第007回国会 大蔵委員会 第7号
昭和二十五年一月三十一日(火曜日)
    午前十時五十七分開議
 出席委員
   委員長 川野 芳滿君
   理事 大上  司君 理事 北澤 直吉君
   理事 小山 長規君 理事 前尾繁三郎君
   理事 川島 金次君 理事 河田 賢治君
   理事 内藤 友明君
      佐久間 徹君    塚田十一郎君
      苫米地英俊君    西村 直己君
      三宅 則義君    松尾トシ子君
      宮腰 喜助君    竹村奈良一君
      中村 寅太君    中野 四郎君
 出席政府委員
        大蔵事務官
        (主計局法規課
        長)      佐藤 一郎君
 委員外の出席者
        大蔵事務官   加治木俊道君
        專  門  員 黒田 久太君
        專  門  員 椎木 文也君
一月三十一日
 委員田中織之進君辞任につき、その補欠として
 赤松勇君が議長の指名で委員に選任された。
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一月三十日
 山林関係の税制改革に関する請願(前田正男君
 紹介)(第四五〇号)高鉾島の拂下げに関する
 請願(坪内八郎君紹介)(第四五四号)
 大阪市高速度鉄道建設工事に見返資金融資の請
 願(前田種男君外一名紹介)(第四六五号)
 土建労働者に対する税法改正に関する請願(堀
 川恭平君外七名紹介)(第四六六号)
 戦争関係都債の全額政府引受に関する請願(井
 手光治君紹介)(第四九七号)
 たばこ民営反対並びにたばこ値下げに関する請
 願(高塩三郎君紹介)(第五一号)
 たばこ民営反対に関する請願(原田雪松君外九
 名紹介)(第五一二号)
 同(有田喜一君紹介)(第五三号)
 同(小西寅松君外二名紹介)(第五一四号)
の審査を本委員会に付託された。
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本日の会議に付した事件
 大蔵省預金部特別会計の昭和二十五年度におけ
 る歳入不足補てんのための一般会計からする繰
 入金に関する法律案(内閣提出第一〇号)
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○川野委員長 これより会議を開きます。
 前会に引続き大蔵省預金部特別会計の昭和二十五年度における歳入不足補てんのための一般会計からする繰入金に関する法律案を議題として質疑を続行いたします。
○三宅(則)委員 私は昨日御質問を申し上げたのでありますが、佐藤さんもおいでになりましたから、佐藤さんからもお答えを承れましようし、また銀行局の方もおいでになりましたから、銀行局の方からも承りたいと思います。
 昨日ちよつと触れておきましたが、零細なる国民の金を集めましたのが郵便貯金であるということは、言うまでもないことであります。これを運用いたします点につきまして、どうも政府といたしましては今までの行きがかりもありましようけれども、運用面がまずい。こういう点に盡きるものと思うのであります。それはもちろん司令部の関係もあろうと思いますからして、かつてにこれを使うことは禁ぜられておるわけでありますが、地方債等にこれを流用されるということを、先日もお答えになつたのであります。その比例をきようお示しになつたわけであると思いますが、明細なる資料がまだ届いていないと思います。もしございましたら、お示しを願いたい。
○加治木説明員 一番初めに預金部状況というものがお配りしてあると思うのでありますが、これはちようど貸借対照表とお考えになつていただけばよろしいのでありまして、原資の部というのが貸借対照表の貸方の部に相当する勘定科目であります。運用の方は裏の運用の部というのにございまして、これはプリントが間違つておりますが、運用の部というのでございます。これは貸借対照表で言えば借方に属するものでございます。簡単に御説明申し上げますと、原資の部の方は預金部の預金の源泉を示しております。一番上から申し上げますと、郵便貯金及同切手収入金預金というのがございますが、この切手というのはいわゆる戦時中にやりました弾丸切手のことで現在はやつておりません。これが若干ありますが、ほとんど郵便貯金及び振替貯金でございます。大部分が普通の郵便貯金でございまして、これが十二月末現在で千百億に達しておりまして、六三%という数字になつております。その次が昭和二十四年三月三十一日現在高に対する増減の数字でございます。郵便貯金だけで二百六十五億の増加を示しておるということになつておるのでございます。
 その次は貯蓄債券等収入金預金というのがございますが、これは戦時中に出しました報国債券、福券というような少額の貯蓄債券で勧業銀行をして発行せしめたのでございますが、この発行した手取金を全部預金部に預金しております。こういつた形で現われておるのでございます。現在は発行しておりませんから減る一方であります。現在なお十億ばかりありますが、逐次減少して参りますので、新しい預金の源泉としては問題にならないものでございます。
 次は簡易生命保険及郵便年金預金、これもほとんど大部分が簡易生命保険と年金でございますが、百三十七億で、約八%に達しております。これも預金部の預金の源泉としては最も重要なものの一つでございまして、前年度未に対して四十七億の増加を示しております。
 その次が厚生保険預金、これは厚生年金保険法に基くいわゆる労働者の厚生年金、それから健康保険、こういつたものの保険料の収入金が預金としてここに全部預けられております。これが百七十三億になつておりまして一〇%。
 それから一般会計保管金預金はいろいろなものがございますが、大したことはなくてわずか二億でございます。また身元保証金とかいつたもので一般会計で扱う金がございますが、そういつたものは全部預金部に預けられているのでございまして問題になりません。たまたま前年度末に比べて減少になつておりますが、大体増減はあまりないという性質のものでございます。
 次はその他会計預金で、これは特別会計の預金でございます。現在特別会計はほとんど全部と申し上げても過言でないのでありますが、預金部に預金し得ることになつております。これは二百三十三億になつておりますが、預金の性質としては非常に短期の性質のものが多いのでございまして、たとえば食糧預金のように食糧管理特別会計で食糧証券を発行しまして、米の買付をやるまでの間しばらく預金するようなことがございます。そういうのが非常に大きいときは百億を突破するというような状況にありまして、非常に浮動が大きいのであります。十二月末までずつと申し上げてみますと、たとえば地方配付税配付金積立金預金、それから大学及び学校資金預金、それから食糧管理特別会計の預金等はこのときには大したことはなく五億八千万円になつております。一番大きいのは郵政事業預金、十二月末で八十六億九千万円になつておりますが、これは郵便局の窓口で、たとえば税金も入りますし郵便貯金も入ります。それから簡易生命保険の保険料も入ります。こういつたものが入りますとその場で整理できませんので、普通は一括して日本銀行に預けるのでございますが、それを日本銀行に預けず、未整理のままで預金部に預けた預金が八十六億九千万円で、これも大きいときには百億前後に達するときがあります。これは非常に金の入るとき、たとえば税金が入るとき、あるいは預金の伸びるときには、一応未整理のままで郵政事業の預金として預金部に入れておいて、それをだんだん整理して郵便貯金に繰入れたり、あるいは国の税金として一般会計に納めたりするのでございます。その未整理の頭金でございまして、このときには郵政事業預金が一番大きいようでございます。それから失業保険の積立金預金でありますが、これは短期の預金ではなく長期の預金とみてよいと思いますが、このときは五十六億ということになつており、自作農創設特別預金が四十億になつております。これは農地調整法関係のあの預金であります。それから電気通信事業特別会計がこのときに約四十億ございます。大体こういうように各特別会計からの一時の余裕金でありまして、失業保険のようにかなり長期にわたつて運用し得るような性質のものもありますが、非常に多くの部分が短期性の預金と見てよろしいかと思います。
 次に各種基金保管金及供託金預金についてでありますが、これもほとんど増減のないものであります。たとえば供託金みたいなものは、われわれとしてもどのくらいいつもあるものか、見当がつかないような性質のものであります。このときは前年度末に対して六億五千万円でたまたま増加を示しておりますが、ずつと必ずしも伸びるというような性質の預金でもございませんので、これは運用原資としては大して重視できない性質のものでございます。
 それから共済組合及法人預金でありますが、この法人は特別法人であります。そういう共済組合等は預金部に預金し得ることになつておりますが、現在はほとんど問題にならないような数字でございます。
 次に積立金其の他とありますが、これは四十九億ありまして、かなり大きい数字でありまして、備考のところに説明を加えておりますが、ほとんど整理の勘定でございます。これは運用の方と関係するのでございますが、貸しておつた金が一時預金部へ返つて来る。日本銀行の窓口に入ると本来ならば貸付金を落すべきであります。たとえば十億円貸付金が返つて来れば、ただちに貸付金を十億落すべきでありますが、その手続も徴収官なり、特定の権限のある者が国庫に返すというように形式的に整理したあとで、初めて貸付金を落すということになるのであります。それまでの間は一時未整理の金として、こちらの貸方の方にあげておるのであります。従つてほとんど大部分は運用の部に対する相殺勘定と見てよろしいのであります。このうちどれだけがこの分の回収金であるかということは、ちよつと未整理の数字でありますから、はつきりわからないのでございますが、そういう性質の資金であります。従つてこれはこの資金の源泉としての意味ではなく、むしろ運用の部に対する相殺科目であるというように御承知願いたいと思います。
 その次は運用の部であります。国債は六百四十億ございますが、これは国債が本年度に入つてからは全部見返り資金で買われておるのでございます。このうちの三七%、大体三分の一が食糧証舞で百三十五億に達しております。これを除いた部分が約五百十二億になりりますが、これが長期の普通の国債であります。これがきのうも問題になりましたように、大体その中の四百五十億見当が三分五厘の低い国債で運用されておりますが、これが預金部を非常に圧迫しているということしなつております。食糧証舞券は三箇月か三箇月だつたと思いますが、非常に短期の大蔵省証券と同じような性質の一種の国債でありますが、これは預金部に金がどんどん入つて来て一時運用の道がないという場合に、大体食糧証券で運用するようになつております。従つて預金部の余裕金は一体どこに運用するかと申しますと、一般に運用しているかつこうになつておりますが、実際は食糧証券というような性質の一時の短期の運用でありまして、これを運用しようと思えば現金にかえて運用し得るのであつて、余裕金といえば言えるのであります。但し先ほど申しましたように、一方で短期の預金をかなり持つておりますので、その拂出金の準備のためにも、ある程度はこういう余裕金的な短期の運用の形で持つていなければなりませんから、その分は若干差引いて考慮しなければならぬのでありますが、その分を含めて食糧証券というものは大部分は預金部の預金が集まつておる、こういうふうに御了解願つてけつこうだと思います。
 その次は一般会計及特別会計貸付金、これはたとえば国鉄とか郵政事業等の仕事に貸しております。農業再保険特別会計、それから船舶の再保険特別会計、こういつたものにも若干出ております。こういう特別会計に対する貸付金でありまして、一般会計にはございません。
 それから地方債証券及地方公共団体等貸付金でありますが、これは要するに地方公共団体に対する運用でございます。現在は地方債という、いわゆるあの証券の形でもつてはあまり出されておりません。ほとんど預金部から貸付金の形で出しております。従つて六百二十億になつておりますが、大部分は貸付金でございます。五億かそこらが地方債証券という形で持たれております。これは古い昔のものでございまして、新しいものは全部貸付金の形で運用しております。いずれにしても地方公共団体に対する資金の融通であることにかわりはないのであります。古いものは地方債証券も三分五厘とか四分とか相当低いものがございます。それが約三分の一。
 それから特殊銀行等債券及貸付金、これは現在運用は大体許されておらないのであります。ただ復興金融債券だけは買つてよろしいということになつておりますので、約六十一億運用しております。これがほとんど大部分であります。あとはたとえば勧銀債券とか興銀債券とかでありますが、これはいずれも現在はまだ許されておりません。古い運用の残を示しております。
 それから公団貸付金二百三十億、これは別の資料にも詳しく内容が書いてありますが、農林関係の食糧、食料品、油糧、肥料、飼料、この五公団に対する貸付金の十二月末の残でございます。これが一三%出ております。前年度末の分がそつくりそのまま増になつておりますが、これは本年度新たに始めた性質のものでありますからこういうふうになつております。
 特殊会社等債券及貸付金、これはおそらく日鉄の社債とかいうものだと思いますが、現在はそういう社債購入等は許されておりませんから、古い運用の残でございます。
 それからその下が例の金融機関に対する預金九十二億八千二百万円、まだ百億全部出ておりません。現在その通りになつております。
 現金が三十四億、これはいつかたしかこの委員会でございましたか、どつかでございますが、現金の運用が非常に多過ぎる。こんなに現金を遊ばして何ごとだというお話がありました。現金は大体二、三億程度にとどめたいということを考えておりますが、何しろ全国にわたつて資金が出たり入つたりするので、日本銀行で毎日々々電報や電話で資金の状況は常に押えておるのでございますが、徹底しない場合がありまして、たまたまミスをやりますと、こういうふうによけい余つたり、場合によりましては非常に赤字を出したりするようなこともあるのでございます。三十四億は非常に多過ぎるので、大体二、三億程度にとどめるようにわれわれは運用したいと考えておりますが、たまたまこのと三十四億に達しております。
○三宅(則)委員 ついでにちよつとその下のやつをざつと説明していただけませんか。それから質問しますから……。
○加治木説明員 農林五公団に対する融資状況というのがございます。これは七月から始まつております。これは御承知だと思うのでありますが、預金部としては従来やつていなかつたのでありますけれども、復金が実際上機能を停止した。従来は復金が出しておつたのをあとどうするかという問題が起きまして、預金部でやれ。これは公団は現在行政組織法によつて政府機関ということになつております。預金部は国または地方公共団体に対する資金の融通は認められておりますし、公団は国の機関であるから、国に対する貸付金と同様に考えてよろしい。預金部にちようど金が余つて、これを何とか運用しなければならぬという問題がたまたまあつたものですから、これを公団に借すようにということになつたのであります。これは農林五公団だけが復金以外の金融機関から借りられるように、先般の国会で借入れ状況がかわつたものですから、現在のところは農林五公団に対してだけ貸しております。七、八、九は大した動きはないのですが、十月ごろから急にふくらんでおります。これは御承知かと思うのでありますが、従来は公団は復金からの借入金のほかに、いわゆる認証手形制度によつて市中金融を利用しておつたのでありますが、政府機関が市中金融に依存することはよろしくないというような関係筋の意見もありまして、一括預金部から全部出せということになりました。たしか元の認証期間は二箇月だつたと思いますが、逐次十月、十一月と認証手形をだんだん減らして行きまして、十一月末でなくなつたことになつておりますが、その分だけちようどふくらんでおります。現在十二月末まで二百三十億、これはバランス・シートの数字と合つておりますが、二百三十億という数字になつております。これは大体年度末には二百八億程度に押えるつもりでおります。公団の業務の運用上必要な運転資金が出ておりますから、これも必ずしも毎月コンスタントな数字というわけには参りません。たとえば肥料なんかが七、八、九月に出ておりませんのは、このごろは春肥の配給が多くて、そのために金は非常に入つておる。ところがだんだん秋になつて、秋肥の配給はあまりないので、秋は買い入れる方が多い。生産は毎月コンスタントに生産しておりますからして、秋になつて買入れの多いときに、借入れが多くなつたという結果を示しているのであります。
 それからその次は預金部地方資金現在高調というのがあります。地方資金というのは言葉が足なりいのでありますが、地方公共団体に対する貸付金でございます。地方債がこのほかにあるのでありまして、地方債はここには入つておりません。このほかに地方債五億五千万円あるのでございまして、今年の分は、実は地方債の限度は三百十億ということに一応なつておるのでありますが、現在まだ全部出ておりませんし、整理ができておりませんので、一応二十三年度末現在の数字でもつて、御参考までに各府県別に掲げたのでございます。全体で三百六十一億になつております。御参考までに簡単なわけ方になつておりますが、十二月末現在で、本年度に運用した資金が約二百三十億あります。これは実は府県別にまで調べが行き届かなかつたのであります。一応財務部にやらしておりまして、財務部に資金のわくを與えて、それでもつて運用させております。短期の中には、本年度の、たとえば三百十億の地方債の一部に見合う貸付金が実はあるのでありますが、それはまつたく技術的な関係でこういうふうにしておるのでありまして、一応起債の前貸しという形で短期に出しておいて、二月、三月に一ぺんにまとめてこれを長期の貸付金に振りかえてしまうという操作をとつておりますので、一応本年度の分は全部短期に上つております。そのほかに本年度末までに返してしまうような、純然たる財政調整のための短期資金も入つておりまして、合せて二百三十億であります。札幌財務部、これは北海道でありますが、十五億五千九百万円。仙台、これは東北でありますが、三十七億四千百万円。東京財務部所管、これは国税局関東、信越、東京を合せた管内の分でございますが、四十八億九千三百万円。金沢、これは富山、石川、福井の北陸三県でありますが、十五億三千六百万円。名百屋、これは静岡、愛知、岐阜、三重の四県でございますが、二十二億二千九百万円。大阪、二十六億二千三百万出。広島、これは中国ですが、十八億百万円。高松、これは四国ですが、十三億七千万円。福岡、北九州三県でありますが、十億七千万円。熊本、鹿児島、宮崎、大分が管内になつておりますが、二十二億一千九百万円。合計二百三十億四千五百万円。これだけが大体二十三年度末にプラスになつておるとお考えになつていただけば間違いないのであります。但し二十三年度末から本年度に入つて若干償還になつたものもありますから、その点を完全にプラスすれば、そのままの数字にならないのでありますが、そうそい数字になつております。
○三宅(則)委員 ただいま説明員の方から詳細な説明を承つたのですが、私は大蔵当局に対して次のことを要望いたしておきたい。このような資料は必ずあるべきものでありますから、法案を出すときは大体これに関連する資料を先に出していただき、一応説明していただくと、われわれが審議する上にまことに便利であると考える。いろいろありますが、簡単に二、三御質問いたしたいと思いまするが、地方預金部の出張所である財務部――今度は財務部です。財務部から貸し出しておるのでありまして、これは主として地方公共団体とありますが、どのような団体であるということはわかりませんか。もしわかりますれば御説明いただきたいと思います。
○加治木説明員 現在は全部都道府県、市町村でございます。
○三宅(則)委員 私はさらに佐藤さんの方にまわつて行くかもしれませんが、一応お伺いしたいと思います。昨日預金部資金のコストのことについて御説明があつたのでありまするが、こういうコスト表をわれわれに出していただくといいのですが、ありませんか。
○加治木説明員 実はきよう間に合せるつもりでしたが、おつつけ持つて参ると思います。
○三宅(則)委員 それではちよつと御説明をお願いいたしたいと思いますが、昨日も質問いたした点で、二十五年度の資金のコストは六分八厘一毛、運用利回り六分六厘四毛ということになつておりまするが、昭和二十四年度の資金コストは八分八厘四毛、運用利回りは五分六厘五毛ということになつておつて、コストにおきましては二分三毛運用利回りにおきまして九厘九毛、それぞれ改善されたことになつております。これが主たる原因となりまして、一般会計からの繰入金を二十四年度三十七億五千万円でありましたものを、二十五年度におきましては三億二千万円で済むようになつたのでありますから、これはまことにけつこうでありまするが、なお一応検討する必要がある。資金コストの引下げを検討いたしますると、経費におきましては二分一厘六毛引下げられておりまするが、利子ではわずか三厘三毛でありまして、かえつて引上げられたようなことになつておるわけであります。経費を節約したことははなはだけつこうでありまするが、この点につきまして利子の方も、郵便貯金等に対しまする利子の関係もありましようが、何とか引下げる余地があるものでしようか、ないものでしようかということをひとつお伺いしたい。
○加治木説明員 現在郵便貯金普通貯金の利子が二分六厘七毛ですか、七厘六毛ですか、ちよつと私記憶いたしませんがそういう数字になつております。それを引下げろという御意見もときに伺うことも実はあるのでありますが、非常に零細なるいわゆる貯金者層の所得の中から蓄積される資金でありまして、これに二分程度、たとえば現在の運用利回りは九分五厘の程度に運用してやつております。それに対して二分程度の利息を拂えないということは、実はわれわれとしてははずかしいというくらいに考えております。たまたま貯金の全体の利回りが、先ほども申し上げましたように国債のような低いものがあるために、非常に左前のようなかつこうになつておりますが、本来ならばこれからの金融情勢としては、預ける方の金利はできるだけ貸す方の金利に近づけるように引上げて行く。それから貸す方の金利もコストの引下げその他の面で引下げる。なるべくこれを引下げて行くというような方向にいたしまして、われわれもそういう方向に順応するとすれば、こういう郵便貯金の利子だけの引下げをやるということは現在のところ考えておりません。
○三宅(則)委員 次にきのうから申し上げたのでありますが、運用利回りの引上げについてであります。利回りは先ほど申し上げた通り、二十五年度では六分六厘四毛、前年に比べまして九厘九毛の改善になつております。昨日の御答弁によりますと、地方債に運用すれば九分五厘、一般融資は短期で二銭四厘すなわち八分七厘六毛、長期では九分ないし九分四厘ということを言つておりますが、余裕金をいたずらに眠らしておくということははなはだおもしろくないと考えるから、この睡眠預金部資金を活用するようにして、公団とか営団とかに制限するということはあまりどうも制約され過ぎている、かように考えておりますから、この運用先を中小企業とかあるいは一般商工業者に貸し付けるような方法を講じたい、かように私は思つております。そうしますれば利回りももつと上に上げるようなことになると思いますが、この辺について政府はどういことを考えているか。私承りたいと思うのです。いたずらに政府は貯金を奨励いたしておりますけれども、結局においては安いところを買いとつて、地方債を持つということになりますると、結局利回りは採算がとれぬという段階にまで来ることになりまするが、この辺について説明員では英断はないかもしれませんから、ひとつ政府委員からしつかりした御答弁を得たい、かように考えます。
○加治木説明員 それは御説の通りでございまして、われわれも単に預金部資金というものを国債、地方債に運用するということは、日本の金融全体の立場から考えても、必ずしも適当でないと実は考えております。それのみならず預金部の現在の收支の採算状況から言いましても、今仰せになりましたようにかなりの余裕金を、單に食糧証券というような低い利率のものに運用しておる。これをもう少し中小商工業者その他の経済資金に運用するならば、預金部の採算も改善し得ることはわれわれもまつたくその通りに考えて、関係方面とも折衝しておるのでございます。ただ力が足りませんのか、あるいは情勢がわれに利しないのか、なかなか思うように参らないのでありますが、御指摘のような方向に向つて、われわれはもう一層努力を重ねて行きたいと思います。
○三宅(則)委員 今説明員の方から熱烈なる御意思の発表があつたのでありますが、その点はどうか大蔵本省に帰つて、次官なり大臣なりによく言つてもらいたい。私どもは大蔵委員でありますからといつて、決して政府を攻撃して快とするものではない。なるべく国民のために、零細な資金を集めたものを有効に利用いたしまして、政府ももうかり、国民ももうかる、こういうようにいたしたいと考えます。
 そこで一つ申し上げたいのでございますが、資金コストの引下げをやりまして、資金の運用を拡大すれば、結局利回りが上る結果になるというお話でありますが、独立採算制をとるということは、特別会計の本旨であると考える。ところが今までのように少し赤字を出しますと、一般会計から繰入れるというようなことをたびたび繰返すことは、政府といたしておもしろくない、かように私ども考えております。零細な資金を運用するにつきましては、どうか国民のためにもなり、また実際資金を活用する者は中小企業である、国民大衆であるということにならなければならぬ。同時に私が申し上げたい点は、地方で集めました零細な資金の一部分で安い地方債を買うことになりまして、実際の中小企業あるいは農民の方に貸し出していない。こういう点が出て来はしないか。その点につきましてどうかもう少し範囲を拡大して、地方にも還元して貸すような方法をとつてもらいたい。そうすれば一般会計からの援助を少くすることもできる。また国民大衆も喜ぶことである。かように考えますから、どうか政府といたしては一段と御努力を願いたいと思うのですが、もう一応正確なる御判断のもとに、また信念のもとに、御答弁を願いたいと思う。
○加治木説明員 預金部はかつては預金部の運用資金の大体四〇%というものが、農村あるいは中小商工業者その他一般経済資金に運用されておつたのであります。それはもちろん直接貸しの形式をとらずに、銀行を通ずるとか、あるいは地方公共団体を通じて、個人に経営貸しをするというような方法を大部分とつておつたのでありますが、そういうものを入れまして大体四%程度は戰前においてはそういう方面にも運用せられておつたのであります。ところが現在は先ほど申し上げた通り、非常に範囲が狭められておるのでありますが、もしもわれわれが希望するような方向に、これから預金部資金の運用について展開できるというような情勢になりましたならば、仰せの御趣旨に従いまして、かつての預金部が運用しておつたように、地方還元の意味合いにおきまして、農村なり中小商工業者なりにも資金をまわしたい、かように考えておるのであります。
○三宅(則)委員 あまり時間が長くなつては申訳ないと思いますので、この程度にいたしますが、私が一番心配しておるのは、政府だけにまかしておくことがよろしいか、もしくはわれわれのような大蔵委員会というような議院の決議によつて、そうしたような資金の運用面を拡大強化する。こういう線を引きまして、司令部に折衝した方がいいかとも考えるのでありますが、場合によりましてはわれわれ委員会としては、そのような資金面の運用も拡大強化するという決議をいたしたいという私は信念を持つておりますが、これについての政府の御答弁を得たいと思います。
○佐藤(一)政府委員 ちよつとお答えいたしますが、ただいま説明員からも説明がございましたように、全体の方向としては、もちろん政府としても非常に賛成であります。御趣旨は私どもも首脳部に十分伝えるつもりでございます。なおただいまのお話は、これはまた国会独自の問題としまして、適当にお諮りを願つてけつこうであります。
○内藤(友)委員 ちよつと一、二お尋ねしたいと思うのでありますが、あるいは三宅さんの方から勢いのいい御質問で盡しておるのかもしれませんが、私遅れて参りまして、はなはだ申訳ありません。まず、郵便貯金及同切手收入金預金というのがありますが、これの職業別の資料か何かございませんでしようか。実はその資料をいただきたいのであります。次にお尋ねしたいのは、地方債証券及地方公共団体等貸付金が三五%まで出ておるのでありますが、これは地方の仕事において、こういう仕事なら貸し付けるのだ、こういう仕事はだめなんだという、何か基準がありますか。それがもしありましたらお聞かせいただきたいと思います。
○加治木説明員 郵便貯金の利用者別の預金の状況はわかりません。昨日も実は御要求があつたので、さつそく帰つて郵政省の方とも相談して、大分強引に頼んだのでありますが、戰前はそういう資料も完全なものがあつたのでありますが、現在はまつたく統計をとつていないので、どうもお答えしかねるということでありました。もちろんそういう資料は郵政省でなければありませんが、もし御要求があれば、たとえば貯金支局のその管内別の扱い高くらいはあるいはわかるかもしれませんが、それではおそらく御要求の趣旨には合致しないと思いまして、今日資料を出さなかつたのであります。はなはだ残念でございますけれども、そういう状況でございます。
 それから地方債証券及地方公共団体等貸付金は、実はこれは地方債自体の発行の許可は、地方自治庁と大蔵大臣とでもつてきめることになつておりまして、その地方債の発行自体について許可が下りる場合に、初めて預金部は融資の対象としてこれを考えるのでありまして、従つて事業別に、どういうものに地方債の発行を認めるかということがむしろ根本なのでありまして、それがきまりましてから預金部が許可するということになつております。ただ実際問題として、本年度でもそうでありますが、地方債のほとんど全部が預金部引受けということになるものでありますから、許可を出す以前にわれわれの方に相談に参るのでありますが、大体来年度からは非常に違つた形をとると思うのであります。現在のところは、大体災害復旧費がほとんど大部分を占めております。本年度追加の分を含めて半分くらい、三百十億ですと百五十億くらい災害復旧関係の方になるだろうと思います。国土が非常に荒廃して、災害復旧費が戰前と比べても非常に大きくなつておりますが、そのほかはいろいろ国で補助金のつく補助事業でございますとか――われわれは公共事業費と言つております。災害はもちろん補助金がつくのでありますが、その他の一般の補助のつく一般公共事業費、その他にわれわれは単独事業と称しておりますが、補助がつかないものがあります。たとえば電車とか、バスとか、水道とかいうものが非常に大きいのであります。去年あたりは六三制とか、自治体警察関係の施設費が相当これに頼つて来たのでありますが、今年度は自治体関係はありません。六・三制が非常に大きな問題でありますが、これは追加予算で十五億の国の補助金が認められまして、これに見合う程度のものをこの追加でもつて出す程度であります。非常に大ざつぱでありますが、以上お答え申し上げます。
○内藤(友)委員 ただいま地方公共団体の貸付、今お話のように災害復旧費が半分百五十億、あと残り百五十億の内訳したものがございますが、学校が幾らとか、あるいは今お話のように警察の建築費に幾らとか、何かそういう内訳がありましたら、ひとつお示し願います。
○加治木説明員 実は本年度がまだきまつておらないものでありますから、持つて来なかつたのでありますが、二十三年度末まででも調べればわかるのであります。実は戰前の分は非常に複雑な統計になつておりまして、昨日まとめかかつたのでありますが、年度によつて事業のわけ方が違いますので、新しい観点でわけ方をこしらえて、そこへうまくはめ込んで行かないと、分類できないような状態でありますから、ちよつと時間さえ拜借できますれば、そういう資料もできないことはなかろうかと思つております。
○内藤(友)委員 実はそういうようなごめんどうなことをお尋ねするのも、先ほど三宅さんからもお話がありましたが、地方還元ということをお願いしたいという考えから申し上げておるのであります。私どもが調べたものによりますと、ここに郵便貯金及同切手收入金預金千百七億というのがありますが、これは二十四年十二月三十一日現在であります。この中に郵便貯金は九百六十億ぐらいあるのではないかと思います。そこでその九百六十億の中で農山漁村の住民が郵便貯金をしておりますのが、私どもの調べでは約三〇%に当る二百八十八億、預金部の持つている金の約一六%が農山漁村民が郵便貯金をしておると考えておるのであります。ところが以前は地方還元ということが非常に強い線で運用しておられたのでありまして、それによりまして地方の人も郵便貯金をするし、また簡易生命保険にも入ろうというので、この方の事業が伸びて来たのでありますが、今日になりますと、募集はなさる、勧奨はなさるのでありますが、その集められた金の行方というものが、まつたく農山漁村の縁の遠いところへ流れているというような状態になつております。こういうことがわかりますと、農山漁村の人たちが郵便貯金をしたり、簡易生命保険險に入つたりすることを、やめようではないかという気持になつて来るのではないかと思うのであります。従つて預金部は仕事を十分に伸ばして行かなければならぬのでありますから、そういう観点からいたしましても、とつたものはやはり返すというような考え方で、おやり願わなければならぬのではないかと思うのであります。実はこれはなかなか調査することかむづかしいので、これは正確な数字とは考えないのでありますが、農村の貯金の行方というものは、一体どういう状態になつておるかということを、私どもは自分の関係の仕事と思つておりますから、いろいろな材料を集めておるのであります。そうしますと、大体におきまして農村にありまする預金全体の三分の一強というものが、農村以外の機関に流れておるのでありまして、こういうことが今日農村の金詰まりという現象を如実に現わして来、ことに農村の長期金融対策がちつとも政府で行われていないということを農村に如実に反映いたしまして、ここらあたりから食糧の生産が足踏みしておる形になつて来ておるように思うのであります。従つて私どもは、もしこの預金部の金が、集めることは集められますけれども、その使い道が農山漁村に行かないのだ、そういう方面に使わないのだということになりますと、勢い私どもは農村にあります金は農村以外に出すなという、何かこういう強い制度を設け、また精神的な奨励もしなければならぬ。これは農村自衛のためにやらなければならぬのでありますから、そういうふうなことが実は考えられるのであります。こういうことにつきまして、これはいつも私どもが口をあけるとそういうことを申し上げているのでありまして、いまさらこんなところで申し上げるのはどうかと思いますけれども、どうかひとつ、いろいろ関係方面のこともありましようけれども、やはりこの仕事を伸ばす意味からいたしまして、地方から集めたものは地方へ返すという方針を、何とかひとつとつていただきたい。これは三宅さんもお話がありましたけれども、このごろの金詰まりを農村からながめて特に感ぜられますので、どうかそういうところに目をあけていただきたいと思うのであります。しいてお答えを得ようとは思つておりません。どうかそういうことでお願いしたい。そういう線に行きませんと、私どもは農村の金は農村以外は流さぬということを、これは徹底的にやらなければ農村は守れぬと思うのでありまして、そういうことをひとつよくお考えいただきたいと思うのであります。
○河田委員 今年の国債償還は八百四十七億ということになつておりますが、この預金部の国債については、大体どのくらい償還される見込みを持つておられるか。
○加治木説明員 来年度は国債は、いわゆる長期の国債だけでございますが、これは五千百万円というわれわれの見積りになつております。但し来年度の見返り資金及び一般会計からの国債償還は、通常の方法による償還期の来たものを償還するのでなくて、むしろ買入れ償却の形をもつて償還されますので、そういつたことがはたして預金部にどういうふうに働いて来るか、現在のところまだはつきりしていないのであります。われわれはできるならば、預金部の五百十二億のうち三百億程度を一般会計あるいは見返り資金、どちらでもいいのでありますが、やつてもらいたいということを、事務的には折衝しているのであります。もしそれが実現するならば、おそらく預金部の三億二千万円の赤字は消えてなくなるだろう、そういつた意味において大体三百億という数字を実は期待しているのでありますが、はつきりしたことは申し上げかねます。
○河田委員 それからもう一つ、郵便貯金の事務取扱いの財源として六十二億三千三百五十七万八千円、これを通信事業特別会計へ繰入れることになつておりますが、昨年から見ますと五億五千万円ばかり少い。これは行政整理、従つてまた郵便事務における労働強化を伴つていると思いますが、これの積算の基礎はどういうようになつておりますか。
○佐藤(一)政府委員 河田委員の御質問でございますが、ただいまの六十二億の積算の内訳は、ただいまちよつと手元にございませんので、資料として差上げたいと思います。
○川野委員長 ほかに質疑はありませんか。――それでは大蔵省預金部特別会計の昭和三十五年度における歳入不足補てんのための一般会計からする繰入金に関する法律案については、質疑を終了してさしつかえありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野委員長 それでは質疑を終了することに決定いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
    午前十一時四十六分散会