第024回国会 商工委員会 第15号
昭和三十一年三月九日(金曜日)
    午前十時四十三分開議
 出席委員
   委員長 神田  博君
   理事 小笠 公韶君 理事 鹿野 彦吉君
   理事 小平 久雄君 理事 笹本 一雄君
   理事 長谷川四郎君 理事 中崎  敏君
      秋田 大助君    阿左美廣治君
      内田 常雄君    菅  太郎君
      菅野和太郎君    椎名悦三郎君
      島村 一郎君    首藤 新八君
      田中 龍夫君    中村庸一郎君
      野田 武夫君    淵上房太郎君
      前田 正男君    松岡 松平君
      南  好雄君    山本 勝市君
      伊藤卯四郎君    加藤 清二君
      佐竹 新市君    多賀谷真稔君
      田中 武夫君    松尾トシ子君
      松平 忠久君
 出席政府委員
        農林政務次官  大石 武一君
        農林事務官
        (農林経済局
        長)      安田善一郎君
        通商産業政務次
        官       川野 芳滿君
        通商産業事務官
        (大臣官房長) 岩武 照彦君
        通商産業事務官
        (通商局長)  板垣  修君
        中小企業庁長官 佐久  洋君
 委員外の出席者
        大蔵事務官
        (理財局資金課
        長)      堀口 定義君
        大蔵事務官
        (為替局資金課
        長)      片桐 良雄君
        農林事務官
        (農林経済局経
        済課長)    尾中  悟君
        通商産業事務官
        (通商局次長) 樋詰 誠明君
        専  門  員 越田 清七君
    ―――――――――――――
三月八日
 委員森山欽司君辞任につき、その補欠として加
 藤高藏君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員加藤高藏君辞任につき、その補欠として森
 山欽司君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
三月八日
 在日朝鮮人信用組合の育成強化に関する請願
(五島虎雄君紹介)(第一一七四号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 委員派遣承認申請に関する件
 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案
(内閣提出第五七号)
 特定物資輸入臨時措置法案(内閣提出第五九
 号)
 輸出保険法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第六八号)(予)
    ―――――――――――――
○神田委員長 これより会議を開きます。
 まず中小企業信用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに質疑を終局いたしておりますので、直ちに討論に入りたいと存じますが、討論の通告がありませんのでこれを省略し、直ちに採決いたします。
 本案を原案通り可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認めます。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認めさよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○神田委員長 この際参考人の出頭要求の件についてお諮りいたします。
 ただいま審査中の特定物資輸入臨時措置法案審査のため、本法施行の際特定物資として予定されております、バナナ、パイナップル、カン詰、時計等の輸入業者等を、参考人として本委員会に出頭を求め、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
 なお、日時、参考人の選定等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○神田委員長 この際委員派遣承認申請の件についてお諮りいたします。
 御承知の通り、福島県常磐市常磐炭礦磐崎本坑において自然発火によるガス中毒により、多数の死傷者を出した事故がありました。
 近年依然としてこのような大事故が減少せず、これが対策を講ずる必要があると存じます。つきましては、この機会に今回の事故について、現地をつぶさに調査し、国政調査の参考に資するため、議長に委員派遣の承認申請をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
 なお派遣委員の選定等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
○神田委員長 次に、前会に引き続き特定物資輸入臨時措置法案及び輸出保険法の一部を改正する法律案を便宜一括議題とし、質疑を継続いたします。質疑の通告がありますからこれを許します。松尾トシ子君。
○松尾委員 私は特定物資輸入臨時措置法案についてちょっとお伺いいたします。実は私、皆さん御存じのように商工委員に変つてからまだ聞かないので、大へんつかぬことを御質問いたしますが、私は専門家じゃありませんから、このバナナの輸入の問題で相当いろいろなことを聞いておこうと思います。それで今度この新しい臨時措置法に基きまして産投の方に十五億ばかり入れて、ひもつきでなく使うということを聞いておりますが、この中をちょっと調べてみますと、方式が変って今度は競争入札になる、今まで輸入業者でない加工業者まで輸入権を得たとかいろいろございますけれども、バナナの輸出の初めからの経緯をちょっと教えていただきたいのです。
○板垣政府委員 御承知のように、バナナは台湾との通商協定によりまして、年間四百五十万ドルずつを入れて、日本から台湾の必要とする物資を出すということに、協定ほ一応なっておるわけでございます。御承知のように、従来日本にはバナナが非常にたくさん入っておりまして、当時は非常に安かったわけです。現在四百五十万ドルという工合に数量も制限されております結果、どうしてもそこに特殊の利益が出る。従って当初バナナと日本との輸出を結びつけるという方法をいろいろ、考えまして、そのためにはリンク方式であるとか、いろいろな方法で従来やって参りました。しかしそういうやり方をとる必要がだんだんなくなりました。と申しますのは、リンク方式で日本の雑貨類を台湾あたりに出しておりましたが、この輸出が、必ずしもバナナとリンクしなくても出し得るような状態になりましたので、その制度を昨年からやめることになったわけであります。そういたしますと、残ったバナナの特殊利益、超過利益をどうするかという問題になります。それでその特殊利益を何らかの方法で国に徴収をいたしまして、それをもっと有益な方向に、一般的な輸出振興という方に使いたいということになったわけであります。
 それからもう一つの競争入札の問題につきましては、実は先般行政措置でやりました際にいろいろな問題がございまして、どうしても方法がつかなかったために、便宜の措置として入札方法をとりました。これについては多少弊害も起りましたので、今後はできますれば入札方式はやめまして、一定の金額を定額で納めさせる、こういう方向に持っていきたいというふうに考えております。
 それから、加工業者の点につきましては、従来はバナナの輸入の実績を持った者だけに割り当てるという方法をとったわけでありますが、必ずしも実績を持った者だけに限定することも当を得ないと考えましたので、加工業者、特にバナナに関係の深い加工業者で、しかも輸入の実績がなくても、輸入し得る実力のある者、これを参加さしてもいいんじゃないかということで、参加させることにいたした次第であります。
○松尾委員 今度中央卸売市場法の一部改正というのがございますが、この加工業者のいわゆる輸入権の獲得とこれと何か関係がございますか。
○尾中説明員 近く中央卸売市場法の改正案が提案になっておりますが、この件につきましては、今のバナナの問題とは全然別個でございまして、従来の中央卸売市場の流通の合理化の問題につきまして、いろいろ問題があったわけであります。そういった観点から改正するわけでありまして、バナナの輸入とは全然関係はございません。
○松尾委員 それはそれで打ち切りまして、この特定物資輸入臨時措置法の提案理由の中を見ますと、「その輸入によって通常生ずる利益をこえて異常な利益を生ずる物資をいうのでありまして、さしあたりはバナナ、パイナップル」云々とありますけれども、ここに「さしあたり」と書いてありますので、これをきめる場合に、これら特定物資のほかに何か上った傾向があるのか。その中からこれを取り上げたのでしょうか。またさしあたりというからには、今後ほかのものも特定物資に指定する考えがあるのかどうか。
○板垣政府委員 御承知のように現在日本は、不急不要品でも通商協定の関係とかいろいろな理由から数量を非常に制限しながら入れているものがある。従って数量が制限されておりますので、どうしてもそこに特殊利潤が出るという物資はこの四つ以外にも相当あるわけであります。しかしながら、それには相当の理由がありまして、そういうものは特殊利潤といいましても、そう異常というほどでもない。一般物資に比べましては、多少の利益はありますけれども、異常というほどではない。また差益徴収というようなところまでいくには、対外関係上まずいものがあるという工合で、現在考えられますのは、この四つでございますが、そういうものは今後やはり出てくるかもしれぬという意味でさしあたりという言葉を使っているわけであります。
○松尾委員 ただいまの、そんなに異常ではないけれども、あるいは国際貿易上差しさわりがある、あるいは将来そういうふうになるかもしれないというような品目はどんなものがあるのでしょうか。
○板垣政府委員 ただいま申し上げましたように、現在入れている物資は、ちょうど該当するものはないのでございますが、適当な例かどうかわかりませんが、たとえば韓国からのノリというようなものを取り上げてみますと、現在相当の利益がある。しかし今度これを取り上げませんでしたのは、ノリにつきましては、御承知のように国内の生産業者との関係があって、毎年入るれかどうかをそのつどきめているという状況で、継続的に今後入るかどうか確定していないために取り上げてないのでありますが、かりに朝鮮ノリを今後数量をしぼりながら相当期間入れるというようなことになりますと、こういうものを取り上げるかもしれぬ、こういうような状況になっております。
○松尾委員 外車なんかもその中に入るような傾向はありませんか。
○板垣政府委員 自動車は御承知のようにただいま国内生産との関係で、非常に需要があるにかかわらず制限をされているわけでありますが、しかしながらこれは現在需要者の発注づきで入れておりますので、しかも一年間転売ができないというようなことになっておりますので、非常にこれは国内の価格は高いのでありますが、いわゆる超過利潤というものが出ていないわけであります。従って自動車は差益徴収の対象にするのは不適当であるというように考えております。
○松尾委員 それはそれでわかりましたが、この輸入臨時措置法の中に、バナナのいわゆる収益十二億六千万円、こう定めておりますが、この場合にワン・バスケットはCIFの値段もきまっておりますし、それから輸入予定量もきまっておりますが、この場合にお尋ねしたいのは、国内輸送料とか、加工料とかそれから中間経費とか、こういうものを幾らぐらいに推定なさいまして、その上小売価格を幾らぐらいに推定して、この基準の十二億六千万円というものが出たのか、それをちょっと……。
○樋詰説明員 お答え申し上げます。御承知のように現在バナナのCIF価格は七ドル五十ということになっておりますが、これに銀行の為替の手数料その他入れますと、結局円に換算しまして実際に二千七百十五円になるわけでございます。それに輸入関係の諸掛りが百四十五円八十五銭、それから輸入税が現在二割かかっておりますので、これが大体五百四十円。それから輸入業者のいわゆる口銭を三%程度見ますと八十一円四十五銭ということになります。そういたしますと、その総原価は三千四百八十二円三十銭ということになるわけでございます。最近二年間の浜相場――これはしょっちゅう動いているわけでございますが、歳入に見積ります際にはできるだけ固く見たいということで、最近の二年間の一番低いところを取りまして五千三百円、そうしますと一かご当り五千三百円から原価を引きまして千八百十七円七十銭というものになるわけでございます。それに年間の輸入量六十万かごというものを掛けますと、全体で十億九千六十二万円、それだけが一応六十万かごから生する輸入差益、そういうふうに算定したわけでございます。
○松尾委員 今の五千三百円というのは小売価格ですか。
○樋詰説明員 これは浜相場でございますので、卸売業者が引き取る値段でございます。
○松尾委員 そうすると小売価格はどのくらいになるでしょうか。聞くところによると一本五十円ぐらい、こういうふうで、バナナの需要と供給があまりつり合いがとれなくて、昔は大したくだものではなかったものが高級くだものに扱われている、こういうふうに言われておりますから。どのくらいになるのですか。
○樋詰説明員 戦前いわゆるバナナのたたき売りという時代には三百万かごから三百五十万かこの輸入をいたしておったわけでございます。ところが戦後台湾の生産事情がすっかり変りまして、最近では年間せいぜい百五、六十万かごしか向うでできない。輸出の総量といたしましては、せいぜい百万かご程度しか輸出できない。この事情は参考資料にも申し上げたわけでもございますが、そういう格好になっておりますので、御承知のように日本の人口は当時から見ますと約五割以上ふえている、反面輸入量は五分の一以下に減っいるてというようなことで、戦前に比べまして需給事情が非常に根本が変っておるわけであります。それから、また必需品ではございませんのでこれはコストから考えて幾らという計算をするよりも、もっぱら数量がふえれば安くなり、数量が少くなれば高くなり、コストとはほとんど無関係に動くもの、そう考えておりますので、輸入数量が画期的にふえない限り、現在よりも非常に安くなるということはちょっとむずかしいかと思います。それと同時に輸入量がこの程度であれば、かりにコストの方が上ったといたしましても、それを全部消費者に転嫁させるということになりますと、消費者の方で選択して買わない。そうしますと元来が足の早いものですぐ腐ってしまうというようなことから、大体小売価格そのものはそう大きくは動かないのじゃないか、そういうように考えております。
○松尾委員 これは異常なるもうけがあるというので、新しい制度として差益をおとりになったものと思うのです。ところが御説明をずっと聞いておりますと、これは業者のもうけの中からいわゆる十二億六千万円納めるということになっているが、それがむしろ消費者にしわが寄せられて、つまるところ産投の新しい制度で産業資金の方に回すのだといっても、やはりどうしても消費者の方がそれを負担するという格好になることを私はおそれておるのです。だから政府が差益金をとるからには、小売価格をちゃんと指定価格にした方がいいのじゃないか。特に御説明にありましたように、どうしても必要であるものでもないしいたしますから、かえってある面からこれを見ますれば、指示価格にしておく方がいいのじゃないか、その必要があると思うのですが、どうですか。
○樋詰説明員 私の先ほどの御説明が少し不十分であったかと思いますが、差益をとるといってもその差益がそっくり消費者に転嫁されるというものではございませんで、この法案の対象にいたしております四つの品目いずれにつきましても、大体現在すでにそれだけの価格指定をしている、それは輸入数量に大きな変化を与えない限り、ほとんど解消することのできないものである、そういうことから、差益をとったところでこの値段は別に動くとも思えませんし、差益をとらないからといって下るというようなことも保証されない。ただ現在のままで置いておきますと、いたずらに中間段階で不当な利得を得させるというだけになりますので、それよりもむしろそういうふうに、差益が出ないというところまで輸入数量をふやすということが全体的にできればけっこうなのでありますが、今諸般の事情から、台湾あたりのバナナにいたしましても、日本から雑貨、農水産物その他のものを輸出するその見返りにやむを得ず買っているもので、また向うの生産量自体がそう大きくないということで、差益をとらなくても今よりも下るという保証は全然ないわけでございます。そういう点から、こういう需給の関係からもっぱら値段がきまり、コストの関係からきまるものではないというものにつきましては、ここで差益をとったところで現在以上に上るというようなことはないというふうに確信をして、不当利得と目されるものは政府に徴収いたしまして、それを全体的の用途に使いたい、そういうふうに考えたわけでございます。
○松尾委員 元来不当利得をやらせるような制度にしておくことが私はよくないと思う。こういう制度ですから、あえて私はくどくは言いませんけれども、とにかく消費者にそのしわ寄せがいきがちですから、これを関係当局がやはり押えていくような方向に持っていっていただきたい。差益をとってもとらなくても同じだというようなそういう理屈は納得がいかぬので、その点よろしく監督をしてもらいたいと思う。なお方向を変えて一つ御質問いたすのですが、従来のバナナ輸入業者となおこれに加えて加工業者も輸入権を得た、こういうことになりますと、今までは輸入業者から、加工業者が買う場合に幾らかマージンを払っておりますが、それを今度払わないで、加工業者が入札――さっき入札をやめるとかおっしゃっておりましたけれども、入札をした場合には、かねての輸入業者の入札金額より高くやっても入札を落せますから、結局従来のバナナ輸入業者の手には入らないということになりやしないか。これは必需品ではないからといえばそれまでですけれども、大きな目から見た輸入の振興という点からいうと、既存の輸入業者がバナナの輸入はできなくなってしまうという危険がありゃしないかと思うのですが、この点を一つ。
○樋詰説明員 今のお説の趣旨には私も非常に同感なのでございます。従いまして、この前、新しく加工業者を入れるということに際しましても、先ほど通商局長から申し上げたのでございますが、元来バナナは御承知のように半製品で、必ず一回室に入れて色づけ加工してから初めて出るといった特殊な性格を持っております。それからそれ以外のものにつきましても、従来の実績者だけに限って、新規の連中は全然認めないという非常に排他的な方針は一般にとっておりませんで、多かれ少かれある程度は新規の方も輸入に参加し得るという道は大体において一応開いておるわけでございます。このバナナにつきまして、先ほど申し上げましたようなバナナの特殊性から見まして必ず加工段階を経る、加工業者にとつてみれば一種の原料みたいなものだといったような事実のほかに、それらの方々が自分自身で貿易をやるという熱意と実力を持っておられるという限りにおきましては、これは特にそれらの方々を締め出しするという積極的理由はないわけでございます。そこで昨年の秋そういう非常に強い御意向の表明がありました際に、われわれといたしましてはまず輸入秩序の確立ということが先決でございますので、輸入秩序を混乱させないということのためには、従来の輸入業者とこれからやりたいとおっしゃる加工者との間で適当なシェアの配分をいたしまして、自分は幾ら、何割とるということを話し合いしていただきたいということから、両業界に対しまして通産のみならず農林両省でいろいろあっせんしたわけでございます。一時はほぼそれで妥結するのじゃないかどいったようなこともあったのでございますが、どうしても最後に話が合わぬということで、もうこうなればわれわれの方といたしましては新規の方を全然締め出すという絶対的な理由もない以上、新規の方を認めざるを得ない。ところがどの方に幾ら割り当てるか、実際に扱っていただくかということについて話し合いがつかぬということになりまして、これはこの法案に書いてございますが、ビッドという制度も一時考えたわけでございます。そこでできるなら輸入秩序の混乱しないように話し合いでやつて、そして不当と認められるものは積極的にどんどん出していただくという形にすればあまり秩序の混乱もないのでございますが、そういう話し合いがつかぬという場合に、一応試験的にビッドをやればどういうことになるかということで、ビッドをやってもよろしゅうございますかということにつきましては、既存の方にも新規の方にも十分念を押した上で、とにかく一応やってみようということでやったわけでございます。ところが結果的に見ますと相当の混乱が起ったことは御承知の通りでございまして、今御質問になったようなことで、既存の輸入業者の大部分が今度あずかり得なかったという格好になったわけでございますが、そういう事態がだんだん憂えられましたので、これは一応試験的にやるものであるから、今回の入札の結果は実績その他には見ませんということ、それから高く納めた方はこれは自分でお入れになったのであるから、その分だけは全部経済的に負担していただきますという方針を確立いたしまして、試験的にやったわけでございます。今後この法律を施行していくにつきましては、今回の例にかんがみましてさらによく両業界と話し合いをいたしまして、適正な配分を定めた上で秩序が混乱しないようにやっていきたい、そういうように考えております。
○佐竹(新)委員 関連して……。ただいま松尾委員の質問に対しまして、あなたは加工業者がこれに加わるという、従来の輸入業者のほかに加工業者を新たに加えたのは、これは拒む理由がないというような御答弁でありましたが、私はこれは違うと思う。あなた方が幾ら強弁されようと、今度の全バ連を入れたということは、要するに市場法を改正して農林省がてこ入れをした、ここに問題がある。私は後刻農林大臣、安田経済局長を呼んでもらってこの問題は徹底的にただしたいと思う。そこであなたにお尋ねしたいと思いますが、なぜ通産省の所管になっておるのに農林省のきついてこ入れによって全バ連を入れたか、このいきさつについてあなたは答弁ができますか。
○樋詰説明員 今の新規を入れたということについて、入れるべきじゃないじゃないかというお話が本筋だと思いますが、これはパイナップルにつきましても毎年新規の人間を少しずつ入れておるわけでございます。パイナップルにつきましては協会が比較的よくまとまりまして、だんだんパイナップルの輸入をしたいという方が協会に入ってこられておるということから、昨年は一割全然新規の方を入れる、それからことしはその新規の方がほとんどみんなまた協会に入ってこられるということで、現在、自分は加工食糧品あるいはカン詰の輸入を一般にやっておるので、パイナップルは今まで扱ったことはないけれども、パイナップルの輸入をやりたいという御希望の方は、新規の方でも逐次入れておるわけであります。それでいわゆる既得権という格好で、もう絶対に認めないという必要はないんじゃないか。これはほんとうに輸入の意思と実力をお持ちの方であるということであれば、その方は入っていただくのは一向差しつかえない、しかもそれが直接大衆に渡る品物ではなくて、必ずその間において一応加工段階を経る、しかもその加工業者であり、同時に輸入をやれるという方があるならば、それらの方々が入ってきたいというときに、絶対入れないという必要はごうもないんで、それではなぜパイナップルについては新規を認めながらこれは新規を認めないんだという、むしろそっちの方面に対してかえって行政上非常にへんぱになりはしないかということで入れた。たまたま、今お話がありましたが、農林省の方からもこれはいわゆる国内の食糧の一種の配給というような関係で、われわれとしては食糧関係のものは常に農林省と御相談しておりますが、われわれが農林省の方から非常に強く押されて通産行政が負けたといったような覚えは私は絶対ございません。
○佐竹(新)委員 それは通産省の何は私はよく知っておる。そういうことはここで聞く必要はない。だが、市場法を改正して、仲買人はあの市場の中におる、その仲買人が今度は神戸から輸入できるように市場法を改正しておるのです。これは農林大臣命令でですよ、東京都知事にあてて。東京都議会が決議しておる。それから押してきたのです。今度はここまで無理をせんでもいい、それを無理をしたのはどういうことがあったかということは、あなた方は承知されている。内部に不平があったはずです。相当もめた。だから今日に至って――そこであなた方にお尋ねしますが、それではいよいよ今度は入札をいたしましたが、べらぼうな高値で入札をした。もうあしたが期限でしょう。金は納まりますか、どうですか。納まらなかったらどうしますか。
○樋詰説明員 これは入札の際に一応銀行に必ず預託したという、銀行に金を預けたという預託証明書を持って初めてその入札場に入れたわけであります。
○佐竹(新)委員 それは全額の保証金ですよ。
○樋詰説明員 それからその次に……。
○佐竹(新)委員 あしたの期限内に金が入るか入らぬか。入らなかったら保証金を全部とらなければならぬ。
○樋詰説明員 これはあしたまでに約束通り金を納めないというときには、その保証しました金の二〇%、これは国庫に没収する。国庫というのはジェトロということになっております。
○神田委員長 佐竹君どうでしょうか。松尾君の方をまとめてから、あなたは質疑の通告がありますから……。――それでは松尾君。
○松尾委員 私だんだんそういうことを聞いていこうと思ったのですから、一つ佐竹さんにやっていただきたいと思います。
○神田委員長 それでは佐竹君。
○佐竹(新)委員 それだったらあしたが期限ですよ。それで、全バ連が納める金は全額で何ぼですか。私が聞いている範囲内では半分の金も集まっていない。非常に走り回って集めていますが、集めて入らなかったら没収しますか。政治的なてこ入れがあってもあなたはそれに応ぜぬでしょうね。
○樋詰説明員 これで全体で落札しました総額ば、この前九億六千六百九十万四千円、そういうことになっております。このうち今の全バ連に相当するものが幾らで、それ以外のものは幾らかということは、大体全体のワクとして、約九割が全バ連系統の方ということに承知しているわけでございますが、これにつきましては、この前入札価格の五〇%の担保を納めているわけでございます。それでこの割当を受けて自分で輸入しないという方は、その五〇%のさらに二〇%というものを没収して、その方には権利なしということにすることにいたしておりますので、あしたまでに金を納めないといいますか、この約束通り果さないという方は、当然保証金の二割というものを没収する、その方にはもう輸入権はない、そういうことになるわけです。
○佐竹(新)委員 速記に明らかに残されております。あなたの方からそう御言明になった以上は、これがもしあすの期日が過ぎて、その金が入らないというと、あなたの方では必ず、権利はもちろんですが、没収されますか。どんな政治的な手が加わっても没収されますか、ここではっきり答弁して下さい。それは十日の期日が定めてあるから没収しなければならぬ。
○樋詰説明員 これは一応天下に公告しまして、その条件をのんで入札に応ぜられた。ところが途中で権利を放棄したという方は、当然こういう条件をのんだ上でそういう契約をされたわけでございますので、これはもうわれわれとしては当然この約束通り公告の条件に従ってジェトロの方でこの金は没収する。そうして国庫に入るということになると思います。
○佐竹(新)委員 事務当局だけではまた圧力が加わって変る場合がある。それで政務次官にこの際言明をしていただきたい。
○川野政府委員 ただいま御答弁申し上げましたように、公告をいたしまして、そうして先方も公告の条件に承諾いたしまして輸入させたもの、こういうように考えまして、従いまして違約をいたしました場合には、当然この条件に当るだけの分は没収いたします。
○佐竹(新)委員 私が念を入れておきますことは、通産省当局は何ほどのような御言明があろうと、この全バ連を今回入れたことは、農林省のてこ入れがあったから入れたのです。これは市場法を改正しておることによって明らかです。これは後刻農林大臣、安田経済局長を呼んで十分確かめます。しかしこれが今政務次官の言われたように、あす金がなかなか入りかねて七転八倒しておる。そうすると、この保証金はあしたの期日が来たならば、当然取らなければならない。取るときに、必ず政治的なてこ入れがくると思う。きたときにあなた方は絶対に屈服せずに、ここで言明なされた通りに取りますね。これだけははっきりしておいていただきたい。
○川野政府委員 取る決心でございます。
○佐竹(新)委員 さらに質問を読けます。従来台湾から六十万かご入って、昭和二十九年度のジェトロに吸い上げられた金は、大体どのくらいなのですか。今度この法律で国で吸い上げるこどになるのですが、それまでにジェトロで吸い上げた金はどのくらいですか。
○樋詰説明員 この前にジェトロで吸い上げました金につきましては、全体で八億一千六百万円でございます。
○佐竹(新)委員 このジェトロは、要するに貿易振興のための政府の外郭団体か何かでありましょう。しかしわれわれの考えから言うなれば、こうした六十万かごのものを輸入する場合においては、通産省自体が、輸出、輸入に対するところの当局が、なぜジェトロに持っていってこの輸入権をまかして、そしてその吸い上げた金は、今日ここで法律を作るのだったら、前に法律を作って国が吸い上げるようにしなければいかぬのだが、そのジェトロが吸い上げた八億一千何百万円の金は、今日までどのように使用されておるのか、その使用した明細書を資料として出していただきたいと思います。
○板垣政府委員 通産省が直接差益徴収をやらずに、ジェトロに委任をいたしました理由は、実は今は申しました金額は二十九年度の割当の分でございまして、昨年法律を提案いたしましたのはその後でございます。従って、法律がまだ御決定を見る前でございましたので、やむを得ず行政措置として差益を徴収するということになりました。ところが役所といたしましては、そういう機構もできません。法律ができましたあとは、通産省でやる予定になっておりますが、まだ法律の制定以前でございましたので、役所でやることは適当でない。従って通産省の最も密接な監督下にあります。半官半民の機関であるジェトロに、この徴収事務を委託するということにいたしたわけでございます。しかしそれはあくまでも徴収事務の委託でございまして、ジェトロに外割をし、ジェトロに金を使わせるということではございません。その使途につきましては、通産省におきまして大蔵省その他とも相談いたしまして、これを最も適正な方法で使うということになりました。ただいま簡単に一応その使途を申し上げますと、八億一千六百万円のうちで、ジェトロの基本財産といたしまして、四億円を繰り入れることに大蔵省と話し合いができております。それからその次に通産省で今最も重要な施策の一つとして考えております重機械プラント類の輸出促進のための重機械技術相談室に五千万円繰り入れるということにしております。そういうことになっております。
○佐竹(新)委員 それはあとから書類でいただきたい。ジェトロに対しての国の補助金は、大体どのぐらい出ておるのですか。
○板垣政府委員 本年度は、後日調べまして正確な数字を申し上げますが、全体で六億見当と思っております。それから本国会に御要求いたしております予算では七億見当と記憶いたします。
○佐竹(新)委員 行政措置で吸い上げた金をやむを得ずそういう手続をとったのだと言われておりますが、法律は今回提案されたのですが、前の国会でも出せば、本国会で通るくらいだから通るはずである。なぜ今日出されて、その前に出されなかったのですか。
○板垣政府委員 昨年も御承知のように、このバナナ等特殊物資の法律案を提案いたしたわけでございますが、国会の議事の都合上審議未了になったわけでございます。
○佐竹(新)委員 私はその当時商工委員でなかったからわかりませんが、今日これだけ国が差益金を徴収するという法律ならだれも国会で反対する者はない。それが出されたときに審議未了になったいきさつはどういうわけですか。
○板垣政府委員 これは政府側の方ではわからないのでございますが、事実上審議未了になったのでございます。
○佐竹(新)委員 政務次官からちょっと御説明願いたい。
○川野政府委員 国会において審議未了になりましたいきさつについては、皆さんがよく御承知であろうかと考えます。
○佐竹(新)委員 審議未了になったいきさつは、例の砂糖の需給安定価格の問題と抱き合せにされた。この砂糖の問題は所管が違うと思いますので、私はまた別の機会にお伺いをいたしますが、あなた方は今日までジェトロの監督をどのようにしておられるのか。今言うように六億なんぼの予算を出してやって、もちろんあなたの方の監督のもとに使われるか知らないが、八億なんぼの差益徴収をジェトロにまかしておく、この間に相当問題があると思う。そういう点についてあなた方はどういう監督をしておられるか。
○板垣政府委員 ジェトロに対します政府の補助金及びただいま問題になっておりますバナナ等の差益の徴収事務につきましては、通産省は厳格な監督をいたしておりまして、むしろ補助金などの使途についてもジェトロからうるさがられるくらい厳格な監督をしております。それからバナナの差益徴収事務につきましては、一定の精密な規定を設けまして、ジェトロで徴収いたしました金額は、通産省の指定します銀行に預託金として預けさせておりますし、その使途は通産大臣の指令がなければ使えないことになっておりますので、その点に対して間違いは万々ないようになっております。
○佐竹(新)委員 そこで私はバナナの価格のことについて質問したいと思うのですが、さっき松尾委員からある程度まで質問をされたのですが、神戸の水揚げ値段が二千七百円、これに持っていって価格差益金千七百円、関税が五百四十円、水揚料が九十円、合計五千三十円、それに仲買いの手数料、色づけ料、加工料で小売りが大体七千円ぐらいで引き取るのが今日までのあれだったらしいのですが、今度は全バ連はどのくらいの値段で――私が話に聞いているところによると、最低が三千六百円、最高が四千五百円で、そのプールしたものが四千二百円ぐらいだといわれておるが、これに間違いはありませんか。
○樋詰説明員 大体今お話の通りでございます。高いのが約四千五百円にちょっと欠けております。
○佐竹(新)委員 そうすると、今までにない法外な高値で入札をしておるのですが、これを今度はいわゆる小売に持っていって、今言う差益吸収をやる、あるいはいろいろな色づけ料とか何とかいうものが入って、小売に渡って、末端価格はどのくらいになると思いますか。もう大体四千二百円ぐらいで出ておる。そうすると今まで手数料を入れて五千三十円ですか、それをもう入札のときにそういう高値で入れておるんですが、消費者にぶっかかってくる末端価格はどのくらいになると思いますか。
○樋詰説明員 五千三百円というふうにしましたのは、先ほど申しましたように歳入の見積りでございますので、最近二年間の一番低いところをとったわけでございます。最近の実績は、この入札の前から大体六千円をこしておるというのが実情でございます。そこで先ほども申し上げたのでございますが、ここで今まで千七、八百円しかとらなかったというものが四千円こえるというので、それだけ全部が消費者に転嫁されるかどうかということでございますが、これはバナナが非常に腐敗しやすいものであるというようなことから、それでどうしてもそれだけで売るということで、消費者の方がそんな高いバナナはいやだとよそを向いた場合には、元も子もなくなってしまう。これは大体需給数量とそれから国民がどの程度まで出して買うかということできますもので、コストが高くなったから、必ずそのコストが全部消費者に転嫁されるものでもないと考えておりますので、若干は上るのはやむを得ないかと思いますけれども、この四千五百円が全部消費者に負担転嫁されることはないというふうに考えております。
○佐竹(新)委員 それはあなたの考えで、だれが買うんだ。大衆が買わなければ、そんな高いものを入れる者はない。買い手があるから高い入札をするのです。買うのはだれか。これは消費者です。料理屋とか専門店とか、そういうのなら別なんです。そこであなたに私はちょっと聞いておきたいことがある。こういううわさが飛んでおるのです。今回の六十万かごの外貨の割当、それは年度内の分が何ぼ残っておりますか。
○樋詰説明員 大体バナナは御承知のように毎期非常に発表が延び延びになってずれておったわけであります。毎期いつも期のおしまいになってやるという格好でずれておったということから、ことしは一応、先日やりましたのが上期のものでございます。従いまして、下期の分はそっくり残っておるわけでございます。これはわれわれとしては、バナナがおくれたのも、その主たる原因は台湾における生産状況、虫害とか風水害とかいうことで、出荷ができなかったというようなことから、大体今までの押せ押せがちょうど一期ずれたというような格好になっておりますので、この際ジェトロを通ずる割当というものはこれで打ち切りまして、三十一年度からは今御審議願っております特別会計による徴収という格好で正々とやっていきたい、こう考えておりますので、今のところ年度内になおもう一回バナナの入札をするとか、あるいは割当をするということは考えておりません。
○佐竹(新)委員 だからそこに問題があるのです。今回の分は上半期、今度下半期の分が残っておりましょう。その残っておる分を年度内にやれば、バナナはすぐに入ってくるから安くなる。ところがこれをもうやらないというので、年度を越してやるというと、それが入ってこない。そこで全バ連が高く入札したのです。大体そういうことがつうつうになっておるのじゃないですか。これは年度内に割り当てるのならわかるのですよ。だから、あれらがねらうのはそこなんだ。あなたの方で上半期だけを割り当てて、次がぼつになるから入らない。今あなたの言われた通り入らなければ、まだまだ上りますよ。あとがべらぼうに上って、それで一もうけしようという考えがあるから、全バ連が横やりを入れた。農林省がやられた。河野農相がやられた。裏ではどんなことがあったかわかりませんが、大体常識から考えればそうなんだ。なぜそれなら外貨の割当資金を大蔵省からとっておいて割り当てないのですか。
○樋詰説明員 先ほども申し上げましたが、バナナがおくれましたのがほとんど台湾側の事情で、積み出しができないというようなことからずっとおくれてきたわけでございますので、台湾からの出品のスケジュールに合わした結果おくれてきて、毎期々々一期ずつずれたというような格好でやっていく必要もないじゃないか、一度けりをつけましてあと割り当てるということの方がいいのじゃないか、忘れたころになってマイナスが出てくるというようなことより、すっきりするんじゃないかということで、年間六十万かご入るという格好でいきたいと思います。今すぐ追っかけてやりますと、来年上期にそれを割り当てても現物が入らぬということで、事実上捨てるというやむなきことに至るのではないかと考えております
○佐竹(新)委員 そういうやり方をしておると、むしろ今度は台湾の方で、日本にはバナナがえらい高う売れるということで、元値を上げてくるということになったら、通産省はどうするんですか。支那人は機敏ですからね。また日本は高いものを買わなければならぬ。安く入札するならわかる。あるいは通産省は監督行政だから、通産省で一定の基準値段でやるというならわかる。ところが吸い上げた。入札は最高値でやられた。そうすれば、必ず台湾の方では値を上げてくる。一かご何ぼという、水揚げされるまでの協定があるんですか。
○樋詰説明員 七ドル五十という価格は、数量と一緒に政府の間ではっきり約束した数字でございます。現在台湾におきましては、三十一年度の日台交渉をやっておるわけでありますが、その際にもわれわれの方として、七ドル五十以上というような数字をかりに向うが要求するようなことがあれば、断固としてける、むしろこれを下げるべきだということで現在交渉いたしておりますので、向うに支払うべき外貨の額が上るということは絶対にないと考えます。
○佐竹(新)委員 それはあなたの言われる通りわかります。しかし国内でこういう高値のバナナが来ると、向うは今度新たに協定を結ぶときに、それでは出さぬということになったら、バナナは入れぬということになるんですか。六十万かご入れるという台湾との協定は廃棄ができますか。値段が高ければバナナは入れないということをはっきり言明できますか。
○樋詰説明員 これは台湾としてはぜひ出したいということで、値段は少しぐらいたたかれても日本に買ってもらわないと、ほかに買ってくれるところがないというようなことでございます。日本からは雑貨、農水産物というような見返りの輸出が実際上――直接のリンクではありませんけれども、台湾のバナナを買ってやるという条件で日本の雑貨も買ってもらっているというようなこともありますので、日本側もある程度輸出振興のために買うべきだと思っておりますが、買わないという場合にどっちが困るかという程度は、台湾の方がはるかに困るんじゃないかと思っておりますので、バナナに関する限り、国際交渉で現在より高買いさせられるということは、絶対にないと考えております。
○佐竹(新)委員 今度は少し方向を変えまして、あなた方通産当局で台湾産バナナの輸入及び売り払い実務委託者決定のための入札に関する公告というものを出しておられるうちに、今度全バ連が入ったために、いわゆる色つけをする加工業者が全国の市町村長の証明書をつけて加工業であるということを言うたならば、全部入札に加わることができるということで、九百名くらいの入札者があったと聞いておりますが、この中で大体どのくらいのものが実際の入札を行なっておりますか。
○樋詰説明員 今回入札いたしましたものは、八百二十一社の有資格者のうち棄権したものが八社ございまして、八百十三社というものが入札に参加いたしております。
○佐竹(新)委員 それは手続の上ではみな個別々々ですが、実際には全バ連がまとめて入札しておるのですか。私の聞いた話では、ジェトロに来たときにバス二合くらいで押しかけて入札していったと言っておるが、どうなんです。
○樋詰説明員 一応入札の結果の金額を見ますと、多分に片寄っておるという面はございますけれども、表面的にはあくまでも一社々々で皆さんおやりになっておるという格好になっておりますので、その内面においてどの程度皆さんが話し合いをされたかということについては、われわれの方で詳細はわからないわけでございます。
○佐竹(新)委員 あなたの方ではそういう市町村長の証明書があって、公告に示されております入札手続を踏めばそれでいいとしておる。ところが業者の方では全部談合しておる、そして一番高値はこれ、一番低値はこれ、平均値はこれこれということで談合しておる、一人でやっておるのではない、そこに問題があるわけです。あなた方はそういうことを知っておられるが、知らぬ顔をしておる。そういうことが一体いいか悪いかということです。私はこういう輸入の手続でやっておるのでは通産省にまかしておけぬ。
○樋詰説明員 これは詳細どうなっておるかという向うの内部はわかりませんが、何か世間でそういううわさが非常にあったということから、われわれの方もそれは間違った事実ではないかとも考えたわけでございます。そこで当初入札というものが一番公平なやり方であるということで、この入札の方法を選んだのでございますが、今お話のありましたような空気もございましたので、入札の直前でございますが、今回の入札は絶対に実績に見ない、あくまでも試験的なもので、今回高く入札したという方は当然高く負担される、しかも高く負担したからといって、それをこの次の定額制でやるという場合の入札に見ない、法律が通って新しくこの法律の対象として行うという場合の定額の割当の際には今回の入札とは全然別に、新しい基準でやりたい、こういうことを天下に公表したわけであります。
○神田委員長 佐竹君に申し上げます。農林大臣はただいま参議院の予算総会が始まっておりまして出席できないので、大石政務次官が見えております。それから農林省の安田経済局長は、農林委員会におきまして川俣委員がずっと質問の継続中でございまして、当分出席できないということでありますから御了承願いたいと思います。
○佐竹(新)委員 大石政務次官は何にも事情を知っておらない、私が質問したってわからぬ。安田経済局長と農林大臣しかこの問題はわからぬ。ただ形式的に大石政務次官に来ていただいて尋ねても、後刻事情を聞いて答弁します、そんなことくらいでしょう。だから、私はあくまでもこの委員会に農林大臣と安田経済局長を呼んでもらって、そのいきさつを聞かなければ得心できぬ。
○神田委員長 今の佐竹君の御要望につきましては、一つ十分善処いたしましょう。
○加藤(清)委員 関連して。私はこの際輸入業者の入札制度にからまるところの入札資格者をふやしたという点について通産当局にお尋ねしたいのでございます。一体政府の外貨割当の方針それから商社の数をいろいろ操作する方針というものが、近ごろ変ったか変らないかということをまず最初にお尋ねしたいのでございます。急転直下この方針が変ったのでございますか、変りませんのですか、簡単にお答えいただきたい。
○川野政府委員 変りません。
○加藤(清)委員 私の聞いておるところによりますと、変りつつある。今までの大臣の答弁では変りつつあるが、その変り方が、大体外貨の割当はグローバル方式もあれば、リンク制もあれば、設備割当もあれば、いろいろあるのだけれども、要は設備割当その他すべてからだんだんしぼつて商社割当に移行する、無理でもやるのだ、こういうことを大臣は本委員会の席でも再三言われておりますし、地方へ講演に出られました折に、商工会議所関係の人を集めてそのように答えていらっしゃいますが、これはうそでございますか、ほんとうでございますか。
○川野政府委員 私が変りませんと申しましたのは、全然変らないという意味ではございません。御説のように貿易自由化の線に沿いまして商社に手持ち資金をある程度与えた方がよかろうということで、加藤委員も御承知のように、先般手持ち資金を商社に与えておるということで漸次移行いたしております。
○加藤(清)委員 そうすると、その通産大臣の言たるや正しい、これはうそがない、こう解釈してよろしいのですか。このように移行しつつある、こう考えてよろしゅうございますか。
○板垣政府委員 通産大臣がしばしば御言明になっておりますのは、いわゆる大方針でありまして、私ども通商当局といたしましては、できますればやはり漸次戦前の形態に戻っていきたい、そのためにはやはり輸出入をやるものは商社でございますから、商社に外貨を持たせるという方向に持っていきたいと思いますが、ただ無理にでもやるというのにはニュアンスがございまして、その点はわれわれとしては実情に即しながらできるだけ無理のないように、また摩擦のないようにやつていきたいと思っております。
○加藤(清)委員 そこでお尋ねしたいのは、このバナナの割当方式でございますが、今までもあなたたちのたびたびの言明によりますと、大体商社が多過ぎていかぬ、だから将来はこれを整理統合してもらいたいのだ、こういう号令が石橋本山からだいぶ流されました。この声におびえて方々の商社は整理統合しなければならぬ、こういうことになってきた。御承知の通り名古屋でもそうしなければ外貨がもらえないのだからというので、今やてんやわんやの大騒ぎの最中でございます。これは各地方ともさようのようでございます。しかるにバナナに限って何がゆえにすでに商社割当に相なっていたものに対して問屋割当を敢行しなければならないのか、何がゆえに色つけ業者にこれを渡さなければならないのか、すでに今までのバナナ輸入業者をもってしてもなお数が多いということは、さる保守党の議員さん、この人がいつも代表になっていらっしゃるはずですが、かつての大臣であったこの人でもなお多過ぎる、多過ぎると言うておる問題にかかわりませず、何がゆえにこの際八百数軒もの人間をふやし、何がゆえに九百何ぼに余るところの色づけ業者や問屋業者に対して入札資格を与えたのか、この理由の解釈に私ははなはだ苦しむものでございます。この点は今まですでに輸入権を持っていた方方も理解に苦しんでおられるところでございます。この際、一つ明快なる筋の通った御答弁をわずらわしたいのでございます。
○川野政府委員 お説のように確実なる商社に割り当てる、こういう方式が最もいいのでなかろうかと私も考えております。ゆえに現在割当を受けております商社のうちで、その資格等にいかがわしいものがございました場合には、そういう人をのけていく。しかしそれだからと申しまして、全然新規を入れないということもどうであろうか、こういうような観点から、今回はある程度の人を新規に入れたらというような点から実は考えたのでありますが、結果的に見ますと、お説のように八百十数人の申し込みがあって、そうして非常に混乱した、こういう点から申しますと、これはいかがであったかと実は現在考えておる次第でございます。ゆえに今後といたしましては、入札制度はできるだけ控えたい、こういうふうに考えておるような次第でございます。
○加藤(清)委員 私のお尋ねしております点は、入札制度を変えてもらいたいという要望で言うておるのではございませんから、その点は誤解のないように、一つお考えの上御答弁が願いたいのでございます。
 政府の方針が、メーカー割当から商社割当に移行しつつある、こういうことですが、数が多過ぎる。内輪のことまで私聞いて知っておりますので、はっきり言いますと、中小企業ががやがやしてしようがない、それが混乱のもとだ、だからそれを整理しなければいけないのだ、こういうことまで言うていらっしゃるやさきに――その方針に従ってあなたはついせんだってのこと、外貨割当も特殊少数商社にのみその特権をお与えになつたはずなんです。片やそういうことをやっておきながら、何がゆえに――バナナだけはこういう結果になったとは知らなんだとおっしゃいますけれども、それは次官は御存じなかったでしょう。それは無理はない、あまりにもバラエティが広過ぎるから……。だから次官の責任を問うておるのではない。けれども、かくすればかくなるものという結果は、御調査の上、はっきりわかっているはずなんです。全国にバナナの加工業者が何軒あるかわからずに、今まで過去数年来バナナの輸入をやっていらっしやったとは思えない。現在の輸入業者でさえも、バナナ一つをとってみても多い。そこえかてて加えて大方針に逆行するところの輸入専業業者以外の問屋業者に入れさせた、あるいは加工業者にこれを許す、しかもその結果は九百何ぼの大多数が殺到するということがわかつておりながら、混乱を来たすということがわかっておりながら、何がゆえにかようなことをおやりになったか、これは正面切ってお答えが願いたい。もしそれお答えがなければ、私は裏口から回ってお尋ねいたします。
○山本(勝)委員 私は加藤委員の質問を承わつておりまして、私どもと少し解釈が違うので関連質問をいたしたいと思います。加藤さんのお話では、これまで外貨割当をする商社が多過ぎる、数を減らしていかなければならないという方針できたものを、今度それをふやしたというのはどういうわけかという質問のようであります。私の理解しておるところでは、外貨割当そのものはいろいろな事情でジェトロ一本にまとめてしまった、ですから外貨をこれまで以上のたくさんの人に割り当てたというのではない、それを今度ジェトロが入れたものを競売にした、こういうふうに理解しておるのですが、その理解が間違っておるのか、外貨そのものを九百人の者に割り当てたというのか、そこを一つお答え願いたいと思います。
○加藤(清)委員 今の質問に関連して。私の質問は、何も山本経済学博士とここで論争をやるつもりではない。あくまで具体的なことに立脚してお尋ねしておるのであります。従いまして私の今お尋ねしておることは、何がゆえに入札資格をかようにおふやしになったかということである。私の理解するところでは、入札資格者イコール輸入業者である。このバナナに限っては輸入の業務を担当する者が入札をするのだ。もしそれジェトロに外貨を与えたからというて、ほかの原綿や原毛のごとく、外貨を割り当てられた貿易業者がシドニーまで行って買うとか、メルボルンまで行って買うとか、こういうような行き方をジェトロがとっておるとするならば、ジェトロが代行したと言えましょう。しかしジェトロが台湾まで行ってその外貨を使ってバナナを買い付けたというためしは寡聞にしていまだかつて私は聞いたことがございません。従って、なるほど外貨を割り当てたというのはジェトロでありましょうが、入札資格者イコール輸入専業者であるというふうにバナナに限っては理解しておりますが、それは間違いでありましょうか。もしそれが間違いであるということになると、これはまたますますおもしろい問題がここに惹起されるのであります。どうぞ御答弁を願いたい。
○川野政府委員 商社があまり多いということになりますと、買付競争のために買付価格が上る、こういうふうな点等がございまして、ものによりましては商社を減らす方がよかろうというようなこともあるだろうと存じております。しかしこのバナナの問題につきましては、政府が交渉いたしまして実は価格がきまるのでございます。従って商社がふえたからと申しまして価格の面に変動があるとも考えられません。しかし御説のように、こういうものは不急品でもございますから取扱い業者はできるだけ少い方がよかったのではないか、こういうふうにも考えております。
○加藤(清)委員 私はこの答弁は政務次官には無理だと思います。というのは研究外の問題ですからです。この問題について最終的に結論を出されたのは、農林大臣と通産大臣であると聞いております。従いまして通産大臣の御出席の折にこの問題をもっと掘り下げて承わりたいと思うわけでございます。
 そこで最後に通商局長にお尋ねしたいのでありますが、外貨割当の方式については、通産大臣の言うておる方向に行くのか、それともこのバナナのような方向に行くのか、これについては通商局としては将来いかなる御方針であるのか、それだけでけっこうでありますから一つお答え願いたい。
○板垣政府委員 外貨割当の今後の大方針といたしましては、先ほど申しましたように、できますれば現在のメーカー割当制度から商社割当制度に漸次移っていきたいという考えを持っております。しかしながらこの移行はなかなか国内的にも摩擦を生じておりますので、それをにらみ合せながら漸進の方向でやっていきたいと思います。
 それからもう一つのいわゆる新規業者との関連の問題につきましては、これはやや私どもは別個に考えておりまして、過渡的には多少矛盾も生ずるのでありますが、これもまた別個といたしまして、従来輸出入業者の実績主義のみでやっておった方式がいいかどうかこの点問題は常に起っているわけであります。やはり新しいものにも輸出入をやる機会を与えることが必要であろうと思いますので、この点の問題は漸次考えていきたい。従って今のバナナ問題も、考えようによってはそういう方向も一つの方法と思いますが、これは先ほど御指摘の通り多少の弊害も生じましたので、そういう方向に急激には移れないと思いますが、一つの別の方向といたしまして、やはり今後商社割当とは関係なしに、新しい輸出入業者にも機会を与えるという方向は考えるべきだと思っておりますが、これがまた急に進むとは考えておりません。
○神田委員長 山本君の関連質問に対する御答弁も一つ。
○樋詰説明員 外貨はジェトロに一括して割り当てたわけでございます。しかしその実務の委託ということで、ジェトロが割当を受けた外貨に基いて台湾から買い付けるという実務を委託するのだということでございます。
○山本(勝)委員 そうすると外貨割当の入札に参加した人、それがすなわち輸入業者と同じだ、だから七百人か八百人ですか、それに割り当てたのと寸分違わない、こういう解釈ですか。外貨そのものを割り当てたのと変りがないということであれば、私は確かに非常に根本的な大変化だと思う。しかしその外貨をジェトロ一本に渡すことは、前々からもう通産省の一つの方針であったので、一本にするという方針と、それから何百人かにわけてやるのだという方針と両方あったとすれば、これは明らかに矛盾すると思うのですが、これはどうなんですか。
○板垣政府委員 やはり外貨そのものの割当権利者はあくまでジェトロでございまして、その割当を受けた権利を持つジェトロが現実の輸入をする場合に、その実務を委託するということに解釈していいかと思っております。
○加藤(清)委員 その問題ですが、そこをはっきりしておいていただかないとあとでとんでもないことになる。私が申し上げましたのはここなんですよ、いいですか。メーカー割当から商社割当の方へ移行させるというその原因が那辺にあるかと尋ねたら、それは輸入の実務を実際に行うものに外貨を与えることが適当であると認めたればこそ、かような方針でいくのでございますということを、大臣は本委員会において再三お答えでございますし、またあなたもそういうふうにお答えになっていらっしゃるのでございます。さればこそメーカー割当であったものをその輸入の実務を代行する商社に割り当てるのだ、こういう結論になってきたわけなんです。私はそこを尋ねておった。幸い山本先生の誘導で展開していただいて、引きずり出していただいたからはっきりしてきたわけですが、私はそこを尋ねている。それを実務代行者にあらずして、以外のものに外貨を割り当てるということになりますと、その大方針はくずれてくることになって参りますが、これはとんでもないことだ。そうであったら日本の紡績や織場は何もこの際憂いはないということになって参ります。そういう方針でバナナのような方針でいかれるということであれば、関西から中部にかけての紡績業者はこんなありがたいことはない、ありがたいありがたいということになる。それでよろしゅうございますか。
 それからもう一つ今までの割当の方式の内部に問題があれば変えることにやぶさかでないとおっしゃいましたね。でバナナは問題があった、その踊りです。だから新規業者を入れた、こうおっしゃったですが、そういう方式はバナナ以外の他のものにでも適用なさる用意があるかないか。私はあなたのおっしゃる通りで、新規業者参加まかりならぬというような方針はほんとうは反対なのです。だから私自身はバナナのように新規業者を入れることは賛成なのですよ。古きものにだけ許すということはよくない、こういう考え方なのです。それが今日ではややともすると逆行して、古き者、大きい者、強き者にだんだんお与えなさって、新しき者、弱き者にはだんだんシャット・アウトするという方向にいっておるにもかかわらず、このバナナだけがわっとふえることがわかっておりながらおやりになった、その真意がわからぬというのが私の質問の要旨でございまするが、今までの割当に問題があれば新規業者を許すにやぶさかでないと先ほどお答えになりましたが、それを額面通り受け取って、今後そのように実行なさると解釈してよろしゅうございますか。
○板垣政府委員 最初の問題につきましては御説の通りであります。要するに輸入を実際にやっておる者に割当をやるべきだというのが今後の外貨割当の大方針であります。しかしそれがどういうテンポに実現されるかは今後の問題であります。それとジェトロとのバナナの割当の関連でございますが、この際申し上げておきたいことは、ジェトロに外貨割当をやったことは、あくまで法律が制定されまするまでの行政的の過渡的措置でございまするので、これはあくまで異常な措置でございます。今後法案が制定されますれば、ジェトロに割り当てることはございませんので、直接輸入をやる者に割当がいくということになろうと思います。それで今のバナナの加工業者の問題でございますが、確かに加工業者の全バ連の方から申しますれば、これは加工業者であり問屋でございまするが、われわれが外貨を割り当てようとする場合には、これはあくまで輸入の実力のある、意思のある、いわゆる輸入業者としての加工業者に割り当てるわけでございますから、その点は理論的にも矛盾はないわけでございます。
 それから第二の御質問につきましては、問題があれば割当を変えるという意味でなくて、今後の行き方といたしまして、できますれば新規業者へも機会を与えていきたい、こういう考えでございまして、今のバナナの問題につきましてはいろいろ御議論もございましょうが、ほかの物資につきましても、もしできますれば漸次新規業者も入るように検討はいたしたいと思いますが、しかし、なかなかいろいろな過去の経緯がございまして急激には参らぬと思っておりますが、たとえばマル特制度というようなものにおいては新規業者が自由に割当を受けておりますし、今後重要な物資につきましても、できますれば新しい地域からある特定の物資を入れるときには、新規業者も参加し得るような道はできる限り開いていきたいと思いますが、ただいまのところどの物資についてどのくらいのことができるかどうかということはまだお答えができる段階になっておりません。
○加藤(清)委員 まだ質問したいことがよけいありますから留保さしてください。
○佐竹(新)委員 加工業者が問題になっておるのですが、安田経済局長が来られませんけれども、これはどうしても安田経済局長に出てもらわなければならぬ。この問題は政治的になっておる問題ですから、今日でなければ次会でもいいが農林大臣、通産大臣にどうしても出てもらいたい。ただ一口通商局長に言っておきますが、全バ連のいわゆる加工業者が全国に相当おります。市町村長の証明があって、一定のものを持っている者はみんな入札の資格があるということになっている。実態はこれは全バ連の中枢部だけがやっているので、ほかのものは権利の譲渡ですよ。これはみんな権利を買うてしまつて、そして固めて入札したのです。ここに問題がある。だから、少数のものであったら、今日金は納まっております。あしたが期限だから、代金が納まっている。納まらないのは、みんなの権利を買うて、何億も持っていかなければならぬから、ここに問題がある。こういうことを、農林省が市条例を改正さして、輸入業者にあらざる者を入れて通産当局を圧迫して、通産省が屈服した。言いかえるならば、河野農林大臣に石橋通産大臣が屈服したことになる、理由はどうあろうとも、あなたがどんなに説明されようとも。私はこの問題は大きな政治的問題だ、こう見るので、事務当局に対する質問はまた後刻に譲りまして、委員長にこの際申し上げたいのでありますが、どうしても通産大臣と農林大臣を呼んで、そしてこの問題を明らかにしたいと思います。
○安田(善)政府委員 御意見のありました終りの方のことに関しまして、輸入行政において、たとえばバナナその他の農林物資と普通言われているものに関しまして、農林省が協議を受けたり、意見を申し上げたりすることはございますが、お話にありましたように、行われましたことを判断なさいますこととか、そういうふうに農林省がしたとかいうことは大へん違うと思いますので、そう申し上げておきたいと思います。
○松尾委員 私の質問から流れて、だいぶ活発に質疑が戦わされました。いろいろ御答弁を聞いておりますと、新しい方が輸入権を獲得することは確かにいいのですけれども、今度の場合には政治的にそれが使われたような感じがするので、各委員からも質問があったと思うのです。ところで、佐竹委員からの御質問に答えて、あしたに支払い期日が迫って、約束不履行になった場合には輸入権利を放棄する、こういうことを確実に行うとおっしゃいましたけれども、その輸入権を放棄した場合に、私は、もう一回この点をバナナに関する限りは輸入の新しい加入者に向っても再検討が必要じゃないか、こういうふうに思うのです。けれども、私は何も前の輸入業者の人たちの親戚でもなければ、知り合いもあるわけではないのです。その点でどちらへ加担するというわけじゃありませんけれども、政令を発してしまつて、市条例をもって卸売の一部改正をやってしまったから仕方がないというものじゃない。もし輸入業務を預託をする価値がないという明らかな実態が出てきたときには、通産当局としてこれをもう一回再検討することが必要じゃないか。政令などは一度出したのですから、変えることもできるのじゃないかと考えるのですが、この点を一つ……。
○板垣政府委員 ただいまの御質問、よくわかりませんが、その再検討が、加工業者を入れること自体、全体の問題といたしますれば、ただいまお答えいたしかねますが、実際に落札をしながら輸入する実力がないということが認定された者につきましては、これは実績には加えないということになっておりますので、実際に輸入できなかった者については、今後割当を受ける権利はなくなるわけであります。
○安田(善)政府委員 松尾委員またその前の委員の方から御意見の出ました中央卸売市場法に関する政令というもの、これはもしそうおっしゃったら間違いでございまして、この卸売市場の業務規程が都市の条例でできているわけであります。市場の業務規程、業務の扱い方でありますが、その中に卸売人、仲買人、売買参加入、小売人等の規定があるわけであります。ところがたまたま大正十二年に制定されまして以来改正をいたしませんでした同法の業務規程を定めるに当りまして、都市の条例できめまして、そうして例を申しますと、仲買人となれば市場の中で行う行為のみならず、いかなる場所からも、卸売人以外とか場外からは買ってはいけない、売買してはいけない、こういう条例が出ておったのであります。農林省といたしましては、従来そのままにしておりましたけれども、都市の条例をもって規定するのは必ずしも適当でない。特にどういう人であろうと、輸入業務を行いましたりあるいはその能力を持つ場合、いわんやバナナの輸入実務を取り扱うというような場合に、それもできないというようにしてはいけないと今は思っているのであります。その際も思ったのであります。第一点は、繰り返して申し上げますと、仲買人でたまたま市場にいるということをもって、営業とか売買の地域をこえるような規定とかいうようなものを、営業制限の条例でもって規定してはいけない。現に卸売人は、バナナの輸入業者である仲買人もまた、輸入業者になり得る場合がありましょうが、いわんやその経験がありますれば輸入の実務の取り扱い、バナナそのものの処理、腐り易いものは色づけをするとか、そういうことができるのが妥当てあると思いましたので、そこでその条例を変えただけであります。またバナナその他についてどうして行なったかと申しますと、従来輸入実績のあるものだけに輸入を取り扱わせたり、またジェトロの代行実務を行わせたりしまして、あと輸入されまして以降は国内で自由放任されているのでありまして、そこで今回法律を通産省が手がけて内閣から出されました。かっては政府として出そうとして通らなかったという経験もありますが、あまりに特定の輸入業者が輸入代行者に莫大な不急品を入れることによって過当な利潤が発生している、片寄っている、その利益を法律で公平に分配できるのではないか。なぜかといえば、自由売買になっておりますから、せめて利益をもう少し片寄らないようにしたい、卸売市場という正常のルートを通って青果物は流れていくといいだろう。そうすると市場の中で卸売人、仲買人のせり売りの方法による建値あるいは流通が、売買参加入を通じて流通していく。そういうことが行われるという意味で、現行法でバナナ程度の青果物ならばそういう方法がいいだろうということで条例を変え、また市場の中に、輸入したら入れていただきたいという措置をとったわけであります。こういうことと御了承願います。
○松尾委員 先ほど佐竹さんの質問の中にありましたように、全バ連の人たちは現に委譲をしているのだ、こういうようなことも聞いておりますので、この際支払いが明日に迫って、もしその約束の履行ができない場合には、やはり一人の輸入業者としての問題でなく、全体としてもう一回考える必要があるのじゃないかと私思うのです。それと同時に今度の新しい法律で産投に十五億出すことになりますと、ましてやひもつきでない資金の流れることを計画しておる関係から、これらが確実に履行されなければ、産投の資金計画もくずれるのじゃないか、というところにいろいろ問題があるのじゃないかと思いますから、どうか今後とも――質問をしたけれどもどうも不明瞭な点があって、質問のかなめを押えた御答弁を願えないのがまことに残念でありますけれども、また次の折に御質問いたしたいと思います。
○佐竹(新)委員 今安田経済局長から都条例についてのお話がございましたが、これを改正するまでには明らかに農林省の方から都の方に指示があったことは事実なんです。今あなたの言われる通りに、文字通りそういうことによってバナナの市場価格がせり売りをして安くなっていく方向に向っていけばいいが、しかし現実はそうじゃない、しかも高値で入札をしている。そうすると今度はたたくどころではない、もっとぐっと上ってきます。あなたの考えとはまるきり違ってくる。と同時にこれが全バ連の傘下にある九百名の人全部にバナナが回っていくならいいが、やはり市場の一部の少数者によって確保されてしまう、あなたの考えとは逆なんです。そうした結果、もう明日に迫っても代金が入らないという事態に至っては、大きな政治問題とならざるを得ない。こういう結果を招来すればますます市場を混乱に導くようになる。そうすれば市場の分業論をめちゃくちゃにしてしまう。市場は大体分業論の上に立っているのですから、私どもはあなたの説とは全然逆に考えている。それがあなた一個人の考えか、あるいは背後に操る者がいて示唆したのかもしれないが、とにかくたまたまバナナに関する都条例が、農林大臣から東京都知事の方に指示があって、その一部改正が行われた。その結果が今日になっていることは事実なんです。だから私は政治問題だと言うのです。しかしもうこれ以上あなたを追及いたしません。後刻農林大臣と通商産業大臣に出てもらってこの問題を明らかにいたしたいと思うので、今日はこの程度にいたしておきます。
○加藤(清)委員 関連して。今バナナをこのように許したのは、過当の利益があったから都条例を改正し、新規業者を入れてこうしたのだという御答弁がございましたが、それが農林当局の大方針であるということになりますならば、それと同じ向きの砂糖は一体なぜこのようになさらないのか。もしするとするならば、砂糖も新規業者を認めるのか、認めないのか。砂糖もやはり大メーカーのみならずほかの小さいメーカーたちがぜひ外貨をもらいたいと言ってきても、それをちょん切っている。同じ農林省の中において砂糖とバナナという同じ特殊物資で、同じような過当の利益があるにもかかわらず、砂糖とバナナとは別個の扱いをしていらっしゃるようでありますが、これに対してどのような、砂糖の方針が正しいのか、バナナの方針が正しいのか。これは次官がせっかく見えられたのですから、次官に答えられればよし、答えられなかったらぜひ大臣にお願いしたい。
 次に同じ問題でありますが、あすに迫って資金がない、その原因那辺にあろうとも、それで輸入権が行使できなかった場合においては、過去の通産省の慣例ないしは条例等々によりますと、この者は権利を放棄されたことに相なっておるわけでございます。そこで追加してこの者を許すということはできなかったはずでございます。あまたあったけれどもそれは拒否されているのが過去の実例でございますが、この際支払いがあすに迫った日に資金が集まらないという業界の内部的理由によって権利が行使されなかった場合の処置いかん、これは通産大臣にお尋ねしたいのでございます。もしここにおいて通産省の過去の実例にのっとってこの権利を放擲したものと認めての処置がなされればよろしいし、もしなされなかったとなりますと、通産省の省令よりも都条例の方が優先したという結果が生じて参りますが、一体いかなる処置に出られるつもりでございますか、はっきりと御答弁が願いたいのでございます。次官では答弁できないということであれば、何も無理して答えていただかぬでも、大臣が来られてからでけっこうでございます。
○大石(武)政府委員 せっかくお名ざしでお尋ねでございますので、簡単に答弁申し上げたいと思います。農林省の考えといたしましては、砂糖もバナナも、先ほど経済局長から申し上げましたように、一部の者に過当な利益を得せしめるという点では反対でございます。但しバナナと砂糖ではまるきり方面が違うと思います。私は思うのでありますが、砂糖は国民の生活に絶対必要な物資でございます。従いまして、これはできる限り国民に安いものを得せしめるということが必要だと思います。バナナは多少違って、むしろ私はぜいたく品に近いものじゃないかと思うのです。おそらく一升の米が三円や五円の値上りにも心配しなければならぬ階級には全然用のないものだと思います。従いましてバナナは多少高くなりましても、直接国民の生活にはそれほど影響しないと思います。むしろぜいたくなものは高く売りつけて取り上げて、その差益を国民に分ち与えるのが妥当なくらいだと考えております。こういう意味でございますから、そこに目的が違うと考えます。砂糖に関しましては近くこのような価格を安定させるような方針をとりたいとわれわれは考えておる次第でございます。
○加藤(清)委員 大へんなお答えをいただいた。通産省の方は、バナナも同様に安くするためにこのような措置をとったとお答えになった。ところがあなたのお答えですと、砂糖だけは高くなつちゃいかぬが、バナナの方は少々高くなってもいいから業者をよけい入れたとおっしゃる、これはとんでもない大違いです。だからやっぱり大臣でなければいけないということになる。
 そこでこの際委員長に要望いたします。こんな内部矛盾をやっておられては、どっちの言うことを聞いていいのか、まるでキツネにつままれたようなもので、それこそバナナが腐ってしまう。だから明確な答弁を簡単に承わるために、この際両大臣の御臨席のほどを切に要望いたします。
○安田(善)政府委員 農林政務次官のお答えを補足する意味におきまして、また佐竹先生の御意見にも今からつけ加えて申し上げたいと思いますが、バナナの問題につきましては、私が農林経済局長になりましたときは、四月以降の外貨予算がまだ通産省において外貨割当をし得ないような状態でありました。そういうようなことは一方輸出の振興のためにもよろしくない。例を言いますと、農林水産物の輸出は台湾と協定した計画の三割も輸出できてない、その上バナナの輸入も早くすべきものはしなくちゃならぬ、協定履行上もすべきだというような情勢にある。その後御論議になっておる事態について早く外貨割当及び輸入をできるように努力しようと思っておりましたが、お話の中にありましたように、農林大臣が私ども事務当局を圧迫しましたとか、農林省が通産省を圧迫しましたとかいう事実はございません。大臣は、私に委任をするから、いい方式などよく考えろ、私は部屋の中で、業界の方にもほとんどお会いせずに、自分で天井を見て考えたことであります。
○加藤(清)委員 私は質疑を打ち切りにしたいと思って言ったところが、ああいう答弁をしたから、それでは質問いたしますが、農林当局や通産当局の責任を私どもは追及しているのじゃないのだから、あなたの責任のがれのことを聞こうと思っていないのです。しかしあなたがそんなことをおっしゃると――今までのバナナの輸入の実績がおくれおくれになっておったから、それで私どもがこういう措置をとったんだとおっしゃると、私は言いたくなってくるのだ。それは、そうなると、農林省が通産省を罵倒しているということになるのですよ。それでよろしゅうございますか。なぜかならば、今までおくれておった理由は、今度のように、業界が金が集まらないからおくれたのと違います。業界の方ではもっと早くしてもらいたい。この時期でなければならぬ、もっと早くしてもらいたいというにもかかわりませず、通産大臣やその他の外国行や、アメリカ行や、その他のことでおくれてきたのです。実際そういう通産省の大物の――事務当局の局長級以下じゃないのだ、それ以上のところの不手ぎわからおくれてきておるにもかかわりませず、だからというので農林省がこれにくちばしをいれたということになってくると、なるほど農林省一家は偉いに違いないし、河野執権職は大したものに違いないのだ。しかしながらそのやられた結果は、きょうになっても金が集まらないじゃないですか。できないじゃないですか。やられたことが果して正しいと思っていらっしゃるのですか。冗談じゃない。やはりもちはもち屋にまかせておいた方がいいのです。しろうとがくちばしを出すからこういうことになる。現にいいと思ってやったことが、きょうになったって金が集まらないじゃないですか、できないじゃないですか。できないときの権限を、通産省の方針でいくと、放擲したものと認めることになっておるが、農林省当局としてはこの権利をいかがあそばされますか、その点をはっきり承わりたい。
○安田(善)政府委員 私は通産省のやり方を罵倒したわけではありません。そうお考えになったかもしれませんが、私はそういう意味でございませんから御了承願いたいと思います。そういう趣旨ではありません。それから輸入等に関しまして農林に関係あるものについてよく協議をしたり意見を申し上げたりはいたしますが、輸入を、結果においてどうしようとか入札をどうしようかというような、その場合のことは、ほかの場合と同様に通産省でおきめになりまして、通産省のおきめになりましたものに従って入札して、輸入実務を代行するわけでございます。農林省も関心を持って見るところでございましょうが、直接農林省がどうするとかこうするとかいうことでなしに、通産省のことでございます。
○神田委員長 この際暫時休憩いたします。本会議散会後に再開することにいたします。
    午後零時三十五分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩後は開会に至らなかった〕