第005回国会 建設委員会 第26号
昭和二十四年八月二十七日(土曜日)
    午前十時二十六分開議
 出席委員
   委員長 淺利 三朗君
   理事 内海 安吉君 理事 江崎 真澄君
   理事 松井 豊吉君 理事 前田榮之助君
   理事 村瀬 宣親君 理事 池田 峯雄君
   理事 天野  久君
      瀬戸山三男君    三池  信君
      宮原幸三郎君    上林與市郎君
      増田 連也君
 出席国務大臣
        大 藏 大 臣 池田 勇人君
 委員外の出席者
        建設事務官   伊東 五郎君
        建設事務官   八嶋 三郎君
        建設事務官   伊藤 大三君
        建 設 技 官 矢野 勝正君
        専  門  員 西畑 正倫君
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本日の会議に付した事件
 委員派遣承認申請に関する件
 災害復旧対策に関する件
 都市計画に関する件
 住宅復興に関する件
 公共事業と失業対策に関する件
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○淺利委員長 これより会議を開きます。
 昨日に引続きまして、災害復旧対策都市計画、住宅復興、公益事業と失業対策に関する件を一括して議題といたします。本日は大藏大臣がお見えになつております。大臣は非常にお急ぎでありますから、なるべく質問は簡單に願いたいと思います。大藏大臣から先に何かお話があれば承りたいと思います。
○池田國務大臣 別にお話申し上げることはございませんから、質問によつてお答えいたします。
○淺利委員長 それでは大臣にたいしての質問を許します。
○上林委員 昨日まで労働大臣、安本長官あるいは建設大臣等から、いろいろ質問に対する説明がありましたから、重複を避けまして、要点だけを大藏大臣に御質問申しあげたいと思います。
 まず第一に、災害復旧費の問題について御質問申し上げたいと思いますが、デラ台風、フェイ台風あるいはへスター台風、今回のジュディス台風と、引続いて災害が起つておることは御存じの通りであります。しかし例年の台風季を考えますと、まだ残つておるのもありまするので、今後もいろいろ予想される災害もあると思うのです。これらに対しまして、第五國会において通過いたしました五百億の公共事業費、これを通過しめる場合に、これらのことを考慮しておつたかどうかということが第一の質問の要点でございます。それから今後予想されるこういう台風に対して、その後どういう対策を立てつつあるかということが第二の質問の要点でございます。もう一つは公共事業費が五百億で足りないということに、これは今や常識になつておると思いますが、今後の臨時国会に対して、どの程度の公共事業費を要求する予定になつておるか、こういう点についてまずお伺いいたしたいと思います。
○内海委員 大藏大臣の御答弁の前に、ちよつと緊急質問を許していただきたいと思いますが、いかがでありますか。
○淺利委員長 今の質問に答えてからではいけませんか。
○内海委員 その前にちよつと緊急質問をしたいのですが……
○淺利委員長 答弁を済ましてからでどうですか。――それでは大藏大臣。
○池田國務大臣 最近起りました災害に対しまして、本年度予算編成のときにその災害を考慮しておつたかというご質問の第一点でございますが、わが國におきましては、毎年台風が起りますので、一應は考慮いたしておりましたが、何と申しましても、歳出をできるだけ切るという建前のもとに、例年とは違つて予備費も置いておかなかつたような状況でございます。從いまして、例年よりも早く台風が来たために、これが対策につきましてはかなり苦慮いたしました。ただ二百三十三億円の地方債のうちには、大体三十億円程度の予備費支出を見込んでおりましたので、このうちからある程度の金をまわすことと、そしてまた既定予算の範囲内におきまして繰りかえまして、これがか支出をなす。このように災害復旧に今努力いたしておる次第でございます。今正確な金額は覚えておりませんが、デラ台風、ヘスター台風、あるいはまた今回のジュディス台風につきまして、デラにつきましては十億円余り、ヘスターの方には四億円程度、また今回のジュディス台風につきましては四億円程度を、いわゆる繰上げ使用によつてまかなつておる次第でございます。
 また地方費負担の分につきましては、預金部の引受けによりましてある程度の金を融通いたしております。從いまして、これは予想外の大きい災害でありますので、今まで繰りかえ使用いたしております金額につきましては、今後の國会におきまして、少くともその経費は追加要求として予算を編成いたしたいと考えております。
○内海委員 大藏大臣には租税の整理あるいは國庫負担の軽減、地方費の負担軽減等のために、連日御奮闘なさいましたことは、まことにわれわれは感謝しておるのでございますが、昨日の記者團会見において、シヤウプ博士の発表と何時に、われわれがこの建設委員会において連日審議の中心としておりまする災害復旧費は、明年度より全額國庫負担をもつてやる決心であるということを発表されておるようでありまするが、この問題は、建設委員会としてはもとより大なる関心を持つものであると同時に、地方の予算編成にあたりましてもまことに重大問題であります。そしてまた一様に今日地方に起つておるところのリコール問題やいろいろな問題は、災害復旧の問題と六・三制実施に基くいわゆる教育費問題が、いかに重大なる影響を與えておるかということは、すでに大藏大臣においても御承知のことと存じます。この際この災害復旧なるものは、新聞で報道されたごとく、はたして國庫において全額負担されるものであるかどうかということを、この委員会において虚心坦懐に御声明願えればまことにけつこうだと存じます。
○池田國務大臣 來年度よりは、國と地方の財政をすつきりするように整備いたしたいと思います。從つてこれに関連いたしまして、災害復旧という大きい事業につきましては、國庫においてこれを負担するのが私は当然のように考えておりますので、昨日新聞記者に会いましたときに、私がこの方針を宣明いたしたのであります。今回の災害等におきましても、ある府縣には特にひどい。またある地方にはあまりないというふうな関係がありますので、その性質上國で負担するのが適当だと考えて、かく声明いたした次第でございます。
○内海委員 そうしますと、これは單に國庫において負担するのが適当だと考えたから、自分の意見を発表したのだというのでございますが、大藏大臣においては、はたして明二十五年度より國庫において負担するということを、いかなる方法によつてこれが実施ができるか、もつとくだけた大藏大臣の抱懐しておられる御意見を、御発表願えればまことにけつこうだと思います。
○池田國務大臣 具体的方法につきましては檢討を重ねつつありまするが、問題は國の財政と地方の財政のやりくり、いわゆる財政平衡資金というものの算定方法に帰するのでございます。ただいま災害の復旧としては、大体二百億円あまりを組んでおりまして、三分の二を國庫が出すことになつております。從いまして今の既定の予算を根拠にして申しますると、五、六十億円の地方費を國が負担すればいいということに相なるのであります。この問題は私は独断で言つておるのではありませんで、今回のシヤウプ・ミツシヨンの、勧告案の底に流れる思想であり、また私の日ごろから考えておつたことでありますので、かく声明いたした次第でございます。
○上林委員 次に質問申し上げる点は、治山治水の根本対策は將小來に持たなければならないし、ただいまのような御意見が実現するとすれば、將來非常に曙光が見出されるのでございますけれども、昨日まで都道府縣の関係者、あるいは地元の関係者の種々なる陳情もございまして、その際の意見を聞いてみましても、從來の二十二年度、二十三年度の災害の復旧が未完成である縣が非常に多いのでございます。これに対する政府の予算的措置は、今後どういうふうにしてやる御意向であるだ、これについてお伺いしたいと思います。
○池田國務大臣 治山治水の問題は、國策の最も重要であることは皆様御承知の通りでございます。これは明治以前におきましても、心ある藩主は皆これに意を用いたのでございます。最近におきまして戰争あるいは財政の状況から十分手を盡さなかつたことは、まことに遺憾でございまして、今回の災害なんかも、この治山治水をおろそかにした結果に基く場合が多いと思うのでございます。從いまして、來年度の予算の編成におきましても、乏しい中からででもいわゆる國土資源の確保、治山治水につきましては、十分力を入れる考えでおるのであります。また地方見返り資金によりまして水力開発をはかろうとしておるのでありまするが、この水力開発の場合におきましても、やはりその選定につきましては、治山治水ということはやはり頭に置いてやつて行きたい、こういう考えを持つておるのであります。
○上林委員 二十二年度の二十三年度残つておる災害に対する対策はどうですか。
○池田國務大臣 二十二年度、二十三年度のまだ復旧の残つておりますのは、今回起りました災害、あるいはまた將來補正予算をつくるまでに起るかもわからかない災害と比較檢討いたしまして、適当に処理いたしたいと思います。
○上林委員 ただいまの答弁では具体的な予算的措置がまだないようでありますが、ないと了解してよろしいのでしようか。
○池田國務大臣 ただいまこの程度より以上は申し上げかねるのであります。
○上林委員 二十二年度、二十三年度の過年度災害に対する予算的措置に対する御答弁がなかつたのですが、私、最初に質問いたしました近い將來と申しましようか、例年の例で見ますと、災害の起る可能性が十分あるのですが、これに対する予算的措置も現在のところ明らかになつておらないのですが、どの程度の公共事業費を見込んでおるか、これについて伺いたいと思います。
○池田國務大臣 どの程度と申しますと、金額のことでございますか、せつかくただいま昭和二十五年度の歳入歳出の見通しをつけ、それに基きまして昭和二十四年の補正予算の作成にかかりつつあるのでございます。ただいま本年度の補正予算として災害復旧費をどれだけ組むかということは申し上げる段階に至つておりません。
○上林委員 國のいろいろな問題は緊急ならざるものはないと思いますけれども、特に災害復旧の問題であると私どもは考えるのであります。こういうことを考えてみると、これらに対する予算的措置を十分なす上においても、あるいはそれに関連する対策をなす上においても、早期臨時國会の開催ということが非常に重要ではないかと考えるのであります。こういうことも考えて、政府に対していろいろ早期國会開催要求も出ておると私ども考えるのでありますが、大藏大臣はこれに対してどういうお考えを持つておるか、並びに臨時國会開催の時期はいつごろを見込んでおられるか、この点についてお伺いいたしたいと思います。
○池田國務大臣 ただいま予算編成にとりかかつておりますので、そうしてまた昨日発表になりましたシヤウプ使節團の税制改正等とにらみ合せまして、できるだけ早い機会に國会に提出できるよういたしたいと思います。今年の補正予算の編成につきましては、從來とちよつと例を異にいたしまして、昭和二十五年度の見通しがついてから後に本年度の補正予算を考えたい、こういう仕組みにいたしておりますので、かなり時間を要しましよう。また税制改正案につきましても、今までにないような劃期的のものでございますから、相当の日数を要することに当然であるのであります。從いまして、われわれとしては日夜努力いたしておりますが、やはりどうしても十月の中ごろかあるいは下旬くらいになるのではないかと考えております。
○淺利委員長 大藏大臣は参議院の方に行かれるそうですから、なるべく要をつまんでお願いいたします。
○村瀬委員 ぜひ伺いたいのでありますが、ただいま内海委員の質問に対する御答弁を伺いまして、私たちは一面非常に喜ぶものでありますが、また割り切れない一つの矛盾を感ずるのであります。もちろん地方財政を確立するためには、全額負担してもらえるに越したことはないのでありますが、それは緊急やむを得ない災害が一通りつくろいができるという前提のもとに言えることでありまして、大事なところをどこもかも放任しておいて、たまたま査定のできたところを全部國庫で負担するといいますと、非常に不公平なものが生ずるのではないかと考えるのであります。この点全額國庫で負担するという前提として、二十二年度から残つております全災害に対して、まんべんに公平にその必要とする所に、全部國庫で負担して二十五年度にやるという御方針でありますか。その点を一應承りたいのであります。それからそうなりますと、二十二年度で残つております分と、二十三年度の三分の一と、本年度國庫において負担されると見なされる例年から割り出されました三分の一を加えましても、約百七十億円今ただちに出さねばならないというようなところがあるのであります、およその見当――むろん今詳しい数字を御発表になれないのはわかつておりますが、大体それくらいまでに全額を負担してよいというふうな御意見のもとに言われておるかどうかを承りたいのであります。
 それから第二点といたしましては、二十五年度の歳入その他を見た上で、今年度の補正予算を組みたいというようにお考えになつておるということでありますが、大体シヤウプ博士の勧告案も出たようでありまして、本年度の減税――これは建設委員会と何の関係があるかとお考えになるかもわかりませんが、実は本年度の剰余金四百億円のうち、財政法による使用分二百億円もあることでありますし、不要財産を賣れば五十億くらい出ることもわかつておりますし、また價格差補給金等から三百二、三十億は削ろうということもややきまつておるのでありますから、歳入金としてはそこに相当はつきりした補正予算に組める財源がことしはわかつておるのであります。でありますから、ここで私は減税の問題について一應お尋ねするのでありますが、減税だけを全然考えないとすれば当然あり余るほど災害復旧にまわし得るのであります。それらに対しまして、きのうの新聞などによりますと、來年度に二百億円減税ということがありますが、今年度は触れてない。そうしますとこれらは全部補正予算で災害に向けてもらえると考えてよいのでありますか、その点を伺いたいと思います。
○池田國務大臣 災害復旧費につきましては、國庫において負担する考えであるということは二十年度以降の問題でございます。從つて過年度分につきましては、その趣旨を没却するわけではございませんが、やはり経過的に措置しなければならぬと思います。從つて今おあげになりました百七十億円とかいうような問題につきましては、二十五年度から國庫負担で行くという考えをもかみ合せまして、経過的措置を講じなければならぬ問題だと思います。次の二十五年においては二百億円の減税になる、これは今朝並びにきのうの夕刊に出ておりますが、その点は歳出をはつきりきめずにおいて、一應の想定のもとにシヤウプ博士の言われた二百億円である、自分といたしましてはあの数字にはまだまだ非常な動きがあると考えております。從つてお話にありました通りに、來年度において、また今年度においてどうするかという問題につきましても、御承知の通りに前年度剰余金の半額は使用できます。價格差補給金も極力削減いたしまして、そうして減税あるいは國内資源の開発復旧に充てたいと思つております。しこうして今その金額がどのくらいになるかということは、先ほど來申し上げました通りここで申し上げ得る段階にまだ至つておりません。
○村瀬委員 減税と災害復旧といずれを先に見ておらるるか、それを一應お伺いいたします。それから過年度災害については経過的措置を講ずると言われましたが、最初の御答弁の中に、いろいろデラ台風に十二億、あるいはへスター台風に十六億というようなものを、とりあえず繰上げ使用しておるから、それらのものについては当然補正予算を組まなければならないと考えておるというお話でありましたが、それは当然でありますけれども、そうするとその金額はきわめてわずかなものであります。これは五百億のわくを食い込まないという程度に終るものでありますが、ああいう御答弁をそのまま聞いておくということは、非常に私たち不満足なのであります。それはもちろん繰上げ使用したものを補正予算に出すのはあたりまえでありますが、そのほかに今年起りました災害のあるいは三分の一とか、また過年度分も金額はむろん御発表になれない段階でありましようが、少くとも幾らか相当分は補正予算に出すという御言明をいただきたいのであります。
○池田國務大臣 減税と災害はいずれが先かという御質問でございますが、私は両方とも重要なものと思います。問題は減税にどれだけの財源を充てて、災害復旧にどれだけの財源を充てるかという問題だと思います。しかしてその金の割振りにつきましては、今申し上げる段階に至つておりません。
 また第二の過年度分についてどういう措置をするか、こういうお話でございますが、今年の災害復旧費のうちにも、過年度分が相当あるのであります。從いまして、最近起りました台風による災害につきましても、今緊急融資しております金額だけではとうてい復旧はできません。だから私は補正予算を組む場合に、今繰上げ使用によつた分だけを補正予算に組むということは毛頭考えておりません。これは緊急の金だけでございます。だからそれよりも相当多い價額を補正予算として組まなければならぬと思うのであります。
○淺利委員 池田さん、理論は抜きにして、質問の要点だけにしていただきたい。大臣はこれから二箇所行かなければならぬところがありますので、簡單にお願いいたします。
○池田(峯)委員 災害復旧費を全額國庫負担にするということに関連いたしまして、少し質問したいと思います。災害復旧の地方で負担する分を金額國庫で負担した場合、それだけ地方配付金というようなものを逆に減らして、あるいは六・三制の費用というようなものを減らすとか、あるいはまた警察費といつたような、当然中央が負担すべきものをそれだけよけいに地方に轉嫁するとか、こういうことがなされないかどうか、これをひとつ質問したい。
 それからもう一つは、今度の税制改革でありますが、税金を減らして、そうして國家財政を全体として縮小するものか。それともその税金を減らした分をどこかへさらによけい出すことになるのか。まず減らした場合にどういうところから減らすか、おそらくこれは價格調整というようなものを減らすのではないかと思いますが、そういたしますと、これが物價へのはね返りというものは一体どの程度になるものか。物價がはね返りますと、税制を改革して若干税率が軽くなつたといたしましても、これは何にもならない。特に現在農業恐慌とか、あるいは工場の閉鎖とかいうふうに、どんどん不況になつておるのでありまして、失業者の増大、企業の不振、こういうものがはたして予期通りの税收を確保できるかどうか、まずそういう点についてお答え願いたいと思います。
○池田國務大臣 災害費を國庫で負担する、そうすると今までの災害費が全部地方の方で浮いて來るが、浮いて來たのをほかの補給金なんかでまた埋合せをするのではないか、こういうふうな御心配だつたと思いますが、これはやはり國と地方の財政状況を考えまして、今回のシャウプ博士の勧告書にあります通り、財政平衡資金というものを設けまして、それでやりたいと思つております。だから今まで負担しておつたものがそれだけ全部地方が樂になるとも考えられないのであります。
 次に財政の縮小をはかるつもりかという御質問でありますが、私は就任当初以来、とにかく國家財政はできるだけ小さい方がいいという信念を持つております。従いましてその縮小の仕方につきましては、價格調整補給金を切るとか、あるいはいろいろな冗費を節約いたしまして、極力財政規模の縮小をはかりたいと考えております。
 次に今の租税收入なんかに確保できるかという問題でございますが、今年度五千百億円の租税收入は絶対に確保できます。昨年度は三千百億円に対しまして二百五十億円の剰余金が出ました。今年は五千百億円に対しまして、減税をしない場合におきましても十分確保できる自信を持つております。七月末の租税の收納状況から申しましても、昨年度は一三%余りであつたのが、今年度は二〇%までに達しております。租税收入の國庫の状況は、ここ十数年來にない樂な状況を示しておるのであります、財政の前途は今申し上げるように非常によくなつて來つつあるのであります。
○淺利委員長 大藏大臣は司令部との約束があるそうであります。その方の都合もありましようから、その程度でいかがでしようか。
○池田(峯)委員 今の質問でもう一つ、價格調整費を減らしますと物價へはね返る。この物價へのはね返りをどのくらいに見ておられますか。
○池田國務大臣 これはお話の通りに、價格調整費を削減いたしますと特殊の物品の値上りを生じまして、ある程度生計費に関係することにあるのであります。これは計算上出て参ります。たとえば鉄鋼の價格を、今は十九ミリの丸鋼を一万百二十円で賣つておりますが、実際全部撤廃いたしますと三万円以上に相なります。だから今度削減いたしますのも、今丸鋼を五〇%上げるか、あるいは六〇%上げるかによつて研究をしておりますが、五、六十%上げましても農機具から自轉車その他に影響いたしまして、農業界にやめることにいたしましても、あるいは漁綱をやめることにいたしましても、農家に響き、魚の面に響く、いろいろな点がありますので、價格補給金の削減の時期と金額ということにつきまして、ただいま檢討を加えておるのでありますが、いずれにいたしましても、生計費が上昇する以上に税金を軽減いたして、國民生活の安定を期さなければならぬ、こう考えておる次第でございます。
○淺利委員長 質問通告の方は、これで一通り済みました。
○池田(峯)委員 委員長、もう一つあります。
○淺利委員長 参議院の委員会も待つておりますから、その程度で……。
○池田(峯)委員 もう一つ、見返り資金のつことでお伺いしたいのですが、やはり大藏大臣は見返り資金は打出の小づちのようにこの前言われましたが、さつぱり打出さないのですが、これについてどういうふうにお考えになつておりますか。
○池田國務大臣 わが國財政経済の、何と申しますか予備軍でございまして、これをできるだけ早く使いたいと思つております。しかしてただいま鉄道、通信会計の方にもすでに百数十億円出ております。また九月早々にも出ることになりましよう。一般産業資金にはまだ出ておりませんが、これもワシントンと話合いをして、できるだけ早い機会に出すように努力いたしておる状況でございます。
○池田(峯)委員 予定通りそれは入りますか。今輸入滯貨が非常にあるというのですが、そういたしますと、実際に予定通りの円が浮くかどうか、これははなはだ疑問に思うのでありますが、その点はどうですか。
○池田國務大臣 千七百五十億円は予定通りには参りますまい。しかしどの程度になるかということはただいま申し上げられません。
○池田(峯)委員 お急ぎのようですから、この程度にいたします。
○淺利委員長 なお大藏大臣に対する質問通告をされた方がありましたけれども、お見えにならぬようでありますから、大藏大臣に対する質問はこれで打切ります。
 次に都市計画に関する件について、昨日当局の説明がありました。これについて御質問があると思います。これを議題に供します。
○内海委員 都市計画の問題の前に、ただいま大藏大臣の答弁によつて、明二十五年度より災害復旧費は金額國庫において負担するという方針のもとに、現在計画を進めておられる。こういうことでありまするが、幸いに河川局の次長がお見えになつておりまするが、もしもこれが大藏大臣の意図するがごとく、明二十五年度より國庫においてこういう災害復旧費全体を負担するということになれば、建設省の災害復旧に対する各段の業務についての切りかえ、轉換、あるいは運営等について、いろいろな問題が生じて來ると思うのであります。この機会において、この問題に対して、大藏大臣の答弁に対していかなる御見解をもつて建設当局が当られるか。その問題を簡單にひとつお示し願いたいと思います。
○伊藤説明員 ただいま遅れて参り、詳しいことがお聞きできませんで残念ではございましたが、來年度から全額國庫をもつて災害復旧費を支弁することにまりますると、來年度からのはけつこうであるが、旧來のやつはどうするか。過年度のはどうするか、こういう御質問だと思います。私の方といたしましては、全額國庫補助でやつていただきますれば、災害復旧費につきまして、一定の査定基準によりまして査定いたしまして、國庫補助の可能なものにつきましては、全額を予算として要求するつもりであります。なお過年度の問題につきましても、その災害復旧費全部を、残つたものについては要求するよりいたし方ないと思います。なお以前において済みました分についてはどうするか、こういうことでごさいましようと思います。從來におきましても、私の方においては、復旧費の三分の二を國庫から出しまして、三分の一を府縣において起債あるいは一般財減において出されておつたわけであります。なお地方特別配付税におきまして、三分の一でも苦しいというところにつきましては、地方自治廳の方々におかれまして、從來それに対しある程度の配付税を出しまして、実質におきましては、三分の二以上四分の三、あるいは五分の四程度の國庫の実質上の負担になるようなかつこうでやつていただたいたわけであります。今後においては、過去の問題につきまして、地方の財政とにらみ合せまして、何か特別な措置を講ぜられるよりいたし方ないと存ずるわけであります。過去に起きました災害の府縣の負担分に対して、さらに國庫補助を出すというような手はむずかしいのじやないか。これは私個人として考えておるわけであります。なお來年度の予算におきまして、そういう過去において府縣が負担した分についてどうするかということについては、さらにもう少し相談がまとまらなければ、はつきりしたことは申し上げられないと思います。
○淺利委員長 都市計画関係について御質問ありませんか。
○天野(久)委員 都市計画についてちよつとお聞きしたいのです。國家としまして、最初は厖大な計画をし、それを勧奬しておりますが、しかしその勧奬した部分でも、今では実行が不可能であるやに見受けられる都市がたくさんあります。そのために市民は非常な迷惑をしておる。都市計画が施行されるまでは本建築もできないとか、あるいは道路はそのままほつて置くとか、こういう形で非常に迷惑を感じておる。政府としては、都市計画に対して今後どんな方針でこれを片ずけようとするか、その点をお聞きしたいと思います。
○八嶋説明員 ただいま天野委員からの御質問でありますが、昨日も戰災復興に関する基本方針再檢討について、簡單に御説明申し上げたのでございます。その中で特に事業面としては、区画整理並びに街路の問題に帰着するのでありますが、先だつて天野委員からのお話もあつたごとく、私どもとしても、区画整理を現在やつておる地域は、非常に食い散らかし的な部分が相当あることを承知しておりますので、こういうことではいけない、御質問にもありましたように、やはり重点的に地域をまとめ上げ、経済的に効果を発揮するような所から、優先的に片ずけて行きたい氣持を持つております。長い間御迷惑をかけておる点についても、この点は財政措置が伴わなかつたからでもございますので、何とか今後五箇年間に、一定のかつこうにまとめ得るようなことにして、そういう意味において縮小する所は縮小して参り、街路も狹める所は狹めて参りたいというので、今度の再檢討に、かかつておるわけであります。ただ今まですでに実施しておる点については、府縣といたしましては既定方針通りにやつて行きたい。しかし経済的價値がない場合においては、個々的に十分勘案して、財政上どれだけの負担がかかるか、調査し直して、大したことはないというような所は、多少計画の変更はやむを得んだろうという氣持を持つておる次第でございます。
○天野(久)委員 大体了承しましたが、今都市計画施行中の所で、各都市においては非常に住民が迷惑をしております。この際政府ははつきりと、予算とまた実行可能なりやいなやの見通しをつけて、中止する所は中止する。実行する所は早急に実行することにされるのが、一般のためになり、またそれがいいのではないかと考えております。先般富山市へ参りまして、縣廳の上から縣職員の方々の説明を聞きましたが、上から見ると、りつぱな都市計画が出ておるような形であるが、一朝町内を歩いてみると、町のまん中にどぶがあり、あるいは両側がはつきりした道路になつておらぬために、町民は非常に迷惑して、これを何とか、どつちでもいいから早くしてもらいたい。こういうような形もある。またわが山梨縣の甲府のごときは、都市計画をするといつて計画は発表しておる。ところがなかなか実施してもらえない。町民は家を建てるにも建てられず、退くにも退けず、非常に困つてお形があります。これに全國的にそういう形があるのではないか。從つて政府はこの際はつきり見通しをつけてやる。いわゆる計画したものを実行してもらえば、それが非常にいいことであるが、しかし予算と実行が伴わない場合は余儀ないということになるのではないか。従つて見通しをつけて、早急に解決つけてもらうということがよくはないか。こんなように考えております。
○八嶋説明員 ただいまの御意見は、私どもといたしましても何とかそれを希望したい。ごもつともな御意見でございますし、私ども事務当局はもちろんのこと、事業実施の主体におきましても、非常に要望しておられる事柄であります。実は昨年一億坪に削減をいたしました際におきましても、経済安定本部との間におきましては、十分その意味におきまして、第一次にひとつここを取上げてやろうということで、一億坪を実はいたしまして、それにおける予算措置も購じようというような話で、実は話合いはついて参つておつたのでありますが、昨日も申し上げましたように、本年度予算におきまして、いわゆる経済原則、五百億のわくで縛られました関係上ああいうようなことになりましたので、今回はひとつ私どもも、閣議決定の上に、大体五箇年くらいで見当のつき得るようにやつて行きたいという意味におきまして、実は建設省の大きな責任でございますけれども、政府におきまして、安本なり大藏省の人たちにも入つていただいて協議会を設けまして、いろいろ財政面等を実際に担当しておられる方々も、都市計画の実情を初めからひとつ檢討をしていただきたいという意味におきまして、幹事会でやつておるような状態でございます。その中には安本の公共事業の相当の人たちも入つていただきまして、現実にいわゆる市町村の実情を書面なりあるいは図面等によつて、場合によりましては現地も見ていただいて、共同作業でまとめて行こうではないかというような情勢になつておりますので、今回いたしましたものにつきましては、私どもは動かないようなことで行きたい。これ以上は変更の余地はないというところまで、ひとつぎりぎりに縮めてみたい氣持で作業にとりかかつておるような状態であります。
○天野(久)委員 住宅局長がお見えになつておりますので、これはあるいはちよつとまとがはずれるかもしれませんが、御意見をお聞きしたいと思います。
 今建設省は建設のために非常に骨を折られて、われわれ國民は感謝しておりますが、ただひとつわれわれとして、この部面にいま少し御心配を願いたい点は、わが國は非常に建設はするが火災が多い、そこで建設する四割は火災のために毎年燒いてしまう。こういうことであります。火災というものが建設省に関連があるかないかということは研究の余地がありまするが、しかし、建築される方々が、建築したものが毎年四割まで燒けてしまう、こういうようなことであれば、これは無関心ではおられない問題ではないかと思います。そこで今の日本の火災を見ますと、やはり不注意による失火が大部分であり、それからその次に放火、その次に天災、こういうことになつておるようでありますが、建築方面からして、この火災予防いわゆる放火というような面についてどんなお考えがありましようかどうか。その点お伺いしたいと思います。
○伊東説明員 非常にごもつともなお尋ねでございまして、私どももその点につきして建築行政の面からも非常に責任を感じておるわけでございます。いろいろそれの対策を考え、また現在も多少実施をしておりますが、その一例を申し上げますと、公共事業で、國が補助をして公共團体で建てるという建物は、これに率先してなるべく耐火的なものでなければならぬと考えます。今年度事業におきましても、資材の事情の許す限り耐火的なアパートメントの量をふやしたつもりでございます。來年度の計画はまだ十分具体的になつておりませんが、これは資材の事情も大分好轉して参りましたので、できれば過半のものは耐火的なものでやりたいというふうに考えております。それから一般の民間で建てる住宅なり、その他の建築でありますが、これは一面におきまして統制と申しますか指導と申しますか、そういう面でやつております。これには市街地建築物法をもとにしまして、現在建設省令で臨時防火建築規則というものを制定しておりまして、都市の主要部分は防火の地区を指定し、またその以外においても特殊の建築物、特に大きなもの、あるいは映画館というような特殊の建築物については、耐火建築あるいはそれに準ずる準耐火と申しますか、木造に対して防火建築をするというようなことを、規則で制定をいたしておる次第であります。しかし何分制限だけでは十分の目的を達しないという面がありますので、できれば來年度の予算の編成につきましては、これに資金面におきましても、何か財政の許す限り助成をするような方法も講じたいということで、これはまだ建設省としましての腹案でありますが、そういう事業についても、ただいまいろいろと案を立てて研究しておるところでございます。
 建築物の火災の問題は、これはただいまお話のありましたように非常に大きな國の損害でありまして、これは本來ならば戰災都市が大部分主要な所は燒けてしまつて、わずかのバラックのようなものしか建つていないのでありますから、火災はほんとうはよほど減つていなければならぬはずでありますが、むしろ戰前よりも火災がふえておるのであります。火災の損害が非常にふえております。これはいろんな原因もありましようが、やはり根本的には建築物自体が防火的な点を考慮してやつていない、燒けやすい建物をどんどん無統制に建てた、こういうことが非常に大きな原因になつております。のみならず防火という見方だけでなく、資材、國の資源という面から言いましても、何もかも木材で家を建てるということについては、もうすでに資源の上からも相当行詰りを見せております。三十年ほどたてば適当な伐採ができないという事情に追い込まれる危險もあるわけでありまして、今から建築物はできる限り木材以外の資材に依存しておかなければならぬ、こういう事情になつております。もう一つは建築物の立体化の問題ですが、ごらんの通り、燒け跡にはバラックばかりが非常にだだつ廣い面積に建つておる。從つて都市の交通という問題に非常に大きな負担がかかつておりますが、これはできるだけ燒け跡の中心部の土地を利用し、立体的に建築物を改めて行かなければならぬという、大体三つの大きな観点から、できるだけ建築物を耐火的、耐久的なものに改めて行くということに努力しなければならぬわけでありまして、これは單に地方とか、あるいは個人の責任と負担において解決するというだけでは、とても推進いたしませんので、國といたしましても、相当にこれははらをきめて助成の方法を講じなければならぬ問題ではないかと考えておるのでございます。
○村瀬委員 ただいま大藏大臣のお話の中に、二十五年度予算の見通しを立ててから補正予算を研究すると言われたのは、都市局長もお聞きの通りであります。そういたしますると、もうすでに來年度予算というものは、各局各省とも相当目鼻をつけておると思うのであります。二十五年度の都市計画関係、戰災復興関係の予算、これはもちろん大臣としては、いろいろな議を経なければ御発表になれないと思いますが、およそどのくらいを事務当局としては御要求になつておるのでありますか。どの程度までのことを考えておるのでありますか、それを伺いたいのであります。と申しまするのは、從來本委員会におきましても、次ぎ次ぎに起りまする災害のために氣を奪われまして、都市計画というような一番建設の先端と言いまするか、中枢になつておるものを忘却しておつた傾向があるのであります。常に申すことでありまするけれども、完全にでき上りましても元々通りであります。都市計画こそ日本國土再建の唯一の花形でありまして、都市計画を完全にやつておかなければ焼土と化した日本に、奬來何一つ残らないということになるのでありまして、これにこそ全國民は心魂を打ち込まねばならぬのであります。都市局も大いにこの点を強調しなければならないはずでありましたが、どうも今まで影が薄いという感じがいたしたのであります。そこでかりにそれが通らぬとしても、事務当局としては、來年度の予算にはどのくらいの熱意を持つて、どのくらいの額を考えておるということをお聞かせ願いたいと思うのであります。
 第二点といたしましては、先ほど大藏大臣より、災害復旧は全額國庫で負担するという非常な朗報を承りましたが、大体今まで戰災復旧の方は三分の二の補助であつたものを、二分の一に本年度突如として減らされまして、全國ほとんどの戰災都市が、これによつてどんなに困つたかというとは、これはもう筆舌に盡せないところであります。三分の二を來年度やるときめておいて、最後の年になつてぴしやつと二分の一にしたのでありますから、これは残酷な仕打ちというか、市町村長の身になつてみれば、泣くにも泣かれぬ状態であつたのでありますが、幸いに災害復旧は全額を負担するというような純理に立つた説がここに出て参りました以上は、今年は、あなたのおつしやるいわゆる九原則によつて、やむを得ずいろいろなことをしたのだということになりますが、この二分の一を三分の二に返す方針で來年度予算は御要求になつておるか、こういう点について承りたい。
○八嶋説明員 來年度予算について、大体どの程度要求いたすかというただの御質問でございまするが、今後今までの計画通りにやつて参るということになりますれば、事業費計画は大体五百五十億というような数字が一應上つておるのであります。これは五箇年間でやるというような数字には一應出しておりますけれども、とりあえず今年末までに一應の予算を提出しなければなりませんので、今回再檢討の結果、來月の初旬に大体現われて参ります。それを五箇年間で完成するように直しましたものを、新らたに出してみたいという氣持を実は持つているような次第でございます。補助率の問題でございまするが、これにつきましては、今御指摘の点はごもつともで、私どもといたしましてまことに恐縮に存じておる次第でございます。ただ先ほど申し上げましたように、本年度の予算が非常に僅少でございましたので、いつでも少しの面積をやるよりか、できるだけの面積をやりたいというような氣持から、二分の一にせざるを得なかつたような実情でございます。私どもとしましても、この点各都市の方面に対しまして御迷惑をおかけいたしておることは、重々察しておる次第でございます。しからばこれを今後元通りに三分の二にし得るか否かという問題につきましては、今度の税制によりまして、國、市町村の負担というようなものが、どの程度になるかということ等等とにらみ合せて行かなければならぬ問題ではないかと考えております。地方財政法の負担法におきましては、一應本年度の率が二分一ということになりましたので、一應法律の上においてはそういうことにいたしておるような次第でございます。今後今度の税制の改正と、また先ほど大藏大臣から突如としてお話のありました、災害の全額負担というような問題が出て参りますれば、もう一度再考してみなければならぬと思つているような次第でございます。
○村瀬委員 再考をしてみるというお話でありますが、これはひとつ強硬に三分の二を主張していただきたいのであります。
 それから最後に私の希望を申し上げるのであしますが、災害は家を潰し、人命をそこなうのでありますから、これに一番氣を使われるのは当然でありますけれども、日本百年の將來を考えまするならば、この戰災部市復興事業計画こそ、民族の運命をかけてやり遂げねばならない仕事だと思いますので、今までもむろん御努力なさつたと思いますが、予算の要求獲得に対しましては、今まで以上に、眞劍に御努力をなされ、多額の揺ぎない予算を獲得するように、特に希望いたしておきます。
○前田(榮)委員 私は都市局長にひとつただいまの都市計画補助率の問題をお尋ねしようと考えておりましたが、村瀬委員からお尋ねになつたので、その問題は省略いたしますが、この補助率を下げたために、実際の各都市の都市計画事業の進行率が、支障なく、從來は予定通りに行つておるかどうかこの点だけ、ひとつお聞かせ願いたいのであります。
 それからもう一つほかの問題でありますが、これは東京都の問題で上野の不忍池を今度つぶして野球のグランドをつくるように、東京都の都市計画の方ではすでに決定いたしておるということで、これが各方面の問題になつておるようでございます。これは過般当委員会で問題になりました三十間堀の埋立てと同じような問題が、再び起りて來る情勢にあると思うのであります。大体この上野の公園の歴史、不忍池がああして池として置かれておる事情、こういうものは、ただその形だけを見て処分していいかどうか、これはやはりあそこの上野公園の全体を含めた公園としての、いわゆる日本のやはり庭面技術といいますか、こういうものの上に立つて、古い人がずいぶん苦心されたことであり、また附近の人が貰つている歴史を間接に聞いて見ますと、あの地帶には相当な湧水があつて、その湧水があつたような関係から、不忍池というものが当然あそこにできて來たということで、必ずそういうものがなけばならぬものであるということを、古い人は言つておるようであります。そういうことについて、建設省都市局長としては、東京都が計画したのであるから、どういうことになろうとも、過般の三十間堀と同じように、われ関せず焉のような形で見のがしておるのかどうか、またこれに対するところの局長の御意見はどうであるかということを、この際お聞かせ願いたいと思います。
○八嶋説明員 第一番の、補助率の低下により事業の進捗率がおもわしくないことになつておらないかという御意見でございましたが、この点につきましては、この補助率を今年度中分にいたしましたような面につきましては、実は懸と市とで大体半々に持つとかいつたようなことで、いろいろと市で実行しておられるところは、懸の方にお願いするとかいうようなことで、いろいろやつておられまするので、仕事の上におきましての、進行率が非常に低下して参つたというような報告は、実は今のところ参りません。ただいろいろと縣と市と折衝をしておられますので、そのきまつた、きまらぬという問題は多少あるだろうと思いますが、事業面につきましては、今のところ非常に遅れておるというようなぐあいには聞いておりません。ただ市といたしましては――市も縣も從來都市計画税というものを実はとつておるのでございます。市におきましては、全部それを都市計画、戰災復興並びに單独事業の方面に全部充てておるような実情でありますが、縣によりましては、それを一部他の方面に流用しておるようなところもございます。これにどうも法律上、私ども目的税の関係上、他に流用するというようなことに非常におもしろくない。しかもこの都市計画の方面に使つていただかなければならないということを、嚴重に縣の方にも申し上げておりまするので、それは全部が全部そういうような縣であるということを申し上げるのではございませんが、中にはそういうような縣もございますので、ひとつできるだけ都市計画の方にまわしていただいて、補助率の方面を緩和していただく、制限して來たところをひとつ補つていただくということにしてもらいたいということを、実は申し上げておるような実情でございます。
 その次に東京の上野公園の不忍池の問題でございますが、御承知の通りに、だか――この公園のできましたのは、ずいぶん古い東京市の市区改正條例に基きまして、この設計が進められて参つたのでございますが、大正十三年に宮内省から東京都に帝室博物館、図書館等を除きました地域を御下賜になつております。いわゆる恩賜の公園であります。この中で不忍池というものが公園に追加されまして、この面積は大体三万二千坪ぐらいに相なつているのでございますが、これにつきまして、私の方の都市計画といたしましては、不忍池は上野公園の一部といたしまして、戰災復興の緑地計画の一環として、昭和二十一年の四月二十五日都市計画の決定をいたされているのでございます。從いまして、現在これを私の方としては変更するというようなことは考えておらないのでありまするが、ただいまお話のございましたように、ここに國際運動場、野球場といつたようなものを建設したいというような請願があるというお話は聞いております。從いまして、私どもといたしましては、いろいろ非公式的には、この問題につきましては相当重大なる関心を持つておりまするので、いろいろとお話は承つているのでございますが、ただ現在の状態といたしましては、都議会においてこれが解決されたとか、市御当局として、公にこれをどうするということを声明されたというふうには聞いておりません。また正式には私の方は何らの申入れはないのでございます。從いまして、ここに建設省の意見としてどうだというふうになりますと、多少どうかと思いますので、ここでまたこの問題を審議いたすにつきましても、都市局のみならず住宅局、あるいは先ほどお話のありましたような問題等がありますれば、河川局、建築局といつたような方面とも、十分打合せを遂げた上で最後の決定をして、建設省としても考えて行かなければならぬと思つているのでありますが、私個人の氣持を申しますれば、先ほど申されました前田さんの御意見に、大体において私は同意をいたしたい。これは私個人の意見でございますから、あらかじめ御了承願いたいと思うのでございますが、ただこの公園の問題につきましては、現在都市計画といたしましては、公園のいわゆる決定をするとか廃止をするというような問題は、実は都市計画としてきめられているのでありますが、これが保存、維持というような問題につきましては、確たる法律は実はないのでございます。根本的に申し上げますれば、今申し上げたように公共福祉法なり公團法といつたようなもをもつて、これの維持保存というような問題も、根本的には解決して行かなければならぬ問題だと実は思つております。從いまして、これを埋立てするとかいつたような問題になりましたときに、これを建設大臣として阻止めるなり、許可するというような権限は実はないのでございます。ただ都市計画として決定されておりまする地域内におきまして、建物をつくるというような場合におきましては、知事の許可ということは相なつているのでございます。知事は公共團体たる意味における知事ではなくして、行政長たる知事であります。從いまして、これは対しましては建設大臣は監督権を持つということになりますので、その意味における監督権の発動ということになるかもしれませんけれども、しかしこれも知事に一應まかせておりまする関係上、こちらの方から、これを積極的にああしろこうしろということはできぬと思う。いろいろと地方自治体と國との関係という問題につきましては、あまり地方自治体は中央が干渉をいたすということはいかがかと思います。從つてかりに法律ができましても、またいろいろと監督権があるにいたしましても、要はそういう法律上の問題にあらずして、問題はいわゆる輿論の声に聞き、いわゆる良識にまつてこれを処置して行かなければならぬ問題だと、実は考えておるような次第であります。從いまして、先日來各新聞紙上におきまして、この埋立問題、また國際運動場問題を中心にいたしまして、輿論の反映というものが引当に出て來ておりますので、これを決定いたされまするところの東京都会並びに都理事者の方面におきましても、この輿論の点を十分に勘案されまして、良識ある御判断が望ましいということは、私どもも当然に考えておるような次第であります。また私もそれを期待しておりますし、またそのように処置されることであろうというように、実は私どもも希望をいたしておるような次第でございます。ただ今の建築の問題といたしましては、都市局の問題ではなくして、臨建規則の資材調整の面からは、これは建設大臣の許可ということは相なつておる次第でございます。
○増田(連)委員 しごく簡單に都市局長にお尋ねいたします。去る六月、私は高倉委員とともに、國政調査のために中國、四國方面に派遣されました。そして廣島市の復興状況をまのあたり視察して参つたのでありますが、この廣島平和記念都市建設のために、中央を設けられる御意思があるかどうか、この一点を承つておきたいと存じます。
○八嶋説明員 ただいまの御意見につきまして、一應私の方面といたしましても、いろいろ実は研究いたしておるような状態でございます。何にいたしましても、あの法律は書いてありまするように、心やはり地元が中心になつて参り、地元を打つて一丸としてそれに当りまして、國その他のものが援助しなければならぬという形は相なつておりますので、まず地元の方をひとつしつかりと固めてもらつた上において、私の方も動きたいという氣持だ持つているのでございまするが、その意味におきまして、審議会と申しまするか、援助の協議会と申しまするか、そういうようなものは、何とか私どもも持ちたいという氣持は持つているのでございます。と申しますのは、決定をいたしさす機関は、あの法律にも書いてございまするような、都市計画法を適用いたすことになりまするので、廣島縣の都市計画審議会が審議をいたしましてから、主務大臣並びに内閣の認可ということになりまして、それが最後の決定をいたすものになるのでございます。中央における審議会というものは、実は何ら決定権は持たないような形はなるだううと思います。しかし新しい一つの構想でありますので、地元から出て参りますものにつきまして、いろいろと示唆を與える。あるいは中央関係方面の連絡調整という点は、今後ぜひともはかつて参らなければならぬと思つておりますので、そういう意味における協議会的なものは、何とか持たなければとてもやり切れぬのじやないか。これは私自身として、また君ども都市局としては、そういうような氣持を実は持つておるような次第であります。
○淺利委員長 それでは都市局関係に関する質問はこの程度にとどめます。なお上林委員から発言を求められておりますから、これを許します。
○上林委員 私は質問通告にも出してあつた通り、第五回國会終了直後に、当委員会が各班にわかれまして國政調査をいたしまして、その際に東北班は山形懸の赤川河水統制事業、通称荒沢ダム建設問題を視察いたしましたが、これはついて若干の質問をいたしたいと思います。私の質問に対する答弁は適当なことでよろしゆうございますから、前もつてお断り申し上げておきます。
 治山治水の根本対策として、水災害を未然は防止するところに河水統制事業の重要性があり、その一つとしてダム建設を必要とすることはもはや常識であると思います。從つて赤川河水統制事業の一つとしてダム建設の試みは、私は決して悪いと思つておらないのであります。ところが從來の推進の過程を見ますと、いろいろ問題があるのであります。去る六月十三日の当委員会の現地観察に対しましては、山の中で非常に遅くまで御苦労をかけましたが、その際にもいろいろ関係地元民から異論が出ているのであります。これらをほおかむりしておくということは、今後のよき建設のためにも私は非常にいけないと思う。そういう意味において、若干具体的な質問を申し上げたいと思います。
 まず第一にお伺いいたしたい点は、赤川河水統制事業の一つとして取上げられました、通称荒沢ダム建設の計画を樹立いたしましたのはいつごろであつたか。それからそういう計画は、当局と申しましようか、建設省自体になつてからはどうかは知りませんが、さかのぼつて申し上げるならば、内務省時代において当局の自発的計画によつてなされたものであるかどうか。あるいは地元利害関係者の要望によつてなされたかどうか。そうしてその計画はすでにできておるかどうか。この点を、まずお伺いいしたいと思います。
○矢野説明員 ただいまの御質問は、第一に建設計画はいつできたかという御質問でございますが、河水統制事業調査は、大体昭和十四年から調査を開始しまして、十八年ごろ計画の概要ができました。しかしこれはわれわれが工事を実施するいわゆる実施設計でなくして、事業計画概要書といつたものであります。それからこの事業計画が自発的意思によるものかどうか、地元の要望によつたかどうかという御質問でございますが、これは当時電源の開発、灌漑用水の補給、洪水調節等の問題が非常に輿論化しまして、当時の逓信省と農林省と内務省が、河水統制調査連絡会というものをつくりまして、余國的に有利な地点を選択いたしまして、当時七十五河川を選びましたが、その中に亜赤川が入つております。これは政府の自発的意思によつてつくつたものでありますが、しかしその後地元といろいろ協議をして、御意見を承りまして、地元の賛同は得ております。もちろん地元の賛同と言いましても、埋没する貯水池の関係者の賛同という意味ではありませんが、受益者関係からの賛同を得ておるのであります。
 それから計画はできておるかという御質問でありましたが、これは先ほど申し上げましたように、実施設計といつたものはまだできておりませんけれども、事業計画概要だけは一應完成いたしております。
○上林委員 ただいまの御答弁で、私の質問点が大体明らかにされましたが、從來現地には二、三年先と思いますが、赤川河水統制期成同盟会というものが結成されまして、この運動を推進したかのごとく私ども考えられるのであります。ただいまの答弁を聞きますと、この計画はもちろん予定計画であるようでして、当局自体が計画をなされるという話でございますが、赤川河水統制期成同盟会とどういう結びつきがあつたかどうか、あるいはなかつたかどうか、この点を第二としてお伺い申し上げたいと思います。
 さらに私ども地元のいろいろの話を聞きますと、この計画を立てるにあたつて、いろいろ調査がなされたと思います。その調査費のことがいろいろ論ぜられるのでありますが、その調査費に一体どこから出ておるか。それからその調査費は一体どの役所なり、あるいは團体が責任をもつてこれを経理したか。それから年度別の調査費の金額、それから今年度、さらに調査費があるならば、その金額を承りまして、さらにその調査費はどういう目的をもつて使うかという点をお尋ねいたしたいと思います。
○矢野説明員 赤川ダム建設促進期成同盟というものがございます。これはしかし私どもその内容は深く知りませんが、私どもとの結びつきは直接にはございません。つまり同盟会の中にわれわれが入つておるというような関係は毛頭ありません。数回にわたりまして、この同盟会の方々が私どもに事情陳情に來られたという程度で、何らの結びつきはございません。
 それから調査費の出所ですが、これは先ほど申しあげました河水統制調査費という予算で、全額國庫で支拂つております。
 それから十四年ごろからずつと引続いてやつておりますが、ただいま手元に十五年度、十六年度と年度別の調査費がありませんので、後ほどお手元に差上げたいと思つております。戰後の最近の情勢につきましては、昨年度は六十万円、本年度に六十六万円の調査費を出しております。これはいずれも公共事業費のうちの河川調査費から出ております。その調査費をどこで使つておるかというのは、これは全部東北地建に渡しまして、そこで直轄調査をいたしております。
○淺利委員長 いかがですか、局部の問題ですから直接交渉をやりまして……
○上林委員 どうしてもいけません。それをやれというなら別な角度から話を聞きます。
○淺利委員長 なるべく簡潔にひとつ……。
○上林委員 おとといから待つておるのでそれにむりですよ。どうも委員長不信任だ。少し時間をとるから、そのつもりで私あとにまわしてもらつているのだから……。
○淺利委員長 項目をあげてやつていただきましよう。
○上林委員 それではただいま答弁を願いました調査費の内訳ですね。これを私どもにあとからでもよろしいのですが、御提出願えないでしようか。それから支出の内容ですが、これをひとつあげてもらえぬでしようか。
○矢野説明員 調査費の内容は御提出いたします。
○上林委員 重要な点だけを申し上げますが、大体予定の計画とでも申しましようか、実施計画はまだないというのですか、それはいつごろまでできるか。それから実施するとすればいつごろそれから非常に問題になつておる点は、計画あるいはその内容が非常に不徹底になつておると私は思います。あるいは一部には忙傳えられておるかもしれませんが、受益者と今答弁にありましたけれども、私はほとんど一部の者しか真相は知らされていないと思います。その点においては、ただいまの御答弁に私はむしろ取消してもらいたいのでありましが、それについて私ちよつとお伺いしたい点は、私どもの方には、つまりやりたいという方面からの意向と、これを阻止したい、さらにやりたいという方の側の動きに対する反対の側の方の意見も入つておるのですが、ちよつと私どもに入つておる点だけを指摘して申し上げますと、工事の計画として、第一期工事計画と第二期工事計画というものが出ておるのです。この第一期工事計画を見ますると、築堤の高さが六十三メートル、第二期工事の場合では築堤の高さが八十メートル、そうしてこれによつて現地被害の実情が相当かわつて來るのです。八十メートルになつた場合には大鳥の鉱山――これは非常に重要物資を主癒しておる場所ですが、大鳥鉱山まで含むというようなことをしきりと心配されておるのですが、その点は一体どうなつておるか。
○矢野説明員 実施計画はいつごろできるかというお話ですが、大体本年度で完成する予定でございます。それから実施の期日は、これは私どもここで解答できませんが、希望としましては諸般の問題が解決つけば、來年度から実施いたしたいと存じております。しかしこれは予算の関係、あるいは今のいろいろ反対者との了解問題等が解決つかなければ、必ずしもそうなるとは考えておりません。それから内容が一般に不徹底であるというお話がございましたが、これは私どもも多少その点は感じておりますので、地元の方々に全部一度集まつていただきまして、詳しい、確信のある実施設計がまとまりましたならば、懇談会を開きたいと存じております。
 それから先ほど第一期と第二期というようなものがあつて、第一期計画では六十三メートルのダムをつくる、第二期計画では、さらにかさ上げして八十メートルというようなお話がございましたが、これは何らかのあやまちではないかと存じております。私どもの方としては、現在六十三メートルの計画で考えております。従つて八十メートルにするという問題、従つて鉱山まで入るという問題、こういう問題は今のところ考えておりません。
○上林委員 今までの答弁に対して、ちよつとつけ加えて質問を申し上げたい点は、六十三メートルでけつこうですが、六十三メートルの場合河水統制としてのバランス、あるいは経済効果と申しましようか、その点が完全にできるかどうか、それから地元の期成同盟会というものが結成されまして、私の聞くところによりますと、相当費用を出しておるのであります。これとは直接には結びつきがない、こういうお話でありますが、間接的には結びつきがあつたとすれば、どの程度であつたかどうか。それから同盟会で相当費用を使つておりまするし、建設省の方では、今答弁を聞きますと約百二十万、その程度使つておる。これはちよつと私どもには了解のつかない点があると思う。これは地元関係民が内諾しておるという話がありますが、私はこれはそうとは受取りかねる点があると思う。そういう点をお伺いいたしたいと思います。
 もう一つは、時間をなるべく節約するために、こまかい点をまとめて申し上げまするので、あるいはわかりにくいかもしれませんが、かりに実施する場合、水歿地帶の住民に対する対策が今あるかどうか。これはひとり山形懸下の荒沢ダムの問題ばかりではないと思います。今後ますますダム建設の必要性を痛感すればするほど、この問題は重大な問題になると思いまするが、間接的に推進して参りました團体の方からのこれに対する対策は全然ない。これは私は断言できます。從つて地元民には現在では恐怖心すら起きておるのであります。それが今日こつて組織的な反対運動になつて來ておるということは、官廳方面にも書類がまわつておるということでありますから、御存じのことと思います。こういう点に対する対策ができておるかどうか。現在できておらなくても、実施する場合にどういう対策を立ててやるつもりであるか、これをひとつ伺いたいと思います。
○矢野説明員 六十三メートルの堪堤をつくつた場合に、河水統制事業として経済的バランスがあるかどうかという問題ですが、これは詳しい計算を今やつておりますので、数字を、もつて御説明しかねますが、この事業に大体現在のところ二十億くらいかかる予定でございます。それに封する事業効果として、約一万三千町歩の灌漑用水を確保できるという問題、あるいは一万五千キロワツトの発電を超し得るという問題、あるいは赤川の洪水三千立方メートルを五百立方メートル減して、二千三百立方メートルに下げて、洪水の氾濫を防止できるという、莫大な事業効果がありますので、事業的價値は十分おるというふうに確信いたしております。なお期成同盟との間接的関係があるかという御質問ですが、これは直接も間接もただいまのところ何ら関係はございません。
 最後に実施をする場合に、水歿住民の対策があるかどうか、これはたくさんの堰堤計画ならびに実施を、從來もただいまもいろいろやつておりますが、必ずつきまとう問題で、われわれが最も頭を悩ます問題なのであります。この赤川の問題につきましては、約四十数戸の戸数がございます。入口にして二百八十名ばかり。人々がそれに関係されるわけですが、実は今までの調査は、この事業が技術的に可能かどうか、経済的に成り立つかどうかという点に重点を置いて研究いたしまして、大体の目安がつきましたので、本年度は、主としてこの問題について頂点的に調査したいと思つております。もろちん住民の移轉問題というのに重大な問題でありますので、本年度の調査の対象もその点に重点を置きまして、新たに開墾される面積が千二百町歩ばかり予定されておりますので、そういつた地区に集團移住していただくというようなことも、一案としては考えております。具体的なことは今申し上げかねますが、その点につきましては、重点的に調査をしたいと思つております。
 それから補償問題というようなことは、金だけで解決するものでなく、いろいろ精神的の問題などもありますので、これは誠心誠意、物的の補償はもちろんのこと、移轉後の復興、再建というようなものも考えまして、誠意をもつてやつて行きたいと存じております。
○上林委員 かりに実施する場合に、水歿地帶の対策の一つとして、千二百町歩くらいの開墾予定地を用意しておるというお話でございますが、まことにけつこうであります。けつこうでありますが、私どもの調査によりますと、これは不安な問題でありまして、ただいま御答弁は必要ありませんが、この計画の具体的なものがありますならば、あとで私に御提出願いたいと思います。
 それから期成同盟会と直接的にも間接的にも全然関係がないというお話でございましたが、それは建設省との関係でございよしようか、あるいはこれを直接担当しておつた東北地方建設局でも、直接間接全然関係がないという意味であろうか、この点を確かめておきたいと思うのでございます。
 さらに地元民々々々と申しておりますが、地元民がただいま非常に心配しておる点に、赤川のずつと下流の方に京田川、これは廣汎な農地に関係のある川でございますが、その復旧工事が焦眉の急に追つております。本年はさいわいに洪水がなかつたために、水の逆流がないために、何十万石という被害はなかつたのでございますが、これを再三にわたつて、当局にもあるいは地元の縣議会にも陳情を申し上げております。仄聞するところによりますと、赤川河水統制事業、特に荒沢ダムの建設問題と関連して、京田川の緊急を要する改修の問題が、これと結びつけられて、この問題が解決しなければこの京田川の改修すらもおぼつかないのだ、こういう相当信ずべき方面からも意見が出ておるのであります。これがはたして真相であるかどうか、こういうことが真相であるとするならば、私どもにこの荒沢ダム建設の問題もこういう観点から相当大きな問題になるのではないかと思うのでございます。
 もう一つは文書でお手元に出ておるそうでありますから、内容は説明を申し上げませんが、この計画自体に対してというよりも、いろいろ従來の推進過程における、おもしろからざる不明朗な問題からであると思いますが、ずでに今日では組織的な反対運動すら出ておるのであります。これが好ましい状態であるか、好ましくない状態であるか別問題として、現実として起つておるのであります。このいわゆる水歿地帶と直接利害関係のある関係者の反対意見をそのままにして、なおかつこれを実施するのかどうか、この点もあわせてお伺いしたいと思います。
○矢野説明員 建設促進期成同盟と間接的関係があるかないか、特に地方機関、たとえば私の方で言えば東北地建のことでしようが、これは私内容をよく知つておりませんので推察にすぎませんが、おそらく関係はないものだと思います。事情をよく調べましてからお答え申し上げます。
 それから反対運動が相当猛烈であるということは十分承知しております。私の手元にも、本年になつてからでも三回にわたつて陳情書が来ております。もちろんこの問題は、先ほど申し上げましたように、十分水歿地帯の方方の意思をくみまして、尊重いたしまして解決するつもりでございます。
○上林委員 大体全貌が明らかになりましたので、私の質問は本日はこれで終りたいと思いますが、二、三御希望を申し上げておきたい点は、この問題が相当表面化してから、私もいろいろ腐心をいたしておりましたが、この前の國会の終了直後にも、ふたたび適地の問題で東北の地方建設局から技術員が派遣されておるようであります。私どもは何もそれに対する監督権もなければ指導権もないのでございますから、その意味ではとやかく申すのではございませんが、そういう場合の連絡が全然われわれにないのであります。これがスムースに進行しておるときは、そういう点を考慮することは必要ないかと思いますが、そういう点を顧みないために、思わない不祥事あるいは不明瞭な点が多々起きておると思います。今後この問題に関する限り、私どもに対しても、十二分の御連絡あらんことを希望いたしたいと思います。
 それからもう一つは今聞いてみますると、私も初めて知つた部分が多いのでございますが、特に水歿地帶の利害関係者が、ただいま答弁いただいた範囲の知識も持つていないと私思います。六月十三日に、わざわざ当委員会の東北班から現地まで足を運んでいただいて、私がその案内をした責任上もありまして、その後私も現地に足を運んで意向を聞きましたが、今回この席上で御答弁をいただいた範囲の知識すらもないということと、これは私は秘密的に――悪意であつたか故意であつたかどうかはともかくといたしまして、当局は水歿地帶に対する関係としては、非常に秘密主義を守つて來たきらいがあると思う。これは私は必要ないと思う。で近い機会において関係者を集めまして、そうして公聽会という言葉が妥当するかどうかしれませんが、とにかく從來の経過並びに事の眞相を、特に水歿地帶、それと深い利害関係のある者を集めまして、ぜひ徹底せしめる機会を與えてほしい。これを私の希望としておきたいと思います。なお帰りましたならば、いろいろ私も実地調査をいたしておりまするので、そのことのいかんによつては、なお当委員会で御質問を申し上げたいと思います。
○淺利委員長 それではこれで質問は一通り終了いたしました。速記を止めて。
    〔速記中止〕
○淺利委員長 速記を始めて……。それでは三池君
○三池委員 今回のジュディス台風による災害につきましては、ぜひ当委員会からも災害地の実情を視察していただきまして、その災害の状況に應じまして、的確なる復旧費用その他の審議をいただきたいと思います。その資料收集のためにもぜひ当委員会から視察團を派遣していただきたいと思います。これは地元としましても、特に災害の最もひどかつた佐賀地方においては、非常に強い要望があるのであります。政府といたしましても、本多國務大臣を團長としまして、來月の一日に東京を出発して視察をしていただくことになつております。これに対しまして、ある一部の方は、そういう視察をしても無意味じやないか。それよりも災害費の配分をやれるような技術者を派遣して、一日も早く災害復旧工事費を配分でき得るようにしたらよかろうというようなお話しもあるのであります。しかし災害を受けております地方民、特に農民などは、ただ單に経済的な補償を受けるということよりも、災害の当時において進駐軍その他から非常に好意のある援助をいただいておる関係上、その精神的な打撃を國家としても非常に氣づかつておるというようなことで、当局あるいは建設委員会あたりが現地を視察くださると、地方民も再起というような精神的な効果が非常に多いと思うのであります。ただ單に災害復旧費をいただいたというのではなくて、國家はこの災害に対して、非常な関心を持つておるのだということを見せていただくだけでも、地方民としては非常な感謝、また再起の原動力となり得ると思うのでありますから、こういう機会には、できるだけ現地に直接御視察の機会を與えられることを、私は要望するのであります。今回の台風につきましても、そういう意味合いからいたしまして、ぜひ本委員会からも、予算の関係がありますれば少人数でもけつこうでありますから、委員会として視察團御派遣のことを提案したいと思います。
○淺利委員長 この委員派遣のことにつきまして、かねて運営委員会の方からの通牒もありまして、人数の制限とか、日数の制限とか、いろいろあるのであります。そういうようなことをいろいろ調査いたします。なおまた今回は災害対策委員会から派遣をするのか、せぬのか、それもわからねのでありまして、昨日も副議長と懇談いたしましたが、各委員会から出るようであれば、なるべくその数を少くして、各委員会から人を派遣するというのも一つの方法だろうと申しておりました。大体今のように地元民の効果云々ということは、政済的考慮になるのでありますが、当委員会といたしましては、われわれが審議の必要上実地の調査をする、いわゆる國政調査という意味においてでありますから、ただいまの三池君の御提案に対して皆さんが御同意であるかどうか承りたいと思います。
 ただいま三池君より提案になりました現地調査について、衆議院規則第五十五條により議長に委員派遣承認の申請を提出することにつきまして御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 なお人選、時日等細部の点につきましては、委員長及び理事に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議なしと認めます。さよう決定いたします。これで今回の委員会の日程は終つたのであります。
 なお予算の編成の期も控えておりますから、過年度災害及び新たなる災害に対処するため、われわれは今後とも研究を継続して、政府に特別の措置をしていただくようにしたいと思うのであります。それにつきましては、あとで住宅復興対策小委員会もありまして、その際には大部分の委員が見えておられますので、理事会等を開きまして、臨機の処置をとらしていただきたいと思います。そのことについては理事に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議ないようでありますからさようにいたします。できるならば、予想といたしましては、予算編成の時期をねらつて、適当の時期にさらにまた委員会を開くかもしれませんから、あらかじめ御了承願います。
 それではこれをもつて本委員会は散会いたします。
    午後零時三十二分散会