第038回国会 決算委員会 第34号
昭和三十六年五月二十四日(水曜日)
   午後一時二十一分開議
 出席委員
   委員長 荒舩清十郎君
   理事 高橋 英吉君 理事 丹羽喬四郎君
   理事 三和 精一君 理事 小川 豊明君
   理事 勝澤 芳雄君 理事 西村 力弥君
      久保田藤麿君    薩摩 雄次君
      正示啓次郎君    鈴木 正吾君
      藤井 勝志君    山田 長司君
      古賀  了君
 出席政府委員
        経済企画政務次
        官       江藤  智君
        郵政政務次官  森山 欽司君
        郵 政 技 官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  岩元  巖君
 委員外の出席者
        総理府技官
        (経済企画庁総
        合開発局東北開
        発室長)    長沢 道行君
        大蔵事務官
        (主計官)   谷川 寛三君
        会計検査院事務
        官
        (第五局長)  平松 誠一君
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社副総裁    横田 信夫君
        日本電信電話公
        社理事
        (技師長)   米沢  滋君
        日本電信電話公
        社理事
        (監査局長)  久保 威夫君
        日本電信電話公
        社理事
        (計画局長)  伊藤  誠君
        日本電信電話公
        社理事
        (施設局長)  平山  温君
        日本電信電話公
        社建設局長   税所 正芳君
        日本電信電話公
        社資材局長   行広 清美君
        日本電信電話公
        社理事
        (経理局長)  山本 英也君
        日本電信電話公
        社理事
        (建築局長)  中田 亮吉君
        参  考  人
        (東北開発株式
        会社総裁)   渡邊 政人君
        参  考  人
        (東北開発株式
        会社理事)   松本  烈君
        参  考  人
        (東北開発株式
        会社理事)   山本 多市君
    ―――――――――――――
五月二十三日
 委員藤井勝志君辞任につき、その補欠として馬
 場元治君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員馬場元治君辞任につき、その補欠として藤
 井勝志君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十三年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十三年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十三年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十三年度政府関係機関決算書
 昭和三十四年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十四年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十四年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十四年度政府関係機関決算
 東北開発株式会社の会計に関する件
     ――――◇―――――
○三和委員長代理 これより会議を開きます。
 荒舩委員長は都合がございますので、私が指名により委員長の職務を行ないます。
 東北開発株式会社の会計に関する件について、調査を進めます。本日も、先般の委員会に続き、参考人より実情を聴取いたしたいと存じます。御出席の参考人は、総裁渡邊政人君、理事松本烈君、理事山本多市君の三君でございます。
 参考人各位には、御多用中にもかかわらず、再度御出席をいただき、また、本日は大へんお待たせいたし、申しわけないと存じております。
 なお、副総裁の加藤参考人は、午前中御出席をいただきましたが、午後は急用とのことで退席いたしましたので、御了承願います。
 さっそく質疑に入ります。質疑の通告があります。これを許します。西村力弥君。
○西村(力)委員 経済企画庁の方では東北開発室長だけですが、前々から、この問題については一ぺん大臣が出席すべきだ、こういう要求をしているのです。にもかかわらず――長沢さんは、直接担当で一番詳しいから、適任であるということになるかもしれませんけれども、事と次第によっては、やっぱり大臣の答弁を求めなければならぬ場合も出てくるわけなんであります。どうでしょう、委員長、まああなたは代理委員長ですが、このごろの状態を見ますと、決算委員会に対して、今まで大臣で出席したのは厚生大臣、厚生大臣はずっと続いておりましたが、他はほとんど政務次官をもって代行せしめる、こういう一つの傾向というものが生まれつつあります。その極端な例が、本日の政府側の出席であろうと私は思う。こういうことでは、十分なる審議はできない。どうですか。
○三和委員長代理 私から御答弁申し上げますが、厚生大臣に限らず、その他の大臣、大蔵も出ましたし、その他外務、建設、それぞれ大臣が出ています。本日も、企画庁長官は、現在商工委員会に出席しておりまして、これが終わりますれば、呼ぶことにいたします。御了承願います。
○西村(力)委員 この前は、定数が足りなくなって途中で打ち切りになっておりましたが、あのときには、日新電化の持ち株を二百二十一円と算定した、その根拠が妥当であるかないか、こういう点について質疑をしておる途中であったわけであります。その際に、企画庁側としては、将来の継続事業として、そういう立場の将来性を相当持ち得るような工合に算定をしたのだ、こういうことでございましたが、さてその算定については、この提出された書類の付属地図を見ますると、いろいろ敷地内をABCDEFと、こういう工合になっておりまするが、この分割した地区々々の坪単価は一体どういう工合に評価したのか。これは第三次評価の価格で日一ぱいやったということを言っておりまするが、どういう評価をやったか。それを一つお答えを願いたい。
○長沢説明員 御説明申し上げます。
 この前の委員会におきましても御説明申し上げました通り、この日新電化の株式譲渡に際しましては、あくまでも企業を再建するという前提で評価をいたしましたので、それでやはりいろんなこの前説明した通りの根拠をもちまして、また、大蔵省の資金課長も同じところを説明申し上げましたが、やはりその基本財産をはじく場合に、第三次評価の限度一ぱいに見まして、これを再評価いたしました結果、基本財産として一億七千六百九十三万三千円というのが出ましたので、あくまでもこれは、現在絶対に解散とかということを考えない、企業の再建という前提でございますので、土地の評価とかということについては、もちろん時価ではございませんが、やはりそうした限度一ぱいの第三次の評価をいたしました。
 なお、その収益還元法につきましては、現在の企業の実情から見まして、収益がないということで、これはゼロとしたわけでございますが、やはりそれを最近取得いたしました、東北開発会社の過半数の株式を取得するために買い取った株価が、大体二百二十円台であったということも考えまして、そこであくまでも企業を再建するんだという前提のもとに評価を決定した次第でございまして、この前御説明した通りでございます。
○西村(力)委員 この前、ちょっと混同しておりましたが、A地区は坪何ぼ、B地区は坪何ぼというようなことのお話があったのですか。聞き漏らしたようなんです。ごめんどうでも再度一つ。
○長沢説明員 お答えいたします。
 この前もちょっと触れたと思うのでございますが、一応日新電化の工場敷地の合計といたしましては九万一千六百五坪、そこに鉄興社の借地が、一万一千七百三十五坪ございます。なお、この評価につきましては、第三次再評価の限度一ぼいを使ったのでありまして、このA地区、B地区、C地区というふうに分けましたのは、一応いろいろなやり方をやる際に、時価に見た場合、あるいは現在の評価としてどの程度の評価が妥当かというので、一番いいところを、今度日新電化が再建する場合に工場の敷地に予定しておりますところを三千円というふうに見たのでありまして、防風林とかそういうところは、全然価値がないということで算定いたした次第でございます。
○西村(力)委員 もう少し具体的にお話を願えないですか。せっかく敷地を区割りしておるのですから、区割りの意味というのは、やはり土地の状況によって土地価格を算定する必要上、こういう区割りをなさったのだろうと思う。その地区は大体坪何ぼ、こういう工合に算定して、それを積算していったのじゃないかと思うのです。もちろん、借地の分は評価外になるだろうと思うのですが……。
○長沢説明員 御説明申し上げます。
 現状における工場敷地の評価といたしまして、A地区は六千坪あったのですが、これは防風林地帯で、評価の価値がないと見たのであります。それからB地区、これは既存工場施設用地でありますが、現在使用中のもので、他へ譲渡することが不可能ということで、これも評価は、再評価のときの線でそのままにしておるわけであります。それからCの海岸砂丘も、同じように転用とかそういうことでないので、評価の価値がないと見たのであります。D地区、これが今度工場を新しく建設する敷地になるのですが、一万六千五百七十坪とありますが、これが一応坪当たり三千円ということで見たのであります。E地区は、変電施設の用地でありまして、これも評価はしないということであります。F地区も借地でありますので、これは評価しないということで検討いたした次第であります。あくまでも企業を再建するという前提でいったわけであります。
○西村(力)委員 いろいろ問題点をあげますと、東北開発側に聞きますが、C地区の砂丘地は評価ゼロということになっておりますが、現在東北開発としては大浜地区に埋め立てをやって、そこに石油基地を作ろうということで作業が進められておる。それはほとんど波打ちぎわに防潮堤を作って、そこを埋め立てて石油基地を作ろうとしている。こういう土地でさえ、この酒田の海岸というものは、利用すればされるところなんです。それで、こういう砂丘地がゼロ評価だということは、現実に東北開発会社が仕事をやっているという点からいいまして、妥当ではないと私は思うのですが、あの大浜地区を埋め立てて石油基地を作るということは、どのくらいの工費でやろうとしておるか。それは質地をして、それを埋めて、なおかつ、利潤を上げようとなさっているだろうと思うのですが、あそこの土地造成によって生まれる利益というものは、どのくらいに考えておられるか。
○渡邊参考人 今の件は、松本理事が担当しておりましたので、松本理事から申し上げます。
○松本参考人 お答え申し上げます。
 大浜地区につきましては、先ほど西村委員から御指摘がございましたが、あの埋立地は、公有水面が大半でございます。砂丘は一部でございまして、これは県有地と国有財産が若干含まれております。県有地につきましては、県と交渉いたしまして、大体三百円程度で県有地を払い下げしていただくという話をいたしてございます。その後、工事中途に災害がございましたので、目下県と、県有地の約二万坪でございますか、これはもし数字が違っていたら後ほど訂正させていただきますが、それは一応無償でいただく、こういうことで交渉しておるわけであります。
 それで大浜地区の総工費でございますが、当初の予定は、大体一億三百万円の計画を立てたのでございますが、酒田港の発展という見地から考えまして、私の方といたしましては、この埋立地によって利益を得る計算は、実は立てておらないのでございます。
○西村(力)委員 いずれにいたしましても、公有水面の上に半分以上出て、なおかつ工場敷地を造成するということになっているのですから、たとい砂丘地であろうとも、これが評価ゼロだというようなやり方は、私たちとしてはちょっと納得しかねることであります。
 それからA地区の防風林でありますが、防風林地帯は、やはり無断で切るわけにはいかぬでしょうが、高砂地区については、確かにこれは防風林地帯に解除申請を出して、そこに工場の敷地を造成するという計画が載っている。これははっきり解除の見込みが立っておる、こういうことになっておる。ですから、その点は松本理事の方において認められると思うのですが、いかがですか。
○松本参考人 高砂地区の約七万坪の土地の造成につきましては、御指摘の通りに、この中には国有林がございます。国有林関係におきましては、大体当初の交渉は、坪当たり約五百円ぐらいの見当で交渉をしたわけでございます。現在も、その程度をもって話が進んでおることと存じます。
○西村(力)委員 坪五百円にせよ何にせよ、防風林としての現状というものを解除せられて、そうしてその工場敷地とする、こういう方針は、現実に可能になっておるのです。ですから、日新電化の隣接する防風林というものが評価ゼロということは、われわれとしては納得できない。それからB地区、これは区分によりますと、社有の工場施設敷地、現在の工場施設がある地区、それが地区となって五万二千七百坪ありますが、これが坪評価ゼロ、こういうことでありますが、一体現在の工場の建っている敷地、それが評価ゼロという正味財産の算定方法というのは、いかなる理由で妥当であるか、正当であるか。これを一つ説明していただきたい。
○長沢説明員 今西村委員の御指摘の評価がゼロという問題は、帳簿の評価の段階におきまして、土地の問題はあらゆる面から検討しなければならぬということで検討する際に、これは現状通りだ、現状のままという意味でございまして、全体の評価としては、第三次再評価の限度一ぱいで評価しておるのでありまして、現在の土地の時価でどうだとか、あるいはこの土地の価値がどう変わったかということでなしに、実際に使った数字は、再評価の限度一ぱいの数字を使いまして、大蔵省とも話し合いまして、その線に沿って、あくまで基本は再建だという線で出したわけで、まとめて、一括して最後の線は出しておるわけであります。
○西村(力)委員 少なくとも正味財産法という財産評価の方式をとった場合――それはもちろん今後の再建、発展というものを願うという気持、私もそれは否定しません。私もそういう気持でおります。しかし、正味財産法というもので、客観的に妥当なものを出して、それを一つの前提として、その上に政治的な配慮――政治的と言っては語弊がありますが、その企業の育成という立場の配慮、これを加味されることになれば、われわれも認めるが、正味財産法の評価方式をとっておるとはいいながら、その正味財産を打ち出す過程において、すでに配慮を加えておるというのは、これは正味じゃないと私は思う。ですから、やはり正味財産法でやる場合には、現在の工場敷地は評価ゼロだ、坪零円だ、こういうような評価というものは、正味といえないのじゃないか。だから、いろいろ将来の発展を願うというような気持だけを盛んに言っていらっしゃいますが、そういうことは抜きにして、正味財産法という評価の方式をとった場合に、今のB地区を零にしたことはなぜ妥当か。妥当だと主張するその根拠というものを説明してもらいたい。ただ、願うのだ、願うのだという心理的なものでなしに……。
○長沢説明員 今の御指摘の正味財産法は、いろいろございまして、たとえば解散してしまう、土地もみな売り払ってしまうというような考え方に立てば、これは時価で評価するとか、いろいろ問題がありますが、先ほど来るる申し上げましたように、あくまでも企業を再建するという前提の正味財産でございますので、第三次再評価の限度一ぱいという線を妥当と見まして、関係方面と事務的に折衝しました結果、その線で出すということで、四百四十二円という線が出たわけであります。
○西村(力)委員 会社には、それぞれ財産というものが目録としてあるだろうと思いますが、そういう場合にも、現在の工場敷地が零だという評価で財産を登録しておるというようなことがあるのだろうか。それはどういう工合になっておりますか。これは専門的な立場の政府委員がいないのですが、これはそういう工合になっておるものですか。財産目録の中には、やはり土地というものの登録が、現在の敷地は評価零だ、こういう財産の記帳というものが行なわれておるかどうか。
○長沢説明員 日新電化の今の土地の評価でございますが、この地区はゼロだとかいうことでなくして、全部まとめて財産目録には出ておるわけであります。たとえば、今問題になっております土地を全部見て参りますと、これは最近の数字で、貸借対照表の昭和三十一年三月三十一日現在のものでございますが、これは全部まとめまして六百十五万二千五百二十八円と出ておりまして、この数字がもとになりまして、今の一株当たり四百四十二円というものを正味財産法ではじき出したわけであります。これは大蔵省とも話しまして、そういうことをしたわけでございまして、まことにくどいようですが、あくまでも企業を再建するという前提の上に立っておるのでありますから、御了承願いたいと思います。
○西村(力)委員 企業再建というこの意図を私は否定はしていないが、正味財産法という、正味と打ち出したその計算方式でやる場合に、現実にA地区の防風林だって、これは必要によっては解除申請をやって、許可を受ければ十分に価値の生まれるものである。砂丘地でも、現実にこれよりもっと海の方に飛び出しても土地造成をやろうということからいって、C地区は評価をやらないことはおかしい。ことにB地区は評価ゼロだ、B地区には、建物が建っておるし、売った買ったにならない、こういうような言い方でありますが、これはまことに私としては納得のいかない評価のやり方だろうと思う。表面の打ち出し方は、正味財産法で現実に正味をはかった、こういうようなことに見られるようなことになっておりますけれども、電信はその通り、十分に価値のあるところが零に評価されておる、捨てられておる、こういうところが問題になる。それからもう一つE及びF、この地区も借地です。借地の場合だって、これはやはり一つの権利というものがこの上に日新電化が持っておるはずです。この権利も、そう安いものじゃないだろうと思う。これを全然認められていない。こういうところからいいまして、この正味財産法というものは、表面正味に名をかりた非常に含みを持った評価方式であり、評価の方法である、こう言わざるを得ない。その高いか、安いかという問題は、金子氏の方から市場気配の二割五分引きということで打ち出してきておる。それを相当上回っておるから、高いといえば高いかもしれません。しかし、安いといえば安いかもしれません。それは水かけ論になるのじゃないか。金子氏がどうしてもほしいというなら、値が高くつくだろうし、また、これは山形の唯一の土地だということで、将来の発展を考えれば、価は相当のものになってくると思うのですよ。これは相当の株価をはじいてもかまわぬということになるでしょう。ひょっとすると、これを現在金子氏が売り払ったら、あるいは相当のもうけになるかもしれません。あるいは土地の方も、そのほかの建物なんかの売却によって、むしろ相当の益を得るかもしれません。ですから、この評価は高い安いということはいろいろ観点が違うけれども、しかし、正味財産法という限りは、もう少し正味の名に値する厳格な評価というものがなさるべきじゃないか、こう私は思うのです。開発室長の方では、これは将来の発展を願っておるから当然だ、こういうことですが、しかし、国有財産と同一の種類のものを、いやしくもそれを放すという場合には、これは厳密に、どこに行っても、そういう自分の希望というものを越えた、だれにも納得できる説明ができる、そういう方式でなければならないと思うのです。そういう希望というものは、みんなありますし、私もありますから、この点に対して高い安いの断定は今なかなかできませんけれども、少なくとも正味財産法という限りは、もっと厳密な計算をして、われわれを納得させるという工合でなければいかぬと思うのです。
 それからD地区が坪三千円といいますが、松本理事にお尋ねしますが、高砂地区は、造成後坪何ぼで売却する予定ですか。
○松本参考人 高砂地区につきましては、まだ正確な設計金額が出ておりません。正確な設計金額が出ました上でございませんと、土地の売却の予定も、実はつかないわけでございます。先ほども申し上げました通りに、私ども、土地造成によりまして、多くの利益を上げるという考えは持っておりません。地価が安ければ安いほど産業を誘致できますから、私どもは、その線に沿って措置をしたいと存じております。
○西村(力)委員 高く売りたくないというのは当然のことであって、これは完全なもうけ仕事にやられたのではかなわないと思うのです。しかし、そこを買収し、それから整地をして工場敷地としてやる場合には、最終的には、みずからそこに工場を建てるわけではないし、売却するに違いない。そこまでの全体の設計がなされて着工さるべきが当然ではないかと私は思うのです。今すでにして買収が進められておる。現地に行ってきませんからわかりませんか、仕事も、全体じゃないけれども、一部においては始まっておるのじゃないかと思うのです。そういう場合に、最終までの設計計画というものはなくて、それはとにかく買っておけという行き方は、とるべきものじゃないと思うのですが、これはいかがでしょう。
○松本参考人 私がただいま申し上げましたのは、県の要請がありまして、一部設計変更を現在実施中でございますので、正確な設計金額がわからない、こう申し上げたのでございます。私どもあそこの土地造成を当初計画いたしましたときには、今西村委員の仰せになったように、すべての計算をいたしましてやったことでございますが、現在県の力からの要請もございますので、一部設計変更をいたしておりまして、その金額がはっきりいたしませんので、売却価格もはっきり申し上げかねる、こう申し上げたわけであります。
○西村(力)委員 それでは参考のためにお聞きしますが、設計変更の申し出以前の、東北開発自体として設計し、これでよろしいとなったときの最終的なその坪当たりの売価、これは何ぼになっておりますか。
○松本参考人 お答え申し上げます。
 当初計画は、全体事業費といたしまして二億五千五百万円を予定してございました。その当時の坪当たり単価が、大体四千百二十円になります。それで私の方といたしましては、もちろん土地を売却する場合には、一応理事会にかけまして、そうしてこれだけの金がかかった、これには本社の総係費、金利、そういうものを一切加算をいたしまして、そしてこれを何円に売るかをきめる、こういうことにして土地の売却単価をきめるわけでございますので、これはまだそこまで参っておりません。
○西村(力)委員 高砂地区というのは、委員各位はおわかりにならぬと思うのですが、酒田の港から、この日新電化に比しては相当遠隔の地です。相当といっても、そう大したことはございませんが、そういうところでなおかつ、ほんとうの原価的な計算で四千二百五十円、これに金利その他のものを加えて、またある程度の手数料も、また口銭もとらなければならぬ。こういうことになりますと、その坪当たりというのは四千五百円ぐらいになるかもしれません。それ以上になるかもしれません。そういう工合に今から造成する。しかも、地域的に港から速い、条件の悪い高砂地区でさえも、これだけの値段がする、こういうことであります。ですから、現実に日新電化のD地区が三千円というような評価は、これは完全に今すぐ使える土地ですから、これは安きに過ぎるのではないか、こういう工合に思うのです。どうでしょう、室長。
○長沢説明員 御説明申し上げます。
 今御指摘の点でございますが、くどいようでございますが、現在ある工場が企業再建するために、あらためてその経営者が株を譲渡するというような場合の正味財産評価といたしましては、やはりあくまでもこれは企業再建するのだという前提に立ちまして、そしてあくまでも売り払うとかそういうことはないという前提に立って評価する場合には、やはり第三次再評価の限度一ぱいということで関係の方と打ち合わせしてやりましたので、まことにくどいようでございますが、企業再建する、売り払うのではないという考え方でいたしておるものですから、あくまでもこれは企業そのままで永久的にいくのだという前提でございますので、御了承願いたいと思います。
○西村(力)委員 企業再建ということが繰り返し、繰り返し言われておるのですが、しかし、これはこれ以上論議してもどうにもならないと思うのですけれども、私としては、正味財産法は、掛値のない正味を評価するという方式をとっている。そのためには、A地区の防風林だって、これは価値がないとは言えない。C地区の砂丘地だって、これはもうちょっと手を加えれば、十分に工場の用地として使える。これを評価零というのは、あまり極端過ぎる。それからB地区の現在建物の建っている敷地、そういうところは評価零だ。こういうことはあり得るのかどうか。これは常識的に言いまして、とても、とても納得できない。それからE地区、F地区、これは借地であるというけれども、それには借地の権利というものがある。そうしてまた最後にD地区というのは、坪三千円だが、現実に今東北開発が進めておる高砂地区という、日新電化の地区よりも遠い、条件の悪いところでさえも、原価というか、工事費だけから割り出しても四千二百五十円するというのに、ここが三千円、これも安い。こういうことになりますと、これは明らかに工場再建、将来の発展を願うんだという考え方から、あまりにその評価が含みを持ち過ぎたんじゃないか、こういう工合に言わざるを得ないのです。それであなたは、繰り返し今五、六ぺん企業再建、将来の発展、そのためにやったんだと言うが、そういうあなたの善悪があるならば、責任を持ってどうやって生かすのだ。それはまた前の方の問題に戻りますが、そうい善悪を持ってやったとするならば、最終的にその実を結ぶだけのあなた方の決意というか、そういうものがなければならぬはずでしょう。そういうのがはっきりするならば、私は、そういう含みを持った評価ということを了解してもよろしいです。その点は、今五、六ぺん繰り返された、将来の再建、発展、そういう理由のためにある程度含みを持ってやったのだという、こういう考え方を一体どう生かすか。この点について、お考えがあったら示してもらい
○長沢説明員 御説明申し上げます。
 この前の委員会におきましても御説明した通りでございまして、現存の日新宿化工場は、苛性ソーダで月産八百十四トンくらいで、経済単位になっていない。しかも、それが旧式の隔膜電解法で、これをまず水銀法の新しい方式の電解法に直しまして、しかも、これは経済単位が普通月産二千トンでありますので、新たに千二百トンの能力を増設するということで、そのためには、資金が一応概算として約十三億でございますが、これはもう少し節約もできるかと思いますが、一応そういう線で関係の方と話しまして、その線で再建させるということになったわけであります。しかし、これも時点といたしましては、いろいろ経済の動きとも関連がございますので、当時としてはできるだけ早い機会ということでございましたが、これは認可の時点から見て、多少その後の経済変動によって時期的のずれは出てくるのでございます。そこで当面といたしましては、第一期工事として、あそこに遊休設備が、御承知の通り第三電解工場もございます。これを新しく建てるとなりますと、時価で約五億円くらいの設備資金々投下しなければならぬのでございますが、大部分の設備ができておりますので、これを整備することによりまして、苛性ソーダの月産三百トンばかりの設備の増強になるわけであります。なお、今苛性ソーダのみから、たとえば液体塩素とか、相当需要が伸びているものに転換いたしまして、第一期工事として、これは資金が約一億五千万円でございますが、それに着手しておる実情でございます。しかし、なおこれは十分御承知の通り、苛性ソーダの方は生産過剰ぎみでございまして、いろいろ問題がございますので、新しい化学製品の方に踏み出したいということで、これは現在企画庁の方としては所管がはずれておるのでございますけれども、いろいろそういう一面で新しい化学製品を考えろということを内々指導しておりまして、大体そういうような目鼻も立ちつつあるやに聞いておるのでございます。そうなれば、この第一期工事は思い切ってできると思いますし、また、今までの業績は必ずしも芳しくなかったのでございますけれども、その後の企業が軌道に乗ってくることによって、これがやはり初め計画しておりました線にだんだん近づいてくるという見通しを、現在のところ持っております。
○西村(力)委員 今の御説明は、金子氏の譲渡申請を出したときの計画と、それらの復唱、現状の説明、これだけだろうと思うのです。私はこの前申したように、東北開発というこの一つの大目的のために沿うたものとして話したときに、しかも、今の議論になった国有財産の評価は、やはり企業再建ということを前提としてやったのだから御了承願いたいということなのですが、そこにもう少し企画庁自体としても積極性を持ったこういうお話があってしかるべきであると思う。ただ譲渡申請書とか現状の説明だけで、これでは何ら、最終的に株式を譲渡することを認可した経済企画庁の立場としては、これは私たちとしては納得できない、こういうことになるわけです。
 それはそのくらいにして、次に移りたいと思いますが、ところで、今木友鉱業所という亜炭山がある。また東北開発会社の直営からこれが離されようとしております。この離すという趣旨を見ますと、やはり赤字だから困るのだ、こういうことでありまするし、第一番目に、われわれの最も納得されないのは、亜炭山という原始産業というのは、近代産業と肩々並べるというようなことは、おこがましい次第だ、こういう工合にとれる分離をはかろうとする趣旨というものがある。こういうところは、第二次の分離説明書には消えておるようであります。しかし、いかに文句として消えていったにしても、この底を流れる思想というものは、やはり変わらないだろうと私は思う。木友を分離しようとしてかかった東北開発会社の基本的な考え方、それを一つ承りたい。
○渡邊参考人 お答え申し上げます。
 東北開発会社が木友を分離して、助成会社として育成していこうと考えました理由と申しますか、考え方は、二つに分けて考えられると思うのでございます。その一つは、石炭業界が、世間でいわれている通り斜陽産業である。こういうことで、ひいては亜炭業界も、はなはだ思わしからざる状況をたどっておるのでございます。それで私は、このままではいけない。特に亜炭のごときは、岐阜県に幾らかあるようでございますけれども、亜炭は山形県、宮城県にわたって四、五億トンも埋蔵されるのであろうといわれている資源でございまして、これを在来のような、単にふろ屋でたくとか、小さな工場でたくというような熱源のみではいけない。どうしても亜炭の販路の新局面を開拓しなくちゃいかぬ。それで私一昨年欧米を回ってみましたときに、ドイツのフランクフルトにルルギという研究所がございます。そこの研究所で、亜炭の研究をいたしておりました。それは亜炭を低温乾留いたしまして、その際に数種類の製品をとって、そうして残ったかすをプレスしましてブリケットにする。そうしますと、ちょうど木炭の形をしました、カーボンを九八%含む一つの炭の代用品といいますか、新製品と申しますか、そういうものを作っておりました。これは将来亜炭の販路の開拓には非常によろしい、こう思って注意をして見て参ったわけでございます。今まで東北の農民は、どんどんまき、炭を使っておりますけれども、薪炭材として使っておるあの木材資源というものは、将来パルプの原料として活用さるべきじゃないか。むしろ亜炭を、ただいまのような方式で、できまするならば、これを農村なりあるいはどこの家庭においても、燃料として今の亜炭からできたブリケットをストーブなどにたいて、そういうものに販路を求めていった方がよろしいというような考えをして参ったのであります。その意味におきましては、山形県等におきましても、亜炭の研究所を持っておりまして、そこでいろいろ研究をやられておるようでございますが、そういうものと提携をして、また多数の亜炭業者とも相談し合って、一つ機動的にいろいろなことを考え、推進していく中核機関となっていくような企業体にしたならばどうかということが、一つでございます。
 それからもう一つの考え方は、あそこでただいま東北開発会社としてやっておりますと、現状におきましては、炭価が低落しておる関係もありますが、二千万から三千万年々損をしております。この損をいつまでも継続していくということは、他から救済事業でもやっておるのではないかというような批判も受けるであろうし、また、どこまでもその何千万という損をかかえ込んでいくということは、経営自体が、いかにも温床的な、真綿の中で育っていくような企業としてはおもしろくない。しかも、これに従事しておる従業員も、企業意欲がだんだん乏しくなる。要するに、大きな親会社の中に入っておれば何とかやっていけるんだというふうでは、これは困るのじゃなかろうか。そういうような理由から、むしろこの際他の人に資本を持ってもらいたいと相談しましても、これは今の状態では、だれもこれに資本を投下する者は、さしあたりは見つかりません。それで全額を東北開発会社が持ちまして、そうしてあそこを別個の助成会社とする。そしていろいろな企業活動も機動的な動作ができるような状態に置いて、例を申しますれば、あの業界で困って参りますと、一つの共同販売をやろうとか、いろいろな面がございます。しかし、そういう仕事をやりますのにも、開発会社がそういうふうなカルテルと申しますか、シンジケートのようなものに参加することは、なかなか困難でございます。むしろ別企業体にしておきますれば、そういう考え方も楽になって参りますし、そして会社は、あくまでも内面指導して、あそこをほんとうにりっぱな企業体に作り上げていきたいということが、私どもの考えでございます。決してあれが損するから切り離してしまえというような、消極的な意味で分離を考えたわけではないのであります。
 以上のような趣旨を御了承願います。
○西村(力)委員 切り離す理由として二項目あげられましたが、この二項目とも、今の東北開発自体としてやり得ないのか、こういう疑問をわれわれは持っておる。これを切り離してはやれる、しかし自分たちではやれない、それにひっかかる点は、カルテルも作る、共同販売組織を作るという場合に、はっきり公的な国策会社としては、それに参加するようなことはちょっと問題があるということでありますが、しかし、この問題にしても、企業のいろいろな連携をとる度合いによる。完全に独禁法に違反するような程度に物事を進めてはいけませんけれども、そうでない度合いによるもの、それは東北開発会社という、KKという基本的な性格からいうて、もう十分に可能であると私は思う。ですから、今ひっかかるところはそこだけでありますが、そこだって、連携の度合いによって何ぼでもできることだと私は思う。そういうふうに考えてみますと、どうも理由は薄弱である、こう言わざるを得ないのです。そこで、先ほどお尋ねしました、亜炭産業というものは原始産業であって、近代産業と同一系列下に置くことはできない、こういうことを言っておりまするが、この考え方が今もってあるかどうか。これはどうでしょう。
○渡邊参考人 私は、この亜炭業というのは、マイニングのようなものは第一次産業とは申しましょうけれども、決して原始産業であるとか、そういうことには考えておりません。むしろこの亜炭を原料といたしまして、先ほど申し上げましたようなルルギー研究所でやっておりますようなことに進めて参りますれば、ベンゾールであるとか、メタノールであるとか、いろいろな副産物、あるいはその方から申しますれば、主たる一つの製品ができまして、むしろ残ったかすをブリケットにして薪炭代用にしますものが副産物とも考えられますので、決して私は、これを簡単な原始産業だからだめなものだというような考えは、毛頭ございません。
○西村(力)委員 今の御説明ですが、しかし、この分離に関する説明書の本年一月に出した分には、明らかにそう書いてありますので、これは東北開発会社の名をもって出されたのでおりますから、そういう考え方が底にあるのではないかと思う。私は、まあ今の御説明もありましたし、それはそれでよかろうと思うのですが、もしそういうことがあるとするならば、砂鉄事業というものは一体原始産業であるのかどうか、これは近代産業の列に入るものかどうか、これはどうですか。
○渡邊参考人 砂鉄事業は、原始産業ではございませんで、私はりっぱな製鉄事業だと思います。そうして砂鉄は、製鉄原料でございますので、それは現在の一般の製鉄業者の鉱石と同じことでございますから、これはりっぱな近代産業であると考えております。
○西村(力)委員 石灰石の採掘はどうですか。これはなさっておられましょうか。
○渡邊参考人 石灰石も同様であります。セメントあるいはカーバイドの原料でございますので、これは掘ることそれ自体を原始産業と言われるかもしれませんが、私はさようには考えておりません。
○西村(力)委員 それでは、亜炭産業も原始産業でない。原始産業ではあるが、それは利用のしようによっては十分にいける。それをやってくれることこそ、東北開発会社の趣旨に沿うゆえんのものじゃないか。それを離して別の機構でこれをやらせるという工合にいくことは、むしろこの東北開発の本旨に反する道ではないかと、こう思うのです。この問題につきましては、相当の問題があり、県側としましては、このことによって市場を撹乱されるという危険性がある、他の業者がそのことによって打撃を受けるだろうということ、それから労働者が相当の犠牲をしいられるであろうというふうなことで、非常に問題になっておりますが、最終的に見ますと、こういう分離の方針というものが最終的に出されて、県側との話し合いがいささか進捗したように聞いておるのですが、この点はどうでしょう。
○渡邊参考人 この分離のことがいろいろとあるいは誤解して伝えられておったためか、県議会等でもいろいろ問題になり、また山形県選出の諸先生におかれても、いろいろ話題になったようなことに承っておりますが、私の方といたしましては、この分離の真意もお話し申し上げ、また、しからば分離してこういう場合はどうであろうかという御疑念等も県にいろいろありましたので、そういうことに対しましては、県側と私も会いまして、そうしていろいろとこちらのそれらに対する御回答を申し上げたわけでございます。それで、まあそういうことであれば、県側としては大体了承ができる、こういうふうな御意向であったように私は了承しておるのでございます。それで、なお今後そのことのためには、十います。私の方も、努めてそのお話を申し上げて、当初のような方向に進みたいというのが、会社側として考えておるところであります。
○西村(力)委員 そうすると、最終的に示されたのはどういうことか。七項目ばかりございますが、この条件を示したわけでございますか。
○渡邊参考人 さようであります。
○西村(力)委員 ところで今重大なことを聞きましたが、県側において大体において了承した、そうしてなおかつ、県議会その他に了解を求めるために積極的な動きをするであろうと期待する、こういうお話でございますが、県側で大体において了承したということは渡邊さん、あなたの観測ですか。何か確実なものがあるのですか。
○渡邊参考人 私は、県の副知事さんとお話を申し上げて、そして私の方の説明を了承願ったものと考えております。それで副知事さんは、自分としては全く了解できるが、これはいろいろ問題化したので、とくと内輪でも相談し、また県議会等にもそういう話をしてみたいということでこざいましたので、そういう意味で、承知したということではなくて、よく了解したという――私の説明を了解をした、こう考えておるわけであります。
○西村(力)委員 それで自分としては了解した。そのあとがはっきりわからないのですがね。
○渡邊参考人 まだその後の何はわかりません。
○西村(力)委員 自分としては了解した、だから関係方面に話をするという
○渡邊参考人 その副知事さんは私と会いまして、私の方の分離の理由なり、また県側がいろいろ、こういう点はどうであろう、こういう点はどうであろうかという向こうの御質問に対して、今の七項目ほどのことを、こういうふうに私どもは処置するのだということを申し上げて、それを御了承願ったわけでございます。
○西村(力)委員 まあこの点は大へん重大なことでありまして、まだ、完全に了解をしたなんということは全然ないということになっておりますのを、こちら側だけ話が進んだようにとられているということは、向こうとこっちが合わないように私は見えるし、もしかりにほんとうに副知事が了解したということになれば、ちょっと県議会あたりとめんどうな問題が起きるのじゃないかと思うのです。その点の御発言は、私は慎重に願っておるわけなんですよ。それで、まあお話は理解した、こういうことであったという程度の御発言と、そういう工合に私は受け取っておきます。
 ところで、いろいろな条件を出されましたが、この条件については、企画庁は知っておりますか。
○長沢説明員 その点につきましては十分承知しておりまして、企画庁といたしましても、木友鉱業所を分離するに際しましては、これは見通しとしては、あくまでも企業として再建できる。亜炭の需要その他から見まして、安定的に成長する。もう一つは、これは関連亜炭業界――これは地元で一番大きな関心を持っておることでございますが、亜炭業界に対してマイナスにならぬということがはっきりしない限り、企画庁といたしましては分離を認めるわけにはいかぬということを再三会社の方に言っておりますし、また、県側の要望も十分聞いておりますので、両者で今御指摘になったような、たとえば今後亜炭を利用した化学工業に持っていく問題とか、その他いろいろ亜炭の合理化の問題について、あるいは従事員の待遇の問題とか、あるいは亜炭が一時不況の場合の措置とかいう、いろいろな問題点について十分話し合ってもらいたいということで、今せっかくそういう面を指導しておるところでございますが、現在の段階では、まだ両者の妥結したということの報告を受けておりません。従って、企画庁といたしましては、現在まだこれをどう処理するかという態度決定の段階にまでは至っておりません。しかし、予算といたしましては、これは三十五年度の予算で、木友鉱業所の分離を内容とする整備計画ということで五千万円が計上されておりますので、企画庁といたしましては、その点について、先ほど申し上げた通り、分離した場合のいろいろ県側と話しておる問題点を早く解決してもらいたい。その上で、企画庁は関係の方と相談いたしまして態度をきめたいということにしておりますので、現在会社側と県側と折衝しておることは、承知いたしております。
○西村(力)委員 これは日新電化の切り離し、株譲渡の場合と、ちょっと性質が違うかもしれない。完全な民間会社にするのでなくて、助成会社として見てやろう、こういうことでありますから、あるいは違うかもしれませんが、しかし、前回に引き続いてのこの問題に対する審議でも明らかになったように、この日新電化の株譲渡の場合の、それを認可したときのよりどころ、それは資金十三億でこうやっていくのだというようなこと、あるいは苛性ソーダの将来の増産計画に対する通産省の口頭の、まあ暗黙の可もなく不可もなしといったようなこととか、あるいは資金手当は十分にやったのだ、こういうような言い方がなされたが、そういうふうなことは、そのときはそうであるだろうが、そういう条件を、いかに確実なものを見込んでも、一たんみずからの手を離れた場合には、これはなかなかそういうことはできないということになるのでありまして、現実に、それはそうさせない、だからこれを離していくことがむしろプラスなんだということ、そのための条件はこうこうだということになっておっても、この条件というものは、確実に実施されるということが、われわれとしては保証の限りではないという工合にも思うのです。
 でありますから、この件に関しましては、これは政務次官、あなたに聞きますが、これは東北開発という趣旨で、今までずっと歴史を持ってやられてきた。そのことが、一つは山形県では日本紙たんというものが切り離され、あるいは今度日新電化の株の譲渡が行なわれて完全に切り離される、また木友鉱業所というものが直営から助成会社に変わる、こういうふうに離されていく傾向に今進んでいるわけです。私は、何も山形県だから山形県の問題を取り上げるわけじゃないので、東北開発の本旨からいって、そういうことをすることがこの開発の趣旨に沿うのだという理屈をいかに立てても、これを離した限りにおいては、これはみずからの方向へ動いていくのですから、どうにもならぬのじゃないですか。その本旨を生かすために、木友なんかはこういう理由で分離するのだという――これは開発会社自体でやれないことはないのですから、やはり現状の立場において努力して、そうして基本的には今度は大丈夫だ、もうこういう工合に経営が好転してやれるのだ、そのときに離すのだ、その離す瞬間というものは、そういうときに求めなければならぬのじゃないか。現実に二千万の赤字が出ているというこのときにおいて、将来ただ希望を託するかのごとくうまくつくろってこれを離すということは、いかぬと思う。東北開発のあり方として、そういう方向をとるべきだ。現実の問題として、木友の問題は、県側なら県側が了承しない限りは、企画庁としてはこれを認可することはせぬ、こういうことをはっきりここで言明をされますか、いかがでしょうか。
○江藤政府委員 東北開発株式会社の使命というのは、申し上げるまでもなく、東北地方の産業を興して東北地方を開発するというのが目的でございます。従いまして、経営の悪い事業を子会社に、あるいは独立会社に持っていくということは、本旨ではないと私は考えます。ただ、この木友鉱業所につきまして、その経営を将来よくしていく上におきまして、非常に範囲の広い専業をやっておる会社自体でやるよりも、独立した金額出資の子会社にしていった方が、能率が上がるであろうというふうに東北開発株式会社が考えたわけでございますから、その方針につきまして、私が、現在それがいい、悪いということは、言う立場ではないと考えます。ただ、われわれといたしましては、これを分離した場合に、十分に企業として将来とも発展していって、東北開発株式会社の使命にそぐわないようなことがないように、十分にこれを見ていかなければいかぬ、検討していかなければいかぬ。これが一点でございます。
 いま一点は、いろいろ地元との関係もございましょう。また、その仕事に従事しておる人の問題も、いろいろあると思います。そういうような問題を解決した上におきましては、これを一つ許可したい。しかし、そういう問題が解決されなければ、それまではこれを保留いたしたい、こういう方針でおるわけであります。
○西村(力)委員 地元との関係が解決するまでは、企画庁としても認許可の措置には出ない、こういうことだろうと思います。
 それで渡邊総裁にお尋ねしますが、この分離の理由というものを、現状において解消する努力をなし得ないのかどうか。東北開発株式会社の直営という形においてはできないのか。先ほど同業者の連携を持つのがちょっと問題だと覆いますが、それも程度を考えていれば十分にできると思いますが、それはどうでしょうか。
○渡邊参考人 私ども、いろいろな角度から考えまして、全株を東北開発本社が保有して、そうして助成会社として運営していくことが、ベターである、こう考えてやったわけでございますが、今、これが実現までにどうしても地元県庁との間に了解点がつかぬ、いろいろなことがありますれば、いずれにしても私どもはこのままにしておってはいかぬ、こういうことで、まず、さしあたり独立会計にしてこれを一つ運営していこう、こういう考えもいたしております。
○西村(力)委員 さしあたり独立会計ということですが、それはちょっと突然のお話でありますが、独立会計にして企業の経営状況が好転するということは、結局やはり現状のいろいろな苦難の問題というものを、どこかにしわ寄せしたければならぬと思うのです。これはどこに持っていくのですか。
○渡邊参考人 それはいろいろな面があると思いますが、山形県庁に出しました七つの条件等もございます。たとえば鉱務員の方は、結局積極的な整備はしない、自然の減少は補わない、さようなことにして、一人当たりの能率も増進していく。そしてでき得るだけ合理化をはかって、企業体を健全な方向に向上さしていきたい、こういうことをあらゆる面からプッシュしていきたい、こう考えております。
○西村(力)委員 いろいろな条件を最終的に出しておるのですから、そのことは現状のままでもできることです。そういう形の努力をやっぱりして、私も、分離する、しないにかかわらず、このままには置けない、こういう考え方はあるのです。それを、独立会計でしわ寄せをどこかに持っていって、勝手にお前らそれではやれ、今の形だけはしておく、戸籍だけはつけておくから、こういうようなやり方は、これは困るだろうと思うのですよ。せっかくうまそうな条件を七つも出して、そしてこれだから納得しろと言っておいて、これを聞かなければ独立会計だ、お前ら勝手に生きていけ、こういうような行き方は、少し酷じゃないかと思うのですがね。その点は、新しい角度からやはり検討しなければならぬ。今のお話については、十分にわれわれ検討しなければならぬと思っております。
 それで時間もありませんから、最後に、東北開発会社全体の決算状況の書類をお出し願ったのでありますが、今回、今の時点としては、この程度の書類しか、東北開発会社の方としては提出はできないのですか。これでいいますと、収入が何ぼ、支出が何ぼ、当期純益は何ぼ、どこの会社がどういう経理だ、こういうようなことしかありませんけれども、こういう決算書というものは、われわれとしてはあまり古くさいような気がしてしようがないのですが、どうですか。
○渡邊参考人 三十五年度の決算のお話がございましたが、ただいま三十五年度の決算につきましては、企画庁、大蔵省等の方にもお話し申し上げ、さらに会社の監事が監査中でございまするので、その上で、月末の総会に付議して初めて決定をするということに相なりますので、ただいまのところは、ごく要点だけを記載して差し上げたわけでございます。なお、この点につきましては、経理担当の山本理事も出席いたしておりますので、御質問がございますれば、お答えいたします。
○西村(力)委員 それでは二点ばかりお尋ねしたいと思うのですが、岩手セメント工場でありますが、これの売り上げというものは、この書類を調べてみますと、製造高に比べて払出高の比率というものは、昭和三十三年度は九三・九%、三十四年度は九六・三%、三十五年度が八八・八%、こういう工合に製造高に対して払出高の比率が非常に下がっておるのですが、これはどういう理由に基づいておるのですか。
○山本参考人 ただいまの御質問にお答えいたします。
 これはここの二ページの表に書いておりますように、開発会社といたしましては、三十三年の七月が、シャフト・キルンの二十二万トン・ベースのあれでございます。それからここに書いてありますように、レポール・キルンの十万トン、三十五年一月となっております。最初はシャフトという問題から、三十三年度は、ほとんどベースでなく、その三分の一程度の生産をして売っているという数字でございます。三十四年度は、ごく一部にレポール・キルンが新規に入ったわけでありますが、三千トンとかそこらでございまして、大体シャフト・キルンの生産能力程度のものが製造されて、ある程度売られている、こういう傾向でございます。そこで非常に違いますのは三十五年度でございますが、これがフルに動きますれば、三十三万トンないし三十五万トンの版売を持っていかなければならないわけでございましたが、ちょうど生産増の販売時期に際しまして、生産の市場の状況が、東北地方におきましても、相当多量になりました。特に小野田とか磐城等あるわけでございますが、それらの関係から、しばらく、その傾向に悩みまして、売れ行きがある程度不振であったわけであります。ところが、このままでいきますと、三十三万トンないし三十五万トン・ベースのものが、二十二、三万トン程度のものでいくということになりますと、非常に固定費の負担が高くなりますので、ある程度の増産をはかって、最近の市価の低落に対応したような売り方でいかなければならぬということから、増産の方を極力三十万トンにふやしまして、できるだけ売りたいということを思ったわけであります。ところが、この際に、また私どもの経理計算から申しますと、販売の契約が年度末までありましても、出荷主義をとっておりますので、先々にふえていきます分を全部契約ということをしますと、三十万トン以上のものになるのでありますけれども、出荷主義ということから、三月の三十一口までの出荷で切りましたのが、こういう工合で二十六万トン、こういう工合になっておるわけであります。その結果、ただいま御指摘のように、生産に対して出荷の割合が非常に少ないということになっておるわけであります。
○西村(力)委員 正常な限界の在庫というのは、どの程度に考えられておりますか。
○山本参考人 私、販売担当じゃございませんけれども、経理の立場からお答え申し上げたいと思います。
 他社の例を引きますと、二カ月ないし三カ月程度の生産量があるのが、普通とされております。わが社の現状におきますると、最近のベースで申しますれば、約一カ月半ないし二カ月程度になっております。前々の例から見ますと、非常に在庫が躍進した格好でありますけれども、ただいま申しましたような販売事情から、ある程度在庫量がふえておりますが、しかし、本年度、三十六年度の売りというものから見た場合は、この程度のものもさして苦にはならない、こう考えておる次第であります。
○西村(力)委員 一カ月、二カ月の在庫は正常の在庫として認められるのじゃないだろうかと思うのですが、セメントという商品から見まして、一体どのくらいの在庫がいいかということは、また新しい観点があるのではないかと思うのですが、これはどうでしょうか。
○山本参考人 これはそういう御指摘のような観点もあると思いますが、ただいま私どもの会社といたしましては、同業会社のようななまコン式とか、あるいは工場外のサイロとか、こういうものを実は持っていないわけです。しかし、いろいろ検討の結果、どうしてもこういうものが絶対必要だということが、最近特に喧伝されてきた次第であります。そういう関係からいたしますれば、できるだけそういうふうな用意があれば、比較的在庫も合理的に保管ができるというふうに考えます。ただ、在庫の問題は、総合生産量の問題と、一つは私どもの会社の工場の立地条件があると思います。これは港の工場と違いまして、御承知のような山間地帯でございます。従って、鉄道輸送というものが、絶対の問題になって参ります。輸送上の問題から制約がありますから、ある程度輸送のきくうちに工場外に在庫々持たなければならないという実情でございます。
○西村(力)委員 ところで売上高でありますが、生産が伸びていくにつれて売上高も増しておりますが、これは全部回収になった金額であるか。売掛金も含んでいるものかどうか。
○山本参考人 これは現金売りでございませんので、当然売掛金あるいは受取手形となっておる次第であります。特に最近代理店の方向も、相当その量がふえております関係上、他社もそうでありますので、この締め切りが翌月の十日になりますと、それから三カ月の手形ということになりますので、売れ次第そういう部分の手形もふえ、また売掛金もふえるというようなことで、現状から見まして、絶対量がふえておりますので、自然とふえております。
○西村(力)委員 普通の商取引上の形のそういう売掛金というのは当然あるのですが、そういう形の、回転するという形の売掛金だけになっているのか。三十三年度以来、ずっとこげつきになっているような売掛はないかどうか。
○山本参考人 販売いたしまして三年になるわけでありますので、最近におきましては、総売掛の中では若干そういう問題がないわけではありませんが、大部分のものは、正常な売掛、正常な手形ということになっております。
○西村(力)委員 その点については、大体きょうで審議は終わりますが、売掛金がどういう代理店、あるいはどういう商店でどうなっているということがあるだろうと思いますから、参考のために後日提出してもらったら幸いだと思います。
 その次に、土地造成事業でありますが、これが利益をあげておる筆頭になっておりまして、三十五年度は、三億一千四十九万一千円となっております。この土地造成事業がこういう工合に利潤を生んでおるということ、これは先ほどのお話とは相当違う。土地造成事業によって、もうけをとろうとは考えていない、東北開発の趣旨に沿って、低開発地域の発展のために寄与するのだ、こういうお話でしたが、そういうお話と、この三億一千四十九万一千円というのは、前後矛盾しないか。これは松本理事ですか……。
○松本参考人 造成土地の販売については、私どもの方針は、先ほど答弁を申し上げた通りでございます。ここに上がりました利益のものは、大体塩釜の土地並びに秋田の土地でございまして、これは私ども、造成原価から一応の値段は出したのでございますが、需要者が非常に多くて、結局先方において値段をつり上げてしまった、こういうような形でございますので、この辺は御了承をいただきたいと思います。
○西村(力)委員 どうも向こうで値をつり上げてくるんじゃどうにもならないというような、困ったような口でいながらほくそえんでいるようでありますが、先ほどの話と相反するという工合に思われるのです。これは坪数が出ていませんが、一体坪何ぼもうけたことになりますか。
○山本参考人 経理的に私からお答え申し上げたいと思います。
 幾らもうけたかという前に、松本理事の答弁に対しまして、少し補足したいと思うのでありますが、一般的に、この会社としてもうけ主義でやっておることでないことは、これはもう会社の方針でございまして、その通りでございます。ただ、今ここに三億幾らの中に上がっております大部分の利益は、秋田の土地についてでございます。塩釜の土地につきましては、そんなにもうけていないのであります。塩釜の土地は、最近になりまして、坪八千円に売ったところから、九千円なり一万円なりというふうに上がっておって、今松本理事が言ったように、幾らか外部の方がほしいからということで上がったということになっておりますけれども、しかし、これもすでに三年になっているのでありまして、年々の売り方から見ますと、金利負担、管理費負担等を考えますと、実質的には八千円程度のものは千円ぐらいずつ上がっていきませんと、前に売ったものとは差が出るということになりますので、そうういう意味で、表見的な金額はいかにも上がっていますけれども、実質的はそうなっていないと考えます。ただ、秋田は特殊な事情がございまして、秋田の地区は廃川敷地でございます。従って、それが国有財産だったわけでございます。県に無償でやったものを、私どもが県の方に一定の補償をいたしました結果、非常に原価が安くついたわけでございます。それらの関係からいたしまして、実はこの利益は、県と私どもの会社に、国有地の一部の利益が入ったというような感じでございまして、決して高く利益主義で売ったということはない、こういうふうに考えております。秋田の土地は五千五百円で売っております。
○西村(力)委員 正当な構成、これはいいと思うのですが、土地造成事業には、こういう工合に相当の利益を上げているというようなことからいいまして、もう少しやはり原価主義に忠実な方向がとられる方が望ましいではないか、こう思うのです。
 それで、最後にお尋ねしたいのは、今それだけ言ったけれども、管理費あるいは金利、そういうものを見ると、そうもうかっていないのだというような話でありますが、なぜ東北開発の個個の事業というものが、そういう工合に管理費、金利なんというものを見ないで経理をせざるを得ないかということ、こういうことでは、やはりほんとうの姿というものは現われないのじゃないか。その事業の分野分野において、そういうものを十分に見られた形の決算というものがなさるべきではなかろうかと思う。これは一つの東北開発の経理というもののシステムの問題になるではないか、こう思うのですが、そういう方向に対する構想というものが、渡邊総裁、ないですか。こういう経理をやっていると、直接自分の責任をもって運営をするというようなことがなくて、理事間の責任の帰属の不明確から運営がきっちりしないことになるではないか、こう思うのです。これは全体としてあるのですからそういうことになるかもしれませんけれども、一つ一つの事業に、やはり金利も管理費も見られて最終決算が行なわれて、東北開発の役員のたれかが重点的に責任をとる、こういうようなことにいかないと、東北開発の事業というものは、責任の帰属が不明確で、経営がいささかずさんになる危険性を持つのではないか、こう思うのですが、その点はどうですか。
○渡邊参考人 会社の業務の運営につきましては、やはり今仰せの通り、各担任の理事をきめて一応その事務を所管しておりますが、最後の決定は、すべて理事会で合議の結果これを決定する、かような運営方法でやっております。それからなお、各業種別の今の管理費であるとか金利であるとか、そういう点はやはり十分見ておるつもりですが、その点は山本理事から申し上げます。
○山本参考人 私からちょっと補足申し上げます。
 御指摘の点ごもっともでございまして、すでにできている事業と新しく建設する事業と分けて考えます場合は、建設する事業につきましては、最初から一つのもくろみを立てまして、金利、管理費も一応入れてやっております。さらに、できました事業につきましては、それぞれこれは当然やるわけでありますが、ただ、金利、管理費というものは、技術的なものでありまして、私の社の会計は、非常に複雑な部類に属しております。建設もあり、営業もあり、その間いろいろ金利の所属の違い、あるいはその中に、余った金を運用するとか、こういうものもございまして、一応予定的にやった経営をいたしておりますが、最終的には建設に幾ら振り向けるか、あるいは営業の部分にどう振り向けるか、入った金利をどう差し引くというようなことを実際にはやっておりますので、必要に応じまして、またその資料を差し上げて御審議願いたいと思いますが、趣旨はさようにいたしておる次第であります。
○西村(力)委員 最後に開発室長にお尋ねします。日新電化の正味資産を算定する場合に、会社の解散した場合の退職金を差し引いたということを聞いているのですが、そういうことをやっているのですか。
○長沢説明員 今の問題につきましては、解散するということは考えておりませんので、一応試算はいたしましたけれども、検討の途中で一ただ、その資料は持っておりますけれども、全然それは考えておりません。
○西村(力)委員 それでは終わります。
○三和委員長代理 委員長から開発室長にお尋ねいたします。
 これはお尋ねするまでもないことですが、東北開発株式会社というのは、昭和三十二年に予算化いたしました政府出資は五億ですか。
○長沢説明員 五億です。
○三和委員長代理 それに政府保証の二十億融資。三十三年は二十五億に五億。三十四年は二十五億に五億。三十五年は二十一億に五億。本年は二十八億に一億。政府出資は二十一億であって、政府保証の融資は百十九億、これは間違いありませんね。
○長沢説明員 その通りです。
○三和委員長代理 そうすると、その合計は百四十億になりますね、二十一億に百十九億で。僕の計算ではそうなるんだがね。――そこで、政府保証というものは、言うまでもなく、もし東北開発のこの会社がつぶれた場合には、政府で全部支払いをしなければならない、これは間違いありませんね。
○長沢説明員 そうです。
○三和委員長代理 そうすると、資本金は幾らですか。
○長沢説明員 現在二十四億です。
○三和委員長代理 そのうち政府資金以外のもの、一般の、たとえば東北七県の出資金、この額は幾らですか。
○長沢説明員 政府出資は、二十四億円のうち二十三億七百五十万円でありまして、九六・一五%であります。大部分が政府出資であります。東北七県は三・〇八%で、七千四百万円出資いたしております。市町村は〇・〇五%でありまして、百十五万円の出資であります。そのほかは農業協同組合その他の団体、個人であります。大体以上の通りであります。
○三和委員長代理 そうしますと、東北開発株式会社なんというのは、全く名前がおかしいんじゃないですか。やはり株式会社ですか。政府がほとんど出しておるのですから、これは完全な政府の直営事業みたいなもの、公団以上の性格を持ったものと私は思いますが、政務次官、どう思いますか。
○江藤政府委員 これは出資金だけの問題ではなくて、その行なう事業に非常に関係があるんじゃないか、かように私は考えるのであります。こういういろいろなセメント工場でありますとか、砂鉄工場でありますとか、ハードボードでありますとかいうような、いわゆる民間企業的なもので、しかも、これを民間企業にまかしておいたのでは……o
○三和委員長代理 政務次官、そこまで聞いてないのです。
 そこで、東北開発としましては、たくさんの事業をやっておるだろうと思いますが、企画庁の監督のもとに置かれておるおもなる会社は、たとえばどこですか。――質疑応答するのはめんどうくさいから、私から申し上げましょう。土地造成、砂鉄、セメント、この程度ですか。
○江藤政府委員 そのほか、カーバイドがあると思います。それからハードボードですね。
○三和委員長代理 そこで、私がきょう特に一言お伺いしたいのは、先ほど西村君から盛んに質疑応答が行なわれた、ことにセメントに限定したいと思うが、山本参考人の話では、これがだんだん売れなくなるのはあたりまえだというような感じを私は受けた。しかし、今までの私の調査によりますと――東北セメントというものは、メーカー品の小野田セメントと比較しまして、どちらが安いか、まずこれからお伺いしたい。
○山本参考人 私、実は営業担当でなく、経理の立場であれですが、鉄道の納入価格というものが一つの基準になっておりまして、最近は五千八百円かと思いますが、本社は、それに対しまして五千七百五十円程度に売っておるわけであります。一般の分から見ますと、二百円程度安いというのが、うちのやり方でございます。これは平均のことでありまして、具体的にはそれぞれ違うかと思います。
○三和委員長代理 ところが、私の調べたところでは、東北六県で小野田セメントが一トン当たり五千五百円から五千六百円、開発セメントは五千七百円です。これは重役の各位がお知りにならなければ困ります。私の調査が間違っておれば別ですが、私の調査が間違ってないとすれば、三百円程度商い。ただし、東京に売る場合には安い。東京に売る場合には、私の調査では五千四百円に売っておる。この運賃は、工場から東京まで持ってくるのに千五百円。そうすると、あなた方の手元に入るのが三千九百円。反対に東北地方に売るのには、三百円高く五千七百円に売っておる。これの運賃はどうかというと、近いから七百円で済む。あなた方の会社の手取りは五千円で、そこに千百円の開きがある。これはどういうわけで東京が安く、東北開発のためにできたセメントが東北では高くならなければならないのか、この理由を承りたい。
○山本参考人 今御指摘の点は事実と思いますが、これは東北地方の需要期と東京地方の需要期とはだいぶ差がありまして、私の方の会社の売り方が、どうしても全体生産量から見て値段を下げて売らなければならぬという立場から、下期にはどうしても東京方面にくるわけであります。従って、一般の市況も下がっておる状態でありまして、ある程度固定費を補うプラスの価格であれば、それだけ利益になるわけでありますので、そういう五千四百円に売った事情もあると思います。お話のように、運賃も東京は千三百円程度かかっております。青森辺におきましては千百円でございますが、そういう事情の面が多々あったということを御了承願いたいと思います。
○三和委員長代理 今山木参考人の話では、私の調査と非常に違いますが、これはもう一度あなたの方でお調べなさるか、また私の力で調べて――証人となるべき者もたくさんおりますし、また私の調べた証拠もあります。これは非常に重大なことであります。
 企画庁の方々に申し上げますが、東北のいわゆる低開発の地帯を他の水準まで持っていこうというのが、政府の方針なのです。そして安いセメントをあの地力に与えて港湾なり、あるいは道路なり、あの地方の開発をする、こういう方針のもとにセメントが生まれたと思う。ところが、今の場合、逆に東京方面には安く、東北六県に対しては非常に高いものを与えている。こういうことは、企画庁の方針と相マッチするか、どうかということを承りたい。これは長沢さんでよろしい。
○長沢説明員 ただいまの御指摘の点は、まことにその通りでありまして、あくまでも東北の開発のために寄与するというのがねらいであります。当時東北興業株式会社がセメント工場を建設する場合の第一の根拠は、その通りでありまして、できるだけ良質低廉なセメントを、東北地方の特産資源を利用して製造いたしまして、東北開発のために寄与する、ひいて日本全体の建設事業の低廉化をはかるというのがねらいでありまして、委員長の申された通りでございます。しかしながら、東北開発会社といたしましては、三十二年の第一回東北開発審議会におきまして、東北開発株式会社の事業基金というものがきまりました。これは東北開発促進法によってきまったのでありますが、その中に、これは当時問題になりましたけれども、やはり会社である以上は、経営の健全化をはかるということが明記されましたので、そういう線から考えますと、東北のような不需要期を非常に控えておるところといたしましては、しかしその年産もとめられないというような場合には、東京方面にある程度持ってくる、そして少しでも全体のセメントのプラスになるという措置は、やむを得ないと思います。しかし、これはあくまでも変則的なものだと了解しております。あくまでも当初の方針は、豊富低廉なセメントを提供するということでございます。
○三和委員長代理 では総裁にお伺いします。
 先ほど西村委員の質問に対して、現在ストックがどの程度あるかということに対しては、明確な答弁がなかったようであります。私から申し上げますと、約四万から五万トンあります。セメントというのは、一カ月ストックすると強度が一〇%落ちる。二カ月放擲すると二〇%、六カ月置きますと半分になってしまう。こういうことは、もちろんあなた方は御承知のはずだ。どうして売れないか。どうして売らないのか。私は、むしろこれはあなた方は売らないのだ。売れないのじゃない。というのは、私自身ことを申し上げますが、私は先年建設政務次官になりまして、東北開発のセメントを調べました。その場合、建設省の役人は、今や開発セメントはその他のメーカー品と絶対見劣りしないという話であります。そこで私は、東北六県の知下並びに建設省の東北地建局長等に頼みまして、なるべく東北開発のセメントを使ってもらいたいということを要請しました。ところが、地建の局長は、これに対し、いつでも相談に乗ります、また使いましょう、どなたかよこしてもらいたいという話であって、私は、ある人を通してあなた方に要請した。ところが、その後に聞きますと、一ぺんも行っていない。東北開発は、東北地建に対して一ぺんも参っておりません。そういう工合では、片方は役人で、買う方ですから、あなた方から注文をとりにいかなければ、買わないわけです。だから、これを考えてみましても、あなた方は売る気はない。しかも、驚くべきことには、このストックをすることによって、日通の倉庫費をあなた方は五千万円払っておる。であるから、東北開発、すなわち開発会社のこの分だけは赤字がどの程度であるかということは、私は想像がつかない。総裁、この際明確にしてもらいたい。
○渡邊参考人 今のセメント販売でございますが、これは売らないのじゃない、売ろうとして極方私ども努めております。
○三和委員長代理 どこへ努めておる。
○渡邊参考人 それは、大体において、私ども、六、七割は官庁方面が多いであろう、それから他のものは一般民間向けとして商売ができるだろうという目安のもとにやっております。そうして各地建に対しましては、相当私の方の営業部の者が行っております。たまたま三和先生のお聞きになったとき、あるいはそういう点があったかもしれませんけれども、現在でも非常に努力をいたしております。
 それから在庫の点でございますが、在庫は、先ほども山木理事から御説明申し上げました通り、会社は、社外にサイロなり倉庫なりというものは持たないのでございます。ただいま仙台に倉庫を建設中でございますが、大体一般の業者といたしましては、私どもの聞いたところによりますと、昨今社内には大体二カ月生産分のストックをしておる。そして社外には今のなまコンをやるとか、サイロを持っておるとかいうので、約一カ月半から二カ月の在庫をいたしておるわけであります。それで、私どもの方としましては、三十五年度においてはたしか三千五百万くらい倉庫費を払いましたが――この倉庫の費用は、もしサイロを作る、あるいは倉庫を作るということにいたしますと、約三億五千万から四億くらいかかるのであります。この金利を考えましたのと、現在払っております倉庫料とは、そう大した差がないと考えております。それで私どもとしては、三十六年度においては、セメントの生産量も三十八万トン程度作りたい、そしてそれをそれぞれ消化していくために、いろいろな販売面についても調査をいたして、これだけ全部売りさばいていく方針のもとに進めておるわけでございます。
○三和委員長代理 もう一点。総裁の御答弁は、一生懸命売りにかかっておる、だがなかなか売れないというのか、熱意はあるけれども、からだが動かぬのだというのかわかりませんが、一つのいい例をあげます。昨年の五月チリ津波がありましたね。あの当時、一般のメーカー品は、災害見舞と称してトン当たり二百円下げた。しかるに、東北開発の開発セメントでは、この際だからもうけろというので、全業者に指令を下し、逆に二百円高く吹っかけた。これは事実だ。こういうことであるがゆえに、すべて橋頭堡を失っちゃった。ほかの方は、メーカー、商売人が二百円安くするのに、高くするという、この際でなければ売れないという根性、しかも災害で困っておる、この復旧工事に使うのです。東北六県、特に宮城、岩手、この方面の太平洋岸は、非常にひどくやられた。そういう感覚は一体どこから出てくるのかわかりませんが、いずれにしましても、ほかの方でお見舞として安くするというのに、東北を助けなければならぬ東北開発セメントが、高くしなければ、この際でなければもうからぬという感覚は、一体どういうわけか。これは総裁に答弁を求めます。
○渡邊参考人 私ども、チリ津波の場合に、そういうふうに高く売れという指示をしたことはありません。それから開発セメントについて、売らないとおっしゃいましたけれども、われわれは非常に努力をいたしております。ただ、当初開発会社の開発セメントは、シャフト・キルン法によってやりましたので、これらは日本のJISの標準規格においても、強度が二百キロというのが標準であります。しかし、日本の一般のセメント業者は、大体三百五十キロから上のものを、強度が強いほどいいというような考えのもとに、非常に強度のいいものを出しております。しかし、シャフト・キルンでもやはり四百キロ程度までは出ますけれども、日本としては初めての製法でございます。それがために、他のいろいろな同業者の悪宣伝等もありまして、東北開発のセメントは品質が悪いのだという宣伝をされました。それがために、やはり売れたかったり、一時ストックのやむない状態でありましたのですが、現在ではもうさようなことはございませんし、ことにレポール・キルンを増設しましてから後は、相当な強度も出ております。今後の販売については、そういう懸念はないと考えておるわけであります。
○三和委員長代理 それでは総裁に申し上げますが、私の試査が間違っておるか、あなたの発言が間違っておるか、これはここでもって、今山田君が待っておるのに、議論してもしようがない。この次に確固たる証人と証拠をもってもう一度調べますから、御了承願います。
 通告順によって山田君。
○山田(長)委員 最初に企画庁にお尋ねしたいのです。
 先ほど来から東北開発の営業不振の問題等について、いろいろ原因の究明がなされておるわけですが、監督官庁である企画庁として、やはり監督のいかんが営業上にも大きな影響を来たしてくることは事実だと思います。営業である以上は、当然今おやりになる仕事も、同種の営業の競争が各地で盛んになされておるということは不実だと思います。そこでストックの問題とか、サイロの問題とか、会社の人たちから保管に関するいろいろな問題も出たわけですが、企画庁としては、これに限ったことはないと思うのですが、許可、不許可を決定するというような場合において、敏速を要する場合に、書類等が出たときに、どのくらいの歳月をいつも要しておるものであるか。やはり会社は営業である以上、当然このことは考えられてしかるべきであると思いますけれども、いかがです。
○江藤政府委員 私、企画庁に参りまして、東北開発株式会社の経営につきまして関係いたしておるわけでございますが、私がただいま考えておりますのは、これが国家資金で運営されておりまするために、一般の会社に比べまして、会計あるいは経営について監督が非常に厳重でございます。これは会社の性格としてやむを得ない。しかし、これは民間企業と対抗する面が非常に多いのでございますからして、早く弾力的に動けるようにだけは、できるだけ法の許す範囲においてはいたしたい。従いまして、年々の専業計画の承認というようなことにつきましても、非常に時間を要しておるのが実情でございまするので、できるだけ事務当局を督励いたしまして、早く事業許可などを出すようにしてくれ、もし問題があって、自分で説明がつけられる問題があればいつでも出ていきますからということで、極力早くいろいろな許可や認可等につきまして事務を促進するというふうに、私は努力しておるつもりでございます。ただ、個々の問題で何カ月、これは何カ月ということにつきましては、事務当切から説明させたいと思いますけれども、とにかくこれまでのそういう問題は、相当におそい。従って、東北のように早く冬がくるようなところにおきましては、仕事が非常にやりにくいのではないか、そういうふうに考えまして、できるだけ事務を促進するようにいたしたい、こういう方針でおるわけであります。
○山田(長)委員 今度は会社側に伺うのですが、実はこのセメント工場ができるときに、私は、数年前でありますが、視察に行ったことがあります。その当時の東北のセメント工場のできるときの話を伺ったことを今申し上げますと、東北以外にはこのセメントは使用しない、関東の方には出さない方針である、こういうような話が当時出たと思います。今は関東地方の方にも出ているのでありますが、当時はそういう話を伺いました。しかも、品質は関東地方においてできている品物よりもはるかに優秀なものができる、こういう話も伺いました。この工場の完成の後には、セメント界に一つのエポックを画するほどの事態になる、当然既成のセメントの値下げが行なわれる事態になるのではないか、こういう話が出たことがあったと思います。しかるにこの報告書を見ますると、残念でありますが、先ほどからの話にありますように、原価計算の面においてもあまり利益がなくて、トン当たり七、八十円の利益しかなさそうだ、こういう事態を見ますると、最初の企画とはかなり変わってきていることは事実であります。先ほど山本さんの御説明を伺っておりますと、売り上げ金等における回収不能のところがあるやに伺っておる。私は、実はこのことについて、いろいろ調べてあります。調べてあるのでありますが、またもう少し調べなければならぬからここで伺うのでありますけれども、売掛金については、かなり政治的な圧力等がかけられておって、なかなか回収不能な状態に追いやられているという話である、こういうことを耳にしているわけであります。実際問題としてそういう問題があるとすれば、国民の血税を百四十億も投資している東北会社として、これは当然私はもっと決算としては究明しなければならぬと思っておるわけであります。その点、先ほどこげつきの問題について経理の相当でありますあなたからは明確にいわれてなかったが、どの地点がこげつきの個所の多い代理店なのか。聞くところによると、一つの県に販売店は一カ所しか持たないという話であるが、これはどういう関係で一つの県に販売店は一カ所しか持たないのか。幾ら何でも、どんどん品物をさばくためには、販売会社からさらにその代理店をどんどんどんな小さな町にでも作って販売したらよさそうなものに思うのですが、私にはその点の理解がいかない点がありますので、この点を担当の理事から伺います。
○山本参考人 お答え申し上げます。
 前段の方は、これは総裁から申し上げた方がいいと思いますが、売掛等の問題、それから代理店の問題につきましては、私から申し上げます。
 私どもの過去三年の実績から見まして、この回収不能ということを非常におそれまして、できるだけ注意して参ったつもりであります。しかし、御指摘のような、そういう面も最近幾らか出て参りましたので、そんなことから、この三十五年度の決算におきましては、いろいろ事情を調査中でございますので、一応直ちにこれが回収不能だとは決しがたい問題であります。そこで私どもといたしましては、約十億の手形割引売掛金がございますから、事務当局が認容する範囲の千分の七、今回のそれは七百万でございますが、こういうものを年々税法積立金といたしまして継続して、経営の堅実化をはかっていきたいと考えております。今申されました点につきましては、目下いろいろ調べて、必ずしも回収不可能という断定をつけがたい点がございますので、それぞれ関係の方面と折衝してやっておる次第でございます。また必要によりまして御報告することとし、ただいまはこの程度に考えております。
○渡邊参考人 ただいまの販売店の問題でございますが、当初シャフト・キルンの年産額は二十万トンというふうに考えまして、大体それの六割五分ないし七割程度は官庁向けに直売するもの、さらに残ったものは一般民需向けと考えまして、東北七県に対して残りのものを特約店をきめて売るという場合に、めちゃくちゃにその数をふやしても、量が少ないのにしようがなかろうじゃないか。ただ、これは需要者に対するいろいろなサービスの競争でも、ただ一店では工合が悪いだろう。だから二店か三店くらいならよくはないかと考えて、一応われわれ会社の内部としては、一県二店程度にきめたのでございますが、その後半産量もふえ、また今後の増産も考えております。過去の成績から見ますと、他の比較的有力な業者の特約店と違いまして、この会社には新しい特約店が多く、セメント販売にも経験の浅い人々が多いのでございまして、そういう点からも、何も別に二店とはっきりきめたわけでなく、それ以上ふやしてはならぬということはないのでありますから、そういうことについても、再考慮してしかるべきものじゃないかというふうに私は考えております。なお、一店ということは、たしか宮城県がただいま一店になっておりますが、これらについてもう一店ぜひ指定してくれというような申し出もありますので、ただいまこれらの指定については考慮中であります。
○山田(長)委員 回収状況については、少なくとも三十四年、三十五年度は、明らかになってしかるべきものと思うのです。この点について、責任の立場にある人たちが督促できぬような状態にあるのだということが流布されておる。これが事実とすれば、重大問題だと思うのです。こんなに国民の血税がたくさん使われておる個所において、これを督促もせずにおくというようなことであるとすれば、三十四年度と三十五年度の状態というものは、すみやかにお出しになっていただきたいと思いますが、どうですか。
○山本参考人 ただいま御指摘のように、督促ができないというお話でございましたが、私ども経理の立場からは、適正なことをやっておるつもりでございまして、むしろきびし過ぎるというようなうわさも私どもは聞いておる次第でございます。ただ問題は、どの程度の問題でこれの回収をはかるか、こういう点で考慮しておるという程度でございます。決して御心配の点は、わが社としては今ないと考えております。
○山田(長)委員 三十四年、三十五年度の売掛代金はどのくらいですか。
○山本参考人 これから申し上げますのは、三十六年末にしまして、会社全体の売掛金は、今回の決算の予定では四億三千五百万、三十五年度末は二億九千五百万。ここに例を引きましたのは、先ほどもお答えしましたように、二十万トンから約三十万トン程度に急激にふえておるということも反映しておるということであります。これはもちろんカーバイドの売掛金も入っておりまして、この内容の区分がまたあるわけでありますが、これは今手持ちの資料を調べればお答えできると思いますが……。
○三和委員長代理 委員長から申し上げておきますが、さっそくデータを作って出すようにしてもらいたい。
○山本参考人 それではそうさしていただきます。
○山田(長)委員 今委員長から資料の請求がありましたが、これは一つ府県別にお出しになっていただきたい。
 それからさらに伺いますが、聞くところによると、セメントというものは、ほかの社では全部相当な金額を保証金としてとっておるようであります。東北の場合は、販売店の保証金というものはどのくらいの金額を一社でとっておるのですか。
○山本参考人 最初代理店になりますについては、三百万円を現金で入れさしております。これに対しましては、六分の金利を払っております。さらに数量がふえるに従いまして、いわゆる売掛がふえるに従いまして、五百万まで徴収いたしております。
○山田(長)委員 仕事の内容がかなり広範にわたっておりますので、これはいずれ決算委員会から調査に行くことを要請したいと思います。
○三和委員長代理 了承いたしました。
○山田(長)委員 それから三十五年度の決算の状況の、差引当期純益金という中に、セメントの岩手の工場、福島の工場、木友の鉱業所、それから会津ハードボード工場、これらはいずれも赤字になっておるようですが、先ほど西村委員からも質問がありました土地造成事業の部分だけは、利益になっているようです。この土地造成では、先ほどどのくらいの利益々上げているかということの御質問がありましたが、今土地造成は、何カ所東北で計画されております。
○松本参考人 現在着手しておりますのは、酒田港の周辺の、先ほどお話がございました大浜地区並びに高砂地区でございます。将来着手しようとしておりますのは、小名浜の藤原川の左岸十八万坪、右津約八万坪でございます。あとは万石浦の約二十万坪のものを確保しております。
○山田(長)委員 社長の担当している部門も伺う予定でおったのですが、社長もおりませんし、さらに次会の委員会のこともありますので、この点については、私は質問を終わります。
○三和委員長代理 本日の東北開発株式会社の会計に関する調査は、この程度にとどめます。参考人各位には、長時間にわたり御苦労様でございました。――これはとどめておくだけですから、あとで、もっと信憑性のある結果を伺わなければならぬということは、先ほど申し上げた通り、十四億の血税が入っておる国策会社ですから、たとい寸毫といえども、不純な方法等によって損害を与えるべきではない。ために、もっと的確な証拠並びに証人を求めまして、もう一度御苦労願うかもしれませんから、その点、御了承お願いいたします。
     ――――◇―――――
○三和委員長代理 続いて、昭和三十三年度決算及び昭和三十四年度決算を一括議題とし、日本電信電話公社関係について審査を進めます。
 質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、これを許します。勝澤芳雄君。
○勝澤委員 私は、前会に引き続き、電電公社と公共建物株式会社との関係について、質問を続けてみたいと思うわけでございます。しかしながら、いろいろ調べて参りますと、総裁も、副総裁も、当時は責任者でないお方でありまして、いろいろな点で御批判なり、やり方についてのお考えもあろうと思うのですけれども、前任者のやったことですから、やはりそれを是とする立場でいろいろな御答弁をしなければならないという点は、私も大へん了解をいたすところであります。しかし、やり方そのものについては、出時役員ではなかったでしょうけれども、やはりお気持なり、あるいはこういうやり方についての率直な御意見というものを、私はぜひ賜わりたいと思うわけでございます。また、政務次官に対しましても、この問題は、過般だいぶこの決算委員会で小川委員から質問をされたわけでありますけれども、当時の佐藤政務次官も、今初めて聞いた、いろいろと議論もあるので、よく検討し、調査をしよう、こういうようなことが、議事録に戦っておるわけであります。そういう点からいきますと、またこれも質問を続けていくと、どうもそこへ突き当たるような気がするわけであります。これは原子力研究所のCP5の決算についていろいろ質問したときにも、結論的には、その当時おった人は一人もいないわけでありまして、幸いに建設局長だけはその当時から関係をしておるわけですけれども、やはりその上の方のことが一番必要になってくるわけでありまして、大へん御答弁がしにくいと思いますけれども、ぜひ協力を賜わりたいと思うわけでございます。
 そこで結局、結論的に言えることは、公共建物株式会社に三宮あるいは霞ヶ関、千代田、日比谷、こういう仕事をさした主たる原因というものは、電電公社が自己資金をこれに振り向けるのは、資金的に困難というよりも、ほかの方に重点を濃くべきだ、こういう建前から、こちらの方は公共建物に建設をさして、それを買い取る、こういう方法でやられておるように思うのですけれども、最近、私電電公社の経営状態を見てみますと、必ずしもこういう方法を講じなくてもよろしいんじゃないかというように思うわけであります。そういう点から、当時と今日と比べて、やはり今後もこういうやり方を続けられていくのかどうかという点を、最初にお尋ねしたいと思うのです。
○大橋説明員 公共建物が、公社の建築物を建築いたしまして、それを公社に貸し付ける、あるいは公社に売却するというやり方を、今までやったわけであります。これはただいま御指摘の通り、公社の事業の上から見まして、できるだけ資金を現場の電話局とか、あるいは機械、あるいは線路等の、現場の直接事業そのものの働くものに向けたい。それで同じ建築物でも、本社の建物とか、あるいはその他非現業的な建物は、できるならば外部資金の利用し得るものがあればそれを利用しよう、こういう趣旨で今までやってきたわけであります。今後もこのやり方を続けるかどうか、こういうことでありますが、御承知の通り、電電公社といたしましては、できるだけ五カ年計画の遂行に努力して参ったのでありますが、なおそれでも一般の電話申し込みというものが非常に熾烈でありまして、現在でも、御承知の通り、八十万以上の積滞数がまだたまっておる状況でありまして、資金の需要というものを非常に痛切に感じているわけでございます。われわれの普通調達をする金は、できるだけ電話の局舎なり、あるいは機械なり、線路等の、直接業務に必要な方に向ける。あるいは非現業的の建物の、事務室のようなものは、できるだけがまんをする。がまんのできない場合には、ある程度の外部資金を利用し得るものがあれば、これを利用する。考え方としては、今後もこういう考え方で進めるべきであろうと思うんです。しかし、そのやり方についてはいろいろあると思うんです。ただいま御指摘の、従来と同じやり方でやるかどうかということについては、もしやり方についてまずい点があれば、今後いろいろむろん直していかなければならないのですが、ただ、先ほど申し上げました一般的のアイデアの点においては、従来の考え方は、必ずしも私は間違っているとは思いません。
○勝澤委員 今の問題は、もう一度最後の締めくくりのときによくお伺いしたいと思うのです。総裁、副総裁並びに政務次官は、私よりも内容についてはよくおわかりになっていると思うんです。私も、与えられた資料の中で調査しただけでありますから、それで判断をして申し上げておるわけでありますから、少し言っただけでも、大体中身は全部おわかりになろうと思う。
 そこでまず私は、公共建物株式会社と、それから三宮、それから霞ヶ関、千代田、日比谷、こういう順番に一つ一つ区切りながらお尋ねしていきたいと思うんです。
 この公共建物株式会社、これと電電公社、そして建物を建てた関係、この関係について会計検査院にお尋ねしたいのですが、検査院としては、どこまで検査の機能というものが行なわれるのでしょうか。具体的に言いますと、電電公社が直接の予算で建てた建物ですと、会計検査院はその工事全体についての検査ができるわけです。しかし、現実には電電公社が公共建物株式会社を置いて、それにかわりに建てさして買っているということですから、業者の選定なり、あるいは入札の仕方なり、あるいは物の単価なり、そういうものは、買い上げるとぎに問題になってくるだけで、それ以外には何も会計検査院の効果というものを現わさないということなんで、その関係で、会計検査院は一体どこまで公共建物に、あるいは建てた建物ですか、どこらまで具体的に――一般の国のものをやる場合とこの場合とは、どう違うのでしょうか。
○平松会計検査院説明員 公共建物の場合におきましても、事態によりましていろいろあるわけでありますが、最初の三宮からこの日比谷電電の前までの分につきましては、これは建てたものを数年にわたりまして購入しておるわけでございます。従いまして、購入の段階に至りまして、初めて検査院が検査するということになります。それから今度の日比谷電電の建物につきましては、これは公共建物が建てたものを共済会が買いまして、そのものを公社が借り上げるということになりますので、借り上げる段階におきまして、初めて検査院が検査するという段階になります。その前の段階で、公共建物の工事費が幾らかかったかというような検査は、検査院としてはできないような状況であります。
○勝澤委員 そうしますと、ここで二十九年のときに三宮電電について指摘をされたわけでありますけれども、相当詳細にわたって指摘をされておるわけであります。結局その詳細に指摘をした指摘の内容というものは、やはり平常の電電公社が建てたという立場で、買い取る場合の計算というものはずっとされておるわけでございますか。それはやはり経理上の問題だけであって、入札上の問題というものまでは及ばない、こういうことになるわけですか。
○平松会計検査院説明員 結局そのものは国が買い取るわけでございますから、買い取る分につきまして、その原因となりました契約がどういうものであったかということについては、タッチしておるわけでございます。それから工事費そのものにつきましても、相当当時いろいろ照会しておりますが、これは公社の方で公共建物の建設費の実費を調査することができるような権限になっておりましたので、その権限に基づきまして、私どもも、公社が調べられるものの延長というような格好で、公社のお調べになりましたのをそばで見ておるというような格好で、いろいろ実費の内容も調べまして、検査報告にあげたというような実情であります。
○勝澤委員 このとき、金利として四百万を指摘をし、それからそのほかの費用として千三百四十一万円を指摘をしておるわけであります。一応千七百万というのは、そういう言い方がいけないかどうか知りませんけれども、むだな支出だという言い方になると思うのですけれども、結局千七百万というものは、一つの指摘になっているのです。これは結論的にどうなったのですか。
○平松会計検査院説明員 これは、金利の点だけははっきり不当といたしまして、四百余万円のものは、公社が負担すべきものでなしに、公共建物が負担すべきものであるということでいったような形になっております。従いまして、その金額は回収されておるわけでございますが、なお書きでうたっておる部分が今の千七百万円かと思いますが、これは実際かかった経費だけを払えばいいというのか、適正な実費として、請け負ったものの企業的な努力による面はある程度見なくてはならぬじゃないかというような点もございますので、はっきりとそれだけの分は高過ぎたというようなことは、言っておらないわけでございます。
○勝澤委員 ここで会計検査院の指摘をした内容と、それから電電公社の今のやり方、あるいは公共建物から買い取った等の問題点というものは、出ておるわけです。それは、今言いました千三百四十一万というのは、結局会社の努力で節減したんだ、片方では、今度は管理費として二千三百余万円出ておるんだから、だから管理費で見ているんだから、それは削るべきだ、こう言っているわけです。しかし、会計検査院はそう言ったけれども、電電公社は、いやそうじゃないということになって、御破算になったということは、それ以上のことは、会計検査院としてはもう言えないということになっているのですか。
○平松会計検査院説明員 これは多少見方がありますので、ぎりぎりの実費だけを見ればいいということでいくのは、少し強過ぎるんじゃないか。しかし、向こうが企業的な努力に基づくというような名目で、それよりも非常に低く資材を購入しておるというような場合には、その安く購入した分と、一応の予定価格で大体この程度の材料費はかかるだろうというような額との差額を、全部回収すべきものであるということもどうかと思われますが、その点は、公共建物に請け負わせるというような関係が、異例な関係でありますので、ある程度その差額というものについても、公社といたしまして、かからなかった分は見ないで、購入価格から除いてもいいんじゃないか、こういうふうなことを申しておるわけでございます。
○勝澤委員 私は、よくこういうことを感ずるのです。会計検査院として指摘をする。しかし、答弁が出る。答弁と会計検査院の意見とは食い違っておるけれども、それがそのままたなざらしになっておる。それではいけないと思う。やっぱり結論を出して、それは会計検査院が間違っておったら間違っておった、あるいは勘違いしていたら勘違いしていたんだという結論というものを、私は出していただかなければいかぬと思うのです。この場合には、私ははっきりとなお書きの方で指摘をしていると思うのです。千三百四十一万円というものは節約できた、それで二千三百余万円というものは管理費に入っているんだ、それを十分見ているんじゃないか。今度は逆に、これを公社そのものが請け負わしてやったならば、私は、千三百四十一万円というものは浮いてくると思うのです。それはかりに入札で公平にやったら、どうなりますか。ですから、その点が不明確なまま、この二十九年のときにこのままになっているのです。
 それから次の問題をお尋ねしたいのですが、三宮電電のやり方について、公共建物について相当詳しく検討された。そしてこれは三カ年で返済を行ない、その後今度は霞ヶ関を行ない、千代田電電をやっている。ここまでは検査が終わっていると思う。そうしますと、霞ヶ関なり千代田電電の分についての検査は、どんなふうに行なわれたでしょうか。
○平松会計検査院説明員 三富の検査と同じような目でもって検査をいたしました。そしてその検査の結果について御注意申し上げまして、是正されたものもございますが、検査報告に載せる程度の事態のものはなかったわけでございます。
○勝澤委員 こういうやり方がいいか悪いか、検査院としての指摘が困難だと思いますので、一応私は保留しておきます。
 そこで今度の三密の契約書を見ますと、資金調達については、電電公社が裏づけしているわけですね。結局、三宮の電話局を作ってくれ、公共建物が作ります、それから電電公社の分については、私の方で支払いの保証をします、こういう覚書になっているわけですが、この点は、会計検査院としていけないというふうに指摘をされたというふうに聞いているのですが、この経過を少しお聞かせ願いたい。
○平松会計検査院説明員 三宮の建物につきまして、ただいまお話しのような保証の条項がございましたので、これは二十八年でございましたか、注意書を出しまして、そういった保証は取り除いてもらいたいということを御注意申し上げまして、その三宮の分はもちろん、その後の分についても、そういう保証の条項は入れてございません。
○勝澤委員 三宮はこういう契約になっている。そのほかは、こういうやり方はなくなったわけですね。なくなったわけですけれども、私は、検査院はもう少ししっかりしなければいけないと思う。これは二条がなくなったからといって、契約書を見ていただけばわかるのですけれども、でき上がったら電電公社が買いますと書いてあるのですよ。買い主ははっきりしているわけです。そのことは、銀行が金を貸す場合に唯一の保証になると思う。これは実際には建設費が四億二千万ですから、四億二千万でこれを建てますということになっている。今までは、三宮の電電公社の分については、支払いの保証を電電公社でやっておった。これはけしからぬということでやめた。やめたけれども、現実に契約書を見ますと、ほかの協約も全部そうなんですけれども、この場合においては、約束の中では、電電公社が三年間の分割で買いますと書いてある。そのことは、私は、支払いを保証したことと何も変わらないと思うのですが、そこを指摘をしてないのは、検査院は底抜けに指摘しているだけであって、本質を突き詰めていないと思うのですが、どうですか。
○平松会計検査院説明員 これは三宮の場合もそうでございましたが、三年にわたって分割して購入するというようなことでございまして、当初は、その三年にわたって分割する場合の予算的措置の裏づけがなかったわけでございます。そこで検査院は、当該年度の分は予算にありましても、その次の年度、さらに次の年度につきましては、国庫債務負担行為として国会の議決された予算の範囲内でなくちゃならぬ、そういう措置を講じてでないと、そういう分割の購入はまずいのじゃないかということを御注意申し上げまして、その予算的な措置は、三宮以来講じられるようになったわけでございます。従って、その後の分については、購入する場合の予算的裏づけというものはあるわけでございます。従いまして、その裏づけのある予算でもって購入するということでございますので、その点は差しつかえないのじゃないかと考えております。
○勝澤委員 総裁、今のお話でおわかりになったと思うのですが、予算的裏づけというものは三カ年なりでする。それが結局、自分の方の金は有利に回さなければならぬから、自分の方の金は使わずによその金を使う。そうすると、あなたの方で使っておる金利と、公共建物が建てて、それを三カ年で買収する金利を計算した場合、どっちが高いか、安いかということは常識だと思う。その点の計算は、検査院の方はどうなんですか。
○平松会計検査院説明員 ただ予算で使います場合と、それから銀行から金を借りる場合の金利の比較だけですと、借りた方よりも予算的な措置の方が安く上がるということは、比較するまでもないことでありますが、公共建物のような形態をとりまして局舎なりを建てようとした趣旨は、それによって多くの積滞を一刻も早く解消し、早く電話を開通して収入を上げようということでございまして、そういった面に金をかけて局舎ができ、早く収入が上がるというようなことを考えました場合に、その面を比較検討いたしますと、必ずしもこの方法の方が高くつくということは言われないのじゃないかと考えます。
○勝澤委員 それでは、三宮電電の工事になぜ公共建物を指名したかという経過についてお尋ねしたいのです。三宮電電のときの公共建物というのは、どういう経過で指名になったか、いろいろ調べてみたけれども、実はわからない。公開でもやられておりませんし、競争でもやられていないわけでありますが、その辺の経過を一つお尋ねします。
○中田説明員 お答え申し上げます。
 三宮の場合は、二十八年度でございましたが、二十八年度当時は、公社といたしまして非常に資金が不足していた時分でございます。そこで先ほどお話が出ましたように、外部の資金を使おうということでありまして、そのときに、公社といたしましてもそういうことを考えなければならないというので、その当時いろいろやっておりました立てかえ工事、どこか業者が資金を立てかえてくれないかということが議に上りまして、私の方から日本における大きな業者につきまして、そういった立てかえ工事をやってくれないだろうかということを照会したわけであります。これにつきまして、業者は、資金事情その他の見通しから、とてもそんなことはできないということで、みんな断わられたわけであります。そこへちょうど公共建物株式会社から、自分の方でぜひそういうものをやろうという申し出がありましたので、公共建物と話が進んだわけであります。
○勝澤委員 今の御答弁で、そこへというところからわからないのです。そこへ公共建物から申し出があったので、私の方でやらしたのだ、そこからわからないのです。その前によそへ一生懸命照会したけれども断わられたというのは、書類の上ではまだ出ていませんから、あったか、なかったか私はわかりません。そこへ公共建物があった。公共建物という会社は、できたばかりなんですね。できて二カ月しかたっていないということは、おわかりになると思う。ですから、私の言っているのは――この前も指摘しましたが、公共建物というのは、電電公社のこういうものをやるためにできた会社でしょうと言ったら、総裁は、そんなことはありませんと言った。総裁がそう言うのは当然だと思うのです。総裁はそのときおらなかったのですから、そのためにできた会社ですとは答弁できないと思うのです。できないと思うのですけれども、事実行為として調べてみますと、これは与党の委員も言っておるわけだが、会社ができて二カ月たって五億の仕事をやらせる。そうして第一回の三宮のときには、支払いについては銀行保証したのです。ですから、そういうふうに考えてみますと、一体公共建物でなければいけない理由がわからない。公共建物でなければいけないという理由を、ちょっとお聞かせ願いたいと思うのです。
○中田説明員 先ほども申しました通り、その当時におきまして、そういった建設会社へ照会をいたしましたときに、公共建物の会社の方々がそういうことを耳にされまして、電電公社がそういうことを考えておるならば、自分の会社でやろうということで、多分設立前から耳にしておられまして、そういう会社を作ろうという議が持ち上がったのだと思うのです。
○勝澤委員 第一回の建設工事が、四億二千万円ですか、これくらい大きな工事なんです。ですから、四億二千万円の工事をするようなものが、ふらふらっとできて、おれがやろうということでやったのじゃないと思うのです。むろん信用調査もやりまして、中身もいろいろ検査したと思うのです。検査したと思うけれども、実は残念ながら、これは実績のない会社なんです。四月八日に創立総会をやって、四月十一日に設立の届け出をしている。四月十一日に設立の届け出をして、五月十六日にもうこれをやっているわけです。ですから、ここでとにかく第一回の仕事を見ても、あるいは営業概況を見ましても、公共建物というのは、電電公社のこういう仕事をやるためにできた会社だ、こういうふうに世間で見られることについても、やむを得ないとはお考えになりませんか。
○横田説明員 私、当時大阪におりましたので、その実際問題はよく存じておりますので、当時の事情をちょっと申し上げさしていただきますと、先ほど中田建築局長から御説明いたしましたように、当時電話の拡張を急がなければならないという事態が非常にあった。しかし、資金としては、予算上の資金だけでは足らないが、できるだけその要望に応じていこうということで、当時和歌山の電話局、あるいは尼崎の電話局、そういうような方面も、その当時、実は受益者債券の方を市で持ってもらうというようなことで、相当多額に持ってもらって、ようやくあの電話局の建設に当たったというようなことで、予算上の資金だけでなしに、ほかの民間の資金も活用して、電話局の建設を急いだのであります。私も当時大阪におりまして、神戸の三富の電話局の建設をとにかく早く急いでほしい、神戸の市の方、あるいは地元の方もできるだけ応援する、しかし、加入者債券を持っていくというようなことまではできないというようなことで、できるだけ早く三宮電話局を建ててほしい、これは当時の神戸市の方からも、市としてもできるだけの協力はするからというような要望があったわけです。われわれとしても、地元の局長として、できるだけ急いでほしいということを本社にたびたび申し述べておったのであります。その当時、そのような条件で引き受けてくれる土地建物会社が、公共建物以外になかったということは確かである、こういうように思っております。
○勝澤委員 それは私は、公共建物以外になかったということじゃなくて、公共建物というのは、電電のものをやるために作った会社なんだということで、あるいは三宮電電をやられた、ほかも入れて四つやっているというのを全体的に見ると、この公共建物というものは、そのために作った会社だと、世間やわれわれに思われてもやむを得ないと思われるでしょう、こう言っているわけですが、御答弁があれでしたら、その次に参りたいと思います。
 そこで、それでは公共建物は、この三宮、霞ヶ関、千代田、日比谷、これら電電公社以外の仕事は、具体的にどれだけされておりますか。私の調べたのによると、こうなっておるのですよ。公共建物の営業概況というのが出ておりまして、この決算書で見たのだから、これは一番間違いない数字だと思うのです。決算書が間違っているならば別ですけれども……。この営業報告は一部抜粋したものだというふうに書いてありますけれども、決算書で見てみますと、三井物産寮を六百九十四万円でやっており、愛知県営診療所を少しの金額でやっている。ですから、よその仕事はせいぜい一千万程度しかやっていない。二十八年に発足してから、よその仕事は一千万円程度しかやらずに、今度は、三宮、霞ヶ関、千代田、日比谷を入れてみると、約八十億くらいは電電の仕事をやっているわけです。ですから、私は、これは電電公社のこういうものをやるためにできた会社だと言っているわけです。ですから、もしそれは違うとおっしゃられても、そういう誤解を招くことはやむを得ないだろうという御答弁くらいはできると思うのですが、どうなんでしょうか。
○横田説明員 ただいまの実績は、今先生の御指摘の通りのようであります。そこで、しからばその実績から、この公共建物を公社のために作ったんじゃないかと言われますと、それは先ほどのようないきさつで、公社のために作ったものとは私は考えておりませんが、公共建物が実際の仕事をやるにあたって、われわれの方を最大の顧客として、こういう条件でどうかというようなことでわれわれの方が言ったものに対して、ほかの方が受けない場合も、あの会社は受けてくれたという実績は、確かにあると思います。
○勝澤委員 一応三宮のことはおいて、次に霞ヶ関を今度お尋ねしたいわけです。
 この霞ヶ関へくると、これが実によくわかるわけです。霞ヶ関電話局を公共建物株式会社にやらせるために、いかに当時の電電公社が苦労したかということが、書類上出ているわけです。これを一つ申し上げますと、二十九年の七月二十八日に、電築管七四六号で、建築部長名で、三菱地所と三井不動産とそれから公共建物、この三つの会社あてに、霞ヶ関電話局を作りたいから一つ引き受けてくれないか、こういう書面が出ているわけです。この書面の中に、ちゃんと七月二十八日に出して、それから公共建物は七月三十一日に回答している。三日目に回答しているわけです。それから片方の三井不動産の方は、九月八日と書いてありますが、これは八月八日の書類の誤りだと思いますが、八月八日に三井不動産で断わっている。それから八月九日に三菱地所が断わっておる。こういうことなんです。この書面を見れば、はっきりしているんですよ。七月の二十八日に出した書面に「突然の申入れで甚だ恐縮で、ございますが」こういうことを書いてある。文書の中に載っているわけです。突然の申し入れを七月二十八日に三つの会社にやって、そして公共建物は三日間でオーケーだと言っているわけです。あとの方は、突然ですから、こういう資金繰りはできません、こういうふうに霞ヶ関で出ているわけです。
 その次に、千代田電電です。千代田電電も同じように、十月十日の日にまた「突然の申し入れで甚だ恐縮に存じますが」と出して、十月十三日には、公共建物がオーケーを出している。そして三井は、二十一日に口頭で回答したと書かれており、それから三菱は、二十日に回答したとある。そうすると、明らかに霞ヶ関の電話局と千代田電電というものは、もう公共建物と打ち合わせをしておいて、突然申し入れをして、ほかの二つが断わる。これは理屈をいえば、こういう公共建物のような、何か財界の大物みたいなものが並んでいて、三井でも三菱でも受けないのはあたりまえだ。しかし、それも故意にこうなっておる。これは何と答弁しようとも、明らかに私は、これは霞ヶ関なり千代田電電を公共建物にやらせるために、こういう書類が流れているとしかいえないと思うのですが、その点どうなんでしょうか。もしそれについての私の言い方が違っておるようでしたら、御答弁賜わりたいと思います。
○山田(長)委員 関連。ただいまの問題に関連して、答弁する前にちょっとお聞きしたいのです。これはちょっと政務次官には問題が大きくて答えられないかと思うのだけれども、しかし、答えられたら答えてもらいたい。それはなぜかというと、財政投融資の中に、大蔵省では建設費の予算を組んでいないと私は思う。そこで、郵政省が予算調整をしたかどうかという問題です、庁舎の問題について。問題は私はこれから出発すると思うのです。一体したのか、しないのか、これは政務次官に答えられたら答えてもらった方がいいと思う。しかし、政務次官に答えられなければ、大臣に来てもらって答えてもらう。どうなんです。
○森山政府委員 ちょっと歯を治療いたしまして、お聞き苦しいと思いますが、建設の資金といたしましては調整していると思いますが、個々の問題につきまして、その内容については公社の方にまかしておるわけであります。
○山田(長)委員 公社の問題が、この建築の関係の予算調整の中で出ていなければ、建物を建設するについて、いろいろ四苦八苦されるのは、これはあたりまえのことなんで、その点で、私は、郵政当局が公社の問題について考えていなかったのだろうと思うが、これは公社側、どうです。この点は、やはり具体的にはっきりしなければだめですよ。
○横田説明員 私の承知している限りにおきまして申し上げますと、ただいま御指摘の予算調整の問題につきましては、予算編成そのほかにあたって、郵政省にお骨折り願ってこの予算ができるわけであります。なお、予算の弾力条項の承認、こういうようなことにつきまして郵政大臣の承認を受ける、そういうような点で御指導、御援助をいただくわけでありますが、個々の問題につきましては、ただいま政務次官からお答えがありましたように、公社がいろいろ骨を折るのは当然ではないかと思っております。
○山田(長)委員 個々の問題について電電公社が骨を折ってこういう形の公共建物会社との連携がつけられたわけなんで、この点について、郵政省としては、この公社の建物を建てることについての予算調整に努力を払わなかったではないかという印象が出てくるのです。むしろあなた方自体で、公共建物と連係をとって進行させていく過程を報告したくらいにとどめているではないかと思うのですが、どうなんです。
○横田説明員 その点は、私先ほどの言葉が足りませんでしたが、この予算のこれだけの当時の建設、これも従来の電信電話の拡張からいいますと、従来の経緯からいいますと、当時の電信電話の拡張予算も、相当大きな幅でとれたわけであります。しかし、それにしましても、先ほどから申し上げますように、電話の需要の方が非常に大きい。そこで、当時といたしましては、前から比べると相当大きな予算がとれておりますが、なおかつ不足だ、お客さんの需要を満足させるためには、なお一そう民間の資金の活用が必要だということで、電電公社の方であの予算以上にできるだけの努力をしてみよう、こういうことに相なったものであります。
○勝澤委員 私の答弁を。
○中田説明員 先ほどの御質問でありますけれども、日付の問題でありますけれども、私の方から照会を出しましたのは、霞ヶ関の電話局につきましては、確かに今先生のおっしゃる二十九年の七月二十八日でありまして、返事の来ましたのは、三井不動産が九月八日であり、三菱地所は八月九日でありますけれども、このことにつきまして、別に三菱あるいは三井につきまして、いつまでに返答しろということを私たち要求したわけでありません。向こうからこういった回答が来ましたのは、早かったわけでありますけれども、別にいつまでに返答しなければいかぬということを、私の方から要求したわけではございません。
○勝澤委員 これはそういう答弁では、とうてい納得できないと思うのです。期日をいつまでに出せと言っていなかったから、いつまでにでもないのだ。そうすると、その経過をもっと掘り下げて調べなければならぬことになるが、私は、そういう必要はないと思っているのです。それはなぜかというと、この書面にはっきりしている。なぜならば、わざわざ霞ヶ関と千代田の場合には「突然の申し入れで甚だ恐縮でございますが」――「突然の申し入れ」というのは、急なことなんです。それでしろうとの何も経験のない会社が、三日で回答したわけです。そうして日本の最も有力な会社である三菱地所であるとか三井不動産は、できないと言っている。その三井不動産は、こう書いてあるではありませんか。「当社と致しましては出来る丈積極的に考慮致度存じ種々検討を加えましたが、時日切迫、成案を得ず」、こう書いてあるではありませんか。こうやってみれば、これは急だったもので、なかなか検討する間がなかったのだと、こう常識的に思うのはあたりまえだと思うのです。むしろ、私は、三井不動産なり三菱地所をここへ呼んで、苦しい答弁を聞こうとは思わないわけです。ですから、そういう御答弁では、いささか残念だと思うのです。千代田電電の場合にも、同じような経過になっているわけでありますから、もし局長の方がお答えできないならば、当時はおらなかったけれども、総裁なり副総裁が常識でお考えになって、そうだとは言い切れなければ、そう私に思われるのもやむを得ないだろうくらいは、どうなんでしょうか。
○横田説明員 今の往復文書の日取りから考えられまして、先生がいろいろそういう御推察をされるのも無理からぬ点はあるかと思いますが、同時に、われわれの方が善意に解釈すれば、公共建物の方としては、そういう資金繰りについて、できるだけ努力してみようという気持は、確かに持っております。あるいは三井不動産とか三菱地所の方では、それだけの資金を集めるのにほんとうに苦労して、はたしてわれわれの方の仕事をやったがいいか、ほかの方の仕事をやったがいいか、それこそほんとうにもう少し時日をかして、もっと慎重にやらぬと、これでは必ずしも有利じゃないと判断する、その時日が少し少な過ぎたという点はあるかもわからぬと思いますが、常識的に考えて、われわれも、必ずしもそれだからどうのこうのというのでなしに、これは相当いろんな諸条件がついていますので、それだけの資金を調達してやるのに、必ずしも有利な企業ではないという判断をされたものと、私は考えるわけであります。
○勝澤委員 とにかく三日で回答が出るなんというのは、これは異例なことですよ。そして霞ヶ関の買収が――これは建設価格じゃないのですよ、お宅が買った価格が十一億四千四百万、それから千代田電電も十一億千八百八十七万円ですから、相当なものなんです。それで、これは、受ける方では大へん条件がいいのです。さっき私は会計検査院にお尋ねしたが、支払い保証を電電公社が三宮のときにはやった。あとはやめた。やめたけれども、契約を見れば、でき上がったら私のところで買い取ります、こう書いてある。買い取る内容は、金利も十分相談にも乗りますと書いてあります。十分相談に乗る、こんないいことはないと思うのです。銀行が金を貸してくれるのはあたりまえですよ。でき上がったら電電公社が買い取ることになっております、これが契約書でございます、この契約書を出すだけで、銀行は貸してくれると思うのです。案の定、見てみれば、貸しているわけです。そして霞ヶ関の場合は、三十二年、三十三年と、二回で十一億も払っているわけです。建設費が幾らで、お宅が払ったのが十一億で、その金利がどうなるかということは、私が調査してもよくわかりませんから、検査院の方で十分間違いなくよくやっておりますから、それは一任しておきますけれども、結局三宮のときのやり方というものも、たまたま公共建物というものがあったのでなくて、こういうシステムをするために公共建物ができたのだ。今度は、霞ヶ関、千代田は、どうしても公共建物にやらせるために、そういう突然の申し入れをやって、突然断わられるようにしておいてやったのだ、こうなる。
 そこで今度は次の問題ですが、日比谷電電です。日比谷電電の契約はいつなったか。これも日比谷電電の契約を見てみれば――これは書類です。書類の往復ではっきりきまっておる。これは三十一年の九月一日に、今度は逆に公共建物の方から、二、三の商社において一緒に総合建物の中に入りたいという希望がありますから、一つ本社の建物は私にやらしてくれませんかという書類が出たわけです。それで今度は、九月一日に出した書類に対して、十月九日に、「お申し込みの趣旨に添う考えであります」というオーケーの回答が出ているわけです。この間のほかの会社との経過というものは、私はその書類を見ていないのですけれども、どうなっておりますか。
○中田説明員 日比谷電電ビルの場合は、前の三穴、霞ヶ関、千代田電電ビルの場合と通いまして、これはこの前のときにも出たと思うのですけれども、われわれが全く借家として入っていこうという方針でありましたこともありますし、また霞ヶ関電話局と同じ敷地でありまして、公共建物が、これに対して建設期間中ずっと監督をしておりました関係、その地下の状態、その他の問題につきましても、非常によく存じておるということでありましたし、公共建物からこういった申し出がありましたので、別にほかの会社に照会もしませんで、公共建物株式会社にこれをやらせるということになったわけでございます。
○勝澤委員 結局十一億という霞ヶ関の建物、千代田電電の十一億という建物、それから今回の、これは建設資金四十二億ですか、こういう建物が、ただそれだけの形で公共建物にやるということについては、大へん疑問があると思うのです。膨大な資金をやるのを、ほかにないから、申し込みがあったからこれにやった。これはあまりにもやり方としてはどうもふに落ちないと思うのです、そうして今度は、中の建築費の問題、建築業者の問題――電電公社が建築費の計算をし、電電公社が建築者を指名すれば、会計検査院の検査の対象にそれはなるけれども、それが公共建物で作られておれば、どこの業者に指名をさせようと――また中の問題についても一切がっさい相談をして、間接的ではあるけれども、それは電電公社が設計から施行から監督まで全部やらしておる。しかし、実際会計検査院としては、そのものを買うんだから、買うのが高いか、安いかということしかできないというやり方は、国の財産を、そんな膨大なものを買うときの買い方としては、私は好ましくないと思う。そうして買うことは、建てるときに固定をしておるわけです、契約書の中で。ですから、結局公共建物に建てさせるというときには、ちゃんと契約で、私の方は買いますといっておる。その間の債務の負担行為なり、あるいは大蔵省の方から見た場合、資金繰りは、電電公社は、そんなに困っておるのでしょうか。そこら辺の大蔵省の考え方をお尋ねしたいと思うのです。
○谷川説明員 お答え申し上げます。
 契約書を委員会の方へ公社御当局から出しておられるわけですが拝見しますと、四項でございますが、「甲の指定するものに譲渡する」となっておりまして、公社が買うのではございませんで、従いまして、建設その他急いでおりますが、こういった方面には別に支障を来たさない。私どもとしましては、別に関係のないことでございます。
○勝澤委員 そうしますと、最初の霞ヶ関なり千代田、あるいは三宮、こういうときには、催告書をやったわけですね。
○谷川説明員 ちょっと調べてみましたが、三宮、霞ヶ関、千代田、これはすべて二十七年度予算におきまして、それぞれ予算額が計上されております。これは当初は、みずから建設するという予算になっておりますが、もちろんよその建てましたものを買収してもいいわけでして、金額が計上されておるわけですが、債務負担行為の点はありませんでしたが、三宮の場合は、たしか翌年度限りの、一年限りの債務負担行為がついておりました。先ほどこれにつきましては、会計検査院の局長の方からお話がありました通り、問題がございましたが、その後は三年の債務負担行為に切りかえておりますが、いずれにしましても、予算額が計上されております。もちろん、予算計上額よりも買収の実績は高くなっておりますが、これは建設費の総額の中におきまして、公社御当局に、総裁の方に、御案内の通り相当自由裁量が、これは公共企業体でございますから当然でありますが、残されておりますので、私ども一々そこまではタッチいたすことは適当じゃないと思います。
○勝澤委員 この建築資金の繰り延べといいますか、これをやる場合には、大へんいいやり方だと思うのですよ。三つしか大蔵省は見ないけれども、三つの分を五つにならすというやり方も可能だということになるような気がするのですけれども、結局そういうやり方からいくと、大蔵省の意図する方向というのが、電電公社の場合は、こういうやり方をやられると、どうも取り締まりという言い方がいいかどうか分りませんけれども、査定の仕方というのが、なかなかむずかしいんじゃないんでございましょうか。私の調査と今のお言葉とはだいぶん違うのですけれども、たとえば三宮のときには、二十九年、三十年、三十一年と三回に払っているわけです。霞ヶ関のときには、三十二年、三十三年と払っているわけです。千代田電電のときには、三十三年、三十四年、三十五年、三十六年と払っているわけです。ですから、そういうことからいけば、大蔵省としてもあまり好ましくないやり方ではないだろうか。しかし、今まできたんですから、今まではよかったということになるんでしょうが、どうなんでしょうか。
○谷川説明員 先ほども申し上げましたように、三宮、霞ヶ関、千代田、各電話局ともそうでございますが、二十七年度予算に計上されております。もちろん、建設の進みにつれまして、支払いの年度はお話しのようにずれてはおりますけれども、公社の御当局としましては、私ども御相談にあずかった電話局はちゃんと入っておるわけでありまして、たくさんやったというわけではないのであります。また、先ほどいろいろ総裁、副総裁、それから検査院の方からもお話がございましたが、私どもといたしましても、これは国鉄の民衆駅に相当するような考え方の電話局の建設でございますが、いろいろ考え方はございましょうけれども、建設に非常に力を注いでおります現状におきましては、また、電話局を建設いたします環境の関係、先ほどお話がありました通り、都心に作らなければいかぬといった点からいろいろ考えますと、資金の面、土地の面、すべて効率的に使用するという意味で、一つの考え方ではないかというふうに考えております。いずれにいたしましても、それは今後検討しなければいかぬ問題でございますが、金といたしましては、今申し上げましたように、予算の中に見ました電話局につきましてやっておられるということでございます。
○勝澤委員 会計検査院にお尋ねしたいのですが、日比谷電電の経過はおわかりになったと思うのです。九月の一日に本社の建物を建てるそうだけれども、ほかの商社で入りたい業者もあるそうだから私に請け負わしてくれという書類を出して、それで十月の九日によろしゅうございますという回答があった。これはあと五十二億の建設資金で建設されたのですけれども、検査院としての対象にはならないのですか。こういうやり方というのは、やはり検査院として干渉すべき問題ではないんでしょうか。あるいは政治の問題なんでしょうか。その辺はどうなんでしょう。
○平松会計検査院説明員 日比谷電電につきましては、先ほども申し上げましたように、今年の二月共済会から公社が借り上げる段階になりまして、初めて検査院が検査することになるわけであります。その関係の書類なんかも、やっと最近出てきたというところじゃないかと思います。また、実地検査は、この点についてはまだ十分にはいたしておらない段階でございます。借り上げ料に関連しまして、勢い公社からも事情をお聞きすることにはなるかと思いますが、ここに書いてあります以外のことを、公社の側の御説明以外にいろいろ補足するというようなことも、検査院としてはいたしかねることではないかと考えられます。
○勝澤委員 結局こういうことなんですよ。いざ検査の段階になって、検査院から指摘をされる、あるいは政治上の問題になるときには、実は役員はかわってしまっておるわけです。ですから、われわれから言えば、食い逃げをしておるということだと思うのです。この間、原子力研究所のCP5型をやったときも、結局今からですと、間違いがあったとは言い方としては言えないわけです。ただ政治的な立場として、政務次官は、これは確かに今から考えれば遺憾だったと言う。あるいは当時の原子力委員も、それは今考えてみれば、われわれとしては間違っておったと言っておる。一つ政務次官、どうなんですか、政務次官は、この当時はおられなかったのですから、気持は一番楽に言いいいと思うのですけれども、三宮の入札、公共建物にきめた経過、それから霞ヶ関の電話局と千代田電電の指名の件、あるいは日比谷電電の場合における経過、こういうやり方を見てみると、これはわれわれが政治的に、常識的に見て、国のものを扱う場合においては、大へん感心しないやり方だと思うのですが、その点はどうなんでしょうか。
○森山政府委員 電信電話の拡充にあたりまして、建設資金を効率的に利用しようという動機、あるいは都心目抜きの場所をできるだけ効率的に使おうというようなことで、先ほど来お話のありましたような方法によって施設を作りましたことを、われわれすらりと聞いておりますと、格別問題もなかろうという感じもいたすのでありますが、また他面、特に日比谷電電ビルの土地の所有、建物の建設の経過、あるいは建物所有、その使用者というように、大へんややこしくなっておりますので、そういう点につきましては、なかなかすらりと理解しにくいというような感があることは、御説の通りであろうかと思うのでございますが、私どもといたしましては、これらの経過なり、事柄に、格別の問題はないものと信じたいと思っております。また、さようなことであろうというふうに目下考えております。
○勝澤委員 それではもう少し聞きましてから、もう一回政務次官にお尋ねいたしますけれども、そこで日比谷電電の場合も、一つだけ余分なのが入っておるのですよ。公共建物があって、それが業者に建たせて、公共建物から直接に電電公社が借りている、こういう形ならばいいのですが、そこへ今度また共済会が一本入っておるのです。ですから、その分だけむだといいますか、金利の肩がわりといいますか、むしろ共済会と公共建物と金を出し合って建ててしまって、共済会から直接電電が借りる、こういうことならすっきりすると思うのですが、そこがまたややこしいわけです。ややこしくした理由が、実はわからない。その理由をお尋ねしたいのです。
○中田説明員 日比谷電電ビルの場合は、前の場合と違いまして、われわれの方は借家人として入るわけでありますが、公共建物株式会社から直接借りることになりますと、公共建物株式会社もやはり一つの企業体でありますし、家賃が非常に高くなる。これは現にわれわれの方で三菱地所株式会社から借りております新大手ビルその他の例からいいましても、初めに協力金というものを坪当たり十二万円払いまして、なおかつ毎月の坪当たりの家賃の額が四千五百円というような多額の家賃を払わなければならない。そうしませんと、不動産会社といたしまして採算が合わないのだと思いますが、こういう大きな金をわれわれが払うといたしますと、非常に公社の負担にもなります。そこで第三者、すなわち共済会、これは公社の外郭団体でありますけれども、ここに買ってもらって、それをわれわれの方で借りていこうという案が持ち上がったわけであります。共済会は、われわれの方としましては、公社の従業員の社宅等を建てまして、われわれの方が借りておるわけであります。この例によりまして、共済会に買ってもらい、それを借りていきまして、七十年間こちらが借り上げますと、あとで共済会が無償で公社に寄付するということになっておりますので、この方が公社として非常に有利であるという考え方から、こういった第三者が中に入ったわけであります。
○勝澤委員 そこで公共建物から借りるよりも、公共建物で作ったものを共済会が買って、それを公社が借りた方が安いという、そこがわからない。一つのクッションが入っているのですから、直接公共建物から借りた方が安いと思うのです。なぜクッションをしたかということを言わないから、結局言葉では安いという言い方にしかならぬと思う。結局これは資金調達の内容を見れば、肩代わりしたのですよ。公共建物は、全部借金で作ったわけです。公共建物は、その資金調達を五十二億九千二百万円ですか、したわけです。そしてその相当な部分というのは、公社が買いますという裏づけ保証をした。ですから、銀行は貸したわけなんです。その銀行が貸したものを、早くやらなければならぬからということで、今度は共済会の方が銀行から借りてやったわけです。結局これを見れば、この銀行から借りた分が全部、今度は共済会に肩がわりをしているわけなんです。この資金をずっと合わしてみたら、これは一銭二厘まで間違いなくいっているわけです。そこで結局残った分がどこかというと、生命保険会社の分が公共建物の借金として残るわけです。しかし、権利金として、東芝から建設協力費で十一億九千二百万円とっているわけですから、そしてでき上がったものは東芝に貸しているわけですから、そうすると、これもあれだと思う。結局でき上がったものを公共建物が持ち切れないから、これをこっちへ持たして、建物を担保に借りているわけでしょう。そのために、これは共済会に移しただけなんですよ。ですから、安いから、高いからということでは、私はないと思うのですよ。
○西村(力)委員 関連して。金を借りて建物を買い取って、それを貸す、こういうことは、共済会の定款、事業から見て、可能かどうか、こういう疑点が一つ僕としては出てくるのですが、それはまあそれとしまして、従業員の組織の共済会が、銀行から資金の肩がわりをして、それを電電公社がだんだんと返済するようなことになりますが、もし途中で事故があった場合、その共済会の債務というものは、どう処理するか。事故といえば、大震災が起きてつぶれたとか、火災があって使用にたえなくなったというような事故がもしあったとき、共済会のそれだけの負債の肩がわりを、今度は電電公社がやってくれるのか。三宮の場合には、たとえば公共建物が借金して建てたものを電電公社が保証した、これは悪いと言われましたので、従業員の組織の共済会が金を借りて買い取って、まだ完済しない途中において事故が起きて、債務がそのまま残ったという場合にどうするか。こういうようなところは、公社側としてどう考えておられるか。この点が私としては問題があろうと思うのです。第一点の方は、一応現実にこういうことは進んでおるから、これは一応問題としないことにしまして、これはどうですか。
○久保説明員 ただいまのお話の、共済会がこういうことができるかどうかということにつきましては、別に答弁のあれでないというお話がございましたが、これにつきましては、一応相互扶助という仕事をやっておりまして、会員からの会費、これを運用するというようなことをやっております。こういうことが一つの根拠として考えられるとは考えております。
 それからこの七十年という年限を限りまして貸すということのために、途中で不慮のあれがあったらどうするか、こういう御質問だったと思いますが、もちろん、電電公社といたしましても、七十年待って無償でやらせるまで便々と待つということでなくて、資金の上に買い取る余裕ができれば、できるだけ共済会から自己資金で買い取るように努力して参ることは、当然だろうと思います。できるだけ早い機会に、また不慮のあれもないように、できるだけ努力をいたすということで参りたいと思っております。
○西村(力)委員 一つは、先ほどの共済会の事業範囲の中にそれは入るかどうかという問題について、資金運用である程度の利回りを上げなければならぬ、こういう立場から可能だということですが、従業員の住宅を建てるのは、明らかに福利厚生のことであって、それを公社に借りてもらうとか、そういうことは差しつかえないと思うのです。しかし、従業員と関係のない――関係あるといえばあるけれども、一体的な電電公社かもしれませんけれども、こういうものを公社に貸すということは、純然たる貸家業的性格を持つのではないか、こういう懸念を持つ。それが従業員の福利厚生とは、決して言えないではないか。ただ資金のある程度の回し方をしなければならぬからといって、何でもいいということはないと思う。有価証券の取得とか、何かそれは規定があるのじゃないか。私は知りませんけれども、そういう資金の預託あるいは運用の範囲については、規定はあるだろうと思うのです。だから、それについて、今のような貸家業的なものを営むところまでは、これは認められていないと、私は推定するのです。だから、今のような御答弁があったって、これは私はちょっと納得できないのです。しかし、それはそれにして、現実に進んでしまっているのですから、そこをとやかく私は批判しない、こう言っておるのです。それに対して答弁があったから、こういう話になったわけです。
 次に、なるべく早く電電公社の資金でもって買い取っていくのだということ、これは当然のことだろうと思うのですが、これは、私が言うような災害があるかないかもわかりません。しかし、災害は忘れたころ来るというのですから、あるいはあるかもしれない、こう考えなければいけない。そのときに、共済会がごっそり債務を、銀行からの借金を背負ってしまったら、どうなるか。これに対しては、三宮の建設のときにその債務保証をあなた方がやったくらい、それ以上にやる責任がある。そういうところの協定までいかなければほんとうじゃない。こっちの協定なら、われわれは認めますよ。そういうふうに共済会が買い取って、その金も自己資金でなく――自己資金であっても何であってもかまわないのですが、そういう工合にしてやったのが、回収不能になるというような場合においては、電電公社がこれを保証する、こういう保証であったら、これはもう大いに歓迎すべきことだと思うのです。ただばく然と、できるだけ早期に解決のできるように努力する、これだけではちょっとうまくないと私は思うのですが、そういう件について、これは共済会側と――これは何かとんでもない心配をして、あるかないかわからぬことを心配しているような話でありまして、あんまりまともに取り上げるのもおかしいような気がするのですが、そういう気がするわけです。
○久保説明員 ちょっと先ほどの点につきまして、弁解がましくて恐縮でございますけれども、実は事業の内容といたしまして、現在職員の宿泊所等の設置及び運営といったような事業も中にございます。結局資金の運用といたしましては、不動産を持つことができる、こういった形になっておるものでありますから、そこで私、そういうことをはっきりした根拠を申し上げないで恐縮でしたが、資金の運用の一つとしてできるものと、実は考えております。
○西村(力)委員 これは手持ちの資金のあれならば、それで話はわかるのですよ。ところが、よそから借りてまでそういう工合にするということになると、まるっきり不動産会社になってしまうのです。自分の手持ら資金でやるなら、そのことは、福利厚生の意味においてある程度回さなければいかぬ、利回りを持たさなければいかぬということから何ですが、しかし、借りてやるのまでそれを認められるということは、要らぬじゃないか。あなたは、答弁は要らないというのに答弁するから、そういうことになる。
○久保説明員 不時の場合に対処いたしましては、契約のうらで、建物の一部または全部が火災によって焼失したときには、その保険金の限度額内におきましてめんどうを見るということで、火災保険はもちろんかけております。そういった万全の措置をとるように取り運んでおります。
○勝澤委員 私は、先ほど政務次官も習われましたように、国有地なりあるいはこういう公共的な土地というものを高度に利用するために、いろいろの建て方を検討されるということは賛成でありますが、そのことは、行政管理庁の力からも、高度利用という問題について指摘をされておるわけです。しかし、電電公社と公共建物という、やり方については、私は、この際検討すべき段階に来ていると思うのです。国鉄がいろいろ言われました。しかし、国鉄は一応民衆駅という形で、とにかくガラス張りの中の運営をされているようであります。しかし、公共建物と電電公社の間というのは、今指摘された数数の事項を調べてみましても、この四つの問題について、私は明朗ではないと思うのです。そのことは、かわられたといっても、総裁や副総裁、あるいは政務次官もお認めにならざるを得ないと思うのです。おれは前にやったことは知らないし、それは正しいんだということは言わなければならないと思うのですけれども、それは私が今指摘したのを一応常識的に考えるならば、やはりこういうやり方のために公共建物ができたのだ、そのためにこそ、公共建物に仕事をさせるためにいろいろな御苦労をされてきた。なお、それではそのできたものについての貸付はどうかといえば、結局アラビア石油の重役の山下さんのところに貸す、石坂さんが重役だから東芝に貸す、こういうことになっている。ですから、公共建物と電電公社の間に不正があるとかないとか、あるいは公共建物と業者との間にどうとかこうとかいうことは、私はよくわかりませんから言いませんけれども、やはり公社というもののやり方からいって、好ましくないように思うのです。この点については、この際検討すべき段階に来ていると私は思うのですが、その点だけについて、一つお気持を伺いたいと思うのです。もし今後なおこのやり力を続けていかれるということになるならば、私は、またあらためて、もう少し掘り下げて今までの問題について再検討しなければならないというように思うわけであります。今後この問題については再検討すべきである。ただし、高度の利用という建前は、私は賛成でありますから、やり方その他については、十分御研究を賜わりたいと思う。その点について、一つ総裁と郵政政務次官のお答えを賜わりたいと思います。
○大橋説明員 冒頭に申し上げましたように、従来の外部資金をできるだけ利用するということ、また政務次官からお話のありました土地の高度の利用をするということ、このやり方そのものについては、私は、今後もこの考え方は決して悪い考え方じゃないと考えております。ただ、やり方そのものにつきましては、公共建物は、今日までのやり方では、今まで私の調べたところでは、特にうしろ暗いとか、不正だとか、あるいは不法だとか、不当だということは、私は発見いたしません。しかし、先ほどいろいろ御指摘のありましたように、どうも何となくおもしろくないという感じを持たれることもあるわけですから、今後のやり方につきましては、われわれとしては、さらに再検討して、十分注意をいたして、できるだけそういう疑惑のないようにやりたい、かように考えております。
○森山政府委員 ただいま総裁から答弁があったのでありますが、郵政省といたしましては、ただいまの総裁の御発言の線を十分念頭に置きまして、特に本委員会におけるいろいろな御意見を十分参酌いたしまして、この事態を処理し、十分監督して参りたいと考えております。
○西村(力)委員 日比谷電電でもなんでもそうですが、公共建物からは、日比谷電電なら日比谷電電だけで、地代はどのくらいとっておりますか。
○中田説明員 日比谷電電の場合は、工事中は坪当たり二千四百円、建物ができ上がりましてからは、これを値上げいたしまして、坪当たり三千円とっております。
○西村(力)委員 共済会の方からは、どういうようにとっておりますか。
○中田説明員 共済会の方は、共済会の所有部分は全部公社が使っておるのでありますし、土地も公社が使っておるわけでありますので、共済会との土地の貸借に関する覚書はありますけれども、これにつきましては、公社が土地を使い、建物を共済会が持っておるというだけでありまして、共済会に建ててもらって建物を借りておる。全部使うのは公社でありますので、これは共済会からは、土地の地代というものは取っておりません。
○西村(力)委員 その考え方でいきますと、公共建物からも地代を取るということはおかしいような工合になるのじゃないかと思うのですが、私がちょっとお聞きしたいのは、電電公社の会計規程によりますと、「正規の簿記の原則に従って、正確な記帳整理をすること。」こういうことになっておりますので、払うべきところは払う、取るべきところは取る、地代は取るべきところは取って、家賃は家賃として払う、こういう経理をしないで、内輪のものだから相殺だ、こういうような考え方の経理をするというようなことは、僕はあまり正しいことじゃないと思う。会計検査院、どうですか。
○平松会計検査院説明員 ただいま電電公社の方から御説明になりましたように、その土地は、自分の土地をまるまる使う、そうしてそこの上にある建物だけを借りておるというような考え方も、一応納得のいく考え方でございまして、その考え方からいきますれば、今の会計法の処理の原則に反するというふうな事態でもないじゃないかというふうにも考えております。なお検討してみたいと思います。
○西村(力)委員 会計検査院の言い方としては、おかしいのじゃないかと思う。そういうやり方をして内部相殺だけをやっていると、経理の全貌というものはわからないということになる。何といったって会計経理というのは、全貌というものが明確になるのが正しいと思うのです。内部でここを相殺といったって、これはわかりはしないのです。ですから、そういう点は明確にすべきじゃないか。会計検査院の立場は、そうでないとすれば、相当問題がある。この点については、それでは後日に、またこれも勉強して少しやりたいと思います。
 それから時間がありませんから何ですが、公共建物のこの書類をずっと見てみますと、人件費よりも交際費がえらいよけいになっている。これは、この会社の本質を現わしておるだろうと思うのです。それともう一つは、この中にある固定負債というものは、相当この会社を利しておるだろう。これは負債という形であるけれども、相当利益しているだろう、こういうことも考えられるわけなんです。現実に半期で五千万円――三十五年の四月から九月までですか、五千万月以上の純利益が出ておる。年間一億以上出ております。それにプラスして固定負債というものが十一億ばかり出ておりますが、これはやはりその会社において十分利用し得られる金として、この会社を非常に利益しているだろうと思う。こういう問題は、一会社の問題でありますから、とやかく言うべき問題でないかもしれませんが、そこと電電公社の関係を考えるときに、軽々に見のがし得ないのではないか、こういうことが思われるわけであります。
 本日はだいぶお急ぎのようでありますので、先ほどの会計検査院の見解に対しては、これから少し勉強して――これは問題があると思う。純額主義と総額主義という言葉があるのだそうですが、私自身がマスターをしておりませんから、これから勉強して、一つあなたとやってみたいと思います。
○平松会計検査院説明員 ただいまの点につきましては、今公社側の見解をお話しになりました際に私考えた程度でございまして、先ほども申し上げましたように、賃借料につきましての検査というものはこれからでございますので、よく公社側の実情なんかも聞きまして、妥当な結論を出したいと考えております。
○西村(力)委員 そんなことを聞いているのではない。私は、一般原則を聞いているのです。この場合はどうかということじゃない。一般に、おれの土地を貸しているのだ、その上に君が建てたものを借りるのだから、家賃と地代で相殺だ、こういう会計経理を会計検査院が認めるという先ほどの答弁ですよ。だから問題だと私は言うのです。一般論として、それを認めるということをあなたはおっしゃっている。この点は後日に譲りましょう。
○横田説明員 一言だけ公社の方の事情を御説明させていただきまして、なお検査院の御指導を受けたいと思っておりますが、公社におきましても、今のような相殺というものを無制限にやるというようなことは考えておりません。ただ、会計規程の第四十一条ただし書きで、これこれのものということに基づいて、この場合は固定資産事務規程の第六十三条に基づいて総裁の決裁を得てやった、こういうことであります。
 なお、ただいまのお話の、収支の混淆を絶対に許さずという一般会計の原則と、われわれの企業会計の場合は、幾分違ってもいいのではないかと思っておりますが、この点は、なお今後検査院の方の御指導も受けまして、研究していきたいと考えております。
○三和委員長代理 本日はこの程度にとどめます。
 明日は、農林省所管決算について審査を行なうこととし、これにて散会いたします。
   午後五時十七分散会