第033回国会 建設委員会 第3号
昭和三十四年十一月二十五日(水曜日)
    午前十時五十分開議
 出席委員
   委員長 羽田武嗣郎君
   理事 木村 守江君 理事 二階堂 進君
   理事 堀川 恭平君 理事 中島  巖君
   理事 山中 吾郎君
      逢澤  寛君    川崎末五郎君
      砂原  格君    徳安 實藏君
      橋本 正之君    服部 安司君
      松澤 雄藏君   茜ケ久保重光君
      東海林 稔君    三鍋 義三君
      山中日露史君
 出席政府委員
        農林事務官
        (農地局長)  伊東 正義君
        建設政務次官  大沢 雄一君
        建設事務官
        (河川局次長) 曽田  忠君
 委員外の出席者
        農 林 技 官
        (農地局建設部
        長)      清野  保君
        建 設 技 官
        (河川局開発課
        長)      小林  泰君
        建 設 技 官
        (道路局国道課 
        長)      谷藤 正三君
        専  門  員 山口 乾治君
    ―――――――――――――
十一月二十五日
 委員小川豊明君辞任につき、その補欠として茜
 ケ久保重光君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員茜ケ久保重光君辞任につき、その補欠とし
 て小川豊明君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
十一月二十四日
 甲州街道都市計画路線変更に関する請願(岡崎
 英城君紹介)(第六四〇号)
 農地保全等に関する請願(池田清志君紹介)(
 第七六八号)
 県道閖上港線改修に関する請願(愛知揆一君紹
 介)(第八四七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 河川に関する件
     ――――◇―――――
○羽田委員長 これより会議を開きます。
 河川に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますからこれを許します。東海林稔君。
○東海林委員 私は、先般産業計画会議でその構想を発表いたしましたいわゆる沼田ダムの問題と関連いたしまして、利根川の治水利水の計画につきまして種々の点からお尋ねをいたしたいと思うわけであります。
 八月の末にあの沼田ダムの構想が発表せられて以来、地元では非常な混乱と動揺が起きております。そのために、現在非常にたくさんの人がむだに時間を費やしたり、あるいはいろいろと経費を使っておるわけでございますので、この際、私は本委員会を通じて、政府の責任あるこの問題に対する態度を明らかにしていただきまして、そうして無用なそういう浪費をこの際防ぐようにしていただきたい、こういう趣旨で質問をいたしたいと思うわけです。
 実は、私は十月の初めに本委員会に質問の通告を出したわけでありますが、ちょうど十五号台風の災害対策につきまして緊急な検討が続けられましたので、本日まで質問を留保しておったわけでございます。なおこの問題は、決して沼田市やあるいは一群馬県だけの問題ではございませんで、利根川全体の治水利水と非常に重大な関係がありますし、また本委員会に関係のあります首都圏の整備の問題、あるいはまた現在問題になっております東京湾の埋め立て等の問題とも密接な関係ある事項でございますので、若干時間がかかると思いますが、あらかじめその点につきましても御了承をお願いいたしたいと思うわけです。
 まず産業計画会議のあの構想を見ますと、すでに皆さんも御承知だと思うわけでございますが、群馬県の沼田市の南方のいわゆる岩本地内に高さ百二十五メートルの堰堤を築きまして、これに八億トンの水をためるのだ、人造湖の大いさは箱根の芦湖の約四倍という非常に大きいものでございます。その効果としましては、毎秒三千トンの洪水を調節ができる。農業用水として三十トン、それから水道用、工業用水として毎秒四十五トン、その他発電として最大出力が百三十万キロワット、こういうような大きい効果がある。またこれができ上がりますれば、その地方一帯の観光資源の開発にも非常に資するところがある、こういうようなことがいわれております。しかしその反面、また非常に大きい犠牲も伴うわけでございまして、水田が六百町歩、畑が六百町歩、山林が五百町歩、その他五百町歩、合計二千二百町歩の土地が水没する、それから人家が約二千五百戸程度水没するであろう。そのほかに国道の十七号線、あるいは国有鉄道の上越線についても大幅なつけかえを必要とする、こういうようなきわめて大きい計画でございますので、地元に対して大きなショックを与えておるということは、容易に理解ができることだと思うわけです。そこで、この計画によりますと、経費がダム関係だけで五百二十二億五千万、それから関連事業を合わせますと、総経費が千六百三十億もかかる、こういう膨大な計画でございますので、ちょっと考えると、今の日本の実情からして、そういうような大きい計画が簡単にできるものじゃないじゃないかというような考えも一応浮かばないではないのでございますが、しかし地元としてこの問題について非常に心配するについては、またその心配するに値するような幾つかの考えさせられる事項もあるわけでございます。
 まず第一は、この産業計画会議のこのメンバーを見ますと、学者のほかに財界の有力人がずらっと名前を並べております。さらにまた政界の有力な人も名前を出しております。従って、ほんとうにこれらの会議の方がこの問題を実現しようと本気になれば、できるんじゃないかという見方も成り立つのです。政府を動かす力も十分あるのじゃないかというような考えも成り立つように思うわけです。また第二の点といたしまして、この沼田ダム構想と密接な関係があります東京湾の埋め立ての計画が発表されておりますが、たまたま今国会には臨海地域開発促進法が審議されておりまして、しかも与党である自民党の皆さんは、非常に熱心にその成立に努めておられる。こういうような点から見ると、何かそういうふうな点もまた考えられる節があるわけです。
 さらに非常に大きなもう一つの点は、この問題に関連して、建設省当局の態度がきわめて不明確である、こういう点でございます。地元では、今日まで何回となく代表の方が建設省あるいは関東地建等に陳情等に参っておるのでありますが、それに対する回答が不明確である、いな不明確であるというよりは、何となくこの産業計画会議の計画を支持しておるような感じすら受ける。
 こういう点からして、これは決して夢物語ではなくて、心配するに値するということでいろいろ心配しておるわけです。ここに十月一日の上毛新聞を持ってきておりますが、上毛新聞と申しますと、群馬県一円のただ一つの新聞といっていいわけです。ここに、沼田市議会から代表の方が建設省並びに関東地建に陳情に来て、陳情に来たのは九月十七日、十八日のようでございますが、九月三十日にその報告会を開いた。その報告の内容として、河川局長の談話あるいは地建の局長の談話が出ておるのでありますが、それを見ますと、これはあるいは聞き違い、あるいは新聞記者の書き違いという点があれば別ですが、非常にはっきりとこの沼田ダム推進の意向が表われておる。ここに「建設省は決定のハラ」というふうに非常に大きい見出しで新聞に出たわけです。東京新聞の地方版にも、同じようなことが大々的に出ました。そのことが、この問題について非常に動揺を激化した一つの動機でもあったように思うわけです。すでに十月五日には沼田市におきまして、ちょうど雨の降る日でありましたが、反対の方々が集まって大会を開いた。雨の中を二千五百人ものたくさんの人が集まったという事実もございます。また沼田市議会におきましては、市会としても反対の決議をした、こういうような事実もあるわけでございます。もちろん一方におきましては、賛成の方があります。これは主として沼田市の高台に住居を持っておる方で、むしろこれができ上がれば、観光の開発の点からして有利なことになるんじゃないかというような趣旨で賛成の方もあるような工合でございます。
 このようにいたしまして、大会だ、あるいは陳情だということで、非常にたくさんの時間と経費を使っておるわけですが、そのほかにいろいろと困ったことができてきております。たとえばこの間台風がありまして、やはり被害がございました。道路がいたんだから直そうとしましても、これを永久的な立場から根本的な改良をするということになりました場合に、また埋まるんじゃやってもしようがないじゃないかということが出てきております。橋が流れた、これを永久橋にするか、あるいは従来通り木橋にするかという点も、判定に悩んでおるという問題があるわけです。あとでまた質問いたしますが、国道の修理の問題につきましても、既定計画がこのためにストップしたという問題も出ておるわけです。また個人的には家屋を改造する、あるいは堆肥舎を建てるという場合にも、建ててもまたすぐ埋まるんじゃしようがないじゃないか。また中には、農家の若い子弟で、どうせ近く埋まって莫大な補償金がもらえるんだろうから、百姓をやめて都会へ行ってほかの仕事をするからというので、農業に精を出さぬ、そうして年寄りと家庭けんかが起きたというような笑えない事実も出ておるようなわけでございます。そういうような点で、地元としては、一様にこの問題に対する政府のはっきりとした態度の表明を要望しておるわけでございます。そこで、私はまずお伺いしたいのでありますが、これは政務次官にお願いしたいと思います。この産業計画会議と政府とは一体どういう関係にあるかということが一点。それから沼田ダムの計画は、政府に対してはどういう形で出されているか。そして、それに対する政府の基本的な考え方はどうであるか。以上の三点についてまずお答えを願いたいと思います。
○大沢(雄)政府委員 お尋ねの三点でございますが、第一点の産業計画会議と政府との関係でございますが、産業計画会議と政府とは何ら関係がないのでございます。建設省としては、直接河川局の方を通じまして、会議の担当者に計画の詳細な説明を要求しておるのでございますが、まだその説明を受けておらないような状況でございます。従って、その案に対しまする建設省の意見はまとまっておらないのが実情でございます。書類につきまして検討いたしました範囲では、技術的に相当な問題があるように考えておるのでございます。
 次に、産業計画会議に対しまして政府として今後どういう態度をとっていくかということでございまするが、今申し上げましたような状況でございまするので、なお詳細な説明を受けまして、それによりましてこの案に対しまする公式な建設省の計画、あるいは態度等を明らかにしたい、かように考えておるわけでございます。なお今御質問の中にもございましたが、建設省の沼田ダムの計画案というものも、まだ公式には発表されておらないような状況であります。
○東海林委員 建設省では、この計画会議案とは関係がないのだ、こういうことでございますが、そこで、次にお尋ねいたしたいのでありまするが、現在建設省では、予備調査と称しまして、沼田の下流、すなわち岩本地内でダムの調査をやっておるように聞いておるのでございます。しからば、その調査の目的はどういう点にあるのか。それから調査している地点は一体どうなのか。いわゆる沼田ダムの地点と建設省で調査している地点は同じなのか違うのか。それから調査事項はどういうことを一体調査しているのか。予算
 はどういうふうになっておるのか。そ
 の点をお尋ねいたします。これは河川局関係の方でもけっこうでございます。
○小林説明員 ただいまの点についてお答え申し上げます。利根川の計画につきましては、現在相俣、藤原、これは完成しておりますが、そのほか薗原、矢木沢、下久保、それから予備調査を現在進めております神戸の六つの計画をもちまして、昭和四十五年度を目標に、水の需給のバランスをはかるという計画のもとに工事を進めておる状況でございます。従いまして、現在の計画におきましては、この六つのダムで需給のバランスがはかれる見込みでございます。しかしながら、先ほどお話にもございましたように、東京湾埋め立てての計画の進展、あるいは首都圏整備計画の進展、あるいは土地改良事業のさらに今後における進展を考えますときには、沼田の計画というものが利水の面からも必要になってくる時期が、あるいは四十五年以前にも起きるかもしれないということも想定できるわけでございます。それから治水の問題につきましても、先ほど申し上げました六つのダムの計画では、まだ完全な利根川改修計画に基づく毎秒三千トンの洪水調節は不可能でございますので、従って、さらにダムの計画が必要になって参るわけであります。そういう面から申しまして、沼田の計画については、当面直ちにの問題ではございませんが、将来に相当計画上も必要になってくる時期があるだろうと私どもは考えておるわけであります。従いまして、計画の規模からいいましても非常に大きい規模でございますから、その間に予備的な調査を進めて参るという方針で、現在予備調査をやっておる状況でございます。従いまして、本年度は二百万円の予算をもちまして、ダム地点の調査を進めておるわけでございます。この地点は、産業計画会議で提案しております地点と同一地点でございます。それで、来年度におきましても同様な予備調査を進めまして、将来の水の需給状況とにらみ合わせてダムの計画の規模の決定を進めて参りたいというふうに考えておるわけであります。三十六年度以降の予算については、まだ明確な見通しは持っておりません。
○東海林委員 今の六つというのを、もう一度念のために言って下さい。
○小林説明員 藤原、相俣、薗原、矢木沢、下久保、神戸であります。
○東海林委員 ただいまのお話によりますと、岩本で現在予備調査をやっておるのは、従来の治水計画、すなわち本川についていいますと、昭和二十二年のキャスリン台風のあとの洪水量からして、群馬県と埼玉県の境である八斗島において一万七千トンの最大洪水量、それから三千トンをカットして一万四千トンにする、そのために必要なダム群、こういう意味での三千トンを目標とした範囲での予備調査ではなしに、首都圏の整備であるとか、あるいは東京湾の埋め立てということを考慮に入れての予備調査である、こういうふうにただいまの御説明では理解するわけですが、その通りに考えていいわけですか。
○小林説明員 その通りでけっこうでございます。
○東海林委員 そこで、政務次官に伺いますが、そういたしますと、やはり建設省が現在やっておる予備調査の基本的な考え方は、産業計画会議の考えの基本となっておる点と非常に一致する点があるように考えられるわけですが、その点はいかがでありますか。
○大沢(雄)政府委員 産業計画会議の考えております工業用水、その他の水の所要量というものにつきまして、まだ建設省といたしまして、これを妥当と認めておるわけではないのでございます。しかし今お話のございました通り、利根川のキャスリン台風後におきまする治水を基幹といたしましたこの洪水統制、そのための三千トンの上流ダム群によるカットということよりも、さらに臨海地帯の開発その他を考量いたしまして水の調整を考えなければならぬということにつきましては、建設省といたしましても検討いたしておるのでございますが、しかしどの程度にそれをすべきものであるかということがなおきまっておりません現状でございますので、今お話しの通りに、御質問の意味が、臨海工業地帯の開発その他を考慮に入れておるという点が産業計画会議と同じ基盤の上に立ったものがあるということを申されますならば、そのように私も申し上げるわけであります。
○東海林委員 それではお伺いしますが、現在できておる、あるいはすでに実施のきまっておる本川関係の藤原、相俣、薗原、矢木沢、下久保、この五つのダムが完成した場合に、どれだけの洪水量の調整ができるという計画になっておりますか、その点を一つ伺いたい。
○小林説明員 ただいまのダムにおきまして、八斗島において約二千五百トンの洪水調節ができる予定でございます。
○東海林委員 そうすると、これは政務次官に伺うのですが、ただいまのお答えのように、今までの洪水調節の考えから言えば、あとから五百トンの洪水調節、こういうことになるのですね。それから言いますと、非常に一部共通点があるというのではなしに、構想の基本になっているところのものは、やはり産業計画会議の構想と非常に通ずる点が多い。考え方の基本にそういう点があるという、ふうに理解されるように思うのですが、いかがでございますか。
○大沢(雄)政府委員 産業計画会議の考えております規模が妥当であるかどうかということについて、私どもとしてはまだこれを検討して判断をする資料を得ておらぬわけでございます。従いまして、これに関係してダムの高さ等はきまってくるものと存じますが、このダムの高さをどの程度にして、どのような貯水量を求めるかというような点につきましては、未定でございますが、考え方の基本と申しますか、基底につきましては同様なものがあると理解されて差しつかえないと思います。
○東海林委員 この相俣ダムの問題は、実は私の記憶では、今に始まったことではなしに、昭和二十七、八年ごろに非常にやかましく一度論議されたことがございました。その当時は、建設省の技術者関係に相当これについての熱意があるというふうにも聞いておったのです。しかしこれは、あまりにも一個所に多くの犠牲をしいることになるということと、また洪水の場合に、一個所だけのダムで防止するというよりは、むしろ各主要支川ごとにそういうダムを作った方がより効果的であろうというようなことからして、一個所の集中ダムということよりも分散ダムということで、現在のような幾つかのダム群の計画がなったように私は理解しておるのであります。昭和三十三年の五月に発表されております、建設省河川局の利根川水系総合河川計画による多目的ダム総合基本計画第一次案によりましても、その線に沿っておるわけでございますが、ただいまの御説明によりますと、この岩本ダムの予備調査の考え方は、この第一次基本計画とはだいぶ違った点が出ているように思うのでありますが、その点はどういうことになるわけですか、お尋ねいたします。
○小林説明員 お答え申します。第一次試案について考えておりました利水に対する水の需給の問題と、先ほど御説明しました利根川開発の利水の計画とは、現在根本的に一致しておるわけでございます。その点についてちょっと詳しく申し上げますと、産業計画会議の案では、農業用水三十トン、工業用水、水道四十五トン、合計七十五トンの給水計画になっておるようでございますが、建設省といたしましては、関係府県の水の需要の見通しを昭和四十五年度として考えて参りますと、農業用水で約三十四トン、水道、工業用水で二十八トン、合計六十二トンという想定がされておるわけであります。その六十二トンの想定に対しましては、先ほど申し上げました六つのダムで補給が十分つく計画でございます。しかしながら、六十二トンで将来利根川の水はそれ以上は利用しないのだということも考えられませんし、先ほど来お話がございます東京湾埋め立ての規模がさらに大きくなるか、あるいは首都圏整備の仕事の進み工合がさらに進展していく、土地改良計画がさらに進んでいく。特に土地改良事業等につきましては、利根川特定地域の計画の中にも、さしあたり実施すべき事業と調査の上実施すべき事業がございまして、調査の上実施すべき事業に相当の水量が必要になるということが予想されるのでございます。たとえばその集計をいたしてみますと、調査の上実施すべき土地改良事業に必要な用水としては、約四十八トン程度のものがさらに考えられる状況でございます。従いましてその他の東京湾埋め立て等の規模が、この計画では利根川関係として二千万トン、東京都全体としてはその他の水系からの補給も合わせて四千万トンと考えておりますが、さらにこの規模が大きくなる可能性もございます。そういうような面から申しまして、利水の面からも、現在の六つのダムでは、将来四十五年度以降、あるいはそれ以前にも、水の需給のバランスがくずれるかもしれぬということが想定されるわけでございます。一方、治水の面から申しましても、六つのダムでは二千五百トンですから、まだ五百トンの洪水調節ができないという状況でございますので、そういう点につきまして、相俣地点の計画を十分慎重に検討をし、その規模を決定して参りたいという関係から予備調査をいたしておるわけでございます。
○東海林委員 今六つのダムということで、渡良瀬の合同ダムの点にも触れておられるようでありますが、この合同ダムについては、どの程度の規模であり、その洪水調節の機能はどうなっておるか、ちょっと説明していただきたい。
○小林説明員 合同ダムにつきましては、まだ予備調査の段階でございまして、最終的な規模は決定しておりません。従いまして、現在の目標といたしまして調査の対象といたしておりますものは、高さ約百五十メートル、有効貯水量九千万トン、そのうち洪水調節容量と利水容量の配分については、詳細についてここで申し上げられない段階でございますが、目下検討中でございます。大体の見当といたしまして、洪水調節容量では三千万トンくらいが充てられるのではないかというふうに考えられます。
○東海林委員 そうすると、この本流関係の五つで二千五百トン、ただいまの合同ダムは未確定だが、三千トンということになると、非常に大きい洪水調節ができることになりまして、前の上流で三千トン、あとは放水路で調節するという点からいえば、神戸ダムの問題は非常に余裕が出るような計算になるように思いますが、この点はどうでしょうか。
○小林説明員 ただいま申し上げました神戸の数字は、洪水調節の貯水容量の関係でございます。また神戸ダムの調節は、今申し上げましたように決定しておりませんが、本流の方の全体の五つのダムの洪水調節容量は、合計しますと約一億トンになります。
○東海林委員 ちょっと農林省に伺いたいと思うのですが、ただいま建設省の計画では、大体農業用水として利根川に灌漑が毎秒三十四トン、工業用水十トン、上水道用十八トン、みんなで六十二トンということになっておりますが、農林省の計算でも、大体農業用水は三十四トンということになっておるのですか。
○伊東政府委員 今建設省からお話がありました三十四という数字でございますが、私の方でいろいろ試算しておりますところでは、将来利根の本流の流域で開発をする具体性を持ったところを計画して入れますと、御承知のように群馬県の群馬用水でございますとか、あるいは埼玉県、千葉県等でいろいろ開田あるいは田畑、林間の具体的な計画が出ております。これに要します水量は、大体一億五千四百万トンくらいが要るんじゃなかろうかというようなことを考えておりますが、これを灌漑機関でそのままやりますと、十四トンというような数字になって参ります。それをいろいろなピーク時その他灌漑の最も必要な時期というようなことを考えて参りますと、現在農林省で持っております具体的な計画がある地域をとって考えますと、大体建設で言われたと同じような数字になります。
○東海林委員 もう一つ農林省にお伺いしたいのですが、農林省では、先般の産業計画会議の沼田ダム構想について、どのようなお考えを持っておるかということ、それからただいまお話のありました群馬用水の実施計画がすでにでき上がっておると思うのですが、そういたしますと、それを実施計画上、根本的に変えなければならないという点が出てくると思うのですが、そういう点についてどういうようにお考えでございましょうか。
○伊東政府委員 灌漑用水につきましては、建設省の矢木沢ダムとの関連で計画を作っております。それで、来年度から実施設計に移りたいというような考え方で、大蔵省へ予算の要求をいたしております。もし計画会議のような案ができますとすれば、岩本地区からの取水の計画が若干変わって参ります。それよりも下流といいますか、新しいダムに取水路でも作りまして、水路を引き、トンネルを作って持ってくるというようなことで、その間千メードルぐらい短かくなるのではなかろうか、その程度の変更になるのではないかというふうに今考えております。しかし、これはどの地点でどういうふうにできるということは今わかりませんので、はっきりしたことは申し上げかねます。全般的な問題でございますが、あの計画につきましては、われわれとしましてはまだ十分な検討をいたしておりませんので、ここでどうこう意見を述べることを差し控えますが、あの中にいろいろあります中で、農地につきましては、先生がおっしゃいましたように一千二百ヘクタールぐらいの水没がございます。これにつきまして、ただいま開拓地等に適地があって、そこへ移したらいいんじゃないかというような案にもなっておるようでございますが、一度人に配分しました開拓地を水田にするから面積を少なくするというようなことは、実は北海道で例があるのでございますが、実現不可能でございます。やろうと思ったのでございますが、畑で九町歩配分したものを、水田になったから四町五反でいいじゃないかということで計画を変えようといたしましたが、実現できませんでした。今度の計画にも、そういうようなものが移転先の中に計画されておりますが、そういういろいろの問題を含んでいると思います。農林省としましては、まだ十分な検討を積んでおりませんので、今ここではどうこうという意見は差し控えさしていただきます。
○東海林委員 もう一つお伺いしますが、産業計画会議の構想のような大きなものでなくとも、先ほど建設省が言っておるように、やはり岩本地帯には、ダムを作りたいということで予備調査を進めておる、その結果将来作ることになりますと、ただいまもお話のありますように、群馬用水の計画というものは相当変わってこなければならぬと思うのですが、現在のところ、農林省としては、そういう建設省の予備調査の結論を待つまでこの群馬用水の実施計画を延ばすというようなことではなしに、矢木沢ダムとの関連においてこの実施計画は進めるという決意でおられるかどうか、そこをお伺いしたいと思います。
○伊東政府委員 今御質問がございましたように、矢木沢との関連で計画は進めるという考え方で、来年度の要求はいたしております。
○東海林委員 それでは建設省にお伺いしますが、道路局関係の方はきていないですか。
○羽田委員長 見えております。
○東海林委員 実は道路整備五カ年計画によりまして、私の承知している範囲では、渋川から沼田間に至る国道十七号線については、六億八千万円の予算をもってこれが整備をはかるということになっておるように承知しておったわけですか、現在それがどういうふうになっておるか、お伺いをいたします。
○谷藤説明員 五カ年計画の計画がどういうふうな状態になっておるかという御質問に対しましては、私の方といたしましては、五カ年計画で沼田のダムといわれておる付近で約六億八千万、全体の渋川から沼田までの全計画を入れますと、改良九億七千万、舗装で約二億九千万、合計で約十二億六千万ばかりの金になります。非常に膨大な金になりますので、ダムの方の問題も計画が具体化するということになりますと、現在の施工基面は全然高さが変わって参りますので、その決定が行われるまでは、本計画に入るわけにはいかないような状態になっております。ただし渋川から下流、つまり沼田のダムといわれている地点の場下流の方については、上白井村から長尾村にかけましては、現在渋川の町の改良と町をはずれますところの橋梁は来年度から着手いたしまして、ダムの下流につきましては、逐次計画を進めております。全体のダム地点のところになりますと、施工基面の関係で、現在の断崖のずっと上の方に上がって参ります。そういうことになりますと、現在の道路の八〇%は放棄しなければなりませんので、その計画は目下のところ中止いたしておりまして、月夜野部落から三国峠に向かって現在施工を進めておる状態であります。
○東海林委員 三国国道が開通してあの十七号線の交通量が非常にふえております。なおまた、ただいまお話のありました沼田ダムと称せられるあの地帯の国道は、現在舗装ができていないために非常にごみが飛ぶのですが、あすこは群馬県でも有数な養蚕地帯でございまして、そのために、桑に非常な被害がありまして、蚕繭高も非常に少なくなったというようなことで、早く改良しなければならないということで、私は地方の要望ばかりでなしに、やはり道路計画からしてそうでなければならぬと思うのでありますが、それが今の岩本地点における予備調査の結果によって、ダムの高さがいつきまるのかわからないというようなことで、いつまでもこれが遷延されておるというのは非常に困ると思うのですが、そういう点について、政務次官はどういうふうにお考えでございましょうか。
○大沢(雄)政府委員 先ほど御説明申し上げましたように、沼田ダムは目下予備調査中でございまして、来年度におきましても予側調査を進める方針でおるわけでございます。当面着工時期につきましては、予定が立たない現状でございます。なお御案内の現在着手中の矢木沢にいたしましても、薗原にいたしましても、また下久保にいたしましても、相当多額の資金を必要といたしますので、さらに現在予備調査中の神戸ダムを完成するのは、相当おくれてくる。沼田ダムはそれから後の問題でございますので、着工するといたしましても、相当の期間があるのであります。その間、ただいま御質問の趣旨にございましたように、地方道の維持修理等につきまして、それが妨げられるということでありましてはまことに遺憾でございますので、この点につきましては、十分県当局とも御協議をいたしまして、ただいまのような御心配のありませんように十分努力して注意して参りたいと考えておるような次第であります。
○東海林委員 ただいまの御答弁は、そうしますと、沼田ダムの具体的な計画がきまるには相当期間を要するであろうから、その間国道の修理というものをなおざりにするわけにいかない、何とか地方庁とも相談して善処する考えである、このように理解してよろしゅうございますか。
○大沢(雄)政府委員 さようでございます。
○東海林委員 それではさらにお伺いいたしますが、ただいまいろいろお伺いしたところによりますと、要するに現在建設省で岩本ダムの予備調査をやっておる。この主たる理由は、従来考えておった利根川の治水、利水計画ということだけではなくて、そのほかに新たに大規模な東京湾の埋め立てというようなこと、それに伴なって大きい工場地帯の造成というようなことを考えるがゆえに、この調査を進めておる、こういうふうに理解されるわけでございまするが、しからば私は、この東京湾の大規模な埋め立て、あるいはそれによるところの集団的な大工場地帯の建設ということと、首都圏整備の基本的な考え方の関連についてお伺いいたしたいと思うのであります。私どもが本委員会で説明を承っておる範囲におきましては、首都圏整備の基本的な考え方は、現在のように無制限に東京都に人口がふえていったのでは、日本の政治、経済、文化の中心としての首都の整備ができないから、なるべく東京都にふえるであろう人口を抑制して、これを衛星都市に配分する、そういう趣旨であると理解しているわけです。従って、先般の議会におきましても、首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律というものまでわれわれはこれを賛成いたしまして、成立さしたわけでございまして、そう
 いうことと今の点は私はまっこうから矛盾するように思うのでありますが、その点に対する政府の御見解をはっきり承りたいと思います。
○大沢(雄)政府委員 沼田ダムの予備調査につきましては、先ほど来申し上げた通りでございまして、ただ単に臨海工業地帯の開発、工業用地の造成ということのみを基本としておるわけではないことはすでに御承知の通りと存じます。しかし、そのことも考慮に入れて、さような事態の起こって参ります場合において、これに対処するということも考えての予備調査であることは、申し上げた通りでございます。
 ところで、ただいま御質問になられました首都圏整備と臨海工業地帯の開発等との関係の問題でございまするが、首都圏整備につきましては、確かにただいま御質問の趣旨にございましたように、過度に集中する首都東京の人口をできるだけ分散いたしまして、衛星都市の育成をはかるということが
 一つの大きな首都圏整備の目標でございます。しかしながら、現実の事態を直視して参りますと、やはり現在の経済その他の発展状況にかんがみまして、現在海面の埋め立てその他が相当行なわれまして、これに新しい工業地帯が造成されつつあるような状況でございます。これも一つの現実の姿といたしまして、どういうふうに計画の上に乗せて、新しい工業地帯都市を開発していくかということも現実の問題であるわけでございます。首都圏整備の方途が、ただ単に衛星都市の育成と
 いうことだけでできるかどうかということになりますると、現実の事態から見まして、非常にそこに疑問があるわけでございます。どんどん海岸地帯等にも、現実の姿として都市が開発され、人口が集中しておりますので、こういう点も考えまして、首都圏整備という考え方も、単に衛星都市の開発ということにとどまらずに考えていかなければならぬ現実の事態ではないか、かように考えておるわけでございます。
○東海林委員 この間の首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律は、御承知のように、東京都には、今度原則的に大きい工場とか大学とかは作らせないという方針を作ったばかりです。国土造成の立場からして、海岸の埋め立てをやるということについてとやかく申すのではないのですが、しかし海岸の埋め立てをやって国土を造成する場合に、その場所をどこに選ぶかということが非常に重要な問題だと思うのです。ただいまの政務次官のお答えによりますと、従来の首都圏構想をまっこうから修正しなければならぬような御意見のようでありますが、その点、もう一度はっきりお伺いしたいと思います。
○大沢(雄)政府委員 既成市街地の開発の抑制につきましては、ただいまお話しの通り、法律等もできているわけでございまするが、臨海工業地帯の造成等は既成市街地ではなく、これは新しく造成される土地でございますので、これをどういうふうにやるかということは新たな問題ではないか、かように考えておる次第であります。
○東海林委員 そうすると、埋立地は新たな土地だから、そこに人口がふえて、東京都の人口がふえることは仕方がないという御見解でありますか。
○大沢(雄)政府委員 ただ無秩序にこれがふえるということであってはならぬと考えますので、これを計画を立てて規制して参りたい、かように考えておる次第でございます。
○東海林委員 その埋立地が東京の現在のワクから何十里も離れているなら、私は問題にしないのですが、すぐくっついているところなのです。そうなりますと、今のお話からいいますと、首都圏の基本計画というものを私は修正しなければならぬように考えるわけでありますが、その点はいかがでありましようか。
○大沢(雄)政府委員 将来におきまして、そういう問題も、臨海工業地帯が大規模に開発をされ、それに都市の造成を考えていくということが現実の問題となりますれば、首都圏整備計画も、その点におきましては、さらに検討しなければならぬときが参ると考えておる次第であります。
○東海林委員 念のために聞きますが、まことに失礼な聞き方ですけれども、ただいままでの御答弁は、大沢政務次官個人の見解でなしに、もちろん建設省を代表しての御意見でございましょうね。
○大沢(雄)政府委員 一体、そういうふうな考え方で臨海工業地帯開発促進法等を見ておるわけであります。
○東海林委員 もう一つ、今度は全般的な問題として伺いたいのですが、工業用地の造成についての建設省の考え方なんです。私は、やはり工業用地を新たに造成するような場合におきましても、全般的な、総合的な産業政策の立場からよく考える必要があろうと思うのです。たとえばよく言われる話ですが、現在の農民の所得関係を国民所得国民所得に比べてみますと、三十三年度の数字ではわずかに一六・三%というようなことで、非常に悪い。農業所得から見ると、農家一戸当たりの所得は、ほかの業に比べて三分の一だといわれているのです。これではとっても成り立っていかない。なんとか農業所得と他の産業の所得との間の差を直していかなければ、日本の国民生活全体としては均衡のとれたことにならないじゃないか。福田農林大臣も、先般こういうことを言われている。現在の農家経済の改善をはかっていくには、単に農業部門だけで施策を施すというだけでは不十分で、他の産業との関連において、総合的に政策を考えるのでなければとても成り立たない、こういうことをおっしゃっています。私は、その具体的な内容がどういう意味かということもはっきりは承知していませんが、しかしそういうような考え方からしましても、工場というものは今後はなるたけ――もちろん適地、立地条件を考えなければならぬと思いますが、なるべく全国的に分散して、そうして産業全体としての均整のとれた発展をはかっていくというふうな考え方が必要じゃないかと思うのです。そういうような点について、いわゆる工業用地の造成という関連において、建設省はどのように考えておられるか、お伺いしたいと思います。
○大沢(雄)政府委員 農業所得、それからその他の所得との間の開きを少くいたしまして、農家の収入の確保をはかっていかなければならぬという御趣旨につきましては、まことにその通りと存ずる次第でございます。しかしながら、一面またこの工場の地方分散ということにつきましても、現在の経済制度、ことに国際自由貿易のだんだんと進んで参りまする現在におきまして、やはりこの工場につきましての立地条件その他というものを無視いたしまして、工場の地方分散を強制するということに参らない部分も出て参ると存じます。これらの点につきましては、国内政策、また貿易政策、国際貿易の状況、いろいろの点を勘案いたしまして、調整しながらこの目標に向かって進んでいくということにいたすほかはないのではないか、かように考えておるような次第でございます。
○東海林委員 企業家の採算的な立場だけからいいますると、あるいは埋立地というようなものを東京とか名古屋とか、そういうような大都市に隣接したところに求めることは、採算上最もいいというような点が出てくると思うのです。しかし、ただいま申しますような日本の産業全体の調整ある総合的な発展というようなことを考えた場合には、必ずしもそうでない点も出てくると思うのです。そういうような点をうまく調整していくのが、政府としての政策でなければならないと思うのです。従って、建設省が国費を費やして工業用地の造成をはかるというような場合には、やはりそういう点も十分考慮すべきだと思うのですが、そういう点については、いかがでございましょうか。
○大沢(雄)政府委員 ただいまお答え申し上げました通り、全く同感でございます。
○東海林委員 きょうは、実は建設大臣に伺いたい点が多かったのですが、まことに残念でございます。
    〔発言する者多し〕
○羽田委員長 静粛に願います。
○東海林委員 それで、一応この程度で、ほかに関連質問の方もありますので、私としてはやめたいと思いますが、要望を一、二申し上げておきます。
 先ほども申しましたように、この産業計画会議の沼田ダムの構想が発表されて、それと同時に、建設省が岩本で予備的な調査をやっている。そうしてその基本的な調査の理由は、全部が同じではないが、相当共通点もあるということから、地元では非常に心配しているわけです。そういうような点につきまして、建設省の考えておること、なお現在やっておることを、地元の関係民によく周知していただきたいと思います。たとえば神戸ダムの問題にしましても、予備調査をやっておられるわけでありますが、地元では一体どういうことをやられるかというようなことにつきまして、非常に不安があるようであります。私どもも、一、二十先の関係の方にお尋ねいたしますと、まだ予備調査だから、やってみなければわからぬというような御回答される方もあるわけであります。ところが先ほどのお話のように、ある程度大きい構想がすでにあるわけですから、そういうような点を十分――予備調査の段階でまだ確実ではないが、今のところはこういうような構想でやっておるのだ、そうしてさらに実質的な計画ができ上がった場合には、よく地元とも相談するということを地元に話していただかないと、先ほど申しましたような必要以上の混乱が生じておる、こういうことでございます。それと、またこういうような点につきましては、地元の県にいたしましても関係町村にしても、いろいろと意見を持っておるわけでありますから、そういう点につきましても、十分一つ意見を聞いていただきたい。そういたしませんと、かりに実施計画ができて、これを実施するという場合に、今度は実施上の用地その他の問題でいろいろとまたむずかしい問題が出てくる、こういうふうに私は心配しますので、そういう点に留意を願いたい。
 重ねてお願いいたしますが、国道の改修の問題につきましては、どうぞなるべくすみやかに善処していただきたい。以上の点を要望申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○羽田委員長 茜ケ久保重光君。
○茜ケ久保委員 沼田ダムの問題に関連しましてお尋ねしたいのでありますが、ただいま聞いておりますと、産業計画会議の出しました案は、政府としては関知しないということであります。それは、一応形式的にはそうであろうと思います。しかし、形式的には産業計画会議の案が政府とは関係ないと申しましても、ちょっと書類によって見ますと、池田勇人通産大臣とか━━━━━━とか、こういうような与党、政府の首脳者がこの会議の重要な構成メンバーになっておる。そうしますと、━━━や池田氏が大臣という立場で入っていませんでも、これを受ける側からいたしますと、この産業計画会議というものは、政府と密接不可分な関係があるということを理解するのであります。政府当局は、聞きますと、関係がない、けれども地元の関係者は、これは大へんだ、しかもこういう有力な閣僚が構成メンバーとして入っている、こういうところでこういうことをしたならば、これは必ずやるだろう、また非常に強力なものであろう、こういうふうにとっておるのでありますが、またそこに、現在地元の諸君が非常な不安と疑惑を持っておる原因もあるのであります。政務次官、あなたは関係ないとおっしゃるけれどもこういった池田、━━その他の諸君がメンバーに入っておることに対して、どのような見解をとっておられますか。
○大沢(雄)政府委員 地元の関係者の方々が、死活の問題に関しますダムの建設計画につきまして非常に関心を持ち、御心配されておることはよくわかります。その通りであると思います。そういう意味におきまして、先ほど東海林委員の御要望のありましたように、十分地元にこの現状を、あるいは予備調査の目的を説明し、地元の意見を聞きまして、道路等の関係におきまして善処しなければならぬということにつきまして、その通りに存ずる次第でございますが、産業計画会議と政府との関係につきましては、形式的にも実質的にも何ら関係はない次第でございます。もとより閣僚の方々が、個人としてこれらの会議に名を連ねておるということはございますが、しかし、これらの方々が計画そのものに実質的に関係をしておられるというふうには、私どもは考えておらない次第でございます。
○茜ケ久保委員 それは、あなたのおっしゃる通りであると思うのです。しかし、地元の関係者は、そこのところはわからない、そういう問題がある。従って、もし実質的にも形式的にも関係がないなら、そのように、善良な国民を惑わすような根源である、たとえば池田、━━、こういった諸君は、一つこの際このメンバーから抜けるなり、あるいはこのような結果が多くの国民に与える不安を除去するために、何らかの処置をとるべきだと思う。それを当局である建設省が進言をし、要請をして、その点について何らかの処置をしなければ相ならぬと思うのです。政務次官に言っても、これは無理かもしらぬが、今あなたは、地元の人が心配しておることはわかりますとおっしゃいましたけれども、地元の諸君の心配は、あなたがわかっておるどころじゃないのだ。先ほども言ったように、忙しいさ中に、三千人の農民が一日がかりで反対のために大会を開いておる。実際大へんなのですよ。さらにその後何回も開いておる、陳情に来ている。地元の不安とそれからロスは大きなものがある。産業計画会議がこういう無責任な発表をして、しかもこれを見てみますと、政府は、この勧告に従って、実際過去にはこういうことをやった、産業計画会議はこういうことを計画してやったといって宣伝をしておる。従って、これを見るものによっては、当然政府は関係ないとおっしゃるけれども、実質的には、今まで関係ないことを政府は実施したこともあります。この問題を、従って実施するという一つの結論が出てくる。それでありますから、産業計画会議にもし関係ないとおっしゃるならば、その点、はっきり予備調査の実態を周知させるとともに、この産業計画会議の実際について、はっきり政府は地元に対して表明すべきである。関係がないのだ、こんなことは問題にするに足りない、単なる産業計画会議の諸君の夢であるから、こういうものは問題にする必要はない、安心しなさいという何らかの処置をする必要がある。従って、こういうよい機会だから、大沢政務次官は、政府を代表してこの席上で、この産業計画会議の計画は、政府と何ら関係がない、と同時に、これは単なる彼らの夢であるから、関係者は安心をしてもらいたいというはっきりした所信を表明してもらいたい。
○大沢(雄)政府委員 産業計画会議と関係がないということは、先ほど来たびたびこの席で私申し上げております。しかし、この計画に関します建設省の意見といたしましては、説明も求めまして、しかる後に判断したいということで、先ほどもお答えしておるわけでございます。説明を河川局を通じて求めておりますが、まだ説明にも参らないというような状況でございます。その点、私どもも遺憾に存じておるわけでございます。
○茜ケ久保委員 建設省は、少しだらしがないですね。そうじゃないですか、これを出したのはいつですか、二カ月近く前ですよ。しかもそういう影響を与えておいて、あなたの方から来て説明しろといっておるのに、いまだにこの連中が来ないのはどういうことなんですか、もっと権威を持ってやる必要があると思います。あなた方が呼んだが来ないというのでは済まない。あなたは済むかもしれない、しかし、今言ったように利根郡沼田市の人口約十数万の人たちは、みんな心配をしておる。先ほど東海林委員も言われたように、家の普請もできない、田畑の整理もできない、全く地に足がつかない状態なんです。そういうようなことをしでかしておいて、しかもあなた方の関係者なんです。それが二カ月近くにもなるのに、呼んだけれども来ない、遺憾だでは済みませんよ。建設省は、その点について、いつ呼んではっきりさせるか、その点だけ一つ約束しなさい。
○大沢(雄)政府委員 できるだけ早く内容を検討いたしたいと存じております。
○茜ケ久保委員 建設省では、この内容をまだ検討していないのですか。
○大沢(雄)政府委員 先ほども申し上げましたが、発表されました書類につきましては調べておりますが、しかし責任のある検討はまだ済んでおりません。
○茜ケ久保委員 それでは、書類について検討した結果、どういう結論が出て参りましたか。この案についての建設省の態度はどうなんですか。
○小林説明員 私ども書類について検討いたしました結果では、先ほど申し上げましたように、技術的に相当問題が多いようでございます。たとえて申しますと、産業計画会議では、まだ実質的な調査を全然現地についてやっておらない点が一点でございます。
 それから詳細については、さらに至急に連絡しまして、検討を進めたいと思いますが、水量の点につきまして私ども検討いたしました結果では、この八億トンの規模のダムを作るためには、上流と貯水池との総合的な運営を考えますと、水量が不足するというような想定がされます。それで、この計画は、主として発電を重視した面が相当あるようでございまして、発電は、百三十五万キロという計画になっておりますが、そのような計画のために、むしろダムの高さが上がっているのではないかというように考えられる点が、技術的に非常に問題の点であると私ども考えている次第であります。
○茜ケ久保委員 大沢政務次官、あなたは早急とおっしゃるけれども、あなたも政治家ですから、いわゆる人心のいろいろな動揺に対しては、いろいろな考えがあると思う。これは、私どもがここでこう言っている間にも、地元では非常な不安を持ってきている。私が非常に遺憾に思うのは、こういうように出して、政府と関係ないとおっしゃるけれども、しかも地元にばらまいている。これによって受ける打撃は大きいですよ。従って、私は何といっても、建設省はこれに対する見解を地元民にもはっきり示して、これによって起こっている不安、動揺を払拭するように努力すべきではないかと思う。
 少し具体的な問題についてお伺いしますが、これは開発課長でけっこうです。大体今までダムの建設についてずいぶん調査をされたはずでありますが、調査をされただけで、ダムの建設をしないで終わった件数がどのくらいあるか伺いたい。
○小林説明員 正確な数字は、ただいま資料がございませんので申し上げられませんが、大体現在までに、およそ八十あまりの地点について調査をやったと記憶しております。それで、そのうち調査だけで事業を実施しなかったというものは約一割くらいございます。
○茜ケ久保委員 その中で、いわゆる技術的に建設不可能だというものと、あるいは中には、技術的には可能であるけれども、地元のいろいろな関係――反対もありましょうし、そういう地元関係で中止したということがありますか。中止したのは、技術的な点だけでありますか。
○小林説明員 主として技術的な問題が大部分でございます。
○茜ケ久保委員 調査の期間は大体平均どのくらい、一番長いのがどのくらい、早くてどのくらいですか。
○小林説明員 長いものになりますと、十年くらいやっております。それから短い、割に問題の少ない地点では、二、三年くらいで予備調査を終わっておるのもございます。
○茜ケ久保委員 今までずいぶんダムができましたが、その中で農地を一番多くつぶしたのが大体どのくらいか、人家の水没が一番多いのはどのくらいか、確実な数字でなくてもいいですから、農地ないし人家の水没の最大のものをお示し願いたい。
○小林説明員 人家の最大のものは五百五十戸余りのものが最大でございます。それから農地につきましては、正確には記憶しておりませんが、大体五十町歩くらいのものではなかったかと思います。
○茜ケ久保委員 農地局長にちょっとお伺いしますが、建設省がダムを建設するにあたって、今お聞きしますと、大体最高が五十町歩ですが、そういうような場合に、あらかじめ農林省にそういうことについての内示があったかどうか、あったとしたら、農林省としてはどういうふうな態度をとられたか、この点を一つ。
○伊東政府委員 農地の改廃でございますが、われわれの記憶では、一番多いのはたしか佐久間ダムが約百町歩くらいありました。これは電源でございます。建設省がやられます場合には、もちろんこういう地点でダムをやるということで、協議を受けております。われわれとしましては、治水だけでなくて、利水の問題もいろいろございますし、できるだけその計画について妥当性があり、われわれの方から考えても、これは適当なものだというふうに考えます場合には、たとえばかえ地のお世話の申し出があれば、お世話もするということで便宜をはかってあげるというようなことも考えております。
○茜ケ久保委員 過去において政府がダムを作った場合に、現実に農地を政府自体があっせんと申しますか、心配をして確保したことは事実ありますか、あったらその実例をお示し願いたい。
○小林説明員 宮城県の直轄ダムでございますが、鳴子ダムというのがございます。このダムに関連いたしまして、水没者に対して下流の河川敷の一部を土地造成をいたしまして、代替地を造成して入植せしめたという例がございます。この際には、建設省関係でできる仕事と、それから農林省関係で御協力いただく面と両方合わせてやっておるわけであります。
○茜ケ久保委員 この沼田ダムの関係におきまして、産業計画会議の計画は、課長がおっしゃるように、私どもも少し大き過ぎるような気がするのですが、しかし、かりにこれほどでなくても、いつでしたか、数年前に発表されました建設省の一つの案として八十五メートルのダムを作るということもあったのでありますが、おそらく建設省が着手するとなればその程度、八十五メートルないし百メートル前後になるのではなかろうかと思うのでありますが、そういたしましても、沼田のダムができますと、いわゆる二千町歩に達する水没農地ができるわけです。沼田のあの平野は、利根、沼田における農地の、特に水田の三分の一ないし五分の二程度でございますが、面積はそういうものでありますけれども、米の収穫においては、大体利根、沼田の三分の二をこす、あの地方における穀倉地帯といわれておる。従いまして、かりにあそこがダムとして水没されますと、利根、沼田における米収というものは半減ないしそれ以上のものを来たす。そうなりますと、今までお聞きしたところによると、百町歩くらいが最高とおっしゃるのですが、いわゆるこの農地が水没するということになりますと、これは今まで日本ではかつてなかった大規模のダムだと思うのです。そうなりますと、先ほど農地局長は、この産業計画会議の案にもありますように、赤城山ろく地に代替地を設けるとはいっておりますけれども、しかし、あの利根、沼田における穀倉といわれる水田地帯に見返る農地は、少なくとも群馬県内においては絶対あり得ない。となりますと、これはおそらく簡単な問題ではないと思う。そういったことを押しても、またそういうものを解決してこの問題を強行されるだけの必要性と確信とが政府にはおありなのか。今まであなた方が、たくさんダムを建設されたでありましょうし、群馬県においてもできました。しかし、今までは大体山奥でありまして、そういう問題はなかったわけであります。従って、藤原ダム等がかなりの問題を起こしましたけれども、これも、とにかくわれわれも協力してでき上がった。しかし、それとこれとは違います。従って、いろいろ難点はありますけれども、政府としては調査をされる以上は、一応これが調査の結果、可能であると出れば、おやりになる意思もあると思うのですが、こういう重大な問題を控えて、これを解決をして、完全に地元の納得を得て、そして工事をお進めになるだけの確信と自信がおありになるのか。この点を、私はどうしてもお聞きしておかねばならぬと思うのです。
○小林説明員 御指摘の通り、この沼田のダムをもしやるといたしますと、一番重大な問題は、ダムの構築の問題よりは、むしろ物件移転、補償の問題であると存じます。従いまして、この予備調査期間におきまして、むしろ重点を置かなければならない点は、そういうような点であると私どもも考えておるわけでございます。現在において具体的な補償対策というものは、まだダムの規模も決定しておらない現状でございますので、明確には申し上げかねるわけでございますけれども、予備調査の段階におきまして、そういう問題について一般的な検討をいたして参りたいと思っておるわけでございます。
○茜ケ久保委員 大沢政務次官にお尋ねしますが、今、開発課長もお答えのように、ゆゆしい問題をはらんでおるわけであります。先ほどお聞きしますと、首都圏整備との問題もいろいろあるようでございますが、私は大体、建設省と申しますか、現在の岸内閣と申しますか――東京都に自然にふえるんだろうとおっしゃるのだけれども、これ以上人口がふえていろいろなものができたら、東京都というものは、まるで問題にならない都市になると思う。
 私は、きのう実は急いで帰るのに、衆議院から上野駅まで自動車で参りました。ところが、主要道路を通って、ここから約五十分かかった。なぜかというと、赤、青の信号がありますが、これが問題にならぬ。自動車が入り組んでどうにも動きがとれない。常日ごろ十五分ないし二十分で行ける上野駅に五十分かかった。おまわりさんがいて整理しても、整理がつかない。自動車が全部入り組んでしまった。現実ですらこうなのです。この計画会議の案を見ますと、四十五年には一千四百万の人口になるといっている。今大沢(雄)政務次官の答弁を聞いていても、やはり埋め立てをして工場を作ってとおっしゃっている。そうなりますと、首都圏整備法も何かお変えになるとおっしゃっていますが、私は、やはり十年後にはこれは一千数百万の人間になると思う。そうなったら、東京はおしまいですよ。私は、そういうことでなくて、今こそ東京都に対する根本策を立てて、政治的に解決することこそが政府の責任だと思う。それをしないでおいて、東京都の人口がふえるんだから、工場がふえて、水が足らぬからといって、何でもない群馬県の沼田の純朴な農民や市民にこういう負担をかけることは、政治の責任であり、貧困であります。私は建設大臣なり岸総理に来てもらって、はっきりした政治的な責任を問いたいと思う。そういう点を考えないで、ただ東京の人口がふえるから、工場がふえるからといって、やたらに無辜の国民にそういう犠牲を払わせることは政治的な責任と思う。大沢さんも政治家だ、どうです、それに対してあなたはどういうお考えを持っておるか。埋め立てをすれば人口もふえるから、沼田にはダムを作って、沼田の二千数百戸の人家と沼田を取り巻く穀倉地帯二千数百町歩の農地をつぶしてもやむを得ぬとお考えになるのか、その点の政治的なあなたの御答弁をお聞きしたい。
○大沢(雄)政府委員 政治家として私よりも先輩であられます茜ケ久保さんでありますので、茜ケ久保さんに申し上げることは釈迦に説法でございますが、いろいろの点を考慮いたしまして、そして国民全体の生活の安定と産業の発展、福祉をはかっていくところに政治の要諦があると存じておるわけでございます。ダムの問題につきましては、お話の通り上流の地点の方々に犠牲をしいることになる問題でございます。その点につきましては、十二分に慎重な対策を講じまして地元の納得を得られるように、もしダムを構築するということになりますれば、万全の措置を講じた上で築造しなければならぬということはお話の通りでございます。しかし、先ほど来申し上げております通り、今まだ予備調査の段階で、どういう規模で作るかということもまだ決定しない段階でございます。御懸念になります点は十分私どももよく御趣旨を体しまして、地元への説明、その他無用な不安と混乱とを起こしませんように十分努めたいと存じておる次第でございます。
○茜ケ久保委員 今まで建設省でもダムをお作りになったのですが、先ほど指摘したように、割合人家も少ないし、農地も少なかったのでありますが、今度の沼田ダムがもし構築されるとなると、これは日本のダム史上おそらく空前絶後であると思う。従って、それだけ問題も大きいのであります。そうなりますと、これを担当される当面の責任者はどういうふうな処置をおとりになるか知りませんけれども、今の状態で参りますと、地元では絶対に承服できることはなかろうと思う。一部ブローカー的な諸君とか、あるいはこの回りの、ダムによって利益を受け得るような状態の諸君が賛成を唱えておるようであります。しかし少なくとも二千数百町歩の農地を持っておる農民は、全部反対であります。これは反対するのも無理もない。さらに商店街の諸君も、一時はいわゆる観光地とか、その他いろいろなことで賛成の態度をとりましたが、今日では、やはり静かに考えると、残るところの諸君もほとんど離れ小島みたいになって、生計も立ち得ないということでございますので、反対の空気が非常に強い。そうなりますと、私どもといたしましても、一応地元のそういう要請にこたえる必要が出て参ります。遺憾ながら政府の方針と相対立してくるわけですけれども、そういう場合に、政府の方は、ほかのところでもそうですが、納得々々とおっしゃっているけれども、しまいにはいわゆる伝家の宝刀である土地収用法をよく使いなさる。しかしこれは、二千数百町歩の農地でありますから、これが二千町歩なり二千二、三百町歩が賛成して、あと残ったわずかの者が反対だという場合には、土地収用法もあるいは可能でありましょうけれども、全体の者が打って一丸となって反対するような場合には、幾ら何でも土地収用法もかけることはできません。そうなりますと、これは今後大きな問題をはらんで参りますが、政府としては、決して産業計画会議の計画に対して拘泥するものではありませんと言っているが、少なくとも予備調査をなさる以上は、必要性とやろうというお考えがあるからなさると思う。しかも、私の今までいろいろ調べたところによると、政府ではぜひやりたいという御意向もあるようであります。そうなって参りました場合に、あなた方は、現地の関係者のすべての諸君が反対をしても、これを強行せられるだけの用意と、その必要性をどうしてもお考えになっているのか。しかし今までかつてない問題でありますから、地元の諸君がどうしても納得いかなければ、他に何らかの方法を考えて、沼田ダムはあきらめざるを得ないということになるのか。この点についての建設省の御見解をお伺いしたい。
○大沢(雄)政府委員 先ほど来たびたびお答え申し上げておりますように、やるべきかどうか予備調査の段階で、まだやるときまっている段階でございませんので、どうぞその点、御了承を願いたいと思います。
○茜ケ久保委員 そうそう逃げてもいけない。あなたはそれで済むかもしれない。次官、一度あなたは直接現地に行っていらっしゃい、はっきりする。現地はどのように不安を持っているか、どれほど心配しているか。冗談じゃない、あなたはここで調査中とおっしゃるが、それは政府答弁の常用である。調査するということは、実施を前提にしている。先ほども開発課長の御答弁を聞いていると、今までの調査でやめたのは、一割そこそこです。これは技術的な問題があったからだ。そうなりますと、調査中ということは、少くとも過去の実例から参りますと、実施するという前提であり、また実施する方針でやっていらっしゃる。それが須田貝とか矢木沢とか、ああいう山の中で、関係するところがないのならば私も納得します。少くとも人口五万を持つ沼田市全部、人口十万の利根郡全体があげて反対している、非常に不安を持っている。こういう状態の中で、政府はただ単に調査中だからわからぬでは済まぬと思う。もしあなたがそうおっしゃるならば、次官でも大臣でも責任者が沼田の現地に行って、沼田の現地の諸君とよく話し合いをして、現地の諸君が納得して安心して調査ができるような状態にされるならば、私はこれ以上申しません。どうです大沢次官、あなたなり責任者が沼田に行って話し合いをして、現地の諸君にしっかり納得できるような処置をなさる用意があるかどうか、お聞きしましょう。
○大沢(雄)政府委員 沼田にダムを構築するということになりますれば、これは、お話の通り重要な問題でございまして、十分に地元の納得を得、御了解を得なければ、ただ単にダム築造の必要性を説き、また土地収用法という法規を振りかざしていくような問題でないことは、十二分に存じております次第でございます。現在の予備調査の段階におきます私どもの努力その他につきまして、いろいろとお教えをいただきまして、十分考えさせられておるところでございます。これにつきましては、先ほど来お答え申し上げておりますように、十分地元に現状を説明いたしまして、無用の混乱と不安に陥れることのないように努めたいと考えておるような次第であります。
○茜ケ久保委員 そこに、私は非常に無責任な実体を見るのですよ。開発課長に聞きますが、沼田ダムの予備調査は、大体どのくらいの期間で終了する予定でございますか。
○小林説明員 先ほども御説明申し上げましたように、本年度二百万、来年度は五百万円要求をいたしておるわけでございます。来年度完成するというような見込みではございません。三十六年度以降につきましては、目下のところまだしっかりした計画を持っておらない状況でございます。
○茜ケ久保委員 そこに問題があるのですね。次官は、あなたはたびたび答弁をしたけれども、今から何年先まで地元民を不安の状態に置くのですか。地元民は、できないとわかれば安心しましょう。しかし、調査中とおっしゃっても、現に建設する目的を持って調査がなされている。それが今年一ぱいに終わって、来年結末が出るなら、また待ちましょう。今の当面の責任者である開発課長の答弁を聞いていても、まだわからぬ、結論が出ない。現地の諸君は、何も自分たちは農業にいそしんでやっていれば不安がない。それを、そういうことをなされるために、非常な不安を持っておる。それの不安を除去することに努力をしないでおいて、私はやっぱり責任だと思うのです。今のこの沼田は、日本のダム史上かつてないことなんです。沼田市のダムは、こういう史上空前の膨大なものをあなた方はなさろうとしている。それにはそれだけのやはり政府として、建設省として親心のある処置をなされなければならぬと思う。従って、今後何年間地元民を不安に陥れてやっていくのか、そこが問題なんですよ。私はあなた方がそれだけの努力をなさって、私どもも、あなた方の計画はどうしても国の発展上やむを得ぬというものなら協力もいたします。しかし、今の段階では、東海林委員の質問に答える政府の立場を聞いても、どうもあやふやだし、首都圏整備法からいっても変な方に参る。こうなりますと、私どもは納得がいかない。従って、現地の諸君はなおさらのことだと思う。こういう点でこれ以上あなたに言ってもしようがない。またあらためて責任者に聞きましょう。大臣なり、あるいはこういう問題は岸さんのいる場所においてやるべきだと思う。従って、一つ今後何年そういう心配をさしておかれるのか。それに対してあなたは、調査中だからやむを得ぬとおっしゃるのか。もっと親切な――私はこれはやっぱり全国に今後問題が起こる。たとえば高速道路もありましょう、いろいろな問題があります。すべて関連すると思うのです。決して私は、一沼田だけではないと思う。もっと御親切に、あたたかい態度でおやりになりませんと、すべてのことがスムーズにいかぬと思う。この辺で、一つそういった全国のこの関係者が、さすがに大沢政務次官の政治力は大したものと感心するだけの答弁をしていただきたい。
○大沢(雄)政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、お尋ねの御心配になっておりまする点につきましては、十分私にもわかるわけでございます。しかしながら、今建設省といたしましてダムを作るということをきめているわけではないのでございます。なおまたこのダムの問題は、申すまでもございませんが、将来におきます臨海工業地帯の開発その他の都市発展の状況にも関連をいたしまして、その必要性がきまって参ります問題であると思うわけでございます。もとよりダムを構築するということになりますれば、今御意見の通り、十二分に地元にも協議を遂げ、納得を得、補償あるいはかえ地、こういうような点につきまして、いまだかつてない大きなダムの計画でありますので、それに即応するような最善の措置を講じなければ、これは決して実現性がないということも御説の通りだと思います。そういう点については、十分建設省といたしましては考えておる次第でございます。不必要に調査を長引かすつもりは毛頭ございませんが、問題が、今申し上げますようないろいろな要素に関連して参ります大きな重要な問題でございますので、早急に調査を終わりまして早く結論を出すことが困難な問題であるということを、御了承願いたいと思っておる次第であります。
○二階堂委員 関連。ただいまの茜ケ久保さんの御意見でございますが、私も拝聴いたしまして、もっともな意見であると考えるわけでございますが、ただこの産業計画会議というようなものは、これは民間の一つの団体でございまして、こういう民間の団体がそれぞれの目的を持って国土の開発のため、あるいは資源利用のためいろいろと調査計画をされることは、これは自由でなければならぬと思っております。先ほどから意見を聞いておりますと、何か政府がそういうような会議、あるいはメンバーを使って、そうして国土の開発というような名目のもとに強制的にこういう計画なり、あるいは設計なりを立てさしておるような印象を受ける御意見があったのでございますが、私は、やはりこれは、民間の団体がそれぞれの立場に立って国土の開発、あるいは資源の利用等について調査をすることはもとより自由であって、そういう団体がいろいろ研究されることは当然のことと思っております。しかしながら、こういうような計画を政府がさらに調査をして、具体的な実施計画を事業に移される場合には、やはり地元の人たちにもよく一つ理解を求めて、そうしてこの理解の上に立って事業を推進されるということが、政府としては当然の責任ではなかろうかと思っております。従いまして、茜ケ久保さんの地方の人たちがこういう計画を見て、ただこれは単なる今調査の段階だと政府もおっしゃいますが、そういうような調査をしておることについて非常な不安を感じ、騒いでおるということでございますが、これは先ほど来の政府のいろいろな答弁をお聞きになっても、何も政府が今こういう計画を来年度から取り上げて、そうして事業に移そうとするようなことでもないのでございまして、先ほど来の御意見を聞かれまして、私はやはり政治家として、それぞれの立場に立って、地元の人たちに対しても、こういうような状態だということを、これは地元民を納得せしめる上においても説明されることが当然であろうと思っております。なおまた政府におかれましても、大沢政務次官なんかが出かけて参られまして、実際まだこういう計画は、調査の段階であって、こういう状態なんだということを、これは積極的に出かけていって説明をされて、そうして地元民を安心せしめるということも、私は当然なことじゃなかろうかと思っております。ぜひ一つそういうようなこともやっていただきたいと思います。これは、私が先ほど来の意見もいろいろ聞きまして感ずることでございますから、一言つけ加えて申し上げておきます。
 なおまた、先ほどの茜ケ久保さんの発言の中に、政治家が何人か入っておる。その中に池田勇人、それから━━━━の━━━━というような名前をおっしゃいましたが、私は目が悪いのかもわかりませんが、池田勇人、あるいは水田三喜男、賀屋興宣、こういう現役の三人の方が見えますが、━━━━の名前は見えません。これは取り消してもらいたい。個人として加わっているのであって、何も現在の肩書きをもって入っているわけでもない。━━━━の名前が入っておりませんが、訂正していただきたい。なおまた、こういうような政界の大物が入っておるから、地元の人たちが騒いでいるということをおっしゃった。私はそうではないと思う。いろいろ政界なり財界の人が入って会議を構成しておるということは、勝手なことで私はいいと思っております。ただそのような大物が入っておるから地元の人たちが騒いでおるということではなくして、実際こういうような計画がもし実現されたときには、農民なり住民なり、あるいは商売をしている人たちに重大な影響を及ぼすというので騒いでおるので、三、四人の大物の人たちが入っておるということで騒いでおるのではないと思っております。そういう点を、先ほど意見を聞いておりますと誤解を招くようなことがありますので、一つこれは、私からあらためて申し上げておきます。
 なおまた先ほどの発言中に、政府が土地収用法を乱用しておるということをおっしゃっておる。私は、決して土地収用法を政府が乱用しておるというようには考えておりません。この点も、少し誤解を招く言葉がありますから、お互い政治家でありますので、そういうことを慎んでいただきたい。こういうことを私の意見として申し上げます。
○茜ケ久保委員 今の二階堂委員の発言で、━━━━の名前がなかった、これは一応取り消します。しかし、それに関して政治答弁でおっしゃったのですが、こういう人たちが入っておりますと、いわゆる一般の人たちは実際心配するのです。今二階堂君はそうおっしゃるけれども、そうではない。政府の要路者がもしこれに入っておったならば、入閣する場合には、こういうものは抜けて入ってもらいたい。それから土地収用法、これは、二階堂君は乱用しないと言われるけれども、かなりある、軍事基地の問題でずいぶんやっている。これは建設省ではありません、アメリカの軍事基地においては非常にある、砂川でその通り。その点は、建設省関係では私はきょうは申しませんが、少なくともアメリカの軍事基地関係においては、土地収用法の乱用をしていることは否定できませんから、この点は、私も一応はっきり言っておきます。
○羽田委員長 山中吾郎君。
○山中(吾)委員 関連をいたしまして次官にお聞きしますが、沼田ダムに限らないで、全国のダム建設の場合に、住民に不安を与えない一般的な対策を建設省でお立てになる必要があるのではないか、これを私は痛切に感じますのでお聞きいたしたいのでありますけれども、先ほどの御答弁の中に、予備調査であるからまだ周知徹底する必要がないとか、あるいは本調査になったならば現地に視察に行くとか、そういうふうなことの前に根本的に――うわさだけでも住民は、ダム建設については非常に不安を感じておるのが通常であります。そこで、予備調査を行なう場合については、各段階において、その段階に応ずる周知徹底をはかるべきではないか。これは、予備調査であるから、実施するかいなかはまだ未定であって、こういう趣旨で調査をしておるということを地方自治団体にも知らし、あるいは必要によっては考慮する、あるいは本調査になったら本調査になってこうである、実施計画が決定すれば決定したで、その計画は何年から着手して、何年ごろに完工する予定である、あるいは予算その他の関係で変更になる場合は、こういうふうに変更になるというふうに、ダム建設については住民には非常に影響を与えますので、一般的に建設省においてはダム建設に伴う住民の不安を除去する対策を立てるべきである。個々のダム建設について、絶えずこういう論議だけをされておるというのではいけないのではないかと思いますので、これは、総合的に不安を除去する対策を検討してやるということを、お答えが出なければ検討されて、大臣その他の関係と相談をされて、次に御回答を願いたいと思うのであります。その点、お尋ねいたします。
○大沢(雄)政府委員 私、先ほど来の質疑応答の中で、予備調査の段階であるから地元への趣旨の説明等のことをする必要はないというふうにもし答えたとすれば――そういう答えはしたつもりは全然ございませんが、もしそういうふうに答えたといたしますれば、それは私の言葉の足りない点でございまして、そういう意味は毛頭考えておりません。予備調査、本調査、それぞれの段階に応じてできるだけ地元に趣旨を説明し、そうして無用な不安と混乱を起こさぬように措置をして仕事を進めていくことは、当然の責任であると考えておる次第であります。ただし予備調査の段階では、必ずやるときまっておるものでないということを私先ほど申し上げましたつもりでございます。従来とも建設省におきましては、それぞれの段階に応じまして、やはり地元への趣旨の説明等はいたして参っております。本件につきましてもいたしておりまするが、しかし今現実に問題になっておるところを見ますると、それが不十分である、なお今後努力しなければならないということにつきましては、十分御趣旨のある点を体しまして、努力をいたしたいと考えておる次第であります。
○山中(吾)委員 今そういうお答えでありますけれども、実際には、地元ではこの計画が予備調査の段階であるとか、あるいは本調査の段階であるとか、計画は公示されたけれども、実際にはいつ着手するのか、変更になったのかと、不安を持っておるのが実情であります。岩手県の場合には、ダムが非常に多いので、私はその実感を持っておるわけであります。たとえば地元民が県庁に行って、あるいは土木部その他に、この計画は変更になったように聞きますがどうでありますか、あるいはいつから着手されるのでありますかと住民が問い合わせたときには、ほとんど大部分、これは建設省の事業であるので、私たちはわかりませんという回答なんです。そういう中から、住民は非常に不安を感じましてあるものはあと十年もたたなければ着工するかしないかわからないというような状況の中においても、倒れかかった家の改修、改築はできない。しても、またいつかは去らなければならないのではないかというふうな農民もあれば、あるいは先買いをして、自分で先に考え過ぎて、土地が高くならないうちに代替地を探して、利子を払うのに困っておるというふうな農民も出ております。それで私は、これは外交交渉と違いまして、きまるまでは秘密でなければというのが外交の常識でありますけれども、こういう建設事業の場合には、そういう常識を捨てなければならないのではないか、知らしめないための不安の方が多いのか、知った結果の不安の方が多いのか、私は、はっきりと知った方がいいと思うのであって、先ほど申し上げましたように、予備調査の段階であるから、まだ十分に発表できないというふうに私はお聞きした。知らないとおっしゃったのではなくて、予備調査の段階であるから、まだ十分に知らしめるようなことはできないのだというふうな雰囲気であったので、こういう考え方をほんとうに切りかえなければならないのではないかと思うんです。それで、私申し上げることは、次の委員会までに、一体ダム建設のように何カ年計画とか、あるいは調査に十年かかるとか、先ほどお話もありましたから、そういうものについて、十分にそのつどこの計画についての状況を知らしめる具体的な方策と、一般の総合的な周知徹底の対策を、こういう方法とこういう方法とこういう方法でやるということを、建設省で対案を立てて出していただきたい。そういう御意思があるかどうか。
 なお開発課長がおられるので、まとめてお聞きするのですが、岩手県の御所ダムについても、あれはすでに公示をされた具体的な計画でありますけれども、着工の時期を変更になるというようなうわさがたくさんあります。それについて、住民も非常に不安を感じておる。そういう御所ダムの計画について、今お聞きしなくてもいいのですが、もし変更になったらどうかということについて、実際のところをお知らせ願い、地元にはっきりと公示していただきたい。
 一般論として、私これで質問を終わりますけれども、個々のダム建設について、各地区ごとに今のような質疑応答が繰り返されることをなくするためにも、一般の全国的なダム建設の計画について、住民に不安を与えない総合的な方法を再検討して、そうして建設省として、この委員会の席上で具体的な方策を立てて発表していただきたい。それについて御意思をお聞きいたしたいのです。
○大沢(雄)政府委員 御趣旨は全く同感でございます。たとい直轄の建設省の計画のダムにいたしましても、当該県とは十分連絡をとってやっておるわけであります。県の係官の方が必要以上にと申しますか、親切が足らなくて、あるいは多忙のためにそっけなく応答をするというふうなことから、不安をつのらせることもなきにしもあらずだと思っております。お話の点は十分わかります。私どもは、そういうダムに関しましては、何も秘密にしようというようなことは少しも考えておりません。十分努力をして参ったつもりでおりますが、なおかような個々の問題につきましていういうと地元に不安を起こすということから、足らざる点があるのではないかということを十分反省される次第でございます。御趣旨に沿いまして、今までやっておりましたことをまとめまして、適当な機会にできるだけ早くお答え申し上げるようにいたしたいと存じます。
○茜ケ久保委員 最後に、事務的なことを一点お聞きしたいと思います。開発課長に、神戸ダムの件でございますが、百五十メートルの堰堤をお築きになって、九千万トンの水をおためになる。この結果、いわゆる農地がどのくらい水没し、農家はどのくらい水没するのか、この点が一点。それから、これは大体調査もだいぶ進んでおるようでありますが、いつ結論を出して、大体いつごろから着工される予定か、この二点。それから農地局長に、今お聞きのように、沼田のダムの関係は非常に農地が多くつぶれる予定でございます。これは調査中ではございますけれども、おそらく政府としては、これははっきりと着工される意思があると思うのでございます。そういう場合に、一番の問題は農地の点でございますので、農林省として、二千数百町歩に上るいわゆる水田、畑地に対する代替地を国内に求め得る自信があるかどうか、一つその点をお伺いしたいと思います。
○小林説明員 神戸ダムにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、まだ最終的な計画の決定をいたしておらない段階でございますが、先ほど申し上げました百五十メートルのダムの規模について考えますと、人家は約百戸内外であると想定いたしております。農地につきましては、ただいまちょっと詳しい数字がございませんので申し上げられませんが、大体山間部でございまして、それほど大量の農地がつぶれるとは考えておらないわけでございます。それから着工の予定時期でございますが、この点についても、まだ今後の調査に待たなければならぬ面が相当あるわけでございます。従いまして、建設工事費、あるいはその計画の妥当性を判断するには、まだ相当時期がかかるかと思いますが、先ほど申し上げました、私どもの昭和四十五年における利根水系の用水需給のバランスをとる計画から参りますと、昭和三十七年あたりに実施計画の調査を要求いたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○伊東政府委員 今仮定に立っての御質問でございますが、どういうふうになりますか、関係戸数は千八百戸くらいございます。農地の面積は、田畑を合わせて千二百町歩くらいでございますが、現在やっております開拓でございますとか干拓ということで、そのぐらいの面積は考えられますが、千八百戸なり千何百戸という人が一団となってそういうところに入っていくということは、現実の問題として、現在やっている開拓、干拓ではなかなかございません。ただ面積的には、全国を拾いますとそういうことが考えられるが、一団になって入るということになりますと、これはかなりの問題だろうと私は考えております。
○中島(巖)委員 これは、本日答弁は要りませんが、この産業計画会議というのは、たびたび問題を起こしているのです。と申しますのは、今日重要な予算編成期に際して、この重要な委員会で沼田ダムの問題で終始一貫いろいろ議論のありましたのは、この産業計画会議が構想を発表したことによって起こったわけなんです。それから以前におきましても、例の国土開発縦貫自動車道に対しまして、産業計画会議というのが海岸道路というものを発表いたしました。政府の東海道案でなくして、海岸道路というものを発表いたしまして、これでずいぶん問題を起こした。さらに東京湾の埋め立て計画というものも発表いたしておるわけなのであります。ところが、この産業計画会議の中のメンバーに相当な政府の要人も入っておるわけです。しかし、これは政治性とか道義性の問題であって、われわれがこれをとめる、とめぬという権限はございませんから、これは仕方ないと思います。しかし、このように幾たびか問題を起こしておるこの産業計画会議と政府との関係です。これは、先ほど大沢政務次官も関係がないとおっしゃって、よくわかります。そこで、私が政府に対しまして要求いたしますのは、これは、近い機会にあらためて建設大臣の口から、産業計画会議と政府並びに建設省は何ら関係がないのだというはっきりした意思表示をしてもらうことを要求するわけであります。
 それから第二の問題といたしまして、これは、むしろ委員長の方へ要求するわけでございますが、予算の編成期にあたって、財政当局と相当折衝いたしておると思うのです。従いまして、建設省の全体計画について、現在どんな計画を持っておるかということを大臣から詳しく承って、それに対して、委員会としても態度をきめて、政府に要求すべきことはしたい、こう思いますので、ただいまの先の第一点は、建設大臣に申し入れていただきたい、それからあとの第二点は、委員長から建設大臣の方へ申し入れていただきたい、この二つを要望いたしておきます。
○羽田委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後零時五十一分散会