第003回国会 水産委員会 第10号
昭和二十三年十一月二十五日(木曜日)
    午後一時四十分開議
 出席委員
   委員長 西村 久之君
   理事 冨永格五郎君 理事 藤原繁太郎君
   理事 外崎千代吉君
      石原 圓吉君    川村善八郎君
      仲内 憲治君    平井 義一君
      加藤 靜雄君    大森 玉木君
      小松 勇次君    三好 竹勇君
      鈴木 善幸君
 委員外の出席者
        水産廳次長   藤田  巖君
        農林事務官   久宗  高君
        專  門  員 小安 正三君
    ―――――――――――――
 本日の会議に付した事件
  水産業協同組合法案(内閣提出第一五号)
  水産業協同組合法の制定に伴う水産業團体の
  整理等に関する法律案(内閣提出第一六号)
  漁業権等臨時措置法案(内閣提出第一七号)
    ―――――――――――――
○西村委員長 これより会議を開きます。
 水産業協同組合法案、水産業協同組合法の制定に伴う水産業團体の整理等に関する法律案、及び漁業権等臨時措置法案を一括して議題といたします。
 この際各委員にお諮りいたします。ただいま申し述べました三法案は、法案の成立を急がなければならぬ関係がありますので、本日をもちまして一應質疑を終り、明日午後討論に入りましてこれをあげたいと考えますが、御意見はございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御意見がないようでありますから、その通りとりはからいます。
 前会に引続きただちに質疑を行います。鈴木善幸君。
○鈴木(善)委員 第八條に関連いたしまして、本法にありますところの組合に対する課税の点につきまして、その内容を承りたいと思います。
○藤田説明員 協同組合に対します課税関係の條文といたしましては、第八條以外には、水産業協同組合法の制定に伴う水産業團体の整理等に関する法律案この税法関係の法律の中の第二十一條、法人税法の一部改正、第二十二條、地方税法の一部改正、この二つであるわけであります。法人税法の一部改正におきまして、新しくできます協同組合連合会等は、今度特別法人税がなくなりまして、一般の法人税をかけられることになるのでありますが、逓減税率の法人税を課せられる。一般の営利法人は百分の三十五でございますが、協同組合につきましては百分の二十五の法人税がかかる。それから地方税法につきましては、事務税といたしまして、一般営利法人は百分の七・五でございますが、組合関係は百分の五かけられる、こういうふうになつております。
○鈴木(善)委員 法人税の点でありますが、これは戰時中諸般の事情から特別法人税として、戰時中に限り課税をするという特別な措置であつたわけでありまして、平時に返りました今日としては、このような團体に対して、戰時中の特別法人税をこのまま継続するような建前で、さらに今回は法人税として恒久的にこういう團体に対して課税をするというふうになりました事情を承りたいと思います。
○藤田説明員 お話のように私どもといたしましても、法人税でございますとか、あるいは事業税というものについては、協同組合を積極的に助長し、育成する建前から申しまして、免説の特典を與えられることについて極力折衝いたしたのであります。しかしながら、御承知のように最近の國家財政というものが財源を得るのに非常な困難な点があるわけでありまして、そういうふうな点からいたしまして、いわば原始産業部門については、從來それを特別の扱いをしてもらつておりました部面についても、この方面がいろいろと課税の対象に上つて來ておるわけでありまして、そういうふうな観点からいたしまして、免税の特典を得ることについては、なかなか話合いがつかなかつたのであります。かたがた農業協同組合等にすでに前例が設けられてございます。農業協同組合自体にすでにその先例がございまして、逓減税率をかけるというような規定もあるわけでございまして、これ以上の低い特典を漁業協同組合に主張するということについては、非常にむずかしい事情がありました関係上、農業協同組合と同じような取扱いに相なりましたことは、まことに遺憾に考えております。また事業税をかけることにつきましても、御承知の通り漁業方面についても、これは主食たる米と同じような扱いをもつて、統制をしておる水産物、漁魚については、取扱いをしていただきたいということで、極力これも交渉をしたわけでありますが、御承知の通りこの前の國会においていろいろと御意見が鬪わされた結果、最後に至りましてやはりこの逓減税率の百分の五がかけられる、しかしながらこれについては從來かかつておりましたところの漁業税その他については、相当いろいろな種類の税率がかかつておりますが、二重になつておりますような点については、極力これを整理するというふうなことを前提といたしまして、これをわれわれ承認をいたしたような次第であります。
○鈴木(善)委員 次に第十一條の十一号に團体協約の締結の問題があるわけでありますが、この團体協約の内容に労働條件に関する協約を含むものというように、その内容を廣げるお考えがあるかどうか。もし先般政府から御説明になつたように、この團体協約は海藻千場、倉庫、あるいは漁船の修理工場、魚市場等の利用に関する協約であるというように、狹く解釈なさるのであれば、今回の協同組合の組合員の中には相当多数の漁業労働者を含んでおります関係から、これら労働漁民の生協安定向上をはかり、分配の社会化を確保する建前から、別途漁業労働立法を立案提出なさる御意思があるかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
○藤田説明員 この團体協約の内容は第十一條に書いてございます通り、「組合員の経済的地位の改善のためにする團体協約」というふうに考えております。從つて分離解釈といたしましては、いやしくもそれが組合員の経済的地位の改善のためになることでありますれば、私どもが例で申し上げました以外のいろいろの問題も、これをできないというわけではございませんけれども、しかしながら法律の協同組合のねらいといたしますところは、第一條に書いてございますように、「その経済的社会的地位の向上と水産業の生産力の増進を図り、」これが根本的なねらいでございまして、政治問題もこの協同組合で解決するということは、私どもとしては予想をいたしておらない問題であります。從つて労資の対立の問題、あるいは労資間における労働條件を解決するような問題を、われわれとしてはこの協同組合の内部の問題として取上げるということは、実は考えておらないわけであります。われわれといたしましては、労資の対立による各種の協約の問題は、これはむしろ労働協約でやる。それについては、それがもし必要とするような事業部門でありますれば、相当労資間の対立というものがはつきりしておるわけでありますから、從業員側はむしろ労働組合を締結して、そうして労働法の定めるところによつて解決して行くのが適当であると考えておるのであります。従つてそういうような問題については、漁業部門について相当起つて來ることでありまして、われわれといたしましても、漁業労働者の問題については重要な関心を持つておる次第であります。この問題については、今後とも漁業労働に関する法規その他の制定につきましても、十分研究を加えて参ります。これは御承知の通り、所管が非常に複雜になつておりまして、所管関係その他からなかなかむずかしい点もございますけれども、われわれといたしましては漁業の特殊性に適合したところの、実情に合つたところの漁業労働法規がつくられるような方向に努力して行きたいというふうに思つています。
○鈴木(善)委員 この漁業の労働の問題は非常に大きな問題であるわけであります。今後のわが國の漁業及び漁村の民主化、漁民の生活の確保の上から見ましても、漁業の実担に即應するところの漁業労働立法を必要とする、現在労働企業法でありますとかその他の労働法規があるわけでありますが、これらの労働法規が漁業の特殊性に合わないために、ほとんど労働企業法等も守られていない。またある一面これを眞向から適用して参りますれば、漁業経営そのものも始難になるというような不都合があるわけであります。ただいま藤田次長の御発言もありましたが、今後とも政府におかれましては、この漁業労働問題が今後の漁業及び漁村の民主化と労働漁民の生活安定のために、必要欠くべからざる点を留意せられまして、適切なる立法措置を講ぜられんことを要望するのであります。
 次に第十八條であります。ここに業種別組合の組織が規定されておるのでありますが、私はこの業種別組合につきまして多大の疑義を持つものであります。と申しますのは、この政府が考えておられるような業種別組合が、はたして協同組合の本質を持つものであるかどうかということが第一点であります。協同組合は申すまでもなく、特定人格の結合体である、その特定人格の結合体と申しますのは、同一の地区に住居を有するというその地域関係から來る点であります。協同組合が、向う三軒両隣りという地域の関係を基礎とする人的結合の上に立つ組織であるといたしますれば、この業種別組合が市町村あるいは特別区を越えまして、非常に廣汎なる地域にわたつて組織されるということは、協同組合的要素を持たない非協同組合的な組織である。こう私は考えるものであります。もう一つ協同組合の本質には、直接利用の團体であるということが協同組合のまた本質であります。しかるにこの業種別組合は業態が同じであるということから、非常に廣汎な地域を持つことになりますると、いきおい組合の諸施設を利用するということよりも、むしろ資材の割当てを有利にしようとか、資金の獲得を有利にやろうかというような、施設そのものの利用よりも、そういう方言に行くわけであります。こう考えて参りました場合に、これは協栄組合的本質を持つものにあらずして、かつてありました同業組合法によるところの各種の水産組合的性格を持つものであつて、協同組合の本質は具備せざるものである。こう断定してさしつかえないと思うのであります。これを協同組合の組織法の中に繰入れられた政府の御見解をまず承りたいと思うのであります。
○藤田説明員 協同組合の本質については、大体私もただいま鈴木委員のお述べになりましたような根本の精神に基くものであると解釈をいたしております。つまり第一條に書いてございます協同組織、これはつまり組織員がこの組織体の経営に参加をして、そしてまた組織員がこの組織体の事業から直接に便宜を得るような組織、そういうふうな観念と私ども考えておりますが、ただ水産加工業者は現在の実情から申しますと、非常に高度な加工部門から、零細な程度の低い加工部門、すべてを包含しておるわけであります。從つて御意見のように、大きな会社を経営しておりますような、またその加工部門が特に高度化されておるような部門につきまして問題ということになりますと、協同組合という観念はちよつと当らないような場合が出て参ると思うのであります。しかしながら水産加工業者は、零細な、つまり個人のものも非常にたくさんおるわけでありまして、そういうものの專業者も非常に多いわけであります。それらの個人たる加工業者がここに一つの協同体をつくりまして、これに参加をし、それによつてその営む事業あるいはまた資材関係もございましよう。あるいはまた組合員の技術の上向あるいは指導部門、教育、あるいは一般的情報の提供に対する施設、こういうような面につきまして、やはり協同組合の事業といたしまして、当然掲げられなければならぬような仕事を営むものも、たくさんあるように私ども考えております。つまり日本の水産加工業者というものは、零細な個人のものもたくさんあるわけであります。従つて私どもといたしましては、個人たる水産加工業者に対しては、やはり協同組合をつくることによつて、あるいは資金の便宜を得、あるいは資材のあつせんを得、あるいはまた技術の向上をお互いにはかつて行くというような考え方は、当然成立つと思つておるわけであります。そういうふうな意味合いから水産加工業者のうちの、個人を対象といたしましての協同組合というものは、観念としても成立つのではないか。またこれは当然助長して行かなければならないのじやないかという考え方から、この協同組合法の中にこれを取入れておるわけであります。
○鈴木(善)委員 次長の御説明の中には、多分に同業組合的な、技術の指導であるとか、あるいは研究であるとか、あるいはレポートの提供であるとか、連絡、協議であるとかいうような、同業組合でやるような衆事もあるわけでありまして、どうもこの協同組合の持つところの直接利用の団体であるということ、それから地域の上に立つところの特定人格の結合体であること。これらの協同組合の本質を非常にはずれた、非協同組合的なものであるということについて、十分なる結得が行かないのであります。そこで私といたしましては、この業態別の漁業協同組合等につきましては、組合の地域をでき昼だけ限定いたしまして、そうして地域的な関係におけるところの組合の協同組織としての建前をくずさないようにすべきものであつて、全國的な一つの業種別の定置の漁業成同組合とか、あるいはかつお、まぐろの漁業協同組合であるとかいうようなものは、協同組合とは申されない。むしろ適当な地域に制限いたしまして、全國的に結合する必要があれば連合会の組織を活用すべきものである。そういう観点からいたしまして、第十八條の二項の規定をどの程度に政府では考えておられるか、その点を承りたい。
○藤田説明員 お話のように、業種別の組合と地区組合との調整、調和と申しますか、お互いに対立し相克を來さないようにやつて参ることは、これまた必要であろうかと考えております。私どもといたしましては、法律の規定といたしましては、組合の地区的な町村または特別区、行政区の区域を越えるものであるというふうな書き方になつておるのでありますが、実際の業種別の組合は、おそらく数箇町村あるいは縣を單位とするとか、あるいは一定の海区を單位とするとか、こういうふうな形で出て來るであろうと考えるのであります。私どもといたしましても、あまり地区組合と大差のないような地区で業複別の組合ができるということについては、やはりいろいろの問題が起るかと考えております。從つてただいま申し上げましたような、もつて廣い地区によつて、それぞれ違つた目的によつて、お互いに足らざるところを補うような関係で、組合をつくつて行くというふうな指導方針で進んで参りたいと思つております。
○鈴木(善)委員 地区組合との調整の観点から、そのような御配慮を持つておるという点は了承できるのでありますが、その方向を進んで参りますと、地域的な人的結合というものが非常に弱まつて來る。それはすでに協同組合の本質をはずれるものに相なるわけであります。総会を開くにしても、すぐにメンバーが集まつて、そうして協同組合の民主的な運営をするというようなこともできなくなる。海区別あるいは縣地区、さらに大きく言えば全國的な一つの業態別の漁業協同組合等ができますれば、それはすでに人的結合が破れたところの非協同組合的なものになるわけであります。その点を地域組合との相克摩擦の点との関連において、その地区を法律の上に都道府縣單位であるとか、あるいは海区の單位であるとかいうぐあいに、ある程度の限定をする必要がないかどうかということについて重ねてお伺いしたい。
○藤田説明員 法律の規定の上にこれを限定をいたすということになりますと、またこれはそれぞれの地方で事情も異なることでありまして、非常にまたそぐわない場合も出て來ようかと考えます。從つて私どもといたしましては、これをむしろ法律で限定しないで、ただいま申し上げましたような指導方針で、これをそれぞれの地方の実情に應じてうまく解決をして行くという余裕も存しました方がいいのじやないか、そういうふうに考えております。
○鈴木(善)委員 次に第十九條に「出資一口の金額は、均一でなければならない。」ということをうたつてありますが、一口の金額はどの程度に政府としては考えておられるのか。さらに組合員は、出資組合にありましては、必ず出資一口以上を持たなければならないという規定もあることと関連いたしまして、出資一口の金額が非常に高額であれば、組合員の資格を有する者も、現実に組合に加入できないということにも相なるわけでありまして、その金額いかんによりましては、多数の資格者を組合から締め出すという危險もここにあるわけであります。また一面出資金額があまりに少額でありますれば、今日の貨幣價値の低い段階におきまして、きわめて経済的に力の弱い組合しかできないという関係もあるわけであります。政府としては、この出資一口の金額をどの程度に考えておられるか、その点を承りたい。
○藤田説明員 この一口の金額は、法律上は別段制限はないのでありまして、定款で任意に定めてよいということになつておるのであります。これは私どもといたしましても、大体どのくらいを標準とすべきかということについて、現在なお研究中でありまして、まだ結論は出ておらないのでありますが、大体農業の例で考えますと、農業では大体一口の金額は百円というふうに規定をいたしておるように考えております。模範定款にさようになつておるように思います。実情を申しますと、百円ではむしろ非常に少い。そういうことでは最近のこの諸物價の関係からいたしまして、何の仕事もできないというふうなことからいたしまして、ある程度これを三百円くらいに上げたらどうかというふうな意見も、地方地方の農業協同組合では起つておるようなことを聞いておるわけであります。これは出資口数については格別制限がないのでありまして、きめ方はでかるだけ低くきめておいて、持ちたい人はできるだけたくさん持たせる。口数には制限がないのですから、幾らでもたくさん持たせるというような方針も考えられようかとも思います。しかしながらあまりわずかですと、一口持つておれば当然その組合員になれるのだということになつて、困るという事情も生ずると思います。これはなお私どもとしては考究をいたしたいと思いますが、私個人で今考えている氣持を申し上げますと、最高五百円、最低百円くらいの見当できめたらどうだろうか。これはもちろん私個人の意見でございます。これはなお研究をいたしましてから、模範定款をつくるような場合には、一應の私どもの標準とするところを明らかにしてみたいというふうに思つております。
○鈴木(善)委員 総会の成立の定足数についての規定がないようでありますが、これは協同組合をできるだけ組合員の総意に基いて民主的にこれを運営するという建前から言いまして、また一部の少数の意見によつて組合が運営されないことを十分に保障する方から、成立の定足数を規定する必要があると思いますが、この点に対する御意見はいかがでありますか。
○藤田説明員 これは特剔抉議は法律で明記してあるのでありますが、一般決議につきましては法律で明記はいたしておりません。從來の漁業会法についても、水産業團体法についても同樣でありまして、ただ定款で定めさせる。定款で大体過半数以上が出席をした場合というふうに定足数が定めてあるのであります。しかしながらこれも実際問題といたしますと、過半数の出席を得るということが相当困難な場合もあるのであります。この点を過半数の定足数は必要とするといたしまして、しかしながら定足数に充たない場合にはもう一度総会を開き直して、その場合は出席者によつてきめて行くというふうな二段構えの規定を從來も置いておりましてし、置いているような先例もあるわけであります。大体私どもの現在の考え方からいたしますと、やはりそういうふうな規定にしたらどうだろうかというふうに思つております。しかしこれにはまた反対意見もあるのであります。この点も十分研究いたしまして模範定款をつくりたい。
○鈴木(善)委員 次に第五十五條の四項でありますが、第十一條第一項第十号の「水産に関する技術の向上及び組合事業に関する組合員の知識の向上を図るための教育並びに組合員に対する一般的情報の提供に関する施設」は、漁業者の知識を向上せしめ、漁村の文化の向上発展をはかりますと同時に、水産業に関する技術向上等の面から言つても非常に重大な点であるわけでありますが、この「費用に充てるため、毎事業年度の剩余金の二十分の一以上を翌事業年度に繰り越さなければならない。」ということに相なつておりますことは、剩余金の繰越しの率が非常に低い。この事業の施設の重要性を考えますときに、もつと率を上ぐべきではないかと考えるのでありますが、この点に対する御所見を伺いたいと思います。
○藤田説明員 これは少くとも二十分の一は繰越さなければならないという規定でありまして、それ以上積み立てることについては、もちろん支障はないわけであります。ただ準備金その他の積立金等いろいろのものがあるわけでありますし、また利益配当の関係もあるわけでありますから、法律といたしましては、最低限度を規定して、あとはわれわれとしてはできるだけ、組合の事情の許す限り積み立てて行くというふうに指導をして参る程度がよろしかろうかと、かように考えております。
○鈴木(善)委員 最後に水産業協同組合法の制定に伴う水産業團体の整理等に関する法律案の中で、第十三條第五項の資産処理委員会の委員の選任の問題でありますが、この処理委員会の委員には、旧水産業系統團体の現在の役員及び金融業者の委員として選任されることを、法的に明確に排除することが公正なる資産処理を期するゆえんであると考えるのでありますが、政府はこの漁業会の役員、金融機関の代表者の選任を法的に排除する措置を講ぜられる御意思があるかどうかを伺いたい。
○藤田説明員 この資産処理委員会は、從來の團体の役員のむしろ外にありまして、資産処理を決定する。そうして六項に書いてございますように、水産業團体の理事または清算人は、水産業團体の財産の処分については資産処理委員会の意見を聞いてこれに從わなければならない。こういうふうな建前になつておるわけであります。從つてわれわれの考え方といたしましては、やはり理事とは別な人がその資産処理の内容を檢討することが望ましいて考えております。しかしながら理事と資産処理委員との兼任を禁止する規定は法律にはございません。
○鈴木(善)委員 中共水産業会の閉鎖機関指定等におきますると同樣に、これはやはりただいまの御説明の趣旨をあくまで徹底させる意味合から、漁業会、水産業会の理事以外のものが、とらわれない立場から、資産処理の正しい方針を決定するという建前が、明確に排除規定を設けたらどうかと考えるのでありますが、政府の御趣意を法的に明文化する御意思があるかどうかということを、重ねてお伺いしたいと思います。
○藤田説明員 これについては、大体農業協同組合と同じような法律の規定を設けたにとどまつておるわけでありまして、私どもとしては先ほで申し上げましたような方針を徹底いたしまして、指導をして参るようにいたしたいと考えておる次第であります。
○冨永委員 二十二日、二十四日の公述人の熱心な陳述を承りまして、全員の述べられた意見の中で、大体私どもが大きく痛感いたしました問題は、法案の根本の趣旨は大体二点あげられてあると思う。それが相当混迷を與えておるのではないかと考えられる点がありますので、それをお伺いしておきたいと思います。
 大体私どもこの法案を通覧いたしますと、大づかみに漁業の民主化と水産業の生産力の増進、この二つが大きなねらいであると考えられるのでありますが、はたしてしかりとすれば、漁業の民主化と水産業の生産力の増進とのいずれを重しとして考えておるか。言葉をかえて言えば、二者いずれに優位を認めるのか。常識的に申せば、おそらく両方とも並行方に考える、あるいはこういう御答弁があるかもしれませんが、その点が逐條的に通覧いたしました場合に非常に大きく浮び上つて來ると思うのであります。論者によつては民主化に重点を置かれて協同組合を弱体化するような、事業方面ではあまり大した期待はできないと論ずる方もあれば、そういう右面よりもむしろ民主化に重点を置かれておることを賛成しておる公述人もあるというふうに考えられるわけであります。これはただ常識的に二者いずれも同樣だという答弁ならば承らなくてもいいのですが、しいてその優位を求めればいずれに重点があるかという点を率直にはつきりお伺いしておきたい。
 なお関言いたしますから一緒にお尋ねいたしますが、ただいまお尋ねした二者いずれに重点を置くとしても、本法案は立法技術の面において、通覧して大した難点がないといたしましても、わが國の水産業生産力増強のためには、このような程度の内容と形式を持つ法律で、最も適当なものであるという確信と、檢討を十分遂げられての立法であつたかどうか。また立法にあたつては最善の用意がなされたかどうか、この二点についてお伺いしておきたいと思います。
○藤田説明員 民主化と生産力の増進というこの二大原則のいずれを重しとするかということでありますが、これは協同組合法におきましても、漁業法の改正におきましても、大きな根本問題であると考えております。ただいまお話のございましたように、私はこの両方はやはりどちらも切り離せないというふうに考えております。どちらに重きを置くか、こういうようなことをしいて分析して考えて参りますと、私の考えといたしましては、やはり生産力の増進ということも漁村民主化の基盤に立つて、これが完全に伸びて行くと私は考えておるのであります。從つてやはり漁村の民主化という問題は、その基調をなすというふうに考えます。しかしながら民主化に走るのあまり、非常ら過激な方向に走りまして、生産力を極度に落す、減少するというふうな問題は、これはとるべき方策ではない。從つてこれは球方お互いに尊重して行かなければならぬのでありますが、極度に生産力を落さないということを十分考えながら、極端でないように十分考えながら、漁村民主化の方向へ漸進的に持つて参りますということが、方向としてはやはり正しい。そういう方向に持つて行くことによつて、初めて生産力増強の基盤がつちかわれると私は考えます。
○冨永委員 おそらくそういうふうに御答弁になるのではないかと予想せられた通りの御答弁であつたのです。しかしながら生産組合の問題にいたしましても、やはり民主化に特に重点を置かれたために、生産増強のためにはかなり難点があるのではないかと考えられる点が多いのですけれども、今の過渡期の日本としては、一應この法案でわれわれは賛成いたしたい。かように考えております。しかし近き將來におきましては、やはり一緒にこれを取上げて行かなければならないという観点から、弱まつておる点にさらに愼重な御檢討を願いたいと考えて私の質問を終ります。
○藤田説明員 もう一点、この法案の立法にあたりましてわれわれは最善を盡したかどうか。また最善の準備がなされておるかどうかという点のお尋ねがあつたのであります。私どもといたしましても、漁業協同組合がかくあるべしという理想を持つておるわけでありますが、これを現実に法案化いたします場合には、ただちにその理想に移り得ないいろいろの問題もあるわけであります。從つてあくまでも理想を失わない方向には進まなければならぬと思うのでありますが、現実問題の処理といたしましては、各方面の意向も参酌いたしまして成文化しておる次第であります。なおその点につきましては、今後各関係方面の、また漁村、漁民の意向をも十分しんしやくし、また協同組合設立後の状況をもしんしやくいたしまして、もし不備な点がございますならば、これは漸次改善するという方向に持つて行きたいと思つております。
○川村委員 端的にお伺いいたしますが、第十一條の員外利用であります。今度の法案から見ますると任意加入でありまして、入つてもよいし、入らなくてもよいのであるが、会員外の者でも施設等は、無理な條件をつけて利用せしめないようにできないのだ。言いかえれば利用されるのだ。しかもその利用分量は会員と同等以上はできないけれども同等には利用できるのだ。かようになつておるようであります。しからば入らなくともよいということになつて利用ができるとすれば、おそらく法に束縛それてきゆうくつな思いをしなくてもよいことになるから、かえつて協同組合に入らないで、組合の施設を利用しておつた方がよいということになるのでありますが、法的に見ますと、そうなつておりますがゐこれに対して何かそこに定款が定めることができるかどうかということを一点お伺いいたしたいと思います。
○藤田説明員 この員外利用の範囲につきましては、農業よりもその範囲を拡げておりますけれども、しかしながら組合員の利用と員外の者の利用につきましては、おのずからこれは差別ガあるべきであります。從つて定款の定めるところによりまして、組合員利用を主体といたしまして、それに支障のない限りにおいて員外の利用を認めるというふうな建前は当然でありますから、必要な制限規定は定款によつてこれを定めることができるというように考えております。
○川村委員 次に今度の協同組合法案が通過いたしますると、そのあかつきには当然現在の團体が解散するようになると思います。そこで漁業会の所有する漁業権の問題でありますが、この整理等に関する法律案では、解散した後あるいは八箇月後になりますと、市町村の漁業調整委員会が大体管理することになつておりますが、まだ漁業法が次の國会でなければ提案されないということになつておりますので、今回この協同組合法が通過いたしましても、おそらく漁業法が制定されるまでには、その間の空白時代ができるのではないかと思います。その間のいわゆる管理をどういうふうな機関において、どういう方法で管理せしめるか、その点についてお伺いしたいと思います。
○藤田説明員 その問題は当初考えておりました市町村漁業調整委員会の管理は、漁業法から切り離して上程されます関係上削除をいたしております。但書以下は今度の提案いたしました法律案には載つておりません。でありますからこの場合において以下は削除いたして提案したものであります。從つてそこの関係はどうなるかと申しますと、これは従來の理事その他役員が、総会の決議に基いて、この漁業権の管理その他の仕事を行う、こういうふうに考えております。大体これは別に漁業権等臨時措置法も施行されることでありますから、おのずからそれを処分することも禁止されております。從つて総会の決議に基いて、從來の役員がそれを管理し、その他の行為をいたしましても、これは弊害は少かろうというふうな事柄からいたしまして、この場合において以下の当初考えておりました字句は削除することになつております。
○川村委員 私の聞かんとするところは、それ以外にももう一点あるのでございます。というのは漁業法が制定されましてから二箇年、この協同組合法が八箇月、こうなつております。あるいは準備の整つたところでありますならば、三箇月であるいは新協同組合法による團体に移行するかもしれません。その場合に現在の役員が全部やはり自然解消になるのであります。そうしますと一体どういう機関が管理をするか、管理の方法等はどういうふうになつているか、こういうことも承りたいのであります。
○藤田説明員 新しい協同組合ができましても、その当然の効果として漁業会が解散するわけではございません。漁業会は別途に解散の措置をしなければならぬ。しかしながら八箇月経過をいたしました場合は、当然これは解散になるわけであります。また八箇月以前におきましても、必要があると認めましたときは、いつでも行政廳が解散を命ずることができる。一つの地区に協同組合が三月でできてしまつて、漁業会はもはや存立の意義がない。両方が同じような仕事をしており、どうも摩擦が起るというような場合は、從來の水産業團体を八箇月経過しないでも、必要があると認めれば解散を命ずることができるわけであります。しかし解散を命じましても、漁業権というものは、漁業権制度の改正を行うまでは、補償その他がありますから整理をすることはできないわけであります。その間はその有する漁業権、もしくはこれを使用する権利、あるいは入漁権の管理以外の仕事はその漁業会はできない。ただ管理だけした形で、漁業権制度の整理のつくまでその漁業会は残つて行くということになるわけであります。ただ仕事としては漁業権、これを使用する権利、または入漁権の管理の仕事しかできない、その管理の方法は、総会の決議に基いて從來の理事が行つて行くというようなかつこうになつております。
○川村委員 次にお伺いいたしたいのは、漁業会の財産の分配であります。もちろんこれには特別の総会を開いて、そうして処理委員会が、これを処理するということに相なるのでありますが、この処理委員会が処理する場合におきまして、いかなる決定をして処理をいたしましても、これはあえて法律で押えることができないようになつておるか、あるいは水産廳当局がこれに対してある程度までの、何らかの指示をして処理せしめる方法をとるか、このことについてお伺いしたいと思います。
○藤田説明員 この処理委員会が決議をいたしました方法については、水産業團体の理事または清算人は、その「意見を聽き、これに從わなければならない。但し、資産処理委員会の意見が総会の議決に反する場合はこの限りでない。」こういうふうなことになつておるのであります。処理委員会の意見を尊重しなければならぬわけでありますが、ただその処理委員会の意見通り自由に処理が進められるかということでありますが、これは認可を受けなければならない。行政廳の認可を受けて、その財産の分割ま春他の讓渡、また債務引渡し等の仕事をやる、こういうことになります。
○川村委員 最後にお伺いいたしますることは、漁業権等の臨時措置に関することでありますが、同法案によりますると、ほとんど漁業権というものを釘づけにするもののように思います。しかしながら漁業というものは一年一年に相当の変化があるのであります。例を北海道にとりますと、一昨年まではにしんが大漁であつたけれども、昨年から漸次減少いたしまして、本年のごときはまつたくの凶漁であつたのであります。從つて凶漁地帶はやはり有望なる漁業があれば轉換をしなければならぬということになるのでありますが、もしもこの臨時措置法によつて長い間押えられるということになりますと、先ほど申し上げましたような例によつて轉換をする、あるいは有望な魚業に進出するという場合においては、かえつて漁業の発展を阻害するということにも相なりまするし、一方凶層の漁民を救済することもできない。言いかえまするならば、増産をはばむものではなかろうか、かように考えます。措置令を出す以上は、おそらくこの点について相当の自信もおありになると思いますが、率直な意見を拜聽して、さらに私の質問を試みたいと思います。
○藤田説明員 まことにごもつともな御意見だと考えております。しかしながら御承知の通り、漁業法はすでにこれを公表をいたしておるわけであります。私どもといたしましては、將來の漁業権の帰属、あるいはその他の問題をめぐつて、いろいろと現状を不当に変更するような場合も予想されるのであります。ことに免許につきましても今後は補償をしなければならないというふうな建前になつております関係上、われわれといたしましては、臨時措置として新しい漁業制度が実施されるまでの間は、漁業権等に関しては現状を不当には変更させないというふうな考え方をとつたのであります。これが非常に長い期間そういうふうになりますと、いろいろと御指摘のような問題もあろうかと考えております。しかしながら私どもといたしましては、漁業法の改正法案も來るべき次の國会には提案をいたしたいというふうにも考えておるわけであります。ここは非常にきゆうくつではありますけれども、やはりやります以上はいろいろの特別の例外規定を置くことになりますと、かえつてまた間隙が生ずる、またそれに乘ずるところの問題が出て來るというふうなことでありまして、これはやむを得ざる措置だと考えております。從つてわれわれとしてはこれに例外的な措置を追加するということは考慮をいたしておりません。しかしながらこういう新しい漁業法案の制定実施はできるだけすみやかにやつて行きたいと考えております。
○川村委員 もちろん不当の免許あるいは許可は当然行わるべきではないのでありますけれども、この協同組合法案に至りましても、大体終戰後三年の年月を経て今日提案の運びとなつたのでありますが、昨日の公聽会では全面的にこれを撤回すべきである。出発のし直しをすべしというような極端な意見もあつたことは御承知の通りであります。いかに漁業法を公表しているといいましても、おそらくその漁業法についても公聽会を開いて意見を問いましたならば、相当な意見が出ると私は考えております。從つてあの法案で、もしも第四回通常國会に提案できれば幸いでありますが、他からいろいろな意見が出て、さらにあなた方の方で立案のし直しとか、あるいは某方面からの指示とか、あるいは内部的にいろいろ連絡がとれないというようなことで延びはしないかということも私は憂慮するのであります。從つて釘づけにするということは必ずしも惡いことではないが、長引けば必ずこれは増産をはばむことになることは明らかであります。でありますから、もしもそうした漁業法案が長く提案ができないということになりましたならば、やはり農林大臣は場合によつては免許あるいは許可をするというような特例を設けることも必要ではないかと思いまするので、一言さし加えて私の質問を終ることにいたします。
○小松委員 逐次、数項にわたつてお尋ねいたしたいと思います。
 第四條の条文の中に「直接の奉仕をする」という文字がございます。この字句について私はお尋ねしたいのであります。およそ奉仕には直接奉仕することもございましようが、また間接に奉仕することもあるべきだと思うのであります。いや間接に奉仕することが、直接に奉仕することより以上に組合の経済的、社会的地位の向上に役立つことがあると思うのであります。しかるに、ここに直接の奉仕だけに局限いたしました理由はどういうわけであるか。また直接奉仕とはいかなる行為を指すのであるか。これを第一にお伺いいたしたい。
○藤田説明員 これは第四條によりまして、株式会社と協同組合というものが本質的に異なるものであるということを明らかにしておるのであります。つまり株式会社にいたしましても、もちろんその株主のために会社は奉仕をしておるわけでありますが、しかしながら奉仕のやり方として、たとえば利益の配当をする、会社が大いにもうけて、その利益を配当するということによつても、それは奉仕ということが考えられるわけであります。しかしながら、協同組合というものはさようなものでない。協同組合というものは、その組合員に対して、直接組合の行う事業によつて組合員の利益をはかつて行く。その行う事業を通じて、その行う事業によつて、直接組合員の利益をはかつて行く。これがつまり会社と協同組合との相違であります。そのことを明らかにしたわけであります。農業協同組合では、ここのところが、組合はその行う事業によつてその組合員または会員のために最大の奉仕をなすことを目的とする、こういうふうに書いてあるわけです。同じく観念はかわらないのでありますが、農業協同組合と異つて直接の奉仕と書きました理由は、これは生産組合というものがあるわけであります。生産組合というものは、これはやはり事業を行つておるわけであります。農業協同組合では、最大の奉仕をすることを目的とし、営利を目的として事業を行つてはならぬ。こういうように書いてあります。そのことは生産組合がございます関係上、生産組合は事業をやはり行つておるわけでありますから、それを書くことはできないわけでありまして、それにかうるに、先ほど申し上げましたような、間接的な奉仕でない、つまり組合事業によつて直接に組合員の利益をはかることが、この協同組合の根本的の理念であるということを明らかにしたわけであります。
○小松委員 御説明の次第はよくわかりましたが、私をして言わしむるならば、組合の活動の本務は、御説明のごとく営利を目的としない、第一條に掲げたところの目的を果すことにあるのでありますが、ただひとり直接だけのさような奉仕でなくして、間接の奉仕も当然組合の仕事として含まねばならぬ、さような意味よりして、この組合の運営の範囲を廣める意味よりして、直接という文字はむしろ削除して、会員のために奉仕するというようなことにいたしたらどうかと、かように私は考えるのであります。
○藤田説明員 御趣旨はよくわかりましたわけでありますが、ただわれわれといたしましては、もちろんその間接の奉仕、間接的に組合員を利することのあるべきは当然であります。しかしながら、根本的な考え方といたしまして、組合員または会員に対して、会社と違つてただ事業をして、その事業の配当を受けるという意味の間接的な奉仕でなくつて、直接事業を通じて組合員の利益をはかるという、その趣旨を強調する建前から、特に直接の奉仕をするというふうに書きましたわけであります。間接の奉仕になります部分も、もちろんこれはやつて参る、当然包含されておると考えております。
○小松委員 次に第八條に関連してお尋ねしたいのであります。先ほど鈴木君から、税金の問題についてお尋ねがありましたときに、農業協同組合と同じような率によつて課税されるのである。農業協同組合もかような法文が定められておるというように私は御答弁を伺つたのでありますけれども、農林協同組合の規定には、所得税も法人税も、そうして地方公共團体の営業税も課せない、かようなことに法文はなつておると私は記憶いたしております。しかし、あるいは法文はさように規定されておつても、税務署が今日何かの方法によつて課税はいたしておるかも存じませんけれども、法文はさように規定されておると私は記憶する。しからばこの水産協同組合におきましても、農林協同組合とその本質において何ら選ぶところがないのであるから、当然にこの條文に明らかに免税の方法を規定すべきだと思うのでありまするが、この点いかがでございますか。
○藤田説明員 この農業協同組合法は、これは大分古く出たものであります。その後の税法によつて、この規定は改正をされております。実際問題としては空文になつております。税法の改正によりまして、現在漁業協同組合法に書いておりますと同じような待遇しか農林協同組合は受けておりません。
○小松委員 しかし農業協同組合法案には、明らかにその免税のことをうたつてあるはずだと思います。これは農業協同組合法の第四條にあります。
○藤田説明員 これは今直接の條文をはつぱることがちよつとできないのでありますが、農業協同組合では、お話の通り所得税及び法人税を課さない、それから地方公共團体は組合に対して営業税を課することができない、こういうふうな規定にはなつておるのでありますが、その後法人税法というのが改正をされております。從來は法人税は課さないと書いてありましたが、特別法人税が課せられておつたのであります。ところがその特別法人税が、法人税法の改正によつてなくなつてしまいまして、一本になつてしまいまして、法人税のうち、先ほど御説明いたしましたような一般営利法人に対する税率と、それから協同組合に対する税率とに差等を付する。つまり逓減税率で律される、こういうふうな規定の改正がたしか今年の六月か七月の税法改正によつて実施されております。從つて現在ございます第四條のこの規定は、これは空文になつているということであります。
○小松委員 よくその点はわかりました。同等の取扱いを受けているならばあえて私はとやかく言うものではございません。次に第十條でありますが、水産加工業者とは「水産動植物を原料又は材料として、食料、飼料、肥料、糊料、油脂又は皮を生産する事業をいう。」こういうことがここに規定されておりますが、これらの種類以外のもので、同じ水産動植物を原料、材料として水産加工発を営んでおるものがあるとすれば、これらは水産加工業の中に入らないか。たとえて言うならば貝類の貝殻を原料にしていろいろの細工物を営んでいるものがあるが、こういうものは水産加工業者の中に入らないのか、この点を伺います。
○藤田説明員 この水産業協同組合法には、いわゆる水産加工業としてお話のございますような、たとえば貝殻を細工するようなものとか、そういうようなものは包含しておらない。そういうふうなものについては別途、たとえば商工組合の組織をもつてやればよろしいではないか、特に水産業協同組合の一還としてこれを組織するというような必要もさして認められない、かように考えます。
○小松委員 私はここに皮の生産をするものが水産加工業になつているのだから、そういう点はどうか。また地方によつてはそういう貝殻などの加工によつて相当の生計を営んでいる地方もたくさんあるのでありますから、特にお尋ねしたのでありますが、ただいまのお話によつて、ここに掲げられたもの以外のものは水産加工業の部類に入らない、かように承知してよいのでありますか。
○藤田説明員 この水産業協同組合法にいういわゆる水産加工業の中には入らない。廣い意味の水産加工業の範囲に入るかどうか、これは別問題であろうと思います。
○小松委員 それから第十七條であります。この第十七條は漁業及びこれに附帶する事業を含むもののいろいろ條件が列挙されているのでありますが、その中の一でありますが、一号のように定められたことは、組合員の属する世帶数に重きを置かれたためだと私は解するのであります。しかして本法を必要とするゆえんが那辺にあるかということもおよそ想像ができるのでありますが、あるいは第五十九條によつて二十名以上の漁民が発起人であるならば組合の設立ができる。從つて二十名くらいの漁民は数世帶の親族が一、二軒寄ればただちにできる。こういうような事柄から、家族的な事業の変形をおそれての点もあるのではないかというようなことも想像いたしますけれども、あまりにこの條文は私はややこしいと思う。しかも漁業を営むということは、世帶の数より経済力を重きを置かなければならぬ、私はかように考える。よつてこの條文は削つて、第五十九條の二十名以上の発起人という項において世帶を異にする漁民二十名以上の云々とこれを修正したならば、この第一項は削つてさしつかえないと思う。そして簡明な條文にしてもらいたい、こういうことの希望を私は持つておりますので、御所見を伺います。
○藤田説明員 この生産組合の規定と、それから漁業協同組合の第十七條の規定とは、大体趣旨は同じでありますけれども、若干の相違点があるのでありまして、御指摘になりました点はその相違点の一つであります。私どもといたしましては先ほどお話のございましたように、個々の漁民の数でやりますことは、從業者もすべて漁民と観念をして、それも一人々々考えるという建前をとりますと、生産組合が場合によりますときわめてへんな形でできるというようなことも予想をされたのでありまして、そういうような考え方から第十七條の一項の規定が入つておるわけであります。從つてこれについてはただいまお話の第五十九條の規定の設立発起人の二十人以上と同じように、何かかえたらどうかというようなお話でございますが、これについてはちよつとその趣旨が必ずしも両者同じでありませんわけであります。われわれといたしましては一應原案によつてこれをやつて、なおいろいろと御意見の出ております第十七條、あるいはまた生産組合の資格の制限につきまして、よく今後の経過を考えまして、もしも実情にそくわない点がございますならば研究いたしました上、これを改正するという方向に進めたいと考えております。
○小松委員 なお同條の第六でありますが、「組合の営む漁業又はこれに附帶する事業に從業する者の三分の二以上が組合員又は組合員と世帶を同じくする者であること。」かように規定されておりますが、これは先ほどの一項と今度は相反したところの規定であり、組合員の世帶に属する数に重きを置いておるというような感がいたすのであります。かような点から考えますと、一体この協同組合法案なるものは、協同組合として漁業を経営することを慫慂しておるのか、あるいは経営をさせないようにしようとしてのこういう條項を設けたのかというような疑を、われわれは持たざるを得ないのであります。まことにがんじがらめの條文であつて、その眞意那辺にあるかを私どもは解釈に苦しむ、よつて私はこの條項も、願くばこれを削除してもらいたい。かような私は希望を持つておるのであります。これまた御所見を伺います。
○藤田説明員 この生産組合といたしましても、自営をする漁業協同組合にいたしましても、これは漁業権を取得いたす優先順位に関連のある規定でございます。従つてこれは改正漁業法の趣旨をいろいろと御説明いたしませんと、あるいはその趣旨が御了解いただけないのではないかと考えておりますが、ともかく優先順位において生産組合なり、自営いたすところの漁業協同組合は非常に優位においてある、そういう関係からいたしまして、順序をはつきりつけるという関係からいたしまして、制限を付して行くこともやむを得なかつたのであります。そういうふうな考えからいたしまして、非常に制限がきびし過ぎるというふうな御批判が多分出ておるわけでありますが、これもそのほか税法上の特典とも関連いたしまして、各方面の打合せをいたしました結果、かような規定に落着いたわけであります。われわれといたしましては先ほど申し上げましたように、今後の組合の設立状況なり、その後の運営状況を考えまして、実情にきわめて合わない点がございます場合は、これを改正して行くというふうに進んで参りたいと思つております。
○小松委員 次に第十八條の点でありますが、「漁業を営み又はこれに從事する日数が一年を通じて三十日から九十日までの間で定款で定める日数をこえる漁民とする。」となつておりますが、私の聞かんとするところは、この日数を三十日から九十日の間でその組合が定款によつて定めることになつておりますが、この日数をかように限定した根拠を私は伺いたいのであります。いろいろの御意情もありましようが、半農半漁の地におきましては、豊漁続きのときには三十日以上、あるいは数箇月の漁業に從事することもあります。時と場合によつては、一年のうち三十日出漁できない場合も往々にしてあるのであります。しからばかかる人々はその年々によつて組合員となる資格を有し、あるいは資格を喪失するというような場合が生ずるのであります。從つて脱退とか加入の手続もその都度繰返さねばならぬ。また財産の拂いもどし等につきましても、事務的に非常に煩雜な問題が起つて來る。かようなものに対する取扱いをどういうぐあいにお考えになつておるか。事実問題をもつて申し上げますれば、われわれの知る地方におきましては、鯨の追込漁のごとき、あるいはしらう漁をしておるような半農半漁の地におきましては、漁群が見えたときには皆が出漁するけれども、魚が寄せて來ないときには百姓をしておる。ただ見張番が一、二人常にその仕事に携わる。かようなこともあるのであります。こういう事実問題もあるのでありますから、これらの問題に対してはどういうぐあいに取扱われるのであるか。
 なお続いてお尋ねいたしたいのは、この組合員たるべき人々は、性別とか年齡とかいう問題は全然問わなくてよろしいのでございましようか。それから水産物の販賣業者のごときは漁業協同組合員たるの資格がないかどうか。こういう点をついでにお尋ねしたい。
○藤田説明員 この漁業協塩組合は新たな職能組織として、つまり漁民の團体として生れて來るわけでありまして、從つて正組合員と准組合員というふうに、その資格の違いによつて、議決権なり選査権なりの賦與が差別をつけられております。從つていかなる者が正組合員であるかということは、これは明確にいたさなければならないという考え方からいたしまして、大体一年を通じて三十日ないし九十日までの間で、少くともこれくらいの間は漁業を営み、またこれに從事する者を漁民と見ようというふうにその資格をきめたのであります。ただこの三十日から九十日という間は、單に出漁をしておる期間を指すのではございませんので、たとえば漁業をするために必要な準備をしておる期間は、当然これを包含してしかるべきものと考えております。從つてさような考え方であるわけでありますから、あとははたしてそれが三十日から九十日まだの間で漁業を営み、またはこれに從事する者と認められるかどうかという事実上の認定によつて、これを区別して行くことになるかと思つております。
 それから組合員については性別及び年齡のいかんはこれを問うておりません。それから水産物の販賣人は加工業者であるが、組合員になれるかどうかということでございますが、それはなることができません。
○小松委員 なおこの第十八條は、組合員たるの資格として「組合の地区内に住所を有し、且つ、漁業を営み」かようなことになつておりますが、しからば組合員で漁業を営んでおる者であつても、自分の住所においては漁業を営んでおらないで、他の地区において漁業を営んでおる、こういう者があつた場合に、その人が組合員となるのには、住所地では組合員たる漁業を営んでおらないから、組合員たるの資格がない。そういう人はいずこの組合員たる資格があるのであるか、この点を私疑問に思つておるので、お尋ねいたします。
○藤田説明員 ここに住所と書いてございますのは、これは必ずしも一つとは限つておりません。複数であることも予想しておるわけであります。從つて漁業を営んでおる地区において、しかもそこに事業の本拠があるという場合には、その地区内において組合員たる資格を持つておるものというふうに私どもは考えております。
○小松委員 この住所とはさように解してよろしいのですか。どうも何だか私ちよつとふに落ちぬのですが、廣い意味において営業地をも住所と含めてよろしいのですか。
○藤田説明員 これは私どもの考えでは、必ずしも一つであることは要しない。場合によればその仕事を手廣くやつておりますような場合には、数箇所ある場合もあるであろうというふうに考えられるのであります。
○小松委員 しからば何箇所でもこの漁業を経営しておる甲の町村、乙の部落というような場合に、組合が二つも三つもできる、その三つの組合なら組合の地区内において漁業を営んでおる者、住居しておる者は、三つなら三つの組合に全部入れますか。
○藤田説明員 これは先ほど申し上げましたように、住所は必ずしも一つであることは要しません。ただその場所がその事業の本拠と見られるかどうか、少くともそこの事業の本拠がありまして、その地区内における事業はそこを本拠して営んでおるかどうか、これにより判定をすべきものである。從つて全然單一である、ほかは全然住所がないというふうには私どもは考えておりません。つまり複数であつてもよいわけであります。つまり事業の本拠さえ客観的に認定されれば複数であつてもかまわないということであります。
○小松委員 しからば同じ人がいくつも経営しておつても、事業の根拠地がはつきりしておれば、何箇所の組合のも加入できるというように承知してよいのですか。私の言うのは、事業の根拠地を指すのであるか生活の根拠地を指すのであるか、この点の区別をはつきりさしていただきたいというのです。
○久宗説明員 お答えいたします。住所は法律上は生活の本拠ということになつておりまして、事業の本拠ではございません。從つて生活の本拠がいかなるものであるかということは、個々には、最終的には裁判所で決定するより仕方がない。たとえば今のように、事業所が数箇所あるといつたような場合、本人はどこか別の都市に住んでいる。しかしおもな事業所に相当期間滯在して生活の本拠としての実体があれば、それによつてそこを住所と考えて、そこの組合員になり得ると考えるのであります。つまり法律上は住所は必ずしも單数ではない。しかしそれはあくまでも生活の本拠だる実質を有しなければならないということであります。
○小松委員 生活の本拠を主とするということに承知してよろしいですね。
○久宗説明員 さようであります。
○小松委員 そうすると、組合員たらんとするのに、一人の人が二箇所の組合員にはなれない、二つの組合に同じ人が加入するということはできない、こう了解してよろしいのですが。
○久宗説明員 ただいまお話いたしましたように、法律上住所は、つまり生活の本拠たる実質があれば單数とは限つておらないのであります。つまり生活の本拠という場合に、一箇所でなくて他の土地においてやはりそこが生活の本拠であるということがあり得るのでありまして、そういうような実体を備えれば、一人の人間が二つの組合に加入するという場合もあり得るわけであります。
○小松委員 よくわかりました。それではこれは事業の根拠地でなくして生活の根拠地であると、実地によつてこれを定むべきものであるというふうに了解してよろしいと思います。
○藤田説明員 先ほど私の申し上げましたのは、久宗課長から申し上げたことが正しいのでありますから、訂正いたします。
○小松委員 それでは次の第十九條の点でありまする。第十九条の四に、「出資組合の組合員の責任は、その出資額を限度とする。」かように規定されておりまするが、組合員の責任は出資額を限度とするということは、出資組合にあつては、組合がどんな莫大な欠損を生じても、やはりその組合に負担するところの責任は出資額だけの責任を負えばよろしいと、かように私どもには解されるのでありますが、さように解してよろしいかどうか。まずこの点をひとつお伺いしたいのであります。
○藤田説明員 これは有限責任という観念を明らかにしたのでありまして、ただいまお話の通りであります。
○小松委員 さらば組合が破産状態に陷つて、どうしても清算しなければならぬ、そのいろいろの財産を処分してもなおかつ清算の道が立たないという場合に、その欠損を負担するところの責任の所在はどこにあるか、この点をお伺いしたい。
○藤田説明員 それにつきましては、未拂込の出資額があります場合において拂込みをさせるというふうな場合はあるわけでありますが、少くとも有限責任の制度でありますから、組合員は、自己の責任を持つておりますその出資額の限度以上に、たとい組合が破産になりましようとも、特別にそのための責任を追加させるということは全然ございません。これはちようど株式会社についても同様であります。
○小松委員 第二十一條の四についてお尋ねしたい。四と五の関係で、三にも関係しておりまするが、「代理人は、二人以上の組合員を代理することができない。」とありまするが、この規定でいきますと、代理人は組合員以外の者でもよろしいように解されまするが、組合員以外の者でも代理行為はできるのか、組合員以外の者で選挙権も議決権も行使ができるのか、こういう点をお伺いしたいのであります。
○藤田説明員 その点は法律ではなんら規定はございません。けれども私どもといたしましては、やはり定款で規定を設けることにいたしたいと考えております。たとえば代理人というものは同居の成年者というふうなものを代理人にする、あるいは他の組合員にやらせるというふうな規定で補充をいたしたいと思つております。
○小松委員 さような組合員以外の者が代理行為ができるということでありますれば、総会を招集した際に、議決事項として示された範囲のものならば、委任した人が承知して代理行為をせしめるのでありまするが、たまたま総会等におきまして、臨時にいろいろの動議が出て、それらを議決するというような場合にも、自由に代理行為ができるということに解釈してよろしいのであるか。
○藤田説明員 この代理権の規定は、「定款の定めるところにより、第四十一條第三項の規定によりあらかじめ通知のあつた事項につき、書面又は代理人をもつて議決権又は選挙権を行うことができる。」かように書いてございます。從つて通知をいたしません事項につきましては、解釈といたしまして代理権はないというふうに考えております。
○小松委員 第二十八條についてお尋ねいたします。第二十八條の二、脱退する場合にはその「事業年度の終における当該出資組合の財産によつてこれを定める。」ということになつておりますが、財産によつて定めるということは、その組合の財産が帳簿價格による財産であるか、あるいはまた財産を時價に評價したものをもつて、その年度年度により持合に應じて脱退者に支拂いをするのであるか、その点私疑念を生じますので、ここに明らかにしておいていただきたいと思います。
○藤田説明員 持分拂いもどしの方法であるとか、限度はこれは定款で規定するわけであります。これは定款の定め方によつて任意でありまして、どういうふうに定めることも任意でありますが、実際問題といたしましては、拂いもどしの限度については現在でも相当制限をいたしておりまして、たとえば場合によれば出資額の限度にとどめるということも可能であります。あるいは特定の財産、あるいは特定の積立金については持分を認めるというようなことも自由であります。その点は定款で定めることが可能であろうと思います。
○小松委員 この第二十八條には出資額ということは書いてないで、持分という文字を使つております。私は出資額と持分額とは別な性質のものではないかと考えますが、いかがですか。ただいまの御答弁では出資額の限度はということですが、持分額の限度ではない。どうですか。
○藤田説明員 もちろん出資額と持分とは当然違うのでありまして、ここに書いてある持分とは、組合員が組合財産に対して有するわけ前、これが持分であります。從つてその持分についてはいろいろのきめ方があるわけでありまして、そのきめ方を定款できめることができる。たとえば定款できめる一つの方法といたしまして、拂込済出資額、かような場合にはこれを拂いもどすというようなことを書くことも可能であるということを私は申したのであります。
○小松委員 第三十二條のしまいの方に「主務大臣は、模範定款例を定めることができる。」これは先ほどだれかからも御質問があつたようでありますが、模範定款の例ができておるならば、この委員会に一つお示し願いたい。この模範定款を参考にすることが、本案を審議する上において非常に私は便宜であると考えますので、ございましたらばひとつ参考に御提出を願いたいということをお願いしておきます。
 それから組合の出資に対しては、現物出資もできることになつておりますが、この現物出資の対象となるべきものはどういうものであるか、これを明確にする必要がありはしないか。現物出資を取扱つたために、他の現金出資した者と、そこにいろいろの不均衡な問題が起るようなことがあつてはならないと存じます。またかようなことがあるとするならば、それこそ組合の出資の基礎を危うくするものでありますがゆえに、これらの点についてこの際明らかにしていただきたい。
○藤田説明員 御意見ごもつともだと考えております。私どもの考えといたしましては、現物出資とは、たとえば労務による出資――労務出資というものは考えておりませんが、そのほかでありますれば、動産、不動産いずれも現物出資の対象になり得るものと考えております。しかしながらこの評價等につきましては、現金出資の者との均衡も考えられることは当然であります。その意味におきまして、現物出資は第三十二條の第二項に書いてございますように、現物出資をする者をきめましたときには、その者の氏名、出資の目的たる財産及びその價額並びにこれに対して與える出資口数というものを定款に書かなければならない、すなわちこれは、かつてに役員が現物出資の額をきめたり、出資期をきめることができないのでありまして、定款に記載し、そして総会においてこれを決議する。こういうことによつて御懸念の点は防げるのではないかと思つております。
○小松委員 これから第三十五條の役員の任期のことでありますが、これは前回の一般質問の際にも、私は一年の期間はあまりにも短か過ぎるという理由を申し述べて、当局に向つて意見をただしたのでありますが、さらに過般の公聽会においても、この役員の任期についてはいろいろの御意見がありまして、一年では短かいという私と同じような御主張があつたと思う。それらに対して、御当局は今日再考せられた結果、何かかわつたお考えがあるのかどうか、これをひとつお伺いいたしたい。
○藤田説明員 この規定は農業協同組合の前例がございまする関係上、これも同樣に規定をいたしましたのでございます。いろいろ御意見もございますようでありまして、私どももその点については御意見もごもつともな点があると考えております。從つてこの問題につきましては、今後ともこの法律ができましたあとにおきまして、いろいろ研究をいたしまして、また各方面の意向をも徴しまして、改正ができるものならばこれを改正するように努めて参りたい、かように思つておる次第でございます。
○小松委員 第四十四條の四項でありまするが、「第一項の規定による改選の請求があつたときは、理事は、これを総会の議に附さなければならない。」かようになつておるのでありまするが、改選の請求があつた場合に、ただ理事は総会の議に附するということは、総会の議題にかけさえすればいいのか、総会によつて可否け決しなくてもいいのか、これをどう解釈していいのか。
○藤田説明員 議に附するということは、当然議題に供して、それに対する可否を決定するという趣旨と御了解いただきたいと思います。
○藤原委員 第十七條の、先ほど小松委員の質問があつた項でありますが、この「世帶数の三分の二以上」云々、これによつて漁業が営み得る。この際同一組合の地区内に二つ以上の組合ができまして、いずれも全世帶数の三分の二に達しないというようなことが生じた場合には、どういうぐあいに解釈されますか。
○藤田説明員 二つの組合がございまして、いずれもこの條件を具備しないという場合には、遺憾ながら自営は認められないということになるのであります。
○藤原委員 やがて漁業法が改正になりまして、根つけ漁業権というものが当然漁業協同組合の組合員に入るというような場合を予想いたしますと、その根つけ漁業権というものは、それではおのおの地区では持てないという結果になりませんか。
○藤田説明員 根つけ漁業権は大体その地区内の漁業者の三分の以上を包含しておる漁業協同組合でなければこれを持てないというふうな規定に、私どもとしては現在考えておるわけであります。從つてさような資格を具備する組合ができない地区につきましては、根つけ漁業権を與えるものがない。從つてそこには根つけ漁業権は與えられないというような結果になるかと思うのであります。
○藤原委員 そういう結果になつた場合、根つけ漁業権というものは、しからばどういう方面に移動すると大体予想していられますか。
○藤田説明員 そこは結局権利として保護されない。根つけ漁業権は御承知の通り、権利がなくてもやれる漁業もあるのであります。ただ問題はその権利をとつておりませんと、ほかのものがとることを拒めないということが問題であります。從つて漁民は自分らがやることは、これは権利のあるなしにかかわらずやれるのでありますが、他から依頼して來たものを拒み得ないという不便があるわけであります。從つて問題はかりにそういうような地区で漁業権が附與せられません場合には、そこの漁業調整をどうするかという問題は、その地区の市町村漁業調整委員会かその調整方式を考える。その市町村漁業調整委員会の調整方式に從つて漁撈する、かような結果になると考えております。
○藤原委員 第十八條でありますが、隔年漁業に從事するというような場合があつたときには、これは漁民と認めますか。
○藤田説明員 それは実際は事実の認定でありまして、私どもとしては、たとえば從來の漁業者が何らかの都合によつて一年だけ休んだというふうな場合に、ただちにその組合員の資格を喪失すると見るかどうか、これは問題であろうと思うのであります。要は継続してこれを営む意思があるかどうかということによつて、これを客観的に判断して行くということでいいかと思うのであります。ただ計画的にその隔年事業を営む、そういう場合がはたしていかなる場合であるか、ちよつと判断に苦しむわけでありますが、これも結局はその事実の認定によつて、要はその漁業を継続して、反履して営む意思があるかどういガそれが客観的に漁業を営んだという観念に見られるかどうかによつて、これは具体的に判断して行くよりしかたがないのであります。かように思つております。
○藤原委員 組合員の認定は発起人がやられるのでありますか、あるいはまた、だれか地方長官でもやるのでありますか。
○藤田説明員 組合員の認定は、これは設立準備総会において、この資格を決定して行くということになります。
○藤原委員 たとえば引揚者のごとく、新規に組合に加入せんとする者はどういうぐあいになりますか。何ら実績を持ちませんが……。
○藤田説明員 それにつきましては、われわれとしては実績のない者については、やはり実績をつけてから入るという考え方に考えております。実績をつけるということは、先ほど申しましたように、進備行為をやつておる、確実に漁業を営む意思があるかどうかというふうな、各種の事実によつてこれを判断して行く。ただ單に自分はこれからやるんだというだけでは、これは必ずしも証拠として完全でないというふうに考えております。
○藤原委員 先ほどの小松委員ほの回答によりまして大体わかつたようでありますが、その被傭漁民でありまして、実際その地区に妻子を残しておりまするけれども、ほとんど外で働いておるというような場合には、協同組合に加入できるかどうか、お伺いいたします。
○藤田説明員 そのときも先ほど説明を申し上げましたように、生活の本拠がそこにあると認められて、そこを根拠として、その漁業に從事しておるというようなことがはつきりし、しかもその日数が一年を通じて三十日から九十日までの間という資格に該当しておる場合には、これは当然資格があると思います。
○藤原委員 員外理事を認めました理由をお聞きいたします。
○藤田説明員 これは公聽会では賛否両論いりましたように拜聽いたしたのであります。これはやはり組合事業の適正なる運営を期します上から申しまして、場合によつて組合員からは、どうしても適任者がないというふうな場合もあり得ることと考えるのであります。さような場合におきましては、組合員の総意によつて選ばれて來る以上は、これを認めてさしつかえないではないかということが、員外理事を認めます趣旨であります。ただ組合員から出します理事は絶対多数、つまり四分の三といたして、他からの、つまり非漁民による組合の支配ということは極力避けるという趣旨からいたしまして、員外理事の数はこれをきわめて少数に限定をいたしております。そういうような趣旨であります。
○藤原委員 農業協同組合の投員を兼任することができますか。
○藤田説明員 これは事実問題といたしまして、半農半漁村もあることでありますから、農民であり、漁民である以上、両者の資格を兼るということは当然起り得るものと思います。
○藤原委員 第四十四條の二項でございますが、リコール制の採用という際に、理事全員、監理全員、全員についてのリコールをお認めになつた理由はどこにございますか。
○藤田説明員 これは理事の全部でなく、個々の理事についてリコール制を認めて参りますと、場合によりますと、自分らの反対派の者だけをリコールするというふうなことも当然予想されるわけであります。ことにまた理事は連帶責任の立場に立つておるのであります。従つて理事をリコールする場合には全員をリコールするというような建前をとつた方が弊害が少いというようなことから、かようにいたしました。
○藤原委員 またもとへもどりますが、第十八條の三項について、例証をあげて御説明を願いたいと思います。
○藤田説明員 第十八條の三項は准組合員の資格に関する規定であります。これは書いてございますように、水産加工業協同組合に加入しておらない水産加工業者であつて、組合の地区内に住所のある者、つまりたとえず第一次加工の零細な者について、水産加工業協同組合には入つていない、そういう者でやはり組合の事業を利用させる。あるいはその施設による利益を享受させるという必要のある場合もあるわけであります。それから漁業生産組合は、これは法人は組合員になることができないという唯一の例外であります。生産組合につきましては、特に組合事業の運営上関連がございますので、法人は組合員になることができないという原則からいたしまして、准組合員として特別に認めたわけであります。その次の「第一項若しくは前項に規定する漁民以外の漁民」というのは、これはたとえば一年を通じて九十日間漁業を営み、またこれに從事する者が漁民であるという資格をきめております組合につきまして、それ以下の日数しか漁業を営んでおらない、あるいは從事しておらないという者につきまして、これはやはり漁民でありますから、それらは正組合員にはなれないが、准組合員としてこれを認める、これが第三項の趣旨であります。
○西村委員長 他の御質疑はございませんか。
○大森委員 あまりこまかいことはお尋ねをいたしませんが、この間公聽会でもいろいろ問題になつておりました第五十二條の総代会の問題であります。組合員が二百名の越えた組合は、定款の定めるところにより、総会にかわるべき総代会を設けることができる。そこで「総代の定数は、五十人以上でなければならない。」こうあります。これを私はこの間公聽会を開いておりましたが、公聽会の大体の人たちは、まじめな意見を述べられる人たちから聞くと、五十名なんということは多過ぎるではないかという御意見を承つたのであるが、私も五十名なんというものは武過ぎると思う。一つの組合で二百名以上の組合員の場合には、総代は五十人以上でなければならぬとありますけれども、そうした場合において、亭主が組合長であり、あるいはだれそれが何だというので、大体一軒の家に何人かの役員ができるようになりはせぬかという考えがあるので、これを大体二十名以上というようなことに直して、それが各組合においてまた定款をつくり、その定款によつてあるいはそれを三十名に直すこともできるというような、いわゆる伸縮性を持たしておくことがいいのではないか、こういうふうに私は考えるのであります。そこでこの問題は、今申し上げましたように、伸縮ができるような方法にいたしてもらいたいということを希望いたすのであります。
 なお会議もやがて閉じられるようでありますから、議題外の問題ではありますが、この際あわせてお尋ねいたしておきたい問題があるのでありますが、委員長、よろしゆうございますか。
○西村委員長 よろしゆうございます。
○大森委員 次には魚類に対するところの統制の問題であります。この統制の問題につきましては、私から申し上げるまでもなく、魚というものは刻々にいわゆる價値のかわるものであります。朝と晝と晩とかわつて行く性質のものであります。しかるに公定價格をきめますと、一年ぶつ通してやつて、またすべて價格の変動がなければこれがかわらない。この点はあるいは米であるとか、あるいは何か変質せないものであるならば、そうしたこともできるでありましようけれども、魚におきましては、今申し上げたように時々刻刻かわる。しかも朝の値段と晩の値段とは、自由の場合においては非常な開きのあるものであります。それを一つの價格に納めて行くというようなことは最も至難な問題であり、むりがあるのではないか、こういうふうに考える。そこでどうしてもこうして統制というものによつて物のすべての指数をはかり、あるいは一つの何かつかみどころを持たなければならないというようなことでありますれば、そのために必要とあるならば、魚はルートを通して一つの統制はやつてもよろしい。しかし價格だけははずした方がいい。價格については今申し上げたように刻々かわるものでありますがゆえに、漁民は今日の状態では魚をとりに行きますと石油代にも足らない。でありますからもどつて來て、とつた魚の方を清算してみると石油代の方が上だつた、こういう状態が今続けられておる。そのために今や漁民の生産意欲は減退いたした。この点をよく考慮していただくならば、私が今申し上げたように、統制が必要であるというならやむを得ない。しかし解つてもらえばいいのでありますけれども、それができないとあるならば、統制はそのままにしておいて、價格だけをはずして、自由に漁民に働かすことが私は生産増強であると思うのであります。こういう点に対しては、いろいろ申し上げると長くなりますが、大体水産廳におかれてもよく御承知だと思いますが、現在の状態を見ますときに、もうすでに私が口にするまでもなく、魚というものは古いものが高くなつた。私どもは新しいものをたんと食いたい。いわゆる生きのいいものを食いたいというのが日本人の常である。從つて日本人はおさしみなんかを好むのである。しかしながらおさしみにする魚は安くて、少額な魚が三倍になつたという現状は、これほど不思議な價格はないと私は思う。それでこうした問題を続けておくことは、現在の漁民をして生産意欲をますます減退さすものである。ゆえに小さな漁師はもはや出なくなる。私の地方などにおいては二十そう船がある。あまりこのごろはとれない。ことに少し魚の盛りが過ぎてきたということになると、二十そうの船の中の一そうだけが代理のものが行く。それはなぜかというと、一そうだけ行つて、二十そうの食べる魚だけをとつて來ようじやないか。とらないでは食べられないから、食べるだけ持つて來ようというので、十九そうが遊んでいるという状態が今や続けられているのであります。この点は水産局長におかれてはよく知つておられるので、私が説明申し上げるまでもないと思いますが、私の氣づいたのは、どうしても統制をはずすことができなければ、統制はそのままに続けておいて、値段だけをはずせば、必ずとれたときは安いにきまつている。またとれないときには高い。高いのを好んで食う人はいくらでも食つてよろしい。とれないというときには、漁師は先を競つて、おれこそこの怒濤を冐して、とつてきて、それが高い値に賣れればいい收入になるという考えのもとに、自分の危險を冐してまでも、漁民は働くということを、私は確信して疑いません。その点をよく考慮になられまして、今申し上げたように、統制を全部はずしてもらう。はずすことが、できないならば、この間第一級品ははずしてもらつたけれども、もう一段下げてはずしてもらいたいということを、私は希望申し上げるのであります。局長はどういうお考えを持つておられますか、この二点をお尋ねいたした次第であります。
○藤田説明員 お答えをいたします。まず総会の問題でございますが、これについては公聽会でもいろいろと御意見が出まして、私どもも十分理由のあることは承知するのでありますが、ただ私どもの考え方を申し上げますと、將來の協同組合というものは、從來のように組合員が人任せにそれを運営する態度はやめて、組合員みずからが積極的に組合事業に参画する。意見のある者はどんどんこれを発言する。こういうふうにやるべきではないかと考えております。從つて総会を中心にして進めるということが、やはりこれが考え方としては正しいと思うのであります。総代会はそれがどうしても総会によることが不便なときの便法であるわけでありまして、從つて総代会を設けることのできる場合、並びに総会の数について非常に多いという御意見も出ているのでありますが、実際問題として考えますと、総代会も総会の規定を準用いたします。出席は半数でいいわけであります。しかしなおまた代理による議決、あるいは書面による議決、それもいずれも準用をされているわけであります。從つて極端に申せば、かりに五十人ときめましても、二十五人出ておれば総代会は成立つ。しかも書面議決、代理議決を認めてあるというふうなことでありますれば、実際問題としてはそのやり方さえよく組合員が理解をしておりますれば、そう非常に煩雜ということはないと考えます。われわれとしては、できるだけ組合員全員が組合の事業の運営に参画する。そうして組合で何をやるべきか、またどういうふうなことを議決すべきかということについても、関心を持つというふうなことで、やつて行きたいという氣持が、この法案に現われているわけであります。しかしながら公聽会その他のいろいろの御意見もございますし、この点は私どもとしては今後とも研究をいたしまして、実施の結果、非常に実情に合わない不便なところがございますれば、そのときにはこれを改正するというふうなことも決してやぶさかではないというふうに考えております。
 もう一つは魚の統制の撤廃の問題でございます。これはむしろ大臣から御答弁があるべき大きな問題であろう、事務当局としては答弁のきわめてしにくい問題であると考えておりますが、私の意見を率直に申し上げますと、およそ統制というものは、やはり統制を必要とする理由があるから統制するのでありまして、その必要がなくなつた、あるいはまた統制自体が不適当な場合には、これを漸次解除する方向へ進むべきものだというふうに考えております。現在魚の統制がはたしてこれを解除するところの段階に來ているかどうかという問題でありますが、われわれといたしましては、やはり資材その他の関係から、これをただちに解除するということについても、なお相当研究を要する点がありはしないかと思つております。しかしながらこの問題につきましては、現在やつております統制というものは、われわれ考えましても、非常にむりのある統制であります。從つてわれわれといたしましては、これをできるだけ早く統制を解除し得るような、いろいろな條件をつくつて行くということを考え、またこの時期及び方法等については、これは相当考究をいたさなければならぬと思いますが、方向といたしましては、できるだけさような方向にこれを持つて行けるように努力をして参りたいというふうに考えております。
○西村委員長 ちよつと委員長よりお尋ね申し上げます。総代の定数の件については、実施の上支障があれば、これを改正するにやぶさかでないという意味の御答弁のようでありますが、委員各位の御質問の趣旨は、実施をする上についてこの数が多いことは支障を來すのではなかろうかという意味のお尋ねだと思います。これは実施するにあたりましていろいろ混乱する関係がありますので、多少緩和して、地方の漁民の少いような所ではあまり多過ぎるような感じがいたしますので、場合によつては委員会の希望も尊重しなければならぬと思いますが、この点に対する政府の所見を伺つておきます。
○藤田説明員 先ほど申し上げましたように、総代会にも総会の規定が準用されておりますので、從つて総代全員が出席しなくても、過半数で成立をする。それから代理議決、書面議決の方法も認められているというふうなことでありますから、実際問題といたしましては、五十人と申しましても、実質四分の一あれば、総代会は開けるわけでございます。從つてかりに三十人にいたしますと、その四分の一人になりまして、八人ぐらいで開く。こういうことになるわけであります。われわれといたしましては、先ほど申し上げましたように、できるだけやはり組合員みずからが組合事業に積極的に関心を持つというふうな機会を、できるだけつくつて行きたいというふうな考え方から出発しております。從つてこの点については私どもといたしましては、これを実施いたしました上、現実に支障があるかないか、私どもとしては大体支障なくやつて行けるのじやないかと思いますが、現実に支障があるかないかということもよく調べまして、それから改正をするというふうな方向に進みたい、かように思つております。
○大森委員 今の御説明は、委員長からもお尋ねがありましたし、それに対する局長の御答弁はよくわかるのであります。漁民全体がそこへ参画することがいいのだというその御趣旨はよくわかる。しかしながら山間とかいろいろ部落関係がある。それでそういう関係からいたしまして、総代を置くというようなことになりますと、あるいは遠くは三里も四里もあるような部落ができると思う。そういうときには大体半数と申しましても、二百名の組合員をつくるときは、おそらく組合員二百名集めるときは、小さな部落は家内子供も全部組合員であります。そうなるとその四分の一がつまり総代員になると、その家から二人も出なければならぬというふうな問題が起きて來る。その点を一つのあなた方の理想と考えては、ここに実際が伴わない。この点を私どもは申し上げるので、決してこれはあなたの言われる通り、全部が寄つて全部が政治を行うことがいいのでありまするけれども、代員制というものは、やはり私どもが地方を代表して今日ここにいろいろな問題を論議いたしておることと同じであつて、組合におきましても代議員制をつくる以上は、やはりその混雜をさけ、そうしてその漁民の意のあるところをそこにおいて反映し、漁民にかわる仕事を行うことが代議員の性質でなければならぬ。ところがおれも出て行くが、家内も出て來いでは、これは要するに漁民の代表という代表の意義をなさないことになるのではないか。でありますから、私ども修正をいたしまするならば、おそらくこれに対しまして各委員が賛成であると思うのであります。ゆえに修正をして、あるいは三十人以上とか、あなたの言われている五十人が――私は二十人と申し上げるが、あなたが五十人と主張されるならば、その中間をとつて三十人以上というふうに議案を訂正されたらどうか。なおそれではこれを委員長にお尋ねをいたすのでありまするが、大体この法案に対しましては、少し不備なところがあつても、これは今月、あるいは明日か明後日においてこれをあげようというお考えなんでありましようか。あまり論議とかなんとかいうことをいたしておるよりも、こういうような点に対してわかり切つたような問題は、あるいは提案者であるところの水産廳が、しからばこれをさらに三十人にするとかいうようなことにいたされた方が非常にいいんじやないか、こういうふうに考えるのであります。私はより以上は申し上げません。どうかこの問題をかれこれ言つて論議を続け、修正をいたすというようなことはいたさないつもりでありますから、委員長委大体昨日でありましたかお話があつたように、大体これであげようというようなお考えであつたから、私もそれには同調いたすのでありますから、なおもう一度局長の御意見を伺いたいと思います。
○西村委員長 この際私よりお答え申し上げておきます。局長のお心持はお聞きの通りでございます。委員会におきまする委員の御権限は委員によつて修正ができるのでございますから、御修正を願いますことはいささかもかまわないことと存じます。從いまして会期劈頭にお諮りいたしました通りに、あまりに長くなりますので、質疑は本日中をもつて打切ることにして御了解を願つたのであります。明日討論に入りますから、修正等の御意見がありましたら、討論の際に御修正の意思を御表明くださいまして、そうして採決してあなたの御意見が通過するかしないかは各委員にお諮りを願いたいと思います。從いまして局長の答弁はもう別段必要はないと存じますから、さよう御了承置き願います。
○藤田説明員 ちよつと速記を止めて……。
○西村委員長 それでは速記を止めてください。
    〔速記中止〕
○西村委員長 速記を始めてください。
 別に発言もありませんので、水産業協同組合法案、水産業協同組合法の制定に伴う水産業團体の整理等に関する法律案、漁業権等臨時措置法案に対する質疑はこれをもつて終了いたしました。
 本日の会議はこれをもつて散会いたします。
    午後四時十九分散会