第002回国会 不当財産取引調査特別委員会 第26号
昭和二十三年六月一日(火曜日)
    午後三時六分開議
 出席委員
   委員長 武藤運十郎君
   理事 鍛冶 良作君 理事 田中 角榮君
   理事 辻  寛一君 理事 梶川 靜雄君
   理事 河井 榮藏君 理事 小松 勇次君
   理事 石田 一松君 理事 中野 四郎君
      石田 博英君    尾崎 末吉君
      高橋 英吉君    古島 義英君
      明禮輝三郎君    渡邊 良夫君
      山下 榮二君    佐竹 新市君
      前田 種男君    田中織之進君
      宇都宮則綱君    小野  孝君
      田中 健吉君    中村元治郎君
      徳田 球一君
 竹中工務店、清水組その他をめぐる政党献金問
 題について出頭した証人
          西尾 末廣君(議 員)
          細野三千雄君(議 員)
          地崎宇三郎君(元議員)
六月一日委員山中日露史君及び足立梅市君辞任につき、その補欠として田中織之進君及び山下榮二君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 委員会の報告書に関する件
 竹中工務店、清水組その他をめぐる
 政党献金問題
    ―――――――――――――
○武藤委員長 これより会議を開きます。
 この際お諮りをいたします。さきの本会議におきまして第二回の経過報告をいたしたいのでありますが、本委員会設置の決議によりますと、月一回委員会から報告書を提出しなければならないことになつております。さきに本会議に報告の際御了承を得ましたものを、委員会の報告書とし、報告書の形式につきましては、これを整えるために若干の修正は委員長に御一任願うことにいたしまして御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 ではさよう決定いたします。
 なお、本日の理事会におきまして、本委員会において調査いたすべき事項の要求の新提案は、從來委員会あるいは理事会に口頭または書面をもつて提出いたしておつたのでありますが、まちまちでありますから、この際統一をいたしまして、まず調査要求の新提案は、第一に文書にしたためまして、委員長あてに御提出を願うと、委員長はこれを受理して理事会に付議すること、第三、理事会でこれが採否を一應決定いたしまして、これを委員会に付議する、そういう順序にいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 ではさよう決定します。
 これより証人の尋問をいたします。本日御出頭の証人西尾末廣さん、細野三千雄さん、地崎宇三郎さん、お三名ですね。証書を求める前に各証人に一言申し上げておきます。
 昨年十二月二十三日公布になりました昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことになつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき及び医師、歯科医師・薬剤師、藥種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて、黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。一應このことを御承知になつておいていただきたいと思います。では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。細野君、代表して読んでください。
    〔証人細野三千雄君各証人を代表して宣誓〕
○武藤委員長 御署名、御捺印を願います。
    〔細野証人、西尾証人宣誓書に署名捺印〕
○地崎証人 委員長に申し上げます。私は宣誓に先だちまして、事件の内容を伺わせていただきます。それいかんによりましては、宣誓いたします。
○武藤委員長 地崎証人に申し上げます。本日御出頭願うために御通知を差上げてあるはずでありますが、それに書いてあ力ます通り、本委員会において調査の必要上、竹中工務店及び清水組その他をめぐる政党献金問題について証言を求める、こういうことが主眼点でありまして、多少はこれに関連をして質問が発展するかもしれませんが、中心はここにございます。
○地崎証人 委員長に申し上げます。土建方面から提供されたと称せられます百五十万円の事件に関しましては、私は正直にここで眞実を述べたいと考えておるわけですが、それ以外の問題を私に御質問に相なりますと、私は似よつた問題等で検事局におきまして両三回取調べを受けておりますので、しかもそのことが一年以上経つております今日、記憶等に非常に誤りがございます憂いがありますので、さようなことに相なりまして、この証言があるいは偽証罪を成立するというような憂い等もございますから、その事件に限定されました限りにおきましては証言をいたすことを拒みませんが、それ以外に発展するようでありますと、その件につきましては宣誓を拒みたい。かように考えておりますが、いかがでありますか。
○武藤委員長 問題につきましては、あなたの現在の御記憶の通りでよろしうございます。
○地崎証人 さように決定いたされたものといたしまして宣誓いたします。
    〔証人地崎宇三郎君宣誓〕
○田中(健)委員 ただいま地崎証人から限定ということがありましたけれども、私はどの程度に限定を委員長が御承認くださるのか、その範囲を明確にいたしたいと思います。
○武藤委員長 決定ではありません。御記憶が違つておるかもしれないという御心配がございますから、前の檢察廳で申し述べたことと、本日まで時間が経つておりますので、あるいは記憶違いというようなことになるかもしれぬというお話ですから、現在の記憶でよろしい、そういうふうに申し上げたのでありまして、問題そのものは限定をいたしません。
○地崎証人 私は問題を土建方面の俗に称します百五十万円献金という問題に限定されるものだと考えるのですが、いかがですか。
○武藤委員長 大体におきましてそれが中心になります。そういうように御了解願うほかありません。
    〔「それでよろしい」「進行々々」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 それでは西尾さんから先に伺いますから、ほかのお方は、まことに恐縮ですけれども、しばらく別室でお待ちを願いたと思ます。
○石田(一)委員 ただいまの地崎証人のいわゆる証言に関する限定を意味するようなことが発言されましたが、これに対しては何ら確定的な、ここで委員長の決定がなかつたようでありますが、もし一年前のことを地崎証人が現在記憶違いをしていて、檢察廳で申し述べたことよりか、全然相違したことを考え違いをして申し述べた場合、あるいはまた百五十万円事件以外に証言を求められたときに、私がここに喚問されたのはあの百五十万円の点についての問題であると了解しておる。そのことをあらかじめ申したはずだというので、もしこれを拒否した場合に、これは証言を拒否したことになるか。あるいはまた檢事局と当委員会との陳述が相違しているために偽証罪が成立するかどうか、こういうこともあらかじめ一應檢討しておく必要があると私は思う。いかがでございますか。
○中野(四)委員 今の石田君のお話ですが、これは法律二百二十五号の第四條に從つていくべきものであつて、途中本人がこの定められた規定に從つて証言を拒むことはでき得るのであり、その場合のことはあらかじめ理事会において相談がしてあるのでありますから、これはその順序で進まれたら一向支障ないと思います。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 それでは西尾さんに伺いますが、鉄道工業株式会社の専務をしております飯田清太という人を御存じでありますか。
○西尾証人 存じております。
○武藤委員長 どういう関係で御存じですか。
○西尾証人 それは昨年の四月十一日ごろであつたと思いますが、私の所に電話がかかつてきまして、お会いしたいというので、その人の勤めておる事務所に参りまして会つたので知つております。
○武藤委員長 そのときが初めてでありますか。
○西尾証人 初めてです。
○武藤委員長 そのときには飯田清太氏からどういうお話があつたのですか。
○西尾証人 詳しく話はありませんでしたが、五十万円業者の間から金を集めた、社会党のあなたにお渡ししたいから受取つてくれるか、こういう話でありましたから、私はいただきますと言つてもらつたのであります。
○武藤委員長 何か前もつて竹中藤右衞門氏あるいは錬一氏その他から土建業者のおもだつた者がそれぞれ醵金をいたしまして、これを自由党、民主党、社会党というような三大政党に献金をすることになつたからというようなお話が、あなたのところなり党なりへ前もつてございましたか。
○西尾証人 私のところへも党へもそういう話は前もつてありませんでした。
○武藤委員長 そうしますとただいまお話になりましたときが最初でありますか。
○西尾証人 いや、そうではありません。四月初旬、といつても三、四日ごろでありますが、私は選挙の届出その他手続上の必要から大阪の選挙区へ帰りました。そのとき私は大林組の本店を訪ねました。元來大林組と私とは三十年來特殊の関係があるのでありまして、昭和三年に初めて選挙に出たとき以來、例外なく毎回大林の社長から選挙費の援助を受けております。それでその日も選挙費用について、殊に私も書記長という重職についておるのであるから何分の應援を願いたいという申出をしたのであります。相手は大林組の重役の妹尾一夫という人であります。この人とも大林組の――今は三代でありますが、初代時分から苦労をした人でありまして、これも何十年來かよく知つておる間柄でありますから、その人にそういう趣旨のことを述べたのであります。そういたしますと、妹尾氏はそのことについては業者の間で金を集めて献金したいというような話があるので、自分の方も、総額はそのとき聞きませんでしたが、自分の方も君の方に二十万円出してもらうようにしてあるからいずれ届けることでありましよう、こういうことを聞いたのであります。そのときに私は今お尋ねのようなことをはつきり知つたわけであります。
○武藤委員長 そうしますと、飯田氏からあなたの方にお話がありましたときには、飯田氏からもただいまあなたのお話になつたようなことを申しまして、その金が集まつたから差上げたいからといろ趣旨でありましたか。
○西尾証人 飯田氏はきわめて簡單で、これを社会党の書記長のあなたに差上げる、もらつてくれるかということでありますから、私は大林組のそういう性質の金も含まつており、またそのときに藤田組からも社会党の方へという話がありましたから、藤田組の藤田榮君は社会党の代議士でもある関係上、そういう筋の通つたものならばもらつてもありがたいといつてもらつたわけであります。
○武藤委員長 そのときになお何か話が出まして、他の二大政党へも同じように、金額は申さないかもしれませんが、献金をするのだとか、あるいはしたとかいうような話は出ませんでしたか。
○西尾証人 大体そういうことについては大林組に聞いた時分から私は判断しておりましたので、そういうことは特にそのときは聞かなかつたと思います。しかし私は大体のことは察知しておりました。
○武藤委員長 今のお話を聽きますと、社会党のあなたへ、書記長の西尾さんへ差上げるというようなお話であつたようでありますけれども、その趣旨は党へ差上げるという趣旨であるか、それとも西尾氏個人へ差上げるという趣旨でありますか、その点を明確にお話を願いたい。
○西尾証人 純然たる西尾個人ではないのでありますが、そうかといつて党に対する寄附とも考えておりません。党の書記長である西尾個人に自由に使つてくれ、もちろんその意味は選挙が始まつておつたのでありますから、選挙に使つてくれという意味だろうと推察しておつたわけであります。
○武藤委員長 その場所にだれかほかにいた者がございますか。
○西尾証人 その時にいよいよ現金でもらつたのでありますが、現金を受取るときに藤田組の深井という人が立会いました。私はその藤田組の深井という人はそのときに初めて知つた人であります。
○武藤委員長 深井というお方は深井斌というお方ですか。
○西尾証人 私はこのごろ何かいろんなことで問題になつておるから、そういう人かということを知つているくらいでありまして、私の記憶では藤田組の番頭であるというくらいに思つておりました。深井斌という人に今としては間違いないと思います。
○武藤委員長 党か個人かという質問に対するお答えは、党とも限らず、個人とも限らぬというようなお言葉でありますけれども、先般この委員会におきまして、この問題について竹中藤右衞門氏、竹中錬一氏、飯田清太氏、藤田榮氏などからお話を伺いますと、これは政党の健全な発達を希うという趣旨から業者がとりまとめて党へ献金をしようという話で出発をし、そういう趣旨で集め、これを党に献金をした。民主党、自由党におきましても、そういう趣旨で受取つており、差上げておるというようなことを申しているのでありますが、特に社会党の党へ差上げるといふようなお話はなかつたのでありますか。
○西尾証人 ありませんでした。
○武藤委員長 そこで承りますが、当時社会党におきましては、さような献金ないし寄附金は書記長のあなたが自由にお使いになるということになつておりましたのですか。それとも一旦会計へ入れて、記帳をし、そうしてこれを支出して記帳をする。そういう点はどんなぐあいに扱つておられましたか。
○西尾証人 党に対する寄附金はかりに私あてでありましても、これは会計にお渡と、さらに会計から党の判のすわつた正規の領収書を礼状とともに添えて、これを寄附した人にお送りすることになつておりました。私もまたそういうことをやつたこともあります。
○武藤委員長 そういたしますると、この場合は特に党ということでないから、ただいまお話になりましたような手続は踏んでおらない、そういう趣旨でございますか。
○西尾証人 さようです。
○武藤委員長 受取になられまして受取を出しましたか。
○西尾証人 私が所持しておりました西尾末廣の名刺に受取を書き、あて名は名前はよく覚えておりませんが、飯田某であります。
○武藤委員長 そうでありますか、捺印してお渡しいたしましたか。
○西尾証人 そうでございます。
○武藤委員長 受取られました五十万円はどういう方面にお使いになりましたか。
○西尾証人 それを受取りました時分に、そのそばにおりました深井さんという人は、私にこういう注文をつけたのであります。この金はもちろんあなたが御自由に処分せられてよいものでありますが、藤田榮君と森戸辰男氏の関係もあるだろうから、何ほどか政調会の費用として森戸氏にお渡しを願いたい。こういう注文があつたのであります。それに從いまして私は十万円森戸政調会長にお渡と、残りの四十万円につきましては、すでに選挙も始まつておつたのでありますから、急いで自分の判断において自分の知つておる人に――約四十名近くの党の立候補者にそれぞれ贈りました。詳しい計算ははつきりしませんけれどもあるいは私自身のいろいろ飛び歩いたりする費用、あるいは選挙の費用等に幾分それがはいつておるかもしれませんが、それといたしましても少額のものでありまして、ほとんどすべては社会党の候補者に贈つたのが全部です。
○武藤委員長 巷間傳えるところによります、藤田榮氏がお使いをして五十万円ずつ二回にわたつて百万円を、あなたのところへ竹中氏から献金をしたという説がありますけれども、さような事質はございませんか。
○西尾証人 その点はありません。ただつけ加えて申し上げますならば、私は竹中藤右衞門氏のところへ、私自身はもちろん何人をも社会党に寄附してもらいたいという要請をしたこともありませんし、またこの問題について藤田君とは一言も話したことはありません。
○武藤委員長 こういう話をなさつたことはありますか。一昨年秋だつたと思いますが、党大会のころにあなたから藤田君に百万円基金のカンパをやつたけれども成績が思わしくないから、少し大口に心配をしてくれないかというようなお話はございませんか。
○西尾証人 お話の通りであつたかどうかは少し正確でありませんが、思わしくないからというのではなくして、百万円基金カンパをしたときに、党の割台に経済的に余力のあると思う数人の人に――藤田君だけではありませんが、数人の人に少し張りこんでカンパに應じてくれと言つたことはあります。從つて藤田君にもそういうことを言つたと思います。
○武藤委員長 何か諸君お尋ねのことがありますか。
○中野(四)委員 お尋ねを申し上げたいのは、この百五十万円の金を十五、六の土建業者に據金をしようと主張した者は竹中藤右衞門君でありまするが、その竹中藤衞右門君がこういう挙に出たという原因は、先日の委員会において記入として藤右衞門君の御出席を願いまして、その動機はあくまでも自由党の村上勇君、進歩党の逢沢寛君、社会党の後ほど藤田榮君の代理として深井斌君の三君が政党に適当な援助を求めたいと要求をしたところに因をなしているものであります。從つて竹中君の言葉を聽きますると、あくまでも政党の正しい発展を期待して、われわれはかようなことは過去においてしたことはないのであるけれども、特に自由党、民主党並びに社会党の三党に献金をしたいということを主体として同志にこのことを求め、その結果民主党、自由党に百五十万円ずつ、社会党に五十万円、計三百五十万円の金が集まつたと私は証言陳述によつて聽いているわけであります。ところがただいま西尾証人のお言葉を聽きますと、この金は純然たる西尾個人に自由に使えと言われたようにも聞えますし、党とも個人とも限らぬという点が明確でありません。後ほど特に党へやるというふうには言わぬというお言葉でありますが、この点は先日の飯田清太証人より明確にわれわれは個人にこの金を渡す意思は毛頭ない。あくまでも政党の正しい発展を期待して、われわれは各政党にこの金を援助する意味において集めたものであるから、從つて西尾末廣氏に渡す際には、特に私は社会党にということを断つてあると証言陳述しているのでありますが、その当時お聽きになつたかどうかという点を明確にしておきたいと思います。
○西尾証人 特に断わつてはいただいておりません。
○中野(四)委員 続いて伺います。その際ただいまの陳述によりますれば、四十数名の者にこの金をやつたという御証言でありますが、これはいかなる人にいかなる方法で渡したかということを御記憶のありのままで結構ですから、明確にしていただきたいと思います。
○西尾証人 このことにつきましてはだれにいくらを渡したかということにつきましては、こういうことのかかり合いになるべくそういう人を出したくないという政治家としての徳義上、私の申し上げることを御信頼いただきまして、それには追及をされないようにお願いをいたしたいと思います。
○中野(四)委員 この点はたいへん微妙な点でありますが、御承知の法律政令の第三百二十八号によつて相当政党の資金に対しては規制され強化されているということは御承知の通りでありますが、これは一つの政党が二つ以上の選挙区にわたる候補者あるいは公職者をば推薦する場合においては、当然この点が明確にされなければならぬと私は思うのであります。從つて先日來この委員会において取上げました辻嘉六氏の事件にいたしましても、龜井貫一郎氏の事件にいたしましても、そのよつてくる金とそれが渡された結果というものが一致せざる限りにおいては、委員会の任務を遂行することに大きな支障を來すことはもとよりのことと私は思うのであります。從つてこれはでき得る限り明確にされて、日本の政界淨化のために政党の正しいあり方をば大先輩としての西尾氏が明確にされることは、正しい政治家のあり方であろうと私は思うのでありますが、この点に対してはいかがでありましようか。
○西尾証人 私の意見を求められるのですか。
○梶川委員 議事進行について……。ただいまの問題についてでありますが、私は以前の龜井事件に対する資金の分配方法あるいは辻嘉六事件に対する分配方法等々につきましては、その資金の出所というものが、詐欺事件によつて得た金であるという点において、この使途が究明されたのであり、今回の場合におきましてはこの献金のよつて起つたところの金の出所というものもおのずからその性格が異なるのでありまして、ひとつこの問題のみ使途を明確にせよというのはいささか本日の証人に対する証言の要求といたしましては、問題の外に逸脱した感があると思うのであります。從つてもしもこれをやられるならばその他のたとえば自由党に対する百五十万円の献金これの使途も明確にされなければならないし、さらにまた次の問題についてもやらなければならないし、おのおのこれはやらなければならない問題であるけれども、現在の場合におきまして、すぐにこれを要求するというのは、いささか本筋からはずれでいるように思いますので、これらとの関連において決定すべきものであり、一方的に要求すべきものではないと思う。議事進行に関連して以上申し上げます。
○武藤委員長 西尾さん、あなたに伺いますが、お答えになりませんか。
○西尾証人 なるべく述べくありません。
○石田(博)委員 今の梶川君の発言はまことに奇怪な話であつて、西尾氏が受取られた五十万円という金の性質が党へ支出されたものであるかどうか、あるいは個人として受取られたものであるかどうかというのは本日証人の証言を求める重点であります。それを決定いたします方法の一つは当然受取られるところの経緯を調べなければならないのでありますけれども、今一つはその金の使途を調べることによつてその金の性質を明らかにすることができるのであります。從つてその金の使途を嚴重に調査し、証言を求めることは本委員会の責任であり、義務でありまして、証人はこれに対する答弁を拒むことはできないものと判断するのであります。從つてあくまで証人の証言を要求するものであります。
○中野(四)委員 私の問う趣旨が西尾さんにわからんといかんから私からもう少し申し上げた方がよいと思います。私はこの当時の社会党の選挙対策委員長は平野力三氏であつたと思いますので、あなたがここで御証言の中で個人であると明確にされれば別であります。純然たる個人であるということを明確にされれば論議はおのずから別になりますが、党とも個人ともはつきりしておりませんので、從つてその点に対する質問が続行されるわけでありますから、まず今の梶川君の疑義を明確にする上から言つても明らかに個人であつたか、あるいは社会党であつたかということをば明確にされ、もし個人であるならば個人としての観点から、また個人に関する点は証言を拒む点もあるのでありますから、まずその点から出発していきたいと思つております。
○徳田委員 本問題はこれが社会党として受取つて、社会党の帳簿にちやんと載つて、資金として社会党の大会計の中で使うならばこれの一々のことを聽く必要はない、またそれをやると言つても無意味の話であります。どんな金がどこへ行くかわけがわからぬ。全体として計算するのだからわけがわからぬ。しかしながらこれが社会党の帳簿に載つていない。今のところでいきますと西尾君は社会党の帳簿に載せておらぬし、またこれはちやんと政令の定むるところによつて届け出ておらぬ。しからばこの金の使途というものは当然答えなければならないものであります。これが載つておればわれわれは何とも言わぬ、載つていないから当然その使途については西尾君として答えるべきである。それゆえにこの証言を拒むならばこれは法律上明らかに証言を拒むものとわれわれは見なければならぬと思う。この委員会の性質上これは当然答うベきであると思う。
○西尾証人 中野委員よりきわめて適切な質問をしていただきまして、それにお答えいたします。私は竹中藤右衞門氏がいかなる意図によつて金を集められたものにもせよ、私に飯田氏が手渡しする時分には、これは党に献金するものであるということをはつきり言つておらないのであります。また立会いと言いますか、そこにおられました藤田組の深井氏も党にと言つておられないのであります。また從來の日本の政界における慣習から言いましても、党に献金するという場合と党の幹部に適切に使つてもらいたいと言つてする場合と二通りあるのであります。それで私はその当時のことは私の領収書にも党の肩書をつけたり、あるいは党として党の代表者としてこれに領收書を出しておるのではありません。私、衆議院議員という肩書のある西尾末廣個人の名刺で、しかも簡單に判を捺して出しておるという事実等から見まして、これはもちろん純然たる西尾個人ではないということは私はわかります。しかしながら党の書記長である西尾個人に何しておるのである。こんなふうに了解しました。從つて私はそういう考えのもとに私一個の判断においてさつき申しましたように立候補した者の中の自分の知つておる者にこれを贈つた、こういうのでありまして、私は全然その使途をここに証言しないのではない。使途は立候補者の中の約四十名足らずの者におおむね一万円、中には例外的に二万円のものも二、三あつたかと記憶しますが、また五千円の人もあつたように思います。私はこれを贈つたのである。そういう点を私は証言しておるのであります。つまり使途も明らかになつておるのであります。ただたれにいくら贈つたとか、その計算があるかどうかという点についてお疑いがあつてその名前を言え、人を言えということになるのだろうと思いますが、私としましてはどうしてもそれを言えといえば記憶をたどつて――自分もよくこういうことに間違いがあつてはなりませんから記憶をたどつて、よく熟慮して調べて申しますけれども、これは明らかに申しますが、それは私の政治的な地位と名誉とにかけて、私は今言いました金の使い方という点については間違いないのであります。このことにもし間違いがあれば私は私の政治的地位、名誉をかけてこれを誓います。從つてこういうことに多くの人の名前をかかり合いに出すということは私はよくないという考え方から、なるべく皆様の御判断によりましてそれまで追究されないように、こういうのであります。
○河井(榮)委員 ただいまの証人が言われたことで十分だと思うのです。というのは、この間の五月二十六日の理事会、委員会におきましては、届出にはたして竹中藤右衞門氏の集めた金が記載されてあるかどうかということを主として調べるということであつたのです。ところが自由党の方ではそれが出ておるからそれでは当時の自由党の書記長の六野伴睦氏は喚ぶ必要はないというので、大野伴睦氏は喚ばないことになつた。でありますからそのことによりましても今日の証人の調べは、その届出とそれから献金とが符合しておるかどうかということを主として調べることに決定しておるのであります。しかも今証人はさらにそれは四十人ばかりの者に渡したということをはつきり言つておられるのでありますから、今日の委員会におきましてはそれ以上追究する必要はない。(「もらつた分を確めなければわからんではないか」)、今日の委員会の質疑の内容は、五月二十六日に主として届出に記載されておることがほんとうかどうかということを調べるのが目的であつたのです。さらに調べるならば別に委員会なり理事会を開いて決定すべきであります。
○徳田委員 社会党の候補に出しておる以上、社会党の行為なんだ。社会党の行為をなしつつ届出てないということ、この関係をわれわれは調べる。調べればこれは社会党の金であるかどうか、西尾氏個人の金であるかどうか、はつきりする。そうすれば届出るべきか否やがはつきりする。そこに問題が伏在しているから、だれに渡したか調べるのだ。そういうばかなことがあるか。社会党の行為としてなしておるものを届出ぬことがあるか……。
  (「関連事項に関してなぜ質問させ
  ないか」「そんな議事の進行の仕方
  があるか」と呼ぶ者あり〕
○高橋(英)委員 この問題は党へ献金したか個人に献金したか、二つに一つしかないのであります。その中間のものは日本の法律には許されていない。事実上においてもその中間のものはないのであります。從つて党の献金であれば党の献金として調べる義務があり必要がある。また個人の問題にしましても、個人の資金といたしましても、またこれを当委員会で調べる必要があり義務があるのであります。これは中野君は個人の問題であつたら調べる権利がないというふうな、証書を拒否する権利があるというようなお話でありましたが、絶対にさようなことはありません。そういう前提は私どもは反対いたします。たとえ個人の問題にいたしましても、当委員会は十分これを糾明する責任があり義務がある。なぜならば不当財産取引というものは、たとえその出所が不当の金でない、不淨の金でなくでも、その金が他に渡るときにおいて、もしくは自己がそれを費消する場合において不当財産と化するところの憂い、性質を含んでおるのであります。西尾氏が個人として受取られたとしましても、その金がいかに不当に使用されておるかということはすなわち当委員会の糾明の目的になるところのものであつて、個人の問題であるからといつて、政治家の資金関係においてこれを糾明する義務がない、責任がない、証言拒否の権利があると称するがごとき前提は私は賛成いたしません。從つて個人といたしましてもぜひ証言せらるる義務がありまするし、もしこれが政党関係があるといたしましたなれば、なおさらその証言の必要があるのであります。たとえば大野伴睦幹事長の問題がしばしば取上げられておる。しかし、これは正式に届出がしてあり、またその費消先も明瞭に届出してあるのであります。從つて、どこからどれだけの金が党に入つて、その、金がどろいうことに使われたかということは帳簿の上に明らかになつておる。從つてこれは何も調べる必要はない。仮にそれを疑うのであつたら、また疑う観点において調べるのも必要でありましようけれども、一應これは公文書的なものとして届出が完了しておるのであります。しかるに西尾氏の場合においては、もしその性質が党の資金であつたといたしましたなれば、絶対にこれが表面に出ていない、明瞭になつていない。從つて当委員会において明らかにするところの権利があり義務があるのであります。そういう意味において正式に届出されておるところの大野幹事長時代における使途その他についての問題と、この問題を同一視しすることは絶対に私は問題が違うと確信するものでありまして、どうしてもこれは証言していただかなければならないと主張する次第であります。
○中野(四)委員 私がお尋ねをしている間に大分委員諸君から発言がありましたが、これは関連事項でありますから、一遍に聽いてよければ述べますけれども証人がメモされるのもたいへんだから、やはり一つ一つ聽いておるのです。從つて関連事項の終るまではある程度お控えを願うように、委員長みずからが議事進行をはかられることが必要だと思います。
 私は西尾証人にさらに二点伺いたい。なぜ各土建業者は個人西尾にこの金を出したかということをばまず伺いたい。少くとも今までの証人の陳述によれば、先ほど申しましたように、政党の正しい発展を期待してわれわれはこの三つの政党に援助金を出したものである。しかるにあなたの証言がそこに大きな食違いを來してきている。純然たる個人にもろうたものであるとは言わぬけれども、書記長西尾としてもろうたものであるから、適当に私はそれぞれの者にやつたというお言葉でありまするが、さればなぜ各土建業者が、しかも十五、六の者が今まで例のないことを特に開いて、このような金をば西尾個人にくれるかという点をまず伺いたいと思うのであります。
 第二点は、あなたはわれわれの議会生活の先輩者であるから、かような意見を述べることはどうかと思いまするが、衆議院議員選挙法の第百六條の「議員候補者ヲ推薦シ又ハ支持スル政党者其ノ他ノ團体ノ代表者又ハ主幹者ハ命令ノ定ムル所二依リ選挙運動ノ費用及選挙運動二関スル收入ヲ二以上ノ都道府縣ノ区域ニ亘リ」あとは省略いたしまするが、最後の附則には「前項ノ規定ハ政党其ノ他ノ團体ノ支部ニシテ議員候補者ヲ推薦シ又ハ支持スルモノニ之ヲ準用ス」とありますが、当時のあなたの地位は日本社会党の書記長として政党の主幹者たる立場におかれたのでありまするが、はたしてこの衆議院議員選挙法百六條に抵触する観点から考えましても、四十幾名にわたりました方々の名前を祕すということは妥当であるかどうかという点についてのあなたの所見、この二点について伺いたいと思います。
○西尾証人 前の問題でありますが、十五名ほどの土建業者がどこかに集まつていろいろ相談した結果どうなつたのだということは、私自身はつきり知りませんけれども、おそらくこの委員会で問題が取上げられてから初めて知つたのでありまして、先ほど申しますようにこの金を受取る時分にはそういう話は全然知らなかつたのであります。そこで私としては先ほど申したように從來のわが政界における慣習といたしまして、党に献金する場合と党の幹部に献金する場合とある。私はいわゆる党の幹部に献金する場合だと了解したのであります。それでありますから、先方の最初の意図がどうであつたかということについてはその後わかつたのでありまするが、その当時においてはそれを存じなかつたのであります。從つて私個人でこれを適当に――もちろん私個人が私的なことのために使うことは良心的によくないとはもちろんであります。從つて当時の先方の意図が、多分選挙中のことでもあるから、選挙に使つてくれという意味だろうと了解いたしまして、私の判断で、もう一遍言いかえますが、四十数名でなくて四十名以内だと思います。これも記憶がはつきりしませんが、大体そういう者に渡したのであります。
○中野(四)委員 あなたの今のお言葉、党の幹部と党に渡す場合と二つあると言われますが、これは西尾さんのお言葉がなかなかうまい表現でつかみどころがないような感があるのであります。從つて党の幹部に渡す場合とは、党に渡して党のすべての支配、支配という言葉は違うかもしれぬが、重要な行動をとる上において幹部に自由に使えといつて渡すようなものか、あるいは党そのものに献金する場合か、明確でないのであります。でありまするから、党の幹部に渡す場合はいかなる場合であるかということを今一遍伺いたい、党に金をやる場合には政令第三百二十八号によつた規定されておりますから、明確にそれぞれの処置がとれまするか、党の幹部というデリケートな言葉でただこれを終るというわけにいかない。たとえば小さい党ではあるが、農民党の幹部にと言われた場合と共産党の幹部にと言われた場合において、將來この委員会を設立した目的に反するような、政界の淨化を失するような基因をなす結果になるので、党の幹部に渡す場合と、党に渡す場合という点がまだ明確でありません。この点の所感をまず伺いたい。
○西尾証人 さつきからそのことは申し上げたつもりでありますが、党に献金する場合、それは党が受取つて幹部がかりに中継ぎするにいたしましても、党に受取つて党の会計に入れ、党が領收書を出す、さうして世間的にも発表するという場合が普通党に献金する場合であります。この場合と確かに同じだ、同じ性質とは言わないが、献金する者が献金したということが発表されることは困る、しかし党の幹部なり、そういうものに好意をもつて、あるいは党そのものにも好意をもつでいる。そういう場合には党の正式の寄附として党の会計に繰入れるのでなく、たとえば党の幹部のあるいは機密費であるとか、党の幹部が適当に使つていいという場合に、その党の幹部に献金する、そういう場合が現実に從來の慣習としてあつたと私は思うのであります。それで私はそういう解釈のもとにこの問題を了解している。
○中野(四)委員 最後にもう一点伺いたい。党の幹部がある意味の党のために使うために、幹部を通じてもろう、こういうのがかなり政界を紊してきた根源であるということはあなた自身がよく御承知の通りであります。このような慣例があつたと思うとおつしやるけれども、この惡い慣例をこそ破つて新しい時代を創設しなければならない。新しい國会議員たるものの職責から言えば、はなはだ私は遺憾の行為であつたと思うのであります。
 そこで最後に一言伺つておきたいのは、この点が明確でないのでありますが、四十何名に渡した金は党書記長西尾としておやりになつたか、あるいは西尾末廣個人としておやりになつたか、將來この委員会の問題の重点がこれに行くと思いますので、これを伺つておきたいと思います。
○西尾証人 これは党書記長である西尾個人として皆に渡しました。
○石田(博)委員 今の証人の証言はきわめて、不明確であり不滿足なのでありますが、私はいま一点基本的な点にもどりまして、西尾氏が受取られたその五十万円の金が党に対して寄附せられたものであるか、西尾氏個人に対して寄附せられたものであるか、あるいは西尾氏が自分で言われるがごとき性質のものとして受取られたものであるかという点について、明らかにしていかなければならぬと考えるのであります。從つてこの問題に関連し、しばらく継続的に発言をお許し願います。第一点、あなたは先ほどの御証言で、この金の性質については飯田からは直接お聽きにならなかつたけれども、前に大林組においでになつた際に、大林から聽いてその性質はおよそ判断をしておつた、こういう御証言がありました。およその判断とはどういうご判断でありましたか。
○西尾証人 それは大体業界の者が申し合わせて金を集めた。その時分に社会党へもといつて注文つけて出してあるというのでありますから、社会党はもちろんのこと、その他自由党や民主党や、あるいは國協党をも含めた党に献金するということが行われておるのであろう。そういうふうに了解したのであります。
○石田(博)委員 そうするとあなたは、飯田清太氏から受取られた金は大林組でお聽きになつたその性質の金であるとお考えになつて受取られたわけでありますか。
○西尾証人 その通りです。
○石田(博)委員 そういたしますと、先ほどの御証言でも明らかな通り、その金は明らかに十五、六名の土建業者が金を集めて各党に寄附するものであるということをあなた御自身が承知をしておられたはずで、この金は断じて書記長としての西尾氏個人ではなく、党へ寄附せられたことは明らかであろうと思う。その点はいかがですか。
○西尾証人 それはもちろん各党の選挙のための費用として集められて党に寄附しよう、こういうことが向うの意図であつたことは、後になつて明らかになつてきたのでありますけれども、その当時においては、党のために使う金でも、党に寄附する場合と、さつきから繰返して申し上げますように、党の幹部に適当に使つてくれという寄附との両樣がある。私は後の方と了解しておる。
○石田(博)委員 後にわかつたとおつしやいましたが、あなたは金を受取られる前に、大林組からその金の性質について聽いておると今御証言になつたはずであります。後にではないはずでありますが、前に大林組からお聽きになつたわけでしよう。その点について重ねて御答弁願います。
○西尾証人 前に大林組から聽いたと話は、私が行つた時分にそのことについては各業者からいろいろ金を集めて渡すことになつた、その中で君の方にも二十万円行くことになつておる、いずれ君の方に届けることになろう。こういう話であつたのであります。そういうものから察して、單に私自身に大林組から二十万円くれるというだけでなくて、さつき申しましたようにその他の業者を集めて各党にわけてやるというつもりであつた。こういうふうに私は了解しておつたのであります。しかし私がもらうときには、各党にと言葉で言えばそうなりますけれども、私がもらうときには党に寄附することにはなつていないのであります。また深井さんが私に言つた時分にも、自由に使つてもらいたい。その中で十万円だけはこうこうしてもらいたい。こういうわけで党にというわけじやないのです。
○石田(博)委員 それでは観点をかえて申し上げますが、党の幹部に献金をせられる場合と、党自体に献金をせられる場合と二通りある。過去の慣例としてそういう形態があつたことは事実であろうと思いますけれども、党の幹部へ特に献金をせられる場合におきましては、その幹部と特殊の関係のある人、そしてその幹部に應援をする立場に立つ人が献金をするのであります。何らあなたと特別の関係のない業者が、それも特殊な関係があると言われる大林組だけから來た金ならいいのですが、十五、六名の業者が特にあなた個人に対して献金をされるということは、どういう趣旨に基いておるのでありますか。
○西尾証人 先ほど申しましたように、私にそういう申出が飯田氏からあつた場合に、その金の性質について一應考えてみたのであります。私と多年特別の関係のあつた大林組、それからわが党の代議士である藤田君の関係のある藤田組、そういうところから出る金であるからとれはもらつていい。そう考えた次第であります。くれるときに両君とも党にと言わずに私にと渡してくれたのでありますから、これはさつきから申します二つの慣習から、私が自由に使つていいものである。そういうふうに思つて了解したのであります。
○石田(博)委員 それでは政令三百二十八号が制定されましたときの官房長官としての西尾末廣氏にお伺いいたします。党の幹部の西尾氏に献金をせられた金は、その政令三百二十八号におきましては党費と認定すべきものであるか、あるいは党費と認定しなくもよろしいものであるとお考えになりますか。
○西尾証人 私は党費でないと考えました。
○石田(博)委員 党費でない金ならばこれは明かに個人で受取られた金である。この二つ以外にはないのであつて、あなたが党の幹部として受取られて、あなた個人の御判断で四十名近くの方にやられるということは、そのこと自体が政党内におけるボス政治の発達を促すものである。公党はその党費の支弁にあたつては公明でなければならぬ。そのために選挙の際においては各党とも選挙対策委員会というものを独立の形においてとつており、社会党においても平野力三氏を委員長にそういう形態をとられたはずである。だからその点についてはあなたの答弁はわれわれとしては絶対に了解しがたいものである。かつあなたが自分自身で認めておられる通り、大林組において民主党あるいは自由党には党に対して献金するということを聞いたとあなたは承知しておられる。民主党、自由党は党に対して献金したものが、社会党だけ特に幹部としてのあなた個人に献金するなどというように、金が政党によつてかわる性質のものであるとあなたはお考えになつたか。
○西尾証人 私はその中に党ということを使いましたけれども、当時といたしましては、今度この問題がこの委員会において明かになつたのでありまして、それまでは大体世間では知られていなかつた。いろいろうわさはあつたけれども、知られていなかつた。そういう事実から見まして、これは民主党に対しても、あるいは自由党に対しても、やはり党の幹部に献金した、こういうふうに私は了解しておつた。
○石田(博)委員 先ほどから申しておりますように、およそ党の幹部に献金せられる場合は、特殊な関係がその前提に立つのであります。ところがこの献金の性質及び催しについては、西尾氏は先般來あらかじめ承知しておつたということを申し述べておられるのであるから、その金の性質がどういう性質のものであるということは、御承知であるはずなのです。從つてその御承知である金の性質について、個人であるとか党であるとかいう区別がおつきにならないということ自身がおかしい。それからもう一つは、受取られるときに、藤田組の番頭と思われたか何と思われたか知りませんが、深井さんから、この金は森戸氏と西尾氏との関係上もあるので、政調会にも使つていただきたいということを申されたとあなたは言うておられる。あなた個人でなく明かに條件をつけておられる。しかも藤田氏に対しては前年党の費用として献金を求めておられた。だからこの金はある一面においてはあなた自身が藤田氏に対して要請せられた党のカンパの應募金とも解釈するのが当然であつて、あなた自身が党の幹部の金として解釈せられるのは、詭弁もはなはだしいと思われるが、あらためて御見解を伺いたい。
○西尾証人 私があらかじめこの金の性質を知つておつたという話は、この問題があつてから知つたのでありまして、その当時はどこでどういうふうに扱つたかということについては全然知らなかつた。だから私はその受取る以前に金の性質を知つておつたことはない。こういうことを御了解願いたいのであります。それから藤田君に百万円のことを頼みましたのは、百万円カンパで十月ごろに頼んだのでありまして、これが問題になりましたのは四月であります。その間に約半年過ぎておるのであります。でありますから、私はこの金を藤田君に頼んだ金とは全然別個のものだと考えております。
○石田(博)委員 明かに西尾氏は前言とまつたく違つた証言をしておられる。速記録を調べてみればただちにわかることでありますが、あなたは先ほど委員長の質問に対して、この金の性質はあらかじめ大林組からその話を聞いて大体の判断をしておつたということを明かに証言しておる。これは一應速記録を調べてみれば明かになるので、この質問はここで打切ります。次に質問を若干……(「意見だ意見だ」と呼びその他発言者多し)意見じやない。事実を指摘しているのだ。委員長、私語を禁じたまえ。(「判断だ判断だ」)判断じやない。証言の事実を述べている。
 次に証人に対して質問をいたしたいと思います。しからば一歩を讓りまして次の段階にはいりたいと思います。
 森戸氏に対して十万円を政調会の費用としてお渡しになつたそうでありますが、この十万円の金は、政調会に渡つた以上は明らかに党費でありますね。お答えを願います。
○西尾証人 それは政調会長森戸氏に渡したのでありますから、その判断は委員会の御自由であります。
○石田(博)委員 判断は自由ではない。あなたの口調を借りれば、政調会長森戸氏個人にお渡しになつたのであります。深井氏の御注文に從つて、政務調査会の費用として、政務調査会長の森戸氏にお渡しになつたのであリますか。
○西尾証人 森戸政務調査会長に渡したのでありますから、それをどう便りかということについてはその当時考えませんでした。
○石田(博)委員 しかしながらあなたは深井氏から注文があつたので、政務調査会長森戸氏に渡したというお話であつた。これは明らかに政務調査会の費用としてお渡しになつたもの以外ではないと思うのですか、どうですか。
○西尾証人 それはあなたの御判断で結構であります。
○石田(博)委員 御判断ではありません。あなたが金を出されるときのあなたのお氣持を伺つているのです。
○西尾証人 これは先ほどから繰返し申し上げたように……。
    〔発言する者多し〕
○武藤委員長 靜粛に。証人、お答えを願います。
○西尾証人 それは数回申し上げたように、政務調査会長森戸氏に渡したのであります。
○石田(博)委員 しからば政務調査会長森戸氏に渡した以上は、明らかに祉会党の政務調査会の費用であるとわれわれは判断せざるを得ない。そうなつてくると、その費用はあなた自身が政令三百二十八号に基いて、当時の書記長としてあなたはこれをお届けになりましたか。
○西尾証人 届出ておりません。
○石田(博)委員 それでは祉会党においては、政務調査会の費用は、党費として計上しなくてよいことになつておりますか。
○西尾証人 政務調査会の経費は、本部の会計と別箇に会計がなつているはずであります。
○石田(博)委員 本部の会計と別箇になつているものであるならば、その費用は政令三百二十八号に該当したいものという御判断の上に立つておられるのですか、所見を求めます。――委員長、証人は証言を拒んでいる。
○西尾証人 それは森戸政務調査会長に渡したのでありますから、それをいかように使われるかは、森戸政務調査会長の責任であります。
○石田(博)委員 かように使われようとも、政令二百二十八号により届出る義務者は党の主管者であつて、すなわちあなたであります。
○西尾証人 私はそれは届出しなくてよいと考えております。
○石田(博)委員 重ねてお伺いしますが、しからばあなたの考えでは、政令三百二十八号による届出の義務の範囲内の党費というのは、どの範囲のものを指すと考えておられますか。
    〔「進行」と呼び発言する者多し〕
○武藤委員長 石田君、事実を聽いてください。
○石田(博)委員 ここで明らかになつた事実は、政務調査会に支出せられた金は、党費として届出の義務がないと判断をせられておつたことであると思いますが、それはただいまの証言によつて、明らかになつております。
 そこで次にお伺いいたしたいことは、若干問題が次に移つてまいりますけれども、本年の一月社会党の第三回大会において、野上健次氏がその当時問題になつておりました竹中その他土建業者から、社会党に対して献金があつた。それを西尾氏が受取つたという問題をとらえて、その事実の有無の質問があつた。このことは御記憶でありますか。
○西尾証人 記憶しております。
○石田(博)委員 そのときにあなたは、さような事実は絶対にない。もしあつたならば腹を切つてお目にかけるという御答弁があつたと記憶しでおりますが、その答弁を御承認になりますか。
○西尾証人 そのときは、私が竹中組から百万円金をもらつたかどうかといううわさでありましたから、私は一文ももらつておりません。そしてもしそういうことがありますなら、私は政治家として自殺します。そうはつきり申しました。
○石田(博)委員 それでは先ほどの問題へまた帰らざるを得ないのでありますが、あなたは個人としてもらつたことがない。一銭ももらつた覚えがないとおつしやつたが、党の幹部としての個人であるか、あなた個人であるかはともかくとして、現実にあなたが五十万円という金を党でなく個人で受取つてあつた。その事実は前言と明らかに背馳いたしませんか。
○西尾証人 それは竹中からもらつた金ではありません。
○石田(博)委員 それは詭弁であつて、明らかに竹中藤右衛門氏は、当時の土建業者の代表的機関である建設工業会の会長である。しかも竹中藤右衛門氏というのは、土建業者の代表的の立場に立つておる。そこで明らかに竹中工務店という名前は指さなかつたかもしれないが、その金の性質は、土建業者からでておるという点に質問の重点がある。それが竹中個人であるかどうかということは問題の重点ではなく、そういう性質の金をあなたが受取られたかどうかというところに問題の重点がある。あなたが個人として受取つたのではなくとも、あなたが竹中から受取つた事実がないということは、これは明らかに詭弁であろうと思うのであります。
 さらにこの問題に関連いたしまして、同じく世間に流布されております問題の眞相について若干お伺いしたい。その一つは西尾氏と笹川良一氏との間に特殊の関係があつて、その間に完全に相互援助関係があるようなうわさがある。
    〔「脱線だ」「議事進行」と呼び、その他発言する者多し〕
○武藤委員長 石田君、先ほどの質問の継続ではありませんね。新しい問題ですね。継続したまえ。
○石田(博)委員 先ほどの問題にもう一度帰りたいと思いますが、大林組とは特殊な関係があつたという御証言がありました。特殊な関係とは具体的にどういう関係ですか。
○西尾証人 話せば長くなりますが、簡單に申し上げますと大林組は今三代目でありますが、大林組の初代の時分から私の叔父が関係しておりまして、その次に私の兄が関係していました。二代目の大林組の社長が十一歳ぐらいのときに、私は子供友達として遊んでおつた。それで兄の関係、私の関係等で私の息子も、兄の息子も大林組に関係があるということでありまして、大林組というよりは大林の店と私の家庭に深い繋がりがあつたのであります。
○石田(博)委員 政治家の行動というものは公明でなければならぬことは当然であり、かつその政治家が政治資金を受取る場合においては、その性質を嚴重に探究して、それから受取らなければならぬということは、われわれの当然の義務であると考える。しからば党の幹部として特に重要な地位にある西尾末廣氏が、その金を受取られたときに、飯田清太氏にその金がどういう性質のものであるかということについてなぜ念を押されなかつたか。
○西尾証人 それは大林組から二十万円もらつておるという話を聞いたことと、藤田榮君がわが党の代議士であるという関係上、そういつた方からも出たのだろう。だからその金はきれいな金である。こう判断してもらつたものであります。
○石田(博)委員 大林組から出ておる二十万円の金は、あなたの個人的な立場として受取られていいものと思います。しかし藤田榮氏が斡旋をされた金がはいつておるとすれば、その金さえもあなたが個人的な立場で受取られていいという御判断はどういうところから出たか。
○西尾証人 この前藤田榮氏とあなたとの質疑應答を見ると、これは藤田君の斡旋によつて出た金でないことは明らかになつております。この問題について藤田君は関係ありません。
○石田(博)委員 今あなたは党の代議士である藤田君の関係をする深井氏がそばにおつたからとつたと言われた。明らかに関係があるじやありませんか。
○西尾証人 私の言葉が足りませんでしたが、藤田君が藤田組に関係しておつて、息子さんであるかどうか知りませんが関係があつた。そういう関係で藤田組から特に私にということになつた。こう了解しておるのでありますが、しかし今あなたの質問のときに特に藤田君の斡旋によつてという言葉があつたから、この斡旋ということについては藤田君は関係がないという意味であります。
○石田(博)委員 それは深井斌という人が特に注文をつけて、その注文をなぜあなたがきかなければならなかつたか。
○西尾証人 それは深井という人が立会つて藤田組からも献金があると、こう私は了解しました。それで藤田組から私に注文をつけるということは当然だろうと思います。
○石田(博)委員 そうすると藤田組から出した分については藤田組で注文をつけることは当然かもしれません。それから大林組から出した二十万円はあなた個人に対してかもしれませんが、しかし残余の分まであなた個人のものと判断せられた根拠は……。
○西尾証人 そのときには大林の金額ははつきりしていたが、藤田組の分ははつきりしていなかつた。それで私は残余の三十万円は藤田組から出しておつたと思つた。
○石田(博)委員 そうすると政務調査会にその三十万円を出さなければならぬ筋合いになるが……。
○西尾証人 もう一遍明らかに申しますが、何か藤田君のこの席上における証言によりますと、五十万円全部政調会に渡すべきはずだ。渡すと考えていたのに、それが行つていないのはおかしいと証言していたけれども、それは藤田君が何と解しているか知らないが、私には何の関係もない。また内容から言つても、あなたの御質問になるような藤田君の斡旋によつて五十万円ができたものでないことが明らかになつているから、藤田君が自分の努力によつてできた場合に、私に五十万円合体について注文づけることができるけれども、五十万円全体が行くと思つていたのに、行かなかつたのは了解できないというのは、私には了解できない。
○石田(博)委員 ところが大林組の人から聞かれた言葉は、どうもあとから非常に食違つてまいつております。後ほど速記録を見れば明らかですが、大林組に選挙になつてから今党の重要な立場におるから從つて應分の應援をしてもらいたいということを御依頼にお出になつたときに、民主党、自由党にもいくが、社会党にもこういうふうにしていくことになつているということを聞いたということをあなたは明らかに証言しておられる。この一つをもつてしてもこの金が明らかに党へ献金せられたものであることはもう議論をまたない。あなた自身明らかに証言しておられると思う。
 次に私お伺いしたいのですが、ここで諸般の事情、たとえて申しますれば竹中藤右衞門氏が政党援助金の募集を思い立たれたときに、飯田清太氏がそれを集められたと証言にそれが明らかになつてまいつた今日におきまして、この金は明らかに党を対象として出されたものであることが判明しているわけであります。それが判明している今日におきまして、それを間違つてあなたが受取られて、あなたの間違つた判断のもとに使用された責任はあなたはどう解せられるか。そういう点についてお考えを伺いたい。党の責任者としての見解を承りたい。この答弁いかんによつてその金の性質がさらに明らかになつてくるのであるから、私はあくまで事実を糾明する手段として聽いている。
    〔「証言の必要なし」「横領罪を構成するかもしれぬ」と呼び、その他発言する者多く議場騒然〕
○武藤委員長 靜粛にしてください。石田君に御注意申上げます。御質問は……。
    〔「委員長、失言を取消させろ。」と呼びその他発言する者多し〕
○武藤委員長 靜粛に願います。
○小野委員 私はこの際議事進行に関連して一、二申し上げたいのでありますが、第一の問題は、本日の委員会の性質に鑑みまして、質問する内容がはなはだしく今日の中心問題から逸脱しないようにすることを励行していただきたい。次の第二点は質問中に事実を聽くのでなしに、あるいは法律解釈を聽いてみたり、あるいは價値判断の問題を聽くような傾向があるけれども、本委員会の証人に対する質問は、あくまでも事実を質問するに止めるべきであると思うから、さように取計らわれたいのであります。(「その通り」)第三点は、ここに証人として來られる方は、どなたにいたしましても決して刑事被告人ではありません。從つてその人に対してはある程度の敬意をもつて紳士として取扱うべきものであつて、これを被告人を取扱うがごとき態度であつては絶対に相ならぬのでありますから、その点については委員各位が十分に戒心すべきであると思いますので、そういう意図のもとにその点を委員長が十分了解せられまして、議事の円満なる進行をはかつていただきたいということを委員長に希望いたします。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 徳田君。
○徳田委員 証人にお伺いたします。
    〔「まだ質問継続中だ。」「発言を停止されたのだ」と呼ぶ者あり〕
○徳田委員 ではお尋ねいたします。この事件に関しては飯田清太証人の証言では、これは檢事局の取調べを受けたと言われておりますが、この点に関しまして、証人もまた檢事局でお取調べになられたかどうかをまず聽きたいと思うのであります。
○西尾証人 私も取調べを受けました。
○徳田委員 しからばこの取調べの内容につきまして、この資金は明らかに党の名前ではなく、西尾氏個人の名前において受取られたという証言であるや否や、この内容をひとつお話とていただきたい。
○西尾証人 正確にはそのときの言葉をよく覚えておりませんけれども、大体きようの答弁と一致しております。
○徳田委員 しからばこれは明らかに書記長というお名前で、書記長という資格で受取られたと思いますが、さよう承知してよいかどうかを御返事願います。
○西尾証人 その点は先ほどから繰返して申し上げた通りであります。
○徳田委員 しからばここで十万円の政調会への寄附でありますが、この政調会への寄附は、明らかに社会党の政治資金として認むべきであると思います。この政調会の寄附に対して社会党へ正式にあなたから寄附されたか否かをお尋ねいたします。
○西尾証人 それは先ほどからも申しますように、私のそのときの了解では――言葉がどうだつたかということは正確に記憶しておりませんが、藤田君と森戸さんとは同じ選挙区という関係、また藤田君も政調会の会員だつたと思いますが、そういうことで何かと森戸さんに対して好意をもつておつた。そういうところから政調会会長の森戸さんにお渡し願いたい、こういう深井氏の言葉でありましたから、そういうふうに考えております。
○徳田委員 それでは質問を打切りまして、今度は委員長にひとつ提議したいと思うのであります。この一件に関しましては政党の書記長がはたして書記長の個人としての行為があるのかどうか、すなわち書記長としての行為が政党としての行為であるか、書記長とこの政党とを抜去つて、別の構成と見ることはできないのであります。從つて書記長の個人というものは意味をなさない、そんな個人があれば個人々々がたくさんあることになる。從いましてこの点に関しては委員会において討議すべきであると思うのであります。從いましてこの十万円が政治資金であるかどうか、この点を委員会において討議すべきであると思うのであります。その討議に從いましてこの事件は解決し得る、すなわちこの五十万円これが登録されてないのは明らかである、届けられてないのは明らかである。しかもこの書記長というものは政党の役員であります、政党の役員は党内の構成である。これを別個に抜き去つて政党というものはない。そうしますると、これはいわゆる政令に該当するや否やということになるのでありますから、この点に関して証人の取調べとは別に、委員会において討議すべきであると考えるものであります。この点を提議いたします。
○鍛冶委員 議事進行について……。
○武藤委員長 証人にお尋ねになることはありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○鍛冶委員 証人に尋ねる前提として、委員長はさつき証人に、お答えになりませんか、と言つて、答えなければそれで終つて答えぬでいいのですか。法律上拒否すべき理由があればそれは拒否してよろしいが、言いたくないと言えば、答えぬでいいのですか。それを、あとお答えになりませんか、と言つて、答えなければ聽かないということでは、何のために聽いておるかわからない。(〔はつきりした質問をせい。」と呼ぶ者あり)さつきわれわれが聽かなければならぬと思つた四十人に渡したというのを、それをはつきり聽かしてもらいたい。
    〔発言する者多し〕
○武藤委員長 御靜粛に願います。鍛冶君質問をしてください。
○鍛冶委員 しからば、先ほどから問われて答えられない、四十人ばかりの者にやつたという金額と氏名を明白にしていただきたい。
    〔「問題から逸脱している。」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 お靜かに願います。西尾さん、それでは御記憶がありましたら述べてください。
○西尾証人 先ほども申しますように、もう一遍申しますが、このことについて、だれに何ほど渡したかということは、なるべくここでは言いたくない。それは政治家の徳義としても言いたくない、こういうのであります。しかし委員会全体としてそれを求める、もしくは委員長がそれを言うべしというのでありますならば、記憶をたどつて申し上げます。
○鍛冶委員 今西尾さんの言われるのはごもつともに聽えますが、われわれ委員としてその点を調べなければこの問題の糺明はできません。お氣の毒ではあるが、ぜひ言つてもらいたい。
○小松委員 ただいまこの金の行方を追究されておりますが、私は、不正の献金であるならばその行方をどこまでも追究する必要があると存じますけれども、辻嘉六のごとき軍服拂下げの不正事件の金にあらずして、淨財を献金したるものに対して、あえて追究する必要なしと信ずるのであります。
○田中(健)委員 先ほど西尾さんからの証言によりますと、四十万円に相当する四十名前後の金を渡した方々に対する名前は発表しない。拒否するわけではない、ただ証拠をたどらなければならないと言つておるので、間違つて証言されても非常に御迷惑でありますから、記憶をたどつて、今日わかる程度の名前は発表していただいて、わからないところはあとで御発表願いたい。なおつけ加えて申し上げたいことは、これはいかに西尾氏が言いたくないといつても、当然天下に明らかにしなければならないのであつて、これらの点から考えてみますならば、私は、單にこれは四十万円の問題だけじやなく、三百五十万円全部がどうなるかということを糺明しなければならぬ。そういう前提に立つて西尾氏が当然この問題は明らかにしなければならないと思うのであります。そこで西尾氏にお尋ねいたしますが、本日できる範囲内においてはつきり名前を明らかにすることができるか、それとも後日よく考えて、記憶をたどつて間違いのないように正確に答弁するつもりであるのか。この点を明らかに御答弁を願いたいと思います。
○西尾証人 お答えいたします。先ほどからも繰返して申しますように、この金の出所も明らかであるし、私自身が、その使い方についても、約四十名近くの者に五千円あるいは一万円等々の金を選挙の費用として配つた、そういうことが明らかになつておるのでありますから、本問題の審議の上においてはこの程度で十分ではないかと私は判断します。もちろんこれは私の判断でありますが、しかし委員会の判断なりあるいは委員長の判断において、ぜひとも言えということでありますならば、これは命令でありますから、私は責任上言わなければなりません。しかしなるべく言いたくない。それで、もし言えということになりましても、今日この席上で、かりに一人にしても間違つた名前を出すことは私の良心が許しませんから、それは後にしていただきたいと思います。
○田中(健)委員 西尾さんにお尋ねいたしますが、この四十名の金を渡した名前については檢事局において取調を受けたときに言つてありますか。
○西尾証人 言つてありません。
○田中(健)委員 そうすると檢事局の調書に基いて調べる方法はないのでありますから、これはどうしても明らかにしなければならない問題だと思いますので、その点については、西尾さんはきわめて答弁が上手でありまして、あとで言うがごとき状態でありますけれども、いつそれをはつきりしてくださいますか。この点は、次に喚ばれる地崎さんの場合においても、西尾さんが絶対言わぬということになれば、前例になりますから。また大野伴睦氏の百五十万円の問題についてもわれわれはある程度これを糺明しなければならぬと思います。これらの点について、西尾氏はあくまでも、委員会として要求がなければ答弁ができないとか、あるいは委員長から求められるならば答弁する、こういうのでありますけれども、それらの点について重ねてお尋ねいたします。
○西尾証人 重ねてどういうふうにお答えしたらいいのですか――もう一遍正確に申し上げますと、私の今までの陳述で本問題の証言については差支えないと思います。しかしそれは私自身の判断でありますから、なるべく公表したくないというのでありますが、しかしながら委員会もしくは委員長がそれを公表しろと言われますならばそれには從うつもりであります。
○田中(健)委員 委員長に提議いたしますが、この際当委員会の決議をもつて西尾氏に対しまして金を渡した先を明らかにしてもらいたいと思います。これを諮つてもらいたいと思います。
○田中(織)委員 田中委員の今の提議には私は反対であります。本日の証言によつて問題処理の上におけるわれわれの判断は十分できると思いまするから、その点必要はないと思います。
○高橋(英)委員 私は西尾さんが四十名の氏名を詳細に発表せられることに対して、これをあくまでも追究しようとはしませんけれども、しかし委員会全体としての同意があり、もしくは委員長としての請求がなければ答弁せられないということは、法律をつくられた関係者の西尾さん自身としては、はなはだ法律に対して迂遠だと思います。われわれ委員は訊問権があるのですからその訊問権に対してお答えになる義務がある。これが証言拒否の罪になるかならぬかは別問題としてその義務があるのですから、その点については誤解のないようにお願いしたい。それから四十名の氏名を詳細に発表してもらいたいという裏には、あるいははなはだ西尾さんに対しては失礼な、また失言問題が起つて懲罰に附せられるかもしれませんけれども、あるいは西尾さんが勝手に自分自身で費消されておるかもしれないということを、われわれは感ぜざるを得ないということにもなるのであります。事実を明らかにされない以上はそういう疑いもありまするから、私は政治家の西尾氏としてぜひこの点明瞭にしていただきたいと思うのでありますが、しかしあえてこの際私は追究いたしません。
○西尾証人 ちよつと発言さしていただきます。私は先ほど、このことはあまり言わない方がいいのじやないか、これは私の判断であります。間違つておるかもしれません。そこでなるべくそうしたくないと言うのでありますが、しかしいろいろ御意見もあるように見えますから、委員長がそれをぜひとも言えという命令をするか、あるい委員会として意見がそろつてそうするという場合には言いましようということを私は言うのです。しかもこのことについては私の証言には間違いがない。これは私の政治的名誉と地位をかけて誓うと言うておるのでありますから、今あなたがかりに言われたように、私自身が個人で消費しているような事実があつたならば、私はこういう大胆な発言をしません。その点を、私が地位と名誉にかけて間違いないということを皆さんに訴えておるわけであります。どうぞ御了解を願いたい。
○尾崎(末)委員 西尾証人御自身が淨財である、天下に何ら疑いないものであると思つて受けたとおつしやるくらいでありますから、正しいと信じていらつしやるその費用の明細を御発表になることは、かえつて天下の疑惑を解いて、しかも政党に対しましても國民の信頼をつなぐゆえんだと思いますので、その点と、いま一つは先ほど高橋委員が申されましたように、本委員の一人々々が質問する権利があるのでありますから、それはよく御了承願つて、ぜひともこの四十名足らずの人々の名前を御明示願いたいと思います。
○河井(榮)委員 ただいま高橋委員の御説明では各委員は証人に対して証言を求める権利があると申されましたが、それはありません。第二條で、委員長の名においてやることができるのであります。証人は委員会において決議されたならば証言すると言つておるのであります。でありますから委員会及び委員長の名においてわれわれは質問することができる。各個に証人を追究することはできません。それは法律第二條に明記されております。
    〔発言する者あり〕
○武藤委員長 私語を禁じます。
○徳田委員 この事件はここで締めまして、次の証人をみな喚んでその証言を聽いた後にやるべきだと思います。そうして委員の採決をとつて処理すべきだと思います。
    〔発言する者あり〕
○武藤委員長 靜粛に願います。諸君にお諮りいたします。この問題はあとにまわしまして、きよう喚んでおります証人を全部調べたいと存じます。そのあとでこの問題を論じたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」、「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 さようにします。石田君、あなた何か御質問があるのですか。
○石田(博)委員 そうです。
○武藤委員長 それでは御注意申し上げますけれども、簡單に、それから意見にわたらないようにお願いをします。
○石田(博)委員 意見にわたるかわたらぬかということの御注文がありましたが、この問題の重点は、この金が個人に渡るものであるか、党に渡るものであるかということが重点であります。從つて西尾氏は個人でもらつたのであると答弁されておるけれども、他の発言あるいは党のことに対する見解を尋ねていく間に、その実相が明らかになるかもしれないのであつて、それに礎つてわれわれは質問をしておる。從つてわれわれは質問の一つ一つをとらえて、それが意見であるとか、意見でないとかいうような断片的な判断をする必要はない。そこで私の聽きたいことは、あなたは現在その金の性質をどう考えておられるか、それは党にもらつたものと考えておられるか、それともそうでないと今でも考えておられるか、その考えを聽きたいのであります。それは金の性質を糺明するために重大な質問であります。答弁がなければ何遍でも聽く、それは金の性質を糺明するために絶対必要なことである。(「答弁しているじやないか」と呼びその他発言する者多し)答弁していないじやないか。現在どう思うかということを質問しているんじやないか、それを明らかにしてください。(「判断を聽いてどうするか」と呼ぶ者あり)判断ではない、金の性質を糺明するために必要なんだ。
○中野(四)委員 それは石田君の問い方が違うのだ。たとえば政務調査会に使つている十万円については、書記長に、届け出なかつたということについて、どう思つているかということを聽かれればいいので、けんか腰になつてしまうからいけない。
○石田(博)委員 言葉が強すぎれば謝ります。(「そうだ謝れ」と呼び、発言する者多し)その点はただいまも中野君から言われた十万円のことももちろんであります。もちろんではあるけれども、他の四十万円についても、今日もなおそう思つておるか、おらぬかということは、金の性質を明らかにする上において必要なんだ。だからそれを明らかにしてもらう必要がある。もしも委員の質問が、委員会全体の一々の採決をとつたり、委員長の採決を必要としなければならぬならば、委員会の進行上におけるわれわれの発言権はなくなる。委員長は多数党の質問ならばそれを許し、少数党の発言ならばそれを制御するという権限はあろうはずはない。
○武藤委員長 石田君、もう一度はつきり質問してください。
○石田(博)委員 もう一度お答えを願いたいことは……(「しつこい」と呼ぶ者あり)返事がなければいつまででもやる。さきに十万円を政務調査会に出されたと言うておられるが、その金はわれわれの判断では明らかに党質であると思う。その金を今日あなた個人として使用せられたものであると思つておられるかどうか。さらに残つた四十万円、あるいは今度の受取られた五十万円の金の性質が、受取られたときはあなたの御判断の通りであるとしても、今日はいかなる性質と思つているかどうか。
 第三点は、それらの金を届け出なかつた点について、社会党の当時の書記長としてどういう御見解をとつておられるかどうか。これは金の性質を糾明する上において、絶対にお聽きしておかなければならぬことであると私は考えるのであります。
○西尾証人 第一の政務調査会会長森戸さんに十万円渡したということは、その十万円の使い方によつて、それが党の費用にもなり、あるいは森戸さん個人の使い方にもなると思います。
 第二の点は、私は先ほどから言つてきましたように金の性質は多分選挙に使つてもらいたいということだろうと了解しております。そうしてその使い方については、正式に公然と党に献金する場合と、むしろ祕密とまでは言わないまでも、あまり明らさまにしてもらいたくないという意思で、党の幹部に寄附する場合がある。私は後の方の性質だと了解しております。
 第三の御質問に対しましては、私は党に献金したものでないと了解して、そういう処置をとつてきたのでありますから、届ける方にも届けていなかつたのでありまして、今も届けていなかつたということは違法でないと考えております。
○石田(博)委員 それでは私どもと非常に違つた考えになりますけれども、問題は明らかになつておりますが、先ほど金は、その金の使い労によつて党費ともなれば、党費ともならない。こう仰せられますが、その金の性質をどう使うかによつて、その使つた人々の責任が違つてくるのであります。党費として渡した金を私の費用、あるいは公でない費用に使われることなると、これは明らかに横領の嫌疑を受けなければならぬ。さらに次には公でなくとも、匿名で寄附される場合があるとおつしやいましたが、そういう金の性質が存在すること自身が本委員会の設けられた理由なのであつて、そういう不明朗な金の行方を監査することがわれわれの目的なのであります。現内閣の副総理ともあろう者が、そういう種類の金の存在を肯定されるという事実は、われわれとしては疑わざるを得ない。このことだけを申し上げて質問を打切ります。
○辻委員 端的にお尋ねをいたしますが、大林組とあなたの御関係は、三十年來の非常に深い関係で、選挙のたびごとに何がしかの援助金を受けておるというお話でありました。これはもちろん党の幹部とか、あるいは個人とかいうことでなくして、はつきひと個人だろうと思いますから、その点を突きこんでお尋ねするのはいかがかと思いますが、実は問題を判断する上におきまして重要な点であると思いますのでお尋ねしますが、四月の三日でありますか四日でありますか、大林組の妹尾さんなる人に会われましたときは、恒例によつてやはり大林組から何がしかの援助金をおもらいになつておりますか。
○西尾証人 お答えいたします。昨年四月の選挙に対しては、その他には少しももらつておりません。
○辻委員 そうすると三十年間、選挙のたびに必ずいただいておつたその援助金事、昨年に限つて出なかつたということは、二十万円こちらから業者の方に渡してあるから、そちらで受取つてもらうようにというような意味合であつたのでありますか、どういうふうにおとりになりましたか。
○西尾証人 その意味であります。
○辻委員 そうしますと、今までは個人であなたときわめて密接な関係であり、その個人からずつと恒例によつてお出しになつておつた金を、昨年に限つて特に業者の方へ一括して渡そうということになつたについては、何らか不審がなければならぬと思うが、どういう性質で変つてきたかということについて何がしかお考えにならなければならぬし、またそうしたお言葉が確かにあつたろうと思いますが、そのときには何もございませんでしたか。
○西尾証人 私と特殊な関係がある。その私が党の書記長という重要な地位におる。そういうことで、大林組と社会党は何らのつながりはないのであります。私という者を通じて社会党全体に対しては、ある程度の関心なり好意をもつておつたんじやないかと思うのであります。従つて私はこの大林組から出してくれたという二十万円の命は、むしろ党というよりは、性質上より一層明らかに私個人にもらつた、そういうように了解しております。
○辻委員 そのときにやはり大林組からお聽きになつたというお話でありますが、やはり他の二大政党にも同様なる性質の金が出ておるということをお聽きになつておるように先ほど言われましたが、この性質もやはり党とも個人とむあいまいな金、あなたと同じような性質の資金が両大政党に出たというようにお考えになりましたか。
○西尾証人 そのときには何もそういうことは考えませんでした。
○辻委員 正式にここで問題になりましたのは最近でありますが、すでにいろいろの問題が新聞雑誌等にも出て参りまして、ほかのある政党においては、これを政党資金として受け入れて届け出ておるとお聽きになつておりますれば、あの場合に受けた金は、どうも自分は党の幹部が、個人かはつきりせんけれども、個人の方が勝つておるというわけでお届けにならなかつたわけですか。他の政党が届けておるということになれば、やはりこれは党の幹部、党自体に來た金だということに思い至りそうなものでありますが、それにつきまして飯田さんに、さらにあなたは書記長としての立場からこれをお確かめになつたことはありませんか。
○西尾証人 それは後にわかつたことでありますが、たとえば民主党、自由党に対しては数回にわたつて渡しておるということを聽いておりますし、それからおおむね党の本部に持つて行つて渡しておるということを聽いておる。私は向うに行つてもらつたので、その点もいくらか違いがあります。そういうものの受取り方について、渡し方について、どういう言葉が交されて渡されたかということによつて、おのずから性質が違うことになるかもしれませんが、私自身は先ほどから証言しておるような了解でこれを受取つたりであります。
○辻委員 今までいろいろお答えを受けましたが、われわれの常識をもつて考えますると、どうしてもこれは党への党資金としてというふうにしか客観的には考えられませんが、しかしあなたが主観的にやはり自分にもらつたのだ、こうお思いになるなら仕方がありませんが、そうした主観的な気持が出てくることにつきまして、やはり習い性となるというわけでありまして、往往にして党の幹部とが、個人とか、そうしたえたいのわからぬお金を受取られる場合、そうした習いが一つの性となつて、ほかの政党においては、党の資金となつたものを、あなた自身におきましては、自分の個人への献金だ、こういうふうにおとりになつたが、過去におきまして、そうしたあいまいというと誤解がありますが、これは党の幹部としてか、個人としてかわからぬような金が、これは個人にわたるかもしれませんけれども、政界の明朗化を期する意味におきまして、そうした前例がありまするか、ひとつお尋ねいたしたい。
○西尾証人 特に具体的にこういう前例がありますということは、私は今挙示することはできませんけれども、大体そういう慣習があつただろうということは、政治に関係している者の、大体今までの日本の常識ではなかつたかと思うのであります。
○尾崎(末)委員 これ一問だけで結構です。その代りに明快にお答えいただきたい。それはこういうことです。この証人は竹中とも親密でなかつた、こういうことは先刻お話になつたが、それから飯田の会社の事務所において金を受取つたときも一面識なくて受取つたかということ、それから大林組の方からお話があつた折も、自分の方から二十万円出しておる。業者が集まつて、各党に対する献金をやろうという運動をやつておるから、そのうちに君の方にもまわつてくるだろうと言われた、この三つ、この点間違いないかということを伺つておけば結構です。
○西尾証人 間違いありません。
○尾崎(末)委員 結構です。
○高橋(英)委員 ちよつと結びに一言だけ……党の資金の届出制度、勅令第三百二十八号ですか、あの性質はあなたが答えられたような党に対する献金であるか、もしくは幹部個人に対する献金であるかというようなことが明瞭でない場合に、それが非常に政界を毒するがゆえに、そういうものを党。献金とし、党の資金として届け出せという趣旨の立法であつたのではありませんか。
○西尾証人 私は党に献金したものを届け出せというのが、あの趣旨だと了解しておりまする。
○武藤委員長 ほかにございませんか。
    〔発言する者多し〕
○中野(四)委員 議事進行について……先ほど徳田君の発言もありまして、この問題は大体委員会終了後に討議するということに決定したのでありますから、大体西尾証人に対する質問は完了したと私は思います。(拍手)従つてこの際証人の陳述を打切つて事後の問題に関しては、委員会終了後にこれを協議し、討議するということ、さらに決定するといすことに進められたいと思います。証人尋問終了後……(「反対だ」「反対なら自分の席に帰つて発言しろ」と呼び、その他発言する者多し)――採決願います。もし異議があるならば動議に対する採決を願い、大体の了承においてこれ以上の遷延はむしろ私はお互いに愼しむべきものであると思います。(発言する者多く聽取不能)この機会に私の動議を採決せられんことを希望いします。
○武藤委員長 中野君の動議に御養成の方は挙手を願います。
    〔「採決しなくてもいい、満場一致でいい」「異議なし、異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 それでは動議のように決定いたします。
 西尾さん済みました。御苦労さんでした。但し後ほど討議した結果、四十人定らずにあなたが金を差上げたということにつきまして、またお尋ねすることになるかもしれませんけれども御了承願いたいと思います。
○中野(四)委員 この際散会の動議を提出したいと思います。それは証人の陳述等により、まだ残余の細野君並びに地崎君、両君がおられまするが、こめ陳述を求めるときは相当時間ががかると存じまするから、本委員会は明日午後一時より開会することにいたしまして、本日はこの程度で散会せられんことを希望いたします。
○武藤委員長 中野君の動議に御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 ではさよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後五時四十八分散会