第013回国会 厚生委員会 第25号
昭和二十七年四月二十四日(木曜日)
    午後二時二十八分開議
 出席委員
   委員長 大石 武一君
   理事 青柳 一郎君 理事 丸山 直友君
   理事 亘  四郎君 理事 岡  良一君
      新井 京太君    高橋  等君
      田中  元君    堀川 恭平君
      松井 豊吉君    松永 佛骨君
      柳原 三郎君    苅田アサノ君
      福田 昌子君
 出席政府委員
        厚生政務次官  松野 頼三君
        厚生事務官
        (医務局次長) 高田 浩運君
        厚 生 技 官
        (医務局長)  阿部 敏雄君
 委員外の出席者
        議     員 稻田 直道君
        厚生事務官
        (大臣官房総務
        課長)     小山進太郎君
        厚生事務官
        (社会局施設課
        長)      鶴田 亀男君
        厚 生 技 官
        (公衆衛生局防
        疫課長)    館林 宣夫君
        専  門  員 川井 章知君
        専  門  員 引地亮太郎君
        専  門  員 山本 正世君
    ―――――――――――――
四月二十三日
 健康保険法の適用範囲拡充に関する陳情書(京
 都府会議長北村平三郎)(第一四一〇号)
 海外引揚者に対する国家補償に関する陳情書(
 京都府会議長北村平三郎)(第一四一一号)
 戦争犠牲者に対する援護策に関する陳情書(京
 都府会議長北村平三郎)(第一四一二号)
 戦傷病者戦没者遺族等援護法案の適用範囲に関
 する陳情書(愛知県知事桑原幹根外二名)(第
 一四一三号)
 戦没船員の遺族援護に関する陳情書(静岡県駿
 東郡玉穂村川柳大胡田竹治郎)(第一四一四
 号)
 同(岡山県戦没船員遺家族大会議長吉原幸雄)
 (第一四一五号)
 看護婦の現行国家試験制度存続に関する陳情書
 (国立大阪病院附属高等看護学院山口幸恵外二
 十八名)(第一四一六号)
 国立鳥取病院の地方移管反対に関する陳情書(
 鳥取市議会議長西尾絎平)(第一四一七号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 鳥取市災害救助に関する件
    ―――――――――――――
○亘委員長代理 これより会議を開きます。
 まずこのたびの鳥取市の大火災による災害救助法の問題について、委員外の稻田直道君より発言を求められておりますが、これを許可するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○亘委員長代理 御異議がなければ稻田直道君の発言を許します。稻田直道君。
○稻田直道君 本日の厚生委員会におきまして、特に鳥取市の大火の救助をお願いする意味におきまして、委員外の不肖私に発言をお許しになりましたことを、ありがたく感謝いたします。
 今回の鳥取市の大火は、終戦以来の一番大きな大火でありまして、五千二百二十八戸ばかり焼けました。罹災者は二万六千十五名とかいうことになつております。鳥取市の繁華地帯はほとんど全滅であります。残るものは、併合されました農村、漁村並びに山の手の住宅であります。まことに人口六万四、五千の都市の大半、ほとんどがやられたのでありまして、これに対しまする復興ということは、全国でも貧弱な県とし、あるいは都市としまして、まことに至難でありますから、こいねがわくは国の御援助を復興に際して切に希望いたす次第であります。
 それにつきまして、厚生省といたされましては、さつそく応急の措置を講じてくださいまして、まことに感謝感激おくところない次第でございます。まず最初に応急のバラツク建築のために、七坪内外のものを五百戸建てるについて、七、八千万円御支出を願うということになつておりましたが、それでは足らぬというので、災害救助費といたしまして合計一億二、三千万円をありがたくちようだいいたしたことになつたのであります。ほかに、なお一千五百戸ばかり建築いたしますために、庶民住宅費のうちからこれまた御支出を願うことになりまして、鳥取市民といたしまして、これだけの金を臨時応急費としていただきましたことは、まことにありがたく、市民は感激いたし、欣喜しておる次第であります。抱かれれば負われたいというのは、弱者の習いでありますが、これだけいただきましたけれども、今後なおでき得るならば、住宅方面に対しまして厚生省の一しおの御援助を願いたいと思いますが、住宅関係の局長さんがおいでになりますならば、どういうふうになりますか、御意見を承りたいと思います。
○鶴田説明員 社会局長が外に出ておりまして留守でございますから、私からかわつて御答弁いたします。
 住宅の関係につきまして、ただいま御質問があつたのでございますが、先ほどのお話のごとく、最初は応急仮設住宅は、従来の例にならいまして約五百戸という数字を私たちも考えておつたのでありますが、御当地からの強い要望もありまして、その後さらに財政当局と協議いたしました結果、従来の一割という線を二割まで引上げて、千戸を若干突破すると思いますが、約千戸が応急仮設住宅として建設できるという協議がまとまりましたので、さつそく一昨日の晩だつたと思いますが、県御当局に電話で連絡いたした次第でございます。
○稻田直道君 先ほど申しましたように、負われれば抱かれたいという希望がありますが、そういう措置は、予算の面において、あるいは法的面において可能なものであるか、なお不可能なものであるか、局長の御意見を承りたい。
○鶴田説明員 従来の、たとえばルース台風、ああいう大きな災害の経験から申し上げましても、私どもは二割まで財政当局がのんでくれたということは、非常によかつたというような気持を実は持つていたのでございますが、今仰せの通り、今後さらにこれをふやす見込みがあるかどうかという御質問に対しては、現在のところでは、これ以上ふやすことは困難かと思われるのでございます。
○稻田直道君 ただいまの局長のお話は、厚生当局といたされましては、御無理のない御答弁だと思います。お願いしておきますが、なお全国でも貧乏県として有名な県でもありまするし、十年前に、まれに見る大地震のために、ほとんど八割通りまで全滅した都市が、ようやく十年かかつて復興いたしまして、またほとんど七、八割までが全滅したという都市でありますから、普通の財政的措置といたしましては御困難であるかもしれませんが、法的に可能であり、予算においてなおお願いができまするならば、今後ひとつ何分の御配慮をお願いいたしたいと思います。
 次は、病院関係のことにつきまして御報告をし、かつ御陳情いたしたいのであります。もと鳥取市の所管でありましたものが、今県に移管されておりまして、県立中央病院という赤十字病院に匹敵いたしまする大きな病院があつたのでありますが、それが全焼いたしまして、医療器械その他諸設備すべて全焼いたしたのであります。どうせこういうものは県の独力では復興困難であると思います。これに対しまして、国費の補助をなるべく多くいただきたいと思いますが、政府の方ではいかようにお考えになつておりますか。今後どういうふうに考えていただけますか、当局の御意見が承りたいと思います。
○高田(浩)政府委員 今お話のように、約百四十床を持つておりましたたつた一つの県の中央病院が焼けて、非常にお困りになつておることは、私どもとしましても、十分承知いたしております。そこで、これが復旧の問題でございますが、まず第一には、起債の問題が起つて来ると思うのであります。この点につきましては、今度の災害全般の問題としまして、起債の問題が起つて来ると思いますから、この病院の復興に必要な起債の分につきましては、その中で十分考えていただくように、われわれとしても努力いたしたいと考えております。
 次に、補助の件でございますが、これは御承知のように、補助の額と称するものが、全体として非常に少額でございます。しかも、前からいろいろ要望のあつたところもたくさんございまして、そういう点、まだ具体的にどこそこにやるというふうにきめておりませんので、お話の点は、十分今後その辺の決定、考慮の際に、含んで考えたいと思つております。
○稻田直道君 ただいま当局よりお話を承りまして、病院の復興は起債と補助でやる、起債の面については、今後最善の考慮を払う、補助はなかなか他の方面にもいろいろあつて、さつそくにどうにもできないが、これも考えようということで、これより以上追究いたしまして、御援助を請うということを申し上げましても、ただいま局長さんの御答弁より以上の御答弁はいただけぬと思いますので、どうかひとつ政府におかれましても、今後できるだけの努力をし、最もたびたび災案受けておりまするこの小都市鳥取市に対しまして、格段の御同情を仰ぎたいということをお願いいたしまして、この問題はこれ以上質問は申し上げません。
 次に、国立公園と申しまするか、観光関係のことにつきまして、ちよつとお尋ねしておきたいと思います。最近、舞鶴以西、鳥取辺までに、海岸を中心といたしまして、国立公園地帯にしてもらおうといういろいろな運動なり意見なりが持ち上つております。鳥取県は温泉の多い県であります。なお全国的に有名な砂丘がありまして、こうした温泉並びに砂丘を訪ねて来る観光客が、最近非常に多くなりつつある状態であります。特に鳥取市を中心にして温泉が多い。砂丘は鳥取市から十町ぐらい行けば、もう砂丘に達するというような所でありますので、今回の火災にあたりまして、都市計画を改めまして観光地帯としての都市計画も行いたいと思つておるような次第であります。これらにつきまして、今後厚生省の観光事業といたされまして、いかようなる考えをお持ちになつておやりくださることができるか、どういうような補助なり援助なりをいただくようになるかということにつきまして、資料がありまするならばこの際承つておきまして、復興鳥取市の一材料といたしまして、よく聞いておきたいと思います。これにつきまして、政府当局の御意見を承りたいと思います。
○松野(頼)政府委員 ただいま御質問のありましたように、実は国立公園の希望地が、非常に全国的にたくさん出まして、ただいま十七の国立公園がございますが、このほかに現在六、七十ばかり出ております。どれを拾いましても、どこも景勝の地でございます。一応の考えといたしましては、現在日本の国立公園の指定が非常に少いのは―海岸地方の国立公園は、現在の十七の国立公園の中でも、非常に少いものでありますから、将来、日本が世界的な国立公園を考えるならば、やはり日本の山紫水明と申しますか、海岸地帯の方に、自然将来国立公園の指定が進むのではなかろうか、こういう目安はつけおりますが、どこどこだと言われますと、非常にこれも採点上、あるいは地方におきましても御要望が多くて、どこどこという限定も今までいたしておりませんが、今年からぽつぽつ国立公園の新しい認定という方向へ進みまして、ただいま審議会の方では委員を派遣されまして、全国の将来有望な地域に対しての現地視察を行つております。いずれこういう現地視察の末におきまして、特に有望なところは新しく設定するという方向に進むかと存じまするが、ただいままだ鳥取の海岸のところまでは現地視察が行つておらぬかと思いますので、いずれそういう有望のところには、委員の方の派遣をお願いしまして、現地調査の上において新しく設定する、こういう段取りになつております。
○稻田直道君 ただいま松野厚生政務次官より、大体のお話は承りましたが、そういう実地調査その他をやつてもらいまして、有望でありまするならば、それに対する国費の補助というふうなものは、どういうふうになるものでありましようか。さつそくそういうふうなことを、この鳥取市の新都市計画のうちに織り込みたいという意見もあるのでありますが、間に合いますか間に合いませんか、急いでいただけますか。そういうふうなものが成り立ちまして、補助が多少でももらえますものですか、特に次官のお話が承りたい。
○松野(頼)政府委員 ただいま、実は既存の国立公園に対しましても、補助という形式になつておりますのは、設備費の補助金を十七の国立公園には多少なりいたしております。多少なりというと、はなはだ概略ですが、一番大きな日光、箱根が、本年施設補助金として百五十万円かと記憶します。これが最高なんですから、一番小さいものに至りましては四十万あるいは十五万なんという施設費の補助もあるかと存じます。かように、一番大きな日光、箱根が本年の予算内において施設費補助金という名前になりますと百五十万円程度のものでありまして、かりにこれが国立公園に指定されましても、まことにおはずかしいほど施設費補助金というものの金額はわずかであります。それでもなお全国に七十幾つの御要望があることは、やはり指定せられますと、相当地元の熱意が、観光客の誘致という面には多大の貢献をしておると思います。なお国立公園の思想としましても、設備はもちろんでありますが、また自然の景観というものを尊重する建前もありますので、施設さえすればいいというわけにも参りません。ただいま鳥取の災害に応じて国立公園の補助を幾ら出すかといわれましても、施設補助金というものは、現行のものでもこの程度でございますので、復興計画に補助金をお入れになることは、はなはだむずかしい問題ではないかと考えます。
○稻田直道君 松野政務次官のお話、大体了承いたしましたが、今後鳥取市におきましては、生産都市としても復興したいと思つておりますが、観光都市としても―山陰付近における観光地としてはいい方でありまするから、観光都市といたしましても、大いに貢献いたしたいと思つております。今後何分の御配慮をいただきたいと思います。
 最後に、先ほど住宅問題につきましての質問を打切つておきましたけれども、ただいまヒントを得ましたから、なおもう一言させてもらいます。庶民住宅といたしまして、千五百戸ばかりの住宅の建築を今お願い中でありまするが、この問題につきましては、いかが取扱つてもらえまするか、局長のお話を承りたい。
○鶴田説明員 ただいま御質問の庶民住宅は、実は予算的に申しますと、建設省の所管になつておりまして、厚生省といたしましては、生活課がこれが意を受けまして、いろいろ決定するということになつておりますが、千五百戸の数字は、私どもの承つておるところでは、間違いないと思います。
○稻田直道君 いろいろお尋ねをいたしましたが、いろいろ懇切御同情ある御答弁をいただきまして、まことにありがとうございました。ただいま千五百戸の庶民住宅の件につきましても、建設省関係にも及びますけれども、ひとつでき得る限り厚焦当局の御配慮をお願いしておきたいと思います。
 これで、大体私の鳥取市の火災に対しまする厚生省当局に対する質問なり、また厚生省並びに厚生委員会に対する御礼の言葉を終りたいと思いますが、幸いここに鳥取市長、その他建設委員長も参つておりますので、もし何か厚生省の方なり、厚生委員会の方なりでお尋ねがありまするならば、市長より参考人といたして発言をお許しになりまするならば、お答弁をいたしますから、お含み置きを願いたいと思います。まことにありがとうございました。
○亘委員長代理 ちよつと速記をとめて。
  「速記中止〕
    〔亘委員長代理退席、委員長着席〕
○大石委員長 速記を初めて。
 次に、本件について丸山委員より発言を求められております。これを許可いたします。丸山直友君。
○丸山委員 ただいま稻田議員から御発言もございましたが、もう少し詳細に政府当局の御意見を承つてみたい、またその実情の御報告を一応承りたいのであります。
 まず第一は、この際災害救助法が施行せられまして―これはもちろんでございますが、住宅に関しましては、ただいまのお話に明瞭になつておりますが、そのほか、ララ物資あるいは種種なる救助の手が差延べられておつたと考えられますが、それが遺憾なく行われておつたかどうかということに関する御報告を一応承りたい。
 第二は、罹災者が二万六千名余りであるのに、その中の一万名以上は全財産を失つて、着の身着のままで避難しておるという状況を、私どもは承つておるのであります。これらの中には相当の生活困窮者もあろうと思われますが、生活保護法の適用等には、どういうふうな対策を講ぜられておるか、またどういうふうになさろうとする意思であるか。また特別の取扱いをなされるおつもりであるかどうかということを、社会局の方からお伺いしたいと思います。
 第三は、医務局の方に伺いたいのであります。これは医療施設が相当に焼けておるというお話でございます。ただいまのお話でも、県営の大きな病院が焼けておるということでございますが、医療施設は、普通の住宅金融公庫等の金融関係だけでは、復活するのにはとうてい困難な状況があるのであります。またその順位といたしましても、特に医療施設が優先するというわけにも参りません。医療施設には、相当の設備資金も必要でございますので、これらの医療施設の災害後の回復というものに対しては、どういうふうな熱意を持つておられるか、また現在の医療施設がなくなりました数、その実態、そういうものをひとつお伺いしたいのであります。
 それから―一ぺんに申し上げますが、公衆衛生局の方へお伺いいたしたいことは、こういうような災害があつた後には、必ず伝染病の流行ということは、どこでもほとんど通例であります。設備が悪くなつたこと、食生活が悪くなつたということ、あるいは水道、下水その他のいろいろな書から、必ず伝染病が猖獗をきわめるという現象が起りますが、家を焼かれ、家財を失つた上に、さらに伝染病が流行するということは、非常に悲惨な状態でありますから、これらに対する対策はどういうふうに行われるか、それらの点を、現状と今後の見通しというものについて御報告を願いたいと思います。
○鶴田説明員 被害の状況から申し上、げますと、数字の点につきましては、先ほどからお話がございました通り罹災人員二万六千十五人、死亡者一名、重傷者が二人、軽傷者が三百十二人、それから全焼家屋が五千二百二十八戸というように相なつております。
 次に、厚生省といたしましてとつた措置を申し上げますと、避難所を二十箇所設置いたしましたわけでございます。これは小学校やお寺を開放いたしまして、開設いたしたわけでございます。収容人員は、罹災者の約五分の一に当つておりまして、四千五百五十人ということに相なつております。それから、たき出しの関係でございますが、たき出しは、火災が起り、鎮火すると間もなく十八箇所開設いたしまして、今日までこれを実施しているわけでございますが、これの期間は、約十日間を見込んでいるわけでございます。あるいはこの十日間の期間は、延長ずる状態になるのじやないかということを考えております。
 次に、救助の物資でございますが、ララ物資を二万一千点、これを梱包にいたしまして約二十こりになるわけであります。それから毛布を一万枚、これを厚生省から急送いたしたわけでございます。さらに鳥取県といたしましては、そのほかに大阪、岡山等にいろいろ物資の手配をいたしたように報告が相なつております。
 次に、医療救護班の関係でございますが、救護班は日赤の支部の病院を本部といたしまして、市内に十箇所の救護所を開設いたして、活動いたしたわけでございます。さらにこのほかに、島根、岡山あるいは兵庫、これらの県からも救援に参つたわけでございます。
 次に、救助費の予算の関係を申し上げますと、現在のところでは、約一億五百万円程度に相なるかと存じます。これは先ほどもお話申し上げましたのですが、仮設住宅は全焼家屋の二割ということで計算いたしております。これに対する国庫補助金は約七千五百万円ぐらいに相なるかと存じております。
 それから生業資金でございますが、これは救助法によりますところの生業資金を、大蔵当局と協議いたしまして、二割五分の、世帯で申しますと、約千三百世帯ぐらいに相なるのでございますが、この世帯に対しまして生業資金を出すという予定であります。
 次に、第二のお尋ねのございました生活保護法の適用の問題でございますが、現在は災害救助法でもつて実施しておりますので、これが切れますと同時に、該当者につきましては、ただちに生活保護法に切りかえて行きたいと存じております。私に関します答弁を終ります。
○高田(浩)政府委員 鳥取市におきます医療機関につきましては、先ほどもお話のありました県の中央病院――百四十床の病院でございますが、これらが焼けまして、ほかには病院は一つもないような状態であつたのであります。従いまして、この中央病院の復旧ということは、現地の医療事情からしますれば、最も急速にやらなければならない問題の一つではないかと思うのでございますし、現地からも衛生部長等が参りまして、そういう事情を申し述べておるわけであります。私どもとしましては、先ほどもお話申し上げましたように、これが復旧に要しまする起債等の問題につきましては、十分に御協力を申し上げるつもりでおります。
 その他の診療所につきましては、これはまだ火事のあとの早々の際でもあつたためかとも思いますが、まだ詳細の事情がわかつておりませんが、これらの復旧につきましても、いろいろ金融措置を要することと考えられますので、これらの点についても、十分現地事情に応じて、現在可能なあらゆる方法が最も適切にとられるように御協力を申し上げたい、そういうつもりでおります。
○館林説明員 伝染病等の発生状況は、ただいままでに厚生省に入つております情報によりますれば、赤痢が二名発生いたしております。なお相当数の下痢患者があるという情報も入つております。これに対する防疫対策といたしましては、罹災者の予防接種の施行、あるいは飲料水、汚物の消毒、あるいははえの発生をせしめないための薬剤の散布、また下痢等の伝染病を疑わしめるような患者の発見、それらのための検診、そういうような対策をいたしております。この対策に対しましては、全額国費の委託職員たる鳥取県配属の防疫技師、防疫官吏等を中軸といたしました防疫班六班が中心となつて防疫活動をいたしておりますが、なお近々岡山県から、同様国の委託職員たる防疫技師、防疫官吏の防疫班を応援に派遣せしめるように手配をいたしました。
○丸山(直)委員 大体御答弁で了解いたしましたが、希望を申し上げます。災害救助法が生活保護法に切りかわりますのは当然でございますが、そのときに時期をあやまらないように―今まで生活保護法の適用者でなかつた者で、今後適用者になるような人が当然生ずると思います。その場合に、切りかえを誤りなく、遅滞なく、敏速にやつていただくことが必要だと考えますので、そういう御処置を願いたい。
 それから医療施設に関しましては、診療所の焼失戸数等はわからぬというお話でありますが、私の調査いたしましたところでは、二十何軒になつております。これもほとんど着の身着のままで逃げたような人が相当ありまして、復興には相当困難を感じておるという情報が入つておる。これらに対しても相当金融の道を講ずる、あるいは医療器械その他のあつせんをするというような適当な御処置を願わないと、この復興はできないと思います。これはその診療施設を持つておる人そのものを助けるということではなく、その土地の医療そのものを確保するという意味から、必要欠くべからざるものであります。ただいまの県営の病院百何ベットという、非常に小規模なものでありますから、それではとうてい医療の完璧は期しがたいと思いますので、医療施設、私設の病院の復旧等に格段の御配慮を、しかも敏速に願いたいと思います。
 それから伝染病対策等もただいまいろいろ講じられておられるようでありますが、糞便の処理等、万全の策を講ぜられるよう希望いたします。
○岡(良)委員 一昨年、山陰地方国政調査に参りまして、鳥取県また鳥取市の理事者の方に、県あるいは市の事情を承る機会を得まして、ただいま稻田さんの御意見のように、市も県も財政的に至つて恵まれていないということを繰返し強調されておられたことは、われわれもいまだに記憶に新たなところであります。鳥取市が再度の大きな災害にあいまして、今度たいへんなことになつた、一日も早く復旧せられろことを、われわれの立場においても念願をいたしております。
 そこで、ただいまの政府当局からの御答弁に関連いたしまして、二、三お尋ねをいたしたいのでありますが、鳥取市の県立第一中央病院の復旧については、起債の許可等について、できろだけ積極的なあつせんをしたい、また補助金等についても、何らかの措置を講じたいというお話でありましたが、何しろほとんど全市の中枢的な医療機関というものがすつかり灰燼に帰したのでありまして、この場合、政府の方で、たとえば昭和二十七年度の予算として要求され、議決されておる県立病院等に対する補助金は、もはや割当が済んでおるのではないかと思いまするが、こういう緊急な事態に対しては、何か予備費のようなところからでも支出して補助をするわけには行かないかというような点はどうですか。
○高田(浩)政府委員 中央病院の復旧に関しまする補助金の問題でございますが、御承知のように、補助金の総額が五千万円という非常に寡少な額になつております。これが割当につきましては、目下検討中でございまして、全体決定をいたしておりませんし、そういつた意味におきまして、先ほど申し上げましたように、今回の場合の問題については、その辺のところも含んでやるつもりでございますが、さらに、このために特別にその辺の補助金の額を予算的にふやして行くという問題につきましては、これは財政当局との関係もございますので、とくと研究させていただきたい。
○岡(良)委員 次に医務局長にお伺いいたしたいのですが、鳥取国立病院は、幸い今度の火災は免れておられるようであります。あの場所は、ちよつと市からは離れておりましたので、そういうことで幸い免れたようでありますが、ああいうふうに市からかなり離れておるために、利用度が非常に少いというよりも、やはり町の中に出張診療所と申しましようか、外来ぐらいは総合的にやられるぐらいのものをつくる必要があるということも、現地で私も見て来ておるのでありますが、こういうことになりますと、この際あの鳥取の災害地の中に、一日も早く国立病院の何かこういう総合的な外来施設を持つ―これは、かつても多少小さい規模のものがあつたようであり手ますが、これを二つ拡充して行くということが必要じやないかと思いますが、その点についてのお考えを承りたいと思います。
○阿部政府委員 お答え申し上げます。鳥取病院が、やや郊外にありましたために、災害から免れたのであります。つきましては、鳥取市内の診療所が非常に数が減つたので、鳥取病院を極度に利用させるために、市内に出張診療所程度のものをつくつたらどうかという御意見でございますがこの点につきましては、現在のところ、さような予算は持つておりませんけれども、しかし、必要に応じましてその点を検討いたしたい、こう考えております。実は、先ほども次長から詳しく申し上げましたけれども、鳥取の県病院につきましては、もう県で早急に復旧させるという御計画のようでございまして、この点については起債、また今お話のありました補助金の問題で解決したいと思います。それから市内の診療所が焼けましたのは―私の方へは、この間も出て参りましたが、まだ衛生部長から連絡がございません。しかし日本医師会に来ておる報告によりますと、個人開業の診療所が十八箇所ばかり焼失したというお話でございました。それに対する補い、それらのことにつきましては、医師会の事務当局も、金融の問題について、実はこの間も相談しまして、また月曜にも相談することになつておるのでありますが、そういうものを全部見通しまして、今の病院の出張所という問題についてもよく検討いたしたい、かように考えております。
○大石委員長 ちよつと速記をとめて……。
    〔速記中止〕
○大石委員長 速記を始めて。
 委員会は暫時休憩いたします。
    午後三時十五分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩後は開会に至らなかつた〕