第193回国会 外交防衛委員会 第6号
平成二十九年三月二十一日(火曜日)
   午後一時二分開会
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   委員の異動
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     山本 一太君
     進藤金日子君     滝沢  求君
     宮沢 由佳君     福山 哲郎君
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     三浦 信祐君     山口那津男君
     東   徹君     浅田  均君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         宇都 隆史君
    理 事
                阿達 雅志君
                堀井  巌君
                山田  宏君
                大野 元裕君
                浜田 昌良君
    委 員
                佐藤  啓君
                佐藤 正久君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
                中曽根弘文君
                中西  哲君
                山本 一太君
                小西 洋之君
                福山 哲郎君
                藤田 幸久君
                山口那津男君
                井上 哲士君
                浅田  均君
              アントニオ猪木君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     稲田 朋美君
   副大臣
       防衛副大臣    若宮 健嗣君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  小林 鷹之君
       防衛大臣政務官  宮澤 博行君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣府国際平和
       協力本部事務局
       次長       石川  武君
       外務大臣官房審
       議官       水嶋 光一君
       外務大臣官房審
       議官       滝崎 成樹君
       外務省北米局長  森  健良君
       水産庁長官    佐藤 一雄君
       防衛大臣官房長  豊田  硬君
       防衛省防衛政策
       局長       前田  哲君
       防衛省整備計画
       局長       高橋 憲一君
       防衛省地方協力
       局長       深山 延暁君
       防衛省統合幕僚
       監部総括官    辰己 昌良君
       防衛装備庁プロ
       ジェクト管理部
       長        田中  聡君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置
 法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
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○委員長(宇都隆史君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、宮沢由佳君、進藤金日子君、小野田紀美君、三浦信祐君及び東徹君が委員を辞任され、その補欠として福山哲郎君、滝沢求君、山本一太君、山口那津男君及び浅田均君が選任されました。
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○委員長(宇都隆史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府国際平和協力本部事務局次長石川武君外十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(宇都隆史君) 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○中西哲君 自民党の中西哲でございます。よろしくお願いします。
 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案についてお聞きいたします。
 平成十三年九月十一日の米国同時多発テロや大量破壊兵器の拡散など安全保障環境の変化を踏まえて日米両国は、平成十四年十二月の日米安全保障協議委員会、2プラス2以降、日米同盟の能力を時代の変化に合わせていかに実効的なものに向上させていくかという観点から、両国間の安全保障に関する戦略的な対話の一環として、事務レベルを含めて協議が行われてまいりました。
 この結果、平成十七年二月にアジア太平洋地域の平和と安定の強化を含む日米両国間の共通戦略目標が確認され、次に同年十月に共通戦略目標を達成するための日米の役割、任務、能力の検討結果などが発表されました。
 これらの検討を踏まえて、平成十八年五月に在日米軍再編の具体的な施策を実施する計画、再編実施のための日米ロードマップが取りまとめられ、それらの具体的な施策を円滑に進めるため、本法が制定されました。そして、今回、今月末をもって期限切れとなる本法の有効期限を平成三十九年三月三十一日まで延長するほか、所要の規定の整備を行うものとされております。
 その具体的な必要性について、若宮副大臣に御説明をお願いいたします。
○副大臣(若宮健嗣君) お答えさせていただきます。
 今、中西委員の方からるる御説明いただきました内容でございますので、まさにそのとおりでございます。今回の駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法、いわゆる再編特措法と呼ばれているものでございますが、本年の三月の三十一日をもって期限を迎えます。まだ普天間の飛行場の代替施設の整備、また那覇港湾の施設代替施設の整備、こういった米軍の再編事業につきまして、いまだ実施に至っておらないのが現状でございます。今後とも、その実施に向けてしっかりと取り組んでいく必要があろうかというふうに認識をいたしているところでございます。
 そういったことから、これらの米軍再編事業を円滑に実施するために、同法の有効期限を平成三十九年の三月の三十一日、これは平成三十八年度末ということになろうかと思いますが、十年間延長する等の一部改正法案を本国会に提出をさせていただいたところでございます。
 私ども防衛省といたしましては、今後とも、この米軍再編事業を着実に進めまして、我が国の抑止力を維持しつつ、米軍の基地が集中する沖縄の基地負担の軽減を図るべく努力をしてまいりたい、このように考えているところでございます。
○中西哲君 ありがとうございました。
 この法案の中心になっておりますのも、今御説明ありましたように、普天間基地の移設、そしてまた米海兵隊のグアムへの移駐というものも含まれております。まさに、我が国の防衛は、この沖縄を含めた南西諸島をいかに守るかということが最大の目標でありまして、二十九年度予算にもこの関係の様々な予算が組まれておりますので、その件についてお聞きします。
 島嶼部の防衛に関しましては、平時から部隊を配備しておくことが極めて重要であり、また部隊配備が抑止力になると私自身も認識しております。この観点から、現在、部隊配備の空白地帯になっている南西諸島に陸上自衛隊を配備する取組については着実に進める必要があると考えておりますが、現在の取組状況について若宮副大臣にお伺いいたします。
○副大臣(若宮健嗣君) 今もう中西委員からの御指摘、まさにごもっともだというふうに思っております。
 現在、沖縄本島とそれから与那国島以外には陸上自衛隊の部隊が配置されていないのが現状でございます。このような陸自部隊の空白の地帯を早急に解消するとともに、昨今の東シナ海の情勢など厳しさを増しております安全保障環境、これに適切に対応するために、防衛計画の大綱、そしてまた中期防に基づきます南西地域における防衛態勢の強化を図ること、これはまさに喫緊の課題だというふうに認識をいたしております。
 こうした課題に対応するために、平成二十八年三月に与那国沿岸監視部隊等を配置をいたしてございます。今後、奄美大島、宮古島、石垣島に陸自の警備部隊、地対空誘導弾部隊及び地対艦誘導部隊の配置のための取組を進めることが重要だというふうに認識をいたしているところでもございます。
 また、陸上自衛隊の方は、島嶼部を上陸、奪還する能力、これを強化することも急務だというふうにも考えてございまして、このため、島嶼への上陸、奪還を主な任務といたします水陸機動団を長崎県佐世保市に平成二十九年度末に新編をすることといたしてございます。
 私ども防衛省といたしましては、これらの取組を通じまして、この委員も御指摘になりました南西地域の防衛態勢、強化してまいりたいと、かように考えているところでございます。
○中西哲君 先ほど水陸機動団の話も出ました。改めて後でまたそれは聞かせていただきますが、地対艦誘導弾と地対空ミサイルの配備ということでございますが、特にこの海域を守るという意味で、地対艦誘導弾、今は八八式が配備できる状況ですが、もうすぐ一二式が配備できる状況になると思います。
 それで、これらは射程距離、射程距離は細かくは出しておりませんけれども、大体百五十キロ前後じゃないかという話がありまして、私としてはもう少しこの地対艦ミサイルの射程距離を伸ばすことが必要になるんじゃないかと思うんですが、その点についてはいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(高橋憲一君) 先生御指摘のとおりでございまして、地対艦誘導弾の射程を伸ばすということもあるいは必要な状況だと考えてございます。
 現有の地対艦誘導弾、具体的に射程を申すわけにまいりませんが、今整備中のものにつきましては八八式より射程を伸ばしておりますし、現在また新しく開発する地対艦誘導弾がございまして、これにつきましては例えば宮古、石垣などもコントロールできるような射程を考えておるというふうに考えております。
 以上でございます。
○中西哲君 是非その面の整備もお願いをいたします。
 島嶼部の防衛に関しましては、部隊配備に加えて航空優勢、そして海上優勢を確保することが重要でありまして、その部分もこの予算案の説明書には載っておるんですが、今年度の中国機に対するスクランブル回数は第三・四半期までに六百四十四回に達して、既に昨年度一年分の回数を超えるなど、我が国周辺空域では中国軍機の活動が大変拡大、活発化しております。
 また、戦闘機の活動も活発化しており、例えば昨年九月、中国戦闘機と推定される中国軍用機が初めて沖縄本島と宮古島の間を通過し、西太平洋に進出して以降、既に四回、推定も含めて中国戦闘機が沖縄本島と宮古島の間を通過していると承知しております。
 航空自衛隊の元パイロットの話によりますと、爆撃機や偵察機といった大型機に比べて旋回能力の高い戦闘機に対するスクランブル発進は緊張感が全く違うとのことであります。航空自衛隊は日本領空に近づく外国航空機に対して一般的にどのように対処できるのか、防衛省にお聞きいたします。
○政府参考人(辰己昌良君) 今先生がおっしゃったように、近年の中国機に対する緊急発進回数は急増している状況にございます。二十四年度では三百六回だったのが、二十七年度、昨年度はもう五百七十一回と、そして本年度は、二十八年度は第三・四半期までで六百四十四回ということで、既に昨年の一年分の回数を超えていると、そういう状況でございます。
 また、沖縄、宮古島間におきましても、先生がおっしゃったように、昨年九月以降四回の通過があるということでございますが、特に三月二日におきましては、戦闘機と推定される中国軍用機六機を含めまして計十三機が一日の間に通過するという、機数としては最多の通過数があったところでございます。
 このような状況に対して航空自衛隊は戦闘機を緊急発進させているところでございますが、その対応というのは、特に今先生がおっしゃったように、戦闘機というのは運動性能とか機動性が高いものですから、そういった性能に応じた対応を取ることになると思いますが、一般論でのこういう航空機への対応としては、我が国の領空に近づきつつある航空機を発見した場合には、まず、今も申したように戦闘機を緊急発進させて、そして相手国の航空機に接近をして状況を確認し、さらに領空に近づきつつあるということを通告をします。それとともに行動の監視を行う、これが一般的な我々が取る行動であると考えております。
 いずれにせよ、国際法及び自衛隊法に従って厳正な対領空侵犯措置を実施してまいりたいと考えております。
○中西哲君 今答弁にありましたように、自衛隊法八十四条はいわゆる権限規定がございません。したがいまして、領空に近づきそうになったら出ていけということしか言えないわけでございます。
 そして、今までの爆撃機TU16、そしてその改造型の偵察機、そういう大型機が来るときに、自衛隊機がスクランブルで発進していって対抗します。そして、大型機の場合は、小回りが利かないもので、後ろを大きく回って相手方の爆撃機なり偵察機に近づいて、横に並ぶか少し前に出る、そして、航空自衛隊が来ているということを相手に見せながら、領空侵犯しないようにということは言えるわけでございます。
 しかし、相手が戦闘機の場合だと、ぐうっと回ってくるときに旋回して正対した場合にはどうなるんですか。正当防衛、緊急避難しかできないんです。正当防衛、緊急避難をどうやって瞬時に判断するんですかというのがまさに問題になっているんです。今の自衛隊の戦闘機であれば、もし正対された場合、逃げるしかないというのが現状じゃないかと思います。
 そして、もしも正対して危険な状況になったときに、もし相手国の飛行機が撃墜されたという状況になったときには、航空自衛隊のパイロットは、基地に帰ってから、その後に殺人罪で裁判を起こされかねないんです。したがいまして、そういう事態にならないためにひたすら逃げる。
 今までは戦闘機じゃなかったですから、大型機ですから。旧ソ連の時代に、大型機のTU16バジャーの上に砲塔が付いていました、昔。それがスクランブル発進した航空自衛隊の戦闘機に対して銃座を向けたという事件が大分前にありました。しかし、大きな問題にはなりませんでした。今後は、戦闘機相手だと、そういう緊張感、いつ向こうが自分たちに向かってくるか分からぬと、こういう状況が生まれる。
 そしてまた、よくロックオン、射撃管制レーダーでロックオンされた云々の話があります。海であれば、外国の軍艦と海上自衛隊の軍艦が対峙したときに、通常は位置を確認するための通常のレーダーで監視するそうです。近づいてきて射撃管制レーダー使われたときは、ロックオンされたときは、次飛んでくるのはミサイルか大砲の可能性が非常に高いわけですよ。
 ところが、空の場合には、戦闘機は、通常、相手側の飛行機がどんな飛行機であれ、時々射撃管制レーダーを使いながら、ロックオンしながら相手の位置を探るそうです。それが普通だそうです。ですから、空の場合は、ロックオンされたからって、即それが戦闘になるわけじゃないんですが、だからこそ、じゃ、そういう状況になったときに、果たして自衛隊法八十四条で自衛隊の飛行機が守れるんですかという話でございます。
 そして、今までと違って、戦闘機が去年の九月から出てき始めた。いつどんな状況になるか分かりません。果たしてこのままで、八十四条のままで航空優勢がここの地域で守れるんですか。お伺いいたします。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 先生、るる御説明いただきましたけれども、自衛隊法第八十四条に基づく対領空侵犯措置、これ国際法上認められる範囲内において行われるものでございますので、その際の武器使用は、八十四条、同条に規定する必要な措置として、正当防衛又は緊急避難の要件に該当する場合にのみ許されるというのが従来からの政府の見解でございます。
 しかし、これは、自衛隊、自分がやられるまで武器を使えないということでは必ずしもございません。例えば、領空侵犯機が警告又は誘導に従わず発砲するなどの実力をもって抵抗する場合でありますとか、あるいは領空侵犯機により国民の生命、財産に対して大きな侵害が加えられる危険が間近に緊迫をしている、こういった場合、これを排除するために武器の使用を行うほかはない緊急状態であるといった場合には武器を使用して対応することとなると、こう考えてございます。
 ただ、いずれにしても、航空機の特性上、武器使用は直ちに撃墜という結果につながってまいります。侵犯機の性格、侵犯の状況、侵犯機の対応ぶり、こういった具体的な状況を勘案しながら慎重に判断をする必要があるとは考えてございますが、いずれにしても厳正に対応していくことに変わりはございません。
○中西哲君 陸上でお互いに、正当防衛、刑法三十六条の規定というのは、相手が見えている場合に、例えば私に対して相手が刃物を持って対峙している、こういうときに、まさに彼が、相手が私に対して危害を加えようとする、その際に、私が先制攻撃をして相手を倒したり制御した場合は正当防衛として認められる可能性が非常に強いんですよね、先に手を出しても。ところが、空の戦闘機対戦闘機の場合は、超高速で飛んでいる飛行機同士が、果たしてどういう状況で正当防衛なのかどうか誰が証明するんですかという話なんですよ。
 スクランブル、通常二機で発進します。ある方はこう言いました、戦闘機パイロットでございます、もう何十年も前ですけど。我々、いつ戦闘機が出てくるか分からぬと、だから自分は必ずカメラを持って操縦席に座っておったと。といいますのは、自分たちは撃てないというのが彼らの頭の中にあるそうです、先には。したがって、撃たれたときに、自分が墜落していくときにその様子をカメラで撮るんだと。そうすると、少なくとも二番機は攻撃して相手を撃墜したとしても、基地に帰って後から裁判を起こされたときに正当防衛の一つの証拠になるという話を聞きました。
 つまり、八百キロか九百キロか、状況によりますけれども、それだけのスピードで対峙して、相手を見るのは一瞬ですよ、レーダーは別にして。そういうやり取りの中で正当防衛かどうかという、非常にこの今の八十四条の規定では判断しにくいというのが現状なんです。
 したがって、今スクランブル発進している自衛隊員が、今後、中国の今のようなスホイ30ですか、来ているのが、スホイ27とか30とか戦闘機が来た場合に、自分たちが出ていって、もしも相手方が旋回して自分たちに正対行動を取ったときは逃げるしかないんじゃないですか。そうすることで果たしてここの地域の航空優勢が守られるんですか。航空優勢がもしできないんであれば、離島防衛なんか全くできませんよ。
 今回はこの程度でおいておきます。
 次の質問に移ります。
 今、水陸機動団の話があったんですが、水陸機動団の新編はどのような戦略に基づくものでしょうか。島嶼部に際しては、航空優勢、海上優勢を確保した上で島嶼を奪われないようにするのが重要であります。しかし、今マスコミ等で言われておりますこの水陸機動団、島嶼奪還、島を取り返すんだという話があります。しかし、そういう段階で水陸機動団を投入してももう遅いんじゃないかと思うんですが、防衛省の御見解をお願いします。
○政府参考人(高橋憲一君) 先生御質問の島嶼防衛と水陸機動団の関係でございますけれど、島嶼防衛におきましては、事前に兆候を察知し、戦闘機F15あるいは戦闘機F35A、早期警戒機E2C、今後導入する予定のE2Dなどに、まず航空優勢を確保する、これが重要だと考えてございます。その後、護衛艦や潜水艦により海上優勢を確保することとしておりまして、その上で、攻撃が予想される地域に、陸海空自衛隊が一体となった統合運用により部隊を機動的に集中し、先んじて相手の上陸を阻止することが重要だと考えております。
 具体的に申し上げますと、宮古島、石垣島及び奄美諸島に新編する警備部隊が情報収集や警備などの初動を担任するほか、機動戦闘車の導入などにより高い機動力を備えた即応機動連隊を中心とする機動師団及び旅団を島嶼部に速やかに展開し、相手の上陸を阻止することと考えてございます。
 その上で、水陸機動団につきましては、万が一島嶼を占拠された場合、速やかに上陸、奪回、確保するための本格的な水陸両用作戦を行うことを主な任務として、平成二十九年度末に新編することとしてございます。
 また、実際の運用におきましては、島嶼を完全に占拠された場合に、水陸機動団を投入するということばかりではなく、事態の状況に応じて水陸機動団を柔軟に運用するというふうに考えてございます。
 以上でございます。
○中西哲君 まさに柔軟に運用する、そこにこそ私はこの水陸機動団の価値があると思っております。
 一昨年、佐世保の相浦に行きまして、ちょうど西部方面普通科連隊、アメリカに訓練のために行っておってその状況を見ることができなかったんですが、この西部普通科連隊を大きくして水陸機動団を三千人規模で編成するということでございますが、三千人規模で十分なのかどうか、私はもっと増やすべきだと思うんですが、防衛省の見解をお聞きいたします。
○政府参考人(高橋憲一君) 先生御指摘の水陸機動団でございますが、平成二十九年度末におきましては、普通科を中心とする二個水陸機動連隊、水陸両用車を運用する戦闘上陸大隊、迫撃砲などを運用する特科大隊を基幹とし、約二千百名で平成二十九年度末に新編する予定でございまして、これを将来、三個水陸機動連隊を基幹とする三千人規模に増強する予定でございます。
 そもそも上陸作戦を担当する水陸機動団におきましては、作戦運用の基本的な単位である水陸機動連隊、これは約六百名でございますが、これを基幹とした部隊が、海岸線を確保する水陸両用車AAV7、空中機動力であるV22オスプレイ、ゴムボート等の装備を活用することに、効果的な上陸作戦を遂行することを基本としております。また、水陸機動連隊につきましては、任務を実施する部隊、待機部隊及び錬成訓練を行う部隊をローテーションとすることが必要だと考えてございまして、その単位は三つ、三個連隊を整備することが必要だと考えてございます。
 したがいまして、水陸機動団全体といたしましては、普通科を中心とする三個水陸機動連隊に加えまして、水陸両用車を運用する戦闘上陸大隊、迫撃砲などを運用する特科大隊、後方支援部隊を合わせて約三千人規模が最低限必要であると考えてございますが、いずれにせよ、今後の安全保障環境の変化を踏まえて、大綱及び中期防に基づきまして体制強化に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
○中西哲君 三個連隊が常時それぞれの活動をして、一個連隊は必ずいつでも出動できるという態勢をつくるということでございます。
 それで、二十九年度予算でおおすみ型輸送艦を改修して、水陸両用車のAAV7、ここにAAV7を乗せて、水陸機動団を乗せて出動すると。また、V22オスプレイも連携させていくということでございますが、陸上自衛隊の部隊と、船を運用するのは海上自衛隊ですので、この極めて重要な連携の訓練等についてどうなっているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 我が国は多くの島嶼を有していまして、これに対する攻撃に対応するためには、事前に兆候を得た場合に、敵に先んじて、陸海空自が一体となって攻撃が予想される地域に部隊を機動的に展開を集中する、そして航空優勢、海上優勢含めまして対処をすると、こういうことになります。また、万一島嶼を占拠された場合には、航空機や艦艇による支援を得ながら陸上部隊を着上陸をさせるということなど、島嶼奪還のための作戦を統合運用で行うと、こういうことになります。
 したがいまして、自衛隊ではこのような任務を確実に遂行するために、陸海空自衛隊が参加する統合訓練といたしまして、例えば、平成二十七年度においては米国における統合訓練、これはドーン・ブリッツ15という名前が付いていますが、こうしたもの、あるいは二十八年度にはこれは日米共同の統合演習、キーンソード17、こういったことを実施するなど、統合運用に必要な能力の向上に努めているわけであります。
 二十九年度末に新設される予定の本格的な水陸両用作戦能力を有する水陸機動団、これについても統合訓練に参加をさせ、引き続き先ほど申し上げたような島嶼防衛に係る能力の向上に努めてまいりたい、このように考えてございます。
○中西哲君 アメリカの場合だと、海兵隊は米海軍から派生した歴史を持っておりまして、米海軍と米海兵隊が非常に緊密な共同作戦を取れると。自衛隊の場合も陸海空の統合の議論が出たのは十数年前だと承知しておりますが、今具体的にこの水陸機動団を運用することによって、多分初めて陸海空三軍の訓練ないし運用ができてくるんじゃないかと思います。
 それで、ドーン・ブリッツについては、もう三年ぐらい前からですかね、私も話聞いておりまして、実際にそれに携わった方のお話も聞きました。やっぱり向こうへ出ていって、カリフォルニアに出ていって訓練することも、確かに米軍との共同訓練も大切なんでしょうが、やっぱりここで、日本でそういう訓練を常にしていく体制を今後つくっていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 最後の質問になりますが、南西諸島防衛に携わる部隊に対して、陸海空統合の後方支援根拠地を四国西南部や九州南部に置く必要があるという考え方がございます。
 一番最初出たのは、二〇一四年の防衛年鑑に、第三の章として、南西諸島方面防衛体制の強化という項目の中の五十六ページにこう書かれております。とりわけ、海上・航空優勢を確保するため、海上・航空作戦基地、作戦環境を恒常的に把握するための各種センサーの配備、作戦を継続的に支障なく実施するための後方支援根拠地などは十分に整備されているとは言えない、というのが二〇一四年の防衛年鑑に書かれてある記事でございまして、現在この部分についてどうなっているのか分かりませんが、海上優勢を取るための行動部隊、呉と佐世保が海上自衛隊の基地であります。これを中心にして作戦行動をする。しかし、それらの部隊に対する、南西諸島の陸上部隊も含めて、物資、武器弾薬、そういうものを送る後方の支援根拠地、あるいは行動の作戦を立てる地域、そしてまた、それらが行動した後で休養する地域、そういうものが必要だということでございまして、地域的には、南西諸島から遠からず近からずの地域として、南九州そして南西四国という考え方が述べられております。
 これについてどういうふうに防衛省は考えておられるのか、これは防衛大臣にお聞きいたします。
○国務大臣(稲田朋美君) 先生御指摘のように、島嶼部への攻撃に対する後方支援能力を向上させることは重要な課題であるというふうに認識をいたしております。
 防衛省といたしましては、物資の集積、補給拠点にも活用できる拠点として、平成二十八年三月、与那国島に与那国沿岸監視隊等を配置する駐屯地を新設したところであり、また現在は、奄美大島、宮古島及び石垣島にも駐屯地を新設するための必要な措置、さらには南西地域により近い補給基盤を強化するため、弾薬所の拡張の検討を行っているところでございます。
 いずれにいたしましても、南西諸島の島嶼部への攻撃に対して実効的に対応するためには後方支援能力の強化が不可欠でありまして、所要の検討を行っているところでございます。
○中西哲君 大東亜戦争において日本軍がこの補給そして輸送ということを軽視したと今言われております。昭和十七年半ばから、ミッドウェーの後、ガダルカナルの戦い、それと同時に東部ニューギニア、ポートモレスビー奪還作戦というのがありまして、私のふるさと高知の連隊を中心にした南海支隊という部隊が行って、高知だけでも三千三百名がほとんど餓死ですよ、ニューギニアの東部で。ガダルカナルの戦いも同じように補給が続かずに餓島と、飢餓の餓、餓島と言われましたよね。あそこでも二万の人間が亡くなったんですが、しかし、あの当時にまだ補給は一応動いたんですよ。フィリピンからラバウルを経由してガダルカナルへ何隻もの輸送船を送ったんです。しかし、その輸送船がことごとく撃沈されて島に届かなかったんですよ。航空優勢が取れていなかったんです、既に、昭和十七年の後半以降に。それで、ああいう甚大な被害が出たわけですよ。
 今の日本は、海外へ出ていくなんという意思はありませんし、その能力もありません。しかしながら、日本の中で物資を輸送する拠点、南西諸島が防衛の最大の場所であれば、そこから近からず遠からずの場所に補給、輸送の拠点を、民間の交通機関、輸送機関を使ってそこに置いて、そこからは自衛隊が運ぶと、そういう構想の下に後方の支援の根拠地をつくることを私は希望して、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○藤田幸久君 民進党の藤田幸久でございます。
 この連休中、いろいろな外交関係もございました。私、個人的には、大変初当選以来お世話になっておりました岡崎トミ子元大臣が逝去されました。大変残念でございますが、それで、岡崎トミ子元大臣でございますが、稲田防衛大臣に随分いろいろ批判を受けていたという光景を思い出すわけでございますが、今日は、ふだんは仏の藤田と言われておりますけれども、鬼の心で今問題になっている件について質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 今日は、自衛隊の制服出身の議員の方が委員長を始め二人いらっしゃいます。と同時に、多くの国民の皆さんが、とりわけ、私も最近、毎年でございますが、自衛隊の入隊、入校者の激励会にも行ってまいりました。御父兄の方々にもお会いをしてまいりました。恐らくそういう方々が、この南スーダンにいらっしゃる方も含めまして、大変今大臣の動向については注視していると思っておりますので、そういう観点から質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 先週、防衛監察本部を設置されました。私は非常に遅きに失したというふうに思っております。今まで幾つかタイミングございましたけれども、三回ほどあるんではないかと思っております。例示をいたしますと、昨年十二月十六日、再調査を指示したという時点が一つ。それから、一月二十七日でございますけれども、大臣に統幕のデータ保管を報告したということがございます。それから、もっと最近では二月十四日でございますが、これ院の話でございますが、衆議院の後藤祐一議員がこれはもう外部による調査をすべきだと要求をしたと。
 もう遅きに失したと思っておりますけれども、なぜ今まで防衛監察本部を設置せず、今回急にこういう形で本部を設置をしたのかについて、稲田大臣からお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、開示請求をされておりました南スーダンの日報でございますが、この日報は、一年未満、用済み後廃棄ということで、施設部隊が日々作成をして、そしてそれを報告先である中央即応集団司令部に報告をして破棄をする、そういうルールになっている文書でございました。
 そして、その開示請求されておりました昨年七月分の日報については、文書作成元の陸上自衛隊の派遣施設隊と報告先の中央即応集団司令部において探索を行った上で、陸上幕僚長から私に対し、廃棄済みのため不存在との上申があり、昨年の十二月、一旦は文書不開示を決定をしたわけでございます。
 その後、今委員が御指摘になりましたように、十二月十六日に私はその報告を受けまして、この日報がどこかに存在するのではないかと、探して、そしてあれば公表するように指示をいたしました。そして、その結果、防衛省自らが再探索をして、当初探索範囲でなかった統合幕僚監部で日報を発見し、本年二月、自ら公表をしたところでございます。
 情報公開への対応としては適切であったと考えております。現在、開示請求があったものを全て開示をしているところでございます。一件で百日分の日報もありましたけれども、それも開示をしております。
 他方、今月十五日の報道を受けて、報道されている内容が事実であるとするならば、防衛省・自衛隊に対する国民の信頼を大きく損ないかねないものでありますことから、私の責任の下、陸上自衛隊から離れた独立性の高い立場から徹底した調査を行わせることが重要だと考えたわけでございます。
 そこで、元検事長を長とし、現役の検事も勤務する大臣直轄の防衛監察本部に特別防衛監察の実施を指示し、十七日には私が特別防衛監察計画を承認し、既に特別防衛監察を開始しております。特別監察を行うタイミングが遅いとは考えておりませんが、今後できるだけ早く監察結果の報告を求めたいというふうに考えておりますし、徹底的に事実を解明した上で、防衛省・自衛隊に改めるべき体質があれば私の責任で改善していきたいと考えております。
○藤田幸久君 質問に答えてください。
 一つはっきりしたのは、先週の報道があるまでは防衛省の中にそういう調べる能力も意思もなかったんでこの間全然調べられなかったということがはっきりしたと。報道によって慌てて初めてこの特別防衛監察本部をつくったということだろうと思いますが、というならば、当然大臣、政務三役もその特別監察本部の調査の対象になりますね。
○委員長(宇都隆史君) 質問に簡潔にお答えください。
○政府参考人(豊田硬君) 事実関係についてお答えいたします。
 防衛監察本部は、防衛大臣の統督権限の一部を分掌し、職員の職務執行における法令の遵守その他の職務執行の適正を確保するための監察に関する事務を所掌しておることから、防衛監察の対象は防衛省の職員を対象としているところでございます。
 防衛省の職員のうち、防衛大臣は内閣総理大臣が任免権を有し、防衛副大臣及び防衛大臣政務官は内閣が任免権を有することから、共に防衛大臣の統督権、これは国家行政組織法の第十条に、各省大臣等はその機関の事務を統括し、職員の服務についてこれを統督するという規定がございますが、この権限を根拠とする防衛監察の対象とすることは適切ではないというふうに考えているところでございます。
○藤田幸久君 であるならば、二月十四日に後藤祐一議員等が要請をしましたように、外部の調査機関によって政務三役も含めて調査をしていただかなければこれは全容解明にならない。是非、そういう体制を大臣、取っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今申し上げましたように、特別防衛監察においては防衛省から独立した立場で、徹底的な事実解明を行います。また、防衛監察の対象に政務三役は含まれておりませんですけれども、事実解明のために必要があれば私も喜んで調査に協力しますということは申し上げているところでございます。
○藤田幸久君 回答になっていません。
 協力をするしないじゃなくて、対象者になる調査をしていただかなければ本当の調査にならないし、先週報道されるまで、調査能力も意思もあるいは組織としての体制もなかったということが明らかになっているわけですから、やっていただきたいと思っております。
 そんな中で、最近の新聞ですけれども、陸自内で日報データが発見されたものの省内で公表しないよう指示があったことを確認した、確認したという記事がありますが、これは内局のどなたが確認されたんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 本件に関しては、様々報道されております。
 私も、この日報の問題が出ましてから省内でも事実関係、特に一か月間私に報告が遅れた件ですとか、情報公開の在り方や文書管理の仕方等、私は調査を指示をいたしております。
 今回、報道によって、指示によって破棄をさせたと、文書を破棄をさせたというような報道もありました。その後、様々な報道がなされております。そこで、特別防衛監察というものを入れまして徹底的に事実を解明をすることといたしたところでございます。
 したがいまして、一つ一つの報道の内容についてコメントすることは差し控えますが、できるだけ早くこの特別防衛監察において徹底的に事実解明をした上で、この体質改善、必要であればしっかりとやっていこうと考えております。
○藤田幸久君 大臣は私の質問に答えていただきたいということと、それでは是非委員会の方にお諮りをしていただきたいと思いますが、政務三役を含めた方々が対象となる調査に対する調査を進めること、特に外部の方々が入る、そういう調査組織を立ち上げていただきたいということを是非この委員会の方で御検討を委員長のお計らいでしていただきたいと思います。
○委員長(宇都隆史君) 内容につきまして、後刻理事会にて協議をさせていただきます。
○藤田幸久君 で、内局の方々と大臣がコミュニケーションを取った云々の報道がありますが、あれですか、直接話をされたのか、今日も内局の方何人かいらっしゃいますけれども、あるいは事務次官を通してコミュニケーションを取ったということでございますが、この数日間の間に大臣自身が内局の方々と直接この件で話をされたことはないんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) もちろん、記者会見において、私が次官を通じて事実関係を確認をしたということを申し述べました。日々、もちろん事務方とは様々接触も取っておりますけれども、もう特別防衛監察が入った以降については、コメントを差し控えたいというふうに思います。
○藤田幸久君 では、せっかく来ていただいておりますので、豊田官房長と辰己総括官、大臣とコミュニケーション、この数日間あったかどうかについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(辰己昌良君) 私、南スーダンのオペレーションを担当しておりますので、当然、毎日大臣には状況報告をしておりますし、この報道が出て以降も大臣には御説明をしておりますが、その内容につきましては、今、特別監察が始まっていることもありますので、私の方からコメントすることは差し控えたいと思っています。
○政府参考人(豊田硬君) 私も情報公開、開示等々の担当者、責任者でございます。私も大臣に様々な御説明、さらには大臣から様々な御下問をいただいているところでございますけれども、辰己総括官の方から申し上げましたように、ただいまは防衛監察のお話が進行しているところでございますので、個々の内容について御説明することは差し控えたいと考えております。
○藤田幸久君 本件について監察、特別監察の分類にかかわらず、これは大変な隠蔽工作があったか、あるいは幕と制服との間の問題、あるいは、大臣がたくさんの方々の命を預かりながら職務を遂行しようとしている中において、これは当然すぐそこの数メートルの距離にいらっしゃるわけで、実際にそういうコミュニケーションを取ったかどうかという事実関係についてはこれは答えてもらわないと、これは参議院の院に関わることでございますので、答えてください。
○政府参考人(辰己昌良君) 先ほど申し上げましたように、大臣とはいろんな問題について、私、南スーダンの担当ですから、御説明をしております。だから、報道後も御説明をしているということは申し上げている次第です。
 ただ、その内容については、特別監察が始まっているのでお答えは差し控えると申し上げているとおりでございます。(発言する者あり)
○委員長(宇都隆史君) 質問を続けてください。(発言する者あり)
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
 もう一度、再度答弁を求めます。辰己総括官。
○政府参考人(辰己昌良君) 繰り返しになって恐縮ですが、大臣とは、南スーダンの担当ですので、私はこの報道が出た後も御説明をしているということは申し上げている次第です。
 ただ、それを、何をしゃべり、何を話したかについては、特別監察が今始まっていますので、それに支障を来さないようお答えは差し控えさせていただきたいと思っています。
○藤田幸久君 特別監査本部というのは、時間を稼いで、そしてその役所の人が、国民を代表して質疑をしている国会議員に対して答弁をしないような仕組み、あるいは隠蔽を増長させるような仕組みなんですかね。ちょっとその点は後で聞きますけれども、森友問題に行ってからまた戻ってまいります。
 稲田大臣、二〇〇四年九月の民事訴訟の第一回口頭弁論に原告側弁護人として出廷されたというふうにやっとお認めになったわけですが、この森友学園の民事訴訟関係では今までに何回出廷されました。それから、いつからいつまでその口頭弁論等に出席されたんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、私は記憶に基づいて自信を持って答弁をいたしましたけれども、それが記憶違いであったということで訂正をして謝罪をさせていただきました。
 そして、現時点、私の調査によって、平成十六年十二月九日、森友学園を原告とする抵当権抹消訴訟の第一回口頭弁論、この訴訟自体の担当は夫だったわけでありますけれども、これに夫の代わりとして私が訴訟代理人として第一回口頭弁論、訴状陳述の期日ですけれども、出廷したことを確認をいたしております。それ以外のことは確認できておりません。
○藤田幸久君 平成十七年十月十一日、これは先日、杉尾議員が予算委員会で提出をされた資料ですが、平成十七年十月十一日、これにも稲田大臣の名前が出ておりますが、これはもう一つということですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 私、本当にこれからはしっかりと確認をしてから答弁をしようと思っております。そして、今までは記憶に余りにも自信がございましたので、大変申し訳ありません、私は担当していなかったものですから……(発言する者あり)今後もです、今後もです、失礼いたしました、今後も誠実に答弁していこうと思っております。
 その上で、確認をいたしました、事務所において。そして、事務所においては、私が名前が出ている訴訟はこの一件である、そして、この平成十七年十月十一日の準備書面が出ておりますが、この後、ちょっと日付は忘れましたけれども、もうこの時点では政治家になっておりますので、途中から名前が抜けて、最終的に結論が出たのは和解ですけれども、和解には私の名前は出ていないということでございます。そして、私の名前が出ている訴訟はこれ一件で、口頭弁論はその一回だけであると、現時点で私が確認をしていることを申し上げさせていただきます。
○藤田幸久君 そうしますと、三月十五日に参議院の予算委員会で杉尾委員がこれ配付資料した、この文書自身が平成十七年十月十一日ですけれども、そうすると、この文書は偽造、間違っている文書ということになりますね。これ、配られた資料ですよ、これが平成十七年十月十一日。これも確認できないんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、私は、私の事務所において、私の弁護士時代に第一回口頭弁論期日に出廷をしたということは確認をしたということでございます。
 そして、今の私の事務所での確認状況を申し上げますと、平成十七年八月に政治家になりましてから私は出廷はしておらず、そして、この準備書面の中に名前が載っているのも、平成十八年の、ちょっと日付は忘れましたけれども、それ以降は外しているということを確認をしているということでございます。
 そして、今出されているこの資料ですね、資料については、私はこれが偽造だということを申し上げているわけではありません。
○藤田幸久君 準備書面には名前が載っているけれども、その後出廷していないということですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今私が確認しているところにおいてはそういうことでございます。
 いずれにいたしましても、これは私が弁護士時代のことでありますし、また、もちろん、十三年前の裁判の第一回口頭弁論期日のことを忘れていたのかと言われて、忘れていたという、本当にそこはしっかり確認をすべきであったと、今後とも誠実な答弁に心掛けたいと思っております。
○藤田幸久君 これは国会議員の稲田弁護士の日程であります、平成十七年というのは。もう衆議院議員です。衆議院議員である稲田当時の代議士が、弁護士として、この訴訟代理人弁護人として名前を連ねていることで間違いないですね。
 それで、調査をして、こういうことが分からないということはあり得るんですか。本当に調査したんですか。つまり……(発言する者あり)
○委員長(宇都隆史君) 御静粛にお願いします。
○藤田幸久君 それ、つまり、確認すぐできることじゃないんですか、出廷したかどうか。それから、これ実際に、既に衆議院になってからですよ、この準備書面、平成十七年十月十一日。これ、確認、何でできないんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 私は、出廷のための法廷に口頭弁論期日の書面が出されました。そこで、私は、裁判所の口頭弁論期日の調書でございましたので、確認の上、そこは事務所にも確認をして、じゃ、第一回の弁論期日には出たんだろうということで確認をいたしましたが、それ以上のことは確認ができていないということを申し上げております。
 そして、最終的に、その裁判ですけれども、和解で終結をいたしましたが、最後の和解のときには私の名前が出ていないということでございまして、これは夫に聞きましたけれども、途中から私の名前は外したということでございます。
○藤田幸久君 いや、ですから、名前入っているんです、衆議院議員時代であるところの稲田弁護士が。それで、これは、この場合は、何ですか、光明会ですか、この代表というのは、夫の弁護士事務所というよりも自分個人だとおっしゃっていたので、御自分自身の事務所の代表としてか、あるいは御主人の事務所としてかは調べれば分かることですので、これは国会で出た資料に関することでございますので、早急に調査をして国会の方に報告をしていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 今出されているところのこの準備書面の書面が正しいものかどうかということを確認をさせていただきます。(発言する者あり)何を確認したらよろしいですか。
○藤田幸久君 まず、この森友学園関係の民事訴訟の関係で出廷をした記録、それから、準備書面等々を含めて、顧問弁護士、そして代議士としてどういう関わり方をしたかということについての文書、記録等々を網羅的に院に対して出していただきたい。
 これは当然大臣として、国民あるいは国会に対しての責任だろうと思いますし、予算委員会で配られた資料の関係でございますから、早急に調べて出していただきたい。それはやっぱり責任を果たしていただくべきことだろうと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 現在私が確認をいたしているところでは、第一回口頭弁論期日のみ出廷をしたということでございますが、今委員から改めて、この予算委員会で出された書面についての確認ということでございますので、そこは確認をいたして報告をさせていただきます。
○藤田幸久君 今まで何で調査しなかったんですか。これ、要するに十五日の予算委員会のことですよ。それを今まで何で調べなかったんですか。全く責任感のかけらもないということを言わざるを得ませんけれども。
 それから、予算委員長もいらっしゃいますけれども、私が要請したのは、単にこの書面に関することではなく、この森友関係の民事訴訟に関して、出廷した、あるいは関わった、そういう書類、あるいは行動全てについて報告をしていただきたい。これもやっぱり委員会の方に要請をしたいと思います。
○委員長(宇都隆史君) まず答弁を求めてよろしいですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 現在、弁護士である夫に確認をしているところによりますと、本件一件で、そして名前が載っているのは途中までであると、そして出廷したのは一回きりであるというふうに聞いておりますけれども、今再度確認をした上で報告をさせていただきたいというふうに考えております。
○委員長(宇都隆史君) 委員会といたしまして、ただいまの件につきましては、後刻理事会にて協議をいたします。
○藤田幸久君 ところで、稲田議員あるいは弁護士は、二〇〇九年までですか、顧問契約を継続していたというふうに理解をしておりますけれども、顧問料はお幾らであって、そして確定申告上、二〇〇九年までこの顧問としての収入、顧問料については確定申告されておられますね。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、この顧問契約自体も夫個人で契約書を作っておりましたので、私は顧問という認識はございませんでした。しかしながら、その後、弁護士法人にしておりますので、そういう意味においては全く関係がないということは言えないというふうに思いまして、その顧問契約の期間ですね、平成十六年の暮れから二十一年だったと思いますが、その期間も国会でお話をしたところでございます。
 ただし、顧問料が幾らであったか等については、私は守秘義務に関わることではないかというふうに思います。
○藤田幸久君 確定申告したんですか、どうですか。
○国務大臣(稲田朋美君) もちろん確定申告はしているはずでございます。ただ、今いきなり聞かれたのでその確認をしておりませんが、確定申告はしているはずでございます。
○藤田幸久君 では、確定申告の結果を是非院の方にお知らせいただきたいと思います。
 それから、仮に一回しか口頭弁論に出廷していないにしても、出廷した後はいわゆる依頼者であるところの籠池さんに対して報告をしているはずですが、どういう報告をされましたか。
○国務大臣(稲田朋美君) 我が事務所では、出廷期日ごとに報告をいたしております。例えば誰がどういうことを言ったかとか、そういうことを報告をいたしておりますが、それについては、我が事務所においては当時は勤務弁護士もおりましたし、この事件自体、私の担当ではございませんので、どういった報告をしたのかということについては確認はいたしておりません。
○藤田幸久君 ただ、実際に出廷されたわけですよね。出廷されて報告されないんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 私の事務所のシステムとして、口頭弁論期日ごとに報告書を出しておりますので、勤務員において報告書を出しているものというふうに認識をいたしております。
○藤田幸久君 つまり、作成して出されたわけですね。
○国務大臣(稲田朋美君) 報告は弁護士事務所としてやっているということでございます。
○藤田幸久君 稲田顧問弁護士が出廷をされたわけですから、稲田顧問弁護士が作成をし、そして報告をされたわけですね。
○国務大臣(稲田朋美君) 顧問契約自体は夫が個人で締結をしておりました。そして、非常に裁判というのは属人的なものですので、この事件を担当していたのは夫だということでございますが、事務所として報告をしていたということでございます。
○藤田幸久君 出廷した弁護士さんが報告されるんじゃないんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) そういうことでございます。(発言する者あり)そういうことでございます。
○藤田幸久君 つまり、出廷した稲田弁護士が報告書を作って報告をされたわけですね。
○国務大臣(稲田朋美君) そこは確認をしたいと思います、どういう形で報告をしているか。
○藤田幸久君 そもそも、籠池さんとは稲田大臣のお父さんである椿原さんが懇意であったというふうな報道がありますが、つまり、籠池さんとの関係というのは、したがって、お父さんの関係も含めて、稲田大臣自身が相当前から関係があったというふうに理解してよろしいわけですね。
○国務大臣(稲田朋美君) 父とも面識がありましたし、どういう経過で私が籠池さんと知り合ったかということは記憶にはありませんけれども、父と面識があったこと、私も面識があったことは事実でございます。
○藤田幸久君 それだけお父さんとの関係もあり、そして実際に出廷もされた方、そして出廷したということを記憶がないということを、これ例えば自衛官に置き換えますと、自衛官がある作戦に参加をするあるいは会議に参加をする、そしてその会議に出たかどうかは分からない、私は、そんなことでは自衛官としての職務は務まらない。まして弁護士さんにとって出廷したかどうかということ、これを記憶がないということで通るならば、これは秩序も倫理もあったものではない。これではそういう、つまり重要な弁護士としての職務を記憶がないという形で遂行できないような方が、安全をつかさどる防衛大臣として任にあること自体が、私はとても大臣がその場にあってはいけない存在ではないかと思いますが、いかがですか。自衛官に置き換えてください。自衛官がそんな記憶がないで済むんですか。そんな弁護士としての一番重要な職務、これは依頼者に対する職務執行に不誠実であるということだろうと思います。
 私もいろんな弁護士さんに聞きましたけれども、これは、弁護士さんというのは、依頼者に対して出廷をした場合には報告をする、そして、そのことを忘れたということは、依頼者に対して全く責任を果たしていない。そういう弁護士さんである方が、仮に本当に忘れたというならば、そういう方が大臣として務まるわけがないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 十三年前の裁判の第一回口頭弁論期日に出廷したことを記憶していなかったことに関して、今も記憶をしていないんですけれども、当時、私、自ら担当している訴訟事件もありましたし、日常的な法律案件もございます。また、夫の代わりとして出廷をしております。
 第一回口頭弁論期日というのは、原告訴状陳述、被告答弁書陳述という非常に事務的な手続でもあります。十時や一時の口頭弁論が開かれる時間帯に十件以上、二十件近くでしょうか、あることも多くあるわけでありまして、そういったことで記憶をしていなかったのではないかと、私はこのように自分で自分を省みて思います。
 ただ、余りにも自信が、自分の記憶に自信があったので断定的な言い方をしてしまったわけでございます。今後とも誠実な答弁に心掛けたいというふうに考えております。
○藤田幸久君 忙しければ忘れてしまう弁護士さんで通用するんですね。そして、自分に自信があれば、仮にそれを忘れてしまっても通用する。ということは、国会で記憶がなければ、虚偽答弁をしてもそれが不問にされてしまう。そして、数十万人の自衛官あるいはそれ以外の方々の命も預かる方が、忘れたということで、弁護士時代であれば一番、弁護士としての職務に一番重要な点をそういう形でやすやすと忘れてしまう。しかも、一過性の方ではなく、数年間顧問弁護士をされていた、お父さんとも関係のあった方に対する法廷関係のことをそんなにもたやすく忘れてしまうということがあり得るんですか。
 そんなことでもって通用するならば、これはどなたが大臣をやっても通用してしまうということになってしまいます。そんな甘いものじゃないし、私は、今日は制服組の議員の方もいらっしゃいますけれども、そしてお子さん方を預ける御父兄の方もたくさんいらっしゃいますし、そして南スーダンから撤退をする自衛官の皆さん、それまで無事戻ってきてほしいと思っておりますけれども、そういう方々が、記憶がないということで通用してしまうような大臣で、これは私は日本の安全保障は守れないと思っておりますけれども、本当に記憶がないということで済むと思っているんですか。
 先ほども、記憶がないという部分に関しても何かメモを読み上げておられた。そういう形で、記憶がないという形で答弁をするという指示に基づいてやっているんですか。それで通ると思ったら大間違いだろうと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 十三年前の裁判の、しかも担当弁護士は夫でございました。多分、その日は、推測するに、夫の都合が付かずに、しかも第一回口頭弁論期日であったために私が出廷したのではないかと推測をいたしております。
 余りにも自分の記憶に自信がございまして、そしてそのような答弁をしたわけですけれども、しっかりと確認をした上で誠実な答弁に心掛けてまいりたい。そして、しっかりと、今委員が御指摘になったように、職務にも邁進をしてまいりたいと、このように考えております。
○藤田幸久君 大臣は自分の進退について安倍総理にお話しになったという話をする方もおりますが、御自身の進退について安倍総理とお話しになったことございますか。
○国務大臣(稲田朋美君) 私は、政治家の出処進退、これは政治家自身が判断するべきものだというふうに考えております。
○藤田幸久君 先ほどからまともに答えない形で進んでおりますけれども、そのことも含めて、余りにも不誠実だろうと思います。国会で配られた資料に関する調査もしていない、そして、様々な形で話題になっている、安全保障に関して今問題になっていることについてもまともに御自身で精査しようとしていない。そういうことも含めまして、私は進退について御自身で考えていただきたいと思っておりますけれども、もう少しほかのテーマに、話をした上で、もう一度稲田大臣に戻りたいというふうに思っております。
 今回の法案であります米軍再編についてでございますけれども、アメリカの海兵隊の司令部機能と31MEUが沖縄に維持された意味についてお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 二〇一二年四月二十七日の2プラス2共同発表で示されたとおり、沖縄には第三海兵機動展開部隊、これVMEFの司令部、あるいは第三十一海兵機動展開隊、これが今先生おっしゃいました31MEUでございますけれども、これらが残留することとされております。
 沖縄は、米国本土、ハワイ等と比較をして東アジアの各地域に近い位置にあると同時に、我が国の周辺諸国との間においても一定の距離を置いているという利点がございます。また、南西諸島のほぼ中央にありまして、我が国のシーレーンにも近いなど、安全保障上極めて重要な位置にございます。
 このような地理的特徴を有する沖縄に、高い即応性を有する第三十一海兵機動展開隊等の部隊が初動の対応部隊として維持をされるとともに、沖縄に残留する第三海兵機動展開部隊、VMEFの司令部を始めとする在沖の海兵隊が増強部隊の来援のための基盤になると、こういうことによりまして、種々の事態への柔軟な対応が可能となると考えてございます。
 したがって、在沖海兵隊、引き続き抑止力の重要な要素として機能していると、このように認識をしております。
○藤田幸久君 時間の関係で、資料の二枚目を御覧いただきたいと思います。これは、私ずっと継続的にやっているものでございますが、またその平成二十九年度予算案の契約ベースが入ってきましたので、数字が変わっております。
 上の一番左の@が諸経費の内訳、これが予算であります。それに対して、平成十八年度から二十九年度まで、契約ベースも含めました足したもの、AプラスBプラスCプラスDが右から二つ目であります。これを足してみますと、右側に三角が四つ、五つあります。つまり、環境評価等に関する経費が既に百億円に対して百二億円もオーバーしている。仮設工事費も、左側@二百七億円に対して五百十三億円ですから、三百六億円オーバーしているという状況でございます。つまり、これだけ、現在までの支出済額と予算計上額の総額は三千百四十九億円であります。つまり、合計AプラスBプラスCプラスDの一番下のところであります。したがって、これがあと残り三百五十一億円しかないんですね、三千五百億円の。
 これだけのものを既に使っていて、埋立工事に更なる予算が、これ埋立工事はほとんど始まっていませんから、更にこれから埋立て等が始まるわけですね。とてもとてもこれ三千五百億円で済まないわけで、三千五百億円の最低という予算を余りにこれ懸け離れている数字ですから、現実的に今の段階でこの程度にはなるということをはっきりこれお答えいただくことが必要であって、そうでなければ、これ、いろいろ最近の大阪の問題とか豊洲の問題出ていますけど、この数字だけ見ると、これももっと当てにならないなということになってしまうと思うんですが、大体どのくらいオーバーすると、今の段階での想定を数字を挙げていただきたいと思います。
○政府参考人(高橋憲一君) 今先生御指摘の普天間飛行場の移設に関する総経費でございますが、平成二十一年度当初におきまして少なくとも三千五百億円以上という見積りを出させていただきました。
 その後、環境影響評価等に要する経費でございますが、ジュゴンや藻場でございますとか、環境上特に重要と考える項目の検証データを蓄積するための環境現況調査を自主的に行うということをいたしまして、先生御指摘のようにその経費が増額になってございます。
 また、仮設工事に要する経費につきましても、海上及び陸上での安全対策のための経費が追加的に必要になったことにより、また増額ということになってございます。
 それ以外のその他の経費でございますが、三千五百億円のうち約千三百九十三億円でございますが、この埋立てに関する経費でございますが、これにつきましては、土砂の調達費用や輸送経費などはその時々の相場にも左右されることになりますので、現在、まだ入札、契約をいまだ行っていないという段階でございます。
 また、全体の見積りの約一割を占める、約五百億円と推定してございますが、飛行場施設整備に要する経費につきましても予算要求をこれから行っていくという段階でございます。
 このため、現時点で全体見積りの五割以上の経費につきましては不確定要素があるという状況でございますので、あえて平成二十一年当時の見積りを現時点で更新することは、将来経費の実態を正確に反映しないという観点から適切ではないと現在考えてございます。
 いずれにせよ、事業を進めるに当たりまして経費抑制は重要な課題でございますので、環境への配慮や工事の安全確保に十分に留意しつつ、所要額を厳しく精査し、効率的な施工を追求するということで、厳格な予算執行に努めまして全体経費の抑制を図るよう努力をしてまいりたいというふうに考えてございます。
○藤田幸久君 時間の関係で。
 ティラソン国務長官が来日をされました。北朝鮮問題に関して、その後、中国に行かれましたけれども、いわゆる軍事的行動も選択肢という発言をされておられますが、岸田外務大臣、そういう理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 米国においては北朝鮮政策の見直しを行っている最中であると認識をしております。その際に、米国はあらゆる選択肢が俎上に上っていると、そういった姿勢で見直しを行っていると承知をしております。
 ただ、我が国としましては、あくまでも外交手段によって平和的に問題を解決すべきであるというのが基本的な考え方であります。先日の日米外相会談においては、米国がこの北朝鮮問題を見直している最中において、我が国の考え方をしっかり伝え、そして政策的なすり合わせを行うことができたという意味で、これは意義ある会談であったと認識をしております。
○藤田幸久君 その北朝鮮情勢で、弾道ミサイル発射の可能性ということがここ一両日示唆されておりますけれども、今度、排他的経済水域に落下の可能性というものをどういうふうに御覧になっていて、それに対して今度はどういう対応をする予定でしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この北朝鮮の挑発行動については、昨年来、新しい段階の脅威になっているという認識を政府としては示させていただいています。
 そして、今後について御質問をいただきました。こうした挑発行動は引き続き行われる可能性、これは否定できないと思います。ただ、今後どのような挑発行動が起こるかということについて予断を持って具体的に申し上げることはこれは難しいと考えます。仮定に基づいてお答えするのは控えなければならないと思っています。
 ただ、政府としましては、引き続き、米国、韓国、こういった関係国としっかりと連携しながら、北朝鮮に対して挑発行動の自制あるいは累次の安保理決議の遵守等をしっかり働きかけていかなければならないと思っていますし、我が国自身としましても、高度な警戒監視態勢、これをしっかり維持し、いかなる態勢にも対応できるよう万全を期していきたい、このように考えます。
○藤田幸久君 予断を持ってとおっしゃいましたが、前回は予期せぬ形で排他的経済水域に三発入って、これ、大変日本政府として対応が不十分だったということだったろうと思いますので、今回はそういうことがないように是非やっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 それに対して何か具体的にこういうふうにするというコメントがあれば言っていただきますし、なければ次に移ります。
○国務大臣(岸田文雄君) いずれにしましても、我が国としては、まずは情報収集、そして分析に万全を期していきたいと存じます。その上で、あらゆる事態に対応できるようしっかりと対応していきたいと考えます。
○藤田幸久君 では、情報収集の関係で、前回四発発射ということになっていますが、一説には五発発射したという説もありますが、これについてはどう認識をされていますでしょうか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 先般の発射につきまして、私どもは様々な情報を総合した結果、四発が発射をされたというふうに認識をいたしております。一部の報道で五発という報道があるのは承知をいたしておりますが、私どもとしては四発の発射であったと、このように考えてございます。
○藤田幸久君 韓国の長嶺駐韓大使が現在帰国されておられます。先週、アジア各国の大使と私どももお話をさせていただきました。そもそも帰国をされたことというものが正しい判断だったのか。それから、今まさに韓国におきましては、朴前大統領が今日はその調査に協力をしているという状況で、相手方がどうなっているか分からないという状況もある中で、これ、どういう環境になったならば長嶺大使を帰任させるのか。私は、非常にこれ難しい問題で、相手がある意味で安定していないときこそ大使は現場にいるということが非常に重要だろうと思うんですけれども、私は、できるだけ早く、ある意味では相手側が変わった面もあるので、これを機会に帰任をさせるいい機会ではないか、できるだけとにかく、流動的であるがゆえに早めに帰任をさせていただくべきだろうと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、あの一昨年の日韓合意ですが、この合意は国際社会から高く評価をされています。こうした国際的に高い評価を得ている日韓合意、これは内政状況にかかわらず、日韓それぞれが責任を持って実施することが重要であると考えます。この合意の実施、これは日韓双方にとって国際的な責務でもあると考えます。
 その中で、昨年末、在釜山総領事館前に慰安婦像が設置された事態、これは極めて遺憾であると考えています。この我が国のこうした考え方をしっかり伝えるということは大変重要であったと思っています。
 その上で、この長嶺大使の帰任につきましては諸般の事情を判断していかなければならないと思っています。日韓合意についても韓国側から様々な説明を受けていますが、我が国としては、この韓国側の対応、結果が重要であると認識をしており、引き続き対応を注視しています。
 その一方、韓国におきましては、三月十日に朴槿恵大統領の弾劾が成立し、五月九日に大統領選挙が行われることになりました。新しい政権の行方についても注視をしていかなければなりません。
 また一方、先ほど来議論になっております北朝鮮問題についても、日韓の協力あるいは日米韓の協力、大変重要だと認識をしております。
 こうした様々な諸事情を総合的に検討しながら長嶺大使の帰任、判断していく考えであります。
○藤田幸久君 最後の資料を御覧いただきたいと思います。カンボジアのこれはプノンペン・ポスト、カンボジア・タイムス等に出た写真そのものであります。
 一昨年の十月に二人のカンボジアの国会議員が、これ白昼堂々、国会議事堂のど真ん前で数名の方々に車から引きずり出されてぶん殴られて、この二人のうちの一人は失明に近い状況になった、一時。それから、一人の方は腕が折れている。で、タイの病院等に行ったわけです。
 これ、大臣、もし見たことがなければ、今これカンボジア・タイムスとかプノンペン・ポスト、動画も出ています。もう見ていて、これはまあ写真だけですけど、白黒にあえてしておきましたけれども、これ一番下のなんかは血が出ているわけですが、これ動画、もう簡単にアクセスできますので、是非御覧いただきたいと思います。
 カンボジアは、日本はPKOあるいは和平で、私もお手伝いをしましたけれども、一種のサクセスストーリーでございますが、PKO、今度南スーダンから帰ってくると、現在外にいるPKOはなくなるということになるわけですが、一方で、この三十数年間一人の首相が君臨している中で、野党に対してこれ白昼堂々、それから真ん中の右の写真、実はこういうふうにぶん殴った人たちはフン・セン首相の護衛官であります。この三名の人が捕まって、一年後ぐらいだろうと思いますけれども、釈放されて出てくるのがこの真ん中の右の写真であります。これ、完全に動画で見ていますから、フン・セン首相の護衛官三名というのが明らかになって捕まってやがてなんですけれども、白昼堂々そういうことがあって、皆さん見ていても誰も止めなかったというのが現在の実態であります。そして、下がその政府に抗議をしている方々、左下の写真はこれ血だらけの市民であります。
 私も、カンボジアに友人、国会議員とおりましたけど、私の友人だけでも数名暗殺等されています。実際にそうであります。これが、私は、安倍総理始め岸田外務大臣、人権、民主主義というふうにおっしゃるわけですが、これはアメリカの議会とかEUの議会におきましても、こういう野党に対する、あるいは人権に対するこういう強圧的なことに対して抗議も出ておりますし、昨日はアジアの人権に関する議員団が、タイでやはりこのカンボジアの野党あるいは人権に対する迫害に対する抗議の声明が出ております。
 私は、これは日本政府が、今までカンボジアに対する関わりもございますので、今年の六月には大きな地方選挙もありますから、今まで以上にこういったことに対して、少なくともEU議会とかあるいはアメリカ政府、あるいはほかの国の政府等も声を上げておりますので、もっと日本政府としてはっきり声を上げていただきたいと、いろんな機会にですね。日本の得意技で内々にいろいろフン・セン首相に話したりとかいうことをされているやに聞いておりますけれども、見える形で発信をするということが、やっぱり人権、民主主義の日本だと言っている以上は必要だろうと思いますが、対応についてお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) カンボジアの情勢については、たしか委員とも昨年一度委員会の場で議論をさせていただいたと記憶しております。カンボジアの状況、二〇一五年の後半以降、特に与野党の緊張が高まっているということ、これ承知しておりますし、今、六月の地方選挙を控えて再び緊張が高まっている、こうしたことは強く懸念しているところです。
 我が国は、与野党双方に対して信頼関係の回復と緊張の緩和に向けた努力を求めてきました。委員の方から今、欧米諸国のようにもっとはっきりと強く日本として意思表示、働きかけを行うべきだという御指摘がありましたが、基本的にはカンボジアの状況の解決、これはカンボジア人同士によって見出される、これが基本であり望ましい形であると考えています。関係者間の信頼回復と対話、これを促すことこそ基本であると我々は思っています。
 ただ、今後もこの現地の状況は注視していかなければならないと思いますし、与野党双方の関係者とよく対話しながら、次期選挙の自由かつ公正な実施、これに向けてしっかりとした働きかけ、支援、これを継続していきたいと考えます。
○藤田幸久君 稲田大臣、お待たせをいたしました。
 産経新聞の社説、それから読売新聞の社説、多分大臣お好きな新聞じゃないかと思っておりますけれども、社説においてこう書いてあります。「「実はあった」は、初めてではない。いったいどうなっているのか。」、「隠蔽と言われても仕方ない。」、「度重なる失態は、大災害時の活動や国際貢献で勝ち得た自衛隊への信用まで損なう。国民の信頼を失うことが、どれだけ大きな損失かを責任者は認識すべきだ。」。
 国会で示された資料、裁判記録自身も自分で調査をしていない。そして、報道されるまではまともな調査も防衛省内でしていない。そして、この日報問題ばかりではなく、森友問題も含めまして余りにもずさん過ぎる。弁護士としても職務をしっかり果たしていない。
 そういう方が、この国の何十万人の自衛隊員、そして安全を守る立場にいるということは、私も今まではこういう言い方をしたことないけれども、もう即刻お辞めいただくしかない。そして、潔さがあるならば、安倍総理に直接御自身からということがなかったのかあったのか分かりませんけれども、潔く身を処していただくことが、私は、長期的日本の安全にとっても、次の防衛大臣あるいはこれからの安全保障という意味でも、そういう防衛大臣がいたんだということにならないためにも、潔く御自身で責任を取っていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の日報の件、これは私が指示をして、そして一年未満、用済み後廃棄、不開示としていたものを防衛省自らが探索をして、そして公表をしたものでございます。
 しかしながら、委員が御指摘になりましたように、今回の報道が事実であるとすれば、例えば破棄を指示をするとか、そういった事実があるとすれば非常に問題である、国民の信頼を失うことであるということもまた事実だろうと思います。だからこそ、特別防衛監察を入れて徹底的に事実解明をして、そしてその上で改善すべき点は私の責任で改善をするのが私の責任であろうと、このように考えているところでございます。
○藤田幸久君 破棄をしたという事実が明らかになった場合には、それを責任取るのはどなたですか。その破棄を指示した人ですか。そうではなくて、その破棄を指示したその省の責任者である防衛大臣が責任を取るという以外にないんじゃないんですか。
○委員長(宇都隆史君) 時間過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。
○国務大臣(稲田朋美君) 今、特別防衛監察において事実関係を徹底的に解明をしているところでございます。そして、その事実解明を、徹底的に解明した上で、改善すべき体質があればしっかりと改善をしていくのが私の責任であろうというふうに考えております。
○委員長(宇都隆史君) 藤田幸久君、おまとめください。
○藤田幸久君 まとめとして、事実が解明されたならば、その責任を組織のトップとして取っていただくしか方法がないということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
   〔委員長退席、理事堀井巌君着席〕
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 本日は、駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法、いわゆる再編特措法の一部改正についてでございますが、法案の内容に入ります前に、同僚議員からも質問ございました北朝鮮関係についてまず質問させていただきたいと思います。
 三月十六日に来日した米ティラソン国務長官、日本だけじゃなくて韓国、中国、歴訪されました。日本での記者会見で、アメリカの北朝鮮外交はこの二十年失敗であったと、こう総括されました。それでは、日本の対北外交はどう総括されるんでしょうか。また、ティラソン長官は今後は異なるアプローチを取ると、こう言われましたが、日本としての今後の異なるアプローチはどういうものでしょうか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘のティラソン国務長官の発言ですが、これは、北朝鮮問題に関するこれまでの米国の取組にもかかわらず、北朝鮮の核・ミサイル開発が依然として継続していることについて述べたものであると承知をしております。
 そして、我が国はどうかという御質問ですが、この北朝鮮における問題、各国の問題意識あるいは課題、これはそれぞれ違いがあります。我が国は、拉致問題という最重要課題もあり、あわせて、核・弾道ミサイル、こういった問題も総括的に解決していかなければならない、こういった立場にあります。
   〔理事堀井巌君退席、委員長着席〕
 そこで、我が国としましては、基本的な立場はこれからも変わらないと考えています。対話と圧力、行動対行動の原則の下で、関係国と緊密に連携しながら、拉致、核、ミサイルといった諸懸案、包括的に解決していかなければならない、こういった点では変わらないと思います。
 今日までの評価についても、例えば拉致問題についても様々な動きがありました。二〇〇二年九月の日朝首脳会談において、金正日国防委員長は日本人の拉致を初めて認め謝罪し、翌月には五人の拉致被害者が帰国し、家族との再会を果たす、こういったこともありましたし、二〇一四年五月のストックホルム合意においては、日本人に関する全ての問題を解決する意思を北朝鮮が示す、こういったこともありました。
 こういったことがありましたが、我が国としましては、先ほども申し上げたように、引き続き基本的な方針をしっかり守りながら、引き続き北朝鮮に対してしっかり働きかけを続けていきたい、このように考えます。
○浜田昌良君 ティラソン長官は十八日、中国に行かれまして、王毅外相と会談されました。この会談で、朝鮮半島は危険なレベルに達しているという認識は一致したと、また米中ができることは全てやる、こういうことも確約できたと、こういうことは前進だと思いますが、一方で、アメリカのあらゆる選択肢を排除しないという方針に対して中国の対話重視の方針、いまだ溝があるというのが現実だと思っております。
 それでは、日本の立場はどうなんでしょうか。今ほど同僚議員からも関連質問がありましたが、外交による平和的な解決を基本にしたいと外務大臣の答弁がありましたが、この点について再度確認いただくとともに、その外交でありますが、北朝鮮の核・ミサイル開発の早期放棄という結果に向けての戦略シナリオについて、関係国間、少しは立場の違いがあるというのはなるべく合わせていく、関係国間で合意形成を、しっかりと我が国外交で図っていくということをすべきではないかと思いますが、外務大臣の答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の米中外相会談ですが、米中外相会談においては、北朝鮮問題について広範な意見交換が行われ、朝鮮半島の非核化を目指す方針、このことについては改めて確認されたと承知をしております。
 両国の間に溝があるというような報道もありましたが、我が国としては、この三国間のやり取りの詳細についてお答えする立場にはありませんが、あらゆる選択肢を検討しつつも、やはり外交努力を通じて平和的に問題を解決する、これが基本的な立場であります。
 そして、話合い、あるいは各国の調整ということについて御指摘がありましたが、これ対話、平和的な方法により北朝鮮の非核化を実現するためには、当然対話が必要であります。ただ、対話のための対話であってはならないとも従来から申し上げております。北朝鮮が非核化に向けた真剣な意思や具体的な行動を示す、これは何よりも大事なのではないかと思います。
 今、我が国としましては、対話と圧力の中でしっかりと圧力を掛けなければならないということで、累次の安保理決議あるいは独自の措置を通じて圧力を掛けているわけですが、その結果、北朝鮮がどのような反応を示すのか、そんなことも見ながら、最も効果的な方法を考えていかなければならない、このように考えます。
○浜田昌良君 今、外務大臣から安保理決議の話もありました。前回のこの委員会で安保理決議の履行状況について質問させていただきました。安保理の二千二百七十号に基づく北朝鮮制裁措置について報告している国は何と七十六か国にとどまっておりまして、報告していない国が百十六か国と、こういう実態も明らかになったわけでございます。
 その意味では、この安保理決議につきましては、もう少し日本の外交として、在外公館があるわけでございますので、現地の大使から向こうの政府に対してしっかりと報告をしていただく、措置をするとともに報告していただくように直接の働きかけをお願いしたいと思います。また、このような働きかけを従来安保理決議で行ったことがあるのかについて、それぞれ答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、安保理決議が厳格かつ全面的に履行されること、大変重要であると考えます。
 在外公館から各国現地政府への働きかけを始め、あらゆる機会を捉え、様々なレベルで各国に対して働きかけは行ってきております。引き続きしっかり働きかけを行っていきたいと思いますし、国連のレベルにおいては、安保理の下に北朝鮮制裁委員会あるいは専門家パネルといった仕組みがつくられています。履行状況の報告を受けて、そして履行を促していく、こうしたための取組でありますが、こうしたものを通じて、しっかりとこの完全な履行に向けて努力は続けていかなければならない、このように考えております。
○浜田昌良君 北朝鮮の脅威が新たな段階になったということが明確になったわけでございます。そういう意味では、日本の外交においても、ちょっと今までとは違うと、変わってきたなということが各国実感していただけるように、更なる外交努力をお願いさせていただきます。
 北朝鮮関係の質問はここでおしまいでございますので、外務大臣、外務省、御退席いただいて結構でございます。
○委員長(宇都隆史君) 外務大臣は御退席いただいて結構です。
○浜田昌良君 それでは、再編特措法について質問させていただきますが、再編交付金、この十年間は十九防衛施設、延べ四十四市町村が対象となっておりましたが、今後の十年間はどのように考えているのか、また、今回の改正で再度期限は十年とした根拠についてまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 再編交付金は、米軍再編の円滑な実施に資することを目的として、米軍再編による住民生活への影響が増加する地元市町村に対し交付しているものであり、今年度までに十九防衛施設、四十四市町村に対して交付してきたところでございます。
 これらの市町村のうち、既に米軍再編が実施され、その影響に応じた再編交付金の交付額が全て交付されたものについては今年度までで交付が満了いたします。
 一方、いまだ実施に至っておらず、再編交付金の交付が満了していない米軍再編事業については、その影響に応じた再編交付金の交付を継続する必要がございます。九防衛施設、十五市町村について、今般法律の期限が十年延長された場合には、市町村ごとの交付総額に変更は生じないものの、最長で平成四十三年度まで再編交付金の交付を継続できることとなります。全ての米軍再編事業が実施に至るまでの間、再編交付金を交付可能とするため、十年間延長したところでございます。
○委員長(宇都隆史君) 滝崎審議官につきましても御退室、結構でございます。
○浜田昌良君 今、防衛大臣から、今までは十九防衛施設、延べ四十四市町村が、今後は九防衛施設、十五市町村という答弁がありました。そうしますと、再編交付金が打ち切られる市町村が出てくるわけでございますが、これにつきましては、従来からも、周辺環境整備法に基づく民生安定助成事業であったりとか特定防衛施設周辺整備調整交付金などを活用して、基地立地自治体の理解が円滑に進むようにこれはお願いしておきたいと思います。
 あわせて、来年度から予算措置で十年間実施されます再編関連訓練移転等交付金というのがございますが、この趣旨、また要求額、対象基地はどうなっているんでしょうか。その対象事業、交付額については、基本的には再編交付金などと同様としつつも、対象自治体の要望にきめ細かく対応していくべきと考えますが、防衛大臣の答弁を求めます。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
 米軍再編によります戦闘機の訓練移転の移転先となる飛行場の周辺地域におきましては、本年度末に再編交付金の交付が満了した後もこの訓練による航空機騒音等の影響が継続することを踏まえまして、住民の方々の生活の安定を図り、訓練移転等の円滑な実施に資するため、再編関連訓練移転等交付金を交付することを検討いたしております。防衛省といたしましては、現在御審議を賜っております平成二十九年度予算案において、この交付金のために約三十六億円を計上しているところでございます。
 対象基地につきましては、戦闘機の訓練移転が行われる本土の六自衛隊基地、具体的には千歳基地、三沢基地、百里基地、小松基地、築城基地、新田原基地でございますが、これを前提としておりますけれども、御指摘ありましたように、対象事業や交付額等を含め、その細部については現在検討しているところでありますけれども、地元のニーズに応えられるよう配慮してまいりたいと考えておるところでございます。
 防衛省といたしましては、今後とも、地元の皆様の御理解と御協力を得ながら訓練移転を着実に実施し、沖縄を始めとする地元の負担軽減に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○浜田昌良君 是非、地元の意見に耳を傾けていただきたいと思います。
 最後でございますが、防衛副大臣にお聞きしたいと思います。
 今回、再編特措法では国際協力銀行による出融資が削除されました。今般その事業実施の見込みがなくなった経緯はどういう経緯なんでしょうか。また、そのことによりまして、沖縄からアメリカが移転する海兵隊九千名及び家族と、こういうものの規模については全く変わらないという理解でよろしいか、確認をさせていただきたいと思います。
○副大臣(若宮健嗣君) 今、まず、平成十八年の五月に発表されました再編実施のための日米のロードマップにおきまして、今委員御指摘のありました国際協力銀行による出融資等を利用しまして、沖縄からグアムに移転することにより必要となります家族の住宅あるいはインフラの整備等を実施する予定でございました。その後、平成二十四年の四月の2プラス2の共同発表におきまして、アメリカのアジア太平洋地域重視の、いわゆるリバランス戦略でございますが、米軍再編計画との調整を図る必要が生じたことなどを踏まえまして、グアムに移転します海兵隊の人数が八千人から五千人に減ることとなりました。
 その結果、インフラ及び家族住宅の所要の減少が見込まれまして、事業規模の点におきましては出融資等による措置が適切ではないことから、在沖の米海兵隊のグアム移転に関します財政的なコミットメントにつきましては直接的な資金提供のみということになりまして、この出融資等のほかの形での財政支援は要されないこととなりました。
 こういった経緯を踏まえまして、平成二十四年の十一月に、国際協力銀行はこの出融資等を行うための特別勘定を廃止をいたしました。これによって、この家族住宅及びインフラ整備事業に国際協力銀行が出融資等を行うことはなくなった状態でございます。
 私ども防衛省といたしましては、自後、適切な機会を捉えまして再編特措法の所要の改正を行おうとしておったところでございますけれども、今般、こういった同法の期間延長の法改正と併せまして、不要となりました国際協力銀行の業務の特例に係る規定というものを削除することとしたものでございます。
 また、平成二十四年四月の2プラス2の共同発表では、約九千人の米海兵隊員の要員がその御家族とともに沖縄からグアムあるいはハワイ等に移転されるということが日米両政府間で確認をされたところでございますけれども、現在もこのことには全く変わりはございません。
 私どもとしては、引き続き円滑な実施を推進して、沖縄の負担軽減に全力を尽くしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○浜田昌良君 終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 本法案は、駐留米軍再編特措法の期間を十年間延長して、沖縄の辺野古の新基地を始め、民意を無視して基地強化を押し付けるものであります。この間の日報隠蔽問題など、稲田大臣にこういう法案を提案する資格があるのか、またその答弁が信頼できるのか、そういう下できちんとした法案審議ができるのか、そのこと自体が私は問われていると思います。
 そこで、まず南スーダンのPKOの問題についてお聞きいたします。
 私、九日の当委員会で、南スーダンが民族浄化のリスクもある内戦状態であり、PKO参加五原則は崩壊している、そして撤退を求めました。政府は、その日の夕方のNSCで南スーダンからの撤収を確認をして、翌日のNSCで正式に決め、発表をいたしました。ただ、あくまで区切りが付いたということで、治安悪化を原因と認めておりません。
 ところが、十八日、自衛隊のPKO隊員が首都ジュバで調達業務中に南スーダン政府軍に一時拘束されるという事態が起きました。その後、解放され、宿営地に戻り、けがはなかったということでありますが、重大な事態だと思います。
 この間、政府軍による国連施設への襲撃やPKOに対する妨害などの国連報告を示して、南スーダン政府によるこの安定的な受入れ同意は崩れていると指摘をしてきましたけれども、まさにそのとおりの事態になったのではないでしょうか、いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今、三月十八日の事案について御指摘がございました。
 三月十八日、現地時間十時頃、日本時間十六時頃、派遣施設隊の隊員五名がジュバ市内の商店で物資を購入中に南スーダン政府軍の兵士から武器取締りに関する尋問を受け、誤って連行されるという事案が発生をいたしました。隊員五名は、その後、SPLA兵士により別の場所へ連行されましたが、現地日本大使館が政府軍と協議をした結果、十一時頃に帰隊を許され、異常なく日本隊宿営地に帰隊をいたしました。なお、隊員にけがはありません。
 本件につき、現地日本大使館から南スーダン政府に抗議をしたところ、先方からは、政府軍による武器取締り中に一部兵士の誤解により発生したことであると謝罪をし、再発防止を図りたい旨の発言がありました。日本隊は国連PKOの要員として身分を保障されており、このような事案が再発することのないよう国連側と連携してまいります。そして、部隊が撤収するまでの間、隊員の安全確保については引き続き細心の注意を払ってまいります。
 そのことと、先ほど委員が御指摘になりましたところの南スーダンPKO五原則が維持され、そして要員が自らの安全を確保しつつ有意義な活動ができている状況には変わりがない。もちろん、南スーダン、治安は大変厳しい状況にございますけれども、北や南で武力衝突が様々発生をしたりというような事案もございますが、ジュバ及びジュバの近郊が比較的安定していることも事実でございます。
 いずれにいたしましても、今回のこの五年という節目を迎え、派遣施設隊の派遣としては過去最長となることから、南スーダンの国づくり、プロセス、新たな段階に入りつつあることから、今回その活動終了を決めたところでございます。
○井上哲士君 そういう答弁を繰り返しながら、今回の事態が起きたわけですね。これ、一部の兵士の誤解という問題ではないと思うんです。
 昨年七月のジュバでの戦闘で、NGOが宿泊しているホテルを政府軍が襲撃し、殺害やレイプを行った。昨年十一月の国連事務総長の報告でも、任務遂行中のUNMISSに対する移動妨害、UNMISSの要員に対する逮捕、拘束、迫害、襲撃、脅迫などが行われたと述べております。
 さらに、十二月の十四日には国連人権理事会が決議を上げております。恣意的な逮捕及び拘束、指摘される拷問、人道的アクセスの恣意的な拒否、学校、礼拝所、病院、そして国連及び関連するPKO要員に対する攻撃に関わる事柄を含め、南スーダンにおける全ての者による進行中の人権侵害及び国際人道法違反を非難しているんですね、国連人権理事会が。
 一部の問題ではなくて、表向きは同意をしているけれども、実際は国連の部隊は反政府軍の味方をしていると、こういうことで様々な妨害が行われてきたと、この事実を今正面から認めるべきじゃないでしょうか。
○政府参考人(辰己昌良君) 先ほど大臣からも答弁いたしましたが、今回の事案というのはもう南スーダン政府の方が説明をしておりまして、ジュバ市内で政府軍が実施中の武器の取締りに関し、国連要員等は対象外であることを現場の兵士が理解していなかったと、こういうことでございまして、誤解に基づくものとして大臣が、向こうの外務・国際協力大臣が謝罪をしていると、再発防止を図りたいということを言っておりますので、御指摘のようなことはないと考えております。
○井上哲士君 五年前から行っていてですよ、今になってそういうことは分かりませんでしたというようなことがあるのかということなんですね。
 撤収を決めたけれども五月末までは続けるというと、その間、駆け付け警護の任務に当たることになるわけで、仮にその任務が行われたら、銃を撃つ相手が政府軍になるんじゃないか、このことの私は現実の危惧が浮き彫りになったと思うわけで、そうなればまさに憲法違反の戦闘行為になるわけで、区切りが付いたなどとごまかさずに、治安悪化を認めて直ちに撤収させるべきだと申し上げておきたいと思います。
 その上で、先日の予算委員会での稲田防衛大臣の教育勅語の発言についてお聞きいたします。
 大臣は教育勅語についての見解を問われて、教育勅語の精神は今も目指すべきだと思っている、教育勅語自体が全く誤っているというのは私は違うと思いますと答弁をされました。教育勅語には親孝行とか兄弟仲よくするなど、自然に見えることも徳目として並べておりますけれども、それらを全て天皇への命懸けの忠義に結び付けたのが特徴でありまして、その結論は、「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」と。つまり、重大事態があれば天皇のために命を投げ出せと、こういうことを子供たちに徹底して教え込むものでありました。
 大臣は、教育勅語自体が全く誤っているというのは違うと言うわけですが、そうであれば、この「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ」云々、この部分はいい徳目なのか、それとも誤っている徳目なのか、どちらでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 私は、教育勅語に関してお答えする所管ではないので、差し控えたいと思いますけれども、私が予算委員会で申し上げましたのは、教育勅語の中に、今、親孝行とか兄弟仲よく、夫婦仲よく、友達を信じて、そして世界から尊敬される国を目指そうという、今にも生きているそういう価値があると、そういう意味において全てが間違っているわけではないということを申し上げた次第でございます。
 いずれにせよ、教育勅語を戦前のように教育の唯一の根本理念として復活させるべきとは全く考えておりません。
○井上哲士君 全てが間違っているわけではないと、そう言った上で、親孝行や友達を大切にするのが大切と述べられているんです。
 ですから、この「一旦緩急アレハ」という部分については間違っていると思っていらっしゃるのか、そうでないと思っていらっしゃるのか、大臣の予算委員会の答弁について聞いているんですから、お答えください。
○国務大臣(稲田朋美君) 私は、その教育勅語の中の不易と流行という意味において、今に通用する普遍的な価値というものが存在するということを述べたということでございます。
○井上哲士君 「ウイル」という雑誌の二〇〇六年十月号の討論会で、大臣は、最後の一行も含めて教育勅語の精神を取り戻すべきと述べられているわけですね。ということは、この「一旦緩急アレハ」云々というところも取り戻すべき中身だということでよろしいですか。
○国務大臣(稲田朋美君) もちろん、その当該対談が掲載されたのは二〇〇六年十月、私がまさしく政治家として、一年議員として、しかも同僚の議員と対談をした長い対談の文脈の中でそのような一節があったということでございますが、もうそれから既に十年以上が経過しており、その間、様々な方々の御意見も聞き、自分なりに勉強もして、必ずしも当時と同じ考えをしているわけではありません。私は、今、教育勅語の中で、今も普遍的な価値として、夫婦仲よくとか兄弟仲よく、そして友達を大切にする、信義を重んじる、そして何よりも世界から尊敬される国を目指そうというところはしっかりと残っているということを申し上げたということでございます。
○井上哲士君 ですから、この「一旦緩急アレハ」というところはどうなんですかということを聞いているわけですが、まともなお答えがありません。
 では、この教育勅語と大臣の行動に関してお聞きするんですけど、教育勅語で重大な事態があれば天皇のために命投げ出せと教え込まれた子供たちが、靖国で会おうといって戦争にかき立てられました。大臣は、昨年末、総理とともに真珠湾を訪問されました。総理はそのときに、戦後、不戦の誓いを堅持してきたと、こういう演説を真珠湾で行われたわけですね。ところが、稲田大臣はその直後に靖国神社を参拝をされました。総理の演説である不戦の誓いにこれ反するんじゃないでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 私は、靖国を参拝した後に申し上げましたように、いかなる歴史観に立とうとも、自分の国を守るために出撃した方々に対して感謝と敬意とそして追悼の誠を表するという一国民としての心の問題として参拝をしたということでございます。
○井上哲士君 防衛大臣として記帳されているんですね。
 そして、大臣は、やはり「ウイル」という雑誌の二〇〇六年九月号でこう言われています。靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、祖国に何かあれば後に続きますと誓うところでないといけないんですと、こうはっきりと述べられているんですよ。不戦の誓いという総理の演説とも、不戦を誓った憲法とも、これは相入れないんじゃないですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 何度も申し上げておりますように、その対談をしてから十年以上たっております。全く同じ考えをしているわけではありません。
 また、私は、国益のために命懸けで職務に当たるということ、そして一般的な意味において自分の国を命懸けで守っていくということ、そういった気概を持つということの大切さということは今も維持をしております。
 その上で、靖国参拝につきましては、先ほど申し上げましたように、いかなる歴史観に立とうとも、自分の国のために命をささげた方々に感謝と敬意と追悼の誠をささげるということでございます。
○井上哲士君 では、この雑誌で述べた靖国神社というのは不戦の誓いをするところではないんだと、この発言はもう取り消されるということでよろしいですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今私は防衛大臣としてこの場で答弁をいたしております。十年以上前の一政治家としての発言、しかもその中の一行ですね、いろんな文脈の中で、また長い対談の中で申し上げたことを取り消すとか取り消せないとかという問題ではないというふうに思っております。
○井上哲士君 あなたが靖国神社に防衛大臣として参拝をしているから私は聞いているんですよ。そんな昔の話じゃないんです。今現在問われている問題なんですね。
 教育勅語が憲法と相入れないということはもう国会では決着済みであります。一九四八年六月十九日に衆議院の本会議で教育勅語等排除に関する決議、参議院本会議では教育勅語等の失効確認に関する決議がそれぞれ採決をされております。
 衆議院の決議では、教育勅語などの詔勅の根本理念が主権在君並びに神話的国体観に基づいている事実は、明らかに基本的人権を損ない、かつ国際信義に対して疑点を残すものとなる、よって憲法九十八条の本旨に従い、衆議院は院議をもってこれらの詔勅を排除すると、こうしているんですね。
 憲法九十八条、もう当然御存じのとおり、この憲法は国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為全部又は一部はその効力を有しない。つまり、憲法九十八条の本旨に従って廃止をしたというのは、この教育勅語は憲法に反するというのが衆議院の決議なんです。この衆議院の決議、大臣はお認めになりますか。
○国務大臣(稲田朋美君) 教育勅語についての解釈は防衛大臣の所管ではなく、その憲法上の解釈についてお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、教育勅語は、戦後の諸改革の中で、これを教育の唯一の根本として神格化して取り扱うことなどが禁止をされて、そして憲法や教育基本法の制定等によりその法制上の効力を失効したものであるというふうに承知をいたしております。
 その上で申し上げれば、私はあくまでも、教育勅語の中にある親孝行とか、兄弟仲よく、友達に対して信義を持って接する、そして世界から尊敬される国を目指すといった点は今も普遍的な価値として生きているということでございます。教育勅語を戦前のように教育の唯一の根本理念として復活させるべきということを考えているわけではございません。
○井上哲士君 このときの結語は、教育勅語の中にはいいこともあるというのも間違いだということでちゃんと報告がされているんです。なぜ教育勅語が憲法に反していることを認めないのか。そこには大臣の驚くべき憲法観があります。
 大臣は、二〇一二年の四月三十日に靖国神社で開催された谷口雅春先生を学ぶ会の行事で講演をして、こう述べております。ユーチューブでも今も見れます。憲法をなめるように勉強している牛乳瓶の底の眼鏡みたいなのを掛けた裁判官がいっぱいいるんですよ。視野狭窄になってしまって、憲法は正しいと信じている。大体弁護士とか検察官とか、特に弁護士会ってとても左翼的な集団なんですね。なぜかというと、今の憲法が正しいと信じている憲法教という新興宗教がはびこっているんですねと、驚くべき発言をされております。
 裁判官や検察官が憲法に基づいて職務を行うことをやゆをする。憲法が正しいと信じて司法の職務に当たる者が視野狭窄なんですか、新興宗教なんですか。そんなことを言ったらもう司法は成り立たないですよ。この発言されたことを認めますね。
○国務大臣(稲田朋美君) それは、今、二〇一二年ですか、野党時代の一議員の講演の一節を取られているんだと思います。
 私は今、閣僚として憲法を尊重し、擁護することは憲法上の義務であり、当然であるという立場に立って職務に邁進しているところでございます。
○井上哲士君 ですから、今おっしゃいました、憲法尊重擁護義務を持つ大臣だと。そういう大臣が、憲法を正しいと信じることは視野狭窄で新興宗教だ、そんな裁判官や弁護士や検察官がいっぱいいる、こんな発言をしている人自身が大臣になる資格がそもそもないんですよ。これを撤回、まずしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 私は何度も言っておりますように、日本は法治国家です。そして、憲法遵守義務がございます。そして、私はその講演の中で、今ユーチューブで見られるとおっしゃっておられますので、その中の一行、一行というか、そういうことを申し上げたんでしょうけれども、その一政治家としての発言を取り消す、取り消さないということではなくて、私は法律家でもありますし、憲法遵守義務があること、そして日本が法治国家で現行憲法を基本に全て戦後の行政も行われていること、それはしっかりと認めております。
 したがいまして、閣僚が憲法を尊重し擁護することは憲法上の義務であり、当然であるというふうに考えております。
○委員長(宇都隆史君) 時間を過ぎておりますので、おまとめください。
○井上哲士君 時間ですので終わりますが、そういうことと反することをあなたは発言をされてきたんです。そもそも大臣になる資格がなかったと、私は辞任すべきだということを申し上げて、質問を終わります。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
 今、在日米軍再編実施のための日米ロードマップが取りまとめられて今日に至っております。このロードマップに書かれてあります概要の中で一つの大きな柱が、日米の司令部間の連携の向上ということであります。司令部間の連携、これはもちろん非常に重要なことであって、その背景を成すものが情報の共有ということであります。したがいまして、情報管理というのは非常に重要なんです。
 それで、防衛省における文書管理についてお尋ねしていきたいと思っております。
 今、UNMISS、国連南スーダンミッション第十一次要員が二十八年十二月十二日から活動を開始したと。それまでは十次要員が活動しておりまして、今話題になっております日報ですよね、日報というものを、先ほどの御答弁ですと一日に百本以上受け取るというお話がありましたけれども、この南スーダンの現地部隊から日報が陸上自衛隊の専用掲示板にアップロードされるということで間違いありませんか。
○政府参考人(辰己昌良君) 今おっしゃった日報というのは、一日に一回作るわけでございます。その日報につきましては、現地の派遣施設隊が作成をして、今おっしゃった掲示板を通して中央即応集団司令部の方に報告をすると、そういう流れになっております。
○浅田均君 専用掲示板というのはどこにあるんですか。
○政府参考人(辰己昌良君) 陸上自衛隊の指揮システムというものの中にそういうものがございます。
○浅田均君 それで、今おっしゃった陸自内の専用掲示板には、今おっしゃった陸上自衛隊の中央即応集団、CRFのほかにも、陸自の研究本部それから統合幕僚部で閲覧、ダウンロードが可能とされておりますが、そのほかにこの専用掲示板にアクセス可能な部署はどこになりますか。
○政府参考人(辰己昌良君) 今おっしゃったように、陸上自衛隊の施設派遣隊から掲示板に載せるわけですが、誰がアクセスできるかということについては、中央即応集団司令部、それから統合幕僚監部の運用部ということは確認しておりますが、今御質問通告なかったので、それ以上どこのセクションが確認をしているかということは、今手持ちの資料はございません。
○浅田均君 報道で、陸自研究部とかいうことも報道されているんですけど、陸上自衛隊の研究部、あるいはそれ以外のところも閲覧あるいはダウンロードが可能というふうに報道されておりますが、事実ですか。
○政府参考人(辰己昌良君) 陸自指揮システム、これ説明しますと、陸幕、方面隊、それから師団の司令部に装備されておりまして、指揮官の的確な判断等に資する目的でやっております。
 一方で、そういうものでございますから、同システムにどのような、部隊や機関を網羅的に明らかにするということは、部隊等の活動態様が推察され、自衛隊の活動や任務の効果的な遂行に支障が生じるおそれがあることから差し控えさせていただきたいと思っています。
○浅田均君 御自身の御判断で差し控えられるのはいいんですけれども、新聞に載っているんですよね、これ。陸上自衛隊研究本部、それから統合幕僚監部は今おっしゃいました、陸上自衛隊研究本部、ここへアップロードされて、それが教訓センターベースというものにまたアップロードされるということでありますが、これ、間違いありませんか。
○政府参考人(辰己昌良君) 今、教訓センターベースというのをおっしゃいましたが、教訓センターベースというのは、陸上自衛隊の研究本部というのがございます。そこでは、海外派遣や演習、そういったものからもたらされる教訓の収集、分析を行う部門がございます。その部門において持っているものというのはまさにその教育訓練に資するものでございまして、そういうものが今おっしゃった教訓データベースに保存されるということでございます。
 一方で、この日報はそういう教訓というものに該当するものではないと整理されております。これ以前も我々としては調べたところでございますが、日報は教訓に係る資料を掲載するのが目的の当該データベースには保管されていないという報告を受けているところでございます。
○浅田均君 そうしたら、専用掲示板の文書管理者というのは誰になりますか。
○政府参考人(辰己昌良君) 中央即応集団司令部防衛部長と考えています。
○浅田均君 中央即応集団司令部長とおっしゃいましたか。──防衛部長。防衛部長さんがそのアップロードされたデータの文書責任者であると。文書責任者であるというのは、この方が廃棄とか、それから保存とか保存期間とかを決めるということになりますね。間違いありませんか。
○政府参考人(辰己昌良君) 文書管理者である以上、文書管理者が保存期間というのは設定することになっております。
○浅田均君 教訓データベースというのには、その日報というのはダウンロードできないんですか。ダウンロードされないんですか。
○政府参考人(辰己昌良君) 先ほども申したように、どういう組織が陸上自衛隊指揮システムの中でそういったもののアクセス権があるかどうかについては、それを網羅的に申し上げますと、部隊等の活動態様が推察され、自衛隊の活動や任務の効果的な遂行に支障が生じるおそれがあることから差し控えさせていただきたいと思っております。
○浅田均君 ここで差し控えるとおっしゃっても、もう報道されているんですよ、新聞に。南スーダン、UNMISSの現地部隊は、日本の陸上自衛隊内の専用掲示板に日報の電子データをアップロードします。その専用掲示板から閲覧、ダウンロード可能なのが、さっき出てきました陸上自衛隊中央即応集団、それから陸上自衛隊研究本部、統合幕僚監部、このうちの陸上自衛隊研究本部が教訓センターベースへアップロードする、教訓センターのデータベースは各部隊から閲覧可能であると、ここまで報道されているんですよ。
 だから、誰が見れるというのはもうほとんどこの新聞見ている人は、これ間違いであると抗議されてへんでしょう、ということはこれは事実なんですよ。事実として受け止めているから別に報道機関に対して抗議もされていないわけでしょう。だから、ここまでは分かっているんですよ。
 陸上自衛隊の中央即応集団、ここの方が文書管理権限を持っていて、それで廃棄とか、それから保存とか、保存期間何年とかを決めて対応されるわけですけれども、同時に陸上自衛隊の研究本部から教訓センターベースへアップロードされると。陸上自衛隊研究本部にも文書管理者というのはおられるんでしょう。
○政府参考人(辰己昌良君) 文書管理者というのは非常に細かい単位で組織ごとに置かれていますので、当然研究本部の中にも文書管理者はいると承知しています。
○浅田均君 そうしたら、これ陸上自衛隊の中央即応集団の中にも文書管理者がおる、それから陸上自衛隊研究本部の中にも文書管理者がおられると。で、ばらばらな対応になったらいかぬから統括文書管理責任者というのがいてるわけでしょう。その方はどなたですか。
○政府参考人(豊田硬君) 防衛省全体の行政文書の管理規則等々を取りまとめているのは、統括管理責任者は私でございます。
○浅田均君 そうしたら、統括管理責任者が、実際、陸上自衛隊の中央即応集団の文書管理者にこれを破棄せよ、あるいは、下からこれを破棄していいのかあるいは残すのか、そういう判断が上がってくるわけですね。間違いないですか。
○政府参考人(豊田硬君) それは誤解でございまして、そういう形では上がってこないわけでございます。すなわち、先生御案内のように、公文書管理法で、保存期間が満了した行政文書ファイル等につきましては、国立公文書館等に移管したり、又は廃棄しなければならないということになっておるわけでございますけれども、一方で、一年未満の保存期間の行政文書につきましては、公文書管理法第七条第一項ただし書によりまして行政文書ファイル管理簿に記載する必要がないとされまして、廃棄する場合についても内閣総理大臣への協議を要しないこととされているわけでございます。
 更に下のレベルでいきますと、私どもの例でいうと防衛省の行政文書管理細則というのがありまして、そこでは、随時発生し短期に目的を終えるものに該当する行政文書は保存期間を一年未満とすることができることとしておりまして、個別の文書管理者の判断により、行政文書ファイル管理簿への登録や内閣総理大臣に協議せず廃棄をしてきているところでございます。
○浅田均君 そうしたら、一日に一本上がってくる、アップロードされるという日報に関しての判断はいつ頃されるんですか。今日の日報が上がってきた、あしたの日報が上がってきた、やっぱり何日間を単位にかしないことには判断ができかねると思うんですけれども、どれぐらいの期間を置いて、これは破棄とかあるいは保存とか決められるんですか。
○政府参考人(辰己昌良君) 日報につきましては、陸上自衛隊の文書管理規則に言う随時発生し短期に目的を終えるものとして、保存期間を一年未満と整理をしております。
 そして、派遣施設隊長から中央即応集団に、先ほど申したように、報告があります。中央即応集団司令官に報告が終了した段階で基本的にはその作成目的を達成したということで廃棄をしていたと、そういうふうに承知をしております。
○浅田均君 届いて読んだだけで、それで目的遂げたですか。
○政府参考人(辰己昌良君) 元々日報というのはそういう性格のもので、現地部隊が中央即応集団司令官に報告する、これが大目的でございます。したがって、この大きな目的が達成されれば、それはそれで当初の言われている、命じられている目的を達したという判断がされていたと承知しております。
○浅田均君 ところが、おっしゃっているようにはなっていなくて、あるところは残していた、あるところは廃棄したというのが現実ではないんですか。
○政府参考人(辰己昌良君) 今そのような事実関係については特別監察で調べているところでございますので、個々の詳細についてお答えをするということは差し控えたいわけでございますが、統合幕僚監部の中には残っていたものですから、それを大臣の指示で探して、そしてそれを二月の七日の日に公開をしていると、そういうところでございます。
○浅田均君 だから、陸上自衛隊の中央即応集団以外にも、統合幕僚監部のところにもこれ閲覧、ダウンロードが可能だからやってはるわけですよね。それを同時一斉に廃棄せよという命令を出さないことには、どこか残っているところと残っていないところができるんですよ。
 だから、今僕が言いたいのは、何ぼ防衛監察本部をつくって内部調査して、隠蔽体質だとか誰が隠したとか、そんなの言うていても全く意味がないんです。何でかというと、公文書管理法の要請というのは、何が起きたか合理的に跡付けができて、それを検証する、そのために文書を作成せよと書かれてあるわけですよね。だから、その法律の要請に基づいてこの防衛省の文書管理規則というのを作るならば、で、まあこれ運用されているわけですよね。運用されていてこういう現実があるんです。
 だから、誰が犯人やという犯人捜しをするのは意味がない。なぜならば、この規則に欠陥があるからです。規則に欠陥がある。だから、この規則をも対象にしないことには、特別防衛監察の対象に、この防衛省文書管理規則を対象にしないことには、今誰が犯人であるという犯人捜しをするというのは全く意味がないし、実際の現場の人に失礼ですし、時間の無駄と言わざるを得ません。
 防衛省文書管理規則というのは、これ、稲田大臣、防衛大臣の訓令ですよ。だから、大臣の訓令、大臣が命令することによって直ちに書き換えることができるんです。書き換えるという意思はおありになりませんか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の特別防衛監察計画、この中に、もちろん、一連の経緯について事実関係、徹底的に調査をして、その過程で法令違反があったかどうか、そしてその法令違反があった場合には、その背景、原因等について報告を求め、そしてその上で、今先生がおっしゃった文書管理の在り方、また情報公開の在り方、また保全の在り方等について検討したいというふうに考えております。
○浅田均君 一歩遅いんと違います。何か今、特別防衛監察をして、どこで情報が滞っていた、誰が隠していた、こんなのやること全く意味がないんですよ。
 皆さんは法令法令とおっしゃいますけど、防衛省文書管理規則にのっとってちゃんとやってはりますよ。やっているから統合幕僚部の中からこれ出てきたんですよ、日報が。もしこれで廃棄ということで、CRFのところで廃棄しているということは、同時に統合幕僚部の方にもそういう指示が行っていたら、全く残っていないはずです。残っているというのは、部署で判断させるからです。部署で判断せよというふうに命じているのは防衛省文書管理規則ですよ。
 だから、規則に問題があって、その間違っている規則にのっとってちゃんと行動しているそういう人たちを責める、犯人捜しをする、これは間違っていると私は思います。どう思われますか。
○政府参考人(豊田硬君) 公文書管理法第十条第三項によりまして、行政文書管理規則を定めるときは、あらかじめ内閣総理大臣に協議をし、その同意を得なければならないとされているところでございます。また、公文書管理法第二十九条第二号によりまして、内閣総理大臣が同意をしようとするときには公文書管理委員会に諮問しなければならないというふうにされているところでございます。
 私ども防衛省の行政文書管理規則につきましても、これらの規定に基づきまして、平成二十三年三月三日に防衛大臣から内閣総理大臣に協議し、当該公文書管理委員会の諮問を経た上で定められたものでございまして、内容に特に問題があるとの御指摘は当たらないものと考えております。
○浅田均君 問題があるんですよ、問題が。廃棄せよという命令があったら陸上自衛隊中央即応集団においても統合幕僚監部においても廃棄されていたはずなのに、一方には残っていて、一方には残っていないんですよ。命令が統一されていない。だから、ここに欠陥があるんですよ。規則に欠陥がある。規則に欠陥がある。欠陥がある規則に基づいてみんなちゃんと行動しているのに、その行動をとがめられたら、この人たち気の毒やと思いますよ。
 もう一回、法令、規則を見直していただくことを防衛大臣にお願いして、質問を終わります。
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば今年も桜が見れるということで、本当に一年が早いですね。去年、そんな話をしたら、もう一年がたちました。
 この間、桃栗三年柿八年という話をしたら、ある人が、いや、ユズのばかめは十八年というのもあるんですよと。そうしたら、桜は何もないのかなと言ったら、たまたま昨日、映画が、ちょっと時間があって見ていたら、ランボー特集をやっていまして、サクランボは何年かなと。そうしたら、サクランボーじゃないですけど、ランボーがいっぱい出てきました。
 そんなことから、今年、駐留軍が再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律です。
 まず第一に、三月二日に尖閣諸島沖に、宮古海峡周辺に中国の航空機十三機が通過しました。空自のF15戦闘機が緊急発進という朝雲の記事を目にしました。一日の飛来、過去最多ということですが、先ほども出ていましたが、六百四十六回ですか、六百四十四回ですか、今年に入ってからスクランブルの回数と対応状況について、今後の見通しは立ちませんが、その辺についての見解をお聞かせください。
○政府参考人(辰己昌良君) 今年というか、今年度、二十八年度の今までの状況について御説明をします。
 現時点において、平成二十八年度における緊急発進回数は千回を超えております。これは昭和三十三年に対領空侵犯措置を自衛隊がとって以降、過去最多というふうになっております。また、今おっしゃったように、中国機に対する緊急発進回数の合計は、今年度の第三・四半期、十二月まででございますが、六百四十四回ということになっておりまして、既に昨年度一年分の回数五百七十一回を超えておりまして、これも過去最多というふうに考えております。
○アントニオ猪木君 次に、自衛官の定数関連について質問をいたします。
 先ほどの答弁にもありましたが、尖閣、竹島、今、日本が抱えている問題を鑑みると、空と海の重要度、優先度が非常に高いと思いますが、自衛官定数の総数は維持とありますが、本当に危機感を持って判断しているのか疑問に思うことがあります。帳尻合わせではなく、そろそろ陸海空の自衛隊数にめり張りを付けるべき時期に来ていると思います。いかがでしょうか、防衛大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) 平成二十五年十二月に策定された現在の防衛計画の大綱においては、南西地域の防衛態勢の強化を始め、各種事態における実効的な抑止及び対処を実現するための前提となる海上優勢及び航空優勢の確実な維持に向けた防衛力の整備を優先することとしており、第一線の部隊、例えば海上自衛隊の護衛艦を四十七隻から五十四隻に増強することや、航空自衛隊の戦闘機を約二百六十機から約二百八十機に増強することとしておりますが、海上自衛隊及び航空自衛隊の自衛官の定数の総数は、スクラップ・アンド・ビルドにより平成二十五年度末水準を維持することとしております。二十五年度末で海上自衛隊の自衛官定数約四万五千五百人、二十五年度末で航空自衛隊の自衛官定数約四万七千人でございます。
 また、陸上自衛隊は、冷戦期に想定されていたような着上陸侵攻のような侵略事態への備えについては、装備を効率化、合理化を徹底することといたしております。他方、大規模災害等の発生に際しては、長期間にわたり人命救助や生活支援などを実施できる体制を確保することなどが必要であり、こうした体制を実現するため、陸上自衛隊の編成定数については約十五万九千人を維持することといたしております。
 防衛省としては、厳しさを増す安全保障環境の下で、防衛計画の大綱、中期防を踏まえ、委員が今御指摘になったように、主要装備品を含む陸海空自衛隊の資源配分にいわゆるめり張りを付けることなどにより、各種事態に対応できるよう、実効的な防衛体制の強化に努めてまいります。
○アントニオ猪木君 世界の情勢が随分変わってきまして、国、世界全体が軍拡というか、軍縮というものが前は言われていたのに、非常に毎日入ってくるニュースが本当に目を離せないと。
 最近、テレビでニュースが流れましたが、ステルスの戦闘機についてお聞きしますけど、防衛装備庁が次世代ステルスの戦闘機技術協力に向けイギリスの共同研究に乗り出し、新たな覚書を交わすとの報道がありましたが、秋までに共同開発を進めるか判断するとあります。アメリカ以外の国でイギリスが初めてのことですが、我が国にとってイギリスと共同研究するメリット、あるいは将来どのような展望があるのか、お聞かせください。
○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。
 防衛省では、F2の後継機というものにつきまして、国内開発、国際共同開発を含めまして様々な選択肢について検討をいたしているところでございます。このような中、防衛装備庁は、英国国防省との間で取決めを締結いたしまして、将来の共同事業の実現可能性について意見交換を行う共同スタディーを始めたところでございます。
 防衛省といたしましては、イギリスについては、現有の戦闘機タイフーン、これの更新時期がF2の更新時期に近くて、例えばイギリスの場合、エンジンの分野などで高い技術を有するということなどから、技術的に協力することができれば様々なメリットが得られるものというふうに考えているところでございます。
 他方、防衛省では、同盟国である米国を始め様々な国と協議を行っているところでございまして、今後準備が整えば英国以外の国とも共同スタディーを行う可能性はあるというふうに考えておるところでございます。
○アントニオ猪木君 前回も北朝鮮のミサイル発射についていろんな議員からも質問が出ましたが、北朝鮮のミサイル発射事件、我が国の安全のために危機感を持って対応しなければならないと思います。
 先日、察知が遅れ、破壊措置命令が出ず、男鹿半島から西二百五十キロ、排他的経済水域に落下しました。北朝鮮がミサイルを飛ばしたら、発射してから何分か、日本に到着するのが。在日米軍基地を目標にしたかもしれませんが、私が北朝鮮で向こうの要人に話したときに、日本には向けていません、しかしながら日本には米軍の基地がある、その辺が非常に曖昧というか、そういう中で、日本には沖縄、三沢、横田基地もあります。もし最悪の状況になったときに日本はどのようなことを想定しているのか、お聞かせください。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 今先生お触れになりましたけど、今月六日に四発の弾道ミサイルを発射を北朝鮮したわけでございます。このときに一千キロほど飛翔しまして、三発が我が国の排他的経済水域内に落ちております。このときに、北朝鮮は、発射の翌日七日でございますが、訓練には有事に在日米軍基地を打撃する任務を担当している部隊が参加をしたという旨を発表していると承知をしているわけでございます。
 それで、御質問の、今、到達時間でございますけれども、北朝鮮による弾道ミサイルの発射から着弾までの時間について、これは発射形態等によって差がございますものですから断定的にお答えすることは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますと、日本の大半を射程に入れる数百発ほどの弾道ミサイルを北朝鮮は持っているわけでございまして、発射をされれば、およそ一千キロメートル飛んだとすると、約十分程度で到達できる状況であると、このように認識をいたしております。
○アントニオ猪木君 先日の委員会で質問されたときに、三月の九日ですが、稲田大臣は五分以内でミサイルを撃ち落とすことが可能、判断できると言われていました。
 実際どうなのか、いろいろ調べてみました。ミサイル発射の連絡が、アメリカにそのあれが察知して届いて二分間、アメリカから日本、韓国に連絡が来るまでに二分間、そして総理官邸か、首相官邸に入って一分、総理に相談をし、それから迎撃をするということになれば、いろんな専門家にもちょっと聞いてみましたが、多分不可能でしょうねと。
 防衛大臣にお聞きしますが、その五分という根拠はどこから来たのか、お聞かせください。
○国務大臣(稲田朋美君) 我が国の現在の弾道ミサイル防衛については、海上自衛隊のSM3搭載のイージス艦による上層での迎撃と、航空自衛隊のPAC3ミサイルによる下層での迎撃を組み合わせ、多層防衛により我が国全域を防衛することといたしております。
 現在の自衛隊の具体的態勢についてはお答えを差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますと、仮に防衛大臣が自衛隊法第八十二条の三の規定により破壊措置命令を発出している場合、BMD統合任務部隊司令官による自動警戒管制システムなどを通じた一元的な指揮の下、効果的に対処するための各種態勢を取ることとなります。
 弾道ミサイルが発射された場合には、各種レーダーにより探知、追尾を行い、自動警戒管制システム、JADGEにより速やかに弾道ミサイルの落下予想地点を計算いたします。この計算の結果、弾道ミサイル又はその一部が我が国に飛来することを確認した場合には、BMD統合任務部隊司令官の指示により破壊措置を実施します。
 このような一連の行動はほぼシステム化されており、極めて迅速に行うことができます。一般的に弾道ミサイルは千キロメートルを約十分程度で飛翔することから、防衛省・自衛隊は、国民の生命、財産を守るべく引き続き緊張感を持って、いかなる事態にも対応できるよう万全を尽くしてまいります。
○アントニオ猪木君 さっきお聞きしたのは、五分という話があったのでお聞きしましたが、まあ非常に正確な部分が多分まだ把握できていないんだろうと思います。
 まだこのミサイルの、要するに実験はしたけど、実戦には使ったことがないわけです。我々が聞かされている、非常に確実に迎撃できるというのとはちょっと違うような気がいたします。
 そこで、この前、四発北朝鮮が発射しましたけど、三発の報道はされていますが、もう一発はどこ行ったのか、どこも報道していないんですけど、もしお分かりであれば。
○政府参考人(辰己昌良君) そのミサイル、三月の六日の件は四発というふうに我々の方からは公表していますが、三発は今おっしゃったようにEEZ、排他的経済水域の中に落ちたと。で、残りの一発もその排他的経済水域付近、まあ外なんですけれども、付近に着弾したというふうに考えています。
○アントニオ猪木君 これも質問に入っていませんが、北朝鮮が新型エンジンの燃焼実験に成功ということが書いてあります。弾道ミサイルに搭載する、いろいろ言われておりますが、大変技術が進化したという、この前も委員会でもお話しさせてもらいました。
 これについて、もしお分かりであればお聞かせください。
○政府参考人(前田哲君) お答えします。
 十九日の朝鮮中央放送でございますが、北朝鮮は金正恩党委員長の立会いの下で新型の大出力エンジンの地上燃焼実験を行い成功したという旨を報じていると承知をしております。
 北朝鮮の軍事動向につきまして、防衛省はもちろん重大な関心を持って平素から情報収集、分析に努めておりますけれども、具体的な情報の内容あるいは分析については事柄の性質上お答えを差し控えたいわけであります。
 ただ、その上で申し上げますと、北朝鮮は今回同じ場所で、昨年四月には新型の大陸間弾道ロケット、これはICBMでありますが、これの地上噴射実験に成功した旨を、また、昨年九月には新型衛星運搬ロケット用の大出力エンジンの地上燃焼試験に成功した旨をそれぞれ発表しております。また、今年になって一月一日、これは新年の辞の中で言っていることですが、大陸間弾道ロケット試験発射準備事業が最終段階に至ったという旨を発表するなど、新型のICBMを含めた各種の弾道ミサイルの開発のための活動を継続をしていくと、こういう姿勢を崩しておりません。
 こうした点も踏まえながら、防衛省・自衛隊としては引き続き、これはアメリカや韓国等とも緊密に連携しながらでございますが、緊張感を持って北の動向についての必要な情報収集には努めてまいりたいと、このように考えてございます。
○アントニオ猪木君 最後に、時間がちょっと余りましたので。トランプ大統領が、三五%ですかね、新聞に出ている、軍事費を増やすということで。この辺について、日本もこれから見習って、今のこの議論しているものとは違う将来的な話なんですが、もしお答えができるのであれば、誰かお願いします。
○政府参考人(高橋憲一君) 現在、我が国の防衛力整備は、御案内の防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画に基づきまして、平成二十六年から三十年までというふうに年度を区切って行ってございます。
 現在、今新たな脅威についてどう対処するかということを省内でもいろいろ勉強作業をしておりまして、平成三十一年から策定される中期防の中で五年間の防衛関係費が規定されるということになろうかと思っておりますので、その中で必要な所要の経費を今後、政府計画になりますし、閣議決定となりますが、御議論いただくということと考えております。
○アントニオ猪木君 質問を終わります。ありがとうございました。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。
 防衛省のPKO日報隠蔽問題については、防衛大臣も統幕長も責任を免れないと考えております。沖縄の風として、しかるべき段階での両者の辞任を求めます。
 さて、沖縄で九六年のSACO合意による基地返還がいまだ実現しない中で、二〇〇五年、六年の日米再編合意で在沖海兵隊八千名と家族九千名の国外移転が合意されました。これがグアム移転です。しかし、グアム住民の反対と米国連邦議会上院の反対を受けて、二〇一二年にグアムへは四千人、残りの四千人に更に一千人を加えた五千人がハワイや米本土に移転することに変更されました。国外移転は九千人に増えました。
 SACO合意では海兵隊部隊の変更はなく、演習や訓練等の負担軽減はできていません。しかし、米軍再編では九千名の部隊が一体性を維持した形で国外に移転します。二〇一二年の2プラス2合意でグアム移転と辺野古新基地建設は切り離されました。その意味は、辺野古の進展にかかわらず在沖海兵隊の国外移転を進めるということです。さらに、日本政府は、沖縄海兵隊のグアムなど国外への移転を推進し、二十八億ドル、三千百六十四億円を支出して、グアムやテニアンに演習場や訓練場も建設します。
 しかし、そのことにより沖縄の訓練負担が減るということが示されていません。むしろ、訓練は増え続けているのが現実です。このままでは、日本国民、沖縄県民の負担軽減につながらないのに税金が支払われるという異常な状態が続きます。
 以上、指摘して、再編特措法に関連して、日米再編合意のグアム移転の現状についてお聞きします。
 防衛省は、平成二十三年六月の在沖海兵隊のグアム移転についてとする資料の中で、米側による環境影響評価手続の概要、グアム軍事計画に係る環境影響評価決定の概要を説明しています。この環境影響評価最終案、環境影響評価決定書の意義、あわせて、二〇一五年八月の補足的環境影響評価との関係について整理して御説明ください。
○国務大臣(稲田朋美君) 米側は、在沖米海兵隊のグアムへの移転事業を進めるに当たって、二〇〇七年から二〇一〇年まで国家環境政策法に基づく環境影響評価を実施をいたしました。同法では、環境影響評価においては環境影響評価書最終案を公表し、環境に与える影響についての評価を得た後、当該最終案を基に環境影響評価決定書を公表し、事業を実施する候補地や事業内容等を決めることとされております。
 グアム移転事業については、二〇一〇年七月、環境影響評価書最終案が公表され、その後、同年九月に本最終案を基に環境影響評価決定書が公表されております。
 また、同法に基づく環境品質協議会規則においては、提案した行動に大きな変更を行った場合、補足的環境影響評価を実施することが定められております。二〇一二年四月の2プラス2共同発表においてグアムに移転する海兵隊員の人数及び構成の見直しが行われ、事業規模が縮小したことから、米側は、同規則に基づき、二〇一二年から二〇一五年までの間、補足的環境影響評価を実施をしたところであります。
 なお、事業計画を変更する必要がなかった地区については、当初の環境影響評価の結果が引き続き有効であるとして、米側は当該結果に基づき事業を進めているものというふうに承知をいたしております。
○伊波洋一君 私の方からも付け足しますと、二〇一五年八月の補足的環境影響評価、これは皆さんのお手元の資料二枚目の方に国会図書館で作った資料がございます、は、グアム政府と連邦議会の反対を受けて、今申し上げた2プラス2共同発表で再編計画が調整されたことによって改めて環境影響評価が再評価されたものです。ここにありますように、図で示したように、二〇一〇年の最終影響評価報告書は補足以外については有効だと、今防衛大臣もお話しです。
 そのことを含めて是非理解していただきたいんですけれども、二〇〇九年二月十七日の最初のグアム移転協定には、グアムが合衆国海兵隊部隊の前方での駐留のために重要であって、その駐留がアジア太平洋地域における安全保障についての合衆国の約束に保証を与え、かつ、この地域における抑止力を強化するものであると両政府が認識していることを強調し、として書かれております。グアム移転が抑止力の強化につながるということを両国が認識しているわけです。
 また、二〇〇九年十一月の環境影響評価書の素案、エグゼクティブサマリーにも、海兵隊をグアムへ移転することは太平洋上の米国領土で最前方の配備地へ海兵隊を置くことである、グアムは海兵隊のプレゼンスを支援できる能力があり、沖縄と比較しても、活動の自由を最大限得られ、配備に掛かる時間の増加を最小限に抑えることができる、日本政府の費用分担の合意は、日本の防衛と安全保障に対する米国の責務をグアムの海兵隊が将来も支え続けるということにほかならないと、このように明記されております。これについて、添付資料の最後の方にまとめてございます。
 この抑止力を強化するという意味を日本政府はどのように理解、認識しているのでしょうか。
○政府参考人(森健良君) お答え申し上げます。
 御指摘のグアム協定前文の記載は、二〇〇九年の協定締結当時に既に世界規模で行われていた米軍再編、特にアジア太平洋において行われていた米軍再編と相まって、在沖縄米海兵隊のグアム駐留が実現することにより、アジア太平洋地域における米軍の抑止力がより高まるであろうという日米両政府の見通しを明らかにしたものであります。
 この点については、二〇一三年十月の2プラス2共同発表においても、在沖縄米海兵隊のグアム移転を含む在日米軍の再編計画について、地理的に分散し、運用面で抗堪性があり、政治的に持続可能な米軍の態勢を実現するものであり、将来の課題と脅威を、効果的に対処するための兵力、柔軟性及び抑止力を与えるものとの認識で一致しているところでございます。
○伊波洋一君 政府は、後で質問しますけど、当初司令部だけが移るんだと、このように説明をしておりました。実戦部隊は移らないんだと。
 しかし、皆さんにNHKの映像資料の添付をしておりますけれども、米太平洋海兵隊司令部長期運用担当のスミス大佐は、グアムはアメリカと太平洋地域の多くの国々との安全保障上の協力活動のハブとなる、さらに、沖縄は発展を遂げいろんなものが基地のフェンスに迫るようになってきた、三十年、四十年前と比べて人口が増え、経済が発展し、環境問題に対する意識が高まったため、アメリカ軍が日本で行うことができる訓練が限定されるようになった、米軍が即応能力を維持するため日本本土や沖縄で行う必要がある訓練に影響が出ている、他国を招き沖縄の海兵隊と一緒に訓練することは困難である、日本政府は恐らく他国の軍隊が日本の領土に入るのを望まない、グアムはアメリカの領土のため各国の軍隊を招いて合同で訓練することも可能になる、日本ではそれは困難でしょうと、このように述べております。
 沖縄からグアムなどへの海兵隊の移転は、このような軍事的な必要性から米軍再編として米国自らが提起しているものであり、沖縄での部分的な訓練はそのまま継続しながら、より広範な訓練をグアムで実施することに主眼があるのではないか。だからこそ、沖縄の負担軽減につながっていかないのではないかと考えます。
 政府はどのような見解でしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 沖縄の負担軽減、これは安倍政権の最重要課題であり、できることは全て行うとの方針の下、我が国はグアム移転事業の着実な進展に向けた取組を進めています。
 三月十九日から二十日にかけて、武井外務大臣政務官をグアムに派遣して、同事業の進捗状況を確認させるとともに、我が国の移転事業に対するコミットメントを改めて示したところです。
 そして、今委員の方から御指摘がありました訓練移転についてですが、これまでも嘉手納飛行場からの戦闘機等の航空機訓練移転、普天間飛行場からのMV22オスプレイの県外訓練等の実施に取り組んできました。
 具体的には、嘉手納飛行場周辺の一層の騒音軽減を図るために、平成二十三年十月から戦闘機等の航空機のグアム、テニアンなどへの訓練移転行っており、平成二十八年度は嘉手納飛行場からグアム、テニアンなどへ三回の訓練移転を実施しています。
 さらに、普天間飛行場の方ですが、平成二十八年九月一日に日米で合意して、普天間飛行場のMV22オスプレイが参加する訓練を沖縄県外の日本国又は米国の施政下にある領域へ移転させるための枠組み、これを新設いたしました。そして、平成二十八年九月十二日から十月五日の間、グアム及びテニアンにおいて普天間飛行場のMV22オスプレイ十六機が参加する訓練移転が行われました。
 政府としましては、引き続きこれらの訓練移転の取組、進めていきたいと思います。沖縄の一層の負担軽減に寄与するよう努力いたします。
○伊波洋一君 それでは、グアム移転の中身を見たいと思います。
 沖縄からグアムに移転するのは、具体的にどの部隊で何名でしょうか。そして、それはどの文書に記載があるのでしょうか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 沖縄からグアムには約四千名の在沖縄海兵隊の要員が移転する予定でございます。移転する主な部隊でございますが、第三海兵機動展開旅団、これは3MEBと呼称されるものですが、この機動展開旅団の司令部、それから第四海兵連隊、そして第四戦闘後方支援大隊、これらの全部又は一部であると承知をいたしてございます。ただ、部隊ごとの移転人数を含めましてその詳細な計画についてはいまだ決定されておらず、今後日米間の協議において取り扱われていくものと考えております。
 また、もう一つの御質問、どこに記載があるのかということでありますが、これらの主な移転予定部隊については、平成二十五年十月に公表されました在沖縄海兵隊のグアム移転に係る費用内訳の概要という紙がございますが、これにおいて記載をされているところでございます。
○伊波洋一君 それでは、グアムに行かなかった五千人は、どこへ、どの部隊が行くのでしょうか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 全部で九千人が移動するわけでありますが、うち四千人がグアム、そして残りの五千名につきましては沖縄からハワイあるいは米本土等に移転をするものというふうに承知をいたしております。
○伊波洋一君 部隊名を教えてください。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 人数については約五千名であるということでありますが、具体的な部隊名等々については明らかになっていないというふうに承知をいたしております。
○伊波洋一君 こういう形で、具体的には分かっていないんですね。でも、グアムで造られるものが何であるかということを見れば分かると思います。
 基本的に、先ほど、この最終環境影響評価書あるいは補足評価書というものがどういうふうになっているかというと、補足評価書は千五百ページほどのものです。最後の二〇一〇年の最終の影響評価書は一万ページあります。この一万ページの中に細かいことがきちんと書かれております。実際には、二十八億ドルがそのまま使われているように、当初の計画が実現するわけです。当初の計画がグアムで実現します。海兵隊が移っていくということ、そこで多くの訓練ができるようにする、全ての訓練ができるようにする。そういう中で、実際にこの、皆さんに資料も置いてありますけれども、もろもろの実戦部隊が入る、それから投入される航空機部隊も、今の普天間にいるMEU部隊二十五機を含め、あるいは輸送部隊十二機を含め、投入される、そういう計画になっています。それが変更されるということは一言もどこにも書かれておりません。
 先ほど防衛大臣がお話ししたように、つまり二〇一〇年の最終影響評価というものは、補足で訂正されるもの以外は有効である。やはり、これはどういうことかといいますと、グアムがまさにこれからの訓練の主体になるんですね。そういう中で、沖縄にいることによって訓練の練度が悪くなると、そのことが文書の中にもきちんと書かれております。そういったことがやはり明確でないと思うんですね。
 二〇〇九年六月の米国海兵隊司令官ジェームズ・コンウェー大将は、米連邦議会上院軍事委員会への米国海兵隊の軍事態勢の証言でも、約八千人の海兵隊の沖縄からグアムへの移転は、沖縄の海兵隊が直面している民間地域の基地への侵害、インクローチメントと言いますけど、を解決するためと、このようにしています。まさに普天間基地が最大のこの侵害、インクローチメントの問題であることは明らかなんです。当初のグアム移転計画から実動部隊の移転が含まれていたことは明らかです。
 政府はこれを否定をして、当初ロードマップの合意は司令部中心だったとずっと言ってきました。どういうことか説明をしてください。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
 当初、グアム移転計画ができましたときには、先生御指摘のとおりでありますけれども、要員約八千名、これが司令部中心としてという説明を受けており、日米でそのような合意をしたところでございます。
 その後、海兵隊の方でも、先ほど防衛政策局長からも答弁がありましたが、海兵隊空地機動部隊という単位で各地に展開すると米側の構想が変わりましたこともありまして、沖縄からも司令部要員も含めた人数が合計九千名転出する、その上でグアムには四千名、その他の地域へ五千名展開するという構想に改まったものと承知をいたしているところでございます。
○伊波洋一君 今のファイナルの環境影響評価書は、まさに二〇一〇年のものなんです。その一〇年が、実戦部隊をきちんと書き、そして演習場の必要性、具体的な訓練のありよう、全部書いています。だからこそ、沖縄から海兵隊がグアムに行って、そこで抑止力が強化されると言っているんです。
 それでは質問しますけれども、直近の海兵隊の人数は今何名ですか。
○政府参考人(森健良君) 海兵隊の人数につきましては、その時々の状況に応じて変動し得ることから、正確な人数を一概にお答えすることは困難でございます。
 その上で申し上げますと、二〇一六年三月時点の在沖縄米海兵隊の人数が、その三年前であります二〇一三年十二月時点で公表されました一万八千人とおおむね同じ数であるという説明を在日米軍司令部から受けております。そして、この数字が政府として承知している直近の海兵隊の人数でございますけれども、その後、この数字が大きく変わったということは承知しておりません。
○伊波洋一君 国防総省のディフェンス・マンパワー・データ・センターというのがあります。それには在日海兵隊の総数が一万九千百三十七人と二〇一三年は書いています。しかし、岩国にも三千人いますから、沖縄にいるのは一万六千人ぐらいになるわけですね。そうすると、二千人ぐらい上増しされているんですね。そういう意味では正確ではないと思います。
 現在のマンパワーセンターの数字は一万三千五百二十一人です。二〇〇八年は九千八百八十六人です。是非、この十年間の在沖海兵隊の人数ぐらいしっかり把握して、委員会に報告するよう求めます。
 委員長、取り計らいをお願いしたいと思います。
○委員長(宇都隆史君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
○伊波洋一君 日本政府は、辺野古に新基地建設をしたいがために、どうしても一万人の海兵隊が沖縄に残ると考えたいように見えています。また、訓練の海外移転にも取り組まず、放置し、かえって沖縄各地で訓練強化を許しています。
 米軍再編の結果として、海兵隊は沖縄から移転されます。民主主義と地方自治を破壊して、豊かな自然環境を破壊して巨大な辺野古新基地建設を造る必要は全くありません。このことを強調して質問を終わります。
 以上です。
○委員長(宇都隆史君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 外務大臣は御退席いただいて結構でございます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、米軍再編特措法一部改正案に反対の討論を行います。
 本法案は、米軍再編特措法の期限を十年間延長するものです。同法は、二〇〇六年五月に日米両政府が合意した米軍と自衛隊の再編計画の円滑な実施のために、再編計画を受けられた市町村のみを対象とし、計画の進捗状況に応じて交付額を増やす再編交付金制度を盛り込んでいます。基地強化を押し付け、基地を抱える自治体とその住民を愚弄するものであり、日本国憲法が保障する民主主義、地方自治をないがしろにするものと言わなければなりません。
 そもそも再編計画は、アメリカの戦略に基づく米軍の世界的な体制見直しの一環として、米軍と自衛隊の陸海空の司令部機能の一体化を始めとして、全国の基地の強化、固定化を進めるものです。法律の期限を延長するのではなく、民意無視の再編計画の中止こそ行うべきです。
 最後に、沖縄の普天間基地を直ちに閉鎖、撤去し、名護市辺野古への米軍新基地建設を断念することを強く求め、反対討論とします。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。
 沖縄の風を代表して、米軍再編特措法一部改正案に反対の討論をいたします。
 本法律案は、二〇〇七年の米軍特措法の一部を改正し、期限を十年延長するものです。
 在沖米軍のグアム等への移転は要員九千名とその家族を対象とされ、米軍による環境影響評価書などから、実動部隊を含む在沖海兵隊の大半が移転するものが明らかです。
 日本政府は、グアムやテニアンのマリアナ諸島複合訓練場建設へ五億ドルも含む計二十八億ドル、三千百六十四億円もの国民の税金を支出するにもかかわらず、移転は司令部中心であり、一万人の海兵隊は沖縄に残ると移転規模の虚偽答弁を繰り返しています。こうした移転の実態の隠蔽と過小評価の結果、移転が実現すれば雇用に大きな影響を与えるであろう駐留軍等労働者に対する救済措置についても、将来を見据えた計画的な取組はほとんど行われておりません。
 グアム移転は、米軍独自のアジア太平洋戦略に沿った再編です。これは、在沖海兵隊のほぼ全てを移転し、同時に沖縄周辺の全ての訓練を移転できるほどの訓練場整備を伴う非常に大規模なものです。
 外務省は、グアム等移転により一部の土地が返ってくることが沖縄に対する負担軽減だと言っています。しかし、政府は、返ってくる土地と引換えに、代替施設として辺野古新基地建設を強行し、しかも全ての訓練のマリアナ等国外への移転も求めていません。むしろ沖縄は、各地で訓練が強化され、基地被害は増加する中、深刻な生活破壊が起きています。これでは沖縄の負担軽減に程遠いと言わざるを得ません。移設に反対する自治体には再編交付金を不交付するなど、米軍再編特措法は移設強行のための政策手段として悪用されています。
 このような米軍再編特措法の十年延長には断固反対することを表明するとともに、海兵隊の国外移転に合わせて、沖縄から大幅な海兵隊訓練の国外移転と駐留軍等労働者への救済計画の着手を求め、地方自治と民主主義を破壊し、豊かな自然を破壊する辺野古新基地建設の断念を求めまして、沖縄の風としての本法律案に対する反対の討論といたします。
 以上です。
○委員長(宇都隆史君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(宇都隆史君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十八分散会