第026回国会 内閣委員会 第36号
昭和三十二年四月二十六日(金曜日)
    午前十時四十三分開議
 出席委員
   委員長 相川 勝六君
   理事 大平 正芳君 理事 床次 徳二君
   理事 福井 順一君 理事 保科善四郎君
   理事 山本 正一君 理事 石橋 政嗣君
   理事 受田 新吉君
      宇都宮徳馬君    江崎 真澄君
      大村 清一君    北 れい吉君
      纐纈 彌三君    田村  元君
      辻  政信君    船田  中君
      眞崎 勝次君    粟山  博君
     茜ケ久保重光君    木原津與志君
      下川儀太郎君    西村 力弥君
 出席国務大臣
       国 務 大 臣 大久保留次郎君
 出席政府委員
        行政管理政務次
        官       楠美 省吾君
        総理府事務官
        (行政管理庁管
        理部長)    岡部 史郎君
 委員外の出席者
        専  門  員 安倍 三郎君
    ―――――――――――――
四月二十六日
 委員田中龍夫君辞任につき、その補欠として纐
 纈彌三君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 理事田村元君辞任につき、その補欠として保科
 善四郎君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の互選
 国家行政組織法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、第二十四回国会閣法第一五六号)
 内閣法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
 第二十四回国会閣法第一六一号)
 国家行政組織法の一部を改正する法律案に対す
 る修正案(宇都宮徳馬君外十九名提出)
 内閣法等の一部を改正する法律案に対する修正
 案(宇都宮徳馬君外十九名提出)
    ―――――――――――――
○相川委員長 これより会議を開きます。
 この際理事の辞任についてお諮りいたします。理事であります田村元君より、理事を辞任いたしたいとの申し出があります。これを許可いたすに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○相川委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。
 引き続き理事補欠選任についてお諮りいたします。その方法につきましては、先例により委員長より御指名いたしたいと存じますが、御異議ありません。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○相川委員長 御異議なしと認めます。それでは委員長におきまして保科善四郎君を理事に御指名いたします。
○相川委員長 次に国家行政組織法の一部を改正する法律案及び内閣法等の一部を改正する法律案の両案を一括議題といたします。
 この際お諮りいたします。国家行政組織法の一部を改正する法律案に対する修正案及び内閣法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきましては、提出者から必要な規定を追加するため、両修正案を撤回いたしたいとの申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○相川委員長 御異議なしと認めます。よって撤回を許可するに決しました。
 宇都宮徳馬君外十九名より、国家行政組織法の一部を改正する法律案及び内閣法等の一部を改正する法律案に対して、それぞれ新たな修正案が委員長の手元に提出されました。この際両修正案につきまして提出者より説明を求めます。宇都宮徳馬君。
○宇都宮委員 国家行政組織法の一部を改正する法律案及び内閣法等の一部を改正する法律案に対して、さきに提出しました修正案を撤回し、あらためて、この際国家行政組織法の一部を改正する法律案に対する修正案及び内閣法等の一部を改正する法律案に対する修正案を提出いたします。
 その修正案につきまして、便宜、以前の修正案との相違点を御説明申し上げますと、国家行政組織法の一部を改正する法律案に対する修正案は、関係法令の整理に関する規定を加え、内閣法等の一部を改正する法律案に対する修正案は、総務副長官を一般職から特別職に改める規定のほか、関係法令の整理に関する規定を加えたものでありまして、その他は、さきに提出した修正案の内容と異なるととろはありません。
 慎重御審議の上御可決願います。
○相川委員長 これより両法律案及び宇都宮徳馬君外十九名提出にかかる、両修正案を一括して質疑に入ります。西村力弥君。
○西村(力)委員 国家行政組織法の一部を改正する法律案及び内閣法の一部を改正する法律案は、きょう委員会の審議を終了する予定でありますが、この機構改革に関する法案の賛成、反対の私たちの態度を表明する以前に、どうしてもお聞きしておかなければならぬ点は、こういう局部的というか一部というか、そういうような点を機構の問題の改革としてやっていく、これも一つの方法でしょうけれども、その場合においては、やはり全体的な一つの構想というものを明確にして一その一環としての改革でありますので、全体の構想というものを明確に私たちが承知して、態度を決定しなければならぬと思うのであります。彫刻家が彫刻をする場合において、一つの粘土なら粘土を持ってきて、最初目なら目を克明に作っていく、あるいは鼻なら鼻を克明に作っていって、個々を全部完成し、最後の結果として芸術品ができるというのではなくて、やはり大きく削って全体の仕上げという工合に持っていく、こういうことを考えてみましても、当然これは全体の構想が確固として存在しなければならぬのじゃないか、こう思うわけであります。その点に関しては、これまでの審議においても、いろいろ大臣から政府側の見解の表明があったことと思いますが、再度一つ行政機構改革全般に対する基本的な構想あるいは見通し、そういう点について大臣の見解を披瀝してもらいたいのであります。
○大久保国務大臣 まずここに提案されております機構改革の問題は鳩山内閣のときにできました。そして当委員会に提案されて継続審議中であったのであります。これは鳩山内閣当時の構想でありますけれども、鳩山内閣としても今の内閣としても、やはり同一政党の提案であります。でありますから、まずこのうち党との調整をはかって、できるものからこれを仕上げていこう、全部できればけっこうですけれども、これはなかなか議論があって全部の通過はむずかしいから、通過しやすい点からこれを取り上げてかかっていこう、こういうのが方針であります。しからば岸内閣に新しい構想がないかというと、岸内閣は岸内閣で構想がないわけではない、おそらく考え中でありますけれども、この前の提案を片づけた後にさらにあらためて検討しよう。これが適当な、妥当な方法じゃないだろうか。そこでまず鳩山内閣当時の提案にかかったわけでありますが、調整できますものから、一つ一つ片づけていって、この提案を片づけよう、そして岸内閣独自の考えに進もう、これが大きな筋道であろうと考えております。そこで鳩山内閣当時提案しました議案について一番議論の沸騰した内政省の問題、あるいは予算閣僚会議を開く問題等、あるいは各省事務次官の下に事務次官補をさらに加えて管理の強化をはかったらどうかというような議論です。これはなかなか調整に達しなかったのです。ですからこういうものはあと回しにして、比較的調整がたやすかった人事院の問題、あるいは内閣の機構の問題、あるいは政務次官の問題あるいは国務大臣を長とする各庁の次長を次官にするというような問題を取り上げて御審議を願いました次第であります。大きな経過、見通しは以上申し上げました通りであります。
○西村(力)委員 この行政改革の取り扱いの過程というか、そういう方向は、今お話しになった通り、できるものから、抵抗の弱いところからやっていこう、こういうつもりでこの法案を提出された、こう私たちも承知しておるのですが、そういう行き方をとっていきますと、これは最後にでき上ったものを見ると、まことにへんちくりんなものになってしまうのじゃないか。行政機構改革に勇断をもって進む段階においては、そんな行き方をとったのでは、とても期待する、自分たちが意図する成果というものは出てこないではないか。よじよじして抵抗の弱いところ弱いところへと、こうおっかなびっくりやっておるという状況では、とてもよい結果は期待できない、こう考えられるわけなんです。そういういき方よりも、今お話しになった岸内閣としても構想がないわけではないこういうことでございますので、行政機構をどういうプロセスを経てやっていく、こういうことではなくて、基本的構想というものは今おありであるということでございますので、それをもう少し詳しく御説明をお願いしたいわけなんです。その点一つ伺います。
○大久保国務大臣 御承知の通り、機構問題はなかなか困難な問題でございまして、おそらくどの内閣におきましても、この事業を遂行するということは非常な困難が伴なう。従って、今回の提案についても非常な困難が伴なっておるわけでありますが、岸内閣の構想というものは、内閣ができまして早々でありますから、構想というほどの固まりがございません。ただそういう感じを持っておるという点だけであります。とりあえず順序としては議会に提案になっておるこの議案を片づけて、それから後に岸構想の検討に入る、研究に入るというのが妥当な方法じゃないだろうか、こう考えます。
○西村(力)委員 まだ構想も十分に固まっていない、さしあたってこれをやる、こういう工合に私たちは受け取らざるを得ない。それでは一段と下ってそういう基本構想を練る場合の基底となる考え方、それはどういう点に置きますか。
○大久保国務大臣 行政機構改革の問題は、いろいろ検討してみますと、いろいろの方向からこれを考えることができると思う。まず私どもの今回提案した根本の観念は、政治の責任を明確にする点と、機構を合理化する、この二つにしぼられておるのであります。しかしほかの場合においては、行政整理という意味において人を減員する、あるいは金の余裕を作るというような場合も想像できるのでありますけれども、今回のこの改正案は、整理という意味はないのであります。責任を明らかにするという点と、合理化という点を主眼にしてやった次第であります。過去の場合においては、費用を捻出するため、経費を節約するために考えた場合もあると思いますけれども、そういう考えは今回の提案には入っておりません。
○西村(力)委員 今回は責任体制の確立、また機構の合理化、これだけをやられるというのですが、全体的な機構改革の構想を練る場合には、もっと違う、もっとプラスされた次元を基礎にして考えていかなければならぬ。その一つとして節約ということを申されましたが、私たち考えてみまするに、そのほかに機構改革の全体の構想を練る場合には大事な基底となるものがなければならぬのじゃないか。それは機構を民主的な形態に直していくという立場、そのほかにもう一つ大事な点は、機構を円滑に、豊かに、うるおいある運用をさせるために、人間的な配慮というか、そういうようなものをどうしても考えていかなきゃならぬ。私聞くところによりますと、現在の経営学なんかにおいても、節約とか合理化とか、それだけでもって経営を乗り切ろうとしても、それでは完全には経営はいかぬということでございます。経営学の基底として、人間性の尊重といいますか、考慮といいますか、そういう問題が一つの要素として加えられてきつつあるということを、なまかじりに聞いておるのでありますが、そういう点も、行政機構改革においても相当高度な配慮がなされなければならないのじゃないか、こう考えております。今さしあたっては責任と合理化、この二つでありますが、全体の機構改革を考える場合において、その要素となる部面については、私が考えておるような点についてはどういう工合にお考えでございますか、一つお聞かせ願いたい。
○大久保国務大臣 今回の提案は、さっき申した通り、大体二つの基本的な考えから出発しておるのでありますがそのほかの場合におきましては、今申されましたいろいろの点を総合して研究する時期がくると思います。
 それから人の問題です。これは具体的には何もきめてありませんが、ことに人事院のような重要な機関になりますと、私は人心の動揺のないようにするのが常識である、こういう考え方を持っております。
○西村(力)委員 人の問題というようなことをお考えのようでありますが、今私が申しておる問題はそういうことではないのでありまするが、それはそれといたしまして、そういう考え方に立ちますと、人間的な関係というもの、そういうものを行政機構改革の一つの、要素として自分たちがとっていく場合においては、やはり人事院の廃止の問題なんということについてはよほどこれは理論的以上の問題として考慮しなければならぬ問題じゃないか、こういう工合に私は考えるものであります。
 ところでまだ基本構想がないそうですが、今国政運営上のいろいろな障害となる点はさまざまあるでしょうが、私国会に参りましてずっと様子を見ておりますと、やはり政策の裏づけである予算というものの決定の場合におけるある一部官庁の巨大なる力というものは、よほど私たちとしては強固な意思を持って考えていかなければならぬ、こういう工合に思う。岸内閣としてはそのことに対してはどういう工合にお考えであるかお聞かせを願いたい。
○大久保国務大臣 さきに申しました通り、岸内閣の構想というものはまだ固まっていないのでありますから、具体的に申し上げることは困難であります。しかしながら従来の歴史から見て、また経験から見て、行政機構の改革には相当の勇断をふるわなければできぬという考えだけは持っております。
○西村(力)委員 私の言うのははっきり申して大蔵省陣営でありまするが、これに対しては私たちは与野党を問わずに真剣に考えておる問題ではないか、こう思うのです。こういう点に大きなメスをふるわなくてはやはり行政機構改革と称してもまたトップ・マネージメントなんという英語を使ってやってもなかなか思うようにできぬじゃないか。その点に対してはどうです。行政管理庁長官はこの前河野一郎氏がなり、今度は大久保さんがなり、行政管理庁長官はえらい重要な役割だ、ここにすわる大臣はトップ大臣であります。一つ見解を表明してもらいたい。
○大久保国務大臣 大蔵省の問題を非常に気にされるようでありますが、私どもから見ればこれは内閣の一省にすぎないのであります。機構改革については平等の観念を持って各省と同格に考えております。決して大蔵省云々というためにちゅうちょするようなことはしないと思います。
○西村(力)委員 大蔵省も内閣の一省にすぎないでしょうけれども、形はそうでしょうけれども、現実にその政策面に対する一つの抵抗を行なったりあるいはその制限を行なったりというような力は内閣の一省、そういう程度以上の力をやはりひしひしとすべての人々は感じておるではないか。それに対して今大きい、はっきりしたことも言えないだけにまたあなた自身も何らかのことを考えているのではないか、こういう工合に思う。そういうことはあってはならないのでございまするが、どうでしょう、もう少しはっきりと政党内閣本来の、そうしてまたあなたが仰せられるように、各省平等の立場においてそれぞれの管掌の仕事を国民の利益のために十分にやれるという方向に持ち越すために一番難関であると私が目する、あるいはもっと多くの人が目しておる大蔵省に対して、もっと強い決意を持って臨む考えはございませんか、その点を一つ伺っておきます。
○大久保国務大臣 先ほど来しばしば申し上げました通り、大蔵省というものはそれほど私は気に悩んでいないのです。これはさっき言った通り、内閣の一省としてもし出過ぎたことがあったらそれを直す、足りないところがあったらこれは活動できるようにするというだけの話でありまして、それほどに気にやんでおりません。冷静に考えて、冷静に案を作りたい、こういう感じであります。
○西村(力)委員 まあ大久保さんは大人でありますので、ささたる問題はへとも思わない、こういうことになるでしょうけれども、しからずんば私と同じように相当天性楽天家だと思いますが、それはそういうお考えでしたらばやむを得ないことと思います。そういう点に対して強い措置をもって臨まない限りにおいて、十分に管理の強化というような点はなかなかもって困難ではないかと私は考える。そういうことに手を加えずに人事院廃止とか、それは多くの人々がほんとうに自分たちの給与なり勤務条件なりに対して、争議権というものはないにしても、一つの独立した機関がわれわれをバックしておるのだという、こういう安心感、すべての勤労者の能率やフルに出す、しかも能率を正常に出させるというためには安心感というものが一番なんです。どこかに自分に対する強圧が、目に見えずにあるいは目に見えてあるという場合においては、絶対にそれは正しくは発揮されない。そうしていかにも能率的に行動しているようでも、決してこれは能率的ではない。そういう点にだけやいばを向けようとする。あるいは従来の内務省のような内政省な企図する。これでは反民主主義的な行政機構をやるのだ、こう言われてもやむを得ないのじゃないか。行政機構の改革にはその責任制の確立という名目のもとにまことに一方的にゆがめる、こういう以外にはない。もっと重点に向って相当端的な努力というものが行われなければならぬじゃないか、こういう工合に私は考えておるわけなんであります。次にこの法案が出てから審議をしないうちにずっと修正案が出て、そうして並行審議のような形になりましたが、この管理の強化という問題と、各省に全部政務次官を二人置くという最初の考え方が、三省だけにしぼられた、こういういき方とどうも私はそごしておるではないか、こう考えられる。管理の強化、責任体制の強化、こういうことになりまするならば、やはり最初の案のように、政務次官を全部に置いた方がむしろその点が明確になっていくのではないだろうか。そうしてすべての政務次官諸君がそれぞれの省務の重要な部分を分担し、国会においても堂々と官吏の答弁というものを押えていく。十分に発言し、われわれと討論することができる、こういうような工合に持っていく。これがほんとうのいき方ではないだろうか、こう思うわけです。管理の強化と政務次官を全部に置くというものを三省に限ったという、こういう二つの矛盾したあり方はどういう工合に考えられて、その方が正しいのだ、その方が妥当なんだ、こうお考えになってしぼられたのか、それについてお考えをお聞かせ願いたい。
○大久保国務大臣 管理の強化という点から考えてみれば、三つの省に限らず、各省に置くというのがほんとうであろうと思います。これはあなたのお説の通りであります。しかしながら政務次官を置くについての反対の論者もあります。賛成の人もあります。そこで政府と党との調整のときにおいて、その折衷案をとって、とにかく比較的激務の仕事の多い、政務の多い三省に置こうということに達したのであります。いわば折衷案がここに提案されたような形になっております。これは理想主義からいえば理想に合わぬかもしれぬが、今日の議会政治の実際の運用の面からいえば、まことにやむを得ないと思います。
○西村(力)委員 大久保さんも故三木武吉老みたいに、足して二で割るというようなことをそろそろ始められたようでありまして、そういうことが政治の現実であるということは言えるかもしれませんが、私たちはせっかくそういう工合にやったらば、やはりこの管理方式の強化という、政務次官を置いたということは、何としても責任体制の明確化――官僚陣営の一つの行き過ぎというか、そういうものを責任ある政治体制の、一つの人間でもってこれを規制する、こういうような行き方でありますので、このところにおいて後退するということは、まことに私としても遺憾しごくに思うわけなんです。大いにそれは堂々とやるべし、こう考える。そこを足して二で割るような工合にすべて解決したのでは、あなたがせっかく意気込んでスタートしましても、途中でふらふら腰になってしまって、行政機構改革全般に対してそんな行き方をやっておったら、最後に出た結果というものは全然問題にならないものになってしまうのではないか、こう私は考えるわけなんであります。
 私は人事院廃止の問題は、そろそろ自民党の諸君もおあきらめになったやに仄聞しておりますので(「まだまだ」と呼ぶ者あり)その点については触れることをやめておきたいと思うわけなんです。それから会計検査院とか行政管理庁とかいうものは、行政上のいろいろな惰性とかあるいは不当という問題について 一つの監査なり検査を行うわけですが、この機関というものが、もっと十分にその機能を発揮できるような工合に何らか方法をとらなければならぬのじゃないか、こう思っておるわけなんです。もちろん官吏諸君がすべて怯懦であり不当な、あるいは極端にいえば不正なことをやっているとは申しません。多くの官吏諸君は、忠実に人民の官吏としての業務をやっているでしょうけれども、まだまだ相当多くそういう批判を受ける人々が、あるいはそのやり方が多いであろうと思いますので、それに対する管理を法的に取扱っておる行政管理庁とか、あるいは会計検査院とか、そういう機構の強化、そういうことが一応考えられなければならぬのではないか、こう思うのです。それに対しては大久保大臣としてはいかがにお考えでありますか、お答えを願いたい。
○大久保国務大臣 監察機構は、御承知の通り私どもは十分とは思っていないのであります。しかし、この機構の能力をできるだけ発揮して、重要な政策、あるいは世間の期待に反しないような事項を選んで、監察を励行していきたいという感じを持っておるのであります。しかしながら今お話のありました公務員の綱紀の問題でありますが、これは私どもが努力しただけではなかなかむずかしいと思う。他の方面と協力し、一方は思想的な方面もこれを直していかなくては目的を達しないのではないか。といって私は決して責任をのがれるわけではない。私どもの方の能力の許す範囲においては、全部そういう方向に向けて努力したいと思います。
○相川委員長 大平正芳君。
○大平委員 修正案の提案者に一、二お伺いしておきたいと思います。実は私もあまりこれを勉強するいとまがなくて、私の申し上げることが間違っていることがないとは保しがたいのでありますが、今度総務長官を設けるということになりますと、この総務長官は、この修正案を見ますと、官房長官が忙がしいからそういう仕事の一部を受け持たねばならぬという軽い意味のものか。統計局とか恩給局とかそういうような仕事をしておった官庁の長官たるにすぎないのか。行政各省庁の総合調整はどうも官房長官に行っておるようですが、単なる総理府の所属の庁局の長官たるにすぎないのか。内閣に置かれておりますので、その点の分界、限界を一つ、どういう趣旨であるのか、伺いたいと思います。
○宇都宮委員 御承知の通り、内閣総理大臣は、閣議の議長、内閣の首長としての総理大臣と、それから総理府の長官としての総理大臣という二つの性格を持っておるわけであります。御承知の通り、財政法等にも各省大臣の長としての総理大臣であるという意味の言葉があります。総理府の長官としての総理大臣、そういう二つの性格を、持っておるわけでありまするが、内閣官房長官は、その二つの総理大臣の性格の両方の、いわば次官のような役割を持っておるわけであります。それを分けまして、内閣の首長としての総理大臣を補佐していくのが内閣官房長官であり、それから各省大臣の長としての内閣総理大臣、すなわち総理府の長官としての総理大臣を補佐するのが総務長官、こういうふうに分けて考えておるわけであります。実際的には、総理府総務長官は、そういう意味の内閣総理大臣のいわば補助者として、総理府の内局を直接に指揮する。それから国務大臣が長となっていない外局を指揮統率する。それから今まで総理府の付属機関になっている審議会その他がありますが、それも非常に無統制に放置されているので、それらに対する職務を行う、そういう意味で置かれております。
○大平委員 今審議会の話が出ましたが、総合調整機能の延長として、今まで総理府に置かれておったもの、そういったものは、本来この改正の趣旨からいっても、官房長官の方に行くのが筋じゃないですか。
○宇都宮委員 この改正案においては、今まで総理府に置かれていた多くの審議会は、やはり総理府総務長官において管理するというふうに考えております。
○大平委員 その点はこの法律の規定と少し矛盾があるような――今はさしあたってそのように整理されるのはやむを得ないと思いますけれども、今後の運用を見まして再検討してみなければならぬ感じがいたしますので、一応申し上げておきます。
 それか官房長官と総務長官の事務の限界という問題は、これは真剣に心配している人もあるようです。大したことはないと言っている人もあるし、内閣制度の問題として、各国の例もいろいろありましょうから、もう少し検討を要するんじゃないかということで、まじめに心配している人もあるようです。実は私どももそういうことを検討するひまもなかったので、この修正案に対して異議を差しはさむものではございませんけれども、今後の問題として、提案者におかれましても、政府におかれましても、一つ御検討願いたいと思います。
○大久保国務大臣 ちょっと私から補足というか、説明しておきます。政務の調整というものは、今度はっきり法律の改訂で、内閣官房長官の方に移ります。従って総務長官の調整というのは、ほんとうの軽い意味の調整であって、原則は官房長官に移ると思います。これは法律の明文です。七官房長官は閣議に上程される事項の調整、閣議にかからぬですけれども、各省間における行政事務の調整、この二つの方面の調整の大部分は、官房長官の方に移る、こう考えております。官房長官の仕事は、大きくいえば三つあると思います。調整の事務と情報を収集する事務と閣議を整理する、この三つが今度新たにはっきりした官房長官の任務になります。総務長官の調整というのはごく軽い意味の調整であって、原則は官房長官の方に移る、このように思っております。
○大平委員 それからもう一つ。今仲裁裁定の問題が浮び上ってきておりますが、今の政府の体制といたしまして、人事院は三公社五現業には手がつかぬ。三公社五現業並びにその他の国家公務員との全体の統合調整というのは、今官房長官がやられておるような格好になっておる。人事院にいろいろ伺ってみても、三公社五現業の方は私どもの商売じゃございません。ところが官房長官のもとには内閣官房というのがありまして、また非常にささやかな公務員制度調査室というものがあって、今の時局において大きなウエートを持った大問題が、案外手薄なまま残されておる。そうすると、せっかく御提案になっておる人事院改組の問題も、それはいずれ改組しなければならぬと思いますけれども、人事局ができて、それを所掌するまでの間、総務長官の仕事になるのですか、官房長官の仕事になるのですか。それでそれまでの間は、もう少し体制な強化して、調査機能も充実しておかないと、こんな片手間な体制では、とてもこのほうはいたる労働行政に対処できないんじゃないかという感じがするのですが、一体内閣官房を強化していくのか、あるいは総理府総務長官の仕事になるのか、この点を伺いたいと思います。
○宇都宮委員 人事関係の法案がもし成立いたしました場合には、人事局を内閣総理府の内局に置く。でありますから、人事局は当然総務長官の方で所管するわけでありますので、今度総務長官ができますと、内閣の公務員制度調査室は当然総理府に――今もそうですが、総務長官の下に移りますし、今までの給与担当大臣の仕事は当然総務長官が果すということになると思いますから、公務員制度全般の問題、給与全般の問題を政府において責任をもって担当するのは、総理府総務長官になると思います。これは総理府総務長官が国務大臣の場合でなくても、当然そういうことになるというふうに、提案者としては考えております。
○相川委員長 受田委員。
○受田委員 大久保さんはきょうは総理大臣の発言を代行できますか、どうですか、お答え願いたいと思います。
○大久保国務大臣 総理大臣から何ら特に話がありませんから、総理大臣の発言ということはむずかしいと思います。
○受田委員 この審議されつつある内閣法の改正案にいたしましても、国家行政機構の改正にいたしましても、それぞれ総理みずからに直接関連する法案です。特に内閣の構成に関する内閣法案のごときは、総理みずからどういう考えを持ってるかを明らかにしなければ、いやしくも国民の代表機関である国会が、かりそめにもこれを通過せしめるわけにいかぬのです。従ってあなたは内閣法という重大な法案の改正に当って、総理大臣としての代理ができないということになると、これはわれわれは総理に来ていただけなければ、断じてこの法案を通過させるわけにいかぬと思うのでございますが、いま一度御答弁を願います。
○大久保国務大臣 この案は御承知の通り、ただいまの総理大臣が幹事長時代に、政府と協力して練りに練ったものであります。従って総理はよくこの経過を知っております。のみならず、この案を今回党と諮って提案するにつきましても、総理と話はしてありますから、総理はよく知っておるはずであります。その御心配は私はなかろうと思います。
○受田委員 そうしますと、総理がどういう考えでこの法案に対処しておられるか、この法律の改正ができた後にどういう考えをもって臨もうとするかということは、あなたがかわって発言できますか。
○大久保国務大臣 総理には数日来の経過を報告してあります。よく経過を知ってるはずであります。
○受田委員 報告はしてあるが、今からお尋ねすることに対して、総理にかわって責任のある答弁ができますか。
○大久保国務大臣 この問題の経過に関する限りは、間違いないと思っております。
○受田委員 間違いないということになれば、一つお尋ねしたいが、もしお尋ねしたことに対する御答弁が満足の域に達しない場合には、総理大臣に御出席をいただいて御答弁願うということにならなければならぬと思いますが、これは与野党通じての共通の希望だと思いますので、一つ責任のある御答弁を願いたい。
 この内閣法に関する問題でお尋ねいたしますが、あなたは内閣の構成について、国務大臣の数は、多い方がいいと思いますか、少数精鋭主義でやる方がいいと思いますか。すなわち基本的には、国務大臣の数は各省庁の能率増進というような意味で、たくさん大臣を作り、それぞれの専門的立場で検討をしていく、そういう組織にする意味からいえば、省をたくさん作る、あるいは国務大臣のポストをたくさん作るということにもなる。また各省の統廃合をして省の数を少くし、国務大臣の数を少くして少数精鋭主義で政党責任政治を果す方がいいと思われるか、この点につきまして御見解を伺いたいと思います。
○大久保国務大臣 国務大臣の定員の問題につきましては、多少の論議がありました。しかしながら今日の場合においてはこれを増加する必要はなく、現状維持で行こうとするのが大体の考えであります。
○受田委員 各省庁の大臣を兼ねる大臣が多くあることは適当であると思いますか、不適当であるとお思いになりますか。
○大久保国務大臣 今日の定員の実情に応じて二、三の兼務ができておりますけれども、これは内閣ばかりでなく、ほかにも兼務という実例があるのであります。私はこれでやり得ると思っております。
○受田委員 岸総理大臣は去る二月の末にこの委員会でこういう答弁をされております。外務大臣をなぜあなたは兼務されておるのですかと私お尋ねしたのですけれども、そのお答えに、外務大臣と総理大臣と見解が異なって、内閣の部内に意見が違って困ったことがある。その意味からも外務大臣は総理が兼ねる方が、そうした違った考えを持っている外務大臣にやってもらうよりは、考えをまとめるのに非常にいいのだという御発言があったわけです。これは非常に重大な御発言だと私思っておるのです。すなわち総理と外相との意見が食い違う前例があった。従って自分は総理と外務大臣を兼ねて、重要な外交問題と内政問題とをまとめていきたいというお気持を岸さんはここで申されたのです。このことについてはあなたも閣僚の一人として、そういう考えを持っておられる総理の見解をどうお考えになるか、閣僚の一人としての御見解をお伺いしたい。
○大久保国務大臣 その問題は全く総理大臣の考え方次第だと思います。あるいは外務大臣と兼務するもよし、兼務しないで外務大臣を置くのもよし、これは一に総理の腹一つできまる問題だと思います。
○受田委員 総理大臣の考えで内閣の構成がどうにもなるということになるわけですね。そうしますと、そのときの総理が幾つかの大臣を兼ねて、また重要な閣僚が幾つかの大臣を兼ねる、そうすると四、五人でも現在の各省の行政長官なり各省の大臣を兼ねることができるわけなんです、こういう形もあり得るわけなんです。こういう形に進むことは傾向として好ましいか好ましくないか、あなたは総理にかわって御答弁ができるということでございますから、お答えを願いたい。
○大久保国務大臣 原則としてはこれはやはり国務大臣をもって充てるところにはあるいは専任の国務大臣を置くのが原則と思いますけれども、一方においてはこれは定員の制限がある。またほかの前例を見ても兼務というものはたびたびあるのであります。現状においては差しつかえないと思います。
○受田委員 国務大臣の現在の定数は何人でございますか。
○大久保国務大臣 総理をあわせて十七名です。
○受田委員 そうしますと、現在純粋ないわゆる無任所相、この内閣法でどの担当もない、所掌のない大臣というものは――石井さんも最近何かなられたですか。
○大久保国務大臣 北海道長官です。
○受田委員 そうすると、今内閣には全然所掌のない大臣はおらぬということになりますね、御答弁願います。
○大久保国務大臣 これは北海道開発庁長官が病気引きこもり中でありますから、臨時に石井国務相が兼務しております。病気中はこれはないといえばない、しかし制度の上においてはあるのですけれども、実際代理をしているのは石井国務相です。大臣としての仕事を休み中であります。ですからないといえばないと思います。
○受田委員 そうすると石井国務大臣は、そのお仕事の関係から言うならば、すなわち所掌のない国務大臣が本質的なお立場であって、かりに臨時に代理しておられるということでございますね。
○大久保国務大臣 その通りです。
○受田委員 今度総務長官に国務大臣をもって充てることができるということに法律が切りかえられた場合に、定数の関係その他は実際の運営等についてはどういう形になるように構想をされますか。
○大久保国務大臣 原案には「国務大臣をもって充てる。」ということになっておる。ところが修正して「充てることができる。」ということになおったのでありますから、国務大臣をもって充ててもよし、国務大臣でない特別職を充ててもいい。これは全く総理の考え方一つによってきまると思います。
○受田委員 そうしますと現在どの省の長である人か、あるいは総理府の外局の長である人か以外の人が、新たに国務大臣に任命されて、総務長官を兼ねることができる場合があり得ますか。
○大久保国務大臣 それは総理の考え次第ではあり得ると思うのです。
○受田委員 国務大臣の定数を変更することになり得る場合がありますか。
○大久保国務大臣 定数の変更は内閣法によってできると思います。
○受田委員 そうしますと、現に各省の行政長官である大臣か、その他庁の長官に国務大臣をもって充てる人か、それらの人が総務長官を兼ねるということが普通考えられるのであって、新たに国務大臣を任命して、総務長官に充てるという場合は一応ないと考えるのが常識であると思ってよろしゅうございますか。
○大久保国務大臣 その点は先ほど申しました通り、必ず国務大臣を充てると書いていないのですから、国務大臣を充ててもよしあるいは国務大臣以外の特別職の人を持ってきて任命するのもよし、これは一に総理の考え方次第によって決すると思います。
○受田委員 あなたは昨日であったと思うのですが、私のお尋ねしたことに対して、充てることができるという場合は、せっかくあるポストであるから、それはもう大臣をもって充てるのが当然だとお答えになられた、あのお答えと今日のお答えは違っておりますが、これを直されるお気持はありませんか。
○大久保国務大臣 原則としてはせっかく作ったポストであるから、国務大臣をもって充てるのがほんとうだと思いますが、法制の上から議論すれば国務大臣を充ててもよし、国務大臣以外の人を充ててもいいのですから、必ずしも国務大臣に限ると言い切るのは少し無理だろうと思います。
○受田委員 実際の運営の問題で私はあなたにお答えを願いたい。法制上の問題でない。
○大久保国務大臣 これは先ほどから繰り返して言う通り、総理の判断です。判断という以外にないのです。理屈上からなかなか成立しない。
○受田委員 そうしますと現在の総理を入れて十七名の定数のだれかが、かりに石井さんが外務大臣になられた場合に、純粋な無任所大臣がないという場合には、新たに国務大臣の定数をふやして、すなわち規則を変えてでも総務長官に充てる国務大臣を作るという場合も考えられるかどうか。
○大久保国務大臣 それは国務大臣をふやすという前提がありますが、今日においては、この議案のうちには国務大臣をふやすという案は載っておりませんから、これはなかなか今すぐは実行できぬと思います。
○受田委員 そうしますと、どの省の長か、あるいはどの庁の長かの国務大臣をもって兼ねさせる以外には、総務長官に国務大臣をもって充てることは不可能であると判断してよろしゅうございますか。
○大久保国務大臣 それも総務長官という地位が非常に重要と思えば、総理大臣はあるいはそれを専任するかもしれぬ。よその方の定員を持ってきて国務大臣をもって充てるかもしれぬ。これは全くこの案が通過した後に総理大臣はゆっくり考えて決定するだろうと思います。
○受田委員 案が通過して後にゆっくり考えるような法案では、法案の意義をなさないと思うのです。大体法案を出される以上は、ある程度の構想を持ってお出しになるべきものだと思う。法案が通ったら何とか考えるというような、そんなのんびりしたことで法案をお出しになったとすれば、私は大へんな問題だと思うのです。ちゃんとした構想を持って法案をお出しになったと私は思うのでございますが、これは修正案を出された立場からも、宇都宮さんも責任があると思うので、お答えを願います。
○宇都宮委員 これは人のために官を作っているのではなくて、まず入れものを作っているのですから、具体的にだれをどう充てるということを考えずに機構を作ることは、いささかも差しつかえないと私は思います。それから先ほど大久保長官も答えられました通りに、総理府総務長官の役が重要である、そして専任の国務大臣をもって充てるべきだというふうに内閣が判断した場合には、たとえば今北海道開発庁長官は専任ですから、北海道開発庁長官が何か兼任しまして、専任の総理府総務長官を置くことも理論的には可能なのですから、その判断は、法律ができましてから、内閣が実情に応じてどういう人事をするかを判断すべきことだろう、こう存ずる次第であります。
○受田委員 大久保さん、私は非常に心配する点があるのです。総務長官という仕事は、総理府の府務を整理して重要企画に参画するという形になっている以上は、非常に多忙な仕事だと思うのです。あまり楽な仕事じゃないと思うのです。官房長官と対応するほどの多忙な仕事です。その多忙な仕事につく国務大臣が、他の省の長官や、あるいは他の総理府の外局の長官を兼ねた人がそれを兼ねて、果して仕事ができるかどうか、そういう兼摂総務長官という場合はあり得るかどうか、現実の問題としてお答えを願いたい。
○大久保国務大臣 それは先ほど来しばしば繰り返して申し上げます通り、一に総理の判断であります。総理が兼務がいい、あるいは専務がいいという、どちらにきめますか、それによって決定されると思います。
○受田委員 総務長官の仕事の量、仕事の重要性というようなものを考えたときに、兼務の総務長官が果して考えられるかどうか、専務で総務長官をやってもらうという場合を考えなければならぬのじゃないかと思うのですが、これはあなた方、法案を提出された立場から、どちらを重点に置くのが本筋だとお考えですか。どうぞ無責任でないように御答弁を願いたい。
○大久保国務大臣 それはできました以上は、できるならば専任の大臣を置くのが妥当かと思いますけれども、今日の数の制限の上において人が足りないのですから、実際の運営面においては総理大臣にまかせて、総理大臣がしかるべく決定するわけであります。
○受田委員 それぞれの設置法によって国務大臣の長をもって充て得る役所がある。その役所の長である国務大臣が総務長官を兼ねるという場合、これは総理府の仕事の関係から言えば非常に密接な関係になるわけでありますが、さような場合が考えられますか。
○大久保国務大臣 確定的には申し上げかねるのでありますが、想像はできます。
○受田委員 内閣法という法律には、その条文に明らかに「国会に対し連帯して責任を負う」ということが書いてある。当然政党の責任政治から言うならば、国会に対するこの規定は、これは憲法の規定にもあるし、内閣法にも書いてあるわけですけれども、きわめて重大な規定だと思うのです。国会を無視した政府というのはあり得ないことなんです。従って行政各部の責任者たちは常に連帯して国会に責任を負うという立場から言うならば、その総務長官に他の国務大臣、すなわち他の所掌を持っている国務大臣が当っていいかげんに府務を整理したり政務に参画したりするというような形の地位であるならば、われわれはこれは政府として国会に対する責任を果す上において十分な条件が満ちたものと思えない。少くともポストを作った以上は、責任をもってその国務大臣が事務を遂行してもらうようにちゃんとおぜん立てをしてくれなければならない。いたずらに大臣のポストをふやす、おば捨山として猟官運動のえさにこれを投げ与えるようなこういうポストを乱造されるということであるならば、われわれはこの法案に賛成するわけにはいかないと思う。せっかく大臣をもって充てるポストをお作りになった以上は、責任をもってその仕事に精励していただくような人を充て、またそういう形にさせる必要がある、こう思うのでございまして、原則的にどうお考えですか。
○大久保国務大臣 受田さんの考えは実にりっぱな一つの考えであると思って私は尊重しますが、とにかく任命の問題になりますると、総理大臣の最終決定を要するのでありますから、今直ちに専任を置くんだということは断言することはちょっとむずかしいのであります。
○受田委員 質問はこれでやめます。いずれ内閣の構成に関する重要な発言については、次の機会にこれを認めていただくことを委員長において了承の上、善良なる国務大臣大久保さんに対する質問はこの辺で終っておきます。
○相川委員長 他に質疑の通告がありませんので、これにて両法律案並びに両修正案についての質疑は終了いたしました。
 これより両法律案並びに両修正案を一括して討論に入りますが、別に討論の通告もありませんので、直ちに採決いたします。
 まず国家行政組織法の一部を改正する法律案について採決いたします。初めに宇都宮徳馬君ほか十九名の提出にかかる修正案について採決いたします。本修正案に賛成の諸君の御起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○相川委員長 起立多数。よって宇都宮徳馬君ほか十九名の提出にかかる修正案は可決いたしました。
 次に、ただいま議決いたしました修正案の修正部分を除く原案について採決いたします。これに賛成の諸君の御起立を求めます。
  〔養成者起立〕
○相川委員長 起立多数。よって本法律案は修正議決いたしました。
 次に内閣法等の一部を改正する法律案について採決いたします。初めに宇都宮徳馬君ほか十九名の提出にかかる修正案について採決いたします。本修正案に賛成の諸君の御起立を求めます。
  〔総員起立〕
○相川委員長 起立総員。よって宇都宮徳馬君外十九名の提出にかかる修正案は全会一致をもって可決いたしました。
 次に、ただいま議決いたしました修正案の修正部分を除く原案について採決いたします。これに賛成の諸君の御起立を求めます。
  〔総員起立〕
○相川委員長 起立総員。よって本法律案は全会一致をもって修正議決いたしました。
 なおただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○相川委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。
 次会は来たる五月七日火曜日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十一分散会