第005回国会 議院運営委員会 第4号
昭和二十四年三月二十二日(火曜日)
    午後一時二十一分開議
 出席委員
   委員長 大村 清一君
   理事 石田 博英君 理事 今村 忠助君
   理事 佐々木秀世君 理事 山本 猛夫君
   理事 田中伊三次君 理事 土井 直作君
   理事 志賀 義雄君
      大石 武一君    岡西 明貞君
      倉石 忠雄君    田中  元君
      田渕 光一君    塚原 俊郎君
      西村 直己君    福永 一臣君
      福永 健司君    椎熊 三郎君
      坪川 信三君    淺沼稻次郎君
      松井 政吉君    林  百郎君
      平川 篤雄君    中村 寅太君
 出席政府委員
        内閣官房長官  増田甲子七君
 委員外の出席者
        副  議  長 岩本 信行君
        議     員 山手 滿男君
        事 務 総 長 大池  眞君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 内閣提出予定法律案の説明の件
 予算の提出見込等に関する件
 議院運営委員の事変更の件
 次回の本会議に関する件
 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法
 律の一部改正に関する件
○大村委員長 これより開会いたします。
 まず前回の運営委員会で本日に讓りました政府提出の諸法案の審議の問題について、御協議を願いたいと思います。
○椎熊委員 期限付の三十一日までに議決を要する法律案が、政府に大分たくさんあるそうで、今日までに相当出すということでしたが、ここに出ているものはみんな提出されているのですか。
○大池事務総長 ただいまお手元へ配付いたしました分が、三月三十一日で期限が切れる時間切れの法案で、どうしてもこの議会に出さなければならない性格の法案でございまして、その理由等もつけて政府の方から出て來ておるわけでありますが、本日までに出て参つております分は、第三番目の臨時物資需給調整法の一部改正法律案、要するに一年間延期しようという、この分だけしかただいまのところ手元に持つておりません。これは從來の関係から経済安定の委員会に付託に相なるべき分でございます。
○椎熊委員 私どもこの間の委員会で主張したのは、期限付で出て來る改正法律案は、おおむね予算に重大なる関係を持つておるものであろうと想像できるから、予算案が出ないうちに審議しても無意味じやないかという意見を述べておいたのです。今日は一件より出ていないそうですが、これはむろん予算に関係がありましようし、その他の分を見ても、ほとんど予算に関係のないものはないという法律なので、そこで私どもの主張する予算がいつ出るかということと、それの審議をいつから始めるかということとが、非常に重大なる関連を持つて來ると思う。そこでどうでしよう。予算内示の方はどうなつていますか。それは政府が來なければわからぬですか。
○土井委員 官房長官に出てもらつたらいい。
○椎熊委員 官房長官を要求したのですが、今総理大臣と外務大臣官邸で重要な会談中で、即刻は來られない。こういう返事だそうです。
○土井委員 來るまで待つていたらいい。
○椎熊委員 そこで官房長官が來なくともわかる分があるのです。そういうものはどんどん片づけていつた方がいい。こう思つて発言しておるわけです。
○石田(博)委員 予算の内示は現在までのところは、あつたという報告は、私どもの方には受けておりません。しかしながらきわめてすみやかなる機会に結論に到達しようという努力を継続しておりますことは、あらためてここで申し上げるまでもないことだと思うわけです。三月三十一日までに成立を要する諸法律案のほとんど全部が予算案に関係があるという御議論でありますが、それについての見解をここであらためて申し述べる必要は、私どもにはないと考えるのです。もう一つは予算案に関係があるから、予算が提出せられるまでの間、審議できないという御議論もありましたが、私どもはそれと違つた見解を持つております。さらに予算案の審議について、前回の本運営委員会におきましては、十分の審議期間を與えなければいけない。國会に十分に審議期間を與えるのが原則でなければならぬということを、盛んに主張されておつたわけでありますが、それは予算案に限らず、すべての法案について興う限りの十分な審議期間を持つという建前をとるのが、私どもは当然だと考える。從つてこれらの三月三十一日までに成立を要する法律案の審議については、これは國会に提出せられた順序に従つて、すみやかにこれが審議を開始するという建前でしなければならないと、私どもは考えるような次第であります。從つて私どもはただいまの椎熊君の御立論には賛成できないのであります。さらにこの委員会が他の常任委員会の審議すべき事項に対しまして、これを中止するとか、あるいは休止するとかいうことを、別個に決議はできないのであつて、あるいは拘束する何らの権能もないわけで、從つて私どもは國会を正式に休会するか、あるいは議長の職権をもつて予算の提出までは他の法律案の審議をとめるか、あるいはここではお話合にするか、この三つ以外にないのですが、お話合には私どもの方としては、そういう御立論の根拠の上に立つた議論には應じかねるわけです。從つて前回にも十分議論をし話したことでありますので、ここで議論の煩を省いて、各党の意見の開陳をまつて、結論に入りたいと私どもは考えるのであります。
○大村委員長 今常任委員会の話が石田君から出ましたが、ちようどきよう午前中に常任委員長会議を開きまして、この問題について話合いもありました。その意向を御参考までに事務総長から説明をしていただきたいと思います。
○大池事務総長 常任委員長の定例会議を先議会まで設けておりましたので、今期議会をどうするかということを、常任委員長ができました二十日でしたか、翌日やりました結果、やはり從來通り常任委員長会議を月曜日の十時に開いてもらいたいということで、前議会通り常任委員長会議が継続されることになりました。それで第二回目の常任委員長会議を本日開かれたわけであります。その席上やはり時間切れの法案に対する各委事員会の委員長として、いろいろ心配があつたのであります。その説明を聞きたいということで、内閣と打合せをいたしました結果、内閣の方で諸事打合せのため御出席が不可能でありまして、本委員会に提出すべく御用意をしておりました、お手元の各法案一覧表、こういうものが出て、この前の運営委員会において、常任委員会で議案の付託を受けた直後、あるいはその付託を受けたのちに至つて審議をする場合に、どうしようという問題が運営委員会でいろいろ議論があつて、二十六日の総理の施政方針のあるまで、一應委員会を休んで、その後にやつたらいいじやないかというような話と、両方あるということの御紹介をいたしました。各委員長の御意向は、当然國会法その他によりまして、議長から自分の方に付託を受けた法案の取扱いについては、委員会は委員会独自の考えで、委員長がかつてに招集というところまではもちろんいかないので、常任委員会の理事等と相談をして、その事前に少しでも政府から説明を聞いて、審議に入る方がいいというような各理事等のお考え等もあれば、その委員会は委員会として独自に働きたいから、運営委員会で常任委員会の行動を制限するような決定は、できるだけやめてもらいたい。しかし特殊の事情で、運営委員会の御決議があれば、これまたやむを得ないことであるけれども、なるべく常任委員会制度の本質にかんがみて、制限的な行動をとつてもらいたくないという意向を、みな漏らされておりましたから、その点だけ御報告申し上げます。その際委員会でそのことを決議して、運営委員会に申し込むというようなことは、もちろんございません。ただ意向としてそういうお話がありました。
○土井委員 石田君から今、この前相当にこの問題については論議がかわされたのだから、結論だけをというようなお話でありますが、私はそれに対して賛成しかねるのであります。要するにわれわれから考えまするならば、國会が一應成立いたしまして、一切の体裁が整わなければならない。もとよりその体裁というのは、われわれから考えれば形式を尊重するようではありますが、一應総理の施政演説というものがまず劈頭行われてしかるべきじやないか。從つてそれと関連するいわゆる内閣の方針というものが、予算の面において、あるいはその他の指導的な面において、十分発揮されてしかるべきだ。そういう方向に從つてわれわれは一應審議を進めるのであります。ところが現在出て來ている案は、手持の案としては第三の臨時物資需給調整法の一部を改正する法律案しか出ておらない。石田君の言うようにいわゆる審議期間を十分に與えろというようなことでおるがゆえに、施政演説があるとないとにかかわらず、審議を進めべきではないかというような御議論でありますが、政府はしばしば言明しておりまするように、二十二日にはそれぞれ年度末によつて打切られるところの法案というものは、全部これを出すということを言われておつたのであります。ところが今お聞きすると、わずか一つしか出しておらない。これはどういう点を意味するかといえば、結局予算と関連があるのだから、予算のオーケーがないためにその他の法案についての十分なる準備ができないのではないか、こう考えられるのであります。もとよりわれわれとしては予算と直接関連のあるところの法案を審議すると言いましても、審議の方法がないのであります。從つて予算案の提示があるまで、少くも総理の施政方針の演説をされるまでは、この審議を進めることに相当のむりがあるのじやないか、從つて予算と関連のないところの法律案については、別個の考えをもつて進んでもいいとは思いますが、予算と直接関連のあるものについては、審議を進めることは、事実上不可能である。そういう立場からいたしまして、一應われわれとしては施政方針、予算の提示、それのあるまでは審議を進めないという方針をとつて行かなければならないと思いますので、石田君の意見に対しては大体反対です。
○石田(博)委員 一々反駁を申し上げる煩は省きたいと思うのですが、ほかならぬ土井君の御高見なので、こちらの意見を申し上げます。この法案の中で、今おつしやつた予算案との関連において、審議を進めていいか悪いかというようなことについては、予算案に関係のないものについては別に審議を進めることについては異議がないというようなお話がありましたが、予算案と法案との関係はどういうぐあいであるか。この予算が提出せられない前においても審議を進めべきであるかどうかということについては、法律案を付託せられた委員会が独自で決定すべきであつて、ここにおいて提出せらるべき、あるいは提出せられることが予想せられておる各法案について、本委員会がこれが予算に関係があるから審議すべからす、あるいは予算案と関係がないから別個の考えを持つてよろしいというようなことを決定する権限は、本委員会にはない。権限外の事項については何回議論を重ねてもしようがないと思う。
○土井委員 石田君は議会運営を長くやつておられるので、十分御存じのはずでありますが、私もその程度のことくらいは知つておる。要するに議院運営委員会が議会の運営の全般に対してどうするかということを、それぞれ審議するわけであります。先ほど石田君自身が言つておつたように、要するに審議をしない方法としては、本委員会において申合せをする事項が一つ、言いかえれば第三の事項で、とにかく首相の施政難論のない間は、あるいは予算案の提示のない間は、一應よそうではないかという申合せがあれば、それによつて審議をしないでもよろしいという結果が出てくるのですから、過去においてもしばしば休会とか、あるいは自然休会とか、そういうものについても、あるいは審議をするかしないかという事柄についても、論議がかわされたはずである。またそれによつて議会が運営されて行つたはずである。だから今そういうふうに開き直つて、要するに委員会に付託されたものを審議するかしないかということは、付託された委員会の独自の立場において決定するのであるから、議院運営委員会はそういう他の職権を干犯するようなやり方は好ましくないということは、開き直つた議論である。そういうことは百も承知である。要するに議院運営委員会としては、そういう全体の体裁が整つてない場合、一應われわれとしては審議をすることをよそうじやないかという申合せができれば、それによつてそれぞれ了解されて行く筋合いのものじやないか。君自身もそれを承認しておる。第三の方法というものを承認しておる。從つてここで論議することは、必ずしも不適当だということにはならぬと思う。こういうように考えておるわけです。
○椎熊委員 政府は実はこの間から官房長官の説明を聞くと、きようあたりまでに全部出したかつたに違いないが、出せないのは、予算の内示がないから出せないのだと思う。そこできよう出しておる臨時物資需給調整法案は、私の記憶によると、第一次吉田内閣でできた法律です。それの一部を改正するというのは、漏れ聞くところによると野菜や何かの自由販売を許すということらしい。そうすると民主自由党にとつて、は公約上の問題でもあり、重大な政治問題だと思う。その重大な問題を。しかも國民生活に密着しておる大きな問題を、総理大臣の施政方針なしに、これだけを特別に急いで審議するということは、むりなやり方だ。こういうことをしなくても、予算の内示さえあれば間に合う。だれも反対する者もないから、そういう政治的含みをもつて、政府もやりいいように、議会の面子も立つように、審議も十分にできるように、円滑に相談して行つたらどうです。実は私が先般來申し上げておるように、政府は四月分の暫定予算を組まずしては、とうてい一本建の予算の審議はできないのだろうということを強く主張をしておるのですが、官房長官は何かとらわれたところがあつて、暫定措置をとるにしても、日割の予算で行くのだ、こういうようなことばかり言つておるから、政治的な解決ができなくなる。今日まで予算の内示が來ないとすれば二十六日もどうか。そうなつたら堂々と四月分の暫定予算を出して、ゆつくり審議して行くような方法をとることは、民主自由党の政府としてもいいじやないか。結論はどうなつたにしても、総理大臣初め官房長官が関係方面とさらに折衝を重ねたという、その努力の跡が見えなければ、ほんとうに政治的にはおちついて行かぬと思う。その意味において政府の立場もよく、議会の立場もよくするために暫定予算を組んで、そうして本予算には十分な審議期間を與える。こういう建前をとつて、いままで言つたことにあまりこだわることなしに、実際政治の上に誠実を、現わすというやり方をやつてもらいたい。幸い官房長官が見えたから、政府側の意向を伺いたい。
○土井委員 今椎熊君からの御意見がありましたが、この前の委員会におきまして官房長官から、大体十九日くらいに内示があつてというようなお説であつた。ところがいままでわれわれが承知しておる範囲内においては、まだ内示がないようであります。そこで十九日にあるということになれば、二十六日に総理大臣の施政演説ができる。こういうようなお見通しの上に御答弁があつたのでありますが、現在の段階においてまだ予算の内示がないということになりまするならば、一体いつ予算案が提出されるのか。それから施政方針は一体いつやられるのか。そういう点についても関連しておりますので、御答弁を願いたいと思います。
○増田政府委員 お答え申し上げますが、この間も実はごく内密の意味で速記をとめてまでも申し上げました。
○大村委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○大村委員長 速記を始めてください。
○淺沼委員 こういう点は政府ではどう考えておるのでしようか。関係方面との関係でいろいろ遅れて來ることは了承できる点もありますが、しかし議会の側からいえば、この関係は政府と関係方面との関係で、われわれの方からいえば政府は早く予算を出し、さらに法案も出し、そして議会の関係については、早く施政方針の演説をやつて、議会の審議を軌道に乗せるというふうなことについては、どういうお考えを持つておるのでしようか。
○増田政府委員 浅沼さんにお答え申し上げます。浅沼さんも御存じの通り、今度の予算に時間がかかつておりますのは、九原則なりドツジ声明を予算化する、こういう問題でございまして、その予算化したものについて施政方針演説が必ず触れるということに相なると思つておけます。從つて前と違いまして施政方針演説は、どうしても予算化される内容の大綱に触れたもの、並びに九原則とドツジ声明の線とを調整したものというようなことになりまするから、勢い予算の目鼻がある程度つくまでは、この前と違いまして延びざるを得ない。こういう客観情勢にあることを御了解願いたい。
○淺沼委員 客観情勢と今政府の考えておること、あるいは民自党の考えておることにおいて、いろいろ調整しなければならぬ点があるということは、ある意味において了承できるわけです。しかしそれは政府と民自党、さらには関係方面という関係ができてくるのであつて、國会に対する政府の態度は、それがきまらなければ施政方針の演説もやれない。それがきまらなければ審議もできないが、ほかの法案の審議を進めてくれという考え方でしようか。
○増田政府委員 今度の施政方針演説は、今のような関係で、予算の目鼻がまるきりつかないのに、おれはこうやるつもりだということは、吉田さんとしても言いにくいだろうと思います。もちろん國会との関係において、施政方針の演説は急がなければならぬと思いますが、予算と全然離れて、おれはこうやるということをうたつたところでしようがない。うそつぱちになります。大体の予算の目鼻ができたところで、一般施政方針演説をしてもらう、こういうことになる次第だと思いまする
○林(百)委員 その点にからんで今実は運営委員会としては、政事府側が希望する法案をどう審議するかという問題が出ておるのです。そこで政府では大体三月一ぱいに審議してもらいたいという法案が三十三あるそうですが、そのうち正式に政府が提出しておるのはまだ一つだけです、あとは先ほどこの運営委員会で事も問題になつたのですが、やはり予算あるいは政府の行政改革に対する一般的な方針を考えることなくしては、審議はできないわけで、政府側がその理由をもつてしてかどうか知りませんが、実はまだ正式に國会に提出していないわけです。そこで本日示された二十三の法案のうち、一つを除いたあとをどうする考えか。われわれとしては政府が良心的である限り、予算並びに総理の一般的な施政方針を聞くことなくしては、この法案の審議はできないと考えておるが、政府側はどう考えておるか、それを参考まに聞きたい。
○増田政府委員 この法案をよく見てくださるとわかりますが、さつき、私がこの部屋へ入つたときに、全部は聞いておりませんが、椎熊さんの御意見の一端を拜聽したところによりますと、臨時物資需給調整法のことに融れておられました。御承知の通りこれが基本法でありまして、これに基いて重要生産資材割当規定、重要消費物資の配給規定があるのであります。現行の統制はこの法規に基いて行われているわけであります。單に野菜とかその他に限つていない。そこで私の方の党といたしましても、また政府といたしましても、重要基礎生産資材の割当等は、最小限慶において将来もやつて行くつもりでございますから、とりあえずその基礎法であるこの法は延ばして行く。別段政策に触れなくてもということであります。その他四月以降になりまして、施政方針演説がありましてから、あるいは統制はこういう点をはずす、こういう点ははずすということの方針の演説があつて、その前提のもとに着々とやつて参りたい、こう思つております。あとは大体において機械的の法律であると私は思つて事おります。ただ公團法関係は一つの政策に関するものであります。公開法は、政府の與党である民自党は昔から、公團はできるなら全廃いたしたい、こう言つておりました。そこで大部分は整理をいたすわけであります。しかし整理をするにしても、一應清算法人といつた形で、三箇月間延ばして置くという意味の法案であります。そのくらいで、あとは大体機械的ではないか。時間切れになるからとりあえずぜひとも延ばしていただきたい。別に政策に関係しないように私は考えております。
○林(百)委員 そこで長官に聞きたいのは、この三の臨時物資需給調整法の一部改正案を除いて、政府はこれを施政演説の前に國会に正式に提出するのですか、しないのですか。
○増田政府委員 提出いたします。
○林(百)委員 二十三全部ですか。
○増田政府委員 時間切れになるものは全部いたします。
○佐々木(秀)委員 各派の御意見は、前回の運営委員会においては大体十九日ごろには予算の内示があるであろう。それだから二十六日まで休んだらどうかというお話でありました。ただいま官房長官のお話を聞いておりますと、いまだに予算の内示がない。それから技術的に見ても、たとえばきようの二時に内示があつても、一週間かかるということになれば、前回の議院運営委員会とは事態が非常にかわつておると思う。あの場合であつたら、あるいは予算と並行してこれを審議することもでき得たかもしれませんが、ここでまた三日、四日遅れる、あなた方の主張通りに予算が出なければ、他の法案は審議できないということになれば、三月三十一日一ぱいで切れる諸法案は、一日か二日でしかできないという結果になる。客観的情勢においては、一日もあぶないかもしれぬ。そういう事態に立至つた今日、予算が遅れようとも、この三月三十一日で切れる法案は、ただちに國会の審議機関に諮るという時期がすでに到達しておるのじやないか、私はこう考える。だから今ここで予算と並行しておらなければ審議ができないということで行けば、三月三十一日に切れるところの法律案の審議期間がなくなるという憂えがありますから、ただちに審議に入ることが当然であろうと思います。
○土井委員 今の意見はなかなか巧妙な意見でありますが、実際上の問題としては予算等も提示されない。政府が大体どういう方向で、どういう方針でやるかということが明確にわれわれに示されないで、言いかえれば、臆測によつて審議をしておるということは、おかしな話である。しばしば仮定を置いて論議をするということで、政府もあるいは與党の諸君も、われわれに、仮定の問題だけで論議するわけにいかぬと言われております。一体どういう方針であるかということを明確に示されないで、大体こうだろう、ああだろうというような想像の上に、いわゆる仮、定の上に立つて審議するということは、事実上いかないのじやないか。すなわち予算関係などにおいて、それがオーケーが來ていなければ事実上できない場合もあるでしようし、それから現在でも第三の臨時物資需給調整法だけしかオーケーになつて提出されておらない。あとのものはいつオーケーされるかもわからない。こういう実際上の問題から関連いたしまして、事実上は不可能ではないか。ところが佐々木君の言うように、そういうふうになつたことについて、これが政府自身の勤勉でない点、いわゆる怠慢であるという点をつかんで、何か審議しないことが、この議院運営委員会がけしからぬ、あるいは議会自体がけしからぬというようなものの考え方をするのは、大きな間違いであつて、本来なればたとえば施政演説も予算もなくても、そういうものは三月三十一日で切れるのだからというなら、なぜ今まで放つておくか。現在までに一件しか出ない。それで審議期間をよけい與える與えぬということを言つておる。それは半頭を掲げて狗肉を賣るようなもので、そういう筋合いのものでないと思う。
○佐々木(秀)委員 それはわれわれの考え方がいかぬというのであつたら、考え方の相違であつて、どこどこまでもお互いの立場を主張して、討論して行つてさしつかえないと思う。だから大体この前からわれわれの方は、三月三十一日に打切りになるところの法律案は、ただちに審議すべしという意見は一歩も譲つていない。あなた方の方はそうじやないというので、ここに至つてはもう討論の必要がないから、ただちにこれを採決してきめていただくところの動議を提出いたします。
○林(百)委員 何を採決するかわからない。それから佐々木君にお聞きいたします。これが全部國会に提出されておれば、それは議題として取上げられる。一つしか出てない。將來提出された場合に、どうするかということの採決ができるか。とにかく政府が施政演説を遅らし、予算の提出を遅らせるから、審議期間が少くなる。そういうことがあるから、われわれの方も政府側の立場も考えて、円満に審議して行く相談をしているわけだ。そうすぐけんかする必要はない。
○石田(博)委員 今御説のありました円満に審議を進めて参りたいという御趣意は、私どもの方からこそお願いしなければならぬので、まことに賛成であります。しかし今政府の御説明を聞いておつてもおわかりの通り、またわれわれの申し上げておるのは、政府の取扱いの都合で遅れたことを、國会あるいは運営委員会に責任をかぶせようというような言い方をしておるわけでも全然ない。提案されたものから順次これを審議して行く、私どもはそういうふうな建前をあくまでとつておるわけで、その立論の根拠については前回からしばしば申されておる。そこで今皆さん方が申されておるのは、ここの話合いによつて各委員会の審議を一時休ませるということについて御努力をされ、議論されておるのですが、私の方としてはそういう御意見には賛成しかねる。そこであらためてお聞きしますが、そういう話合いはここでは成立しないわけだ。そうした場合においては休会の決議をされようとするのであるか、あるいは議長の職権をもつて委員会の審議を中止されようとするのか、あらためてこの点をよつとお伺いをしておきたいと思います。
○土井委員 石田君はさつきから法案に対する審議期間をなるべくよけい與えろというのだが、あなたのお考えでは一つの法案に対して幾日間ぐらいが必要だとお考えですか。
○石田(博)委員 それは法案の内容もそれぞれ違い、趣旨も違うわけです。一律に二十幾つの法案について、平均点数何日分というお答えはできない。
○土井委員 審議期間をできるだけよけい與えるという立場から考えれば、たとえば個々の議案についてはそれはもとより個々の事情があるから、審議の期間の長短は当然できて来るでしようが、しかし最低限度、あなたの議員としての常識から考えて、一体一つの法案について、どれくらい必要かというお考えを持つておられますか。
○石田(博)委員 それはおかしなことを承る。議員としての常識から言えば、今日一日でもつて、委員会を省略して本会議にかけて、即刻でもできる議案もある。
○椎熊委員 政府にもう一ぺんお伺いいたしますが、この臨時物資需給調整方のほかのこ二十何件は、いつごろ出されますか。
○増田政府委員 それは閣議決定を了しておりまして、一両日中には大部分提出する運びになつております。
○淺沼委員 そこで議論を打ち切つて多数決という話もあります。多数決でやることもやむを得ないと思うのですが、運営委員会はあまり多数決でやらないで、話合いをつけてやつて行くところに、今までの運営方針があつたろうと思うので、そこで私の考えでは、必ずしも社会党というわけではありませんが、民自党ではあすにでも本会議を開いて、なぜ施政方針の演説が遅れておるか、あるいはなぜ予算の提出が遅れておるか、こういうような、ことを野党側から質問して、それに対して総理大臣が答えて、政治の動向に対して明朗性を與える。そうすれば国民の側からいつても、なぜ遅れておるかということがわかる。ある関係から行けばそのこと自体が、予算を提出する時期を早める結果になる側面的な工作にもなろうと思う。それで一ぺん明らかにつなたところで、あと出て來る法案についてはどうしようということを、明日また運営委員会を開いて、その審議をやるというようなことの話合いはできぬものでしようか。
○石田(博)委員 結論から申しますと、せつかくの救いの手でありますが、淺沼君の御意見には賛成いたしかねるのであります。それは予算案の進行の状況の上から、ただいま官房長官の説明もあり、前回も前々回も詳細にわたつてその事情を御説明申し上げているような次第であります。しかもその峠を越す時期が今明日に接近しておりますときに、そういう会議を開いてやられるということは、私どもとしては賛成いたしかねます。それよりもすみやかに予算案の、進行に努力した方が、私どもは議事の進め方に協力するゆえんだと思います。
○大村委員長 官房長官に対する御省議はなおありますか。ちよつと都合があつて帰られるそうであります。
○石田(博)委員 いろいろお話を伺いましたが、私どもは現在の段階におきましては、本会議を開いて予算の提出時期の問題について政府に質問をし、その答弁を求めるという必要も認めませんし、またそういうことをすること自身が、予算案の提出をより早めるとも考えない。特に現在の段階においては、それ以上の問題が別にあるように考えます。それから私どもは別に何もわれわれだけの立場を固執しておるわけでは決してありません。ただこの問題については十分議論を繰返しましたし、また私どもはこの運営委員会においてできるだけ御意見を承りまして、私どもの納得行けることでしたら、話合いによつて円満に進めて参りたいといつも考えるわけです。ただ不幸にしてこの問題につきましてのお話いは、私どもとしては納得できないというところに来ておるわけで、時間の関係もありますし、その他御審議を願わなければならぬ問題も多々ありますので、これはこの際打切りまして、各常任委員会において独自の立場に立つて御決定を願うという方向にお運びを願いたい。
○林(百)委員 ちよつと石田君にはつきりしたいと思う。問題はこういうことです。あなた方の方はこの法案全部が非常に技術的な問題で、何も吉田内閣の一般の財政政策並に基本的な政策に関係ないというが、よく読んで見ると、やはり政策に関係がある。おそらく各委員会とも一般の財政政策、一般的な行政政策に対する関連として、この問題を討議されると思う。そういう場合に一体政事府の施政方針はどうか、財政方針はどうかということを必ず聞かれる。それを明らかにしないで、これだけ審議しろと言うことは、無意味になるのじやないかと思う。この問題をそれでは民自党の方ではこういう方法でやつたら、どうですかということを親切に言つてくれるなら、われわれ納得します。ただこれがほんとうに技術的な問題だけでなく、ポリシーと関係しておるから、まだ一般のことが発表されないのに、これだけ審議しろということは、議会としても納得できないから、どう調和したらいいかということを相談しておる。だからあなた方の方でいい知惠あつたらわれわれの方で聞いて、納得できればそうしてもいい。
○石田(博)委員 それは今までに何回も申し上げた議論で、予算案が提出されない場合は審議できない。あるいは施政方針の演説がなければ審議できないということと同じことで、これ以上私どもは同一の議論をする必要はないと認めますから、はなはだ残念ですがこれで打ち切りたいと思います。
○椎熊委員 民主自由党の方がそういうお考えだとすれば、数の上からやむを得ない。それで第三の臨時物資調整法そのものを委員会に付託するとしても、今日から始めるというのはむりだと思う。これは明日あたりに経済安定委員会にやつて、審議の経過については、われわれは今日のようなお話合いだと円満に行こうとは予測できないけれども、これをここで想像して議論してもしようがないから、一まず経済安定の委員会に付託することをきめたらどうですか。
○淺沼委員 それと同時に明日本会議を開いてくれることを要求する。
○佐々木(秀)委員 議案は何ですか。
○淺沼委員 緊急質問です。
○大村委員長 明日の問題はまた御相談するとしまして……。
○椎熊委員 本会議を開くかどうかは今日きめておかないといけない。
○大村委員長 緊急質問や日程の問題は別個に御協議を願うとしまして、第三の提出議案を経済安定委員会に付託するという椎熊君の御動議を議題として、この際決定いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 それではそのように決定いたします。
○山手滿男君 先ほどお話が出ましたが、公正倶樂部に運営委員を一人割当ててもらうという問題を御決定願いたいと思います。
○大池事務総長 先ほど中野さんからそういう申入れがありまして、公正倶樂部の代表者から運営委員会にその提議をするというお話でございましたが、御承知のように議院運営委員会、その他の全部の委員会の割当を、二月十二日の各派協議会で御決定になりまして、その協議会の御決定は前からそういうことに相なつておりました召集日現在の各派の議員数に割当てるということで割当てた結果、召集日現在においては農民新党が十名であつて、こちらは無所属ということに相なつておりまして、まだ公正倶樂部のお届出が召集日においてはなかつたわけであります。從つて無所属としては、八名に相なつておりまして、農民新党の十名のところに当然議院運営委員会として一名が参つたわけであります。その後農民新党の方が八名に減じまして、無所属の方が公正倶樂部をこしらえられまして、公正倶樂部の方が十名になつた、こういう結果に相なつたわけであります。そこで中野さんからの御申出は、國会法の第四十六條によつてすでに常任委員及び特別委員が割当つておつても、各派の所属議員数に移動があつたために委員の各派の割当数を変更する必要があれば、議長はこういう規定にかかわらず、議院運営委員会の議を経て委員を変更することができる。前議会においてもそういうことがありまして、常任委員の変更が困難に相なりました関係で、議員割当数の当然の移動によつて、この議院運営委員会の委員の農民新党に割当つておる一名が、逆に当時無所属になつておりました今の公正倶樂部の方へ、割当がえに相なるべきものであるから、この規定によつて委員数の移動については変更が当然起らなければならない。それの割当がえをしていただきたい、こういう申出が実はあつたのであります。そのことを今おつしやつておられるのでないかと考えます。それはもちろん農民新党の方にも影響がありますので、運営委員会としてどういたしますか。この規定に基く割当がえをするか、他に一名のお譲りが願えれば問題はないのですが、お譲りがないとやはりこの規定以外には変動ができません。それを御協議願う以外にはなかろうと思います。
○山手滿男君 公正倶樂部としてはここで一名お願いすることは、さつきの議論から見ましても、各派の公正な連絡ないし運営に対する意見の反映ということからも、ぜひこの場でかえていただけるか、お譲り願えるか、御決定をお願いしたいと思います。
○石田(博)委員 譲るということを前提の御議論は困るので、あなたの方は当然一名を取る権利がある。十名におなりになつたのですから、当然な法規上の権利を要求せられればいいのであつて、譲るとか護らないとかいう言葉は、議題になる言葉ではない。從つて当然の所属議員数の移動によつて生じた結果によつておやりになつたらいいので、簡単な問題だと思います。
○大村委員長 ただいま山手君から各派の数の移動によつて、國会法の第四十六條第二項によつて、運営委員会の議を経て委員を変更することができるというこの規定の適用によつて、公正倶樂部に割当てて、その結果農民新党が一名減るということについての御動議が出たのであります。運営委員会の議を経ることになつておりますから、ここでお取上げを願つて御決定を願いたいと思います。
○石田(博)委員 そのことについては民主自由党は異議ありません。
○大村委員長 それではちよつと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○大村委員長 だんだん話がありましたが、公正倶樂部の御要求に対して運営委員会では國会法の第四十六條によりまして、議決によつて変更するということに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 それではそのように決します。次に事務総長から申し上げます。
○大池事務総長 御承知のように議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律ができておりますが、その中の一部分を改正したいという提案があるわけであります。その点は偽証罪もしくは宣誓拒否の罰則が懲役だけになつておりますが、一般の刑事訴訟法の方では罰金刑が事加わつております。そこで現在の懲役の下に、または三万円以下の罰金、つまり三万円以下の罰金刑をもそれに加えたいというのが改正の第一点であります。それからこの偽証罪もしくは宣誓拒否等、あるいは出頭拒否等の問題を取上げる場合に、從來事例がございまして、検事公訴いたしておる事例があるわけで、ありますが、その検事公訴が委員会もしくは本会議において告発をしないで、かつてにやることはよくないというのと二つで、裁判所の方においでは第一審は一方の議論をとり、第二審は他の議論をとるというようなことに相なつております。これは最初この法案をつくりますときに、やはり議会自体の観念から、本院において告発すべきものと認めた通りにやつたらいいじやないかという、親告罪の意味の條項が入つておりましたが、それが中途において消されました結果、一体どつちであろうかという議論が、法律論としてまだあり得るわけであります。從つてそういう疑念を一掃するために、前二條の罪は前題の告発をまつてこれを論ずる。要するに親告罪にいたしたいという点と、懲役の下に三万円以下の罰金刑を加えたい。この二項目の改正法律案を出したいということで、民事党、民主党、公正倶樂部方面は御賛成に相なつております。さらに社会党、共産党、社会革新党、その他に民自党の方々から御相談に行つて、大体御了承あるやに聞いております。從つて提案者の方はその他の党でもし御賛成ならば、提出者として御署名を願いたい。もし御賛成が相なりかねるという事情なら、現在の提案者だけで議案を出したい、こういうことでございます。從つてかりにこれを受付けまして、その方面のオーケーをとります。関係の書類として形式を整えなければなりませんので、御了解のある各党がもし御賛成ならば、共同提案としてやりたい。こういう申入れでございます。從つてきよう中にこの書類をつくろうという必要もございませんから、社会党、共産党、社革、農民新党その他の各会派の方で御賛成ならば、内容は各党へ行つておるのではないかと思います。御署名方を申し出ていただきたいと思います。
○林(百)委員 これは党へ諮つて見まして、いずれ御返事いたします。
    ―――――――――――――
○大池事務総長 もう一点は、公正倶樂部から特に私どもの方へ申出があります。これは具体的にきまれば、また当委員会にお諮りを申さねばならぬと思つておりますが、現在十三号室に農民新党、社会革新党、公正倶楽部この三つの会派が入つておるわけであります。從つて公正倶楽部としては七人の労働者農民党などがすでに一室をもらつておるのだ。十人にもなつたのだから部屋を何とかせいと強く申されております。ごもつともの御要求とは思いますが、私どもの方として考えますと、部屋が現実にないものですから、非常に苦心をいたしておりますが、そういう申出がありますので、もし部屋の都合がつき得るような状態に相なりますれば、考えてみるということに相なつております。
○大村委員長 ただいまの点は、事務総長のところでしかるべく御考究を願うことにいたしたいと思います。
    ―――――――――――――
○大村委員長 本会議の自由討議の問題があるそうですが、いかがいたしましよう。
○石田(博)委員 どうせ本会議が開かれるときは、特別委員の任命、委員長の任命も行わなければならぬ。ちよつと一日、二日ほど日にちを借りたい。そこで二十五日ごろがいいでしよう。
○佐々木(秀)委員 その本会議の目的は自由討議ですね。
○大村委員長 ただいま石田君から二十五日に自由討議、及び特別委員会の設置並びに委員の任命を議題とした本会議を開くという御動議がありましたが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 それではそのように決します。
 この程度で本日は散会いたしたいと思います。
    午後二時五十七分散会