第008回国会 考査特別委員会 第13号
昭和二十五年十一月一日(水曜日)
    午後一時二十四分開議
 出席委員
   委員長 篠田 弘作君
   理事 島田 末信君 理事 内藤  隆君
   理事 吉武 惠市君 理事 小松 勇次君
   理事 猪俣 浩三君 理事 横田甚太郎君
      安部 俊吾君    井手 光治君
      岡延右エ門君    佐々木秀世君
      田中不破三君    西村 直己君
      福田  一君    南  好雄君
      柳澤 義男君    椎熊 三郎君
      坂本 泰良君    田中織之進君
      梨木作次郎君    岡田 春夫君
 委員外の出席者
        証     人
        (関東配電株式
        会社社長)   高井亮太郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 電力事業再編成問題
 証人出頭要求に関する件
    ―――――――――――――
○篠田委員長 これより会議を開きます。
 電力事業再編成問題について調査を進めます。これより証人より証言を求むることといたします。ただいまおみえになつておりますのは高井亮太郎さんですね。
○高井證人 そうです。
○篠田委員長 これより電力事業再編成問題について証言を求むることになりますが、証言を求める前に、証人に一言申し上げますが、昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことと相なつております。
 宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆。弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者、またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて默秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。
 では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。
 宣誓書の朗読をお願いします。
    〔証人高井亮太郎君朗読〕
   宣 誓 書
 良心に従つて真実を述べ、何事もかくさず、又何事もつけ加えないことを誓います
○篠田委員長 では宣誓書に署名捺印を願います。
    〔証人宣誓書に署名捺印〕
○篠田委員長 これより証言を求めることになりますが、証言は証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際はその都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。なおこちらから質問をしているときはおかけになつてよろしいですけれども、お答えの際には起立をしてお答え願いたいと思います。
 証人の略歴について述べてください。
○高井證人 私は大正九年東大工学部電気工学科を卒業、ただちに当時の猪苗代水電に入社、大正十二年合併によりまして東東電燈に引継がれ、爾後調査課長、調査部長を経まして、昭和十六年六月東京電燈会社取締役に選任せられ、昭和十七年四月関東配電の設立に際しまして、理事、工務部長となり、昭和二十一年五月副社長、同年十月一日取締役社長に選任せられまして、今日に至つております。以上であります。
○篠田委員長 関東配電株式会社の事業概要、たとえば資本金、固定資産、借入金、收支関係等について御説明を願います。
○高井證人 関東配電は静岡県の富士川以東、山梨県を含む関東地方一円に対しまして配電事業をやつておる会社でありまして、その所要電力の八割五分、時節によりましては九割の電力を日本発送電会社から受電いたしまして、残りは自社の発電によりまして三百数十万の需要家に配電をいたしておる会社でございます。経理上の概要は資本金八億円、金額拂込み、長期負債が社債七億九千五百万円、それから復金借入れ十六億四千万円、見返り資金四億四千八百万円、この長期負債合計二十八億八千数百億円のはずであります。これに対しまして固定資産約三十六億円、但しこれは決算を終了いたしております最近の期未であります昭和二十五年三月末の数字でございまして、最近は復金借入れを一部返しまして十五億何千万円となつております。短期負債二十五年三月末二億一千万円、これは最近約五億弱になつております。これが資本、負債の構成であります。これに対しまして、最近の固定は三十九億円と覚えております。收支の概況は決算を終了いたしております二十四年度下期、本年三月末におきまして、收入八十九億、何千万円、支出は八十九億一千何百万円でありまして、その差約五千二百万円が当期の利益金として計上せられました。八分配当のつもりでありましたが、再編成関係等によりまして、その配当の配付を延期せられまして、條件付配当準備金三千二百万円をこのうちから積み立てて、あとは後期繰越しとなつております。以上が会社の概要であります。
○篠田委員長 電力事業の再編成に関しまして、配電会社側は分割賛成側としていろいろな運動もされたように聞いておりますが、いわゆる再編成に関する配電側の見解というものはどういうものであつたか、一応述べていただきたい。
○高井證人 戰時中国家総動員法に基きます配電統制令によつて設立いたされました配電会社は、昭和二十一年十月一日から配電統制令の廃止によりまして、一般商法による会社となつたのでありますが、日本発送電は戰時中の非常な強い統制によります国家管理の形態のまま今日に及んでおるのであります。この状態に対しまして、昭和二十三年二月集中排除法が日発及び九つの配電会社に適用されることに相なりました。たしか二十三年四月または五月と記憶しておりますが、その法の適用に対しまして、各社再編成計画案を当局に提出いたしました。配電会社は相互協議いたしました結果、全部そろいまして、いわゆる九ブロツク案を提出いたしましたし、日本発送電におきましては、全国発送配電全部一つの会社とし、しかもこれを普通の商法による会社という答申をなさいました。その後いろいろな経過を経て来てはおりますが、私どもの配電会社案というものに御賛同をくだすつた向きもございまするし、また独自にお考えになりました結果、ほとんど同じものに到達なすつた方もあると思うのでありますが、いずれにいたしましても、通称松永案と言われ、あるいは先般の政府案というものは、私どもが初めから二十三年四、五月の候、法の命ずるところに従つて提出いたしましたものとほとんど同じものなのであります。大体私どもはかように考えました。ただいまの電力機構にはおよそ四つの主要なる欠陷がある。一つ戰時中のきわめて強力、機械的な国家管理のままであること、二つには全国一社というようなものはあまりに厖大であつて、経営能率上考えなければならないこと、三つに従来日本発送電を通じてプール計算が行われ、責任の所在がすこぶるあいまいな点がありまして、企業努力を要望するに著しい欠陷があること、四つに電気事業はその特質上、発電即消費であるという見地から、発送、配電一貫の経営が最も望ましいということは、これは電気の專門家の全部一致するところでありまするが、現在の形態はこれをまつ二つに両断して、運営上及びサービス上の欠陷がこれによつて生じておること、以上四つであります。
 これに対しまして私どもは、一つには現在の統制機構を民有民営のはつらつたるものに改めたい。二つには適当なる地域別の会社として経営能率を上げたい。それから三つにはプール計算の弊害を除去して責任経営の実を上げたい。四つには実質的にでき得るだけ発送、配電を一貫して、積極的な施策をするとともに、いいサービスを需用家にしてあげたいと増えたのであります。かようにいたしまする一方、できるだけうまくわけましても、なお地帶間、会社間に若干の電力の融通が必要である。これに対してはもちろん事業者の協力契約、さらに必要とあらば公共事業委員会の制約等をもつて必要なる融通はこれを完全に行うよう、またいろいろ議論があるにしても、電気料金のただいまの実態に照しまして著しい地域差が生ずることは望ましくなく、これに対しては、その地域差の根源は火力発電と従来の安くつくられた水力発電との発電原価に主要部分があるのであるから、水力設備一キロ幾らというような醵出金を出して、これを調整金として、火力発電の方へまわすということによりまして、いわゆる成績がよければよけいにとられるというようなプール計算の弊を除いて、できるだけ機械的にその間の調整をやりまして、弊害を除去すると同時に、需用家の御迷惑にならないようにすべきである。これが配電案の要領のほとんど全部と私は心得ます。結局公共事業体をいかにするかというようなことは、究極いたしまするところ、需用家が積極的な施設と積極的なサービスとによつて、便益を妥当なる料金でみて行かれるようにするという点に焦点がなければならないと私どもは存じます。われわれの考えはこれに合致するものと存じまして、今日諸般の事業が自由経済にかわつておりまするときに、電気事業のみが戰時形態のまま、依然として存在するというようなことは、やはりまず需用家のためにも、それから事業者のためにも、日本経済全体の上からも考えなければならないことであるから、これは速急に断行すべし、そういうことを配電事業者は唱えました。以上であります。
○篠田委員長 配電経営者会議というものがあるそうですが、それはどういう性格のものであるか、設立の時期、事情あるいはその分担金等について御説明を願いたい。
○高井證人 配電経営者会議と申しますのは、御承知とも思いますが、電気事業経営者会議というものを、日発及び九配電会社において構成いたしまして、電気事業全部に関することを種々相談いたしておることは御承知と思いますが、ここに需用家直接の料金であるとか、あるいは割当の問題であるとか、あるいは今期におきまするように、日本発送電は、これは年計算でありまして、配当の時期でないけれども、配電だけは配当期といいますか、決算期に当つております。さような問題についていろいろな方面と折衝しなければならぬ。あるいは日本発送電に対する料金等においても、配電だけで話をしたい。いろいろ事業の性質が違つておりまするために、配電の経営者だけで相談しなければならないようなことがいろいろありますので、前から必要なときに集まつておりまして、これにそういう名前をつけたのでありますけれども、電気事業経営者会議のごとく、その間の規約を定めましたりしております正式のものではございません。碎いて申しますれば、配電会社の人が話をするときに必要なものだぐらいに言つてもよろしいのではないかと思います。これに対します費用は、わずかなものでありますならば、集まつた会社で負うこともありますし、また全体で負うようなものでもありますならば、これは実は経営者会議を運営して行きまするために、金を出します比率があるのでございます。これはたしか資本金の比率と平等割が一つと、收入割が一つか、何かむずかしい三つくらいのフアクターを平均いたしまして、大分前につくりましたのでありますが、それの中の配電会社の比率を適用いたしまして、ぴたつとそういう規約の比率をもつておのおの醵出をいたしております。費用はそのようにいたしております。
○篠田委員長 そうしますと、配電経営者会議というものは電気事業経営者会議の一部をなしておるわけですか。
○高井證人 その点電気事業経営者会議の一部と申しますよりは、配電だけでいろいろ話合わなければならないときの配電事業の方の経営者会議である。字の通りでございます。ただ申し上げるべきことは、この際その配電経営者会議が、最近におきましては何と申しましても一番大きな問題は再編成である。これに対しましてはたいへん遺憾なのでございまするが、日本発送電と意見が対立いたしておりますので、ことにはつきり配電経営者会議を要するというような状態でございまして、再編関係のことが相当に実が入つているということは、率直に申し上げてよろしいかと存じております。
○篠田委員長 そこで今のいろいろなフアクターをまぜてあんばいして分担金をきめておられるということはわかりましたが、関東配電の一年の分担金は幾らくらいになりますか。
○高井證人 これは実は前々からそう長い間定例的に出しておりませんが、月に幾らとか、年の幾らとかいうことに対してははつきりきめておりませんので、必要に応じまして、ある程度の金をその比率でもつてわける、これは電気事業経営者会議におきましても、月幾らとか半期幾らとかいうことは決定をいたしませんで、経営者会議として入費が必要である。今まで集めたものがだんだんなくなつたという場合に、経営者会議にかけまして集めておるわけでございます。
○篠田委員長 そうしますと今度の電力再編成、ことに九分割のことにつきまして日発側は非常に反対をしておつたし、あなたの方は非常に賛成をしておられたのであるから、反対運動がだんだん猛烈になるとともに、あなたの方の賛成運動もまた活発になつたということは、世間が一般に認めておるところでありますが、その問題につきまして何か具体的に金を集めて運動されたというようなことはありますか。
○高井證人 ございます。
○篠田委員長 それをちよつと説明してください。
○高井證人 この再編成の経過は、御承知のように、昭和二十三年には民主化委員会とかできまして、いろいろ論議せられました結果というものが、やはり内閣更迭の時期にもあたり、その結論に対する反響というようなものが何かうやむやになりました。その間に昭和二十三年の七月一日か二日ですが、配電会社は過度経済力集中とは認めるけれども、事業の特質上、機構上の再編の必要はないということを持株整理委員会から公表せられたこともありましたし、別段大した動きもなく参りました。二十四年もいろいろ司令部と政府との間にお話くらいはあつたようでありますが、あまりさしたることなく、中たるみのようなかつこうになつたように考えております。それで二十四年の暮に電気事業再編成審議会ができましたり、いよいよ議会にも出るというようなことで、また少し活発になつたと記憶いたしております。私どもといたしましても、配電の経営者会議といたして、それに特に幾分の金を使いました。というのは、二十五年になつてからでございますが、実はこの二月ごろから今までに、配電会社といたしまして一回二百万円という金を各配電に割当てまして、それを五回集めました。最後のはまだ余裕が少しありますし、先日の現在におきまして九百三十何万というものが実際集つております。その後各配電が完納いたしますれば一千万円になるものでございます。その九百三十万くらいの金を事実集めまして、これは再編成だけでなく、もちろんみんなで会議をしたりいろいろなことにも用いますけれども、大分を再編成の方に使つておることは事実でございます。
○篠田委員長 その使用した内容について………。
○高井證人 その内容は実は九百三十万円くらいの金でありますが、その世話を、在京しておりまするものですから、関東配電が世話をしておるということになつております。関東配電の者、あるいは各配電の方々からも、幹事のような方がかなり長い間在京していてくださることもありますし、それらの人々で直接使いましたものは約三百五十万円くらいでございます。
 それからその余のもので、実は御承知と思いますが、松永事務所というものがいろいろ評判を立てられておつて、はなはだ遺憾なのでありますが、松永事務所と申しますと、これは松永さんが再編審議会のあとで、なお老体であるけれども、日本の電気事業のためにまだ少し役に立てそうだということで、これは別に再編成のためということはないのでありますが、要するに日本の電気事業を早くレールに乘せて、外資を導入できるようにして、発電を増強して、生産を上げて、貿易を振興する以外に日本の進む道はないから、その方にまだ少し為になるかなあというような御気分であるらしいですが、御自分の事務所をごく簡單なものをお持ちになりまして、いろいろ電気事業のために盡力する、そういうことを始められました。これは別に私どもがそういうことをお願いしたことは全然ございませんが、とにかくそういうことをお始めになつた。私どもと考えの方向がおおむね合つておりますので、われわれとすれば大先輩であり、今のような話で若干の後援をいたしました。そのことがもちろん再編成のみではございませんで、先ほど申しましたような理想に対する松永氏の活動でありますけれども、再編の方向というものもわれわれと同じということももちろんあるのでありまして、その配電の集めた金の中からこちらの方へ若干の賛助といいまするか、後援をやつております。それでその金額は――これは事務所と申しましても、そう完備したものでありませんので、中部配電の事務所と同じ建物にありますので、やはり中部配電の方へお渡しした金がございます。これは中部配電の重役にどうということでなくて、つまり帳つけをしたりするために中部の方へお渡ししました。これは中部が全配電のためならば使われてもかまわないのでありますが、大体松永事務所へ行つておると思います。これと、それからまた別に幾分人件費とか、旅費とか、末端の人にあまり見せるほどでもない、隠すほどのこともないと思いまするが、そういうものが中部配電の出張所でない、松永事務所の松永さんの祕書的に働いておる方の方に行つておる金がありまして、合せまして、中部配電の方へ行つておりまするのが二百五、六十万円あるかと思います。それからもう一口が百二十万円くらいだと思います。それだけのことが再編成のために使つたと一口には申し上げられません。これは先ほどのような理想に向つて動いておる何でありますから、その活動は私どもが別にどうするとか、こうするということでなくして、そういう独立機関があるのをわれわれが賛助した。しかもその金額は月々適当にとりにおいでになつたのでありますが、決して不当な大きなものでなく、そういうえらい方がおられての話でありますから、こまかいことは申しませんが、私どもの常識として見まして、妥当のものと考えまするので行つております。私どもの方からとにかくそれだけ何して、あとのことはわかりません。繰返しまするが、再編成のみでなくして、われわれの後援した事務所の松永さんの着眼というのは、先ほど申し上げましたように、その口吻でも、再編成ができるにきまつておる。その先の発電計画とか、いろいろ御心配になつておられたようでありますが、その活動の内容についてはわかりません。しかし今使いました金が再編成に無関係であるとは申し上げられませんので申し上げた次第であります。
○篠田委員長 それで今年に入つてから、あなた方は二百万円ずつ五回、そのうち納めないものもあるから、九百三十三万円ばかり集めておられる。そのうち配電自体としては、あるいは印刷費であるとか、あるいは資料の作成であるとか、通信費であるとか、旅費であるとか、あるいは講演会といつたような名目のもとに大体三百五十三万円を使つておられる。それからいわゆる松永、中部配電関係に三百七十万円くらい使つておられる。すると、今残つているのは大体二百五十万円くらいでありますが、そのくらいは残つているのですか。
○高井證人 残つております。二百五十万円より少いと思いましたが……。
○篠田委員長 大体そういう数字なんですな。
○高井證人 さようであります。二百万円ちよつと欠けると思いましたが、二百万円くらいの数字であります。
○篠田委員長 そこでお聞きしたいのは、集まつた金の約三百八十万円以上の、四百万円近い金が行つているわけですが、そうしますと、九百万円のうちから三分の一以上の金が松永機関に渡されているということになるのですが、これが関連があるかないかということは第三者が判断することであるから、あなたの説明はそれでいいとして、松永機関とどういう関係があるのか。ただあなたが今言われたような、主義、政策が同じであつて、日本の将来のために、あるいは電力界のために元老として盡されるということに対して約四百万円という金を渡されたのか、あるいはまた特殊な関係、連絡のために渡されたのか、その点だけもつと明確に説明していただきたい。
○高井證人 当然の御質問だと思うのでありますが、その関係は先ほど申し上げましたように、私どもが松永さんに何かそういうものをつくつて私どもの肩を持つてくださいというようなことを申し上げたことは寸分ございません。詳しいことは松永さんの心中でありますからわかりませんけれども、先ほど申し上げましたようなことをよくいろいろな人に申しておられました。私どもはただいま申しましたように、再編成の線も同じであり、かつさらに口吻に持つておられることも、これはおおむねわれわれも首肯できることである。しかしこれに対してとかくの風評がありまするように、私どもはその事務所を使つて妙な運動でもしたというようなうわさが立つておるようでありまするけれども、それは全然絶無であります。大体松永さんという方は私どもがこちらを向いてください、あちらを向いてください、こうしてくださいというようなことでやつて行ける方でもありませんし、私どももやはり会社の社長であり、自分の見識と責務をもつて動かなければならぬから、またわれわれも人の言う通りにはもちろんなりません。正しく動く以外には法はないのでありますが、しかしただ非常な老骨をひつさげて審議会にも出られましたし、あと何かせわでもしたいというようなお話がありますのに対しまして、ただ黙つて一部のものをお売りになつたということも聞いておりますが、よくわかりませんけれども、売るということはどうかというので、九つの配電会社全部としてそのくらいのことをやつて行くということは、これは決して不当ではなく、電気事業のためにもなると私どもは考えましたので、さようなことをいたしました。別に松永事務所が一体どういうことをやられたとかいうようなことを、一々私どもが指揮をしたりすることもしないし、それも存じておらないのであります。従いまして、先ほどのこちらで後援をいたしましたその金についても、一々詳しいこともわかつておりませんし、こちらでもちろん指揮もできません。ただわれわれとしては会社の金を使うのでありますから、法外のことのないようにしなければならぬ。われわれの考えておる尺度に何しまして、別に不当ではないという程度のことでありましたのでいたしました。その松永事務所の詳細の活動とかいうことにつきましては、私どもはほんとうに一々これを知つてはおりません。だだ全体の方向というものが、私どもの納得できる線であるというだけのものでございまして、何でしたら、松永事務所の方とか、その他の方へもお確かめを願いたいと思います。
○篠田委員長 そうしますと、松永事務所に対する応援のために、あなた方から自発的にやられたのであつて、それは松永さんの、あるいは松永事務所の要求でおやりになつたのではないと解釈していいのですか。
○高井證人 それは先ほど申し上げましたように、われわれも松永さんにどういう事務所をつくつて、どうしてくれということは一言も言つておりません。絶対に言つておりません。そういうものがスタートされた。それに対して、われわれが気合が合つたと言いまするか、それなら若干のことはいたしましよう、これだけの関係でございます。
○篠田委員長 それから最後にもう一つお聞きしたいのですが、きようあなたに来ていただいた最大の原因は何であるかと申しますと、この電力再編成をめぐつて、いわゆる政界にスキヤンダルがある。業界から政界に対して政治献金が行われているという評判が非常に高くなつた。それで考査委員会としてこれを取上げたわけですが、あなた方、いわゆる電力再分割に賛成者として、政界に対して、何らかの形において献金を行われた事実があるかないか。
○高井證人 ただいまのお話は、いろいろデマが飛んでおるようでございまするが、私どものとりました運動の方針は、わかつたら何分味方をしていただきたいというだけのことでございます。従いまして、印刷物を議会方面であるとか、あるいは地方庁であるとか、官界であるとか、言論界であるとか、あるいはおもなる需用家であるとか、あるいは大株主であるとか、あるいは各県の経営者団体であるとか、あるいは社内の目ぼしい人であるとかいうところに配ること、それからただ書いたものでは何でありまするから、説明に上つたこともありまするし、官庁へ行つて、大臣以下に陳情をいたしたこともありまするし、議会方面に対しましても、ずつと前でありまするけれども、部分的でありまするが、両院の方に集つていただいて、説明を聞いていただいたこともあります。またいろいろな小委員会のようなところに呼び出されたこともありまして、そういう説明方法をとつておりまするけれども、別にただいま申されましたような、再編成を有利にするために特別の饗応をするとか、特別の金品を何するというようなことは、私どもはやつておりません。非常にジヤーナリズムの波に乘つたような妙なデマが飛んでおりまして、そのために迷惑を感じておられる向きもあると思いますが、われわれもまたたいへん遺憾に存じておるのであります。私どもの運動と申しましても、そのような再編成を有利にするために金を、ことに官界とか、議会方面の方に処理するというような、さようなことは絶対にいたしておりません。
○篠田委員長 委員長からの質問は一応これで打切ります。委員各位の御質問があれば……。
○佐々木(秀)委員 電気事業経営者会議というものがありますが、関東配電株式会社社長としての高井さんは、この電気事業経営者会議の構成人員の一員でありますかどうか。
○高井證人 ただいまのお尋ねでありまするが、私は経営者会議の構成人員の一員でございます。間違いございません。
○佐々木(秀)委員 電気事業経営者会議の方々から、自由党の政務調査会の参與となられているということでありますが、それは間違いありませんか。
○高井證人 それについてちよつと御説明してよろしゆうございますか。イエス、ノーばかりではなしに……。
○篠田委員長 どうぞ。
○高井證人 ただいまのお話でございます、自由党の参與という制度ができておるようでありまするが、昨年の夏と心得ておるのですけれども、はつきり何月何日かは覚えておりませんが、経営者会議の方へ、たしか当時日發の副総裁で、ちよつと前までは経営者会議の事務局長をやつておられた桜井さんを通じまして、自由党の方から、参與としてひとつ経営者会議の方からも入つてくれぬかというようなお話がございました。それに対しまして経営者会議としては、まあ、よかろうということになりまして総額は百万円と覚えておりますが、参與の会費といたしまして――経営者会議の中から適当な人を選びまして、その人を――経営者会議といいましても、非常に狭い意味の経営者会議の正メンバーというものは、日發は正副総裁、あとは社長なんですけれども、副社長とか、常務とか、あるいは取締等、いろいろ来て話をしておりますから、そういうメンバーの中から適当な人を出しまして、その方々が参與に入りました。そうしてその参與の会費としてそれを納めたという事実がございますことを申し上げておきたいと思います。
○佐々木(秀)委員 たまたま今お話の百万円なる問題が、今度の電気事業再編成にあたつての政治献金だともうわさされておるのですが、そうすると、この百万円というものは、いわゆる自由党の参與というものに対してのあなた方の会員としての会費であり、この再編成にあたつての政治献金というようなものじやないということに了承してよろしゆうございますか。
○高井證人 当然申し上げるべきことを落しまして、まことに相済みません。これは申し上げるまでもなく、あまり当然で落したのでありますが、経営者会議と申しますものは、日本發送電と九配電会社の日本電気事業者の会議でございます。従いましてここでよかろうといつて電気事業がみんな仲よく出すというのは、電気事業全部の意思として、代表を出して参與になろう、その会費は納めよう、ということでございまして、再編成のためにということになりますと、前に申し上げましたように、配電だけのことなら、配電で相談しなければならないという一番きわどい事項であります。それを日発と配電みんなで議決をして出すということは、これは再編成のためなら、自分の顔だけよくするためなら、配電だけがこつそり出す、日発だけがこつそり出すかしなければ、何にもならないものであります。これはなんでもございません。大きな意味から電気事業というものを育てるためにも、何分よろしくお願いしたい。自然それがみんなの身のためになるのだというような、別にやかましいりくつをつけたわけではございませんけれども、大体そういう気持で、日発、配電が対立的なものならば、片一方からこつそり出さなければならぬので、どうも世に伝えられるような、それで何とかしてもらおうという金ではないということは非常に明瞭であります。日発を加えましたる電気事業全部で参與をしようというものであります。
○佐々木(秀)委員 それで大体今の百万円の問題に対してはわれわれはわかつたわけですが、配電会社として、今まで政治的に、再編成に当つて政治家あるいは官界に対して、全然金品あるいはその他のものによつて有利に導こうとした覚えはないということでありますが、たとえば個人的な政治家とのつき合いにおいて、あなた方の知つている範囲において、ある程度の小づかいとかあるいはまた何かの経費というもので出したというような、あなた御自身の御記憶はございませんですか。
○高井證人 それはそんなにゆえなくして人さまの小づかいとか、そんなものを出した覚えは私はございません。
○椎熊委員 ちよつと松永機関とあなた方の関係を聞きたいのですが、ただいまの御証言によると、松永さんは電気事業界の大先輩であつて、老躯をひつさげて、なお日本の電気事業のために働いてみたいという御意思で何か事務所をつくつた。その大先輩の好意に対して後援したのだ。こういうことでありますが、松永さんが新聞記者等に発表しているところによると、関東配電からは金品の後援を受けておらぬ。松永機関の費用は一切自分の骨董品等を売つてまかなつておるのだと、あれだけの人物が公の機関みたいな新聞にまでそういうことを公言しておる。あなたの証言によると、確かに四百万円近い金を差上げておる。それをあれだけの人が隠蔽して、みずからの骨董品を売つてまかなつておるのだということで、世の中にこれを聞かせたくないというのには、何らかその金に因果関係がありそうに思われる。そこで私はあなたに聞きたいのは、松永さんの電気事業再編成に対する考え方が、発送電の大西君あたりが考えられるような現状維持的分割反対というような方向の考え方でもしあつたとしても、そういう考えでもあなた方は百万円近い金を差上げたかどうかということです。
○高井證人 ただいまの最後の御質問の前に、松永さん云々というお話がございましたが、私はそれを存じませんが、初めたしかどこのやつかいにもならぬというような態度でおられたようにも思いまするが、これは別に関東配電が差上げたいというようなことはないのですね――それからもう一つは、それを松永さんに差上げたとこうおつしやいましたが、その聞き方によりますと、妙に割合に個人的にお使いにでもなつたかのような感じを與えるおそれがあるので申し上げる。決してあなたはそうおとりにならないと思いますけれども、これはこちらへ渡してちやんとその金を扱うべき人が扱つておりますから、何でどういうふうにしたということはわかるはずでございまして、それを松永さんがみずからのためにお使いにでもなればこれは何ですが、どういうふうに使つたということがあちらでちやんと整理してあると思いますので、その辺誤解のないようにお願いしたい。これはお願でございます。
 それから最後の御質問でありますが、それは全然仮定に基いてのお話でございまして、もしこうなつたらどうだというようなことはちよつと申し上げかねるのでありますが、証言でございますからそれはごかんべん願いたいと思います。
○椎熊委員 私の聞きたいのは、あなたは松永さんという電気事業界の大先輩で、あの老躯をひつさげてなおかつ国家のために盡そうという誠意に感激して後援しておるのだといつておるのです。ですからあの松永機関は、松永さんでなく、單なる電気事業研究者がいかに事務所をつくつてもあなた方は金を出すわけはない。そこに松永さんという個人的存在がものをいう。あなた方は個人的でないといつておるけれども、それは四百万円もの金をやれば帳簿をつける人もあるだろうし、支拂の衝にあたる人もありましよう。しかしそれは松永さんなるがゆえに出せた金であつて、諸君も出した金である。松永さんでなければ出さない金である。たまたま松永さんは、あなた方との間に電気事業再編成に対するイデオロギーが一致しておるというところに、あなた方は意味があつて出しておると思うが、そうでないのかと聞いておる。
○高井證人 それですから先ほどお答え申し上げたように、実際はかくかくいたしましたということを申し上げた。しからばかようかようであつたならばどうであるか、こういう御質問なのでありまして、これはごめんこうむりたいと、こういうわけです。
○椎熊委員 そういう仮定に基いているのではない。松永さんだから出したのだろうということを聞いておるのです。
○高井證人 それは要するに、松永さんという人であれば必ず出すか出さぬかとか、松永さんがもしどうであつたらどうであるというようなことでなくして、私ども証言いたしましたことは、松永という人はこういう人である。その主張はこうである。われわれもこう思つたから出しましたと……。
○椎熊委員 松永さんだからでしよう。
○高井證人 松永さんだから出しました。それは私どもの証言の中の一部分に相なります。結局全部私の申し上げたことに対して出たわけでありますから――ごまかしでも何でもない。それは松永さんがそういう人であり、その主張もそうである。われわれもそう思つた、それだから出した。これは事実なのです。ですから事実はそこまでです。
○椎熊委員 松永さんという個人が存在したから出したのでしよう。
○高井證人 ですから、私の申し上げたことは、私の申し上げたことを全体として、こうだから出した。そこでおしまいです。それが証言なんです。
○椎熊委員 だからそれを聞いているのです。
○篠田委員長 ちよつとその前に、松永さんだつたから出したということをあなたは証言しているのだから、松永さんでなかつたら出さなかつただろうという仮定に基くから証言できないということを言つておるのですね。
○高井證人 そうです。
○椎熊委員 次は百万円献金問題、あなたは自由党の政策に共鳴して、あなた方の仲間の適当の人を選んで参與にした。それは政治献金でない。参與としての会費というか、そういう意味に解釈して出したという、それは自由党であるから出したのですか。たとえば社会党の政務調査会からも請求が行つておるようです。これは仮定でない。それにもあなた方出す約束したというが、約束したかどうか。
○高井證人 前半は仮定らしいですが、それからあとの出した約束をしたかどうかという御質問は、單なる御質問で、社会党の方に出すという約束はたしかいたしておらないと承知いたしております。それはいたしておりません。それは関東配電の社長でありますが、さつきの自由党の関係が経営者会議のものですからつい範囲を逸脱して経営者会議のことを言つたのですが、経営者会議ではそういうことを議決しておらないはずと心得ております。
○椎熊委員 社会党の献金は……。
○高井證人 はい。何か聞いたことはありますけれども、議決とかそういうことには全然なつていないようでございます。
○椎熊委員 どうもわれわれが当委員会で調査員を派して調査した調査の報告と、あなたの証言とに私は食い違いがあると考える。当委員会の調査の報告によれば、経営者会議というか、その中のメンバーの人たちは自由党に献金した。同時に相前後して社会党からの申入れもあつた。それは日発を通じてかどうか存じませんが、これはやはり経営者会議のメンバーの適当な人たちが寄り集まつて、それに相当する百万円の金を出す用意をしておる。ただ問題が世間に伝わつてやかましくなつたから、今日は現金を渡していないのだというように私どもの調査はなつておるのです。そうするとあなたの証言とは非常に違うのです。しかしあなたがそういうことは聞いたことがあるが、相談したこともないとおつしやるなら、それはあなたの証言として受取りましよう。
 ただもう一つ、次に聞きたいことは、いかなる党派からでもそういう参與の勧告があり、寄付の申入れがあればするのかどうか。自由党に限つた行動であつたのかどうか。
○高井證人 先ほどの社会党のお話でございますが、決議してあるけれども、まだ出さんでいるのだということはうそだと思います。但し資金のカンパがあるらしゆうございまして、たれかのところに話があつて、経営者会議に事務局長からそのような話があるのだがというようなことが、議題というほどではなくて、話題に出たことがあるということを、聞いたこともないとさつきおつしやいましたが、そこは、私はそういう話を聞いたことはある。しかしそれを議決して出すばかりであるけれども、世間がうるさいから出さんでおるのだということを、あなた方の方ではお調べになつておるとおつしやいますが、私はそうでないということに、証言をここでいたします。それからもう一つ、最後の方はやはりどうしても仮定のようでございますが、大体……。
○椎熊委員 政治献金をしたという仮定のもとに調査をしておるのだから、そんなことをいつたら全部証言できなくなる。そういう疑惑のもとにやつておる……。
○篠田委員長 ちよつと椎熊君に委員長から御注意申し上げますが、ほかの党派からも申入れがあつたときするかしないかということは、まつたくの仮定に基くものでございまして、現在証人を喚問しておることは、政界のスキヤンダル、あるいは政治献金その他についての事実に対する証言を求めておるのでありますから、ひとつそのつもりで御質問願いたいと思います。
○椎熊委員 私は証人がいう参與の会費として納めたということはどうもおかしな話で、参與といえば政党員になることです。それをあなた万は覚悟の上で、自由党党員として金を出す心境ではなかろうと思う。すなわち諸君の出した百万円は政治献金であるという私の仮定のもとにこういうことを聞いておるのです。その見解はどうなんですか。
○篠田委員長 それから椎熊君にもう一言申し上げますが、高井君は参與になつておりません。
○椎熊委員 クラブの中から適当な人を出したというのだから、この人はその相談にあずかつておるのです。
○高井證人 ただいまのあれば、要するに参與として代表のものをきめまして、参與に入つて、そうしてその参與会費というものが出たわけでございまして、普通の不当なる献金的な臭味は先ほど申し上げましたように毛頭ないものでございます。しかも日発、配電がそろつておるというところに、この再編関係のことを論ずる場合に、幾らお出しになつても、再編関係を妙なことをやるのなら、別々になるはずなのでございます。ですからそういう御疑惑は、これは証人の範囲を逸脱するかと思いますが、ぜひ拂拭していただきたいと存じます。
○椎熊委員 この政治献金というものの解釈にあなた方の誤解があるんじやないか。政治献金というのは、金を出して何か利得する、そういうことだけが政治献金だと思つているんじやないのでしようか。そうではないのです。日発とあなた方の立場が、何か利害関係が衝突しておつてもいい。政治献金とは政治家の使う金を無條件で出すことです。すなわち参與という名目のもとに出した百万円は私どもの解釈をもつてすれば政治献金だというのです。あなたはそれは会費だと言うなら、それじやあなた方の仲間は自由党の党員たるの覚悟をもつて、出したのかということを聞いておるのです。そういうことであなた方は参與を選拔したのかということを聞いておるのです。
○高井證人 参與なるものの非常に詳しい定義は私ども存じないのでありまするが、要するに参與になるということは、すなわち党員であるというところまでは行つていないんじやないかと思うのであります。
○岡(延)委員 椎熊君は昨日来政治献金ということをしきりに押しつけがましく述べておられますが……。
    〔発言する者あり〕
○篠田委員長 不規則な発言はやめてください。
○岡(延)委員 椎熊君は政治献金というものは何でもないものだ、こう言いながら政治献金というものにしきりにこだわるゆえんは最近新聞等にいうところのいわゆる政治献金は即スキヤンダル、こういうふうに近ごろは歪曲して解釈するようにまつておる。そこで椎熊君の心中を私探るわけじやないが、椎熊君は何とかしてこれを政治献金に押しつけようとする……。
○椎熊委員 何を言つておる……。
○篠田委員長 椎熊君、不規則な発言はやめてください。
    〔「それは討論じやないか」と呼び、その他発言する者あり。〕
○篠田委員長 岡君に御注意申し上げますが、証人に対する尋問をしていただきたいと思います。椎熊君との御議論はやめていただきたいと思います。
○岡(延)委員 わかりました。こういう前提を掲げておかないとよくわからぬから前提したわけでありますが、きのうは、実は大西証人は首相官邸に多種多様のあらゆる業界の代表的な人が呼ばれて、そうして自由党の政策を諄諄と説いて、これに共鳴していただきたい、それで共鳴する者に対しては若干の会費、すなわちこれは年額一口二万円でありますが、こういう会費を納めてもらいたい、こういう注文があつたので、あれに応じたのだ。要するにこれは党員じやない、要するに共産党あたりでいうシンパ、同調者、そういう関係の意味でありまして、あなたは先ほどはつきり会費と申されましたが、あなたは自由党の政策に共鳴したから参與となり、すなわちシンパ関係係となつてその会費を納めた。要するにいわゆる政治献金というものではなく会費を納めた。こう解釈してよろしゆうございますか。
○高井證人 お答え申し上げます。ただいまおつしやいました通りであります。
○椎熊委員 証人は政治献金というものを誤解しておると思う。私は政党並びに政治家に金をやつて、物の売買かなんかのような取引でなしに、金をやることを私は政治献金だと思う。そこであなた方は自由党の党員として党費を納めたというならこれは別です、献金ではなく会費ともなる。しかしあなた方は党員だと覚悟せずに、そういわれたから参與というものは党員だと深く思わずに金を出した。それは政治献金だと私はいうのです。そういう意味で出したのでしよう。私の聞くのは党員だと思つて、あなた方の仲間から党員をなにがしか選んで、そうして会費を背負わせて出してやつたのだ。そういう意味の出し方か。そうではなく桜井君を通じてこういう申込みがあつたから百万円くらいなら出してやろうということで出したのか。それで私は政治献金であるか会費であるかということの区別が明瞭になると思うから、そういうことであなたの信念を聞いておるのです。どつちですか。
○高井證人 これは先ほどから何べんも申しましたように。参與をその中から出して、そうして参與としての会費を出した。それだけのものでございます。
○篠田委員長 この問題につきましては何回も証言をしておりますから、同じ質問ではなく……。
○椎熊委員 そうではない。新たな観点から聞くのです。
○安部委員 議事進行について……。
○篠田委員長 安部君。
○椎熊委員 まだ君との間に問答さえあるのに……。
○篠田委員長 椎熊君に発言を許してはおりません。ただいま安部君に発言を許しておるのです。
○安部委員 一体、昨日も大西君の証言に関連して、椎熊君の質問でありまするが、大西証人は……(「大西証人の問題じやない」)総理大臣官邸において参與会のあつた……(発言する者多し)その場合において、大西証人は何も証言しないのに、そこに総理大臣もおつた……(発言する者多し)
○篠田委員長 安部君に申し上げます……。
○安部委員 悪意をもつて事実を押しつけるような質問を君はする。本日もそうだ。それが政治献金であるかないかということは……。
○篠田委員長 安部君に申し上げます。椎熊君の議論はやめてください。議事進行に関して発言してください。
○安部委員 だから議事進行に関して、そういうものが政治献金であるやいなやということは、あとで決定すべきものであつて、事実はどういうふうな献金であるか、あるいは会費であるかということを聞けばいいのだ。それ以外にこれは政治献金であろう、そうであろうというような、押しつけがましい自分の意見を加えて、そういう質問をすることは、質問の趣旨に反する。だからそういう質問は許さぬように委員長の方で……。
○篠田委員長 高井証人は先ほど来会費であるということは数回にわたつて述べております。椎熊委員はそれをいろいろと説明しまして会費でないというふうにいわしたいようでありますが、結局において会費であるということを証言しておりますから、この問題につきましての質問はこれで打切ります。
 次に岡田春夫君。
○岡田(春)委員 二、三かいつまんで証人に伺いたいと思います。まず第一に、松永機関との関係について先ほど証言があつたようですが、その証言の中で月々だれかとりに来て、この人は偉い人であつたからこれを渡した、こういうふうにお話があつたようでありますが、その偉い人というのはどなたですか。
○高井證人 少し私の言い方がまずかつたために、誤解がありやしないかと思うのでありまするが、月々とりに来て、偉い人だから渡したといつたかどうか、もしそうだとしますと、偉い人がとりに来たから渡したというふうに見えるのですが、そうではありませんで、松永事務所というものは、松永さんのような大先輩の方が主宰しておられるところでありますから、その指揮によつて動いつおるのでありまするので、一々この前渡したのは何十何銭、どこまで行つてどうしてどうなつた、それであるかないか確かめるというようなことはしないで、およそのわれわれの常識として妥当だと思うものであるから渡したというわけで、とりに来た人が、偉い人が来たから渡したというわけではごません。もしそう申しましたら取消しますでございますが、そういつたつもりはないのでございます。
○岡田(春)委員 先ほどあなたはそういうふうにいわれたのですから、それで……。
○高井證人 そういうふうに聞えるようにいつたのは、こちらのいい方がまずいのですから……。
○岡田(春)委員 それでは続いて伺いますが、先ほどから松永事務所が動いておるようだから、こういう話をされておつたようですが、動いておるというのは一体どういうことに動いておるというようにお考えになつたのですか。
○高井證人 どうも動いておるようだからとかいうことは私ちよつと覚えないのですが、今のような御質問でありまするならば、松永事務所がやつておりましたことの詳細は、私どもはさつきも申し上げましたように、全然知らぬのであります。ただその方向は先ほど申し上げたような方向のために、事務所を持つておられたようであります。その動きの内容を、一々こことここへ行つてこうしてくださいといつたこともなし、そういうことをいえるような人でもなし、ただ松永さんは松永さんの理想とする方に、事務所を持つておらたる以上は、若干の動きはあつたと思いますが、その何と何をどうやられたかということは、私どももちろん存じません。
○岡田(春)委員 それでは何回かにわけてお出しになつているようですが、最初にお出しになつたとき、それから最後にお出しになつたとき、大体時期を御存じならば、お伺いいたします。
○高井證人 最初は二月と思つております。
○岡田(春)委員 二月の初めですか、終りですか。
○高井證人 ちよつとその初めか終りかは忘れましたが、半ば過ぎじやないかと思うのですが、あとは、最後のは七、八月か、九月にちよつとかかつておりまするかどうですか、ちよつと覚えておりません。松永事務所というのはしばらく行つたことはありませんが、あまり今は活動はしておられないようです。
○岡田(春)委員 それから先ほど証言の中では、直接やらないで、中部配電を通じてやつた。こういうふうに証言をされておられるようですが、中部配電のだれを通じてやつたか、この点をはつきり願いたい。
○高井證人 中部配電を通じたというのは、こちらが中部配電を通じたのでなくて、松永事務所の方から、中部配電の人が来る慣例に向うからせられましたから、その方に渡したので、私どもが中部配電を選んでやつたのではないのでございます。
○岡田(春)委員 それから、さつきもお話になつたのですが、五回にわたつて二百万円ずつ、大体まあ一千万円―これは反対運動のために集められたという点は間違いないのですね。(「反対じやない、賛成だろう」)……分断賛成のために……。
○高井證人 それは先ほどから申し上げましたように、配電経営者会議に集める金でありますから、配電経営者会議というものは再編成のみのために存在しておるものではありませんので、その金は再編成のみのために集めた金ではございませんが、相当にウエートがあるということは率直に申し上げてよろしいと思います。
○岡田(春)委員 この点も実はこちらの事務局の方の調査と食い違いがあるのですが、事務局の方の調査では、分断遂行のために運動の経費として配電会社から金を集めたというように報告を聞いておるのであります。大体においてその趣旨でおそらく集められたものとわれわれ考えておるのですが、その点はどうなるでしようか。
○篠田委員長 岡田君に御注意申し上げます。事務局は、賛成運動のために一千万円を集めたというような報告をしたことはありません。もしそういう報告がしてあるとおつしやるならば、速記録を調べてからにしていただきたい。そういう仮定の問題について証言を求めるということは、非常に誘導になります。
○岡田(春)委員 いや、仮定というよりも私はそう記憶しておつたから…。そこで経営者協議会で集めた一千万円の金ですが、この一千万円の金を、松永さんが動いておられるとあなたはいわれるのですが、動いておられるということで、経営者協議会が出そうということにきめて、そうしてお出しになつたわけですね。
○高井證人 配電の経営者の連中で相談して出そうということにきめました。配電経営者会議です。
○岡田(春)委員 松永という人に大体最初は二月にこの金をお出しになつているわけですが、あなたが出されたのは経営者会議ですか。
○高井證人 たしか二月には出ていると思いますが、間違つていたらあとで訂正いたします。
○岡田(春)委員 ところが松永委員会が案をつくつて、この案ができ上つたのは大体二月の中ごろ前後です。この前後において、すでに松永事務所というものが、松永さんが委員長で分断遂行の案をつくつているわけですから、これと全然反対のことや、ほかのことを松永事務所がやつているとは当然考えられないと思います。そこであなたはこの金を出されたころには、大体あなたのお考え方として、賛成運動がこういう形で、あなた自身ほかにやつておられたと先ほど言つておられましたが、それと同じように、松永さんの考え方がやはり賛成で遂行する、それで松永事務所もその方向へ行つているために、松永事務所のその運動がこの金を出したことによつてよりよく行われるだろうという判断に基いて提出されたお金だろうと考えるのですが、どうですか。
○高井證人 ただいまの日付の問題でありますが、はつきり覚えておりませんが、とにかく二月には出したように思います。電力再編審議会に松永さんが関係しておられたことと、事務所を開かれたときとは、絶対に重なつておらないと記憶いたしております。二月の初めにたしか答申を出されましたが、その答申を出してしまわれてからしばらくたつてだと私は記憶いたしております。これが一つでございます。それからあとのお話は、それを出したらうまく行くと思つて、こういうお話でありますが、それはなぜ出したかというと、先ほど申し上げましたように、松永さんの考えておられることが、全体として私どもの線と、さしあたつての再編成あるいはその先の電源開発であるとかいうこと全般を包括いたしまして、こまかいことはわかりませんが、おおむねの線は合つていると思いましたので出したというだけでございます。ですからそれによつていいことが幾分でも促進せられ得るかもしれぬ。しかしそれがどの程度どうなるか、そんなことはこちらもわかりません。一々一文勘定をして出したものではございません。まあ気合いが合つたというようなことをお考え願えればいいと思います。
○岡田(春)委員 今のお話でまだ非常にあいまいなところがあるのですが、いいことが促進されるだろうという考え方があつてやつたことは事実だ。しかしこれをやつたらどうなるというように計算を立てたものではなかつた。こういうようなお話であつたと思うのですが、しかしいいことが促進されるという、結局分断を遂行することが促進されるというあなた方のお考え方に一致し得たから、いわゆる運動の資金として出したということにもなるわけですが、その点はどうなんですか。
○高井證人 ただいまのお話は、大部分御自身がお考えのことの方へ表現が行つておるような気がするのですが、私はそう申し上げておるのではありませんで、再編成だけではない。松永さんという人は、会つてお話になればおわかりになりますが、再編成が心配でたまらぬというような人ではありません。こんなものはできるにきまつておるのだ、その先がたいへんだ、これをやらなければいかぬ、そういうことも総括いたしまして、そのラインというものはわれわれと相たがわないラインである。であるからまずまずこの程度のものであるならば、どうせ結果から見ますと、九つの配電会社の一つ当りが月に三万円か四万円出したことになるわけでありますが、全体の電気事業の規模から見て、この程度のことを電気事業のためにやつてもと思つて出したわけであります。
○岡田(春)委員 この関係はこれだけにしておきますが、しかしあなたおかしいじやないですか。その後の問題、松永さんという人は再編成の問題なんか大した問題ではない、そのあとの問題がたいへんな問題だ、そういう点で一生懸命に松永事務所を動かして、あなたのお説だと松永さんたちが動いておられたように考えられる。そういうことの前提には、あなた自身再編成というものが、松永さんの手によつて大した問題でないことを進められる、そういうことについてあなたは資金を出して協力して行こう、こういう前提の上に立つて、再編成ばかりではない、そのあとの問題も考えてひとつ金を出して行こう、そういうことになれば、逆に言うと、再編成をもうまく進めてもらおうという意味があつてお金を出したのだと考えざるを得ないのではないですか。
○高井證人 いや、そればかりではないのです。
○岡田(春)委員 その点もあるのじやないですか。
○篠田委員長 その問題については岡田君、先ほど来証人が何回も述べておりますから、一つの問題をそうくどくど何回も言わさずに、もつと簡單にお願いいたします。
○岡田(春)委員 それでは次に進みます。あなたは中村博吉という人は御存じですか。そうしてお会いになつたことがありますか。
○高井證人 中村博吉という方は、会つたことはございます。存じ申し上げております。それは松永さんが電気事業再編審議会の委員長になられたときに祕書としてつけられた方でありますので、当然私は委員長なんかに呼ばれることもありますし、私だけではございません、電気事業の者がいろいろ呼びつけられております。そのときに会いました。
○岡田(春)委員 中村博吉という人を通じて、あなたの方に四百万円出してもらいたいというようなお話があつたものとは違いますか。
○高井證人 それは非常に違います。何べんも申し上げますように、松永さんから幾ら出してくれなんということは一言も言つたことはないし、われわれは松永さんにこういう要求をしてくれということは絶対に言つたことはありません。ただ事務所を出して行かれる、これはやはり金もかかるというので、ぽつんぽつんと出した。その使途もわかつております。そのものが積み重なつたら、ほとんど大部分松永事務所に使つたと思いますが、それが三百七、八十万円になつたというお話なのでございまして、中村博吉さんを通じて四百万円出すというお話があつて出したなんということは、およそ及びもつかないことでございます。
○岡田(春)委員 いや、四百万円というような金を出してくれと……。
○高井證人 どういうふうに金が出ておるか、ごらんになりましても、一度に四百万円出すというようなことは……。
○岡田(春)委員 私はそんな質問をしておるのではありません。幾ら幾ら金を出してくれという話が中村博吉を通じてあつたのではないかということを聞いておるのです。
○高井證人 絶対にございません。
○岡田(春)委員 それから白洲次郎という人は御存じですか、どうですか。お会いになつたことがございますか。
○高井證人 白洲次郎さんという方は音には聞いておりますけれども、まだ御面識を、またごあいさつも申し上げたことはございません。
○岡田(春)委員 それでは國安卯一という人は御存じですか、どうですか。お会いになつたことがございますか。
○高井證人 國安卯一さんと申しますると、GHQのユーテイリテイ・デイヴイジヨンにおられる大分御年配の方と存じますが、そうでございませんでしようか。
○岡田(春)委員 いや、お会いになつたことがございますか。
○高井證人 私は卯一なんという名前まではつきりわかりません。國安さん國安さんと言つて御老人の方で、元三井物産におられた英語の堪能な方でしよう。ユーテイリテイ・デイヴイジヨンに参りますと、入口のすぐ前におられる方ですから、私どもは電気事業の関係のことをやつているGHQの方の直接の担当の当局側、ユーテリテイ・デイヴイジヨン、そこの正式の入口のすぐ前のところにおられる方が国安さんです。その人なら行くごとに顏を見るわけです。
○岡田(春)委員 あなたはそういうようにお話になりますけれども、国安という人は配電関係の九州配電に長くおられて、たしか重役くらいまでされておつたはずなのですが、相当あなたの東電時代以来、配電関係に非常に古い方のはずなのですが――その人がどういう人か知らぬけれども、御存知ですか。
○高井證人 その国安さんは三井物産においでになりまして、ニユーヨークとか外国に長くおられてずいぶん高級な社員として、大分高級なところまで行かれた方であると承つておりますけれども、九州配電の役員か知りません、あるいはそうであつたかもしれませんけれども、私はそのことは全然存じません。
○岡田(春)委員 それではまた先ほど椎熊君の話の百万円の問題に入りますが、さつきから参與として経営者会議の中から百万円ともかく出したというような証言が大分あつたわけなのですが、経営者会議で出すという場合に――委員長に対するあなたの先ほどの証言によると、あなたは参與になつておらないそうです、参與になつておられないならばなおさら……。経営者会議でこの金を自由党に出そうじやないかという御相談があつたのだろうと思いますが、この点はどうなのですか。
○高井證人 先ほど申し上げましたように、電気事業経営者会議で、自由党から参與云々のお話があつたということがございまして、経営者会議に諮られたわけでございます。経営者会議の出席メンバーは――どう扱われてどうとかということは、要するにお話がその会議に出まして、出そうということになつたのは知つております。
○岡田(春)委員 参與になつておられないとすると、関配からはどなたか参與に出ておられますかどうですか。
○高井證人 それは何ということもなかつたのですが、私どもの方で出さないうちに、経営者会議としてこれらの人を代表としてやると事務局の方からお話がありまして、それでよかろうということになりましたので、出ておりませんけれども、ならないかとおつしやればいつでもなれますので……。
○岡田(春)委員 関配からは出ていないのですね。
○高井證人 偶然今度の手続の中に入つておりませんけれども、それは経営者会議におきまして、これらの人を代表にして参與に入ろうじやないかということは諮られたわけです。
○岡田(春)委員 今までわれわれの方の調べておる関係でも出ているのですが、経営者会議の中から何人の名前で出すということにきめられたか御存じありませんかどうですか。
○高井證人 それはたしか十五人だと思います。
○岡田(春)委員 先ほどお話のように、電力経営者会議の場合は日発も入つているわけですね。しかしあなたの方はあくまでも再編成を遂行しようという考え方なのだし、自由党の考え方としては再編成をやつて行こうという考え方だから、こういうことで再編成が進めばけつこうじやないかというようなお考えで、おそらく経営者会議であなたが御相談を受けたときに賛成をされたというふうに考えられるわけですが、その点はどうですか。
○高井證人 それは御推測のようなものでありますけれども、いきさつは何べんも申し上げましたように、参與としてみな入ろう、せつかくそういう頼みならば別に強制されたものでもなし、損得勘定をしたわけでもなし、再編成がこうやるとよくなるだろうから出すというようなそういう打算でございましたら、何か妙なことをやるのでしたら――実際経営者会議全部といえば日発が入つているのです。ここでは大ぴらに何するのですから――再編成がどちらの方へ行くか、あるいはこれは証人の発言範囲外かわかりませんけれども、自由党は再編成をやるにきまつているのだから、出そうじやないかというようなことを今おつしやいましたけれども、私どもそんなに自由党の態度をよく存じておりませんし、損得勘定ですぐ出すというような、そういう何か妙ないきさつでないのでございます。あつさりしたものなのです。
○岡田(春)委員 しかしあなた参與になつておられないでしよう。参與になつておらないのにその金を出したらいいだろうとおきめになつたんでしよう。その経営者会議で出したらいいだろうということには反対されなかつたでしよう。そのときにあなたその金を出したらどういうことになるかということを御判断されないで、自分は参與にならないけれども出したらいいだろうというので、少くとも関配としても二百万円も金を出している、そんな無責任なことで金を出したりするのですか。
○高井證人 何べんも申しましたように、要するに経営者会議でちやんと出しまして、会議でございますから、議決するまではいろいろ話合つて、要するに出そう、喜んで出そうじやないかということになつたわけでございます。
○篠田委員長 猪俣浩三君。
○猪俣委員 いろいろの委員から質問がありましたから、私はそういう点はなるべく避けますが、実はこの配電会社の経理について非常に不正があるという説が相当あるのであります。そしてその妙な不正の金から政治献金が行われ、促進運動が展開されているというようなことが巷間伝えられていることはあなたも御存じだと思います。さようなことにつきまして私はお尋ねしたいと思うのであります。なお詳しいことであなたが即答できないことは、ほんとうに経理の詳しい方の名前をお知らせいただくことと、また調査報告で行けることは報告していただきたい。
 各配電会社におきまして需要者指導費というものがありますが、これが実際使われる目的はどういうところにあるのでございますか。
○高井證人 需要者指導費というものは結局需要家に正しく電気の需給の立場を理解していただいたり、なるべく需用家にも有利なように電気を使つていただくというために、会社がいろいろなことをやりますることに使つておるのでございまして、大体需要家にお集まりを願つて会議をしたりするようなことも入りますし、しかもこれが中央でおえら方を集めてやるというものではなくして、たとえば関東配電ならば九支店、六支社、一電力所というような大きな営業及び技術の方の單位、それと本社がある。その先に営業所が百三ありまして、出張所が三百も三百何十もあるというようなその末端におきまして、いろいろ大勢の需用家から理解していただくためにかける金なのであります。第一に今のような会議費やら懇談会費やらがございますが、印刷費というものが、このごろ非常に大きなものになりました。それから需用家に新聞に広告をいたしまして、割当がかわりましたとか、電気を節約してくださいとか、そういうものが入ります。それからあとそれに直接関係の旅費であるとか、たとえば関東配電でサービス・カーというものをつくりまして、何か拡声機をつけまして、いろいろなところをまわり歩く、そういう需用者の方に正しい電気の使い方を理解していただくための金でありまするが、ただあるいは御疑念があるかもしれませんので申し上げますが、需用家指導費というものが、昭和二十三年度と二十四年度で非常に膨脹しておる。たとえば関東配電で申しますれば、二十三年度上、下期に千百万円とか何とかそういうぐらいの金でしたが、二十四年度になると、三千何百万円になつておるということはあるのでございますが、これは二十四年度から電力局の掲示によりまして、需用家の擅用を発見した場合に追徴金をいただいて、そのうちのごくわずかな部分をその発見者個人及びその部署ですかにやるというような、そういう擅用の手当というようなもの、擅用のための懇談会費、そういうものはこれを需用家指導費の中に整理せよというお話がありまして、前には人件費の中の基準外の中に入れておきましたものを整理がえをいたしましたために、昭和二十四年度からは大きくなつておるのでございます。なおこのサービス旬間であるとか、特別に需用家のためにサービス関係の志気振興であるとかいうことを大々的にやりまする場合には、それがまたふくれる。こういう費目でございます。なお冒頭のお話の、配電会社に非常な不正があつて、たくさんな金をごまかしているというようなうわさが出ているというのは事実でありまして、そんなうわさを立てられるようなことでははなはだ相済まぬのでございますけれども、これは新聞なんかによりますと、二重、三重帳簿で十何億とか言つておるが、とてもそんなことのできる事業ではございませんので、電気会社の経理というものは、ほかの事業に比べたならば非常にきちんとしておるということだけ、御質問でございませんけれども、お断りさしていただきたいと思うのであります。
○猪俣委員 今あなたの言われた経理は私の調査と違つておるのであります。昭和二十三年には、関東配電は二千二百六十三万一千百四十三円という需用者指導費を出しておるそれから二十四年度になると、七千一百六十六万五千八百八十六円です。三・一八倍になつております。そこて今需用者の指導費というものがそういう目的のものであるならば、そう人口が急にふえるはずはない。需用者がふえるはずはないのであるから、そういうふうな三倍以上のものが出るということ、ことに今資本金が八億円であつて、利益金が四、五千万円だという関配が、ほとんど七千一百万円、一億に幾らも欠けないような、こういう費用を計上する。しかもそれが昭和二十四年度という再編成のやかましいときに、こういう三・一八倍になつたというところに、今あなたの御説明だけではわれわれ納得が行かぬ。しからば今あなたの言われるように、そういう擅用の発見の費用、あるいは罰金を取立てたというようなものをこの費用に入れる。それだからふえたとおつしやる。それは一体幾らくらいあるのでありますか。
○高井證人 ただいま私の証言と違うとおつしやいましたが、まさに私の申し上げた通りのことを猪俣さんが今申されたのでありまして、私は半期半期、昭和二十三年度一千百万円、合せて二千二百万円という金がただいまの数字でございます。それから昭和二十四年度が三千何百万円に飛び上りましたと申し上げましたのが半期でございまして、合せますと、七千万円になります。
 それからただいまちようど再編成の運動のあるときにふえたとおつしやいますが、昭和二十四年度というのは、実は再編成中だるみでございまして、妙な状態にあつたのであります。しかもそれをわけますと、千百万円かが二期ございまして、二十四年度の上期には二千何百万円かの擅用手当がございます。従いまして、三千何百万円から二千何百万円を引いたものはやはり一千万円ちよつとのものであります。それから二十四年度の下期はたしか三千九百万円少しふえておりますが、それにはやはり二千何百万円の擅用手当と、それから擅用懇談会費、擅用を絶減いたしまして、正しい需用家の方へ電気をよけい送りたい。擅用に対してあまりなまぬるいのは結局不当差別であるということで、いろいろな方からの激励もございますので、擅用関係に対して馬力をややかけまして、その結果二十四年度下期はやや増大いたしております。二十五年度はもつと増大しております。それはわれわれはサービス旬間というものをやりまして、従来戰後の、どちらかといえばだれた、あるいは一番大事な需用家をとかく忘れがちな態度を一変させたいと思いまして、非常に大きなサービス旬間というものをやりまして、従業員と役員一緒に非常な運動をやりました。そういう需用家のために使う金がほんとうに使うものであるならば使つて、サービスはよくしなければならぬというのが私どもの考えでございます。
○猪俣委員 今の御説明でありますが、この内容につきまして、昭和二十四年度七千百六十六万円からの厖大なこの需用者指導費というもののもつと詳細な内訳を、そしてことにその中の擅用者に対する取立金が一体どれくらいあつたのであるか、それを当委員会へ御提出願いたいと思います。
○篠田委員長 猪俣君にちよつと申し上げたいと思います。その調査はこちらで行き届いております。実は昭和二十三年度はその擅用手当というものが含まれてなかつたのを、昭和二十四年度から含めまして、当事務局の調査によりますと、昭和二十四年度は上期が二千三百八十四万円、下期が千五百八十四万円、合計三千九百六十八万円、約四千万円の擅用手当が含まれることになつているということになつておりますから、御了承願います。
○猪俣委員 そうすると、同じ配電会社であつて、中国あたりの配電会社はほとんど大して需用者指導費というものが上昇しておらぬ。これは一体どういうふうにあなたは観察せられますか。
○高井證人 中国配電のことはただちに確かなことを申し上げかねますが、これは私の証言範囲外と思いますけれども、それは費目の整理は、電力局の指示によるものでありまして、各社一齊にかわつて来ておりまして、おそらく二十三年より二十四年の方がふえていると思います。あるいはその指示に対して、何か電力局にでもお断りして、まだその期だけは置いてくれというようなお話があつたのかどうか、よその会社でございますから、数字を存じませんので、確かなことは申し上げかねるのであります。
○猪俣委員 数字は私らにはわかつております。一・六倍にしかなつておらない。わずかしか上つておらない。それで私ども変に思うのであります。それは事務局で調査しておるそうでありますが、われわれ委員はまだ見せられておらないので、それをよく見ましてから、お聞きしましよう。
 それから先ほどの擅用電力の問題でありますが、関東配電としては擅用電力の量はどのくらいあるのでございますか。
○高井證人 擅用電力が幾らあるかということは、はつきりとはわかりませんのです。大体の見当はつくかと思いますが、今ここにちよつと覚えておりません。ただ申し上げたいのは、概略の推定にしても、擅用は私どもの会社では、非常に低い方であるというふうに聞いております。
○猪俣委員 私どもの調べによりますと、あなたの会社は、日本において二番目であります。一番多いのが関西で、その次が関東になつておる。四億五千キロワット時からある。そこで、巷間かようなことを言う人がある。その前にお聞きしたいことは、この擅用が発見されて、追徴金をおとりになるが、これはただいま言つた需用者指導費というものの中に入つておるのでございますか。あるいは、ほかの雑收入というようなところに入れてあるのでありますか。
○高井證人 関東配電におきますやり方は、擅用を発見いたしますと、規定による擅用に対する追徴金を頂戴いたしまして、これを全額供給雑益に入れます。そうしてその従業員なり団体なりに出す金は、ただいま申し上げました需用者指導費中の擅用手当というもので支出をいたします。きわめて明瞭であります。
○猪俣委員 配電会社においてはこの追徴金、これは一体どんな程度のものとるのでございますか、擅用者を発見した場合の追徴金はどういう割合になつておるか。
○高井證人 ごく最近のことにやや自信がないところがあるのでございますが、大体はつきりいたしました期間に対しまして三倍いただく、そうして時期がわからないというような場合には、六箇月という仮定をいたしまして頂戴する。ただしその場合お客さんの方の状態その他につきまして、これがルーズになりますと従業員の方が何のかんのといつてうわさを立てられますので、正当にやれということは言つておりますけれども、また一方におきまして、そこの事情というものに対しましてやはり考慮しなければならぬところがあつて、それらはその関係の上司なり何なりでよく相談をして、それを見に行つた人が自分のはからいでこうやつて来たのだからというようなことで、また妙なことで、また妙なことでも起きないようにということを注意いたしますと同時に、苛酷にわたらないように考えておる次第でございます。
○猪俣委員 この擅用電力量が関配においては四億五千三百万キロワット時というように非常に厖大になつておりますが、一体これに対しまして、いわゆる追徴金なるものを万遍なくとつておられるかどうか。巷間言うところによると、とつておつても、その幾分かを会社の帳簿に載せて、あとは別な帳簿にしておつて、それを流用しておるのだという説をなす者があるのでありますが、さような仕組ができるようになつているのかいないのか。この追徴金をとり立てた処置についてお聞きいたします。
○高井證人 四億五千万というのは、期間はどういうのでございますか、何箇月とか何年とか……。
○猪俣委員 二十四年度として私どもの方は頂戴しております。
○高井證人 その販売が年に七十億かそこらで、少し多過ぎると思います。なおそれについては勉強いたしますが、ただいまはつきり申し上げましたように、私どもの会社でやつておりますことは、擅用追徴金を金額供給雑益に計上、同時に従業員なり、その発見団体に拂つたものは需用家指導費の中の擅用手当、これは先ほど申し上げた通りでありまして、その中からくすねておくというようなことは――擅用の処理は、なるべくおおつぴらに、こういうことがあつたということを上司に報告させまして、擅用処理部というものがあつて、だれが来てこういう事情を言うた、その事情がまことにもつともであるがゆえに、これをどういうふうにしたいということがわかるようにしております。それでありませんと、相当な金額でありますので、弊害が起きる。これはルーズに過ぎても弊害が起きますし、巌格に過ぎればお客さんにまことに申訳ないという観点から処理しておるわけであります。その一部分を計上しないというようなことは絶対ございません。
○猪俣委員 この擅用電力量というものが毎年非常に上昇しておる。その率は調べてありませんが、その中にははなはだごまかしがあるといいますが、擅用されたと称して計算しながら、実はその電力を他に売つておるということがある。こういうことを言う人がありますが、さようなことが一体できるようになつているのでありますかどうか、御説明願いたい。
○高井證人 御質問の趣旨が少しわからぬのでありますけれども……。
○猪俣委員 擅用されたといつて帳簿に載せて、擅用電力量の中に入つておるけれども、実は他に売つておるというのです。
○高井證人 私まだよくわからぬところがありますが、おそらく、擅用されていないものを摘出されたといつてごまかしておるというのだろうと思いますが、要するに電力会社の調定といいますか、お金をいただく方のもとは、メートルと定額があるわけでありまして、定額の方は月ぎめできまつておりますし、メートルに出たものは、百何箇所の調定する場合で検針員がまわつて持つて来て、そうしてメートルに出たものに対して調定いたしまして料金を決定していただくのですから、どうもそういうことは考えられませんのでございますが…たとえば一千キロ・ワツト・アワーというメーターを読んで来て、それを八百キロ・ワット・アワーにして、それだけの料金をとる、そうすると、收入は減るわけですね、ちよつとそういうことは考えられません。
○猪俣委員 あなたが考えられなければいいので、私どもはしろうとで、ただそういう説をなす人がありますから、お尋ねしてみたのでありますが、それは專門家を呼んで聞いてみなければわからぬ。なお未收入金という用のが相当ある。ところがこれも未收入と称して帳簿に載せておくが、実際は取立てておる。また来期にそれを取立てるかというと、取立てもしないで結局未收入金として残して置いて、取立て不能として落してしまう。しかし実際はとつておる。そして関東配電においては未收入金が五億九千万円からになつておる。昭和二十五年の三月三十一日現在でそうなつておる。こういうのでありますが、かような未收入金というものが帳簿に出ておるのですか。どうですか。
○高井證人 それもよく意味がわからぬのであります。未收入金にして置く、收入金を落してごまかしておく。そうすると未收入金を処理するときには收入になるわけですね。
○猪俣委員 これはやはり二重帳簿があるということになるのです。実際は需用者からとつておのながら、一方の帳面にはそれを未收入として計上して、これを取立て不能として流すようなことをしながら、実際の金はちやんと收入されておる。各需用者は何千万あるかわからぬから、そこにそういう帳簿上の操作をやつておることがあるのです。さようなことが一体できる機構になつておるのかどうか。しかも三月三十一日現在で五億九千万円という未收入金があるというのですから、これははなはだ莫大な未收入金だと思うのです。かようなものがどうして発生したのか。
○高井證人 ただいまのお答えですが、そういうことは絶対できない仕組みになつております。昭和二十五年三月末の未收入金が五億でしたか覚えませんが、大体それくらいあるかもしれません。ただいまではどんどん取立てをやりまして、たしか二億かそこらになつておると思います。要するに五億の未收入金が多いとおつしやるのでありますけれども、私どもの收入は月に十五、六億から十七、八億の間に調定額が出るのでございます。そういたしますと、その金を、三十日とか三十一日にならないまでの間にずつとならして検針し、ならしてとつて行くのでございます。そうするとその月の終りに必ずまだ未收の分が出るのでございます。もちろん集金率が悪くて、だんだん未收がたまりますれば未收金がふえますし、一生懸命集金いたしますとそれが減りますけれども、ある程度の未收が月末なら月末に出るということはやむを得ぬのでございまして、その五億何千万が妙なこげつきであるというようなことは絶対にないのでございまして、ほんとうのこげつきになるというのはわずかなのでございます、一部分は事務の都合から必ず月の終りに若干のものは出るのであります。これはなるべく少くするべきであると考えます。その五億が莫大だとおつしやいますが、半期九十四億――今期はまだ決算いたしておりませんけれども、大体の見当は二十五年度上期九十四億円の收入でありますが、月何十億扱つて参りますに、事務の都合ともう一つは支拂いの方が少し遅れるものがあるということのために、五億――少いとは申しませんけれども、ただいまではそれがたしか二億幾らかになつておる帳簿でありますが、ずつと業務の方で勉強して消してあるのであります。ですから物を売つておる会社で、その会社の扱う金額に比較して、未收金がかなり少いのじやないかと――ほかの事業は知りませんけれども、思つております。決してそう放慢なものではございません。それからただいまの二重帳簿とかいうお話でございますが、配電会社に二重帳簿があるなんというデマは先日新聞が何かに出たのが初めてでございますが、これは特別考査委員会からも来て御検討になつておりますから、その方のお話も聞いていただきたいと思いますが、そう百何箇所で調定をしたり、非常な広い設備をすえてやつておるものに二重、三重帳簿なんということはまことに思いも及ばないことでございます。
○篠田委員長 ちよつと猪俣君に御注意申し上げますが、猪俣君の質問はすでに三十七分間やつております。
○猪俣委員 私のは二人分とつてあります。そこであなた方は全然そういうことはないというような御答弁でありますけれども、こういう疑いを持たれたのは、中部配電におきましてラジオ料金について妙なことを聞いておる。三千何万円か返さなければならぬことが起つた、絶対ないとおつしやつてもそういうことが起つておる。これは中部配電に関することでありますけれども、それからいろいろ疑惑が出来るのであります。なお電力料金に特殊料金と普通料金がある。普通料金の方がたいへん高くなつておるのだそうです。しかるに特殊料金をとるべきところをみな普通料金を関東配電はとつておつた。そこでこういうことがあつたために、昭和二十五年七月一日付東京通産局の達第四千三百六十五号の三として注意を受けておるということを聞いておるのですが、さようなことがありますか、ありませんか。
○高井證人 ただいまの特殊電力と常時電力のお話でございますね。このことにつきましては今おつしやいました通りのことかどうか知りませんが、関東配電が注意を受けたことがございます。それは特殊の電力料として、何かあとでもつて追加配当になりました分を、全国の業務部長会議で相談をいたしました結果、常時契約の需用家にあとで追加の来たときには、これは常時料金をいただくのがほんとうでないだろうかということでやつておりました。ところがやはりそれはあとで追加したものは特殊料金にすべきであるということになりまして、そういう注意をいただいたことがございまして、料金に関する決定は日本政府がこれを決定するのでありますから、私どもはそれに従わなければならぬと考えております。そういうような日にちとか番号は政府とよくみなで会議して、これはそうすべきじやないかということで、ごまかしとかそういうことでなく、あとでそれは特殊料金にすべきであるという注意を受けましたことが一度ございますので。お答え申し上げます。
○猪俣委員 とびとびになりましてまことに申訳ありませんが、あなたは築地の細川旅館というところにおいでになつたことがありますか。あるいは柳橋の流水という料理店においでになつたことがありますか、お尋ねいたします。
○高井證人 築地の細川旅館、それから柳橋の流水へ行つたことはございます。
○猪俣委員 それで細川旅館ではどういう人たちと会合なさいましたか。
○高井證人 細川旅館は松永さんがとまつておられたところでございまして、私は電気界の先輩が、冬でしたが、寒いのに来ておられるのを知つておりますから、あいさつに出た。それから流水というのは柳橋の流水と思いますが、渉外関係で一、二度参つたことがございます。
○猪俣委員 よろしゆうございます。
○篠田委員長 梨木君何かありますか。
○梨木委員 この配電経営者会議の金銭の出納をやつておる方はどなたですか。会計のようなものをやつておる方があるのではないですか。
○高井證人 配電の会議の出納は、これは非常に簡單でございますが、何しろ関東配電が世話役をやつておりますから、関東配電の祕書課で帳面はつけております。
○梨木委員 その祕書課の係の方の―つまりこういうことをお伺いしたいのですが、先ほど来松永事務所に三百七、八十万円の金が出ておるわけでありますが、それの出入りを預かつている人の名前が知りたいのです。
○高井證人 わかりました。それは、関東配電の祕書課は課長は山崎と申しまするが、要するに祕書課でちやんと扱つているのですから、祕書課で各配電から来ますものを記帳しまして、それから私どもの方で関東配電なり、あるいはほかの会社も来られて東京でお使いになる。それは一々何に使つたということはそこでわかるわけでございます。それから中央渡しとか伺うに出ておりますが……。
○梨木委員 簡單に願います。
○篠田委員長 ちよつと証人に申し上げます。その金の出入りを扱つておる係の名前を知りたいというわけであります。
○高井證人 それは要するに祕書課で扱つておりますから山崎祕書課長であります。
○梨木委員 それでは次にお伺いしますが、この三百七、八十万円の金を出すときには、配電経営者会議で何か協業をされて出されたものと思われますが、そうだとするならば、いつの会議でどういうぐあいに決定されたのでありますか、そのいきさつを簡潔に伺いたいのです。
○高井證人 それは私どもの方で預つておりますから、総括的にこの程度の金ならよかろうということを、いつかは忘れましたが、相談をして来まして、各配電の社長さんがいつでも東京におられるわけではありませんから、その範囲内で私どもが預つております。
○梨木委員 ちよつとそこのところがわからないのでありますが、そうすると大体使い道が――一応抽象的な使い道がきまつておつて、その範囲内ならば関東配電のあなたの方で出せるというような仕組になつておると伺つてよろしいのですか。
○高井證人 さようでございます。私どもが判定をしなければならぬわけでございます。それから配電の社長がときどき集まられますから、別に書いたものでは出しませんけれども、大体こういうふうになつていますよということぐらいは御報告申し上げます。
○梨木委員 そうすると先ほど来の御証言で大体わかつたのでありますが、松永事務所では仕事の内容の詳細はわからないが、しかし大体方向としては、あなた方の考えておられる方向と一致するから援助するようになつたというふうに聞きましたのですが、それにつきましていよいよ出すに至りました直接のいきさつ、何か先方からあなたの方に申入れがなかつたとおつしやるので、あなたの方から出すに至りました直接的な何かいきさつがあると思うのですが、その何か直接的ないきさつ、それを記憶されておることがありましたらお聞かせ願いたい。先ほど来の証言では非常に莫然としているのです。何かの機会があつただろうと思いますが……。
○高井證人 先ほど来から何べんも申し上げますように、特別なきつかけとかそういうことは別にありません。そういうことを何ら記憶もいたしておりませんし、ありません。
○梨木委員 松永安左衞門さんが政府の方から電気事業再編成審議会の会長に依嘱されまして、それから現在も委員になつておられるかどうかについて、あなたの知つておられるところを伺いたい。
○高井證人 委員長の任務は委員長が正式の報告を提出されて、すぐ委員会というものはもうなくなつております、さように考えております。
○梨木委員 委員会の答申を出してすぐ委員会が解散されたと、そういうぐあいにあなたが了解しておられるというのでありますが、そういうことをお知りになつたのはいつですか。委員会が解散されたということをいつ御承知になりましたか。
○高井證人 私は解散されたと思つているのですが、解散されてすぐ知つたと思つております。事実その後委員会というものは何ら開催されず、何らの活動もなされておりません。それで終つてしまつた。松永さんも終つたと言つておられた。それですぐわかつたわけであります。
○梨木委員 片山内閣時代に電気事業民主化委員会というものが設置されたのでありますが、この委員会は解散されておらないとわれわれは聞いておるのであります。答申案は出しております。それで私はあなたに伺いたいのは、私はこの電気事業再編成審議会がまだ解散されておらないと考えておるのでありますが、それではあなたは松永さんからいつ解散されたと伺われたのか、それからすでにその委員会はなくなつておるということを、どういう根拠でそういうぐあいにお考えになつておるか、それをもうちよつとはつきり聞きたいのであります。
○高井證人 それはきわめて早いころ、二月の初めと思いますが、もうこれで自分の役目は終つたのだということを言つておられたように記憶をいたしますが、要するに私はあの委員会が今存在しておるということは、全然そういうふうに考えません。
○梨木委員 松永さんから聞かれたのですか。
○高井證人 もう役目は済んだのだということを言われたと思つております。
○梨木委員 ちよつとしつこいようですが、松永さんから役目が済んだと聞いたので、委員会は解散されたものと了解されて、現在松永さんは委員じやないと考えておられるわけじやないのですか。
○高井證人 これはそれだけではありません。常識からいいましても、あれは臨時に招集した委員会でありまして、その答申案が出て解散してしまつたというふうに私は了解しておるのであります。
○梨木委員 ですから私は今伺つたのでありまして、前の片山内閣のときの電気事業民主化委員会というのは、答申案を出したけれども解散されず、現在残つておるのであります。でありますから、あなたは今常識とおつしやつたけれども、それは常識ではないように思うのであります。それで松永さんが現在委員でないということを、どういう根拠であなたは御承知なのかということを少ししつつこいのですが、もう一ぺん聞きたいのです。常識的にはそういうふうにはならない。答申案を出してもすぐ解散されることは常識ではないのです。
○高井證人 それは何か車を出すとか、官としての待遇もぴたつとやんだようでありますし、せんさくする必要もないほど明瞭であると私は考えておりました。
○小松委員 お尋ねいたしますが、松永事務所とあなた方とは非常に御縁故が深いようでありますが、松永事務所が設置されましたのは何年の何月ごろでありますかひとつお伺いしたい。
○高井證人 それは二月の中旬か下旬じやないかと思つておりますが、別に本日より開始するというようなことがあつたわけでもありませず、二月の下旬かそこらじやないかと憶えております。
○小松委員 この松永事務所と言われるものは、二月のころでなく、その以前から事務所をお持ちになつておつて、そしていろいろ電気問題に対しての御活躍をなさつておつたのではないでしようか。この電力再編成問題等に対しまするいろいろな案を練るについても、この事務所において相当の御研究になつたように私は聞いておるのでありますが、その前にはさようなことはなかつたのですか。
○高井證人 松永事務所といわゆる通称せられまして、いろいろ話が出ておりまするものは、たしか二月であると私は考えておりますが、ただいま御指摘になりました、それより前に電気事業再編成審議会の委員でおられたときに、もう事務所をどこかに持つておられたのじやないかというお話ではないかと思いますが、これは私の記憶いたしまするところでは、どこかあまりきれいなところではありませんが、やはり事務所を持つておられて、そこでいろいろ人に会つたりしておられたことはあつたと思います。しかしこれは松永事務所と通称する事務所と、今の私の申した事務所とは違うのでありまして、松永さんという方がとにかくそれより前に事務所を持つておつたことがあるだろうとおつしやいますならば、それはたしか委員会中もいろいろな人の意見を聞いたりするために小さなビルの一室を借りられまして、やつておられました。しかし私どものいわゆる松永事務所と申し上げておるのは、いろいろうわさの出ておる今のものを申し上げておるのでありまして、前のものを松永事務所と言つたか、何事務所と言つたか、――その前に松永さんが事務所を持つておられなかつたかと言われれば、たしか持つておられたようであります。これは政府の審議会の委員長としての職責を果すために、その一助としてお持ちになつたのだろうと思いますが、そのときは私ども何にも関係はございません。
○小松委員 その審議会の委員長としての当時の事務所にはあなたの方としては金銭上の御関係、援助というような関係はなかつたでありましようが、あなた方はその事務所には出入りをなすつていろいろの進言をなすつたようなこと、御相談にあずかつたことはございませんか。
○高井證人 審議会の委員長とせられましては、各方面の意見を聽取しておられたようでありますが、私どもも呼ばれたことはあります。日本発送電も呼ばれております。そのほか化学工業関係とか、あるいは発電所に出資したけれどもとりもどしたいという方面の方とか、いろんな方をお呼びになつたりしておられまして、それは要するに委員長としての役目を果すためにおやりになつたことと思います。私どもはその内容は存じません。われわれだけが特別ということは全然ありません。
○小松委員 松永事務所は電源の増強とか、あるいはわが国の貿易の振興をはかるとかいうような目的をもつて設置されたように承つておるのでありますが、しかし現在は何事も仕事をなさつておらぬ、こういうお話でありますが、あなた方の方でこの事務所を今日まで後援なさつて来た、その費用は先ほどのお話によりますると、各会社からこの再編成問題が起きてから集めた金九百三十万円のうちからこれに後援しておる。こういうお話であります。現在何もしておらないものに対して三百五、六十万円の後援をしておるということは、時あたかも電力再編成問題がやかましかつたときであつたので、この再編成問題のために応援しておる。あなた方の主張を通すために応援しておるように見られやすいのでありますが、全然そういうふうに見ておらぬのかどうか、われわれはさように解釈したいのでありますが、実際の問題をお聞かせ願いたい。
○高井證人 これは先ほど来何べんも申し上げたと思いまするが、大体のラインが同じなので後援を申し上げた。最近は健康を害しておられまして、何らのアクテイヴイテイーをやつておられません。しかし初めから何もなさらなかつたわけではありません。大体のラインが同じだから御講演申し上げた、それだけのことでございます。その中に再編成のことだつて全然ウエートはないのかとおつしやればそうじやない、やはりそういうことも考えておる。しかしながら再編成後の今でも――先ほど来率直に申し上げた通りでございますが、御推察を願いたいと思います。
○小松委員 松永事務所に対しましては将来とも後援の意味においていろいろ費用の御援助をなさるお見込みでありますかどうですか。
○高井證人 将来のことに対しましては何とも申し上げかねるのであります。現に健康を害しておられまするし、あとどうなつたらどうだとか、将来何年もどうやりますとか、やりませんとかいうことはここではちよつと申し上げかねるのであります。
○小松委員 私は何年も先のことを言つておるのではありません。あなた方の方で三百何十万円がの後援をしておるのであるとおつしやるが、それはいつまでの費用でありますか。またその後継続して御後援なさるのかどうか、あなたのお考えを承りたい。
○高井證人 その金はこの九月ごろ、最近までの費用でございます。ただいまは健康も害しておられますし、将来どうなるかということは、これは配電の会議に相談をいたしませんとやはりわかりませんし、将来こうなつたらどうということは今ここでちよつと申し上げかねるわけであります。配電の方に相談もしなければなりませんし、私は主として今までやつたことの証言をいたしておるわけであります。
○小松委員 松永事務所におきまして松永さんの祕書として働いた人というようなお話がありましたが、この祕書として働いた方はどういう方ですか。この人のお名前を知りたい。
○高井證人 それは中村博吉さんという方が、審議会の委員長になられたときに、祕書としてお働きになつたということでございます。
○小松委員 この中村さんだけでありますか、祕書的に働いた人は……。
○高井證人 中村さんだけと思いますが、ただ事務所の中で審議会が終つたあとで、祕書と言いますか、やはりおせわをした人はあると思います。
○小松委員 祕書的に働いた人は中村博吉さんだということに解釈してよろしうございますか。
○高井證人 けつこうであります。
○小松委員 なおちよつとかわつた問題でお尋ねしたいのですが、あなた方はこの電気事業の経営協議会のメンバーになられておるのですが、この経営協議会は政党とすれば大体どの政党を支持していらつしやるのですか。政党を支持するという何かはつきりした意思表示をされたことがあるのですか。
○篠田委員長 小松君のただいまの御質問はちよつと筋がはずれているのではないかと認めるのです。なぜかと言いますと、事実に対する証言を求めるために証人を呼んでおるのでありまして、政党の支持とか、あるいはその思想を聞いておる委員会ではございません。この間も同じ質問をされた方が與党にも一党にも両方ともありましたが、これは與党、野党の別なくとめておるのでありますから、この質問は不適当と認めます。
○小松委員 私は具体問題を聞くための前提として伺つておるのでありまして、従つて……。
○篠田委員長 それでは率直に具体的な問題題に入つていただきたいと思います。
○小松委員 先ほども問題になつたのでありますが、あなた方の協議会では、代表者が自由党の参與になられた。あなたは名前は出ておらないけれども、あなた方のメンバーのうちからも代表者が出ておる以上は、あなたもその参與であると同様に解してよろしいと思うのですが、この参與はどういう目的で自由党に設けられたものであるかということを、あなたは御存じですか。
○篠田委員長 ただいまの小松君の御質問は、先ほど来十数回にわたつて証人が答弁をしておるのでありまして、現在野党に残された質問も三、四人まだ残つております。御承知の通り、三時以後は與党の質問は一つもありませんで、全部野党の質問のみを続けておりますので、そういう関係からいいまして、時間を早めるためにも、証人の疲労その他の関係から見ましても、これはなるべく簡單に、同じ質問は繰え返されないようにお願いしたいと思います。
○小松委員 これは同じ質問ではありません。この事件の真相をきわめる上において、最も重大なことだと思います。
○篠田委員長 これはさつきから何回も答弁しております。
○小松委員 答弁を聞いておりません。私は初めからずつとここにおりますが……。
○高井證人 参與というものは詳しくは存じませんけれども、おおむね自由党なら自由党のいうことにあまり悪くないところもある。そんならひとつ行つていろいろ話も聞こうかというようなことで、入つてもけつこうだというようなことで、正式党員というようなものでなくて……。しからばほかの人のいうことを何も聞かないかというと、いやしくも自由党の参與になつた以上はもう党員である、ほかのことは絶対聞かぬというようなことでもないでしようし、また必ずほかも聞くということでもないでしようし、要するに参與というものはそうえらいウエートのものでもない。しかしながら自由党の言うことに絶対反対だ、すみからすみまで反対だというような者が参與になるということもないだろうというくらいに考えております。
○小松委員 そうすると、大体自由党の政策に協力しようという意味を多分に持つての参與であるということに解釈いたします。
○高井證人 私はそう答弁をしておらないのであります。それほどのウエートがない場合もあり得る。それはそれほどのウエートがある場合もあり得ましようし、ない場合もあり得るということでございます。ですから……。
○篠田委員長 この問題は先ほど来、数十回にわたつて答弁をしております。
○小松委員 それならばその問題はやめましよう。しかしあなた方がこの参與として納めたお金は、これは政治資金を献金したのでありますが、それとも会費として納めたのですか。あなたはその目的もはつきりしていないのだから、その点をいま少しはつきりしていただきたい。
○高井證人 それは何べんも、さつきから数十ぺんお答えいたしておりますから……、参與の会費として納めました。
○小松委員 参與の会費として納めたら、まさにあなたは政党の党員である。その党員に準ずるものとわれわれは見る。公共企業体の代表者が、一政党に――一党一派に偏してよろしいか、そういう点をよくぼくは御反省願いたいと思う。これで私の質問を終ります。
○篠田委員長 その次は、田中君、何か発言がありますか。
○田中(織)委員 今小松委員からも質問のありました配電経営者会議において、分担金を集めた中から、三百七、八十万円を松永事務所に援助しているということでありますが、これは、大体先ほどからの証言を伺つておりますと、二月ごろ松永委員会からの答申案が出た後から最近にまで続いておるように証言されておるのでありますが、この総額で九百三十万円ほど集められておるそうでありますが、これがまた集められて、現在九百三十万円のうち三百七、八十万円を松永事務所に援助しておるといたしまするならば、残りは幹事役の関東配電の方で保管をされておるか、そういうようなことについては明確な帳簿等がございますかどうかという点が一点。
 それから、これらの分担金を集めることは各配電会社の経理上どういう費目に、明確に載せられておるものがどうかこの点をまず伺いたいと思う。
○高井證人 第一点は帳簿はございます。第二点は、関東配電では事業者負担金と申しまして、電気協会でありまするとか、日本経営者団体連盟であるとか、そういういろいろな団体に協賛をいたします金、経営者会議の金もここから出ております。その費目において支出をいたしております。他の配電会社もおそらく同様だと心得ております。
○田中(織)委員 それからなお松永さんが委員長として答申案を出したときに、委員会の任務が終つたのだと本人が言われておつたということから、委員会がなくなつておるのじやないかと考えておると言われるような証言であつたように、先ほどから承つたのであります。なるほど委員会の機能は、答申案を出すことによつて一応私は終つた形になつておると思うのでありますが、松永氏が委員を解職されたということも私まだ伺つておらないのであります。その意味において松永さんの立場というもの、ことに松永事務所において引続き電力問題についてやつておるということは、これはいわゆる公的な電力再編成審議会委員の立場、率直に言えば委員長の立場ときわめて密接不可分な関係にあることは事実でありますが、その点二月以降に松永事務所へ出されるということについては、これは委員会はなくなつた、従つて前再編審議会の委員長としての松永氏の事務所に対して援助するという、そういう明確な判断のもとに事後の援助をあなた方やられたかどうか、私はこの点が非常に問題になる点だと思うので重ねて伺いたいのです。委員会は実質的に機能を停止されたので、そのまま委員会はなくなつたのだ、こういうようにあなたは通俗的にお考えになつておられるのか。それとも委員会がなくなれば当然委員というものは解職せられるなり何なり、たとい官制によらない委員会といたしましても、これは当然そういう処置がなされなければ、公的な立場から言うと委員会がなくなつたということにはならないのでありますが、そういう点が明確にされての御答弁であるかどうか、この点を明確にしていただきたいと思います。
○高井證人 政府の任命いたされまする電気事業再編成審議会の委員長というようなものは、これは公的なものであります。その職務を帶びておりながら、大したことをしないにしろ、再編成にも関係のあることを事務所を持つてやるというようなことを、松永さんほどの人がやられるかやられぬか、それで答えは明瞭であると考えます。
○田中(織)委員 松永さんほどの人が、委員長という公的な立場がいまだ完全に終息をしておらないのにかかわらず、再編に関する、その意味においてきわめて政治的な――これは私の推察でありますが、そういう問題に対して関係されるようなことはない、こういう意味で二月以降は委員長という公的な立場を持つ、一面の性格を持つ松永事務所に対する援助ではない。こういうように言われるわけですね。
○高井證人 松永さんの委員長としての任務は終つておるに違いないのだ、もうその辺の疑点は全然ない、こういう私の答弁でございます。
○田中(織)委員 この点は事務局においても調査をしていただきたい問題でありますが、あなた方がそういう委員会、ことに委員長としての任務が完全に終つたということについての明確な判断がないままに松永事務所に対して援助をされて来ておるという事実関係は、私ここに明らかになつたと思うのでありますが、その点委員会が終つたということについて高井さんの方でははつきり証言をなさらない。どういう意味合いで委員会がなくなつたということについて確かめておられるか。しかも松永事務所へ援助されたということについては、私は再編成を推進する側の立場から見まして、あなた方が援助されることは当然なことなんだ。ところがその援助ということの性格も明確に大体自分たちと同じ方向にあつたようだから金を出しておつた。電力界の大先輩でもあるから。こういうように不明確であります。私は再編成のために、電力界の大先輩にあなた方が援助するということを明確に認識されて金を出されておつたつて何らふしぎはない。それが明確であればあるほど事理がかえつて明白になり、そこに疑惑がなくなるのであります。その点をぼやかしておるし、反面、これは重大な問題でありますけれども、委員会が終結しておつたかどうか、委員長の任務が完全に解任されておつたかどうかということが、現在において私自身ですら調査の結果いまだに明確につかみ得ないだけ不明確であるものを、あなたは委員会が終つておつたと断言なさるならば、その根拠をもつと明白に述べられる必要があろうかと思います。
○篠田委員長 ちよつと田中君に申し上げます。ここに電気事業は再編成審議会の第十七回会議録の議事概要がありますが、この中で第五項に、これは一月の三十一日、火曜日であります。全員出席しておりまして、場所は復金理事長室でありますが、その席上において、会長というのでありますから松永委員長と思いますが、委員長より委員会解散に際し、各委員及び関係官に対し感謝と慰労の辞があり、ここに当審議会は第十七回会合をもつて事実上解散することになつたという会議録があります。この法律上の問題はもちろん政府に尋ねなければわかりませんが、この審議会の議事録を読みますと、そういう解散を宣言しておりますから、法律的な問題は別問題として、それ以上のことをここで議論されても、おそらく水かけ論になると思いますから、こういう資料によつて証人は解散されたものと思つているのではないかという点で御了承願つて、それ以上の法律的の問題につきましては、委員会事務局において調査したいと思います。
○田中(織)委員 委員会が実質上終つているということについては私も了承できるのでありますが、問題は法的なものとのつながり、この点経営協議会からの援助の問題とも結びつき、うるさい問題を生じはしないかということをわれわれ考える見地からご質問申し上げたのでありますが、その点は後の本委員会の独自の調査にまつことにいたします。
 なおもう一、二点伺つておきたいのでありますが、配電経営者会議には先ほどちよつと日発も参加されているように言われたようでありますが、日発が配電経営者会議に参加されたということはないと思いますが……。
    〔それは電気事業経営者協議会だ」と呼ぶ者あり〕
○篠田委員長 ちよつと田中君に御注意申し上げますが、先ほど証人が言いましたのは、電気事業経営者会議には日発も参加しているというのであつて、配電経営者会議は配電会社だけの会議である、そういうふうに述べております。
○田中(織)委員 その点私も日発は配電経営者会議に参加される筋合いはないのではないかと思います。
○高井證人 そうでございます。
○田中(織)委員 その点はわかりました。なおもう一点伺つておきたいのでありますが、それは今度の再編成の関係で、各配電会社が今伝えられるような再編成案によりますと、結局日発の電力再編成問題というものは、現在配電が九つと発送電の関係が一つと十にいわば分割されているようにわれわれは考えているので、これを再分割するということになれば、むしろ日発を九つの配電会社に分割する意味合いのように私は理解しているのでありますが、今あなた方配電会社の関係において支持せられておりまする再編成案によりますと、関東配電といたしましては、この案が実施せられるとかりにいたしますならば、どういうような会社の経営の面、資産の面等に変化がありますか。これは再編成案というものがすでに明確に出て来ているのであります。実際これが実施されるかどうかということは今後の問題でありますが、現在発表せられておる再編成案によりますと、まず関東配電といたしましては、現在よりどういう変化を遂げるかということについて高井さんから承つておきたいと思います。
○高井證人 今のお答えをするに先立ちまして、先ほどの松永さんの資格問題を一言言わしていただきたいと思います。それは、われわれは松永さんが審議委員会の委員長であるかもしれぬ、ないかもしれぬ、けれどもこういうことをやるのだというようなことを確かめずしてやつたということが明らかであるとかおつしやいましたが、そうではございませんで、私は御本人にたしか質問したことを覚えておりまして、私はそうではないのだと本人が言われるから間違いないのだ、そういうことを確めてやつておつたものでありますから、それだけ断らしていただきたい。
 それからただいまの再編成を、今の案と申しましたが、今の案ということはちよつとわからぬのであります。何か非常に電源等について不完全といいまするか、当然是正を要するようなものも論ぜられているやに聞いておりますけれども、先般の政府案というものでございましたならば、関東配電の形というものは、ただいまの供給区域をそのまま供給区域といたしまして、その中にある発電所、送電設備等がこれと一緒になるのであります。やり方はもちろん配電も日発も一応解散をして、同じレベルにおきましてつくりなおすということになるのだろうと思うのであります。従いましてただいまの関東配電の中にある発送変電設備全部と、その区域外にありまして、電力をほとんどあるいは全部を関東地方へ送つておる発送電系統の、少くとも主要なものと、ただいまの配電会社の資産とが合体いたしまして一つの発送配電会社をつくる。固定資本はおそらくただいまの開東配電分の約二倍になります。もとの東京電灯を分割いたしましたとき、やはり大体半々にして日発に出資してあると思いますが、そういたしまして発電から配電までが一貫いたしまするから、いろいろな通信上のこと、サービス上のこと等が非常にただいまよりも敏活になり得るということに考えております。数字を一々覚えておりませんけれども、大体さように考えております。
○田中(織)委員 大体再編成案が今伝えられるものが実施されるということになると、関東配電の関係は発送電、配電を通じた一貫した会社になることもよくわかつたのでありますが、その場合の固定資本が大体現在の関東配電の倍くらいになるだろうということであります。その場合に新しく設立されまする発送配電の会社のうちで、関東ブロツクにおいてつくられる会社の固定資産が大体どの程度のものになるお見込みですか。それは私聞き漏らしているのでありますが、あなたの方の固定資産は先ほど御証言なさつているのでありますが、帳簿価格でどの程度あるかという点が明確になれば大体予想がつくのではないかと思います。その点が一点と、それから再編成の問題に関連しまして、先般日本に来朝しましたストライク・ミツシヨンが、再び講和を目近に控えて日本の産業構成の問題について何らかの日本に対するアドバイスをする意味において来朝されるということを私聞いているのでありますが、そういうようなことは、再編成の問題と今後の動向の上に、先般のストライク・ミツシヨンの報告から見ますと、きわめて重大な関係を持つて参りますので、高井さんの方でもお考えになつておられると思いますが、そういう情報をお聞きになつているかどうか。
○篠田委員長 ただいま証人を喚問しておりますのは、先ほど来申し上げましたように、いわゆる政治献金に対する証人として喚問しておりますので、業界の将来であるとか、あるいはまたアメリカの援助とかいつたような問題について証言を求めているのでありません。もしそれをお聞きになりたいなら個人的にお聞きになつた方がいいと思います。
 田中委員の質問の固定資産の問題についてお答え願います。
○高井證人 私の記憶では二十四年度下期末が三十六億三千万円ぐらい、それから二十五年のただいまはおそらく三十九億ぐらいが関東配電の固定資産記帳額でございます。日発のものはどうなつておりますか、大見当にいたしまして倍と思いますが、やはり再評価その他の関係がございまして、できたあとでどうなるかというようなことは――数字は詳しくは存じませんが、程度はさようなものでございます。
○篠田委員長 横田君。
○横田委員 つまらない簡單な質問ですがお答え願います。
 第一電力分断再編成については、あなたははつきしりた意見を持つておられるか、それを確かめたい。現在出ている案であなたが十分満足している案は一体どれですか。これをまず伺いたい。
○高井證人 私はこの委員会の冒頭に申し述べましたような意見を持つておりまして、それが私の十分気に入つている案でございます。
○横田委員 その実現のために一日も早い方がよいと思つておられますか、またその案がうまく行つておりますか、またうまく行くように常に興味を持つて見ておられるか、その点を伺いたい。
○高井證人 さようでございます。
○横田委員 そうしますとそういう案に対して反対があるということは御存じでございますか。
○高井證人 さようでございます。
○横田委員 その反対というのはどういうところが反対で、そしてそれを納得さすためにはどうしたらいいかというお考えもなかつたでしようか。
○高井證人 それでありますからパンフレツトをつくつたりいろいろしたのでございます。
○横田委員 それでやられたのですね。それがすなわちあなたが反対を納得させる一番の方法だとお考えになつたのですね。
○高井證人 さようでございます。
○横田委員 パンフレツトをそういうふうにして出すと、それが結局あなたの意見に賛成させるためには、日本の現在の政情では一体どこできまるのだということをお考えでしたか。
○高井證人 法律を動かすというようなものは議会でもつてきまると思います。それに至るいきさつはいろいろあるかもわかりません。
○横田委員 そういたしますと、その法律を決定する議会に対しまして何か運動しようというようなお心持が起らなかつたですか。
○高井證人 持つておりますからパンフレツトをまつ先に国会方面へ配付いたしましたことを申し上げました。
○横田委員 それは実際にパンフレツトだけですか。
○高井證人 そうです。
○横田委員 もう一ぺんつかぬことを聞きますが、あなたは先ほどの証言中に、政治献金のことを聞かれて、非常に迷惑を感じておるようなデマがいろいろ飛んでいるというように証言なさいましたね。そのデマのうちでどういうことが一番迷惑に感じておられたか。その点をひとつ承りたいのですが……。
○高井證人 いろいろありますが、デマであるから迷惑するのであります。関東配電関係は二重三重の帳簿を持つておるとか、十何億ごまかしてこれを政治献金にしておるというようなことは、よくも書きも書いたりと私も迷惑に感じますが、そうしてこれがだれのこうのとほんとうにありもしないことを、朝刊に書いちやはずかしいものを夕刊に書いてふれまわつておるというようなことは、たいへん御迷惑を感じていらつしやる方があろうと思うのであります。そういうことの出ないようにわれわれもまた一生懸命しなければならぬと考えております。何しろあまりデマが猛烈なので非常に迷惑を感じておりました。
○横田委員 それは迷惑を感じているという程度の迷惑の感じ方でありまして、これは真相が非常に違う。だからこれは自由党の方がいつもやられるように、ひとつ告訴しようかというような迷惑の感じ方じやないのでしよう。そういう点だけ伺つてやめておきましよう。
○高井證人 それは新聞を見ましたそのときには、若気の至りでかつとするようなこともありますが、まあまああまりとるにも足らぬ。とにかく人様の御迷惑になるような風評が出ておることは、非常に遺憾であるということを私どもは痛感いたしております。
○篠田委員長 高井証人に対する本日の尋問はこれをもつて終了いたしました。証人には長時間にわたつて御苦労さまでした。
    ―――――――――――――
○篠田委員長 この際御報告いたします。昨日の委員会の決定に基いて、委員長におきまして調査員を派遣いたし、松永安左衞門君と連絡をいたしましたところ、本人も臨床尋問によつてなるべく早く調査を早めていただきたいとの希望がございました。七日午後一時、七名の委員を派遣して尋問を行うことにいたしました。なお派遣委員は岡延右エ門君、西村直己君、柳沢義男君、小松勇次君、猪俣浩三君、横田甚太郎君、これに委員長を加え七名と決定いたしましたので、御報告いたします。
 次に、本日をもつて大体総括的な問題に関し、一応予定した証人の尋問は終了いたしておりますが、理事会の申合せにより、さらに十三日から、資源庁電力局水力課長山岡包郎君、元日発副総裁桜井督三君、電気事業経営者協議会事務局長藤田友次郎君、日発総務理事山本善次君、日発建設局次長平井彌之助君、日発総務理事、元経理部長水岡平一郎君、通産政務次官首藤新八君以上七名の諸君を証人として喚問いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○篠田委員長 御異議なきものと認め、さよう決定いたします。なお証人尋問の日時につきましては、理事会において委員長一任と決定いたしておりますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○篠田委員長 御異議なければさよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後四時三十五分散会