第006回国会 本会議 第24号
昭和二十四年十二月三日(土曜日)
 議事日程 第二十三号
    午後一時開議
    〔日程は本号の末尾に掲載〕
        ―――――
●本日の会議に付した事件
 恩給法臨時特例改正に関する請願他千十三請願
 五ヶ瀬川改修促進の請願外二十請願
 刑事補償法案(内閣提出、参議院回付)
 国際観光ホテル整備法案(本院提出、参議院回付)
 考査特別委員長の同委員会における調査の中間報告
 理学博士湯川秀樹君に対する感謝決議案(星島次郎君外九名提出)
 政府職員に対する超過勤務手当の完全支給及び給與所得の年末調整に関する決議案(松澤兼人君外四十六名提出)
 中小企業振興に関する決議案(神田博君外二十三名提出)
 電気事業再編成に関する決議案(神田博君外二十三名提出)
 中小企業の金融に関する決議案(田中織之進君外四十六名提出)
 金融こう塞打開に関する決議案(苫米地義三君外五名提出)
    午後九時十三分開議
○議長(幣原喜重郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
○議長(幣原喜重郎君) 本日の日程に掲載してありまする請願全部を一括して議題といたします。
 各請願は委員長報告を省略して採択することとし、同種の議案議決の結果採択とみなすものの整理については議長に一任することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつてさように決しました。
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、五ヶ瀬川改修促進の請願外二十請願を一括議題とし、委員長の報告を省略して、ただちに採択されんことを望みます。
○議長(幣原喜重郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。五ヶ瀬川改修促進の請願外二十請願を一括して議題といたします。各請願は委員長の報告を省略して採択するに決しました。(拍手)
○議長(幣原喜重郎君) この際暫時休憩いたします。
    午後九時十五分休憩
     ――――◇―――――
    午後十一時十四分開議
○議長(幣原喜重郎君) 休憩前に引続き会議を開きます。
     ――――◇―――――
 刑事補償法案(内閣提出、参議院回付)
○議長(幣原喜重郎君) ただいま参議院から刑事補償法案及び国際観光ホテル整備法案の両案が回付せられました。この際議事日程に追加して右回付案を順次議題となすに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。刑事補償法案の参議院回付案を議題といたします。
○議長(幣原喜重郎君) 採決いたします。本案の参議院の修正に同意の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(幣原喜重郎君) 起立多数、よつて参議院の修正に同意するに決しました。(拍手)
     ――――◇―――――
○議長(幣原喜重郎君) 次に国際観光ホテル整備法案の参議院回付案を議題といたします。
○議長(幣原喜重郎君) 採決いたします。本案の参議院の修正に同意の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(幣原喜重郎君) 起立多数、よつて参議院の修正に同意するに決しました。(拍手)
     ――――◇―――――
○議長(幣原喜重郎君) この際、考査特別委員会における調査の中間報告を求めます。考査特別委員長鍛冶良作君。
    〔鍛冶良作君登壇〕
○鍛冶良作君 理学博士湯川秀樹君は、去る十一月三日の文化の日に、スエーデン科学院から一九四九年度ノーベル物理学賞を授與されました。これは日本人としては初めての受賞でありまして、この湯川博士の業績が、日本の科学の発達に寄與したことはもちろん、世界的水準を抜く学術上の功績を日本人みずからの手でなし遂げ、平和日本の文化面に自身と光明を與えたものであるという理由をもちまして、本委員会の福井、神山両委員から、これが調査と表彰を要求する提案がなされたのであります。
 これに対して、本委員会では、去る十一月三十日、日本学術会議会長龜山直人君、同副会長仁科芳雄君、元名大講師武谷三男君の三君に参考人として出頭を求め、その意見を聴取し、さらに種種の参考資料により調査をいたしまして、次のような結果に到達しました。
 すなわち、湯川博士の業績は、世界的に輝かしいもので、一には日本再建に寄與し、二には日本、いな世界の科学発達に甚大の寄與をなしたるものと認められますから、この際何らかの適切な方法をもつて湯川博士の功績を表彰すべきだという決定に到達したのであります。しかして、この功績は、ひとり湯川博士だけの栄誉にとどまらず、日本国民が獲得した栄誉と申さなければなりません。従いまして、国民の代表たる衆議院において、湯川博士の功績に対して感謝の意を表明するため、感謝決議をせられんことをお願いいたすものであります。(拍手)
 ひるがえつて、わが国現在における科学研究の諸条件を顧みまする場合、湯川博士の功績によつて築かれましたところの栄誉ある地位を永久に維持して参りますためには、深い反省が要請されるのであります。一天才の大きな業績をはぐくむためには、大きな下地を必要といたします。天才と下地が両両相まつことによつて、そこに初めてたくましい発展が期待されるのであります。
 つきましては、この機会におきまして、わが国の科学施設の不十分な点を十分認識いたしまして、科学研究者の能力発揮を阻害しておりまする現状を改善することは、きわめて緊要なことと存じます。(拍手)理論と実験とは、科学の発展上車の両輪のようなものでありますから、この際、理論物理学と並行して、実験物理学の発展をはかることがきわめて必要であります。このたび湯川博士によつて築かれました日本物理学の栄位を永久に維持し、理論物理学界のあけぼのの時代をさらに発展させて、輝かしい白日の時代を開くため、すみやかに実験物理学の施設充実が必要だといわれております。政府は、この偉大なる功績を表彰する意味において、これらの点を勘案せられまして、可及的適切な措置を講ぜられるよう、ここに要求することといたしました。
 右御報告申し上げますが、時間の関係上理由は省略いたしまして、議長の許可を得て会議録に載せたいと思いますから、詳細はそれによつてお知りを願いたいと思うのであります。(拍手)
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、星島次郎君外九名提出、理学博士湯川秀樹君に対する感謝決議案は、提出者の要求の通り委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
○議長(幣原喜重郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 理学博士湯川秀樹君に対する感謝決議案を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許します。福井勇君。
    〔福井勇君登壇〕
○福井勇君 ただいま議題となりました湯川博士の功績に対する感謝決議案を朗読いたします。
   理学博士湯川秀樹君に対する感謝決議
  衆議院は、日本における最初のノーベル賞受賞者理学博士湯川秀樹君の偉大な功績に対し特に院議をもつて感謝の意を表する。
  右決議する。
 なお趣旨弁明につきましては、時間の都合上、各派との御相談がありましたので、その趣旨については、議長の許可を得まして会議録に載せさせていただくことにいたします。右御了承を願います。(拍手)
○議長(幣原喜重郎君) 採決いたします。本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、松澤兼人君外四十六名提出、政府職員に対する超過勤務手当の完全支給及び給與所得の年末調整に関する決議案は、提出者の要求の通り委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
○議長(幣原喜重郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 政府職員に対する超過勤務手当の完全支給及び給與所得の年末調整に関する決議案を議題といたします。提出者の趣旨弁明をゆるします。赤松勇君。
    〔赤松勇君登壇〕
○赤松勇君 ただいま議題となりました決議案の内容につきまして、その案文を朗読いたします。
   政府職員に対する超過勤務手当の完全支給及び給與所得の年末調整に関する決議
  政府職員の生活窮乏は年末を控えていよいよはなはだしく、給與改訂の一日も速やかならんことを希望しているが、政府は、給與改訂に関しても眞劒に考慮するとともに、差し当たり越年のために超過勤務手当の完全支給をなすほか、あらゆる手段を講じ、困窮せる政府職員の生計を緩和するとともに、給與所得の年末調整に関しては、その徴収を昭和二十五年一、二、三月に分割してなすよう緊急の措置を講ずべきである。
  右議決する。
 以上が本決議案の内容でございますが、明日人事院の方から政府に対しまして勧告案が提示されるということをば聞き及んでいるのであります。この際政府におかれましては、この決議の内容にありますように、すみやかに給與改訂に関して眞劒に考究していただきたいと思うのでございます。
 なお、過ぐる十一月二十二日の人事院勧告におきまして、増田官房長官は、政府を代表されまして、私の質問に対し、本年度中に超過勤務手当の完全支拂いを約束していただきましたことは、はなはだ欣快にたえないのでございますが、超過勤務手当を完全に支拂うということは、もとより当然なことでございまして、なおこの決議案にありますように、超過勤務手当の完全支給をなすほか、あらゆる手段を講じて、困窮しておりまする政府職員の生計を緩和するために、その必要なる措置を講じていただきたいと思うのでございます。
 なお給與所得の年末調整に関しましても、これまた重大な問題でございまして、ぜひ年末の勤労所得税の調整に関しましても何らか適当なる行政措置を講じていただきまして、年末調整をぜひ来年一月、二月、三月に分割していただきたいということをばお願いしたいのでございます。
 また、もう一点ぜひお願いしておきたいことは、特別職の職員の給與に関する法律第一條の二十四号、二十五号、二十六号に規定する職員及び教職員、地方公務員等に対しましても同様なる措置をば講じていただくように、万全の対策を立てていただきたいと思うのでございます。
 以上、はなはだ簡單でございますが、この決議案の内容を御紹介申し上げまして、希望意見を附して、願わくば全会一致でこれを決定し、政府はこの院議にこたえて、すみやかなる方法を講じていただきたいと思うのでございます。(拍手)
○議長(幣原喜重郎君) 採決いたします。本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、神田博君外二十三名提出、中小企業振興に関する決議案は、提出者の要求の通り委員会の審査を省略して、この際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
○議長(幣原喜重郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。中小企業振興に関する決議案を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許します。今澄勇君。
    〔今澄勇君登壇〕
○今澄勇君 ただいま議題となりました中小企業振興に関する決議案に関して趣旨弁明をいたします。
 この決議案の内容は
   中小企業振興に関する決議
  中小企業企業は、わが国経済構造上極めて大なる比重と分野とを占めている。従つてその盛衰は直ちにわが国経済そのものの盛衰に外ならない。
  しかるに終戦以来四年有余を閲するや中小企業は内外事情の困難に逢着し、いまやその解決に全力を傾倒しなければならぬ事態に立ち至つた。就中経営の合理化及び陳腐化した施設の改良修理復元、所要原料資材の確保等に対する融資について、政府は細心の配慮を行うとともに急速なる対策を講ずべきである。
  一方、中小炭鉱関係については、配炭公団が解散して生産業者の自売制度に切り換えられたについて、炭鉱、特に中小炭鉱中には、資金がひつ迫のため既に壊滅したものあるいはその一歩手前にあるものが少なくない。なお、これら中小炭鉱中には、自由経済態勢下においては到底自立し得ないが、石炭増産の一翼として動員せられたものもある。
  よつて政府は、この際当然自立し得べき中小炭鉱が資金難のため滅亡することなきようこれを援助するとともに、自立し得ないものに対しては適当なる整理資金を支給すべきである。
  右決議する。
これが本文でございます。
 中小企業がわが国産業経済の構造上きわめて重大なる比重を占めておることは、いまさら申し上げるまでもないのでございますが、過重なる徴税、購買力の減退、輸出貿易の不振等、内外よりの圧力によつて、中小企業は、今やその破局の一歩手前に追い詰められておるというのが実情でございます。中小炭鉱においても、自由販売になつて以来のいろいろ施策が実現せられていないために、これまたまさに崩壊の寸前に逢着しておるのでありまして、今日の中小企業対策は一言にして言えば、融資を行い、これら企業に活力を入れることであり、しかもその機会は今日をおいてないのであります。中小企業の振興対策はしばしば論ぜられておりますけれども、すでに言い盡されました。要は、いかなる熱意と、いかなる情熱とを傾けて中小企業を救うかにあるものであるということを銘記しなければならないのであります。(拍手)
 簡單ながら、以上をもつて趣旨弁明にかえる次第であります。(拍手)
○議長(幣原喜重郎君) 採決いたします。本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、神田博君外二十三名提出、電気事業再編成に関する決議案は、提出者の要求の通り委員会の審査を省略してこの際、これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
○議長(幣原喜重郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。電気事業再編成に関する決議案を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許します。小西英雄君。
    〔小西英雄君登壇〕
○小西英雄君 ただいま上程せられました電気事業再編成に関する決議案につきまして、提案者を代表いたしまして、簡單に提案の趣旨を御説明申し上げます。まず本決議案の案分を朗読いたします。
   電気事業再編成に関する決議
  電気工事の再編成について、政府は最近通商産業省内に審議会を設け、特殊整理委員会と連絡を保ちつつその結論を急いでいるが、結論を急ぐあまり当然拂うべき適当な注意を欠いたならば、復興途上にあるわが国経済界に無用の混乱を起こし、電気事業の能率を低下するのみならず、電源開発の遅延を来たす心配がある。
  よつて、本院は、政府に対し速やかに次の事項につき適当な措置を講じ、その結果について本院に報告することを要求する。
 一、電気事業再編成の立案に当たつては、その実施の時期、方法について万全の考慮を拂うこと。
 二、電気事業の円満な発展を期するために、速やかに合理的電気料金を決定すること。但し、料金に著しき地域差を生じ、特定地帯の産業を圧迫することのないように措置すること。
 三、電源開発は、復興日本の最重要事項であるから、速やかに資金の融通を計り、電力確保と失業救済の二大目標を達成するように努力すること。
   右決議する。
以上であります。
 次に、本決議案提案の趣旨を簡單に説明申し上げたいと思いますが、省略いたしまして、議長の許可を得まして会議録に載せまして、皆様のお手元にお配りすることにいたします。(拍手)
○議長(幣原喜重郎君) 採決いたします。本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
○今村忠助 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、田中織之進君外四十六名提出、中小企業の金融に関する決議案は、提出者の要求の通り委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
○議長(幣原喜重郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。中小企業の金融に関する決議案を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許します。田中織之進君。
    〔田中織之進君登壇〕
○田中織之進君 私は、各派を代表いたしまして、ただいま上程に相なりました中小企業の金融に関する決議案の趣旨弁明を行います。
 まず決議案文を朗読いたします。
  中小企業の金融に関する決議
  さきに政府の発表した本年四月より十月一日現在の調査によると、全国中小企業にも閉止のやむなきに至つたもの実に六千七百有余件に達し、このうち金融難によるもの四〇%強に及んでいる。この際、中小企業への積極的金融施策は緊急焦眉の問題である。
  政府は、よろしく現下中小企業の金融硬塞を速やかに打開し、わが国産業の基幹たる中小企業の維持振興を図るべきである。
  右決議する。
 先ほど本院で決議されました中小企業振興に関する決議におきましても明らかにせられましたように、中小企業がわが国産業の基幹であることは言うまでもないのであります。この中小企業に対しまする金融梗塞が現在最も深刻でありまする点から、われわれは、本決議案を上程いたしまして、特に金融難打開のために、まず第一に、預金部資金の積極的な中小企業融資への動員の問題、あるいは予備的に持つております見返り資金におきまする二百七十億の中小企業への積極的な活用、また政府がたびたび公約いたしております商工中央金庫法の拡充によるところの積極的な中小企業への融資、これらいろいろの施策――年末を控えまして最も困つておりますところの中小企業方面へ、金融的な処置を積極的に講じていただきたいというのが、本決議案の趣旨でございます。
 何とぞ満場の諸君の御賛同を與えられんことを切にお願い申し上げまして、私の趣旨弁明を終わるものでございます。(拍手)
○議長(幣原喜重郎君) 採決いたします。本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、苫米地義三君外五名提出、金融こう塞打開に関する決議案は、提出者の要求の通り委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
○議長(幣原喜重郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。金融こう塞打開に関する決議案を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許します。橋本金一君。
    〔橋本金一君登壇〕
○橋本金一君 各党各派を代表いたしまして、ただいま議題となりました金融梗塞打開に関する決議案の趣旨弁明をいたしたいと存じます。
 まず決議案を朗読いたします。
   金融こう塞打開に関する決議
  政府は、経済の安定と産業の復興を企図し、一面企業の合理化を促進し、他面金融の引締め政策を強行しつつあるが、内外における経済事情の変化と政策転換の過渡的現象として、今や国内一般産業は、重大なる危局に当面しつつあり、特に年末金融の繁忙期を控えて、財界不安の兆漸く著しきものあるを認む。
  よつて政府は、金融こう塞の現実にかんがみ、速やかに適正円滑なる金融的措置を講ずるとともに、その結果につき第七回国会のへき頭、本院に具体的に報告すべきである。
  右決議する。
以上であります。
 金融の逼迫いたしておることは、いまさら私どもが申すまでもございません。趣旨を弁明いたすはずでありまするが、非常に皆様がおせきであるというよりも時間がありませんから、この機会に私は一言だけ申し上げておきます。(「簡單々々」と呼ぶ者あり)
 金融の梗塞しておることは、もちろんただいま申したとおり、だれも認めるのでありますると同時に、政府もこれに対しては相当考慮を拂いまして、いろいろと施策経営はいたしておるのであるが、現実に即して、遺憾ながらこれに相沿わざるものあるようでございます。(拍手)かような点においては、よく現実を直視し、もつて金融の円滑なる運営をしていただきたいということを特に加えておきますると同時に、さらにただいまの決議案にありまする通りに、この年末に処する金融対策に対しては最前を盡していただきたいということをつけ加えておきます。(拍手)
○議長(幣原喜重郎君) 採決いたします。本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
○議長(幣原喜重郎君) 次に、議員砂間一郎君懲罰事犯の件につき懲罰委員長より報告書の提出があり、これを議題とすべきでありまするが、時間がもうありませんから上程できません。この段御了承願います。(拍手)
     ――――◇―――――
○議長(幣原喜重郎君) 諸君、第六回国会は本日をもつて終了いたしました。会期を通じ、諸君は日夜励精して、よくその職務を果たされました。今期国会は比較的短期間でありましたが、しかも二回にわたつて延長を重ね、幾多の緊急問題について多大の成果をあげ得たのであります。まことに御同慶の至りに存じます。諸君連日の御苦労に対しまして深く感謝の意を表する次第であります。(拍手)なお、次期国会は引続き明四日をもつて召集せられておりまするから、諸君一層の御健闘を祈つてやみません。
 これにて散会いたします。
    午後十一時四十七分散会