第022回国会 本会議 第30号
昭和三十年六月十七日(金曜日)
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 議事日程 第二十九号
  昭和三十年六月十七日
    午後一時開議
 一 恩給法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
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 第一 アルコール専売法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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●本日の会議に付した案件
 国家公安委員会委員任命について同意を求めるの件
 日程第一 アルコール専売法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 商法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 議員請暇の件
    午後一時三十七分開議
○議長(益谷秀次君) これより会議を開きます。
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○議長(益谷秀次君) お諮りいたします。内閣から、国家公安委員会委員に永野重雄君を任命するため、警察法第七条第一項の規定により本院の同意を得たいとの申し出がありました。右申し出の通り同意を与えるに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって同意を与えるに決しました。
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 第一 アルコール専売法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○大石武一君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、日程第一とともに、内閣提出、中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案を追加して、両案を一括して議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
○議長(益谷秀次君) 大石君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって日程は追加せられました。
 日程第一、アルコール専売法の一部を改正する法律案、中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。商工委員長田中角榮君。
    〔田中角榮君登壇〕
○田中角榮君 ただいま議題となりましたアルコール専売法の一部を改正する法律案及び中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案の、商工委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 まず第一に、アルコール専売法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 アルコール専売法が実施せられましたのは昭和十二年であります。従いまして、当時制定された現行法の罰則規定は、その後における物価の著しい騰貴のため、現在ではほとんど有名無実となり、アルコール専売に関する違反取締りに多大の支障を生じておるのでありまして、このような状態に対処して、取締りの徹底を期するために罰則関係の諸規定を強化整備しようというのが、本法律案の要旨であります。すなわち、その内容を簡単に申し上げますと、現行法の罰則の最高五千円を最高三年の懲役または三十万円の罰金に改め、場合によっては懲役と罰金を併課し、さらに不定量刑をも課し得ることにしたこと等であります。
 本法律案は、去る五月三十一日商工委員会に付託されましたので、六月三日政府委員より提案理由を聴取いたしました。本法律案の審議は六月十六日に行われましたが、その詳細は会議録を御参照願います。
 六月十六日に本法律案に関する質疑も終了しましたので、同日審議を打ち切り、討論を省略して採決いたしましたところ、全会一致をもって本法律案を可決すべきものと議決した次第であります。
 次に、中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案につき申し上げます。
 本改正案は、中小企業等協同組合法の施行の経緯、経験にかんがみ、組合の組織と運営の合理化並びにその健全な発達をはかろうとするものであります。その改正の要点は次の通りであります。
 第一に、組合の設立について、従来の定款の認証制度を認可制度にいたしました。また、定期的に組合業務の決算関係書類を提出させることといたしまして、行政庁の組合に対する監督権を若干強化し、組合の質的向上、信用の培養に努め、いわゆる睡眠組合等の是正をはかり、適正な指導監督を講じ、行政庁と組合との関係を緊密化いたしますとともに、組合の実態を把握することにねらいを置いたのであります。第二に、役員の選挙方法について、定款の定めるところに従って指名推選の方法もとることができることにいたし、その方法の簡素化をはかり、組合の運営を円滑化ならしめようといたしたのであります。第三は、組合の指導連絡団体として、全国中央会、都道府県中央会を設け、共同経営体としての組合の運営の合理化及び健全化の指導に当らせることとしたのであります。
 以上が提案の趣旨であります。
 本法律案は、六月三日当委員会に付託せられ、同月六日提案の理由を政府より聴取いたしました。越えて、九日、十六日の二日間にわたり質疑を行なったのであります。
 十六日質疑を終了し、十七日討論を省略しましたところ、日本社会党田中武夫君外十二名より本案に対し修正案が提出せられ、その提案趣旨の説明がありました。
 引き続き、修正案につき採決いたしましたところ、少数にて否決されました。次に、原案について採決しましたところ、多数をもって可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本法律案の議決後、日本社会党佐々木良作君外三十九名より附帯決議案が提出され、その趣旨弁明がなされましたので、本決議案を議題として採決いたしましたところ、全会一致で本法律案の附帯決議として議決しました。
 以上の内容は会議録を御参照願います。
 以上をもって報告を終ります。(拍手)
○議長(益谷秀次君) これより採決に入ります。
 まず、日程第一につき採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって本案は委員長報告の通り可決いたしました。
 次に、中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(益谷秀次君) 起立多数。よって本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
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 商法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○大石武一君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、内閣提出、商法の一部を改正する法律案を議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
○議長(益谷秀次君) 大石君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって日程は追加せられました。
 商法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。法務委員長世耕弘一君。
    〔世耕弘一君登壇〕
○世耕弘一君 ただいま議題となりました商法の一部を改正する法律案につきまして、提案の要旨及び委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 御承知のように、去る昭和二十五年第七回国会において行われました商法中株式会社編の大改正は、わが国経済の復興に資するため、資金調達の機動性発揮を目途とし、授権資本制度並びに投資家たる株主の保護施策を思い切って採用したものでありますが、占領下において早急に行われたという特殊事情もありまして、わが国経済社会の実情に沿わないうらみがあり、これを是正せんとする産業経済界の要望にごたえて、今回の改正案が提出せられたのであります。
 この法律案の中心をなすものは、新株引受権に関する規定の改正であります。すなわち、新株引受権に関する事項を定款の絶対的記載事項からはずし、また、株主以外の者に新株引受権を与えるには、取締役会の決議のみによらず、株主総会の特剔抉議をもってその者に与うべき株式の額面、無額面の別、種類、数及び最低価格を定めなければならないものとしたのであります。さらに、この場合においては、特にその者に対し新株引受権を与えなければならない理由の開示あることを要するものといたしました。以上の改正によりまして、定款の有効、無効、ひいては会社設立の有効、無効、さらに新株発行の有効、無効等、現行法上生ずる解釈の疑義ないしは混乱を解消し得るとともに、取締役会が権限を乱用して不当に新株引受権を縁故者に与える等、株主の利益を阻害する弊害を除去することができるというのであります。
 その他、会社の事務処理上の不便を除くため若干の点を改正いたしております。
 さて、委員会におきましては、今回の改正が経済界に及ぼす影響の重大性にかんがみまして、まず、経済界並びに学識経験者より参考意見を聴取し、終始、真摯活発なる審議を重ねました。質疑の詳細につきましては会議録に譲りたいと存じますが、おもなるものを申し上げますと、株主以外の者に新株引受権を与える場合、特剔抉議をもって与える必要の理由開示を要するものとした点についてでありますが、必要理由の開示方法いかん、また、この開示なくして引受権を与えた場合、新株発行の効力いかんとの質問に対し、政府より、株式の数、価格等を明示して、与える者の範囲とその必要性を具体的に開示すれば足りる、また、開示がなされなかった場合でも、新株の発行は有効と思う、ただし、理由が開示されないときは決議取り消しの理由となり、取締役行為の差しとめ請求、不公正発行の責任、公募価額との差額追徴請求、さらに取締役解任請求の問題等が起り得ると思う旨の答弁がありました。
 しかして、今回の改正案は、おおむねわが国経済の実情に適合し、法体系の上からも是認せらるべきものであることが明らかとなりましたので、質疑終了の上、六月十七日、討論省略、全会一致をもって政府原案の通り可決すべきものと議決した次第であります。
 右、御報告申し上げます。(拍手)
○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって本案は委員長報告の通り可決いたしました。
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○議長(益谷秀次君) お諮りいたします。議員田中織之進君から、欧州各国における政治経済状況調査視察のため、来たる二十日から本会期中請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって許可するに決しました。
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○大石武一君 恩給法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の趣旨説明は延期し、本日はこれにて散会せられんことを望みます。
○議長(益谷秀次君) 大石君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって動議のごとく決しました。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後一時五十一分散会