第012回国会 大蔵委員会 第18号
昭和二十六年十一月十六日(金曜日)
    午前十一時六分開議
 出席委員
   委員長 夏堀源三郎君
   理事 奧村又十郎君 理事 西村 直己君
   理事 内藤 友明君
      淺香 忠雄君    有田 二郎君
      大上  司君    川野 芳滿君
      佐久間 徹君    清水 逸平君
      苫米地英俊君    三宅 則義君
      宮幡  靖君    高田 富之君
 出席国務大臣
        農 林 大 臣 根本龍太郎君
 出席政府委員
        大蔵政務次官  西川甚五郎君
        大蔵事務官
        (日本専売公社
        監理官)    久米 武文君
        大蔵事務官
        (主計局法規課
        長)      佐藤 一郎君
        大蔵事務官
        (主税局調査課
        長)      龜徳 正之君
        大蔵事務官
        (理財局長)  石田  正君
        大蔵事務官
        (理財局次長) 酒井 俊彦君
        文部事務官
        (管理局長)  久保田藤麿君
        食糧庁長官   安孫子藤吉君
 委員外の出席者
        大蔵事務官
        (理財局外債課
        長)      上田 克郎君
        農林事務官
        (食糧庁総務部
        長)      清井  正君
        農林事務官
        (食糧庁総務部
        主計課長)   厚見莊之助君
        専  門  員 椎木 文也君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
十一月十六日
 委員中西伊之助君辞任につき、その補欠として
 高田富之君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
十一月十六日
 保險業法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 三七号)(参議院送付)
 損害保険料率算出団体に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出第三八号)(参議院送
 付)
 昭和二十六年度における給與の改訂に伴う国家
 公務員共済組合法の規定
 による年金の額の改定に関する法律案(内閣提
 出第四八号)
 旧令による共済組合等からの年金受給者のため
 の特別措置法の規定による年金の額の改定に関
 する法律案(内閣提出第四九号)
 租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第五一号)
同月十五日
 濁酒密造防止対策確立に関する請願(菅家喜六
 君紹介)(第一二八二号)
 揮発油税軽減に関する請願(小淵光平君紹介)
 (第一二八三号)
 同(田嶋好文君紹介)(第一二八四号)
 同(松木弘君紹介)(第一三六一号)
 同(北川定務君紹介)(第一三六二号)
 同(野原正勝君紹介)(第一三六三号)
 同(鍛冶良作君紹介)(第一四三三号)
 同(鹿野彦吉君紹介)(第一四三四号)
 国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関
 する法律の一部改正に関する請願(成田知巳君
 紹介)(第一二八五号)
 舞鶴税関支署庁舎新築の請願(大石ヨシエ君紹
 介)(第一二八六号)
 運動用品に対する物品税の免税点設定に関する
 請願(高間松吉君紹介)(第一二八七号)
 煙火類に対する物品税撤廃の請願(高間松吉君
 紹介)(第一二八八号)
 電気冷蔵器に対する物品税の課税範囲改訂に関
 する請願(前田榮之助君紹介)(第一三六四
 号)
 国民金融公庫法の一部改正に関する請願(千葉
 三郎君外三名紹介)(第一三六五号)
 社会保険診療收入課税軽減に関する請願(大石
 武一君紹介)(第一三六六号)
 水あめ、ぶどう糖に対する物品税撤廃の請願(
 山手滿男君紹介)(第一四二二号)
 関税定率法の一部改正に関する請願(小金義照
 君紹介)(第一四三〇号)
 未復員者給與法の適用患者に対する療養期間延
 長等に関する請願(佐々木更三君紹介)(第一
 四四〇号)
 在外資産の補償に関する請願(坂本泰良君紹介)
 (第一四四一号)
の審査を本委員会に付託された。
十一月十五日付公報の正誤
 十月三十日本委員会に付託になつた旧軍港市転
 換法による転換地域の再接収反対に関する請願
 (宮原幸三郎君外四名紹介)(第五六五号)中、
 外四名紹介は外五名紹介の誤り。
同日
 退職金の課税免除に関する陳情書(名古屋市議
 会議長横井恒治郎)(第七四九号)
 漁業証券の課税全額免除に関する陳情書(東京
 都議会議長菊池民一)(第七五〇号)
 未復員者給與法の適用患者に対する療養期間延
 長に関する陳情書外三件(国立福岡病院患者代
 表前田博光外四百八名)(第七五一号)
 たばこ小売業擁護に関する陳情書(名古屋東た
 ばこ販売協同組合理事長小川けい一)(第七五
 二号)
 法人税分割納付に関する陳情書(日本繊維協議
 会会長阿部孝次郎外十一名)(第七五三号)
 在外公館等借入金返済に関する現地通貨換算率
 に関する陳情書外三件(岡山市大供厚生町岡山
 大連会会長彭城得外五十六名)(第七五四号)
 株式配当金等支拂調書提出限度額引上げに関す
 る陳情書(東京都千代田区丸の内三丁目十四番
 地東京商工会議所会頭藤山愛一郎)(第七五六
 号)
 北陸財務局存続に関する陳情書外一件(金沢市
 長井村重雄外一名)(第七五七号)
 南九州財務局管内財務部廃止反対の陳情書外二
 件(宮城県西諸県郡町村議会議長会会長長井虎
 二外六名)(第七五八号)
 退職金の課税免除に関する陳情書(八幡市八幡
 製鉄所年功会会長橋田久太郎)(第七六〇号)
 旧軍用土地並びに建造物の無償拂下げに関する
 陳情書(徳山市長池清外二十二名)(第七六一
 号)
 濁酒密造防止対策に関する陳情書(会津若松市
 上大和町七番地新城猪之吉)(第七六二号)
 未復員者給與法の適用患者に対する療養期間延
 長に関する陳情書(国立岐阜療養所患者代表大
 野賢太郎外六百五十六名)(第七八八号)
 林業税政改正に関する陳情書(静岡県磐田郡上
 阿多古村森林組合長田口昇一外八十三名)(第
 八一二号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 食糧管理特別会計の歳入不足を補てんするため
 の一般会計からする繰入金に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出第三〇号)
 国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関
 する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第
 三二号)
 日本専売公社法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第三三号)
 物品税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 三五号)
 保険業法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 三七号)(参議院送付)
 損害保険料率算出団体に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出第三八号)(参議院送
 付)
 糸価安定特別会計法案(内閣提出第四三号)
 学校及び保育所の給食の用に供するミルク等の
 讓與並びにこれに伴う財政措置に関する法律案
 (内閣提出第四四号)
 旧外貨債処理法による借換済外貨債の証券の一
 部の有効化等に関する法律案(内閣提出第四七
 号)
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○夏堀委員長 これより会議を開きます。
 昨十五日本委員会に付託に相なりました旧外貨債処理法による借換済外貨債の証券の一部の有効化等に関する法律案を議題として、まず政府当局より提案趣旨の説明を求めます。西川政府委員。
○西川政府委員 ただいま議題となりました旧外貨債処理法による借換済外貨債の証券の一部の有効化等に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
 戦時中政府は、旧外貨債処理法によなて外貨債を邦貨債に借りかえる措置をとつたのでありますが、右の借りかえにあたり、原証券引きかえの方法によらなかつたために、その原証券及び付属利札が、なお海外に残存しているものと推定されるものが米貨債約八百七十万ドル、英貨債約七十五万ポンドほどあります。
 また開戦後外貨債借りかえの実施までの間における海外にある外貨債に対する利拂い債務またはくじ引きに当籤した証券に対する償還義務につきまして、政府は旧敵産管理法に基いて、これらの支拂い資金をその外貨債の発行者から政府の指定する勘定に円貨をもつて拂い込ませることによつて、その発行者の債務を免責し、利拂いに相当する利札は、海外に残存のままこれを無効とする措置をとつたのであります。右の利拂い資金相当額は米貨約五百九十八万ドル、英貨約三百六十二万ポンドとなつており、また右のくじ引き当籤外貨債の償還資金に見合う金額は、英貨約六千ポンドとなつているのであります。
 これらの残存証券は、旧外貨債処理法によつて国内法的には無効とされ、あるいは円貨による償還資金の積立てがなされているのでありますが、それらの中には、当時の事情からいたしまして、わが国の一方的な国内措置だけで相当無理な処理がなされたと認められるものもあり、現にその相当部分の復元方について、アメリカ合衆国政府から申入れを受けている次第であります。政府としましては、わが国が戦前にかち得ました対外債務の誠実な履行者としての信用を保持し、かつは将来における外資誘致への影響を勘案いたしまして、これらの無効となつた外貨債の効力を復活する等の措置を講ずることが必要と考えました結果、この法律案を提出いたした次第であります。
 次に、この法律案の内容につきまして概略を御説明いたします。
 第一に、さきに申し述べました借換済外貨債の残存証券及び付属利札で、その借りかえが当を得なかつたものと認められるものにつきまして、大蔵大臣の指定により、これを旧外貨債処理法による借りかえの日にさかのぼつて有効なものとし、また前述の旧敵産管理法に基いてとられました措置によつて無効とされました利札につきましても、これを再び有効なものとすることといたしました。
 第二に、右により有効とされます外貨債が地方債または社債であります場合には、旧外貨債処理法の精神に従いまして、その元利支拂い義務を政府が承継することといたしました。
 第三に、以上による借りかえ済外貨債の復元に伴いまして、すでに借りかえにより発行されている邦貨債との二重発行を調整する必要がありますので、その邦貨債の取得者から借りかえ価額相当額を政府に納付させることといたしました。なお、右の納付につきましては、本人の選択によりまして、借りかえ発行された邦貨債そのものをもつて代納することもできることといたしました。
 このほか右の邦貨債取得者から政府に納付されたものの内部処理、その他本措置の実施に伴い必要な事項を規定いたしております。
 以上がこの法律案を提出した理由及びその内容の概略であります。何とぞ御審議の上、すみやかに可決されますようお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
○夏堀委員長 次に食糧管理特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案、日本専売公社法の一部を改正する法律案、物品税法の一部を改正する法律案、糸価安定特別会計法案、及び学校及び保育所の給食の用に供するミルク等の讓與並びにこれに伴う財政措置に関する法律案を、一括議題として質疑を行います。なおただいま議題といたしました五法案中、学校及び保育所の給食の用に供するミルク等の譲與並びにこれに伴う財政措置に関する法律案につきまして、政府当局より発言を求められております。この際これを許します。佐藤政府委員。
○佐藤(一)政府委員 ちよつとミス・プリントが一箇所ございますので御訂正願いたいのですが、第三條の第三項でございます。「前項の規定により都道府県教育委員会が納付する納付金は、」とございますが、「教育委員会」を削つていただきたいと思います。ちよつと急ぎましたものですから、まことに恐れ入りますが御訂正願います。
○淺香委員 学校給食の問題について久保田局長に伺いたいのですが、学校給食用のミルク及び小麦粉は、従来アメリカからの寄贈あるいは対日援助見返資金によつてまかなわれて来ましたが、今回政府がこれの財源を負担して今年度の給食を継続したいということについては、私どもは非常にこれは適切だと思うのであります。しかし都道府県を経て給食を受ける児童に讓與することができるとしてあるが、従来府県内において給食の指定を受けている学校と、その反対に配給物資が不足だという口実のもとに、いまだ給食を受けていない学校があるが、この不均衡な措置に対して政府はどうお考えになつておられますか。
○久保田政府委員 御指摘の通り、確かに不均衡な線が出ております。これは一面物資が足りませんための問題がありますと同時に、私どもの願つております給食は、ミルクならミルク、パンならパンだけ切り離して子供たちに與えるという考え方をいたしておりませんで、ミルク、パンその他の副食物が混然一体となつた給食が完全に行われるという舞台を描いておりますのと、またそれに耐えて行きます負担と、また父兄を初め関係者がこの給食の意味なり効果なりを十分考えてくださつて、その意欲がそこに完成せられておる舞台をねらつておりますので、たまたまただいまのところでは、現在の数字で申しますと約四百万の児童だけが、その完全給食の対象になつております。将来はただいま申したような條件を備えてくださる限りにおいて、均一な線をできるだけ出して行きたい。しかしこれは現在一千百万ほどの学童がおりますが、その学童の全部に必要だとは思つておりません。ただいま申したような舞台とそうした意欲との関係、経済的な負担とのからみ合いにおいて、十分実施をできるという面を描いて、そごに完全給食が非常に効果的な形でできる、そういうふうに考えておる次第でございます。
○淺香委員 アメリカの寄贈、対日援助等が打切りになるごとによつて、給食中止もまたやむを得ないだろうという一般の風説に対して、学校の関係者あるいは父兄などがこれが継続の熱心な陳情を、きようまで続けられて来た熱意はわかるのでありますが、いやしくも児童をしてこれが運動に巻き込んでおるような例を各所に見るのであります。たとえば父兄からの陳情を児童が家へ持つて帰つて来て、そうして近隣の父兄の同調を求めるべく捺印にまわつておる。これは先生の言いつけだというようなことで、非常に行き過ぎがあつたように思うのであります。一説には、率直に申しますと、これは文部省から指示があつたのだ、こういうことも言われておりますが、この点についてそういうことがあつたのかどうか。また先生方が児童にこの行き過ぎの運動を指導したということに対するお考えを、一応承りたいと思います。
○久保田政府委員 御指摘のように、私どものところにも学童からはがきが相当参つた事実があります。この限度において巻き込まれておる事実があつたわけであります。私どもとしてはこれをいかにしても阻止したいという考えでおりまして、この夏ごろ補正予算の決定がどうなるかといつたころ合いに、ぜひ学童をこうした関係の中には入れないでくれろということを、特に関係者にお願いした事実がございます。私どもが特に学童をそういう関係に巻き込みたくないと考えますことの証拠と申しますか、考え方の基本は、どうか本年度だけでも現在やつております給食の関係をいじらないでおいてほしい。たといアメリカの関係が打切りになつても、あらゆる力を結集して現状通りの姿をどうぞ現在の学童に與えてやつてほしい。来年からは年度切りかえというために、また学童から申しますれば、新しい子供も入つて来るわけでありますし、卒業する子供もありますわけで、新学期ということで多少の動きが現われても、学童に対する環境の影響というものはそう恐れるに足らないと思いますが、たまたまガリオア関係が打切られたということのために、そういう状況に巻き込まれて、特殊な変化を出すということをおそれておりました事実から御判断いただいたら、的確におわかりいただけるかと考えます。
○淺香委員 給食の問題は平素から非常に物議をかもしておりますが、こういう考えをお持ちにならぬでしようか。すなわち比較的ゆたかな家庭と対象して、民生委員などにお世話になつておられるような比較的貧困な家庭、これを同一にして給食を今後も継続して行くということは、むしろ悪平等になりはせぬかと私は考えるのでありますが、国として財政支出の非常に多い折からでありますので、こうした民生委員などにお世話になつておられる比較的貧困な家庭の児童を対象として、今後給食を続けて行く。またそうすることによつて給食に充てられた費用がずれて延びることになつて、よけい配給が受けられるということになりはしないか、そうすることが賢明な方法ではないか、こう私は考えるのですが、この点局長の御意向を伺いたいと思います。
○久保田政府委員 学校給食がたまたま日本で、ごく最近の食糧事情が非常に悪いときに始められた。またそれが、だんだんそういうことを続けて来たということで、今淺香先生のおつしやるような部面も一面出るのではないかと思いますが、私はむしろ学校給食の持つております一面の効果として、非常に金持と申しますか、生活の非常に楽なところ、生活面で非常に自由な人たちの家庭の子供に、むしろこの給食の効果を與えたという考え方をしております。ちようどこの給食問題が二、三話題に出ましたころ、私のところへ、自分の家庭ではわざわざああいう代用食のパンをもらわぬでも、十分けつこうな弁当を持たしてやれる、だからどうか学校給食は強制しないようにしてくれろ、ということをおつしやつて来た方もあります。そのときのお話合いの中に、十分白米の弁当を持たせられるのだから、代用食のパンを食わせなくてもいいじやないか、こういうお考えがあるのでございます、こういう部分に、強制と申してはあるいは強過ぎるかもしれませんが、子供のためをよく考えてやつてくださることが、必要でありはすまいかという一面を私考えております。いま一面は、今お話の通り、生活保護を受けなければならぬといつたような面の家庭、またその学童たちに対して特に救済が必要であつて、またその部分からも栄養といつたようなことをあわせ考えて、そうしたことが行わるべきであるという考え方にはまたく同感でございます。その両者をどういうふうにつないで行くかというところに、問題があると考えておりまして、できるだけぜいたくに流れないで、しかも栄養、カロリーの問題から納得できる数字であつて、これが学校という舞台で教育的に行われるというところの効果と実際を結び合せながら、何とかして国の大きな負担にならないように、いずれも非常に困難な問題でありますが、それを継ぎ合せ、総合さしての給食という姿を描きたいというふうに考えてある次第でございます。
○淺香委員 いま一点。さかのぼつての話になとますが、文部省は給食設備が充実していないようなところは、給食を実施してはならないというように、府県の教育委員会の方へ通牒を出したようなことがありますか。
○久保田政府委員 文部省が通牒を出しておりますことは事実でございますが、これは物を関係筋からいただきますときの條件になつておつたのであります。せつかくの物資なりせつかくの仕事なりから出て来る結果が、そのこと自体でなくして、それに関連する設備の不完全といつたようなことのために危險な舞台を描く、そういうようなおそれを非常に警戒されたと考えますし、第二には、地方の関係者、ことにPTA関係者の意欲を相当あおりたいといつたような意向もあると考えられます。
○淺香委員 府県の教育委員会では、文部省の通牒によつて完備しろと言われているが、この設備が父兄負担で、私ども聞いておりますのでは、全国で約七十億円くらい給食の設備に費した。そこで問題になるのは、近い将来アメリカからの品物の寄贈の中止、あるいは対日援助の打切りというようなことがあることを、予想されていたと思うのであります。それが予想されていたのに、もし文部省が積極的に設備命令を出したとしたならば、これは相当問題だろうと思います。同時に、父兄が今回給食継続の問題について、しばしばこの議会にも陳情に見えましたし、われわれ選挙区に帰りまして父兄の方々にお会いしますと、一番この問題が出るわけですが、異口同音に教育委員会の方から、文部省の意向だからというように言うて来た。だからわれわれはこの給食は永久的に継続して行けるものだと考えておつた。しかるに今これを中止するとは、あまりにそれはひどいではないかと言うのです。そこでこれをもう一度明確にしていただきたいと思うわけです。
○久保田政府委員 御指摘の通り、私どもも責任ははつきり自覚いたしております。給食の設備を今大体七十億見当とお示しでありましたが、これは見方による数字でありまして、あるいはもつと大きくも見えると思つて、おります。現に私どもが考えております設備の程度は、單にミルクを暖めたり撹押したりする程度の設備と、完全給食をやつておりまして副食をいろいろな意味で世話をいたします設備のものと、両者あるわけでありまして、私どもができるだけ設備の充実をやつていただきたいとお願いしたのは、その両者を兼ね備えた部分の問題でございます。両者を兼ね備えておる程度のところでは、かりに援助物資が切れたとしても、給食の効果とその意味合いを十分理解してくだすつて、政府の援助がなくなり、外資関係の援助が多少薄らいでも、自分たちのところで、自力ばかりでなくても、多少の援助をそれに加えることによつて継続される自信があり、またそれほどに給食のことに骨を折るといつたような前提が、そこにくつついているものと私は確信いたしております。従いまして、その関係者から申せば、従来のままの援助が続くことを希望いたしますことはかわりないと思いますが、それがある程度薄くなる。従つて関係者の方の負担がどれほどか増すであろうといつたようなことは、もちろん計算の中にあつての準備だと考えております。さりとて私どもがこの関係の分を、無責任に当然そうあるべきはずだと考えておるわけではございませんが、せつかくの設備でありますし、せつかくの意欲でありますので、あらゆる努力をしてこの責任を果しますと同時に、むしろその効果の上りますようにこれからの継続に努力したい、こんなふうに考えておる次第であります。
○淺香委員 配給品はやつぱり今まで通りにミルクと、それから小麦粉に限られて継続して行くものか。それからいま一つは、給食用に配給した小麦粉の用途、たとえばパンとかあるいはうどんとか、どういう種類のものが児童に喜ばれているかがわかれば、これを知らしていただきたいことと、いま一つは全国的に配給された物の輸途賃、保借料あるいは加工賃を含めて、学童一人当りどのくらいの金額についているのかということ、これもわかればひとつ知らしていただきたいと思います。
○久保田政府委員 どの種類のものが善ばれておるかということと、どの種類のものを配給するつもりかという意味の点は、できれば従来通り小麦粉とミルクをお世話を文部省がする。できるだけ雑多な種類のものを扱いたくないというふうに考えております。
 それからそれぞれの輸送なり加工なりの計数の問題は、今ここで申し上げて間違うといけませんから、後ほどはつきりした数字を申し上げさしていただこうと思います。
○淺香委員 小麦粉は政府の手持ちの安価なものの拂下げを受けるということについては、これは私はけつこうだと思います。また受ける学童も喜ぶと思うのでありますが、問題はミルクです。このミルクを学童が非常にきらうような傾向がある。ことに都市を離れた郡部の学童になりますと、ミルクを非常にきらつて、給食の時間に先生のすきを見てミルクを捨てるというような傾向が、相当あるということを聞くのですが、こういつた点はどうでしようか。
○久保田政府委員 ミルクにつきましては、配給の当初確かにそういつた事実を私ども聞いております。ミルクの中に二種類ありまして、一つの種類のものが割合ににおいがきついということのために、そういうことが間々あつたということを聞いておりますが、最近だんだんその扱いになれて来て、私の承知しておりますところでは、暖める時分に攪拌と申しますか、かきまわし方が上手であれば、そのにおいが順々に消えるのだそうであります。またある程度のにおいを上手に残すことの方が、子供に嗜好させるという上に、非常に有効ということも聞いておりまして、少くとも最近のミルクの関係については、わざわざ捨てるとかなんとかいう事実を聞いておりません。
○淺香委員 だんだんそうしてよくなつて来たことも事実でしよう。なれて来たこともほんとうでしようが、ミルクを強制配給にせずに、選択制度にしてみる。たとえば学童の好む適当なもの――そこに牧場があつて、そこからできる新鮮な牛乳を学童に給するということができましたならば、これが体位向上、あるいは嗜好の程度にも合致しますし、あらゆる面が合理化するのだと思うのですが、こういう点はどうでしようか選択制度ですね。
○久保田政府委員 現在までのところでは、粉ミルクがたまたまただであるということに立脚いたしておりますので、淺香先生のおつしやるように生牛乳がそういう自由な形でとれるようなことは、私はそれが何よりの希望でございます。たまたまただいままでの分は、学童がただでもらうという前提がありますために、給食費全体としての価格をできるだけ下げたいという趣旨から配給いたしておりますので、これを強制的に配給するという形は全然とつておりません。ただある学校の中で数人だけが希望するからくれろとか、ある学年だけが希望するからくれろということでは、差上げるわけに行きません。学校全体としておやりくださるならば上げましよう、こういうかつこうになつているのでありまして、自由選択と申しますか、むしろほかの代替物で、値段の関係なりで充足されるようであれば、ミルクは決して強制するということではありませんので、むしろその方を選んでいただくことが希望でありますが、価格の関係から、一方はわずかな輸送費を拂えば十分の品が手に入る。一方はかりに輸送費を拂わないものでも、現物そのものの値段を拂わなければならぬ。その価格の差から来た事実だけであります。
○淺香委員 それでそういうように選択制度にかわりつつあるであろうというお見込みなのですね。
 次にお伺いしますが、給食に関しては、文部省では何か外郭団体と申しましようか、審議会というような機関があることを聞いておるのですが、もしありといたしました場合には、だれがこれを委嘱しておるのか、またどういうメンバーで、それから報酬などはどうしておるかということを、ひとつ参考に聞かしていただきたいと思うのです。
○久保田政府委員 学校給食に関する審議会は確かにございます。これは言葉は間違つておるかもしれませんが、体育関係、衛生関係というものと一緒のものでありまして、そのうちの分科会に学校給食だけのものがございまして、メンバーは衛生という意味からのお医者様、栄養という意味からのお医者様、それから学校で現実に給食の世話をしております栄養士関係の種類の人、学校としてこれを取扱う関係の学校長、そのほかに学識経験者に数名入りていただいております。それから報酬などは、特に私今ここで明確に記憶いたしませんが、年度末か年末あたりに千円か千五百円くらいの謝礼を出しておるくらいのものだろうかと思つております。
○淺香委員 よくわかりましたが、メンバーの中に文部省の退職されたお役人が、相当入つておられるようにも聞くのですが、これはどういうことでしようか。
○久保田政府委員 前に文部省の衛生給食の関係をおやりになつたことのあります方が、一人お入りになつておるだけだと記憶しております。
○淺香委員 非常に申しにくい言葉ですが、あなたの方の部下で、給食課の方の係員の方が、今度収賄の容疑で検挙されたということなどに関連いたしまして、世間では文部省の外郭団体であるところの給食の審議会というようなものにまで、相当疑惑を持つているということも事実でありますが、これに対して将来運営といいましようか改革といいましようか、何かお考えがあれば聞かしていただきたいと思います。
○久保田政府委員 ただいま御指摘の給食の方の審議会は、給食をこれからどうしたらいいとか、今度予算が打切られるということになれば、どういうふうなことを研究して行くかという種類のものでありまして、審議会自体の問題としては、特に問題はないと思いますが、御指摘の部分は学校給食会という財団法人が別にございます。その関係のことにからんで、淺香先生のおつしやるようなうわさがあるといえばそれかと思いますが、これも実は財団法人になつておりまして、直接そこが物を扱うといつたような種類のことは一切いたしておりません。たまたま昨年あたりに一件か二件、地方の依頼によつて物のお世話をしたことがあろうかと記憶いたしますが、これなども学校給食の継続の姿がはつきりいたしましたならば、できるだけこれを法制化して、単なる財団法人というものでなくして、むしろそういう特別会計を持つといつたような、非常に明確な線のものに切りかえることができれば、なおありがたいというふうに希望いたしております。たまたま学校給食の一切をもつと早く法律化するという問題が、一面私どもとしては希望であつたのでありますが、えてこういう種類の関係のものは、公団といつたような種類のものに考えられがちでございまして、関係筋の方からいわゆる公団といつたようなものが、非常に怪しいものだといつたような色めがねで相当見られたために、その点からの法制化という部分がうんと遅れて来ておつた次第であります。先ほど御指摘の部分につきましてはまことに申訳なく思つておりますが、まだ全貌も私どもにはわかつておりませんし、一面私ども一応解決いたしますまでは、ものを申す次第でないと思つておりますので、ただこのことが学校給食なり教育全般の上に、たいへんな御迷惑をかけておるということを、深くおわびだけをさしていただきます。
○淺香委員 非常に御丁寧な答弁がありまして、だんだん明らかになりましてけつこうですが、それに関連いたしまして、たとえばパンなどの指定工場、こういう指定業者の中で、政府から委託されたところの原材料を規定以内に上げてしまつて、そうしてその余つた材料を横流しをして、不正利益を得ているといううわさも実は聞くのであります。これは業者間で出目ということを申しているそうでありますが、こういうものに対しては、文部省はどういう対策をお持ちになつておられるのでしようか。またどういう処置をしておいでになるのでしようか。
○久保田政府委員 そういう出目の関係のことは、私ども一応ありはすまいかという程度には心得ておりますが、事実どういうものがあつて、どういう動き方をしているかという点については、明確にいたしておりません。これは責任のがれを言うわけではありませんが、配給する事務を私どもとしてはとる、それから先の事実上の監督は、教育委員会にお願いしておるという態度をとつておりまして、今までそういう部分について、特別な問題があるというふうには承知いたしておりません。それから先ほどの数字の点でございますが、今資料をいただきましたので、ついでに申さしていただきますと、先ほど御指摘のパン、脱脂ミルクについての加工、輸送賃の関係がどういうようになつているかという御質問の数字でございますが、パンは輸送賃と加工を加えたもので二円九十二銭になつております。脱脂ミルクは三十銭でございます。これを一箇月計算にいたしますと二百二円、一年計算にしまして――二百十五日計算でありますが、二千百七十一円五十銭ということになつております。
○淺香委員 最後にもう一点伺いますが、アメリカ政府からの寄贈あるいは対日援助見返資金の支出による小麦以外に、給食品としていろいろなもの、嗜好品にひとしいようなものが各学校に流れております。これは体位の向上というよりか、むしろ学童の体位をマイナスにするにひとしいようなものが散見されるわけですが、このことに対して文部省としては、今後どういう対策を立てて行かれるのか。またこうした小麦粉あるいはミルク以外に、いろいろな嗜好品が流れていることによつて、先ほど御答弁のありましたようないかがわしい問題、あなたの部下においてそうした不祥事を惹起したということも、一つはこういうところに原因があると思うのであります。その指定するところの商人は、文部省が指定されるのか、府県の教育委員会が指定されるのかわかりませんけれども、そういう点について今後において、根本的な対策をお持ちになつておられるかどうか。この点を最後に明確に御答弁願つて、世上の疑惑をこの際明らかにしていただきたいと思います。
○久保田政府委員 ただいま御指摘の点は、まつたく私も同感に存じております。私どもが給食に対する物資として考えておるものは、少くともこれだけはぜひほしい。いま一つ欲を申せば、これ以外のものは必要としないのだという、最高最低をはつきりいたしたいと思つております。現在特定の学校だけを拾つてみますと、たとえばカルピス式のものをミルクを少し飲みやすくするためにつけてやるとか、そのにおいを消すために特殊なものをまぜるとか、また副食のために特定のものを買い込むということは、事実であると承知しております。こういう場合に学校がどうしてそういう品物を買うか、その買い方に問題が残るわけであります。その場合にある特定の学校だけを限るということにしておきますと、校長先生がたまたまその地域の人人から押しつけられるとか、また自分の間違いで、必ずしもよくないものをいいものと思つて買うとか、こういう問題も起りがちでありますので、先ほど申しましたように最高最低の線をはつきりさせておいて、これ以外の種類のものは非常にけつこうなものと思えるけれども、あえて買うに及ばない、また買うことが一応とどめられておる、またこれだけのものはぜひ買わなければならないという種類のものにつきましては、その買い方が非常に明確に行きますような方法を考えて、最高最低のわくの中でその人らが自分のつまらない個へ的な責任で、物を動かすとか買うとかいうことが起らずに済ませるような考え方で、やつて行きたいというふうに考えております。
○高田(富)委員 安孫子政府委員に供出の問題について、ちよつと緊急質問をしたいのであります。この間の知事会議の模様等を承りまして、われわれといたしましては、本年度の食糧の供出は、相当重大な問題になつておるということを痛感しております。今回ごこに食管会計の繰入れの問題も提案されておるわけでありますが、最初にお伺いしたいことは、最初の政府の予定が、今回の二千五百五十万石よりはるかに少い――ことは與党方面の話では、事実上二千万石程度でけつこう打切りというふうなところへ行くのではないか、こういうわささえ飛んでおりました。従いまして政府としては、やはり財政的方面からしましても、当然そういうふうな数量を予定しておられたものと思うのです。それが突然こういうふうに量をふやしたということにつきもしては、これをカバーするために、相当予算その他におきましても無理なことをやつて、やりくりをつけなければならないことになるのではないかというふうに考えられますが、この点はどうですか。
○安孫子政府委員 供出量が二千五百五十万石にきまつた。当初予算では約三千万石の内地米を買い上げるものとして予算を計上しておりました。今回の補正ではそれを圧縮いたしまして、二千大育ちよつと欠ける数字になつております。しかし年度末における糧券の発行限度は同じにいたしております。大体ことしの作柄はよくありませんので、当初予算で組みました内地米の数量よりも、内地米の買入れ数量を減らして、残りの分については外国食糧を入れるということで、外国食糧の方をふやしまして、補正予算を組んで御審議を願つておる実情でございます。あるいは御質問の点に直接触れないかもしれませんが、大体そういうふに考えております。
○高田(富)委員 外国食糧の輸入の見通しでありますが、今回統制撤廃の方針が拒否されたということの一つの原因としましては、やはり外国食糧の輸入の見通しについての政府当局と司令部との見解に、食い違いがあつたのではないかと思いますが、外国食糧の輸入の見通しはどうですか。なおそれについて、政府と向うとの見解の食い違いがあつたかどうか、こういう点を御説明願いたい。
○安孫子政府委員 外国食糧につきましては、当初計画が年間三百二十万トンの輸入を見込んでおげまして、これは順調に入つて来ております。また今後四月までの間に、確実にそれだけのものは入ると考えております。統制撤廃の議論がありました際に、やはり切りかえ時におきまする政府操作食糧の充実という観点からいたしまして、相当食糧を充実すべきだ、これはまあ常道でございます。そのために五十万トン程度のものを増強しようという計画にいたしたのであります。しかしいろいろな外貨の実情あるいは輸入先の供給力その他の関係からいたしまして、ただいまそれを決定すべき時期じやないという点からいたしまして、四月からの配給を廃止するということは、しばらく機の熟するまで見送るという結果になりましたので、ただいまのところでは三百二十万トン計画、これは遂行されるものだと考えております。もつとも今後の問題といたしまして、本年産米があまり作況がよろしくございませんので、この足らず前につきましては、その程度の輸入食糧の増強ということは考えなければならぬかと思います。この点は三十万トン前後になるんじやなかろうかと思います。この辺の見通しについては私どもある程度の成算は持つております。
○高田(富)委員 そうしますと、外国の産地の状況とか、輸送の状況、あるいは外貨の状況というようなことを見合せまして、大体本年度の三百二十万トンあるいはそれに若干上まわるくらいのところは、今のところ大丈夫だろうということでありますが、なおこれを明年度の――まだ明年一ぱいの見通しも困難でしようけれども、政府では、一説によりますと、十一月から撤廃するというふに言つておるそうでありますが、来年度は十一月には必ず撤廃するという方針のもとに準備を進めておるのか。もしそうだとすれば、外国食糧の関係についても、ある程度の見通しを持つているはずでありますが、この来年の統制撤廃の予想とからんだ外国食糧の輸入の関係、これについてわかつている範囲で政府の方針を御説明願いたいと思います。
○安孫子政府委員 統制撤廃の問額は政府黄門にありますように、機の熟するまでというようなことになつております。来年の十一月から必ず統制を撤廃するというような決定的なものになつて知りません。まあできただけ状況が好転いしたますれば、その状況を見ましてその方向に進みたいそういう考えでおるわけであります。従つて来年度の外国食糧の輸入につきましては、来年の四月以降でございますが、大体原則的には三百二十万トン程度のものを考えております。しかし先ほど申しましたように、本年度産米の作況が必ずしも良好だとは申せませんので、この分は不足することになろうと思います。その分の補強はせなければならぬだろう。従つて三百二十万トンを、二十万トンないし三十万トン程度のものは、ふやさざるを得ないのではないかというふうに思つております。この場合に問題は、米を入れるか麦を入れるかの問題でありますが、できるだけ米を入れたいと考えております。これについてはタイ、ビルマ、その辺の事情が、必ずしも非常にふやし得るという状況にはございません。イギリス側との関係もございますので、必ずしも私どもは楽観はいたしておりません。しかし折衝の余地はあるものだと思つております。そんな状況で、これから来年の四月以降の輸入計画について、本格的な検討と作業を加えて、来年度予算を編成するごとにいたしたいと思つて研究中でございます。
○高田(富)委員 それからこの機会にもう一つつけ加えて御質問しておきたいのですが、この間の知事会議で、とにかく今年度の供出は非常に困難である、普通のことではちよつとむずかしいという空気であつて、それに対しまして政府の方で、何かこの実際の作柄がわかつたときには補正をするといううな、言質ですか約束をされて、一応そういう何か條件をのみ込んだ上で、知事側が納得したという、かうに、新聞紙上われわれは聞いおりますが、こういうこともよほどはつきりおきませんと、おそらくそういうことで地方へ帰りますと、地方の方でそれを非常に信頼しまして、そうしてやはり実際に困つている方面では、どんどん補正の要求が出て来ると思います。こういうものをどういうふうにして調査をし確認して補正を実際にやるか。この前も、いつでしたか、昨年度でしたか、免責措置というようなことがありまして、それでもつて納得しまして地方へ帰つた。ところがなかなかこの免責措置は実際にはうまく行かないために、相当困難な状況が部分的にありました。今回もぜひそういうふうなことがないようにするには、この点について政府が――これは簡單に知事側が納得したのじやないと思いますが、どういう点を明確に約束されて一応納得したようなことになつておるか。この際ひとつ明確にお答え願つておきたいと思います。
○安孫子政府委員 二千五百五十万石については、知事側としてはいろいろ議論がございました。と申しますのは、二千五百五十万石を算定いたしました基礎は、予想収穫高六千六十六万石という前提において、完全な保有数量を持たせる、そのほか採種圃等の分も除くというふうなことで計算をいたしますと、計算上二千五百八十万石くらいになると思うのです。しかしいろいろな状況からいたしまして、なかなか出しにくい環境もございますので、それを二千五百五十万石に切りまして、これでひとつお願いしたいということで原案として出したわけであります。これに対して主として九州、四国、中国方面でございますけれども、その後の作況が非常に悪い。従つてその実情は今はつきりしておるのだから、その事情を織り込んで今回の決定をしろという強い要望がございました。しかしながら県々の申し出られます数字だけをとりまして修正をいたしますことは、非常に危険でございます。これは御承知だと思いますけれども、県県の数字の信憑力という問題もございますし、県間のバランスの問題もございますし、東日本との関係もございますので、それはやはり全国的に一律にしまして、その間の上に減らすものは減らすという措置を講ずるのが、これはまあ当然だろうと考えております。その点に関する措置は、米の供出に関しまする手続の政令がただいま出ております。従来の食確法にかわるものでございます。この政令に基きまして、実収高が発表になりました際には、しかも割当は予想収穫高でありますので、予想収穫高と実収高との間に相当大きな違いがある場合には、それを減額補正するという手続を規定いたしております。従つてその政令に基きます補正は、これは当然やるべきものだろうと思います。知事側もその点は十分了承しているわけです。しかしそれまで待てないという議論が相当強かつた。今ただちにその数字を織り込め、こういうような強い議論があつた。いろいろお話をいたしました結果、まあできるところは最後の実収高が判明いたした際にやる。そのほかに県なり、あるいは作報なり、私の方で十分調査をいたしまして、どうしてもここは非常にひどいところである、予想収穫と非常に食い違つたところであるというようなことがはつきりいたしますれば、そのものにつきましては、ひとつまた十分考慮いたしましよう、こういうことで大体納得をしていただきまして、散会をいたした実情でございます。やはり原則的に申し上げますると、補正の問題は各県々のいろいろなむずかしい問題もありますので、実収高が判明をいたしました際に、全体の調整のもとにこれを行うことが常道であろうと思います。この実収高をできるだけ早くつかむということに、私どもとしては努力をして参りたいというように考えております。
○高田(富)委員 そういうことで実収高を調査しまして、実際にはこれだけしか供出できないということになつた場合に、全国的にはやはりどこまでも二千五百五十万石は絶対的なもので、動かせない、それに達しないようなところは補正は総体的にはできないから、もし米がへつこむような場合には、再び追加供出をやらしても、とまかく二千五百五十石万はどうしても確保するのだというのでありますか。それともこの二千五百五十万石自体に対して、これは減ることはあり得るのだ、実収ですからこれはいかんともしがたい、こういうことを含んでのことなのかどうか。その点はどうですか。
○安孫子政府委員 二千五百五十万石は収穫高を六千六十六万石という前提において、二千五百五十万石を考えております。従つてこれがくずれて参りますれば、また結論はおのずからかわつて来ると思います。
○三宅(則)委員 ただいま議題となつておりまする食糧管理特別会計に関しまする問題をお伺いするわけですが、最初に根本のことをお聞きしてはなはだ恐縮ですが、率直に御答弁を願いたいと思います。
 私どもは食糧は大体食糧庁長官の御説明もありましたが、内地産米と外国米とによつてまかない得る、こう考えておるのですが、やはりいつまでも食管がありますると、多少百姓さんは供出を澁るというのが今までの例であろうと思うのです。そこで根本的に考えられまして、これはむしろ供出ということにつきましてははずした方がほんとうに国民の生活にまんべんなく渡る、かように考えておるわけですが、長官といたしましては、どういうような構想で考えておりますか、この際ひとつ承りたいと思います。
○安孫子政府委員 これは先般政府声明がありましたように、輸入の実情でありますとか、価格の問題でありますとか、あるいは作況の問題でありますとか、そういう点を総合勘案いたしまして、大体はずしてよかろうというような判断ができました場合には、そういう方法で進めて参りたいというように考えております。
○三宅(則)委員 追究することはやめまして、実際問題を考究するわけですが、本年は風水害あるいは冷害等が多少あつたわけですが、そういう地域に対しましてはこれを修正する御意思でありましようか。今御説明になりました通り、二千五百五十万石という線を堅持したいという趣旨でしようか。その辺を明らかにされたいと存じます。
○安孫子政府委員 先ほど申しましたように、二千五百五十万石は予想収穫高の六千六十六万石というものを前提としての話でございまして、実収高が十二月の半ば過ぎに確定いたします。これが六千六十六万石を相当下まわるということになりますれば、やはりそれに相当する減額補正をしなければならぬだろう、こう考えております。
○三宅(則)委員 暖かい方にはもちろん相当豊作のところもありますが、しかしまた風水害もあるわけでありまして、積雪寒冷地帯というようなところにつきましては、これまたその実情を調査いたしまして、適正な割当をしなければならぬこう考えております。ややともいたしますると、これは食糧庁長官に申しますことは釈迦に説法かもしれませんが、どちらも内輪々々に発表したがる。作報事務所もあるいは県の方も、あらゆる角度からして内輪に報告したがるわけですが、しかし食糧庁長官の安孫子さんのごときは長年やつておられますから、内輪の報告も見破つて、正しい報告に直すというような見識を持つておられると思いますが、こういうことに対してどういう御所見を持つておりますか、承りたいと思います。
○安孫子政府委員 大体お話のように供出制度を前提といたします限り、端的に申しますと、できるだけ軽い方が万事都合がいいというようなことで、これは県によつて違いますけれども、県で出されます数字は大体一番低い数字が出て参ります。その次に食糧事務務所等で出します数字はそれを上まわる数字であります。作報が一番上の数字になるわけでございます。それで作報はある意味においては非常に恨まれる場合もありますけれども、そんな点において、やはり私ども作報の数字は、全体的にはつかんでおる数字だというように見ております。それ以上まだ米があるのかないのかというようなことになりますと、これはいろいろな勘の問題になりまして、何とも申し上げかねますけれども、私どもといたしましては、大体作報の数字を前提として考えて参ることが、正しいじやないかというふうに考えております。
○三宅(則)委員 わが国は先般小麦協定に加入されたのでありますから、緊急の場合には相当外国から入つて来ると考えておりますが、なお農産物におきまして、粉食奨励――ある意味におきましては、たとえばいものごときも乾燥して粉食にしたならば、ある程度まで利用価値があるのじやないかというふうに言われているのです。そういうふうな食糧対策ということと、もう一つは肉類、いわゆる家畜類等の奨励等によりましてある程度までこれを補足し得られるように考えておりますが、食糧庁長官はいかように考えておられますか。御所見の一端をお漏らし願いたいと思います。
○安孫子政府委員 日本人が非常に内地米に執着しておりますのは、否定できない事実だろうと思います。ただ内地米あるいは内地米に相当するようなものについての需給の事情というものを、戦前と同じ状態に回復することは非常に困難でありますので、ここしばらくは無理じやないかと思います。そういたしますと、ときどき申し上げているのですけれども、消費生活の面におきましても、やはり消費者の方で昔のような食生活でないものに切りかえで歩み寄つて来る必要が、消費者の側にもあるのじやないかと思います。その際に一番大きな問題は、米の方が消費生活においては割安だ。パンだとか粉食だとかいいますけれども、これはいろいろ副食物の関係、またパン自体においても、米から見ると割高であるというので、その点はなかなか普及しにくい実情にあるわけであります。今後の食糧政策といたしましては、粉食を奨励するのが大体ここ当分日本の国としての一つの運命じやないかと思うのです。それを合理的に、またそれが一般消費者に受入れられやすい経済的條件を、いろいろな面からつくり上げて行くことに、重点を置いて考えるべきじやないかというふうに考えております。もちろんそれに関連いたしまして、畜産の奨励、あるいは畜産物の割に安い価格による消費者への普及というようなことも、当然あわせて考えらるべきじやないかと思います。
○三宅(則)委員 一人で時間を費してもいけませんから、もう一点だけにしますが……。
○夏堀委員長 もう一点だけ許します。
○三宅(則)委員 私の考えております事柄は、やはり統制撤廃ということが主眼に考えられるのであります。これもまた内外よりの情勢を勘案していたしたいということの含みをもつて考えているわけですが、むしろ長官といたされましては、今後各官庁を督励しまして、作報等を十分に信用し得られる程度まで認識をしたならば、一日も早くこういうような統制を解くことが、一般国民に対して、一番公平にして、かつ普遍的にわけられる問題と思つています。その要素といたしまして、私どもは、各府県からの作報の報告もあるわけでありますが、みずから各地をおまわりになりまして、その真相を把握せられて本国会に報告せられたいと思いますが、その御用意がありますかどうか、承りたいと思います。
○安孫子政府委員 今すぐ各地をまわるという用意もございませんので、御了承願いたいと思います。
○清水委員 この際一言お伺いしたい。供出値段と消費者の手に渡る値段との開きが相当にあるように思いますが、この内容をお伺いしたい。聞くところによると、米の販売業者は、現在の手数料ではやつて行かれないようなことも言われておりますが、この価格の開きが相当にあるじやないかと思いますので、その内容をお聞かせ願いたいと思います。
○安孫子政府委員 生産者価格と消費者価格の差、これは俗に中間経費と言われておりますが、これは三割弱ではなかつたかと私は思つております。ただこの内容を申し上げますと、政府が産地にて米を買う際に、集荷手数料というものを拂います。それから倉に入れまして保管料を拂います。それからそれを運送するのに運賃を拂います。それから消費地において倉に入れまして、消費地において倉出しをして卸に渡すという経費、保管料、運賃、集荷手数料、そういうものがございます。それから十月末までに出したものについては早場米奨励金というものを今出しております。それからバツク・ぺイというのに金を出しております。それからことしはございませんが、去年までは超過供出奨励金というものを出しておりまた。こういう金も中間経費の中に入つております。いわゆる中間経費の中には二つありまして、生産者に還元されます経費の早場米奨励金とかバツク・ペイというもの、そういうものと、純粋の中間経費と二つになります。普通に中間経費と申します場合の字数と比較すべきものは、生産者に還元されるものは除きまして、そのほかのただいま申し上げました集荷手数料、運賃保管料その他の経費、人件費、こういうものであります。これは大体生産者価格に対しまして一四%くらいになつております。従つてこの中間経費には切り詰める余地はあまりない。卸売業者や小売業者に対しましても、私ども非常にたつぷりしたマージンを見ておるとは考えておりません。ぎりぎりのマージンで今やつておる、こういうふうに思つております。
○清水委員 ただいまの御説明で大体項目を並べられたことだけは承知しました。それにつきまして大体米のような多量に輸送され扱われるもののマージンとしては、非常に総体の金額は大きい。その間に不平均があるのじやないか。販売業者、卸売業者、小売業者の手数料が少いと言われましたけれども、そのほかの間において、あるいは余裕があるのじやないか。もしこれが業者の手に移つたならば、もつと能率的な運営ができるのではないかというふうなことも考えられます。現在私らが拝見しておるところによりますると、倉庫料でも運賃でもそう高いとは思われませんけれども、しかし米のようなものが多重にあれされる場合においては、もつと切り詰められるものがあるのじやないか、そういう面に節約の方法があるのじやないかということも考えられますが、この点について御所見を伺いたい。
○安孫子政府委員 相当切り詰めた中間経費になつておりますけれども、運賃その他の面については、なお圧縮をいたしたいという努力を、昨年から実はいたしておるわけでございます。一方昨今の情勢からいたしますと、運賃も上るというような状況でありまして、それをもちろんそのままの形には上げない、相当切り詰めた形において上げるということに、私どもは最大の努力をいたしておるつもりであります。私は端的に申しまして、そう大幅な圧縮はなかなか困難じやないかというふうに思つております。数字をちよつと申し上げますと、生産者価格が今七千三十円と一応想定いたしますと――新米価についての資料しか持つておりませんので、これはまた別に申し上げますが、集荷手数料、これは石当り農業倉庫あるいは協同組合系統の収入になるわけでございますが、二十四円でなかつたかと思います。それから保管料でございますが、これは営業倉庫の保管料と農業倉庫の保管料と二つにわかれております。これは相当切り詰めたやつで当然公定的なものがございますけれども、それを一割ないし二割圧縮いたしまして契約をいたしておるのは事実であります。それから運賃にいたしましても、これは地方の運賃と全国プール計算によりまする日通運賃とございますけれども、これも昨年は一割近く切つております。それから人件費、事務費、こういうものが主でございます。そのほかに配給経費、これは小売マージンと卸マージンとございます。これはお話のように、相当苦しいという話を実は受けておるのでありますけれども、これもひとつがまんしてやつていただきたいというようなことで、押えているような実情であります。相当私ども自身としては切り詰めて参つておるつもりでございますが、今後ともそういう方向に進みたいと思います。
○清水委員 今御説明がありましたが、まだ不十分のようにも思いますから、資料がございましたらぜひ御配付願いたい。これで私の質問を終ります。
○奧村委員 食糧庁長官にお尋ねしますが、われわれ大蔵委員会でことしの夏全国を国政調査して歩いたのであります。特に税収状況の調査で歩いたのでありますが、酒税の徴収に関連して密造の状況が大体把握された。特に東北地方や四国においては高知県、それから九州では宮崎県で、非常に密造が猖獗をきわめておるわけです。それでほとんどこの密造は米を利用しております。東北地方のごときは一箇村、村長初め全部密造をやつておつたという事例が現にあるわけであります。また九州宮崎県地方では、一部落全部密造を生業として行つておるという事例があるのであります。そこでこの密造が相当供米に悪い影響を及ぼしておると思うのでありますが、長官はどう考えておられるか。どういう状況になつておるか。供米の側からどう見ておられるか。お尋ねしたい。国税庁の間税部では、大体密造に使われる米は全国で一年に二百万石、こう見ておるのでありますが、食糧庁ではどう見ておられるか。これが供米にいかなる影響を及ぼしておるか。この点をお尋ねいたします。
○安孫子政府委員 やはり供米に悪い影響を與えていると思います。やはり保有計算だけじや足らぬで、そういうものを見込みますと、どうしても理論的にはじいた数字だけでは行かぬという、こういうことの一部には、地方によつてはそういうことも含まれると思いますが、これは単に密造だけという意味ではございません。ほかに冠婚葬祭による農村の食糧等もございますし、親戚等にまわす量などもありますし、また下男を雇つた場合の食糧というものも相当大量にいる、そういうようなものは全部からんでおると思います。現在の四合保有では足らぬという議論の陰には、そういうものも入つておるのだろうというふうに思つております。大体数字は私ども二百万石程度泥と思つております。
○奧村委員 大体二百万石の米が密造の原料に流れておるということは、長官もただいまお認めになつたわけです。ところが正規の清酒製造業者に割当てられる米は、御存じの通り昨年度は六十万石であります。それで密造に使う米は非常に酒化率も悪いし、むだな使用方法をやつておる。特に問題はことしのことですが、ことし酒米の割当はいつごろおきめになるか。またこれにどうしても昨年よりは割当をふやさなければならぬと思うのですが、ふやすお考えであるかどうか、御答弁を願いたいと思います。それに関連して私の意見をひとつ申し上げておきたいと思いますが、御承知かどうか存じませんが、現在清酒は非常に全国的に拂底しております。昨年の十二月酒の税率引下げによつて、非常に売れ行きがふえている。特に農村向けの二級清酒が非常に拂底しておる。来年の新正月あたりは、ほとんどお正月用の酒が農村では手に入らぬのじやないか。そうすれば、どうしても密造がひどくなる。それではそのかわりに合成清酒があるじやないかと言われるが、合成清酒はしようちゆうと比べると、むしろ今日の密造の方が品質がいいということになるのであります。こういう状況で行けば密造がますますひどくなる。密造の方で米をどんどんつぶす。それで供米の成績も悪くなる。これに対してはどうしても正規の清酒に対する酒米の割当をふやす一手よりほかにないと思う。そうして正規の酒を潤沢に流して、それによつて密造を押えて、しかも税収を確保する、こういうふうに行かなければならぬと思うので、どうしてもことしは昨年より二十万石ふやさなければならぬ、こういうふうに考えるのでありますが、長官はどうお考えになるか。またこれに対して総司令部の許可を必要とするのかどうか。この点の事情もひとつお伺いしたいと思います。
○安孫子政府委員 私どもも少しずつふやして参りたいと思つております。昨年は六十万石でしたが、ことしはあと二十万石くらいはふやしたいと考えておるのです。ただ供出の状況が今非常に不振でございまして、一般の操作用にもいろいろ問題がある際に、県々の実情もありますけれども、そこまで一挙に上げて行くということは、ちよつと今見通しとしては困難じやないか。もうしばらく供出を督励いたしまして、その状況によつてきめたいと思つております。この問題は総司令部ともやはり話合いをつける問題であります。
○奧村委員 二十万石くらいはふやしたい。しかし供米の今後の見通しによつて確言はできぬ、こういうことであります。それならば従来農村に対しては、特に供米に対して特配酒をやつておる。それで増石をして、増石した相当部分を農村へ供米の報奨と申しますか、何かそういう意味で特に農村へ潤沢にまわす、こういうことにすれば、密造がだんだん少くなつて供米もよくなるということになろうと思うので、二十万石をぜひ確保するという目標で進んでいただきたいし、それがためには農村に増石した分の酒を相当量まわすということを、大蔵省とお話合いになつて、ぜひ実現するようにお願いいたしたいと思います。これは私の希望を申し上げて質疑を終ります。
○夏堀委員長 休憩いたします。午後は一時半より会議を開きます。
    午後零時二十四分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時二十六分開議
○夏堀委員長 これより会議を開きます。
 先ほど提案の説明を聴取いたしまた旧外貨債処理法による借換済外貨債の証券の一部の有効化等に関する法律案につきまして、なお詳細なる逐條説明をするために、政府当局より発言を求められております。この際これを許します。石田政府委員。
○石田政府委員 旧外貨債処理法による借換済外貨債の証券の一部の有効化等に関する法律案を提出いたしまして、御審議を願うわけでございますが、これは政府といたしまして開戦後におきましてとりました措置が、いろいろと複雑であります関係上、またきわめて技術的なことにわたりますために、非常に條文がごたごたとややこしく書いてあるわけでございます。従いまして御審議に便しまするために、各條にわたりまして、大体の趣旨を簡単に逐條的に申し上げたいと思うわけでございます。
 この旧外債の処理につきましては、開戦直後におきまして、しばらく外国為替管理法によりまして一部処理をいたしまするとともに、敵産管理法によりまして処理をいたして参りました。そしてその補足的な処理をさらにはつきりいたしまするために、外貨債処理法によりまして、外貨債の邦貨債の借りかえ等が行われたわけでございます。この外国為替管理法時分にやりましたことと、敵産管理法時分にやりましたこと、及び外貨債処理法によつてやりましたことと、この三つがからまりまして、今度の法案におきまして処理しますところの事態が、発生いたしておるわけであります。そこでこのたびの法律案におけるところの規定でございますが、第一條は目的を示しておるりでございます。すなわちこの法律は旧外貨債処理法、旧外国為替管神法及び旧敵産管理法によりまして、今から考えますと、いささか無理であつたと思われる措置がとられましたので、相当外貨債処理その他関係者の権利を害したと思われる部分につきまして是正を行いたい、こういう目的を示しておるのでございます。
 それから第二條におきましては、この法案におきまして、外貨債という言葉と、邦貨債という言葉が使つてございますが、この外貨債というのは、旧外貨債処理法の適用を受けたところの外貨債をいうのであり、邦貨債と申しますのは、その借りかえによつて発行されたところの国債、地方債及び社債をいうのであるという関係を、明らかにしたわけでございます。なお旧外貨債処理法の適用を受けますところの外貨債は、米貨債といたしまして銘柄が十四ございます。また英貨債といたしましては十二銘柄あるわけでございます。
 次に第三條以下が具体的な規定でございますが、第三條におきましては、旧外貨債処理法によりまして借りかえ済みの外貨債でありまして、そうしてその原証券が存在しているものをまず取出しまして、そのうちから一、二、三に掲げましたような範疇に属するところのものについて、大蔵大臣が指定するということを要件といたしまして、それらの外貨債は借りかえの日にさかのぼつて有効にするということを規定しておるわけでございます。この範疇といたしましては、所有者の承諾なくして借りかえを行つたもの、それから質権者の承諾なくして借りかえを行つたもの、第三に、開戦後外国におきまして、あるいは清算に付されたとか、あるいは敵産管理に付されだとかいうふうな内容のもの、この三つであります。第三條におきましては、いわゆる原証券の問題を取扱つておるのであります。
 第四條におきましては、その利札の関係を取扱つておるわけでございます。結局第四條の趣旨といたしますところは、本証券が有効になりましたので、それに付属いたしますところの利札も有効とする。これを合せますれば、本証券と利札がともに有効になるということに相なります。そのほかに敵産管理法によりまして、特殊財産管理勘定というものに発行者が円を拂い込めば免責するということにし、かつ利札だけを無効にするという手続をとつたものがあるのでございますが、その利札を有効にしようということと、この二つが第四條に規定せられておるわけであります。
 第五條におきましては、有効となりましたところの外貨債の中には、地方債と社債があるわけでありまして、国債につきましては問題がないのでありますが、地方債と社債につきましては、問題のない措りかえをそのまま今後続きますところの外貨債と同じように、政府承継を行うということにしたのであります。
 第六條と第七條とは、外貨債の本証券あるいは利札を有効にいたしましたのに関連いたしまして、それらが無効であることを前提として交付されましたところの邦貨債を、政府に納付せしめようとするものでございまして、第六條の関係におきましては、普通の外貨債の所有者に邦貨債が渡つておるという場合を、規定しておるのでございます。第七條におきましては、敵産管理が行われましたために、敵産管理人が依然それらのものを持つておる、あるいはその利拂いなり償還を受けたというような場合を規定しておるのでございます。
 第八條におきましては、政府に対しまして納付するについて、一応納付額を金額で定めますけれども、しかし現存しておるところの国債、証券、利札等によりまして行えることを、大体七條、八條で期待しておりますが、それが国庫に納入されました場合に、どういうふうに整理するかということを規定したのが、第八條でございます。
 それから第九條におきましては、これは前に外貨債の借りかえが行われましたときに、外貨債の上に存するところの質権は、この借りかえ発行されました邦貨債の上にあるということにしておつたのでございます。それを今度は外貨債が生きかえるわけでございますので、それらの邦貨債なり、あるいは元利拂いの行われた旧券の上に存していたものが消滅して、元の外貨債の上に生きかえるのだということを、第九條で規定しておるのでございます。
 次に第十條でございますが、これは七條、八條におきまして納付をしなければならないものが特別経理会社であつた、あるいは金融機関であつたというときに、それぞれの再建整備法との関係を、どう規定するかという問題で場ございまして、大体内容といたしましては、それらの会社なり機関は、それだけのものを政府に納付しなければならないのであります。そのかわり生じましたところの外貨預の評価をどうするか。これは現在架空なものでございますので、それに即応したような処理をさせようというわけでございます。
 第十一條は、以上申し述べました返還の納付の場合におきまして、いろいろとほかの法令に関連を持つて来る場合があるのでありまして、その関係を規定するために、連合国財産の返還等に関する政令、外国為替及び外国貿易管理法に関する手続において調整を行う、あるいはその適用を排除しようとするものであります。
 十二條は報告関係でございます。この法律を施行するに伴いまして、外貨債の原発行者等から、いろいろ報告を徴することができるということを規定したのでございます。
 それから附則の中におきましては、條文をあげまして二つにわけてございますが、これは要するに対外関係のものは公布と同時に施行する。それから対内関係のものは来年の四月一日から施行するという意向でありまして、さらにこれを換言いたしまするならば、外貨債有効関係の規定はただちに発効させるけれども、借りかえ価格等につきましての納付関係については、来年の四月一日から施行することにいたすという次第でございます。
    ―――――――――――――
○夏堀委員長 次に食糧管理特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案、国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案、日本専売公社法の一部を改正する法律案、物品税法の一部を改正する法律案、糸価安定特別会計法案、及び学校及び保育所の給食の用に供するミルク等の讓與並びにこれに伴う財政措置に関する法律案の六法律案を、一括議題として質疑を行います。内藤友明君。
○内藤(友)委員 農林大臣にお尋ねしたいのでございます。実は食管特別会計の繰入金のことにつきましても、いろいろお尋ねしたいのでありますが、これはいずれかの機会にまたお願いしたいと思います。ここでただ一つ糸価安定のことにつきまして、これは農林委員会においてすでに御討議になつておるかと思うのでありますが、私どもはその様子がよくわからぬものでありますから、一応大臣からお聞かせいただきたいと思うのでございます。それは実はほかでもないのでありまして、今度農林省でお考えになられました糸価安定法は、これは実は糸の安定なんでありまして、私ども農村の関係の者からしますると、糸の値段の安定政策もやつてもらわなければならぬので、あるが、実は私どもはむしろ繭の値段の暴騰暴落を防ぐことを、先に考えなければならぬのじやないかと思つておつたのでありますが、今度の法律の立て方はそうでないようになつております。そこで今度の糸価安定法で養蚕農家をどうお考えなさるのか。製糸業だけを重く見て、もう生産農家はどうでもいいというお考えなのか。それとも糸価安定によつて、養蚕農家もこういうことになるのだというふうなことになるのか。その点をひとつ。私のお尋ねはこの一点でありますが、はつきりとお聞かせいただきたいと思うのであります。
○根本国務大臣 お答えいたします。この点は御指摘のように、実は農林委員会において詳細にわたつて審議されたものでございまして、特別会計法は糸価安定法になつておるのでありまするが、その基礎法であるところの法は繭糸価需給調整というような形になつていまして、繭価、糸価両方含んでおるのでございます。これはすでに衆議院におきましては、幾たびか決議をなされ、繭糸価の安定を期すべしという要請があつたのでありまするが、今日まで実は予寡的措置ができないために、その上程を見るに至らなかつたのであります。今回幸い大蔵省、関係方面との了解も得ましたので、三十億の資金をもつてこれを運営することになつたのであります。繭糸価格安定法とうたつておる通り、これは糸価、繭価ともにその安定を期する方針でございます。ただこれにはいろいろ方法がありまして、繭価と糸価と別々に立法し、また別々の方法をとるべきだという御議論も、ごく一部にはあつたのでありまするが、繭価を安定せしむる夫めに同様なる措置を講ずるとしますれば、厖大なる資金と設備がいるのであります。繭価そのものを直接安定するためには、政府が乾繭倉庫なりその他の設備を持ちまして、また厖大なる、しかも変化の多い繭を買つてやるということになりますと、これは数十億では足りないのであります。そういう観点から、いろいろと関係議員の方々とも相談の上、糸価を安定せしむることによつて繭価の安定も相当程度なし得る、運営の方法によつてそれがなし得る、こういう結論に達したのであります。その方法の詳細は繭糸価格安定法をごらん願うことといたしまするが、御承知のように現在繭価、糸価の両方面の変動の多いのは、一にかかつて海外の需要関係の変化が、非常に大きな影響をいたしておるのであります。本年におきましても、非常な糸価の暴騰暴落に刺激されまして、繭価の暴騰暴落を続けておるのでございます。そういう観点からいたしまして、糸価をまず安定せしむるということが、糸価の大きな構成要素であるところの繭価の安定の方法になる、こういう考え方であります。そうしてこの安定法におきましては、最低値段をどこに置くかということが、いろいろと議論があるところでありまするが、その際におきまして、実は審議会においてそれを審議の上きめるのでございまするが、その際標準糸価をきめる場合におきまして、繭価と加工賃、こういうものが大きな要素となつてそれが計算されるのであります。この意味におきまして、実は繭価が大きな要素となつておりまするために、糸価の安定によつて繭価の安定を期することができる、こういう解釈をいたしておるのであります。しかしこれでも非常に不安な点がなきにしもあらずで、現在におきましては、実は製糸業者の繭に対する需要は非常に多いにもかかわらず、供給源が少いので、むしろひつぱりだこのような形でありまするから、当分の間繭価が暴落するという心配はございません。しかしながら、この繭糸価格安定法は恒久法であるから、ある場合においては相当暴落する心配がありはしないか、こういう過去の経験からの心配に基きまして、そのために実は最初の原案にはなかつたのでありまするが、第十條に繭価の安定のために必要なる措置を講ずることができる、こういう一項を入れたのであります。これは非常に抽象的ではないか、またはなはだ間に合せの、言いのがれのような感じがするという御意見もありましたが、御承知のように、繭価を安定せしむるためにはいろいろの手段方法があるのでありまして、過去におきましては、繭価を安定せしめるために、乾繭保管を奨励しまして、これに奨励金をつける、あるいはまた補助金をつける、あるいは融資のあつせんをする、こういうような方法もとつたのであります。またある場合におきましては、委託加工を養蚕家にいたさせまして、その金融のあつせん並びに利子補給をするというような、いろいろの方法があるのでございます。繭価を安定せしむる方法は、その場合々々におきまして、いろいろと講ぜられ得るのでありまするので、その意味におきまして、そうした固定したところの方法を考えずにおいた方がよろしいということで、さようにいたしたのであります。またごく特殊のやむを得ない場合においては、繭そのものを買い取るということもあり得るではないか、こういうふうなことで、その意味におきましてこれは諸般の事情全部を総合いたしまして、糸価と繭価を両方安定せしむるという方針に立つておるのでございます。なおまた養蚕家の保護のためには、この糸価の安定の方法以外に、どうしても相当増産をいたさなければなりませんので、増産のための必要なる桑園の復旧あるいは拡張、これに伴う予算的措置をも講ずる。また一面におきましては、養蚕技術あるいはまた養蚕経営の合理化によりまして、できるだけ生産費を安くする、こういうような方法も考えられますので、そうした方面は一般農業政策としてそれを実施いたしたい。なおまたもう一つは、御承知のように養蚕の天候によるところの災害というか、減収がときどきありまするので、そうした病虫害に対するところの予防なり、あるいはまた災害が桑苗に起きたために、非常な減収を来すというような場合におけるところの養蚕における共済の問題、こういう問題はすでに内藤さん御承知のように、着々整備いたしておる次第でございます。
 ただ今回繭糸価格安定法という法律をもちながら、特別会計は糸価安定法になつておる、このように実はちぐはぐでございまするが、予算を出すときには糸価安定法で出ておりますので、その印刷物にもありますように、表題は糸価安定法でありますけれども、これは繭糸価格安定法を母体としてできたものであるということを、御了承をお願いいたしておきます。
○内藤(友)委員 非常に御親切なお答えでまことにありがたいのでありますが、実は今大臣がおつしやつたように、私も母体の法律は繭糸価格安定法にしておきまして、いよいよそれを具体的に買い上げるときの法律は、糸価安定――糸であるというところに大きな疑問を持つのでございます。そうしますと、繭はやはりお買いなさるのですか、なさらぬのですか。それをひとつお聞かせいただきたい。
○根本国務大臣 現在は繭を買うという前提に立つておりません。特殊の場合において繭糸価格安定法の第十條に基く措置を講ずる場合においては、その経費は糸価安定法で出すのでありますけれども、現在は繭を直接買おうという建前にはなつておらないのでございます。
○内藤(友)委員 ただいま繭をお買いなさらぬということは、はつきりしたのでございますが、もちろん私は繭の値段の安定は、糸の値段の安定から来るものと思うのであります。しかし必ずしもそれだけではないのでありまして糸が安定しておりましても、製糸業者が思惑で、いろいろ経済的に弱い農家をたたくようなことがあるのであります。そういう関係で、やはり私は糸の安定と同時に、繭の安定もほんとうにやらなければならぬのじやないか。それは端的に政府が買上げなさるという必要があるのではないかと思つておるのでありますが、この法律では、繭は買わぬけれども、将来は繭まで及ぼして、その繭糸価格安定法の十條にかかわらず、糸と同じように買うというふうな心持がありますかどうか。将来はどうなさるのか。それをひとつお聞かせ願いたい。
○根本国務大臣 これは今後の運営の結果、十分に検討してみたいと存じます。
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○夏堀委員長 次にお諮りいたします。昨日の委員会において質疑を打切りました予備審査中の、保険業法の一部を改正する法律案、及び損害保険料率算出団体に関する法律の一部を改正する法律案の両案につきましては、本日本付託の通知がありましたので、この際右両案の審査を本審査に切りかえ、質疑打切りといたしたいと存じますが、この点御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○夏堀委員 御異議ないようですから、右両案につきましては、これを本審査に切りかえ、質疑を打切ることに決しました。
 それではこれより右両案を一括議題として討論に入ります。
○佐久間委員 ただいま議題となりました保險業法の一部を改正する法律案、及び損害保険料率算出団体に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、この際討論を省略し、ただちに採決に入られんことを望みます。
○夏堀委員長 ただいまの佐久間君の動議のごとくに決定するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者承り〕
○夏堀委員長 御異議ないようでありますから、右両案については討論を省略して、これよりただちに採決に入ります。
 まず保険業法の一部を改正する法律案を採決いたします。本条に賛成の諸君の御起立を願います。
    〔総員起立〕
○夏堀委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り可決されました。
 次に損害保険料率算出団体に関する法律の一部を改正する法律案を採決いたします。本案に賛成の諸君の御起立を願います。
    〔賛成者起立〕
○夏堀委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決せられました。
 なお右両法律案に関する報告書の件につきましては、委員長に御一任を願います。
    ―――――――――――――
○夏堀委員長 それでは前の六法案に対する質疑を続行いたします。
○三宅(則)委員 ただいま議題となりました日本専売公社法の一部を改正する法律案について、これに関連する質問をいたしたいと存ずるのであります。専売公社は元の大蔵省の専売局からわかれて、専売公社法によりましてできたのでございますが、専売公社になりまして、もちろん独占事業でありまするから、他の競争相手はないわけでありますが、専売公社になりまして、需給調整等が円満にやられつつあるかどうかということにつきまして、まず監理官の久米さんから、その運用につきましての構想を承りたいと思います。
○久米政府委員 専売公社になりまして、従来から扱つておりまするタバコ、塩、しようのうを通じまして、需給の円滑をはかるという点につきましては、公社としていろいろ努力をいたしております。従来の努力はわれわれの見まするところでは、十分その成績を上げて参つて来ていると思います。
○三宅(則)委員 ただいまの監理官の御説明によりまして、成績も上つておるということでありまして、これを了といたしまするが、われわれは今までの経験によりまして、タバコ等につきましても、昨年も値下げをいたしたわけでありまするが、将来企業を合理化いたしまして、だんだん日本の経済が正常に復しまする以上は、さらに一段と努力を拂いまして、これの減額と申しますか、あるいは値引きというような構想を現在お持ちでございましようか。その辺を承りたいと思います。
○久米政府委員 専売から出て参りまする益金というものは、租税収入と並んで財政上の見地から、いろいろ愼重な考慮を拂わなければならないことは、申すまでもないところでございますが、そういうふうな考慮を拂いました上におきまして、専売公社として製造、販売に関する諸経費を節約して参る、そういうふうな面から、いろいろタバコ等の定価を引下げる余地が出て来れば引下げたいというのが、私どもの根本的な心構えでございます。
○三宅(則)委員 われわれはもちろん国家財政の一翼を考えておりまするから、簡單にどうせよと言うのではありませんが、将来をおもんばかりまして、生活必需品でもあり、また嗜好品でもありまするタバコ等につきましては、全般的な影響もあることでありますから、優良なる品質の製品を市中に出しまして、ややともいたしますると外国タバコに圧倒せられんとしつつあります現状を打破いたしまして、日本人の嗜好に適するようなタバコを製造いたしまして、民間に流してもらいたい、かように考えているのでありまするが、久米監理官はどういうふうな御感想を抱いていられますか、承りたいと思います。
○久米政府委員 御説に対しましては、まつたく同感でございます。
○三宅(則)委員 次にお尋ねいたしたいと思いますることは、塩でありますが、塩は日本の化学産業の基礎といたしまして、まことに必要欠くべからざる重要なる産業であります。これにつきましては、日本は四面海をなしておりまするが、それに対する製造方式は、蒸気式、真空式、平がま式等々があるのであります。平がま式と申しますのは、旧来の陋習と申しますか、昔式のやり方でありますから、割合に製造費も高くなるわけで、採算がとれにくい。こういうのが一般の原理であると考えます。よつて政府は、真空式なりあるいは最新式の製塩事業につきましては、十分の措置をとるために、あるいは金融面において、あるいは技術面において相当努力もし、またそれに対する補助をいたすべきが当然だと思いますが、政府はこれに対してどういうふうにお考えになつているか承りたいと思います。
○久米政府委員 製塩設備としてやや旧式に属しますることころの平がま式というふうなものは、これは逐次真空式というような新しい、合理的な、採算のいい設備に切りかえて行かなければならないということは、大勢としてやむを得ないところと思うのでございます。政府におきましても農林漁業資金融通法の運用におきまして、塩業関係のたとえば平がま式を真空式に切りかえるというふうな、煎熬設備の改良というものにつきまして、今回国会において御審議を願つております予算におきましても、一億五千万円程度を予定しております。
○三宅(則)委員 私の質問しまする事柄は、塩に対しましては、今監理官の方では大分余裕を認めまして、十分注意するというお話でございます。その点を了といたしますが、化学の基礎であります塩につきましては、ある程度まで工業塩といたしまして安く売る、こういう点もあるわけであります。その前にもう一つ申し上げますが、賠償価格というもの、いわゆる買上げ価格というものは、製造業者からいたしますと、割合に幅が少い、こういう陳情をたびたび受けるわけでありますが、政府といたしましては、もちろんベース・アップ等の関係もありますから、近い将来賠償価格を改訂する用意があるかないかということを、ひとつ承りたいと存じます。
○久米政府委員 塩の収納価格につきましては、御承知の通り本年の夏からトン当り一万二千円ということで、引上げをしたのでありますが、その間の詳細なる事情は、よく三宅委員御承知の通りでございまして、政府としてはもう少し上げたいというふうな意図もございます。生産費の今後の推移あるいは全般的な物価政策等を考えまして、今後も十分検討したいと考えております。
○三宅(則)委員 私は今の監理官のお話によりまして、諸般の関係を顧慮いたしまして、将来賠償価格を上げる用意があるということにつきましては了承いたします。ただ工業塩につきましては、日本の化学産業の開発上、多少利便を與うべく安く売るということは当然のことであります。これに関連いたしまして、私の選挙区で生産されまするところの陶管、いわゆる農業改良用に使う土管をつくるわけですが、安いやわらかい土管でなくて、かたい土管、これには土地改良にどうしてもなければならないのでありますが、これに対しても、一方工業塩という意味合いにおいて安く売つてもらう。あるいは一流の塩でなく二流、三流の塩でけつこうですが、こういう工業塩に向くような塩を安く売る用意がありますか。これは切実な問題ですから、産業の開発、工業の進展、同時に土地改良に使う農業用の塩については、特に便宜を與えて、安く売る用意があるかどうか。この点を伺いたいと思います。
○久米政府委員 ただいまお話の出ました陶管の問題でありますが、この問題につきましては、三宅委員よりかねて非常に熱心な御主張がございまして、われわれもその熱意に対して、かねてより敬意は拂つておるのでございます。しかし、この問題は非常に制度的には解決の困難な問題でございますが、現実にお話の出ました陶官用の塩の問題は、塩といたしましては多少品質が悪いもの、たとえて申しますと、外国から輸入したもののうちで、非常に砂の含有が多い、食料なんかにはまわせない、ソーダ工業にもあまり適しないような粗悪な塩がまじつておりますので、そういう粗悪な塩でも、陶管用であれば間に合うという事情もあるかと思いますので、そういうところには粗悪な塩という意味において、特別な取扱いというものが現行制度上可能になつております。
○三宅(則)委員 たいへんけつこうであります。粗悪な塩につきましては陶管用におまわし願つて、基礎産業並びに農林漁業に対しましては、特に便益をはかられんことをお願いしておきます。
○淺香委員 重要な法案が山積しておるときであり、かつ野党から質問もあるわけでありますので、私は一問一答の形を避けまして一括的に、タバコの問題について一言質問をしたいと思います。
 タバコ小売人に対する融資の問題ですが、これは専売公社の方でいろいろあつせんの労をとつておられるように聞くのでありますが、一般小売人の話を聞きますと、役員の一部だけが恩恵を受けて、小売人にはこれが徹底しておらぬ。従つて非常に高利な金を借りて、これに使つておる。そういう場合はどういうときにあるかといえば、先般のような抱合せ販売をやられた場合に、不必要なタバコまで抱き合せて販売するために、非常に資金の量がふえて困る場合があります。こういつた点について、何か積極的なお考えがあればタバコ小売へとしての重要な要望問題でありますので、ひとつお聞きしたいと思うのです。
 その次には、専売公社の方々が非常に官僚的になつており、しかも小売へ泣かせのような問題が非常に多い。今度行政監察特別委員会において、結果はどうありましようとも、専売公社に関する不正事件の容疑をもつて、ここに問題になつておりますが、これに関連して非常に質の悪い者がおる。ことにタバコの新規の営業などの許可について申請をいたしますと、大体六箇月くらいかかる、この六箇月間その人は営業できずに手をつかねて待つている。ようやくのことで、いろいろの経費を使つて――この経費というところに問題があるわけでありますが、きようは省きまして、ようやく許可をもらつたと仮定しました場合に、たとえば陳列一つつくるのにも陳列の指定商人を専売局の方から指定する。もし自分の好きな陳列屋にこの陳列をつくらすというようなことがあつた場合には、何とかかんとか難くせをつけられて、なかなかあとあとに影響を與えるというようなことがある。その他、その後販売所へ行つても、先ほど言いましたように、一般小売人は不必要と思われるような品まで抱合せをされるのに、従来専売公社におられた方、あるいは専売公社に特別の関係のあるへであるならば、自由に好きなものを販売所が渡す。これを小売人がみな見て帰つている、こういう問題もあるわけです。
 いま一つは、監視部というものがありますが、非常に越権ざたが多い。たとえば農家が好奇心しよつて少しばかりの葉タバコをつくつたとしても、もし発見でもせられた場合には、それこそ非民主的な昔の警察時代、刑事に呼びつけられて、拷問をかけられているような悪口雑言を吐かれる。現に私の手元まで泣いてこの事実を訴えて来た人があるのであります。詳細いろいろお話したいのでありますが、時間がありませんので簡略にいたしますが、非常に越権ざたが多い。人権蹂躪にひとしいようなことを往々にしてやつておられる。この根本を考えます場合には、先ほど私が申し上げましたように、非常に官僚的になつておる。その究極の拔本策をここで考えなければならぬと思うのでありますが、当面こうして起りつつあるところの問題に対して、監理官として一応御所見を承りたいと思う。
○久米政府委員 まず第一にタバコの小売人がタバコを仕入れるときの金融の問題でございますが、最近のようなタバコの売れ行きの状況でありますれば、仕入れの所要資金というものはごく短期の運転資金かと考えます。もちろん公社としても、ある程度のごあつせんはいたしましておりますが、資金のあつせんの面は、主として小売人同業者の組合というふうなところでいたすというふうに、私は考えております。
 それから抱合せ販売云々のお話も出ましたが、根本的な心構えとして、要するに嗜好に応ずるところの供給をはかつて行くということが眼目でございまするから、抱合せ販売を無理にやるということは、公社としてももちろん愼まなければならないことと考えております。
 第二に、専売公社の職員が非常に官僚的になつて来て、小売人泣かせをやつているとか、いろいろ私どもが見聞きいたします範囲におきましても、専売公社として反省しなければならぬ点はあろうかと思います。今後われわれ大蔵省関係で、専売公社に関係の深い者といたしましても、十分留意をいたしたいと思つております。
 それから第三に専売の監視、取締りの点で、やり方が非常にひどいではないかというお話の点は、監視の職掌柄、若干やむを得ない面もあろうかと思いますが、これも専売公社として十分留意いたさせたい、こういうふうに考えております。
○淺香委員 いかに私が、重要法案が山積をしており、また野党の御質問も控えているからというので、きわめて簡略化し、要点だけ一括して質問をいたしましても、今の久米監理官の御答弁では、少し誠意がなさ過ぎはせぬかと思う。といいますのは、今の答弁を聞いておりましても、たとえば抱合せ販売は、もちろん根本的には愼しまなければならぬというような、単なる抽象的な御答弁でありまして、何がゆえにその当時抱合せをしなければならなかつたか、また今後において、こういう抱合せはあるかないか、もしなくするにはどうするか、というようなことのお答えがあるものと私は考えましたが、これではきわめて答弁せんがための答弁でありまするので、それなら私は一問一答の形で幾らでも質問をしたいと思います。特に今回こうして行政監察委員会において問題になつておる点などからいたしましても、その結果はいずれでありましようとも、こういう問題が出たということは、とりもなおさず専売局の不徳のいたすところと私は考える。それに対するところのお話は何ら一言もなく、ただおざなりの答弁をされるということに対しては、私は首肯できません。
 それからなお一つは、監視部の越権ざたに対しても、そういうように努めなければならぬと思いますという御答弁でありましたが、いま少しくこの監視ぶりに対して、私が質問した内容と同感であるとするならば、今後において、この監視部に対して、どういうような対策あるいは考え方を持つていられるかということについて、いま一応あなたの所見をお伺いいたしたいと思ます。
○久米政府委員 私がお答えいたしましたときは、非常に質問が多くて、時間を急ぐというふうな印象を受けておりましたので、できるだけ簡単明瞭に要点だけをお答えするというふうなつもりで、お答えしたわけでございます。
 抱合せ販売の点につきましては、━━━━━━━━━━━━━ある地方においては、たとえば新生以下の品物しか売れないというふうな消費地に対して、高級品を押しつけるというふうな感じがある、そういうのをさして抱合せ販売とおつしやるのだろうと私は想像しております━━━━━━━━━━━━━何か具体的に抱合せ販売の点が、どこの地方でどうというお話でございましたら、私は大蔵事務官として日本専売公社の監督の責めにあるものでございますから、具体的な場合を御指摘になりましたならば、私は公社の販売局長なりあるいはその他関係の者に対しまして、その具体的なケースを調査させて、適当な対策をとりたいと思います。
 それから監視の問題につきましてには監視部がございます。その監視の系統は、本社における監視課から各地方局における監視部を通じて、相当多数の監視を使つております。それから今御指摘になりましたのは、農家における無免許の耕作を一例としておあげになりましたが、なお実際のケースといたしましては、無免許の耕作のほかに、外国タバコをたとえば旅館、料理屋等で使つているというものの取締り、そういう場合に現場でもつて押えるというふうな場合におきましては、あるいは取調べが夜までかかるとか、あるいはそのときの監視の言葉が非常に乱暴で官僚的であるとか、いろいろ御批判を受けている事件はございます。そういうふうなもののうち、特にひどいというものを具体的にお示しくださいました場合、これはひとり当委員会で問題としてただいま取扱つておるのみでなく、いろいろふだんでも、委員の皆様から具体的な事件につきまして御注意を受けることがございます。私はそういうことが起りましたときは、その都度公社の責任者に十分注意をしておるつもりでございます。
 以上をもちまして大体御了解を願えるかと思いますが、なお具体的なお話がございましたら、承つてもけつこうでございます。
○清水委員 議事進行について……。ただいまの御答弁の中に、昨年の予算編成に無理があつて、そのために末端に無理を押しつけたというような御答弁がありました。これはほんとうに私は不穏当だと思う。お取消しになつたらどうかと思います。
○久米政府委員 予算の編成は、それが適当なものとして考えて、予算はでき上つておるのでございます。
    ━━━━━━━━━━━━━
○久米政府委員 予算の編成は、それが適当なものとして考えて、予算はでき上つておるのでございます。
○苫米地(英)委員 関連して……。私は予算委員の一人でありますが、ただいまの監理官の言葉は、予算委員としても聞き捨てにならないと思います。予算が無理があつたから、それだけを獲得するために、そういう無理をしなければならなかつた。それは当然こうとれるのであります。しかも先はどの質問によれば、特殊の関係を持つているものは抱き合せでなくもらつているのだ、しかるに一部のものに対してのみ抱き合せをやつているのだ、こういうことをはつきり質問しておるのであります。そういう差別的な行動があるということに対しては、一言の答弁もなくして、予算を非難するというのは、私は予算委員として聞き捨てにならない。取消さないならば、私はこれをまだ追究したいと思います。
○久米政府委員 私の言葉が表現が不正確で、あるいは誤解を起したかと思いまするが、私は予算の編成がまずかつたということを申しておるのではございませんので、速記録を調べまして、もし私の表現に悪い点がございましたら、取消したいと思います。
○淺香委員 私の質問に関連して相当切実な質問がありましたが、ただいまの御答弁では、速記録を取調べた上で、取消すものなら取消すとおつしやいますが、それはそういうことにいたしまして、私が質問いたしましたいわゆる抱き合せの問題、あるいは監視の問題、あるいは新規小売人に対するところの問題、その他幾つか、いわば専売公社の社員の行動が、昨今非常に官僚的になつて悪い。今後これらに対して粛正をする必要があるとしたならば、それらに対する対策をどう持つて行かれるかという、その対策の問題について、私は最後に久米さんの所見をお伺いいたしたいと思います。
○久米政府委員 専売公社の職員のいろいろの場合における態度につきまして、いろいろ御忠告をいただきまして、私どもとして十分その御意思のあるところは了解いたしました。この問題は、まず第一段としては、専売公社の幹部がその部下の職員を監督して、各方面におきまして、公社の業務が遺憾のないように、無理のないように運営されるというふうに、幹部として指導をして行くというのが、まず第一の建前であると思います。その幹部が部下を指導して行くという態度に不十分な点がございましたら、私ども大蔵省といたしまして、幹部の方にいろいろ進言して、なお万遺憾なきを期する、こういうふうな建前に私どもは考えております。部下に対する監督の具体的な方法ということは、私から申し上げるよりも、専売公社の幹部の方から申し上げた方がいいのではなかろうかと思つております。
○高田(富)委員 専売公社法の一部を改正する法律案に関連して、一点だけ伺つておきたいと思います。
 この法案を出されましたのは、理由書を見ますと、国家公務員の場合と同様に、休職に関する規定を設ける必要があるからということになつております。專売公社法の中には、いろいろと職員に関する待遇上の問題につきましては、すでに公共企業体労働関係法の規定によるという規定がありまして、ここにありますように、協約で従来定められておつたものを、あらためて法律の中に入れるという特別の必要は、どういうところからそういう必要ありと考えられたか。その点をひとつお伺いしておきたい。
○久米政府委員 特に法律で規定することを必要と認める事項は、公社法で規定をする。それからそれ以外の事項は、公共企業体労働関係法のいわゆる団体交渉で、労働協約に譲るというふうな建前に相なつております。なお別に労働基準法というふうな法律によりまして、団体交渉の際の最低基準というふうなものを、別に定められておるものもございます。今回は、休職の期間及び休職中の給與につきましては、公社としてはこういう制度がいいのだという点の、休職に関する規定を法律でもつて設けるのが、適当だと考えたわけでございます。
○高田(富)委員 それはこういう疑いを持つわけです。内容が若干でも改善になる場合であれば、内容的には問題はないと思う。しかし法律で規定されてしまいますと、せつかく自主的な労働協約によりまして決定できる性質のものを、法律を改正する手続をとらなければ、これを改正てきないという固定したものになつてしまう。従つて、なぜ法律でやらなければならないかという御説明がないのですが、どうしてこういう手続をとつたかということがよくわからないのてす。
○久米政府委員 今回の改正の一つの点といたしまして、休職の期間の問題がございます。従来は公社法の第二十三條の第二項で、刑事事件の場合は別でございますが、その他の病気の場合には、休職の期間は満一年ということになつておりました。今度は公務員につきましてこれを三年に直すことになりまして、満一年というままでほつておくわけに参りません。公共企業体の場合も三年というふうに延ばすのが適当であると考えましたので、延ばしたというふうなわけでございます。
○高田(富)委員 そうしますと、今のは従来も公社法の中にあつた部分ですね。ところが、その次の休職期間中の給與等については、従来は協約できめられておつた。それをあらためて法律の方でやらなくとも、協約を改訂する申入れをして、そうして従業員側からの意向を十分しんしやくして、協約を改正するという方法でやる方が妥当ではないのですか。
○久米政府委員 休職者の休職中の期間中の給與につきましては、現行法に規定がございまして、これは二十三條の第四項の後段にございます。何となつておるかと申しますと、「休職者は、その休職の期間中俸給の三分の一を受ける。」ということになつておりましたのを、今度はたとえば百分の八十というふうにふやす改正をいたしたわけであります。これはそのふやす百分の八十とか、百分の六十とかというその率は、国家公務員の場合と一致いたしております。
○高田(富)委員 この説明書では、これまでは労働協約に基く給與の支給がなされていますが、今回これを専売公社法のうちに織り込み、その休職期間中全額を支給することを明らかにした、こういうふうになつておるのですね。
○久米政府委員 これは提案理由の説明の第一に、第二に、第三という三つになつておりますが、第一の場合が公務傷病の場合であります。それから第二が、結核性疾患及び結核性以外の病気の場合、それから第三が、刑事事件で起訴の場合、それて今御質問になりましたのは、第一の公務傷病の場合でありますが、公務傷病の場合につきましては、労働基準法では従来休業補償として百分の六十という規定があります。労働基準法てはそれが最低補償で、最低のつつかい棒になつておる。この上に、従来は労働協約によりまして、公務傷病の場合は給與を減額しないという労働協約がございます。それでありますから、そのことを提案理由の中で申し上げたわけでございます。今度はその公務傷病の場合は、公務員の場合も法律ではつきり書いてございます。こちらの方も労働協約で従来うたつていたのと同じ内容のことを、はつきりと法律の中へ織り込んで、この公社法だけ見ればわかるようになつたのであります。
○高田(富)委員 結局私の聞きたいのは、これで行きますと、国家公務員と同様に扱つて行くのだというような建前から、この法律の中へ織り込んで、労働基準法と異なつた最低を保障するのだというふうに言われるのですが、何もそれを国家公務員と同じように扱わなくちやならぬということはないので、国家公務員については公共企業体労働関係法というものがあつて、別個の扱いをとる建前にそもそもの根本がなりておる。だから職員の待遇等に関する問題は、労働協約によつてやるというのが、根本の性格的にいつても正しい行き方なのでありまして、従来協約であつたものを何もわざわざ法律へ織り込むという必要はない。むしろ協約を改訂する手続をとり、そして従業員の方の意見も聞いてやるというのが当然の行き方で、もしそうしませんと、今後は、労働関係法によつて認められておる、国家公務員と違つた特殊な扱いを受けておるという性格そのものに、変更を来す傾向をとるというようなおそれがあるように思います。だからそういう点でなぜわざわざ法律の中へ入れたか、協約の方を改訂するという方法をとらなかつたのは、何かそういう理由があるのかということをお聞きしたいわけです。
○久米政府委員 公務傷病の場合は、従来労働協約で給與の全額を支給するということで、百分の百でございますから、これ以上げようにも上げることがでさない、一等上のところまで打つております。その百分の百というのを今度は法律に書いたというので、公務傷病の場合につきましては問題ないと思います。その他の病気の場合に、百分の八十と書いたという点についての御意見があるのかと思いますけれども、公共企業体の職員の給與の場合に、百分の八十と定めることが公共企業体の性質にかんがみて適当である、そういうふうに考えましたので、法律の中に書くという考えをとつておるわけであります。公務員と一致しているというのは、これは結果において一致していると思い度すけれども、公務員に特になろうというほどの強い意味でもつて、それが動機となつてこういうふうになつておるというほどにも考えておりません。
○高田(富)委員 最後に一つだけ念を押しておきますが、今後いろいろ専売公社は、従業員諸君の間で、待遇の問題等について自主的な折衝が当局との間に、労働関係法によつてあると思う。こういうふうなものを、あくまでもこの精神に従つて、団体協約というものを中心にしてやつて行く。その分野まで法律の中へ規定してしまうということは毛頭考えておらぬ。将来そういうことをやるおそれはないのだということは明言できますか。
○久米政府委員 法律で許された範囲におきまして、団体交渉にまかせる分ほ団体交渉にまかせて行く。大体原則的にはおつしやる通りだと思います。
○宮幡委員 実はこの委員会の審議状況が促進されておりましたならば、特に監理官の御出席を願い、塩脳部長及び物価庁の担当官にもおいでを願つて、検討してみたいと思つたのでありますが、なかなか事務的な法案が多いようで、まだそういうゆとりもありません。きよう、ちようど三宅委員から塩の問題についての質問がありましたから、関連質問として簡単に承つておきたいのであります。
 工業塩のうち、ソーダ用の塩は特別の御配慮を願つて、価格が八月以降たしか八千円程度だと思います。一般の拂下げ価格の一万六千円の半分であります。こういう状況になつておりますが、広く工業塩の中を検討してみますと、輸出促進の意味もあり、かたがた必要なる物資の生産というような面から考えましても、特別価格を設けなければならないと認められる分野がまだ相当あるわけです。私どもの知る範囲におきましては、あるいは食料塩なども希望があるのかもしれません。しかし、これは戦前の塩の専売時代の歴史を考えてみても、この分野まで及ぶべきでなかろう、こう一応私どもは常識的に考えているが、ぜひともソーダ工業塩と同じような取扱いをしなければならないものが取残されておる、こういう感じがいたします。その二、三のものは何かと言いますと、塩素酸ソーダ、クロールスルホル酸の製造用のもの、硅弗化ソーダ製造用のも、化成品といたしましても、おおむね合成染料とか、抜染剤とか、アゾ、レーキというような、そのほか染料としても、名前をあげればたくさんありますが、おおおむねこういうものは生産も増加しなければならぬし、かたがた国際市場におきまして競争の立場に立つものでありますので、ソーダ工業塩と同じような配慮を加うべきものだ。まだあるのかもしれませんけれども、現在気がついておりますのはさようなものでありますが、これらについて特別価格を設定なさる御用意があるかどうか。しかもこの特別価格の設定は、現在の法規の上から行きますと、政令で品目を追加すればよいように見えるのでありますが、この点についてはどうですか。この二点を伺いたい。
○久米政府委員 ただいま御指摘になりました工業品は、いずれも化学製品と了解いたしまするので、法制的には政令でもつて処理し得る範囲に属するものであると考えております。御指摘の塩素酸ソーダ、クロールスルホル酸、あるいは合成染料等の問題、これらにつきましては、いろいろ業界の方からも陳情その他お話を伺つております。通産省からもお話を伺つております。目下大蔵省及び専売公社におきましても愼重に研究中でございます。
○宮幡委員 御研究中というのは、これは答弁としては実に名答弁でありますが、この際早くやつてもらいたい問題だと思います。先ほど申しましたように、審議と見合せて延ばしておつたのでございますが、研究も相当の段階に進んでおると想像します。まああなた個人に御迷惑になつてもいけませんから、必ずしも御明答を要求するものではありませんか、御承知のように各地に向けてのカーリッドの輸出等につきましては、十分な保護をする必要があります。指摘しました化学製品の中には、これは特別の価格で処理しなければならない因果関係というものが、十分あるわけであります。しかもこの資料等につきましては、もうそこに多数の時間を費しまして考えなければならないほど、むずかしい問題でもなかろう。国会の答弁としましては、目下研究中でも、本日のところは一応了承いたしますが、この上長く御研究なさらないて、いずれか早く結論をつけていただくことを、この際お願いいたしておきます。他の審議の関係もありますから、余分にいろいろなことを申し上げないことにいたします。
 それから先ほどのお話の中で、予算が不当であつたというような言葉につき史して、苫米地委員からも予算委員の立場においての御注意があつた。私も予算委員の一人といたしまして、十分この問題については関心を持つております。まあ速記録を調べてみて、そうして不当であつたら取消す、こういうことでありますが、これは調べるまでもなく不当なことを育つたに相違ない。しかしながらこれは言葉の言いまわし、いわゆる言葉のあやだと思う。あるいは八十八億本であるとか、あるいは百億本とかの厖大な数字を並べまして、光やピースを売ろうという計画を立てた。ところがその販売の状況におきまして、人為的に設けた会計年度末までには売れなかつた。これを促進するためにさような方法をとつたのであつて、いわば販売上の見込み違いであつて、予算措置の見込み違いなどということは毛頭ないはずであります。それでありますから私どもはこの点をはつきりと、十億本売るつもりであつたが、八億本しか売れないから、まあ所定の收入も確保しなければならないので、特別な販売手段を講じたのだ。しいて難点を申し上げますれば、そういうふうに売れ行きの悪い状況をやつた専売公社の販売局の方々に、特に反省を促したい、監理官としてはさように考えておる、こういう御答弁があつて、私はしかるべきものと思つております。それでないとやはりわれわれは、苫米地委員の言われる通り納得が行かない。もちろん予算は予算であつて、決算と合わないものだといつて非難すべきものではありません。もし予算が決算と合わなかつたからといつて非難するようになれば、これはいわゆる法的経済、財腰の運営というものは即時停止するわけてありますから、そう狭い考えを持つているわけではありませんから、予算が違つたのではありません。計画するほどのものが売れなかつた。これはやほり専売公社が反省すべき分野でありまして、国会の審議や、大蔵省がつくりました予算のずさんという問題ではない。と申しますのはわれわれがいなかに参りまして、光を買いたいと思つて行つた。ところが三月末において探しまわつても、光が一個も買えないのであります。光やピースはとてもまわつて参りませんので、刻みタバコでしんぼうしてください、新生でがまんしてくださいという実情であつた。もし販売網を十分活用しておつたならば、この方面へ早く売り込ましておつたならば、もつと早く売れたのじやないか。私はこういう意味において、専売公社の販売局の活動に難を加えたい。この問題は速記録を取調べてお取消しになるということであります。それで一応苫米地先輩も治まつたようでありますので了承しますが、いずれにしましても速記録を調べるまでもなく、今後もありますことですから、さように予算というものは、あくまで予算は決算に合おなければならないという良心的な感覚は、私ども尊重いたしますけれども、それは計画実施の面に齟齬があつたので、予算が悪いのではない。これはむしろ大蔵大臣が言うべきでありますけれども、宮幡がかわつて皆さんにお願いしておきます。
○久米政府委員 まつたく御説の通りでございまして、私の言葉が不用意であつた点はまつたく申訳ありません。取消します。
○高田(富)委員 ただいまの応答を聞いておりますと、大分重要な問題を含んでおると思う。予算委員会で予算を審議するときには反対者も相当あります。たまたま賛成者が多数でありましたから通過したにすぎない。この実施の面にあたりまして、その直接の責任を持つている事務当局にしてみれば、それを忠実に実行する、実行する過程でやはり欠陥というものを知つて来るわけであります。もしその欠陥がわかりました場合に、国会においてそのことを発言し、これについていろいろ参考になる意見があるとすれば、これは慎重にわれわれは耳を傾けなければならない性質のものであります。従つてこういう問題について、もし與党の中でそうじやない、これは予算が悪いのではなく、販売政策が悪いというときには、その内容について意見を出し、内容について討論をすべきであつて、言葉じりをとらえて、不穏当であるから取消せというような問題の立て方をするということは、これは重大問題である。われわれとしては、政府の事務当局者はここへ出まして、何ら遠慮することはありませんから、どんどんどういうことでも言つて、目分が実際に衝に当つて得た経験に基く貴重な意見は、何ものにも恐れることなく堂堂々と発言されることを望みたい。これに対しまして言葉の取消しを要求したりするという態度をとるべきでなくして、内容的にそうでないゆえんを論議して堂々と論戦を展開することが、この委員会の権威を高める当然のわれわれの職責である。かように考えますので、今までの政府委員対與党委員の間の議論は承服しがたいということを、委員長からも念のため一言発言しておかれる必要があると思う、かように考えます。
○夏堀委員長 委員長としては、各委員の意見はどこまでも公平にこれを処置することは、その通りでありまするけれども、意見は意見でありまするので、なおこの問題は相当大きく取上げる時期があれば、それはそのときにとりはからいをいたしたいと存じますけれども、本日はこの程度で……。
○苫米地(英)委員 私は今の予算の問題は取捨てます。取消された以上それ以上問題にしない。私は時間がないので、ただこの問題は黙つてひつ込むわけに行かないということを吊しただけであります。理由は何も述べるつもりはなかつた。このくらいで済まそうとしたのであります。
 問題をかえまして塩の問題でありますが、先ほどから伺つておると、現在の値段をまた上げて国内産を保護しようというふうな様子も見える。また他方に特別の価格を広げようというような傾向も見えるのであります。私はここに日本の政治の行き方の非常に間違つているところがあると思う。海外の輸入塩を使えば、何も特別の価格を設けないでもやつて行けるのであります。ただ専売公社をつくつて統制しているから、そういう矛盾をしなければならない。国内塩を保護する必要がありますけれども、これは合理化せしめる方向に向つて保護すべきてえつて、価格を上げて保護するというようなことは、日本の経済の安定という立場から見ても、将来の産業の発達という方向から見ましても、私は間違つていると思うのであります。
 そこでこの塩の問題を根本的に解決するのには、まず第一に国内の塩の生産者をいかに合理化さして、国際水準までコストを下げさせるかということが目標でなければならない。しかしてこの目的を達成したときには当然この塩の専売というものをやめて、特定価格によつてその特定価格を得た人間だけが利益を受けて、一般国民に対してはさほどの利益がないというような事柄は、やめて行かなければならない。そのためには、私はこの塩の専売というものをやめることが必要だと思う。これを管理して行く上に、どこまでも専売を続けるのだという前提で、誤つた方向にだんだんこの問題を拔きさしならぬように持ち込むことには、私は不賛成なのであります。同僚議員の希望、また監理官の意図しておるところに私が反対するというのは、国民大衆の利益の上からであります。今日は時間もありませんのでこの点は詳しく申し上げませんが、この点を監理官におかれても十分御考慮願いたいと思います。
○夏堀委員長 本日はこれをもつて散会いたします。
    午後三時五十一分散会