第030回国会 逓信委員会 第3号
昭和三十三年十月十七日(金曜日)
    午前十時五十七分開議
 出席委員
   委員長 淺香 忠雄君
   理事 秋田 大助君 理事 上林山榮吉君
  理事 武知 勇記君 理事 橋本登美三郎君
   理事 片島  港君 理事 小松信太郎君
   理事 森本  靖君
      進藤 一馬君    寺島隆太郎君
    早稻田柳右エ門君    小沢 貞孝君
      大野 幸一君    栗原 俊夫君
      佐々木更三君    原   茂君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 寺尾  豊君
 出席政府委員
        郵政政務次官  廣瀬 正雄君
        郵政事務官
        (監察局長)  荒巻伊勢雄君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      濱田 成徳君
 委員外の出席者
        郵 政 技 官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  岩田 敏男君
        郵政事務官
        (郵務局長)  板野  學君
        郵政事務官
        (電波監理局次
         長)     莊   宏君
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社 副 総 裁 横田 信夫君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
十月十七日
 委員藏内修治君辞任につき、その補欠として寺
 島隆太郎君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員寺島隆太郎君辞任につき、その補欠として
 藏内修治君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
十月十六日
 新町村区域内通信施設の統合整備に関する請願
 (木村守江君紹介)(第五五三号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 郵政事業に関する件
 郵政監察に関する件
 電気通信に関する件
 電波監理及び放送に関する件
     ――――◇―――――
○淺香委員長 これより会議を開きます。
 郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気通信に関する件、電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。質疑の通告があります。これを許します。寺島隆太郎君。
○寺島委員 私は、放送法一部改正法律案に関連いたしまして、先般来たびたびお伺いいたしておる問題でありますが、特に放送法と重大なる関連を持っておりますカラー・テレビの問題についてなお一、二お伺いをいたしてみたいと思うのであります。
 第一に、先般来濱田電波監理局長は私の質問に答えて、わが国の工業力はいまだカラー・テレビを許すまでに至っていない、そういうことをしばしば答弁せられておるのでありますが、これに関連して伺ってみたいのでありまするが、濱田さんは理学博士の橋本一二さんという方を御存じでございますか。まず伺いたいと思うのであります。
○濱田政府委員 名前は承わっておりますし、お顔も知っております。しかし深い交際はございません。
○寺島委員 名前も知っており、顔も知っているが深い交際はないと言われているのでありますが、この人はどういうことをやっておられるかということをあなたは御存じでございますか。
○濱田政府委員 日立製作所の、よく存じませんが、テレビジョン関係の製造か技術かを担当しておられる方だろうと思います。
○寺島委員 よく知らないが、製造技術かあるいは製造に関する指導をやっているという御返事でありますが、日立製作所といえば東芝と並ぶわが国の有力なる電機メーカーである。この責任担当者をどういう仕事をやっているかわからない、さようなことをあなたは答弁せられておるのでありますが、そういたしますと、橋本一二さんという人の業績なり今やっていることなりを全然知悉せずして、少くもわが国のこういう工業に対する最も大きな役割をなしているこの人の業績を何も知らないで、わが国のテレビ工業というものはいまだカラー・テレビを許す段階に至っておらないという判断も、あなたはそういうことを知らずに、この国会の委員会で、私は知っております、私は信じております、そういうあなたは強い前置きをして、委員会に答弁せられたと私は思量せられるのでありますが、さように心得てよろしゅうございますか。
○濱田政府委員 橋本さんという人がいかなる業績を上げておられるかは知りませんけれども、日立製作所がどういうことをやっているかということについては知っております。それからテレビジョンに関する技術開発あるいは製造等につきましては、日立のみならず、東芝、三菱あるいは日本電気等たくさん会社がありまして、いろいろな人がいろいろなことをやっておるのでありまして、一々個人的にこれを分析して私は知っておりませんけれども、各社がそれぞれどういう程度のことをやっておるかということにつきましては、あらましのことは存じておる次第であります。でありますから、そういう全体の状況から判断しまして、日本のカラー・テレビについての工業力はこの程度の水準に達しているだろうという判断をしている次第であります。
○寺島委員 橋本さんという人の業績は知らない。あなたから言われるまでもなく、日立だけがテレビ・メーカーではないということは明々白々なことです。しかし少くも日立製作所が最も意欲を持って、すでに国産技術の段階をマスターせられて、郵政省が標準方式さえきめればあすからでもマス・プロに入れるんだということをこまかく私に述べておるのであります。しかも最も困難とせられておる三色ブラウン管も国産でりっぱに完成いたしまして、しかも国産でできた受像機によって十分現在の実験放送の状態が見られるんだ。そういうりっぱな業績を完成せられておる。同じく東芝においても同様のことが言われておるのであります。しかしあなたは、そういう明確なことが言われておるにもかかわらず、先月の委員会においては、まだわが国の技術水準はそこまで達していない。あるいはまた先般も、私は技術者の端くれとしてさようなことは絶対に、わが国の技術水準はそこまでいってないんだ、そういうことを申されておるのであります。しかもただいま聞くと、わが国において日立は最初に国産のカラー・テレビを作り、いつでもマス・プロに入れるんだ、それをマス・プロに入らせないのは濱田君以下の郵政官僚が、一つには賢明なる寺尾郵政大臣にうそをついて、しかも寺尾さんの認識を曇らしておる。一つには国会の委員会において、そういうことはないんだということでうその答弁をしておる。濱田さんは小学校のときによく勉強して、うそをつくということは人間の罪悪の中で一番悪い罪悪だということを知っておるはずなんです。しかも国会の委員会において、速記録を提示してもよろしいのですが、あなたは日立製作所でこういう輝かしい業績ができておるということをまだ知らないんだ。しかもそういう人のやっておる業績というものは自分は知らないんだ。知らないにもかかわらず、われ知れりというまくら言葉をつけてそういう答弁をしておられるということは、あなたは技術者でありながら、故意に日本のカラー・テレビの進展というものをとめ、ひいてはこれに関連する幾多のエレクトロニクスの工学その他をストップさせておるということに相なっておる。あなたは故意にうそをついておるのか、それとも知らないのか、そこをはっきりしてもらいたい。
○濱田政府委員 日立製作所におきましてトライ・カラー・チューブ、三色ブラウン管なるものの試作ができたという報告は聞いております。おそらく橋本さんがその技術の指導者であられたということも私は想像しております。しかしながら三色真空管に限らず、かような技術製品が一個ないし数個できましても、これをもってその品物の大量生産技術が完成したということは、明確には言えないということを私ははっきり申し上げたいのであります。これは量産技術がいかにむずかしいものであるかということにつきまして私は経験があります。日本のこの方面の技術者あるいは識者も、これに対して量産技術がいかにむずかしいかにつきまして相当な判断を下し、その意見を述べております。日本の弱点の一つはその量産技術が発達しておらぬということにあるのでありまして、例をもって申し上げますならば、一個の真空管を作ることは非常にたやすいのであります。これを設計したり、その理論的計算をしたりすることは非常にたやすい。しかしながらこれを数百本、数千本、同一規模のもので、寿命の長い、しかも適当な価格のものをたくさん作るという量産技術は、なかなかそう簡単にできるものではありません。そういう意味において私は申し上げたのでありまして、日本のトライ・カラー・チューブについて量産技術はまだ完成してないだろうということを、私だけの判断ではなく、カラー・テレビ調査会であるとか、あるいは私の同僚の大学の研究者であるとか、多くの人の意見をお聞きしまして、総合判断によって、日本の工業力が三色真空管に関する限り、その工業水準は、まだ量産技術は完成してないだろうということを申し上げたのでありまして、いささかも私はうそをついているというようなことではないのであります。絶対に私は自分の信ずること、知っておる限りのことを申し上げまして、これが真実である、これが現状であるということを申し上げたのでありまして、かりにもうそをついているというようなこと、寺尾郵政大臣をだましておるというようなことは、私は断じて承服できないことをここにはっきり申し上げます。
○寺島委員 濱田君は承服できない、さようなことをおっしゃっておるのでありますが、日立製作所の橋本さんが何をやっておるかまだわからない、その一事を見てもあなたの言うておることはうそであるということが明白なのであります。しかも白黒テレビができた当時の工業力を回顧いたしてみれば、ブラウン管さえできないのは、当時ブラウン管も輸入しておったことを考えてみて、しかもこれを許しておる。白黒テレビを許したということによって、今日のマス・プロ、大量生産がどんどんできておるのだ。そういうことに目をおおって、しかもあなたは――これは人の足を縛っておいて歩けないのだという、そういう議論と何の違いもないのです、しかも標準方式がどうであるとか、国内における技術水準がそこまでいかないのだ、そういう独断を振り回してあなたが電波監理局長室において行政をしておる間に、あっという間に、あなたの知らない間に工業力はどんどん進んでおるのだ。それをおれは信念としてそういうことはないのだと言っておることをただいま聞いて、この人は何というかたくなな、しかもものわかりの悪い、これでよくあなたは学位もとった学者であると、私はむしろあぜんたらざるを得ないのであります。初め白黒テレビを持った当時のことを回顧いたしてみても、すでにその量産に入れる状態になっておる。しかも橋本さんは明確に、いつでも量産に入れるのだ、電波官僚がかたくなな行政をいたしてない限りは何どきでもこれは量産に入れるのだと言っておる。しかしあなたはできないということを、しかも自分の主観的意図において客観的認識の世界の事実を誤まろうとしておる。これは断じてそういう考え方は改めてもらわなければならぬ。どうしてもあなたにはその底流に感情かないしは含むところがあってさようなことを申しておるとしか私は受け取れないのであります。あなたの二回、三回にわたる答弁でありますから、特に私はこの点についてわが国の業界等も真剣に調べてみた。これは何どきでも大量生産に入れるのだ。大量生産に入れる状態になっているのだということを私の知っている大学の同僚がどうであるとか、やれ私の知っている限りにおいてはさようなことはないのだというあなたの答弁は、何の根拠も何の科学性もなく、その説くところは皇軍のかっての必勝の信念みたいなヒステリックな言葉としか私には映らない。あなたの答弁は過去三回にわたって断じて私を承服させるものではないのでありますが、これ以上は水かけ論になるからやめておきます。濱田さんは国民負担を増大ならしめるから、まだカラー・テレビを許すことは時期が尚早なんだ、あなたはさように言われておるのでありますが、あなたに聞きますけれども、国民負担の最も大きなものは私の女房に聞いてみると、NHKが三月に一ぺんずつ銭を集めて聴取料を千何百円かぶったくってきておる。これより大なる国民負担はないじゃありませんか。これは寺尾さんにもよく聞いてもらいたい。あなたはこの前の委員会で、NHKの値上げはどうしても避けられない問題なんだ、さようなことをおっしゃっておられますけれども、しかもわれわれの説いておるカラー・テレビはただで見せようとするのだ。どこに国民負担があるのだ、国民負担という名前のもとに、しかも人類が求めてやまないカラーの天国である日本の姿をまざまざと大衆に見せ、しかも科学教育に役立とうという、こういう問題に対して、それを国民負担の名においてすりかえるということは最も卑劣な考え方であると私はいわなければならないのでありますが、カラー・テレビを作ることによって国民負担が増すのだ、国民負担の上から好ましくないのだという議論は、これによっても明白なりと思うのであります。それほど国民負担が心配になるなら寺尾さんの前に立ちはだかって、最もわれわれをして得心せしめることができないNHKの値上げなどをまっ先に反対して、この放送法の一部改正法律案においてNHKの値上げはやむを得ないのだということを言わせる前に、よく足元を振り返ってみて善処する必要があろうと私は思うのでありますが、もう一ぺん私はあなたの国民負担云々の問題について聞いてみたいと思うのであります。(「大臣答弁だ、答弁だ」と呼び、その他発言する者多し)
 本問題についてはまず濱田さんのカラー・テレビ反対に対する所論を分析しますと、六つの点になっておるのであります。きょうはほかの委員から同様のことをくどく質問するという声もありますが、しかし答弁まことに納得をすることあたわず、しかもこういう答弁をもってわれわれが重大なる放送法の審議に入るということもまことに遺憾でありますので、濱田さんの考える国民負担のカテゴリーはいかなるものであるか、承わりたい点であります。しかも国民負担がひいてはカラー・テレビを許すということにいかなる関連を持つものであるかということが、詳細に聞きたい第二点。第三点は、しかも無料で見せる特別の電波の割当を必要としない、こういう明白な事理の上に立ってわれわれが主張している問題がいかなる国民負担に属すべき問題であるか。こまかく分けて聞きたい第三点。しかもそういう国民負担を心配されるあなたは、NHKの値上げについていかように考えておるか。吾人をして言わしめればこれより大なる国民負担はなし、かように断ぜざるを得ないのでありますが、それに対するあなたの所信を明確に承わりたい。
○濱田政府委員 再々の御質問に対しまして私の説明の仕方がおそらく悪いのでしょう。あるいは私の学力が足りませんで御納得のいかないことをはなはだ相済まぬと思うのであります。国民の負担力に関連して、少しも国民負担をかけずにカラー・テレビを実施できるではないかというお考えでありますが、その方法としまして先般指摘されましたように街頭テレビというものがある、これが一銭の負担をかけないではないかというお話でありますが、街頭テレビなるものは私の考えではテレビジョンのようなものを普及せしめる一つの方法である、あるいはおそらく最初にやるには最もいい方法であると思いますけれども、これがテレビジョンを広く国民一般に普及せしめる最良の方法、あるいはテレビジョンなるものの本体ではないと思うのでありまして、どうしてもこれは日常居住する家庭の中に設置し、そうして仕事をしながら、あるいは休憩をしながら、家庭団らんをしながら見るというように持っていくのがテレビジョン事業の目的だろうと思うのであります。そういう意味におきまして最初には負担はかかるかもしれませんけれども、街頭テレビをやります限りないかもしれませんけれども、しかしそれにはとどまりませんで、やがて多くの国民はみずからの家庭にこれを持ち込みたいという願望を持つことは当然であります。これは一般の加入者の問題でありますけれども、放送会社といたしましてもカラー・テレビをやるには相当の費用がかかる、あるいはこれを放送するにも放送費用がかかりますし、そういう意味におきまして結局こういう経費なるものは受信者の負担にかかってくるということは、少しく放送事業に関係を持った人は了解せられる問題であると思うのであります。そういう意味において私は申し上げておるのであります。それが白黒テレビであろうと何であろうと、この放送事業をやることはやがて国民の負担になるのだということを申し上げたいのであります。これが言葉は尽しませんが、カラー・テレビと国民負担の関係をごく簡単に申し上げた次第であります。
 次に、NHKは最も国民負担になるようにやっておるではないかというお話でありますけれども、これはNHKの性格の問題でありまして、これは国民の放送事業として国会においてお認め願っておる放送事業体であります。私はこれをもって国民によけいな負担がかかっておるとは考えないのであります。これにつきましては大臣からまた御答弁があると思いますので、私は省略させていただきます。
○寺島委員 あなたのお話を聞いていると、少しく放送の実体を経験したものはわかるのだ、お前は放送の実体を経験しないのだからわからないのだ、そういう論理の運び方でありますが、これは独断というか何というか、まことに私はあぜんとして言うべき言葉を知らないのであります。しかもあなたは街頭テレビというものによって、日本の白黒テレビが今日のマスコミの花になっているのだという事実を全然否定したものの言い方で、各家庭が全部テレビを持つようになるまではほんとうの敷衍段階とは言えないのだ、そうすることがカラー・テレビのあり方なんだ、そういうふうにきめておるということは、過去におけるわが国白黒テレビの発達の経緯をも無視した暴論である。しかも暴論ならざればあなたは何も知らないでさようなことを言いのがれに言っておるとしか私は考えないのであります。
 重ねて申しますけれども、一体毎月放送料金を取っているNHKの方がよほど大衆負担をかけているのだ、ただ見せる街頭テレビというものは文字通り国民負担にも国家の負担にもさらにまた政府の面子にもかかわるのじゃないのだ、こういう明白なことをやはり踏み切らないというあなたの所論は、前回も前々回も聞いたのでありますが、やはり私をして納得せしめず、広く委員諸君をも納得せしめていない。いわんや国民はだれも納得しません。そういうことをもってしかも金科玉条のごとく歴史の歯車をとめる一つの材料にしているということは、私はまことに濱田さんの基礎認識すら疑わざるを得ないのであります。あなたが言われます通り、これは全く国民負担がかからずに、漸を追ってカラー・テレビを大量に国民の眼たらしめる最もよい方法である。これは白黒の歴史が明白に示しておるということ、これは何べん質疑のやりとりをしても、あなたから誠意ある返答を得られそうもありませんので、さらに役所へ帰って役所の方とよく相談して、あらためて認識をせられていただきたいと思うのであります。孔子様も誤まってはこれを改めることにはばかることなかれと言われておるのでありますが、わが国の一流の学者とも言われておる濱田さんのことでありますから、そういう誤まった認識はうちへ帰ったら私は釈然と改められることであろうと思いますので、カラー・テレビに対する時期尚早、慎重論に名をかりたサボタージュの先頭に立っておるあなたの所論は六点にわたるのでありますが、大臣にも質問がありますので、もう一点だけあなたに関連して承わっておきたいと思う。
 アメリカのRCA会社しか現在作っていないものを日本の国に持ってくるということはやはりまだ時期尚早なんだということを言われておるのでありますが、アメリカのRCAだけしか作っていないかどうかという問題は別としても、今日アメリカとキューバしか現にこれを業務としてやっておらないというものをわが国に持ってくるということによって、初めておくれを取り戻し、わが国の科学工業の前途が開けるだろうと私は思うのであります。これをイギリスがまだやっていないのだとか、フランスがどうだとか言うことは、わが国の国民がたくましく前進しようとする科学の前途を第一にはばむという結果になるのみならず、しかもアメリカしかできないというものを戦後の日本は勇敢に取り入れて、国民大衆の血とし、かつまた肉とするところによって、国民はまた国家は大きな科学日本としての進路を約束せられるのであって、また終戦以来の粒々たるそういう苦心があったればこそ今日の発達を見ている。RCAに払うロイアルティが非常に多いから、これはまだ待った方がよろしいということは議論にならないと思う。濱田さんは結局カラー・テレビの前途はNTSCしかいけないということを濱田さん自身がさように申されておるのであります。それにもかかわらずまだアメリカしかやっていないから、世界の大勢から見て日本にはまだ時期尚早なんだという考え方は、世界でもこれ以上大きな発達をなしたことがないと言われておるわが国の白黒テレビの発達の経緯にかんがみても、まことにこれは官僚の責任のがれの言葉としか私は受け取れないのでありますが、あなたはこれほどカラー・テレビに対する国民の世論がわき立ってきている今日においても、まださような考えを持っておられるかどうか、重ねて承わっておきたいと思う。
○濱田政府委員 現在のカラー・テレビがアメリカとキューバだけにしか実施されておらないから、日本でやるにはちゅうちょするというふうには私は考えていないのであります。もしかりにアメリカだけであろうとも、日本の国情から考え、諸般の情勢を勘案し、それから国民の多くの人々のぜひこの方式で今すぐやってもらいたいという非常に強い要望がほうはいとして現われることが確認されましたならば、私はカラー・テレビは、今の方式、NTSC式であろうと何の方式であろうと、多くの人が考えて――寺島先生はややもすれば濱田々々と言われますけれども、技術者、科学者、学者、多くの国民からいろんな機関を通してそういう意見がほんとうに現われて参りまして、それについてよく検討しましたならば断然やるがいいというふうに考えておるのでありまして、いささかもアメリカだけしかやってないからとかいうふうな、数が少いからやらないというのではないことをここに確言いたしたいと存じます。
 なお私は、日本はエレクトロニクスの振興を原子力と同様に推進する必要があるということを強く絶えず申し上げている一人でありまして、カラー・テレビのような進んだ技術の産物が一日も早く日本に普及し、あるいは工業となって実施せられることを心から望むのでありまして、いささかも自分だけの考えによってこれをはばむとか、あるいは何者にか左右され何かの影響を受けてサボタージュをやっているとしばしば言われますけれども、さようなことは断じて私どもは考えていないということを重ねて申し上げまして、御答弁といたします。
 なお先般郵政大臣から、このカラー・テレビの免許につきましては、特に寺島先生の御質問がありました実用化試験についての考えについて申し上げるということでございましたので、これにつきましては大臣から御答弁を願いたいと考えております。
○寺島委員 時間がもうないという委員長からの御注意でございますので、まことに残念でありますが、もう一点だけ濱田さんに関連して承わっておきたいと思います。あなたはカラー・テレビを認可したくないのはほかから影響されておるところはないのだ、ほかに何ものも原因もないけれども、国民の世論がまだそこまでわき立ってきてないから時期尚早なんだという今の答弁でありますが、私の考えるところと、しかもこの放送法の一部改正法律案を政府が出し来たった提案理由の説明を聴取して考えると、どうしても国民に莫大な負担をかけておるところのNHKがこの放送をやるという準備段階がまだできてないから、もう完全にできているところの他の民放におけるこういう熾烈な要求、民放の熾烈な要求ではなくて、今日ではあなたはどういう考えを持っておるか知らぬけれども、学者も庶民大衆もことごとくカラーの一日も早いことを望んでおるけれもどこれを暫時待とうという気持が、これは多分ないと思いますが、巷間ではそのために電波監理局は足踏みをしておるのだという考えも伝わっております。そこで話をしぼって聞きますが、NHKがかりにまだ準備ができなくとも、民放においてそういう準備が完全にでき、大衆もこれを熱望する際にはNHKと関係なしに、NHKに同時に免許を与えなければならないというようなとらわれ方は絶対しないで、民放に準備ができれば民放だけでも先に認可するという明確なる考えを持っておられるかどうか、そこを第一に承わっておきたい。
○濱田政府委員 カラー・テレビに限らず、NHKの持っております使命、任務等は放送法に明確に書いてあります通りであります。放送を全国あまねく受信できるようにNHKは設備しなければならないということであります。でありますので、かような任務を遂行するためには莫大な経費を要することは明白なことであります。従いましてカラー・テレビのような、新たに、しかも一カ所においてこれを免許しますならば、全国的に津々浦々にまでこれを普及さすように要望されることは必然であります。そういう意味におきまして、このカラー・テレビに限らず新たな種類の放送を始める場合にはNHKは非常に慎重なる考慮を払わなければならないであろうということは当然であると思うのです。従いまして私ども郵政省としましても、そういう見地からもスタートについては非常に考慮をしなければならぬということは事実であります。しかしながらNHKにおいて準備が少しもできないと仮定しました場合、そして一般放送事業者においてある種類の放送、たとえばカラー・テレビの放送をする準備が万端整って、いかなる面から考えても、いろいろな情勢を判断しても、免許すべきであるという結論に達しましたならば、これは絶対にNHKをあとに置いて民放を先にしてはならないという理由はない、そう私は考えております。しかしさような判断をすることには、決して私は消極的な考えから申し上げるのではありませんけれども、非常に情勢分析をして、決していいかげんな意味でなく、ほんとうに公共の福祉に合致するように物事が行われるようにあらゆる配慮をしなければならないというふうに考えております。
○寺島委員 濱田さんの言うことは何が何だか支離滅裂で私にはよくわかりませんが、この場合にNHKが準備ができなくても、民放において客観妥当性を持つ準備ができた場合には、NHKに顧慮することなくこれを許可する、さように私は承わっておきます。もしそうでないというならば、あなたは私の発言後にお取り消しを願いたい。
 そこで寺尾大臣に承わりたいのでありますが、先般大臣のおられないときにも、わが国のカラー・テレビの技術水準がそこまでいっていないという問題について、あなたのもとにおいて電波監理行政の元締めをやっている濱田局長に質疑をしたのでありますが、濱田さんにはわが国のカラー・テレビの製造に最も中心的な役割をなしておる学者の名前も――名前はよく知っておるけれども、アルバイトについては詳細知らないというような独断的な感じで、またこの人は東北大学の教授である時分に勉強した当時の考え方で答弁しておるという状態であって、国民の世論なり、さらにまた現在の工業段階は何どきでもまっしぐらに入れるという状態に相なっておる。また同時に、アメリカにしかできないものをわが国に持ってくるということは時期尚早だという前言をほとんど取り消されまして、やはり客観妥当性ができたときには勇敢にこれを持ってくる用意があるのだというように漸次変えられまして、慎重論、時期尚早論からそういう踏み切り方をしておられるのでありますが、事務当局も私の質疑の経緯をお読み願えばよくおわかりでございますが、そういう状態になっておる。東大総長の茅博士を初め、政界その他においてもカラー・テレビはすみやかにやるべしという議論がすでに各方面に高まっており、大衆また一刻も早くカラー・テレビをやりたいという熾烈なる要望のときにおいて、放送法の一部改正案をあなたは提案せられたのでありますが、むしろこの方が先にやるべき問題であって、NHKの値上げなどは公聴会でも開いて、それこそ慎重にこれを実際払っておる国民大衆のふところ工合の中に立って考えるべきであって、全然金も要らず、新しい電波の要請も要らず、さらにまたこのことによって世界の進運に先がけて日本の科学工業の輝かしい前途を約束せられるというこの問題に対する論議は、十分ではありませんけれども、私はほぼ尽きておるように考えられるのであります。その間これらの議論の推移、大衆の動きその他を見て、それこそ慎重に考えるけれども、次の委員会までには明確にカラー・テレビに関する寺尾大臣の所見並びに郵政当局の方針を明らかにしたいということを最初の質疑のときに申されました寺尾大臣はその後いかように考えておりますか。その後の委員会においては放送法の改正法律案が出たために、積極的にこのことを明らかにする機会もなかったろうと考えるのでありますが、あえて放送法の一部改正法律案に関連いたしまして先般の私と佐々木君その他の委員によって質問せられましたカラー・テレビの特に実用化試験放送をすみやかに認可せしむべしの可否の問題に触れて寺尾大臣の御所見を承わりたいと思うのであります。
○寺尾国務大臣 お答えを申し上げます。カラー・テレビジョンを国民が待望しておるということ、また政府もすみやかにこの完全なる放送を行いたい、こういうことは私は絶対性のものだと思っております。従って寺島委員がおっしゃる基本的なお考え方、また非常に御熱意を持って一日も早くカラー・テレビジョンが放送できるように持っていくべきではないかということについては、一言これを否定する何の理由も私にはないのであります。ただ現段階においてはこれを直ちに、先般御質疑のありましたように、これを今の実験放送からさらに実用化試験と、たとえばスポンサーをつけての実用化試験というようなものを期限を切ってもいいから許可したらどうだ、こういうことについてはなお各般の関係において若干検討を要することが残っておるのじゃないか。従って大きな歴史の流れというようなところから見れば、寺島委員の御意見も私どもの考えておる意見も何ら差異はない。その間にほとんど瞬間的に、時間的に短かい時間においてそれは差がある、こういうふうに私は解釈をするわけであります。従ってこれをNHKが、今濱田君も答弁申し上げたように、NHKがすべて整わなければ他の民間業者がすべて整っておるのに許可をしないなんということはとんでもないことであって、これは局長もそういったようなお答えをしたようであります。私としても、そういったような民間放送事業者等においてその整備ができ、はっきり放送ができるという見通しさえつけば、これに許可すべきことは当然のことだと思います。従いまして私も先般、期限付で、今申し上げましたように、実用化試験をたとえば一年というようなものを限って許可する意思はないかという御質疑に対する答弁といたしましては、まだやや早きに失する、いま少しいろいろの点で検討をする必要、あるいは用意をする必要があると言い、その具体的な問題については私よりもむしろ先般来の質疑応答において春島委員がかえって御理解をいただいておるところではないか、かように思いますが、要するにカラー・テレビの放送というものについては、政府も一日も早く行いたいという考え方にのっとりまして、諸般の整備あるいはその他の調査、必要なる準備行為をやっておりまするから、その点は一つ御了承賜わり、それではいつやるかということにおいては、私としては早急にやりたい、そういうものをできるだけ早く完備せしめて、その準備行為をできるだけ早く完了せしめてこれを行いたい、その中には世界の標準方式というものもきめる、あるいはそれを見きわめるということも一つのファクターでありますけれども、しかしこれが必ずしも来年のロスアンゼルスにおけるこの会議に期待ができるかどうかということについても、専門家の見るところにおいては期待ができ得ないのじゃないかという論もあるわけでありますから、それらを勘案いたしまして、あなたがおっしゃるように、白黒テレビの当時を顧みればもう三―五年先でなければできないということが一両年においてできて、その後きわめて顕著な進歩をしておる、こういうことからいって、白黒テレビはもちろん、カラー・テレビジョンの受像機においてもやがて日本で大量生産ができる、いわゆるマス・プロによる生産も可能だということも私は決して否定をいたしません。そのようなことも想像されるところでありますから、どうかそういう点を御了承賜わって、あなたが御希望されておることと政府が考えておることには、それほど何年も先のことだといったふうに私どもは考えておりませんから、できるだけ早い機会にそういう方向に持っていきたい。この点は一つ御了承いただきたい、かように思います。
○寺島委員 ただいま寺尾さんの御答弁を承わっていますと、寺島隆太郎の認識と浄尾大臣の認識とはほんの一瞬間の違いである、長い歴史の流れから見てそれはほんの一瞬間のものであって、これは当然許可せらるべきもので、やがてはそういう形になるという御答弁でございますが、しからば瞬間という問題に相なりますると、永遠という長い生命は瞬間の連続である、永遠は瞬間の連続であるという哲学上の認識論の問題になるわけでございますが、それはそれといたしまして、ただいまの寺尾さんの誠意ある御答弁によりまして、事務当局がともすれば、過去において白黒を認可した当時を顧みてみますれば、慎重に名をかりたサボタージュをやっているということは歴然としておる。しかもその頭目どもが現在電波監理局に巣を食っておるという状態にかんがみまして、大いに寺尾大臣の勇断をここに用いられまして、大衆の要望し、識者もまたひとしく要望せられているカラー・テレビが、民間においてその準備が十分できたときには、さっそくこれを認可せられまするように要望いたしまして、このカラーに関する私の質疑を終りたいと思います。
○淺香委員長 上林山榮吉君。
○上林山委員 私は、この前の質問に続いて電電公社当局に対して掘り下げて質問をしたい、こういう考えを持っておるのでありますが、特に世の中の誤解を受けている公共建物株式会社の問題並びに日本電気の問題等についてお尋ねしたい、こういうふうに考えておったのでございますが、正副総裁も更に更迭になった直後でもございますので、次期にこの問題について詳しく質疑を継続したいと思います。
 電電公社の問題はそういう方向で官疑を継続していきたいと思いますが、この前全逓の超勤拒否闘争に関連して私が指摘した二つの暴行事件、これはその当時はまだ耳にしていない、これから調査をして報告をいたしますという答弁を郵政当局から得ておりましたので、この問題に限って御答弁を願って、ほかの諸君に質疑をお譲りしたい、こういうふうに考えておりますので、ありのままを率直に御報告願いたいのであります。
○荒巻政府委員 この前の委員会で上林山先生から御指摘の事実につきまして、現地から報告を聴取いたしましたところ、御指摘のような事実がございまして、それぞれの起きた事件は、長岡局におきましては九月二十五日、それから北佐久支部におきましては九月の三十日にいずれも起きた事件でございますが、長岡局の事件につきましては現在監察機関から警察の方に順次連絡いたしておりまして、警察機関におきまして目下捜査中でございます。それから北佐久の事件は、十月の四日に、小諸警察署におきまして捜査の結果書類送検をされたというふうに聞いておるわけでございます。なお、この種暴行事件が起きた場合におきまして、監察機関といたしましては、すみやかに調査し、一般事件でございますので警察機関に直ちに連絡し捜査をする、こういうようなことで、行き違いのないように十分念を押してやっている次第でございます。
○淺香委員長 森本靖君。
○森本委員 先ほどの寺島委員の質問に関連をしてちょっと聞いておきたいことがありますが、かりにNHKにカラーを許可した場合には、その受信料はどうなりますか。
○濱田政府委員 まだ十分な検討はいたしておりませんが、カラー・テレビをやるに必要な予算に関連しまして、それから受信料の総額なるものが算定せられるようになる、それと関連がありまして、カラー・テレビについての受信料というようなものも勘案されるものと考えております。
○森本委員 私が聞いているのは、だからカラー・テレビをかりにNHKに許可をした場合においては、その受信料というものは現在のラジオの受信料とテレビの受信料以外に取る、こういうことなんですか、どうなんですか。
○濱田政府委員 御審議を願っております放送法改正の中で考えております受信料と別個のものになるかどうかにつきましては、なお検討を要するだろうと思います。
○森本委員 先ほどの質疑応答を聞いておると、そういう問題もそれでは今のところまだ明らかになってないわけですね。
○濱田政府委員 その通りであります。
○森本委員 そうすると大臣にお聞きいたしますが、かりにカラー・テレビについては民間放送がNHKに優先をして許可をせられる場合もあり得るということを言明せられましたが、もしそういうことならば、今日の放送法における第七条のこのものは一体どういう結果になるわけですか。
○寺尾国務大臣 私が先ほど答弁を申し上げましたことは、これは一つの仮定と申しますか、しかもそれは寺島君の質問がそういったような御質問でありましたから、たとえばそういうことにもしなったとしたならばという仮定のもとに答弁をしておるので、これを第七条にひっかけていろいろ発展されることは一つごかんべん願いたい。
○森本委員 ただ私は、大臣なり事務当局にもお願いしておきたいと思いますが、答弁はやはり速記録に残る問題でありますから、それは政治的な答弁をしたというふうな意味の今の大臣の答弁でありますが、それはけっこうです。しかし一応電波放送に関する基本的な政策に関連をする質疑応答を行う際には、これは相当慎重なる答弁をしないと、あとで速記録を調べた場合にここでこう言ったじゃないか、ああ言ったじゃないかということになると事がめんどうになってくる。先ほどの答弁をいろいろ聞いておりまして、第七条との関連といろいろ突っ込んだ質疑応答を行うと、かなり大臣は窮地に立つような場合もあり得るのじゃないか。現に放送法の一部改正を提案して、ここで審議を早めてくれというふうな意向を政府当局が持っておるような段階において、こういう問題についてはその場その場の答弁をせられるということもけっこうだけれども、しかし私は相当慎重な答弁をお願いしておきたい。今の質疑応答を聞いておってちょっと聞いてみたかったので聞いてみたところが、はやそういう格好になってくるというと、これは一体いずれを信用していいかわからぬということになっても困ると思いますので、その点を強く私は要望しておきたいと思う。
 それから委員長にちょっとお聞きしたいと思いますが、この間の委員会において、これは過日警察官職務執行法の問題で野党の方は出ておらなかったわけでありますが、聞くところによりますと、与党の諸君の中にも放送法の一部改正については絶対反対である、いかなることがあっても反対であるということを発言せられたやに聞いておるのでありますが、それはあとで速記録を調べてみないとわからぬわけでありますが、そういうふうなことがこの間の委員会でありましたか、委員長に恐縮ですがちょっとお聞きいたします。
○淺香委員長 お答えいたします。全面的に賛成でないかのような御発言がありましたことは確かです。私も速記録を見ておりませんので、よく速記録を見まして、あらためて一つ委員会でまた私から申し上げたいと思います。
○森本委員 行政の取扱い上の問題とか、あるいは国政に対するいろいろの質疑応答を議員が行うということは、これはもう当然の問題でありますが、ただ私は大臣に言っておきたいことは、一応政府当局がこの法律案を提案をする。そうする場合には与党においてもそれぞれ政策審議会にかけて、さらに国会対策にかけ、それから閣議にかけて、念には念を入れて法律の改正案を提案しておると思うそういう場合にかりに一般の質問ならこれは反対、賛成があってもけっこうでありますが、そういう与党が責任を持った、あるいは政府が責任を持って提案した法律案についてそういう意見が出てくるということについては、これはわれわれは非常に不可解に感ずる点が多々あるわけでありますので、そういう点については大臣としては一体どういうふうにお考えになっておるわけですか。
○廣瀬政府委員 大臣は前回の委員会に御欠席でありまして、私が出ておりましたので、ただいまの御質問に関連いたしまして私からお答えいたしますが、前回の委員会におきましてはなるほど与党から必ずしも全面的に賛成ではないというような御態度の御質問がございましたが、これに対しましての答弁におきまして、いささか不十分でありましたうらみがありましたので、当日午後参上いたしまして十分御説明いたしまして、ある程度納得いただいた、さような状態であります。
○森本委員 これは後日速記録ができれば、それを見て判断をすれば明らかなことであります。ただこれは与党が反対、社会党が反対ということになりますと、満場一致で否決ということになりかねぬということになっては、これは提案者としての大臣の顔もなかろう、こう考えて老婆心ながら今御忠告申し上げたのでありますが、そのことはそれでおきまして他の質問に移ります。
 まず最初にお聞きしたいのは、電電公社の総裁にお聞きしたいのですが、これは前の梶井総裁にこの質問をしておりまして、それで公社の内部が不統一であるやに云々というようなこともあるので、強く忠告をいたしまして終りましたところが、その後急激に総裁、副総裁がかわりまして、この問題が宙ぶらりんになっておるわけでありますが、それは今日の電電公社が一応フィリピンあるいは台湾、ヴェトナム、そういう方面に対する通信施設等についていろいろやっておりますが、それのいわゆる電電公社法の第一条との関連についてはどう解釈をせられるかという問題であります。これについて新総裁としては一体どういう解釈をせられておりまして、さらに従来のこの外国に対するいろいろな通信施設の問題についてはどういうふうにやっていかれるか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○大橋説明員 お答え申し上げます。ただいまの御質問、前にどういういきさつになっておりますか、私まだ当時のいきさつを存じておりませんので、副総裁からかわってお答え申し上げます。
○横田説明員 ただいまの御質問についてお答えをさせていただきます。
 法律上から申しますと、公社法第三条第一項の公社本来の業務の円滑な遂行に妨げのない、これが一つの要件だろうと思います。それから第二には同条第二項及び同項に掲げる各号の列挙の業務の範囲内におきまして公社が海外においてのいろいろな技術協力をする、あるいは委託に応ずるというようなことは、公社として合法的な行為であると存じております。
○森本委員 公社の設立の目的は第一条にあるわけであって、この第一条の目的には、私がここで言うまでもなく、「公衆電気通信事業の合理的且つ能率的な経営の体制を確立し、公衆電気通信設備の整備及び拡充を促進し、並びに電気通信による国民の利便を確保する」ということであって、日本電信電話公社法のこの目的の趣旨というものは、これは国内における通信設備の問題をうたっておるのがこの法律の本旨であります。今副総裁が言ったようなことでひっかけようとすれば、それは法律の解釈としては百分の一くらいかかるかもわからぬけれども、この法律をこしらえた趣旨というものは、私が今言った趣旨が明らかであろうと思う。法律的にも若干の疑義があるということは事実だろうと思う。こういう問題について、公社はそういう第三条で行うということであるとするならば、これは一体電気通信監理官の方としてはどうお考えですか。
○岩田説明員 お答えいたします。ただいまの森本委員の御質問は第一条と第三条の関係になるわけでございますが、これは前にもたびたび御質問がありまして、郵政省としてのお答えを申し上げておったと思うのでございますが、ただいま電電公社の総裁が説明した通り――と言いますのは確かに法律の制定当時は海外というようなことをあまり考えておらなかったようでございます。しかし第一条が公社の職務を行う内容、目的を書いておりますが、そこにさらに第三条をつけ加えておりますので、多少疑義はあるかもしれませんけれども、現状からくる要請を満たすまでの解釈といたしましては、そこにあります通り、円滑な業務に支障ないという判断のもとにそういうことが行われてもいいのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○森本委員 「業務の円滑な遂行に妨げのない限り、」というのがありますが、今日の電電公社は円滑にいっているかといえば、これはあまり円滑に今までいっていなかったので、今度の大山鳴動というか、いわゆる大騒動があったわけです。これはそういう点の問題ではなしに、業務上の円滑なということでありまするが、しかしそれほど公社が海外にまで第三条を伸ばしてやるだけの余裕があるような今日の国内の通信設備が完全にでき上っているかといえば、これは必ずしもそうはとれぬのであります。今日の国内の電気通信設備その他の問題については、これは完全には絶対にできないということが言えるわけであって、そういう方向にやはり重点を注いでおるかどうか知りませんけれども、ある程度の重点を注いだようなやり方が果して日本の電気通信を一手に引き受けているところの電信電話公社として正しいあり方であるかどうか。これを国策としてやるということならば、また別途のやり方があろうと思う。要するに日本電信電話公社が今日の独立採算のその事業的な見地の犠牲において、今日の電信電話公社のいわゆる財政というものはすべて国民のふところから通信の料金の収納によってまかなわれておるわけであります。そのまかなわれたものによる利益によってこういう海外政策を行うことが果して妥当であるかどうかということについては、これはやはり政策の問題でありまするが、私は電電公社がそこまで立ち入ってやっていく必要はないのじゃないか。もしかりに電電公社がそれをやらなければならぬという国策的な任務がありとするならば、その経理というものは別途に考えていいものではないかということを言っておるわけです。何も電電公社が出しゃばってどうこうということを言っているわけではなしに、日本の通信政策からしてやらなければならぬということであるならば、またやり方が別途にあるのじゃないか。今日の日本電信電話公社の財政の範囲内においてそういうところまでやっていく必要はないじゃないか、こういうのが私の趣旨であります。この点については大臣、どうですか。
○寺尾国務大臣 私はこの問題については森本委員の御意見のようなことももちろん考えられぬことはないのでありますけれども、現段階における政府あるいは法制局等との連絡においての考え方といたしまして、公社においてやり得るという、もちろん事業の限界というものはありますけれども、そういったような見解をとっておることを御了承願いたいと思います。
○森本委員 私が言っておるのはそういうことではなしに、こういうふうな国策的な事業を海外にまで行おうとするならば、これは単に電電公社だけの責任ではない、日本政府全体の責任である。そういう場合日本電信電話公社が事業の合理化をやって、そうして事業の成績を上げて、さらに国民に通信のサービスを展開しようとして一生懸命事業の努力をしておる。そういうもののしわ寄せが国民にもきておるし、従業員にもきておる。そういう中から貴重な財政からさいてこういうものをやらなければならぬという責任が一体電信電話公社のどこにあるのか、そういうことを国策的にやらそうとするならば、それは別途に政府がそういう問題については考えて、新しい命令を出してやらすならやらす、そういう考え方を持たなければならぬじゃないか、こういうことを言っているわけです。
○寺尾国務大臣 その事業の規模等において、そういうことを電電公社において扱うことが適当でない、こういうことも私は個々の問題についてはあり得ると思います。しかし今のやり方と、いうのは一応設計その他指導等についても、向うから経費をこちらにもらって、その費用を向うの負担においてやるように、商談等においてこれをやっておるという現状からいいましても、この段階ではさような取扱いをいたしておりますが、事業の規模その他については当然政府が考えていくというような問題も起り得る、かように考えております。
○森本委員 かりに東南アジアに駐在員を派遣するというような場合には、その経費なんかはどこから出るのですか。
○横田説明員 ただいま御質問のありましたように、公社の業務の円滑な遂行に妨げがあるかどうかという問題だろうと思います。そこで非常に大きな財政的負担というものになりますならば、公社といたしましてもなかなかでき得ないという点はあるわけでありますが、ただいまの駐在員の問題につきましても、バンコックの駐在員は一人であります。それからほかにも設計その他の調査にしても、この設計、調査の実費は頼まれた方からいただいておるわけであります。それから今海外から技術者の養成を頼まれておることにつきましても、大体実費相当額をいただいておる。そういうようなことでありますので、現在の段階におきましては公社の円滑なる業務に妨げがあるという段階ではないように考えます。ただいまお話のありましたように、日本国として大きな政策上の建前から非常に大きな負担の要るようなことが日本国家として必要である、これは公社にやらしたら適当であるというような場合につきましては、おそらく政府の方でも考えていかれるだろうと思いますし、われわれの方もあまり大きな負担ではこの業務に対する妨げがないとも言い切れないとは思いますが、現段階におきましては円滑なる業務に妨げがあると考えられる段階ではない、こう考えております。
○森本委員 副総裁がそういう答弁をいたしておりますが、これは本来ならば電信電話公社なり郵政大臣が国策として東南アジアにおける通信政策、そういうものに対する日本の援助あるいは開発というようなことについては、日本の国策としてもっと大きく取り上げてやっていかなければならぬ問題だと思います。それをいつもまあまあということでやるから、今大臣が言ったように、まあ現段階ではそのくらいのことが済んでおるからということで話が済まされる。また公社の方もそういうことで便利主義で大体やっていく。だから、これは前から当委員会でもこの東南アジア等に対するところのいわゆる通信政策あるいはその他の問題についてはもっともっと大きく取り上げてやっていいんじゃないか。それを一電電公社が何か自分の知った範囲内においてごちゃごちゃやるというようなことでなしに、もっと大きくアッピールをして取り上げてやっていったらいいんじゃないかというのが私の趣旨なんです。何も電電公社を私は追及しようとは考えていない。ただ電電公社の幹部当局が、こういうことは政府に言ったところで政府はあまりやらぬから、とにかくわれわれの方でできる範囲内でやろうということでやっておったのでは、いつまでたってもそれで事が済むことがないと私は言っておるわけです。だからそういう点を十分に考えて、もっともっと私は政府に具申をすべき点ははっきりと具申をして、そうしてもっと明確になったやり方をしてもらいたいということを言っておるわけであります。
 それから次に私は総裁にちょっとお聞きしておきたいと思います。もう済んだことは一つも私は言うつもりではございません。ただこの四、五日前に電電公社の若干の人事の異動もあったようであります。これが過日のいろいろな問題についての信賞必罰であるとかいうふうなうわさもいろいろ流れておるわけであります。過日も上林山委員から電電公社の内部の不統一の問題について質問がありました。そこで総裁としてはこれからとにかくたがを引き締めてやろうということで、この間決意を言われましたけれども、今後のこの電電公社の内部の問題については、私はだれがどう、これがこうということは言いませんけれども、もやもやしたものが残っておるような気もするわけであります。そういう点について、今度の新総裁はわれわれの逓信関係のうちでは大先輩でありますし、また一番ところを得た方であるとは考えておりまするが、今後この電電公社のいわゆる職員、特に幹部クラスの士気の引き締めというような点について何か具体的に指示をするなり、あるいは具体的にこういうふうにやっていかなければならぬというふうな点をお考えになっておるかどうか。たとえばあまりにも電電公社の幹部が政治的に動くとか、あるいはまた――これはプライベートな問題は別であります。別でありますが、そういうふうな問題等について、いわゆる総裁として各幹部クラス、たとえば部局長クラスに対する心がまえ、そういうものについてはどういうふうにお考えになっているわけでありますか。これは端的に質問すればわかりやすいことでありますが、あまり端的にその人の名前をどうこう言って出せば、かえってまずいと思うので私は回りくどいような質問をしてをるわけでありますが、しかしこういう公開の席上における総裁のそういう問題に対する御意見というものを、やはり一度は明確に伺っておきたい、こう考えておったので今日聞いておるわけであります。
○大橋説明員 お答えいたします。公社の内部の仕事のやり方につきましては、これは公社に限らずすべてこういう事業については同様なことでございますが、多数の従業員を擁して公共の事業を取り扱います以上、何と申しましても内部の綱紀を十分粛正し、お互いに和をもって公社の仕事を一致協力してやらなければならぬ、このことは当然のことと思います。あるいは政治的に動いたとかなんとかいろいろなうわさが飛んでおるようでありますが、それらのことの事実については私はまだ十分事実を承知いたしておりません。万一そういうことがありますれば、今後の事柄につきましては十分取り締っていくつもりであります。
○森本委員 ただいまの総裁の答弁でけっこうでありまするが、重ねて私は、これは質問でなしに総裁に要望しておきたいと思いまするが、電電公社がやはり予算の折衝その他いろいろな問題で政治的にぶつかる問題が多いのは事実であります。そういう問題をやっていただくのはけっこうでありますけれども、そういうものを通り過ぎた形における政治的な動きということについては、深く私は各部局長あるいは幹部クラスというものは考えてもらいたい。そういう点については電信電話公社というものは厳に中立的に不偏不覚という形でやはり持っていかなければならぬ。しかし時の政府の政策を忠実に実行するということは、これは政府の傍系機関である限りはやむを得ないけれども、そういう政策的なもの以外における問題については、やはり不偏不党であるという形の公共機関であるということを、一つモットーとして今後ともやっていただきたいということを私は要望して、電電公社の問題については一応本日はこれで終っておきます。
 次にちょっと郵務局長にお尋ねをいたします。これは当委員会に関係がありまするが、この前の特別国会においてお年玉つき郵便はがきの発売に関する改正法律案が成立をいたしました。あの法律案が成立をいたしますと同時に、この募金管理会の構成がもはや準備段階に入っておると思いますが、これの準備状況は今日どうなっておりますか。
○板野説明員 お答えいたします。募金管理会を設立するための準備委員会を組織いたしまして、今月の初めに第一回の会合を催しております。自後今月中に二、三回の準備委員会を開催いたしまして、ただいまのところ十一月一日には募金管理会を正式に発足させたい、このように考えております。
○森本委員 十一月の一日といいますると、まだ国会の開会中であります。そこで大臣にお尋ねをいたしまするが、この法律案が上程をされて当委員会を通過するときに、いろいろ質疑応答があったことはあなたも御記憶があろうと思う。そのときに私の方から質問をいたしまして、大臣も大体了承いたしますというようなことを言われておるわけであります。そこで十一月一日というともうすぐ目の前にきておるわけでありますが、そのときにおける構成の問題については、当委員会におけるこの法律が成立をするときのいわゆる質疑応答というものを十分にかみ含んでやっていただけると私は考えておるわけでありまするが、大臣の重ねてのこの問題に対する見解を一つ明らかにしておいてもらいたいと思います。
○寺尾国務大臣 その通りでございます。さよういたします。
○森本委員 その通りなりらまことにけっこうでありまするが、十一月一日ということになりますと、もうあと半月程度しかありませんので、われわれの方はつんぼさじきになっておるような状況でありまするが、それならばどうせつんぼさじきでなしに、話もあろうと思いますので、一応この問題についてはこれで終っておきます。
 もう一つお聞きをしておきますが、これも特別国会において問題にいたしました中華人民共和国との郵便の協定の問題についてでありまするが、これは今まさに成立をしようという段階まできておったにもかかわりませず、その後の――これは大臣個人の責任ではございませんが、岸内閣全体のえらい風当りの強いことによって、どこかに消えなくなったんじゃないかという心配をしておるわけであります。これは現在どうなっておりますか。
○寺尾国務大臣 これは御質疑の通りでありまして、郵政当局といたしましても、中共との郵便物の交換というものは、できるだけすみやかに締結をし、また今行なっておるものには非常に遠回りをしたり不便なやり方をやっておりますから、船便等もこれにできるだけ利用いたしまして、さようなことにいたしたいという考え方であります。ただ前から問題になっておりますその交渉の開催地については、まだ両国で意見の一致を見ない、こういうことでありますので、外務省ともこの点について十分連絡をしておるわけでありますが、この点はできるだけすみやかにそうした郵便物の交換の実現を期するということにおきまして、なお引き続いて努力いたしたい、かように考えております。
○森本委員 藤山外務大臣はこれに賛成をしておりますか。
○寺尾国務大臣 もちろん、基本的には賛成をしております。
○森本委員 そうすると、交渉地がまだ難点になっているということですか。一体向うさんはどこを言って、こっちはどこを言っておるわけですか。
○寺尾国務大臣 向うの方は東京あるいは北京、こういうところを主張しておりますが、こちらはジュネーヴといったようなものを、その交渉地として要望しておる、こういう事態であります。
○森本委員 こちらはジュネーヴでなければならぬというのは、どこに理由があるのですか。
○寺尾国務大臣 こういうものは第三国、いわゆるジュネーヴ等でやることが、慣行その他においても適当ではないか、こういうことだと思います。私はきわめてその方のことには暗いのですけれども、そういうようなことでないかと思います。
○森本委員 ジュネーヴか、東京か北京かくらいのことで困難に逢着しておるということは、まことにばからしいことであって、そんなものは東京であっても北京であっても、交渉については何ら差しつかえないと思うのです。一体交渉が長引いておるということは、その交渉地の問題ですか。問題はそれだけですか。
○板野説明員 大体問題は、交渉地の問題だけでございます。
○森本委員 一国の重大な政策を行うのに、それだけでこれが難関に逢着しておるということは、まことに愚の骨頂でありまして、それがジュネーヴでなければならぬというような日本の主張については、向うが東京か北京ということであれば、これは東京でやったっていいじゃないですか。大臣どうですか。
○寺尾国務大臣 御意見は拝聴申し上げますが、こういったいわゆる条約の締結というようなものが、第三国で行われるというような国際慣例から、あるいはそのようなことを固執しておるんじゃないか。そういう観点から、それが交渉地だけでいわゆるデッド・ロックに乗り上げておるんだということについては、なおこれは他のファクターもありはしないか。私は、そういったような交渉についての両国の間に、何かその他のファクターもあるんじゃないかというように想像されますが、この点はきわめて重要な問題でありますから、外務大臣等とも、その後の状況、推移について調査をいたしまして、次回の委員会でお答えをいたしたいと思います。
○森本委員 次回の委員会でお答えをするということでありますから、直ちに次回の委員会をやりますので、一応この質問を打ち切ります。しかし、これはずっと前から言っていた問題でありますし、郵便に国境なしということがありまして、この郵便協定というものは、直ちにやってしかるべき問題であります。だからこの次の当委員会で、藤山外務大臣と寺尾郵政大臣と両方にその前にすわってもらって、私の方から質問をして、そして明らかにしていくということにいたしまして、きょうはこの問題については打ち切りますが、委員長に一つお願いしておきます。次会に寺尾郵政大臣がこれに対する回答をいたしまするときには、藤山外務大臣も一緒に出席をするように一つ要求をしてもらいたいと思います。
 それでは次に移ります。これは小さな問題のようでありますけれども、非常に関心が払われておる問題でありますので、大臣でも電波監理局長でもいいのですが、伺っておきたいと思います。例のテレビのチャンネル・プランについては、これがきまりまして今や全国的に各局が続々と開局を見ておるわけでありますが、あれは点と線だけをつないだような格好になっておりまして、これに花を咲かせるという意味においては、やはりローカルのプランが完全にでき上らぬことには、これは全然問題にならぬわけでありますが、このローカルの計画については、いつごろ成案が得られるわけでありますか。
○濱田政府委員 今お話のように、先般のチャンネル・プランは着々実施の途上にあります。それで、これが完成しましても、約二〇%くらい残っている分があるわけでありますが、これにつきましては第二次のチャンネル・プランを策定しなければなりません。これにつきましては、第一次の現在進行中の建設が相当進みましてから、その実施状況等を見ながらきめた方が得策であろう、そう考えて着々準備を進めつつございます。
○森本委員 私は、これはちょっとあなたと見解が違うわけです。これはカラー・テレビではないので、このローカルの白黒のプランこそは、早急にやるべきだと思います。そうしないと、本年度すでに開局しったものが、たとえば同じ県内において、県庁の所在地付近では見られているが、そこから十五里くらい入ったところのいなかの方の町では全然見れぬという状態が、これは全国的に起きているわけです。だからこのローカルが、現在のチャンネル・プランが完全に施行せられたあとで考えるということになると、これは非常に高低ができるわけであります。だから、現在すでに実施しておって、そして次にできるというようなことではなく、これはやはり早急にやってもらわなければ、私はどうにもならぬと思う。たとえば福井の敦賀にしても、これなんか相当広範なものを持っている。あるいは私の選挙区なんかにしても、今度開局せられても、おそらく高知周辺だけです。これは寺尾大臣もよう知っているように、幡多郡一円の中村を中心とする二十万くらいいるところなんか全然見えぬ。これが、今日のチャンネル・プランを完成してから後というようなことになると、そしてあと一年も二年もおくれるということになると、これはやはり大きな問題だと私は思う。だから、それには私は反対です。そこで、このローカルのプランについては、やはりできるところはやってしかるべきではないか。一応あのチャンネル・プランができているのだから、これを実施してみてということでなしに、やはりあのプランに応じて、このローカルのプランが机上において一応できると私は思うが、これはどうなんですか。
○濱田政府委員 第一次のチャンネル・プランの計画が完成してからではありませんで、その実施の様子を見ながらというわけでありまして、なるべく早くこの計画を進めたいと考えております。そういう意味で、仰せられる方角と少しも違っているとは思わないのでありまして、非常に急いでいるわけであります。
○森本委員 非常に急いでいるということでありますが、今言ったように、必要なところは漸次やっていきますか。どうしますか。全国的なローカルのプランをこしらえなければ、一切許可をしないという方針ですか。それとも、たとえば京都なら京都でこういうようにやっている、こっちの方でやっても、波については影響がないと見た場合には、許可をしてやらしていくつもりですかどうですか。
○濱田政府委員 今仰せられるように、全体のプランに影響のないところは、逐次実施していきたいと考えております。全体のプランをやりますには、実を申しますと、いわゆるVHFだけでは足りないところもありますので、全体計画にはやはり多少時日が要るだろうと考えます。しかし非常に強い要望または必要も感ぜられますので、全体の波の配置に影響のないところは着々実施していきたいという考えでございます。
○森本委員 大臣がこれは自分に関係がないというようなことでほかの書類を見ておるようですが、これはあなたにも非常に関係のあることであって、あなたもすぐ選挙もやらなければならぬし、これは非常に全国的に関係のある事項であって、特に地元民がこれを要望しておるところが全国的に非常に多いんですり。だから、これは先ほどのカラー・テレビとはだいぶ意味が違いますので、これはかなり急いでやるべき土地が全国的にあると思いますので、一つこの点については今濱田局長が言われたことでけっこうでありますが、大臣としても早急にこの計画については急がすようにぜひやってもらいたいと思いますが、大臣一ぺんはっきり答弁をしておいて下さい。
○寺尾国務大臣 先ほど森本委員から慎重の抗議をちょうだいしたばかりですから、はなはだ慎重な態度でお答えを申し上げなければならぬと思うのですが、このことは第二次チャンネル・プランということにおいて三十局というものが予定されておるということは御承知の通りであります。従って濱田局長が言われるように、第一次のチャンネル・プランを完成してからということではなくて、もはやこの建設も相当進んでおりますから、これらと並行してそういう特に難聴視の地帯というようなものを解消すべくやることは、これは私といたしましてもただいまの局長の答弁と同じでありまして、当局を大いに督励をいたして御期待に沿うようにいたしたいと思います。
○森本委員 まだほかに郵便予備隊の問題等についてもいろいろ詳しくお聞きしたい点がありまするが、あと同僚委員の方から質問がありますので、私の質問はこれで打ち切りまして、予備隊その他については次の委員会で質問をするようにして、一応私の本日の質問は打ち切ります。
○淺香委員長 森本委員にちょっと御相談いたしますが、先ほどの御発言中に、次回の委員会に外務大臣も出してくれということを私に要望がありましたが、大臣の答弁では、外務大臣とも会い、調査もし、その後の経緯を調べて次回の委員会へ出席をして答弁する、こう言うておられたと思うのですが、この点いかがでしょうか、次の委員会の理事会でその点を相談してでなければ、外務大臣が果してその日に委員会に出られるかどうか、こういう点もありますので、おまかせ願えますか。
○森本委員 理事会でけっこうです。
○淺香委員長 小沢貞孝君。
○小沢(貞)委員 たしか一昨年だと思いましたが、非常に鳴りもの入りでもって新農村建設というようなことで有線放送がだいぶ農林省の方やなにかで勧められて、非常な勢いで全国的にはやったというか、農協等を中心にして施設をやってきたわけです。私の手元にある資料は正しいかどうかわかりませんが、たしか今年の三月ごろは一千二百施設前後で、加入者五十万戸前後だというような普及ぶりなんです。ところがこの有線放送施設について、たまに天気予報とかニュース程度を放送するような工合にやっているところがあるわけです。ところがその中でラジオを持っていない家庭も有線放送電話施設をやったということでもって、ラジオ聴取料を取られる、こういう問題がこの一、二カ月ほど前に起って、私の方の県では大騒ぎをしておるわけです。だからそういうようなラジオのないところからも聴取料を取られておるということについて、大臣は御存じであるかどうか、まずそれからお尋ねしたいと思います。
○寺尾国務大臣 御指摘のように、有線放送によって親の有線放送設備をして、それに子と称するものがたくさん――たとえば一放送施設に対して百とかあるいはそれ以上もついておる、こういうことを聞いておりますが、ただその設備がNHKの放送を聞き得る設備である、こういうことであれば、やはりいわゆる子であるラッパによってNHK放送を聞くということもむろん考えられるわけでありまするから、これについては、たしか放送法三十二条によって、三カ月二百円の聴取料をもらっておるというようなことを聞いております。これは放送法の三十二条にはっきり規定してあって、たとえばそれが、わずかその中の幾つかしか聞かないとか、不十分であるとかいうような施設の関係で十分聞けないということだけでは、この法律のある限り聴取料を全然払わぬでいいとか、免除するとかいう方法がないようでありますから、私も実情にかんがみて非常に同情する点がありますけれども、一応NHKの放送を聴取できるという形における子のラッパというものを持っておるということにおいては、聴取料は別にそれに対しての取扱いがございませんから、同額の三カ月二百円が徴収されておるという実情ではないか、かように存じます。
○小沢(貞)委員 法的には聴取料を取らなければならないかどうかということはあとの問題といたしまして、まず第一に農林省が補助をして一生懸命政府で勧めたという事実。いま一つはラジオのないような家庭は、生活保護あるいはそれに準ずるような非常に貧しい者たちばかりです。おそらく全国的にもラジオを取りつけることのできない家庭は、一割ないし二割はあると思いますが、非常に貧しい家庭ばかりです。いま一つは、自分で聞きたいときに果して聞くことができるかどうか、有線放送もいいけれどもおれはたんぼや畑へ行っておって聞いたこともないのにラジオの聴取料を取られたということから問題になったので、そういうような三つの条件によって、一体こういうところから聴取料を取ることが矛盾をしているかいないかという法的のことは別として、矛盾があるかないかということについての大臣の見解を私はお尋ねしたい。
○寺尾国務大臣 ただ現在の法規の建前からいたしますると、聞いても聞かなくてもNHKの受信設備を持っておる場合においては、それを徴収する、こういうことの規定でありますが、現実の問題としていろいろ御説明を承わってみると、これは非常に気の毒なという感じは私ももちろんありますし、NHKの聴取料そのものにもいろいろ意見もあって、それに対してはきわめて重要な問題だと思いますが、NHKの聴取料制度というものについても現状でいいかどうかということには、委員各位並びに多数の人の疑問もあり、これを根本的に十分な調査をし、あるいは研究をして改正をすべきではないかというような段階にも私はあるんじゃないか。今度の放送法の改正におきましても、この聴取料をどういうように解決するか、合理的なものを出すということについてはわれわれも非常に頭を痛めてきたわけであります。いかんせん今度の放送法の一部改正案には、この聴取料は引き続いて調査検討をして、やがて理想案を出すのだという態度しか結論を得ていない、こういう状態でありまして、御事情に対してはことに農林省が非常に力を入れておって、そして野らへ出ていて聞く人も聞かない人もあるとか、聞く日も聞かない日もあるというような実情にかんがみまして、三カ月二百円というような聴取料を取るということは、まことに私は法に定めてあることとはいえ、実情としてはわかるわけであります。しかし今の処置といたしましてはその方法がない、今後の受信料の検討をこれからどうしていこう、受信料制度の再検討をするというその途上において、そういう際にこういう問題を取り上げていこうというようにする以外には方法がないではないか、さように考えております。
○小沢(貞)委員 私の県は長野県ですが、新聞だけで私は詳しいデータを知りませんが、大体一千戸ぐらいがそういう該当者だそうです。長野県が全国の四十分の一程度だと推定するならば、全国で四万戸ということになりますからそれほどではないじゃないかと私は思うのですが、だいぶ大ぜいの人がラジオがないにもかかわらず聴取料を取られておるわけです。今私が大臣にお尋ねしたのは、そういうことが矛盾していやしないかどうかということで、簡単に、矛盾しているということなら矛盾していますということだけでけっこうだったわけです。今の答弁を総合すると、矛盾しているというように私は判断いたしますけれども、それでいいですか。この聴取料を取ることは矛盾していると大臣もお考えのように私は判断いたしますが、いいですか。法的なことは別ですよ。
○寺尾国務大臣 非常に不均衡だということは私は言えると思います。私が所管の責任者として矛盾しているということは申し上げかねますが、非常に不均衡な、非常に不公正なような感じがいたしますから、この料金制度の検討もこれから十分いたして参るわけでありますが、そういう際にそういったような不均衡の是正ということは考えていかなければならない、かように考えております。
○小沢(貞)委員 矛盾という言葉を言うことはどうしても工合が悪いらしいので、不均衡だという言葉で矛盾のあるところを率直に認められたというように私は解釈するわけです。先ほどの御答弁の中で、改正もしたいというような工合に言われておりますが、法的なことは改正していただけばそれでけっこうです。けっこうなんだが、今の三十二条ですか、三十二条の第一項のただし書きの方ですが、「放送の受信を目的としない受信設備を設置した者については、この限りでない。」ということで契約をしなければならないというようなことの免除があるわけです。これに該当して聴取料を取らないというわけにはいかないのですが。今の法ではどうしても取らなければいけないようになっているのですか。ここの解釈が私にはわからないのです。
 いま一点、法的には第二項には、あらかじめ郵政大臣の認可を受けた基準によるのでなければ、前項の契約を締結した者から受信料徴収の免除をしてはならないということになっておるので、第二項に基いても、どうも大臣の認可を受けた基準ということなんだから、その認可基準さえ大臣がこれやれ、あれやれということになれば私はできると解釈できるわけです。その辺は法的にはどうなのですか。
○莊説明員 事務的なことを申し上げて恐縮なんですが、現在の放送法三十二条によりますと、協会の放送を受信し得る設備をした者は協会と受信契約をしなければならない、かようになっております。それでただいまお話の有線放送でございますが、親の受信機がNHKの放送を受信し得るものであって、そのNHKの放送を子の受信機に流し得る設備をする場合には、やはりこの三十二条のNHKの放送を受信し得る設備というものに該当するものと思います。該当するというのはちょっと今親のことを申し上げたわけでございますから、子のことを申し上げなければならないわけですが、子がそういう場合には該当する、かように考えるわけでございます。それで受信料は確かに先生のおっしゃいますように非常に問題がある、さように私どもも考えております。しかしながら、このNHKの受信料は単に有線放送のみならず、いろいろなところで問題があるわけでございます。と申しますのは、たとえて申しますと昼間送電のある地域、ない地域というものがございます。それで夜だけしか電気がこないというところでもやはり三カ月二百円を納めなければならないということになっております。また現在では第二放送が方々できまして、大体第一放送、第二放送併立いたしておりますが、それでもまだ第一放送だけしかないというところもございます。そういうところでもやはり三カ月二百円ということでやっております。それからまた非常に困ったことには、放送は御承知のように、一つの放送局から電波を出します場合、近回りは強い電波でございますが、遠くへいきますとだんだんと電波が弱って参ります。そういうように非常にサービスの度合いというものについて、その受信者のいかんともしがたいような外部的制約によって受信者の受ける便益が制限されておるという場合ですら、画一的料金として三カ月二百円を納めなければならぬ、こういうような制度になっております。これを何とかできないかということもしばしば考えるわけでございますが、これはちょっといかんともしがたいような実情にあるように考えられます。有線放送の場合におきましても、やはりこれと関連をとって物事を考えてみなければならないのではなかろうか。これで考えてみますと、有線放送の場合はさらに――以下はちょっとへ理屈になるようではなはだ恐縮なのでありますが、理屈だけを申し上げさせていただきますと、一つの親受信機がありまして、それをフルに使おうと思えば、朝から晩まで放送の行われてをる間は完全に使おうと思えば使い得るという設備でございます。それを親受信機があり、子があるという場合に、一つの聴取者団体、グループがあるわけでございまして、グループの意思によりましてみずからその運用といいますか、受信を制限をして、一日のうちニュースの時間、天気予報の時間はラジオを流そう、それ以外は電話に使おう、こういうような話し合いによって運用が行われておるのではなかろうか、かように考えます、そういたしますと、ちょうど普通の家庭におきましてラジオの受信機を持って、これを自分のうちではニュースあるいは天気予報だけ聞いて、その他の時間は聞かないでおこうというようなのと非常に似て参っておるわけでございます。すなわち、運用の制限は受信者の意思によって行われておるのであって、先ほど申しましたように昼間送電があるなしというようなことよりも、もっと自分の意思が働いておる場合であるということから、料金に格差をつけるということについては、考える場合にそういうことを頭の中に入れなければならないのではないかというような問題もあるわけでございます。ただ、その聴取者グループでもって運用制限をしているとは申すものの、各戸の子の受信機を持っておられる方々は、必ずしも自分の意思通り運用されているものとばかりは考えられないということがございます。その点について、確かに先生のおっしゃいますように、相当研究すべき問題があると思います。従いまして、従来とも私どもいろいろ検討いたしたのでございますが、今やっております制度にかわるべきいいものが思い浮べられないという状況でございますので、今後も検討させていただきたい、かように考えておるわけでございます。
○小沢(貞)委員 今御説明をいろいろお聞きいたしましたが、それは三十二条の前段の方で、後段の方は「放送の受信を目的としない受信設備を設置した者については、この限りでない。」これに該当しませんか。それともう一つは、第二項はあらかじめ郵政大臣の認可を受けた者ならよろしい、こういうことなんです。だから郵政大臣がその基準か何かを認可さえすれば取らないでいいという道が開けるのではないですか、そのことを聞いているのです。
○莊説明員 失礼いたしました。三十二条の第一項のただし書きでございますが、「但し、放送の受信を目的としない受信設備を設置した者については、この限りでない。」こういう受信設備とはどういうものかという点につきましては、こういうものでございます。すなわち、通信用の受信機などというものがございます。たとえば船でもって、ラジオを聞くためでなくて、もっぱら通信のために受信機を持っておる。しかしその受信機の性能として、目的は通信なのであるけれども、たまたまラジオの部分も入ってくることがあるというようなもの、こういうようなもりのがただし書きに該当するものと解釈いたしております。それから第二項の免除基準でございますが、これは法律の解釈といたしましては、協会から有線放送関係は全部免除したいという認可申請がありまして、郵政大臣がそれを適当と認めて認可しますれば、免除の措置ができるわけでございます。
○小沢(貞)委員 それでは先ほど大臣の言われたこととちょっと違いはしませんか。矛盾があるから法改正について検討いたしたいという御発言があったと思います。ところが、ただし書き及び第二項をよく検討してみると、特に第二項の方では、協会の方から有線放送については免除したいという申請がありまして大臣が認可すればこれは取らないでいい、そういうことじゃないですか。明らかにこの法律でもって聴取料を取らないで済むということを今御説明になったわけです。さっき大臣が言われたことと違うじゃないですか。もう一つ第一項のただし書きについては船等で通信用に使っておって、たまたまラジオが入ってくる程度のものは取らない、こう言ったのだから、農村における有線放送も、集会の放送だとか農事関係の注意事項だとか、あるいは娯楽だとか、そういうものがおもであって、お昼のときにニュースだとかたまに天気予報を知らせる程度で、たまたまラジオが入ってくるというのは、第一項のただし書きが該当するわけです。これで今の法律で幾らでも取らないで済む、こういう解釈ができるわけです。さっき大臣は法を改正すればできると言われましたが、法律改正しなくても私はできると考える。どうですか。
○寺尾国務大臣 このことは、有線放送についてたまにNHKの放送を聞くんだから、本目的はこれこれこういうような目的であるから免除してほしいということで郵政大臣に申請があったときに、こちらが許可をすればその免除ができる、私はさようには解釈をいたしておりません。この免除というのにはいろいろ規定があると思いますが、生活困窮者といったようなこれの支払いに特別大きな負担となる、あるいはその能力が非常に乏しい、こういったようなときが免除の対象になるのであって、農村有線電話におけるその聴取の配分が非常に少いとか、たまにしかやらないからこれを免除してほしいという申請に対してこれが許可できるということについてはきわめて疑問があり、またそういうことは困難ではないか、こういうことに考えておりますが、これは実情を拝聴いたしまして、きわめてごもっともな点もありますから、なおこの点は十分事務当局にも調査をさせまして、そうしてそういったような申請があったときに郵政大臣が許可できる範囲あるいはこれに対する条件といったようなものがどういうところにあるかということも、十分なおこの実情とにらみ合せまして、この問題についてはやはりこれも次会に一つはっきり郵政省の見解をお答え申し上げたいと思いますから、御了承を願いたいと思います。
○小沢(貞)委員 次会はいいのですが、先ほどうしろの方の答弁はNHKから申請をしてくれば許可できると言うし、今大臣の答弁はこれはできないと言うが、これはどっちが正しいのですか。これをはっきりしていただきたいと思うのです。今の免除基準には生活保護家庭とか、あるいは児童福祉施設の何とかだとか、恩給をもらっておるところの家庭はどうだとかいう基準はあるのですが、その基準というのはたしか三十一年の六月から三十四年の五月三十一日までの間、向うから申請が出ていて、それに基いてやっておるわけです。そこで今ラジオのないような家庭というものは、生活保護家庭とかそれに準じたようなものです。これはもう明らかです。だれが考えたって明らかなんですから、今申請してきているものと同じような種類のものだという工合に考えられるわけです。だから大臣の答弁が違っておって、先ほどの方の答弁が正しいと思うNHKの方からそういうふうに申請さえしてくれば今の法律のもとでも私は、許可しさえすれば取らなくても済む、こういうふうに解釈するのでありますが、両者の違い並びに大臣の御見解を一つお尋ねしたい。
○莊説明員 私の先ほどの御説明の言葉が足りませんで申しわけございません。先ほど三十二条の第二項の御説明を申し上げましたのは、条文の表の姿をそのまま申し上げたわけでございまして、もちろんその場合において郵政大臣が認可をするという場合には認可に値する合理性なり妥当性なりが必要であることは当然でございます。当然なことでございますので、申し上げませんで、大臣のお答えと違ったような格好になったかもしれませんが、それは大臣のお答えの通りでございます。
○小沢(貞)委員 先ほどから大臣は、これは矛盾している、まことに不合理だし、気の毒な状態だということをたびたび言われておる。法すらも改正をしたいと言われておるのです。だからNHKの方から申請があれば、保護家庭と同じように――それと同じようなものです。一割か二割の人しか普通ラジオを持っていない人はいない。だからそれと同じように扱って認可して妥当だと思うのですが、その辺はどうですか。
○寺尾国務大臣 これはもちろんその条件に該当することにおいて申請された人は、これはお説の通りだと思います。しかしながら、親施設から子の施設を持っておるそのすべての関係者に許すということと、このことについては大きな違いがあろう。従って農村電話施設に対しての考え方は、子のラッパに対してもやはり放送法第三十二条が適用されるべきである、こういう見解を先ほど来申し上げておるのであります。ただこのことが実情に照らして非常に不均衡な感じを私自身も持ちますから、そういう問題に対しては、NHKの料金制度をまさに検討しようという際でありますから、そういう問題も十分含めて検討したいと申し上げておるのでありまして、御指摘のように、現在の免除し得られるその範疇に入るということがはっきりしておるものに対しては許可できるんじゃないか。従いましてこの問題については、もっと私も的確に申し上げないと、今の事務当局と私の答弁においては、多少の食い違った点もあるようでありますから、そういったような点も調整をいたしまして、次会に私がはっきり御答弁をさしていただくということで御了承願いたいと思います。
○小沢(貞)委員 それは矛盾しているから法を改正するか、あるいは今の法のもとにおいて免除基準ですか、それだけでやれるか。とにかく免除したいという意思はいいわけですね。事務的なことと法的なことはこの次に答弁なさる、こういうふうに解釈していいですね。先ほどからの大臣の発言を総合するとそうとれるのです。
○寺尾国務大臣 それとは若干ニュアンスが違うように思います。だから当然免除すべき範疇に入るものは、その五つのラッパの中に、あるいは十のラッパの中に幾つかのそういう人があるということであれば、免除されるべきものであると思いますけれども、しかし有線放送、親施設から子の施設という一つのこういう施設に対しては、免除の余地が今の法律ではないという見解は持っておりますが、はっきりしたことは申し上げませんで……。
○小沢(貞)委員 だいぶさっきの答弁と違ってくるようになってくる。
○寺尾国務大臣 今私は別に違っておると思いませんが、なお速記録等もお調べ願えばわかると思いますが、私はこのことについて不均衡であるということに対しては認めざるを得ない。これは確かに不均衡でありますから、こういうことにおいてはやむなく三十二条の適用を願わなければならぬけれども、この不均衡は料金制度の本格的な、抜本的な調査もこれから行うことになっておりますから、その際にこれを含めて十分検討して、その不均衡を是正したい、こういう気持は持っております。
○小沢(貞)委員 先ほどの通り是正したい、その具体的な問題について次会に答弁するのですね。
○寺尾国務大臣 是正したいということは、これから行われる各界のいわゆる学識経験者その他による、おそらくNHKの料金制度に対する根本的な検討を加えるということにゆだねるのでありますから、この次にその具体方法を私が申し上げるということではないということであります。
○小沢(貞)委員 さっきの答弁と違うのですよ。先ほどは改正をしたい、改正したいけれども、いろいろ私が聞いておる間に、どうも現行法でもできるというふうな解釈も出てきたし、現行法ではできそうもないという解釈もあるので、その意思を統一してどういうことによってできるかということを次会に答弁をする、こういう御答弁のようだったのです。そう私は解釈しておったのです。ところが今度は各界の有識者を集めて何とか、先ほど局長さんの言われたようなことまで、全般をひっくるめて検討するというようにまた変ってきたのです。私は、政府が一生懸命に補助金まで出して進められたことを、いま一つはラジオがない、生活保護を受けておると同じような人が多い、そして忙しいのりで畑やたんぼに行っている間一回も聞いたこともないのに、ラジオの聴取料を取られる、そういうような矛盾したことばかりあるから、これは改正するのが当然だと思うのです。法を改正するか、今の法律の中において免除規定によってやるか、いずれかでもいいのです。それをやるのは当りまえだから、大臣の答弁も私はそういうふうに聞いておったのです。だから何に基いてやるかということを次会に御答弁をいただく、こういうふうに解釈をいたして質問を打ち切りたいと思います。
○寺尾国務大臣 違います。どうもはなはだ御不満で申しわけありませんが、現行法においてはできない。要するに農村電話のこのラッパに対する聴取料を免除することは、現行の法律においてはできない。それを事務当局が申請すれば許可ができるというふうに考えたことについて、なお事務当局等と調整して、はっきりしたことを次会にお答え申し上げるというのであって、もう一つは、その免除し得られる、そういう範疇に属するその小さいラッパを持っておる人、その小さい施設を持っておる人の中に、それの範疇に入る人があるとすれば、これはむろん免除ができるのでありましょう、許可ができるのでありましょうということであって、これは私の答弁を速記録でお調べいただいて御検討願えば、それらのことを免除することについて検討して、この次にお答えするとは私は申し上げていない。ただ私どもの小澤さんに対する答弁が不統一だ、一致を欠いでおるということについては、この点責任がございますからはっきりしたことを申し上げる。しかし私が今答弁申し上げたことが正しい答弁だと私としては確信しておりますけれども、その点はなおはっきりお答えを申し上げたい、こういうのでありますから、免除する方法について検討して次会にお答えするということではないのでありますから、御了承願いたい。
○小沢(貞)委員 もう一つだけ。冒頭の第一回目、第二回目に、私ここに書いてあるのですが、それは矛盾という言葉は使わなかったのですが、不合理である、かわいそうだ、気の毒だから何とか法を改正したいというような御答弁があったのであります。だから、これについて矛盾があるから、法によるかあるいは免除基準によるか、何とか善処したい、こういう意思はいいですか。
○寺尾国務大臣 最初にお答え申し上げた中にも、法を改正するよりほかに方法がないという答弁を申し上げた記憶はありませんが、それはNHKの受信料の制度そのものを検討しようとしておるから、その際にそういったようなものを含めて、できるだけそういう不均衡を是正したいという気持は持っております。しかしその機会は、やはりそういう根本的に受信料制度を検討する機会に譲らざるを得ないということでありますから……。
○小沢(貞)委員 次会に何を答弁するのですか。
○寺尾国務大臣 私の方が事務当局と統一しない、矛盾したようなことを小澤委員にお答えをした……。
○小沢(貞)委員 矛盾はなくなったのです。
○寺尾国務大臣 なくなったということで御了承賜われば、私は有線放送における今のラッパに対しては、申請があっても、これを免除とするということにはなしがたい、従って、これはやがて行われる聴取料制度というものにゆだねる以外にはない、こういうことであります。
○淺香委員長 小澤委員にちょっと委員長から御相談いたしますが、政府側でさらに検討をされまして、これについて次会にもう一度答弁を求めまして、さらに再質問をしていただくようにしたらどんなものでございましょうか。
○小沢(貞)委員 いいでしょう。
○淺香委員長 原茂君。
○原(茂)委員 私の質問しようというのはほかの問題なのですが、今の小澤委員の質問を聞いていますと、確かに大臣の答弁が三転しているのです。その中の一番大事なことは、せっかく莊さんがお答え願ったあと大臣が答弁されたのですが、そのとき両者が一致した問題は、現行三十二条の規定の中で免責規定があるけれども、その免責規定に当てはまるかどうかということを次会までに調査をして答えよう、こういうことだけは明瞭に大臣は言われているので、これは次会に答弁ができるはずですから、ぜひそれを中心に御答弁を願う、これは差しつかえないと思います。
○寺尾国務大臣 そういう点は私も記憶があると思います。これは、申請書を出してきた場合には、それを免除すべきかどうかということについて調査をしなければあるいはこれに許可をするかいなかを決すべきことは私の責任でございますから、今の原委員のおっしゃることは、これは私としては当然のことだと思います。
○原(茂)委員 小さい問題を一つお伺いしたいのですが、切手の売りさばきの問題なんですが、末端の、特に農村における売りさばき所などへ参りますと、農民の必要とする小額の切手などが、往々にしてどころか、ほとんど貯蔵していない。ために売りさばき所があっても、郵便局まで行かないと買えないという不便が随所に行われているわけなんです。そこで、切手売りさばき所に対する規定の中に、私はこまかいことは知らないのですが、少くとも最小限度この種の切手くらいは常に用意しておかなければいけないとか、あるいは売りさばき時間というのは、午前何時から午後何時までは最小限度売らなければいけないというような、真にこれを利用しようとする住民の便利をはかるに値するような規定があるのかないのか、それを一つ教えていただきたい。
○板野説明員 切手売りさばきの法律の中には、ただいま先生がおっしゃいましたように、常時定額というような一定の標準をきめて、その標準に基いて切手を取りそろえておくという規定があります。それから売りさばきの時間の点は各地域まちまちでございますけれども、これもその当該の郵便局と打ち合せをして、その時間をきめて売りさばきをするということになっていまして、大体その地方々々によって売りさばきに支障のないだけの整備をしておくということにはなっておりますけれども、先ほどもお話にありましたように、今度の売りさばき所の改正によりましても、こういう点は十分当該郵便局の方でも気をつけるように、また監査も十分にするようにということにはなっておりますけれども、往々にしてそういう状況が出ますことを私どもはなはだ申しわけなく存じております。今後さらに郵政局なりあるいは郵便局を通じまして、この切手の整備が行われますように、一段と努力していきたいと考えておる次第であります。
○原(茂)委員 あまりこういう問題で時間をとってもどうかと思いますから一言だけ言っておきたいのですが、切手売りさばき所に対しては、当該郵便局が打ち合せをして、それではこの範囲でやるのだときめたら、その請書くらいは売りさばき所から郵便局にとっておいて、その請書を基準にして監査なり監督をぜひ行うということを、気の毒ですけれども、やはりやらないと、実際にはずいぶん住民が不自由しているようですから、至急にこの点は徹底していただくようにお願いしておきたい。
 それから次にお伺いしたいのは、この間の災害ですが、三十一号台風、二十二号台風、今年は非常に大きなしかも局地的な大災害があったわけですが、私は災害等今まで何回も繰り返しているのを見ると、治山治水というものが風水害に対する大きな手当であるといわれているのと同じような意味で、これは大臣に特にお伺いしたいのですが、もうちょっと大きく考えると、むしろ大きな国土保全という立場からいって、なお災害における人命なりその他の施設の保護というような点からいっても、今回の災害の中で非常に重要な役割をし、その役割がもしわが国全土にわたって十分手当ができているならば、災害の度合いはもっと減っていたのではないかと思われる一つに、通信施設があると思うこの電信なりいわゆる通信施設の活用こそが、今後の災害の急速なる住民に対する徹底をはかると同時に、人命はもちろん保護されますし、施設に対してもできるだけの手当ができる。伊豆地方におきましても、そういう通信施設が全然なかったために、あの大きな災害を受けたという事例がたくさんに上ってきているわけですが、こういうことにかんがみましても、特に電波というものに大きな監理、管掌権を持っている郵政大臣の立場から見られたならば、大至急に閣議等にも諮って、郵政省の率先した発言を中心にして、現在やっているような建設省なり農林省が自分たちの予算の中で単独に、必要に応じて個々にやっているような施設に放置させないで――郵政がやるのは妥当かどうかはわかりませんが、閣議にでも相談を願って、思い切った国土保全という立場から、国土の中に全体的な通信施設の急激な施行をする、こういうようなことも一つ十分に考えてやっていただかないと、同じような災害において、しかもその事故の原因というものが、あの通信施設が一つあったらというようなことが再三再四繰り返されておりますから、この点は、やはりこの面の重要な管掌事項として持っておられる郵政大臣において、特に閣議等にも指導的な役割を果していただく必要があるのではないかと思うので、この面の大臣のお考えを伺った上で、なお閣議に諮りましたら、諮った結果、一体国土保全と通信施設というものとを総合的に今後どのように考えようとする答えが出たのか、あとから必ずお聞かせいただいて、そのお聞かせいただいたこまかい具体的な問題を、郵政大臣の管轄下における問題だけでも、私どもの方からいろいろと注文をつけたり、意見を伺いたい、こう思います。
○寺尾国務大臣 原委員の御意見また御質疑がございましたが、私は全く同感であり、この問題については私が責任を持ち、真剣に一つ御質問の御趣旨に沿ってさよう行いたいと思います。過日私が地方視察をいたしましたときに、石川県に能登半島を中心として非常に大きな災害が、局部的でありましたけれども、ございました。そのときに人命はほとんど安全を期し得た、守られたということは、ちょうど無線の通信施設がこれを助けたということで、私が石川県の各所に参りまして、特に知事等からも非常に感謝をされたことがございます。私は感謝さるるそのことのありがたさよりも、今後の災害に対して通信施設の完璧を期しておくこと、こういうことが国土保全はもちろん、特にその人命救助という点において非常に大きな役割をするということを目のあたり見せつけられた、こういうことでありますが、今回のいわゆる伊豆半島における災害が、その施設を考えておるやさきに、あの豪雨により非常な多数な人命を失った問題も、これにそういったような施設が完璧にされておれば、失われた人命というものを非常に大きく救い得られたのではないか、こういうことで、私も非常な感激と、またそれに対しての責任を感じておるわけであります。私は能登半島における当時の状況を閣議に報告をいたしましたが、原委員のおっしゃるように、この点につきましては閣議にも正式に諮りまして、閣議等の意向によりまして、郵政省は郵政省の所管できる範囲におきまして、最大の努力を傾注して、有線あるいは無線の通信施設をできるだけ完璧にいたしまして、災害の予防に備えたい、こういうことでありますので、もう御意見は全く同感でありますし、それに対しましては今後一つ早急にその対策を考え、計画を立てていきたい、かように存じます。
○原(茂)委員 けっこうです。その問題を閣議等で討議するときに、当然予算措置が重要な問題になってくるわけです。助成なり補助なり、こういうものが伴わないと、実際にはこれが実施できないわけですから、各省ともこの面の予算が急にふえてくるだろうと思いますし、予算編成期でもございますから、ぜひ一つこの点は大臣を中心に積極的な発言をお願いしたい。
 最後にお伺いいたしたいのは、今回警察官職務執行法の改正案がいきなり出されてきまして、御承知のような、私どもだいぶ無抵抗の抵抗でどうやら正常の形に戻し得たわけです。こういうような混乱、あるいはあの事態の最中ないしは直後に――これはうわさですし、私が見たのではありませんから、その人の名前は申し上げませんが、自民党の元大臣をやられた代議士が先頭に立ちまして、NHKに対してあいさつに行ったのか、あるいは違った形の内容で行ったのかは知りませんが、それが間接直接には、警職法の内容を放送するときの態度、内容等に変更を加えろと言わんばかりの圧力を感じさせたように私どもは聞いておるわけです。NHKの会長、その他の責任者を呼んでこまかく一々お伺いすることもどうかと思いまして、いないのを幸いに、これは大臣とだけ話をするわけですが、行われたとするならそのことはもちろん不当なことである、いけないことだと思います。それが仮定に基いての論議ですから、大臣も言いようがないというような答弁でなくて、そういうようなことが行われたとするならそれはいけないことだ。そういうことにNHKは何ら圧力を感ずる必要はないし、やはり中正公平な態度で、電波というものは守り通し、動かしていくのだ。これが当然だということを大臣からおっしゃっていただきたいのが第一点。自今、国会等を通じて、自民党と社会党との間にこの種のいろいろの問題が起きるかもしれませんが、その節においても、たとい社会党からでも、自民党からでも、NHKに対して陰に陽にする圧力をもしかけるような動きが現われようとするときには、NHKは断固これに対してはきつい態度ではねつけてよろしいということを、ここで大臣からおっしゃっていただきたいのが第二点。当然おっしゃるだろうと思いますが、その点だけおっしゃっていただいて終ります。
○寺尾国務大臣 御質問の御趣旨は私も全く同感でございます。憲法に保障された表現の自由、また放送法に示されております「不偏不党、真実及び自律を保障することによって、」云々、また放送がすべて公共の福祉に適合するように規律をされておる。かような点からいって、少くも圧力、そういうような感じをも与えることは厳に慎しまなければならぬ、かように考えております。ただNHK並びに放送事業者といたしましても、いわゆる真実を放送する、真実に対して絶対の責任があるということについては、これは自主的に順守して守り続けなければならぬ。真実なことをNHKあるいは他の放送事業者が責任を持って放送したことに対しましてはいかなる場合といえども圧力を加えるがごとき、あるいはこれに対して抗議的なことをやるというようなことは絶対にすべきでない。真実ならざるものが放送されたというときにおきましては、その名誉とかその他のことにおいて放送訂正を申し入れて、堂々訂正放送をさせるという道もございますから、そういう点におきましては問題がそこに起ってくると思いますけども、しかし正しい放送、いわゆる放送法の第一条に示された三つの原則によって放送されたことに対しましての容喙、あるいはこれに対する抗議めいたようなことは、いかなる政党、いかなる団体といえどもこれをやるべきでないということは明々白々の意見で、絶対性である、かように考えております。
○原(茂)委員 どうも大臣、答弁がぐるぐる回りしているうちに、さっきの小澤委員じゃないけれども、ちょっとニュアンスが違ってきちゃうのです。今の御答弁をせんじ詰めてみますと、真実公正な放送をしなかった場合には政党がこれに圧力を加えてもやむを得ない、こういうふうにもとれるのです。真実に違反したものを放送したかどうかの判定をする機関というものは別途にある。自民党がやったり社会党がやるべきでない。もしほんとうに社会党あるいは自民党が真実に反すると考えたときには、正当な機関を通じて、大臣なら大臣のいわゆる決裁をもってNHKに勧告することはできるだろうと思う。自民党がじかに、社会党がじかに、政党の立場で抗議を申し込んだりすることが行われることは望ましくない。これをしてはいけない。真実に反したかどうかということの判定がそこに入っていくような問題も今のような御答弁の中に入れてしまうと、せんじ詰めて裏返せば、岸さんの両岸答弁ではないけれども、もし真実に反したと自民党が判断したらやってもやむを得ない、社会党が判断したら圧力をかけてもやむを得ないというふうにとれるが、そうじゃなくて、とにかく真実に反したかどうかは別途なんです。要するにあのラジオ・コードを守ってやっておるのがNHKだということ、しかも守らせる監督権も大臣としてはあるわけでありますから、その大臣の立場からいうならいかなる事態があっても、ただ一党が抗議を申し込んだり圧力をかけるというようなことは断じていけないことだ、こうお答えができると思いますが、どうでしょうか。
○寺尾国務大臣 それじゃ二つに分けて先ほどの御質疑にお答えいたしましょう。私は真実な放送でないと認めたら圧力を加えてもいいという逆な考え方は持っておりません。たとえばNHKその他の放送事業者がこの第一条に掲げられたいわゆる公共の福祉に適合するように規律をし、そうして規定をされたこの原則を守ることにおいて放送されたというのであれば、これに政党その他の団体等が容喙し、これにいろいろ圧力を加えるというようなことは絶対にすべきでない。これはきわめてはっきりしたことと思います。もう一点は、協会あるいは放送事業者は心して真実な放送をしなければならない、こういう二点を申し上げてお答えといたしたいと思います。
    ―――――――――――――
○淺香委員長 この際お諮りいたします。放送法の一部を改正する法律案について、来たる二十二日水曜日午前十時より本委員会に参考人を招致し、意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
 なお、参考人の人選及び手続等に関しては委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう取り計らいます。
 次会は来週水曜日、二十二日午前九時三十分より理事会、午前十時より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後一時三十分散会