第193回国会 外交防衛委員会 第9号
平成二十九年三月三十日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     野田 国義君     藤田 幸久君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         宇都 隆史君
    理 事
                阿達 雅志君
                堀井  巌君
                山田  宏君
                大野 元裕君
                浜田 昌良君
    委 員
                佐藤  啓君
                佐藤 正久君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
                中曽根弘文君
                中西  哲君
                山本 一太君
                小西 洋之君
                福山 哲郎君
                藤田 幸久君
                山口那津男君
                井上 哲士君
                浅田  均君
              アントニオ猪木君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     稲田 朋美君
   副大臣
       内閣府副大臣   石原 宏高君
       外務副大臣    岸  信夫君
       外務副大臣    薗浦健太郎君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  小田原 潔君
       外務大臣政務官  武井 俊輔君
       外務大臣政務官  滝沢  求君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣官房内閣参
       事官       小野 功雄君
       外務大臣官房長  山崎 和之君
       外務大臣官房審
       議官       水嶋 光一君
       外務大臣官房審
       議官       川崎 方啓君
       外務大臣官房参
       事官       四方 敬之君
       外務大臣官房参
       事官       岡田 誠司君
       外務省北米局長  森  健良君
       外務省中南米局
       長        高瀬  寧君
       防衛省防衛政策
       局長       前田  哲君
       防衛省地方協力
       局長       深山 延暁君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務
 する外務公務員の給与に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(宇都隆史君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、野田国義君が委員を辞任され、その補欠として藤田幸久君が選任されました。
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○委員長(宇都隆史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣参事官小野功雄君外九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(宇都隆史君) 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐藤啓君 おはようございます。自由民主党の佐藤啓でございます。質問の機会をいただきまして、関係各位に心から感謝を申し上げます。
 それでは、早速質問に入りたいと思います。
 まず、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 アジア太平洋地域における国家間のパワーバランスが大きく変化をしており、国際社会における我が国の相対的地位が低下をしつつある中において、これからの激動の時代を生き抜いていくためには外交の力がますます重要になるものと考えております。
 しかしながら、外交力の一つの指標であります我が国の在外公館の数は主要国と比較をするといまだ少ないと思われますけれども、在外公館の新設基準も含めた在外公館整備の基本的な方針についてお伺いをいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 在外公館は、我が国外交の拠点であり、邦人の保護あるいは海外で活躍する日本企業へのきめ細かな支援、また、領土ですとか歴史問題等の重要な課題に対応するなど、大変重要な役割を担っていると考えます。
 そのため、主要国並みの外交実施体制を実現すべく在外公館の数を着実に増やしてきているわけですが、在外公館の新設に当たっては幾つかのポイントを踏まえながら総合的に勘案をしております。その一つは、その国が有する安全保障上の重要性、戦略的対外発信上の重要性、また二つ目として、日本企業支援の必要性や資源獲得など経済上の利益の潜在性の高さ、三つ目として、邦人保護の必要性の高さ、四つ目として、国際社会における我が国への支持獲得の必要性、そして五つ目として、主要国など、他の主要国の公館設置状況、さらには在京大使館の有無、こういったものを総合的に勘案している次第です。
 平成二十九年度末の我が国在外公館設置状況は、大使館百五十、総領事館六十四及び政府代表部九の合計二百二十三公館となる見込みですが、米国は二百八十公館、フランスが二百七十四公館、中国が二百七十一公館となっております。こうした他の主要国の外交実施体制もしっかり勘案しながら、質と量において在外公館の拡充を図っていきたい、このように考えております。
○佐藤啓君 ありがとうございます。
 今御答弁をいただいた考え方の下、平成二十九年度には、本法案により新設をされる在レシフェ日本国総領事館及びアフリカ連合日本政府代表部に加えまして、在キプロス日本国大使館も、法律事項ではありませんが、新設される予定であると承知をしております。これらの新設公館について、それぞれの公館の新設により期待される効果についてお伺いをいたします。
○政府参考人(山崎和之君) お答え申し上げます。
 まず、在レシフェ日本国総領事館でございますが、レシフェは、経済的な重要性が高まっておりますブラジル北東部に位置する都市でございます。また、日本が重視する日系社会との連携強化の最前線の一つでもございます。レシフェ近郊におきましては、治安悪化によります邦人の援護件数が近年増加しておりますところ、総領事館を新設することによって、日本企業の支援やまた邦人援護の体制が強化されるものと期待をしております。
 続きまして、アフリカ連合代表部の新設についてでございます。アフリカ連合、AUの事務局であるAU委員会及びアフリカ各国との協力関係を一層強化し、TICAD、アフリカ開発会議を通じたアフリカ開発支援や安保理改革等の日本の重要政策課題への取組を更にアフリカとの関係で進めていくために、この新代表部の新設は新しい外交を推進する基盤となるものと期待をしております。
 続きまして、在キプロス大使館についてでございますが、キプロスはEU加盟国であるとともに、中東に地理的に近接しております。近年、中東情勢不安定化や欧州への難民流入等によりまして、同国の地政学的重要性は高まっているというふうに認識しております。仮に、中東、北アフリカで緊急事態が発生するような際には、邦人の退避地ともなり得るとも考えておりまして、大使館を新設することによって時宜を得た情報収集や有事の際の現地対応を行えるという効果も期待をしております。
○佐藤啓君 ありがとうございます。
 当初予定された成果が上がるように取組をお願いを申し上げたいと思います。
 さて、政権交代以後、ここ四年ほどの間に在外公館の数は急速に増加をしております。公館新設の具体的な成果についてお伺いをいたします。可能であれば、具体的なエピソードも含めて御紹介をいただけると幸いでございます。
○政府参考人(山崎和之君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、新設公館、毎年数公館ずつ新設をさせていただいておりますけれども、具体的な成果といたしましては、受入れ国の情勢等によってそれぞれ異なってはおりますけれども、一般的に申し上げますと、第一点として、特命全権大使や総領事の派遣により、高いレベルでの現地政府や地域関係機関の関係者と直接接触することができ、情報収集、各種働きかけが強化できるという面がまずございます。第二点目といたしまして、災害発生時等の邦人保護を、現地におりますので迅速に行うことが可能となる等、邦人保護機能が強化されてきております。第三点目といたしまして、タイムリーに日本の政策の対外発信、また日本文化の発信が現地において可能となるという効果もございます。四点目といたしまして、日本企業支援について、現地におりますのできめ細かい対応等が可能となるということもございます。
 具体的な公館の例といたしましては、平成二十七年度に新設いたしましたメキシコの在レオン総領事館、二〇一六年一月一日に開設をしておりますけれども、ここのレオンの管轄地域の進出日系企業及び在留邦人数が依然として増加している中で、総領事館は地方政府と進出日本企業との橋渡し役となっており、日本企業からは新設をしたことについて高い評価をいただいているというふうに承知しております。
 具体的に、同総領事館は、現地の治安当局との協議や在留邦人向け治安セミナーを定期的に実施しているほか、この総領事館による働きかけの結果、現地の警察事務所に日本語対応の窓口の設置が実現をしている等、現地邦人社会の治安対策の強化にも一定の成果を上げてきたというふうに考えております。
○佐藤啓君 ありがとうございます。
 具体的なエピソードも含めて御紹介をいただきました。この在外公館を近年増やしていることが外交力の向上につながっているものと考えます。
 次に、外交力の強化に関しまして、外交課題において結果を出すには、もちろんこの在外公館をしっかり増やしていくということも重要でございますけれども、外務省の職員の数、それから質の充実という点が非常に重要かと思いますけれども、この点についても御見解をお伺いをいたします。
○政府参考人(山崎和之君) お答え申し上げます。
 一昨年、昨年と自民党からの外交力の強化に関する決議も発出していただき、当面の目標として、二〇二〇年までにまずはイギリス外務省並みの六千五百人体制となることを目指すべきこと及び外交官としての、これは質の問題でございますけれども、知識、能力の向上のための研修を強化すべきという御意見をいただいております。
 外務省員の数につきましては、ここ数年は安全対策や情報収集機能強化、グローバル課題への対応強化あるいは経済外交の推進といった山積する外交課題に対応するため、人的な強化を実現してきております。
 平成二十九年度定員要求では八十三名の定員純増をお認めいただいております。来年度、平成二十九年度予算が成立をしたことで、外務省の定員数は六千六十五名に達する見通しとなっております。
 質的なものについてでございますけれども、日本の政策や魅力をより効果的に発信するため、外交官の質の向上にも一層取り組んでいく方針でございます。
 具体的には、専門語学及び世界で使われている英語、共通語として使われている英語の能力向上による発信力及び交渉力の強化、国際社会の諸問題の効果的な解決の基礎となる国際法素養の更なる習得、歴史的視点を持ち、日本と諸外国の双方をよく理解し、世界が日本を見る視点を分析するために必要だと思われる外交史の関係の知識の習得等を重点的に進めてまいっております。
 厳しさを増す安全保障環境と多様化する外交課題に対処するため、委員御指摘のとおり、人的体制の整備や外交官の競争力を一層強化するための努力を更に進めていきたいというふうに考えております。
○佐藤啓君 ありがとうございました。
 外交力の発揮のためには、在外公館の数、そして職員の質的、量的な充実が大事であるということは既に御答弁をいただいたとおりですけれども、外交官の待遇につきまして国民の理解が十分に得られているということも私は重要ではないかと思っております。
 このような認識に基づきまして、今回の在勤基本手当の改正内容について、また額の設定の考え方についてお伺いをいたします。
○政府参考人(山崎和之君) 在勤基本手当は、在外公館に勤務する職員がその勤務に必要な衣食等の経費に充当するために支給されているものでございます。その基準額は、為替相場や物価の変動を反映する形で改定を行ってきております。
 今回の改正におきましては、昨今の円高の影響を受けまして、多くの在外公館において減額を予定をしております。
 在勤基本手当の設定に当たりましては、客観性、透明性を向上させるために民間調査会社の調査結果を活用をしております。具体的には、日本の民間企業の海外駐在員が在外の各任地で生活する場合の生計費等について民間調査会社が調査した結果を在勤基本手当に反映し、適正な額となるように努めております。
 増大する一途の外交関係業務に対応するためには、在外職員がその職責に応じて能力を十分発揮する上で支障のない手当水準を確保する必要があると認識をしております。引き続き、適正な手当額となるように努力をしてまいりたいと思います。
○佐藤啓君 ありがとうございました。
 民間調査の調査結果を反映させているなど、客観性のある方法によって決まっているということが分かりました。
 さて、法案に関する質問は以上といたしまして、次に、北朝鮮政策についてお伺いいたします。
 北朝鮮政策に関しましては、先日のティラソン米国国務長官が日本、韓国、中国を訪れた際に、北朝鮮を非核化すべく過去二十年間にわたり行われてきた外交その他の努力が失敗に終わったということを認識することが重要と、そしてまた、今後は非核化に向けて全てのオプションがある旨述べ、軍事オプションの可能性についても言及をいたしました。
 我が国は、これまで取ってきた米国や韓国と連携をしつつ朝鮮半島の平和的な非核化に向けて取り組むと、この基本方針は維持されるべきであると私も考えておりますが、万が一、米国が軍事オプションを行使した場合の対応につき、日本として外交面、またその他様々な面において十分な準備がなされてきているのでしょうか。また、今後どのような準備を進めていく考えかについてお伺いをいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮問題について、外交を通じて平和的に解決していく、平和を守る、こうした考え方が重要であるということは言うまでもありませんが、地域の安全保障環境、一層厳しさを増す中にあって、米国の抑止力を確保する、このことは必要であり、この観点から、米国が全てのオプションをテーブルの上にあるとの姿勢を示していること、このことは我が国として評価をしています。ただ、それだけに、この日米の間のしっかりとした意思疎通、そしてすり合わせ、これが重要であると考えます。
 先般、三月十六日ですが、米国ティラソン国務長官、日本を訪問し、そして日米外相会談を開きました。その外相会談においても、この北朝鮮問題についての我が国の考え方、これをしっかり伝え、そしてしっかりと政策のすり合わせを行い、今後とも連携を深め、日米が一致した立場を形成していく、こういったことを確認した次第です。日米の意思疎通が重要であるということに関して、先般のこの外相会談の意味は大変大きかったと考えております。
 日米同盟の抑止力、対処力、一層強化していくことが重要であり、我が国として同盟におけるより大きな役割及び責任を果たしていくという考え方をこれまでも安倍総理等からも表明させていただいておりますが、是非、早期に日米2プラス2を開催し、閣僚間でも日米同盟を更に強化する具体的な方策、これを議論していきたいと考えます。
 いずれにしましても、いかなる事態にも対応できるよう、引き続き安全保障面を含めて日米の協力をしっかり強めていきたい、このように考えます。
○佐藤啓君 ありがとうございました。
 米国が北朝鮮に対して、また、この問題に関して中国に対しても強い姿勢を見せていることは歓迎すべきことであると考えます。しかしながら、仮に、日本が米国による軍事オプションに全く準備ができておらず米国の政策に反対していると見られれば、北朝鮮は米国の足下を見ることになり、好ましくないのではないか、そういう問題意識に基づいて質問をさせていただきました。我が国としても、平和的解決を追求しつつも、あらゆる事態に備えておくことが必要であるというふうに考えております。
 次に、中国政策について伺います。
 米国一国が超大国として影響力を発揮していた時代とは異なり、今や中国も大きく台頭しているわけでございますけれども、アジア太平洋地域の平和と安定のためには強い米国がこの地域へ積極的な関与をする、このことを我が国として求めつつ、台頭する中国に対してしっかりと対峙をしていくということが必要であると考えます。
 この現在の微妙なパワーバランス、これを今後変えないようにしていく。又は中国がいずれ米国を凌駕してくるかもしれない、こういうことを許容するという選択肢もあり得るというふうに思いますけれども、私としては、このアジア太平洋地域の平和と安定のためには、台頭する中国が穏健であるのか、それとも強硬であるのか、また強い米国がこの地域に積極的に関与をし続けるのかどうか、この二つの要素について、所与のものとしてではなく、可能な限り我が国の望ましい方向にこの二つの要素をしっかりと導いていく、そういう外交努力が必要ではないかなというふうに考えています。
 現在、中国が進める様々な強硬な取組に関しては、米国とともに毅然とした対応を取りつつも、同時に、強硬な中国を穏健な国へと変えていくための外交努力が併せて私は必要であると考えます。このような認識の下、中国に対しては穏健路線へと促していく必要があると思われますが、政府の現在の取組状況についてお伺いをいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、委員御指摘のように、現在の国際社会においては新興国の台頭など、パワーバランスの変化が生じています。それに加えまして、国際秩序における強力な指導力の減退と多極化、さらには国際課題の複雑化、また力を背景とした現状変更の試み、さらには秩序の不安定化、こうした動きを見ることができます。さらには、最近は、保護主義ですとか内向き傾向の台頭、こうしたものも指摘をされています。
 こうした変化、そして不透明なこの状況において我が国としてどう対応していくのかと、これを考えていかなければいけないわけですが、私も外務大臣に就任してから、外交の三本柱として、一つは我が国外交の基軸であります日米同盟の強化、二つ目として近隣諸国との関係の強化、そして日本の経済の成長を後押しする経済外交の強化、この三本柱を掲げて外交を進め、それと併せてグローバルな課題にも対応していく、こうした取組を続けてきたわけですが、その中にあって、この日米同盟の強化ということについては、トランプ政権発足後も、ティラソン国務長官との累次の会談等を通じて日米同盟は揺るぎないという明確なメッセージを発出しました。また、アジア太平洋地域と世界の平和と繁栄のために日米両国で主導的な役割を果たしていく、こうしたことも確認をいたしました。
 そして、中国に関しましては、累次の首脳会談あるいは外相会談において、日中両国が日中関係の肯定的な側面を拡充、強化し、そして懸案については適切に対処しながら、本年の日中国交正常化四十五周年、そして来年の日中平和友好条約締結四十周年、こうした節目の年に日中関係を全般的に改善させていく、こうした努力をしていくことで両国一致をしているところであります。
 こうした米国、中国との関係をしっかりと安定させながら、この不透明な時代に我が国として、国際社会の安定勢力として議論をリードしていく、こうした努力を続けていかなければならない、このように考えます。
○佐藤啓君 ありがとうございました。中国に対しては硬軟両方の取組が必要であると思います。よろしくお願い申し上げます。
 最後の質問になりますが、中国は政治家とまた一般の国民の意識の差が非常に大きいのではないかと感じています。政治家でない多くの一般国民に対して、中国国内、そしてまた訪日した中国人、我が地元の奈良県にも多くのインバウンドのお客様が中国から来られていますけれども、こういう方々に対して親日的な世論の形成を図っていく必要があると考えますが、御見解をお伺いをいたします。
○政府参考人(四方敬之君) お答え申し上げます。
 将来にわたり安定した日中関係を築いていく上で、日中両国国民間の相互理解を増進させることは極めて重要と考えております。その意味でも、委員御指摘のとおり、より多くの中国国民のより正確な対日理解を促進していく必要があると考えております。
 近年、訪日中国人数は著しく増加しておりまして、昨年は前年比で約百五十万人増となる約六百三十七万人に達しております。こうした中で、中国人が自らの経験を通じてありのままの日本の姿を知る機会も増えてきております。また、長期的視野に立ち、中国において親日派、知日派を増やしていくことが重要であるということは言うまでもなく、対外発信力を有し、かつ中国の未来を担う青少年を積極的に招聘するなどしまして、親日派、知日派の育成に努めてきております。さらに、在中国の各公館におきましては、SNS等を利用いたしまして日本の正しい姿の発信や地方を含む日本の多様な魅力の更なる発信を努めてきております。
 こうした取組に加えまして、本年は日中国交正常化四十五周年に当たり、引き続き、青少年交流、文化交流、観光交流等を含め様々な分野における交流を深めながら、両国国民間の相互理解の増進に一層努める等、更なる関係改善に向けて中国側とともに努力してまいりたいと存じます。
○佐藤啓君 ありがとうございました。以上で終わります。
○大野元裕君 民進党・新緑風会の大野元裕です。
 今日は、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の審議をさせていただきたいと思っております。
 まず、この法案の中で、アフリカ連合の代表部がエチオピアに新設をされるということが提案をされています。エチオピア大の同じ建物の中にこれが入ると聞いておりますけれども、アフリカ連合代表部を官房面でエチオピア大使館は支援すること、つまり兼任等で、そういった形になるのかどうか、まずは外務省に確認をさせていただきます。
○政府参考人(岡田誠司君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のとおり、新設されますAU日本政府代表部につきましては、建物についてはAU代表部はエチオピア大使館と同じ建物に入ることを想定しております。館員につきましては、在エチオピア大使館の館員の一部をAU代表部に併任発令いたしまして、会計あるいは通信といった官房事務を担わせることを今検討しているところでございます。
○大野元裕君 外務大臣に伺います。
 大臣、アフリカ連合の所管はアフリカ一課になります。その一方で、エチオピア大使館はアフリカ第二課なんです、違う課です。それから、そのアフリカ連合の委員会等でも議論をしていただいた上で、TICAD、我が国も相当力入れていますけれども、TICADの所管は二課なんです。つまり、二つの課に三つの所管が分かれているという状況で、エチオピア大使館の中にあるアフリカ連合の代表部が今度新設をされるということになるんです。
 大臣、この所管が分かれていることを御存じでしたか。また、これには問題があるとはお思いになりませんか。
○国務大臣(岸田文雄君) この所管が分かれていることについては、委員の方から質問通告をいただきましたので、改めて確認をいたしました。
 委員の御指摘のとおりでありますが、そもそもAUですとかTICADを含むアフリカ政策全体は、アフリカ第一課、そして第二課、それから、北アフリカが含まれますので中東第一課も含めて外務省として対応をしているというのが現状であります。そして、その中にあって、政策あるいは事務の性質に応じて取りまとめの役割を担う主管課を決めているというのが現状だということを確認いたしました。
 要は、アフリカ政策全体については、アフリカ一課、二課、中東一課、こうした体制全体で対応しているわけですが、課題や政策によってこの主管課を定める。要は責任体制、責任はどこが負うのか、それをしっかりと決めて対応しているというのが現状だということでありました。課題に対しては全体でしっかり連携をする、そして責任体制は課題においてしっかりと決めていく、こうした対応を取っているので、現実問題、何か不都合が生じているということはないということを確認しております。
 御指摘の点については、そのように考えている次第であります。
○大野元裕君 答弁書かせりゃそうなるんです。ただ、実際、後ろに大臣の秘書官もいますけれども、彼も御存じのはずですけれども、いろいろ問題は起きるんです、現場では。
 実は、私はかつて外務省にお世話になったことがございます。そのときにはイラクにいて、二回イラクやらせていただきましたが、戦争で逃げてきたり、制裁下で赴任をさせていただいたり、これイラクは当時の中近東第二課の所管です。逃げた先は中近東第一課のヨルダンの大使館の中に逃げました。先ほどと同じように官房は兼務なんです。そうすると、親公館というか、逃げさせていただいた、避難をさせていただいたヨルダンの方にやはりその大使がいます。そちらの方に目が向くんですね。あるいは本省との連絡、それから事務にもそごが出ます、中身は守秘義務があるので言いませんけれども。ただ、本当に、私も当時イラクの次席だったので、すごく苦労した覚えがあります。
 是非、大臣、これ提案なんです。TICAD自体は一生懸命やっていただいているのはとても私も評価をさせていただいていますし、敬意も表させていただきます。他方で、我が参議院のODA特別委員会でも、アジェンダ二〇六三の採択のときにも、TICADプロセスとの調和というのはとても大事だよという話もさせていただきました。また、政府もアフリカ連合委員会との協議も通じてしっかりとやっていただいていると私は思いますが、そうだとすれば、所管替え等もあり得ますので、大臣の私はイニシアチブというのはとても大事だと思っています。制度的に、構造的にもしも事務的なものを妨げるものがあるとすれば、すればですよ、これを未然に防げるようなベストな、あるいはより良い選択をしていただくのが政務の私は力だと思っています。
 これは御提案ですけれども、大臣、いま一度、すぐやると言わなくても結構です、検討だけはいただけないでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘は大変重要な御指摘だとは受け止めます。
 ただ、現実を考えた場合、国際社会の課題、ますます複雑化し、多様化していますので、課題と組織を単純に一対一で結び付けること、この方が極めて簡潔で分かりやすいわけでありますが、全てそれを行えるかというと、なかなか難しい面もあるのではないかと今ふと話を聞きながら思っておりました。
 是非、現実がどうなのかをよく確認し、不都合がないかということについては引き続きしっかり検証しながら、あるべき姿は考えていかなければならないと思います。基本的な問題意識はよく理解いたします。
○大野元裕君 是非お取組の方を、御検討までは少なくともやっていただきたいと思っております。
 少し質問を変えます。
 在外手当の話が今回議論になっています。在外手当には、在外で勤務する上で、日本で生活する、本邦で生活するのと同等とするために、例えば家具あるいは家電を購入せざるを得ない。ただ、その赴任したときに購入すると多額になるんですね。これを三十六、つまり三年間で除して、そして月額手当としてその中に含まれているという形になっているというふうに理解をしています。
 外務省からいただいた資料をお配りをさせていただいております。これ、企業さん、調査会社との関係で細かい話は明らかにできないということで、一応、A公館、B公館、C公館などと書いてあるものですけれども、この在外基本手当の額の中には、例えば日本で倉庫に預けなきゃいけない倉庫代金とか、あるいは自動車を向こうで買う、こういった代金とか、こういったものがあるというふうに伺っております。
 その中でも、これ大臣見ていただくと、一番左が在勤法、在外基本手当の額、そして真ん中の、左のうち家具代というのが家具の分、が大体五万円ちょっとですね。それから、そのうちの家電代金、これが一万二千円ぐらいだというふうに書いてあって、大体丸めて言えば六万数千円という感じです。これが毎月の家具代金、家具と家電、家に使うものですね、と聞いています。
 さて、その一方で、一番右の住居手当なんですが、これ住居手当は家具なしの代金を原則としていると聞いております。仮に、じゃ家具付きの場合どうなるかというと、これ一割マイナスになるんです、いただく分が。つまり、家具代として自分で負担する額が、例えば大体丸めるとこれ二十万円ぐらいの住居手当ですけど、二万円ぐらいは自分で負担するという、そういう形が家具付きの場合にはなるということになります。
 とすると、大臣、これちょっと分かりにくいというか、国民に特に分かりにくいと思うんですけれども、住居手当の中で家具を賄う場合には二万円ぐらい、家具付きを借りた場合ですね。でも、自分で買った場合には毎月六万円ぐらい支弁されるんです。これ、どのように見合っているのか私には理解ができないし、特に国民にも分かりにくいと思うんですけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(山崎和之君) お答え申し上げます。
 在勤基本手当の中には、委員御指摘のとおり、在外に赴任することに伴い発生する現地での生活立ち上げ等に伴う特有の経費が含まれております。その中でも、家具、家電等を赴任時に購入するような経費もその中に入っているわけでございます。
 一方、やはり御指摘のとおり、任地で家具付きの住居に入居し、家賃の額に家具代が含まれている場合には、住居手当の支給に当たり、家具代が明確な場合には家具代を御指摘のように控除をするようになっております。家具代が明確でない場合には、家賃額の一〇%を二万円を上限として控除するという制度になっております。参考資料として配付されている紙の一番右側の欄の住居手当のうちの一割が御指摘のとおり減額をされて本人に、家具付きの住居に入る場合には支給されるという形になっております。
 ただし、この場合、家具付きの住居ということで自己負担分として想定されているのは、食卓、椅子、ベッド、たんす等の基本的な家具の相当分でございます。実際、在外における生活におきましては、日本の生活と同様、ほかに様々な家具、備品、それから家電を備えることが必要であり、在勤基本手当に含まれる家具、家電代につきましてはこのための経費に充当するものであることから、この住居手当に家具が含まれる場合の二万円と、それから、在勤基本手当に含まれております家具代、家電代の合計額との間の差がそこの部分につきまして付いているというふうに私どもは整理をしております。
○大野元裕君 確かに、これとこれとこれがそろっていると幾らって、そういうたしか数え方をしたと私も、かつての話ですけれども理解をしていますけれども、ただ、それ以上の分についてはあっても同じ、上限は二万円のはずですよね。逆に言って、我々が大使館員の家へ行って、これは借りていますか、これは借りていますかというのが含まれていようがいまいが、ある一定のものを満たせば、それ以上は実は二万円が限度になるはずなんです。とすると、これ、感覚違うかなという気はします。随分ずれている、三倍ですからね、このずれが。
 家具の場合には、逆に言うと、自分で買った場合には持って帰ることもできる。もちろん、これはその方の選択ですけどね。そういった意味では、これ余り突っ込みませんけれども、少し国民に分かりやすい形にしていくことを是非御検討いただくことだけをまずはお伺いさせていただきたいと思います。
○政府参考人(山崎和之君) ただいま、先ほど御答弁申し上げたような整理をしてこの差額というものが存在しているわけでございますけれども、この在勤基本手当、住居手当につきましては時々の情勢等により改定をしたり整理をしております。
 今後とも、客観的に正しい形でのこの額を設定していくように、現実を客観的に見て調整をして、財政当局とも協議をしてまいりたいと考えております。
○大野元裕君 是非国民に分かりやすい形で、説明責任がありますから、お願いをさせていただきます。
 我々というか、一般の国民から見ると、外交官というのは非常に華やかな感じがするというのがこれ正直なところだと思うんです。その一方で、実際にはそうでないところもたくさんあるというところも私も存じ上げていますが、一つ大きいのは、不安定な地域、リスクのある地域に命令というか指示によって赴任をさせられるということも、これまた事実です。今回のエチオピアの話もそうかもしれませんが、いろんな公館がそういった意味では苦労をして、そこは家族にまで及んでいる。これも現実の姿です。
 大臣、一問飛ばしますけれども、第三世界の国などでは、しばしば一年以上の前払をしないと住居は借りられない、こういう場合が多々あります。そんな中で、先ほど申し上げたようなリスクの多いような国に行きますと、治安の悪化だとか戦争だとかテロだとか、こういったことで館員の退避を行ったり家族の退避が行われた、こういった例は実は枚挙にいとまがありません。
 館員の退避が行われた場合どうなるかというと、前払した住居代、これ日本に帰ってきてしまうと、この家代は館員が自腹で賄わなきゃいけないんです。自分で払わなきゃいけないんです。これ、そんなに小さい額じゃないですからね。私も、現実、イラクで逃げたときには自分で金払わされました。恨みで言っているわけじゃないんですよ。でも、そういう現実の問題ってあるんです。これ補償されないんですよ、一般論として。
 外務省の人間は、もちろん他省もそうですけど、赴任すると、そこは赴任地、基本的には選べないんです。私はイタリア行きたいとか言っても、みんなイタリア行けませんから。そうすると、やっぱりリスクの多いところへ行かされることもあります。ところが、そのリスクを負って、本当に大変な思いをして、戦争とかを経験して帰ってきたら、待っていたのは借金、この現状であります。
 大臣、是非お願いしたいんですが、長期前払された借り上げの家賃等については補償措置講ずるべきではありませんか。是非御検討ください。
○国務大臣(岸田文雄君) 困難な環境の中で勤務する職員が後顧の憂いなく職務に専念する、このことは大変重要であると考えます。
 そして、内乱等による特別な事態が発生した場合、例えば、これ在勤地以外の外国の地で駐在を命ぜられた場合にはこれは支給ができるという制度があるわけですが、一方で、委員が御指摘になられたように、日本に帰ってきてしまうと、これ勤務が終了するということで、制度上、在勤手当の一つである住居手当について支給することはできなくなる、これは御指摘のとおりだと認識をいたします。
 この状況についてどう考えるかということについて、御指摘を踏まえて是非検討をしたいと考えます。
○大野元裕君 是非検討いただきたいんです。
 ただ、遅いです。平成二十三年の七月には、外務人事審議会というところがこの問題について指摘をして、在勤手当の決定に関する勧告をしています。その中でこの問題については実は触れているんです。
 是非、勧告まではいいんです、これ、問題を洗い直して検討していただいて、実際困っていますから。私も正直、日本に帰ってきて相当きつかったです。私だけじゃないと思います。こういった、先ほど申し上げた、枚挙にいとまはないわけで、そんなことをやっていると赴任する人いなくなっちゃいますから、大臣、そこは是非お願いをさせていただきたい。
 そして、お願いついでにもう一つなんですが、家族の退避あるいは館員の退避が、先ほど言ったように治安とか戦争とかこういった状況で命ぜられる場合には、例えば家具とか自動車とか持って帰れないことが多いんです。例えば国境が非常に不安定だとか、あるいは会社なんかやっていませんから、そういった状況は多々あります。また、処分もできない、誰も買ってくれません、そういった状況が起こる場合があります。
 そこで、移動するときには引っ越し代みたいなものが入っているんです、全体として。しかし、それも使えない。つまり、普通に引っ越せば、例えば五十万円なら五十万円掛かるんだけれども、実際には、移動できないから携行荷物、自分で手荷物を持って逃げるしかない、それ以外は全部置いてきて捨ててしまう。そういう状況で、引っ越しのいわゆる移動の手当も全額使えないような場合には、それを例えば別な形で補填をして、家具を置いてくるとかそういったことも面倒を見てあげられるような、一定の、私自身これ答えはないんですけど、措置を講ずるべきではないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 在外職員あるいはその家族が退避する場合ですが、出張扱いで、一時退避する際に出張旅費の範囲で荷物搬送の経費も支弁される、こういった制度があるとは承知しておりますが、その後、任地に戻れない状況となった場合、退避地に携行できなかった荷物に対する官費による補償等の仕組みはないと承知をしております。
 これらの荷物は、私的な物品も含め価格もまちまちであるなど、公費による補填の対象とするのが実際上困難である、こういった考え方に基づいていると承知をしておりますが、それ以外見ますと、一定の条件を満たした共済組合を活用して災害見舞金を支給する制度、こうした制度はあるということまでは承知をしております。
 ただ、委員の問題意識に十分応えられるものかどうか、これも引き続き検討したいと考えます。
○大野元裕君 是非お願いします。組合のお見舞いは、十分に官で支給されないからみんなで面倒を見合うという話ですから、趣旨が全然違うと思います。
 大臣、もう一つなんですが、配偶者手当というのがあります。一般だと、男性の場合だと奥さんをお連れになる方が多いと思いますけれども、この配偶者手当と特勤度、特勤度というのは、非常に厳しいところだと特勤度というのは高いですよね、ここに直接の連関というようなものはまずないと私は承知をしています。
 他方で、その奥さん、奥さんって配偶者なんですが、配偶者は現在の制度では、これ突き詰めて言ってしまえば勝手に付いてくるということなんですよね。つまり、命令で行かせるわけにはいかない、そういった状況ではなくて、配偶者の方なり御家族は勝手に付いてくる、ボランティアで付いてくる。だからこそ、現地でどれだけ一生懸命、文化・広報活動なんかは配偶者の方がされたりしています、一生懸命やってもこれはボランティア、上司の奥さんからいろいろ命じられて何かお手伝いをしてもボランティア、それから、情報収集のために家で食事をさせて、おすし作って食べさせる、これもボランティア、これが今の現状であります。
 そこまではまだ仕方ないかもしれません。どこかの総理大臣が私人か公人かという奥さんの話がありましたけれども、それと同じところで線引きがなかなか難しい、閣議決定するわけにいきませんから、なかなかそこは難しいんだと思います。
 ただ、問題は、大臣、特に第三世界の不安定な地域に赴任する館員について、少し考え方違うんじゃないかなと思うのは、奥さんなり配偶者が自分の仕事を諦めて一緒にその館員に付いていく場合ってあります。これは、日本の民間企業で日本国内で移動する場合でももちろん同じようなことあるじゃないですか。そのために配偶者が自分のキャリアを諦める、これはあります。ただ、問題は、第三世界の非常に厳しいところに行くときには、館員の方の健康状態や精神状態に鑑みて、普通に日本の国内で移動するからキャリアを諦める以上の判断を迫られる場合が多々あります。だけど、その方は、配偶者の方は、自分の長年のキャリアはそこで諦めてボランティアに徹する、これがケースとしてあります。
 大臣、そこで、もちろん配偶者手当というのは趣旨が違うことはよく分かっています。しかしながら、しかもお金だけじゃないことも分かっていますけれども、配偶者手当と特勤度、特に厳しいところについては連関させるべきじゃないかと思うんですが、そこについてはいかがでございましょうか。
○政府参考人(山崎和之君) 配偶者手当につきましては、在勤地に配偶者を伴うことによって増加する衣食等の経費に充当するため、在勤基本手当の二割に相当する額が支給されております。
 配偶者手当の基本になります在勤基本手当に関しましては、勤務、生活環境が特に厳しい任地での在勤に際しては、その厳しさを緩和するために追加的な経費を充当する必要があることから、任地の厳しさの度合いに応じて一定の加算措置を含めております。したがいまして、在勤基本手当を基に算定される配偶者手当は、厳しい勤務地で追加的な経費も掛かることも考慮して、その任地の厳しさに応じてやはり加算がなされております。
 これが外務省としての制度であり、考え方でございます。
○大野元裕君 いや、そうなんです。まさにそれ以上考えられないのは、先ほど申し上げたように、配偶者は勝手に付いてきているからです。命令で来ているわけじゃないからです。
 でも、現実にはそういったことが考慮されながら来ているということを是非大臣にも知ってほしいし、もう一つ、なかなか出てこないのは、たしか大臣も日本人学校行かれておられたと思うんですけれども、日本人学校が閉鎖をされる場合は、これまた命令で帰されるわけじゃないんですよ、退避しろとかですね。でも、日本人学校が閉鎖される場合は、現実には教育が続けられないから自分の判断で勝手に日本に帰るという場合があるんですね。
 ところが、そうすると何が起こるかというと、日本の財務省の基準では、外務省の方は官舎には入れないんです。要するに、旦那はあるいは配偶者の方は海外で働いていて、でも、本当に教育がもう続けられないから日本に帰らなきゃいけないのに、ところが、自分でアパートだかマンションだか実家だか、そういったところに入らなきゃいけない。これ、現状なんですよ。
 大臣、これ、財務省と掛け合ってください。十分納税者理解すると思いますよ。いかがですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、国家公務員宿舎法によりますと、公務員宿舎は国家公務員等の職員に対して貸与することができると定められておりますので、職員が任国に残っている場合、その家族のみが本邦で公務員宿舎に入居することができない、これが現状であります。
 現状においては、こうした事態が生じる場合、外務省共済組合の運営する宿舎施設等の一時的な活用など個別具体的な事案に応じて可能な限りの支援を行っているということでありますが、御指摘の点については今後の課題として考えていきたいと思います。
○大野元裕君 今回、在外の基本手当等を議論をさせていただくに当たって、実は私、考え方から一つあるのかなと思っています。というのは、今ちょっと幾つか例を挙げさせていただいたものは全てリスクの高いところの地域の話であります。
 私の理解しているところでは、この在外手当については、全世界を一律に考えた上で、一応ノーロス・ノーゲイン、日本と同じような生活ができるようにしようではないですかと、こういう発想に基づいていると思います。そこについては全くそのとおりだと思います。
 他方で、リスクの高い地域について議論をする事態に、万が一の場合にも対応できるように、制度の在り方自体、少し考え方自体からお考えいただくことが大事だと思いますので、是非そこはお願いをさせていただきたいと思っています。
 時間が、済みません、余りないので、一点だけ防衛大臣に伺わさせていただきます。
 るるいろいろお伺いしたいことあるんですけれども、一つだけ聞きたいのは、ついこの間議論をさせていただいた、南スーダンで五名の自衛官が一時的に拘束をされて武器を奪われた、そして帰されたという事件であります。これ、本当たくさん議論しなきゃいけないんですけど、というのは、極めてまれなケースですから。ただ一点だけ今日は是非確認をさせていただきたいと思うんです。
 大臣、今回の五名の自衛官については、武器を奪取若しくは破壊をされる可能性がある場合に、これを退避する等の部隊行動基準に、PKOにおける部隊行動基準に従った行動が行われたと考えていらっしゃるかどうか、そこだけお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 前回、委員との御議論の中で、委員は自衛隊法九十五条の武器等防護の規定に当たるのではないかというそういう状況を前提としてお尋ねがあったかというふうに思います。
 しかしながら、私が御答弁申し上げましたのは、その当時の状況は、南スーダンのSPLA兵士から武器の取締りに関わる尋問を受けて誤って連行される事案でありました。したがいまして、当時の状況からしても、武器を使用するという状況ではなかった。すなわち、九十五条で武器を守るようなそういう状況ではなかったし、また、辰己政府参考人からも、交渉によって、話合いによって解決ができるような状況であったと、そういうような状況の下で、必ずしも武器を守るということではなく、適切に行動したということでございますし、また、いずれにいたしましても、防衛省は、隊員が現場において適切に判断をして任務を遂行できるよう、また、武器使用権限に関わるものを含む部内の規則類、訓練等を整備、周知徹底し、必要な訓練を施した上で隊員を就かせております。
 今回の事案はこの成果が適切に発揮されたものというふうに考えておりますし、引き続き、隊員の安全確保を図りながら、任務遂行のためのこうした取組に万全を期してまいりたいと考えております。
○大野元裕君 全く答えていません。ただ、時間がなくなったのでこれでやめますけれども、大臣、私が聞いたのは、九十五条は全く関係ありません。あくまでも、武器を奪取される若しくは破壊される場合に、部隊行動基準に従った行動かどうだったかということだけを聞いているんです。
 是非この議論は続けたいと思いますので、次回に譲りますが、よろしくお願いいたします。
 以上で終わります。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 本日は在外公館名称位置・給与法の審議でございますが、法案に入ります前に、核兵器禁止条約交渉会議、これにつきまして質問させていただきたいと思います。
 今週の月曜日からこの会合が始まりました。これにつきましては、初日に高見澤軍縮大使がジュネーブから行かれまして、ハイレベルセグメントで我が国の立場を主張したと聞いております。そして、翌日、外務大臣は、この交渉会議にとどまることを断念したと、こういうことを発表されました。被爆者団体から残念の声も上がっていることでございますが。
 実は、この件につきましては先週予算の集中審議のときにも取り上げさせていただきまして、外務大臣はこういう答弁をされました。引き続き、結果を出すためには核兵器国の参加が重要であるということ、核兵器国の参加を得た上で現実的な、実践的な取組を続けていくことが重要であること、これをしっかり訴えていかなければなりませんと。そして、この核兵器禁止条約交渉の中にあってもそうした主張ができる環境にあるのか、どんな議論の方式で行われるのか、この辺を今引き続き確認し、我が国の対応、最終的な判断を行いつつあると。こういうふうに答弁をされました。
 それでは、今回の交渉会議で我が国が主張した点、またそれに対する会合前後、こういう日本のことが主張できるかどうかの見極めもされたと思いますので、その内外の反応を含めましてどうであったのか、そして、翌日、外務大臣として交渉入りを断念された具体的根拠をお述べいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、我が国の基本的な立場、これは従来からもこれからも一貫しております。核兵器の非人道性に対する正確な認識と、そして厳しい安全保障環境に対する冷静な認識、この二つの認識をしっかり持った上で、核兵器国と非核兵器国の協力の下に現実的、実践的な取組を積み重ねていく、こうしたものであります。
 こうした考え方をしっかりと主張し推進していくことができる場なのかどうか、こういった観点から、会議がどのような方式であるいはどのような環境で議論が行われるのか情報収集を行い、総合的かつ十分に検討した結果として、二十七日、この会議に高見澤軍縮大使、さらには相川軍縮部長を出席させまして我が国の主張を発言させた次第であります。
 そして、会議、スタートしました。この会議には核兵器国は一国も出席をしておりません。また、ドイツですとかカナダですとかオーストラリアですとか、我が国とともに中道国としてこの核軍縮・不拡散の議論をリードしてきた国々、こうした国々も出席をしておりません。こうした状況でありますので、我が国の主張、すなわち核兵器国と非核兵器国の協力が重要であるというこの主張、こういった立場に合致しないということを判断した次第であります。
 こうした状況の中で議論を進めるということは、核兵器のない世界に資さないのみならず、核兵器国と非核兵器国の亀裂をより深めてしまうということで逆効果にもなりかねない、こういったことを判断し、その後のこの会議には参加しないということを判断した次第であります。
 この我が国の今回の判断については様々な受け止めがあること、これは承知をしております。特に、被爆者の方々の思い、これは大変貴重なものであり、重たいものがあるということは感じます。ただ、核兵器のない世界を目指す、具体的な結果を目指す上において政府としてどうあるべきなのか、こうしたことを十分に慎重に判断した結果であります。
 今後は是非、核兵器国と非核兵器国が共に参加する枠組み、NPTであったり、CTBTであったり、FMCTであったり、G7であったり、こうした双方がしっかりと参加し議論を行う、こういった枠組みをしっかり重視しながら、我が国として議論をリードし貢献をしていきたい、このように考えます。
○浜田昌良君 今、外務大臣から核兵器国と非核兵器国が共に参加する場という話もありました。事実、高見澤大使は演説の最後にこう述べています。核兵器国と非核兵器国の双方を含む国際社会の対話と協力を促し、核軍縮に関する様々なアプローチを有する国々が意見を交わす場の設置等、核なき世界に向けてイニシアチブを発揮していくということでございますので、このイニシアチブをしっかりと発揮していただきたいと思います。
 次に、在外公館法に移りたいと思いますが、この在外公館法につきましては、レシフェの総領事館またAU代表部の新設等については我々も賛成でございます。
 設置される在外公館がしっかり生かされていく、重要でございまして、実は、三月二十一日の当委員会で、私はこの在外公館の関係でお願いをさせていただきました。と申しますのも、北朝鮮に対する国連決議について、いわゆる報告をしていない国が百十六か国もあると。これに対しましては、是非、外務大臣の強力なリーダーシップで現地の日本大使から報告するように働きかけしてほしいと、こうお願いしましたが、公電は発出されたんでしょうか。また、既に大使が相手国機関に要請した国はどうなっているんでしょうか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘を受けて公電は発出しております。安保理決議二二七〇号のみならず、二三二一号、この二つの履行状況に関する報告を行っていない国、百五十八か国に対して報告の速やかな提出を改めて働きかけるよう指示をする公電を発出いたしました。そして、報告によりますと、昨日夜の時点で二十九か国において大使レベルからの働きかけを実施しました。また、大使レベル以外の館員によるものも含めれば百十二か国において働きかけを実施したということであります。
 引き続き、この安保理決議の実効性を確保するべく、働きかけを続けていきたいと考えます。
○浜田昌良君 今、外務大臣から答弁いただきましたように、新しい安保理決議の報告をしていない百五十八か国のうち、二十九か国は大使レベルで、また館員を含めれば百十二か国に働きかけをしていただいたと、迅速な対応にはお礼申し上げたいと思います。北朝鮮の脅威が新たな段階になったということが明確になったわけでございますので、逆に我々の外交努力も新たな段階として引き続きお願いしたいと思います。
 それで、この在外公館の配置方針なんですが、実は、我が国が現地に大使館を置いていないんですが、相手国がこの物価の高い東京に大使館を置いていただいているという国が十か国あるわけでございますね。こういう国々については、やはりしっかりと我が国としても大使館を置いていくことも重要と思いますが、今後の大使館の整備方針について簡単に答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 在外公館の新設に関しましては、先ほども答弁の中で申し上げましたが、様々な観点、総合的に勘案した上でこの決定をしているわけですが、是非、今後とも他の主要国並みの外交実施体制を実現すべく、質のみならず量においてもしっかりと拡充をしていきたい、このように思っていますが、その中にありまして、相手国の日本における大使館設置状況、これは重要な要素であると認識をしております。この点も重要な要素として考慮しながら、新設については決定をしていきたい、このように考えます。
○浜田昌良君 終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 在外公館法は必要な措置でありまして、賛成です。
 私からも、核兵器禁止条約のことでお尋ねをいたします。
 二十七日から国連の核兵器禁止条約の交渉会議が始まりました。被爆者を始め多くの声が国際政治を動かしたと思います。我が党、日本共産党からは志位委員長が核軍縮・不拡散議員連盟の一員としてこの会議に参加をしておりまして、昨日、会議での発言の機会を得ました。日本政府がこの議場にいないのは残念だが、被爆者と日本国民の大多数はこの条約を強く支持していると述べて、この条約が締結されれば、市民社会の組織が力を合わせ、核兵器に依存する国に対して、政策を変え核廃絶に取り組むよう迫るものになると強調いたしました。日本政府は、被爆国でありながら交渉開始決議に反対をし、国連会議の場でも反対を表明し、交渉に参加しないということも表明をされました。
 この国連会議で演説した日本の被爆者は、日本政府が決議に反対したことについて、心が裂ける思いだったと述べました。同じく、カナダに在住の被爆者は、自国に裏切られたと演説をされました。大臣の地元広島からも多くの被爆者が憤りの声を上げております。
 この声をどう受け止めていらっしゃるのか。経緯については先ほど答弁ありました、短い時間なのでそれは結構ですので、どう受け止めていらっしゃるか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の被爆者の方々等の思いについては、大変貴重なものであり、重たいものであると考えます。そうした声をしっかり受け止めなければならない、このように考えます。
 そして、そういった方々と、日本政府も核兵器のない世界を目指す、こうした目標については共有しているものと思います。この核兵器のない世界を目指すために、具体的な結果を出すため政府の立場としてどうあるべきなのか、こういったことについて慎重に、そして十分に検討をいたしました。その結果として、先ほど答弁させていただきましたような対応を取った次第であります。
 政府の立場から、これからも核兵器のない世界を目指す、そして具体的な結果を出すために、我が国の考え方を一貫して貫いてこれからも国際世論をリードしていきたい、このように思います。
○井上哲士君 核保有国と非保有国の協力が必要だ、分断を広げてはならないと、こう言われるわけでありますが、それをつくり出したのは誰なのかという問題なんですね。
 二〇〇〇年、二〇一〇年のNPTの再検討会議では、核兵器のない世界の達成へ特別な取組を行うということを合意をしております。ところが、核兵器国がこの成約を実践するどころか、段階的アプローチの名で核兵器廃絶を先送りをして、自国の核軍備の近代化を強化する態度を取ってきた。私は、分断をつくり出したのはこの核兵器国の側だと思うんですね。だから、もう待っていられないということで、被爆者や市民社会の声がこの交渉会議を実現をいたしました。
 核保有国が参加しない下で核兵器の禁止条約を作ることは分断をもたらすということになりますと、結局もう核保有国が反対することは何もするなと、こういう議論になってしまうと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 私も、外務大臣四年をやり、様々な場で核兵器国と非核兵器国の対立の場面を見てきました。その中で感じたことは、現実、核兵器を持っているのは核兵器国ですから、核兵器国を巻き込まなければ具体的な結果につながっていかない、こういったことを痛感してきた次第です。核兵器国の言いなりになるということは決してあってはならないと思います。ただ、核兵器国を巻き込んで議論をしなければ、核兵器を持っていない国だけで議論を行っても結果につながらないということであります。
 是非、核兵器国を巻き込む努力、これは辛抱強く続けなければなりません。これを諦めてしまっては現実は動かないということをしっかり考えながら、粘り強く、辛抱強く、従来の核兵器国と非核兵器国、両方が参加する枠組みを前進させる努力を行っていくべきではないかと私は思っています。
 NPT運用検討会議、前回は残念な思いをしましたが、今年の五月からは次のNPT運用検討会議の準備プロセスも始まるわけです。こういったときに、この核兵器国と非核兵器国の亀裂を更に深めてしまうことは避けるべきではないか、こういったことを唯一の戦争被爆国としては強く感じています。是非そういった思いを訴えながら、核兵器国を巻き込んだ議論を粘り強く続けていきたい、このように思います。
○井上哲士君 核兵器国の言いなりになることではないんだと言われました。しかし、最大の核兵器国であるアメリカは、日本など同盟国に反対を迫ったわけですね。
 昨年の十月に、大臣、私の質問に対して、我が国と米国は核兵器のない世界を目指すという大きな目標を共有していますと、こういうふうに言われました。しかし、トランプ政権は今明らかに核増強の方向にかじを切っておりますが、それでも大きな目標を共有しているという認識でしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、米国においては今現在、新政権において核政策の見直しを行おうとしているということは承知をしております。これから具体的な作業が行われていくと承知をいたしますが、ただ、米国からは、例えばトランプ大統領自身も、私は核のない世界を誰よりも見たいと思っている人間だ、こういった発言も行われていますし、また先般、この核兵器禁止条約交渉会議の際に米国が行いました共同記者会見というものがありますが、その場で米国のヘイリー常駐代表も核兵器のない世界以上に望むものはない、こういった発言をしております。
 今現在、核兵器のない世界を目指すというこの共通の目標、日本も米国も共有していると考えております。
○井上哲士君 言葉としては否定をしないかもしれません。しかし、今アメリカのNSCで大量破壊兵器や不拡散を担当するフォード上級部長が二十一日にワシントンで講演をしております。オバマ氏のプラハ演説は非現実的な期待を助長したと述べた上で、トランプ政権の核政策の見直しについて、核兵器のない世界という目標が現在の国際安全保障環境を踏まえたときに中長期的な現実的な目標なのかどうかも含まれると、見直しに。ですから、長期的にも現実でないという話になりますと、核兵器廃絶をまさに私、永遠のかなたに追いやるものだと思うんですね。こういう今のトランプ政権とどうして核なき世界を共有していると果たして言えるのかということだと思います。
 この間、橋渡し役というふうに言われてきましたけれども、今の日本の姿というのは、もう橋を渡って核保有大国の側にいるんじゃないかと、これが多くの今被爆者や市民が見詰めている批判の声なわけですね。
 私は、被爆者と国連加盟国の圧倒的多数の諸国が求めているこの核兵器禁止条約に核保有大国の協力を迫るということこそが、被爆国日本の一番のなすべきことだと思います。その立場に転換することを強く求めまして、時間ですので、質問を終わります。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
 在外公館のこの出ております改正法案につきましては、私も為替管理等の関係をお尋ねしようと思っておりまして、ほかの委員の方からも既に質問が出ておりますので、時間があれば最後でちょっとやらせていただきたいと思っております。
 それに先立って、防衛大臣に行政文書管理規則についてお尋ねしていきたいと思っております。
 先日、私が二十三日にやらせていただいたと思うんですが、その翌日の三月二十四日の参議院の予算委員会で、大塚議員の質問に対して稲田大臣は非常に興味深い答弁をされているんです。そのまま読ませていただきます。南スーダンの施設派遣隊からの日報の件です。
 日報を一年未満、用済み後廃棄という取扱いで、ずっと、派遣施設隊が日報を作り、それを即応集団に送れば廃棄という処理をしていたわけですが、中略、施設隊が一生懸命現地の状況を書いたその日報はないはずがないんじゃないかと、どこかで探せばあるんじゃないかということで、私の指示でもって、そして徹底的に捜索をして、そして統幕で見付かって公表したということでございますと。
 そこで、まず伺いたいのですが、この用済み後廃棄という言葉がしばしば出てきます。この用済みという表現ですが、普通、用済みといえば、言わばもう使命を果たしたというふうに解釈できるんですが、これ誰が用済みと判断するんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) その今御指摘になった答弁に関しては、文書管理者である南スーダンに派遣をされている施設部隊の隊長が、日々のその日報を報告先であるところの中央即応集団司令部に報告をすれば用済みということで、その文書管理者であるところの施設隊隊長が判断をするということだというふうに思います。
○浅田均君 今、発信者と受信者があって、発信者が発信してしまえば発信者にとっては用済みという理解でいいんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) そこで言う用済みとは、派遣施設隊隊長がその報告を、中央即応集団に報告を発信というか、それが届く、届いて、それを報告し終わるという状況というふうに考えられるのではないかというふうに思います。
○浅田均君 隊長が、施設派遣隊の隊長が文書管理者と今御答弁されましたけれども、これは事実ですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 派遣施設隊の文書管理者は派遣施設隊隊長でございます。
○浅田均君 今、だから、発信者側にとってアップロードしてしまえば用済み後と。同じ文書がこっちには届いて、あるわけですよね。こっちにとって廃棄、こっちにとってはまだ残っているという状態がちょっとでもあるということですよね。
○国務大臣(稲田朋美君) そういうことはあり得たということでございます。
○浅田均君 その今の例なんですが、判断をした人にとっては用済みかもしれないが、そのほかから見れば用済みでないと、しれないと、そういう例はほかに考えられませんか。
○国務大臣(稲田朋美君) 各文書管理者、例えば施設隊の文書管理者は派遣施設隊長ですし、その報告先の中央即応集団司令部の文書管理者は中央即応集団司令部防衛部長でございます。
 そういう意味におきまして、各文書管理者がそれぞれが所管する事務及び事業の性質、内容が異なりますので、たとえ同一の行政文書であったとしても、その保存期間、またその満了時の措置が異なるということはあり得るというふうに思います。
○浅田均君 あり得ると。まさにあり得たわけですよね。
 防衛部長が用済み後廃棄と。防衛部長にとって用済み後というのはどういう状況ですか。
○国務大臣(稲田朋美君) その文書管理者である中央即応集団司令部防衛部長の判断でございますが、一般的に言いますと、施設隊がその日々の報告を中央即応集団司令部に送り、そこにおいてその日々の日報の中からモーニングレポートを作成をするということでございますので、その日報を参照にしてモーニングレポートを作成したときに用済み後というふうに判断するのが一般ではないかというふうに私は考えます。
○浅田均君 だから、施設隊長も防衛部長も用済み後と判断されたんですよ。ところが、後になって用済み後ではない、用済みではないと。あのときの南スーダンで起きたことが武力衝突であったのか、それから戦闘行為であったのか、それは構いませんけれども、とにかく、そういうことがあったのかどうかを確認する必要が生じたわけです。
 だから、事前にあったことを合理的に跡付け、検証できるようにするために文書を作成すると書いてあるんです。だから、そこで用済みであって廃棄したものであっても、後ほどに、後になって検証するために必要であるという場合は生じるんです。まさにこの場合がそうなんです。だから残せと書いてあるんです。
 だから、残せという文書管理規則、あるいはそれに先立つ公文書管理法、その立法趣旨に反してこれ捨ててしまっているんではないかというのが私の疑問なんですが、大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、日報だけではなくて、いろんな情報また資料はございます。更に言えば、七月の状況が武力衝突か戦闘かというそういう切り口ではなくて、そういう切り口ではなくて、ただ、今委員がおっしゃったその視点というのは私も理解はできます。
 そして、私自身も、自衛隊の部隊がいかなる状況の中で自らの安全を確保しながら施設活動を実施しているのかを示した一次資料、現場が作っている資料ですので、その日報は可能な範囲で保管する方が望ましいと考え、保管期間を含め検証し、将来に対してその教訓を生かしていくように指示もしているところでございます。
○浅田均君 もう一個だけ、時間がありませんので一つだけ。
 大臣は、規則にのっとって当然廃棄しているとおっしゃっているわけです。派遣施設隊が日報を作り、それを即応集団に送れば廃棄という処理をしていた、で、防衛部長も廃棄をしていた、だから当然のごとく廃棄をしていたとお答えになっている一方、一生懸命書いた日報がないはずないんじゃないかという発言をされているんです。
 一方では当然廃棄していた、一方では残っていて当然やないかという発言をされている。これ矛盾しているんですけれども、どういうところが根拠ですか、この矛盾している二つの発言の根拠。
○委員長(宇都隆史君) 時間ですので、簡潔に御答弁ください。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、破棄したことは問題だということに関して、破棄したこと自体は規則にのっとっているので、それは問題ではないということが一点。
 それともう一つは、やはり今申し上げましたように、施設隊が作っている一次資料でもありますし、どこかにあるのではないのか、もしあれば、情報公開との関係で、私は徹底的に探して公表すべきであるということを申し上げたということでございます。
○浅田均君 終わります、残念ながら。
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば何でもできる。元気があれば、寅さんがいないんですが、今年もさくらはやってきた。籠じゃなく何か大きな袋を抱えてきたので、何だろうと思って開けてみましたら、杉にヒノキにカモガヤというんですかね、花粉をいっぱい持ってきてくれたおかげで、私もちょっと今年は花粉症で苦しみました。本当に世の中が変わっていくというのか、昔はそんなものはなかったんですがね。
 今日は大事な、もう時間が本当に短いんで本題に入りますが、在外公館の整備方針についてお聞きいたします。
 現在、我が国が承認している国は百九十五か国。それに対し、大使館、設置している国は百四十九。先ほど同僚議員からも質問が出ました。今年度末には、大使館が百五十、総領事館六十四、政府代表部が九、設置するとあります。
 さっき、キプロスも、またエチオピアの話も出ましたので、ちょっと今回は興味があるのは、ブラジル東部のレシフェに領事館を設置するというものがありますが、ブラジルのレシフェ、それからベレン、ここはもう非常に、何十年か前に格闘技ブームが起きまして、ブラジル、グレイシー柔術というのが本当に若い人たちの心を捉えたときがあります。私も国立競技場に、夜の八時ですが、ヘリコプターからパラシュートというかスカイダイビングで降りたことがありますが、そんな、今、南米でも格闘ブームあるいは柔術ブームが起きております。
 そこで、在外公館設置について、今後、優先順位というか、どのような優先順位を考えておられるか、お聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 在外公館の新設に当たりましては、その国が有する安全保障上の重要性、戦略的対外発信上の重要性、また日本企業支援の必要性、資源獲得等経済上の利益の潜在性の高さ、また邦人保護の必要性の高さ、そして国際社会における我が国への支持獲得の必要性、また主要国等の公館設置状況、また在京大使館の有無、こういったものを総合的に勘案して検討しております。
 在外公館は、邦人保護あるいは海外で活躍する日本企業へのきめ細かな支援、また、我が国の領土や歴史問題等の重要課題に対応するため大変重要な役割を担っており、政府としましては、今後とも主要国並みの外交実施体制を実現すべく、在外公館の質と量双方の拡充を図っていきたいと考えております。
○アントニオ猪木君 私もいろんな国を回っておりますが、各国の大使、いろいろお話も聞いておりますが、一つ、私も旅をして、昔はもうどこの国の料理でも飛び込んでいって積極的に食べたんですが、特にやはり日本食しか食べられない、その人それぞれがあると思うんですが、その職員の人たち、食料調達を含めてどのようにされているか、お聞かせください。
○政府参考人(山崎和之君) お答え申し上げます。
 在外勤務先での食料につきましては、基本的に現地で購入することとなりますが、勤務、生活環境が厳しい勤務地においては御指摘のとおり食材の調達が困難な場合もございます。このような任地におきましては、外交活動上必要な会食のための食材等が現地で調達できない場合、在外公館職員が第三国等でこれらを調達することを目的として公務出張を実施することがございます。また、一般に、在外公館職員が一時帰国あるいは第三国に赴いた際に、勤務先では購入することができない日本食材等をまとめて購入し、任地に持ち帰ることもございます。
○アントニオ猪木君 大使館に配置される職員の皆さん、いろいろ大変だと思いますが、どのような指導、また指示をされているのか、具体的にお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 公館長たる大使、総領事を始め在外公館職員一人一人が高いプロ意識を持ち、相手国等との対話に取り組むことが重要だと考えます。また、国際問題が多様化、複雑化し、我が国外交の幅が拡大している中で、専門家の育成が重要であると同時に、発信力のある外交官となるために日本自身の幅広い分野の政策について理解を深めていく、こういったことも重要だと考えます。
 このため、在外公館職員の赴任に当たっては、赴任国の情勢等を踏まえつつ、情報収集活動、日本企業支援などの経済外交、邦人保護や危機管理等、多岐にわたる業務について活発な外交活動を行うよう各種研修を行っております。さらに、個別の案件について随時本省から様々な形で指示を出し、外交の最前線での職務において日本国内の時々の問題意識を踏まえた効果的な活動を行うよう指導をしているところであります。
 今後とも、各在外公館職員の能力や素質が時代の要請に応じたものになるよう、適切な人材の育成及び指導を行っていきたいと考えます。
○アントニオ猪木君 三月十日から薗浦副大臣が南米を回ってこられたので、時間が短いので、その回られた感想をお聞かせください。
○副大臣(薗浦健太郎君) ありがとうございます。
 中南米の地域というのは、我々と基本的な価値観を共有する重要なパートナーでございます。安倍総理から打ち出しました、共に発展し、共に主導し、共に啓発するという三つの指導理念の下で、経済の結び付きを一層深め、グローバルな課題解決に向け関係強化に努めてまいりたいと考えております。
 また、日系人のコミュニティー、ネットワークというのは非常に貴重な財産でありまして、ただいま中南米諸国との関係強化、日系社会を通じた関係強化に向けた有識者懇談会を開催をし、私も毎回全て出席をさせていただいております。この報告書を受け、更なる関係強化に努めてまいりたいと思いますし、また議員間交流も非常に大きく貢献をしていただいておりますので、委員におかれましても大変御尽力いただいておりますので、引き続き様々なレベルでの交流を促進してまいりたいと考えております。
○アントニオ猪木君 チリとどこですかね、行かれた国は、メキシコ、そしてキューバと。トランプ政権に替わりまして、いっとき雪解けムードでいい関係になったかなと思ったんですが、ここのところまた非常にキューバとの関係が難しくなったということも聞いておりますが、その点について。
○副大臣(薗浦健太郎君) キューバにおいてはシエラ外務次官と会談をいたしました。次官御自身は、米国と引き続き相互尊重の原則の下で関係改善を進めていくということをおっしゃっておられました。
 米・キューバ関係について我が国政府としてコメントする立場にはありませんけれども、この両国関係というのは非常にあの地域の安定にとって重要であるというふうに考えておりますので、引き続き注視をしてまいりたいと考えております。
○アントニオ猪木君 最後に、私も何十年前かにチリに行ったときに大変な大気汚染で、朝早くランニングをしたら、もう終わったら喉ががらがらになりましたが、今の状況はどうでしょうか。
○副大臣(薗浦健太郎君) 私が参りました三月は比較的汚染がそんなにひどくない時期でございますので、私自身はそう考えておりませんでしたけれども、確かにチリの大気汚染は深刻な問題であります。自動車の排気ガスの規制等々に取り組んでおりまして、チリの環境省によりますと、一九八八年から二〇一四年の間に七割の空気の汚染が削減されたという報告をいただいております。
 いずれにいたしましても、更なる取組が必要だというふうに認識をしております。
○アントニオ猪木君 私も行ったときには、ちょうど、つぼのようになって、アマゾンの、アンデス山脈を抜いて空気孔を造ろうなんていう話も持ち上がったことがありましたが。
 そういうことで、またいろいろお話を聞かせていただきたいと思います。ありがとうございます。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。
 在外公館法案については、沖縄の風としても賛同いたします。
 沖縄にも特命全権大使がいます。先月、二月二十五日、岸田外務大臣の主催で那覇において外務省沖縄事務所の開設二十周年式典が行われました。
 外務省沖縄事務所の設置経緯、目的はどのようなものでしょうか。
○政府参考人(森健良君) お答えいたします。
 今委員から御指摘のありましたレセプションでございますけれども、これは沖縄事務所の開設二十周年に当たりまして岸田大臣の主催で開催させていただきまして、委員を含めて多数の方々に御出席をいただきました。
 事務所の開設の経緯でございますけれども、これは沖縄県に米軍の施設・区域が集中している現状及び沖縄県からの御要望を踏まえまして、平成九年に沖縄担当大使を長とする外務省の出先機関として設置したものでございます。
 この米軍施設・区域の集中などを踏まえまして、外務省沖縄事務所におきまして、米軍に係る問題につき、地方公共団体等の御意見を伺い、在沖縄米軍との連絡調整を行うといった業務を実施しております。また、それ以外にも、沖縄の魅力を世界に発信すべく、沖縄の自治体の国際交流事業に対する支援などを行っているところでございます。
○伊波洋一君 私も設置当時から歴代大使にお会いしてきました。米軍基地に対する沖縄県民の声を受けて、在沖米軍など米側へ改善すべきことを伝えて改善していくことが主要な目的の一つです。
 一方、現状は沖縄事務所への米軍関係抗議件数が年々増えて、二〇一四年九十七件、一五年百五十二件、一六年二百四十一件に上ると報じられるように、その目的が十分に果たされているとは言えない状況だと思います。是非ここら辺についてはまたこれからも検討していただきたいと思います。
 さて、政府の普天間飛行場負担軽減推進会議については、昨年七月二十一日に本体、そして八月三十一日に作業部会が開催されて以来、半年以上も開かれていません。沖縄県は政府に対して普天間飛行場負担軽減推進会議の再開や米軍関係事件・事故対策協議会の設置を求めていますが、政府は応じていません。政府は、普天間の負担軽減を辺野古新基地建設とリンクさせ、新基地建設に協力しない沖縄県とは負担軽減を協議しないということなのでしょうか。
 内閣府及び防衛省に伺います。普天間飛行場負担軽減推進会議の早期再開や事件・事故対策協議会の設置について対応すべきではないでしょうか。
○副大臣(石原宏高君) 沖縄県宜野湾市から、現在、負担軽減推進会議及び作業部会についての開催、再開の御要請がございます。現在、沖縄側でこの会議における要望の議題等について県と市の間で調整をお願いしておりまして、その調整が整えば適切なタイミングで開催をさせていただきたいというふうに考えております。
○委員長(宇都隆史君) 防衛省、どなたがお答えになりますか。
○政府参考人(前田哲君) お答えいたします。
 今御指摘の普天間飛行場負担軽減推進会議、これ、当時の仲井眞知事、そして宜野湾市長の御要望に基づきまして、二十六年の二月に設置をされたものであります。これまで、普天間飛行場の辺野古移設までの間における普天間飛行場の危険性除去を中心に負担軽減が極めて重要な課題であるという認識の下で、沖縄県及び宜野湾市と協議をしてまいっております。
 今委員御指摘のとおり、昨年八月に行われました同推進会議の作業部会におきましては、普天間飛行場の負担軽減の取組状況について政府から詳しく御説明をいたしました。また、県、そして宜野湾市の方から、五年以内の運用停止、あるいは普天間の危険性除去、負担軽減の一環としての騒音軽減といった問題への対応といった要望がなされ、意見交換を実施したところでございます。
 政府としては、引き続き、沖縄県及び宜野湾市からの御要望については、相手のあることではございますが、できることは全て行う、目に見える形で実現するという方針の下で、沖縄県及び宜野湾市からの理解が得られるよう誠実に対応していきたいと、このように考えてございます。
○伊波洋一君 是非、両会議、協議会共に沖縄の負担軽減のために早急に開催をして取り組んでいただきたいと思います。
 さて、先週土曜日、三月二十五日、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前で三千五百名を超える県民が参加をして、違法な埋立工事の即時中止、辺野古新基地建設断念を求める県民集会が開催されました。翁長沖縄県知事も辺野古での同県民集会に初めて参加し、沖縄の新しい闘いがまた始まるということで私も参加した、我々は心を一つにし、辺野古新基地は絶対に造らせないと語り、辺野古埋立ての承認撤回にも言及しました。
 一方、菅官房長官は、二十七日の会見で、翁長沖縄県知事が辺野古新基地に関する埋立承認撤回に踏み切った場合は、国として損害賠償請求の行使を講じることはあり得ると発言をしました。県民感情を逆なでするような発言であり、政府として真摯に沖縄に対応する姿勢からは程遠いものと言わざるを得ません。自治体首長個人に対する損害賠償請求によって住民の民意に基づく自治を牽制するということは、民主主義の否定、地方自治否定の暴言であり、発言を撤回するよう沖縄の風として強く抗議いたします。
 金田法務大臣は翌二十八日の会見で、知事個人に対する損害賠償請求について、防衛省など関係省庁とも検討していると発言しています。防衛大臣、防衛省は知事個人への損害賠償請求について具体的にどのような検討を行っているのでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、官房長官は先日の会見で、あくまで一般論として、行政の長が法令によって与えられた権限をその法令の目的とは異なる目的で行使することは権限の濫用であって違法である、そのような違法な行為に対して、国として損害賠償請求権の行使を含め、法令に基づく所要の措置を講じることはあり得る旨を発言されたというふうに承知をいたしております。
 また、翁長沖縄県知事が先日、普天間移設事業に反対する集会、今委員が御指摘になった集会に参加され、埋立承認を撤回するとの方針を明言されたことは承知をいたしており、そのような動向については注視をしております。
 いずれにいたしましても、官房長官はあくまで一般論として発言されたと承知をいたしておりますし、防衛省としては、埋立承認の撤回事由となる具体の事情があるとは認識はしておらず、引き続き工事を着実に進めていく考えではありますが、一方で、沖縄県側の行為によって損害が生じる事態を仮定をしてお答えすることは適切ではないというふうに考えております。
○伊波洋一君 沖縄県は、法令を、権限を濫用してこのようなことを行おうとしているわけでは決してないと思います。岩礁破砕許可にしても、それなりの手続を経て県として検討をし、そしてまた法律関係者の方々とも議論をしながら取り組むものだと、このように承知をしております。
 ですから、認識の相違があるわけですね。それを一方的な損害賠償請求などに言及するということは、やはり国と県の立場を、溝を更に深めていくものだと、このように思っております。
 しかし、先ほどの金田法務大臣の発言があるわけですが、防衛省は、具体的にいつ誰と誰が、今、仮の検討としても検討を行ったということ、もし法務省とあるのならば明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
 法務大臣の御発言についての御指摘がございましたが、法務大臣は、一般論と前置きしつつ、あらゆる事態を想定して関係省庁とともに検討している旨を述べる一方で、個別な事案についてコメントすることは差し控える旨の発言をされたと承知しているところでございます。
 防衛省としても、個別の事案について検討状況等をお答えすることは適切でないと考えておりますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○伊波洋一君 辺野古新基地建設を強行し、米軍の基地負担を力で押し付けようとする安倍政権のやり方は、そもそも米国の、望まれないところには基地は置かないという米軍再編の基本方針に反しています。その結果、何年たっても実現できず、沖縄県民との溝を深めている大きな根本原因だと思います。また、外務省や防衛省は、二〇〇六年の再編合意に基づくグアム移転の米計画の詳細な内容などを隠し続けてきたように思います。沖縄に負担を押し付ける要因になっています。今後の委員会でそれらのことを含めて質疑をしながら明らかにしてまいりたいと思います。
 いずれにしろ、沖縄の基地負担は限界に来ているということを是非御承知いただきたいと思います。
○委員長(宇都隆史君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 防衛大臣は御退席いただいて結構でございます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(宇都隆史君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宇都隆史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十七分散会