第012回国会 地方行政委員会 第7号
昭和二十六年十一月十三日(火曜日)
    午前十一時八分開議
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 出席委員
   委員長代理 理事 野村專太郎君
   理事 河原伊三郎君 理事 床次 徳二君
   理事 門司  亮君
      大泉 寛三君    尾関 義一君
      門脇勝太郎君    田中 啓一君
      吉田吉太郎君    鈴木 幹雄君
      藤田 義光君    大矢 省三君
      立花 敏男君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 岡野 清豪君
 出席政府委員
        総理府事務官
        (地方財政委
        員会事務局長) 荻田  保君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (地方自治庁行
        政課長)    長野 士郎君
        総理府事務官
        (地方自治庁財
        政課長)    奧野 誠亮君
        専  門  員 有松  昇君
        専  門  員 長橋 茂男君
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十一月十日
 委員尾関義一君辞任につき、その補欠として大
 村清一君が議長の指名で委員に選任された。
同月十三日
 委員大村清一君及び前田種男君辞任につき、そ
 の補欠として尾関義一君及び大矢省三君が議長
 の指名で委員に選任された。
同日
 理事藤田義光君の補欠として床次徳二君が理事
 に当選した。
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十一月十日
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 二七号)
  地方財政平衡交付金法の一部を改正する法律
  案(内閣提出第二九号)
同月九日
 野球入場税新設に関する請願(西村直己君紹
 介)(第八七八号)
同月十日
 地方財政平衡交付金増額並びに起債額拡大に関
 する請願(淺香忠雄君外一名紹介)(第九三二
 号)
 同(野村專太郎君紹介)(第九八九号)
 町村議会事務局設置の請願(石原登君紹介)(
 第九三三号)
 災害復旧費地元負担全額起債認可に関する請願
 (石原登君紹介)(第九三四号)
 地方財政特別平衡交付金増額の請願(石原登君
 紹介)(第九三五号)
 六・三制整備費起債額拡大の請願(岡村利右衞
 門君紹介)(第九九一号)
 合併町村特別平衡交付金配付の請願(高橋權六
 君紹介)(第九九二号)
同月十二日
 五大市に対する地方財政平衡交付金増額並びに
 起債額拡大に関する請願(田中伊三次君紹介)
 (第一〇三四号)
 宿坊に対する遊興飲食税撤廃の請願(志田義信
 君紹介)(第一〇三五号)
 営業用トラックに対する自動車税軽減の請願(
 小淵光平君紹介)(第一一一〇号)
 同(長野長廣君紹介)(第一一一一号)
の審査を本委員会に付託された。
同月八日
 地方行政確立に関する陳情書(栃木県那須郡佐
 久山町議会議長八木沢繁次)(第五三八号)
同月十二日
 地方議会議員定数減少反対に関する陳情書外一
 件(全国市議会議長会会長横井恒治郎外五名)
 (第六二二号)
 中央集権化反対に関する陳情書(全国市議会議
 長会会長横井恒治郎)(第六二三号)
 都道府県議会議員の表彰に関する陳情書(東京
 都議会議長菊池民一)(第六二四号)
 各種負担金、寄附金の整理合理化に関する陳情
 書(岐阜県町村議会議長会長杉山金次郎)(第
 六二五号)
 自転車税及び荷車税の調定に関する陳情書(岐
 阜県町村議会議長会長杉山金次郎)(第六二六
 号)
 教育公務員給与改善のため平衡交付金増額の陳
 情書外四件(京都府与謝郡桑飼小学校河辺滿夫
 外四名)(第六二七号)
 同(茨城県高等学校教職員組合執行委員長須賀
 照雄外十八名)(第六二八号)
 行政機構改革並びに新地方自治確立に関する陳
 情書(東京都千代田区平河町二丁目六番地全国
 市長会会長金刺不二太郎)(第六二九号)
 地方行財政確立に関する陳情書外三十八件(栃
 木県芳賀郡中村議会議長仙波福太郎外三十八
 名)(第六三〇号)
を本委員会に送付された。
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本日の会議に付した事件
 理事の互選
 小委員及び小委員長選任に関する件
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 二七号)
 地方財政平衡交付金法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第二九号)
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○野村委員長代理 これより会議を開きます。
 まず法案の審査に入るに先だちましてお諮りをいたします。すなわち理事であります藤田義光君より理事を辞任いたしたい旨の申出がありました。これを許すに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野村委員長代理 御異議なしと認めてさよう決します。
 つきましては次に理事の補欠選任を行いたいと思いますが、これは先例に従いまして、投票の手続を省略いたしまして、委員長より指名するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野村委員長代理 御異議なしと認め、委員長より指名することにいたします。床次徳二君を理事に指名いたします。
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○野村委員長代理 それではこれより去る十日、本委員会に付託されました地方税法の一部を改正する法律案、地方財政平衡交付金法の一部を改正する法律案の両法律案を一括して議題といたします。まず政府側より提案理由の説明を聴取することにいたします。岡野国務大臣。
○岡野国務大臣 ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申上げます。
 御承知の通り現行地方税制は、両次にわたるシヤウプ勧告の趣旨とするところにのつとり、地方財政自主権の強化拡充及び住民負担の合理化を目標として、従前の地方税制を根本的に改革したものでありまして、その施行以来漸次所期の成果を上げて参つたのでありますが、何分にもそれが根本的な改革でありましたことと、最近における社会経済事情の変化とによりまして、これに相当の修正を加える必要があるものと認められるに至つたのであります。
 政府におきましては、これらの問題について鋭意研究を重ねているのではありますが、現行地方税制の全般にわたる改正は、さらに慎重な準備をもつてこれを他日に期することとし、今国会においては、さしあたり必要な最小限度の改正を行うことといたした次第であります。
 次に本法律案の内容について御説明申し上げます。改正の第一点は、市町村民税の法人税割及び法人の事業税についてであります。すなわち、市町村民税の法人税割及び法人の事業税の納期限は、法人税の場合と同じく、事業年度終了後二月以内となつているのでありますが、最近における金融及び取引の実情にかんがみ、その徴収の円滑を期するため、法人税法の改正に準じ納税者の申請に基き、その税額の二分の一の額以内において、三月を限度としてその徴収を猶予することといたしたのであります。
 改正の第二点は、附加価値税についてであります。附加価値税は、現行地方税法において初めて創設されたのでありますが、その実施の結果がわが国の社会経済に及ぼす影響が甚大であることにかんがみ、施行準備の万全を期するため現行地方税法制定の際、二箇年間その施行を延期することとされたのでありまして、いよいよ明年一月一日から施行されることとなるのでありますが、今日のわが国の社会経済の情勢及び地方税制全般との関連上、予定通り附加価値税を実施することについて、なおしばらく慎重な検討を必要とするものがあると認められるのであります。よつて、附加価値税の施行に関する結論を得るまでの間、附加価値税の課税標準について加算法を採用することについての届出の期限、青色申告書により申告することについての承認申請の期限等を、昭和二十七年三月三十一日までに延期して混乱の発生を防止することといたしたのであります。
 改正の第三点は、固定資産税についてであります。固定資産税につきましては、本税創設以来、評価基準の作成等所要の事項について努力を重ね、本税運営の最も重要な点である評価の適正化に万全を期して参つたのでありますが、何分にも固定資産の評価ということは初めての試みでありますため、まだ完全とは言い得ないのであります。従つて、来年度におきましても、なお評価につき十分な調査をいたし適正なものとして行く必要が痛感されるのでありますが、これがため、昭和二十七年度分の固定資産税にかかる固定資産の価格決定の期限を六月末日まで四ヶ月間延期し、それまでの間は、前年度分の固定資産税の課税標準となつた価格に基いて仮徴収し、八月以降の納期において本決定価格に基いて差額を清算することとし、評価の適正と徴収の合理化とをはかることとしたのであります。
 以上が本法律案の提案理由及びその内容の大要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに議決せられんことを希望する次第であります。
 次にただいま提出いたしました地方財政平衡交付金法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。
 本法律案は、地方財政平衡交付金の額の算定の基礎に用いた数について錯誤があつたことを発見いたしました場合において、簡易に必要な調整的措置をとることができるように、所要の規定を整備しようとするものであります。以下本改正法律案の内容の概要について説明申し上げます。
 改正の第一点は、地方財政平衡交付金の額が決定した後において、その額の算定の基礎に用いた数について錯誤があつたことを発見した場合においては、当該地方団体の基準財政需要額または基準財政収入額について増加し、または減少する額は、錯誤があつたことを発見した年度またはその翌年度において、当該地方団体に交付すべき交付金の算定に用いらるべき基準財政需要額または基準財政収入額に加算または減額する方法によつて調整し、この調整したものを当該地方団体の基準財政需要額または基準財政収入額とすることができるようにいたそうとするものであります。
 改正の第二点は、錯誤にかかる数を用いた年度後の年度に趣いて、以上のような措置を行うといたしますとき、たまたま当該地方団体の蓬頭・収入額が、基準財政需要額を越えている地方団体また以上の措置を行つた結果、そのようになる地方団体において交付金の交付不足額があるときは、これを限度として当該年度の地方財政平衡交付金のうちからこの部分を交付し、また交付金の交付超過額があるときは、これを限度として別途に返還させることといたしたいのであります。
 以上の二点について、今回改正をしようといたしますのは、今回の補正予算成立後に行うことを予定しております。地方財政平衡交付金の本決定の際に、すでに発見いたしました昭和二十五年度分の地方財政平衡交付金の算定における錯誤を調整いたしたいからであります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決されんことを御願いする次第であります。
○野村委員長代理 これより両法律案に対する質疑に入ります。まず床次徳二君。
○床次委員 質疑に入ります前に一応大臣にお聞きしたいのですが、平衡交付金の交付に関するこの法律案の改正手続につきましては、これは実情にかんがみまして御提案になつたことと思うのであります。しかしながら、私ども平衡交付金に関しまして一番困難を感じておりますることは、平衡交付金額の算定の基礎と申しまするか、平衡交付金額の決定そのものに関しまして、今日まで確たる数字をつかみ得ないというところに、非常に悩みを持つているのであります。数日前に本会議で決議が行われた次第につきましても、大臣もよく御承知だと思いまするが、事実に対する認識と、実際に国会においで取扱いました扱い方との間に、かなり矛盾を感じている、かなりの数字的な相違を見ているわけであります。その基礎と申しますのは、地方財政委員会の判定と、大蔵省の査定に対する政府の意見というものとの間に対立があるので、どちらの数字を基礎として平衡交付金額を算出するかということに対しまして、非常に大きな疑問を持つているのでありまして、これは当然国会としての立場において判定すべきものと思いまするが、将来どういうふうにしてこの問題を政府としてお考えになつているか承りたいのであります。今日まで政府が予定せられました数字を、地方財政の将来の基礎として一切の問題を取扱つて、ここに提案されましたような方法によつても処理して行かれるお考えであるか。あるいは地方財政委員会等の意向も参酌して、そうして地方の財政の実情というものに対して別個な観点からこれを観察されて、そうして平衡交付金というものを別個に算出されて行かれるか。その根本方針に対しましてお伺いしたいと思う次第であります。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。御説の通りに、昨年平衡交付金制度ができました以後、大蔵省と地方財政委員会との間に、毎回いろいろ数字のやりとり並びにこれに対する一致しない点がございまして、まことにごめ
 いわくをかけていることと存じますが、私は平衡交付金法というものはまことにいい制度でございまして、これをもう少し確立して―今確立しているのでございますが、運営の方法がうまく行つていない。これはできましてから一年有余にしかなりませんから、いろいろ、ぎごちない点がある思いますが、しかし私どもの考えといたしましては、やはり平衡交付金法は算出の基礎なんかも、まだいろいろ地方財政委員会の規則でやつているようなことでございまして、この規則も実は皆様方の御審議をこうむつた法律によつてきめて行きたい。きめて行くような法律にして行かなければならぬことになつておるのでございますけれども、まだ出発早々でございまして、確信並びに地方の実情が十分把握されていないという点で、先般もお願いいたしまして、一年延期いたしてまだ規則でやつているようなわけでございますが、その規則によりますことを、法律に明定してやつて行くということが、まず一つのわれわれの考えでございます。法律にいたしまして、しつかりと算出の基礎が確定いたしましたならば、その確定いたしました方法で数字を出して行きたい。同時に地方財政委員会は出発早々でございまして、まだ陣容も十分ととのつているとは考えませんから、この陣容、機構をもう少し拡充いたしまして、りつぱな、どこへ出しても御異存のないような数字を出し得るという方法にして行きまして、これによつて、政府に対する十分なる要求並びに裁定を受ける、こういうようなことにして行きたいと思つております。今まで大蔵省と地方財政委員会との間にいろいろ数字が一致していない点がありますことは、出発早々のときのぎごちなさでございまして、将来やはり平衡交付金の算出の基礎であるところの規則を法律に直し、同時に地方財政委員会をもう少し督励しまして、りつぱな数字を出して、これによつて十分政府並びに皆様方の御納得の行くような方法にして、平衡交付金を出させる、こういうことに進んで行きたい、こう考えております。
○床次委員 ただいまの御答弁によりまして、政府も将来改正のことを考えておられるようでございますが、現在御提案になりました改正法律案は、もつぱら予算において決定せられました交付金を、いかにして事実に即するように配付するかというお考えで、けつこうなお考えだと思うのであります。しかしもらうべき最初の交付金額をいかにきめるかということは、より一層大事なことでありまして、ただいまいろいろお言葉もありましたが、この点につきましては、できるだけ早くわれわれも結論を出したいと思つて、特にこの点、政府当局に御研究をしていただきたいと思つております。
 それから第二に御質問申し上げたいのは、ここに今年度の地方税法の一部改正法律案が提案せられておりまするが、政府におきましては、今度の補正予算におきまして、ある程度まで減税を考慮しておられたのであります。しかしながら政府の行いまする減税は、所得税納入者以上の減税になつておるのでございまして、市町村税に対する減税の配慮は、実は見ておられない。また所得税を納付する者以下の少額所得者に対しましては、減税の恩恵を与えておらないようでありまするが、今回の地方税法の改正におきまして、そういう少額所得者に対する減税ということを、何らかお考えになつておられるかどうか、伺いたい。
○岡野国務大臣 一言前段の方の御希望に対して申し開きをいたしておきたいと存じますることは、平衡交付金の今度の改正の点でございまして、平衡交付金の算出というものが、不完全であつたということでございます。と申しますことは、平衡交付金の算出をいたしますときにとりました統計とか、数字というものが、各地方団体別々に、いろいろな統計をとつて出して来ましたものが、ほんとうに地方財政委員会の規則に当ではまるような数字でなかつたために、錯誤が起きておるのでございまして、地方財政委員会の規則が悪かつたために出たわけじやないのでございます。この点をはつきりと御認識を願いまして、今度改正をせられました点は、何年度の統計をとるとか、どこそこの統計をとるとか、そういう統計のとり方が委員会の規則できめております方針に合わなかつた、また的確性を欠くような統計を使つて、平衡交付金がわけられておつたために、正確にこれを検討しますと、錯誤があつた、過不足が出て来たということで、実は何十県かのうちで、もう少し差上げなければならないところもありますし、少しやり過ぎたところがあるというようなことがありますから、それを適正にやつて行こう、こういうことになつて、改正法を出したわけでございます。
 それから、国家財政においては減税があつたけれども、地方税においては減税がなかつたという仰せでございます。これはわれわれといたしましても、今国民負担が非常に重圧をこうむつておりますから、中央地方を通じて減税すべきものと考えておりまして、御承知のあのシヤウプ勧告によりましたあの大きな税制は、その後社会の実情にもいろいろ合せて考えなければならぬ点もございますし、また実施の結果、いろいろ手直しをしなければならぬこともあります。また根本的にも考えなければならぬ点もございまして、相当に減税もし、また税制も改正して行こうという考えを持つておりまして、ただいま検討中でございます。来る本国会におきましては相当大幅の地方税法の改正をいたしまして、そのときには減税ということも考えてやりたいと考えておりますので、ただいまのような段階におきましては、来る本国会を待つて、ただいま御説のような方向に進んで行きたい、こう考えておる次第であります。
○床次委員 ただいまの平衡交付金に関する前段の方の御答弁は、実は私の考えておりましたことと多少違つた点をお答えになつたと思うのであります。私、特に大臣にお尋ねいたしたかつたのは、過般の国会におきまして、交付金の額がすでに予算に計上されておる。しかしてこの予算額が決定せられましたことは、現在の地方の歳出歳入というものを、はつきりと認識いたしまして、その数字のもとに必要と認められるところの平衡交付金額が計上せられたわけでございます。従つて政府は今回大蔵省でもつて認定せられました数字そのものを御承認になつたと私は考えておりますが、これは地方財政の実情が、ああいう形にあるべきだ、またあるという現状の認識のもとに、お考えになつたものと思つておるのでございます。平衡交付金の額は、政府の予算が少いから、少しの平衡交付金でがまんしてもらいたいというのではなくして、地方の実情が、現在計上した交付金額で大丈夫だ、差支えないのだという認識に立つて、数字的に説明が加えられておる。その点に私は問題を感じておるのであります。従つて今後平衡交付金の金額を論じまする場合には、はたしていずれの実情を基礎として、平衡交付金の問題を論じて行くかということについて、私は大きな疑念を持つておるので、ございまして、あるいは地方財政委員会の出した数字をもつて基礎とするか、あるいは市町村のそれぞれの団体の意見の集計によつてこれを行うか、あるいは大蔵省で出しました数字でもつてやつて行くか、あるいは予算審議の際におきまして、国会が用いました大蔵省提示の数字をそのまま地方財政のあるべき姿としてこれを認定して行くかというところに、大きな問題があるのであります。私どもは、当然国会の大多数で決定いたしました以上は、国会といたしましては地方の財政の実情を過般のように認識しているのだということに、数字的にはなるわけであります。私は、これは非常に実情に沿わないのだということを明らかに感ずる。それがためにすでに平衡交付金増額の決議案も出ておりまして、その点は数字的の調整ができておらないということを私は申し上げたい。心持の中におきましては、皆様も平衡交付金があまりにも少い、地方財政が窮乏しているということをおつしやいますが、決して窮乏だという数字的な処理になつておらないということを私は申し上げるのです。その点の数字の調整をいかようにお考えになるか。昨年以来すでになつておりますが、地方財政から申しますれば毎回赤字を繰越して行くということが、今日までの大きな財政の欠陥だと思うのです。何らかの機会にこの地方財政の実情をはつきりと決定して参り、その基礎の上に平衡交付金というものを組み立てなかつたならば、いかに一定額の平衡交付金を上手に割当てましようとも、地方財政の窮乏というものは、救い得ないじやないかということを、私は考えておるものであります。その意味におきまして、お互いにこれは相当研究すべき問題だと思いますので、大臣の御所信を伺いたかつたわけであります。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。床次委員のお説しごくごもつともでございまして、その通りでございます。今回の補正予算で、平衡交付金百億、起債のわく百億ということを政府として決定いたしたのでございますが、数字の基礎としまして、どちらをとつたかということを考えますれば、私は地方財政委員会の意見の通りに強く主張して、それを実現すべく努力したわけでございます。でございますから、主計局の出しておりますところの、あの地方財政に対する数字をごらんくだされば、おわかりのことと存じますが、大蔵省といたしましては、地方団体全体に対して、足りないどころじやない、七十七億余つているじやないか、こういうような数字を出しております。しかしながら大蔵省はその数字を出しおるにかかわらず、われわれといたしましては、地方財政は非常な赤字である。そして地方財政委員会も三百五十億の補正をしていただかなければ、ぐあいが悪いというようなことがありましたもので、大蔵省は七十七億余つておるということを、数字ではつきり出しておるにかかわらず、平衡交付金百億、地方起債百億、合せて二百億出しておるのでございますから、これを間接的に御判断くだされば、大蔵省の数字を無視して、地方財政委員会の希望にある程度沿うた、こういうことを御了解くださるようにお願いいたします。
○床次委員 ただいまの御答弁、非常に含みのある御答弁でありまして、いずれまたこの問題は解決を要することと思うのでありまして、本日は伺つておきます。
 それから第二に御質問申し上げておきたいのは、今度の改正案におきましては、市町村民税中の法人割その他の納入に対しまして、特別な徴収猶予等の方法を講じておられるのでありますが、こういう措置というのは、確かに実情から出て参つたものと思うのでありますが、ほかの税に関しましても、相当今日は徴収において困難を感じておるものもあるのではないか。それでこの市町村民税中この法人割と、その他とのつり合いにつきましては、いかようにお考えになつておられるのでありますかをお伺いいたしたいと思います。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。ほかの税についても、いろいろ困難な点があるだろうと思いますが、一応私どもといたしましては、国家の方の法人税の処置にばつを合せて、そしてそれに追従して、とりあえず地方税もそれと同じような取扱いをしたら、いいだろうという考えで出したわけでございます。将来いろいろ地方の実情を考えまして、これと同じような態度をとらなければならぬというようなものを検討しておりまして、その検討に対して結論が出ましたならば、御説のような方向に進んで行きたいと考えております。
○床次委員 あと二つばかりお尋ねしたいのでありますが、固定資産税に関しまして、いろいろと実情に即するような修正を考えられて御提案になつておることは、けつこうだと思うのでありますが、本年度の固定資産税の決定に関しましても、まだ手続になれておりません関係上、いろいろ欠陥もあるのじやないかと思うのであります。もうすでに本年度としましては、一応決定された形になつておりますが、それに対しまして、最近名簿の縦覧が十分できなかつたとかいうような一般の不平が出ておることは、御承知の通りであります。その他本年度の取扱い自身といたしましても、相当欠陥もあることを思うのでありますが、こういうものの欠陥是正に関しましては、何か特別のことをお考えになつておられるかどうか、来年度の固定資産税に対する態度としては、まことにけつこうだと思うのでありますが、本年度につきまして、できる限りやはり公平な課税をするという立場において、お考えになつておることがありますれば伺いたいと思います。
○荻田政府委員 初めてのことではございまするし、法律も縦覧期間がたつた十日だつたということにつきましては、われわれも相当検討加えまければならぬところがあると思います。今年の問題でございますが、これは法律がそのままになつておりますから、地方団体独自におきまして、條例をもつて縦覧期間を延ばすとか、その他運用の面におきまして適宜措置するように、機会あるごとに、地方の関係者に話しております。
○床次委員 なお最後にひとつ承つておきたいのですが、政府におきましては、将来において地方税制の全般的改正についてお考えになつておるようでありまして、新聞紙上その他においても、いろいろ意見を聞いておるのでありますが、大体今日お考えになつておりますること、あるいは近く通常国会等において提案されたいというお考えのものがあろうかと思いますが、おわかりのものにつきまして、この機会に御発表願いたいと思います。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。それにつきまして、いろいろ地方財政委員会の方で過去一年半にわたりまして、税徴収並びにその欠陥等にかんがみまして、検討しなければならぬこともあると存じますし、それから地方税に対する懇談会と申しますか、民間の有力者に来ていただきまして、いろいろ地方税の忌揮ない御批判をこうむり、同時にいかに改正したらいいだろうかというようなことの答申も、近近出て来ることでございまして、そういうものを基礎にいたしまして、改正を企てておる次第でございます。詳しい点は局長からごひろう申し上げさせたいと存じます。
○荻田政府委員 まだ政府案とか地方財政委員会の案とかいうものは、全然できておらないのでありまして、ただその立案の基礎になるのが、税制懇談会で出ました結論でございます。この懇談会もなおこれは中間的なものでありまして、最終的なものは、来年の財政需要額、それから見て来るところの税収入額というものを計算しませんと出ないというので、一応中間報告が出ております。これはたびたび新聞紙上等にも出ておりましたので、御承知と思いますが、簡単に申し上げますと、まず、方針といたしまして、税の賦課につきまして、国、府県、市町村とこの三つが、別々に課税標準の調査をするということは煩雑であるから、なるべくこれは避げた方がいいだろう、こういう一つの方針。それから第二に、なるべく平衡交付金は減らして、地方税をふやす方が、地方の財政の自主性を認めることになるからいいという問題。第三は、それには団体ごとに普遍的な税を地方税としてやらなければいけないという問題。第四に、まだ税率等について、負担関係から見て適当でないものがあるから、この税率の調整をする。第五に、雑税としてまだ好ましくないものが残つているから、法定税目から解除する。こういう五つの方針が出ております。まず府県税につきましては、附加価値税について大いに議論があつたのでありますが、これは一応とりやめる、そして事業税を残すけれども、これもそのまま現在の事業税、特別所得税を残さずに、つまり課税標準が現在所得一本になつておりますのを二分いたしまして、所得半分、あとの半分は総売上金額というようなものを用いる。なおこの所得を課税の対象といたしますものにつきましても、基礎控除の制度を設けて、少額所得者の負担を軽減する。なお第一に申しました方針によつて、そのようなものの課税標準の調書は、これは国の税務署の使つたものをそのまま用いるという点。それから次に入場税、遊興飲食税は税率が高いから、これを大体半減する。しかしそれによつてもなお税収入においてはあまり減額しないことを期待する。それから雑税としましては漁業権税を廃止する。そのようにいたしましても、府県の方においては相当平衡交付金によらなければならない部分が多いのでありますから、酒とタバコについての消費税を地方に移譲する。しかしその場合に、個々別々に独立税としてとることは煩項であるから、国の方で徴収してそれを還付するという形にするために、現在の専売益金及び酒税の中から、府県に対して一定の割もどしをするというような考え方であります。市町村民税につきましての法人税割については、法人税の税率の改正及びこの税収入が、特殊な例でありますが、一市町村に非常に片寄るというようなことからして、この税率をある程度下げるということ。それから固定資産税につきましては、このうちまず電気関係の電柱、発電所、変電所等、それから鉄道関係の軌道、それから船舶、こういうものは回定資産税の対象から除外して、昔ありましたような軌道税、電柱税、船舶税というようなものをつくる。なお発電所については、発電施設税というものをつくる。しかしこの場合発電所のありますのは山奥の町村等に大きなものがございますので、非常に大きな収入が入りまして、これを分課しなければならぬというような状態でございますので、半分を府県税にし、半分を市町村税として残しておくというようなこと。それからなお固定資産税の評価につきまして、いろいろ議論があつたのでありますが、この全国的調整をはかるために、地方財政委員会及び府県の段階におきまして、個々の市町村の評価について強力にこれを調整する方法をとる。しかし大規模な償却資産については、国税をきめる場合に税務署においてきめて、これを地方に通知する。こういうようなことを考えております。なお税率につきましては、適正な評価をいたしますと相当上るということになりますので、税率は、大体現在の税収入から割出した額を確保し得る程度に税率を引下げる、つまり百分の一・六を下げるという考えであります。それから雑税といたしましては、広告税と接客人税を廃止する。なお申し落しましたが、府県税の中の自動車税は定額課税でありますので、ある程度増額する。大体そういう点が税制懇談会で申されておりました結論でございます。
○大泉委員 今度の改正案は、税率の改正を前提としての大改正であろうと思いますが、通常国会で税率を引下げて、全般にわたつて改正を行われるという前提のもとにやるとするならば、当然な措置として見られるのですが、今荻田さんの言われるには、附加価値税などは葬つてしまうというような話ですが、どうも附加価値税を、実施もしないうちに葬つてしまうことは、はなはだ不都合だと思います。しかし政府の方針がそういうふうにきまればやむを得ないのですが、今日地方税を論ずる場合には、地方税の税源は、ほとんど事業体を目標としているような建前であつてみれば、全国的に事業の分布を、政府の力によつてやるなら、これは公平なこともできるかもしれないが、事業設置、あるいは全業計画は、みな民間の自意によつて行われるのであります。その土地においては、いわゆる税収入は上りますが、その事業を移動することができなければ、結局不公正な立場に立至る、こう思うのであります。そこで附加価値税は完全なものではないけれども、今日のような中央、地方を通じて税の公平な負担をするという建前からいつたならば、やや完全に近いものだと私は信じているけれども、今言う通り、完全なものでないことはよくわかつております。政府としてこの地方税を、どういうふうに理想に近い、一つの完全なものに仕上げられるかということを、私どもは非常に深い関心を持つておつたのでありますが、改正の要点は末端というか、あるいは枝葉末節のことのみの処置をせられて、根本的な改革はまだでき上つておらぬように見られるのであります。岡野国務大臣としては、地方税全般に対して、あるいは国税とにらみ合せて、抜本的な改正が必要じやないかと私は思うのです。この地方税を改正するにあたつて、岡野国務大臣の非常な御努力を期待するのであります。今までのように、どうもやつたものがまずい、ここは少し直さなければならぬというような末節的なものでなくて、根本的な改正を私は要望したいと思うのであります。たとえばさつきお話のように、法人税割は抵抗の弱いところばかりに税金をかけるという悪いことをやつている。私はどうもこういうことはやるべきじやないということを、再々申し上げておるのです。なおまた地方によつては企業が存在しない。存在しないところへ法人税割をかけたところで、地方税の税収の均衡をはかれないじやないか、こういうことはよけいなことだと盛んに言つたのですが、とうとう実行してしまつた。実行してみれば、やはり事業のあるところには税収が見込まれるけれども、法人のないところは、さつぱり潤わないという結果になつてしまう。それだから改正するということになつておりますが、政府のやることは、これほどの国民の支持を得て力ある基盤に立つていながら、やることはきわめてへまだと思うが、ひとつ岡野国務大臣は、地方税の改正にあたつて、緊褌一番大努力を払つていただきたいと私は思う。全般にわたつて私はただ要望だけを申し上げて、どうのこうのという御質問を申し上げるわけではないけれども、この際ひとつ地方税の大改革を、根本的な立場に立つてやつていただきたいということを要望しておきます。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。ただいま御激励をこうむりまして、私としてはありがたく思つております。ただいま荻田局長から御説明申し上げました点は、大体において税に関する懇談会の考えておるような結果を、ごひろう申し上げたのでございまして、私自身といたしましては、あれもむろん参考といたしてやるわけでございますが、しかしお説のような考えで、大きな抜本塞源的の改正をしようということで、事務当局にいろいろ指示してやつておる次第でございますから、できるだけお説を尊重いたしまして、今後に処したいと存じます。
○大泉委員 忘れたので一言。どうも大蔵省も自治庁も地方財政委員会においても、税に社会政策を織り込むというくせがある。税をとる以上社会政策なんというものを考える必要はない。別な面で社会政策はやるべきだ。税に対してはどこまでも産業を主体にして、そうして活動を目標としてかけなければならぬ。それをあまり慈善事業のような社会政策を織り込んでやるから、ひんまがつた一つの統制ができてしまう。こういうことは別な場面でやつて、やはり産業を目標としての税制であつたならば、あくまでも税の立場でやつていただきたいということを、つけ加えて国務大臣に要望しておきます。
○野村委員長代理 立花敏男君。
○立花委員 岡野さんにお尋ねいたしますが、この間平衡交付金の決議が満場一致で衆議院を通過しているのですが、それに対しまして政府の方からも、決議の趣旨を尊重してやるという御答弁があつたのですが、従来平衡交付金のために御尽力くださつた岡野さんとしては、さつそく実施におかかりと思うのでありますが、どういう具体的な対策をお立てになつておられるか、あの平衡交付金の決議案を岡野さんとしては、どういう形で実現されようとしているのか、承りたいと思います。
○岡野国務大臣 お答えいたします。大蔵大臣が御答弁申し上げましたように、両議院の決議案を尊重して、今後中央地方の財政をよく勘案して善処するということを申し上げましたのですが、その通りわれわれ閣僚高も考えまして、いかにして両院の御希望に沿い得るかということを検討し始めておる次第でございます。
○立花委員 非常に漠然としたもので、大蔵大臣の態度ならばそれでも私ども了解できるのですが、岡野さんは大蔵大臣あるいは大蔵省の意見にあきたらないで、非常に地方財政のためをお思いになつて、この平衡交付金のためには特に尽力なさつておられた方であります。ああいう決議案が通つた以上は、大蔵省のあるいは大蔵大臣のそういうあいまいな態度を追究なさつて、もつとはつきりした具体的な案をお立てになるのが、岡野さんの立場じやないかと思いますが、今承りますと、大蔵大臣のあいまいな態度とあまりかわらないような態度であるが、そういうことでは私今まで岡野さんを信用して参りましたのが、非常に裏切られたような気持がするのでありますが、もつとはつきりした案を最近においてお立てになる意思はないかどうかということを、重ねてお伺いいたします。
○岡野国務大臣 これは御承知の通りに国家財政を動かすという結論に到達するものでございますから、大蔵大臣が主管大臣でございまして、同時にあの決議案は政府全体に対して御決議くだすつたことと思いますから、私はむろん地方財政委員会のために今までもその通り、また将来もその通り地方財政委員会の意見を尊重いたしまして、できるだけその方向に進んでおる次第でございますが、ああいう決議案が出ましたので、大蔵大臣も善処すると申しますから、われわれは閣僚一同で善処しようじやないか、それにはどういう方策をとつたらいいかということを検討し始めておると、こう申し上げておる次第であります。
○立花委員 せつかくひとつ御検討なさつて、具体的な案を至急お出し願いたいと思う。
 それから十五日、あさつてですか、市町村長会議、市町村会議長会議がありまして、全国大会をやられるのですが、おそらく国会にも参ると思うのですが、あの人たちの一番問題にしておりますのは、やはり前年度より平衡交付金が非常に少かつた、二〇%ばかり少かつた、この問題が非常に大きな関心の的になつておるわけであります。この問題に関しまして、先般委員会でお尋ねしましたところ、それは今後の平衡交付金の配分によつて、カバーするのだという答弁を承つているのでありますが、私どもあの人たちに接触する場合に答弁する必要もありますので、重ねて伺つておきますが、そういう方法でこの際残余の平衡交付金を、補正予算に含まれております百億の増額が決定されました場合には、昨年度より減りました市町村に対する平衡交付金をカバーするというように、前回言明なさつた方針を、やはり今でも貫く考えでおられまするかどうか、再確認をしておきたいと思いますので、御答弁願いたい。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。先般私が申し上げました通りに運営して行く考えでございます。それは御確認くだされば、前言はその通り私は実行するつもりでございます。
○立花委員 それから平衡交付金の改正案に入りたいと思うのでありますが、先般この委員会で、岡野さんは、平衡交付金の制度は毎年こういうふうな政府と地方自治体の間にトラブルが起るし、地方の財政に対しても非常に悪影響があつて、地方自治に支障があるようなお言葉があつたのですが、そういう観点にお立ちになりますと、どうしても平衡交付金法の根本的な改正、地方自治の確立のためにつくりました地方財政平衡交付金法が、地方自治のために障害になるというようなものであれば、これはどうしても根本的な改正が必要だと思うのでありますが、岡野さんの御意見では、どういう点が地方自治の支障になる点であるか、平衡交付金法のどういう点を改めればいいのか、そういう点についての御意見を、根本的な点で簡単でよろしゆうございますから承らしていただきたい。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。これは御承知の通りに昨年以来平衡交付金をめぐりまして、いろいろ皆さん方に御迷惑をかけているのでございますが、何と申しましても国家財政と常に関連がございまして、そのために地方財政委員会が、地方財政のためにこれほどいるというのにかかわらず、その通り出たことがない。これは平衡交付金法の趣旨に背反するものじやないか、こう私は考えているものでございますが、何かこの欠陥を是正いたしまして、地方財政の確立に寄与しなければならぬ。そのためには平衡交付金法を、そういう方向に改正して行かなければならぬと思いまして、いろいろ善後策を考えているのでございます。ただいま局長が申し上げましたように、地方財政平衡交付金というものを、国の税収入の額にスライドして出すとか、あるいは平衡交付金法をある程度、そういうようなスライドすることにしてきめておいた上に、なお酒とかタバコとかの配付税を地方に分割還付して、そうして地方財政を充実して行きたい、こういうようなことも一つの方法でございましよう。いろいろ各方面の角度からそれを検討しまして、今までのような地方財政に迷惑のかからないような方法に、平衡交付金法を根本的に改正して行きたい、こう私は考えて、ただいま事務当局をして十分研究をさせている次第であります。
○立花委員 大体それはいつごろ御提出になる予定でございますか。
○岡野国務大臣 問題が非常に大きくございますから、もし朝令暮改、たびたび法律を改正するということを私は好みませんから、十分なる検討をし、これなら大丈夫だというような結論を得ましたときに、これを提出したい、こう考えております。
○立花委員 その場合には多分地方税法の改正と同時におやりになるのだろうと思いますが、そうでございますか。
○岡野国務大臣 むろん平衡交付金法と地方税法と相関連して出ることになると思います。
○立花委員 それから具体的な内容ですが、基礎に用いた数について錯誤があつたのを発見いたしました場合とあるのですが、錯誤という字が非常にあいまいなんです。岡野さんの提案理由の説明によりますと、地方財政委員会と大蔵省との間の数字の相違、これも何か錯誤の中に入るような御説明があつたのですが、私どもそういうように理解しないのです。これは単なる数字と申しますか、計算上の錯誤というように考えておるのでございますが、そうじやなしに、総額の算定あるいはいろいろな場合の考え方の相違のようなものも錯誤の中に入るのかどうか、そうなりますと問題が大分大きいのです。この錯誤という言葉をもう少し明確に、具体的にひとつお示し願いたいと思います。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。これは大蔵省との間の数字のやりとりの錯誤ではございません。地方財政委員会に各地方公共団体から出ました数字に錯誤があつたということでございまして、詳しく事務的に御説明申し上げますから、御了承願いたいと思います。
○荻田政府委員 この点は、今大臣から申されましたように、個々の地方団体に平衡交付金を配分いたす場合に、個々の団体から出て来ました数字、これが間違つておつた、これを訂正するのが趣旨でございます。たとえば児童数、人口数というものをとります場合に、統計の間違いというようなことから過大になつたとか、あるいは過小になつたということがありますと、その団体に対します平衡交付金の額が、それだけ狂つて来るわけでございます。これを是正するのが趣旨でございまして、総額を決定する場合に、大蔵省と数字のやりとりしたその数字の間違いというようなことは、決して問題にはなつておりません。
○立花委員 規模の大きい小さいはありますが、その場合同じような問題が起るのです。統計の間違いであると簡単におつしやいますが、統計のとり方についての意見の相違、こういうようなものもやはり間違いの中に、あるいは錯誤の中にお入れになるのかどうか、それを承つておきたいと思います。
○荻田政府委員 基準財政需要なり、基準財政収入において用います数字は、意見の相違によつてどうにでもなるというようなものはなるべく避けまして、客観的にあるものをつかまえておるのであります。従つてその間違いは純然たる事務的な間違いでありまして、意見の相違によつて狂うというような問題は含まれておりません。
○立花委員 この錯誤は、純然たる客観的な、事務的な誤りというように了解してよろしゆうございますか。
○荻田政府委員 その通りでございます。
○立花委員 それから税法の問題についてお聞きしたいのです。さいぜん税に関する懇談会のことについて、局長から御説明があつたのですが、税に関する懇談会と地方財政委員会との関係、税に関する懇談会は地方財政委員会にどういう拘束力を持つておるか、また税に関する懇談会の意見というものは、政府に対してあるいは自治庁関係に対して、どういう法的な関連を持つておるか、税に関する懇談会自身どういつた法的な性格を持つておるか、私ども地方財政委員会の荻田さんから税に関する懇談会についてのお話を聞こうとは思つておりませんでしたが、それを御説明願いたいと思います。
○荻田政府委員 税法の改正案を立案いたしますことは、内閣の責任でございまして、内閣から法案が出るわけでございます。その法案を審議研究する一つの資料と申しますか、よりどころとしまして、特に内閣に税制懇談会を設置されて、それの意見を徴されたものであるとわれわれは考えております。それから地方財政委員会は、これまた税法の改正につきまして、直接の権限はないわけでありまして、一般地方財政の見地から、内閣にいろいろな情報なり意見なりを申し述べるという程度でございます。
○立花委員 税に関する懇談会を内閣がおつくりになつたと言われますが、これは法制上のものでも何でもないと思うのであります。その点もとつ明かにしていただきたいのと、それから税に関する懇談会の地方税に関する根本的な考え方が、非常に反動的と申しますか、これは地方の自治体も指摘しているところで、特に市町村あたりの指摘しているところなんですが、非常に逆行的な改正案をお考えになつているというところに問題があり、税制懇談会の税に関する根本的な考え方について、地方財政委員会の今までの税に関する考え方と相当開きがあるし、いわば対立があると思うので、その点税に関する懇談会の改正案をどうごらんになつているか、これをお聞かせ願いたいと思います。
○荻田政府委員 おつしやいますように、この税に関します懇談会は法制的なものではございません。従いまして、その出ました結果が、法律的に政府を拘束するとか何とかいうものではございません。
 それから懇談会で出ました考え方に対する地方財政委員会の考え方をお尋ねになつたわけでございまするが、地方財政委員会といたしましては、懇談会の考え方あるいは個々の点等を全部ひつくるめまして、検討中でございまして、まだこれに対してどうのこうのということを申し上げない方が、かえつていいんじやないかと考えております。
○立花委員 十分お知りになつておつてそういう御答弁をなさるでしようが、とにかくさいぜん申し上げましたように、税に関する懇談会の地方税に関する考え方は、非常に反動的な部分が含まれておりますので、その点ひとつ地方財政委員会で十分検討していただきたいと思います。特に今局長が言われましたように、法制的な根拠もないものであれば、それが意見を出したからといつて、それにただちに地方財政委員会が従わなければならないという何らの根拠もないと思いますので、十分客観的に御批判があつてしかるべきだと存じます。
 それから内容に入りますが、この内容全体を貫きまして、どうも法人とか大企業に対する問題だけが、特に取上げられておりまして、個人の問題があまり取上げられていないのです。そういう点で一部修正が非常にへんぱな形で取上げられていると思うのですが、改正をおやりになるならば、やはり法人も大企業も個人も現在の地方税法には、いろいろ欠陥がおるのですから、それを同時に取上げるべきだと思うのですが、なぜ一方的にこういうものだけをお取上げになつたのか伺いたい。
○荻田政府委員 大臣の提案理由の説明にもありましたように、今回行いますのはいわばまつたく事務的な問題でございまして、実質的にどうするということを考えておりません。これは法人も個人も大所得者も小所得者も同じでございます。ただ趣旨におきましては、第一に、法人に関しまする納期の延長を認めますことは、これは先ほども床次委員から御質問のありました点でありまするが、個人の分、大体普通の所得割あるいは固定資産税等につきましては、すでに納期が四回になつており、法人につきましては事業年度が一年に一回あるいは二回でございますので、一回、二回に税を納めなければならぬ。しかもこれは国税、法人税と、府県税たる事業税の法人分それから市町村民税中の法人税割、この三つのものが、ほとんど納期を同じくして納付されますので、かりにそれだけの利益が上つているところでありましても、現金繰りという問題が、個々の法人についてもございますし、また大きくわが国の金融界に与える影響も大きいものがありまするので、国税、府県税、市町村民税ともに歩調を同じくいたしまして、この点の調節をはかつたのであります。それから固定資産税につきましての改正も、法人も個人も、大きな財産を持つている人も、小さな財産を持つている人も、同様に慎重な評価をいたしますために、六箇月間程度延期したということでございまして、別にその間差等をつけるというようなことはございません。
○立花委員 そういうものが、特に目立ちますのは、市町村民税の法人割及び法人事業税の納付が非常に遅れておるわけです。法人の事業税などは、二箇年ばかり遅れているのがざらにありまして、こういうものを法的に確認したということになります。勤労所得税などは月給袋から天引きされる、月給を差押えられるというような形で取上げられておりますのに、法人の場合にのみこういう形で非常に猶予する。しかも個人の市民税に対する苛酷な取立てについては、何ら特別の例を設けてないということは、何と強弁されても、非常に片手落ちだと思う。特にこの法人の事業税の納期の延長の理由といたしまして、金融及び取引の実情にかんがみとあるのですが、法人に対する金融の責任まで、税金で負わなければならぬとということはどこにもありませんので、法人に対する金融の問題あるいは取引に対する資金の融通の問題は、岡野さんのような銀行屋さんが十分お考えになればいいので、地方税にまでそういうことを理由にして差等をつけるということは、まつたく不可能だと思う。税というものは、特にだれにでも一律に平等にやらなければいけませんのに、こういう理由にもならない理由でもつて、金融及び取引の実情にかんがみて、法人だけは税を猶予するということは、何と申しましても妥当じやない。こういうことをやりますと、月給袋から天引きされております勤労所得階級は、税を納める意欲がなくなります。なぜこういうことを特におやりになつたか。こういうことは、資金の操作あるいは金融の操作で十分やれるのではないか。ここにおあげになつた資金及び取引上の実情にかんがみてというようなことは、税でかげんすべきじやなしに、国家の金融において、あるいは市中の融資においてやれることであります。なぜこういうものを税金でおやりになろうとしておるのか、これは大臣のお答えをお聞したい。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。ただいま金融が非常に逼迫しておりまして、経済活動がそれによつて鈍つておるような情勢もございますし、税をとります立場から申しますれば、できるだけ円滑に税が入るはうにしたいと思いまして、国家の法人税もやはり金融情勢にかんがみて、とりやすいようにしてとりたい、こういう考えから地方税におきましても、そういうことにしたわけでございます。金融のことはこうしたらいいじやないか、ああしたらいいじやないかということは別個の問題でございまして、われわれ税をとります立場から申しますと、できるだけ企業もつぶさずに、また個人の経済にもあまり影響を及ぼさないで、そうしてスムースに税が納められるという方向に、税制を改めて行つたらいいじやないかということから出発したのでございます。
○立花委員 金融に困つておりますのは法人だけじやございませんので、個人もみんな金融に困つております。金融に困つておるという理由だけで税の延期をするならば、個人もおやりになつたらいい。何も法人だけ金融に困つでいるわけではない。だから、金融に困つておるという理由だけでい法人の税を延期するということは納得できない。それから金融が逼迫したとおつしやられますが、金融は私は逼迫していないと思うのです。何となれば今日の本会議ですが、資金運用部の金を一般会計に繰入れるという提案がなされておるわけですが、資金運用部の金は莫大に余つておるので、まわそうと思えばまわせる金がたくさんあるわけですから、国家の金融政策さへ完全に行われましたならば、決してこういう理由は成り立たないと思うのであります。特に法人の事業税の問題、法人税割の問題は、法人すなわち資本階級だけの恩典になることは明瞭でありますので、この点は今までの御説明では、どうも私ども納得できないのであります。それから荻田君は固定資産の問題は、大企業も小さいところも同じだと言われましたが、これはやはり違うのではないか。たとえば自分の持つて住んでおります家の固定資産評価の問題は、そう毎年々々変化はありませんので、これが毎年違う、それが大きな問題だというのは、大産業の固定資産だと思うのですが、こういう問題をかりの評価でおやりになるということは、実際上は一体どういうことになつておるのか。自分の住んでおります家は、去年とあまり違わないと思うのですが、大きいのになつて来ると大きな開きがあると思う。現在大きな固定資産に対する評価が、どの程度完全なものが行われておつて、適切でないものがどれだけあるのか、これを御説明願わないと、この内容がわからないわけです。御説明願いたいと思います。
○荻田政府委員 第一の法人の納期の問題でありますが、これは先ほども御説明申し上げましたように、法人につきましては、法人税及び事業税、法人割が同一の時期において三重にかかるわけであります。しかもそれが年に一回とか二回とかきまつております。また決算期も大体三月、九月というふうにきまつておりますために、法人自体の金融の面も大いに考えなければなりませんし、国全体の金融という面も考えなければなりませんので、これを延ばしたのであります。法人について非常に遅れておるではないかというお説でありますが、それは法律が改正にならない前の古い税の問題でありまして、最近事業税が申告納付になりましてからはそう遅れておりません。しかもこの條文の適用は、この納期延長の法律の施行後でありますから、過去の分については適用するわけではありません。それから固定資産税の問題につきましては、これは今どこがどう悪いということがわかりませんからこそ延ばして、慎重に考えたいと考えるのでありまして、特に大法人の方が悪くて小所得者の方は大体適正だという結論はまだ出ていないのであります。小所得者の問題につきましても、たとえば農家とか小さな土地というようなものにつきましては、いろいろの批判がございます。小さいのは小さいなりに困るのでありますから、やはり納期を、来年度の正式決定の期日を延ばしまして、その間に十分な研究を行いたいという趣旨でございます。
○立花委員 固定資産には問題があるだろうと思うのですが、しかし一体そこらにあります個々の市民の住んでおります家についての評価で、一体どこがどう悪いというふうにお考えなのか、これは大して問題がないのではないかと思うのです。問題はやはり八幡の製鉄所であるとか、川崎の造船所であるとか、こういう大きいものの評価について、資本家側の非常に大きな反抗が出ておる。こいつが問題でありまして、固定資産税の仮決定ということが出ておりますので、自分の小さな家の評価の問題がどうということは、あまり出ていないのじやないかと思うのですが、出ておるとおつしやるのであれば、どういう問題で、そういう個々の家の評価に意見があるのか、この点をひとつお尋ねしておきます。
○荻田政府委員 先ほど申し上げましたように、具体的にどれがどうということは、今わかつていないのであります。かりにわかつておれば今直せばいいのでありまするが、わかつておりませんから来年度に延ばしまして、その間に慎重に考えたいというのであります。ことに大資産について問題があるから延ばしたのだろうとおつしやるのでありますが、むしろこれは大資産については問題はないのであります。と申しますのは、帳簿等がはつきりしておりますし、資産の再評価価格いうものも、はつきり出ておりまするので、それに基いて評価いたしますれば、資産は大きいのでありますけれども、そのような関係上、割合に問題がなく行つた。むしろ小さい住家、ことに農家、あるいは農地というようなところに、相当問題が残つておるわけでございます。
○野村委員長代理 立花委員にお願いしたいのですが、あと二、三質疑の方がありますので、なるべく簡単に。
○立花委員 もう一つ、附加価値税の問題ですが、これは附加価値税が決定されます場合に実施を二箇年間延期をする。税法が決定されます場合に、実施を二箇年間延期するというようなことは、前代未聞だという批判もありまして、二年先にやるなら、やめた方がいいじやないかという意見もあつたのですが、それを押し切つて、政府はおやりになつたわけです。ところがまたこれを何箇月も延ばす、しかもここに書いてあることを見ますと、附加価値税の施行に関する結論を得るまでの間とありまするので、附加価値税を施行するのかしないのか、わからぬということになるのですが、そういうお考えなのかどうか。附加価値税の施行に関する結論を得るまでとあるのですが、これは一体どういうことなのか。岡野さんはこの附加価値税の施行に関する結論を得ておられないのか。法律上はこれはやることになつておるのでありますが、この説明の理由の中には施行に関する結論を得るまでとありますので、これはとんでもないことだと思うのでありますが、やるおつもりはないのか。大臣の御答弁を願いたい。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。附加価値税は、御承知の通り世界で初めてできた税でございまして、これは慎重に研究しなければならぬというわけで、最初政府が提案いたしましたときには、一年間延ばしておこう、こういうことにしたのでありますが、国会の方でそれでもまだ十分じやなかろうということで、国会の御修正によりまして、二年間延ばすということにいたしておるわけでございます。その後いろいろ実情を探索いたし棄ましたところが、やはり相当この実施については、実施の義とか、いろいろ方法も考えなければなりませんし、また運用して行く上において、考えなければならぬ点が相当ございますので、まだ検討の余地が残つておる、こう考えましたので、やつたわけでございます。これを実施することは、法律の規定によりまして実施しなければならぬことでございますが、とりあえずこの際一般から届けを出すのに、非常に納税者の方で困つておるというようなことも聞きますものでございますから、その届出期間を一応延ばしておこう、そのうちに附加価値税そのものの実施方法について検討して行く、そうして、また延ばさなければならぬ情勢になつて来るかもしれませんが、その辺のところは、ただいまのところまだよく結論は出ておりませんから、こういうような御提案をいたしておる次第でございます。
○立花委員 これで両方の質問は終りたいと思うのでありますが、最後に一つだけお聞きしておきたいのは、平衡交付金の問題と重大な関連があります地方の行政整理並びに地方公務員のベース・アップの問題ですが、これは本日詳しくお尋ねするのは差控えたいと思いますが、これについて特に機会をおつくりになつて、この委員会で検討をなさる御意思はあるのかどうか。これはぜひやつていただきたいと思うのですが、特にベースの問題なんか、地方公務員が国家公務員よりも大幅に切り下げられる。実際上これは格下げになる場合がありますので、これは地方公務員法とも矛盾して参ります面が出て参つておりますので、重大な問題だと思います。この二つの問題を特に審議する機会をおつくりになる意思があるかどうか。これはひとつ委員長にもお尋ねしておきたいのですが、このベース・アップの問題と、地方の行政整理の問題を特に委員会で審議する機会をおつくりになられるお考えがあるのかどうか。大臣並びに委員長からひとつ御答弁願います。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。われわれ政府側といたしましては、国会が、出て来て説明しろとか、こういうことをするから出て来いとおつしやれば、当然私は出て来て御説明もいたし、また御質問に応ずる次第でございます。
○野村委員長代理 委員長に対する御質疑は、この問題は非常に重要でございますので、先般内閣との連合審査もやつたわけですが、さらに理事会等に諮りまして、善処いたしたいと思います。
○門司委員 私は案の内容については、この次の委員会でお聞きしたいと思うのです。ただ一点か二点だけ、大臣の説明書の中でお聞きしておきたいと思いますが、それは改正の第二点の附加価値税のところでありますが、ここに、今立花君からもちよつと触れておつたようでありまするが、今日のわが国の社会、経済情勢及び地方税制全般との関連上、予定通り附加価値税を実施することについては、なおしばらく慎重な検討を必要とするものがある、こういうふうに書いてあります。一体附加価値税を実施することについては、慎重な検討を要するということになつておりますのと、それから前段に書いてありまする地方税制全般との関連上、こういうような字句が使つてありますが、これは単に今の立花君に対する答弁だけでは、私ちよつとわからぬのであります。政府はこの附加価値税を延ばすということと、それから地方税法の総括的改正というものを、一体考えられておるかどうかということを、もし御答弁でさましたら、ひとつお願いしたいと思います。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。附加価値税はさきほど申し上げましたように、非常に新らしい税法でございまして、これをほんとうにスムースに徴収して行く点においては、また考えなければならぬこともございます。そうしてさしあたり納税者が届出をしなければならぬ時日が、非常に迫つておりますから、それまでに納税者が的確な届出ができるとかできぬとかいうことが、問題になつておりますから、やはりもう少し延ばしてみたらどうか、こう思つております。
 それから附加価値税を今後やつて行くかどうかということは、むろんこれは法律でございますから、われわれといたしましては、やつて行かなければならぬ義務を持つておりますので、やつて行く気分には間違いございません。しかしながら一面地方財政の窮乏の場合におきまして、また大きな新らしい画期的の地方税法を実施しました後に、いろいろ考えなければならぬ点もたくさんございますので、財政の立場から地方の財政を確立して行かなければならぬという点も考えまして、税法に大幅な改正も考えておる次第でございます。そうしますと税法の改正をいたします場合に、附加価値税のこれを残しておくか、またやめてしまうかということも、一応は思想的に考えられることでございますから、その辺のところは非常にあいまいでございますけれども、税法を改正して行くということは、間違いがない点でございまして、その場合に附加価値税も、一応論議の中心になるというように、お考えくださいましてけつこうであります。
○門司委員 それではこの問題はこう解釈をしたらよろしうございますか。これによりますと三月三十一日まで延ばすと、こうなつておりますが、この通常国会に、三月三十一日までには地方税法の改正を、大幅に行う意思があるというように、政府の意見を解釈してさしつかえございませんか。
○岡野国務大臣 その通りです。通常国会におきまして、地方税法を大幅に改正するように、持つて行きたいと考えております。
○大矢委員 今私が聞かんとしておるところを立花君並びに門司君から聞かれたのでありまして、私も地方税法の全般的な改正と、それから附加価値税の三月三十一日まで延期についての政府の意見を聞きたいと思いましたが、今答弁がありましたから、それはけつこうです。
 それから今度の国家公務員の整理、それに関連して地方の公務員の行政整理に伴う退職金、これに対して、課税するということは、一体今までしばしば問題になつておつた、この機会に何らかこれに対して課税しないような措置をとる意思があるかどうかこの点をお伺いしたい。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。国家公務員の退職金につきましても、相当大幅にこれを税金のかからぬようにしようという方針で進んでおります。それと歩調をあわせまして、やはり地方公務員が退職金をもらいますときには、大幅に税金を下げるというような考えをもつて臨んでおります。
○大矢委員 それはいつごろになるか、その時期、それから内容について、もしおわかりになつたら……。
○岡野国務大臣 早急にやることに考えております。
○床次委員 この機会に委員の各位にも御了解を得て、また地財委その他関係の当局にも、ひとつお願いいたしたいと思います。それは特別平衡交付金に関する問題でありますが、実は鹿児島県の川辺郡笠砂町というところは、今回のルース台風の被害を非常に受けたのでありますが、実は地元がかかる被害を受けますとともに、地元におきますところの消防団員が遭難船を救助せんがために、二十六名ばかり救助に出たのでありますが、この者がかえつて遭難したという状態でございます。従つて二十名の遭難によりまして、多額の遺族扶助料を出さなければならないという状態であります。過般本会議におきまして、消防組織法を改正いたしまして、消防団員に対する公務傷害の場合の補償條例をつくるということにつきまして、御審議を願つて、これが実施されておるのでありますが、その結果といたしまして、この町においては多額な公務死亡に対するところの支出を要するということになつたのであります。これは法律の改正の結果、実際実情に即した処置になるというわけでありまして、まことに喜ばしいわけでありまするが、反面におきまして、町財政としては非常に苦しんでおりますので、この支出に関しましては、特別平衡交付金等において考慮していただかなければ、とうてい規定せられましたところの補償條例の意味が行いがたいという状態になつておるわけであります。今後もいろいろこういう例が出て参ると思いますが、特に本町の場合は、遭難者の数が多かつたために、その金額が大体所要額四百九十八万円、なお沈没船の船体補償というものも含んでおるのであります。非常に額が大きいために、かねて懸案になつておりましたが、如実にこれが財政上の一つの大きな問題として現われて来たのであります。この点ひとつ平衡交付金の配分等におきましては、特別な御考慮を得たいということをこの際申し上げておき、また各委員の方におかれましても、消防組織法におきまして規定があります関係上、各地方とも今後かかる事例が発生するのである。これが同時に平衡交付金等において見られなければれ実際その條例の運営ができがたいことになつておるという事情をごしんしやくの上、ひとつこの当町からの陳情に対しましては、特別なる御配慮にあずかりたいとお願いする次第であります。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。そういうことにつきましては、特に特別平衡交付金の制度が設けられておりますから、その方面からできるだけのことをいたしたい、こう考えております。
○野村委員長代理 両法案に対します質疑は、今日はこの程度にとどめておきます。
    ―――――――――――――
○野村委員長代理 この際小委員会設置の件につきましてお諮りをいたします。すなわち消防法の一部を改正する法律案起草のため、消防法に関する小委員会を設置いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
○門司委員 今委員長がきわめて簡単に話されたのでありますが、一体消防法改正をしなければならないということが、委員長の発議で行われるのか、あるいは委員会としてそういう問題が、どなたかの発案で出て来ておつてやるのか、これが議員提出ということになりますと、やはり委員長の考えで、そういう委員会をこしらえることがいいとお考えになるのかどうか、案は実はまだないわけでありまして政府からも出ておりませんし、どこからも出ていない、その際に消防法のどこをどういうふうに改正するかということは、実際問題としては、まだこの委員会には何も諮られておりません。従つて委員長のお考えで、消防法のどこかを改正しなければならないということで、そういう委員会をつくる方がいいという御発議なら、それでもよろしうございますが、その点をひとつ明確にこの際しておきたい。
○野村委員長代理 私自身としても、この改正の必要性を認めておりますし、また本委員会におきましても、この必要性を認めて、前国会に小委員会の制度を設けて、研究をいたしておつたわけであります。そういう観点から、小委員会の制度をこしらえまして、十分検討いたしたい、こういう考えでございます。ただいま申し上げましたように、この小委員会を設置することに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野村委員長代理 御異議なしと認めまして、さよう決します。つきましてはその小委員及び小委員長の選任は、委員長より指名することに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野村委員長代理 御異議ないと認めまして、委員長より指名することにいたします。まず小委員には
  大泉 寛三君  尾関 義一君
  河原伊三郎君  川本 末治君
  野村專太郎君  吉田吉太郎君
  龍野喜一郎君  鈴木 幹雄君
  床次 徳二君  門司  亮君
  立花 敏男君  久保田鶴松君
  大石ヨシエ君小委員長には
  川本末治君を指名いたします。
 本日の委員会は、これをもつて散会いたします。明日は午前十時より委員会を開会いたします。
    午後零時三十九分散会