第193回国会 文教科学委員会 第10号
平成二十九年五月二十三日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     こやり隆史君     山本 順三君
     那谷屋正義君     蓮   舫君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     蓮   舫君     野田 国義君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         赤池 誠章君
    理 事
                石井 浩郎君
                堂故  茂君
                斎藤 嘉隆君
                吉良よし子君
    委 員
                今井絵理子君
                上野 通子君
                衛藤 晟一君
                小野田紀美君
                橋本 聖子君
                水落 敏栄君
                山本 順三君
                大島九州男君
                野田 国義君
                宮沢 由佳君
                河野 義博君
                三浦 信祐君
                高木かおり君
                木戸口英司君
                松沢 成文君
   国務大臣
       文部科学大臣   松野 博一君
   副大臣
       文部科学副大臣  義家 弘介君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        長坂 康正君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進事務局次長  川上 尚貴君
       財務省理財局次
       長        中尾  睦君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   有松 育子君
       文部科学省高等
       教育局長     常盤  豊君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○学校教育法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
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○委員長(赤池誠章君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十八日、那谷屋正義君及びこやり隆史君が委員を辞任され、その補欠として蓮舫君及び山本順三君が選任されました。
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○委員長(赤池誠章君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 学校教育法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局次長川上尚貴君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(赤池誠章君) 学校教育法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○今井絵理子君 おはようございます。
 本日は、実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化を盛り込んだ学校教育法の一部を改正する法律案に関して質問をいたします。
 新たな高等教育機関には専門職大学と専門職短期大学があるようですが、本日は、分かりやすくするために四年制の大学と専門職大学を比較する形で質問をさせていただきたいと思います。
 幾つか質問がありますが、専門職大学という言葉を初めて耳にする国民の皆さんも多いと思いますので、まず初めに、専門職大学という新たな高等教育機関の必要性、趣旨、目的について大臣として御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(松野博一君) おはようございます。
 今井先生から、専門職大学の必要性、趣旨及び目的について御質問をいただきました。
 産業構造が急激に変化をする中、それぞれの職業分野で業務の改善、革新や新規分野の開拓が求められております。より高度な実践力と新たな物やサービスをつくり出せる創造力を有する人材の育成が喫緊の課題となっております。
 専門職大学は大学制度の中に実践的な職業教育に重点を置いた仕組みとして制度化するものであり、産業界との密接な連携により専門職業人材の養成強化を図るとともに、大学への進学を希望する者にとっても選択肢が広がるものであると考えております。
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 大臣の御説明にあるように、産業構造の変化に伴うより高度な実践力を備えた人材、また新たな物やサービスをつくり出せる創造力を持つ人材の育成が目的であるようですが、一方で、これまで大学でも社会構造の変化や社会ニーズの変化に伴って専門性を追求した学部、学科や資格取得系のコースが新設されておりますが、これらの大学と専門職大学にはどのような違いがありますか。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 高等教育段階での職業教育につきましては、これまでも、大学では医師や教員等の養成、短期大学では保育士、栄養士等の職業人材養成について実績を上げてきているところでございます。ただし、大学や短期大学では、専門教育と教養教育や学術研究を併せて行う性格がございますので、全体としては比較的、学問色の強い教育が行われる傾向にあります。
 専門職大学につきましては、このような状況を踏まえた上で、各高等教育機関における多様な職業教育を引き続き振興するとともに、社会の要請により的確に対応していくため、大学制度の中で特に実践的な職業教育に重点化をした仕組みを設けることによりまして、高等教育における職業教育の一層の充実を期するとともに、学習者に新たに選択肢を提供するものでございます。
 専門職大学等は、特定の職種における業務遂行能力の育成に加えまして、特に企業での長期実習や関連の職業分野に関する教育等を通じまして、高度な実践力や豊かな創造性を培う教育に重点を置く点で特色を有するものになると考えております。
 一方、既存の大学、短期大学におきましても、各大学の判断で実践的な職業人材の養成は可能でございますが、社会の要請により的確に対応していくためには実践的な職業教育に重点化した高等教育機関を新たに制度化することが効果的であると考えております。
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 御説明を伺うと、イメージとしてはアカデミックな教育を行う大学と職業実務で即戦力として使える技能を養成する専門学校の間ということでしょうか。先ほど質問の中にもあったのですが、そういったニーズに応えようと今の大学も職業実務で生かせるような専門的な教育を行うように工夫しているところもあると思いますが、もう一度、決定的なこの違いを教えてください。
○政府参考人(常盤豊君) 新しく制度化されます専門職大学におきましては、まずは実践性という観点から、例えば教育課程の編成に当たりまして、関連の産業界の方々にも参画をしていただいて教育課程の開発、編成を行うというようなことであるとか、あるいは長期にわたる企業内実習を制度化するというようなところで、実践性の点で非常に深いものを考えているというのが一点。これは専門学校に比較的類似をしたところだと思います。
 ただ、もう一方で、やはり大学という性格がございますので、その中では、その専門分野に限られた教育だけではなくてより幅広い教育を行うということで、関連分野の知識、技能の習得であるとか、あるいは総合的な科目を設けましてより広い視野で課題解決能力などを養うということがございますので、そういう点で、専門学校の実践力とそれから大学におけるある種の幅広い教育との、その両者の良さを組み合わせた形で、時代の変化、社会構造の変化に対応できるような、そういう学校の新しい類型をつくりたいというものでございます。
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 次にお伺いしたいのは、大学に並ぶ高等教育機関としての専門職大学の設置基準はどのようなものになりますか。
○政府参考人(常盤豊君) お答えいたします。
 専門職大学の設置基準につきましては、大学に位置付けられますので、国際通用性を求められる大学の枠組みの中に位置付けられる機関といたしまして、それにふさわしい教育研究水準を担保するものとする必要があると考えております。同時に、専門職大学は、産業界等と緊密に連携した実践的な職業教育に重点を置く、社会人の受入れも主要な機能とするなどの特性を有しておりますので、こうした特性を踏まえた設置基準とすることも求められると考えております。
 教育課程、教員組織、施設設備等に関する基準の具体的内容につきましては、既に中央教育審議会の答申でもかなりの程度提言がございますので、そういうものも踏まえながら適切な内容を、法案をお認めいただいた段階で更に中教審にお諮りしながら詰めてまいりたいというふうに考えてございます。
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 今のお答えですと、基本的には大学と同等の設置基準とするものの、社会人の受入れも主要な機能とする等の特性を踏まえるという部分については、例えば駅近くのテナントビルの活用など校地、校舎に関する基準に幅を持たせるという意味ではないかと思うのですが、設置基準はハード面だけではなく、教員の組織、教員の資格、卒業の要件といった教員の質に関わるソフト面も重要であると考えます。
 さらに、安定的、継続的な教育を行うためにも、運営者の経営基盤もしっかりとしたものでなければなりません。教育の質を確保するためにも、あくまでも大学の設置基準と同等にすべきではないかということを申しておきたいと思います。
 次に、専門職大学の設置数や育成すべき職業人材のボリュームについて、どの程度のものを想定されているか、お聞かせください。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 専門職大学の開設される数であるとか学生の数というものにつきまして、これはあらかじめ想定することはなかなか困難でございますが、実際に専門職大学を設置するためには、教育内容の開発、編成、教員の確保、施設設備等の教育条件の整備、産業界との連携など、設置基準で定める要件を満たす必要がございますので、それにふさわしい相応の準備を要するというふうに考えてございます。したがいまして、少なくとも制度発足当初におきましては限定的な規模になるのではないかと考えてございます。
 その上で、将来的にどの程度の規模になるかということでございますが、この点につきましては、制度化後の実績、社会からの評価ということに懸かっております。
 文部科学省といたしましては、この新しい制度が社会の期待に応えられるものとなるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 それでは、専門職業人材が必要とされる分野、また職種、養成される人材像は具体的にどのようなものをお考えでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) お答えいたします。
 我が国の産業競争力の維持強化のためには、成長分野等で求められる実践的な専門職業人材の育成を推進する必要があると考えております。
 この点に関しまして、複数の調査結果がございます。また、関係省庁による推計というものもございます。こういうことの中では、例えばITや情報サービスの分野、観光、農業などの分野で今後の人材需要の増大が指摘をされているところでございます。また、この制度について審議をしてまいりました中央教育審議会の議論の中におきましては、経済団体等からヒアリングを行った際には、養成すべき人材像といたしまして、何点かございますが、例えばAIやIoT等の技術進歩を踏まえたプロジェクトマネジメント等を担える人材、ビジネスマインドと実践力を備えて自立的に活躍できる職業人、地域の独自資源を活用して新たな事業変革を起こしていける若手人材やITによる企業の経営革新に貢献する人材、中核的、専門的な国際人材などの意見があったところでございます。
 専門職大学は、こうしたことも踏まえ、IT、情報サービス、観光、農業等の成長分野におきまして、現場のリーダーとして専門業務を牽引するとともに、変化に対応して新たな物やサービスをつくり出す人材の養成に最適化した新たな仕組みとして制度化したいと考えているところでございます。
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 先ほど、ボリュームだったり、人材像の質問をさせていただいたんですけれども、私は、どの程度の規模を皆さんが想像しているのかというのはすごく重要な点だと思っていまして、産業構造の変化やそれに伴う高度な実践力と想像力を持つ専門職業人の養成のニーズが高まってきたことにより新たな高等教育機関を創設するのですから、そのニーズがどの分野にどの程度あるかを知らなければ、人材の需給バランスが崩れることも懸念されます。
 専門職大学で学ぶことは、専門職業的な教育であっても、他分野で生かせる物の見方や広い見識を学べることもメリットの一つだと思いますが、類似する分野の大学との関係も考えなければいけないと思っています。場合によっては、大学の規模縮小やカリキュラムの変更が求められると思っています。ですから、ニーズをしっかり把握し、それに応じた教育機関の設立を心掛けていただけたらなと思っております。
 さて、中教審の話が出ましたが、これまでの中教審での議論や参考人による意見を見ると、どちらかといえば、専門学校の運営者は、専門的な教育を行いつつ、これまでより国際的にも社会的にも評価が得られる高等教育機関が必要だと主張されております。制度に積極的であると感じました。しかし一方で、大学の運営者は、その趣旨に賛同するものの、これまでにも社会的ニーズに応じて教育課程を作ってきている過程も説明され、新制度の設立には慎重であるように感じました。文科省はどのように評価しておりますか。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 専門学校につきましては、特定のそれぞれの分野の職業実務での即戦力の養成という点で特色があると考えてございます。これに加えて、より幅広い教育を行うことによりまして、専門職大学等に転換されることが専門学校の関係の方々の中で期待をされているという状況があると思います。一方で、大学、短期大学におきましては、専門教育と教養教育や学術研究を併せて行うという性格がございますので、これまで比較的学問色の強い教育が行われてきている傾向にございます。
 そういう中で、従来、比較的学問色が強いというところで、こういう高等職業教育という分野についていろいろ慎重な御意見もあろうかと思いますけれども、専門職大学におきましては、やはり現代の社会構造あるいは産業構造の変化に対応するという観点から、高度な実践力や豊かな創造性を培うという教育に重点を置くという点での新しい試みでございますので、そういう点について是非、大学の関係の先生方にも是非また御理解をいただいて、この専門職大学の制度化を機といたしまして、既存の専門学校だけではなくて、大学、短期大学においてもそれぞれの強みと特性を生かして専門職業人材の養成強化を図っていただきたいということを私どもとしては期待をしているということでございます。
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 一方、学生の立場に立てば、大学を卒業しても、在学中に学んだことが生かせる職業、希望する職業に就けるとは限らないことへの不満が職業専門的な教育への期待につながっていると思いますが、文科省の見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 例えば、経済産業省が社会人を対象に実施をいたしました調査がございますが、その中では、やはり大学卒の社会人が大学において業務をする上で役立つ内容を学べたと回答している割合が三割未満であるということがございます。大学で学んだ内容と実社会で必要とされる能力にミスマッチがあるというふうに感じている現状があるというふうに認識をしてございます。また、新卒、新規学卒就職者の就職後三年以内の離職率も三割以上というようなことがございますので、そうした課題もあるわけでございます。
 そういう中で、専門職大学、新しく制度化をお願いをしているわけでございますので、こうした学校で学ぶことと実社会との関係性をより緊密なものとするという点で、社会のニーズを踏まえた人材養成が行われることで、若者たちの期待にも応えられるものになるということになってほしいということで、新しい選択肢として用意をさせていただいているということでございます。
○今井絵理子君 ありがとうございました。
 まだ質問を考えていたんですけれども、時間が来ましたので終わりにしたいと思いますが、これだけはお伝えしたいなと思っています。卒業した学生たちが、行ってよかったな、また専門職大学での教育が生かせるというような実感が得られるような教育機関にしていただきたいということです。
 学生たちの新しい選択肢となる専門職大学が、創設の目的がしっかりと果たすことができ、社会が求める人材がしっかりと育成され、この新しい時代を元気にしてくれることを心から願って、質問を終えたいと思います。ありがとうございました。
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○委員長(赤池誠章君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、蓮舫君が委員を辞任され、その補欠として野田国義君が選任されました。
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○大島九州男君 民進党の大島九州男でございます。
 本日は学校教育法改正法案についての法案質疑でありますけれども、その前に二点質問をさせていただく、こういう時間を取らなきゃならないことに対して、大変安倍首相に対してふくふくとした思いがありますが、まず、五月二十二日の朝日新聞の報道でございます。森友への売却前の国有地評価、まさに二〇一六年四月に土地の売却価格の評価を不動産鑑定士に頼んだ際、ごみ撤去費八億一千九百万円に加え、高層建築を想定した地盤改良費約五億円も差し引くように求めていたことが分かったと。財務省の要請どおり五億円の地盤改良を差し引いた場合、土地は無償に近い形で譲渡された可能性があるという、こういう報道が出ていますが、財務省、ここのところの真偽のほどはどうでしょうか。
○政府参考人(中尾睦君) お答えいたします。
 先生から報道について御指摘がございました。私ども、報道は承知をしておりますけれども、一つ一つの報道についてコメントは差し控えさせていただいております。
 その上で事実関係を申し上げますと、本件土地は大阪航空局が所有する土地を近畿財務局が事務委任を受けて貸付け、売却を行ったものでございます。平成二十七年五月に貸付けが行われ、貸付中の平成二十八年三月に新たな地下埋設物が発見され、早急な対応が必要であり、六月に売却に至るわけでございますけれども、売却に先立って改めて不動産鑑定評価を取る必要がございました。
 この不動産鑑定評価を取るに当たりまして、近畿財務局から大阪航空局に対し地下埋設物の撤去費用の見積りを依頼し、同時に、地下埋設物のほか、本件土地の地盤につきまして軟弱な地層を含むものであったことが貸付時点で既に明らかとなっており、平成二十七年五月に締結した貸付契約においても、民間の不動産鑑定士においてボーリング調査の結果を踏まえて賃料を算定し反映されておりました中で、売却時においても同様に地盤の状況に関する資料の提出を大阪航空局に依頼し、それらを不動産鑑定士に提出したところでございます。
 委員御指摘ございました地盤の状況に関する業者の資料でございますけれども、この資料につきましては、先生方からのお求めに応じまして国土交通省において民間事業者に係る不開示事由について確認中と承知しておりますので詳細は差し控えますが、ボーリング調査の結果とともに学園側が高層建築を行う場合のくい打ちに関する資料も含まれておったところでございます。
 ただ、申請されておりました森友学園の利用計画では小学校の校舎は三階建てでございまして、現に今建っておるものも三階建てでございます。また、現に三階建てを前提とした九・九メートルのくい打ち工事が行われておりましたことから、高層建築を前提として計算された工事費用は現に建築しようとしている建物とは関係がないことから、これが考慮されることはないと考えておったところでございます。
 さらに、不動産鑑定におきましては、地盤の評価について土地の購入者がどのような工事をしようとするかとは直接関係がないところでございます。現に、不動産鑑定士による不動産鑑定評価書におきましては、地下埋設物の撤去費用については言及されるとともに意見価格として示されております。また、地盤に関する評価についてはボーリング調査の結果が言及され鑑定評価に反映されておりますが、その他の点については言及されておらないところでございます。
○大島九州男君 表に見えるのは二階、三階というところですから、地下のそのくい打ちも当然九・何メートルというぐらいの部分だと。
 何が言いたいかというと、見える部分でそれをやるとこれは余りにもおかしいと、だから見えないところで値引きしようと。だから、ごみがあるのが本来なら三メーターちょっとなのに、それを九・九メーターまであるような、そういう処分費用を計算して値引きをしたということが明らかになったということですよ、これは。
 表に見えるものはこれはまずいぞと、だから、地下は見えないから、これは三メートル、九メートルと言ったって分からないからこれで行こうといって、結果的にはごみの撤去費用を八億一千九百万円という算定をしてそれを引いて売却したという、その証拠になると、私はそういうふうにこれを受け取りました。まさにそういういいかげんなことをずっとやっているということが問題なんだということなんですよ。
 それに続いて、またこれ五月二十二日、特区応募要件狭まる、事業者選定、実質加計学園のみ対象と。まさに、この原案では他の学校法人が応募が可能な要件だったやつが、最終案では実質的に加計学園しか応募できない内容となっていたと。昨日も私ちょっと指摘させてもらったんですけれども、これはまさに、ルール決める人が誰かといえば安倍内閣総理大臣、国家戦略特別諮問会議の議長、そして、そこでその恩恵を受けるのが刎頸の友と言われる加計学園と。まさにこれ、監督・脚本安倍総理でしょう、それで主演が加計さんだったり。それで、文科省は、本当だったら主演やらなきゃいけないんだけれども、文科省はちょっと何か俺らの意に沿わないなということで一回ちょっと外されて、特別出演みたいな形で最後参加するような形でこういうものが進んでいるという、そういうことじゃないですか。
 だから、この新聞報道にある、実質、原案については複数可能だったのが、なぜ加計学園一校に絞られるようなそういう経緯になったのか、ここら辺のところを教えていただければと思います。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 報道に取り上げている文書につきましては、文科省さんにおいても確認いただけていないと聞いておりまして、出元も分からず、その信憑性も定かでないところでございますので、こうした文書の中身について内閣府としてお答えをする立場にはないということをまず御理解をいただきたいと思います。その上で、内閣府が提示した原案、その後の意見や修文の具体的な内容についてお示しすることは差し控えたいと存じております。
 昨年十一月の諮問会議の取りまとめは、行政機関の意思決定が済んでいるものの、その原案などの途中段階の情報を公にすると、将来の同種の様々な議論が存在する規制改革の検討において関係省庁間の率直な意見交換が困難になるといった影響を及ぼすおそれがあるということがその理由でございまして、昨日、山本幸三大臣からも同種の答弁をしているところでございます。
○大島九州男君 いや、それは、関係機関の人の議論が何かできなくなるようなことを言っていますけれども、今治市分科会、第一回と第二回というのをちょっと参考資料で付けていますけれども、これ、分科会のメンバー見ると、国が山本大臣とその佐々木さん、事務局長、自治体が今治市長、で、民間事業者、商工会議所の特別顧問と。主体メンバー、この第一回目はこの四人。第二回目は、国が佐々木事務局長、自治体が今治市長、また、民間事業者、特別顧問と。三、四人でやるこの分科会、この分科会でどういう議論をしたんですか。この中身、簡潔に教えてください。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 御指摘の今治市分科会の趣旨でございますけれども、今治市分科会は、今治市において新たな制度改革、規制改革について重点的、集中的に検討いたし、その成果を区域会議に提案するために広島県・今治市の区域会議の下に設けられているものでございます。
 平成二十八年九月二十一日に開催いたしました第一回の今治市分科会では、認定申請を行う特定事業とともに、追加の規制改革事項として獣医学部新設について議論を行ったところでございます。また、平成二十九年一月十二日に開催した第二回今治市分科会では、同四日の共同告示による規制改革を受け、事業者公募に応募のあった事業者が共同告示に定める要件に適合しているかについて文科省及び農水省の出席の下で確認を行ったということでございます。
 以上でございます。
○大島九州男君 平成二十八年三月三十日に第一回の国家戦略特別区域会議があって、今治市の分科会の設置を決めた。そして、その同年九月二十一日に今治市の分科会が開催をされ、そして、その九日後に国家戦略特別区域会議で構想の説明があった、こういう構想でやりますよと。そして、その二か月後ぐらいの二十八年十一月九日に国家戦略特別区域諮問会議、ここでルール決めて、加計さんが勝つようなルールにしたわけですよね。そして、その後、翌年一月十二日に、公募の結果、加計さんしかありませんでしたと。そして、二十九年一月二十日に国家戦略特別区域会議で加計さんを決めましたと。これ、一月二十日の朝八時過ぎぐらいの早い会議だったみたいですね。その後、同日、国家戦略特別区域諮問会議で加計を認定したというんです。何か余りにもベルトコンベヤー式でそのままやって、これ露骨じゃないですか。
 私ね、地方議員をしているときにこういうことがあった。消防自動車の入札がありますと。そうすると、消防自動車の入札にこの部品を入れるとこのメーカーというふうなものが決まると。だから、前もってもう談合で話が付いているところには必ず、ここの業者が取るにはこの部品、この業者が取るにはこの部品と決まっていたんですよ。私、どう言ったか、同等品に替えろと。同等品に替えろということで多くの消防業者が入札できたんですよ。これ、全くその真逆ですからね。複数応募できるような人たちが、まさにこういう条件を入れることによってこの業者しか入札できないという、まさに消防談合の逆バージョン、私はもうそのように受け取っています。
 こういうことを平気で総理大臣が主導してやるなんていう国は日本だけじゃないですか。いやいやいや、まさにそういうことをやることはどうなんだと。韓国の大統領は、当然、ああいう大統領も罷免されたと。日本はどうなっているんだと。これは、本当にその答弁だとか、皆さんの立場からすればそういう答弁しかできないかもしれないけれど、まさに文部科学省が本当だったら体を張って抵抗していくべき問題だったんですよ。それをどこかで腰を折られて、結局認めたからこういう問題になったということを強く受け止めてもらいたい。
 そして、まともに主張して、そして文科省としての気概を示そうとしていた職員たちを大臣、副大臣はしっかり守らなきゃいけないんですよ。そのことをしっかり胸に刻んでこれから対応してもらいたいと。事実は事実として言うんです。まさに正しい国家公務員として仕事をしていた人間たちをかばうなら分かるけれども、そうじゃなくて、本当に自分たちの利権とか自分たちの思いだけでこの国の税金を、そして制度をゆがめていった人たちに対して強い姿勢で臨んでいただくことを要望して、本来の質疑に入らせていただきます。
 まず、設置基準の基本的な考え方、面積、カリキュラム、教員の数など、そういういろんな設置基準があると思うんですけれども、そこの基本的な考え方をお願いいたします。
○政府参考人(常盤豊君) お答えいたします。
 専門職大学の設置基準につきましては、国際通用性を求められる大学の枠組みの中に位置付けられる機関として、既存の大学、短期大学の設置基準を踏まえつつ、それにふさわしい教育研究水準を担保するものとする必要があると考えております。同時に、専門職大学につきましては、産業界等と緊密に連携した実践的な職業教育に重点を置く、社会人の受入れも主要な機能とするなどの特性を有しております。こうした特性を踏まえた設置基準とすることが求められるところでございます。
 設置基準の具体的な内容につきましては、これまでの中央教育審議会の答申の中でも具体的にもう既に述べられているところ、あるいは方向性が示されているところもございます。それに加えて国会での御議論も踏まえつつ、今後、中央教育審議会において改めて御審議をいただきまして、適切な内容を定めていきたいというふうに考えております。
○大島九州男君 先日、参考人聴取をさせていただいたときに、まず、この専門職大学に通う人たち、十八歳から通う人もいれば、当然学び直しで働きながら通う人たちがいますと。特に、その働きながら通う人たちの利便性を考えたときに、やはり交通の利便性、そういったことを非常に主張された意見を参考人が述べられました。そのことについては文部科学省はどのように受け止められておりますか。
○政府参考人(常盤豊君) お答えを申し上げます。
 ただいま申しましたように、専門職大学の設置基準については、一方で、大学、短期大学の設置基準を踏まえつつそれにふさわしい教育研究水準を担保する、他方で、産業界と緊密に連携した実践的な職業教育に重点を置く、そして今御指摘ございましたように、社会人の受入れも主要な機能とするというような特性がございますので、こうした特性を踏まえた設置基準とするということで検討を進めていくことになるというふうに考えてございます。
○大島九州男君 今の話を素直に聞くと、そういう考慮するということは、交通の利便性も考え、駅前にあるようなそういう施設、先ほども質疑にもありましたけれども、そういったところをうまく活用していくというふうに認識をするわけですが、何で大学という名前が付いているかということを私なりに理解しているのは、専門学校を卒業した人と大学を卒業した人たちのその学位の違いと、まさに、同じ学位でない限りは社会に入ったときに給料の差が出てくると。だから、専門士という名前とやっぱり大学、大学院を出てきた学位の名前ではちょっと差があるんだというふうな認識の下に、それをそろえるためには大学という名前を付けなきゃしようがないから、これ専門職大学って付いているんだろうなというふうに受け止めているわけですよ、その観点からいうと、学位の観点からいえば。
 ただ、時代とともに変化をしていくその状況の中では、大学と同じ設置基準で専門職大学というものをつくるというのは意味がないと。だから、そういう交通事情も変われば、今の社会情勢が変わっている中で、同じであっては専門職大学をつくる意味がないんだということはちょっと頭の隅には置いておいていただきたいというふうに思いますし、先ほどおっしゃった、企業との連携と、当然企業には研究施設もあるわけですよ。大きな企業は当然運動場も持っていたりとかしますね。だから、そういったところを総合的に連携する中で考慮をしていくというのもこれ一つの知恵だと思うんです。
 また、よく言われているのは、田舎の小さい専門学校は専門職大学へ移行できないじゃないかと。お金もないし、そういう設備もないしと。いや、だから、そういう経営基盤の小さい専門学校でも、地域の企業と連携することによってそれが可能になったり、又は県立高校が廃校になっていくような、そういう地方の現状を見たときに、その廃校になっていく県立の高校なんかをしっかりと借り受けていくとかいうような新しいそういう動きが出ていくはずなんです。だから、そういうことを設置基準の中で受け取れるようなそういう書きぶりも必要なんだと思うんですね。気付いていただくと、そういうことに。
 だから、そういった意味で、今後検討される設置基準については、そういう、ああ、なるほど、こうやると自分たちでも専門職大学へ行けるんだというような気付きを与える設置基準が必要だというふうに、私はそのように思うんですけど、これ、義家副大臣、私の思っているイメージは共有できますか。
○副大臣(義家弘介君) やはり様々な選択肢や総合的なもので判断していくということは共有しております。
○大島九州男君 カリキュラムや教員の数と。カリキュラムでいきますと、短大なんかはカリキュラム変えようとすると相当の手続と時間を要するわけですよね。専門学校なんというのはもう随時、すぐに、まあ比較的、大学に比べると簡易にいろんなカリキュラムの変更が自由にできていると。
 こういうことを見たときに、ふと私が思ったのは、例えば短大の人文科というのがあったとする、これがなかなか生徒が集まらないなと思ったときに、いや、これどうしようかといったら、せいぜい変化できるのは、グローバル社会に向けた人材の育成で国際何とか人文科とかいう感じに変化させるのは可能であるけれど、これは、今最近アニメがはやっているからアニメ学科みたいなのを新設しようかなんといったら、何言っているんですかと、あなたは短大ですよねという形で全然そういうことが進まなかったと思うんですよ。
 ところが、今回のケースを活用すれば、いや、自分のところは人文というのをやってきたけど、これはこの時代とともに、ああ、そこにあるアニメの専門学校と連携して専門職大学をつくれば、うちの設備はこういう立派な設備がある、あそこの専門学校はノウハウと実績がある、だからそれを融合してアニメの専門職大学をつくるというまるっきり違うところに変化できると、こういうふうに私は受け取ったんですが、そういう可能性も十分あるのかどうか、文科省、お願いします。
○政府参考人(常盤豊君) お答えいたします。
 専門職大学につきましては、新設をするということのほかに、既存の大学、短期大学、専門学校から転換をするということなどを含めて様々なケースが考えられるというふうに思っております。
 実際の設置に当たりましては、もちろん設置基準に定める様々の要件を満たす必要があるわけでございますけれども、その際、例えば御指摘の短期大学と専門学校などのような複数の機関が連携をする、そして教員の確保であるとかカリキュラムの開発、施設設備の整備などの点において要件を満たす単一の設置主体を構成した上で設置を検討するということも選択肢としては考えられるのではないかというふうに思っております。
○大島九州男君 どうしても大学の先生たちは今までの一条校の制度での頭が固まっていますから、だから、なかなかそういう連携をして違う形へ持っていくというのは非常に何か勇気が要ったり難しかったりするんだと思うんですよね。だから、そこを物事の見方、考え方で変えていただくというその発信ができればいいなと思っていて、私は常々、よく入学式とか卒業式で挨拶するときにこういう例えをするんですよ。
 私、大島ですから、人間世界もこの宇宙、社会も分子、原子でできていると。それで、私がたまたま大島だからO2という酸素という分子としたら、Hさんと出会うとH2Oで水になって、いや、水がなきゃ人間生きていけないからいい出会いだねなんて言って、みんなから喜ばれるから俺は有意義だ、いいことやっているなと。ところが、たまたま自分がCさんに出会うとCO2だと言われて、おまえ、地球温暖化の邪魔者じゃないかとか言われちゃって、えっ、俺なんかみんなの役に立っていなくて邪魔者なんだなんといって落ち込んじゃうんですね。
 ところが、そこに先生が、いや、大島、そんなことないぞ、おまえも役に立っているじゃないかと。水に溶かして炭酸水で、おまえ、おやじはハイボール飲んでいるだろうというふうに学校で先生がそういう知恵をくれる、なるほどと、自分じゃ邪魔者と思っていたけど、この出会いが、ああ本当に何かいい出会いだったんだなというふうに転換をしてくれる、そういう先生に君たちはこの学校で出会ったんだと。また、そういう知恵をもらったんだから、それを社会に出て生かしなさいという話をするんですが。
 これは違う先生だと何と言うかと。そうだ、おまえな、おまえのおかげで、Cさんは本来なら炭素で、今は航空機の機体とかにもなっているのに、大島、おまえのおかげでCO2になってCがかわいそうだろうとかと言われちゃって、どんどん落ち込んでいっちゃうんですね。だから、本当にそういう同じ現象でも見方、考え方とか、あれによって大きく変わるんですよ。
 だから、私は何が言いたかったかというと、短大の先生方、私学の大学の先生方もおっしゃるのは、いや、生徒が何か競合して取られちゃう、じゃ、自分のところの生徒が減るじゃないか、それプラス私学助成金も減るじゃねえかと。いや、まさにそう言われれば、そうかなと思うんです。
 しかし、でもちょっと考え方を変えれば、今までは十八歳からまあせいぜい二十歳ぐらいまでの人たちを大学はターゲットとしていたけれども、これからは十八歳からそれこそ六十でも七十でも、大学行って学びたいとか専門職大学へ行って学び直しをしたいとかいう人たちがちゃんと入学できる。そういう意味では、分母がすごく広がるチャンスなんだと。じゃ、そういうチャンスをもらったときに何するかということなんです。
 さっきのH2Oの話に戻ると、私が大島でO2で分子のままだと、実はHさんと出会っても一緒になれないんですよ。何でかというと、水の分子はH2Oですから。だから、私が分子のO2から分かれてOという原子になって、水素の分子と一緒になって2H2Oの形をつくっていくように自分が二倍に変化しなきゃいけないんです、分かれてね。
 だから、チャンスと思っても自分が努力しなければ、そういういい縁の結び付きはできない、だから水として人の役に立つことができないんですよ。だから、それを私は、大学の先生や専門学校の先生、まさに短大の先生にそういう受取をしてもらいたいと。だから、そうすることによって、ああ、自分もここでうまく変わらなきゃいけない。でも、変わっても、皆さんも御存じのように、いろんな分子、原子が変化しても質量保存の法則ですから変わらないんですよ、質量は。本質は変わらないんです。だから、そういうことをあれしないと、いや、何か自分が一条校から専門学校と手を結ぶというのは何かちょっと格下なんかに行くんじゃないかとか思っていらっしゃる方もいらっしゃるんですね。そうじゃないんですよ、私から言わせれば。
 だから、全て時代とともに変化していくその中で、その時代に応じて、その出会う縁に応じて変化していくことで、この世の中の役に立っていくという。まさにだから専門職大学というのは、非常に私は的を得た、その大学の先生たち、高等教育が一つ大きく変わる、触媒になるということですね。まあ、例は悪いですけれども、酸素と結び付いてさびちゃうわけですから、このさびを還元してきれいにしていくという効果もあるんじゃないかな。だから、専門職大学はそういう新しい制度であるという、そういう認識であるんですね。
 だから、大臣、ちょっといろんな思いを私があります。もう長い間ずっとこのことは言い続けてきて、やっと形が進んできたという思いもあるものですから、この法案には大変思いが強いので、大臣のいろんなちょっと思いを聞かせていただいて、今私が言ったような、そういう大学、短大、専門学校の先生たちが大きく変わるチャンスであると私は受け止めているんですが、そこのところに対する見解を教えていただければ。
○国務大臣(松野博一君) 大島先生の御見識をお聞きをして、なるほどなと感じ入っていたところでございますが、やはり先生のお話の中にあったとおり、これは新たな出会いがある、融合をすることによって変化をし、発展をするというのはまさにお話のとおりであろうかと思います。
 専門職大学院で考えますと、その分野における職業的な専門性と、それに加えて、いわゆるリベラルアーツ的なものであったり、マーケティング理論であったり、グローバル対応であったり、そういったものが結び付いたときに新たな次の次元の形が生まれてくるんだろうというふうに思いますし、また、これも先生の方のお話の中にあったとおり、この専門職大学院という制度と既存の高等教育機関、これが出会うことによって、既存の高等教育機関の中においても、時代の変化であるとか社会背景、また、その地域の実情に合わせた本当に必要とされる高等教育機関としてまた変化をする、そういったきっかけにもなり得るのではないかなと、先生のお話をお聞きをしてそう考えておりました。
○大島九州男君 ありがとうございます。
 なかなか気付かないんですよね、どうしても既成概念があって。
 先日も、ふとそう思ったのは、専門学校の先生から話を聞いて、いや、設置基準の中で負債率があるんだと、だから総資産の何か二五%以上借金持っているともう大学になれないんだと言われたので、いや、そうなんですか、そういうことがあるんですかといって文科省に聞いたら、いや、先生、それは学校法人をつくるときの基準であって、今回の大学設置基準にはそういうあれはありませんよと言われて、ああ、そうですかと、初めて教えてもらったんですけど、だから、学校の先生たちも専門学校の先生たちも、何か今までの概念があって、何か、はなからああ駄目だと、これはうちは合わないとかいうふうに思っている人がたくさんいらっしゃるんだろうと思うんですよ。
 だから、先ほどの御答弁にもあったように、今後どうなっていくかという、そのボリューム感とかそういうのは分からないと言いましたけど、確かにそうなんです。分かりませんが、確かに時代のニーズには合っているし、それをうまく活用していけば企業も助かるはずなんです。
 今までは企業が自分のところの人材をしっかり育てる努力をされてきたわけですけれども、終身雇用制が崩れて、やはり今、いろんな派遣社員を受け入れたりとか、そういう期間的な従業員を入れたりするような企業にとってはそれぞれのスキルのある人をそのまま受け入れたいというニーズはたくさんあるわけですから、そういうことからすれば、必ずこの専門職大学はニーズは間違いなくある。
 だから、それをどういうふうに宣伝していくか、どういうふうに気付いてもらうかによって大きく変わるわけですから、そういう意味での例示の示し方ね。だから、新設の専門職大学はこんなイメージですねとか、あとは短大と専門学校が融合するとこんな形に変化するものもできますよとか、やっぱりそういう事例を積極的に示していく必要性があると思うんですけれども、義家副大臣、どうでしょうか。
○副大臣(義家弘介君) 大変前向きで、かつ具体的な御提案だと思います。
 やはり、イメージが抱きにくくてちゅうちょしているところがたくさんあると思いますので、是非とも、委員の御提案も参考にしながら、なるべく分かりやすい、希望のあるようなイメージ発信もしてまいりたいというふうに思っております。
○大島九州男君 あとは、最後には、やっぱり最後はお金とか言うの申し訳ないですけど、やっぱり学校も経営ですから、だから私学助成が減らされるとかいう不安が非常にあるんですね。だから、その不安を払拭するには、当然、国としてしっかり予算を付けていくという、減らさないということを明言していかないと既存の大学は非常に厳しいと。
 じゃ、その財源をどこに求めるのかといえば、これは、専門職大学ができるこの縁によって、経済界は自分たちが今まで教育に掛けていたようなそういう経費の削減は見込まれるわけだから、逆に言えば、指定寄附の特別寄附を企業にどんどんしていただけるようなことも宣伝をして、専門職大学やそういういろんな大学にそういった企業の寄附も促していくようなことをやりながらでも、私学助成はしっかり守りますよとかいうような発信をしていただかないと、安心されないと思うんですが、大臣、そこら辺のところはどうでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 冒頭、先ほど私の答弁の中で専門職大学院と発言があったかもしれませんが、専門職大学でございますので、訂正をさせていただきます。
 先生の方からの御指摘で、専門職大学は大学制度の中に位置付けられるものでありますから、学校法人が設置する場合は現行制度上いわゆる私学助成の対象ということになりますが、これも先生の今お話の中で御指摘があったとおり、中央教育審議会の答申におきましても、必要な財源の確保を図り、改革に積極的に取り組む既存の高等教育機関への支援が維持、充実されるようにしていくとともに、新たに制度化される機関に対して、実践的な職業教育を担い、専門職業人の養成を担う高等教育機関としてふさわしい支援を行っていく必要があるとされております。
 また、専門職大学は制度として企業に負担を課すものではありませんけれども、産業界等と密接に連携した実践的な教育機関であるということでございますから、当該答申におきましても、民間資金の活用が重要だということ、産業界等から求められる人材の養成とそのための多元的な資金導入との好循環が確立された機関となるよう必要な制度設計等を進めていくとされているところでございます。
○大島九州男君 じゃ、頑張っていただいて、しっかり我々も応援させていただきたいと思います。
 終わります。
○斎藤嘉隆君 民進党・新緑風会の斎藤嘉隆であります。
 今日、もう五十数年ぶりに大学の体系の中に新しい類型ができると、そういう法案についての審議でありますけれども、当然、今後、大学の認可あるいは設置について具体的な議論がなされてくるということになります。これに関わって、今も大島委員からも様々な観点で議論がありましたけれども、国家戦略特区の例の問題について少しお伺いを冒頭させていただきたいというふうに思います。
 先週、総理の意向ですとか官邸の最高レベルがおっしゃっているということで内閣府から強い働きかけが文科省にあった旨の状況を示す文書が存在すると、こういった報道がなされました。その内容も公開をされています。内容は申し上げるまでもないというふうに思いますけれども、私は、この問題について教育的な見地から、事実だとするともうとんでもない、とんでもないことだというように思います。
 仮に、文科省が、官邸とか一部の権力を有した方からの働きかけや圧力によって、この対象の学校法人や開校の時期まで、本来思っていたものとは違う形での結論を容認をしたとすると、これはもう極めて残念でありますし、教育に責任を持つ省としての一体志はどこへ行ったのかと、このように言わざるを得ない。そんな中で、私は、内部から、心ある一部の役人なのか分かりませんけれども、そういった方々からひょっとしたら情報が出てきているのかなと、このようにも思っているわけであります。
 理事会で、今日、この件についての文書の存否について調査を行った、この結果についての報告がありました。委員の皆さんの元にもそれは配られてもう既にいるというふうに思いますけれども、ちょっとこの中身について、これ、大臣、副大臣はこのヒアリング調査の結果についてはやっぱり細やかに御説明を受けているという前提でお伺いをさせていただきたいというふうに思いますけれども、ちょっと中身が分からないんです、この調査の。
 今回の調査は、七名の方にヒアリングをした、そしてヒアリングの内容は、当該の文書を作成したことがあるか、それから、その文書を他の職員との間で共有したことがあるか、こういうヒアリングの項目で、そのヒアリングの結果は示されていないんですよ。ヒアリングの結果七名の方がどういう答えをしたのかは知らされていなくて、ヒアリングを通じてこの文書の存在は確認できなかったと、こういう結論なんですね。中身がないんです、全く。
 分からないので、確認をしたいというふうに思います。文書を作成したかという問いに対して、これは七名全員の方が作成をしていないと答えたんですか。
○国務大臣(松野博一君) 七名が文書を作成をしていないというふうに答えたということでございます。
○斎藤嘉隆君 分かりました。
 じゃ、文書を共有したことがあるかという問いに対しては、どのような七名の方からの答えがあったんでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) その七名の全員が共有をしていないというふうな答えだということでございます。
○斎藤嘉隆君 常盤局長にお伺いしますが、これ、局内で情報を共有をするという、文書の共有というのは具体的にどういう状況を言うんですか。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げますが、一点申し上げたいのは、私自身もヒアリング対象になっておりますし、私からこの今回のヒアリングの、何というんでしょうか、構成といいましょうか、形式というか、内容と申しますか、それを申し上げるのは私の方からは適当じゃないというふうに思いますので、お答えを差し控えたいと思います。
○斎藤嘉隆君 いや、共有というのはどういう意味ですかとお聞きしているので、それが分からなきゃ答えることできないでしょう、問われても、ヒアリングで。
 文書を共有したことがあるかないかについて、局長は共有したことがないとおっしゃったんですね、今の大臣のお答えだと。じゃ、共有したことがないということは、その文面を全く見たこともないし、この文面の中身について、部下である例えば局内の役人の皆さんとその件についての話合いもしたことがない、こういうことでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) 私についてお答えを申し上げますと、これは衆議院でもお答えをしたかもしれませんけれども、作成したことがあるかということについては、作成したことはございません。また、共有したことがあるかということは、共有したことはございません。それ、見たかどうかということになりますと、これは見た記憶がないというお答えになります。
○斎藤嘉隆君 いや、本当にこの調査の結果が、わざわざ理事会で官房長から御説明をいただいたんですが、本当によく分からない、申し訳ありませんけれども。
 ということは、これ、最後の結論は、該当する文書の存在は確認できなかったとなっています。これは、文書があるかどうかは分からない、あるかもしれないし、ないかもしれない、肯定もできないし、否定もできない、こういうことでよろしいんでしょうか、大臣。
○国務大臣(松野博一君) 基本的に今回の調査目的は、民進党の調査チームの方で提示をされた文書に関しまして、文科省の方で判断をし、調査に至ったということでございます。調査の目的に関しましては、従来から繰り返しお話をさせていただいているとおり、その文書の存否に関して調査をしたということでございます。
 それに当たっては、一つには、これはもう役所で共有するということは、具体的にどういう形かというと、これは共有ファイル等、担当部局に共有ファイルとして持っているか、共有の紙媒体として持っているかということでございまして、それは照らし合わせて調査した結果、共有ファイルまた紙媒体の中に当該の文書は存在をしなかったということでございます。
 あわせて、本来であれば、個々の個人としての例えばメモ、備忘録等に関しては、これは役所の文書ではございませんので、これをもって調査対象とするということでは通常はありませんけれども、今回はその現物の提示をされて、また全体的な状況を総合的に判断した中で、このようなものについて、これは作成の可能性があるのは、これは担当局、これは高等局の専門教育課でございますから、そこが中心としてヒアリングをし、作成をしたことがあるかという質問と、それと共有したことがあるかという質問をヒアリングでさせていただきました。共有ファイルというのは、これは物理的に共有化させる文書があるかないかという問題でありますから、これはその当時なかったというのが言ったわけでありますけれども、個々のヒアリングの結果でございますので、確認をすることができなかったという表現に至ったということでございます。
○斎藤嘉隆君 義家副大臣は、この間の委員会の質疑の中で、農水副大臣や官房副長官らとの今回の学部設置についてやり取りをされていると、こういうような答弁をされています。きちんとした手続を踏むべきであると、こういう旨のやり取りをされたということですが、これは事実でよろしいでしょうか。
○副大臣(義家弘介君) お答えいたします。
 きちんとした手続を踏まずに大学をつくることはそもそもできませんし、そもそも設置審に諮問することもできませんので、例えば、獣医学部に関して言えば、需給のバランス等については農林水産省としっかりと連携しなければできないことでございますし、また、教授陣がそろえられるのか、敷地がどうなのか、様々なことも前提条件として確認しなければ前に進んでいかないお話なので、一つ一つの手続を丁寧に進めるためにも様々な調整を行ってきたところでございます。
○斎藤嘉隆君 上司である副大臣がそのような調整を農水や内閣府と行っている、このことは、常盤局長は、当然でありますけれども、その状況、情報については認識をされていたと、こういうことでよろしいですか。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 今御質問の中身は、文書ということではなくて、事実として認識をしているかどうかという御質問だと思いますので、その点についてお答えを申し上げますけれども、国家戦略特区については、今、義家副大臣がおっしゃいましたように、様々な関係省庁との調整も含めてございますので、その点について義家副大臣といろいろ御相談をしながら業務を進めていたということはございます。
○斎藤嘉隆君 余りぐちぐちいろいろ聞くのは好きではないんですけど、義家副大臣が他省庁の方とそういうやり取りをされていたことを、例えば担当の局長さんなり課長さんなりは当然認識をしているはずなんです。これは、副大臣からいろんな状況を伝達を受けたり指示を受けたりして当然聞いているはず。それは、恐らく普通の組織で言えば、その担当する組織内では、副大臣からこういうような話があった、伝達があったということは当然共有をされるべきだと思うんです。
 そういう共有をされている中身というのは、さっきの大臣のお言葉を借りれば、そういう文書は共有ファイルの中にあって、今回調査が依頼をされたこういう文書は共有ファイルの中には、フォルダの中にはなかったと、こういうことですか。ほかの文書で、何らかの形で今副大臣がおっしゃったような案件については局内で共有をされていたということでしょうか、この文書ではなくて、他の文書で。
○国務大臣(松野博一君) 先ほど答弁をさせていただきましたとおり、調査目的は御提示をいただいた文書の存否について確認をしたということでございます。
 当然のことながら、この国家戦略特区を進めるに当たっては、文部科学省も、主管する中心の省庁である内閣府、そして需給に関して判断をする農水省と様々意見交換をしながら進めていくということはもう当然のことでございますし、その情報に関して、それは共有をしている部分というのはあるんだろうというふうに思います。
 これは、それぞれの政策をつくる過程にあっては、その経過については公表をしないということが今までも通常そのとおりやってきたということでございますけれども、他の省庁と交渉していなかったとかその情報を共有していなかったということではなく、今回の提示をされた文書に関して調査をさせていただいたということでございます。
○斎藤嘉隆君 共有はされていたけれども、今回の文書はその共有をしていたというものの中にはなかったと、こういうことかなというふうに思います。
 この九月二十六日という日付付きで内閣府と文部科学省とのやり取りが示されているわけでありますけれども、これ内閣府にお聞きをしたいと思いますが、九月二十六日にこのような、現実的にやり取りは省内のいろんなスケジュールを見ればすぐ分かると思います、パソコンの中にもあるでしょうし。こういうやり取りはなされたと、この日。これは事実でしょうか。
○政府参考人(川上尚貴君) お答え申し上げます。
 御指摘の打合せについてでございますけれども、事務方に確認したところでございますが、具体的な日付や内容は記録もなく定かではないものの、文科省の担当管理職と昨年の九月ないし十月頃に面談を行ったというふうに伺っているところでございます。
 以上でございます。
○斎藤嘉隆君 九月二十六日かどうか分からないけれども、その周辺で相談を行っていたということかと思います。
 ちょっと別の話なんですけれども、これ常盤局長にお聞きをしたいんですが、大学の学部の新設の前のスケジュールを確認をさせていただきたいんです。これ私の認識ですけれども、学部を新設するような場合は、前々年度の年度末までぐらいを目途に申請を出して、だから、三十年開設だとすると二十八年度末に、ついこの間の三月に申請を出して、設置審で審議が始まり、まあ六か月、七か月ぐらい掛けて審議を行い、秋の十月とか十一月にその答申が出て設置許可が出ると、そして数か月後、五か月、六か月後の新年度の四月から開設が認められてくると、こういうスケジュールが一般的だと思いますが、これでよろしいでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 今御質問がございましたように、大学の学部を開設をするという場合に、これは、大学自体を新設する場合と大学が既にあって学部を設置する場合とでは異なるわけでございますけれども、大学の学部を新設する場合につきましては、今お話ございましたように、開設の前々年度の三月末までに申請を行うということでございます。そして、その後、数か月の大学設置・学校法人審議会での学問的、専門的な審査を経まして、通常でございますと八月の末に大学の設置認可の答申を得て認可を行うと、そして翌年度の四月になりますけれども、その学部が新しく開設をされると、そういう段取りでございます。
○斎藤嘉隆君 そうしますと、申請から学部開設までは一年なんですね、ちょうど。一年でこういうことをやる。でも、普通に考えれば誰でも分かりますが、そんなの無理なんですよ、一年では。一年では無理なので、事前相談をされていますよね、高等教育局の方で。事前相談をされて、ある程度の年数を掛けていろんなやり取りをして、そしてこの申請になっていくというふうに思いますけれども。
 もう端的にお答えください。通常どれぐらいの期間を掛けて学部の新設というのは相談をされますか。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 私自身が、実務に関わっている部分が、必ずしも実務に精通しているわけではございませんが、これはもうケース・バイ・ケースではないかと思います。非常に早い段階から御相談をいただいて、御相談といってもいわゆる事務相談ということになりますけれども、御相談をいただいて、非常に基本的なところからお尋ねをいただくというケースもございますし、大学によっては、もう既に幾つか学部の設置、開設等を経験している大学であれば、その辺りについてはそういう基本的なところからお尋ねいただくということはないわけでございますので、それは大学によってのケース・バイ・ケースでの違いがあるのではないかというふうに思います。
○斎藤嘉隆君 私は、本当素朴な疑問をちょっと持っていて、通常、御案内のように、この認可の基準第一条で、医師や獣医師や歯科医師や船舶の関係の職員とか、認可の基準から適用が除外されていますね。
 ですから、当然、例えば医学部の新設なんという相談、獣医学部の新設なんという相談は元々ないはずです。医学部の新設について、例えば高等教育局の大学設置室で事前相談をするかといったら、それはあり得ないと思います。
 今回のこの加計学園の獣医学部については、この三月ですかに認可の申請の前の段階で事前の相談というのは、これ行っていたんですか、局として。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 今申しましたように、文部科学省に対して学部の新設を検討している学校法人から設置認可の手続に係る問合せや相談が行われるということはよくあるわけでございます。
 学校法人加計学園からも設置認可の手続についてのお問合せや相談があったと考えられますけれども、その相談の有無や日時等についてはちょっと私今この時点で承知をしているわけではございませんので、申し訳ございませんけれども、ちょっとお答えはできない、今この時点ではお答えできない状況でございます。
○斎藤嘉隆君 要するに、やっぱり事前にいろんな形で相談が、事前相談がなされていて今回の申請に向かったとすると、その時期を、ちょっとまた次回の委員会でも質問しますが、明らかにしていただきたいんです。これ、通常であれば、正式に加計学園さんが選ばれて決まったのは一月の二十日ですよ、これ。ということは、一月二十日以降に相談をしていると、こういうことですか。
○政府参考人(常盤豊君) 学校法人加計学園からももちろん相談があったと考えられますけれども、その相談の有無や日時、内容については、これを公にすることによりまして当該法人等の利益を害するおそれがあるということになりますので、お答えすることは差し控えさせていただくということになろうかと思います。
○斎藤嘉隆君 あっ、そうですか。どういう不利益があるのか、ちょっと理解に苦しみます。またそこはちょっと改めて正式にお伺いをしたいと思います。どこの大学と、まあいいですよ、いつぐらいからそういう議論を始めたのかぐらいはこの国会にお示しをしていただかないと議論もできません。
 普通に考えれば、加計学園が獣医学部を設置をすると決まったのが一月二十日ですから、一月二十日以降の事前相談でないとやっぱりおかしいんです、おかしいんです。そうでなければ、それ以前にやっていたとすると、これはもう加計学園ありきだと言われてもいい。あるいは、京産大も一緒にやっていましたと、こういうことであればまた話はこれは違ってきますので、ここの経緯を是非明らかにしていただきたい。この場でなくて結構ですので、明らかにしていただきたいというふうに思います。この問題についてはまた改めて議論させていただきたいと思います。
 今日、本日の法案の中身についても数点確認をさせていただきたいと思いますので、その点についてお答えをいただきたいと思いますが、専門職大学についてであります。
 これ、先ほども申し上げたように、短大以来の新しい大学体系における新設であります。是非いい制度になってほしいというふうに願うわけであります。参考人の質疑でも、例えば連合の平川さんからも自動車、物づくりや情報、エネルギー、いろんなものを融合する形の新しい産業に対応するような、そんなようなものになってほしいと、こういうものもありましたし、社会人の学び直しとか女性の就労促進とか、こういったものにつながるような制度になるべきだと、こういうような期待も示されているところであります。
 そこで、何点かお聞きをしたいと思いますが、専門学校、専修学校に通っている子供たちの中には、当然でありますけれども、経済的に困窮をした家庭の子供たちも多く進学をしているというふうに思いますけれども、新設された専門職大学に進学をして、例えば学費の負担等、大きな負担を持って卒業して、しかし、就労等のマッチングがうまくいかずに思ったような職業に就けないと、こういうようなケースであれば、今回の法の改正が良かったのか悪かったのかと、もうこういう議論になってしまいます。
 一点お伺いをしますが、既存の奨学金の適用は、今回の新しい専門職大学の中では適用されると、こういうことでよろしいでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) 専門職大学におきましても、学ぶ意欲と能力のある学生が経済的理由により進学等を断念することがないよう、安心して学ぶことができる環境を整備するため、学生の経済的負担の軽減を図ることは重要であると認識をしております。このため、専門職大学等についても、既存の大学等と同様に、日本学生支援機構の奨学金事業の対象とするということを想定をしているということでございます。
○斎藤嘉隆君 分かりました。
 日本私学振興・共済事業団の資料によりますと、学生一人当たりの経常費補助金額というのは、大学生十五万四千円、短大、高専で十八万一千円と、交付額がそれぞれ総額で二千九百四十億円、二百三十三億円ということになっています。
 学生数を見ますと、大学生が二百九十万人弱、短大、高専については二十万人ほどということであります。合計で約三百万人ということでありますけれども、これに対して専修学校、各種学校は七十七万人の学生がいらっしゃって、約二五%に当たっています。全てが専門職大学に進学をするわけではありません。ありませんが、助成額の増加というのは、これはやっぱり必要になってくるのではないかというように思います。
 どういう試算をしていて、その増加分は既存の大学への助成とは別枠で用意をしていく、予算化をしていく、こういう御予定なんでしょうか。その試算の状況をお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 専門職大学の開設数や規模をあらかじめ想定することは困難でございます。実際に専門職大学を設置するためには、設置基準で定める要件を満たす必要があり、相応の準備を要することから、少なくとも制度発足当初においては限定的な数になるのではないかというふうに考えてございます。
 専門職大学に対する財政措置につきましては、先ほども大臣から御紹介がございましたけれども、中央教育審議会の答申におきまして、必要な財源の確保を図り、改革に積極的に取り組む既存の高等教育機関への支援が維持、充実されるようにしていくとともに、新たに制度化される機関に対して、実践的な職業教育を担い、専門職業人の養成を担う高等教育機関としてふさわしい支援を行っていくことが必要であるとされております。
 専門職大学の助成に要する予算は、今、先ほど申しましたように、開設する学校の数によることともなりますので、あらかじめ想定することは困難でございますが、今後、必要な財源の確保を含め、新たな機関にふさわしい支援に努めてまいりたいというふうに考えております。
○斎藤嘉隆君 これは、もう一回お聞きしますが、現状、既存の大学への助成とは基本的には別枠で考えると、こういうことでいいですか。ちょっと確認をさせてください、今の考え方を。
○政府参考人(常盤豊君) 今考えておりますのは、専門職大学も、先ほどもこれも答弁ありましたけれども、いわゆる私学助成の対象になるということになりますので、基本的には私学助成の対象ということで考えるわけでございます。
 そして、その中で、もちろんどういう設計をするかということはあるかもしれませんが、基本的には今の御議論は、先ほど来申し上げておりますように、必要な財源をどう確保するかということになりますので、そこは私どもとしては、今後、必要な財源の確保を含め、新たな機関にふさわしい支援に努めていきたいという考え方でございます。
○斎藤嘉隆君 別枠という言い方がちょっとまずかったなというふうに思いますが、私学助成の枠の中で必要分はいわゆる追加をして、是非措置をしていただきたいと思いますし、衆議院の審議でも松野大臣から、産業界や地域と密接に連携した実践的な職業教育を行う機関であるので民間資金の活用が必要だと、あるいは地方公共団体からの多様な資金の導入をしていくと、こういう旨の答弁はあったんですけれども、これはこれとして、やはり今の、現状の私学助成の枠の中でしっかりとした財源の確保に努めていただきたいし、国会でも我々もそういう立場でしっかり取組をしていきたいと、こういうことであります。
 もう一点、私ちょっとよく分からないところ、九十九条に今回ぽつんと専門職大学院についての規定があるんです。専門職大学院は、文科大臣の定めるところにより、その高度の専門性が求められる職業に就いている者、当該職業に関連する事業を行う者その他の関係者の協力を得て、教育課程を編成し、並びに教員の資質の向上を図るものとするという条文が、専門職大学の改定のこの条文の中に一応入っているんですね。
 これは、意図は何ですか。何を目指しているのか、また、こういう議論が中教審であったのか、その具体をちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(常盤豊君) 今お話がございましたように、第九十九条において、今御紹介のあった条文が入っているわけでございます。これは、今回、専門職大学についても同種の条文が規定をされているところでございます。
 この背景でございますけれども、昨年の八月に取りまとめられました、中央教育審議会の大学分科会大学院部会の中に専門職大学院ワーキンググループという組織がございまして、この報告書におきまして、既設の専門職大学院は、社会人の比率が約五〇%と、社会人教育の推進に一定の成果を上げているものの、一方で、社会、いわゆる出口との連携が不十分、多様化するニーズを的確に踏まえた教育プログラムを必ずしも提供できていないというような課題の指摘がございました。そのために、その改善方策といたしまして、関係業界や職能団体の関係者など、各専門職大学院が掲げる養成人材像と関連が深い者や学外の有識者等から成るアドバイザリーボードを設置することを制度化してはどうかという提言をいただいたところでございます。
 これを受けて、文部科学省といたしましては、専門職大学院においても、社会との連携を強化し、高度専門職業人養成機能の一層の充実強化を図るため、専門職大学と同様に、専門性が求められる職業に関連する事業を行う者等の協力を得て教育課程の編成等を行う規定を設けることとしたところでございます。
○斎藤嘉隆君 時間がもう参りましたので、最後に、大臣に御決意のほどをお伺いをしたいというふうに思います。
 先ほど私が申し述べた財源の確保、これもやっぱり大きな文科省としての取組になると思います。もう一つは、日本の高等教育に今やっぱり大きく欠けているものの一つとして、社会人の再教育システムの構築、これもあろうかというふうに思います。大臣も、第九回の働き方改革実現会議において、個人の学び直しの重要性、これを支援をしていくということを挙げていらっしゃいますが、これ、会社に勤務している人間が大学に行って学ぶってやっぱりすごく困難だと思うんですね。会社の理解とか、一時的に職場を離れてもまた戻ることのできる確約とか雇用環境、こういったものが必要だと思いますが、文科省として、これは厚労省とか経産省と様々な連携や協議をしていく必要があるというふうに思います。そのことについての大臣の御決意を最後にお伺いをします。
○国務大臣(松野博一君) 斎藤先生御指摘のとおり、大学入学者のうち二十五歳以上の者が占める割合は、OECD各国平均では約二割でございますけれども、社会人学生も相当数含まれるのが一般的であります。それに比べまして日本では、社会人学生の比率は二・五%ということでありまして、社会人の学び直しの場としては十分活用されていない現状にあります。その背景には、社会人の学び直し等のニーズに的確に対応したプログラムの開発や企業等における働き方の在り方等があると考えております。
 大学等における社会人や企業等のニーズに応じた実践的、専門的プログラムの開発につきましては、平成二十七年度から文部科学大臣が認定する職業実践力育成プログラムの認定制度を創設をしたところです。この制度では、厚生労働省とも連携し、認定を受けたプログラムのうち、一定の要件を満たす者は厚生労働大臣の指定により教育訓練給付金の給付対象となる仕組みとしております。また、厚生労働大臣が議長代理を務め、文部科学大臣や経済産業大臣も構成員になっています働き方改革実現会議において、平成二十九年に策定した働き方改革実行計画では、社会人の学び直しも含め、女性、若者の人材育成など活躍しやすい環境整備や柔軟な働き方がしやすい環境整備が盛り込まれているところであります。
 今後とも、各省庁と連携をし、大学等が社会人の学び直しの場として一層活躍されるよう、関係する施策の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
○斎藤嘉隆君 終わります。
○河野義博君 公明党の河野義博です。
 学校教育法改正、短期大学創設以来の大改革と言われておりますけれども、その中で、専門職大学及び専門職短期大学を制度化する極めて大切な事案だと思っております。成功裏に収めなければなりません。賛成の立場から、有機的に、これが非常に有効的な制度となることを期待をして、種々質問をさせていただきます。
 平成二十六年七月の教育再生実行会議第五次提言におきまして、教育段階で社会的需要に応じた質の高い職業人の養成が望まれているということを理由としまして、実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関を制度化することが提言をされました。それを受けまして、この度、社会情勢の変化に即応した職業教育の推進を図るため、実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関として専門職大学及び専門職短期大学を制度化するものであります。
 私、これ私見でありますけれども、大学というのは、言うまでもなく我が国の最高学府でありまして、知の探求、自ら学生がゴールを決めて学ぶ、その探求を通じて、困難に立ち向かい、人格を形成して、見識を養う、こういった場であると私は思っておりますし、またそうあるべきだと思っております。一方で、産業界からは即戦力の人材供給というのが求められている。そのバランスを取るという理由からも、この新たな制度を大変有効にしていくべきだと思っております。
 そこで、専門職大学また専門職短期大学、このあるべき姿というのをはっきりと示しておく必要があると思います。大学と専門学校、この従来の教育機関の間に位置するものであるのか、若しくは、大学を山に例えるならば、富士山と位置付けるならば、それと同じような専門職大学、同じような、比肩するようなものとして位置付けていくのか、それとも専門学校と大学の中間的に位置付けるようなものであるのか。私は、富士山に比肩するような職業教育も行い、そして、人格そして見識を養う場であってほしいと私は願っているわけでございますが、これ、大臣の御見識をお聞かせいただきたいと思いますけれども、具体的にどういう姿の専門職大学をつくろうとされているのでしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(松野博一君) 御質問にお答えをさせていただきます。
 まず、結論から申しますと、新たなジャンルの高等教育機関を創立をするということを目指しております。
 平成二十八年五月の中央教育審議会の答申では、ともすれば普通教育よりも職業教育が一段低く見られがちな風潮を指摘をし、スペシャリスト志向の若者たちにとって魅力ある進学先となる新たな高等教育機関の仕組みを創設し、その社会的評価を高めていくことが望まれるとされております。
 既存の高等教育機関でも従来から職業教育が行われておりますが、大学、短大は、専門教育と教養教育や学術研究を併せて行うという機関の性格から、比較的学問的色彩の強い教育が行われる傾向がある一方、専門学校は、大学等とは異なる制度の下で、特定の職業、実務での即戦力として直接必要な実践的知識、技能の育成を主に行っています。
 近年、産業構造の急速な転換が進み、高度で実践的かつ創造的な職業教育の充実が喫緊の課題となっていることから、大学の仕組みの中に実践的な職業教育に重点化した新たな高等教育機関として専門職大学等を制度化するものであります。
 専門職大学は、実践的な職業教育に重点を置いた大学として、アカデミックな教育と並ぶ実践的な教育の新たな選択肢となるものであります。専門職大学が実績を重ね、社会から評価を得ることで、職業教育に対する社会の評価が一層高まっていくことを期待をしております。
○河野義博君 新たなジャンルという御答弁でございました。
 アカデミックな教育と並ぶ実践的な教育の選択肢を提供する。繰り返しになりますけれども、従来の専門学校だったものが、内容は余り変わっていないんだけれども行けば学士がもらえるようになった、こういったものではいけないと思いますし、しっかりとこの大学、短大という学士に見合う質の高い教育研究が担保されているという必要があろうかと私は思っております。
 これ、どのように質の高い教育、これを提供しようとされているのか、当局の認識を教えてください。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 専門職大学、専門職短期大学は、大学制度の中に位置付けられるものでございます。修了者にはそれぞれ学士、短期大学士相当の学位が授与されることとなります。このため、国際通用性を有する大学の枠組みに位置付く機関としてふさわしい教育研究水準を担保することが必要であると考えております。
 このような観点から、昨年五月の中央教育審議会答申では、専門職大学の設置基準に関しまして、教授、准教授等の教員の資格については大学、短期大学と同等の水準を確保すること、必要専任教員数、備えるべき施設設備、校地、校舎面積については大学、短期大学設置基準の水準を踏まえること等が提言をされております。また、評価につきましても、大学、短期大学と同様、自己点検評価、機関別認証評価を義務付けるとともに、分野別認証評価を取り入れることとされております。
 この具体的な専門職大学等の質保証の仕組みにつきましては、このような提言等も踏まえつつ、適切な内容を定めることとしたいと考えております。
○河野義博君 設置基準に関しては後に詳しく質問させていただきたいと思いますが、分野別認証評価を取り入れるという話でございました。同等、それ以上ということになろうかと思いますが、この認証評価も決してお手盛りの評価にならないように、インナーサークル同士で評価しているのでは、これは実効性が保たれているとは言えないと私は思いますので、この実効性を高めていく今後の制度設計をしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 次に、専門職大学の目的であります。大学のうち、深く専門の学芸を教授研究し、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を展開させることを目的とするというふうにあるわけでありまして、この書いていることを是非実現していかなければなりません。特に、実践的かつ応用的な能力、これ、一見相反するような目的を二兎を追っていくわけでありますけれども、この専門能力と応用能力、どういうふうな形でバランスをさせていこうとしているのか、当局の認識を教えてください。
○政府参考人(常盤豊君) 専門職大学では、その目的を実現するため、高度な実践力と豊かな創造力を兼ね備え、それぞれの職業分野で業務の改善、革新を牽引し、新たな物やサービスを生み出せるような人材の養成を目指すこととしているわけでございます。
 中央教育審議会の答申におきましては、専門職大学の教育課程につきまして、まず第一の側面として、高度な実践力の育成という観点で申しますと、理論と実務にわたり必要な授業科目をバランスよく開設をする、あるいは長期の企業内実習の必修化など実習等の充実を図るということが言われております。
 それから他方で、幅広さを基盤とした豊かな創造力という観点について申しますと、特定職種の専門性にとどまらず、関連する職業分野全般の基礎知識や情報、経営など他分野の関連知識等を身に付けさせること、それから、身に付けた知識、技能等を統合し、真の課題解決力、創造力に結び付けるための総合科目を開設するというようなことでございます。
 したがいまして、今、実践力と創造力、これをどういう形でバランスを取るのかということでございますが、実践力、創造力はそれぞれ今のようなことで一定の担保をされているわけでございますが、それではそれをどうバランスを確保するのかという点については、これはそれぞれの専門職大学によってそのバランスの在り方というのは異なってくることもあると思います。ただ、それを実際にどういう形でより実効性のあるものにするかというと、それは教育課程の開発、設計という段階で、関連の業種の方々なども含めて合議体を設けて、その中でその分野の専門職養成にふさわしいバランスということを考えていただくということになるのではないかというふうに思っております。
○河野義博君 専門性を身に付けさせて、仮にそういう産業に卒業後入っていかれる、ただし、それしかできませんではやはり駄目だと思います。同じ産業であっても、会社によって求められるスキルも変わってきますので、しっかりとこれ応用力、創造力というふうに御答弁でしたけれども、応用が利く、やっぱり人格、見識を養わせるということが非常に今大事なんだろうなと思います。
 次に、設置基準であります。
 まず、教員ですけれども、必要な専任教員数の四割以上は実務家教員で、その半数以上は研究能力を有するというふうに述べられておりますけれども、企業は人手不足でございます。一人一人に課せられた役割が非常に年々重くなっておりまして、猫の手も借りたいというような状況で、果たしてこの専門職大学、学位を与える大学の教員にふさわしい人材が産業界から十分に供給されるのかという点は非常に私は不安を覚えますし、また、専門学校で教えておられる先生、今は資格が要りませんので、例えば料理学校ですご腕の料理家、もちろん高い学歴は有しておられなくてもその第一線で活躍されているような方々が今実務家の先生として担われているケースも多いという中で、この基準というのは実現可能なのかと率直に私は思うわけでありますけれども、どういうふうにお考えか、当局の御認識をお願いします。
○政府参考人(常盤豊君) 実務家教員でございますけれども、実務家教員につきましては、これは専門職大学院における実務家教員と同様に、専門分野におけるおおむね五年以上の実務の経験を有し、かつ高度の実務能力を有する者というふうに規定することを考えているわけでございますが、これはそのこと自体でストレートに十分であると言えるかどうかという御指摘あろうかと思いますけれども、現在、既存の大学におきましても企業などから毎年千五百人から二千人程度の方が本務教員として採用されているということがございます。そして、そのうち約六割の方は博士とか修士の学位を有しているという状況がございます。
 また、これは大学院でございますけれども、専門職大学院におきましては、法科大学院と教職大学院を除いての数字になりますけれども、大体半数程度の方が実務家教員ということで指導に当たっていただいているということもございます。
 そういう中で、こういう現状を踏まえて、専門職大学等において、今御指摘いただきましたように、実務家教員を適切に確保していくということについてしっかりと取り組んでいく必要があると考えますので、引き続き、この点は関係の業界団体等に対しても協力を求めるというようなことを文科省としても進めていきたいというふうに思ってございます。
○河野義博君 今答弁の中に、毎年千五百から二千人、大学に実際に教えに企業から来ているということでありますが、その詳細は明らかではありませんが、察するに、企業から期限を設けた派遣で来ている先生ですとか、フルタイムではなくて毎週一個講座を持っていますとか、そういった方々が恐らく多いんじゃないかなというふうに思うんですけれども、ここで詳細を伺いませんけれども、やはり人材確保というのは人を育てる場でありますので大きな課題なんだろうと思います。私は、企業で第一線で活躍しているような方がやはり教鞭の場に立つべきだろうと思いますし、企業でもう見込みがない人が辞めて、じゃ、先生やろうかと、そういったことにならないように、しっかりとその内容も見極めて教員の質の向上を不断に続けていただきたいというふうに思います。
 ハード面での設置基準でございます。校地面積や運動場などについては弾力的な対応を可能とするというふうに言われておりますけれども、基本的には、大学、短大同等、それ以上ということが求められてくるんだろうというふうに思います。既存の専門学校で大学になりたいと言っている方々、ヒアリングをさせていただくと、やはり共通して出てくるのがこの課題であります。駅前の一等地で今やっていますと、そこに校庭造るのはおよそ現実的でない。また、社会人の学び直しの提供をしている専門的な知識また資格取得を目的としているようなところで必ずしも大きなグラウンドで体育の科目が必須かというと、私自身も疑問に思う面もあるわけでございますが、弾力的に対応できるというふうに書かれておりますので、当然そのようになるというふうに承知をしておりますけれども、具体的にどのような弾力的な運用が可能になるのか、お聞かせください。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 専門職大学の備えるべき施設設備等につきましては、平成二十八年五月、昨年五月でございますけれども、中央教育審議会答申におきまして、大学、短大設置基準の水準を踏まえつつ、質の高い職業人養成にふさわしい適切な水準を設定するといたしまして、校地面積、運動場につきましては、専門職大学の教育活動の特性を踏まえるとともに、社会人の教育を主要な機能に位置付けた機関として、社会人学生の通学、利用の利便性についても考慮し、適切な立地、施設確保等が図られるよう、弾力的な対応が可能な基準の設定を行うとされております。
 専門職大学の設置基準につきましては、国際通用性を求められる大学の枠組みの中に位置付けられる機関としてふさわしい教育研究水準を担保するものとする必要がありますが、同時に、今申しましたように、専門職大学は産業界等と緊密に連携した実践的な職業教育に重点を置き、社会人の受入れも主要な機能とするなどの特性を有しておりますので、こうした特性を踏まえた設置基準とすることも求められるわけでございます。
 具体的内容につきましては、今お話ございましたように、この点についてはいろいろな御意見があるのは事実でございます。その中で、この衆議院、参議院でも先生方から御意見も賜っておりますので、そういうことも十分踏まえた上で、関係団体ともよく御意見を伺った上で、具体的な設置基準については検討し、中教審にも当然お諮りをした上で定めてまいりたいという状況でございます。
○河野義博君 引き続き、よく意見聞いていただいて、基準、設けていただきたいと思います。この専門職大学及び専門職短期大学、いい制度にしていっていただきたいし、そうしなければならない。
 一方で、既に大学全入時代とも言われている中で、特に、地方の私立大学の余剰感というのは全国的な課題になっております。公立に転換をしたりして救済をしたりとか、また十分にアカデミックな教育を行っているのか疑問が持たれるようなところ、またPDCAサイクルも回せていない、中期経営計画もない、そういったところはソフトランディングさせる形で経営の統合というのも必要ではないかということが議論されている中で、新たに専門職大学、短期大学をつくるということが大学のこの余剰状況を加速させることはないかというふうに懸念の向きもあるわけでございますが、どのような認識を持たれておりますでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) 専門職大学の設置に当たりましては、設置基準に定める要件を満たすための準備が必要でございます。純粋な新設というよりは、既に職業教育についての体制であるとか実績を有する専門学校等、既存の高等教育機関から転換をするということが主となるものと考えております。
 このため、専門職大学制度の創設が直ちに高等教育機関全体の規模に大きく影響するということは想定をしにくいのではないかというふうに考えております。むしろ、私どもの期待といたしましては、現在の量的規模の中で質の充実につながるということになることを期待をしているというところでございます。
 そして、今御指摘ございましたように、高等教育の全体としてのやはり規模の在り方というようなこと、特に中長期的な在り方の検討ということが必要だというふうに私どもも思っておりますので、その点は中教審で今議論をしているところでございますので、しっかりと今後の高等教育全体の規模も視野に入れて、一方で地域における質の高い高等教育機関の確保の在り方ということも重要でございますので、その点についての議論を進めてまいりたいというふうに考えております。
○河野義博君 次に、教育内容であります。
 年間百五十時間、四年間で六百時間以上の企業内研修を行うということであります。年間百五十時間といえば、一日八時間に直しますと二十日弱。企業は年間二百日ぐらいの実質的な稼働日数だと思いますので、十分の一誰か人がいると。これ、受入れとしても非常に困難ではないのかなというふうに私思いますし、実質的に企業に年間二十日もいると、これは実質的には社内教育を専門職大学に担っていただいていると、社内教育のアウトソースという、こういうことにはならないだろうかと不安を私は持っておるわけでありますけれども、現実的に、この企業が年間二十日受け入れるというのはできるんでしょうかというところをまずはお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(常盤豊君) 今御指摘がございましたように、二年間で三百時間以上、四年間で六百時間以上でございますと、年間ですと百五十時間以上ということになりますけれども、例えば、これもなかなかその分野の違いとかも様々あろうかと思いますので、一概に比較することが妥当かという問題はあろうかと思いますが、平成二十七年度に文部科学省が行った委託調査がございまして、その中で、専修学校の職業実践専門課程の認定学科等において、単位として認定される企業内実習を三か月以上の期間実施している学科の割合ということについて調査をしたものがございます。
 その中では、国家資格の養成課程など法令上の義務に基づく企業内実習を行っているところでは、全体の約三割程度がこの単位化された実習として三か月以上というようなこともございますので、そういうことも踏まえながら、これも各産業界ともよく相談をしながら進めていくということだろうというふうに思ってございます。
○河野義博君 残り少なくなりましたので、最後に簡潔に。
 やはり産業界にメリットが大きい制度だと思います。予算なんですけれども、当然私学助成の対象になりますので国費が入ることになりますが、私は、産業界からもやっぱり応分の負担をこれは制度化すべきだと思っています。大臣、最後に一言、私は産業界からも負担を求めてこの制度を充実させていくべきだと思いますが、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(松野博一君) 先生からお話があったとおり、現行制度上、これはいわゆる私学助成の対象ということでございますが、専門職大学院は、制度として企業に負担を課すものではありませんけれども、産業界と緊密に連携した実践的な教育を行う機関であることから、答申の中においても、民間資金の活用が重要であり、産業界等から求められる人材の養成とそのための多元的な資金導入との好循環が確立された機関となるよう、必要な制度設計を進めていくとされてございまして、今後、当該答申も踏まえて、専門職大学が産業界のニーズに応え、産業界等からの民間資金の導入も進むよう、制度設計を進めていきたいと考えております。
○委員長(赤池誠章君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十六分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(赤池誠章君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、学校教育法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 まず、法案ですが、先日の参考人質疑でも、これまでの日本の教育において職業教育が脆弱であったということが指摘されました。専門学校は、職業教育や特定の職業実務での即戦力となる働き手の養成を担ってきたにもかかわらず、大学や短大よりも格下に見られてきたということも問題です。そこで、専門学校関係者らは、地位向上を求めて、学校教育法第一条の中に専修学校等を加える一条校化運動などと呼ばれる運動を行ってきたというわけですが。
 私は、やはり専門学校の地位向上を含めた職業教育の充実強化は必要だと考えております。その意味で、今回新設される専門職大学制度は、職業教育の充実強化、とりわけ専門学校の地位向上に資するものだというお考えかどうか、まず伺いたいと思います。大臣。
○国務大臣(松野博一君) 吉良先生にお答えをいたします。
 平成二十八年五月の中央教育審議会答申では、ともすれば普通教育より職業教育が一段低く見られがちな風潮を指摘をし、スペシャリスト志向の若者等にとって魅力ある進学先となる新たな高等教育機関の仕組みを創設し、その社会的評価を高めていくことが望まれるとしております。
 専門職大学は、実践的な職業教育に重点を置いた新たな取組として大学制度の中に位置付けられるものです。修了者には学位も授与されるものであり、高校生にとって新たな選択肢となるとともに、このような風潮を変えていくきっかけになり得るものと考えています。
 文部科学省としては、この新たな専門職大学の仕組みが実績を上げ、評価を得ていくことで、専門学校や高等専門学校、大学、短期大学での職業教育を含め、専門職業人材に対する社会的な評価の向上につながることを期待をしているところでございます。
○吉良よし子君 資するということで、新たな取組で選択肢を増やして学位も取れるようにするというお話だったんですけれども、しかし、本当にこれで地位向上につながるのかなという点では、私はやっぱり疑問があると思うわけです。
 改めて具体的に伺っていきたいんですが、まず確認ですが、本法案で新設する専門職大学の制度には、どのような教育機関が全国でどの程度の規模、転換、改組していくことを想定されているか、お答えください。
○国務大臣(松野博一君) 専門職大学は、大学制度の中に実践的な職業教育に重点を置いた仕組みとして制度化するものであり、産業界との密接な連携により、専門職業人材の養成強化を図るとともに、大学への進学を希望する者にとっても選択肢が広がるものと考えております。
 したがって、当面は、例えば、既に専門職大学に求められる水準に比較的近い条件を備え、教育課程の開発等においても実績を有する専門学校や既存の大学、短期大学等からの転換が主になるのではないかと考えております。
○吉良よし子君 条件を満たしている専門学校若しくは短大、大学などからの転換だということでした。
 もう一度伺いますが、じゃ、具体的にはどの程度なのかというところが聞きたいわけですけれども、例えば専門学校からの転換、若しくは短大、大学からの転換、そして新設と、まあ三つぐらい考えられると思うんですが、それのうちどれが多いと想定されているのか、またどのような分野の専門学校が専門職大学制度に転換、改組していくと想定しているのか、お答えください。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 まず、分野でございますけれども、専門職大学は、制度上、医、歯、獣医及び六年制の薬学を除き、対象の職業分野は限定をしておりません。
 ただし、基本的な制度設計といたしまして産業界との緊密な連携を必須の要件とするものでございますので、おのずから実践的かつ創造的な人材へのニーズの拡大が見込まれ、その分野の人材の育成が強く求められる、いわゆる成長分野等が中心になると想定をしております。具体的には、例えば観光、食と農業、ITコンテンツ等の分野が考えられます。
 また、数でございますけれども、専門職大学の開設数をあらかじめ想定することは困難でありますけれども、専門職大学を実際に設置するためには設置基準で定める要件を満たす必要があり、相応の準備を要することとなりますので、少なくとも制度発足当初においては限定的な数になるのではないかと考えております。
 また、私どもの想定しているところでは、例えば専門学校が、転換といいましょうか、専門職大学に移行するというようなことが全体の中では比較的比重は多いのではないかということを想定をしてございます。
○吉良よし子君 専門学校が多いんじゃないかと言う一方で、でも極めて限定的じゃないかというお話もあったわけです。つまりは、全ての専門学校が専門職大学になるわけではないということだと思うわけです。また、産業界からのニーズに合わせていわゆる成長分野でという話もありましたけれども、じゃ、成長分野というのは時代や経済状況によって刻一刻様々に変化していくものだと。じゃ、一旦成長分野じゃなくなってしまったらどうなるのかと。安定した職業教育や研究、人材育成が途切れてしまうのではないかという、私、懸念があるわけです。
 何より、もう今既に、多くの専門学校では産業界との連携も進めているところもあるわけです。法案では、専門職大学では、そうした産業構造が急速に転換する中、そうしたニーズの反映などに即応することというのを求めているわけですけど、私は、専門学校の地位向上というところに注目して考えたときに必要なのは、一方的に学校側に産業界の要請に対応させる、即応させるということではなくて、むしろ例えば文科省の側から産業界に働きかける。具体的に言えば、卒業後の初任給などが学士と同等に扱われるように産業界や地域経済団体などに要請していく、そういったことも必要ではないかと思うのですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 専門学校は、社会の変化に即応した実践的な職業教育により高い就職率を誇る教育機関として、職業人材の育成において重要な役割を果たしています。
 専門学校は、短期大学と同様に二年制及び三年制の学科が多く、卒業生の採用後の給与水準等につきましては一般的に短期大学卒業生並みの処遇と承知をしております。
 他方、専門職大学につきましては、専門分野での即戦力としての実践的な教育に加え、基礎教育や関連分野での教育を通じ、新たな物やサービスをつくり出せる創造力を有する人材育成を目的としており、大学の仕組みの中に実践的な職業教育に重点化した新たな高等教育機関として制度化することとしているものです。
 専門職大学は、このように職業人育成のための教育の一層の高度化に対する社会の要請を踏まえて制度化を行うものであり、専門職大学が実績を重ね、社会からの評価を得ることにより、職業教育に対する社会の評価が高まり、あわせて、職業教育を担う専門学校に対する社会の評価の一層の向上にもつながることを期待をするものでございます。
○吉良よし子君 いろいろおっしゃったわけですけれども、じゃ、文科省から産業界に具体的な要請をするというお話ではなかったと思うんですよね。取りあえず大学をつくっておけばそのうち何かそういった反応が返ってくるのではないかと。そうじゃなくて、やっぱり具体的に地位向上のために何ができるかと、それは新たな大学を創設しなくてもできることじゃないかということを私は言っているわけです。とりわけ、専門学校が全てが専門職大学になれるかどうか分からないという中で、むしろなれるかどうか分からない大学を目指すことを強要するのじゃなくて、もう既に一定の役割を果たしている専門学校そのものの地位向上のためにやるべきことがあるんじゃないかというお話をしているわけですね。
 専門職大学の意義という中で社会人の学び直しの場という話もされていますけど、また、これだってもう既に多くの専門学校では学び直しの役割を果たしているわけです。また、大卒の社会人が学び直しをすると考えたときに、じゃ、新たに大学で学び直しをするかといえば、そうじゃなくて、大学院において学び直しをするとか、若しくは専門学校で手に職を付けるとか、そういうことなので、大学に対するニーズというのが本当にあるのかというところは参考人質疑の中でも懸念も出されたところです。
 実際、文科省も社会人学び直し受入れの役割を果たしている専門学校や大学院などを応援するプログラムも始めているわけですけれども、だとするならば、新たに専門職大学の制度をつくらなくても、既に努力している、様々な努力をしている専門学校が今果たしている役割を更に充実させ安定的な経営を行えるよう、専門職大学にならない、なれないようなところも含めて財政支援していくことこそ必要じゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○委員長(赤池誠章君) 有松生涯学習政策局長。
○吉良よし子君 財政支援なんですけど、大臣、お答えになりませんか。
○委員長(赤池誠章君) それでは、松野文部科学大臣。
○国務大臣(松野博一君) 各高等教育機関はそれぞれの特性を生かして職業教育を担っており、新たな専門職大学を含め、各機関が多様なニーズに応じた高等教育を提供するためにはそれぞれの機能の強化を図っていくことが重要と認識をしております。
 財政支援に関しましては、大学については平成二十九年度予算において基盤的経費である国立大学法人運営費交付金等について対前年度二十五億円増の一兆九百七十億円を計上するとともに、私立大学等経常費補助についても前年度と同額の三千百五十三億円を計上しているところです。また、専門学校については、人材養成、質保証、向上、学習環境の三つの観点から支援を進めており、平成二十九年度予算としては対前年度約七千万円増の三十五億九千万円を計上しているところでございます。
 今後とも、質の高い高等教育が推進されるよう、既存の大学や専門学校に関しても必要な予算の確保に取り組んでまいります。
○吉良よし子君 そもそも高等教育機関への予算が少な過ぎるというのは問題なんですけど、現時点でも専門学校にはその三つの観点での支援を進めているという話なわけですから、やはりそれを、大学も含めてそういう予算を、枠を、パイを大きくしていくという、そういうこと自体がむしろ必要なんじゃないかと思うわけです。
 参考人に来ていただいた児美川参考人も、専門学校に関しては、二〇一三年度より職業専門実践課程という、職業教育強化の目的でできておりますので、そういうものにおいて職業教育を充実強化していくということではなくて、なぜ新たにまた新しい高等教育機関をつくらなければならないのかと指摘をされているわけです。やっぱり、新たな教育機関をつくることじゃなくて、できることは私はあると思うわけです。
 何より、大学、短大などのアカデミックラインと専門学校というプロフェッショナルラインというのがあるわけですけど、そういったものに、アカデミックラインに無理やりプロフェッショナルラインを組み込むことじゃなくて、それぞれが役割果たせるように、それぞれ成長できるように充実発展させる支援を進めていくこと、このことが私、本当は必要だと思うわけです。
 実際、そうやって無理やりアカデミックライン、大学として職業校を入れていくことで何が起きるかといえば、先日の参考人質疑で、小林光俊全国専修学校各種学校総連合会会長は、専門学校からの専門職大学への転換が限られているから、設置基準を少しというよりかなり大幅に緩和していくことを是非求めたいと述べられているわけですが、そうすると、設置基準はこれからということではありますが、もし大幅緩和の方向に進めば、今の設置基準で運営されている大学や短大との整合性との間に矛盾が生じてしまうわけです。
 これについて児美川参考人は制度の矛盾、ジレンマと表現されていましたけれども、無理やり既存の大学の制度の中に専門職大学というものを組み込んで、そこの設置基準にずれが生じるようなこと、制度の統一性を損ねてしまいかねない矛盾が生じるというのはやっぱり問題じゃないかと思うわけですが、この点、どう整合性を取るつもりなのかが疑問なんです。
 まさか大学の設置基準そのものをどんどん切り下げていく、そういう方向ではないと思うのですが、その辺、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) 専門職大学の設置基準についてのお尋ねでございます。
 専門職大学の設置基準につきましては、国際通用性を求められる大学の枠組みの中に位置付けられる機関としてふさわしい教育研究水準を担保するものとする必要があると考えております。
 こうした観点から、昨年五月の中央教育審議会答申においても、専門職大学の必要専任教員数、備えるべき施設設備、校地、校舎面積については、大学、短大設置基準の水準を踏まえつつ、質の高い職業人養成にふさわしい適切な水準を設定することが提言されており、今後、答申の趣旨を踏まえつつ、適切な水準を検討してまいります。
 なお、専門職大学の設置基準は、大学設置基準とは別に、その特性を踏まえて新たに制定することを想定しておりますので、大学設置基準を切り下げるという改正については考えておりません。
○吉良よし子君 切下げの方向に進むわけではないというお話ではありましたけど、私が危惧しているのは、中教審で大学や専門学校など高等教育機関の機能分化を図るための方策や、基盤的経費や競争的資金の充実や配分の在り方などを議論しているということを聞いているからです。
 そもそも、基盤的経費をどうするかという議論の前提には、先ほども申しましたけど、現在減らされ続けている、世界でも最低水準の高等教育予算の抜本的な増額というのがなければならないわけですし、もう機能分化というのであれば、そもそも、その自主性、自律性、高等教育機関それぞれの自主性、自律性などに最大限配慮された中での取組にしていかなければならないと。もちろん、その中で、産業界のニーズだとか、大学のそういう意味で発揮していけるようにとか、そういうことを議論もしていかなければならないわけですが、間違っても、機能分化などというときに、政府や文科省の言うことを聞かせるために基盤的経費を配分させる、それで、基盤的経費配分を理由にして機能分化をとにかく進めろということを進めさせる、そういうことがあってはならないと思うわけなんです。
 しかし、経済財政諮問会議などで議論されていることを踏まえれば、例えば、今回の専門職大学の制度によって、経営困難になった地方の私大や短大は専門職大学へと、先ほど別の仕組みだと言っていましたけど、そういう別の仕組みへ誘導させられるとか、場合によっては、経営困難であれば、地方の私大であっても短大であっても、専門職大学になれなかった専門校も含めて淘汰されていきかねない、そんな状態になってしまうんじゃないかという危惧さえ私は抱いているわけです。
 何にせよ、大臣、こうした基盤的経費を盾に取って上から機能分化とか大学改革を押し付けていくようなやり方というのは改めるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) まず、専門職大学に当たって、専門学校のお話を比較して先生の方から御指摘がございましたが、全ての専門学校が専門職大学に移行することを前提にしておりませんし、本来、専門職大学の目指すべきものと専門学校が目指すべきもの、それぞれの使命はそれぞれに存在価値があるものというふうに認識をしております。
 ですから、専門職大学を目指せないとか、そういった観点からではなく、それぞれの特性を生かした充実した教育ができるように、先生からお話があった基盤的経費の確保も含めて、文部科学省としてしっかりとサポートしてまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 それぞれの特性を生かしてということなんですけど、そういった議論を大学でも専門学校でも含めてできる環境整備、財政支援というのはやっぱり欠かせないと思うわけです。
 私自身、参考人質疑でも申しましたけど、就職氷河期世代ですし、ブラック企業やブラックバイトの問題などを取り上げてくる中で、若者を取り巻く雇用環境が激変していると。しかし、その一方で、若者への教育どうかといえば、職業教育、プロフェッショナル教育が一段下に見られているなどという中で、本当に必要な教育が高等教育機関でされているかというところには疑問もありますし、そういう中で職業教育の見直しというのは必要だと思う。けれども、それらを自主的、自律的に高等教育機関が議論できるような環境整備がまず先だと、形ありきの大学改革を押し付けるということは私はあってはならないということをこの場で申し上げさせていただきたいと思います。
 その上で、最後に一問、加計学園獣医学部新設の問題についても伺いたいと思います。
 今朝、理事会でその報道資料についての調査の結果、伺いました。内容については、報道などではほぼ真実だよとする証言もある一方で、今朝の報告では、文科省はその資料の存在は確認できなかったという結論を出しているということに私は疑問が残るわけです。さらに、私たち日本共産党は、政府関係者から入手した資料、昨日公表いたしました。この新たな資料についても、しっかり調査して、国会の場で説明責任、果たすべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 御党の方から、昨日のこれは決算委員会の方の場で御指摘があった資料、政府関係者からという御発言でありました。まあ、政府関係者というのがどういった意味でお使いになっているのか私ども承知をしておりませんが、いずれにいたしましても、現在のところ、御党から私たちの方にその文書自体が提示をされていない、いただいていない状況でございますので、その状況の中において、その中身にコメントすることは差し控えさせていただきたい、その対応についても含めて申し上げることはできないということでございます。
○委員長(赤池誠章君) 申合せの時間を過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
○吉良よし子君 私たち、記者会見で資料を発表しておりますし、大学設置認可に関わる省庁として責任を果たしていただきたいと思いますし、何より、あるべき文科行政を目指して役割を果たすように、このことも強く求めて質問を終わります。
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりでございます。
 本日は、先週の参考人質疑を踏まえまして、学校教育法の一部を改正する法律案につきまして政府のお考えを伺わせていただきたいと思います。
 まずは、教育体系の方向性について伺っていきたいと思いますけれども、先日、お越しいただきました小林参考人のお話の中で、国際的には、欧米を含めてアカデミックラインとプロフェッショナルラインの高等教育の複線化がまさに世界の常識となっていると、日本もそれにきちっとキャッチアップしていける制度にしていくべきだというようなお話がございました。
 一方で、中教審では、千葉日本工学院専門学校校長が、こちらの審議会で審議している方向性というのは、どちらかというと一つの教育体系の中を二つに割る、あるいは一つの教育体系の中身の枠を広げていくという方向だと、こういった御発言もございます。
 改めまして、専門職大学の文科省としての考え方並びに位置付けはどうなっているんでしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(松野博一君) 平成二十八年五月の中央教育審議会答申におきまして、ともすれば普通教育よりも職業教育が一段低く見られがちな風潮を指摘をし、スペシャリスト志向の若者たちにとって魅力ある進学先となる新たな高等教育機関の仕組みを創設し、その社会的評価を高めていくことが望まれるとしています。諸外国におきましても、それぞれの国の事情に応じ、実践的な職業教育を施行する高等教育機関を大学体系の一部に位置付けるなどの取組が行われています。
 今回の法改正は、産業構造が急激に変化をする中、業務の改善、革新や新規分野の開拓が求められ、より高度な実践力と新たな物やサービスをつくり出す想像力を有する人材の育成が喫緊の課題となっていることを踏まえ、大学制度の中に新たに専門職大学等の仕組みを設けるものです。これによって、アカデミックな教育と並ぶ実践的な職業教育の新たな選択肢を提供することになり、我が国における実践的な職業教育の一層の充実につながるものと考えております。
○高木かおり君 そうだとしますと、大学教育の在り方はこれから随分変わっていくように思います。
 二〇〇六年に教育基本法が改正され、大学についての条文が新たに加えられました。そこでは、大学は学術の中心として高い教養と専門的能力を培うという、そういうことが目的規定されているかと思います。今の御答弁では、アカデミックラインのほかにもそういった職業教育、そういったものもつくっていく方向性だというふうに認識いたしました。
 また、参考人でいらしておられました児美川法政大学教授、今回の専門職大学の構想をいろいろ見ている限りでは、学術であるとか高い教養、こういった部分がどのように位置付けられ、どのように担保されているのか、その辺が甚だ心もとないというふうに危惧をされていらっしゃいました。
 大学は大学としての使命があると考えますが、そこについてはどのように考えられているのでしょうか。また、今回の専門職大学につきましては、大学の自治、独立、この辺りはどうなっているんでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 大学は、専門教育と教養教育や学術研究を併せて行うという機関の性格から、比較的学問的色彩の強い教育が行われる傾向にあるというふうに理解をしております。
 一方で、専門職大学は、特定職種における業務遂行能力の育成に加え、特に企業での長期実習や関連の職業分野に関する教育等を通じ、高度な実践力や豊かな創造性を培う教育に重点を置く点で特色を有するというふうに考えてございます。
 もちろん、大学においても各大学の判断で実践的な職業人材の養成は可能でございますけれども、社会の要請により的確に対応していくためには、今回御提案させていただいておりますように、実践的な職業教育に重点化した高等教育機関を制度化することが効果的であるというふうに考えてございます。
 それから、あと、大学の自治の関係もお答えよろしいでしょうか。
 大学の自治につきましては、大学における教授その他の研究者の研究と教授の自由を内容とする学問の自由を保障するため、教育研究に関する大学の自主性を尊重する制度と慣行であると理解をされております。
 専門職大学は大学という仕組みの中で制度化するものでございますので、自主性、自律性など大学における教育研究の特性は専門職大学においても尊重されることになると考えております。
○高木かおり君 ありがとうございました。
 先ほど吉良委員の方からもお話がございましたけれども、今回、専門学校に関しては、二〇一三年度より職業専門実践課程というものも職業教育強化の目的でできている、そういうものにおいて職業教育を充実強化していくということではなく、なぜ新たに新しい高等教育機関をつくらなければならないのかというようなお話もございました。
 確かに今ある制度を利用していくという方向も考えられると思いますけれども、あえて今回新しい高等教育機関をつくる目的は何なのか、今ある制度ではできない点は何なのか、その辺りを教えてください。
○政府参考人(常盤豊君) 専門職大学でございますけれども、先ほど来も御答弁させていただいておりますけれども、現在の大学につきましては、比較的やはりアカデミックな、まさに学問的な色彩の強い教育を行っているという特色があろうかと思います。それに対して専門学校は、職業実務分野における即戦力の育成ということでございます。
 そして、新しい学校種として御提案をしているのは、その両者のそれぞれのある種の特色をより組み合わせた形で現代の産業構造の変化というものに対応できる選択肢を増やすというところに意義があるというふうに考えてございます。
○高木かおり君 ありがとうございます。
 今回の法案では二つの方向性があるかと思います。大学が職業教育を取り入れていく、もう一つが、専門学校が学位を取得して専門職大学になる、この位置付けとして同じようにこの専門職大学なるものが想定されているのか、その辺りをもう一度お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) ただいま申し上げましたところを敷衍して申し上げますと、大学の持っている比較的学問的色彩が強い中で教養教育も含めて幅広い教育を行う、人材養成を行うという観点、それから、専門学校の即戦力、実務分野での即戦力を育成するという点で優れた観点がございます。
 それで、今回想定しておりますのは、必ずしも専門学校からの移行だけではなくて、大学、短期大学からの移行ということも想定をしておりますので、そこはどちらか一方に偏っているということでは考えてございません。
○高木かおり君 先ほど、ちょっとこれは通告はしていないんですけれども、設置形態なんですが、今回は専門学校から専門職大学というだけではなく、どちらかというと、大学、短期大学から新たな機関を併設してより多様な学習機会を学生に提供することも可能だという、こういった大学の側に職業教育を入れ込んでいくというふうな方がどちらかというと多いというふうに先ほどお話もあったかと思いますけれども、そういった中で、やはり産業界の変革に柔軟に対応するということでありますけれども、専門職大学の改廃が頻繁になされる、そういったことは、反面、そこで学ぼうとする学生に対して不安を抱かせるということにもなりかねません。設置基準ですとか設置形態、そういったことも政省令に委ねるということですけれども、学生が安心して学ぶことができることを第一に考慮していっていただきたいと思っております。
 それでは、次の質問に移りたいと思いますけれども、小林参考人は、ディグリー、学士の国際的な重要性について力説しておられましたけれども、国際的な高等教育を学ぶ学生の半数以上が言わば実践的な高度な職業教育を求めている、特にアジア等世界の若者たちは日本の高度な実践的な職業教育を最も求めていると思うわけであると小林参考人の方から御発言がございましたけれども、この点につきまして、大臣は、日本の学士という資格の意義、国際的通用性についてはどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○国務大臣(松野博一君) 今回の改正法案では、専門職大学を卒業した者等に対して、文部科学大臣が定める学位を授与すると規定をしております。今後、法律をお認めをいただいた後に、省令である学位の規則において、専門職大学卒業者には学士(専門職)の学位を、専門職短期大学の卒業者等には短期大学士(専門職)の学位をそれぞれ授与する旨を定めることとしたいと考えています。これらの学位は、それぞれ学士又は短期大学士相当のものでございます。
 この新たな専門職大学の仕組みや、大学、短期大学相当のものでありますが、新たな制度の実質が国際的に評価されるものとなるためには学位プログラムの質の担保を図る必要性があります。このため、教育課程、教員の資格、人数、その他の教育条件について、設置基準において相応の水準確保を図ることとしております。
○高木かおり君 学士という資格を付与することについては非常に期待が寄せられているというふうに認識をしております。ただ、そのためには、ただ学士という資格を与えれば済むというわけではなく、専門職大学が高度な専門職の養成機関であるということを国際的にも認知されていくということが非常に重要かというふうに考えております。そのための方策として何か計画されているようなことが、対策等がありましたら、お教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 専門職大学につきましては、それぞれの職業分野で構想がこれから練られていくと思います。その職業分野によっては、日本のそういう専門的な人材育成に海外からも多分高い評価がいただける分野もあろうかと思います。私どもがよくお聞きしますのは、例えばファッションなどの分野では、専門学校に対しても海外から多くの留学生の方が来られているというようなこともお聞きをするわけでございます。
 私どもといたしましては、そういう各分野での取組はあると思いますが、その前提としてしっかりと学士、短期大学士相当の実質を備えたものとなるように私どもとしては設置基準をしっかりと定めて、その水準についての担保を図っていくということが取組であるというふうに思っております。
○高木かおり君 また、専門職大学で学生として考えているのは、高校を卒業した者だけではなくて、学び直しの社会人も対象にしているということがあります。働きながら専門職大学に通うということは是非応援したいところでありますけれども、実際に働きながら通う、あるいは休職して通うということはどのくらい想定されているんでしょうか。
 また、専門職大学で学んで学士を得たのはいいけれども、戻れる職場がないですとか、そういったなかなか社会人に門戸が開かれているとは言えない状況が考えられます。たとえ学士の資格を付与したとしても、働く場がなければ今までの大学と大差がないような状況になってしまいます。
 そういった意味で、まず働く場をつくるということ、これが重要ではないかと思いますが、ニーズを含めてこの点についてはどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 専門職大学が社会的に評価をされ、スペシャリストを志向する人の進路先として選択されるようになるためには、専門職大学を卒業した人の、今御指摘ございましたけれども、働く場所、就職先が確保されることが重要であると考えております。
 専門職大学につきましては、産業界等と緊密に連携しつつ、各分野のニーズを踏まえた教育を行うための仕組みを組み込んでございます。例えば、教育課程の開発、編成、実施に当たっては産業界と連携をして、協力を得ながらそれを行うというようなこと、あるいは長期の企業内実習というようなことも含まれておりますので、そういう仕組みが組み込まれた上で、そこでの実践的な教育が卒業生に対する産業界や社会からの評価につながっていくのではないかということを期待をしているところでございますので、文部科学省としても、その点、産業界あるいは高等学校の関係者等に対して理解を深める努力をしてまいりたいと思ってございます。
○高木かおり君 是非とも産業界と連携をして、働く場の確保ということも含めてお考えをいただきたいというふうに思います。
 続きまして、教育費無償化との関連についてお伺いをしていきたいと思います。
 日本維新の会は教育費無償化法案を提出いたしておりますけれども、そこでは高等教育全て、つまり専門学校も無償化をしていこうというふうに考えております。それは専門職も大学とひとしく社会に有益なものであると考えるからであります。
 今回の専門職大学は、専門職を有益なものとして、制度として認めていこうというものでありますが、その点、賛同できます。専門職大学に移行しない専門学校、これについてはまずどう考えるのか。
 併せて御質問をいたしますが、参考人質疑でドイツの例も出ておりましたけれども、日本のようにドイツでは地方の産業の空洞化が起こっていないということでございました。それは、地域できちっと職業教育が高等教育として発展しているからということでございました。ドイツは専門的な技術、技能を非常に大切にしている国であり、学士の資格の有無とは別に認識されているかと思います。
 今、日本でも、最近ではキャリア教育ということも注目されて数年たちますけれども、そういった方向性を目指していく専門職というものをきちんと認識、そして社会の中での位置付けを上げていく、そういったことを目指す制度なんでしょうか、その辺りをお聞かせください。
○政府参考人(有松育子君) まず、専門学校の振興についてお答えを申し上げます。
 専門学校は、社会の変化に即応した実践的な職業教育によりまして、地域の産業を担い、実践的に活躍する専門職業人の養成を担っておりまして、多様な職業の選択肢を提供する教育機関として重要な役割を果たしております。
 このような専門学校を含めました専修学校教育の振興策を検討するために、文部科学省では昨年度、有識者会議を開催をして、本年三月に報告を取りまとめたところでございます。この報告に沿って、まず人材養成、そして質の保証、向上、学習環境の三つの観点から、専修学校教育の振興に向かって支援を進めることとしております。平成二十九年度の予算としては、対前年度七千万円増の三十五・九億円を計上しているところでございます。
 具体的には、今先生からも御指摘もありました人材養成機能の向上という観点から、産学が連携した体制の整備に向けた支援、そして専修学校教育の質保証、向上の観点から、教員の研修体制づくりの支援、そして学習環境の整備の観点から、専門学校生への効果的な経済的支援の在り方に関する実証研究などを計上しているところでございます。
 今後とも、このような、地域産業を担い、我が国の職業教育を担うという専修学校の重要性を踏まえまして支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
○高木かおり君 ありがとうございます。
 通告しておりました、ちょっと時間がございませんので、私学助成に関してはちょっと省かせていただきまして、次の質問に移りたいと思いますけれども、今回の法改正では、大学というものがどういったものなのか、改めて問われているかと思います。
 もちろん、大学がいつまでも象牙の塔であってよいはずはございません。社会の変化にきちんと対応して、そして産業界の要請にもきちんと責任を持って応答していく、こういったことが必要であるかと思いますけれども、やはりその根底には、教育基本法にもありますように、大学側の自主性、自律性、そういったことがきちんと担保されていなくてはなりません。そのような中で、現代の社会や学生の変化、そういったことに向き合い、大学教育の在り方の方向、これを示していくべきだと考えます。
 最後に、大臣に伺いたいと思いますけれども、専門職については学士という資格にとらわれることなく、専門職の重要性を教えていくことも大切かと思うのですが、今後の日本の大学教育の在り方について大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(松野博一君) 非常に幅広い概念の御質問でありますから限られた時間の中でどう答えていいかと思いますけれども、まず、今後の大学教育が、社会全体との関係において考えるのであれば、一つは、当然社会を構成し産業を牽引をしていく人材を出していく、供給をしていくという側面があると思います。それには個々の能力形成、これはもう職業教育であってもアカデミックな面においても、しっかりとした充実した教育体系が必要だということは言うまでもありません。
 あわせて、これからの、特に社会の産業構造において考えるのであれば、大学が持つこれは知の拠点としての機能、また、大学が産業界の中におけるシーズを提供する機関としての位置付けはますます高まっていくんであろうと思います。
 併せますと、研究機関として社会を引っ張っていく大学、また、新しい時代に対応する人材を供給する教育機関としての大学、この両面から更なる充実整備に図っていきたいと考えております。
○委員長(赤池誠章君) 申合せの時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
○高木かおり君 大学の在り方は今後の教育無償化とも深く関わっていく問題でございますので、今後ともしっかりと意見を伺っていきたいと思っております。
 本日はありがとうございました。
○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)、自由党の木戸口英司でございます。
 まずは冒頭、加計学園について伺いたいと思います。
 五月十七日以降、様々な報道があり、先ほど来審議があるところであります。大学、新しい学部の設置について、その正当性が議論されているところだと思います。先ほど大島委員から文科省職員を守るべきというお話がありました。私もそのことは重要な、今回の議論の中で大事なことだと思っております。また、それ以上に、新しい学部ができた上で、そこに通う学生、そして学生の将来を守り、そしてそれを保障していくこと、このことを踏まえてしっかりとこの点を明らかにしていくこと、必要だろうと思っております。
 今回の件に関しては、来年四月の開設を目指して新設に係る申請が行われており、現在、文部科学省の大学設置・学校法人審議会において、大学設置基準等に適合しているかの審査が非公開で行われていると承知しております。現在報じられている文書の中では、設置の時期については、今治市の区域指定時より最短距離で規制改革を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理の御意向だと聞いているとされています。この文書の存否は別としても、大学設置・学校法人審議会による審査は来年四月の開設ありきで拙速に進めるべきではなく、公平公正かつ慎重に行うことが求められていると考えます。
 大臣自身も昨年十一月九日の国家戦略特別区域諮問会議において、文部科学省におきましては、設置認可申請については、大学設置認可に係る基準に基づき、適切に審査を行ってまいる考えでありますと述べておりますが、本件の審査に対する大臣の所見を重ねて伺いたいと思います。
○国務大臣(松野博一君) 木戸口先生の御指摘の中にあるとおり、大学の設置認可の審査に関しては、これ、厳正なもう手続が法定化をされているものでございます。
 今回の岡山理科大学獣医学部の新設につきましては、平成二十九年三月三十一日付けで設置認可の申請があり、四月十日に大学設置・学校法人審議会に対して諮問をいたしました。同審議会は、大学運営に関する有識者や各学問分野の専門家により構成されており、現在、教育課程や教員組織、施設整備、財務状況などが学校教育法及び大学設置基準等の法令に適合しているかどうかについて学問的、専門的な観点から公平公正な審査を行っているところでございます。
○木戸口英司君 その他の質疑については次に回したいと思います。
 学校教育法の一部改正についてお伺いをいたします。
 政府が本法律案提出の前提としている産業構造の急速な転換等に対応した専門職業人材の養成の必要性等については、ある程度理解できます。しかしながら、新たな高等教育機関として専門職大学等をあえて創設する理由は必ずしも明らかではないと感じているところです。実践力、創造力ある専門職業人材を養成するための取組は既存の大学、専門学校等に既に行われており、こうした取組の拡充、発展を支援することこそ優先すべき課題ではないかと感じております。このような問題意識の下、政府の見解、姿勢を確認したいと思います。
 専門職大学等の制度化における主な課題の一つとして、専門職大学等と既存の高等教育機関における専門職養成との間で対象分野や役割の違い等が必ずしも明確化されておらず、進学希望者や学校経営者等の間に混乱を招きかねないことが挙げられます。このような懸念を払拭するためには、我が国の高等教育を今後どのような体系の下で推進していくのかを明確にする必要があり、そのためにも、それぞれの高等教育機関の機能、役割についていま一度整理する必要があると考えます。
 文部科学大臣は、本年三月、中央教育審議会に「我が国の高等教育に関する将来構想について」を諮問を行っております。中教審に対し、二〇四〇年頃の社会を見据えて、目指すべき高等教育の在り方や、それを実現するための制度改正の方向性などについて総合的な検討を行うことを求めております。
 今後、中教審で我が国の高等教育の在り方等を検討していく中で、職業教育についても各機関の役割、課題などを総合的に検証し、今後の職業教育の全体像を明らかにした上で、そのあるべき姿を実現するための具体的施策の一つとして専門職大学等の制度化の検討を進めるのが順序だと考えますが、文部科学大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(松野博一君) 中央教育審議会大学分科会では、専門職大学の制度化に向け、各高等教育機関の機能の強化や振興方策について専門職大学等との関係も含め検討を行い、本年二月に論点整理を取りまとめました。
 その中で、職業教育には多様な分野があり、実社会で求められる専門レベルや教育内容も様々であるとした上で、大学、短期大学、高等専門学校、専門学校が果たすべき基本的な役割を明確にし、各機関がそれぞれの特徴を生かして行う職業教育は引き続き重要であり、一層の充実を図る必要があること、専門職大学等は産業界との密接な連携により、ある分野の専門業務を牽引し、新規分野を開拓する人材を育成する場合に最も適した教育機関として新たな選択肢を提供するものであること、今後、専門職大学等を含め、高等教育を担う各機関が適切に役割分担し、また相互に連携しながら職業教育を発展させていくべきこととしております。
 このような整理も踏まえ、今回の法案を提出をしたということでございます。
○木戸口英司君 この法律案ですけれども、この検討においては、平成二十六年、政府の教育再生実行会議第五次提言の時点で既に新たな高等教育機関の制度化が掲げられており、それ以降の有識者会議、中教審特別部会等では制度化を前提とした議論を求められていた感があります。また、文部科学省が今国会での制度化にこだわるのも、平成二十七年の日本再興戦略等の閣議決定において平成三十一年の開学が掲げられたことからだと考えます。
 このように、政府の方針が強く打ち出されたことで、文部科学省やそれに連なる有識者の議論が結論ありきのものになってしまったのではないかとの危惧を抱いておりますが、文部科学大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(松野博一君) 高等教育における職業教育の在り方については、従来から様々な議論があり、例えば、平成二十三年一月の中央教育審議会答申でも実践的な職業教育に特化した新たな枠組みの検討を進めるべきことが提言されています。こうした中教審の答申も踏まえ、新たな高等教育機関の制度化につきましては、平成二十六年七月の教育再生実行会議第五次提言や、その後閣議決定された日本再興戦略等に明記をされ、政府全体の施策としても推進しているものです。
 文部科学省では、新たな高等教育機関の制度化について、平成二十六年十月から有識者会議における検討を行い、基本的な論点の整理を行った上で、平成二十七年四月には中央教育審議会へ諮問し、特別部会等における審議を経て、平成二十八年五月にその答申をいただきました。
 これらの検討では、現在の高等教育全体の課題や今後の社会経済の動向を踏まえ、求められる制度の在り方について新たな機関の制度化の可否も含め御議論をいただいたものであり、その結果として、その制度化の提言をいただいたものと認識をしております。
○木戸口英司君 やはり、今、職業教育の重要性ということが高まっていること、そのことは十分に理解するところでありますが、だからこそ、まずは今ある専門学校の教育、その振興と、先ほど来これも議論あるところでありますが、ここを充実させること、そのことが先決だろうということを申し上げ、何点かお聞きしたいと思います。
 本年三月、文部科学省に設置された有識者による検討会議において、これからの専修学校教育の振興のあり方についてという報告が取りまとめられております。同報告書をまとめた背景としてどのような問題意識があったか、文部科学大臣の見解をお伺いいたします。
 また、同報告書を踏まえ、特に専門学校における教育の振興のために検討している具体的な施策、特に地方創生、地方振興策、これに資するものがあれば、併せてお伺いしたいと思います。
 そして、もう一つ、先日の参考人質疑において、全国専修学校各種学校総連合会会長の小林光俊参考人の御意見を聞いて、これも先ほど来御指摘があるんですけれども、専修学校に対する財政的な支援について今後更に検討していくことが必要であるというところを感じたところであります。そのことについても御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(松野博一君) 専修学校は、社会の変化に即応した実践的な職業教育により、地域産業を担い、実践的に活躍する専門職業人の養成を担ってきました。制度創設から約四十年が経過をし、また、御議論をいただいている専門職大学の制度化に向けた検討が進められる中、文部科学省では、昨年度、有識者会議を開催し、改めて専修学校の役割、機能を確認し、今後のあるべき振興策について報告書をまとめていただきました。
 この報告書では、専修学校教育の振興策について、産学連携による教育手法の確立、社会人の学び直し促進のための短期プログラム認定制度の創設、積極的な質向上に向けた職業実践専門課程の充実等の取組が提言をされています。また、特に地方創生にも資する施策として、地域における産学官の組織的、自立的な連携体制を推進することが提言をされ、関連事業を平成二十九年度より新たに実施することとしております。
 文部科学省としては、これらの提言を踏まえ、今後とも専修学校の振興に取り組んでまいりたいと考えております。
 あわせて、専修学校に対する財政的支援の充実についての質問をいただきました。
 専修学校は、社会の変化に即応した実践的な職業教育機関であることに関しまして、先ほどお話をさせていただいたとおりでございますが、専門職大学の制度化後においてもその役割は引き続き重要であると考えております。このような専修学校教育の振興につきましては、人材養成、質保証、向上、学習環境の三つの観点から支援を進めることとしており、平成二十九年度予算としては前年度約七千万円増の三十五・九億円を計上しています。
 今後とも、我が国の職業教育を担う専修学校の重要性を踏まえ、必要な経費の確保に努めてまいります。
○木戸口英司君 この時期に報告書をまとめたことは非常に意義あることだと思います。
 しかし、非常に中身が現実的であるといいますか、非常に手堅い内容であって、今、大学、新しく職業系大学をつくるというこのときに、やはり更に専門学校を支援していく実質的な対策ということが非常に求められているところだと思います。ここは強く要請をしたいと思います。
 本法律案や答申では、産業界や地域のニーズを教育課程等に反映することが強調されております。産業界等と一定範囲の連携を図っていくことが必要な分野が存在することは感じておりますが、一方で、現状でも、専門学校を中心とする技能、実学中心の分野においては、教育課程を始め講師の派遣や実習の受入れなど産業界等との連携が必要に応じて十分に行われており、それらの成果として高い就業率などを実現しているケースもあると承知しております。
 専門職大学等では、あらゆる対象分野において、教育課程における産業界等との連携のほか、多数の実務家教員の配置や非常に長期の企業内実習等を画一的に義務付ける形になります。しかし、本来このような取組は各種職業分野の特性や実情に応じて個別的に検討されるべきものであります。職業分野の別なく画一的な義務付けを行っても、余り効果が上がらないばかりか、学校、企業双方のニーズに反し、生徒にも負担だけが大きい教育課程となってしまうケースもあるのではないかと危惧いたしますが、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 専門職大学は、現場のリーダーとして専門業務を牽引できる力や変化に対応した新たな物やサービスをつくり出せる力の育成等を目指すものでございますので、産業界等の実務との連携が重要であると考えております。このため、関連事業者等の協力を得て教育課程を編成するとともに、インターンシップを始めとした企業内実習を行うことは分野を問わず重要であると考えております。したがって、これらの点については、最低限の共通の基準を設置基準において定めることとしております。
 一方で、昨年五月の中央教育審議会答申におきましては、実務家教員の配置等については、委員も御指摘ございましたが、分野の特性に応じた検討も必要とされているところでございます。
 こうした考え方の下、専門職大学の設置基準については、今後、中央教育審議会において改めて御審議をいただきまして、適切な内容を定めることとしたいと考えております。
○木戸口英司君 この専門職大学等の創設に対する専門学校関係者の思いや産業界等からの人材育成の要望といった、つくり手側のニーズは理解しておりますが、専門職大学等に対する進学希望者側のニーズはどうなっておりますでしょうか。
 学士を得られるなどの利点はあるにせよ、既に優れた職業教育を行ってきてその評価が確立されている大学、専門学校等が多数ある中で、あえて専門職大学等を選択するだけのメリットや制度的な魅力を進学希望者側に示すことができているのか。
 例えば、教育再生実行会議第五次提言では、産業界の人材需要とともに社会人の学び直しの需要も勘案するとしておりましたが、文部科学省として、関連団体へのヒアリング等を除いて、進学希望者の目線に立ったニーズの調査分析を行ったのか、文部科学省の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(松野博一君) 専門職大学に対する進学希望者のニーズを直接調査をしたものはありませんが、中央教育審議会における検討の際に、大学、専門学校、産業界等の関係団体に加えて、進学希望者のニーズを把握するため、PTAや高校の団体からもヒアリングを行っております。PTA関係団体からは、新たな教育機関の創設は時代の要請、社会の要請であり、高校生の選択の幅の拡大にもつながる。高校の団体からは、新たな機関は高度技能者、技術者の社会的ステータス向上に寄与する等の意見をいただいているところであります。
 また、経済産業省が社会人を対象に実施した調査では、大学卒の社会人が大学において業務をする上で役立つ内容を学べたと回答している割合が三割未満であるなど、大学で学んだ内容と実社会で必要とされる能力にミスマッチがあると感じている現状があります。専門職大学は、実践的な職業教育に重点を置きつつ、大学制度の中に位置付けられ、修了者には学位も授与されるものであり、スペシャリスト志向の若者にとっては魅力ある新たな選択肢となるものであると考えています。
 今後、国会で法案をお認めいただいた後に、高校生等や保護者、進路指導に当たる教員、教育委員会関係者等に対しその特徴等を十分に周知をし、理解を深めていきたいと考えております。
○木戸口英司君 ちょっと時間にもなりましたので、これを、最後になると思います、一番最後の質問になります。
 地方におけるこの専門職大学の設置の可能性についてお伺いいたします。
 大都市圏は別として、地方の産業界では、一般的に大企業の進出は少なく、中小零細企業等がその多くを占めており、有力な産業団体等も少ない事情があります。こういった傾向は地方に行くほど顕著であると思っております。
 専門職大学等に限らず、昨今の政府の大学関連施策では、国立、私立の別なく、地方の大学等が地域の行政や産業界のニーズを反映した教育研究を推進していくことを強調しているものが多いと思います。このような取組の意義については十分理解しておりますが、その政策目的となっている地方から大都市圏への若年人口の流出を阻止することや地域の人材を地元に定着させることなどについては、社会経済的要因など複合的な原因があり、大学政策や大学の取組の活性化といった枠にとどまらず、政府全体による抜本的な対策が必要であると考えます。
 このような問題について大学に対策や改革を過剰に求め過ぎることは、中央が解決すべき問題を地方に付け回しているかのような印象が拭えません。このような指摘に対する文部科学大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(松野博一君) 地方を担う多様な人材を育成確保し、東京一極集中を是正するためには、地域の人材育成の拠点である地方大学の取組はもちろんのこと、地域の自治体、産業界、さらには国レベルでの政府や産業界の連携協力による取組が不可欠と認識をしております。
 このため、まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、地元自治体や産業界と地方大学の連携により取組を支援する知の拠点としての地方大学強化プラン、奨学金を活用した大学生等の地元定着の支援等に関する地元学生定着促進プラン、地方産業の担い手育成を支援する地域人材育成プランを推進をしております。あわせて、政府全体として、まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、地方への人材還流や地方の雇用対策、企業の地方拠点強化、企業等における地方採用、就労の拡大等に向けた取組も進めているところであります。
 文部科学省としては、今後とも、内閣官房を始め関係省庁と連携しながら、地域の活性化や地域における人材の定着を進めるための総合的な取組が進むよう必要な施策を行ってまいります。
○木戸口英司君 終わります。
○松沢成文君 無所属クラブの松沢成文でございます。
 今回、五十数年ぶりに高等教育機関の一つの新しい大学のジャンルということで、専門職大学ということが創設されるということであります。
 先ほどから同僚、先輩の委員の皆さんの質問にもありましたが、これ、今後どれぐらいの専門職大学が設立されると予想できますかといっても、なかなか予想できませんということになっちゃうんでしょうけれども、ちょっとイメージとして、例えば今後十年考えた場合に、こういう専門職大学が各都道府県に一個程度できればいいと、五、六十できれば十分だと、こういうイメージなのか、それとも、産業構造の変革に対応して新たな人材を、特にプロフェッショナルラインの人材をつくっていかなきゃいけないとすると、今、一般の大学が七百幾つですかね、そうであれば、百、二百、これぐらいの専門職大学をつくっていきたいのか、どちらのイメージなのかということと、それと、今、日本の大学進学率というのが大体五〇%ぐらいです。四八とか四九とか五〇ぐらいで推移していると思うんですけれども、これは、大臣、高いと考えるのか低いと考えるのか。専門職大学ができるとすると、この大学進学率というのがアップしていくと考えるのか、それとも逆にそんなに変わらないと考えるのか、その辺りはいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) まず、大学全体の進学率に関する認識でございますが、我が国の大学の学士課程への進学率は約四九%であり、OECD平均の五九%と比べますと低いという評価もできる一方で、専門学校等も含めた高等教育全体への進学率は八〇%でありまして、OECDの平均の六八%を上回っているという捉え方もできるかと思います。
 専門職大学の制度の創設につきましては、今後の開設状況次第でありますけれども、大学進学率の一定程度の向上につながる可能性がある一方で、既に各分野で教育に実績を有する専門学校等からの転換が主となると予想されるため、高等教育全体の数や学生数に大きく影響することは考えにくく、現在の量的規模の中で質の充実につながっていくものと考えております。
 なお、専門職大学の今後の設置目標等につきましては政府参考人の方から補足をさせていただきます。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 先ほど来のお答えで繰り返しになりますが、専門職大学の開設の数をあらかじめ想定することは困難でございますけれども、実際に設置するためには様々な条件をクリアしていかなければいけないということがございますので相応の準備を要すると考えられまして、少なくとも制度発足当初においては専門職大学の数は限定的になるのではないかと考えております。
 ただ、その先でございますけれども、やはり私どもといたしましては、成長分野、様々ございます。先ほど来御紹介しております観光であるとか食と農業、ヘルスケア、ファッション、ITコンテンツ、こういう様々な成長分野があろうかと思います。その辺り、政府全体でもいろいろな会議を設けて検討しているところでございますが、そういうそれぞれの分野でまずはモデルとなるような専門職大学が複数生まれるということを次のステップとして考え、その先、将来的にどの程度に、数になるかということは、やはり制度化後の実績であるとか社会からの評価というものに懸かっているのではないかというふうに考えております。
○松沢成文君 大臣、ちょっともう少し考え方をお聞かせいただきたいのですが、大臣の考え方で結構です。
 今、OECDの平均が、大学進学率、五九%、日本は四八とか数字が出てきましたけれども、北欧の国というのは、もう教育自体が社会保障ですから、高等教育も無償化されていますよね。これ、高いのは理解できるんです。その代わりお金はめちゃくちゃ掛かりますよね。日本もそういう方向を目指すのか。
 例えば、今教育無償化の議論がありますから、ですから教育を無償化にしていくと、これは失礼な言い方だけど、ただだと、ただなら大学に行きたいという人がたくさん増えますよね。しっかり勉強してくれるかどうかは分かりません。しかし、そこには物すごくお金が掛かるわけです。もしこれを助成でやるとしたら、私学助成、もう大変なことになりますよね。
 ですから、日本はそういう方向を目指していきたいのか、それとも、五〇%、かなり高い方だと、むしろ高等教育、特に大学教育というのは、ある意味でディグリーを与えるわけですから、国のリーダーをつくる、全員が行く必要はないと、もう四、五割大学に進学して、社会のあるいは経済発展のリーダーとなるのであればこれぐらいで十分なんだというお考えなのか。大臣、どちらですか、この二つの考え方。
○国務大臣(松野博一君) まず、高等教育の中においても、いわゆる学士を授与される四年制大学の進学率を考えたときに、先ほど答弁させていただきましたとおり、日本の進学率は決して高いとは言えない状況にあると認識をしております。
 今後、産業構造、社会構造がよりグローバル化が進み、また産業構造が特に知識集約型産業に移行することが予想される中において、高等教育機関、特に大学等の果たすべき役割というのは更に重要になっていくだろうと思いますし、今後の若い世代が活躍していただくために、更に大学進学率というのは一定程度まだ増加をするのではないかというふうに考えております。
 ただ、先ほど松沢先生の方のお話にあったとおり、大学がもう十分、量的に捉えるのか、また質的に考えていくのかという御指摘に関しましては、高等教育機関また大学と一くくりということではなくて、その中においてもそれぞれ果たすべき機能、使命が一定程度分化をしてくるのではないかというふうに考えておりますし、それぞれの機能、使命に基づいて大学、高等教育が充実をしていくべきだというふうに考えております。
○松沢成文君 私、先日の参考人質疑でも先生方にお伺いして、余り納得できる答えはなかったんですが、やっぱり教育の制度を大きく改革するとしたら、新しい需要、社会の需要に対して、ビルド、新しい制度をつくって対応していくというのと、ずっと古い既得権の中にあって役割は終えてしまった制度をスクラップしていかないと、これ量ばっかり増えちゃうんですね、古い制度は残りつつ、新しい制度をどんどん積み上げていくと。これ、やっぱり社会として硬直していくと思います。
 今、大学の制度をいろいろ見てみると、私は短期大学というのがこの時代、もうかなり役割を終えているんじゃないかという認識を持っているんですね。既存の短期大学の目的というのはやっぱり、深く学芸を教授すると同時に、職業又は実際生活に必要な能力を育成する、学術と職業教育、両方の目的あるわけですよ。そういう意味では今回の専門職大学と似たようなところあるんですが、それを二年間でやるというわけですね。これもうなかなか厳しいです、もう社会が多様化している中で。
 それで、短期大学ができたときは、女子教育という一つの流れもあった。でも、今は女子の教育を分けるという発想はどんどんどんどんなくなってきているわけでありますし、また、職業教育という方に重視するのであれば、今回の専門職大学とかあるいは専門職大学の短期大学ができるわけですから、そこと合わせるとか、私はこういう改革も必要だというふうに思っているんです。
 そこで、既存の短期大学の役割は終わったんではないかと、改革にはビルドだけでなくスクラップも必要ではないかというふうに考えているんですけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) 先ほど答弁をさせていただきましたとおり、高等教育機関の中にもそれぞれ使命や果たすべき機能というのは存在をし、短期大学における使命というのは、今もう既に御指摘をいただいたとおり、例えば、高い地元の入学率、就職率という、地域の社会、産業を支える人材を長くにわたって輩出をしていただきました。そして、中小都市を含め、これが全国的に幅広く分布をしているという特性もあるかと思いますし、短期間で学位を修得をして、幅広い教養を踏まえて、職業、また実際の生活に必要な能力を育成する高等教育機関としての意味を持っていると認識をしております。
 また、職業人の養成としては、幼稚園教諭、保育士、看護師、介護士、栄養士など、専門職業人材の養成の分野においても、短期大学の役割は引き続き重要であると認識をしております。
 専門職大学の制度化を見据えた各高等教育機関の役割の機能強化に関する中央教育審議会の論点整理において、短期大学は、職業教育機能の充実強化、多様な進路の選択肢を充実させるファーストステージ機能の強化、社会人の再教育機能、生涯学習機能の強化といった方向性が示されているところであり、これらの議論を踏まえて、これまでの実績、伝統、評価の上に立って、短期大学ならではの強みを生かした教育が引き続き展開されるよう、その振興に努めてまいりたいと考えております。
○松沢成文君 次に、新しくできる大学の財政支援について、これまでも質問たくさん出ていましたけれども、これは中教審の方針では、制度としては、現状の私学助成の基準にのっとって助成金が交付されるということで、これまで国の補助金がなかった専門学校等がその補助金を目指して移行するためには強力なインセンティブにはなると思います。
 しかし、その一方で、既存の大学、短大では、従来の私学助成金などの交付金の総額は簡単に増やすのは難しいだろうと。これは財務省は、大学が増えたから、はい、どんどん私学助成を増やしていきましょうとはならないですね、簡単に、今の財政状況を考えると。そうなると、必ずパイの奪い合いになって、結果的に自分たちの私学助成が減らされるのではないかという現場の心配の声も聞こえるわけです。
 こういう中で、先ほどの答弁では、例えば、民間からもお金を集めていきたい、あるいは、一緒に協力してもらえる地方自治体からも協力してほしい、あるいは、他の省庁からも資金が得られるような仕組みがないだろうか、こんな発想はあるようですけれども、財政がこれだけ厳しい中にあって、今三千億ぐらいで推移している私学助成がそう簡単に増やせない中で、果たして本当にこの私学助成の対象として新しい大学をきちっと組み込んで支援ができるのか、その辺りはいかがでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) お答えいたします。
 専門職大学は大学制度の中に位置付けられるものでございますので、学校法人が設置する場合には現行制度上、これは先ほど来御答弁いたしておりますけれども、いわゆる私学助成の対象となるということでございます。
 専門職大学に対する財政措置については、中教審の答申で、これも先ほど来申し上げておりますので中身は省略をさせていただきたいと思いますが、専門職業人の養成を担う高等教育機関としてふさわしい支援を行っていくことが必要であるとされております。
 今後、こうした中教審の答申を踏まえまして、必要な財源の確保を含め、新たな機関にふさわしい支援に努めてまいりたいと考えております。
 また、我が国の七割を超える学生を支える私立大学等の果たす重要な役割に鑑みまして、文部科学省といたしましては、私立大学等が社会や時代のニーズを踏まえた特色ある教育研究や学生の負担軽減を行えるよう、引き続き私学助成の確保に努めてまいりたいという考え方でございます。
○松沢成文君 時間がないので幾つか飛ばしますけれども、今回の大学の設置基準の中で、教員ですね、教授の条件が出ていますが、実務経験を持つ教員をおおむね四割以上とし、さらに、その半数以上は研究能力を併せて有する実務家教員としている。これ、恐らく、参入したいというところにとってはかなり厳しいハードルではないかと私拝察します。
 昨年五月の中央教育審議会の答申では、現役の、企業だったら会社員が掛け持ちで教員になれるように、要するに企業の社員でいながら教員になれるようにする、いわゆるみなし専任みたいな仕組みもつくっていかないと、これ、そこまで対応できないんじゃないかという提言がなされているんですね。
 先ほどもお話ありましたが、法科大学院や会計大学院といった新しい専門職大学ができましたけれども、こうした実務家の教員の確保が成立上の大きなハードルになったというふうに聞いています。専門職大学でも同様に、こうした現役の企業の会社員を兼ねる実務家教員にも定数を規定するということは、私は大きな障壁になってしまうんじゃないかと危惧しています。そこはいかがお考えでしょうか。また、現役の社員の教員を確保するには、もしそういう制度をつくるとしたら、経済界、企業側の理解と協力が必要になると思いますけれども、その辺りはいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。
 実務家教員の要件につきましては、専門職大学院における実務家教員と同様に、専門分野におけるおおむね五年以上の実務経験を有し、かつ高度な実務能力を有する者と規定することを考えているわけでございます。
 そして、今の実情を、先ほども御答弁申し上げましたので簡潔にいたしますけれども、既存の大学においても、企業等から毎年千五百人から二千人程度が本務教員として採用されているということがございます。また、先ほども、法科大学院等を除いた専門職大学院についても、半数程度が実務家ということも御紹介をいたしました。そういう観点から見ますと、実務家教員の一定割合の確保、是非我々としては確保をしていきたいというふうに考えているわけでございます。
 そして、具体的にどう働きかけているのかということでございますけれども、この点につきましては、現在、政府といたしまして、クールジャパン人材育成検討会、第四次産業革命人材育成推進会議などの会議がございます。この中では、私どもだけではなくて各省の連携で人材育成の在り方の検討を行っておりますので、そういう場に文部科学省としても参画をしておりますので、そこで、場を活用いたしまして、関係団体や関係省庁に対し、実務家教員の確保を含め、専門職大学への連携協力を積極的に働きかけてまいりたいということでございます。
○松沢成文君 最後に、大学の一極集中というか、大都市集中についてお伺いします。
 この大学の首都圏始め大都市圏への集中が、日本の過疎過密あるいは都市と地方の格差を生み出してきた大きな要因の一つとも言われています。専門職大学も、市場原理に任せておけば、私は、もうやっぱり市場がある大都市圏にはたくさんできるけれども、なかなか地方でできないというふうになってしまうんじゃないかと心配しております。
 そこで、地方創生を図るための政策、戦略ですね、特に専門職大学を今後つくっていくための中で、地方を衰退させないための政策、戦略が必要だと思いますがいかがでしょうかということが一つと、最後に、大臣に、ちょっとこれ通告にないので、大臣、でも新聞にコメントされていたのでお伺いしたいんですが、今度は一般の大学ですね。
 この前、内閣府のまち・ひと・しごと何とか検討会か審議会の中の答申で、東京の二十三区内にある大学を、新たに学部をつくりたい場合はどこかの学部を削って、要するにゼロサムにしなきゃつくらせませんよという、そういう方針を打ち出したんですね。これは、要するに、そこまでやらなければいけない状況にもなってきているのかもしれませんが、これも政策の一つですよ。
 大臣は、その辺りは、この政策についてはいかがお考えなのか、最後、二つ、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(松野博一君) まず、大学の大都市圏集中が日本の過密を生み出している要因ではないか、専門職大学はというお問いでございますけれども、平成二十七年十二月に閣議決定をされましたまち・ひと・しごと創生総合戦略において、地域を担う専門職業人材育成の観点から、新たな高等教育機関の制度化について所要の措置を講ずることが盛り込まれたところであります。
 昨年五月の中央教育審議会答申において、地域産業を担う人材を地元で養成するため、高等教育の入口から出口までの教育、学生支援を地元の関係機関や企業等と一体となって進めていくことが求められるとした上で、専門職大学の教育課程の編成、実施や企業内実習について地域と連携して行うことなどを提言をいただきました。
 現在、地方創生の観点から地方大学の振興の議論が進められておりますので、専門職大学についても、地方公共団体との適切な連携が図られるよう、地方創生関係の交付金の活用の可能性の検討も含め、積極的に検討していきたいと思います。
 これも、地方にあってより生きる専門職大学の設計、推進を進めてまいりたいということでございますが、一方で、じゃ、東京の二十三区内の問題をどうするのかということでございますが、こちらの委員会でもお話をさせていただいたと思いますけど、一つには、この問題は、教育政策的な観点と社会政策的な観点の両面で、どうそこに調整を取っていくかということになるんだろうというふうに思います。
 先生のお話しになったスクラップ・アンド・ビルドということに関しては、これはもう常に、いつの時代にあっても、その時代の要請に合った大学の学部構成というのは必要なんだろうというふうに思いますし、今東京の一極集中の問題というのはなかなか大変な状況にあるという認識は私自身持っておりますが、それが高等教育機関、大学のありようと併せて、今後総合的に検討されていくんだろうというふうに思っております。
 現在、様々な観点から、この専門職大学に関するありようも含めて検討させていただいているというところでございます。
○松沢成文君 どうも、時間です。ありがとうございました。
○委員長(赤池誠章君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表して、学校教育法の一部を改正する法律案に対し、反対の立場から討論をします。
 現在、若い世代の非正規雇用の増加、ブラック企業の問題など若者を取り巻く雇用環境が大きく変容する中で、日本の高等教育において職業教育、プロフェッショナル教育の位置付けの見直しや労働法制の学習なども含めた各教育機関における職業教育の在り方の議論が必要なのは言うまでもありません。しかし、本法案は、こうした根本的な議論を抜きに、職業教育に特化した大学として専門職大学等を制度化するとしています。
 質疑を通して、多くの専修学校が地位向上を願っている一方で、ほとんどの専修学校が専門職大学等へと移行するのが困難であることも明らかとなりました。より多くの専修学校を専門職大学等に移行させるためには、既存の大学よりも校地、校舎などの設置基準を緩和せざるを得ず、学生の学習や人間的成長を保障するための教育環境の劣化、従来の大学教育の質の低下にもつながりかねません。
 とりわけ、現在、経済財政諮問会議などで設置者の枠を超えた経営統合や再編が可能となる枠組み、私学助成に大胆な傾斜配分を行う仕組みの導入など乱暴な改革の議論が進められている中で、本法案で創設される専門職大学は、専修学校の地位向上につながるどころか、経営困難な地方私立大学を中心に大学再編を進める手段ともなりかねません。
 一方、既存の大学や専修学校においても、実務経験のある教員の配置や企業等との連携による教育は現行の制度においても可能であり、既に多くの現場で行われています。専修学校の地位向上というのであれば、現在行われている職業教育への支援を充実させることこそ重要であり、新たな職業教育機関をあえて制度化する理由はありません。
 今政府がやるべきは、現在職業教育を担っている専修学校への支援の抜本的な拡充、削減されてきた国立大学運営費交付金、私学助成など基盤的経費の増額、高額な学費負担の軽減などを進め、大学、専修学校が自主的に職業教育の充実に何が必要なのか議論できる環境を整えることであることを指摘し、討論といたします。
○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)、自由党の木戸口英司です。
 私は、学校教育法の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論を行います。
 まず冒頭申し上げたいことは、文部科学省の天下り問題により大学行政に対する不信感が高まる中、加計学園の獣医学部新設をめぐる問題が顕在化したことについてです。
 特区によるこの獣医学部の新設に関しては、決定に至るプロセスが公平公正なものだったのか、国民から疑いの目が向けられています。短期大学制度の恒久化以来五十三年ぶりに新たな大学制度の創設について議論している中、これら大学行政の信頼性を揺るがしかねない事態が生じたことは極めて遺憾であり、早急に真相を究明し、国民への説明責任を果たすことが先決であると強く申し上げます。
 さて、本法律案に反対する第一の理由は、新たな高等教育機関として専門職大学等を創設する理由が必ずしも明らかでないことです。実践力、創造力ある専門職業人材を養成する必要性は否定しませんが、現在でも数多くの大学、専門学校等が産業界等と連携した質の高い職業教育を実践しており、こうした取組の拡充、発展を支援していくことこそ優先すべきと考えます。
 第二の理由は、専門職大学等を創設したこととして、それらが着実に普及、定着していくのかが見通せないことです。今後どのくらいの設置者が現れるかは設置基準等の政省令の内容にも懸かってきますが、その具体像や支援策が明確でなく、大学、専門学校や高校等の関係者に理解が進んでいないことは誠に遺憾であります。
 以上、反対の理由を申し上げましたが、本法律案により実験的に制度の枠組みをつくり、あとは現場の努力に任せるということであれば、制度が途中で頓挫し、学生が大きな不利益を被る結果につながりかねません。あえて専門職大学等を創設しようとするのであれば、大学、専門職大学、専門学校の三層構造が固定化されることなく、専門職を学んだ学生が社会的にも労働市場においても十分な評価を受けられるよう、政府は責任を持って十分かつ継続的な支援を行っていくべきです。このことを強く申し上げて、討論を終わります。
○委員長(赤池誠章君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 学校教育法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(赤池誠章君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、斎藤君から発言を求められておりますので、これを許します。斎藤嘉隆君。
○斎藤嘉隆君 私は、ただいま可決されました学校教育法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党、日本維新の会、希望の会(自由・社民)及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    学校教育法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
 一、本法律案では、専門職大学及び専門職短期大学(以下「専門職大学等」という。)の教育課程の編成において産業界と連携すること等を定める一方、その具体的内容は全て設置基準等の政省令に委ねることとしている。これらの政省令の策定に当たっては、専門職大学等の理念の実現を図るとともに、実践的な職業教育を行う機関としての特性に鑑み、大学設置基準等の水準も踏まえつつ、より弾力的な対応が可能となるよう配慮すること。また、既存の各高等教育機関の教育課程との違いが明確となるよう努めること。
 二、職業教育は、従前より既存の各高等教育機関においてその特色を活かして実施されてきたことを踏まえ、専門職大学等を含めた高等教育機関全体として更に充実した職業教育が行われるよう、必要な支援を行うこと。
 三、専門職大学等が、産業界及び地域から期待される高度職業人材を輩出することができるよう、企業や地方公共団体等と連携しやすい環境の整備や、これらの団体による支援が行われる体制の構築に努めること。
 四、専門職大学等の教育課程に導入する方針が示されている長期の企業内実習については、実習中の学生の実習時間、安全衛生、報酬等について、明確な基準を定めるとともに、企業等が学生を受け入れやすいよう、実習期間、実習内容等について指針を示すよう努めること。
 五、専門職大学等が、社会人や専門高校卒業生等を含め、多様な進学者を幅広く受け入れる教育機関となるよう、体制の構築に努めること。また、社会・経済の急速な変化を受けて社会人の学び直しの必要性が高まっていることから、産業界・関係省庁等が連携して、社会人が働きながら学びやすい労働環境の整備に努めること。
 六、専門職大学等の制度化により、私学助成の対象となる学校数が増加することが予想されることから、専門職大学等を含めた私立学校の更なる経営基盤の安定化につながるよう、私学助成関係予算の大幅な増額を図ること。
 七、専門職大学等の制度化によって我が国の高等教育機関が更に多様化することから、各教育段階における児童・生徒・学生及びその保護者並びに学校関係者に対し、専門職大学等を含めた各高等教育機関の特色などについての十分な情報提供を行い、適切な進路選択が可能となるよう配慮すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いをいたします。
○委員長(赤池誠章君) ただいま斎藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(赤池誠章君) 多数と認めます。よって、斎藤君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、松野文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松野文部科学大臣。
○国務大臣(松野博一君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。
○委員長(赤池誠章君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤池誠章君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十六分散会