第007回国会 農林委員会 第18号
昭和二十五年三月二十四日(金曜日)
    午前十一時十六分開議
 出席委員
   委員長 小笠原八十美君
   理事 安部 俊吾君 理事 松浦 東介君
   理事 八木 一郎君 理事 山村新治郎君
   理事 井上 良二君 理事 小林 運美君
   理事 山口 武秀君
      青木  正君    足立 篤郎君
      宇野秀次郎君    遠藤 三郎君
      河野 謙三君    寺本  齋君
      中垣 國男君    中村  清君
      原田 雪松君    平澤 長吉君
      平野 三郎君    渕  通義君
      村上 清治君    守島 伍郎君
      山本 久雄君    足鹿  覺君
      石井 繁丸君    坂口 主税君
      高田 富之君    横田甚太郎君
      小平  忠君
 出席国務大臣
        農 林 大 臣 森 幸太郎君
 出席政府委員
        農林政務次官  坂本  實君
        農林事務官
        (農政局長)  藤田  巖君
        農林事務官
        (畜産局長)  山根 東明君
        食糧庁長官   安孫子藤吉君
 委員外の出席者
        專  門  員 岩隈  博君
        專  門  員 藤井  信君
    ―――――――――――――
三月二十三日
 農業協同組合法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第一二一号)
同日
 中京地区に国営競馬場設置促進に関する請願(
 八木一郎君外三名紹介)(第一七一二号)
 用材規格規程等廃止の請願(眞鍋勝君紹介)(
 第一七一四号)
 放射線による米穀増收研究費国庫補助に関する
 請願(村上清治君紹介)(第一七五二号)
 岩手県下の国有牧野開放に関する請願(野原正
 勝君紹介)(第一七五六号)
 繭価の安定施策樹立等に関する請願(淺利三朗
 君紹介)(第一七六四号)
 水溶性マンガン肥料保証成分量引下げ等に関す
 る請願(山本猛夫君紹介)(第一七九五号)
 鳥取県の農業改良事業費国庫補助増額等に関す
 る請願(足鹿覺君紹介)(第一八一一号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 小委員の補欠選任
 連合審査会開会に関する件
 油糧配給公団法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第六〇号)
 食糧管理法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第九四号)
 公団に関する小委員長の中間報告聽取
    ―――――――――――――
○小笠原委員長 これより会議を開きます。
 議事に入る前に、議案が付託になりましたから、御報告申し上げます。昨二十三日、内閣提出による農業協同組合法の一部を改正する法律案が本委員会に付託と相なりましたので、以上御報告申し上げます。
 次に、小委員辞任の申出があります。公共事業小委員であります安部俊吾君から、小委員辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは辞任を許可するに決しました。
 なお、ただいま辞任を許可いたしました公共事業小委員の補欠選任を行わねばなりませんが、これは先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは中垣國男君を公共事業小委員に指名いたします。
    ―――――――――――――
○小笠原委員長 それでは、昨日に引続きまして、油糧配給公団法の一部を改正する法律案及び食糧管理法の一部を改正する法律案を一括議題とし、その質疑を継続いたします。
    〔委員長退席、松浦委員長代理着席〕
○河野(謙)委員 食糧管理局の長官に一、二お尋ねいたしたいのです。現在食糧総合配給の中に、パン、乾麺、乾パン等が入つておりますが、これにつきまして、昨年の議会におきまして、私意見を申し述べたことがあるのでありますが、われわれ消費者の立場から考えますと、現在は燃料事情も相当緩和しておりますし、家庭労務の事情も相当緩和しておりますし、この機会に、従来のように、パン、乾麺、乾パンというような最終製品を配給するにあらずして、われわれの家庭には一切原料で配給すべきである、私はかように考え、去る議会で希望を申し述べたのでありますが、その際に長官から、十分研究して追つてお答えうるという御返事があつたのであります。その後約半箇年を経過しております。この機会に、これらの御方針について、明確に、いつからどのようにかえるかということを御答弁いただきたい、かように思うのです。私がかように主張いたしますのは、重ねて私は申しますが、これは單に食糧だけではなくして、肥料の場合にも、飼料の場合にも、配合にあらずして原料、すなわち肥料の場合には單肥、えさの場合には單味、各家庭の場合には原料の粉でもらいたいというのが一般の声であります。またさようにすべきであります。従来はとかく、食糧の場合は燃料が困るだろうとか、奥さんが忙しくて困るだろうとか、農家の場合には、農家に肥料知識かないとか、えさの場合には、農家にえさの知識がないとかいうことで、御親切はけつこうでありますけれども、そこまで行きますと、いわゆる役人の悪女の深情ということであります。さようなことは、この機会に改めていただいて、もう少し大まかに各家庭にまかしてもらいたい。そして、私は、肥料は單肥、えさは單味、食糧は必ず原材でもらいたい。われわれの女房は粉をもらいますれば、それですきなように、パンを焼くなり、うどんをつくるなり、まんじゆうをつくるなり、だんごをつくるなり、適当にやります。また各家庭でできなければ、そのときに初めて町の一番優良なパン屋さんに行つてお願いするわけです。この機会にぜひ従来の制度を改めていただきたいことを強く希望するものでありますか、これについての明確な御答弁をお願いいたしたい。この前のようにとくと考慮しておくという程度では、もうこの時期に至つては、私どもは納得が行きませんので、特にお願いいたします。
○安孫子政府委員 この前の国会でお話がございましたように、大体消費者の立場から申しますと、單体配給の方が適当であるという御意見を拝聽したわけであります。当時お答えを申し上げましたのは、私どもは全国的にいろいろの消費者の声を聞きますと、単体配給を希望する向きもありますし、また最終形態において配給されることを希望する向きもあるのでありまして、この点はいずれとも画一的に決定をして、その方針に進むことは、全国的に見ますと適当じやないので、その間の調整をはかりたいということを申し上げたと記憶いたしております。加工品の配給につきましても、各府県の実情によりまして、東京都はいずれの形態のものもとり得るような情勢に大体ありますが、地方の県におきましては、すべて加工形態であろ、あるいはすべて單体であるというような、まだあまり進歩しない配給組織をとつている所もあるのでありまして、これを一律に全国的に消費者の最も好むところによつて、配給し得るような組織、やり方を考えたいということを申し上げておつたと思います。お尋ねの点につきましては、結局において消費者が加工形態において受取るか、單体において受取るか、消費者の意思によつてきまるような仕組みを、私どもとしては採用いたして参りたいと思つております。端的に申しますと、フリー・クーポン制のようなものがこの際に取り得るならば、この問題はある程度解決すると思つております。私どもとしましては、フリー・クーポン制を全国的に採用することについて、大体研究を遂げて、いろいろ各方面と折衝いたしておる最中でございます。これが実現をいたしますれば、この前御質問のありました、また今回御質問のあつた要点に、お答えすることができるのではなかろうかと思つております。大体その後の経過は以上の通りでございます。
○河野(謙)委員 御意見ありがたく拝聽いたしました。つきましては、私はこの機会に関係方面との折衝等もおありと思いますけれども、できるならば大体いつから、またいつころからこの制度に切りかえるということを御言明いただければ、たいへんけつこうだ、かように思つております。
 それからもう一つ伺いたいのは、乾パンの問題であります。乾パンはおやめになる意思があるかどうか。これは今ほとんど乾パンの必要がなくなつているのではないか。同時にこれらを加工いたしましても、配給する場合に配給辞退等が相当多いのではないか。また多いように私は聞いております。これにつきまして、重ねて伺いたいと思います。
○安孫子政府委員 フリー・クーポン制を採用いたします時期は、できるだけ早く、方針がきまりますれば実行いたしたいと思います。ただいまから五月でありますとか、六月であるとか、はつきりした時期は、実はお答えいたしかねるのでありますが、できるだけ早く了解を得まして、実行いたしたいと思います。
 乾パンの問題でありますが、これは御承知のように、戦争中あるいは戦争後におきまして、非常に窮迫いたしました際の、災害その他応急用といたしまして、相当製造いたしているのであります。これも情勢の変化によりまして、順次減らすべきものであり、また食糧の全般的な情勢から申しますならば、乾パンの配給というようなものは、非常に配給辞退も多い現状でありますので、適当な機会にこの点を処理いたしたいと考えます。
○河野(謙)委員 ただいまの御答弁で、可及的すみやかにというふうに伺いましたが、くどくど申し上げますが、今に今にと言うて、死んでしまつた人がありますから、死なないうちにひとつやつていただきたいということを強く申し上げます。今の制度において、パン屋さん、うどん屋さんの陰にある消費者は、非常に犠牲が多いのであります。長官も御承知のように、パン屋さんは何で利潤をとつているか、うどん屋さんは何で利潤をとつているか、加工賃で利潤をとつておりません。今の検査制度におきまして、検査制度の不備のために、水分の多いパン、うどんをつくりまして、原料を一割なり、ひどいところは二割はねまして、これによつてバン屋さん、うどん屋さんは利潤を得ているのであります。この犠牲は全部消費者であります。さようなことをわれわれは見るに忍びないのであります。でありますから一日も早く、これは死なないうちにひとつやつていただきたい、かように強く要望いたします。
 なお私は関連いたしまして、農政局長にお伺いしたいのでありますが、本議会に肥料取締り規則の改正法案をお出しになる御意思があるかどうか、それがまず第一点。
 それから今のパン、うどんと同様に、肥料におきまして、今後配合肥料を全廃する御意思があるかどうかということをお伺いしたい。私はこの機会に希望をつけ加えますが、配合肥料は絶対に私はやめてもらいたいと思う。一つの例といたしまして、本年の春の肥料におきまして、農林省は、農家の希望があつた場合には配合肥料を許すという制度をつくられた。局長御存じの通り、岩手、宮城、茨城、その他数県から農家の希望であるかのごときかつこうで、配合肥料の希望が来ております。ところがわれわれこれを裏から見ますと、いずれも全国で配合肥料を希望する県は、判で押したように、一つの資本系統の会社が勢力の伸びている所からされております。これは一見農家の希望のごとくでありますけれども、事実はその資本系統と県の役人か農家をさそつて、配合肥料を希望しているようなかつこうをとつただけであります。この結果は、必ず農家がまた犠牲になるのであります。同時に、今の取締り陣営、取締り規則の不備の点から行きまして、配合肥料を今のように許可して行く限りは、絶対に農家は肥料の被害からのがれることはできません。少くとも私は今のパンやうどんをやめて、全部原料で配給してもらいたいという希望を申し上げると同時に、肥料のように一見してわからないようなものは、この際農林省は大いにお考え願つて、少くとも配合は今後全廃する、制度の上からこれをはずすということにしてもらいたい。これについての御意見を伺いたい。
○藤田政府委員 肥料取締法を本議会に提案するかということでありますが、私どもといたしましては、提案の予定をもちまして、現在司令部にアプルーヴアルの申請中でございます。まだ関係方面から完全な了解が得られません。なお重要な二、三点についての御意見がございます。それを折衝いたしておりますが、これが解決次第国会に出したい、かように考えている次第でございます。
 それから配合肥料の全廃の問題でありますが、われわれの考えておりますのは、農家の希望しないものを、むりむりにこれを押しつけるということは考えておりませんので、農家が希望をいたしました場合に配合肥料としてこれを配給する。こういう考え方でおるわけであります。今お説のように、それは必ずしも農家の希望でなく、特定の会社の指導に基くものである。こういうような御意見もございましたが、地方的には従来やはり配合肥料の効果も知り、よくそれに対する経験のあるところもあるわけであります。われわれといたしましては、やはり建前といたしましては、農家の希望に基いて考え、農家の希望しないものはこれは配給しない、農家本位に考えて行くというふうなことでやつて参りたいと思つております。
○河野(謙)委員 農家の希望ということをおつしやいましたが、農家が希望する場合は村の協同組合の委託配合なり、近隣の町の商人の委託配合なりで間に合うのであります。また配合の設備がなければ、シヤベルの配合でも間に合うのであります。私は農家の意思を無視して――何でも單肥でやれとは申しませんが、農家の希望がある場合には、それぞれその希望を満たす機関は町村にあります。だから国としては、とかく従来間違いの多かつた、また最近も間違いの多いこの配合肥料というものを、肥料の制度の上から除いてもらいたい、かように思うのであります。これは私はまたあらためての機会に御意見を承ることにいたしまして、一応この機会に強く希望を申し上げておきます。
○横田委員 ちよつと関連して安孫子食糧長官にお伺いします。このごろ非常に配給米の評判が悪い。その悪い要点は大体くさい、それから黒い、ぬかが多い。それから砕けた米が多い。こういうことが言われておる。私たちが公平に見ましたところが、外国から入つておりますところの米は、高いことは高いが、日本の米よりは悪い、だから入つた米をもう一回日本の規格に合するように検査をして、砕けた米を別にとつてしまつて、よい米を配つてもらう。そういう意思があるかないか。
 それから今度日本とビルマの間であつたと思いますが、そこで通商協定が結ばれた中に、とうもろこしが購入されておる。あのとうもろこしは町の人に食わせるために買われたのか、それとも飼料に買われたのか、それを伺いたい。
○安孫子政府委員 特に最近ビルマ米についての不評は、私も十分承知しております。あのくさみは何から出るか、おそらく船艇のにおいが移つておるのではなかろうかという感じもいたします。先般ビルマのミツシヨンも参りましたので、この点についてはいろいろ懇談をいたしたわけでありますが、積み出すときには必ずしもそういうにおいはない、こちらに参りますと非常なくさみがありますので、おそらく輸送中のにおいの移りではないかというのが、一応結論であつたのでありますが、しかしビルマといたしましても、積出地の方において一層巖重な検査なり、あるいは注意をするという話になつておるわけであります。しかしそれのみによるわけにも参りませんので、私どもといたしましては、今後のビルマ米の受渡しにつきましては、こちら側から検收員を出しまして、これが現地において検收をして積み込むという措置を講ずる段取りをいたしております。今後は先般来不評をこうむつております外国米の品質、その他の点はよほど改善されることになろうかと思つておる次第であります。
 それからとうもろこしでありますが、これはただいまのところ主食用としては考えておりません。
○横田委員 それでは今後買うものに対しては検收員をお出しになる、そういたしますと、ただいま入つておるものはがまんしてくれ、こういうわけでありますか。もしそれをがまんしてくれというのであるなれば、その量はどのくらいあるのですか。
 それから小米、いわゆる碎けた米というものは、除いてもらえるか、もらえないか。それだけお伺いしておきます。
○安孫子政府委員 これは御承知のようにブロークン・ライスは、どうしても現地としては丸粒にある程度入れて輸出せざるを得ない状況にあるわけであります。それで碎け米が一五%に上るものは幾ら、二〇%に上るものは幾ら、三〇%に上るものは幾らというふうに、価格もかわつておるのであります。昨年入りましたものは、私どもとしては相当安いものを入れざるを得ない資金の状況にありましたので、ブロークンの多い米を買わざるを得なかつたのであります。しかし消費者の立場から考えますと、今後できるだけ品質のよいものを入れたいということで、交渉いたしておるわけであります。それから昨年の未から本年の初めに入りましたものが相当悪い米であつたので、先般来非常に不評を買つておりますが、最近は順次よくなりつつあると私は聞いておるわけでありますが、現在悪いものが入りましたものは、ほぼ処分を終つておりますので、今後はだんだんよくなつて参ると思つております。
○横田委員 ビル米は今年とれた米を買われたのですか。聞くところによりますと、戰争中にとれた米が売れずに残つておつた、その余つた米を買つて来られたという風評があるようですが、それはどうですか。
○安孫子政府委員 新米ではなく、古米であつたのです。
○宇野委員 大きな意味で関連しておりますのでお尋ねしたいと思いますが、去る七日にウイリアムソン農業生産課長が農林大臣に対して、食糧政策に対する示唆を與えられたということが新聞に報ぜられておるのでございます。新聞によりますと、大幅の統制緩和というようなことが伝えられておりますが、また一面においては、輸入食糧の関税の廃止の問題にも触れておるやうに伝えておる新聞があるのであります。この際委員会において、食糧庁長官からその示唆の内容を御発表願いたい。
○安孫子政府委員 ただいまのお話は、実は大臣からお話し申し上げるのが適当であろうかと思いますけれども、私の承知しておる点だけを申し上げておきたいと思います。
 新聞記事によりますと、関税の問題と、供出制度その他食糧政策の根幹に関する問題と、からみ合せて取上げられておつたのでありますが、このソースは別であります。ウイリアムソンの話は、これは大臣が直接お聞きになりましたので、私は又聞きでありますが、供出制度等について十分検討してみる必要があるのではなかろうかということを、示唆されたようであります。
 それから関税の問題は司令部のFTDの方から安本の方に、オフイシヤルな意見ではないけれども、そういうことを考えてみたらどうかということの話があつたようであります。これは将来の農業政策について基本的な問題でありますので、私どもといたしましては愼重に研究をいたしまして、この問題を処理して参りたいと考えておるわけであります。
○宇野委員 もう一つこれも大きな意味で関連しておりますが、食糧行政というものは、本年あたりを境として大転換をしなければならぬと思う。従来の食糧政策というものは、消費者に対する食糧政策が重点であつたと思うのであります。しかしこれからの食糧政策なるものは、生産者の価格維持、あるいは生産向上といつた方面に大きく切りかえて行かなければならぬ。そういう意味で食糧庁長官は頭を百八十度転換しなければならぬ時代ではないかと思うのであります。どちらかといえば、ここで一人の方に頭を転換させるということはなかなかむずかしいと思う、かわられるのもよいのではないかと思つておりますが、これは余談でありますから差整えますが、今後の日本食糧政策に対する長官としてのお考え、御所信をこの際承つておきたいと思います。
○安孫子政府委員 これは私の考えでありますが、食糧政策というものには、大転換というものは非常に危険であるということを私は考えております。食糧政策は一面生産者の立場も考えなければなりません。また一面消費者の立場も十分考えて参らなければならぬと思うのであります。消費者の立場が非常に窮迫いたして参りますれば、過去において経験いたしておりますように、国民経済全体に及ぼす影響が非常に大きいのであります。また一面において、昨今の情勢からいたしますと、生産者の立場において十分考慮して参らなければならぬのであります。この間において大転換というようなことは、食糧政策を非常な混乱に導く危険性があるのであります。私どもといたしましては、愼重に、方法をかえるならばかえるでやつて参らなければならぬが、ここに大転換ということを急速にやることは、食糧政策としては、私は禁物であるというような考え方をいたしておるわけであります。
○井上(良)委員 今非常に大事な議論がかわされておりますが、私は原則的に食糧政策の問題について長官に伺いたいと思います。
 御承知の通り臨時国会におきまして、食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案を政府は提案した。これは御承知の通り経済九原則の一つとして生産を確保するとともに、できるだけ供出を能率的に行い、配給を適正にするということが、この改正案の骨子であつた。九原則から行くなら、そこに行かなければならぬというところから、あの改正案が出て来たのであります。そしてその説明においても、配給所要量の大体二割五分を輸入食糧で補わなければならぬ。しかもこの輸入食糧は、占領軍の対日援助によつてまかなわれておる、だから国内で生産された食糧は、あらゆる方途を講じて集荷し、これを適正に配給しなければならぬ、こういうのがそのときの提案の全般の骨子であつたように私は覚えております。ところが、最近政府のとつております食糧政策を見てみますと、非常に方向がかわつて来ておる。現に今審議中の食管法の一部改正によつて現われておりますいも類の買上げにおいても、これが明確にさ九ております。つまり戰時以来戰後を通じて、いも類が主食の一部にとられ、ずつと今日まで統制されて来ておつたものが、この法律によつて完全に統制がはずれることになる、そうすると、ここにわが国の食糧はいもを除いた一つの大きな転換に来ておるわけであります。だから政府としましては、国内食糧の自給というものを一体どの程度考えておるかという問題が、非常に大きな問題になつて来ると思うのであります。私の考えから行きますならば、いもがこういう形で統制がはずれますと、近く雑穀も統制が一部撤廃されましよう。さらに進んで麦もはずすことになるかもしれません。そういう場合に国内の食糧の生産確保及びその自給度の問題が、外国食糧の関係から非常に圧迫される状態に置かれて来ると思う。政府は一体国内の食糧にどれとどれとどれを確保して行こうとするか、そして自給度は一体どこに目安を置いて行くか、私は少くとも敗戰下の日本、しかも占領されておる日本として、われわれ国内であらゆる努力をいたしまして、生産を高め、そうしてお互いが足らぬものはそれによつて食べて、実際足らぬ分だけはやむを得ませんから、外国から援助を受けるなり、また購入するなりしなければならない。内輪の食糧をいいかげんにしておいて、他から援助を受け、他から輸入するというようなことは、少くとも食糧の担当者としてのあなたは、根本的に考え直さなければならぬじやないか、われわれ飢えてかつえているときに、ぜいたくは言えないのであります。まして自分か働いた金ではなくて、他人の働いた金で恵んでもらつておる今日のわが国の実情を考えたときに、国内で従来主食として来たものをはずして、そうして足らぬ、援助を得るというような考え方は、根本的に改めなければならぬと思う。この基本的な食糧対策に対しての、あなたの考え方をまず伺いたい。
○安孫子政府委員 国内の食糧の自給度の引上げにつきましては、従来とも大臣からいろいろ申し上げておりますように、わが国といたしましては、できるだけ国内食糧の自給度を高めるという方向に、農業政策の基本を持つて行くことについてはかわりはないのであります。その点についてただいまのお話は、統制を継続しておればこれが自給度の向上に役に立つが、統制を緩和しあるいは統制をはずしますと、それが自給力の向上に非常な支障を来すというう結論になるというお話のようであつたのでありますが、その点については、私は必ずしもさように考えないのであります。もちろん外国食糧が相当大量に入る可能性のある昨今におきまして、国内の統制をある程度維持して参りますことが、日本の農業の将来に対して私は適切だと思いますけれども、従来通りの統制方式をこのまま続行することが、はたして食糧の増産、並びに生産者である農村の将来に対してよいかどうかという点については、愼重に研究をする必要があるのじやないかと思うのであります。そうした観点から、供出制度あるいは食糧政策の基本問題について十分検討を加えて行きたい。こういうふうに思つておるわけであります。
○井上(良)委員 非常に誤解をされる危険がありますから、申し上げておきますが、少くとも食糧に統制を加えておりますのは、絶対量が足らぬゆえに加えておる。絶対量が満されて参りますならば、何も統制する必要はない。そこに問題がある。野放しにしておいて、自給度がどんどん高まり、また配給その他の面に適正が期せられるというのならば統制する必要はない。統制するというのについては、やむにやまれぬ国家として絶対的な條件の上に立つておるがゆえに統制しておる。それを今のあなたのお言葉は、別にはずしたところでさしつかえかないじやないかというようなお言葉ですか、これは私はもつてのほかだと思う。あなた方みずから昨年臨時国会に食糧法一部改正案を出し、国会はこれに反対をして審議未了にしたのに、国会開会中にポツ勅によつて、政令で供出後の追加供出を強権をもつてやろうとする規則をあなた方は出したじやないか。何がゆえにこんなものを出したか、しかもこのポツ勅による追加供出の強制買上げの問題は生きておる。そういう法律をちやんと用意してやらなければならぬほど、わが国の食糧というものはきゆうくつなのです。そのきゆうくつの中に立つておつて、一応いもの問題は、われわれはいも全体を統制することには食糧政策の上からよいとは考えておりません。しかしいももまた統制しなければならぬわが国の非常食糧事態ということからして、何とか国も損をしないように、できるだけ引下げてやる。あるいは廃物の出ないようにして、いわゆるいもの配給の操作をうまくいたしまして、これをがまんをして食べてもらわなければならぬという非常事態にあるのです。従つてあなたの理論から行きますならば、九原則による食糧のいわゆる能率的な集荷といいますか、あるいは適正な配給といいますか、そういうものは今日のあなた方のやつております食糧政策からいいますならば、くずれて来ていると思うのですが、それはどう思いますか。九原則による食糧政策はくずれていないと考えますか。これは非常に大事な問題ですから伺つておきたい。
○安孫子政府委員 私が先ほど申し上げましたのは、つまり統制を全廃するというような意味で申し上げたのではありません。統制のやり方というものについては、いろいろのやり方がありますので、そうした点は全般の情勢を考えまして、適当に変更することもまたいいのではないかということも考えておるということを申し上げたのであります。それで、現在いもをはずしたわけでありますが、これは全般の情勢からいたしまして、今年度は御承知のように四億万貫を買い上げまして、一面生産者の価格支持的な作用も考える、また国内食糧の配給の上からの自給度の向上という点も考慮いたしまして、さような措置をとつているのであります。そのほかの穀類につきましても、もちろん統制を全廃するというようなことを考えておるのではありませんで、時の見通しというようなものに立つて、将来の策を考えて参りたいということで、研究をいたしておるのであります。この点は誤解のありませんように申し上げておきます。
○井上(良)委員 私の質問の要点が明確でないからとも思いますが、経済九原則によつて、国内産の食糧は最大限度確保することが必要だということを、政府みずからわれわれに要求して来ているのです。その面から私どもはいも類の統制を撤廃するということは、それだけ、いも類の面だけは食糧がゆたかになつたということをあなたは考えておるかどうかということです。あなたの方では、一方的に買い上げるというけれども、しかしこれを売らぬという場合には、年間需給推算にそれだけの穴が明くということです。穴の明いた分は外国食糧をもつて埋めるということになるのですが、そこに問題があるのです。私どもは国内でできるものは――なるほどいもみたようなものはだれも食べたいことはないのです。しかしよそから惠んでもらつたり、よその援助を抑がなければ行けないという非常事態を考えるとき、まずいけれどもがまんして食べてもらわなければならぬという事態に、日本としてはなつておる。それをあなた方ははずしておる。そうして極端にいえば、あなた方の考え方から行けば、足らぬ分を外国から援助を受けても、こじきをしてもかまわぬから、食つて行こうという考え方です。そこに問題があるのです。そこに九原則による食糧の集荷、配給政策のくずれがあるということを、私は指摘しているのです。それならば食確のポツ勅というものを、政府みずから撤廃すべきだと思う。その点どうですか。
○安孫子政府委員 いもの問題は御承知のように昨年、一昨年とも、出来秋におきましては相当配給辞退という現象が起きておつたのであります。それは食糧事情が多少とも緩正いたして参りました昨今の現象といたしましては、やむを得ない現象であろうかと考えております。しかしながら全然いもを食べないのかと申しますと、決してそうではありません。配給のいもは食べないが、そうでないいもは食べるという現象も出て来ておるのであります。従いまして、この際いもをはずしまして、政府は四億万貫買つて、これを配給のルートに乗せるわけでありますが、そのほかにいもを決して食べられないわけではありません。もちろん相当のものは工業用に参りますけれども、また相当部分は消費者の口に入るものと私どもは考えております。その際に、価格の問題はいろいろあろうかと思いますが、本年の作況のいかんによりましては、あるいは政府が非常に買いにくいという状態になる場合もあろうかと思います。その場合には、二合七勺の基準を維持しますためには、御指摘のように、外国食糧と申しますか、政府のストツクを食いつぶすということになろうかと思うのであります。その際には、ただいま御指摘のように、結局国内産の食糧を度外視して、外国産の食糧でそれを補填したという形になるわけでありますけれども、しかし実態は必ずしもそうではなく、流れておりますいもが、おそらく消費者の口にも相当入つているのであります。それはやはり日本の食糧の充足の上に相当寄與しているものと私は考えるのであります。それでいもをはずしまして、四億万貫を政府が買うということは、それは單に外国食糧に農業政策を依存させるのだ、国内の生産力の維持向上に非常にマイナスの作用をなすものであるということに対しては、いろいろ御議論があろうかと思いますが、私どもは必ずしもさようには思つておりませんということを、つけ加えておきます。
○井上(良)委員 もう一点、その点について確かめておきたいのですが、私の申しているのは、いわゆる国内の食糧が不足をし、やむにやまれず政府としましてはポツ勅による非常手段を講じても、追加供出の割当をやる処置を講じたのです。しかるに一方においてはいもの統制を撤廃している。それが結局押し詰まつて行くと、外国食糧に依存をしているということになる。それから国内における食糧の集荷及びこれの供出の能率化というか、あるいは配給の適正化、こういう面に全力を注がないで、外国食糧に依存をしているということが顕著な事実となつて現われている。一年間、お互いにわかつております通り、大体八百万石から一千万石近い繰趣しがあつたらいいものを、昨年の繰趣しが千七百万石、本年末繰越しの予定が千九百万石、約三千万石に近い繰越しを政府はやろうとしている。しかもその大部分はほとんど外国食糧です。この外国食糧には、御承知の通り四百億を越すところの補給金が出されたいるのです。国内産の食糧が絶対量が不足して、絶対量の足らぬ分だけ輸入するというのならりくつが合うが、政府が最近とつているのはそうではない。そこに問題がある。だから私はあなたがおつしやるように、食糧事情が非常に緩和されたとは考えております。さらにまた、ここに今日審議しておりますようないも類の統制撤廃を中心にした、いも類の買上げ法規が提案されておりますが、それならばポツ勅によるあの追加供出強化に関する非常措置の政令を撤廃したらどうですか。なぜ撤しないのですか。その点、政務次官も来ましたから、いも類の統制を撤廃して、政府みずから食糧事情が緩和したということを言つておりますし、国内ストツクも相当ありますし、また将来入つて来る見通しも立つておりますから、この際ポツ勅による非常手段によるあの悪法を、ただちに撤廃をする意思があるかどうかということを、この際伺つておきたい。
○坂本政府委員 ポツダム政令の改廃に対しまする政府の考え方を問うというお話でありますが、ももろん今後におきまする食糧需給関係の度合いに応じましては、いろいろ考えなければならない時期も来るかと思いすすが、ただいまのところ、ただちにこれを改廃する考えは持つておりません。
○井上(良)委員 それははなはだけしからぬことで、この食確法の一部改正の法案の提案理由において、政府みずから食糧が足らぬ、だからこういう非常手段をとらなければならぬと説明しておきながら、今日ここへ審議にかけております食管法の一部改正案においては、いも類の統制は撤廃をすることになつておるのです。食管法の規定から拔こうとしておる。それで政府の一方的な考え方においてこれを買い上げようというのです。しかもその買上げは、昨年までは八億万貫でいいといつておつたものを、その半分にして、四億万貫というわずかなものしか買わぬほどに、政府としては、それだけ食糧事情がゆたかになつたとみずから弁明しておるわけである。だから、私はすみやかにかくのごとき法律を撤廃する必要があるということを、重ねて政府に伺いたい。
 それから、このいもの買上げに関連をして伺いたいのは、きのうも大分議論になりましたが、一体政府の買い上げましたいもを総合用として配給した場合、一般市価のいもよりも値段が安くてよければ問題にない。ところが、値段が高くて悪いという場合があつたら、配給辞退が起ることは当然です。その場合、配給辞退になつたものは、ただちに民間に拂い下げるか何かの緊急処置を講じなければならぬと思いますが、そういう場合に、政府としては一体それは消費者価格でやるものか、あるいはまた政府から直接公団に拂い下げる価格でやるものか、そういう場合はどういう処置をとるのですか、この点を伺いたいと思います。
○安孫子政府委員 今年の秋のいもの点についてお答え申し上げます。これは今非常にむずかしい問題でありまして、この前も山村さんからお尋ねがあつたのでありますが、非常に典型的な形を考えますと、市価が相当高い場合には、政府は買入れに非常に困難をするであろう。市価が非常に安い場合には、政府は四億万貫をかかえ込みまして、これが配給に非常な支障を来して、政府の手持になるであろう。その間の処置をどうするかというのであります。ただいまの御質問は、特にあとの問題についてのお尋ねだと了承いたします。市価か非常に安い場合には、政府で四億万貫を手持いたしまして、これが配給上非常に困難を来すことは自明の理であります。今回の四億万貫を買うについては、これを総合用に充当するという條件をもつてこの買上げが容認されておるのでありまして、この原則をただいまのところ破るわけには参らぬかと思うのであります。この秋の作況によりまして、いずれにころびますか、そのときの情勢に応じて、臨機応変的な処置を講じて参らなければならぬかと考えております。
○井上(良)委員 次に買入れ価格の問題ですが、これはこの間からも大分議論になつておりますが、私ども指摘いたしますのは、政府が法的改正を行わぬ前に、地方長官会議において、すでに各県にそれぞれ四億万貰の買上げの割当を指定したといいますか、そういう処置を講ずることがわかりましたのですから、そのときからこの問題は大きな議論になつておりましたが、当時われわれがこの委員会で農林大臣及び関係当局に強く要望しましたのは、買入れ価格は米価を比率にして決定してもらいたいというのであります。ところが、この案文によりますと、米麦等の政府の買入れ価格及び経済事情、需給事情を参酌してこれを定めとあつて、米麦等の買入れ価格の比率によるというように書いてない。問題はその需給事情が非常にやつかいな解釈になつて参りまして、たとえば、米麦の比率によつていもを買い上げる価格をきめた。ところが、いもの出が非常にいいという場合は、この価格は下げられるかわからぬという危険が起つて来る。要するに、米、麦の価格は、御承知のようにパリテイー方式によつてきめておりますから、これは動かすことのでき得ない価格である。これでいもの価格の比率を定めるのが、まず今日の場合は、いろいろりくつはありますけれども、一番公正妥当です。それに経済事情を参酌してというこの言葉が、せつかくの全文をめちやくちやにしてしまうのです。だから、これはどういうわけでくつつけたか。その当時私どもが政府にここで答弁を求めた時分は、米麦の算定価格の比率でいも類の価格をきめる。経済事情によつて価格をきめるというようなことは一切答弁しておらぬ。しかるに、法文となつて現われたときには、この需給事情ということが出て来ておるのです。これは非常に困ると思うのですが、この点についてどうお考えですか。
○安孫子政府委員 従来も申し上げております点は、米価に対しますいもの指数でありますが、これは一定のものがあるわけです。地方長官会議あるいはその他の機会におきましても、大体この割合、対米価費はくずさないで行きたいと思う。しかしいものかつての価格、あるいは食糧事情の全般から考えますと、多少とも低目にならざるを得ない情勢であろう、こういうことは屡時申し上げておるのであります。しかしながら農業政策の立場から、できるだけこれをくずさない方向で行きたいということを申し下げておるのであります。経済事情と申しますのは、要するに対米価費のことを一応考えておるのであります。この点は需給状況あるいは経済事情によつて考慮して参らなければならぬが、従来の私どもの考え方からいたしますと、現在の指数をそう大きくくずさないでこの間を処置いたして参りたいと考えておるわけであります。
○井上(良)委員 次に、配給公団の末端及びその中間機関の問題でございますが、先般事務当局の説明によりますと、現在の末端配給所は九月三十日までにこれを民間に移すという御説明であつたように聞いておりますが、そうなりますと、これは民間の販売業者ということにこの際なると思います。そうなりました場合に、民間販売業者の職員は、今の末端配給所の職員を充てようとするのでありますか、全然別に考えるのでありますか、これが一つ、それからいま一つは、現在の配給所の動産、これは一体どういう処置をするつもりでありますか。かつての営団当時の配給所が食糧配給公団の配給所になつておるところもありますが、その場合に、その建物及び什器等は、公団が借り上げておるのではないかと思うのです。そうしますと、そういうところはそのまま営団に出資した人に返せばいいということになるわけでありますが、そうではない、新設しました場合は、この動産はどういう処置をするつもりか。それからその次に問題は、販売業者の資格の問題でありますが、これも大体は従来米屋をやつておつた人、あるいはまた農協、生協その他知事が適当と認める人、こういうことになるらしいのであります。ところが、問題はその資金の問題であります。つまり一番問題となつておりますのは、薪炭特別会計においてもそうでありますが、例の末端配給が、登録制度によつて一定の消費者の登録を受けさえすれば、販売業者になれるというところから猛烈な競争をして、一定の消費者の登録を集める。ところがかんじんの信用とか、資産とか資金とかいう面に対する制限が設けられてないために、一方政府の方から一応規定を設けて、何日までに金を納めろ、あるいは前金を納めろと言いましても、いろいろな事情があつて、遂に滯ることになる。こういうことから政府への負債が相当出た地域があるのであります。まして国民の重要な主食でございますから、主食を扱うところの販売業者が、政府から拂下げられますところの米を、一体どういう資金繰りによつて買うかという問題が、大きな問題になつて来ると思います。そういうものについては、別に資金のわくを政府の方で融通するというのか、それは自己資金でやるのか、自己資金でやります場合は、一定の保証金をとつておくのか、この点は非常に重要でありますから伺つておきたい。
○安孫子政府委員 民間企業にもし小売を移した場合の資金繰りの問題であります。いろいろな想定をいたしますと、ここで百五十億ないし二百億程度の資金が想定されるのであります。これはまだ非常にラフな計算でありますので、もう少しつめて参りますれば、もつと減るのではなかろうかと思うのであります。相当の資金がいるが、これについては、もちろん自己資金というものが相当部分占めるだろうと思うのであります。それからある部分につきましては、食管特別会計において、延納の形によつて見てやらなければならぬ部分もあるいはあろうかと思うのであります。そのほかのものについては、資金のあつせんをいたしまして、この資金の困難な点を、私どもとしては解決をして行きたいという腹組みをいたしておるわけであります。
 職員につきましては、大体現在の公団の末端職員は、委託の場合には、そのまま大部分が切りかえられました企業の職員になる公算が多いと私は思つております。
 それから動産でございますが、動産はやはり適正な価格によつて、公団が廃止されます際にこれを処分することになろうと思います。
○井上(良)委員 先般本法律案にも出ておりますが、公団の資金の増額の九千万円の内容を、資料として出してもらつたのによりますと、三億三千四百万円という厖大な配給所、精米所の不動産收得、貨物自動車等の收得、こういうことに内訳されておりますが、これは新設のものですか、それとも今あるものを公団が買おうというのですか、この内容を明らかにしてもらいたいと思うのです。と申しますのは、今あなたは公団の不動産を販売業者に譲るということを言われたが、そういうことになつておるのに、ここへまた今公団が新しく配給所、精米所の不動産を收得するというのと、一体どういう関係になりますか。非常にやつかいな問題であろうと思いますから、この点を明確に願いたい。
 それからついでに、中間機関として卸機関ができるらしいのですが、この卸機関は、現在政府の倉庫から公団への精米その他の輸送、それから配給所との関係の、いろいろなあき俵とか麻袋とか、その他のものの評価というか、こういう仕事をやるのですか。つまり輸送機関は卸が握るのですか、政府が握るのですか。それともこれは全然別につくりますか、この点。
 それからいま一つは、末端機関や卸機関を設けました場合、また精米所を民間に移行しました場合、それに関連して起るのは閉鎖機関の問題でありますが、御存じの通り、公団ができましてから営団は閉鎖機関に指定され、閉鎖機関の財産は公団が一時借り上げた形になつておる。その借上賃は一体全国的にどのくらいに上つておるか。それは依然として公団にその財産を貸したまま、清算事務はほとんどせずに、そのままでずつとその事務を続けておるようにわれわれは見ておるのでありますが、それでありますと、これはたいへんな問題になつて来ると思いますので、一体この閉鎖機関が今日まで閉鎖されなかつた理由はどこにあるか。それで閉鎖機関から現に借り上げておるいろいろな動産、不動産等の使用料、これは公団が一体どのくらい借り上げておるかということについて御説明を願いたい。もしお手元にそういう資料がない場合は、至急に取寄せていただきたい。
 なおこの際特にお伺いしたい点は、これら末端の配給、それから中間機関等が民間に移行されました場合、公団の役職員はどのくらい減員になるか、それから食糧管理局、いわゆる今食糧庁ですが、食糧庁の人間はそれによつてどのくらい減るのか。
 さらにいま一つ伺いたい点は、これはあなたの所管ではないが、農林次官が知つておられるかわからぬが、本法案が通過しました場合、御存じの通り、ばれいしよ、かんしよには統制がなくなりますから、そうなりますと、ばれいしよ、かんしよの作況及び実收額の調査というものは省けることになりますが、この場合作報の人員はどのくらい減る見込みであるか、これらについて御説明を願いたいと思います。
○安孫子政府委員 本年度の基本金の増額については、この前も御説明申し上げましたように、相当日々の業務に支障を来しておりまするので、要求は多いのでありまするが、来年の三月をもつてこれを打切る予定でありまするが、そのうち日常業務にどうしても欠くべからざるもののみを選んで御審議を願つておるような次第であります。従いまして運搬用オート三輪車、小型自動車、衡器、金庫というようなものについてのみ、九千万円の増額を実はお願いしておるのであります。そのほかにいろいろな資金要求もあるわけでありまするが、三月をもつてやめる前提のもとに、内容は十分審査をいたしたつもりでおるわけであります。
 それから卸でありますが、卸の機能は、これは申し上げるまでもなく、卸という言葉ではありますけれども、従来の卸とは違つた内容を持つておるので、金融あるいは運送というものが主たる業務になろうかと思います。その際に政府運送と卸運送との限界がどこになるかということが、お尋ねの要点になろうかと思います。大運送は大体政府がいたしまして、現在も公団の支局に処分をいたしますと、支局は末端配給所までの運送を公団として実行いたしております。その辺の運送業務が卸運送になろうかと思うのであります。その際に私どもは、卸のほかに、別に運送会社等をつくるという考えはございません。この辺は卸の機能としてこれを考えておるわけであります。
 それから閉鎖機関というものが、いつ閉鎖されるかという問題でございますが、これは私どもの所管外でありますので、その方面と連絡を取りまして、その上でお答えを申し上げるなり、そちらからお答え申すことになろうかと思つております。
 それから借上げ賃でございますが、これは調査をいたしましてお答え申し上げたいと思います。
 それから役職員等は相当減るのではなかろうかというお尋ねでございますが、もちろん公団が解消いたしますれば、役職員はなくなるわけであります。公団全体で八万何千人という人でございますが、これはいろいろ見方がございますが、大体私どもといたしましては、完全就職という形に持つて行きたいと考えておる次第でございます。
 それからもう一点、食糧庁の人員がこれによつて減るのではないかというようなお話でございますが、私どもといたしましては、公団がなくなりまして、卸機関が各府県に四つ、五つできて、小売ができて来るという形になりますと、従来公団の支局等においてとりまとめをしておりましたこと、あるいは食糧事務所においては支局のみを相手として仕事はできましたものが、数個の卸機関の振り分けを事務所としてはつけなければならぬこと、その他のことからいたしまして、食糧庁の人員といたしましては、公団を廃止することによりまして、むしろふやさなければ円滑な運営がきないというような考え方をいたしておるのであります。
○井上(良)委員 最後に、この法律の一番しまいの方に、附則としまして1と2とにわかれておりますが、1は当然の附則でありますが、2の「食糧確保臨時措置法の一部を次のように改正する。第二條第一項及び第三條第一項中、「甘しよ、馬鈴しよ」を削る。」こういう附則がこの法律につけられております。まあ法文上これで一向さしつかえないことになるかもわかりませんが、しかしこの附則と申しますのは、この法律案に関連する施行その他についての問題を規定するのが附則の建前であります。よその法律をこの法律によつて改正するというようなことは、これはどう考えて見てもおかしいのです。これは当然食確法の一部改正案を別に出すべきであつて、それをこの法律の附則に委しておるというようなことは、これは何としてもわれわれ納得できないのですが、どういうわけでこういう処置をとられたのですか、この点をひとつ伺いたいと思います。
○安孫子政府委員 形はちよつと奇妙でありますけれども、四、五年前からそうした形において、法制的にはさしつかえないのだということになつておりますので、従来の改正の例もそういう例がございますので、そういう形をとつた次第であります。
○松浦委員長代理 午前中の会議はこの程度にとどめまして、午後二時より再開することとし、暫時休憩いたします。
    午後零時三十五分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時五十一分開議
○小笠原委員長 それでは休憩前に引続き、会議を開きます。
 この際お諮りいたします。ただいま本委員会で審議をいたしております農林関係各公団の法律案は、きわめて重要でありまして、その審査の促進をはかりますために、公団に関する小委員会で種々それら各公団の調査をいたしておるのであります。この際公団に関する小委員会の中間報告を求めまして、各公団に関する法律案の審査の参考といたしたいと考えております。つきましては、小委員会の中間報告を求めたいと思いますが、御異議ありませんか。
    「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは公団に関する小委員会の中間報告を求めることに決しました。小委員長よりその報告を求めます。山村委員。
○山村委員 公団に関する小委員会は、最初藥師神岩太郎君が小委員長となられまして、三回の会議を開きました。なおまた、その後私が小委員長となりまして、昨日まで合計四回の会議を開いております。そしてその間におきまして、さまざまの観点から、公団の廃止の問題を中心にいたしまして質疑が展開されておるのでございますが、その質疑の内容はいろいろございますので、後刻記録によることにお願いいたしたいと思うのでございますが、結論といたしましては、政府側の各公団の今後の処理構想といいましようか、公団にかわるべき機関、あるいはまた公団そのものの将来の姿につきましての御説明があつたわけでございます。実は小委員会といたしましては、各公団をどういうふうにするかという結論は出ておらないのでございますが、本委員会の審議の関係もございまするし、特に公団が三月三十一日をもつて一応打切りになる関係もございますので、政府側の説明といたしまして発表せられたる構想を、一応ここに御報告申し上げまして、参考に供したいと存ずる次第でございます。
 まず、飼料配給公団につきましては、こういう構想を持たれておるようでございます。公団統制は本会計年度をもつて廃止する。従つて公団法の期間延長の手続をとらないということでございます。なおまた飼料配給公団廃止直後の混乱を防止するために、飼料需給調整規則を制定いたしまして、次の二点を定めるということであります。一つは、農林大臣が必要と認めたるときに業者に対する生産または販売の指示あるいは制限を行う。二点といたしまして、大豆かすは切符制によつて配給するということであります。なお輸入飼料も統制を解除いたしまして、輸入補給金を停止するということがこの飼料配給公団廃止後の政府の構想でございます。
 なお、油糧配給公団につきましては、油糧は今後なたね油、大豆油、鯨油、輸入油脂を中心として統制を続けまして、さらに食料品配給公団より砂糖局を吸收し、油糧砂糖配給公団として存続することに相なりまして、これに要する改正法案を提出したという説明でございました。なお魚油、米ぬか油は公団統制品目からはずされるということでございます。
 食料品配給公団につきましては、砂糖業務を油糧配給公団に移譲いたしまして、本会計年度をもつて解散するという説明でございました。但しみそ、しようゆに関しましては、原料の輸入関係で、大豆は公団統制を継続いたしましてみそ、しようゆはフリー・クーポン制を採用するという説明であつたのでございます。
 なお、食糧配給公団につきましては、食管法の改正によりまして今後一箇年存続されますが、その間に公団の機能及び施設は途次末端より解放されるということでございます。すなわち、まず第一に、小売施設は四月から着手いたしまして、八月三十一日までに民営に移し、公団の委託経営形態に移す考えだそうでございます。しこうして来年一月一日より公団委託制度をやめて買取り制度に移る。この小売り店舗は大体におきまして五百から千の世帯を標準に、消費者選択によつて知事が認可するという形式をとろうとする構想のようでございます。なおこの主要食糧の卸売業者は、小売りの選択によりまして知事が許可し、明年一月一日から買取り制をもつて出発するという構想でございます。卸売りの数は一県五箇所を基準とした複数制をとるという説明であつたのでございます。
 その他の公団の機能は逐次縮少いたしまして、明年三月三十一日をもつて廃止されるという説明であつたのでございます。
 最後に肥料配給公団でございまするが、公団令は本会計年度末をもつて失效することになつているので、政府はとりあえずその有效期間を一箇年延長いたしまして、その間春肥配給終了の上、末端より逐次なるべく早く廃止する方針をとつておりますが、肥料は農業生産上最も基本的な資材であつて、肥料配給機構の改革問題はあまねく生産、流通、消費各部門に通ずる一大問題であるので、いまだ最終的な結論に達しておらないという報告であつたのでございます。
 政府の発表されましたこのような構想に対し、委員会におきましても、さまざまの論議が展開されておるのでございまして、まだ最後的結論は得ておりませんが、問題がすこぶる重大でございますので、本委員会において各党各派の態度を決定することが最も当を得ていると考え、一応政府の示されたところを報告いたしまして、中間報告といたす次第でございます。
○小笠原委員長 これにて小委員長の報告は終りました。
    ―――――――――――――
○小笠原委員長 それでは午前中に引続き、油糧配給公団法の一部を改正する法律案、及び食糧管理法の一部を改正する法律案を一括議題といたし、質疑を継続いたします。
○小林(運)委員 議事進行についてこの際委員長の御意見を承りたいと思います。先般の委員会におきまして、私は最近の衣料品の問題について、委員長にお願いをいたしておきましたが、それは公団の持つております放出衣料品の問題が、どういうふうになつておるかということであります。先般の新聞によりますと、閣議で対策がきまつたらしく、その結果が公表されておりますが、この問題は、委員長が責任を持つて政府を鞭撻して、この委員会に急速に発表するということを公約しておりますが、今もつて委員長はその公約を果しておらぬ。これはどういうわけでございますか、委員長にひとつお伺いいたします。
○小笠原委員長 お答えいたします。委員長は発表せざるにあらずして、特に公表してこの問題の解決に努力するということを申し上げておりますが、その通り努力しておるのでありまして、もし政府の方にあなたが御要求があつて、内容をただしたければ、その関係の政府委員を呼んで答弁させますから、そのときに質疑を許します。
○小林(運)委員 委員長の態度は、実に冷淡というか、この前委員長は、ああいう大きな声をして、しつかりやると言つておきながら、そういう必要があつたら政府を呼んでやればいいじやないか、こういう委員長の態度は、実におもしろくない。あなたがあれほど言つたことなので、われわれはもつと追求したかつたのだが、委員長にまかした。その委員長が政府を呼んで、ここではつきりこの問題を答弁させるのが、委員長の務めなんだ。それをやらずに、必要があつたらやれという。だからわれわれは、委員長がそうおつしやるなら、各関係の政府委員を呼んで、ここですぐ発表していただきたい。それを要求いたします。
○小笠原委員長 それでは急いで関係者を呼ぶことにいたしますが、今日みんなが印刻集まられるかどうか。政府委員の方でも都合があると思いますから、そうすぐというわけに行かぬから、明日にしたらどうでしようか。
○小林(運)委員 委員長が今までそういう努力をされておつたかどうか、ぼくは疑うのです。今日そういうようにあなたが確約しても、明日やらなかつたら、また同じことになるから、今度は明日やつてもらいたいということを要求しておきます。
○小笠原委員長 委員長が努力したか、努力しないかの疑いは、御自由でありますが、あれだけの発表があれば、努力した結果と御承知を願いたい。なおあなたの方で御注文があつて、御質問をなさりたければ、関係者をお呼びする、こう申し上げたのでありますから、来るか来ないかは別として、呼ぶことは確かに呼びます。
○山村委員 ただいまの私の小委員長報告に、一つつけ加えていただきたい点がございます。それは餌料配給公団に関する米ぬかの問題でございます。米ぬかは現在最も重要な餌料でございまして、その品質を保存し、農家の保管に便ならしめることが必要であると同時に、油糧資源確保の意味をも含めまして、食糧配給公団より発生する米ぬかについては、都道府県知事の指定する数量は、搾油工場に出荷、脱脂せしめることにするという一項が、つけ加わつた点でございます。その点を先ほどの小委員長報告につけ加えていただきたいと思います。
 なお一点だけ安孫子長官にお伺いいたしたいのです。先般、公団にかわる末端配給機関の今後の従事員は、現在の公団員を優先的に認めるかということに対しまして、大臣から、もちろん現在の公団の職員を優先的にするが、同時にかつて企業整備のために業者を、より一層重く用いるという意味の御答弁があつたようでありますが、現在の者と前にやめたものとに対する見方において、前にやめて公団に関係しておらなかつたものをより一層重視するということになると、今まで一生懸命に公団に勤めておつた者の希望というものはなくなる。同時にむしろ公団に関係しないでおつた者の方が、あるいは資力的にも、その他におきましても、競争上において力は今はできておるかと思うのでありますが、この点につきまして、やはりかような区別をつけんとするのでございますか。その点をひとつ伺いたいと思います。
○安孫子政府委員 大臣が先般御説明申し上げまして際、私もここにおりまして、お聞きしておつたのでありますが、特に現在の公団に奉職しておる者よりも重く用いるというふうに、私はお聞きしなかつたのであります。その点は特に重く見るということは、私どもとしては考えておりません。しかしこれを全然排除するという考えも持たない。こういうように御了承を願いたいと思います。
○小笠原委員長 それでは高田君。
○高田(富)委員 食糧管理法の一部を改正する法律案について最初お伺いしたいと思います。
 いも類の統制解除ということで今回この法案が出ておりますが、結局これが最初の例になりまして、今後雑穀、麦、米に至るまで、ほぼこれに似た方針によつて扱われるようになるのではないかということが、現在非常な問題ともなつており、不安をかもしておる点であります。従つてこの問題は、單にいもの問題としてだけでは考えられないのでありますが、まずこの点について、政府は今後の食糧管理のやり方について、大体これと同様の考え方で漸次緩和して行くものであるか。その一つのひな型とこれを見ていいかどうかという点を、最初に伺つておきたい。
○安孫子政府委員 いものやり方と同じようなやり方を、将来米、麦、雑穀等についても及ぼすかどうかというお尋ねであります。御承知のように食糧確保臨時措置法は、現在の米、麦、雑穀等の生産計画あるいは供出計画の基礎をなしている法律でございます。この法律は、運用過程におきまして、御承知のようにいろいろの欠陥もあり、また運用上なかなか支障が多く、実情に合わない点もあることは御承知の通りだと存じます。それでこの法律が来年の三月に一応なくなるわけでありますが、その後の統制をどういたすかということについては、私どもも早急に方針をきあなければならぬと考えているわけであります。従いまして、この点につきましては、ただいまいろいろの方面と十分連絡をとりながら、来年の三月以降の方針について研究をいたしておる次第でございます。食糧確保臨時措置法そのものをあの形において延ばすことよりも、ここに何かしら改善方策を加えて、新しい立法をしなければならぬのじやなかろうかと、大体考えておる次第であります。
○高田(富)委員 そうすると、来年の二月にはこの法律が失効になるので、そのときのことについては考慮中ということでありますが、二十五年度は全然変更なく、法律に従つて予定通りの方法で、予定通りの数量を管理することは、はつきりきまつておるのでありますか。
○安孫子政府委員 この点はいろいろ研究をいたしておるわけでありまするが、たとえば今年の供出割当の問題につきましても、非常に重いという声を一面聞いておるわけであります。地方によりましては、いまだ末端割当もできていないところもあります。この点をどのように調整をとつて行くかということは、本年度の問題としても、私どもは十分考究をして参らなければならぬかと思つております。しかし食糧確保臨時措置法が存在しておりますので、その線に沿つて運用をやつて行きたいと考えております。
○山村委員 先ほど御報告申し上げました小委員会の模様の中におきまして、特に小委員会におきまして大体の意見の一致の最後の結論とまでは申しませんが、模様の見えましたのは二つの点でございました。一つは餌料需給調整規則はむしろいらないのではないかという意見であります。いま一つは、肥料の処分の中におきまして、肥料の硝安は今は農家には喜ばれない肥料であるから、むしろこれを早期に処分して、これの輸入をお断りしたらいいじやないかというような点についての意見が強かつたのでございますが、これにつけ加えまして、一応現政府といたしましては、需給調整規則の廃止の問題について、並びに硝安の早期処理の問題につきまして、どのような御見解をお持ちでありますか、一応お聞きしたいと思う次第であります。
○高田(富)委員 ただいまの御説明によりますと、本年度の事前割当は非常に重いという声があり、まだ末端割当ができないよなところもあるから、場合によつては少しまけるかもしれないこいうようにとれるのでありますが、こうなりますと、大体政府の考えでは、この間の事前割当量を少し減らして、残余の部分については供出後の自由販売というような措置をとるお考えでありますか。
○安孫子政府委員 ただいまのところさような考えは持つておらぬわけであります。先ほど供出数量が非常に重いと申し上げましたが、むしろ供出量が重いというよりは、従来の食糧確保臨時措置法の運用上の観点から言いますと、災害がありました際に十分な補正が行われなかつたという点が、最も生産者にとつて痛かつた点であろうと存じます。その辺の運用につきましては、本年度は十分考慮して参りたいと考えておる次第であります。
○山根政府委員 飼料につきまして小委員長の御報告にありましたように、私どもとしましては、公団による統制は四月以降全面的に廃止する予定でおりますが、なお一部のものについて需給調整規則を制定いたしまして、若干の措置を続けて行きたいという案を持つておるのでありますが、これに対して、その必要がむしろないではないか、どういう点でそういう必要があるかというお尋ねでございますので、それからお答えいたします。その節私からもある程度数字に基いて御説明を申し上げましたように、現在の飼料の需要の見通しをわれわれが立てて参りますと、大体来年度の需給の見通しは、需要量に対しましてなおある程度数量が不足いたしておるのでありまして、数字的に申しますと約八〇%前後の需給がようやく可能な実情にあるのであります。こういう実情にあれば、一方においては食糧事情も逐次好転いたして行くわけでありますので、この際完全に手放しにいたしても支障がないじやないかという御意見だろうと思うのでありますが、実は私どもといたしましては、大切な飼料の確保の責任を持つておるわけでありまして、なお二〇%前後の不足に対しまして、実は完全な自信が持ち得ない気持が、一つの前提になつておりますと同時に、私どもが考えております個々の品目について申し上げますと、たとえば大豆かすについて申しますと、これは一方においては、御承知のように油糧需給調整規則によりまして、醸造用その他の用途として統制が継続されるのでありまして、同じ品目であります大豆かすを、同じ油糧公団から飼料用として放出になる筋になるわけでありますが、そのものが一方においてはみそ、しようゆ等の原料として統制が継続せられ、飼料としてはこれの統制が行われないというようなことになりますと、実は飼料の面から申しまして、これを確保する上において支障が考えられますので、そういう見地から大豆かすは引続いて統制いたして行きたいという考え方であります。米ぬかにつきましては、一方においては、米ぬかが飼料資源としてわが国内において最も重要な飼料でありまして、これは実は飼料資源の大宗とでも言うべき地位を占めておりますことは、御承知の通りであります。これは委員長の御報告にもありましたように、一方においては油糧資源としても重要な資源でありますして、油糧資源の確保の必要もありまして、先ほど御説明がありましたような程度における統制を実は続けて行きたい、かような考えでおるのであります。品目から申しますと、その二つについて統制という言葉を用いまして、いかにもぎようぎようしい感じがするかもしれませんけれども、そういういきさつなり、そういう程度のもとにおいてやるために、飼料需給調整規則を臨時物資需給調整法に基いて制定いたして参りたい。かような考えでおるわけでありまして、そういう私どもの考え方の前提が、先ほど最初に御説明を申し上げましたような点でありますので、この統制を将来長く続けて行くか、あるいはやつてみたが、間もなくその必要がなくなつて来れば、それを廃止するかというようなこと等につきましては、ももろん私どもは何らこだわつた気持ちは持つていないのであります。さような意味で、私どもの考え方について御了承をお願いいたしたいと思う次第であります。
○高田(富)委員 そうしますと、この食糧管理制度の問題がここであいまいになりまして、非常な不安を感じておることになるのであります。そこへ持つて来てこういう法案がいも類について明確な形で出て来たのでありますが、この提案理由にも書いてありますように、本来政府は現在の食糧需給関係、あるいは財政上の観点からすれば、全然買上げはしたくない、買上げない方がむしろいいのであるけれども、特に農家が急激なる打撃をこうむることを考慮して、四億万貫だけは買上げの措置を保護的にとるというようになつておりますが、はたしてこれが保護になるかならないかということになりますと、先般来各委員の質問によつても鋭く追究されておるところでありますけれども、数量がきわめて少く制限されておる。また価格がほとんど需給状況に左右されるような文句もありますぐらいで、まつたくあてにならないということでありますので、こういう法案が発表されますと、一層不安を多くすることはありましても、決して農民が保護されるということは考えられぬ。そこでこの点につきまして、政府はこのいも類の問題で出て来ました本法案に現われておるような方式で、はたして今後農民の生産を維持し、農業の利益を保護して行くことができるという確信を持つておられますか、どうですか。
○安孫子政府委員 問題は二つでありまして、いもの生産の保持並びに価格の維持、あるいはこの消費に対しまして、四億貫政府買入れというような程度において、これを維持し得るやいなやという点の御指摘だろうと思うのであります。この点は累次申し上げております通り、政府買上げが四億万貫でありましても、もちろんそのほかに需要面が大きくありまするので、この四億貫の政府買入れということも一つの力となりまして、いもの価格のある程度の維持、あるいはいもの消費面における促進というようなことが、効果的に行われるのであろうというふうに考えておるのであります。もちろんこの四億万貫が八億万貫であり、あるいは十億万貫であることが望ましいであろうと思うのでありまするけれども、現在の各般の情勢からいたしまして、われわれといたしましては、最大限四億万貫というところで、この考え方を実行して参りたいと思つておるわけであります。
 もう一点は、いものそうしたやり方をほかの作物にも及ぼすことになるのかどうか、そうすれば問題が非常に大きいのではないかという点かあるように存ぜられます。いもの統制は、当初においてアルコールの原料用の統制から出発しておることは、御承知の通りであります。主食のわくというものが実はおかしいのでありますけれども、主食のわくの中に入れましたのは、よほど統制といたしましてはあとの段階であつたのであります。ほかの穀物と、かんしよ、ばれいしよ等のいも類につきましては、いろいろ統制方式も違うだろう、従いましていもに関するやり方が、当然にほかの米麦等にそのまま及ぶというようなことは、私どもは全然考えておらぬのであります。その間に性質の違い、あるいは沿革の相違というようなものも十分考慮をいたしまして、研究を続けて参りたいと思つておる次第であります。
○高田(富)委員 大臣にお伺いしたいのですが、いも類の買上げも四億万貫しか買わないというような措置をとることになつておるときに、この原因が外国食糧の流入による食糧事情の緩和であるということは明確であります。ところがこの間新聞にも発表されましたように、覚書があつて、そうして食糧輸入の関税の永久免除とか、あるいは統制方式を緩和しろとかいうようようなことについて、目下政府では相当いろいろな点で考えておられることと思うのでありますが、この輸入関税の永久免除、それから今後の食糧の管理方式を何らかの方法で撤廃するとか、緩和するとかいうことについて、政府は現在どういう態度で臨んでおられるかをお聞きしたいと思います。
○森國務大臣 関税問題については、新聞にも伝わつておりました通り、正式な指示ではないのでありますが、向うの一部の考え方が移されたのであります。御承知の今日の関税は一応定めてあるのでありますが、主要食糧並びに綿花等につきましては、国家が管理している。ことに補給金を出しておるものは政府が関税をとつて補給金がふえるという結論になるのでありますから、年々法律をもつてこれを免除するという形式をとつてやつておるわけであります。今向うから食糧に対しては、永遠に関税を廃止したらどうかというような示唆があつたわけでありますが、政府といたしましては、現在では海外の食糧が高いのでよいのでありますが、もし安い価格になつた場合において、輸入をしなければならぬ場合においては、日本の農業に非常な圧迫を加えるということになるのでありますから、自主的な関税を設置せられるような時代になりましても、この関税政策は維持し、かつそういう場合においては、当然この関税を行つて行くということが必要だと存じておりまして、関税を撤廃するということは、政府として考えておらないのであります。将来自主的な貿易の開始される場合におきましても、現在関税政策を持つているということが、その場合において最も有利な條件を得られることと、かように考えておりまして、関税は依然としてその制度を継続する考えを持つているわけであります。
○高田(富)委員 関税を維持して行くということは非常にけつこうでありまして、その通りでなければならないと考えるわけでありますが、問題はきわめてこれは明瞭なことで、外国から入つて来るものがだんだん安くなつて、近い将来に国内価格よりも安くなるということが予想されている現在、こういうことが示唆されて来たというところに、非常に重大な問題がひそんでいると思うのであります。そのことは現在まだ向うの価格が多少高いときにおきましても、やはり主食の中からいもや雑穀を除いて行くとか、統制を緩和するとかいうような形で、実際上農村の生産者も利益を相当犠牲にしながらでも、外国の食糧を政府の予定より以上に買わざるを得ない状況に現に立つているわけであります。こういうふうな状況で、こういういう国際情勢から来る要請が非常にきびしくなつて参つておりますので、なまなかのことでは、政府がそういうふうな意向を持つていることはけつこうでありますけれども、とうていそれを先途できるということが、なかなか国民には信頼ができない。もしそれだけの考えがあるならば、現在すでに入つて来ているこの輸入米の操作について、輸入の数量について、政府は自主的に明確な限度を設け、また現在の統制の緩和傾向に対しましても、これにかわる新しい保護政策を明確にして、実行できる確信と用意がなければ、将来の国内価格よりも安くなつたときに、どんどん輸入されて来て、そのため国内に相当現在以上の農業恐慌を惹起するであろうという不安は、とうてい除かれないと思うのであります。従つて食糧がまだ向うの価格がこつちよりも高い現在におきまして、今流入しつつある外国食糧の量を、昨年当初政府が予定されておりました程度の線に食いとめまして、いもの統制の撤廃であるとか、あるいは雑穀であるとか、あるいは安孫子長官からお話があつたように、本年度事前割当の変更についても、これを減らすかもしれないというようなあいまいな態度をなくしまして、流入の限度を明確に示して、その線で食いとめる。そうして国内においては、農民の売りたいものはこれを無制限に買つて行くという、確固たる農村保護の対策を、現在在明示する必要があると思うのであります。その点につきまして、農林大臣は現在の予定数量である三百四十万トン、あるいは三百七十五万トンというようなものを、あくまでこれがどうしても必要であるというふうにお考えになつて、そうしてこのようないもの統制撤廃その他の統制緩和の問題を現在出しておられるのでありますか。それともくどいようですが、目標額を明確に示しまして、それ以上の輸入をやめる、輸入計画を縮小するということをやる意思はありませんか。
○森國務大臣 御承知の通り、今日本の食糧の基本政策と申しますか、これは連合軍の責任によつて考えられておるのであります。日本の食糧は、御承知の通り年々歳々不安定である。供出の問題につきましても、いろいろ各地に問題が起る。事前割当いたしましてもそれが風水害等のために免責問題が起り、あるいは補正の問題が起る。まことに不安定な状況にある。しかも日本国民の食糧の実態から申して、いもの配給辞退をするとか、いろいろの現実から考えまして、食糧の基本責任をもつておる連合国としましては、日本国民の食糧を安定せしめなければならぬという立場から、日本の生産状況と見合せまして、輸入の食糧量をおおよそきめておるわけであります。しかしいつまでもこのガリオアで日本を救済することはでき得ないのでありまして、漸次これは減らされて参ります。おそらく何年続きますか、長いことはないと存じますが、本年度の輸入計画においても、約百四十万トンそこそこがガリオアで入りまして、あとは輸出の力によつて輸入するという情勢に置かれておるのであります。しかしこれは日本の国内生産も不安定であるが、輸入の三百四十万トンそれ自体においても、日本の輸出力ということと見合せておるのでありますから、そこに不安定な点もあるのであります。しかし日本の今日の食糧の事情を農民諸君がよく了解して、生産力を上げて、できるだけ外国の食糧を駆逐する。外国から食糧を輸入しない、もらわないという決意をしていただくことが、まず望ましいのでありまして、その気持で政府の食糧政策に協力していただく、そうして日本政府としましては、できるだけ増産の政策をもつて海外から輸入する食糧を少くして行く、こういうことに努力して行きたいと思うのでありますが、今お話のように、将来外国の食糧が安く入つて来るということも予想されるのであります。それが三年後か、五年後かわかりませんが、そういう場合を予想しまして、関税の政策も必要であり、またそういう場合におきましては、農産物の価格政策として、政府は国外の食糧のみならず国内の食糧も政府の一定の管理下に置くという政策をとつて行かなければならぬと思うのであります。それは今一九五二年ということがおよそ予想されておるようでありまして、関税問題についてそういう意思表示が向うにあつたわけでありますが、それが二年で打切られるか、三年で打切られる、ガリオアの輸入というものは漸次減らされて行くということが覚悟されなければならないのでありまして、そこに国家管理と申しますか、食糧の全般にわたつて、政府が強き管理のもとにおいて、価格を維持し、農村を保護して行く政策をとらなければならぬということを考えておるわけであります。
○高田(富)委員 率直にお伺いしたいのですが向うの食糧が安くなつて来る傾向になつたときに、こういう指示があつたことと、それからガリオアがずつと減つて、今お話のように百四十万トンぐらいになつて来るというようなときですから、本来ならばむしろ国内の供出を強化しろというふうなことになるべきのが、逆にガリオアの方がずつと減つて来るにもかかわらず、コマーシヤルの方で前より以上の三百四十万トンも買い、しかもあなたが言う通り、それが非常に不安だ、はたしてそれだけ輸出できるかどうか、不安なほど大きな目標を課せられまして、この目標を先途するためには、是が非でもこのローガン構想にあります南方方面、その他からの食糧の輸入も努力しなければならないし、また輸出についても、非常に猛烈な努力、相当な犠牲を拂つても努力をしなければ、三百四十万トンないしそれ以上の食糧を入れることは不可能である。こういう状態の中で、なおこういう目標を立てておるのでありますから、そうなりますと、それだけむりな食糧の輸入及び輸出をやらなければならぬ現在、農業を保護するという見地で、農村にある程度のゆとりのあるような経済政策をとるとか、あるいは国家的な保護をするとかいうような余裕は、まつたくなくなつてしまう。そういうふうなことでありましては、大臣が今おつしやつたように、いかに外国食糧を駆逐するほどの決意と覚悟で農業を保護し、農民は農業生産の高揚に努力しなければならぬと言われますけれども、結局この国際的な強い要請と、国内の食糧の自給度を高めようとする考えとの間には、大きな矛盾があります。政府はこれが自給度を高めつつある、努力しておると言われますけれども、そういう努力の方向と、今国際的に課されましたごの三百四十万トンの輸入を可能ならしめるために輸出をする、こういう要請との問には、まつたく逆の方向を向いた対立がある、こう考えられます。従つてもし大臣があくまでも外国食糧の駆逐をし、自給度の向上を考えるならば、現在の苛烈な国際的な競争に対しては、まつこうから対立矛盾を感じておられると思うのでありますが、その点率直に政府の立場を御説明願いたいと思います。
○森國務大臣 二合七勺という基準量を基本として考えた場合において、さようにも考えられるのでありましようが、この二合七勺の今日の主食の配給基準量というものは、決して満足すべきものではないのであります。従つてこれらの基準量を高めることは、今日の輸入食糧の事情から、現在においては許されておりませんので、この質を向上するということ、いわゆる日本の今日の攝取いたしておりまするカロリーというものは、とうてい満足すべきカロリーではないのであります。今後どうしても、いろいろ機会があればこの質の向上によつて、配給食糧の質を改良して行かなければならぬということは、当然考えて行かなければならぬと思うのであります。しかもこの食生活の上においては、漸次向上して参りますので、いものごときも従来工業原料として採つて行つたのでありますが、今は主要食糧の一部だけを買上げる、そうして従来奨励して来たかんしよ、ばれいしよの栽培を突如として農業政策のにわかなる転換ということを避けまして、そうしてこの処置をとつたわけであります。従つて増産ということにあらゆる角度から努力しておりますことも、結局は輸入食糧の量を減すということにほかならないのであります。しかしながら今申しましたように、今日の二合七勺というこの量だけによつて食糧というものは考えられない。その質の向上ということも考慮に入れて行かなければならぬ。かように考えるわけでありますので、海外に三百四十万トンの食糧を求めるという計画を立てましたことも、決して無謀な計画ではないのであります。日本の食糧の生産のいろいろの環境の事情等も考えまして、これだけのものは貿易の振興によつて確保するということが、三十五年度の食糧政策に必要である。かような数字によつて計画を立つたわけであります。
○高田(富)委員 それではこまかい点に論点を移しますが、今度の食糧管理法の一部を改正する法律案の第三條の二のところに「命令ノ定ムル所ニ依リ予算ノ範囲内ニ於テ甘藷又ハ馬鈴薯」を買上げるということになつておりますが、この「命令ノ定ムル所ニ依リ」というのは、具体的にどういうことを言うのですか。
○安孫子政府委員 「命令ノ定ムル所」これは政府の買入れの指示、手続、そういうようなものを命令に委任しておる。こういうものであります。
○高田(富)委員 それではその次の「予算ノ範囲内ニ於テ」とありますが、今度の四億万貫の買入れ予算は、現在の食管特別会計の中には含んでいないと承知しておりますが、組んでなかつたでありますか。
○安孫子政府委員 かんしよの商品代の中に入つておるわけであります。かんしよという項目では入つておりません。しかし食糧管理特別会計の全体の商品代の中から申しますと、四億万貫程度の買入れは、大体二百円といたしまして、八十億円見当のものは商品代の中から出せるという考えをいたしております。しかし予算でありますので、予算の説明参考書の方にはいも類の買入れ代金も含むという説明を付しております。
○高田(富)委員 はつきりした予算がなくて、あとから買い入れることにきまつたので、そこからひねり出したということは事実だと思うのです。そういうふうな食管特別会計の運用といいますか、それが非常に非計画的であつて、昨年度なんかは、非常に早場米の奨励金を切つたり、等級を落したりいろいろやりまして、相当浮いておる部面があるわけでありますが、これらのものがほとんど外国食糧の買入れ、貯蔵というような方向にまわされているだろうと思います。そういうような点で、はなはだ運用が非計画的であつて、当初政府の予定されたよりも、はるかによけい外国食糧を買つており、そしてまた一方には、現在のように全然買わない予定であつたいもなどを買い入れた金を、またどこからか引出せるというように、食管特別会計の運営にあきまして、はたして今の農林省政府当局は、自主的に運営の計画を立て、これをやつておるのでありますか。それともその都度関係方面の指示によつて、予算外のいろいろな動かし方ができるような、あいまいなといいますか、そういう漠然とした食管の管理を政府はやつておりますか、この点を明確にひとつ御説明願いたいと思います。
○安孫子政府委員 食管特別会計の予算は、普通の一般会計の予算と違いまして、売買計画を基礎といたしました予算でございます。従いまして、予算を編成いたします昨年の十二月時分に、年の明けました本年の麦の作況あるいは米の作況、またそのときの経済状況によつて、不確定でありまする超過供出の数量等を、一応想定しなければならぬわけであります。それからの当時の価格が一体どうなるであろうかということも、想定をいたさなければならぬわけであります。私どもとしましては、あらゆる角度から、一年先の米あるいは麦、そうしたものの想定価格というものをつくりまして、それに基いて予算を編成いたすのであります。実際問題といたしまして、想定をいたしました通りにものが動いて参るわけでもございませんので、その間に多少実績は食違いが出て来るわけであります。一昨年のいもの例等につきましても、たとえば超過供出は一割から一割五分見当であろうという想定をしたものが、超過供出が三割にも四割にも上るというような実情もあつたのでありまして、この点は予算編成をするについて、非常に困難をいたす事柄であると同時に、どうしても予算と実績との間に食違いが出て来ることは御了承願いたいと思います。この予算の編成につきましては、日本側といたしまして自主的にこれをいたしておる次第であります。
○小笠原委員長 高田委員にお諮りしますが、大臣の分を急いでください、大臣は四時までしかありませんから……。
○高田(富)委員 簡單に要点だけにいたします。今度は公団のことですが、公団の廃止あるいは改組がいろいろ出ておりますが、ここにも資料が配られておりますように、経済調査庁で調査いたした結果、最近農林関係の五公団の業務の運営状況が、非常に不明朗であつて、いろいろな問題が起きているらしいということであります。これに対しましては、一般に公表を避けており、ここにもマル秘になつておるのですが、こういうことでは、公団を今後どうするかということにつきましても、われわれもここで論議をする前提が実はないわけです。資料がここに出されておらないのですが、この農林関係五公団には、新聞では数十億の不正というか不当といいますか、数十億に上る疑惑があるというようなことさえ、もう一般に公表されておるわけであります。これにつきまして、この委員会に審議の前提條件としまして、経済調査庁の調査あるいはその他の参考資料を出しまして、徹底的に公団の経理の内容を明らかにする必要があると思いますが、その点がほとんど今もつてはなはだ不明朗のままになつております。これは何らかの考えがあるのでありますか、それともすみやかにそういう措置をおとりになりますか、この点大臣にひとつ御答弁願いたいと思います。
○森國務大臣 公団の経理問題については、経済調査庁において詳細な調査をいたしておるのであります。また監督庁といたしまして、農林省も監事会の報告をとり、また直接監督等もやつておるのであります。その考え方によつては、いろいろ違法であるとかあるいは不正であるとかいうようなことの考えられる点も相当あるのであります。しかしこの年度内において経理が遅れておる、いわゆる売掛け代金が遅れておるというような経理の不手際の点も、いろいろ指示されておるのでありまして、決して今お話のような、不正なものが数十億あるというような問題ではないと存じておるのであります。この問題は、今調査庁の方から一応の調査報告を受取つておるわけでありますが、まだこれを公開すべき時期に至つておりません。従つてその時期が参りましたならば、その内容を申し上げ、また公団の今度の廃止に対することについての、御審議の資料にいたしたいと考えておる次第であります。
○高田(富)委員 もう一点だけ……。それでこの公団の問題について、今現に審議しておるわけなんですが、公表する時期が来たらというのでなくて、これは少くともこの法律を審議する最高の権限のある本委員会において、祕密会でも何でも開いて、積極的にその内容をつぶさにわれわれが検討することなしには、公団関係の審議はとうてい良心的に手がつけられないというのが、皆感じておるところです。ですからこの法案を早く上げたいと考えましたならば、政府はただちにそういう措置を本委員会にとつていただきたいと思います。この点についてひとつ言明していただきたい。
○森國務大臣 十分考慮の後適当な措置をとりたいと考えます。
○小平(忠)委員 一点大臣にこの機会にお伺いしたいのでありますが、一昨日大臣にお伺いいたしました二十四年産の米麦いも類の報奨物資の返品問題につきまして、大臣は、経済閣僚会議が一昨日持たれないで、明日でも持ちたい、その後において速急に本件を解決したいという大臣の言明でありました。これは非常に重要問題でありまして、もう昨日も今日も全国の関係者が集まりまして、これをいかにすべきか、政府当局にも懇請をしておる点でございますが、今日の段階で、本問題がどのようになつておりますか。この点大臣からひとつ、経過、あるいは今後どうすべきかという点について、お聞かせ願いたいと思うわけであります。
○森國務大臣 けさほどもこの問題についていろいろ協議を進めておるのでありますが、申訳ありませんが結論に達しておらないのであります。考えられておることは、その値段が下つて来たものとか、また品物が悪い、そういうものはそれを返してくれ、一応配給したものを全部返してくれ、こういうことが大体の結論であつたのであります。しかしながら、これは報奨物資として出したのであり、すでに正直に、高い安いを考えずして買つた人は高い、ものを買つたということになる。それだから買つたものも買わないものも一応価格をある程度安うしたらどうだということか、私としての考え方であつたのでありますが、いろいろの経理の面から申しても、一応高くていやだという人は、それを返してもらつたらどうだ、こういうような説も相当出ておるのでありまして、結論に達しないのでありますが、私としましてはどうしても今のは案に入らないならば一応返してもらつて、そうして現在の価格による特別なる品物を、あらためて配給してみたらどうだ、いわゆる報奨物資としてあらためて配給したらどうだ、去年配給したものは、高かつたから一応返してもらう、そしてあらためて二十四年度の報奨裏づけ物資として配給したらどうだ、こういう議論も出ておるのであります。いずれにしましても、早く解決しなければたいへんな事態になりますので、きようもきようで、朝からこの問題について討議いたしておつたわけでありますが、何とか早く結論をつけたいと努力を続けておるようなわけであります。
○小平(忠)委員 たいへん御努力になつておるのでありますが、仄聞いたすところによりますと、本件が通産省においては、俄然空気が一変いたしまして、これらの農民の要求は一切入れないというような、強硬な態度に出ておる。昨年の春この報奨物資の取扱いについて、農林省と通産省が非常に対立して、この分野につきましてもいろいろ異論かあつた。そういうような問題が、今日再び政治的な観点において取上げられまして、通産省が農民の意思を抹殺するかのごとき態度に出ておるやに聞いておる。これはやはり何としても今までの農林行政あるいはかつての商工行政を見るときに、私は非常に遺憾に思う点は、農林当局の考え方、あるいは行動が、常に微温的であるということを考えるわけでありますが、この点は大臣におかれては、まつたく今の現状は単に返品だけではこの問題は解決されない。すなわち昨年の総価額五十億に対して、どうしても二十億ぐらいの値引きをしなければ、この問題は処理されないといつたような強い問題があるわけであります。この点については仄聞するところによると、十一億何がしかの値引きしかできない。それもまた最近においては少くなるというような』とも聞くのでありますが、本件については、すでに農協関係者が集まつて、全国の農民が来月の初旬を期して大会を開き、政府をゆすぶるというか、動かすというか、強硬な態度に出ようという決意を固めておりますから、これはへたをしますと、この問題は再び農林大臣の不信任問題を発生するかもしれませんから、その点はひとつ通産省当局、安本当局に強硬にぶつかつてほしいということを言うておきます。
○横田委員 大臣にちよつとお伺いいたします。高田君の質問に対する答弁の中に、連合国軍は日本国民の食糧を安定せねばならない責任があるようなことを言われた。言葉は少し違うかもしれませんが……。そういうような場合におきまして、もし日本国民の食糧を安定せしめなければならないような責任を感じておるとすれば、大臣がかつての農林委員会において言われたように――という言葉はお取消しになりましたが、援助の増加ということで、食糧をよけいに入れて、日本の財政負担を増させる結果を来す、あるいは農村において農業恐慌の素地をつくるものではないとすれば、そういう点については、一体連合国軍の入れるという量と、日本国民が入れてほしいという量との食い違いがどこに起るのですか。その点をはつきり聞きたい。従つて私どもといたしましては、日本国内において必要とする食糧がどのくらいで、どのくらい足りないか、そのことをはつきりお答え願いたい。
○森國務大臣 日本政府はさきにお示しいたしました食糧需給推算によつて、これだけのものが必要だという数字を出したのであります。
○横田委員 今アメリカにおきましては、非常に食糧が余つて来ておる。三十一億五千万ドルのいも、米あるいはばれいしよ、これを日本の金に直せば一兆千三百四十億円のものが残つておる。これを必要以上は買わなかつたら、向うさん自身が下るのですから、日本が買う場合に非常に有利になると思う。その場合に日本国において、必要以上に入れるということは、われわれ国民としても非常に損である。こういうような場合におきまして、向うから言うて来た場合において、日本がこれだけの量でいいと言つてとめることができるのですか、できないのですか。その点をお聞きしたい。
○森國務大臣 日本の食糧をことごとくアメリカヘお願いしましたところで、アメリカの実際の食糧に大した影響のあるほどの量ではありまん。日本の食糧は自給度がどの程度にあるか不安なのであります。これが一つと、二合七勺の国民全部の消費者に対する基準責任を持つ政府といたしましては、非常に不安な点であります。どういう場合にこの日本の需給推算が狂うか国内の生産数量が狂つて来るか、この変動が非勝にはなはだしい状況にあるのでありますから、三合七勺の配給の責任を持つた政府といたしましては、でき得るだけの余裕を持ち得るところの需給推算を立てなければならない。これはひとりアメリカが今お話になりましたように、豊作で、日本の輸入食糧によつて、アメリカの食糧事情を緩和するなどということはとても思いもつかぬことであります。これはアメリカが豊作であるから、日本に食糧を売つて、アメリカの豊作を緩和するというような問題ではなく、日本は日本自体としての食糧の需給推算を立てて、そうしてこれだけのものは準備しなければならない、これだけのものは用意しなければならないという計画のもとに、進めておるわけであります。
○横田委員 日本に農林省があり、農林大臣があつて、しかも農林大臣は農政の権威者であるとまで言われておる。そうして日本の食糧が不安だと言つておる。そうして統制をやり配給をやつておられる。日本の食糧の需給量がわからずして、どうして日本の農業政策が立つのですか。もし農林省でわからず、大臣もそれをはつきりしない、不安であると言われるのならば、今後日本の農政を論議する場合には、どの役所のどの長官に尋ねたらいいのですか。その点に対して大臣は非常に無責任であつて、もしこれがわからないのであるならば、なぜ不安だというようなばかげたことを言われるか、その原因はどこにあるか聞かしていただきたい。
○森國務大臣 お答えするまでもなく、日本の食糧推算は非常に不安なのであります。なぜならば、昨年のごとき六千五百万石の収穫を予想いたしましても、それが何百万石も減収である。台風が再々来る。病虫害ができる。こういう事情に置かれておるのが日本の農業の状態であります。でありますからここに非常な不安がある。しかも昔は足らぬなら足らぬ、多かつたら多かつたで自由であつた。しかし今の政府は二合七勺の責任を持つておる。責任をもつて養つて行かなければならない。これが二合五勺になつたら大騒ぎです。それでどうしても二合七勺の責任を持つた政府といたしましては、十分な安全感を持つだけの準備をして行かなければならぬというわけであります。
○高田(富)委員 大臣はだんだん自給度を上げて行つて、食糧の不安をなくするということでありますが、今日までガリオアによつてその約五割ないし六割、あるいはそれ以上かもしれませんが、五、六割くらいのものがほとんど食糧であります。それほどたくさんの食糧をガリオアで入れなければならないほどの状態にあるわけです。また今まであつたわけです。従つてその状態を早く脱却するためには、向うから入て来ました食糧その他を売り拂つて積み立てました見返り資金は、どうしても国内の食糧の増産にまわす、言いかえれば、農地の改良あるいは開墾、あるいは災害復旧、その他農業の生産力を高めるために、この積み立てられた金の大半を使つてこそ、順次自給度も高まり、ガリオアが切られるときには、十分それに間に合うだけのものができる。もしできなくても、相当買う数量を削減できたはずです。しかるに今日ガリオアがなくなるどたん場に参りますと、莫大なものを普通のコンマーシヤルで輸入しなければならぬ。そのためには輸出をしなければならぬ。そのために農業の方に投資をする金はない、こういうことでは、永久に外国食糧に依存せざを得ない。外国食糧に依存するための農業への圧迫ということが、一貫してここにはつきり現われております。もし大臣の言われるように、どこまでも自給度を高め、外国の食糧の入るのを少くしようとするならば、今からでも、この見返り資金の大半を農地改良、あるいはその他農業の増産に必要な方向へ使うために、努力すべきであると思いますが、本年度の予算を見ましても、ほとんど農業部面には見るに足る投資はありません。こういう状態では、ますます外国食糧に依存し、日本の農村は大きな土台となつて犠牲になる場面でしかあり得ないということは、もはや何人の目にも明らかであります。この点について――見返り資金の運用の点について大臣の所信を伺いたい。
○森國務大臣 見返り資金の運用につきましては、大蔵大臣より再々機会あるごとに説明いたしておるわけであります。この見返り資金の大方を農業政策に持つて来て、農業生産を確保して置けという御議論であります。一応さような御議論も立つと存ずるのでありますが、見返り資金の性質が援助物資によるものの評価価格と申しますか、それを積み立てておるのであります。言いかえればアメリカが日本に物を與えたその代価を評価して見積つておる、こういう関係で、見返り資金の運用については、日本政府独断にこれを行うことができ得ないという事情があるのであります。しかしながら農業方面におきましても、これを企業方面に利用することは、十分道が開かれておるのでありまするから、極力農業方面にもこの見返り資金の利用に努力いたしたいと考えております。
○高田(富)委員 本年度のあれを見ますと、一番目立つのは、農業部面はほとんどないですが、国有林だけに三十億予定されておるということが、はなはだ了解に苦しむのです。農業部面のほかと比較いたしますと、どういうわけで国有林にだけ厖大なものをつぎ込むのか、この点をちよつと説明願いたいと思います。
○森國務大臣 これはひとり国有林野方面だけでなしに、いろいろの面について利用のことについては交渉をいたしたのであります。しかしさしあたりこの国有林野のみを承認されたのでありますが、その他の問題はまだ保留されておるわけであります。決してこれだけを取上げて認めたというわけではなく、まだ問題が続かれておるのであります。今後においても、他の農業政策の方面にも利用する道が開けると考えております。
○小平(忠)委員 簡単にお伺いしたいと思います。度々委員会で最近の新聞紙等に出ます問題について、いろいろ委員から質問されておりますが、また本日読売新聞紙を見ますと、二十五年度の麦、雑穀について、供出後の自由販売をすることについて與党、政府間の連絡会議において、大体これが内定したというような報道が出ておるわけです。また過日は、二十六年度は全面的に供出制度を廃止するといつたような、政府当局の方針であるというような新聞報道があるのですが、こういつたようなその新聞報道も、まことしやかに政府と與党間において、協議が調つたかのごとく報道されておる。これは全国民に及ぼす影響は非常に甚大であります。今日のごとき食糧管理法の一部改正の内容を見ましても、戰後における食糧問題について大きな転換、危機を招来しておると思うのであります。そういう観点から、この機会に、そのような報道あるいはその意図があるのかないのかという点について、明確なる大臣の御所信を伺いたいと思います。それが第一点、
 次は米価の問題であります。最近の物価指数から見ますと、パリテイ指数が大体百七十、そうしますと石当り約四百円くらいの値上りになつておりますが、この四百円については、当然従来政府の方針からいいますと、このバツク・ペィをただちに実施するということでなければならぬわけでありますが、その時期は大体六月ごろということになると思いますが、農村としては非常に今金詰まりで、営農資金にも困つておる現状からいたしまして、政府はこれを繰上げて、ただちにこの額を支給するといつたようなお考はあるかないかという点について、二点大臣のお考えを聞いておきたいと思います。
○森國務大臣 私は新聞の数を幾つあるか知りませんが、新聞の記事を一々頭痛に病んでもらつて、政府が声明しなければならぬということは、たまつたものではないのであります。きのう政調会のある一部の委員会と、政府の事務当局との懇談会があつたことは、私は聞いております。しかし結論には達してないはずであります。まだ私はその結論も経過も聞いておりませんが、しかしああいう新聞記事が出たというのは、私は非常に驚いておるのであります。しかしああいう記事が出ますと、まことに国民一般が迷わされるのでありまして、新聞記事を取扱つていただく面に対しましては、常にお願いいたしておるわけでありますが、しかし独自の立場で自分で書いて自分で出されるのでありますから、これはどうもとめるわけには参りません。しかしながら現段階におきまして、現在の食糧供出制度はどうせかえななければならぬ時期に来ております。それは来年の三月三十一日で、今の食確法なるものの役目が一応終る時期が来るのでありますから、同じことをやるか、あるいはかわつたことをするか、何とか考えなければならぬのであります。それを考えて行くと申しますのは、私がここで申し上げた通りに、今年まきつける麦は十月の末からまくのでありますが、遅くとも八月、九月ごろまでには、二十六年度からは食糧をどういうように供出さす、あるいは割当する、どういうふうに配給するという方法を立てなければならぬ。私もその必要を感じておりますので、目下いろいろ研究を進めておるのでありまするが、まだここで申し上げるところの具体的な方法にはなつておりません。いや雑穀をはずすとか、いや供出後の自由販売とか、一部でそういうことを考えておる人もあろうかと存じますが、決して政府の案でもなければ何でもないのであります。政府の発表は、官房長官が発表いたしますことが責任ある発表であります。農林大臣談というのがときどきよそで出ておりますが、それも私の責任ではなし、ときによつてはあやまつた報道をされるので迷惑いたしますが、政府の発表は、各省における記者クラブというものがありますが、その記者クラブに大臣が会見して発表すること、また内閣といたしましては、官房長官が内閣記者談との会見によつて発表する、これが責任ある発表と御承知を願いたいのであります。
 なお米価の問題についてバツク・ベイをやらぬかというお話でありますが、今度この三月で肥料もまた上つて来るわけでありますが、パリテイ指数がかわるたびに、バツク・ペイしておるわけに行きませんので、ある一定の時期において、適当な際においてこれをバツク・ペイする方針を持つておりますが、農村の金融の行き詰まりということは、バツク・ペイぐらいでおつつくものではないのでありまして、これは協同組合の内容を目下十分に協同組合の幹部と協力いたしまして建直しをして、そうして中金から思い切つて金をまわすということでなければ、今日の農村の金融問題は解決しない。なかなかこうやく張りでは農村の金融問題は行きません。協同組合がほんとうに生れかわつた立場になつてもらつて、農村が協同組合にきつちりと固まつて、力強きものをつくつてもらわなければ、金融問題は解決せぬ段階に入つております。これは全国の連合会の幹部の方も非常に心配せられておるのであります。また政府といたしましても、連合会の幹部諸君と十分協議を練りまして、そうして今までのあくを洗いざらい出してしまつて、生れかわつた協同組合として建て直つてもらうということによつて、金融問題を解決いたしたい、かように考えておるわけであります。
○小平(忠)委員 ただいま大臣の明確な答弁をいただいたわけでありますが、特に米価の問題については、大臣のおつしやるように、バツク・ペイぐらいでは農村金融問題は解決されない出と私は思いますが、しかしバツク・ペイぐらいではとおつしやいますけれども、それだけでも助かる。だから何とかそれに対して弁償してもらう。同時にただいま大臣の御説明のように、中金からの融資、これも本日の新聞に出ておりますが、この点については、ひとつ大臣におかれて特に御配慮いただきたい。
 さらにただいま問題になつております二十四年産の報奨物資の問題についても、われわれは真劍になつて考えているのだが、大臣がどつかできめて、それをかつてに発表してしまう、われわれにはわからぬ、よくこの委員会において、そういう問題は非常に重要だから、必ず委員会に前もつて連絡をするということを公約されても、大臣は今まで全然実行されない。だからこの問題も非常に心配いたしております。特に農林委員会としても、これを取上げて論議しておりますから、ひとつこの問題もきようでもきまつたならば、大臣が都合が悪ければ関係の局部課長を通じられて、この委員会へ事前に御連絡いただきたいということを、特にお願いいたしたいのでありますが、その点について確約願えるかどうか、御答弁をいただきたいと思います。
○森國務大臣 政策の決定は、閣議の了解を得なければ発表できません。しかし私は農林委員会という立法機関に御相談すべきことがいいと考えました場合には、皆さんのお知惠を借り、また御意見も拝聽いたしたいと考えております。
○高田(富)委員 見返り資金のことで御説明がありましたので、この機会にもう一つつけ加えて御質問したいと思います。いろいろな面で使おうと思つて懇請しているけれども、結局きまつたのは国有林で、今後また国有林以外のものもあるだろうというお話ですが、やはりものには順序があつて、たとえば少量のものが出るとすれば、当面一番重要な食糧の方面に向けるべく、政府としては最大の努力をすべきであつて、国有林の方へ持つて行くというようなことは、どうしてもこれは理解できない、こういうふうなことも考えられる。日本の国有林野といえば針葉樹であり、針葉樹の軍事的価値ということも当然推察せられまして、これは非常に重大な問題であると思いますので、この点について大臣はどういうふうに考えておられるか、明確に御答弁願いたいと思います。
○森國務大臣 どういうふうにと言つて、見返り資金の運営の面については、先ほどお答えした通りであります。こちらが緩急の度を考えましても、相手があるのでありますから、相手の緩急度の考え方によつて、こちらの緩急の度と合わぬ場合もあります。しかし今お話の通り、日本においては今何をおいても食糧増産を第一義として考えて行かなければならぬのでありますから、今後そういう方面に利用するように、一層の努力をいたしたいと存じます。
○小笠原委員長 小林委員、大臣が出席しております――小林委員がおりませんので、それではあした……。
    ―――――――――――――
○小笠原委員長 この際連合審査会開会の件についてお諮りいたします。ただいま大蔵委員会に付託になつております米国対日援助見返資金特別会計からする電気通信事業特別会計及び国有林野事業特別会計に対する繰入金並びに日本国有鉄道に対する交付金に関する法律案は、本委員会の所管に属するものが多分にあるのでありまして、本法律案の審査のために、大蔵委員会と連合審査会を開くことに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは連合審査会を開くことに決しました。なおその日時につきましては、電気通信委員長、運輸委員長、及び大蔵委員長と協議いたしまして、公報をもつて御通知いたします。
 本日はこの程度にとどめます。次会は明二十五日午前十時より開会することにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。
    午後四時十五分散会