第198回国会 外交防衛委員会 第4号
平成三十一年三月十九日(火曜日)
   午後一時開会
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   委員の異動
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     堀井  巌君
 三月十四日
    辞任         補欠選任
     中西  哲君     元榮太一郎君
 三月十五日
    辞任         補欠選任
     元榮太一郎君     中西  哲君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         渡邉 美樹君
    理 事
                宇都 隆史君
                中西  哲君
                三宅 伸吾君
                大野 元裕君
                高瀬 弘美君
    委 員
                猪口 邦子君
                佐藤 正久君
                武見 敬三君
                中曽根弘文君
                堀井  巌君
                山田  宏君
                小西 洋之君
                白  眞勲君
                福山 哲郎君
              アントニオ猪木君
                山口那津男君
                浅田  均君
                井上 哲士君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       外務大臣     河野 太郎君
       防衛大臣     岩屋  毅君
   副大臣
       防衛副大臣    原田 憲治君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  鈴木 貴子君
       防衛大臣政務官  山田  宏君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        神田  茂君
   政府参考人
       内閣府国際平和
       協力本部事務局
       長        岩井 文男君
       外務大臣官房審
       議官       大鷹 正人君
       外務大臣官房参
       事官       船越 健裕君
       財務省主計局次
       長        神田 眞人君
       防衛大臣官房長  武田 博史君
       防衛大臣官房審
       議官       宮崎 祥一君
       防衛大臣官房審
       議官       深澤 雅貴君
       防衛省防衛政策
       局長       槌道 明宏君
       防衛省整備計画
       局長       鈴木 敦夫君
       防衛装備庁長官  深山 延暁君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支
 出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として堀井巌君が選任されました。
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○委員長(渡邉美樹君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に中西哲君を指名いたします。
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○委員長(渡邉美樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府国際平和協力本部事務局長岩井文男君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(渡邉美樹君) 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。岩屋防衛大臣。
○国務大臣(岩屋毅君) ただいま議題となりました特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
 厳しい財政状況の下で防衛力の計画的な整備を行うため、平成二十七年四月に制定された特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法により、財政法の特別の措置として、特定防衛調達に係る国庫債務負担行為については、支出すべき年限を十か年度以内とすることとしております。この法律は、特定防衛調達に要する経費の縮減及び当該調達の安定的な実施に寄与するものでありますが、本年三月三十一日限りでその効力を失うこととなっており、今後も効率的かつ着実に防衛力の整備を実施していく必要があることから、法律の有効期限を延長する等の改正を行うものであります。
 以上がこの法律案の提案理由であります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 第一に、法律の有効期限を五年延長し、平成三十六年三月三十一日までとすることとしております。
 第二に、特定防衛調達についての国の債務負担等に係る経過措置について、所要の規定を整備することとしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(渡邉美樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○堀井巌君 自由民主党の堀井巌でございます。
 本日は質疑の機会をいただきましたことを、先輩、同僚諸氏に感謝を申し上げます。
 法案審査の前に、まず今日は、MFOへの派遣について伺いたいと思います。
 一九八二年より、エジプト・シナイ半島で国連PKOに代わるものとして平和維持活動を実施する機関、国際機関であります多国籍部隊・監視団、いわゆるMFOと呼ばれているものへの司令部の要員派遣につきまして、岩屋大臣は、先月二十八日に派遣準備の指示をされたというふうに伺っております。また、先般、鈴木政務官も、実際に現地に足を運んで実情、現状を確認をされたというふうに承知をいたしております。
 このMFOへの派遣というのは、平和安全法制の整備によって国際連携平和活動として初めて位置付けられたものと、PKO以外に派遣するものとして位置付けられたものというふうに承知しておりまして、今回、派遣としては、仮に派遣すれば、これは国際連携平和安全活動として初めての派遣になるというふうに思われます。
 この派遣、今準備の指示という段階ではありますけれども、仮に派遣するとした場合のこの派遣の意義、また、やっぱり我々が一番心配しますのは、現地に派遣された自衛隊員の方の安全がしっかりと確保されている状況にあるのかということでありますが、その点について、防衛大臣の考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 堀井先生にお答えいたします。
 御指摘がございましたMFOでございますけれども、本年一月、要員派遣の可能性の検討を行う旨公表した上で検討を開始いたしました。二月初めには、国家安全保障担当内閣総理大臣補佐官である薗浦補佐官が本件検討に資するべく現地視察を実施するなど、従来に増して丁寧な対応を行ってきたところであります。
 先月二十八日、MFOに自衛官二名を司令部要員として派遣する方向で所要の準備を進める旨、内閣官房長官から発言がありました。これを受けまして、同日、防衛会議を開催し、私から各幕僚長等に対して、MFOへの派遣に係る準備に関する防衛大臣指示を発出したところでございまして、目下、鋭意その準備に取り組んでいるところでございます。
 安全の確保につきましては、今申し上げました薗浦補佐官の視察のほか、今月上旬、防衛省の専門チームが、そして昨日まで、先ほどまでここにおりましたけれども、鈴木防衛大臣政務官が現地に出張し、基地の防護や移動経路の安全確保について最大限の対策が講じられているということを確認をいたしました。また、関係者との意見交換を通じ、要員が派遣されるシナイ半島南部の治安情勢はおおむね平穏であるという認識が示されたと報告を受けたところでございます。
 司令部要員をMFOに派遣することになりますと、我が国の平和と繁栄の土台である中東の平和と安定への一層の貢献につながるとともに、国際平和協力活動への積極的な取組という意義も有します。
 引き続き、派遣に向け、準備が整えば四月中旬以降になると思いますけれども、鋭意準備に取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
○堀井巌君 ありがとうございます。
 これまで自衛隊は国連PKO等に派遣されまして、本当に国際貢献として諸外国から高く評価をされてきました。また、国民の方々の自衛隊による国際貢献に対する理解、また支持も広がってきているというふうに思います。
 今回は、まさに平和安全法制に基づく国際連携平和安全活動としてのやはり最初の派遣になりますので、これは要望でありますけれども、私は、やっぱりこの派遣も新たな平和安全法制の下で非常にこれ国際貢献に大変資するものであると。もちろん行かれた方、私はそのような活動をしておられるというふうに、仮に派遣されればそのような国際貢献活動、寄与されるというふうに確信はしておりますけれども、やはり国民の方々の理解をしっかりと得ることが重要であるというふうに思っておりますので、引き続き、この派遣に関して、仮に決定された場合、やはり国民の方々に対する丁寧な説明を是非よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、今回の法案審査ということで、長期契約法についてお伺いをいたしたいと思います。
 私が申すまでもなく、この長期契約法は、我が国防衛に必要な装備品などに係る調達コストを縮減する、また安定的な調達を実現するというための法律であるというふうに理解をしております。
 これを、有効期限を今回五年、本法律の有効期限を五年延長されるということでありますけれども、まず、これまでのちょっと実績について政府参考人の方に伺いたいと思いますが、平成二十七年度の長期契約法制定からの実績についてはどのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(武田博史君) お答え申し上げます。
 長期契約法につきましては、四年間の時限法で現在運用されておりますけれども、この間、七件の事業につきまして長期契約法を適用させていただいております。具体的に申し上げますと、装備品の調達に係る長期契約を三件、維持整備、役務に係る長期契約を四件実施をいたしておりまして、合計で約七百八十七億円の契約額の縮減を実施したところでございます。
 また、調達の安定化の効果につきまして申し上げますと、長期にわたり契約を締結する場合には、企業といたしましても、将来の調達予定数量が確約をされ、人員、設備の計画的な活用ができるなど予見可能性が高まるために、装備品等の製造に係る企業の撤退を抑制する効果が期待でき、長期契約を締結する前後における下請企業の撤退数は実際に抑制されているということも確認しております。
 さらに、長期契約の実施状況について申し上げますと、長期契約は、従来の契約に比べ長期にわたり装備品等の調達が確定することで、部品供給の途絶リスクなどを回避でき、計画的な防衛力整備に資するものであり、既に契約している七件の事業については契約に従い予定どおり実施されているところでございます。
 以上申し上げましたとおり、長期契約は国と企業の双方にとってメリットがあり、効率的かつ安定的な調達に効果があると認められることから、着実に防衛力整備を行っていくために引き続き必要な制度であると私どもとしては考えております。
○堀井巌君 ありがとうございました。
 これまでの実績としても、調達コストの縮減等々で様々なメリットがあるという今お話でありました。
 私は、これは具体的に何か、防衛装備品を調達するときに、具体の事例で実際にきちんとコストが縮減できる、また安定的な調達が可能である、恐らく一つ一つ丁寧に精査をした上でこの長期契約法に基づいて調達した方が望ましいだろうと、ここはやっぱり丁寧にやっていただいているんだろうというふうには思いますけれども、今度の三十一年度予算では、いわゆる早期警戒機のE2Dの九機とPAC3用のミサイル部品の一括調達が長期契約法の適用対象になっているというふうに私は承知をいたしております。これらそれぞれについてきちんと、この長期契約法を適用した方がなぜメリットがあるのかということについてやはりきちんと教えていただくことが重要ではないかというふうに思います。
 また、もちろん価格の縮減ということもメリットでありますけれども、それ以外の長期契約という観点からのメリットというのはどのように考えておられるのか、今回のこの二つの装備品調達に関してお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 平成三十一年度予算案に計上しておりますE2DとPAC3ミサイル用部品に係る二つの事業につきまして長期契約法を適用するということで、装備品の調達コストの縮減や安定的な調達に資するという効果を見込んでおります。
 まず、E2Dについて申し上げますと、E2D九機の一括調達につきましては、米海軍との共同調達によりまして約三百二十五億円の価格縮減効果のほか、製造ラインの安定化が図られ、我が国の防衛に必要な九機の着実な取得が確保をされること、また、一括調達を実施しない場合に発生し得る部品枯渇等による予期せぬ価格上昇リスクを回避できること、さらに、契約本数が減少することで米側の事務負担を軽減し、未精算額の削減にも貢献し得ることなどの効果が得られるものでございまして、FMS調達一般について指摘されている問題の改善にも資するものであると考えております。
 他方、PAC3ミサイル用部品の一括調達につきましては、米国やその他の国も調達をすることにより約三十一億円の縮減が見込まれるほか、部材製造の中止前に国内企業が必要な部材を確保できるようになり、ミサイル用部品の枯渇のリスクを低減できます。また、部品の生産に必要な一部の部材は米国企業が製造しているものの、防衛省の契約企業を始め多くの国内企業が下請として関与をしており、一括調達によってこれらの国内関連企業の予見可能性を高めることにもなります。
 このように、PAC3ミサイル用部品の安定的な調達に資するとともに、国内の防衛生産基盤の安定化にも寄与するものと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございました。
 これは長期契約法を適用した場合にこのようなメリットがあるという今お話でありましたが、今度それに関連しまして、調達方法についてちょっとお伺いをしたいと思います。
 仮に防衛装備品を調達するとなったときに、大きく言うと、例えばアメリカ政府を通じて海外の防衛装備品を購入する場合はFMSと呼ばれる方法で海外から物を買う。これはもちろん様々な課題はあるけれども、最新鋭のものが迅速に導入できるということはあると思います。また、国内の防衛産業と海外とで共同開発をするという方法もあろうかというふうに思います。もう一つは、やはり国内防衛産業がしっかりとした国産品を、できる限りの国産品を造り、そしてそれを調達していくという、言ってみればこの三種類あるんだろうというふうに思います。
 もちろん、今の厳しい安全保障環境の下で、特に緊急に整備が、配備が必要な防衛装備品についてFMSを通じて海外から迅速に購入をする、そして配備をする、これはもちろん理解はできるわけであります。
 同時に、私は、やはり防衛力の中長期的な維持発展のために絶対に失ってはならないのは、国内の防衛産業をいかに育成していくかということだろうと思います。時にはコストの問題で様々な課題が出てくるかもしれません。また、開発の速度という点で様々な課題があるかもしれません。また、国内防衛産業の場合はなかなか、防衛省だけの調達ですと、その調達のロットが少ないためにいろいろと企業側でも苦労するということもあろうかというふうに思います。しかしながら、やはり防衛力をしっかりと維持発展させていくために、国内防衛産業をきちんと維持し続けるということの重要性というのは、私はこれはもういつの時代にあっても論をまたないと、このように思うわけでございます。
 そこでちょっとお伺いしたいのは、今回の新防衛大綱、中期防、昨年十二月に策定されましたが、国内の防衛産業の育成という観点から、前の大綱と比較してどのような書きぶりに、あるいはどのような位置付けになっているのかということについてお伺いをしたいと思います。また、国内防衛産業の育成について、この基本的な考え方、こういった大綱、中期防ではどのように位置付けられているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
 厳しい財政状況の中で、防衛省としては、装備品等をより効率的に調達していくことが不可欠と考えておりますが、一方で、防衛産業においては高コスト構造や国際競争力不足といった課題を抱えておるところでございます。
 新たな大綱、中期防におきましては、これまでの大綱などと比べまして、こうした防衛産業が抱えている課題を率直に認めた上で、この現状を変えていくために、これまで以上に強い危機感を持って防衛産業を競争力のある強靱な産業へと育成することとしておるところでございます。
 具体的には、近年の急速な技術革新を踏まえまして、防衛産業が安全保障環境に適応した、今後必要となる優れた装備品をしっかりと開発することができるよう重要技術への重点的な投資を行うなど、我が国の技術基盤の強化に取り組んでまいります。
 さらに、産業基盤の強靱化による防衛産業の競争力強化を図るため、企業間の競争環境を創出するための契約制度の見直し、国産装備品の中小企業を中心としたサプライチェーンのリスク対策と強化、海外製装備品の国内企業による維持整備の追求、防衛装備の適切な海外移転の推進、米国等との国際共同研究開発の推進といった取組を進めてまいることといたしておるところでございます。
○堀井巌君 ありがとうございます。
 防衛力強化のために可及的速やかに整備が必要な分野、例えば第五世代の戦闘機でありますF35、これも速やかに導入する必要がありますので、こういったものは日本で開発をして、でき上がってから導入するというわけには今の時点ではなかなかいかない。これはFMSを通じて導入をするというのは理解できるところであります。また、イージス・アショアについても、これは今、日本でまだ開発ができ上がっておりませんので、これもFMSで調達せざるを得ないというふうに思うわけでありますが、やはり国内防衛産業の中でも、例えば我々、世界に誇る潜水艦建造技術、これはもうつとに有名でありますけれども、様々な分野があると思いますけれども、どういった分野は国内防衛産業、将来期待されるのかということについて一言教えていただきたいと思います。
○政府参考人(深山延暁君) 今委員から御指摘のありましたとおり、最新の装備品を導入するためにFMS等を活用するということもせざるを得ないという現状でございますが、その中で、我が国防衛産業が持つ技術の強みが生かされ、我が国の防衛に必要な能力を満たした国産装備品についても、これを着実に調達を進めていくということが必要だろうということはおっしゃるとおりだろうと思っております。
 新中期防におきましても、例えば機動戦闘車、護衛艦、そして委員御指摘になりました潜水艦、固定翼哨戒機、P1でございます、輸送機C2等の国産装備品の整備を計画しておるところでございます。
 また、例えば日米共同開発案件のSM3ブロックUAでは、日本のみならず米国の取得分についても、構成品のおおむね半分程度を国内企業が製造を請け負うことになっておりまして、FMS調達でありながら国内企業にも恩恵があるといった装備もございます。こうした案件を増やすために、能力の高い装備品について、米国等との国際共同研究開発をより一層推進していくことも重要であろうと考えております。
 さらに、我が国の防衛産業が安全保障環境に適応した、今後必要となる優れた装備品をしっかりと開発することができるよう、宇宙、サイバー、電磁波などの新領域に係る技術や、島嶼防衛用高速滑空弾などの、これはいわゆるゲームチェンジャーとなり得る最先端技術を始めとする重要技術への重点的な投資を進めていく必要があると考えておるところでございます。
○堀井巌君 ありがとうございます。
 国内防衛産業についての視点を持っていただいているということは評価をしたいと思います。
 その点についてまた大臣に最後に伺いたいんですけれども、私も、国内の防衛産業関係者の方と話をしますと、皆さん非常に、防衛省がどちらの方面に向いてやっていくんだろう、本当に国内防衛産業について、必ずここはここまでは支えますから皆さん一緒にやりましょうというところがあるのかどうかということについて、ちょっとやっぱり不安に思っているところがあると思うんですね。
 今度の新中期防においても、防衛力の水準として五年間で二十七兆四千七百億円と書いてあるんだけれども、予算としては二十五兆五千億円になっている。そうすると二兆円の開きがある。二兆円はどこかで合理化して何とか収める。もちろん、税金を使って購入するわけですから、その税金を、できるだけコストを抑えるという努力は必要であります。他方で、国内防衛産業の方々からすると、ここが持つ意味って何なのというふうにも感じられるところがあると思うんです。
 私は、防衛省の方から国内防衛産業の方々に対して、きちんと皆さんと一緒に将来もやっていきますから安心して付いてきてください、必ずそこはしっかりと踏まえておりますというやはり力強いメッセージを継続的に出していただくことが重要ではないかと思いますけれども、防衛大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のとおり、国内の防衛産業というのは、私は、我が国の防衛力、抑止力を構成する重要な一部だというふうに認識をしておりますので、この防衛産業の強靱化という課題は本当に重要な課題だというふうに認識をしております。
 その上で、先ほど装備庁長官からも申し上げましたように、防衛産業は、急速な技術の進展あるいはFMS調達の増加、厳しい財政状況下において、高コスト構造あるいは国際競争力の不足といった課題を抱えていることも事実だと思っております。
 我々としては、格段に早く進む安全保障環境を踏まえて、強い危機意識の下に、防衛産業の現状についても、昨年の大綱において、しっかりこれを強靱化していく必要があるというふうに記述をさせていただいたところでございます。こういう危機感を防衛産業とも共有したいと思っておりまして、防衛装備工業会というような団体もありますが、私は、もうちょっと対話をしっかり防衛省としてさせていただこうというふうに思っております。
 新しい領域における重要な技術への集中投資であるとか、そういう方針を防衛省としてもしっかり示して、是非強靱な防衛産業を構築し、維持していきたいというふうに考えているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○堀井巌君 防衛大臣、御決意ありがとうございました。
 やはり、それぞれの防衛産業の中には、以前のもの、例えばF2にしても、開発した方、技術陣の方々がもう定年退職のタイミングを迎えて、時期を外してしまうと、そういった人たちがいなくなってから新たなものをやろうとしても難しくなる。やはりこれは、防衛省とそういった関係の方々と対話をしながらより良い道を探っていただくというのが重要だと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 次に、戦闘機の体系についてお伺いをしたいと思います。
 私は、以前別の委員会でも質問しましたが、防衛力の整備に関して近隣諸国と日本とで相当スピードが違うと、一度岩屋大臣にも予算委員会のときに説明いたしました。平成元年と今とで比べて、日本は防衛費が一・三倍ぐらいである、しかし、例えば隣の中国は五十倍を超えているということでありました。
 そこでお伺いしたいんですが、まず現状についてお伺いします。中国、ロシアの航空戦力について現状を伺いたいと思います。
 これ、第四世代、第五世代機の保有台数がどのぐらいでしょうか。また、我が方、すなわち自衛隊と在日米軍の第四世代機、第五世代機はどのぐらいなのか、この比較について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(槌道明宏君) 中国及びロシアは、いわゆる第四世代戦闘機の中でも最新型とされる機種の配備のほか、第五世代戦闘機とされる機種の試験配備など、航空戦力の近代化を急速に進めているところでございます。
 その保有機種について防衛省として把握している範囲で申し上げますと、第四世代戦闘機につきましては、中国が約八百五十機、ロシアが約九百十機と見られ、これを機械的に合算しますと約千七百六十機になる一方、我が国は二百九十二機であり、在日米軍が約百七十機と見られますので、これを機械的に合算しますと約四百六十機となります。
 また、第五世代戦闘機につきましては、中国が試験運用のため約十機でございます。また、ロシアが試験中と見られます。これに対しまして、我が国が十二機、在日米軍が十六機でございまして、これを機械的に合算しますと約三十機となるところでございます。
○堀井巌君 我が国が航空優勢を有しているというふうにはとてもじゃないけれども今言えない状況であるというふうな理解をしております。F4とF15については、F35Aによる代替あるいはF15の近代化、能力向上、早急に図らなければならないと私は考えております。
 今回、防衛省の方でもその方向で考えておられると承知しておりますが、具体的にどのような質向上が図られるのでありましょうか。また、周辺国の航空戦力の近代化に実際に伍していけるスピードで質、量ともやっていけるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 今御説明したように、我が国の周辺国は、いわゆる第五世代戦闘機とされる機種の開発ですとか第四世代戦闘機の中でも最新型とされる機種の配備を進めるなど、航空戦力の近代化の進展が著しく、我が国周辺区域における活動を急速に拡大させております。
 ステルス性を有する第五世代の開発、生産が進展する中、戦闘機対戦闘機の戦いにおきまして、相手に見付かることなく相手を先に見付けミサイルを発射して退避するという戦法が死活的に重要となっておりまして、その観点から、相手のレーダーに捕捉されにくいステルス性能の有無、その有無が勝敗に決定的な影響を与えるようになってきております。このため、ステルス性能など高い能力を有する最新鋭の戦闘機であるF35Aの導入を進めていくことが重要でございます。
 また、F15能力向上機につきましては、多様な任務を遂行することが可能なマルチロール機が主流となる中、スタンドオフミサイルの搭載、運用能力を付加することによりまして、対艦、対地攻撃も担わせることとしております。加えて、ステルス機や多数の巡航ミサイルに対応するため、高性能なレーダーへの換装ですとか、ミサイルの搭載数を増加させることなどとしております。さらに、電子妨害環境下におきましても能力発揮が可能となりますよう、自己防御に優れた電子戦装置を搭載することとしております。
 このように、F35AとF15能力向上機がそれぞれの強みを生かしまして能力を最大限発揮できるよう、引き続き戦闘機部隊の質的な能力向上に努めてまいります。
○堀井巌君 戦闘機の質的な能力向上、第五世代の戦闘機の導入、喫緊の課題だと思いますが、量も大事だと思います。
 F35AとSTOVL機で計百四十七機を取得するという計画でありますが、どのような考え方に基づいているのでありましょうか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 昨年十二月に、F35Aにつきましては、従来四十二機としていた調達量を百四十七機に増加させることといたしました。この増加は、平成二十五年に閣議決定いたしました前の中期防において近代化改修に適さない戦闘機F15について、能力の高い戦闘機に代替するための検討を行い、必要な措置を講ずると明記されたことを踏まえて実施してきた五年間の政府部内における検討を踏まえて行ったものでございます。
 我が国を取り巻く安全保障環境は格段に早いスピードで不確実性と厳しさを増しておりまして、自衛隊の平素からの警戒監視活動や対領空侵犯措置などの任務が増大しております。こうした状況におきまして、平素から対領空侵犯措置や警戒監視といった任務を始めあらゆる事態に切れ目なく必要な対処を行うためには、戦闘機についても質と量の両面において強化を図る必要がございます。こうしたことから、近代化に適さないF15九十九機の代替として、F35A戦闘機の追加的な取得数を訓練用の航空機も含めまして百五機としたものでございます。
○堀井巌君 この戦闘機体系の近代化に関して、最後に防衛大臣にお伺いしたいと思います。
 中期防を見ておりますと、国際協力を視野に、我が国主導の開発に早期に着手するという表現がございます。これ、恐らくF2の後継機に関する記述だと思います。これについては実際にどのようにするということなのか、見解を伺いたいというふうに思います。
 また、アメリカやイギリスなどとの協力も含めて、防衛省は将来の戦闘機の開発についてどのように進めていくのかといったことについても防衛大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 将来戦闘機については、次の五つの点が非常に重要だというふうに思っております。
 一つは将来の航空優勢に必要な能力、二つ目には次世代の技術も適用できる拡張性、三つ目に改修の自由度、四つ目に国内企業の関与、五つ目に開発、取得のコストでございます。この五つの視点を重視して検討してまいりましたけれども、この五点を実現していくためには、開発にわたって我が国が主導的な役割を果たす、すなわち我が国主導の開発であることが必要だというふうに考えております。
 その上で、現在の航空機開発の状況を踏まえますと、全てを国内企業のみで完結するということは、これはなかなか難しいわけでございまして、そういう意味での一〇〇%純粋な国内開発というのは現実的ではないと思っております。例えば、P1哨戒機やC2輸送機も、国内企業が主たる製造企業ですけれども、部品等の調達については一定程度海外企業の協力も得ているわけでございます。そこで、我が国が単独して開発した場合の技術的なリスクや開発、取得コストを低減させるという必要もありますので、新たな中期防においては、国際協力を視野に我が国主導の開発を行うということといたしました。
 現在、防衛省において関係部署が連携して検討を進めておりまして、この中期防の方針にのっとって我が国の優れた技術を最大限活用できるように、総力を挙げて取り組んでいきたいと思っております。
○堀井巌君 是非、最新鋭のやはり機材を開発し続けられる、我が国においてですね、そのような基本的な技術をしっかりと将来継承、発展できる形で進めていただければというふうに強く期待を申し上げます。
 最後の分野の質問で、私の地元の奈良県への陸上自衛隊の駐屯地の誘致についてお伺いをいたします。
 四十七都道府県の中で陸上自衛隊の駐屯地がないのが今奈良県のみでございます。今、県では、地元を挙げて奈良県の五條市というところにこの駐屯地の誘致を行っております。そして、そこの場所には奈良県が広域防災拠点を同時に併設して造るという計画を持って今進めているところであります。
 まず最初に政府参考人に伺います。
 新中期防を見ますと、関係府省、地方公共団体及び民間部門と緊密に連携、協力しつつ、各種の訓練、演習の実施や計画の策定、被災時の代替機能や展開基盤の確保などの各種施策を推進するとの記述がございます。我々、この記述を基にこの駐屯地の誘致に大変期待を持っているわけでありますが、防衛省として、防災拠点の必要性、有用性をどのように考えておられるのか、端的にお答えください。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 防衛省といたしましては、今後想定されます様々な大規模災害に際しましては、十分な規模の部隊を迅速に被災地に輸送、展開しまして初動対処等に万全を期すとともに、統合運用を基本とした長期間にわたる対処体制を維持、持続させることが必要でございます。この点、陸上自衛隊の部隊の即応性向上や持続的対処可能性の観点からは、取り得る体制の強化を幅広く検討することが重要と考えてございます。
 このため、全国に配置されております駐屯地等に加えまして、迅速な部隊展開や自衛隊の体制の維持が可能な地理的優位性を備えた展開基盤を確保することは不可欠でございまして、国民の安心、安全を守るために重要であると考えてございます。
○堀井巌君 ありがとうございます。
 私は、奈良県五條市に今我々が誘致をしている展開基盤というのは、自衛隊の主たる任務にも大変役立つというふうに思います。展開基盤が確保される、増えるということでありますので、主たる任務にも役立つものと考えておりますが、その点についていかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 例えば、一定の滑走路を有するような防災拠点ということでございますれば、御指摘のように航空機が運用できるという利点がございますため、平素から様々な防災訓練に利活用できるほか、各種事態発生時における我が国の防衛等のための展開基盤としても有用だというふうに考えてございます。
 また、自衛隊の戦術技量の維持向上のためには、防災訓練に限らず、各種訓練についても様々な環境下で数多くの訓練機会、こうしたものを得ることが重要でございまして、滑走路を有する展開基盤、こういうものを利用した訓練を行うことも有益というふうに考えてございます。
○堀井巌君 ありがとうございます。
 この自衛隊の駐屯地の場合、我々誘致というふうに呼んでおりますけれども、防衛省の方におかれては、平成二十六年度以降、毎年調査費を付けていただいております。これは大変我々も感謝をしております。これまでの調査費の実績、そして三十一年度も調査費を付けていただいておりますけれども、具体的にどのような取組をしようと考えておられるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 防衛省といたしましても、奈良県が整備する広域防災拠点は、南海トラフ地震などの大規模災害が発生した際に自衛隊の活動拠点として有用と考えてございます。
 奈良県と五條市で検討されております広域防災拠点の検討に積極的に参加してまいりました。これまで、御指摘のように、平成二十六年度から三十年度予算におきまして調査経費を計上し、展開基盤の基本構想や広域防災拠点候補地の現地調査などを行っております。平成三十一年度予算案では、防衛省と奈良県、五條市の間の定期的な連絡協議の在り方等を検討、調整するための経費を計上してございます。
 防衛省といたしましては、来年度以降、奈良県と五條市、それら地方公共団体との間の情報共有、協議をより一層加速化いたしまして、当該防災拠点の利活用の可能性について検討を深めてまいりたいというふうに考えてございます。
○堀井巌君 ありがとうございます。
 来年度については、防衛省と、それから地元であります奈良県、そして地元市であります五條市と、きちんとした公の形での定期の協議の場を設けて、そこでいろいろと協議をしていっていただけるというふうに伺いました。大変感謝を申し上げます。そういった中で、どのように活用していくのかといったような理解も更に深まり、そして奈良県が広域防災拠点として整備しようとしている当該地域の今後の整備も円滑に進んでいくのではないかというふうに期待しておりまして、是非よろしくお願いをしたいと思います。
 奈良の広域防災拠点について、最後に防衛大臣に、岩屋大臣にお伺いしたいと思います。
 私は、この防災拠点の整備、なかんずく陸上自衛隊の駐屯地の誘致ということについては、ずっと当選以来取り組んでまいりました。機会があるごとに時の防衛大臣にもお願いをし、また質問をしてまいりました。また、是非現地を見ていただきたいということもお願いをし、岩屋大臣も大臣に御就任される前にわざわざ足をお運びをいただいておりまして、そのことにも心から感謝を申し上げます。
 やはり奈良県の中では、陸上自衛隊の駐屯地の誘致、これは自衛隊への理解を深める意味でも、またしっかりと自衛隊の主たる任務、また防災拠点としての災害対応の活動を進めていく上でも大変重要なものだというふうに考えておりまして、是非とも大臣にもそれを進めていただきたいというふうに思っておりますけれども、大臣のお考えを最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 奈良県については、紀伊半島の中心に位置しておりまして、南海トラフ地震等の大規模災害がもし発生した際には津波被害のおそれもなく、また周辺の和歌山、三重、大阪、各府県に所在する防災拠点に対する後方支援機能が期待できるというふうに思っております。また、紀伊半島の沿岸部や孤立集落等への救命救急のための迅速な部隊展開が可能であるという地理的優位性を踏まえると、自衛隊の広域防災拠点を確保する地域として適当であるというふうに考えております。
 防衛省としては、まずは防災訓練等の機会を捉えて奈良県五條市に整備される広域防災拠点を十分に活用させていただくことで、災害対処等に万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○堀井巌君 終わります。
○白眞勲君 立憲民主党の白眞勲でございます。
 早速、法案について御質問させていただきます。
 まず、政府は、四年前のこの法律が当時制定されたときには、自衛隊が使用する装備品などは、その特殊性から、企業としても高い予見可能性を持って計画的に事業を進めることが難しいといった特殊性があるとのことで、したがいまして、長期にわたる契約を結ぶということによって、国はもとより企業としても中長期的計画に基づいた経営、操業を実現し、予見可能性が高まるとのメリットというのを累次にわたって、今日もそういう話がありましたけれども、説明されておりますが、今回もまたそれでよろしいという、こういったことは言えるんでしょうかということをまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 法案制定時の法目的というか、は変わっておりませんで、今先生おっしゃったように、長期契約による縮減効果あるいは企業が予見可能性が高まって、特に国内産業においては撤退を抑制できる効果でありますとか、そういうものを予定、期待をしているという点では変わりがございません。
○白眞勲君 私がちょっと疑問なのは、こういったメリットがあるということは、逆説的に言うとデメリットも出てくるんではないだろうか。今防衛大臣おっしゃいましたけれども、企業の予見可能性が高まるということになると、それによって撤退を防止するんだという、今おっしゃいましたけれども、逆に、予見可能性が高まるということは、発注できない予見可能性も高まるんではないだろうかということですよね。
 私が疑問なのは、確かに受注をした企業は今後長期にわたって発注いただけるわけですから、これいいよねと。しかし、受注から漏れた企業というのは、逆に五年から十年干されるわけですよね。そうすると、例えば、よし、次は頑張ろうというふうに思っていた企業が、いや、もう六年、七年、あんたのところは十年無理だよと、受注できないとなると、普通、企業というのは撤退を余儀なくさせられるんではないんだろうか、逆に。
 今カンパニー制です、大体企業というのは。その企業の中の一部の部署が、これから五年、六年、七年、十年、もう発注がないよねということになったら多分潰されるでしょう、それは、普通に考えたら。その懸念についてはどういうふうにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) メリットがあればデメリットもあるだろうという御指摘ですが、この長期契約法を適用するのは何でもかんでもということではなくて、やはり厳選をしていかなければいけないと思っております。
 まず、中長期的な防衛所要を勘案した上で、確実かつ計画的に調達することが不可欠な装備品でなければならない。その中でも仕様が安定していると見込まれ、かつ長期契約によるコスト縮減効果と調達の安定化の効果が十分見込まれるもの、あるいは先ほど申し上げたように、それが国内防衛産業の維持にもつながるようなものということで、最終的には財務大臣と協議をしなければいけないということでございますけど、かなり厳選して選んでいかなければならないと思っておりまして、何でもかんでもこれを適用するということではございませんので、制度のメリットを最大限に生かし、デメリットを最小化するような、そういう取組をしっかりやっていきたいと思っております。
○白眞勲君 今の大臣の話というのは二つあって、一つは全部じゃないんだというのが一つ、そして厳選するんだというのがもう一つだったと思います。しかしながら、全部じゃなくても、厳選されたとしても、その厳選されたところに当たっちゃった企業というのは、ライバル企業にとってみたら、これはある意味の地獄を見るわけなんですよね。そういったことに対して、今、財務大臣と相談の上にということでは、私は、ちょっと答えとしてはなかなか不十分ではないんだろうかというふうに思います。
 予見可能性という部分というのは、非常にこれはメリット、デメリットがあるわけですから、やっぱりそういった面で様々な競争のそこに原理を働かせるということは非常に重要な部分が私はあると思っております。
 そういった観点においては、逆にそういうデメリットを勘案した上でメリットを享受していくという必要性というのは私はあると思うんですけれども、その辺りは大臣としてどうでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 先ほど一点だけ重要な点を言い落としていたと思います。
 長期契約の対象となる装備品等については、そもそも競争性の働かない装備品等を想定していることから、当該装備品等を製造可能な特定の企業と契約することになります。もし競争環境があるということでしたら、また違った契約の方法があるし、その競争性というものを生かした我々も対応をすべきだというふうに思っておりますけれども、そこでしか造れないという、競争性が働かないというような装備品を前提にしているところでございます。
○白眞勲君 競争が働かないようなところなんだといったら、これ逆に言うと矛盾が生じてくるわけでして、それだったら別にそんなに何年も長い間のスケールメリットというのは逆になくなるんではないんだろうかというのは、私は今の大臣から聞いてふと感じたことなんですよね。
 それと、もう一つ私申し上げたいのは、それは、受注するのは元請の受注であって、そこから様々な企業にそれぞれまた発注を掛けるわけですね、部品として。
 ですから、前に、ある自民党の先生がおっしゃっていましたけど、例えばタンク、戦車ですよね、戦車は千社なんだと。戦車というのは、一千社の企業からの発注を、受注というか、部品を組み合わせて戦車というのは造られているんだというふうに、戦車は千社と言っていましたけれども、そういったことを考えますと、やはり一社受注を受けることによってその裾野にある企業というのは相当な大きなデメリットを受ける、それが七年も十年もあったら本当に部品供給企業としてどうなんだろうかという部分はやっぱりありまして、今の大臣の話というのはやっぱりそこに矛盾をはらんでいるんではないんだろうか。一括発注する必要性がまたなくなっていくというような矛盾があるんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) ですから、例えば同じようなものを造れる企業群がある、競争性があるとした場合は、Aグループ、Bグループというのがあるとしたならば、先生がおっしゃるように、Aグループが向こう十年一つの装備を受注するということになると、Bグループというのはむしろ非常に厳しい状況に追い込まれるということになるんだろうと思います。
 したがって、競争性が元々ないという装備品を想定をしているというのはそういう意味なんですけれども、しかし、のんべんだらりと十年やられたのではコストがどんどんどんどん増大してしまうと。だから、長期契約で企業の予見可能性が高まる、部品も長期にわたって一括調達できる、そういうメリットがある分だけコストを縮減しなさいというプレッシャーをしっかりと掛けて縮減効果を高める、そういう効果をこの長期契約によって生み出したい、生み出さなければならないというふうに思っているところでございます。
○白眞勲君 今、防衛大臣、すごく分かりやすい説明をしまして、Aグループ、Bグループという話をしていて、そういう言い方もあったんだなと私は思ったんですけれども、のんべんだらりと発注を掛けるんではないんだよねと、つまり縮減をしなさいというプレッシャーを掛けていくんだと。
 じゃ、ちょっと事務方にお聞きしますけれども、どういうプレッシャーを今まで掛けていたんですか。
○政府参考人(深山延暁君) 長期契約を行う際には、当然、これまで既に契約を行ったものとして七例ございます。装備品の例でいいますと、例えばP1は主に国産、部品は一部外国から入っておりますけれども、P1について二十機のまとめ買いをいたしました。これは、これを当然契約を行いますときに、長期で二十機分の契約をするということで、これは主契約企業とそうしたことを見込んだ上で我々契約交渉を行って契約に至ったということでございます。その過程におきまして行います契約額を精査することによってコスト削減というのが図れたと考えておるところでございます。
○白眞勲君 全然言っていることが分からないんですけれども、それ、今までの五年と何が違うんですか。一緒じゃないんですか、これ。言っていること全然分からないんですけど、もう一回ちゃんと説明してください。
○政府参考人(深山延暁君) 五年で契約いたしますと、あれはちょっと四年国債なのでこれまで四年でやっていたんですけれども、四年間を前提にしてやりますと、四年間予算が付いた機数について契約をいたします。数年度ですから、例えば四年分で二機を契約するとしますと、二機分の材料費や何かを見込んで企業は契約をいたします。ところが、この二十機の契約においては、二十機もう既に発注が決まるということですので、例えば企業は材料等を購入する上で二十機分をまとめて買うことができることになります。したがいまして、例えば二機分とか三機分を買う、四年間で二機造れるという前提で造るよりも、長期間で二十機を造るということが予想された方が当然材料費等の購入は安くなるわけでございます。そうしたことを見込んで価格を設定する、これはまとめ買いの大きな効用であると思っています。
 そうした結果、我々の試算ですと、縮減効果は四百五十七億円出すことができたというふうに考えております。
○白眞勲君 ちょっと私の質問は、それは企業は当然プレッシャーを掛ける。いや、そうじゃなくて、私が言っているのは、防衛省としてどういうプレッシャーを、縮減しなさいというのを掛けたんですか、この間にということを聞いているんです。
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 例えば、これまで契約した七件のうちの四件は維持整備の契約でございます。装備品を維持整備するために、全般的な維持整備を一括して発注すると。これが六年とか七年とか、長期契約の期間でございます。私ども、維持整備契約を発注する際には確定契約という手法を取っておりまして、すなわち、確定契約というのは、その期間で幾らということでお金を払います。そういたしますと、長期契約で期間が長ければ長いほど企業にとってはリスクがあるということになります。したがいまして、企業としてはその期間、創意工夫を凝らして、自ら自助努力をして、経費の削減、縮減に努めなければいけないというインセンティブが働くことになるということでございます。
 縮減前の従来どおりのやり方であれば、部品の購入の都度、又は修理の都度、契約を行うことになります。したがいまして、そういう場合においては短期間、長期契約に比べれば短期間における契約になりますので、長期契約に比べれば先ほど申し上げたようなリスクは減っているということだろうと思います。したがいまして、長期契約の期間、これで幾らという契約になりますと、企業にとってはプレッシャーが掛かり、コストの縮減のインセンティブが掛かるということだろうと思います。
 私、維持整備のことを申し上げましたけれども、装備品の調達につきましても、準確定契約という契約を結びます。これは、為替の変動につきましてはそれは手当てするわけですけれども、それ以外につきましては維持整備契約と同じ確定契約であるということでございます。
 いずれにいたしましても、プレッシャーを掛けてコスト削減を図りたいということでございます。
○白眞勲君 ちょっともう一回、ちゃんと分かりやすく。
 大臣はプレッシャーを掛けて縮減効果を狙うんだと言っているわけですよ。ところが、今の話というのは、まとめ買いによる単なる、普通のまとめ買いによるメリットであって、プレッシャーを掛けていることにはならぬのですよ、これは。そこの部分はどうなんですかと聞いているんです。
○国務大臣(岩屋毅君) 私の言葉の選び方が必ずしも適切でなかったのかもしれません。
 ただ、防衛省としては、長期契約を結ぶときには当然一番大事なコスト削減、縮減効果というものを目的にして企業側と交渉するわけですから、もうその段階で、やはりいい条件を出さなければ受注ができないという、そういう意味では確かにプレッシャーは掛かるんだと思います。一方、今官房長から説明をさせましたように、企業にしてみると、長期で契約を定額でするということになれば、コストをどんどん削減した方が、何というか、企業側にとってもいいというインセンティブが働くわけでございますから、その両方の効果があるということだと思います。
○白眞勲君 結局、自然的に縮減効果という部分が起きるんではないかという防衛大臣のお話だと思うんですけれども、その縮減効果について、これは衆議院の議論でもいろいろなっているわけなんですけど、衆議院ではこう大臣答えているんですね。
 自衛隊が使用する装備品につきましては、各装備品ごとに製造に要する期間が異なることから、長期契約を適用する場合の縮減額の算定に当たりましては、一律に五年の製造期間の場合と比較することは困難だと考えております。このため、長期契約の縮減効果の比較対象としては、各装備品を従来どおりのやり方で調達する場合の経費と比較することが最も明瞭だと。
 つまり、縮減効果のその計算の仕方については、つまり比較対象としては各装備品を従来どおりのやり方で調達する場合の経費と比較する。これどういう意味なんだかちょっとよく分からないんですけど、もう少しこれ具体的に御説明願えれば有り難いと思います。
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 例えば、P1につきましては、平成二十七年度に二十機の一括調達をいたしました。私どもは、一括調達、長期契約の場合にはこれを七年間で二十機調達するというやり方を取りました。
 他方、従来どおりの方法で調達する場合は、五機ずつを四年間掛けて調達する。四年間というのは、二十七年度に五機、二十八年度に五機、二十九年度に五機というような、四年間でその、済みません、国庫債務負担行為の期間は四年間でございます、ちょっと分かりづらくて恐縮ですけれども、二十七年度に契約した五機につきましては四年後に納入される、二十八年度に契約したものも四年後に納入される、こういった形が従来のやり方でございまして、冒頭申し上げた一括調達の場合は、平成二十七年度に調達した二十機につきましては七年後に全部二十機入ってくるという、七年後といいますか、七年間掛けて五機ずつ、最後の、何といいますか、四年間掛けて五機ずつ納入されるというやり方でございます。
 もう少し分かりやすく申し上げますと……(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(武田博史君) もう一度答弁させていただきますけれども、従来どおりのやり方は、二十七年度に五機、二十八年度に五機、二十九年度に五機、三十年度に五機と、こういった各年度に五機ずつ調達していくというやり方。一括調達の場合には、二十七年度にまとめて二十機調達する、こういうやり方。
 それで、五年間でできないのかという御質問についてお答えするならば、製造期間はP1の場合は四年間でございます。したがいまして、五年間の国庫債務負担行為で取る場合には十機までしか調達できないということになります。五年間で十機、次の五年間で十機ということになりまして、まとめ買いの場合は七年間で二十機調達できますので、まとめ買い、長期契約の方がコスト縮減かつ安定的な調達には効果があるということでございます。
○白眞勲君 五年間で、今、十機、七年間で二十機になるんですというお話ですけれども、それだったら、五年間で十機と七年間で二十機のときのコスト縮減効果というのは幾らなんですか。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
 今委員が御指摘なのは、五年を上限としてこういうまとめ買い的方式、つまり五年間で十機ということを仮に契約したら幾らになるんだと、それの二個分と今回の長期契約と比較することができるんじゃないかという御指摘だと思います。
 私ども、これまで、本来これ、従来取っていたのは一年ごとに五機ずつ契約するようなやり方をやっておりましたので、それはなぜかというと、四年で入ってくる飛行機だったからであります。五年間で契約ということをいたしたことはございませんので、実際、我々の手元には、五年間で十機をまとめ買いするという先生の提案、つまり期間が五年が上限だったらどうかというデータが率直に言ってございませんので、従来調達しておりました方式にのっとって二十機調達した場合との比較をさせていただいているというところでございます。
○白眞勲君 ですから、本当に縮減効果があるというふうに考えるんであるならば、仮に五年間で十機を発注した場合と、七年間で二十機を比較対照しなければ、本来の意味での縮減効果にはならないんじゃないのかと私は言っているんです。
 単品ごとの縮減効果の場合、単品で一機幾らというのは出ているはずですけれども、一機幾ら掛ける十倍なのか、一機幾ら掛ける二十倍なのか。七年間と五年間、つまり五年間のときと七年間のときで縮減効果というのがどれぐらい違うのかを言わないと、本来の意味での縮減効果ではないのではないかということを私申し上げているんですけど、その辺はいかがなんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今までの防衛省の調達のやり方からすると、先ほどお答えしたとおりなんですね。従来までのやり方であれば、確かにデータがしっかりあって比較はできるわけですけれども、ある意味仮定ですよね、五年間で十機買った場合はどうなのかということは。
 じゃ、実際にそれをやったとした場合にどのぐらいのコストになるかというのは、時間と費用を掛けて計算しないとやっぱり出てこないことなので、なかなか一概に比較することが難しいと申し上げているわけでありまして、通常の買い方と長期契約を比較した場合は縮減効果というものをしっかり出すことができるということを申し上げているところでございます。
○白眞勲君 いや、それは非常に大きな問題ですよ。だって、時間と費用を掛ければできますということじゃないですか。時間と費用を掛けてやってください。これ何百億ですよ。
 ですから、それは時間と費用を掛けていただいて、しっかりと縮減効果というのは幾らですよというのを国民に説明する必要性があるのではないかというふうに私は思っております。
 ちょっとこれ、時間があれなので、次に行きます。
 国庫債務負担行為の国会の予算審議権との関係について、岩屋大臣は本会議でこうおっしゃっています。
 まず、契約行為を行う年度の予算において計上するとともに、将来実際に支払を行う各年度ごとに歳出予算と計上され、国会の議決を経るから国会の予算の審議権には問題がない、こういうふうにおっしゃったわけなんですけれども、ということは、場合によって予算が否決される場合はあるわけですよ。予算が否決された場合、その場合はどうなっちゃうんですか、これ。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(岩屋毅君) これまでの国庫債務負担行為も、ある意味では向こう五年を制約しているわけで、そういうときに予算が否決されれば、やはり当然リスクは発生するわけで、それは、長期契約で六年になっても七年になってもそのリスクが発生するということでは同じことなのではないかなというふうに思います。
○白眞勲君 それ、何のリスクですか。
○国務大臣(岩屋毅君) いや、当年の予算が否決されるということは、予算が執行できなくなるというリスクだと思いますが。
○白眞勲君 例えば、それでは、アメリカとのFMS契約において、これ、場合によっては予算が通らないからキャンセルだという場合も、ではあり得るということでいいですね。
○国務大臣(岩屋毅君) それは、その長期契約、FMSだけに言えることではなくて、すべからく予算が否決され、執行できなければ、あらゆる事業にリスクが生じるということになるんだろうと思います。
○白眞勲君 私が聞いているのは、FMS契約というのは、そういう予算が執行できないときのことも契約の中に書かれているのかということです、結果的には。それについてはどうなんですか。
○政府参考人(深山延暁君) FMSの条項の中には、契約されたものが納められる以前に、買う国の事情でキャンセルすることは認められております。その場合に、それによって生じた、何といいますか、違約金といいますか、その損害額についてキャンセルした側が払う場合があるということは書かれておりますけれども、キャンセルすることはできます。それは、物が納入される前ということになっております。
○白眞勲君 ということは、変な話、キャンセル料は払ったらキャンセルできますよという今のお話です。
 キャンセル料自体も予算ですから、これも否決されちゃったらどうなっちゃうんですか、これは。
○政府参考人(武田博史君) 否決のされ方にもよるんだろうと思います。どういう形で否決されるのか、また、その否決の後、再び修正して成立なり採決されないのかなど、ちょっとどういう形で否決されるのかという具体的な内容が必ずしも分からないので、何ともお答えしようがないということではないかと思います。
○白眞勲君 これ、一番大きなポイントだと思いますよ。途中でキャンセルできますけど、キャンセル料払いますって、一体誰が払うんだという話になっちゃうし、いつ払うんだという話になっちゃうし、どういうふうな形で払うのかというのがポイント。
 ちょっと時間があれなので、MFOについてお聞きします。
 今回は、安保法制において、外務大臣、ちょっと聞いていただきたいなと思いますし、国際連携平和安全活動として自衛官を派遣する第一号になるわけですね。そういった面で非常に重要なんですけれども、ここでちょっとお聞きしたいのは、法律では自衛隊が参加するのには国連の決議は国際機関の要請が必要となっているわけですね。今回のMFO、多国籍部隊・監視団が国際機関なんでしょうか。
○政府参考人(岩井文男君) お答え申し上げます。
 私どもは、MFOは、国際連携平和安全活動に係る実績若しくは専門的能力を有する国連憲章第五十二条に規定する地域的機関に該当するというふうに考えております。
 紛争当事者でそもそもございましたエジプト、イスラエルが結びました平和条約それから設立議定書に基づきまして、シナイ半島における平和条約の履行状況を監視する、それを目的にして設立された組織でございまして、また、組織の構成等に照らしましても、独立の国際機関としての実態を十分に備えておるというふうに判断をしております。
○白眞勲君 今、考えておりますと言っているんですよ。考えておりますじゃ駄目なんですよ、これは。
 つまり、国際的に本当に認められた機関であるかという、このオーソライズされた部分はどこに根拠があるんですか。
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(岩井文男君) 失礼いたしました。
 国際平和協力法第三条第二号に国際連携平和安全活動というのが規定をされております。その規定では、国際連合の総会等の決議、あるいは別表第一に掲げる国際機関が行う要請又は当該活動が行われる地域の属する国の要請に基づくと、こう書かれております。
 そして、別表の第一というものを見ますと、別表の第一では、一つ、国際連合、二つ、国連総会によって設立された機関又は国連の専門機関で政令で定めるもの、三つ目として、平和維持活動に係る実績若しくは専門的能力を有する国際連合憲章第五十二条に規定する機関で政令で定めるものとございます。
 したがいまして、私ども、このMFOを派遣するという決定になりますれば、その時点におきまして、国際平和協力法施行令を一部改正をいたしまして、国際連携平和安全活動に係る要請を行う国際機関としてMFOを追記するということでございます。
○白眞勲君 いや、ですから、国際的にオーソライズされているかどうかじゃないじゃありませんか、それは。自分たちが考えているということだけであって、じゃ、ちょっとこれ外務大臣にお聞きいたします。
 外務大臣は、以前の御答弁でこうおっしゃっていますね。MFOからの要請は口頭で受けたというふうにおっしゃいました。これ、口頭でこんな大切なことを受けていいんですか。
○国務大臣(河野太郎君) 口頭の場合もあれば書面の場合も、こうした要請は様々なケースがあると思いますが、今回は口頭で要請を受けたということでございます。
○白眞勲君 どんな要請ですか。いつ誰がどういう形で口頭で受けたんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 様々な国際的なやり取りでございますので、対外的にはそれは明らかにしないこととしているところでございます。
○白眞勲君 いや、これは法律事項ですよ。今まさに参考人がおっしゃったように、これは、第三条二に書かれているように、要請に基づきと書いてあるんですから、これ当然国民に対して、これに対しては説明する必要性があるんじゃないんでしょうか。詳細なやり取りはしゃべりませんなんという話にはなりません。
 もう一回聞きます。いつどこで誰が要請をしたんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 繰り返しになりますが、対外的には申し上げないことにしております。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(河野太郎君) 平成二十七年秋頃以降、MFO側から在エジプト大使館に対し、外交ルートを通じ、累次我が国のMFO司令部への要員派遣に関する要請を受けてきたところでございます。また、過去三年のMFO事務局長の訪日時においても同様の要請を受けているところでございます。これ以上の詳細については差し控えます。
○白眞勲君 非常に大切なポイントです、これは。何で今その要請について最初答えなかったんでしょうか。その理由を説明してください。
○国務大臣(河野太郎君) いつどこで誰がというふうにおっしゃいましたので、それはお答えできませんという意味で申し上げたわけでございます。
○白眞勲君 非常にこれ重要なポイントなんですね。
 じゃ、文書で要求する必要性はないと感じているんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 口頭での要請も要請だというふうに考えております。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(河野太郎君) いつどこで誰がという詳細のお尋ねでございましたので、それは申し上げられませんというふうに申し上げたわけでございます。
○白眞勲君 私、これ非常に重要なポイントだと思っているんですね。こうやって詳細についてのやり取りは答えられないとか言っても、これ法律事項ですよね。そして、なおかつ、これ、ちゃんとした活動かどうかという、そもそも国際機関かどうかもちょっと私は担保できていないと思っているんですね。
 ですから、これはやっぱり非常に大きな問題だということですが、時間も時間ですので、今日はこの程度でとどめておきたいと思います。
 以上です、質問は。
○大野元裕君 国民民主党、大野元裕でございます。
 今日は特措法に関する質問をさせていただきたいと思っていますが、岩屋大臣、先ほど白先生からお話があったので、随分ダブるところがあるので一番から三番は飛ばさせていただいて、その一方で、先ほどの議論の中で私ちょっと疑問が出ましたので、これは大臣答えられなければ事務方でも結構なので教えていただきたいんですが、先ほど、国庫債務負担行為で、その翌年仮に支出できないような場合、支出できない場合ですね、それについての問題について議論がありました、白先生との間で。私ちょっと疑問だったんですが、継続費の場合は支出権限が与えられていますけれども、国庫債務負担行為の場合には支出権限は与えられていないはずですけれども、それ、あたかも前提としたような答弁というのはどういう理由でされたのか、教えてください。
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(岩屋毅君) 継続費については先生御指摘のとおりだと思いますが、国庫債務負担行為の場合は、歳出化の年に予算が否決されれば支出はできないということだと思います。
○大野元裕君 それにもかかわらず、翌年度以降の支出権限について、先ほど、できない場合にはキャンセル料を払って云々って話がございました。それは相手方との問題であって、我が方については、国会は支出権限を一年限りしか与えていないはずです。二年目以降について先ほど言及あったことについて、私は不適切だと思いますけれども、その辺について自覚はないんでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) 国庫債務負担行為につきましては、おっしゃるとおり、例えば三十一年度予算で認められた国庫債務負担行為については、三十二年度や三十三年度にその支出予算の形で国会の御承認をいただけなければ支払えないものだと承知しております。
 我々があたかも、一回国庫債務負担行為を得たらそれが自動的に払われるかのような答弁のようなふうに聞こえてしまったとすれば、それは大変申し訳なかったと思っておりますけれども、それについては、国庫債務負担行為につきましては、委員の御指摘のとおり、国庫債務負担行為の歳出化経費が予算の中で、その当年度予算の中で議決されて初めて我々は支出ができるということだと考えております。
○大野元裕君 そのとおりです。
 ちょっとそこについては、先ほどの白先生の、私、議事録が出た後に精査をさせていただいて、委員長、しかるべく対処いただきたいと思います。
○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において協議いたします。
○大野元裕君 その上で、先ほど申し上げた、一、二、三番飛ばしますが、大臣にお伺いしますけれども、先ほどの話、四年間の場合、五年間の場合、六年間の場合、こういった議論、そこでの比較の議論が白先生の方からございました。この議論は実は平成二十七年のときもあったんです。これでももめて、結果として計算能力についてきちんとしなさいということを当院の附帯決議で防衛省に対しては求めてあります。
 お金と時間が掛かれば計算できるというふうな先ほど御答弁だったと私は理解をしていますけれども、そうだとすると、ここから先、質問になりますけれども、五年の場合と六年の場合の縮減額の差をやはり我々は知りたいと、あるいは知る必要が国民に対して説明するために私どもあると考えていますけれども。
 他方で、だとすると、これはずっと議論になっていました。本会議でも聞きました。もし答える気があれば照会をするべきだと思いますけれども、五年契約の場合の幾らになるかということについて、先方に対して。先方というのはアメリカ政府かもしれませんしメーカーかもしれませんが、に対して五年契約の場合の価格、照会されましたか。教えてください。
○政府参考人(武田博史君) 先ほど申し上げたとおり、契約期間を五年とした場合の契約額を算定するに当たっては契約相手方の協力は不可欠でございますが、私どもとしては、例えばP1につきましては……(発言する者あり)
 五年間の契約をすることは想定していなかったので、しておりません。
○大野元裕君 契約について照会をしてくださいとは言っていません。これは前回の平成二十七年も議論にもなりました。本会議でも聞かれました。今聞かれてすぐ答えられないのは分かりますけれども、なぜこれ照会しないんですか。これじゃ議論にならないんじゃないですか。法案を審議しなくていいというふうに武田さんはお考えですか。
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 P1につきましては、二十機を一括して調達をするということが現在進めている長期契約の内容でございます。他方、五年間でございますと、先ほど申し上げたように十機の調達しかできないということになります。
 したがいまして、私どもとしては、二十機まとめて調達をすることの方がコストの縮減効果また調達の安定化が図れるということで、五年間の十機ではなく七年間の二十機の長期契約をしたということでございまして、五年間の十機の契約導入のやり方につきましては積算はしておらないということでございます。
○大野元裕君 国会をばかにしていますか。今おっしゃったのは、五年間の場合と七年間の場合でおのずと値段が違うということをおっしゃったんです。そこを我々否定していません。五年分について照会しましたかと。だって、向こうに聞かなきゃ分からないとおっしゃるじゃないですか。前回もそういう議論でしたよ。なぜ照会しないんですか。これでは我々議論になりません。
○国務大臣(岩屋毅君) 今度、三十一年度予算で長期契約法を適用させていただこうとしているE2Dについては、米側とのやり取りはございます。
 今回のE2Dの九機一括取得に当たりましては、米側には様々な問合せをしております。仮に五年契約に収める場合は、平成三十一年度に五機、そして三十三年度に四機予算計上するという計画になるということは確認をしております。
 その場合の費用の見込みにつきましては、先ほど申し上げましたように、一定の期間も掛かりますし、またその費用を割り出すための追加的費用が発生する可能性があるということなので、現時点で見積りを得ておりませんけれども、米側からは、九機の一括調達と比較して縮減効果は相当少なくなる、つまり五年契約に無理にはめ込もうとした場合は縮減効果が少なくなる可能性がある、また、その後の年、三十三年度に調達する残りの四機については価格上昇の可能性がある、また、その四機の製造枠を日本側に提供できなくなる可能性があるというような返答を得ているところでございます。
○大野元裕君 これ、実は私の理解では、七年契約、五年契約余り関係ないんじゃないか、特にE2Dについてはと思っていますが、ちょっとそこについて伺います。
 そもそも、これは表でお示しをしましたが、E2Dの調達価格、これはいろんなところでいろんな話が出ていて、これは中に積むもの、例えば本体とかエンジンとかターミナルとかレーダーとか、それによって随分価格が変わります。例えば、右側の青で網掛けしているところは、二〇一五年にアメリカ議会に通告して二十七年度から買った四機分のところです。そこについては、元々アメリカに通告しているのでいえば、一機当たりの邦貨額、これは五百二十二億円になります。ところが、調達を実際している実績では、平均ですけど、四機分の、平均ですけど二百五十億円です。要するに、約半分になっています。
 これは二〇一八年にアメリカ議会に通告して、今度の九機のやつについては、これは三百八十三億円が二百十六億円になっています。これはもちろん全く同じじゃないんです。エンジンが何機分とか、スペアパーツが何機分とか、全く同じじゃないんです。だから我々は、どこからどこに縮減したか正直分からないんですよ、正直分からないんです。
 そこで大臣にお伺いしますけれども、これは先ほどの二百五十一億円で縮減されるわけですね、今度、七年計画で買うやつは。元の価格というのはどれを指しているんだか教えてくれますか、まず。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 委員お示しのその資料でございますけれども、私どもからすると、今回の調達の価格、これ黄色いところ出ておりますけれども、こちらにおきましては、一機当たりの単価というのを二百五十八億円というふうに長期契約による場合は出ております。これを長期契約によらない場合の価格というのは、この場合は機体単価は約三百億円になるというふうに理解してございます。
○大野元裕君 三百億円が二百五十八億円になるんですか、ということ。ということは、この間までの四年分で買ったやつより高くなっちゃうじゃないですか、七年で買った方が。どういうことですか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) こちらは、まさに前回、この委員配付の資料でいうと、前の中期防で買った四機ございます。こちらと、今回の二〇一九年度というか平成三十一年度予算でお願いしております予算につきましては、ここでいいますとMIDS―JTRSターミナルというのとMIDS―LVTターミナルと、ここで、いわゆるデータリンク用の機材でございますが、こちらが新しいものになってございますので、ここの差、それからもちろん物価上昇等もございますけれども、こうした要因で単価が以前の四機より高くなっているというものでございます。
○大野元裕君 これ、なぜそこだけ、その分というのは、ほとんど為替の価格の分もあるんだと思うんです、一〇%ぐらい、私の計算だと。多少は上がっているかもしれませんけれども、これ、二百五十億が三百億に上がるほどそんなに価格の差があるんですか。これ、多分ターミナルのところというのはリンク16のものだろうと私は理解していますけれども、MADLも使えるのかな、その両方だと思いますけれども、このターミナルのところ、そんなに価格が変わるものでは私はないと理解をしていますけれども、いかがですか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) まず一つは、一般的にいわゆる物価上昇というものがございます。こうしたものの要因がございます。それから、先ほど申し上げたデータリンク用の機材というものが新しく最新のものになりますので、そこの違い。それからさらには、今回、今年の場合については、いわゆる将来に向かっての部品枯渇対策、こうしたものの経費もこの単価の中に入っていることから、こうした上昇が生じているというものでございます。
○大野元裕君 正直に言うと、何だか分からないんですけど、ただ、積み上げという答弁もありましたよね、国会の答弁の中でそういった答弁もあったと思うので、そこで、もう少し中身について聞きますけど、この油槽プラス特注翼、翼の中の油、多分一体のものだと思いますけれども、これは一機分幾らなんでしょうか。幾らのものが幾らになって、幾ら縮減されたんでしょうか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) まず事実関係で申し上げますと、我が国が取得するE2Dにつきましては、航続性能を向上させるために主翼内に燃料タンクを追加するための改修を行っておると。こちらの燃料タンクに追加する主翼というものは独自仕様であるから、米海軍との一括調達による価格低減効果というのは、これは得られません。ただし、他方、中期契約によらない場合は、もちろん機体の取得に合わせて各年度にこうした燃料タンクを追加した主翼も追加していくことになりますので、長期契約による場合は、九機ですね、つまり、主翼でいえば九式、この主翼を一度に発注することができるため、一定の価格低減効果が見込まれます。
 ただし、こうした当該の主翼の価格の低減の価格の仕組みも含めまして、価格情報の細部の内訳につきましては、これを明らかにしますと、今後米政府と製造企業との価格交渉ですとか、米国と今後E2Dを取得する可能性のある第三国との交渉に支障を及ぼす可能性があることから、お答えすることは困難でございます。
○大野元裕君 余りよく分からなかったんですが、要するに、おっしゃりたいのは、これは我が国仕様のものなので九機分よりは安くならないと、これがまず一点ですか。これはいいですね。そして、ただし、この価格の詳細についてはアメリカとの関係で言うことはできない、こういう整理でいいですか。ちょっとそこだけ確認させてください。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 主翼についてのその価格の情報については、縮減額も含めて、元々の価格も含めて、先ほど申し上げた理由からお答えすることは困難だということと、この主翼部分についてのいわゆる長期契約の、つまり米海軍とまとめて買うということですね、その価格低減効果は得られません。ただし、我が国として九機まとめて買うわけですから、主翼も九セット必要なわけですから、そういった意味での一定の価格低減効果というのは当然ございますという意味で申し上げました。
○大野元裕君 これは細かなところの積み上げというふうに答弁されていますよね。ということは、これは縮減額だけでも教えてください。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 縮減額も含めまして価格情報につきましては、先ほど申し上げた理由、アメリカ政府と製造企業との価格交渉、それから米国と今後E2Dを取得する可能性のある第三国との交渉に支障を及ぼす可能性があることから、お答えすることは困難でございます。御理解いただきたいと思います。
○大野元裕君 だって、これ、二〇一九年の最初の概算のときの計算でいうと、一機当たり三十七億八千六百万円でしょう。これ、秘密なんですか、今の私が言ったことは。教えてください。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 済みません、今おっしゃられたのは恐らくトータルというか、機体トータルの額かと思いますけれども……(発言する者あり)機体等の、今申し上げたその増槽ですとか主翼の部分の価格については、私どもは先ほど申し上げた理由でお答えを申し上げるのは困難だということでございます。
○大野元裕君 分からないまま次の質問へ行くのもなかなかつらいんですけれども、秘密というので仕方ないので進めますが、ただ、まず私、一つ大臣に申し上げておきますけど、これ、私、細かく質問通告していて、大臣に返答していただきたいというふうに申し上げたんです。なぜならば、こういった一つ一つのものが、特に新しいもので、特にFMSで初めてのものについては大臣が把握してきちんと答弁をしていただくことが大事であるから、それはお願いしますというふうに申し上げました。そこを、まあ鈴木さんからお答えいただいたことが私は中身が悪いとは言いませんけれども、その辺は是非、まず御対処をいただきたい。
 その上で申し上げますけど、今いみじくも鈴木さんがおっしゃったとおりなんだと私は思います。なぜかというと、この配付した資料、参議院の議事録にあるとおり、平成二十七年の段階で、中谷防衛大臣は、当該調達の安定的な実施に資するというものを我が国として担保する措置はないというふうに私は理解をしますが、それでよろしいですねという問いに対して、はい、そのとおりでございますとお答えになっています。
 当時の防衛大臣がお認めのとおり、アメリカとの間のFMS契約は、本特措法適用要件の一つである調達の安定的な実施を担保できない契約です。ところが、本会議で岩屋大臣は、アメリカ海軍と共同調達を行うことが前提になっているから、製造中止のリスクが局限されていること、これが一点、そうですね。それから、シャナハン国防長官代行との間で働きかけを行ったと、これが二点目。だから、これは何とかなるんだというふうにおっしゃっています。
 ただ、この議事録の後ろの方の吉田、当時審議官かな、の発言にもあるとおり、もうこれは相手方の働きかけはずっと昔からやっているものですから、つまり、新しくなったのは、アメリカの二十四機の調達に日本の九機が乗ったという、この部分だけなんですよ、そうですよね。
 それからもう一つは、安くなったものも、翼の部分は我が国だけが発注しているので大して安くなっていない。安くなったのは二十四機乗ったからなんですよ。つまり、長期で契約したから安くなっているんじゃなくて、アメリカが二十四機調達するときに日本も一緒に乗ったから安くなったと、これが正しい説明じゃないんですか。七年がとか、五年がとか、十年がという話以前の問題として、二十四機に乗ったから安くなる、それだけの話なんじゃないんですか。そこは御答弁ください。
○国務大臣(岩屋毅君) いや、確かに米国が大量に調達をするというタイミングに合わせて調達をすることによってスケールメリットが発生をしてコストを縮減できるというタイミングを選んだというか、そういうふうに米側と調整をしていったということは事実でございます。
 ただ、七年間で、やっぱり九機を調達するのに七年という期間が必要だということでございますから、それは決して矛盾することではないというふうに考えております。
○大野元裕君 一般則として聞いています。というのは、何かというと、さっき鈴木さんにも私お伺いをいたしましたけれども、翼の部分は一緒じゃないからそんなに下がりませんね、ほかの部分は一緒だから下がりますねと聞いて、そのとおりですという話がありました。だから、そこについては一緒だから下がるんです。
 それから、先ほども申し上げた調達の安定性については、大臣の御答弁では二つの理由がありましたけれども、後者についてはこれまでもずっと防衛省に働きかけをしていることですから、つまり一緒でやるから今回FMSの安定性が確保できたということなので、一般論としてはFMSはやらないべきだと私は思いますけれども、それを乗り越える理由ができたのは一緒に合わせて買うから、そういうことでよろしいですよね。
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(岩屋毅君) 確かに今回米側の調達と合わせて調達するということによって仕様も安定するし、何といいますか、生産ももちろん安定的になされるわけですから、長期契約を適用するにまさに適しているというふうに判断をしたところでございますので、先生がおっしゃるように、米側との同時調達が可能になったからこの案件を、FMSではありますけれども、長期契約法が求めている要件を満たすというふうに考えて適用をお願いをしているところでございます。
○大野元裕君 それでは確認します。
 中谷大臣がおっしゃった、私の質問でしたけど、当該調達の安定の実施に資するというものを我が国として担保する措置はないというふうにFMSについては理解をしますが、それでよろしいですかと私が言ったのに対し、中谷大臣が、はい、そのとおりでございますと言っていますので、これだけでは安定性は欠くと。しかしながら、一緒になればその条件はクリアしたと今おっしゃいましたけれども、それが新しい条件ということでよろしいですね。
○国務大臣(岩屋毅君) 当時の中谷大臣の答弁は、つまり、FMSというのは何でもかんでもいわゆる長期契約法の要件を満たすということにはならないということについてはそのとおりですということをおっしゃったんだと私は理解をしております。今般は米国の調達と合わせる、つまりまとめ買いのスケールメリットが発生するということで該当するというふうに判断をしたわけですけれども、今後、その他のケースにおいても長期契約法の要件を満たすような場合が出てくるかもしれません。
 いずれにしても、FMS契約は何でもかんでも長期契約法の対象になり得るものではなくて、やはりその法の求める要件というか、そういうものをしっかり満たしたものでなければならないというふうに考えております。
○大野元裕君 先ほどと答弁若干違うんじゃないんでしょうか。
 まさに一緒になることによって条件クリアした。そのほかのことについても、これからは、それから、いずれにしてもという三つ話が今ありました。是非、これじゃ分からないので、政府の統一見解の提出を求めます。
○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において協議させていただきます。
○大野元裕君 その上で、これまでの四年間についてきちんと精査されたのかどうかについて伺いますけれども、当時の石川防衛大臣政務官がおっしゃったのが、平成三十年度末までの時点において、長期契約による効率化等の効果の評価を私どもとしては総括をしたいと考えています、その上で、期限の際の取扱いにつきまして、その時点での長期契約の効果などを総合的に判断して適切に対応したいというふうに述べられました。
 これについて大臣に本会議でお伺いをしたところ、本法案の国会への提出に際しては、防衛省内において、これまで長期契約について、経費の縮減効果を総括するとともに、調達の安定化に関する評価を行いましたという答弁がありました。
 その総括ですが、お付けした資料にあるこれが総括ですか。それについてお答えください。
○国務大臣(岩屋毅君) 当然、防衛省としては、これまでの長期契約について経費の縮減効果は総括をしておりますし、評価も行っておりましたが、その具体的内容について、必ずしもペーパーという形にしていたわけではございませんでした。国会での御指摘も受けてこのような形にまとめさせていただき、先生には提出をさせていただいたところでございます。
○大野元裕君 ペーパーにしないでどうやってその総括を省内で評価をして新しい法案を作るときの検討材料にされたんですか、教えてください。
○国務大臣(岩屋毅君) それぞれのペーパーが各部署にあったということで、それをまとめた形には必ずしもしていなかったということでございます。
○大野元裕君 それは総括と呼びませんね。全体を総括するというのは、全部こうやってまとめてきて、それで今度は、しかも、その次の期限に際してはということは、新しく、特措法ですから、期限を今度また新しく更新するとかそういったときには、こういった総括を基にして、様々な部署の意見を聞きながら、果たしてこれが適当かどうかということをやるものであると私は思います。それぞれの部署に別々の話があって、それ、まとめていなければ総括にならないんじゃないですか。
 しかも、これ、ペーパーになって出てきたのは、一枚目出てきたのは価格だけなんです。三月六日でした。これが出てきたのは先週です。それは私が指摘させていただいてから出てきたと私は理解をしていて、これ、閣議決定の前には総括できていなかったんじゃないですか、大臣。
○国務大臣(岩屋毅君) 総括という言葉の解釈にもよると思いますが、それぞれの縮減効果でありますとか撤退抑制効果でありますとかいうのは、それぞれの部署にちゃんとデータとしてあったと。したがって、省内で会議をするときはそれらのデータを寄せ集めて議論をしていたわけでございまして、外向けにまとまったペーパーを出すという前提では作業していなかったということでございます。
○大野元裕君 それぞれの部署できちんと評価をしてやりますというふうに石川防衛政務官はおっしゃっていません。私としましては、期限の際の取扱いについて、その時点での長期契約の効果などを総合的に判断する、そのために総括をするというふうにおっしゃっていますから、私は順番が違うと思いますよ。
 最後の質問になります。大臣にお伺いします。
 防衛計画の大綱及び中期防に従い債務負担行為を要する特定調達がなされるとおっしゃいましたけれども、大綱が期限前に変更されたり停止されてなくなってしまう場合、こういったときには長期契約を途中で解約されるんですか、それとも見直されるんですか、どうされるんでしょうか。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(岩屋毅君) 防衛力の整備につきましては、言うまでもなく、長い年月を要するために、防衛大綱あるいは中期防に基づいて計画的、確実に行っていく必要があると思います。
 十年以内の長期契約を行うに際しましては、中長期的な見通しに立った大綱や中期防に基づいて計画的に調達することが不可欠ですので、コスト縮減効果と調達の安定化の効果が見込まれるものを対象として、財務大臣との協議を経た上で、国際情勢や技術動向等を総合的に勘案して慎重に判断することとしておりますので、御指摘のように、長期契約を途中で解除するというようなことは想定しておらないところでございます。
○大野元裕君 私も、常識的に全くそのとおりだと、それは共有いたしますが、ただ、不思議なことをやった政権があるんですよ。御存じですか。
 防衛の大綱や中期防、自民党が政権交代した後、突如としてその大綱を停止しました。一年間、我が国は防衛の大綱がない、そういう国として漂流させられたんです。その後、防衛の大綱をきちんとして出してくるのかなと思って見てみたら、中身コピーですよね。動的防衛力が名前変わっただけの、今でもアメリカはモバイルディフェンスと言っているんじゃないですかね。そういったほぼどこかの国のパクリみたいな商品出してきて、一年間止めたんです。漂流させたんです。その後パクリみたいな商品出してきて、こういった前例があるものですから私は懸念しているんです。
 普通、常識から言えばそうですよ。大綱、きちんとしたものがある、中期防がある、計画に従って中長期的な調達が行われる、当然の話だと私も思います。でも、当然じゃないことを安全保障に関してやった政権があったんです。それが今の政権です。だからこそ私は心配をしているというふうに申し上げたところでございます。
 大変、正直、大臣のおっしゃるとおりなんです、おっしゃることは。でも、実績がそうじゃないから申し上げているわけで、是非その辺りについては、どうしたものかなということを、絶対に私、答え出てこないと思いますよ。みんなまともに国の安全を考えて、どの政権だってやっているわけですから。そこは是非大臣として、あえてこれ以上コメントは求めませんけれども、腹の中に置いておいていただきたいと思っています。
 今日の法案を通じて議論になったこと、疑問だらけであります、正直。継続法の問題、支出権限ですね、の問題、それから五年での調達について照会もしていないということ、それからE2Dについてどれが元だかよく分からないということ、そしてFMSについての、これ新しい条件が加わったと私は理解したので、これは一歩前進かもしれません。そして最後の大綱の問題。正直、これではまだまだ法案の審議として時間が足らない状況にあると思いますので、引き続きの審議を求めて私の質問に代えさせていただきます。
 ありがとうございました。
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。よろしくお願いいたします。
 まず、法案審査の前に、先日の大臣所信で防衛大臣にお伺いしたかったものの、時間がなくてお聞きができなかった項目について、インドとの防衛協力についてお伺いをしたいと思います。
 インドとパキスタンの間の緊張が続いております。さきの臨時国会において日印の防衛協力を進めていくということを大臣に確認をさせていただきましたが、最近の情勢を受けまして、パキスタンと我が国の関係性にも配慮していく必要が出てきていると思います。
 大臣、インド、パキスタンの今の情勢をどのように受け止められ、また、今後の日印の防衛協力に変化があるかどうか、お答えいただければと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) カシミール地方におきましてインドとパキスタンの間の緊張が高まっているということについては、私どもも大変懸念をいたしております。両国共に自制をして、話合いによって状況の安定化に向けた取組を進めることを期待しているところでございまして、外交当局におかれても是非そういう取組をしていただきたいというふうに願っております。
 その上で、先生御指摘のインドとの関係については非常に重要だと我々考えておりまして、日印特別戦略的グローバルパートナーシップの下で、自由で開かれたインド太平洋というビジョンを共有していくということになっております。
 昨年十二月に閣議決定された防衛計画の大綱においても、日米印三国間の連携を強化するということを明記をしているところでございまして、これまで海軍種間による共同訓練、昨年末には陸軍種、空軍種においても日印間で初めてとなる共同訓練を実施いたしました。また、米と印の共同訓練にも航空自衛官がオブザーバーとして初参加をしております。このように、インドとの間では陸海空の全軍種における協力が今進んでおります。
 防衛省としては、今後とも、インドとの間で幅広い分野での協力を推進していきたいというふうに考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 引き続き、パキスタンとインドの情勢に気を配りながら防衛協力も進めていただければと思います。
 それでは、いわゆる長期契約法に関連する質問をさせていただきます。
 まず、防衛関係予算についてお伺いをしたいと思います。
 現在審議中の平成三十一年度の防衛関係費の予算の内訳の部分について、事務方から詳細を教えていただければと思います。
○政府参考人(深澤雅貴君) お答え申し上げます。
 平成三十一年度予算案におきます防衛関係費でございますけれども、SACO、米軍再編関係経費等を除きまして五兆七十億円でございます。
 その内訳といたしましては、人件・糧食費が二兆一千八百三十一億円、構成比で約四四%、歳出化経費が一兆八千四百三十一億円、構成比で約三七%、一般物件費が九千八百八億円、構成比で約二〇%となっております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 人件費が今四四%とおっしゃいましたかね、約四割ということで、かなり大きな割合を占めておりますけれども、この人件費の削減というところはちょっと難しいのかなと思いますけれども、人件費というのはどういうものを指しているか、お答えいただけますか。
○政府参考人(深澤雅貴君) お答え申し上げます。
 平成三十一年度予算案におきます人件・糧食費の総額、先ほど申し上げました二兆一千八百三十一億円でございますけれども、その主な内訳といたしましては、隊員の給与が一兆五千六百八十七億円、退職金が一千二百六十八億円、営内居住者等に係る糧食費が三百六十九億円となってございます。
 こうした経費につきましては義務的な性格を有しておりますので、自衛隊の活動を支える一人一人の自衛隊員が任務に専念できるよう、引き続き所要額を確保することが重要であるというふうに考えてございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 今お伺いしました給与と退職金等、義務的な経費ということで、ここは削減難しいと思いますし、むしろ今の自衛隊員の皆様の待遇面考えますと、より増やしていく方向で考えていかなければいけないのではないかというふうに思います。
 こういう大きな防衛予算というものがある中での装備品の購入に関して、今回の長期契約法、複数年度で物品を購入するということを考えていかなければいけないということだと思います。
 人件費の次に大きいのが、まさに今回の法律によってできることになった長期契約の支払、一般物件費が四割というお話がございました。
 今回の長期契約法が制定される背景になりました平成二十五年の防衛計画大綱の中で、更なる長期契約の導入の可否についての検討という項目がございますが、この検討の中身、どういうものだったのでしょうか。
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 平成二十五年十二月に閣議決定されました防衛大綱におきまして、装備品等の効果的かつ効率的な取得を実現するため、長期契約の導入の可否について検討するということとされたことを受けまして、防衛省といたしましては、長期契約が装備品等の調達の効率性、安定性に与える効果等につきまして検討し、省内での議論に加えまして、企業へのヒアリング、財務省等との相談も行っております。
 こうした検討の結果、長期契約には効率的かつ安定的な調達が図られるという効果と、余りに長期にわたる場合には将来の財政支出を確定させるといった側面があり、これらを総合的に勘案いたしまして、最長十年の長期契約を可能とする法案を平成二十七年度通常国会に提出したところでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 そういう契約があった中で長期契約法は必要だという結論に至り、二〇一五年に現行の長期契約法の審議に入ったと理解をしております。
 二〇一五年の審議の際に、当時の防衛大臣の御答弁の中で三点が長期契約法の意義として挙げられております。一つ目は、長期契約法により計画的な防衛力の整備ができること、二つ目、企業側が中長期的な見通しができること、一括発注によるコストの縮減、そして三点目、防衛産業の安定化、こうしたものが意義として挙げられておりますけれども、この三点、過去四年間の長期契約の評価は、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の三点についての評価を申し上げれば、まず、コストの削減については、三件の装備品調達、四件の維持整備の調達を行っておりますけれども、この七件の契約で合計約七百八十七億円の縮減を実現をしております。
 次に、企業としては、将来の予見可能性が高まり、人員や設備の計画的な活用ができることなどにより中長期的な計画に基づいて経営、操業が可能となるために、下請企業の撤退数が抑制されているという効果を確認をしておりまして、これは防衛産業の安定化につながっているというふうに考えております。
 以上のことから、この長期契約については装備品の効率的かつ安定的な調達に効果があることから、防衛大綱及び中期防に基づく着実かつ計画的な防衛力整備に資するものであるというふうに評価しているところでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 財務省にお聞きをしたいと思います。
 本法案は、憲法八十六条の単年度予算主義、財政法上の一般原則に例外を設けるものとなっておりますけれども、ほかに支出すべき年限を五か年としている例外事業としてどのようなものがあるのか教えていただきたいのと、また、それらが例外となっている理由についても併せてお答えいただければと思います。
○政府参考人(神田眞人君) お答え申し上げます。
 国庫債務負担行為につきましては、余りにも長い年限を認めますと財政の硬直化を招くおそれがあるため適当ではないとの考え方から、財政法において五か年度以内とされております。しかしながら、五か年度以内では目的が達し得ず、また契約等の性質上安定性が必要であり、それを認めても弊害がないと判断できる場合には、個別法に基づき年限の例外を設けているところであります。
 委員御指摘の長期契約法以外に国庫債務負担行為の年限の特例を設けている事業といたしましては、PFI事業、市場化テスト事業、省エネルギー改修事業、この三つがございます。
 まず第一に、民間の資金や経営能力等を活用して公共施設の建設、維持管理等を行うといったPFI事業につきましては、国が長期にわたるリース契約を締結することも想定されることから、事業を実施する民間企業との間で長期にわたる安定した契約を締結しなければ民間企業側の受け手がないと考えられるため、最長三十か年度までの契約が可能とされております。
 第二に、公共サービスの質の維持向上や経費の削減を図る観点から、競争入札を通じて民間事業者が公共サービスを実施するといった市場化テスト事業につきましては、民間事業者が事業期間を通じて初期投資を回収する形態が想定されるところ、民間事業者がこの初期投資を回収するには長期契約締結が不可欠であることから、最長十か年度、十年間の契約が可能とされております。
 最後に、官公庁の設備の省エネ化の費用を光熱費等の削減額で賄うことで温室効果ガスの排出量削減を図るいわゆる省エネルギー改修事業につきましては、長期の契約締結によって長期の供用計画の立案を可能にすることが不可欠であることから、最長十か年度までの契約が可能とされてございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。大変元気よく御答弁いただきまして、感謝申し上げます。
 今、三つ事業をいただきましたけれども、例外を設けるのは限られた場合であり、かつ効果ですとかその目的がきちんと見える場合であるというふうに理解をいたしました。
 戻りまして、今回の審議を経まして本法案が成立しました場合、平成三十一年度に長期契約法を適用して調達予定のPAC3のミサイル部品の一部、これは米国も一緒に調達することによって経費を削減でき、また、E2DについてはFMSの方式で米海軍と一緒に購入することで割引ができると理解をしておりますけれども、例えば共同購入予定の物品の当初の見込額が他国の都合によって変更となった、そういう事例はありますでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、今回のE2Dなどのように、米国などと同じタイミングで購入を行う主要装備品の契約額につきまして、他国が共同購入を取りやめるなど、他国の都合によって契約後にその価格が変更されたという事例はございません。
○高瀬弘美君 契約後はないと理解をしておりますけれども、契約前の段階でそういう事例があったと伺っておりますけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) 契約前ということでございますと、例えば最も最近の例の一つを申し上げますと、SM3ブロックUAの取得につきまして、これは平成三十一年度概算要求時には二百六十六円、これは予算額、概算要求でございますので、今後取得のために必要な経費を見込んで計上しておりましたが、あっ、二百六十六億円でございます、大変失礼いたしました、計上しておりましたが、平成三十一年度予算案におきましてはこれが三百三億円。したがいまして、合計で三十六億円の増と改めると、改めてその予算を得たという例はございます。
 この増額の理由といたしましては、SM3ブロックUAは日米共同開発の装備品でございますけれども、調達価格については我が国の取得数量だけでなく米国の取得数量にも影響を受けます。平成八年度末の概算要求後に、米国より先方の最新の調達計画等を反映した価格情報を得たところでありまして、それに基づき増額を行いました。この理由としては、米側の調達数量の減少に影響を受けたものでございました。そのような例はあったところでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 そういうことが起こり得るのであれば、素人考えではございますけれども、FMSでの契約書に、他国の調達数に変更があっても日本の価格は変わらないというように契約書に規定ができないのでしょうか。
 そもそもFMSの契約書というのはどういうものになっておりますでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) FMSの契約の仕方というもので御質問であったと理解をしておりますけれども、FMSにおいては、契約書に相当する書類をLOA、これはレター・オブ・オファー・アンド・アクセプタンスというものでありますが、これ日本語では引合受諾書と述べておりますけれども、これの標準の形式が米国の国防安全保障庁のウエブサイトにおいて公表されております。このウエブサイトの中に安全保障援助マニュアルというものが掲載されておりまして、それに書かれておるところでございます。
 それは、我々が使う場合もそうですし、他国においてもこの書式が使われているものと理解をいたしておるところでございます。
○高瀬弘美君 つまり、契約書の書式が決まっているので、他国の調達数が変わっても我が国のお金が変わらないようにするということはできないと、そういう理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) 私ども、今回一括で契約をするということにいたしておりますけれども、契約をいたしますれば、現在の状況でそれは契約が決まるわけでございますので、私どもとしては、有利な状況、それはもうFMSに限りませんが、その他の調達におきますものであってもそうした上昇についてのリスクを軽減できるものと考えておるところでございます。
○高瀬弘美君 FMSの契約書には追加で項目を入れることはできないと私は理解しているんですけれども、その理解が間違っているかどうか、教えてください。
○政府参考人(深山延暁君) 今のような状況と考えていますが、先生の御指摘が、そういうふうに契約書に、つまり、冒頭御質問ありましたように、書くことはできないかという観点に関しましては、これは、FMSはある意味世界一律のルールで行われておりますので、そうしたことはできないと考えております。
○高瀬弘美君 了解いたしました。
 では、FMS方式で購入する場合、予算編成に、先ほど予算編成前に他国の事情で概算要求変わったという話ございましたけれども、予算編成に至る過程で価格交渉の責任というのはどなたが負っていますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今回、長期契約法の適用とするE2Dを例に申し上げますと、E2Dは航空自衛隊の装備でございます。航空自衛隊がニーズ元になって米国政府から基礎的な情報を収集してまいります。
 昨年来、より効率的な取得を追求する中で、防衛省の整備計画局が責任を持って、省内の関係部署の協力も得つつ、米国政府とどのような取得方法が最も効率的か、協議、交渉を行ってまいりました。
 概算要求時点では、二機の完成機と七機分の部品による取得を検討したんですけれども、概算要求後も検討を重ねた結果、九機の一括調達を行うことによって大幅な価格低減を図れるということにさせていただいたところでございます。このようなプロセスで、概算要求から予算案作成までの間に、E2D以外の他のFMS調達装備品についても約一千億円の価格低減を図っております。
 引き続き、整備計画局を中心に、省内の関係部署がしっかりと連携して、このFMSの諸課題の改善に取り組んでまいりたいと思っております。
○高瀬弘美君 御丁寧な説明、ありがとうございます。
 価格交渉をそれぞれの部署で行われることと理解をいたしましたけれども、相手が米国でございますので、交渉をすることを常としている国でもございますので、我が国としても、我が国に不利になるような条項についてはしっかりと意見を言っていただき、是非とも価格交渉をしっかりやっていただきたいというふうに考えております。
 今、報道等でボーイングの737MAXという機種で事故が相次いで起こっておりまして、運航停止等の措置がされておりますけれども、その報道を見ながらちょっとふと疑問に思ったんですけれども、例えばFMSで購入した装備品に後日不具合が見付かった場合、契約の解除というのはこのFMS契約の中でもできると、こういう理解でよろしかったでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
 本日、累次御指摘のあった点でございますけれども、FMS調達装備品につきましては、FMSにおける契約書に相当する引合受諾書、先ほど申し上げたところでございますが、この標準条項において、購入国は、物品の引渡し又は役務の履行前のいかなる時点においても本引合受諾書を解約することはできる旨規定されておりまして、購入国に契約解除の権利が留保されておるところでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 契約解除はできるということで理解をいたしました。
 質問の角度を変えます。
 平成二十七年に施行された現行法の附帯決議項目、特に二と三の部分についての対応をお答えください。
○政府参考人(武田博史君) お答えいたします。
 御指摘の附帯決議の二の対応につきまして申し上げますと、防衛省といたしまして策定した長期契約に関する指針というものがございますが、ここにおきまして、契約形態ごとの留意事項として、国産、ライセンス国産、一般輸入、FMSといったそれぞれの契約形態の特性に応じ、仕様の安定性や見積額の内訳を確認すべきことなどを定めるとともに、長期契約の対象事業の検討に当たりましては、初度費や関連する役務内容に不確定要素が存在しないかについて留意することも定めておりまして、これまで私どもは、この指針に従いまして適切な長期契約法の運用に努めてまいりました。
 また、御指摘の附帯決議の三の対応につきましては、原価計算方式における装備品の価格算定のより一層の精緻化、適正化について検討体制を整備し、防衛省内の有識者会議、これは契約制度研究会と申しますが、こういった場で議論するなど、調達価格算定の能力の向上を図ってまいりました。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 詳細等、すぐには出せないものもたくさんあるかもしれませんが、いずれにしましても、いずれ情報公開という形で出る可能性もございます。今おっしゃられたような点、しっかりと文書の形で記録を残していただき、後世の方がしっかりそれを見ることができるようにお願いをしたいというふうに思います。
 様々検討をされた上でこの長期契約法、必要だということを理解をいたします。厳しい財政事情の中で、必要な装備品が長期契約によりまして安く購入できるのであれば、例外ということではございますが、やむを得ない面あると思います。ただ、本来の趣旨であるはずであります国内企業への生産の予見性の確保ですとか国内産業への貢献という点はまだまだ達成できていない部分あると思いますので、どうかこの点は一層御努力をいただけますようお願いをしたいと思います。
 次に移りまして、三月十一日に米国の予算教書が発表されました。この概要、特に国防費部分について、外務省、教えてください。
○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。
 米国防省の発表によりますと、二〇二〇年度の国防予算案は約七千五百億ドルでございまして、前会計年度比で約三百四十億ドル、五%の増加でございます。
 このうち、他の省庁の予算を除いた国防省予算案は約七千百八十三億ドルでございまして、前会計年度比で約三百三十四億ドル、四・九%の増加でございます。特に、宇宙領域で前会計年度比一〇%増の約百四十一億ドル、サイバー領域で前会計年度比一五%増の約九十六億ドル増を要求してございます。
 また、いわゆる領域横断的、マルチドメイン作戦に対応するために、超音速技術、無人自律システム、エネルギー指向兵器、AI、機械学習システム等に関しまして過去最大の研究開発予算を要求がなされているところでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。
 アメリカの予算教書を見ましても、どの分野に重点的に予算を入れていくかというのが今の御説明で明確になっているかというふうに受け止めております。
 米国や中国といった国におきまして、宇宙における開発、大分先行している国々でございますけれども、我が国が対等に競っていくということは、予算面だけで見るとなかなか厳しい部分あるかと思います。そのことを踏まえまして、サイバー分野ですとか宇宙空間の安全保障の観点から、他国からの調達においては何が必要で、何が国内で調達可能かとの深い考察が必要ではないかと思います。
 サイバー分野、宇宙分野それぞれについて、FMS調達する計画の有無、また長期契約がなじむ性格のものであるかどうかについて、大臣、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 現在、サイバー、宇宙の調達に関していいますと、この段階でFMSによって調達しているものはなく、また予定をしているものもありません。
 というのは、やはりこのサイバー、宇宙の分野というのは非常に技術革新が著しいということから、契約先企業から期間を定めて借り上げるということにより調達をしているんですね。だから、一定の装備がもう固定化してしまうということは、この一番スピードが速い分野において適切ではないということで、そういう調達が中心になっているわけでございます。したがって、この段階では、サイバーとか宇宙という分野においては、FMS調達も含めて、今後いかなる方法により調達するかということがしっかりと固まっているわけではありません。
 また、さっき申し上げたような理由で長期契約法の適用にもこの段階では余りなじまないのではないかというふうに考えておりまして、しっかりとこれから検討して、両分野の装備品の調達方法について適切な手法を確立をしてまいりたいというふうに考えております。
○高瀬弘美君 大臣、ありがとうございます。
 済みません、一点確認ですけれども、今、サイバー、宇宙分野共にFMSはやっていないというお話でございましたが、役務契約も含めて、宇宙の分野、FMSはないという理解でよろしかったでしょうか。事務方で構いません。
○政府参考人(槌道明宏君) 現在、我が国のSSAシステムとアメリカの戦略軍のSSAシステムとを将来的に連接するために、その連接に係る技術的支援を得るためにFMS契約による役務を調達しているところでございます。
○高瀬弘美君 了解いたしました。じゃ、役務契約はやっていると、そのように理解をいたしました。
 サイバー攻撃におきましては、圧倒的に攻撃側が優位とされております。防御に徹するにしても、相手がどのような攻撃をしてくるか、そのことを深く理解して対策を打っておかなければ防御ができない、そういう分野になっております。
 つまり、サイバーで防御をするためには攻撃力も備えておく必要が出てまいりますけれども、必要最小限度の自衛力という憲法の専守防衛概念と、サイバーにおける防御のためには攻撃力も持たないと備えができないというところにつきまして、整合性というのは取れているのでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 専守防衛は、言うまでもなく、憲法の精神にのっとった我が国防衛の基本方針でございまして、この考え方はサイバー空間においても変わるものではございません。
 他方で、先生御指摘のように、サイバー空間は、攻撃の予兆であるとか実態を把握することが従来の領域に比べると極めて困難であるという特性も有しておりますので、まず、私どもは、サイバー攻撃を未然に防止するための常時継続監視能力、そして、攻撃を受けた場合でも被害を局限し、被害を復旧するために必要な能力、それから、有事における相手方によるサイバー空間の利用を妨げる能力等の防衛能力の抜本的強化を図っていくこととしているところでございます。
 新たな大綱の下で、専守防衛という考え方を堅持しつつ、サイバー空間も含めて実効的な防衛力を構築してまいりたいと考えております。
○高瀬弘美君 大変御丁寧な答弁、ありがとうございました。
 私の質問を終わらせていただきます。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。ちょっと順番を変えて、私からやらせていただきます。
 本会議で質問に立ちまして、五年前の特措法制定の際の防衛大臣の、財政の硬直化を招くことがないように実施するという答弁を示して、その後、特別防衛調達も含めた装備品、役務等の調達のために後年度負担の累積額が年々増加し、特措法を施行した一五年度からほぼ一兆円も増え、五兆三千六百十三億円に達しており、一九年度当初予算案の規模をも上回る異常な状態だと私は指摘をいたしました。大臣は、中期防の枠内で後年度負担も含めて計画的に予算編成を行っているところであり、引き続き財政の硬直化を招かないように適切に対応するという答弁のみでありました。
 そこでお聞きするわけでありますが、五年間で後年度負担が一兆円も増えて、当初予算の規模を後年度負担が上回る現状、これを、財政が硬直化をしておって後年度負担の抑制が必要だと、こういう認識はされていらっしゃらないということでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 後年度負担というものがどんどん増えてきているということについて、問題意識を持っていないわけではございません。
 ただ、今回の法案に即して申し上げますと、そういう中にあってもコストの削減努力、効率化の努力をしっかり我々やっていかなければいけないというふうに思っておりまして、実際にこの長期契約法の対象にしたのは、もう先生御案内のとおり、装備品で三件、それから維持整備で四件でございますが、三十一年度予算におきましては、先ほどから話に出ておりますE2DとPAC3ということで、かなり対象についてはしっかりと厳選、限定をしてきているところでございます。
 後年度負担というものが大きくなっているがゆえに、そういう中にあって、できるだけこの予算のコストの縮減、合理化、効率化というのを図っていくために引き続き努力をさせていただきたいというふうに思っております。
○井上哲士君 来年度予算の編成の過程で、昨年の十月の二十四日に財政制度審議会の財政制度分科会が開かれておりますが、そこに提出された資料ではこう書かれております。
 現中期防期間中、それ以前と比較して、長期契約に基づく装備品のまとめ買いなどにより、新規後年度負担額が大きく増加、この結果、予算の硬直化を招くとともに、平準化されない形で歳出規模の増大を招きかねない状況と、こういうふうに指摘をして、新規の後年度負担は、翌年度以降の歳出化経費としての予算の硬直化の要因となるため、その水準をできるだけ抑制していく必要があると、こういうふうになっておりますけれども、今の大臣の、問題意識はあるという程度とは相当違うと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 新たな中期防におきましては、これまででこういう規定ぶりは初めてなんですけれども、向こう五年間に新規契約する事業費の枠を設定をしております。
 したがって、後年度負担を含め適切に防衛関係費の管理をこれに沿ってしっかり図っていきたいと考えておりますし、当然のことながら、長期契約についてもこの枠の中で行われる。ちなみに、十七兆一千七百億円という事業費の枠でございますけれども、これを超えることがあってはならないという縛りの下で、適切な防衛関係費の管理を行ってまいりたいというふうに考えております。
○井上哲士君 先ほど紹介した財政審の資料は、できるだけ抑制していく必要があると、こう指摘してきたわけですね。同様の資料は実は、一六年度の予算編成の際の財政審の分科会にも出ております。その中で、新規の後年度負担が予算の硬直化の要因となると指摘した上で、一五年度予算については、新規後年度負担が大きく増加し、その抑制は不可欠だと述べた上で、長期契約法に基づく装備品の調達が増加の一因だと、こういうふうに述べているんですね。つまり、この法律ができたことがその要因だと、最初の予算編成でこう言っているわけですよ。実際、後年度負担が更に増え続けて、先ほど紹介したように、来年は当初予算を上回ったと。
 こうなりますと、引き続き硬直化を招かないようにするということであれば、やっぱりこの法の延長というのは逆行すると私は思うんですけれども、改めていかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 防衛装備品の調達というのは、言うまでもなく大綱、中期防に沿って行っていくわけでございますが、格段に早いスピードで厳しさと不確実性を増しているという安全保障環境の中で、やはり必要な装備をできるだけ早く、できるだけ低いコストで調達をしなければならないという私どもの責任がございます。
 そういう中にあって、長期契約法というものを適切に使うことによって財政の硬直化を招かないような努力も是非させていただきたいということで、今回もこの法案をお願いをしているところでございまして、そのように御理解をいただきたいというふうに思っております。
○井上哲士君 いや、なかなか理解できないわけですね。
 先ほど紹介しましたように、この長期契約法による調達が硬直化の要因となるという指摘があり、そして今年度予算についても抑制が必要だと、こういうふうに財政審の中では議論されたわけですね。ですから、適切にやっていくと言われますけど、この五年間の状況を見れば、一層の硬直化を招かない保証は何もないということを私は言わざるを得ません。
 その上で、FMSの問題です。
 来年度予算で、E2Dの取得で初めてFMSにも特定調達が適用されます。このFMS調達については、二〇一七年に会計検査院から、二〇一二年から一六年の調達に関して二点の改善要求と意見が出されております。
 一つは、アメリカからの受領検査において、防衛装備品の不具合や計算書の誤りが数多くあると。その場合に、速やかに米国に是正措置の要求をする必要があるにもかかわらず、一年以内に行わなかった、そのために却下された場合があるという指摘をしております。
 防衛品の不具合、これは報告は七百三十四件出しているわけでありますけれども、十二件、三千百九十四万円が却下された、それから計算書の誤りは、報告書は二百五十二件出しておりますけれども、十九件、千三百九十一万円が却下されたと、こういうことを指摘をしております。
 もう一つは、装備品等を受領した際に必要なアメリカから送付される計算書と受領部隊等が送付する受領検査調書の防衛装備庁による照会の問題。
 これは、会計検査院によりますと、FMS中央調達六十四ケースの全ての契約額、約六百七十一億円について計算書と受領検査調書との照合、照会に当たって、その過程や結果に関する記録及び保存を行っていなかったり、極めて多くの記載内容が一致していなかったりしている、この六十四のうち四十八ケースにおいては記載内容の全てが一致する防衛装備品が一つもなかったと、こうしているんですね。
 ですから、私、アメリカの側も、そして日本の側も、こんなずさんなことが行われているのかと驚くこの会計検査院の指摘でありますけれども、防衛調達でこんなことが常態化しているのか、それともこのFMSの特有の問題なのかと。そうであれば、なぜFMSでこのような驚くべきずさんさが集中的に起きているのか。いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 会計検査院からの指摘は重たく受け止め、是正を図っていかなければいけないというふうに私ども考えております。
 今先生から御指摘ありましたように、昨年の十月に、不具合報告提出の遅れ、それから計算書と受領検査調書の照合に関して是正措置を求める等の指摘を検査院から受けました。
 不具合報告の提出の遅れに関する指摘に関しましては、これを速やかに送付することの重要性について理解が十分なかったということを踏まえて、調達関連職員に対する教育、通知文書の発出によって認識の徹底を図ったところでございます。
 また、計算書と受領検査調書との照合に係る指摘に関しましては、受領検査調書に添付される出荷証書と計算書の記述内容が一致していないと。米国政府に対してその原因調査を求めたところ、主たる原因が受領検査調書に添付される出荷証書の記載不備にあることが分かりました。
 そこで、本年一月に深山装備庁長官とカウンターパートの米国防安全保障協力庁長官との間で協議を行わせましたけれども、米側より、出荷証書の記載不備の原因として、米側の各関係機関によって使用する会計システムが異なることや付与する文書番号や部品番号に統一が取れていないということが挙げられ、米側としても対策をしっかり講じるという説明を受けたところでございます。
 今後、同様の事案が生じないように、引き続き、日米間でより緊密に連携を図ってFMS調達の適正化に努めてまいります。
○井上哲士君 会計検査院の改善要求はおととしの十月なんですね。ところが、一七年の十月に出されたわけでありますけど、その後も、例えば不具合の是正措置要求の遅れで却下されたものは、一七年度は二百九件送付で却下が二十八件、一八年度は、現時点で分かっているまでで百五十五件送付で却下が九件、それから計算書と受領検査の調書の不一致については、二〇一七年にも十九件、一八年には逆に増えて六十五件発生しているんですよ。
 今いろいろ言われましたけれども、むしろ続いているんですね。なぜこれ続いているんですか。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
 大臣からお答えしましたとおり、不具合報告書の提出遅れに関しましては、これは当方に責任があることでございますので、これにつきましては、調達関係員に対する教育等を更に徹底して、そうしたことがないように努めていきたいと思います。
 また一方、計算書の記載、受領検査書に添付される出荷証書と計算書の記載内容の不一致、この問題につきましては、先ほど指摘にありましたように、私、米側のカウンターパートと一月に協議をいたしました。これにつきましては、米側におきましても、最終的にFMSの製品が、装備ができるまでに多くの会社が絡んでおるということから、各会社で使っている番号等が、本来はFMS用のコード番号にしなければいけないものが正しくされていないというようなことが主な原因であるという説明を受けたところでございます。これにつきましては、関係者が大変米側で多いということでありますけれども、米側においても対策を講じ、周知を図るという説明を受けております。
 したがいまして、これについても、大変これもゆゆしいことでありますので、引き続き米側に働きかけて、米側における関係機関との調整の促進をさせるように我々からも働きかけていきたいと思っております。
○井上哲士君 強調しますけれども、指摘があったのは、会計検査院、一昨年の秋なわけですね。
 その是正改善と要求の意見の中で、こういうことが何で起きているのかと、防衛省がどう言っているかというのは書かれているんですよ。こう書いているんですね。多くの一致していない記載内容について説明の要請を行っても合衆国政府から十分な説明を受けられないことが想定されることなどから、支担官、支出負担行為担当官でありますけど、支担官が全ての疑義を解明することは困難であるとして、中間計算書と受領検査調書とを照会する際に疑義の解明を十分に行わないまま、ケースに係る提供の確認を行っていると。要するに、アメリカに言うたってしゃあないと、こう思ってちゃんとやってまへんということを防衛省が言ったと会計検査院言っているんですよ。
 ですから、結局、その納期も価格もアメリカ次第というこのFMSの特徴の中で、こういうことが是正されていないというのが一番の要因じゃないんですか。私そう思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) ですから、そういうわけにはいかないというふうに私も考えておりまして、このFMS調達については様々な御指摘があることも事実でございます。検査院からの御指摘もありました。こういった問題を改善しなければいけないと強く決意をしておりまして、先般、今、長官代行でいらっしゃいますが、シャナハン米国防長官代行にお目にかかったときにも、かなり時間を掛けてこのFMSの議論をさせていただき、共に協力して改善をしていこうということで認識を一致させました。また、カウンターパートである装備庁長官と先方との話合いも続けさせておりますので、必ずこれは改善をしてまいりたいというふうに思っております。
○井上哲士君 私は、やっぱりこのFMSという一方的にアメリカに有利な方式が持つ基本的な問題があると思っております。
 そして、このFMS調達によります高額兵器は、維持整備費も非常に高額になってまいります。F35A、オスプレイ、グローバルホーク、E2D、イージス・アショアについて、それぞれ導入数と運用予定年数、その間の維持整備費はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) お尋ねの装備品及びそれに関する維持整備費についてでございますが、装備庁で昨年八月末に公表いたしました各装備品のライフサイクルコスト、そのライフサイクルコストの算定の前提条件として当時我々が作っておりました取得機数及び運用についてのデータがございますが、これを申し上げますと、これ昨年八月公表時点のものでございますけれども、F35Aは四十二機で、運用、維持段階の経費が一兆二千八百七十七億円、V22オスプレイは十七機で、同じく運用、維持段階の経費が四千三百九十四億円、グローバルホークにつきましては三機、同じく運用、維持段階の経費が二千四百四十九億円、E2Dは六機、同じく運用、維持段階の経費が五千五百四億円と見積もったところでございます。
 なお、イージス・アショアについては、この段階では、配備地、配備先等が確定しておらなかった等の理由で我々がこの計算に使用したライフサイクルコストがまだ計算できておらない段階でございますので、イージス・アショアについてはこうした経費は出しておりません。算出をいたしておらないところでございます。
○井上哲士君 その当時の数ということでありますけど、例えばF35でいいますと、計百四十七機の導入ということに今後なるわけですね。それを単純に今の単価でやりますと四兆五千億ぐらいになりますから、そしてイージス・アショアについても、SSR導入で発表した際には、維持運営費ということで四千六百六十四億に達しましたから、もろもろを合わせますと六兆ぐらいの金額になってまいります。
 このFMSも含めて維持整備費が今後増え続けて、来年度予算では過去最高の九千四百十四億円に達するわけでありますけど、これ、陸海空だけでいいますと八千九百五十三億円となっておりますが、今後五年間、この維持整備費の額はどのように試算をされているんでしょうか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 装備品の維持整備に必要な経費につきましては、中期防における、新しい中期防でございますけれども、所要経費の中で、装備品のプロジェクト管理におけるライフサイクルコストも考慮しつつ、陸海空三自衛隊として約四兆二千二百億円を計上しております。
○井上哲士君 今のは陸海空だけの数字でありますから、さらに全体を含めれば増えていくということになると思うんですね。
 FMSの場合は、技術の流出を避けるために、秘匿性が高い部分の修理、整備は製造元の米国メーカーが行うということを求めておりますし、日本が維持整備の一部を請け負う場合もあっても、整備や技術指導を行う米軍の技術者の渡航費や人件費は日本が技術支援費として支払うと。米国から取り寄せる部品も高額になっていくということになるわけでありまして、高い価格で購入をした上で整備費が大きく広がっていく。そして、これ自身もFMSでありますから、またアメリカの側の都合で増えるということになっていく。これはやっぱり大きく私は膨れ上がっていくと思うんですね。
 これに加えて、特措法施行後の後年度負担が増え、FMSによる維持整備が増え、さらに特措法を延長してFMSまで適用すると。私は、一層の財政の硬直化を招いていくということになってまいりまして、結局それを打開しようと思えば、防衛費枠全体を増やせと、こういうことになっていくわけでありまして、こういうことにつながるようなこの特措法の延長はやめるべきだということを最後申し上げまして、時間ですので、質問を終わります。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
 今日は、委員長並びに両筆頭のお計らいにより、質問の順番を変えていただきました。御配慮に感謝申し上げます。ありがとうございます。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 先般、私、この特定防衛調達の長期契約に関しまして本会議で質問させていただきました。そのとき防衛大臣は、為替変動については予見し難いものではありますが、長期契約によろうと従来方式の契約によろうと、防衛省としては、あくまでも必要不可欠な装備品を必要な時期に調達することができるようにすることに変わりありませんという御答弁がありました。
 まるで時間に合わせれば費用はどうでもええみたいな、費用のことが全然お触れになっていませんので、ここで私は為替の変動リスクということに関してお尋ねしたいと思うわけでありますが、当然、為替には変動リスクがあります。一ドルが百十円のときもあれば八十五円のときもあります。それで、そういう為替の変動リスクを回避するために例えば為替ヘッジという方法があるんですが、現在は支払の段階でそういうやり方を取り入れておられるんでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) 私どもは、委員の御指摘が、海外調達のものでFMSと、今回FMSが話題となっておりますが、一般輸入もございます。また、部品を海外から輸入して組み立てる装備品もございます。
 FMSにつきましてはドル建てでございますので、支払時期についての為替で我々払っておるところでございます。また、日本企業が主契約者となって海外から輸入したもので、輸入したもので組み立てる場合におきましては、その為替変動額につきましては、少なくとも企業に負担を与えないように、為替が変動した分について、それが、もちろん企業の行為に瑕疵がない、特に問題がない場合につきましては、我々がその為替、仮に振れればその分を補填するような措置もとっておるところでございます。
 しかしながら、今、我々といたしましては、その支払時期における為替で払うというのが原則でございまして、そのヘッジということが、為替の変動額、そのとき高くなっても、つまり日本が不利な価格になってもそうでなく払う仕方があるかという点につきましては、現在そのような方法は取っておりません。
○浅田均君 御見解を聞きましたが、例えば商売でいうたら先物取引ですよね。いつ何ぼのレートで払うということを現時点で決めておく、そういうやり方ですが、やろうと思えばできるんですか。
○政府参考人(深山延暁君) これは理論的可能性だと思います。
 FMSにつきましては、FMSの条項の中にそうした先物的な考えは入っていないと承知していますので、FMS契約に関しましてはそうしたことはできないと申し上げます。
 ほかの契約につきましては、これは、ほかの契約と申しますと、日本の企業との契約につきましても、現在はそういう方法を取っておりません。ただ、こちらにつきましては、もし仮に、理論的な可能性としては、仮にそうしたことに応ずる企業があれば行われる可能性はあると思いますけれども、今現在は、我々、日本の防衛産業との関係におきましては、企業の失敗でない限り、為替差損については補填するという方式を取っておりますので、日本企業については必ずしもそうしたニーズはないのではないかと今思っております。
○浅田均君 日本企業ではなしに、防衛省として、そういうFMS並びに海外との契約を行うに際して、為替の変動リスクを回避するために、為替ヘッジとか先物的な発想でいつの支払を今のレートにしておく、そういう決め方が商売として普通行われているわけですからね。防衛省としてもそういう手法を取り入れるおつもりはありませんか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今、装備庁長官からお答えさせていただいたように、現在はそういう方式を取っておらないわけでございますが、そういうことが可能かどうかということも含めて勉強、検討させていただきたいと思います。
○浅田均君 是非、防衛大臣におかれましては前向きに考えていただきたいと思います。
 今、百十円ぐらいで、今までいろいろ、E2Dで五千四百四億円とかお金出てきましたけれども、これ多分、現在、一ドル百十一円ですから、そういう換算を、その時点での為替レートで換算して、日本円でこれだけの額になるということをおっしゃっていると思うんです。だから、物すごく円高が進んだ場合、例えば、百円で一万ドルやったら百万円ですけれども、八十五円やったら八十五万円で済むわけですよね。だから、そういう意味で、できるだけいいものを安く買うと。しかもそういう手法があるわけですから、これから、防衛大臣におかれましては、一週間ぐらいで勉強して二週間後ぐらいに決定するとか、早いこと決めていただきたいと思います。
 それで、今の発言と若干かぶってしまう部分もあるんですけれども、五年間に新規契約をできる事業費の額を明記し、後年度負担も含めて適切に防衛関係費の管理を行うという御答弁も、これまた先般の本会議質問で大臣の方から御答弁がありました。
 事業費の額というところでこれ改めてお尋ねするんですが、ドル建てで契約して、それを円換算で計上しておられるという理解でいいんですか。
○政府参考人(深山延暁君) FMS調達に係る装備品につきましては、ドル建ての価格を円に換算して計上しております。
○浅田均君 そうしたら、債務負担で、現計というのか、執行するときは、そのとき予算計上されると。だから、最初のその債務負担の枠組みをつくるときに設定される額というのは、債務負担行為を設定する時点でのレートでされるわけですか。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(深山延暁君) 予算を国庫債務負担行為の予算に計上するときは、御指摘のとおり、その時点におけるレートで換算をいたしまして円にいたしまして、国庫債務負担行為をいただきます。
 先ほどちょっと別の委員の御指摘に御答弁いたしましたが、その国庫債務負担行為でやりますと、各年度の予算で、予算の中に歳出化経費として認められて、その予算で今度払うことになります。そのときの支払は、その時点における、実は予算にちょっとテクニカルというか、支出官レートという、予算に適用する為替レートがございますけれども、それに基づいた支出額を、これは財務と協議の上、予算として認めてもらって支払うということになります。
○浅田均君 予算に関わる為替レートという御発言がありましたけれども、その点ちょっと僕知りたいので、ここでは聞きませんけれども、後ほどまた資料か何かで御提供いただきたいと思います。こんなのやっていたら前に進みませんので。
 それで、今の元の質問ですね、債務負担行為、債務負担の枠を設定するときは、そのときのレートで設定して、それで現計予算化するときは毎年その予算で計上するということですから、もちろん為替の変動によって最初の、日本円にしてですよ、日本円にすると、最初想定していた額よりも決算で総計した額が違うということは大いにあり得るというふうに考えていいわけですね。
○政府参考人(深山延暁君) 為替の問題につきましては、委員御指摘のとおり、そこに為替差が出ますと、御指摘のような、当初見積もった額と最終的に決算額にしたものの間に差異が生ずるということはあり得るところでございます。
○浅田均君 そうしたら、F35A一機が何百億とか示されていますけれども、その額はどういう算定による額ですか。
○政府参考人(深山延暁君) 委員の御指摘が、現在、そのF35Aの予算としてFMS調達でありますので、それがどういうふうに積んだかといいますと、F35のドル価格、我々が計算しましたドル価格を今次予算編成に適用しました支出官レートで円に換算をして、一機幾らで予算額は幾らであるということで日本円で計上しているところでございます。
○浅田均君 いや、予算は分かるんですけど、防衛白書にしても、何か防衛関連の書物を読むと、これは一機幾らとか書いてありますよね。あれはどういうふうな計算によるものですか。
○政府参考人(深山延暁君) ちょっとどこの記述かによって多少違うかもしれません。ただ、防衛省が使っておりますのは、原則予算額で取った額を、つまり予算額というのは今申したプロセスで日本円にしているわけですけれども、それを書いておるものと承知しています。
 ただ、F35の価格、例えばアメリカがアメリカの調達でF35の価格として公表しているドルを、例えば、これは防衛白書や何かではありませんけれども、それをレートで換算して表示してあるような一般の書物もあるかと思います。そうした点では、その元の値段はよく確認しませんと、入っているものが違ったりする場合もあるということはあります。そのことはちょっと申し添えておきたいと思います。
○浅田均君 この点に関しましては、機会を改めてもう少し詳しく質問したいと思っております。
 それで、もう一つ、僕は専守防衛というのは可能かということにずっとこだわっているんですが、先日の本会議におきましても、防衛大臣は、陸海空での対応を重視してきたことは、これまでの延長線上の対応で我が国を守ることはできない時代となってきたと答弁されております。この認識に関しては私は全く同じです。しかし、大臣は、サイバー、電磁波等の新たな領域における対処においても専守防衛の考え方の下で行われることは当然と答弁されています。ここが一番考え方が違うところなんです。
 だから、まず、サイバー攻撃とか電磁波攻撃というのはどのような攻撃と認識されておって、どのような被害を想定されているのか、お尋ねいたします。
○国務大臣(岩屋毅君) サイバー攻撃の態様というのは、姿というかスタイルというか、形は様々なんだろうと思います。例えば、交通インフラ等の重要インフラに対してかなり強力なサイバー攻撃が仕掛けられて、あたかも武力攻撃を受けたかと同じような甚大な被害が生ずる場合もあり得るでしょうし、そこまでには至らないけれども、通信機能であるとかあるいは金融機能などに重大な支障をもたらすようなサイバー攻撃とか、様々な攻撃の態様があろうかと思いますので、なかなか一律に論じることは難しいという面がございます。
 もし仮に、武力、自衛権行使の三要件を満たすほどのたとえサイバー攻撃であっても、その三要件を満たすほどのものがあれば当然自衛権は発動できるというふうに考えておりますけれども、その起こった事態によって判定せざるを得ないというところがありますので、なかなか一概にというか一律に申し上げることが難しいというふうに考えております。
○浅田均君 電磁波等の新たな領域における対処ということを御発言になられていますので、そういう事態は当然想定されていると思うんですね。
 EMP、電磁パルス攻撃で攻撃がなされたと。そうしますと、電磁パルスで電子機器が損傷してしまう、自衛隊の防衛システムも全部麻痺してしまうと。だから、何をしようにももうしようがない状況が一発で生じてしまうんですね。だから、攻撃の態様もいろいろあろうというのはそのとおりなんですが、一撃でもう何もできなくなってしまう状況があると、もう反撃不能なんですよ。反撃不能な状況をつくり出すことができる攻撃があると。
 だから、常に盾と矛の関係なんですけれども、これ、こういうのがもし起きた場合に、専守防衛や言ってても防衛のしようがないんですよ。だから、専守防衛という考え方を変える必要はないですかとずっと問い続けているわけです。この続きはまた次回にでもやらないと、また河野大臣の質問がなくなってしまいますので。
 次に、朝鮮半島の非核化についてお尋ねいたします。
 最近の報道で、平壌近郊の山陰洞ですか、にあるロケットの組立て施設で活動が活発化しているという報道がありますけれども、外務大臣はこういう事態をどういうふうに認識されておられますでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) アメリカの専門家が恐らく商業衛星の衛星写真を分析した結果ではないかというふうに思っておりますが、このような報道があるということは承知をしております。
 この情報をどのように分析しているかということをちょっと対外的に申し上げると、分析の仕方などが分かってしまうといけませんからそこは差し控えますが、我が国としては、米朝プロセスを引き続きしっかりと後押しをし、北朝鮮のCVIDを実現をする、そういう方針に揺らぎはございません。
○浅田均君 また、これも報道によるんですが、どうも北朝鮮は、河野大臣あるいは日本政府がずっと言っているようなCVIDをやる気があるとは私には思えないんです。それでもなおかつそのCVIDを日朝交渉の前提条件だとすることに変わりはないんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 北朝鮮が核兵器を含む大量破壊兵器、全ての大量破壊兵器並びに全ての射程のミサイルのCVID、これを行うことが制裁解除の条件でございまして、我が国は、日朝平壌宣言にうたうように、核、ミサイル、拉致問題を包括的に解決をし、不幸な過去を清算し、国交を正常化する、これが我が国の方針でございます。
 非核化、CVIDということにつきましては、これは経済制裁解除のための条件でございますが、日朝交渉の前提条件ではございません。現時点でも大使館ルートを通じ、様々やり取りをしております。それを交渉と呼ぶかどうか、別次元の話かもしれませんが、そういうことでございます。
○浅田均君 CVIDというのが国連の制裁解除の前提条件であるというのは私も承知しております。
 それで、なおかつ段階的廃止ということにこだわっておって、コンプリートというところまでは北朝鮮が同意するとはどうしても思えない。だから、CVIDが実現できないことには制裁も解除できないわけですから、その会話の糸口までたどり着けないんではないかという心配を持っているんです。大臣、どういう御見解でしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 今回、ハノイで米朝の首脳会談をやりましたのは、ベトナムのような、いまだに一党支配の国で、なおかつアメリカとも長い間戦争をした、そういう国であっても、正しい決断をすれば経済を発展させることができるという現実を金正恩委員長に自らの目で見ていただこうということで、今回、ベトナムがその首脳会談の場所に選ばれたわけでございます。
 ですから、国際社会がきちんと安保理決議を履行することができれば、北朝鮮は大量破壊兵器並びにあらゆる射程のミサイルのCVIDに踏み切らざるを得なくなるというのが今のアメリカの方針でございまして、日本もそれを支持してきているところでございます。
 経済制裁に関してはそういうことでございますが、あらゆる機会を捉えて拉致問題の解決に向けての糸口をつくってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○浅田均君 ありがとうございました。
 これからは河野大臣に先に質問させていただくようにすることを申し添えまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。
 二月二十四日の県民投票を受けて、三月十六日、沖縄では、土砂投入を許さない、ジュゴン、サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める三・一六県民大会が開催され、一万人が参加をしました。
 安倍首相は、辺野古新基地建設について、二〇一二年の2プラス2共同発表では、「これまでに特定された唯一の有効な解決策」と限定付きだったものを、二〇一三年十二月末に仲井眞県知事に埋立てを承認をさせ、二〇一四年二月十二日の糸数慶子議員の質問主意書に対する答弁書で、この「これまでに特定された」という文字を削除し、辺野古が唯一の解決策と閣議決定し、米国のプランB等を含めた様々な可能性に蓋をして、辺野古の建設工事を強行し、今日まで続く辺野古問題をつくり出しました。
 この政治的な責任は大きいと思います。繰り返しますが、特に、安倍総理が仲井眞県知事にした普天間基地の五年以内の運用停止という約束を果たさなかったことは、極めて重大な背信行為です。
 菅官房長官は昨日の記者会見で、沖縄の新基地建設の断念を求める県民大会決議に対し、建設方針に変わりはない、普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければならないと言っていますが、その責任があるのは防衛大臣や政府ではありませんか。その責任を放棄しておいて普天間飛行場の危険性除去を放置し、これから十数年以上も掛かると言われる埋立てをいまだに強行しようとしています。
 しかし、七割が反対を示した県民投票で示された民意を真摯に受け止めるならば、異なる解決策を求めるべきであると改めて強く求めて、質問に入ります。
 三月十五日に、防衛省は、これまで私を含む多くの議員から資料提出を求められながら、審査請求中を理由に国会に提出してこなかった辺野古における地盤に係る設計・施工の検討結果報告書など、一連の調査結果を開示しました。予算の根拠となる資料であるにもかかわらず、全体で一万ページもある資料を予算審議の終盤に当たる時期にようやく国会に提出したことは、安倍政権の国会軽視の現れであり、強く抗議します。
 最も古い調査報告である平成二十八年三月のシュワブ平成二十五地質調査は、C1護岸付近は大きくへこむ谷地形で、非常に緩い軟らかな砂質土、それから粘性土が堆積しているとし、「以上のことから、特に当該地においては、構造物の安定、地盤の圧密沈下、地盤の液状化の詳細検討を行うことが必須と考える。」と結論しています。
 防衛省は、二〇一七年三月に埋立てに着工し石材を投入し、昨年十二月には土砂投入を強行しましたが、工事強行以前に、既に軟弱地盤により工事の成否自体が見通せなくなっており、仮に工事が可能だとしても大幅な設計変更をしなければならないことを防衛省は認識していたわけで、防衛省の工事強行は極めて悪質だと考えます。
 大臣は、二〇一六年三月にはこのような調査結果が出ていたことを報告されていますか。大臣が報告を受けたのはいつでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 先生御指摘のシュワブ平成二十五地質調査、いわゆる最初の二十四本のボーリング調査結果でございますけれども、この内容については、私が防衛大臣に就任直後、平成三十年十月四日の業務説明、普天間飛行場代替施設建設事業に関する業務説明の一環で報告を受けたところでございます。
 その際、御指摘の二十四本のボーリング調査の結果ではN値ゼロの地層が確認されたけれども、調査地点が限定されていること、また、別途室内試験を行ったところ、ボーリング調査で非常に軟弱であった土壌についても一定の強度を示す値が出たこと、したがって、当該二十四本のボーリング調査の内容のみでは地盤の強度等を評価できる段階にはないと判断して、更に追加してボーリング調査や室内試験を実施し、十分なデータを得た上で地盤の強度等を評価することとしているという報告を受けたところでございます。
○伊波洋一君 ただいまの資料は配付の資料の一番最後の方にございますので、見ていただきたいと思います。
 少なくとも二〇一七年三月に石材を投入する以前の時点で一旦作業を中止し、沖縄県と真摯に話し合うべきでした。今からでも工事の強行を一旦停止し、考え直すべきではないでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) この問題の原点は、もう先生に釈迦に説法で、申し上げるまでもなく、普天間飛行場の危険性の除去、ひいては返還を成し遂げるということにございます。
 私どもは、この辺野古への移設作業なかりせば普天間は固定化すると、これは断じて避けなければならないと決意をしているところでございますので、今後とも、丁寧に説明をし、御理解をいただきながら事業を前に進めさせていただきたいと考えております。
○伊波洋一君 冒頭、その辺野古以外の解決策をなくしたのが安倍政権だということを申し上げました。
 前委員会でもお話をしましたけれども、これについては次の、あしたの委員会でまた話をしたいと思います。少なくとも解決策にはならないんだと、そして別の解決策はあるのだということはいずれ示していきたいと思います。
 三月十五日に開示された地盤に係る設計・施工の検討結果報告書では、サンドドレーン工法による地盤改良を行うことにより、残留沈下量は供用開始から二十年間で約四十センチと推定され、本件事業と同様の海上埋立空港である東京国際空港D滑走路と同様に、適切な維持管理により対応が可能と説明しています。報告書では、羽田の沈下予測を百年で六十九センチという数値を引用していますが、これは、二〇一〇年十一月に刊行された九年近く前の第九回地盤改良シンポジウムの古い論文から引用した、しかも予測の数値です。
 前回の委員会の国交省の答弁では、実測は埋立開始から十年間で七メートル。開港からの七年間で四十八センチも沈下しています。関空ではもっと沈下していて、予測は開港後五十年で十一・五メートルですが、実測は一九八七年の埋立開始から三十年で十三メートル、九四年の開港から四メートルも沈下しています。
 防衛省の報告書は、大浦湾の沈下量を過小に評価しています。防衛省は、羽田ではなぜ百年間で六十九センチの予測が実際には七年間で四十八センチも沈下していると考えていますか。防衛省は羽田の沈下量の実測値を把握していますか。また、関空の沈下量の実測値は把握していますか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 御指摘の関空ですとか羽田空港におきますところの沈下量については承知をしておりますけれども、防衛省といたしましては、当省以外の他の事業について評価することは差し控えさせていただきたいと思います。
 ただ、その上で申し上げれば、一般的には一年当たりの沈下量というものは年を経るごとに徐々に少なくなっていくものと承知してございますし、また、普天間の代替建設事業につきまして、先ほど委員からも御指摘ございましたように、埋立終了後から二十年間の沈下量は最も大きいところで約四十センチというふうに予測してございます。
 こうしたものにつきましては、沈下量をあらかじめ予測した造成後の高さを設定するですとか、維持管理ですね、をしてかさ上げをするなどと、様々な対策を講じることによって対応可能でありまして、本件の埋立地についても、安全性に問題なく飛行場として供用させることができるものというふうに考えてございます。
○伊波洋一君 お手元配付の資料の二ページ以降にただいまの報告書があります。これは平成三十一年一月に出されていますが、今申し上げましたように、これはもう九年も前の資料で、これもそのときの予測値です。もう実測は出ているんです。実測は出ているにもかかわらず、そこの資料に提示してございますように、結果的には今申し上げた百年で六十九センチということを平気でそれを証拠立てるものとして書いている。
 なぜ予測が外れたと考えますか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 繰り返しで恐縮でございますけれども、こちらの関空ですとか羽田空港の事業につきましては、防衛省以外の事業でございますので、当省として評価をすることは差し控えさせていただきたいと思っております。
○伊波洋一君 一体幾らのお金を掛けてこの工事が行われていますか。皆さん、これは別の省庁の問題だから答えるわけにはいかないと言っていますが、答え切れないわけでしょう、答え切れないから答えないわけでしょう。
 大臣にお伺いしますが、どうして、辺野古、大浦湾では二十年で四十センチしか沈下しないと保証できるのですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 私ども、二十四本に加えて、五十二本の追加のボーリング調査結果をその専門家によって検討してもらった結果、そのような今予測値を得ているわけでございまして、土木工学的にどうしてそうなるのかという理屈まではもう私は分かりませんけれども、しっかりと検討していただいた結果でございます。
○伊波洋一君 私たちも、事務所で担当者からいろいろ聞いております、計算をした結果と。それで、皆さんが先日開示をしたこの検討結果、報告書、この中に書いてあるわけです。
 そして同時に、先ほども申し上げたように、羽田も六十九センチしか百年間で沈下しませんよと書いてあるわけです。その後ろの方には、どんなふうに沈下する、飛行場の例が書かれています。供用後の沈下、残留沈下を許容するところ、いろいろあります。でも、皆さんは二十年で四十センチしか、防衛大臣はこう説明をしておられる。でも、その答えは、これ計算の結果にすぎないんですよ。計算の結果は見事に外れたわけです。羽田でも外れて、関空でも外れています。関空は四メートル外れているんですね。五十年で十一・五メートルが、三十年でもう十三メートルも沈下している、関空ではですね。どうして皆さんが造る辺野古だけそれは確かなんだ。計算はみんな一緒です。計算が外れることは、これは国交省から聞いたんですけれども、飛行場ごとに違うからやってみなければ分からない、こういうような考えなんですね。
 本当に、じゃ、答えはそういうふうに計算している答え、皆さんが出している証拠書類というもので答えているけれども、本当はやってみなければ分からないのではないですか。そのことについて、大臣としてはどのように考えていますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 言うまでもなく、関空や羽田は民間空港でございますが、個々における、何といいますか、使用頻度といいますか、飛行機がどのぐらいの頻度でどういう機体が降りるかということによっても、多分当初の計算値と違ってくるところが出てくるんだろうと思いますし、恐らく近年の、何といいますか、観光ブームということからいうと、非常に使用頻度が増してきているというようなことも、これは私の想像でしかありません、国交省さんに聞くとはっきりしたことが分かると思うんですが、そのようなことも恐らく影響しているのではないかなと考えます。
 辺野古に造ろうとしているのは、普天間基地の機能の一つを代替移設するという事業でございますし、最初に予測された予測値からはそれほど大きく外れないのではないかと思っておりますが、しかし、仮に外れたとしても、これも様々な工法によって克服することが可能だという検討結果を得ておりますので、安定的な施工は可能だというふうに考えているところでございます。
○伊波洋一君 大臣、飛行機が一つだけ降りるだけでは沈むわけではないんですね。結局、ここは、九十メートルの、四十メートル近くの軟弱地盤と深さの三十メートル埋める土地、あるいは五十メートルぐらいの軟弱地盤と四十メートル埋める土地。この重さが、圧密沈下といって粘土層だから結局は経年で沈んでいくんですね。重さがあるから、この土地の底に埋めたものが。なおかつ、七十メートル以下はやらないというふうに言っているわけです。
 一枚目のページの資料がありますけれども、何と言っているか。「地盤改良をしない部分があれば、圧密沈下が長期間発生する。」、「怖いのは予測より沈下量が大きくなった場合だ。」と。C2護岸というのは五メートル下にはもう固い岩がある。でも、C1は七十メートル、九十メートルのところまでそういう圧密沈下の可能性のある粘土層、固い粘土層とはいうけれども、しかし、「重さが加わると沈下する。」と書いてございます。つまり、リスクがあるわけですよ、今のこの資料はですね。皆さん、お手元に資料ありますけれども、こんな複雑な地層が曲がりくねっている、断層もあるというふうにも指摘されている。でも関空は違うんですね。みんな平行で、やっていて均等に沈下します。
 あと一点、シュワブのは陸地です。シュワブの陸地は沈下しないんですよ、あの飛行場。片一方では沈下する海の埋立てがあり、沈下しないシュワブ陸上があり、そういうところで造っているんです。一体どんなことが起こるかということを想像することぐらいしないと、本当にこれがリスクでないかと。何千億というお金を掛けるんですよ。なおかつ普天間には危険性を押し付けている。そのことをやはり私たちは、政治がこれを解決しなきゃいけないじゃないですか。
 だから、そこを、大臣、もっと具体的に、本当に真摯に、防衛省として本当にこれは問題ないのかと。こういう報告書だけでただ答えるだけでこの問題が解決するのかと、是非聞いていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) これから、得られた結果を基に詳細な設計に入っていくわけでありまして、その際に、先生御指摘のような点も含めてしっかり克服できる工法というものをお示しをしてまいりたいというふうに考えております。
○伊波洋一君 事務方に聞きますけど、ケーソン護岸の不均等な沈下が問題です。配付資料のように、専門家は七十メートル以下を地盤改良しないC1護岸を懸念しています。ケーソン護岸は沈下しないと断言できるのですか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 今、沈下のお話、幾つかございました。この中でも、委員がお配りいただいた資料の中でも、その七十一ページ、この報告書の中でも、施工段階における対応として、代表箇所を複数選定して施工に伴って生じる地盤挙動の観測を行い、必要に応じて施工速度の増減や予測沈下量及び上げ越し量の修正等の微調整を行いながら予測精度を高めつつ施工を進めるとか、こういうようなことでありますとか、また、先ほど申し上げたように、不均一な沈下に対しましても、一般的には、例えば沈下量をあらかじめ考慮した造成後の高さをエリアごとに設定しますだとか、維持管理段階でのかさ上げ、こうした対策を講じることによりまして対応可能でありまして、本件の埋立地についてもそれらの対策を行うことで安全性に問題なく飛行場を供用させることができるというふうに考えてございます。
○伊波洋一君 ただいまの答弁は報告書ですよね、報告書を述べているだけにすぎないです。
 安倍総理は、一月三十一日の衆議院本会議で、大浦湾側の埋立ての地盤改良のために沖縄県に設計概要の変更申請をすると表明しました。しかし、この間の安倍政権の対応は、県民投票の結果を真摯に受け止めるという言葉からは懸け離れた極めて強権的なものです。
 防衛大臣にお伺いしますが、この状況で果たして、今の問題も含めて沖縄県における設計概要の変更の承認の見込みがあると考えていらっしゃるんですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 是非、設計変更の承認願には応じていただきたいというふうに私ども考えております。
 先ほども申し上げましたように、この問題が仮に再び漂流するということになれば、普天間飛行場は間違いなく固定化する、それだけは是非避けたいと。これは沖縄の皆さんも、あるいは各党各会派の皆さんも共通の認識だというふうに思っておりますので、丁寧に説明を重ね、御理解をいただくべく努力してまいりたいというふうに考えております。
○伊波洋一君 時間が来ましたが、次回も話します。実際、漂流はしないです、解決しなきゃならないから。アメリカにとってこれは解決しなきゃならないから。辺野古があるから固定化されているんですよ。そのことをしっかり理解していただくように次に質問をつないでいきたいと思います。
○委員長(渡邉美樹君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十二分散会