第193回国会 文教科学委員会、内閣委員会連合審査会 第1号
平成二十九年七月十日(月曜日)
   午後二時十九分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
   文教科学委員会
    委員長         赤池 誠章君
    理 事
                堂故  茂君
                山下 雄平君
                斎藤 嘉隆君
                吉良よし子君
    委 員
                今井絵理子君
                上野 通子君
                衛藤 晟一君
                小野田紀美君
                橋本 聖子君
                水落 敏栄君
                山本 順三君
                石橋 通宏君
                杉尾 秀哉君
                宮沢 由佳君
                蓮   舫君
                河野 義博君
                三浦 信祐君
                石井 苗子君
                木戸口英司君
                松沢 成文君
   内閣委員会
    委員長         難波 奨二君
    理 事
                上月 良祐君
                高野光二郎君
                相原久美子君
                谷合 正明君
    委 員
                青山 繁晴君
                有村 治子君
                石井 準一君
                江島  潔君
                岡田 直樹君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                豊田 俊郎君
                宮本 周司君
                和田 政宗君
                神本美恵子君
                櫻井  充君
                里見 隆治君
                宮崎  勝君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       文部科学大臣   松野 博一君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方創
       生))      山本 幸三君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  萩生田光一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       総括審議官    井内 正敏君
       内閣府地方創生
       推進事務局次長  岡本 直之君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        青柳 一郎君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   義本 博司君
       文部科学省高等
       教育局長     常盤  豊君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  村田 善則君
       農林水産大臣官
       房審議官     小川 良介君
   参考人
       前愛媛県知事   加戸 守行君
       前文部科学事務
       次官       前川 喜平君
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  本日の会議に付した案件
○国家戦略特区における学部新設に関する件
    ─────────────
   〔文教科学委員長赤池誠章君委員長席に着く〕
○委員長(赤池誠章君) これより文教科学委員会、内閣委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。
 国家戦略特区における学部新設に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○蓮舫君 民進党の蓮舫です。
 まず冒頭、九州を襲い、甚大な被害をもたらした大雨の災害、亡くなられた方々の御冥福を心からお祈りするとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。
 民進党は、復旧に向けて、政府にでき得る限りの最大限の協力をさせていただきたいと思います。政府にとっても最大限の措置を講じていただきたいとお願いをします。
 そこで、一つ、菅官房長官、政府としての御認識を確認したいんですが、行方不明者の捜索や孤立した集落から救助を求める方々の避難を必死に行う自衛隊の皆様方、その行動に心から敬意を表します。その自衛隊の状況に応じて適切な指示を出す稲田大臣、およそ七十分間防衛省に、まさに特別警報が出ているさなか、おられなかった。これは適切だという判断でしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 私が報告を受けているところによりますと、七月六日昼頃、防衛省政務三役が四十分程度省内に不在であったということです。大臣を含め複数の政務三役がすぐ近くに所在をし、秘書官から随時連絡を取れる、そして速やかに省に戻ることができる体制になっていたというふうに報告を受けています。
 いずれにしろ、自衛隊においては、稲田防衛大臣の指示に基づいて、被災者の救助、情報収集、全力で当たっており、その対応に問題はなかったと思っています。
○蓮舫君 いや、ちょっと理解できないんですね。まさに豪雨が次から次へ被害が広がり、河川が決壊し、あるいは土砂災害が新たに起きるおそれが本当にある中、一刻一秒の猶予もなく大臣の指示が適切にその被害状況に応じて出されなければいけない中、大臣が七十分防衛省におられなかった。それは問題ないという認識なんですが、国民の命を守る指示より稲田大臣が優先させた政務とは何でしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 私は承知しておりません。
○蓮舫君 その政務を承知しないで、防衛大臣が指示を出せる、その場におられないのは適切との判断ですね。
○国務大臣(菅義偉君) 昼休みの間に防衛関係の会合に出席をしていたということは報告を受けていますけれども、どこでということについては承知をしておりません。
 ただ、大事なのは、やはり現場にそうした救命救助、復興復旧に向けて自衛隊そのものが対応できる体制であるかどうかということだというふうに思っています。大臣においては、電話で連絡を取れる状況であって、十五分程度で何かあれば帰ってこれるところだったというふうに報告を受けています。
○蓮舫君 いや、菅官房長官、その政務はランチミーティングだったんではないですか。
○国務大臣(菅義偉君) 私、詳細については承知していません。ただ、防衛関係の会合であるというふうに報告を受けています。
○蓮舫君 いや、把握してください。七月七日に防衛大臣は会見をして、ちょうどお昼どきだったのでお食事が出ていました、そのお食事はせずに冒頭の説明そして質問を受けて戻ったということです。つまり、その参加者も大臣にもお食事が出て、食事を取りながらのランチミーティング、その間に被害は拡大をして、今朝段階に至って二十一人が亡くなられ、二十人を超えて不明やあるいは安否不明者という方がおられる。現地の状況、本当に国民の命を守るために一刻一秒を争う中、不在だったというのは、私はこの政務はキャンセルすべきだったと思いますが、どうしてそういうふうに指示しないんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 防衛大臣として、前の夜についても、たしか十時過ぎだったと思います、連絡を取りまして、しっかり自衛隊の出動に対しての要請は大臣がしっかり指示をしていたということは承知をしています。
 やっぱり危機に対して大切なことというのは、事態をマネージすることがこれ一番大事だというふうに思います。どこにいるのかということでなくて、特に、大臣そのものが十五分程度で帰ってこれるところで常に連絡を取れる体制でいたということであります。
○蓮舫君 いや、ちょっと認識全く違います。自民党の中でも、中谷元防衛大臣、石破元防衛大臣も、これは危機管理意識、マネジメントでおかしいと言っている。その意見は、じゃ、間違っていますね。
○国務大臣(菅義偉君) いろんな方がいろんなことを言っていることは承知していますけれども、ただ、大臣として私は適時適切な判断を行っていたというふうに考えています。
○蓮舫君 私は適切かどうかは国民の皆さんが判断されると思いますが、稲田防衛大臣は、都議選のときに、防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてお願いをしたい、自民党の個別の候補の当選をお願いするという、これは憲法にも、あるいは公選法にも、自衛隊法にも私は違反をしていると思います。こういう法律違反をしている方をなぜ罷免をしないのかが分からないんですが、総理と罷免をするかどうかについて話したことはありますか。
○国務大臣(菅義偉君) 総理と話したことはありません。
○蓮舫君 では、こうした発言も、あるいは豪雨災害の途中で防衛省を不在にしてランチミーティングをしていたことについても適正だったという理解でよろしいですね。
○国務大臣(菅義偉君) 大臣として職務を遂行できる状態にあったというふうに承知をしています。
○蓮舫君 国民に判断を委ねたいと思います。
 加計疑惑に関してです。まず冒頭、抗議を申し上げたいと思います。
 まさに国家戦略特区の事務方の中心人物となって当時のやり取りを詳細にまとめていた、時に記憶がよくなくなる方ですけれども、藤原審議官という方を私たちは参考人で今日求めていました。実際に午前中に衆議院で行われた合同審査会においては参考人としてお越しいただいていたのに、参議院にはお越しいただけなくなりました。その理由が全く分かりません。
 菅官房長官、丁寧に説明すると言った安倍総理大臣の言葉は自民党には下ろしていないんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 国会のことは国会にお委ねをいたしております。
○蓮舫君 丁寧な説明という言葉の意味がちょっと私たち違いがあるようでございます。
 さて、午前中の衆議院のやり取りを見ていたんですが、前川参考人の証言と政府答弁の食い違いがやたらと目立ちます。
 まず、前川参考人にお伺いをします。なぜ話がかみ合わないとお考えでしょうか。
○参考人(前川喜平君) なぜ食い違うか私からは説明できませんが、私は、私の承知していることをそのまま述べているだけでございます。
○蓮舫君 十月七日萩生田副長官御発言概要、これは、まさに加計学園を念頭に置いた発言を萩生田副長官がされているものが幾つも明記をされているんですが、この行政文書あるいはメモ、これは、前川参考人、本物でしょうか。
○参考人(前川喜平君) 十月七日の日付の入っている文書でございますが、これは、私が事務次官在職当時、担当課から説明を受けた際に受け取った資料と同じものでございます。
○蓮舫君 受け取った資料と同じメモだ、本物。
 萩生田副長官にお伺いします。
 この概要メモには、既存の大学がうちの大学でもできますよと言われると困難になる、あるいは、加計学園が誰も文句が言えないような良い提案をできるかどうかだな、私の方で整理しよう、こういうふうにあなたは発言したというメモですが、発言していませんか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) 御指摘のあった文書につきましては、文科省における追加調査の中でも確認ができなかった文書でありまして、しかし、十月七日、常盤高等局長と夕刻お会いをしたということが確認をできました。その中で常盤局長から様々な説明を受けたんですけれども、私、この十月七日メモに書いてあるような言葉をもって回答した記憶はございません。
 したがって、唯一、ごめんなさい、午前中の衆議院でもお答えしましたけど、獣医師の需給について農林水産省も参画して検討を進める必要があるというのを、この日かどうかちょっと認識しませんけれども、会ったときに繰り返し説明を受けております。
○蓮舫君 松野大臣、確認しますけれども、当時の文科省の事務方のトップが実際に行政作業として確認したメモと証言をされています。でも、そこに名前と発言が書かれている方は記憶にないと言われている。どちらが正しいんですか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。
 事実関係といたしましては、この文書は追加調査においても確認ができなかったということでございますが、個々書かれている内容に関して確認ができなかったということでございますので、これはもう御当人間の話ということではないかと思います。
○蓮舫君 松野大臣、一回目の調査で確認できなかったものが二回目の再調査で存在が出てきました。今も確認ができなかったと言いました。このメモはないんですか、確認ができないだけなんですか。
○国務大臣(松野博一君) 追加調査におきまして、対象とした行政ファイルを拡大をして調査をいたしましたけれども、その中に存在をしていなかったということでございます。
○蓮舫君 再追加調査をしたら出てくるんじゃないですか。
○国務大臣(松野博一君) 追加調査において十分に信頼性のある調査が行われたと考えておりますし、あわせて、対象者を広げたヒアリングも行っておりますので、その結果として、その十月七日に関する文書が存在しなかったということを認識をしております。
○蓮舫君 前川参考人、教えていただきたいんですが、前川参考人が確実に見たと言っているものを、こうして政府の方たちあるいは発言をされたと言われる方たちがことごとく記憶にない、存在が確認できなかった、これはなぜなんでしょうか。そんなに文科省の文書管理というのはずさんなんですか。
○参考人(前川喜平君) 探せば出てくる文書だと私は思っております。
○蓮舫君 菅官房長官、丁寧に説明をするという姿勢に私たちは期待を申し上げたいと思います。今言っているところ、まだ探せるかもしれない、探したら出てくるかもしれません。再々調査を指示したらいかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 文科省については文科大臣の責任の下で捜査をいただいております。ですから、文科大臣に委ねたいと思います。
○蓮舫君 二度手間、三度手間になるんですけれども、じゃ、松野大臣、再々調査されますか。
○国務大臣(松野博一君) 前回の追加調査において十分に合理的な範囲における調査がなされたと考えております。
○蓮舫君 しないということと受け止めました。極めて、その疑惑解明に向けて前向きな姿勢でないというのが非常に残念です。むしろ隠したいことが何かあるんではないかと疑われてしまうので、非常に残念な答弁です。
 そもそも、菅官房長官もこれまで、会見等あるいは国会答弁を見ても、前川参考人と言っていることが随分食い違っていることがあるんですが、人事情報という非常にセンシティブな問題、確認をさせてください。
 菅長官は、前川参考人が地位に恋々としがみついていた、こう発言していますが、しがみついておられたんでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 私はそう思って申し上げました。
○蓮舫君 前川参考人にお伺いします。
 菅長官がおっしゃったようなことがあったのか、つまり、三月末まで次官を続けたいと申し出たと菅官房長官は会見で明言をしています。
 前川氏から、参考人からそのような申出は行いましたか。
○参考人(前川喜平君) そのような事実はございません。
○蓮舫君 菅長官、言っていることが食い違っています。
○国務大臣(菅義偉君) 私は事実に基づいて発言をしています。それは、国会でも以前説明をいたしましたけれども、私が承知しております事実でありますけれども、昨年の十二月頃に杉田副長官の求めに応じて説明に来た際、これは天下り問題が大きな問題になっていたときです、その際に御自身は進退についての意向を示さなかったということでした。
 そして、一月上旬に文科省の事務方から、前川氏の定年延長について官邸に話があったそうです。定年延長というのは、事務次官というのは、通常、定年の方は三月いっぱいまででありますけれども、国会終了までやっていただくというのがこれ通例であります。その一月上旬にそうした手続について文科省の事務方からあったということです。杉田副長官はその都度私に報告をしております。そして、杉田長官からは私に対して、前川氏は今回の責任を取って辞めるべきであるし、定年延長は難しい、こう回答したということを、私、一月上旬に報告を受けています。
 その後、副長官が前川氏本人に対して、こうした問題に関する処分について、これは天下りの処分ですけれども、それについてまずは事務方のトップが責任を取ることを前提に議論をしなきゃいけないと、このように話したところ、前川氏から、せめて定年期限の三月まで次官を続けさせてほしいという話があったという報告も一月の時点で受けています。副長官からは、それは無理だろうと回答をし、あわせて私にも報告があり、私は、当然自らお辞めになるべきだろうとそのときに申し上げました。ですから、あのような私の発言につながったということであります。
○蓮舫君 前川参考人に伺います。
 杉田官房副長官を通じて前川参考人は三月末まで事務次官を続けさせてほしいと言ったと、その報告が官房長官に上がっています。誰が間違ったことを言っていますか。
○参考人(前川喜平君) どこで、どこが間違っているのか私は分かりませんが、今官房長官がおっしゃった経緯は全く事実に反します。
○蓮舫君 菅官房長官にお伺いします。
 官房長官、本当のことをおっしゃっていますか。
○国務大臣(菅義偉君) 私は、前のとき、国会で申し上げたときもそうですけれども、事前に杉田副長官にも確認した上で発言をいたしております。
 いずれにしろ、私に、一月の上旬の時点でその事あるたびに私に副長官から報告がありました。ですから、私はこの恋々とという言葉を使わさせていただいたということであります。
○蓮舫君 済みません、一応平等に確認します。
 前川参考人、本当のことをおっしゃっていますか。
○参考人(前川喜平君) 私はこの件で杉田副長官のところには何度か足を運んでおります。十二月の終わり頃、杉田副長官からお呼出しを受けて、夜間伺ったことがございます。このときは、文部科学省の再就職規制違反の問題につきまして、文部科学省から再就職等監視委員会に提出するメールをどうするかという問題について御下問があったわけであります。その際、文部科学省は、他府省に関わるものも含めて提出するしかないと考えておったわけでございますが、他府省に関わるものは出すなと杉田副長官から指示があったわけであります。
 このように、その当時、まだ調査が進行中でございました。どういう資料を出すかどうかということについての御相談があったわけでありまして、その際に私がその責任をどう取るかということを申し上げる段階ではなかったわけであります。
 また、一月の段階では、私は、一月の四日の時点では私は自分の心の中では引責辞任を決意しておりました。また、私の親しい文部科学省の幹部にそのことは伝えてございます。また、翌日の一月五日には大臣にその旨申し出まして、私の方から責任を取って辞めたいと申し上げたところ、まず内閣官房へ行って杉田さんと相談してこいと、そういうお話でございました。私は杉田さんのところへ伺いまして、自ら責任を取って辞めたいと、そういうことを申し上げた次第でございます。
 また、その時点においては、文部科学省の中の処分をどうするかということは決まっておりませんでしたけれども、私も甘んじて処分を受けるという決意はしておったわけでございます。
 以上が私の知っている限りの経緯でございまして、その中で、私自身から定年を延長してほしいとか、三月まではせめて在任したいとか、そのようなことを申し上げたことは一切ございません。
○蓮舫君 関係者がそれこそ十人、百人いるというんだったら分かりますけれども、今話しているのはたった三人しか登場人物がいません。前川参考人、それと杉田官房副長官、それと菅官房長官だけです。なのにこんなに全く言っていることが真逆ですから、これは、委員長、お願いなんですけれども、杉田官房副長官並びに今日お越しいただけなかった国家戦略特区の当時の審議官だった藤原審議官、当時の審議官、それと、いつも名前が出てきていますけれども、答弁者としてお越しいただけない和泉首相補佐官の証人喚問を求めます。
○委員長(赤池誠章君) ただいまの申入れにつきまして、後刻理事会で協議いたします。
○蓮舫君 私、人事の情報を漏らすということは、菅官房長官、これ大臣規範に違反しているということは認識されていますか。
○国務大臣(菅義偉君) まず、報道の中で、前川事務次官が御自身が辞めた経緯についてこれ発言をされていたんです。こうした内容について、私が承知している事実と異なっていましたから、今申し上げたとおりであります。記者会見等においてお答えしたものであって、大臣規範や守秘義務違反に反するという指摘は当たらない、こういうふうに思います。
○蓮舫君 一方で、私、ちょっと驚きの人事が発表されたんですけれども、国会で森友関係の疑惑を隠して答弁しなかった佐川理財局長が何と国税庁長官になられると。これ、なぜですか。
○国務大臣(菅義偉君) まず、人物の評価については、その人の能力と業績を組織の中で総合的に勘案した上で、全ての人事はその評価に基づいてそれぞれのポストに最もふさわしい人材を適材適所で配置をしておるところであります。
 各府省の幹部人事というのは、こうした考え方に基づいて各大臣、これが人事案を策定をし、総理及び私が協議を経た上で各大臣が任命をする、このようになっております。国税庁長官の人事についても、このような考え方に基づいて任命権者である財務大臣が人事案、これを策定をし、任免協議を経た上で任命されたものであります。
 ちなみに、佐川氏に限って申し上げれば、国税庁の次長、大阪国税局長等の徴税分野での経験、さらに、主税局審議官等の税制の企画立案の経験を始め、国税の分野で豊富な行政経験を有しており、法令に従い国税の徴収を厳正に行う組織である長官として適任であると考えたところであります。
○蓮舫君 安倍総理や安倍内閣にとって答えないことが結果として内閣を守っている姿勢、その論功行賞として佐川さんが国税庁長官に栄転をされる。一方で、自分たちに批判、非難をされた人は個人攻撃をされているのが前川参考人です。
 私ね、この政府の姿勢を物すごく心配しています。国家公務員制度改革、幹部人事の一元管理というのは、政治主導で内閣や総理大臣を補佐する力を強化するために取り入れたのに、今やそんたくする人だけが栄転する仕組みになっている。非常に心配しています。
 もう一つ言うと、総理は、七月一日の秋葉原の都議選の応援の中で、私たちはこんな人たちに負けるわけにはいかないと国民を分断しました。つまり、自分たちを支持する人は味方、自分たちを非難する人は敵、これ、国民に対しても、あるいは国家公務員制度改革に対しても、こういう姿勢を改めていただかないと、とても国民を見ているとは思えないし、丁寧な姿勢だとは思いません。
 今日、時間が二十五分しかありませんでした。余りにも短過ぎます。集中審議並びに我々が憲法に基づいて要求をしている臨時国会の開催を強く求めて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井充です。
 今回の九州の豪雨で犠牲になられた皆さんに心から哀悼の誠をささげたいと思いますし、それから、被災している皆さんにお見舞いを申し上げたいと思います。与野党を超えて一日も早い復旧復興を目指していきたいと、そう思います。
 さて、せっかく今日、前川参考人に来ていただいたので、多分、前川参考人に対する質問が中心になるかと思いますが、まず最初に、和泉補佐官から総理の御意向だと、そういうことを言われたことはおありでしょうか。
○参考人(前川喜平君) 私が和泉総理補佐官から直接伺ったのは、私が和泉補佐官に呼ばれて九月の上旬に和泉補佐官の執務室へ伺った際のことでございますが、その際に、国家戦略特区における獣医学部の新設について文部科学省の対応を早くしてほしいと、そういう御要望がございまして、その際に、総理が自分の口からは言えないから代わりに自分が言うのであると、こういうお話がございました。
○櫻井充君 その際に、そうすると、もう直接言われているわけですから、そんたくとかそういうレベルではないかと思いますけれども、そのときに、その総理の御意向とは一体どういうことだと認識されましたでしょうか。
○参考人(前川喜平君) その時点では、国家戦略特区における獣医学部の新設に向けたプロセスを早めるようにと、こういうお話だというふうに思いました。その後の内閣府からの様々な伝達事項の説明を受けまして、それが今治における獣医学部を三十年四月に開設するようにと、そういう話だというふうに承知したわけであります。
○櫻井充君 三十年四月の開設というのはいつ頃認識されましたか。
○参考人(前川喜平君) これは九月の終わり頃であります。
 これ、私が担当であります専門教育課から説明を受けたのがその九月の終わり頃でありますけれども、その少し前に、専門教育課は内閣府を訪れて内閣府の藤原審議官から伝達事項を承ってきたと、そういうことがございまして、その際に、三十年四月開学を大前提に逆算してスケジュールを作るようにと、これが官邸の最高レベルの言っていることだと、そういう言い方があったというふうに聞いておりますので、それを踏まえて私はそう認識したわけであります。
○櫻井充君 改めてお伺いしておきますが、和泉補佐官から直接言われたことは一回だけでしょうか。それとも、その関係者の方々から今のような平成三十年四月の開学ということを言われたことはあるんでしょうか。
○参考人(前川喜平君) 和泉補佐官との間では、昨年九月と十月の間、何度か私は訪問しておるわけでございますけれども、全てがこの国家戦略特区の案件ではございません。ほかの案件も二、三ございました。しかし、少なくとも複数回、二、三回は、この国家戦略特区における獣医学部の新設について督促を受けたという記憶がございます。
 十月の半ばに一度呼び出されまして、その際に早く進めるようにと改めて促されたのは事実でございますけれども、その際にも、文部科学省としてはまだはっきりとしたスタンスが決まっていなかったということで、引き続き検討中というふうにお答えした記憶がございます。
○櫻井充君 今日のことではっきりしたことは、和泉補佐官から何回か呼び出されて、それでいろいろその件について早くするようにと言われたということでよろしいんですよね、まず。
 その上でですが、普通は特区というのは内閣府の所掌事務であって、首相官邸は私は関係ないものだと思うんです。なぜその首相官邸に関係者が呼出しを受けなければいけないんでしょうか。
○委員長(赤池誠章君) どなたに質問でしょうか。
○櫻井充君 済みません、前川参考人です。
○参考人(前川喜平君) そこは分かりません。官邸の関心事項であるということ以上は分かりません。
○櫻井充君 これは前事務次官として経験からお伺いさせていただきたいと思いますが、繰り返しになります。国家戦略特区の場合には、一般的にはこれは内閣府の所掌事務であって、余り官邸が関与するということはないと思いますが、その点についてはいかがですか。
○参考人(前川喜平君) 少なくとも私自身の経験に照らして考えますと、国家戦略特区あるいは構造改革特区も含めまして、官邸から直接何かを言われたということは私自身はなかったように思います。
○櫻井充君 そういうことなんです。これは非常に特別なことなんですよ。要するに、本来であれば内閣府で整理をするものを官邸がそこに口出しをしてきていると。
 で、非常に不思議なことがあるわけです。我々、この間、調査チームの方で萩生田官房副長官にお会いしたくて、電話で連絡させていただいて官邸を訪れましたが、門前払いを食いました。しかし、一方で、今治市の課長さん、それから担当の課長補佐の方は、四月一日にどなたかから電話が掛かってきて急遽予定が、電話かメールか分かりません、連絡があって急遽予定が変更されて、四月の二日に首相官邸に行かれています。三時から四時半までの間、一時間半も行けているわけであって、非常に不思議なのは、どなたかがアポを了解しない限り入れないということは、この間行ってみて再認識いたしました。
 その意味でいうと、どなたかがそこのところで今治市の職員とお会いしますよという約束をしなければいけないんですが、これは萩生田官房副長官、お伺いしたいんですが、これは官邸の中でどなたとお会いしたんでしょうか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) お答えします。
 先生御指摘は平成二十七年の四月二日の今治市の職員の総理大臣官邸への訪問の件だと思うんですが、一般論で私、委員会でもお答えしてきましたが、おっしゃるように、きちんとしたアポがなければ中には入れないということでございまして、大変恐縮なんですけれども、二十七年の四月二日は私、官房副長官ではございませんでしたので、当時のことはよく分かりません。
○櫻井充君 その当時、菅官房長官は官房長官でしたから、このときの当時のことはどうなっているか記憶がございますでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 官邸の記録でありますけれども、総理大臣官邸への入邸については、訪問予約届の確認後、通行証を貸与し、そして厳格に管理を行っています。この訪問予約届は、訪問予定者の入邸後はその使用目的を終えることに加え、外部からの入邸者というのは一日三百人から四百人ぐらいいるということです。これを全て保存すれば個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理する必要が生じることもあって、公文書管理法や関係法令等に基づき遅滞なく破棄する取扱いを行っているということであります。
○櫻井充君 今治市はちゃんと日程変更をして、それから旅費が変わったのでそれの了解をしたとか、そういう記録が残っていますが、残念ながら政府の方というか官邸の方には残っていないと、こういう管理になっています。本当はあるのかもしれません。あるものもないと言われ、あったものも違うと言われているので本当に困るんですが。
 さて、もう一つ、私、今朝の議論もお伺いしながらですが、やはり萩生田副長官、義家副大臣が獣医学部新設の件で官邸を訪ねられていると思うんですよ。この義家副大臣のレクの概要を見てみると、官邸はどうなっているのか萩生田副長官に聞いてみるといって行かれるんですが、その後に、義家副大臣の御感触として、萩生田内閣官房副長官にも話をしたが余り反応がなかったと、そういうお話だったんです。ですから、この時点ではもしかすると萩生田官房副長官は何も御存じなかったんじゃないだろうかと、私はそう思うんですが。
 まず、義家副大臣とお会いされていますよね、そして獣医学部のことについてお話もされていますよね。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) 義家副大臣とは様々な行政課題について、お会いをしてお話しすることはございます。いつの時点でかはちょっと私、確認取れませんけれども、この国家戦略特区の件では、獣医師の過不足についての根拠を示すことが文部科学省では困難なので、副長官の方で農林省の方に何とかつないでもらえないかということを副大臣からも要請されたことはございます。
○櫻井充君 こうやって、まず義家副大臣が萩生田官房副長官とお会いしていろいろ話をしていると。この記録は、実は義家副大臣に質問させていただいたときに、これはほぼ事実ですと認めていただきました。残念ながら、その十月七日の萩生田副長官の御発言概要について、これはまだいまだに認めていただいておりません。先ほどの中でも再調査する意思がないというお話なんですが。
 済みません、前川参考人、この十月七日の萩生田副長官の御発言概要というのは、文部科学省のどなたからレクを受けた資料でしょうか。
○参考人(前川喜平君) 十月中に専門教育課から説明を受けたと記憶しておりますが、それが課長であったか課長補佐であったか、あるいは両方であったか、その辺ははっきりしません。
○櫻井充君 そうすると、その当時の課長か課長補佐かどなたか、今名前が三人ぐらい挙がりましたが、この方のところの例えばパソコンを調べればこのメールは出てくる可能性があるんじゃないですか。前川参考人、違いますか。
○参考人(前川喜平君) 恐らくは、当時この文書が存在していたことは間違いないと思いますので、その後消去したかもしれませんけれども、それは復元はできるだろうと思います。
○櫻井充君 ですから、この文書が見付からないのか、多分ちゃんと探す場所を探せば見付かるんじゃないかと思うんです。
 これ、萩生田副長官、これは違うとおっしゃっていますが、だけど、実際のことを言うと、これと同じような方向に進んできているわけです。例えばこの十月七日の御発言概要の中に、既存の大学・学部では対応が困難な場合という要件について、例えば伝染病研究を構想した場合に、既存の大学がうちの大学でもできますよと言われると困難になるというふうに言われているわけです。これは委員の皆さんには資料一として配付させていただいています。
 そこで、見ていただきたいペーパーがありますが、資料五です。資料五は、文部科学省が内閣府から提示された文書について、これは十一月九日に提示する文書ですが、文部科学省としての修正案を出してきていますが、ここに加筆されてきています。この加筆したのは藤原審議官です。これは委員会で認めてくださっています。ですが、残念ながら、来てくださいとお願いしましたが、来ていただいておりません。
 ポイントになる点を申し上げれば、一行目に何て書いてあったのかというと、「既存の大学・学部では対応が困難な獣医師養成の構想が具体化し、」と、これは石破四条件の一つを書き加えたんです、文部科学省が、真面目ですから。ところが、これが完全に消えているんです。つまり、ここの完全に消えている部分と、その再興戦略二〇一五の要件は承知していると、ここの場合についてはということになると困るよねということもあって多分削除しているんだと思うんです。
 それからもう一つ、四国には獣医学部がないので、その点では必要性に説明が付くのかということでどうなったのかというと、「現在、獣医師系養成大学等のない地域において」と元々の文章がありました。こういう書き方をすると、基本的に言うと都道府県単位になりますので、どの県にでも獣医学部がない県にできてしまうことになるので、そこで何としたかというと、広域的にという文言を入れて、これは四国には獣医学部がないのでと、その点で必要性に説明が付くのかなということになってくるんだろうと、私はそう思っています。
 ですから、ここの御発言の内容が違うと、仮に、おっしゃいますが、実際物事が動いてくるプロセスを見てくると、まさしくこの十月七日付けの御発言の概要のままずっと動き続けてきています。しかも、この広域的にという文言はなぜ加筆されたのかという私の質問に対して、内閣委員会で山本担当大臣は、いろんなところに獣医学部ができたら困るからだと、はっきりそうおっしゃいました。
 つまり、なぜかというと、京都産業大学は、隣に大阪府立大学で獣医学部があるので、今申し上げたとおり、地域という言葉にしてしまうと京都産業大学も候補地、候補になってしまうので、そこで広域的にという文言を入れて落としてきているわけです。まさしく加計ありきでずっと動いてきました。
 私は、萩生田副長官の発言の内容、これ違うとおっしゃるかどうか分かりません、平成三十年四月は早い、無理だと思うということでおっしゃっているし、それから、松野大臣も何とおっしゃっているのかというと、三十年の四月は難しいと。要するに教員を集めたりするのは無理なんじゃないかと、それで内閣の方に尋ねてほしいと、このメモがありますけれど、松野大臣、その認識でその当時はよろしかったんですよね。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。
 当時の私の認識に関しましては、国家戦略特区に関わったことが今回の事例が初めてだったものですから、国家戦略特区の立て付けとして、まず、文科省の中にあります大学の設置審がございます。この設置審が通らないと大学というのはもう当然のことながら設置できないわけでありますが、この設置審ということがあるのに、国家戦略特区に期日を書き込むということは整合性が取れるのかという疑問を持っておりまして、その質問をした記憶があります。
 それに関しては、文科省の職員から、過去の国家戦略特区の事例においても、国家戦略特区として目標の期日を書き込むことはあるというような答えが返ってきたと記憶をしております。
○櫻井充君 ですから、この時点では大臣も萩生田官房副長官も、実は三十年四月って難しいんじゃないかと思われていたようなんです、この文書のままいけばです。萩生田官房副長官は否定されていますが、でもそういうことなんです。
 その中で、今度はその最初に、前川、今日参考人で来ていただいていますが、八枚物のペーパーが出てきた中の一枚に、「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」として、設置の時期については、今治市の区域指定時より最短距離で規制改革を前提としたプロセスを踏んでいる状況にあり、これは総理の御意向だと聞いているということになってきています。この「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」というのは、どなたからレクを受けたものなんでしょうか。
○参考人(前川喜平君) 専門教育課からでございますが、そのときも課長がいたのかいなかったのか、その辺は定かではございませんけれども、課長かあるいは課長補佐から報告を受けたと記憶しております。
○櫻井充君 要するに、ここも全部本来であれば存在しているものですし、今申し上げたとおり、この方向にずっと進み続けてきているんです。
 十月の二十一日の、今度は萩生田副長官の御発言概要というのがありまして、多分お配りしているかと、していますね、資料二のところにありますが、ここのところから急に変わってくるわけです。どう変わってくるかというと、二つ目のポツのところに、内閣府や和泉総理補佐官と話をしたと。多分最初はよく分かっていなかったんですが、萩生田副長官、多分、和泉総理補佐官といろいろお話をされたんじゃないかと思いますが、この問題について、いかがですか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) 櫻井先生いろいろ御指摘いただいたんですけど、まず前提が違いますのは、十月七日しかり十月二十一日しかり、これは私の方から文科省を呼んで話をしたんじゃなくて、文科省の求めに応じて私が対応したことです。そして、専ら高等教育局の関心は、期日が迫っていた給付型奨学金のことでありました。ですから、私はそのやり取りについては一定の記憶がありますけれども、特区について、私が呼んだんじゃなくて、受け身で待っていて、待っていましたとばかり、これだけ詳しい説明を私がつらつらとするということはちょっと考えられない。ですから、私は発言した記憶がないということを再三申し上げているところでございまして、そこは御理解の上で御質問していただきたいと思います。
 この間、補佐官と、この特区について詳しい説明を補佐官から受けたことも私ございませんし、話合いをする機会もございませんでした。ただ、会合などでは一緒になりますから、その中で、会議の中の共有の情報を承知していたということはあると思いますけれども、補佐官と特別このやり取りはしておりません。
○櫻井充君 いや、官房副長官、私、そう申し上げていないんです。多分もう知らなかったんだと思うんです。知らなかったと思うんですよ。でも、まあいろいろな方が御相談に行くようになってからこの問題に関与するようになられて、最後は、じゃ自分のところで仕切ってみましょうかみたいな文章になったりとか、分かりません、それが御自身で本当に発言されたかどうかは別として、そこのところは私も認識は今日は一致しているんです、正直申し上げて。ですから、そういうことではないんです。ただ、そこの中で和泉補佐官と話をしたということがあって、多分、この案件に関して根回しをしてきたのは和泉補佐官なんだと、私はそう思います。
 そういう意味では、ここの事の真相を理解してくるためには和泉補佐官に来ていただかなければいけないと思っていて、まず、和泉補佐官の参考人招致なり証人喚問を要求しておきたいと思います。
○委員長(赤池誠章君) 後刻理事会において協議いたします。
○櫻井充君 私が感じるところは、恐らく総理から直接和泉補佐官に指示があって、和泉補佐官がいろんな方々と話をして根回しをしてきたんだと、私はそう思います。
 和泉補佐官は非常に優秀な方です。私はシックハウスの問題で、和泉補佐官がまだ住宅局の課長の時代でしたが、その当時からのお付き合いですが、物すごく仕事が早くて、物すごくよく仕事ができる方です。ですから、彼ならこういう難しい案件も全部仕切っていけるんじゃないのかなと、そう思いますが、菅官房長官、和泉補佐官に対する評価をお願いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 和泉補佐官は民主党政権のときの内閣の参与でもあったと思います。私自身も当時のことをよく見ておりましたので、私ども政権を取ってからやはり仕事をしていただこうという形の評価の中で今日があるというふうに思っています。
○櫻井充君 菅官房長官も相当信頼が厚い方だとお伺いしていますが、それでよろしいんですよね。
○国務大臣(菅義偉君) 私は信頼をいたしております。
○櫻井充君 まあ、そのぐらい優秀な方です。ですから、難しい案件について、相当の無理難題であってもある程度きちんと仕事ができるのは私は和泉補佐官なんだと、そう思っています。
 さて、改めて前川参考人にお伺いしたいと思いますが、この平成二十九年六月二十日文部科学省の提出資料の萩生田副長官の御発言概要について、これの信憑性についてはいかがでしょうか。
○参考人(前川喜平君) 十月二十一日の日付入りの文書のことかと思いますけれども、これにつきましては、私は現職中に見たことはございません。
 この文面を見る限り、担当者が備忘録として作り、一部の担当者の間で共有したのではないかと思われますけれども、これを作った動機というのは、その時点での状況をきちんと把握しておこうと、そういうことだというふうに思います。
 これは、役所の中で作る文書としてはこのようなものは当然あり得ると思っておりまして、私はこの内容の信憑性は高いと思っておりますが、ただ、その主語が誰であるかということについては曖昧な部分もあるというふうに思っております。
○櫻井充君 今備忘録という話がありましたが、我々医療業界でもカルテは昔は備忘録という扱いでした。でも、最近は医者の備忘録だけではなくて、カルテは患者さんと一緒に作り上げていくものなので、医者の備忘録だけではなくて、共有管理していくものだというふうに認識が変わってきています。
 そういう意味で、これは備忘録だと、まあメモというのはそういうものだとは思いますが、このメモというのも、これは行政文書に当たるんでしょうか。
○委員長(赤池誠章君) どちら側に御質問ですか。
○櫻井充君 済みません、前川参考人にお願いします。
○参考人(前川喜平君) 公文書管理法でありますとかあるいは情報公開法でありますとか、そういった法律の下で何が対象となる文書であるかということはそれぞれの法律の解釈かと思いますけれども、少なくとも、行政における意思決定のプロセスが分かる文書で、単なる個人の、一人のための個人的なものでない限りは、これは公開してしかるべき文書ではないかというふうに私は思います。
○櫻井充君 そうすると、改めてお伺いいたしますが、例えば最初の八枚の、前川参考人が情報提供されたような、まあ名前がありませんでしたが、済みませんが菅官房長官から怪文書と切り捨てられた文書がありましたが、これも行政文書だということでよろしいんでしょうか。
○委員長(赤池誠章君) どなたへの御質問ですか。
○櫻井充君 前川さんです。
○参考人(前川喜平君) その行政文書という定義に当たるかどうかということはまた別の議論かもしれませんけれども、しかし、これは公開しておかしくない文書であるというふうには考えております。
○櫻井充君 ありがとうございます。
 それから、改めてこの資料の六を見ていただきたいんですが、この資料の六のところもまた問題でして、ここの修正文について誰が手直ししてきたのかということなんです。これの下の方の段の方にありますが、下から三つ目ぐらいの段のところに「藤原審議官曰く、」と、これは、済みません、内閣府の方から文科省の行革室に送られたものでして、「指示は藤原審議官曰く、官邸の萩生田副長官からあったようです。」ということなんです。
 で、藤原審議官がいらっしゃらないんです。ですが、藤原審議官が、あそこの文書の中の手で書き加えたのは藤原審議官が書き換えたとおっしゃっていて、あとは藤原審議官の判断ではなくて、どなたかの判断でここの文書が書き換えられてきているわけです。それが官邸の萩生田副長官からあったようですということなんですが、その前に、このようなメールのやり取りというのの信憑性について前川参考人はどのぐらいの信憑性があると思われますか。
○参考人(前川喜平君) 私は、これ在職中に見たものではございませんけれども、このメール及びその添付資料が存在していることはまあ間違いないことであると。そこに書かれていることがどこまで本当かということについては多少精査が必要ではないかと思いますけれども、まず、事実関係を報告するためのメールでございますから、事実関係としてまずは受け止めるべきではないかと思います。
○櫻井充君 ありがとうございます。
 その上で、これは内閣府に調査していただいて、結局はこの官邸の萩生田副長官からあったようですというのは違うと。まず、これは萩生田副長官にお伺いしたいと思いますが、これは萩生田副長官から指示があって藤原審議官が加筆したということではないということでよろしいんですか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) 私の方でそのような指示をした事実はございません。
○櫻井充君 そうすると、どなたかが指示を出さないとこういうことにならないわけです。
 これ、山本大臣がこれの指示を出したとおっしゃっていますが、それは本当でしょうか。済みません、答弁、午前中めちゃくちゃ長かったので、簡潔にお答えいただけますか。
○国務大臣(山本幸三君) 全くそのとおりでありまして、私が判断してそのように指示をいたしました。
○櫻井充君 済みません、じゃ、大臣はどなたと相談して判断されましたか。
○国務大臣(山本幸三君) 藤原審議官に指示したわけでありますけれども、相談はそれ以前からも、民間議員の方々等、それから文科省等とのやり取りの中で、獣医師会についてしっかりとまだ対応する必要があるというようなことを踏まえて最終的に私が判断したわけでありますが、その中では民間議員との間のコミュニケーションもありました。
○櫻井充君 そういうふうにコミュニケーション取っているのであれば、元々内閣府から文部科学省に送られた原案の中にこういうふうにすればよかったじゃないですか。その原案の中に広域的にとかそういう文言入っていませんよ。今言ったのは過去に議論したんですよ。過去に議論しているのであれば、あの文書を出すときに当然広域的にという文章が入っていないと、文言入っていないとおかしいんですよ。今の答弁、絶対違いますからね。結局は広域的にという言葉を入れざるを得なくなったんですよ、文部科学省から修正来て。だから、それから議論しているはずなんです。誰と議論しました。
 これ、今の答弁違いますからね。絶対おかしいじゃないですか。前々から議論しているんだったら、内閣府で出したものに対して、最初から広域的にが入っていないとおかしいんですよ。うそ言わないでくださいよ。ごまかさないでくださいよ。ちゃんと答弁してくださいよ、山本大臣。
○国務大臣(山本幸三君) ちゃんと正確な答弁をしております。
 おっしゃるように、やり取りの中でいろんなケースを考えているわけでありまして、私の頭の中で幾つかのバリエーションを考えているわけであります。最初に打ち出すのをどれにするかということの判断はあります。最初は既存の獣医学部のないところでということでまず打ち出してやりましたけれども、その場合、先ほどもお話があったように、じゃ都道府県になければいいじゃないかというような話も来ると、そのことについて獣医師会も非常に心配していると。そういうことを踏まえて、バリエーションの中の次の段階のものとして広域的にということを入れることを判断したわけであります。
○櫻井充君 済みません、大臣とやり取りしていると時間の無駄なので、済みませんが、この元々あった内閣府から文部科学省に提示された文章を文部科学省が修正いたしました。そして更に再加筆しています。ここの経緯について、一体いつ誰がどこでどういう議論をしてこういうやり取りをしたのか、これ、きちんとした時系列的に並べて資料を提出していただきたいと思います。
○委員長(赤池誠章君) 後刻理事会において協議をさせていただきます。
○櫻井充君 それから、もう一つ、その資料の二のところにありますが、結局のところは、これは萩生田副長官の御発言概要かどうか、それは別としてです、まず一つは、総理は平成三十年四月開学とお尻を切っていたと。つまり、私は、やはり萩生田官房副長官ではなくて総理がこういうことを加計理事長からお願いされて、そしてそれを和泉補佐官に相談して、和泉補佐官が動いて変わってきているんじゃないだろうかなと、私はそう思います。
 前川参考人として、この点についていかがお考えでしょうか。
○参考人(前川喜平君) 私も個人的にはいろいろな想像はいたしますけれども、私が知っていることからは、なかなかそこまでの結論は明確には出せないと思っております。
○櫻井充君 一〇〇%の証拠はありません。しかし、今日議論をお伺いしていて、やはりその流れから見ると、萩生田官房副長官、最初からこの案件について詳しいわけじゃないんです。随分変わってまいりました。ですから、後半からは、多分和泉補佐官と話をされ、総理からもいろいろ話をされたのかどうか、そこは想像でしかありません。ですが、少しずつ変わってきています。
 その資料二のところにありますが、何が問題なのか書き出してほしいと、その上で、今日の答弁の中でありましたが、この事務局長をというところについて、名前については後で書き加えられたものだということが分かりましたが、何が問題なのかを書き出してほしいんだと、そういうことをここに書かれています。
 今度はそれに対してどうなったかというと、今のままじゃなかなか大変なので、加計学園の伝達事項というのが資料の四にあるんですが、文部科学省内でこうやって議論しているんです。これ、十一月のたしか八日付けだったと思いますが、九日に出す前に加計学園の伝達事項ということでいろいろこういうことがあります。
 その前の資料三のところに、この文書を文部科学省のいろいろな部局の方々に回していて、ここにあるとおり、現状を聴取したことについて、大臣、局長から、加計学園からに対して、文部科学省として現時点の構想では不十分と考えている旨早急に厳しく伝えるべきという御指示がございましたと、こういうことで、これについてちゃんと書いてくださいねと、考えておいてくださいねというメールが各部署に回り、この資料四がその素案ですが、こうやって回ってきています。
 この資料の三と資料の四の信憑性については、前川参考人はいかがお考えでしょうか。
○参考人(前川喜平君) このメール及び添付資料は実際に存在したんだろうと思います。しかし、私は在職中にこれは見ておりません。しかし、書かれている内容からいたしますと、極めて信憑性は高いというふうに思っております。
○櫻井充君 これは、まだ加計学園と決まっているわけではない時点でもうこういうことになってきています。
 それから、今日午前中の質疑でなるほどと思ったことがありましたが、獣医学部の新設はできないので、文部科学省に対して大学設置の相談は実は事前にできないんですよね。そういうルールで、前川参考人、それでよろしいんですよね。
○参考人(前川喜平君) 少なくとも特区で認められるかどうかが分からない状態ですから、正式な相談というのがあるかどうか分かりませんが、正式な相談はできないと思います。
○櫻井充君 そういうことなんです。
 正式な相談ができなくて、なぜこういうことをやっているのかというと、平成三十年四月の開学に間に合わせるためには、懸念事項を一つ一つ解決しなきゃいけないんです。その解決するためにもう一つ必要だったのが何かというと、資料二のところの二つ目の丸なんですが、何か特別な大学にしない限り、特区での認定が下りないんです。四条件も満たしていませんが、四条件を満たしていない上に、今度は新しく三条件をつくりました。なぜかというと、この三条件が実は加計学園側に有利に働くので、これ、こういう観点から京都産業大学との比較を行いましたということになっているんですが、いずれにしても、このペーパーを見る限りにおいて流れはできているんです。流れはできていて、繰り返しになりますが……(発言する者あり)分かっています。
 私は、総理から和泉補佐官に指示があって、そして、あと各省庁に指示が下りて、役所の方々と話をすると、よく分からないがままに動かされているというかわいそうな方々も随分いらっしゃいます。やはりこういう、行政がゆがめられてきたということについてもっと徹底的に解明しなきゃいけませんし、一番肝腎の総理に来ていただいた上で集中審議を求めたいと思います。
 私の質問を終わります。ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 九州北部での豪雨災害に心からお見舞いを申し上げます。
 政府の迅速な対応と被災された方々への思い切った支援を求めて、質問に入ります。
 まず、前川参考人にお聞きいたします。
 文科省で確認された複数の文書に、平成三十年四月開学というスケジュールが記されています。また、今治市が内閣府に「H30・4月開学予定」と記載したスケジュール表を送付していたことも確認をされています。内閣委員会で私はこうした事実を示して質問をいたしましたが、藤原審議官は、選択肢の一つとして議論したことはあったかもしれないが、前提にした議論は全くないと答弁をされ、山本大臣も同様の答弁を繰り返しました。
 前川参考人、平成三十年四月開学を前提にしたことはないというのは事実でしょうか。これ以外の選択肢というのが示されていたのでしょうか、お答えください。
○参考人(前川喜平君) これは文書をそのまま読んでいただければ皆様にもお分かりになると思いますけれども、まず、内閣府から九月の下旬に伝達された事項、これにつきましては、平成三十年四月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたいと記されておりまして、これは官邸の最高レベルが言っていることと言われているわけであります。
 それに対して、文部科学省の中で担当局も大臣と相談をした上で、三十年四月というのはなかなか難しいのではないかということで、改めて内閣府と調整を行ったわけでございますけれども、内閣府からの回答は、設置の時期について、つまり三十年四月としていることについてですけれども、これについては最短距離で規制改革を前提としたプロセスを踏んでいるということで、これは総理の御意向だと聞いていると、こういうふうに言われているわけでございまして、これはいずれも今治における獣医学部の設置であるということはもう前提としてございます。
 その今治の獣医学部の設置については三十年四月、これが大前提で動かせないということをこうやって二度にわたって確認しておりますし、その際に、官邸の最高レベル、あるいは総理の御意向だと聞いていると、こういう理由付けが内閣府の方からされているということでございます。
○田村智子君 松野大臣にも確認したいんです。
 文科省で確認された大臣御指示事項という文書には、平成三十年四月では必要な準備が整わないのではないか、平成三十一年四月開学を目指した対応とすべきではないかと、松野大臣の発言と思われる記載があります。この文書について、先ほどの答弁でも松野大臣は、大学設置審議会との関係で国家戦略特区として設置時期をあらかじめ書き込むのはいかがかと、という御答弁なんですね。ということは、あらかじめ設置時期が平成三十年四月というふうに内閣府から示されていたということでよろしいですね。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。
 それは、期日が示されていたということが前提ではございません。ただ、国家戦略特区の立て付けとして、国家戦略特区の立て付けとして決定時において期限を書き込むということが過去の事例においてもあるということでございましたから、それが先ほど答弁をさせていただきましたとおり、それは、じゃ、大学の設置審を経ない状況の中において国家戦略特区の期日目標を書き入れることはどうかという趣旨で質問をしたと記憶をしております。
○田村智子君 それは、あらかじめ設置時期が何らかの形で提示されたから出てくる疑問だと思うんですけれども、違いますか。
○国務大臣(松野博一君) 国家戦略特区についての先例としては、医師養成大学における先例がございました。その事例として国家戦略特区の中に事前の設置期限というのを書き込んであるという説明がございましたので、それをもって質問をしたというふうな記憶がございます。
○田村智子君 失笑が起きているように、かなり苦しい御答弁なんですけど、内閣不一致を生まないための御答弁なのかなというふうに思います。
 もう一点、先ほど今治市ということもあったのですけれども、資料配付したものをパネルにもしました。(資料提示)
 これは、獣医学部新設を決定する国家戦略特区諮問会議の取りまとめ案に対する文科省の意見の文書で、上のところの赤字が文科省の修正意見なんですね。下が文科省の意見がいろいろ書いてあって、下線、赤線は私の方で引きました。この下の赤線引いたところを見ていただきたいんですけれども、獣医師の需給を所管する農林水産省及び厚生労働省において、今後の獣医師の需要の動向を明らかにした上で、それに照らして今治市の構想が適切であることを示すとともにというふうに書いてあります。
 先ほども御答弁あったんですけど、改めて前川参考人に確認します。
 やはり内閣府と文科省の協議は、今治市を前提としたものであったということでよろしいですね。
○参考人(前川喜平君) そのとおりであります。
○田村智子君 山本大臣、前川参考人の答弁とあなたの答弁は食い違っているんですよ。私、内閣委員会で何度もお聞きしましたが、平成三十年四月というスケジュールを示したことはない、今治市ありきではない、こういう答弁だけでした。食い違っているじゃありませんか。
○国務大臣(山本幸三君) 三十年度に開設というのは、初めて出てくるのはパブリックコメントのときであります。そして、共同告示に三十年度開設ということを規定するわけでありますが、これは、いち早く具体的な事業を実現させて効果を検証することが重要であるとの観点から、効果が発現することとなる開設の時期を共同告示に規定して早期開設を制度上担保しようとしたものであります。
 ただ、それ以前については、できるだけ早くということは当然念頭に置いておりましたけれども、三十年四月ということで具体的に出していることはありませんし、当然、ほかのところを排除したということも考えておりません。
○田村智子君 今治市はどうですか。今治市ありきだったんですか。
○委員長(赤池誠章君) 改めて御質問ください。
○田村智子君 まあ今までの答弁のとおりだということだと思うので、もういいです。
 ただ、文科省の文書には平成三十年四月は出てくるけれども、ほかの期日なんか出てこないんですよ。選択肢の一つとして示したというふうな答弁もありましたけれども、それ、何にも出てこないんですよ。出てくるスケジュールは平成三十年四月だけです。
 もう一つ、今治市の構想が適切であることを示すのが必要だというのが文科省の意見として返された。内閣府はこれに対してメール出しているんですけれども、このことを別に当たり前の前提としたメールなんですよ、農水省と文科省で協議してほしい。ということは、今治市ありきということで文科省に提示していたということなんじゃないんですか。今治市の構想が前提だった、違いますか。
○国務大臣(山本幸三君) そういうことではありません。
 これ、このやり取りをするときでは、もう既に四条件等をクリアして獣医学部を開設すると、そこを決めることが十一月九日の諮問会議でありまして、その勝負はもう既に付いていたわけであります。そして、そのときには今治市だけじゃなくて、ほかのところも当然あり得るという前提で考えていたわけであります。
○田村智子君 内閣府から文科省に返されたメールにはそんなこと書いていないですよ。今治市の構想が適切であることを示す必要があるという意見に対して、それは文科省と農水省で協議してくれって返しているだけなんですよ。今治市ありきじゃないよと言うんだったら、そういうメール返さなきゃおかしいじゃないですか。もう矛盾に満ちているんですよ、あなたの答弁は。
 前川参考人にもう一点お聞きします。
 獣医学部新設の規制改革が閣議決定である四条件に合致しているということが根拠を持って説明されていないということを前川参考人は繰り返し指摘をされております。そもそも獣医師の新たな需要とは何なのか、その規模はどれくらいなのか、それが明らかにならなければ、既存大学で対応できないのかどうか、これ検討しようがないと私も思います。
 前川氏は、文科省としては農水省や厚労省の実質的な参加がなければ答えが出せないと言い続けてきたということも述べられておられるわけですけれども、では、こういう文科省の問題提起に対して、内閣府あるいは問題提起した相手である官邸、どのように対応されたんでしょうか、農水省や厚労省との協議が必要だという問題提起について。
○参考人(前川喜平君) 私の認識といたしましては、内閣府の姿勢は、内閣府が主体になって農水省、厚労省を引き込み一緒に検討する体制をつくるという意思はないというふうに思われました。農水省、厚労省の参加が必要だというのであれば文部科学省が責任を持って話を付けろと、こういうような姿勢だったというふうに記憶しております。
○田村智子君 それは内閣府としてやる気がないということですよね。
 山本大臣にもお聞きしたいんですよ。農水省は、私、これももう六月の時点で何度も質問しているんですけれども、新たな需要があるという判断は一度としてやっていないんですよ。十一月九日の国家戦略諮問会議でのあの決定が出る前、一度としてやっていないんです。そのことを私の質問で本会議でも認めています。内閣委員会でも認めています。
 また、創薬プロセスとか先端ライフサイエンスというのならば、これは厚労省の判断も必要でしょう。農水省は創薬プロセス関係ないですから。文科省も違うでしょう。ところが、内閣府と農水、文科、厚労、この三省の担当者による協議というのは行われていないんですよ。何でやらなかったんですか。
○国務大臣(山本幸三君) これは何度も御説明しておりますけれども、国家戦略特区の基本方針、これは閣議決定です。その中に、規制所管府省庁がこの規制、制度の見直しが適当でないと判断する場合には適正な理由を、正当な理由を適切に行わなければならないとちゃんと書いてあるわけであります。
 したがって、その規制監督省庁はこの場合は文科省なんですから、文科省が責任を持ってそういうことについて、ちゃんと需要が足りていますよと、あるいは四条件満たしていませんよと、そういうことをきちっと説明しなければ、この基本方針にのっとって、当然そういう説明がない、つまり正当な理由がないということになって獣医学部を新設するということになるわけであります。その基本方針を理解しないでいろんなことを言われても困るわけであります。
○田村智子君 閣議決定の四条件を理解していないですよ。それをクリアするために厚労省も呼んで協議が必要だと言ったじゃないですか。それをやらなかったのがあなたなんですよ。結局、閣議決定に基づく検討をやっていたら、文科省の言うように、平成三十年四月開学に間に合わないということなんですよ。そうじゃないかと私は思いますよね。
 平成三十年四月開学は、昨年十一月十八日のパブコメ募集で初めて公となりました。今年一月四日の事業者公募でも応募要件とされました。獣医学部新設に具体的な構想を持っていた京都産業大学も、この条件を示されたから、平成三十年四月という条件示されたので、これはもう無理だと完全に諦めたんだということをいろんな場所で京都産業大学の方述べておられます。私たちの議員も直接聞いております。この条件で応募ができたのは、なぜか方針決定の前に今治市でボーリング調査をやっていた加計学園だけですよ。
 前川参考人にもう一点お聞きします。内閣府や和泉首相補佐官が平成三十年四月開学を譲らなかった、その意味を参考人はどういうふうに受け止めておられますか。
○参考人(前川喜平君) 平成三十年四月開設という、これが大前提であるということが官邸もあるいは内閣府も共通のスタンスだったと思いますけれども、その説明としては、官邸の最高レベルが言っていることだと、あるいは総理の御意向だと聞いていると。これ以上の説明は聞いていないわけであります。
○田村智子君 山本大臣、平成三十年四月は国家戦略特区でも一切議論になっていません。私の質問に内閣委員会であなたは私が判断したと繰り返し答弁されました。何で平成三十年四月でなければ駄目だったんですか。
○国務大臣(山本幸三君) これも何度も御説明しましたけれども、三十年度開設と規定したのは、いち早く具体的な事業を実現させて効果を検証することが重要であるという観点から、早期開設を制度上担保するためでございます。そうすると、開学前年の三月末に設置認可申請、その後夏頃に認可という例年のスケジュールを勘案して、最速で事業が実現するスケジュールである平成三十年度開設というものをパブリックコメントのときに示したわけであります。これは、そういう時期を示すというのは医学部のときにもやっております。
 ただ、この獣医学部の設置という特例措置は、この特例を受けた事業者がようやく大学設置の認可申請を行うことができるようになるといった手続全体から見れば入口の措置であります。開学時期を含め、実際に設置される大学の内容については、その後の文部科学省における設置認可の審査に委ねられるものであります。すなわち、内閣府、文科省の共同告示における平成三十年四月という時期は、目指すべき時期との性格を持つものと考えております。
 平成三十年度に開設としたのは、最速のスケジュールを要件とすることで獣医学部新設の早期実現を制度上担保したものでございます。内閣府としては、あくまで公正中立な意思決定を行ったところであります。
○田村智子君 もう昨年八月から九月にかけて、木曽功氏、加計学園の理事が前川氏によろしくと言って、また、理事長の加計孝太郎氏が山本農水大臣、松野文科大臣、山本担当大臣に相次いで面会をして、そして官邸の最高レベルが言っていることだといって平成三十年四月というスケジュールは作られていった。ますます疑惑は深まりました。
 加計学園の理事長、和泉首相補佐官、藤原前内閣審議官、そして前川参考人にもお越しをいただきまして証人喚問を早急に行うことを求めて、質問を終わります。
○委員長(赤池誠章君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
○青山繁晴君 自由民主党・こころの青山繁晴です。
 党利党略のためでなく、ただ国益のためにこそ、不肖ながら質問いたします。よろしくお願い申し上げます。
 初めに、九州をまたしても襲った豪雨災害で犠牲になられた方々と御遺族に魂から哀悼の意をお伝えしたいと思います。
 さて、加戸守行前愛媛県知事、前川喜平前文科事務次官におかれましては、参考人としておいでいただきまして、ありがとうございます。お二人は同じ文科省で加戸さんの方が先輩でいらっしゃるということですから、お名前を先にお呼びいたしました。
 質問に入ります。
 現在の日本では、鳥インフルエンザ、口蹄疫、そしてBSE、狂牛病という深刻な新しい危機が生まれています。
 鳥インフルエンザは、鳥から鳥にだけ伝染していた状態は例えば中国では既に終わり、鳥から人へ、さらに人から人へと伝染する恐るべき事態に進展し、死者も出ております。これは、鳥インフルのウイルスが突然変異を繰り返して感染力を高めている証拠です。日本においても高病原性鳥インフルエンザが人にまで広がる事態に常に備えねばなりません。また、牛や豚などの口蹄疫は宮崎県で既に大発生し、畜産農家に一時は壊滅的な被害を与えました。これもウイルスです。狂牛病も、既に北海道、千葉、神奈川、熊本で発症しています。
 マスメディアが忘れたかのように報道しないため、危機意識が薄れていることこそむしろ大問題です。不肖、私は元々民間で危機管理の実務に長く携わって国会に来ました。この動物由来のウイルスによる人類の新しい危機から国民を守ることが政府と国会のどれほど神聖な任務かよく理解しております。その観点から、いわゆる加計学園をめぐる問題が取り沙汰されるずっと以前から、民間の専門家の端くれとして、自治体や政府と連携すべきを連携しつつ、動物ウイルスを扱う獣医師の不足に私も直面してきました。
 農水省によれば、全国三万九千人の獣医師のうち、ペット関連の医師の方々が三九%と最も多くて、家畜の防疫や改良などを担う公務員獣医師は僅か九%です。今日質問するに当たりまして農水省に改めて問い合わせてみますと、以下のような回答でありました。
 産業動物獣医師、これは、例えば今申したウイルスなどに対応できる獣医師です。産業動物獣医師については十分に確保できていない地域があることから、獣医学生に対して地元に就職することを条件に学資を貸与している、このような地域は産業動物獣医師の確保が困難だと言えますという回答でした。そして、こうした学資の貸与は、愛媛県では九件あります。全国で三番目に多くなっています。東京にはこうした貸与は一切ありません。
 農水省の政府参考人であります小川良介審議官、これで間違いないか、それだけを簡潔にお答え願えますか。
○政府参考人(小川良介君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘の獣医学生等に対して修学資金を貸与する事業でございますが、平成二十八年度には全国で十六地域が事業を実施する中、愛媛県の計画は九人で、全国で三番目に多くなっているところでございます。
○青山繁晴君 前川参考人にお尋ねします。
 あなた様におかれては、日本に獣医師の不足がないから、愛媛県今治市に加計学園が新たに獣医師学部をつくることは行政をゆがめることであるという趣旨で発言されていると思いますが、この今申し上げた実態は御存じなのでしょうか。
○参考人(前川喜平君) 違います。
 獣医学部の新設について、一律に申請を受け付けないというこれは告示があるわけでございますが、その告示に対して特例を設けるかどうか、あるいは告示の撤廃を考えるかどうか、獣医学部の入学定員について定員管理をするというポリシーを捨てるか捨てないか、これは政策論議をすべき問題でありまして、それは国家戦略特区を舞台にして議論することもできるでしょうし、あるいは一般論として議論することもできます。
 この規制緩和をすべきかどうかという問題と、その規制緩和の結果として加計学園に獣医学部の新設を認めるかどうかという問題とは、これは次元の違うことでございまして、私がゆがめられたというふうに思っております部分というのは、規制緩和の結果として加計学園だけに獣医学部の新設が認められるに至ったプロセスであります。その部分が問題であるし、不公平な部分があるのではないか、また不透明な部分があるのではないか、そこの解明が必要だというふうに考えているところでございます。
○青山繁晴君 正直、今、前川参考人のおっしゃったことは僕の予想したとおりであります。この件については、もう少し後に改めて御質問いたします。
 今、加戸参考人におかれては、自治体の最前線でこの獣医師不足に直面してこられました。どのような実態でしょうか。また、前川参考人の先ほどの御答弁、お答えをどのようにお聞きになりましたでしょうか。
○参考人(加戸守行君) お答えいたします。
 まず、参考人でお呼びいただいたことに心から感謝申し上げます。
 もう十年前に愛媛県知事として今治に獣医学部の誘致を、当時は、構造改革特区の名の下に申請した当時のことを思い返しまして、はなも引っかけていただかなかったこの問題が、こんなに多くの関心を十年後に持っていただいているということに不思議な感じがいたしております。
 当時、愛媛県知事としてたくさんの仕事を預かりながら、県民の生命、身体、財産、畜産業の振興、食品衛生、その他で一番苦労しましたのが鳥インフルエンザ、あるいは口蹄疫の四国への上陸の阻止、あるいはBSEの問題の日本への波及の阻止。言うなれば、四国という小さな島ではありますけれども、こういった感染症対策として一番防御が可能な地域という意識もございましたし、そして、アメリカがこの問題で、狂牛病の体験を受けて先端切って国策として、これからはライフサイエンスと感染症対策をベースとした獣医学の教育の充実ということで、大幅な獣医学部の入学者の増加、そして三つの獣医科大学の新設という形で懸命に取り組んでいる姿を横で見ながら、何と日本は関心を持っていただけない国なんだと。私は少なくとも十年前に愛媛県民の、そして今治地域の夢と希望と関心を託してチャレンジいたしました。厚い岩盤規制で、はね返され、はね返され、やっと国際戦略特区という枠の中で実現を見るようになった今、本当にそれを喜んでもおります。
 先ほどの話がございました行政がゆがめられたという発言は、私に言わせますと、少なくとも獣医学部の問題で、強烈な岩盤規制のために十年間我慢させられてきた岩盤にドリルで国家戦略特区が穴を開けていただいたということで、ゆがめられた行政が正されたというのが正しい発言ではないのかなと私は思います。
○青山繁晴君 前川参考人と加戸参考人のお話は見事に食い違っているわけですけれども、その経緯につきましては、もう一度申します。この一問後にお問いかけします。
 今の獣医師の問題についてもう一点だけ御質問をお二人にいたします。
 これまでの獣医師養成には別の問題もあります。実は、現在九百三十名の定員でありますけれども、千二百名まで水増し入学が行われています。これで需給が均衡しているともしも文科省が判断しているのであれば、この点からもおかしいのではないでしょうか。これは二三%もの水増し入学が横行しているということでありますから。
 実は現場の方々に随分尋ねてきました。そうしますと、例えば、教室に入り切れない学生が廊下にあふれて、授業を一種見学している、のぞき込んでいるという実態もある。一番大切な実習も、実は背後からのぞくだけという状態が、これ大学によって変わりますけれども、起きているところがかなりあると。
 文科省は、現在、大学の定員超過の是正に取り組んでいるとも聞きました、文科省に聞きますと。ただ、もしも獣医学部の水増しが正されれば、年間二百七十名、何とほぼ四分の一もの新しい世代の獣医師が減ることになります。これは獣医師の教育が現状の学校では十分でないという証拠でもあり、獣医師養成の学校が足りないという証左ではないでしょうか。
 前川参考人、この点については御見解いかがでしょうか。
○参考人(前川喜平君) 私立大学の定員超過の是正をどうするかということは一般的な問題としてあると思います。これは私学助成をどのように活用するかというようなことも含めまして検討する必要がある問題だろうと思いますが、ただ、この獣医師の需要がどのくらいあるのか、それに対してどのくらいの獣医学部の入学定員が望ましいのか、これはやはり政策的に考え、また定員管理を政策的に行っていくということが当面正しい方法だろうと思っておりまして、一遍にこれを撤廃するということは望ましくないだろうと私は個人的に思っております。
 ただ、その獣医師に関しましても、もし今後養成を増やす必要があるというのであれば、それはまだ確認されたことではございませんが、もし今後獣医師の養成を増やす必要があるというのであれば、それは既存の大学の定員を増やすという方法もあるわけでありますし、既存の大学にはもう十分なスタッフがそろっている場合もありますし、さらに、十分なその教官組織を更に充実させるということもあると思います。
 真っ更に新しく獣医学部をつくる方がよほど困難でありまして、その教員をどこから連れてくるかという問題は非常に難しい問題のはずであります。既存の大学から新しい学部に教員を連れてくるのであれば、既存の大学の教員組織が弱体化いたします。そこをどうするかという問題がございますから、単に養成数を増やすということであれば、通常は既存の大学の定員を増やす方がよりコストの掛からない方法であります。実際、医師についてはそういう方法を取って供給数を増やしているわけであります。
 そういった選択も含めて、政策的に考えるべき問題であるというふうに考えます。
○青山繁晴君 今、前川参考人のおっしゃったのを謙虚にお伺いしましたけれども、要は、既存の体制の強化でやりたい、それがもしできるならいいんですけれども、それだったら、今の水増しのような事態が、この獣医師養成機関はみんな志を持ってやっているわけですから、起きるはずがないと思います。
 その上で、もう一度、今の件について加戸参考人はいかがでしょうか。
○参考人(加戸守行君) 特区の申請をしてから何回も門前払いを食らいました。
 いろいろな方策で模索しましたが、一番強い反対は日本獣医師会でありました。当時、直接の接触はございませんでしたけど、ホームページでは専務理事が、まあ今治の獣医学部新設に関してけちょんけちょんの論陣を張っておられまして、その中でも、要するに養成はちゃんとするから余分なことをするなというのが基本であります。
 当時から私が大変疑問に思いましたのは、まず獣医師の養成が、私はこういう言葉を使いましたけれども、箱根の関所から東を関東と言っていました、箱根の関所から東で八割の入学定員があり、箱根の関所から西の方には二割の入学定員しかなくて、しかも私学は水増し入学をしますから、実質的には養成される獣医師の数は箱根の関所から東が八十数%、場合によっては九〇%近くがそちらで。空白区は四国であります。獣医師が確保できない。
 県知事としていろんな対応をしても、とにかく、例えば地方公務員は競争試験が原則ですけれども、獣医師が、もう無試験でもいいからどうぞどうぞと言っても来ていただけない。獣医師会の反対は何かといったら、処遇しないからだと。じゃ愛媛県だけは、あるいは四国は獣医師の給与体系を国家公務員の獣医師よりも上回る体系を作ることができるのか。それは、じゃ獣医師が充足されたときは給料を下げるのかという給与の問題を、愛媛は給料が安いから行かないんだよとか奨学金出さないから行かないんだよと、全部東京へ来たら養成して返すからと、そういうことでいいのかなということが一つ。
 それから、新しい学部はできないと言って、その後、反対されながら見ていました。でも、自分たちはどうであったのかと申し上げると、大変恐縮ですけれども、大学教授の定員は十年前と今日と変わらないままで、アメリカは必死にやっているのに、据え置いたままで新しいのをつくるなつくるなと。今回のケースにしましても、はるかに多い獣医学の教官をつくって、感染症対策なりあるいはライフサイエンスなり、あるいは動物実験による創薬の研究なりと、幅広い学問をやるスタッフをそろえようと思っても、それをブレーキを掛けるというのは私には理解できない。それならば、自分たちでなぜこの十年の間にアメリカに遅れないようにスタッフをそろえないんですかと。今のままで置いておいて、今治にはつくるなつくるなと言う。これは余りにもひどいではないかというのが私の思いでありました。
 少し時間を頂戴してよろしければ、私の知事の任期の終わりの方に民主党政権が誕生して、自民党じゃできないのは私たちがやると言って頑張ってくれました。対応不可の門前払いから実現に向けての検討とレベルアップしました。ああ良かったねと言って、私は次の知事にバトンタッチしました。ところが、自民党政権に返り咲いても何も動いていない。何もしないでいて、ただ今治だけにブレーキを掛ける、それが既得権益の擁護団体なのかという悔しい思いを抱えながら参ってまいりました。そして、国家戦略特区で取り上げられ、私も昔取ったきねづかで、今、今治市の商工会議所の特別顧問という形で、この応援団の一員として参加しております。
 それを眺めながら、大切なことは、欧米に伍した先端サイエンスと感染症対策と封じ込めと、私たち日本人の生命が懸かるこの問題を、欧米に遅れないような獣医師を養成しなけりゃならないことに手を加えないでおいて、今治は駄目、今治は駄目と。加計ありきというのは何でかなと思います。私は加計ありきじゃありません。加計学園が、たまたま愛媛県会議員の今治市選出の議員と加計学園の事務局長がお友達であったから、この話がつながれてきて飛び付きました。これも駄目なんでしょうか。お友達であれば全て駄目なのか。そんな思いで眺めながら、今日やっと、思いの一端をこの場を借りて申し上げさせていただきました。
○青山繁晴君 加戸参考人におかれては、旧文部省で官房長まで務められたお方で、先ほど申しましたとおり、前川参考人の先輩でもいらっしゃいます。文科省あるいは旧文部省が守ってきた言わば既得権益、規制の壁と、それから自治体、特に地域の方々、そして危機に備えなきゃいけない務め、そういうことが実はやっぱりそごを来していたということが、率直に御自分を誇らずにお話しになられたと思います。
 その上で、先ほど前川参考人から加計ありきが問題じゃないかという趣旨のこともおっしゃいましたので、時間がだんだん少なくなりますけれども、このお話、この御質問をいたしたいと思います。というのは経緯です。
 愛媛県の今治市に加計学園の岡山理科大学獣医学部を新設することについては、今日の審議でも様々な文書が議題になりましたけれども、省内のメモというのはふだんから、僕も政治記者の時代からよく存じ上げております、あふれているということを。そういうことに依拠するよりも、閣議決定やあるいは国家戦略特区をめぐる議事録、公に公開されているものを丹念に調べていけば、これは私の個人見解ですけれども、経緯は非常にはっきりしていると考えています。
 まず、文科省は、先ほど前川参考人がおっしゃった告示、これを西暦二〇〇三年に、最初にこの件について出しております。この告示というのが、実は、今日の部屋にいらっしゃる方は御存じであっても一般国民には非常になじみが薄いものであって、法律でも政令でも省令でもなくて、言わば役所が出す一種の、命令というのは言い過ぎかもしれませんけれども、相当な力を持っているものを役所が実は出すことができると。そういうものが存在していること自体、実はマスメディアは、僕は元記者なので、この告示のチェックまで正直やったことないです。ということは、国民の方々がこの告示の実態に触れるのは関係者になったときだけですね。
 したがって、この告示にまず注目せざるを得ないんですけれども、その告示によって、これはまさしく前川参考人がおっしゃったとおり、獣医師などの大学新設を事実上差し止める告示が二〇〇三年に出されました。これは公平のために言っておくと、獣医師だけではなくて、お医者様、歯医者様、獣医師の方々、そして船員の方々、この四種についてですけれども、そういう差止めが行われたわけです。
 この二〇〇三年の告示の前からこういう姿勢だったですけれども、告示で改めて確認したということですから、そのために、獣医師の大学・学部は、半世紀の間、実に新設されていないわけです。これに対して、今、加戸参考人がおっしゃったとおり、愛媛県と今治市が共同で獣医学部を誘致し、加計学園だけがこれに応じたのが告示の三年後の二〇〇七年です。ですから、さっき加戸参考人は十年の苦闘と、苦闘という言葉ではありませんでしたけれども、そういう趣旨をおっしゃったのは非常に正確な時系列でおっしゃっています。
 その後八年間にわたって、加計学園だけではなくて、ここにいらっしゃるまさしく加戸さん、当時の愛媛県知事ら自治体の働きかけがあって、では、新しい需要があることなど四つの条件を満たせば国家戦略特区の中に獣医師の学校をつくってよしという閣議決定がなされた、これがおととしの二〇一五年の六月三十日です。
 この前年にはこの国家戦略特区の基本方針がやはり閣議決定されていて、だから、どんな方も読むことができます。その中にこういう趣旨があります。これは先ほど山本大臣がおっしゃったことでもあると思いますけれども、答弁は必要ないですが、ある省庁が規制の緩和を困難とする場合にはその正当な理由を説明するのを義務とすると、これを難しい言葉で言うと挙証責任と言っているわけですけれども、そういう趣旨が盛り込まれました。そのために、先ほど申しました四条件に基づいて文科省は新しい需要が獣医師にあるのかないのか、二〇一五年度末、つまり去年の三月三十一日までに説明する責任が実質的に生まれました。ところが、文科省は年度末までにそれができなかった、それを見てなのか、そこで新たに京都産業大学が名のりを上げました。つまり、ちょうどその頃、二〇一六年の三月です。
 しかし、政府、この場合は安倍政権は、これをもって文科省の言わば敗北とはせずに、半年延ばして二〇一六年九月十六日に国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングを行いました。この席で文科省の方はこうおっしゃった。新しい需要があるかないかという挙証責任は大学へ、これ、言葉を補っていますけれども、大学や学部を新設したいという側にあると、これはちょっと言葉を補いましたが、要するに文科省にないということをおっしゃったわけです。
 ところが、ワーキンググループ側に、今日、例えば衆議院で参考人にいらっしゃった原さんなどが、いや、文科省にあると、原さんの言葉を正確に言うと逆さまになっていると、むしろ挙証責任あるのは文科省の方なのに逆さまに言っているということをおっしゃって、この議事録を、どなたでも読めますから、議事録を見ていただくと、この後に文科省の反論は一切ないんです。したがって、議論はそこで決着してしまっている。なぜこの挙証責任が文科省にあるかといえば、これは大学や学部新設の許認可は全て文科省が握っているからです。文科省もこれが分かっているから反論しなくて、言わばそれで決着しているわけです。もう一回申します。これは僕の推測とか勝手な組立てで申しているんじゃなくて、こういうものをメディアも読み込んでいけば本当は分かることです。
 文科省がいつも話題、問題になる総理の意向があるという内部文書、前川参考人の御答弁におかれてもこれがメモであるという趣旨は感じられますが、これを作成したのはこの事実上決着した僅か十日後のことです。二〇一六年九月二十六日のことです。すなわち、課長級の交渉、この場合直接は課長補佐ですけど、クラスでいうと大体課長級の交渉で決着してしまったことに改めて内閣総理大臣が口を出すというのは、およそ行政の現場にいる人からしたら信じられないことです。これ、実は、外務省や防衛省に至るまで僕の記者時代の知り合い全部に聞いていきましたけど、一人もそんなことはありませんということで、どうして国会でこういう議論になるんでしょうかという疑問がむしろ僕に提示されました。
 これは、すなわち、ここは僕の推測です、フェアに申しておきますが、文科省の内部向けに、敗北したことであっても、それは総理の御意向だから仕方ないでしょうという内部向けに弁明する文書だったと見るのが一番真っ当な解釈ではないでしょうか。
 この解釈が当たっているかどうかは別にして、現実に動いたのが日本獣医師会です。先ほど加戸参考人がおっしゃった。獣医師会の蔵内勇夫会長は、最近、西日本新聞のインタビューに答えて、こうおっしゃっています。規制緩和が決まった後は、つまりこのワーキンググループのヒアリングで事実上決着したということを当事者の獣医師会が一番痛切にお感じになったわけですから、規制緩和が決まった後は、確かに一校にしてくださいと。せめて一校にしてくださいとお願いしましたと、新設を回避できないならせめて一校に限るべきだと思ったからですと。これもどうぞインタビューの元を確かめてください。
 これを受けて、この年、まさしくこの年の十一月秋になって新規参入の京都産業大学が次回以降に期待をつなぐ形で、これも済みません、お名前申せませんが、京都産業大学、取材に応じていないようですけれども、僕の知り合いに確認しましたら、今回駄目でも次回以後期待できるということで、無理をせずにここで矛を収めましたと。これは、ただし非公式な発言ですから信憑性は確認できません。個人の発言ですから分かりませんが、しかし、皆さんお聞きになってどうですか。これ、ごく真っ当な話ですよね。
 そして、その京都産業大学の撤退を直接受ける形じゃないと思いますけど、翌年、つまり今年の一月に加計学園が特区事業者に認定されたわけです。そして、獣医師会の強い希望、そして、これ、僕は自由民主党のために質問しているんじゃありませんから、国益のために質問していますから申しますが、獣医師会による自由民主党を含めた政界への働きかけによって一校に絞られたときに、もしも去年に初めて参入した京都産業大学になっていれば、それこそ何があったのか大変な問題になったんではないでしょうか。逆に言えば、京都産業大学が今回については断念なさったのは、獣医師会の強い働きかけがあったことも一因ではないかと考えられます。これが正直、公開された文書を何度も何度も読み返し隅々まで全部調べたら、この経緯しかないんです。
 この経緯について、前川参考人にお尋ねします。ちょっと失礼な物言いになることは許してください。そもそも、こういった経緯について、現職のときに、こうやって国会においでになるようなときの前に、詳細に御存じだったでしょうか。
○参考人(前川喜平君) 私が現職で文部科学省で仕事をしている中でも、見えない部分はたくさんございました。どうして三十年四月開学が大前提なのか、ここについては合理的な説明はどこにもございませんでして、結局は官邸の最高レベルが言っていることあるいは総理の御意向であるというような説明しかなかったというようなことがございまして、これは内閣府の方で御説明いただかなければならない部分だろうと思いますけれども、文部科学省からはあずかり知らない部分がたくさんございますので、私が承知していないことは多々ございます。
 しかし、日本再興戦略改訂二〇一五で、平成二十七年の六月に閣議決定された四条件というのがございます。これはやはり閣議決定でございますから、閣議決定である以上、政府部内にある者は、何省であれ何府であれ、あるいは特区諮問会議であれ、これは内閣の一員として守らなければならないものだと思っております。
 この閣議決定の中で四つの条件があるわけでありまして、文部科学省としてはこの四つの条件をやはり満たす必要があるということをずっとこだわったわけでありまして、その第一は、現在の提案主体による既存の獣医師養成でない構想が具体化すること、これは、今治市からそういう構想が出てくるということを想定していたわけであります。今治市から確かに何らかのものは出てまいりました。
 これに対して文部科学省側は何と言ったか。あのワーキンググループの議事録をお読みいただけば分かりますけれども、文部科学省はその一つ一つにつきまして、これは既存の大学でできている、既に取り組まれていることであるということを言っております。それに対して何ら反論はなかったわけであります。
 ですから、文部科学省としては、この四条件に照らして、今治市から出てきた提案はこの条件を満たすものではないということを主張はしておるわけでありますけれども、そこから先の議論になっていないわけであります。そこから後は、もうとにかく決めると、四条件は満たしたと誰かが決めてしまったと、そういうことでありまして、文部科学省としてワーキンググループで満たしていないという主張はしていることは、お読みになれば分かります。
 これをもって挙証責任云々と言われるのはおかしい話でございますが、まず政府内での議論の中でどちらが先にその必要性を述べるかと、これは確かに議論の順番として挙証責任をまずどちらに負わせるかというようなことはあるかもしれませんが、その結果として、内閣府が勝った、文科省が負けた、だから国民に対してはこれをやるんだと説明する、これでは国民に対する説明にはなりません。
 この挙証責任の在りかということと国民に対する説明責任とは全く別物でありまして、国民に対する説明責任はやはり政府一体として負わなければならないわけでありまして、挙証責任があって、その議論に負けたから文部科学省が説明するんだと、こういう議論にはならないはずであります。
○青山繁晴君 僕は本音のところで前川さんという人をなるべく信用したいんですけど、今のお話は非常に不可思議な話で、まず、全体としておっしゃっているのは、今僕が申し上げた経緯について全部御存じないというのは伝わってきました、そうはおっしゃっていませんけれども。御存じであれば御存じだとおっしゃるはずです。
 それから、例えば挙証責任を持つということと国民に説明するということは別だとおっしゃいましたが、これ別だったら民主主義は終わりです。何のためにこの審議やっているのかも分かりません。
 それから、挙証責任ということを、むしろ話を、こういう言葉使いたくないけど、すり替えておっしゃったのは、今、前川さんの方であって、だから、そういうことは、何かの志を持って今お話しされているんであれば、なるべく避けていただきたいと思います。
 その上で、時間も迫ってきますから、この件もやっぱり加戸参考人にお考えをお聞きします。どうぞ。
○参考人(加戸守行君) 私の古巣でありますけれども、やはり文科省も、時代の進展、国際的な潮流を考え、これでいいのかということは常に自問自答をしなければならないと思っております。
 私自身が、今回の問題にタッチしてそれがはね返され、年月が経過するたびに、当時、同時並行で、例えば薬学部、これは医薬分業がありまして、一遍に入学定員が五千数百、六千人近く増えました。大学の数も二倍近く増えました。でも、そのことに関して、需要がどうだ、供給がどうだ、挙証責任がどうだと、誰も問題にされていなかったと思います。今何が起きているかというと、今後、何万人という薬剤師の過剰供与、それをどうするかというのが深刻な問題だということになっている。片や、獣医学部はびた一文駄目です、そして挙証責任がありますとか言う。
 私は関係しておりませんでしたけど、論議を聞きながら思いますのは、少なくとも私の知る限り、提案した時点から、東京の私学の獣医学部は四十五人とか五十人とか五十数人の教授陣容のままで、時代の進展に対応しないまま今日に来ております。その中で、今治で計画している獣医学部は七十二人の教授陣容で、ライフサイエンスもやります、感染症対策もやりますと、様々な形での、もちろんそれは既得の、例えば医学部の一分野で何かやられているかもしれませんけれども、そういう意欲を持って取り組もうとしているのに、何というんですか、いびりばあさんじゃありませんが、薬学部ならどんどんつくってもいいけれども、獣医学部はびた一文駄目だって、こんなことが一体この国際化の時代に、欧米に遅れてはいけない時代にあり得るんだろうかというのが私の思いでもありました。へ理屈はいいんです。
 ただ、それからもう一つ感想を言わせていただくと、私は霞が関で三十数年生活いたしました。省庁間折衝等あります。自分の思いを、省を代表して、激しい言葉も使い、場合によっては虎の威を借るキツネのような発言もあり、でも事柄が決着した後は、酒を酌み交わして、そしてお互いの、ああ、あなたもきつい言葉使ったねと言いながら、決まったことに向かっての次の施策へ向かっていく、これが霞が関の文化でした。
 今回は霞が関の文化が感じられません。時代が変わったんでしょうか。少なくとも、日本国民にとって、時代の潮流の中で、どこが何を求めているのか、それに対応するにはどうすればいいのかを考えることであって、私は本質の議論がされないままにこんな形で獣医学部がおもちゃになっていることに甚だ残念に思います。
○青山繁晴君 時間はあと六分になったんですけれども、前川参考人が文科省の不正な天下り事件に関わられてお辞めになったことは公然たる事実であります。この天下りの実態について日本記者クラブで前川参考人が六月二十三日に記者会見なさったときに、自分はその詳しい実態を知らなかったということをお話しになっています。これは、正直僕は大変驚きを持ってその記者会見を拝見しました。動画でも記録でも拝見したんですけれども、これが事実だったら事務次官の責任放棄か怠慢と言わざるを得ませんし、事実でないんだったら、天下りあっせんのそもそも違法性について認識が足りないんではないかという根本問題につながりかねないと思います。
 時間何とかつくって前川さんにちゃんとお答えいただきますけれども、例えば日本獣医師会の蔵内会長は、この医師会内の「春夏秋冬」という御自身のエッセーで何を書かれていらっしゃるかというと、既存の獣医師の待遇改善に意を砕かれている、そのためにも獣医師が増えることには反対すると、直接的には獣医師増につながる学校の増設に反対される意思、これ、エッセーで明確にお書きになっています。
 この獣医師養成の機関を含めて、学校の許認可権は全て文科省にあるわけです。だから、学校は天下りの文科官僚を受け入れ、文科省は次官以下が学校への天下りを法を犯してでも進めたから、前川参考人におかれてもこの問題で辞任なさったわけです。
 この獣医師会に見られるような、これも獣医師の方が全部そうだとは僕はとても思いません。しかし、会としては、既存の学校だけを守ろうとする姿勢と天下り問題は密接につながっているんではありませんか。すなわち、これは既得権益を政官財民、もうとにかくありとあらゆるところが一体で守ろうとする日本の闇につながっているんではないでしょうか。学校の設置許可も、良い学校が残っていくという良き競争に任せないで、既存の学校をとにかく守る、妥当な規制緩和であってもやらないという姿勢が現在の文部科学省ではないんでしょうか。その懸念を今日の審議でも大変感じました。
 あと四分あります。済みません、前川参考人、できれば加戸参考人と二分ずつ割っていただいて、済みません、簡潔にですが、前川参考人の御見解をどうぞ。
○参考人(前川喜平君) この国家戦略特区における今治市における獣医学部設置の問題、この問題をめぐる議論といわゆる天下り、再就職規制違反に係る問題と、これは結び付けて議論するのはやはりおかしいと思います。
 仮に結び付けるのであれば、具体的な事例は木曽理事の問題です。木曽理事は確かに私の先輩で、内閣官房参与をした上で、内閣官房参与の身分を持ったまま加計学園の理事になっておられまして、その二つの肩書を持った状態のときに私のところにおいでになりまして、加計学園の獣医学部の新設に向けて働きかけをされたと。
 こういうOBによる現役に対する働きかけこそがやはりいわゆる天下り問題の弊害の一つの端的な例だと思っておりますが、私は、この木曽理事の働きかけにつきましては、それをもって何らかの政策判断に影響させるということはいたしませんでした。その事実だけは担当課へ伝えましたけれども、それをもって何かそんたくをするとか便宜を図るとか審査を甘くするとか態度を軟化させるとか、そういったことはすべきでないと思っておりましたし、実際にそういうことにはなっておりません。
 この天下り問題とこの獣医学部をめぐる問題とを結び付けて議論することは誤りだと思います。
○青山繁晴君 いや、僕は結び付けなければいけないと思っています。そこが一番違うところですが。
 前川さん、最後に、加戸さんにお話しいただく前に一言だけ申せば、文科省はこのほど文部科学白書を発表しました。その冒頭の三ページに異例な言葉が入っていて、組織的な天下りの問題について省を挙げて猛省するとして国民に謝罪して、三人の事務次官経験者は、すなわち、前川さん、あなたを含めてです、あっせんの構造づくりや運用に関わっていた責任を極めて重く受け止め、停職相当の評価としたと、そういうふうにお書きになっているわけです。後輩の方々が苦しんで書かれたこの文章を今の御答弁はこれちょっと裏切っているんじゃないかと思いました。
 済みません、あと一分になりましたが、加戸参考人、どうぞよろしくお願いします。
○参考人(加戸守行君) ありがとうございます。
 若干感情が高ぶって、思いのたけを申し上げさせていただきました。
 ただ、一つだけ触れていなかったことがございます。様々なことがございましたけれども、眺めながら、六月十三日の国家戦略諮問会議の民間有識者の委員の方々が記者会見をされて、私は人に知らされてインターネットの、中継ではなくて、何というんですか、ユーチューブで一時間半拝見させていただいて、感激しました。特に、今回の規制緩和に関して心の一点の曇りもなくやったということで、これが今回の大きな事件の結論だったんだろうなと、これが国民に知ってもらうべき重要なことなんだなと私は思いました。
 たくさん今まで私のところに取材がありましたけれども、都合のいいことはカットされて、私の申し上げたいことを取り上げていただいたメディアは極めて少なかったことを残念に思いますけど、あのユーチューブが全てを語り尽くしているんではないかなと思います。
○青山繁晴君 ありがとうございました。終わります。
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。
 冒頭、この度の九州北部における豪雨災害でお亡くなりになられた皆様の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御家族の皆様、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。公明党といたしましても、被災地に入り、現在も対応中でございますが、政府として万全の対応をお願いいたします。
 では、質問に入ります。
 今論じられております国家戦略特区、また構造改革特区、これらの目的は、岩盤規制に穴を開ける、これももちろん重要でございますが、一方、特区における地方創生、ひいては我が国の産業の国際競争力の強化につなげていく、そういう趣旨だと理解をしております。
 御担当の山本幸三大臣は、まさに地方創生担当大臣でいらっしゃいます。私自身、地方創生の観点でこの週末も地元愛知県内の過疎地域を含む奥三河地域を視察をいたしまして、地方創生なくして日本経済の再生なしとの意を改めて強くし、東京に戻ってまいりました。本日、地方創生を含む観点から質問させていただきたいと思います。
 本日は、前愛媛県知事として三期十二年、地方行政を精通されました加戸守行参考人に御出席をいただいております。文科省のOBでもあり、教育行政にも深い御見識をお持ちだというふうにお伺いをしております。
 まず、加戸参考人にお伺いをいたします。
 加戸参考人は、愛媛県今治市での獣医学部設置に長年要望してこられましたが、要望するに至った背景、また十五回にわたる構造改革特区としての提案などの経過を経て今日に至る要望実現に向けた参考人の思いをここでぶつけていただきたい、教えていただきたいと思います。
○参考人(加戸守行君) 獣医学部誘致に至ります間に幾つかのことがございました。
 まず一つは、私が知事に着任しましたときに、今治市は新都市開発構想がありましたけれども、神棚に上がったままで動いていませんでした。私の最初の仕事として今治市とタイアップして新都市整備事業に取り組みまして、二つの地区がございます、一つは商業・産業地域、一つの地区は学園都市構想地域ということで、今治に若者の町で学園都市はできないかということがありまして、そして、これは地元の大学の誘致等々もございまして話も進みかけましたが、話がポシャりまして、結局、土地だけがあって、学園都市構想は宙に浮いた状態でありました。
 もう一つは、私が知事に着任早々、鳥インフルエンザの問題、あるいはアメリカとの狂牛病の問題、しかも終わりの時期には口蹄疫の問題等々で、愛媛県で公務員獣医師、産業担当獣医師の数の少なさ、確保の困難さ、そして獣医学部の偏在等々の状況、そしてアメリカの適切な対応等々見ながら日本も遅れているなと思っているときに、ちょうどたまたま加計学園が今治の新都市への進出という構想を持ってこられたので、渡りに船とこの獣医学部構想で取り組んでいただいて、単に獣医学部ということではなくて、アメリカに見習って、先端サイエンスなり、あるいは感染症対策なり、全てが国際水準に負けないような新たな分野に取り組む獣医学部として国際的に恥ずかしくない拠点にもしたい。
 しかも、国際獣疫事務局が言っていますように、封じ込めというためには地域には水際作戦が大切でありますけれども、口蹄疫のときにも、宮崎県からの上陸を阻止するために、四国としては上陸する船の、あるいは自動車等々の全部消毒で、一切感染症、口蹄疫は四国に上陸させない等と不眠不休で獣医師の協力を仰いだ経験からしまして、これからは大切な時期になるなということ。
 国際的に通用する獣医師を養成するということで、これは、今申し上げましたように、新都市開発と若者の町、そして今治という造船の海事都市が、国際的な、また獣医師の育成ということで飛躍できるのではないか、そして、愛媛の問題も含め、あらゆる一石二鳥、一石三鳥の思いでチャレンジをしようと決心したわけでありますけど、それが固い固い岩盤規制に阻まれながら、いろいろ勉強しつつ、あそこも駄目か、これも駄目かと言いながら、しかし、日本の、少なくとも私が見る限り獣医学部は十年以前と今日まで変化しておりません。アメリカに、あるいはイギリス、ヨーロッパに十年遅れていると私は思います。
 今の十年の遅れを取り戻すべき大切な時期だ、そんな思いで今日も参上させていただいたわけでありまして、事柄は、そんな意味での地方再生、東京一極集中ではなくて、地方も頑張るんだ、地方も国際的な拠点になり得るんだよ、そういうもののモデルケースとして愛媛県の今治の夢を託している事業であって、加計ありき加計ありきと言われますけど、十二年前から声を掛けてくれたのは加計学園だけであります。私の方からも東京の有力な私学に声を掛けました、来ていただけませんかと。けんもほろろでした。結局、愛媛県にとっては、十二年間、加計ありきで参りました。今更、一年、二年の間の加計ありきじゃないんです。それは、愛媛県の思いがこの加計学園の獣医学部に積もっているからでもあります。
○里見隆治君 ありがとうございます。
 今、いろいろと思いをぶつけていただきました。これまで、平成十九年の構造改革特区の要望に始まり、三年前まで十五回に及んでおります。特に、平成二十三年、今治市からの九回目の提案は私もよく覚えておりまして、私、当時、内閣府で特区担当の参事官をしておりました。当時、民主党政権でしたが、先ほど加戸参考人の御答弁にもありましたとおり、以前対応不可だったものが、民主党政権になって速やかに検討と格上げをされていた時期でございます。
 いずれの政権であれ、規制改革については、内閣府と各府省との間で時に厳しい意見の対立がございますけれども、最後は内閣官房、内閣府が強いリーダーシップを持ってまとめ上げていくものであります。国家戦略特区ができて更にその性格が強くなっていると感じますけれども、最終的にはリーダーシップを強く発揮される分、内閣府には、各府省との協議をより丁寧に、また協議の過程をより透明にする努力が求められると考えております。
 さて、地元愛媛県にとって長年の要望だった獣医学部設置がいよいよ実現に向けた段階に移り、世間でも注目を受けているわけでありますけれども、最近の国会ですとかマスコミ等における議論、これをどのように御覧になっているか、加戸参考人に率直にお伺いをいたしたいと思います。
○参考人(加戸守行君) 私は、提案をした当事者としまして、次の知事にバトンタッチした段階では、民主党が積極的に取り組んでいただいて、これでうまくいくのかなと思っていた状態が、また自民党で、申し訳ございませんけど、元戻りした印象で大変残念に思っておりましたが、国家戦略特区という形でやっと浮上する形になって、しかし、今回の最近の御議論等を拝見いたしておりますと、本質論の議論ではなくて、単に手続論だけが先行している。
 そういう意味では、愛媛県の思いとか、今治市の思いとか、日本の未来、あるいは感染症対策の国際潮流とか、そういう大きな大きな議論をしていただくのが国政の場ではないのかなということで、ある意味で寂しい思いをしながら、歯がみをしながら、でも、よくぞ決断していただいたという意味での国家戦略特区に感謝を申し上げながら、本当はみんなで温かく見守りながら育てていただく、これが本当のあるべき姿ではないのか、そういう議論が欲しいなと思いながら拝聴してまいりました。
○里見隆治君 ここで前川参考人にお伺いをしたいと思います。
 前川参考人が、行政がゆがめられたとおっしゃっている経緯として、私、いろいろ資料を拝見しましたが、その中の一つ、毎日新聞の五月二十五日のインタビュー記事によりますと、獣医学部で養成すべき人材について、その人材需要を明確にするべき農水省、厚労省が見通しを示していない中で、文科省で設置認可の審査をするところまで来てしまったという趣旨のことをお述べになっております。
 だとすると、各省縦割りで各々役割を持って仕事をしている中で文部科学省に何らかの責任を押し付けられたことについて、当時の文部科学省の事務方トップとして納得できなかったという、そういった意味とも捉えられるわけですけれども、この点いかがでしょうか、端的にお伺いをしたいと思います。
○参考人(前川喜平君) 構造改革特区のスキームを使って愛媛県今治市が長年にわたって提案を繰り返してこられた、その粘り強さといいますか、その頑張りにはある意味敬服をするわけでありますし、本当にお疲れさまでしたと加戸先輩にも申し上げたいんですが、しかし、それと、その政策としてどう判断するかということとはやはり別物であるというふうに考えておりますし、ある意味、文部科学省としては、先輩に対しても、非常に情け容赦ないと言われるかもしれませんが、きっぱりと断ってきたという経緯があるわけであります。
 これは、やはり政策として、これまで獣医学部の定員を増やすという理由がないと判断してきたからでありますし、その際には農水省などとも十分議論をしながら進めてきたと、こういう経緯があるわけであります。
 今回この国家戦略特区で認めるということについて議論する中でも、これは、やはり将来的な人材需給というものを踏まえて議論しなければならない、これはもう当然のことだというふうに考えておりましたし、そのためには、やはり農水省、あるいは農水省が手に負えない別の新しい分野というのであれば、厚労省も加わってきちんと政府部内で議論するというプロセスが必要であったと思っております。
 さらに加えて、この国家戦略特区で獣医学部を認めるかどうかを検討するに当たっては、日本再興戦略改訂二〇一五において四つの条件が示されているわけでありますし、その中で、既存の獣医師養成でない構想が具体化するということが必要であり、またライフサイエンスなど獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになって、それが既存の大学では対応が困難だと、そういう条件を付した上で政府全体としての議論をしていたわけでありますから、その四条件を満たすかどうかということはきちんと議論しなければならなかったわけでありまして、それが十分できていない。
 今治市からの提案もございました。昨年の六月に、今治市ではなくてこれは愛媛県の局長さんが来ておられるわけですけれども、その提案がありましたけれども、そのときに文部科学省は、これは四条件を満たしていないと申し上げておりますし、九月にも、これは加戸先生がやはり提案をしておられますけれども、これについても四条件に照らしてやはり疑問があるというのが文部科学省のスタンスでございました。
○里見隆治君 様々なお考えがあろうかと思います。ただ、私、一つ気になりましたのは、冒頭申し上げましたとおり、この特区はやる気のある地域、思いのある地域が手を挙げて、それを何とか国が持ち上げて、そして一緒に産業競争力、国際的な競争力を付けていくと、それが特区のいいところだと思います。これだけの長年にわたって熱意を持って要望されてきた地域をそのように足蹴にするのではなく一緒にやっていこうと、そのような政府の姿勢が大変重要であると私は感じます。
 加戸参考人、同様に文科省のOBだと伺っておりますけれども、この点、いかがお考えでしょうか。
○参考人(加戸守行君) 事大学設置に関しましていろんな過去の歴史等々もあるんでしょうけれども、ただ私は、自分で地方で現場を預かる立場に立ってこの獣医師問題を考えたとき、余りにも文科省の従来的な考え方、硬直的だなと正直思いました。
 今大切なことは、国民が何を求め、国は何を必要とし、どの分野でどんな人材が求められているかの時代であって、単なる一定の既得権益団体の主張だけに偏って現状を守ろうとする、その動き自体が私どもにとって不思議でありました。しかも、一方において、告示の対象から外されていない。薬剤師は五千人も六千人もどんどんどんどん増えていく、今度はちょっとつくり過ぎじゃないかと。しかし、ああいうのは、とても需要を、はい、これ六千人ありますなんて需要が出てきたわけじゃないでしょうと。単に告示の対象になっているかいないかでこれだけの差が付くのかなと。
 獣医師というのが、岩盤規制が国家戦略特区という名前でしか崩せないのならば、国家戦略にふさわしい、例えば今申し上げた、アメリカにも伍してライフサイエンス、先端、あるいは感染症対策等々等々、もう国際的水準ということで、既存の大学の一・何倍もの教官を準備して申請しているんです。今までの教官のままで据え置いて、それは放置しておいて教官は増やしなさいと言わないで、新設しようとする大学にだけそんなものはどうだといろんな注文が付くことに、私は不思議で不思議でしようがありませんでした。何でならば、もし国のことを考えるのならば、日本の獣医学部これでいいのかと、既存の大学も今度つくろうとする大学を見習って、あと教官を二十人増やしなさい、三十人増やしなさいという指導があってしかるべきではないのかなというのが、私は文部省という立場を離れた、県を預かった立場から考えて、ちょっと国民的感覚と文科省は乖離してきているんじゃないのかな、それが今回の国家戦略特区、特に獣医師問題を通じて感じたところでもございます。
○里見隆治君 ありがとうございました。
 加計学園に新規に予定されている定員百六十人の根拠、これはいずれの省庁も責任ある答弁を行っていないという指摘、これがずっと審議をされてきております。そもそも、その土台となっている文科省の告示による従来の獣医学部の定員九百三十人、これがどれほどの厳密な裏付けを持っているのかというのが私のそもそもの関心でございます。この入学定員は、昭和五十年以来、四十二年間九百三十人のまま不変ということですけれども、我が国の人口、また若年人口、畜産の数が大きく変化する中で、本当に需給が常に均衡してきたと言えるのか、素朴な疑問を持っております。
 本日、御出席の皆様のお手元に獣医学部・学科等の入学者数と入学定員充足率の過去七年間の推移に関する資料を配付させていただきました。文部科学省から、この獣医学部の定員九百三十人に対して実際の充足率はどのようになっているか、この点、御説明をいただきたいと思います。
 また、先ほど青山議員からも御指摘がありましたけれども、制度上この定員増を告示で厳格に禁止する一方で、実際には定員九百三十人の定員を大きく上回る入学者がいるという現状がございます。中には二割近くもオーバーしている大学もございます。となると、なおさらのこと定員について柔軟な対応をしてもよいのではないかと、こういった考え方が出てくるわけですけれども、この点、文部科学省に説明をお願いします。
○政府参考人(常盤豊君) お答えを申し上げます。
 獣医学部の入学定員九百三十名でございますけれども、実際の充足率ということでございますが、獣医学関係学部・学科を有する十六大学について、入学定員に対する入学者の割合である入学定員充足率につきましては、入学定員をおおむね一割程度超える数値で推移をしているという状況でございます。また、その入学定員の超過ということについて文部科学省としてどういう立場に立っているかということでございますけれども、大学設置基準という文部科学省令がございますが、その中で、大学は、教育にふさわしい環境の確保のため、在学する学生の数を収容定員に基づき適正に管理するものとするとされております。学部ごとに定める定員に基づいて適正に管理することによりまして、教員一人当たりの学生数などの教育条件を維持向上させることが必要だと考えてございます。
 文部科学省といたしましては、入学定員超過の是正と適正化ということを図るために、入学定員の充足状況によりまして、国立大学法人の運営費交付金であるとか、あるいは私立大学等の経常費補助金の増減を行う仕組みを導入しておりまして、この点について、二十七年の段階で、集中を是正するという観点で、より適正化を図る方向での施策を講じているところでございます。
○里見隆治君 結局、これまでの説明を総合いたしますと、獣医師の将来需要は農水省、ライフサイエンスなどの分野での新たな需要は該当分野の所管省庁、新薬開発のために必要な獣医学部系の人材の需要は厚生労働省、こうしたところが需給の予想を立て、そしてその上で、文科省は政府として必要と認めた定員に見合った学部の設置認可を審査するのが仕事だと。
 そうしますと、私、縦割りが駄目だとは言いません。それぞれに責任を持って仕事をする、これは政府の仕事の仕方として重要だと思いますけれども、結局は、この現状は、こうした縦割りの中で、いずれの省庁も全体観に立った判断を責任を持って行うことなく、獣医学部の定員も改正できずに来たのだというのが従来の反省点ではないかというふうに受け止めております。だからこそ、今回、内閣府が出てきて、国家戦略特区法に基づく手続にのっとって、その規制にまず一つ目の穴を開けたというのが今回の特区だったと、そういうふうに私は理解をしております。
 この夏のまち・ひと・しごと創生基本方針で、今後、地方創生を進める上で地方における大学の存在が大変重要であると、そのことを、山本大臣筆頭に立って今進めていただいております。そうした中、一方で、過去の例でいいますと、地方大学の設置が成功したと必ずしも言えない例もございます。やはり大学の入学者の確保、また卒業生の就職先の確保など、地域と連携をして大学の活性化を図っていく、そのことが重要であり、山本大臣にもそのことを大変期待をしているところでございます。
 また、今後、今治市にあって、具体的な学校の運営をしていくと、その点で様々、加戸参考人もお考えであろうと思いますので、その点、一部、もう時間もございませんので、一端をここで御紹介をいただければと思います。
○参考人(加戸守行君) 今、私は今治商工会議所の特別顧問という立場で、若干応援団的な立場にはございますけれども、ただ、今度構想されております大学の前途に対して強い期待も持っておりますし、特に、風評被害で入学定員が、募集が影響なければいいがなと思いながら、しかしながら、過去の、平成二十七年度は十八倍、二十八年度が十七倍とか、私学の獣医学部の競争倍率は高うございますから、風評被害があってもまあまあかなりの人員は応募してもらえるのかなと。
 で、もっと高度の、今申し上げた国際的に通用する獣医師の養成ということを眼目にいたしますので、ある意味では欧米並みの教育を期待して、意欲を持って、しかもその中には、地方でも働こう、公務員獣医師にもなろう、産業動物獣医師になろうという意欲を持った方々が教育を、できていただければ有り難いなと思って期待もしておりますし、そんな意味で、特に今回の、四国での単独の獣医学部になりますものですから、四国枠という四国出身者の入学枠を設けて、そこで奨学金の、減免を行いながら、今申し上げた公務員獣医師、産業動物獣医師への誘導を図る等々、国際的に通用すると同時に、四国にとっても地元にメリットがある。そして何よりも期待しておりますのが、動物病院が設置されますから、そこでのいろんな検体の検査なりいろいろな指導等も仰げる研究機関の役割を果たしてもらい、そういう意味で、日本、あるいは愛媛の、四国の畜産業にとっても大きく、あるいは、畜産業のみならず、食中毒あるいは今後考えられる食品テロ等々の対応についても四国は頑張れるということになるなという期待をしている次第でもあります。
○里見隆治君 もう最後にいたしますけれども、さきの通常国会の特区法質疑におきまして、私から山本大臣に、各省庁との丁寧な協議、また協議過程の透明化を求め、大臣からも積極的な御答弁をいただいたところでございます。この点、改めて国民の皆様に疑念の持たれることのないよう十分留意いただくことを大臣、また政府にお願いをいたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之と申します。どうぞよろしくお願いをいたします。
 冒頭、私からも、九州北部での豪雨災害により亡くなられた皆様の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、今なお安否が分かっていない皆様方、一刻も早く無事で戻られることを心から願っております。我々日本維新の会としても災害対策本部を立ち上げましたので、皆様方と一緒に今後の復旧復興に全力で取り組んでいきたいと考えています。
 それでは、今日の合同審査、質問に入らせていただきたいと思いますが、まずは、総理の御意向若しくは官邸の最高レベルなどと記されていた文書の存在、これについてお聞きしたいと思います。
 まずは松野大臣、お願いしたいと思いますが、再調査を文科省の方でされました。で、文書の存在が確認をされたということです。ただ、その見付かった文書なんですけれども、結局、国家戦略特区の担当をしていた課長補佐が上司や内閣府などに確認せずに作った個人メモだというふうに結論付けています。その課長補佐も、細部まで覚えていないがこうした趣旨の発言があったと思うというようなことを言っているということなんですね。でも、この調査結果でしたら、本当に発言があったのかなかったのか、若しくはその文書を作った方がそういった受け止めをしたのかと、この辺りがはっきりしない。だから、もういつまでたっても推測の域で、やっぱりいろんな議論があったりとかいろんな話が膨らんでいったりということが起きると思うんですね。
 大臣、この調査の結論なんですけれども、ここをもっと私ははっきり示していくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。
 追加調査をした結果、具体的に民進党等から提示をされた十九の文書のうち十四の文書について同内容の文書の存在が確認できるなどの調査結果が得られたところでございます。
 同時に、ヒアリングも対象を広げてさせていただきました。今回のこの文書の作成をしたのではないかと思われる者にもヒアリングはもちろんしてあるわけでありますが、ちょっと状況が、八か月から十か月程度前の話であるということもあり、また、その期間中、同種の国家戦略特区に関する多くの文書等も作成をしているということで、その中において必ずしも記憶が個々の文書に関して明確ではないということでございましたが、その担当者が、こういったこの種の文書を作るのは自分の仕事であるから、私、自分が作ったということであるかと思うし、そこにメモが書かれている内容に関しては、書かれている以上はその同種の発言があったものと考えているというヒアリング結果でございました。
 ただし、先ほど申し上げましたとおり、現状において記憶が明確でないということもございまして、その発言の真意がどういったものであったかについて現状において振り返って確定できるものではないというのがヒアリングの結果でございました。
○清水貴之君 続いて山本大臣、内閣府の方にもお聞きしたいんですが、今、松野大臣からは同種の発言があったと思われるということなんですが、内閣府の方ではそういった発言はしたことはないというふうな結論だと思って受け止めているんですが、それで正しいでしょうか。
○国務大臣(山本幸三君) 内閣府が先月十六日に公表した調査では、文部科学省が先月十五日公表した追加調査の対象となった官邸の最高レベルや総理の御意向と記載された文書について存否の確認を行い、いずれの存在も確認されませんでした。また、報告書に記載したとおり、今回の内閣府の調査においては、内閣府から文科省に個別の項目や個別のプロジェクトについて官邸の最高レベルが言っているとか総理の御意向などと伝えた認識はなく、また総理からもそうした指示等がなかったと報告されているところであります。
 ただし、総理は常々、国家戦略特区諮問会議において、規制改革全般についてスピード感を持って実現をすべきという旨の発言をされており、これを受けて事務方が関係省庁の議論を行う際でもこうした発言に言及させていただくことはあったとのことであります。
○清水貴之君 そこで、前川参考人にお聞きしたいと思うんですけれども、今の話を内閣府としてははっきりと言った覚えはないと、でも、文科省としてはそれらしき発言があったという話ですから、まあ食い違っているわけですね。これを、どちらかにうそが交じっている可能性ももちろんありますし、でも、どちらも本当のことを言っているというふうに前提で捉えますと、今、山本大臣の方からやっぱり総理が常々言っているということでしたから、それらしき強いある意味プレッシャーですね、やりなさいよという思いが内閣府から文科省の方にあったと。そういった総理の御意向とかいう、官邸の最高レベルが言っているみたいなはっきりした言葉がなかったとしても、まあそれらしき強いプレッシャーがあった。それを受けた文科省側がそういった文書を、ある意味、自分の意思なのか上へ上げてその話を進めていくためなのかもう狙いは分かりませんけれども、作ったというふうに捉えたら、これはこれで一つつながってくることではあるかなと思うんですが、前川参考人はどのように受け止められますか。
○参考人(前川喜平君) 今問題になっております文書というのは、文部科学省の追加調査でも存在は確認されまして、その内容が問題になっているわけでございますけれども、まず獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項、これは九月の下旬に私も担当課から説明を受けた際に受け取ったものでありますけれども、まあそれは三つの段落から成っておりまして、最初の段落はとにかく三十年四月開学だということですね。それから、その二つ目の段落というのは、どうやって決めていくか、それは関係省庁が積み上げていって、人材需給についてもちゃんと見通しを立てた上でやっていくのか、それとも国家戦略特区諮問会議で決めてしまって上からトップダウンで下ろすのかと、こういう二つの問題がありますよと。三つ目は、今治市分科会においてヒアリングを実施することも可能だということで、今治市分科会で議論することも考えていると。最後は、一校に限定するかどうかは政治的判断だと、こういう伝達事項なんですね。
 その中で、どこに官邸の最高レベルという言葉が出てくるかといいますと、平成三十年四月開学を大前提にというところです。この平成三十年四月開学を大前提とすると、これが官邸の最高レベルが言っていることだと、こういうお達しになっているわけであります。
 さらに、内閣府からの回答というものが、これは文部科学大臣の懸念事項を伝えた際にそれに対する回答でございますけれども、その文書についてもこれは存在は確認されているわけでありますけれども、その最初の段落を御覧いただくと分かりますように、その設置の時期、これは三十年四月がどうしても大前提なのか、三十一年四月ではどうして駄目なのかと、こういった懸念について伝えたところ、内閣府、つまりこれは内閣府の藤原審議官でございますけれども、その発言の内容は、設置の時期については、最短距離で規制改革というプロセスを踏んでいる、これは総理の御意向だと聞いていると、こうなっておりまして、今飛ばしましたけれども、今治市の区域指定時よりと書いてあります。
 つまり、今治市の獣医学部の設置の問題であることは明らかでありますし、それについて、設置の時期というのは先ほど申し上げた三十年四月という時期のことです。その三十年四月、これは総理の御意向だと聞いていると、こうなっておるわけでありまして、これらの文書から読み取れることは、今治市における獣医学部の設置時期について、三十年四月、これが総理の御意向だと、こういうふうにしか読めないわけであります。その規制緩和一般について早くしろと、三十年四月に間に合うように規制改革しろと、そういう趣旨ではなくて、今治市の獣医学部の開設を三十年四月にしろと、こういう趣旨だと、それが総理の御意向だというふうにしか読めないというふうに私は認識しております。
○清水貴之君 その総理の御意向の部分なんですが、これは私が先ほどお聞きしたとおり、それは受け取った文科省のその担当職員の受け止め方なのか、それとも、はっきりとそういった指示が、文言が、官邸の方から、内閣府の方からあったのか、この辺りについてはいかがなんですか。
○参考人(前川喜平君) この間、文部科学省の担当の課と内閣府は頻繁にやり取りをしているわけでございますから、この三十年四月という日付が、これが何を指すのかということについて誤解を生じるはずはないと考えております。
○清水貴之君 あと、前川参考人、午前中の審議の中で、今みたいな話も含めてだと思うんですけれども、内閣府が話を進めるに当たって背後に官邸の動きがあったというふうに感じられるというふうな発言をされています。これは、どういった動きがどうあったのか、この辺りやはり具体的にしていただくとその後のこの辺のもやもやっとした部分も大分見えてくるんじゃないかと思うんですけれども、この辺りについてははっきりできるものでしょうか。
○参考人(前川喜平君) 私が官邸と直接関与したケース、これは、国家戦略特区における獣医学部の設置につきまして、昨年九月の上旬に官邸の和泉総理補佐官から呼ばれまして和泉補佐官の執務室で面談をしたということがございます。その際に、この国家戦略特区における獣医学部の開設について文部科学省の対応を早くするようにと、こういう要請を受けたわけでありまして、その際に、これは総理が自分の口からは言えないから私が代わって言うんだと、こういう御発言があったということを記憶しているわけであります。
 その後も、この件につきましては和泉補佐官とのやり取りはございまして、特に十月の半ば頃には再度官邸に呼ばれまして早期の対応を促されたということはございました。しかし、その時点におきましても、文部科学省としては、はっきりとした方針が定まっていなかったということもございまして、引き続き検討中ですと、そのようにお答えした記憶がございます。このように、官邸の和泉補佐官から直接の働きかけが私に対してあったということもございます。
 また、和泉補佐官は、その御経歴を見ればお分かりになると思いますけれども、そもそも特区制度について非常に詳しい方でありますし、各省との連絡も非常に密にしておられる方でございます。どこの役所の誰に対して何を言えばどう動くかということをよく御存じの方でいらっしゃいますし、霞が関中の要所をつかんでおられると、そういう方でもいらっしゃいます。
 また、十月二十一日の日付入りのその後出てまいりました文書を見ましても、やはり農水省と、これは農水省の誰であるかということははっきり分からないわけでございますけれども、農水省との話をしたということも和泉補佐官がやっておられるということでございますので、和泉総理補佐官を中心として官邸の関与があるということは明らかに推測されるわけであります。
○清水貴之君 ただ、その発言に関しては、和泉補佐官は言った覚えはないというふうな答えをされていると聞いております。それについては、なぜそのような答えになると、ここも意見が食い違っているわけですね、思われますか。
○参考人(前川喜平君) これは、私はコメントできません。
 私は和泉補佐官と面談をしたこともございますし、今申し上げたようなことを和泉補佐官から伺ったと、これは事実でございます。それに対して和泉補佐官がどうおっしゃるかは和泉補佐官の御発言でございますので私はコメントできないんでございますけれども。
 しかし、やはり、この獣医学部をめぐる問題といたしましては、問題の所在は、なぜ加計学園だけに決まったのかというところにございまして、その際に問題は、閣議決定の四条件に照らして本当にそれが満たされていたのかということでありますとか、どういう経緯をたどって広域的に存在しない地域に限りとか三十年四月開設という条件が付されたのか、そういったことについての解明ができていない。また、京都府、京都産業大学の提案との比較検討がきちんと行われたのかどうか、そこも明らかでない。
 そういった点について不明朗なところが多いと考えておりまして、その点についてやはり明らかにするためには、和泉補佐官からのお話を伺うとか、あるいは加計学園の理事長とか、あるいは今治市長からの話を伺うとか、そういったことをしなければ、文部科学省側、あるいは私からの説明だけでは到底全体は分からないだろうと思います。
○清水貴之君 今回、規制を緩和するという中で、これは挙証責任、文科省の方で果たせなかったということで、この緩和自体はするべきであったというふうに思うんです。ただ、やはりその後の選考過程がなかなか見えてこないところもあってこういう問題になっているんだというふうに思うんですね。
 私からは、山本大臣、もう一回これ選考し直すということも考えたらどうかなというふうにも思っています。開くのはいいと思うんです。ただ、今回こういった問題になっているわけですから、具体的にどの大学を選ぶか、例えば大学設置審議会でやるとか、加計学園と京産大を並べてもう二校、若しくは適しているなら二校同時でもいいかなと思うんですけれども、もう一回これ、そういった審議を進めることによって国民の皆さんにも非常に分かりやすくなっていくんじゃないかと思いますが、山本大臣、いかがですか。
○国務大臣(山本幸三君) 全くそういう必要はないと思います。私どもが言っているように、一点の曇りもなくルールに基づいてやってまいりました。
 こういう規制緩和をするというのは、個人の意見が入っていくような話ではありません。役所と私ども内閣府と規制監督省庁とぎりぎりやり合って、そして民間議員と意見を交換しながら決めていくわけでありまして、その点について何ら官邸なりが入る余地はありません、個別についてですね。私も全く官邸なんか気にしたことはありません。そして、粛々と手続を進めてきたわけでありまして、その際に、はっきりしたいのは、四条件が成っていないとかなんとか言っていますが、それを成っていないというのを証明するのは文科省ですよ。それがきちっとできてない。それが国家戦略特区の基本方針に閣議決定されているわけですから、それができなくてもう獣医学部を新設するということが決まったわけでありまして……
○委員長(赤池誠章君) 山本国務大臣、時間ですのでおまとめください。
○国務大臣(山本幸三君) これは先ほど青山委員がお話しになったとおりだと、全く問題ないと考えております。
○清水貴之君 以上で終わります。
 ありがとうございました。
○森ゆうこ君 希望の会、自由党の森ゆうこでございます。
 十五分しかありませんので、端的にお答えをいただきたいと思います。
 まず、この度の豪雨災害に遭われました、そして亡くなられた方々に心から哀悼の誠をささげますとともに、被害者の皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 政府には、危機管理、しっかりやっていただきたい、そのように申し上げたいと思います。
 萩生田官房副長官、平成二十七年四月二日、今治市の担当者は首相官邸で誰と協議を行いましたか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) 平成二十七年四月二日に今治市の職員が総理大臣官邸を訪問したかは、訪問者の記録が保存されていないため確認できませんでした。
 先日も先生から御質問を受けまして、総理に直接聞くようにということでありましたのでお答えしておりますが、改めて総理に直接確認したところ、平成二十七年四月二日に今治市の職員と官邸で面会したとの記憶は全くないとのことでありました。
 なお、一般的に市の職員が安倍総理などと面会することは考えにくいと思っておりまして、どなたとお会いしたかは確認ができておりません。
○森ゆうこ君 首相官邸ですね、平成二十七年四月二日です。(資料提示)パネルにも示しておりますし、皆様に今治市の行政文書、情報開示によって提供された行政文書であります。合計で七千八百枚以上あります。七千八百枚ですよ。これが行政です。そのうちの一部です。きちんと書いてあるじゃないですか、平成二十七年四月二日、十五時から十六時三十分まで、首相官邸。議題はそこに書いてあるとおりです、獣医学部の設置について。残念ながら、相手方、首相官邸でどなたと会ったのか、ここは黒塗りで開示されておりません。今まではその答弁でよかったでしょう。
 じゃ、菅官房長官に伺います、首相官邸のことですから。一体、四月二日に、一地方都市の課長、そして課長補佐が訪れるということはほとんどないわけですよ。何で分かんないんですか、なぜ記録がないんですか、なぜ誰も確認できないんですか、誰も覚えていないんですか、お答えください。
○国務大臣(山本幸三君) 今治市に確認したところ、官邸には行ったが、今後の今治市の業務に支障が生じるおそれがあるため、情報公開条例の趣旨にのっとり、相手方、内容についてはお答えできないとのことでありました。
 一方、内閣官房に確認したところ、平成二十七年四月二日に今治市の職員が総理大臣官邸を訪問したかは、訪問者の記録が保存されていないために確認できなかったとのことであります。
○森ゆうこ君 山本さんに聞いていませんよ。首相官邸の話ですよ。菅官房長官、分からないんですか。何で記録がすぐ廃棄されちゃうんですか。二年前のことですよ。平成二十七年四月二日、今治市の課長、そして課長補佐、官邸を訪れているんです。なぜ分からないんですか。一体誰と会ったんですか。
○国務大臣(菅義偉君) まず、総理大臣官邸への入邸については、通行証を貸与し、厳格に管理を行っております。通行証の貸与に当たり、訪問予定者に対し、訪問先への訪問予約届、その事前提出を求めて、入邸時にこれに記載されている内容と訪問予定者の身分証明書、これを照合し、本人確認を行っています。これによって安全性、これを十分確保しているということです。
 その上で、訪問予定者の入邸確認後に訪問予約届はその使用目的を終えることに加え、外部からの入邸者数というものは一日に三百人から四百人いるということです。これを全て保存すれば個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理する必要が生じることもあり、公文書管理法や関係規則等に基づいて遅滞なく破棄すると、こういう取扱いになっているということであります。
○森ゆうこ君 遅滞なく破棄する、そこが分かりませんね。参議院でも、会館への訪問者、その記録、三年間取ってある、文書管理規則に基づいて三年間取ってあります。なぜすぐ廃棄するんですか。なぜ官邸に誰が訪れたのか全く確認できないんですか。それはもう全然おかしいですよ。
 その時間帯、御覧ください、資料にありますとおり、首相動静を見てみますと、平成二十七年四月二日十五時から十六時三十分の間、河村建夫衆議院議員も訪問されていますけれども、総理が会われているのは、この間、加計学園問題で裏金疑惑が報じられました元文部科学大臣の下村博文さんです。ピンポイントじゃないんですか。これ、でも、国家戦略特区で、今治市が獣医学部を提案を国家戦略特区で行う前の話なんですよ。二か月も前の話なんですよ。なぜ官邸に行く必要があるんですか。一体誰と会ったんですか。答えてください、菅さん。
○国務大臣(菅義偉君) それは今治市に聞かれたらいかがでしょう。官邸で、先ほど申し上げましたけれども、毎日三百人から四百人の方が訪れて、そして、それは公文書管理法や関係規則等に基づいて遅滞なく破棄する取扱いになっている、これは事実であります。
○森ゆうこ君 国民をばかにするのもいいかげんにしてくださいよ。今治市は、七千八百枚、加計学園問題に関しての行政文書を管理、保管し、市民の情報開示請求にのっとって全部出したんですよ。私のところに全部ありますよ。
 じゃ、なぜ官邸はこんなことも確認できないんですか。なぜ誰も覚えていないんですか。おかしいでしょう。内閣府も分からないんだよね、何にもね、何にも文書がないんでしょう。どうかしていますよ。(発言する者あり)総理補佐官、静かにしてください。
 加計学園グループの名誉客員教授に萩生田官房副長官、就任されておられますけれども、何で兼職届、出さなかったんですか。
○内閣官房副長官(萩生田光一君) お答えします。
 大臣等規範は、公職にある者としての清廉さを保持し、政治と行政への国民の信頼を確保する等の観点から、国務大臣等が自ら律するべき規範として定められたものであります。
 お尋ねについては、客員教授としての勤務実態等もないことから、副長官就任時に事務方同士のやり取りを踏まえ兼職の届出は不要と判断しておりましたが、昨今の報道等も踏まえ、誤解のないように念のため提出したものであります。このような経緯からも明らかなように、何ら兼職を隠したり手続を怠ったものではなく、大臣規範を踏まえ適切に対処しているものと考えております。
○森ゆうこ君 いや、全然明らかじゃないですよ。だって、大臣規範にはちゃんと書いてありますよ。報酬のない名誉職、その場合には、副長官ですから菅官房長官に届けなければならないのだと思いますけれども、届けなくていいなんていう規定、どこにも書いていませんけど。勝手に解釈しないでください。
 とにかく、農林水産委員会でも申し上げましたけれども、萩生田官房副長官は利害関係者なんですよ。だから、そもそも動いてはいけない人だったと思いますけれども、まあ、お話聞きますと、文科省が頼りにしていたようであります。
 それで、平成三十年四月開学、これがもう決定的になって、そして、京都産業大学、私、何度もこの国家戦略特区、この関連する議事録、ファイリングしています、何遍も読みました。どう考えても京都産業大学のプレゼンの方がすばらしい。加戸さん、今日来ていらっしゃいますけど、MARSとMERS、MERSを書き違えるぐらいですからね、二枚しかありませんしね。まあ、それはいいとして。
 それで、資料を見ていただきたいと思います。
 昨年の八月三日に内閣府が今治市と広島県にメールを送っています。それは、スケジュール共有の依頼のメールであります。これを内閣府が送っておりますけれども、同じ内容のメールを京都にあるいは京都産業大学に送りましたか、山本大臣。
○国務大臣(山本幸三君) 当時の担当者に確認したところ、昨年八月頃、担当者同士の情報共有のため、十特区全ての担当者に、北九州市の例を参考として、今後各区域で取り上げられる可能性のある全ての項目について前広にまとめるように依頼したとのことであります。そのため、京都府の属する関西圏にも同様の趣旨の依頼が行われていると承知しております。この内閣府からの……(発言する者あり)そのため、京都府の属する関西圏にも同様の趣旨の依頼が行われております。この内閣府からの依頼に基づき、自治体側の判断で項目を選び、資料が作成されたところでございます。
 なお、このときの依頼は担当者レベルの者同士の意思疎通の強化が目的であって、獣医学部のスケジュール調整を目的とするものということではありません。
○森ゆうこ君 メール確認したんですね。メールが送信された、そのメールそのものを確認されたということでよろしいですか。
 これ、なぜ質問するかというと、この間から内閣府を呼んで私どもの政審で会議をして聞き取りをしているんですけれども、とにかく先週の会議でも確認できないというのを十九回も繰り返しているんですよ、十九回もね、一時間ちょっとの間に。
 確認したんですね。メールあったんですね。
○国務大臣(山本幸三君) 自治体へのメール送信について、当時の担当者の記憶にはございますが、メール自体は残っておりません。資料の提出については、改めて時間をいただきたいと思います。
○森ゆうこ君 内閣府が出したメールですよ。何で確認できないんですか。一分でできますよ、一分で。だって、八月三日のメールって分かっているんですよ。送られたメールは今治市の情報開示資料で出てきているんですよ。なぜ内閣府の方で確認できないんですか。だから、とにかく、内閣府から独自に出てきたこの加計学園問題に関する文書等々は何もないんですよ。何にも文書を提出せず、説明せず、そして文科省から出てきた文書について違うと言っているんですよ。
 その要請に応じて今治市が回答してきたスケジュールには、はっきりと平成三十年四月開学予定と、もうここから、去年の八月から来年四月開学ということが情報共有されていたということがお分かりかというふうに思います。
 前川前次官に伺いたいんですけれども、私ね、本当に気の毒でなりません、文科省が。一生懸命記録を作り、そして管理をする、必要な記録は提出する、これが行政ですよ。一つ一つ記録を作っていく。それは、公文書管理法に定められている要件を満たすことももちろんですけれども、やはり行政というのは、どうやって物事が決まっていくのか、そして稟議書を回す、決裁を押す、私はこれが行政だというふうに思いますが、せっかく文科省がきちっと作っている文書なのに、これ違うとか、内閣府では確認できないとか、これどう思いますか。
○参考人(前川喜平君) 文部科学省はそういった仕事の仕方をきちっとしているということに尽きると思いますが、それは、私は他府省のことはコメントはできない立場でございます。
○森ゆうこ君 松野大臣、私ね、残念で仕方ありません。このほとんどの文書を作った担当官を私知っていますけど、非常に優秀で非常にきちょうめんで非常に真面目な官僚です。非常に優秀な人なんです。文科省のこれからを担う官僚だと言ってもいいかもしれない。でも、その担当者が当日に、昨年の当日に作った文書ですね、十月二十一日、この当日に作った文書、これが何かその信憑性が疑われている、あるいは十月七日の萩生田官房副長官の御発言概要、これが疑われている。これはおかしいと思いませんか。文書出てきた方が何かこれは違う、あれは違うと言われて、何も出さない方は何かいろいろ言っている。おかしいと思いませんか。文科省の職員がかわいそうですよ、文科大臣。
○委員長(赤池誠章君) 質疑時間が過ぎましたので、答弁は簡潔におまとめください。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。
 十月二十一日のこの文書に関しては存在を確認をしております。ただ、その内容に関して製作者にもヒアリングをさせていただきましたが、製作者の方が直接この聞き取りに参加をしたわけではないということでございます。
 あわせて、高等局長等にもヒアリングをした結果、従来よりお話をさせていただいていることでありますけれども、この表題は萩生田官房副長官の御発言ということになっておりますが、中に書かれている内容に関しては主語がそれぞれ異なるものが書いてあると。また、製作者自身から、これはもう副長官が知っている範囲のことではないことも含めて補充をして文書を作成していると、そのヒアリング結果がございまして、そのことも併せて報告をさせていただいているところでございます。
○委員長(赤池誠章君) 締めてください。
○森ゆうこ君 はい、締めます。
 内閣府、全く文書を出さない。もう本当におかしいと思います。記録がない、そんな行政はありません。改めて抗議をし、質問を終わります。
○松沢成文君 無所属クラブの松沢成文でございます。
 松野大臣と前川参考人に質問をいたします。十分間しかありませんので、答弁、簡潔にお願いします。
 まず、一部報道されていますが、加計氏が理事長を務める加計学園グループの学校法人英数学館の敷地内に自民党の政党支部が存在することが、というふうに報道されていますが、この事実は大臣は把握していますか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。
 そうした報道があることは承知をしておりますけれども、学校法人英数学館は広島県知事の所管でありまして、文部科学省として事実関係は承知をしてございません。
○松沢成文君 この支部は自民党岡山県自治振興支部という名前で、この支部長は加計孝太郎氏であります。この学校法人の理事長が政党支部の代表を務めるということ自体は違法ではありませんが、ちょっとこの収支報告書を私、三年間調べましたけど、この中身を見るとかなり問題があるんですね。
 この支部の支出の全ての金額は政治活動費、組織活動費として支出されていますから、この支部では何らかの政治活動が行われていたんですね。それから、この支部のスタッフというか会計責任者、埋見宣明さんという方かな、この方は岡山理科大の同窓会の副会長でありまして、また、事務担当者の小林正博さんという方はやはり加計学園グループの並木学院高校の校長であります。
 つまり、英数学館の教室か、分からない、事務所を借りて、そして、そこで、収支報告によると、活動をしているのは政治活動、組織活動をやっていると。そのスタッフは全部、学園の関係者ばかり。ということは、これは教育基本法十四条の二に私は違反するんじゃないかと思います。
 条文は、法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治活動をしてはならないと書いてありますが、この支部の実態は、この学校を利用して、学校のスタッフと政治活動にお金を費やしているんですね。これ、違反になると思いませんか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(松野博一君) まず、政治活動、また政治資金規正法に関する所管は総務省でございまして、文部科学省の立場でその非違に関して述べることは控えさせていただきたいと思いますが……
○松沢成文君 教育基本法に関して。
○国務大臣(松野博一君) 教育基本法に関してお話をさせていただきますと、これはもう先生御承知のとおり、学校法人が政治活動を禁止されているということはございません。ただ、学校そのものが政治活動をすることはもちろん禁止をされているわけでありますけれども、今御指摘の案件が、一体どういった形で事務所が設置をされ、政治資金がどのような形で出され等々に関して私どもが今事実関係を承知をしておりません。
 先ほど答弁させていただいたとおり、これは広島県が所管でございますので、広島県によって確認されることと思いますが、文部科学省から、報道がございましたので、広島県に対して、これはどういったことを承知しているのかという県に問合せをしたところ、広島県は現在調査をしているというのが答えでございました。
○松沢成文君 前川参考人は、あなたも教育行政の事務方のトップを務めた方ですよね。今の、その学校内に政党の支部があって、そこが政治活動をしている可能性がかなり高いと思うんです、私の見立てでは。さあ、それはあなたの言う行政を、教育行政をゆがめることにならないのか、教育の基本的な方針を定める教育基本法に違反することにならないのか。事務方のトップの経験者としてどういう見解をお持ちでしょうか。
○参考人(前川喜平君) 私は、この具体的な事例について事実関係を承知しておりませんので、この事案についてコメントすることはできませんが、一般論といたしましては、やはり学校の関係者、校長以下の教職員がそういった学校の立場で政治活動をするということは教育基本法に違反するおそれがあると考えております。
○松沢成文君 別の視点から見ますと、この支部のこの収支報告では事務所費の記載がありません、住所は学校と同じところになっているんですけどね。実際に家賃を払っていないとすれば、これは学校からの家賃相当額の寄附を受けていることになります。事務所費としての支出にも寄附としての収入にもそれが計上されておらず、これは政治資金規正法九条の記載義務違反に当たるおそれがあると私は見ています。
 この学校法人の英数学館は、国から補助金を受けております。受けているとすれば、国から補助金を得る法人の政治献金を禁じた政治資金規正法二十二条の三に違反する可能性もございます。
 さあ、そこで、大臣、質問ですけれども、この自民党の支部、これ、加計グループの学校の中にあって、それで政治活動にお金を使っていますと。実は、それ以外のお金は何も使っていないんです。広告宣伝費とか事務所費とかいろいろ項目ありますが、全て政治活動に使っているんですね。そのメンバーは、加計理事長以下、学園の関係者で固めている。これは教育基本法の私は違反になる可能性が濃厚だと思っています。それに加えて、政治資金規正法の面から見ても、不記載のこれ違反になる可能性があるんですね。さあ、これ、二つの法律違反の可能性が私は否めないと思っておりまして、こういう学校法人を、新たに獣医学部を設置する、この認可をしていいものでしょうか。
 私は、今、大学設置・学校法人審議会がその議論をしておりますが、もしこの学校法人が法律に違反しているとなれば、これは認可に大きな影響を与えると思いますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
○委員長(赤池誠章君) まずは、事実関係含めて、文部科学省の村田善則高等教育局私学部長より御発言をお願いいたします。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。
 ただいま先生から御指摘をいただいております学校法人英数学館は、これは学校法人加計学園とは別個の法人でございます。
 岡山理科大学獣医学部の新設につきましては、本年三月末に学校法人加計学園から申請があり、現在、大学設置・学校法人審議会において、審査基準等に基づき、学問的、専門的な観点から審査が行われているところでございます。
○松沢成文君 今、文科省の事務方の見解を聞きましたけれども、前川前次官、あなたも、先ほどから言っているように、事務方のトップを経験されました。この学校法人、申請をしている学校法人は政治団体を持っていて、政党支部を持っていて、その活動は政治活動をやっている可能性が濃厚だと。
 さあ、これで、今後、大学設置・学校法人審議会の議論にも私は影響を与えると思いますが、まさしくあなたが言っている教育行政をゆがめられることになってしまうかもしれません、これが認可されたら。さあ、どうお考えでしょうか。
○参考人(前川喜平君) なかなかこれはお答えしにくいことでございますし、私、その事実関係を承知しているわけでもございませんので、責任ある答弁はできないわけでございますが、一般論としては、やはり教育基本法では学校教育がその政治的な一定の党派に偏するようなことをしてはいけない、こういうことでございまして、学校法人の場合は理事長が政治家であるというケースもございますから、これはなかなか簡単には言えないところがあるのではないかと思っております。
○松沢成文君 今回の加計学園のケースは、これまで、そんたくがあったかとか便宜を図ったかとか、こういうところが議論になってきましたが、私は、ここに来て加計孝太郎氏がいよいよ法律違反をしているんじゃないかという疑惑が出てきているわけですね。
 委員長、加計孝太郎氏本人を証人喚問あるいは参考人招致で呼ぶべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(赤池誠章君) 後刻理事会において協議をさせていただきます。
○松沢成文君 大臣、今私が指摘したように、加計孝太郎氏が理事長を務めている学校法人が政党の支部長も務めていて政治活動をやっていた、これが事実だとすれば、教育基本法違反でありますし、先ほど指摘したように政治資金規正法にも触れる可能性があります。
 これは、私は、今審議会で審議をしております。その結果を受けて、認可すべきという結果を受けたら、最終的には文科大臣が認可するかどうかを決めるわけですね。この法律違反をしているかどうかの事実というのは極めて重要だと思いますが、文科大臣としてこの問題をすぐに私は調査すべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(松野博一君) お答えをいたします。
 政府参考人からお答えをさせていただきましたが、学校法人の英数学館と今回獣医学部の設置申請をしている学校法人加計学園は、これは別の学校法人でございますので、まずもって直接的にこれが影響を与えるかどうかということは一概には言えないと。別法人だということで関係性が完全に切り離されている事例であれば影響はないというふうに思います。
 あわせて、文部科学省からこの英数学館の方に補助金が入っておりますが、文部科学省から英数学館に入っている補助金は政治資金規正法の適用除外項目に入っております。もちろん、文部科学省以外からの、地方自治体からの補助金等があるかどうかは確認をしておりませんけれども、いずれにしても、今、所轄庁であります広島県が聞き取りをしているということでございますから、それをもってまた判断をしていくということであります。
○委員長(赤池誠章君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○松沢成文君 はい、まとめます。
 両法人とも理事長は加計孝太郎氏ですから、別法人、別法人と言いますが、同じ方が理事長なんですね。是非とも、これはきちっと調査をしていただかないと、私は、認可に値するかどうか、国民もこれ注視していると思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。
○委員長(赤池誠章君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二十八分散会