第197回国会 本会議 第9号
平成三十年十二月七日(金曜日)
   午前十時六分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第九号
  平成三十年十二月七日
   午前十時開議
 第一 経済上の連携に関する日本国と欧州連合
  との間の協定の締結について承認を求めるの
  件(衆議院送付)
 第二 日本国と欧州連合及び欧州連合構成国と
  の間の戦略的パートナーシップ協定の締結に
  ついて承認を求めるの件(衆議院送付)
 第三 地方公共団体の議会の議員及び長の任期
  満了による選挙等の期日等の臨時特例に関す
  る法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第四 食品表示法の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 第五 特定興行入場券の不正転売の禁止等によ
  る興行入場券の適正な流通の確保に関する法
  律案(衆議院提出)
 第六 研究開発システムの改革の推進等による
  研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的
  推進等に関する法律の一部を改正する法律案
  (衆議院提出)
 第七 ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策
  の総合的かつ一体的な推進に関する法律案(
  衆議院提出)
 第八 建築士法の一部を改正する法律案(衆議
  院提出)
 第九 貨物自動車運送事業法の一部を改正する
  法律案(衆議院提出)
 第一〇 天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の
  行われる日を休日とする法律案(内閣提出、
  衆議院送付)
 第一一 移植に用いる造血幹細胞の適切な提供
  の推進に関する法律の一部を改正する法律案
  (厚生労働委員長提出)
 第一二 健康寿命の延伸等を図るための脳卒中
  、心臓病その他の循環器病に係る対策に関す
  る基本法案(厚生労働委員長提出)
 第一三 成育過程にある者及びその保護者並び
  に妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目な
  く提供するための施策の総合的な推進に関す
  る法律案(衆議院提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、法務委員長横山信一君解任決議案(有田芳
  生君外四名発議)(委員会審査省略要求)
 一、本決議案の議事における発言時間は趣旨説
  明については十五分、討論その他については
  一人十分に制限することの動議(礒崎陽輔君
  外一名提出)
 一、農林水産委員長堂故茂君解任決議案(小川
  勝也君外一名発議)(委員会審査省略要求)
 一、本決議案の議事における発言時間は趣旨説
  明については十五分、討論その他については
  一人十分に制限することの動議(礒崎陽輔君
  外一名提出)
 一、法務大臣山下貴司君問責決議案(小川敏夫
  君外四名発議)(委員会審査省略要求)
 一、内閣総理大臣安倍晋三君問責決議案(蓮舫
  君外四名発議)(委員会審査省略要求)
     ─────・─────
○議長(伊達忠一君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 有田芳生君外四名発議に係る法務委員長横山信一君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 礒崎陽輔君外一名から、賛成者を得て、
 本決議案の議事における発言時間は趣旨説明については十五分、討論その他については一人十分に制限することの動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 相原久美子君外六十八名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
○議長(伊達忠一君) 速やかに投票願います。──速やかに投票願います。──このままでは投票時間を制限せざるを得ません。──速やかに投票願います。──速やかに投票願います。──ただいま行われております投票につきましては、自後一分間に制限いたします。時間が参りましたら投票箱を閉鎖いたします。速やかに御投票を願います。──残り三十秒となりました。間もなく制限時間となります。──お願いします。
 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
○議長(伊達忠一君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十七票  
  白色票          百六十五票  
  青色票           七十二票  
 よって、本動議は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより発議者の趣旨説明を求めます。有田芳生君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔有田芳生君登壇、拍手〕
○有田芳生君 立憲民主党・民友会の有田芳生です。
 私は、立憲民主党・民友会、国民民主党・新緑風会、共産党、希望の会、沖縄の風の各会派を代表して、ただいま議題となりました横山信一法務委員長解任決議案について、怒りを持ってその趣旨の提案をさせていただきます。
 横山委員長は就任挨拶で、本委員会の公正かつ円満な運営に努め、その重責を果たしてまいりたいと存じますと高らかに表明されました。言葉だけ聞いていれば、至極真っ当な内容であります。しかし、見るからに円満な横山委員長の言うこととやることは、月とスッポン、鯨とイワシ、ちょうちんに釣鐘、全く比較にならない代物でした。私は、横山委員長の行動を目の当たりにして、正直に言って、いぶかるしかありませんでした。その御発言は一体何だったのか。本気なのか、それとも与えられた役割を演じているだけなのか、本心を推し量ることはできませんが、行為の意味は与野党を問わず鮮明です。
 こんな東北弁を思い出しました。政治家の言葉は池の水さ書えた文字と同じ事、言った傍からすぐ消えでぐっちゃ、井上ひさしさんの「吉里吉里人」という小説の中にある岩手県民の印象的なせりふです。政治家の言葉は池の水で書いた文字のように言った途端にすぐ消えていくというのです。皮肉であり、庶民の思いでもあります。そうあってはならない、それは私も含めた政治家に対する厳しい戒めです。もちろん今は、横山委員長にこの言葉をお届けしたい。
 委員会は、与野党合意を前提に円満に運営していくものです。よしんば合意がない場合に委員長が職権で事を決することがあるのを否定するものではありません。
 しかし、委員長がなさってきたことは、その横山スマイルで、最初の委員会開催から職権、職権、職権の連続、採決を押し通そうとする、昨日の理事会も委員会開催も職権でした。言葉を換えれば、権力の一方的行使です。与野党の合意のまま、職権で理事懇、理事会、委員会を何度も立てる。定時定刻のない時間に委員会を開会する。就任挨拶とは真逆な対応、強引な委員会運営ばかり行ってきたのが、職権委員長の名をほしいままにする横山信一さんなのでした。こんなことなら、与野党の協議など最初から要らないじゃないですか。
 まず驚いたのは、法務委員会のしょっぱなです。会期末でもない時期に、対決法案でもない給与法の趣旨説明のための委員会を職権で立てて強引に開会するなど、議会の先例を無視した、信じられない前代未聞の暴挙を平然と行ったのでした。参議院事務総長が十一月二十六日の予算委員会において答弁したように、こんな事例はここ十年ではありませんでした。委員長が職権で事を進めていく、まるで、そこのけそこのけ横山が通るといった委員会運営が続いたのです。
 外国人労働者の受入れを拡大する入管法改正案の内容は、この日本で外国人を更に受け入れ、各種の労働に従事してもらう、少子化時代のこの国の骨格を大きく変更する重大な内容です。
 今、在留外国人は約二百六十四万人、京都府の人口が約二百五十万人ですから、その存在の重みは想像できるでしょう。外国人労働者は約百二十八万人、これは青森県の人口に匹敵いたします。
 政府は、外国人労働者をこれからの五年間で三十四万人受け入れるというのですから、この国の形は徐々に、しかし確実に姿を変えようとしています。したがって、国家百年の計は国会だけではなく国民レベルで議論をしなければならないのです。ところが、衆議院法務委員会での審議はたった四回、実質十四時間三十分のみ、しかも、ここでも全て委員長の職権で委員会が開かれ、挙げ句の果てに採決が強行されました。そして、参議院でも、横山委員長は衆議院の法務委員長に倣って、職権、職権、職権の攻勢でした。
 なぜこれほどまでに乱暴な議会運営が行われてきたのでしょうか。それは、どうやら安倍首相に原因があるようです。
 時を十月末に開かれた自民党法務部会まで遡ってみましょう。ある自民党のベテラン議員が、何でこんなに急ぐんだと発言したところ、法務官僚が総理の意向ですと発言いたしました。森友や加計と同じかと議員の発言が続いたことを十一月三日の毎日新聞が報じています。
 衆議院での強引な採決が安倍首相の外交日程に合わせたものであることは、国会だけでなくメディアでも常識でした。立法府が官邸の下請機関に成り下がった恥ずべき歴史的出来事として記憶に刻まなければなりません。
 そして、参議院です。本会議で答弁に立った総理は、なぜか元気がありませんでした。その姿を見ながら、私は心の中で、安倍さんはこの問題にどこまで関心があるんだろうか、ベトナム、インドネシア、中国、タイ、フィリピンなどからやってきた若き技能実習生の悲惨な実情をどこまで知っているんだろうか、法務省が失踪技能実習生から聴き取った調査票を見たことがあるんだろうか、見たのならどんな思いがよぎったんだろうかなどと想像しておりました。
 なぜか政府がコピーを認めないために、野党五党二会派の議員は、衆議院、参議院で手分けして、いわゆる個票二千八百七十枚、つまりは二千八百七十人の人々の全てのこれまでの苦悩を手書きで写しました。まさに壮大なる単純労働でした。
 その結果、法務省が偽りの報告をしていた驚くべき事実が明らかになったのです。法務省は最低賃金以下は二十二人、〇・八%と公表していましたが、月給と労働時間から時給を計算すると、最低賃金以下は千九百二十七人、六七%もいることが分かりました。
 さらに、驚愕すべき実態も明らかになります。
 月八十時間以上の過労死ラインレベルの残業をしている実習生が二百八十九人、一〇%もいたのです。法務省の資料では、労働時間が長い、二百三人、七・一%とさらっと書いていますが、実際は過労死ラインレベルの残業をしていたんです。最低賃金以下も過労死ラインレベルの残業も、労基法違反です。法務省は、しかし、違反を知りながら放置をしていたことになります。冗談ではありません。議論の前提は崩れました。
 多くの技能実習生が新しい仕組みである特定技能一号に移行することを政府も認めております。同じ過ちを繰り返さない制度保証がないのなら、深刻な人権侵害を繰り返すことは明らかです。対策は、法務省令によって全てこれからです。国会でチェックできない隙間を縫って、悪質ブローカーが暗躍し、若き外国人労働者が人間としてではなく単なる労働力として悲惨な目に遭うことは、技能実習制度の実態からも容易にそう予想できることではありませんか。これでは、親日どころか、嫌日をアジアに広げていくことは確実ではありませんか。
 新聞社説でもがらんどうと酷評された法案をそれでも強引に通そうとしてきた横山委員長の責任は、歴史的に重いと断ぜざるを得ません。
 今やネットの時代です。こうした過酷な現実は、諸外国に急速に伝えられていきます。例えば、ベトナムから日本に多くの技能実習生が来ていますが、農業、建設の分野では人気が減少しています。天候に左右され、賃金に跳ね返ってくるからです。さらに、加えて、低賃金、長時間労働、パワハラ、セクハラの実態が知られるようになりました。
 十一月二十九日のテレビ朝日系「報道ステーション」が注目すべき取材結果を報じています。ベトナム人の日本離れです。番組では、日本のある企業を紹介しています。広島県内のその企業は、ベトナムからの技能実習生約六十人を日本人と同じ待遇で迎えています。ベトナムでの採用を始めて十二年、会社幹部は、最近、有望な人材が集まりにくくなったと言っています。
 このままでは日本を選ぶ人はどんどん減る。では、ベトナム人は、日本を希望せずにどこの国に行っているのでしょうか。それは韓国です。今、韓国で働くことを希望するベトナム人が増加しているんです。ベトナムのある研修施設では、日本行きを希望するのが千人に対して韓国行きを希望するのは千三百人、その数は既に日本よりも多いという現実があります。
 こうした傾向は、更にこのままでは進んでいくでしょう。なぜでしょうか。研修施設の若者たちは、韓国政府が外国人労働者を大事にしていると聞いているからです。韓国と日本は、外国人受入れの制度において、一体何がそんなに違うんでしょうか。
 韓国では、二〇〇四年から外国人労働者を単純労働の担い手として受け入れる雇用許可制を始めました。現在は十六か国と協定を結んでいます。日本の技能実習制度とは違い、国が直接の窓口となって受け入れ、働き手の負担は渡航費のみ。国の基準をクリアした企業だけがこの制度を利用して外国人労働者を雇い入れることが許され、業種ごとの受入れ数は毎年政府がコントロールしております。家族の帯同はできません。永住権も認めておりません。
 仁川市のある企業では、外国人労働者のために千五百万円を掛けて寮を整備したそうです。インターネット完備はもちろん、一人部屋の立派な施設です。従業員のための食堂もあり、寮と食堂の費用は会社が負担しております。月給は日本円にして二十五万円から三十万円ほど。この会社で働く三十二歳のベトナム人は、言葉の分からない私たちを厚遇してくれて、会社には感謝していると話しております。
 日本で働く技能実習生がこれを見たら、同じ外国人労働者の扱いとは思えないことにきっと驚くことでしょう。このような扱いを受けている技能実習生が日本にどれだけいるでしょうか。
 韓国の企業がこれほどまでに外国人労働者を厚遇するのは理由があります。それは、韓国の雇用許可制が自己都合での転職を三回まで許しているからです。外国人労働者たちは、SNSで情報交換し、給与や福利厚生が悪いとすぐにほかの会社へ転職してしまいます。企業は、辞められたら困るから、彼らを厚遇するんです。
 日本の技能実習制度は、国同士が窓口ではなく、送り出しも受入れも民間です。悪質なブローカーによって、送り出しの時点で多額の借金を背負うケースもあります。原則として転職はできないため、受入れ企業に不満があったり、パワハラ、セクハラを受けていても、会社を辞めることができません。会社を辞めると、国へ帰らなければならないからです。
 深刻な事態、今から皆さん聞いてください。
 昨日の審議で……
○議長(伊達忠一君) 有田君、時間が超過しております。簡単に願います。
○有田芳生君(続) 更に新しい悲惨な現実が明らかになりました。(発言する者あり)あなたも深刻な現実を聞くべきだ。
 三年分の技能実習生たちの死亡事案一覧です。夢を持ち、日本にやってきた彼らは……
○議長(伊達忠一君) 有田君、時間が超過しております。簡単に願います。
○有田芳生君(続) 判明しているだけで六十九人、日本国内で亡くなっています。一覧には、自殺、凍死、溺死、急性心筋梗塞、くも膜下出血など、異常な死亡原因の数々が並びます。
○議長(伊達忠一君) 時間が超過しております。簡単に願います。
○有田芳生君(続) 法務省が発表した文書です。
 聞いてください。一人一人の外国人労働者が、この日本にやってきて、どのように大変な思いをして、苦しい思いをしてこの日本で亡くなっていかざるを得なかったのか、あなたたちはその現実を知らないだろう。
○議長(伊達忠一君) 有田君、時間が超過しております。簡単に願います。
○有田芳生君(続) ベトナム、二十二歳、男、就寝中にて死亡、不詳の内因死。中国、三十六歳、男、溺死。(発言する者あり)あなたはしっかりこういう現実を知りなさい。モンゴル、二十七歳、男、自宅で首をつって死亡。ベトナム、二十二歳、男、溺死。(発言する者あり)あなたが知らない事実を知りなさい。中国、二十八歳、男、凍死。ベトナム、二十一歳、女、低酸素脳症。中国、二十三歳、男、くも膜下出血。中国、三十三歳、溺死。
 こんなことが、六十九人、この三年間に明らかになっていながら……
○議長(伊達忠一君) 有田君、時間が大分経過しております。簡単に願います。
○有田芳生君(続) 法務省も与党も自民党も明らかにしてこなかった。あなた方に人間の苦しみや悲しみが分かるのか。
 日本の、しかし、これらの詳しい死亡の背景や責任の所在は全く明らかになっておりません。これは、ただの六十九件の死亡事案ではありません。ここには六十九人一人一人のあなたと同じ人生があるんだ。
 二十代のあるベトナム人男性は、去年の十月、両親を助けたい一心でベトナムの送り出し機関に百万円ほどの借金をして日本にやってきました。ミスをしては殴られ、仕事を変えたいと要望しても受入れ機関に聞き入れてもらえませんでした。彼は、七月に神奈川県内の河川敷で首をつって自殺をしました。
 遺書にはこうあります。遺書を聞いてください。(発言する者あり)皆さん、遺書を聞いてください。日本を愛して、日本で働いた若者たちが自ら命を絶って遺書を残した。
 遺書にはこうあります。周りの環境がとてもひどいです、彼らは僕がどれぐらい頑張っているか全く分かってくれません、軽蔑されていません、お父さんとお母さんに教わったとおり強い人間になることを目指しましたが、もうその志は消えました、毎日孤独感をかみしめています。こんな悲痛な言葉がつづられています。遺書は、お父さん、お母さん、僕は怖いです、意味もない人生をずっと生きることに恐怖感を抱いています、本当にごめんなさい、でももう遅いです、さようなら。
 それで自ら命を絶ちました。そういう若者たちが今全国各地に、日本のために働いているんです。これほど問題が山積する技能実習制度を見直さないまま、新たな外国人労働者の受入れ制度を急いでつくる必要はありません。
 日本テレビと読売新聞が十一月二十五日に配信した世論調査の結果では……
○議長(伊達忠一君) はい、おやめください。
○有田芳生君(続) 今の臨時国会での成立にこだわらず議論する、七三%、廃案にする、一四%、今の臨時国会で成立させるは僅か九%しかありませんでした。
 残念ながら、横山信一委員長は、この精神を守っているとは言えません。
 以上、良識の府である参議院の……
○議長(伊達忠一君) 時間ですから、おやめください。
○有田芳生君(続) 与野党議員の皆様に、横山信一委員長解任決議案の趣旨をるる、三分の一ですが、申し上げてまいりました。
 ここに賛同をお願いし、私の趣旨弁明とさせていただきます。
 どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。福岡資麿君。
   〔福岡資麿君登壇、拍手〕
○福岡資麿君 自由民主党の福岡資麿です。
 私は、自民・公明を代表し、ただいま議題となりました横山信一法務委員長解任決議案に断固反対する立場から討論をいたします。
 現在、法務委員会で議論されている出入国管理法は、人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野に属する一定の専門性、技能を有する外国人の受入れを図るため、現行の専門的、技術的分野における外国人の受入れ制度を拡充するなど、人手不足が深刻化する我が国において、丁寧かつ円滑な審議の上、早急に成立させる必要があります。
 横山委員長は、大学院で学んだ水産学の知識を生かして北海道の水産試験場で御活躍された後、道議会議員を務められ、地域の基幹産業である水産業の振興などにも取り組まれましたが、参議院議員になられてからも、参議院災害対策特別委員長や総務委員長として、少数会派の方々の主張にもしっかり耳を傾け、中立公正、丁寧かつ円満な委員会運営に努めてこられました。
 また、現場の実情を見ていない政策には厳しく意見される一方、現場の声をつぶさにくみ上げた政策の実現に全力で取り組まれるという、常に地域目線、現場目線を大切にする姿勢で政治に当たってこられました。北海道胆振東部地震の際にも、精力的に被災地に入られ、被災者の心に寄り添うなど、国民目線に立った方であることは言うまでもありません。
 法務委員長就任後も、横山委員長は、極めて丁寧かつ充実した審議の円満な実現に尽力してこられました。
 野党のかねてからの強い要望でありました総理出席の本会議審議を実現させたことに加え、委員会でも三名の参考人から本法案に対する意見を聴取し、衆議院を大幅に上回る審議時間を確保いたしました。参議院では対案が提出されましたが、政府が提出した法案も含めて十分な審議時間が確保されています。
 野党からの強い要望を踏まえ、衆議院では行っていない日本語学校への現場視察を通じ、外国人との共生に向けて努力を重ねている地域や外国人の就労環境、生活の実情も直接把握し、さらに、与野党合意の上で、総理出席で委員会審議を行いました。
 いずれも、横山委員長の人柄と丁寧な姿勢があったからこそ実現したものであります。
 これまでの審議を通じて、政府基本方針や分野別方針、法務省令に委ねている受入れ見込み数など、具体的な制度の運用等についても政府から丁寧な説明がなされてきたところです。
 新たな外国人材の受入れ拡大に伴う地域や社会保障への影響などについても、社会保障制度、日本語教育を含む教育制度の在り方について検討を進め、外国人との共生社会の実現に向けた環境整備をしっかりと進めていくことも確認されています。これも横山委員長の公正中立かつ丁寧な委員会運営の下、充実した審議が実現できたからこそであります。
 その上で、審議が尽くされたとの判断の下、採決を行うことは、委員長の職責として当然のことであります。横山委員長には全く瑕疵はなく、解任される理由はどこにもありません。参議院らしく審議が整然と行われたのは、横山委員長の冷静かつ丁寧な委員会運営のたまものであります。
 以上申し上げましたように、一部野党による理由なき本決議案の提出は全く容認することができず、直ちに退けられるべきであります。横山委員長には、引き続き、公平中立かつ円滑な委員会運営をお願いしつつ、解任決議案に断固反対であることをお伝えし、私の討論を終わります。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 真山勇一君。
   〔真山勇一君登壇、拍手〕
○真山勇一君 立憲民主党・民友会の真山勇一です。
 会派を代表して、参議院法務委員長横山信一君の解任決議案に賛成の立場から討論させていただきます。
 法務委員会に付託された出入国管理法等改正案は、空前の欠陥法案だと言われています。それどころか、欠陥があるとかないとかいう以前に、そもそも法案の体すら成していないことは、先ほどの有田議員の趣旨説明で明らかでしょう。合理的な立法事実は全く示されないのに、導入される外国人の数は事実上、青天井。法務省が自由に決定できます。しかし、制度の運用についてのほとんど全てをこれから決めると開き直る始末です。これでは、法案というより、まるで法務大臣への白紙委任状です。
 横山信一委員長、いや、この場にいらっしゃる法案に賛成の皆さんは、新たに明らかになった六十九人の技能実習生の死をどう考えていらっしゃるんでしょうか。
 特定技能に先行する技能実習制度は深刻な人権侵害を生み続け、国際社会から厳しく批判されています。しかし、法務省は、これについて分析も反省も改善の成果も一切示していません。野党の強い求めに応じて法務省は失踪した実習生の聴取票を渋々開示しましたが、それは、手書きで書き写せという嫌がらせ付きでした。それもそのはず、この聴取票からは、最低賃金以下という違法行為で酷使された実習生が六七%もいたという実態が明らかになりました。
 法務省は最低賃金割れは〇・八%以下としていましたが、もし実態を把握した上でそう言っていたなら、法秩序を守るべき法務省が、人権侵害、違反行為、犯罪行為を隠蔽、偽装していたことになります。実態調査をしていなかったのであれば、途方もない怠慢です。どうして、こうやって法務省に日本社会の未来と外国人の人生を白紙委任できるんでしょうか。
 総理入りの審議をしても、駄目なものが更に駄目だと明らかになっただけの話であり、採決の環境は全く整っていません。横山委員長がすべきは、採決の強行ではなく、更なる熟議を求めることです。
 横山委員長の強行的な委員会運営は限度を超えています。これも先ほど有田議員が説明しましたが、この臨時国会では、徹頭徹尾、与野党の合意もないのに委員会の開催が強行されてきました。十一月十三日の所信的挨拶の聴取、十五日の所信的挨拶を受けての質疑、二十日の給与法二法案の趣旨説明、そして、二十二日の給与法の質疑、採決までの全てにわたって、与野党理事の合意より前に、委員長の職権によって開催が決定されました。
 これらの審議日程に野党は全く反対していませんでした。それなのに、冒頭から国会の慣行を踏みにじる委員会運営を強行したことは全く理解できません。野党側を挑発して早めに委員長の解任動議を提出させ、会期末の攻防が来るまでに、いわゆるスーパー委員長になりたかったのでしょうか。いずれにせよ、常軌を逸しています。
 そして、入管法改正案が本会議で強行的に審議入りした後も、十二月四日には議員立法による改正案の趣旨説明及び質疑、五日の参考人質疑、そして、昨日も採決を強行しようとしたとしか思えない委員会運営と、与党側は、徹頭徹尾、野党理事との合意を求めることなく、横山委員長はただただ強行的に職権を発動し続けようとしました。
 法務委員会では、このような強行的な運営が行われたのは現行憲法下では初めてです。これほど国会の先例や慣行、また合意を踏みにじった強行的な委員会の運営は、憲政史上初めてのことではないでしょうか。
 私は、参議院議員になってから長い間、法務委員会に身を置かせていただきました。理事、筆頭理事も務め、法務委員会における特別の慣行や申合せを大切に委員会の運営をする場面を経験してまいりました。法務委員会では、ずっと、審議日程は与野党が合意して決めることが鉄則とされてきたのです。この良き慣例は、これまでの議事録にしっかりと残されています。
 ごくまれに強行採決が行われたときには、いずれも大問題となりました。覚えておられるでしょうか。平成十一年の第百四十五回国会における通信傍受法案も職権で採決が強行され、大変な問題となりました。また、平成十五年六月三日、第百五十六国会の参議院法務委員会では、心神喪失等医療観察法案の採決が強行的に行われましたが、当時の魚住裕一郎委員長は、その後、六月二十六日の法務委員会において、強行採決に至った経緯を反省され、与野党合意を図り、公明正大な委員会運営を努めてまいりたいと特別に委員長発言をされました。代々、法務委員長のポストを独占されてきた公明党の皆さんは、このことは重々御承知のことだと思います。
 しかしながら、公明党出身の法務委員長は、安倍政権下において悪い方に大きく豹変されたようです。昨年の共謀罪法案、いわゆるテロ等準備罪法案の審議でも職権が連発され、採決に当たっては、更なる熟議を求める国民の広範な反対を押し切って、中間報告方式で本会議において強行採決をされました。そして、この国会においては、与野党の意見が何も対立していないのに、審議の始まった冒頭から、徹頭徹尾、職権による委員会運営が強行され続けてきたのです。先人たちが築き上げてきた先例、慣行、合意は粉々に打ち砕かれ、法務委員会は多数派が少数派を圧殺する場になってしまったようです。
 基本法を担当し、法秩序の維持と人権の擁護を所管する法務委員会では、規範遵守に重い責任があるのは当然です。基本的人権や基本法に関する問題が数の論理で押し切られ、強い者の力で強行されるなら、国家の法秩序はゆがめられ、取り返しの付かない恐ろしい人権侵害が発生するかもしれません。それゆえにこそ、法務委員長は職権での強行採決を厳に慎んできましたが、その良き慣例は今葬り去られようとしています。これを絶対に先例にしてはなりません。
 十九世紀のイギリスのジャーナリスト、思想家として知られるウォルター・バジョットは、議論による統治を近代の指標としました。議論による統治があって初めて同意による統治が可能になり、民主主義が成立すると言われています。力の強い者が弱い者を、多数派が少数派を抑え込もうとすれば、社会は常に亀裂と分断を生じ、国家の安定と秩序は維持できなくなります。
 議会は、多数決で物事を決めるだけの機関ではなく、様々な立場の人々が様々に議論をし、お互いに同意できるかどうかを探る場ではないのでしょうか。多数派は、常に正義なのではありません。むしろ、歴史はその逆の事例を多く示しています。力が弱く数が少ない人々がしばしば弾圧され権利を侵害されるということは、公明党の皆さんこそよく御存じでしょう。だからこそ、議論による統治、同意による統治が大切なのです。
 万が一、国家が間違った方向に進んだとしても、多様な議論を議事録に残しておけば、後から検証して軌道修正することが可能になります。これが議会制民主主義の最も重要な機能の一つではないでしょうか。多くの国が議会における議論を制度的に担保し、国民の間に同意の仕組みをつくり出すために膨大な犠牲を払ってきました。我が国でも、近代民主主義の確立を目指した明治以降の憲政の歴史に連綿として先人たちが築き上げてきたのが国会における先例、慣行、合意なのです。
 とても残念なことですが、この憲政の歴史に、横山委員長、あなたは重大な汚点を残しました。憲法をないがしろにし、国会の先例、慣行、合意を根底から破壊したという意味で、委員長を解任されるだけでなく、議員辞職にも値すると私は考えています。
 与党の皆さん、特に公明党の皆さんに申し上げます。
 今、皆さんは数の力を得て、傍若無人、慢心の絶頂にあるかもしれません。しかし、将来のどこかで皆さんが少数派に転落したとき、そして、そのときの世の中が間違った熱狂に包まれたとき、皆さんを守り、皆さんの支持者を守るのは、先人たちが築いてきた国会の先例、慣行、そして合意なのです。
 将来に禍根を残すことのないように、ここは賢明に解任決議案に賛成なさるよう強くお勧めして、私の賛成討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 櫻井充君。
   〔櫻井充君登壇、拍手〕
○櫻井充君 国民民主党・新緑風会の櫻井充です。
 私は、国民民主党・新緑風会を代表いたしまして、ただいま議題となりました横山信一法務委員会委員長の解任決議に対して、賛成の立場で討論を行わさせていただきます。
 この場に立たせていただいているのは会派を代表してですが、冒頭、申し訳ございませんが、私の個人の見解を申し上げることについてお許しをいただきたいと、そう思っています。
 今回の解任決議案に対して、私個人としては様々な思いがございます。しかし、党として方針が決定され、私も党人ですから、この場に立たさせていただいております。
 今回、我々は、この入管法に関して、我々は対案を出させていただきました。横山信一委員長を始め与野党皆さんの御理解をいただいて、趣旨説明、質疑をさせていただいたことに対して、改めて感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
 また、公明党の伊藤孝江議員、沖縄の風の糸数慶子議員、そして我が党の小林正夫議員から質問をいただきました。この点についても感謝を申し上げたいと、そう思います。そして、私の意見を本当に一生懸命聞いてくださって、この委員会運営に御尽力いただいた、特に与党の筆頭理事である福岡資麿議員にも御礼を申し上げたいと思っています。衆議院ではできなかった総理出席の質疑や、それから視察なども行うことができたことについて、改めて感謝を申し上げたいと思います。
 しかし、一方で、今回のこの国会の運営を通じて見て、本当に異様な国会だったと、そう思っています。
 我々法務委員会ではどうだったのかと申し上げれば、理事懇は職権で立てられたことが多かったと、そう思っています。例えば、給与法などは多くの会派が賛同しているわけです。その給与法の趣旨説明、質疑に入るのでさえ、なぜ職権で立てなければいけなかったんでしょうか。
 入管法も同じです。そして、昨日質疑が終局したとは我々は思っていませんが、その後の理事会に対しても職権で立てられました。また、今回の入管法の法案の質疑の時間は本当に短かったと、そう思っています。なぜならば、我々野党はこの法案に関しては重要広範議案であると考えていて、重要広範議案というのは最低でも二十日間議論する、これは与野党の合意であったはずです。暗黙の了解事項であったはずです。
 そういう点から考えてみれば、こういった議会運営を行ってきた横山委員長の責任はあるとは思っていますが、だけど、根本的な原因は、皆さん、どこにあるとお考えでしょうか。私は、これだけ国会の召集が遅くて、そしてしかも、この国会の会期中に総理は何回外遊に行かれたでしょうか。その日程に左右されてこういう国会の運営になってきてしまっている。ですから、私は、根本的な責任は政府にあると思っていて、政府には厳重に注意をさせていただきたいと、そう思っています。
 しかし、そうはいっても、誰かが責務を負わなければなりません。委員会の運営の責任者は、これは委員長です。ですから、そういう意味合いでいえば、この責務は横山信一委員長に負っていただかなければならないものだと、そう思っています。
 最後に、議場の皆さんに申し上げたいことがございます。特に与党の皆さんに聞いていただきたいことがございます。
 我々立法府は、憲法四十一条に定められているように、国権の最高機関なんです。言論の府なんです。しかし、最近の政治状況を見てきていると、我々は政府の下請機関ではないのかと、そう思わざるを得ないようなことが本当に繰り返し繰り返し行われています。
 与党は政府を支えていかなければいけない、この点については重々理解していますが、こんなことを繰り返していたら言論の府は死んでしまうと、そう思っています。どうか、与党の皆さん、こんな国会運営はこの国会を最後にしていただきたいと、そう思っています。是非、与野党を超えて、言論の府を取り戻し、そして良識の府である参議院を取り戻してほしい、そのことをお願い申し上げまして、私の賛成討論とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 山添拓君。
   〔山添拓君登壇、拍手〕
○山添拓君 日本共産党を代表して、横山信一法務委員長解任決議案に賛成の討論を行います。
 賛成する最大の理由は、安倍政権が入管法等改定案を何が何でも押し通そうとする下、法務委員長が、法案の会期内成立を狙う政府の意を酌み、政府の都合を最優先に押し進め、さらには審議の土台に関わる問題をも放置して、政府・与党の言いなりに職権行使を行ってきたからです。
 世論調査で六割から八割の国民が今国会で法案を成立させる必要はないと答えています。外国人労働者の受入れのありようは、来日する外国人の生活と尊厳に関わることはもちろん、我が国で働く全ての労働者の労働条件と社会のありようにも大きな影響を及ぼす問題であるからにほかなりません。にもかかわらず、来年四月の施行ありきで政府が乱暴に事を運ぼうとすることに多くの国民が懸念を抱き、怒りが広がっています。
 国民の不安の声に応え、審議を尽くすのが国会の役割です。
 ところが、法務委員長は、衆議院で僅かな期日で法案が強行採決されることを前提に、参議院でも審議を急ごうと、最初から強権的な委員会運営を繰り返しました。与野党が審議に合意し得る給与法案の委員会まで職権開催し、入管法等改定案の付託に備え、本会議での代表質問が終わるや否や、翌日の一般質疑と委員会での審議入りをまたもや職権で強引に決めました。是が非でも会期内の成立をとたくらむ政府・与党のためにひたすら職権発動を重ねてきたことは、およそ中立公正であるべき委員長としての職責に反し、その責任は極めて重いと言うべきであります。
 法案に賛成する会派を含め野党が一致して徹底審議を求める中、昨日、自民党理事は、機は熟したと述べ、採決を提案し、公明党理事もこれに賛同、法務委員長は職権で法案の採決を宣言しました。与党理事といい委員長といい、委員会で一体何を聞いていたのですか。機が熟すどころか、徹底審議の必要性はますます高まっているのが現状ではありませんか。
 入国管理局が行った技能実習生の失踪者調査について、政府は、最低賃金以下を理由とする者は二十二人だったと説明し、意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪する者が多い、一部の問題であり、全体は適正という認識に立ってきました。法案を提出した政府が一貫して持ち続けてきた認識であり、安倍総理が九割はうまくいっていると繰り返し述べるのも、この認識を共有してきたからにほかなりません。
 ところが、野党議員が書き写した聴取票の分析では、最賃未満は千九百三十九人、実に六七%に上りました。政府が示してきた二十二人という数字は国会を欺くものであったと言わなければなりません。
 また、調査対象者の一〇%が月八十時間を超える長時間労働を強いられていたことも明らかになりました。背後には、最賃以下の違法な賃金も過労死ラインの超長時間労働も、問題であることを認識する機会すらないまま泣き寝入りする技能実習生が大勢いることが容易に想像されます。失踪者の聴取票が示す実態は、一部ではなく氷山の一角にすぎません。法案審議の土台が崩れています。
 結果を突き付けられた山下大臣は、慌てて、重く受け止めるとか、改めて調査し、来年三月末までに公表するなどと述べますが、政府が技能実習生の実態を捏造して描いてきたことはいよいよ鮮明ではありませんか。
 二〇一四年以来の聴取票を全て開示し、過酷な労働実態をことごとく明らかにすることは審議の出発点です。悪質な監理団体やブローカーが実習生を搾取し、低賃金、長時間労働に縛り付けるという構造的な矛盾で多くの人権侵害を引き起こしているこの技能実習と地続きの特定技能制度で外国人労働者を使い捨てにするなど、到底許されません。
 技能実習と新しい特定技能とは別物だと、総理も山下大臣も繰り返し述べます。しかし、技能実習二号、三号修了者が無試験で特定技能に移行できるとする法案は、二つの制度が一連一体であることを語っています。
 参考人質疑で斉藤善久神戸大学大学院准教授は、つらいことや理不尽なことも多い技能実習で、辞めもせず失踪もせず働き抜き、なお日本で働こうというおとなしくて我慢強い人間を優先的に受け入れる、更に五年働かせてやるから実習生になれ、辞めるな、逃げるなということだ、こう痛烈に批判しました。政府に外国人材の活用を求め提言してきた日本経団連など財界の本音も、ここにこそあるのではありませんか。
 技能実習と地続きの制度が抱える問題は、特定技能の先取りと言える外国人建設就労者受入事業でも明らかです。
 技能実習修了者を国土交通省が認定した特定監理団体、企業に限定して最大三年間延長して受け入れるこの特例制度で、昨年、受入れ企業の四割で賃金支払の違法が確認されました。ところが、国交省によれば、本来受入れ企業をチェックするはずの特定監理団体が見抜いた不正は事業開始以来一件もないというではありませんか。技能実習から特例制度に移行する際、本国の業者に二十万円の手数料を要求された事例まであり、国が関与する仕組みの下でさえブローカーが介在し、暗躍しています。山下大臣が全体として適正と言う制度で、現実には違法や不正がまかり通っているのです。
 法案が定める特定技能は更に危険です。非営利で許可制の監理団体が受入れを行う技能実習に対し、特定技能で予定される登録支援機関は登録のみで足り、営利企業も排除されません。民間人材ビジネスが介在し、経費や家賃と称してピンはねをする搾取の構造をお膳立てするだけではないかという斉藤准教授の指摘も否定することはできないではありませんか。
 新たな在留資格により外国人労働者を受け入れる分野は、業所管省庁が要望を受け、人材不足か否かを判断し、分野別運用方針を定めるといいます。労働行政を所管する厚労を始め、政府が受入れを見込む十四業種を所管する経産、国交、農水、さらには文教など、関連する委員会で野党が求めてきた法案の連合審査は審議の土台です。ところが、与党はこれを拒み続け、法務委員長は連合審査を行わないまま質疑を終局し、採決に進もうとしています。徹底審議とは程遠い姿勢と言わなければなりません。
 安倍総理が改正法施行前に制度の全体を示すと述べたことに端的に示されるように、法案は、新たに受け入れる分野や労働者数の上限、求める水準や適正な受入れを担保する仕組みなど、多くの点を政府に白紙委任せよというものです。山下大臣を始め、各委員会の質疑において検討中という答弁が何度されたかしれません。これでは法案審議の体を成していません。ましてや、技能実習生についてのゆがんだ認識を改めようともせず、ぼろぼろの法案をなりふり構わず押し通そうとする安倍政権に自由裁量で全てお任せなどできるはずがないではありませんか。
 技能実習生が恋愛も妊娠も禁止され、発覚すれば中絶か帰国を迫られるという事例が報じられています。
 シャープ亀山工場では、生産拡大のために送り込まれた二千九百人もの外国人労働者が雇い止めにされました。外国人労働者を人間扱いせず、雇用の調整弁として都合よく用いてきた事実が厳然として存在し、法案は、それを是正するどころか助長し、拡大しようとするものです。
 移住者と連帯する全国ネットワーク理事の高谷幸参考人が指摘したように、様々な形で外国にルーツを持つ人々が既にここにおり、共に社会を支えています。国籍や人種、文化の違いを超えた共生社会を築くために、一人一人が人間として暮らせるための権利と尊厳を保障する政治こそが求められます。
 土台から崩れた法案は、徹底審議で断固廃案にすべきです。審議の前提となる資料も提出せず、国会をないがしろにし……
○議長(伊達忠一君) 山添君、時間が超過しております。
○山添拓君(続) 数の力で採決さえすればよいとばかりに議会制民主主義を破壊する政治には国民が必ず審判を下すであろうということを申し上げ、解任決議案に賛成の討論を終わります。(拍手)
○議長(伊達忠一君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより本決議案の採決をいたします。
 相原久美子君外六十八名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
○議長(伊達忠一君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
○議長(伊達忠一君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十三票  
  白色票           七十二票  
  青色票          百六十一票  
 よって、本決議案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(伊達忠一君) この際、お諮りいたします。
 小川勝也君外一名発議に係る農林水産委員長堂故茂君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 礒崎陽輔君外一名から、賛成者を得て、
 本決議案の議事における発言時間は趣旨説明については十五分、討論その他については一人十分に制限することの動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。
 相原久美子君外六十八名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
○議長(伊達忠一君) 速やかに投票願います。──速やかに投票願います。──このままでは投票時間を制限せざるを得ないことになります。──速やかに投票願います。──速やかに投票願います。──ただいま行われております投票につきましては、自後一分間に制限をいたします。時間が参りましたら投票箱を閉鎖いたします。速やかに投票願います。──残り三十秒となりました。間もなく制限時間となります。(発言する者あり)山本太郎君に申し上げます。演壇で、議長に許可なく発言しないでください。
 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
○議長(伊達忠一君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十七票  
  白色票          百六十六票  
  青色票           七十一票  
 よって、本動議は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより発議者の趣旨説明を求めます。森ゆうこ君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔森ゆうこ君登壇、拍手〕
○森ゆうこ君 自由党の森ゆうこです。
 私は、立憲民主党・民友会、国民民主党・新緑風会、日本共産党、希望の会(自由・社民)の各会派を代表して、ただいま議題となりました農林水産委員長堂故茂君解任決議案の趣旨を御説明いたします。
 まず、案文を朗読いたします。
  本院は、農林水産委員長堂故茂君を解任する。
   右決議する。
 趣旨説明をさせていただく前に、まず申し上げたいことがございます。
 私は、本院における戦後最長演説記録、三時間一分の記録を持っております。年金国会、百年安心の年金改革、国井正幸厚生労働委員長の解任決議案をこの場で趣旨説明をさせていただいたときに、三時間一分の趣旨説明をさせていただきました。
 当時の自民党は、当時の与党は非常に懐が深かった。言論の府、立法府、この我々の責務の重要性、言論封殺をすることなどなく、発言を認められました。
 当時は、青木幹雄先生が会長であったということであります。当時の参議院はミキオハウスと言われておりました。まあ、新人の私から見ても、水を漏らさぬ国会運営、少数意見を尊重し、間違っても、手続に瑕疵がある、言論封殺、民主主義の崩壊、そんなことを言われるような議会運営をしたということは見たことがありません。強行採決もいろいろされましたけれども、そのときには手続に瑕疵があったと言われないように細心の注意を払って行っていた、それが当時の自由民主党であったというふうに思います。
 しかるに、残念ですね。何ですか、言論封殺をされている野党の議員の趣旨説明に対して、ルールを守れ、ルールを守れ、必死に叫んでいますけど、その元気があるなら、民主主義のルールの根幹である公文書を改ざんで民主主義の根幹のルールを壊した安倍政権そのものに対してルールを守れと言うべきではないですか。
 しかも、くだらないこの発言制限動議に何で一時間も使っているんですか。言論の府の自由を取り戻せ。何やっているんですか。
 今だけ、金だけ、自分だけ、安倍総理のお友達だけ。強欲の市場原理万能主義の荒波に国民を放り込む法案が問答無用で次々に成立する中、本院農林水産委員会では、七十年ぶりの大改正となる漁業法改正案の審議が臨時国会の最終盤である今週から始まりました。
 漁業を生業として浜で暮らしながら、資源を守り、我が国の水産業の発展と食料安全保障に貢献するだけではなく、三万三千八百八十九キロメートルに及ぶ海岸線に存在する集落を維持することで国境を監視するという重要な役割を担う漁業者と水産業を支えてきた漁業法を全く別の新しい法律に作り替える法案であり、全国の漁業協同組合や現場の漁師さんたちから、現場を視察して漁業者の意見を聞いてほしい、少なくとも地方公聴会を開くべきだ、臨時国会での拙速な改正に反対などの意見書が次々に送られてきております。
 この短い臨時国会で成立させようなどということは、そもそも無理な話なんですよ。その無理を押し通そうとしたために、誰が見ても瑕疵があると言わざるを得ない委員会運営が昨日行われたのであります。
 堂故委員長、私は、委員長解任決議案を本当に本当に残念な気持ちで読み上げました。堂故委員長のことは、失礼ながら、この臨時国会で農林水産委員長に就任されるまで全く存じ上げませんでしたが、去る十月二十四日の本会議で農林水産委員長に指名されたときには、野党議員の間に拍手が沸き起こると同時に、堂故さん、頑張ってという声まで上がり、私は、大変驚くとともに、党派を超えて人望を集める委員長に少し期待してしまいました。その期待どおり、堂故委員長は、臨時国会の序盤でいきなり対決法案でもない給与法の採決を委員長職権で強行するという、これまで聞いたこともないむちゃくちゃな議事運営を行った内閣、外交防衛、法務の委員長たちとは一線を画し、丁寧な委員会を行ってこられたと私は思っております。
 理事会においては、理事オブザーバーである私に対しても非常に寛大な姿勢で発言を許可するなど、国民から良識の府としての役割が期待されている本院の常任委員長として、各会派の主張に耳を傾け、審議の充実を図るために公平公正に議事を整理するという重責を果たしていらっしゃる、そう思っておりました、昨日のあの事件までは。
 堂故委員長、昨日、十二月六日の委員会運営は、幾ら何でも、幾ら何でもひど過ぎました。理事会で与党の理事が、出席した民間企業に非公開と約束したので提出できないという説明をしていた漁業権の民間開放などを議論した国家戦略特区ワーキンググループの議事録について、委員会終盤になって水産庁長官が、検討中のガイドラインに関する内容を含むため当時は非公開を希望したが提出できると、全く異なる説明をしたため、委員会は紛糾し、私の質問の途中にもかかわらず、委員長は暫時休憩を宣言され、理事会が再開されました。
 漁業権の民間開放についての議事録は、七十年ぶりの漁業法大改正案提出の経緯や立法事実そのものを議論する前提となるものであり、事前の資料提出を求めるのは当然のことであります。出すべき資料を出さないのは、審議の妨害、質問権の侵害です。
 しかし、本当はすぐにでも出せる、実際その議事録はその後三十分もたたずに提出されました。出せばよかったじゃないですか。出すべき資料である国家戦略特区議事録の提出を待つこともなく、委員会再開と質疑終局、採決を求める与党側の一方的な要求に従った堂故委員長は、野党理事の納得を得ることもなく委員会を再開してしまいました。
 そして、驚いたことに、田名部匡代、紙智子両理事がまだ着席もしていないのに、いきなり議事を進行して、質問者である私が入室に手間取っている間に吉川農林水産大臣を指名し、答弁させてしまったのです。私は、温厚な紙智子理事が激怒するのを初めて見ました。それほどひどい運営だったと思います。明らかに議事整理に瑕疵があると言わざるを得ず、断じて容認することはできません。
 言論の府において決して侵してならないのは、議員の質問権であります。私は、与野党双方の先輩議員たちからこのことを事あるごとに厳しく教えられてまいりました。なぜ三十分、資料の提出を待てなかったんでしょうか。
 そういえば、いつの間にか理事会室に、農林水産委員会に所属していない自民党の国対関係と思われる三人の議員が入り込んでおりました。早く終わらせろと指示を出しているように私には見えました。そして、外国人技能実習生実態調査のプロジェクトチームリーダーを務めている法務大臣政務官が、委員長から退室許可が出てもいないのに、法務委員会に戻らせてくれと私にそういえば頼んできていました。
 堂故委員長、まさか、法務委員会で安倍総理の言うややこしい質問を早く切り上げ、入管法改正の強行採決ができるように、法務大臣政務官を戻らせるべく、焦って無理なことをしたのではないでしょうね。
 私はこれまでも何度も強行採決などを経験しましたが、先ほども申し上げましたように、かつての自民党は、手続に瑕疵があったと絶対言われないように細心の注意を払ってやっていましたよ。何ですか、さっきからのぶざまな姿は。このようにあからさまに質問権を剥奪されたのは私にとっては初めてのことであり、驚きと同時に、強い憤りを禁じ得ません。
 漁業法改正の最大の問題点は、何といっても漁業権です。
 漁業による利益を地域に広く行き渡らせるという基本理念の下、現行法では、漁業権は地元漁民や漁業組合を免許の優先順位第一位と条文に規定しています。五年あるいは十年に一度更新されて、知事の許可を受けるものです。漁業権付与の優先順位が法定化されていることによって、農地と違い所有権がなく不安定な漁業権であっても、なりわいとして漁業を営み、浜と資源を管理し、漁村共同体を長らく守ることができました。
 その優先順位を既得権と決め付け、条文から削除して、条件の更新には漁場を適切かつ有効に活用していることという、何回質問しても、これは与野党共に質問しましたけれども、明確な答弁のない、新しい曖昧な判断基準で漁場を適切かつ有効に活用する、知事の恣意的判断で免許される疑念が高まり、地元漁業者からは、先行きが不安で、二〇一七年には約十五万人となり、半世紀前の四分の一に減っている後継者不足に更に拍車が掛かると強い反対意見が寄せられています。
 また、海区の非常に複雑な利害関係や資源の管理などに力を注ぎ、浜の秩序を守ってきた海区漁業調整委員の公選制を廃止して都道府県知事の任命制に転換することも、知事の恣意的な運用が強まるとして大きな批判を呼んでいます。
 現行漁業法は、浜の民主化を重要な目的として、その第一条に、漁業者及び漁業従事者を主体とする漁業調整機構の運用によって漁民の民主化を図ると明文化していましたが、今回その文言が削除されることは、民主的なプロセスではなく権力者によって、もうかる漁業になればいいという、無責任な安倍政権の体質そのものを示していると訴えたいと思います。
 しかも、漁業権優先順位の廃止や海区漁業調整委員の公選制廃止については、要望や意見書もなく、さらには、水産庁が水産制度改革の経緯として国会議員へ配付した資料に示された会議のどの議事録を探しても議論が行われていませんでした。
○議長(伊達忠一君) 森君、時間が超過しております。簡単に願います。
○森ゆうこ君(続) つまり、政府の説明では、審議の経緯も、それから立法事実も示されなかったのであります。そして、当然、探してみて、民営化、漁業権の民間開放、今でも漁業権、民間の会社は免許を受けることができますけれども、さらに、民間に漁業権を……
○議長(伊達忠一君) 森君、簡単に願います。
○森ゆうこ君(続) 開放するためのその議論は、例の国家戦略特区のワーキンググループで議論をされていました。
 加計学園のときと一緒ですね。加計学園の問題、皆さん、まだ終わっていませんよ。最初から国家戦略特区の会議に実施事業者である加計学園の関係者が出席をして、そして……
○議長(伊達忠一君) 森君、時間経過しております。簡単に願います。
○森ゆうこ君(続) 実施予定事業者でなければ発言できない内容を発言していたということは、これは政府も認めております。しかし、その議事録を、その議事録を改ざんして、改ざんして、そして私たちに真実を分からせないようにしている。今だけ、金だけ、自分だけ、安倍総理のお友達だけ、そのためには……
○議長(伊達忠一君) 森君、時間が大分経過しております。簡単に願います。
○森ゆうこ君(続) そのためには、民主主義のルールを壊す公文書の改ざん、議事録の隠蔽、そういうことを平気でやって、政治家が誰も責任を取らない、自民党の皆さん、与党の皆さん、そのような安倍政権、政治家に対してこそ、ルールを守れ、そう言うべきではないでしょうか。
○議長(伊達忠一君) 森君、おまとめください、時間ですから。
○森ゆうこ君(続) 昨日の堂故委員長らしからぬ、余りにも、余りにもぶざまな委員会運営は、恐らく漁業法改正案を何が何でも今国会で成立させるという安倍首相官邸の強い指示ではないかと拝察いたします。
 しかし、参議院は官邸の下請機関ではありません。日本国憲法に規定された国権の最高機関であり……
○議長(伊達忠一君) 森君、時間が大分経過しておりますので、まとめてください。
○森ゆうこ君(続) 私たちのよって立つところは、主権者国民であります。
 篠原孝衆議院議員によれば、世界の流れは、沿岸国の漁業資源管理については結局沿岸国に任されてきており、日本の漁業権制度は、資源管理の沿岸国主義を先取りする優れた制度であります。資源を枯渇させることなく漁業国として発展していくためにも、今だけ、金だけ、自分だけの一部の人々の声ではなく、十五万人の約九四%を占める地元の小さな漁民の声に耳を傾けるために、新しい委員長の下で引き続き議論を深めるために、解任決議案への賛同を求めるものであります。
 そして、昭和三十一年、まあ私の生まれた年と一緒ですから、六十二年前の先例を無理やり使って、解任動議決議案が出ている委員長をゾンビのように復活させ、そして委員会の日時の設定をする、そこまで落ちぶれたのか、改めて申し上げたいと思います。
○議長(伊達忠一君) 森君、時間が大幅に超過しております。このままでは発言を禁止せざるを得ません。まとめてください。
○森ゆうこ君(続) 民主主義のルールを守っていないのはどこの誰ですか。
 外国人技能実習生の調査票個票、私は……
○議長(伊達忠一君) 発言を禁止しますよ。やめてください。
○森ゆうこ君(続) 手で書き写すためにやっていましたよ。そうしたら、自民党の理事が来て何て言ったんですか。好きでやっているんだろうと。好きでやっているわけじゃありませんよ。
 文書は改ざんする、資料は出さない。私も好きこのんで厚生労働省の地下室に行って労働実態調査の個票を探しに行ったり、近畿財務局に乗り込んだり、そんなことを好きでやっているわけじゃないんですよ。
 我々は、我々は、議論の前提にさえ立っていない。議論を始める前に資料を出せ、改ざんするなと申し上げ、私の……
○議長(伊達忠一君) 森君、簡単にしないと発言を禁止します。
○森ゆうこ君(続) ああ、そうですか。まあまあ、いいじゃないですか。
○議長(伊達忠一君) 発言をやめてください。
○森ゆうこ君(続) 言論封殺には反対します。
 資料は出さない、資料は改ざんする……
○議長(伊達忠一君) 森君、発言を禁じます。やめてください。(議場騒然)
   〔森ゆうこ君「資料を出さない、資料を改ざんする、そして議論の前提にさえ立たせてもらえない、質問してもきちんとした回答を行わない。それで、何ですか、自民党の皆さん。何だって、禁止だって、禁止って言ったの。それでね、自民党の皆さんに一つ言いたいよ。主要農作物種子法や……」と述ぶ〕
○議長(伊達忠一君) もう発言をやめなさい。
   〔森ゆうこ君「農協改革法や今回の漁業法、入管法改正、みんなね、皆さん、本当は反対だと、私も、ひどい法案だと、反対だと言ってくるんですよ。言ってくるんですよ。今回の漁業法だって、本当は反対だって言ってきた人、いるでしょう。だったら反対しなさいよ。だったら、こんなでたらめな法案出させるな。今までの自由民主党なら、今回の漁業法や……」と述ぶ〕
○議長(伊達忠一君) 森君、発言をやめなさい、もう。
   〔森ゆうこ君「今回の漁業法や、それから入管法の改正案なんていうこんなでたらめな法案を自民党が出させませんでしたよ。どうしちゃったんだ、自民党。こんなひどい法案を、きちんと議論もさせないでどんどん問答無用で採決し、そして皆さん、知っていますよ、地元に帰れば、実は私はこの法案は反対だったんですと説明している人いるでしょう。そういういいかげんなことが国民の生活を壊すんですよ。どんな質問したって、まともに答えないじゃないですか。公文書改ざんしても……」と述ぶ〕
○議長(伊達忠一君) 森君、降壇をしなさい。
   〔森ゆうこ君「麻生大臣が居座っているじゃないですか」と述ぶ〕
○議長(伊達忠一君) 降壇をしなさい。
   〔森ゆうこ君「ルールを破っているのは安倍内閣だ。ルールは守れと言うなら、安倍首相に言え。何で公文書改ざんの責任を、自殺者も出ているのに麻生大臣は取らないんだ」と述ぶ〕
○議長(伊達忠一君) はい、森君、降壇をしてください。降りなさい。
   〔森ゆうこ君「おかしいでしょう、そんなことは。おかしいじゃないですか。私の質問権が奪われたんですよ。私の質問権が奪われたんですよ、昨日。質問権を返してくださいよ。質問時間を返してくださいよ。質問時間を返してくださいよ」と述ぶ。拍手、議場騒然〕
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。岩井茂樹君。
   〔岩井茂樹君登壇、拍手〕
○岩井茂樹君 自由民主党の岩井茂樹です。
 私は、自民・公明を代表して、ただいま議題となりました堂故茂農林水産委員長解任決議案に対し、断固反対の討論を行います。
 以下、この解任決議案がいかに理不尽なものなのか、説明を申し上げます。
 本年十月に就任されて以来、堂故委員長は、本日に至るまで公正かつ円滑な委員会運営に努めてこられました。これまでの農水委員会においては、その進行に当たっても多くの会派の方々の主張に耳を傾け、中立公正な運営に尽力をされてまいりました。いずれの法案の審議も整然と行われてきたのは、堂故委員長の丁寧な運営のたまものだと私は思っております。
 堂故委員長は、御地元富山県で県議二期、氷見市長を四期務められました。市長時代にも常に、現場で額に汗する方々、地域の活性化に取り組む方々の視点を忘れずに、地域の海、山、産業の個性を生かした多様な交流拠点づくりを進めてこられました。活躍の舞台を国政に移されてからも、文部科学大臣政務官、我が党の副幹事長を歴任されましたが、農林水産委員長に就任してからも、温和で思いやりのあふれるお人柄で円満に審議を進めてこられました。しかしながら、ここに至り、突然、堂故委員長に瑕疵がないにもかかわらず解任決議案が提出されたことは、全く理解できません。
 近年、世界で水産物需要が大きく伸びている中、多様な水産資源を生み出す世界有数の広大な漁場が我が国の前に広がっているにもかかわらず、我が国漁業は、資源の変動による漁獲量の減少や魚介類の消費量の低迷など、厳しい状況に置かれております。また、漁業就業者数の減少と高齢化も続いております。
 今回の漁業法改正案は、我が国の水産資源の減少、生産量と漁業者の長期的減少に鑑みて、水産資源の持続的な利用の確保を目的規定に位置付けるとともに、我が国の漁業が世界の漁獲量の四分の一を占める北太平洋西部に世界有数の排他的経済水域を持つ等の大きな潜在力を持つことを踏まえ、水産業を成長産業化させるべく、七十年ぶりの大改革を行うものであります。
 大きな改革であるがゆえに、浜の現場にはどうしても不安が伴います。例えば、海面利用制度の見直しについても、経済的効率性、生産性だけが基準となれば、これまで地道に浜の資源や環境を管理してきた地元の継続利用が優先されないのではないか、海外の民間企業が短期的な視点だけで養殖業に参入することを許してしまうのではないかという懸念の声もありました。
 しかし、これまでの審議において、政府からは、漁獲可能量及び漁獲割当て割合の設定等に当たって、漁業者及び漁業者団体の意見を十分丁寧に聞き、現場の実態を十分に反映するという答弁があるなど、現場の懸念を受け止めた上で、しっかりと説明をし、関係者の声に耳を傾けながら丁寧に進めていくことが明らかになっております。
 これも、堂故委員長の委員会運営の下、全漁連、海区漁業調整委員から成る三名の参考人による意見聴取を含め、多角的な視点から本法案に関する審議をしっかりと進めてきたからであります。
 その上で審議を続けていく努力をするということは、委員長の職責として当然です。堂故委員長に何ら瑕疵はございません。
 以上、この理由なき本決議案の提出は全く容認することができず、直ちに退けられるべきであります。堂故委員長には、引き続き、公平中立かつ円滑な委員会運営をお願いしつつ、解任決議案に断固反対であることを申し述べ、私の討論を終わります。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 斎藤嘉隆君。
   〔斎藤嘉隆君登壇、拍手〕
○斎藤嘉隆君 立憲民主党・民友会の斎藤嘉隆です。
 私は、会派を代表いたしまして、ただいま議題となりました農林水産委員長堂故茂君解任決議案について、賛成の立場から討論をさせていただきます。
 討論をさせていただく前に一言申し上げたいと思います。
 先ほど来、私ども、この良識の府において言論封殺とも思われるような動議を出し、そして、この神聖な、神聖な壇上において議院運営委員会理事会の皆さんが議論をしている中で、非常に高圧的で、大声を出したりですね、そのような言動が見受けられました。猛省を促したい、そのように思います。そして、大いに抗議をさせていただきたい、そのように思います。
 堂故委員長、あなたの温厚で真面目なお人柄については、私自身よく存じておるつもりです。このことは、私の会派の幹事長である蓮舫幹事長も同様のことを申しておりました。あなたと私とは、参議院文教科学委員会与野党の筆頭理事として、委員会の審議を充実したものとするため、共に知恵を出し合った間柄です。以来、党派の枠を超えて親しくさせていただいてまいりました。人となりをよく知る者だからこそ、今回の解任決議案提出に至るまでの公正さを欠く委員会運営には大きな疑問を感じざるを得ず、信じられない、そのような気持ちであります。
 まず、委員長を始め与党の皆さんに指摘をしたいのは、立法府は行政府の言いなりになって法律案を通す機関ではない、このことであります。このことは、立法府の構成員たる我々全てが共有すべき最も大切なことです。にもかかわらず、今の与党はそのことを完全に忘れているのではないですか。立法府がまさに音を立てて壊れつつある、そう申し上げても過言ではないでしょう。
 今回、委員長解任決議を提出する前提となった漁業法等改正案は、その最たる例であります。
 漁業法改正案は、七十年ぶりの改正であり、最も大切な理念である民主化の文言をなくし、一方で、大臣や都道府県知事の権限を大きくしようとする大幅な改悪であり、後世に大きな禍根を残しかねないものです。
 戦後初めて漁業法を作る際には、三年もの時間を掛けて丁寧に丁寧に作ったと言われています。しかしながら、政府・与党は、この法案を会期の短い臨時国会で、しかも委員会では僅か二日間の審議で通そうとしています。この蛮行を認め、採決を強行することを先導しようとしているのが堂故農林水産委員長その人であります。まさに議会の自殺行為であり、委員長たる者の振る舞いとは到底言えません。
 漁業法にはほかにも大きな問題があります。例えば、漁村や沿岸漁業の多面的機能の重要性の問題です。
 今回の漁業法改正案では、漁業権を、漁協ではなく、外国資本も含めて、株主に利益を還元する営利企業に認めようとしており、この多面的機能を破壊しかねません。営利を優先した結果、突然の撤退や場所の移動により貴重な海が汚されたままになる懸念はないのでしょうか。一旦汚れた海をきれいに戻すには大変な時間と労力が掛かり、簡単には取り戻せないのです。命の源である水について、水道事業を外資系企業に売り渡すことにつながるコンセッション方式の導入を行おうとする水道法法案もそうでした。
 企業の参入を認めるにもかかわらず、委員会質疑でその基準を問われると、水産庁長官は、都道府県によって判断基準が大きく異ならないように、法案成立後に国が技術的助言を改めて定めて示すという旨の答弁をしています。これでは、法案の重要な部分について法案成立後と恥ずかしげもなく言う入管法改正案と同じではないですか。我が党議員の言葉を借りれば、生煮えでなく生のまま提出をされた法案であると指摘せざるを得ません。
 そもそも、今回の漁業法改正は、漁業に携わる皆さんからの要望を基に改正するのではありません。規制改革会議水産ワーキング・グループからの要望がスタートになっているのです。しかも、ワーキング・グループでの議論から法案提出までの時間も短く、十分な検討がされているとは言えません。これで本当に漁業者のための法改正だと、暑い中や寒い中頑張ってみえる一人一人の漁業者の目を見てあなたたちは言えるのでしょうか。そんなことはできるはずがありません。
 私たちが行った野党合同ヒアリングでも、出席してくださった漁業者の方から、法案を先取りする形で行われている宮城県の水産特区での問題点を指摘する声など、自分たちのための改正ではないとの指摘が多くありました。
 安倍総理は、岩盤規制にドリルで穴を開けるなどと、一見聞こえの良いせりふをおっしゃっていますけれども、もうこれ以上、規制改革の名の下に、国民の暮らしを破壊する行為そのものをやめていただきたいと思います。
 もう一度申し上げます。このような法案を強引に通そうとしているのが、堂故委員長、あなたです。
 そもそも議会は何のために存在するのか。単純な多数決を用いることで多数派の意見をそのまま認めるのではなく、議論を通して少数派の意見を酌み取り丁寧な合意形成を図ることで、議会が出した結論に正当性が生まれるのです。そのためには、議事運営に当たっては、各会派の合意に基づき、丁寧に進めることが重要なのではないでしょうか。良識の府としての役割を期待されている参議院ではなおのこと、このことが重要となります。そのため、委員長は、委員会の運営において、各会派の主張に耳を傾け、審議の充実を図るために公平公正を旨とする議事運営を行う重要な責任があります。
 にもかかわらずです、十二月六日の委員会において大きな問題が生じました。与野党各会派の理事及びオブザーバーが出席する農林水産委員会の理事会において政府が従来は提出できないと答えていた資料が、昨日の委員会において水産庁長官が提出できると発言をしました。こんな簡単に政府の説明が変えられるのであれば、技能実習生の聴取票の公開の可否についての説明も変えていただきたかったと、そう思います。
 当初、この件については、聴取票の結果を取りまとめて政府が発表した資料では、八六・九%の人がより高い賃金を求めて失踪したと、このように説明をしていました。最低賃金以下にチェックした人数は二十二人、〇・八%としていました。
 政府の発表を信用できない我々野党が個票の公表を粘り強く求めたところ、コピーは、刑事訴追されるおそれがある、聴取票を記入した公務員の筆跡が分かると今後に関わるなどと詭弁を弄して認めず、個票の閲覧のみが認められました。我々が協力をし、重複分も含めて二千八百九十二人分の個票全てを手書きで書き写し、集計した結果、最低賃金割れが千九百二十七人、六七%と、政府の虚偽説明が明らかになりました。そもそも、選択肢にない、より賃金を求めてなど、どこから出てきたのでしょうか。あの森友問題を全く反省していない、新たな公文書の改ざんではないですか。
 農水委員会での政府の説明が変わったことに話を戻します。委員長は、今回急に政府の説明が変わったことについて納得しない野党理事、オブザーバーが抗議しており、理事会協議が調わず、委員会を再開する環境にない中、何と野党が、野党委員が不在の中で委員会を再開し、大臣の発言を聴取することを認めました。
 なぜ、野党不在の中で委員長がそのようなことを強行できるのでしょうか。なぜ、委員長には委員会の議事整理権が認められているとお考えでしょうか。委員長が委員会を勝手に運営してよい、そのような考え方なのでしょうか。委員会運営において私たち野党は不要だということでしょうか。このような運営は到底認められるものではなく、重大な瑕疵があると言わざるを得ません。このようなことを許せば、言論の府はまさに死んでしまいます。
 以上、様々申し上げた理由により、堂故農林水産委員長解任決議に賛成することを申し上げ、本決議案に対する賛成討論を終わります。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 田名部匡代さん。
   〔田名部匡代君登壇、拍手〕
○田名部匡代君 国民民主党・新緑風会の田名部匡代です。
 ただいま議題となりました堂故茂委員長の解任決議案について、賛成の立場から討論を行います。
 初めに、今年は多くの災害が各地で発生しました。農林水産委員会でも、国会閉会中、委員会のメンバーで被災地の視察なども行ってきました。
 改めて、犠牲になられた方々に哀悼の誠をささげますとともに、御遺族に対しまして衷心よりお悔やみを申し上げます。また、被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 本格的な冬を迎えております。少しでも早く復旧復興を進め、被災者の皆様が安心できるその生活を取り戻せるよう、全力で取り組むことを政府に求めます。もちろん、前に進めるべきことは私たちも協力します。そのような思いで取り組んできたからこそ、特に農林水産委員会に関わる農林水産業の現場も大きな被害を受けている中で、農林水産委員長の解任決議案が本会議にかけられる事態になったことは極めて遺憾と言わざるを得ません。
 今回の農林水産委員長の解任決議案は、今国会に提出された、総理のおっしゃる七十年ぶりの大改革という漁業法をこの短い臨時国会で何が何でも成立させようとした、傲慢で強引な安倍政権が自ら招いたことであります。
 漁業法は、これまでの法律を改正するものではなく、日本漁業の持つ歴史や文化、日本ならではの漁業の特性や現場の実情を全く無視した新法とも言える大改革です。当然、漁業者の方々と丁寧に議論し、説明責任を果たし、関係者の一定の理解が得られるべきであるにもかかわらず、漁業従事者の方々からは、聞いていない、知らない、分からないとの声や、拙速な成立は反対、内容に反対との声が上がっています。また、漁業者、水産加工業者、地方にとって大きな影響のあるものであります。国会においても十分な時間を掛けて審議すべきものです。
 にもかかわらず、昨日、与党は自分たちの質問時間を丸々削ってまで採決を急ごうとしました。与党であれ野党であれ、ここにいる私たちは、日本の将来に責任を持ち、真剣に、正直に議論をするべきと考えます。委員会では、漁業の現場から届けられた不安や懸念、立法事実の確認などが続く中、納得のいく答弁はありません。しかも、与党議員からも厳しい指摘をされるような中身となっているのですから、私たち野党が充実した審議を求めるのは当然のことです。
 しかし、昨日、いつもは穏やかで紳士的で、そして与野党筆頭間の協議も大変尊重していただき、公平な委員会運営をされてこられた堂故委員長は、まさに安倍政権の下請委員長に豹変。良識派の堂故委員長までもが安倍政権の乱暴な国会運営に加担をし、今の安倍政権の身勝手を許し、質疑に必要な資料すら速やかに提出しない官僚の姿勢を正すこともしませんでした。熟議の府、良識の府としての参議院の委員長としては、責任を果たしたとは言えません。
 昔の農林水産委員会は、与野党共に、所属する委員のみんなが農林水産業発展のために力を合わせていたものだと先輩議員から聞きました。今の自民党はどこを向いて仕事をしているのでしょうか。海を守り、そこで生きていくために困難に耐え、私たちの食を豊かにするために必死で働く漁民の姿が見えているでしょうか。漁村の未来を考えているでしょうか。誰のために、何のために政治家としてここにおられるのでしょう。
 今国会の農林水産委員会では、漁業法のみならず、議論しなければならない重要な問題がほかにもありました。日EU・EPAや外国人労働者についてもそのとおりです。このことについても再三連合審査を求めてまいりましたが、受け入れていただいておりません。日EU・EPAでは、特に酪農を始めとする第一次産業に非常に大きな影響を及ぼす問題であるにもかかわらず、一度もそのための審議の場を設けてもらっていません。
 また、これまでも、農林水産委員会では、森ゆうこ議員から、加計学園の獣医学部について、新たに出てきた事実を確認するため、関係者を参考人として出席していただくよう求めてきましたが、与党の反対によりこれも実現しておりません。その中のお一人が今回の漁業法改正につながった国家戦略特区ワーキンググループの座長でもありますので、どういう漁業関係についての議論が行われたのかをお聞きしたいということで、お越しをいただきたいとの申出にも与党は反対であります。
 そうした数々の不誠実な対応に加え、昨日の委員会における委員長は、採決を急ぐ余り、野党の常識的な当然の主張を無視し、委員会を強引に進めました。委員長解任決議案が提出される直接の理由となったのは、森委員からの資料要求への対応でありました。どちらも国家戦略特区や規制改革推進会議が絡むものであります。
 問題は二点あります。
 一点目は、本来の水産関係の法律については水産政策審議会で議論がなされるものでありますが、今回、この漁業法は国家戦略特区会議、また規制改革推進会議で議題となっており、いつ、何回そうした議論が行われて提出に至ったのかということを整理し、提出をしてほしいと森ゆうこ委員からの要求がありました。
 しかし、提出されたものは、規制改革推進会議での議論の回数など正確でないものが提出をされ、我が党の徳永エリ議員、立憲民主党の小川勝也議員、みんなその資料に基づいて質疑をされたわけでありますから、再度その分の審議をやり直す時間を取るべきでもあります。
 そして、もう一つの問題が、先ほど来出ているように、提出できないと説明を受けていた資料が実は提出できる資料だったということであります。この事実が森議員の質疑の終局直前に判明したため、委員会を中断して理事会を開き、野党側からは、資料を提出した上で委員会を再開してくださいというふうに求めました。しかし、私たち野党の反対を押し切り、野党の理事が席に着いていないにもかかわらず委員会を強引に再開させたのであります。
 加えて、この国家戦略特区ワーキンググループの議事録の一部について、出せる出せないというその説明も二転三転しました。安倍総理のお友達、加計学園の獣医学部にまつわる疑惑が残ったままの国家戦略特区諮問会議。今回、また議事録を国会議員に提出をすることをなぜ拒否をしたり、なぜこれほど時間が掛かるのでしょうか。諮問会議にどれほどの権限がおありなのか、国会での審議に必要な資料を要求しているにすぎず、しかしながら、それが出てこないというのは国会軽視と言わざるを得ません。
 しかも、結局は、出すのに時間が掛かるといいながら、まさに委員長決議が出たのと同じぐらいの時間に最後はその資料が提出をされたわけです。なぜ、それなら待たなかったのか。私たちよりも、じゃ、与党筆頭理事に何と説明したのかと。まさに資料が出されないことで委員会が振り回されている、まさに官僚に私たちが振り回されているのではないですか。与党こそ怒るべきじゃないですか。委員会がばかにされています。非常にこのことは問題だと思っています。
 そして、本来、委員長のお立場である堂故委員長が公平公正な御判断で充実した審議ができる環境を整えるべきであり、その責務を果たさなかったその責任は看過することができません。
 最後に申し上げておきますが、漁業法改正は、七十年ぶりの大改正です。すなわち、これは今後七十年、百年にわたる将来の方向を決めるものです。
 我が国漁業の厳しい環境を考えるとき、適正な資源管理の推進、漁業者の所得向上という方向性については否定しません。しかしながら、改革の取りまとめ方、具体的な改革内容、法案の国会審議の在り方、どれを取っても全く賛成することができません。
 これまでの政府の農林水産改革の例に漏れず、漁業法の専門家の少ない規制改革推進会議でその内容が検討されてきました。現場の声は全く無視であります。そこには、形ばかりに報告、議論しただけ。そして、国家戦略特区の会議や規制改革推進会議で議論が進められてきた事実を何とかごまかそうとして、今回の結果を招いたわけであります。
 漁業制度の基本原則から変える大改革でありながら、現場では、賛成か反対か以前に、全く理解されていません。現場の実情と意見を把握する地方公聴会もまだ開かれておりません。
○議長(伊達忠一君) 田名部君、時間が超過しております。簡単にお願いします。
○田名部匡代君(続) 漁業者の要望もないのに政府の視点で法改正を行い、議論することを求めているにもかかわらず、この短い国会で無理やり成立させようなどということは、断じて許すわけにはいきません。
 これまで公平な審議を心掛けてきた委員長が昨日そのことを破ったことに抗議をし、私の賛成討論とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 紙智子君。
   〔紙智子君登壇、拍手〕
○紙智子君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました堂故茂農林水産委員長解任の決議に賛成の討論を行います。
 賛成する最大の理由は、与野党の合意の下に進めるべき委員会運営を、採決を急ぐ政府・与党の求めに応じて一方的に委員会を再開し、森ゆうこ議員の質問権を奪ったからです。
 第二の理由は、提出できる資料であったのに、委員長としてその努力を尽くさず、政府に肩入れして、国会審議を軽視したからです。
 中立公平に運営しなければならない委員長の職責を放棄したと言わざるを得ません。
 国会議員は、本会議や委員会で質問し、法律の改正案や国政一般について、内閣に事実の説明を求めたり見解をただすことができます。内閣は、質問に対して意見を述べる、見解を述べる。この国民の代表である議員の大切な質問権を封じることは、国会の役割を否定する行為で容認できません。
 堂故委員長、あなたは森ゆうこ議員の質問が終わっていないのに質問権を奪いました。なぜ奪ったのでしょうか。与党が漁業法改正案の採決を求めているから、質疑を急ぎたかったのでしょうか。
 そもそも、漁業法改正案の質疑は、質疑終局を与野党の理事会協議で合意しておりません。それなのに、一方的に質問権を奪う行為は、公平中立に委員会運営を行うべき委員長としてふさわしくありません。
 昨日の農林水産委員会は、午後の質疑予定時間が近づくまで正常に運営されていました。事態が急変したのは、長谷成人水産庁長官の答弁からです。
 昨日の昼の理事会で、森ゆうこ議員は、漁業法改正案に関わる国家戦略特区ワーキンググループの議事録を公開するように求めていました。与党理事は、企業に関わることなので非公開になっている、出せないと答えていたのに、委員会質疑で森議員が提出するよう求めると、長谷水産庁長官は公開しても差し支えないと答弁したわけです。昼に言っていたことと違うじゃありませんか、出せるなら、その資料の提出を受けて質疑を続けるのは当然ではないかと、こういう声が飛び交い、委員会室が騒然となりました。
 理事メンバーで場内協議したところ、与党理事は、少しそごがあった、提出できるようだが、手続に時間が掛かるので質疑は続けてほしいと言いました。提出できる資料も出さずに審議を続行しろというのでしょうか。内閣に事実の説明を求め、見解をただすという国会議員の責務が果たせないではありませんか。
 しかも、重大なのは、一旦休憩して行われた理事会で、すぐに資料を提出できないなら散会するように野党が求めているのに、委員長が開会を急ぐ与党議員の求めに応じて、共産党、国民民主党、立憲民主党、自由党の理事、委員を理事室に残したまま、一方的に委員会を再開したんです。これでは、与党議員、政府に肩入れしたと言われても仕方がないのではありませんか。政府を監視する立法府の役割を投げ捨て、審議を軽視したことになるではありませんか。
 私は、当選以来、長年農林水産委員会に所属していますが、こんな事態は初めてです。私が初めて当選したときの委員長は太田豊秋さんでした。初当選して臨時国会が始まる前に、国内で初めてBSEが発生しました。緊急事態に直面し、当時、当選した直後で右も左も分からない中、委員長に閉会中審査を求めたらすぐに受け止めていただき、各党の筆頭と調整し、閉会中審査をすることができたんです。こうした役割を果たすのが委員長ではないでしょうか。
 なぜ委員会運営が乱暴になったのでしょう。それは、安倍首相が、企業が一番活躍しやすい国を目指し、私がドリルになって岩盤を打ち破ると言って、次々とこれまで積み上げてきた法律の改悪を急ぐからではないですか。臨時国会では、七十年ぶりの大改正という漁業法改悪案を、十一月六日に閣議決定したばかりなのに、十二月十日までの会期内の成立を急ぐからではないですか。
 昨年、主要農作物種子法廃止法の質疑は、衆議院の質疑が短かったため、多くの批判が沸き起こりました。参議院では参考人質疑を行うことができたものの、採決をされました。それでも、種子法の復活を求める世論と運動は広がっています。種子法の審議を反省するなら、充実した質疑をするのが私たちの役割です。政府・与党の姿勢は、現場の苦しみなどそっちのけで、採決先にありきということではないでしょうか。数の力で押し切れるという政府・与党のおごりがあるからではないんですか。怒りを込めて抗議するものです。
 委員長、あなたは沿岸漁業者の苦しみを理解していますか。イカの不漁で苦しむ漁師、クロマグロの漁獲規制を一方的に押し付けられて生活に困窮する漁師、サメが増え過ぎてスケソウダラが捕れないと嘆く漁師、トド被害に苦しむ漁師、東日本大震災から復興する姿、原発事故から必死に立ち直ろうという姿が目に入りませんか。同時に、漁業には地域経済を支える役割があります。岩手県の水産加工業者は、魚の不漁で原材料が手に入らず、苦悩しています。
 委員長、こうした姿に心を寄せるなら、漁業関係者を始め、国民の声を聴き、漁業法改正案の充実した質疑を進めるのが委員長の役割ではありませんか。
 漁業法は、こうした漁師のなりわいを支える法律です。昨日の参考人質疑で赤間参考人は、戦後、漁業法ができたとき、浜は喜びで沸き上がったと言われました。浜の皆さんが喜びに沸き立つ審議をしようではありませんか。
 良識の府と言われる参議院で、現場を置き去りにしないのが私たちの役割です。委員長、漁業法改正案を余りに軽く考えているんじゃありませんか。漁師、漁業関係者から置き去りと批判する声が出ていることを御存じですか。
 私は、夏以降、漁協に行って説明会の様子を聞きましたが、説明会は一方的だった、現状と変わらないと言われたが、内容は分からなかったという感想です。九州の説明会では、紛糾して帰る人が出たと聞いています。国会では、全国沿岸漁民連絡協議会等の諸団体が漁業フォーラムを開きました。私も参加をしました。内容を知らない漁民、漁協も多く、自分たちの意見を述べる機会もない、こういう現場の声が出されていました。これが現場からの訴えです。理解が進んでいるとは言えません。
 目的を変えたことに不安視する声も出ています。
 昨日、参考人からは、水産庁は目的の第一条を変えないと明言していた、それなのに変えた、憤りを感じると述べられました。
 漁業権の優先順位の廃止を不安に思う声も出ています。
 香川県議会が、十月十二日に、水産政策の改革における慎重な検討を求める意見書を出しています。そこでは、漁協が第一順位になっている特定区画漁業権が廃止されれば、漁協は個別に漁業権を付与された漁業権者との調整に関与できなくなると言っています。この意見書は国会にも出されています。
 委員長、議会の意見書の重みを受け止めていますか。こうした声に応え、審議を尽くすのが国会の役割です。現実の漁業法の質疑は全く不十分と言わざるを得ません。私は、臨時国会で廃案にするよう求めますが、少なくとも継続審議にすべきです。
 このことを心を込めて訴えて、堂故茂農林水産委員長解任の決議案に賛成の討論といたします。(拍手)
○議長(伊達忠一君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより本決議案の採決をいたします。
 相原久美子君外六十八名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
○議長(伊達忠一君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
○議長(伊達忠一君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十七票  
  白色票           七十二票  
  青色票          百六十五票  
 よって、本決議案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) これにて休憩いたします。
   午後一時十六分休憩
     ─────・─────
   午後七時三十一分開議
○議長(伊達忠一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 小川敏夫君外四名発議に係る法務大臣山下貴司君問責決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。小川敏夫君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔小川敏夫君登壇、拍手〕
○小川敏夫君 立憲民主党・民友会の小川敏夫です。
 まず初めに、この本会議の場におきまして大変に残念なことがあったことを一言述べさせていただきます。
 やはり参議院の良識の府として、特にこの議場、この壇上は、場内何があっても冷静に沈着に対応する場であるにもかかわらず、大変な暴言あるいは乱暴行為が行われたこと、大変に残念であるということを述べさせていただきます。
 立憲民主党・民友会、国民民主党・新緑風会、日本共産党、希望の会、沖縄の風を代表して、法務大臣山下貴司君の問責決議案の提案趣旨を説明させていただきます。
 まず、決議案の案文は次のとおりでございます。
  本院は、法務大臣山下貴司君を問責する。
   右決議する。
 でございます。
 問責を問うその理由でありますが、まず第一に、山下法務大臣は、国会を冒涜する、議論の府である国会のこの議論を実質的に空洞化して、立法権のその議論を封殺してその存在意義を抹殺するような、そうした内容の法案を提案した、まさにそのこと自体が許されざる行為でありまして、法務大臣のこの職を問うに値することでございます。
 では、なぜこの法案の提出が国会を冒涜し、我々立法府のこの議論の実質を奪うものであったか、そのことについて説明をさせていただきます。
 今回審議いたしておりますこの入管等管理に関する法律の改正案、新たに外国人労働者を受け入れようという、そういう内容の改正案でございます。これは、日本の社会の在り方あるいはこれまでの雇用の在り方に大きな影響を与えるものでありますし、また、国民の間にも様々な意見があり、議論があるところでございます。であるならば、やはり慎重に丁寧に、そして実質がある議論を重ねた上で国会のこの意思をまとめて立法化する、これが本来の立法府の姿ではないでしょうか。
 この外国人労働者の受入れ、議論するためには、まず第一に、どういう人を受け入れるのですかと、これが議論の最も根本であるわけでございますが、では、どういう人を入れるのか議論しようと思いましても、実は、どういう人を入れるのか、その基準は法律には規定してありません。後から省令で決めるということであります。
 しかし、どういう人を入れるのかという議論をしてその上で法の賛否を決めようというんだけれども、いうものですけれども、どういう人を入れるのかを決めないまま賛否を問うて、万が一成立したらその後決めるよというのでは、これは議論になりません。議論にならないにもかかわらず、議論にならない状態の法律を提案してきたわけでありますから、ですから、私は、法務大臣は、この立法府を冒涜した、立法府のこの議論というものを経ないそうした法案を提出してきた、その責任者としてのその責任は重大である。しかし、それは立法府として到底認容することができないものでありますから、法務大臣にはやはりその責任を問うということでございます。
 どういう人を受け入れるのか、その基準は法が制定されたら後から省令で決めるよと。じゃ、どういう人を入れるのか、その基準ではなくて、もし基準が決まったならどういう手続でそれを決めるのか、それも法律ができた後に省令で決めるということであります。
 どういう人の、その技能だけではありません。今は技能の水準、そして技能の水準のその確認方法を述べたわけでありますけれども、そのほかにも日本語の能力、これがどの程度の能力を必要とするんですか、これも後から決めます。その能力を確認する、その認定はどういうふうにして認定するんですか、それも後から決める。
 外国人労働者を受け入れる受入れ機関、機関とは何ですかと聞いたら、民間会社、個人事業主が入るそうです。というよりか、実際には民間事業主、事業会社や個人事業者が主体でしょう。法律用語として機関という言葉を使っているわけでありまして、何か公的存在を想像させるような機関という意味ではなくて、実際には事業主、事業会社でございます。
 では、外国人労働者を受け入れることができるその事業会社はどういう基準で受け入れることができるんですかと、法律ができてから省令で決めるということであります。あるいは、受け入れる会社の中には派遣会社も許容されるということでありました。まあ、法務大臣の説明では例外的だということでありますけれども、では、派遣会社が認められるその基準は何ですか、後から省令で決めるということであります。
 そして、何よりも大切な受け入れた外国人労働者の保護や支援、これについて法律は、受入れ会社は外国人労働者を支援する支援計画を定めなくてはいけないと規定してあります。では、その支援計画は具体的にどういうことが盛り込まれるんですか、これも後から省令で決めるということであります。
 あるいは、派遣労働者が滞在資格を得るためには受入れ会社との間で雇用契約を締結する、その雇用契約の内容を規定するとありました。では、どういうふうにその雇用契約は規定するんですか、それも後から省令で決めるということでございます。
 あるいは、そもそも、もっともっと遡って、大きな方針として、この外国人労働者を受け入れるその大きな基本の考え方、基本方針、これはどういうものでありますか、法律ができた後に決めると。
 あるいは、分野別に受け入れる、その分野別の受入れの状況についても、分野別の運用方針、これも定めるとありますが、これも後から決めるというものであります。
 じゃ、我々は、この法律について立法府の責任として議論をするときに、どういう議論をしたらいいんでしょうか。全部法律が決まった後、賛成してください、それで法律が通ったら具体的に決めますよということは具体的な議論ができないわけでありまして、具体的な議論を持ちかけても、それは後から決めますから、後から省令でしっかりと決めますからというその意気込みを聞くだけであります。
 立法府は、しっかりと、その法律の中身をしっかりと把握して、議論して、問題点があればそれをただし、積極的に進めるところがあれば積極的に賛成し、そして国民のための法律を立法していく、これがその責務でございまして、その責務を果たすためには、当然ながら、この法律はどういう内容なの、具体的なことまで明らかになってからでないと実のある議論はできない、これは当然のことではないでしょうか。
 ですから、このように法律が通った後にすべからくを決める、これは要するに、俺に任せてくれ、いいだろうという白紙委任、全権委任でしょうか。それは、まさに立法権の放棄でございます。その立法権の放棄に相当するようなそういう法律案を全くの反省もなく提案してきて、そして、その状態のまま成立させようとしている法務大臣は、やはり法務大臣としてふさわしくない、そのように考えておるわけでございます。
 このように、今回のこの入管法改正案、立法府のその存在意義を損なうものでありますが、また、今回の法律は大変に重要な欠陥がございます。
 それは、外国人労働者、これは単なる労働力ではなくて、一人の生活を持つ人間でございます。その外国人労働者を温かく迎え入れる、支援を行うということは大変に重要なことでございまして、これはしっかりと法律の根本から規定しなければならない、確保しなければならないものでございます。しかし、今回のこの改正案、受け入れる外国人労働者に対する支援は大変に不安なものでございます。
 この法律は、先ほど述べましたように、随所にすべからく、後で決める、後で決めるということでございましたが、なぜかこの外国人労働者の実施に関しましては法律に明記されております。どういうふうに明記されているか。実に不十分な形で明記されておるわけでございますが、外国人労働者を支援するのは、その外国人を受け入れた事業主が支援するということが決められております。あるいは、その受け入れた事業主から委任を受けた支援事業主が、支援事業会社あるいは事業主体が行うことができるということが書いてあります。それだけでございまして、それ以外に国やそのほかの公的な支援というものについては全く記載してございません。
 今回の審議の過程の中で、現行の技能実習制度、この問題点が大きく浮き彫りになり、そして悲惨な実習生の実態が明らかになりました。今回の改正案は、そうした技能実習の修了者をそのまま無試験で相当な技能があると認めて在留資格を認めるという構造になっておりますが、そうした中では、今の技能実習生が置かれているような、人道的に批判を受けるような、そういう扱いをそのまま踏襲するような制度であってはなりません。
 しっかりとその反省の上に立って、支援の実質が実るような、そういう法案でなくてはいけない、そういう制度を創設する法案でなくてはいけないと思っておりますが、大変残念なことに、外国人労働者を受け入れる事業主が支援するという、ただそれがこの改正案に定められた外国人労働者の支援の枠組みでございます。
 外国人労働者を受け入れるその雇用主、そのほとんどは利益を追求する会社でございます。そして、外国人労働者を支援する費用は外国人労働者に負担させてはいけないという法務大臣の説明でございます。そうしますと、外国人労働者を受け入れた企業は利益を追求する会社でありますけれども、支援を厚くして費用を掛ければ掛けるほど自分の会社の利益が減るという、そういう構造を抱えているわけでございます。そうした受入れ事業会社に支援を任せるだけで、外国人労働者のその支援策は十分なのでございましょうか。
 この外国人労働者、昨日、法務委員会で、私は安倍総理と大変珍しいことに意見が一致いたしました。私が、外国人労働者を支えること、支援すること、これは、外国人労働者のその人権を守る人道的な対応であるということは当然のこととして、それだけでなくて、外国人労働者に安定してしっかりと働いていただくことは我が国の産業界の支えになる、発展のその貢献者となる、また、万が一外国人労働者がドロップアウトして、違法滞在、そうした非合法な世界に入れば、それが社会不安の一つの原因となる、ですから、外国人労働者らをしっかりと保護し支援することは大切ですねと安倍総理にお尋ねしましたところ、安倍総理もそのとおりであるという答弁をいただきまして、私と安倍総理の考えは、外国人労働者を支援しなければならないという点では完全に一致いたしました。
 ただ、残念なことに、しかし、今回のこの改正案では、外国人労働者を雇用する民間事業会社に支援を任せるだけで、公的な枠組みを持たないのでは不十分ではないですかという指摘に対しては、安倍総理は明確には答えていただけませんでした。
 やはり公的な支援が必要である、そして、そうした外国人労働者をしっかりと支えることは我が国の国際的な評価を高める、国家の品格を高める、それが大変重要なことでありますが、仮にそうした支援をないがしろにすれば、我が国は国際社会から人道的な非難を受けることになるでありましょう。まさに、今回のこの改正案は、そうした外国人労働者の保護、支援の面において大変に欠陥があるというふうに指摘させていただきます。
 このように、今回のこの改正案は、そもそも国会を冒涜し、立法権をないがしろにするということと同時に、国際的な人道的な批判を我が国にもたらしかねない大変に不十分、あるいは出し直していただかなければいけない悪い法律であると思いますが、そうした法律を無反省のまま提案した、そして、その採決を求め、成立させようと邁進している法務大臣は、やはりその職を離れていただかなくてはなりません。これが法務大臣に問責を求める第一の理由でございます。
 もう一つの理由がございます。
 そもそも、法務大臣は誰のために職務を行うのでしょうか。仮に法務省が何らかの不正、不適切な行為を行ってしまったときに、法務大臣はいかなる態度、姿勢を取るべきでありましょうか。私は、国民の側に立って、そうした不正、不適正な行為についてはしっかりと事実を究明し、不正を正し、二度とそのような不正が起こらないように対応するというのが私は法務大臣の国民に対する重要な責任であると思います。
 しかし、今回の審議の過程の中で法務省は、例えば低所得などを理由に失踪したそうした人に対して、より高い賃金を求めて転職したという、表現を変えて国民をあたかもだますような説明をいたしました。あるいは、失踪した労働者のうちの失踪理由として最低賃金以下と述べた人が二十二名であるにもかかわらず、それはあたかも最低賃金以下の総数であるかのような、誤解を招く説明をしておりました。
 こうした事実については、しっかりと法務大臣は国民の側に立って法務省を正すのがその責任、しかし、残念なことに、法務大臣は適切な対応をいたしておりません。そのような国民に背を向けるようなそうした法務大臣は、やはりその任に値いたしません。
 そのことを申し上げまして、私は、法務大臣の問責理由とさせていただきます。
 各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。元榮太一郎君。
   〔元榮太一郎君登壇、拍手〕
○元榮太一郎君 自由民主党の元榮太一郎です。
 私は、自民・公明を代表して、ただいま議題となりました山下貴司法務大臣問責決議案について、断固反対の立場で討論いたします。
 山下法務大臣は、本年十月の就任以来、これまでの法曹経験や法務大臣政務官の経験を生かしながら、法務行政に全身全霊を傾け、その責務を全うしてまいりました。そして、喫緊の課題である深刻な人手不足への対応策として、入管法等の一部改正案を取りまとめ、今国会に提出し、終始、真摯に答弁をされておりました。
 それにもかかわらず、提出された本問責決議案には全く理由がないと言わざるを得ません。以下、その理由を申し上げます。
 確かに、失踪した技能実習生の集計データに誤りがあったことは大変遺憾です。また、失踪した技能実習生において最低賃金を下回っていることが指摘されているのもゆゆしき問題です。しかし、これらの点について、山下法務大臣は、ミスを直ちに修正した上で答弁し、原因を究明することを明言しています。技能実習制度の運用を検証し、制度又は運用の見直しなど必要な措置を講ずることも明らかにしています。
 事実上、技能実習生が特定技能一号に移行することは想定されてはいますが、本法案との法的な牽連性はありません。今般の失踪した技能実習生の集計データは、昨年十一月に施行された新たな技能実習生制度ではなく、旧制度の技能実習生に関する事例であります。本法案審議の前提は崩れているという主張は理由がないと言わざるを得ません。
 また、受入れ業種、受入れ見込み数、技能水準等に関する現時点での具体的な見直しについては、山下法務大臣の答弁で明らかにされており、政府基本方針や分野別方針、法務省令で定められることとなる事項についても、審議の中で、法案成立後の見通しを踏まえ、山下法務大臣から丁寧に説明がされているところです。本法案の細部が明らかでないという、この指摘は全く当たりません。
 さらに、新たな外国人材の受入れ拡大に伴う地域や社会保障への影響などについても、外国人労働者やその家族に関する社会保障制度、日本語教育を含む教育制度の在り方についても検討を進め、外国人との共生社会の実現に向けた環境整備をしっかりと進めていくこととなっています。
 これまで、参議院法務委員会では、与野党協力して丁寧に審議を重ねてまいりました。与野党そろっての委員会運営、日本語学校の現地視察、三名の参考人質疑、さらに衆議院を超える審議時間を確保しました。法務委員会理事、委員会のメンバーは、立場の違いこそあれ、建設的な審議、運営に共に尽力してきました。
 一連の審議の中で、政治に信義、正義、道義を重んじる山下法務大臣は、責任感のある指示、答弁に終始されました。現行の制度、技能実習生に対する不適切な処遇が存在する事態に対して、与党、野党共有する問題意識の下、改善策を検討する作業チームを設置し、対処することはその一例です。引き続き、山下法務大臣には、これまでの法曹経験や法務大臣政務官の経験を生かし、法務行政を進めていただかなければなりません。
 この問責を受けられました山下法務大臣におかれましては、いわれなき誹謗中傷に屈せず、今までどおり国民のために御尽力いただきたいと思います。
 そのことをお願いいたしまして、私の反対討論を終わります。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 江崎孝君。
   〔江崎孝君登壇、拍手〕
○江崎孝君 立憲民主党・民友会の江崎孝です。
 ただいま議題となりました法務大臣山下貴司君問責決議案に対し、会派を代表して、賛成の立場から討論をいたします。
 まず、本会場におられる与党議員の皆さん、申し上げます。
 皆さん方は、本当にこのような法案内容、審議の進め方でよしとされるのですか。政府提出の出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案、いわゆる入管法改正案は、重要な部分は省令丸投げの欠陥だらけ、法案にも値はしません。その法案審議は職権の乱発、国権の最高機関である国会の権能をまるで無視し、立法府を空洞化させ、三権分立を否定する、この政府のやり方をあなた方は許すのですか。
 こんな拙速、こそく、無原則の法案審議に唯々諾々と従ってよいのですか。皆さんに参議院議員としての矜持が残っていることを期待したい。今からでも遅くはない。まずはこの問責決議案に賛成する良識を示してほしい。
 さて、大臣問責に関してです。
 大臣は、今回新設する特定技能一号へは現行の技能実習生から六割程度移行するとしています。中には十割移行する業種もあります。だからこそ、現行制度の実態や問題の把握と徹底検証が法案作成に当たって当然やるべきことのはず。
 我々は、予算委員会等で何回も何回も失踪技能実習生の聴取票の提出を山下大臣に要求しました。なぜなら、現行制度での失踪者が昨年は七千人、今年も前半だけで四千人も出ているからです。しかし、あなたは、公表を前提に聴取されたものではない、刑事訴追の可能性があると、理由にならない詭弁を繰り返し、徹底して聴取票の公表を拒みました。なぜ拒んだのか。それは、野党議員が聴取票を書き写し、書かれてあった内容が明らかになって分かりました。余りにも内容に問題があったからです。山下大臣、あなたはそのことが分かっており、委員会で追及されるのを避けたかった、それが公表を拒んだ本当の理由ではないですか。
 所管大臣そのものが法案の充実した審議を妨げようとした、これが問責決議案賛成の第一の理由です。
 しかし、野党の追及や世論に押され、聴取票公表に踏み切らざるを得なくなる。公表できたではないですか。非公開の理由の、公表を前提に聴取されたものではないから公表できないはうそだったことになる。しかし、それでもあなたは、こそくにもコピーや撮影を禁止し、公表も当初一日限りだとした。不利になるものは徹頭徹尾隠す。まるで昨年の財務省の改ざんと一緒です。正義感のかけらもない。
 結局、二千八百七十人分全てを議員が書き写し、野党の追及が始まりました。さあ、どうでしょう。二つ目の非公開の理由、刑事訴追などの影響がありましたか。これもごまかしだったことになる。法律を所管する法務省にうそやごまかしがあってはならないのは当たり前のことでしょう。このことだけを取っても、山下大臣、あなたに法務大臣の資格はないと断言できます。
 さて、問題はその中身です。従前に法務省が説明していたことと大きく異なる、このことも判明しました。例えば、失踪した動機についてです。法務省は八七%がより高い賃金を求めてとしました。がしかし、聴取票では、六七%が最低賃金以下としているではありませんか。賃金が安いから失踪したものをより高い賃金を求めて失踪したと書き換えた、いや、改ざんしたのでしょう。冗談じゃない。より高い賃金を求めて失踪したという表現からは、最低賃金以下の苦しい生活に耐えられず失踪したという技能実習生の本当の苦しい、厳しい姿が見えてこない。あなた方はどこまでこそくなのですか。
 ほかに、過労死ライン以上の時間外労働を全体の一割程度がさせられていた事実も分かりました。そもそも、技能実習制度は、日本で技術を修得して帰国し、母国で技術を生かすことを目的としているはず。しかし、聴取票や野党によるヒアリングから、とても技能の修得とは言えないような労働内容を実習と称して従事させられていたことも判明しました。技能実習制度が適法に実施されていないのでは、改正案の前提が崩れており、正確な審議ができるものではありません。
 そして、昨日、また新たな事実が判明しました。二〇一五年からの三年間で六十九人の技能実習生が死亡していたのです。それも、溺死、凍死、自殺といった普通ではない死因が多い。有田委員の追及に、個別の事案については調査していない、実態は分からない、今後調査するなどと当事者意識のかけらもない答弁を繰り返し続ける。ふざけるなと言いたい。事は人の生き死にですよ。生死に関わるものです。命に関わるものです。人間の尊厳に関わるものです。
 ここまで技能実習生の実態把握を怠り、データを改ざんした法務省の責任は重大です。山下大臣、あなたはそのトップとして責任を取るべきです。これが決議案賛成の二つ目の理由です。
 我々は、決して外国人労働者の受入れを否定するものではありません。しかし、外国人材を受け入れるのなら、外国人の方たちの人として生きる権利を保障する制度の確立が前提とならなければならないのは当たり前です。しかし、失踪した技能実習生の声を聞いておきながら、それを改ざん、隠蔽し、実習生が置かれた過酷な実態からは目をつぶる、そして経済界からの要求にのみ応えて技能実習制度の拡大に血道を上げる。全くもって許すことはできません。
 法務省は、人権政策も所管しています。技能実習生が置かれた厳しい実態を人権政策の面からも調査、把握し、その改善に努めなければならないのは、法務大臣である山下大臣、あなたの責任ではないですか。人の命を軽んずるあなたに人権政策を所管する法務省の大臣が務まるわけがありません。これが決議案に賛成する三つ目の理由です。
 また、山下大臣、あなたは、新在留資格による外国人の受入れ見込み数の根拠や単純労働の規定、永住権の扱いといった根幹となる部分への質問に対し、現時点では決まっていない、細かいことは法案が成立した後、法務省令で決めるから答えられないと、不誠実極まる答弁を繰り返しました。これで委員会議論が深化するはずがありません。国会や国民への説明責任を果たすという法案提出者としての使命感、責任感のかけらもありません。まるで国権の最高機関であるこの国会を無用と言っているようなものです。大枠以外の全ての中身を政府に任せろというようなすかすかの法案の提案、不誠実な大臣の態度、国会もばかにされたものです。
 国民の負託を得て立法府に任じられている我々国会議員の矜持として、国会審議をただの法案の追認作業であるように扱う政府、山下大臣に対し、厳しく抗議します。大臣に対する問責決議は、至極、至極真っ当なものであります。
 以上、問責されるべき理由を指摘しましたが、これはほんの、ほんの一部です。
 重ねて申し上げますが、我々は、外国人材の受入れを否定するものではありません。必要ならば……(発言する者あり)黙って聞きなさい。必要ならばこそ、必要ならばこそ、十分に審議時間を確保し、充実した議論をすべきです。我が国が人種差別とは無縁で人権が確立された成熟した国家となること、さらに、外国人材受入れによって経済発展をも実践しつつ、発展途上国等ともその経済発展の果実を分け合える国、そんな国にしようじゃありませんか。与野党共に大いに議論しようじゃありませんか。
 重ねて言う。与党議員の皆さん、あなた方は本当にこのような法案内容、審議の進め方でよしとされるのですか。(発言する者あり)本当によしとされるのですね。山下法務大臣問責決議案に自信と勇気を持って議員各位に賛同いただきたいとしたかった。しかし、その思いはあなた方のその答えで消えてしまいました。そして、本当は、新しい大臣の下で、生煮えではない新たな法案を出し直した上で十分な審議を行うべきであること、重ねて申し上げまして、問責決議に対する私の賛成討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 矢田わか子君。
   〔矢田わか子君登壇、拍手〕
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会の矢田わか子です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました法務大臣山下貴司君問責決議案に賛成の立場から討論いたします。
 以下、問責決議案に賛成する理由を述べます。
 まず第一の理由は、我が国の外国人受入れ政策を大転換させ、社会経済のありようを大きく変えかねない入管法改正案を中身のないまま拙速に成立させようとしている点に尽きます。
 我が国は、これまで、外国人人材の受入れについては、専門的、技術的分野に限り積極的に受け入れるという方針で、いわゆる単純労働者の受入れについては慎重に対応してきました。しかし、現在、参議院法務委員会で審議されている出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案は、これまで原則的に受け入れてこなかった単純労働者も含めて受入れを可能にしようとするもので、我が国の入国管理政策を大きく転換させるものです。これには相応の覚悟と国内の体制整備が必要であり、国民がこの政策を受け入れるためにも、国権の最高機関である国会で、様々な観点から充実した議論を重ねることが必要不可欠であります。
 しかし、今回の政府提出法案では、具体的に受け入れる業種も規模も地域も、法案成立後に担当当局が決めることになっています。また、政府・与党は、新制度が始まった際の国内労働者の雇用や賃金への影響、受け入れる分野を定める客観的な指標、外国人労働者が家族も含め被保険者となった際の医療財政への影響、さらには自治体行政や教育現場への影響なども明らかにしていません。
 法案で示されるのは基本方針と仕組みのみで、まさに中身のない空虚な法案となっています。これでは将来に禍根を残すこととなります。このような中身のない法案を拙速に成立させようとしている山下法務大臣の責任は重大であって、問責に値するのは当然です。
 問責決議案に賛成する第二の理由は、本来真っ先に取り組むべき外国人労働者に対する人権を無視した厳しい労働実態の改善を先送りし、受入れ拡大のみを最優先にしている点にあります。
 私たち国民民主党は、外国人労働者の受入れに反対するものではありません。むしろ、今後の活力ある日本社会の実現には、外国人の方々にも十分に能力を発揮していただき、日本国民と協働し、地域社会や生活の場においても共生していくことが望ましいと考えています。しかし、現在の外国人労働者の実態については、看過し難い状況にあることが次々と明らかになっています。
 まずは、外国人技能実習生の問題です。
 野党が合同で開催した実習生のヒアリングでは、最低賃金以下で働かされている、残業代が支払われない、労働時間が守られない、パワハラ、セクハラを受けた、日本に来る前に受けた説明とは全く違った労働条件だったなどなど、悲痛な叫びが吐露されています。このような劣悪な労働環境、労働条件で働き、人権侵害を受けている外国人労働者の実態に関する報道も繰り返されているじゃありませんか。
 そして、この問題を一番端的に表しているものは、技能実習生の失踪問題です。昨年は、七千人以上の技能実習生が失踪したり行方不明となっています。しかも、失踪した技能実習生に対する法務省の聴き取り調査は虚偽報告がありました。
 法務省の聴取票を野党が独自に分析した結果、全体六七%に当たる千九百三十九人もが最低賃金未満で働かされており、過労死ラインとされている月八十時間を超える時間外労働をした実習生、一割に上っていたことが明らかになりました。
 最低賃金未満の率について、政府は、これまで失踪動機の調査項目を基に〇・八%だと回答してきましたが、これは明らかな虚偽報告です。このことだけでも、国会での法案審議の前提が崩れたと言っても過言ではありません。
 また、技能実習生については、二〇一五年から一七年までの三年間の間に、溺死や凍死を含め、事故や病気や自殺などによって六十九名もの方々が死亡されていたことが判明しました。大きな夢を抱いて、日本に憧れて日本に来られた若者たちです。死亡内容の精査を含め、政府としても、このことも重く受け止めなければなりません。
 このような実態があるにもかかわらず、十二月四日の法務委員会では、法務省は、聴取票に基づく問題のある待遇について事業者への実態確認をしていないということが明らかになりました。
 元々、技能実習生については、法務省令で、日本人と同等以上の報酬としなければならないなど、適切な待遇の確保が定められ、また、最低賃金法により、最低賃金割れは違法であって、雇主には五十万円以下の罰金が科されます。しかし、法務省は、実習生の訴えを深刻には受け止めず、法令違反の有無に関する本格的な裏付け調査さえもしていなかったわけです。これは、法務省による外国人労働者の人権に関する重大な認識不足であり、到底看過できません。
 人権を守る立場にある法務省が外国人の人権については極めて意識が低かったということであり、また、法を守る立場である検察官出身の山下法務大臣の責任は重大であると考えます。
 山下法務大臣は、省内に専門チームをつくって技能実習制度の検証を進める方針を打ち出しました。しかしながら、外国人技能実習生の多くが、新たに設定される在留資格の特定技能を取得し、引き続き日本に長期滞在することが想定される中、現在の実態を的確に調査し、外国人労働者の人権と権利を守るための方策を講じなければ、何ら意味がありません。
 国民民主党は、外国人の基本的人権を尊重するとともに、共生社会の実現に資するよう配慮しつつ、外国人労働者の出入国及び在留の管理を適切に行うことを目的に、制度の在り方について必要な措置を講ずるための対案を参議院に提出いたしました。
 単純労働者の現場に多くの外国人労働者を都合よく使おうとするだけの法案を成立させる前に、私たち国民民主党の対案を成立させ、六か月間は徹底的に我が国の外国人労働者に関する諸問題を議論し、そして最適な新しい答えをつくり出そうではありませんか。
 安倍総理は、いわゆる移民政策は取らないと明言されてきました。しかし、家族の帯同ができ在留期間を更新できる特定技能二号や永住権の許可要件など、制度の仕組みや運用次第では、今回の措置は実質的に移民受入れ政策となります。
 国会審議の中でも肝腎の外国人受入れ政策の全体像が示されないまま、詳細な制度設計は法案成立後に委ねていることは大きな問題です。
 衆議院での法案採決に先立って、自民党の平沢法務委員会筆頭理事は、議論したら切りがない、幾らでも問題点は出てくると記者団に述べられました。このことは、逆に言えば、議論しても切りがないぐらい幾らでも問題点が湧き出てくるということで、まさに欠陥法案であることを与党自ら認めたものであります。このような法案を国会に提出した山下法務大臣の責任こそ、大きく問われるべきです。
 この法案提出の背景には、人手不足にある業界団体から強い要請を受けた安倍内閣が、これに急いで応えようとしているのではないかとの見方がありますが、国会は、内閣、行政府の下請機関ではありません。
 とりわけ安倍内閣では、さきの通常国会でも見られたように、法律事項を極力絞り、具体的な規定や運用内容は全て政省令に委任するような閣法が提出され続けています。まさに行政府の都合の良いやり方であり、国会軽視と言わざるを得ないことを指摘させていただきます。
 今回の法案も、同様に、詳細設計は政府に白紙委任している法案の一つです。外国人労働者の実態を何ら直視することなく、次なる在留資格を新設して労働力の確保のみを目的とする欠陥法案、これほどの短時間で強権的に採決することは断じて認められません。
 重要な法案を拙速な審議で終わらせることは、良識の府、熟議の府参議院の自殺的行為にほかなりません。このことは絶対に認めるわけにはいかないということを再度申し上げ、法務大臣山下貴司君問責決議案の賛成討論とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 辰巳孝太郎君。
   〔辰巳孝太郎君登壇、拍手〕
○辰巳孝太郎君 私は、日本共産党を代表して、山下貴司法務大臣問責決議案に断固賛成の立場から討論を行います。
 問責決議に賛成する第一の理由は、大臣が法案審議の前提となる失踪技能実習生の聴取票を捏造して国会に説明をしたからであります。
 政府は、この間、失踪する技能実習生について、技能実習意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪する者が多いと説明し、調査結果でも、最低賃金以下で働かされているのは二十二名であると説明をしてきました。
 ところが、聴取票の質問には、より高い賃金を求めてという項目がそもそも存在をしませんでした。そして、実際には、最低賃金以下で働かされていた実習生は実に七割近くに上り、月の残業が八十時間以上、つまり過労死ライン以上で働かされていた人は二百八十九名、約一割にも上っていたのです。
 聴取票の結果を捏造して国会に報告した大臣は、辞任に値すると言わなければなりません。
 個票からは、実習生が置かれている厳しい実態が更に明らかになりました。それは、ベトナム人実習生一千六十一人のうち九百三名、実に八五・一%が違法、不正な手数料を取られて来日していることが判明したのです。
 そして、重大なのは、政府が今なお個票の提出を拒んでいることであります。プライバシーの箇所も黒塗りにされた個票をなぜ提出できないのか。なぜ人数が制限され、国会議員以外のスタッフ、秘書には書き写すことが許されないのか。審議妨害以外の何物でもありません。
 大体、当該調査は国会決議の求めに応じて実施されたものであります。にもかかわらず、最後まで審議の土台となる聴取票の公開を拒むような人に大臣の資格はありません。
 第二の理由は、実習制度が新制度と地続きであることを認めず、既存制度の問題の解消に背を向け続けてきたからであります。
 新制度は技能実習生からの移行を前提とし、その八〇%からほぼ一〇〇%を見込んでいる業種が多数となっています。技能実習生の実態把握は審議の前提です。
 野党合同ヒアリングで話してくれたある実習生は、段ボール工場で指を三本切断した後、受入れ企業から使い物にならないからと解雇通知を受けました。製紙工場で働いていた別の実習生は、残業代がたったの時給三百円。パワハラも受け、飛び降り自殺を図りました。建設作業員として働くはずだった別の実習生は、福島での除染作業に従事。作業に必要な教育は一切受けず、日本人には一万五千円ほどの日給が支給される作業を、彼は日給五千六百円でさせられていました。
 恋愛も妊娠も禁止され、妊娠が分かった時点で中絶か帰国を迫られるという実態も明らかになりました。私が書き写した個票の中にも、妊娠がきっかけで失踪する人が含まれていました。
 外国人労働者が人間として扱われずに物や材料扱いされている実態を覆い隠したい、政府が聴取票の公表を最後まで拒んだ最大の理由がここにあります。
 許せないのは、これだけ苛烈な実態を知りながら、法務省は労働基準監督署などへの通報をまともに行わず、劣悪な労働環境やパワハラなどの人権侵害で苦しんでいる実習生たちに手を差し伸べることをしなかったことであります。
 大体、大臣は、失踪は全体の数%、九割の実習生はまともに働いているなどと開き直りの説明をしてきました。しかし、それがもはや間違いであることは明白であります。人権侵害から失踪という形で避難できた人は氷山の一角であって、逃げることも声を上げることもできずに耐え忍んでいる実習生がまだたくさんいます。このことを突き付けられ、大臣は実習生に対する調査を指示せざるを得なくなりました。だったら、その調査を速やかに行い、事態を改善させるのが最優先です。法案を強行し、何が何でも四月から受け入れようなど、できるはずがないではありませんか。
 新制度への移行を見込んでいるのは技能実習生だけではありません。技能実習生二十八万人を上回る三十二万人にも上る外国人留学生も新制度への移行を見込んでいます。彼らの置かれている実情は技能実習生と大きく重なります。それは、多額の借金をして来日するということです。
 彼らは、コンビニ弁当工場、宅配便の仕分、深夜のホテルの清掃など、日本人がやらない仕事を、最賃に張り付き、パワハラが横行する職場であっても、週二十八時間の制限を超えて、ダブルワーク、トリプルワークで働いています。
 実習生では職種に制限がありますが、留学生にはありません。企業にとって借金を返せず使い勝手がよい留学生を、現地ブローカーや一部の日本語学校、専門学校などが関与して人材ビジネスを繰り広げ、搾取をしているのです。政府は、こういう実態をまともに把握せず、安価な単純労働力として外国人を扱ってきただけでなく、資格外活動の制限緩和などの拡大をしようとしているわけであります。
 それだけではありません。就労ビザを保有する外国人も搾取の対象となっています。今年、シャープ亀山工場で外国人労働者三千人が解雇される事態が起こりました。新制度では、電気・電子情報関連産業において、人手不足により五年間で四千七百人の外国人を受け入れるといいますが、三千人も雇い止めをしておいて、一体どこが人手不足というのでしょうか。結局、外国人労働者は、仕事がなくなれば切れる雇用の調整弁として、使い捨ての物扱いをされているのです。
 大臣は、来年四月施行の理由を、半年遅れると万単位の外国人が帰ってしまうではないかと言いました。新制度の狙いが、劣悪な労働と差別的待遇で苦しんでいる彼らを引き続き搾取し続けるということではないでしょうか。これでは、日本が、選んでもらう国にも、美しい国にもなりようがありません。
 人手不足をつくった原因は政府にもあります。新制度の下では、介護業で六万人の外国人を受け入れようとしています。しかし、介護現場での人手不足の原因は、重労働に見合わない、その低い賃金にあります。大体、介護事業所自体への報酬を連続して引き下げて介護職の方々の処遇を悪化させてきたのは、政府自身ではありませんか。
 安価な労働力としての外国人を増やすのではなく、介護保険の改悪をやめて、その労働に見合った待遇を介護職の方々に保障することが政府のやるべきことではないでしょうか。他の業種も同様に最低賃金の引上げなどを行って人手不足を解消させることこそ、政府の取るべき施策であります。
 第三の理由は、新制度の意義や具体的な運用は省令以下で定めるなど、まさに政府に白紙委任の法案を推し進めているからであります。
 新制度で、悪質ブローカー等による民間人材ビジネスの排除はできません。技能実習制度の下では非営利とされていた監理団体ですが、新制度の下での登録支援機関は特にそのような規定は設けられておりません。また、実習制度による監理団体は許可制ですが、新制度での登録支援機関は単なる登録のみとなっています。つまり、外国人労働者を食い物にする団体の排除がないのです。派遣労働も排除されておりません。
 新制度でも、家族の帯同も認めず、永住許可要件の就労資格にも該当せず、人道上の問題も残ったままであります。
 衆議院で僅か十七時間の審議で強行可決した際、ある与党議員は、議論すればするほど問題が出てくると開き直りました。
 外国人の命と人生の懸かった問題を強行的に押し通すやり方は絶対に認められない、法案は廃案にすべきであることを申し上げて、賛成討論といたします。(拍手)
○議長(伊達忠一君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。
 相原久美子君外六十八名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
○議長(伊達忠一君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
○議長(伊達忠一君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十五票  
  白色票           七十二票  
  青色票          百六十三票  
 よって、本決議案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) これにて休憩いたします。
   午後八時四十八分休憩
     ─────・─────
   午後十時十一分開議
○議長(伊達忠一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 蓮舫君外四名発議に係る内閣総理大臣安倍晋三君問責決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。蓮舫君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔蓮舫君登壇、拍手〕
○蓮舫君 立憲民主党・民友会の蓮舫です。
 私は、立憲民主党・民友会、国民民主党・新緑風会、日本共産党、希望の会、沖縄の風各会派共同提出の内閣総理大臣安倍晋三君問責決議案について、提案の趣旨を説明します。
 まず、決議の案文を朗読します。
  本院は、内閣総理大臣安倍晋三君を問責する。
 まず、冒頭、この短い臨時国会の安倍総理、安倍政権の姿勢を見て、総理への問責決議を出さない理由が全く見当たりません。
 安倍総理、自身への問責が出される理由がお分かりでしょうか。分かるというなら、入管法、水道法、漁業法など国家の根幹に関わる重要法案を次々と短い審議で強行採決の方針を猛省し、一から出直すべきです。分からないというなら、その鈍感力を大いに猛省すべきです。
 まずは、入管法、出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案についてです。
 衆議院では僅か十七時間、参議院では二十一時間との余りにも短い審議時間で成立させようという理由は何なんでしょうか。衆議院より長いから十分な審議時間だと、理由は、立法府においては自殺行為だということは指摘をさせていただきます。審議をすればするほど問題が出てきているものに対して、徹底してその解決策を見出すのが立法府に求められている責務ではないでしょうか。
 自民党の森山国会対策委員長は、安倍総理が外遊する前に衆議院を通過させたいと公言しました。また、安倍総理や菅官房長官が公言したように、来春から実施したいとする官邸の意向を酌んだがために、法案は、生煮えどころか生、政府への白紙委任そのものという大層お粗末な中身になりました。このことをもってしても、入管法案は、国民のためではなく、安倍総理のためにそんたくされた法案そのものではないでしょうか。
 三年間で六十九人もの技能実習生が亡くなっていたことが分かりました。異国で家族にもみとられず、望まない人生の終わりを迎えることになった外国人に、その御両親の心の悲しみに、安倍総理は思いをはせることが果たしてあるんでしょうか。
 我が党の有田芳生議員にこのことをどう思うかと問われた安倍総理は、亡くなった経緯は今初めて知った、私は答えようがないと答弁しました。究極の御飯論法です。問われたのは命の重みじゃないですか。そのことがどうかと問われたんじゃないですか。それに対して、聞いていないから答えようがないと言うのは究極の答弁拒否です。
 あなたの答えない、ごまかす、はぐらかす、気が付けばいつの間にか自分の自慢話になっている、質問者の持ち時間を消費するこの不誠実な答弁姿勢一点をもってしても、問責に値すると断ぜざるを得ません。
 そもそも、国の形が見えません。人手不足だから外国人を働かせる、人手が余ったら帰ってもらう、何て自分勝手なんでしょうか。家族の帯同は認めない、社会保険制度など保険はどうなるかはこれから検討する、受入れ見込み数は裏付けのない数値、受入れ上限は単なる願望、新制度で受け入れる外国人が永住者になるかどうかは先送り。移民政策ではないとしながら移民とは何かを定義しない、単純労働ではないとしながら単純労働とは何かを定義しない。何ですか、これは。ただでさえ問責に値する安倍総理の内閣に、こんな白紙委任法案を委ねることは絶対に認めてはいけないと強く申し上げたいと思います。
 そもそも、安倍総理の提案する政策、内閣が提出する法案は、今だけ良ければ全て良いものばかりです。この臨時国会で審議された漁業法案もそうです。漁業というなりわいの根幹に関わる漁業権や資源管理に関する、実に七十年ぶりの大改正となる法案にもかかわらず、衆議院の委員会では趣旨説明からたった一週間で採決、参議院では僅か八時間四十五分の審議で採決されてしまいました。
 漁業は単なる産業ではありません。海と港と人々が生きる村を支え、自然と人の共生を最も重んじてきた先人の多大なる努力の上に成り立つなりわいであり、規制緩和や企業参入を優先する産業ではないのではないでしょうか。
 人口減少、高齢化、過疎化の中で、漁業をどのようにその持続可能性を支えていくのかがまさに国策です。それを、浜の視察も行わない、地元の漁協の意見も聞かない、地方公聴会も行わない、そして拙速な審議で通すという安倍総理の姿勢は、民意の反映を無視した民主主義と漁業の破壊行為であり、まさに問責に値すると言わざるを得ません。
 私の知る限り、過去の自民党政権では、このような国会軽視を堂々と当たり前に行う政権は安倍総理以外思い付きません。何がこれまでと、政権と違うのか。
 安倍政権発足後、大きく変わったのは政府の政策決定プロセスです。経済財政諮問会議、産業力競争会議、規制改革会議、未来投資会議など、首相官邸に設置された安倍総理のお友達も含まれた政府の民間委員による会議体が発案したものが次々と法案化され、国会に提出され、十分な審議をされることなく、強行的な手法で採決されるようになりました。
 さきに例示した漁業法改正、外資規制のないPFI法、卸売市場に民間参入できるようにする卸売市場法、民間企業が種子産業に参入しやすくするための主要農産物種子法の廃止、高度プロフェッショナル制度の導入を決めた働き方関連改革法案など、これらの法案に、どこに国民の声、国会の丁寧な審議が反映されているというのでしょうか。反映しているのは、総理官邸に設置された会議体の声だけではないでしょうか。
 三本の矢、女性活躍、地方創生、一億総活躍、スローガンは躍れど中身はなし。たった一年で、回転ドアのように安倍内閣のスローガンは変わってきました。継続性のない関連政策、実態を見ていない政策が実効性のある効果を生むわけがないじゃないですか。
 自己都合で二度先送りした消費税増税を、安倍総理は来年秋には一〇%に引き上げるとしています。ところが、軽減税率に自動車減税、住宅エコポイント、プレミアム商品券の発行、さらには、キャッシュレス化を進めるために、五%ものポイント還元を実施するといいます。(発言する者あり)我々が決めたときの消費税増税の使い道とは全く違うということは、勉強してからやじを言ってください。
 キャッシュレス化を進めるために、五%ものポイント還元を実施するといいます。八%の軽減税率商品はカードを使えば三%、一〇%商品はカードを使えば五%の消費税となり、何と今より減税となります。三%、五%、八%、一〇%、安倍総理、あなたは一体何をやろうとしているんでしょうか。
 増税分を国民のために、社会保障充実にしっかりと充てていくという本来目的は既に消え去り、増税分の使途変更、大いなる財政出動で、結果、残るのは将来世代への過大な過大な負担、借金です。返すのは、安倍総理、あなたではありません。今だけを考え財政規律を正そうとしない安倍総理には、問責されるべき事由しか思い付きません。
 安倍総理、国会が終われば都合よく問題も消えるものではありません。あなたの政権で最も責任を痛感してほしいのは、法案の前提となる立法事実そのもののデータが次々に改ざんされることがもはやお家芸になっていることです。
 安倍昭恵夫人のお友達、森友学園への国有地売却が、九億円が一億円に大幅値引きされていた問題は、まだ終わっていません。公文書は国民財政の知的資源であり財産であります。現在、将来の国民の財産でもある公文書を改ざんしていいのなら、国民は何をもって歴史を知り、何をもって歴史を検証し、何をもって間違いを正し、正しい道をつくり出すことができるというのでしょうか。
 財務省が公文書を改ざんしたことは絶対に許してはなりません。しかも、改ざんのきっかけが、安倍総理、あなたが国会で、私や昭恵が関与していたら総理も議員も辞めると答弁した直後から財務省の公文書改ざんが始まっているのです。
 分かりやすいのは、改ざんに関連する文書、野党の度重なる要求で、これは自民党、公明党の御理解もいただきながら次々と明らかになってきました。いろいろな公文書が公開されてきました。これは立法府のまさにやるべき知恵であり、実行力だと私は思っています。ところが、なぜ今になっても、安倍昭恵夫人、総理夫人付官僚が関与されるとした文書、資料だけが公開されていないのでしょうか。これをそんたくと言わず何と言うのか、私は知りません。
 内閣総理大臣たるあなたは、本来、自ら陣頭指揮を執り、情報を公開し、なぜ改ざんが起きたのかを徹底調査し、再発防止策を講じることをせず、口だけでは丁寧な説明をすると言いながら、国会では常に開き直ってきました。あり得ません。だからこそ、次から次へと改ざんデータを基にした法案提出が当たり前になってきたのではないですか。
 今年一月もそうでした。働き方改革関連法案、安倍総理自身が何度も何度も国会で答弁した裁量労働制は、ここで働く人の労働時間は一般労働者よりも残業が短いというデータもある、総理自身が何度も何度も言ってきましたが、実は、厚生労働省は比べてはいけないデータを比べて、その結果が今総理が答弁したものだと答弁書を書いていたことが明らかになりました。
 しかも、撤回をした後にも更に二百件以上の不適切データが発見をされています。衆議院の委員会採決の当日の朝にも新たに不適切データが発見されたにもかかわらず、データを取り直すことをせずに強行採決、そして法案を無理やり通すことを繰り返してきました。
 モリカケ問題、まさに加計学園も全く同じ構図でした。参議院の国会審議で、野党の度重なる要求で何度も何度も、その途中経過を明らかにしてもらいたい、安倍総理の腹心の友である加計孝太郎理事長が関与をしたのかどうか、議事録を出してくれ、関連資料を出してくれ、当時の秘書官等に話を聞かせてくれ、全てを断ったときに公文書を改ざんしたのは、国家ではなくてまさに愛媛県の中村知事だったではないですか。
 その知事が公表した公文書には、まさに加計理事長が安倍総理と面談する動きもあったと明記をされ、そこから逆算をして、加計学園関連者が総理官邸にいとも簡単にアポイントを取って入り、そして、どのようにして規制が改革されているかという、まさに処方箋とも言われるべき文書が次々と愛媛から明らかになった。いまだにその裏付けとなる文書は政府から提出されていません。
 口先だけでは丁寧にと言いながら、立法事実の異なる改ざんされたデータで法律を国会に出して、国会では、官邸の下請機関のような時間を区切った、そういう法律の通し方を立法府に押し付けるのはもういいかげんにやめていただけないでしょうか。
 総理、この通常国会で総理は、衆議院においても内閣不信任案が提出されました。そのとき、我が党の枝野代表はこのように指摘をしました。総理のような権力者と友人であるなら、あるいは権力者の配偶者に取り入ることができれば、行政的に有利に取り計ってくれるかもしれないという認識を世の中に生じさせていることであります。行政の中立性、公正さに対する信頼が、急激、著しく、今、劣化をしている、こうした状況を放置したら、見逃したら何が起きるか。有利に取り計らってもらおうとし、権力に取り入る、擦り寄る人間が増加をする。
 総理、この枝野代表の内閣不信任の趣旨弁明に対して一体どのような反省をされたのかが全く分からないこの臨時国会の法案の提出、与党の採決の在り方、そのどれ一つを取っても安倍総理大臣には問責を下すしかないと改めて強く指摘をさせていただきたいと思います。
 以上、安倍内閣総理を問責する理由を述べてまいりました。
 良識の府と言われる参議院です。参議院では、与野党が、政府が間違ったことをしたときには正さなければいけないという大変重い伝統のある文化がありました。今、それを、与党の皆様方が安倍総理と一緒になってその文化を捨て去るという愚行をどうか犯すことなく、我々の問責決議案に何とぞ賛同されることをお願いを申し上げ、私の提案の趣旨説明とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。岡田直樹君。
   〔岡田直樹君登壇、拍手〕
○岡田直樹君 自由民主党の岡田直樹です。
 私は、自民・公明を代表して、ただいま議題となりました安倍晋三内閣総理大臣に対する問責決議案に対し、断固反対の立場から討論を行います。
 まずもって入管法の審議に関して申し上げますが、これまで各党からの要求を受け、入管法等の一部改正案について、安倍総理出席の参議院本会議、そして参議院法務委員会においても直接総理に質問する時間を設け、審議を深めてきたところであります。これらの審議の中で、総理から直接、与野党を問わず、懸念される点について、法案の考え方や今後の運用の骨格が説明されました。
 在留する外国人の動向や経済社会情勢の変化に機敏に対応するため、入管法等では、在留資格に関する具体的な細部事項は法務省令等の下位法令に委ねられる立て付けとなっております。この点についても、審議において、施行の前に政省令事項を含む法制度の全体像を国会に報告し、制度の全容を示すということも明言されています。細部事項を政省令事項に委ねることだけを取り上げて国会軽視だという批判は、全く当たりません。
 また、外国人との共生社会の実現についても、この点について、総理から、日本に来られた外国人の皆様が安心して仕事をし、そして生活できるように、適切な情報に速やかに到達できるような環境を全力で整備するとの力強い言葉がありました。外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策についても政府から丁寧な説明を受けることも確認されております。
 失踪した技能実習生の集計データの誤りの件についても、法務省にしっかりとした対応を求め、その上で、法務大臣は、ミスを直ちに修正した上で答弁し、原因を究明することや技能実習制度の運用を検証し、制度又は運用の見直しなど必要な措置を講ずることとしています。問題を究明し、解決に導こうとする誠実かつ丁寧な対処であることは明らかであります。
 このように、丁寧に総理は審議の中で運用に関する政府の方針の骨格を明らかにしてきたのです。審議が深まっていない、誠実に答弁しないという指摘は全く当てはまっていないことは明々白々であります。
 さらに、この臨時国会で審議した水道法や漁業法等の改正案についても、我が国の経済成長などのために不可欠な法案であり、早期成立が望まれていたことから、内閣を挙げて常に国民の皆様への丁寧な説明に尽力してまいりました。現場で汗して働く皆様が不安や懸念を覚えていると聞けば、関係閣僚に現場目線で説明するように指示し、各大臣も誠実かつ丁寧に説明に当たってきたところであります。
 このように、安倍総理は、国会審議に当たり、説明責任を果たすべく真摯に向き合っていたことは明白であります。法案審議において不十分かつ不誠実な対応など一つもありません。にもかかわらず、問責決議案を提出したことは、ただ単に法案採決の時間を引き延ばすだけのパフォーマンスでしかないと断言したいと思います。
 思い起こせば、今から七年前、日本はこのまま沈んでいくのではないか、もう二度と経済繁栄は望めないのではないか、こんな空気が蔓延していました。しかし、御存じのとおり、安倍総理は、就任前のあの日本を厚く覆っていたデフレという暗雲に風穴を空けました。有効求人倍率も、初めて全ての都道府県で一倍を超えています。今、日本は、持続可能な経済成長と財政の実現に向けて力強く邁進しているところであり、理由なき批判によってその歩みを止める余裕などないのであります。
 外交・安全保障についても同様であります。安倍総理は、就任以来、極めて優れた実績を上げてきました。しかし、依然として情勢は流動的であります。米中間において貿易戦争とも言うべき状況が深刻化しております。また、朝鮮半島など我が国の安全保障環境に大きな変化をもたらす動きが始まるときに、世界のリーダーたちと強い人脈を持つ安倍総理を理由なく問責することは、我が国にとって大きなマイナスでしかありません。
 安倍総理の下、政府一丸となって確かな実績を上げていることは一目瞭然であり、今後も職務を続けていただく必要があることは誰の目にも明らかであります。この点でも問責を受ける理由は何らありません。
 総理は、この臨時国会の所信表明演説で、長さゆえの慢心はないか、そうした国民の皆様の懸念にもしっかり向き合ってまいります、むしろ、その長さこそが、継続こそが力である、そう思っていただけるよう、一層、身を引き締めて政権運営に当たる決意でありますと語りました。
 まさに、そのとおりに、謙虚に丁寧に本国会でも法案審議に当たるとともに、これまで培ってきた国際人脈と経験を生かし、外交等の政権運営に当たってきたと堂々と胸を張って言える対応であったと思います。
 安倍総理におかれては、今後も堂々と職務を遂行され、我が国の新たな時代を切り開いていくとともに、本問責決議案を否決すべきことを強く強く訴えまして、私の反対討論といたします。
 ありがとうございます。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 難波奨二君。
   〔難波奨二君登壇、拍手〕
○難波奨二君 立憲民主党・民友会の難波奨二でございます。
 ただいま議題となりました安倍晋三総理大臣への問責決議案に賛成の立場から討論いたします。
 安倍総理問責の理由第一点は、相変わらずの改ざん、隠蔽体質です。
 森友学園、加計学園の件で行政の信頼は大きくゆがめられ、国権の最高機関である国会において、行政府における組織的な情報隠蔽、公文書の改ざんという犯罪的行為まで発生しました。このような危機的状況を受けて、大島衆議院議長は、七月三十一日に、異例とも思える衆議院議長談話を発表されました。議長談話では、この国会において、議院内閣制における立法府と行政府の間の基本的な信任関係に関わる問題や、国政に対する国民の信頼に関わる問題が数多く明らかになりました。これらは、いずれも、民主的な行政監視、国民の負託を受けた行政執行といった点からも、民主主義の根幹を揺るがす問題であり、行政府、立法府は共に深刻に自省し、改善を図らなければなりませんと書かれています。
 この議長談話が出されたにもかかわらず、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案の審議においても、失踪した技能実習生への調査について、法務大臣や法務省の説明と全く違うデータ改ざんや隠蔽が明らかになりました。国権の最高機関の長である議長の談話を無視し、民主主義の基礎を破壊し続ける内閣を放置しておくわけにはまいりません。
 加えて、受入れ見込み数は単なる素材、受入れ上限も単なる願望、新しい制度で受け入れる外国人の方々が永住者となっていくのか否かの判断は先送り、単純労働には拡大しないと言いながら単純労働なるものの具体例は一つも出てこないなど、法案の中身もずさん極まりないものでありました。質疑でもまともに答弁しようとせず、国会軽視も甚だしい状況でありました。
 安倍政権は、単純労働は外国人には拡大しないとか移民政策は取らないとか、その場しのぎの曖昧な概念で線引きし、適切な待遇を受けていない日本人労働者と外国人労働者との間に分断と排除の種を埋め込んでいるだけであります。
 第二点は、規制緩和名目の水道法改正案や漁業法改正案などの生活破壊法案を強引に成立させようとしていることであります。
 安倍政権発足後、政府の政策決定のプロセスが大きく変わりました。首相官邸の下に設置された経済財政諮問会議、産業力競争会議、規制改革会議、未来投資会議などの安倍総理のお友達中心に集められた民間委員による会議体で発案されたものが、関係省庁において積み上げられてきた議論を飛び越えて法案化され、国会に提出されるようになったのです。そして、その多くが外資系企業を含む多国籍企業の参入を可能とする規制緩和を行うものであり、我が国の文化や慣習、産業、そして国民生活の安定を脅かすようなものばかりであります。
 漁業法改正、外資規制のないPFI法、卸売市場に民間参入できるようにする卸売市場法の改正、民間企業が種子産業に参入しやすくするための主要農産物種苗法の廃止、そして高度プロフェッショナル制度の導入を決めた働き方改革関連法など、当事者や関係者の声を無視する一方で、巨大企業の利益を優先し国民生活をないがしろにする法案を続けざまに成立させてきました。安倍内閣は、国益を守るどころか日本を売り渡しているのです。
 水道法改正案は、今回、私たちの命の源である水を供給する水道事業を、民間企業、それも外資系企業に売り渡すことにつながるコンセッション方式の導入を行おうとしているのですが、以下の点で断じて認めるわけにはいきません。
 日本国内企業で水道事業を運営するノウハウを持っている企業はほぼ存在しておらず、海外で実績のある水メジャーと呼ばれる特定の企業がコンセッションに参入してくることは間違いありません。国会審議の中で明らかになりましたが、フランス水メジャー、ヴェオリア社の日本法人から内閣府に社員が出向しておりました。官房長官の補佐官がフランス出張の際には、ヴェオリア社の副社長と食事を共にし、水メジャー、スエズ社から移動のための車を提供してもらうだの、利益相反が疑われる事態も明らかになっています。
 このように、水道事業を特定の外資系企業に譲り渡すことにつながる、つまりは、日本を売り渡すことになってしまいます。ところが、海外では民間委託が失敗に終わり再公営化の流れが加速している中で、周回遅れでコンセッション方式を導入することは全く理解ができません。
 世界の民営化水道の実態を調査している公共サービスリサーチ連合によると、世界三十七か国、二百三十五水道事業が再公営化されております。今回の法改正で海外の再公営化の流れに反してコンセッション方式を導入する理由があるとすれば、再公営化によって海外での契約を失った水メジャー企業のために我が国の水道事業を開放し、穴埋めしてあげようということ以外には考えられません。このような日本国民の命を売り渡すような内閣を認めるわけにはいかないのです。
 漁業法改正案は、漁業というなりわいの根幹に関わる漁業権や資源管理に関するもので、七十年ぶりの改正となりました。丁寧に審議を行うべきところを、あっという間に採決してしまいました。二か月掛けて審議された農協法の改正と比べても、余りにも短過ぎます。農協とは予算が十倍も違うのだからそんなに時間は掛けられないという発言が与党から飛び出しましたが、漁師さんが聞いたら怒るはずでございます。安倍政権の漁業軽視の姿勢が明らかとなりました。
 そもそも、今回の改正は、政府の規制改革推進会議の提言によって進められたものであります。漁業権を岩盤規制と決め付け、密室で作られた法案に漁業者の理解が得られるとは到底思えません。立憲民主党で北海道漁連と意見交換し、なぜ法案を受け入れたのかと尋ねたところ、三千億円の追加予算が決め手だったと言われました。結局は、大型予算を付けて生産者に理解を求めるのが政府の常套手段です。目先のお金に目がくらみ、今回もまた第一産業の衰退を招くのではと危惧をしています。
 食料自給率が四割に満たず、日本の現状は危機的であります。これでは国民を守ることはできません。食料安全保障の視点が完全に欠落していると言わざるを得ず、このような政策を推し進めようとする内閣を断じて認めるわけにはいきません。
 第三点は、安倍総理大臣が任命した大臣の資質であります。
 国民を小ばかにした暴言、放言を性懲りもなく繰り返し、自殺者まで出た森友、加計問題の責任を全く取ろうとしない麻生副総理兼財務大臣は言うに及びません。
 また、片山さつき大臣は、政治資金報告書を四回も訂正しただけではなく、選挙期間中も無許可の看板を掲げたままにしていました。
 櫻田大臣は、我が党の同僚議員の二〇二〇東京オリンピックに関する質問に答えられなかった理由を、質問通告していたにもかかわらず、通告がなかったと言い放ちました。加えて、その同僚議員の名前を言い間違えていました。さらに、櫻田大臣は、サイバーセキュリティ基本法改正案の質疑でのパソコンを打たない発言で世界の注目を集めました。日本のサイバーセキュリティーの脆弱性を世界に露見してしまいました。
 さらに、議員宿舎で全裸でピンポンダッシュを行った宮腰沖縄北方大臣は、政治団体宮腰光寛後援会での使途の明細不明の支出が多額に上る問題が明らかとなりました。不適格大臣のオンパレードではありませんか。これらの大臣を任命した安倍総理の責任は重大であります。
 加計孝太郎氏と十四度、食事やゴルフで接触し、獣医学部設置についてそんたくがあったのではないかと疑われているにもかかわらず、ゴルフに偏見を持っておられると思います、今オリンピックの種目になっていますから、ゴルフが駄目でですね、テニスはいいのか、将棋はいいのかということなんだろうと思いますよなどと平気でおっしゃる総理ですから、仕方がないのかもしれません。説明責任とは口ばかりで、国会審議からただただ逃げ回り、会期中にもかかわらず外遊三昧の安倍総理大臣の不誠実かつ不見識極まる政治姿勢が全ての問題の根源であります。
 以上、安倍内閣を問責する重要な理由を述べました。ほかにもまだまだ幾らでも理由はありますが、時間の関係で以上とし、安倍内閣には即刻退陣していただきたいことを申し上げて、私の安倍内閣問責決議案への賛成討論といたします。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 舟山康江君。
   〔舟山康江君登壇、拍手〕
○舟山康江君 国民民主党・新緑風会の舟山康江です。
 私は、会派を代表して、安倍内閣総理大臣問責決議案に賛成する立場から討論をいたします。
 十月二十四日に召集された第百九十七回臨時国会で私たちが国民から期待された最大の使命は、今年発生した数々の災害への対応のために編成された補正予算を速やかに成立させ、被災地の復旧を後押しすることでした。
 今年六月二十八日から七月八日にかけて西日本を中心に甚大な被害をもたらした西日本豪雨、七月下旬の台風二十一号、八月下旬の台風二十四号、そして九月四日の北海道胆振東部地震など、その規模も被害内容も過去最大級の災害が多発いたしました。
 もっと早く対応を、速やかに補正予算を、そんな被災地からの声をたくさん受ける中、私たちは、もっと早く臨時国会を開くべきであると再三要求を続けました。そのような中召集された臨時国会は、召集日に所信表明演説が行われたものの、続く二十五日、二十六日は総理の外遊につき実質休会状態、実際に審議入りしたのは週明けの二十九日でした。
 国会の召集は内閣が決定するものです。総理、なぜもっと早く召集しなかったのでしょうか。被災地に寄り添った対応を第一に考えているなら、こんな半端な召集には決してならなかったはずです。結局、四十八日間の会期中に、計三回、延べ十四日間も外遊に費やし、それが、僅かな会期での審議を更に窮屈なものとし、総理日程に合わせた無理な審議日程が組まれた原因にもなりました。外交の重要性も理解しているつもりですが、余りに国会軽視ではないでしょうか。このことだけでも総理の問責に値します。
 そして、災害対応のための臨時国会といいながら、政府は重要な法案を幾つも提出してきました。
 日本の外国人政策を大きく変えることになる出入国管理及び難民認定法改正、漁村の民主的な発展と漁業の振興を支えてきた漁業法の実に七十年ぶりとなる大掛かりな抜本改正、命の源である水を供給する水道事業を民営化しようとする水道法改正、TPPに匹敵する経済連携協定である日EU・EPAの条約など、どれもこれも重要広範議案とも言えるほど国民生活に重大な影響を及ぼす法案であり、それぞれについて、もっともっと時間を掛けて審議を重ねなければなりません。
 これまでも賛否が分かれる重要法案が幾つもありましたが、例えば安全保障関連法は、特別委員会を設置の上、百時間を超える審議を行いました。また、TPPは、条約と国内関連法の審議を合わせて、特別委員会設置の上、六十二時間五十五分を掛けてじっくり審議をいたしました。前国会では、全く審議不十分と言われた働き方改革関連法でさえ四十時間五十三分の審議を行っています。それに比べて、今国会での審議時間は、例えば日EU・EPAはたったの四時間三十分。条約ですよ、条約。
 実は、日EU・EPAは、正式交渉入りの前から相手側から様々な非関税措置の撤廃、緩和を要求されており、EU側の発表では、日本はかなりの部分それを解決したとされています。この経緯を政府に問うても、詳細はほとんど答えてくれません。秘密保持義務を課されているため交渉の詳細は公表できないとされていたTPP以上に秘密交渉であり、詳細は、国民の代表たる私たち国会議員にほとんど知らされていません。
 外交上出せない情報があることは十分認識していますが、締結された条約の効力は私たち国会議員を始め広く一般国民にも及ぶことを考えると、詳細な内容の開示と影響分析、議論、そして説明は不可欠であります。それらが全く欠けているのは、政府のトップである安倍総理の怠慢とおごりと言うほかありません。
 私は、良識の府、熟議の府の参議院の一員として、民主主義の崩壊の危機をもたらしている安倍総理に、残念ながら、これ以上政権を任せることを決して許すわけにはいきません。
 また、今国会で安倍政権が拙速かつ強引に通そうとしている水道法改正や漁業法改正などに共通するのは、規制改革や企業参入という結論が先にありきの発想であり、上から決めて、議論もなく、強引に押し付けてくる政治手法です。
 六年前に自民党に政権が戻り、第二次安倍政権が誕生して以来、官邸と官邸直属の規制改革推進会議や未来投資会議、国家戦略特区諮問会議の民間委員たちが大手を振って政策決定に介入するようになりました。その構成メンバーは、竹中平蔵氏を始めとする開放経済、規制緩和、小さな政府を特徴とする新自由主義思想にどっぷりつかった同じような面々であり、規制撤廃で自由度を広げ民間活力を導入すれば、市場原理で生産効率も上がり富の配分も最適化されるという、そんな思考回路で全てが決められてしまいます。
 そもそも、このような官邸直属の会議体のメンバーはどのように決めているのでしょうか。まさに官邸、総理の一本釣りであり、恣意的な偏った思想の結果になるのは当然であります。特定の人の特定の思想の下に提言され、それがそのまま通ってしまう、ここに立法府の意見はおろか、与党の意見さえほとんど介入の余地がない、今、そんな状況じゃないんですか。おかしいでしょう。私たち国会議員の役割はないんでしょうか。与党議員の皆さん、これでいいんでしょうか。
 この結果、短い会期中に、無理に無理を重ねて、強引にやりたい放題、やりたい法案を通せと現場に押し付けられてきました。入管法も漁業法も、与党の議論の中では異論が噴出していたと聞いています。当たり前ですよ。大きな政策変更なのに余りに拙速な議論を求められているわけですから。
 今回、残念ながら、法務委員長、農林水産委員長の解任決議、そして法務大臣の問責決議を提出することとなりました。無理を通そうとした委員長たちの責任ももちろん重い。しかし、その原点は、何が何でも今の国会で通せ、何とかしろ、そんな圧力を掛けてきた官邸であり、その最高責任者の安倍総理、あなたであります。今回の一連の混乱の最大の責任者は総理自身であることをしっかり自覚していただきたいと思います。
 更に指摘したいのは、余りにひどい安倍政権の隠蔽体質です。
 森友学園の問題に関しては、地下埋設物の積算根拠も示さず、国有地売却の過程もいまだ不透明であり、挙げ句の果てには公文書の改ざんにまで手を染めている有様であります。トカゲの尻尾切りのように役人に罪を押し付けていますけれども、行政府の最高責任者は内閣総理大臣です。総理が責任を取らずに誰が責任を取るんでしょうか。
 加計学園の疑惑をめぐっても、特例による獣医学部の新設に当たって、その検討過程を示す議事録も一部都合の悪いところは開示されていません。いわゆる石破三条件がクリアされているかどうかの説明も曖昧、全くお友達優遇のこれまた不透明な状況でした。
 実質は日米二国間の自由貿易協定であるにもかかわらず、いや違う、TAG、物品貿易協定だと強弁したり、また、昨日の農林水産委員会では、議事録隠しと断じざるを得ないような政府の情報開示の姿勢により、委員会審議が妨げられました。
 まさに、安倍政権によるうそ、ごまかし、隠蔽体質は目に余るものがあります。国会議員に対する冒涜のみならず、これは国民に対する冒涜です。
 初入閣後早々と国税庁への口利き、金銭授受疑惑が発覚した片山地方創生担当大臣に関して、政治資金規正法違反が疑われる収支報告書への政治献金不記載など、新たな疑惑が次々とマスコミで報じられる事態に陥っていますが、安倍総理は片山大臣を罷免することなく黙認し続けています。
 問題は片山大臣にとどまらず、他の閣僚をめぐる不祥事や疑惑も続々と浮上するなど、在庫一掃内閣の弊害が噴出しています。
 それどころか、安倍総理と加計理事長の友人関係に端を発する加計学園問題や、財務局職員の自殺者まで出しながら引責することなく麻生財務大臣が留任した森友文書改ざん問題についても、依然として国民の疑念が解消されるには程遠い状況です。
 中央省庁の障害者雇用をめぐって三千四百七十八人の水増しが発覚しましたが、民間は一人当たり五万円の納付金を払っています。国は誰一人として責任を取らずにやり過ごそうとしています。余りにも不公平じゃないでしょうか。
 このように、安倍政権のうそとごまかしの隠蔽体質や、誰も責任を取らない無責任体質を象徴するような不祥事や対応には枚挙にいとまがありません。
 総理、そろそろ責任を取って潔くお辞めいただくべきです。こんなごり押しの国会運営はやめてください。
 国会軽視、民主主義の破壊、国民不在の政治手法、隠蔽体質などなど、これまでの様々な問題の責任をしっかりと再認識し、与野党の垣根を越えて、良識の府参議院の同僚議員の皆様に、安倍内閣総理大臣問責決議案に賛成いただくことを心からお願い申し上げ、私の賛成討論といたします。(拍手)
○議長(伊達忠一君) 山下芳生君。
   〔山下芳生君登壇、拍手〕
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、安倍首相問責決議案に賛成の立場から討論を行います。
 賛成理由の第一は、安倍首相の国会を愚弄する暴走が余りに目に余るからであります。
 今参議院で起こっている、重要法案が審議が極めて不十分なまま次々強行されようとしている事態の震源地は、全て安倍首相にあります。
 技能実習生の失踪者調査によって、日本では外国人労働者を人間として受け入れる体制が整っていないことが浮き彫りとなりました。国民の六割から八割も今国会で法案を成立させる必要がないと言っています。にもかかわらず入管法改定の来年四月施行を急ぐのは総理の御意向だと法務省担当者が与党議員に説明していたということが、有田議員の法務委員長解任決議案の趣旨説明でも明らかにされました。
 参議院の審議は衆議院を超えたと言いますが、法案の衆議院通過自体、首相の外遊日程に合わせた強行だと与党も言明してきたではありませんか。政府が国会の最重要法案と位置付ける法案を首相の外遊日程に合わせて強行するなど、戦後の国会の歴史でもかつてなかったことであります。
 国民の生存権に関わる水道法改定案も、国民生活と経済に深刻な影響を与える日欧EPA、SPAも、七十年ぶりの漁業法改定案も、全て不十分な審議のまま、日程ありきで強行されようとしています。
 漁業法改定案をめぐる農水委員長解任決議案の討論で紙議員が沿岸漁業者の苦しみを紹介し、こうした人たちを置き去りにしてはならないと切々と訴えたとき、議場はやじ一つなく静かに聞き入りました。委員会で採決が強行された後、共感した自民党のベテラン農水議員から紙議員は握手を求められたと聞きました。ならば、なぜ審議を打ち切るのか、なぜ声を上げないのか。国会の行政監視機能、法案審査機能は、与党、野党を問わず、国民から負託された最も重い責務ではありませんか。この間の与党諸君の態度は、これこそ国会議員としての職務放棄と言わなければなりません。
 同時に、こうした態度を与党に取らせているのが、それを率いる安倍首相であることは論をまちません。衆参両院で三分の二の議席を持っているから何をやっても許される、国会よりも自分の方が上だと言わんばかりの首相の姿勢は、極めて重大だと言わなければなりません。
 第二に、安倍首相の民意無視の強権政治の暴走がとどまるところを知らないからであります。
 その典型が、沖縄に対する民意を無視した野蛮極まりない強権であります。
 九月三十日に行われた沖縄県知事選挙で、辺野古新基地建設反対を掲げたオール沖縄の玉城デニー氏が、安倍政権が総ぐるみで支援した相手候補に八万票の大差を付けて圧勝いたしました。本来なら、参りました、辺野古は諦めますとなるのが当たり前ではありませんか。ところが、安倍首相は、口では県民の気持ちに寄り添うと言いながら、行政不服審査法を悪用して、沖縄県の埋立承認撤回の執行停止を決定したのであります。その後、埋立工事が再開され、今まさに土砂が投入されようとしています。言語道断の暴挙と言わなければなりません。
 そもそも、行政不服審査制度は、行政機関によって、国民、すなわち私人の権利が侵害されたときにそれを救済するための制度であります。国が用いることはできないと法律に明記しているのであります。政府は、沖縄防衛局は一般私人として不服審査を申し立てたと言いますが、一般私人が米軍基地を造ることなどできるはずないではありませんか。こんな理屈は安倍政権の中でしか通用しません。民主主義も地方自治も法治主義も破壊する無法な決定は、直ちに取り下げるべきであります。
 沖縄の揺るがぬ民意を尊重し、辺野古新基地建設の中止、普天間基地の即時閉鎖、撤去を掲げ米国と交渉することこそ日本の首相のやるべきことであるにもかかわらず、一顧だにしない首相の責任は極めて重いと言わなければなりません。
 安倍政権の経済政策、アベノミクスの破綻は明らかであります。
 アベノミクスが日本社会にもたらしたものは、深刻な貧困と格差の拡大です。にもかかわらず、首相は、来年十月から消費税を一〇%に増税すると宣言しました。所得の低い人ほど負担が重くのしかかる弱い者いじめの消費税を今一〇%に増税すれば、格差がますます拡大し、消費は更に冷え込み、景気が悪くなることは火を見るよりも明らかであります。
 消費の落ち込み対策と称する飲食料品の税率の軽減ならぬ据置きや、ポイント還元、プレミアム付き商品券などは一時的な対策にもならず、むしろ混乱をもたらすと、国民の六割もが反対しています。後で返すくらいなら、初めから上げなければいいではありませんか。
 来年十月からの消費税一〇%への増税も、安倍首相も、共にお引き取りいただかなければなりません。
 森友、加計問題に対する首相の無責任な態度も看過できません。
 首相は、私や妻が関与していたら総理も国会議員も辞めるとか、丁寧に説明するなどと繰り返し述べてきました。ところが、安倍首相や昭恵夫人が関与していたことを示す数々の事実が明らかとなっても首相はただ逃げるばかりで、国民も国会も、丁寧に説明されたことなど、この二年間一度もありません。
 それどころか、先月の予算委員会で辰巳議員に、森友学園小学校建設予定地の国有地を八億円値引きする根拠となった試掘報告書が、写真を使い回すなど、でたらめだったとの新たな事実を突き付けられた際、総理は答弁に立つことすらしませんでした。説明できないなら、総理も国会議員も辞めていただくのが当然ではありませんか。
 第三に、安倍首相の憲法九条改定に向けた暴走が常軌を逸しているからであります。
 首相は、自衛隊高級幹部会同、自衛隊観閲式での訓示で、九条改憲の決意をとうとうと語りました。政治的中立を厳格に守るべき実力組織を前に、その最高指揮官が改憲の号令を掛ける。自衛隊の最悪の政治利用であり、閣僚に憲法尊重擁護義務を課した憲法九十九条違反であることは明らかであります。
 臨時国会冒頭の首相の所信表明にも驚きました。憲法審査会で政党が具体的な改正案を示せ、国会議員の責任を果たそう。これは、行政府の長が立法府の審議の在り方に事実上の号令を掛けるものであります。国会への重大な介入、干渉であり、憲法の三権分立をじゅうりんする暴論にほかなりません。
 総理は、三権分立の観点から問題があるとの指摘は当たらないと繰り返しますが、総理は、私は立法府の長だと三回も言いました。一回ならまだしも、二回ならまだあるかもしれないが、三回も言ったら、本気でそう信じているとしか思えないではありませんか。行政府と立法府の区別も付かない首相が三権分立の観点から問題ないなどと言っても、全く説得力がありません。憲法を知らない、憲法を守らない首相に、憲法を語る資格は全くありません。
 総理がこれほどまでに改憲に固執するのは、歴史に名を刻みたいという個人的野望とともに、安保法制、戦争法を強行したものの、どっこいまだ九条二項が生きているからであります。
 戦力保持を禁止した九条二項によって、武力行使を目的にした海外派兵や集団的自衛権の全面行使はできません。そこで、憲法に自衛隊を明記して九条二項を死文化させよう、海外での無制限な武力行使に道を開こう、これが首相の九条改憲の狙いにほかなりません。
 しかし、朝鮮半島では非核化と平和に向けた激動が起こっています。対話による問題の平和的解決という憲法九条が指し示した方向に北東アジアの情勢が動いているときに、九条を壊し、戦争する国づくりに走るほど愚かなことはありません。この一点だけでも、安倍首相には一刻も早く辞めてもらわなければなりません。
 以上、安倍政権の暴走はどれも問責に値します。
 同時に、暴走はあらゆる分野で破綻しております。国民多数の世論に逆らい、数を頼んで悪法を強行する政治は、必ず主権者国民の厳しい審判を受けるでしょう。
 日本共産党は、来る参議院選挙で市民と野党の共闘を発展させ、安倍政権を一刻も早く退陣させるために奮闘する決意を表明し、賛成討論といたします。(拍手)
○議長(伊達忠一君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。
 相原久美子君外六十八名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
○議長(伊達忠一君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
○議長(伊達忠一君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十五票  
  白色票           七十二票  
  青色票          百六十三票  
 よって、本決議案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(伊達忠一君) 本日はこれにて延会いたします。
   午後十一時二十九分延会