第195回国会 内閣委員会 第2号
平成二十九年十二月五日(火曜日)
   午後一時十二分開会
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   委員の異動
 十二月四日
    辞任         補欠選任
     江島  潔君     今井絵理子君
 十二月五日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     小野田紀美君
     今井絵理子君     江島  潔君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         榛葉賀津也君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                白  眞勲君
                西田 実仁君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                江島  潔君
                小野田紀美君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                高野光二郎君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                山下 雄平君
                相原久美子君
                矢田わか子君
                熊野 正士君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    小此木八郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、クールジ
       ャパン戦略、知
       的財産戦略、科
       学技術政策、宇
       宙政策))    松山 政司君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    茂木 敏充君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、地方創生)
       )        梶山 弘志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画、マイナ
       ンバー制度))  野田 聖子君
       国務大臣     鈴木 俊一君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  野上浩太郎君
   副大臣
       総務副大臣    奥野 信亮君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  長峯  誠君
       厚生労働大臣政
       務官       田畑 裕明君
       厚生労働大臣政
       務官       大沼みずほ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       横田 真二君
       内閣官房内閣審
       議官       鎌田 光明君
       内閣官房内閣審
       議官       三角 育生君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局地
       方創生総括官補  末宗 徹郎君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        山崎 俊巳君
       内閣府大臣官房
       審議官      田中愛智朗君
       内閣府地方創生
       推進事務局長   河村 正人君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        青柳 一郎君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        村上 敬亮君
       内閣府知的財産
       戦略推進事務局
       長        住田 孝之君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        小野田 壮君
       警察庁生活安全
       局長       山下 史雄君
       警察庁刑事局長  樹下  尚君
       警察庁警備局長  松本 光弘君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    杉本 達治君
       外務省アジア大
       洋州局長     金杉 憲治君
       文部科学大臣官
       房審議官     松尾 泰樹君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  村田 善則君
       厚生労働大臣官
       房審議官     椎葉 茂樹君
       厚生労働大臣官
       房審議官     八神 敦雄君
       水産庁次長    山口 英彰君
       経済産業大臣官
       房審議官     吉田 博史君
       経済産業大臣官
       房審議官     小瀬 達之君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    江崎 禎英君
       国土交通大臣官
       房審議官     馬場崎 靖君
       海上保安庁警備
       救難部長     奥島 高弘君
       防衛大臣官房サ
       イバーセキュリ
       ティ・情報化審
       議官       小波  功君
       防衛大臣官房審
       議官       齋藤 雅一君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第三局長   戸田 直行君
       会計検査院事務
       総局第四局長   堀川 義一君
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  本日の会議に付した案件
○連合審査会に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (北朝鮮籍と見られる船舶の漂流・漂着事案に
 関する件)
 (行政文書の管理に関するガイドラインの見直
 しに関する件)
 (政府機関におけるサイバーセキュリティ対策
 に関する件)
 (実質可処分所得の動向を踏まえた政策の立案
 に関する件)
 (男女共同参画の推進に関する件)
 (保育事業の公定価格の適正化に関する件)
 (「キラリと光る地方大学づくり」に関する件
 )
 (国家戦略特別区域に新設される獣医学部に係
 る説明に関する件)
○一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(榛葉賀津也君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。
 国家戦略特区における学部新設に関する件について、文教科学委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(榛葉賀津也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(榛葉賀津也君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
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○委員長(榛葉賀津也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官横田真二君外二十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(榛葉賀津也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(榛葉賀津也君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○和田政宗君 自由民主党の和田政宗です。
 各大臣の所信等に関連して質問をしてまいります。
 まず、北朝鮮からの漂着船の問題について聞きます。
 先月二十三日、秋田県由利本荘市で北朝鮮の漁船と見られる木造船が見付かった事案について、現時点でどんなことが分かっているのかを答弁願います。
○政府参考人(松本光弘君) お答えいたします。
 お尋ねの件につきましてでございますが、十一月二十三日の午後十一時二十五分頃でありますけれど、住民の方からの一一〇番通報がございまして、これを受けて秋田県警の警察官が国籍不明の男性八名を発見したということが最初でございます。
 この八名につきましては、関係当局とともに慎重に事情聴取を行いました。その結果、全員が一貫して、北朝鮮から漁のために来たと、しかし船が故障して漂着したなどと述べたところでございまして、法務省に対し遭難者として引渡しを行ったものでございます。
○和田政宗君 この由利本荘市の事案については、八人の方が乗っておられたということでありますけれども、私の知り合いの漁業に携わっている方などに聞きますと、漂着した漁船にはあと一、二名は乗れるのではないかというふうに話をしている方もいました。
 保護された八人以外でほかに乗っていた人はいたのかどうか、答弁を願います。
○政府参考人(松本光弘君) お答えします。
 一一〇番通報を受けまして、臨場した警察官がまずその八名を保護したわけでございますけれど、この八名に対する関係当局とともに行った事情聴取の結果といたしまして、その全員、八名全員が一貫して、八名で北朝鮮から漁のために来たと述べているところでございます。
 といいながら、ほかにいないかというのはごもっともでございますので、発生直後から周辺地域につきまして関係当局とともに捜索を行っておりますが、この八名以外に不審者等は発見されなかったというのが現状でございます。
○和田政宗君 今回の事案で着目しなくてはならない大きな点は、我が国の監視網をくぐり抜けて漁船の乗組員に上陸をされてしまったところです。もしこれ、乗組員が武器などを携行していたら、大変なことになっていたかもしれません。
 こうした状況についてどのような現状認識を持っているのか、また、今回の事案を受けた海上保安庁における監視体制の強化はどうなっているのか、それぞれお聞きできればと思います。
○政府参考人(奥島高弘君) お答えいたします。
 まず、認識でございますけれども、我が国は長大な海岸線を抱えております。沿岸警備体制を強化していくということは非常に重要な課題であるとまず認識をいたしてございます。
 その上で、海上保安庁の監視体制の強化という御質問でございます。
 海上保安庁におきましては、昨年の十二月に、尖閣諸島周辺海域を始めといたします我が国周辺海域の非常に厳しい状況を踏まえて、関係閣僚会議におきまして海上保安体制強化に関する方針というものが決定をされました。この方針に基づきまして体制の整備に着手しているところでございますが、一方で、尖閣では依然として中国公船が荒天を除きほぼ毎日来るですとか、あるいは日本海大和堆におけます北朝鮮漁船等の違法操業、さらには今委員御指摘の北朝鮮半島からのものと思われます漂流・漂着事件など、我が国周辺を取り巻く状況はますます厳しさを増してございます。
 そんな中で、この関係閣僚会議に基づく方針に基づきまして、三十年度の概算要求におきましては、こうした情勢に対応できるよう、ヘリ搭載型巡視船を含みます大型巡視船二隻、それと、監視ということには最も効果を発します新型ジェット機一機の増強等を盛り込んでいるところでございます。
 今後とも、領土、領海の堅守、国民の安全、安心の確保に万全を期すため、着実に体制整備を進めてまいりたいと、このように考えてございます。
○和田政宗君 今答弁にありましたように、やはり尖閣での事案を始めとしまして、なかなか海上保安庁も体制的にこれ大変なんだろうというふうに思っております。また、現場の海上保安官に聞きましても、決して疲れているとは言いませんけれども、いろいろな状況などを聞いておりますと、非常に大変な状況に置かれているんだろうというふうに思っております。
 こういったところの体制強化というものをしっかり政府としてもお考えいただきたいというふうに思いますし、立法府の我々もしっかりとその辺りは考えていかなくてはならないというふうに思っております。
 今回の事案は今のところ漁船と見られるわけですけれども、北朝鮮情勢が緊迫化する中、過去のように北朝鮮の工作船と見られる船が出没することも考えられます。これはしっかり対応できる体制になっているんでしょうか。
○政府参考人(奥島高弘君) お答えをいたします。
 ただいま、工作船に関するお尋ねかと存じます。
 海上保安庁におきましては、平素より、我が国周辺海域におきまして巡視船艇、航空機によります哨戒を実施いたしますとともに、警察等の関係機関と緊密な連携を図りながら、漁協ですとかあるいは一般市民の方からの協力も得て、不審事象の早期発見に努めているところでございます。
 また、過去の不審船事案を教訓といたしまして、日本海から東シナ海にかけての海域におきましては、不審船、工作船対応に特化をいたしました速力、武器あるいは防弾といった性能を向上いたしました巡視船十二隻を整備いたしまして、即応態勢に努めているところでございます。その上で、不審船の早期発見から巡視船艇、航空機の相互の連携あるいは射撃技術の向上などを目的といたしまして不審船対応訓練を毎年実施し、対応能力の維持向上にも努めておるところでございます。
 引き続き、不審船対策につきましては、関係機関等と連携し、適切に対処してまいりたいと考えてございます。
○和田政宗君 工作船に対する海上での対処については分かりましたけれども、では、その工作船から工作員等人員が上陸した場合の対応についてはどうなっているでしょうか。
○政府参考人(松本光弘君) 警察といたしましても、平素から関係機関と連携しながら日本海沿岸地域のパトロールなどの警戒警備を行っておりますし、また、地域住民や防犯団体の方々に対しまして、不審者あるいは不審物などを発見した際に通報していただくように呼びかけるといったことを含めまして様々な措置を講じているところでございますが、御指摘のような厳しい情勢も踏まえまして、引き続き、こうした取組を更に徹底して、住民の安全、安心の確保に万全を期してまいりたいと考えております。
○和田政宗君 では次に、関連して朝鮮総連についてお聞きをしますけれども、朝鮮総連と日本人拉致の関係性について政府はどのように見ているんでしょうか。
○政府参考人(松本光弘君) これまで、過去の拉致事件の中で、昭和五十三年六月頃に元飲食店店員拉致容疑事案というのがございまして、これは田中実さんという方が拉致されたと認定しておりますが、また、昭和五十五年六月にはいわゆる辛光洙事件というのがございまして、原敕晁さんという方が拉致されたということでございますけれど、この二つの事件につきましては朝鮮総連関係者の関与を確認しているところでございます。
 朝鮮総連につきましては、警察におきましては、公共の安全と秩序を維持するという責務を果たす観点からいたしまして、この朝鮮総連の動向には重大な関心を払っておりまして、今後とも、具体的な刑罰法令に違反する行為があれば、これを看過せず、適切に厳正に対処していきたいと考えているところでございます。
○和田政宗君 日本人拉致との関係も朝鮮総連の関係があったというような政府の見解でございますけれども、この朝鮮総連は北朝鮮の指導を受けて活動していると見られるわけですけれども、朝鮮総連に対しまして、北朝鮮の核又は弾道ミサイル計画に貢献し得る資金移転を防止するための安保理決議に基づきまして外為法における資産凍結を行うことは可能なのでしょうか、答弁願います。
○政府参考人(金杉憲治君) お答えいたします。
 外為法は、第一に、我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるとき、第二に、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行する必要があるとき、第三に、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため特に必要があると認めるとき、こうした三つの際には対外取引に関し資産凍結等の措置をそれぞれとることができる旨規定しております。
 これに基づきまして、我が国は、安保理決議等に基づく資産凍結等の措置の対象を指定し、また、我が国独自の対北朝鮮措置としまして、核・ミサイル計画に関与する者、北朝鮮との石炭等の鉱物貿易に関与する者、北朝鮮籍労働者の海外派遣に関与する者などを資産凍結等の措置の対象に指定しております。
 その上で、政府としましては、現時点において、朝鮮総連が外為法上の要件の下、資産凍結等の措置の対象として指定すべき者には該当しないものと認識しております。
 他方で、政府としましては、朝鮮総連について、北朝鮮当局と密接な関係を有する団体であると認識しておりますので、各種動向について、引き続き関係省庁間で連携しつつ、重大な関心を持って情報収集等を行ってまいりたいと思っております。
 以上でございます。
○和田政宗君 ありがとうございます。
 これ、ほかの法律、例えば国際テロリズムに関する財産凍結法、こういったものについても、なかなか現行の法では対応できないというようなところがあるというふうに見ております。これは、まさに北朝鮮と一体になっているということであれば、核・ミサイル開発、こういったものに主体的に携わっているというようなことになるわけですから、これは、そういったときにしっかりと資産凍結等ができるような法整備をこれはしていかなくてはならないというふうに思っておりますので、その点も申し述べておきたいというふうに思っております。
 では次に、森友学園に対する国有地の売却についての会計検査院の調査報告についてお聞きをしたいというふうに思います。
 この国有地の売却問題についてはこの内閣委員会でも質疑が行われてきました。また、主に野党側からの指摘でございますけれども、総理が関わっているのではないかですとか、夫人付きの職員が関わっているのではないかというような指摘等がございましたけれども、この問題については会計検査院が先月報告書を出したわけですけれども、報告書を読みますと、これやるべき調査をやったのかというところが疑問に思います。これ、しっかりと調査をして、事実に基づいて、ごみが本当にないのであれば、それにのっとって政府も反省をし、場合によっては関係者の処分も行い、行動ができるわけですけれども、この会計検査院の報告書ですと書き方がこれ玉虫色ではないかというふうに思っております。これ、本当にごみが出てきた場合に会計検査院自体が何の調査をやっていたんだと非難されることにもなりまして、私は、会計検査院法二十五条などにのっとってむしろ徹底的に調査をすべきだったというふうに思っております。
 そこで、会計検査院に質問をいたしますけれども、今回の調査や報告書の取りまとめを指揮したのは誰でしょうか。また、この森友の小学校用地においてボーリング調査をしていないわけですけれども、ボーリング調査をしない判断をしたのは誰なんでしょうか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 今回の検査や報告書の取りまとめにつきましては、事務総局において、検査官会議の指揮監督の下、実施したものでございます。
 また、ボーリング調査をしない判断をしたのは誰かというお尋ねでございますが、会計検査院は、国会からの御要請に従いまして、会計検査院法上与えられている権限を行使し、検査を実施しております。今回の検査におきましてはお尋ねのボーリング調査を実施しておりませんが、これは、御要請に従い、本件国有地の売却予定価格算定のために大阪航空局が行った当該費用の算定が適切であったかについて、大阪航空局が当時利用することが可能であった既存の資料等を用いるなどして検証したものでございまして、実際の地下埋設物の量を確認することを目的としたものではないことによるものでございます。
 なお、検査における個別具体的な審理、判断の過程についてはお答えを差し控えさせていただきますが、検査上の判断につきましては、あくまでも会計検査院として情報を収集し、分析し、検討していった結果でございまして、今回の報告書は、会計検査院法等に基づき最終的に検査官会議で議決をしたものでございます。
○和田政宗君 これ、ごみの量について会計検査院側にヒアリングをしたときに、試算の方法によっては大阪航空局の試算と同じものになる可能性はあるということで説明を受けていたんですが、これは事実で間違いないでしょうか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 地下埋設物の存在範囲につきましては、既存資料だけでは十分に精緻に見積もることができず、また、仮定の仕方によっては処分量の推計値が大きく変動する状況にございます。
 会計検査院は、限られた期間で見積りを行わなければならないという当時の制約された状況を勘案しまして、大阪航空局が適用した地下埋設物撤去・処分費用の価格構成や工事積算基準等を用いた上で、一定の条件を設けて試算を行ったところでございますが、処分量の推計値はいずれも大阪航空局が算定した処分量とは大きく異なるものとなっておりました。
 ただし、条件を変更した場合に試算結果が大阪航空局と同じになる可能性につきましては、報告書の範囲を超えておりまして、お答えいたしかねることを御理解いただきたく存じます。
○和田政宗君 今の答えを聞いていても非常にこれ玉虫色で、何というか、これ、もし仮に政府の責任になったとしても白黒はっきり付けてほしかったなというところがありまして。
 で、校庭の部分のごみの量の計算等が必要になるわけですが、ごみの量について、これ施工業者である藤原工業には聞き取りはしたんでしょうか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 検査の方法等につきましては、報告書に記載しているもの以外につきましてはお答えを差し控えさせていただくことを御理解いただきたく存じます。(発言する者あり)
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(榛葉賀津也君) 速記を起こしてください。
 戸田局長、最初から答弁願います。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 検査の方法等につきましては、報告書に記載しているもの以外についてはお答えできない、お答えを差し控えさせていただくことについて御理解いただければと存じます。(発言する者あり)
○委員長(榛葉賀津也君) もう一度お願いします。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 報告書に記載している事項以外につきましてはお答えを差し控えさせていただくことにつきまして御理解賜れればと思います。
○和田政宗君 そうなってしまうと、これ、それで全部答弁がそうなってしまうというような状況だというふうに思うんですが。
 今、野党側の方から声上がりましたけれども、じゃ、政府で調査をしろよというようなことであるのかもしれないですけれども、いずれもしそういったことをするにせよ、これ、会計検査院の報告書について、中身についてちょっともっと詳しく聞きたかったのであれなんですけれども。
 これ、隣接地の土地は、元々これ森友の小学校用地と一筆の土地であって、すなわち同じ区画だったわけですけれども、これ、報告書の中に一部記載がありますけれども、この地中のごみの量というのはこれ調査したんでしょうか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 本件土地に隣接する野田中央公園の土地についてのお尋ねかと存じますけれども、当該土地につきましては、大阪航空局において、本件土地と併せて、地下埋設物の状況把握を目的といたしまして二十一年十月に地下構造物状況調査を調査会社へ発注して実施しております。本件土地と同様の地下埋設物が確認されております。
 なお、野田中央公園の土地につきましては平成二十二年三月に豊中市へ売却されておりまして、また既に公園としての整備が完了していたことなどから、地中ごみの量について調査を行うことは困難であったことを御理解いただきたく存じます。
○和田政宗君 豊中市にヒアリングは行いましたでしょうか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 ヒアリングは行っております。
○和田政宗君 これ、国交省から豊中市に渡された地下埋設物状況調査業務報告書は御存じでしょうか。
○説明員(戸田直行君) 存じております。
○和田政宗君 この内容は報告書の中に勘案されているでしょうか。
○説明員(戸田直行君) お答え申し上げます。
 勘案してございます。
○和田政宗君 勘案しているのであれば、これはごみの混合率書いてございますし、豊中市の調査ではほとんどの土地でごみが発見されたというふうにしていることがあるわけですよね。ちょっとこの報告書からはその部分が、ごみの量が具体的にどうなのかというところが読み取れず、豊中市と関係各所において、いわゆる盛土をするので二千三百万円掛かりましたというような報告のみであろうというふうに思うんですが、これ、この辺りでちょっと終わりにしますけれども。
 先ほどの御答弁も含めて、いわゆる調査報告書に書かれた以上のことが答弁できないということでありますと、我々もこれ、会計検査院は独立した機関でございますけれども、そこに対していわゆる質疑ができないというような状況になりますので、ちょっとこれはどうなのかということをちょっとしっかり考えてみたいというふうに思いますけれども、これ、徹底的にその調査をやっていただければ、それを受けて、例えば政府で追加調査が必要なのか必要じゃないのかということも含めて、これはその後の議論ということだったと思うんですけれども、やはり今答弁いただいた中でも、これ、曖昧で玉虫色で根拠が不十分なところがあるというふうに私は今感じました。
 政府は、もちろんこれ、報告書を受けて、改善すべきところは改善すべきだというふうに考えますけれども、会計検査院におかれましても、これは強力な権限を持った独立機関であるわけですから、より厳密な調査を行っていただくことを切に願いたいというふうに思います。
 以上で終わります。
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 まず、梶山大臣にお尋ねをしたいと思います。
 大臣の所信の中で、昨年、東京圏への転入超過が約十二万人に上り、この十五年間で地方の若者が五百万人以上も減少しましたという報告がありました。大変びっくりをいたしましたが、東京への一極集中の抑制がなかなか進みません。二〇二〇年の東京オリパラまでは人口増加が進んでいくのではないかと考えています。
 まち・ひと・しごと創生総合戦略が、今年、中間年を迎え、地方創生待ったなしであります。地方の人口減少が進むと様々な問題が出てきます。
 昨日、テレビで報道されておりましたが、山梨県の人口千人くらいの村で、お寺の檀家が十五軒になってしまった、村に住んでいる人は二軒という報道でありましたが、そこで、お寺の運営が維持ができなくなって、住職が朝九時から午後二時まで近くの旅館でお掃除のアルバイトをしている、時給八百円という報道でした。一か月二十日、月給八万円もらって生計を支えて、お寺をしもりをしているというショッキングな報道がありました。
 これは例の一つでありますけれども、このような状況を打破するために、地方への新しい人の流れをつくるため、ライフステージに応じた施策の強化に取り組んでいくということは大変重要だと考えています。
 その中で、今日は地方大学づくりに視点を当てていきたいと思います。
 地方の源泉である若者が、それぞれの分野で、日本全国のみならず世界中から集まるような、きらりと光る大学づくりを進めるというのが所信の中にありました。まち、ひと、しごと。町に仕事がある、そして町に若い人が、中心に人が集まってくる町づくり、これは大変重要だと思いますが、秋田県に国際教養大学というのがありますが、ここは全て英語教育でやっています。約千人の学生がここで学んでいるということでありますが、しかし、いざ就職になりますと、どうしても、秋田県に働く場所がないので、九割は県外へ移ってしまうという状況のようです。
 立命館が、十八年前に大分県別府市にアジア太平洋大学をつくり、開学をいたしました。ここは現在、六千人の学生、そのほかに教授陣もいますからたくさんの方々が別府に住んでいるわけですけれども、そのうち、学生の半分、約三千人はアジアを中心に海外から来ている留学生ということになります。
 ここでは、経済効果測りましたら、五年前の数字では約七十億という数字が出ております。町が大変にぎわいを見せて、春祭り、夏祭り、全て学生と行政が協調しながらやっているということも報告をされているわけであります。
 立命館大学は京都が本部でありますが、京都から今の滋賀県の草津に二十三年前に学部を分けました。理工学部中心に分けまして、現在は京都の衣笠本学が一万六千、滋賀県の草津一万五千人、そして茨木にもキャンパスを開設して六千人ということで、京都、滋賀、大阪ということで分散して教育を行っているわけであります。
 そういう中で、まさにこれからは人口減少社会の中でなかなか学部開設の問題等ありますけれども、しかし、世界に目を向けて、きらりと光る地方の大学づくりを進めていくというこの考え方、梶山大臣述べられておりますので、具体的な方策等につきまして、この考え方をお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど岡田委員からお話ありましたように、この十五年間で地方の若者、十五歳から二十九歳までと捉えておりますけれども、正確には五百三十二万人が減少をしております。また、東京圏への転入超過数は近年十万人を超える規模で推移をしている、そのほとんどが若者であります。
 地方創生の開始から三年がたちますが、この流れにいまだに歯止めを掛けられていない現実がございます。若者こそが地方の活力の源泉である、若者が将来に夢や希望を持つことができる元気な地方の創生に国を挙げて取り組んでまいる所存であります。
 そのために、地方公共団体の長がリーダーシップを発揮して、産官学の連携の下、地域の中核的な産業の振興とその専門人材育成に本気で取り組む地方に対して重点的に支援をするために新たな交付金の創設について今検討しているところであります。
 また、先ほどお話ありましたけれども、大分の立命館大学、観光に特化した学部もございます。これで、この地域にホテルの誘致ということも実現しそうであります。さらに、この地域も観光地ということで、そういう形で地域の中核的な産業の振興と併せて大学の振興も図っていければと思っております。
 このほかにも幾つかございますけれども、そういうところが、地方公共団体の長がリーダーシップを取って産業と大学を結び付けていく、さらには金融も入っていってその後の産業の取組にもつながる、そういった形でこういった制度を活用していければと思っております。
 立命館は、観光をつくろうとしているということで、ホテルの誘致も今実現しようとしているところだということであります。
 こうした取組によりまして、先端科学や観光、農業といったそれぞれの分野で、全国からだけではなく、世界中から学生が集まるようなきらりと光る地方大学づくりを進めていく、そして、その若者たちの活気で地域の活力が戻ってくる、さらにまた、その人たちがその地域に根差した産業に就職できるような地域づくりをしてまいりたいと考えております。
○岡田広君 大臣から答弁ありましたように、別府にあるアジア太平洋大学を例に挙げましたけれども、ここはやっぱり経済効果だけではなくして、やっぱり海外の学生と交流をする、町が変わってくるということでは非常にいいことなんだろうと思っていますけれども、卒業生の人たちはみんな別府、大分を中心に、しばらく海外の方も日本で仕事をしたいという気持ちをほとんどの人が持っているということでありますけれども、なかなかやっぱり大分県でも仕事が、別府なんかは観光産業ありますのでそこに勤める方もいらっしゃるようでありますが、そういう仕事という点も非常に重要だろうというふうに思っております。
 私の、梶山大臣も私も茨城ですけれども、茨城は、十万人当たりの医師数というのは全国から比べると埼玉に次いでワーストツーという、そういうデータも出ているんですけれども、梶山大臣の恐らく地元も水戸から北は医療過疎になっているのではないかと思いますけれども、厚生省は、医師については約三十万人ぐらいいるから充足されているということは言いますけれども、しかし地域偏在とか診療科目偏在ということはあるわけでありますから、ここのところを直していくということ、大変重要だと思いますけれども、茨城、約三百万県民でありますけれども、筑波大学に医学部があるだけで、茨城県立医療大学というのは医学部がありません。数年前、茨城では早稲田大学が医学部をつくろうという動きもありましたけれども、そのまま立ち消えになったと。
 そういう状況を考えると、茨城でも新しい大井川新知事が誕生して、この医学部誘致等については一つの考え方も持っているということでありますけれども、やはり医療分野でも、医療の進歩も日進月歩ということで大変目覚ましいものがありますし、地方の医師不足対策を始めとして、これから遠隔医療というのは大変広がってくるんだろうと思っています。
 さらに、茨城ではロボットがあります。つくばではロボットスーツHALというのを、介護ロボット、世界で一番であります。ロボットについては世界の輸出の中の日本は半分ですから、世界一ということになります。産業ロボットは少し韓国やアメリカに後塵を拝していますが、会話ロボットとかこの介護ロボットは世界一ということであります。そういうことで、東京オリパラ、二〇二〇年にもワールドオリンピック、ロボットオリンピックというのも開かれ、これからロボット産業は成長産業になるんだろうと思っています。
 そしてさらに、つくばにはノーベル賞をもらった江崎玲於奈博士とか、それから小林誠先生、あるいは白川英樹筑波大の名誉教授とか、そういう方々もいますし、宇宙工学も大変盛んです。毛利衛さん、そして星出彰彦さん等もつくばで住んで仕事をしているという、まさに宇宙があり、ロボットがあって、つくばは昨年、G7の科学技術大臣会合も開かれました。
 こういう、医療についても遠隔医療を始めとした新しい分野、そしてロボットを活用した介護現場の生産性向上とか科学技術イノベーションを連携する夢のある大学をつくって世界から入学者を呼び込んでくるということは大変大事なことだろうと思いますが、これは一つの夢でありますけれども、政治は夢に向かって努力をするということでありますから、こういう考え方についての梶山大臣の政治家としての考え方をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(梶山弘志君) それぞれの地域で熱意あふれる提案があればしっかりと取り組んでいくということであります。
 それぞれの地域の実情に合わせた、また、その地域の人たちの考え方をしっかりと提案していただくことがまずは大事でありまして、熱意のある地域には地方創生版三本の矢でしっかりと支援をしてまいります。
○岡田広君 もう一つ、生涯活躍のまち構想についてお尋ねしたいと思いますけれども、この一億総活躍社会の中で地域包括ケアシステムの構築というのは大変重要になります。地方創生の観点からも、中高年齢者が希望に応じて地方や町中に移り住んで、地域の住民とともに交流をしながら健康でアクティブな生活を送って、必要に応じて医療、介護を受けることができる地域づくりを目指すということは大変重要です。
 その中でも、私は生涯学習社会の構築というのはとても大事だろうと思っています。GDP六百兆円を目指す、女性も高齢者も働け働け、数字を目指すことは悪いわけではありませんけれども、物心両面という言葉があるように、物も心も豊かな日本人を育てていくということのためには、やはりこの学びの場というのはとても大事だろうと思っております。
 この生涯活躍のまち構想については、現在のところ認定十七市と町ということでありますけれども、これから更に梶山大臣の努力で増えていくんだろうと思っていますけれども、これの推進方策についてもお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(梶山弘志君) 今お話にありました日本版CCRC、生涯活躍のまちということでありますけれども、各地域における実現に向けた取組を支援するために、政府としましては、地域再生法に基づいて手続の簡素化の特例や、地方創生推進交付金等の活用を希望する団体の地域再生計画を認定をしているところであります。関係府省が連携する生涯活躍のまち形成支援チームを通じた取組の支援もしているところであります。また、構想の具体化に向けたマニュアル等の作成等により、自治体の取組を現在支援もしているところであります。ですから、計画の段階から、計画というか、構想の段階からいろいろ御相談いただければ支援をしていくということであります。
 現在、全国で七十九の自治体が生涯活躍のまちに取り組んでおりまして、茨城におきましては笠間市や阿見町において生涯活躍のまちに関する取組を今進めていると承知をしております。
 今後とも、ノウハウの提供等を通じて好事例の横展開を図るほか、取組の推進意向のある団体や関連する取組の掘り起こしを進めるなど、地域の特性に応じた魅力的な生涯活躍のまちの取組を積極的に支援をしてまいりたいと考えております。
○岡田広君 先ほど大臣の答弁の中で、やはり地方創生、まさに新しいアイデアを出していく、私、よく仕事のカキクケコという言葉を使いますけれども、新しい政策を実行するときに、まず考えることから始まって、そして基本に忠実に、工夫して、計画して、行動する。特に、創意工夫、アイデア、限られた財源の中でいかに市民福祉の向上にお金を使うかというのはとても大事なことでありますけれども、そのときに、答弁にありましたように、地方公共団体のトップの考え方が非常に重要です。
 そういう中で、この地方創生推進交付金等の使い方についても、内閣府としては、今年の一月にも山本大臣のときに東京都、大阪、福岡でトップセミナーを行っています。しかし、私は地元に帰って各首長に聞くと、全然こういうセミナーをやっていること自体を知らないということであります。東京、大阪、福岡でやるというのは新しいこういう地方創生のいろんな好事例を紹介したりなんかするんでしょうけれども、それはやはり東京、大阪、福岡でやったという形をつくるということだけなのかなという気がいたします。
 やっぱり本当にこの地方創生待ったなしということであれば、梶山大臣の下でやっぱり、全国各県、都道府県、市長会というのがあります、町村会全部集めて、あるいは議長会まで集めてそういうセミナーを、大臣ばかりじゃなくて、副大臣、政務官、そして役所の担当、これいるわけですから、政務三役が海外に会議で行くのと違って、地方の創生というのは今一番内政の中で大事なことでありますから、こういうことを使って、もちろん土日もそうですけれども、しっかりとトップセミナーで、そこでやっぱりこういう地方創生推進交付金のお金の使い方、アイデアを出してもらうということをもう少し広げていくということが大事なんだろうと思います。
 全国地方六団体、全国市長会の会議も東京で行われる、あるいは青年市長会もあります。そういう中でやっぱりPRをするということ非常に、広報するということ大事だと思いますので、ここを是非よろしくお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(梶山弘志君) 地方の自主的、主体的な取組を支援し、目に見える地方創生を実現するためには、市町村長を始め地方関係者に国の支援施策等を十分に理解をしてもらう必要があります。
 新年早々には地方創生市町村長トップセミナー、先ほどお話ありましたけれども、来年も開催を予定をしておりまして、私が全国の市町村長に対して、地方創生の理念や制度の周知、さらにはその活用方法等について説明を行ってまいりたいと思います。
 そのほかにも、青森県、高知県において試行的にサテライトオフィスを設置し、まあ出ていくわけですね、出ていって、交付金の活用方法等について市町村へのアウトリーチ支援等を行ったところでありまして、来年度はサテライトオフィスの箇所数を増やすことなどによりその充実を図っていきたいと思っております。
 そのほかに、事務的には、本年十月末から十一月末にかけて全国九ブロックで地方公共団体の職員や地元企業等を対象とした地方創生ステップアップセミナーを開催し、企業版ふるさと納税など、地方創生の支援施策全般について更なる活用を促したところでもあります。
 まち・ひと・しごと創生総合戦略の中間年を迎えて、最近では地方公共団体によって人口減少や少子化に対する危機意識にばらつきがあると感じられるとの指摘も出ておりますけれども、こうした危機意識を地方と共有をして地方創生を大胆に推進していくために、地方創生の取組、周知、広報を徹底してまいりたいと思っておりますし、トップセミナーのみならず、各段階でしっかりとした周知をしてまいりたいと思っております。
○岡田広君 是非この周知方には、やっぱりしっかり広げていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 次に、国立公文書館についてお尋ねをしたいと思います。
 この国立公文書館につきましては、新たな国立公文書館の基本計画原案が公表をされたところであります。この原案では、新公文書館の機能を、多くの国民が利用する展示、閲覧を中心とした総合的施設としておりますが、多くの国民が我が国の歴史に対する関心や理解を深める機会となる貴重な文書、例えば皇室の行事に関係した記録文書や太平洋戦争開戦に関わる記録文書など、本来宮内公文書館や外交史料館に所蔵されるべき歴史公文書等の一部を新公文書館で常設展示、閲覧できるようにすることを考えるべきではないかと思いますが、この考え方について大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(梶山弘志君) 新たな国立公文書館につきましては、本年四月に、衆議院議院運営委員会及び新たな国立公文書館に関する小委員会において、多くの方が利用しやすい国会前庭への建設をお認めいただき、建設に向けて着実に取組を進めているところであります。
 御指摘の点につきましては、今後関係省庁とも調整しつつ検討を進めてまいりますが、これまでもほかの機関から借用資料や複製の貸出しを受けて展示に活用していることを踏まえ、新たな施設での展示に当たっても、他機関からの借用資料や複製、さらに写真、映像等も活用して、多様な切り口から各展示のテーマを分かりやすく伝えることが重要と考えております。
 国会前庭、今度、今の憲政記念館のところですね、という立地を生かして、多くの方々が我が国の歴史に関する関心や理解を深められる場となるよう、展示に関しては工夫をしてまいりたいと思っております。
○岡田広君 新国立公文書館は、今大臣から答弁ありましたように、国会の前庭、憲政記念館の敷地の中にできるわけでありますから、国会見学の方だけでも衆参合わせて約百万人の方々がおいでになるわけですから、これを更に多くしてもらうということにもなるんだろうというふうに思っておりますけれども、宮内公文書館とか外交史料館で展示しても、なかなか場所も分からないとかでこの閲覧者、閲覧者というか入館者のカウントって低いですね。展示会を、特別展示をやっているから少し数がカウントされているので、なかなかここに閲覧に行く人は私少ないと思います。せっかくの貴重なものは、やっぱり今度の新しくできる国立公文書館で全国の皆さんを始め世界の皆さん方に見てもらうということは、とても大事なことなんだろうというふうに私は思っております。
 もう一点、我が国の重要な公文書を後世に残していくため、この国立公文書館につきましては、世界に誇れる、今回の面積等を見ても世界から比べるとちょっと小さいような気がしますけれども、しかし立地の関係もありますので、これはこれで理解したいと思いますけれども、しかし、取組を是非、世界に誇れる公文書館をつくっていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 さらに、行政文書の管理についてもいろいろ今国会でも議論になっておりますけれども、より一層適正な管理が行われるように見直しが必要と考えますけれども、政府としては、行政文書の管理に関するガイドラインを改正するとのことでありますけれども、具体的にはどのような見直しを行うのか、お尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(梶山弘志君) 行政文書に関するガイドラインにつきましては、今、公文書管理委員会で検討をしていただいているところであります。
 内容が確定しているものではありませんけれども、現時点での改正点では、政策立案や事務事業の実施の方針等に影響を及ぼす打合せ等の記録については文書を作成する、意思決定過程や事務事業の合理的な跡付けや検証に必要となる文書については一年以上の保存期間を設定する、複数の職員や文書管理者、相手方による確認等により、可能な限り正確性を確保することなどを定めることとしております。また、公文書を扱う職員一人一人の意識をより一層高めていくことも重要であることから、各府省職員向けの研修の充実等を図るなど、公文書管理の質を高めるための不断の取組を進めてまいりたいと思っております。
 こうした取組を不断に行う中で、制度の見直しの必要性があれば法改正も含めて検討してまいりたいと思っております。
 ガイドラインで一年未満の文書、歴史公文書の区別をしていくわけでありますけれども、その後、一月から三月までの間に各府省において各府省ごとの規則を作っていただきます。この府省の規則につきましても、公文書管理委員会、まあ外部の有識者でありますけれども、公文書管理委員会においてそれを見ていただいて、しっかりとしたものが四月から運用できるようにしてまいりたいと思っております。
○岡田広君 公文書管理法が制定されて八年になりますけれども、まさにこの趣旨が徹底されていないのは、私は行政の怠慢だと思います。情報公開、透明性が高まっている中で、国民の疑念が起きないような形でこの管理をしっかりやっていただきたいと思います。
 梶山大臣は御退席いただいて結構です。どうぞ取り計らいをお願いします。
○委員長(榛葉賀津也君) 大臣。
○岡田広君 それでは、松山大臣に、保育士対策について、保育士不足の問題について、もう時間がなくなりましたが、一点だけお尋ねをしたいと思います。
 二十七年の一月の補正予算の中で就労支度金という制度ができまして、四十四億予算が組まれました。潜在保育士が保育士になると二十万円支払って、二年勤めれば返さなくてもいいということですけれども、これは二万二千人の予算が組まれてスタートした事業でありますけれども、当初二百五十人ぐらいの人たちしか使わなかったということになるんでしょうか。
 それで、今度は二十八年補正、十月のときに補正やりまして、これ、繰越しと合わせて更に十九億円プラスして六十三億ということで、今度は一挙に二十万円から四十万円に、就労支度金、しました。一年たたないうちに、検証もしないうちに二十万から四十万になるというのは、ちょっと私、今まで国会にいて考えられないんですけれども、それだけ保育士不足は進行しているということなんだろうと思います。
 保育士は、二十七年の厚労省の統計、二十六年の統計ですかね、今は五十万ぐらいいるんでしょうか、四十二万という数字出ていまして、このときの潜在保育士は八十万、介護福祉士六十六万、潜在が五十二万、看護師は百四十七万の人たちが就労していて潜在が七十一万と、この三つの数字だけ挙げても保育士は就労している人の倍近い人が潜在でいるということを考えても、その人たちがなかなか戻らないという、そういう中で今回キャリアアップ助成金という制度をスタートしましたけれども、この制度、本当に現場混乱しています。
 これはちょっと時間がないから多く言いませんけれども、今回、今日の、新しい経済政策パッケージというのが新聞で報道されましたけれども、二〇一九年四月から保育士は、人事院勧告に伴う賃金引上げに加えて一%、月三千円賃金引上げを行う、これはこれでいいことだと思いますけれども、介護職員については二〇一九年十月から、勤続十年以上の介護福祉士、これは一律月平均八万円相当の処遇改善を行うというのが報道されました。
 これはこれからの話ですけれども、やっぱりキャリアアップ助成金ということで、七年以上で四万円の人を、例えば公定価格の二人出すとか、そしてそのほかはならしてもいいとか、三年勤めれば五千円以上やると、これ全部にやるわけじゃないですよね、キャリアアップですから。しかし、研修をやるといっても、現実に、今年はみなしでいいんだけれども、来年は今年の状況を見ながらここをどうするか決めるということなんですけれども、恐らく来年も保育研修できないと思いますよ。四分野やれとかいうことですけれども、一分野十五時間掛かるから、まあ三日ぐらいは掛かるでしょう。
 代替保育士の予算も国は組んでいるけれども、代替保育士がいないという現状ということです。ほかのアップにならない人がアップになる人の分も子供を見るということになるので、ここのところ、やっぱり処遇改善というのはならしてという、この介護福祉士の月八万円というのはすばらしいと思うんですけれども、こういう考え方にならないかどうか、この点だけ、もう時間ですから、政府参考人、答弁はいいです、大臣の答弁だけひとつお聞きかせいただいて終わりたいと思います。
○国務大臣(松山政司君) お答えします。
 保育士の処遇改善でございますが、今年度から、先生がおっしゃるように、技能、経験に応じたキャリアアップの仕組みを構築し、勤務経験がおおむね七年以上の保育士に四万、そして三年以上の保育士に五千円ということで実施をしておるところでございます。
 実施に当たりましては、園内での給与等のバランスにも配慮をし、月額四万円の処遇改善については、加算対象職員の二分の一に四万円の処遇改善を行っていただけば、主任保育士を含むその他の職員に月額五千円以上四万円未満の範囲で配分するなど、柔軟な運用も可能ということにしております。また、研修に係る要件は、平成二十九年度はこの要件を課さずに、平成三十年度以降、職員の研修の受講状況等を踏まえ検討することとしております。
 国としましても、保育事業者への説明会、あるいは保育事業者からの相談対応などを行う自治体に対して必要な経費を全額補助をするということなど、各施設におけるキャリアアップの仕組みが定着するよう支援をしてまいりたいと考えております。
○岡田広君 時間来ました。やはり是非、大臣、ここはキャリアアップということは必要ですけれども、やっぱり一律の処遇改善ということを念頭に入れながら今度是非進めていただきたいと思います。
 終わります。
○白眞勲君 民進党の白眞勲でございます。
 まず、北朝鮮が十一月二十九日未明に発射した弾道ミサイルにつきまして、これ、私どもといたしましても断じて容認できず、断固として抗議することをまず申し上げたいと思います。
 まず、国民保護という観点から官房長官にお聞きします。
 長官は十一月三十日の当委員会での御発言で、「これまでにない重大かつ差し迫った脅威です。」とおっしゃっているわけですけれども、まさに極めて深刻な事態だと私も思っております。
 四千キロの高さから落下して本土から二百五十キロの地点で落下したということですから、これ、まかり間違えれば日本の本土にも落下してしまう可能性も十分あるんではないんだろうか、そういう部分があるんですけれども、この辺り、官房長官としてどのように認識されていますでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) まず、最大の脅威と私が申し上げましたのは、北朝鮮は昨年二回核実験を行いました。その前は三年に一回だったんです。今年になって、もうまさに広島に投下されたあの原爆の十倍という規模のものでありました。そして、今委員からお話がありましたように、弾道ミサイルを、日本を越えたもの、さらには先般は我が国領域に落下をしてきている。そうしたことを繰り返す中で、さらに日本列島を核爆弾で海中に沈めるとか、そういう発言も実はあったわけであります。
 そうしたことから、我が国としてはかつてない脅威である、そうした危機に対して政府としては二十四時間三百六十五日、国民の安全、安心を確保するのが最大の責務という形で、今総力を挙げて万全の対応を取っているということであります。
○白眞勲君 防衛省にお聞きいたします。
 このミサイル落下地点、あらかじめ予測できたのでJアラートは作動させなかったということですよね。つまり、その大体の落下地点、例えば北緯何度、東経何度ということまで分かっていたということでしょうか。
○政府参考人(小波功君) お答えいたします。
 北朝鮮から発射された弾道ミサイルの落下地点の予測に関する詳細を明らかにいたしますと、自衛隊の弾道ミサイル防衛能力を推察されるおそれがあることから、お答えは差し控えたいと考えております。
 その上で申し上げますと、一般論でございますけれども、弾道ミサイルは、その特性上、放物線を描くように上昇、飛翔、落下することが一般的でございます。レーダーでミサイルを探知、追尾を継続し、その発射地点や発射方向等を把握すれば、ブースト段階と呼ばれるミサイル飛翔中の初期段階でもその落下予想地域や落下予想時刻などを解析することが可能でございます。
 お尋ねの十一月二十九日に発射された弾道ミサイルについても、その発射直後からレーダー等で探知、追尾して得られた航跡情報を解析し、内閣官房に速やかに伝達したところであり、その結果、ミサイルの落下による我が国領域における被害は想定されなかったことから、内閣官房からJアラートを通じた国民への伝達は行われなかったものと承知しております。
 防衛省といたしましては、国民の生命、財産を守り抜くためには、国民に対して迅速かつ適切に情報伝達を行うことが極めて重要であると考えており、引き続き、内閣官房を始めとする関係省庁と緊密に協力しながら、国民に対する迅速な情報伝達に努めてまいりたいと考えております。
○白眞勲君 そこで、防衛省にお聞きしたいんですけど、アメリカのCNNなど複数のメディアが報道したところによりますと、今回の新型大陸間弾道ミサイルが大気圏の再突入時に分解して、再突入に失敗したとの見方を伝えているわけなんですね。また、別の報道によりますと、爆発してばらばらになったと話している飛行機の、旅客機の搭乗員もいるわけですけど、この事実関係についてはどうなんでしょうか、簡潔にお答えください。
○政府参考人(齋藤雅一君) お答え申し上げます。
 十一月二十九日に北朝鮮が発射いたしました弾道ミサイルに関し、米政府当局者が、弾頭が大気圏に再突入した際、複数に分解した可能性が高く、北朝鮮は再突入の技術に依然課題を抱えている旨指摘したとの報道は承知をいたしております。この点、マティス国防長官は、三日、記者団に対しまして、今回発射されました弾道ミサイルにつきまして、射程を含め全ての要素について分析中と述べているものと承知しております。
 防衛省といたしましても、今回の発射で北朝鮮が再突入技術を実際に実証したか否かについては引き続き慎重な分析が必要であるというふうに認識をいたしております。
 その上で申し上げますと、北朝鮮は、今回の発射について、再突入環境で戦闘部の信頼性を再実証したと発表するなど、かかる技術の確立を重視しているものと思われます。防衛省といたしましては、今回の発射の詳細につきまして引き続き所要の情報を基に総合的、専門的な分析を行ってまいります。
○白眞勲君 総合的、専門的な分析を行うのは結構なんですけど、非常に国民としても、これは技術を確立したか確立していないかは非常に重要な部分だと思いますから、これ、分析したら公開するということでいいですね。
○政府参考人(齋藤雅一君) 分析の結果につきましては適切な形で公表してまいりたいと考えております。
○白眞勲君 公表していただくということですので、本当に、適切にですけれども、お願いしたいと思いますが、今回、官房長官は、ミサイルがまだ飛行中、水上に落下していないうちに直ちに記者会見を開くなど、これは初動捜査、万全を期しているというのは私も評価したいと思っています。
 ここで国交省と水産庁にお聞きしますけれども、付近の飛行中の航空機や航行中の船舶に対してはどのような対応をされたんでしょうか。
○政府参考人(馬場崎靖君) ミサイルが発射された際の情報伝達につきましては、十一月二十九日三時二十五分に内閣官房からのミサイル発射情報を受け、同時刻に航空運送事業者や海運事業者等に対して自動転送により伝達をしております。また、同時刻、三時二十五分に海上保安庁からも航行警報等を発出しております。
○白眞勲君 ということは、飛行中の航空機とか操業中の漁船には連絡が行ったということなんでしょうか。そこなんですよ、ポイントは。連絡が行っているのかどうかです。
 今まで私いろんな報道を見ていても、連絡聞いたという話、聞いていないんですよ、私。どうなっているんでしょうか、その辺は。
○政府参考人(馬場崎靖君) 国土交通省といたしましては、例えば、先ほど申し上げましたとおり、まずは海運事業者に対して自動転送を行っております。各船につきましては、その海運事業者のルートから情報が流れるという仕組みを取らせていただいております。
 また、情報の速達性を重視いたしまして、全ての船舶ではありませんが、直接このミサイル発射情報を自動転送できるように鋭意その範囲を拡大しているところでございます。
○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。
 まず、このミサイル発射情報につきましては、水産庁としては、三時二十五分に内閣官房からのミサイル発射情報を受け、同時刻に漁業無線局等にその同じ情報を発出したところでございます。
○白眞勲君 いや、ですから、船に届いているかですよ、飛行機に届いているか、これについてお答えください。
○政府参考人(馬場崎靖君) まず、航空機につきましては、各航空運送事業者を通じて各航空機に情報が伝達されていると承知しております。また、航空局の管制を通じまして管制官から情報が流れるという形を取っております。
 船舶につきましては、先ほど申し上げたとおり、海運事業者のルートとともに国土交通省の自動転送によりまして船舶に情報を伝達しておりますが、これは全ての船舶になっているというわけではございません。
○白眞勲君 大韓航空機とかキャセイ航空機の情報がもう今報道で流れています。そういった航空事業者に対しても連絡しているんですか。その辺りどうなんですか。日本の上空を飛んでいる飛行機は別に日本の飛行機、航空会社だけじゃないですよね。特に夜間です、深夜です。それはやっぱりほかの航空会社も飛んでいるわけですよね。それについて確認が取れたのかどうか、それをちょっと。
 何か、今までの情報は、事業者に対しては行っているというのは分かるけれども、管制官に行っているのか、そして飛行機に届いているのか、それについて教えてください。
○政府参考人(馬場崎靖君) 航空機の情報提供につきましては、内閣官房から連絡を受けた後、関係部局で電話等により情報を確認した上で、各管制機関を通じて飛行中の航空機に伝達をしております。
○白眞勲君 官房長官、これ、この時期というのは日本海でイカやカニの漁をしている船が多くいるようなんですね。様々な報道を見ても、落下する以前に何らかの情報を関係当局から得ているというものを、私が見たところはなかった。
 やっぱりこの辺り、官房長官としても、政府全体としてもう一回この辺り検証する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 今、例えば航空機については、答弁あったように、それは伝達をしているということでした。船舶についても、これは海上保安庁や、あるいは水産庁を通じて対応することにマニュアル上なっています。
 もう一度、委員の御指摘でもありますので、現実的にどうだったかということを検証させて、そして届いていなければなぜ届いていなかったのか、そういうことも含めてしっかり対応させていただきたいと思います。
○白眞勲君 まさに是非それをやっていただきたいなというふうに思います。
 それから、あと、私がかねてから主張しているのがこの落下したミサイルの回収の件なんですね。これ、平成二十一年に当時の中曽根外務大臣は、科学技術庁の船舶技術を使ってHUロケットの失敗の原因を探るため、二、三千メートルの深海でかなりの数の部品を引き揚げたことがあると答弁しているんですね。
 去年の十月にも私は安倍総理に対してこの件で質問した際に、しっかりと、これ安倍総理が言ったんですよ、しっかりとというのは。しっかりと真剣に三千メートルという深海においてもミサイルの部品の回収の検討をしていると答弁されているわけなんですね。
 そこで、官房長官にお聞きします。
 この落下地点もはっきりしているわけです、ある程度は、わけで、これ、もし回収できれば、当時の防衛大臣、答弁しているんですけど、性能や製造技術に関する情報が相当得られるんではないかと、そういう可能性、僕はあると思います。
 私は、どうなんでしょうね、安倍総理の答弁から一年以上たっているわけですし、この検討状況、そしてまた捜索中なのかどうか、現在、その辺も併せて御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 総理も委員の質問にそのように答弁しておりますように、政府としては、この回収を行ってその詳細を分析をすることによって性能も把握することができるわけでありますので、我が国の安全を確保する上では極めて重要なことだという認識ははっきりと持っております。
 一方で、深海に沈んだミサイルの場合、発見が容易でない、さらには捜索、回収には種々の困難な課題があることもこれ事実であります。
 現在、発射された弾道ミサイルの種類、落下地点、その状況を踏まえて関係省庁が連携をして必要な取組を行っていますが、現在どのような状況かについては、今後の活動に支障を来すおそれがあることから差し控えはさせていただきますけれども、こうしたことについては積極的に回収に向けて取り組んでいきたいというふうに思っています。
○白眞勲君 いや、まさにおっしゃるとおりで、やっぱり飛んでいるのをレーダーで見たり何なりよりも実物見れば一発で分かるわけで、実際に韓国では、これすごく水深浅いところだったからすぐ回収できちゃったんですけれども、こういったこともやって、相当分解して中のものも見たりしていますので、是非これどんどんやってもらいたいなと思うんですけど。
 そういった中で、この発射事案に関連して、国民保護の観点から、もう一点、Jアラートの件で質問したいと思います。
 前回、日本列島の上空を通過したミサイルの際、一部の携帯電話、これJアラート鳴ったわけですけれども、一部の携帯電話、いわゆる格安スマホと言われるものなどではその情報が伝達されなかった例がありましたけれども、その折、総務省は改善する旨のお話してくださいました。その後、その辺り、どのような改善がされたんでしょうか。
○副大臣(奥野信亮君) 八月のミサイル事案の際、地方公共団体の防災行政無線等に支障が生じたケースがあったことから、Jアラートについてはその後順次、不具合の解消対策を進めているところであります。
 一方、Jアラートによる情報伝達は、携帯電話、スマートフォンに配信される緊急速報メールによっても行われておりますけれども、現状において、一部の携帯電話等でメールの受信ができないということが課題と考えております。このことから、総務省としては、現在、緊急速報メールを受信できない端末については、受信が可能となるよう関係事業者への要請を行っているところであります。なお、現時点では、緊急速報メールを受信できない端末については、例えば民間事業者のスマートフォンアプリを活用するなどの対策を都道府県等を通じて広く国民に紹介させてもらっているところでもあります。
 携帯電話等に配信される緊急情報メールは、Jアラートによる情報伝達において有効な手段と考えられることから、国民の皆様に確実に届くように引き続き努力をしてまいります。
 以上です。
○白眞勲君 いや、副大臣、おっしゃるとおりで、前回の御答弁のときにはこうおっしゃっているんですね。これはどうしても機能として入れてもらわなければ困るんだと、こういう話をしなくちゃいけないとさっき言ったところでございますと、こう言っちゃっているんですね。
 今、要請とおっしゃいましたよ。要請じゃ駄目ですよ、これ。ある程度強制力を持っていかなきゃいけないんじゃないかなと私は思います。これ、国民安全という部分であります。この辺について、副大臣、どうでしょうか。今の要請という言葉はちょっとおかしいんじゃないですか。
○副大臣(奥野信亮君) よく検討して、要請よりも更に強いことが言えるかどうか、積極的に考えます。
○白眞勲君 いや、これ、考えますじゃないんですよ。機能として入れてもらえないと困るんだと言っているんですよ、これ。副大臣御自身が言ったんです、これ。だから、そこははっきりとやっぱりやるようにちゃんと総務省として指導していかなきゃいかぬのじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(杉本達治君) 委員御指摘のとおり、実際に緊急速報メールが確実に届くというのは重要だということで、その後、これは基本的に携帯電話に実装されているOS、これを、アイフォン関係についてはiOSが使われていますけれども、この部分については既に緊急速報メールが届くということを確認しております。アンドロイド系につきまして現在関係事業者との間でやり取りをしておりまして、そういう意味では、方向としてはいい方向に今行くような状況になってきている。ただ、今の段階で実装できているかというとなっていないということで、今申し上げたように、努力をしている、要請をしているという申し上げ方をしておりまして、今後とも最大限努力をしてまいりたいと思っております。
○白眞勲君 何かちょっと弱々しい答弁に聞こえるんですよね。
 この前は副大臣は相当強く言っているんだから、やっぱりこれは、国民保護という部分においてそこに差が付いちゃいかぬのだと思うんですよね。安いスマホだと通りませんよなんというのは、これは話にならぬわけですから、そこはしっかりとお願いをしたいなと思います。
 そういう中で、このJアラートで、弾道ミサイルが飛んでくるときは非常に短時間で飛んでくるわけですけれども、すぐそばの堅牢な建物とか地下街に逃げ込んでくださいということを周知しているわけですよね。安倍総理は、この十一月三十日に、「堅牢な建築物や地下施設について、都道府県等による避難施設の指定を促進しているところ」と答弁されておるわけですけれども、私、このような施設知らないんですけれど、どこに今どのぐらい、何か所あるんですか。
○政府参考人(横田真二君) 御指摘の避難施設でございますが、国民保護法に基づきまして各都道府県知事が避難施設を指定するということになっておりまして、今年、平成二十九年の四月一日現在で全国で九万一千七百三十五施設指定がなされております。
○白眞勲君 どうやって知るんですか、それ。
○政府参考人(横田真二君) この指定された施設につきましては、内閣官房の国民保護ポータルサイトというのがございますが、そこで各都道府県の避難施設を公表をいたしておりまして、そこでは、避難施設の名称、それから市町村名、それから場所、それは地図で検索できるようになっております。それから、その避難施設の性格といいますか、コンクリート造りであるかどうか、地下への避難が可能かどうか、そういうものを掲示いたしております。
○白眞勲君 横田さん、ミサイル飛んでくるのに何分か分かっていますか。三分から五分ですよ。そのときに、横田さんはこの国民保護ポータルサイトをクリックしながらどこに避難所があるかを見てから避難する、横田さんはそれだけの速いスマホを動かせるだけの力あるんですか。
○政府参考人(横田真二君) これ、公表いたしておりますのは、事前に自分の家若しくはその行動範囲の中でどういうところがあるかというのを事前に皆さんに見ておいていただいて、その近く、一か所じゃありません、行動範囲広ければ何か所もございますので、その中で一番近いところにという意味でございますが、実際に飛んできたときには、この指定されているかどうかにかかわらず、近くにビルなり地下に潜れるようなところがあれば、すぐそこに避難してくださいということを呼びかけております。
○白眞勲君 横田さん、御答弁しながら自分で矛盾感じませんか。これ、高齢者どうするんですか、高齢者。お子さんどうするんですか。
 何か最近、政府は何でもインターネットで全部出ていますからみたいになっちゃっているんだけど、それは便利でいいんだけど、やっぱりもっとこの辺りをしっかり考えた方がいいですよ。
 ちょっとお手元に、見ていただきたいんだけど、お配りした資料があるかと思います。これ、一番目の資料、これ韓国のマークなんですね、一番上にあるのがね。これ、どこにでもこれがシェルターのところには、これ、ハングルで退避所と書いてある、退避所。それで、デザインはそれぞれの意見があるからどうであれ、目立つには目立ちますよ、これ。それで、これをいろいろなところにもう貼ってあるの。韓国に行った人だったらみんな分かりますよ、これ。こういったものを私は、マークをもうちゃんと作って、自分の例えば毎日通勤しているところだったらマーク見ていますから、頭の中に認識できるんですよ。一々スマホで何とかポータルサイトを見てやる、その辺り、もう少し気が利いた方がいいんじゃないかなと私思うんですね。
 官房長官、こういうマーク作ってやった方がいいですよ。これ、どうでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 参考にさせていただきたいと思います。
○白眞勲君 何かあっさり参考にさせてもらいますと言うんですけど、ちゃんとこれ公募して、こういうマークも作った方がいいと思います。もう一回ちょっと答弁お願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 今、突然でありましたので、現実的に韓国でこのような対応を行っている、そういうことを今承知したわけでありますので、参考にさせていただいて、できるだけ最小限の被害にとどまることができるようにするのが政府の責務ですから、そこは対応させていただきたいと思います。
○白眞勲君 いや、もう是非前向きに、今言っていただいたので、横田さん、是非これ考えてください、こういったことも。お願いします。
 それでは次に、最近急激に増えた、大和堆周辺の我が国排他的経済水域で違法操業している北朝鮮の漁船が急激に増加していることに、ちょっとお聞きしたいと思います。これ、外務省にお聞きします。
 最近増えていますが、特に昨年十月以降顕著になってきているとの指摘もあります。なぜ増えてきているのか、外務省はどのような分析をされていますでしょうか。
○政府参考人(金杉憲治君) 確定的に申し上げるのは難しいところがございますけれども、北朝鮮に対する制裁が効いてきている中で、北朝鮮当局が漁業を奨励していると、したがって、それに伴って違法操業が増加しているという見方があるということは一面承知しております。ただ、繰り返しになりますが、確定的に申し上げるのは難しいところがございます。
○白眞勲君 まさに、私どもも、それは確定的にはなかなか言えない、今おっしゃるとおりなんだと思うんですね。
 ただ、もう一つ、これは韓国側の情報ですけれども、北朝鮮は、国際社会から厳しい制裁の影響で枯渇した資金を補うため、中国に北朝鮮周辺の漁業権をどんどん売却していると、去年の段階で北朝鮮周辺の海域で操業している中国漁船が二千五百隻に上ると出ているんですね。つまり、去年以降、北朝鮮の漁船が、自国周辺の海域では漁業権をなくされちゃったために、結果的には中国の船に追い出されちゃう。そしてまたもう一つ、今、金杉局長さんおっしゃいましたように、金正恩氏の無理な、いわゆる水産戦線とか言われているらしいんですけど、水産というのは水産庁の水産に、戦線は戦闘の戦に戦線ですね、の掛け声の下、多数の粗末な木造船が魚を捕りに出かけている。この結果、日本の排他的経済水域に粗末な木造船が侵入しているとも取れるんですけれども、外務省、どうでしょうか、その辺は。
○政府参考人(金杉憲治君) 中国が北朝鮮の近海における漁業権を購入しているという報道があるのは事実でございますけれども、中国側はそれを公的に認めたことはないというふうに承知しております。
 ただ、事象としましては、北朝鮮の船が近海から離れて、より遠洋で漁業しているということはございますので、その報道、一面の真実はあるんであろうというふうに考えております。
○白眞勲君 いや、まさにおっしゃるとおりだと思う。これ、ちょっと水産庁さんに、これ別に質問通告していないんですけど、ちょっと聞きたいんですけれども、これ、テレビに出てくるあの木造船というのは、あれ、外洋で日本まで来るような船なんでしょうかね。何か、私はこれ、日帰りで沿岸でちょっと魚を捕って帰ってくるような船にしか思えないんですけど、その辺、水産庁として分かる範囲内で結構ですから、おっしゃってください。
○政府参考人(山口英彰君) 突然の御質問ですので正確にはお答えできないんですけれども、あのくらいの大きさの船ですと、日本の漁船で見ますと、やはり沿岸域を中心とした海域での操業が想定される船だと思っております。
○白眞勲君 まさに私、そうだと思うんですね。
 ですから、非常にこの辺、私は単に、これは安倍総理が本会議で、水産庁漁業取締り船及び海上保安庁巡視船を重点的にこの大和堆周辺に配備して、放水等の厳しい対応によって退去させておりますと答弁されたんですけれども、単に水掛けて追い出しているだけでは、なかなかこの根本的な原因の解決には僕はならないような気がするんですね。
 そういったことから、これは金額も三千万ドルから七千五百万ドルまで何か最近現金が増えて、結局、国際社会からの圧力によって、つまり経済制裁により、現金収入の抜け道を防ぐため漁業権の中国への売却が結果的に深刻な事態を引き起こしているんではないんだろうかとも私は取れるんですね。
 官房長官にちょっとお願いしたいんですけれども、こういったものも是非、根本をちゃんとたたかないと、やはりこういった問題というのは僕はなかなかなくならないような気がするんですね。この辺りについてお願いします。
○国務大臣(菅義偉君) まず、我が国としてできることでありますけれども、それは、我が国の排他的経済水域内において無許可で操業を行うことは、これは明確に違法でありますので、水産庁と海上保安庁で平素から連携をして警戒監視を行い、無許可の外国漁船が侵入し、操業していると見られた場合には警告等を行って退去させる、先ほど委員からお話がありましたように、現に放水をして追い払う、そういうことを現実的には行っております。
 それと同時に、政府として、この排他的経済水域内での違法操業、これに対して毅然とした対応としてどのようなことができるのか。これ現実的には、警戒をして、放水によって、放水をするとほとんどの船は、あのような小型の船ですから、全て退去するんです。しかし、また時間を置いて来るという、そのイタチごっこですけれども。ただ、毅然として繰り返すことが大事だというふうに思います。
○白眞勲君 もちろんそれは、繰り返していくって必要ですけれども、この辺りの、私、今申し上げましたような部分についての根本的な部分も一度研究した方がいいんじゃないかと思うんですけど、官房長官、どうでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 中国との関係も含めて、そこもしっかり精査してみたいというふうに思います。
○白眞勲君 国家公安委員長に、時間がなくなっちゃったんでもう本当に申し訳ないんですけれども、一問だけちょっと。
 最近、私、ずっとこの北朝鮮の船舶の上陸案件、非常にもう、何ですか、大変、小屋を荒らして盗みをしたのではないかみたいな部分もあったりして、非常にこれ、これもちろん法に従って対処するのはもちろんなんですけれども、このようなことが起きないようにどのようなことができるか研究する必要があるんですけど、この資料に書いてあるように、私、十年前にも同じようなことを言っているんですよ。資料に、官房長官に私、このときの塩崎官房長官に私申し上げて、研究しますと言っているんですよね。研究、まあしたんだろうなとは思うけれども、なかなか、うまく本当にどこまでいったんだろうなというような、あるんですね。
 そういう中で、ちょっと私、テレビで見ていてちょっと気になったのは、これ、御存じのように、JSA地域とかいわゆる板門店でこの前脱北した兵士なんか見ていると、相当感染症に感染していたりとか非常に大きな問題が出てきているということもあります。そういったことを考えますと、これ韓国の報道ですけど、金剛山地区の村の寄生虫感染の実態を調べたところ、住民の九五%が感染していたという報道もあるんですね。
 ですから、警察や保安庁の職員の皆さんの対応ってちゃんとしておかないと、衛生、手袋、手袋というのはゴム手袋とか、マスクとか。何かテレビ見ていると、やっている人もいるけどやっていない人もいるんだよ、見ていると。やっぱりここ徹底した方がいいと思うんですね。ここだけ、職員さんのやはり健康ということもこれ十分に考慮しなきゃいけないということを考えますと、それについてちょっと一問お答え願いたいと思います。
 それから、厚労省には、もう今日時間ないんでやめます、申し訳ないんですけど。
○国務大臣(小此木八郎君) 白眞勲委員の重要な御指摘だと思っています。
 例えば、十一月に入りましてから三件漂着案件がございまして、十一月二十三日の深夜の件でありますけれども、これは、秋田県由利本荘において住民からの一一〇番通報がございました。県警の警察官が国籍不明の八人の男を発見をいたしました。由利本荘において県警の警察官が発見した国籍不明のこの八名について、今言われた御指摘の点について十分に考慮した上で、最寄りの警察署に保護した当日、検疫当局や保健所の職員が検査を実施いたしました。その結果、特段の異常は認められなかったという報告は受けております。
 警察としては、平素から関係機関と連携して我が国への不法上陸等の水際阻止に努めているものと承知しておりますが、改めて、御指摘のような可能性があり得ることも十分に踏まえて、検疫当局等の関係機関と緊密に連携し、国民の生命、身体を守るため、必要な備えをしっかりとこれからも引き続き行ってまいりたいと申し伝えたいと思います。
○白眞勲君 ありがとうございました。
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。
 まず、今年五月に成立しました次世代医療基盤法について質問したいと思います。
 この法案が成立しまして、大量の医療情報を匿名化することでビッグデータとして研究しやすい環境が整備されると思います。そうした大規模研究を通して患者さんに最適な医療の提供が実現できると期待されているところですけれども、現在、法施行に向けて基本方針の策定、匿名加工事業者の認定基準について検討されていると承知をしております。
 そこで、基本方針の策定に当たりまして、研究の面から二つのことを取り上げたいと思います。
 一つは、ビッグデータの研究にあっては、大量の医療情報が収集できるかどうか、つまり、医療機関がデータをちゃんと提供してくれるかどうかがポイントであると考えます。
 医療情報提供を促進するためにどういった施策を考えておられるのか、情報を提供する医療機関などへのインセンティブの付与、そういったことを基本方針に盛り込むべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鎌田光明君) 御指摘のように、今回新たにつくられた制度におきましては、医療機関の協力をできるだけ多く得られるということが肝要であると考えてございます。そのために、まずは医療機関に対しまして、今回の仕組みに基づく医療情報の提供が、治療効果に関する大規模データの研究により、最適な医療の提供あるいは医薬品副作用等の早期把握による安全性の向上につながるといったことを十分に御理解していただく必要がございますので、そういったことを広く説明してまいりたいと思います。
 その上で、例えばでございますが、認定事業者に対しまして医療機関が情報提供するに際しまして、システム整備などのコストが発生することが予想されます。そうした場合には認定事業者がそうしたことを負担するということも認められておりますので、そうしたことを通じまして医療機関の協力を得やすくなるようにしてまいりたいと考えてございます。
 それ以外にも、医療機関が情報を提供しやすくなるように認定事業者において工夫を期待しているところでございますが、先生御指摘のように、来年五月の施行までに、御指摘の点も含めまして、具体的な制度の運用につきましては有識者が参画する検討会などで検討していきたいと思っております。
○熊野正士君 是非よろしくお願いします。
 二つ目ですけれども、二つ目は利活用を促進するための施策でありまして、利活用については基本方針を策定して閣議決定で明確化するとありますけれども、匿名化によってせっかくビッグデータを利用する基盤ができるわけですけれども、データを利用しやすい、研究しやすい環境にする必要があるというふうに思います。
 データの標準化であったり、コストを抑制するであったり、様々なことが考えるわけですけれども、この利活用促進についての政府の具体的な考えを伺いたいと思います。
○政府参考人(鎌田光明君) 先生御指摘のように、この法律は、匿名加工されたデータを大規模な研究に用いるということで国民の皆様にそのメリットを還元するというために基盤を整備するものでございます。
 そのデータを利用する方々として想定しておりますのは医療分野の研究開発を担う産官学の多様な方々でございますので、そうした方々に、初めての制度でございますから、制度の趣旨、意義を御理解していただくことも大事と。その上で、基盤整備の一環といたしまして、その利活用者が利用しやすいように利用料の水準ですとか、あるいはデータの品質の確保ということが重要でございまして、例えば利用料につきましては、情報の取得、加工、提供に要するコストに適度なマージンを上乗せしたものとすること、あるいはデータの品質につきましては、規格の適正化、情報システムの整備を進める取組を併せて行いまして、利用者の方がこういった匿名加工情報を利用しやすくしてまいりたいと考えてございます。
○熊野正士君 次に、匿名加工事業者の認定基準について伺いたいと思います。
 高いセキュリティー管理など、要件について厳格にすべきであると思いますけれども、一方で、余り厳しくし過ぎると参入できないのではないかといった、あるいはコストが掛かり過ぎるのではないかといった声も聞かれております。この認定基準について答弁を求めたいと思います。
○政府参考人(鎌田光明君) 御指摘の認定事業者、法律的には認定匿名加工医療情報作成事業者と申しますが、求められるものといたしましては、多様な医療分野の研究開発に関する知見を有する専門人材を確保して、そして創意工夫を生かして機動的な対応を図る民間事業者等を想定しております。
 したがいまして、当然高度なセキュリティーの確保というのは求められるわけでございますが、先生御指摘のように、研究開発に必要で、かつ利用可能な質の高い医療情報を効果的に取得、整理するような能力を有すること、あるいは個人が特定できないようにしながらも研究開発に役立つような有用性を持った匿名加工を確実に実施し、提供する能力を有することが求められております。
 したがいまして、御指摘の先生の御意見も参考にしながら、来年五月の法律施行までに、現在、認定基準につきまして有識者に、先ほど申し上げた有識者に検討していただいておりますので、しっかりと検討してまいりたいと思います。
○熊野正士君 法案の第五条に、「国民の理解を深めるよう必要な措置を講ずるものとする。」とあります。医療情報を提供してくださるのは国民の皆様でございますので、医療情報を匿名化し、個人情報保護を徹底しているということをまず国民の皆様に御理解していただいた上で、医療データの活用が患者さん自らの最適な医療の提供につながっていくということを広く知っていただく努力が必要だと思います。国民の理解を深めるための取組についてお教え願えればと思います。
○政府参考人(鎌田光明君) 御指摘のとおり、この新しい制度が円滑に機能するためには、情報の提供者であり、また受益者である国民や患者の方に理解を得ることは不可欠でございます。
 したがいまして、先生がおっしゃったようなメリットあるいはセキュリティーの確保などにつきまして、国民の皆様に我々として直接的にお知らせする方法といたしましてはリーフレットの作成などもございますし、また様々な形で制度あるいは認定事業者の活動などについて明らかにしてまいりますし、また、国民と患者の接点である医療機関、お医者様、医療者の方々、あるいは利活用される研究者の方々に対しましても、直接そうしたデータのやり取りで国民の皆様との接点でございますので、そうした方々も通じまして情報が行き渡るように認定事業者とも連携しながら取り組んでまいりたいと考えてございます。
○熊野正士君 是非、国民に広く知っていただけるように、よろしくお願いをしたいと思います。
 次に、健康・医療戦略について。
 平成二十六年に健康・医療推進法が成立しまして、それに基づいて、同じく二十六年に健康・医療戦略が閣議決定をされました。この健康・医療戦略の基本方針には二つあって、一つは世界最高水準の医療の提供、二つ目が経済成長の寄与とあります。
 日本は、国際的に見ても非常に高い水準の医療を提供していると思いますけれども、一方、医薬品あるいは医療機器の研究開発については欧米に後れを取っているとも指摘されています。この医薬品、医療機器の研究開発に関して日本の現状をお示しいただいて、策定された健康・医療戦略によってどういった効果が期待されるのか、分かりやすく説明いただければと思います。
○政府参考人(鎌田光明君) 先生御指摘のように、日本の医療分野の研究開発、進んでいるところ、あるいは取り組むべきところ、ございます。その取り組むべきところの一例でございますが、日本発の基礎研究の成果であっても、残念ながら海外で先行して実用されるといったことがございました。したがって、基礎研究から実用化までどういった橋渡しをするかというのが課題でございました。
 したがいまして、先生がおっしゃったように、健康・医療戦略推進法あるいは健康・医療戦略の制定後、平成二十七年四月には、日本医療研究開発機構、いわゆるAMEDを設立いたしまして、各省庁でばらばらに支援していた国の研究を集約して、そして基礎から実用化まで切れ目ない支援を一体的に実施するということをいたしております。
 そして、その成果の分かりやすい例として、恐縮でございますが、例えば文部科学省で進捗が良好であったがん分野の研究成果、三つほどございます。がん免疫療法ですとか、難治性乳がん、あるいはペプチドワクチンでございます。これを素早く厚生労働省の臨床研究の事業につなげるということができまして、そうした課題としていたいわゆる縦割りの改善というのが図られてございます。
 またさらに、新しい新産業の創出ということも目標にしておりまして、保険外サービスなど健康・生活支援関連産業の市場規模が二〇一三年から一五年度にかけて四兆円から五・五兆円と増えてございます。そして、これは二〇二〇年には十兆円という目標を掲げてございまして、着実に進んでいるところでございます。
○熊野正士君 今、基礎から実用まで切れ目のない研究というふうに御説明がございました。こうした研究を医療分野で行うためにAMEDが設置をされまして、今、AMEDで幾つも革新的な医薬品や医療機器の研究開発が実施をされております。
 その研究の中に、がんの診断で、血液検査で十一種類のがんがかなり高い精度でスクリーニングが可能じゃないかと、そういった研究が進んでいるとも伺っております。もしこれが実用化されれば、がんの早期発見に大きな力となるわけですけれども、どんどん推進すべきだというふうに思います。この研究の概略と推進状況について御説明いただければと思います。
○政府参考人(江崎禎英君) 議員御指摘のとおり、国民の健康増進を図りますとともに、社会保障費の増大を抑制する観点から、がんなどの疾病を早期に発見しまして重症化を防ぐことは極めて重要と認識しております。
 このため、経済産業省におきましては、平成二十六年度から国立がん研究センター、そして大学、さらには産業界と連携いたしまして、がん細胞から分泌されます物質、これはマイクロRNAといいますけれども、これをバイオマーカーとした次世代診断システムの開発に取り組んでまいりました。これまでに乳がんや膵臓がんなど十一種類のがんについて、がんを高精度に判定できるマーカーを特定いたしました。したがいまして、精密検査を要さずとも、一回の採血で複数のがんを早期に発見できる技術の確立にめどが立ちつつあるところでございます。
 今後は、臨床での有効性を確認の上、民間企業におきまして体外診断薬及び診断機器としての薬事申請を行っていく予定となっておるところでございます。
 経済産業省としましては、こうした最新の診断技術の早期実用化に向けまして、厚生労働省と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○熊野正士君 確かに、今御説明ございました例えば膵がんとか、非常に早期発見が難しいと言われているがんでございますので、是非とも強力に推し進めていただければなというふうに思います。
 また、今、診断のお話でしたけれども、治療について、がんの治療法ということでBNCTというのが注目を集めておりまして、BNCTというのは、外科的な切除が困難な症例であったり、あるいは抗がん剤とか放射線治療が効かないと、そういった症例に治療効果が期待をされております。BNCTというのは、これは日本発の世界をリードする治療技術でございまして、海外展開も視野に入れながら研究を進めているというふうに承知をしております。健康・医療戦略の中にも、関西の取組という項目がございまして、その中にBNCTについても触れられております。
 先ほど基礎研究から実用までといったお話もございましたし、専門の人材の確保といったことも大きな課題のようでございます。こうした課題を解決するためには、拠点整備といったことも含めて支援が非常に大事だというふうに考えます。拠点整備を含めたBNCT研究の支援についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
 御指摘のBNCTでございますが、これはホウ素中性子捕捉療法と言われるものでございまして、がんに集積する特性を持ちましたホウ素薬剤を患者さんに投与いたしまして、がん患部に中性子を照射することによりましてがん細胞のみを選択的に破壊するという先進的ながん治療法でございます。これにつきまして、現在、脳腫瘍、また頭頸部がん等を対象とした研究が行われているところでございますが、厚生労働省といたしましては、平成二十年度以降、臨床研究や医師主導治験等の実施に対し研究費の補助を行ってきているところでございます。
 また、私どもは世界に先駆けて革新的医薬品等を、日本で早期に実用化すべく世界に先駆けて開発され、早期の治験段階で著明な有効性が見込まれる医薬品、医療機器等を指定いたしまして、各種支援による早期の実用化を目指す制度がございます。これは先駆け審査制度という制度でございますが、先生御指摘のBNCTにつきまして、この中性子発生装置及び薬剤につきまして一部のメーカーの申請をこの先駆け審査制度の対象としたところでございまして、早期の実用化を支援しているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、引き続きこのBNCTの実用化に向けた支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○熊野正士君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 次に、健康・医療戦略の項目の中に、健康・医療分野における資金供給のための環境整備というふうにあって、官民ファンドの活用が述べられております。企業規模の違いから、医薬品、医療機器の研究開発費、これ日米格差が広がっていると、こういった中で、この官民ファンドの活用が大事な取組であるというふうに思いますけれども、この官民ファンドの現在の取組状況や今後の展開などについてお教え願えればと思います。
○政府参考人(江崎禎英君) お答えさせていただきます。
 官民ファンドでございますが、政府と民間企業の共同出資を通じまして、政策性の高い分野にリスクマネーの供給を重点的に行うものでございます。これまでもITや新素材、エネルギー等、こうした官民ファンドを活用して民間投資を喚起したところでございます。
 こうした中、平成二十五年度におきまして、健康・医療分野への政策的関心の高まりに対応いたしまして、補正予算を用いて産業革新機構と中小企業基盤整備機構に二百十億円を拠出しております。そして、平成二十六年度以降でございますが、地域経済活性化支援機構も含む主要官民ファンドにおきまして、累計五十二件、千二百三十億円を支出してきたところでございます。これらの投資状況につきましては、健康・医療戦略推進本部の下に健康・医療戦略ファンドタスクフォースや次世代ヘルスケア産業協議会など関連会合を通じてフォローアップをしてきたところでございます。
 今後とも、民間ファンドを積極的に活用しながら、健康重視社会を実現する産業創出に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○熊野正士君 ありがとうございます。
 次に、公文書管理について質問させていただきたいと思います。
 公文書管理については、森友学園への国有地売却について会計検査院から報告書が提出され、問題とされた値引きのプロセスを示す書類が破棄されていて会計経理の妥当性について検証を十分に行えない状況であったと報告されております。重要書類の保存、管理に大きな課題があることが明らかになりました。
 今国会の論戦の中で、総理が公文書管理に関するガイドラインの見直しを年内に行うと言及されております。ガイドラインの見直しに当たっては、先ほど言いました保存期間などについてはっきりとした対策を講じる必要があります。
 公文書管理については、森友学園の国有地売却だけではなくて、防衛省の日報であるとか、あるいは加計学園の獣医学部新設についてもそれぞれ課題が指摘されております。ここで、この防衛省の日報及び獣医学部新設に係る公文書管理についての主な課題を明確にしておきたいと思います。
 まず、防衛省の日報におけるこの公文書管理の課題についてお聞きしたいと思います。あわせて、課題に対しての対策も説明してください。
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。
 お尋ねの事案につきましては、主にPKOの日報という重要な業務遂行に関する文書への情報公開請求に対し、一年未満の保存期間を設定した上で、既に廃棄された又は個人資料として保存されているため行政文書ではないとして不開示決定を行ったことなどが指摘されたところでございます。
 PKO等の日報に関しましては、防衛省において、保存期間を十年と設定し、保存期間満了後は国立公文書館に移管する等の対応を取ることとしたと承知しているところでございます。
 その上で、行政文書の管理に関するガイドラインの改正でございますが、これについては検討中でありまして内容が確定しているものではございませんが、現時点の改正案としまして、意思決定過程や事務事業の実績の合理的な跡付けや検証に必要となる文書については一年以上の保存期間を設定する、保存期間を一年未満と設定することが可能な行政文書の類型を例示し、その範囲を限定する、紙文書、電子文書にかかわらず、行政文書に該当しない個人的な執務の参考資料については職員個人の机や個人フォルダーに置くことを徹底するといったことなどを定めることとしております。
 引き続き、年内のガイドライン改正に向けて精力的に作業を進めていくということでございます。
○熊野正士君 次に、加計学園の獣医学部新設に関してのこの公文書管理の課題はどこにあるのでしょうか。
○政府参考人(田中愛智朗君) 今お尋ねの事案における行政文書の管理の在り方につきましては、省庁間のやり取りについて記録を作成するかどうかの判断が不統一であること、内容が正しいか否か不明な文書が作成、保存、共有されていることなどが指摘されたところでございます。
 ガイドラインの改正につきましては、未確定のものではございますけれども、改正案におきまして、政策立案や事務事業の実施の方針等に影響を及ぼす打合せ等の記録については文書を作成する、複数の職員や文書管理者、相手方による確認等により可能な限り正確性を確保する、更新のどの過程にある文書か判別できるよう文書の作成時点や作成担当を明記することなどを定めることとしているところでございます。
 また、先ほど申し上げたとおり、行政文書の保存については、個人的な執務の参考資料に関して定めるということにしてございます。
 こうした内容のガイドライン改正に向けて作業を進めてまいりたいと存じます。
○熊野正士君 ありがとうございます。
 今、今回、防衛省の日報問題、また加計学園獣医学部新設に関する公文書、行政文書の管理の課題と対応策ということについて御答弁していただいたわけですけれども、そのガイドライン、公文書管理に関するガイドラインということに関して言うと、私自身思うのは、三つ観点があるのかなと思っておりまして、一つは公文書の作成に関すること、それから二つ目にはその作成した文書をどう整理するのかということ、そして三つ目はそれをどういうふうな形で保存をしっかりしていくのかと、こういった三つがあろうかと思います。
 この公文書の作成、整理、保存、この三つの観点の上から、ちょっともう一度公文書管理の課題と対策ということについて分かりやすく説明していただければと思います。
○政府参考人(田中愛智朗君) ガイドラインの改正につきまして三つに整理して御説明をいたしますと、文書の作成につきましては、政策立案や事務事業の実施の方針等に影響を及ぼす打合せ等の記録については文書を作成する、複数の職員や文書管理者、相手方による確認等により可能な限り正確性を確保するということを定めるということとなります。
 次に、行政文書の整理につきましては、意思決定過程や事務事業の実績の合理的な跡付けや検証に必要となる文書については一年以上の保存期間を設定する、保存期間を一年未満と設定することが可能な行政文書の類型を例示し、その範囲を限定する、更新のどの過程にある文書であるか判別できるよう文書の作成時点や作成担当者を明記することなどを定めるということでございます。
 そして、行政文書の保存につきましては、紙文書、電子文書にかかわらず、行政文書に該当しない個人的な執務の参考資料に関して、先ほど説明したような定めをするということでございます。
 年内のガイドライン改正に向けて作業を進めるとともに、各府省職員向けの研修の充実等を図るなど、公文書管理の質を高めるための取組を進めてまいりたいと考えております。
○熊野正士君 ありがとうございました。
 次に、地方創生についてお伺いしたいと思います。
 日本は人口減少社会に突入をして、著しい少子高齢化の中で、東京一極集中にもなかなか歯止めが掛からない状況で、地方創生のための施策はいろいろと実施はされているものの、まだまだ効果が目に見えるところまでは行っていない印象であります。
 地方への支援としては大きく三つあるということで、地方創生版の三本の矢ということですが、情報支援の矢というのと、それから人材支援の矢と、そして財政支援の矢と、この三本の矢ということでございますが、このうち財政支援の矢ということについて言うと、地方創生関係の交付金があります。また、地方財政措置としてまち・ひと・しごと創生事業費、さらに企業版のふるさと納税、こういった活用をした応援税制があるわけです。
 今日は、この中の地方創生交付金というものについてお尋ねしたいと思います。
 平成二十六年の補正予算から始まって本年度の二十九年度本予算にも計上されておりまして、交付金の対象となる地域再生計画の認定件数が本年十一月七日時点で全国で五千百九十件と聞いておりますが、平成二十八年に地域再生法が改正をされて、自治体の自主的、主体的な取組でKPIの設定とPDCAサイクルを組み込んだ先導的な事業を特に支援するというふうに承知をしております。
 また、地域再生のためには民間の力が必要不可欠だといったような議論もあって、そうした中、来年度予算にも一千億円を超える概算要求盛り込まれているわけですけれども、この地方創生推進交付金を活用した地方公共団体の取組を今後どのように支援していくのかということについて、大臣の御所見をいただければと思います。
○国務大臣(梶山弘志君) 地方創生推進交付金は、それぞれの地域の課題を踏まえて策定された総合戦略に基づいて、地方公共団体の自主的、主体的な取組を幅広く対象として支援をしてきたところであります。
 例えばということでありますが、大阪府の泉佐野市、青森県弘前市、石川県加賀市の三市が共同して、若者の無業者、職に就いていない方ですね、の自立やシングルペアレントの就労等の支援に取り組む都市と地方をつなぐ就労支援カレッジ事業については、地方における安定した雇用と地方への新しい人の流れを創出する先導的な事業であり、本交付金制度により昨年から支援をしているところであります。
 来年度においても、引き続き交付金の総額確保に努めるとともに、地方の要望を踏まえた運用の更なる改善に努めてまいりたいと思っております。
 あわせて、周知を図ることが大切だと思っております。先ほども御質問がありましたが、セミナー等を通じた制度の周知、効果的な事業実施に資するガイドラインや事例集の作成、そして、本年度、高知や青森で二週間実施をしてみたんですけど、サテライトオフィス、こちらから出かけて皆さんの考え方、御要望をしっかり聞きましょうと、そしてその方法についても協議をしてまいりましょうというようなアウトリーチ支援なども、今後とも、熱意を持って地方創生に工夫して取り組む地方公共団体の取組を支援してまいりたいと思っております。
 委員がお話しのように、民間が元気にならないと駄目なんですね。行政はあくまでもグラウンドキーパーの役割、そして、そこのグラウンドでしっかりと民間の方に活躍してもらうという趣旨の下にしっかりと頑張ってまいります。
○熊野正士君 ありがとうございました。
 次に、稼げるまちづくりについて伺いたいと思います。
 大臣の所信の中で、稼げるまちづくりというふうにございました。地域再生のポイントは稼げるまちづくりであるといった議論もございまして、内閣府が掲げるこの稼げるまちづくりについて御説明をお願いいたします。
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 地方創生の実現に向けまして、地方都市において地域の稼ぐ力、それから地域価値の向上を併せて図るということでまちづくり進めていくという、これを稼げるまちづくりと称しまして、昨年の六月にまち・ひと・しごとの創生基本方針で閣議決定した中にも位置付けておるところでございます。町ににぎわいと活力を生み出し、民間投資の喚起、また所得、雇用の増加などにつなげていくことが重要であると考えております。
 例えば、具体的な優良事例としては、兵庫県の篠山市におきまして、城下町を一つのホテルに見立てて、官民連携して古民家等を活用して宿泊施設やレストラン、カフェ、工房などを配置することで、町中に新たな事業や雇用を創出して若者の地方回帰に寄与している事例などがございます。
 内閣府では、こうした稼げるまちづくりの百の優良事例につきまして、本年三月に事例集取りまとめて公表しておるところでございます。今後は、こういった事例集なども活用して、地方自治体あるいはまちづくり会社、商工関係者等を対象としてセミナーを、今年度も三回予定しておりますけれども、周知を図りまして、また、推進交付金の活用も含めて関係府省とも連携して稼げるまちづくりの取組が全国で進められるように取り組んでまいりたいと考えております。
○熊野正士君 地方創生に関して、地方大学への支援について伺いたいと思います。
 梶山大臣は、先日の所信で、きらりと光る地方大学づくりと、進めてまいりますと述べておられます。先ほど岡田委員の方からもいろいろと質問ございましたけれども、このきらりと光る地方大学、とてもいいキャッチフレーズだと思いますけれども、総理も、衆議院の予算委員会で、地方大学のための交付金制度を設立すると答弁をなさっております。この地方大学に光を当てた支援についてお教え願えればと思います。
○国務大臣(梶山弘志君) この十五年間で地方の若者、十五歳から二十九歳までを若者としますと、五百三十二万人減少いたしました。また、東京圏への転入超過数は近年十万人を超える規模で推移をしておりまして、そのほとんどが若者であります。
 地方創生の開始から三年たちますが、この流れにいまだに歯止めを掛けられていない現実がございます。若者こそが地方の活力の源泉である、そして、その地域地域においてバランスの取れた世代の構成こそがやはりその地域の活力の源になるものだと思っております。若者が将来に夢や希望を持つことができる元気な地方の創生に国を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。
 そのために、地方公共団体の長がリーダーシップを発揮して、産官学の連携の下に地域の中核的な産業の振興とその専門人材育成に本気で取り組む地方に対して、重点的に支援をするための新たな交付金の創設について今検討をしているところであります。
 こうした取組により、先端科学や観光、農業といったそれぞれの分野で、日本全国からだけでなく、世界中から学生が集まるようなきらりと光る地方大学づくりを進めてまいりたいと思いますし、現に取り組んでいるところもあります。そこにはまた更なる支援をして、更に磨き上げてきらりと光るような大学にしてまいりたいと思っております。
○熊野正士君 確かに地方の大学に行くと、一生懸命頑張っているんだけれども、なかなか予算的にも厳しいというふうなところもございますので、是非そういった地方大学に支援していただけますように、よろしくお願いをしたいと思います。
 最後に、ギャンブル依存症について質問をさせていただきたいと思います。
 今年の九月二十九日にAMEDの調査結果が発表をされました。今回の調査では面接の調査も実施をされておりまして、ギャンブル依存症に対して社会的な関心が高まる中、ギャンブル依存症の実態把握をする上で貴重な調査であるというふうに思っております。
 ギャンブル依存症になると、もう二度と手を出さないと決意をしてもまたやってしまう、あるいは、家族ともうしないと約束をしても、結局ギャンブルから抜け出せず、自分も家族も不幸になってしまう、そういったギャンブル依存症の実相をしっかり踏まえた上で、実態を把握した上で対策を講じなければならないというふうに思います。
 今回実施されたギャンブル依存症のこの調査結果について、その意義を説明していただければと思います。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。
 国内のギャンブル等依存に関する疫学調査につきましては、国立病院機構久里浜医療センターの研究班におきまして、全国三百地点の住民基本台帳から無作為に対象者一万名を抽出し、世界的に最も多く用いられているギャンブル等依存の簡易スクリーニングテスト、SOGSというものですが、これを用いて調査対象者全員に面接調査を行い、平成二十九年九月二十九日に中間取りまとめが行われたものでございます。
 その結果につきましては、まず、過去一年以内のギャンブル等依存が疑われる者の割合は成人の〇・八%であり、成人人口に換算した場合は約七十万人と推計をされます。このうち最もお金を使ったギャンブル等はパチンコ、パチスロであり、成人の〇・七%と推計されます。また、生涯を通じたギャンブル等依存が疑われる者の割合は成人の三・六%であり、成人人口に換算した場合は約三百二十万人と推計されます。このうち最もお金を使ったギャンブル等は同じくパチンコ、パチスロであり、成人の二・九%と推計されます。
○熊野正士君 今報告にありましたように、ギャンブル依存症の中でパチンコの占める割合が極めて高いというふうなことかなと思いますけれども、そうした意味ではパチンコによる依存症対策が最も優先されるべきと思われますけれども、この具体的な対策についてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(山下史雄君) パチンコへの依存問題に関する相談機関の報告書によりますと、相談者の七割以上が月に五万円以上の遊技料金を支出をしておりまして、これは一般の遊技客と比べて相当高い割合でございます。また、月に五万円以上の遊技料金を支出している者の六割以上が借金を抱えておりますことから、この月五万円以上の遊技料金の支出というのが依存問題を引き起こす遊技の一つの目安になるのではないかというふうに考えております。
 一回の遊技で少なくとも五万円に相当する程度の遊技球の獲得が可能である、こういう期待が、五万円程度の負け額が累積している場合であってもなお遊技を続ける動機の一つになっていると思われます。
 そういうことが推認されますことから、今回、国家公安委員会規則を改正をいたしまして、一回当たりの平均的な遊技時間である四時間におきまして、出玉の上限を遊技球の増加分で一万二千個、四万八千円相当、これ五万円を下回るようにすると、こういうことでございます。出玉率を一・五倍と規制を強化することといたしたものでございます。また、あわせて、一時間及び十時間の出玉規制の基準につきましてもこの四時間基準と同程度の厳しさとすることとしまして、遊技機の出玉性能を改正前の三分の二程度に制限することとしたものでございます。
○熊野正士君 一応、出玉規制を根拠を持ってやっているということでよろしいでしょうか。これ、パチンコ業界が自主的にやっているということでよろしいんでしょうか、出玉規制。
○政府参考人(山下史雄君) 今ほど御答弁申し上げましたのは、私どもの国家公安委員会規則で出玉を規制するというものでございます。
 今先生お尋ねの業界における自主的な取組、これは大変大事でございます。現在、パチンコ業界におきましては、依存問題を抱える人等への相談の対応、また本人、家族申告による遊技の制限、また営業所における更なる依存防止対策などに取り組んでいるところと承知をしているところでございます。
 先ほど御答弁申し上げました出玉規制と、そして今御答弁申し上げました業界における自主的な取組、様々な依存防止対策、これを相まって総合的に推進することが肝要であると承知をしておりまして、しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。
○熊野正士君 ありがとうございました。
 ギャンブル依存症でパチンコの占める割合は非常に高いということでございますので、先ほどおっしゃっていただいた出玉規制だけではなくて、いろいろな相談体制の確立であるとか、そういったこともしっかりと力を入れていただいて、どうか実効性のある対策を講じていけるように今後とも力を注いでいただきたいということを強く申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○矢田わか子君 民進党・新緑風会の矢田わか子です。
 本日は、まずサイバーセキュリティー対策についてお伺いをしたいというふうに思います。
 我が国の行政機関や企業、あるいは通信、交通など社会インフラに対するサイバー攻撃は今や日常的に行われており、政府もサイバーセキュリティ基本法にのっとりサイバーセキュリティ戦略を打ち立てられて対策を講じておられますが、攻撃を撃退するまでには至っておりません。とりわけ、金融機関や社会インフラに対するサイバー攻撃は産業活動等国民生活に深刻な影響を与えるものであって、一層の対策強化が求められます。
 特に最近では、NHKでも特集が組まれたんですが、IoT家電を使ったサイバー攻撃が拡大している実態が明らかになっています。一般の人が買ったIoT家電、パソコンとか見守りのカメラとか、若しくは外からコントロールできるエアコン、掃除機、こういったものが、本人が知らない間に他人に乗っ取られてサイバー攻撃に使われるというような実態であります。
 IoTは本来、第四次産業革命の主要な技術であって、今後もIoT家電は社会の利便性に貢献するために開発をされていくというふうに思われますし、そういうことが市場でも期待されているはずだと思います。ところが、こういうIoT家電を使ったサイバー攻撃がこれ以上広がっていくと、今後消費者心理が落ち込む事態も想定されます。
 優先的な対策を講じるべきであると考えますが、まず内閣府のサイバーセキュリティ対策本部、本年度新しく一億九千万円の概算要求をされておりますが、その具体的な内容と対策について教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘のとおりに、IoT家電を使ったサイバー攻撃、これを防ぐということ、いわゆるボット対策というのは大変大切なことであると、こういうふうに思っております。
 平成三十年度予算概算要求におきまして、このIoT機器のセキュリティー対策に必要な経費として一億九千万円、これを要求をしているところでございます。
 その中身についてという御質問でございますが、具体的には、一つは、インターネットに接続されるIoT機器の接続の状態を調査するシステムの運用費、そして、その調査に基づきましてIoT機器のセキュリティー対策の実態を分析するための専門家の人件費等がその中身でございます。
 このIoT機器のセキュリティー対策につきましては、本年七月にサイバーセキュリティ戦略本部におきまして決定いたしました中間レビューにおきましても、その対策を加速すべき課題であると、そういうふうに取り上げているところでございます。政府といたしまして、引き続き関係省庁と緊密に連携を図りながら必要な対策を講じてまいりたいと思っております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 日曜日の日経新聞の一面にも、中央省庁のホームページの脆弱性についての指摘の記事が出されました。中央省庁三十七機関のうち、サイト全体の暗号処理をする常時SSL化を終えているのは、何と内閣官房、国家公安委員会など僅か九機関のみということで、残る二十八機関は暗号化は一部にとどまっているとあります。私も実際にグーグルにアクセスをしてみましたが、保護されていませんという警告が出ます。
 こうした実態、どうお考えなのかということなんですが、各省庁の今後については、記事の中では準備中、検討中、完了時期は未定というふうにされているんですけれども、これは予算確保が難しくて対応が遅れているのか、それとも専門の人材が不足しているのか、いずれにしても、早く迅速に動かなければ国が発信する情報の信頼性が揺らぎかねないというふうに思います。担当の大臣の御見解をお願いしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) これまた御指摘のとおり重要な点でありまして、政府機関のウエブサイトが、利用する際に、その通信内容が第三者によって改ざんをされたり、あるいは成り済ましをされるという、そういうおそれがございまして、それを防ぐことが重要であります。
 政府として、今年の七月に、各府省庁及び独立行政法人等に対して、改ざん、成り済ましがなされないように暗号化の対策を進めるよう既に指示を行っているところでございます。これに加えまして、政府機関が取るべき情報セキュリティー対策を定めた統一基準、これにおきましても、対策の義務化を規定する予定となっております。
 各政府機関に対しまして、早期に対応するよう引き続き指導をしてまいりたいと思っています。
○矢田わか子君 早期の対策をよろしくお願いいたします。
 こうしたサイバーセキュリティーの対策については、内閣府の戦略本部がコントロールセンターとなって、各省庁がそれぞれの分野での予算を確保し、対策を講じておられるわけですけれども、やはり予算の効率的な執行を考えると、人材育成や研究開発、あるいは民間のセキュリティーの専門家の活用などにおいて、横横でやはり連携を取られた方がいいのではないかと思われる分野もあります。少ない予算でより大きな効果を上げるためにも、今後のその横断的な施策について御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) これまでの取組を少しお話をさせていただきたいと思っております。
 まず、予算につきましては、政府において、平成二十七年一月にサイバーセキュリティ戦略本部を設置をいたしました。以降、サイバーセキュリティーに関する予算といたしまして、二十八年度は五百七十億五千万円、二十九年度は五百九十八億九千万円を措置したところでありまして、平成三十年度の予算概算要求におきましても七百二十七億五千万円を計上しております。
 そして、先生の御指摘のように、平成三十年度予算案の概算要求に向けまして各省庁それぞれ関連で要求をいたしますので、その要求に当たっての基本的な考え方、あるいはこの重点化を図るべき分野というものについて関係省庁にお示しをしているところでございます。
 また、予算とともに大切なのは人材の確保であると思っておりまして、平成二十八年四月に各府省庁にセキュリティー対策を担う専門の指揮官となりますサイバーセキュリティ・情報化審議官等を設置いたしました。当該審議官等の主導の下、各府省庁におけるサイバーセキュリティー人材の採用、育成、これを計画的に推進しておりまして、平成二十九年度において政府全体で約八十人の増員を行ったところでございます。
 例を挙げますと、内閣サイバーセキュリティセンターにおきましては、国家公務員のみならず、サイバーセキュリティーに精通をした学識経験者や民間事業者等からも専門性を有する職員を登用するなどして、平成二十九年十二月現在、約百八十名の職員がその任に就いておりまして、サイバーセキュリティ戦略本部が設置された二十六年度に比べて約百人の増加となっております。
 引き続き、政府全体といたしまして、必要な予算、そして人材の確保等、サイバーセキュリティー対策を強化してまいりたいと思っております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 責任者の配置を始め多くの人材を登用していただけるということなんですが、ただ、予算については、七百二十七億という数字ありましたが、全く桁が違うというふうに私自身は思っております。サイバー攻撃、今後ますます拡大、巧妙化することがもう十分予測される中で、対策予算の思い切った増額、今日、官房長官お越しになっていただいていますけれども、求められるのではないかと考えております。アメリカでは二〇一七年度の予算でも桁違い、二兆円です、日本円換算で。二兆円、三十倍以上の費用が予算として組まれております。
 費用の大きさだけではないんですけれども、ちょっと一つ資料をお示ししますと、本年七月に国連機関の国際電気通信連合、ITUが、資料一ですけれども、百三十四か国を対象にサイバー攻撃に対する各国の防衛能力を分析した結果を発表いたしました。この資料にありますとおり、日本は十一位という位置にとどまっております。一位はシンガポール、二位はアメリカであります。これらの国に並ぶように、十分なやはり予算確保、専門の人材確保、更なる対策のもう一歩前に進める検討が必要かと思います。
 オリンピック、パラリンピックの準備も進められていることと思いますが、近年オリンピックの開催地では大規模な攻撃に見舞われているというような、そんな実態もあります。IoT家電を使った今までにない巨大なサイバー攻撃の可能性も否定できない中にあって、官房長官、どのような対策を講じられるおつもりなのか、決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) まず、委員御指摘のように、サイバー攻撃が急速に複雑巧妙化している中にあって、このサイバーセキュリティーの確保というのは、我が国の成長戦略を実現するために必要不可欠な基盤であるだけでなく、国家の安全保障、危機管理の観点からも極めて重要なものであるという認識をしております。ただいま鈴木大臣から答弁をさせていただいたように、そういう意味合いにおいて各省庁が連携して施策を推進をしているところであります。
 また、来年九月に策定後三年を迎えるサイバーセキュリティ戦略本部の見直し作業がこれ進められているところでありまして、各省庁が連携して政府全体の適切な予算や人員の確保等サイバーセキュリティー対策の強化に向けた取組を、今御指摘をいただきましたことをしっかり受け止めて、東京オリンピック・パラリンピック、さらにその前にはラグビーのワールドカップの決勝戦もこの日本で行われるわけでありますので、そうしたものを踏まえて万全な体制を取っていきたい、こういうふうに思います。
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 本当の脅威は目に見えるものではなく、目に見えなく、ひたひたと忍び寄ってきているのではないかというふうな見解もありますので、是非ともお取組の強化をお願い申し上げます。
 官房長官、お忙しいようですので、委員長、御退席いただいて。
○委員長(榛葉賀津也君) 官房長官は御退席になって結構でございます。
○矢田わか子君 続きまして、働き方改革について質問をさせていただきたいと思います。
 安倍内閣が掲げる働き方改革の一丁目一番地は、労働時間の短縮であると思います。この背景には、過労死あるいは過労による精神障害が深刻化していることにあります。このため、これまでの審議会などでは時間外労働の上限規制に論議が集中していました。しかし、労働時間短縮については、ワーク・ライフ・バランスを実現するという本来の政策目標を忘れてはならないというふうに思っています。
 一般的に近年は年間の総労働時間が減少しているとされ、統計では平成二十七年で千七百三十四時間となっています。しかし、資料二を御覧ください。厚生労働省の統計資料をよく見れば、実態はそうではありません。資料二にありますとおり、全体の労働時間の減少はパートタイマー労働者の比率が高まっていることによるもので、一般の正社員の労働時間はここ二十年以上年間二千時間以上を超え、ほとんど高止まりの状況になっております。ここには、相変わらず長時間労働をしている正社員と短時間労働で収入の低い非正規労働者との二極分化が見て取れるのではないかと思います。これでは生活の改善や健康維持も難しい、何よりもましてや、正社員としてキャリアを形成しながら育児や介護と両立をし、働き続けていくことすら大変な状況になっております。
 本日は、働き方改革担当大臣、加藤大臣はほかの常任委員会に出席とのことですので、政府より御見解をいただければと思います。
○大臣政務官(田畑裕明君) お答え申し上げます。
 今ほど御指摘ありましたとおり、我が国のフルタイム労働者の労働時間は、この二十年ほぼ横ばいで推移をいたしております。長時間労働は、健康の確保だけではなく仕事と家庭生活との両立を困難にし、少子化の原因や女性のキャリア形成を阻む原因、また男性の家庭参加を阻む原因になっており、これを是正していくことが大変急務だと考えているわけであります。
 長時間労働の是正に当たっては、長時間労働をいとわない企業文化や取引慣行を変えていくため働き方改革を総合的に進めていくことが不可欠であり、時間外労働の上限規制等の導入等を盛り込んだ関係法案の改正法案を速やかに国会に提出できますよう準備を進めさせていただいているところでございます。
 さらに、時間外労働の上限規制の適用が猶予される自動車運送事業や建設業についても、関係省庁と連携をして、生産性の向上や人材の確保など、時間外労働の是正に向けた環境整備のための支援策の検討を進めているところでございます。
 ワーク・ライフ・バランスを改善をし、一人一人の実情、事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現するため、働く人の視点に立った働き方改革を推進してまいりたいと思います。
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 何よりも生産性の高い仕事を、付加価値の高い仕事を生み出すためにも、きちっとワークとライフのバランスが取れた政策、是非ともお進めいただきたいと思います。プレミアムフライデーとかいろんな政策打たれていると思いますが、実効性が高まるものについてお取組の強化をお願いしたいと思います。
 続いて、労働時間の方についてお伺いしたいと思います。
 政府として、来年の通常国会に働き方改革関連法案を提出され、その成立を目指すとされておりますが、現時点で明らかにされている法案要綱については様々な懸念が出されております。
 特に時間外労働の上限規制の問題ということですが、三つの要件のあるうちの一つ、休日労働を含め一か月百時間未満などの限度時間が設けられるということになっております。この規制については、一か月百時間という時間外労働が過労死ラインであったことから大きな議論を呼んでおります。実際の労使による三六協定締結においては、この上限に張り付くことなくこれを下回る協定などとなるように行政としても様々な対策を講じていただきたいと思います。
 特に下請関係にある企業やシステム開発などの業種では、取引慣行による長時間労働という大きな壁が立ち塞がっております。例えば国の関係でいえば、いろんな診療報酬の改定、これ一つの例ですけれども、それが病院のシステムの改変につながっていくためには早く本当は診療報酬の改定を決めていただかないと次の仕事ができないんですが、どうしても二月下旬から三月になる。そうすると、四月一日に間に合わそうと思うと、三月中はもう毎日徹夜のような状態で働かなければ間に合わないというふうな、こんな慣行が行われているということであります。
 何か抜本的な改革はできないのかなというふうな声も上がる中で、是非とも政府としてこうしたことに対する何らかの有効な政策を考えていただきたいという御要望であります。
○大臣政務官(田畑裕明君) 今、次期国会に向けて法案の準備をしているところでございますが、九月十五日に労働政策審議会で答申いただきました法案要綱において、時間外労働の上限は原則として月四十五時間かつ年三百六十時間と法律に明記することとしており、それを踏まえて法案を策定する方針でございます。
 その上で、臨時的な特別の事情がある場合に該当すると労使が合意をいたしましても、上限は年七百二十時間であり、その範囲内において、複数月の平均では休日労働含んで八十時間以内、単月では休日労働含んで百時間未満、また、原則として延長時間を超えることができる回数は一年について六か月以内に限るとしており、これらに違反する場合は罰則を科すことといたしております。これは、実効性があり、かつ、ぎりぎり実現可能な水準として労使が合意形成した内容であり、合意に沿って法制化を、法定をしようとしているものでございます。
 さらに、三月に連合と経団連の間で交わされた労使合意では、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなく、月四十五時間、年三百六十時間の原則的上限に近づける努力が重要であることが合意されております。
 これを踏まえ、法案要綱では、可能な限り労働時間の延長を短くするため新たに指針を定めることとし、労働基準法に根拠規定を設けることといたしております。これにより、行政官庁が使用者及び労働組合等に対し必要な助言、指導を行えることを予定をしているところでございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。的確な御指導をよろしくお願い申し上げます。
 もう一つ大きな懸念として、裁量労働制の拡大があります。企画業務裁量労働制の対象に、一つ目に課題解決型提案営業、そして二つ目には裁量的にPDCAを回す営業が追加されるということなんですが、定義が極めて曖昧なために多くの営業職が裁量労働の対象となり、みなし労働時間を超える長時間労働を強いられる懸念が出ております。そもそも、裁量労働制については、その労働実態が余り明らかにされていないという現状があります。
 電機産業の労働者を対象とした生活実態調査を行いました。今日、資料三をお配りしております。裁量労働制の適用を受けた労働者への調査をしたところ、裁量労働の勤務者の方が通常勤務者よりも時間外労働時間が長くなる傾向にあることが分かりました。さらに、この表にあるとおり、約一〇%の労働者、裁量権はほとんどないと回答し、また、裁量労働制においていわゆる時間外労働に当たるものが月に約五十時間以上を超えてしまうと、働く労働者の約八割が今の働き方が続くと体がもたない、体力がもたないと答え、六〇%の方は今の働き方では心の病になると回答しています。
 裁量労働制、そもそも制度導入の目的を逸脱した運用によって過重労働を助長しがちであり、柔軟な働き方につながっていないことが見受けられます。労働の現場においてきちんとこの実態を把握した上で制度の改定を行っていただきたいと思いますが、来年のこれは通常国会で本格的な論議になると思いますが、もし今の時点で政府の方で見解があればお願いをします。
○大臣政務官(田畑裕明君) 御質問で、裁量労働制の件についてのお問合せだったかと思いますが、この見直しに関しては、高度な知識、技術を持つ専門職や企業の中核で企画業務などを行う方など、創造性の高い仕事に就く方の自律的に働きたいというニーズに応え、意欲と能力を十分に発揮できるよう働き方の選択肢を用意するものでございます。
 その上で、健康を確保するための様々な措置も講じようとしているわけであります。具体的には、その対象となる方について客観的な方法による労働時間の把握を義務付けるということ、二つには、労使同数から成る委員会の五分の四以上の多数で決議をした健康確保措置を必ず実施させることを定めようとしているところでございます。これらの内容を盛り込んだ法案要綱については、九月十五日付けの労政審、労働政策審議会からおおむね妥当と認めるとの答申をいただいたところでございます。
 厚生労働省といたしましては、審議会の答申を踏まえ、速やかに法案を国会に提出すべく準備を進めさせていただきたいと思います。
○矢田わか子君 今、労働基準法、八本を一本に束ねて論議をしようというふうに進められているとお聞きしておりますが、一本一本その意味合いも持つ意義も全く違っております。是非とも丁寧な論議をここの場でも政府の皆様に御要請をしておきたいというふうに思います。ありがとうございました。
 続きまして、可処分所得の低下と消費の低迷についてお伺いしたいと思います。
 経済が今日に至っても完全にデフレ状況から脱却できない要因の一つは、消費の伸び悩みにあると言われています。この原因については、日常商品の価格の低下やネット通販の拡大など様々な主張が行われておりますが、私は、とりわけ給与所得者の実質可処分所得の伸び悩みが一つの大きな要因になっているのではないかと考えております。つまり、幾ら春闘で賃上げを要求して、それが実現したとしても、税や社会保障料の負担増によって実質的な可処分所得が低下し続けるという実態があります。
 資料四を御覧ください。総務省の家計調査から可処分所得と税、社会保障料の負担の推移を表したものであります。若干の変化はあるものの、勤労者家計の可処分所得の低迷状況は何ら変わっていないということが読み取れると思います。
 このように、消費に関しては、これを牽引する中間層がなかなか家計の収支を改善できていないという状況が推測できますが、さらに政府は、来年度の税制改革において、中所得者層をも対象に含めた所得税の増税を図ろうとされています。本当にこのような政策でいいのかということをお伺いしたいと思います。
 また、この可処分所得に関し顕著な事例として指摘をしておきたいのが、一つに健康保険組合における保険料の引上げであります。資料五を御覧ください。その実態がよく分かると思います。毎年毎年伸び続け、この十年間で年間の保険料は十万円ほぼ上がっております。
 この背景には、健康保険組合の高齢者医療制度への支援金、納付金の負担増があります。組合員は、納めている保険料のほぼ半分これらに充てられ、結局、健康保険組合の財政を維持するために保険料が引き上げられていくという、そういう追いかけをしているわけであります。
 さらにもう一つ指摘されている問題は、所得制限の問題であります。世帯所得によって児童手当が減額になったり、若しくは保育料を払う額が増えたり、子供の医療費の免除が適用除外とされたり、家計への負担の軽減措置が失われることによって、このことで倹約志向が強まり、購買意欲が失われていくというような実態にもなっているかと思います。
 このことについて是非、御見解があればお聞きしたいと思います。担当大臣、お願いします。
○国務大臣(茂木敏充君) 矢田委員の方から大変重要な御指摘いただいたと思っております。
 まず、事実関係から申し上げますと、給与所得者の可処分所得につきまして、委員御指摘の総務省の家計調査を見てみますと、二〇〇〇年には月平均五十六万円の収入に対して、税、社会保険料負担が九万円程度で、それを除いた可処分所得は四十七万円程度でありましたが、その後、収入の伸び悩みとともに可処分所得は低下傾向で推移をいたしまして、二〇一一年には収入が五十一万円に低下しまして、その結果、可処分所得は四十二万円程度となっております。その後、賃金の増加とともに可処分所得に一定の改善が見られまして、二〇一六年は五十三万円の収入に対しまして税、社会保険料負担が十万円程度、可処分所得は四十三万円程度となっております。
 ちなみに、委員の提出していただいた資料の二〇一六年のやつですか、この資料の四になるのかもしれません。この資料四の二〇一六年の社会保険料比率、一〇・〇〇%と書いてありますが、多分ミスプリだと思います。正確な数字は一〇・六八%になっていると、このように理解をいたしております。
 いずれにいたしましても、可処分所得の増加を目指しますのには、委員御指摘のように、社会保障の効率化などの歳出改革によって負担増を抑制していくと。我々はこれまで、社会保障の自然増、六千四百億、六千三百億、これを結果的には五千億円に抑制すると、こういった施策も取ってきておりますが、これと同時に、過去最大の企業収益、昨年は七十五兆円と過去最大になっているわけでありますが、これを更なる賃上げに向かわせることが重要だと考えておりまして、予算、そして税制、さらには規制改革と、あらゆる政策手段、これを総動員いたしまして、そのための環境整備を進め、今月上旬にも取りまとめる政策パッケージ、ここに反映をさせたいと、このように思っております。
 ちなみに、この可処分所得、年齢層別に見ますと、高齢世帯では可処分所得が中長期的に低下する一方で、三十九歳以下の若年層ではおおむね横ばいで推移をしております。ただし、可処分所得のうち消費に回す割合がどれだけかと、消費性向と、これが極めて重要でありまして、この消費性向で見てみますと、六十から六十四歳が九四・一%、六十五歳以上が八二・三%なのに対しまして、三十九歳以下で見ますと六五・三%と、本来であれば様々な消費ニーズ、これがあるにもかかわらず、子育てへの負担、これが大きいために、二十代、三十代の消費性向、これが低くて、しかも三十年のスパンで見ましてもやはり二十代、三十代の消費性向が低下している、これが極めて大きな問題であると、このように思っておりまして、このため、人づくり革命と。この中では、教育費負担、特に幼児教育の負担軽減、無償化、こういったことを進めることによりまして、子育て世代が持っておりますこういった子育ての負担への不安、こういったものをしっかり解消していきたいと。
 同時に、働き方改革の中で、同一労働同一賃金、これを実現することによって正規と非正規の所得格差を解消する、そして、若年労働者も将来に明るい希望が持てるようにすることによって中間層の厚み、こういったものをしっかりと増していきたい、このように考えております。
○矢田わか子君 茂木大臣、是非とも特命担当大臣として、消費税をどう使うのかということの論議だけではなく、トータルパッケージとして経済が本当に再生するような、そういう施策の打ち出しをよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、少し話のトーンを変えまして、男女共同参画についてお伺いしたいと思います。
 世界経済フォーラムが発表しました二〇一七年度の男女格差指数、もう大臣十分に御存じだと思いますが、日本は百四十四か国中百十四位に、特に政治の分野では百三位から百二十三位と後退しました。以前にも増して国会、地方議員への女性の議員の拡大が急がれると思います。
 本年の通常国会では、超党派で提出しました政治分野における男女共同参画法案が審議未了となっております。大臣中心となって進めてこられたとお聞きしておりますが、これを何とか成立させるためにも担当大臣としての御決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 今お話がありました世界経済フォーラムが発表した男女格差指数が下がったことは、正直とても残念です。そして、健康、又は経済、教育では頑張っている日本の女性が、ただ政治分野の成績は悪いということで、それも、調べてみますと、閣僚数とか、あとは世界的には下院の数、つまり参議院はもう二〇パーを超えて世界水準に近づいているんですけれども、残念ながら私のいる衆議院の方ではなかなか女性議員が増えないということで、そういうところが強調されてランクが下がったということで、これはやはり全ての日本の女性が落ちたのではなくて、やはり政治分野に特化して改善しなければならないということが明らかになりました。
 今お話がありました議員立法に関して、超党派で議員連盟をつくっていただき、当時は民進党の中川正春先生が会長、そして私が幹事長ということで、全党入っていただいた、選挙前に全党入っていただいた中で議論していろいろ案をまとめてきました。今お話があった法案、廃案になってしまったのは、実は全党で出したものではなくて、野党の皆さんが先にお出しになったものでございました。でも、その後また議連を開いて、やはりこれは与野党で対決する話じゃなくてみんなでまとめていこうということでもう一度議連が開かれて、結果としてバージョンアップというか全党が納得できる内容を作り、それを各党諮って、その全ての政党が党内手続を取ってできた中身があります。
 ですから、廃案になったとはいえ、次なる法案が用意されていて、速やかに委員会の方にお諮りいただければ、各党の調査は終わっているということで、法案の成立が可能になるのではないかと思います。
 いずれにしても、政策、政治の中に多様な意見、多様というのもおかしいですが、この国では男女が半々生きているわけで、それを反映するのが政治で、その中で政策をつくるとするならばやはり五分五分が本来あるべき姿なんですけれども、依然足りていないということを考えると、やっぱり一人でも多くのまずは候補者を各党が立てていただくこと等に取り組んでいただければと思っています。
 私たちの方とすると、そういう各政党に対しまして、女性の候補者を一人でも多く立てていただきたいというポジティブアクションの導入の検討なんかを要請をし続けています。
 今後も、これからはその法案の行方もさることながら、有権者の皆さんにも、政治は男女で分かって、やっぱり協力し合って、お互い汗をかいて働いていく場所なんだということを理解いただけるよう取り組んでいければと思っています。
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 一方で、行政における男女共同参画の機運の停滞について懸念をしております。
 最近、男女共同参画に関し、それを担う行政機関や教育機関において取組姿勢が後退しつつあるのではないかというふうな懸念が出されております。男女共同参画基本法、できてもう二十年近くになりますけれども、この目的である男性も女性も意欲に応じてあらゆる分野で活躍できる社会というのに照らし合わせれば、本当に共同参画は進んだのかということであります。
 例えば、雇用の場において、女性の活躍法、均等法等も後押しをしてやっていることは事実ですけれども、中小企業ではまだまだ道半ばという御意見もあります。また一方で、社会、地域の活動を見ても、相変わらずPTAは女性中心、育児休業の取得率から見ても男性の育児参画は大幅に遅れていると言わざるを得ません。
 にもかかわらず、今回の行政における組織の改編は、例えば文科省、組織改編で男女共同参画学習課を廃止し、学習室へと格下げ的な位置付けをされる予定になっているということや、自治体においても男女共同参画課のほかの部署への再編等が行われる予定になっております。
 こうした国や行政の動きは社会一般それから企業なども様々に影響を与えますので、こうしたことに対する懸念について大臣はどうお考えか、時間来ましたので、簡潔にお願いします。
○国務大臣(野田聖子君) 男女共同参画社会というのは、今政府の方で取り組んでいる人づくり革命とか生産性革命というのがあるんですが、これは近未来の力強い日本を取り戻すための政策でありますけれども、その大前提というのは、この国がやっぱり男女共同参画社会であるということが必須だと思います。大きな理念ですので、それをフェードアウトさせることなく常に心掛けていくのが私の、そういうところに私が注意をしていくのが役割だと思っています。
 御懸念の文科省の件ですけれども、私も各方面の女性から御連絡をいただいておりまして存じております。文科省においては、そういう懸念を持たれないようにしっかりと取り組んでいただきたいと願っています。
 いずれにしても、私は総務大臣もやっていますけれども、地方にとってもこれから男女共同参画というのがある意味地方再生の鍵になってくると期待しているので、是非、女性だけでなく、男女共にやっぱり地域で支え合っていけるような共助の仕組みをつくれるようしっかり取り組んでいくことをお約束したいと思います。
○矢田わか子君 ありがとうございました。
 野田大臣が思いを持って取組されることを御期待申し上げております。ありがとうございます。
 質問を終わります。
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○委員長(榛葉賀津也君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、石井準一君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。
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○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 約半年、待ちに待った委員会質疑となりました。加計学園獣医学部新設の問題について質問いたします。
 二〇一五年六月五日、今治市のヒアリングを行った国家戦略特区ワーキンググループに加計学園から三人が出席し、発言もしていた。しかし、公表された議事要旨には参加していたことも含めて記載がないと。この問題、この国会でも審議されておりまして、梶山大臣は、ワーキンググループの提案ヒアリングは提案者から説明を求める場であって、提案者以外は正式な出席者ではない、加計学園関係者は今治市の判断で同席させた説明補助者で、公式な発言ではないので議事要旨掲載の対象とはならないと、こう答弁されています。
 ルールに従った運用であって、やましいところはないということでよろしいですか。
○国務大臣(梶山弘志君) 特区ワーキンググループの議事録、議事要旨は、会議の一般則に従って、八田座長など民間有識者の皆さんがお決めになった運営要領など公開ルールどおりに取り扱われていると承知をしております。
 平成二十七年六月五日の議事録、議事要旨も全く同じであり、何ら変わることはありません。
○田村智子君 それでは、なぜ通常国会でそういう御答弁をされなかったんでしょうか。
 通常国会、六月十三日の私の質問議事録の抜粋、資料配付をいたしました。これ、どういう質問かといいますと、獣医学部新設するための事業者公募は、今年一月、今治市特区でしか行われなかった。その理由を山本幸三大臣は、今治市の提案の方が京都府と京都産業大学の共同提案よりも熟度が高いからだと説明し、その根拠の第一に教員確保を挙げた。しかし、今治市の提案は予定事業者の説明もなく、事業者でなければ教員確保はできないわけで、これ説明が成り立たないわけです。なぜ教員確保で熟度が高いと判断できたのか、加計学園から説明を受けていたのではないのかと、こういうふうに私は質問を繰り返しましたが、山本大臣は、今治市が確保しているという、あり得ない意味不明の答弁しかされませんでした。
 ワーキンググループに加計学園が説明補助員として出席し、説明補助を行いましたと、それを聞きましたと、やましいことがないのならそう答弁されればよかったと思いますが、なぜそういう答弁にならなかったんですか。
○国務大臣(梶山弘志君) 専任教員の確保見通しにつきましては、二十七年六月四日に今治市等の提案資料において七十二名程度を確保と明記されておりまして、これは想定される事業者候補などの意向を踏まえて提案者である今治市が責任を持って作成をしたものと承知をしたものであります。したがって、当日のワーキンググループや八月六日の出張時など、当時は専任教員の件を含めてその今治市等の提案資料に掲載、記載された文言以上の具体的な説明をいただくことはなかったと承知をしております。
○田村智子君 詭弁ですよね、というか答弁になっていないですよね。
 内閣府に、熟度が高いと判断した基になった資料は何ですかと、私はこの質問の後にも説明を求めて、国家戦略特区への提案としては、六月五日のワーキンググループの資料だというふうに特定をされました。まさに、加計学園が出席していたワーキンググループなわけですね。
 会議録のこれ二ページ目、傍線部をちょっと見ていただきたいんですね。私の質問、「事業者でなければ、こんなことはできないんですよ。」、教員確保のことです。「加計学園から聞いたなら聞いたと言えばいいじゃないですか。それ以外に答弁あり得ないんですよ。どうなんですか。」と。また、こうも聞いています。「今治市が確保していると説明されたんだとしたら、一体どこで説明したんですか。私が見ているヒアリングでは、ないですよ、確保しているという説明は。」と。
 この私の質問に、大臣の答弁、「確保しているというのは、先ほど申し上げたように、ワーキンググループに対する資料できちっと出ております。それから、ワーキンググループ等の議論等については、それはそれぞれの専門家は聞いているわけでありまして、そこのところは議事要旨等で明らかになっていると思います。」と。
 答弁受けて、私、更問いしています。「今治市が私立大学の教員を確保しているんですか、それじゃ。そういう説明があったということですか。 担当者、どうなの、そういう説明があったの。今治市がこれこれこういう人を確保していますと、そういう説明があったんですか。藤原審議官、どうなんですか。」。藤原審議官の答弁、「今治市を一義的に私どもヒアリング対象にしておりまして、今治市が事業者候補の方々と様々な御議論をされて、今治市の責任でお答えを、あるいは資料を作られたというふうに考えております。」と。
 この藤原審議官は、まさに六月五日のワーキンググループに出席し、加計学園の補助説明を聞いておりました。私が繰り返し、予定事業者から説明があったのではないのか、加計学園から聞いたなら聞いたと言えばよいと、ここまで質問しているのに、やましいことがないのならば、説明補助員として出席していた加計学園から説明を聞きましたと、なぜ通常国会でそう答弁をしなかったのか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 専任教員の確保については、先ほど大臣からも答弁がありましたとおり、今治市の提案書に七十二名の教員確保を言明しているという状況でございます。これは、行政として具体的人数にコミットした以上、実現すべき重い政治的責任が発生しているものでありまして、おっしゃられるとおり、市が教員を直接採用するわけではないにしても、想定する事業者の相当の確保努力が推察されるなど、信頼に足る実現可能性があるものと当時判断をしてございます。
 また、今治市の方におかれても、この提案書の作成に当たって様々な方と議論をされるということは通常行われていることでございまして、まさに最終的には制度上、公募によって事業者が決することが明らかな制度である以上、私どもとしても先に加計学園に確認をするということはなく、あくまでも今治市が御提案された資料と数字の中でその信憑性と具体性を議論すると、こういうことで判断をしてきていると承知してございます。
○田村智子君 あのね、今の国会では皆さん補助員で出席していると答弁しているじゃないですか。何で通常国会ではそのことが答弁されないのかと聞いているんですよ。事業者から聞いたんじゃないのかと私は聞いているんですよ、予定事業者から。聞いていたんでしょう。聞いていてやましいところがないんでしょう。そのことを説明するのは当然のことじゃないですか。
○政府参考人(村上敬亮君) 教員の確保の数字について説明をいただいたのは、提案者の今治市でございます。今治市が責任を持って出している数字を我々は信用して議論をしてございまして、それ以上でもそれ以下でもないと同時に、それ以外の説明を説明補助者から聞いてもございません。
 そういう意味でも、加計学園から直接そういった話を聞いていない以上、国会の中でもお答えをする必要がなかったという判断で言及をしていなかったものと承知をしてございます。
○田村智子君 じゃ、六月五日の日にワーキンググループで加計学園来て説明したということを皆さん認めているんですから、何の説明したんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) 教員の確保の人数につきましては、繰り返しでございますが、今治市が資料とその資料の説明を通じて説明をしているものでございまして、あくまでも説明補助者として専門的な内容の補足等を行ったものと推察をされますが、その詳細につきましてはもう記録がございませんので、ここで詳細をお答えすることは難しいという状況でございます。
○田村智子君 それ分からないんだったら、教員確保について説明していないなんてこと言えないじゃないですか。教員確保について説明していないんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) 繰り返しで恐縮でございますが、教員確保の数字につきましては、資料も含め、今治市から提案者としての御説明を伺っているという状況でございます。
○田村智子君 もう論理破綻なんですよ。今治市は確保できないんですよ。だから、事業者から聞いたんでしょうと聞いているのに答えない。
 でも、これだけじゃないですよ。ワーキンググループで加計学園から説明聞いただけじゃありませんよね。十一月二十七日、衆議院予算委員会、自民党の菅原議員の質問に対して、内閣府は、二〇一五年八月六日、問題のワーキンググループの二か月後、今治市からの紹介で岡山理科大の現地に訪問したと答弁をしています。
 これは、資料を求めましたら、藤原審議官が訪問しているんですよね。今治市の獣医学部新設の提案について加計学園から直接説明聞いたということじゃないんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。
 先般お答え申し上げたとおり、二十七年八月六日、岡山理科大に訪問しているのは事実でございますが、これはその年の六月末に閣議決定をいたしました成長戦略のフォローアップを行うため、これも国会で御説明していますが、今治市に御訪問した際、午前中の半日の時間が前用務地からの都合上も無理なく行けるということで、今治市の紹介を受けて訪問したものでございます。
 御存じのとおり、そもそも同大学は、平成十九年から二十一年までの間、今治市等が構造改革特区に対して行っていた提案に想定事業者として記載があった事業者でございます。当時、構造改革特区も担当する立場の職員がそうした過去の提案に対する経緯などを伺うとともに、成長戦略の御紹介を行い、あわせて教育現場の視察をこの行程の中で行ったということでございますが、当時は、関心のある自治体や事業者に対し、自治体ばかりでなく事業者も含めて特区制度の紹介等、積極的に行うべきとの石破大臣の方針を受け、ほかの地域等にも多く内閣府職員が同様の出張を行っているところでございまして、例えば獣医学部の新設につきましても、この時期ということで申し上げれば新潟市からも提案があったわけでございますが、二十六年七月の区域会議の際に、実際に御提案のあった事業者とも直接新潟で現地で意見交換を行うと、こういったようなことは通常行われていたと。それに倣うものであるというふうに承知をしてございます。
○田村智子君 確認しますが、獣医学部の新設について岡山理科大から、つまり加計学園から直接説明を聞いたということでよろしいんですね。
○委員長(榛葉賀津也君) 簡潔にお願いします。
○政府参考人(村上敬亮君) はい、簡潔にお答え申し上げます。
 当日訪問したときの話した内容を確認をいたしましたところ、教育現場のキャンパスの中を視察すると同時に、過去の提案についての中身と経緯を伺ったということでございますが、特区指定を受ける前の段階のさらにそのまた事業者の提案といったような話については一切伺っていないというふうに承知をしてございます。
○田村智子君 それで六月五日に補助説明員で出てくるなんて矛盾していますよ。今治市の提案の補助説明員で加計学園岡山理科大が来ているわけでしょう。それでその岡山理科大に行ったというわけでしょう、藤原審議官が。だったら、この国家戦略特区の獣医学部の新設の提案について直接岡山理科大に行って話を聞いた、簡潔に言えばそういうことじゃないんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) 改めてお答え申し上げますが、教員確保の説明につきましては、六月五日のワーキングのときに今治市の方から伺ってございます。あくまでも、今治市の紹介を受けて、過去に提案のあった事業者でございます、日程上も無理がなかったので、教育現場の視察ということも兼ねて往訪したということで、提案についての中身については話し合っていないというふうに承知をしてございます。
○田村智子君 じゃ、何で加計学園が補助員として、説明補助員としてワーキンググループに来るんですか。今治市の提案の説明を補助するために来ているんでしょう。事業者じゃなきゃ答えられないことを答えるために来ているんじゃないんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) 加計学園を説明補助者としてお呼びするかどうかは今治市がお決めになることでございます。今治市がその中で説明を求めるものということが現場もあったかとは思いますが、教員の説明、人員確保につきましては今治市の方から御説明を聞き、資料も今治市のクレジットでいただいているというふうに承知をしております。
○田村智子君 これ、大臣にもお聞きしたいんです。
 繰り返しになりますが、私、六月十三日の質問の中で、加計学園から直接話を聞いたんだったら、ちゃんとそれを言えばいいじゃないですかと言ったんですよ、やましいところがないんだったら。この国会で、加計学園が認可受けちゃった後だったら、ワーキンググループに補助員として来ておりましたと答弁される。
 おかしいですよね。まさに問題になっているときに今治市の補助説明者として来ておりましたと、こういう答弁があって私しかるべきだったというふうに思いますが、大臣、そう思われませんか。
○国務大臣(梶山弘志君) 内閣府として、今治市が市の御判断で様々な事業者候補の方々と様々な御議論をされた上で、市として責任のある提案をされたものと認識をしております。
○田村智子君 もう答弁になってないです。
 これは、私、是非、岡山理科大学訪問の記録、実際に何の説明聞いたのか、じゃ、教員のことについて何も聞いてないのか。ワーキンググループでの加計学園の発言の記録、ないなんというのは駄目ですよ。藤原審議官に記憶全部起こしてもらって、これ詳細なメモにしてくださいよ。この提出を求めたいと思います。
 また、藤原豊氏が直接岡山理科大にも行っているわけですから、本委員会への参考人出席を求めます。
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまの件につきましては、後刻理事会にて協議いたします。
○田村智子君 これ、表の舞台では私はもう加計隠しが行われたと、こう言わざるを得ないと思います。
 その一方で、加計学園は裏で動き回りました。二〇一五年四月二日は、なぜか首相官邸を今治市と一緒に訪問している。二〇一六年八月下旬には、内閣府参与であった加計学園の理事木曽功氏が当時文科省事務次官であった前川氏を呼んで、国家戦略特区の獣医学部の新設について早くしてほしいと要請する。そして、加計孝太郎理事長自ら、八月二十三日農水大臣、九月六日文科大臣、七日国家戦略特区担当大臣に次々と面会をした。
 私たち国会議員だって、大臣への個別の面会非常に難しい、会っていただけない。なぜ一学校法人の理事長が、これ私、この日の質問の後ろの方で、山本大臣は、じゃ、加計理事長とお友達ですかと聞いたら、そうじゃないと言うんですね。知り合いでも何でもないんですよ。知り合いでも何でもない方が何でそんな簡単に会えるのかと。
 当時、山本幸三大臣に誰の紹介で面会できたのか、面会希望の趣旨は何だったのか、お答えください。
○政府参考人(村上敬亮君) 九月七日の面会につきましては、既に山本前大臣も御答弁されておりますが、我々内閣府の事務方を通じて面会の要請があり、これが国家戦略特区に関係するものであることから事務的に面会をセットしたものだというふうに承知をしてございます。
 中身につきましてのお尋ねもございましたが、構造改革特区時代に今治市等の提案書に想定事業者として名前も記載されていたこともあり、特段、特に特化したことを言われていて会ったわけではございませんが、今治市は事業実施候補の一つとして加計学園を想定しているだろうということは我々も推測できる立場におりましたので、他の事業者から同じようなオファーがあっても同様でございますが、国家戦略特区にある関心の事業者の一つとして意見の交換の機会を設けたということで承知をしてございます。
 実際、想定どおり、意見交換の際には先方から獣医学部について提案をしたいとの希望が伝えられたわけでございますが、これに対して大臣からはっきりと、公募によって制度上決するものであり、ルールに従って公平公正にやる旨、先方には念には念を押し強調して伝えたということで承知をしてございます。
○田村智子君 で、私の前の質問で山本大臣は、このときには、安倍総理の友人であるということをちゃんと事務方からレクを受けているんですよね。それで、加計孝太郎さんは何と言ったんですかと。獣医学部を申請しているのでよろしくねと言われたということも私の質問の中で、通常国会の中で認めております。
 非常に不自然ですよね。表で出てこないから、誰が事業者か分からないから、今治市の提案というのは本当に四条件をクリアしているのかどうか、これ詳細な検討なんかできっこなかったんですよ。で、表で登場しない加計学園は、政治家への働きかけは積極的に行っていったと。
 なぜ首相官邸を訪問できたのか、なぜ大臣に次々会えたのか、これはもう加計孝太郎氏に聞く以外にないと思います、内閣府は資料がないと言っているから。加計孝太郎氏の証人喚問も要求いたします。
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまの件につきましても、後刻理事会において協議いたします。
○田村智子君 今日残りの時間で、ちょっと大切な問題なので、財政審の建議のことで、保育所の運営に直結する公定価格の問題に絞って取り上げたいと思います。
 平成三十年度予算の編成等に関する建議、十一月二十九日に出されました。この中で、保育事業の収支状況について、保育所などの経営実態調査の結果と中小企業全産業を比較して、一般の中小企業の利益水準の平均約三%を大幅に上回る状況になっていると。それで、結論として、公定価格全体を適正化する必要があると、こういうふうに述べているんですね。
 この適正化というのは公定価格の引下げを示唆しているというふうに読めますが、財務副大臣、今後引下げの方向で検討するということなんですか。
○大臣政務官(長峯誠君) 財政制度審議会の建議におきまして、子供、子育て分野についても不断の見直しに取り組み、効率的、効果的な支援とするための重点化、適正化を図っていかなければならないとの取りまとめがされたものと承知をいたしております。
 保育所等の事業者全体の平均収支差率につきましては、平成二十八年度調査によればプラス九%程度となっております。ほかの業種とのアンバランスが生じていないか、あるいは公費で負担している範囲は適切かなどの点から検証を行い、公定価格全体を適正化する必要があるとされております。
 こうした指摘も踏まえつつ、予算編成過程において関係省庁と議論をしているところでございます。
○田村智子君 これ、もう引上げなんという方向は出てくるはずないんですから、これ引下げの検討を始めるということなんですよね。
 これ、保育所と中小企業では会計基準の違いもあって、こんな単純比較できないはずです。例えば、保育所の大部分を占めるのは社会福祉法人ですが、施設整備補助金を受けているので、会計上は建物の減価償却費からその補助金分というのが引かれてしまいます。将来の建て替えに備えた積立てであっても、これは利益とみなされてしまうわけですね。こういう分が一体どれぐらいあるのかと厚生労働省に尋ねたところ、実態は半分程度しか費用として計上されていないというふうに説明もされているんですよ。
 それで、内閣府は調査もしているから、じゃ、一体どれぐらい、おおむね、本当は施設建て替えのための積立てなのに、それがそうとみなされずに減らされちゃっているのかというふうにお聞きしましたら、これ調査やっているのに答えられないと言うんですね、ここでも。公表をするまで待ってくれと。
 ですから、こちらで保育所にいろいろ問い合わせましたら、年間二百万円程度だというふうに聞いています。これは保育所の収支差率の約二%にも当たるわけなんですよ。つまり、建て替えなどに備えた積立金をちゃんと勘案すれば、これは全事業所や中小企業などとほぼ同水準になると思われるわけです。
 また、保育所というのは赤字にするわけにいかないんですよ、安定した運営しなければ、保育所潰れちゃったら被害を受けるのは子供たちですからね。
 大臣、これ、財政審の建議、これは会計基準の違いを脇に置いたものですから、こんな比べ方はやるべきじゃないと、これ言うべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(松山政司君) 財政審の建議ですが、その基となっている調査ですが、昨年度、二十八年度に厚労省が試行的に実施したものであります。これと別に、先般、十一月十四日に、子ども・子育て支援新制度施行後初めて本格的に内閣府の方で実施をした経営実態調査がございます。
 この調査結果におきましても、保育所等の収支差率は全産業平均や中小企業の平均と単純に比較すると高くはなっていますけれども、公定価格の在り方につきましては、幼児教育、保育は経営の安定、継続性がほかの産業より強く求められる分野であるということ、また子供たちの健やかな育ちのために質の確保の必要性が高いということ、これらを勘案しながら検討していく必要がありまして、田村委員おっしゃるように単純に比較することは必ずしも適当でないと考えております。
○田村智子君 これ、財政審のこのお配りした資料というのは一昨年度の経営実態調査で、昨年度は、保育所、幼稚園、認定こども園とも収支差率というのは下がっているんですよ。これは、やっぱり保育士不足がこれだけ問題になっているので、各施設で恐らく公定価格の引上げ以上に保育士の処遇改善が行われたんだということは容易に推測が付くわけです。保育所というのは、公定価格が、充てられるべき支出のうち、人件費比率は実に七六・七%に上ります。支出全体でも七割超えている。これは特別養護老人ホームよりも高い割合になるわけです。中小企業の利益水準との比較で公定価格が引き下げられる、こういうことになれば当然これは人件費そのものに影響が出るということも十分考えられるわけで、これは政府の方針とも相入れないというふうにも思います。
 要望なんですけど、これ引下げの議論どころじゃないんですよ、必要なのは。やっぱり、保育士の処遇というのは全産業平均と比べていまだに月十万円低いと。その上、多忙であり、長時間勤務であり、責任も重くて、なり手が不足する、結婚や出産を機に退職してしまう方が後を絶たないと、これが実態です。
 財政審の建議では、保育の受皿拡大の財源確保を理由にして公定価格の引下げの検討をやろうとしているんですよ。こんなの、タコが自分の足食べるようなものですよ。やっちゃ駄目です。むしろ必要なのは、この保育士の処遇や働き方を改善する公定価格の引上げだと、このぐらいの立場で私は臨むべきだと思いますが、もう一度大臣、お願いします。
○国務大臣(松山政司君) おっしゃるように、保育所等において支出する費用の中でこの人件費が占める割合、これは今回の調査でも約七七%というふうになっております。保育士などの処遇改善の取組は、この公定価格における処遇改善の加算、これも、賃金の改善計画あるいは実績報告を求めて現場の保育士などの給与にしっかり反映されるようにもなっております。
 保育所などのこの公定価格の在り方につきましては、幼児教育、保育は経営の安定、継続性がほかの産業より強く求められる分野であること、先ほども申し上げましたが、子供たちのためにも非常に質を確保する必要が高いということなどを勘案しながら、子ども・子育て会議、この会議における議論、委員の御指摘も踏まえながら慎重に検討すべきと考えております。(発言する者あり)
○田村智子君 与党席からもそうだというお声をいただきましたので、これはしっかり監視して、絶対に引下げの検討をさせないということで頑張りたいと思います。
 ありがとうございました。
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず、今日これまでにも和田委員や白委員から質問出ておりましたが、私もまず初めに、北朝鮮からと見られる木造船の漂着事案、数多く発生しておりますし、報道も大分過熱してきておりますので、この点からお聞きしたいと思います。
 まず初めに、どれぐらいの数が起きているのかということなんですが、先ほどの質疑の中では、具体的に由利本荘の案件など、こういった具体例は出ていたんですが、私お聞きしたいのはもうちょっと全体的な数でして、どれぐらいの数が起きているのかというのをまずは教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(小此木八郎君) 先ほど十一月二十三日深夜のお話をいたしましたけれども、これに加えて十一月だけでも、その二十三日の深夜、秋田県由利本荘市において住民から一一〇番の通報を受けた。これは、国籍不明の男性八名が発見されたということでございまして、男性らが乗っていたと見られる木造船を発見したと。もう一つは、また、十一月二十八日、これは北海道松前小島において上空から警戒をしていました道警のヘリが漂着している木造船や人影を確認し、現在、海上保安庁と連携して対応しているということ。もう一つは、これは遺体があったという話ですが、十一月二十五日、新潟県佐渡市の海岸で木造船の一部と見られる木片や一人の遺体が発見されました。もう一つ、十一月二十七日、秋田県男鹿市の海水浴場に漂着した木造船内で八人の遺体が発見をされた事案。
 これなどが、今四件申し上げましたけど、十一月に入ってからもこのような事案が発生して、それぞれ海上保安庁を始めとする関係機関と連携しながらただいま対応しているところであります。
○清水貴之君 今お話しいただいたのは実際に人が見付かった、若しくは遺体がという話ですが、それ以外に船だけが漂着とかも合わせるともっともっと数は複数件ということになると思うんですけれども、じゃ、なぜかという話なんですが、これまでの議論を聞いていて、恐らく、漁民が漁に来て何らかのトラブルで船が引き返せなくなって日本に流れ着いたというのが、報道などを見ていてもそうなのかなと思うんですが、ただ、果たして本当にそれだけで信じてしまっていいのかというところもやっぱり思うわけです。
 考えられる原因なんですけれども、船の漂着、本当に、工作員みたいな者が入ってきた可能性なども含めて、そういった可能性はないのか、若しくは脱北目的で来ているような人が中には含まれていないのか、こういったところもしっかり見ていく必要があると思うんですけれども、これ、二つちょっと質問併せてお答えいただけたらというふうに思います。
○国務大臣(小此木八郎君) まず、今調べている最中、捜査、調査、様々な観点からございます。北朝鮮の案件というのは、この漂着案件だけじゃなくて、拉致問題を始めとして様々なものがあろうかと思います。ですから、一つ一つのことについて予断を持ってここで断言することはできませんが、例えば由利本荘市において発見された船乗組員の八名、このことについては今調査をしているところ、一貫してその八名が北朝鮮から漁のために来たが船が故障して漂着したと、こう述べているということでありまして、こういったことについて繰り返し述べているということの報告を受けております。
○清水貴之君 今の由利本荘の話でしたら北朝鮮に戻りたいということを言っているということなんですが、今後考えていかなければいけないのが、ちょっとこれ、もしかしたら、済みません、通告は入っていなかったかもしれないんですけれども、本当に亡命を求めてきたということを、これも想定しておく必要があるのかなと思うんですね。たまたま流れ着いてきたけれども、いや、もうこんなしんどい思いをするぐらいならもう帰りたくないと、日本にいさせてくれと、ほかの国に連れていってくれみたいなことを言い出す可能性もこれは十分考えられるわけですね。そういったところも想定しておかなければいけないと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小此木八郎君) 今様々な調査、捜査の中で、今委員がおっしゃったことの報告は受けておりません。しかしながら、実際、亡命という報道も別のものとしてありました。これは、警察以外の省庁もございます、例えば外務省でありますとか法務省でありますとか、ここで不正確なことは申し上げられませんけれども、そういったところが更に判断をしていくことになろうかと思います。
○清水貴之君 その辺も踏まえて、もちろん捜査している最中ですので全てが公にできることではないとは思うんですけれども、ただ、やはりあの沿岸地域に住んでいる方からしたら、これは不気味な事態が起きていることなんだろうなというふうに思います。もう突然言葉の違う人が、話せない人がとんとんとんと家に夜中にやってくるみたいなことが起きているわけですね。それだけじゃなくて、まあ今のところは工作員みたいな可能性は少ないのかもしれませんが、いや、本当にそうなのかと。中には入ってきていて、どこか町中で潜伏している可能性もあるんじゃないかなんということも想像し始めたら、もう幾らでもこれは想像できる案件だというふうに思うんですね。
 さらに、今、報道の方も大分過熱をしていますので、私は是非お願いをしたい、求めたいのは、もう政府としてはしっかりとした情報提供、これを、捜査をすることはもちろん当然ですし、対策を取ることもこれも当然なんですが、それに加えて、しっかりとしたこの情報提供というのも行っていただいて、国民若しくは地域住民の方々の不安を少しでも解消していただきたいなというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小此木八郎君) 委員のおっしゃるとおりだと思っております。
 警察として、平素から関係機関と連携をして、まず日本海沿岸地域のパトロール等所要の警戒警備の実施、それと地域住民や防犯団体に対する不審者や不審物等を発見した際の通報の呼びかけ等、我が国への不法上陸の水際阻止に向けた様々な措置を講じていると承知しておりますけれども、まさに御指摘のとおり、こうした取組を徹底し、住民の安全、安心の確保に万全を期すよう、情報、通知も含めて警察を指導してまいる所存であります。
 よろしくお願いいたします。
○清水貴之君 よろしくお願いいたします。
 小此木国家公安委員長に関してはここまでですので、質問は。御退席いただいて結構です。
○委員長(榛葉賀津也君) 小此木国家公安委員長は御退席になられて結構でございます。
○清水貴之君 続いて、国家戦略特区について梶山大臣にお聞きしたいと思います。
 今日も加計学園の話が出ておりまして、やはり手続の公正さ、公平さというのは、もうこれはもちろん非常に大切なことだと思っておりますので、ここについては引き続きしっかりそれを担保するような仕組みでやっていっていただきたいと思う一方、この加計学園の問題、一連のこの問題を見ていても、既得権益者側、既得権者の抵抗というのが、岩盤規制に穴を開けることに関してもう非常に抵抗が強いというのも、これも分かったなというふうに私は思います。特に今回は獣医師会ですよね、具体的に言いますと。獣医師会からの抵抗というのも非常にやはり強いものがあったと。
 こういったところとやっぱりしっかりと対峙をしていかなければいけないのが梶山大臣の非常に大事なお仕事になるんじゃないかなというふうに思うんですが、こういった加計学園の問題もありましたので、地方からは、やっぱりこういった問題があると大分そのスピード感が弱まってしまうんじゃないかと、こういった懸念の声も出てきているんですね。これに対して、いや、そうじゃないと、しっかり取り組んでいくんだという、その決意を是非お聞かせいただきたいと思うんですが。
○国務大臣(梶山弘志君) ありがとうございます。
 世界で一番ビジネスのしやすい環境の整備を目指して、残された岩盤規制改革を進めるためにあらゆる機会を捉えて規制改革事項の追加や深掘りを行ってまいります。まずは、法令や閣議決定に基づいて、自動走行やドローンに関するサンドボックス制度の法制化にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
 また、今般、規制改革事項の集中提案募集を行ったところですけれども、そこで募集のあった提案も含め、自治体や民間から経済効果の高い規制改革提案があれば、これらについても一つ一つ丁寧かつスピーディーに対応してまいりたいと思っております。
 国家戦略特区の透明性向上と機能強化については、民間議員の皆さんとも今話し合っているところでありますが、しっかりとその具体化を進めてまいりたいと思っております。
 規制は必要があってできたわけですけれども、もう時代の役割を終わっているものもある、また、弱めなくてはならないものもある。そうすることによって、新たな雇用が生まれたり、新たな産業が生まれたり、また、それぞれの地域の課題解消にもつながるものだと思っております。岩盤規制改革なくして成長戦略なしの覚悟を持って国家戦略特区の取組を進めてまいりたいと思っております。
○清水貴之君 その思いで是非やっていただいて、国家戦略特区、最初は地域限定ですが、これがもし成果が出た場合はこれは全国的に広めていくという考えで、大臣、よろしいですよね。
○国務大臣(梶山弘志君) 今おっしゃったように、地域限定でやってみる、その検証を含めて、今特区に認定されている十地区でやる場合もあるし、全国展開もあるということであります。
○清水貴之君 そこで一つ、具体的に養父市の農業特区についてお聞きしたいと思います。
 養父の広瀬市長、これは国家戦略特区の特別区域会議でこのように言っております。法人の農地取得事業です。養父で行っておりまして、養父市だけで始まってからの半年間で四件というその事業が行われています。四件という数字だけ見たら少ないのかもしれませんが、ただ、これを全国的に見た場合には、この四件という数字が全国の自治体で広がっていけば相当数の新規就農者の実績になる、国家戦略特区は国全体の経済の再生プロジェクトだと、養父市は市の生き残りを懸け、農業を中心に国家戦略特区に取り組み、その成果は小さくないと考えている、早急に養父市の取組の全国展開を図っていただきたいと、このように広瀬市長は述べています。
 こういった農業の法人化事業ですね、これについて、全国展開に関する考え方というのはどうなっているでしょうか。
○国務大臣(梶山弘志君) 兵庫県の養父市の取組については、私自身も本年の九月に現場を視察をさせていただきました。現地では新たに十三社が参入をし、それに伴い十五ヘクタールの耕作放棄地が再生されるなど、着実に成果を生み出していると思っております。まさに全国の中山間地の課題が解消されるような、解消につながるような取組をしていると感じてまいりました。
 新たに参入した十三社は、ベンチャー企業、地元の製本業者、農機具メーカーなど様々な背景を持った事業者ですが、それぞれが様々な工夫を凝らし、地元農業者と協力をして持続可能な営農を目指している、そして市場を見ながら作物も作ったりしているということで非常に印象に残っております。
 また、法人の農地取得事業については、既に四社が、先ほどお話ありましたように活用しているわけでありますが、更に検討中の企業もいるなど着実に進みつつあり、企業が安易に撤退しないだろうとの安心感を地域住民に与え、地元農業者と企業との信頼関係を強化する上で大きな貢献をしている状況にあります。これは、市と特約を結んで契約をして、農業からやめていく、また違う使い方をしたときには市にその農地を戻すというような契約もしているわけであります。
 九月の国家戦略特区諮問会議において、養父市の広瀬市長からも法人農地取得事業の全国展開を早急に実現するように提案があったところでありまして、内閣府としましても引き続き農業関連の特例措置の全国展開に向けて今積極的に検討をしているところであります。
○清水貴之君 今おっしゃっていただいたとおり、これ決して養父市が、もちろん地域創生で、どの特区もそうだと思いますが、もちろん自分の地域がまずは元気になることを目的に頑張っているわけですが、もう成果が出たものはそれはもう全国的にやってくれよという思いで、代表してやっているという思いを持っている地域というのも非常に多いと思うんですよね。ですので、いきなり農業の法人化ですから、非常にこれはもういろいろ難しいことあると思うんですけれども、こういった意見もあるということを是非踏まえて考えていただけたらというふうに思います。
 次が、これも地方創生の一環として、東京都心部の大学、これの定員抑制をしようじゃないかという話が出ているというふうに認識をしています。東京一極集中の是正措置ということですが、現時点ではどのような制度設計を考えているのでしょうか。
○国務大臣(梶山弘志君) 今、有識者会議で議論をしていただいて、十二月中にその報告が出てくる予定ではありますけれども、近年、東京二十三区への学生の集中が進んでおりまして、今後十八歳人口が大幅に減少すると見込まれる中、今後も市場原理に委ねたままで東京二十三区の定員増が進み続けると東京一極集中がますます加速しかねないこと、また、東京の大学の収容力が拡大する一方で、地方の大学の中には経営悪化による撤退等が生じ高等教育の就学機会の格差が拡大しかねないことなどから、本年六月に閣議決定されたまち・ひと・しごと創生基本方針二〇一七において、大学生の集中が進み続ける東京二十三区においては大学の定員増は認めない、抑制ではありません、現状維持でこれ以上の定員増は認めないことを原則とするとされているところであります。今、十八歳年齢、百二十万人いますけれども、二〇四〇年にはこれが八十万人台になるという推計値があるわけでありまして、そういった中でこういうことが決定をされたわけであります。
 現在、私の下で開催されている、先ほど申しました地方大学の振興及び若者雇用に関する有識者会議では、留学生の受入れなど東京の国際化に対応する場合や社会人の受入れ、リカレントですね、など、東京の国際化に対応する場合と社会人の受入れなど若者の東京圏への転入超過につながらないような場合には、真にやむを得ない場合は例外扱いする議論が行われているところであります。
 現在、最終報告の取りまとめの検討を行っており、今後その内容を踏まえた対応をしてまいりたいと思っております。
○清水貴之君 これは地方自治体からの要請もあっての話だと聞いていますので、地方に若者をというその目的、意図は分かるんですが、その一方で、こういうことをやって地方に若者が行ったけれども、じゃ、今度は、先ほど岡田委員からもお話があったとおり、学力の方ですよね。もうそれ、ばらけさせたけれども、今度は、東京は今まで国際競争力、人が集まっていますから競争力非常に高かったのが、これがどんどん落ちてしまうと。地方に人は行ったけれども、取りあえず受け入れただけで、地方の大学がそれほどの、申し訳ないけど力がなくて、競争力それほど保てない、魅力ある大学がつくれないということになってしまっては、日本の国力全体、学力全体が落ちていくと、これは本末転倒なんですね。
 こういったところもしっかり議論をしてもらいたいですし、こういったところのシミュレーションといいますか、ただ単に抑制するため、抑えるため、地方に行かせるためだけにやるのではなくて、それをやった結果、どこでどういういい大学が生まれて学力がこれぐらい上がってというところまで先を見越して是非やってほしいと思うんですが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(梶山弘志君) 有識者会議には東京の私大の学長なども入っております。そういった議論も今しているところでありまして、いずれにしても、地域の産業と連携をしながらその地域の産業に必要な人材の育成もやっていく、その結果として若者の雇用が生まれるようにしていくということも視野に入れて取り組んでいるところであります。
 東京の大学のレベルダウンにつながらないように、先ほど申しました留学生の受入れ、大学院の受入れ、そして社会人教育に関してはこれは例外とするということにしておりますので、今議員が懸念されているようなことのないようにしっかり取り組んでまいりたいと思いますし、地方の観光であるとか農業であるとか、その地域に更に可能性のある産業のブラッシュアップにつながるような大学の取組というものをしっかりと首長さんの、例えば知事のリーダーシップの下にそういう連携ができるように後押しをしてまいりたいと思っております。
○清水貴之君 今お話あったとおり、確かに大学入学とともに東京、首都圏に出てくる地方の若者も多いですが、一方で就職先として東京に出てくる、こういった若者も非常に多いわけですね。ですから、やっぱり産業ですよね、地域の産業をつくるというのはこれは是非積極的に進めていただきたいと思うんです。
 そういった話がある一方、私はもうこれも何回か質問させていただいていますが、全然進まないなと思うのが中央省庁の地方移転ですね。こうやって大学生の皆さん方には地方に、大学には地方に地方にということを言う、企業に対しても地方に行くことに対する優遇税制を使ったりして地方になるべく行ってくれみたいなことを政策を取っていながら、なかなかこの中央省庁の地方移転というのが進まないと。
 これは、安倍総理が掲げた地方創生の目玉政策だったはずなんですね。安倍総理は地方創生の重要な施策だと当初は言っておられましたし、石破元地方創生担当大臣もまずは隗より始めよだということで始まったんですが、結局、今のところ文化庁がやっと始まろうとしていて、やっと徳島に消費者庁が、まあ僅かですよね、という形になっていますので、大臣、本当にこれで終わってしまうのか。
 やっぱりいろいろ反対意見を言い出したら、難しいことを言い出したら、これはいろいろ出てくると思うんです。でも、政府がもうなるべく地方に皆さん行って地方を元気にしてくださいよと言っている中で、いや、我々だけはやっぱり中央で仕事させてくれというのでは、これはなかなかその思いが伝わらないような気がしてならないんですよね。
 この辺も是非、まあ今文化庁スタートしますのでこれを見てということになるのかもしれませんけれども、これで是非私は終わりにしてほしくないと思うんですが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(梶山弘志君) 今委員からお話ありましたように、文化庁、消費者庁の地方移転ということが決まっております。
 文化庁は、本年七月に本格移転における組織体制の大枠や庁舎の場所、移転の時期等を決定をしたところであります。職員数は全体の七割を前提に、京都府、京都市を始めとする地元の協力も得ながら、二百五十人程度を見込んでおります。
 また、消費者庁も徳島に開設をして、消費者行政新未来創造オフィスということで、国民生活センターと、また徳島県庁とも連携をしながら新たな取組が始まったところでもあります。
 このほかにも、研究機関、研修機関等について具体的な展開を明確にした年次プランを本年四月に公表したところでありますけれども、まず決まっているものをしっかりと移転をさせていくこと、そして、その影響、いい影響をしっかりと出していくこと、また、研究機関や研修機関というのは更なるその地域の発展につながるものでもありますし、その地域の産業とつながるような研究機関が連携をしていくというようなことも含めてしっかりと取り組んでまいりたいと思いますし、まずこの二つをしっかりと仕上げていく、そしてほかのものも続けるような形にしてまいりたいと思っております。
○清水貴之君 研究機関などももちろん行く方がいいとは思うんですが、でも小さいですよね、スケールとしては。やっぱりもっと、ああ、政府もやっているんだ、地方移転進めているんだ、地方創生、国を挙げて頑張っているんだというのにはちょっと迫力に欠けるとやっぱり思ってしまうんですよね。この辺を是非大臣にリーダーシップを発揮していただきたいなというふうに思います。
 松山大臣に、済みません、クールジャパン戦略についてお聞きをしたいと思います。
 クールジャパン機構に関することですとか、あとクールジャパン関連の官製ファンド、これの、投資をファンドですからしているわけなんですが、その成果が出ていないんじゃないかと。苦戦している、過半が未達だとか、情報開示が不十分だ、こういった報道というのが最近大分出てきておりまして、先般の予算委員会でも世耕経産大臣がこの辺り言及もされております。クールジャパン戦略担当大臣として、松山大臣、どのように認識されていますでしょうか。
○国務大臣(松山政司君) 十一月六日の一部報道につきまして、クールジャパン機構の出資先につきまして、この投資案件の過半が計画未達であるという報道があったと承知をしております。
 この機構につきましては、プロジェクトへの出資等によって、日本の魅力ある商品、サービスの海外展開の支援というものを行っておりまして、所管する経産省の監督の下に、投資への規律も適切に確保されているものと認識をしております。また、支援の決定の迅速化あるいは支援対象分野の明確化といった機構改革にも現在取り組まれているというふうに伺っております。
 このクールジャパン機構による資金の供給はクールジャパン戦略を推進する上で重要な政策ツールの一つでもございます。この戦略を、クールジャパン戦略、政府全体で効果的に推進するために、大局的な戦略を練るように指示をしたところでありまして、具体的に、総理を本部長とします知的財産戦略本部がございます、この中に専門調査会を立ち上げるようにしまして、これは年内に立ち上げて、中長期のビジョンを検討していきたいというふうに考えております。
○清水貴之君 今クールジャパン機構についてお答えいただきましたが、当初、昨日、省庁の方と話をしているときには、クールジャパン機構に関しては経産省の管轄だから松山大臣にはちょっと答弁が、ではできないんだというような話が最初ありました。
 ただ、こういうことをやっぱり言い出すと、クールジャパン戦略としては、文化庁の文化財の観光拠点化百四十七億、農水省の農泊推進七十五億、総務省の放送番組の海外展開二十億、今クールジャパンの予算というのはどんどん上がってきていまして、昨年度に比べて四割増の来年度は予算の要求が起きているわけでして、非常に大きな、今六百五十億にもなる予算要求なんです。これを各省庁ばらばらだからとか言い出していたら、先ほど総理の戦略本部がという話がありましたが、松山大臣には是非お願いをしたいんですが、これをやっぱり統一的に、担当大臣として就任されているわけですし、もうどこの省庁がとかいうのは抜きにして、省庁間を、縦割りを排除して、もちろん同じような事業だったら一緒に協力してやる方が効果が高いこともあるわけですね。この辺りも是非大臣には見ていただきたいと思います。最後に、いかがですか。
○国務大臣(松山政司君) 委員おっしゃるように、様々な分野に分かれておりますので、経産省のみならずほかの省庁においてもクールジャパンの取組が始まっておりますので、現在、副大臣を議長としたクールジャパン関係府省庁連絡会議というものも設置しておりまして、ここにおいてより一層この施策のフォローアップというものをしていきたいと思いますし、横串でしっかり、この内閣府の方で統一できて、しっかりと戦略を前向きに進めていけるように取り組んでまいりたいと思います。
○清水貴之君 以上です。ありがとうございました。
○山本太郎君 自由党共同代表、山本太郎です。
 自由・社民の会派、希望の会を代表しまして、質問する前に一言申し上げます。
 森友学園前理事長籠池夫妻は、今年七月三十一日に逮捕、それ以来、四か月もの長期勾留の上に、保釈請求も認められず、家族との接見も禁止する、非人道的な扱いです。
 身柄拘束の要件である住所不定、罪証隠滅のおそれ、逃亡のおそれ、いずれも籠池夫妻には当てはまりません。物証は既に強制捜査で押収され、隠すものがない状態どころか、省庁との交渉記録の音声データを籠池さん自ら差し出し、事実解明のためにかなり積極的です。夫婦で口裏を合わせるのを防ぐためならば、七月二十七日、読売新聞で「逮捕へ」と見出しであおった日、つまりは籠池夫妻最初の出頭の時点で逮捕していなければつじつまが合いません。この日は、三時間取り調べた後、自宅に帰しています。
 事あるごとに、逃げ隠れするつもりは一切ないと籠池さん自身が言うとおり、証人喚問にまで登場しました。その後も、安倍昭恵夫人から、安倍晋三からと渡された現金百万円を総理に直接返すと、総理が登場される場所に籠池さん自身が度々出没。逃亡のおそれとは全く逆、総理のいる場所にどこでも登場するおそれ、これではないですか。口封じのための長期勾留ではないでしょうか。
 四か月を超える長期勾留に加え、接見禁止、手紙のやり取りすら禁じられている、籠池夫妻がこれだけの厳しい措置を強いられる合理的理由、見付かりません。明らかに国際被拘禁者処遇最低基準規則、いわゆるネルソン・マンデラ・ルールに違反する行為でございます。その基本原則、規則一には、全ての被拘禁者は、人間としての生まれながらの尊厳と価値に対する尊重をもって処遇されなければならない。規則五十八の一、被拘禁者は、必要な監督の下、定期的に家族及び友人と、以下の方法により連絡を取ることを許されなければならない。(a)文通、利用可能な場合は遠距離通信、電子、デジタル及びほかの手段、及び(b)訪問を受けること。世界から見ても非人道的な扱いを平然と行い、総理大臣夫人が自ら首を突っ込んだ問題のもう一方の当事者である籠池夫妻という不都合な存在を社会的に抹殺し、本人の心までも破壊するようなやり方は拷問以外の何物でもありません。すぐに接見禁止や手紙のやり取りを認めるよう求めるとともに、一刻も早く保釈の請求を認めることを求めます。
 それでは、本日の質疑に入りたいと思います。
 森友学園問題とともに、この一年、国会を騒がせ続け、政府、関係省庁からは誠意ある答弁は一切なかった、国家の私物化、安倍総理のお友達のための規制緩和の象徴、加計学園問題です。
 実に五十二年ぶりの獣医学部の新設という話なんですけれども、これ、大臣、済みません、通告していないんですけれども、世界に冠たる獣医学部、これをつくるんだと、これは国家戦略として前に進めたことであるという考え方でいいですかね。
○国務大臣(梶山弘志君) 獣医師の養成で新たなニーズが出てきているということで、ライフサイエンスの分野であるとか病原菌の水際対策であるとか、そういうことも出てきたということで、そういう人材を育成していこうということであります。
○山本太郎君 その先にあるのは、やはりイメージとしては、世界に冠たる獣医学部というものがよく言葉の中に出てくるんですけど、世界に冠たる獣医学部、普通の獣医学部じゃ駄目ですもんね。世界に冠たる獣医学部というものを目指して国としても国家戦略として規制緩和を行ったという考えですか。世界に冠たる獣医学部は別につくらなくてもいい。
○国務大臣(梶山弘志君) 結果としてそういうものを目指していくということもあるでしょうけれども、今、五十二年間新しい獣医学部がつくられなかった、その間の世の中の変化に対して対応できるかどうかと考えたときに、ライフサイエンスというのは、やっぱり創薬である、薬をつくることであるとか、そのための実験動物の管理であるとか、また、獣医学部を卒業された方が獣医師として動物の診療に当たるだけではなくて、会社勤めをする人たちもこの十年間で五割ほど増えているという実情も踏まえて、そういう人材を養成をしていこうということでつくる獣医学部であります。
○山本太郎君 ありがとうございます。
 それを一言で言うと、世界に冠たる獣医学部というふうにずっと説明がなされてきたんですね。ありがとうございます。
 世界に冠たる獣医学部を目指して努力に努力を重ねていきたいと強く思っていますと、今年十一月の十日、設置審の答申を受けて学園のホームページへのコメントで理事長の加計さんが述べておられる。また、昨年の九月の特区ワーキンググループの今治市分科会では、民間事業者の立場で出席をした元知事の加戸さんも同じように発言をされている。
 このとき提出した資料の中、新設する大学・学部の目指す基本コンセプト、そこの一番目には何て書いてあるか。「「世界に冠たる先端ライフサイエンス研究」を行う国際教育拠点」、このように書かれている。医学(創薬等)との連携強化もすると、アジアトップクラスの獣医大学・学部、こういうのを目指していくんだということをぶち上げておられるだけではなくて、背景には、人獣共通感染症、エボラ、MERS等の国境を越えた流行があるとされているんですね。新型鳥インフルエンザ等に対する恐らくこれは画期的な新薬の開発とかいうのも含んでいるのかなというふうに思うんですけれども。
 厚生労働省の決めた病原体の分類で一番危険なのが一種病原体と呼ばれ、エボラ出血熱などが該当するそうです。鳥インフルエンザの病原体などは二種病原体と呼ばれ、これらを取り扱うためには、WHOが定めている実験室、バイオセーフティー基準というものをクリアしなければならない。そうですね、バイオセーフティーレベル、BSLですね。この基準、下から順番にBSL1からBSL4まである。このうちエボラはBSL4。日本では、長崎大学に建設計画がある一つの施設を除けば、まだ都内にある一つのみ。一方、鳥インフルエンザとか口蹄疫に該当するのがBSL3の施設だよと。この分野で画期的な創薬を実現するためには、BSL3の病原体を取り扱える実験室、ラボが必要ですよね。
 お聞きします。新設される獣医学部にはBSL3の施設、存在しますか。
○政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。
 新設されます岡山理科大学獣医学部の設置計画におきましては、BSL3施設を設置するということになってございます。具体的には、申請書の中におきまして、BSL3の施設は、今先生御紹介いただきましたBSL3の施設でございますけれども、これはバイオセーフティーレベル、それに詳しい研究機関の専門家及びバイオセーフティー機器・施設の専門家等の意見を聞き設計をしていること、また、BSL3について陰圧の管理区域、排気設備等を整備し、病原体管理規程を定めることが記載をされており、大学設置・学校法人審議会におきまして法令に基づく適切な対応を行おうとしていることについて確認をしたというところでございます。
○山本太郎君 済みません、これ通告していなくて今思い浮かんだんですけど、BSL3施設、これ、新獣医学部の中には一つですか、数は。
○政府参考人(松尾泰樹君) 数について特段今記載ありませんけれども、存在するということでございますのは恐らく一つであろうかと思います。そこは、恐縮でございますが、確認してございません。
○山本太郎君 はい、一つです。ありがとうございます。
 この加計学園の獣医学部については、八月二十三日、民放のニュースで設計図の図面が公開された。その図面の中には、このBSL3の実験室、別の言い方でP3と言うそうですけれども、本来はきちんとほかのスペースと隔離されていなければならない。けれども、加計学園では研究生が学ぶ共用スペースの隣にある。今治市民の間では、この安全性、本当に大丈夫なのかという不安の声が上がったと聞きます。
 実は、設置審査会、設置審査会もこの点を気にしています。九月に加計学園から設置審査会側に出された面接審査への対応を記載した書類(九月)という文書、これ配付資料としてお配りしています。資料の一、囲いがしてある部分が学園側の回答でございます。読みます。「本獣医学部に設置されるBSL3施設は、獣医学教育病院に来院する動物や野生動物などの検体がBSL3の病原体に汚染されている可能性のある場合のリスクを考えて設置しているものである。従って、病原体分離のための施設で、その使用目的はin vitroでの細菌、真菌、ウイルス等の分離・同定である。」。
 ちょっとこの部分、分かりにくいなという方もいらっしゃると思うので、実際に獣医学を専門にされている有名な研究者の方に聞いてみました。要するにこういうことだそうです。BSL3病原体に関する教育研究を積極的には行わない、動物の感染実験もしないという意味で、この内容がですね。そうなると、これまでに報道されてきた新設獣医学部の設置目的から根本的に外れていくことになりますが、そういうことであればこの図面上にある規模でも可能だとは思いますというコメントを頂戴いたしました。
 BSL3の感染実験をしない獣医学部って普通なんですか、別の研究者の方にも聞いてみました。すると、こういう答えが返ってきました。普通の獣医学部レベルであれば感染実験はしないそうです、普通の獣医学部レベルであればです。
 端的にお答えください。現段階では加計学園獣医学部は動物への感染実験は行わないということでよろしいですね。
○政府参考人(松尾泰樹君) 書類によりますと、獣医学教育の病院に、先生御指摘のとおり、来院する動物の診療、治療等について、この獣医学部の教育研究のために行われるものとなっております。BSL3の病原体が教育研究に使用されないということではないというふうに承知をしております。
 また、このBSL3の施設でございますけれども、公共獣医事研究グループの感染症統御研究の中でこの病原体を扱うことを想定しているということでございまして、この医学部におきましては学生は四年次から研究室に配属ということになっておりますので、学生が全くBSL3の病原体を扱わない、ないしはそれに準ずる実験を扱わないということではないというふうに承知をしてございます。
○山本太郎君 ちょっと話変わっているんですね、ずらしているんですよ。公共獣医事研究グループはそれをやることを想定しているということをおっしゃりたかったってことですよね。
 で、お聞きしたい。そのグループの感染実験は、先ほどお聞きしたこの学園内に一つしかないBSL施設を使うということでいいですよね、BSL3施設を。
○政府参考人(松尾泰樹君) 確認しましたところ、BSL3の病原体を扱うということ、この施設において扱うということを想定しているということでございます。
○山本太郎君 答弁でたらめなんですね。
 資料の一、面接審査意見への対応を記載した書類では、設置審からBSL3施設をどんなふうに使うんですかという問いに対しての学園側からの答えなんですよ。もう一回読みますよ。「本獣医学部に設置されるBSL3施設は、獣医学教育病院に来院する動物や野生動物などの検体がBSL3の病原体に汚染されている可能性のある場合のリスクを考えて設置しているものである。従って、病原体分離のための施設で、その使用目的はin vitroでの細菌、真菌、ウイルス等の分離・同定である。」。これのどこが生体への感染実験に読めるんですか。
 手挙げなくていいですよ、そんなの。設置審に対して答えたのが、そういう使い方しかしないって言い方をしているじゃないですか。インビトロって書いてあるんですよ。インビトロって何ですかって、試験管内でっていう意味がほとんどでしょう。感染実験は行わない、生体への感染実験は行わないという前提で話をしているんですよ、これ設置審に対して。
 今読み上げた面接審査意見への対応を見れば、インビトロ、生体を使わない試験法のみを行うのであって、生体を使用した実験は行わないとしか読めないんですね。だから、先ほど紹介した獣医学部の専門家の先生も、BSL3病原体に関する教育研究を積極的には行わない、動物の感染実験もしないという意味ですねというふうにお答えになった。
 設置審とのやり取りでの新獣医学部の設定、元々の設定は、感染実験は行わない、インビトロだと答えておきながら、じゃ、やらないんですか、感染実験をということを聞くと、公共獣医事研究グループの感染症統御研究において実験を行うことを想定しているという、言い出すこと自体がこれ後付けじゃないですか、完全に。だって、九月に出されているんでしょう、これ今年の。違うんですか。
 加計学園から九月に、こういうふうにやります、インビトロでやりますって言っているのに、今聞いて、じゃ、感染症やらないのか、感染症実験やらないのかって話をしたら、感染実験やらないのか、動物によるっていうことを聞いたら、いやいや、別のグループでやるっていう話になっていましてって。そんな話、設置審に対しての意見として書いていないじゃないですか。意見に対しての答えを返すときに書いていないじゃないですか。インビトロでやるって書いてあるじゃないですか。
 設計段階でのこれ不備をつかれないように、設置審の審査の時点ではやる予定はないことにしてクリアさせた。それでは世界に冠たる獣医学部ではないじゃないかと突っ込まれることには、ほかのグループで感染実験の可能性があるんですよ、想定しているんですよと。世界に冠たる獣医学部風にするために後付けしただけじゃないですか、これ。やり方が余りにもひどい。
 獣医学の専門家に聞いた話ですけれども、例えば鳥インフルエンザの感染実験について言えば、家畜伝染予防法に基づいて大学が所管の農水省から許可を得る必要があると。これがなかなか大変なお話らしいんですね。農水省はセキュリティーを理由にリスト公表を拒否していますから実態は分かりませんけれども、国内には、そういった施設は持っているけれども感染実験は行わない大学も確かに存在すると。ただし、世界に冠たる獣医学部ではなく、普通のレベルの獣医学部で。
 一方で、国内には、そういった施設は持っていて、なおかつ感染実験を行う大学は存在していると。例えばどこ。京都産業大学鳥インフルエンザ研究センター。ここにはそれに必要な実験施設はありますよ。ホームページ見てみれば、分離、そして実験動物のアヒルに対する接種をやると書いている。鳥取大農学部とも共同研究をしている。ほかにも、山口大学共同獣医学部の国際教育研究センターには、三階には六十人規模のBSL2対応実習室、四階にはBSL3対応実験室を備えた高度感染症実習室があるとホームページにも書かれている。
 そうすると、鳥インフルエンザという部分に関して言うと、これ限定して言えばですけれども、加計の獣医学部、既存の大学と同じか、それよりも劣りますよ。鳥インフルエンザというようなキーワード何回出てきましたっけ。どうなっているんですか、これ。加計学園自身がさきに紹介した設置審への対応を書いた提出文書の中で、専門家であればそれがすぐに分かる形でそれを認めているじゃないですか。だから、加計学園の獣医学部がオンリーワンである理由はバイオサイエンスの分野にないじゃないですか。
 新しい学部長になられる吉川泰弘教授、その人自身が、新しい獣医学部構想の一つとして創薬等イノベーション産業に貢献するライフサイエンス分野の専門獣医師の育成を挙げておられる。エボラ出血熱、SARS、MERS、高病原鳥インフルエンザ等、新型感染症はほとんどが人獣共通感染症であると、だから、石破四条件の中のライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき具体的需要に対応していると。先ほど大臣言われましたよね、そういう新たな需要が生まれてきている、ライフサイエンスで必要なんだって。それに対応しているから問題ない、これが必要なんだということも言われている、学部長予定者の方がね。まだ続くんです、その方の言葉。そういう画期的な創薬に取り組む獣医学部ができるなら、さすが国家戦略特区だと。このようなことを学部長予定者はおっしゃっているけれども、実際は、さすが国家戦略特区どころか、普通の獣医学部レベル又はそれ以下の状態であると。
 石破四条件全然クリアできていないじゃないですか。最初にうたっていることよりも随分と後退しているじゃないですか。世界に冠たる獣医学部から既存又はそれ以下の獣医学部へと後退していますけれども、一番の目玉であるものがうやむやになっているのに、どうして認可されるんですかって。余りにも不可解じゃないですか、不可解。
 この加計学園の獣医学部をめぐっては、このバイオセーフティー問題以外にも、設計図から建築費の水増し疑惑、一部報道されていますよね。こういうことが言われております、一坪当たりの単価、あの六本木ヒルズよりも高いって。随分なお話ですね、これね。あくまでも報道ベースですよ。
 はい、その先行きます。
 ここで問題になるのは何かって話なんですけれども、その手の批判の真意のほどを確かめる行政上の仕組み、存在しているんですかってお聞きしたいんです。文科省、設置審では、新獣医学部の図面、仕様書などと照らし合わせて水増しが行われていないか等のチェックをしっかりしたんでしょうか。文科省の後に続けて内閣府も答えてください。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。
 大学設置・学校法人審議会における審査に当たりましては、教育研究内容とともに、その教育研究を行うにふさわしい施設等が備えられるかを確認することになってございます。このため、校舎などの建物につきましては、審査基準におきまして最低基準を定めておるところでございます。一方、経費の上限や建物の単価については基準を定めていないということでございます。
 今回の獣医学部の計画では審査基準を上回る金額が計上されており、審議会において計画が審査基準に適合しているとして可と答申されたものでございます。
 なお、建築費を含む創設費につきましては、これを負担する申請者、さらには必要に応じて補助金を支出する地方公共団体等において適切に判断されるべき事柄であると認識しているところでございます。
○政府参考人(河村正人君) 御指摘の建設費につきましてでございますけれども、特区の認定の要件としていないというところでございますので、内閣府においては確認をしておらないということでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。
 森友学園問題では、もう会計検査院がはっきりと出しましたよ、国が推計した量の三割から七割しか地中ごみなかったんじゃないかっていうね、不当な値引きだったってことを十分にうかがわせる内容になっていましたよね。こういうことも会計検査院がやってくれたから、独立した存在によってチェックする仕組みだと、仕組みがあったからこれができたということなんですけれども、会計検査院にお聞きします。
 新獣医学部に対してこの水増しが行われたかどうかということのチェックは可能でしょうか。済みません、はしょりながら教えていただけると助かります、会計検査院。
○説明員(堀川義一君) お答え申し上げます。
 会計検査院は、国が直接又は間接に補助金、奨励金、助成金等を交付し又は貸付金、損失補償等の財政援助を与えるものなどの会計について会計経理の検査をすることができるとされています。
 お尋ねの件がこれらに該当するものであるかどうかにつきましては、今後適切に確認してまいりたいと存じます。
○山本太郎君 加計学園に対する補助金、これ出るっていう話になっていましたよね、九十六億円、補助金。このうち、まあ議決はされていないけれども、愛媛県が出すって言われている三十二億円、これを除いた額が今治が出す六十四億円。そこに充てる財源、これ合併特例債を発行したことで調達すると。積み立てた基金、合併振興基金、これが四十億円分あると。今年三月三日、市議会で企画財政部長が説明されているとおりです。
 この合併特例債、平成の大合併で誕生した新しい市町村計画の事業費として特例的に発行できる地方債、要は地方の借金。これ、どういうことかといったら、返済するときに国が七〇%を肩代わりしますよって話なんですね。
 それで、これ、どうやらこういう交付金として返される分に関してはちょっといじれませんというようなスタンスをちょっと会計検査院見せるんですけど、何を言っているんですかって。会計検査院法第二十三条、国が直接又は間接に補助金等を交付し又は貸付金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計、これに当たるんじゃないかなと思うんですよね。そこを何とか広げてやっていただけないかって話なんです。
 だって、これ、地方だけでやっているプロジェクトじゃないじゃないですか。内閣府、文科省、農水省を巻き込んで、国家戦略として、五十二年ぶりに動く許認可、大事業、国家プロジェクトなんですよ。このことについて、世の中にこれだけの疑義が広まって、はっきりとした説明もできないということで、国民に対してしっかりとこれはやらせていただきたいという姿勢を見せるためにもこの水増しの疑惑というものはやはり責任を持って打ち消さなきゃならない。そのためにはやる必要があると思うんですね。
 委員長、済みません、会計検査院に対して、加計学園の建築費水増し、そして、そのほか、補助金等に関する調査を依頼することを内閣委員会としてお求めください。
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○山本太郎君 ありがとうございます。
 時間がないのではしょっていきたいんですけど、これ、資料の二を見ていただければ分かるんですけれども、どうしてここまで言うんですかという話なんです。それは、学部だけ切り売りをできるという法案を二〇一九年度に出そうとしている可能性があるんですね。今検討中なんですって。そんなことされちゃったら、むちゃくちゃじゃないかって話なんですよ。
 要は、ある学校の学部がこれ立ち行かなくなったからそこだけ切り売りできるようになっちゃったら、これ、教育がどういうものになるかといったら、A大学に入っていたと思ったらB大の生徒になっていたみたいな話ですよ。こんな、教育の世界にまるで一般企業のMアンドAのような熾烈な市場原理を導入していいのかって話なんですよ。
 中には手荒な商売やろうとする者も出てくると思うんですよね。例えばどんな感じで。例えば、新学部づくりに補助金を取ってきたと。その上に建築費の水増しが行われ、身内の設計会社や国会議員の関係する建築会社も絡ませながら補助金を横流しして食い物にする、そのうち新学部も転売されてしまうというようなことが、これ不可能、それを何か止めるようなブレーキってあるんですかねって話なんですよ。
 近い将来、学部切り売りを可能にする法律を検討しているというならば、新学部を設立する前、その計画の実現可能性を検討する上で、図面、仕様書までも精査して、建築費の水増しなど行われていないかも含めて徹底的にチェックすること、これ私、必須だと思うんですけれども、大臣もそうお考えになりませんか。
○国務大臣(梶山弘志君) 今現在、今治市で地方自治法による専門委員を設置し、校舎建設費等の費用や手続に関して調査を行っているものと承知をしております。
○山本太郎君 これ、総理が言いましたよね、苦し紛れに、獣医学部を二校でも三校でもと、乱暴な発言をされましたよ。先々、獣医学部に限らず、国家戦略特区として教育分野、これ規制緩和進めていくつもりですよね。その可能性を考えれば、学部の切り売りと併せて教育を受ける側に不利益を生じるリスク、これ増えると思うんですよ。それを何とか国で止めなきゃならない。
 株主優先主義のグローバリズム、新自由主義で置き去りになったのは誰ですか。労働者ですよ。それと同じこと、教育の世界で起こるような、ブレーキあるんですか、これを止めるための。今や時代遅れの新自由主義体制、周回遅れで世界の中心的存在に成り下がろうとしているのが現在の政権ではないか、その象徴の一つが国家戦略特区になり得るんじゃないかって心配があります。余りにも手続上とか、いろんなところで詐欺的なやり方を見直さない限り、この先の戦略特区での規制緩和は中止すべきだということを申しまして、私の質問を終わらせていただきます。
○委員長(榛葉賀津也君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
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○委員長(榛葉賀津也君) 次に、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。梶山国務大臣。
○国務大臣(梶山弘志君) ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 本年八月八日、一般職の職員の給与の改定に関する人事院勧告が提出されました。政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認め、一般職の職員の給与に関する法律等について改正を行うものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、指定職俸給表を除く全ての俸給表について俸給月額を若年層に重点を置きながら引き上げることとしております。
 第二に、勤勉手当の支給割合について、指定職職員以外の職員は年間〇・一月分、指定職職員は年間〇・〇五月分を引き上げること等としております。
 このほか、施行期日、この法律の施行に関し必要な措置等について規定しております。
 引き続きまして、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 この法律案は、特別職の職員の給与について、一般職の職員の給与改定に併せて、必要な改正を行うものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 秘書官の俸給月額及び内閣総理大臣等の特別職の職員の期末手当について、一般職の職員の給与改定に準じた措置を行うこととしております。
 引き続きまして、国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 この法律案は、退職給付の官民均衡を図る観点から、人事院による官民比較調査結果及び見解を踏まえ、退職手当の額を引き下げるものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 国家公務員退職手当法につきまして、本則の規定により計算した基本額に乗じる調整率を百分の八十七から百分の八十三・七に引き下げることとしております。
 このほか、施行期日について規定するとともに、関係法律について必要な規定の整備を行うこととしております。
 以上が、これらの法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願いいたします。
○委員長(榛葉賀津也君) 以上で三案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 三案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十四分散会