第040回国会 決算委員会 第6号
昭和三十七年二月十二日(月曜日)
   午後一時十三分開議
 出席委員
   委員長 鈴木 仙八君
   理事 荒舩清十郎君 理事 木村 公平君
   理事 高橋 英吉君 理事 西村 力弥君
      宇田 國榮君    鈴木 正吾君
      藤井 勝志君    牧野 寛索君
     山口喜久一郎君    森本  靖君
      山田 長司君    古賀  了君
 出席政府委員
        大蔵事務官
        (管財局長)  山下 武利君
        文部事務官
        (大臣官房会計
        課長)     安嶋  彌君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (行政管理庁行
        政監察局監察審
        議官)     石川 準吉君
        大蔵事務官
        (管財局総務課
        長)      三浦 道義君
        大蔵事務官
        (管財局国有財
        産第一課長)  細川 俊三君
        文部事務官
        (大学学術局大
        学課長)    村山 松雄君
        文部事務官
        (東京大学事務
        局長)     鶴田酒造雄君
        会計検査院事務
        総長      大澤  實君
        会計検査院事務
        官
        (第二局長)  樺山 糾夫君
        参  考  人
        (財団法人東京
        大学運動会理事
        長)      鈴木 竹雄君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
二月九日
 委員森本靖君辞任につき、その補欠として横路
 節雄君が議長の指名で委員に選任された。
同月十二日
 委員久保田藤麿君、芳賀貢君及び横路節雄君辞
 任につき、その補欠として牧野寛索君、山田長
 司君及び森本靖君が議長の指名で委員に選任さ
 れた。
同日
 委員牧野寛索君及び山田長司君辞任につき、そ
 の補欠として久保田藤麿君及び芳賀貢君が議長
 の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国有財産の増減及び現況に関する件(東京大学
 検見川総合運動場の問題)
     ――――◇―――――
○鈴木委員長 これより会議を開きます。
 国有財産の増減及び現況に関する件、特に東京大学検見川総合運動場の問題について調査を進めます。
 本問題調査のため、本日は、文部省から安嶋会計課長、村山大学課長、東京大学から鶴田事務局長、大蔵省から山下管財局長、三浦同総務課長、細川国有財産第一課長、行政管理庁から石川監察審議官、会計検査院から大澤事務総長、樺山第二局長の諸君に、また、参考人として財団法人東京大学運動会理事長鈴木竹雄君に出席を願っております。
 鈴木参考人にはお忙しいところ本委員会に御出席いただき、まことにありがとうございます。
 これより質疑を行ないます。質疑の通告がありますのでこれを許します。木村公平君。
○木村(公)委員 本日は当委員会におきまして、国政調査の一環といたしまして、国有財産でありまする千葉県千葉市の浪花町二十六番地にありまする東大検見川総合運動場について若干の質疑をいたしまして、もって調査の万全を期したいと思う次第でございます。
 まず初めに、大蔵省の方にお伺いいたしたいのでありますが、東京大学では総合運動場の必要を認めまして、それの建設のために昭和十四年三月、千葉市から千葉市検見川所在の土地約十万坪を二十二万円余で購入して、現在まで行政財産として管理しておると伺っておるのでありますが、ただいま申しました地に十万坪の国有地がありますかどうか、まず大蔵省の方から伺いたいと思います。
○山下政府委員 大蔵省の方で持っております資料によりますと、ただいまお話のありました土地は、千葉市畑町に所在しておりまして、土地約九万七千坪ということに相なっております。
○木村(公)委員 その国有地を取得されるにあたりまして、文部省が取得する目的は、東京大学の総合運動場としてこれを使用する目的をもって買い受けられたと伺っておるのでありますが、この点文部省の代表からちょっと伺っておきたい。
○安嶋政府委員 御質問の通りでございます。ただ先ほどの御質問の中で、二十二万円というお話がございましたが、これは正確には二十六万八千円でございます。
○木村(公)委員 しかるところ、昭和二十七年に至りまして、財団法人東京大学運動会というものができたようでありますが、これについて東大の方から伺っておきたいと思います。
○鶴田説明員 東京大学運動会のできましたのは、昭和九年に創設されております。それから、二十七年とおっしゃいましたが、二十七年には別に運動会は創設されておりません。
○木村(公)委員 そういたしますと、運動会の創設は昭和九年でありますが、東京大学検見川総合運動場整備委員会というものが設置されましたのは何年でございますか。
○鶴田説明員 それは二十八年と記憶いたしております。
○木村(公)委員 昭和二十八年に東京大学検見川総合運動場整備委員会なるものが発足いたしまして、これが中心になって卒業生を対象にして東大運動会特別賛助会員をつのって、その会員の納める入会金を工事費に充てて、そしてゴルフ場に総合運動場を変更したと承っておるのでございますが、その点いかかでございますか。
○鶴田説明員 検見川総合運動場は、先ほどの趣旨のように、昭和十四年に購入されたものでございますが、その後大学といたしましても総合運動場の整備をいたすべく努力いたしまして、昭和十四年に購入いたしまして、十五年には管理事務所、学生の宿舎、それから当時あの土地は割に水田の部分あるいは荒れ地でございますので、その埋め立て等をいたしましたが、たまたま日支事変を通じまして、今度の大戦が勃発いたしましたので、中絶するのやむなきに至ったわけでございます。それで、現にその管理事務所は管理事務所として使いまして、学生の宿舎は学生の宿舎として現在も使用いたしております。それから、大学といたしましても、当時は運動場の整備というふうな予算も、当然戦争中のことでございまして、とれませんし、戦争中、学生の食糧難に逢着いたしましたので、そこで厚生の農場として学生の食糧の補給等もいたしたわけであります。ところが、昭和十九年ごろに、たまたまその土地の一部に草炭ができるということで、当時東京都の燃料不足の対策事業の一環といたしまして、草炭をそこから掘って、加工させてくれという東京都長官からの大学へ申し入れがございまして、大学でも時局柄協力すべきだということで、二十三年一ぱいは草炭を掘ることを一応承諾して参ったわけであります。その後その期限が切れまして、草炭を掘りましたあとの埋め立て等が、非常に荒れ地でございまして、草炭ができるくらいでございますので、整地に非常に時日も要し、東京都の方でその原状回復をやっていただいたわけであります。
 それで逐次引き継がれましたけれども、当時は国の予算も戦災復旧等に追われまして、とうてい運動場の整備なんということはできない時分でございましたし、大学といたしましても、二十七年に引き継がれましたが、また、かたがた当時国有地について不法占拠が非常にはやると申しますとおかしいのですが、住宅を建てて、それきり動かなくなるという情勢があるので、心配して、管理にも非常に苦心をいたしました。ところが、たまたま先ほどおっしゃいましたあの総合運動場整備委員会というのを、運動会の中に校友、卒業生が作りまして、そしてその整備委員会というのは、ゴルフ場の建設を寄付する一つの団体として二十八年に発足したわけであります。
 それで、その整備委員会が生まれたわけでございますが、大学としてゴルフ場を建設するのにつきましては、大学としても非常に慎重審議いたしまして――総合運動場ということをゴルフ場に変更したというようなお言葉が先ほどございましたけれども、変更したのではなくて、総合運動場の一環として大学でゴルフ場を設けてもいいじゃないかということで、この運動会の理事長もお見えになっておりますが、協議会で決議をされまして、ゴルフ場の建設寄付を受けることを大学でも承知しようということになったわけでございます。なお、大学としては、それと同時に、学生の体育科目にゴルフを取り入れるということで、学科目の方の変更も加えておったわけでございます。
○木村(公)委員 ただいまの御答弁では、総合運動場の一環としてゴルフ場にしたというような、いわばごまかしのような御答弁がありましたが、ここは国会の委員会ですから、いいかげんのことをおっしゃらないようにお願いしたい。もしもあなた方が私たちをごまかすということなら、証人に切りかえて、宣誓をしていただいて、偽証罪ででもやる。そこまでいかざるを得ないわけです。現に昭和三十四年の「全国ゴルフ場案内」にはこういうものが出ておる。「検見川、ゴルフコース(東大施設)千葉県千葉市浪花町二十六番地、電話千葉三局八〇七六番八〇七一番」それが連絡所になっておる。クラブの創立開場は昭和三十年の四月。坪数は十万坪。コースレートは十二ホール。今はふえておりますが、その時分は十二ホール、三千三百二十五ヤード、パー四十五。会員は東京大学学士会の会員。道順、総武線新検見川下車十五分。料金は、ビジターが当時は五百円、入場税二百円ということがはっきりしておって、九万何千坪の総合運動場の一環をゴルフ場にしたとおっしゃるけれども、しろうとが考えると、一環というと一部分のような錯覚を起こす。ところが、これで見ますと十万坪と書いてある。すると全部がゴルフコースということになるわけです。
 そこで、これは大蔵省にお伺いしたいのですが、国有財産法十四条の四「行政財産である土地又は建物について、所属替をし、又は用途を変更しようとするとき。」七「行政財産を国以外の者に使用させ、又は収益させようとするとき。」これは大蔵大臣の許可事項だというので、大蔵大臣に協議しなければならない。すなわち第十四条に「左に掲げる場合においては、当該国有財産を所管する各省各庁の長は、」すなわち文部大臣は「大蔵大臣に協議しなければならない。」ということで、その四項と七項にただいま申したような条項があるわけでございますが、これは御承知でございますか。大蔵省の見解をまず伺っておきたい。
○山下政府委員 ただいま御指摘になったような規定になっておるわけでございますが、実はこの規定ができましたのは昭和三十二年の改正でできたのでございまして、ただいま問題になっております検見川の運動場が……
○木村(公)委員 ゴルフ場になったのは二十八年で、あとから……
○山下政府委員 二十八年当時にはまだこの規定はございませんで、大蔵省に対する承認ということにはなっておらなかったようなことでございます。
 なお申し添えますと、大蔵省といたしましては、規定はそういうふうなことでございますが、この規定の趣旨から考えまして、現在といたしましては、できるだけ行政財産はその本来の目的に使ってほしいというようなことで、文部省にも御紹介を申し上げたことがあるわけでございます。文部省の方からも、今のようなことで将来りっぱな総合運動場にする計画があるという御答弁がありまして、それを期待しておる段階でございます。
  〔委員長退席、高橋(英)委員長代理着席〕
○木村(公)委員 財政法の第九条によりますと「国の財産は、法律に基く場合を除く外、これを交換しその他支払手段として使用し、又は適正な対価なくしてこれを譲渡し若しくは貸し付けてはならない。」「2 国の財産は、常に良好の状態においてこれを管理し、その所有の目的に応じて、最も効率的に、これを運用しなければならない。」というようなことがありますことは御承知かと思いますが、いかがですか。大蔵省の局長はどうですか。
○山下政府委員 もちろん財政法の規定は承知しております。ただいま申し上げましたようなことで、行政財産の使用、収益等につきましては、適法にしていただきたいということを現実に申し上げておる段階でございます。
○木村(公)委員 適法にというお話がありましたことを見れば、これは違法だということになるのですが、実は歴史的に見ますと、これはよくないというので、今から十年前に会計検査院からおしかりを受けておるわけです。去年は行政管理庁から大蔵省へ移管しようという注意を受けておるのですが、おしかりを受けながら、これは財政法にも違反するおそれがあるし、国有財産法にも違反するおそれがある。おもしろくないから、国有財産の管理を改善しなければならないという批難事項ではございませんが、助言を受けておるはずでございますが、大学当局いかがですか。
○鶴田説明員 実は文部省からの御注意を受けまして、大学といたしましては、先ほど申し上げましたように、現在の運営は財団法人運動会に委託いたしまして、検見川ゴルフ場だけでなしに、その運動場全体の管理維持をお願いしておるわけでございます。今後その運営について、先ほどのような印刷物は、実は私も初めて伺ったような次第で、はなはだ何でございますが、若干連絡不十分のような点もございますので、目下大学といたしましても、その後大学内部の関係者、あるいは文部省の関係の方面からもよく検討いたしまして、今後この運動場の整備が――すでに計画というものは立っておりますが、その他運営について改善すべきところはしていくことで、実は現在御了承を得ております。
○高橋(英)委員長代理 ちょっと参考人や説明員に申し上げますが、発言のときには委員長に一々許可を求めて下さい。木村公平君。
○木村(公)委員 先ほど私は十年前と申しましたが、実は昭和三十年度の会計検査院の実地検査で、国有財産の管理が当を得ておらなかったと指摘を受けておる事実があるわけでございますが、そのときの学校当局側の回答には、三十年四月より学生の体育科目の実技とし、単位修得のための必要な施設であると主張して現在に至っておるわけです。そこで、こちらでいろいろ調査をいたしたのでありますが、実際は学生の使用は、三十五年、三十六年とも全体のどのくらいになっておりますか。
○鶴田説明員 学生の利用数は、三十三年度が千五十四名、それから三十四年度が千二百四十六名、三十五年度が千七百五名でございまして、三十六年度は九カ月間で二千四十七名になっております。それから、次に、単位修得関係者につきましては、実技のゴルフの修得者として、三十三年度は二十三名、三十五年度が八名、三十六年が十一名、三十七年度が現在十三名ということになっております。
○木村(公)委員 会計検査院の、管理が当を得ないという指摘を受けたときの回答として、実技として、単位修得のためにこれは必要だというような回答がきておりますけれども、実際、それならば、三十五年、三十六年から三十七年の学生以外の使用者はどのくらいだとおっしゃるのですか。
○鶴田説明員 学生以外の使用者は、これはむろん卒業生、職員含めまして三十三年が一万一千八百九十人、三十四年度が一万四千二百七十人、三十五年度が一万三千八百七十七人、三十六年度が、これは九カ月でございますが、一万四百十六名。それからこれは私ども改善すべきことだと思っておりますが、ビジター、来訪者をとっております。その来訪者は三十六年度が六千六百八十六名、大体そういうようなことになっております。
○木村(公)委員 ところが実技をとった者が八名、十二名、十三名というようなことで、合わせても三、四十人、もちろん有料の人、無料の人もおりましょうし、いろいろな因縁でただの人もあるようですけれども、いずれにしても、五万人以上の人が使用しておる。そうして実技のためのゴルフ場だというその実技修得者というものは、結局合計数十人にすぎない。そんなばかなことが世間に通りますか。
○鈴木参考人 ただいまの人の数でございますが、先程鶴田事務局長から申し上げましたのは延べ人数でございまして、学生の方は今おっしゃいました通り、幾人というのは……(木村(公)委員「数十人」と呼ぶ)それは何回か行っておりますと、結局延べ人数はそれだけふえる形になりますので、先ほど申し上げましたように、比率はもちろん非常に少のうございますけれども……(木村(公)委員「七%ですよ」と呼ぶ)私もそのパーセンテージを出したことはございません。
○木村(公)委員 それは出したらいい。今ここで出るよ。私の特にそういうことを申し上げたいのは、このゴルフ場という総合運動場の一環としてゴルフ場ができたのであって、これはいわゆる目的の変更ではない。従って現在実施されておりまする国有財産法にも抵触しないのだ、あるいは財政法にも抵触しないというような言い分を、もしもあなた方が強硬にされるならば、私の方には言い分があるわけなんです。これは表現的に見ましても、このゴルフ場の案内書にも十万坪と書いてある。総合運動場のほとんど大部分を占める土地がゴルフ場に現在なっているわけです。そうして使用料もとっておれば入会金もとっておる。ビジターからも金をとっておる。コースは自慢そうにここに書いてあるではありませんか。今はどういうことになっておるか、敷地十万坪の工事費を三千万円で、初めは九ホール、全長三千ヤード、パー三十六コースでやりかけたものが、今十八ホールになっているはずです。これは注意されるたびにふえていったんです。会計検査院から注意されるたびにふえていき、文部省から言われるたびにふえていき、昨年は行政管理庁からもあなた方は忠告を受けて、これは国有財産で、目的通りに使っておらぬのだから、大蔵省の方へ移管したらどうかといわれておる。今ゴルフをやっていけないというのじゃないのです。運動場がなくて困っているのがたくさんある。私立にも国立にもある。それが総合運動場の名のもとにゴルフ場を経営して、学生に実技を授けるためだと言うけれども、学生は延べ数十人実技を得ただけで、数万人の人には有料で使わせている。実際だれが使っているかわからぬ。これは学生が使っているというよりも、常識的に考えても、数の多いところの学生以外の人が使用している。国有財産を変更する手続をしないで、勝手にやっておることがいいか悪いかということは――悪いにきまっている。悪いことだからといって、あなた方を責めておるのじゃない。もう少し詳しくあなた方にいろいろ伺ってみたいと思いますが、いかにも日本では国有財産というものに対する観念が乏しい。国有財産尊重の観念が乏しい。それから、国会で、今も予算委員会で予算を審議しておりますが、せっかく苦心をして予算を編成し、われわれがこれに承認を与えても、その予算が満足に使われておるかおらないかということをここで調べるわけですが、検査をすると、ときどき満足に使われておらない。国民の意思通りに使われておらない。全国民は今ながめておるわけです。国会の予算審議も、それからあわせて行なっておるところのこの決算の審議も、全国民がこれを刮目、注目して見ておるわけです。そこであなた方がもしも堂々とうそをつかれたり、悪いことをいいことであるかのごとく強弁されようとするなら、これはひとり東大の恥だけじゃありません。この委員会が侮辱をされたことになる。この委員会が侮辱をされたということは、国民の代表であるところの国会が侮辱をされたことになるわけです。私どもは、これをあなた方が軽く考えて、何を言っている、おれの方のやることは勝手だ、とは言わせませんよ。これは勝手じゃな
 いのです。国有財産なんですから。
 そこでいろいろお伺いしたいことがある。国有財産法というものが三十何年にできたとおっしゃるが、できてから国有財産法上の手続をおとりになる余地はあるのか、とらなくてもいいのかどうかという法の解釈を大蔵省から伺っておきたい。現在、国有財産法は、いずれにしてもできておる。そうして相変わらず目的を変更しながら使っておるのです。この状態はどういうことになるのですか。国有財産法上からいうと、手続が済んでいないことになるじゃありませんか。局長から伺っておきたい。
○山下政府委員 先ほど申し上げましたように、このゴルフ場になりました二十八年当時には、目的の用途変更等につきまして協議をするという規定がございませんものでしたから、実は文部省から協議がなかったわけでございます。その後に三十二年に改正がございまして、現在では、もしこれを用途を変更するというふうなことがあれば、大蔵省に対する協議事項になっておるということでございます。
 本件につきまして、具体的にどうするかということは、いろいろまた問題もございますが、先ほど申し上げましたような趣旨から申しまして、大蔵省としては、できるだけ行政財産はその本来の目的に使ってほしいという全般的な希望を持っておるわけでございます。これがはたして適当であるかどうかということにつきましては、いろいろ御議論もあろうかと思いますが、大蔵省といたしましては、学生のゴルフ場ということであれば、もう少し学生の実際の利用率を高めるとか、あるいはほかの運動施設の整備を急ぐということで、早く十万坪全体が総合運動場としての体をなすようにしていただきたいということを、今文部当局の方に申し上げておる段階でございます。
○木村(公)委員 私のお尋ねいたしておりますのは、意地が悪いようだけれども、国有財産法というものが現在あるでしょう。しかも、検見川ゴルフ場というのは、総合運動場として事実上は使用されておらぬのです。書面上はあるいは総合運動場になっておるかどうかは知りません。しかし事実上はりっぱなゴルフ場なんです。そうすると、手続上これは少しおかしいじゃないか。だから三十二年かなんか知らぬが、国有財産法が出て後において、文部省の中にも会員がたくさんおる。会計検査院の中にもただのお客さんがたくさんおるじゃないか。だからそういうような諸君は、現に現地が総合運動場ではなくて、ゴルフ場だということは知っておるはずだ。そうすると、これは国有財産の初めの使用目的と違うじゃないか。そんなことは明らかじゃありませんか。ここに理事長の鈴木さんも来ておるでしょう。鈴木さんは、あそこにおった朝鮮人を追い出したのだから、おれの私有物のようなつもりでおる。そうしてここに行方不明の金がたくさんある。ぜいたくの限りをやっている。何を施設したか。三千万も四千万ももうけて――詳しく後ほど伺いますけれども、何一つろくな施設をしていないじゃないですか。幽霊ゴルフ場という名前がついている。全くけしからぬ話なんです。それをあなたも知っておるじゃないか。総合運動場がゴルフ場に使われておるということは、おそらくあなたも御承知だと思う。会計検査院も知っていて注意しておる。行管も注意しておる。それを今なお手続もしない。なぜ文部省は知りながら大蔵大臣に協議をしないのですか。
○安嶋政府委員 国有財産の使用についての協議でございますが、実は文部省から大蔵省に協議いたします前の段階におきまして、これは大学から文部省に協議があるわけでございます。ところが、この点につきましては、大学から協議がないわけでございます。なぜ協議がないかということを私ども大学当局に伺いましたところ、東京大学運動会の性格論になるわけでございますけれども、東京大学運動会は、東京大学における体育の部分を担当する財団法人であるけれども、実質的には東京大学と表裏一体の関係にある。従いまして、財団法人東京大学運動会が国有財産を使用するということは、これは行政財産本来の目的にこれを使用していることになるのだから、従って行政財産をそれ以外の目的に使用収益させるという関係にはならない。そういうお話でございまして、従いまして、文部省にも協議がございません。その結果、文部省から大蔵省にも協議をしてこなかった、こういう実情になっております。
○木村(公)委員 東京大学運動会は東大そのものだという考え方は、一体どこから出ておるのですか。ここのメンバーを一人々々後ほど資料として御発表願いたいと思うのです。一人々々私ども調べますが、東大の関係者もあり、関係者でない人もある。ことにビジターに至っては、あなた方も御承知の通り、だれが来るかわかったものではない。しかし、ビジターから上がってくる金というものは相当莫大な金なんです。そうすると、実際問題として、この運動場というものは、ゴルフ場として収益を上げておるような状態です。東大生以外の、あるいは東大の職員以外の民間人によって収益を上げておるという状態なんです。それを、東大と運動会とは一緒なんだから、東大の行政財産だ、文部省の行政財産であるけれども、東大にこれを使用させている以上は、何に使用させても、使用目的が内部的にどんなに変わっても、そんなことは文部省のタッチすべきことでないとおっしゃるのですか。そんなところに学生の自治などというものがありますか。
○安嶋政府委員 従来協議をいたさなかった前提といたしましては、そういう考え方があったということを申し上げたわけでございまして、そういう内容が、学生の自治と申しますか、大学の自治と申しますか、そういう内容に該当はいたさないと思います。そこで、そういう考え方が間違っているかどうかということでございますが、その点につきましては、私どもゴルフ場の現状から見まして、従来東大がとって参りました考え方は、これは適当でないというふうに考えます。
  〔高橋(英)委員長代理退席、委員長着席〕
○木村(公)委員 適当でないとおっしゃると、あらためて使用目的が歪曲されて変更されており、本来の総合運動場としての使用目的にかなっておらないのだ。いつの間にか事実上はゴルフ場というものに変わってしまったのだ。しかも、そのゴルフ場が、学生だけ使用するゴルフ場、あるいは学校の職員と学生だけが使用するゴルフ場であればよろしいけれども、今は卒業生といえども民間人というふうにいえるし、その他東大の卒業生ならざるところの純然たる一般民間人もビジターの名前でたくさん来られる。従って、事実上本来の姿というものは、総合運動場の姿は全く消されてしまって、あるいは全く逸脱されて、そうして現在は純然たるゴルフ場として、しかも営業ゴルフ場として、財団法人の運動会がこれを経営しておるのだ。そうして得た収益をもって――収益もわかっておる。これからお伺いしますが、普通ならこの収益は、国有財産ですから国庫に一応は返還さるべきだ、あるいは報告さるべきだと思うのですが、文部省の行政財産であるとするなら、文部省に一々収益の報告がありますか。
○安嶋政府委員 そのような報告はございませんでした。
○西村(力)委員 関連して。これは文部省の行政財産ですが、部局長という法律の項目に当たる大学側にそれを委任分掌させている財産だ、こういうことになっておるのだと思うのですが、よろしいですか。
○安嶋政府委員 この管理につきましては、大学に委任をいたしております。
○西村(力)委員 そういう場合に、委任分掌しておる人々と、それを分掌させている人々との関係はどうか。今のお話ですと、先方から協議がなければ、これは、不当と思いながらも、何とも処置がないとあなたはおっしゃる。協議がないから文部省は大蔵省と協議することもできなかったのだ、こういうことを言っている。これは管財局長、あなたの方が専門だろうと思うのですが、行政財産の分掌を受けた者とさせた者との関係はどういう関係にあるのですか。
○安嶋政府委員 国有財産の管理につきましては、文部省は各省各庁の長といたしまして、部局長に対して必要な監督指示をすることができると思います。
 それからもう一つ、協議がなかったのになぜ黙っておったか、そういう事実を知りながら、なぜ放置しておいたかというお話でございますが、その点につきましては、先ほど木村委員からも御指摘がございました通り、三十年に検査院から適当でないという御指摘を受けまして以来、東京大学に対しましては、この運動場の管理につきまして善処するよう要望してきたわけであります。昨年行政管理庁の監査を受けまして、その後は、単に抽象的に善処するということだけじゃなくて、具体的に、すみやかに土地を購入した当初の目的に従いまして総合運動場を建設するということと、それから国有財産の使用につきましては、何らかの形において使用料を徴収するようにということを、大学当局に話をして参った次第でございます。
○西村(力)委員 会計検査院の指摘に際して善処すべきであるという勧告をする、そこまではなさったけれども、このゴルフ場によって相当の収益を上げている、こういう事実はとうに知っているだろうと思うのです。そうすれば、国有財産法ですか、それの何条かに基づいて、やっぱりこれは事務であっても大蔵省と協議をしなければならない。そうでなければ法が充足されない。こういうことに気がつくはずだろうと思うのです。一体その収益を上げているということを知ったのはいつか。不当だと知ったのはいつか。そういうことを知ったとするならば、たとい、おくればせであろうとも、法の手続を順序よく踏んでいくというのが当然の姿であるべきだと思う。そういうことをなさらなかったということは、やっぱり監督する立場としてこれは適当でなかった。こう言わざるを得ないわけなんです。だからそれを知ったのはいつか。事後においてもそれをやろうという意思がなかったということになるのですが。そういうことはあなた方の立場として十分であったかどうかということに対しての反省はどうか。
○安嶋政府委員 私どもの監督の面につきまして、いろいろと遺憾な点があったことは、これは御指摘の通りかと思います。大蔵省に対する協議の問題でございますが、国有財産法第十四条の規定が遡及するかどうかという点については、管財局長からもお答えがございましたように、私どももう少し検討してみたいと思います。協議をする必要があるということであれば、研究の上所要の手続をとりたいと考えております。なお、収益が上がっておるというお話でございましたが、収益とは何かという問題があるかと思います。相当な資金が留保されておることは事実でございますが、それを私が知りましたのは、実は行政管理庁の勧告があったときでございます。
○木村(公)委員 国有財産法が遡及するかしないかというような三文弁護士的なことを言うが、遡及ではない、現在もなおかつ不正使用されているという事実があるのです。昭和何年かに法律ができる以前にさかのぼって法律を適用する必要はない。現段階において法律は適用できるのです。遡及の問題ではありません。この委員の中にはたくさんの弁護士がいる。四十年、五十年の弁護士の経歴を持っている者ばかりだ。その中でそんなおかしなことを言ってもしようがない。
 そこでもう一度聞きたいのは、年間相当額の、また収益といえるかどうかという議論。しかしながら、事実は国有財産を総合運動場の使用目的から逸脱して、大蔵省とも協議することなく、監督官庁である文部省に対してすら、ほとんど事前の協議なくしてこれをゴルフ場にして、単なる何とか財団法人運動会とか、あるいは何とか委員会というものが中心になって勝手気ままに建設したのです。そうして幾らか高い安いはあるでしょうが、入会金も取り、訪問者から金も取り、それから一般の人からも会員からも金を取るという、普通のゴルフ場と同じ行き方をしておって、その結果出てきた果実、これが収入であるかどうかという法律上の議論は別です。われわれはそれを収入と見るのですが、この収入を得ている。この収入の源はどこにあるかというと、国有財産から収入を得ているとわれわれは見ている。国有財産をゴルフ場にしたことによって収入を得ておる。これを国家の金庫の中に一厘も入れておらぬ。そこで、昭和二十八年度から三十七年一月までの売上高の明細を年度別に一つお示しをいただきたいと思う。これは大学当局に申し上げます。収益は一銭も国庫に入れておらぬということは、文部省もあなたの方もお認めになるでしょう。
○安嶋政府委員 現金といたしまして国庫の収入に上がった部分というのは、御指摘の通り一銭もございません。ただし、ゴルフ場がゴルフ施設の整備、建物の建設等をいたしまして、これを国に寄付いたしました分、それから現に寄付手続中のものがございます。これが金額にいたしまして約四千七百万円余ございます。
○西村(力)委員 関連。安嶋会計課長は、収益を上げておるというのは、行管の勧告があったあとだとおっしゃいますが、その前に寄付行為というものが行なわれている。寄付行為が行なわれた場合、それを採納する場合、その財産はどうやって形成されたかということは、当然知っておらなければならないはずだ。それはゴルフ場の使用収益でハウス等を建設したということになっている。そういうことを調べないで、国有財産に繰り込む寄付行為を受けるということはあり得ないことだろうと私は思うのです。あなたの、昨年の十二月に行管の勧告を受けてから初めて、そういう収益を上げて、ああいう文部省財産を使用しているんだということがわかったという言い方は、僕らはその場のがれの感じがしてならないのですよ。文部省の中でこのゴルフ場の特別会員になっている人は何人おりますか。これは個人的な問題ですから、あなたに聞いてもちょっとわからぬかもしれませんけれども、やはり相当の人がゴルフをなさっていらっしゃるんじゃないか、あそこへ行ってなさっているんじゃないか、特別会員になっていらっしゃる方もいるんじゃないか、こういう推測を持つんですよ。それをあなたに聞いても、個人的な問題だから、それはわからぬと言えばそれっきりでございますけれども、お知りでしたら、それを知らせていただきたい。
○安嶋政府委員 収益を上げているということを知ったのは、行管の勧告以後であるということはおかしいじゃないかというお話でございますが、実は財団法人東京大学運動会から国に寄付したようになっておりますものの大部分は工作物でございます。つまりゴルフ場の整備、芝生が一番大きい内容でございますが、工作物の受領につきましては、これは部局長限りで処理されることになっております。建物につきましては、これは文部省に許可申請がありまして、それを受け入れましたのが三十二年でございます。建坪にいたしまして約七十坪でございますが、この当時の寄付採納願いを拝見いたしますと、ただ単に、東京大学運動会が、検見川総合運動場に、学生の運動施設の一部として建物を寄付するという記載がございます。これは私どもごく単純な建物の寄付というふうに考えまして、これを受領したものと思います。
 それから、文部省に特別会員でございますか、これが何人おるかというお話でございますが、詳しくは知りませんが、話によりますと、数名いらっしゃるということを伺っております。
○西村(力)委員 単純な寄付だからといって、その建物だけを深くも詮議せずに受け取った、こういうことでありますが、しかし、芝生をやって、そうして建物を建てて、りっぱなゴルフ場にするには、相当の金がかかるということくらいはわかり切っているわけですね。それを文部省が出したはずはない。東京大学の予算の中に繰り入れたはずはない。そうでしょう。それならば、どうやって作られたかという問題は、ある個人の篤志寄付によってなされたという場合もあるかもしれません。篤志寄付によってなされたという場合においては、たといそれが必要なものであっても、それを拒否しなければならぬ場合も出てくるわけだ、財産を取得する場合においてはですよ。だから、そのものがどういう事情によって作られたものかということは、その内容というものを詮議しないで、財産を受け取るなんということは、これはやってはならないことだと私は思う。どういう経過でなったかわからないですから、その中にいろいろな問題が介在している場合もあり得るんですから。そういうことを詮議もせずに、ただ単純に建物を国有財産として採納したというようなことは軽率だと思う。そういうあり方は、やはりやめなきゃならぬと思うのです。だから、逆に言うと、そういうことを知らぬ、知らぬとおっしゃるけれども、中身はわかっておったのじゃないか、こういうことを私たちは思うのです。
 ところで山下管財局長に聞きますが、国有財産法の第十一条には、国有財産の現況というものを資料を求めてそれを明らかにしておかなければならぬという規定がありますね。そういうことは大蔵省の管財局としては十分に整備されておるはずだろうと思うのです。そうすれば、これは昭和二十八年以降ずっとそういう形になってきておるでしょうし、いわゆる各会計年度の初めにおいては、この国有財産の使用の計画の内容は、大蔵省にちゃんと出ておるんじゃないかと思うのです。そういうものを見ながら、じんぜん日を送って、行管の勧告を受けるまで放置しておった、そういう理由はどこにあるかということ。そういう現況明細の資料なんかも一切なく放置しておったとすれば、国有財産の管理は法に照らして不十分だ。それがありながら行管の勧告を受けるまで措置しなかったということは、あなた方は、そのことはやむを得ないことである、適法のものである、こういうような工合に見たということになるわけですが、こういう点はどうなんですか。
○山下政府委員 管財局におきましては、地方の財務局を動員いたしまして、毎年行政財産の使用が適正であるかどうかということについて、及ばずながら監査を実行をしているわけでございます。本運動場施設につきましては、昭和三十四年度に監査をいたしまして、その結果といたしまして、先ほどちょっと申し上げましたように、要するに行政財産の使用として当を得ないと考えるがどうかという御照会を発したことがあるのでございます。もし行政財産としてお使いにならないのであれば、これを普通財産として戻して、大蔵省に返還をしてほしいといったような意見を申し上げたこともあるのでございます。それに対しまして、文部省並びに大学当局とされましては、これは今は手をつけておらないけれども、将来総合運動場として整備していく方針であるというようなお答えがあったので、先ほど申し上げたようなことで、それならばできるだけそういう整備を急いでいただきたいということで、それから国有財産法上の適正な使用収益の対価を払っていただきたいということを申し上げて、目下そういうふうな交渉に入っておる段階でございます。
○西村(力)委員 そういうことを照会し、あるいは意見を述べたということがあるということですが、それは文書によるか、口頭によるか、いつであるか、こういうことは口頭でやる場合もあるだろうと思うのですが、これは公式にはやはり文書によってなされていなければならないと思うのですが、これはいつですか。
○山下政府委員 昭和三十四年十一月五日関財国監――関東財務局国有財産監査官の略でありますが、関財国監一八三号をもちまして、東京大学長に対しまして監査の結果の指摘をいたしております。
○西村(力)委員 それに対する回答はいつ参りましたか。
○山下政府委員 これに対する文書による回答というものは受け取っておりません。ただ、先ほど口頭で申し上げましたような御意見の開陳があったと聞いております。
○西村(力)委員 文書による照会をして、口頭の回答では、大蔵省としてそれでよろしいのかどうですか。文書による照会に対して文書による回答、やはり公式づくめの姿でやっていかなければならぬと思うのですが、その点はとにかくといたしまして、そもそもに戻って、検見川の総合運動場に対する計画の全貌を、鶴田さん明らかにしていただきたい。
○鶴田説明員 全体の計画につきましては、先ほど十万坪全部ゴルフ場というお話でございましたけれども、ゴルフ場として使っておりますのは、八万坪でございまして、二万坪のところに先ほど申し上げました学生寮がございます。実は学生寮は約三百六十坪ほどの敷地をとっておりますが、現在学生が寮に入っております。最近大学の全体の方針といたしまして、学寮の統合ということを計画いたしております。それで西巣鴨に検見川の寮を統合いたしまして、従って、今度の検見川の総合運動場の学寮は、学生の合宿施設に使う予定でございます。現在どの大学の方でも、合宿施設というものは学生が非常に希望いたしておりまして、東京大学では、実は合宿施設というものがございませんので、現在、教室の一部にもぐり込んだりしておるような実情でございます。学生の方からも、各運動部の学生が、その希望として合宿計画というものを大学当局にも持ち出しておりまして、学寮を合宿に使わしてくれというような希望がございます。大学としても、そういう予定でおりますが、ただ、あとの、つまり二万坪の土地に整備するものは整備し、大学といたしましても、現在のホール数そのものが、総合運動場として、全体のバランスとしてはたして十八ホールが妥当であるかどうかという点も、関係者とも協議いたしまして、いろいろ計画も考えておるわけでございます。今予定しておりますのは、陸上の四百メートルのトラック、サッカー、それから体操場、テニス・コート六面、バスケット・ボール、バレー・ボール・コート、野球場、それに現在合宿所ではございませんが、それらの使う更衣室、つまりシャワー等の設備がございませんので、そういう設備と運動器具の設備をするべく計画を立てまして、現在いろいろ御批判もありますが、秋には総合運動場の完成をいたしたい、かように考えております。
○西村(力)委員 九万八千坪あるわけですが、八万坪という場合に、概略を申されましたが、正確には、ゴルフ場としては何坪使っておるのか。残坪数というのは正確に何ぼか。それから今言った陸上競技の四百メートルのコースを作る、こういうようなことやら、さまざまありまするが、それの所要坪数をここで全部はっきりしてもらいたい。
○鶴田説明員 現在、全部のあれといたしましては、検見川総合運動場の国有地が九万七千七百七十九坪、それから千葉市から、これは購入当時からの条件で借り入れておりますのが二千四百四十四坪、合計十万二百二十三坪が検見川総合運動場の全敷地でございます。それで、ゴルフ場として使用いたしておりますのが、国有地が八万二千三百四十九坪、それから先ほど申した借入地の二千四百四十四坪、これを合計いたしますと、八万四千七百九十三坪というものをゴルフ場として現在使っておるわけであります。ただ、私どもとして考えておりますのは、ゴルフ場のホールに対する考え方、あるいはゴルフ場の内部にほかの運動施設を置くことについても検討いたしておりまして、先ほど申したような施設を、全体とのバランスをとりつつ整備していきたい、かように考えております。(西村(力)委員「その次の計画の各坪数」と呼ぶ)大体の坪数を申しますと、陸上競技場の四百メートルのトラックが四千六百坪、それからサッカー場が四千坪、体操場が六百坪、それからテニス・コートが、これは六面で千六百坪、バスケット・ボール、バレー・ボール・コートが六百坪、野球場が五千二百坪、合計約一万六千坪……。(西村(力)委員「更衣室は」と呼ぶ)更衣室はあとで申し上げますが、ただいま申したのは土地の面積だけです。施設の敷地として一万六千六百坪。更衣室は、更衣室と運動器具で大体五十坪程度のものを設備したいと考えております。
○西村(力)委員 今の計算をずっと見ますると、残坪数が一万五千四百三十坪、それに対しまして、更衣室なんかを入れないぎりぎりのところで一万六千六百坪、こういう計画なんです。これはもう余ってしまう。しかも、こういう施設々々の間には相当の余裕地がなければならぬはずなんです。これだけぽこぽこと密接してあるべきものではないし、この余裕地をどれだけとるか、この競技場と次の競技場との間の余裕地をどれだけとるか、そこのあれを見なければならぬわけですが、そういう点はどういう工合にするのです。それを見なくとも、一万五千四百坪の残に対して、計画は一万六千六百坪になっておる。
○鶴田説明員 一万六千六百坪は、余裕は見てございます。
○木村(公)委員 今の西村委員の質問からわかってきたことは、結局、ゴル
 フ場はそのままにしておいて、ゴルフ場に今使用しておらない二万坪ほどのものを運動場とかその他のものに利用したいというお考え。それから利用するとか建設するとかおっしゃるが、それは国費でやることじゃないのですか。財団法人の運動会がこれからトラックを作ったり、水泳場を作ったりするんじゃないでしょう。そうすると、あなたがここで勝手気ままに設計の青写真を言うて、それがそのままできるかできないかということは、文部省がやることで、あなた自身はそんな権限も何もないんじゃないか。
 それからもう一つ。結局われわれをごまかしていらっしゃるのは、ゴルフ場はそのままにしておいて、あとの残りの二万坪というものをクローズ・アップして、ことに運動場を作ると言っておる。われわれが言っておるのは、十万坪、その中の二千坪が私有地だとおっしゃるならば、それを差し引いて九万八千坪弱、これは国有地である。これは、使用目的としては、総合運動場として百パーセント使用されなければならないのだ。しかるに、それが逸脱し、歪曲されて、これの大部分がゴルフ場になっておるのだ。大部分というよりも、事実上はゴルフ場として今生きておるわけなんです。実際問題として。だから、これを本然の姿の使用目的に合致するような総合運動場にすべきじゃないか、もしも総合運動場として国有財産となったものならば。それを言っておる。ところが、あなたの方では、このゴルフ場というものはそのままにしておいて、残りの、今使用しておらない、じゃまにならない二万坪で総合運動場の形態をなそうとするところに、ごまかしがあるのですよ。
 もう一つ、先ほど収入問題がありましたが、私がこれは必ず資料としてお出しをいただきたいのは、昭和二十八年四月からすでにあなた方の方ではゴルフ場として使っていらっしゃるのだから、昭和二十八年の四月から今年の一月までの売上高の明細書を書面にして出していただきたい。それから、おそらくいろいろ今おっしゃった総合運動場として作り直すというのは、十万坪全体のことじゃないんじゃないですか。そのうちの二万坪ほどの、現在のゴルフ場と関係のないところに対して、総合運動場の計画をしておる。しかしながら、この計画を実行しようとするときは、これは失礼ながら、財団法人の運動会の費用でできるものじゃない。この中にある東大のゴルフの委員会みたいなものでできるものじゃない。これは結局国費でやろうということじゃないのですか。それもあわせて伺っておきたい。
○鶴田説明員 先ほど一万六千六百坪の坪数を申し上げましたが、実は二万坪の土地がある。それでそれをやるのじゃないかというお話がございましたけれども……。(「二万坪はない」と呼ぶ者あり)二万坪はございません。しかし、そこには先ほど申した学生の合宿所が建っておりまして、その用地で半分くらいは使っておりますので、大体一万六千六百坪というものにつきましては、大部分は現在のゴルフ場のコースに対してあんばいをしていかなければできないであろう、かように考えておりますが、何分にも今計画中でございます。それからなお、この計画は、先ほどお話のように、私の方だけでできるものではございませんで、これは文部省の会計課長とも協議御相談申し上げて、そして大学で計画を立てて……。
○西村(力)委員 何分にも現在計画中だとおっしゃるが、これはそもそも総合運動場として、文部省財産、東京大学の財産としてあるわけなんです。この総合計画は、総合運動場としての計画が先行して、そして余地があればゴルフ場とするなら、話はわかる。しかし、ゴルフ場がほとんど大部分を取っちゃって、残りで何とか間に合わせようとするのは、倒錯もはなはだしいじゃないか。それに対する反省はどうですか。これはもう総合運動場ですから、総合運動場としての機能を十分果たし得るように、最初計画を立てて、余裕があればゴルフ場という考え方も立つと思うのですが、昭和二十八年にゴルフ場を作って、そして今すでに八年以上もたとうとするときに、総合運動場としての計画を目下考究中だ、こういう考え方が一体あるべきものか。
○鶴田説明員 これは一番最初に申し上げましたように、当時大学としても何か施設をしなければいかぬということで予算を要求しましたが、できなくて、たまたま運動会の方でゴルフ場建設の案がございましたので、それを大学としても受け入れることにいたしたわけでございます。ただ、先ほどからお話がございますように、ゴルフ場と総合運動場とのバランスの問題につきましては、実は今までゴルフ場が若干独走といいますか、浮き上がりの格好でいろいろ拡充をした点もある。この点はわれわれも反省いたしておりまして、現在、これらについて全体的に総合化の施設は、何かあとで作るようなお考えを持たれるような結果になったわけでございますけれども、われわれとしては、このゴルフ場そのものを全体的にやはり総合運動場としてあるべき姿にいたしたいと今考究中でございますので、御了承願いたいと思います。
○西村(力)委員 ゴルフ場がこの総合運動場の大半を使用して、単位修得者が年間十一人、これは実人員だそうですけれども、実人員にしても、十一人というのはあまりにも少な過ぎるじゃないですか。ほんの特殊な人がこれはやっておるにすぎないということになるんですね。あとの来た人は、延べ人員だから、実人員は少ないんだという弁解を先ほどなさいましたけれども、しかし、あまりにも少ない。ところが、あとの総合運動場によって単位を修得させよう、体位を向上させようという学生の対象人員は、どのくらいに考えていらっしゃるのか。そういうことを考えると、それをどのくらいと考えておるかということは、あなたは今言うことはできないかもしれません。しかし、学校の教育のあり方として、文部省大学学術局長来ておるかどうかわからないのですが、十一人の人にこれだけの財産を使用させて、幾ばくかの単位をとらせて、あとのところを八年間も放置しておいて、そして狭いところに押し込めてやらせるなどというやり方に対しては、大学学術局としてどう思います。東大の考え方としても、こんなやり方は教育的じゃないじゃないですか。十一人の人にこれだけの膨大なものを使わせて、あとの何百人、何万人という対象になるかもしらぬそういう人々に対して、すみっこの方を押しつけることは、教育的なあり方としても問題があると私は思うのですよ。ゴルフというのは、これからの社交術としてぜひ必要であるし、運動としてもいいだろうと思うのですが、社交術として教えるという方向をとるとするならば、もっともっと、マージャンのやり方も教えたらいいだろうし、いろいろやったらいいじゃないですか。これは冗談ですが、(「冗談じゃないよ。」と呼ぶ者あり)そういう十一人の人に社交術的なものとしてやっているとするならば、特殊の人にやるとするならば、やはり社交科みたいなものを置いて、マージャンだろうが、パチンコはどうか知らぬけれども、そういうことをやるということにもなってくるのじゃないですか。そういう点からいって、私は、教育的なあり方として、大学はこういう点は厳正な自己批判をせらるべきじゃないかと思う。また、文部省としても、こういうあり方というものを黙視するということはよろしくないと思う。大学課長ですかどなたでしたか、おいででしたら、その点に対する見解を求めたい。
○村山説明員 御説明申し上げます。
 大学の体育は、二つの面がございます。一つは、大学基準に定めてございます正課としての体育でございます。それから養う一つは、基準にはございませんが、クラブ活動としまして体育をやるということが望ましいとされておりますが、その面からの体育でございます。正課としての体育は、大学設置基準によりまして、四単位履修することになっておりまして、四単位は講義を二単位、実技を二単位やることになっております。講義といたしましては、個人的並びに公衆的な衛生の知識、教養を与えることが主眼になっております。実技の体育の二単位の内容は、これは基準ではさまっておりませんで、まあ大学で履修基準を定めて生かしておるわけでございまして、いろいろな種類がございます。比較的普遍的に取り上げられておりますのは、陸上競技、体操、それから球技、これは野球ですとかバレー、バスケット等の球技でございます。それから水泳。それから比較的特殊なものとしましては、登山ですとかボートですとかヨットですとか、それから柔剣道、それからゴルフなども比較的少数でございますが、取り上げられております。それからクラブ活動としての体育は全く自由でございまして、それぞれの大学の方針なり、学生がクラブ活動としてやるわけでございまして、いろいろバラエティがあるわけでございます。ゴルフが一体大学の体育の中でどの程度の地位を占めるかということになりますと、その事柄の将来の動向は別といたしまして、現状では、非常に少数でございます。ゴルフを正課として取り上げております大学は、まあ東大のほか一、二大学にとどまっております。クラブ活動として取り上げておるところはそれよりはかなり多いようでございますが、これも一般に普及しておるという段階ではないようでございます。従いまして、ほかの施設があれば別でございますが、ゴルフのために優先的に施設をするということは、大学体育のバランスの上から見ますと、アンバランスと言わざるを得ないと思います。
○木村(公)委員 ちょっと、会計検査院の方は事務総長のおいでをいただいておるようでありますから、伺いたいのでございますが、会計検査院の書面及び実地検査は、関係法規を根拠にして検査されておるのかどうかという点が一点。それから関係法規を根拠にして検査されておれば、このような事態は生じないと思うのですが、その点についても一つ御見解を伺っておきたい。
 それから具体的に、この前批難事項としないで――批難をすることなく、むしろ助言をされたり忠言を試みられたそうでありますが、その内容等も大体ここで伺いたいと思います。
○大澤会計検査院説明員 お答えいたします。
 会計検査院の検査は、法規にのっとってやっておるかという最初の御質問でございます。これはもちろん会計検査院の検査は、法規に合っているかあるいは経済的に妥当であるかどうかという点を中心として検査いたしておりますので、法規にのっとっておるかどうかは絶えず注意しておる次第であります。そこで本件、検見川総合運動場に対する検査の経過でございますが、これは昭和三十年に東京大学の検査の場合に、実地に臨みまして検査いたしました結果が、先ほどからここでお話のありましたように、総体約十万坪のうち八万坪程度が、まだ工事中であったのですが、ゴルフ場としての整備を行なっているという状態でありました。それに関しまして会計検査院の当時の――これは第二局の文部検査課という検査課が検査を担当しておりますが、その検査の主任官はこの事態に対しまして、まず第一に、このゴルフ場というのは学生ももちろんするであろうが、どうしても部外者が多数利用することが必然的に起こるのではないか。だから部外者が多数利用するような設備をこの総合運動場整備の一環として、一部として取り上げるということは不適当と思われるがどうであろうか、その所見をただした点が一点。それからもう一点は、体育上必要であるとしても、これを使っておる実情々見ると、部外者が相当利用している。そうするとこれは国有財産法上当然使用料、その他何らかの対価を国が徴収すべきではないか、これに対してどう処置するか。この二点を中心として文書で照会を発しました。
 その結果の回答は、第一点といたしましては、学生の体育科目としてゴルフというのを取り上げている。それと同時に教職員のレクリエーションとしてもゴルフ設備が適当である。たまたま先ほどからお話もありましたように、東京大学運動会の検見川総合運動場整備委員会の方からゴルフ設備の寄付の申し出があったので慎重に考慮した結果、これを運動場の一部として取り上げることにして、そしてあくまでも学生の体育を中心として、余裕があれば部外者にも使用さしてやっていきたい。第一点にはそういう回答がございました。第二点に関しましては、もちろん御指摘の通り使用料は徴収すべきであるけれども、まだ現在においてはゴルフ場の整備が完了していないし、また寄付の受け入れも完了していないので、ゴルフ場設備が完了し、寄付受け入れが完了したならば、これに対して管理上適正な使用料を取りながら管理の適正を期したい、こういう回答が三十年にありました。同時に局の処理といたしましては、第一点、ゴルフ場は体育施設として適当であるかどうかということになりますと、これは体育教育ということで国立大学が必要であると認めたものを、会計検査院としてそういう設備は全然要らぬのだ、そういうものを作るのは不当だということはちょっと言いかねるのではないかというので、その点は一応向こうがそう言うならば大学側の見解も一応認めよう。しかし第二点では、何ら使用料は取っていない、これはあくまでもいかぬ。しかし一方寄付手続が完了していないという点があるので、一日も早く寄付手続を完了させて、使用料を取るなど正規な国有財産の管理をするようにすべきではないか、こういう経過をたどってしばらく経過を見ようということになりましたが、その後、と申しましても何ですが、検査の要員が変更しましたこと、その他で、検査がやや徹底を欠きまして今日までこうした状態のまま推移した、こういった状態でございます。
○木村(公)委員 行政管理庁から来ておられると思いますが、昨年あなたの方から、東京大学の財団法人東大運動会に対し、どのような助言をされましたか。
○石川説明員 昨年四月から六月にわたりまして実施いたしました行政監察は、大蔵省の管財局の所管に属します行政財産全般につきまして、大蔵大臣の総括管理権に基づいて、従来もいろいろとただいま御審議のような問題につきまして、すでに改善を促されたり処置をなさっておる事実がございますので、私どもは多少兵力不足でありましたので、大蔵省がすでに総括管轄権に基づいてなされました監査の結果、御指摘の何十件かの事例を中心といたしまして特に検討いたした次第でございます。四十件のうち多少こういう問題がございまして、おおむね適切な処理を終わり、またはその予定も立っておるものが多いのでございますが、との件に関しては今まで御審議のありましたようなことがそのまま私どもの方の結論にも出ておりますので、東大直接あるいは運動会直接でございませんで、大蔵大臣に対しまして一括各省庁、大蔵省に主として勧告を申し上げておるとともに、ただいまの事例のごときは文部大臣に本文として幾つかの是正する点を抽象的に書きますとともに、かかる事例を具体的に指摘したのでございます。要旨は、すでに民間にある程度使用させつつある事実がはっきりしておるものにつきましては、法に照らしましてこれを所管がえいたすとか、大蔵省に引き継ぐとか、それぞれ法の所定の手続を促すべきである、これが要旨でございます。
○木村(公)委員 会計検査院から照会されてから七、八年たちますし、行政管理庁からただいま御説明がありましたような懇篤な、しかも正鵠を射たと思われる助言があったわけですが、これに対して文部省の課長さん、どういうような御見解ですか。
○安嶋政府委員 三十年の検査院の御指摘でございますが、ただいま事務総長からお話がございました通り、私どもといたしましてはゴルフは学生の正科として実施されておるものだから、総合運動場にゴルフ場を建設することは必ずしも不適法ではないということと、それから寄付手続の未済のものにつきましては、すみやかにその手続を終えるようにいたしたいという趣旨の御回答を申し上げておるわけであります。その後、先ほど西村委員にもお答え申し上げましたように、東京大学に対しましてはこの線で善処するように要望して参ったのでありますが、ただその要望がきわめて抽象的でございまして、その点文部省にも不徹底な点があったことは、これは認めざるを得ないところであります。次は行政管理庁の勧告でございますが、これは昨年のたしか十一月でございましたか、勧告がありまして、直来もう少し具体的にこの結論を出したいということでその後引き続き努力をいたしまして今日に至っておるわけでございます。
○木村(公)委員 わかりやすく言いますと、元来総合運動場は、大学の施設として学生の体育向上のために使用して初めて行政財産としての目的が達成される、さようにわれわれは考えておるわけです。ところが計画当初から現在まで――計画当初というのは昭和二十何年で、ゴルフ場ができたのは二十八年四月ですから、計画当初から現在まで本末転倒しておる使用がされておる。しかも実に奇々怪々でありますのは、計画書というものがありますが――ゴルフ場の計画書というものは資料として御提出願いたいと思いますが、これはまるで総合運動場というものとは何ら関係のない純然たる営業ゴルフリンクと同じ構想を持って計画書が――矢内原さんのころだろうと思いますが、大学の総長も関係して盛んに気勢を上げておられる。これは後ほど資料としてお出しいただきたい。もう初めからこれは総合運動場として使おうと思っておらないのです。計画書なんかごらんになるとよくわかりますが、あくまでこれは初めからゴルフ場で一もうけしてやろうというつもりなんです。そういう計画なんです。本末転倒しておる。しかも学生よりも特定の民間人の娯楽施設としてこれが計画されたといっても、いささかも私は逸言しておらないと思います。国有財産をほしいままに使用させておる、こういう姿がきょうラジオ、テレビ、新聞等でもしも全国民に知れ渡った場合に、勝手なことをやっておるという印象を国民に与えると思う。ごルフ族というのは二百万、三百万おるか知りませんが、これは全国民から見れば限られた人です。しかも日本においては、日本自身がまだ貧窮しておりますから、ゴルフをやるという者は、大体ゆとりのある中産階級以上の者がやる。ことに役所であるとか会社であるとかいうものは、贈賄、収賄の具にするというので、今非常に問題になっておる。課長や部長くらいの身分で、三十万円もするようなゴルフの道具が買えるわけがない、おかしいじゃないか、これは国民全般が思っておることです。だから東大に土地があるから、国費で安いゴルフ場を作って東大卒業生だけには安く使わせてやろうというような、あるいはそういうようなつもりでおやりになったかどうか知りませんけれども、とにかく二百万、三百万のゴルフ族がいると仮定しても、国民全般から見ますと、ゴルフというものに対しては必ずしもいい気持を持っておる人ばかりではないわけです。一番のやきもちをやく人もあるかもしれない、羨望にたえないような人があるかもしれない。それを国有地に堂々とゴルフ場を建設して、そうして目的を逸脱して総合運動場と偽って今なおただで使用しておるというようなことが、全国民に知れ渡った場合に、国民はどんな気持を持つかということを私たちは残念に思うのです。
 それから国有財産法または財政法第九条によると、国有財産の効率的な運用とはもちろんこれは認めがたい。これに対しても文部省、大蔵省、会計検査院の順序で、過去の状態でなく、現在使用しておる状態、ゴルフ場として使用しておるこの状態は、どうしても国有財産の効率的な運用とはわれわれは認めがたいのでありますが、これでも認め得るのかどうかということを、文部省からも大学当局からも会計検査院からも伺っておきたい。もしも認め得ないとするならばどうするか、これは正常な運用じゃないとするならば、八割のゴルフリンクをそのまま残しておいて、残りの一万数千坪に総合運動場めいたものを作るということだけでは済まされる問題じゃないと思う。今はゴルフ場そのものが論議の対象になっておる。ほんとうは十万坪の大部分が総合運動場でなければならない。先ほど西村委員からも指摘があったように、その一部分、空地があれば、あるいは総合運動場として差しつかえない面があれば、そこでゴルフをおやりになるということなら、世間でも承知するし、われわれはゴルフそのものが悪いといっておるのではないから、学生にもやらしてやりたい、東大の職員もおやりになってもけっこうだ、学士会員もおやりになるのも好ましいと思っておるのです。けれども総合運動場として払い下げを受け、国有財産として取得しておいて、そしてそれを全く総合運動場の形のないゴルフ場として、しかも大部分のメンバーが民間人であるところの営業的なゴルフ場にしておいて、今なお残りのところで総合運動場を計画するというけれども、ゴルフ場は撤去する意思もないように考えられる、問答しておりますと。いかにも今なお東大の態度というものは、はなはだしく私は不遜な態度だと思いますが、まず法規に照らして文部省、大蔵省、大学当局、会計検査院等の最終的な一つ御見解を伺っておきたい。これは大事なことなんです。
○安嶋政府委員 現在の検見川総合運動場のあり方は、これは私ども正常なあり方であるとは考えておりません。将来の問題といたしましては、先ほど大学課長からも御答弁申し上げましたように、優先的にゴルフ場にするというようなことはもとより考えておりません。まず陸上競技場、野球場、サッカー場その他の必要施設を建設いたしまして、残地があれば、これはゴルフ場として、場合によれば残すというふうに考えております。
○山下政府委員 ただいま文部省から御答弁のありましたのは、全く同感でございまして、大蔵省といたしましても、現状は決して妥当な姿とは思っておらないのであります。一日も早く、総合運動場として認めて間違いないといったような姿に運営されることを望んでおるわけでございます。
○鶴田説明員 ただいま安嶋課長からお話がありましたように、私どもも先ほどからるる御説明申し上げたように、総合運動場として今後完成したい。なお現在ゴルフ場ができておるものですから、これをつぶすということは、実は私一存でやるわけではありませんし、これにつきましては関係各方面ともよく御相談して、実は計画を考えつつある段階でございます。
○木村(公)委員 それから最後に、財団法人東大運動会というものが事実上は所有しておるような格好になっておる。国有財産であるけれども、東大の中にあるところの別人格であるような財団法人東大運動会というものが、すなわち検見川ゴルフ場を初め検見川十万坪に対して一番の実権を握っておるような誤解を招きやすい姿なんです。そこで、私は形式上のことのようでありますけれども、財団法人東大運動会というものの存在は否定いたしませんが、そういうものはあってもけっこうだが、それが検見川十万坪を支配するという姿を消すためには、どこまでもこれは国有財産として文部省が所管をして、文部省の行政財産として、財団法人東大運動会でなく、東大そのものにこれは管理さすべきだと思うのでございますが、会計課長の御見解を承りたい。
○安嶋政府委員 木村委員の御指摘の通りであります。
○木村(公)委員 私の質問はこれで終わります。
○鈴木委員長 西村委員。
○西村(力)委員 ゴルフを体育の実技として認めたのは、ゴルフ場建設のあとだろうと思いますが、これはゴルフをやる人がたくさんおって、これだけ熱心に体育的なことをやるものでありますから、それを一つ正科と認め、そのためにはゴルフ場が必要だ、こういう順序になっていったというなら、よほど話の筋も通るのですが、正科と認めたのは、ゴルフ場ができたあと、よほどたってからそういう工合にいったのではないかと思うのです。正科の実技修得として単位を付与する、こういう工合にしたのはいつからですか。
○鶴田説明員 先ほどちょっと申し上げましたように、大学に寄付を完了いたしましたのは、三十三年に寄付を正式に受けております。従って、三十三年にそういうふうなことをやったのであります。
○西村(力)委員 そういう工合に、ゴルフ場建設を始めたのが二十八年で、正科として認めたのが三十三年というのですから、ゴルフ場建設をしよう、こういう意図が先行しておったということ、そうしてそれを意義づけるためにこれを正科として認めて、学生の体育の場にしよう、こういうふうな工合に私たちはどうしても考えざるを得ないのです。ところで最終の処理の方法として、ゴルフ場は今作ってあるし、私一人でどうにも言えない、これをどうするかこれからの問題である、しかし、なお残したいというのが大学当局の御意向ですね。ですが、これは相当の金をつぎ込んでおるでしょうが、やはり国民全体から見ますと、決して正しいとは思わないし、早い話が、地元の人々は、何だ、大学の教育施設として、体育施設として買っておるのに、ゴルフ場に使って、学生でないのが変な格好してぞろぞろやっている。とんでもない、おれたちは宅地もなくて困っているんだ、こういう感じでその様子をじっと見ているのですよ。こういう国民感情というものを十分に考えていく場合に、ゴルフ場建設のために幾ばくかの金を出したかもしれませんけれども、それを捨てても、決してそれはマイナスでないし、惜しいものではないと思う。そういう感じを私は持つ。それで、そういう方向をとらるべきであるし、また、それがどうしてもできないとするならば、ゴルフ場だけは千葉市に返還をする。千葉市自体がゴルフ場としてそれを運営することは、それはかまわぬでしょうが、千葉市自体にそれを返還する、こういう方法をとるべきではなかろうかと私は思う。これは市の一つの事業としてやればやるだろうし、千葉市として、それをつぶして市民の住宅地にするとすればするでしょうし、そういう工合になさるのが、私としては一番いい方法じゃなかろうかと思うのです。これは一つ十分に検討なさるべきだと思うのです。そうでないと、国民全体はもちろん、周辺の人たちは、いつまでたってもこの問題については割り切れない姿で見ておるに違いないと思うのです。こういうことは、大学のあり方としても、または国の政治のあり方としても、十分に考えて参らなければならぬ問題でありますので、その点は、せっかくのゴルフ場が惜しいからというような、そういうような気持を一つ大乗的に割り切って、物事を処理していくことを、私は切に希望したいわけなんです。
○高橋(英)委員 ちょっと関連質問。私は、ごく常識的な所見を申し上げて御参考にしてもらったり、またお答え願ってもいいと思います。
 大体この問題はあまり知らなかったのですが、木村君が熱心にやるし、西村君もやるものですから、自然知識ができてきたわけです。ゴルフの関係は、東大で正科ということになっておりましょうし、そのほか、手続の上でも、不当とか妥当とか、合法とか非合法とかいうような問題があるだろうと思いますけれども、しかし、ものにはやはり緩急軽重という順序があると思うのです。ゴルフ場というものが、それほど日本の現段階において必要であって重要なものであるか、急ぐものであるかということについては、非常に疑問があると思うのです。土地に困っておるんだから、その土地の効用ということに対しては、特に留意しなければならぬ日本の現状だと思います。ゴルフが日本の現段階においてどういう地位を占めておるかということは問題ですが、池田総理大臣がゴルフを総理大臣になってからやめるというふうなことを誓って、それを実行しているということ、これで万事物語っておると思われます。従って、土地が余ったので、土地をもてあましているというような国でしたら、ゴルフ場というものもいいと思いますけれども、そうでないとするならば、たとえ正科であっても、合法的であっても、不当でないといたしましても、その間については軽重緩急というふうなものについてよく考慮せられて、常識的に善処せられるのが穏当じゃないかと思います。国民感情の上からいったら、それは一応大へんな問題のように常識的には私ども思いますので、御参考に供したいと思います。
○鈴木委員長 山田長司君。
○山田(長)委員 時間の関係で要約して二、三点伺うのですが、先ほどからの答弁を伺っていますと、大学当局者も、東京大学検見川運動場ゴルフ場の建設趣意書というものをお読みになっていないのじゃないかと思うのです。なお、さっき大村委員からもこのことについての書類の提出を要求されておるようでありますが、その点、あなた方は全部建設趣意書をお読みになっておられたか。ちょっとお答え願いたいと思います。
○鶴田説明員 実は、私、事務局の仕事に関連いたしましたのは昨年の五月からでございまして、これを一度見ておこうと思いまして、ついにまだ見ておりません。
○鈴木参考人 私も見ておりません。
○安嶋政府委員 私は、一昨晩拝見いたしました。
○山田(長)委員 今のお答えを聞いても、どうもこれじゃきょうの委員の質問に満足のいくようなことが答弁として出ないのじゃないかと思って、実は出席したわけなんです。その通り、やっぱりあなた方の御答弁はなっていないと私は思うのです。大体この仕事は、戦争前から始められて、戦後二十七年の十二月に、この運動場の整備委員というのが四人の人によって始められた。その四人の人たちの顔ぶれはわかっていますけれども、このゴルフ場は、十万坪の敷地の中で、第一団地と第三団地は千葉市より購入しておる。そして十万坪は、ゴルフ場に使用される目的のもとに最初の計画はあったわけです。その次にいろいろ理屈をつけて、今度は十万坪の団地だけでは少しどうも工合が悪いので、東京大学運動会という寄付行為の財団ができたわけです。それは順序を追って資料を話さなければいかぬと思うので私は申し上げるわけですが、そういう形のものができ上がって、そして仕事がなされているわけです。実際は、この定款に従いますと、もうすでに利用者の数が年間に二万三百四十四名ある。現在までの入会金が六千万円、年度別にしまして二千九百万円、繰越金が三千万円になっておるわけです。この集まり工合から想像いたしまして、この定款の建設趣意書によりますと、余剰金は東大の運動設備拡充費に充てると書いてある。これは、一体充てたのか、充てないのか。また、こういう会計がわれわれにもわかっているくらいなのですから、この調査に当たった衝の人たちは、この繰越金等についてはいかなる処置をとったか、わかっているのか、わかっていないのか。
○鶴田説明員 先ほど購入当時ゴルフ場の建設計画があったというお話がありましたが、それは全くございません。そのときは、総合運動場の施設として計画を立てて購入したものであります。
 それから繰越金、ゴルフ場の利益を上げたものは東大の施設に使うということは、私も承知しております。これは従来は、それによってゴルフ場の建物を直すとか、大学の運動施設の方へ使うということを私ども聞いておりますので、おそらく現在の積立金もそういうものに使われるようになるのじゃないか、かように考えております。
○西村(力)委員 議事進行。時間もないようですから、継続するならばするでいいですけれども、きょうの時点より一歩進んだ形で継続しないといかぬ。それは文部省や大学当局で、あるいは文部省、大蔵省関係当局が、事後処理をどうするかという相当の話が進んだところでやっていかなければ、やはり継続審議しても意味がないと思うのです。資料の提出も十分にお願いしなければなりません。そういう工合に、継続するならばするという工合にして、それでどうしても大蔵省や大学当局にでも、いつごろ開けば相当進んだ御回答が得られるかということをお聞きしておかないと、日取りの決定にも差しさわりますので、一つ御相談になってお願いしたいと思います。
○鈴木委員長 本会議が始まるようでありますので、本問題は継続して調査を行なうこととし、本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時二分散会