第006回国会 経済安定委員会 第4号
昭和二十四年十一月二十四日(木曜日)
    午後一時五十六分開議
 出席委員
   委員長 小野瀬忠兵衞君
   理事 志田 義信君 理事 永井 英修君
   理事 南  好雄君 理事 成田 知巳君
   理事 笹山茂太郎君 理事 米原  昶君
   理事 高倉 定助君
      金原 舜二君    篠田 弘作君
      福井  勇君    細川 榮藏君
      森山 鉄司君    田中不破三君
      羽田野次郎君    岡田 春夫君
      浦口 鉄男君
 出席政府委員
        (主計局長)
        大蔵事務官   河野 一之君
        経済安定政務次
        官       西村 久之君
        物価政務次官  坂田 英一君
 委員外の出席者
        経済安定事務官 小島 慶三君
        専  門  員 圓地與四松君
        専  門  員 菅田清治郎君
十一月二十四日
 委員林讓治君及び本多市郎君辞任につき、その
 補欠として金原舜二君及び篠田弘作君が議長の
 指名で委員に選任された。
同日
 理事井手光治君の補欠として南好雄君が理事に
 当選した。
    ―――――――――――――
十一月二十二日
 外国為替及び外国貿易管理法案(内閣提出第四
 三号)
 外国為替管理委員会設置法案(内閣提出第四四
 号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 連合審議会開会に関する件
 価格調整公団法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第一九号)
 外国為替及び外国貿易管理法案(内閣提出第四
 三号)
 外国為替管理委員会設置法案(内閣提出第四四
 号)
○小野瀬委員長 ただいまより会議を開きます。
 この際お諮りいたします。本二十四日理事井手光治君が理事を辞任されましたので、これより理事の補欠選挙を行いたいと存じますが、先例によりまして委員長指名ということに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野瀬委員長 それでは南好雄君を理事に指名いたします。
○小野瀬委員長 これより前会に引続き、内閣提出第十九号、価格調整公団法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。質疑は通告順にこれを許します。笹山茂太郎君。
○笹山委員 私は価格調整公団法の一部を改正する法律案について、若干疑問に思う点をお尋ねしたいと思います。まず価格調整公団の使命といいますか、性格の問題でございますが、将来政府は、この間の説明によりますと、漸次価格統制は廃止するという方向に向つて行くということを言われましたが、そうなつて来ますと、今後の価格統制という方向に、できればあらゆる商品について自由価格にしたい、こういう方向に考えておるのか。あるいはまた物によりましては、大体価格を現行の水準に維持したいということを中心にして考えておいでになるのか。あるいはまたあの重要な産業につきましては、価格の急騰あるいは急落を避けまして、産業維持の別な意味から価格統制を考えて行く、こういう考えはないのか。その点大ざつぱな見当を伺いたいのであります。
○坂田政府委員 お答えいたします。現在の価格行政といたしましては、大体現行の為替レートを堅持する方針のもとに、輸出の確保あるいは生計費の安定維持という建前から、従来通りやはり一般物価水準の低位安定を考えて行くということを中心にして、進んで行きたいという所存であります。しかしながら現在の行政からいたしますと、財政金融政策等によりまして、安定計画が軌道に乘つておる現在においては、單に物の統制ということだけによつてそれを達成することよりも、本来の経済の行政に立ちもどつて行くという意味から、需給のバランスのとれたものとか、はずしてもそう上らないという見通しのつくものが、かなり多くここに現われて来ておるわけであります。また一面自由経済のもとにおいて、でき得るだけ自己調整作用の働きを拡大する方向に向つて行きたいという考え方を持つておりますので、不必要な統制、並びにその需給関係のバランスの上からいつて必要のないものは、早急に統制をはずして行く。また配給統制のみならず物価統制についてこれをはずすという方向に、そういう意味から進んで行きたいと存じておるわけであります。しかし全般の考え方としてはさように進んでおるわけでありますけれども、何と申しましても電気料金あるいは鉄道輸送のような独占的なもの、あるいは公共的に必要なそういうサービスの面に向うもの、あるいは主食糧あるいは基礎的な鉄鋼といつたような面につきましては、早急にそこまで行き得ないので、価格統制の必要な面についてはむしろ強力にこれを進めて行く。大体こういう考え方で進んでおります。
○笹山委員 先般石炭の価格統制が撤廃されましたが、それに関連しましてあの種の石炭につきましては、相当の値上がりを示しておるのでございますが、もしその結果一般の価格水準に非常な悪影響を及ぼすということが将来ありますれば、あらためて別に価格統制について再検討される御方針でありますかどうか。その点についてお聞きしたいと思います。
○坂田政府委員 石炭の価格並びに配給制度の問題でございますが、この統制撤廃の結果から見ますと、大体においてこの水準をそう高めるような方向には向いておりません。ただ得竹殊の高級炭については若干上まわつておる状況を見ておるわけであります。今これを再び統制し、あるいは物価の統制をするという考えは今のところ持つておりません。
○笹山委員 これはこまかい問題でございますが、価格調整公団の資金の運用につきましては、大体運賃プールにしましても、価格プールにしましても、業者の申告を基礎にして金を拂つておられるようでございますが、この申告がはたして適用を期し得るかどうか。こういう点については現物をつかんでおらないために、いろいろそこに困難さがあると思うのであります。従いましてこれらの経理の関係を助成するために、現在の機構をもつと強化する意思はないか。この点についてお考えがありますればお答え願いたいと思います。
○坂田政府委員 価格調整公団の機構をもう少し強化する考えはないか、こういうお問いでありますが、お説の通り品物をはつきりつかむ意味におきましては、買取り売りもどし制を徹底して行く方が、むしろ確実性を持ち得るものであると思うわけであります。しかし反面において、これは価格調整公団の仕事より逸脱しておるのではないかという議論ももちろんありまするし、また昨日来いろいろ申し上げておりました通り、認証手形にしてもあるいはその他の融資にしても、できるだけこれを少くして行きたい。また品物によつては統制をだんだんはずして行く、こういう段階にありますので、その点を特に注意して運営して行かなければならぬという関係から、買取り売りもどし制から借金の支拂制の方へ移行して行く。しかしそれを急激にやると、また産業界を著しく圧迫するというような現実の問題がありますので、その関係をにらみながら漸次その方向に移行して行く方針を定めておるわけであります。さような関係からいたしまして、でき得るる限り活動力をふやして行く考えでありまするが、先ほど申したようにだんだんと統制がはずれて参るというようなことから、ここにその組織を厖大にするような考え方はもちろん持つていないのですが、的確に運営するだけのことは十分考えて行きたいと存じております。
○笹山委員 先般来公団の運営につきましては、局部的にいろいろ不正な事件もあつたという議論が出ておるのでございますが、やはり申告書一本のみを所持して、こういつた厖大な経理をやることについては、そこに非常な不確実さが生じて来ると思うのであります。従いまして公団の経理を的確にする上において、やはり現物にタッチしたところの経理をしなければ、私は将来ともそういう点について十分安心が行かないような気がするのでありまして、そういう意味合いから申し上げたのであります。なお今度公団の借入れ金額を予定されておるのでございますが、この金額は大体十二億と言われております。この十二億を必要とする計算の基礎を、具体的にお示し願えれば仕合せだと思います。なお復金の残高がこの公団について大体二十八億あるのでございますが、この復金の二十八億の残が将来近い機会において、復金から償還を命ぜられる運命にあるのであるか。あるいはこのままずつと公団の方で、これを押えて行つていい了解がなつておるのか。そういう点についても承りたいと思います。
○坂田政府委員 お答えいたします。復金の二十八億の金額につきましては、今すぐ返せという話はないのでありまするけれども、しかし復金の性格から行きまして、これはやはり早急に返して行くという方向に進まざるを得ないと思います。それから大体預金部から借入れる予定にいたしておるわけでありますが、これも今ただちに十二億いるといつたことではないのでありまして、いわゆる復金の問題もあり、また業界の整理再建に移行する場合のいろいろの問題もあるので、全然復金から借入れることのできない現状において、無手でこの情勢に望むわけには行きません。そこで預金部その他から借入れる道を空けておきたい、こういう念願から来ておるのであります。
○笹山委員 従来の経営の仕方、買取り、売渡しという面につきましては、今度順次差金決済の方に改めて行くということになりますと、資金が去年ほど厖大な金額はいらないというふうに私は考えております。そこでこの売取り売渡しの関係については、従来同時にやつておつたというような説明が、この前渡邊政府委員からありましたが、実績表から見ますと、必ずしも買取りと売渡しの数量は一致しておらない。もちろん中には、石砂の関係につきましては数量が全然一致しておりますが、その他のものについては必ずしも同一でない。買取り売渡しが同時に行われるということならば、そういう事態は生じないように一応考えられるのでございますが、こういつた差異があるのはどういう原因からあるのでございますか。その点を承りたい。
○坂田政府委員 この買取り売りもどし同時の方は、原則としてそういうふうに行くわけでありますが、実際の問題になりますと、若干の差が出て来る場合があり得るわけであります。
○笹山委員 補給金の未拂額が相当あるように資料に見えておりますが、これは調整公団の方で申請をしたのに、政府の方の金繰りの関係上、あるいはそういうふうに受取りが少いのであるか。漏れておるのであるか。
○坂田政府委員 補給金の支拂いの関係につきましては、お許しを得まして説明員の方から説明いたさせます。
○小島説明員 お答えいたします。価格調整補給金につきましては、大体品物によりまして多少の差異はありますが、四月なら四月が終りますと、その四月の出荷分に対しまして、翌月の五日までに概算の計算をいたしまして、それによりまして物価庁の方に公団から請求がございます。それを審査いたしまして、その月の十七、八日ごろまでに大体大蔵省と相談いたしまして、国庫の方の金繰りの状況も見まして、かつ市中の金融情勢などともにらみ合せまして、いつ出すかということをきめまして、十七、八日から二十日ごろまでの間に補給金を一応概算で支拂うというような建前にいたしております。実際の精算額は、それからさらにはるかに遅れまして、二箇月ばかり遅れまして支拂われることになるわけであります。それまでに一切の帳簿の検査等をいたしまして拂うことになりますので、そのように時間がかかるということになるわけであります。多少補給金が遅れる傾きがありますが、それは国庫の状況、市中金融の実際等ともにらみ合せまして、そうなるというふうにお考え願いたいのでございます。
○笹山委員 この資料にあります年度末の決算表に出ております売掛金あるいは買掛金、あるいは価格差補給金の受取未済のもの、こういつたものは現在においては全部解決がついているのでありますか。あるいはこの表の中に相当未整理のものが残つているのでありますか。そういつた点についてお伺いいたしたい。
○小島説明員 お答えいたします。二十三年度分につきましては全部精算がついております。
○笹山委員 貨物運賃が相当な値上がりをするということが予想されておるのでありますが、これによりまして、従来公団の方でやつておりました運賃プールの関係につきまして、その運転資金その他について影響がないのであるかどうか。あるいはもつと根本的に掘り下げて、運賃の値上げによりまして、公定価格の関係につきまして影響がないのであるかどうか。この点について御説明を願います。
○坂田政府委員 運賃が値上がりいたしますときには、このプール関係においてやはり改訂しなければならぬと思います。
○笹山委員 その根本の問題である公定価格の問題になると思うのでありますが、運賃が改訂になりました場合において、公定価格がそのままであるとすれば、あるいはそう影響がないかもしれない、価格プールの方には影響はないかもしれませんが、その点についてはどうなんですか。
○坂田政府委員 運賃が上りました場合におきましても、でき得る限り企業の部内においてそれを吸收するという方向に進みたい。しかしそれをやり切れない物資があるか、ないかということについては検討を加えておりますが、方針としてはでき得る限り吸收せしめる方向に行きたいと思つております。
○笹山委員 運賃の値上げによる公定価格の関連の問題でありますが、方針はよくわかるのでありますが、具体的にそういつた問題について問題になつておる品目がございますならば、この際そういつた点についての御意見がありますれば、お漏らし願いたいと思います。
○坂田政府委員 今度の値上がりにつきまして各種の物価について今検討中でございます。
○笹山委員 企業合理化をやりますと、それだけ生産コストが下つて行く関係になると思うのでありますが、そういつた場合におきましては、従来予定されておつたマル公がそのまま継続するという関係でありますと、価格プールにおきましては相当な黒字が出るというふうに考えるのでございますが、これらの見通しについてはどういうふうに考えるのでありますか。
○坂田政府委員 もちろん合理化によつて黒字の出るものもあると思います。
○笹山委員 この資料の中に、近く繭が取扱い品目からはずれるというふうに、はつきり書いてあるのでございますが、繭がこの取扱い品目からはずれるということは、価格統制につきまして今後どういうふうに繭について取扱わんとするのでございますか。この点について伺います。
○小島説明員 繭の公団扱いの問題でございますが、実際問題といたしましては昭和二十三年の六月に、古繭と新しい繭との調整をいたす必要が生じまして、一回限り取扱いをいたしたことがあるのでありまして、その後ただちにそういう事態がなくなりましたので、公団の取扱い品目の中から落す手続をいたすべきであつたのでありますが、そういつたことがもう一回繰返されるような懸念もございましたし、そういう情勢ともからめて今まで残つて来たわけであります。ただいまでは全然そういう必要もありませんので、今後落したいというのであります。
○笹山委員 私の質問は大体終りました。
○小野瀬委員長 それでは岡田君。
○岡田(春)委員 二、三お伺いしたいと思います。ただいま笹山君から大分私の伺いたい点も御質問があつたのですが、非常に政治的な御答弁で、雲をつかむようなお話でよくわからないのであります。もう少し具体的に今の問題に関連して伺いたいと思いますが、まず第一に政府の方からお出しになつておる資料の中の、二十四年度の資金計画表の物価算定の基礎は、一体いつの基礎によつて行われておるのですか。これをお伺いしたい。
○坂田政府委員 現在の公定価桁によつております。
○岡田(春)委員 そうなつて参りますと、先ほどの笹山君からの御質問のうち、増加運転資金十二億円が大体今後において必要である、こういうお話があつたのでありますが、これにつきましては資金計画の内容を見ますと、十二月に大体十二億円の心要があるという計算になつておるのであります。そこで今度物価補給金の引上げによりまして、当然物価が上つて参りますし、貨物運賃も一割から上つて参りますと、この増加運転貸金につきましても、また同時に資金計画全体としても再検討して、資金の計画を具体的につくり直さなければならないときに来ておるのじやないか、かように考えるのであります、が、これに対するお考えを伺います。
○坂田政府委員 お答えいたします。十二億の必要性につきましては、今申しましたように現在の公定価格によつておるのでありしまして、今後のいろいろの相互における物価の変動につきましては、先ほど申しましたようにでき得る限りその企業内部に吸收せしめて行きたい、すなわち公定価格をでき得る限り堅持して行きたいという考えを持つておるのであります。しかしものによりましてはそうは行きかねるものもありますので、検討中であるということをお答えしたわけであります。
○岡田(春)委員 そうなつて参りますと、先ほどの笹山君からの御質問のうち、増加運転資金十二億円が大体今後において必要である、こういうお話があつたのでありますが、これにつきましては資金計画の内容を見ますと、十二月に大体十二億円の必要があるという計算になつておるのであります。そこで今度物価補給金の引上げによりまして、当然物価が上つて参りますし、貨物運賃も一割から上つて参りますと、この増加運転貸金につきましても、また同時に資金計画全体としても再検討して、資金の計画を具体的につくり直さなければならないときに来ておるのじやないか、かように考えるのでありますが、これに対するお考えを伺います。
○坂田政府委員 大体私どもの見通しとしては十二億円でいいと思つておるのであります。しかし今お話のようにもちろん再検討いたしたいけれども、そう大きく違うことはないというふうに考えます。
○岡田(春)委員 十二億円の増加運転資金の必要がある、こういうように提案の趣旨の説明の中にもございましたが、そうしますと今後大蔵省預金部その他から預金を貸し出すような場合には、十二億円を限度にして大体借りて行きたいという意味で、お話になつておられるのでございますか。
○坂田政府委員 預金部から借りる場合にはさようになろうと考えます。
○岡田(春)委員 そうしますと、大体十二億円の基礎というものは、十二月の十二億円がそのまま数字として現われて来ておるのだろうと思いますが、すでにこの法案の説明の中におきましても現在までは何とか資金の操作によつてやつておいでになつたということをお話になつたわけであります。たとえば十月の資金計画を見ましても、十億円の増加運転資金の必要があつたにもかかわらず、この十億円は預金部の借入れを使わなくとも、何とか操作なすつておいでになつたわけなのであります。そうなつて参りますと、あとはもう二億円だけ操作すれば、増加してもらえればいいのだ、こういう意味の御意見だと解釈してもよろしゆうございますか。
○坂田政府委員 お答えいたします。たいへん説明が要を得ないので恐縮でありますが、十二億円を最高にしているのでありまして、十二億の範囲内において――最高をその程度に見ておる、こういう意味でありますからご了承を願います。
○岡田(春)委員 それでは十二億円を最高限度として、しかも現在のところは十二億円はいらないのだ。現在のところ十月の実績にいたしましても十億円使つているからして、十二月最高で使う場合においては二億円しかいらないのだ。しかしながら今後の見通しがいろいろ考えられるので、十二億円はいるのだから、これを最高限度にしてもらいたい、こういうお話だと解釈してよろしゆうございますか。
○坂田政府委員 さようでございます。
○岡田(春)委員 それではやはり来年の一月から物価が上るということ、運賃が八割上るという場合にもつと増加運転資金がいることを御予定になつて十二億円御必要だというお考えと違うのでありますか、どうでありますか。
○坂田政府委員 御質問の御趣旨は私がちよつとわかつたようでわかりにくい点があるのですが、とにかくいろいろの点を見まして、また物価の変動等も一応考えに入れまして、十二億以上はならないと考えているのでありまして、なお詳細の点については検討を加えておりますが、それ以下でいいのであつて、いろいろの点を見てもそれ以上には上るまいと考えているわけであります。検討はもちろん加えているわけでございます。
○岡田(春)委員 続いて次に参ります。先ほど政務次官は復金の貸出しの回收は今のところは考えておらないとお話になりましたが、これは政務次官は十分御承知でありましようけれども、二十四年度の予算案の中においては、復金の貸出金の回收は七十五億円見込んでいるのであります。このうちで公団の回收金は十五億円ある。この回收金十五億に対しては、価格調整公団は全然回收に応じないという腹だと解釈してよろしゆうございますか、どうでございますか。
○坂田政府委員 復金の資金についてはでき得る限り回收をして返して行きたい、こう思つております。先ほど笹山委員からのそういうことの強い要求が復金からあるかというお話に対して、今具体的にそれはありませんけれども、しかし復金の性格から見て、将来の問題から見て、でき得る限りこれを回收して返して行きたい、こういうつもりであります。
○岡田(春)委員 何らかの分が、二十八億の復金借入金の中から今年度中にいわゆる運転資金としての分が減つて参るということだけは、お考えのうちに入つてのこれは改正案だろうと解釈いたします。大体その点は私の解釈に間違いないと思います。
 続いてバランス・シートを拜見いたしますと、本年度は六億六千万円の剰余金が出ているようでありますが、この剰余金の取扱いはいかになつておりますか。六億六千万円の剰余金であるかどうかということと、その取扱いはどうかということをお伺いいたします。
○坂田政府委員 この剰余金は全部国庫へ返すことになつております。
○岡田(春)委員 六億六千万円はお返しになつておりますか、どうでございますか。
○坂田政府委員 それは全部返しております。
○岡田(春)委員 私の聞いております限りでは、六億六千万円はまだ国庫に收納になつていないはずであります。これは運転資金に使われているはずなのでありますが、この点について責任ある政務次官の御答弁をもう一度お願いいたしたいと思います。
○坂田政府委員 現実にはまだ返つていないそうでありますが、これは返し得るし、また返すはずであります。
○岡田(春)委員 それでは現実に返つておらないことが明確になつて参りましたが、これはきわめて重大な問題であります。政務次官よくお聞き願いたいのであります。公団法に違反をしているということを政務次官はお答えになつたことであります。それは公団法によりまして剰余金は、後期の剰余金について清算後一箇月以内に支拂わなければならないという明確な規定がございます。ところがこれをいまだにお拂いになつておらないということは、これは監督の立場にある物価庁もはつきり責任があることになるのでありますから、これに関連する法規としては申し上げるまでもなくおわかりだろうと思いますが、この点お認めになつたものと解釈してよろしゆうございますか。――続いてまた適当な政府委員から御説明願うことにいたしまして、政務次官の御答弁としてはいまだに返つておらないということを明言されましたが、この点だけを明らかにしておきましよう。
○坂田政府委員 お話になりました六億幾らの分はこれは返つているわけです。国庫へ納付しております。後日と申し上げましたのは二十四年度の上半期の分がまだ返ることになつておるのでありますが、その点はなお……
○岡田(春)委員 それはもう少しも明瞭じやないのです。これはあと必要があれば関係の方にもう少しお伺いして、返つておるか返つていないかを明確にしたいと思いますが、上半期の問題はいまだにお返しになつておらないということは、決算がまだ済まないということに解釈してよろしいですかどうですか。
○小島説明員 お答えいたします。公団の決算は上半期につきましては、期間が終了いたしましてから一箇月以内に一応決算をいたしまして、それによりましてどういう剰余金が出るかということをはじき出すわけでありますが、それを納める時期といたしましては、これは先般の総理庁令によりまして、物価庁長官の規定する時期に国庫に納付するということに改められておりまして、まだ最終の数字が出て参りませんので、またこちらといたしましても今すぐ公団に納めさせますと、公団の運転資金に支障を来すという問題もございまして、今すぐ納めろということを言つておりません。そういう関係に相なつております。
○岡田(春)委員 それでは私今お伺いしたことは上期の、前期の決算がお済みになつたかどうか、こういう点をお伺いをしたのです。ですから法律上の手続の問題よりもその点をお伺いしたい。
○小島説明員 決算は済んでおります。
○岡田(春)委員 それでは決算がお済みになつているのならば、上期の剰余金はどのくらいありますか。(「株主総会でやれ」と呼ぶ者あり)それではその点につきましてはあとで御答弁を願います。これはただいまお話がありましたが、剰余金十二億円いるか、いらないかの基準をわれわれはきめるのであります。その限りにおいて剰余金があれば、それだけいらないという判断がありますから、これは株主総会じやありません。これはあくまでも委員会であります。
 それでは民自党の方もお急ぎのようでありますから、続いて次に参ります。公団の問題に関連してこの前も社会党の成田君から御質問があつたのでありますが、この前坂田政務次官は仙台の百万円の横領未遂事件について、全然御承知がないというお話を聞いたのであります。あるいはまた八十万円の不正融資事件、その他仙台には事件が山積をいたしております。これは全然御承知のないというように御回答になつておりますが、すでにこれは昨年の末ないしは今年の三月ごろまでに起りました事件でありまして、それまでにすでに昨年度末の決算、並びに先ほどの説明員から答弁のありました今年の上期決算も済んでおりますので、この決算に関連してお調べになつたことがないのかどうか伺いたい。
○坂田政府委員 この前に成田委員からその点御質問がありましたときに、まだ報告を受けていなかつたわけでありまするが、その事件について一応御説明を申し上げておきます。
○小島説明員 お許しを得まして御説明を申し上げます。
 まず仙台の事件につきましては正規の報告を聴取しましたところが次のようになつております。初めにこの間御質問になりましたのは、坂田工業会社に対しまする八十万円のいわゆる不正融資という問題でありましたが、この坂田工業会社が仙台市役所に納入いたしました間知石四百十万個の買取り代金百十九万円の認証手形を認めて、坂田工業会社に対して不当の融資をしたという性質のものでございますが、これは事実はかようでございます。その石材買取り代金が石材でございますれば問題はないのでございますが、実際の石材の代金といたしましては約四十万円でございまして、その残余は坂田工業が仙台の市役所から請負いました災害復旧工事につきましての工事の請負代金であつたわけでございます。そこで四十万の石材のほかに、七十万円についても公団が一応買取り代金の認証を認めたという点に、問題の本質があるわけでありますが、そのいきさつといたしましては、まず第一にはその当時に公団といたしましては、坂田工業に対しまする売りもどし、代金の残額は三十六万円に上つておりまして、その回收は非常に困難でありました。そのときに坂田工業の方から仙台市役所から受取る債権があるので、この債権を提供するから売りもどし代金の残高を処理していただきたいというお話がありましたので、一応坂田工業の市役所に対する債権を確認しました上で、公団に法規上認められております代理事業の取扱いを拡張いたしまして、工事費をも含めた手形の認証をいたしたというのがこの事件の性質でございます。もちろん手続としては一応整つてもおりまするし、認証手形の処理も済んでおりますので、一切の手続は七月十五日に完了いたしておりまして、旧債権七万五千円も全部回收されておるわけでございます。要するに本件は手続といたしましては、物価庁に対しまして一応そういつた場合の受領につきまして、打合せを先にやつておけばよかつたと思うのでありますが、公団といたしましては旧債権の取立てに非常に重点を置いたというために、若干物価庁との了解の範囲を逸脱したということになるわけでございます。ただこのために公団としては少しも不利益を受けていないのでありまして、目下この問題は書類はまわつておりますが、この問題について刑事事件が起つておるということはございません。
 それから第二の点の菅原建設に対しまする発駅売りもどしの問題でございますが、本件は多賀城で生産されました石材類を、陸前古川駅附近の宮城県の土木工事に使用されたものにつきまして、公団が管原建設との間に買取り売りもどしをするにあたりまして、発駅買取り、着駅売りもどしの手続を本来ならばとるべきでございましたのに、それを物価庁の承認を得ることなしに、発駅で買取り売りもどしをしたということに問題がございまして、これは妥当な措置であるということは言えないわけでございます。ただ実際問題といたしましては、本件は宮城県の災害復旧工事に関係するのでございまして、県の予算に余裕がございませんでしたために、非常に菅原建設と県の契約の單価が低くきめられております。そこで公団の正規の買取り価格と売りもどし価格をぴつたりそのまま運営いたしますと非常に苦しくなりますので、一応物件が災害復旧の性質のものでもございまするし、かかる物件につきましては公団取扱い除外の道も認められておりますので、一応そういつた発駅売りもどしの手続を早急にやつたという点に問題があるわけであります。実際問題といたしまして災害復旧工事につきましては、そういう措置がなるべく災害復旧工事の單価を安くするために、今まででもきめられておつたのでございますが、それを物価庁の承認なしにやつたという点に問題があるわけであります。以上お答え申し上げます。
○岡田(春)委員 ただいまの御報告の御趣旨を聞いておりますと、結局手続には全然違法がなかつた。仙台の地検で送検されまして調査中でありますが、それについては全然疑義もなく、手続の上においても疑義がない。こういうお答弁なのでありますか。
○坂田政府委員 今申し上げたのは福島、仙台の方面における事件の内容を申し上げたのでありますが、不正事件その他については大阪その他にもこれに関係してあるわけでありますけれども、仙台の方は別として、大阪事件のごときは司直の手に移つておりますので、その方の調査にまかしております。
○岡田(春)委員 仙台の点も手続上、違法がなかつたかどうかという点を申していただきたいと思います。
○小野瀬委員長 岡田委員にちよつと申し上げますがまだ大分かかりますか。
○岡田(春)委員 ちよつと長いのですが、先に外国為替管理委員会をおやりいただくならそれでもけつこうです。まだ全然話が明確でありませんので、今の問題だけにいたしましても、もつと伺わなければなりません。
○小野瀬委員長 速記をやめて……
    〔速記中止〕
    ―――――――――――――
○小野瀬委員長 速記を始めて……。岡田委員の質疑中でまことにお気の毒でございますが、価格調整公団法の一部を改正する法律案の質疑を一時中止いたしまして、これより引続き去る二十二日本委員会に付託されました内閣提出第四十三号、外国為替及び外国貿易管理法案、内閣提出第四十四号、外国為替管理委員会設置法案を一括議題に供したいと存じます。なお両法案に関連を有する大蔵委員会、通商産業委員会においても、この際連合して審査いたしたいとの意向がありまして、本日両委員会ともそれぞれ本委員会との連合審査会開会要求の決議をいたしております。従いまして本委員会といたしましては、審議の慎重を期する意味合いからいたしまして、この際両法案について経済安定委員会、大蔵委員会、通商産業委員会連合審査会を開催いたしたと存じますが、御異義ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野瀬委員長 御異議なしと認めさよう決定いたします。
 なお連合審査会の開会日時は、本日午後三時よりといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野瀬委員長 御異議なしと認めさよう決定いたします。
 なおこの際お諮りいたしますが、本来でありますれば、ただちに両法案に対する提案理由の説明を、本委員会として当然聴取いたすべきでございますが、審査時間の関係もありますので、両法案に対する提案理由の説明は連合審査会において聴取いたすことといたし、本委員会における提案理由の説明はこれを省略したいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野瀬委員長 ではさよう決定いたします。
 それでは暫時休憩いたします。
    午後二時五十二分休憩
     ――――◇―――――
    午後四時五十分開議
○小野瀬委員長 休憩前に引続きこれより会議を開きます。
 内閣提出第十九号、価格調整公団法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。先ほど岡田委員の質疑を中断いたしまして、まことに恐縮でございますが、ただいま岡田委員の了承を得ましたので、成田委員の質疑を許します。
○成田委員 前会私が質問いたしました焦げつき代金の認証手形の融資の問題でございますが、それにつきまして本日政府の方から御答弁があつたのですが、御答弁によりますと、四十万円の石材を納入した、それに対して百十万円の認証手形を認容した、その七十万円の差額につきましては、市役所の土木建築工事の請負に対する請負代金が七十万円残つておる。しかも公団の方で売りもどしたところの代金の回收が焦げついているので、この七十万円を早く回收して、その中から工事代金をとりたい、そういう趣旨でおやりになつたというお話なんですが、焦げつき代金をとるにいたしましても、こういう全然関係のない金で認証手形を発行するということが、すでに行き過ぎじやないかという感じを受けます。それから公団の経理内容を確実にするために、焦げつき代金の回收を急いだという点で認証手形を発行したことは一応了といたしましても、その焦げつき代金は三十五万円であつた。七十万円全額に対して認証手形を発行されたということについては了承しかねるのでありますが、それについてどういうお考えであるか。
○坂田政府委員 今の成田委員の御質問はごもつともであります。物価庁としては公団のやつたことについては、やりは物価庁の了解を得てやらなかつた点については遺憾に存じております。この点はただ実質的な考え方がかようであつたという点を御報告いたしたのであつて、物価庁の了解の範囲を逸脱しておるように私も思つております。
○成田委員 もう一点は、菅原組の問題でありますが、これも御答弁によりますと県庁との契約関係が非常に安過ぎた。そのためにこれをある意味において救済する形において、当然土場渡しであるにもかかわらず発駅渡しで購入した。そういう点になりますと、県庁と請負業者の契約單価というものは両者間できまつておるものです。それを公団が高い安いとして認定いたしまして、それに対して融資をするということは、これも同じく公団としては行き過ぎじやないかという感じを受けるのでありますが、これについてはどうですか。
○坂田政府委員 実は発着で買取り売りもどしをするということについては、これは災害復旧の事業とかいつたようなものについては、物価庁長官の承認を得てこれを行うべき筋合いのものであります。この場合はそれなくしてとられた事柄でありますので、これも物価庁として非常に遺憾に存じております。
○成田委員 この二つの事件ともに物価庁としては遺憾であると言われておりますが、法律違反になることはありませんか。
○坂田政府委員 この二つの事件につきましては、なお物価庁としては非常に遺憾に存じておるのでありますが、その間にどういう不正があるかというような問題については、もう司直の手の調査に移つておりますので、その結果を見て判断する……
○成田委員 私の申し上げましたのは、正、不正の問題じやなしに、当然物価庁の承認を受けてこういう措置をしなければいけないにもかかわらず、承認を受けずにやつたということについて、法律違反というものがあるかどうかということをお尋ねしておるのです。
○坂田政府委員 お答えいたしますが、いわゆる菅原事件と申しますか、そのあとの部分については違反という程度ではないと思いますが、前者の場合につきましては若干疑いがあります。
○小野瀬委員長 よろしゆうございますか。――それでは岡田委員。
○岡田(春)委員 それではなるべく簡單にやりますから、政府委員の方も簡單に明快にお願いいたします。
 ただいまの点で、大分法律違反の疑いがあるというお話でございましたが、公団法の中にはこれは明確に物価庁の許可を得て、公団がやらなければいけないということを書いてある。それからあなたの方の物価庁でお出しになつた告示にも、こういう点は再三にわたりまして、物価庁の指示を受けなければやつてはいけないということが、公団法の精神をそのまま敷衍いたしまして規定をされておるのであります。従いましてこれは疑義どころでなくて、不正とか不正でないとかいう問題は別にいたしまして、これは明確に公団法に違反していると断定せざるを得ない、私はかように考えておる次第でございます。こういう点についてまずお答えを願いたい。
 もう一つは、こういう公団事務と全然違う、たとえば坂田工業の取引の場合、どのような事情でありましても、全然違う取引をいわゆる焦げつきの肩がわりの形で解決をしようというような、善意に解釈すればそういう意図はわかりましても、こういう実例があるということになつて参りますと、公団が価格調整の事務からはずれて、一般的な商取引まで入つて来るというように、われわれ考えざるを得ないのであります。こういう点について政府委員はどういうふうにお考えになりますか。まず第一にお伺いいたしたい。
○小島説明員 お答えいたします。まず初めに公団法に違反するや否やという御質問でございますが、公団法そのものには、詳しくこういつた場合にはどういうふうに買い取れ、こういう場合にはどういう形で買い取らなければならないということは規定されていない。物価庁の発します告示または公団の業務規定、これは物価庁の承認を受けてきめるのでありますが、その業務規定に違反するかどうかという問題になる、こういうふうに私は考えております。
 それから第二の点といたしましては、一般的に公団の業務は、ややもすれば債権回收というような点をやかましく言い過ぎるために、ともすれば逸脱しがちな性質を持つて来るということは、傾向としては認められるというふうに考えておりますが、公団の職員とても公務員でありますから、そういう点に関しましては、一般的にはなるべく違法的な建前で、公団の法律できめられた業務の範囲を逸脱しないようにやつて行くべきものであるし、またさようにやつているということは、私どもとしては期待いたしておる次第でございます。
○岡田(春)委員 わかつたようなわからないような御答弁ですが、大体私たちの解釈としては、告示に対して違反していると解釈せざるを得ないわけなのでありまして、特に問題は先ほどの政務次官の答弁によりましても、この二つの事件については直接に公団に対して実害はない、こういうお話でございましたが、実害がないのではないのでありまして、第二の管原組の場合におきましては、安くそれを買うという形において、当然これは赤字資金のプールになつて来る危険性がありますし、そういう点から言つても、公団に対して事実実害が現われて来る可能性があるわけであります。こういう点もわれわれとしては、この十二億増加運転資金を今改正案として出されております場合において、少くともこういうような今までの不正事件について、解決の見通しあるいは真相を調査されることすら全然行われないで、ただ十二億円だけ必要であるから改正しろ、こうお話になりましても、われわれは容易に政府側の御答弁に対して納得をするわけに行かない。あまり遅くなるといけませんので引続いて次へ参りますが、ともかく先ほど座談のときにもお話申し上げたように、仙台の石砂支部長は、こういうような疑義のある事件を再三にわたつて起しておるのでありますが、これについては今まで聞いておる限りにおいて、高橋支部長自身をどの程度お調べになつておるか。それからまた公団の理事長に対して、現地の労働組合から高橋支部長に対して、即時行政処分を行うべきであるという要求があつたにもかかわらず、この石井という理事長はいまだにこれを握りつぶして、全然この真相を究明しないままでほつたらかしておるのであります。こういう点については、われわれとしては非常に遺憾に存じますし、先ほどの小島説明員の御答弁によりましても、期待をしておるだけでは、これはわれわれ納得はできない。こういう問題はもつと真相を究明していただかなければ、われわれは納得ができないのであります。これにつきまして、まず第一に、物価庁は監督の立場において高橋支部長をどの程度真相究明のためにお調べになつておるか。それから公団の石井理事長に対して、この真相を究明するために公団から至急調査をするなり、行政処分の処理をするお考えが石井理事長にあるかどうかということを、物価庁からひとつやつていただけるかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
○坂田政府委員 もちろん支部長等の件については、十分調査をするつもりでもありますし、また公団側の本部としても調査をいたしております。しかし事件の問題が検察庁において調査されておるので、私どもはその調査の結果によつて、不正があればもちろん行政処分の問題に移ろう、こう存じております。
○岡田(春)委員 政務次官は、司直の手で調べられておるから、もうしばらく模様を見てからというようなお話ですが、これが不正であるといつて真劍に摘発をされました組合側の諸君は、そのために高橋支部長から首を切られております。ですからこういう点をお考えになりましても、真相がわかるまでというような形で、結果において高橋支部長をかばうようなことは、物価庁の長官としてもまた政務次官としても、決して得策であるとは私は考えないのであります。こういう点を特に要望をいたしまして、至急真相を調査されるように重ねて要求をいたしておきます。
 それから続いて認証手形の問題でありますが、これについても大分御質問がありましたけれども、簡單にあと一、二の点だけをお伺いしておきたいと思います。認証手形の残高が、説明によりますと九十億から六十億まで減つておる。こういうような御説明もございましたが、すでに公団の取扱い物資として廃止になりました物資が相当たくさんあるのであります。こういうような物資について、たとえば三月に廃止になつておるものが、その以降において全然認証手形の額においては減らないのであります。そうしてそのままになつておるという実例がたくさんあるのであります。これは言葉をかえて申しますならば、三月以降において、これらの物資は完全に焦げつきになつておつて、回收の見込みがないとわれわれは考えざるを得ないのであります。これは回收の見込みがないという焦げつきのものであるかどうか。それからもしそういう焦げつきのものであるとするならば、これに対してどういう対策をもつて処理をされようとしておるのか。あるいはまたもう一歩続いて御質問いたしますが、今度の十二億円は、この焦げ付きの穴埋めをするためにお使いになるつもりではないのか。こういう点をお伺いしておきたいと思います。
○坂田政府委員 お答えいたします。まず十二億円というものをこの焦げつきに使うつもりかということでありますが、それはさようではないのでありまして、十二億の金額は、確定的に十二億と申しますよりも、最高限度をいろいろの点を見て十二億、その範囲内において実際の借入れをやつて行きたいと存じておるのであります。焦げつき問題とこれとは直接の関係はございません。なおしからば焦げつきが十分処理し得る見込みがあるかどうかという問題と、またどういう方法によつてそれを処理して行くかということでありますが、もちろんこの公団の取扱いが廃止されまして、従来の資金繰りというものが、一時は相当取扱われておつたものがにわかにそういうことになりますと、前に取扱つておつたときに比して、そこに若干いろいろの問題が出て来るわけでありますが、極力この整理方について目下進捗中であります。
○岡田(春)委員 たとえば三月で打切りになつておるものが、認証手形を三月に手形として出される。そういう場合に今までの公団の慣例によりますと、最高六十日間であります。そうなつて参りますと、五月一ぱいでこれは切れてしまうわけである。その場合に最近の政府から出されました認定手形の残高を調べましても、相当多額のものが期限満了後になつて、残高のままで未処理になつておるものがたくさんあるのであります。期限満了後においてどういう形で認証手形の残高を続けられておるのか。この点について簡單にお答え願いたいと思います。
○小島説明員 お答えいたします。認証手形は岡田委員のご指摘の通りに、最高六十日ということで運営されておるわけでございますが、実際その手形の期日が参りましたときに、どうしても落ちないということが間々あるわけでありまして、それらにつきましては一時前の状態でありますれば、復金の残高を利用いたしましてそれを放出し、また適時にそれを回收する。こういうやり方で認識手形の落ちない事態が起ることを、防止するというやり方をとつて来たわけでございます。そういう意味で復金の残高の活用の仕方が、そういう形になつておりますことは遺憾でございますが、いずれにいたしましてもこの残高は減らさなければなりませんし、またたとえば岡田委員の御指摘のような化成品のようなものにつきましては、一社を除きましてほとんど全部整理がついておりますので、さような点今後はまことに迅速に回收し得る、またしなければならないというふうに考えております。
○岡田(春)委員 復金の借入れ資金を流用しておるということは非常にはつきりいたして参りましたが、しかしながら復金の借入れ資金は全部合せて二十八億であります。認証手形の残高は六十億であります。こういう場合において循環なりいろいろな方法を通じましても、実際に認証手形の満期に落ちたのを、全部復金の借入れ資金によつてやつて行くということが不可能なことは事実でありますが、そうなつて参りますと私たちは想像できることは、当然このように落ちてしまつた認証手形のあとの処理については、また重ねて認証手形を――新たに買取りのような方法で認証手形を再度切らせて、言葉をかえて言うならばマラソン金融式に続いて行われて行く可能性がある。相当こういう実例を私は知つておるのであります。この点については物価庁としてどういうふうにお考えになつておりますか。
○坂田政府委員 お答えいたします。認証手形制度及び認証手形制度の前提となります買取り、売りもどしにつきましては、今御指摘のようなマラソン金融というような弊害もたしかに認められ、この点は背定せざるを得ないと思うのでありますが、そういう意味合いにおいて関係方面等の御注意もありまして、認証手形制度をなるべくやめにいたしまして、差金決済制度に移行する。同時にもちろん買取り、売りもどしの制度もやめるということにいたしまして、最小限度資金の動くような形をとるということに、今年の六月以降方針を樹立いたしております。第一次、第二次にわたりまして、この差金決済移行の手続を進めたのでございますが、それによつて相当大幅に認証手形を出すというやり方は、改められたというふうに私ども考えております。従いまして本年度末までに全部差金決済に移行するということになりますれば、認証手形の残高がいたずらに大きくふくれ上つて行うということは、予期もなくてもよいのではないかというふうに考えております。
○岡田(春)委員 先ほどの仙台の事件を見ましても、公団の本部の実例を見ましても、物価庁の非常な手落ちであるという点がはつきりしておる実例があるのであります。それはどういう点かというと、たとえば仙台の石砂支部の場合においても、公団の資金が高橋という個人の個人預金として市中銀行に預金されておるのであります。それから公団の本部においても無機化学の関係の十七億円という金が、無機化学の一課長の個人預金として預金になつておるのであります。こうなつて参りますと、これは温床としてこういう不正をやつて行く可能性をはつきり與えておりますし、こういうような個人預金はおそらく物価庁は御存じだろうと思いますが、これをいいものとして黙認しておるのでありますか。どうなのですか。
○坂田政府委員 個人預金のお話のようなことは、嚴重にそれをやめさせます。
○岡田(春)委員 それはあつたのですか。ないのですか。
○小島説明員 お答えいたします。そういう例が一、二ございましたので、嚴重にそのようなことのないようにという通達を、公団理事長及び副理事長に対しまして出しました。重ねてそういうようなことが現在あるかどうかということを確かめましたときに、それは現在においては毛頭ないという公団側の返事でございましたので、私どもはそれを一応信用しております。
○岡田(春)委員 最後に今年の二十四年度の予算表を見ると、前年度の欠損金の補填額として九億円を組まれておるのであります。これはごらんになつたらおわかりになります。ところが二十三年度の決算によりますと、先ほどもいろいろ問題になりましたように六億六千万円の剰余金になつておる。ところがこの九億というものが補填をしなくても済んで、そのまま寝ておるようでありますが、この九億円についてはどういうように扱われておりますか。政務次官お話の通り、今すぐ十二億円の運転資金がいらないというお説であるとするならば、あらためて預金部からの新らしい資金の借出しの道を講じなくても、この九億円の剰余金を納めなくてもよろしい。剰余金の予算を運用するような形の補正予算を組まれたならば、これで簡單に解決すると思うのですが、こういう剰余金の九億円についてはどういうような処理をされておるか。こういう点についてお答え願います。
○河野(一)政府委員 欠損は欠損として処理して、剰余金は剰余金として各年度で区別して取扱う。こういう方針にいたしております。ただ今までのところ価格調整公団の六億円の剰余金が入りませんのは、先ほど政務次官も言われました通り、いろいろ公団の金繰りに困つておる関係があります。ことに六月までの間が売渡し買いもどしというような現物売買の形式でありましたために、金の入りぐあいがなかなか悪いといつたような関係がございます。今後差金の決済にあわせまして、こういう点は大いに改良いたしまして、年度内にとりたいと思います。
○岡田(春)委員 今の主計局長のお話ではつきりして参りましたが、去年の剰余金が六億円そのまま使われておる。それから九億円は二十三年度の穴埋めの分として予算に組まれておる。この二つ合わせると今年の増加運転資金の十二億円をはるかに越えて、十五億円の増加運転資金の余地があるわけであります。こういうことを物価庁が完全に公団にまかせたままで、さつき申し上げたように、仙台あるいは大阪の染料事件、あるいは福岡のいろいろな事件等を考え合せましても、こういうような不正事件に対する嚴重な監督を行わないで、この十五億円をそのまま適当な処理にまかして、そこで新たに増加運転資金を十二億円組もうというような形で、この改正案をお出しになつているのであります。ですからこの改正案というものがいかにインチキなものであるかということが、非常にはつきりしておることは、政務次官御自身もわかつたと思います。私は大体これ以上質問しましても、皆様方とお約束した五分の時間も越えますから、これ以上あとのことにつきましては、討論の場合において申し上げたいと思います。この程度で打切りたいと思います。事実だけを明らかにしておきます。
○小野瀬委員長 他に御質疑はございませんか――それでは本案に対する質疑はこれにて終局いたしました。
 これより討論に入ります。討論は通告順にこれを許します。志田義信君。
○志田委員 価格調整公団の一部を改正する法律案につきましては、私は賛成いたします。
 これは農林諸公団と同様に、資金のない今日といたしましては、その資金融通の道を講ずる点におきまして、やはりその処置を講じて行くということが必要であろうと思います。だから今後これをなすにあたりましては、適切な運営をぜひ期していただきたい。いま一つ公団経理に対しましても、世上とかくの疑惑があることは事実でありますから、少くとも買取り売渡しにつきましては、十分な監査をいたしていただきたいと思つております。また価格補給金の時間的なずれが非常な問題のできる原因をなしておりますので、できるだけ精算処置を早くしていただきまして、今後に処置していただきたい。また十二億円の増加運転資金がそれで足りないのではないか、あるいはこれ以上多くなるのではないかという御議論も、委員の一部から出ておりますが、私もこの点につきましては同感でありまして、たとえば鉄道運賃の八割値上げによりまして、物価水準との関係を見ましても、鉄道運賃二十五品目につきましては、四・三%近くの値上りになることは考えられますので、物価庁もこの辺に対してはとくと御考慮くださいまして、十二億円という道をつけるにあたりましても、これについては今後また資金計画を切り詰めるという、実情とは違つたものが出て来るおそれがないとは言いがたいものがあろうかと思います。しかしいずれにいたしましても、本公団今後資金的な面におきまして、認証手形等の不渡りになるようなことがあつてはなりませんから、こういう道をつけるという点におきまして、本法律案の一部を改正することにつきましては賛成いたします。
○小野瀬委員長 成田知巳君。
○成田委員 日本社会党を代表いたしまして、本法案に賛成するものであります。
 その理由は先ほど志田委員の討論にもありましたが、復金融資がストップしておる今日、資金の面に対して何らかの措置を講じなければいかない、こういう考え方のもとに賛成するものでございます。しかしながら本委員会の質疑応答で明らかになつたように、従来の復金融資の運転資金というものが再決済資金において、あるいは公団が買取り代金として放出した金額においても、相当不正、不当な運用がなされておる。また認証手形につきましても、筋の違う方面に認証手形が発行され、あるいは必要以上に認証手形が発行されたという事実もございますので、この過去の事実について政府は徹底的にこれを糾明していただき、将来預金部資金を運用することになるわけでありますから、特に政府はこの運用面について、嚴重に監督していただきたいということをつけ加えまして、賛成いたします。
○小野瀬委員長 笹山茂太郎君。
○笹山委員 私は民主党野党派を代表いたしまして、本改正案につきまして賛成するものであります。
 先般来各位から申されましたように、この公団の改正案の趣旨そのものにつきましては私ども異論はないのでございますが、従来の公団の経営なりあるいは経理にあたりまして、いろいろ欠陥があつたように聞いているのであります。さような点につきまして今後適正な運営をしてもらうように、十分な監督あるいは運営上もし制度的に欠陥があるならば、それを虚心坦懐に改める方向に一つおとりはからいを願いたいと思います。なお今後の運営につきましては、運賃あるいは生産コストが相当経済事務の変化によりましてかわつて来ると思います。そういつた場合におきまして運賃プール、あるいは価格のプール、こういつた方面について各品目ごとの嚴密な検討を加えられて、いやしくもこの経理が世間から疑惑の目をもつて見られないように、十分励行していただきたいと思います。かような希望をもつて私は本案に賛成する者であります。
○小野瀬委員長 米原昶君。
○米原委員 私は日本共産党を代表しまして、本一部改正法案に反対の意見を表明するものであります。
 質疑の間に本公団の運営についていろいろな不正不当な運営の仕方が明らかになされたわけでありますが、この点については各党とも、また物価庁当局においてもすでに認められているところであります。ただそういうものはすでに摘発されたのであり、今後そういうことをしない、そうしてさきの決済に移るのであるから、この際貸出しを認めてよいというような考えでは、この問題は根本的に解決つかないと考えるのであります。どうしてこういう不正が起つたかというところに根本問題があると思うのです。つまり官僚統制の根本的な欠陥というものを、この公団の運営状況がはつきり示していると思うのであります。官僚統制がどうしてこういう欠陥を起して来るか。つまり日本の戦後のあの混乱状態において、国家の官僚と結びついて一部の大独占資本家が、自分たちの地位を増進するために国家機構と結びついて独占的な物価体系をつくつて、それを維持するためのこの調整公団の役割、それに従つてこういう不正が起つて来たとわれわれは解せざるを得ない。最近では物価体系もくずれ始めまして、いわゆる国際物価のさや寄せということが言われているわけであります。これによつてはたしてこの問題は根本的に解決つくか。私はそうとも思わないのであります。この点については質疑のときにも申しましたが、そうなつて行つて、日本の産業が正しい意味で保護育成されて、日本の産業が復興できるか。單に今の統制が撤廃されても、必ずしもそうなるとは私は思わないのであります。下手をすれば、ここでもまた新しく日本の産業が破壊されるおそれも十分あるのであります。われわれとしてはそういう形でなくて、今までの独占資本本来の、生産財が最も高く、その次が消費財、労賃が最も低いという形の物価体系でなく、低賃金、低米価の物価体系でなくて、むしろ賃金を最も高く、消賃財はその次で、生産財はその下である。そういう物価体系にすれば、ほんとうに国内市場を広くして、現在のような不景気な政策に持つて行かなくても、ほんとうの安定が得られ、ほんとうの復興ができるのだ。こう信じているのであります。そういう形にするよりほかにもう解決の目途がない。そういう糊塗的なやり方ではとうてい解決つかないという意味で、この改正法案に反対するものであります。
○小野瀬委員長  田中不破三君。
○田中(不)委員 私は民主党を代表いたしまして本案に賛成をいたすものでございます。その理由を簡單に申し上げますならば、現在の物価調整公団の運営の実情、資金繰りの実情、並びに復金からの融資ができなくなつたというこの二点に基づきまして、本法案に賛成をいたすものでございますが、先ほどの委員各位からの希望もありました通りに、この経理の不当不正のないように、また将来の物価の上昇等の関係を十分に考慮されまして、その経理には万全を期していただきたいと存ずるのでございます。これをもちまして、私の賛成討論を終ります。
○小野瀬委員長 岡田春夫君。
○岡田(春)委員 労農党を代表いたしまして、この法案には絶対に反対いたします。
 あらためて申し上げるまでもないと思いますが、先ほども最後に申し上げましたように、十二億円の改正案でありながら、実際に具体的な数字によつても、十五億円の運転資金が中から生み出されるはずなのだ。ところがこの十五億円の運転資金は抱え込んでおいて、それによつて不正あるいはいろんな事件、これらのものをますます大きく拡大さして、ほかに十二億円の新たな運転資金を獲得しようというもので、これは表面においては額の少いおとなしい法案のように見えまするが、中においては鬼のごとき法案であると私は言わざるを得ない。特にここで申し上げておきたいことは、先ほどから十二億円、十二億円と言つておられますけれども、これは政務次官が御存じなのじやないのであります。六十億円くらいほしいのであります。こういう点は公団の方のある報告書の中に書いてあります。こういう点も、政務次官は十二億円と言つておられますからそのままにしておきますけれども、私はこういう一例を見ましても、物価庁がいかに監督不行届きであるかということが、現実に現われておると思います。
 それから第二の問題につきましては、法律違反であるという点は先ほど政府委員が再三にわたつて明確にされ、不正事件の問題についてもそうでありますし、昨年の剰余金が公団法の二十七條によつて一箇月以内に国庫に收入されなければならないにもかかわらず、いまだにこれが暖められたまま運転資金に使われておる。こういう点ははつきりと公団法二十七條違反であります。こういう点を見ましても、この法案の改正法案に賛成することは、法律違反に賛成するという結果になるのであります。われわれはこういう点から考えましても、賛成するわけには行きません。
 第三の問題としては、これは政府が再三言つておりますが、公団は価格調整の一つの機関としてやるのだとお話になつておりますけれども、先ほど小島説明員あるいは政務次官の答弁によりましても、マラソン金融までお認めになつている。こういうことになつて参りますと、これは明らかに金融機関の性格を持つている。認証手形の落ちてしまつたもの、こういうもの大半を調べてみますと、大半が大資本のために奉仕している。こういう認証手形が実は落ちてしまつている。解決されないで、残高に残つて行くというような形で、これはまつたく大資本のために奉仕するところの、金融機関としての役割をしていると言わざるを得ないのであります。復金の融資のできましたころは、これはインフレの時代において、復金を通じて大資本のやみ買いの資金としての役割を果し、今度デフレの現象になつて参りますと、大蔵省の預金部あるいはそれを通じての、市中銀行からのいわゆる金融機関の役割を果して、公団がそのまま温存されて行こうとしているのであります。私はこういう考え方に立ちまして、絶対に反対せざるを得ないのであります。
 以上簡單に反対の理由を申し上げておきます。
○小野瀬委員長 これにて討論は終局いたしました。
 これより価格調整公団法の一部を改正する法律案の採決に入ります。原案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○小野瀬委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決されました。
 なお本案に関する委員会報告書その他に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小野瀬委員長 御異議なしと認め、さように決します。
 なお明日午前十時より本委員室において、経済安定委員会、大蔵委員会、通商産業委員会連合審査会を開催いたしますから、定刻までに御出席願います。本日はこれにて散会いたします。
    午後五時三十四分散会