第198回国会 経済産業委員会 第10号
令和元年五月二十三日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     青山 繁晴君
     佐藤  啓君     足立 敏之君
     大門実紀史君     辰巳孝太郎君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     佐藤  啓君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         浜野 喜史君
    理 事
                井原  巧君
                佐藤  啓君
                吉川ゆうみ君
                浜口  誠君
                石井  章君
    委 員
                青山 繁晴君
                磯崎 仁彦君
                北村 経夫君
                滝波 宏文君
                松村 祥史君
                宮本 周司君
                渡辺 猛之君
                斎藤 嘉隆君
                真山 勇一君
                谷合 正明君
                平木 大作君
                岩渕  友君
                辰巳孝太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山口 秀樹君
   参考人
       全国商工会連合
       会会長      森  義久君
       ヒルタ工業株式
       会社代表取締役
       会長
       岡山県中小企業
       団体中央会会長  晝田 眞三君
       明治大学商学部
       教授       山本 昌弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○中小企業の事業活動の継続に資するための中小
 企業等経営強化法等の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
○委員長(浜野喜史君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十一日、大門実紀史君及び岡田直樹君が委員を辞任され、その補欠として辰巳孝太郎君及び青山繁晴君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に佐藤啓君を指名いたします。
    ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
 御出席いただいております参考人は、全国商工会連合会会長森義久君、ヒルタ工業株式会社代表取締役会長・岡山県中小企業団体中央会会長晝田眞三君及び明治大学商学部教授山本昌弘君でございます。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、森参考人、晝田参考人、山本参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず森参考人からお願いいたします。森参考人。
○参考人(森義久君) 全国商工会連合会会長の森でございます。鹿児島県商工会連合会の会長も務めております。地元は鹿児島県大隅半島鹿屋市の旧輝北町でございまして、建設業、旅館業、畜産業などを営んでおります。
 本日は、意見を聞いていただく場を設けていただき、厚く御礼を申し上げます。私からは、中小企業、とりわけ小規模企業に対する支援をしている商工会の立場から、事業継続力強化支援計画と事業承継について意見を述べさせていただきます。
 まず、事業継続力強化についてですが、昨年の西日本豪雨で被害が大きかった倉敷市の真備町や土砂災害のあった岡山県、広島県、愛媛県の中山間地域、熊本地震の益城町及びその周辺、東日本大震災で津波被害を受けた太平洋沿岸部などは商工会地区でございます。そこでまず、商工会の災害時の対応や復興に向けた取組について御説明をいたします。
 災害が発生しますとまず行うことは、職員や地区担当役員が手分けをして事業者の安否確認など事業所の被災状況の把握を行い、その結果を県連合会、地元自治体などに報告いたしております。そして、相談窓口を開設し、日本公庫からの協力も得ながら、事業者からの相談を受け付けております。発災直後は、従業員への給与や仕入れ資金の支払、借入金の返済など、資金繰り相談が多くなります。この点、日本公庫では借入金の支払延期などの対応を即決していただいているので、大変助かっております。ほかには、店舗や工場、機械装置の復旧をどうするか、また共済金や保険金の請求手続はどのように行うかなどの相談が寄せられ、終日、絶えず相談対応に当たることとなります。
 また、並行して、商工会青年部、女性部によるボランティア活動を行っております。これは、地元の青年部員、女性部員だけではなく、各地から商工会青年部員、女性部員が応援に駆け付けてくれております。商工会青年部は、各地で支援物資を集めて現地に届けたり、瓦れき、流木、災害ごみ等の撤去作業などの復旧作業に従事しております。女性部は炊き出しや被災者の慰問などを行っております。
 青年部、女性部のメンバーは自身の商売をやめてボランティアで活動しており、被災した方から感謝の気持ちが寄せられております。この活動につきましては、先般、世耕経済産業大臣から青年部、女性部に対し感謝状をいただきました。感謝状をいただいたことで、この取組がますます重要であると再認識したところであります。
 一方、事業者に対する再建支援については、災害持続化補助金やグループ補助金、災害マル経など災害関連の施策が講じられましたので、その申請や実行を支援しております。こちらも地元の職員だけでは足りませんので、他県から経営指導員を派遣し、事業者の相談対応に当たっております。西日本豪雨の際は、宮城県連、福島県連、熊本県連などからグループ補助金や持続化補助金の支援ノウハウを持った指導員を岡山県、広島県、愛媛県に派遣して対応をいたしました。
 次に、事前の対策、災害が起きる前の平時の対策について簡単に説明をいたします。
 商工会、県連では、近隣の商工会、県連、地元行政、地域の各種団体と災害連携協定を締結し、助け合いの体制整備に努めているところであります。九州・沖縄ブロックでは、平成二十九年六月に九州内の各県連と日本公庫で連携協定を締結しました。翌七月に発生した九州北部豪雨では、早速、日本公庫と連携したり、ボランティア活動や物資供給など、速やかに対応することができました。
 事業者の経営に関わることにつきましては、事業継続計画、いわゆるBCPの作成を推進しているところであります。全国連では、保険会社と提携し、事業者向けBCP作成セミナーや職員向けのBCP策定支援力強化研修を実施し、各地で具体的な手法の研修を進めているところであります。
 また、万が一に備えて、共済や保険の加入推進を図っております。私どもでは、三年前、災害によって休業した場合の所得補償制度を全日本火災共済連合会とともに立ち上げを行いました。また、事業者からすれば、どのような災害リスク、経営リスクがあるか、どのような共済、保険制度があるのか分かりづらいところがありますので、チェックシートを作成して巡回し、適切な共済や保険加入の推進を図っているところであります。
 そのほかにも、商工会独自の取組として、この四月から商工会災害助け合い基金を創設いたしました。これは、会員から一定額を拠出していただき、被災した会員へお見舞金をお渡しする制度であります。会員相互扶助の精神の下、商工会組織として推進しているところであります。
 今まで申し上げましたとおり、商工会では各種の災害対応に取り組んでおります。私自身、災害の都度、速やかに現地に赴き、被害状況の把握とともに、被災事業者の声、サポートする商工会、県連の声を聞いておりますが、思うことは、やはり事業再建には非常にエネルギーが必要で、気持ちを維持し続けることが難しいことであります。だからこそ、身近な商工会が寄り添ってサポートすることが非常に大事なことであります。
 それに加え、あらかじめ災害を想定し、災害が起きた際にできるだけ混乱なく対応していくことが重要であるということであります。とりわけ、事前の備えをしておくことにより災害によるダメージをできるだけ少なくすることが、その後の迅速な復興につながるものと思います。
 今回の法案では、地元の自治体と共同で事業継続力強化支援計画を作成することが盛り込まれました。あらかじめ地元自治体と協議を行い、対応方針を事前に決めておくことは有効なことであり、これまでの取組を踏まえたものとなっているため、今回の法案につきましては賛同しております。ただし、計画の実効性を高めるため、四点ほど意見を述べさせていただきます。
 一点目は、マンパワーが圧倒的に少ないという点です。
 特に、災害発生時には状況把握と相談対応、さらにはボランティア等の調整が短期間に一気に集中しています。時として職員自身も被災している場合もあり、より一層深刻な人員不足に陥ってしまいます。また、商工会では、現在、経営発達支援事業、消費税問題、働き方改革等への対応支援により、ただでさえ人員が足りない状況にあります。災害への事前の備えを推進するためにも、人員体制の強化について十分な手だてを講じていただきたいと思います。
 人員体制の強化に当たっては、多くの都道府県ではかつて国が示した経営指導員の設置定数に準拠した基準で人件費を補助しておりますが、この基準そのものを見直さないと、幾ら地方交付税を増額したとしても体制が構築されません。したがって、この法改正を契機として、国が新たな基準を示していただき、かつ都道府県が確実に措置できるよう、抜本的な体制整備をしていただきたいと思います。
 二点目は、法定経営指導員についてです。
 計画作成に当たり適切な指導を行うために、必要な知識及び経験を有する者、いわゆる法定経営指導員が計画作成から実行に関与することが要件となっております。この計画にとって最も重要なことは、関係者間の共通認識に基づいて作成され、現実に即した実効性のあるものでなければなりません。その意味におきまして、地区内の中小・小規模事業者の実態をよく知っているそれぞれの商工会の経営指導員が計画策定に関与することが適切であります。
 本法案では、法定経営指導員の関与がなければ申請できず、さらに、県連、商工会、商工会議所の職員以外の中小企業診断士などが法定経営指導員になることが可能となっております。これについては疑義を覚えざるを得ません。法定経営指導員の関与を必須とするならば、やはり経験とノウハウを有する県連、商工会の職員が最小限の研修受講により法定経営指導員の資格取得を可能とすべきであり、これはしっかりと担保していただきたいと思います。
 三点目は、被災状況を把握する際の情報の統一化です。
 商工会の現場では、相談対応しながら被災状況を把握し、いろいろな形での行政から報告を求められます。したがって、被害状況を速やかに把握するためには、全国統一の基準で簡便に集約する仕組みを構築することが必要でないかと考えております。
 四点目は、復興に向けた支援策についてです。
 災害によって失われた設備を復旧させ、その上で、失った取引先を取り戻すことは並大抵なことではありません。あらぬ風評によって取引改革が進まないこともあります。私が現地を回りますと、災害によって突然と様変わりした状況の中、明日を描けず、再建をやむなく断念する会員事業者を幾つも見て、切実な状況を聞いてまいりました。
 国ではグループ補助金や災害持続化補助金などの支援策を迅速に講じていただいておりますが、復興のための設備復旧や販路開拓への支援につきましては、複数年度で取り組めるようにすることや、再建を希望する地域にとって欠かせない事業者には更なる支援措置も前向きに検討していただきたいと思います。
 次に、もう一つの柱であります事業承継について一言申し上げます。
 今般、皆様の御尽力により、法人版事業承継に続き、一〇〇%納税猶予という大胆な個人版事業承継税制を創設いただき、大変感謝を申し上げます。
 私ども商工会会員の約六割を占めるのが個人事業者でございます。私どもといたしましては、せっかくつくっていただいたこの税制の活用を積極的に推進することとしておりますが、事業承継は、税制措置だけでは十分ではありません。事業計画の磨き上げのほか、後継者向け勉強会や交流を深めてマッチングすること、事業承継補助金を活用することなど様々な対応がありますので、私どもとしても、しっかりと事業承継支援を推進し、商工会だけでは対応できない部分については関係機関との連携をしながら進めてまいりたいと思います。
 また、事業承継の目的は、事業の継続を通じて地域経済の維持、発展することでありますので、後継者が思い切った事業活動ができるよう、事業環境の整備として地域経済の活性化につきましても併せて施策を講じていただきたいと思います。
 事業継続力強化支援も事業承継も、私ども商工会にとって重要課題でありますので、自らも重点的に取り組んでまいりたいと思っております。国におかれましても、引き続き御支援、御協力をお願いし、私の意見陳述とさせていただきます。
 ありがとうございました。
○委員長(浜野喜史君) ありがとうございました。
 次に、晝田参考人にお願いいたします。晝田参考人。
○参考人(晝田眞三君) 紹介いただきました晝田でございます。
 お手元に配付されていると思いますけれども、「中小企業の絆を生かした事業強靱化について」という冊子を御覧いただければと思います。
 私自身は、自動車部品を製造しております岡山県のヒルタ工業株式会社でございます。
 昨年の西日本豪雨では大きな被害を受けまして、一か所での一極集中生産は災害時に非常にリスクが大きいということ、また、いろいろな災害が起こり得ると、それぞれの災害に備えるということの重要性を痛感したところでございます。当社では、昨年の豪雨災害を受けまして、幹部以下社員一同で、意識が高いうちに、できたこととできなかったことを反省し、今後の備えをしていこうというところで進んでおるところでございます。
 災害につきまして少しお話をさせていただきますと、七月七日午前四時半頃、工場がございます笠岡市、観測史上最大の二十四時間雨量によりまして、当社笠岡工場の裏山斜面が崩落し、土砂が工場内に流れ込み、従業員及び設備が巻き込まれたものでございます。
 事前にBCP、ビジネス・コンティニュー・プランですけれども、機能した点としまして、初動対応として、人命の救助、全社員の安否確認、対策本部の設置、客先への状況連絡等々は計画どおり進んだところもございますが、実際には、NHKの朝六時の全国版のニュースに取り上げられましたので、お客様の多くは、それを聞かれて対応を始められたというお客様が多くおられました。
 私どもの課題としましては、BCPマニュアルは主に、私ども、地震、津波への対応を想定しておりましたけれども、山崩れという想定外の災害であったということ、また降雨情報への対応のいかんにつきまして、また土砂崩れへの対応という点ではできていなかったというふうに考えておるところでございます。また、被災発生が金曜日の夜勤、すなわち土曜日の早朝であったということで、完璧な連絡体制が機能したとは言えなかったというふうに考えております。
 被災を受けましたラインが二つほどございまして、一つの加工ラインにつきましては、日本の軽自動車の七割に搭載される部品を生産しておりましたので、サプライチェーン確保のための対策といたしまして、加工、工法、生産設備等々、急遽対応することが求められましたので、変更の届出をお客様に行いまして、品質確認をした上で量産していくというプロセスにそれなりの時間が掛かるわけですけれども、それをいかにスピーディーに進めていくかというところで、お客様との連絡等々、常駐いただきまして進めたところでございます。
 また、簡単とは言えないものでございましたので、どうしても大量に当初不具合品ができてしまうということが起きたわけですけれども、そういったことについてもお客様と一緒に対策をしていったというところでございます。
 また、完全な自動化のラインではないわけですが、自動化していた工程がいろいろございましたので、結局それが使えないということで、人海戦術による生産というようなこともやってまいりました。
 また、工程が分断されてしまいましたので、それぞれの工程をほかの会社さんにお願いしたということで、移動のための運賃というようなこともございまして、結果的に逆ざやでの生産になっていったわけですが、それに関しましては、お客様の御理解をいただいて進めることができました。
 また、当日以降、先ほども申しましたけれども、自動車メーカーさん始め、被災直後より多くの応援をいただきました。多いときは一日百名程度おいでいただき、延べ千九百名の応援をいただいたところでございます。現在は、設備の更新もいたしましたし、復旧はほぼ完了いたしまして、今年に入りまして災害以前の正規の状況で生産しておるところでございます。
 また、復興に関しまして、岡山県自動車関連企業ネットワーク会議という関連企業の会議がございまして、そこに復興分科会というものをつくりまして、グループ補助金による助成を進めておりまして、私どもも新分野での復旧という準備をしております。
 被災により得られました教訓としまして、想定する災害の再点検、自治体の風雨等の情報、避難情報ですね、これをいかに積極的にスピーディーに活用していくかということを取り組んでいこうということで考えております。
 また、私どもは地域未来牽引企業の認定をいただいておりますので、国の施策を活用させていただきまして、早期の復旧を進めていこうというところでございます。
 また、資料四ページ、右上に小さく四ページと書いておりますけれども、当社は協同組合ウイングバレイに加入しております。私自身は理事長をしておりますけれども、自動車部品製造企業の集団の団地でございます。これまでも、自治体や関係機関、中小企業基盤整備機構さんとか中央会の指導をいただきながら、地域における連携を進めてまいりました。この度の災害でも、ほかの組合員企業から遊休設備を貸与してもらい、一部の代替生産を行いました。同じ組合員として長年協力できることはやってきたという信頼関係が、これまで築いてきたからこそできたことがあったなというふうに思っております。
 中小企業にとりましては、非常時のコストを全面的にプライスにというところは非常に厳しいというところがあるわけですけれども、今回の中小企業強靱化法案には、いろんな意味で何を準備すべきかがよく分かりますので、計画認定制度という、災害対応といいますかにやる気を引き出す新たな措置が盛り込まれておりますので、非常に有り難いことと思っております。
 特に、中小企業にとりましては、事前対策に取り組みますためには何らかのインセンティブが必要であると思っておりましたけれども、この点につきましても、政府系機関による低利融資や、通常とは別枠での信用保証、防災・減災設備への税制優遇が盛り込まれておりますので、中小企業にとりましては、意欲を持って取り組むということに対しまして非常に有り難いことと思っております。
 また、組合の理事長という立場から申しますと、先ほど申しましたが、代替生産をするという場合、個別企業のノウハウを盗まれるんじゃないかという不安があるわけですけれども、これにつきましても、事前の情報管理やいろいろな意味での協定を事前にしておくということが一つの対策になろうかと思いますので、そういったことにつきましては、協同組合とか中央会というところで支援、声掛けするという役割ができるのではないかというふうに思っておるところでございます。
 次に、資料の右上、五ページを御覧いただければと思いますけれども、私、岡山県中小企業団体中央会の会長をやらせていただいております。
 中小企業が災害に取り組むということにつきましては、中小企業単独での取組が非常に難しいという面があります。頭では分かっていても先立つものが付いてこないというようなことが起こり得るわけでございまして、中央会は、岡山県中央会では約五百五十の組合がございまして、全国中央会では約三万人の会員組合がおられます。中小企業が連携して事業継続力を強化していくということで、こういった取組を誘導するという面ではできることがあるというふうに思っておるところでございます。
 また、先ほど少し申しましたが、協同組合を通して中央会とは長年にわたり連携してやってまいりましたので、引き続きこのパイプを生かすことができるんじゃないかと思っておるところでございます。中央会には、組合間連携の組成を加速するためのあっせんとか、会員間の交流を促進させるとか、連携成功事例を皆さんに知っていただく広報活動等々、これまでもやってまいりましたけれども、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
 災害が起きましたら、その災害が大きい小さいは別にいたしましても、復旧のための設備や傷んだ構造物の修理、更新が必要になってまいりますので、投資が必ず付いてくることになります。非常時のための強靱化ということは、長期的な視点では設備や人に対する投資ということになってまいりますので、支援機関として、組合、企業への金融ということでは、長年、商工中金さん、お世話になっております。商工中金さんの役割は非常に大きいと思っておりますので、引き続き御指導いただければと思っておるところでございます。
 また、最後になりますけれども、災害といいますのは広い範囲で起こるわけです。県境を越えて起こるということはよくあるわけでございますので、県単独でできることは限界がございます。そういった意味で、全国中央会始め他の都道府県の中央会と力を合わせて事業継続力を強化していくということでも引き続き取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。
○委員長(浜野喜史君) ありがとうございました。
 次に、山本参考人にお願いいたします。山本参考人。
○参考人(山本昌弘君) 明治大学の山本でございます。よろしくお願いいたします。
 私の方からは、中小企業強靱化法案に対する意見、特に事業承継についてということで、事業承継の分野を中心にお話をさせていただければと存じます。
 私自身は、これまで、事業引継ぎガイドライン、事業承継ガイドラインという二本のガイドラインをまとめるに当たって座長を務めさせていただきました。事業引継ぎガイドラインというのはMアンドAに関するガイドラインでして、事業承継ガイドラインはMアンドAを含んだ全体的な事業承継に関するガイドラインでございます。さらに、現在は、事業引継ぎ支援全国本部に置かれておりますアドバイザリーボードの座長も務めさせていただいております。
 事業承継でございますが、まず、一枚めくっていただきますと、事業承継に関する施策、親族内承継、従業員承継ということで幾つか挙げさせていただいております。
 まず、事業承継税制及び遺留分の民法特例等における法人企業と個人事業主とのシームレスな対応ということでございます。
 事業承継税制につきましては、この間、少しずつ少しずつ改正がされ、今回、個人でも使えるようになったということでございます。私自身は、税はドラスチックな改革には余り向いていないと考えております。毎年少しずつ微調整をしていくということの方がいいんじゃないかと思っておりますので、この間の流れの中で、事業承継税制、かなり個人事業主も含めて使いやすくなったのではないかというふうに思っております。これは非常に感謝しております。
 それから、遺留分の民法特例においても全く同じで、要は、外国税額控除制度という制度がございます。これ海外の所得を控除するものなのですが、法人企業は法人税、個人の場合は所得税法ということになっておりますが、シームレスな形でどのような法人形態であれ適用が受けられると。同じことが事業承継税制や遺留分の民法特例等においても実現されたのではないかというふうに理解をしております。
 二つ目でございますが、事業承継がなされた後の承継した経営者が安定して議決権を行使するために、私は公的資本を注入すべきではないかというふうに考えております。
 いわゆる事業承継ファンドというものがございますし、中小企業投資育成といったものもございます。これは、ファンドといいましても、短期で何かリスク、リターンで売上げ上げる、そういう話ではありませんで、中小企業が長く安定的に成長していくためには、ある種、国が資本を入れて、後継する経営者が使いやすいような形で、あるいは議決権行使しやすい形での資本注入というものが非常に重要だろうというふうに思っています。
 似たようなものに、実は中小企業基盤整備機構が高度化事業というものをやっておいでです。これは、私は実は元祖MアンドA資金だと思っておるんですが、今から何十年も前によく使われたものでございまして、複数の会社がこれを使って一つの会社になるとか組合をつくるとかというような形で非常によく使われた資金でございます。
 実は、事業承継に関しましてはかなりの制度があると思っています。ただ、使いやすいかどうか、あるいは十分な財政、予算の手当てがされているかというところに問題が少しあるのかなと思うことはございますが、うまく微調整をしていけば使える政策というのはかなりたくさん蓄積されているというふうに考えております。
 事業承継補助金でございます。これは、設備あるいはMアンドAで非常に役に立つものだというふうに思っておりますが、これも国家財政の関係だと思うのですが、単年度主義ということになっております。事業承継、特にこういったものというのはより長期で資本を入れて事業をやっていくというものだと思いますので、もう少し柔軟に使えるといいのかなというのが個人の感想でございます。
 三つ目は、事業承継ネットワーク、こちらも事情は同じかと思うのですが、実は全国事務局が毎年替わっています。もう少し中長期的に同じ事務局の下でより継続的に事業承継ネットワークの展開ができると、もっと有効になるのではないかというふうに思っています。
 その際に、商工会議所あるいは商工会の方々が非常にどこの都道府県でも頑張っておられるのは、私も調査等に寄せていただいて目にするところでございます。これに金融機関、地方銀行、信用金庫、信用組合等も積極的に参加いただいて、地域で一体となった事業承継ネットワークの展開ができるといいのかなというのが、まず一枚目の親族内承継の話でございます。
 次は、MアンドAでございます。
 MアンドAにつきましては、中小企業庁あるいは中小企業基盤整備機構が事業引継ぎ支援センターというものを展開しておられます。各都道府県に一つ、東京は多摩地区にもありますので二つなのですが。
 この事業引継ぎ支援センターでございますが、学者の私から見ると、実は原理原則というのは上場企業における株式の取引あるいはMアンドAと全く同じものだというふうに理論的には見えます。つまり、どこかの取引所で株が売買されていて、その株の過半数を取ればMアンドAが成立する。これと同じことを実は中小企業について、もちろん規模は違いますが、やろうとしているわけです。つまり、売りたい会社が自社の情報をセンターに載せ、買いたい会社はその株式の過半数を取得すれば買える。これは全く、いわゆる大企業の資本市場と構造は同じです。
 ですが、中小企業であるがゆえに様々な制約がございます。コストの面の問題、あるいは会計規制やインサイダー規制のように、資本市場では普通になされているような規制も必ずしもまだ十分ではないというふうに見て思っております。とりわけ、事業引継ぎ支援センターの中核になるのがいわゆるNNDBと言われているものでございます、ノンネームデータベース。
 これは、事業を売りたいという事業者さんが事業引継ぎ支援センターに登録をし、どこの会社か具体化はされないけれども、こういう規模のこういう事業の会社が売りに出ているということが全国の事業引継ぎ支援センターで確認することができるということなのですが、実はこれにつきましても、まだ細かい部分の整備が追い付いていないように私は見ていて思います。もちろん現場の方々は非常に頑張っておいでで、中小企業庁の方あるいは中小機構の方も日々頑張っておられるのですが、何せ、それまで何の例もなかったところにいきなり何百社、何千社という案件が出てくるということになると、なかなか追い付いていない感じがいたします。
 NNDBというのはデータベースなのですが、下手に実態が分かってしまうと風評被害に遭うかもしれません。あるいは逆に、全く分からなければそもそも買手が付かないという微妙な問題がございます。したがいまして、これも何らかの形でその資格を制定するなり、何かそういったきちっとしたルール作り、整備が必要だろうと思っています。
 特に、日本の中小企業あるいは中小の事業者というのは、知的財産権、サプライチェーンですとか特許ですとかといったようなもので、僅か数名の企業でも物すごくすばらしい技術をお持ちで、でも経営者がいないからなくなってしまう、こういう危機に直面している企業はたくさんあります。こういったものを知的財産権を保護しながらいかにきちっと承継をするか、あるいはできるような仕組みをつくるかということが大事なんだろうと思います。
 更に言いますと、これは資本市場ですから、制限しないと誰でも買えてしまいます。じゃ、大企業で、あるいは外資系企業で自由に買っていいのかというような問題についてもきちっとルールを作るべきだろうと思います。
 その次は、実は事業引継ぎ支援センターを統括する中小企業基盤整備機構についてでございます。
 今回の法律改正でも機構の仕事が増えたかと思いますが、実は機構につきましては人的にも予算的にも上限が決まっていて、仕事が増えればそれだけ現場の皆さんの仕事が物すごく大変になるという、今こういう状況でございます。事業承継は確かに大事なんです。事業承継が大事なので事業承継を進めれば進めるほど、限られた予算と人員の中で現場は物すごく大変な思いをされているということでございます。
 これは私の個人的意見なのですが、国際会計基準との兼ね合いで、企業会計審議会の会計基準設定部門が公益財団法人財務会計基準機構ということで民営化されています。こういった形で何か独立して、より長期の予算、長期の人員、長期の設備でやれるような仕組みをMアンドAについてやるべきではないかというふうに思っています。
 その際に、実は、MアンドAといいましても、あるレベルから上のものは民間の会社がおやりです。したがいまして、国の政策としてやるべきMアンドAというのは、本当にビジネスとしてMアンドAの仲介が成り立たない、でも大事だ、地方の雇用として大事だ、あるいはサプライチェーンとして大事だ、こういったところをいかにうまく引き継がせるかということだろうと思います。
 それからもう一点、事業引継ぎにおきまして、私、学者的に言わせていただきますと、負ののれんが発生することがございます。これは何かといいますと、通常は純資産価格よりも高く買えますので、余分に支払った分がのれんになるのですが、例えば、事業を引き継いでくれたら一円で譲ってもいいという事業者がいらしたとしても、一円で引き継いだ途端に差額が利益として課税されかねないという問題がございます。ですので、事業承継で安く引き継いだとしても、そこには課税されないような、是非そういう仕組みをつくっていただければというのが三つ目でございます。
 めくらせていただきまして、最後は第三者承継の問題でございます。
 まず、各都道府県の事業引継ぎ支援センターでは、後継者人材バンク事業というのをおやりです。これは、実は個人事業主あるいは小規模事業者に現在限定されています。私の考えでは、MアンドAで事業を引き継ぐのか、あるいは後継者になる方を呼んできてその方に引き継いでもらうのかはそれほど違いはないだろうということで、もう少し対象を拡大してもいいのではないかというのが私の考えでございます。
 それから、第三者承継の二点目の私の考えは、第三者承継で事業承継をするというのは、実はベンチャーの会社を起こすということと非常によく似ています。現在、中小企業関係ではベンチャー支援の施策が様々に整備されています。第三者承継で外から来た人がそれまでの事業を引き継いでやる場合にも、一定のルールを設けてベンチャー支援と同じような支援制度が使えるようにするというふうになれば、より地方で後継者がいないようなところに、例えばUターンだとかIターンだというような形で地方に行って、専門家の方が事業を引き継ぐというようなことも、それも促進されるのではないかというふうに思っています。
 最後でございますが、実は、事業承継を見ておりまして一番ネックとなるのは債務なんですね。個人が引き継ごうが、結局かなりの債務がある、場合によっては債務超過になっているというような案件がございます。先ほど震災関係でいろんなお話があったと思いますが、事業承継と非常によく似ているなと思って私聞いていたのですが、要は、何かそういう形で問題が起こると結局債務だけが膨らんでしまうということがございます。
 実は、中小企業政策では中小企業再生支援協議会というものが各都道府県に置かれているのですが、ここは物すごく再生支援に限定が掛かっています。何らかの形でその債務整理を、経営者保証ガイドラインを活用するとかいろんな方法はあると思うのですが、債務整理をした上で第三者であってもうまく引き継げるような仕組みを是非つくっていただければというふうに思います。
 参考例として、東京都は、実は、金融機関に東京都の資金を出した上で、資金援助とセットで事業承継をやるというような仕組みもおつくりですので、何かそういった形での仕組みはあるんじゃないかと。
 以上、事業承継に限定させていただきましたが、私の方からは以上でございます。
○委員長(浜野喜史君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉川ゆうみ君 おはようございます。自由民主党、吉川ゆうみでございます。
 本日は、三名の参考人の皆様に貴重なお話を賜りまして、誠にありがとうございました。
 私からは、まず、森参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
 今回の法案によりまして、小規模事業者支援における商工会あるいは商工会議所、とりわけ経営指導員さんの役割が増すと思われまして、それを踏まえて地方交付税措置がとられるということとなっております。
 まず一点目といたしまして、小規模事業者支援において経営指導員の果たす役割あるいは重要性及び政府に対する御要望につきまして、森参考人の御地元、そして全国を見ておられる中での率直な御意見をお伺いできたらというふうに思います。
 こちらに関しましては、まさに総務省が財政需要額を上げるということは、商工関連の財政需要額を上げるということは三位一体改革以降初めてのことであろうかというふうに思っておりますけれども、ともすれば、中に入ってしまいますと見えにくくなる部分があると思っております。
 きっちりと、今、本当に商工会の皆様には様々な仕事が、商工会と連携してという事業が増える中においてお仕事が増している、人材不足、あるいは皆様が本当にたくさんの仕事に忙殺されているという中において、しっかりとそこに手当てが回るようにしていかなければならないというふうに思っておりまして、そういった検証の部分も含めてでございますけれども、政府への御要望というところ、あるいはお考えということを率直な形でお伺いできたらというふうに思っております。
 もう一点お伺いをさせていただきたいんですけれども、あわせて、防災・減災対策に関しましては、市町村と商工会の緊密な連携、こちらも重要であるというふうに思っておりますし、今回もそのような施策が盛り込まれているかと思います。
 例えば、私の地元三重県でございますけれども、調査室作成の参考人の皆様の関係資料の八ページには出ているんですけれども、商工会の、その資料の中にはありますけれども、三重県の伊賀の商工会では二〇一一年に、災害時における応急対応及び復旧対策に関する協定、これを伊賀市とともに締結したと承知しております。
 こうした先行的な事例も踏まえまして、防災・減災対策に関する市町村と商工会との望ましい連携の在り方、こちらについてどのような御見解をお持ちか、今回の小規模事業者支援法改正案に対する評価も踏まえまして御意見を賜れればというふうに思います。
○参考人(森義久君) ただいまの御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
 まず最初に、経営指導員の在り方でございます。
 御案内のように、全国四十七都道府県それぞれの商工会におきまして経営指導員の果たす役割、大変重要になってきておりますと同時に、近年災害が頻発いたしておりますが、これに伴う対応につきましては、まさに商工会の指導員ならではというふうに感じております。
 しかしながら、先ほど御挨拶申し上げましたように、人手不足、マンパワー不足であります。いろいろな事業を通して商工会が果たす役割は大変大きくなっておりますが、そのことについての人員不足、これは否めないところであります。そしてまた、全国、今二十県ほど県連をお伺いさせていろいろと意見を聞いておりますけれども、そのことの共通した課題は、人手不足ということがまず第一に挙げられておりますので、先ほどの意見の中でも申し上げましたように、これを契機として抜本的な見直しを図っていただきたい。
 それにつきましては、指導員の設置定数の見直しであろうと思います。どうしても、県で移譲されている以上、県の裁量にはなっているものの、全てが国の基準を基にしたことになっておりますので、これを機会に、是非設置基準を見直しをしていただくことによって経営指導員の増強につながるんじゃないかなというふうにも思っております。
 これからは、是非、この商工会の指導員、会議所もそうでありますが、指導員の果たす役割は大変大きくなっておりますし、そして、これまで以上に指導員は頑張ってくれると思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それと、防災・減災の行政との取組でありますが、これは、我々、まあ言い方は悪いわけでありますが、いろいろな経験をしてきております。そういう大きな災害に伴う、そういった関係を含めた中で、常に我々がまず現地に赴き、そしてまた現場を把握して、そしてそれを行政に報告をしながらやっているわけであります。そういったことを踏まえておりますので、一本化した連絡体系、そういったものも必要じゃないかなというふうに思うわけであります。
 災害時は特に混乱を来しておりますが、行政と我々商工団体、そういった関係の現地との一本化を、しっかりとした構築をしていただくことも必要ではないかと、そのように思っております。
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 まさに、これから行政と商工会、商工会議所様の一体化ということは本当に重要になってこようかと思いますし、先ほどの経営指導員さんの設置定数の見直し、これも本当に、私も地元で商工会の皆様とお話をさせていただき現場を拝見いたしますと、本当に少ない人数の中、御苦労されているというのを拝見しておりますので、そこもまた皆様とともに声を上げてまいりたいと思いますし、せっかく今度需要額を上げるということがあっても、しっかりと、本当にしっかりと商工会さんの中にそこが回っていくという仕組みはウオッチしていかなければいけないというふうに思っております。
 私の地元の三重県でも、市町村の部分を非常に下げられたりとか、額を下げられたりということで御苦労されている商工会、商工会議所さん散見されますので、そういったところ、しっかりと皆様が喜びを持って、そして誇りを持って指導に当たっていただけるような環境づくりというのを引き続きやっていかなければいけないなというふうに思っております。今日は貴重な御意見ありがとうございました。
 次に、BCPに関しまして晝田参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
 中小企業のBCP策定率、これ、昨年末に政府が行った調査によりますと、約一七%と大変低水準にあります。私も議員になる前、金融におりましたけれども、金融の立場を通じて、各地域の中小企業さん、各地域の事業者の方々が、いかにBCP、事業継続に関する仕組みをつくれるかということをお手伝いさせていただくスキームをつくってまいりました。
 全国の様々な事業者さんに、少しでもBCPあるいは一歩進んでBCMS、そういったレジリエンスの、対応力の強化というところを付けていただく、あるいは地域の企業と企業がしっかりと連携することによって事業継続能力をより高めていただく、そういった仕組みを金融機関の立場の中で、だからこそ入り込みやすいところといいますか、一緒に連携しやすいところもありましたので、つくらせていただいておりましたので、一七%、今も一七%ということは大変残念に思うわけでございますけれども。
 このBCPの策定率を上げることを通じて中小企業の防災・減災対策の高度化、こちらを実現していくために、この強化法の中では連携事業継続強化計画、こちらの認定をする制度創設が入ってございます。
 まず一点目といたしまして、今回の法案で創設された事前の防災・減災対策に関する認定制度に対する、御自身も被災をされたという今お話を、本当に壮絶なその時間の経過とともにお話をいただきましたけれども、その御経験も踏まえまして、政府のこの策につきまして、これじゃまだまだ足りないよ、こういう部分が必要なんだよとか、あるいはここはもっと進めた方がいいよというようなところを、お感じの点ございましたら、率直な御意見を賜れましたらと思います。
 そして、もう一つ、済みません、サプライチェーンが寸断しない、これ本当に重要なことであると思っておりますけれども、このために、事業者さんが事前の防災・減災対策としてどのようなことをサプライチェーンの分断を防ぐために行っておくべきだと思われるかということ、そしてこれに関しては、サプライチェーンですので、大企業も踏まえて、そのチェーンの中でどのような役割を果たしていくことがより有効であると考えられるか、まさに晝田参考人の御経験も踏まえて御意見をお伺いできたらというふうに思います。
○参考人(晝田眞三君) お答えいたします。
 先ほどのBCP一七%というお話ございまして、やはり重要なのは先立つものの話と危機感だと思います。
 私、岡山県なんですけれども、岡山県のキャッチフレーズとして晴れの国岡山という言葉がございまして、非常に天候に恵まれていると、地震も少ないんだよということがキャッチフレーズだったわけです。
 それについてはそのとおりだと思うんですけれども、今回のような災害を余り考えていなかったところがあるんだと思います。やっぱりそういうことに対する危機感というものが、過去の起こった災害事例といいますか、どうしても人間それに縛られますので、そういった意味で、やはり起きたことを何世代にもわたって残しておくということが非常に求められると思いますし、やっぱり、製造業の場合は特にBCPについて分かりやすいところがあると思っておりますけれども、業種によっては、自分のところにどういうことが起きるのかということ、まあ失礼な言い方ですけど、ちょっとぴんときていないみたいな業種の方もおられるんだと思います。そういった意味で、中小企業というくくりが分母で計算されますと低い数字になるのかなというふうに思っておるところでございます。
 それと、大企業を巻き込んでの事前に行っておくべきことという御質問があったと思いますけれども、やはりサプライチェーンということで、企業の壁はあるわけですけれども、一種、一心同体というところもあるわけですよね。ですから、大企業さんも、どういうことが起こり得るかと、他社ではどういうことが起きたよという事例を共有するということが求められるといいますか、減災につながっていくのではないかなと思っております。
 業界の中で、過去、火事による応援とか地震による応援とか、福島原発、被災をされた方が生産できなくなって応援するとか、やはり実態としていろんな場面を経験しておりますので、そういったときにどういうことをやってスピーディーに対応していったかということを共有するということが重要じゃないかなと思っております。
 よろしいでしょうか。
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 最後に、ちょっと時間がないので、本当に、山本参考人にお伺いをさせていただきたいんですけれども。
 事業承継の本当に最後の御提言、大変勉強になりました。一円での場合とかあるいは第三者の場合ということ、本当にそのとおりであろうというふうに思いますけれども、その中で、親族内の事業承継もさることながら、その第三者、先ほどもお話しいただきましたけれども、こちらもこれからはどんどん進めていかなければならないというふうに思っております。
 事業引継ぎセンターなどを活用して第三者の承継の支援を積極的に進めていくべきだというふうに思うんですけれども、私の地元三重県なんかでも、ビズリーチ社を通じて、民間企業を通じてマッチングをするとか様々なことをやっておりますが、さらに、これ全国的にこの第三者への承継進めるに当たってどのような取組が有効であるかということと、もう一つ、山本参考人が日々お感じになっておられる障害、障壁ございましたら、簡単で結構でございますので、時間の関係で、お教えいただければと思います。
○参考人(山本昌弘君) ありがとうございます。
 まず一点目の御質問でございますが、実は、日本には中小企業大学校というのが北海道から九州まで主要都市にございます。まさに障壁とも関係するのですが、ここのコースが実は後継者に限定されています。中小企業の後継者向けのコースというのは実は結構整備されていて、私も教壇に立ったことあるのですが、そういったところに、第三者、あるいは後継者で、後継者というのはつまり親族でなくても、こういうコースを例えば何日か受けて後継の経営者として必要な知識を一通り獲得するというようなことを、中小企業大学校で全国で展開するというのが一つだろうというふうに思っています。
 それから二つ目の、障壁で私が一番感じますのは単年度主義でございます。
 現在、事業承継は、五か年計画、重点化計画ということで毎年実はちゃんとした予算が付けられていて、そういった意味では、親族承継につきましては、事業承継ネットワーク、事業承継補助金、事業引継ぎ支援センターというような形で、かなりの制度ができてきたと思います。ただ、これ単年度ですので、いつまでちゃんとやっていただけるのか、あるいは今年付いている予算が来年付くのかという不安がすごくあるので、少し長い視野で資金や人材や仕組みが担保できるようなものができるといいかなというふうに思います。
 以上です。
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 終わります。
○斎藤嘉隆君 立憲民主党の斎藤嘉隆と申します。
 参考人の皆様は、本日、大変お忙しい中、貴重なお話を聞かせていただいてありがとうございました。
 数点、それぞれの参考人の皆様にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。
 まず、森参考人に、ちょっとアバウトな話になって大変恐縮なんですけれども、今、アベノミクスの恩恵が全国津々浦々に行き渡ってというような話をよく耳にしますが、私が地方を回っているとなかなかそういう認識を持つに至らないわけであります。こういう状況の中で、間もなく消費増税ということになります。中小あるいは小規模事業者の皆さんは、やはり増税分の価格転嫁もかなり厳しいだろうと、前回の増税時の様子を見てもそのようなことを思いますし、親請からのコストカットの要求も恐らく強まっていくだろうというふうに思います。先ほど申し上げた恩恵が行き渡る前に景気が冷え込んでいって、より、特に中小の皆さんが厳しい状況に追い込まれていくということが特に地方であるのではないかというふうに思っています。
 連合会の会長として、全国の、特に地方でのこうした現状、あるいは消費税増税を前にしたその対応等についてどのように感じていらっしゃるか、率直にお伺いをしたいと思います。
○参考人(森義久君) お答えをさせていただきたいと思います。
 まさに経済の回復につきましては、大企業を中心とした景気回復感ということを言われております。他方、地方におきましてはその実感がないというふうには言われておりますが、私どもといたしましては、今回も、国の事業、補助事業、加えて、小規模企業振興基本法、併せて支援法を制定して以降、いろいろな施策を講じていただいております。これをまさに地方の会員に、小規模事業者にしっかりと活用してもらうように、今現在、一生懸命努めているわけであります。
 このことが非常に地方において、小規模事業者において、予算を、補助金を活用できるということで大変好評を得ておりますので、なかなか数字的に難しいところはありますが、地方が元気になる一つの大きなきっかけとしてこれを大きく活用させていただいておりますので、引き続き、この予算につきましては御理解と、そしてまた予算の増額もお願いをしたいと、そのように思っているわけであります。
 ただ、一方、消費税の関係、これは大変難しいところでもありますが、従来の消費税につきましては価格転嫁ができていない、これはそういった状況もあるわけであります。しかしながら、これをいろいろなまたプラスの方向に置き換えて、今、国が進めております、政府が進めておりますとおりの消費税の値上げにつきましては、いろいろなまた景気対策、そういったことを含めてしっかりやっていただきたいと、そのように思っているわけであります。
 大分、消費税についての値上げについては、増税については、それぞれ県連を通して商工会の会員にその旨通達をいたしておりますので、しっかりとした対応をしていただければ、我々もそれに対する対応は十分できると、そのように思っております。
○斎藤嘉隆君 森会長にもう一点お伺いをしたいと思います。
 今回の小規模事業者支援法の改正では、先ほど来ありましたように、施策の主体として商工会というものの存在意義が非常に大きなものになっているというふうに思います。ただ、状況を見ますと、これは商工会議所も同様でありますけれども、会員数がやはりかなり減ってきています。数字をちょっと見ますと、平成の間でも、例えば職員の方の人数一つ見ても三分の二ぐらいになっていますし、経営指導員も多分千人規模で減少していると。先ほどの定数の問題とか様々な課題があろうかというふうに思っておりますけれども。
 経産省の中小企業白書、これ平成二十六年度版なんですが、これなんかを見ても、事務局の人員減とか、それから、幅広い経営指導には対応ができるけれども、専門性を持った方が若干少ないのではないかというような指摘も経産省からされていると、こういう現状もありますが、この商工会の今後、将来像というか将来の在り方、この専門性の部分や今回の法改正も踏まえて、どのようなお考えを会長としてお持ちでいらっしゃいますか。
○参考人(森義久君) お答えさせていただきます。
 まさに人口減少、そして少子高齢化、これはもう全国津々浦々そういった状況にあるわけであります。それにつきまして、今回のこの改正につきましては、是非この経営指導員の増強をお願いをしたいということが強く言いたいところであるわけであります。災害を含めて、いろいろと現地での一番精通したのは経営指導員であります。これが大変な役割を果たしておりますので、是非この増強に対する抜本的な定数の見直し、そういったものを是非お願いをしたいと、そういうふうに思っているわけであります。
 加えて、指導員の資質向上も増強しながら、いろんな資格を取得させながら、そういったことにも努めておりますので、これからの商工会は、地域になくてはならない、まさにコミュニティーを維持する、そういった商工会という組織であると、そのように思っておりますので、是非その点も含めて御協力いただければと、そのように思っております。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。
 じゃ、晝田参考人にもお伺いをさせていただきたいと思います。
 西日本豪雨で大変大きな被害に遭われて、また、その復興の今リアルな現状をお聞かせをいただきました。事前にいただいた参考資料などを見させていただきましたら、災害時の事業支援についても県をまたいだ団体同士の連携協定を結ばれるなどして、非常に精力的に活動されておるなということも拝察をいたしました。
 今回の法改正に当たって、こうした点と併せまして、事前の防災・減災対策がもちろん言うまでもなく大きな法改正の柱になっておるのですが、先ほども言及がありましたBCPについて、吉川先生の御質問の中では、やっぱり先立つものとそれから事業者の意識改革、こういったものの必要性をおっしゃっておられましたけれども、それ以外に、例えば、私、やっぱりこれ、いろんな意味で認定を受けるに当たってのハードルが非常に高いのではないかと、事務的なことも含めて。
 それから、今回の法改正で本当にこれ十分な、BCP、今は十数%ですね、本当にこれが拡大をしていくようなインセンティブになり得るのかという、今回の法改正を見てそんな点を感じるわけでありますが、この点については、参考人、どのようにお感じになられていらっしゃいますか。
○参考人(晝田眞三君) 全く個人的な意見であるわけですけれども、その一七%がこれによって一遍に一〇〇%になるのかというところはあるかと思うんですが、やはり中央会等々、広報活動とかいろんなことを進めていけばこのパーセンテージは上がっていくと。
 ですから、一遍に満点の答えにはならないかもしれませんけれども、確実に浸透していくということをまずは求めるべきではないかというふうに思いますので、そういった面では非常に重要なツールになってくるんだと思っておりますし、こういうものを利用して、やはり先ほど、商工会さんもおられますけれども、中央会もその役割を果たしていくということが重要だと思っております。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。
 岡山県の中小企業団体中央会の会長さんでいらっしゃって、いただいた資料の中でも、五ページになるかと思いますが、会員団体が連携して事業継続力を強化をしていくという上での課題やポイントなどをお示しをいただいています。実際これ、同業者同士の利害調整などはかなり難しい問題だなというふうに思います。
 先ほど一部、ノウハウの流出等に対応するためにということで言及されましたけれども、それ以外に、具体的にどういう課題が大きいというふうに思われますでしょうか。
○参考人(晝田眞三君) やっぱり、いざというときにスピードを求められますので、それをいかにスピーディーに対応していくかというところで、類似の設備を持っているとか、空き地があるとか、工場の建屋の中に、そういうものがないとなかなか現実問題難しいよねという議論はございますので、最初からパーフェクトを求めるのじゃなしに、いざというときに応援し合いましょうねというところから始まって、Aさんが一〇〇%の答えがない場合はAさんの知り合いのBさんに行くとか、そういうネットワークが非常に重要じゃないかと思っております。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。
 じゃ、山本先生にお伺いをしたいというふうに思いますが、最後に。
 資料の中で中小企業基盤整備機構について触れられています。人的、予算的制約を克服する必要性があると。先ほど一部、御説明がありました。私もちょっと不勉強なんですけれども、この中小企業整備基盤機構、これ理事長以下顔ぶれを見ても、経産省の出身の方、内部出身者の方がほとんどでいらっしゃいますし、独立性とか、それから先ほどの中立性とかいうことにもページの中で言及がされていますけれども、こういった点が今、現状、十分担保されているのかということを非常に疑問に思うわけであります。一部、今後の機構のあるべき姿として御説明をいただきましたが、この点をちょっと私、もう少し詳しく御説明をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(山本昌弘君) ありがとうございます。
 少し説明が足らなかったかと思うのですが、私の主張は、中小企業基盤整備機構そのものの独立性云々という話では必ずしもございません。一つ上のMアンドAを対処する事業引継ぎ支援センター、これ各都道府県と、それから本部が機構内にあります。事業引継ぎ支援センターの全国本部が機構内にあって、その機構の中で予算や人員の制約がある中で、各都道府県でおやりのところは、それはそれで一方でプロジェクトマネージャー、サブマネージャー、かなり少ない人員で一生懸命おやりになっているのですが、今後、確実にMアンドAの案件は増えると想定されます。
 そういう中で、機構全体の話とは別に、私は資本市場というのは公共財だと考えています。これは上場企業であれ、今、MアンドAも実は上場企業と同じように公共財でやり取りをするという中で、そこに関する部署の独立性、中立性が必要ではないかという主張でした。申し訳ありませんでした。
○斎藤嘉隆君 時間が来ましたので、以上で終わります。
 ありがとうございました。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠でございます。
 今日は、参考人の皆さん、ありがとうございました。大変お忙しい中で、貴重なお話、御意見をいただきまして、本当に感謝申し上げたいと思います。
 まず最初に、晝田参考人にお伺いしたいと思います。
 実際の災害を経験された中での御意見いただきまして、本当にありがとうございます。
 この中で、先ほど来、少し議論になっておりますけれども、BCP策定においては経営者の皆さんの意識が非常に大事だと思います。このBCPは、策定したから何か企業の利益につながるものでもないものですから、やはり経営トップの方がこういうのが大事なんだという意識を高めていかないと、このBCPの策定というのは広がっていかないんじゃないかなというふうに感じております。
 そこで、晝田参考人に、経営者の意識を高めていくために何が必要なのか、御自身の経験も踏まえて、経営者の意識改革についての御見解なり御意見がありましたら、まずお伺いしたいと思います。
○参考人(晝田眞三君) 私、私自身が自動車メーカーさんの協力会の会長をしていたことがございまして、やはりそういう組織って実際にはあるわけですから、そういったところでお互いに情報共有するということが非常に価値があるんじゃないかと思っております。
 それを、自分の落ち度とかって、そういう話にするんじゃなしに、みんなで共有する、こういう災害が起きたときにこういうことが起こり得るよと。で、そういう時はAさん助けてねとか、そういうネットワークが非常に重要じゃないかと思っております。たまたま自動車産業の場合、日本人同士でやり取りができるところが多くございますので、今の状況が維持できれば進んでいくものだと思っております。
○浜口誠君 ありがとうございます。
 まさに、そういうお互い、経営者同士のふだんからのコミュニケーションであったり危機意識の共有化というのが大事だということだと思います。
 今回、晝田参考人のところで元々BCPも作っておられたと思うんですけれども、それが、実際に被災されて、その経験踏まえて、このBCPというのも一回作ればそれで完璧ではないというふうに思っていまして、いろんな経験であったり訓練等を通じて見直していくというのが非常に重要だというふうに感じておるんですけれども、今回の被災という経験を通じてBCPの見直しを行った点、この点を強化しないといけないということで見直しされた観点がありましたら、その内容も含めて御紹介いただけませんでしょうか。
○参考人(晝田眞三君) 言われるように、組織というものは人が入れ替わっていって風化していくということが起こり得るわけですけれども、やはり風化しないようにということでは、常に訓練といいますかをすべきだと思います。
 それと、やっぱり完璧ではなかった点として、やはり、携帯でのやり取りを前提にしているところがあるわけですが、夜中のことですので、人によってはマナーモードにしていて気が付かなかったという人は何人かおりました。そうすると、それが止まってしまうと。ですから、そういった非常時の複線化といいますか、そういったことが組織的にきっちりして、書類ではきっちりしているけど、それが人事異動で変わっているとかということは起こり得るわけで、そういうところを常にリニューアルしていくということが重要だと思います。
○浜口誠君 ありがとうございました。まさに常に不断の見直しが大事だということは肝に銘じておく必要があるかなというふうに思っております。本当にありがとうございます。
 では、続きまして、山本参考人にお伺いしたいと思います。
 いろいろ事業承継に関しまして多岐にわたる御提言をいただいておりますが、もうぶっちゃけお伺いするんですけれども、今回いろいろ御提案いただきましたけれども、この中で、今後、事業承継に向けてこの三つは優先的にやるべきだと、その優先順位をあえて付けるとすると、どれとどれとどれが参考人的に優先度が高い、今すぐ国としてあるいは行政として動くべきだとお考えなのか、まずその点をお伺いしたいと思います。
○参考人(山本昌弘君) ありがとうございます。
 非常に難しい御質問なのですが、まず、親族内承継云々に関連しますと、私はやっぱり公的資本注入制度の充実というのが非常に重要になってくるだろうというふうに思います。これは事業承継ファンドがおやりなんですけれども、ファンドというと非常に短期的な視野なのですが、もっと長い視野で、きちっとした自己資本が入っていて、国は別にその個別の経営に干渉するのではなく安定した資本を注入するということが非常に重要だろうと。で、ここに何らかの形で事業承継の条件を付けるということはありだというふうに私は考えています。
 それから二つ目は、事業引継ぎ支援センターの、先ほども申しましたけれども、独立ないしは中立な発展ということになるだろうというふうに思っています。これは、MアンドAをやるということになってきたときに、民間業者が恐らくビジネスとしてはペイしない領域というのは必ずございますので、そこについては国の事業として、事業承継というのはただ単に事業を承継するだけではなくて、そこにサプライチェーンですとか雇用ですとかいろんなものが関わっておりますので、国の事業としてやっていただくべきだというふうに思います。
 それから三つ目は、後継者人材バンク、これをもう少し強化していただいて、いわゆるその中からのたたき上げ以外の方でもやる気のある方が、例えば大企業を辞めてとか、あるいは田舎に帰ってとかというような形で経営者になれると、この仕組みをつくっていただくと。
 以上三つでございます。
○浜口誠君 ありがとうございました。非常に明快にお答えいただきまして、ありがとうございます。
 そんな中で、先生の御提案の中に、三つの中にも一つ入るのかもしれませんけれども、事業引継ぎ支援センター、ここでNNDBについては公益運用をというお話ございましたけれども、この公益運用的な仕組みを環境を整えていくと、かなりこのデータベースを基にマッチングというのは上がるというふうに考えればよろしいわけですか。先生の見込みでいうと、こういう環境を整えれば相当事業承継に向けて効果を発揮するというお考えがあると、そういう受け止めでよろしいでしょうか。
○参考人(山本昌弘君) 私の理解では、これのイメージとして一番近いのは、不動産売買のデータベースというものが参考になるのではないかと思います。
 不動産を売りたい人がネットワークで、あれは特定の資格を持った不動産販売業の方々が見ることができるようなことでございますので、何らかのルールを決めて、ルールを決めないと何が起こるかというと、風評被害で、例えばある県のある事業でというと分かっちゃう可能性があって、あの会社は危ないよということになると非常に問題ですので、一定のルールを決めて、使える人間はきちっとした資格ないしは研修を受けた方で、と同時に、情報は幅広く共有できるような仕組みをつくって、場合によっては広域マッチングもできるというような仕組みをつくるということが大事だろうというふうに思っています。
○浜口誠君 そうすると、今参考人言われた環境づくりをするとかなりマッチング率は上がってくると、そういう先生としての見込みを持っておられるということでよろしいですかね。
○参考人(山本昌弘君) 事業引継ぎ支援センターは、もう既に稼働して数年がたっております。毎年かなりの割合で実は成約率というのは上がっています。
 これは、中小企業庁がたしか毎年成果報告書をお出しになっているかと思うのですが、成果は十分に出ております。これが更に整備されてより広範に稼働すれば、更により成果は出るだろうというふうに期待しております。
○浜口誠君 ありがとうございました。
 では最後に、森参考人にお伺いしたいと思います。
 最後の四つの御意見、御提言、本当に参考になるなというふうに思いました。二点目に言われました法定の経営指導員の数をしっかり確保するという意味でも、職員の方等にも一定の研修を経ることでその資格を与えてはどうかという御提案だったのかなというふうに受け止めましたけれども、実際、そういった仕組みなり制度を整えていけば、経営指導員の必要数というのは相当程度満たすことができると、そのように理解すればよろしいでしょうか。その二点目の御提案の規模的なイメージも少し教えていただけると有り難いなというふうに思います。
○参考人(森義久君) お答えさせていただきます。
 定数の問題につきましては、全然不十分であるということに変わりがないわけであります。ですから、今回の法定経営指導員の認定につきましてもそうでありますが、これを機会に、元々の抜本的な設置基準、そういったものをまず改正をしていただいて、そして指導員の増強につなげるというふうに思うわけであります。
 そして、何よりも、現場をよく熟知しているのが商工会の経営指導員でもあります。そしてまた、我々は会員あっての商工会でありますので、会員が被災したその状況をよく理解しておりますので、そのための指導員の構築をしっかりとお願いをしたいと、そういう思いであります。
○浜口誠君 じゃ、まだまだ設置基準を見直しても絶対量としては必要数には程遠いと、そういう認識を参考人は持たれておられるということだと理解しました。
 そのボリュームを、しっかり必要数を満たしていくためにもう一段何が必要なのかというと、先ほど来お話ありました設置定数の見直し、ここが抜本的な改革だという理解でよろしいでしょうか。
○参考人(森義久君) そのことが大事なところでありますので、よろしくお願いしたいと思います。
○浜口誠君 その予算がないと、先立つものがないと経営指導員の方も増やせないということかなというふうに理解をいたしました。
 あと、三点目のところで、官民の被災状況を速やかに把握するためのスキームを整備すべきだという御意見いただきましたけれども、これは今はどのような不具合があって、どちらの方をもっと簡素化するとか、どのような見直しにしていく方向がベストだと参考人としてお考えなのか、少しその辺、補足的に御説明いただけますでしょうか。
○参考人(森義久君) 災害の状況というのは地域によって違うわけですね。地震であったり、台風だったり、豪雨災害があったりとか、そういった関係がありますので、やっぱりそういったところにおきましてはなかなか一本化できていない。あるいはマニュアルを一つちょっと作っていただいて、我々が現場をまず把握するわけでありますので、それに基づく情報を提供する先ですね、あるいは求められてもおりますが、それがもうふくそうしてくるわけでありますので、そこのところをちょっと一本化していただきたいという思いなんですね。
○浜口誠君 今の仕組みでいいますと、それぞれの地域ごとに情報集約する体系が違って、一方で国が求めてくるのも違うと。そこでアンマッチングが非常にあって、工数も掛かると。そこを全国一律の統一のフォーマットであったり、報告内容、報告事項も統一すれば、もっと速やかに情報を上げられると、そういう理解でよろしいでしょうか。
○参考人(森義久君) はい、そういうことです。
 私どもとしては、全国連では、今回、統一のフォーマットを作成して、携帯の端末を使って現場で入力できるシステム等々含めて、本年度から運用をする予定でおります。
○浜口誠君 ありがとうございました。
 今日の参考人の皆さんからいただいた御意見踏まえまして、来週火曜日、この委員会で質疑を行ってまいりますので、非常に参考になる御意見をいただきました。そのことに改めて感謝申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○谷合正明君 公明党の谷合正明でございます。
 まず初めに、今日、三人の参考人の皆様におかれましては、貴重なお話をいただきまして、感謝を申し上げたいと思います。
 また、私、地元が岡山県でございまして、昨年の西日本豪雨、経験をいたしました。森会長からは、特に商工会青年部、また女性部の皆様のボランティア活動の紹介がありました。大変暑い中でございましたけれども、商工会のメンバーの皆様に本当に御奮闘いただいたことに心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 また、晝田会長におかれましては、御自身の会社がまさにこの被災を受けながら、中央会の会長としてこの災害からの復旧の陣頭指揮を執られたことに対しましても敬意を表したいというふうに思っております。
 まず、森会長に御質問したいと思っております。
 この小規模事業者の抱える課題というのは本当にそれぞれ様々だというふうに思います。その小規模事業者の災害対応力を高めるためにも、個々の事業者の実情というのをよく理解していかなきゃならないと思いますし、その上で事業者ごとのオーダーメードの支援も必要であると思っております。
 そうしますと、この支援機関側も、待ちの姿勢ではなくて、自ら積極的に地域に入り込んで小規模事業者の実情を理解し、また小さな声を拾い上げていくことが必要かと思っております。そのことを森参考人の話を聞いて実感をしましたし、そこにこそ商工会の強みがあるんだというふうに思います。
 今回の法改正でございますけれども、改めてこの商工会、商工会議所に求められる役割というものが拡大をいたしました。市町村を始めとした地域一丸となった取組が重要となる中、改めて商工会として地域の中でどのように具体的に活動されていこうとされるのか、経営者でもあります森会長のお考えをまずお伺いしたいと思っております。
○参考人(森義久君) お答えさせていただきたいと思います。
 先ほども話をしておりますが、まさに地方の経済を我々が元気を付けるように今一生懸命やっているわけであります。これにつきましては、まさにいろんな団体、多数ありましたが、今非常に少なくなってきております。その役割も商工会がしっかり担っているわけであります。そしてまた、それぞれの地方の伝統文化、そういった関係も携わっておりますので、地域にとってはなくてはならない、そういった組織だと、そういうふうに思っておるわけであります。
 また一方、事業を営んでおりますので、しっかりとした経営が成り立つように、我々としては、経営の指導員、そして支援員を含めて、商工会の組織を挙げて、いろいろな情報を共有させながら、そしてまた他の団体との連携も図りながら、いろんな事業が成り立つ、そういった手助けをやるようにいたしております。
○谷合正明君 特に、経営指導員の強化ということについては先ほど来お話が出ておりますので、しっかりと私の方としても受け止めさせていただき、今後の対応とさせていただきたいと思っております。
 続きまして、晝田会長にお伺いしたいと思います。
 会長からも、サプライチェーン全体の強靱化のお話ですとか、災害時における代替生産の経験に基づくお話がございました。
 まず、サプライチェーンの強靱化ということでございますが、今回の法案では、事前の防災・減災対策に対する計画を親事業者と一体となって作成できるスキームというものが新設されたところでございまして、会長のお話でも、昨年の西日本豪雨のときには自動車メーカー等からの人的な応援があったという話もございましたが、このサプライチェーン全体の強靱化を図るためにも、特にこの親事業者、役割というのは大きいんだと思うんですが、会長としての、どのような役割を親事業者に求めていくのかということについて具体的に教えていただければと思います。
○参考人(晝田眞三君) 浜口先生おられますのでよくよく御承知かと思うんですけれども、やっぱり自動車って多くの部品から成り立っておりますので、一つの部品が生産できなくなっても完成車が造れないという構造はあるわけで、やはりピラミッドという表現が適切かどうかは別にしまして、それぞれの役割を担っている企業さんが正常な生産ができる状況にあるのかどうかというのをお互いにチェックし合うといいますか、そういうことは適宜やっていく必要があるんだろうと思っております。
 そういった意味での一体化といいますか、一心同体でチェックしていくということが守っていくということにつながっていくんだと思います。
○谷合正明君 もう今日は遠慮なく御答弁いただければと思います。
 それで、代替生産の話なんですけれども、先ほども、災害時における代替生産、これを実効的なものにするためにどのような点に留意すべきなのかということでお伺いしたかったんですけど、ノウハウを盗まれるのではないかというような不安もあったという話があったんですが、そのような不安をどう解消していったのか。ちょっと具体的に、そのときの当時の様子をもう少し具体的に教えていただきたいのと、また、代替生産を協定化することによって経営面でのメリット、例えば供給責任の確保など、どういうようなものがあるのか、この点について教えていただければというふうに思っております。
○参考人(晝田眞三君) これ、私、体験して初めて分かったんですけれども、業界のルールとして、被災してそこで生産できなくなって応援を他社でするといった場合、生産できる状況になったら必ずその会社さんに戻すというルールがありまして、やっぱり被災して仕事がなくなっていくんじゃないかという恐怖感を持たれるケースは非常に多いわけですが、そこのところは、今業界のルールとして戻しましょうということになっておりますので、それは非常に有り難いことだと思っております。
○谷合正明君 そういうことがやはり事前にしっかりと周知されていくということが大事だというふうに私も今受け止めました。今回の西日本豪雨災害を受けて、この経験者として、是非そうした代替生産の役割みたいなことをしっかりと中央会の会長としても普及をしていただきたいというふうに思っております。
 次に、山本教授の方に御質問をちょっと移させていただきたいと思っております。
 今回の個人版事業承継税制の創設によりまして、昨年の法人版の事業承継税制と並びまして、親族内の事業承継を進める上で大きな前進があったものというふうに認識をしております。
 今回の先生のお話では、親族内の承継、従業員承継、また外部資本による承継、さらに三つ目として第三者承継という話がございました。
 後継者不在の事業者に対しては、この第三者によります承継を後押ししていくということも重要であると思っておるんですが、まずそもそも、親族内の承継、また外部資本による承継、また外部人材、いわゆる第三者承継、この三つのバランスというんですか、これは今後どうあるべきなのかというような基本的な認識を教えていただきたいというふうに思っております。
○参考人(山本昌弘君) ありがとうございます。
 私の理解では、基本的には一番最初の親族内承継あるいは従業員承継が一番好ましいというふうに考えております。
 理由は、企業の中には、いわゆる形にできない、ないしは文書にできない様々なスキル、ノウハウというものが蓄積されていると思いますので、組織の中でそういう状況がお分かりの方が継がれるのが私は一番いいというふうに考えています。まず、そのためのルール作り、支援体制を整備すべきだろうというふうに思います。
 ただ、同時に、そういう適切な人材がいないケースで、ほっておくと会社そのものがなくなりかねないという事態も最近は非常に増えておりますので、そういったときに二番目のMアンドAあるいは三番目の第三者承継ということになるんだろうというふうに考えています。MアンドAと第三者承継は、私は、これは事業そのものが継続されるのであれば、どちらがどちらということではないだろうというふうに考えております。
 それから、一点、済みません、付け加えさせてください。
 これまでの議論でBCPの話が出ておりますが、実はBCPを一生懸命作っていくと、必ず後継者をどうするかと考えることになるはずなんですね。事業承継計画というのが事業承継ガイドラインの中でも記載されていますが、実は事業承継計画とBCPは、私、見させていただいて、非常によく似ております。そういった意味では、ふだんからきちっとBCPをやっていれば、まず親族内承継、従業員承継が最優先されることになるだろうというふうにも思います。
 以上です。
○谷合正明君 よく分かりました。また、特に後段の話は参考になりました。
 その上で、どうしてもこの後継者不在の場合の事業承継としての第三者による承継なんですけれども、税制だけでなくて、民間事業者による取組というんですか、例えばみずほ銀行では、先代経営者が保有する株式を後継者となる別の経営幹部が買い取ることによる事業承継を支援するため、ファンドを活用した取組というものも行われているというふうに承知をしております。
 このように民間事業者による取組も進めるべきだというふうにも思いますけれども、どのようにお考えでありますでしょうか。
○参考人(山本昌弘君) 私は、MアンドAというのは、これは規模がかなり重要になってくるだろうというふうに考えています。
 先ほどピラミッドという話がありましたけれども、MアンドAのそのピラミッドの一番上に来るのは大企業、上場企業、ここは恐らく何もしなくても様々な企業の方がMアンドAを支援されるというふうに思います。今増えているのが実はもう少し下の部分で、中堅・中小企業ぐらいのMアンドAは、おやりになっているMアンドA会社さんが少しずつ増えています。そういった意味で、民間にできる部分というのはまず民間主導でやっていただく方が私はいいだろうと思っています。
 ですが、実は、本当に四十七都道府県の地方でその町に一つしかないけど後継者がいないとか、そういう形でビジネスとして成り立たない部分というのがどうしてもあって、ここの部分はやっぱり事業引継ぎ支援センターがMアンドAであれ第三者であれ関わるべきだろうというふうに考えております。
 それからもう一つは、事業引継ぎ支援センターがノンネームデータベースを今後本格稼働します。今、実はセンターは中だけで情報交換をやっているんですが、今後ノンネームデータベースが中小企業のMアンドA会社も使えるようになってくるというふうになってくると、彼らも、一方で自分のビジネスをやりながら、もう片方でプラットフォームとしてセンターのノンネームデータベースを使うという可能性が出てくるだろうというふうに思っております。
 以上です。
○谷合正明君 時間になりますので、私の質問は以上とさせていただきたいと思います。
 本日は大変にありがとうございました。
○石井章君 日本維新の会・希望の党、石井章です。
 本日は、森会長も、遠いところから参考人として御出席いただきまして、ありがとうございます。森会長とは二度目の御対面かと思うんですが、以前は多分、副会長の立場でしっかりとした質疑応答に答えられていたのをいまだに覚えています。
 また、晝田参考人も、岡山県の被災に遭った地区から、私も昨年、晝田参考人も御存じのとおり、我が党の代表であります片山虎之助代表が岡山出身で、法務大臣も後輩だということなんですが、その中で、その流れで、被災に遭った直後に、我が党で身を切る改革で今二割を我々党の方に特別党費を納めていますが、そのうち一部を岡山県の各地区に片山代表とともに義援金を持っていったのはついこの間のことでありますが、まだまだ復旧復興の途中にあるにもかかわらず、お忙しい中来ていただきまして、ありがとうございます。
 いろいろお話がありまして、今回の法案は、何といっても法案とすればいい内容の法案でありまして、ただ、幾らいい法案であっても、これを実行するのは、やっぱり全国商工会連合会に加盟しております末端の企業さんがこれを利用できなければ何の意味もないと。
 それは、じゃ、何ゆえに、どこの機関が大切なのかというと、当然ながら地元の商工会の中身、あるいは商工会議所等も含めて、先ほど森会長がおっしゃっていましたけれども、やっぱり人手が足らないのはもう目に見えていまして、商工会の組織を言わせてもらいますと、まず局長がいまして、その下に経営指導員、補助員、経営記帳指導員、指導員、それから一般職員と。中には、地元の行政から預かっている観光協会等の事務局などもやりながらですから、当然ながら人手が足らない。
 こんないい法案であっても、経営指導員が一挙に五人、十人増えるわけじゃないし、そういったところをしっかりまず見直すところから入っていくためには、与党の副大臣経験者であります松村さんやあるいは宮本さんがしっかり予算措置をしてもらうことを私から要望を出して、質問に入ります。
 まず、森参考人と晝田参考人にお伺いいたします。
 政府がインセンティブと考えている内容というのは、いわゆる、もう言わずもがなですが、信用保証枠の追加、あるいは低利融資、補助金の優先選択等でありますけれども、特に防災・減災設備投資への今回二〇%の特別償却ということをうたっております。しかし、設備の導入が直接的な収益に結び付くわけではなくて、その導入コストが新たにまた厄介なものになると思います。
 そこで、この二〇%の特別償却という支援によって、どの程度中小零細企業のBCP策定が促進されていくのかどうか、中小零細企業にとって本当に策定向上の刺激策となるのかどうか、まず、森参考人、晝田参考人、御両人にお伺いいたします。
○参考人(森義久君) お答えさせていただきます。
 大変貴重な御質問をいただきまして、ありがとうございます。
 我が商工会、全国商工会連合会といたしましては、三顧問を擁しております。まず松村先生、そして渡辺先生、宮本先生おりますので、非常に心強く御支援をいただいております。
 今御質問ありましたように、二〇%の特別償却、このことにつきましては大変有り難い制度であると思いますが、現在のところ、設備投資に関係する、そういったことの状況が非常に厳しい状況であると思います。
 ですから、我々商工会といたしましても、会員に寄り添いながら指導いたしておりますが、こういった制度をあるということをしっかりと説明をしながら、そしてまた、こういった時期であるからこそ投資にも意欲を持てというようなことも指導しながら進めておりますので、現在の時点では非常に厳しい状況下にはあると、そのようには思っております。しかし、制度としては非常に助かる制度であるというふうに感謝を申し上げたいと思います。
○参考人(晝田眞三君) 周知して、それを利用して会社が成長するというシナリオがあるんだと思いますけれども、親会社がこういったものがありますよということも非常に価値があるものだと思っております。
 もちろん、商工会、商工会議所、中央会といった公的な機関の周知も重要なわけですが、やっぱり広報誌に載せて終わってしまうみたいなことになりかねないと。ですから、そういった新しい取組を常に発信していくということはやはり役職にある人たちのお役目だと思いますので、そういったことについては心してやっていくべきだと思っております。
 それと、これがどの程度利用されるかというところは、もちろん個別企業者の話になっていくわけですけれども、やはりこういった認定をやって企業が発展していきますよという事例を見せるというところも非常に現実的な手段としてあるんだと思います。
 そういったところで、こういった認定を受けることによって次のステップに進みやすくなるということは確実にありますので、そういったところも期待できると思っております。
 以上です。
○石井章君 ありがとうございます。
 いろいろそれぞれのお立場があると思うので、言いにくい面や、より強く言いたいけれども我慢している面も、森参考人等々から感じられるんですけれども。
 今回のBCPの策定の促進、あるいは防災・減災対策を進めるためには、今回の法律の内容だけではまだまだ物足りないと、私はそういう立場の一人なんですが、いや、もっとより強いインセンティブの導入が必要なのではないかと思います。
 なぜかというと、例えば商工会の会長が役員会開いて、各役員さんにこれを広めてくれと、商工会は毎年会員増強もやっているでしょうけれども、じゃ、商工会ってどういうメリットあるんだということは間違いなく言われていることだとは思いますが、この法律もやっぱり法案として中身を進めていく上では、もう少し中身の内容を充実させてもらいたいと思っているものと私は思います。
 例えば、二〇%の特別償却というのは、こんなのは、これではちょっと生ぬるいと思うので、例えば即時償却やあるいは税額控除など、そういったものが必要なのではないかなと思います。でないと、中小零細企業のいわゆる七〇%以上のところは赤字なところが多いわけでありまして、そういったところは余分に人員を確保しているわけでもないし、そういった話が来てもどこから手を着けていいか分からないというのが実情だと思います。
 そのために商工会とか相談窓口があるわけですけれども、やっぱり一般企業では対策が非常に厳しい、特に建設会社などが、特にそういった話が聞いております。ノウハウの不足、あるいは行政の更なる支援を指摘する声も多く上がっているのも実情であります。
 そこで、今後更に中小零細企業のBCP策定率の向上、もうこれを上げないことにはどうしようもないので、現在の政府の考え方や施策に足りない点、また具体的にどういったところの支援が必要なのか、御所見をいただければと思います。森参考人と晝田参考人、御両人にお伺いします。
○参考人(森義久君) BCPの関係でありますが、我々商工会にとりましては、中小、それから特に小規模事業者が多いわけでありますが、事業を継続させるため、これが一番大事な部分であります。
 加えて、災害が発生して非常に大変な思いをいたしておりますが、これをしっかりまた再建させるべく我々としては指導をしていかなくてはならない、そういう強い思いを持って今現在は進めておりますが、なかなかその発生した直後、あるいは時間が経過するとともに風化していく傾向もありますので、やっぱり我々が会員に寄り添った伴走型の支援もやっておりますが、そういったことを含めた中で、継続をしていただく、いろんな事業の、今回、この二〇%特別償却を含めてそうでありますが、いろんな補助制度、そういった関係の継続的なものをしていただかないと、我々としても、BCP、事業継続するためにはなかなか厳しい状況にあると、そのように思っております。
○参考人(晝田眞三君) 本論の前に、さっき言い忘れたんですけど、片山虎之助先生生誕の地、笠岡でございますので。やっぱりそういったつながりがあることによってイメージが湧くということがございますので、そういった面では是非よろしくお伝えくださいというところでございますが。
 先ほどの御質問なんですが、今回、グループ補助金という制度がございまして、新たにといいますか、初めてこういったものを利用されるという企業といいますか、個人事業主の方もたくさんおられます。やっぱり、こういったことをきっかけに国の制度を勉強して取り組んでいくという、一つのきっかけになっていくのではないかと思っておりますし、我々中央会としてもそういったことをやっていくべきだと思っておりますので、そういう取組をしていきたいと思っております。
○石井章君 晝田参考人は、代表のお話出たので、質問はなしにして、森参考人に重点的に私もしたいと思うんですが、要は、商工会の実質的な中身を見ますと、どうしても、例えば今、国会でもペーパーレス化となっていますが、じゃ、チラシがどんと刷られてきたから会長は各地区の役員に配ればいいというものでもないと思いますね、恐らく。やっぱり経営指導員というのは巡回指導して初めて仕事が成り立つわけで、そこで会員の需給の、どういったものが必要なのか、例えばお金が足らない、マル経を半分返したから、じゃ、また残しながらじゃなくて、返して、もう一回満額借りようとか、いろんなケース・バイ・ケースで相談に乗っている。だから、商工会の役目というのは非常に大切だと思います。
 ですから、こういったものを啓蒙するには、やっぱり、森会長、きれい事じゃなくて、三人も顧問いるんだから、しっかり予算付けをしてもらうと。特に地方はそういったものがないと、単独で独立してやれといったって、なかなか商工会の会費だって上げられないし。会長のところは会費安いですね、非常に。だから、そういったところの会員さんのために政治はどうあるべきかというのは、地方だから、人口が少ないから予算減らすとかじゃなくて、やっぱり地方ほどしっかり予算を付けてもらって、しかも商工会の人員の確保というのは、これ生命線ですから。役員の出日当などもなくしているところも多いわけですね。
 だから、そういったところも含めて、もう一度森会長から、本当に商工会に対して国としてどうしてもらいたいのかをお伺いして、私の質問を終わりにします。
○参考人(森義久君) お答えさせていただきます。
 私も、図らずも、今月末をもちまして、全国の会長を拝命してはや一年になろうといたしております。そのことで、まずは全国を行脚しながらそれぞれの意見をお聞きして、まさに私どもの強力な先生方、松村先生、渡辺先生、宮本先生、お持ちしておりますので、しっかりとつないでいただいておるわけであります。
 今回、特に予算も本当に拡充をしていただきました。これをまた更に引き続きお願いをしたいと、そのように思っているわけであります。
 私どもも、組織としても、本当に先生方のお力添えをこれからもお借りしないと、商工会、そしてまた職員も、生活のためだと、それぐらいの気持ちを持って進めておりますので、我々の商工会、まさに地方は我々商工会が担っておりますので、これからも引き続き手厚い御指導、御支援をお願いしたいと思っております。
○石井章君 私も四人目の協力者としてしっかり協力しますので。
 ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。
 今日は、三人の参考人の皆様、貴重な御意見をいただいて、本当にありがとうございました。
 それでは、まず、山本参考人にお聞きをしたいと思います。
 事業承継ガイドラインに、最も重要なのは、中小企業は雇用や地域経済を支える大切な公器であり、その事業承継は、経営者のみならず、支援機関を含む全ての関係者にとっての共通課題であると認識することだとあります。そのとおりだなというふうに思うんですね。
 そこで、個人事業主を含む中小・小規模事業者が果たしている役割と事業承継を促進することの重要性についてお聞かせをいただきたいと思うんです。それが一つと、あともう一つ、中小企業の事業承継をサポートする仕組みとして、金融機関の支援の重要性についてお聞かせください。
○参考人(山本昌弘君) ありがとうございます。
 ガイドラインの文言は、私はそのとおりだというふうに思っています。
 施策として、要するに、国の財政を入れて中小企業、とりわけ事業承継をなぜやるのかというと、中小企業、もちろん個人事業者も含めてですが、そこが雇用を地元では確保し、物を作ったりサービスを提供することによってそこに人が定住し根付き、あるいはサプライチェーンとして、さっきも出ていましたけれども、最初から最後まできれいにつながるというようなことがあると思います。
 とりわけサプライチェーンというのは、よく見ていますと、今では大企業がいれば済むというのではなくて、実は個人事業主、私も研究でいろんな企業を回らせていただくのが大好きなのですが、見させていただくと、本当に僅か数人のところで、世界でそこしか作れない、必ずしも株式会社形態にすらなっていないというようなところがたくさんあります。
 そういうところで何が起こるかというと、個人事業主ですから、その経営者の方は例えばマネジメントもできるし物すごい高い技術もお持ちだけど、その方がお辞めになると、技術はあってもマネジメントが残らないという問題がよく起こります。そうしたときには、技術があるのだから、例えば何らかの仕組みをつくって事業そのものは残ると。
 私は、これちょっと学問的になるのですが、会社承継ではなくて、あるいは企業承継ではなくて、事業承継という名前が付いていることが学問的に極めて重要だというふうに思っています。承継すべきは事業だというふうに私は考えています。
 そこで、一つ目の後半ないしは二つ目の前半とも関係するのですが、サポート体制の中で、見ていますと、地方の例えば事業承継ネットワークあるいは事業引継ぎ支援センター、商工会議所あるいは商工会の方々が物すごく熱心にサポートされています。
 私が見て、何をすべきかというと、皆さん、専門は幾つかお持ちなんですね。ところが、事業承継というのは、法律、税務、金融、マネジメント、いろんなことが分かっていないといけない。そうすると、例えば地元の金融機関の方は金融には詳しいけれどもというのがあります。あるいは士業の方は、自分の専門分野は詳しいけれどもそれ以外のところはということがありますので、要するに、支援する側も何らかの形でネットワーク化して、お互いに自分の強みを生かし、弱いところは誰かに助けてもらうというのが例えば都道府県単位でうまく機能できればいいのかなと。これは親族内承継あるいは第三者承継に関わらずということでございます。
 それから、金融のサポートでございますが、これは是非やっていただければというふうに思います。事業承継ができない大きな理由の一つが、債務整理が進まない。個人で、特に個人事業主の場合には個人の方が債務を個人保証していて、これがうまく抜けないことには次の事業に行かないというようなことがございますので、是非そういったところでうまく事業承継ができるような形で、金融のサポートというのはいろんなレベルで必要だろうというふうに思っています。
 以上です。
○岩渕友君 ありがとうございます。貴重な御意見いただきました。
 次に、森参考人と晝田参考人にお聞きします。
 先日、岩手県の宮古市で、中小業者の方々とあと市の担当者の方々から、この宮古は、東日本大震災、そしてその後、台風十号でも被災をされているんですけれども、そのときに地元の中小業者が果たした役割ということで話をお聞きしてきました。
 大震災の後、建設業者の方々が誰に言われるでもなく市役所の前に集まってきて、自衛隊の後方支援ということで道路の復旧であるとか瓦れきの撤去作業なんかを行ったことがきっかけになって宮古地区の災害復旧対策連絡協議会というものが立ち上がったというふうにお聞きしました。地元の業者なので地理も地形もよく知っていて、スピーディーに対応することができたと役所の方が話しておられました。
 中小業者が果たした役割というのはそれだけではなくて、先ほど森参考人、少しお話しされていたんですけれども、全国の災害で炊き出しをしたり各地から届く物資を避難所に届けたりということで、業者の方々が自分たちの地域は自分たちで守るんだという思いで取り組んでいらっしゃるし、その中小業者が地域にいるということそのものが災害対応ということになるんだと思います。
 災害対応や防災で中小業者が果たしている役割について御紹介をいただければと思います。
○参考人(森義久君) お答えさせていただきます。
 まさに、中小・小規模事業者といたしまして、そしてまた、我々商工会員が、先ほども話をいたしましたように、被災地にまずは青年部、女性部含めて、いろいろな物心両面の支援を行っております。それと同時に、全てボランティア活動で行っているわけであります。その中に、特に我々商工会の場合は建設業の会員も非常に多いわけであります。いち早く駆け付けるのが建設業、そしてまた、それを支えているのが我々商工会の青年部、女性部であるわけであります。
 ですから、このことにつきましては、本当にいろいろな公共事業の問題等を含めて建設業も一時大変な時期もありますが、今はまさに国土強靱化も含めて、そしてまた我々小規模事業者の強靱化も図ってもらうためには、我々が果たしている役割、しっかり御理解いただいて、まさにいち早く駆け付けるのは我々建設業そして商工会員であります。その後、国が、あるいは県が要請して自衛隊とかいろいろありますが、まずは地元の人たちが駆け付けるということが第一になっておりますので、その辺のところもよく御理解をいただきたいと思っております。
○参考人(晝田眞三君) 自助、共助、公助という言い方がありますけれども、中小企業という枠というより、地元の企業としてやれることは何なのかというところで、やっぱりその団体、組織の決定権を持つ人が地元にいるのでスピーディーであるということですよね。やっぱりそれはなくなってはいけないことだと思います。
 ですから、公共工事の発注も、必ずしも地元だけというものでもないけれども、やっぱりそういう会社が存続するシステムは必要なんだろうと思いますし、実際にはそうなっているんだと思います。
 ありがとうございます。
○岩渕友君 続けて、森参考人と晝田参考人にお聞きしたいんですけれども、災害時の中小業者と行政との連携についてちょっと更にお聞きしたいんですね。
 重機とか人材の面から見ても、行政だけで災害に対応するということは難しいと、重機や機材をふだんから持っている事業者の存在が欠かせないと思うんです。そこで、自治体の災害対応能力を高めるというためにも、例えば資材や機材や重機、災害に活用できるものを持っている事業者の維持費の負担軽減ということで、その部分の税制面での優遇措置をとるとか、機器を導入するときには補助を出すとか、そういう支援をするということも考えられると思うんですね。
 行政との連携といったときに、どういう支援があればいいとお考えか、お聞かせください。
○参考人(森義久君) お答えさせていただきます。
 今委員おっしゃいましたように、まさに建設業を含めてそういった設備、そういった機動力を発揮する、そういったものを備えているのが地元の業者、地元の商工会員でもあります。そういった人たちがいち早く駆け付けてそういった災害対応をいたしておりますので、今おっしゃいましたように、そういった関係の特別な補助制度、そういったものをこれからは必要としているんじゃないかなというふうに思っておりますので、その点についてはまたよろしくお願いをしたいと思います。
○参考人(晝田眞三君) 私、土木の会社じゃないので答えにくいところもありますけれども、我々が所属している自治体ですと、やはり地元の土木関係の方々とのコミュニケーションというのは自治体がお持ちですので、進んでいると思っております。
○岩渕友君 ありがとうございます。
 次も森参考人と晝田参考人にお聞きするんですけれども、グループ補助金についてお聞きしたいと思うんです。
 先ほどもグループ補助金の話出てきていたんですけど、衆議院の参考人質疑でも、東日本大震災で気仙沼で被災をされた参考人が、その地元業者復旧の決定的な支援になったのがグループ補助金だったというふうに話しておられました。グループ補助金が東日本大震災以降創設をされて、熊本地震でも西日本豪雨でも活用されたと。けれども、一方では、北海道胆振東部地震などでは、地元業者が求めたけれども適用されなかったという事例もあります。
 そのグループ補助金を使えるようにしてほしいという要望とともに、制度を充実改善させてほしいという要望もあります。グループ補助金の活用状況がどうなっているのかということと、あと、現場での要望に応えて広げる必要があると思うんですね。そのことも含めて、充実改善した方がいいと考えていらっしゃることがあればお聞かせください。
○参考人(森義久君) グループ補助金につきましては、本当にいい制度をつくっていただいておりますし、今北海道の関係はちょっと初めて耳にしましたけれども、我々商工会といたしましては、そういった指導を含めて、そしてまた、そういった経験を踏まえた中でこの活用については全力を挙げていたしておりますし、先ほどもありましたように、会員にとっては非常に有り難い補助金だというふうに思っておりますので、これからも更に拡充していただきたいなと、そのように思っております。
○参考人(晝田眞三君) 我々もグループ補助金の支援をいただいておりますので、非常に有り難い制度だと思いますし、割に岡山県の場合、早い段階からグループ補助金を検討していますよという情報をいただいておりましたので、そういう復旧のための心積もりといいますか、そういうものが進んでいったと思いますし、やっぱり廃業しようという企業さんもおられましたので、そういったところを考えを見直すというきっかけになったということで、非常に有意義な制度だったと思います。
 先ほどの他県の事例につきましては、ちょっとコメントできないなというところでございます。
○岩渕友君 ありがとうございました。
 グループ補助金が非常に活用されているということ、よく分かりました。
 最後に、森参考人と晝田参考人にお聞きしたいんですけれども、先ほども議論がありましたけれども、消費税が増税をされる、それだけではなくてインボイスの導入もあるということで、今、国内や世界の経済情勢を見て非常に不安を感じていらっしゃる中小業者の方もおいでだと思いますし、景気回復の実感を持てないという方も多いと思うんです。
 それで、消費増税と、インボイスの導入についても、免税事業者が排除される可能性がある、廃業が増えるのではないかと、こういう懸念も今出てきている中で、その中小・小規模事業者にとって消費税の増税やインボイスの導入がどのような影響をもたらすとお考えか、お聞かせください。
○参考人(森義久君) 消費増税につきましては、これからになりますが、冒頭の意見を申し上げましたときにも申し上げましたけれども、我々といたしましては、この消費税増税につきましては、しっかりとした、我々の商工業、小規模事業者にとっての経済的あるいは景気回復が落ち込みのないように補助制度を拡充していただきたいと、そのように思っております。
 インボイスにつきましては、これからの関係で、いろいろと説明をしていきますが、今までにないことでもありますが、しっかり検証しながら進めていきたいと、そのように思っております。
○参考人(晝田眞三君) 消費税増税を前提にいろいろなことが進んでいきますので、中央会でも、傘下企業といいますか、会員企業に制度を知っていただいて活用していただくということで取り組んでおりますので、是非そういった面で進んでいければと思っております。
○岩渕友君 インボイスはいかがですか。
○参考人(晝田眞三君) これも同様に考えております。
○岩渕友君 以上です。
 ありがとうございました。
○委員長(浜野喜史君) 以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。
 参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十一分散会