第198回国会 内閣委員会 第4号
平成三十一年三月二十日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井 正弘君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                相原久美子君
                矢田わか子君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                舞立 昇治君
               三原じゅん子君
                牧山ひろえ君
                木戸口英司君
                榛葉賀津也君
                竹内 真二君
                西田 実仁君
                清水 貴之君
                田村 智子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    山本 順三君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    茂木 敏充君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策))     宮腰 光寛君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    平井 卓也君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    片山さつき君
       国務大臣     櫻田 義孝君
        ─────
       会計検査院長   柳  麻理君
        ─────
   事務局側
       事務総長     郷原  悟君
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
   衆議院事務局側
       事務総長     向大野新治君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事務局長     松本 智和君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事務局長     中村  実君
   国立国会図書館側
       館長       羽入佐和子君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       時澤  忠君
       内閣官房内閣審
       議官       諸戸 修二君
       内閣官房内閣審
       議官       高橋 一郎君
       内閣官房内閣審
       議官       井上 裕之君
       内閣官房内閣審
       議官       三角 育生君
       内閣官房内閣審
       議官       源新 英明君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       植田  浩君
       人事院事務総局
       人材局長     鈴木 英司君
       内閣府大臣官房
       審議官      福田 正信君
       内閣府大臣官房
       審議官      佐藤 文一君
       内閣府大臣官房
       審議官      松尾 浩道君
       内閣府政策統括
       官        海堀 安喜君
       内閣府男女共同
       参画局長     池永 肇恵君
       宮内庁長官官房
       皇室経済主管   板谷 英彦君
       宮内庁管理部長  坪田 眞明君
       警察庁生活安全
       局長       白川 靖浩君
       警察庁交通局長  北村 博文君
       警察庁警備局長  大石 吉彦君
       金融庁総合政策
       局参事官     松尾 元信君
       スポーツ庁スポ
       ーツ総括官    齋藤 福栄君
       文化庁審議官   杉浦 久弘君
       国土交通大臣官
       房審議官     福田 守雄君
       防衛大臣官房サ
       イバーセキュリ
       ティ・情報化審
       議官       小波  功君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成三十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成三十一年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成三十一年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所
 管及び内閣府所管(内閣本府(沖縄関係経費、
 消費者委員会関係経費を除く)、地方創生推進
 事務局、知的財産戦略推進事務局、宇宙開発戦
 略推進事務局、子ども・子育て本部、総合海洋
 政策推進事務局、国際平和協力本部、日本学術
 会議、官民人材交流センター、宮内庁、警察庁
 、個人情報保護委員会、カジノ管理委員会))
    ─────────────
○委員長(石井正弘君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官時澤忠君外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井正弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(石井正弘君) 去る十四日、予算委員会から、本日一日間、平成三十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所管並びに内閣府所管のうち沖縄関係経費及び消費者委員会関係経費を除く内閣本府、地方創生推進事務局、知的財産戦略推進事務局、宇宙開発戦略推進事務局、子ども・子育て本部、総合海洋政策推進事務局、国際平和協力本部、日本学術会議、官民人材交流センター、宮内庁、警察庁、個人情報保護委員会、カジノ管理委員会について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 国会所管及び会計検査院所管の予算につきまして順次説明を聴取いたします。
 まず、衆議院関係予算の説明を求めます。向大野衆議院事務総長。
○衆議院事務総長(向大野新治君) 平成三十一年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成三十一年度国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は七百三十五億七千四百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと二億二千二百万円余の増額となっております。
 これは、議員会館関係経費及び議案類印刷費等の減額がある一方、議員関係経費及び給与改定に伴う人件費等の増額によるものでございます。
 その概要を御説明申し上げますと、国会の権能行使に必要な経費として四百三十二億七千八百万円余、衆議院の運営に必要な経費として二百十一億二千六百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議員関係の諸経費、事務局及び法制局の事務を処理するために必要な経費でございます。
 また、衆議院施設整備に必要な経費として十億五千四百万円余、民間資金等を活用した衆議院施設整備に必要な経費として八十一億七百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議事堂本館等の施設整備費、議員会館等の整備に係る不動産購入費でございます。
 このほか、国会予備金に必要な経費として七百万円を計上いたしております。
 以上、平成三十一年度衆議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(石井正弘君) 次に、参議院関係予算の説明を求めます。郷原参議院事務総長。
○事務総長(郷原悟君) 平成三十一年度参議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成三十一年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は四百八十九億四千二百万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと三十億五千九百万円余の増額となっております。
 これは、主に、新議員宿舎整備関係経費が増額となること及び通常選挙の実施に伴い必要となる経費を計上したことによるものでございます。
 その概要を御説明申し上げます。
 まず、国会の権能行使に必要な経費として二百四十二億三千二百万円余、参議院の運営に必要な経費として百六十億六千三百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議員活動に係る諸経費並びに事務局及び法制局の所掌事務を処理するために必要な経費でございます。
 次に、参議院施設整備に必要な経費として四十三億七千三百万円余、民間資金等を活用した参議院施設整備に必要な経費として四十二億六千八百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、各種施設整備に必要な経費及び議員会館の不動産購入費でございます。
 最後に、国会予備金に必要な経費として五百万円を計上いたしております。
 以上、平成三十一年度参議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(石井正弘君) 次に、国立国会図書館関係予算の説明を求めます。羽入国立国会図書館長。
○国立国会図書館長(羽入佐和子君) 平成三十一年度国立国会図書館関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成三十一年度国会所管国立国会図書館関係の歳出予算要求額は二百七十二億七千九百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと四十二億二百万円余の増額となっております。
 これは、関西館第二期第一段階施設整備に必要となる経費の増額等によるものでございます。
 その概要を御説明申し上げます。
 第一は、運営に必要な経費でありまして、人件費等、百億五千七百万円余を計上いたしております。
 第二は、業務に必要な経費でありまして、国会サービス経費、情報システム経費等、七十四億四千七百万円余を計上いたしております。
 第三は、科学技術関係資料の収集整備に必要な経費でありまして、十一億三千五百万円余を計上いたしております。
 第四は、施設整備に必要な経費でありまして、八十六億三千八百万円余を計上いたしております。
 以上、平成三十一年度国立国会図書館関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(石井正弘君) 次に、裁判官弾劾裁判所関係予算の説明を求めます。松本裁判官弾劾裁判所事務局長。
○裁判官弾劾裁判所参事(松本智和君) 平成三十一年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成三十一年度国会所管裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算要求額は一億一千二百八十八万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと七十四万円余の減額となっております。
 この要求額は、裁判官弾劾裁判所における事務局職員の給与に関する経費及び事務処理費並びに裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に直接必要な旅費及び庁費でございます。
 以上、裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(石井正弘君) 次に、裁判官訴追委員会関係予算の説明を求めます。中村裁判官訴追委員会事務局長。
○裁判官訴追委員会参事(中村実君) 平成三十一年度裁判官訴追委員会関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成三十一年度国会所管裁判官訴追委員会関係の歳出予算要求額は一億三千三百三十七万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと百五十八万円余の増額となっております。
 この要求額は、裁判官訴追委員会における事務局職員の給与に関する経費、訴追事案の審査に要する旅費及びその他の事務費でございます。
 以上、裁判官訴追委員会関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(石井正弘君) 次に、会計検査院所管予算の説明を求めます。柳会計検査院長。
○会計検査院長(柳麻理君) 平成三十一年度会計検査院所管の歳出予算について御説明申し上げます。
 会計検査院の平成三十一年度予定経費要求額は百七十七億一千九百万円余でありまして、これを前年度予算額百七十五億百万円余に比較いたしますと二億一千八百万円余の増額となっております。
 ただいま申し上げました要求額は、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく会計検査院の運営及び会計検査業務に必要な経費等であります。
 次に、その概要を御説明申し上げます。
 まず、会計検査院の運営に必要な経費として百五十五億五千六百万円余を計上いたしております。これは、会計検査に従事する職員等の人件費及び庁舎の維持管理等に必要な経費であります。
 次に、会計検査業務に必要な経費として二十一億四千万円余を計上いたしております。これは、国内外における実地検査等のための旅費及び検査活動を行うためのシステムの開発・運用等に必要な経費並びに検査活動に資する研究及び検査能力向上のための研修に必要な経費であります。
 次に、会計検査院施設整備に必要な経費として二千三百万円余を計上いたしております。
 以上、会計検査院の平成三十一年度予定経費要求額の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(石井正弘君) 以上で予算の説明聴取は終わりました。
 説明者は御退席いただいて結構です。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(石井正弘君) 速記を起こしてください。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○和田政宗君 自由民主党・国民の声の和田政宗でございます。早速質疑に入らせていただきます。
 まず、地方創生と国家のグランドデザインについて片山大臣にお聞きをできればというふうに思っております。
 田中角栄元総理が「日本列島改造論」という本をお書きになっております。これは実は私のバイブルというか、本当に繰り返し繰り返し読んでいる本でございまして、その田中角栄先生が日本列島改造論の中で計画をお示しになった高速道路網でありますとか高速鉄道網、その他の鉄道網、道路網、こういったものが今ほとんどそのとおりに完成に向かっているということを考えますと、田中角栄先生が描かれた大構想というのは、これ物すごいことだったなというふうに思っておりますし、あの当時はいろいろ言われたわけでございますが、地方の利便性という観点からは非常にこれは良いことであったというふうに思っておりまして、地方創生にもつながったというふうに思っております。
 しかしながら、田中角栄先生以後のことを考えた場合に、どの政権も五十年先、百年先を見越した新たな国家デザインというものを描けていないのではないかなというふうに思っております。安倍政権、強力な政権であるというふうに私は思っております。今こそ五十年後、百年後に向けた国家、国土のグランドデザインを描くべきではないかというふうに思っております。
 現在においては、インフラ整備だけではなく、IoT、IT化が進む中で、様々な観点からの国家のグランドデザイン、そして何よりもしっかり考えなくてはならないのは地方創生の観点であるというふうに思っております。これも、地方創生ということを考えた場合に、国家全体でグランドデザインを描くにしても、地方に何か押し付けるということではなく、大枠は示しながら地方がそれぞれ輝けるというような観点も必要かと思います。
 この辺りについて、大臣に答弁を求めたいというふうに思います。
○国務大臣(片山さつき君) 委員御指摘のとおり、まさに地方が輝く、まさに自立の精神で総合的に想像力を持って輝くという理念によって立って地方創生を二〇一四年以来進めているわけですが、人口減少克服、将来にわたって成長力を確保する、安倍総理の言葉で申し上げれば、世界のど真ん中でもう一度輝く日本であるためには、やはり地方創生が必要であり、それは大きな国家ビジョン、中長期の大きな国家ビジョンでなければならないというふうに考えております。
 現在、地方創生の次のステージに向けて、第二期のまち・ひと・しごと創生総合戦略の策定に関する有識者会議を立ち上げ、この五月中までに次のステージの基本方針を作るべく検討をしておりますが、この検討においても、近視眼的な問題のみならず、二〇四〇年の高齢化のピーク時ですとか二〇六〇年といった中長期の視点で日本の将来像を大きく見据えて、そこからのバックキャスティングで考えてまいりたいと考えております。
 例えば、中長期を見据えた国土の構造という観点からは、地震や災害に対応する国土強靱化の概念も必要ですし、それから有人国境離島、あるいは水源地といった国土保全の関係もこれは非常に必要でございますし、超高齢社会を迎えることはもう逃れられない事実でございますから、これに寄与するような社会保障ができる地域づくり、さらにソサエティー五・〇、先般委員からも御質問いただいた未来のありたき都市であるスーパーシティの構想も含めてイノベーション社会の実現、さらに時間的や地理的の制約、これがもう変わってまいりますから、これを超えるようなインフラの構築、こういったことを課題として想定して進めております。
 ですから、昨年閣議決定した総合戦略二〇一八の改訂版にありましたことを、またさらに今年の夏までに大きなグランドデザインとして昇華され、ステージの違う、次元の違う地方創生を進めてまいりたいと考えております。
○和田政宗君 次元の違う地方創生という言葉が大臣から出ました。我々もしっかりと、今スーパーシティというような話もございましたけれども、地方創生、真の地方創生につながるこういった取組を支援をしていかなくてはならないと思っておりますので、何とぞよろしくお願いをいたします。
 そのスーパーシティ構想にも絡むことでございますけれども、自動走行についてお聞きをしたいというふうに思います。
 この自動走行については、例えば福井県永平寺町などにおける最寄り駅と最終目的地を自動運転移動サービスで結ぶラストマイル自動運転実証実験、そして戦略的イノベーション創造プログラムでは沖縄県で大型路線バスでは日本初となる公道における自動運転バスの実証実験が行われるなど、様々な省庁が実現に向けた動きを見せています。
 これ自体は良いことであり、各自治体も積極的に取り組んでおりますが、自治体にとっては次の段階の実証実験にどう進めばよいのかですとか、またどの省庁の予算獲得を目指せばいいのかなど、手探りのところがあるわけです。各自治体にいろいろお話を聞きますと、必ずこれを自分のところで実現をしたいというような意思もおありであるわけでございますけれども、じゃ、最終的にその到達点に、ゴールに行き着くにはどの省庁の予算を取ったらいいのかですね、こういったところで正直悩むというような声を聞いております。
 こうした自治体の窓口は政府のどこになるのか、また政府として自動走行についてしっかりと将来のビジョンを示せばそうした自治体もビジョンを持って実証実験に取り組めると思いますけれども、自動走行実現に向けての全体的なビジョン、どの省庁が示すのか、その辺りをお願いいたします。
○政府参考人(三角育生君) お答え申し上げます。
 自動運転の実現に向けましては、官民ITS構想・ロードマップにおきまして、自動運転の実現目標とそれに向けた取組を定めております。
 具体的には、高齢化社会における、それから地方における移動手段減少などの社会的課題を解決するために、二〇二〇年までに限定地域における自動運転の移動サービスの実用化を実現し、また二〇二五年以降、このようなサービスの全国展開を図ること、これによりまして全国の各地域で高齢者等が自由に移動できる社会を実現することを目指すとしております。この実現に向けまして、関連する法令の整備を進めるとともに、車両性能やサービス内容、社会的受容性など、様々な検証を行う実証実験を全国で実施しているところでございます。
 実証実験の例といたしましては、御指摘がありました内閣府のSIPの枠組みにおけます内閣府の自動運転バスの実証実験、それから国土交通省の道の駅等を拠点とした自動運転サービスなどのほか、経済産業省と国土交通省のラストワンマイル自動運転などがございます。
 現在、このような実証実験は、このロードマップに基づきまして関係省庁の予算などを用いて実施されているところでございまして、内閣官房IT総合戦略室で全体を取りまとめております。今後、このIT総合戦略室のホームページなどで内閣官房で取りまとめた内容を発信してまいりたいと考えております。また、自治体から問合せをいただけますと、国として自動運転の実装に向けた戦略や現在行われている実証実験の情報を提供することもできると考えております。さらに、各府省におきましても丁寧な情報提供が行われるよう連携を図ってまいります。
 こうした取組を通じまして、今後の社会実装に向けて更に関係省庁と各自治体との連携を密にいたしまして、自動運転の実現に取り組んでまいります。
○和田政宗君 各自治体、本当に積極的にこういったものに取り組もうとしておりますので、そういったことの周知を何とぞお願いをしたいというふうに思います。
 次に、内閣府に持ち込まれている規制改革要望のことについてお聞きをしたいというふうに思います。
 銀行等の不動産業の参入についてお聞きをしたいというふうに思います。
 これは、公正な競争という観点を考えた場合に、私ちょっと問題があるかなというふうに思っておりまして、今もう社会問題にもなって、いわゆる、例えばアパートローンなどに銀行が、本来は審査では下りないものを審査として認めて、また数字を改ざんするなどして融資をしているというような事例もございますけれども、これ、銀行業が不動産業に参入をするということになりますと、不動産仲介業などに参入をするということになりますと、これ審査をして融資するところが幾らでも、幾らでもということではないんだと思うんですけれども、数字をいじってしまう場合、本来は融資対象にならないものに対しても融資をしたりですとか、そういったようなことも起きてしまう、何でもありというか、公正な競争が阻害されるのではないかというふうに思っております。
 おととし、第二地方銀行協会が内閣府に対して銀行の不動産仲介業務への参入を求める要望を行っていますけれども、これに対する回答というのはどうなっているでしょうか。
○政府参考人(松尾元信君) お答えいたします。
 第二地方銀行協会より、平成二十九年度の規制改革ホットラインにおいて、事業承継や再開発等に限定した不動産仲介業務の解禁についての要望が内閣府に対して提出されております。
 この要望に対しまして、金融庁としては、銀行における不動産仲介業務への参入については、他業を営むことによるリスクの遮断、銀行業務に専念すること等による銀行等の経営の健全性確保といった他業禁止の趣旨を踏まえる必要があり、中長期的な検討を要するため、直ちに措置することは困難との回答を行ったところでございます。
○和田政宗君 さらに、昨年九月には、全国地方銀行協会が同様の要望を内閣府に提出をしております。
 繰り返しになりますけれども、これ、銀行は中小の宅建業者に比べますと極めて有利な立場にありますけれども、その辺りの対応について、政府、どのように今行っているでしょうか。
○政府参考人(松尾元信君) お答えいたします。
 全国地方銀行協会より、平成三十年度の規制改革ホットラインにおいて、事業承継や事業再生等に限定した不動産仲介業務の解禁についての要望が内閣府に対して提出されております。
 この要望につきましては、昨年度の先ほどお答えいたしました第二地方銀行協会に対する回答と同様、銀行における不動産仲介業務への参入については、他業を営むことによるリスクの遮断、銀行業務に専念すること等による銀行等の経営の健全性確保といった他業禁止の趣旨を踏まえる必要があり、中長期的な検討を要するため、直ちに措置することは困難と考えております。
○和田政宗君 規制改革というのは、やはり公正な競争のために行うものであるというふうに思っております。大が小を食うというような形がいたずらに進んだりですとか、もうそもそも競争力が違うような形でそれを規制緩和をしてしまいますと、もう全く成り立たなくなるということもございます。
 銀行と不動産業、不動産の宅建業者ということを考えた場合に、これまでも非常にいい付き合いをしてきたわけでございまして、経済をしっかり良くしていけば、両者がウイン・ウインの立場でやることができ、また銀行業界もそういった宅建業界も活性化をするというような形になっていくというふうに思いますので、この辺りしっかりと金融庁におかれても見ていただければというふうに思います。
 次に、今年は御代替わりでございますが、そのことについてお聞きをしていきたいというふうに思います。
 様々な式典や行事が御代替わりに関して行われます。また、G20などの外交の大イベントも行われます。警備体制の充実についてどう構築するのか、また、そのために平成三十一年度予算ではどのような措置がなされているのか、答弁を願います。
○政府参考人(大石吉彦君) 御指摘のとおり、本年は天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴います一連の行事に加えまして、G20大阪サミット、それからアフリカ開発会議、TICAD、ラグビーワールドカップなど、様々な国際的な行事が開催されます。警察におきましては、情報収集、分析の強化、警戒警備の徹底などの各種対策を推進しているところであります。
 これらの各種大規模行事におきましては、警備を実施すべき箇所が多数に及ぶことが予想されておりまして、必要に応じて全国からの警察官の派遣を行うなど体制の強化を図りまして、全国警察を挙げて警備の万全を期してまいりたいと考えております。
 また、これらの行事における警備諸対策のため、平成三十一年度予算案におきましては、天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う式典等の警備対策の推進に必要な経費として約三十八億円、G20大阪サミット等の開催に伴う警備対策の推進に必要な経費として百二十四億円を計上しているところでございます。
○和田政宗君 しっかりとした予算獲得もなされたというふうに思っておりますので、より一層しっかりと対応に当たっていただければというふうに思います。
 大きなイベントが行われるということは、まさにこの警察の力をもって対処をするということとともに、民間の警備業の方々のお力も借りないといけないというふうに思っておりますけれども、警備業法において、警備業務というのは警備業の認定を有する会社への発注が必要となるわけでございます。
 ただ、この警備業の認定を有するものの実態として警備員がほとんどいないイベント会社などが一括で引き受けて再委託をしている事例があるというふうに聞いておりますけれども、それはそういうことは可能なんでしょうか。
○政府参考人(白川靖浩君) お答えいたします。
 警備業法におきましては、警備業者が委託を受けた警備業務の提供行為の全部又は一部を他の警備業者に委託することにつきましては特段の規制はございません。
 一方、警備業務の実施の適正を図る必要があることから、警備業務を委託した警備業者に対しても、契約責任が明確化されるよう、警備業務の依頼者への書面の交付、営業所における書類の備付け等が義務付けられておりまして、警察におきましてはこうした義務の遵守をしっかり指導しているところでございます。
 今後とも、警備業務の実施の適正を図るため、警備業者に対し適切な指導を実施していく所存でございます。
○和田政宗君 これは、今私が質問した構造ですと、そのイベント会社等は一括で発注して、そこから自分たちの利益を抜いて、それで再委託をするというような形になるわけでありますけれども、これ、今、警備業の実際に現場で働く方、また警備会社にその労務単価として支払われるものというのが実は余り高くなってきていないということがあります。その中で、警備員の方々、一生懸命働いて、また警備業の方々も一生懸命やっていらっしゃるという中で、これ、そうであるならば、例えば、しっかり分離発注をして、警備業務については警備業ということで発注などをすれば、そういった警備業の方々も売上げも利益も取れ、また働く方の給料も上がっていくというふうに思いますので、この辺り、ちょっと私も警備業の方々などとも相談をしたいというふうに思いますけれども、しっかりと安心、安全を守る立場であるというふうに思いますので、そういった方々がしっかりと稼げるというか、しっかりとお金を取ってやれるような形にできればというふうに思っておりますが、またこの辺り御相談をさせていただければというふうに思います。
 大嘗祭についてお聞きをいたします。先般も質問をいたしました。
 大嘗宮の膳屋の構造が今までは総木造であったものが一部鉄骨になるということでございましたけれども、大嘗宮の主要三殿の屋根材、これがカヤぶきから板ぶきへ変更されるということでございますけれども、我が国の歴史や皇室の歴史、伝統からの検討はなされたのか、またどういった結論を経て変更がなされるのか、答弁を願います。
○政府参考人(坪田眞明君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、当庁が来年度造営を予定しております大嘗宮につきましては、主要三殿、すなわち悠紀殿、主基殿及び廻立殿の屋根を従来のカヤぶきに代えまして板ぶきとする予定でございます。
 大嘗宮というのは、歴史上様々な規模や形態で推移してきておりまして、近代以降は明治大嘗宮を経まして大正、昭和に定型化され、平成度は昭和大礼の際の大嘗宮に準じて設営されたものと承知しております。
 今次の大嘗宮につきましては、基本的には前回の平成度の大嘗宮に準拠した上で、皇族数や参列者数に応じた一部施設の規模の変更や儀式の本義に影響のない範囲での工法、材料の見直しなどを行いまして、建設コストの抑制にも留意しながら設営に当たるということといたしております。
 主要三殿の屋根は従来カヤぶきでございましたが、カヤぶきは生産量が限られたカヤ材を大量に調達しなければならないことに加えまして、施工に多数のカヤぶき職人が必要とされるところ、今回は、限られた供給の中でのカヤ材調達の困難性やカヤぶき職人の不足など、カヤぶきを取り巻く厳しい状況が前回よりも一層深刻化しつつあるという点に鑑みまして、自然素材を用いて短期間に建設するという大嘗宮の伝統を踏まえて、材料調達が容易で工期の短縮も見込める板ぶきへと変更することといたしたことでございます。
○和田政宗君 検討はなされたというようなことであるかというふうに思うんですけれども、これ、カヤぶきの職人がいないとかカヤぶきが足りないとかというようなことであるならば、でもそれはそれとして、やはり伝統としてやっていかないと、これは国のものではないですけれども、例えば伊勢の神宮は二十年で式年遷宮をして、そこで技術者が技術の継承というものがあったりですとか、同様に造っていくというような形でありますので、例えば伊勢の神宮でも、資材が足りないので今までの部材と違うものにしますとか鉄骨にしますとかというのは基本には私はおやりにならないのではないかなというふうに思いますので、これ今回そういうような検討がなされたということでありますけれども、次の御代替わりのときにはまたしっかりと、皇室の大嘗宮の伝統というものがどうなのか、歴史というものがどうなのかということをしっかり考えて、今回のことは前例としないような形でやっていかなくてはならないというふうに思っております。
 次に、三の丸尚蔵館の建て替えについてお聞きをしたいというふうに思います。
 皇居東御苑に三の丸尚蔵館がございまして、私も散歩がてらといいますか訪問をさせていただくこともありますが、外国人の観光客の方も多く御覧になるわけでございます。この三の丸尚蔵館の収蔵点数何点あって、国宝級や重要文化財級など歴史的価値の高い美術品は何点あるのか、答弁願います。
○政府参考人(板谷英彦君) お答えいたします。
 今御質問いただきました三の丸尚蔵館でございますが、平成元年六月に今上陛下より国に御寄贈いただいた昭和天皇の御物を始めとして、皇室に代々受け継がれてきた美術工芸品等、点数は九千六百八十二点を収蔵しております。
 この中には日本文化を代表する数々の優れた優品が含まれておりまして、有識者の意見によりますと、収蔵品のうち約四分の一の二千五百点が作品が制作された時代において重要であり、なおかつ皇室の歴史と文化との関わりにおいても重要な優品、優れた品であるということであり、当庁としてもそのように認識しているところでございます。
○和田政宗君 これ、九千六百点中二千五百点が極めて文化的、歴史的価値が、美術的価値が高いというのはこれすごいことだというふうに思うんですけれども、現在の公開スペースでの公開点数は何点で、三の丸尚蔵館建て替えの後は公開スペースでの公開が何点になるのか、答弁願います。
○政府参考人(板谷英彦君) お答えいたします。
 現在の三の丸尚蔵館の展示スペースは約百六十平米でございまして、これは狭隘であるというふうに認識しております。
 現在の一回当たりの公開点数でございますが、これは作品の大きさにもよるわけなんですけれども、最近で見ますと大体三十点から五十点ぐらい、多いときには百点以上ということもございますが、その程度でございます。
 これにつきましては、有識者からも、この作品の価値にふさわしいような展示スペースの拡充というものの御意見をいただいているところでございまして、建て替え後は現在の展示スペースを約八倍にする千三百平米を確保することにしており、公開可能の点数も大幅な拡大を見込んでいるところでございます。
○和田政宗君 これ、もったいないですよね。皇室から御寄贈いただいた九千六百点のうち三十点から五十点、場合によっては百点というような公開がありますけれども、御寄贈いただいたこれは国民の財産であるわけでございますから、やはりしっかりと公開をしていかなくては、公開をして国内外の方々に見ていただくということが非常に重要だろうというふうに思っております。
 この三の丸尚蔵館に所蔵されている美術品、これ、建て替えの間も私はこうした美術品を様々な機会で公開をしていくべきだというふうに考えますけれども、現在のそうした取組と今後の展開について答弁願います。
○政府参考人(板谷英彦君) お答えいたします。
 この三の丸尚蔵館が所蔵する優品につきましては、現在も多くの方々に作品を鑑賞していただけるよう、全国の美術館、博物館との連携により展示を行っているところでございます。また、新しい収蔵展示施設、このためには、工事期間があるわけでございますけれども、来年はオリンピック、パラリンピックもありますので、このような期間には開館を行えるよう、工期を調整していきたいと思っております。
 いずれにせよ、先生御指摘のとおり、優れた美術品をできるだけ多くの内外の方に見ていただくような機会を拡充してまいりたいと思っております。
○和田政宗君 これは委員の皆様も是非行っていただければと、もう既に行っていらっしゃったらあれかと思うんですけれども、本当に、うわっ、教科書で見るような絵がこんなところにあるのかとか、本当にすごい美術品が収蔵されておるわけでございます。
 これは、建て替えて三の丸尚蔵館をどのような施設にしたいというふうに考えているか、また、建て替え後の入場者の目標について教えてください。現在の入場者数も示しながら答弁を願えればというふうに思います。
○政府参考人(板谷英彦君) お答えいたします。
 三の丸尚蔵館におきましては、皇室に伝えられてきた貴重な品々を将来に向けて長く良好な環境で保護し、調査研究や必要な補修を行いながら公開を進めてまいったところでございます。今後は、国内外の方々が数多く訪れている皇居東御苑内にありますことからも、皇室や日本の文化を紹介する拠点として展示機能の強化を行い、より多くの方々に快適な環境で優れた作品を鑑賞していただける施設となるよう整備を行ってまいりたいと考えております。
 また、将来の入館者数の目標でございますけれども、現在、三の丸尚蔵館の入場者は四十三万七千人でございまして、これは近年、外国人を中心に増加しているところでございます。具体的な入場者数の目標というのは現在まだ定めておりませんけれども、いずれにしても、国内外の方々が皇室や日本の文化の優れた優品に触れて理解を深めることができるよう、分かりやすくて質の高い展示を行い、多くの方々が訪れる施設にしてまいりたいと考えております。
○和田政宗君 我々もしっかりとアイデアを出していきたいというふうに思っておりますけれども、本当に、三の丸尚蔵館の美術品を見た外国人の方々の表情を見ておりますと、こんなにすばらしい美術品があるんだというような表情をしていらっしゃいますし、私も英語を、余り得意じゃないんですけれども、話しかけたりもするんですけれども、本当にすばらしいというようなことの一言であるというふうに外国の方お答えになります。
 やはり、皇居周辺、また皇居東御苑は本当に外国の方々が多く訪れるところでありますので、そういった方々に皇室から御寄贈いただいた美術品を鑑賞いただくということは、日本の歴史、伝統、また文化度の高さ、こういったものを改めて認識をしてもらえるんだというふうに思いますし、また、しっかり建て替えして見ていただくというような形になれば、国内の観光客、また東京近郊にお住まいの方々も足を運んでくださる。
 まさに、皇室の方々がなぜ御寄贈なさったかということを想像するに、これは国民の財産として、より多くの方に目に触れてほしいと、鑑賞してほしいという思いであっただろうというふうに思いますので、そういったことを我々がしっかりと整備をしてやっていかなくてはならないというふうに思いますので、またこれについては様々相談、また議論をしながら、いい方向に進めていければというふうに思います。
 では、時間が参りましたので終わります。ありがとうございます。
○相原久美子君 立憲民主党の相原久美子でございます。
 本日は、主に平井大臣になろうかと思いますけれども、AIと呼ばれている人工知能、これを中心にお伺いしたいと思っております。
 先日の当委員会でも、何人かの委員から人工知能を活用した様々な質問が出されておりました。AIは実に様々な分野でもう既にして研究技術開発、そして活用の促進がなされておりますけれども、二〇一九年度の政府予算案の各府省においてAI関連としてどのような事業に対して幾らぐらいの予算が付けられているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐藤文一君) おはようございます。
 お答えいたします。
 内閣府を始め関係各省によるAI関連施策、合算いたしますと、平成三十年度当初予算では約七百七十億円だったものが、平成三十一年度政府予算案においては初めて一千億円を超え、約一千二百億円となったところでございます。
 具体的には、教育改革や社会実装、研究開発、そしてデータ関連のインフラ整備等、幅広い分野において予算が措置されているところでございまして、引き続き、関係各省と連携をいたしまして所要の予算の確保に努めていきたいと思っているところでございます。
○相原久美子君 本当に幅広い形で各府省、AIの関係の予算が付けられているということでございます。
 そこで、科学技術担当の大臣である平井大臣にお伺いしたいと思いますが、所管される業務の中でもAIについては優先度が高いとの認識と伺っております。そこで、そもそものAIと言われる人工知能について、政府のAI戦略の考え方をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平井卓也君) 先生の御指摘のとおり、優先度は高いというふうに考えているのは、世界がAIの研究開発等、もう社会実装の段階でしのぎを削っています。我々も、AIの関係府省が連携して世界に伍するための国家戦略を策定することが急務であると考えておりまして、現在、官房長官を議長とする統合イノベーション戦略推進会議の下、議論をもうまさに進めているところでございます。
 このAI戦略は、人間中心のAI社会を構築するという基本的な考え方の下、人材、社会実装、データ、研究開発、倫理の五つの柱で構成されておりまして、有識者からの提言も踏まえて戦略の具体化を今進めているところです。そして、今年の夏までに我が国の総合的なAIの国家戦略として取りまとめまして、その上で、政策の重点化を図り、スピード感を持って取り組みたいと考えております。
○相原久美子君 御答弁いただきましたように、今や世界規模でAIの応用、活用が進んでおります。私たちがどんな社会を目指して、その目指す社会の中においてどの部分でAIを活用するのか、まさにおっしゃったように人間中心のという形になろうかと思いますけれども、それにはビジョンが必要と考えます。
 ただ、じゃ、今の日本社会を見て現状はどうなんだろうかと。研究技術開発が先行しておりまして、倫理、理念の整理、確認が追い付いていってないのではないかなというような懸念もあるのですけれども、経団連が二月にAI活用戦略をまとめています。そして、政府は、御紹介ありましたように、この三月末にも人間中心のAI社会原則、これを取りまとめる予定ということでございます。
 政府が考えるAI活用の際の倫理、理念についてもう少し御説明をいただければと思いますし、あわせて、世界規模でのルール作り、これも必要なんだろうと思います。そのために日本政府がどのようなスタンスで取り組まれるのか、お伺いできればと思います。
○国務大臣(平井卓也君) 先生の御指摘、もう全くそのとおりだと思っております。
 政府においては、諸外国の動向も踏まえながら、産学民官のマルチステークホルダーから成る人間中心のAI社会原則検討会議をスタートさせておりまして、昨年五月より社会が留意すべきAIの基本原則について議論を今積み重ねてまいったところでございます。
 本会議での議論を踏まえて、我々がAIを使いこなすことで人間の能力や創造性を拡大する人間中心の原則、そして、パーソナルデータが本人の望まない形で流通したり利用されることで個人が不利益を受けてはならないプライバシー確保の原則、そして、AI利活用による利益とセキュリティーリスクのバランスに留意して社会全体の安全性等の向上に努めなければならないセキュリティー確保の原則など、七つの原則から成る人間中心のAI社会原則を今年の三月末までに政府として取りまとめる予定です。
 また、世界がAI研究開発や社会実装でしのぎを削っているという中で、AI分野の国際的なルール作りは非常に重要だと考えています。
 昨年十一月に、AIに関する日独仏合同シンポジウムにおいて、私自身が我が国のAIの原則に対してプレゼンテーションをさせていただきまして、これでいろいろな意見も交わすことができました。そのほかに、G7、OECD、ユネスコの会合など、様々なチャンスを生かして我々の考えるAI社会原則を発信させていただき、EUとの連携も今進めているところです。
 引き続きまして各国と協調、連携を促進して、G20において我が国のAI原則を世界に発信して、AI分野の国際的なルール作りに主体的に貢献したいと考えております。
○相原久美子君 人間社会にとっての便益性、もちろんこれも大事なんですが、一方で、ILOの仕事の未来世界委員会の報告、ここでは、AIは社会に多大な便益をもたらす面があるものの、移行過程では新たな機会をつかみ取る準備ができていない人々が仕事を失うことになるかもしれないという点や、今日のスキルは明日の仕事に通用しなくなり、新たに習得したスキルも瞬く間に時代遅れになるかもしれない、こういうような問題提起もされております。
 そのような課題について対応しなければならないとも思うのですけれども、どのようにお考えでしょう。
○国務大臣(平井卓也君) 政府の取組としては、デジタル化とグローバル化が不可逆的に今後進展していくことを前提として、想像する未来社会からバックキャスト的に政策を考えていく必要があるというふうに考えています。そのために、AIの利活用が今後どの分野でどのように進展していくかということを見据えながら、先手を打っていろいろな手当てを考えなきゃいかぬというふうに思います。
 具体的には、AIの進展に伴って創造的労働が増える、雇用や働き方が変化する可能性があり、また一方で、少子高齢化を迎えた我が国においては、労働力の減少というような問題の克服のために、その減少する労働力を補完して生産性の向上に資するAI技術の活用ということも必要だと思っています。このような雇用や働き方の変化に柔軟に対応できる資質や能力を備えた人材を育成できるような教育改革も必要だと思います。
 具体的には、新たなAI戦略において、デジタル社会の基礎知識である数理、データサイエンス、AIに関する知識、技能、新たな社会の在り方や製品、サービスをデザインするために必要な基礎力、そのような持続的な社会のつくり手として必要な力を全ての国民が育み、社会のあらゆる分野で人材が活躍することを目指した具体的な方策をこれから検討していこうというふうに考えております。
○相原久美子君 今までとは違う創造的労働の部分が拡大していくだろうと。これに対応するには、後ほどもちょっとお話をさせていただこうと思いますけれども、やはり必要な分野とこれに対応する分野、それぞれ考えていかなければならないんだと思いますし、それと、全ての人がこれに対応できるかというとなかなか難しい問題も出てくるだろうと思いますので、是非、様々な観点から議論をいただいてこの先に生かしていっていただければなと思います。
 ところで、防衛省において、先日ちょっと新聞報道にもございましたけれども、自衛隊における将来の人員不足を見据え、防衛装備品へのAIや無人機の導入を加速しているというような報道がございました。また、先日、公明党のプロジェクトチームも、AIロボット兵器が人間の関与なしに自律的、まあ、私このロボットが自律的というのはちょっとそもそも自律と言ってよいのかなと思っているのですけれども、自律的に目標を攻撃する、いわゆる自律型致死兵器システムの規制を外務大臣に要請したと伺いました。
 AI兵器が人を殺傷した場合の責任の所在はどこにあるのかとか、それから法的規制は世界にも追い付いていないという現状の中で、政府が昨年八月に取りまとめました人工知能技術実行計画、ここの中には防衛装備品等への言及は見られないようですが、政府としてこの安全保障面におけるAI導入についてどのようにお考えなのか、お伺いできればと思います。
○政府参考人(小波功君) お答えいたします。
 近年、先生御指摘のAI、人工知能分野における技術革新、技術進歩に伴い、物づくり、農業、医療、インフラなどの様々な産業においていわゆるAIが積極的に活用され、業務効率化に寄与しています。
 防衛省・自衛隊としても、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境や我が国の少子高齢化の進展等を考慮し、我が国の防衛装備品について無人化、省力化の取組を進めていく必要があると考えています。こうした観点も踏まえ、隊員の安全確保や負担軽減を目的としたAI、いわゆる人工知能や無人装備について研究開発等を積極的に行っていく必要があると考えています。
 具体的には、平成三十一年度予算において、AIを用いて船舶自動識別装置のデータを解析し、不審船を発見するための研究や、海中を自律的に航走する無人水中航走体の研究等を実施する経費を計上しているところでございます。また、平成三十一年度より、防衛省・自衛隊として統一的にAIの導入に向けた体制強化を行う予定でございまして、具体的には、整備計画局情報通信課にAI・サイバーセキュリティ推進室、仮称でございますけれども、を新設し、同室にAIを専任とする班の新設を予定しているところでございます。
 お尋ねの自律型致死兵器システム、いわゆるLAWSについては、その定義について国際的なコンセンサスが得られている状況ではないというふうに承知しております。
 その上で申し上げれば、防衛省としては、人間の関与が及ばない完全自律型の致死性兵器の開発を行う意図はなく、また、当然のことながら、国際法や国内法により使用が認められない装備品の研究開発を行うことはないと考えております。
○相原久美子君 当たり前のことをおっしゃっていただきました。まさに、法整備も必要な部分もありますので、しっかりと関係の機関等々と議論をしていただくなり、そして検討をしていただくなりして、絶対に先行をすることのないようにお願いしたいと思っております。
 それでは、次に参りたいと思いますが、有識者会議でまとめられました基本原則案、これ先ほど大臣からも三月末にはというようなお話がございました。私、これを読みまして、基本理念の三つの価値、いわゆる一つの価値、人間の尊厳が尊重される社会、そして二つ目が多様な背景を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会、そして三つ目が持続性ある社会は、これは三点とも私、共有できるかと思うんですね。
 ただ、ここの中で、ちょっとこれは皆さんが疑問に思うかどうか分からないのですけれども、人間中心のAI社会原則案の中に、AIレディな社会との記載があるんですね。私、この言葉を聞いた人がぴんとくるのかなと甚だ疑問なんです。AIレディな社会、関係の方たちどう考えられるかなと思うので、もっと普通に分かりやすく表現する方法を取ったらいかがかなと。その方が一般的に社会に広がっていくのかなと思うのですけれども、この辺についてはどうお考えなんでしょう。
○政府参考人(佐藤文一君) 御質問ありがとうございます。また、現在の案を読んでいただいておりまして、大変ありがとうございます。
 おっしゃるとおり、三月末までに人間中心のAI社会原則を取りまとめる予定でございまして、一言だけ解説をさせていただくと、AIレディな社会というのはAIを有効かつ安全に利用できる社会でございまして、具体的には、AIの長所、短所をよく理解し、適切に使いこなすことのできる人の育成、そしてデータの利用可能性の拡大、そしてプライバシーやセキュリティー確保等の環境整備など、あらゆる観点からAIを有効かつ安全に利用できる社会を構築することが必要であると、そう考えて作っておりまして、国民の皆さんにも分かりやすいようにこれから工夫をしてまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
○相原久美子君 是非、これ説明聞くとなるほどなと本当に思うんですけど、なら、その説明を、そこまで長くは要りませんけれども、きちっと皆さんが分かりやすいようにという表現が必要なのかなと。まあ、アー・ユー・レディって、そういうときにはレディという言葉って割に入ってくるんですけれども、これが一般国民の中にこの言葉で浸透していくのかなと甚だちょっと疑問に思っておりますものですから、是非御検討いただければと思います。
 二〇四五年には、これ今からもう二十五、六年の後、AIが人間の能力を超える、いわゆる技術的特異点と呼ばれる節目が来るんではないかと言う方もいらっしゃいます。
 今やAIは俳句も大喜利もこなしているということのようです。一点ちょっと紹介させていただきますね。「旅人の国も知らざる紅葉哉」、これ一点、「ひざらしや紅葉かつ散り水に傷」、どちらがAIが作ったものかお分かりでしょうか。正解は、前者がAI。いわゆる、私一番分かりやすいなと思う「旅人の国も知らざる紅葉哉」、これがAIが作ったということなんだそうです。
 人類代表として挑んだ若手最強俳人の作品、これが「ひざらしや」という出だしなんだそうですけれども、その人によりますと、AIの俳句というのは言葉をとっぴな組合せで選ぶ面白さがある一方、ある言葉の後にその言葉が続きやすいという確率を学習して、そしてその枠内でしか俳句を作らない、そこで既視感がある、こういう指摘もされているようです。これ、日本経済新聞の方での報道がありました。
 EUにおいてAIの倫理指針案が公表された際の報道においても、人々がAIに基づくシステムを受け入れて利用するには、先ほど来ずっとおっしゃっておりました、プライバシーが尊重され、決定が偏っていないと知り、AIを信頼する必要があると言われているのですが、このときに一番の問題となるのは、偏っているか偏っていないかというのは人種ですとか性別ですとか障害の有無、このような差別を防ぐこと、そしてAIによる判断を人がしっかりと監視することの必要性なんだろうと思っております。
 この点について、大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(平井卓也君) 先生が御指摘になっているこの点は今非常に重要な点で、各国いろんな議論をしているんです。AIが作った俳句とか音楽とか絵画とかというものに著作権を認めるかどうかというような問題とか、AIが何か間違いそうなときにAIを止めることができるかどうかみたいなこともこれから考えていかなきゃいけないというふうに思います。
 御指摘のとおり、現在策定中であるEUのAI倫理指針案においても、まずは人種や性別等による差別を防ぐこととか、社会への影響に応じたAIに対する人間の関与の必要について指摘されているところであります。
 今年、先ほど申し上げた、三月末までに取りまとめる我が国の人間中心のAI社会原則においても、AI設計思想の下に、人々が人種、性別、国籍等の多様なバックグラウンドを理由に不当に差別されず公平に扱われなければならないこと、AIの利用に当たっては人が自らどのように利用するかの判断と決定を行うことなどについて示すということにしています。
 このように、人間中心や公平性といった観点で我が国とEUの考え方は非常に近いというふうに思っております。このAIの倫理に関しては、本当に議論すればするほどいろいろなまた疑問も湧いてき、将来どうなるかと、さっき先生のお話にあったシンギュラリティーの話などは多分もう我々は想定できるものではないと思うので、そういう意味で柔軟にその対応をしていく必要もあろうかと思っております。
○相原久美子君 偏りの点からいいますと、もう一点あるんですね。これ男女格差を広げるのではないかという指摘がされているんですね。すなわち、AIの開発とか研究等々に加わるには女性が少ない。その結果、男性中心の視点による入力データに偏っているのではないか。報道では、AIに携わる女性、これ日本においては一割未満。また、世界経済フォーラムが毎年まとめている世界のジェンダーギャップ指数においては、AIを開発したり使ったりする技術を持った専門職のうち女性が占める割合は二二%にすぎず、格差の拡大ですとか多様性の欠如による技術革新の停滞につながりかねない、その中でも管理職は男性が多く、補佐的な業務が女性が担っているという偏りが見られたと報告されています。
 AIというのは、膨大なデータを学習して、その中から最善の回答を選び出すシステムが組み込まれているといいますけれども、そもそも基のデータがいかに膨大であったとしても、この中身が偏っていますと、ある意味、導き出される結果に偏りが生じるのは当たり前なんだと思います。
 実は、IBMやマイクロソフト社が、AIが人の顔の画像から性別などを識別する顔認識、これにおいて、男性を女性に間違える確率は一%未満、ところが女性を男性に間違える確率では最大で二〇%、五人に一人を間違える可能性があるということなんだそうです。また、アマゾンがAIを使った人材採用システムを開発しようとしたところ、女性ということだけでマイナス評価をしてしまうという女性嫌いの偏りが生じた、これでは使い物にならないねということで断念をしたという報道もございます。
 うっかりガラパゴス開発、これをしないためには、女性を含むマイノリティーが、研究開発チームに参加するだけでなくて、十分な発言権も持ち、フェアに研究開発に当たることが一つの解決策なのではないかと思います。
 日本のAI技術開発における人材育成等について、これは担当大臣であります平井担当大臣、そして女性活躍担当でもあります片山大臣からもちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平井卓也君) 我々が取りまとめる今回の社会原則の中には、多様な背景を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会、ダイバーシティーとインクルージョンを掲げることになっています。具体的には、男女格差のみならず人々の格差や弱者を生み出さないために、AIの利用者がAIを正しく理解し利用できる素養を身に付ける、そういった教育リテラシーを育む教育環境が全ての人々に平等に提供されなければならないと考えています。
 その上で、先生御指摘のとおり、AIというのはデータによっていろいろな判断をするということで、データのバイアスとか欠落とか、そもそもデータがおかしいといったときには正しくない判断をする可能性は十分にあるわけです。
 そういう意味で、安心して社会で利活用するためには、AIとそれを支えるデータの信頼性を担保する仕組みが必要で、総理もデータ・ウイズ・トラストと言いますけれども、データのインテグリティーみたいなものが絶対必要です。今、そのAI戦略の中でも、データの品質や評価に関する具体的な検討を今まさにやっているところです。
 多様な社会を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会を目指せるように、AI戦略を作っていきたいと考えています。
○国務大臣(片山さつき君) 委員の御懸念と同じような懸念は、日本においてはますます顕著になり得るわけでございます。というのは、我々もいわゆるリケジョ推進というかリケジョ応援というのをもう部局としてやっておりますが、それはなぜかというと、研究者における女性比率が増えてきているんです。女性活躍推進で増えているんですが、増えても去年でまだ一六・二%で、先進国の中では最も低い分野で、理系の女子学生割合は二七・八%、工学系は一五・〇%でございますから、この中でAI関係分野という抜き出しはしていないんですが、新分野ですからね、恐らくもっと低いのかもしれないなというふうに思います。
 昨日、御活躍の女性経営者を何名か私の部屋にお招きして女性活躍推進策を議論したときにも、日本の女性はITやコンピューター分野に向いていると思うのに、何でもっと目指さないのかと、親や大学のオリエンテーションに問題はないのかというお話が雇いたい側からもありましたので、私も向いているんじゃないかと確信しておりますが、来ていただけない部分があるので、この男女共同参画基本計画にもあるんですが、女性の研究者、技術者が働き続けやすい環境があるんだよと、それを国はもっと整備するんだよということをPRし、理工系の進路を選択していただくということに対して、それこそ中高生や保護者、それから学校の先生に理解を促進して、理工系の女性人材を増やしていこう、育てていこうということをやっていきたいと思いますし、特に、AI、IT、ビッグデータ等の分野はこれから伸びる分野で、日本の将来を決める分野ですよね。そうなって、そこにその女性の意見が、感性が反映されないというのは非常に問題でございますので、そういうことがないようにしてまいりたいというふうに思って、つまり、女性の視点も含めて、多様性、ダイバーシティーで、しかもイコーリティー、公平性が保たれるようにしていくために、女性の参画拡大をあらゆる分野で注力してまいりたいと、かように思っております。
○相原久美子君 時間が参りましたので終わりたいと思いますけれども、女性だけじゃなくて、私のようなアナログ人間にも便益が来るような形で、そして使えるようにしていただければと思います。ありがとうございました。
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子です。
 今日は、内閣委員会、予算委員会の委嘱の審査ということでもありますので、まず、各種行政委員会の常勤役員の報酬問題について、宮腰大臣にお尋ねをしていきたいと思います。
 この問題、昨年の臨時国会でも少し触れさせていただきましたが、政府の各種行政委員会の常勤の委員長、委員の報酬について資料一におまとめをしております。資料一のとおりなんですが、ランク分けの基準を含め、一体これどのような基準で設定されているのか、是非御説明をいただきたいというふうに思っています。
 右の欄には、ちなみに人事院が調査した民間企業の役員の報酬を書き込みをいたしました。これ、各民間企業の役員の報酬です。もしこれを基準としたのであれば、恐らく、委員会の常勤役員の方々がたとえ毎日出勤されていたとしても、日常業務の緊密度や緊張度、労働的な負荷や精神的負荷の大きさ、株主訴訟のリスク等を含めてやはり経営責任の取り方など、両者の間には全く違った重みがあるのではないかというふうに思っております。
 こうした常勤の委員長、それから委員の方々の年間の報酬総額は、ちょっと調査室でお調べいただいたんですけれども、二十六委員会で百人弱の常勤の方々がいらして、総額、概算ですが二十億に相当します。膨大な累積赤字を抱えているこの日本の国において、国家財政、危機的な状況です。そんな中で、こういった常勤役員の皆さんの報酬についてもやはり一定の見直しが必要だと思いますが、大臣の御見解をお願いします。
○国務大臣(宮腰光寛君) 常勤の委員会の委員長や委員は、高い識見を有した専門性のある方が国会の同意を得て任命されております。
 その給与につきましては、特別職の職員の給与に関する法律におきまして、それぞれの委員会の性格、委員の職責等を総合的に勘案して個別に委員会ごとに定められておりまして、一般職の官職との均衡や特別職の官職相互の均衡が考慮された水準であると考えております。
○矢田わか子君 同意人事ということで私たちも確認していくんですけれども、この常勤の委員の方々はほとんど一千八百万クラスというふうなことでもあります。
 ずっと平日九時から五時までいていらしていろんな仕事をしていただいていると思いますけれども、やはり、今の時代、同一労働同一賃金ということがこの四月からも導入される中にあって、もう一度仕事の分析含めてしていただきたいですし、おおよそはもう、年齢をお聞きしますと、経験を積んだ方がやはり職に就いていらっしゃるというふうなこともあって、ルール的には下はないんだけれど、もう上は七十、その時点で七十までの人だというふうなことで、ある程度御経験を踏まれてきたというふうなことの経緯からも六十歳以上の方が多いということでもあります。
 一定の御自身の仕事を終えてこういう役職に就いていらっしゃる、この国に是非とも自分の経験を生かして貢献したいという、そういうボランティア精神あふれる方々に就いていただき、やはりこの報酬については見直しをしていただきたいということを重ねてお願いを申し上げたいと思います。
 加えて、例えばなんですが、地域の民生委員ということの比較をしたいと思うんですが、この民生委員というのは御承知のとおり全国で各地域ごとに配置をされていて、今二十三万人いらっしゃいます。この二十三万人ですが、特別地方公務員に値します。にもかかわらず、実はこの方々、無報酬なんです。無報酬です。
 今、この民生委員の方は児童委員というのも兼ねていらして、それこそ子供から妊婦、高齢者の方まで、地域の中の様々な問題事を、場合によっては、知っている民生委員の方にお聞きをすると、虐待の相談も多くて、夜中も含めて対応している。そして、高齢者、独り暮らしが多くて、独居老人がお一人で孤独死されているようなときにはもう自分が実費を払ってお葬式まで出しているという、もうそういう地域貢献をされている方々です。二十三万人です。この方々は無報酬。一年間にたった一万円だけお支払いになっても二・三億円で済むんです。年間十万出して二十三億です。
 こういう比較も含めて、是非、宮腰大臣、一度御検討をお願いできればと思いますので、御要望としてお願い申し上げます。何かあればお願いします。
○国務大臣(宮腰光寛君) 今ほど御答弁申し上げましたとおり、国会の同意人事ということで、高い識見を有した専門性を持った方にお願いをしているということでありますので、今例示としてお挙げになりましたけれども、そこはやっぱりなかなか単純に比較ができないのではないかなというふうに思っております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 今日は課題提起ということで、是非、今後、日本全体の財政というふうなことも含めて、こうした常勤委員の在り方について御検討を進めていただきますようお願いを申し上げます。
 続いて、消費税の引上げ問題について触れていきます。
 今日は、茂木大臣に是非、引上げ実施延期はあり得るのかという視点でお聞きをしていきたいと思います。
 本委員会が審査する対象の予算案で大きな予算規模になっているのが幼児教育の無償化の予算でありますが、これは消費税の引上げが前提として、それが財源となるというものであります。また、この財源が使われる予定としては、コンピューターのレンタル料等も含めた予算措置ということで、今随所でそういった予算措置が行われている状況です。
 今年の十月、消費税一〇%引上げ予定されていますけれども、世界経済、やや後退ぎみであります。IMFも世界経済の見通しを一月に下方修正しております。資料二をお配りしております。さらに、イギリスのEU離脱をめぐって混乱が続いていること、中国経済も予想以上のスローダウンを図り、そして米中貿易戦争の解決も見出せていないという状況にあります。
 日本も、昨年の秋をピークに経済が下降局面に入っておりまして、今年の春の賃金交渉も昨年以下の結果になりそうであります。大手の新聞社が調査したところ、景気実感悪くなったという方々が四九%を占めておりますし、消費増税は反対だという方も五五%に上っているというふうなことでもあります。
 こうした状況の中でも、やはり消費税増税をされるのかということであります。様々な激変緩和措置考えられていますけれども、上げたことによる日本経済にその深刻な影響が及ぶのではないかということの見方も強まる中で、これどうしていくのかということです。マーケット関係者の中には、再度の引上げ延期論も浮上してきております。ポイント還元、食料品の軽減税率の策など、もう既に準備も進んでいますので再延期は無理だというふうな見方もありますけれども、政府としてもう後に引き返せないということなのか、それとも延期の可能性が残っているのか、マクロ経済を引き上げる立場の大臣として茂木大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、マクロ経済の現状についてでありますが、日本経済、六年間にわたりますアベノミクスの推進によりまして大きく改善をしております。名目GDP、五百五十兆円と過去最大、雇用環境も大幅に改善をしまして、直近の有効求人倍率、これは一・六三倍という数字ですから、一九七〇年代前半以来、実に四十五年ぶりの高水準となっております。
 その上で、直近の経済状況を見てみますと、中国経済の減速などの影響から輸出の伸びが鈍化し、こうした輸出の鈍化を背景に、企業の生産活動にも一部ではありますが影響が出ていると承知をいたしております。IMFの見通しを見てみましても、製造業が中心のドイツ経済にも影響が出ているということであります。
 ただし、世界経済の四分の一、これを占めておりますアメリカ経済、極めて消費そしてまた設備投資共に堅調でありますし、日本経済につきましても、個人消費や設備投資という内需の柱、この二つで大体GDPの七割、これを占めるわけでありますが、これらの増加基調続いておりまして、経済のファンダメンタルズはしっかりしていると。IMFの見通しでも日本経済については上方修正がなされている、そのように承知をいたしております。
 その上で、消費税率の一〇%への引上げ、これは財政の健全化のみならず、社会保障の充実、安定化、教育無償化を始めとする人づくり革命の実現に不可欠なものでありまして、法律に定められたとおり二〇一九年、今年の十月に現行の八%から一〇%に引き上げる予定であります。
 その際の影響ということでありますが、前回の経験、これを生かして、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないように全力で対応することとしております。
 既に、軽減税率の導入、さらには幼児教育の無償化、これらの恒久措置でありますが、これらによりまして経済への影響、二兆円程度に抑制をされると。この二兆円程度の経済への影響に対して、今回、二・三兆円の臨時特別の措置、予算、税制上の措置など、具体的な対策も決定をしているところであります。
 中国経済の先行きであったりとか通商問題の動向、こういった海外経済のリスク、こういったものを十分注視しつつ経済運営に万全を期してまいりたいと考えております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 それでも、やはり一千兆円を超える今累積赤字を抱えた財政の再建、それから少子高齢化、人口減少社会の下で社会保障制度を安定的に維持していくために、消費税を含めた増税と行政改革の断行はやはり不可欠であるというふうに思ってはいます。
 しかしながら、日本経済を取り巻くその内外の情勢がだんだんと悪化している状況の下で、消費税の税率の予定どおりの引上げはかなりのリスクがやはり伴うということも否定できないと思っています。しかも、今回の税率引上げの影響の緩和措置として、軽減税率やキャッシュレスの決済への優遇措置等複雑な施策も行われていくということで、事業者や消費者の納得も十分に得られているのだろうかという状況であると思います。今後、経済情勢の推移と政府の対応を注視させていただきたいと思います。
 続いて、プレミアム商品券の発行の行政コストについてお伺いをしていきます。
 そんな中で、複雑な施策の一つにプレミアム付き商品券の発行というのが私はあると思っています。印刷代、郵送費など様々な行政経費が掛かると言われておりますが、全国的にどれぐらいの経費が掛かるのか、主な内容を含めて御説明をお願いします。
○政府参考人(井上裕之君) お答え申し上げます。
 プレミアム付き商品券事業につきましては、三十一年度予算案に一千七百二十三億円を計上してございますけれども、このうち、地方自治体等において生ずる事務費の金額が四百九十八億円でございます。このほか、平成三十年度第二次補正予算において事務費九十六億円を計上しておりまして、本事業に係る事務費の合計は五百九十四億円でございます。
 具体的にどのような事務経費が掛かるのかにつきましては、先生からも御指摘ございましたけれども、例えば、自治体における非常勤職員等の人件費、それから対象者の方の抽出、連絡に要する経費、商品券の印刷、換金手数料などの経費、それから広報などの経費を見込んでおります。
 こうした経費はもちろんのこと、プレミアム額に相当する事業費を含め、自治体において必要となる経費につきましては全額を国が補助することといたしております。
○矢田わか子君 事務費がトータルで六百億ということであります。今、対象となるという方々が、住民税非課税世帯、それからゼロ歳から二歳までの子供がいらっしゃる世帯ということで、二千四百万世帯だというふうに想定されていますが、千二百億円を皆さんに使っていただくために六百億、その半分の事務費を掛けてまで、そのやり方がいいのかどうかということについて少し疑問を持っております。
 特に、二〇一五年にも同じようなというか、内閣府の予算、プレミアム商品券というものをされた経緯があります。このとき、目的が地域経済の活性化ということでありましたけれども、今回は低所得者、それから子供を持つ世帯を対象に消費税の引上げの負担を軽減するという目的、少し目的が違うんですが、こういった商品券をばらまくということであります。
 最大一人につき五千円ということでありますけれども、実施期間は半年に今限られています、五千円を半年。この五千円が本当に消費者にとって負担を減らして喜んでいただけるものになるのか。強いて言えば、買い控えを控える前進策となるのかということについて御説明をお願いしたいと思いますし、かつ、あわせて、必ずこの商品券をまくときには線引きが要るわけですから、その線引きを定めているわけですけれども、実際にその線引きが妥当なものなのかということ。
 例えば、幼い子供が一人、両親とも働いている中で、収入が低く、また低額の年金受給者の高齢者が二人いれば五人分なり、子供が増えれば増えるほど住人分も含めてどんどん増えていって、一人当たりの枚数は増えるわけです。そういう御家庭と、一方で、幼い子供もいなくて夫の収入のみで、それも住民税非課税限度より収入が少しでも高くなれば、同じような世帯収入であっても一枚もそういう恩恵にはあずかれないという、まあ格差問題というんですか、不公平なことにもならないのかという懸念もあります。こういう点は割り切ってくださいということなのかどうか、御見解をいただければと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 今回のプレミアム付き商品券事業、これは二〇一五年の施策とは目的が違っておりまして、今回は消費税率引上げの影響が相対的に大きいと考えられます低所得者や小さな乳幼児のいる子育て世帯に対して、税率引上げ直後に生じる負担増など、消費への影響を緩和するため実施をするものであります。
 そして、このプレミアム額、五千円ということになるわけでありますが、これはこうした政策目的に照らして、今回の消費税率引上げによりましてどれぐらいの負担が出てくるかということですが、軽減税率の対象となる飲食料品や、消費税が非課税となる経費、家賃であったり保険料、こういったものを除いた低所得者の消費支出について六か月で一人当たり五千円程度の負担増が見込まれることと、これを参考にして設定をしているところであります。
 低所得者への配慮と、こういう政策目的を明確にして対象範囲を限定した上で実施することにしておりまして、さらには、五千円現金で給付するわけではなくて、期間を区切って地域を限定して使用できる二万五千円分の商品券、まあ二万円で二万五千円分の商品券が購入できるわけでありますが、こういった商品券にすることによって駆け込み需要、反動減の平準化や地域における消費の下支えにも資する効果的な手法と考えております。
 また、今回、これは委員の方からも御指摘ありましたように、様々なあらゆる施策を行っていくということでありまして、今回の消費税引上げに伴います対策では、幼児教育の無償化、一般家庭での支出のおおむね四分の一を占め、消費の四分の一を占めます飲食料品への軽減税率の適用といった恒久措置に加えまして、キャッシュレス決済によって買物した場合のポイント還元。さらには自動車、住宅に係る予算、税制措置、この自動車といいましても、何もベンツの新型だけじゃなくて軽自動車も入ってくるわけでありますし、住宅といっても、豪邸を建てるだけじゃなくてリフォームについてもやると。こういう対策を取ることによりまして、様々な負担緩和策によりまして消費喚起策を講じることにしておりまして、施策全体として見たときにその効果、これは様々な世帯、様々な所得層に及ぶと、このように考えております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。
 大臣、否定しているわけではないんです。ただ、やっぱりこの二千四百万世帯に対して千二百億使う、使うというか、還元するのに六百億もの事務費も掛けるわけですので、単純に掛けてその事務費を半年間限りの効用にするのではなくて、だったら、対象者の方々に周知するときとか皆さんに案内をするときとか、必ず接点があるわけです、そういう方々と。直接販売するのかもしれませんが。だから、行政がせっかく六百億も使うのであれば、それが生きたお金になるような使い方を是非国からも指導していただきたい。接点を強化して、その人たちの生活環境だとかいろんなこと、悩みを一緒に聞くとかいうことが合わせ技でできるのであれば生きたお金になるのじゃないかなというふうにも思いますので、一つ御提案だけさせていただきたいと思います。
 続いて、科学技術イノベーションの推進について、平井大臣、お願いしたいと思います。
 ちょっと前回も中途半端になりましたので、もう一度お願いをしたいと思いますが、今回、科学技術イノベーションの推進として、来年度の予算案にSIPとPRISM、五百五十五億の予算を計上されています。また、これに加えて、我が国の破壊的なイノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく戦略的な研究開発、ムーンショット型の投資ということで、予算、既に第二次補正予算で一千億の予算が確保されております。
 私は、御存じのとおりエレクトロニクス業界出身なので、こういうことはすごく賛成なんですけれども、少しでもやっぱりこれが生きたお金になるようにお使いいただきたいなという意味を込めての質問ということなんですが、科学技術の研究開発の成果は、やはり何といっても事業化が行われて、そこにつながって初めて成功したと言えると思います。しかも、今日、イノベーションをグローバル市場に投入して成功する事例は、残念ながらほとんどスタートアップ企業だというふうに言われております。
 資料三を御覧ください。先日、日経新聞が紹介したものでありますけれども、昨年、AI関連の企業で十億ドル以上の企業価値を生み出した企業の一覧でありますが、三十二社中、日本は僅か一社なんです。プリファード・ネットワークス社の一社のみということでありまして、ほとんどがアメリカと中国。我が国のイノベーションの投資と事業化の支援が圧倒的にやっぱり遅れているのじゃないかというような実情を示しているかと思います。
 今後、政府主導のイノベーション政策の推進に当たっては、研究成果を事業化するやはりスタートアップを意識し、若い世代のイノベーターの参加というものを重視すべきと考えます。今後の研究課題の選定や研究の参加に日頃公的なやっぱり政策決定プロセスとか公的事業にほとんど接する機会がない、そういう若手の優秀なイノベーターに積極的に関わってもらうための仕組みが必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(平井卓也君) 先生のおっしゃるとおり、日本からユニコーン企業が生まれてこないというのは、本当にいろんなところに後れを取っているように私も思います。
 そういう意味で、イノベーションを起こすためのエコシステムというものに対するいろいろな取組や考え方が全世界的に今いろいろ動いています。もはやシリコンバレーではなくなったし、それぞれ、例えばニューヨークにしてもリスボンにしても、テルアビブにしてもソウルにしても、いろんなところがそれぞれ自分たちの得意分野で人を集めて何とかイノベーションを起こしていこう、そしてスタートアップを応援しようということになっています。
 日本も各地でいろいろそういう問題が動いているんですが、私も大臣就任してすぐにヒアリングを始めまして、これ平井ピッチと呼んでいますが、百社以上の方々のお話を聞いた上で、今もう最終的な提言を取りまとめている最中でございます。
 その上で、これからの研究開発の分野に、テック系、ディープテック系、いろいろあるんですけれども、若い人たちを支援するというのがやっぱり重要だと思っています。
 このムーンショットの一千億、これはJSTとNEDOに基金で積んで今度出していこうということなんですが、このビジョナリー会議のメンバーも見ていただいたら分かると思うんですが、普通なら考えられないような若い方々も入れた上で、柔軟に、要するに我々が想像し得るものを超えたところでいろいろなアイデアが集まるような、そんな要するにことにしていきたいというふうに考えておりまして、これは試行錯誤の段階ではありますが、試行錯誤しながら、何としてでもやっぱりイノベーションの起きやすい国にしていきたいと思っておりますので、また先生の御協力もお願いしたいと思います。
○矢田わか子君 前回、SIPのときに、このときも、何ですか、もっとパラダイムシフトできるようなものをと言いながらも、例えは悪いんですけど、タイヤの重量の四〇%削減が出てきたり、本当にこれがパラダイムがシフトできるような研究素材だったのかというような結果もあるというふうにお聞きをしておりまして、今回、だから一段上げてギアチェンジをして、もっと破壊的な大胆な斬新さのある開発をというふうなことで力を入れていっていらっしゃるんだと思いますけれども、是非これが最終的にはやはり日本の産業の米ということで、本当に経済を引き上げていくような素材となるものを是非、平井大臣お詳しいと思いますので、平井ピッチも稼働しながら、是非実現に向けてお力をお願いしたいと思います。
 また、民間企業も独自で、政府ともっと本当はタイアップすべきなんでしょうけれども、独自で近未来型のものを施工するような、そういった研究開発体制を整えて頑張っている企業もありますので、ここについても是非連携をしつつ応援をお願いしたいなということで御要望申し上げておきたいと思います。ありがとうございます。
 最後に少し、内閣府で予算が付いております新規事業予算として計上されました子ども・若者総合相談センターの強化の事業についてお聞きをします。二千七百万円、今回新規として計上されております。
 子ども・若者総合相談センターは、主にニートや引きこもり、不登校といった子供たちからの相談の対応業務をされていますけれども、これが設置については各自治体に任せている努力義務規定にとどまっているんです。したがって、全国で八十四か所しか今なくて、島根県なんかは複数、たくさんそろえていらっしゃるところと、県に一つしかないようなところにばらつきが出てきております。そして、取組内容も自治体任せ。子供たちや若者から相談と言いながら、電話とか対面による相談が主で、そんなのわざわざ行ってとか電話掛けて若者は相談しません。LINEとか、やっぱり今であればSNSでの相談が主だと思います。そういう対応もまだできていないような状況であります。そして、問題解決には、アウトリーチ人材の育成、出かけていって話を聞いてやるとか、そういうことも必要になってくるかと思います。
 この国の未来を背負うそういう若者たちの支援ですので、こういうことを含めて国からの指導、是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 子ども・若者総合相談センターは、子ども・若者育成支援推進法に基づきまして、地域住民からの相談に応じて関係機関の紹介や助言などを行う拠点でありまして、子供、若者からの相談を受けるワンストップ窓口として重要な役割を果たす機関であると考えております。
 これまでも相談員に対する研修を実施してまいりましたが、来年度からは、新たに助言などを行う専門家の派遣やノウハウを高めるための取組を実施することにより、設置促進と機能充実に向けた取組を強化することとしております。さらには、子供、若者育成支援のための大綱の点検、評価を近く開始することにしておりまして、その中で、子ども・若者総合相談センターの設置促進や機能強化に向けた施策についてフォローアップを行い、必要な改善方策の検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○矢田わか子君 今や若者のニートは七十万人とも言われます。家から出れないような、そうした若者たちが増えている中で、是非、自治体任せにするのではなく、新規で二千七百万付けられますけれども、全国各地のそのセンターがしっかりと機能していくようにお取組の強化をお願いし、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○木戸口英司君 国民民主党・新緑風会、木戸口英司です。
 早速お伺いいたします。
 東京オリパラ組織委員会の透明性確保について、この本委員会において矢田わか子委員から大臣に対して、その透明性を高め、説明責任が果たされるよう議事録の作成、保管を求める旨質問したところ、櫻田大臣からは大丈夫ですと自信を持って答弁されました。大丈夫か大丈夫でないか、その後の経過をお伺いいたします。
○国務大臣(櫻田義孝君) 東京大会は東京都が招致して開催するものであり、その準備、運営はIOCと開催都市契約を締結している東京都と組織委員会が主導するのが基本です。その上で、国が必要な支援をしてきた経過があります。
 御指摘のように、東京大会が国民の皆様から祝福される大会にするためには、大会の準備、運営の状況について透明性を確保することは重要だと考えております。そのため、組織委員会においては、毎年末に大会経費の試算を公表するとともに、組織委員会が作成した重要な文書等についても保管、管理する方向で検討を進めていると承知をしているところでございます。
 なお、国としても、東京都や組織委員会の取組を支援する立場から、大会経費に限らず、日本選手の競技力向上など国が責任を持って取り組む事業について、国費負担を明確にする観点から、毎年度オリパラ関係予算として公表してきたところでございます。
 今後とも、国民の皆様の理解を得るためにも、より丁寧な説明に努めていきたいと思っております。
○木戸口英司君 非常に大事なところだと思います。それこそレガシーでありますから、しっかりと指導をしていただきたいと思います。
 昨日、竹田恆和会長が辞意を表明されました。JOCの説明責任について大臣も厳しく指摘をされているところでありますけれども、この辞任によって疑惑に蓋がされるのではなくて、しっかりと説明責任を果たすべきと考えますけれども、大臣の認識をお伺いいたします。
○国務大臣(櫻田義孝君) 昨日の日本オリンピック委員会の理事会において、竹田会長が本年六月の任期いっぱいで退任する意向を示されたと承知しております。
 JOCという民間団体の役員の人事に関することであり、JOCにおいて決定されるべき事項でございますが、記者会見では竹田会長は、役員の定年を迎えることから、JOCの将来を考え、次代を担う若いリーダーに託し、東京五輪や新しい時代を切り開いてもらうことが最もふさわしいと述べておられると承知しております。そうした考えの下、御本人が決断されたものと受け止めております。
 いずれにしましても、大会本番まで五百日を切っており、JOCにおいて体制を整えてしっかりと準備を進めていただきたいと考えております。
 政府としては、主催者である東京都や組織委員会をしっかりとサポートし、東京大会が祝福され、歴史に残る最高の大会になるよう準備を進めてまいりたいと思っております。
○木戸口英司君 何か次の質問への答弁もあったような感じがいたしますけれども。
 今、捜査中ということで、推定無罪ということはそのとおりだと思います。しかし一方で、リオ五輪の大会組織委員長は同一人物との関わりによって逮捕されております。コンサルタント会社に二億三千万円を送金した事実関係は竹田会長は認めている、その正当性を強調しているということでありますけれども、契約内容等説明責任が果たされているとは決して言えません。全容が明らかになっているとは言えません。また、契約の決裁には、竹田氏のほか文科省や外務省の官僚、都庁の役人も関わったと言われております。
 竹田会長は、最近の海外での国際会議を欠席しているということもあって、六月までの任期満了、ここまで会長職にとどまることが国民から理解を得られるのかと。その職務や五輪準備に支障が出ているんではないかということもこれ厳しく指摘されるところだと思いますが、大臣、そういう認識でよろしいんでしょうか。やっぱり国の関与、必要ではないでしょうか。
○国務大臣(櫻田義孝君) JOCという民間団体の役員の人事に関することであり、コメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにしても、大会本番まで五百日を切っておりますので、JOCにおいて体制を整えてしっかりと準備を進めていただきたいと考えております。
○木戸口英司君 国民は期待しているんです。しかし、税金も投入されている、国を挙げて取り組んでいる事業のそのトップがこういう事態に陥っていること、非常に危機感が足りない、JOC自体もですね、そこに対する国の対応も非常に私は問題があると、そのように思っております。これは指摘をさせていただきます。
 次の質問であります。
 IOCが東京オリパラの大会経費について、削減に向けてニューノーム、新基準を示しています。昨年十一月に開催された各国オリンピック委員会連合では、ニューノーム九十項目を適用した結果、約四十三億ドル、約四千九百億円の削減が実現したとの報告がなされています。一方、大会経費バージョン3が昨年十二月二十一日に発表され、大会経費の総額はバージョン2と同額の一兆三千五百億円となっております。組織委員会、東京都、国による経費分担試算の総額も同額となっております。
 このニューノームの適用による経費の削減分、これがちょっと見えないんですけれども、組織委員会が試算した大会経費バージョン3に反映されない理由、IOCが拠出する経費を含むものなのか、政府が把握している範囲で説明を願いたいと思います。
○国務大臣(櫻田義孝君) 東京大会は東京都が招致して開催するものであり、その準備、運営は開催都市の東京都が主導するのが基本であります。その上で、国が必要な支援をしてきた経過がございます。その大会の準備、運営には、国や東京都の公費のほか、スポンサー収入等の民間資金など様々な資金が活用されております。このため、開催経費については、まず開催都市である東京都と大会の準備、運営を担う組織委員会が実施主体の責任において明らかにすべきものと理解しております。
 その上で申し上げれば、組織委員会によれば、IOCが公表しているニューノームに基づいて、競技会場の見直しや賃貸期間の短縮、テストイベントの適正化など様々なコストの見直しに取り組んできた結果、これまでに約四千五百円の経費、四千五百億円の経費削減効果を達成したとのことでございます。
 一方、この大会経費の削減効果は、既に平成二十九年十二月に公表されたバージョン2予算の編成までに反映されていると聞いております。
 なお、この大会の削減効果四千五百億円は、組織委員会、東京都及び国が負担する大会経費の削減効果であると聞いているところでございます。
 引き続き、関係者と一層緊密に連携して取組を進めてまいります。
○木戸口英司君 資料でこの立候補ファイルからバージョン1、バージョン2、バージョン3という金額を示しているんですが、この金額がこの中に反映されている、バージョン2に反映されているということなんですけれども、どうも分かりづらいんですよね。
 しかも、IOCから求められて、経費削減については非常に努力していることは分かります。しかし、これをやはり説明責任ということ、しかも、この国会の中でも大きくこの経費のことは議論されているわけでありますので、東京都あるいは組織委員会がということをおっしゃるんですけれども、やはりここを国会のこの、しかも会計検査院からも大きな指摘をされているわけでありますので、ここはやはり大臣のリーダーシップでしっかり説明責任を果たすようにということをやはり求めていただきたいと思います。
 その意味で、大会招致時に組織委員会が資金不足に陥った際には最終的には国が補填する旨の政府保証も行っていると。組織委員会には国民への説明責任が求められると思いますけれども、この管理監督など一定の関与も必要と考えますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(櫻田義孝君) 組織委員会が公表した大会経費は、過去大会の経費や開催都市契約などを基に、大会の準備、運営等、開催に直接必要な経費をIOCやIPCと協議して試算したものと承知しております。このため、開催経費については、まず開催都市である東京都と大会の準備、運営を担う組織委員会が実施主体の責任において明らかにすべきものと理解しております。
 その上で申し上げれば、立候補ファイルにおいては、万が一組織委員会が資金不足に陥った場合は東京都が補填することとなっており、東京都が補填し切れなかった場合には最終的に国が国内の関係法令に従い補填することになっております。ただし、東京都の現在の財政状況や、東京都が開催都市で自ら大会を招致した経過を踏まえれば、東京都が財政的に組織委員会の資金不足を補填できないという事態は想定し難いと認識しております。
 いずれにいたしましても、政府としては、東京都や組織委員会と一層緊密に連携して、大会の成功に向けて取組を進めてまいりたいと思っております。
○木戸口英司君 そのことはよく分かっておりますけれども、しっかりと努力をいただきたいと思います。
 もう時間がないので、最後の一問、復興五輪について決意を伺いたいと思います。
 被災地からは、期待を持ちながらも、復興五輪の理念が明確でないと、理念不透明、置き去りと、復興が逆に遅れるのではないかという懸念も示されているところであります。
 大臣から、そういった被災地に向けて、復興五輪、その決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(櫻田義孝君) 復興オリンピック・パラリンピックは、閣議決定された基本方針に位置付けられた二〇二〇年東京大会の最も重要なテーマの一つであります。世界各国の注目が日本に集まるこの機会を最大限生かし、被災地と連携した取組を進めてまいります。
 東日本大震災に際しましては、多くの国や地域から温かい御支援をいただきました。そこで、政府は、岩手、宮城、福島の三県を対象に、被災地の方々と選手等との交流を推進する復興「ありがとう」ホストタウンを展開しております。今月決定したリトアニア共和国を相手とする岩手県久慈市を含め二十二件となっており、こうした取組により、支援をいただいた国や地域に感謝を示すとともに、復興を成し遂げつつある姿を発信してまいります。
 また、東京大会では、被災地産の食材の活用によりその魅力を発信するとともに、安全性についても、適切な情報発信により風評を払拭して被災地の食の魅力を伝えていくことが重要であります。さらに、新国立競技場のエントランスゲートの軒、ひさしには、被災県、岩手、宮城、福島、熊本の木材が用いられるなど、被災地産の木材も積極的に活用いたします。
 オリンピック・パラリンピック担当大臣の立場で、被災地はもちろんのこと、復興庁を始め大会組織委員会や東京都とも連携して、復興の後押しをしてまいります。
○木戸口英司君 終わります。
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。
 本日は、国家公務員の障害者選考試験、子供の安全対策、そして高齢ドライバーの認知機能検査、東京オリンピック関係について質問をさせていただきます。
 初めに、人事院にお聞きしますが、障害者向けの国家公務員試験に関しては、先日の大臣所信質疑で質問ができずに大変に失礼をいたしました。
 私は、昨年十一月のこの当委員会で、中央省庁の障害者雇用の水増し問題を含む公務部門における障害者雇用の在り方について質問をいたしました。その際、選考方法についても尋ねたところ、人事院が能力実証等の一部を統一的に行う障害者を対象とした選考試験を平成三十年度より導入するとのことでした。
 そして、その後導入されたこの選考試験というのは、昨年十二月十四日に申込みが締め切られて、本年二月三日に第一次選考の筆記試験を実施いたしました。この筆記試験の通過者は本年二月二十二日午前十時に発表がされ、発表と同時に、二十七日から始まる各省庁による第二次選考の面接試験への予約受付がスタートをいたしました。しかし、この発表直後から予約が殺到して、午前中には試験枠が埋まるなど、複数の省庁が初日に受付を早々に締め切り、一部で混乱があったという報道がなされておりました。
 例えば、報道では、視覚障害者は一次の合否確認や面接試験の要項の読み込みなどで全てに時間が掛かる、先着順は不利だと、こういった関係者の声のほか、受験者らからも申込方法に障害者への配慮が足りないと、そういう不満の声が相次いだとも指摘をされておりました。
 私、昨年十一月の先ほどの質疑の際にこういう指摘しているんですけれども、職場施設の整備だけではなく、共に働く同僚や上司が適切な支援、補助を行えなかったりすることがないよう、雇用ありきではない就労環境の整備、心のバリアフリーが必要であり、雇用された障害者が障害特性に合わない業務に従事することになったり、過度な負担が掛かったりしないよう配慮を願いたいと。
 その後、人事院の方では、各府省庁に対して、障害者雇用が増えることを受けて、上司や人事担当者などに向けて、障害のある職員に対しての理解を進めることを目的に合理的配慮指針を通達したと承知をしております。
 私は、この採用、雇用してからの合理的配慮指針、合理的配慮というものはもちろんですけれども、障害がありながら難関な試験に挑み、第一次試験を通過した方々に対して、視覚障害を始め障害の特性に応じた配慮も当然必要であったと思います。
 今回の混乱を教訓に、各府省庁に対して、配慮が足りないような事態が二度と起こらないように合理的配慮指針を再徹底していただきたい、そして、雇用と同様に選考試験の対応についても改善をしていただきたいと思います。人事院の答弁を求めます。
○政府参考人(鈴木英司君) お答え申し上げます。
 今回の障害者選考試験におきまして、今委員御指摘されましたとおり、第一次選考の通過者の発表直後から、特に関東甲信越地域におきまして申込みが集中し、受付を一時中断する府省が生ずるなどの事態が見られました。
 これにつきまして、人事院から各府省に対しまして、採用面接の対応体制を強化して予約を再開するよう指導いたしますとともに、受験者の方々には、実際に訪問が可能な範囲内での数の申込みとしていただきますよう呼びかけを行いました。その結果、多くの府省が申込受付を再開し、面接機会の確保が図られたところでございます。
 また、これも今先生御指摘ありましたけれども、障害の特性によりまして申込みの際にも時間が掛かるような場合があるということで、面接、申込みの時期による不公平感が生じないような配慮が必要ではないかという御指摘も受けたところでございます。
 人事院といたしましては、今回の選考試験を通じまして寄せられました受験者の方々からの御意見、御指摘等を踏まえながら、選考試験のより適切な実施に向けまして、各府省と連携しつつ、引き続き必要な措置をとってまいりたいというふうに考えてございます。
○竹内真二君 いや、本当に二度とこういうことがないようによろしくお願い申し上げます。
 次に、事故や犯罪などに巻き込まれやすい子供の安全対策について伺います。
 本年二月に、平成三十年の犯罪情勢についての統計が発表をされました。昨年一年間の刑法犯の認知件数が戦後最少を記録更新するなど、治安は改善をされてきております。政府全体としても「世界一安全な日本」創造戦略などに基づく各種取組を行ってきましたが、その効果が表れているのではないかとも思います。
 しかしながら、年齢層によってやはり巻き込まれやすい犯罪があるのも事実でありまして、特に、無防備な子供の安全対策にはより一層のきめ細やかな取組も必要であると考えます。
 そこで、まず、地域の連携の場の構築について警察庁に伺います。
 昨年五月、新潟市西区において、下校途中の七歳の児童が殺害される事件が発生をいたしました。このような子供の通学時における痛ましい事件は絶対に許されるものではありません。この事件を契機に、通学時の安全対策として翌六月に登下校防犯プランが策定され、今各種取組が進められていると承知しております。
 このプランは、第一の柱として地域における連携の強化を掲げ、地域の関係者が集まって登下校時における防犯対策について意見交換や調整を行う地域の連携の場を構築するというふうにしております。ここで言う関係者とは、警察、教育委員会、学校、放課後児童クラブ、放課後子供教室、自治体、保護者、PTA、地域のボランティア、自治会になるわけですけれども、この地域の連携の場については、昨年十二月十日現在で千百七十五市町村、つまり六八・四%の市町村が構築済みかあるいは構築予定とされていて、まだちょっと残っているんですね、設置されてないところが。
 そこで、この実効性のある安全対策を講じるため、警察から積極的に助言などを行っていく必要があると考えますけれども、警察としてどのような助言、指導を行っているのか、答弁をお願いいたします。
○政府参考人(白川靖浩君) お答え申し上げます。
 地域の連携の場におきまして警察と関係者が協議して進める防犯対策がより実効あるものとなるためには、警察による助言等が重要でございます。具体的には、子供を被害者とする犯罪の発生状況についての情報提供を行うとともに、見守り活動を行う具体的な時間や場所、通学路における危険箇所の改善方策、学校が実施いたします防犯教育の充実に関する助言等を行っているところでございます。
 子供の安全確保につきましては、地域社会の関係者が相互に協力して取り組んでいくことが不可欠と考えておりまして、今後も地域の連携の場において警察から積極的かつ効果的な助言等を行ってまいりたいと存じております。
○竹内真二君 そうしますと、山本国家公安委員長にお聞きしますけれども、現在、この登下校防犯プランにおける警察の主な取組の課題について是非お伺いしたいと思います。
○国務大臣(山本順三君) お答えをいたします。
 議員御指摘のとおり、昨年の五月に新潟で大変痛ましい事件が起こりました。それを契機として登下校防犯プランを策定したところでございます。
 警察におきましては、この登下校防犯プランを踏まえて、警察官による危険箇所への重点的な警戒、それからパトロール、これの実施、それから、警察署と管内の全小学校との間で不審者情報等を直接共有する体制の確立、また地域住民や民間事業者等が日常の活動の中で子供を見守るながら見守り、いろんなことをしながらということでございますけれども、ながら見守り活動の推進などの取組を進めているところでございます。
 私といたしましては、登下校における子供の安全確保の取組が警察のみならず多様な担い手によって継続的に行われることが極めて重要であるというふうに思っております。引き続き、地域住民や民間事業者、それから関係機関等と連携し、各種取組を推進していくよう警察を指導してまいりたいと、このように思っておるところでございます。
○竹内真二君 ありがとうございます。
 今、様々な取組、御紹介いただきましたけれども、やはり子供が被害者になる事件というのは、実は件数は横ばいで必ずしも減っていないんですね。是非とも、この地域の実情に応じたきちんとした様々な取組を進めていっていただきたいと。その際、警察の助言というのも非常に大事であると思いますので、是非よろしくお願いいたします。
 次に、この登下校防犯プランでは、通学路の安全点検を緊急かつ確実に行って、危険箇所の重点的な警戒、見守り、防犯カメラの設置に関する支援等を行うとされております。近年、犯罪捜査全般においても、この防犯カメラ、活用が大変進んでおります。
 そこで、安全な町づくりに向けて、子供の通学路への防犯カメラの設置は大変効果が大きいと考えますが、この同プランを踏まえた防犯カメラの設置状況や予算措置など、政府における支援の現状についてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(白川靖浩君) お答えいたします。
 政府におきましては、緊急合同点検の結果、危険箇所への対策として挙げられた防犯カメラの設置ニーズを踏まえまして、緊急的な対応として、今年度中に地方財政措置を講じることとしているところでございます。
 また、地域におきましては、登下校防犯プランを踏まえまして、自治体による通学路の防犯カメラの設置が進められているほか、民間企業等の協力によります通学路の防犯カメラの設置も行われているものと承知しております。
 引き続き、登下校時における子供の安全の確保のため、関係府省庁と連携をいたしまして、各種取組を推進してまいりたいと存じております。
○竹内真二君 この防犯カメラの設置というのは、本当に大変ニーズが強い地域もありますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 次にお聞きしますが、高齢ドライバーの認知機能検査の状況についてお聞きします。
 平成三十年末の運転免許の保有者数というのは八千二百一万人で、二十九年末に比べて約六万人増加しています。このうち、七十五歳以上の免許保有者数というのは五百六十四万人、増加は約二十四万人ということで、今後も増加すると推計をされています。特に、約八百万人いる団塊の世代、一九四七年から四九年にかけて生まれた方ですけれども、この方々が全員七十五歳以上になるいわゆる二〇二五年、平成でいいますと三十七年ですが、この二〇二五年には七十五歳以上の免許保有者数というのは約七百万人を超えるのではないかというふうにも言われております。
 そうした中、警察庁によれば、平成三十年に運転免許証の更新の際に認知機能検査を受けた七十五歳以上の高齢者二百十七万人、このうち約五・五万人は認知機能が低下をして認知症のおそれがあるということでありました。
 平成二十九年三月から高齢ドライバーによる交通事故を減らすために認知機能検査等を強化した改正道交法が施行されて、今二年になるわけですけれども、この改正法では、七十五歳以上の方は、まず教習所などで認知機能検査を受けて、認知症のおそれがあると判断されたら医師の判断を受けて免許取消しとなる場合もあると。一方、認知機能検査を受けてそれをクリアしたという方は、別の日に改めて技能試験も含めた高齢者講習を受講してようやく免許の更新手続ができると、こういう流れになっているわけですね。
 しかし、各種報道やデータを調べてみると、こういった検査や講習の教習所などの予約状況はどうなっているかといえば、認知機能検査も高齢者講習も全国の多くの教習所が二、三か月以上の予約待ち、こういう状態なんですね。私の地元神奈川県でも、平均して百日以上の予約待ちというふうな現状も聞いております。更新期間満了日のおよそ六か月前には各対象者に高齢者講習のお知らせというはがきが届いてはいるんですけれども、予約をすぐに入れないとやっぱり現状では教習所の検査や講習の予約というのが混雑、渋滞していて、ケースによっては受講が間に合わないで免許の更新期限を過ぎてしまうと、失効してしまうと、こういうこともあると聞いております。
 では、どうしてこれほど予約がいっぱいなのか、あるいは教習所などでの検査、講習をもっと多く開催できないのかと思って調べたところ、やはり理由としては、少子化などにより教習所が減少していると、それから教習所が講習に充てられる部屋数にやっぱりある程度、実際には普通の教習もしているわけですから、そういうスペースにも制約があると、根本的な問題としてやはり高齢者講習の資格を持つ教習員、指導員もかなり不足していると、こういう実態があるようなんですね。
 そこで、この認知機能検査や高齢者講習等の混雑、渋滞が改善できるよう、指定自動車教習所などに対しての委託料の増額、それと高齢者講習指導員の育成、人材確保に向けて警察庁として現状どのような取組をしているのか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(北村博文君) お答えをいたします。
 まず、委員お尋ねの委託料の増額、また高齢者講習指導員の育成について申し上げます。
 委託料につきましては、その基となります手数料の見直しを昨年四月に行いました。これによりまして、適切な委託料が確保されるよう都道府県警察を指導しているところでございます。
 また、高齢者講習指導員の確保につきましては、都道府県警察と自動車教習所とが連携して人材確保に努めるようにいたしますとともに、警察職員を高齢者講習指導員に育成いたしまして、警察における高齢者講習の直接実施にも努めているところでございます。このほか、埼玉県警察におきましては、認知機能検査の直接実施によりまして受講待ち期間が大幅に短縮されました。委員御指摘の神奈川県警察におきましても、本年一月から認知機能検査の直接実施を開始いたしております。
 今後とも、受講待ち期間の改善に向けまして警察庁において検討を進めますとともに、様々な取組が積極的に行われますよう都道府県警察を指導してまいります。
○竹内真二君 本当やっぱり予約が取れないというかなり悲鳴が上がっておりますので、本当にこれ、そういう悲鳴に対して応える対策をお願いしたいと思うんですね。
 今後、大臣にお聞きしますけれども、この七十五歳以上の人口が急速にやっぱり増加していく中で、まず受講場の増設、それから実施回数の追加、こういう検討をして改善策をしっかりと講じていっていただきたいと思うんですけれども、この全国の教習所などにおける高齢者講習の課題解決のための方策について山本国家公安委員長の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山本順三君) 高齢者講習の長期の受講待ち期間については多くの高齢運転者の皆さん方に大変な御迷惑をお掛けしているところでございますし、恐らく委員の先生方の元にも様々な苦情も寄せられているんだろうと、このように思っておりまして、現在、全国的にその短縮に向けて取り組んでいるところでございます。
 先ほど局長も答弁いたしましたけれども、積極的な取組を今後進めてまいりまして、受講待ち期間が大幅に短縮された県も実はあるわけでございますし、現在もなお受講待ち期間が長期にわたっている県もあるというような今の状況でございます。
 今後、議員御指摘の適切な委託料の確保や高齢者講習指導員の育成、それから人材確保、これに加えまして相談対応の強化、検査と講習の同日実施、それから講習の弾力化等更なる対策を講じるなど、受講待ち期間の改善にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 先般、報道で、免許が失効したということがございまして、これは高齢運転者に何の瑕疵もなく失効するということは許されないことでございまして、そういった観点では、そういう状況に陥った場合にはすぐさま警察側に連絡してもらいたい、様々な対応策を今現在考慮しているところでございますので、その点もよろしくお願い申し上げたいと思います。
○竹内真二君 本当困っている人が多いんで、委員長、よろしくお願いいたします。
 もう一つは、防災照明についてお聞きしたいと思います。
 昨年九月六日に北海道胆振東部を最大震度七の地震が襲い、その後に起きた北海道全域の停電、いわゆるブラックアウトというものが大変大きな問題となって、テレビや新聞などでも広く報じられました。震源地周辺はもちろん、札幌などのいつもは多くの人でにぎわう市街地の住民らも、発災後、明かりのない一晩を過ごしました。札幌市中心部の指定避難所である小学校も停電、自家発電装置もなく真っ暗な状態の中、体育館は人であふれて玄関のベンチや階段などでも夜が明けるのを待つ、そういった方々もいたと聞いております。中には、暗闇に不安を感じて、自家発電している駅や太陽光発電による自立運転で明かりが付いている民家や建物、そういったところを探して避難させてもらった方もいたというふうに言っておりました。
 そこで、一つ提案をしたいと思うんですけれども、警察の標識の上に小さなソーラーパネルが付いていて、夜間に赤色のLEDランプで警告しているようなものもあると思うんですけれども、一部の自治体では、民間施設でも検討、導入を始めている太陽光の外灯装置というのがあるんですね。昼間の間に、まあ当然ですけどソーラーパネルでバッテリーを充電しておいて夜間にLED照明を光らせると、簡単な仕組みなんですけれども、あるメーカーの装置には携帯電話が充電できる、コンセントが付いているものも今あるようです。できれば全国の自治体の指定避難所の全てに本来であれば発電機とか投光器とか発電機用の燃料が保管、備蓄されていればいいわけですけれども、現状はなかなかそういうことも難しいとも聞いております。
 そこで、地震や大災害などによってブラックアウトのような停電が発生した場合に、多くの方が避難されてくる指定避難所の広場とか施設の外にこの太陽光外灯のような装置が設置されていれば、避難してきた方に安心を与えて、また避難所の周辺の防犯面でも効果があるのではないかと考えるんですが、山本防災担当大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(山本順三君) 昨年は全国各地で大きな災害が起こりました。発災した場合に、我々としては、復旧復興に最大限力を発揮するとともに、避難所に避難された方々の生活環境をいかに改善、維持していくかということも大きな大きな我々の使命であるというふうに思っております。
 内閣府といたしましては、市町村に対し、指定避難所となる施設については、必要に応じて、良好な生活環境を確保するために、換気、照明等の施設の整備を現在促しているところでございます。また、発災後の避難所の防犯対策として、危険箇所に照明を増設するなど環境改善を行うことや、必要に応じて警備員等の雇用も検討することなども促しているところでございます。そのため、今議員から御指摘がございましたけれども、太陽光外灯のような装置が避難所の周辺にあれば、停電時の対策としても防犯対策としても極めて効果があるものというふうに認識をいたしております。
 今後とも、被災者に寄り添ったきめ細かな支援を切れ目なく行ってまいりたいと、このように思っているところでございます。
○竹内真二君 前向きな御認識をいただきまして、ありがとうございます。
 山本大臣に対する質問は以上ですので、御退席をしていただいて結構であります。
○委員長(石井正弘君) 山本大臣におかれましては御退席いただいて結構です。
○竹内真二君 では、最後の質問ですけれども、東京オリンピック・パラリンピック大会に是非多くの子供たちに観戦をしてもらいたい、この観点から櫻田大臣にお願いがあります。
 この両大会のチケットの購入というのは、このID登録やチケットの価格、購入するためにですね、このID登録やチケットの価格、販売時期等が今公表されましたけれども、今後、このチケットというのはIOCとか国際競技団体、あるいは各種のスポンサー企業に配分をされていく。その際、できる限り多くのチケットが一般の参加者向けにも確保されるように努めていただきたいと思いますけれども、ただ、既に障害のある方や車椅子の方などの同伴介助者などが一緒に観戦できるチケット、又は子供、高齢の方がグループで観戦できる低価格のチケットがしっかりと準備されているというふうにも聞いておりまして、これは大変すばらしいことだと思っております。
 やはり、日本の未来を担う子供たちが会場での各種競技を見てスポーツのすばらしさや運営に携わる方々からボランティア精神みたいなものを学ぶ、あるいは日本人としての自覚と誇り、豊かな国際感覚などが育成されて、そのレガシーをいつまでも子供の心に刻まれる、こういうことを期待しております。
 特に、パラリンピック大会では、様々な障害のあるアスリートたちが創意工夫を凝らして限界に挑む姿を通して、誰もが個性や能力を発揮し活躍できることを学べる機会でもありますから、また、社会の中にあるバリアを減らしていくことの必要性などにも気付かせてくれる場でもあって、子供のときに平等、公平、共生、尊重、尊厳などのそういう心のバリアフリーを学べる絶好の機会であるとも期待をしております。
 そこで、現在、東京都では、希望する都内の全公立、私立学校の子供を対象に、オリンピックかパラリンピックのどちらか一回は参加ができるようにすると今しているようであります。そこで、東京都のことではあるんですけれども、このスポーツにとどまらない平和と文化の祭典でもありますし、できればどちらかではなくオリンピックもパラリンピックもどちらも子供たちが観戦できることが望ましいと考えておりますが、政府としてもどうかこの支援、検討をしていただけないかということを櫻田大臣のお考えとしてお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(櫻田義孝君) 御指摘のように、次世代を担う子供たちに実際に会場で大会を観戦していただくということは、東京大会のコンセプトであります未来への継承にもつながる非常に重要な取組であります。
 そのため、大会組織委員会では、より多くの子供たちに会場での観戦を通じてスポーツのすばらしさや世界中の人々と交流することの楽しさを体験し、一生の財産として心に残る機会を提供するために、観戦チケットの一つとして学校連携観戦チケットを企画しております。この企画では、オリンピック、パラリンピック合わせて百万枚以上のチケット販売を想定しているところでございます。
 政府としても、引き続き、組織委員会、東京都と連携して、大会の成功に向けて取り組んでまいります。
○竹内真二君 もう一点、これが最後ですけれども、やはり、先ほどもありましたけれども、オリンピック・パラリンピック大会というものがやはり東日本大震災からの復興の後押しや世界に向けたアピールの原動力の一つになるよう、政府は今、復興五輪としての位置付けを鮮明に打ち出して、被災三県の岩手、宮城、福島を始め、内閣官房、復興庁、スポーツ庁、東京都、大会組織委員会などといったメンバーと連携しながら是非しっかりと取り組んでいっていただきたいと思うんですけれども、やはりもう大会まであと五百日を切っております。
 被災三県の中では、野球、ソフトボールの一部の試合が福島県で、あるいはサッカーの一部の試合が宮城県で開催されることが決まっております。先日は、聖火リレーの出発地が福島県のJヴィレッジにも決まりました。これは被災地の復興機運を更に盛り上げるスタートにもなり、被災地の機運が盛り上がれば、大会全体の機運も更に盛り上がっていくと思います。
 そこで、二〇二〇年というのは東日本大震災から十年目を迎えます。被災者を元気付け、復興を後押しするためにも、被災地の復興、未来を担う被災地の子供たちも是非東京会場での各種競技の観戦に招待していただけないか、政府として検討をいただきたいと思っておりますが、再度、櫻田大臣のお考えをお聞かせ願います。
○国務大臣(櫻田義孝君) 復興オリンピック・パラリンピックは二〇二〇年東京大会の最も重要なテーマの一つであり、このため、東日本大震災の被災地の各県はもちろんのこと、大会組織委員会、東京都、復興庁などの関係機関と連携して各種の取組を進めているところでございます。
 こうした中、先月七日に開催された被災地復興支援連絡協議会におきましては、東京都から、岩手、宮城、福島の三県と熊本県のジュニアアスリートや各地域の代表となる子供たちを東京大会の観戦に招待する取組について検討することが発表をされたところでございます。観戦と併せて、ボランティア体験やアスリートとの交流といった活動なども含めて今後調整していくと聞いております。被災地の次代を担う子供たちに大会の感動を直接肌で感じてもらえる、とてもすばらしい取組だと考えております。
 私としても、この取組を含め、引き続き、先ほど申し上げました関係機関と連携して、被災地の復興の後押しと発信を進めてまいりたいと考えております。
○竹内真二君 時間が過ぎましたので、終わります。ありがとうございました。
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。よろしくお願いいたします。
 私も、まずは東京オリンピック・パラリンピックに関して、大臣にお伺いしていきたいと思います。
 先ほど木戸口委員からも話がありましたとおり、昨日、JOCの竹田会長の退任というのが発表されました。それに関しての先ほど大臣の答弁の中で、民間組織の中の定年に関わる問題だという御説明でしたが、やっぱりちょっと違うんじゃないかというふうに思うわけですね。定年という話も、この疑惑、贈賄の疑惑が出るまでは、二〇一七年の段階でもう東京オリンピックまでやりましょうということでこれ決まっていたわけです。ここで辞めるというのは明らかにやっぱり不自然です。
 一民間組織の中の話、そういう人事の話だということですが、今回の疑惑というのは招致委員会が行った契約に関する疑惑です。この招致委員会というのは東京都が設置主体ですけれども、最高顧問には総理大臣、特別顧問には全大臣が入るというように、国を挙げて行った、官民挙げて行ったこの招致活動における疑惑なわけですね。ということは、一民間組織の問題では私はやっぱり決してないというふうに思うんです。
 ですから、きっちりとやっぱり国としても対応をしていく、説明をしていく、そういった責任があるのではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(櫻田義孝君) 招致委員会の招致活動はJOC及び東京都が主体となって行われたものであり、また、疑惑が指定されている招致委員会が行ったコンサルタント業務契約は、税金が投入されていない純粋な民間の活動であったと承知しております。
 このため、当該契約についてはJOCや東京都が説明責任を果たしていくべきものであると考えております。
○清水貴之君 国は、じゃ、全く関係ないということですか、大臣。
○国務大臣(櫻田義孝君) 大会本番まで五百日を切っており、その準備を加速していく必要があるということでは認識を共有しておりますが、JOCにおいて、この度の竹田会長の退任表明を踏まえて体制を整えて、しっかりと準備を進めていただきたいと考えております。
 政府としては、主催者である東京都や組織委員会をしっかりとサポートし、東京大会が祝福され、歴史に残る最高の大会となるよう準備を進めてまいりたいと思っております。
○清水貴之君 もう一度お聞きします。
 今回の疑惑に関して国は関係がないということなんですか。あくまでそのJOCの中の話である、東京都の招致委員会の話であるということですか。
○国務大臣(櫻田義孝君) 先ほどもお話ししましたように、招致委員会の招致活動はあくまでもJOC及び東京都が主体となって行われるものであり、また疑惑が指定、指摘されている招致委員会が行ったコンサルタント業務契約は、やはり税金が投入されていない純粋な民間の活動であったと承知しております。
 このため、当該契約についてはJOCや東京都が説明責任を果たしていくべきものであると考えております。
○清水貴之君 今回のその契約は、出向していた、招致委員会に出向した文部科学省とか外務省のそういった官僚の皆さんも関わっていますよね。いかがですか。
○国務大臣(櫻田義孝君) 出向はしておりますけれども、あくまでも招致委員会の、招致活動はあくまでも招致委員会のものだというふうに認識しております。
○清水貴之君 じゃ、招致委員会の方、お聞きします。
 招致委員会は東京都が設置主体で、そのとおりです。ただ、やっぱり総理大臣とか全大臣、若しくは副大臣、全てその組織の中に入っていたわけです。しかも特別顧問とかいう形で入っているわけですよね。ということは、招致委員会に国はもちろん関わっています。その今回は運動なわけですよね。
○国務大臣(櫻田義孝君) この件に関しては何回も聞かれても同じような答えしかできないと思いますが、あえて言わせていただくならば、もう一度述べさせていただきます。
 招致委員会の招致活動はJOC及び東京都が主体となって行われるものであり、また疑惑が指摘されている招致委員会が行ったコンサルタント業務契約は税金が投入されていない純粋な民間の活動であったと承知しております。このため、当該契約についてはJOCや東京都が責任、説明責任を果たしていくべきものであると考えております。
○清水貴之君 なぜみんながやっぱりしっかり説明した方がいいですよというふうに言っているかというと、やっぱり、せっかく来年東京オリンピック・パラリンピックが開かれる、もうみんな楽しみにしているわけです。東京でやってくるんだって盛り上がっているわけですね。それに対してこういう疑惑があるということは、悪いイメージが起きてしまうわけですね。そういったことをやっぱり払拭してほしいわけです。せっかくのイベントなんですから、みんなでやっぱり楽しんでやりましょうよという、そういう雰囲気をしっかりつくってほしいわけですね。こういう、もし何にも関係ないならば、疑惑は疑惑というならば、しっかりそれは説明するべきではないかと思うのが一点と。
 あと、竹田会長ですけれども、十八年間会長を務めてこられました。大変な功労者でいらっしゃいます。その功労者が、本当にその契約がどうだったのか分かりませんよ、本人が知っていてやったのかどうかも知らないし、そこからお金がどう回っていたかも、これは捜査の段階ですから知りませんけれども、もしそういった方々に疑惑が掛かっているならば、国としてもしっかり守っていってあげる、そういった態度もしているべきじゃないかというふうに、もし何にもないというならば、そういうふうに思います。
 ですから、国として関わりが、もう全然、民間団体のことだからもうそこが、JOCがこれはやるべきだというのは、これは担当大臣なんですからやっぱり違うと思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(櫻田義孝君) あくまでも政府としては主催者である東京都や組織委員会をしっかりとサポートすると。で、東京大会が祝福され、歴史に残る最高の大会になるよう準備を進めてまいりたいという立場でございますので、あくまでも東京都と組織委員会がやることを国は支援をさせていただくという立場でございます、主催者ではございませんので。
○清水貴之君 ということは、サポートする、今そういう状態なんですよ、ちょっとおかしな状態になってしまっていますよ、もう国としてしっかりJOCとか若しくは東京都に対して説明をした方がいいんじゃないですかという、そういうサポートはしてもいいんじゃないでしょうか、いかがでしょうか。
○国務大臣(櫻田義孝君) 私として、できるだけのサポートはさせていただくつもりでございます。
○清水貴之君 さっきおっしゃったJOCが調査するという話なんですが、その調査チームが出した調査報告書ですけれども、これもやっぱり第三者性に疑問が呈されているわけですね。調査報告書を更に調査した組織というのには、やっぱり内部の人間がオブザーバーで入っている。これもう統計問題と一緒ですよ。中で調べたような話になっているから、やっぱりどうしてもこの疑惑が払拭されてこないわけですね。
 ですから、大臣、これ本当に今大事な、あと一年というところまで来ている中で本当に大事な話だと思うので、別にみんな何か、何でしょうね、大臣をじゃんじゃん責めてとかいう感じじゃなくて、しっかり対応していただきたいという思いで話していますので、どうぞよろしくお願いします。
○国務大臣(櫻田義孝君) JOCにおいて、この度の竹田会長の退任表明を踏まえて、体制をしっかりと整えて準備を進めていただきたいという立場でございます。
 政府としては、先ほども言ったように、主催者である東京都や組織委員会をしっかりとサポートして、東京大会が本当に歴史に残る最高の大会としてレガシーとして残るような大会を御支援させていただくという立場でございます。
○清水貴之君 先ほどリーダーシップという話はお話しされました、サポートという話されましたんで、是非そこは信頼してといいますか、是非お願いをしたいと思います。
 もう一点、経費の話。これもずっと出ていますけれども、やっぱり全体像が見えてこないといいますか、これも結局は組織委員会が使っている経費というのか、国の機関ではないためという話になるわけですね。東京都の経費と、これも東京都だからという話になるわけです。じゃ、国の経費がというと、今度は会計検査院が言っているのと国が言っているお金がまた違うと。何を経費と見るかによってその額が違ってきたりするわけですね。
 でも、それで、それぞれ別々でやっていて国に影響がないならいいんですけれども、これ契約で財政破綻した場合の話が出ていまして、やっぱり都がまずは責任を負って、最終的には国が責任を負うということになっているわけですから、これもう大臣、担当大臣ですし、もう全体像をしっかりと把握した上で無駄はなくしていって、ちゃんとその予算の中で収まるようにということをするべきだと思うんです。これがやっぱり見えてこないんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(櫻田義孝君) 二〇一三年に東京オリンピック委員会で、立候補ファイルで、大会経費に関しては、万が一組織委員会が資金不足に陥った場合は東京都が補填することになっており、東京都が補填し切れなかった場合には、最終的に、先ほどお話がありましたように、国が国内の関連法令に従って補填することになっております。そのため、組織委員会の赤字の補填を東京都が行った結果、東京都の財政状況が悪化して、いわゆる財政再建団体に陥るなどとした場合には、地方財政制度に基づき国から東京都への財政支援を行うことになっておりますし、また、そのような場合は結果として組織委員会の赤字を国が間接的に補填するようになる場合が想定されます。
 ただし、東京都の現在の財政状況や東京都が開催都市として自ら大会を招致した経過を踏まえれば、東京都が財政的に組織委員会の資金不足を補填できないというような事態は想定し難いと認識しております。
 いずれにいたしても、政府としては、東京や組織委員会と一層連絡を密にして、緊密に連携をして、大会の成功に向けて取組を進めてまいりたいと思っております。
○清水貴之君 大臣おっしゃるとおり、私も東京都がもう財政破綻して国まで負担が来るなんてことは全く思っていません。そんなことは起こり得ないだろうというふうには思うんですが、ただ、そのルール上、契約上、最終的なその責任を見る、面倒を見るのは国だということになっているわけですから、だから国として全体像をしっかり把握する必要があるんじゃないですかということをお伝えしているんですが、ただ、これがやっぱり出てこないわけですよ。何か聞いても、やっぱり先ほどの竹田会長の答弁と一緒ですね、やっぱり組織委員会は組織委員会だから、都は都だから、国は国だから。何かばらばらばらばらしていて、その辺をやっぱり担当大臣として見ていただきたいと。大臣、オーケーマーク出ましたので、お願いします。
○国務大臣(櫻田義孝君) 大会の準備、運営には、東京都や国の公費のほか、パートナー企業からのスポンサー収入等の民間資金など様々な資金が活用されており、こうした大会経費の全体像はIOC等と開催都市契約を締結した東京都や組織委員会が主催者の責任で明らかにすべきものであります。
 一方、国は、組織委員会が公表する大会経費に限らず、日本選手の競技力向上など国が取り組むべき事業の予算をオリパラ関係予算として毎年度公表をしております。
 今回、会計検査院の指摘も踏まえ、平成二十五年度以降の金額を公表しており、国費負担については丁寧に説明してまいります。
○清水貴之君 確かにおっしゃるとおり、もう組織委員会のお金は組織委員会だし、都のお金は都のお金、それぞれが発表するのはもう当然です。それぞれの予算の中でやるのは当然ですが、ただ、国としてしっかりとそれを把握していく必要があるんじゃないですかという話です、大臣。
○国務大臣(櫻田義孝君) 大会経費の全体像は、やはり東京都と組織委員会が主催者の責任で説明すべきものであると考えております。
○清水貴之君 ちょっと次の質問行きます。
 あと、ライセンス契約の話も聞かせてください。このライセンスに関してなんですけれども、いろいろその商標があったり、オリンピックのマークとかロゴとかいろいろあります。
 こういう商標が登録されてそれを使用するということになると思うんですけれども、もちろん多額の契約料を払ってスポンサーになったりとか契約する企業がたくさんいる中で、じゃ、そうではないと、使ってしまえというような企業もあったりとか、あと、アンブッシュマーケティングと言われていて、待ち伏せマーケティングというんですかね、正式な許可がないのに何らかの許可をもらっているように、オリンピック記念セールみたいな形で使ってしまうような企業というのも、もちろん知っていてやるところもあれば、知らなくてやるところもあるというふうに思うんですね。こういったところへの規制というのはどのように考えているのか。
 考え方は二通りあると思っていまして、しっかり規制をすることによって、ちゃんと権利に対して対価を払っている人たちを守るというのも考え方の一つでしょうし、若しくは、ある程度自由にして、これはもう国をそれこそ挙げてのイベントなんだから盛り上がるように、そんなもうちっちゃいこと言わなくていいじゃないか、もう盛り上がるためにみんなでやっていこうよという考え方なのか、両パターンあると思うんです。
 ちなみに、今までの過去の大会でしたら、イギリス、中国、ロシア、ブラジルのオリンピックに関してもそうですし、ほかのワールドカップとかサッカーとかでもですね、大体こういうまた新たなアンブッシュマーケティング規制法というのができていまして、今の日本の法律では規制できない部分までフォローするような法律というのを作って対応しているわけですね。この辺りについての考え方、お聞かせください。
○政府参考人(諸戸修二君) お答えを申し上げます。
 ただいま委員からライセンシング契約の関係についてお尋ねをいただきました。
 御案内のとおりでございますけれども、大会の開催経費の一部につきまして、このライセンシング契約に基づきます収入が充てられるということにもなっているところでございます。そうしたことも含めまして、組織委員会が管理をいたします大会エンブレムなどのオリンピック、パラリンピックに係ります知的財産の保護というのは重要であると認識をいたしております。
 この知的財産の保護につきましては、商標法でございますとか著作権法でございますとか、あるいは不正競争防止法などによりまして法的な保護が講じられております。仮に、法に違反いたしまして権利侵害が生じた事案ということにつきましては、民事での解決ですとか、捜査当局において摘発がなされるなどの適切な対応がなされているというふうに承知をいたしております。
 引き続き、適切な法的保護がなされますよう、関係省庁と連携をしながら対応してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 ということは、現行法で、今ある枠内で対応していくということですか。新しい法制度は考えていないということですか。
○政府参考人(諸戸修二君) そのとおりでございます。
○清水貴之君 またちょっと話題を変えまして、このオリンピックに、パラリンピックに関してもたくさんの外国人観光客の方いらっしゃると思うんですが、その際の移動手段としましてお聞きしたいと思うんですけれども、道路運送法における許可又は登録を要しない運送というものについてお聞きします。
 クルーという会社、アプリの会社が今そういうマッチング事業をしているということなんですが、これは、乗った人が払うのはガソリン代であったりとか高速代であったりとか、実費プラス自発的な謝礼という仕組みになっているんです。
 この自発的な謝礼というのが大変分かりにくくて、またグレーだなというふうに思うんですけれども、この自発的な謝礼、じゃ、幾らなのかという話、これだったら高いのか安いのかという話もあるし、どうこの自発的な謝礼を捉えたらいいんでしょうか。
○政府参考人(福田守雄君) 委員御指摘のクルーにつきましては、自家用自動車による運送において、利用者が運転者に対し実際の運送に掛かるガソリン代や道路通行料のほか、謝礼を支払う形態であると承知しております。このような形態につきましては、道路運送法における許可又は登録を要しない運送の態様についての通達に沿った対応が求められております。
 今ほどのお尋ねのありました点でございますけれども、あくまで自発的に謝礼の趣旨の金銭等が支払われた場合は許可又は登録は不要でございますけれども、例えば、謝礼の誘引文言を表示し、又は謝礼の有無、金額によって利用者を評価すること等により謝礼の支払を促す場合におきましては自発的な謝礼の趣旨の支払とは言えず、許可又は登録を要するものと考えております。
○清水貴之君 ということは、謝礼をもらった側というのは登録や許可は要らないという話ですから、全く、何ですかね、収入としての申告などの義務はないわけですか、納税もしなくていいんですか、これは。
○政府参考人(福田守雄君) 謝礼としてお支払いになるということでございますので、それは両者間の、運送サービスを提供するといいますか、それと、運送をする者とそこを利用する人との関係でございますので、特段の報告は要しないということでございます。
○清水貴之君 それが、ちょっと行って千円とかいう、三千円とかいうレベルならいいですけど、これをある意味なりわいとしてやろうとしている、そういう仕組みじゃないんでしょうけれども、やろうとする人だってもちろん出てくると思います。そうすると、月五十万円とか百万円とか、可能性としてはですよ、稼ぐ人も出てくると思うんですね。その場合に、そういった枠組みでよろしいんですかね。
○政府参考人(福田守雄君) 先ほど来御質問にお答えいたしておりますように、あくまで自発的に謝礼の趣旨の金銭等が支払われた場合には許可又は登録は不要でございまして、例えばのことで先ほどのケースを申し上げましたけれども、いずれにしましても、国土交通省といたしましては、個々具体的な行為が有償の運送として許可、登録を要するか否かにつきまして、最終的にはそれぞれの事例に即しまして個別に総合的な判断を行うことが必要であると考えております。
○清水貴之君 私は、このライドシェア広げるべきだという立場ではあるんですが、ただ、こういうもうグレーな、またこれは改めて質問させていただきたいと思いますが、状態というのが本当によろしくないなというふうに思いまして、決めるならちゃんと決めてやるということに持っていかなければいけないなということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 先月、議院運営委員会で、京都御所、視察で伺いました。建造物の保存、植栽の剪定など、やはり日本の伝統技術が集積しているということを実感いたしました。特に、紫宸殿、清涼殿などのひわだぶきの屋根は本当に見事で、これヒノキの薄い樹皮を何重にも重ねた伝統的な屋根工事技術なんですね。三十年ごとにふき替えも必要となります。
 京都御所を将来に伝えるためには、こうしたひわだぶきを始め伝統的な技術の継承が大変重要だと考えますが、まず官房長官、お願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 私も委員と全く同じ見解であります。
 京都御所を含め文化財は先人が築き上げた極めて大切な遺産であり、これまでも文化財保護法に基づき様々な取組が行われてきたと承知しています。その上で、こうした貴重な文化財を次世代に守り伝えていくためには、単に保存するだけでなく、修理して公開していく取組も一体的に進めることが重要であります。
 私も、官房長官になって所管になりましたので、視察しました。そうしたら、何と日曜日は休みだったんです。もちろん今は日曜日は開放させていただいていますけど、当時はそんな状況でした。そして、京都御所でも、予約制だったんですが、これを改めて通年公開を実は実現をして、そしてまた多言語化、こうしたことに取り組んだ結果、来訪者がちょうど五年前の三十八万人から七十万人に、三十万人ほど実は増えております。また、桂離宮でも、その際視察しましたけれども、昨年の秋から一日の定員を二倍以上増やしたり、また参観料徴収などの取組も新たに始めております。
 こうした取組を通じて、国内外のより多くの人々に日本のすばらしい文化に触れる機会というものを拡大することで、伝統的な技術、これも継承されるんだろう、このように考えております。
○田村智子君 多くの方に見ていただくためには、本当にそれらの建造物や美術品、工芸品のメンテナンス、保存ということが本当問われてくるんですね。
 出雲大社、厳島神社、清水寺、善光寺本堂など、国宝、重要文化財に指定されたものだけでもひわだぶきの建造物というのは八百二十一棟あります。それ以外にも、一九九九年当時で約二千三百棟という調査も私は目にいたしました。これら全て定期的に屋根のふき替えが必要で、これを支えているのがふき替えをする職人、ひわだを採取する職人、ひわだを打ち付ける竹くぎを作る職人などなんですね。こうした職人の養成、技術伝承は不可欠ですけれども、支援策はどうなっていますか。
○政府参考人(杉浦久弘君) お答え申し上げます。
 職人の養成につきましては、文化庁では、文化財の保存のために欠くことのできない伝統的な技術又は技能であります文化財保存技術のうち、保存の措置を講ずる必要があるものを文化財保護法に基づき選定保存技術として選定いたしまして、その保持者や保存団体に対し、それらを行う伝承者養成、技術の向上等に必要な経費について文化庁から補助を行っておるところでございます。平成三十年度予算案においては三億五千七百万円を計上しております。
 また、文化財建造物に必要な修理用資材の安定確保に向けて、文化庁では、ふるさと文化財の森を設定いたしまして、森の管理業務、資材採取等の研修や普及啓発事業に要する経費について補助を行っており、平成三十一年度予算案においては五千三百万円を計上しているところでございます。
○田村智子君 今日、その文化庁のパンフレットのコピーしたものをお配りしていますので、こういう団体や個人にお金が補助金として下りているということなんですけれども、これ、ひわだぶきなどを支えているのは全国社寺等屋根工事技術保存会、ここに補助金が下りています。お話を伺いました。政府の補助による技術の研修が始まった一九七四年当時は技術者の平均年齢は六十歳を超えていたけれども、今は三十代にまで若返りを果たしていると。私も保存会のホームページを見ましたけれども、若い職人さんの仕事ぶりが動画で見ることができまして、非常にこれは努力のたまものだというふうに思います。
 一方で、このひわだぶきに欠かせない材料である竹くぎの製造の現状、職人の養成、今どうなっていますか。
○政府参考人(杉浦久弘君) お答え申し上げます。
 ひわだぶきに用います竹くぎの製造につきましては、兵庫県丹波市に所在いたします有限会社石塚商店の一社が担っておりまして、国宝、重要文化財建造物の保存修理に用いるほとんどの竹くぎをここで扱っていらっしゃいます。
 現在は選定保存技術者として認定されておりました先代の代表者がお亡くなりになられましたので、今その御子息とお孫さんの計三名ということで竹くぎの製作を担っていらっしゃいますけれども、こうしたことから、全国社寺等屋根工事技術保存会、先ほど委員から御紹介ありましたこの保存会でも、ひわだぶき師の養成研修の一環として竹くぎ製作の実習を行うことによりまして、竹くぎの製作の技術が将来にわたってしっかり継承されていくよう職人の養成に努めているところでございます。
○田村智子君 これ、大変たくさんのひわだぶきなどを守っていくための竹くぎの職人さんは三人なんです。三人なんです。実は二十年以上前に、我が党、京都三区選出の代議士だった寺前巌氏が、文化財保護政策の拡充を文化庁に要請したときに、竹くぎ製作をしているのは一社だけだと、危機的な状況だと訴えておりまして、私、当時、文教分野を担当する議員秘書として同行しておりました。このときのことを鮮明に覚えていましたので、先日京都御所に伺ったときに宮内庁に竹くぎの方はどうですかと聞いたら、やっぱり一か所だけで作っているんだと。いや、二十年以上前に要請して本当状況が変わっていないのかということで驚いたんですね。
 改めて調べてみますと、この竹くぎは歴史的に兵庫県の丹波地域で手作業で作られていました。石塚商会が創業したのは一九二一年、この当時で四、五軒なんですね。しかし、手間が掛かる、その上、工賃は安い。石塚商会は一九七五年に五年がかりで機械化に成功しましたが、このとき既に一社だけになってしまったと。そして、現在、御家族三人で竹くぎの製作を担っているということなんですね。
 この竹くぎは、ひわだぶきだけでなく、こけらぶきにも使われます。桂離宮書院、金閣寺、法隆寺五重の塔などの屋根がこけらぶきで、これサワラや杉などの木材を割って厚さ三ミリの板にして、これを一枚一枚竹くぎで打ち付けていくわけです。職人さんは竹くぎをたくさん口の中に入れて、一分、数秒の速さで打ち付けていくんですね。口の中に入れますから、とても滑らかで細い、そういう作り方をしなければ駄目なんですよ。
 こういう竹くぎのように、文化財保護に不可欠な材料の製造、これを直接支援するということはとても大切だと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(杉浦久弘君) お答え申し上げます。
 文化庁といたしましては、文化財の保存修理に必要な材料、用具につきましてもその保護は重要だと考えておりまして、こうした材料、用具の生産に必要な技術、技能につきましても、文化財保護法に基づき選定保存技術として選定し、その保持者や保存団体が行う後継者養成、技術向上等の支援に取り組んでおります。
 委員御指摘の竹くぎにつきましては、近年の需給の動向ですとか事業規模を勘案いたしまして、現在のところ、ひわだぶき、こけらぶきの選定保存技術団体であります公益社団法人全国社寺等屋根工事技術保存会におきまして、ひわだぶき等とともに竹くぎ製造の技術継承の研修も併せて行う形で文化財保護法に基づく支援を行っているところでございます。
 こうした形で、引き続き、文化財の保存修理を支える材料、用具の生産に必要な技術、技能の伝承についても取り組んでまいりたいと考えております。
○田村智子君 屋根をふく職人さんとかに技術継承していると言うんですが、やっぱり竹くぎ継承を産業として支える方がどうしても必要なんですよ。それが民間の事業者の努力だけ、もっと言いますと、一つの家族の努力だけに委ねていいのかということが問われると思います。これ、ほかにも美術品、工芸品も、修復に必要な材料を作る職人、これ本当に次世代につながるのかが危機的状況なんですね。
 お配りした資料の中でも美栖紙というのが出てきます。掛け軸を作るときに裏打ちをする、その紙に使われる和紙なんですよ。これも七十代の方、たった一人になっちゃった。最近二十代の方が入ってくれて何とか継承できるかどうかということなんですけれども、これは技術が確実に継承されるよう、国としてちゃんとした支援を是非検討していただきたいというように思います。
 ひわだぶき、こけらぶきの仕事は仕事量の確保も課題で、文化庁からは需給バランス取れているという説明受けたんですけれども、屋根工事技術保存会からは、国の文化財指定を受けていない神社や寺院で費用負担が重いことから銅板ぶきに変えてしまうところが出てきていると、とても残念だと、今後職人たちの仕事の確保ができるのか不安だという声をお聞きしています。これ、ふき替えの費用だけじゃなくて、木材の建物と屋根ですので、消火栓とか、火災のときには水を送り出すディーゼルエンジンなどの設置も義務付けられていて、そのメンテナンスにも費用が掛かると。
 技術を絶やさないためには、産業として成り立つ仕事量が必要なんです。建造物の数としては国の文化財以外の建造物の方が圧倒的に多いわけで、そういうところでひわだぶきやこけらぶきなどが減るに任せていくのでいいのかということが問われるわけですね。
 これ、官房長官に是非お聞きしたいんですね。先ほど観光客も増えているというお話ありました。しかし、来ていただくためには歴史的建造物をいかに次の時代に伝えていくかということが大前提で、やっぱりそれぞれの職人がなりわいとしてその仕事が成り立つこと、そして次世代の方がやりがい持って産業として継承できるようにすること、そういう予算や施策が踏み込んで必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 歴史的建造物を始めとして、我が国の宝である文化財を次の世代に守り伝えていくためには、文化財の保存、公開、活用の大きなサイクルを回していくことがこれ重要だというふうに思っています。
 こうした観点から、政府としては、国民はもとより外国の皆さんにも日本の文化を深く楽しんでいただけるよう、新たに導入しました国際観光旅客税、こうしたものを活用しながら、彩色や漆の剥げた部分の塗り直しといった文化財の美観向上、また分かりやすい多言語解説の準備など、新たな付加価値を創出してきた文化資源を磨き上げる取組を推進いたしております。
 こうした取組によりまして、文化財の保存、公開、活用の好循環を実現をしていくことを通じて、職人の方々などこうした文化財に従事する方々が生き生きと活躍できる環境整備をしていく、ここは政府の責任だというふうに思っております。
○田村智子君 是非、材料というところにも視点を置いて支援策を強めていただきたいと思います。
 次に、昨年十二月二十八日、官邸報道室長が行った内閣記者会への申入れについて質問いたします。
 これは、昨年十二月二十六日の東京新聞の記者の質問に事実誤認等があるとして、内閣記者会に問題意識の共有をお願いするという申入れです。その直後から、日本新聞労働組合連合、日本マスコミ文化情報労組会議、日本ペンクラブ、日本ジャーナリスト会議、国境なき記者団、日本出版社協議会など、マスコミやメディア関係の労組、団体が申入れに異議を唱え、メディア論研究者や人権問題に取り組む法律家三百四十六名も、官邸による取材・報道の自由侵害に抗議する緊急声明を発表しています。また、三月十四日には官邸前に六百人以上が集まって、現役記者も含め、申入れの撤回を求める意見表明が次々に行われました。私も全てのスピーチを現場でお聞きしました。
 申入れによって、国民の知る権利、取材や報道の自由が官邸によって抑え込まれるという危機感が今、報道関係者や国民の中に広がっています。これを官房長官、どう思いますか。
○国務大臣(菅義偉君) まず、御指摘の申入れでありますけれども、あくまでも政府から官房長官記者会見の主催者たる内閣記者会に対して申し入れたものであり、その他の団体からの声明や抗議に対して政府としてコメントをすることは差し控えたいというふうに思います。
 十四日の抗議集会は承知しておらず、そこはコメントは差し控えます。
 ただ、その上で申し上げれば、この申入れというのは、官房長官記者会見の主催者たる内閣記者会に対して正確な事実に基づく質問を心掛けていただくよう協力を依頼するにとどまるものであります。実際、申入れ書には、本件申入れは官房長官記者会見における記者の質問の権利に何らかの条件や制限を設けることを意図したものではありませんと明記をされております。
 こうしたことを、あの申入れによって国民の知る権利が抑えられているという御指摘というのは当たらないと思いますし、政府としては、官房長官記者会見が国民の知る権利に資するものとなるよう、今後とも内閣記者会と協力しながら取り組んでいきたい、このように思います。
○田村智子君 一般論としてお聞きしたいんですけれども、記者会見の場で、記者が自らの取材に基づいて、事実と確定されていない情報を基に事実を明らかにするために質問をぶつける、これは当然に行われることであり、国民の知る権利、報道の自由の原則からも当然のことだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 委員御指摘のとおり、官房長官記者会見においては事実関係を確認する質問をいただくことは一般的である、このように思っています。私自身、このことを問題視をしているわけではないんです。
 私が問題と考えているのは、事実かどうか確認が取れていないことや明らかに事実でないことをあたかも事実であるかのように言及し、質問をし、それに起因するやり取りが行われてしまうということは、官房長官記者会見の本来の趣旨を損ないかねないという点であります。
 官房長官記者会見というのは、委員も御承知のとおりに、インターネットでこれは全世界に動画配信されています。また、日テレ24、こうしたものを通じてライブ配信によって配信をされております。官房長官の発言内容に加えて、記者の方の発言、質問も国内外で直ちにこれは視聴可能でありますので、その中で事実に基づかない質問を繰り返される場合は、やはり内外の幅広い層の視聴者に誤った事実認識を拡散されかねない、そういう中で官房長官会見の本来の趣旨が損なわれるというふうに考えたからであります。
 実例を挙げさせてください。ちょうどいい機会ですから。
 例えば、昨年ですけれども、記者からの質問で、私が、国連人権委員会特別報告者との面会を官房長官ドタキャンしたのは何でですか、一昨年と、こう言われたんです。これ、事前通告なしですから。私はそういうことを自分で基本的な日常生活ですることはしないようにしているんです。それで調べてみたら、面会申入れがなかったんです。それとか、これも昨年ですけれども、午前の記者会見で長官は個々の相談記録は個別に答えないと言われたんです。私、午前中こういうことは言っていなかったんです。多分、その方は午前中出席していなかったんでしょう。こうしたことを言い放って、そして、これテレビでみんな聞いているわけですから。今どこのテレビでもキャスターの人たちは訂正しますよね。訂正をしないで、言い放ったばっかし、それで終わってしまうんです。
 それで、東京新聞に申入れをしたんです。例えば、最初のことについては、事実誤認があったという回答がありました。また、午前中の会見、私が言っていないことを言われたものですから、そうしたら、当該記者が質問する際、記憶に基づいて発言したため言い間違ったと言っているんです。こうした例というのは、自ら調べて事実が確認取れていないものを事実を確定するために質問をする場合とは、委員がおっしゃっている場合と全く異なるんじゃないでしょうか。
 それとか、例えば……(発言する者あり)いや、私もそこまで言われたら、やはり反論させてください。
 エンバーゴを破って平気で質問しちゃうんです。これは、文科省で記者クラブの皆さんと公表前の情報に基づくエンバーゴ掛けていますから。それに対して質問されたこともありました。また、自民党の沖縄の問題で国会議員が発言していることを暴挙だ暴挙だと言っていました。これについて新聞社に申入れをしましたら、穏当を欠き、避けるべきでした、こういう答えも来ているんですけれども。
 こうしたことが繰り返されるということは、やはりこれは、官房長官会見というのは我が国のまさに諸課題に対しての正式な見解だとか立場というものを披露する場でありますから、やはり事実に即した質問をしてほしいということを記者会の皆さんに私ども申し入れるというのは当然のことじゃないでしょうか。
○田村智子君 いつもはコメントをしませんという短い答弁が多いんですけど、これだけ長く答弁いただいたので質問時間がなくなってしまったので、予算委員会でまた取り上げたいと思うんですけれども、今挙げた事実の中に、申入れの根拠になった沖縄の例の土砂投入が赤土ではないのかということはお触れにならないんですね。私、それらの問題についても是非取り上げて質問したいと思います。
 政府が事実と言うことが本当に事実なのかが分からないのが今の安倍政権の現状ですからね。そのことも踏まえて、また予算委員会で質問いたします。
○委員長(石井正弘君) 以上をもちまして、平成三十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所管並びに内閣府所管のうち沖縄関係経費及び消費者委員会関係経費を除く内閣本府、地方創生推進事務局、知的財産戦略推進事務局、宇宙開発戦略推進事務局、子ども・子育て本部、総合海洋政策推進事務局、国際平和協力本部、日本学術会議、官民人材交流センター、宮内庁、警察庁、個人情報保護委員会、カジノ管理委員会についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井正弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時六分散会