第026回国会 科学技術振興対策特別委員会 第30号
昭和三十二年四月十九日(金曜日)
    午前十時五十七分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 有田 喜一君
   理事 赤灘 正道君 理事 齋藤 憲三君
   理事 前田 正男君 理事 岡  良一君
   理事 志村 茂治君
      小平 久雄君    須磨彌吉郎君
      平野 三郎君    南  好雄君
      田中 武夫君    滝井 義高君
      原   茂君
 出席政府委員
        科学技術政務次
        官       秋田 大助君
        総理府事務官
        (科学技術庁長
        官官房長)   原田  久君
        総理府事務官
        (科学技術庁原
        子力局長)   佐々木義武君
 委員外の出席者
        総理府技官
        (科学技術庁原
        子力局アイソト
        ープ課長)   鈴木 嘉一君
        運輸技官(気象
        庁観測部長)  川畑 幸夫君
        運 輸 技 官
        (気象庁観測部
        測候課長)   大田 政次君
    ―――――――――――――
四月十八日
 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関
 する法律案(内閣提出第一四九号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 放射性同位元素等による放射線障害の防止に関
 する法律案(内閣提出第一二八号)
    ―――――――――――――
○有田委員長代理 これより会議を開きます。
 本日、菅野委員長は、都合によりまして出席できませんので、私が、その指名により委員長の職務を行います。放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律案を議題といたします。
 通告に従いまして、質疑を許します。岡良一君。
○岡委員 放射線障害防止の法律案に関連して、最近新聞紙上等で国民の大きな不安の種となっておりますいわゆる無警告核爆発実験が、シベリアの南西部で行われております。おそらくはそれに基くものと推定されるところの放射能によって汚染をされた雨、あるいは放射能によって汚染をされたちり等が日本の各地に降下しつつあるわけであります。このことは、放射線障害予防の観点から、われわれとしても重大な関心を注がなければならない問題であります。この問題については、調査等は原子力委員会がその責任においてなすという建前になっておるのでありまするが、これら全国的な放射能異変の実情について、御調査の結果を御報告を願いたいと思います。
○鈴木説明員 お答えいたします。原爆の影響に対する政府の対策の中心機関といたしましては、昭和二十九年の六月に閣議決定を見ました原爆被害対策に関する調査研究連絡協議会というものがございまして、それは関係各省と学識経験者を交えた約百名近い大きな協議会でございます。それの幹事役を厚生省が勤めておるわけであります。それで、この協議会は過去ずっとフォールアウトの問題についても対策を立てております。この協議会の中には、部会が幾つかございまして、たとえば、医学部会、その部会長は都築博士、それから環境衛生部会、その部会長は中原博士、そういうような組織ができております。これが関係各省を集めまして――関係各省と申しますと、気象庁でありますとか、農林省の水産庁でありますとか、文部省等もございますが、そういう関係各省を集めまして、いろいろ対策を協議しておるわけでございます。原子力委員会は、御存じのように、原子力の平和利用に対するそれの開発その他を審議決定する機関でございまして、原子力の平和利用に伴った放射線の放射能の問題もございますので、この原爆の問題にも無関心ではおられない、そういう態度をとっております。昨日の委員会におきまして、この問題が議論されまして、その結果、従来各省でおのがじし放射能の調査をいたしておったのを、測定方法の統一でありますとか、お互いの連絡であるとか、そういうようなもう少し組織的なシステマティックな調査をしたらいいのではないか、それにはどういう方策をとったらいいかということでございまして、それの立案について原子力局に一応考えてもらうということに決定いたしております。従いまして、現在まではそういう各省の横の連絡機関といたしましては、厚生省が幹事役をいたしております原爆被害対策に関する調査研究連絡協議会がいたしておりまして、原子力局へ、あるいは委員会へ、気象庁その他から刻々の情報などを連絡しては参っておりません。それで現在の模様がどうであるかということは、私ども新聞記事程度以上には知っておりません状況でございます。以上が実情であります。
○岡委員 昨年、俊鶻丸がエニウエトック環礁において行われたアメリカの水爆実験のもろもろの影響の調査に出動いたしましたときには、委員会で私どもが提議いたしまして、当時御出席の藤岡委員も当然このような影響の調査と対策は、原子力委員会の責任事損であると思う、こういう御答弁があったわけです。その後引き続き開催をされた原子力委員会においては、その方針が承認されて、そこで原子力委員会の責任において、俊鶻丸が各省庁の関係者を乗せて出動し、調査いたしおるという事実があるわけです。従いまして、当然今回の問題につきましも、これは単に今回の問題というよりも、かなり将来にも不測の危険が予想される問題であるという建前から、原子力委員会としては単にビキニ等のあの災害のために、一時各省を連絡をした原爆被害影響対策委員会というような、いわばその場の場当り的なものではなくて、もっと原子力委員会が中心となって、この調査と対策の検討に当る、こういう建前に原子力委員会の方針が切りかえられてきているのではないかと思うのですが、その点はどうなのでしょう。
○佐々木政府委員 お説の通りでありまして、今年度もこういう組織的な恒常的な調査をしなければならぬというので、予算を三千七百万円かとりまして、そしてこの予算をもちまして先ほど鈴木課長日からお話がありましたように、関係各日省あるいは地域的にも広い問題でございますので、そういう点を、調査九百法の統一とか、あるいは調査地点の統一とか、あるいは調査時期といったようなものを全部調子を合せまして、長い間じっくり調査を進めていくというような態勢を整えるのが一番当を得た処置ではなかろうかというので、きのうの委員会では、先ほどお話がありましたように、観測の組織化というものを予算を中心にして考えてもらいたいというお話がありまして、これは前々から考えておったのでありますか、ただその際先ほどからお話がありましたように、厚生省にも従木から機関がございましたので、そういうものとの関連を一体どう持っていくかといったような点も考慮しなければいけませんので、事務当局といたしなしては、一案を作成する際にも十分各庁と相談して、委員会で御決定していただくというふうな態勢でございます。
○岡委員  とにかく原子力局あるいは原子力行政というものは、いはば新しく発足した機構であり、また今後に刮目せらるべき行政であると思いますから、従って、これまであった機構、これまであった制度というふうなものが、ともすれば新しく発足しようという原子力行政あるいは原子力機構というものとの間に、若干の摩擦が起り得ると思うのです。しかし、問題はすでに許容度を五百倍どころか、新潟のごとき七十八万カウントということになれば、これは減衰期の問題もありますから一がいなことは言えないとしても、その数字だけからいえば、許容度の何千倍というような放射能に基く汚染された塵埃等のカウントが出てきておる。そういうことから新潟県なりその他関係府県では、あるいは露天にさらされておる食料品については、十分洗浄しろ、雨に当ったら身体を気をつけろ、いろいろな警告を出しておる。しかもそれらがその土地々々の思い思いの形で出されておる。日本の政府全体として一つのセンターがあって、センターがあらゆる情報を集約して、いかにすべきかという対策を時々刻々国民に十分に知悉せしめるという動きが今のところ全然ないといってもよいと思う。そこで、平和利用のため云々ということがさっき鈴木課長からもありましたけれども、原子力委員会設置法の中には、原子力の利用によって起る障害の防止ということが、重要な調査、企画、決定事項になっておるわけであります。遺憾ながら原子力基本法では、わが方は平和利用といっておるけれども、軍事利用というものが現にあるわけです。軍事利用によって国民が大きな不安にさらされておる。しかし、これは平和利用であるから、軍事的利用に基く影響や障害については、原子力委員会の所管外だというのは、私は言葉にとらわれ過ぎた議論じゃないかと思うのです。原子力委員会としてもっとはっきりした方針をとって、従来ある原爆の被害影響対策の協議会のごときものも、やはり原子力委員会が現に三千余万円の予算をとって調査等に当るというところにまで来ておるわけだから、もっと具体的に、しかもすみやかにその企画を今申し上げたような方向に進めていくべきじゃないかと私は思うのです。その点どういうふうなお考えでしょうか。
○佐々木政府委員 原子力委員会の設置法そのものから見ますと、なるほど疑問の点がございますけれども、しかし、お説のような考え方の方か、政府としては最も妥当でなかろうかと思いますので、そういう方向に相なるべくは進みたいということで今後立案にかかるつもりでおります。
○岡委員 そういう仕事について進めたいというのじゃなく、具体的にこういうふうに進めつつあるのだというふうな具体的な御努力の点を聞かしていただきたい。
○佐々木政府委員 その点につきましては、現職委員の中で特に藤岡先生が非常にこの問題を熱心に取り扱われておりまして、専門部会というものを設けまして、その専門部会で各庁あるいは学識経験者の皆さんに日に二回ぐらいお集まり願っては、いろいろのその後の進め方なり成果なりというものを御発表いただいて、そういうものを向後にだんだん組織化するような機運を作りりつございます。従いまして、突如としてこの問題を委員会として扱うというんじゃなくて、大体の大勢と申しますか、機運がここまできておりますので、立案するのにもそう大して困難を感じないのではなかろうかというふうに考えております。
○岡委員 専門部会というのは、どういう構成なんですか。そして何か方針ができましたか。
○鈴木説明員 藤岡委員を中心といたしまして、気象庁、農林省――農林省は水産庁もございますし、農業技術研究所もございますが、そういう農林省関係、それから厚生省、海上保安庁等々の関係官庁からなりまして、過去に三、四回この問題について会合をいたしております。それで、目下関係各省から実行予算といいますか、実行計画を取り寄せつつあるわけであります。それで、その実行計画の集まりましたところで、さらに会合をいたしまして、それが妥当なものであれば、すみやかにその線に沿って、三千三百万ばかり取っております予算を配賦いたして、そしておのおの調査に当っていただく。なお、その部会に小委員会を設けまして、観測における測定方法の統一の問題であるとか、よりこまかな専門的な問題について審議いたしたい、こういうふうに考えております。
○岡委員 原子力委員会は、原子力利用に関する予算の見積り並びにその配分計画を決定するということになっておるわけであります。そこで三千三百万円という程度の予算で、今こうして大きな国民の不安の極になっておる外国の水爆実験に基く影響の調査、その対策等について、予算的にそれで十分に仕事ができますか。
○佐々木政府委員 先ほど申しましたように、各省ではそれぞれ思い思いに自分の予算で従来から執行しておりますので、それにプラスして三千万円を一種の組織化のための資金というふうに考えますと、もちろん十分だとは言えぬと思いますけれども、まず組織化のためには、これでやっていけるんじゃなかろうかというふうに考えております。
○岡委員 そうすると、原水爆の実験に伴う影響あるいは被害の調査については、各省独自の予算を持っておる。ただそれらを原子力委員会の責任において組織化するための予算として、三千三百万円というものを要求された、こういうわけですか。
○佐々木政府委員 たとえば、ある省では、仙台地区を非常に重視する、ある省では九州方面に重点を置くといったような場合には、おのずから予算の関係上、こららで統一的に――各省で地方のブランチというものを持ちましてやって参りますけれども、にわかにそういうことをやっても、予算がないということになりますと、組織ができませんので、そういうところにはそういう資金を配分いたしまして、そうして総合的にやるといったような考え方を持っております。
○岡委員 先般、ジュネーヴで開催せられておる国連の科学委員会に、日本の方からもまず資料の一端を報告するということで、東大の檜山教授を中心にストロンチウム九〇について研究が行われた。ところがこのストロンチウム九〇の研究のために要する研究班の予算というものは、大学の一般研究予算から出ておると言われておる。それは事実なんですか。
○鈴木説明員 檜山先生を中心といたしますストロンチウム九〇研究班の経費は、文部省の科学試験研究費から臨時に出ておりまして、本年度の上半期分として二百万円出ることになっております。
○岡委員 問題はやはりそういう予算こそ――国連の科学委員会は、国際原子力機関の将来の運営上非常に重要な、不可分な関係を持つ資料を出しでくれる機関だと思うんです。そういう科学委員会に日本が正規の代表を出して、そうしてその会議に提出すべき資料も、日本において、特に諸外国から期待されておるところであります。ところが、日本の学者がこれらの資料を整備するということになると、文部省の一般科学試験費から出てくるので、原子力委員会としては、これらの予算については何ら関知し得ないし、関与することもできないというようなことであるとすれば、やはりこれは原子力委員会としての当面重要な責任事項とも私ども考えておる障害の防止あるいは将来の大きな国際的な原子力平和利用のための礎石を、日本原子力委員会が提供するという、そういう立場から見ても、まことに私は遺憾だと思うんです。そういう点、もう少しやはり委員会として、あるいは原子力として積極的に予算要求もし、また研究を推進し、科学委員会に対しても恥かしくない資料を、日本の学者も十分研究して出さしめて、こういう大きな推進的な仕事は、当然原子力委員会に課せられておると思う。その点いかがですか。
○佐々木政府委員 先ほど申し上げましたように、委員会が発足する前から、ビキニの問題、あるいは広島、長崎の問題等、それぞれその影響、実態等の調査が各省で進められておりまして、委員会ができました際にそういうものをすぐ統一してやるべきかどうかということにつきましては、去年のビキニの爆発の問題のとき非常に問題になりまして、やはりこれは委員会で、法律的にはいささか疑義があるけれども、統一的に強く進めるべきじゃなかろうかという話が持ち上りまして、そういう方向で問題を処理したわけでございます。今後の進め方に関しましては、やはりお話のように、原子力委員会といたしましては、先ほど申し上げましたような次第で、強力に進めていきたいということで、その立案を命じられましたので、私どももできるだけ各省と相談しまして、恒久的、組織的に問題を深めていきたいというように考えております。
○岡委員 問題はそれをやり抜くかどうかにあると思うんです。ですから、たとえば今われわれが審議しておる放射線等の障害防止に関する法律案にしても、やはり過去の実績というものが大きく、真に障害を防止しょうというわれわれの意図をくずしておるわけです。いわんや新しく発足した原子力委員会、または新しく発足した日本の原子力行政というものが、古い、このような機構や実績によって、ほんとうに十分に駿足を伸ばし得ない。しかもおそらく将来は日本の中心的な政策になり得るであろうところの原子力行政が、出発の門出で、そういう官庁の従来の慣行とか、あるいは実績に基く割拠主義的なものに巻き込まれて、自分のベースを向うのベースに譲ってしまうというようなことでは、真に日本の原子力委員会の効果もなければ、原子力行政もほんとうに力強い、頼もしい、堅実な発展は私はし得ないと思う。そういう点で、秋田さん、あなたは政務次官として、委員長がおられないから、あなた方の政治的な御決意を一つ……。
○秋田政府委員 まことにお説ごもっともでございまして、そういう方面に今後十分注意をいたしまして、強力な施策を講じ、かつ原子力行政については科学技術庁が主体になって、責任を持って諸般の行政に当らなければならぬ、こういう信念を持っていくべきであると考えておりますが、その点につきましては、実情いまだその意に沿わず遺憾の点がございます。さだめし外部からごらんになって歯がゆい思いをされておられると思いますが、かすに時をもってし、しかもその時は相当スピードをもって考えていかなければならないとは存じておりますが、いましばらくの時間をかしていただきまして、おくれを取り戻し、そして強力なる、科学技術庁あるいは原子力委員会を中心とする、主体をそこに持った原子力行政を実施しなければならぬ、こういう考えでございます。
○前田(正)委員 関連して。今の問題について、私は特にこの際科学技術庁の方に注文をつけたいと思うのですけれども、実はけさの新聞を見てみましたところが、原子力委員会が中心になってこの問題を取り上げていくというようなことがちょっと書いてあったのです。私は、こういうような障害防止というものは、もちろん原子力委員会はその基本に関することをやらなければならぬから、原子力委員会にお願いしなければならぬけれども、こういうものは最も行政に関係のあるものであって、科学技術庁がその中心になって実はやらなければならぬものではないか、そういうことがどうも誤まって新聞に書かれるという点は、科学技術庁としても、こういうものに対する今までの行政官庁としての責任感が非常に薄いのではないかということが感ぜられる。そういうことは原子力委員会がやってくれるだろう、原子力委員会の方では関係の各省がやるだろうという考え方であるが、責任からいえば当然科学技術庁の責任であって、科学技術庁の方で取り上げてやっていくべきである。こういうものこそ、ほんとうは今まで科学技術庁が基本であったのでありますけれども、今度科学技術庁の法律の修正によって、放射線障害防止というものの基本だけでなしに、全部を一応主管することができるように修正になっておるのでありますから、科学技術庁が責任を持って行政機関の調整をやっていくのだ、こういう強い決意を持ってやっていただかなければ、受ける感じが違うのであります。ということは、感じが違うだけならいいのですけれども、そういう決意のいかんによって、それに必要な、さっきから岡委員が言っておる予算の問題とか、あるいは法律的な問題とか、各省間の調整の問題とか、いろいろな問題が出てくるのですが、そういう問題を原子力委員の諸君にやれといったって、実際問題としてやり方の基本的な考え方とか、技術的なことは、原子力委員の諸君も言われるでしょうが、それを具体的にまとめていくのは科学技術庁が責任を持ってやらなければならぬことでありますので、原子力委員会に意見を聞き、また原子力委員会の方針としてやっていただくことはけっこうなんですけれども、こういうものをまとめていく実際の仕事というものは、科学技術庁が具体化するという強い決意をこの際示してもらわないと、今までのものを統一して予算化していくとか、あるいはまた今後そういう統一した行政の調整をやるというようなときには困ってくると思うのです。この点について政務次官の科学技術庁としての立場というものを明確にしておいていただきたい、こう思っております。
○秋田政府委員 前田先生のお説まことにごもっともでございまして、私もその通り考えております。実際問題として、この大気中の放射能汚染の総合的、統一的な調査機構の確立、この問題等はまさに事務としてむしろ行政面に関連の多い部類がございますから、当然科学技術庁がとるべき行政の一つとして、また非常に大事な部面として取り上ぐべきものであると考えております。その点については少し処置がおくれておるというような感が深いのでありまして、私も心中みずから感じておったところであります。ただ、やはり原子力委員会とは、関連が密接なものがございますので、こことの連絡を十分とりつつ進めなければならない、こう考えております。実際問題におきましては、きわめて連絡を密にして進んでいくべきものである、しかし考え方として、また実際面として、科学技術庁がこの部面には推進的役割を果して、そしてこの方面における人心の不安の除去なりその対策に遺憾なきを期さなければならぬ、こう考えております。おくればせながらそのように実現を期しておる次第でございますので、しばらくお待ちを願いたいと存じます。
○岡委員 とにかくすでにシベリアで行われておる無警告実験によって、日本の大気あるいは降ってくる雨が相当汚染しておる、驚くべき汚染を見ておるわけです。そこへ持ってきて、クリスマス島ではまた実験をやる。さらにまたネバタでアメリカは実験を五月中旬から始める。そういうわけで、むしろ原水験の実験が大国によって競合されつつあるという感がある。われわれ国民なり政府の意図というものは何ら報いられるところなく、むしろ実験の競合によってこたえられておるという理不尽な状態に今置かれておるわけです。そういう状態の中で、特にあらゆる条件で日本が谷間にあると言われておることを考えれば、単に御趣旨ごもっともだ、なるべくその方向にいきたいというようなおざなりのことでは、これはもう国民も国会も納得できないと思うのです。これは具体的にどういう体制あるいは体系を持てば科学的に汚染の実態というものが間違いなく把握できるか、それにはどういう組織が必要であるか、こういう点については当然構想があってしかるべきだと思う。これは関係の局課長でもけっこうですが、お答え願いたい。
○秋田政府委員 おざなりの、御説ごもっともであるという意味で申しておるわけではございません。しんからそう考えてお答えを申しておるわけでございます。従って具体的な方法を、ただいま事務当局で検討中でございますので、これが一応の成案を得ますれば、原子力委員会とも十分連絡をとりまして、そうして科学技術庁が中心になり、従来この方面に関係のありました行政機関等も集めまして、この方面とも連絡をとって、具体的な方策を立てなければいかぬ、こういうふうに実際的な連絡をとることを、しかも敏速にとることを考えておりますので、この点御了承願いたいと存じます。
○岡委員 その具体的な構想について一応おまとめのものがあると思うので、お示し願いたい。
○秋田政府委員 大体の構想があろうかと思いますので、事務当局の方からお答えいたさせます。
○佐々木政府委員 先ほど申し上げましたように、気象庁では気象庁の予算をもちまして、そうして気象関係の汚染の状況等を調べております。農林省は農林省で、それぞれ水産庁あるいは試験場等で調べております。そして各個所でそれぞれ調べておりますので、その長はそのまま伸ばすと同時に、その短はこれを補しまして、そうして地域的にはどういう場所で総合的にどうしたらいいか、あるいは調査基準は一体どういう基準でやったらいいか、実験はいかなる実験を毎日やったらいいか、あるいはものによっては毎日はできませんので、周期的にやるとかいったやり方がいいか、そういう点をそれぞれ勘案いたしまして、そうして、できてきたものは一本にまとまるように、検討できますような方向でやりたいと思います。ただ、御承知のように、放射能の調査におきましても、たとえば北国等で雪が降ったりする際には、なかなかむずかしい調査方法等もあるようでございますので、そういうような特殊な地域の問題も考えまして、そういう地帯はどういうふうにした方か一番科学的に成果が上るかというような問題等もあわせて検討していきたいというように考えております。
○岡委員 そういうような構想を、先ほどおっしゃったように気象庁なり、農林省なり、厚生省なりの各関係の諸君を集められた席上にお諮りになったわけですか。
○佐々木政府委員 ただいままでやりました段階は、各省の調査の現状ならびに成果等を、各省からそれぞれ資料に基きましてお話をいただきまして、今後どういうふうに進めたらいいかという点に関しまして、それぞれ各省から意見を求めまして、そういう実態を十分把握するのに今まで時間をとりました。今後はその実態並びに各省の意見等を勘案して、そして統一的にやるにはどうしたらいいかという立案にかかる段階に入っております。
○岡委員 今いただきました四月九日にロンドンの軍縮小委員会に提出をしたこの日本政府の見解、いわゆる登録制と国連による査察の細目的な具体的な点なんですか、ここで国連科学委員会または新たに設置さるべき核爆発実験管理委員会は何をすべきであるかというような点についての具体的な項目があります。これは当然外務省がロンドンの小委員会に出す前に原子力委員会等と十分打ち合せを遂げたものでなければならないと思うのですが、そういう打ち合せばありましたか。
○佐々木政府委員 私の記憶が間違っていなければでございますが、正式に御相談をいただいたことはないように記憶しております。
○岡委員 そういうところにやはり私は問題があるのじゃないかと思うのです。当然日本には厳として原子力委員会なるものがあって、そして原子力委員会は今日やはり平和利用の推進と同時に、こうした国民の福祉にかかわる重大な障害の防止についても関心を示さなければなるまいと思うのですが、そういう立場から、日本の方では、一月十八日に三国共同提案で、水爆実験の段階的な禁止に至ることを前提として、とにかく登録をすべきである、同時に国連はその責任においてこれらの影響の科学的な結果を測定することを事務総長に勧告をすべきである、こういう決議案に参加した。具体的にどうするかということになれば、当然これは原子力委員会と外務当局との間に十分なる打ち合せを遂げて、その上でやはり日本は軍縮小委員会に提案すべきものじゃないかと思うのです。ところが外務省は外務省でやる、原子力委員会は原子力委員会でというような形で、内外を貫いての日本の原子力行政というものについての一貫性か非常にないのじゃないかと思われる。こういう点、いかかに考えられますか。
○佐々木政府委員 その点に関しましては、先ほど申し上げましたように、外務省からたしか相談を受けたようなことはないように感じておりますが、今後の進め方等に関しましては、委員会なり外務省の方にもお話し申し上げまして、やってみたいと思っております。
○岡委員 例の研究協定の細目協定の改訂の場合は、原子力委員会の諸決定と交渉の当事者との岡には、やはり交渉そのものについていえば、若干のズレがある。そうかと思えば、またこういう問題は、当然私どもの信ずるところによれば、日本の原子力委員会の意向を十分に聴して後軍縮小委員会に提議をすべきものであろうと思われるものが、外務省から何らの相談もなかった。原子力行政というものは、国内の開発よりもむしろ対外的な折衝にいろいろ今後大きな問題点があるわけです。ところが、これがここ最近一月あまりの動きを見ても、対外的な折衝面において委員会と外務当局との間には、間然するところなき意見の一致というふうな合意か成立をしないというような事実が若干見受けられる。こういうことは将来何といっても、日本の立ちおくれを克服するためには、外国から先進的な技術情報というものを入れていくということか第一義的な要諦になっておる現段階において、私はことごとにこういり形で原子力委員会の決定と、あるいは外務省の実際の海外折衝というものの間にズレかあるということは、非常に遺憾だと思うのです。こういうことは、今局長や課長に小言を申し上げたところでいたし方ありませんので、別の機会にはっきりしていただきたいと思うのですが、局長の立場から、もっと外務省と原子力委員会なり、原子力局なり、科学技術庁が一体となって、共通しな問題については話をする、こういうような進め方ができないものでしょうか。
○佐々木政府委員 これは私ども事務当局の考え方でありますが、いろいろ議論の過程には経過がございましたが、終局におきましては、閣議了解という線で各省並びに委員会も事前に了承いたしまして、そうして閣議で決定したものが行政府といたしましては最も統一したものと考えております。従いまして、外交の方針に関しましては、閣議了解が一番この問題に関する決定した基本になるものというふうに考えるのでございます。なお、この国連の軍縮小委員会に提出した問題は、先ほど申しましたように、私の記憶違いか、あるいは最高の問題でございますので委員会の方々だけ聞いておるか知りません。よくわかりませんが、しかし閣議等では十分御検討あったものでなかろうかというふうに考えております。
○岡委員 気象庁の方がお見えになりましたので、川畑さん、大田さんにそれぞれお尋ねをいたします。最近第三国の領土内において無警告の水爆の実験が行われまして、新聞紙等によれば、相当雨、大気が放射能によって汚染されておるのでございます。その数字は前代未聞の計数を示しておるようであります。これは具体的にどういう汚染の状況であるのかということを一つお聞かせを願いたい。
○川畑説明員 大田測候課長から、資料をもって説明いたさせます。
○大田説明員 今度の実験の関係につきましては、新聞報道では、四月三日、六日、十、十二日にあったという報道がございますが、われわれの方で確認いたしましたのは、四月三日と十日と、それから最近の十六日、この三回を確認いたしました。放射能の方について申し上げますと、四月の六日に、これはごく局部的でございますが、福岡で非常に高い放射能を持った雨が降りました、その数字は、雨量はわずかでございましたが、二十二万カウント・パー・リットル、今まで観測された値では一番高い値でございます。これの減衰の状況、放射能の減り方の状況から推定いたしますと、この推定はかなり誤差を含んでおりますけれども、この六日に福岡に降りました三十三万カウントの放射能は、おそよ四月三日の爆発に対応しているという見当をつけたわけでございます。それから、その後雨もあまりありませんで、放射能はあまりなかったわけですが、四月十六日及び十七日になりまして、今度は前回と異なりまして、かなり広い範囲について、しかもかなり高いレベルの放射能を持った雨が降りました。その値は――そのときの雨の状況を申しますと、大体は関東以西に雨が降っております。そして北海道の一部に降っております。これだけの雨の地域につきましての放射能は、大ざつぱに申しますと、観測された地点ではすべて一万カウント以上という、これは平常のものに比べますとずっと高い値でございますが、そういう広い範囲についてかなりのレベルの放射能の雨が降っているということがわかりました。特に東京について申しますと、東京は観測を開始しまして約二年になりますが、今回は二万五千カウントということで、従来にない一番高い放射能でございました。十六日、十七日に降りました雨の放射能で、一番高いのがおよそ五万カウント、大体のところで一万カウント以上、大体そういう見当でございます。この十六日、十七日の放射能がいつの爆発に対応するかということは、まだ減衰状態をはかっておりませんのではっきり申し上げられません。しかし、こういうピークが出るということ、そしてその値が一万以上の大きいものであるということから推定いたしますと、およそ三日前か四日前か、大体そういうころの爆発に対応すると推定して間違いないと思っております。そういたしますと、これは大体十二日かあるいは十日の爆発に対応するものだというふうに考えておるわけでございます。大体以上でございます。
○岡委員 気象庁の方では、ここ一両年の間、それぞれの測候所を働かせて、大気あるいは降雨の放射能の測定にも当っておられるわけでありますが、最近は、その測定の方法、基準、測定器具その他について、一応統一された規格のもとに測定されておると聞いておるのであります。私は専門的なことはよくわかりませんが、そういうようになっておるのかどうかということ。それから全国何カ所くらいでそうした定時に測定をしておられるのか。それから微気圧計が配置されておるはずでありますか、微気圧計は――私どもしろうとですが、かなりな規模、メガトン級の水爆実験等があれば、シベリアであろうと太平洋であろうと大体探知できるものであるかどうか、探知できるとすれば、何時間何分くらいで微気圧計はこれを探知するものであるかというようなことについて、一つ御意見を聞かしていただきたいと思います。
○大田説明員 ただいまの御質問の、統一されているかどうかという点につきましては、一昨年の四月に常時の測定を開始いたしまして以来、全国的に統一された方法でやっております。なおいろいろと、たとえば環境衛生の面などに利用することを考えまして、ごく最近若干の新しい方法を追加する計画は持っておりますが、もちろんそれも全国的に統一してやるつもりでおります。
 それから、何点でやっているかという点につきましては、全部で十五点で放射能の観測をいたしております。そのうち主要な都会に観測気象台が五カ所ございます。札幌、仙台、東京、大阪、福岡、ここにおきましてはやや充実した測定をいたしておりまして、これを基準的な観測といたしまして、そのほかの十カ所はやや簡易な観測であります。
 それから最後の点の、微気圧によってどの程度のものが探知されて、かつ何時間ぐらいでそれがわかるかという御質問ですが、御承知のように、微気圧の変動は、空気の音波とほとんど同じような性質を持った波が伝わってくるのでございまして、その速度はわれわれが今まで調査いたしました結果によりますと、一秒間に約三百メートルでございます。そういたしますと、たとえばビキニで爆発があったといたしますと、あそこから日本までの距離が約三千キロ、時間にいたしまして約三時間。それから、かりにクリスマス島で行われたといたしますと、これの距離が約七千キロ、時間にして約六時間それから、最近行われておりますシベリア大陸、中央アジア付近の爆発、これは距離がはっきりわかりませんが、昨年の秋に行われたソ連の実験では、中央アジアと推定いたしまして、距離が約六千キロと推定いたします。もし同じ場所で行われたといたしますと、これがやはり約六時間かかるわけでございます。時間の関係は、爆発があって、そのくらいの後にキャッチできるということでございます。
 それから、どのくらいの大きさのものをつかまえることができるかということでございますが、これはわれわれも一生懸命研究しているわけでございますが、はっきりしたことは申し上げられません。ただ、今まで行われた各地の爆発で、新聞報道などでその爆発の大きさを推定して報道しておりますが、それあたりから推定いたしますと、ビキニあるいはクリスマス、あるいは中央アジア、このくらいの場所で実験が行われたといたしまして、およそのところはメガトン級以上の爆発であればキャッチできる、特に、クリスマスあるいは中央アジアの方は距離が遠くなりまので、メガトンと申しましてもやや大きい部類に属するメガトン、数メガトン以上くらいのものであればキャッチできるのではないかというふうに思っております。
○岡委員 今月に入ってからソビエトで非常に行われている水爆実験は、時間的にも数日を経てばどんどんやられておるということになれば、水爆そのものも、ある意味においてもはや実験段階から、実用段階に入ったのではないかといわれておるわけであります。実用段階に入ってくるということになれば、このメガトン級よりはるかに規模の小さいものも実用段階にどんどん使われてくるということになれば、日本におって、アメリカあるいはソビエトがこのような小規模の実用段階に入った水爆の実験をやるときには、現在の気象庁の、あるいは気象学的な技術段階では、これを探知することは不可能でありましょうか。このことが日本の共同提案においても非常に争点になっておるわけでありますが、あなた方の専門的なお考えとしてはいかがでしょうか。
○大田説明員 先ほど申しましたように、三千キロ離れていて、メガトン級以上の爆発ならは探知できるというわけでありますから、それ以下の爆発は今の微気圧計の観測による限りは、キャッチできないと思います。距離と爆発の大きさによってきまってくるわけであります。
○岡委員 それで全国十五の地点において、定時的に雨なりまた空気の汚染を測定をしておられる。この結果、最近特に東京都などでは異例な高カウントが測定されたわけです。これは人体の許容量ということになれば半減夏期とも関係するわけですが、そういう方向に向ってその探究はしておられるわけです。
○大田説明員 人体の影響という点につきましてはわれわれの観測いたしておりますのは、空気あるいは上から地上に落ちてくる放射能を観測しておるわけでございまして、これがたとえば飲料水となりあるいは土地に落ちてそれが野菜に吸収され、それを人間が食べるという、いろいろな途中の段階を経るわけでございますが、われわれ気象庁といたしましては、その計算はいたしておりません。地面に落ちるところまでの測定をいたしておるわけでございます。
○岡委員 問題は、そうしてわれわれの要求にもかかわらず、繰り返し繰り返し実験が強行されるということになっておるのでありますから、そうすると、いわば大気中に蓄積された、特に人体に有害な放射能ちり、フォールアウトの問題が非常に保健衛生という観点から重大になってくるわけです。こういう大気中に蓄積されつつある――現にこの委員会で都築教授は、今日のような頻度で熱核実験が続行されるとすれば、十年を待たずして、少くともストロンチウム九〇は人体の許容量をこえるであろうと言っておられる。先般松下特使に随行していった道家教授などは、五年を待たずして許容量に達するであろうと言っておるわけであります。こういうふうな高空に、成層圏でしょうか、蓄積をし、それが順次降下してくる。こういう一つの経過を測定するのは空中ゾンデもやるのかどうか知りませんが、こういうことも当然あなた方のお役所の仕事でないかと存ずるのであります。こういう点、具体的にやはりお調べ願っておるのでしょうか。
○大田説明員 今、仰せの通りでございまして、現に地上に落ちてくるもののほかに、対流圏あるいは成層圏に相当蓄積されておるというデータが、これは外国で計られたデータがございます。日本におきましても、一昨年来、これは研究的に気球を使いまして、無線気球から自動的に無線で通報する、いわゆるラジオ・ゾンデと申しますが、そういう方式を使いまして、測定を実施して参りました。その結果によりますと、やはり上空にかなり蓄積されておるという結果が出ております。しかしこれは研究的に機械の試験をしながら行なってきたわけでございますが、本年度から原子力局の関係の予算がつきまして、本式にと申しますか、いわばルーティンにこの測定を実施することになっておるのであります。
○岡委員 そういうことで、大気中、地上、雨、あるいは対流圏、成層圏ですか、周空における放射能汚染の科学的なデータを、気象庁は一生懸命に測定をされ、お集めになっておる。ところが問題は、そのこと自体も、これは国連の科学委員会に日本側の提出すべき非常に重要なデータではありますが、さらにこれが具体的に、今度は国民生活にどういう悪影響を及ぼすかという検討、がさらにつけ加えられなければならないと思います。そのことによっていわば一種の統計的な興味から、国民の生活に密着したデータとして生きてくるわけです。こういう過程において、私は日本の現在のこうした外国の原水爆実験に基く影響の調査から、これを障害の防止にまで持っていくその過程に、何かしら、スムーズにいっておらない。――お役所は、気象庁ならば大いに観測をしておられる。そしてカウントを発表される。今度はまた文部省関係の大学が驚くべき数字を発表する。国民は非常に驚き不安に陥っておるという、いわば学者の研究的な、役所の統計的な興味が、直ちに国民の生活にあるいは国民の感情に不安を与えるということでは、これは生きた政治ではないと思う。だから皆さんの検討されあるいは探究された数字というものが、今度は国民に安心を与えるために、安心を与える武器にならなければならないと思うのです。あるいはまたそういうものが、国際的にも原水爆実験をやめさせる武器にならなければならないと思う。今、少くとも現実の問題としては、相当高カウントの雨が降っておる。相当大気が汚染をされておる。これをあなた方の立場から率直にお聞かせを願いたい。現在の機構では、雨にぬれて、どううしたらいいのかという対策が、一つも組織的に国民に与えられておらないのではないかといううらみを私は感ずるのです。あなた方率直に、実際に測定の責任に立つ皆さんのお考えとしては、これをどうもっていけば国民の不安を解消することができるかということ、今のように、数字だけを出されて、きわめて希有なものであるということになると、国民は不安だけしか持たないのです。これを具体的にどう持っていけばいいかということ、この問題について、長く御努力いただいておるあなた方の立場から、気象庁の立場から、どういうふうに取り扱っていったらいいか、何か御見解があったらお示し願いたい。
○川畑説明員 それは先生のおっしゃる通りでございます。現在までは、気象庁に与えられた任務というものは、正確なデータを各方面に提供するということが唯一の義務でございました。それ以上については、原爆被害対策協議会などが検討した上で処理するということになっております。しかし、問題は非常に広範な、遺伝とかあるいは直接の障害というようないろいろなものに関連いたしますので、将来は原子力委員会が中心になられまして、全部の国のこのような仕事を、統制と言っては語弊があるかもしれませんが、全部を総合されるような組織にだんだん持っていかれるのが一番効果的であり、かつ価値も高いものではないかというふうに前から私は藤岡さんにも申し上げております。
○岡委員 大体私ども、何か一つの集中的なセンターがあって、みなさんのせつかくお調べ願ったデータというものがすみやかにそこに集まる。それは海の方ではプランクトンから大きな魚までの資料も集める、海洋の汚染度も集める、あらゆる資料を集約して、それを国際的な権威ある資料として国際的機関に提供する。同時に、今後こういう調子で進められていく場合における国民の不慮の障害を、政府の責任において避けていくための何か中心的な機関がほしいと思っているわけです。原子力局長にも先ほどから、何かそういう仕組みを早く作るべきだということを私どもは要求して曲ったのですが、御意見は私どももほぼその通りと思っておりますので、今後は一つ原子力局と仲よくやっていただきたいと思います。
○齋藤委員 資料を一つ早急に出していただきたいと思うのです。原子力局にはないかもしれませんから、通産省その他厚生省と一つ打ち合せて出していただきたいと思います。それは、ウラン鉱の採掘の際に、あるいはウラン鉱の探鉱の際に、坑道内におけるところの従業員の放射線による障害の防止、これを世界各国ではどう取り扱っておるかという資料を、一つ調べて出していたたきたいと思います。
○有田委員長代理 他に御質疑はありませんか。――なければ、本日はこの程度にとどめます。次会は来たる二十三日、午前十時理事会を、午前十時三十分委員会を開会いたします。
 これにて散会いたします。
    午後零時三分散会