をしていただく十人の方も加えまして総勢百十人の体制で、地権者の皆様とのコミュニケーションを大切にしながら用地業務に全力を尽くしてまいりたいというふうに考えてございます。
○渡辺美知太郎君 今は九割の方の交渉の方を主にされているということでありますが、この中間貯蔵施設の用地買収の手続は、通常の公共事業などの用地取得と違っていろんなところに地権者が住んでいらっしゃいますので、交渉や話を伺うというのは非常に大変だと思っております。しっかりと御説明いただいた上で納得いただけるように対応していただきたいなと思っております。
 次に、被災中小企業への金融対策の実施と今後の活用について伺います。
 被災した中小企業の資金繰り対策として、利用枠の拡大や金利引下げなどを内容とする東日本大震災復興特別貸付制度及び東日本大震災復興緊急保証制度を今政府は実施をしています。これらの制度の実績及び効果について教えていただけますでしょうか、中小企業庁に伺います。
○政府参考人(木村陽一君) 御指摘の特別貸付け及び緊急保証でございます。
 特別貸付け、平成二十三年度から双方実施しておりまして、二十八年一月末時点での実績でございますが、貸付けにつきましては約二十八万七千件、約六兆円でございます。保証につきましては約十二万三千件、約二兆五千億円となってございまして、被災された事業者あるいはその取引先の資金ニーズに対応しているというふうに承知をしてございます。
 なかなか定量的な効果の測定というのは難しい面がございますけれども、例えば、通常よりもリスクの測定が難しいような案件への融資等を通じまして、支援制度の存在によりまして、例えば岩手県では被災した商工会議所、商工会の会員企業の七五%、岩手県では七五%、宮城県では八一%が事業再開を果たすなどの結果にもつながっていると、そういうふうに考えてございます。
○渡辺美知太郎君 多くの方々に利用していただいたということでありまして、震災から五年をたった今現在、復興も進みまして特別貸付けは件数や金額が二十分の一に減ってきているそうでありますが、今後の方向性についてはどのようにお考えでしょうか、中小企業庁に伺いたいと思います。
○政府参考人(木村陽一君) 東日本大震災復興特別貸付制度、平成二十三年度には約二十万件、四兆三千億円の貸付実績がございます。それに対しまして平成二十六年度には約一万二千件、約一千五百億円ということでございます。
 御指摘のとおり、件数、金額共に大幅に減少しておりますけれども、それでも約一万二千件の御利用があるということでございますし、また、今後、例えば被災地における用地のかさ上げ事業が進捗し復興まちづくりが進展するといったようなこと、新たに事業を再開したり事業所を移転するといった新たな需要が生じ得るものではないかなと。あるいは福島におきましても、避難指示の解除に伴いまして事業者の事業再開が期待されるということで、例えばこの中には、風評被害が残っているとか、様々な事情でリスク評価が難しい、民間の資金がなかなか出にくい案件もあろうかと思います。こういった案件も含めて支援していくためにも、引き続きこの特別貸付制度自身は維持をしていきたいなというふうに思っているところでございます。
○渡辺美知太郎君 一万二千件、まだまだ必要とされている方々がたくさんいらっしゃるというところであります。
 しかし、一方で、地元の金融機関の収益を圧迫するような民業圧迫について懸念をする意見もありまして、この辺りについてはどのようにお考えでしょうか、伺いたいと思います。
○政府参考人(木村陽一君) こういった特別貸付けの制度でございますけれども、あくまでも民間金融機関だけでは被災事業者の資金ニーズに応えることが困難なケース、そういったものが多いので、それに対しまして、こうした資金ニーズに対応するために政府系金融機関による貸付制度を設けているという趣旨のものでございます。
 また、まさに御指摘のとおり、こうした制度が民間金融機関の収益を圧迫し得るものであるということの御指摘は確かに私どもとしても頂戴をしております。あくまでも民間金融機関だけでは対応できない事業者の資金ニーズに応えるという、そういう民業補完の趣旨というのを徹底する必要があるだろうというふうに思ってございまして、いましばらくは、こうした資金ニーズが縮小してきているとはいえ、やはり存在するものと考えておりますので、特別貸付けを存続させることとしたいというふうに思いますけれども、先ほどお尋ねの民業補完の趣旨を徹底すべく、政府系金融機関におきましては、各支店におきまして近隣の民間金融機関と業務提携を進めております。そういった協調あるいは連携の中で、政府系金融機関として果たすべき役割を常に追求をしていく、それを通じて引き続き被災地の資金繰りを支援していきたいと、かように考えてございます。
○渡辺美知太郎君 終わります。
○委員長(田中直紀君) 以上をもちまして、平成二十八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中直紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十八分散会