第010回国会 議院運営委員会 第34号
昭和二十六年三月二十九日(木曜日)
    午後零時五十分開議
 出席委員
   委員長 小澤佐重喜君
   理事 寺本  齋君 理事 福永 健司君
   理事 石田 一松君
      石田 博英君    今村 忠助君
      岡延右エ門君    岡西 明貞君
      倉石 忠雄君    佐々木秀世君
      島田 末信君    田中  元君
      塚原 俊郎君    中川 俊思君
      柳澤 義男君   山口喜久一郎君
      椎熊 三郎君    園田  直君
      上林與市郎君    田中織之進君
      竹村奈良一君    梨木作次郎君
      中村 寅太君
 委員外の出席者
        議     長 林  讓治君
        副  議  長 岩本 信行君
        議     員 石野 久男君
        議     員 小林  進君
        議     員 浦口 鉄男君
        事 務 総 長 大池  眞君
    ―――――――――――――
三月二十九日
 委員松井政吉君辞任につき、その補欠として上
 林與市郎君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した事件
 回付案の取扱いに関する件
 食糧管理法の一部を改正する法律案(参議院否
 決)の取扱いに関する件
 決議案の取扱いに関する件
 自然休会に関する件
 本日の本会議の議事に関する件
    ―――――――――――――
○小澤委員長 これより本日の運営委員会を開きます。会議に入る前に、きのうの運営委員会の要望によりまして、参議院と休会の問題について交渉しました結果、先方から回答があつたようでございますから、副議長から御報告願います。
○岩本副議長 御承知の通り、昨日この運営委員会で重要法案、しかも急を要する法案で、まだ未了のものがたくさんある。特に日本開発銀行法案、あるいは公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法案、これらはきわめて最近提案になつて、しかもこれは非常に急を要し、かつ重要であるが、審議の見通しが今月一ぱいではなかなか困難であるように思われるので、とりあえず来月の五日ごろまで休会せずに継続願いたい、こういうことで、この運営委員会としては皆さん御了承になつて、このことを参議院の方に申し入れることになつたわけであります。そこでこのことを林議長から向うに申し入れていただいた結果、実はけさほど参議院の議長、事務総長が見えまして、議長がちよつと他出中でありましたから、私に面接されたわけであります。その返事によりますと、けさほど参議院の運営委員会を開いた。そこで参議院の運営委員会としては、相当前に官房長官と政府の人々を呼んで、今月中に成立を要する法案は何と何だという調べをしたときに、開発銀行法案あるいは災害土木のことも含めまして、これこれであるという話があつたので、それらをほとんどことごとく今月一ぱいに議了する用意がある。特に昨日指摘されました日本開発銀行法案、あるいは公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法案については、衆議院も極力急いでもらいたい、そうすれば予備審査はもうやつていることであるから、これも今月中に私の方は議決する用意を持つている。従つて今月一ぱいで休んでいいように思うので、もう一度予定を組んだしするから、せつかくの申入れであつたが、今月一ぱいで休むことにしたい、こういうふうに再確認をしたわけで、そういうふうにするから、この点をさらに衆議院の運営委員各位にお諮りを願いたい、こういう申入れであつたわけであります。この点委員長からお諮りを願いたいと思います。
○小澤委員長 何かただいまの副議長の報告に対して、御質疑あるいは御意見等がありますか。
○椎熊委員 衆議院の方は、きよう中にでも上るような模様ですか。
○石田(博)委員 建設委員会の方の公共事業に関する方は、きよう上つて緊急上程されると思いますが、大蔵委員会の方は、先般田中君からのお申越の件もありましたので、それもきようのわが党の国会対策委員会におきまして議論をいたしまして、党内における議論の調停にも努めて来たのでありますが、なお調停にはもう一、二日の余裕をもらいたいと思います。そういう状態でありますので、開発銀行法案の方は、大蔵委員会で御審議を願えれば、すみやかに行けると私どもは考えております。三十一日というのは、両院で大体連絡をとつて申合せたことではありますが、その後の情勢の変化、特に開発銀行法案等の重要なる法案が、今まだ残つております。しかもこれは、できるだけすみやかに上程可決を見る必要のある、産業長期資金の調達のために必要な議案であります。こういう重要議案が残つております以上、先般の運営委員会におきまして各派一致の御了解を得ましたごとく、われわれは議案審議の職責を最後まで尽さなければならないのでありまして、参議院側のお申入れではありますが、われわれといたしましてもできるだけすみやかに審議の促進をはかることは当然であります。けれども国会開会中に、重要議案を控えて休会するということは、何としても私どもといたしましては了解ができません。重要議案の本院における審議は、各派の御協力を得まして、すみやかにこれをやることは当然でありますが、なおここで参議院側におきましても、われわれの議案審議という建前から御協力があるように、御反省と申しますか、御一考を願いたい、かように考えます。
○田中(織)委員 昨日も参議院側との調整についての話がありましたが、その意味で、賛否の態度は別として、委員会の審議の促進について協力することは当然でございます。特に私も大蔵委員会の委員でございますが、大蔵委員会にかかつている開発銀行法案、この法案自体は非常に重要な問題でございまして、私ども社会党の立場から申しまして、もちろん内容に不十分な点があり、いろいろ欠陷を持つていることは委員会でも指摘しているところでありますけれども、私どもまだ党の態度をきめておりませんが、基本的な態度から見て、これを延ばすべきではないという考えを持つております。ところが問題は、この法案のすみやかなる成立を期待するという点から見て、政府側でやはり反省してもらわなければならぬ点が開発銀行の場合にはあると思います。それは理事長と申しますか、総裁と申しますか、小林中氏が就任するということが、法案が議会に出る前にすでに決定したようなことが報道せられております。そういうことで、どうも小林氏のために開発銀行法案を立案したような印象を持たれている面があるので、そういう点失敗だつたのじやないかと思います。従つて政府側で法案のすみやかなる成立を望むという意味で、人選等の面でやはり慎重に考えなければならぬ。きようも午後大蔵委員会を開いて、この案の審議に入りますが、こういう問題がある。それから大蔵委員会で一番重要な問題は、資金運用部資金法案の問題でございますが、この問題については、われわれ聞くところによりますと、与党の方からも修正意見が出まして、今関係方面と折衝しているやに聞いております。これは予算との関連もあるので成立させなければならぬということについては、各党とも私は考えていると思いますが、与党の内部で考えておられるような修正というようなことについては、政府の方も面子にとらわれることなく、やはりそういう修正が可能なように、政府の方で考えらるべき点があろうかと思います。大蔵委員会では、夜になつてもとにかくやるというだけの熱心さは持つているのでありますが、この資金運用部の資金の問題等は、実は大蔵大臣等も委員会に出ておりませんし、政府委員の答弁では、修正というような点は片鱗だも見られない。こういうことでは相当難航するのじやないか、従つていつ休会に入るか参議院と話合いをするということについて、私ははつきり反対はいたしませんが、そういう問題が、やはります解決すべき重要な案件ではないかと考えます。
○石田(博)委員 ただいま田中君御指摘の資金運用部資金法案の調整につきましては、自由党といたしましても党議はきまつておりますが、お申伝えの点については、なお努力いたしまして審議に協力せしめるよう、党内並びに政府に伝達を申し上げます。
 それから農林中金法の一部改正につきましても、先ほど申し上げました通り、参議院側せつかくの申入れでもありますから、できるだけ審議の促進に御協力を願いまして、なおそれでも日時を必要とする場合におきましては、本院といたしましては議題を審査する責任上、その職責を尽すと同時に、参議院もまた御一考願うように現在からお申し伝え願うと同時に、さらにその事態になつた場合、なお強く要望したい。そこで先般の申合せ通り、やはり本院としては、議案審査の職責を十分果すまで休会しないということを、お申合せ願いたいと思います。
○椎熊委員 事務当局に伺つておきたい。会期は十分あるのですが、諸般の状況で自然休会ということになるわけです。ところがその際、重要な議案があつて衆議院が休会せずに審議を継続しているのに、参議院が休会を決議したり、あるいは自然休会したりすることができるものでしようか、どういうものでしようか。
○大池事務総長 それは政治上の責任とか、考え方とかいろいろありましようが、各院独立いたしておりますので、向うの方で議長が本会議を招集せず、あるいは委員長等が委員会を招集せずにおられても、これは万やむを得ないことであります。それから一院の休会は、他院の承諾なくして、たしか十日の範囲なら決議の休会ができますので、これをやられてもやむを得ないことであります。
○椎熊委員 今石田君が言われたように、参議院がそう言うから、協力して審議を進めるけれども、それ以上のことはできないので、従つて三十一日までに参議院を通過するという見通しがつかないなら、もう一ぺんここで誠意を尽して交渉して、これらの議案を完了するよう、両院とも協力するという以外にないと思います。
○石田(博)委員 そこで本院としては、議案審査の職責を十分果すという建前を確認していただきたいと思います。
○椎熊委員 賛成です。
○小澤委員長 それでは、大体申合せによつて本月一ぱいという考え方もありましたが、重要な法案等もありますので、緊急な法案を議了するまで本院としては休会に入らない、こういうようにきめて御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小澤委員長 従つて議長の方からも本院の態度をつぶさに御報告願つて、参議院の方へ御協力願うように、もう一度御交渉願いたいと思います。
    ―――――――――――――
○小澤委員長 次に日本国有鉄道法の一部を改正する法律案が参議院から回付されて参りましたので、この案につきまして御協議を願います。事務総長から御説明を願います。
○大池事務総長 日本国有鉄道法の一部を改正する法律案は、すでに本院を一番最初の政府案の通りで通つて行つたのであります。それはこの前に改正をいたしましたときに、第二項というのを四項に改める字句の修正の部分が残つておりまして、気がつかなかつたというか、見落しておつたというか、要するに整理漏れの部分を改めて参つておつたのでありますが、それがすでに参議院の方に送付をいたしてあつたのであります。それに差加えまして昨日の本会議で、さらに字句修正でなしに、内容にわたつた一部改正法律案を議員提出案として可決して送つてやつたのであります。それは御承知の通り、町村の議会の議員だけは公職につけることに改められまして送つてやつたのでありますが、それと並行して、国有鉄道法の一部改正の字句修正だけの政府案が向うに先に渡つておつたのを、その部分に修正を加えまして、こちらにもどして来たのが参議院側が当院に送り返されました回付案であります。その内容は、ただ字句を修正しただけではいけないので、当院が昨日議決いたしました内容と同様な意味のものを差加えて参つたのであります。これは当院で議決になりましたものより範囲が広うございます。当院では、町村の範囲ものだけはよろしいということになつておつたのを、市を入れて、市町村の議会の議員である者だけが公職につけるようになつております。なお市町村の下にさらに括弧を入れまして、特別区を含むということになつておりますので、そうすると、これは都の区なども入ることになります。これは昨日議決不要か何かになりました民主党のお出しになつた案と同じではないかと思いますが、そういう修正を加えて来られたのであります。従つてこの参議院の修正に対して、当院の態度をいかにするかということが、今後残された問題として残るわけでございます。
○石田(博)委員 この案件の取扱いにつきましては、私の党といたしまして若干の疑義もございますので、これは本日でなく、延期されんことを望みます。
○椎熊委員 この修正の内容は、わが党の案と一致しております。従つて私どもは私どもの出した案にさらに自信を持つた。常識的に見て、わが党の案が理想的なものである。従つて両院協議会等の煩雑な手数を省いて、この案を衆議院はのむ、こういうことに御賛同を願いたいと思います。
○田中(織)委員 私の方は府県会議員までも議員の兼職を認めるという案を出したのでありますが、きのう民主党案と同じように議決不要ということで、やむを得ず、われわれの方は町村会議員だけということには賛成できないという態度をとつたのでありますが、聞きますと、参議院の方では全会一致でこういう修正ができたということです。ちようどこの法律に関連を持つ議員候補者も多数ありますので、そういう人たちのことも考えて、私の方の党の主張とは相当隔たつておりますけれども、漸進主義でやるということで、この修正をのむことによつてすみやかにこの法案が成立いたしますならば、それらの関係者の地位がはつきりいたしますので、できるだけそのようにいたしたい。一日、二日ぐらいの延期は、まだ連日本会議もありますからかまいませんが……。
○小澤委員長 それでは本問題は、本日は決定を留保することにいたします。次に食糧管理法の一部を改正する法律案、これは参議院で否決になつておりますので、この問題について御協議を願います。
○大池事務総長 こちらを通つて参議院に送付してある食糧管理法の一部を改正する法律案が、参議院においては否決に相なつたのであります。この参議院の方で否決をいたしたことの通知が議長あてに参つております。従つてあと残る問題といたしましては、このまま放任いたしますれば、食管法の一部改正法律案の内閣提出案は不成立ということになりますが、両院の議決が一致しておりませんので、当院がさらに妥協の道を見出すために両院協議会の請求をするという道が残つております。なおいま一つの道は、三分の二以上をもつて衆議院ですでに議決いたしました案を再議決いたしますれば、衆議院の議決通りになる、この二つの道が残つておりますので、参議院の否決の通知を受けました当院といたしましては、いかなる方法をとつて行くか、この問題について各党で御研究を願つた上で、態度を明らかにしていただきたいと思います。
○椎熊委員 この問題は麦の統制撤廃の問題です。私どもは麦の統制撤廃は必ずしも反対ではないが、このことによつて麦の価格に混乱を生ずる。それが非常に低下する場合においては、農民は非常に迷惑する。しかし政府において、何らかの措置をもつて麦の価格を低下せしめない、こういう保障を得られるならば――たとえば非常に麦の価格が安くなつたら政府において買上げるというような措置ができるならば、向うも万場一致で来ているのですから、私は両院協議会はうまく行かないと思います。だから三分の二でやるのがいいと思いますが、ただその際、予算案はすでに通過して予算的措置がない。政府は口で保障すると言つても、実際にそれができるかどうか、そこに検討の余地があると思います。これについては、きよう私どもの方の政調会でそれを研究することになつておりますので、態度決定は明日まで留保していただきたいと思います。
○石田(博)委員 椎熊君お申越しの通り、麦の価格の維持、その保障の度合いというようなことについては、政府並びに私の方の党といたしましても研究中でございますから、私どもの方も同様明日まで延期願いたいと思います。
○小澤委員長 この問題は、各党間協議する必要がありますから、決定を留保いたします。
    ―――――――――――――
○小澤委員長 それから本日の会議でございますが、三つばかりかおつたのがありますから、本日の日程の扱い方について事務総長から一応御説明を願います。
○大池事務総長 その後決議案も一つ提出されておりますが、それはあとまわしにして御協議を願うことに、いたしまして、一応議事日程に上つております法律案についてだけ御説明を申し上げます。
 日程第一は、川上貫一君懲罰事犯の件でございます。これは順序といたしまして、懲罰委員長の報告、それから討論をして採決、こういうことになりますが、昨日の議院運営委員会でも問題になつておりましたように、川上貫一君が身上弁明をいたしたいという申出があつたのであります。従いまして身上弁明の申出を許して、身上弁明をさせるということになりますれば、前会やりました通り身上弁明を先にやつて委員長報告に入ることになります。そこで一応日程の順序といたしましては、身上弁明をするかしないかということをまずきめていただきまして、それから委員長報告、委員長報告のあと、反対討論として猪俣浩三君、社会党、賛成討論は鍛冶良作君、自由党、次に反対討論が加藤充君、共産党、また反対討論として中原健次君、労農党、この四人の討論者の申出があります。
○小澤委員長 それではまず一身上の弁明を許すかどうかということについて御協議を願います。
○椎熊委員 川上君の今度の懲罰事犯は、事理明白にして、一身上の弁明を許すべき性質でないという見解をとつておりますから、反対です。
○田中(織)委員 川上君の懲罰事犯は、院議無視ということで、事態は明白であることは事実でありますが、しかし聞くところによると、委員会の決定が除名という、いわば議員に対する死刑の宣告にあたる極刑であります。そういう意味合いにおいて、これは事理明白であろうと、本院から議席を失つて行くという結果を議決する重大なる場面でありますから、一身上の弁明はさせるべきであると思います。
○椎熊委員 簡單に言つて了解していただけると思つたのですが、そういう意見が出れば、私はさらに附言したいと思います。すでに川上君は除名ということが委員会で決定しております。われわれはそれに賛成するのです。川上君自身も、共産党もそのことをわきまえている。除名になることが確定して、それを認識しつつ弁明をする場合、いかなる国会の品位を傷つけるようなことも、あるいは、いかなる国会の威信を失うようなこともやるでしよう。そうしてそれに対して何ら制裁を加えることができない。そういうことは国会としては避けなければならぬと思いますので、私は断じて許すべきでないと思います。
○石田(一)委員 それだつたら賛成、反対の討論もいらないわけですね。賛成、反対の討論をするということは、議員に対して、除名にすることがよいか悪いかということをそれぞれの立場で訴えて、賛成、反対を求めるのが当然である。除名は委員会できまつているから、身上弁明は許さぬということになれば何のために賛成、反対の討論をやるのか、わからぬ。
○小澤委員長 同じ党で意見が違つては困りますから、それを調整するために暫時休憩いたします。
    午後一時十九分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三十六分開議
○小澤委員長 休憩前に引続き会議を開きます。ただいまの問題はちよつと留保いたしまして、その次に進みます。討論の問題ですが、討論者には先ほどお話の通り反対が猪俣浩三君、養成が鍛冶良作君、反対加藤充君それから中原健次君、一応この四人の申出がありますが、これをどのように扱いますか。
○倉石委員 討論者があとまだ二つの決議案に出るようですが、三、四人しかいない党が三人しやべるというのは多過ぎるでしよう。
○石野久男君 反対討論があるから申入れをしているので、それが別に悪いわけではないでしよう。
○石田(博)委員 申入れても、許す許さぬということは別問題だ。
○石野久男君 小会派でやるのが別に悪いわけではないでしよう。あと二つあるというが、今は第一の議案を審議しているわけです。
○石田(博)委員 これは念を押しておきますが、今討論が出ておりますけれども、川上君の懲罰の討論は、他の小会派の諸君は、中原君の御意見と同様なのですか。他の小会派全部を代表したものと見ていいのですか。
○石野久男君 それは違う。内容は同じだということは言つていない。
○石田(博)委員 特にこれは中村君に伺いたいのですが、小会派代表としての扱いならば別ですが、その点はどうですか。
○中村(寅)委員 これはまだ打合せが済んでおりませんから、保留してもらいたいと思います。
○石田(博)委員 それでは小会派代表と認めがたいから、中原君が討論に立つことには反対いたします。
○中村(寅)委員 われわれの方でまとまればまとめますから……。
○石田(博)委員 その場合、当然のことですが、御意見は小会派の代表的な意見、こうわれわれは解釈いたします。
○石野久男君 今石田君からお話の通り、小会派代表意見というような意味で取扱われるという御趣旨はわかりますが、今第一の日程に対する中原氏の反対討論の申出は、とにかく申出としてあります。しかしただいま小会派の内部における話合いがしてないということは事実ですから、話合いをするまで一時保留しておいていただきたい。
○中村(寅)委員 小会派から一名という場合は、今までの慣例から行けば、議論が一つにまとまつた場合だけ討論が許されたということではないと思う。意見が違つた場合は、二人やらせるということになつておつた。この際中原君の方から出されている意見が、必ずしも全部のまとまつた意見ではない。しかも今度の問題は、きわめて重大な議員の一身上に関する問題ですから、われわれとしてもきわめて慎重な態度をとりたいと思うのです。それで小会派で打合せてみますから……。
○田中(織)委員 中村君が言われると同じように、従来の取扱いはそうなつていると思います。必ずしも小会派として一致した意見の場合でなければ許さないということではないと思う。たとえば、小会派の方から二名出る場合も従来あつたわけです。これはやはり二十名を單位として発言グループをつくろうということから来ているのです。従つて討論に出る場合、その内容については、話し合うことができれば一番理想的な形ですが、必ずしも小会派の意見が一本ということでなくてもいいのじやないかと思います。
○小澤委員長 あと二つあつて、小会派から三人出ておりますから、この小会派の分だけを一括して相談して、一人ということでどうですか。
○石野久男君 今の三人出ているのは、三つの問題について三人出ているわけだ。しかし小会派の方でもいろいろ打合せが整つておりませんから、それを一応打合せする間保留しておいてもらいたい。
○中村(寅)委員 今までの例で行きますと、小会派の意見が必ずしも一致しなくても、一人は認めて来たと考えられますから……。
○小澤委員長 その問題は別として、今三つの議題について一人ずつ出ておりますから、それを一人にしたらどうかということです。
○石田(博)委員 私が申し上げるのは、こういうことです。小会派の中で代表を出されているという意味は、何も必ずしも意見の一致が必要だといと条件がついているわけではないという議論も立つでしようが、たとえば川上君の除名賛成という立場をとつておられるのに、その代表として除名反対の討論者を出すということは、政治道徳的に見てこつけいだと思う。
○中村(寅)委員 だからぼくは保留したわけだ。今までは、反対であつた場合でも黙つて聞いておつて、採決のとき違うという態度をとつたことがあるが、今度の場合はきわめて重大な問題だから、簡單にまかせるわけにいかぬということになると思う。だからしばらく保留しておきたいというのです。ただ三つに出ているから、三つを一つにしろということはおかしいと思う。
○小澤委員長 保留というのは、本会議開会までに返事をするということですか。
○中村(寅)委員 そうです。
○石田(博)委員 つまり私の言うのは、代表権を委譲するかどうかということです。反対の者がまるで違つた者に代表権をまかせるということは成り立たない。そういうことは条件ではないが、政治道徳として当然でしよう。
○石野久男君 小会派の意見としては、この三つを一つにしてまとめるということについては反対です。一つの問題について、小会派の意見が一つにまとまつた場合は問題ないと思いますが、小会派の中でいろいろな意見が対立するとか、あるいはまとまらないような場合でも、どちらかにやらせるということの内諾というか、従来の例に従つてやはり認めてもらいたい。その場合、労農党がやるとか、どこがやるというわけではない。やはり小会派として発言できるということが従来の例ですから、それはやらしてもらいたい。
○石田(博)委員 そういう議論ではない。私は政治道徳的に、反対者に代表権を委譲するような、こつけいなことがあり得るかということをお伺いしているわけです。
○石野久男君 石田君の言う、討論を反対の者に代表せしめることができないだろうということは、その通りだと思う。しかし従来の例からいえば、先ほど中村君が言つたように、反対討論をさしておいて、採決のときには違つた態度をとるということもあつた。
○石田(博)委員 そういうことはありません。それは質問のときですよ。
○石野久男君 とにかく第一については、小会派の中で一応打合せしたいと思います。
○小澤委員長 しかしもう時間もございませんので、とにかくこの懲罰の問題だけは、一応猪俣浩三君、鍛冶君、加藤君、この三人に決定しておきたいと思います。次の問題に移ります。
○大池事務総長 日程第二は、衆議院解散に関する決議案でありまして、趣旨弁明は三宅正一君、反対討論が倉石忠雄君、それから賛成討論が池田峯雄君、石野久男君。
○中川委員 これは提案者の社会党にお聞きしたい。この決議案は、あなたの方だけですから通過しないと思いますが、かりに通過した場合を予想すれば、どういう手続で解散しようというのですか。
○田中(織)委員 私の方は、決議案の案文の中にその点は入れてありますけれども……。
○小澤委員長 ちよつと待つてください。先ほどの問題にもどりまして、懲罰問題の一身上の趣旨弁明の問題をどうするかということについてお諮りいたします。
○梨木委員 川上君の懲罰問題は、御承知の通り委員会では除名ということに決定しております。ところがこの委員会におきましては、私の方から身上弁明をさせてもらいたいという希望を申し出たのでありますが、遺憾ながらこれは聞き入れられなかつた。そういう関係もあり、さらに川上君の除名は、この間の本会議における陳謝文を読まなかつたということで、院議無視ということになつております。ところがその陳謝文を読まなかつた原因というのは、一月二十七日の質問演説が問題になつているわけです。御承知の通り、本会議において身上弁明をさせるということは、これはやはり懲罰の相手になつている人の方からの言い分も本会議で聞き、さらにまたこれを懲罰に付そうとする側の意見と、両方の意見を聞いて判断するという建前から、身上弁明というものは、本会議においては認めることになつていると理解している。ところがそれが禁止された。こういうことで、なぜ陳謝文を読まなかつたかという事情については、これはやはり本人に身上弁明をさせて、その上に立つて、ではどういう懲罰に付するか、その懲罰もどういうような制裁を科するかというその基礎的な判断の資料になると思いますが、そういうことがなされておらないのであります。従つて今度の本会議におきましては、これは委員会においても除名ということが決定しているのでありますから、ぜひとも身上弁明の機会を与えるようにとりはからつてもらいたい。これはとにかく議員の一身上の問題、特に資格を剥奪するというような重大な問題でありますから、民主的な国会の運営から行きましても、ぜひともそういう方法をとつてもらいたい。日本の国会がいかに民主化されているかということは、身上弁明を許すということによつて証明されることにもなると思うのであります。身上弁明を許さないで除名したということでは、日本の国会がいかにファツシヨ的であるかということを世界に向つて証明することになると思う。そういう意味から、ぜひとも身上弁明は認めてもらいたいと思います。
○石田(博)委員 私からちよつと申し上げます。実は川上君の懲罰事犯は、先般の懲罰事犯と違つてまことに明瞭であつて、しかも簡單な問題です。すなわち院議に服さなかつたということです。多数意思の決定に服するのは、私ども民主主義の原則であると考える。多数意思を蹂躙し、院議に服従しないことを、本会議場において明瞭に、しかも挑戦的な態度で言明せられたのであつて、事態はきわめて明瞭であり、しかも簡單である従つてこれについての一身上の弁明のごときは、許す必要がないという意見が私どもの党内においても強かつたのであります。また本委員会におきましては、椎熊三郎君から同様趣旨の御発言がありました。しかし翻つて考えてみますと、われわれと立場こそ違え、数年にわたつて国政審議の立場にあつた川上貫一君が、本日をもつて議席を失うの処分に付せられるのであります。川上君に本問題に対して最後の発言をさせるということも、われわれの友誼から申しまして、また同時に川上君自身の、われわれの推測しがたい主張をもわれわれは聞かなければならない、こうわれわれは考えたのであります。従いまして本日のわが党の国会対策委員会におきましては、国会の威信が保たれ、品位が保持せられるという保障のもとにおきまして、川上君の一身上の弁明を許そうではないか、それが武士の情ではないか、こういうことに決定したのであります。しかしただいま申しました国会の威信を保持しその品位を保つという保障がいかにして得られるか、先ほど椎熊君が申されたように、川上君の現在までの言動から推測いたしますれば、川上貫一君は本日をもつて議席を失うのであつて、本日の本会議場におきまするいかなる行動も、もはや処分の対象にならない。従つてそういう状態のもとにおいてわれわれが考えてみますときに、はたして川上君の身上弁明について、議会の威信と品位を保つという保障を得られるかどうか、実は私はこの間にありまして両党の方々の御意見を伺い、かつまた共産党の諸君あるいは社会党の諸君の御希望も体して、ただいま申し上げました議会の威信と品位を保つ方法、その保障を得られる方法について努力をいたしてみたいのであります。しかし遺憾ながら、ただいま共産党側から、私の希望する保障の方法についての御賛成を得られなかつたのであります。従つてわが党の国会対策委員会におきまして議決いたしました、国会の威信と品位を保ち得るという保障を私自身としては得られないのであります。従つて本問題につきまして、私が何とか川上君に身上弁明の機会を与えたいと考える努力は、これをもつて中止せざるを得ないのであります。その保障が与えられない限りにおきましては、私は身上の弁明を許すということに賛成をいたしかねるのであります。
○椎熊委員 一身上の弁明について誤解があるのではないかと思います。一身上の弁明は、本人が請求して、議長の許可があればやることができるということであります。当然やれる権利ではない。今度の問題に対する一身上の弁明とは何かというと、院議を無視したことの範囲以外にはない。それ以外のことを言えば一身上の弁明にはなりません。おそらく運命がすでに本人にわかつておることですから、それに対する制裁が何もないということの段階では、たいへんなことを言い出すかもしれない。そうすると議長は、一身上の弁明を逸脱しておるから発言を禁止しなければならぬ。禁止にさからえば、実力をもつて降壇せしめなければならない。そういう行動にまで出るということは、議長としてもいやなことであろうと思う。またそれは本会議場の混乱にも相なります。従つてそういう弁明内容について保障のできないようなことを――先ほど別室であれだけ情理を尽して説明をしても、なおそれに同意をしないということなら、相当なことを言うという覚悟がさらに一層明確になつた。それで議長は、はたして一身上の弁明を許すかどうかということになるわけですが、議長が一人で考えられないから、われわれが諮問に答えておるわけです。われわれは議長を守らなければなりません。そういう意味で慎重にこれは考えてもらいたい。一身上の弁明を当然の権利だと主張せられておる考え方は、私は違うと思うのです。
○田中(織)委員 議員の発言は、もちろん議長の許可がある場合許されることでありますが、一般にいわゆる発言権を持つているということは、これは当然のことであります。ことに衆議院規則の百三十二条によりますと、「資格争訟を提起された議員又は懲罰事犯があると告げられた議員は、弁明のため発言することができる」。こういう規定が懲罰事犯の場合にはもちろんあるわけでございます。
○椎熊委員 それは懲罰委員会にかけるときです。
○田中(織)委員 さらに国会法の百十三条でありますが、そこにも「但し、自己の資格争訟に関する会議において弁明はできるが、その表決に加わることができない。」とある。こういうことから見て、もちろん議長の許可、また石田君の言われるように、国会の権威と品位を保持するということが前提になつていることは当然でありますけれども、私はこの弁明は認めらるべきものであると考える。そこで別室で休憩中に話されたが、それだけの保障を得られなかつた、こういう石田君のお話でございますが、休憩中に別室でどういう話をされたかということについてはわれわれは存じておらない。また少くとも何万という大衆の投票によつて出て来た人でありますから、われわれは常識的な判断の上において、当然大前提である国会の権威と品位を保持するであろうことを確信する。従つてその上において、これは重大な議員の一身上の問題でありますから、身上の弁明をする機会を与えてやらなければならぬと考えます。
○石田(博)委員 実は私の政治信条としては、田中織之助君の言われることにまつたく同感であります。従つてなるべく一身上の弁明の機会をつくりたいと思いまして、自由党及び民主党の、一身上の弁明を与えるべきではないという御議論との間の調整をはかつた。つまり議会の威信と品位を保つという意味の調整をはかつて参りました。その調整をはかる過程におきまして、先ほど反対論を唱えられました椎熊君も、そういう保障が与えられ――保障の内容は信義の問題で申し上げませんが、そういう保障が与えられれば、自分の反対論を撤回してもいいとおつしやいました。わが党におきましても同様だつたのであります。しかし共産党の方は御相談の結果、私が提示いたしましたその保障の方法について反対の意思を表示して来られたのであります。従つてこの間において、私どもは田中織之助君が言われたと同様な政治的信念を持つて努力をいたして参りましたが、残念ながらそれが案を結ぶわけには行かなくなつたのであります。そこで私どもといたしましては、この問題に関する調停から手を引くということをここで申し上げると同時に、なお私自身の政治的信条から申しまして、発言を許さないということに賛成いたすわけには参りませんので、私自身は退席をいたします。
○佐々木(秀)委員 先ほど田中君から、議員の発言は自由であるかのごとき発言がありました。これは衆議院規則二百三十九条を見ましても「議員は、自己の懲罰事犯の会議及び委員会に列席することはできない。但し、議長又は委員長の許可を得て、自ら弁明し又は他の議員をして代つて弁明させることができる。」と書いてあるごとく、これは当然の権利として発言できるというのではない。議長が発言をさせるかどうか、これによつてきまることです。先ほど共産党の方々の御意思を入れようと努力をいたしましたが、事ここに至つては――われわれとしても決して最初から非人情的な態度に出たのではないが、今となつては事態やむを得ず、一身上の弁明には賛成できないわけです。
○石田(一)委員 今休憩を宣して、非公式に別室で保障を得ることについて具体的にある問題を共産党側に要求したが、これがいれられないから保障が得られないものとして、これについて調停しないということになつた。しかしそんな非公式に、別室で休憩中に私的に保障を求めたことが保障になるのか、それともこの委員会の席上で、共産党を代表して出ておられる二人の委員の方から、川上君の一身上の弁明については弁明の範囲は越えない、議会の品位を傷つけるようなことはしない、また時間を制限せられるならば、その時間を守るということが速記録の上において現われるならば、これがすなわち保障せられるということであつて、それ以外に保障の方法というものはない。従つて、これは公式の問題になるわけでございますが、今この問題を取上げるについて、ここでまとまらないからというので別室でやつた、それがまとまらなかつたからだめだということでなく、もう一回共産党にそういうことができるかどうかということを聞いて、そうして共産党の方が、そんなことは約束できないと言えば、話にも何もならぬと、いうことになるのじやないかと思います。
○小澤委員長 私の聞いている範囲では、そういう非公式な話は経過を報告しただけで、結論は弁明を許すか許さぬかということでございますから、従つてそういうことは、ここではあまり問題にしなくてもいいのではないかと思います。
○田中(織)委員 私も、もちろん院内の秩序、特に発言の問題については、議長の許可がなければできないことは先ほど申し上げた通りです。ところが私の申しました衆議院規則百三十二条で、弁明のために発言ができるということを規定してあることと、国会法の百十三条で、「自己の資格争訟に関する会議において弁明はできるが、その表決に加わることができない。」ということがあるので、従つて表決に加わることはできないが、その前において弁明することはできる。これは議長の許可ということが前提になつておりますが、そのことが明らかにここに入つているのであります。
○小澤委員長 規則はそういうふうになつておりますが、結論として、これを許すか許さぬかということを、どう議長に答申するかという問題です。
○竹村委員 先ほどからいろいろ議論になつておりますところの問題は、一身上の弁明を許すか許さぬか、それを許すことによつて、議会の品位を傷つけるきらいがあるとか、ないとかいうことが問題になつているわけです。そこで私の申し上げたいことは、大体国会におきまするところの言論の自由、あるいはそういうものを保障せられていること自体、これが品位を傷つけるかどうかということは、国民全体がこれを判断することです。もしそういう言論についてのいろいろな問題があるならば、その場会議長が注意され、あるいは取消しを命ぜられるということになつているのでありまして、わが党といたしましても、いたずらに矯激な言論だけをもてあそび、この最後の一身上の弁明にあたつて、そういうことをやろうとは考えておらないのであります。いろいろ議論はありますが、最後の弁明の機会でございますから――品位を傷つけるとか、傷つけないとかいうことは、実際やつてみなければわからない。またわれわれやろうというようなことも考えておりません。従つてぜひ弁明の機会を与えられんことを希望いたします。
○梨木委員 今自由党の石田さんからも、実は非公式のところにおきまして、一身上の弁明をすることについて、国会の威信と品位を保てるような保障を共産党がしてくれるなら、これは許してもいいということだつた。ところがその保障の内容については、実は非公式の場に出ておらない方にはわからない。それでその保障というものがどういうものか、明白になつておらないと、そういう希望があつたのを、私どもがむげに断つたように思われるのであります。ところが先ほど私たちに希望されたのは、一体どういう内容の身上弁明をするのか、その原稿を見せてもらいたいということだつたのです。これでは公党といたしまして、言論の内容の点まで言われては……。
○小澤委員長 非公式の場の話合いは、ここでは議論にいたしません。これは許さぬという方が多数でございますから、身上弁明は許さぬことに決定をいたします。
○石田(一)委員 決定いたしますというが、多数かどうかわからぬじやないか。
○小澤委員長 それでは一身上の弁明を許さないことに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○小澤委員長 起立多数、よつて身上弁明を許さないことに決定いたしました。
○大池事務総長 それでは次に、採決を起立でするか、記名投票でするかということをおきめ願いたいと思います。
○竹村委員 これは懲罰の問題でございますから、記名投票に願います。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小澤委員長 それでは記名投票でやることに決定いたします。
    ―――――――――――――
○小澤委員長 次に先ほどの解散決議案の問題でございます。
○中川委員 先ほど田中君にお伺いしたのですが、これは憲法上、実は多少疑義があると思いますので、もしこの決議案が国会を通過したと仮定した場合に、どういう手続で解散できるかということについて、これは重大な問題ですから、提案者から御説明を聞きたいと思います。
○田中(織)委員 私の方の解散決議案の主文並びに理由の中にありますが、衆議院の解散につきましては憲法の第七条に、内閣の助言に基いて天皇が行う国事になつておりますので、国会解散についての内閣の助言を要求する決議案ということで、決議案文はその点を明示してあります。従つてその手続に基いて、解散権を持つている人が解散をするということになつているのであります。
○中川委員 そこがおかしいからお尋ねしたのです。実は私もそういうことで決議案をお出しになつたのじやないかと思つたからお聞きしたのであります。御承知の通り、第二次吉田内閣のときだつたと思う。解散権をめぐつて議論がわかれた。当時の吉田内閣は少数でありましたために、どうしても国会を解散して国民に信を問わなければならぬというので、憲法七条に基く天皇の解散権を主張したのでありますが、当時の社会党も民主党も一致して、七条ではいかぬ、六十九条でなければいかぬということで、議論が二つにわかれたことは御承知の通りです。ところがこれが向うの意見によりまして、とにかく重要な法案を片づけてから解散せよ、そのときには六十九条に基いて不信任案を出せということになつて解散されたように、私は実は承つているのであります。そこで私がふしぎに思うことは、行政府が解散の意思表示をした場合は許さぬ、当時吉田内閣が、自分で解散をやりたいと言つたときには社会党も民主党も反対された、ところが立法府が解散の意思表示をした場合は許す、こういうことは、社会党が心境の変化を来したのか、それとも法的解釈に新たなものができたのか、こういうことです。
○田中(織)委員 この問題についての御意見があれば、本会議に上程せられたときの討論で述べていただきたいと思いますが、その問題については、私どもの方といたしまして、国会の意思を決定する決議案は、どういうものを出してはいけないという制約はありませんので、普通の決議案と同じような意味において、この件についての国会の意思決定をしたいということで出しておるのであります。その決議案が通過した場合の処置につきましては、これは七条にも入つておりますように、内閣の助言を要求するということも明示しておるのでございますが、ただちに内閣が助言するかどうか、憲法六十九条との関係において問題になることは、私どももすでに検討しております。もし本決議案が成立するというような時期には、そうしてそれに基く内閣の助言が現実に行われないという場合には、助言するかしないかということは内閣の権限でありますから、その場合には、また六十九条による内閣不信任案が出ることも予想せられるのであります。解散権の問題は、解散権を持つ権利者が行うであろうということであります。
○中川委員 わかりました。すずめおどしのから鉄砲だからかまわぬのですが、六十九条を七条に直されたというように了解しておきます。
○小澤委員長 そうするとこの問題については、三宅君の趣旨弁明があつて、反対が倉石君、賛成池田君、石野君、こういうことになります。
○椎熊委員 日程第二が終りました後に、秘密外交排撃に関する決議案というのがわが党から出ております。この日程第二の決議案が通過すれば、これはやる必要はないと思つたのですが、もし不幸にして破れるような場合があると、こういう状態の議会が続きます。そうすると、今外交折衝をしきりにやつている重大な時期に、今のような状態を持続することは国民のために非常な不利益でありますから、そこで緊急動議を出していただきまして、秘密外交排撃に関する決議案を上程していただきたい。
○梨木委員 今椎熊さんの方から、秘密外交排撃に関する決議案を第二の議事日程の次に緊急上程してもらいたいという要望がありましたが、すでに議事日程の第三に、外務大臣不信任決議案を上程することになつております。しかもこの決議案はずつと前から出ておるのでありますから、その点から申しましても、緊急上程の議案はあとまわしにすべきものであるということを主張いたします。
○椎熊委員 私は動議を出しておる。採決してください。
○倉石委員 これが出れば、次の不信任案は意味がなくなるのですが、それを撤回されますか。
○竹村委員 撤回はいたしません。
○小澤委員長 今椎熊君から動議を出されましたが、この動議についてはあとで相談することにしたいと思います。それで外務大臣不信任案の方は本間君反対、岡田春夫君賛成。
○梨木委員 この趣旨弁明は、時間を二十分いただきたいと思います。
○小澤委員長 時間の点はあとにいたします。
○大池事務総長 そこで解散決議案、不信任決議案の採決の方法を御決定願いたいと思います。
○小澤委員長 これは起立でいいでしよう。
○梨木委員 いや、記名投票に願いたいと思います。
○大池事務総長 これは五分の一ないと成立いたしませんから、野党側も記名投票に御賛成ならばできますが、共産党だけでは……。
○田中(織)委員 私の方で出しております衆議院解散に関する決議案は、起立でさしつかえございません。
○竹村委員 それでは私の方もよろしゆうございます。
○小澤委員長 それでは起立ということにいたします。
○小澤委員長 次に移ります。
    ―――――――――――――
○大池事務総長 日程第四は、農林委員長の報告で、共産党が反対でございますから起立採決。これは社会党は賛成でしようか、反対でしようか。
○田中(織)委員 この間の委員会で賛成というように聞いております。
○大池事務総長 それではこれは起立採決。日程第五は法務委員長の報告、これは全会一致になつております。それから緊急上程をお願いしたいのは、農林漁業資金融通特別会計法案、それと公庫の予算及び決算に関する法律案、これは夏堀委員長の御報告でございます。それから次に運輸委員会のモーターボート競走法案、これは理事の坪内さんが御報告になりまして、共産党が反対。次は郵政委員会の法案が四法案あります。郵便振替貯金法の一部改正、郵便貯金法の一部改正、郵便貯金法に基いて保管する証券の整理に関する法律の一部改正、それと郵便法の一部改正、この四案で、これは白井佐吉君が御報告になります。これは共産党が反対であります。討論はありません。建設委員会の公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法案、これは建設委員長の御報告であります。これは討論があるように聞いております。
○園田委員 わが党は反対討論、村瀬宣親君です。
○田中(織)委員 私の方も反対討論がありますが、名前はあとで申し上げます。
○梨木委員 私の方もあります。
○大池事務総長 それから最後の予算委員会の補正予算でありますが、この補正予算も質疑を終了いたしまして、ただいま休憩いたしましたが、午後二時半ごろから討論採決に入りますので、本会議の終るまでには十分間に合うだろう、間に合いましたら上程を土お願いいたしたいと思います。
○田中(織)委員 大蔵委員会で修正案の問題がはつきりしますと、多分国家公務員の退職手当に関する法律案が上る予定ですから、もし上りましたら。
○大池事務総長 これが上りましたら、順次上げていただきたいと思います。
 そこでただいまの討論の時間等は、この前大体十分というお話でございましたが……。
○小澤委員長 これは前例通り十分ということにいたします。
○梨木委員 外相の不信任案の趣旨弁明は、大体二十分くらいいただきたいと思います。
○小澤委員長 だれがおやりになりすすか。
○梨木委員 米原昶君です。
○小澤委員長 衆議院解散決議案の時間は……。
○上林委員 二十分くらいです。
○小澤委員長 三宅さんですか。
○上林委員 そうです。
○小澤委員長 それでは討論は十分以内、趣旨弁明は二十分ということにいたします。
○田中(織)委員 先ほどの椎熊君から出ました秘密外交排撃に関する決議案、これの上程の順序の問題はどうですか。
○福永(健)委員 秘密外交排撃に関する決議案につきましては、伺つてすぐでもありますし、私どもの方でも研究してみたいと思いますので、明日にお延ばしを願いたいと思います。
○椎熊委員 明日劈頭上程されるということにおいて、その御意見に同意いたします。
○福永(健)委員 明日どうするかということをきめていただくということで、御同意願いたいのです。
○小澤委員長 それでは開会時間は三時ということにしておきます。
○中川委員 私はこの際、委員長において重大なる御決意を願いたいということを提議したいと思います。ただいま隣の議長室において騒動が起つたことは皆様御承知の通りでありますが、行つてみますと、共産党の議員団が七、八名、大挙して押しかけて来ておる。内容を聞いてみますと、ただいま運営委員会において川上君の一身上の弁明を許さぬということにきまつたのにかこつけて、議長を脅迫しに来ておるがごとき態度であります。これはゆゆしい問題であります。この問題はすでに運営委員会においてきまつたのであります。しかしもし共産党において問題があるならば、共産党から出ておりますところの運営委員を通じて議長に面会を求むべきである。しかるにかかわらず、彼らの態度は脅迫にひとしい態度であります。これは議院運営上重大な問題であると考えますから、委員長はこの際この問題について、重大なる決意を披瀝していただきたいと考えます。
○小澤委員長 ただいまの問題についてはよく事情調査の上、善処いたします。本日はこれで散会いたします。
    午後二時三十分散会