第013回国会 本会議 第9号
昭和二十七年一月二十九日(火曜日)
 議事日程第八号
    午後一時開議
 第一 人事官任命につき同意の件
 第二 公正取引委員会委員長及び委員任命につき同意の件
 第三 電波監理委員会委員長任命につき同意の件
 第四 罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二の災害及び同條の規定を適用する地区を定める法律案(松本一郎君外六名提出)
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●本日の会議に付した事件
 議員中島守利君の逝去につき院議をもつて弔詞を贈呈し、その弔詞は議長に一任するの動議(淺沼稻次郎君提出)
 故議員中島守利君に対する浅沼稻次郎君の哀悼の辞
 日程第一 人事官任命につき同意の件
 日程第二 公正取引委員会委員長及び委員任命につき同意の件
 日程第三 電波監理委員会委員長任命につき同意の件
 日程第四 罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二の災害及び同僚の規定を適用する地区を定める法律案(松本一郎君外六名提出)
    午後二時三十六分開議
○議長(林讓治君) これより会議を開きます。
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○議長(林讓治君) 御報告いたすことがあります。議員中島守利君は、昨二十八日逝去せられました。まことに痛惜哀悼の至りにたえません。
 この際弔意を表するため、淺沼稻次郎君から発言を求められております。これを許します。淺沼稻次郎君。
    〔淺沼稻次郎君登壇〕
○淺沼稻次郎君 ただいま議長から御報告に相なりました故衆議院議員中島守利君に対し、院議をもつて弔詞を贈呈し、その弔詞はこれを議長に一任するの動議を提出いたします。
 この際、私は諸君の御同意を得まして、議員一同を代表し、つつしんで哀悼の辞を述べたいと存じます。
 中島君は、かねてより病気御療養中と承つておりましたが、にわかにこの悲報に接し、痛惜の情まことに忍びがたいものがあるのであります。
 君は、明治十年、葛飾区新宿町に出生せられ、若冠二十有余才にしてその町長にあげられ、爾来三選されて十有余年間、葛飾区新宿の今日の発展と充実に多大の寄與をされたのであります。君の徳望は年とともに厚く、明治四十二年選ばれて東京府会議員となり、任期満つることに再選また三選され、大正九年その任を辞するに至るまて、また十年の余を数えるのてあります。けだし、地方自治のために盡瘁せる君が多年の功績は、われわれの最も感銘するところでありまして、わが首都東京がその大をなすに至つたその根源には、過失幾年にわたる同君の隠れたる努力のあることを忘れてはならないのであります。(拍手)
 大正九年以来、本衆議院議員に当選すること前後八回、在職十九年有余に及び、元立憲政友会に所属して院内及び本部幹事、院内総務を歴任し、大正十三年には政友会東京支部長の重任につき、さらに政友会顧問として党内に重きをなすとともに、中央政界における長老として、いよいよその声望を加うるに至つたのてあります。戦前、中央からしばらく隠退せられましたが、再び戦後の政界に復帰され、老躯よく国政に盡瘁せられ、終始祖国の再建に挺身されました。今にして君の心情に思い至るとき、まことに無量の感慨に打たれるのであります。特に君が戦後本院の地方行政委員長として多年の蘊蓄を傾け、複雑多岐なる地方自治態勢を整え、ここに画期的な地方自治法の成立を見るに至つたことは、われわれの記憶に新たなるところであります。(拍手)
 君は、実に信念と熱意の人てありまして、老来いよいよ円熟を加えたその人となりは、よく人に親しまれ、年来の経験と努力につちかわれたその識見は、つとに人の推すところでありました。戦後数年、新日本の理想達成のために老後をささげられました君の至情に、われわれは感激の涙なきを得ないのであります。しかも、連合国の管理と占領から解放され、待望久しき独立の日を目前にしてこの人材を失うに至つたことは、まことに痛恨にたえません。(拍手)
 ここに、つつしんで哀悼の微衷を披瀝し、あわせて君の御冥福を祈る次第てあります。(拍手)
○議長(林讓治君) ただいま淺沼君から提出されました動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて動議は可決せられました。
 ここに議長の手元において起草いたしました文案を朗読いたします。
 衆議院ハ多年憲政ノ為ニ盡瘁セラレタル議員中島守利君ノ長逝ヲ哀悼シ恭シク弔詞ヲ呈ス
 この弔詞の贈呈方は議長においてとりはからいます。(拍手)
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○議長(林讓治君) 日程第一に入ります。人事官に入江誠一郎君を任命するにつき同意するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(林讓治君) 起立多数。よつて同者するに決しました。(拍手)
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○議長(林讓治君) 日程第二に入ります。公正取引委員会委員長に横田正俊君を、委員に高野善一郎君を任命するにつき同意するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(林讓治君) 起立多数。よつて同意するに決しました。(拍手)
○議長(林讓治君) 日程第三に入ります。電波監理委員会委員長に網島毅君を任命するにつき同意するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(林讓治君) 起立多数。よつて同意するに決定しました。(拍手)
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○議長(林讓治君) 日程第四、罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二の災害及び同條の規定を適用する地区を定める法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。法務委員会理事田嶋好文君。
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    〔田嶋好文君登壇〕
○田嶋好文君 ただいま議題となりました罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二の災害及び同條の規定を適用する地区を定める法律案につきまして、法務委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 御承知のように、昭和二十六年十二月十六日、松阪市においては第二小学校より発火し、折からの強風にあおられて、国道第一号線に沿うて市の繁華街六百二十戸を全焼し、罹災人員四千五百名に及び、その精神的、物質的損害たるや、まことに深刻甚大なるものがあるのてあります。
 ところて、災害に対する国の措置といたしましては災害救助、免税等の方途もありますが、松阪市は特に借地借家等の権利関係が複雑な所でありまして、今回の罹災地における借地率四割、借家率三割五分に及ぶのを見ましても、今後の住宅問題の紛争が予想されますので、これら住宅を失つた罹災者を保護するため、早急に罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二を発動し、松阪市復興再建の一助とする必要があるものと認め、各派共同提案をもつて本案が提出されたのであります。
 法務委員会におきましては、その必要と緊急性を認め、即日、討論を省略し、全会一致をもつて原案通り可決した次第であります。
 右御報告申し上げます。(拍手)
○議長(林讓治君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
 本日はこれにて散会いたします。
    午後二時四十五分散会