第010回国会 議院運営委員会 第35号
昭和二十六年三月三十日(金曜日)
    午後零時二十分開議
 出席委員
   委員長 小澤佐重喜君
   理事 福永 健司君    石田 博英君
      今村 忠助君    岡延右エ門君
      菅家 喜六君    倉石 忠雄君
      佐々木秀世君    島田 末信君
      田中  元君    田渕 光一君
      中川 俊思君    柳澤 義男君
      椎熊 三郎君    上林與市郎君
      田中織之進君    竹村奈良一君
      梨木作次郎君    中村 寅太君
 委員外の出席者
        議     長 林  讓治君
        副  議  長 岩本 信行君
        議     員 林  百郎君
        議     員 石野 久男君
        議     員 浦口 鉄男君
        事 務 総 長 大池  眞君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 回付案の取扱いに関する件
 食糧管理法の一部を改正する法律案(参議院否
 決)の取扱いに関する件
 決議案の取扱いに関する件
 緊急質問の取扱いに関する件
 本日の本会議の議事に関する件
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○小澤委員長 それでは、これから本日の会議を開くことにいたします。
 最初に、昨日御協議を願いました日本国有鉄道法の一部を改正する法律案について御協議を願います。
○石田(博)委員 これは本日ちよつと決定を延期されんことを望みます。
○小澤委員長 延期してよろしゆうございますか。
○上林委員 けつこうです。きようはやらないで、あす相談するというんですね。
○石田(博)委員 これは御相談じやないのです。ちよつと速記を中止していただいて、事情をお話したいと思います。
○小澤委員長 速記を中止します。
    〔速記中止〕
○小澤委員長 速記を始めてください。
 それではこの問題は、次会までに返答してもらうことにして、本日は決定を留保いたします。
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○小澤委員長 次に、関税定率法の一部を改正する法律案の参議院回付案について御協議を願います。
○大池事務総長 関税定率法の一部改正法律案が回付されました。内容は大体御存じだと思うのですが、こちらで無税のものをこしらえて、修正をしてまわしましたところ、こうりやんと菜種及びからし菜の種を無税の中にさし加えて来たという点が第一であります。次は合成染料の建染染料が、現行法では二割五分になつておりますのを、衆議院では一割五分に下げたのであります。それが元の二割五分に還元されて来たという、この二点が中心問題であります。あとは特定の機械類等を無税にするということが三項目に入つておりますが、これは無税のものがふえたのでありますから、別に問題はないと思います。重大問題としては、ただいま申し上げました二点が中心であります。
○石田(博)委員 自由党といたしましては、参議院の顔を十分立てて、この修正を考慮いたしたいと思います。
○椎熊委員 私どもは参議院の修正に賛成します。
○上林委員 私の方は、後刻場内で御返事申し上げます。
○梨木委員 私の方は反対です。
○小澤委員長 それでは本問題は、一応本日の本會議にかけることに決定いたします。
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○小澤委員長 次に、食糧管理法の一部を改正する法律案、これは昨日御協議を願つたのでありますが、この問題について御協議を願います。
○石田(博)委員 この問題も明日までお延ばしを願いたいと思います。
○椎熊委員 延ばしましよう。
○小澤委員長 それでは本問題も、本日は決定を留保することにいたします。
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○小澤委員長 次に、決議案の取扱いでありますが、民主党提出の秘密外交排撃に関する決議案、並びに社会党提出の国務大臣法務総裁大橋武夫君不信任決議案、この二つの取扱い方について御協議を願います。
○石田(博)委員 もう一つ、国際放送の再開促進に関する決議案というのがあるでしよう。
○大池事務総長 これはまだ提案者がきまつておりませんけれども、やがて手続が済むと思います。
○小澤委員長 それでは国際放送の再開促進に関する決議案も、間もなく正式な手続が済むそうでありますから、この三つについて御協議を願います。
○石田(博)委員 国際放送の再開促進に関する決議案は、共産党を除く各派の共同提案でありますが、現在法案も山積しておりまして参議院からも法案の早期送付を要求いたしておりますし、他の二つの決議案につきましても、私どもの方の党の態度もまだ協議しておりませんから、本日の上程は延期されんことを望みます。
    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員 どうですか、秘密外交だけ、きようやらしてくれませんか。これは早く片づけてしまいたいのです。
○石田(博)委員 法律案が一ぱいでありますから……。
○小澤委員長 それでは民主党の方には大分難色もあるようですけれども、がまんしていただいて、ただいまの提案通り決定してよろしゆうございますか。
○椎熊委員 それでは、こういう意味で一日がまんします。聞くところによると、総理大臣兼外務大臣は、きようの本会議に出席できないということであります。外務大臣がいないところでやつても意味がないから、明日の本会議でぜひやるようにお願いします、
○石田(博)委員 明日までに私どもの方の党の態度等もできるだけすみやかに協議いたしてみますけれども、それができません場合には、そうおかたいことをおつしやいませずに……。
○椎熊委員 そうなると、われわれは非常に協力的な態度をもつて今日まで来たのだけれども、かけひきでひつぱつてしまうというのなら、われわれも考えなければならぬ。共産党の方の外務大臣不信任決議案さえやらしておる。われわれは外交のやり方の問題についてやるのであつて、人の問題じやないのだから……。
○石田(博)委員 私ども、この決議案が成規の手続をもつて出されております以上は、これをやらせないという態度を持つているわけではありません。時間的になるべくすみやかに法案を参議院に送付したいということでありますので、送付したあとでなら、ゆつくりひとつおやり願いたい。
○椎熊委員 きのうのような大事なときにさえやらしておる。
○石田(博)委員 まあ、まとめてやりましよう。総裁が出席されてから――明日といわれると困るけれども、できるだけすみやかにやつてもらおうじやありませんか。
○上林委員 私の方の法務総裁不信任決議案も、同じようにお願いしたいと思います。
○石田(博)委員 もちろん、わかつております。
○小澤委員長 それでは三つの決議案は、いずれも本日は上程しないことに決定いたします。
    ―――――――――――――
○椎熊委員 そのほか緊急質問があるでしよう。
○石田(博)委員 緊急質問の中には、どうしてもきようやらなければならぬという性質のものもあるかもしれませんけれども……。
○椎熊委員 追放の問題で、村瀬君が出しておるのがあります。それともう一つは、公益事業委員会に関する緊急質問、これはあす人事を発表してしまう。きよう質問の機会を逸すると意味をなさない。質問の内容は簡單にいたしますから、追放の問題と、この問題だけはきようやらしてもらいたい。
○竹村委員 私どもの方から出しております日本共産党の非合法化に関する緊急質問も、党にとつては需要な問題ですから、ぜひ一緒にお願いしたいと思います。
○椎熊委員 しかし総理大臣がいないと対象がないのだから、公益事業委員会の方はがまんするとして、追放の一件だけはやらしてください。
○石田(博)委員 これは、こういうことにしてもらおうじやありませんか。つまりこれは、たくさん出ておるのに全部やらせないというわけにはどうせ行かないのですから、いつかはいくつか精選してやつてもらわなければならぬと思うが、参議院は三十一日までにとにかくよこせというのだから、きようあすは法案をやる……。
○椎熊委員 追放の問題は、今月末で審査委員会がなくなつてしまう。そのあとの措置は何もない。二十数万の追放者は、今非常にこのことを心配しておるし、内閣当事者においても、議会がなぜこの問題を取上げてくれないのかと言つておるくらいで、これは各党共通の問題なんです。
○石田(博)委員 それでは、これを今明日一つだけ十分間ぐらいやつて、あとのものは法案が全部済んだときに、一日でも二日でも本会議を開いて、決議案や何か一緒にやつたらどうです。
○椎熊委員 そのときに全部と言わないで、そり日の状況を見て一つ、二つ加えて行くということでないと、議場を緊張せしめるためにも……。
○佐々木(秀)委員 そうなると、先に来たのからやらなければならぬ。そうすると、私どもの方から遺族援護に関する緊急質問というような、重大なものも出ているのです。
○椎熊委員 それは与党が政府に直接進言して、政策として政治的に運営されればいい。
○中川委員 遺族の問題は重大だから……。
○椎熊委員 それでは、追放解除に関する緊急質問だけやらしてもらいましよう。毎日負けて帰つたのでは党に帰られない。
○石田(博)委員 それではこの問題は、日程及び緊急上程の法案の審議を終つてからにしましよう。
○梨木委員 この前椎熊さんの方から、追放解除に関する問題は非常に急ぐということだつたが、私どもの方の日本共産党非合法化に関する緊急質問も今非常に問題になつているので、きよう追放解除の方の緊急質問を取上げるのなら、そう時間もとるわけじやありませんから、私どもの方の緊急質問も取上げてもらいたい。
○佐々木(秀)委員 それは共産党だけの問題で、私どもの方から出ている遺族の問題は大きな問題なんです。それでさえもきよう延ばすのだから……。
○椎熊委員 きのうは共産党デーだつたのだから……。
○石田(博)委員 それじや、そういうことにお願いします。
○小澤委員長 それでは緊急質問は、民主党提出の追放解除に関する問題を、日程及び緊急上程の法案の終了後にやることにいたします。時間はいかがいたしましようか。
○椎熊委員 時間は十分以内です。
    ―――――――――――――
○椎熊委員 それから各派共同提案で出ております農林中央金庫法の一部を改正する法律案を早くきめていただきたい。
○石田(博)委員 この取扱いにつきましては、今私の方でも賛否両論があるのを、せつかく毎日議論してとりまとめ中でありますから、もうちよつと待つてください。
○椎熊委員 今委員会でそれがひつかかつておるために、ほかの法案も上げられるやつが上げられずにあるので、なるべく早くまとめてもらいたい。共同提案するまでに党議をまとめておいてもらわないと、ほかの問題がやれない。
○石田(博)委員 そういうかたいことをおつしやらずに、ほかのやつもやつていただきたい。
○椎熊委員 自由党の方の委員の関係でそうなつているのです。
○小澤委員長 この問題は、できるだけ自由党に急いでやつていただくことにいたします。
    ―――――――――――――
○小澤委員長 それでは、きようの本会議の順序をひとつ総長から御説明願います。
○大池事務総長 きようは日程は三つでございますが、緊急上程をお願いするのが、あとから申し上げますようにございます。日程第一は、決算委員長菅家君の御報告で、反対討論が井之口政雄君、それから日程第二は、地方行政委員長の前尾繁三郎君の御報告で、全会一致、討論はございません。それから日程第三の戸籍法の一部を改正する法律案、これは法務委員長安部俊吾君の御報告で、全会一致でございます。これで日程が済みましたならば、本日緊急上程をお願いする予定のものとして、日本開発銀行法案がすでに大蔵委員会から上つております。それから農林委員会の農産物検査法案、それから内閣委員会の新聞出版用紙の割当に関する法律の一部を改正する法律案が上つて来る予定になつております。経済調査庁法の一部を改正する法律案は、きよう無理だと思います。それから文部委員会の教育職員免許法の一部を改正する法律案、教育職員免許法施行法の一部を改正する法律案、この参議院送付の二案が上つて来る予定になつております。なお内閣委員会の引揚同胞対策審議会設置法の一部を改正する法律案も上つて来る予定になつておりますが、これらを上り次第逐次御上程を願つて、それから村瀬さんの追放解除に関する緊急質問をお願いするということになります。
○小澤委員長 そうすると本会議の開会時間はいかがいたしましようか。
    〔「一時半」と呼ぶ者あり〕
○小澤委員長 それでは一時半ということにいたします。暫時休憩いたします。
    午後一時四十七分休憩
     ――――◇―――――
    午後四時五十六分開議
○小澤委員長 休憩前に引続き議院運営委員会を開きます。ただいま本会議は、定数に満たないというので休憩したのですが、このとりはからい方について御協議を願います。
○岩本副議長 まあ定員に達したり、達しなかつたり、始終出たり入つたりしてやつているのですから……。
○田中(織)委員 とにかく重要法案なのに定足が足らぬというので、ぼくと石田君とが正式に申し出ているのですから、せめて場内交渉の連中にでも諮るべきだつたと思うのです。
○佐々木(秀)委員 田中君のおつしやるのは無理はないのでして、与党がそろえて入れておかなければならないというのはもつともなのです。そこで、ぼくらの方は十分そろえますが、あなたの方も申し込んだのは四名しかなかつたのですから……。
○田中(織)委員 ぼくが正式に通告したら取上げなくてはならぬ。
○大池事務総長 それで、佐々木さんの方でこれから入れるからというので、入れるならよいし、入れなければやるぞといつて正式に言つて来た。そのうちにすぱつと終つてしまつたものですから……。
○田中(織)委員 ことに、きようは向うの議会関係の人も来ているのですから……。
○梨木委員 経過をもう少しはつきりさしておいてもらいたいと思うのです。私の方から私ほか七名、それから社会党は松岡駒吉氏ほか四名、それから民主党は……。
○大池事務総長 民主党は入つておりません。
○林百郎君 そのときは入つてなかつた。しかし同意はしていた。
○梨木委員 その連名で記名投票の要求をしたわけであります。私たちはその当時これだけですでに五分の一あるものと見ておつた。
○佐々木(秀)委員 ところがそれがなかつた。
○梨木委員 そう見ておつたのです。従つてこういう要求が出れば、少くとも議長としては、こういう要求があつたが、しかしこれは五分の一に達しておりませんからどうこうするという、その措置を明確にすべきだつた。このことが一つと、もう一つは、私たちは特にあなた方にいやがらせをやるというような考えは全然ないので、非常に重要な法案なのにあまりにも人が少くて、あなたの方は四十名ぐらいじやなかつたかと思うのですが……。
○佐々木(秀)委員 四十名ということはないけれども、六十名くらいしかいなかつたことは事実です。
○梨木委員 だから、こういう重要法案なのに、あまりにこれでは少いじやないかということを言つた。同時に、私の方から出した記名投票の要求について、あるいは五分の一に達しないようなことも大池さんから言われましたから、それじや私の方は入れましよう、入れるから要求しましよう。こう言つて私は呼びに行つた。そういう経過をたどりまして、同時に私が、あとで聞いたのでは、あなたの方も入れると言われておつた。だから私たちとしては、ああいう重要な法案だから、あなたの方も入れるのなら入れて、そうして採決すべきだと思うのです。これが議長として最も公正なやり方だと思う。ところがそれも待たずに、あの定足数がないということが明白なのに採決してしまうということは、議長としてのはからいが非常に不穏当だと思うのです。この点を明確にすべきだと思います。
○椎熊委員 それは明確だつたと思う。ただ私のふに落ちないのは、記名投票の要求をしたというのは不穏当じやないかと思うのです。運営委員会では記名投票はやらぬということを決定している。それをそういう間隙に乘じて、人のいないのに五分の一で記名投票を要求するということは、運営委員会の決定を蹂躙しておる。
○林百郎君 それはこういうことになつておつた。一応起立採決をしてみても、それが定足数があるかどうかわからない。それで記名投票をすればはつきりわかると思つたから、あらかじめ記名投票の要求を出しておいたわけです。起立採決をしてみて、五分の一の異議がなかつた場合には、あなたの言うようになる。
○椎熊委員 定足数の足りないことは初めからわかつている。それはいろいろ各党の事情があつたでしようけれども、とにかく足りなかつたことは悪いのだからこれから入れて、審議を継続しようじやありませんか。
○佐々木(秀)委員 私どもの方も、定足数が足りなかつたことは悪かつたのでして、重々おわびいたします。ただ社会党、共産党から記名投票の要求が出たが、その点について成立しなかつたということについては、今お話の通りの状態でして、私の方から何も申し上げません。これからの問題については十分われわれも入れますし、きようのところは、あのまま流すということも困りますから、あと引続いて採決だけしていただきたいと思います。
○林百郎君 この際議長さんに申し上げたいのですが、やはり梨木君の言うように、記名投票の要求があつた場合には、定足数についての申合せがあれば別だけれども、その判断を……。
○椎熊委員 運営委員会では記名投票をやらぬことにきめておることを知つていながらやるということはいかぬ。五分の一あろうが何しようが、きまつた問題を守つて行くというのでなければ、議場の秩序は維持できません。
○田中(織)委員 緊急上程の案件についてはきめてないのです。法案の審議促進については運営委員会で申合せまして、ぼくも大蔵委員として、大蔵委員会は一番案件を持つておる関係で、運営委員会では特に発言しているだけに、これまで協力して重要法案が上つて来たわけです。ところが、そのときの条件という意味ではないけれども、了解を得ておいたのが農林中央金庫法の一部改正です。これは自由党も賛成し、各党共同提案で、ようやく質疑を打切りました。しかしこれがまだあした上るかどうかわからない。きよう民主党の幹事長とあなたの方の佐藤幹事長との間で、あしたは上げるように話合いができるからというので、きようの幹事長の話は信用しているのですが、とにかくこれがあした委員会で成立するかしないかわからないような状態では困る。そういう状態で、われわれは協力をしておるのだが、どつちかというと、政府側、与党側の協力が足りないところに、こういう状態が現われる原因があると思うのです。
○椎熊委員 それはその通り。それでさつきの運営委員会でも促進を承諾したのです。これは各党共同提案ということになつているのに、自由党の党内事情によつて他党が迷惑をこうむるということははなはだ遺憾だから、それは早く一本にしてきめなければならぬ。
○小澤委員長 それでは本会議は、これからすぐ続いて審議を進めるように御了承を願います。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小澤委員長 では、これで散会いたします。
    午後五時五分散会