第197回国会 議院運営委員会 第6号
平成三十年十一月二十日(火曜日)
   午後五時十三分開会
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   委員の異動
 十一月十四日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     進藤金日子君
     風間 直樹君     真山 勇一君
 十一月十五日
    辞任         補欠選任
     辰巳孝太郎君     田村 智子君
 十一月二十日
    辞任         補欠選任
     自見はなこ君     こやり隆史君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         末松 信介君
    理 事
                足立 敏之君
                礒崎 陽輔君
                大家 敏志君
                里見 隆治君
                宮崎  勝君
                白  眞勲君
                櫻井  充君
                田村 智子君
                東   徹君
    委 員
                今井絵理子君
                小川 克巳君
                小野田紀美君
                こやり隆史君
                佐藤  啓君
                進藤金日子君
                徳茂 雅之君
                藤木 眞也君
                松川 るい君
                松村 祥史君
                竹内 真二君
                斎藤 嘉隆君
                真山 勇一君
                礒崎 哲史君
                浜口  誠君
   委員以外の議員
       議員       木戸口英司君
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       議長       伊達 忠一君
       副議長      郡司  彰君
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   事務局側
       事務総長     郷原  悟君
       事務次長     岡村 隆司君
       議事部長     小林 史武君
       委員部長     木下 博文君
       記録部長     大蔵  誠君
       警務部長     金澤 真志君
       庶務部長     金子 真実君
       管理部長     宮崎 一徳君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○本会議における議案の趣旨説明聴取に関する件
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○委員長(末松信介君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。
 まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い理事が一名欠員となっておりますので、この際、その補欠選任を行いたいと存じます。
 割当て会派推薦のとおり、田村智子君を理事に選任することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(末松信介君) 次に、本会議における議案の趣旨説明聴取に関する件を議題といたします。
○足立敏之君 私は、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案については内閣委員会に、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案については法務委員会に、内閣提出、衆議院送付の防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案については外交防衛委員会に、それぞれ本会議で趣旨説明を聴取することなく付託することの動議を提出いたします。
 以上です。
○委員長(末松信介君) ただいまの足立君提出の動議につきまして御意見のある方は御発言願います。
○白眞勲君 立憲民主党・民友会の白眞勲でございます。
 ただいま出されました動議に対して、会派を代表して反対の意見表明を行います。
 あわせて、私は本委員会の理事の役職を務めさせていただいておりますが、その立場からも意見を申し述べさせていただきます。
 委員長は、就任の御挨拶で、「誠心誠意務めさせていただく所存」との言葉を述べられました。さらに、「皆様方の御指導と御協力を賜りますよう心からお願いを申し上げます。」とも述べられております。
 私も、野党の立場でありますが、委員長のお考えに共感し、極力円満な運営ができるよう協力できることは協力させていただきたいと考えておりました。
 しかしながら、ただいまの動議は、これまで十分な説明もなく、昨日、与党理事から電話一本で通達された、そして、その通達に従って委員会を職権で立てられた、私にとりまして唐突に提案されたと同然の動議であります。
 委員長にお伺いしたい。
 先ほど引用した委員長の御挨拶にあった誠心誠意とは、自分の良心の命じるままに動き、正直に真面目に事に当たることではありませんか。委員長にとって、自分の良心の命じるままに動き、正直に真面目にというのは、与党の言いなりにということなんでしょうか。本来、委員長の職務とは、公正中立な運営を旨とすべきものなのではないんでしょうか。
 本動議を、少なくとも野党筆頭理事である私に事前に相談もなく、与党理事から電話一本で告げられ、委員会が開会された。この動議提出に係る一連の経緯だけでも、私は、委員長の解任決議を提出するに十分な事由に当たると考えております。
 委員長は誠心誠意とおっしゃった、その意味についてお考えをお聞かせいただきたい。
 さらに、本動議の防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案は、なぜ今日直ちに行わなければいけないのか。たった今、衆議院で採決が行われたばかりじゃありませんか。夕方五時過ぎでありますよ、今。各会派の賛否は別にして、与野党が激突する内容じゃありませんよ。なぜ今なんでしょうか。
 日程に余裕がないからでしょうか。日程に余裕がないことが分かっているならば、なぜもっと早く国会を開かなかったんでしょうか。なぜこの会期だったんでしょうか。なぜもっと早く事前に御提案いただけなかったんでしょうか。私には全く理解ができません。
 言うまでもなく、本来、民主主義とは、少数の意見を尊重しつつ、協議が調わなければ最後は多数決で意見をまとめる、そういう側面があるのではないかと思いますが、国会はそうした手法にのっとって運営されてきているはずです。いつから、初めから多数決で決めることになったんでしょうか。何の話合いもなく、いきなりこれは通達ですからみたいなことを言われ、電話一本で、職権で委員会で議題にするという手法になったんでしょうか。
 そもそも今回の議院運営委員会で初めて付託がなされるような法律からスタートしてこの調子ですよ。こんなので本当にいいんですか。今後、全て職権で決める手法にするような感じになるのでしょうか。もう非常に私は懸念しております、議会制民主主義に対しても。
 こういう手法は、これまでの参議院の良き伝統を壊すものとして断固反対し、本動議を撤回することを要請し、私の反対の意見表明といたします。
○櫻井充君 国民民主党・新緑風会の櫻井充です。
 足立理事からの動議に関して、反対の立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
 これは、是非全議員の皆さんに聞いていただきたいことがありますが、過去十年間で、対決法案でもなく、そして会期末でもなく、そういう法案がこういう形、つまり、衆議院から送付されたその日に議運の委員会に諮って、しかも、ここで採決が行われて付託されるということは一度もありませんでした。十年間一度もなかったんです。こういうことをなぜやらなきゃいけなかったんでしょうか。
 ちゃんとした理由があるんであれば、それは我々とて納得いたします。例えば何か大きな災害があったからすぐにやらなければいけないとか、そういう緊急性があるものであれば、我々はそれに反対するものでもなく、協力させていただきたいと、そう思っています。
 私は、議運の理事、五月からやらせていただいていますが、日程協議で基本的にもめないようにずっとやってまいりました。その代わり、委員会の質疑では厳しく答弁など不十分な点があれば指摘させていただきましたが、日程協議ではなるべくもめないようにやってきたこの私ですら、今回の在り方は本当におかしなことだと、そう思っています。
 昨日、法務委員会の理事懇が開かれました。与野党が合意することなく法務委員会の理事懇が設定されました。そして、議運の委員会はどうだったのかというと、まだその時点ではセットされていなくて、付託もされていないと。そういう話も、与党の理事から聞いていない内容をなぜ法務委員会の理事懇で議論しなければいけないのか全く理解ができませんでした。その後から急に今日の議運の理事会がセットされて今に至ってきていますが、手続上も本当におかしな話です。
 昨日、法務委員会の理事懇で意見が与党から出されたのは、限られた日程なので、その日程を有効活用したいということでした。我々もそれに異論はありません。きちんとした議論を進めた方がいいと、そう思っているからです。
 しかし、限られた日程、そして、これだけ期間が短くなったのは一体なぜでしょうか。我々野党は、もっと早くから国会を開会してほしいということをお願いしてまいりました。北海道の大震災がありましたし、広島での、西日本での集中豪雨もありました。台風の被害もあった。補正予算を早く組むべきなんだから早くに国会を開会すべきだということをずっと訴えてまいりましたが、残念ながら、総理の御判断でこの日程になり、この会期になりました。重要な議案が幾つかあります。それとて十分な審議ができる体制なんでしょうか。
 我々の日程感は、十二月一日、十二月一日まで間に合えばいいのであって、決して反対するわけではないから十分な議論を行っていきたい、穏やかに委員会も開催して粛々と進めたいと思っておりました。与党の日程感は違うようですが、与党がここまで焦ってやらなきゃいけなくなっていることはたった一つです。この日程が余りに短いからです。
 しかし、この日程で、今のような形で給与法をやったとしても、我々は入管法については重要広範議案をお願いしています。重要広範議案は、基本的には三週間質疑しましょうねということであって、この時期に送られてきたとしたって三週間の質疑時間は取れないんですよ。
 こういう日程感でやっていって、最終的にはまた強行採決されるのかどうかは分かりません。これは終わってみなければ分からないことですが、議論をするところが国会です。意見を述べ合って、問題点を指摘し、そしてそれを是正していくこと、必要な法律を通していくこと、それが国会です。この言論の府である国会がこんなことをやっていったら、私は、自殺行為でしかない、そう思っています。
 そして、この五時過ぎてから議運の委員会が開かれています。この後、三委員会が開かれることになりますが、これも異例のことです。
 そして、もう一つは、この委員会に出席するのは我々だけではありません。事務方の人たちもこの委員会に出席するのであって、こういうやり方でこの事務方の方々に超過勤務を強いなければいけない。私は極めておかしなことだと、そう思っていて、与党には猛省を促していきたい、そういうふうに思っています。
 先ほどの理事会でも何とか理解をと言われましたが、とても理解できる案件ではなく、今の動議に対して反対だということをもう一度述べさせていただいて、私の意見陳述を終わります。
 ありがとうございました。
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、本日十五時四十三分に参議院に送付をされた給与関係五法案を内閣、外務、法務各委員会に付託する動議に反対の意見表明を行います。
 一体、自民党の皆さんは何を焦っているんでしょうか。給与関係法案について、先ほどもあったとおり、議運委員会の採決によって委員会に付託するなど、およそ聞いたことがありません。しかも、昨日までの間に議運理事会で給与関係法案の委員会付託について自民党から一言も言及はありませんでした。理事会で一切協議のないままにいきなり委員長職権で議運委員会を立ててしまう、これもまた前代未聞ではないでしょうか。
 本日の議運委員会は開くべきではなかった。まず、委員会の開会そのものに厳重に抗議するものです。
 なぜこのような強引な議会運営をするのか、本日の議運理事会で野党各理事は繰り返し自民党そして委員長に説明を求めましたが、日程感という理由しか示されませんでした。
 給与関係法案は、この臨時国会で最初に委員会付託される法案です。会期末でもありません。野党は、給与関係法案を審議し、採決することに反対もしていません。十二月の期末手当への反映に間に合う日程感を野党も共有しております。
 このような状態で、日程感という曖昧な理由で、なぜ与党の側から参議院全体に波風を起こすようなことをするのか、全く理解ができません。
 私は、内閣委員会の理事会オブザーバーとして給与関連法案の日程協議も行ってまいりました。先週十五日、委員会後の理事懇談会で自民党から、衆議院からの送付、委員会付託を前提に二十日の趣旨説明という提案はありましたが、衆議院内閣委員会は翌十六日が給与関連法案の質疑、採決であり、衆議院本会議も未定、当然、参議院議運理事会でも全く言及がないことなどが議論となり、自民党も提案にとどまりました。
 昨日、十九日午後二時からの理事懇談会では、再度同様の提案がありましたが、国民民主、立憲民主、共産、希望の会の野党四会派は、参議院送付の時間も分からない状態で委員会を立てて付託を待つのもいかがなものか、今後の日程を見てもそこまで急ぐ必要もない、普通に対応すればよいとの意見が相次いで出されました。
 結論的に、内閣委員長の判断で、本日、二十日の委員会立てが行われましたが、決して激高した議論ではなく、念のためというニュアンスも含み、野党が本会議趣旨説明要求、いわゆるつるしを下ろさなかったら委員会は開かれないことになる、その際には理事懇は再度お願いしたいという前提での委員会立てとなったのです。よもや議運委員会まで委員長職権で行い、議決によって給与法案を委員会付託するなどおよそ想定しておらず、内閣委員会の現場はまさに寝耳に水とも言える状態です。
 議院運営委員会は、参議院全体の民主的議会運営に最も努力するべき委員会ではないのでしょうか。その議運委員会がこのような強引な法案の委員会付託を行い、他の委員会に混乱、波風、これを広げるようなことはあってはなりません。
 与党に猛省を促し、このことを厳しく指摘をし、反対の意見表明を終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹です。
 私は、会派を代表して、各種給与法の改正案を委員会に付託しようとする動議について、反対の立場から意見を表明いたします。
 今回の給与法、これを審議する前に私はやるべきことがあるというふうに思っています。それは何かといいますと、全省庁にまたがって行われた障害者雇用の水増しです。
 これは、十月二十二日、障害者雇用の状況について公表し、法定雇用率を満たすには国全体で三千八百十四・五人不足しているということが明らかになりました。障害者の雇用が広がっていくよう誰よりも率先して取り組まなければならない国が障害者雇用数を長年恣意的に水増しをしてきたということは言語道断です。
 そういう中で、人事院勧告が出され、国は勧告どおりに漫然と給与等を引き上げようとしております。この障害者雇用の水増しを重く受け止めているのであれば、これは立ち止まって見直すべきだと思います。
 障害者雇用は、民間企業であれば、法定雇用率を満たすことができなければ、一人につき月五万円、年間六十万円納めなければなりません。しかもこれは、黒字企業はもちろんのこと、赤字企業であってもこの納付金は納めないといけないんです。そしてさらに、納付金を納めなかったらどうなるのかというと、国税と同じ扱いで、滞納処分として強制手続で行われるんです。
 それは、民間企業ではそれがされていて、国では三千八百人もの障害者雇用の水増しが行われておって、何ら一切責任がない。これは、調べた結果、虚偽としか言いようがありません。退職した人、死亡した人、そんな人までカウントしているということが分かりました。
 このことを放っておいて、放っておいて、これで公務員の給料は引き上げていきましょうと、そんなことが許されるのであれば、これはもう障害者雇用なんてどの民間企業も守らなくなるし、こういった制度そのものが信頼失墜もいいところだと思います。真面目に納付金を納めている企業にとってばからしくなって、こんな制度はおかしいと信頼失墜する、もうそういう状況だと思います。
 今回、国が民間企業と同じように納付金を支払うとした場合、今回明らかになった平成二十九年度の不足分三千八百十四・五人分、これは年間で約二十三億円分になります。四十年間これをやり続けたということですから、この金額は何倍にも大きく膨らんでいくんだと思います。
 今回の人事院勧告どおりに給与等を引き上げるのを見送れば、三百六十億円の税金が浮いてきます。せめて、この浮いた三百六十億円を実質的な納付金として障害者雇用の促進のために使うと、国民に自分たちの反省の形を是非表さなくてはならない。そうしないと、今回の障害者雇用の信頼失墜は免れないと思います。
 日本維新の会は、現在の人事院勧告制度そのものにも反対をしております。また、昨年、衆議院選挙でも訴えましたけれども、来年予定されている消費税の増税も凍結するよう求めています。
 結局、自分たちの懐が痛まなければ本気になって障害者雇用に取り組むことにはなりません。国は、何の恥ずかしげもなく自分たちの給与を上げようとする前に、法定雇用率が満たされるまで給与の引上げを見送るとか。ただ早く給与引上げを行うため法案を委員会に付託しようとすることは国民からの信頼を失ってしまうことを申し上げ、反対の意見表明といたします。
 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 他に御発言ございませんか。──他に御発言がなければ、足立君提出の動議について、これより採決を行います。
 足立君提出の動議に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、足立君提出の動議は可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十二分散会