第006回国会 議院運営委員会 第23号
昭和二十四年十二月一日(木曜日)
    午後零時四十五分開議
 出席委員
   委員長 大村 清一君
   理事 石田 博英君 理事 今村 忠助君
   理事 佐々木秀世君 理事 福永 健司君
   理事 椎熊 三郎君
      大橋 武夫君    岡延右エ門君
      岡西 明貞君    倉石 忠雄君
      田中  元君    田渕 光一君
      淺沼稻次郎君    田中織之進君
      松井 政吉君    園田  直君
      長谷川四郎君    土橋 一吉君
      林  百郎君    寺本  齋君
      中村 寅太君
 委員外の出席者
        副  議  長 岩本 信行君
        議     員 黒田 寿男君
        議     員 佐竹 晴記君
        議     員 浦口 鉄男君
        事 務 総 長 大池  眞君
        衆議院参事   西澤哲四郎君
十二月一日
 委員神山茂夫君辞任につき、その補欠として林
 百郎君が議長の指名で委員に選任された。
十一月三十日
 委員北二郎君辞任につき、その補欠として中野
 四郎君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した事件
 本日の本会議の議事に関する件
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○大村委員長 これより開会いたします。
○西澤事務次長 昨日最終的御決定を願いました人事官弾劾に対する法律でございますが、その各條ごとに題目をつけまして、これを正式御決定のものとしてお取扱い願いたいと思います。内容は全然変更がございません。
○大村委員長 これを了承するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 それではそのように決しました。
○大村委員長 それでは本日の議事に関する件を協議願います。
○西澤事務次長 本日の議題は十二件でございますが、報告者並びに討論の通告者を一応申し上げたいと思います。日程第一、第二は一括いたしまして、大蔵委員会理事島村一郎さんの報告がございます。日程第一は反対討論が田中織之進君、宮腰喜助君、深澤義守君、この三名の通告がございます。日程第二は共産党だけ反対でございます。日程第三は法務委員長花村四郎君の報告、全会一致の修正になつております。日程第四が地方行政委員会の理事、川西清君の報告、共産党だけ反対でございます。日程第五、これはここの提出の法律案でございまして、委員長のご説明がございます。日程第六、これは農村委員長小笠原八十美さんの御報告があります。全会一致の可決になつております。日程第七、警察用電話、これは電気通信委員長辻寛一さんの報告があります。共産党は反対になつております。以上で法律案が終わりまして、日程第八、農業生産確保に関する決議案、これはまだ趣旨弁明の御通告がございません。日程第九これは圖司安正さんの趣旨弁明、これに対しては共産党から池田峯雄さんの修正案説明となつております。修正案の内容は、決議の第五項、東北振興電気の外資導入、それを削除するということであります。日程第十、ユネスコ運動、この趣旨弁明は森戸辰男さん、反対討論が共産党の今野武雄さん、賛成討論が岡崎勝男さん、民自党、北村徳太郎さん、民九、小坂善太郎さん、民十、笹森順造さん、新政治協議会、以上四名の方の通告がございます。これに対しては、できれば外務大臣、御都合が悪ければ、政務次官が政府を代表して発言したいということになつております。日程第十一、在外同胞引揚促進に関する決議案、これは中山マサさんの趣旨弁明、賛成討論が堤鶴代さん、社会党、春日正一さん、共産党、松谷天光光さん、労農党、と三人ございます。なおこれにつきましても、外務大臣または政務次官から発言したいという通告がございます。それから予防接種法案、この趣旨弁明が山口シヅエさん、討論通告が、苅田浅野さん、以上が日程でございます。
○大村委員長 ちよつと速記を止めてください。
  [速記中止]
○大村委員長 速記を始めてください。
○西澤事務次長 委員会に上がりました案件で、緊急上程をしたいと申し入れのものがあります。それは昨日、大蔵委員会に附託しました、未復員者給与法の一部を改正する法律案、特別未帰還者給與法の一部を改正する法律案、これは御承知のように参議院から提出されておりまして、大蔵委員会へ昨日附託したものでありますが、現在委員会を終了して緊急上程したいという希望であります。
  [「異議なし」と呼ぶ者あり]
○大村委員長 それでは緊急上程いたすことにいたします。
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○石田(博)委員 今後のことに関係がありますのでお諮りしておきたいことがあります。それは一昨々日であつたと思いますが、北二郎君が公正倶楽部の中野四郎君のかわりに、運営委員になりたいということを申出られて、それはいろいろ疑義が生じて否決された。そうすると公正倶楽部に入会の手続をとつて委員になられて、そうして公正倶楽部員として本会議において反対討論をされた。そうしてその日たつた一日で、次の日また公正倶楽部を、脱会して無所属に入つたという事実があつたのです。それで第一点は無所属脱会の手続きの時期であるが、ある説によるとこの委員会が済んでしまつて、すぐ公正倶楽部脱退の手続きをとつたという話もある。もしそうであるならば、公正倶楽部員として対論されたことは、とんでもないことになる。議会を愚弄しておるということになる。そうでなくてもきわめて明白なことであつて、たつた一日委員になるために所属をかえる、そういうことは委員会をまつたく小ばかにした結果になるのだ。そこで当人に対してはもとより戒告なり何らかのことを考えなければならぬが、公正倶楽部としても、非常に軽率のそしりは免れないものだろうと思う。これはここで問題にするまでもなく、世耕弘一さんから事務総長の手元へ反省の意味を述べた文書がきておるそうでありますが、それをぜひごひろう願いたい。そうしてこの点をはつきりしておきたいと思う。
○浦口鉄男君 今お話が出ましたので、一応公正倶楽部の立場だけを申し上げておきます。今話が出ましたことに私直接携わらないのでありますが、北二郎さんから公正倶楽部に入会したいということを、世話人の世耕氏を通じて申出られた。そこで世耕氏は、それについては無所属を正式に脱退の手続きをしてからしなさいということで、正式の手続きが済んで入会されたのです。そうしてああいうことになつたのでありますが、その間世耕さんとしては、それ以上本人の意思がどういう意図であつたということまでは忖度することができないのです。しかしああいうことになつたについては、公正倶楽部としては、石田さんのおつしやるように、もう一段考えるべきであるということは考えておりますので、この点は事務総長を通じて申し上げておいたのであります。本人の意図がどこにあつたかということは、われわれそれ以上忖度するのもどうかと思います。倶楽部の立場から申し上げておきます。
○石田(博)委員 それは浦口さんのお言葉通りだと思う。しかしあのときの事情はここで相当紛糾した問題です。所属の問題と委員更迭の問題で紛糾した事情はおそらく御存じなかつたかもしれないが、御承知だとすれば、目的がはつきりしておるわけです。そこで公正倶楽部がいわゆる政党という概念に近いかどうかは別としても、結局我々が愚弄されたという結果だけは明らかで、おまけに議員の所属変更ということは、各個人の政治道徳の問題ですけれども、そう軽々にされるということであつてはならないと思いますし、また出る方も入れる方も、そういう点はもう少し慎重に考えたいと思う。そこで世耕氏から来ておるものをごひろう願いたいと思います。
○西澤事務次長 十一月三十日付で公正倶楽部代表世耕弘一さんより御書面が議長あてに来ております。これを朗読いたします。
   脱会御届
          北  二郎
 右は昨日急に本会に入会懇請ありましたので来る者は拒まずとの趣旨に基き入会を許容したるところ本日に至り亦急に脱会を要求ありましたので之を許可することに致しました。その脱会、退会の理由は本会になくして北二郎君自己の都合にあると存じます。その間に於ける御手数を相煩しましたことは恐縮に存じます。茲に右事情を具し北二郎君の退会をお届け申します。今後は本会に於いても如斯御手数はかけぬ心組でありますが何卒御了承ありたい。
              以上
   昭和二十四年十一月三十日
       公正倶楽部代表
            世耕 弘一
 衆議院議長
   幣原喜重郎殿
○石田(博)委員 その場合北君の脱退届は三十日の何時ごろですか。特に申し上げたいのは、三十日の午前八時半ごろは、北君は本会議において公正倶楽部員として討論されておる。そこでその時間を伺いたい。
○浦口鉄男君 私の知る限りでは、午後三時前後かと思います。それは世耕氏が登院されておりませんが、その以前に秘書の大矢氏を通じて、電話で、世耕氏に北氏の意向を伝えていたようであります。正式に世耕氏の承諾を得て文書になつたのは午後三時だろうと承知しております。私そのとき考査委員会に出ておりまして知りませんが、少なくとも書類になりましたのは午後三時ころだと思います。
○石田(博)委員 これは非常に重要な問題だと思う。そこで公正倶楽部の方では御反省の色が明らかであるし、われわれとしても十分同情すべき余地があると思うが、北君の態度というものはわれわれ考えなければならぬ。現在の段階においてどういうふうにすべきか思いつきませんが、各委員の御意見も承つた上で考えなければならぬ問題であると思うので、問題を提起したいと思います。
○田渕委員 石田議員が北君のことばかり責めておりますけれども、これは相手方が受入れなければこんなことにはならなかつた。ことに世耕氏は長い間政治の経験を持つておる人で、そういう人がこういうことをやつておる。これは北君だけの問題でなく、世耕君にも責任がある。はつきりさせたい。
○田中(織)委員 本件に対する石田君の御意見はごもつともな点もあると思います。ただいま事務次長から拝聴しましたが、公正倶楽部として念の入つた意見を具した書面が出ておりますので、北君の今回の問題について、問題があつたことは、今後の議院運営上、北君から何らかの申出があつた場合に、当然今回のことを念頭に置かれて処理せられることになろうかと思いますので、公正倶楽部の代表者から、議長あてに懇切な脱会届も出ておることでございますから、この点は今後皆さんの考慮にとどめることにいたしまして、この問題は一応処理願うようなことがどうかと思うが、いかがでしよう。
○石田(博)委員 田淵君の御意見も出ましたが、どつちに重点があるかというと、公正倶楽部は比較的受身の形で、受けた責任はありますけれども、そちらは反省もし、事務的にこうやつて一札書いておるわけです。ところがこの原因をなした北君の方からは、何らの意思表示もない。公正倶楽部の立場は私一応了承できると思うが、北君の問題はやはり残ると思う。
○林(百)委員 事情はよくわかりますが、あの人は前から農林委員会の問題で非常に尖鋭化しておつたわけです。北君は中野四郎君にかわつて運営委員として話したかつた。それが石田君の注意もあつて許されず、オブザーバーとしての発言もとめられた。それでやむを得ずああいう手続きをしたと思う。あれは農林委員からの引続きであつて北君は農林委員会の実情を述べたいという熱意からやつたわけで、異例な空気と異例な事態のもとになされたのであります。それで北君が、ここに来て諸君に納得するような意思表示をすることには反対しませんが、またすればよいと思いますが、あの日の異常な空気と異常な事態だけは、くんでやらなければいかぬと思う。
○浦口委員 先ほど田淵さんから、受入れなければよかつたというお話もありますが、世耕氏はその当時において、全然他意がなかつた。結果がこうなつて非常に遺憾の意は表されておりますが、北氏個人のことにもわたりますので、形の上で文書を通じて陳謝申し上げたのです。北氏の問題についてはそれ以上申し上げることはできません。今後別の機会に論議されることとして、きようは一応とどめられたいと思います。
○佐々木(秀)委員 私は公正倶楽部の立場は了承します。北君の今度の行動はまことに遺憾である。というのは、こういう事実がある。三十日の朝、北君が演壇に立たれたのが八時過ぎであろうと思うが、すでにその二、三時間前に、廊下のボツクスに私がおりましたときに、自分が公正倶楽部に入つたのは、本会議で演説をやるためで、それが終わつたらすぐ出る。こういつておられた。ぼくはあまり意にもとめなかつたが、それは事実であります。そうであればいかんと思つたことが、事実となつて現れて来た。こういうことが今後繰り返されるのなら、これは議院運営として大きな問題である。この事実のあつたことを、今後処理する上に皆様お含み置き願いたい。
○石田(博)委員 それについて、北君が農林委員に共産党とかわれたことをこの委員会で了承したのです。これはあなた方既成事実みたいに言つておられるが、これはぼくらも、ここにいる連中も、一ぱい食つた形だ。自分が農民新党に所属しておつて、この問題について発言したいからということであつたが、あなたの方も一ぱい食つておるわけだ。そこで議員規則上、委員は各会派に割り当てたもので、それを違う会派にやりくりされることは許すべきでない。これは今後やるべきことではない。絶対に既成事実として考えるのでなくして、今後は便宜主義的に、いいかげんにやるべきではないことを確認しておきたい。
○淺沼委員 問題をこういうぐあいにやるべきだという御意見であれば、私どもかくすべきだということは言えると思うが、ただ問題を提起しただけで、公正倶楽部の方の態度に対する批判が行われ、北君個人のとつた態度について批判が行われておるわけですが、北君の問題は北君自身の問題であつて、その行動が規則に触れ、あるいは国会法に触れて、何らかのことをしなければならぬというなら、ここで大いに議題とすべきだと思うが、そうでない場合においては、大体今の注意を喚起した程度で本日はとどめて、ただ問題は北君を弁護するわけではないが、発言があまりきゆうくつであるから、発言したいということが、委員の交替という形式になつて現れて来ておるということも、言論尊重という意味から幾分認めてやるということもしなければならぬと思う。北君のやつた行動が政治家として節操の問題から行けば、きようは公正倶楽部、あすは無所属ということは、これは捨てなければならぬと思うが、それは選挙民及び院外の方々がこれをよく批判してくれると思う。戒告に付すべきであるといつても、一応議員の行動に関する問題でありますから、懲罰委員会の議を経なければならぬ。議員の行動に対してとやかく言うことは、議長としても言えないと思う。従つてもしそういうことをなされば別、それらについて大体批判があつて、見当もついたようですから、本日はこの程度にとどめられたい。
○石田(博)委員 浅沼さんの言われたことは、発言がきゆうくつであるから反省しなければならぬという点を残し、他の点は了承いたします。私どもはここで、国会法に直接触れておるかいないか、研究しなければならぬ。現在の段階で結論は出ない。ただこれを何日もほおつておいて、無反省であつてはならない。それで問題を提起したのであつて、結論を得ることでないから、打切りには賛成いたします。
○浦口委員 けつきよく北氏個人の行動について問題が残るわけであります。一応公正倶楽部の倶楽部員であつたのでありますから、北氏を含んで、公正倶楽部として遺憾の意を表明したわけでありますが、その点御了承願いまして、今後のことは、北君の問題を提起されたことは、別の形で御解決願いたいと思います。
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○石田(博)委員 私どもの党において、会期が切迫しておりますが、各党の御賛同を得ますれば、決議案を上程したいというので、今、小峯君が説明をしたいと言うておられますから、ご説明をお許し願いたいと思います。
○椎熊委員 それは説明を聞かんでも、大蔵委員会にまわしたらどうか。
○大村委員長 ただいまの証券政策確立に関する決議案は、大蔵委員会に回付することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
○大村委員長 そのように決します。
    ―――――――――――――
○大村委員長 本日は二時閉会、明日は十一時運営委員会を開きます。
 これで散会して小委員会をお開き願います。
    午後一時三十四分散会