第013回国会 運輸委員会 第7号
昭和二十七年二月十一日(月曜日)
    午後一時四十八分開議
 出席委員
   委員長 岡村利右衞門君
   理事 滿尾 君亮君 理事 原   彪君
      稻田 直道君    大澤嘉平治君
      岡田 五郎君    尾崎 末吉君
      玉置 信一君    坪内 八郎君
      畠山 鶴吉君    木下  榮君
      江崎 一治君    石野 久男君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 村上 義一君
 出席政府委員
        運輸事務官
        (大臣官房会計
        課長)     辻  章男君
        運輸事務官
        (鉄道監督局
        長)      荒木茂久二君
        運輸事務官
        (鉄道監督局国
        有鉄道部長)  細田 吉藏君
        海上保安庁次長 山崎小五郎君
        海上保安官
        (警備救難部
        長)      松野 清秀君
 委員外の出席者
        運輸事務官
        (鉄道監督局国
        有鉄道部財政課
        長)      鈴木  滋君
        日本国有鉄道総
        裁       長崎惣之助君
        日本国有鉄道理
        事
        (経理局長)  三木  正君
        専  門  員 岩村  勝君
        専  門  員 堤  正威君
    ―――――――――――――
二月九日
 船舶向気象無線通報の独立強化に関する請願(
 岡田五郎君紹介)(第五六一号)
 戦傷病者に対する鉄道無賃乗車証復活等の請願
 外一件(菅家喜六君紹介)(第五七四号)
 若松市に測候所設置の請願(菅家喜六君紹介)
 (第五七五号)
 釧路、美幌間鉄道敷設促進の請願(伊藤郷一君
 紹介)(第五七六号)
 白棚線復活促進の請願(圓谷光衞君紹介)(第
 五七七号)
 日田線全通促進の請願(村上勇君外一名紹介)
 (第五七八号)
 六日町、五日町両駅間に停車場設置の請願(田
 中角榮君紹介)(第五七九号)
 高崎、直江津間電化促進の請願(井出一太郎君
 紹介)(第五八〇号)
 同(小林運美君紹介)(第五八一号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 昭和二十七年度運輸省及び国鉄関係予算に関す
 る件
    ―――――――――――――
○岡村委員長 これより会議を開きます。
 前会に引続き、昭和二十七年度運輸省及び国鉄予算に関し質疑を続けます。江崎君。
○江崎(一)委員 きようは主として海上保安庁の問題についてお伺いしたいと思います。
 まず第一に、海上保安庁の巡視艇の現有勢力について、この前は二十七年の四月までに百六十四隻ばかり準備するのだという御回答があつたのですが、これについてもつと詳しく、たとえば千トン以上幾ら、七百五十トン以上幾ら、五百トン以上幾ら、あるいは二百トン以上幾らというように御説明を願いたいと思います。
○山崎政府委員 今の内訳はあとからお答えいたしますが、現在海上保安庁は巡視船、掃海船、観測船、港内艇、こういうものがおもでございますが、現在あります数は全体合せまして四百八十隻くらいあります。このうち巡視船の数は大体百隻ばかりございますが、われわれの今まで巡視をやりました経験から申しますと、現在日本の海岸線は約一万キロになつております。その海上のパトロールをやりますだけを考えてみましても、大体一つの基地で五十海里から六十海里程度の担当区域を考えてやりまして、現在巡視船だけをとつてみましても二百四、五十ぱいの船がいる見込みであります。
○江崎(一)委員 これだけいるんだというお話を承りましたが、船の大きさその他についてもう少し具体的に話してもらわぬと、次の建造計画の問題についていいか悪いか判定がつかぬのです。もう一回御回答願います。
○松野(清)政府委員 それでは本年度末におきます巡視船の型別の内容を申します。本年度末におきましては、七百トン型が三隻、四百五十トン型が二十二隻、二百七十トン型が二十隻、百八十トン型が一隻、それから戦時中使つておりました飛行救難艇と称する型のものが十三隻、これまた戦時中使つておりました特務駆潜艇、これは木造船ですが、これが三十四隻、また警察等から引継ぎましたのが七隻、合計百隻であります。そのほかに百六十四隻の六十四隻というのは、掃海船の五十トン以上のものが六十四隻、これでございます。
○江崎(一)委員 そういう現状に立脚いたしまして、二十七年度の巡視艇の建造計画をなお詳細にお伺いをしたいのであります。この前は大体五十隻か六十隻二十七年度につくりたいという報告があつたのでありますが、これもどういうものをどれだけつくりたいというように、詳しく御報告を願いたいと思います。
○村上国務大臣 今お尋ねの二十七年度では、巡視船の方は新造することになつておらないのであります。この予算には計上されておりません。それは過日もちよつと申し上げましたように、今借りる交渉が進行しておるという現状であります。
○江崎(一)委員 ただいま村上運輸大臣がおつしやいましたように、アメリカの艦艇を相当多量に借り受けられるという話を私も聞いておりますが、これについてどういうような経過になつておるか、経過の御報告を願いたいと思います。
○村上国務大臣 経過というのは今申し上げた程度でありまして、借りられるという見通しはついておるのでありまするが、具体的にまだ大して進行しておらぬ模様であります。船の大きさは大体二百五十トンないし三百五十トン程度のものが五十ぱい、そして千二百トンから千五百トンまでくらいのものが九はいか十ぱいということを予定いたしております。
○江崎(一)委員 この件に関しましては、新聞記者会見で、大臣がもつと詳しい報告をなさつたと聞いておりますが、そうじやないのですか。
○村上国務大臣 今申し上げる通りで、より以上に詳しいことは話をする材料を持つておりませんし、話したはずもないと思います。
○江崎(一)委員 そうしますと管区海上保安庁の海上における警備救難の項におきまして、六千三十九名の増加の人員は、このアメリカから貸与される艦艇に対しての増員ですか、これはまた別なのですか。
○村上国務大臣 大体において今借りる交渉が進みつつある船に乗り組む人が大部分でありまして、もちろんこれについては相当訓練する。訓練する必要のない応募者もあると思いまするが、しかしながら海上保安庁の使命を果す上において、相当教育を要すると思うのであります。海上保安庁のイデオロギー、過日長官が申したような、人類愛に立脚してやつて行くというような根本理念を大いに鼓吹し、また技術面においても相当教育を要します。この予算書にもそれぞれ区分が立つてありますように、採用の時期がずいぶん違つておるはずでありますが、六千三百名のうちで五千数百名は、乗組員として予定いたしておるのでありますが、教習所なり訓練所の収容力もありまするし、方々時を異にして順次五千数百名の人を区分して採用して行く。そうして訓練を施す、こういう予定に相なつております。まあ船の実際に必要なのはよほど先だと思うのであります。七年度に入つてもただちに必要になつて来るとは私想像しておりません。とにかく人間を採用するのが相当ばらばらになつております。これらの人をある期間訓練しませんといけませんが、船の必要になつて来る時期は、七年度に入つても相当後のことになると思います。
○江崎(一)委員 大体海上保安庁で採用しておられる人たちを見ますと、元の海軍の出身者であるとか、あるいは商船学校を出た人とか、あるいはまた長い間海運に従事しておつた人とか、こういう前歴のある方を選考してとつておられるようですが、そうしますと、そう長い期間訓練の必要はないと思うのであります。そうすると五千人も六千人もこういうように人員増加の計画を立てておられますと、それに対して乗組員として考えておられるのですから、船がなくてはなりません。この警備艇その他の関係につきましては、ちようどこれに見合うような計画が立つておるのかどうか。それに対して今のアメリカから讓渡される艦船は当てにされておるのかどうか。その点をもう少し詳しく明確にお答えを願いたいと思います。
○村上国務大臣 今借受けの話の進行中だということを申し上げました。確かに借りるという見通しを実は持つております。ただその借りる時期はそう急がないということを、なお前刻つけ加えて申し上げたような次第であります。
○江崎(一)委員 そうすると六千名余のこの乗組員を増加採用するということは、アメリカの艦艇が借りられるという前提のもとになされたことである、こう考えてよろしゆうございますか。
○村上国務大臣 そういう見通しを持つております。なお六千余りとおつしやいましたが、採用する人は六千三百人ほどでありますが、乗組員は五千余りであります。
○江崎(一)委員 もう一つお伺いしたいのですが、旧日本海軍の艦艇で、海上保安庁が責任を持つて保管しておられた船が相当あつたと思うのです。これについて海上保安庁で、どれぐらいこれを海上保安庁のものとして讓り受けられたか、また廃棄処分をどれぐらいされたか、その点を詳しく御報告願いたいと思います。
○山崎政府委員 それでは御報告申し上げます。終戦のとき引継ぎましたのが、旧日本海軍及び陸軍の戦闘用のものとして、海軍から八百八十九隻、陸軍から八十五隻であります。そのほか非戦闘用の小型船を陸海軍合せまして約二万隻引継いでおりますが、そのうち処理されました状況を申し上げますと、解撤いたしましたのが、海軍関係で三百八隻、陸軍関係で三十六隻、計三百四十四隻を解撤したのであります。連合国軍によりまして沈没されたものが、旧海軍関係で六十九隻、陸軍関係で二十五隻、計九十四隻であります。それから深海に沈没してしまつたのが、旧海軍関係で二隻、米国、英国、ソ連、中国へ引渡しましたのが、旧海軍関係で、三十五隻、陸軍関係はありません。それから日本政府に返還されたものが、官庁用として七十六隻であります。民間に払い下げましたのが、旧海軍関係で七十九隻、陸軍関係で九隻、合せまして八十八隻、防波堤として利用いたしましたのが、旧海軍関係で十五隻、ポンツーンに利用いたしましたのが、旧海軍関係で三隻、連合軍に返還いたしましたのが、旧海軍関係で五隻であります。そのほかリストから削除したのが二百四隻ばかりありますが、今まで引継ぎました船で処理されました状況は以上の通りであります。それを総計いたしますと、処分を完了いたしましたのが、九百六十六隻でありまして、百三十万九千トン程度であります。
○江崎(一)委員 そのうち海上保安庁で現在保有しておられるのがどのくらいありますか、具体的に御報告願います。
○山崎政府委員 巡視船関係として使つておりますのが、現在四十七隻、掃海に使つておりますのが二十九隻であります。
○江崎(一)委員 巡視に使つておられるその船は、旧海軍のどういう型のものですか。私一度駆潜艇などを見ましたが、そのほか詳しいことを御報告願います。
○山崎政府委員 駆潜艇が一番大きいのでありまして、みな木造船ばかりであります。
○江崎(一)委員 海軍の駆潜艇はフアゾメーターとか探深儀をつけておりましたが、それは現在装備しておりますか、はずしておりますか。
○松野(清)政府委員 探深儀などは持つておりません。フアゾメーターも持つておりません。
○江崎(一)委員 一昨年北海道へ参りましたときに、小樽で、これは旧海軍の艦艇ではありませんでしたけれども、フアゾメーターを持つておりまして、それでいつも海底の状態を調査しておりました。それは最近の製品のものですが、ほかの船は持つていないのですか。
○松野(清)政府委員 最近つくつておりまする新しい船は、フアゾメーターを持つております。但し探深儀は持つておりません。
○江崎(一)委員 これから建造される船に、あるいはまた現在使つておられる船に、そういつた科学的な測定機をつけることは必要だろうと思うのですが、どういうものをつけられる予定ですか、また現在どういうものをつけておられますか、その点を詳しくお話願いたいと思います。
○松野(清)政府委員 最近つくつております巡視船につけておりますのはレーダー、それから今申しました測深儀、その他は方向探知機程度のものでありまして、そのほか特別のものはつけておりません。
○江崎(一)委員 大臣も前からたびたび御主張なすつておるのですが、海上保安庁の船には力が必要だ、これは兵力でしようが、こういう点についてはどのくらいの装備をなさるお考えであるか、その点も御報告願いたいと思います。
○村上国務大臣 今兵力というお言葉が出ましたが、私の申し上げておる力というのは、そういう意味では全然ないのでありまして、たとえば船のスピードにしましても、また若干の種類の方向探知機であるとか、あるいは犯罪を犯しておる船だという疑義を持つた場合には、停船命令ができる力を持つという意味の力を私申すのでありまして、それ以上の力、特に今お話のような兵力というものは、現在の海上保安庁の示す使命には全然当てはまらぬと思います。そういうことを意味しておるのではないということを、私は重ねて申し上げておきます。
○江崎(一)委員 私がことさら兵力という言葉を使つたのは、私の聞き及んでおりますところによると、アメリカから日本に貸与される艦船のうちに、フリゲート艦というのがありまして、それが十隻ある。これには三インチ程度の大きな大砲が装備されておるのだということを聞いたのです。これをこのまま海上保安庁がお使いになるのか、こういう大きな砲はおろしてしまわれるのか、その点もやはり伺つておきたいと思うのです。
○山崎政府委員 今大臣からお話がありましたが、具体的にどういう船が来ますかということはまだきまつておりませんので、どうもその点はあまり具体的に申し上げかねます。
○江崎(一)委員 こういう問題は将来のことでありますので、運輸大臣としての方針をお伺いしなければならぬのであります。運輸大臣として、そういう三インチからの大きな大砲は、日本の海上保安庁には必要ないのだという御意見か、それともやはりこれくらいは必要だという御意見か、その点はやはり大臣でなければお答えできないのじやないかと思いますので、お伺いいたします。
○村上国務大臣 非常に運輸大臣何でも知つておるかのごとく御前提になつての御質問ですが、この大臣一向そういう方面は知識が浅いのでございます。それで抽象的なことを先日来申し上げておる。かりに密貿易船だと認められる船がある。現在では御承知の通り。スピードにしても十五ノツト未満ということに制限を受けております。そういうことをよく知つておられるかどうか知りませんが、密貿易船は十八ノツトあるいは二十ノツトの船でやられる。だから目的を達したり、あるいはまた目的を達しない場合でも、安全地域に遁走してしまうということが、実は多いのでございます。のみならず網の目が非常に荒いものですから、密入国にしてもそうであります。そういうことでは停船を命じても知らぬ顔をして逃げてしまうということになりますので、この場合はある特殊の力をもつて停船をせしめるということでなければ、海上保安庁の使命は果せない。どうも私の聞くところによりますと、そういう場合には、あるいは空砲を放つて停船を強要したり、ときには実弾も打たなければならない。そうでなければ停船しない。空砲だということがはつきりわかれば、驚かずにこげて行くはずでありますから、ときに実弾も必要だろうと思うのであります。これは私の常識から言うておるのであります。そういう力を必要とする。その力が、今お話の三インチ砲であるやら、あるいは一インチ砲であるやら、そこは私にはわからないのでありまして、相手によつてこれは違うことと思うのであります。
○江崎(一)委員 たいへん奇妙なことをお伺いするようですけれども、運輸大臣は海上保安庁の責任を持つておるわけです。運輸省所管に海上保安庁があるわけです。そこで運輸大臣は、現在あるいは将来にわたつて、この海上保安庁の行政問題について、実権を持つておられるかどうか。非常に奇妙な話ですが、これをひとつお伺いしたい。
○村上国務大臣 実権とおつしやいますが、実権よりも、私はむしろ責任を感じておる次第であります。なおお断りを申し上げておきますが、この運輸大臣、一年生でありまして、就任後まだ間がないので、実は昼夜兼行で勉強いたしておりますが、どうも御質問に対して満足なお答えができないのは、まことに相済まぬと思つておりますが、今後大いに勉強したいと思つております。
○江崎(一)委員 それでは一つお伺い申しますが、去る八日の午後三時から、吉田さんが木村法務総裁や、大橋、山崎、岡崎の国務大臣並びに保利官房長官を引具しで、リツジウエイと会談なさいましたそうです。この会談の内容は、防衛態勢の問題についてつつ込んだ懇談をされたそうでありますが、このことはほんとうですか。これは海上保安庁にも関係があることだからお伺いいたします。
○村上国務大臣 そのことは、私内容についてもまつたく存知いたしておりません。海上保安庁のプロパーの仕事とは別の問題だろうと思います。海上保安庁に関する限りは、運輸大臣にももちろん御相談があることと信じております。
○江崎(一)委員 そうしますと、海上保安庁が将来海の防衛隊になるということについては、これはおれの権限外であるというようにおつしやつたと解釈してよろしゆうございますか。
○村上国務大臣 さようでございます。
○江崎(一)委員 もう一つお伺い申し上げます。これはこの前の委員会で、海上保安庁で全国的に基地をつくるのだが、その基地は商港に打撃を与えないような、損害を与えないような地を選ぶのだということの御回答があつたわけです。しかしこれについては具体的にどことどこを予定しておるというような話はなかつたのですが、やはり漁民や貿易商など、こういう問題について非常に関心を持つておりますので、この際具体的に御報告を願いたいと思います。
○山崎政府委員 ただいま海上保安庁の基地は、全場で五十六箇所持つておりまして、別に今後そうふやすというようなことはあまり考えていないのであります。ただ今後いろいろ船や何かの整備などいたしますにつきまして、基地の計画をやりますときには、できるだけそういう方針で考えて参りたいと思つております。
○玉置(信)委員 海上保安庁次長がお見えでありますから、この機会にお伺いしておきたいのですが、御承知のごとく日本とアメリカ、カナダの三箇国の漁業協定ができまして、それに基いて北洋の一部に出漁ができることになつたのでありますが、この北洋漁場に進出する上において、ソ連との従来の海におけるトラブル等から考えまして、相当出漁者は慎重を期さなければならぬと思いますが、海上保安庁は水産庁との間に連絡、話合い等は進められておりますかどうか、その点をお伺いしておきます。
○山崎政府委員 一応経過を申し上げますと、マツカーサー・ラインができまして、マツカーサー・ラインを越えて漁業をするようなことをしては、いろいろ問題が起るというので、その問題は一応海上保安庁の現在の性格から、当然そういう意味の取締りをすべきだということで、いろいろそれに対応します対策を考えたのでございますが、そのときいろいろの意見がございまして、現在におきましては水産庁において、用船または漁船にその関係官が乗つておられまして、一応その取締りをやるということに実はなつております。しかしながら現在におきましては、やはりそういう事情でございますので、非常にはつきりした真相がつきとめにくいのでございまして、日本の漁船がマツカーサー・ラインを越えたか越えないかという問題がはつきりいたしませんが、向うとしては越えたということだろうと思うのでありますが、相当の船が現実においてはソ連、中国、台湾あるいは韓国というふうに拿捕されて残つておるのもありますれば、帰つて来たのもございます。われわれは今水産庁並びに外務省からの話を聞きますと、一応講和條約が批准になりますと、マツカーサー・ラインというものはなくなるので、漁業協定に違反しない以上は、拿捕されることはないというのが原則だそうでございます。しかし一応われわれとして心配になりますことは、中国及びソ連は講和條約を批准いたしておりませんので、そういう関係において、従来の二国に対する関係におけるマツカーサー・ラインの性格がどういうふうになるのかということが、非常に問題になりますので、私どもといたしましては、今いろいろ外務省の方にも、そういう場合に拿捕されたときに、国際法上どういうふうな立場になるのかということを研究を願つております。それからまた私どもといたしましても、そういう問題が起りましたときに、一応それに対する保護というものもやることの対策を立てねばならないというふうに考えておりまして、研究しているわけであります。
○玉置(信)委員 運輸大臣にごく簡単な問題をお伺いいたしますが、運輸省予算の中に、爆薬処理費というものが載つておりますが、この説明において、総司令部からの日本政府あて覚書に基いて、浮流機雷、漂着機雷、並びに海中にある一切の爆薬、兵器類の処分に関する事務を行うために、必要な経費が載せられているわけですが、日本の領土と申しますか、各港湾地域に相当こうした危険物が従来あつて、この引揚げ作業が予算の関係によつてなかなかスムーズに行けなかつたのでありますが、今日どういう状態にこの引揚げ処理の作業が進んでおりますかどうか、これをまず先にお伺いいたします。
○村上国務大臣 御承知の通り終戦直前に日本人の手によつて、主として軍の関係の人々の手によつて、海中に遺棄されたという爆薬関係のお話だと思います。もちろん航海の面において、また漁業の面において、こういうものはすみやかに除去することが必要なのであります。今日までいろいろ努力いたして参りました。きわめて重要なと申しますか、必要な海面の中にあるものは、大体終了したというふうに承知いたしております。けれども何分広汎な水域であります。なお残つているものが相当あるように承知しております。危険の程度が要するに少いということだと思うのであります。なお私は数字をもつてお答えすることができませんから、数字の点は政府委員に答弁させます。
○山崎政府委員 ただいま大臣から御説明になりましたように、現在大体八百三十二件、約千トン処分いたしております。これは海上保安庁の方で一ぺんこれの作業を停止したことがあるのでございます。このものを引揚げましたときに、これの処分が非常に危険なために、新聞で御承知と思いますが、徳島とかいろいろな地域で、非常に大きな被害を受けました。これが解撤処分につきましては、よほど責任のある態勢を整えないと、非常に一般に迷惑を及ぼすという連合国からの命令がありまして、一度引揚げ作業を中止いたしまして、海上保安庁といたしましては、通産省と協力いたしまして、全国を四、五ブロツクにわけまして、その地域におきまする信用の置けます解撤業者に、人家その他から考えてあぶなくない地域に解撤工場を持たせまして、またそれに従事いたします職員につきましても、その方面の技術者として安心の置ける人にさせるということで、許可制度にいたしまして、そういう態勢が整いましてから、一時中止いたしました引揚げ作業を、また再開いたしておるわけでございます。今その線に沿つて作業に進んでおるわけであります。
○玉置(信)委員 請負といいますか、そうした組織で引揚げ作業をやらせておるようでありますが、海上保安庁が直接におやりになつたということはありますかどうか。それから普通の戦争当時の艦船の引揚げは、これは通産省の所管でありましたかどうか。私ちよつと忘れましたので、この点お聞きしておきたいと思います。
○山崎政府委員 海上保安庁でやつておりますのは、おもに付設機雷の掃海はやつておりますが、そのほかの引揚げはすべて業者の請負になつております。それから今それの許可とか何とかいうことは、これは前は海上保安庁がやつておりましたが、行政の性格から、海上保安庁よりも運輸省の方がよろしいというので、本省の方で業者に対して認可をやつております。
○玉置(信)委員 艦船引揚げのことは、今のところ運輸省所管になつているわけですね。
○山崎政府委員 そうです。
○玉置(信)委員 そこで大臣にちよつとお聞きしておきたいのですが、実は艦船の引揚げに対しまして、厚生委員会においても、また海外同胞の引揚げ並びに遺族援護特別委員会でも、艦船引揚げ問題が非常に論議されているわけでございます。その中心点は何であるかというと、鉄屑を引揚げるということに重きを置いて、尊い犠牲者の問題がこの中に載つておらぬ。この英霊に対しての、国民の敬弔のまことから出たところの引揚げ作業という考え方が、非常に薄れている。従つて英霊を引揚げるということにまず考え方を先に置いて、鉄屑という問題は第二次的に考えるべきだということが、盛んに先般来論議されておるわけなのです。私たちもその一員として常にそのことを考え、みずからも実は意見を申し述べておるわけでありますが、こうした引揚げ作業の許可にあたりましては、大臣は最近新任した大臣でありますから、過去のことは別問題でありますが、今後大臣として、これの許可に対してどういうようなお考えをもつて許可される方針であるか、この点を一応お聞きしておきたいと思います。
○村上国務大臣 艦船引揚げに際して、その沈没船の中に御遺骨があるだろうと考えられるような艦船に対しましては、今お説のごとくまつたくごもつともだと思います。私もまつたく同感であるのであります。今後それらの点については、最善の注意をして行きたいと考えております。
○江崎(一)委員 国鉄予算について伺う前に、もう一つ海上保安庁の方がせつかく来ておられますから、伺つておきたいと思うのです。前回の委員会でしたか、青函連絡船の航路で発見された機雷についてお伺いしたのですが、海上保安庁がお見えにならなかつたので、明確なお答えが得られなかつたのです。これについて海上保安庁からも最近の状態につきまして、特に御報告願いたいと思います。
○山崎政府委員 青函の機雷の問題につきましては、私どもといたしましても、非常に重視いたしております。大体私どもの考えでは、ある程度の機雷が流れておると思いますが、大体今まで発見されました数は、十三件ということになつております。
○江崎(一)委員 いつからですか。
○山崎政府委員 これは最近ほぼ一年くらいの間でございます。従いまして現在船を七隻ほど特にその警戒のために充てております。それからもう一つは、さらにあそこの青函の両方にありますところの、龍飛崎と自神の燈台にレーダーをつけてそれを監視することにして、この金が約三千万円程度でございますが、予備金で要求いたしまして、現在すでに実行に移つておりますが、まだこれが完成するまでにはもう少し時間がかかると思いますけれども、今実行にかかつて非常に力を入れて、万遺憾なきを期したいと思つております。
○江崎(一)委員 レーダーをとりつけて機雷を探すというお話でしたが、このレーダーは電波のレーダーですか、超短波の水中のレーダーですか。
○松野(清)政府委員 今おつしやいました両方のものを装置いたしております。
○江崎(一)委員 そうしますと陸上には超短波探知機をつけて調べておられるわけですか。
○松野(清)政府委員 まだ設置しておりませんが、これから設置しようという計画になつております。
○江崎(一)委員 現在まで発見された十三個の機雷についてお伺いしたいと思います。私も技術家ではありませんので、いろいろ技術家から聞くのでありますが、まとまつて具体的に聞いたことがないので、どういう種類のものか、そういう御報告を願いたいと思います。
○山崎政府委員 まず大体私の方といたしましては、これは北鮮あるいは朝鮮の近くに敷設された機雷が流れて来るのではないかというふうに考えております。
○江崎(一)委員 北鮮の海岸に敷設される機雷と申しましても、アメリカの航空機が投下する機雷もありますでしようし、北鮮側の敷設する機雷もあるでしようが、どちらがたくさんでありますか。
○山崎政府委員 これはどこの機雷かはつきり言いかねますが、あまりアメリカの機雷はないかと存じます。
○江崎(一)委員 われわれよく全国をまわりますと、国鉄が今非常に老朽しておつて、危険だということをいわれます。そういう点について、国鉄全体の設備が今どの程度に老朽しておるか、これを具体的にお話を願いたいと思います。
○荒木政府委員 御存じのように、戦争中から取替工事というようなものが十分に行つておりませんし、戦後におきましても資材の面、また予算の面から、十分ではないことは御存じの通りでございますが、ここ二、三年の間におきまして相当力を入れておりますので、ある程度復旧して来ておると思います。今その復旧度が幾らというふうには、いろいろものが多うございますので、数字的にはつきりと御説明申し上げるということは困難かと思いますが、大体今申し上げる程度でございます。
○江崎(一)委員 われわれは国鉄の設備がいかに老朽しておるかということを、実際に具体的に知つた上でこの予算を検討しないと、われわれはほんとうは予算検討はできない。そういう点について詳しく今のようないいかげんなことでなくて、具体的な御説明が必要だと思うのです。われわれが聞き及んでおりますだけでも、毎日幹支線を通じてレールが十数本折損しておるということを聞いております。こんな汽車に乗るのは命がけです。こういうことを考えますと、これは安閑として予算を検討しておれぬ。もつと具体的にお話を願いたいと思います。
○荒木政府委員 では一応「国鉄は復興したでしようか」という、最近つくつた資料がございますので、あとからお届けしてごらん願うということも何でございますので、表がたくさんついておりますが、ここで時間がかかりますですが、いかがいたしましようか。何でしたらあとでお届けしても……。
○江崎(一)委員 これこそこの委員会でそういうことを具体的に説明願つて、その上に立つて予算を検討すべきだ。あとからあなただけ知つておればいいというものではない。私一人で予算をやるのではなく、国民全体が関心を持つておる。いかに老朽していかに危険かということを明確に発言してもらう。そうしてどうしてもこの予算でやれぬならば、大蔵大臣をゆすつて金を出させる方針をとらねばならぬ。運輸省はそこまで決意しておらなければならぬ。ですからはつきりこの席上で御発言を願いたい。勇を鼓して発言を願います。
○荒木政府委員 少し時間がかかりますけれども、お許しを願います。使い古して新しいものにとりかえなければならない車両や施設が堆積していて、毎年四百億円前後の工事予算では――ことしは先般大臣が申し上げましたように、四百十六億程度でございますが、毎年四百億円前後の工事予算では、これを新しいものにとりかえて行く早さよりも、全体が古くなつて行く早さの方が大きいような状態であります。こうして国鉄は日ごとに食いつぶされて行くという状態であります。これをさらに詳細に申し上げますと、国鉄の車両や施設を新しいものにとりかえるのは、工事経費によります。その工事経費の決算の状態はどうであるか、その実績は第一図の表で示してございます。表はあとから至急取寄せましてお届けいたします。その第一図に書いてありますが、それによりまして明らかなように、国鉄が比較的順調な運営を行つていたといわれる昭和十一年度の四百七十億円――これは当時の金としますれば、これより低いわけでありますが、物価指数から換算して四百七十億円になるわけであります。これから述べますのは、古いときの金は全部現在のレートに換算してございます。この四百七十億円に比べて、昭和二十四年度以降、それぞれ二百七十億円、三百二十億円、三百八十億円と、いずれもこれを下まわる数字であつて、これは戦前に比べて、とりかえのための工事が十分に行われていないことを物語つているわけでございます。
 また戦時中はもちろん終戦後も、経済復興、民生安定、さらには進駐軍輸送と、やむを得ない情勢のために、もつぱら輸送力を増大するための工事を強制されて、古い車両や施設をとりかえるいとまがありませんでした。さらに鋼材、セメント等重要資材が不足したので、質的改善とはおよそ逆の方向に進むことを余儀なくされたのであります。そのため古い車両、施設ばかりでなく、新しいものでも戦時設計のものとか、代用品製のバラツクとかは、大部分すでに今日腐朽しておる状態であります。昭和十一年度以来の鋼材入れ不足は、これまた表に示してございます。
 車両にしても、また線路、建物等の地上諸施設にしても、物にはすべて寿命というものがあります。その寿命は修繕の仕方その他の方法によつて、ある程度延ばすこともできますが、これにはおのずから限度があり、その寿命を過ぎると、むやみに修繕費がかかつて、かえつて不経済なものになるばかりでなく、重大事故の原因ともなります。戦時戦後の粗悪なものはしばらくおくとしても、国鉄がいかに多くの老朽車両、老朽施設をかかえているかということをやはり図で、第三図から第十一図まで、その状態を表示してあります。橋梁の寿命は四十年、よほど條件のよいものでも五十年がせいぜいでありますのに対して、第四図で示してございますが、国鉄橋梁の約三〇%が五十年以上経過したものであり、約五〇%が四十年以上経過したものであるのであります。
 また蒸気機関車の、ただの寿命でなく、経済的寿命は二十年、経済を度外視しても四十年使うことは非常に無理でありますが、第五図に示してありますように、四十年以上経過したものが約二百五十両、二十年以上経過したものは全体の四四%に達しておるのであります。各種の車両、施設につきましても、ほぼ同様またはそれ以上の古さの分布を示しています。これら老朽車両、老朽施設の酷使に伴い、運転事故件数も、昭和十一年度に比較して、昭和二十五年度において、件数においては二万八千二百五十六件、百万キロ当り件数にして一〇一・五二件を示しておるのであります。
 以上述べましたように、国鉄は莫大な老朽車両、老朽施設をかかえています。これらの古いものを新しいものにとりかえる場合、多少不経済でありますが、できるだけ修繕費をかけるなどの方法で寿命を引延ばして考えましても、最低一千八百六十八億円の金が必要だということになるのでございます。この復元をかりに五箇年間に行うものとすれば、それだけで平均三百七十三億円を要することになります。しかもその他に毎年新しく老朽の域に入つて来るはずのものをとりかえて行くための経費がさらに必要であります。国鉄の保有する車両、諸施設等の財産額は、昭和二十六年度末推定復成価格にして九千二百二十億円、新品価格にすれば一兆七千五百十九億円でありますから、この経費は復成価格をとれば毎年二百八十億円、新品価格をとれば五百二十六億円を要することとなります。これらの模様は別の第一表で示しておるわけであります。従つて国鉄を復興させるためには、工事経費として総額一千八百六十八億円の復元と、その他に毎年平均復成価格として考えまして二百八十億円、新品価格として考えますと五百二十六億円の減価償却を必要とすることになるわけでございます。従つてこういう面からいたしまして、先般大臣が申し上げましたように、工事関係の経費は、現在の二倍半程度が必要であるということを言われたわけでございます。
 以上のように、毎年二百八十億円ないし五百二十六億円の経常的なとりかえを要するほかに、総額一千八百六十八億円のとりかえ不足をかかえた国鉄の工事経費が、新線建設とか電化その他の改良工事とかまでを含めて、わずかに四百億円前後の予算支出が認められているにすぎない現状では、明らかに経営上無理が生じて来ます。まして国内諸産業の復興とともに、逐年輸送要請が客貨ともに増加しつつあるという事実は、とりもなおさず毎年国鉄に対して、疲労の累積が行われておるということでございますので、ぜひともこの工事経費を増額して、今までの疲労を取返すとともに、新しくつくつたものの疲労度の加わつて来るのを防ぐということをしなければならぬ、こういうふうに考えるわけであります。
○江崎(一)委員 ただいまの御説明を聞くと、容易ならざる状態だと考えるわけです。従いましてその資料を各議員にいただきまして、あらためてこの予算を検討したいと思うのです。どうぞ至急に各議員に資料を出していただきたいと思います。
○荒木政府委員 ただこれは物の限度でございまして、これがために国鉄が非常に危険であるというわけではございません。よほどセーフテイ・サイトで考えているわけですが、とにかくこのままで行くと困りますので、ぜひこれは回復しなければならぬということでございます。非常に危険で乗れないというふうに誤解されては困りますので、その点を申し上げておきます。
○原(彪)委員 大臣にお伺いしたいことがあるのですが、委員長、大臣はまだ参りませんか。
○岡村委員長 あとから……。
○原(彪)委員 それでは国鉄関係について……。この予算書を見ますと、まず電化の設備費の問題ですが、五十一億計上されておりますけれども、この中に、前の国会において、当局よりあれほど誠意ある御答弁を聞いたのでありまするが、常磐線電化の費用を一文も計上しておりません。しかも前の運輸政務次官は、茨城県に参りまして、必ず来年度は常磐線の電化をするということを、多数の人の前で公言されております。そのときに自由党の代議士も一緒に来られておりますから、自由党の方もよく存ぜられておると思うのであります。しかるに一文もこれに計上してないのであります。話によると、設備費の問題で大蔵省との間の折衝がうまく行かないので、わずかに五十一億しか計上できなかつたという話でありますが、われわれとしてはまことに遺憾なことであります。東海道線の問題は、これは主要幹線ですから、これを廃してまで常磐線ということも当らないと思いますが、東海道線はこれに計上されておりますが、常磐線につきまして、あれほどできるような御説明をいただいたのにどういう事情でこれが落ちましたか、一言御答弁をいただきたいと思います。
○荒木政府委員 常磐線の問題につきましては、いろいろ御議論があつたことでございますし、またなるべく電化したいということはやまやまでございますが、予算が全般的に縮減いたしまして、常磐線までまわらなかつたという点があるわけでございます。
 もう一つ御存じのように気象台でも悩んでおりますし、また私の方も悩んでおります柿岡の地磁気観測所の問題も、非常に重要な問題でありまして、そういつた面の対策も考えなければならぬと思うわけでございますが、要するにいきさつと申しましても、別に大していきさつはないのでございますが、要するに予算が足りない、こういうことでございまして、まことに遺憾に考える次第であります。
○原(彪)委員 そうすると、その当時柿岡の地磁気観測所があるために、この地磁気観測所を移転すれば二億かかる。また移転しないで存置したまま電車を通せば、防波設備と申しますか、電波を防ぐ設備をするのに六、七億かかるという話を聞いておりましたが、国鉄の御方針は観測所を移転させる御方針にきまつたのであるか、移転しないで防波設備をしてそのままでやる御計画であるのか、それを承りたい。
○荒木政府委員 これは非常にむずかしい問題でございまして、かりに移転するといたしましても、また同様な條件が来るところでは観測ができませんので、移転先の條件についても非常にむずかしい問題がございます。従つてそういつた問題につきましては、移転するということにも、また移転しないので防波設備をするということにも、まだいずれにも決定していない実情でございます。
○原(彪)委員 もう半年になるのに、まだその問題に手をつけておらないことは、非常に遺憾であります。ひとつ早急にどちらにされるか、防波設備をするのには科学的な研究も必要だと思いますので、早急にそういう調査をお願いしたいと思います。いずれは東京都を中心とする電化計画の一環として、常磐線もせねばならないことだろうと思いますので、こういうところも早急に手をおつけ願いたいと存じます。
 次の問題は、この予算を見ますと浜松、姫路間に二十五億を計上してありますが、要旨を見ますと、浜松、米原間二十五億となつているのを消して姫路となつている。これはどういう意味なのか、私ちよつとわからないのですが、今調べてみましたら、昨年度浜松、米原間に三億しか計上してございません。高崎線には二十九億三千八百万円計上してあります。わずか三億しか計上してないのに、浜松と米原の間の残工事が残つているはずです。そうすると、浜松、姫路間二十五億というのは、全部姫路までできるつもりですか、それをはつきり承りたい。
○三木説明員 その金額をもつてしては、とうてい姫路までやることはできません。
○原(彪)委員 できなければ、予算はなるべく正確に近いことを期するのでありますから、京都までとか、あるいは米原の残工事とか、そういうものを明確にあげていただきたいと思う。そうでないと、いろいろここに政治的な波絞も起きるし、地方民に与える影響というものも非常に大きいようであります。予算に載つているから姫路までできるというので、兵庫県その他の地方民は非常に喜んでおるけれども、これは予算上のことだけであつて、実際やつてみたならば、米原までしかできないというのでは、地方民を愚弄する一つの予算になるおそれがあると思いますので、どこまでおやりになるか承りたいと思います。
○三木説明員 御承知の通り電化を経済的に考えます場合には、ある距離を持たなければならぬのでございまして、短区間を行いますことは、経済的に非常に不経済になるのでございます。戦後、電化を研究いたします際に、そういうものを十分考慮の上で考えたのでございますが、電化ということは、ややもすれば電車化ということと誤解されがちでございまして、戦後国鉄が考えております電化ということは、蒸汽機関車を電気機関車に置きかえることによつて、石炭の消費を減らして国鉄の経済に寄与するとともに、わが国に少い石炭資源の温存にも役立たせよう、そういう点から出発いたしましたので、電化ということはすなわち電車化ではなくて、電気機関車化であるということを努めて説明したのでございますが、ときどきそうでないと誤解されておる分もございます。電気機関車化をいたしまして、これを経済的に運行いたしますのには、どうしてもある距離を持たなければなりません。そういう見地から戦後計画いたしました際にも、東海道線、東京から西へ姫路までを考え、あるいは東北線にいたしましても、あるいは高崎線にいたしましても、高崎線は御承知の通り上越線が電化いたしておりますので、それを都心まで持つて来る。さらにそれを東海道線とつなぐというような、電気機関車の長距離運転ということが、電化の一番経済的である原因でございますので、そういう点を特に考慮に入れて計画をして参つたわけでございます。当初から東海道線の電化区間を延長いたします場合には、姫路ということを対象に置いてやつておつたわけでございますが、これまでの表示の仕方は、国有鉄道が使つております線名によつてやつておりました。ところがこの線路呼称というわれわれの言つております規定では、誤解を招く機会がございまして、たとえば高崎線はわれわれの線路呼称では東北線の中に入つております。東北線の中に東北本線、さらに支線として高崎線、その他の線があるわけでございますが、そういう点でこの前の予算の参考書に載せました際に、非常に誤解を生じましたので、今度は区間を表示したわけでございます。ところがわれのわれ予算は年度ごとに計上されるわけでございますので、この長距離のものを一年に完成いたしますことは、工事の技術上から申しましても、工程の経済的なスピードから申しましても、困難でございます。さらにまた財政的な面から、それだけの資金があるかどうかということも、非常に考慮されなければならぬ。
    〔委員長退席、滿尾委員長代理着席〕
しかし少額の資金で一部分をもつて開業するということは、たとえば東海道線について見ますと、浜松までである一応の運転ができる。さらにそれを延ばす場合には、稲沢または名古屋、米原、この辺まで参らなければ、一応の段取りもつかないわけであります。さらにはほんとうの姿としては、貨物は吹操を中心といたしておりますので、姫路までを考えなければ、一つの電化区間としては成り立ちにくい情勢にあるわけでございます。もし途中で切りますと、途中の駅における機関車のつけかえの設備であるとか、あるいは機関車の転向の設備であるとか、そういうようなものに非常にむだな金を使うわけであります。そこで打切りになる場合には、そういう設備ももちろんしなければなりませんが、先に延長が予想される場合には、そういうものを考慮に入れてやるということが、非常に大事なわけであります。そういう意味で、今年度計上いたしております二十五億という金は、大体二十七年、二十八年二箇年度にわたりまして、名古屋、稲沢辺までを蒸気運転するに必要な経費のうちの、約四割ないしは三割程度が計上してあるような次第でございます。
○原(彪)委員 ただいまの御答弁ですと、私はそれではほんとうの予算ではないと思います。東海道線を姫路以上あるいは広島なら広島までの計画があつたら、計画の構想を載せるだけであつて、予算というものは資金が伴わなければならぬと思うのであります。そうすると、今のは姫路までの資金が伴つていない。米原とか、京都とか、そこまでというようなお話でありますが、そうすると、これはほんとうの予算でないと私は思います。一体今浜松と米原の間の進捗状況はどうなんでございますか。何割程度御進捗になつて、あと何億くらいかければ米原まで完遂できる御予定ですか。
○三木説明員 電気機関車を除きまして、六十億余りいると思います。そのうち今度計上してございます分は、昨年度が五億、本年度が五億、来年度二十五億のうち大体二十億を地上設備に充てたい、こう考えております。残りの五億は電気機関車の発注に充てたいと考えております。
○原(彪)委員 それではこの予算書に書いてあります浜松、姫路間二十五億という計上は、うそということになりますね。これでは全然できません。すずめの涙ほどでもありません。やつと米原までの完遂にも事足りない予算でありまして、何も姫路までと書く必要はなくて、浜松、米原間の残工事と書いた方が、予算に正直であるゆえんであると思うのですが、いかがなのですか。
○三木説明員 どちらが正確であるか、これはいろいろ御意見はあろうと思いますが、残つておる部分が非常に多い場合には、残工事と言わない方がいいのではないかと思います。
○原(彪)委員 どうも水かけ論みたいな御答弁で、私はこれ以上つつ込む勇気がほとんどなくなりました。しかし予算に忠実であるならば、実際できるかどこからどこまでの間、それにこれだけの予算が具体的に伴うのだという予算をつけるのが、私は予算に忠実なゆえんだと思うのですが、私は今の御答弁には非常に不満です。これは自由党の方も御同様だと思いますが、いかがですか。
 これ以上は申し上げてもしかたがありませんが、次に工事勘定の中で物品売却が約三億ということが出ておりますが、これはわれわれの手元に全然財産目録も何も参つていないのでありますが、一体処分し得るものが大体どれくらいな物件があるかもわからないのでありまして、ひとつこの資料を頂戴したいと思います。
○三木説明員 収入の部分に雑収入というところがございまして、そこに二十五億余りの収入が計上してございますが、そのうちの約十四、五億は、やはり不用物品の売却代でございます。これは一種の食いつぶしかもしれませんが、自分の手持の不用になつた品物を売りまして、それを収入に立てまして、運輸収入と同じく経費の支出に充てておるわけでありますが、それを越えます分二億九千万円につきましては、これを工事勘定の収入に立てまして、そうして工事の財源に使つているわけであります。でありますから、一応不用の物品、土地、建物等の売却を予想される額としては、十七、八億という金を予定しているわけで、そのあとの場所にあがつているものと御承知願いたいと思います。
○原(彪)委員 国鉄の不必要物資を買却される場合には、今は公入札だと思うのですが、巷間いろいろなうわさが耳に入つて参ります。国鉄の処分された財産を買つて、まだ金額の納入されてないようなものがたくさんあるといううわさを聞くのですが、売却して、実際に売却代の入らないものはどのくらいございますか、承りたいと存じます。
○三木説明員 原則といたしまして、売却いたします場合には、契約成立後、代金の納入があつてから品物を引渡すことにいたしておりますから、原則として未収ということは起らないのでございます。ただ終戦当時、特殊物件として国家から鉄道に保管を受けました品物の処理につきまして、非常にその搬出を急がれました関係上、一部成規の処理をしないで業者のところにやつたものはございます。それもその後、員数、品物につきまして、資料を整えて契約を完了いたしまして、ほとんど残つておりませんが、そういうものが何年間かございました。現在においてはほとんどございません。ただその中の一部に、会社が非常に不良なものがございまして、代金の納入ができないものが、私の記憶に残つているのは一つあるいは二つあるかもしれませんが、ごく少額なものが残つておりますが、その他のものは全部回収済みであります。なお今後発生するものについては、ただいま申し上げましたように、代金を納めてもらつてから品物を渡すという方法をとつておりますので、そういう事例は起きないと存じます。
○原(彪)委員 先ほど申し上げました資料をぜひいただきたい。国鉄の財産目録を頂戴していないのですが、ぜひ御配付を願います。
○滿尾委員長代理 伺いますが、不用品の財産目録ですか、全部の財産目録ですか。
○原(彪)委員 全部の財産目録です。いろいろ御質問申し上げたいこともありますが、まず大臣に御質問申し上げてからにいたしたいと存じます。
○玉置(信)委員 国鉄の予算についてお伺いしたいのですが、損益勘定の減価償却費を見積つておりますその算出の基礎をここに書いてありますが、二十六年度未償却財産帳簿価格となつております。これと財産との関係はどうなつておりますか。会社の関係とは違うようで、ちよつと私はつきりわからぬのですが、その説明をお願いしたい。
○荒木政府委員 御存じのように、国鉄の財産は取得したときの価格を累積しておりまして、一般の会社等で行われましたように、資産の再評価をまだ行つておりません。従つて三十七億でございましたかの減価償却費は、簿価によつて各耐用年数を見ましていたしました減価償却費でございます。ところがそれでは意味をなしませんので、簿価を再評価するということについては、これはいろいろ問題があると思います。再評価した方がいいという考えもあると思いますし、また国鉄のような厖大な資産を何度も再評価するということもできませんので、貨幣価値といいますか、そういうものがある程度安定した時期を選ぶことも必要かと思いますので、今申し上げましたように、帳簿価格によつてそれだけを出しているわけです。しかしそれでは減価償却費の意味をなしませんので、そこで特別補充取替費といたしまして、ここに書いてあります二百六十六億円というものを加えまして、三百四億になるわけでございます。三百四億では若干少いと思いますが、大体再評価した後における減価償却に該当するのではなかろうかということで、この前御審議願いました運賃改正の際におきましても、そういう考え方で来ておるわけでございますが、一応国鉄予算における実質的な減価償却費と申しますと、いわゆる簿価によるものと特別補充取替によるものと合せたものと、御了解いただけばいい数字ではなかろうかと思います。
○玉置(信)委員 それから貸借対照表の中の流動資産、これは地下鉄だけじやないかと思いますが、わずかでありますが有価証券八千七百万と載つております。この有価証券というのはどういう性質のものでありますか。
○鈴木説明員 御説明申し上げます。ここに載つております有価証券というものは、いろいろ内容がありますが、おもなるものは、契約保証その他の一時的に預かつておる証券だと存じます。内容につきましてはいろいろございますから、御必要ならば全部お示ししますが、おもなるものはさような内容のものです。
○玉置(信)委員 それからやはり貸借対照表の中に、無形固定資産という言葉を使つておりますが、無形固定資産とはどういうものをいうのですか。わずかなものですけれども、審議の内容に多少参考になると思いますから、伺いたい。
○鈴木説明員 金額はわずかでございますが、おもなるものは特許権その他の無形財産権であります。
○玉置(信)委員 もう二点ほど伺いますが、同じ中の繰越貯蔵品、これは国鉄でありますから、大体私も常識的に了解はできておりますが、おもなものを一つ拾つて御説明願いたいと思います。
○鈴木説明員 繰越貯蔵品と申しますのは国鉄が損益勘定、工事勘定その他に使ういろいろな物品をプールしておりますのを、これを貯蔵品と申しておりますが、この貯蔵品のうち、前年度から繰越した貯蔵品が繰越貯蔵品でございます。内容といたしましては、国鉄で使ういろいろな品物、石炭もございますし、まくら木もございますし、軌條もございます。
○玉置(信)委員 私も石炭等があるだろうと思つていました。そこでこの工事経費内訳表の中に炭鉱施設費というのがありますが、これだけ一つを先にお聞きして、次のことをお聞きしたいと思います。
○荒木政府委員 これは御存じのように志免鉱業所の石炭を掘る関係の施設をする費用であります。
○玉置(信)委員 それだけはここに書いてあるからよくわかるのであります。それでは次に移りまして、国鉄の需要の石炭の輸送運賃というものは、従来全然見ていないと思うが、今日まで北海道地区あるいは本州地区からの需要の石炭は、普通の一般貨物として他の面に輸送される石炭運賃に換算して、一体どれくらいのものが出て来るか、これをちよつとお伺いしておきたい。
○三木説明員 社内で使います事業用品の運賃は、アメリカあたりでは全然収入として計算いたしておりませんが、国有鉄道ではこれを計算します。やはり事業用品につきましても、その成規の運賃を、外部の汽船で運んだ場合はもちろんでございますが、自分の汽車で運びました場合も、運賃計算をして収入に入れております。その運賃は小運送荷役その他を含めまして、船運賃と合せて六十億までは参りませんが、五十億ちよつとくらいになるかと思います。
○玉置(信)委員 これは私の聞き違いかもしれませんが、私の管内の沿岸の築別炭鉱から運んでおります運賃は、実は表に表われていないということを聞きましたが、それは実際において収入に見込んで表に表われることになつておるのですか。これに出しておりませんが、今の説明によると運賃を見込んでちやんと収入の中に入つておるということでありますが、それは外部には明らかに発表はしておられないのですか、しておるのですか、それをちよつと伺いたい。
○三木説明員 先ほど申しました通り運賃を計算いたしまして、現実の金の支払いはもちろんありませんが、帳面の上においては、貨物汽船の運賃によつて運賃を計算して、それを収入に入れておるわけでございます。
○玉置(信)委員 その支払つていないということを、遠まわりしてお聞きしたのです。現実には払つていなくて、部内の予算措置とでも申しますか、そうしたテクニツクによつてつじつまを合しておるというふうに私は解しておるが、その点どうなんですか。
○三木説明員 誤解を生じたかと思いますが、私ども石炭山と契約いたしますのは、山元貨車乗りで契約いたしております。でありますから山元に払います分は、山元で貨車乗りの値段で払つておるわけでございます。その後の輸送は全部自分自身で、あるいは汽車に積み、あるいは汽船に積み、機帆船に積みまして、それぞれの契約によりまして持つて参りまして、船で参りましたものは貯炭場からさらに汽車に積み込んで、各所要の機関区へ配給しておる。その場合にも運賃を計算して、それが運輸収入にも上つておる、かようなことでございます。しかし山元と契約いたしますものは、山元における貨車乗渡しでございますから、もちろん山の方は運賃をお払いになりません。
○玉置(信)委員 そうすると一般の運賃価格に換算して、自分で払つた体にして、輸送収入というような経理の方法になつておりますか。
○三木説明員 その通り収入と支出は截然とわけまして、たとい自分のもので自分の品物を運びました場合にも収入に入れまして、それによつて生じた金をほかで経費に使つておるというわけでございます。
○玉置(信)委員 そうしますとこれは公社でございますが、普通の会社である場合には、そうした面において利益勘定のところで、相当税をかけられるということになるわけですが、ずつと昔からその式でやつておられるわけですね。
○三木説明員 以前は事業用品は無賃で輸送いたしておりました。ただ工事勘定といいますか、資本支出になる分に使いますものについては、運賃を計算して採算額に計上いたしておりましたけれども、事業用品に使うものにつきましては無賃で全部やつておりました。それを昭和二十二年からだつたと思いますが、全部有賃にかえたわけであります。
○玉置(信)委員 愚問のようですが、ごく簡単に運輸省の監督局長にお伺いしておきたいのですが、今二十六年度予算のまだ執行の過程にありますから、決算を見ないとわからないことでもありますけれども、大体あと一箇月余りで決算の時期に達するわけですが、今日までの過程において、二十六年度予算は当初の予算要求額そのままが、今日まで実行されて来ておりますかどうか。それからそれに関連して二十七年の予算は、今後補正予算等を出さずして、このまま実行に移して、当初の計画を遂行し得られる見通しをつけておりますか、この点をお伺いしておきたい。
○荒木政府委員 御存じのように今年度、すなわち二十六年度予算につきましては一度補正がございまして、その補正予算で今年度はまかなつて行ける、こういうふうに考えております。二十七年度予算につきましては、大蔵大臣並びに運輸大臣も申し上げましたように、政府としては情勢の非常な変化のない限りは、この予算で行く、こういう考え方に立つておるわけであります。
○玉置(信)委員 離島航路に対する国庫補助の問題でありますが、これは予算ではきわめてわずかであります。今日まで離島等に運航されておる汽船というものは、もちろん小さいのでありますが、資本等も貧弱であるために、非常に無理な経営をしておるのです。これをもう少しふやすことを考えてやつた方がいい。それで予算を修正してでも実行してもらいたいと思うのですけれども、その見通しはどうですか、これ以上ふやすことはできないでしようか。
○辻(章)政府委員 お答え申し上げます。おつしやる通り離島航路の経営者は非常に小そうございまして、収支も悪いのでございますが、大きく申し上げれば財政のわくに縛られまして、この程度しか計上できないわけでございます。ただ御承知だと思いますが、大体地方航路の補助を出しておるものにつきましては、政府の補助以外におのおの地方庁が多少これに付加しまして、補助を出しておられるように聞いております。
○坪内委員 関連して……。国鉄総裁にちよつとお尋ねいたしたいと思います。この離島航路の関係ではないのでありますけれども、駅設置の問題です。この問題は全国的に多数の請願にも出ておりますように、またわれわれといたしましても駅設置の関係につきましては、相当いろいろな強い要望をいたしたのでありますけれども、当時CTSの関係で、七キロ以上間隔がなければだめだとか、あるいは採算がとれなければだめだ、あるいは勾配関係の技術的な面から見てどうもこれはできない、あるいは駅を設置することにおいて定員法云々の関係もございまして、まつたく新設の駅設置というのはできていないようなかつこうであつたのですが、近く日本が独立いたしまして、また国鉄の運営もそういつたCTS当局からいろいろなさしずを受けることなくして、独自の立場でそういつた運営もできるように相なつて来るのでありますが、今後のそれらに対する見通しはどんなものでございましようか。
○長崎説明員 ただいまは大体駅の間隔は、八キロぐらいなくてはならぬということであります。八キロと申しますと、このまん中は四キロ、そうすると一里です。両方に駅がありますと、どつちから来ても半道で行けるわけです。そのぐらいが適当じやないかと私は思つておるのです。なお勾配その他で非常にむずかしいところがあるのですが、こういうものについてはどういうふうに考えたらよいのか。採算を割つてやることもわれわれのところでは非常に苦しいのでありまして、法外に金のかかり、しかも技術的にむずかしいところは、どうしてもなかなか困難じやないかと思います。しかし八キロあつてはこれはちよつと困難と思いますから、八キロのまん中、四キロ程度がよいのじやないかと思つております。なお電車あるいはガソリン・カー、そういうような場合はかりに四キロ以内であつても、乗車人員の問題もございますけれども、やつて行けたらいいと思います。それから僻陬地、これはまた例外でやつてやらなければならぬと思います。
○坪内委員 総裁の具体的な御説明でよく了解いたしました。そこでわれわれ不勉強で恐縮でありますけれども、二十七年度の予算においては、そういつた新設の駅設置の計画を立ててやることになつておるのかどうかということをお尋ねいたしたいと思います。これは総裁でなくてもけつこうです。
○長崎説明員 そういう駅設置の場合は、用地とか建物とかいうものは、みな地元の寄付でやつております。但し人だけは自分のところで商売するのですから、配置しなければならぬと思いますが、新駅の仮設備は、新しく承認したのが今たしか百三十くらいあると思います。そのうち実現したものは四十五、六であります。それ以外のものは地元との折衝もありましようし、まだ実現しておりません。仮駅になつております。
○坪内委員 従来駅設置、そうしたことについては、創設費は地元で持つということで参つたのでありまして、また地元といたしましてもそういつた考え方で進んでおるようでありますが、私がお尋ねするのは、二十七年度にそういつた新設の駅設置の問題があつて、予算の関係上できる状態にあるのか、あるいは二十七年度の予算でやるようになつたところがあるのかどうかということをお尋ねいたします。
○長崎説明員 ただいまも申し上げたけれども、創設費は寄付でやるのですから、別段予算に載つておらぬのです。しかも百三十幾つあるうち、まだ四十幾つしかできておりませんから、あと八十くらい残つておる。これが地元との折衝等いろいろありますが、私の最近聞くところでは、手をあげて大分断つて来た町村があるのじやないかと思つております。
○坪内委員 地元の創設費を二十七年度の予算に計上しないことは当然のことですが、今までの折衝の過程で、創設費は地元が持とう、そうして人件費は国鉄の方でまかなおうといつたような、駅設置の関係があるのかどうかということをお伺いいたしたい。
○細田政府委員 お答え申し上げます。本年度の新駅設置につきましては、定員を相当見込みましたが、二十七年度のものにつきましては、現在のところ見込まれておりません。二十七年度に駅の新設をどの程度にやるか、それにどの程度の人間を張りつけるかという問題につきましては、結局全体の予算の定員がきまつておりますから、それから合理化によつて生み出して、駅設置をする必要のあるところに張りつけるという形になろうと思います。いずれにしましても、最低限度の定員で開業いたすようなことにいたしておりますので、全体としましては、四十五万の中でありますから、そう非常に大きな数字ではございませんが、もし必要があるということにきまりますれば、生み出して張りつけるということになろうかと思います。
○坪内委員 こまかい説明でよくわかりましたが、それでは二十七年度に新駅の開設をするという見通しはあるわけですね。
○細田政府委員 ちよつと数字を忘れましたが、ただいま総裁からお話がございましたように、まだ決定して開業をしていない駅が残つております。これを本年度でやりますか、あるいは遅れまして実際は二十七年内に開業するというものが出て来るのではないかと思います。二十七年度にさらに増加するかどうかということにつきましては、各地方から非常に強く御要望がございますので、これにつきましては国有鉄道の方で検討をしまして、また運輸省もこれにタツチいたしまして検討いたしますが、可能性としてはもちろんあるわけであります。
○坪内委員 総裁にちよつとお尋ねいたしますが、昨年度の新線建設の二十億は、申すまでもなくそのうち十億が庁舎の改築、あるいは修理とか補修というようなことに使われたと承つておるのでありますが、本年度の駅設置の場合の予算は、この二十億の予算の中から引出すように考えておるかどうかということが第一点であります。
 第二点は、将来国鉄あるいは運輸省当局の努力、またわれわれの協力によつて、鉄道債権がいよいよ実施することができるということになつた場合に、そういつた開駅の場合も債券でまかなうような考えもあるのかどうか。この二点を総裁にお尋ねいたします。
○長崎説明員 二十七年度の予算の二十億は、新線の建設に充てることになります。その他の費用には使いません。第二の新駅の設置につきましては、依然としてやはり地元の寄付によつてやるつもりであります。債券云々ということは考えておりません。
○玉置(信)委員 荒木監督局長にお伺いいたしますが、運輸省の監督局の保安行政費がここに計上されております。これにうたつておりますように、保安行政を急速に強化するという面から見て、もちろんこれは満足すべき数字ではないだろうと思うのですが、しからばどういうことをもつて強化される御方針であるということ、それから日本国有鉄道に対する政府貸付金が減少を来しておるということがうたつてありますが、これは差引いてみますと、やはり相当な数字になるのですが、当局がお考えになつておりますように、昨年精当いろいろな事故が発生しておりますので、将来この面の監督行政よろしきを得るように御努力願いたいと思うのです。繰返して申しますと、この費用でもつて一体どれだけの仕事をなさる御意思であるか。
 第二点は、北海道の開発鉄道の面に補助が出ておりますが――実はこれを調べておりませんで不用意ですが、どの鉄道にどれだけのものを出すことになつているか、これをちよつと聞きたいと思います。
○荒木政府委員 第一点でございますが、御存じのように国鉄、私鉄を通じまして、自動車もさようでございますが、事故が非常に多いわけでありまして、人命の安全、事故を絶滅するということにつきまして、構造上また取扱い上十分考えなければならぬ点が多々あるわけでありますが、運輸省の鉄道監督局というものの一つの大きな使命、目的はこの点にあると考えるわけであります。そこでこれに関しましては、鉄道保安法及び鉄道施設基準法というものをつくりまして、これによつて施設の面並びに取扱いの面からその事故を絶滅する、事故を減らすという方向で努力したいということで、いろいろと法案の準備もいたしているわけであります。またその法案を実施するにつきましては相当の人員を要しますので、本年度予算の折衝過程におきましては、大いに努力をいたしたのでございますけれども、遺憾ながらその面の予算は全部なくなつたわけであります。そこで先ほどお話がございましたように、前年度二十億円というものが減つておりますのは、御存じのように昨年国鉄へ無利子、無期限で貸し付けました予算が、一応運輸省をくぐりまして一般会計へ流れておるという形でございました。その金が減つておりますが、実質的には大体去年と同じ程度でございますので、非常にやりにくいのでございますけれども、今申し上げましたような運輸省の使命にかんがみまして、この法律がいかにできるか、どの程度やれるかということについて十分検討いたしたい、こういうふうに考えておる次第であります。
 次の第二点の北海道拓殖鉄道の補助でございますが、これは昨年度は三百十三万円かの補助金を出しております。本年度は千二百八十四万円でございました。来年度はこれを相当増額するということでその予算折衝をいたしましたけれども、二十六年度同様の補助金が計上されたわけであります。どういう鉄道に出しておるかと申しますと、これは開業後二十五年以内の鉄道に対しまして、その益金が建設費の五分に達しない場合には、六分を限度として補助する。開業後二十五年たつた鉄道には補助しないということになつておりまして、具体的に申しますと、夕張鉄道、天塩鉄道、北海道拓殖鉄道、旭川電気軌道、羽幌炭鉱鉄道、大沼電鉄、根室拓殖鉄道、十勝鉄道、この八社でございます。
○玉置(信)委員 それからさらにお伺いしてみたいことは、国鉄の公安官の仕事でありますが、今日の運営の状態及びその成績等はどういうことになつておりますか、それをまずお伺いいたします。
 第二点は、先ほど関連に関連して坪内委員からお話がありましたのと非常によく似た問題でお聞きしたいことは、これは国鉄総裁にお尋ねするのですが、今日地方で鉄道敷設の要望の熾烈であることは御承知の通りであります。そこで産業的意味からも価値あるものとして、せめて経済調査でも将来してもらいたいという希望のあるところがあるのであります。ところがこれに対して国鉄としては、経費の関係上、実際の経済調査まではやらない実情にあるやに聞いております。もちろん経費の関係を伴うことで無理からぬことであると思いますが、その地方ではもし国鉄の費用の中から調査費が出なければ、地元負担をもつてしてでもよいから、一応路線の調査をしてもらいたいという熱望があるのでありますが、地元負担までしても希望しておる、その希望を満たしてやるという親心が一体ないものであるかどうかということをお尋ねするのであります。
○荒木政府委員 先ほどの御質問は鉄道公安官のことだと了解いたしますが、これは御存じのように終戦後いわゆる警察の微力といいますか、社会的無秩序という混乱状態が起きましたために、国鉄の自衛の面を兼ね、また鉄道用地内及び列車内における秩序を維持するという建前から生れたものでありまして、その後昭和二十五年に鉄道公安職員の職務に関する法律というものが制定公布されまして、その権限も若干強化せられて来た次第でございます。現在三千名の者が専従職員として働いておるわけでございまして、警察と協力いたしまして相当の効果を上げて来たことと思います。さらにこれの秩序が確立され、警察官が増員された場合に、この制度を存続せしめるかどうかという問題は検討の余地があるかと思いますが、現在のところは相当の効果を上げておりますので、さらに一層効果を上げるようにいたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○長崎説明員 従来とも新線の調査あるいはそういう問題について、委託調査をしたことがございます。
    〔滿尾委員長代理退席、委員長着席〕
ですからわれわれの方の人員の許す限りにおいて、そういう御希望がございますれば、委託調査でも行いたいと存じます。
○坪内委員 総裁に関連的にお尋ねしたいと思います。新線建設の予算二十億で、いよいよ仕事を実施することになると、現在の技師とか、そういう新線建設に伴うところの関係職員は十分であるのかどうかということ、それからさらに将来この新線建設の予算は、二十億くらいでは足りないのであつて、どうしても強力なる政治力をもつて予算を増額するなり、あるいは鉄道公債なり、そういう面に話を持つて行かなければ、いよいよこの実現ということになると、おそらく現在の国鉄の持駒では足りないような関係になるのじやないかということも考えるわけでありますが、そういうようなことについて総裁はどのようにお考えでありますか。
○長崎説明員 二十億程度の新線建設でありますれば、現在の状態で十分にまかなえます。将来それが百億になり百五十億になるということになれば、これは立て直して行かなければならないと思います。
○玉置(信)委員 先ほど荒木監督局長より公安官の活動の状況、実績等をお聞きしまして、その必要性は私も認めますが、今後国内治安の維持確保の面から、近い将来に治安の機構等が改革されはせぬかということを私は想像いたすのであります。そうした場合においても、なお鉄道公安官という名前のもとにおやりになるお考えであるかどうか。また一歩しりぞいて考えますと、戦前にはこうした機関はなかつたのでありますが、独立後の完全な治安の維持を保てるような組織あるいは機構ができた後においては、これは一応廃してもいいのではないかという気がするのでありますが、監督局長のお見通しをお聞きしておきたいのであります。
○荒木政府委員 これは戦争前におきましても、刑事訴訟法に基きまして鉄道職員の車掌区長、車掌とか駅長というものが、司法警察官あるいは司法警察察吏として、犯罪関係の取締り事務を行つておつたわけであります。ただ現在のように他の職務と兼ねない専属の人間はいなかつたのであります。その制度は当時からございましたので、犯罪の検挙といいますか、犯罪の発生を事前に予防する見地並びに旅行者に安心して旅行してもらうという面から考えまして、こういつた制度は必要かと思います。専任職員を多数持つているかどうかという問題は、検討の余地があるのではなかろうかと思います。
 なお新聞紙上にこのごろしばしば見えますところの治安法といいますか、治安機構というようなものと、公安官の関係はどういうことであるかということでございますが、これは一応国鉄の職員でありまして、国鉄の自衛的見地からやつておりますので、一般警察官あるいは海上保安庁の職員とは意味合いが違いますので、目下のところこれを保安庁というようなものに統合するというような考え方に、されていないようでございます。
○滿尾委員 専任の公安官が必要になりましたことは、終戦後のまことに嘆かわしい状態が生んだ特産物でございます。従つて鉄道にこういう性格の人間がいることは、今の政府委員のお話でよくわかり、あるいはまた同感するのでありますが、性格として六億の多額の金を国鉄の予算で出すことは、ちよつとどうかと思います。一般の治安の不安の反映で、こういう専任の者が必要となつたのでございますから、理念から申せば一般会計からおもらいになるべき性質のものではなかろうかと思うのであります。二十七年度の予算を御編成になるときに、そういう御交渉をなされたことはないのかどうか、お伺いしたいと思います。
○荒木政府委員 これは従来の通り、そのうちの幾分なりを政府で負担すべきだということで請求いたしておりません。御指摘の通りこれは国鉄の自衛といいますか、国鉄みずからその内部の秩序を維持するという面と、旅客を保護するという面もございますからして、純粋に抽象的に考えてみまして、全部政府が負担すべきものであるというふうには言い得ないかと思います。さりとて全部国鉄が負担すべきものであるとも言い得ないと思います。将来予算編成に際しまして、十分検討する余地があると考えます。
○滿尾委員 鉄道公安費を今日の形態によつて持つておりますのは、世界の文明国で、おそらくは中国などの非常に文化の程度が遅れて、治安の悪い国の特殊現象なのです。日本は高度の文明国家に復帰したのでありますから、国鉄が自衛のためなどと言われるのはおかしい。当然社会の秩序の維持されるところにおいて国鉄は運営され、たまたまその職場における特殊な犯罪を特質的に追究するのは、従来の車掌の兼務で、司法官憲がおれは十分だと思う。私はその段階にほぼ来つつあるのではないかと思います。もしこの制度を存続する以上は、財政的に見た場合、これは断然一般会計の負担に帰すべきものである。そのことを御当局がすでに自分で強く意識をせられないのでは、私はこれが直ることはないと思う。今の政府委員の御説明では、鉄道は自分のためにあるのだから、これは鉄道が負担するのはほんとうだという御見解のように聞えたのでありますが、はたして将来もさようにお考えになり、そういう御方針であるのかどうか、もう一ぺんお考えを伺いたい。
○荒木政府委員 厳密に申しますと、この職務の執行は、御存じのように昔ですと検事がその指揮をするということでございましたけれども、検事に指揮さしてはいかぬという関係方面のお話がございまして、法務府関係において直接これを指揮するということはしないから、運輸大臣においてこれを指揮監督するということに相なつております。それは一つの国の事務であるということを物語つておるわけでございますから、事柄の筋から申しますれば、国が負担すべきであるということも言えるかと思いますが、また国有鉄道のみずからの自衛という見地も含まれておりますので、全部国において負担すべきものであるということに言い切つてしまえるかどうかという疑問もあると思います。また一面こういつたものがないに越したことはないのでございます。警察力のごときも、治安が確立されて行くに従つて、その数が減るということが非常に望ましいわけでございまして、こういつたものが非常に数が少くて済むという状態の発生が、一日も早いことを念願するわけでございますが、いろいろ彼此勘案いたしまして、来年度の予算を編成するにあたりましては、十分研究いたしたい、こう考えるわけであります。
○江崎(一)委員 先ほども申しましたように、日本国有鉄道の予算につきましては、先ほど要求しました資料が参りましてから、詳しく検討したいと思いますが、せつかく総裁もいらしておるのでありますから、ここで二、三お尋ねしておきます。
 第十二臨時国会におきまして、国有鉄道は新定員をつくりまして、それによつて人員整理をやりましたが、長欠者を考慮に入れまして、実際に血の出る首は九千人を切ればいいのだ、こういうお話があつたのでありますが、その後国鉄では希望退職者を募集されたようであります。聞くところによりますと、ことしの一月十日現在で、予定よりも約三千人ばかりオーバーいたしまして、希望退職者が出ておるというのでありますが、これは期日を一月の二十五日まで継続されたと聞いておりますが、その過不足はどういうことになつておりますか、御説明願いたいと思います。
○長崎説明員 経理局長からお答えいたします。
○三木説明員 現在におきましては、定員法の頭数そのままからいうと、約五千人くらい多い退職者がある模様でありますが、来年度の予算定員は非常にきゆうくつでありまして、また輸送数量等も今年の予算よりも多い数字を予定心たしておりますために、単に希望退職者がこれだけであるから、それですぐ完全な配置が行えるようになるかどうかということは言えないと思う。具体的にただいま調査中でございますが、すべての職名、地域における退職者の数字、さらに転勤によつて配置がえをし得る数字というものを考慮しなければはつきりいたしませんが、頭数から申しますれば、あの数字よりも多い数字の希望退職者の申出があります。
○江崎(一)委員 今の御説明では、国鉄の人員に対してどういう現状にあるかということがわからないのです。頭数がどうかということだけでは解決しないと思う。具体的に今わかつておらぬようですから、早急に調査の上、資料としてこれを提出願いたいと思いますが、早急に出せますか。
○三木説明員 具体的の個々の土地における個々の職名につきまして、従事員の家庭の事情その他職歴、そういうようなものを調査いしたまして、配置がえが可能であるかないかをきめなければなりませんので、早急にそういう整備した資料を差出すことは困難かと思います。
○江崎(一)委員 この問題は、予算の審議に関連して考えなければならぬ問題だと思いますが、そうするといつごろ出せるのですか。この予算の審議に間に合いますか。
○荒木政府委員 一定の時点をとりまして、たとえば一月の何日なら何日という時点をとりまして、その際における予算定員の数と現在員の数とを比べ、何人オーバーしておるか、しかして希望退職者の数が幾ら出て来たという数字はできると思います。
○江崎(一)委員 その資料をいただいて検討の上、またいろいろ御質問をしたいと思います。
 その次には、この予算参考資料についてお伺いしたいと思います。この第一表に、原価償却費並びに特別補充取替費の合計が三百四億円となつております。これは今の説明によつてわかつたのですが、財産の評価が之をやつておらぬために、こういう特別な費目を設けなければならぬということで了承はできたのですが、どうして今に至るまで評価がえをやらないのか。その点が先ほどの御説明ではどうもふに落ちないのです。貨幣価値が変動する現在においては不適当だというようなお話があつたのでありますが、それではいつまでたつてもできないと思いますけれども、その点はどういうふうにお考えですか。なぜ評価がえをしないのですか。
○荒木政府委員 御存じのように、資産の再評価を行ういうことにつきまして一応法律が出ておりまして、各会社において再評価をいたしておりますが、全然いたしてないところもございます。それによつて資本金を幾らにすとか、いろいろ会社個々の事情によつて違うと思いますので、運輸省所管の会社によりまして非常にでこぼこがありますが、再評価の限度額までやつているものはございません。七割以下とか八割とか六割とか、いろいろあるわけでありますが、それは会社の経理との問題が非常に密接であるし、税金の関係その他いろいろあるので、そういうことに相なつていると思います。しかし国鉄にとりましてはそういう関係は、税金の問題とかいうもので、法人税を出すとか、いろいろな経費に落すべきものを経費として落すということはございません。してもよいのではないかという意見もありますけれども、それだけにまた国鉄にとつては再評価ということが、ノミナルな数字上の問題であるということを立証することにも相なるわけでございます。しかしながら国鉄の資産というものを、時価に換算して幾らであるかをきめるということは、一応望ましいことだとは思いますけれども、先ほど申し上げたように貨幣価値の変動しておる現在、急いでそれをやらなければならぬというほど差迫つておりませんので、まだそれをいたしていないというわけでございます。しからばいつ貨幣価値が安定するかということもございましようけれども、戦前におきまして、たとえば昭和十三年くらいは貨幣価値もそうかわつていないし、外国為替相場も、若干の高低はございますけれども、一応ステイブルな状態にあつたときでございますので、そういう点を勘案して、適当な時期に再評価をいたしたいというふうに考えております。
○江崎(一)委員 同じく第一表に施設保安費とありますが、これは保守費のことだと思います。施設保守費、信号通信施設保守費並びに車両保守費の合計が七百六十九億ほどになるのですが、これはどういうところに使われるのですか。
○三木説明員 保安費ではなく保守費でございます。これはすべてそれぞれの鉄道の持つておる施設、たとえば線路であるとか橋梁であるとかいうものの修繕、保守、維持をやつておる費用であります。信号通信施設保守費と申しますのは、信号通信関係の財産の保守をやつておるものでございます。
○江崎(一)委員 そうするとレールとかまくら木とかいうものの保守費は入つておると思いますが、そうではないのですか。
○三木説明員 施設保守費の中に入つております。
○江崎(一)委員 そうするとレールやまくら木の減価償却費は見ておらないのですか。おるのですか。
○三木説明員 鉄道の施設は、御承知の通り取替財産と償却財産と二色にわかれております。償却財産につきましては、直接法によらないで、間接総括償却というか、償却引当金をあげまして、財産額はそのまま載せております。取替財産に属するものは、保守費によつてそのものをとりかえて行つて、償却をしないことにいたしております。まくら木であるとかレールであるとか、信号並びに電力の線路というようなものは、取替財産にしておるものでございまして、これは新しくとりかえます場合、前と同じ形においてとりかえる場合には、修繕保守費をもつてとりかえております。ただ三十七キロ軌條を、敷きかえと同時に五十キロ軌條にいたしますような場合には、それは修繕費でなしに、既存部分を除去いたしまして、取替部分全額を新たなる財産額に計上する、そういうやり方をいたしております。
○江崎(一)委員 ずいぶん詳しく御説明いただいたのですが、私の質問の要点を明確につかんでおらぬと思うのです。私考えますのに、まくら木とかレールとかいうようなものは、保守費をもつてとりかえて行きますと、いつも新しくなるのです。だから減価償却を必要としないと考えます。でありますからレールとかまくら木に関しましては、保守費と、広い意味における減価償却費が、二重に重なつて予算が組まれておるような気がするのですが、その点明確にお答え願いたいと思います。
○三木説明員 おつしやる通りでありまして、取替財産につきましては、償却額を見てございません。償却財産については、法人税法に定める耐用年数に基く定額償却法による額が減価償却額、それを時価換算したものが特別補充取替費、こういうことになつておりまして、ただいま申しましたレールであるとかまくら木であるとかいうような取替財産は、修繕費をもつてとりかえて参ります。従つて償却費の算出の基礎になる財産額には上つていないわけであります。
○玉置(信)委員 私先ほど質疑応答を重ねたのですが、これはヒントを得るためにお聞きしたので、実は時間があれば詳細にわたつて御質問したいのですが、御遠慮しておるので、すでに四時も過ぎましたので、本日はこの程度で散会されるよう動議を提出いたします。
○岡村委員長 玉置君の動議に御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡村委員長 それでは本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。
    午後四時七分散会