第026回国会 運輸委員会 第34号
昭和三十二年五月二十四日(金曜日)
    午前十一時三分開議
 出席委員
   委員長 淵上房太郎君
   理事 今松 治郎君 理事 松山 義雄君
   理事 山本 友一君
      伊藤 郷一君    生田 宏一君
      關谷 勝利君    中嶋 太郎君
      眞鍋 儀十君    原 健三郎君
      米田 吉盛君  早稻田柳右ェ門君
      久保田 豊君    中居英太郎君
      松原喜之次君
 委員外の出席者
        運輸事務官
        (自動車局長) 山内 公猷君
        運輸事務官
        (自動車局業務
        部旅客課長)  黒住 忠行君
        建設事務官
        (道路局路政課
        長)      三橋 信一君
        建 設 技 官
        (道路局道路企
        画課長)    高野  務君
        専  門  員 志鎌 一之君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 陸運に関する件
    ―――――――――――――
○淵上委員長 ただいまより委員会を開会いたします。本日は昨日に引き続き、陸運に関して調査を進めます。質疑の通告がありますので、これを許します。久保田豊君。
○久保田(豊)委員 昨日大臣に質問いたしましたところ、大臣としては、伊豆並びに箱根全体にわたる東急系資本と西武系資本の全般的な抗争についてはともあれ、その焦点をなしておる箱根の問題については、今明日中に大体において結論をつけるつもりだ、それについてまだ事務当局の方からも意見を聞いておらないので、早急に意見を聞く、こういう御答弁でありました。まことに大胆かつ率直な、りっぱな御答弁であったと思うのであります。そこで事務当局特に自動車局長におかれては、これらの問題についてのいろいろの経過やその他のいろいろな結論も、ある程度御準備をされておることと思うのであります。それで問題は単に箱根の問題のみならず、今後の陸運行政、特にいわゆる発展の過程に乗り始めてきたと思われます私営の一般自動車道路、さらにその上に乗ります定期バスの運用全般に、非常に大きな問題を将来においても投げかけておると思いますので、私は要点について二、三質問を申し上げたいと思いますから、率直に一つお答えをいただきたいと思うのであります。
 最初に、少し局長にはいやなことだと思いますが、今までの経過を見ますと、この問題に関します運輸当局の今までの措置というものは、どうも私ども部外者から見まして、必ずしも公正でなかったようであります。そこでまずこの問題の公正な解決をはかるには、何としても運輸当局、特に事務当局の陸運関係を扱います自動車局その他の態度というものが、非常に大きなこの問題を解決するかぎだと思うのであります。これは現局長が直接タッチをされておらないので、あるいは御存じないかと思いますが、今までの経過の中で、どうもわれわれには納得のいかないという点について、まず最初にお聞きいたしたい、こう思うのであります。これは御承知の通り、問題となっております小田原と小涌谷間の路線の問題、さらにこれに連関いたします小涌谷と湖尻間の乗り入れの問題、これに端を発したのでありますが、登山側の小涌谷と湖尻間のバスの乗り入れ協定ができておる。そうしてこれが六年間実施された。それが遂に六年後において、駿豆側から一方的に破棄された。これがまず第一の問題になるわけであります。ところで、この乗り入れ協定の両社間にできます経過が、必ずしも明朗でない。御承知の通り駿豆は小田原と小涌谷間のバス路線の延長の認可申請を、二十二年の九月二十六日に出しておる。ところがこれが二十四年十二月二十七日に一日五回、途中ノン・ストップという形で、非常な制限つきで免許がおりております。ところがこれがおりて、ほとんど実際の営業を始めるか始めないかというときになりまして、当時の自動車局長でありました牛島さんが中心になって、駿豆に対しまして非常な、ある意味での強圧を加えておる。どういうことかといいますると、要するに二十五年の三月十日に登山側から小涌谷と湖尻間のバス路線の免許申請が出ております。ところが三日後ないしは四日後に、当時の牛島局長は駿豆側の代表者に対しまして、こういうことを言っておる。駿豆側の小田原、小涌谷間のバスは免許はしてやるが、そのかわりに登山側の要求でありますところの、小涌谷と湖尻間の乗り入れ協定に応じろ、応じなければわれわれの方としても覚悟がある、こういうふうなことを言って非常な強要をいたしております。しかも強要する反面、当時の磯崎という課長は、もし駿豆側がこれに応ずるならば、いろいろ有利な条件をしてやるから、これをぜひのめというようなことでもって甘言を弄してやっております。そうして駿豆側では非常なごたごたがあったようでありますが、その結果ついにこれをのむということになった。そうしてそのときは、当局の方は約一週間にわたって新宿の日通会館というところに両者の代表を集め、磯崎氏を中心にして、運輸省のその方の係の人が数名、そのほか関係の他省の人まで加わって非常なごちそうをしながら、これをとうとう締結させておる、こういうふうなことなんであります。駿豆側では、これは強要されて、もし受けなければ非常な圧迫をこうむる、やむを得ず受けたのだ、こういうことを言っております。官庁側が一週間にわたってどんちゃん騒ぎをして、両者のあっせんをして、こういう乗り入れ協定を作らせるというふうなことは、官庁としては相当行き過ぎではないか、しかもその前提として、登山側のバス路線の申請が出てたった四日後に、当時の牛島局長は、もし乗り入れ協定に応じなければ、公聴会を開いて本免許をするというふうなことを放言をして、非常な圧迫を加えておる。普通の場合にバス路線の免許申請が出て、これが実際に中央の当局で免許をするかしないかというふうなことの決定をするには、御承知の通り現地の陸運事務所の調査を経て、陸運局の審査を経て、そして本省に移されて、大体において公聴会を開いて、その結果でなければ、その答申を得なければできないというのが普通であります。それにはどんなに軽微な事項でも、二カ月ないし三カ月かかる。少し複雑な事項ならば一年、二年かかっているのはざらにあります。それを三日後にすでにそういうことを放言をして相手方に圧力を加える。しかもその取りまとめはどうかといいますと、官庁みずからがあっせんをして、一週間にわたってどんちゃん騒ぎをしながら、非常な経費をかけて、これを無理やりに往生させるというようなことは、私は官庁側として非常な不公正なやり方だと思う。おそらく現局長もそういう事態は御承知のことと思うが、これらの問題についてどのようにお聞きになっておりますか、その間の経過を、知っている範囲をまずお答えを願いたい。
○山内説明員 先生の御指摘になるような事実は、私は詳しく承知しておりません。実は私は自動車行政を担当いたしましたのは昨年の一月からでありまして、それまではこの仕事にタッチしておらなかったわけでありまして、相当前の話でありまして、私自身はそういうどんちゃん騒ぎをしたというような事実があるのかないのかということも伺っておりません。ただ路線の問題といたしましては、ただいまお話のありました小涌谷−小田原間というものは、昔から箱根登山鉄道のやっていた路線でありまして、それから小涌谷−湖尻間というものは駿豆鉄道が専用自動車道で運行していたものであります。これは現在の状態で判断しますと、当時非常に車がなく、また社会情勢が物が不足であるという交通難の時代を頭に描いていただきませんと、交通政策をどうやるということも、今の状態で御判断になるとまた時代的のずれがあると思うのであります。当時の状態といたしましては、ただいま東京都内でも非常に多くの乗り入れというものが行われておりますが、これはやはり電車の輸送力が不足であり、ほかの輸送機関が不足でありましたために、何とかしてその輸送力をつけなければならないという進駐軍の強い要請によりまして、乗り入れという形態で、お互いの権益を侵さないで、しかも交通需要を満たすという公益的な見地から行われておった時代であるということを、御了承願いたいと思うわけでございます。それでただいまお話のように、当初小涌谷から小田原に駿豆鉄道が免許を得ましたのも、通勤、通学という限られたお客さんだけをやったわけでございます。その後だんだんその条件が緩和されまして、箱根登山の持つ免許権と同一の免許権を駿豆鉄道が持つということになったわけであります。一方箱根側はこの乗り入れ協定によりまして、免許権を持たない、ただ乗り入れの権限だけを持っておるわけでありまして、ただいまのお話で、私もいささかわれわれの処置につきまして誤解があられたかとも思いますことは、箱根登山鉄道も運輸省のこういう一方的な措置につきまして、非常な不満を述べておるわけでございまして、運輸省自体といたしましては、両会社から非常な不満を持っておられるわけでございます。われわれといたしましては、両方が不満を持っておるということは、諸先輩がやはり中正に事を処してきたというふうに考えておるわけでございます。
○久保田(豊)委員 当時の事情は知らないが中正にやった、まあ私は時間がありませんから、その間の詳しい経緯を一つずつ事実に基いて申し上げることを省きますが、その点、今の御答弁ではわれわれ部外者としてはなかなか納得できない点が多いわけであります。
 それからもう一点は、この乗り入れ協定ができ上ってから廃棄に至るまでの過去六年間、片方駿豆側からいいますと、いわゆる登山側がこの乗り入れ協定、しかも運輸省の認可を得ておる事業計画をほとんど実施しておらない。たとえば夏季十回、冬季大体五回というものを、早雲山から湖尻までの間をやることになっておるにもかかわらず、この六年間で大体三万何がしという全体の運転回数を往復やらなければならないのを、一万何がし、半分くらいしかやらない。そうして時によっては一カ月くらいにわたってほとんど運転を中止しておる。つまりもうからないときにはやらない、もうかるときだけやる、こういうふうな協定違反と同時に認可事項についての違反をやっておる。これはあるいはよく御存じと思いますが、この協定並びに認可の内容は、御承知の通り小涌谷から湖尻までです。ところがその後湖尻の約五百メートル先に桃源台という新しい発着所をやって、登山の傍系の箱根観光船株式会社ですか、これの発着所まで無認可の運転をやっておる。こういう事実が出て、これらについて駿豆側からは登山に対しましていろいろの警告や是正方の要望をいたしたようであり、また当局に対しましても前後三回にわたって文書によってこれが是正方の要求を六年間にしておるようでございます。ところがこれに対して当局の方はほとんど何ら措置をしておられない。公けの文書等によりますと、磯崎さんが訴訟をされまして、それに対する答弁書を出しておられる。その答弁書の中に、こういう問題があったようだけれども、実はこれは軽微事項であるから中央の当局にあってはそういうことにタッチしなかった、ただ駿豆から一回言ってきたので、口頭で陸運局に対して注意を喚起しただけだ、大体においてこういう答弁書を出しております。こういうことは、この乗り入れ協定のできました経緯から考えてみても、それからまたさらに運輸行政を公正にやるという立場から見ても、どうしても当局の態度の方が少し不誠意ではなかったか、あるいは不公正ではなかったか、こういう点が指摘されるわけであります。これらについては、そのつど、ここにも資料がありますけれども、駿豆側から当局に出したいろいろの嘆願書といいますか、そういうものには、しさいにそのときそのときの登山側の運行の実況等についてのデータがついております。これらのデータを見れば、必ずしもそうでないということがほぼ明らかになる。こういう点については、問題が複雑なだけに、正確な措置をすべきではなかったか、ところが全然しない。その結果が、御承知の通り牛島さんや磯崎さんやその他安藤さんや、四人の方々のいわゆる詐欺、職権乱用並びに運送法違反のいわゆる告訴になって、今係争中であります。こういう結果になっている。そうすると一つの会社、少くとも運輸省に非常なお世話にならなければならぬ一つの私鉄の会社が、運輸省のいわば最高首脳部を、いわゆる詐欺や職権乱用で告訴するということは、そう簡単にできることではないと思う。もちろんこれに対しましては、片方の特に登山側の方からは、堤何がしなる者が例の調子でいわゆるおどしをかけたのだ、むしろこの職権乱用の告訴によって非常なおどしをかけたのだ、こういうふうな悪宣伝をしております。悪宣伝というか、こういう解釈をしてやっております。これはいずれが真であるかは、いずれ裁判所が決定をいたしましょう。同時にこれらの協約違反や、いわゆる運送法違反の事実があったかということも、まだ最終的には裁判中でありますけれども、少くとも小田原の地裁によりまする一応の決定では、やはりこういう事実があったにひとしいということを前提として、御承知のような仮処分の決定をしておるというのが事実であります。これらについても、あなたは御存じあるのかないのか、この点を一つお聞きしたいと思います。
○山内説明員 それらの事案は一応聞いております。しかしその詳細につきましては、現在裁判係争中でございまして、私の立場といたしまして、その内容をここで申し述べますことはいかがかと思いますので、御容赦願いたいと思います。ただ申し上げられることは、私の聞いている範囲では、いわゆる牛島さん、安藤さんの刑事訴訟につきましては、裁判所で決定がなされたということを聞いておりまして、今係争中であるというお話でありますが、私自体が裁判所から聞いたわけではないので、誤まりかもしれませんが、不起訴というふうに決定したというように私は聞いております。事実はま確認しておりません。
 もう一つの桃源台−湖尻間の問題につきましての仮処分の問題でございますが、これは仮処分は当初駿豆側の勝訴になりました。それで箱根側が上訴いたしまして、抗告審におきまして原審差し戻しということになりまして、現在まだ、裁判的に言えば、白紙の状態で争われておるわけでありまして、この問題につきましても、そういう微妙な段階でございますので、私がここでとやかく言うべきでなく、仮処分の問題でございますから、裁判所は仮処分の申請に従いまして、早急に結論を出すのじゃないかと思いますが、何らかの理由で、その仮処分の決定がなかなかできないような状態と見えまして、いまだ抗告審の決定がなされておりません。
○久保田(豊)委員 まだ今の御答弁についてもいろいろ申し上げたいことがあるのですが、先を急ぎますので省きます。その次は、大体昨年の八月の二十九日、三十日に、御承知の通り早雲山線と箱根線に対する登山側のバス路線の申請についての公聴会が開かれた。非常に大規模な、かつてないような大がかりなものだったようであります。ところがこれで私ども不思議に思うのは、公聴会にこの申請をやる場合に、これは当局の解釈だろうと思いますが、要するに駿豆側からは何らこれに対する意向やあるいはその他のものをとっていない。全然関係なしにやっておる。ところがこれと同じような事案の、たとえば奈良の若草山の観光道路についての、日本肥鉄土と奈良観光との乗り入れの、つまりバス路線の申請の場合は、競合ではありませんので、これとは多少違いますが、これは公聴会の前にすでに、道路業者でありまする日本肥鉄土の承諾書をとっておる。そうして公聴会にかけてやっておる。しかも当局はそういう指導をしておるようであります。さらに大島のいわゆる観光道路と東京湾汽船の問題については、この道路事業者である大島観光り同意書がとれないというので、バス路線の申請を見合わせておる。そういり臨時的な形でもってこの運営をしておる。常識的に見ても、特に私営の一般自動車道路であって、しかもそれに私営の一般自動車道路業者がバスの路線を持っておる、それに対して競合の形でもって出た場合に、片方の意見なり何なりを、当局なり何なりが全然求めない。そういうことについては私はこれまたちょっとふに落ちない。この点はあとでまた触れますけれども、こいう措置も私は非常に変じゃないかというように思うのですが、これはどいう事情ですか。あなたがすでに自動車局長になられてからの話だと思いますが、どういう事情ですか。
○山内説明員 ただいま御指摘の肥鉄土軌道の場合には、奈良交通自身が承諾書をとって申請をしておるわけであります。もちろんそういう場合に話し合いがついて持ってくることはけっこうなことでございますが、私の方の公聴会の申請あるいは免許申請をつける場合に、そういう承諾書がなければならないということではございません。そういうことが問題になりますのは、最終的な決定をいたします場合に問題になるわけでございます。この点は現在学者間にいろいろな説がありまして、われわれも真剣に検討しておるわけでございますが、申請をする審査の段階におきましては、道路運送法にどこにもその承諾書をつけろということは書いてございません。また一般の申請のあります場合にも、道路管理者の道路調書をつけるということもございませんで、申請がありましてから、道路が動けるかどうかということを、役所側の方から聞いておるという仕事のやり方をやっております。
○久保田(豊)委員 どうも私ども聞いておるのは事実とは違うわけであります。現地の当局か中央の当局か、どっちか知りませんが、同意書をとってこい、必要だからという指導をされたというように私どもは聞いておる。事実当事者に会って直接確めたわけでないのですから、その点は多少ぼやっとしておりますが、なお同意書が要るかどうかということについては、あとで法律問題で詳しくお聞きいたしたいと思いますが、その点も多少まだ違っておる。
 最後に、これはあなた自身の問題に引っかかる。三十一年の九月二十九日の毎日新聞に「官僚にっぽん」というのが出ております。その二回目のものが出ておる。ところがこれによりますと、七月二日――あるものによりますと七月七日という説もあるが、いずれにしましても、この時期にあなたの部屋へ駿豆の取締役の大場金太郎、それと東京駐在員の山本広治というのが二人お伺いした。ところがそれに対していきなりあなたは、牛島氏、これは前運輸次官であり、その以前の自動車局長です。この告訴はどうした、おれは牛島の子分だ、白になったら牛島さんの名誉はどうするということで頭からおどしつけた。それで山本がまあまあということで、そばにおったほかの部課長さんもこれの取りなしをして、ようやくあなたのきげんがある程度直って、そうしてある程度の陳情を聞いた。しかしその際にもあなたの態度というものはほとんど出ていけがしだった、こういうことが出ておるのであります。これは単に新聞が報道しているだけじゃない。公聴会その他においても駿豆側の連中がはっきり言っております。駿豆側のほとんど公文書と思われるものにおいても、はっきりこの事実を言っております。なぜ私どもがこういうことを言うかというと、一国の、特に運輸省あたりのような非常に経済関係の多い官庁の最高首脳部の方が、いわゆる先輩、後輩、その間におきまする親分子分というふうな意識なり、感情によっていろいろなことを処していかれるということでは、これはとうてい公正な運輸行政、陸運行政というものは実行できないと思うのです。こういうわけであります。
  〔委員長退席、山本(友)委員長代理着席〕
この点は特に重要だと思われますのは、特にこの駿豆と、あるいは東急あるいは西武との関係では、御承知の通り西武というと、あれは堤さんのがんこな行き方で、ほとんど運輸省の役人というものを入れていない。ところが東急の方はあらゆる会社並びに子会社に、運輸省の高級高官というものをほとんど全部入れておる。問題になっておりまする小田急にしましても箱根登山にしましても、そういうことが非常に多い。それが先輩、後輩の関係で、現役の役人さんとそうして先輩との間、そうでないこういう私鉄の人たちの間、親分子分という関係でもしこういう事実があったとすれば、こういう感情で問題を処理されては、それでなくても駿豆、東急というのは五島さんと堤さんの性格上の相違その他から、非常に感情的になっておる。従って問題がうまく処理できない。ところが片方には大きく足を踏み込んでおる。そうして陸運行政では、最高の重役スタッフがあなたにまでこういうことを発言させるということでは、公正な判断が今までのことでもできたとは思えない。こういう事実があったかどうかということ、もしなかったなら、駿豆側がああいうふうにどこへ行っても広言をしておる、文書でもほとんど公然と発表しておることは、あなたにとってはおそらく大きな名誉毀損だと私は思う。名誉毀損ならなぜ処置をしないのか。そういうことを何もせずにおいて、そうしてこういう広言までされるということ、しかもやることや人事の配置が実際においては公正にできていない、こういうところから問題が公正に取り扱われないということが普通に思われてくる。一般的に思われる。こういうことをあなたが言ったか言わないか、もし言わないとするならば、なぜ今日まで約十カ月近くの間、駿豆側はどこへ行ってもこれを広言しておる、文書でも公表しておる、あなたにとっては最も大きな――あなたのみならず運輸省全体の高官についても最も大きな世間の信用を失墜することであり、もしないとすれば、これは明らかに名誉毀損の事実になると思うのです。それに対してなぜ措置をされないのか、いろいろの具体的な措置をされない理由というのはどこにあるのか、これも一つお聞かせいただきたいと思います。
○山内説明員 私に一身上の弁明をするいい機会を与えていただきまして感謝いたします。この問題につきましては、七月一日から箱根側が運行できないという一方的な解釈が駿豆側でなされておるわけであります。箱根側はそれに対して、そのあとでもこの協定の解釈上運行できるということで、仮処分の問題が起ったわけでございます。ところが仮処分は、そういう場合にはその以前にさかのぼってなさるべきものでありますが、裁判所の都合で七月七日に仮処分が出るということになりました。それで七月七日までは現状通り運行するようにということを両方に示達しております。ところが駿豆側におきましては、七月一日にさくを作りまして、箱根登山の運行を禁止いたしました。私の方といたしましては、やはり私も公務員の端くれでございますから、一般民衆の利益のために合法的にやらなければならない、十分裁判所の意見に従って平和にやってくれ、仮処分の出るまでは現状通り、裁判所の通りやらなければならぬということを言っておりましたところ、駿豆側におきましては、七月一日にさくをぴたっと締めてしまいまして、箱根登山鉄道を通さないようにいたしましたことは、これは公益上非常に障害があるというので、私自身といたしましては、公人としてそういうことについて憤慨をしておったことは事実でございます。それで七月二日に来ましたときに、なぜそういうことをしたのか、どうして合法的にやらないのかということで怒ったわけでございますが、これは私憤で怒ったわけではございません。私としましては、私も二十年間役人をやっておりまして、やはり公益を守るために今の職についておるという自覚を持っておりますので、一般の人に迷惑を及ぼすようなことをやってはいけないということで怒りました。それから、お互いに今言われたような駿豆側でも悪口がありました。しかし私としましては、十分役所の言うことも聞け、君たちの言うことも聞くということで、三十分くらい話し合いましたが、その言葉の片言隻句をとらえて、私は牛島さんに使われておるというが、そうじゃない、君たちのことでは実に苦労しておるのだという話をしまして、いろいろ三十分間くらい話をした。その片言隻句の中で一語々々私の言わないと思われるようなことも入っておるかもしれません。私の態度だけでなくて、自分の方が何を言ったかということをあまり書かないことも私はおかしいのであります。人間の話というものは、問いと答えがあるわけでございます。その一方だけを先生が取り上げられるということは、先生も一方的な話をお聞きになっておるというふうに私には判断されまして、はなはだ言葉は過ぎるかもしれませんが、私の釈明をさしていただきたいと思います。
○久保田(豊)委員 どうもそれはおかしい。それはそれだけのことを言ってあとの話が何もなかったということはありっこない。陳情に行っておるのですから。ところが駿豆側の発表、これは公けに発表しておる。陳情も聞かずにあなたはいきなりどなりつけた。どなりつけた内容は、おれは牛島の子分だ、牛島が白になったら承知しないぞ、こういう態度なんです。しかもこれは新聞記者が聞いてやったということだけなら別です。しかも駿豆側は至るところで公けの席でもって広言しておる。そうして駿豆側はほとんど公文書と思われるものに堂々と発表しておる。あなたがそういう高潔な心事で、多少言葉が間違ったというなら、こういうふうに発表されれば、世間の人間はあなたの公明な心事というものはわかりませんよ。今の自動車局長は牛島さんその他のいわゆる東急系につながる連中の手先でこういうことをやっておるのか、こういうことになるのは当然です。問題はあなたの心境じゃなくて、こういう世間的に誤解を与える――もし誤解なら誤解を与えることは、官吏として当然これに対する処置をしなければならぬ。それを今日まで、じんぜん一年近くほとんどこれについては何もしておらないということはおかしいじゃないか。今のあなたの御心境だといたしますと、非常にりっぱなあれで、駿豆側の一方的な悪宣伝だというのですが、悪宣伝であれば悪宣伝であるほど、あなたはこれを単にあなた個人の問題ではなくて、運輸省の高官全体のあり方についての基本的な疑惑を世間に深ませるような問題について、じっとして黙っているという手はないじゃないですか。なぜ適当な処置をとらぬのですか。もう一ぺん……。
○山内説明員 私といたしまして今まで静観をいたしておりましたのは、そういうことをやりましても、言った言わないという泥試合、特に私どもは薄給でございますのでそういう文書を作ることもとてもできません。そういうことでございまして、また一方そういうことであまり争いますと、そういうことを根に持ちまして、この決定に不公正があるのではないかという疑惑を持たれる心配もありますので、私といたしましては、私だけでございません、関係しておる者は、全部あの文章の中に入っておることはすでに公表されておりますので、大臣からあらゆる者がいろいろの関係で文書に入っておるわけでございまして、特に私につきましては、ああいう文書に入っていないこともいろいろいわれている向きもあるということは聞いておりますが、私といたしましては、そういうことは私の関係でございまして、公人としてはやはりそういう感情を入れないで、こういう問題は客観的に判断しなければならない、そのためには、この問題が終るまではやはり自分がたえ忍んで、いかに言われても、決定されたあと自分の身の潔白を証明すべきであり、またそれでいけなければ自分として覚悟しなければならぬというふうに考えておったわけでございます。なぜやらなかったかということにつきましてもう一つ申し添えますと、あの毎日新聞の新聞記者諸君は、その書いた新聞記者は私のところに来ておりません。それでもう一人来られた新聞記者の方がございます。その方は十分調べられて原稿を出したけれども、だめだった。それで、私のところへ来た新聞記者に私は電話をかけて、どうしてああいう間違ったことが書かれたのかと聞きますと、自分の原稿は没になって、あの記事は遊軍の人が書いたということで、あの記事を書かれた新聞記者の方は、私の談話は一つもとっていないということを申し添えておきます。
○久保田(豊)委員 こういう問題は、私はこれ以上時間をかけて追及したくありません。ただ、今までちょっと聞きずらいことを申し上げたわけですが、その意味は、ほかではない。今後のこの箱根の問題の処理については、ぜひ一つこういう取りざたされるような、報道されるようなことをやるのは――特に私は注意していただきたいのは、相手方である東急側は、箱根登山につきましてもあるいは東急の本社についても、あるいは小田急にしても、ほとんど姉妹会社、親会社子会社の関係である。これは世間周知のことです。これに対してはほとんどあらゆる点に、運輸省のいわゆる高官ないしは事務当局があらゆる要所々々に、ここに一覧表がありますけれども、入っておる。この人たちがいろいろの立場でもって、これは単にこれだけの問題ではないと思いますが、いろいろ世間で疑惑を持たせるようなことを起しております。運輸省で今までいろいろの疑獄事件だとか、あるいはスキャンダル、あるいは不明朗な問題になったのは、全部この先輩、後輩の関係にひっかかっている。ましてこういうことがあったかないか、今のあなたの御弁明だけでは私は納得できませんけれども、かりにあなたの心境がそうであったにしても、これらのことは何を物語るか、運輸省においては現職の高官と先輩であって、しかもその私鉄の中心系は東急系であります。東急系に入っておりますところの先輩との間に、いろいろ個人的なつながりがよけいあって、その線を通じて運輸行政、陸運行政の上において特に変な、不公正な、不明朗な点が多々行われるという疑問は、これは世間一般の通念であります。もしあなたが知らないというなら、あなた方だけが知らないだけである。ほとんど世間では一般にこれが通念である。これをあなた個人のお力で全部断ち切るということは非常に困難でしょう。困難でしょうが、少くとも今申されたようにあなたはりっぱな口をきかれるなら、今後、大臣は数日のうちにこの問題には決着をつける、それについてはあなたの意見も聞くといってきのうはっきり明言されておる。そのあなたの御意見というものがこういうふうな環境の上で、つながりの上で、従来と同じように不公正だと思われるような措置は困ると思いますが、これについてどのような心境で、どういう覚悟でもってこの問題に対処されようとするのか。さらに具体的にどうという御意見があれば、私はこれもあわせてこの機会に一つお伺いをいたしておきたい、そして具体的な問題の質問に入りたい、こう思うのであります。
○山内説明員 そういう覚悟を聞かれること自体、私の不徳のいたすところであると思いますが、私も長く公務員をやりまして、この問題に限らず、公務員は公正にやらなければならないということがモットーでございます。公正でなければわれわれがその職にとどまる必要はないわけでございます。そういう心境をもちまして仕事をしております。しかもこの問題につきましては、非常に微妙な問題がございまして、私といたしましては、あらゆる客観的な資料に基きまして御説明を申し上げるつもりでございます。
○久保田(豊)委員 ぜひ一つこれは新聞に取りざたされるような、また世間で一般に疑惑が持たれるような東急系と現職のあなた方との間に先輩、後輩のくされ縁から、神聖なるべき運輸行政を曲げないように、よほどの覚悟を持って今御言明の通りしっかりやってもらいたいと思うのであります。
 そこで私は、今度もう少し問題を具体的にしてお聞きしたいと思うのであります。まず最初に問題は、私営の一般自動車道事業とそれからその上でのいわゆるバス路線の認可の問題、特に私営の自動車道路業者が自分でバスを認可を受けてやっておりまする場合に、これに競合の線を認可するかしないか、こういう問題について、主としし法律上の問題はあとでまとめてお聞きしますけれども、運輸行政といいますか、あるいは陸運行政といいますか、あるいは免許行政といいますか、こういう観点からどのようなお考えを持っておやりになろうとしておるのか、この点を二、主要点についてお伺いをいたしたいと思うのであります。
 まず第一にお伺いしたいのは、現在私どもの承知をした範囲では、何といいますか既存のこういう私営の一般自動車道路は、十一業者が十四路線で八十三キロです。目下新設の出願中のものが九業者、十二路線、四百三十四キロある、こういうのでありますが、これはこの通りかどうか。さらにもしその通りとすれば、あるいは多少違っておっても事実を示していただきたいと思いますが、その場合に、いわゆる私営の自動車道路事業者とそれからその上で定期バスの免許を兼業にしている、これを認可しているというのは幾つあるのか、あるいは兼業でないもの、他の業者がやっておるというのが幾つあるのか、あるいは兼業の場合にも他の私営業者が私営道路業者以外のものと競合をしているのが幾つあるのか、あるいはそういう競合が問題になっているのが幾つあるのかという点を御説明いただきたい。これはできれば一覧表にしていただきたい。今でなくてもよろしゅうございますが。
○山内説明員 今資料を持っておりますが、分類がまだたくさんございまして、早急にできませんので、今事務当局で調べましてお答えいたさせます。
○黒住説明員 今御質問の点でございますが、現在一般自動車道事業を経営しておりますものは合計十五業者、十八路線、キロは百五・二キロでございます。その中で自分の自動車道上で自社がバス事業を経営いたしておりますものは、日光におきます東武鉄道の自動車と、それから軽井沢における国土計画興業、それから同じく嬬恋村における国土計画興業、それから鎌倉の大船におきますところの京浜急行電鉄、それから駿豆鉄道の関係が三路線ございます。それから山梨県の富士自動車会社、これは富士吉田でございます。それから熊本県の九州産業交通がやっておりますのがございます。それから自動車道上に他社がバス経営をいたしておりますものは、先刻お話がありましたところの奈良におきます日本肥鉄土開発会社に奈良交通がバス事業を経営しております。なお免許申請中の毛のは相当ございますが、今申し上げましたのは既存の自動車道上におけるバス経営のものであります。
  〔山本(友)委員長代理退席、委員長着席〕
○久保田(豊)委員 そうしますと、今の一つを除いて、あとの十四については、いわゆる自動車道事業者と同じ人間が兼営をしておる、こういうことですね。それに対して他社の、他の者からのいわゆる競合バス路線、これの免許申請なり何なり出ておるのがありますか、ないですか。
○黒住説明員 一つ大島登山自動車の自動車上に駿豆鉄道から申請がございますが、そのほかにはございません。
○久保田(豊)委員 そうしますと、要するに今問題になっております早雲山線路、箱根線というのが私設の、私営の一般自動車道路と同じ人間が大体においてその上でもって定期バスをやっている、それに対して今度は登山という他の業者がさらに新しくバス路線の申請をした、こういった意味においては今度のケースが初めてですね。このケースをどう処理するかということが一番大きな問題で、非常に重要性を持っておるということを御当局もお認めになることと思うのですが、どうですか。
○山内説明員 ただいまの御指摘の駿豆鉄道に対する自動車道の申請と、それからもう一つ、今旅客課長が説明いたしましたように、大島登山自動車株式会社のやっております一般自動車道に、これは駿豆鉄道の方から申請書が陸運局に出ておるということでございます。
○久保田(豊)委員 それはそれ以上言わぬでもいいですが、私の今言ったのは、自動車業者と道路業者が一つ人間で現在運行しておる、それにさらに新しいものが自動車のバス路線の申請をしたというのは、箱根の事件が初めてであって、大島のものは自分でやってないでしょう。こういうのは初めてのケースである。従ってこれの処理は非常に大事だと私は思うのであります。そこで運輸政策上これをどう扱うかということが、法律問題を離れて非常に大事な問題に当然なると私は思う。
 そこでまず一般的な問題として、運輸政策上、私はこの問題について二、三お聞きしたい。これは建設省と運輸省の方にも私はお聞きいたしたいと思いますが、今日のような情勢下で、私営の一般自動車道路というものは、政府としては道路行政の面からいっても、陸運行政の面からいっても、これは相当奨励をしてやらなければならぬことだと私は思う。と申しますのは、日本の一般の道路は非常におくれております。そして政府はなかなか金が十分でないために、ほとんど道路の補修ができない。特に観光道路のごときは、ランクがずっと下の方で、金が来ません。今日の一般の公道については、ほとんどできないのが実情であります。私は伊豆のまん中に生まれましたので、実は村長も長くやりました。そこで観光路線の問題については相当骨を折りまして、数年前でありますが、三島から天城を抜けて下田の線、これを何とかして二級国道にして修理をしてもらわないと、あそこへ来る観光客からあらゆる非難をこうむり、沿道の住民も非常な迷惑をこうむっておるのが実情であります。そこで何とかしようというので、二、三年がかりで、いろいろな方に御努力願いまして、ようやっとそのうちの一部を大体において二級国道に繰り上げていただいて、そしてこれを拡幅舗装するということを中央の建設省で認めていただいて、その当時の経費の総額が大体十四億八千万円です。ところがその後事業費がどのくらいつくかというと、年々千五百万から二千万であります。この調子でやっていきますと、三島から湯が島まで――湯が島の手前でありますが、湯が島の手前まで道路が拡幅できて、自動車が気持よく、特に観光自動車が気持よく通れるようになるのには約百年かかる、こういうのが実情であります。こういう点から見て、また政府もそういう点にかんがみるところがあって、御承知の通り公営の有料道路制度というものによって、金を取って何とかペイするようにしてやっていこうという政策をどんどんとっておる。特にこれが観光地等には相当に利用されております。しかしまた有料道路制度でもって伊豆あたりがうまくいくかというと、そうでありません。御承知の通り海岸をやろうとしても、あれは三回ぐらいやっておりますが、いつあれが全体を通ずるかわかりません。特に伊豆では御承知の通り山の上を通ずるスカイ・ラインの問題が大きく取り上げられてきております。ところが九十何億の金がかかるといって、これを出す人がない。こういう実情から見て、片方においてはどうしても有料道路制度というものをやっていかなければならぬ。これだけではおもしろみがない、うまくいかない。そこでどうしても私は私営の一般の自動車道路あるいは専用道路でもけっこうですが、こういうものを大いに発展させる、奨励していく必要がありはしないか。また今日の状況では、政府の施策いかんによりましては、これがある程度発展をしていくめどがあるのじゃないかと思うのです。特に私営の一般自動車道路の場合は、小資本ではできませんから、相当の大資本が要る。ところがこういうものをやる場合は、すでに交通量がよけいで、どうにもこうにもならぬということよりも、むしろ将来の開発をはかるというような場合が相当多いと思う。そういう場合には、一般に言いますと、道路業者であると同時にその上にバスの路線を経営し、さらにこれを培養する旅館であるとかその他の観光施設をいろいろやっていく、こういうふうにして初めて私は日本の少くとも観光その他の特殊な目的に応ずる交通政策の質的な向上なり、量的な発展というものが相当に期待できる。従ってこういうものについては、道路政策の上から見ても、あるいは陸運政策の面から見ても、これに対しては相当積極的な施策をとらなければならぬと思うのですが、これについての建設省並びに自動車局長の御意見を聞かしていただきたいと思います。
○山内説明員 その点につきましてはお示しの通りでございます。しかし今度高速自動車国道法案を国会の御審議を得まして成立いたしたわけでございますが、この自動車道の問題といいますのは、ここ数年非常に大きな問題として取り上げられて参りました、われわれの方の申請も、ただいままで非常にたくさんの申請がくるような状況になって参ったわけでございます。ただわれわれ建設省の方と今後のそういう政策についていろいろ相談をいたしておりますが、国の主要道路、将来主要幹線――幹線ではありませんが、主要の道路を私権にまかせてしまいました場合に、これが永久に有料で私権の対象になるというととは、将来の日本の交通政策上いかがであろうか、そういう見地から言いますと、やはり日本の道路がおくれておりますが、とのおくれている現状だけでそういう道路を野放図に私権の対象にするということも将来考えなければならぬ。やはりそういうものは将来無料の国道として、国民の一般共用にまかせるべきであるというような考えを持ちまして、一般高速自動車国道法案の成立を見たわけでございます。そのほかのたとえば観光目的の道路あるいは一地方の交通のみに属する道路というようなものにつきましては、やはり日本の道路がよくなることでありますので、奨励していかなければならぬということでございます。全般的に道路が悪いから、何でもかんでも一般にやらしたらいいかというふうにも簡単には割り切っておりませんで、それぞれ国の目的に従いまして、今後これは国道である、これは一般の私権の対象にしてもよろしいということで、国道の予定路線のときに十分そういった交通系絡を研究して、もちろん申請がなければ審査の対象にならないわけでございますが、申請のありましたときに、将来これは国道でやるべきか、あるいは私道に許していいかということを、将来の交通系絡上十分検討した上で決定していきたいというととでありまして、その辺いろいろ深く考えて措置しようということで、建設省と相談をいたしております。
○三橋説明員 ただいま自動車局長からお答え申し上げましたように、私ども建設省といたしましてもそのように考えております。確かに御指摘の通り現在の道路は非常に悪うございます。当事者といたしましてそういうことを申し上げるのははなはだ遺憾でございますけれども、これは私どもも常日ごろ認めておるところでございまして、これを何とか世界的水準と申しますか、そこまで早急に高めていきたいという努力はいたしておりますが、何せこれは国の財政だけでは早急には解決することは、非常にむずかしい問題ではないかというふうに考えております。従いまして国で行います道路事業と先ほど御指摘のございました自動車道事業というものは、車の両輪のような格好で、将来の自動車交通に対処していかなくてはならぬというふうに常日ごろ考えておるのでございまして、ただいま自動車局長からもお話し申し上げましたように、高速自動車国道を作るに当りまして、その点を予定路線の段階から十分に検討いたしまして、さらにこれを縦貫道審議会で予定路線等をきめるわけでございますが、その段階におきましても議論を尽しまして将来に対処して参りたいと考えておる次第でございます。
○久保田(豊)委員 考え方は大体それでけっこうだと思うのです。ただ問題は、これに対して何らかの奨励措置なり援助措置を私営の一般自動車道路にとっておらぬわけであります。私ども詳しく調べたわけじゃありませんからよくわかりませんが、少くとも今までは大した援助も何も行われておらぬと思うのですが、この点はどうですか。
○山内説明員 私企業の免許でございますので、それが採算に合うということも免許の基準の一つでございます。それで補助金というような段階の援助はいたしておりませんが、行政指導その他におきます助言等はいたしておるわけでございます。
○久保田(豊)委員 そういう行政指導という点も、実は災害のときとか、そういうときのほかは大してないようであります。
 そこで一般論でありますが、政策論とかそういうむずかしい理屈ではなくて、結局事実関係なり経済関係を土台にした施策の問題になると思うのですけれども、そういう観点から見て、私営の自動車道路というのは多くの場合――全部が全部というわけではありませんけれども、多くの場合、自動車道を建設しようという人は、その上を自分がバス路線をやろうというのが一般であると思います。今までの実情から見ましてもほとんどそうなっておる。私は陸運の政策としてはそういう場合はこれをすなおに認めて、できるだけ一般自動車道路と同じ人間がその上を通るバス路線と兼営をやる。もちろん資格のない者はだめでありますが、これが一般の政策の基本でなければならないと思うのです。そうでない特殊の場合においてのみ――道路業者の方に資格がないとか、資力がないとか、特殊の条件がその道路をはさんであるとか、こういう場合においてのみ他の者にバス路線の経営を許す、あるいは免許をするということが、一般の政策の土台になるように思うのですが、この点についてはどういうふうに考えられておりますか。
○山内説明員 法律上の問題といたしましては、ただいま御指摘のバス事業と一般自動車道事業というものは別のものでございまして、これは必ずしも一緒でなければならないというふうには法律上はなっておりません。ただ経済的に申請者の方はそういう意思で出されることが通例でありまして、一般自動車道の場合におきましても、もとよりその上にバスを運行しておるのが従来の例でございます。ただ肥鉄土とかあるいは先ほどお話がありました大島の一般の自動車道という特定の目的を持っているものにつきましては、ほかの自動車会社がそこへ運行するということもあり得ますし、また最近では、一般自動車道を作りますのにも相当費用がかかるので、多くの会社が作って多く乗り入れをするというような――これはまだ免許の申請になっておりませんが、内々そういう話も出ておるということでございまして、だんだん一般自動車道がふえていきますと態様はいろいろな格好になろうかと思いますが、従来は御指摘のようになっております。
○久保田(豊)委員 他の先輩の皆さんに、非常に時間をとってしまって申しわけないと思いますが、なるべく簡単になお二、三点お聞きしたいと思います。
 今のような一般論から推して、箱根の場合、これをどう考えられておるかという点が問題の焦点になるわけです。箱根は私が言うまでもなく、駿豆か早雲山線についてもこれを持っておる。同時に熱海線についてもこれを持っておる。その上でしかも長年にわたってバスの経営をやっておる。そこへ今度は登山のバスの競合の免許申請が出た、こういう事案であります。これをどうさばくのがいいかという点でありますが、これは今まで一般にいわれておったのは、今の箱根の現状から見て、この路線に対しまして二つの会社に競合させた方が一般公衆の便利であるという意見が、主として登山側から出されておるわけであります。その根拠にするところはどういう点かというと、公聴会等で述べた要約をずっと開いてみますと、いろいろの事項をあげておりますが、これをこまかく検討する余裕はありませんが、大体の点をあげてみますと、少くとも戦後、特に最近の数年間観光客が非常にふえてきている、こういうことであります。それに対して登山側の、たとえば例の早雲山のケーブルカーとか、あるいは登山鉄道の駅とか、終着駅とか、そのほかのいろいろな点の能力から見て、現住の駿豆がやっておりまする定期バスでは、需要と供給のアンバランスが非常に激しい、特に年間の一番お客さんが多いときの一定の時点をとってみると、そのアンバランスというものが非常に大きい、そのことが同時に一般の観光客に対して非常に大きな不便と不利益を与えておる、だから公益上の見地からこういう状態を放置することはできない、しかも一社の独占では不適当であるから、登山側の路線を両方に認めるべきだ、しかもそれによって道路業者としての駿豆は、料金を取る関係上一つも損をしない、要するにこういうのが大体の主張の骨子であります。これに対して駿豆側の方はどう言っておるかといいますと、箱根全般としては観光客の激増しておることは事実だ、しかし来る観光客の大部分は何を利用しておるかというと、ほとんどが貸し切りのバスだ、貸し切りのバスがものすごくふえてきて、これによって大体まかなわれておる現在の駿豆の配車なり事業計画で、この二つの路線に関しては、そういう点を除けば大体においてやっていける、しかもその基礎はどうかというと、御承知の通り年間の乗車効率というものを基準にしてみると、まだまだ全国平均の乗車効率よりはこの路線のバスの乗車効率というものは非常に少い、大体において四〇%程度の余力が全般においてある、こういう点であります。そうして特に一番お客さんの多いときの一定の時点をとってみると、なるほどある程度の混乱はあるかもしれない、しかし登山側の言うような大きな開きというものは現実にない、こういうことです。従って現状で十分であって、特に両路線に対して登山側が新しくバスを申請することは不適当である、こういう結論を出している。しかも両者が数字的に相当詳しいデータを出しております。これを一々ここで言うのは省きます。ところがこのデータを見ますと、実は相当食い違いがある。これが今度の問題を解決する場合の一つの重要なる根拠であろうと思う。私営の自動車道路があって、その上に自動車業者がバスをみずから兼業して経営をしておる、それを他の業者にバスを認めるからには、何よりも大きな事由は、公益性の問題が中心になろうかと思うのであります。要するにこういう点について、政府の方としては今までどの程度の調査をなされたか、両者の主張とその出したデータには相当数字的に大きな違いがあります。片方はおれの方の調査が正しいのだと言うし、片方もおれの方の調査が正しいと言っておるのであります。もちろんものの見方や考え方の違いという点もありますけれども、まず第一にデータが違っており、またデータの上に立ったいろいろの考え方の違いがあるが、これを正しくさばこうというには、当局自体に、あそこ全般の公益を中心とした相当の調査がなくちゃならぬと思いますが、こういう調査があるのかないのか、やったのかどうか、やったとするならば、そういうものを一つ資料として出していただきたい、両者から出たものよりも別の運輸省独特の調査があるならば出してもらいたい。そうしてその調査によってどういうふうな判断――ここで判断をはりきり言うわけにはいかないでしょうが、どういう点を根拠にして判断をされているかということを私はお聞きしたい。
○山内説明員 そういう数字的な問題が、われわれの事案の処理には非常に重要なデータでありまして、それにつきましては陸運局に調査をさせ、調査資料をあげておるわけであります。ただそういうことが調査の基本的な客観的な数字になるわけでございますので、これは事案の処理が終りましたならば提出させていただきたいと思います。
○久保田(豊)委員 そうすると、あるにはあるが、まだ事案の処理中で出せないというのですか。
○山内説明員 大臣も昨日申されましたように、われわれの方の説明はそういう数字的な説明というものがおもでございまして、それでまた疑問が起れば再調をする。省議を開きますときにはそういう段階になるわけでございまして、事案が済みますまでは、そういう数字を常に固めつつ、両者の数字、役所の数字というものをにらみ合せつつやるのが通例でありますので、最終的の数字は事案の処理を待ちまして発表いたしたいと思います。
○久保田(豊)委員 無理のないことですからそれ以上は追及いたしませんが、これはおそらく両者の出している数字もここにありますけれども、相当お互いに山があると思う。そういう点と、特にもう一つの点は登山側のいろいろの数字の中で、私ども不思議に思うのは、新しく車を入れなければだめだと言っておりながら、いわゆる競合をやらなければだめだと言っておりながら、過去六年間に実は競合をし、あるいは認可を受けた運転回数もその半分ぐらいしかやっていないということは、ちょっと私は筋が通らないと思う。こういう点についても両者の数字が非常に違いがありますので、これらについてはよほど公正な、厳格な判断をしていただくということが、必要だろうと思うのであります。私はこの観点から見て、運輸当局がこのデータに対してどういう判断を下すかということは、今ここでお聞しても無理だと思いますから、聞きません。これが第一の要件になろうと思います。
 その次に何が要件になるかというと、やはり両者の、特に登山側の両路線に対しまする乗り入れを認める特殊な理由というものがあるかどうかということであります。今までいろいろ言われておりました点は、たとえば早雲山線の登山バスの競合乗り入れ、あるいは認可ということは、駿豆が小田原と小涌谷の間の免許の際の交換条件になっておるというふうな、駿豆の方はこれを承知しているというふうなことを登山側が主張されておる。あるいは運輸省の旧高官の中にはこういうことを公言されておる人もある。ところがこれに対して駿豆側は、そういう事実はないということをまた主張されておる。私はこういう点については駿豆側が承諾するはずもなかろうと思う。
 その次は、運輸省がこれを公約しておるのだというようなことを言っておる向きもありますが、これも非常に変であります。まだ公聴会も済まない前に、運輸省と一部の高官が公約をするというようなことは、非常な行き過ぎであろうと思うのであります。
 もう一つの意見は、六年間の早雲山線の受け入れ協定を一方的に駿豆が破棄した、従ってこれの代償として乗り入れを認めることは当然の行政措置ではないかというふうな意見もあるようであります。さらに現状のまま置いたならば、いわゆる駿豆コースが非常に有利になって、登山コースが不利になる、従ってこれを補充する意味で、公正を期する意味においてやらなければならぬというふうな意見もあるようであります。
 もう一つは、早雲山線の一部が、登山の方から駿豆に対して土地が無償提供されておる。これに対する道義的な責任その他からいっても、当然この路線に対しては認めなければならぬというふうなことが、それぞれ双方から主張され、また片方ではこれを強く否定しておるのが、今日の実情であります。こういうふうな点は、今までのこの問題に対しまする経過から言いますと、当初に私が概括的に申し上げましたような、当時の運輸省の高官のこれに対しまする言動というものが、常にこういうものの裏づけになっておる。こういう特殊な事情で、一応一つ一つ理由はありますけれども、私はこれをもってこの問題を律すべきものではないというふうに考えるが、局長はこの九つの事項についてどういうふうにお考えになっておるか、これをお聞きしたい。
○山内説明員 われわれの方はこの法律に基きまして処理いたしておるわけでございます。そういう第六条の各事項を構成いたしますいろいろのデータにつきましては、慎重に審議をいたしまして結論を出すわけでございまして、事案は非常に複雑になっておりますが、われわれの取扱いといたしましては、ほかの事案の取扱いと同じにやりなければいけない。これだけ特別なる意図をもってやるという意思は全然ございません。
○久保田(豊)委員 それでは今の御意見は、私が申し上げましたような五つの諸点について、両者それぞれあたかも運輸省と関係を持って、運輸省がこれを認めた、認めないというのを中心にして、特殊な事情をお互いにやって主張し合っておるというのが実情でありまして、またこういうことがある程度公聴会においても主張されておるようであります。しかしこういうことは一切こだわらず、純粋な合理的な見地から解決するというのですね、そういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○山内説明員 路線の歴史その他客観的な事実につきましては、どの事案につきましても十分審査をいたします。しかし今言われましたようなことがどういうことであるか、私自身だれがどう言ったということは聞いておりません。それでわれわれといたしましては、そういうものは考慮に入れずに、客観的にこの第六条を構成いたしまする諸要件に適合するデータをとりまして、これをどう判断するかというのが、いつもわれわれ免許か却下かという場合にやっておる方法でありまして、そういうことによりまして大臣は判断されることと思います。
○久保田(豊)委員 要するにこの問題は、駿豆と東急とのけんかあるいは堤対五島のけんか、こういう観点からは解決のつかない問題ではないか。これに世間一般も非常に動かされており、そうしてそれぞれ政治家もある意味においてはこれに動かされておる。どうもわれわれの見るところでは、運輸省自体もこういう線によってある程度動かされておるのが実情のように思う。どうかこういう点は全然考慮を加えずに、私は多少の改善をすることによって一般の公共の利便がそこなわれない限り、この問題は次のような観点で解決すべきではないかと思う。と申しますのは、こういうことであります。箱根の問題は単に箱根だけの問題ではない。私は昨日も申しましたが、要するに東急と西武の、箱根並びに伊豆全体を含めまする二大独占資本の闘争の焦点でありまして、しかもその闘争というか、競争というか、これは伊豆全体から見ますれば、明らかに過当競争であります。しかしながらこれは何らか片づけなければならぬ段階でありますが、これは政府がよほどしっかりした腹をきめるか、あるいはよほど大きな偉い政治家が出て、この問題を大所高所から両者の観点を大きくあらゆる点を考えてやらなければだめであります。私は名前は避けますが、ある日本の政界ではかなり偉い方にも実は相談してみたことがある。ところがてんでだめである。これは初めから立場がはっきりしておって話になりません。こういうことでありますから、私は問題を箱根だけで解決をしてもだめだと思う。そこで民衆の利便特にこの事実を考える必要がある。御承知の通り、箱根においても両者の利害は全く対立しておる。東急の方は要するにあそこを拠点にして、さらに熱海に出て、熱海から伊東に出て、伊東からずっと向うへ行って、いわゆる駿豆の線をくずしていこうという基本的な構想に立っておるのが実情であります。また同時に小田急の線を沼津まで通して、沼津から修善寺に出て、天城を越えて西海岸を通って駿豆コースをくずそうというのが実態であります。大体の動きがそういうふうに動いておる。駿豆としてはこれはどうしても生命線の問題になってくる。駿豆は特に六十年来あそこで伊豆全体について、交通業者なり観光業者としてやっておるという一つの誇りを持っておる。こういう関係から、駿豆は今や非常な防戦をしておる。その防戦の拠点になっておるのが、御承知の通り箱根ではどうかというと、湯ノ花沢並びに駒ケ嶽を中心にして、駒ケ嶽に新しくケーブル・カーを今新設しております。そうして湯ノ花沢に大きな建設をして、あれから湖辺におりて、あそこに箱根園という大きな一つの歓楽場を作って、これを中心にして今の早雲山線ないし湖上の船、あるいは湖辺の専用道路、これをやって、そうしてあそこの防衛をしようということを考えておるのが現実に始まっている戦争です。さらに片方の熱海線に対しては、御承知の通り十国にケーブル・カーを作る、それから熱海峠から熱海へかけてケーブル・カーを作る、これを中心にして東急の進出を何としても食いとめて、あそこへ拠点を固めようとしているのがそれであります。こういうのが実情でありまして、駿豆としてはいいかげんな行政決定がありましても、おそらくあの路線をおめおめと登山にやるということはできないと思う。東急の方はどうかというと、あの路線を使ってさらにさっき言いましたように、東海岸と中央、それと西海岸へ回って、駿豆側を攻め落そうとこういうことですから、これまたなかなかおいそれと簡単にはいかないと私は思います。こういう実情から見て、私はあそこの問題で一番大事な問題は、政治的といいますか、行政的に考える場合に、お互いに私営の道路あるいは私営の施設に対しては、どんどん競争さしたらいいと思う、競争させるほかはないと思うのであります。あそこの状況から言えば、登山が現在一番やるべきことは何かというと、今の登山鉄道を少くとも小田急並みに、これは金がかかるでしょうけれども、改造することであります。そうしてどんどんあの線へ積極的に乗り込めばいいのです。そうしてさらにこれをケーブル・カーで早雲山線と結んでおります。湖上との問題については、御承知の通りすでに早雲山――桃源台間の空中ケーブル・カーを免許申請しておる、これをどんどん作らして金をかけなければ、これは公正競争になりません。これをやって大きくなることが、箱根全体の観光地帯としての価値を高め、一般に利便を与えることだと思う。こういう基本策をとらせるように慫慂せずして、今あるところの路線をどっちへ認可しようか、競合路線にしようかということは、全くこれは全体を見ないもので、二つの大きな独占資本の闘争、これを解決する道は今の政治にありません。従ってこれを公正な競争をさせるということ以外に、私は方法はないと思います。そうして少くとも公共の道路あるいは国道については、これは政府の監督統制権、陸運による統制権を利用して、公正に両者をやるということが一番必要だと思います。今の状況並びに今後発展する状況から見れば、駿豆もあるいは登山も、あそこで乗客が少いから、自分の収入が減るというようなことはありません。相手の利益をとりたいために、お互いにあせっているのではないかと私は思う。こういう観点から見て、私は最も公正な管理というものは、今申しましたような点が一番基本になると思うのであります。おそらくそうしない限り、私はあそこにおける両者の闘争、これによるごたごたというものは、永久に解決しない、かりにどちらかの運行を認めても、あるいは今度のことを見ましても、これはおそらく片方が承知をしない、なおごたごたを起すと思います。もっと理想的に言うならば、箱根全体を通じて東急と西武の統合をして、仲よく一貫作業をさせるのが一番いいと思う。しかしおそらくこれはできる仕事ではありません。そうかといって、両者をそのままにしておいて、お互いに仲よくさせようということは、今までの六年間の経過でできない、私はそう思いますが、これは局長に聞くのは無理かと思いますけれども、この点はどうお考えになりますか。
○山内説明員 その点につきましては昨日大臣が申し上げました通り、大臣は広い見地からそれらを検討していくという御意思でございます。ただいまの御質問の中には私の権限外の問題もたくさんございまして、省全体として、大臣はそういう広い見地からこの箱根及び伊豆半島の問題につきまして考えておるようでございまして、ただいまの御意見十分大臣にお伝えいたしたいと思います。
○久保田(豊)委員 今の点はもちろんあなたの権限外のことが多いと思いますが、ぜひそういう広い見地も大臣とともに腹のうちに置いて、あなたの権限の事項についての公正なる判断をし、あるいは献策をするようにお願いをしたいと思います。
 最後に法律問題であります。法律問題もいろいろ申し上げたいが時間がありませんけれども、非常に複雑な問題ですから私は要点だけ申し上げます。この問題の要点は、要するに両者の争点は、また運輸省との見解のいろいろの点はどこにあるかといえば、今度のような場合において、登山の乗り入れをするのに、今の運輸省当局の考えでは、私有道路業者であるところの駿豆側の同意は要らない。承諾は要らない。大臣の認可権を発動すればそれでよろしい、こういう見解のようであります。同時にこれに反して駿豆側の意見は、これはどうしても私営の一般自動車道路そのものの本質から見ても、同時に駿豆があそこで許されておる許容約款、そういう点から見ても、どうしてもこれは駿豆側の同意を必要とする、こう言っております。これは単にあそこにおける両路線の問題だけではなくて、今後の一般の私有自動車道路に対しまする基本的な問題になると思います。これについていろいろ申し上げたいのですが、要はこれについては当局としましても、御承知の通り両方にそれぞれの意見を出しておるところの法律の専門家があります。これに対して詳しい法律論を戦わしておるのが実情であります。われわれ部外者から見ましても、いずれが真なりやということはにわかに断定はできない。両方ともに主張の根拠があるように思われます。しかし今日の一般通年からいえば、私は同意ないしは承諾が必要なるものと見る方が妥当ではないかと思う。これについての根本の問題は、要するにこういう西武の私営の一般自動車道路、これは片方においては公企業的な性格を持っております。その意味においてはこの面だけを強調すれば、運輸大臣の認可権というものは絶対の価値を持つ。しかし同時にこれは私有財産であります。こういう私有の一般自動車道路の法制の基本というものは、国の公企業であるべきものに実際は個人の資本を導入し、個人の創意をもってやって、従ってその限りにおいて個人の自主権、自主性というものを十分尊重しながら、しかも公企業としての交通という公共性とどう調和するかということが基本の問題だと思うのであります。そういう点で私は片方においては運輸大臣の認可権はほとんど無制限であるというふうな結論を出して、これは承諾は要らないという意見があります。同時に片方においては法理論の上においても、今日の段階におきます私営の一般自動車道路の本質的なあり方、特に今日の資本主義下におきまする本質的なあり方という点からいっておかしい、それは筋が通らないという意見と、法理論として二つあるのであります。これらの点について詳しい点をお伺いしたいのでありますが、時間がありませんから、そこでここにもありますが、運輸省もしくは東急側の法律専門家の御意見も私はずっと見ております。これはすべていわゆる承諾その他要らないのだ、こういうことに結論づけております。逆に駿豆側の方は、そういうのは今日の法解釈、法精神からいって間違いである、同意が要るのだと言っております。これは今後のこの種の問題を解決する場合の非常に大きな焦点になろうと思いますが、当局としてはこういう相反する法律見解を持っておる人たちの意見を率直に聞いて、しかも私はさらにこれについてはより上の専門家というと語弊がありますが、法律家の参考意見等も十分に聞いて、慎重の上にも慎重を期してやる必要があると思いますが、こういう点について今までどのような措置をとってこられたか、また今後大臣が近い機会にこれに対する結論を出されようとしておるが、この結論を出すについては、この法律問題をどう理解をすることが今日の法精神に合うかということを、道路運送法のみならずあらゆる観点から私は再検討をすることがぜひ必要だと思いますが、こういう点についてその御用意があるかどうか、やる気があるかどうか、またやる気があるとすれば具体的にどんな一もし大臣からそういう要求がある場合には、あるいはそれに対して進言をするのかしないのか、要求するということはどんな人を呼んでどんな意見を聴取するのか、これについて明らかにしていただきたい。
 私ども法律はしろうとでございます。立法に携わる者がしろうとといっては申しわけありませんが、実際にあいてはしろうとであります。従ってむずかしい法理論についてはわからぬ。その法理論のわからぬという点については、運輸省の高官といえども私とほとんど似たり寄ったりじゃないか。あなた方だけが法律の専門家ではない、規定の端っこをいじることはあなた方の方がうまいでしょうけれども、基本の、今日の段階における一般の法通念から見てどう理解するかという問題は、単に道路運送法の条々をあっちひっくり返したりこっちひっくり返したりしてみても、条文を並べたって解決のつくものではないと思います。こういうことで、今申し上げましたような点を謙虚に一つとっていただいて、そういう点をやっていただきたいが、そういう御用意があるかどうかお聞きしたい。
○山内説明員 ただいまの先生の御発言の中で、運輸省においてこの法律問題について見解を発表したというようなことがありましたが、われわれはそういう点は全然発表したことはございませんし、またこの問題が御指摘のように一つの焦点でございますので、そういうものを軽々に発表するということはあり得ないことでございまして、この点につきましては訂正さしていただきたいと思います。それともう一つ、この現行法の解釈におきましては、国の行政組織におきまして最高の解釈をする国家の機関もございます。またわれわれの方と駿豆との訴訟の段階におきまして、法務省におきましてもこういう問題に相当深くタッチいたしておりますので、われわれは法務省とも法制局とも十分連絡いたしまして、その意見を聞いておるわけであります。
○久保田(豊)委員 ただいま同意が要るか要らないかという点について、これに対する公的な見解を言ったことはないと言われますが、少くとも今法律的に同意は要らないという立場でもって交渉を進めておられるでしょう、さっきあなたも言っておられた。それが問題だと思うのです。それから商務省で非常にやっておるかというと、これは、商務省はざっくばらんにいえば民間その他と争う場合におきまして、政府側の利害代弁人であります。この見解だけでものをきめるということは、こういう問題については誤まりだと思います。ですから私はもっと広く、今日の少くとも日本で持っておりますところのいわゆる法律観念なり法律理念なりというものの最高水準を動員して、そうしてゆるぎのない見解をこういう問題については掲げてやるのが当無だと思います。訴訟をする場合に、政府側に立って、相手をやっつけようという立場の者がこういう見解を持っておる、それをもって政府の見解とすることは私は不十分だと思う。この点をもう一度確かめておきます。
○山内説明員 私が申しましたのは主として法制局――商務省ではございません、先生は法務省のおつもりで言っておられるのではないかと思いますが、法務省におきましてもこういう問題に関係された方がありますので、そういう意見も参考に聞いておりますが、政府といたしましては、法制局の意見というものが非常に重大でございますので、主としてそちらに連絡をいたしておりますが、政府部内のそういう専門家には十分意見を聞いておるということで法務省の名前をあげたわけでございまして、運輸省といたしましては伝制局に十分連絡をいたしまして聞いてやっております。
○久保田(豊)委員 その点は繰り返すことはやめますが、要するに法制局といたしましても――なるほどそれは政府の法律に対する正式見解に違いはありませんが、これもやはり役人です、この問題の焦点は、役人が官僚独善を強くする、いわゆる官僚独裁といいますか、そういう役所の権利を強く見ていくか、それともむしろ私営の、一般自動車道路を持っておりますいわゆる民間人をこれに動員し、しかも公企業としての軌道に乗って必要最低限の規制を加えながらその自主性を十分に発揮させるか、自主性を認めるか認めないかということが法理論の根本であります。従ってそういう点については法制局の意見を十分深くやられると同時に、法制局以外の意見もこの際十分に参考にされて、そして取り上げられて問題を決定する必要があると思うが、この点についてはどうお考えでありますか。
○山内説明員 ただいま申しましたようにまだ運輸審議会の決定もなされておりませんし、運輸審議会におきましても、その方の専門家の方が入ってそういう点につきましては十分審査をいたしております。またそういう法曹会の方でございますので、各方面の意見を聞いて、この点につきましては誤まりのない結論を出していただくようにわれわれの方も頼んでおりますし、先生のおっしゃることも一つの方法であろうと思いますが、もうすでにこの問題につきましては鑑定書その他十分賛否両論出ておりまして、それぞれ学界でも重要な問題として取り扱っておりますので、われわれといたしましても慎重にこの結論を出したい、かように考えております。
○久保田(豊)委員 もう一点だけ最後に聞きますが、八月の二十九日、三十日に行われました公聴会の結論はすでに出て意見が答申されているかどうか、もし答申がおくれるような――昨日大臣は四日か五日に決定すると言われたが、答申を抜きにできないと思いますが、との点はどうなっておるか、またどういうふうに考えておるのか、お聞きします。
○山内説明員 大臣が昨日三、四日後にやるということは、われわれの省議を三、四日後にやろうという御趣旨であろうと思います。事務的にはやはりお示しのように運輸審議会の答申があり、それから決定ということになりますが、今お話の運輸審議会の答申書はまだ出ておりません。
○淵上委員長 關谷君。
○關谷委員 私も詳細に御質問しようと思いましたが、だいぶ時間をとりましたし、何やら駿豆と東急の公聴会のようなことになってしまいまして、大へん長くなって私の時間もなくなりましたが、一時間以上にはなりませんから、一時間を限って質問をしたいと思いますのでお聞き願いたいと思います。
 まず今の問題になっておりましたのに関連して一、二点先にお尋ねしておきたいと思いますが、これはいわゆる東急系と駿豆系との両方の日本の交通制覇といいますか、これをねらってのけんかでありますので、なかなか容易におさまるはずはないのであります。この部面だけを取り上げて、それでどうとうと言ったところでおさ慮るわけではありません。ソ連とアメリカが一つになれ、仲よくせよというのと同じととであります。五島さんと堤さんが死んでも、まだそのあとが残るくらいの問題であります。私は具体的な問題には触れたくはないのでありますが、今の問題につきまして、両方がいろいろいがみ合っております。両方とも、失礼な言い分でありますが、がんこ一徹そのものの人であります。その中にあって運輸省のこの裁定、行政が非常に困難をきわめておるということは、私はこの点においては自動車局長に御同情を申し上げるものであります。
 そこで、この問題についてでありますが、いろいろお話を伺っておりますと、大体自動車道事業と上を走っております路線の事業と、これを一体として考えるととろに、今日いろいろ複雑化してくるのであって、道路運送法においてはこれがはっきりと区別をせられておるのでありまして、たとい経営者が同じであろうとも、上を走っておる自動車も駿豆、自動車道事業をやっておるものも駿豆であるといたしましても、これは別のものであります。またわしのものだから、他人のものはその上に走らせないという議論は、私は成り立たぬと思います。そういうふうなことで自動車道事業の免許をしているものではない、こういうふうに私は考えておるのでありまして、道路運送法の精神もそこにあると私は考えておるのであります。わしの道路だから、わしの車が走っておるのだから、ほかのものは走らさぬ、こんなばかげた話はないのであります。その点を自動車局長がはっきり割り切ってすべてを考えておるかどうか、一番初めにその点を一つ伺っておきたいと思います。
○山内説明員 道路運送法におきますバス事業と一般自動車道事業というものは、必ずしも一つでなければならないことはないという規定になっておるのでありまして、この点は先生の御説の通りわれわれ解釈いたしております。
○關谷委員 そういうふうに割り切って考えていただけば、私はこの問題はさほどむずかしい問題ではないと思う。いろいろ政治的なものがこんがらがって参りまして、自動車行政をゆがめようと両方がしておりますために、いろいろ紛争が起きておると思うのでありますが、私は、この自動車道事業というものは、その上へほかのものが免許を申請しても何本差しつかえないものだ、適当なものでこの免許条件に合致しておった場合には、それは当然許可すべきものである、このように考えておりますが、この点も一点伺っておきたいと思います。
○山内説明員 その場合に、先ほどからいろいろ御質問のありましたような法律関係の微妙な議論があるわけでございます。もしかりにそれが通し得るものであるとすれば、この道路運送法第六条によって、その他の項目についての適合があるかどうかということを審査すれば足りるということになるわけであります。
○關谷委員 そこらでだいぶはっきりしてきたようであります。それは私たちがこの道路運送法の審議をいたしました際に、非常に詳細に論議をいたしたところでありますので、繰り返して申し上げることは省略いたしますが、道路運送法の趣旨にのっとってはっきりとしたその解釈を願いたいと思います。
 それからもう一つの場合でありますが、今の局長の御意見ではっきりしたのでありますが、自分の道路だから、ほかのものの免許申請あたりは許可することはできないということになれば、貸し切りバスあたりも、私のところだから通さないということも言い得られるのでありますが、そういうものは共用を義務づけられておりますので、共用の面においては、こういうふうな公共性を持っているものは、その面に限っては私有権をとやかく主張すべきものではないというふうな考えを私は持っておりますし、道路運送法もその通りであったのであります。
 なおこれはきめ手になるという一点でありますが、同意の点であります。これは同意が要る要らぬが非常に問題になっているようでありますが、百二十四条に規定いたしておりますあの同意というような意味とは、私は意味合いが違うと思うのであります。百二十四条に規定いたしております道路管理者の意見を徴さなければならぬということは、あの一般の道路法によります道路というものは、これは混合交通を原則として考えたものであって、その上に自動車を通した場合に一般通行人に対して危害を加えるようなことがあってはならないというふうな、混合交通を主として考えておりますがゆえに、その上を自動車を走らした場合に支障があるかないかというふうなことで意見を徴さなければならない、こういうふうなことになっているのが百二十四条の趣旨であると私は考えております。ところがこの自動車道事業というものは、これは自動車だけを走らすりで、それに適格したようなすべての条件をそろえたものに対しまして、これを免許いたしておるのでありまして、こういうふうな点から考えますと、これにどの程度自動車を走らすことができるかというようなことは、すでに運輸省においてもわかっておりますし、また建設省においてもわかっているはずであります。そういうふうな、百二十四条を設けております趣旨から考えますと、すでに自動車道というものを作りました際に、すべてそういうふうなことに適合するようなものでなければ許可をしないということになっておるのでありますから、これは法制的に考えますと、重ねての管理者の同意は要らない、こう解釈するのが筋合いである、私はこういうふうに考えますが、この点は大事な問題でありますので、局長の解釈を一つ聞かしていただきたいと思います。
○山内説明員 百二十四条の解釈につきましては、關谷先生のおっしゃる通りでございます。われわれもその通りに解釈いたしております。それでは一般自動車道に同意が要るか要らないかということは、ほかの一般法との関係で論ぜられておるところでございまして、この点につきましてはいろいろ法制上の問題を目下審議いたしておるわけであります。
○關谷委員 そういたしますと、これはその同意が要るか要らないかという点については、自動車局としてはまだ明確な解釈は下しておらない。こういうふうに解釈してよろしゅうございますか。
○山内説明員 そういう点につきましては、一応の解釈は下しているわけでございますが、具体的な事案にも関係いたしますので、この席上で申し上げることはかえって紛糾を来たすことにもなろうと思いますので、総合的に……。
○關谷委員 私は今まで東急と駿豆の話がありましたから、その東急と駿豆の話というので、それに関連して法的の解釈をお尋ねしておるのでありまして、その問題がどちらになるのかということは何にも関連はございません。それで法的の解釈をお尋ねしておるのであって、そのために、今まで話題になっておったのが駿豆と東急のけんかだから、そのけんかのときに解釈を下すのが工合が悪いというのはちょっとおかしな話で、私は法律解釈をお伺いしているのであって、それが紛糾の種になるからというようなことはおかしいと思います。その点明確にお答えを願いたいのと、それとこれはこういうふうな解釈もできます。いろいろこういうふうなことで事業をやって、上を自動車を走らせている人と、その自動車道を経営している人が、両方同じ資本系統、同一人間であるというふうた場合に、ほかの場合に同意が要るというような場合には、これは同意をしないのが私はほんとうだろうと思います。同意でなくして、意見を徴しても、反対意見は出すかもしれませんが、同意の意見等はとうてい出すわけはないのであります。この事柄は、百二十三条の問題におきましても、あの七大都市におきましていろいろ公営企業をやっております市長が――市長は全般の公共の福祉の代弁者であるというふうなことから、この公営企業に関係なく答申しなければならないものが、公営企業を持っております市長が一切答申しない、また答申をしても、反対の答申をするというふうなことが今までの通例になっておるのでありまして、自動車道事業をやっております人と、その上をその上を走るバス事業をやっておる人とが一つの場合に、ほかの免許申請があった場合に同意するはずはありません。そういうふうなことはしないのであります。これは法の欠陥であるかもわかりませんが、そういう場合に、もし同意を得なければならぬというふうな解釈をするのであったならば、またそれと同時に必ず回答をしなければならぬという義務も一方では負わなければならぬのでありますが、そういうふうなところは局長はどういうふうに解釈しておられますか、今の同意が要る要らないという面とあわせて御回答を願います。
○山内説明員 すべてそういう点につきましては、各政府機関の意見本聴取いたしておりますので、近い機会において省議を開きまして決定をいたしたいと思います。また百二十三条の条項につきましては、關谷先生の御質問に対しまして書類でお答えいたしました第六に書いてありますが、現在の情勢では、やはりその企業体の管理者としての立場と地方公共団体の長としての立場というものがある程度混同されておる事態もございまして、あるいは意見がおそくなるという場合もございますが、最近そういう点についてわれわれの方は十分連絡をいたしました関係上、意見の提出方が漸次改善されつつあるというふうに、意見書にわれわれの方のお答えを提出してある通りに動いております。
○關谷委員 私は都合によりましては次の道路運送法の改正の場合には、百二十三条のこれは除きたい、こういうふうに考えておる一人であります。なおこの自動車道事業者の同意が要るという点につきましては、要らないと解釈するのが正しい法の解釈であろう、こういうふうに考えておりますので、省議等をやられます際の御参考に供しまして、その問題についての質疑を打ち切ります。
 私がこの間八つお尋ねをいたしましたうちの第一番の点につきましては、すべて大臣が省内においていろいろ検討をして、そうして適当な解決をする、こういうふうなことでありますので、これは重ねて申し上げることは省略をいたしますが、この件につきましては海陸総合的な立場から何としてもやらなければならないものであって、そうすべきものであるということを強く運輸当局に勧告をいたしておきます。
 第二番目のドライブ・クラブの問題でありますが、これは非常に厄介な問題でありまして、局長も旅客課長もこの点だけはお困りであろうと思うのであります。しかしそのままにほうっておくわけにも参りませんので、私お尋ねをいたしたいと思いますが、これにつきまして詳しい調査をしておられないのではないかと思うのであります。ここに出ております数字等につきましても、私は実態と非常に違っているというふうに考えております。健全なドライブ・クラブであっても、これを認めるとすれば道路運送法を改正する、自動車貸し渡し業というものが正しいものとすればそういうふうな条項を設ける、こういうお考えであろうと思いますが、今のドライブ・クラブというものはことごとくがハイヤー、タクシー業の類似行為をやっておるのであります。これははっきり申し上げても差しつえないのでありますが、これに対してはどのような調査をせられて、どのようにこれをせられようとするのか、これでは一向結論が出ておりません。対策といっても、その策が一つもないようでありますので、一つその点を伺っておきたいと思います。
○山内説明員 ドライブ・クラブにつきましては、先般の当委員会でも詳細な御質問がございましたので、お答えをいたしたわけでございます。ただ、ただいまの御質問の第一点で、一体どういう調査をしたかということは、実際このドライブ・クラブというものが非常にはっきりしない実態でございますので、各陸運局に命令をいたしまして調査をいたしましたが、非常に難渋をきわめたわけでございます。と申しますのは、施設が非常に簡易でありましたり、新設、移転がひんぴんと行われておりますので、たとえば新聞の広告を見てそこへ行きましたところが、そこにはいなかったというようなことで、御承知の通り足をもって探したり、あるいは警察と連絡したりしてやりまして、まだ十分この実態もわれわれの方はつかめたとは思っておりませんが、各陸運局におきましては相当困難をきわめてやっております。また先般の当委員会の御質問のあとからさらに調査をいたしましたわけでございまして、陸運局もこれをつかまえるには相当難渋をきわめておるわけであります。それでわれわれの方といたしましても、このドライブ・クラブの当初はスクーターの貸し渡しをするということから始まっておるわけでございまして、問題となりました四輪車を対象といたしましたドライブ・クラブが方々に出て参りましたのは、去年に入ってからのことでございます。それでわれわれの方は去年の六月に各陸運局に実態調査を依頼いたしまして、ただいま申し上げましたような調査の仕事を始めて参ったわけでございます。われわれとしても、この問題につきましてはできるだけ早く結論を出したいというふうに考えておるわけであります。
○關谷委員 自動車局でできるだけ早くと言いましても、二年も三年もかかるというようなことにもなるのでありまして、この点一つ早急に御調査を願いたいと思います。ことごとくが類似行為をやっておることは間違いないので、私たちが都内を歩いてみましても、大きな看板をかけておるところがあちらこちらにあるのであります。そういうようなことをやっておりますものは、まさか家内工業ではあるまいしするので、それがお調べができないというようなことは当局としては言えないと私は思うのでありますが、いかなるところの協力を得ても、これは早急に解決をして、この類似行為を取り締っていただきたいと思います。これは中居委員からも詳細お尋ねいたしておるそうでありますので、あまり多くは申し上げませんが、健全なドライブ・クラブについて認めるとすればということが書いてあるのでありますが、健全なドライブ・クラブというのはどういうふうなことに考えておられますか。
○山内説明員 健全なドライブ・クラブと申しますものは、昨今自動車に対する一般の関心が非常に高まりました関係上、自動車の免許をとる方が次々とふえております。ところが自動車の免状をとっても、自分で自動車を買い得る人は日本ではまだなかなか数が少いわけでございまして、そういう方々がほんとうにスポーツとして、あるいはレクリエーションとして自動車の運転をしたいということのためには、われわれとしてもそういう社会的要請を満たすように考えなければいけないのではないかというようなことを考慮に入れておるわけでありますが、ほんとうに健全なドライブ・クラブというものは、逆な言い方から言えば、法律で禁止されておりますタクシー、ハイヤーの類似行為をする疑いのないものということも考えられます。これは御質問に先走ったお答えになるかもしれませんが、もしもかりに認めるとすれば、そういう車に何らかの表示をするとか、そういうふうに縛っていった方が、はっきりとタクシー、ハイヤー類似の悪質業者をより分けることもできるのじゃないかと思います。いろいろな点につきまして業界の御意見も聞き、われわれもいろいろ考えまして、そういう正当な要求を満たすドライブ・クラブというものと、悪質なものとを、より分けるいろいろな方法を今研究いたしておるわけであります。
○關谷委員 このごろどんどんふえておりますこのドライブ・クラブについて、まだその研究をしておるというようなことではおそいので、もう少しスピーディに調査その他をして、こういうふうな問題を解決していただきたいと思います。これ以上あなた方にお尋ねをいたしましても、非常に困っておられるようでありますから、早急にこれを調査をして、そして健全なドライブ・クラブを育成するとすればどうなるのか、そしてそれにはどういうふうな条件でやるのか、そしてハイヤー、タクシーの類似行為をやっている者はどういうふうにして取り締るかというふうなことを、はっきりとした線を早急に出していただきたいと思うのでありますが、いつごろそういうふうな結論をお出しになるつもりですか。それが見急に早急にと言いましても、早くやりたいというようなことを私はあなた方から聞いておりましても、それが二年にも三年にもなることがたびたびあるのでありますので、これはいつまでにどういうふうにしようとせられるのか、この点いろいろな対策の関係もあろうと思いますから、一つ伺っておきたいと思います。
○山内説明員 この問題につきましては、参考人の意見も十分聞きまして、できるだけ早く決定をいたしたいと考えております。
○中居委員 関連して一つ聞かしていただきたい。ドライブ・クラブの問題について、自動車局は早急に結論を出したいということでございますから了承はいたしますが、しかしドライブ・クラブの問題が論議せられまして、運輸省が道路運送法の百条、百一条の二項ですか、これの準用でやっていくという通牒を出してから、すでに数年たっております。私の記憶では六カ年間経過しております。ですから、早急にやると言いながらも、六カ年間そういう現在の道路運送法の不合理性というものにほおかぶりをして、今日まできておるわけです。あなた方が言われる早急にということが、どの程度の日月を意味しているかわかりませんが、努めて早急にこの問題に対する結論を出して、そうして必要とあらば、法の改正も次期国会に御提出を願いたい、こういうふうに考えております。
 さらにもう一つお尋ねしておきますが、運輸当局が考えておられる健全なドライブ・クラブというととは、どういうことを意味しておるのであるか、こういう点について先ほども關谷さんからお尋ねがあったのでありますが、私は具体的な点で一つ伺っておきたいと思います。現在のドライブ・クラブというのは、百条の準用と申しますか、貸し自動車業に準用し得るような形態の商売をやっておるものと、もう一つは自動車自身を借り入れることを商売にしておるものと、二つあるのです。ドライブ・クラブの会員というものはA会員、B会員というのがあります。A会員というのは、自家用自動車を所有しておって、それをドライブ・クラブに貸し渡すことをやっているのがA会員です。B会員というのは、そういった自動車をフリーに借りて、ドライブすることによって、一日数千円のお金を払って会員と称しておる者がB会員でありますが、自家用自動車を保有しておる私なら私が、ドライブ・クラブに自動車を貸すということも、健全なドライブ・クラブとみなしておるのであるかどうか、この点を伺いたいと思います。いわゆるA会員、B会員とも認めていくかどうかということです。
○山内説明員 その点は先般もお答えいたしましたように、この省令の改正によりましてとの車をつかまえていくか、共有あるいは車による貸し渡しという面でつかまえていくか、あるいは事業という面でつかまえていくかということによりまして、われわれの考え方も分れるわけであります。現在は国会も終りましたので、事業としてつかまえていきます場合には、道路運送法の改正の必要がございますので、この法律の改正につきましては、直ちに研究をしてみたいというふうに考えております。それで早急にやるといたしますれば、どうしてもこの貸し渡しという形態、あるいは共有という形態を、どういうふうに健全な格好へ持っていくかということの省令の制定を考えなければならないわけでございまして、現在の省令では不十分であるとわれわれ考えております。この点は率直に認めるわけでございますが、その場合には、実態を十分知っている人に参考人に来ていただきまして、どういうふうにこれを規制すれば七われわれの考えており、また社会の要求しておりますような健全なドライブ・クラブとして、一般人が利用できるようになるのかというような点につきまして、実はわれわれもいろいろ調査いたしましたり、話を聞いたりいたしましても、自動車局長でございますが、自動車の運転ができない者でございまして、その点でそういう知識がございませんので、いろいろな人に今後そういう御意見を聞いて、間違いのないようなことでやれるかどうか検討したいということでございます。
○中居委員 こういうことなんです。現在のドライブ・クラブというのは、いわば貸し自動車業の仲介業なんです。新聞に広告を出しているのです。自家用自動車をお持ちの方は当協会にお申し出下さい、三十万円相当の自動車なら、一日三千円支払います、こういう広告を出して、Aの人間から自動車を借りて、そうしてその車をBの人間に一日五千円なら五千円で貸すというのが、現在のドライブ・クラブの実態です。ドライブ・クラブが会員の出資によって自動車を持っておるというのが、ほんとうの意味のドライブ・クラブです。現在日本に存在するドライブ・クラブというのは、そうではないのであって、貸し自動車仲介業です。だから健全なドライブ・クラブを法的に認めてやるなら、会員の各位が出資しまして共同で自動車を購入して、共同で使用するというような健全なドライブ・クラブを意味するのではないかと私は考えております。従いまして法制定に当っては、こういうことも実体をよく御調査を願って御検討願いたいと思います。
 もう一つ、こういう貸し自動車あるいは会員組織の自動車クラブというものが時代の趨勢であるという、このことだけをもって法的に合法性を与えるということは、私は少くとも東京都内においては早計ではないか。ドライブ・クラブが現在問題になっておりますのは、ハイヤー、タクシー事業と類似行為をやってるということ以上に、交通事故の大きな原因をなしておる。このことに一番問題があるのではないかと思います。千キロ、二千キロ程度走って免許証をとって、ドライブ・クラブから車を借りて、この自動車のひんぱんな、舷々相摩するようなところで、勝手な運転をして大きな事故を起しておる、交通の阻害をなしておるという、こういうところに私はドライブ・クラブの一番大きな問題が存在しておるのではないか、かように考えております。従いましてこういった、健全なドライブ・クラブが時代の趨勢であるということを原因の一つにするならば、それと同時に、都内の交通緩和、事故防止という観点からも、この問題に慎重な御検討を願って、すみやかによりよい結論を出してもらいたい、こういうことを私は希望いたしておきます。
○山内説明員 ただいま先生のお話のいわゆるA会員の方でございますが、これがドライブ・クラブに貸して、ドライブ・クラブはまた一般の人に貸すという形式は、われわれも好ましくないと思います。この形式が一番タクシーの名義貸しのおそれもありまして、類似行為になりやすいというふうにわれわれも考えておるわけでございます。またただいまの交通の保安の問題につきましても、この問題を審議いたします場合に十分考えまして、省令を作って、ほんとうにドライブ・クラブとしてあるべき姿にしたいということでわれわれも考えていきたい、そのためには十分参考人の方々の御意見を聞いて事を処したいというふうに考えております。
○關谷委員 ドライブ・クラブの問題につきましては、なお自家用車を貸すというようなことは、これは百条の面からいきましても違反でありまして、百二条によって取り締られるのであります。もう少し本腰になっておれば、私は今の条文の中でも取締りができるというふうに解釈しておるのでありますが、よく検討をして、そうして取り締っていくということになっても、一つ万全を期してもらいたいと思います。類似行為をみんなやっておることは間違いないのでありまして、そういうふうなことをそのまま放任するということは許されぬことであります。この点よく御留意を願いたいと思います。
 次に定期観光バスの問題でありますが、これもむずかしい問題でありまするが、この答申の第三を見ますると、何やら責任をこの前の運輸審議会の答申になすりつけて、こう言ったのだから仕方がないのだというようなものの言い方でありますが、あなた方はまことに上手に運輸審議会というものを使うのであります。普通の場合は、自分たちが許可しようと思いますと、これを許可しようと思うがこれについての意見をどうぞ、これを許可しないという考えのときは、許可しないと思うがこれにどうぞという使い方をしますが、こういうふうに運輸審議会をほんとうの実質的なもののように言って、これに責任をのがれておるということを、私は実態とこういう回答書と対比いたしまして、まことに遺憾に思っております。私は以前の運輸審議会の答申の際と今とでは実態が変ってきておる、こういうふうに考えておりまするし、その道の権威者であります前の政務次官の伊能繁次郎君も一度新聞等で発表しておったようでありまするが、東京においては一社もしくは二社は許可する方針だということも言っておるようであります。その道の権威者でもそういうふうなことを言っておるのでありまするが、これはどういうふうにお考えになっておるのでありますか。この点は簡単でいいのであります。これも私が以前にお尋ねをいたしましてから、すでに一年を経過してきております。可及的すみやかに適切な結論を出したいというふうなことは、いつものきまり文句で、こういうふうなその場のがれの御回答ではなくして、今の状態に照らしてどのようにお考えになっておられるかを、一言だけでかまいませんから、御回答を願いたいと思います。
○山内説明員 ただいま出ております、そこに掲げておりますような申請書の件につきましては、現在陸運局で調査中のものと、公聴会が終了したものとであります。運輸審議会はそのときどきの経済情勢で判断をするわけでありまして、輸送の情勢あるいは社会的情勢が違えば、また審査は新しくなされるわけでございます。こういう点につきましては、まだ審査中の件でございますので、どうするかということは言えないことは御承知の通りでございますが、できるだけ早くそういう結論を出したいということを考えております。
○關谷委員 これはそのくらいのことにしておきますが、事態が変っておるので、伊能君あたりもそういうふうなことを発言しておるくらいでありますので、当局者がそのくらいはっきり言い得られる状態であるということをはっきりと御認識をいただきたいと思います。
 それから次に自動車運送協議会の運営状態でありますが、これを見ますと、自動車運送協議会というものはほとんど活用せられておらないような状態でありまして、私どもはそんなつもりであの道路運送法の改正をやったのではなかったのでありますが、どうもこれはそういうふうな協議会をやつて、公正な結論を出して、それによって各陸運局が行政をしておるとは今の場合考え得られないのであります。もう少しこの面はよく自動車運送協議会を活用して、ほんとうにその地方々々の実態をとらえて、公共の利便をはかるということにしていかなければならぬと思うのであります。毎年の予算折衝あたりでも、あなた方はどういうおつもりで――昨年も今年もでありますが、この自動車運送協議会の費用でありますが、委員手当が十八万二千円であって、旅費が十七万七千円、これが三十二年度の予算面に現われておる数字でありますが、あなた方大蔵省と折衝せられる際に、こんな数字ではやれないということはわかりそうなはずでありますが、昨年が三十五、六万か四十万であったと思いますが、ことしもまた両方合せて三十五万九千円ということになっておりますが、こんなことでどういうふうにしておるのでありますか。私はどんな運営をしておるのか、一向わからないのでありますが、お尋ねをいたしたいと思います。
○山内説明員 その点につきましては、まことに費用が少くて、各委員の方々にも申しわけないと思っておるわけでございます。この協議会の経費が標準予算に入っておりますために、標準予算の増額が非常に困難でございます。その点私の努力が至らなくて、言いわけにならないわけでございますが、御趣旨を体しまして、今後大蔵省に強力に折衝して、さらにこの自動車協議会が所期の成果を上げ得るようにいたしたいと考えております。
○關谷委員 私がお尋ねをしましたのは、予算がないからどうにも運営ができないのだといって、あなた方が逃げられるかと思ってそういうことをさっきお尋ねしたのでありますが、たとい予算がないからということであっても、私は自動車運送協議会のこの使命というものは、少くともその年度の初めには委員を招集して、その年間におきまするところの総体的な需要供給の面というものを検討して、それに基いて陸運行政、自動車行政が行われなければならない、こういうふうに考えておるのでありますが、ほんとうにその陸運局管内の実態を把握して、こういうふうにすべきものだというふうな答申が出て、それに基いてやっておるところがありますか、そういうような結論を自動車運送協議会で出して答申をしておるところがありますか、ありましたら一つ伺っておきたいと思います。
○山内説明員 この表に提出いたしましたものは、正式に諮問をいたしまして開いた回数でございます。先生の今お示しのようなことは、各陸運局におきまして懇談会という名称で、諮問をしない場合には、年度当初にいろいろな情勢を説明いたしまして、御意見を拝聴するということは相当やっておるように、われわれは陸運局から報告を受けております。また協議会の答申通りにやっておるかというお話につきましては、最近におきまして昭和三十一年十一月三十日名古屋市のハイヤー、タクシーにつきまして答申をもらい、答申通りにやりました例がございます。
○關谷委員 それはまだそれだけしか答申をもらってその通りやったものがないということであって、この自動車運送協議会というものを活用して、官僚行政の悪弊をなくしようというのが根本であの際に作ったのでありますので、もう少し自動車運送協議会というものを活用していただきたいと思います。これを活用しないために出先の自動車局長の裁量で、感情一つで左右できるというふうな場面が出て参りまして、自動車行政が乱れるというようなことになっておりますので、この点はよくこの自動車運送協議会を活用して遺憾のないようにやっていただきたいと思います。この協議会の活用が足りないために、出先の自動車行政、ハイヤー、タクシー等の免許が乱れておるというようなこと、具体的なものも指摘をしてお尋ねしたいと思ったのでありますが、時間もありませんのでその点省略をいたします。自動車運送協議会を活用するという点につきまして、いま一段の御配慮が願いたいということを申し上げておきます。
 第六の問題につきましては、私先ほどもちょっと触れましたので、多くは申し上げませんが、改善が期待される傾向にあるといいまするが、改善が期待せられた傾向といいますか、そういうふうな具体的な例はどこにあるのか。私は、このために出先の陸運局が非常に困って、廃止をしてもらいたいというようなことを痛切に、各地方の陸運局が言っておるような状態でありますが、この廃止についての御意見と、そして改善が期待される傾向にあるというその具体例を二つお伺いします。
○山内説明員 改善が期待される例といたしましては、最近市長の意見の提出方が割に早くなっております。一時非常におそかった場合があるわけです。これが早くなってきまして、 (關谷委員「具体例、具体例」と呼ぶ)この点につきましては名古屋の市から、日にちはよく覚えておりませんが、従来おそかったのが、陸運局長がそういう点につきまして市長と十分話し合いをいたしまして、相当早くなってきたということもございます。また各陸運局で、あるいは先生方にそういう御意見もあろうかとも思いますが、といいますことは、われわれといたしましても、事案の処理をできるだけ早くしたいということで、陸運局に常に早く調査書の提出を求めますために、陸運局としても早く提出したいと思うと、なかなか道路の調査書が来なかったり、こういうこともありますので、陸運局でそういう意見があったのかとも思います。われわれといたしましても、この向上だけで果してずっといけるかどうかということについて、まだはっきりした立場を持っておりませんが、どうしても現行法ではおそくて処分ができないという場合には、あるいは今後期限をつけて回答を求めるということも、おそい市、県についてはやろうかと考えております。
○關谷委員 早くなったというふうなことで、今そういうふうな七大都市の市長の意見を徴さなければならない案件の未解決の問題であって、それに対する市長の意見の提出が、いつ提出をしてきたか、これに対して意見を請求してから後にどのくらいたっておるかということのわかるような資料を、一度御提出を願いたいと思います。なお出ておらないものもあると思いますが、そういうふうなものも一つ資料として、次の機会にでも出していただきたいと思います。
 ガソリンの価格安定のことにつきましては、松原委員から前にお尋ねをしているそうでありますから、私は省略をいたします。
 この長距離トラック輸送は必要があると思う、これに対する当局の考え方で、これにつきましても、当該区間の実情をよく調査した上適正な措置を講じたい、こういうふうなことを言っておられますが、適正な措置を講じたいと考えておる、考えておるのはそうかもしれませんが、一向に実行には移っておらないようであります。長距離路線トラックの事業も出ておって――今のような鉄道では運び切れないような状態であります。海送転移もできないようなことになっております際に、長距離トラック輸送を認めるという以外に方法はないのでありまして、これを認めないために、東海道あたりは白ナンバーでどんどん輸送をやっておる実情はよくおわかりだろうと思います。それがわからないような自動車局なり陸運局なら、そういう役所は要らないと思います。長距離輸送を抑制しておるために、経済と免許とが合致しないために、白ナンバーの違反行為がどんどんと白昼行われておる。白昼といいますか、四六時中行われておるような状態でありますが、これに対し、私は具体的に――以前に久留米−大阪間を免許したことは聞いておりますが、それ以外にどこを許可したか、こういうふうな経済の実情において、これがまだ一ぺんも許可になっておらないということであるならば、この回答はあなた方がうそを言っておるというふうにしか考えられないのですが、どういうものが許可になっておりますか、私寡聞にしてそういうふうな実例を知らないのであります。もっとも長距離といいましても、あなた方はそれを出せと青いますれば、百キロかそこらのものでも長距離というふうに言ってしまうのでありましょうが、五百キロ以上のもので許可になったものが、久留米―大阪間以外にあるかないか。あったら、その実例を知らせてもらいたいと思います。
○山内説明員 手元に持っております資料といたしましては、二十九年以降の資料を持っておるわけでございますが、二十九年は非常に多いわけでございまして、われわれの方は、五百キロ以上でなくて、大体二百キロ以上くらいがある程度今の自動車と鉄道との関係から見まして長距離と考えておりますので、少し詳細な数字になるかと思いますが……(關谷委員「二百キロはいいですよ。五百キロ以上がありますか。」と呼ぶ)五百キロ以上は、武蔵貨物自動車株式会社というのが東京−盛岡、五百七十キロでございます。二十九年に免許になっております。それから礪波運輸というのが東京−大津問、五百四十二キロ免許になっております。それから新潟運輸建設株式会社が柏崎−大阪間、五百七十キロ認可になっております。三十年におきましては、日本陸運という会社が仙台−青森間、三百八十八キロ、これは五百キロ未満であります。久留米運送株式会社、下関−大阪、五百八十九キロ、それから三八五貨物自動車運送株式会社、三戸−東京間、六百六十六キロでございます。(關谷委員「三十一年はどうですか。」と呼ぶ)三十一年はございません。三十二年に入りましては、久留米運送が山鹿−日南間、三百八キロでございますが、免許になっております。
○關谷委員 三十一年度にないと言うて、三十一年度にあれだけ経済が膨脹しておりまするのに、それでもないというようなことでありまするが、今の実情は私はどうしても――吉野運輸大臣のときにも私はよく言ったのであります。道路を作ることは鉄道を一本引くことと同じだ、そうしてその上を自動車を走らせるのだという言明を、前の大臣のときからしながら、やはりそういうふうな実際免許をしないというふうなことでありますが、今のこの鉄道がつかえ、船もどうにもならないときに、自動車を押えておくという手はないのでありまして、今の自動車行政は日本の経済の発展を阻害しておるといわれてもしようがないのであって、そういうふうな声も高いのであります。よく検討をせられまして、適合するものをやるのだというようなことで、私たちが適合するというふうに第三者として考えた場合でも、それを許可しないということでそのままほっておく事案が具体的にあります。そういうふうなことの一つ一つを取り上げて、私はここであなたに質問をしたいのでありますけれども、この点も時間の関係でいたしませんが、長距離トラック輸送というものはどうしても今のときにはやらなければならぬのだというふうなことは、これだけはよく銘記しておいていただいて、そうしてその方針で処理をしていただきたいと思います。以前から出ておって、適当なものであろうというふうに考えられておるものでも、すでに二年も三年も押えておる事例が、私の承知しておるのにあるのであります。そういうふうなことがないように、早急に処理せられんことを希望いたしておきます。
 この運転者の道路運送法違反に対する防止策、これについても何ら対策がないというふうに書いてあるので、これは簡単な回答と思われるくらい、これには積的極な策が一つもないようであります。これも大きな問題でありますが、いずれこれにつきましては、また時間のありまする際にゆっくり御質問を申し上げたいと思っております。これは今乗車拒否とかあるいは煙突というふうなことはいつも行われておるのでありまして、そういうふうなことを取り締る方法を両方、警察と所管争いをしながらいつまでもほうっておくというふうなことは許されないわけでありまするので、両方協議をして、何とかそこに方策を立てなければならぬと思いますが、これに対してはどういうふうな措置をやっておられるというのでありますか。ただこれは自覚に待つよりほかはないとか、あるいはそういうふうな、何といいますか、指導をするというふうなことだけでは、とうていこれは百年河清を待つようなものであります。実際に効果のあるような取締りをしなければならぬと思いまするが、これについて警察方面、警察本部あたりとどういうふうな打ち合せをしておられるのか、もしそれが一向に行われないということになりますると、また何か別に立法措置を講じて、それのできるような体制を作らなければならぬのじゃないかというふうに考えておるのであります。今の陸運局あたりの人員等ではとうていできないというようなことで、放任しておるのかもわからないのでありまするが、それでできないとすれば、またできるような方法を何か考えなければならぬのでありまするが、それについての積極的な方策というふうなものを考えておられるかどうか。私はこの八に書いてありますような防止策では何もできない、こういうふうに考えておりますが、この点について、これと別に何か方法があるのかどうか、そういうことを考えて具体的に進められようとせられた事例があるのかどうか、一つ伺っておきたいと思うのであります。
○山内説明員 この違反行為につきましては、業界でも非常に問題になっておりまして、みずからそういう指導委員会を作られまして、自主的な、何と申しますか、そういう明朗化運動も推進をいたしております。陸運局におきましても定例的に警察当局と会合を持ちまして、これらの防止方法にりきまして、監査及び指導という両方面からの違反の防止の措置を進めておるわけでございます。実態を聞きますと、警察官といたしましても、なかなか取り締りにくいということは、個々の行為をつかまえまして直ちにそれが煉突行為である、あるいは乗車拒否ということの判定がなかなかむずかしいようでございまして、そういう取締りにつきましては警察も十分協力をいたしてくれておるわけでございまして、さらにそういうことをなくさせるためには、やはり労働条件の改善その他一連のそういう身分的な問題も関係をいたすわけでございます。またその基本には、ハイヤー、タクシー業というものが健全な企業として成り立たなければならないわけでございまして、運輸行政全体の問題の上からも研究をして、こういう事態のないように努力をいたしたいと思っております。
○關谷委員 これで私の質問はきょうは時間の関係で、お約束の時間もありますので終りたいと思いますが、要するに私がお尋ねいたしました八つの点につきましても、これを通じて見受けられますことは、自動車行政については、自動車局においては積極性が何もないという一語に尽きるのであります。何の積極性もありません。改善の努力も現われておらない。ただ今までの旧套にとらわれてそれを踏襲しておるだけであって、事なかれ主義で何もかもいっておりますために、何もかも乱れてきておるというのが自動車行政の現状だというふうに考えられます。これを見られても、あなた方これで質問した者が満足をするというふうにお考えになったら大へんなことでありますので、私はもう少し自動車行政というものに積極性を持たせて、そうして経済の実態に即応したようにやっていただきたい。もう少し積極性を持って、そうして公益第一に進んでもらいたい、こういうことを私は申し上げまして、私の質問を打ち切ります。
○淵上委員長 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時四十五分散会