第039回国会 逓信委員会 第5号
昭和三十六年十月二十七日(金曜日)
    午前十時四十二分開議
 出席委員
   委員長 佐藤虎次郎君
   理事 秋田 大助君 理事 上林山榮吉君
   理事 小泉 純也君 理事 佐藤洋之助君
   理事 廣瀬 正雄君 理事 栗原 俊夫君
   理事 松前 重義君 理事 森本  靖君
      大森 玉木君    椎熊 三郎君
      中村 寅太君    中山 榮一君
      保利  茂君    大柴 滋夫君
      小松  幹君    受田 新吉君
      谷口善太郎君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 迫水 久常君
 出席政府委員
        郵政政務次官  大高  康君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 金澤 平藏君
        郵政事務官
        (郵務局長)  西村 尚治君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      西崎 太郎君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  松田 英一君
        郵政事務官
        (監察局長)  田中 鎮雄君
        郵政事務官
        (簡易保険局
        長)      板野  学君
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社総務理事   秋草 篤二君
        日本電信電話公
        社職員局長   本多 元吉君
        日本電信電話公
        社理事(運用局
        長)      山下  武君
        日本電信電話公
        社経理局長   井田 勝造君
        専  門  員 吉田 弘苗君
    ―――――――――――――
十月二十四日
 委員受田新吉君辞任につき、その補欠として、
 井堀繁雄君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員井堀繁雄君辞任につき、その補欠として受
 田新吉君が議長の指名で委員に選任された。
 同月二十五日
 委員受田新吉君辞任につき、その補欠として西
 尾末廣君が議長の指名で委員に選任された。
 同月二十七日
 委員八百板正君及び西尾末廣君辞任につき、そ
 の補欠として小松幹君及び受田新吉君が議長の
 指名で委員に選任された。
同日
 委員小松幹君辞任につき、その補欠として八百
 板正君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
十月二十五日
 電波法等の一部改正反対に関する請願(八百板
 正君紹介)(第一一七三号)
同月二十六日
 有線放送、電話業務用設備相互間の接続に関す
 る請願(八田貞義君紹介)(第一七〇九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十月二十六日
 日本放送協会テレビジョン津和野中継局設置に
 関する陳情書(島根県鹿足郡津和野町長三浦義
 男)(第三七四号)
 鹿児島地方貯金局鉄筋庁舎新築促進に関する陳
 情書(鹿児島市議会議長石井真一)(第三七五
 号)
 戦前の郵便貯金等の早期支払に関する陳情書(
 長崎市議会議長住田政之助)(第四二四号)
 電話担保金融の公正運用に関する陳情書(東京
 都北区上中里町一丁目十四番地太田財政研究所
 長太田政記)(第四八六号)
 郵便の遅配解消に関する陳情書(西之表市議会
 議長植村拾次郎)(第五七五号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 閉会中審査に関する件
 郵政事業に関する件
 郵政監察に関する件
 電気通信に関する件
 電波監理及び放送に関する件
 請 願
 一 鹿児島県山川郵便局の外務職員増員に関す
  る請願(上林山榮吉君紹介)(第一二号)
 二 昭和二十四年法律第六十九号施行以前の郵
  便年金契約者に対する年金支払額増額に関す
  る請願(坂田道太君紹介)(第三四〇号)
 三 簡易郵便局法の一部改正に関する請願(池
  田清志君紹介)(第五二八号)
 四 電波法等の一部改正反対に関する請願(八
  百板正君紹介)(第一一七三号)
 五 有線放送、電話業務用設備相互間の接続に
  関する請願(八田貞義君紹介)(第一七〇九
  号)
     ――――◇―――――
○佐藤委員長 これより会議を開きます。
 これより請願の審査に入ります。
 先ほど理事会において協議いたしました結果、本日の請願日程中第一、第二及び第五はその趣旨が妥当と思われますので、採択の上内閣に送付すべきものと委員会において議決せられたいと決定いたしましたが、そのように決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 異議なしと認め、さよう決します。
 なお、本請願に関する報告書の作成につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 異議なしと認め、さよう決します。
 なお、請願の要旨及び政府の答弁要旨は参照のため会議録に掲載いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 異議なしと認め、さよう決します。
    ―――――――――――――
○佐藤委員長 なお、参考のため御報告申し上げます。
 ただいままでに本委員会に参考送付されました陳情書は、郵便の遅配解消に関する陳情書(茨木市議会議長奥村喜太郎)(第五八号)外六件でございます。
     ――――◇―――――
○佐藤委員長 郵政事業、郵政監察、電気通信並びに電波監理及び放送に関する件を議題として調査を進めます。
 質疑の通告があります。順次これを許します。
 秋田大助君。
○秋田委員 私は、電電公社発行にかかる加入者引受債券の価格について、二、三お尋ねをしてみたいと思います。
 この加入者引受電電債の価格が高値に維持をされ、しかもこの価格が長期にわたって安定をしておるということが大切でございまして、これが電電債に対する信用を維持し、引受債券の発行を円滑にさせて、電電公社の建設計画に疎漏のないようにさせ、ひいてそれが電電公社に課せられております使命の達成に重大な関係を持っておることは言うを待たないのでございます。従って先年拡充法をわれわれが審議いたしました際にも、これに付帯決議をつけまして、この価格を高値に維持し、安定せしめることにつきまして、郵政当局並びに電電公社は十分注意することを要請いたしたのでございます。ところが最近この価格が非常に下がって、最近安定を見たとは聞いておりますが、われわれの心配したような状態がやや出現したことはまことに遺憾でございますけれども、どうしてこういう現象が起きたのか、その原因。またその価格が、われわれいろいろうわさに聞いておりますが、どういう価格変動の推移をたどったのであるか。その辺の実情をまず電電公社からお聞かせを願いたいと思います。
○大橋説明員 お答え申し上げます。
 加入者引受債券は、御承知の通り昭和二十八年の、電話設備費負担臨時措置法が定められましたときに初めて現われたのでございます。初めは証券取引所にこれを上場することはもちろん認められておりませんでした。気配相場も立てることができなかったというのであります。そのためにややもすると、証券界の事情に非常にうとい加入者が、悪質な業者等に買いたたかれまして、当時ずいぶん値段が下がったのでございます。また、これがために引受電電債の値段が安定しない状態になったのであります。そこで公社といたしましては、東京証券取引所へ正式に上場してもらいたいということを、しばしば懇請いたしたのでありますが、なかなか聞き届けていただけなかったのであります。昭和三十年に至りましてようやく東京、大阪、名古屋の三カ所で交換市場が開かれまして気配相場が立つことになりました。これによってともかくも一応基準価格というものができたのであります。加入者債券の価格がほぼ安定するようになったのであります。しかし価格の正常な安定を期するためには、証券取引所へ正式に上場を認めていただかなければ、どうしてもほんとうの安定は期せられぬ、私どもそのことを考えて、常に正式上場を機会あるごとにお願いいたしておったのであります。ことに昨年、先ほど秋田先生から御指摘になりました第二次拡充計画の改定に伴いまして、引受債券の額を従来よりも多額に引き受けていただくことをお願いいたしたのであります。そのために電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律というものが、昨年国会の御承認を得たのであります。これが国会を通過いたすときに、先ほどお話の希望決議が衆議院においても参議院においてもつけられました。それは将来引受債券の価格安定に対して、常に努力すべきであるということでありました。そこで昨年あらためて公文書をもって東京証券取引所に正式上場方をお願いいたしたのであります。しかしこれもなかなかすぐには実現を見ないままに、最近に至るまで推移いたしたわけであります。そこで先ほど申し上げました気配相場が立てられましてからは、ほぼ価格が安定しておったのであります。ことに本年の一月から四月ころにかけまして御承知の公社債投資信託というものが現われまして、相当量の電電債がそのうちに組み込まれるということになりました。五月ころまではおおむね利付債は八十七円、割引債が四十円程度を維持しておったのであります。ところが六、七月ころから一般金融逼迫の影響を受けまして、一般の株価等も大へん暴落いたしたような状況であります。これにつれて電電債も順次下落の傾向にあったのであります。九月三十日にはに号債券、これは利付債でありますが、七十五円十銭となりました。B号の債券、これは割引債であります。この割引債は三十三円八十銭という値段でありました。ところが御承知の十月二日から市場の第二部というものを設置することになりまして、それと同時に二日以降は、従来認められておった気配交換というものは禁止する、一切認めない、こういうことになりました。従って気配相場も一切立たないことになる、そういう方針が打ち出されまして、加入者引受の電話債券についてもこの方針のもとに気配相場というものは禁止されたわけであります。そうなりますとこれによって昭和二十七、八年の初めて引受債券が現われたときの状態と同じようなわけでありまして、十月の初めは基準相場というものはほとんどなくなってしまったような状態なんです。そのために十月二日以降は新聞紙上等に現われたところによって調査いたしますと、電電債は著しく下落いたしまして、ことに割引債つまりB号の債券は三十円を割るという状況に立ち至ったのであります。こういう状況が数日間続いておったのであります。公社といたしましては、電電債の気配交換が停止されて、しかも債券市場に正式に上場を許されない事態が存在するということは、電電債の円滑な流通を阻害するものでありまして、価格の安定を期しがたいと考えておりますので、この見地から関係各方面に連日折衝をいたしました。その結果十月の十七日から債券市場に正式に上場されることになりました。そこで正式上場の相場の推移を見ますと、利付債は七十五円程度に回復をいたしました。B号の割引債は上場当日に三十二円、その後日を追うて若干ずつ価格が上昇いたしまして、現在は大体三十二円七十銭程度となっております。このようなわけで、まず上場したことによって一時暴落した電電債も、気配相場の取り消される前の程度に近いところまでは回復されております。ただ、しかし、これは電電債のみならず、一般の株価その他が暴落いたしておりますので、昔のようにはすぐには参らないと思いますが、順次回復いたすことと心得ております。
○秋田委員 ただいまの御説明によりまして、一時非常に暴落したものも回復をしているという実情だそうでございますが、しかしわれわれの希望する状態とはほど遠いと思う。これはただいまの金詰まりの一般金融情勢を反映し、その影響を受けているせいでもありましょうが、しかしこの間の措置を誤ったと申しますか、十分でなかった監督官庁の郵政当局並びに電電公社においても、私は責任はないとは言えないと思うのであります。少なくとも気配相場禁止の状態であって、しかもこの優良な加入者引受電電債が正式の市場に取引を許されない状態に置かれたということは、私は両当局怠慢のそしりは免れないのではないかとまことに遺憾に思うのでございますが、私はその責任をかれこれここで追及しようとは思いません。あるいは大蔵当局等の措置にもいろいろ手落ちがあったのではなかろうかと想像するのでありますが、それはともかくといたしまして、そういう措置に欠けておったという点が、あのような電電債の価格の暴落、上下に激しく変動するという好ましからざる状態を生んだ原因であることが明瞭でございます。しかし電電公社の当局の処置で、現行の法律またその正当な業務の許される範囲内でこれに対する対策を講じ得なかったものでもなかろうかと私は思うのであります。たとえば債券について窓口で電電公社の機関において思量をされるような何か機構を持っておられて、そこで相談を受け、親切に、指導と申しましては語弊があるかもしれませんが引き受け、お客様にこうなさったらよろしかろうというようなことをお教えするようなサービス機関制度が十分にできておって、しかもその存在が大衆にPRをされておった場合には、引き受けたお客さんが手放そうとする場合にはそういうところに相談に行かれる。現在はこういう情勢であるからしばらくお待ちなさい、あるいは、今総裁のお話で悪質な業者に買いたたかれたというようなお言葉がありましたが、そういう情勢についても大衆に親切にお教えをして、こうされたらどうだろうということによりましてずいぶん防ぎ得たのではなかろうかと思うのでありますが、そういう措置を講じておられたかどうか、また債券をお預かりをしておくというような制度をお考えになり、あるいは実行されておったか、そういう現実のやり方がありますれば、これらによりましても相当そういう状態を防止できたのではなかろうかと思うのでございます。また日銀の適格担保債の指定をこの電電債が受けられるということによりましても、べらぼうな下値に落ち込むということは当然救い得たのではなかろうか、こういうふうに考えられるのでありまして、正式の市場に上場される措置をとるというようなことはもちろん必要でありますが、それができないでも、ただいま私が申し上げたような現行法の中で可能ないろいろな措置を講じ得る余地はまだ多々あったのではなかろうか、そういう点をどういうふうにされておられたか、またどういうふうにお考えになりますか、その点をお伺いしたい。
○大橋説明員 ただいま、今日までどういう価格安定についてのやり方をやっておるか、こういうお尋ねでございます。根本的に申しますと、引受債券は実は皆さんが引き受けたものを持っておっていただけば、もうこれが一番いいわけであります。ただ市場へ流れ出すがために、自然これは価格が下がってくる。よけい流れ出せば流れ出すほど下がってくる、こういうことになるわけであります。私どもとしては価格安定の根本策は、売り出さないで持っていただきたいということをお願いするのが一番だと思うのであります。ことに御承知の通り現在の電電社債というものは決してほかの債券に比べて条件が悪いものではないのであります。ことに御承知の通り電電債券と同じ政府保証債であります一般公募債よりも実は割がいいのであります。現在七分二厘の利回りになっております。一般の公募債は先般幾らか利を下げられた関係でそれより以下の七分五毛ですか、そういう程度の利回りになっておるのでありますから、実情をよく理解していただきますれば決して割の悪い債券ではないのであります。この点を私どもとしてはでき得る限りあらゆる機会に、有利な債券だから一つ売り出さないで持っていただきたいということをPRして、現在ある程度までやっておるのでありますが、ただそのやり方があるいはごらんになりますと少しなまぬるいとか、行き届かぬという点があるかと思います。この点は今後も一つ私ども十分注意して、一そうこの点のPRに努力しなければならぬと考えております。
 そのほか、いろいろ具体的なことを、こまかいことになりますが申し上げますと、何といいましてもこの十月十七日から市場に上場されることになりました、この正式上場ということは、今後の価格安定策として最も効力のあるやり方だと考えております。先ほども申し上げましたように、この上場によって気配相場の立つ前に近い程度まで価格が盛り返したということを見ましても、この証券市場の上場が認められたということが一つの大きな価格安定策だと考えております。
 それから先ほど御指摘の、電話局の窓口に適当の当務者を置いて、証券の実情について、また有利な点について説明をして親切に教えたらどうか、こういうことであります。このことは私どもも実は多少考えまして、昨年から大きな電話局の窓口には――十二都市を選びまして、そこに二十六名の調査員を置きまして、窓口へ来られた加入者また申込者等にその実情を説明して、債券の有利であることも十分説明しておるのであります。しかしこれもおそらく所期の通り十分活動ができぬとか、やり方が悪いとかいう点もあるのでありましょうが、私どもの考えていたほどまだ効果をあげておりません。今後はいま少しくこの点について力を入れまして十分に努めたい、かように考えております。
 その次は、御承知の月賦金融制度というものがありますが、これは申し込みの際に都市銀行その他の金融機関にいろいろお話をいたしまして、比較的低利な金で引受債券の原資を融通するということをお願いしております。これは一方から申しますと、もしこの制度がなければあるいは高利の金を借りるとか、無理算段した金を借りるため、債券が手に入るとすぐ右から左へ売ってしまうということで流れ出すということが非常に多いだろうと思いますので、この月賦金融制度を施行したために相当のものが半年なり九カ月なりあるいは一年も市場に現われないで済んだということの効果が相当あるだろうと考えております。現在都市銀行十二行、店舗の数が千七百五十四、それから地方銀行が六十四行で店舗の数が三千八百二十二、相互銀行が七十二行、二千五百二店舗、それから信用金庫が五百三十八金庫、店舗の数が二千七百十六店舗、こういうもので月賦貸付を取り扱っておるのであります。現在までに利用されました月賦貸付の額は、八月末現在で五十二億六千万円に達しております。(森本委員「引受債券の総額は幾らだ」と呼ぶ)引受債券の総額は、今日まで出ておりますのは、八月末現在で千六百七十一億円であります。これを所持している所持者の数が約二百万人でございます。
 その次に申し上げますのは債券の併合ということであります。御承知のように加入者引受債券の額面というものはほとんど小額が多いのでありまして、大口の投資家等の保管上不便だということで昨年四月から発行したに号債券及びB号の債券につきまして、その併合を認めまして、八月末には併合せられた債券の数は五万枚、併合して新たに交付した債券が四千枚ということであります。金額は五十七億円に達しております。
 それからいま一つ、これはややこまかいことでありますが、各種の保証金等の代用証券の指定であります。この債券は各種の保証金とかあるいは信託金に代用する証券及び担保としてすでにある程度までは指定されておるのでありますが、さらにこれを広く利用することができるようになりますと、よほど世の中に流通する点にも便利であると考えまして、関係官庁等にこれが指定方を目下懇請いたしております。
 なお先ほど御指摘のありましたもので、現在は実施いたしておりませんが、考慮中のものは、先ほど御指摘のありました日銀の適格担保債のことでございます。これはすでに昨年来日銀に対して私どもも数回お願いをいたしておるのでありますが、今日まではまだお許しを得られない。一つはこの社債券はまだ上場されていないじゃないかということも、その当時のお認めを願えなかった一つの大きな原因になっておるのでありますが、今回ようやく上場が認められましたので、その程度の正当といいますか、一般の価格基準というものが大体きまって参りますし、今後はなお懇請を重ねまして、できるだけ早くこれを一つ実現するようにしたい、かように考えております。
 それから、これも先ほど秋田先生から御指摘いただきました債券の保護預かりの点であります。所持人の電電債券の亡失とか盗難、紛失等の事故を未然に防ぐがため、また債券等の売却を抑制することの必要から考えましても、保護預かりの制度をやるということが非常に必要だと考えまして、目下そのやり方等について検討中でございます。
 なおつけ加えて、本年度予算に認められております特別消却費というものがあります。約二十二億の予算を認められております。これは実は価格安定が目的ではないのでありまして、債券の債務の早期償還を実施するというわけでありまして、価格安定の目的としての予算ではないのでありますが、しかし間接には価格安定にも資することができることと考えております。
 ただいま申し上げました程度のことが、われわれとしては法律の改正等を要しないでやれるだけの手段であり、なお考えておる点でございます。
○秋田委員 ただいま総裁からもお話のあった通り、この価格の維持安定のためには、債券が売却態勢に出てこないように、なるべく抑制をする措置が必要であるというお話がありましたが、私もそう思うのです。それがために、正式市場に上場を許されるという措置の前にいろいろとるべき方法があるのじゃないかということをただいま申し上げたわけでございます。その大部分についてはすでに実行されておる旨のお答えがございました。日銀による適格担保債の指定、その他二、三まだその希望があっても実行の段階に移ってないものもあるようでございますが、それらの点については今後、国会のこの私の質問等にも徴せられまして、それぞれ関係方面に強く要請されるなり、その他の御措置をとっていただきたいと思います。なお、その他ただいままで電電公社当局がおとりになりました措置につきましても、さらに強力な措置が願いたいと思いますが、窓口における周知あるいは指導の業務等々のサービス機関の設置は、従前ありましたが、その機能がまだ十分に発揮されていないうらみがあるのではなかろうか。またそれを広く大衆が知っておられないために、十分機能が発揮されないという点がありはしないか。すなわちPRが非常に大切であろうと思うのであります。私ははしなくも先日テレビのせんをひねったところが、電電債が第二市場に上場されるようになりましたからというような旨のテレビを見ました。ああいう措置を講じていただけば、大衆はすぐわかるのであります。そういう点につきまして、サービス機関の存在等の周知徹底について、やはり電電公社当局があの場合にああいう措置をとられるなら、その前に、また平素、電電公社の業務につきまして、ただ単に電電債の価格を高値に維持安定せしむるに関連するばかりでなく、広く電電公社一般の業務につきまして、御相談相手としてこういう機関があるのだということをPRなさる必要があろうと思うのであります。またもう少しその機能を拡充強化されて、ただ十二都市にとどまらず、その他の中小都市におきましても、だんだん引受債券というものがふえて参りましてまた電電公社のサービスというものを徹底しなければならない際でございますし、機械化、自動化に触れまして、いろいろ要員問題等にもこの問題は関連をするものと思います。ただサービス機関の拡充だけで要員問題が解決するものでないことはもちろんでございますが、それを解決する一助にもなるという点等もあわせ考えられまして、このサービス機関の拡充強化、それの存在のPRの周知徹底ということに意を尽くしていただきたいと思うのであります。
 そこで、あのような価格の下落が生じたことはまことに遺憾でございますが、正式上場が第二市場に許されたことでございますから、もうああいうことはなかろうかと思うのでございますが、さりとて電電債の価格がこれでもって下落をすることはもうないと安心ができるのかどうか。また現に、一般の金融情勢を反映しておるとは申しながら、電電債があるべき地位にまで十分その価格が今日戻っていない現状等に徴しましても、このままでいいのであろうかどうかということをわれわれは心配するわけであります。
 そこで私の第三点の質問は、この価格の変動が、今後前のような変動が予想されないのか、されるのか。されないというなら大してわれわれ心配しないでいいかもしれぬが、将来もう少し価格を維持するについて有効な方法を考えるようなことは必要なことであるかどうかということをお尋ねいたしたいと思うのであります。
○大橋説明員 ただいま御指摘になりました各点、私どもは今後十分注意いたして、御趣旨に沿いたいと考えております。
 なお、この正式上場で将来もう安心していいのかどうか、こういうお尋ねでございます。これは上場すればもう下落などはない、暴落がないと断言はもちろんできないと私は思います。社会、経済情勢によりましては、やはり下がらないということは断言できないと思います。現在においても、先ほど申しましたように、決して現在の状態はいい状態ではないのであります。やはり下がっておる状態であります。どうしても今後なおこれに対していろいろの施策を考えなければならぬと考えております。先ほども申し上げましたように、流れ出すことをできるだけ抑制するということについては、御指摘の通りであります。私ども今後いろいろなことのPRに努めることはもちろんでありますが、一たん市場に出た債券の需給関係を調節いたしまして、その流通を円滑にする機能を果たすこと、これが必要なんであります。ところがこの点になりますと、公社としては現行公社法上なかなかやり方がむずかしいのであります。極力証券会社等に協力を依頼しておるのでありますが、これに対して証券会社においても相当努力をしておられると私どもは考えておりますが、しかし何と申しましても、社債の売買ということは株式の売買ほど積極的にはやっていただけないというのが、証券会社の現在の全般の状況でございます。さらに、電電債は発行の初めから電話局の窓口で直接加入者に差し上げるわけでございます。証券会社はこの債券の発行に伴って引受手数料等の妙味がないわけであります。そのために、勢いその努力につきましても、公社が依頼いたしましてもおのずから限度があることはやむを得ないことだと考えるのであります。実はこの点について私どもは最も苦慮いたしておるのであります。ただ現在の法制のもとにおいては、どうも今考えたところではこれ以上私ども手の施しようがないのでありまして、何か適当な方法をやるとなれば、やはり何らかの法的措置をとって、もっと積極的なやり方を考えなければならない、かように考えております。
○秋田委員 この電電債の価格の変動については手放しに安心はならないのだということでございまして、私といたしましても何らか有効なときにあたって有効に対処できる方法というものを多少考えておく必要があるのではなかろうか、今までとってこられたいろいろな措置から百尺竿頭一歩を進められまして、いろいろ法的な措置等を要するのではないか、法の改正を要するものがありはしないか、こうなって参りますと、郵政当局のお考えを聞く段階に入って参るわけでございますが、その前に一体引受債券が今後五ヵ年計画と関連してどのくらい――これは数字的にすぐ出てくると思いますが、拡充の計画によってまた違ってくるわけでありまして、大体どのくらいの引受債券が今後五ヵ年間に増加するであろうか。その中で、今までの御経験によりまして相当の抑政策を講ぜられても、やはり市場に売却物として出てくるようなものが、大体毎年引受債券の何割くらいあるものであるかという数字を伺っておきたい。この数量に応じてどの程度の措置、どの程度の金の準備というようなことが自然にきまってくるのじゃなかろうかと思いますので、今後数年間にわたり売り出す引受債券の額、そのうちで市場に売却せられるであろうと予想されるもの、これは金融情勢によって、皆さんの御努力によっても一がいに申せないかもしれません。どのくらいのものが出るのじゃなかろうかと予想せられるか、その辺の数字についてお伺いをしたいと思います。これは電電公社当局にお尋ねいたします。
○大橋説明員 ただいまの数字についてお答えいたします。
 大体引受債券は、御承知の通り東京、大阪等の大都市の方がよけい引き受けていただいておるわけであります。地方になりますと少ないわけであります。東京だと、御承知の通り十五万円の債券を引き受けておられます。地方の農村などになりますと、二万円の債券引き受けということになるわけであります。これを平均いたしますと一大体私ども大まかに申しまして加入者一人について十万円と考えております。そういたしますと、かりに三十七年度の拡充計画が六十万増設加入でありますと、六百億引受債券が発行されるかもしれない。それから、もし百万をつけるとなりますと一千億、こういうことになるわけであります。
  〔委員長退席、佐藤(洋)委員長代理着席〕
今までの経験からしますと、引き受けていただいた社債の大体二割五分から三割くらいのものがその年度の一年間のうちに流れ出るというのが実情でございます。一年過ぎますと大体安定して、あまり売り出すとか手放すというようなことはないようであります。そうすると、六百億でありますれば百八十億出る、こういうことになるわけであります。
○秋田委員 相当な金額の債券がその発行された年に出ていくということがわかりました。
 そこで、今まで予算措置等で買い入れ、消却というようなことをやっておったということでございますし、われわれもそのことを承知しておるわけでございますが、これはもちろん、そのこと自体、価格維持政策ではない。消却をなるべくしていこうという債券整理の考えから出られた制度であります。しかし、これが同時に価格の維持安定政策に資することはもちろんでございますが、これだけでは、時と場合によっては足りないのじゃなかろうか、非力ではなかろうかと思われるのであります。そこで、さりとて電電公社の今の予算の立て方、制度の中で、さして有力な資金をこの方面にさくということもなかなかできないと思われますが、限られた資金で効率的に活用をして電電債の価格の維持安定に貢献する道はないだろうか。たとえば減債基金というような制度を活用いたしまして、加入者債券の価格安定に資する考え方はないであろうかというような点について、郵政当局はどうお考えになっておられるか、お尋ねしたいと思います。
○松田説明員 御質問の点、私どももいろいろと考えたわけでありますが、今までのところ、電電債、いわゆる加入者債というものは、実は普通に公社が出しております公募債と違いまして、借りかえということもできない、期限がくると当然返さなければならないというふうなものでもございますし、将来確実に返すことを確保するということも考えまして、そういうときの準備もやはりときどきに応じてしなければならないというような考えもあったものでございますから、三十四年度の決算から、電電といたしましては、一応減債用資産というものを四十億程度あげてきておるわけでございます。しかし、現在の公社法の建前で申しますと、実は公社法の規定の中に、業務上の現金は全部国庫預託をするということになっております。従いまして、決算の勘定科目上そういうことを考えて一つの項目として表示し、考え方としてはそういうふうな考え方をとるといたしましても、実際にはこの金は国庫預託になっているということにならざるを得ないのでございまして、これを活用してそのときどきの電電債の状況に応じた買い入れをするとかいうような意味での活用は、現行法上はできないことになっておりますので、今は現行法の上ではやり方がないというような形になっております。
○秋田委員 現行法上制約があって有効に活用するについて非常に不便を感ずるという意味のお答えであったと思うのであります。政府並びに公社においてはこの債券の価格安定のために今までいろいろの対策を実施され、また考えておるというお話も伺いましたが、やっぱし抜本的な対策が必要なように考えられるわけであります。そこで、電電債の需給を調節するに有効なような何か特別な調整機関を設けられたらどうか。これも一つの方法であろうと思うのであります。しかしどういう経路でそういう機関を設立したがよいか、それと、電電公社の経理との関係等について私も必ずしも具体的な案がここにあるのではないが、何かそういうものを考えたらどうだろうか。しかしそれにはやはり公社法の改正を要するのではなかろうかと思うのであります。
 時間も相当たちましたので結論に入りますが、ただいま監理官からもお話のあった電電公社の余裕金の国庫預託の制度、これと今われわれが論じている対策との間に、やはり直接間接関係が大いにあるように思われる。そこで、今申し上げましたような減債基金制度を考えたり、あるいは価格安定に資するような特別の調整機関を作るにいたしましても、またそういう制度を作らなくても、われわれが長年主張してまだその実現を見ていない公社の余裕金の国庫預託制度を改正いたしまして、年々相当の余裕金があるのでございますから、これを国庫ならざる他の一般市中銀行その他の金融機関に確実な方法で預け入れをするという道が開けますと、この道を通じまして自然に電電債の抑制に貢献できるような道がついてくるのではなかろうか、私はそういう方法もあり得るように考えられるのでございます。
 そこで、今申し上げましたような調整機関の創設について郵政大臣はどういうふうに考えられるか。またこれに広く関連いたしまして、われわれが多年宿題として問題にいたしております公社の余裕金の国庫預託制度の改正の問題に関し、ただいま問題の点と関連して大臣として、郵政当局としてはどういうようなお考えを持っておるか伺いたい。もちろん研究課題で、今卒然として責任ある御答弁を私は求めるものではございませんが、この問題に関しておよそどう考えているか、郵政当局としても法的に何らかの措置を講ずべき段階にきておるのではなかろうかと思いますので、この点に関するお考えをお伺いいたしたいと思います。
○迫水国務大臣 加入者債券がせんだって非常に暴落しましたのは、一般的に債券の価格が下落しつつある、それに向かって公社が乏しい資金で買い向かっておったのが、お金がなくなってしまう。それと同時に気配相場というものをやめて、しかも第二市場に上場するということについて大蔵当局と意見が合わなくて、それでちょっと実現が手間取ったという関係で、その間――ちょっと例は悪いかもしれませんけれども、パチンコの景品買いのように悪い債券業者もおったり、また加入者はそれを持っているという気持がなくて、これは当然売ってしまってもいいものだというような計算から考えている人たちも多いような、いろいろな条件がそこにぶつかって公正なる相場が示されないままに、あくまでもパチンコの景品買いが立てる相場のようなものしかできなかったために、ああいうふうに時価が暴落した、こう思っております。第二市場に上場されたということは、適正なる価格を作る第一歩だと思います。あとはできるだけ加入者債券を売る人を少なくする。これはPRもしますし、あるいは月賦金融制度なんかも十分活用するようにPRをして、条件は有利なんだから持っていればお得ですということで、できるだけ持たせるように努力する。二四%から三〇%売っているのですけれども、それもできるだけそのパーセンテージを下げるように今後努力していく。それから今度は出てきたものに対する価格維持の措置でありますが、そこで減債基金あるいは調整機関というものが登場してくるわけでありまして、どうしてもそういうものはなければならないと思っております。従いまして減債基金の問題、さらにそれに関連して国庫預託の問題について、調整機関を設けることについて公庫以外の調整機関を設けるためには国庫として出資をしなければならぬという事態もあるいは起こるかもしれないので、そういう出資条項を設けるようなこと、そういう一連の公社法の改正については、私としては十分好意を持って考えてその実現に努力していきたい、こう考えております。
○秋田委員 十分に好意を持ってその実現に努力したいという大臣のお答えで、この際は私は質疑を終わりたいと思いますが、以上の質疑を通じて、現行法規のもとにおいて債券の価格安定対策として政府並びに公社当局のとるべき方策と、現行法規を改正しなければ実施できない方策とがあるということが大体わかったと思うのであります。そこで、現行法規内で実施できる分野につきましては、政府、公社ともに今後さらに十分その努力を重ねていただきたいと思うのであります。また現行法規を改正しなければならない点として、減債基金の運用の道を開くとか、あるいは債券の需給関係を円滑にするような機関を設けることとか、あるいは私がさきの質問で指摘いたしました、その点は大臣御答弁が多少不十分であったと思うのでありますが、余裕金の国庫預け入れの制度改正の点もあわせ考慮されまして、われわれが心配をしておる、また電電公社がその使命を果たす上において基本的な前提条件の一つでありますこの電電加入者引受債券の価格を割高に維持し、これを安定せしむるについて万遺憾なきを期していただきたいということを希望いたしまして、私の質問を終わります。
○佐藤(洋)委員長代理 小松幹君。
○小松委員 私は、電報の不配達事件について、電電公社並びにそれを指呼している政府に質問いたしたいと思うわけであります。このことはさきに私が衆議院議長を通して政府に質問書を送りまして、その一応の回答は得ている問題でございますが、さらに一、二点について公社並びに政府にただしてみたいと存じて質問をいたすわけであります。そこで、関係者の方では実情はわかっておりますけれども、一応事の大要をここで申し上げまして、質問に移りたいと思います。
 事件は三カ月前の七月二十日に起こった問題で、「ハハシス」という電報を大分県から埼玉県にあてて打った電報が届かなかったために、葬儀の主宰者である一番主役を勤めなければならない長男の今成という人が、その電報を見ないために郷里に帰ることができない。そのために、葬式の一番主役の主宰者がおらないで、親戚、近隣の者だけで葬式を済ました。そのために当事者である長男の電報の受け人は大へん親戚あるいは近隣の批判をこうむった、こういうきわめて簡単な、どこでもありそうな問題でございます。本人もあとで休暇をとって郷里に帰ってそのことを知り、調べてみると電報が来ていない。そこで真相を究明するために大分の電報局あるいは東京の電報局をかけずり回ったけれどもどうもはっきりした真相がわからない。同時に、わからないだけならばよかったのですが、その間の役所の窓口の応対が、責任のがれというか、私の方は打ったのだから向こうへ行って下さい、私の方は受けたのだけれども向こうが間違ったのだというような、責任のなすり合いが行なわれて、しかも一万通に一回ぐらいそういう間違いはざらにあるのだから、そう一々電電公社の間違いを事むずかしゅう取り上げられても責任は負えない、こういうような御返答の模様で、本人もとりつく島がない。一体国民のこうした問題をどこで取り上げてくれるのかということで、最後に私のところへ持ってきたようなわけでございます。そういう意味で、私はこの問題をここの席上から政府あるいは電電公社の責任を追及するという立場でなくして、間違いのもとは一体どこにあったんだろうか、それから今後どうすればそういう間違いが起こらぬで済むだろうか、もう一つは、そうした場合の電電公社の窓口あるいは担当者が国民にどういう形で奉仕したらいいのか、それを間違いがあるのはあたりまえだと突っぱねて、けんもほろろにとりつく島もないようにしてしまうのか、サービスを中心とする、しかも営業を中心としておる電電公社の立場としてはたしてそういうことでいいのか、この三つについて私は質問をしてみたいと思うわけなんであります。質問書を出して、一応の回答を得ておりますので、事情はわかっていますが、答弁書を書いた政府側並びにその問題を起こした電電公社の側の意見と、その答弁書に基づくならば陳謝の意も表しておりますが、この席上から、その意見と同時に御感想なり、あるいは済まなかったという陳謝の意でも表していただければなお幸いだと思うのですが、政府並びに電電公社側の所感をお尋ねしたい。
○大橋説明員 ただいま御指摘になりました電報不達の件、この不達事項は全く電電公社内の取扱者の不行き届きによるものであります。そのために今成氏に対して非常な御迷惑をおかけしたということについては、まことに申しわけないと考えております。深く陳謝をいたします。
 なお、電電公社といたしましては、かねてこのような不達事項の防止については、各種の対策を講じて、その絶滅に努めてきたのでありますが、今回のような事故の起こったことを契機といたしまして、さらに一そうの防止対策を講じて、このような事故を再発しないように努力していきたいと考えております。
 なお、今回の事故の原因はどこにあるかということにつきましては、実は送信された鑽孔紙の保存期間が現在十日間でありますが、それが経過した後にこの問題がわかったのでありまして、もう廃棄せられた後のことでありますので、確実にどちらの間違いであるか、発信局の間違いか、中継局の間違いか、その辺のところが確実に把握できない事情にありますので、まことに遺憾でありますが、現在ではどちらの間違いだということは実は確実に申し上げかねる状態であります。ただ今後はこの送信された鑽孔紙の保存期間をある程度延伸しまして、事後における原因の探求をできるだけ可能ならしめるようにしたいと考えてはおります。
○迫水国務大臣 小松さんから御提出になりました質問趣意書において御答弁申し上げましたように、これはいずれにいたしましても取扱者の不注意に基づくものでございまして、まことに申しわけないと思っております、という答弁書を出してありますが、その通りに考えております。
○小松委員 政府側あるいは電電公社側としては、そんなことに一々神経を使ったり、あるいは何万、何百万と取り扱う電報を一々間違いなくやることを期しておるのだが、ときには間違いがあることはもうしようがない。だからそう間違いを一々取り上げられたんではかなわないというような気持もおありかと存じます。ところが国民の側からしますと、一つ一つが電報でございまして、不必要な電報はないわけです。だから訴え先のないこういう間違いというものがたびたび起こっては困るし、またそれに対してどこかせんさくする場所というものがほしい、こういうふうにも私は考える。それは当事者側と受けた被害者の側との感情的なものもあると思うのです。だからたった電報一つの問題が国会の問題にまで進んできたというのは、私は民主化のためには大へん役に立つと思いますが、今後こういう問題を起こさないということと同時に、やはり電電公社あたりは競争者のない、国家の保穫のもとにやっている公営事業でございますから、もう少し窓口というものを事こまかに、親切にやっていけないものか、そういう問題を究明するような場合に、責任のがれとか、あるいはおれのところじゃない、いやあっちで間違ったのだ、いやそんなものに一々取り合っておってもしようがない、こういう、まあ言葉は悪いですが、官僚主義というか、不遜な態度で国民に接せられることは、国民の側も必要以上に感情が高ぶるんじゃないか。こちらはこんなに被害を受けたのに、何だ、尋ねてみるとけんもほろろに突っぱねられた、こういう心境では国民としては困るわけであります。この点は一つ今後親切に、窓口なりあるいは責任者なりは国民一人々々に対処してもらいたいと思うわけでございます。
 そこで、具体的に技術的な問題を一、二点お伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
 オートメーションの時代で、流れ作業でいくわけですが、流れ作業がすべて百パーセント完璧にいくとは受け合えない。機械が故障するか、あるいはその機械にまつわる人たちの労働過重あるいはそのときの気分あたりで間違いを起こすことがあると思うのです。その間違いあるいは流れ作業上の故障、こういう故障とか間違いとかいうものを発見する。発見しただけではだめだと思うのです。発見してそれを調整するというところまで行なわれなければ、私はこの問題の解決はできないと思うのです。今後の問題でも、おそらく私は中央電報局の方は発見していると思うのです。というのは三百七十七号が欠番になっている。そうして三百七十六号が二重送信になっている。そういうことが具体的に出ているわけです。だからこれは、注意深くすれば、この事故かあるいは間違いは発見できたはずなんです。おそらく発見していると思うのです。ただ問題は、発見しながら、その欠番をそのまま不問に付しているところにある。いわゆる事故なり故障なりを発見したならば、それを調整し直していくという労力あるいは機構が成り立っておらなければ、私は結果としてまずいものになると思う。たとえば新聞を発行しておっても、第一線の新聞記者が間違った記事を書いた。デスクの方ではその間違った記事をそのまま新聞に載せていくわけではないと思う。デスクはデスクでその記事が正確であるか、時間は間違っていないか、自殺か、あるいは心中であったか、そういう点をがっちり調べて、しかも最後の整理の段階で仕上げて新聞という公器を発行していくわけだと思う。そこの流れ作業の過程においては必ず間違いであるか、真実であるかどうかということの発見と、発見した後にこれを調整していく操作が行なわれると思う。ところが、ここでこの答弁書に基づいて私は推察すると、発見したのかどうか、また発見したけれどもその調整ができなかったのかどうか、この辺がわからないのであります。その点を一つ、公社側の技術的な問題になるかもしれませんが、御答弁をお願いしたい。
○大橋説明員 ただいま御質問の、前段の従業員の態度その他について、これはもう御指摘の通り、その通りもっともと考えております。私どもとしては、今後もさらに十分戒心して御趣旨に沿うように努めたいと思います。
 なお、後段にお話の、個々の取り扱いの実際の問題につきましては、運用局長が参っておりますから、局長より答弁させます。
○山下説明員 今回の事故の原因につきましての経過を簡単にわかっておる範囲で申し上げますと、ただいま御指摘のように、大分の電報局から東京中央電報局へ送る過程におきまして行き違いを生じたわけでございます。それで、ただいま御指摘のように、大分の局で送って東京の方で受けなかったのか、あるいは大分から送らなかったのか、あるいは東京で向こうから送ってきたものの処理が間違ったのかということにつきましては、先ほど総裁が答弁いたしましたように、その送信の大分側における鑽孔紙が保存期間を経過しておりまして現在ございませんので、大分側の方で送ったかどうかということが私どもはっきり確認できないわけでございます。東京側の書類をよく見ましたのですが、東京側ではその番号ははっきり消してありまして、処理は済んだことになっております。そういうことについての事故発見のための措置につきましては、私どもといたしましてはいろいろな措置を講じておりまして、普通でありますれば、当然にこういう事故は発見できるような立場になっておるわけでございます。今の鑽孔紙がありさえしますれば、明らかにどちらの間違いであったかということがわかりますが、それがないために、現在のところ大分と東京の間の間違いということははっきりしておりますけれども、その原因が、大分から送らなかったのか、送ったけれども東京側で何かの間違いを起こしてしまったのかという点がわからないで、何とも申しわけなく存じておるわけでございます。そういう関係で、今後はこの保存期間をもう少し長くいたしまして、事故が起こった場合におきましても、その事故がどこの原因であったかということがわかるようにいたしたいと存じております。
○小松委員 その保存テープの問題はあとにいたしまして、今、あなたの御説明なり御答弁によると、結局責任の所在はどこかということの答弁だと思うのです。私が今聞いておるのは、そうでなくして、責任の所在はあとにしまして、事故というか、あるいは間違いというものは、三百七十七号が欠番になって、そして三百七十六号が結局重複になっておるわけなんでしょう。だからそこで事故が発見できなかったかどうかという問題。流れ作業ですから発見できなかったのか。そこが、三百七十七号というものが没になっているわけです。その没に気がつかなかったのかどうか。あるいは気がついてそれを没にしたのか。そこのところ、いわゆる発見ができたのかできなかったのかということをお尋ねしているのです。
○山下説明員 そのことが実は現在では――ここに書類も持ってきておりますが、東京側では番号を受けますと、その番号を消していくことになっております。三百七十七号も消してあるわけでございます。ですから、今残されている資料によりますと、東京側では三百七十七号を受けて処理したことになっている。もしそれが欠番になって、受信当務者がそれを消しておりませんと、これはすぐわかります。わかりますけれども、東京側ではそれを消してしまっておるものですから、実際において三百七十七号を受けて消したのか、受けないで三百七十六号を二回送ってきたために、それを間違えて七号の方も消してしまったのかということが、実は今となってはわからないわけでございます。
○小松委員 ちょっとはっきりしないのですが、三百七十六号が重複になっているということはわかっているのでしょう。それでは重複の電報は打つ必要があるかないかということを考えたら、重複の電報ということはあり得ないことだ。オートメーションで機械化していけば、事故発見というものはもう少し敏感でなくちゃならぬと思う。三百七十六号の電報が二重に打たれて、二重にここに来ておるのでしょう。そうなれば、二重に打ったのか、あるいは間違ったのか、そこに鋭敏に働くならば事故発見ができたはずだと私は思う。その辺どうですか。
○山下説明員 これはやや電信作業の専門的な部分に属するわけでございますが、電信作業ではこういうことは再三行なわれるのでございます。といいますのは、一たん送ってきましても、途中で事故があったり回線が悪くなりますと、四、五通前の電報から送らせるわけでございます。そうしませんと全部がわかりませんので。それで私どもの方でこの場合に想定できますのは、初め三百七十六号、三百七十七号と順繰りに送ってきておった。けれども回線が障害になるとか、あるいは取り扱い上ちょっとまずい点があったので、もう一度大分側に請求しまして二、三通前のスリップをかけさせますと、三百七十四号でも五号でも六号でも、二回かかってくるわけであります。三百七十六号が二回来ておるというのは、同じ電報を二回たたいたのか、あるいは当時の回線障害その他によって、そのスリップをもう一回かけたのか、そのスリップがないものですからそれがわからないのです。
○小松委員 あなたはあくまでも責任追及の立場で答弁をしておられるが、私は責任はあとでいいのです。とにかくスリップで何回か前から送り直させる操作をやったのかやらないのか、そこなんです。そういうことをやって一回調整し直して、これは二重に来ているからどうもおかしい、それではもう一回かけさしてみよう、そういう調整の操作をやったのかやらないのか、こう聞いているのです。
○山下説明員 実はそういうふうな二回かけさしたりすることが毎日ひんぱんに行なわれておるわけでございまして、もうだいぶ時日もたちましたことでございますし、その原書がございませんので、私、先ほど申し上げたように、責任のことじゃございませんが、原因そのものが実は把握のしようが現在ではないわけでございます。
○小松委員 三カ月前のことだから、今これをかけ直してという問題じゃない。とにかく流れ作業をするときに、工員は完璧じゃないでしょう。工員が流れ作業をする間にちょっと故障が出た、あるいは間違ったものだったら、その席上で発見して、ぽっとそのものだけを別ワクに出すでしょう。出してほかの人がこれを調整する。その発見者はそこにおって、次から次に来るものを発見していくわけなんですが、そういうときに、今からあなたたちがスリップをかけ直してみるというのではなく、当時のその瞬間にそういうことが発見できなかったのか。発見をしたけれども、もう一回大分に問い合わせをして、もう一回かけ直して、二重送信になっておりはせぬか、あるいは二通来ておるがおかしいじゃないかということにやらなかったのか、こういうことを言っている。そのときは気がつかなかったし、調整もやらなかったかどうかということを言っている。
○山下説明員 完全な御了解を得られないのはまことに申しわけないわけでございますが、電信作業の実情からいたしまして、実は毎日何回か送り直しをやったりしておりまして、その当時の東京回線にかかっておりました当務者が、その時刻に東京からこういうことを言うたからもう一回スリップをかけ直したかどうかということがわからないのでございまして、スリップがありさえしますればはっきりこれが漏れたのかどうかということがわかりますけれども、それがないものですから、電信の実情といたしまして御満足は得られないかもしれませんが、そう申し上げるより仕方がない。これはもういろいろと大分でも調査しましたし、東京中央電報局でも調査しましたし、そのための往復文書もずいぶんいろいろとここに持ってきておりますが、いろいろ一調査しましたけれども、現在の時点ではそのことがわからないということになっておりますので御了承願いたいと思います。
○小松委員 あなたたちは電報の技術老だからという意味で、こういう間違いは再三あるのだ、こういう言い方をなされたと思うのです。オートメーションは間違いが乱出するということになれば、そういうことを前提とすれば、それを調整する一つの機構を持たない限りは間違いの乱発ということになりはしませんか。その辺はどうなんですか。すべて間違いがあればそれを調整していく。人間のやることであっても、機械のやることであっても、間違いはあると思うのです。私は責任を追及する意味じゃない。間違いはあるけれどもそれをもとに戻す、あるいはもう一回調整し直して、その瞬間に正しいものを送るという機構が成り立っておらなければ、今あなたが言うようにそういうことはもう電信の通念で、間違いはたびたびあるのだということになれば、国民としてもちょっと心配であろうと思うのですが、電信は間違いだらけということをあなたはみずから認めておるようなものです。それを調整しなければならぬのが役所の務めじゃないですか。
○山下説明員 私の申し上げ方があるいは悪かったのかもしれませんが、間違いが再三あるというのじゃございません。一方から送りまして一方が受ける場合において、その符号がわからないからもう一回送らしたり、あるいは向こうから送ったスリップがこちらの方に正確に文字として現われないからもう一度送り直してくれというようなことが再三あるということを言っておるわけです。それで、先ほど申しました三百七十六号というものをもう一度送り直してくれといって二通送ってきたのか、あるいは最初から大分側で同じものを二回たたいておったがために二通送ってきたかということになりますと、それがわからないと言っておるわけです。決して間違いがしょっちゅあるとか、あるいはそれが、オートメーション化された場合における調整作業というものが欠けているかどうかということにつきましては、もし必要があればこまかく御説明してもよろしゅうございますが、現在東京中電あたりでも二十万通近くの電報を交換しておりますけれども、それは間違いのないように各回線ごとに、一通ごとに番号を打って、送るのも受けるのも精査をしておるわけでございます。でありますから、私どもとしましては、その間違いを起こさないような新しいいろいろな機械による操縦につきまして、今までの経験を十分参酌いたしまして、努力しておるわけでございますが、これはそういうふうな努力にもかかわらず、人間のわざでございましたものですから、ついこういうことを起こして何とも申しわけない、そのことを申し上げておるわけであります。
○小松委員 そこなんですよ。幾らオートメーションになったとしても、人間が介在していれば、百パーセント永久に無事故であるということは期し得られない。同時に、機械がやることでございますから、機械といえどもやはり故障が起こると思うのです。オもトメーションになれば故障が皆無だということは保証できないけれども、これを十日も二十日もたって発見しても仕方がない。早期にその瞬間にそれを発見し、発見するだけじゃない、別な機構でそれを調整していくというシステムが成り立っておらなければ、こういう問題はまた今後にも起こり得ると思う。そういう発見と調整というものを私はここで強調したいわけです。強調したいと同時に、そういう調整の機能は今電電公社で完璧であるかどうかということをお尋ねしたいのです。その点いかがですか。
○山下説明員 私どもといたしましては、先ほど総裁も申されましたように、今度のこの事故を契機といたしまして、さらに十分反省いたしまして、現在のやり方が完璧であるかどうか、さらにこういう事故についても防止することができやしないかというような角度で検討することにいたしておりまして、これで完璧であるとは申しかねるわけでございますけれども、長い間の経験を生かしまして、現在私どもとしましては、やれるだけのことはやっておるというようなつもりで今日おりますが、さらに今後は十分検討させていただきたいと思います。
○小松委員 そこで雇用問題になるのですが、電電公社は盛んにオートメーション化、機械化ということを合理化計画のもとにやられておる。それはけっこうでしょう。ところが合理化の最終段階にはやはりそういう調整機構をはっきりお持ちになっておらなければ、間違いがあってもそのままオートメーションで、流れ作業ですっと向こうに間違いが行ってしまう。間違いが起こったものはここで調整するという調整機構ができなければならない。同時に、そこに従事する従業員に、私はただやかましく言うだけではつまらないと思うのです。疲労の度合い、あるいは交代時間の問題とか、こういうものを考えていかなければ、機械に常に油をさして完璧にいくようにしておかなければならぬと同じように、それにまつわる従業員も十分に福祉対策を考えていかないと、私は間違いの発見ができないと思うのです。この点、最近電電公社の関係は、従業員の福祉対策がどうも欠けて、機械化にあまり夢中になり過ぎて、従業員のそうした面に携わる能力というものを無視しておるのではないか。そして、ただ働け、働け。人数は少なくて能率を上げろ。能率を上げる場合には、オートメーションのときには、もっと鋭敏な、ほんとうに瞬間に間違いをとらえるだけの鋭敏な頭脳と勘を持たなければならない。それには、従業員がいつも圧服されて、福祉対策ができていない、従業員がああ眠たいなと思っているときに送ってきたものは、私は間違いが発見できないと思う。この点、合理化計画の中において、調整機構と、それからそれに油をさすというと語弊があり、また俗な言葉ですけれども、そういう意味で従業員の疲労の度合いを下げる。疲労が多かったら故障発見はできない、こういう問題はしょっちゅう起こり得る問題だと思う。この点についてどう考えられておるか、一つお伺いしたい。
○山下説明員 先ほどの調整機構のことについて再三御指摘がございますけれども、実は現在中継を自動的にやっております中継機械化の場合におきましても、あるいは手送りの場合でも、あるいは印刷通信の場合におきましても、私どもとしましては、電信も始まって九十年になりまして、その間いろいろな経験を繰り返して参りましたので、その経験のたびごとに二度とそういうことを繰り返さないようにということで、できるだけのことはやってきたつもりでございますけれども、先ほど申しましたように、今度のような事故が起こりましたので、さらに今後何か考える余地がありはしないかということについては、真剣に反省しながらやりたいと思っております。
 それからただいまの疲労の点でございますが、これも実は長い電信作業の経験を経ておりまして、勤務時間であるとか、服務のことであるとか、負荷であるとか、そういう点についてはずいぶん長い間検討いたしまして、終戦後といえども労働科学研究所の方に委嘱いたしまして、中央電報局の中でいろいろな形態の通信作業における疲労の度合い、その疲労が誤謬に及ぼす影響、そういうことについても科学的に、まずこれ以上はできないであろうというように、数年かかって調査をいたしておるわけでございます。そういう関係もありまして、現在電信作業におきましては、休憩の付与の方法とか時間とか、そういうことは電信作業にふさわしいものとしてやっておるわけでありまして、決してそれを無視しておるわけではございません。なお先生の御趣旨もございますので、十分研究いたしたいと思います。
○小松委員 そこで最後の責任の所在がまだはっきりしていない。結局あなたたちが先ほどから何回も言われる紙テープの保存期間が、これは社内の規程か何かだろうと思うのですが、十日間の保存期間になっておる。ところが早期に瞬間に発見できれば、発見が早ければ十日間が三日になってもかまわないわけですが、こうした問題が起こるとすれば、責任の所在が不明で十日すれば時効になるというようなことになれば行政指導上の問題になる。行政指導上、十日間のテープの保存期間というものが、これでいいのか。こうした問題はおそらく二十日か三十日くらい後に起こってくる問題じゃないかと私は思う。本人は電報が来たか来ぬか全然知らないで、一週間後に通知が来てあわててそんなことがあったのかというようなことは、もう十日ぐらいは過ぎているということですから、テープの保存期間は十日では短か過ぎるのじゃないかと考えるのです。私は二十日がいいとか一カ月がいいとか断定的なことは申し上げかねるのですけれども、テープの保存期間というのは行政指導上の問題としてもう少し長く保存じた方がいいのじゃないかと思うのですが、その点はいかがですか。
○山下説明員 ただいま御指摘のように少し短いようでございますので、現在のところ三十日くらい保存するように改めようということ、そういう趣旨のもとに検討しておるわけでございます。ただ十日にいたしましたのは、ずいぶん書類が毎日多うございまして、保管の場所の整備その他で相当手数がかかりまするし、それから従前からの経験によりますと電報が不達になったような場合は、おおむね二、一百後に電報が来なかったがどうなのかということは、二、三日とか長くても一週間ないし十日の間には何らかの反応といいますか、着いているとかいないとかいう問題がすぐ出てくる場合が多うございましたので、保存の場所その他のことも考えて従前十日にしておりましたけれども、先ほど申しましたように今度のことを契機といたしまして、私どもとしては三十日間保存ということに近く改めるつもりでございます。
○小松委員 もう最後でございますが、この問題は皆さん方からすれば大した問題ではなかったと思うのです。また、私がここで取り上げたのも、それを責任を追及したり政治問題にするというようなことではなくして、今後のこうした問題に対して幾分の示唆が与えられるならばという気持だけで取り上げたのでございますが、ここでやはり最後に電電公社の方に申し上げたいのは、十日なり一週間の後にテープをかけて原因がわかったのでは電報の趣旨は達しられない。電報というものは速達よりも早く着きたいのです。だから結局事故を絶滅するということなのでございますが、流れ作業でやっている場合には、完全無欠に事故を防ぐということもむずかしいだろうと思う。それならば、やはりそこに人間がおるのでございますから、その人間が十分にぴんと感覚をもって事故の早期発見――早期というよりも瞬間に事故を発見するということがまず第一だと思うのです。その瞬間がはずれて一週間後に電報事故を発見したからというて、それはただ責任追及の行政的な問題だけにしかとどまらぬ、本人には何らの効果もないと思う。電報などは瞬間の発見ということが大事だと思うのです。そのためには、瞬間の発見と同時に、先ほど私が何回も言ったように、それをすぐに打ち返して問いただしていく、その調整機能、そういうものが完璧になされておらなければ、流れ作業というものは――これは電信だけじゃない、一切の、品物を作るにしても、そこで一つの歯車が間違って妙なのが出たために全部がとまるという場合には、それを一つだけつまみ出す、伝染病と同じでつまみ出して隔離病院に入れる、明治時代には避病院に入れたけれども、避病院に入れただけではつまらないので、それを早く調整してよくしてやる、いわゆる発見と同時に調整をするという機能が確立してこそ、合理化の完璧が期せると私は思うのです。その点、やはりただ間違わぬようにという責任の重圧感、ノイローゼ的なものでなくして、健康でぴちぴち事故を発見するだけの余裕を持たせる従業員の待遇なりあるいは勤労条件なりを考えてこそ、オートメーション時代に完璧にものが運ぶんじゃないか、こういうふうに考える。今後電電公社あたりはどんどん拡大し、その仕事の量も莫大に多くなっていくと思うのです。そういう意味で従業員のそうした疲労の度合い、あるいは環境、条件というものをよく考えておやりになる、こういうことを特に希望いたして私の質問を終わりたいと思いますが、最初に大臣並びに総裁から、この事件についての陳謝の意が表せられましたから、私は、被害者である当人もそのことを承りまして、これ以上責任なり、あるいは電電公社にごむしんを申し上げることはないと考えます。この問題はこれでおそらく御当人も打ち切ると思います。残るのは、今後は電電公社の運営の妙を発揮してもらうことだけだと思いますから、以上申し上げまして私の質問を終わりたいと思います。
○佐藤(洋)委員長代理 谷口君。――谷口君にちょっと御相談しますが、大臣が一時ごろ他の委員会に出ますので、大臣の質問に集約してお願いいたします。それから一時までのうちに上林山委員に十五分間質問時間を与えていきたいと思いますから、従ってあなたは三十分程度にお願いします。
○谷口委員 前へ出て大臣と顔をつき合わしてやります。会期末だし時間もありませんので、いろいろな根本的な問題は次の国会に譲りまして、当面の問題で三点ばかり伺う準備をして来たわけであります。それを大急ぎでやります。三十分くらいでやります。あるいは三十分過ぎるかしれませんが、なるべく短い時間に済むように御答弁も簡単にやっていただきたいと思います。
 最初の問題は、最近各郵便局に相当大量の監察官を入れて特別考査をおやりになったようでありますが、あの特別考査の目的と、それからどこをお調べになったか、その目的の問題が大半でありますが、そういうところを最初にお答え願いたいと思います。
○迫水国務大臣 特別考査というのは、比較的遅配の多いような局に対して、その遅配の原因がどこにあるのかということを考査しますために行なっておるのであります。
○谷口委員 これは監察官だけでおやりになったのですか。それとも監察官を中心にしかるべく人員を配置されてやられたのですか。これは大臣でなくてもけっこうです。
○田中説明員 特別考査は監察官だけで実施しております。
○谷口委員 この考査をああいう方法でおやりになる法律的な根拠は何でしよう。
○田中説明員 設置法に基づいて考査の権限がございます。
○谷口委員 設置法の中に規定されておるということでありますが、私のお伺いしたいのは、警察権力を一部持った監察官が一つの郵便局に五十人も入って行って、そうして労働者の一人一人に勤務時間八時間中つきまといましてストップ・ウォッチを持ち計算機を持って、そうして全く一メートルも離れないところに立って一人一人監視して労働をやらせる。そこでは秒を刻んでの監察をやったようでありますが、そういうやり方はちょっと異常だと思います。こういうやり方をやっていいという法律の根拠があるのですか。
○田中説明員 ただいま監察官が相当大量に臨局したというお話でありますが、実は特別考査は、監察官が大体五名ないし七名程度で臨局いたしまして、その局の郵便遅配の原因を追及するということが目的でございまして、その後に、ある特定の局は非常に業務運行が乱れておるということが考査の結果確認されますると、郵政局員と監察官が一緒になって臨局をして自後の措置をやる、かような建前になっておりまして、監察官が独自で数十名臨局するという事例はございませんわけでございます。ただいまの後段のストップ・ウォッチを持って時間をはかるとか、これは監察官の権限といたしまして、郵政業務運行上あらゆる面から調査する権限がございますので、その局の業務の運行状況を的確に把握するためにそういった面の調査をする、かようなことになっております。
○谷口委員 監察官が数人行って先に調べたあとで、問題のある郵便局につきましては、そこの局員なりあるいはその他の応援者も入れて、それで五十人とか六十人とかいう隊を組んでやったとおっしゃるなら、これはさっきの言葉じりのあげ足をとるわけではありませんが、あの集団的におやりになったのは監察官だけかどうかとお尋ねしたときに、監察官だけだとおっしゃるので私はそういうふうに言ったわけであります。いずれにいたしましても、監察官が中心にそういう隊を組んでおやりになった、ストップ・ウォッチを持ち計算機を持って一人一人のうしろに立つという状況でおやりになったのでありますから、これは世間では全く奴隷労働をしいているというふうに見ております。朝日ジャーナルなんかも、「後ろでストップ・ウォッチのセコンドが刻めば局員はいやでも骨身を削る。このため卒倒したものまで出たという。」こういうふうにはっきり書いております。私は武蔵野郵便局初めその他皆さんがすでに特別考査をおやりになったところを見て回りました。特に武蔵野郵便局ではその場に立ち会ったのです。最初局長室へ監察官にも何人か来てもらいまして、局長と一緒に事情を聞いたのでありますが、聞いているときには、あなたのおっしゃるような状況だろうと思った。ところが現場に行ってみてびっくりしたのですよ。朝日ジャーナルがこういうふうに書くのは当然だと思う。ちょうど区分をやっている労働者たちの考査をやっておりましたが、区分室に数十人もの監察官を入れ、それが一人々々について分秒のすき間もなく監視していた。写真もここにとってきました。ごらんなさい。しかも私がこの写真をとろうとすると、監察官は証拠をとられるがいやなのか、みな逃げてしまう。逃げてはいかぬ、君いまこの人を監視していたのだからもとのように立っていろ、こう言ってとってきましたが、この状況は労働者に鎖をつけてないだけのありさまです。外勤者にはどうしたかといいますと、集配に出る労働者は一人々々は自転車に乗っていきますから、監察員も自転車に乗って一人々々についていった。便所に行ったか、話をしたか、わき見をしたか、というようなことまでを三秒刻みで記録をとっている。こういう監視を朝早くから晩まで一秒のすき間もなくやったのです。何十人という監視員でやったのです。従業員はこういう中で労働をやらされた。これは強制労働でなくて何ですか。だから大阪西淀局での特別考査ではあんまり非常識のやり方だというので、あなた方も御承知の通り、大阪の総評弁護士団の諸君から、これは人権問題だというので人権擁護局に提訴しております。普通の新聞でもこれはひどいと認めている。こういうやり方、つまり労働者を奴隷の状態に置いて労働を強制する、このような強圧手段をもって労働を強制する、こういうことをやってよいとはどの法律にも書いてないはずです。
○田中説明員 ただいま御指摘の事例でございますが、内勤者に一名々々監察官がついて作業の状況を調べる、これは結局作業の能率というものが業務の運行面に非常に大きな関連を持つわけでございまして、そういう面を見る。また外勤に随伴調査ということもやっております。それはやはり外勤員がどういう経路をもって配達するか、またその間の仕事のやり方あるいは配達地域の状況といったような観点から随伴調査をやっておるわけであります。
 それから西淀川局につきまして提訴があったということも承知しておりますが、これにつきましては私の方でも調査いたしました。また法務局方面の調査の結果も聞いておりますが、ただいまのところでは人権侵害といったような点には該当しないというふうに私どもは承知しております。
○谷口委員 そうじゃないのですよ。弁護士が見て人権問題といわれるような状況でやっているということ自体です。普通の新聞が、そういうことをやればだれでも全く奴隷的なやり方で仕事をやらざるを得ないし、卒倒者が出てきたということを報道するような事態になっているそのこと自体です。そういうやり方でもって監察するとか調査するというようなことは、法律上私は許されてないと思う。能率の問題でしたら、これは皆さんが何十年間やってきた事業です。そしてそういう問題につきましては常に資料をもって、どれくらいの条件の郵便局では一人がどういう仕事でどういう能率を持っているかということは、もうデータが出ております。さらにその上にいろいろ調査が必要であれば、これは調査されることは私も悪いとは言わない。言わないけれども、やり方が違法であり、許されないと言うのです。一人々々に鎖をつけておるようなやり方をやっておる、こういうやり方は許されてないと言うのです。強制労働だと言うのです。そういう点ではその正当性を保証する法律的根拠がないどころか、法律では完全にこういうことを禁じております。御承知の通りに労働基準法の第五条に、「使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。」とはっきり書いてあります。監察官は警察権を持っているのですよ。これが一人一人の労働者のうしろにつきまとってストップ・ウオッチを持ち計算機を持って、便所に行くことにまで干渉し記録する。こういうやり方でやれば、一体労働者はどういう感じを受けますか。人権問題だというのはそういうことをさすのです。だから私はああいうやり方は適法でないばかりか、政府は法律違反をやっているのだとここに抗議する。ああいうやり方でおやりになるとすれば、これは大へんなことになると警告しておく。郵便局を幾つおやりになったか知りませんけれども、相当の郵便局をおやりになった、皆さんのいういわゆる問題局とか不良局とかいうようなところを選んでおやりになったと思うのですが、何か不良局です。何が問題局です。労働組合が強くなり、現場当局の不当な労務管理や弾圧に抗するのは労働者の権利です。強制労働をもって能率のデータを引き出そうとしているやり方、こういうやり方をおやりになるとすれば、これは初めから労働者を敵視して、そしてこれに対して奴隷的な労働をやらせるという態度を郵政省は持っているというふうにいわざるを得ません。世間はその点を非難しているのだ。そういう点はどうですか。
○田中説明員 監察官は司法警察員の職務を行なうことになっておりますが、現在郵便局へ臨みまして一連の調査をやっておるのは、警察権とは全然関係のないことでございまして、監察官が持つ調査権に基づいてやっておるわけでございます。現実に各局でそういった調査を行なっておりますが、人権侵害とかあるいは強制労働といったようなことは、全然ないと私は確信しております。
○谷口委員 私自身も見てきましたが、監察官が何人か行って、監察官の諸君が中心で、そういう隊を作ってやっておる。だから警察権を持ったものが行っているわけです。これが労働者の一人々々について、先ほどから何回も言いましたような状態に追い込んでおいてやっている。便所に行く時間をなぜはからなければならぬのですか。三秒単位に記録をとっているわけですが、何のためです。こういう状態に労働者を追い詰めて、そういう奴隷状態の中で行なわれた労働状態、労働能率の進行状況を見て、それを常態だというつもりですか。こういうやり方ですね、こういうやり方は、労基法違反だというのです。どうです。
○迫水国務大臣 谷口さんのお考えには、私は全然同意はできないのです。というのは、われわれの方では、一定の能率というものは、一応経験的に、また算定的にあるわけです。その能率よりも非常に劣っているところの局に対して、監察官が臨んで、一体どういう状況でこういうように能率が劣るのであるかということを考査するのが、能率考査の目的だと思います。従って、ストップ・ウオッチではかったのがいいとか悪いとかいうお話ですけれども、現実の問題として、一つの作業をするのに何分かかるか、こういうようなことについては、おのずからデータが経験的にあるわけですけれども、そのデータと全然違うものが出てきている。そういうところを現実に考査をする、そういうことであります。労働を強制するということについては、何ら意図を持たない、何ら精神的拘束をしていない、肉体的拘束をしていないのですから、強制労働でも何でもない。それを強制労働だ、強制労働だと言われるのは、全く言いがかりだと私は思います。
○谷口委員 大臣は何を覆うのか。形式のことではない。幾らあなた方の方で強制労働をしていないと言い張っても、世間の常識が強制的な労働だという判断をしているのです。新聞がそれを書いている。弁護士がそれによって提訴するということになっておる。あなた方が強制労働をさせていないと幾ら言い張っても――あなた方は、実際に人に使われたことがないから、そういうふうに言う。私などは、労働生活をしておりますから、知っております。どんなに一生懸命やろうとしても、目を光らしてうしろに立って、一日じゅうストップ・ウオッチを持って、しかも警察権を持った人間がそれを指揮してやっているというやり方では、労働者というものは、おのずから雇う者と雇われる者との関係で、そういうことになると精神的にも肉体的にも強力な圧迫を感じ、奴隷状態に陥る。それを指摘しているのです。あなた方はそういう不法をやっておるんです。その点が問題だと思います。
○迫水国務大臣 非常に警察権を持つということをおっしゃるのですけれども、その監察官というのは、警察官とは違うんです。特定な犯罪に対しては警察権を持ちますけれども、その場所に臨んでおる監察官というのは、今、監察局長が申しました通り、調査権に基づいてやっているのでありまして、警察権行使の目的をもって臨んでいるのではありません。従って、警察権を持っている持っているとおっしゃることは、全く話の場所が違うんです。
○谷口委員 大臣、そうではありません。そういう警察権を持つ身分の人間が、しかももしそれに反抗する者がおったら、直ちに配置転換するとか、あるいは首にするとかという処分の問題をうしろにひけらかして、そうして寸秒のひまもなくうしろについておる。労働者に与える精神的影響はどうなりますか。それが問題なのだ。そういう郵政省の態度が、つまり労働者を初めから敵視するような態度それ自体が、問題だと言っておる。どうです。そういうことをやはり続けられますか。
○田中説明員 監察官がそういう調査をして、その結果直ちにその人間を配置転換するとかあるいは首にするとかいうようなことは、直接には関係はないわけでございます。監察官は、あくまでもその業務運行の実態を調査するということだけが目的でやっておるわけであります。
○谷口委員 うまくできております。監察官のやるのは調査である。配置転換や首はそれとは別のことである。何を言うのです。現実に大阪西淀局では、特別考査中にそれをやろうとしたではないですか。ねらいは一緒ですよ。働いておる労働者は、監察官が入ってきただけで脅威を感ずる。おととい政府側から聞いたのですが、あなた方自身、この特別考査隊をトラック部隊と言っている。そのトラック部隊を投げ込んで、そうして労働者を奴隷的な状態に追い込んで仕事を強制し、それが能率だというふうに言わせる調査をやって、その中で首にしたり配置転換をするというようなことは、法形式の上でどうあろうと、受け取る労働者は一緒です。監察官がうしろに立って一日つきまとう。作業状況が一々えんま帳に記録されるということになりますと、労働者は精神的におそろしい圧迫を受けた中で仕事をしていることになる。そうして現われたものを今度はこれが能率だというふうに結論づけられたのではたまったものではありません。だから倒れる人間も出るし、やめていく人間も出たのです。政府のこういうやり方は、この点だけではありません。こういうように大量の監察官を職場に投入して労働者に強制労働をさせる。監視員を一人々々労働者につけてほとんど脅迫的な状態で労働させて、そうして文句なしに能率を上げさせようというやり方、そういうやり方は別の形でも現われております。大阪中郵では、これも私は行って見てきたのですが、局長、課長の黙認のもとに、職場に暴力団を組織して、暴力団員を職制に任命して従業員に対する暴力支配をやっている。これも、形は変わるが同じやり口だ。この点どうです。
○田中説明員 大阪中央郵便局の状況・につきましては、私どもの方でも目下調査を進めております。新聞には暴力組織といったようなことで出ておりますのが、私どもの調査の結果は暴力組織というようなものはございません。新聞に報道されているような数件の、いわゆる新聞では暴力行為であるといったようなことであげられておりますが、それにつきましても目下調査中でございまして、一部判明した事実もございます。それは職場における同僚間の争いが大きく新聞に取り上げられた、かように私どもの方は報告を受けております。
○谷口委員 同僚間の争いだというのは御調査になったのですか。どこからの報告ですか。
○田中説明員 大阪の郵政監察局から報告が参っております。
○谷口委員 私は、実は遅配問題、その他の関係で、通常普通の郵便局、遅配の起こっていないような郵便局も見る必要から大阪中郵へ行ったのです。その他問題のあるところへも行きましたが、そのときに、前に私の方に投書がありましたので、まさかそういう事実はないだろうと思って、局長に会い、また当人を呼んでもらって真相を聞こうとしたのです。当人は来なかったが、すぐ上役の主事が来て私に答えた。このとき局長の前で主事は言っておりました。これは個人的なことで、仕事の上での関係じゃないのだ、こう言っておりました。しかし、内容を調べてみますと違っているのです。これは外勤者の仕事場です。この現場の主任が暴力をふるう。非常に不法な業務命令、小包や速達の記録、これは主任の任務ですが、これを外勤者にやれという。また配達は当事者にとってはきのうからの継続でありますから、急に変えられても困るという問題がありますが、これを急に変えろという。こういう無理に対して意見を述べると、有無を言わさず暴力をふるう。しかも平常から何か文句をつけては暴力をふるうので、けがをした人もあります。ここに私はけがをした従業員の健康診断書を持っておりますが、こういう事実があるのです。この件は本人によって今大阪の弁護士会の人権擁護委員会に提訴しております。そういう状態に置かれておりますから、従って無理なことでも職制の言う通りには動かなければならないという状況が生まれてきている。個人的であろうと何であろうと、職場の中で現実に暴力がふるわれてけがをさせられている。労働者はそういう中に置かれておるのです。大臣、何です。あなたは笑っておりますが、こういう状況をあなたは何と言います。どうです、こういうことは許されますか。
○田中説明員 私どもの方への報告では、先ほど申し上げましたように、幹部が業務執行を強制して暴力をふるうといった、今お話のようなことは参っておりません。先ほども申し上げましたように、全く職場の同僚間のいわば私的の争いというふうに報告を受けております。
○谷口委員 その報告者がまた問題になります。大阪監察局から来ていると思うのでありますが、そこへ出すために中郵の郵便局長及びその他の関係の課長諸君が私に言いましたのは、至急に調べて問題を監察局へ報告しよう、こう言っていた。私はぜひそうすべきであろうと思う。個人的であろうと何であろうと、職場の中にこういう人間がおり、これが外部の暴力団と関係を持ち、しかもその直接上役であります主事や課長代理までがその一味であるというような状況の中で仕事がなされるということはゆゆしい問題であろう。従ってこれは明らかにする必要がありますから、局長が知らないというなら直ちに調査して事態を明らかにして報告しろ、こう言ってきましたが、この局長の報告が大阪監察局を通じて本省へ届いたものと思う。しかし、この局長または庶務課長はどういう人です。そのときに、私は本人の名前を申しますが、寺西という主任、これは暴力をふるっている当の人間です。この人間に、実は事情いろいろあるだろうから、ここへ呼んでもらって事情を聞きたい、こう言ったら、局長及び庶務課長のさばき方はこうです。職場へ探しに行きましたが、きょうは残念ながら休んでおって本人はおりません――うそついてはいけません。本人はいたのです。いることを私は調べた上で局長に会っていたのです。課長もそうです。私は調査のあとに労働組合に立ち寄って、労働組合の言い分も聞こうというつもりでおりましたら、課長は電話をかけてみて労働組合の人がおるかどうか調べて、その上にあなたおたずねになったらどうですかというので、それじゃおまかせしますと言ったら、労働組合の人はだれもおりませんからどうぞお帰り願ったらどうですかと言うので、私は別の仕事もありましたし、課長や局長の言い分がそういうふうなやり方で、すべてを糊塗するような全くうそをついてやっている人間だということがわかったので帰ってきたのでありますが、こういう人間の報告に何の値打がありますか。事実は個人的なことではありません。もっと調査してごらんなさい。ここに文書を持っております。事実はそうではなくて、仕事の中で暴力組織を作って、課長代理がそれを実際に黙認している。だから課長も知っております。知っておると言ったです。暴力の限界いかんが問題ですが、われわれは突いたり押したりすることは常にある。そんなことは暴力とは思わぬ、こう言った。どうです、仕事の内容で仕事場で主任が従業員を突いても、押しても、これは暴力だと考えぬと言うのです。突くや押すくらいじゃありません。この診断書によりますと、なぐって傷をつけているのでありますが、こういう状態であります。こういうやり方は、一方には監察官を中心にした大量のトラック部隊を投げ込んで奴隷状態で仕事をさせて、それによって仕事の能率を上げ、またそれを常態の能率だというためのデーターを引き出そうというやり方と全く同じ精神から発しているものと思う。このためにこのような封建的な暴力組織まで職場の中に作っているということは、郵政省の不名誉じゃないですか。郵政大臣、この事実をどうしますか。たとい個人的であっても、だからいいということにならないじゃないですか。そういう職場ということにつきましては、あなた方は責任があるでしょう。その点どうですか。
○田中説明員 個人間のことでも、職場でいさかいが起こるということは好ましいことではございませんで、管理者がそういうことのないように人事管理面その他万般の注意を払う必要があると思います。それからただいまお話のような点は、私どもの方は承知しておりませんが、調査を今後継続いたしまして、その事実、真相を確かめたい、かように存じております。
○佐藤(洋)委員長代理 谷口委員に申し上げますが、受田君が二、三問大臣に質問したいと言うので、どうでしょう、この程度にして大臣にしぼっていただいたら。それからあとで上林山委員が十五分ほどと言っておりますので、なるべくしぼって促進をしていただきたい。
○谷口委員 私、きょうは、ほんとうは一番最初に質問時間をいただくことにこの前の理事会でなっておったはずなのですが、こういうことになったのは、先ほどの理事会でそうなったのだと思いますが、どうも感心しません。しかし、これは理事会の方へあとでお話し申し上げたいと思っているのでa。
 それでは急ぎますが、この点は郵政省の名誉にかけても調べてもらって、そうしてやはり直接の責任者であります課長や局長が知らないということはない、知らないとすれば非常に重大な問題であります。そういう点での責任の追及を必ずやってもらいたい。
 なおこの際この問題についてもう一言言っておきたいのは、主任とか主事とかいう人々は労働組合員なんです。組合の内部からいえば、つまり組合員の一人が役づきになっている。こういう事情になる。その組合員の一人が職制であるがゆえに、郵政省の労働者敵視の立場から、職場で、同じ組合員に対し、こういう暴力支配をやっているということになりますと、組合の中で内部分裂を起こすようなことになりかねない。こういうことを局長なんかよく知っており、それをねらっている節があるということです。すなわち、局側は組合弱体化のためにこういう手段をとっているのではないか。また、たといそれを計画的にやっておるのでなくとも、結果としてそうなる。これは大へんなことであります。労働組合の団結の上からいいまして、こういう点は局側の不当労働行為としてやはり徹底的に調査して、責任者の適当な処置をとられるべきだと私は思う。当の労働組合員であります寺西某君という主任につきましては、暴力をふるっている人で直接責任はありますけれども、それについては言わない。そういう人間を郵政省が郵便局の従業員に雇い入れて、職制につけているということ自体に問題がある。暴力団を主任にしたところに問題がある。そこらのところにつきまして十分な調査と責任者の処分を私は要求いたしたい。私はここではっきり申し上げておきます。
 大臣はすぐお帰りになるそうでなんなので、先へ進みますが、私、最近京都の中央郵便局を見ました。ここではオートメーションの装置が一応完成して、この二日から始業しているという状況ですが、郵政事業の上で特に郵便局の遅配問題などと関連しまして、長期の計画が必ずあると思いますが、京都の中央郵便局はその長期計画の中でどういう位置を占めるか、その点につきまして大臣からお答え願いたいと思います。
○迫水国務大臣 郵政事業の機械化については長期の計画を持っております。京都は一つのテデルとして、いわば実験局的な気持もずいぶんあって、ああいうものを計画したものと考えております。
○上林山委員 関連して。大臣がお急ぎでなければ遅配、欠配の対策としてこの前施政方針が述べられましたので、ただいま問題になりました機械化の問題についてじっくり質疑を試みてみたかったのでありますが、この問題だけに限って関連でお尋ねをいたしたいと思います。
 私は施政方針の遅配、欠配の対策を見まして、確かに一歩前進した案であると思いまして、総括的には敬意を表しております。また堀り下げて考えてみると、もう一歩根本的にその対策を拡充していく必要があるのじゃないか、こういうふうに考えたのでありますが、その中で機械化の問題は、郵政事業はほかの事業と違って機械化をやりにくい部面が相当あると思うのですけれども、その矛盾も克服しつつ機械化の問題に従来よりも一歩重点を置きつつあるということは、私は非常に前進だと思っているのです。ただいま京都の中郵でモデル・ケースとして、その一つを来たるべき四月から正式の運行をしようとされておるようでございます。日時は多少違うかもしれぬけれども、そういうふうにわれわれも聞いておるのであります。
 私はここで、そういう矛盾した郵政事業の部面もあるのだが、五年なり十年なりの機械化の長期計画を立てることが、遅配、欠配を除去していく一つの要素であると思う。今後従業員の諸君も反省すべきは反省して、そして能率を上げるべきは国民への奉仕者として能率も上げてもらわなければならぬが、一面郵政当局で設備の充実なり近代化なり、待遇の改善なり、こうした方面に今のようなお考えで一歩も二歩も前進していかなければならぬ。この基盤の上に立った機械化――なるほど機械化という声はあるし、モデル・ケースも京都の中郵のごとき見られてはおりますけれども、私ども世界各国の郵政事業を先般同僚諸君とともに見てきたのでありますが、進んでいるところもあれば、日本よりおくれているところもある。あるけれども、そういう点からいって、長期計画というものを、郵政当局だけでは消極的ですから、郵政当局だけではなしに、これにプラスするに第三者の権威者を入れて、郵政事業機械化対策というものの審議会といいましょうか、そうした権威ある機関を設けて長期計画を立てていく必要があると思う。現在の郵政審議会にとらわれないで、それこそ新たな観点から、そうした構想を持って建設的に遅配、欠配の一要素を除去していく、こういう行き方が何をおいても必要だと私は思う。これが一点。
 もう一つは、郵政事業で今やっておる通り、不自由を忍んで、あるいは困難を忍んで何でもかんでもやらなければならないか。たとえば小包郵便物のごときは、特殊の会社なり特殊の団体なりを作って、場合によってはこれを委託してその仕事は切り離す。そして当面の最も中枢部をなす郵政事業の開発というものに乗り出していくべきではないか、この二点についてまず大臣としての抱負なりあるいは三十七年度の予算に関連した部分をわれわれ想像いたしましても、大したことはないと思いますので、長期計画、将来の根本的な対策、この二点に対してほんとうにどの程度まで研究を進められたか。これは一年大臣をしておられてもだめな人、こういう仕事を思い切ってやれない人と、たとい三カ月でも斬新な感覚で見るのとでは、かえって三カ月で、専門家もこれに加えて立案していけば、その方がかえって思い切った案というものが立てられる、こういうように考えますので、この際、きょうは急ぐからここだけの答弁に終わるという意味じゃなしに、私もまた何も追及して快哉を叫ぶというような考えは全然持たないのでありますから、一つ思い切ったといいましょうか、ヴェールを取った、施政演説に加うるに一皮むいた大臣としてのお話をきょうは伺っておきたいと思います。
○迫水国務大臣 機械化の長期計画の委員会を作ってやれ、一種の技術コンサルタントを設けて機械化を計画的にやったらどうかというお考えは非常に示唆に富んだお考えでございまして、私、それをまじめに取り上げ一つ実施してみたいと思います。
 それから小包郵便の部外への請負制度の実施というのは、私もそれは必要な段階にきているのではないかと考えておりますので、実はまじめに目下そのことについての利害得失、もしやるとすればその方法いかんということを部内で検討いたしております。
○上林山委員 関連だし、大臣も大まかな点において意見が大体一致しておるように思いましたので、これ以上言いません。私は当委員会に数年おりますが、いろいろこの委員会で専門的なりっぱな意見も戦わされております。そういうものを静かに聞き、さらに自分も及ばずながらそれぞれの人たちからいろいろなことを耳にいたしまして、その集約的な意味をもって申し上げたのでございますから、一つそういうような意味で、これは大臣の在任中に、あなたは一つの大きな事業をされるわけです。決しておだてでもなければ何でもございませんが、ほんとうに真剣にこの二つの問題については郵政事業の中からピック・アップしてやっていくというくらいの情熱を傾けてほしいという要望だけをいたしまして、関連でございますから、これでやめます。
○受田委員 谷口委員が発言中でありますので、引き続き谷口委員に御質問願うわけでございますが、途中ちょっとおかりして、大臣がお帰りを急がれるようですから、大事な問題ですから発言をお許し願いたいのです。
 来月早々日米の貿易経済合同委員会が開催されて、今までに例のない大がかりな向こうのお客さんが来ている。この際郵政省としてこれに、特にこの貿易経済合同委員会に対してどの大臣か閣僚かを通じて、あなた自身が骨を折っていただかなければならればならぬ問題がある。それは、あなたも閣僚の御経験をしばしばなさるわけでございますが、日本国とアメリカ合衆国との例の相互協力安全保障条約の六条に基づく例の郵便法の特例法律があるわけです。御存じでございますか。――御存じないでしょうね。これは大事な法律なんです。それに基づいて規則ができている。その規則は、アメリカの日本におる兵隊が軍事郵便を使う場合は、ばかに安い、日本で例を見ないような安い料金です。今度の値上げでもこの分は結局上がっておらぬでしょう。一円という安い料金のやつがまだ残っている。はがきなども五円、十円、こういう便宜を与えて、日本はばかに損害を受けているわけなんです。郵政省は大へんな損害を受けて、犠牲を払って米軍の軍事郵便に御協力申し上げているのです。これを御承知ないですから、私が指摘申し上げておきます。これは大事なことです。あなたの御所管の中では、事外交に関する非常に重大な問題です。しかるに外国郵便規則を拝見しますと、日本人である沖縄人、領土権もあり主権もある、日本の立場から見て純粋な日本人である沖縄人に対しては、日本から四十数億の経済援助をしようと申し入れても高等弁務官はOKと言わないわけです。沖縄の住民は日本と比べて著しく低い。国際水準から見ても著しく低い生活をしておるのです。哀れな立場なんです。アメリカに施政権があるばかりに、沖縄の住民はこじきに近いような暮らしをしておる人さえもあるわけです。それがここに関連するのは、アメリカの兵隊にはそれだけ便宜を与えておきながら、沖縄との郵便の取り扱いにおいては、同じものもありますけれども、特別料金をとっておるのがたくさん出ておる。外国郵便の中に入っておるのです。つまり沖縄は残念でございますが、外国とみなされておるのです。従って、せめて今度日米貿易経済合同委員会を通じて――向こうの閣僚たちは六名も来る。ラスク長官も来るのですから、あなたはどの閣僚かを通じて、沖縄住民に日本国民としての喜びを、せめて郵便の関係だけでも料金を同じにする、こういう努力をして、施政権の一部の郵便関係だけでも日本に返還されたような形で沖縄住民に喜びを与える努力されてはいかがですか。
○迫水国務大臣 やや不勉強であることを暴露いたしましてまことに恐縮でありますが、今の受田さんのお話はほんとうに私もまじめに取り上げて努力してみたいと存じます。
○受田委員 まじめに取り上げてということでございますから、十分郵務局長その他も外務省とも御連絡されて――沖縄の住民も当然日本人ですから、沖縄に出した郵便も、向こうから来る郵便も、全部内国と同じ料金にしていいのですが、外国とみなすという形で、それが日本の領土であれば同じ料金で行ったり来たりするものでさえも、差別をつけて特別料金を取り立てておるわけです。これは残酷ですよ。ちょうどいい機会です。あなたは経企庁長官としての御経歴もあるわけです。あなたの実力を来月早々の箱根のあのデラックス会談に、いいかげんな遊び会談ではなくて、莫大な国費を使うのですから、せめて施政権の一部返還に対して郵政大臣として徹底的な検討をされるチャンスがきたのです。あなたは経済閣僚諸君を叱咤激励されて、せめてこれだけでも回復されたならば、あなたは郵政大臣として在任中の大仕事をされたことになるのです。あなたは今非常な決意をされたのですから、この決意を具体的にどう実行されたか終わったら確認しますから、あなたはきょうから関係閣僚を歴訪されて、郵務局長その他も外務省と連絡されて、この仕事を完全に片づけてもらいたい。これをお願いして、私はあとから質問をいたしますが、あなたへの質問はこれで終わります。
○谷口委員 それでは私は質問を続けます。
 京都の中郵のオートメーション化の問題は、今、大臣が上林山委員の質問に答えらたところから、機械化、オートメ化を含めた計画をやるべきだ、また、それは必要なことだと政府も考えており、そういう計画の方向へのテスト・ケースとして中郵を考えていると解します。そういたしますと、京都中郵の問題は、なかなか重大な問題を現実に含むわけです。まず、このテスト・ケースの中から将来への長期計画の技術上の問題、その新技術・機械化の中に生まれる労務管理と労働者の労働条件の問題、これらの問題を中郵のオートメ化の中から引き出すわけです。大臣はそういう意味で京都の中郵を一つのテスト・ケースとしてやっているのだと認めたのだから、私はその大臣の確認の上に立って、さらに質問を続けます。だから大臣はもう帰ってもらってよろしい。あとは政府委員相手に続けます。
 そういう立場から、若干京都中郵の実際問題に入っていきたいと思うのです。これは新しい機械を備え付けてオートメションの一つのテストをやっていられることでありますから、いわゆる合理化の最も重要な一つの試みだと思うのですが、そういう見地から、どうです、何かの結論が出ましたか。まだ京都が始まってから一カ月もたたないわけでありますから、軽々にその結論を引き出すわけにはいかないとおっしゃるかもしれませんが、少なくとも現に作業している範囲内では一応の回答が出ていると思う。どうです、技術的にもまた労務管理の上でも何か確信を持つに至りましたか。京都中郵の状況に即してお答え願います。
○西村政府委員 京都中央郵便局の機械化は日本といたしましては画期的なもので、私どもとしまして大いに期待をしておるわけでありますが、ただ、この搬送設備は別といたしまして、区分機の方は、本来ならば三月三十一日納入の契約になっておったのでありますけれども、いろいろな関係で少し納入を急ぎまして、九月二十七日に取りつけまして、操作を始めました関係で、まだ機械の方が十分なれておりません。使う人もなれておりませんし、機械そのものも調整が完全にはいっておりませんので、間々故障があったりするのでありますけれども、しかし技術者の意見によりますと――関係の向きから技術者が入っておりまして、毎日調整に当たってくれておりますが、この分ですと、早晩十分な機能を発揮できるようになるということですので、期待をしておるわけでございます。
○谷口委員 機械のことは、間々故障するというような状況じゃないですね。全く故障だらけで動かないという状況でありますが、この点は盛んに新聞などたたいておりますけれども、私は今はあまり重要視しない。今おっしゃる通り、直していけばいずれは解決するでしょう。だが、次の点は重要です。すなわち、合理化といえば機械を備え付けてそのために仕事の能率が非常にはかどる、人間の関係でも、従来の人員であればもっと仕事ができ、労働も軽減される、そういう関係になると思うのでありますが、そこらのところについてはどうでしょうか。たとえば人間の場合、人間は減すことができたかあるいはふえているかというような問題、その他どうでしょうか。
○西村政府委員 機械を備え付けますために人間を減すというようなことは考えておりません。ただこの機械は、人間の手で区分いたしますよりは相当な高能率でございまして、たとえば通常自動区分機ですと、人力の場合の二五倍の能率発揮ができます。小包の自動区分機の場合は約三倍に相当する能率増進が期待できますので、その面から算術的に計算いたしますと、人手が要らなくなるわけでありますけれども、従来物増に伴う増員というものが当然なさるべきであったところ、その方にあいた人は充当するということで、現実に中央郵便局で人を整理するとかいうようなことは考えておりませんし、事実やっておりません。
○谷口委員 その点は私も調べに行って聞きますと、人員は、減らなかったどころか、逆にふやしたというように局長も言っております。これは物が年間七%以上もふえるのだから当然です。いやそれだけでもない。今度のオートメ化によってかえって新しい仕事部面ができ、仕事が複雑になりますので、人間は減らない。ところで新しい機械を備え付けたということになりますと、労働者の作業その他の上でもいろいろ利益といいますか、労働者の労働状態の上に非常によくなる点が出るはずでありますが、そういう点はどうでしょうか。組合からそういう問題について、何か要求が出ているとかいうようなことはありませんか。
○西村政府委員 労働者と申しますか、組合員の方から、どういう要望が現実に出ておりますか、あるいは京都中央郵便局長の方には何か出ておるのかもしれません、私はまだ聞いておりません。ただ、私どもの考えによりますと、機械化いたしますれば、能率が上がります上に労務は軽くなるのではなかろうか、軽減されるはずだというふうに考えております。たとえば、小包を一々相当な距離まで自力で運んでおりましたものが、搬送設備等が完備いたしましたために、そういう点でも現実に相当な軽減を見ておりますし、区分の場合でも、一々立って区分しておりましたものが、すわって目と指先を動かすだけで能率が十分発揮できるというような面から、労力の軽減には大いに役立つであろうというふうに考えておる次第であります。
○谷口委員 見てきたところではそうじゃないのです。逆なものが現われてきている。また組合からの要求が出ているのを、私自身聞いて参りました。しかし、そのことは申しません。少なくとも私どもが見て参りました、また向こうで言われている問題といたしましては逆なんです。労働者の労働の軽減になるどころじゃありません。そうではなくて、全く機械に酷使される労働者という状態で、おそろしい労働状態が現われてきているのです。先ほど郵政大臣がおる間に、皆さんまじめに、まじめにとおっしゃったが、この点をまじめに聞いてもらいたい。これは一つのテスト・ケースでありますから、今後の問題であります。ここでどういうことが現われるかということにつきましては、十分に客観的につかみませんと、これは事業運営の上からも、労働対策の上からも、まことに重大な失政を行なうことになると思いますから、そういう点をお聞きしたい。こういう状況です。なるほど通常郵便物の区分機は、まだ動いておりません。あれは二台備え付けるそうであります。ところで、このキー・パンチャーになる要員を幾ら準備したかと私聞きますと、二台に二十名要員を用意してあるとの答えです。一台に十名です。ところが、この人たちはどういり労働をやるか。オートメ化、機械化といいますけれども、最も重要なところはやはり人間の頭脳なんです。普通郵便の区分機を見ますと、皆さん御承知の通りです。キーをたたく人間の目の前へ普通の郵便物――第一種第二種ですが、これが流れてくる。そのときに、大阪とか京都とか東京とかいう、そこに書かれている現実の住居を、キーをたたく人が頭の中で符号に切りかえてキーをたたく。つまり現実の住所という文字を、異質な記号の上にそれを表現する頭脳労働をやるわけなんです。そうい仕事をそこでやっておりますが、これがなかなか機械的で、非常に緻密な一分間、一秒間も油断できないような流れ作業になっているわけなんです。それは郵便局の諸君も言っておりましたし、局長も言っておりましたが、またさっきもちょっと問題になりましたが、こういう機械化の中での新しい労働という新しい経験では、生理的にも心理的にも非常な大きな害を起こし、これが労働者に大きな被害を与えるという結果が生まれます。ところが、これに対してどうするかということにつきましては、一人の継続作業時間もきまっていなければ、またそういう生理的、心理的あるいは肉体的に与えられてくる病的な影響につきましての、科学的調査の機関も設置されてないのであります。そういう機関は考慮もされていないのです。どうしますかと聞いたら、郵政省が持っております病院から――つまり逓信病院からお医者さんでも連れてきて、しばらく見てもらうことにしましようか、などとのんきなことを言っております。全然対策をしていないのです。おそらくああいう状況であれば、初期の間には、精神衰弱の労働者が相当出てくるのじゃないかというふうに考えられます。
 それから、小包の区分機は動いておりました。ここでの計画を私聞きましたが、経済速度は一分間に四十個だそうです。区分のキーをたたくのは、これも一人の人でやっております。最大速度が一分間に六十個といっております。ところが、現在どういう定員配置になっておるかといいますと、一分間に二十五個区分するというところで定員配置をやっております。定員でやりますから、物が多くなっても、また機械の性能にまで回転を高められても、予算がないからすぐには人をふやせないのです。従って、これが機械の経済速度という状況にまで追い込みますと、つまり一分間に四十個という区分をやりますと――あるいは非常に郵便物、小包が多くなって、急速にやらなければならぬという状況になりますと、六十個という最大速度まで持っているのですから、今の定員では倍あるいは三倍の働き方をやらなければならなくなり、キーをたたく人はもちろん、小包をそこまで運ぶコンベヤ、区分後の小包を処理するところでの従業員は、それこそ殺人的な労働を機械に強制されることになる。コンベヤといいますけれども、やはり人間がコンベヤに積むのです。そのコンベヤに積んで落ちたものをまたコンベヤに積む。これが反復された秒をもって刻む肉体労働なんです。この労働の面も、二十五個を区分するというその範囲で定員がきまっている。だから、これが四十個になり六十個になったら、大へんな労働強化になる。そういう状況に置かれている。
 それから、時間がないから全部言いませんが、たとえば騒音の点だって大へんです。あの機械が全部動き出したら、職場の中はおそろしい響き、音です。その高さは七十五ホーンといわれております。このために、人間の神経に悪影響を与えるということは、みな言っております。これに対しても何らの措置も講じておりませんし、また、それがどういう影響を与えるかということについての科学的な調査、試験、そういうことについての体制も持っておりません。
 それから、新しい労働がたくさんできました。本来、郵便の区分は、手でやっておりますれば、皆さん御承知の通り、初めから郵便をかかえて、ただ地域に区分していけばいいのですが、一種と二種だけ自動区分機にかけるために、郵便の一種から五種までの種類を区分けするという労働がつけ加わってきます。これが流れ作業のコンベヤのベルトをはさんで、十数人の人間で手で区分しているわけですが、これも新しい労働の分野です。こういうようなコンベヤ装置のところでは、すべてコンベヤの速度によって労働者が支配されるという状況が出てきているのです。ここにも新しい労働形態が行なわれておって、あなたは今、従来の肉体的に肩にかつぐことは要らなくなったとおっしゃいますけれども、かついで歩く必要がないかわりに、今度はコンベヤが落とす、それを次のコンベヤに乗せる、中腰になってそういうことが一日じゅう反復繰り返される。そういう緊密な非人間的な労働が八時間も続く。たから大へんな労働です。そういう労働状況になるので、労働組合としては、オートメの中では、労働者の労働が軽減するどころじゃなくて、生理的に悪影響のあるような、そういう労働を強制されるというので大問題になっている。こういう点については、どういう対策を持っておられるのですか。
○西村政府委員 京都郵便局の機械化につきましては、事前にいろいろ準備をして発足したつもりでありますけれども、何しろ日本で初めてのテスト・ケースでございます。始めてみますと、私どもの方にも、まだいろいろ検討しなければならぬ問題もあるようでございますし、従業員にいたしましても、習熟すれば相当さらに軽減されるであろう肉体的あるいは心理的な苦痛というものを、ふなれのために、さらに強く感じているというような面もあろうかと思います。しかし、いずれにしましても、まだ発足したばかりでございますので、私どもといたしましてもいろいろと慎重に検討して、対策を立てるべきものは緊急に立てていかなければならぬというふうに考えておるわけでございますが、まだ発足したばかりでございますので、どういう対策があるかと聞かれましても、ここに具体的に申し上げる段階に至っておりませんけれども、できるだけ早い機会に結論を見出すように調査、検討を進めていきたいと思います。
○森本委員 関連して。今、谷口さんの質問を聞いておりまして、実は京都中郵については、早くわれわれとしても現実を見て、そうしてこれに対するいろいろな検討をしたいということで、当委員会の理事会でも協議をいたしまして、行くということになっておりましたけれども、まだ機械を発足させていない、こういうことでわれわれもやめたわけであります。その後、万国郵便連合の代表の方々が来られるということで、使っておるということをうすうす聞いておったわけでありますが、今の谷口さんの質問を聞いておりまして、これは相当大事な問題でなかろうかというふうに考えますことは、特に先ほど言いましたようにモデル・ケースとして作ったわけでありまして、しかも京都中郵だけにしかない機械でございます。これは日本じゅう探してもどこにもないわけであります。今の自動区分機については、郵務局長が今言われるように、ふなれな点が確かにあろうと思います。あのキー・パンチャーについても、ある程度なれてくれば、かなり速度も増しまするし、また成績も上がる。これはちょうどわれわれがタイプライターを最初習ったころ、あるいは印刷電信機を使ったころ、最初は非常にうるさいけれども、二、三年してなれてくると、これはやはり印刷の方がずっといい、こういう経験もあるわけでありますので、そういう点は確かに私は、将来仕事がなれてくるに従ってある程度職場も変わってくるであろうと郵務局長が言うことについてはうなずけますけれども、当面、それではあのキー・パンチャーの問題について、今直ちに従来の勤務時間においてあれを試行的にやるということは、ほとんど不可能じゃないか。たとえば、あの自動区分機については、実際問題として一時間に十分のタイムをとり、そうして、だんだん習熟するに従って二時間に十分の休息時間をとる、こういう形にしていって初めてよき結果が得られるのじゃないか。そういうふうな準備段階が、今の郵務局長の答弁を聞いておりますと、できていないのじゃないか。最初試験的にやる場合には、少なくとも一時間に十分程度の休みをやって、そうしてだんだん習熟するに従って二時間に十分なり十五分のタイムを与えるということでやっていけば、かなり能率が上がるというような形になるのじゃないか。
 それからもう一つ、今、谷口さんの質問を聞いておりまして非常に不可解に考えますることは、防音装置です。あの機械が全部動いたら確かにかなりの騒音になることは明らかであります。新式の建物でありますから、あの建物には当然防音装置がやってなければならぬはずであります。そういう建築設計になっていなければならぬはずであります。現在、機械が動いてないにしても、将来あの機械が動くということになれば、これはかなりの防音装置を持っておらなければならぬわけであります。こういう装置は、私はあるというふうに聞いておったわけでありますが、かりに全然ないということになりますと、これはかなり問題になってくる。建築設計のときからそういうことは考えていかなければならぬ問題であろうというふうに考えるわけでありますが、その辺具体的に今私が言ったような勤務状態というものを真剣に現場担当の責任者と郵政当局とが相談をしながらやっていくということをやられないと、ああいう新式機械を導入した場合には非常にトラブルが起こるわけでありまして、せっかく世界に誇る機械を導入して、トラブルが起こって、労働過重になって、やり方が悪いということになっては何にもならない。こういうことになると、莫大な金を注いでまことにまずい、こう考えますので、今私がちょっとこまかいことをいろいろ言いましたけれども、そういう方面のよき管理者としての職場の指導が必要じゃないか。どうもそういうこまかい点に気を配っておらぬじゃないかという気が、今の郵務局長の答弁ではするわけでありますが、どうですか。
○西村政府委員 機械に従事する者につきましては特別な服務表が必要だろう、疲労度その他から見まして、休憩時間、休息時間等について。これは、本省はただ基本的に指導しているだけで、あとは所定の休憩、休息時間の割りふりにつきましては、現地の局長が実情に沿うように定めておるはずでございますが、具体的にどういうふうになったかをまだ私は十分確認いたしておりませんが、そういう方向でやっておるはずだと思います。
 それから防音装置につきましては、機械そのものの防音についても、これは理事者の方で検討はしておるはずでありますが、建物の防音については設計の際に考えておるはずでございます。ただ具体的に十分資料的に御説明申し上げる資料を持っておりませんので……。
○森本委員 今の郵務局長の答弁を聞いておりまして私非常に残念に思いますことは、これは少なくとも日本が世界に誇るべき一つの機械設備になるわけであります。過日私がドイツに行ってハンブルグで見ましたら、すでにハンブルグでこれを行なっている。また、パリあたりでもこれが行なわれておる。日本には全然ない。日本も早急にこれを作ろうということでやり始めたわけであります。そうなつてきますと、日本の国内においてたった一カ所、京都中郵が試験的に行なわれるわけであります。それを現場の局長だけにほうりまかして何とかやれという考え方ではだめなんである。少なくとも大阪郵政当局の郵務部が現場に行って指導し、それから、郵務局長も京都中郵の現状については直ちに答弁ができるという状態になっておるのがほんとうなんである。あの成績がよければ将来東京、大阪にもやろう、さらに北九州にもやろう、こういう考え方に立つとするならば、いま少し積極的な郵務当局の指導を願っておきたい。そうして、もう少し親切なやり方をやっていただきたい。今郵務局長の答弁を聞いていると、あまり本省は熱心でないという気がするので、一つ老婆心ながら申し上げておきます。
○谷口委員 自民党と社会党とが関連質問ということで大事な私の質問時間中時間をとりまして、私も休めて助かっているのでありますが、この両君の質問時間は私の質問時間に入りません。今、森本さんが私のしたいと思っていたことを御質問なさったので、その点私触れずに過ごしますが、やはり非常に大事なことであります。つまり、全国的なオートメの方向を一応計画として持っており、そのテスト・ケースとしてやっているこの京都中郵のオートメの中から起こってくる問題に対して、本省がこれに対する正確な科学的データを得るための対策を持たず、またそのような責任ある態度でないということです。これは許されぬことです。さっき申し上げました通りに、現場で聞きますと、逓信病院のお医者さんでも呼んできて聞いてもらおう、どう血圧が上がるか、どう神経状況が変化するか調べてもよい、などと言っているにすぎないのです。そういう状況で、労働形態の上で革命的な新しい条件が生まれ、労働者は新しい苦痛に投げ込まれることが避けられないというこの事業に対しては、何一つ政府として真剣に対処する方針を持っていない、そういう態度であることは、われわれに非常なふんまんを与えます。これはやはり郵政省なら郵政省全体の見地から、政府として、さっきも話が出ておりましたが、労働科学研究所なりを動員し、そこへ労働組合の側からもそういう調査員なり科学者を代表として入れて、一緒になって厳密な調査を進め、必要なデータを集めるという態度をとるべきだと思うのです。その点を一つ厳重に要求としてここに言っておきたいと思います。
 それからもう一つ、京都中郵で一番大きな問題になっておりますのは、機械装置、オートメ化で労務管理をやろうとしていることです。こう言えば関係の皆さんもすぐおわかりになるように、テレビ・カメラを各仕事場に備え付けて、これが調整室に全部集められて、ここから従業員の作業状態が、時間の空費なしに、八時間なら八時間毎分毎秒見られて、これに対する指令が出せるという装置を持っている。その他仕事の上で刻々それが機械的にデータとして現われてくるような指令室もあって、ここから指示をし指導するということになっている。これはさっき私、トラック部隊を入れて労働者をつけ回して強制労働をやらせるようなことはけしからぬと言ったのですが、今度は機械装置でテレビ・カメラを備え付けて、労働者の手を動かし、足を動かし、わき見をしたというようなことまで写しておって、これによって勤務評定を作っていくという装置を持っている点、重大問題です。これは組合で大問題になったのは皆さん御承知の通りです。機械装置でもって労働者の労働を奴隷的な状態に置こうというやり方がここに現われているということが問題になっているわけです。この点はどうなんですか。あの調査室なり指令室に入ってくるのは、管理者側が入るのですか、普通の職員が入るのですか。
○西村政府委員 あそこに入るのは、管理者ではございません、従業員でございます。そして、これは従業員を監視するためのものでは絶対にございませんで、機械の故障、物の流れを見ながら調整し、指令を出すための指令室でございます。
○谷口委員 それなら、労働組合がこれはわれわれに対する四六時中の監視装置だというので抗議して、これを現場の局長などがその点に答弁できなくて、この装置を備え付けたけれども今操作していないのです。そういう非難を受けてやっていないのです。あなたの言うのと違うではないですか。どうなんです。
○西村政府委員 そういう事実は聞いておりません。今も動いているはずでございます。
○谷口委員 そうじゃありません。ごうごうの非難が世間的にも起こってきている。これは機械による労務管理――テレビで写して見て仕事のしぶりが悪いと一人々々が記録されます。さらに、その結果としてデータに現われてくる仕事の能率を見て、ここで一つピッチを上げる必要があるといったら、ボタンを押したらコンベアがずっと早くなるということができるという装置です。そこには何ら労働者との間の話し合いもなければ、一方的にそういうことをやって労働を強化するというそういう装置を持っているのです。なるほど室には従業員が入って操作するでしょう。管理者じゃないかもしれません。しかし、これはそこへ行っている人の仕事としてそれを任務づけられておるとすると、業務命令によってその職員が支配されますから、全郵便局の労働者の仕事がそういう機械でもって一方的に支配されるという状況になるのです。これはおそろしい管理状況だと思うのです。だから非難の前に現局ではやめざるを得なかったのです。この残酷なやり方について何と答えますか。
○西村政府委員 事業の近代化、機械化ということは、機械が動くように能率を上げていくということだと思うのでありまして、機械が動いておるけれどもそれにマッチして人が働かないというのでは、機械化の意味はないと思うのでございます。ただ機械化によって過重労働になる、強制労働になるというようなことはあくまで避けるべきでありますけれども、機械が動くように配置された人間はそれに順応して、即応して動いてもらわなければ能率は上がらないし、また機械化の意味もないと思いますので、私どもは、これによって従業員の労働が非常に強化したというような事実があれば、またその面はその面として考え、対策を考えていかなければならぬと思いますけれども、現実に京都中央郵便局において、先生の御指摘なさるような事実が起こっているということはまだ聞いておりません。もし事実といたしますれば、またそれはそれなりに考えていかなければならぬと思っております。
○谷口委員 それは機械を備え付けたんだから機械をマスターしなければならぬし、それだけの技術なり労働のやり方に熟練しなければならぬということは明らかです。だけれどもそこには限度があるわけなんです。その限度がどこにあるかについての科学的な調査をやるという体制は持っていないのです。それはあなたが認めた通りです。これは現場の局長にまかしている、あるいは現場の責任者と労働組合との話し合いにまかしている、こうおっしゃる。その点はいいように見えて、実は話し合いもできないような装置を作っておいて、一方的にいつでもやれる装置を作っておいて、職場をテレビで写して、それに基づいて調査室なり指令室でボタン一つでやれるという装置を作っておいて、そんなことを言ったって何にもなりません。だから新聞は、これをモダン・タイムスだというのです。こういう状況におって労務管理をやる。労務管理の機械化だと私は思うのですが、これは非常に段酷なやり方です。これについての科学的な調査をやって、従って厳重にどの程度までの能率、どの程度までの定員、こういうことがはっきり出なければならないのに、それをやっていないのです。だから私は今後いろいろ直していかれるんじゃないかと思うのですが、うんと譲歩していってみれば、将来全部の機械化、オートメ化をやるというそのモデル・ケースとして京都中郵が選ばれて、少なくとも現在のところ何らの保護政策も何らの科学的対策もない中で何百人の従業員が今、以上申上げた新しい奴隷状況の中で使われておるということ、つまり従業員がモルモットにされておるということ、そういう点について郵政省は一体どれくらいの考慮を払い、どれくらいの対策を持っておるか。人間をモルモットにしておる。そういうところに労働者が置かれておる。この点どうです。
○西村政府委員 最初にも申し上げましたように、これは私どもとしましては初めての大仕掛けの機械化でございます。郵政省といたしましてもできるだけの準備はしてかかったつもりでありますけれども、何しろ初めてのモデル・ケースでありますと同時に、従業員もふなれであり、また機械も、最初に申し上げましたように納期を繰り上げて納入してもらって取りつけた。従いまして調整段階はまだあるわけでございまして、そういった面から、スタートしてあとの対策として私どもまだ十分でない面があろうかと思いますが、これは別に地方まかせにしておるわけじゃございませんで、今そのために本省からも専門家を一人やりまして常時つけております。また製作した側からも技師をずっと常駐させましていろいろ検討させております。そういったようなことで結論ができ次第なるべく早く対策を考えていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○谷口委員 科学技術の面からそういう対策をなさることは必要だと思うし、当然やらなければならぬと思いますが、ここで言っておるのは、新しい科学技術を用いた機械化ということが労働者へどういう苦痛を及ぼしておるか。それが新しい労働の分野を開いて、労働者を経験のないところに追い込んで、それがやはり非常な生理的な苦痛となっている。そういう新しい労働の形態が生まれてきておるのであるから、これをどうして防止するか、どうして労働者を保護するか。それを定員の面でも、時間の面でも、その他のいろいろな面から対策を立て、また対策を立てるための結論を出すためには科学的調査をやらなければならぬ。そのための対策が今ないんだということ。それの対策をやるべきだというのだ。ここに労働者の基本的な要求がある。労働科学研究所なんかから集団的に人を入れてもらって、ここ半年なり一年間の京都中郵の効きの中で労働者保護、労働者の権利擁護のための実態をよく調べる。これに対しては労働組合の側からも立ち会わせる。そのような機関を作って、これは将来にわたる一つのモデル・ケースになるのですから、そういう態度をとるべきだと思うのです。
○西村政府委員 その点は十分考えております。大臣もさっきちょっと申されましたが、機械化推進のためのコンサルタント制というものを今後採用いたしまして、部外からの専門家をも招聘いたしまして、特に京都の今おっしゃいましたような具体的な問題等につきましても調査し、対象を考えていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○谷口委員 その点について万全の対策という場合には、この際、労働組合の側からもそういう調査委員会に参加するということでなければならない。またそうすべきだと思う。従って、そういう点で労働組合の要求がそこへ集中されると思いますが、同時にモルモットにされている現在の労働者に対し、定員、休息、賃金をふやす現実的対策は絶対必要です。厳重にそういうふうになさるように、ここで期待しておきます。
 だが、私は思うのですが、たとい私の言うそういう調査をなされましても、今の郵政省の考え方では、つまり労働者を敵視して、労働者を奴隷状態に置いて仕事をさせる、郵便事業のうまくいかぬことも遅配の問題もほんとうの責任は労働者にあるんだというような態度でやっておられる政府の労務対策、労働対策、この精神からは決して問題は解決されないだろうということです。郵便事業の機械化、オートメ化は、現在の日本独占の要求です。いわゆる高度成長対策の中では、独占資本は郵便事業まで自己の利益のために体質改善を要求するのです。政府としてはこれにこたえようという態度をとっているにすぎない。従ってそれがいかに技術的に改善され、機械化され、オートメ化されていきましても――そのこと自体社会進歩でありましても、決して労働者の幸福にはならないだろう。このことは今の郵政省の態度、また現実の状態を見まして明らかです。それがすべて労働者に転嫁されているということ、労働の軽減にならないで転嫁されていっておること、ここに問題があります。こういうやり方でやっておれば、どんな五ヵ年計画をお立てになっても、どんな将来の機械化を計画されましても、これは労働者と郵政省との間の闘争がますます激しくなることは当然です。またそういう本質を持っていると思う。こういう中でわれわれはこの問題をとらえていかなければ、郵政省にまかせておいても実際やる気はない。また、やる気があってもそういう態度を持っておればやれません。労働者を敵視し、労働組合を敵視しているのだから。すべての政策はそこからきておる。暴力組織を入れたり、公安官を入れたり(「ここは宣伝の場じゃないぞ」と呼ぶ者あり)そうじゃありません。上林山君には気にいらぬかもしれませんが、世間はそういう郵政省の誤った態度をみな認めているのです。新聞も批判している。こういうやり方でやれば当然のことですよ。こういうやり方でやる郵政省の計画、現在やっております労務管理、これについては労働者階級は徹底的に戦います。戦いますが、少なくとも行政の責任を持っている方々は、これについて世間が納得するような態度で事業を進めていかなければならない。それをやっていないのです。この点私ははっきりそういう郵政省の態度に対して労働者側として戦うことをここに宣言して、質問を終わりますが、こういうやり方で京都の中郵の労働者諸君は全くモルモットのような状況に今置かれておる、そこからは決していい結果は出ないということをここにはっきりしておきたいと思います。
 以上で終わります。
○佐藤(洋)委員長代理 上林山君。
○上林山委員 私はこの問題は通常国会でゆっくりと質疑をいたしますから一多くを聞きませんけれども、大臣にもお尋ねした通り、機械化の長期計画を立てなければならぬと思うがどうだと言ったら、それに賛成だ、こういう御意見なんです。私は当分ここ五年、十年間は日本の郵政事業は残念ながら二重構造あるいは三重構造になるのはやむを得ないと思っておるけれども、しかし大きな柱はやはり機械化というものを進めていかなければならない。そこでこのモデル・ケースとして、京都中郵の問題が盛り上がってきて、これが実現したわけでありますが、しかしテスト・ケースとはいえ、郵政本省の配慮は私は足らないように思う。私は共産党の谷口君とは意見を異にしておりますけれども、配慮が足らぬ、この点は認めなければならぬ。しかし再三郵政当局が答弁される通り、ただいまテスト・ケースで準備中であるということであるから、一歩は下がるが、これは四月一日から正式に運転するのですか。それとも一月一日から運転を正式に開始するのですか。まずこの点から私は質疑を試みたいのでありますが、願わくば森本君も言われた通り――われわれは超党派的な立場で各国の郵政事業の機械化を見て参りましたが、決して労働強化になっておりません。またテレビを備え付けるのもこれは労働の強制ではないのです。現実に見まして、これは流れ作業というものをスムーズにやっていくためのテレビの装置であります。そういうような各国の労働状態をながめてみまして、決して無理ではない。こういうようなことを言われて、機械化に対して消極的になり、改良発展を試みず、将来の郵政事業のいわゆる開発というものが途中で挫折するようなことがあってはわれわれは大へんだと思うので、これは同僚諸君からも言われた通り、郵務局長、あなたは今までは郵政関係の国際会議で非常にお忙しかったわけでありますけれども、一つこの際京都に飛んで、現実にこれを見て帰ってきて、できるならば近いうちにその実態を、当委員会なり、やむを得ない場合はその他の形式でもいいのでありますから、われわれに知らしてもらいたい。これを私は強く要望いたしておきます。ただ世界に誇るべき一つの技術を日本に取り入れておるこの際ですから、まだ機械になれない、その他研究が足りない、いろいろな悪条件はわれわれもこれを直してもらわなければならぬと思いますけれども、そのためにちゅうちょ逡巡をして、この大きな事業の門出に消極的になるようなことがないように、私は強く要望いたしておきます。
 時間の関係で、この際私は郵政大臣がおった方がいいとは思いますが、幸い政務次官もおられるので、公社の総裁に一言質問をいたします。
 先ほど同僚秋田委員からも、公社法に対する改正の意思があるかと大臣に対しても具体的な質疑が一応あったようであります。御承知のようにいよいよ第三次五ヵ年計画が出発しようとしております。それについては加入台数が五年間に五百万個になるのかどうか。あるいは市外回線が千百万キロになるのか。そういう点はさておきまして、第四次の計画もまたこれに続いてやらなければならぬという大事な時期なんです。この際公社としては、これから第三次、第四次計画を進めていく上において、時代に合うたような、公社法の相当根本的な改正を検討しなければならぬ。できるならば通常国会に提出しなければならぬものもあるのじゃないか。時間の関係できょうは具体的な質疑はやめますけれども、これは私は通常国会の劈頭に適当な時期に詳しくこの問題の質疑を試みますが、きょうは大きく問題だけを投げておきますが、公社としては時代に合うたような公社法の改正をやる意思があるのかないのか。やるとするならばどういう点についてやろうとしておるのか。この点についてまずお答えを願って、もう一点だけ質問したいと思います。
○大橋説明員 公社ができましてからもう九年ばかりになります。従いまして過去九カ年間の経験によって、公社法のいろいろの部門について、かようにしてもらった方がいい、こうした方がいいと感じておるところはむろんあります。しかし公社法は御承知の通り公社の基本法でありますから、これに手をつけるについてはやはり相当慎重に考えなければなりません。ことに私どもとしては監督官庁にいろいろの点をお願いして改正していただくわけでございますから、その点は十分郵政省御当局とも打ち合わせた上で進めていきたい、かように考えております。今具体的にどの点をやるつもりか、こう仰せられましても、実は問題はたくさんあるのであります。問題の点を拾いますと、行政管理庁からいろいろ示唆を受けておる面もあります。また今まで各委員会でそれぞれ皆さんから指摘せられた点もあります。それらの点について、できるなら早くやることが適当なのですから、十分慎重に研究して何とかまとまったものから、でき得れば通常国会に出したいということになりますが、しかしまだ日も浅いことでありますので、はたして提出の運びに至るかどうかということは、ちょっとここでお約束はいたしかねます。
○上林山委員 時代に合ったような公社法の改正を、公社当局としてはあれもやりたい、これもやりたいという問題があるのだが、これは郵政当局と話し合った上でできるだけ早目にまとめたいが、通常国会に間に合うかどうかわからない、こういう答弁のようですが、一応そうした答弁もおざなりの答弁としてやむを得ないと私は思いますけれども、私は何もここで言質をとってあなたが困るように持っていこうという考えは全然ないのです。私が申し上げたいことは、第三次、第四次の五ヵ年計画を二回これから十年間にわたってやるについては、資金の面においてもその他の面においても公社としてお困りになっている点が相当あるわけなんですね。そういう点から、検討はしておるがという程度のものではなくて、もう少し熱心に取り組んで、間に合えば幸いですが、間に合わなくてもやむを得ないのでありますから、もう一歩進めて郵政当局と話し合いをしてほしい、これをまず申し上げます。
 その次には、余裕金を国庫に納入しておる現在の総計は先月で幾らになりましたか。
○大橋説明員 ただいま御質疑の余裕金の現在高は二百七、八十億であります。
○上林山委員 余裕金の国庫預け高が二百八十億くらいだろう、こういうふうにおっしゃいました。これは郵政政務次官にもお聞き願って、そして大臣とも御相談願いたいのですが、これは国家の金融政策の上から無理な点も一部ありますけれども、この段階にきてはこれを一部解除して、そして公社がこれを使い得るような道を講じていかなければ時代に合わないですよ。あるいはまた公社が関連事業等に投資ができるような道も開いていくことが、公社のためにも国民のためにもなるのだという観念を郵政大臣にあなたから一つお伝えして協議を進めてもらいたい。これは私だけに限らず同僚諸君の心ある方々もみなそういう意見を持っておる際でございます。総裁としてはここで確約はできないという答弁は議会答弁だと私は思いますが、一つ本腰になって、公社としてはこうしてほしいということを、それがどの程度実現するかは、これはいろいろな段階を経なければならぬのですが、それを真剣にこの際提起しておきたいと思います。何か御答弁があれば承ります。
○大橋説明員 ただいま上林山先生から非常に同情のある御発言をいただきまして、まごとに感謝いたしております。私どもとしても問題の点をできるだけ早く集約いたしまして、できる点から国会に提出いたしたい、かように考えております。
○大高政府委員 ただいま上林山先生のお話はもっともでございますから、大臣にも報告いたしますし、また慎重にやっていきたいと思います。
○受田委員 時間が迫っておりますから、きわめて簡明に質問し、簡明にお答え願いたい。私のお尋ねは非常に緊急を要するので三十一日に延ばしては困る問題ですから、ここで特に郵務局長の西村さんにお尋ねいたします。
 あなたは先般郵便関係の国際会議にも出られておったし、非常に大事なことなんですから、私が先ほど大臣に指摘申し上げたことについて、具体的に事務当局に準備していただかなければ箱根会談に間に合わなくなる。急ぐ問題として、例の安全保障条約に基づく郵便特例法に基づいてアメリカの兵隊が日本郵便局から発信する軍事郵便物がどのくらいあるか、統計をお出し願いたい。それに伴って日本政府がサービスして負担している金額はどれだけに当たっているか。これはやはり箱根会談に持ち出して、いかに日本が御協力を申し上げているかを向こうに誇示しなければならぬという問題が一つあるのです。それは今おそらく資料を用意しておられないと私は思いますが、ありますか。
○西村政府委員 いや、全くございません。
○受田委員 それは大事なことなんです。もう一つ大事なことは、沖縄を外国とみなしているのですが、外国とみなしていても、日本の領土権があり主権があるということになっている。あの地域の人は日本へ帰りたい気持をいっぱい持っているのですから、その意味において沖縄との郵便関係だけは料金においても全く内国と同じということになれば、施政権の郵便に関する部分が日本の返ってくることと同じことになるのですから、施政権の一部でも、こうした人道的な問題だけでも返還するために、そういうことはアメリカと話し合いで、この外国とみなす地域の郵便料金を内国と同じにすることができないかどうか。万国郵便連合などの了解を得なければならぬ問題か、アメリカだけで沖縄の料金を日本内国並みにできる問題なのか。これは権限の問題でちょっと局長さんにお答え願いたいと思います。
○西村政府委員 現在沖縄あての一種、二種は内国料金と同じになっているわけでございますが、内国料金で律し得ないものもあるわけでございます。たとえば航空扱いの郵便物といったようなものは、国内にはそういう取り扱いがないわけでございます。こういうようなものは万国郵便条約の精神にのっとって一応やってはおりますけれども、料金は外国並みのものよりもずっと安くいたしております。現に十月一日実施いたしました外国料金引き上げの際の沖縄向けの航空扱い郵便物につきましては、従来二十五円取っておりましたものを二十円に下げるといったようなことで、徐々にそういった気持は表わしていっておるつもりでございますが、これは日本郵政省だけででき得る問題でございます。
○受田委員 日本郵政省だけで沖縄の郵便関係全部が片づきますか。関税を課することのできる郵便物などの処理というものも、これは内国と同じように関税をかけないということになるわけですか。
○西村政府委員 沖縄の税関で検査をしたりするような問題につきましては、やはりこちら限りではできません。ただこちらから発送する郵便物料金の料率設定につきましては、こちら限りでできるという意味でございます。
○受田委員 その問題はアメリカの了解が要りますか。今、日本だけでできるとおっしゃったが、全然日本独自でやれる問題ですか。
○西村政府委員 関税の問題でなければ、これは日本郵政省だけでできるわけです。
○受田委員 日本郵政省だけでできる問題は内国航空郵便扱いと同じにしても差しつかえないわけですね。
○西村政府委員 内国には今速達という制度はございますけれども、いわゆる国際郵便条約上申します航空扱いの郵便物というようなものがないわけでございますので、内国並みにというわけには事実不可能なわけですけれども、原則として何か内国料金に準じたあるいは同等なものにしていきたいという気持で場合に処してはいっておるつもりでございます。
○受田委員 内国郵便でも速達は航空機でやっておるでしょう。
○西村政府委員 内国の速達は航空機でやっておりますけれども、いわゆる速達と申しますものは航空機とは限らないわけです。航空機便のないところは最先便でいっておるわけですが、向こうに、あて先地に着きましてから特別な配達をしておるわけです。これを速達といっておるのですが、さっき申しました郵便条約上の航空扱いというものは、航空に乗せるというだけで、相手地に着きますれば普通郵便と同様に配達している、ちょっと違ったところがあるわけでございます。
○受田委員 結局、内国は航空を使って速達をしているのですから、それと同じ速達料金で片づけるということができるはずです。これも郵政省の御努力でできるはずです。
 それから今の関税の問題なども、沖縄とこっちとでやる場合に、沖縄の日本人がこっちに送るのに、国内であれば一々関税などかからないようなものは、この際関税の対象からはずすというような外交交渉はアメリカだけとできるわけですね。国内であれば関税のない物品がたくさんあるわけです。それを沖縄だと外国人のような扱いにして関税をかけるということになりますので、そういう問題は特に高等弁務官と交渉させて、関税をかけなくても済むように、それは外交努力でアメリカとの間にできますね。
○西村政府委員 これはやはり高等弁務官の了解といいますか、折衝が必要なわけでございますが、郵政省限りではあるいは無理ではないかというふうに考えるわけでございます。
○受田委員 そういう問題を箱根会談で、経済閣僚が全部そろっておるときに、沖縄と日本の間で特に郵便関係などは全く同等の条件で行くというようなところを向こうの閣僚たちに訴えて、あそこでこの問題を解決するという努力をされる必要がある。そういう意味で箱根会談は非常にいいチャンスである。それからあなた方の仕事が政治的に解決する一番いいチャンスですから、十分大臣を通じてあそこで宣伝させるように、あなたの方の事務当局で御用意をしておいていただきたい。そういうことをお願いして、あとの問題はいずれ後の委員会で伺います。
 公社の副総裁がおられますので、公社からも資料を一つお出し願いたい。と申しますのは、あなたの方で発行されている電電債を電話架設者がすぐ処分しているような数字がどの程度あるか。これはある程度実態がつかめると思うのです。電話をつけてすぐ買い受けするあの電電債を直ちに処分している数がどのくらい市中に出ているか、あるいは機関投資家がそれを大量にまとめてこれを貯蓄に回しているような傾向はどういうふうになっているか、あるいは預託金等を利用してこれを買い受けようとすれば、どの限度のものだけは買い受けることが当局としてもできるのであるか、こういうような諸般の問題を次までに御用意をお願いしたい。
 もう一つは、電報電話局、郵便局でこの電電債を償還時にこれを買い受けるとかあるいは利子の支払いを利札の取り扱いにすることが事務的に可能であるかどうか。これは郵政省の方の法律改正も必要だし、公社の方の法律改正――売りさばき事務を担当するところを郵便局とか電報電話局にさせるということになれば別の法律改正が要るわけですが、そういうものをどういうふうにしたらいいか、いろいろな方法を御研究願っておきたいということをここで市価安定の意味からお願いしておきます。
 時間の関係で済まなかったが、私は次の機会にもう一回……。
     ――――◇―――――
○佐藤(洋)委員長代理 閉会中審査申し出の件についてお諮りをいたします。
 今国会が閉会になりました後の閉会中審査のため、一、日本放送協会昭和三十四年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書、二、郵政事業に関する件、三、郵政監察に関する件、四、電気通信に関する件、五、電波監理及び放送に関する件、以上の各件につき議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、これに御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤(洋)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決します。
 次に、ただいま決定いたしました閉会中の、審査が付託になった場合、委員派遣を行なう必要を生じました際の手続に関しましては、あらかじめすべて委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤(洋)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決しました。
 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。
   午後二時六分散会