第024回国会 決算委員会 第46号
昭和三十一年十一月二日(金曜日)
    午前十時四十六分開議
 出席委員
   委員長 上林與市郎君
   理事 生田 宏一君 理事 關谷 勝利君
   理事 田中 彰治君 理事 本名  武君
   理事 山本 猛夫君 理事 坂本 泰良君
   理事 吉田 賢一君
      臼井 莊一君    田中伊三次君
      床次 徳二君    林   博君
      松岡 松平君    神近 市子君
      細田 綱吉君    森 三樹二君
      山田 長司君    吉川 兼光君
 委員外の出席者
        検     事
        (刑事局長)  井本 臺吉君
        厚 生 技 官
        (公衆衛生局
        長)      山口 正義君
        厚 生 技 官
        (公衆衛生局環
        境衛生部長)  楠本 正康君
        農林事務官
        (農林経済局
        長)      渡部 伍良君
        食糧庁長官   小倉 武一君
        会計検査院事務
        官
        (第四局長)  中川  薫君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
十一月一日
 委員佐々木良作君辞任につき、その補欠として
 杉山元治郎君が議長の指名で委員に選任され
 た。
同月二日
 委員杉山元治郎君辞任につき、その補欠として
 細田綱吉君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 歳入歳出の実況(農業災害補償関係の経理)に
 関する件病変米の輸入、保管及び処分等に関す
 る件
    ―――――――――――――
○上林委員長 これより会議を開きます。
 病変米の輸入、保管及び処分等に関する件につきまして調査を進めます。
 まずその後の経過につきまして政府当局より説明を聴取することといたします。食糧庁長官小倉武一君。
○小倉説明員 病変米のその後の処理についての御説明でございますが、まず現在の在庫数量から申し上げますと、三十一年九月一日現在、御配付いたしております資料の最後のページにもございますように十二万五千十三トン、かように相なっております。
 病変米の取扱いにつきましては、かねてから食品衛生上の関係がございますので、厚生省と打ち合せをし、その食品衛生上の関係についての結論を急ぐように依頼しておりましたが、昭和三十年になりまして病変米の処理についての暫定的な結論が出ましたので、それによりまして、タイ国病変菌のついておるものについては加工用に回す、それからイスランジア病変菌のついておるものについては加工でも食糧等には回さないで、ほかの加工用に回すということにして、約一万九千トンを処理いたしたのであります。ところがイスランジア病変菌の入っておりますものをアルコールなどそういった面にのみ回しますことは非常に損が大きくなりますので、またカンショその他国内のアルコール原料資源等の処分、従いまして、また澱粉なりカンショの価格に作用いたしますので、なかなか困難があったのであります。そこで一体イスランジア病変米につきましてアルコール以外の用途に回せるかどうかということについて検討を進めていただいたのでありますが、これにつきまして今年の二月になりまして、現在在庫しております病変米を再搗精いたしまして、菌検を行なって、無菌のものは食糧に供しても差しつえない、こういった趣旨の結論が出たのであります。そこでその具体的な菌検定のやり方ということにつきまして、厚生省とも十分打ち合せをいたし、そして検定の方法、特にサンプリングの方法について協議会を作りまして種々協議を重ねて今日に至っているのであります。その間におきまして、もうすでに病変が相当内部まで浸透しておりまして、再搗精をしても菌を除去することがもはや困難である、こういうものにつきましては肉眼でもって選別し、そして食糧以外の加工用に回すということに中間報告が出たのであります。従いまして、この中間報告に基きまして、菌専門家の肉眼鑑定でもって不良品の仕分けをする、そして不良品につきましては旧式しょうちゅう等のアルコール用に向ける、こういうふうにいたしたのであります。なお、この肉眼検定によりまして病菌があるということに仕分けがつけられましたものにつきましては、搗精をして、菌を検定して、菌がないものについてはみそ等についての加工用に回すこともできますので、そのやり方等につきましてただいま協議を重ねておる次第であります。
 大体以上がこれまでの経過でございます。
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○上林委員長 次に歳入、歳出の実況(農業災害補償関係の経理)に関する件につきまして調査を進めます。本件につきましては去る八月二十三日一応の説明を聴取いたしたのでありますが、本日はそれ以後にとった措置につきまして政府当局より説明を聴取することといたします。法務省刑事局長井本君。
○井本説明員 多久島関係事件のその後の経過について御報告申し上げます。
 多久島貞信関係の公判は、本年の九月二十八日から十月三十日までの間五回すでに公判がございまして、さらに引き続き本年中に十数回公判を開く予定になっております。原告官の検察官の立場といたしましては、大体本年中にでも裁判を終了するような段階に進めたいと努力をしておるのでございます。この多久島関係の事件に関連いたしまして関連の刑事事件が発生いたしましたので、その点についても一応御報告申し上げます。
 その関係では、農林事務官の鈴木和恵と、玉江紙製品工業株式会社取締役の江黒義男の両名が起訴されております。この関係を簡単に申し上げますと、江黒義男は印刷業者として農林省に出入していたものでありますが、農林省農林経済局農業保険課会計班長でありまする鈴木和恵に対しまして、同課が大量の印刷物を調達するに当りまして、玉江紙製品工業株式会社を指名競争入札に参加させてもらったというようなことのお礼の趣旨で、昭和二十八年十月初めごろから同三十年二月までの間に合計約二十万円を供与いたしまして、その鈴木の処遇に対して贈賄をしたというのが公訴事実でございます。なおそれに関連いたしまして鈴木和恵の関係といたしましては、ただいま申し上げた農林経済局農業保険課会計班長といたしまして、同課の大量の印刷物を調達するに当りまして、印刷業者である統計印刷出版株式会社を指名入札に参加させまして、同社をして落札さしたことがあったのでありますが、これに関連して昭和二十八年十月中旬ごろに、この会社の社長の輿石博という者から、入札参加業者として指名をしたことに対する謝礼の趣旨で現金三万円を受け取ったという事実、なお、同課がバッジ二十六万個を調達するに当りまして、メタル製造販売業者でありまする株式会社野村を指名競争入札に参加させまして、同社をして落札さしたのでありまするが、昭和二十九年四月上旬ごろに、この会社の専務取締役野村清から、バッジの発注検収などに種々便宜を受けたということに対する謝礼の趣旨で現金十三万円をもらったという事実、並びにこの課が手ぬぐいを二十六万本調達するに当りまして、株式会社松坂屋を指名競争入札に参加させまして、同社に落札させたのでありまするが、同年同月二十八日ごろに、松坂屋上野店の官庁係阿部喜三郎から、手ぬぐいの発注検収などに種々便宜の取り計らいを受けたということに対する謝礼の趣旨で二十二万八千八百円の供与を受けたという事実、これらに対して起訴されておるのであります。関連事件につきましては現在かような事情になっております。
○上林委員長 次に、農林省経済局長渡部伍良君。
○渡部説明員 農林省におきまして八月二十三日以降にとった措置につきまして御説明申し上げます。
 その概要はお手元に印刷物を差し上げてあるはずでありますが、まず第一点は、十月四日、多久島、加倉井等関係者が国庫に与えた損害の賠償を求めるために、農林省歳入徴収官から賠償額の納入告知を行なったのであります。すなわちそれは、国の損害額は昭和二十九年度において千二百六万一千円、昭和三十年度において四千七百八十四万二千円、合計五千九百九十万三千円でありまして、その金額に対しまして遅延損害金を加算いたしまして、それぞれ、多久島に対しましては六千四百九万八千四百九十三円、大津茂に対してはそれと同額、薗部尚一に対しては三千百二十九万一千五百五円、加倉井正利に対しては千八百十五万一千九百九十五円、江黒義男に対しては千九百七十六万一千八百六十九円、これらをその関係する範囲におきまして、それぞれ連帯して損害賠償を払うべしとの通達を出したのであります。この損害額は、警視庁及び検察庁に保管されております私の方の国庫負担金交付指令案及び支出伺原議、交付内示原議綴、農林大臣官房経理厚生課備付の昭和二十九年度、昭和三十年度の補助金台帳、支出簿等、及び昭和三十一年検第四一七三一号起訴状によって作成しました。遅延損害金は、不法行為のあった日、すなわち金券発行の日から昭和三十一年十月四日までの経過期間に対する年利五分の計算でやったのであります。この納入告知書に対しまして、多久島貞信からは十月四日、多久島が本年四月兵庫県共済連に送金した千二百八万六千四百三十四円、及び多久島所有のテレビなど物品の売却代金二十二万六千十円を国庫に納入させました。
 ただいま申し上げました兵庫県共済連に送金した相当額のものは、あらためて正規に国から兵庫県共済連に交付しました。そうして多久島から送金を受けたものは、兵庫県共済連から取り返しまして、国庫に現金として保管いたしました。
 さらにできるだけ損害額を回収いたしたいと思いまして、目下弁護士を依頼しまして、法務省訟務局とともに、多久島等関係者の財産状況を調査中であります。近く債務名義を得る等、必要な法的措置を講ずる方針であります。
 次に、第二の問題といたしまして多久島事件にかかる責任者の処分でありますが、多久島事務官自身及び関係の局長三人の免職あるいは減俸等の行政処分はやっておりましたが そのほか、当事件に関係しておりました課長あるいは係長等の行政処分をいたしました。それは配付資料の三ページを見ていただきたいと思います。九月十三日付で停職二名、事件発覚当時の保険課長橘武夫、それからその当時の団体班長島英夫、それから第二は減給、これはもとの経理課長あるいは経済局の農政課長等、当時の関係者をいたしました。それから戒告は十五名、訓告九名、さらに農業保険課の元団体班長でありました野口平吉、あるいは団体班の事務費係長吉井、それから保険課数理係員の手塚等は、依願免職にいたしております。
 この際つけ加えさしていただきますが、この前の委員会で、二十八年度以降の過去の状況の調査をいたしたか、こういう御質問がありました。調査いたしましたが、犯罪事実と認められるものは発見できませんでした。それから御要求のありました昭和二十九年度の農業共済団体負担金、補助金、内示額、支出額一覧表は、お手元に差し上げた表、すなわち七ページ、八ページ、九ページでごらんをいただきたいと思います。
 八月二十三日以降に農林省におきましてとりました措置につきまして、御説明いたしました。
○上林委員長 それでは質疑に入ります。
 なお参考までに政府関係の出席者を申し上げておきます。小倉食糧庁長官、渡部農林経済局長、山口厚生省公衆衛生局長、楠本環境衛生部長、井本法務省刑事局長、中川会計検査院第四局長、御要望のございました関係者は全部出席しておりますから、参考までに申し上げておきます。
 それでは田中彰治君。
○田中(彰)委員 食糧庁長官にお尋ねしますが、今黄変米が在庫どのくらいあるのですか。
○小倉説明員 十二万五千トンございます。
  〔委員長退席、坂本委員長代理着席〕
○田中(彰)委員 今あなたの御説明を聞いていると、再搗してそれを食糧になるものは食糧にしたいとおっしゃいましたが、再搗されたために、再搗したその小ぬかと申しましょうか、白米を再搗したのですから、白米の再搗した皮ですが、これを再搗料にあなたの方で上げておられるために、彼らは非常に米を小さく再搗する。これでいいものを、もう少し薄く再搗する。あるいはその小ぬかを自由に処分させておられるために、その小ぬかがいろいろなところに売られて、家畜なんかにも非常に害がある。家畜にどうして害があるかと申しますと、私の方は二万五千鶏がおりますが、これに黄変米を試験してみますと、初めは何ともない、非常に肉づきがよくなるのですが、三月ぐらいたつと、脊髄のところに、青味がかった、どろっとしたものが出てくる。これは黄変米の害ということにしてやっているのですが、これのために鶏が約四千羽ぐらい工合が悪い。だんたんやせてきた。菌としてはどういうばい菌でどうなったということは出ないのですが、肝臓が初めはやや肥大になって、その次には萎縮してくる、こういうものが出ている。しかし私の方で報告してありますのは、当時医学上にはこれというようなはっきりしたあれがつかぬものですから、一応出したのですが、非常に鶏が悪くなるものですから、解剖専門に東京都あたりから来てやった結果、そういうものが出た。ところが、今の再搗した皮をあなたの方でいろいろなところに御処分されますから、それがために非常に害がある。また再搗すれば米が半分ぐらいになってしまう、こういうようなこと、その再搗も、三年前に私ら決算委員が長崎から名古屋、関西地方へ行きまして、再搗した方がいいんじゃないかというようなことを言ったが、それをあなた方は一年も二年もほっておいてまねられた。その後いろいろな学者等が寄ってあれしておりますが、ほんとうにまだ大した結論が出ないうちに、あなた方がいろいろな理由をつけられて、みそとかしょうゆとか、加工する者に払い下げられる。その払い下げたあとでよく見ると、大きい小さいは知らないが、汚職のようなものがついておる。これは一年、半年のことではなく何年も繰り返しておる。われわれが口をすっぱくして申し上げても、あなた方はお聞きにならない。そこでもう一つ申し上げるのは、十二万五千トンも倉庫にそのままになっておる。倉庫料も大へんだと思う。世間の疑惑を招くのは、元の食糧庁長官が日本通運会社に重役として入っておることだ。その日本通運株式会社がそれを預かって、それを処分するようなしないようなことを言って日を延ばして今日に至っておるということが、世間に疑惑を招いておる。そこでどんな研究をしたか、私は申し上げておる。いろいろな学者がこういう工合にしてやれば毒はとれるということは出てくる。それと食糧にできるようにやると言っておるから、そういうものを千トン、二千トンだけやらしてみて、それがいけないと言われるならよろしいが、そういうようにして彼らが加工してきても金にならないし、汚職というような利益にならないから、理屈をつけるだけつけておる。決算委員会に来ても、ここからお帰りになればすぐに行って、下の者といろいろな理屈をつけて、書類を百枚、二百枚つけて出す。そういうことで私どももほっておいたが、今日の段階においては、あなた方は今までのように決算委員会をなめてやっておられるなら、戒告とか忠告とかいうことにしないで、だれがひっかかろうがかまわないから、上から下まで処分する。そこまで追い込むという決意を新たにしてきておる。そこであなたは何と思われるか。前の食糧庁長官が買った。買い上げについても汚職が出ておる。十二万五千トンも倉庫に入れておいて、ああだこうだと言わない。たまに出すと、しょうゆ屋やみそ屋や菓子屋に出す。あとで調べると汚職が出ておる。そういうような仕事です。君らがそれだけ学者と研究して、医者の証明書も出ているから加工してこいといって農林省に納める。あなた方が調べ上げて食糧にするとか何にするとかされるならいいが、それを加工賃だけでやるから金にならぬ。金にならぬのは理屈に合ってもやらないから、厚生省で結論が出ておらない。あなた方がときどき医者や学者を集めて協議されて経費をお使いになるが、何一つりっぱな結論が出ておらない。そうして十二万五千トンが寝ておる。倉庫の重役が元の食糧庁の長官だ。これであなた済みますか。これに対してどういう考えを持っておられますか。はっきりほんとうのことを言って下さい。
○小倉説明員 今お尋ねの点についてのお答えでございますが、イスランジア黄変菌が入っておるものにつきましては、先ほども経過の御報告の中に申し述べましたように、一応断定的な結論が出まして、それによりますと再搗精をして無菌なものは食糧に回してよろしいということになったのでございますが、まだ現実にその方針に基いて搗精をして加工用その他の食糧に回すということには至っておりません。良質のもの等につきましては、あるいはそういうことになることを期待しておりますけれども、そういう場合には御指摘のようなぬかが出まして、それが弊害をもたらすことのないように十分留意をいたしたいと存じております。それから処分についての問題でございますが、これはもちろん御趣旨のような有為な用途がありますれば、私どもの方としても十分にそれに沿い得るようにしたいと考えております。
 〔坂本委員長代理退席、委員長着席〕
○田中(彰)委員 長官の問題はどういうように考えられますか。通運株式会社の重役を元の食糧庁長官がやっておられるが、正しいと思うか、疑惑を招くと考えられますか。
○小倉説明員 それは私から特にどうこうというふうにお答えを申し上げるのはどうも不適当でございます。これは諸先生方の御判断におまかせしておく以外にはないと考えております。
○田中(彰)委員 国民の税金でまかなって買った米が、十二万五千トンも三年間倉庫にほってある。それが日本通運会社だ。そこへ元食糧庁長官がいっておられる。そこから米がどんどん出入りしておればいいが、出入りしておらない。それのみではなく、工業用にいいものを使うとおっしゃいますが、工業用にはくず米というか、そういうものを輸入してるではないか。なぜあんなものを輸入するか。倉庫に余ってるじゃないか。あなた方の言われることと実際のこととは話が違っておる。これに対してあなた方はここで言いわけをして、言いわけが済んで委員会から出れば責任がないというような考えではいけない。再搗するにしても、われわれは三年前に再搗したらどうだということを言ったのだが、一年半もほったらかしておいて、まだはっきりしておらぬ。再搗する場合は、再搗の金を農林省で出してやるならいいが、そのぬかをやるというからよけいぬかを取るのは当りまえだ。消毒も何もしないで、こぬかをつき料にやるから、それが流れて害を及ぼす。こんなことは正しいことではない。だから私どもは、ボイル米にしろとか、いろいろなことをあなた方に対してすすめる。ところが彼らがやろうというから、食糧庁に行って相談せよというと、あなたの方は、ああでもない、こうでもないと言って、忘れた時分に少しずつ菓子屋やしょうゆ屋に出したり、アルコールにしないとおっしゃるけれども、アルコールにも相当出ておる。あとでこちらが調べれば、そこには大きい小さいは知らぬが、汚職がついておる。そんな言いわけではききませんよ。あなたの方でどうやりますか。はっきりしなさい。もしそれがつかめぬならやめたらいい。どういう工合にされるか。それによってこの委員会が決議をするだろうし、場合によってはどんな方法でもとる。こういうようなものをあなたはごらんになっておりますか。どのくらい出ておるかわからない。これは学者にやらしてみたらいいではないか。一トンでも半トンでもやらしてみて、それで君、こうやってみたがだめだから何かほかに方法がないかということで考えればいい。こういうものについてあなた方はよくお考えなさい。いつでもここできめていっても変ってしまう。委員会なんかでいじめられると、下の者は意地になっていろいろなむずかしい法律的なものを出してやるものだから、だれもそんなことをしてやる者はありませんよ。ちゃんとこっちがいろいろ研究して、動物でも試験してみる。あらゆる学者にも相談してみてやる。業者に払い下げて、そういう具合に製品にして売るということには反対する。あなた方とやらせたらきっと汚職を行うからだ。ところが米をはかってきて加工して検査して下さいというのは汚職にはならない。加工賃というのはわずかなものだからだ。それをあなた方はやらない。汚職のつかない仕事はいやだ。農林省ではやらない。それを研究させてまだそのほかにいい方法があったらやってみなさい。あなた方がああだ、こうだと言われて三年間、もうけたのはだれかと言えば倉庫業者だ。倉庫業者の重役は元の食糧庁長官だ。元の食糧庁長官の片柳さんが、表面には関係しなくても裏面におるようなところ、そういうところには少しずつこういう工合に出しておる。あとで調べるとみなそこには多少汚職のようなものがくっついておる。私は与党だから今までそんな小さいことは言わなかったけれども、もうここへ来ては、あなた方や厚生省にあの莫大なものはまかされません。全部出してこれを処分するのがだめなら、仮すのがどうしてもだめなら、海へ流すより仕方がない。はっきりしなさい。倉庫代なんかに比べれば、もう黄変米なんかただでいい。今まであなた方農林省や国家が払ったところの倉庫代を運賃とすれば、黄変米はただになっておる。これはどうしても工業用に出せば汚職が出る。普通トン七万円も八万円もするものを四万円か五万円にして、これはだめだとかいいとか、一等品とか二等品とか三等品とか分けるのだから、今度は一等品を三等品にしてもいい、それは見解の相違なんだ、そういうようなことをやられるから、そこにどうしてもいろいろな問題が出てくる。それが流される。
 それからもう一つ、農林省というのは科学的でない。養鶏場に出すものなどを見ると、乾燥しなければならぬ米に油を入れたり色をつけるために、しけてしまう。しけたものを積んでおくから、そこでカビがはえる。そうして彼らのようなつめの上に火をたくような者がみんな損をしておる。そういう者はあなたのところへ大したわいろも使えないし、いい酒も飲ましてやれないから、そういう者を疑って、流すような業者を疑らない。業者にはそのままのものをやってしまう。こんなことで済みますか。あなた方がどうしても今までのような状態でこうやっておられるというなら、決算委員会の人たちはどう考えておられるか知らないが、与野党を超越して、一つ農林省だけに重点を置いてかかって、これを下から上まで全部洗って、だれのところへ飛び火していくか知らぬが、そんなことはかまわない。まだこればかりではありません。農林省にまだどれだけ伏せられたものがあるか。ここに刑事局長がおられますから大がい知っておいでになるだろうが、どれだけの伏せられたものがありますか。ただそんなことをやると、国家がひっくり返ってしまったり、いろいろなことがあるからやらないのだ。そこをあなた方はお考えにならなければいけませんよ。あなた方がしっかりしたら、大臣だって幹部だって、悪いことはできませんよ。あなた方がそういうことをやるから、みんなつながって引き込まれたりして、いろいろなことをやってくる。この問題をどう考えておられますか。はっきりした御答弁をして下さい。
○小倉説明員 黄変米につきましては、先ほども申し上げましたように、再搗精いたしまして、無菌のものは加工食糧の方に回す、それから不良のもの、再搗精して検査の結果菌があるということになりましたものは、工業用原料、あるいは飲用アルコール、こう一いう方面に回す、こういう方針をもちまして、ただいま仕訳、検定の方法につきまして協議を重ね、研究を重ねておるのであります。従いまして、とりあえず処分できますのは、肉眼でもってこれはだめだというようなものにつきましては、食糧以外の加工用に回すことがができますので、そういうことで手続を進めておるのであります。
○田中(彰)委員 再搗精はだめだと言っているじゃないですか。こぬかを業者にやるというので、これは菌がある、菌があるといって、みんな皮をむいてしまうので、いいものが三分の一になってしまう。そのこぬかをどうやって処分さしておるのか。業者にまかせっぱなしではないのですか。それがどれだけ害をするか。その害を受けるものは、つめの上で火をたくような農村の家畜業者なのです。もうけるものは業者なのだ。米がまるで小さくなってしまって問題にならぬ。十二万五千トンを再搗精してごらんなさい。五万トンくらいになってしまいますよ。その再搗精をしたものだって、無菌であるとはきまっていない。もう少し科学的ないろいろな処理をしてみる気はないのですか。それから十二万五千トン――倉庫に一袋が二十貫も二十五貫もあるものを肉眼でどうやって分けるのですか。そんな子供だましなことをおっしゃっても、決算委員会はそんなめくらばかりおりません。あなたは一俵の米でもここへ持ってきて肉眼で分けてごらんなさい。一にぎりだってだめじゃありませんか。十二万五千トンの米を肉眼で分けるのですよ。半分としても六万トン以上のものではありませんか。一トンを分けるのにどのくらいかかりますか。そんなことをやっていたら十年もかかってしまう。倉庫代は農林省が国民の税金で払っている。個人だったら黄変米で差し押えを食って競売されてどこかへ行っている。倉庫代で競売になっている。そんなことではだめですよ。そういうような科学的な処理をあなた方も研究されて、たくさんでなくてもいい、簡単にやったらどうですか。五百トンでも千トンでも、たとい十トンでも出して、いろいろな方法をやってごらんなさい。厚生省でもほかに研究していることがあるでしょう。それを全部やってみたらいいじゃないですか。倉庫代から考えればただのようなものです。幾らかかるのですか。そんなに法律はむずかしくないでしょう。米を出して試験をしてこい、こぬかはやるといって追い回す、そうして追い回しているうちに、業者の大きな資本のあるものはわいろを使う、使えばすぐ判になってしまう。使わなければだめだ。あなた方が南京袋の払い下げをするときには、十二月二十八日から三十日の二日間に判を二十五ももらったじゃないか。だから、厚生省からはほかにもたくさん方法が出ているはずだから、こういう試験をしたい、ああいう試験をしたいという者にはやらしてみたらどうですか。学者にもいろいろな派がある。会議をして議論ばかりしておって、それを長引かせて倉庫代をとられる、こういうことが賢明なのか、簡単に出すのが賢明なのか。あなたの権限で十トンでも二十トンでも出せないですか、出せるんですか。まずそれを聞きましょう。
○小倉説明員 先ほど申し上げたのですが、搗精は全部いたすのでございません。加工用にも、食糧用にも回せないというものは搗精はいたしません。これはそのまま処分します。それから黄変米の処分の問題でございますが、出せるかどうかという問題につきまして、試験的なもの、あるいはその他のことにつきましても、もちろんこれは問題が問題ですから、上司にも相談いたしますが、私ども食糧庁の責任としてできます。
○田中(彰)委員 あなたは搗精々々で、頭が搗精のこと一点張りになっておりますが、搗精というのは、われわれがここにおられる山田君や吉田先生と一緒に行ったときに、方法がないなら皮をむいてみたらどうかといって立ち話をしておったのをばかの一つ覚えで、いいと思っているが、そんなものはいいか悪いか分りませんよ。それよりももっと科学的に、重曹へつけてみるとか、熱湯でかわかしてみるとかいうことでできるなら、それをやって、食糧用に安く回したらいいじゃありませんか。それを米を食うのに困っている人に安く、原価でやればいいじゃありませんか。倉庫代を払ったと思って分けてやったらいいじゃありませんか。このごろ黄変米なんか配給を受ける人はそう階級の上の人はありませんので、安く食べられさえすればいい。何でもばかの一つ覚えで、われわれが倉庫の中で立ち話をしておった搗精々々ばかり言っておる。それから肉眼で分かるというが、そんなことはできませんよ。厚生省からもまだ他に方法が出ているはずですから、何でもやらしてみたらいいじゃありませんか。厚生省でこうやってみたらいいということをやらしてみて、それでもばい菌がとれないというならけっこうです。あなたの方で、搗精してこぬかをやるというから、業者はこぬかをとりたいので、むかんでもいいものをみなむいてしまう。そこにやはり相当な業者との間にいろいろなことがつながってくる。これはあなたをいじめるのじゃない。あまりに世間の評判になって、これが問題になっている。それがために、農林省をごらんなさい。いろいろな事件が出てくれば農林省がみな入っている。悪いことをするのは農林省ということになるが、農林省ばかり悪いことをしているわけじゃない。各官庁でやっているんです。農林省にはあなたのような不賢明な人がおって、ばかの一つ覚えで再搗精とかそんなばかなことを言っている。そんなものは学者が試験をしたのでもない。われわれ吉田先生などが行って、長崎の倉庫のすみで再搗精をしたらどうかと一回言ったことを、五年もたってもばかの一つ覚えでそんなことを言っている。あなたの権限で出せるなら、三つか四つの試験をやってごらんなさい。やれますか。やれるというならわれわれはここでやめますが、やれなければこれは承知できません。その御返答を伺いましょう。
○小倉説明員 もちろん試験と申しましても内容によりまして違うのでございまして、適当なものであり、関係省がこれを了承すれば、私どもといたしまして黄変米を処分することはできるのであります。
○田中(彰)委員 あなたはそんな不賢明な答弁をするのはおやめなさい。試験と申しましても、学者とかそういうものがいろいろな科学的なものを持ってきたら、一トンでも半トンでもいいから、五人でも十人でもいいからそれを出してごらんなさい、それはできるでしょう。みそ屋とかしょうゆ屋さんとかに、われわれが処分をしてはいかぬという決議したものさえ、あなた方は出すのじゃないですか。その出したものにはみな汚職がくっついておる。厚生省から三つくらい出ておるはずだ。やってごらんになったらどうです。再搗精したものはこういうもの、これだけ要ってこれだけになる、賃金が幾らになる、米が減るからどうなる。それから今の厚生省の試験はどうなる、これはどうなるというようにして、三つか四つやってみられてはどうです。国立なんかでもそうです。再搗精してもだめなものは、肉眼で見ていけないものは蒸気をかけたり、ほかの方法でどこかに処分する。家畜にも処分できない。――あなた方は幸い国立試験所を持っているのだからこれを再搗精してもだめ、だからこれを一つ豚に食わしてみろ、牛に食わしてみろというように、あなたの方で試験をやってみたら処分できる。民間でやってもらったら金がかかるが、そんなことは簡単じゃないですか。それすらもあなた方はやっておらぬ。自分のところで黄変米を出しても一銭にもならない、二級酒一本ももらえないからやらない、そんなやり方をするから批判を受ける。だからあなた、どうですか、今の方法を五つか、六つでしょうが、それで試験してみる気がありますか。実行しますか、それともあなた実行されないで再搗精でがんばるのですか。それによってわれわれは考えなければなりません。
○小倉説明員 試験はこれまでもやっております。
○田中(彰)委員 どういう試験をしましたか。化学的な、熱湯をかけて重曹につけた試験はしましたか。
○小倉説明員 私の方ではそういう試験はやっておらないと思います。
○田中(彰)委員 あなたの試験はどんなことをやられましたか、それを聞きましょう。
○小倉説明員 ただいまお話しの、えさとしての適、不適という点についてはやっております。なおそれはまたえさ以外の加工その他の原料用といたしまして適当ではないかといったような工夫がありまして、試験をすれば成分がわかるというような方法のテーマがございますれば、それによって試験用のものを処分するということにはやぶさかじゃございませんし、もちろんするのが当然だ、こういうふうに考えております。
○田中(彰)委員 あなたはみそとかしょうゆにやってみて、人間のからだで半年も一年もかかったような試験をなさらないで、米そのものを試験して下さいと私は言っている。再搗したものがどれだけ菌があって、どれだけ減るのか、どれだけ賃金がかかるのか、そういう化学的処理はこうなる、また厚生省から出た処理はこうなる、この学者の唱えたものはこうなるということを、米において試験なすったら一番簡単じゃありませんか。一トンか二トン持っていかれたらいいのです。よかったらやらせる。悪かったらやめる。倉庫料を差し引いて合わぬから、これをやめなければならないということになるかもしれない。けれども倉庫料と比較して処分していいということになったらやればいいじゃないか。あなたはそういう進歩したお考えを、米そのものにされる気持がなければだめです。あの十二万五千トンもある米を肉眼で分けてやるとか、再搗するとか、ばかの一つ覚えであなたは再搗のみを考えておる。あるいは今度みそとかしょうゆに試験してみる。悪ければおやめなさい。今出したものがあしたわかるかわからぬかわからないが、アルコールを作ったり、みそを作ったり、しょうゆを作ったりしてみる。このごろガン研究所には患者が入る部屋がない程度にたくさんふえている。これはみんなこんなものの弊害だと思う。この弊害も必ず一割や二割はございます。そんな人間のからだで試験をなさらないで、米そのもので簡単にできるでしょう、金もかからぬでしょう。米そのものであなたは試験をあらゆるものにやらしてみたらどうですか。とてもあなたの方へ行ってあの判をもらってこい、この判をもらってこいといって、あの大きな農林省の中で、決算委員が言ったから仕方がない、やりたくないけれどもやらせてやるというようなことでは、ほんとうのことはできないのですよ。あなたの方から一つ米について試験をしてくれろ、試験してくれる者があったら、それこそ呼ばれずに向うからごちそうしてもらわぬで、こっちからごちそうして一つ頼んだらどうでしょうか。それぐらいのことは幾らでもできるのじゃないですか。それをあなたがやれば解決できます。再搗してだめなものは処分する。再搗してだめなものをどこに処分して、どこへやられるのですか。再搗もできないような、中まで腐敗菌がわいておるのをどこへやられるのですか、どこへ処分されるのか、まずそれを言って下さい。
○小倉説明員 これは工業用原料、のりとか、あるいは旧式しょうちゅうの原料的なものでございますれば支障がない、こういう考えでおります。
○田中(彰)委員 そんなのりだとかくずにしなくても、人間が食べられるようなものができるといったような一応人間の食べられるものにして、そうしてそれに毒がないということがわかれば、それをのりにする一割高とか二割高に売って、食糧庁が失敗して買い込んだその穴埋めをするということにされるのが賢明じゃないのですか。だめだからこれをのりにしてしまう、今度いけないから海に捨ててしまう、今度いけないからこうしてしまう。倉庫代の清算が済んでしまうと、ただ海の中に投げた方がよかったということになってしまう。そういうことよりも、こうやれば食糧にできるという学者の結論が三つか四つ出ているのだから、初めに試験されてよかったらこれはいい、再搗精もいいしこれもいい、これなら非常に食糧にも向く、食糧に向くなら今度はこれを食糧にして、のりにするようなことより幾らか高くして売ってやられた方がいいでしょう。今の学者の意見だけでいいというのではない。試験をしてごらんなさい。そのほかにも三つ、四つ出ているはずです。厚生省からも出ているはずだ。あらゆる試験をしてごらんなさい。あなたの方で一つ黄変米の新聞告広を出されてもいいはずだ。食糧に簡単な工賃でやれるようなそういうものがあったら申し出ろ、そうして米を一斗かそこらずつやって、その中でだれかが知恵をしぼってこれがよかったということになったら、これは大へんな仕事ですよ。それはあなたに農林大臣になってもらわなければいけない仕事だ。あなたが食糧庁長官になってここで怒られることよりはいい。十二万五千トン、うまく処理してごらんなさい。農林大臣になってけっこうですよ。そういうふうな進歩的な考えを持っていただいたらいい。どうですか、おやりになる気はありますか。
○小倉説明員 もちろん私どもこれまでのただありきたりの用途に限定して、狭い範囲で考えておるのではございません。おっしゃるような新規の食糧加工というふうな加工法ができまして、それによれば病毒のものが病毒がなくなる、こういうふうなことが結果として現われるような試験のテーマがございますれば、しかもそれは食品衛生という関係もございますから、厚生省と打ち合せしなければならぬと思いますけれども、そういう研究のために黄変米を出す、そういうことは十分できると思っております。
○田中(彰)委員 ちょっと厚生省の方にお聞きしますが、われわれがこれに手をつけてからもうこれは五年ですね。あなたの方でもいろいろ言っておられたが、厚生省の方の見解がどうなったかわからぬようになって、すっかり消えてしまった。だから厚生省などは全国の新聞に、政府が黄変米を十二万五千トン持って困っておる、この黄変米を何らかの方法で食糧になるような、黄変菌を取るような研究をした人にはこれだけの研究費をやるとか、賞でこれだけくれるとか、何かそういうものを募集されてもこれを食糧に向けるようにされて、そうしてこれだけ努力したのだけれども、だめならだめで処理されるのが当りまえです。ただすぐのりにしてしまう、一トン十五、六万についているものを、のりにするというのはやめて下さい。あなたの金で買ったのではない、農林省の金で買ったのではないのです。国民の税金で買ったのです。そこに一つあなたは重点を置いてやられるべきだが、厚生省の方、どうですか、一つ厚生省の御答弁を伺います。
○山口説明員 厚生省の公衆衛生局の山口でございます。先ほどから田中先生の再搗精の問題でございますが、こ
 の黄変米の問題が起りましたときに、田中先生から再搗精の御示唆を受けた
 のでございます。一昨年の九月、食品衛生調査会にこの黄変米の処理につきまして、食品衛生上害のないようにどうしたらいいかという諮問を厚生大臣が出しましてから非常に長時日かかりましたのでございますが、その間に関係の学者の方にいろいろ検討していただきまして、その間に酸、アルカリに対する抵抗とか、あるいは熱に対する抵抗というようないろいろな研究をしていたのでございますが、結局相当長時日かかりましたけれども、いろいろな病理学的な形態学的な検査とか、あるいは動物実験、そういうものの専門の学者の方々が検討されました結果、ことしの二月になりまして、現在在庫の黄変米は再搗精をして、そうしてもう一ぺん菌検査をして、菌がなければ食用に供してもいいという御答申を食品衛生調査会から厚生省にいただきました。それで厚生省から農林省に対して……。(「再搗精というのはどういう意味か」と呼ぶ者あり)もう一ぺん皮をむくことなんです。搗精機にかけまして、これは農林省の方の技術的な問題でございますが、つまり学者の方々の研究の経過におきまして、主として菌は、専門的に申しますと糊層というそうでございますが、あまり中まで入っておりませんで、表面についておりますから、それをもう一ぺんむけば大体菌はとれてしまうという御結論でございますので、もう一ぺん搗精をして、さらにイスランジアについては毒性の問題もございますので、もう一ぺん菌検査をして、菌がなければ食用に供してもいいという御答申をいただいたわけでございます。それでそれを農林省の方に通達しまして、農林省の方ではそれに基いて、先ほどから食糧庁長官の御答弁にございましたように、御処置をいただいておるのでございます。先ほど田中先生からも御指摘がございましたように、その再搗精の方法によりますと、現在の搗精能力から考えて相当長時間かかるということを伺っておりますので、その間相当倉敷料の問題もございます。先ほど先生から御指摘がございまして、食糧庁長官も御答弁申し上げましたが、さらにほかの方法でいい方法があるということがございますれば、厚生省といたしましても、そういう点農林省と協力してできるだけいたさなければならぬというふうに考えております。
○田中(彰)委員 それは厚生省の方のあなたは御存じないが、あなたの方で皮をむかせるときに、そのこぬかをお前のところにやるからそれをやれというやり方だから、いいこぬかをよけいとりたいためにいい皮もむきとるのが日本の商人の常習です。だから米が三分の一にも半分にも減ってしまう。それで今度むいたこぬかを家畜の飼料とかなんとかに流すのです。のりに流してくれればいいが、家畜の飼料に流す。それを安いと思って買うから百姓がどれだけ迷惑しているかということもあなたは考えてもらわなければならぬ。菌だけ考えればいいということじゃない。経済的のそういう面もある。だから再搗精そのものも絶対いいというわけじゃない。そのほか農林省でもいろいろ考えておられるわけだ。この間私はちょっと試験させたのですが、やはり重曹などにつけると中から毒を出す、それに熱湯をかけ処理し、さらに二、三手を加えると完全米になると学者も証明している。これだっていいかどうかわからぬですよ。それはあなた一万トンも二万トンも出すのじゃない。それはたとい一トンでも半トンでも出して、そういうものもやってみられてはどうか。まだそのほかにもあるのです。もう少しお考えになって、新聞なんかに、黄変米の処理に実は困っているのだから――民間だって学者もあるし、物好きな研究をする人もありますよ。そういういい考えはないかといって募集でもさしてごらんなさい。幾らでも来ますよ。それに一つかみずつやればいいのだから、経済だって大したことはありません。そういうものでいいということになれば、再搗精するよりも米も減らないし、すぐ食用に供されるし、食用に供さないでも、家畜の食糧にでもいいということになれば、大へん得なんです。それで倉庫料がいらなくなってくる。だからこういうことを一つやってみて下さい。やれるということなら、ほかの議員の方は別として、私としてはそれを一つ一カ月かそこら見ましょう。あなたの方で実行されて、その結論をまたこっちで聞くということにして、私の質疑はこれで終っておきます。
○上林委員長 次に吉田賢一君に御発言願います。
○吉田(賢)委員 主として黄変米についてお伺いいたします。多久島事件は保留しておきます。そこでまず事柄をきめておきたいと思いますが、この資料によれば現在の在庫米の数量が出ておりますが、これは昭和三十一年九月一日現在で十二万五千トン余りであります。そこでこれに対しまして倉庫料は月間どれほど支払っておりますか。過去の実績でいいのでありますが、会計検査院が来ておられるから、その方から一つ御説明を伺っておきたいと思います。
○中川説明員 ただいまの御質問でございますが、毎月三千八十八万四千円であります。
○吉田(賢)委員 数量の増減がありますが、それはどのくらいの間続いておりますか。たとえば過去一カ年間どのくらいになる、こういうふうな計算でもしておいてもらえば、大体推定ができます。
○中川説明員 今の三千八十八万余円は、昨年の二月現在で十三万九千トンございましたが、それの計算になっております。現在の十二万五千トンに直しますと若干減ります。
○吉田(賢)委員 そこで少し順序を追って伺いたいのです。きょうは刑事局長が見えておりますので、先月十六日以来この二、三日前に至りますまで、全国の著名新聞に、外米の輸入に関して指定輸入業者の代表取締役などが関係官吏に贈わいをしたという趣旨で取調べが進行しておるということがしばしば報道されておるのでありますが、これにつきまして刑事局長に少し御説明願いたいのであります。もっと具体的に名前を申し上げますならば、日綿実業の代表取締役石橋鎮雄君、それから元食糧庁の第二業務部長だった細田茂三郎君、あるいは大嘉倉庫株式会社の社長である大石嘉七君、あるいは日綿実業取締役松岡敬一、こういう著名な財界人並びに食糧庁の元高官であった人の名前が出ておるのであります。そこで私どもは黄変米の輸入に関して莫大な国費の損失があることにかんがみまして非常に重視しておるのであります。刑事局長はこの問題につきまして可能な範囲内で御説明を願いたいと思います。
○井本説明員 この事件が、問題になっております黄変米の不正処分に直接関係がありますかどうか目下のところはまだ判明しておりませんが、食糧輸入に関係いたしましてお尋ねのような事件を今取調べ中でございます。その概要を申し上げますと、細田茂三郎という、現に経済企画庁審議官であって、元食糧庁の業務第二部長、同業務第一部長、農林省農地局管理部長、同省経済局農業協同組合部長などを歴任しておる者でありまするが、この人が食糧業務第二部長並びに第一部長在任当時に、食糧輸入取扱い商社でありまする東京都中央区日本橋の日綿実業株式会社に対しまして食糧輸入に当って種々便宜を与えた謝礼として、昭和三十年十一月十八日ごろにこの会社の専務取締役石橋鎮雄から合計四十九万九千四百十円を収受したという事実を調べております。それからこれと同じ趣旨のもとに、埼玉県浦和市北浦和の紙袋販売業山腰清三郎という者を代理人といたしまして、昭和三十一年二月十八日ごろにこの会社内で石橋から金三十万円を収受したという容疑事実も目下取調べをいたしております。なお細田茂三郎が農林省経済局農業協同組合部長在任中に、中央区銀座西三丁目一番地の全国開拓社農業協同組合連合会に対しまして、その所管事項である指導監督並びに助成等の実施に当りましていろいろ便宜をはかったということで、昭和二十九年十月二十七日ごろにこの連合会の参事の楠正克という人から金十万円もらったというような容疑事実につきまして目下鋭意取調べ中でございます。まだ調べが十分熟しておりませんので正確なことは申し上げかねますが、さような容疑事実で今調べておるということを申し上げます。
○吉田(賢)委員 大嘉倉庫株式会社大石嘉七、それにつきましてはいかがですか。
○井本説明員 大石嘉七が細田の代理人としまして、容疑者の石橋に対しまして数十万円のわいろを要求したのじゃないかという容疑事実につきましてただいま調べをいたしておりますが、この点はまだ固まっておりません。
○吉田(賢)委員 ただいままだそういう段階でありますれば、起訴になりました後にまたそれらの点についてはさらに詳細伺うことにしたいと思います。
 そこでこの問題につきまして食糧庁の長官に伺いますが、最近の事実になっております。従って食糧庁としましてはきわめて重視すべき案件であろうと思いますが、食糧庁の最高幹部、農林省の最高幹部等において、この問題に関する対策処置はどうなさったのでありますか。
○小倉説明員 今回の問題に関連いたしましてお尋ねでございますが、実は私ども事件の概要と申しますか、内容よりも、むしろわれわれの食糧庁の業務のどういうところに欠陥があってこういう被疑の事項が出たのか、あるいはまたどういう事柄に関連してそういう疑いの事実が起ったのか、実はその辺の具体的な事実につきまして承知いたしておりません。まだ取調べ中でございますので、取調べ当局のその辺の具体的な事項については詳細はお知らせ願えない段階でございます。私どもとしてももちろんみずから省みましてそういうことの起らないようなふうには努めなければなりませんし、また気がつく点は各方面からの御指摘によりまして漸次改訂を加えてきておりますけれども、今回の事件に関連してすぐ全体の業務なり、業務の中の一部についてこういう改訂を加えるということについてのヒントはまだ得ておりません。事件の取調べの進行とともにおそらくそういうことも明らかになることもあろうと思いますが、そういうこととにらみ合わして業務の改善に資していきたい、かように考えております。もちろん全体の綱紀といったような問題につきましては、かねてから大臣が再三にわたり御注意もございますし、戒告もございますし、そういう趣旨は前々から部内に徹底はいたしておりますが、業務運営の実態につきましての検討、今回の事件に関連しましての検討ということについてはまだ及んでいない次第であります。
○吉田(賢)委員 事柄の真相を知らない、事実を知らない。従ってどこに欠陥がありどこに弱点があり、どこに間違いがあったということをまだ知らないというのがあなたの御答弁らしい。さりながら外米の輸入につきましては、あなたも当時どの地位におられたか知らないけれども、たとえば二十九年十一月ごろにおきましても保利農林大臣当時に外米輸入の方法手続等につきまして相当深刻な論議が当委員会においてされたのであります。自来決議もあり、党として外米輸入に関してはいろいろな面から検討を加えてきておるときに、この重大な――かつての高官が外米輸入に関連して、今の刑事局長のお話によれば大体見当がつくのでありますが、それを事実を知らないからまだ手をこまねいておるというような態度は私はまことにふに落ちません。
 そこで少し事柄を手続の面から伺ってみたいと思うのであります。一体贈賄したと称せられる日綿実業の代表取締役石橋何がし――この日綿実業というのは、年度別に見るならば、ほとんど外米輸入の筆頭もしくは第二位くらいに位しておるのであります。従って重要な登録業者である。第一に伺いすが、あなたの方の外米輸入につきして――もっともこれらの点についても一言申しておきますが、あなたらのお立場が業者からいろいろな圧力もあって、いろいろな制約もあって、言いにくいこともずいぶんあるということは今日は常識になっております。従ってそういうふうに観察する者が世間にたくさんあるのでありますから、きょうは一つほんとうにふんどしを締めて、事実を明らかにしてほしいのであります。
 第一に伺ってみたいのでありますが、一体外米の輸入の登録業者というものは、これは外米の買付条件を公示せられる当時、あるいは輸入の計画が通産省におきまして発表せられる当時に、登録業者への新規加入ということは事実上可能であるのかどうか。その点についてはどうお考えになっておるか。いろいろ聞きたいので、要点だけ述べて下さい。
○小倉説明員 外国食糧の輸入登録商社についてのお尋ねでございますが、これは農林部内での登録に関する規程がございまして、この規程に一定の資格要件がきめてございます。その資格要件に該当するものから指定をすることに相なっております。登録の有効期間は、会計年度と同じ一カ年ということになっております。
○吉田(賢)委員 そういう規則があります、一カ年であります、そういうことを聞いておるのじゃないのです。つまりここに善良にして誠実にして実力があり、ある輸入を計画するものがあるとする。そういった第三者は新たに登録業者になることができるのかどうか。事実上ですよ。といって、私は何も某商社の代表でも何でもない。何の利害の関係もどこにもありません。従って、だれが希望するから入れてもらいたいという、そんなことは考えておるのじゃないのであります。要するに、過去の登録業者が何名かあるが、この以外に、今申しました買付条件をあなたの方が公示せられ、通産省におきまして輸入の公表がせられまする当時に、新たに加わることが可能であるかどうか、それを聞いておるのです。規則はあなたに聞かぬでもいい。これは資料でもお出しになればいい。一カ年云々、そんなことを聞いておるのじゃない。これは可能でありますかどうかという客観的な事実を聞いておる。
○小倉説明員 具体的な輸入のときに、今おっしゃったような方が契約に応ずるということはできません。と申しますのは、先ほど申しましたように、登録というのは四月一日現在で更新しまして一年間続きますので、その途中ではできないのであります。それから登録の要件といたしましては、輸入食糧についての実績があるということ、それからしかるべき職員が海外に駐在している、信用がある、そういったようなことが要件になっておるのであります。
○上林委員長 ちょっと、質疑中ですか……。速記をとめて下さい。
  〔速記中止〕
○上林委員長 速記をとって下さい。
○吉田(賢)委員 その含みにおきまして私は質問を保留しまして、なお一、二点を聞いておきたいのであります。そこで、手続の問題を少し開かなくちゃなりませんが、手続に入っていきますと少し時間がかかりますから、ちょっとこういう点を二、三聞きまして、あとなお同じ問題を各角度から伺うことにいたしましょう。
 あなたの今のお話によりますと、実績のない業者は登録業者にはなれぬということになる。そういたしますと、今後どんなりっぱな業者がありましても、新たに輸入することはできないということであるから、要するに今日までの登録業者は輸入米の独占業者であるということも言い得るのであります。これはまたあとで批判しつつ質問をいたしましょう。
 そこでお伺いをいたしますが、あなたの方の買付条件を公示するということは、過去の登録業者のみに知らす、つまり納入の申し込みをなし得る業者のみに知らす、他の者には知らさない、こういうことになっておるようにも聞くのですが、その点はいかがですか。数量とか買付条件とか各般の条件とか、買付国とかそういうような内容は登録業者のみに知らす、こういうことに事実なっておるのかどうか。
○小倉説明員 買付条件等は農林省の庁内に公けに公示いたします。
○吉田(賢)委員 公けに公示するという手続はあろうけれども、事実上は登録業者に知らすということになっておるのではないですか。これは一つ、あなたはいろいろと制度上の問題もお考えになっておっしゃっておるのだが、公示するということは裁判所でも競売公示をしますよ。官報に何とかかんとか公示します。そういう形式上のことではなくてあなたの方の事務官かあるいはどこか存じませんけれども、事実上はやはり登録業者に事前に知らす、もしくは同時に知らす何らかの連絡をする、そういう手続を実際やっておるのではないですか。これは一つ率直に言ってもらいた。
○小倉説明員 庁内に公示いたしまして、それから必要によりまして説明会をするということになっております。
○吉田(賢)委員 それから登録業者が、指名競争になるようでありますが、指名競争で落札をする、これは最高値で落札するものと考えられますが、一体輸入業者の間に売買契約ができるのはいつなんですか。どの段階でできるのですか。
○小倉説明員 輸入商社が入札いたしまして、その結果につきまして通産当局と審議をいたしまして、そうして適当なものを御説のように値の低いものから――もちろん外貨関係も考慮いたしまして決定をいたしまして、その日付でもって輸入許可とそれから買い入れの契約を締結する、こういうことにいたしております。
○吉田(賢)委員 適当な者というけれども、一体適当な者ということを選択する余地があるのですか。たとえば国鉄における納入の競落の場合にこれはまた吟味する一つの余地をあの国鉄法は持っておるのですが、そういう余地はあるのですか。なしに、最高値で落すということがきまっておって、それを実行しておるのが実情ではないですか。
○小倉説明員 これは契約の範疇から申しますと随意契約になっております。ただ随意契約でございますが、先ほどお尋ねの登録商社の入札を求めまして、その入札の結果を照合いたしまして、原則として最低のものからとる、こういうことになっております。
○吉田(賢)委員 そこで売買契約が同時にできる。売買契約ができたらあなたの方が出しておる資料のような契約書ができるものと思うが、概算払いの代金を七割払うということになっておるはずでありますが、これは大体いつなんですか。
○小倉説明員 概算払いの時期でございますが、これは契約を締結いたしまして、BLがこちらに到着しまして、それから食糧庁にそれが呈示されるという段階において概算払いをする、こういうことになります。
○吉田(賢)委員 概算払い七割を支払う。そのBLが到着するのは、大体落札、売買契約が成立してから通常の実例から見て何日ぐらい後ですか。
○小倉説明員 十数日要するようであります。
○吉田(賢)委員 それは大体地区はどこですか。
○小倉説明員 大体今の日数は達観して申し上げたのですが、地区によってもちろん相当の日数の開きがございます。
○吉田(賢)委員 地区をおっしゃって下さい。全部言う必要はありません。
○小倉説明員 先ほどの概算金を払う時期の問題につきまして、私の方のお答えが違った点もございますので、もう少し詳しく申し上げますと、たとえばタイ米について申しますと、BLが発行されましてから、それが銀行に到着するまでに十二日かかります。それから本船が入港し概算の請求があるということで、概算の支払いがされまするのは、BL発行後二十三日ということになります。契約の締結はさらにその先でございますので、BL発行に先立つこと約三十日ぐらい先が契約の締結ということになります。
○吉田(賢)委員 そうしますと、あなたの今の御説明ではちょっとはっきりしなくなっちゃったのですが、売買契約が落札確定と同時に成立する。それから概算払い七割がBLが到着して支払いをなさる。この期間は十数日であったけれども、それが変って、たとえばタイ国米の場合は、実例としては本船が入港して二十三日間ほど、かかっておる。一体本船が入港してからその概算払いをするのですか。概算払いというのは、それは契約代金の七割ということであるのではないのですか。本船が入港してからということに事実なっておるのですか。そうじゃなしに、やはりBLが到着した場合に直ちにそれを支払うということになっておるのではないか。その点はいかがですか。
○小倉説明員 お尋ねでございまして、本船の入港ということは問わないのでございまして、本船の入港する前に支払うというのが建前でございます。
○吉田(賢)委員 そうじゃなしに、もっと具体的に私は聞いておるのでありまして、入港する前ならばそれでよろしい。概算払いというのは、第一代金の七割であるかどうか。それからそれはBLがあなたの方へ提出せられたときに支払うということになるのではないか、こういうのであります。その他の添付書類もありますけれども、重要なのはBLですから……。
○小倉説明員 概算金の支払いは七割でございます。その払われる時期は、もちろん手続の上で本船入港前でございます。しかし概算払いが了しない前に本船が入港する場合もあります。そういう場合は、概算払いはいたしません。
○吉田(賢)委員 買付国がタイ国であれば、飛行便でくれば一週間かからないはずであります。そういたしますと、買付国においてすでに商社は米を買ってそれぞれ倉庫に持ち、あるいは船積みの用意をしているはずであります。でありますから、十数日もかからないのが普通であるように考えるのですが、その事実はいかがですか。
○小倉説明員 これはお話のように国によってもだいぶ違いますので、たとえばアメリカの小麦のような場合でございますと――(吉田(賢)委員「米にしましょう。問題は米になっているから」と呼ぶ)それでは、たとえば台湾にいたしますと、BLを発行いたしましてからBLが銀行に到着をするまで相当の日数がかかるのであります。十四日ほどかかります。銀行に到着してから概算の請求がありますが、それがやはり一日ほど翌日になりますから、それから概算払いをする、こういう段取りになります。
○吉田(賢)委員 十数日もかかるということはありゃしませんよ。台湾ないしは南方地域から十数日もかかるということは、実際家はだれも信用いたしません。それは数日後に到着するものと考えられる。そういたしますと、実際その商社は、契約成立の当時すでに米の買付をして待機しているというのが一般的な実情ではないか。この点はっきりしておいてもらいたい。
○小倉説明員 ちょっとお尋ねの趣旨を間違えたかもしれませんけれども、食糧庁と輸入業者とが米の売買契約をいたします場合に、すでに輸入業者の方が現地で買い付けている、いつでも船積みができる状態にあるのではないか、こういった趣旨のお尋ねだと承知しましたが、必ずしもそうではございません。食糧庁に応礼するといいますか、申し込みをする際には、別段現物の手当についてすべてを了しているという段階ではございませんで、向うのシッパーがこちらの輸入業者に申し込みをして、その売り渡しの申し込みを基礎にいたしまして日本の輸入業者が食糧庁の買い入れ契約に応ずる。食糧庁が買い入れ契約に応ずるということがきまりますれば、輸入業者の方がすぐ現地に電報を打ちまして、向うのシッパーと買い取りの契約をする、こういうことになります。
○吉田(賢)委員 あなたのおっしゃるようなことであれば、何も問題をそうやかましく尋ねる必要はないんです。そうじゃなしに、あなたも現地のことはよく御承知だと思いますが、手をこまぬいてじっと待っている、そんなことで買付はできやしません。第一、いかに米麦の過剰生産の状態であるとは言え、やはり安いもの、よいものを早く手当したいというのは商売人の常識であります。従って現地にいる駐在員はそれぞれ今年の輸入は何ぼ、価格は大体どれくらいということはだんだん知りながら米を集めていますよ。みんなそう言っていますよ、あなただけだ、そんなことをおっしゃるのは。だからこれはもう当然のことと思って実は私は伺っておるのです。従って売買契約が落札によってできた、それは電報が行くだろう、行くとすぐに船積みをしろ、船積みをするということになれば直ちにBLがとれて、そうして概算払い七割とれるというように、事は事務的に運ぶと、常識のように私は考えておるのであります。それであなたに伺っておるのであります。それで落札をした、それから電報を打って現地で買付の準備をするとか買付をし始めるというようなことがかりにあるとしましても、そんな間抜けた商売人は商売人じゃありませんよ。商売の実際はあなたはよく御承知だと思いますが、みんなウの目タカの目でよいもの安いものの買い入れについて努力しておるんだから、その当時はすでに、もうほとんど例外なく現地買付は終了しておる、こう見ていいんじゃないですか。そんなことぐらい別に問題にならないと思うのですが、はっきりしておいて下さい。
○小倉説明員 もちろん商社によりまして、時によりましてお話のような措置をすでにとっておるというのがあります。しかしそれが大部分ではないと思います。
○吉田(賢)委員 商社が大部分でないということはあなたは統計もしくは相当な資料によっての御答弁でありますか。その点は御研究、御調査になった御意見でありますか。
○小倉説明員 別に統計的な調査でございませんが、われわれの実務の経験からきての話であります。
○吉田(賢)委員 この点ちょっと締めくくりだけしておきたいと思いますので、少しお許し願いたいと思いますが、全部が全部でなくても、まれに例外はあるといたしましても、大部分は買付の手配をしておるというのがほんとうじゃありませんか。かりに落札してからBLがあなたの手に入るまで十数日にいたしましても、十数日の間に相当事務を運んでしまって七割の金を受けて、そうしてまた資金の操作もせんならぬというのが商社の実情なのであります。だから実際におきましては大半は買付ができて待っておるというのが普通じゃありませんか。これはくどいようでありますけれども、あなたの今のお説があまりに実情を離れておるように思うので私は聞くのです。そういうことではそんな間抜けた現地の商社の駐在員はくびですよ。みんなそれと手当をする、何となれば代金、買い入れ条件その他一切向うはわかるのだから、またあなたの方でも業者の買い入れ値段は大体それと見当つけておられるのだから、それから買付の手を打つということは例外であって、大部分はすでに手配済みというふうに考えるのがほんとうに常識的だと思うのですが、事実はそうなっているのじゃありませんか。もしその点についてあなたは十分資料によらずしての御発言ではっきりしないということであるならば、この次までに調査した上で言うてもらいたい。あいまいな常識論を繰り返すということであれば結論は出てきません。われわれもいいかげんに伺っておるのじゃありませんので……。
○小倉説明員 重ねてのお尋ねでございますが、先生のおっしゃるようなことではどうもないのであります。しかし重ねてのお尋ねでありますので、もう一度私どもこれまでの実績なりいろいろの事柄を調べまして、なお確かめた上次の機会にでもお答えをいたします。
○吉田(賢)委員 私入っていきますと少し時間をとりますので、保留いたしましてこの程度にいたします。
○上林委員長 両件に関しまする本日の調査は一応この程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十五分散会