第034回国会 決算委員会 第2号
昭和三十五年二月五日(金曜日)
    午前十時四十八分開議
 出席委員
   委員長 鈴木 正吾君
   理事 井原 岸高君 理事 押谷 富三君
   理事 鹿野 彦吉君 理事 田中 彰治君
   理事 小川 豊明君
      高橋 英吉君    淡谷 悠藏君
      上林與市郎君    坂本 泰良君
      高田 富之君    森本  靖君
      山田 長司君
 出席政府委員
        農林政務次官  大野 市郎君
        農林事務官
        (大臣官房経理
        厚生課長)   藤波 良雄君
        農林事務官
        (農林経済局
        長)      坂村 吉正君
        農林事務官
        (畜産局長)  安田善一郎君
        食糧庁長官   須賀 賢二君
        林野庁長官   山崎  齊君
        水産庁次長   高橋 泰彦君
 委員外の出席者
        農 林 技 官
        (農地局建設部
        長)      清野  保君
        農林事務官
        (振興局参事
        官)      橘  武夫君
        会計検査院事務
        官
        (第四局長)  宇ノ沢智雄君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
二月四日
 委員神近市子君、西村力弥君、山田長司君及び
 横山利秋君辞任につき、その補欠として久保三
 郎君、坂本泰良君、高田富之君及び田中幾三郎
 君が議長の指名で委員に選任された。
同月五日
 委員堤康次郎君及び高田富之君辞任につき、そ
 の補欠として高橋英吉君及び山田長司君が議長
 の指名で委員に選任された。
同日
 委員高橋英吉君及び山田長司君辞任につき、そ
 の補欠として堤康次郎君及び高田富之君が議長
 の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十二年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十二年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十二年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十二年度政府関係機関決算書
 昭和三十二年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十二年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十二年度物品増減及び現在額総計算書
     ――――◇―――――
○鈴木委員長 これより開会いたします。昭和三十三年度決算がすでに提出せられておりますが、例年検査院の批難手項に対する関係責任者の処分状況調べの提出を求めておりますので、今回も昭和三十三年度決算についての調べの提出を求めたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木委員長 御異議なしと認め、そのように取り計らうことに決しました。
     ――――◇―――――
○鈴木委員長 次に、昭和三十二年度決算外三件中、農林省所管について審査を進めます。
 質疑の通告があります。これを許します。小川豊明君。
○小川(豊)委員 食糧庁にお尋ねいたしますが、きょう三十二年度の農林関係をあげた方がいい、こういう御意見もあるので、できる限り私の方も簡略に質問いたします。そこで前に残っておる船橋問題は、これは関係者が逮捕せられたということであるから、船橋の問題については、ここであまり議論するよりも、調べた結果でも報告してもらうということでいいと思います。
 そこでお聞きしたいのは、この問題と同じような問題――御承知のように埼玉にも麦がたくさんなくなっている。それから青森でもなくなっている。これは三十三年度の会計検査院の報告に出ています。出ていますが、そのほかに、この前お聞きしたときには、これだけか、大体この程度だと言われたが、僕らが聞いておるのでは、まだ市川にもあり、鹿児島にもあり、兵庫にもあった。仙台管内にもある。こういうことになっておる。あったのかなかったのか、あったとしたら、どのくらいの事故、数量であったのか、その処理はどうなったのか、この点だけ御説明をしてもらいたいと思います。
○須賀政府委員 前回御審議をいただきました際に、一部は申し上げたわけでございますが、その後取りまとめました結果、三十三年四月から三十四年九月にかけて発生いたしております事故は、こまかいものも合わせまして、約十二件ばかりございます。千葉、埼玉に起きましたような大きな事故は発生をいたしておりませんが、その他の事故といたしまして、十九俵から多いもりで二百俵前後のものがございます。これらは、いずれも賠償金取り立ての形におきまして、国損の処理はいたしておるのでございます。国損の処理が済んでおるからそれでいいという性質のものではもちろんございませんが、現在千葉、埼玉について処理を進めておりまするもののほかは、一応賠償金の取り立ては終わっておる次第でございます。
○小川(豊)委員 私がお聞きしたいのは、あなたの方では賠償金を取った、それで解決した、こうなるが、われわれの考え方は、そうではなくて、こういう事故をなからしめるということが前提になるわけです。そこで、賠償金をいったから国家に損害を与えなかったということでなくて今私のお聞きしているのは、船橋とか青森とか埼玉で大口があった。そのほかでも、われわれにここにも市川でも米がなくなっているということを言ってきているのです。これは時期が三十三年の四月からどうだという、三十三年以降のものであるなしにかかわらず、今私がお聞きしたのは、市川でも青森でも鹿児島でもなくなっておる。それから兵庫でも相当の数が減っておる。宮城でもそういう事件があった。こういうふうに聞いておるので、それはあったのかないのか、あったならば、俵数でどれくらいあったのか、われわれはかなり多く聞いておるけれども、そんな膨大な数でなかったならばけっこうだから、そんなのがあったのかないのか、そのほかにも大口のものがあるならば、僕の方で調べてなくとも、あなたの方で、これこれの事故があった、これはこう処理したとお聞かせを願いたいのです。
○須賀政府委員 ただいま申し上げましたものにつきまして、具体的に個々について申し上げますと、三十三年の四月に発見されましたものといたしまして、富山の水橋製粉工場で、外麦の小麦粉が二百七袋紛失をいたしたわけでございます。これは賠償額を三十三年の六月に徴収いたしております。それから三十三年九月に発見されましたもので、熊本の田迎の農協で、国内米が十九俵、国内麦が百五十二俵紛失いたしております。これは三十三年十二月に賠償金を徴収いたしました。次に北海道で、旭川市の東部農協で七十七低の国内米が紛失をいたしました。これは三十三年九月に発見された事故でございまして、この賠償金は三十三年十二月に徴収をいたしております。それから三十四年の二月に神奈川の中里農協で起きた事故で、これは国内米一俵でございますが、三十四年の三月に賠償金を徴収しております。次に、千葉の布鎌農協でございますが、これは六十八俵の国内米の紛失で、三十三年十二月の事故でございます。三十四年の一月に賠償金を徴収いたしました。それから船橋運輸の事件は、ただいま捜査中の事件で、三十四年二月と五月に起きました事件でございます。同じく千葉で扶桑市川という倉庫でございますが、これは八百三十五俵の国内米の亡失でございます。これは三十四年六月に起きました事故で、三十四年八月十六日に賠償金を徴収をいたしました。それから岩手の志和農協で四百三俵の国内米の亡失がございまして、三十四年三月の事故でありますが、これは三十四年三月に賠償金が徴収されております。次に宮城の女川水産で三十四年六月に起きました事故でございまして、亡失数量は国内米百八十七俵でございます。これは三十四年の六月に賠償金を徴収いたしました。次は、鹿児島に起きました事故でございまして、新門倉庫という倉庫で起きました事故でございます。これは国内米百七十八俵亡失でございまして、三十四年六月に発見されまして、三十四年七月に賠償金を徴収いたしました。それから埼玉で起きましたのは、千葉倉庫の国内麦一万七千二百五十二俵、これは賠償金につきましては、最近裁判上の和解が成立いたしまして、取り立てを進めておるわけでございます。それから埼玉の中村良雄という倉庫でございますが、これは国内米が百七十八俵、三十四年六月発見の事故でございますが、これは三十四年七月に賠償金を徴収いたしました。それから兵庫の洲本農協で九十八俵の国内米が紛失をいたしたのでございますが、これは三十四年九月の事故でございまして、三十四年十月に賠償金を徴収いたしております。洲本の方の卸組合の方で、かなり大きな米の横流しがあった事実が、目下地元の警察において調査されておりますが、これは卸の手に入りました米につきまして起きておりまする事故でございまして、政府米とこれとはどういう関連がありますかは、目下警察当局において取り調べ中でございますが、洲本農協において九十八俵の亡失があったことが明らかになっておる次第でございます。
○小川(豊)委員 ちょっとくどいようですが、兵庫の洲本は九十八俵ですか。もっとありやしませんか。
○須賀政府委員 政府米の亡失といたしましては、九十八俵でございます。私どもの方でも、この事件は、現地の食糧事務所を通じまして詳しく取り調べをいたしたのでございますが、私どもの手元に現在入っておりまする現地からの連絡によりますと、政府米の亡失は九十八俵、そのほかに六千俵以上の卸が持っておりまする米を、卸の職員が横流しをしたという事実があるわけでございます。政府米の亡失といたしましては、九十八俵でございます。
○小川(豊)委員 この六千俵以上というのはばかに大きいのだが、これは、消費者に配給さるべきものが卸の段階でなくなったのでしょう。従って、政府は直接関係がないわけだが、卸の関係でなくなったとしても、洲本は淡路島でしょう、淡路島に配給すべき米が六千俵なくなったとすれば、配給を受ける人たちはどうしていくのですか。
○須賀政府委員 これは、かなり長い年月の間に、そういう卸の内部におきまして、職員の不正のあった事実があるわけであります。目下洲本の警察で容疑者を逮捕いたしまして、取り調べを進めておるわけでございます。その辺の不法事実の内容は、警察の方の取り調べが済みますれば、相当具体的にはっきりするのではないかと思いますが、卸が政府から買い取りました米について横流しをしたということがあったわけでございます。
○小川(豊)委員 そこで長官なり次官なりにお尋ねしたいのは、こういうふうに各地でたくさんの政府の管理米がいわゆる亡失しているということに対して、あなたの方の御報告を聞いておると、これは賠償させた、賠償させたから国損はない、こういうことなんですが、私はそれではいけないと思う。そこでお聞きしたいのは、あなたの方の対策として――これはたくさんのものを大ぜいの人で管理しているのだから、事故がないとは言えない。ないとは言えないが、しかしながら、その事故をどうしたらなくすことができるか、その対策というものがなければならないと思う。ただ金をとったからいいというものではない、あなたの方にお聞きしたいのは、こういう事故をなからしめる対策というものを、あなたの方でこの問題を機会としてどういうふうに立てられるのか、この点が一番大事だと思うので、お尋ねしたい。
○大野政府委員 決算委員会におかれまして、前回から政府米の横流しの事件、その他保管の問題に対して、数々御指摘をいただいておるのでございますが、前回も申し上げました通りに、これを契機としまして、抜本的に制度上の問題で解決できるものは急がねばならぬ、こういう決意を表明いたしておりましたが、それにつきまして、二つの方法でこれを事前に、そういう事故の再び起きないような方策を立てておるのでございます。詳細はさらにまた申し上げる機会があると思いますが、一つは、保管の監督の体制の確立が当然必要でございますので、年度の当初におきまして、全国的に政府食糧の現品の一斉たなおろし検査を行なうことに決定いたしております。そのほか、年度内におきましても、本庁、食糧事務所、それぞれ独自の特別監査班を設けまして、これが実施に当たらせます。しかも、その方法も、一々辞令を発行して責任者を明確にするという、こまかいことでありますが、責任を確立させる体制をきめて、実施をいたすことになっております。
 それからさらに御指摘がございました倉庫の状態、倉庫の借り上げの条件というものについて、前回の資料要求によりまして、十二月の十八日に御提出をいたしました食糧庁指定基準がございますが、この件でやはり実際上抜けておるところが発見されておりますので、今回四月一日が寄託契約の更新期にちょうどなりますから、この更新期をとらえましてまず審査の強化をいたしたい。それには、倉庫指定基準の一号にございます通りに、倉庫の資産、信用、経営内容、これに特に留意せねばならぬのでございますから、納税の証明とか、登記簿の抄本、抵当権の設定内容私ども民間にありまするいろいろの商売から考えれば当然の問題が、御指摘の事件においてはずさんに見のがされておった点がございますので、そういうふうな内容に立ち入っての十分の準備をさせまして、これらを漏れなくチェックをする、こういうふうにいたしたいと思っております。
 それからもう一つの条件は、倉庫条件として御指摘のございました、いわゆる防潮施設のなかった、防水施設のなかったという事例にかんがみまして、特に風水害、火災などの頻発するわが国でございますから、立地条件、特にそういう風水害、潮害、火災というものに対する防御施設が適当であるかどうか、こういうふうな面で――ただいたずらに立地条件だけでなくて、防御施設があれば、これはやはり倉庫がまだ足らない状況でございますから、そういう面で既存の倉庫を実情に合わして採用していかねばならぬと思いますので、特に防御施設の適否を十分検討することにいたしたい。かように根本原則としてきめまして、新年度から実施する計画でございます。
○小川(豊)委員 この問題は、今だから穏やかでいるので、これが六、七年前の食糧事情の非常に逼迫したときに、こういう事件が出てあからさまになったら、おそらく食糧暴動が起こるのではないか、こういうことが心配されるわけです。今次官がおっしゃいましたが、火災等は、これをなからしめる措置はもちろん必要である。倉庫まで焼けてしまうと、米ももちろん亡失するだろうから、十分注意すべきであるが、この問題は、火災とかそういうことの問題じゃないのですよ。火災でもなければ、塩水が入った、雨水が入ったというのでもなく、みんな人の手によってなくなってしまったものなんです。しかも、はなはだしいのは、埼玉の一万七千俵、千葉の六千五百俵が、どこにいったかわからないということであります。この前あなたの方からいただいた倉庫の指定基準といいますか、あの書類を見ると、なかなかりっぱにできておると思う。その通りにやられているならば、こんな事故はないはずです。書類はりっぱにできているけれども、実際は中の調査も何もやらなかった。そして今度こういうことになってくると、おそらく食糧事務所の方では、下級の職員だけ責任をとるなり処罰するなりしておさめてしまっているのじゃないか。そうではなく、もちろん人にも依存しなければならぬが、制度として、指定する倉庫の経営者の問題等も、十分あなたの方で厳密な調査をしていくべきだ。倉庫が不足だからという事情もわかるけれども、長官、こういう事件を起こして倉庫の指定を取り消した事例が幾つありますか。
○須賀政府委員 最近の事例といたしましては、埼玉の千葉倉庫につきましては、倉庫の指定を取り消しまして、あの事件以降、政府指定倉庫として使っておらないわけでございます。
○小川(豊)委員 これだけ御発表になった中で、埼玉の一万七千俵に対して、倉庫の指定を取り消した、それはこれでいいと思います。しかし、私どもから考えると、この事件は、倉庫が悪くてなくなったのではなくて、倉庫を経営する人がよくないから、こういう事態が起こっているのです。従って、その倉庫の経営者に対しては、もっと厳密な調査もすべきであるし、随時検査もすべきである。そういう点をもっと明確にしなければならない。ほかの委員の方から御質問があるかもしれませんし、きょうで食糧庁の方の関係を済ませたいということですから、この問題はこれでおきます。
 次にお尋ねしたいのは、食糧を生産者から政府が買い上げて消費者へ渡すわけですが、消費者へいく段階に、卸の段階と小売の段階とありますね。この二つの段階の配給手数料とでもいいますか、それは一俵について幾らあなたの方で支払っておるか。両段階を別別に説明して下さい。
○須賀政府委員 現在の米の配給の仕方は、政府から卸に売却いたしまして、卸が小売に売却をして、消費者に渡っていくわけでございます。この卸、小売のマージンは、府県別にきめておるわけでございまして、単純に算術平均いたしますと、卸につきましては、玄米一俵当たり百三十一円九十八銭ということになっております。地区によりまして、県によりまして、運賃その他の諸経費にある程度の差がございまするので、高いところは、岩手、鹿児島――北海道は特別でありますが、岩手、鹿児島等のごとく、非常に県内で輸送距離が長いというようなところは高くなっておりまして、百四十二円、それから低いところは、秋田、香川あたりでありますが、秋田は、県内に非常に産地倉庫が分布いたしておりますので、こういうことになっておるのでありますが、最低の百十八円ということになっております。
 それから小売のマージンは、現在二百二十八円二十九銭ということになっております。
○小川(豊)委員 そうすると、卸の段階で一俵当たり平均百三十一円九十八銭、小売の段階で二百二十八円二十九銭というのが、政府の配給手数料なんですが、これは当然いろいろな費目が出てくると思います。輸送費だとか、あるいは、大まかに言っても、業務費とか、利益計算もあるだろうし、倉庫料もあるだろうし、いろいろあるだろうと思いますが、そういうことの内訳は、どういうことになっておりますか。
○須賀政府委員 現在の卸マージンの内訳、大体どういうものが積算されて百二十幾らになっておるかということを申し上げますと、おもな内訳を申し上げますれば、人件費が三十四円十四銭、事務費が十五円四十四銭でございます。これには職員の厚生費、それから経費と見られまする諸税等も入っております。それから事業費が八十二円四十銭でございまして、その内訳は、運賃が四十二円四十五銭、保管料が九円九十五銭、金利が十八円三十三銭、その他減価償却、保険料等を入れまして、事業費総額が八十二円四十銭、これを合わせまして百三十一円九十八銭ということになっております。
○小川(豊)委員 そこで、この配給制度は、消費者が小売業者を選択するための登録制度をとっておりますね。それから小売者は卸売を選択する自由を与えられて、やはり登録制度をとっている。消費者が小売を選択する制度は、食糧管理の規則としてそうなっているのだろうと思いますが、年々更新していますね。小売と卸はそれをやらないと聞いているが、やっていますかいませんか。やっていないなら、どういうわけでやっていないのですか。
○須賀政府委員 消費者と小売業者と一の間の登録の関係は、年に二回登録がえができることになっておるわけでございます。それが、昨年までのやり方といたしましては、消費者本人が区役所へ行って手続をいたしませんと、登録がえができないような制度になっておるわけであります。それを、昨年米の配給改善協議会等でいろいろ検討いたしました結果、もう少し簡易に登録がえができるように制度を改めまして、昨年の十二月から実施をいたしたわけであります。これは、必ずしも本人でなくて、代理者でもよろしい。米の通帳を米屋へ持って参りましていつまでの配船を受けておる、それから、その米屋に対しては米代金の滞りがないという二つのことを証明してもらいますれば、必ずしも本人でなくても、代理者でも区役所へ行って手続をすることができるというように改めたわけであります。そういう手続によりまして、年に二回登録がえができることになっております。
  〔委員長退席、田中(彰)委員長代理着席〕
卸と小売との関係は、現行法では、卸が同意した場合でないと登録がえができないようになっておるわけでありますが、卸が同意した場合に限るということになりますと、事実上は非常に登録がえが困難であります。規則の方では、登録がえの希望がある場合、卸では正当の理由なくして同意を拒んではならないということになっておるわけでありますが、実際の運用といたしましては、登録がえが困難なような状態になっておるわけであります。この問題につきましても、昨年の配給改善協議会でもいろいろ検討されたのでございますが、現在私ども考えております考え方といたしましては、先ほど申し上げました小売と消費者との登録関係が、より簡易な方法でできるように改まりましたのは、去年の十一月の登録からでございます。新制度による第二回の登録は、ことしの五月に行なわれる予定になっております。それで、去年の十一月とことしの五月と二回の新制度によります消費者の方の登録をやります。そういたしますと、ある程度小売と消費者の結びつきも、従前の姿と若干変わったものが出て参る可能性もあるわけであります。一応末端登録の方の新制度による実施を二回経験いたしまして、その後におきまして、卸と小売との登録がえの問題をどのように実施するか、目下いろいろ検討いたしておるわけであります。かなりの期間卸と小売との間の登録は固定をしておりますが、ある時期に一応その固定しておる関係をほぐしまして、登録がえをやり直す方が、私どもは望ましいと考えております。ただ、これにつきましては、小売と消費者の場合と違いまして、商売人同士の関係でございますので、いろいろ過当競争等の行なわれる危険性もございますので、それらの見通し等とも見合いまして、適当な時期に、できるだけ混乱の起きないような方法で登録がえを行なう方法を、目下具体的に検討いたしておるわけであります。
○小川(豊)委員 そこで、一俵について、卸で百三十一円九十八銭、小売で二百二十八円二十九銭という手数料をやっておるわけですが、これは端的にお聞きしますが、この中に、一俵当たりの利益計算というのは幾ら見てあるのですか。
○須賀政府委員 直接利潤という形において見込んでおるものは、この中にはないわけであります。一般の原価計算では、利潤を見る場合と見ない場合とございますが、この場合には、利潤は見ておりません。従いまして、一応こういう積算になっておるわけでございますので、この諸経費をどのように実際の小売なり卸がうまく切り詰めて運営をしていくかということによりまして、結果において利潤が生まれるということになるわけであります。
○小川(豊)委員 それはちょっと変じゃないですか。原価計算をするとき、利益を見る計算の方式と見ない計算の方式があるということはわかりますが、この場合、私が、業者に――それから配給をするのは米屋さんだけではありませんで、農協などもやっておりますが、いろいろな点でお聞きしてみますと、一俵について大体八十五円あればできる、こう言っておるのです。そこで、どういうふうにして八十五円でできるのだと言うてこさいな計算書を出さしてみると、ちゃんとこの中に利益計算まで出してきて、八十五円なら十分できますということを言っている。今度は農協の方に行って、農協でも配給をやっているようだが、幾ら取っているか、百二十何円かもらっております、それで合いますか合いませんかと言うと、十分合います、実際には八十五円でできるということを聞いているが、あなたの方ではどうなんだ、八十五円あればできますよ、こういうことを言っておるのです。そうすれば、食管会計は年々赤字だ、赤字だから消費者米価を値上げするのだ、あるいは消費者米価の値上げに対して抵抗があるならば、生産者米価の値下げをする、そういうことを食糧庁としては考えなければならないわけだが、しかし、この配給米の手数料が、この調べてもらったのを見ると、大へんな金額、一俵について二十円かそこら――これでいうともっと違う。平均が百三十一円ですから、八十五円とすれば、これはもう大へんな、五十円も違うわけです。かりに二十円違ったとしても、食管会計の赤字というものは大へんな違いです。そういう点から、この配給米の手数料というものを、あなたの方では一体――私の想像では、これは公団時代にやった配給の手数料にそのまま物価の上昇とかそういうものを加えたものを、今日までずっと続けてやってきているから、こういう結果になってきているのではないか。もっとこの点を厳密に検討していくならば、この配給手数料の八十五円が正しいか正しくないか、これは私も責任は持てませんが、業者自身が少なくとも八十五円くらいで十分できます、こう言っておりますから、九十円でも十分できる、あるいは八十円でもできるのではないか。それを卸では百三十一円九十八銭、小売では二百二十八円二十九銭だということになっている。これに対する検討というものを行なったか。そういう事情があるということを、あなたの方は御承知でしょう。八十五円でできるということを言っている。私の聞いたのでは、大阪の何とか連合会は八十五円でできますということを何回かあなたの方に建議書を出しているが、一回も顧みられない、こういうことまで言っているが、八十五円でできますというものを、何であなたの方では卸の段階で無理して百三十一円九十八銭を払っているのか。八十五円でできるというのなら、八十五円でできるかできないかということを調査し、検討したことがございますか。
○須賀政府委員 卸が実際にどの程度の配給手数料を必要とするかということは、どういう小売と結びついているかということによりまして、その状況が著しく変わって参るわけでございます。八十五円でできるという計算を、大阪の新しく卸業者とならんとする希望を持っている人が出していることは、私ども十分承知しておりますが、これは、現実にどういう小売と結びつくかということをまずきめませんと、この計算は出て参らない。その結びつき方を、絵にかいて作り上げるのでございますれば、八十五円でできる場合もできますし、もっと安い六十円でできる場合もございましょうが、それは一応架空のものでございます。そういうものを対象にして議論をするわけには参らないわけであります。私どもの方では、実際に公団当時の運賃実績、保管料の実績、その他公団当時に実際にやったその実績がございまするので、それをもとにしてやっておるわけでございます。一応現在の材料を使ってやりますれば――これは主食のことでございまするから、卸、小売ともにマージンにつきましてはかなりきびしい査定をいたしておるわけでございます。ほかの専売物資等と比較をいたしましても、卸、小売のマージン両方合わせまして、相当低くきめられておるということは、御了解をいただけると思うのでございます。米につきましては、戦前は、卸、小売のマージンが大体一割八分程度あったのでございますが、現在では、卸、小売を通じまして七・六%のマージンになります。酒でも一七%でございます。たばこは八%でございます。塩は二一%でありまして、これらとの比較におきましても、現在のマージンはそれほど高いものではない。常時マージン引き上げの要請等もあるわけでございますが、御承知のように、食管会計も非常に苦しい操作をいたしておりまするので、三十二年来押えまして、現在まで押えたままで進んでおるようなわけでございます。
○小川(豊)委員 私どもも、食管会計が苦しいのはわかっています。食管会計が苦しいから、あなたの方で米の卸なりあるいは小売の配給価格というものをできる限り下げようという努力をしていることはわかります。わかりますが、今のあなたの説明で、小売とどう結ぶかによって違うのだ、これはどういうことですか。安くできるなら、どう結ぼうが、こう結ぼうが、消費者に迷惑のかからないような結び方ならば、どうでもよろしい。今のお話がわからない。小売とどう結ぶかというのは、具体的にはどういうことですか。
○須賀政府委員 小売と卸との結びつきの関係は、現在の登録制度によりまして、小売がこの卸を選びたいということでありますれば、その選択をそのまま取り入れるという形において結びつきがあるわけでございます。この結びつきは、先ほど申し上げましたように、ただいままでは、一たん結びついたものは容易にかわれないようになっております。当初この結びつきをきめました際は、小売がどの卸を選択するかということを小売できめさせまして、その選択によって卸に結びついたわけでございます。それで、たとえば東京の例をとってみますると、東京都の都心部のようなところで、都心部の小売屋さんだけを相手に登録をとっておりまするような場合は、これは卸の配給経費は非常に安く上がるわけであります。ところが、都心部も若干あるけれども、郡部の方の小売もそれに結びついておるということになりますと、卸の方の運送距離も相当延びまして、経費がかさんで参るわけであります。従いまして、当該卸がどういう小売と結びついておるかということによりまして、卸の経費が著しく変わって参るわけでございます。おそらく八十五円という計算を出しております場合は、大阪の例でございますから、大阪の市内の、比較的経費のかからない、便利のいいところだけの小売屋さんを拾って、それに結びつけたような形で計算をしておるということに相なっておるんじゃないかと思われます。
○小川(豊)委員 いや、私は、大阪も聞きましたが、しかし、大阪はあなたの言った都心だ。ところが、農協というのも、これは配給をやっておるのです。これは農村をやっておるわけです。ここでも聞いたのですが、何カ所か聞いたら、やはりそのくらいでできます、九十円ぐらいでできますと言っておる。これはまあいろいろ意見もあるでしょう、議論もあるでしょうが、そこでこの中に、検定料というのが一俵で全部三円ずつ取られておる。それから調整費というのは、連合会にこれも一円六十銭だが七十銭だか取られておる。あなたの方でこういうものをも当然含めて原価計算をなさっておられるのだろうが、一体検定料というのは何を検定して、だれが取るのですか。調整費というのは、連合会の会費なのか何かわかりませんが、一体こういうのは、計算からいってどういう計算をあなたは認めて原価計算が出てくるのですか。
○須賀政府委員 卸マージンの中に入っておりまする検定は――これは現在政府の食糧を払い下げます場合は、あり姿のままで売却することを一応原則としておるわけであります。しかし、米は、実際には運送、保管等の関係によりまして、個体ごとに量目につきましては、ある程度の偏差があるわけでございますので、販売業者間の受け渡しにつきまして、やはりいろいろトラブルが発生しがちなのであります。このトラブルが発生をいたしますことを避けますために、第三者の検定を行なうということにいたしておりまして、この実量検定を穀物検定協会にやらしておる地区が相当あるわけであります。その実量検定の手数料として、三円七十五銭検定協会に払っておるわけであります。
 それから調整費でございますが、これは卸の連合組織でやっておるのでございまして、御承知のように、最近、米の配給辞退が、地区によりましては相当目立ってきておるわけであります。
    〔田中(彰)委員長代理退席、委員長着席〕
 その場合、それをそのままにしておきますと卸によりましては、非常に経営の困難なものが出て参りまするので、一種の相互扶助的な精神をもちまして、配給辞退の際、または天災による。この前の伊勢湾台風のように、天災によりまして商品もある程度ぬらしたというような事故が起きました場合に、調整金によってある程度それをカバーしてやるというような方法をとらしておるわけであります。そのための負担金が、卸に若干かぶっておるわけでございます。
○小川(豊)委員 それでは重ねてお尋ねしますが、検定料というのは、今あなたは三円七十五銭とお述べになりましたが、これは三円しか払っていません。三円だと思いますが、これはまあいいでしょう。そこで、この検定というのは、そうすると、政府の米を卸売に売るわけでしょう。売る場合に、保管の中で、あるいは輸送の中で、損耗等が生ずるから、それでは問題が起こるから検定する、こういうことでしょう。そのために必要だから検定する。検定と言うけれども、検査するわけでしょう。それなら、政府がやるべきことじゃないですか。自分のものを売るのに、それを第三者が検定するとはどういうわけなんですか。なぜ第三者がやっているのですか。
○須賀政府委員 この米は一俵幾らくらいになっておるとか、あるいは虫が食っておったというような問題が起きます場合に、それを卸と小売の間の処理にまかせますと、なかなか紛争が片づきませんので、その卸と小売との間の取引関係で起きまする紛争を回避いたしますために、検定協会で実量検定をいたしておるわけであります。
○小川(豊)委員 それならばお尋ねしますが、検定協会というのは、どういう権限、どういう資格、どういう人でできているものですか。
○須賀政府委員 これは、日本穀物検定協会という名称の財団法人でございます。財団法人でございまするので、特に法律的権限というようなものに基づきまして行なっておる事業ではございません。財団法人の定款できめておりまする目的、事業、執行方法によってやっておるわけでございます。
○小川(豊)委員 財団法人ならば、やはり役員があり、理事があると思うが、理事はどういう方ですか。そこで読んで下さい。
○須賀政府委員 現在会長は欠員でございますが、理事長は寺田庄次郎でございまして、理事は、常勤の者が十八名おるわけでございます。
○小川(豊)委員 どういう方か、名前を言って下さい。
○須賀政府委員 理事の名前は今手元にございませんので、至急取り寄せます。
○小川(豊)委員 それはあるはずですよ。おかしいですよ。それで、これは財団法人で、法律的な権限はない。そうすると、米屋さんが任意に了承して出しているという形になるわけですか。検定料というものは、これは払わなきゃならないものだ、こういうことになって、一俵三円ずつ――それで、これは卸と小売の段階で、どっちでも払っているじゃないですか、小売の段階でも三円を払っていませんか。卸だけですか。もし卸と小売と払っていれば、六円になる。その点はどうですか。
○須賀政府委員 これは、卸だけが三円幾ら負担しておるわけでございまして、小売は負担をいたしておりません。卸が負担いたしておるわけでございます。もちろん、これは法律的権限に基づくものではございませんので、卸が検定協会に実量検定の依頼をいたす形になっておるわけでございます。そういう依頼の関係において行なわれておる事業でございます。
○小川(豊)委員 そうすると、なおお尋ねしますが、各村や町にある米屋さん、あるいは農協、これは小売じゃないですか。あれはみんな卸ですか。農協等が自分の組合員の中に足らないのを配給することがあると思う。そういうのは卸じゃなくて小売だと思うが、これらも三円ずつ検定料金を払っておる。これはもうちゃんとついてきちゃっている。そうすると、小売の段階では取らないから、ああいうのは小売じゃなくて、卸なんですか。
○須賀政府委員 今御指摘の業態のものは、おそらく小売だと思います。卸はさような末端にまでは届いておりませんので、小売だと思います。小売は、検定料は負担しておらないと承知をいたしております。
○小川(豊)委員 そうすると、この三円は、卸ではそれを小売に転嫁しているわけですね。小売からは取らないけれども、小売は払っているというならば、転嫁をしていることになると思いますが、そういうことは許されておりますか。
○須賀政府委員 私は、小売が検定料を負担しておるというふうには承知をいたしておりませんが、もしそういう事例があるようでございましたならば、どういう関係でそういうことになっておるか、具体的に事実に基づいて調べてみたいと思います。
○小川(豊)委員 そうすると、この三円という検定料は膨大なものです。政府の買い入れ米の数からいったら、七千万俵くらいになるでしょう。それが一俵三円ずつでは、大へんな金額になる。こういう検定をするこの検定協会というのは、一体――今の御説明によると、苦情処理所みたいな感じもするんだが、問題ができたならば、その苦情を処理してやるのか、それとも、ずっと検査をして、これは差しつかえないものとする事業をやるのか、これはどうなんですか。
○須賀政府委員 必ずしも苦情処理という建前ではございませんで、実量検定の要請がありますと、当該の米につきまして実量検定をいたしまして、これは毎戸表について調べた結果、全体で何百何十キロであるという検定表を作りまして、相手方に渡すわけであります。その検定表をもとにして、卸と小売の間において取引が行なわれるという形に相なっております。
○小川(豊)委員 私にはわからない。というのは、いろいろ聞くと、さっきあなたが言った大阪の方の米屋さんの方からいうと、その三円という検定料というものをみな米屋さんは一俵当たり取られるのだが、それは政治活動資金になっているんだ。そうして、われわれが要求している、一俵八十円か九十円でできますということの建議というものも、顧みられない。しかも、四年か五年間、登録がえはすべきであるにもかかわらず、登録がえは一回も行なわれていない。消費者段階は行なわれているけれども、卸売段階では行なわれていない。あなた方の方へは、そういう建議書を出して要望してありますが、どういうわけだか行なわれていませんと言う。どういうわけだかではわからない。一体これはどういうことなんですか。ゆゆしいことなんです。あなた方が、八十五円か九十円でできるというものを、百二十円も百三十円も払っておるのだから、これは下げられるなら下げるべきなんです。あなた方食糧庁が、それをできるにもかかわらずやらないというのは、これは食糧庁は何かあるんじゃないか。僕らには想像がつかないが、聞かしてみてくれと言ったら、それは検定料が政治活動資金になって、今持っておる卸の段階の人がそういうことをさせないのではないですか、こういうことを言っておった。この事実は、私にはわかりません。わかりませんが、ともかく一俵三円という検定料だとすると、七千万俵だとしても二億ですね。二億という膨大な金が黙って入ってくる機関が、法律的に何の根拠もなくてできておる。しかも、どうしてもここを通さなければ、配給の仕事というものは行なわれないのだとするならば、これに対して法律的な裏づけというものが当然なければならない。これは当然消費者に転嫁されてくるんだから。ところが、それが行なわれていない。そうして、今お聞きしても、苦情処理でないならば、各出荷されるごとに、これは差しつかえないものだということを証明するわけでしょう。それならば、この協会には相当の人員がなければ、そういう検定はできないと思うが、一体ここには――役員は、今お聞きすると二十何人だというが、職員は何千人くらいいるんですか。
○須賀政府委員 常勤職員は、全部で六百八十名でございます。なお、この実量検定を行なわれておりますのは、消費地であって、かつて検定協会の所在する都府県のみについて行なわれているわけであります。全府県について、一律に行なわれているというふうな状況には、今のところなっておりません。
○小川(豊)委員 そうすると、検定協会にはいらなければ、三円は払わなくても済む、こういうことですね。
○須賀政府委員 協会にはいるというわけでございませんで、検定協会の実量検定を受けなければ、むろん、これは払わないわけであります。実量検定を受けました際に、その手数料として三円何がしを払う。
○小川(豊)委員 ちょっとおかしいのですが、一俵三円というのは、もう配給の手数料の中に見込まれてしまって、この百三十一円九十八銭というのが出ておる。だから、当然とられてしまっておるわけです。それが払わなくても済むというのは、一体どういうことなんですか。一つもわからないのだが、もう一回わかるように説明して下さい。
○須賀政府委員 三円七十何残の割合でマージンの中に入れてありますが、これは検定協会を使うか、使わないかは卸の判断によるわけでありますから、もし検定を使いません場合は、それだけのものが卸に残るという形になっておるわけであります。検定協会のある府県だけについて、そのマージンの中に見ておるそうであります。検定協会のないところは、マージンの中に見てないそうであります。
○小川(豊)委員 その米は、消費者の配給手数料としてこれは差し引いていかれるわけでしょう、差し引いてあなたの方で卸屋さんに渡すのでしょう。差し引いて売るならば、それにはこういう経費というものは一切入って、差し引かれてしまっているのです。差し引いているじゃないですか。それが払わなくても済むというのは、どういうわけなのですか。わからないのですが、説明して下さい。
○須賀政府委員 あるいは私どもの方の申し上げ方が不十分のために御了解がいかないのではないかと思いますが、卸のマージン平均百二十何円ということになっておりますが、これは、府県別にはこまかく違っておるわけでありまして、たとえば、東京の場合で申しますと、百十九円になっておるわけです。この百十九円の積算基礎の中に、東京あたりでは県外から入ってくる米が非常に多うございますから、今の実量検定を必要とする場合が多い。大部分は実量検定を必要といたします。それで、東京の場合は、百十九円でありまするマージンの中に、三円幾らの検定手数料を含めて見ておるわけであります。
○田中(彰)委員 関連して。これは食糧庁長官、ちょっと言いにくいけれども、こんなものは三円一俵からとらなくてもいいものを、農林省のボスややめた食糧庁長官なんかがみんな理事なんかに加わっているから、そういうことでとって、年になんだかんだで二億数千万円になるだろうが、別に法律的に権能もなければ、そうしなくてもいいものにそういうものを作って、外郭団体みたいなものにして作って、そうしてその金を使わしていろいろ政治運動やそういうことをやっているのでしょう。それをあなたは言いにくいから、そういうふうに遠回しに言っているが、白状したらいいじゃないか、わかっているのだから。そんなもの、検査する必要はない。政府の米を政府が管理して卸屋に持っていくのに、そんなもの検査しなくてもいいじゃないか。そういうものをやって、そういう外郭団体みたいなものを作って、そうして食糧庁のボスとか長官の上がりとか、みんなそんなやめたのをやって、そういうものを作っているのはわかっているのだから、いっそのこと、そういうものの実態を話したらどうなんですか。これが一つ。
 それから、今のそういう協会の機構をあなたの方がよく調べて出してもらいたい、私も見たいから。理事が何人で、いつからできてどうということは、私の方ははっきりつかんでわかっているのですけれども、ただ、あなたの方がどうも答弁が苦しいから、話したらいいじゃないかと思う。
 それからもう一つ、千葉の船橋の流した米がヘルス・センターと谷津遊園地――京成電車がやっている。そこへも行って、それと全部組んでやっていることはわかっているのだ。それは検察庁も今調べているが、今まで検察庁の調べているところで、ずいぶん古いあれだから、よくわからないところがある。あなたの方で盗まれた米が、どういうところとどういうところに行って、どうなっているかということを出して下さい。谷津の遊園地なんか、あなたの方であそこを調べればわかるはずです。それからヘルス・センターのところに行っているのと、谷津のところに流されたのと、それから電鉄の幹部のところに流されていろいろされているのを、これは政務次官もおられるのだから、出せるはずだ。盗まれたものを警察にまかしておく必要はない。あなたの方の監督範囲にちゃんとあるのです。しかも、米をあんなところに何千俵も持ち出すには、食糧庁のちゃんと名前の入ったトラックでなければ積んで歩けない。どことどこへ米を処分されたかを出してもらいたい。
 もう一つ、あなたの方の観念の違っていることは、この政府の保管米を盗んで売って横流しして、金を納めたからいいのだというような、あんたの方で金で済ますような考えがあるから、この事件が起きる。そうしたら、やみの米を買っている人たちは、やはり金を出して農家から買ってきている。盗んだものではない。金を出して買ってきているけれども、これが管理米なるがゆえに、彼らはせっかく買ってきた米をやみとして取られて、警察や何かに連れていかれたり、罰金を取られたりしている。ところが、農林省の保管米を盗んだのは、金さえ出せば、起訴もしない、何もしないで済む。そういう観念は、長官、やめなくちゃいかぬ。これは金で済まない。これは金の問題を言っているのではない。管理米を横流しされて、金で弁償して済むというような観念をやめて、管理米の性質というものを根本にして、あなたの方でこれを処理しないと、われわれは、今この問題に対しては拡大審議を望んでおらないが、もしこれをわれわれで調査して、やる気になってやってごらんなさい。農林省がひっくり返ってしまうではないか。だから、そういう精神をやめて、とにかく管理米だから、それを盗んでどこへ流した。流したところもはっきりさして、たとえば、船橋で七千俵流れたら、七千俵流した米はどことどこへ売った。京成電車では、川島君が顧問であろうと、伊能君が顧問であろうと、寺島君が顧問であろうと、だれが顧問であろうとかまわない。ちゃんとどこへ流した、ヘルス・センターのどこへ売って流した、どういうことをやって金もうけした、どういうことをやったのだということを、はっきり出したらどうか。そういう調べがつかないと、僕が調査しますよ。あなたの方でそういうものがはっきり出てこないと、私が調査してやる。そうすると、問題は大きいよ。われわれは、やはり与党の委員だから、拡大審議をとにかく望んでおらない。そればかりではない。これをほんとうにやられると、米のやみは、きょうからほんとうに始まる。これをほんとうにやると、やみの米をどんどん買ってきたって、そんなものを取り締まることはできない。それを取り締まる前に、農林省から取り締まりをしなければならぬ。農林省の米を盗んだやつが許されて、一斗や二斗の米を買ってきたやつが許されない、そんなことはないだろう。大どろぼうを許してこそどろをつかまえるという法律なんかないだろう。金によって解決したからいいじゃないかということなら、これからそんな米をやみなんかで一斗や二斗買って背負って歩かなくても、農林省の米を盗み出して、どんどん横流しして、結局法定の金を納めればいいということになるのではないか。今の三円だって、その通りなんだ。農林省のやめた人やいろいろなボスがあって、そうしていろいろな法律や何もないような会社を作って、これでもって米を検査したことにして一俵からみんな三円とって、それを一年に何億――それをどう使おうともかまわない。金をとつているなら、国税庁を呼んで調査せい。みんないいかげんなものだ。そういうものをあなたの方で隠さないで、もうこれまではこれだから、今度改めてこういう工合にやるというなら、それでいいのだから、そうされたらいいでしょう。もうわかっているのだ。わかっていることを答弁されないと、農林省の問題は長くなってしょうがない。だから、私の要求は、その中で三円なら三円とっている。そういうものの組織、その組織の内容を委員長に資料で出してもらいたい。これは政務次官もおられるから。それからもう一つは、船橋の流した米がヘルス・センターに行っておる。これはみんな政治家が顧問だ。京成電鉄の谷津に流されておる。これも政治家が顧問だ。だから、取ったやつだけ責めて、買った方は、臓物故買になるかどうか知らないが、これを責めてない。これをちゃんと出して、どこで買ったかはっきりすることだ。だれが買っていってもいいのだ。これをはっきりしてもらう。
 それから、全国にまだ米のたくさん不足しているのがある。そういうものは、出さなければならぬものは出す。出さぬで処理できるものは処理して、これは早くきまりをつけなければならぬ。長官、あなたは気の毒です。ほかの大ボスのやったことを――ここでは党のだれへ影響する、そんなことはかまわぬでいいのですよ。総理のやったことだっていいですよ。おやりになった方がいい。そんなことであなたは首になったりするわけじゃないだろう。遠慮せずにやられたらいい。
○須賀政府委員 検定協会の組織、事業内容等につきましては、文書で詳細に整理をいたしまして、全部お出しいたします。
 それから船橋の米の横流れの実態でございますが、これは私どもの方でも前回並びに前々回にもいろいろ申し上げたわけでございますが、私の方では、遺憾ながら、この米がどういうふうに流れたかということにつきましては、その実態をつかんでおらないわけでございます。目下地元警察当局におきまして、関係者を逮捕いたしまして調査いたしておりますので、この結果が出て参りますれば、ある程度明らかになるのではないか、その調査の結果を私どもも待っているような実態であります。
 それから、従来この種事故について、食糧庁の扱い方が、金をとるということに重点を置いて、その刑事上の責任を追及することに必ずしも適当な措置をとっておらなかったということにつきましては、これも前回申し上げましたけれども、従来の処理の方法は、この機会に私ども改めなければならぬ。現に、末端にはその趣旨ですでに指示をいたしております。今後は、事件が不幸にして発覚をいたしました場合は、直ちに警察と連絡をいたしまして、警察当局によりまする事件の責任の追及をできるだけすみやかにするように連絡して参りたいと思っております。こういたしますと、実際問題といたしましては、国損の回収の方はよりむずかしくなる場合もあるわけでございます。それはある程度犠牲にいたしましても、食管法に基づきまする責任の追及は、今後は十分密接な連絡をいたしましてやって参りたいと思っております。
○田中(彰)委員 長官、私があなたに申し上げるのは、とにかく米を倉庫から盗んでそれを流した。一俵や半俵買ったり、食うのに困った人が買った、そういうのをわれわれは出せといったのではないのです。その米の大半は、船橋のヘルス・センター、谷津の遊園地に行っている。それが、あなたの方で調べがつかぬということはないじゃないですか。あんな船橋の狭いところで、七千俵の米をとられて――その前にも四千俵や五千俵処分している。約一万俵の米がなくなっている。それをどこへいってしまったかわからぬ。今私の車に米三俵を積んでいてもつかまる。玄米であすこへ流しているということを知らないというようなことは、だれが聞いてもこれは私はおかしいと思う。われわれが個人で物を盗まれて、盗んだ犯人がわかっていて、それがどこにやったのか、質へ入れたのか、わからぬ、そんなことは通らぬと思う。
 もう一つあなたの方で注意してもらわなければならぬのは、あすこのガス会社で共産党のトラック部隊がオルグで騒いで、今度社長になった人もそのトラック部隊に関係のある人だ。そういうことを、政務次官もここにおられるのだから、よく調査されると、そういう片りんが出てくる。これは重大だ。ただ普通の米を盗まれたのでなく、重大な問題も包含しているけれども、われわれはそこまでつかんでいけば、そういうことをやっていいか悪いかということは、われわれは考えているからやらないのだ。米を七千俵も一万俵もあすこで盗まれて、あの狭いところで、それをとった犯人は調べたが、米はどこへいったかわからぬというわけはないじゃないですか。私はおかしいと思う。そうすると、今度人が見ると、ヘルス・センターには顧問がだれだ。京成電車の顧問はだれだ。谷津遊園の顧問はだれだ。これは保守党の大物じゃないか。それだから調べないじゃないか、こういうことになる。それはだれだって調べなさいよ。政務次官どうですか。責任を持って調べられますか。それとも党の幹部が顧問になっておるからいやだと言われますか。あなたもわれわれの新潟県から出ておられるのだが、明確な答弁を伺いたい。
○大野政府委員 先ほど長官からも述べましたように、事故が起きました今までのやり方は今度変えて、必ずお金が入ればいいというふうな考え方は一榔して、責任の追及をいたすことにきまっておる次第でございます。
 それからただいまいろいろ波及するところがあるので、心配で言えないのではないかという横流しの米の行き先でございますが、長官から申し述べましたように、この点は遠慮気がねで申しておるのではございません。先般現地の食糧事務所の所長を当委員会にお呼びになっていろいろしていただいても、あの通りでまことにわからないのでありまして、司直の手に渡っておりますので、司直の手におきまして、それらの点を今回は勾留、留置して取り調べをしておる状況でございます。そこまでやらぬと言わぬそうであります。差しさわりがあって発表をちゅうちょしているのではございませんので、どうかしばらく司直の取り調べを待って御報告をさせていただきたいと思います。
○田中(彰)委員 委員長、この次刑事局長を呼んで下さい。
○森本委員 今の点ですけれども、食糧庁長官、政務次官はそういうふうに言っておりますけれども、この船橋の事故を食糧庁が発見したのが、昨年の二月ないし五月でありますから、それからこの決算委員会で取り上げて、そうして取り上げたそのあくる日に大体警察が動いて、鎌田社長以下を逮捕した、こういう格好になっておるわけですが、その間にすでに約八ヵ月ないし九ヵ月というものがたっています。その間に、食糧庁としては弁償金をとろうとして一生懸命やった、こういう答弁ですけれども、何といっても、あなたの方は、米の出し入れ、それからその販売ルートということについては、食糧事務所というものが専門家です。それ以外には日本には専門家はない。警察よりも、あなたの方が米の配給ルートについては専門家なんです。それがわからぬといったら、食糧庁はやめてしまった方がいい。専門家じゃないですか。専門家が調べてもなかなかわからぬというのでは、警察や検察庁が調べても、なかなかわかりにくいのです。今司直の手にゆだねておるから云々というけれども、司直の手にゆだねておっても、食糧庁は食糧庁として米の管理をしている責任も権限もあるわけですから、そういう意味においては、米がどういう方面に横流しされて、どういう経路をとったかということについては、単に司直の手にゆだねておるから、そっちの方面にまかせておくというだけではいけない。食糧庁は食糧庁として、あくまでも調べる必要があると思うのです。それが実際に毎日やっておる仕事の専門なんです。その専門家が、一年も調べてみてわからぬということはないと思う。どうですか、その辺食糧庁長官。
○須賀政府委員 もちろん、配給の点につきましての米の流れ方につきましては、われわれといたしましても、卸、小売等の監督の仕事もありますので、常時注意はいたしておるわけでございます。食糧庁で相当の機構を持っておることは事実でありますが、今回のような違反事実になりますと、きわめて巧妙に仕組まれたもののごとくでありまして、遺憾ながら、私どもとして実態をつかむことはできなかったわけでございます。それで、いろいろ私どもの方の手違いなり連絡の不十分なことがありましたことは、かねての御審議の際にも申し上げたわけであります。ただいま警察の手で調べておりますので、その結果を待つ以外に、現在の段階では実態を把握する方法がないというのが、私どもの実際の状態であります。
○森本委員 あなたの方は、こういうことについてはいろいろやったけれどもわからぬ、どうにも仕方がない、全くお手あげだ、こういうことですけれども、大体これは調査する熱意がないと思う。あなたの方は、実際問題として、二月か五月のものが昨年の暮れになって決算委員会が取り上げて初めて食糧事務所の方でも相当騒ぐというような格好になっておるから、こういうことになるのです。これはやはり千葉県における配給ルート、その方向をずっと調べていけば、私はすぐわかると思う。それから、今田中委員があげたところの問題にしても、そこに一体どれだけの業務用の配給米があって、それが一日どのくらいの消費をしておるかということを調べていったら、すぐわかると思う。それがわからぬようだったら、食糧事務所というものは、一体ふだんそういう点についてどんなことをやっておるかということを疑わざるを得ぬと思う。これは、警察よりも検察庁よりも、食糧事務所の方がもっと詳しくなければならぬ仕事のはずなんです。その点は、今食糧庁長官がどうしてもわからぬということを言うけれども、今でも私は、やはり食糧庁は食糧庁として調査すべきだと思う。どうなんです。今も司直の手にゆだねておるから、全然私の方は知りません、こういうことなんですか。
○須賀政府委員 その実態は私どもの方でも取り調べるべくいろいろやったのでございますが、今の段階になりますと、もはや私どもの手元では実態をつかむということが非常に困難な状態になっておるということを御了解いただきたいわけであります。
○森本委員 それは主要な人物が全部ほうり込まれておるから、困難なら困難ということになっても、やはり今田中委員があげたようなところについても、私が言ったような調査のやり方等についても、食糧事務所は食糧事務所としての調査のやり方があると思う。だから、一切今司直の手にゆだねておるから私の方は知りません、こういうことでなしに、あなたの方は、あくまでも責任を重んじて、責任を深く感じてやるなら、私は、今言ったような方法で、あらゆる観点から食糧庁は依然としてこの米の行く先については調査すべきだと思う。また、調査しなければならぬと思う。現在までわかっていなかったら、これからも私は、食糧庁は食糧庁としての方向で調査すべきだと思う。どうです、その点はほうっておくのですか。
○須賀政府委員 すでに警察当局で、警察当局としての捜査機能を十分出していただきましてお調べいただいておるわけでございます。私は、ただいまの段階では、警察の調査の結果を待ちたいと考えておるわけであります。
○森本委員 警察とあなたの方の仕事の関係は別じゃないか。警察は警察で、犯罪事項について調査しているわけだ。あなたの方はあなたの方としての仕事の関係において、これがどういうふうに流れて、どういうふうに行ったということを調べるのが、仕事の任務じゃないか。司直の手にゆだねておっても、あなたはあなたの方でやはり調べていくということが、あなたの任務だ。私は専門家だけれども、たとえば、郵便事業なら郵便事業で犯罪事項がある。それを一応監察局なら監察局であげて、それで検察庁なら検察庁、警察なら警察が調べる。調べても、郵政事業なら郵政事業としての本来の任務から、どういうわけでどうなったということを郵政事業としてはやはり調べていって、それを報告する義務がある。それと同じことなんです。司直の手にゆだねて一応調べても、やはり食糧庁は食糧庁としての任務からするならば、今私が言ったように、できる限り明るみに出すような調査の方法というものはやるべきだと思う。やってみて、どうしてもできなかったら仕方がない。しかし、一応そういう調査をすべきであると思うが、政務次官、その点はどうですか。
○大野政府委員 私どもも、当初そういう考え方でやりまして、現地の所長その他調査しますけれども、本人が黙秘権を使ってしまって一切言わないというものだから、今の刑事事件の形で締め上げて参りまする場合と、食糧事務所長が折衝する場合の当たり方がやはり違うというのでございましょうか、ルートを切られてしまって出ないと言うのです。メモも取ったけれども、そのメモも今言ったように日付も入っていないものだから、答えない限りは、的確な報告をなすべき証拠としての積み立てができないというわけでございます。それで、やむを得ず司直の手の進行を待っておるわけでございます。司直の動きに対しましては、もちろんあらゆる知る限りの事柄を申し述べて、協力をいたしておるわけでございます。ただいまの考えとしては、長官の申しました通りに、しばらく司直の手の進行を待って正確な報告をさせていただきたい、かように考える次第でございます。
○森本委員 だから、それは、あなたの方は司法権を持って調べるわけでないから、身柄を拘束して調べなければ犯罪事項についてはわからないということはよくわかります。ただ私が言うのは、食糧庁や食糧事務所は、食糧庁、食糧事務所としての平生の仕事をしておる。しかも、配給ルートその他について監督する権限を持っておる。しかも、その道の専門家である。そういうことから、それは確固たる一つの資料ができなければできぬにしても、大体こういうことでこうなってこういうようにいったんじゃないかという想像ができるような調査はできると思う。しかし、それを内外に発表する必要はない。それは、はっきりした状況証拠でなくても、食糧事務所、食糧庁はそこまで調査して、こういうアウトラインでいったのではないかということは、将来の参考のために一応部内の書類として置いておくことは、どこの官庁でもやっておる。だから、今政治的なそういう調査をして、それがほんとうの証拠がない、あるいはまた本人がわからないから、これを内外に発表ができないということなら、それを無理に発表せよとは言わぬ。しかし、食糧庁はそれだけの任務があるわけだから、それだけの努力をして、それだけの調査をしなければならぬ。そういう点については、食糧庁長官が言うように、今司直の手にゆだねてあるから、私の方は全然手が出ませんということはないと思う。そういう調査の方法はあると思う。今田中委員が言ったようなことについても、私が言ったようなことで調査すれば、調査の方法はあると思う。そういういろいろの調査をして、はっきりした証拠がないから発表できぬとなれば、あなたの方は、そういう書類は一応部内なら部内の秘として置いておけばいい。そこまで食糧庁はやっておかないと、次にまたこういう類似の事件が起きたときに困ると思う。そういうことは各官庁でも必ずやると思う。だから、そのくらいの調査は、徹底的に続けてやっていく必要がある、こういうことを言っておるわけです。どうですか、その点。
○須賀政府委員 私どもの方も、警察の方と、取り調べの状況等につきましては、随時連絡はいたしておるわけでございまして、相当時間もたっております関係もありまして、なかなか取り調べが難航いたしておるようであります。従いまして、確実なる証拠の裏づけを持って事件の全貌が判明をするかどうか、目下の段階では、私どもも十分判断できないわけでございますが、ただいま御指摘がありましたような意味合いにおいて、事件の全体の輪郭というようなものを一応描き出してみるということは、警察の捜査が相当進行いたしまして、その結果がまとまりますれば、私どもの判断といたしましても、大体こういうような性質のものではなかったかというような、全体の輪郭の把握ができるのではないかと思います。
○田中(彰)委員 政務次官も食糧庁長官も、お二人は、ヘルス・センターとか、あそこにある谷津の遊園地においでになったことがございますか。
○須賀政府委員 私は、両方とも参ったことはございません。
○大野政府委員 私もまだ存じません。
○田中(彰)委員 そこで、今森本委員の言うように、私らはあなた方の誠意を認められないのだ。これはここに委員長もおられるが、よく聞いていただきたいのです。船橋のヘルス・センターは、土曜、日曜は約二、三万人からの人が行く。あそこで全部食事をする。あそこで食事をしないで帰る者はない。そこで、うどんの製造からそばの製造までやっておる。あの経営者がいかに努力したところが、あの二、三万人の人間のやみ米なんか買われはしません。とても一俵とか二俵とか一斗とかで持ってくるやみ米は買われません。ふだんでも三、四千人行っておる。谷津の方でも、土曜、日曜は一万人近い者が行く。ふだんもやはり千五、六百人行っているんです。政務次官なんか旅館を経営しておられるからわかるでしょうが、何万人の人間が食べたりする米とか麦、うどん、しなそばになるうどん粉とかソバとかというものを――米は統制ですが、こういうものをたくさんやみなんかで買えるものじゃありません。行ってごらんなさった方がいいです。船橋の中で玄米を持っていって、精米所でついて、何千俵という米を持って歩いたら、それはやみなんかできるものじゃないです。これはやはり向うの職員の言うように、ヘルス・センターと谷津の遊園地へ行ったものは八割だ。これは職員が笑っている。常識上そうでしょう。食糧庁長官がお考えになっても、政務次官がお考えになっても、何万人もの人間が毎日食ったり飲んだりするやみ米なんか買えるものじゃありません。政務次官、幾ら熱海の大野屋が込んでも、まさか二千人も三千人も行くものじゃない。何万人ものやみ米は買われません。あれは八割がセンターと谷津の遊園地に行っている。あとは、そういう盗んだものを見つけておどかされれば、それに少しやるくらいのものだ。それがあがってこない。それがどうしてあがってこないかというと、やはりそこには年に幾らという政治献金をもらった顧問ががちっとくっついている。食糧庁長官なんかよくお調べになって下さい。これは刑事事件が出るかもしれない。食糧庁の下の者は、みんなそこへ行ってごちそうになったり、金をもらったりしている。だから出ないのだ。あなたが常識でお考えになっても、こんな事件が起きてから、われわれはセンターの話もしたことがある。あなた方なんか自動車がついているんだから、農林省の自動車で一回土曜の日とか、日曜の日にセンターに二人とも行ってごらんなさい。これだけの人間が食う米やうどん粉をやみで買えるか買えないかということが、すぐわかります。いかに頭がゆるいのか何か知りませんが、それはわかります。何千俵の――一万俵近い米は他へ持っていけない。これは白米じゃなくて玄米ですから、ついて売るんですよ。政務次官、そうすると、少しくらい間の抜けた人でも、ああこれはこことここへ来たなということはだれでも常識でわかるんです。おわかりにならぬとすれば、特殊な頭を持っていらっしゃる。常識で判断のできない特殊な頭を持っていらっしゃる。食糧庁長官なんか行って、一回ごらんになったらいいです。笑っていますよ、あの中では。絶対この事件は出ないから見ていてみろ、盗んだ人間は処分されて、買った人間は出ないから見ていてみろと、これはちゃんと向うの標語になっているんだから。ヘルス・センターなんか、行ったら笑いますよ。代議士の記章なんかつけて入れませんよ。代議士なんか調査する資格がない。幾ら米を盗んだって、ちょっと献金して、政治家を顧問にしておけばわからぬということになっている。私はこれを河野一郎氏に話したときに、河野一郎氏が私を怒った。田中君、君このごろどうかしているんじゃないか。何でや。ばかなことを君、いいかげんに言え。一万俵近い米だ。玄米だぞ。それを持って歩くには、農林省か食糧庁のトラックでなければ持っていけるはずがない。それを盗み出して、白米について、そうしてその米が七千俵も一万俵もとられて、それがどこへ行ったかわからぬというようなことがあるか。昭和の御代にそんな話を持ってくるな。それは何か考え違いしているんだ。それは七千俵じゃなくて七十俵だろう、こう言う。それから、私も仕方がないから農林省へ行って、そして僕はこういうものを監督する課長を連れて行った。それが話したら、そんな不思議なことがあるだろうかと言って、首をかしげましたよ。そのくらいこれは実際に不可解な事件です。私は、熱海のようなああいう複雑したところでも、七千俵の米を処分したら、どこへやったか大がいわかると思う。船橋というところは、そんなに混雑しておらない。だから、こういう点をお考えになっても、これは常識上わかるのです。食糧庁長官、一度ヘルス・センターと谷津遊園地をごらんになると、ああ盗んだ米はここへ流れたんだな、これはどんなことをしても、やみで買えないということがよくわかります。そうして今度はその裏をよく調べますと、ちょうどあなたの今さっき答弁に苦しまれたような、米一俵に対する三円の金をボスどもがとって、これを政治献金に使っているのと同じことで、ちゃんと裏がわかります。そうしてそれを検察庁に報告してやられたらいいのだ。あなたの方でできないというのだから……。委員長、この次は、一つできたら刑事局長と現実にこれを調べている検事をここへ呼んで下さい。私は質問してみたい。米の一斗か五升やみをした者をつかまえて、夫が病気だからかんべんして下さい、うちが食うのに困るからかんべんしてくれ、それをみな取り上げてしまって、そうして今度はそれが少し口のきき方が悪いと、警察へ連れて行って、しかって罰金をとっておる。農林省の米なら、何千俵盗んでおってもいい、弁償しておけばいいということ――その弁償もしていない。われわれがわあわあ騒いだから、刑事問題が起きた。われわれが騒がなければ、刑事事件にならないで、このまま済んでいる。こんな片手落ちの社会を作ってはならぬと私は思う。どうか一つ政務次官、お宅の商売の参考にもなりますから、日曜か土曜日に、食糧庁長官と二人であのヘルス・センターと谷津の遊園地をごらんになると、なるほど田中が言ったが、こんな大きな何万人の食う米はやみでは買えないわい、これは何とかしなければならぬ、何かやったんだということがおわかりになります。そのくらいの誠意があってもいいと私は思う。しかも、政務次官の選挙区はほんとうに五反か三反の百姓が多くて、米なんか大へんなものです。それがやみでも売ればみなつかまっちまう。東京なら何千俵米を盗んでおってもいい、農林省の米だ、横流ししてもいいのだ、そんなばかなことはないじゃないですか。だから、一つ行って見て下さい。そうしてこの委員会に来られますと、今度は答弁が違ってきます。委員長、一つ調べている検事と刑事局長を呼んで下さい。これでは非常にやっても、臓物故買は出ません。ただ、盗んだところの倉庫の一部の犠牲者が、金もらって犠牲者になるだけです。そんな調べ方はございません。これはどうしても徹底的に、この米の問題だけは、だれが買ってどうしたかということを調べなければならぬ。京成電車だろうがヘルス・センターだろうが、だれが顧問だろうが、そんなことはかまわない。どうか一つ、決算委員長だけは党におそれずにやって下さい。これをお願いしておきます。
○坂本委員 今のに関連して注文がある。今田中委員から、調べについて重要な意見があったから、次会までに、この事故の原因は「鎌田元社長の任期中の無断出庫と推定」なんという、こんな事故の原因ではだめです。やはり持ち出すのには、農林省のトラックなんかを使って持ち出していると思う。しかも、七千俵の米ですから、持ち出し先なんかわかっていると思う。それからこの賠償金ですね、賠償金については、公定価格で賠償さしているのかどうか、そういう点をもう少し詳細にやってもらいたい。それから刑事局長と検事と、現在警察において取り調べ中ですが、警察ならば警察署長かその取り調べの捜査課長、やはりこれを呼んで、捜査の内容についてはいろいろ聞けないにしても、どういう状況で調べているか聞きたい。そういうことは聞けるわけですから、ぜひこれを一つ参考人か証人に呼んでやってもらいたい。
○鈴木委員長 委員諸君に御相談しますけれども、この決算の三十二年度をなるべく早く上げたい。今問題になっておりますのは、三十三年度の決算の中に出てきますから、これはすぐ引き続いて始まることになるので、必ずしも今そういうことをやることがどうか。なるべく早くこれを上げたいという気持でおりますから、その点御了承願いたいと思います。理事会で一ぺん相談した上で、緊急にその必要ありとすればやるようにいたします。ちょっと速記をとめて。
    〔速記中止〕
○鈴木委員長 それでは小川君、さっきの質問を。
○小川(豊)委員 そこで大へん時間も大切ですから、要約して申しますと、私の疑問に思っているのは、食管会計の非常な赤字が出てくる。これはあなた方も年々この点で頭を悩ましている。従って、食管会計の赤字というのはどうしたら減らすことができるかということは、当然お考えになっている。そういう中で、消費者配給の手数料というものは、たとえば、あなたの方では小売のとり方によって違うとか違わないとか言うけれども、八十五円なら八十五円でできるという建議が農林省に出されているならば、それが適正であるかないかは別としてやはり十分に検討して、この食管会計の赤字というものを減らすようにすべきだ。そういう中で、この検定料の三円などというものは、実に不可解なものである。これは私の調査したのによると、農林省の食糧庁長官をやったり、農林次官をやったりしていた者が検定協会の役員だし、そういうような外郭団体的なものを作るのではなく、食糧庁には食糧事務所という機関がある。そこの諸君が自分の米を消費者に売るのですから、適正なものを売るのはあたりまえだ。だから、保管中、輸送中に何かできたとすれば、それは食糧事務所の職員によって検査すれば足りることだ。人が足りなければ、それをふやしていけばいい。何もこういう外郭団体を作って、一俵三円だという請負みたいなことをさせる必要は毛頭ない。この点を十分御検討願いたいと思う。あなたは食糧庁長官として、前の食糧庁長官といろいろ関係があると思う。次官はそう関係ないはずです。この点について、次官としてどうか。こういう検定料を取るのがいいか悪いか。取るとしたら、何か別の機関を作ってやらなければならないものか。農林省の食糧事務所でもできるならば、これはずっと減らせるはずだ。そういうことを一つ検討願いたい。私自身は千葉県ですが、船橋ばかり問題にされてまことに迷惑千万だ。船橋ばかりじゃないですよ。埼玉でも、一万七千俵ばかりなくなって行方がわからない。青森だってそうでしょう。こういう点から、船橋のは今まで国損を与えないから、金をとってしまえばいいという思想を改めて、考え方をまず改めて、事故をなからしめるということを重点にして、今後も対策を立ててもらいたい。ことに、船橋の問題なんかでだらしのないのは、倉庫の米をかっぱらって豪遊していた男が、藍綬褒章だか紺綬褒章だかもらっている。申請した者も申請した者だが、おそらく農林省あたりはりっぱな男だというて裏づけしたでしょう。これは甘過ぎる。この点は大いに気をつけるべきだ。この点はこの程度にしておきます。
 その次に食糧庁にもう一点お尋ねしたいのは、前の決算委員会で、これは米の問題でなく、砂糖の実需者配給の問題についてあれほど問題にして、今後適正を期した方がいい、もっと公正妥当な配給に改めた方がいいということを言い、また、食糧庁当局もそうしますと言明されております。そこで、今年の配給にはそういうことがなされておるかどうか。われわれの質問に対してあなた方が言明したことが、そういうように守られて、適正公平な配給方式がとられておるかどうか。私は、まだ内容を見ておりませんから、ここで明確にどうということは言いませんが、なされておるならけっこうです。その点をあらかじめお聞きしておきたい。
○須賀政府委員 砂糖の需要者割当につきましては、以前にも当委員会で御審議いただいたことがあるようでございます。いろいろな経過をたどっておりますので、私どもも、この実施方法につきましては、十分留意してやっていくつもりでございます。
○小川(豊)委員 その後、私はこの配給の関係を注目して見ておったわけですが、これはこの前の国会で公正な配給をするという言明であるから、それを信じているわけだし、今でもその点は信じております。しかし、今度一方業者からの話を聞くと、いやそうではないということも聞いております。具体的にどうだということは聞いておりませんから、申し上げません。これは三十三年度に入りますが、あらかじめその点をお聞きしておきます。
 最後に、会計検査院から出された批難事項の中で、第三八六号、第三八九号、第四〇二号、第四〇三号、これらについては、農林当局の説明を聞きますと、会計検査院の見解とは見解を異にする。三〇八号は茨城県の石岡の問題、三八九号は埼玉県の農事組合の問題、四〇二号は製粉工場付属倉庫利用の問題、四〇三号は前年度中に小出し横持ちを実施したために三十二年度の運送単価が高価になった、こういうふうに指摘されておる。そこでまず、農林当局より、農林当局はこれと見解を異にする、こういう答弁が出ておりますから、どういうところが見解を異にするのか伺いたい。これは会計検査院と農林当局の双方からお聞きしたい。
○宇ノ沢会計検査院説明員 三八六号は、茨城県の石岡の農業協同組合で共同集荷所を作るということにつきまして、事業費五十四万円に対して二十七万円の国庫補助金を支出したのでありますが、私たちが検査に参りました際に、その現場について見ますと、共同集荷所一むね三十坪を新築したということになっておりますが、実際はその構造などから見ますと、鉄の格子の入った窓一カ所の倉庫の構造になっておって、使用上の実情から見ましても、集荷所としては使っていなかったということでございます。別に倉庫のような構造になっておったからといって、これが共同集荷所に使えないという趣旨のものではないと思いますが、われわれがずっと全国を回って見まして、一応共同集荷所というようなものの実態を見てみますと、窓が非常に広くとってあるとか、つまり集荷のしやすいような構造になっておらなくちゃならないのに、本件の場合は、鉄窓一個で、倉庫の構造になっておるというような点、それから先ほど申しましたような使用の実情などもあわせましてこれは農業協同組合としては、当初やはり倉庫として使いたい目的で建てたのではないか、こういうふうに考えた次第であります。
○橘説明員 ただいまの三八六号の件でございますが、これは農林省といたしまして、この倉庫の構造その他から考えまして、倉庫として建てたものではない、当然共同集荷所という――当初そういう計画の申請がしてございました。われわれといたしましては、共同集荷所としてこれを認めました。共同集荷のために農協としてはこれを建設いたし、その後の使用状況に照らしましても、実際上共同集荷に使っておるわけでございます。ただたまたま会計検査院の検査を受けました当時におきまして、その共同集荷所に肥料が集積保管してあるという事実があったわけでございます。これは共同集荷所としての施設を、これは当時その時期がたまたま農産物の集出荷の時期に当たらない、そういう集出荷のための施設としては倉庫がある程度遊んでいる、あいている時期でありましたために、その時期を利用して肥料がそこに集積されたという実態でございまして、そういう集出荷所として建設いたしましたものにつきましても、そういう遊休期間を活用する意味で、その施設の総合的な有効な利用をはかるという意味で、副次的にそういうものを一時保管するということは、私どもの指導としてはあえて否定しておりませんので、検査の実態がそういうことであったということで、建物の構造からいたしまして、これが当然倉庫として建てられたはずのものだというふうには、農林省としては考えていないということであります。
○宇ノ沢会計検査院説明員 それから三八九号の方につきましては、同じく南埼玉郡白岡町の篠津第六農事組合で、やはり共同集荷所として補助を申請しましたものに対して、事業費四十二万四千円に対しまして、二十万七千円の補助金を支出したわけでありまするが、実際現地を調査いたしましたところ、共同集荷所一むね二十坪を新築したこととしておりまするが、われわれが検査に参りました際には、集荷に利用した実績が全くない。そうして当組合の地域内では、これはナシの集荷に使う目的であったようでありますが、ナシ畑栽培面積七反のうち、四反八畝は新しく苗木を新植したばかりで、実際四反八畝からは、まだその当時としましては、集荷の対象になるようなナシ、果実はできない。それから本共同集荷所ができましてから、私たちが参りましたときの調査では、完成後一年を経過したけれども、集荷の実績はなかったということと、そのほかになお四坪を人夫の宿直室に模様がえして使っておったという状況でございまするので、これを共同集荷所と認めて補助金を交付するのは適当ではないではないかということで提起した次第でございます。
○橘説明員 今の三八九号の点でございますが、この点につきましては、必ずしも会計検査院と非常に意見が食い違っているというような御指摘の実態ではないと思いますが、ただ、検査院の検査を受けました当時に、ナシの共同集荷所として施設いたしましたものにつきまして、今検査院の方からもお話に出ましたように、ナシがまだ成木の時期に達していない、まだ実がなるのが一年ばかりおくれました関係上、ナシの貯蔵が少なかったという事態は、三十二年度においては御指摘の通りあったわけでございます。ただ、その後、翌年の三十三年度におきましては、ナシの成木が増加して参っておりまして、九千万貫以上のものを共同出荷を行なって、その共同集荷所を利用しております。それ以後におきまして、さらに出荷がふえております。時期の点でいささかそういう問題はございましたけれども、三十一年度に建てましたものの使用目的は達成されておりますので、そういうことから考えまして、その本来の使用目的を達しつつあるということで、私どもとしては、そのままその建設としては認めて参りたいというふうに考えておるわけであります。それから今の人夫の宿泊に使っておったという点でありますが、ちょうどその施設の検査がございました当時、ナシの出荷が少ない期間において、その地区でたまたま電気工事をしておりまして、電気工事をする人夫の宿泊所に一時使っていたという実態があったわけであります。これは、その電気工事が終わり次第、その施設を全部撤去しまして、本来の集荷所として使っているという実態であります。
○宇ノ沢会計検査院説明員 四〇二号について申し上げますが、本件は、製粉工場付属倉庫を利用いたしませんでしたために、外国小麦を低額に売り渡しているという件でありますが、本件は、群馬食糧事務所で、昭和三十二年度中に、随意契約によりまして、日本製粉株式会社ほか二会社に外国小麦一万百九十八トンを三億七千七百余万円で売り渡しておりますが、その三会社の工場付属倉庫には、その当時これだけの小麦を収容する余力がありましたのに、これを他の営業倉庫に保管の上売り渡したために、工場付属倉庫に保管して売り渡した場合に比べてトン当たり二百円・総額二百万円が低額となっているという点でございまして、これに対して、農林省当局から国会方面に提出してございます弁明書にいろいろ御意見が書いてございますが、これに対しまして、会計検査院といたしましては、臨時指定倉庫は、米麦の集荷の最盛期等で、既定施設の指定倉庫だけでは政府貨物の収容力に不足を来たす等、特別の事情がございます場合に、政府貨物の保管管理上は十分の条件を備えておりませんが、一応応急措置といたしまして、臨時的に指定して利用する倉庫でございますので、一般の指定倉庫と同様に常時に継続して使用することは適当ではないということが、農林省の反駁になっておりますが、本院におきましても、臨時指定倉庫を一般の指定倉庫と同様に取り扱うのが妥当であるというふうには必ずしも考えておるわけではありませんで、臨時指定倉庫と一般の指定倉庫が同一の立地条件でございます場合には、一般の本指定倉庫を優先して利用すべきものと考えております。しかしながら、本件の場合は、工場付属の臨時指定倉庫でございまして、工場付属の臨時指定倉庫に在庫の小麦をその工場に売り渡す場合には、一般の指定倉庫に運び込んでそれをさらに工場に入れたという場合に比べまして、トン当たり二百円高価に売り渡すことができるものでございます。また、その保管期間というのはきわめて短いのが通例で、平均二ヵ月というふうに私たちは了解しておりますが、その程度の保管期間でございまして、長い間貯蔵するための保管ではございませんので、本件のような場合、工場付属倉庫に余裕がある場合には、その倉庫を利用してもいいのじゃないか、またそうすることが工場側にとっても有利じゃないかというふうに考えた次第でございます。
 それから四〇三号につきましては、小出し横持ちを実施したために運送単価が高価になっておるということでございますが、本件につきましても、農林当局から異なった見解が弁明として出ておるようでございます。本院としましては、政府の米穀搬出の計画は、需給操作上許される範囲において、農業協同組合等の保管料収入の均衡を考慮して作成することが望ましいというふうな農林省の見解に対しまして、食糧の輸送にあたっては、非能率な輸送形態は努めて避けまして、最小の経費で効率的に行なうことが最も重要なことであり、保管料収入の均衡をはかることは、政府の財政負担を増加させない範囲内で行なうべきである、こういうふうに考えた次第でございます。本件につきましては、搬出に有利な倉庫管理者は八十八名でございますが、一名当たりの保管料の減収額は、五ヵ月と見ても約五万円程度にすぎませんので、必ずしも農林省が、これによって著しく集荷に差しつかえがあるとか、あるいはそのために協同組合の収入の減少を来たすというような点を心配されることはないのではないか、というふうに考えた次第でございます。
 それから貨車繰りなど輸送の関係でできなかった、こういう点につきましても、私の方で大体調査をいたしましたところ、実際その貨車の回送を必要とします駅は、当該管内四十九駅のうち二十駅、百十五車程度でございますから、これは一駅一ヵ月程度にいたしましても、一車または二車程度の増加にすぎないので、この点につきましても、貨車繰りがつかないからやれなかったのだということは、あまり理由にならないのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
○須賀政府委員 四〇二、四〇三号につきまして、ただいま検査院から御説明がありましたが、四〇二号につきましては、臨時指定倉庫と本来の政府指定倉庫との使い方の問題でございまして、私どもの方では、ここの弁明書に書いておりますような趣旨で考えておりますが、われわれといたしましても、倉庫管理をできるだけ経済的に安く上げて参るということは、常時心がけなければならぬ点でございますので、これらの使い方につきましては、さらに今後十分改善に努めて参りたいと考えております。
 なお新潟の運送の問題でございますが、これは新潟県につきましては、早場米をピストン輸送で早期に運びますような関係もありまして、こういう問題が起きるのでございます。一方、各農業倉庫の収入の均衡という問題も、なかなか現実問題としては大きな問題でございます。これらの調整をどういうふうにとって参るかということが、この問題の一つの要点になって参るわけでございます。これらの点につきましても、さらに今後運用上はこまかく注意をして参りたいと考えております。
○小川(豊)委員 今双方の意見の食い違いがあったのでお尋ねしたのですが、ことにこの四〇三などは千五百五十万円の不経済になっておるので、食糧庁の方で十分こういう点については今後留意していってもらわなければならない。それから意見の相違がありますが、会計検査院と農林省の見解の相違というものはちょっと問題なんだけれども、問題自体はごく小さい問題だから、今後そういうことをなからしめるように、十分一つ注意してもらいたい、こういうことでいいと思います。
○鈴木委員長 三十二年度決算における農林省に関する審議は、これにて終了といたします。
     ――――◇―――――
○鈴木委員長 小川君。
○小川(豊)委員 これは、きょうの農林省とは関係のない問題です。私、この問題は理事会で御相談願おうか、こう思っておったわけですけれども、理事会はきょう開かれなかったし、また要求して開いてもらってもいいと思いましたが、あえてきょう委員会で発言させてもらうのは、今まで戦闘機問題にしても賠償の問題にしても、これは決算委員会としては非常に重要な問題なんです。それを田中委員が自分で克明に調査されたという努力に対して、私どもは敬意を払います。けれども、それならば、御本人がそれを質問の資料とされるならば、私はあえて問題としません。ここの理事会なり委員会なりへ来て見せて、こういう問題があるのだから、こういう問題があるのだからということを言われておる。そういう資料についての田中委員の苦心や努力は、私は十分高く評価いたします。しかし、それならば、当委員会に委員長を通じて田中委員の方から提出していただくことが当然ではないか。田中君自身が持っていて、ちょいちょいこれを見せていることは、鬼面人をおどかすようなものだ。だから、どうしてもこれは委員長を通じて委員会に提出してもらって、今後の資料にしたい、こう思うわけです。そこで田中委員に、これは重要な資料で苦心のたまものであろうが、ぜひそういう資料を委員会に提示してもらいたい、こういうことを申し上げておきます。
○田中(彰)委員 小川委員は、私からいろいろな資料を取り上げるためになかなかうまいことをおっしゃいますが、今まで国会の外務委員会あるいはその他の委員会で、ベトナムの賠償問題についていろいろ論議されましたが、なかなか質問も答弁も堂に入っておりますが……。
○鈴木委員長 ちょっと……。今のは初めから速記をとっておく必要があるのですか。
○小川(豊)委員 私は、田中さんに理事会でいつでもごまかされて、出すといってもなかなか出さないから、委員会で速記をとってもらいたい。
○田中(彰)委員 それで、質問も堂に入っているし、答弁も堂に入っておりますが、ただ、社会党あたりでは七不思議だとかなんとかおっしゃってやっておられましたが、その急所にもの足りぬような点がございましたので、これは国家の重大問題であるというような観点から、私もできる限りの調査をし、できる限りいろいろな方面で資料を集めてみましたが、目下まだ資料が全部そろっておりません。そこで、もし私の調査したことが事実であれば、これは日本の海外に対する信用、あるいはまた外務省の二重人格的なものを、一方においては役人に使い、一方においては業者に使って、いろいろなことをやったというような点が、これはまた一つ問題になると思います。それから旅行券の交付、それからまた外貨の割当、いろいろな問題が重大な問題となってくるのだ、私はこういう工合に考えております。私は、これを実は重要視しております。ただ、こういう調査をした関係上、ほかから、もし委員長などに、田中君はこういうことを調査しているというように漏れたとき、私は委員長や理事の方に何も言わぬでおっちゃいけないものだから、この間ちょっとこういうものを調査しておる、相当重大な段階に入りつつあるということだけ申し上げたのであって、まだ日本工営に対する外貨の割当を今調べております。それから脱税なんかの事件もこれにからまって出て参ります。それから国家的に重要な問題でございますから、もう少し調査の期間をかしていただいて、もう少したって、この調査を完了いたしましたら、委員長と相談しまして、これを理事会にかけてやるなりなにするなりしたい。それまでは、今この資料を委員会に出したり、またこれを委員会にかけるように委員長に申し込んだりするのは、尚早である、こういうふうに考えております。
○小川(豊)委員 私は田中さんはずるいと思う。今までも、戦闘機の問題でもかなりの資料を持っていて、そうしてちらつかせては、社会党はいくじがない、つき方を知らないとか言う。われわれは、党へ帰れば怒られる。今度だって、これは日本工営の久保田という人が一応外務省の公務員として公用で出張して、そうしてまた事業者としての使い分けをして、賠償に関係して巨額の設計料を取ってきたということを田中委員が自分で調査して、そうしてそれをタイプして持ってきて、僕らに見せたし、委員長も見ている。われわれも見ているものならば、田中さん、それではそれを貸してくれ、見せてくれと言ったら、見せないで、ふところに入れてしまって帰った。そうしてまた来て、ちょいちょい出しておる、そんな態度ではいかぬ。やはりひとり田中さんばかりでなく、われわれも自分で調査することがありますけれども、調査したものは一応委員会に、理事会に出して、そこの了解、理解のもとに進むということが、私たちの道であって、それをちょいちょいちらっかせられたのでは、田中さんのためにもとらない。鬼面人をおどかす。同時にわれわれとしても困る。そういうものは、今後委員長はぜひ田中委員に提出を要求し、委員長の手元に出させてもらいたい。そうしてわれわれにも公開してもらいたい。事態に対する認識を同じにする、判断はどうなろうとも、それだけは当然だと思うのです。ふところに入れておく必要は、私は毛頭ないと思う。
○田中(彰)委員 それは小川委員のおっしゃることが、ちょっと私と考えが違っているのです。なるほど、久保田さんが日本の金にして一億三千万ばかりの設計料、その他金を業者から取っております。しかし、これが事実取っておるということがあがれば、これはやった業者と取った久保田さんは、もう間違いなく汚職で引っぱられなければいかぬ。われわれの同僚の代議士などは、十万円か五万円の金を海外に行くときにせんべつにもらったとかもらわないとか、ほかの事件に関係しておったとか、それで引っぱられたり、刑務所に入れられたりしておる。それから見ると、これは事実ですけれども、もう一回これに裏づけしたいのは、久保田さんが一億何千万も金を取ってきていれば、たとい公務員で取ろうとも、あるいはまた公務員が衣を着て、久保田氏が日本工営の社長になって取ろうとも、取ってきたこの収入には、税金というものがかかっておらぬはずはない。そこで税務署に、東京国税局に、私は再三人をやり、私も電話をかけて、その金を取った者がその利益に対して納税してあるかという一ことを攻めているのですが、何と言っても、係員が出張しておるとか、いやわかりませんとか、いや何とかと言って、はっきりしたことを言わないのです。そこで私は、今度は仕方がありませんから、国税庁長官に対して、この納税をしてあるかないか出してくれということを言ったのですが、これまた返事が来ないのです。こういうものが出まして、取った金がその納税ではっきりしますと、これはその上に非常にいい裏づけなんです。これを間違うと、刑事問題ですから、これから累を非常に及ぼしてきます。どんなところに及んでいくかわからぬ状態だから、だからこういう問題については、やはりそういう官庁の――私どもの調べたのも、これは官庁の調べだからわかっておりますけれども、やはり取ったということが事実とすれば、納税してあるか納税してないか、出してなければ税務署が行ってあなた取ったのだから納税しなさい、取らぬと言ったら私の方から書類を出します、そういうことをきめまして、その上ではっきりしていく方が私は効果的だ、こういう工合に考えておる。社会党の人はいろいろおっしゃるが、私は、この資料を出すのを惜しんでいるのではありません。これは重大な問題でありますから、もう少し調査の裏づけをはっきりさせたい、こういうことが私のあれでありますから、調査の裏づけがはっきりしますれば、私の方は委員長に申し出ます。そこで、久保田を調べるには、外務省の公務員としても調べられますけれども、それよりも納税の方から入った方が、決算委員会としては入りいい、だからこの納税の証明をとるというので今努力しておるのですから、小川さん、隠したり何かいたしませんから、どうぞ一つ、もうしばらく待って下さい。
○坂本委員 私も、今度決算委員になって、きょう出たのですが、さっき田中さんからタイプに打ったのを見せてもらいまして、この点とこの点が肝要だというので、急いでやられて、実際はそれを手にすることができなかったのですが、私の見るところ、あれだけの調査ができておるのを一つぜひこの委員会に出していただいて、国税庁関係、外務省関係、そういうところに本委員会に出頭してもらって調べたならば、その調査ができる、その調査に非常に有力な調査が田中さんの調査ではできておる、こう見ますから、あまり惜しまずに、もうこの段階で十分できておると思うから、一つ出していただいて、この大きい問題を、やはり国家のために、国民のために、これが決算委員会の任務じゃないかと思いますから、一つ委員長、田中委員にお話し願って、善処していただきたいということを要望しておきます。
○鈴木委員長 ちょっと私から。私も、田中さんから一応書類を拝見いたしておりますが、私の考えでは、現段階においての田中さんの持っている資料は、田中さんの個人的調査の範囲を出ないのであって、やはりもう少し裏づけをしたいとおっしゃる田中さんの言い方は、決して無理ではない。あの程度で、直ちに決算委員会として取り上げることはどうかと思いますから、私、田中さんにもう少しかすに時日をもってして、そして田中さんがこれなら大丈夫という確信を得られたときに、その資料をみんなで検討した上で、この委員会で取り上げるということにしたらどうかと思います。
○田中(彰)委員 委員長、きょう社会党の諸君にその書類の一部を見せたのは、きのう山田長司氏が会館で私の前を通られた。君、その資料を決算委員会へあした出せ、いや出すまでにまだ至っておらぬ、それではあしたその書類の一部を見せよう、まだ足りないところがあるのだからという関係でちょっと皆さんに見せた。まだ十分でないということで見せたのです。しかし、委員長には読んでもらっておいた方がいいと思ったから、委員長にさっきお見せした。私、出すのを惜しんでいるわけではないが、もしこの問題が事実であれば、やはり党でも相当騒ぎますし、社会でもいろいろな問題を起こしますから、もう少し十分な資料を集めて、委員長と相談して、その上で理事会にかけていただく、こういう工合に私考えております。
○山田(長)委員 これは田中さん一人調べるのではなくて、われわれも大いに、協力して調べたいと思う。たとえば、久保田豊氏なる者が設計料として取った金額についても、その金の税金の問題等については、当然調べられると思うのです。これは個人で調べるよりも調べやすいと思うので、理事会で、ぜひ調べる日取り等をきめて調べていただいたらいいのじゃないかと思う。そういう点で、委員長のかすに日をもってするというのでなくて、税金等の問題については、当然議題として調べるような内容のものが、多分にあるわけです。税金を納めておるのかおらないのかという点については、小さな問題であっても、税金をとられる者はどんどんとられておるのですから、それが一億三千万円も所得があるのに、この問題について調べずにほうっておくということは、許せないことだと思う。私は、きのう出っくわしたとき、税金の問題から入れるのじゃないかと言ったのも、そういう意味です。その点で、田中さん個人で調べるのは調べてもいいから、所得の問題等だけでも、納めたか納めないかということで、当然調べることはできると思うのです。どうぞお調べ願いたいと思う。委員長も理事会へ諮っていただきたいと思う。
○鈴木委員長 速記をとめて。
    〔速記中止]
○鈴木委員長 速記を始めて。
○小川(豊)委員 私は田中委員が出されたのは、それが事実ならば、おそらくこの国内に大きな問題として登場する問題であると思う。従って、これは委員長、あなたも圧力はかかってくるのではないかということを言われた通り、私もそう考える。そう考えておるがゆえに、やはり党の人だから、事件をはっきりさせるよりも、党の立場を立てなければならぬということで、田中さんは引っ込めるかもしれない。そういうことでなく、やはり国家のために出すべきである、決算委員会の任務として出すべきである、私はこういう意味で申し上げておる。田中先生が調べられたのも、決算委員の立場に立って決算委員の任務として調べられたはずである。従って、田中委員の努力は買うけれども、これは、一人自分のふところに入れて、ちらちらさして人を驚かしておるべきものではありません。そうでなくて、当然出してもらいたい。
○鈴木委員長 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時十七分散会