第043回国会 災害対策特別委員会 第16号
昭和三十八年五月三十日(木曜日)委員会におい
て、次の通り小委員及び小委員長を選任した。
  果樹等永年作物災害対策に関する小委員
      秋山 利恭君    大野 市郎君
      倉成  正君    小島 徹三君
      谷垣 專一君    稻村 隆一君
      角屋堅次郎君    佐野 憲治君
      玉置 一徳君
  果樹等永年作物災害対策に関する小委員長
      秋山 利恭君
  積寒地域における運輸交通確保に関する小委
  員
      井村 重雄君    小沢 辰男君
      薩摩 雄次君    砂原  格君
      細田 吉藏君    岡本 隆一君
      五島 虎雄君    堂森 芳夫君
  積寒地域における運輸交通確保に関する小委
  員長
      細田 吉藏君
―――――――――――――――――――――
昭和三十八年五月三十日(木曜日)
    午後二時三分開議
 出席委員
   委員長 稻葉  修君
   理事 細田 吉藏君 理事 岡本 隆一君
   理事 角屋堅次郎君 理事 佐野 憲治君
      荒舩清十郎君    井村 重雄君
      小沢 辰男君    大野 市郎君
      倉成  正君    小島 徹三君
      笹本 一雄君    砂原  格君
      田澤 吉郎君    谷垣 專一君
      前田 義雄君    稻村 隆一君
      高田 富之君    戸叶 里子君
      広瀬 秀吉君    山口 鶴男君
 出席政府委員
        農林事務官
        (大臣官房長) 桧垣徳太郎君
        農林事務官
        (園芸局長)  酒折 武弘君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (内閣総理大臣
        官房参事官)  島村 忠男君
        警  視  長
        (警察庁警備局
        警備第二課長) 後藤 信義君
        大蔵事務官
        (大臣官房財務
        調査官)    宮崎  仁君
        大蔵事務官
        (主計官)   相沢 英之君
        大蔵事務官
        (国税庁直税部
        所得税課長)  大島 隆夫君
        大蔵事務官
        (国税庁徴収部
        管理課長)   湊 良之助君
        建設事務官
        (住宅局住宅計
        画課長)    石川 邦夫君
        自治事務官
        (財政局交付税
        課長)     山本  悟君
    ―――――――――――――
五月三十日
 委員宮澤胤勇君、米山恒治君、石山權作君、島
 本虎三君、西村力弥君及び三宅正一君辞任につ
 き、その補欠として笹本一雄君、荒舩清十郎君、
 高田富之君、山口鶴男君、戸叶里子君及び広瀬
 秀吉君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員高田富之君、戸叶里子君、広瀬秀吉君及び
 山口鶴男君辞任につき、その補欠として石山權
 作君、西村力弥君、三宅正一君及び島本虎三君
 が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 小委員会設置並びに小委員及び小委員長選任の
 件
 委員派遣承認申請に関する件
 災害対策に関する件(埼玉、群馬、栃木県下に
 おける突風及び降ひよう等による災害対策)
     ――――◇―――――
○稻葉委員長 これより会議を開きます。
 この際、小委員会設置に関する件についておはかりいたします。
 先ほどの理事会の協議に基づきまして、本委員会に、小委員九名よりなる果樹等永年作物災害対策に関する小委員会、及び小委員八名よりなる積寒地域における運輸交通確保に関する小委員会の二小委員会を設けることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻葉委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたしました。
 ただいま設置するに決定いたしました小委員会の小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長において指名するに御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻葉委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたしました。
 小委員長及び小委員名は、追ってお知らせいたすことにいたします。
 なお、おはかりいたします。
 委員の異動等に伴う小委員及び小委員長の辞任及び補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻葉委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたします。
     ――――◇―――――
○稻葉委員長 災害対策に関する件について調査を進めます。
 まず、去る二十二日の埼玉、群馬、栃木県下における突風及び降ひょう等による被害状況等について、政府当局から順次説明を聴取することにいたします。後藤警察庁警備第二課長。
○後藤説明員 ただいまの災害につきまして、警察庁でただいままで取りまとめました災害の状況を申し上げます。
 いまお話のございましたように、今次災害は去る二十二日の午後四時半から約三十分間にわたりまして生じたものでありますが、その原因は、ひょうを伴います雷雨と、それから瞬間最大風速五十メートルに及びます突風が起こりましたために、これによって被害が起こったわけでございます。
 被害の中心地は、群馬県太田市、新田郡、邑楽郡、それから埼玉県の深谷市及び大里郡、及び栃木県の一部のようでございます。
 私どもの方で取りまとめましたところでは、ます死者でございますが、群馬県におきまして五名、これは、うち四名は倒壊家屋の下敷きになったものでございます。一名は落雷によるものでございます。それから埼玉県は三名でございますが、これはいずれも倒壊家屋の下敷きになったものでございます。栃木県につきましては死者はございません。それから負傷でございますが、群馬県、埼玉県合わせまして二百四十名、それから建物の損害は、合計いたしまして、全壊が七十八棟、半壊が五百十棟に及んでおります。それから一部破損した程度のものでございますが、これは五千六百十五棟ございます。そのほか非住家、これは納屋等でございますが、これが千三百六十三棟ということになっております。それから罹災の世帯数でありますが、これは合わせまして六百五十七世帯、罹災者の数は三千七百八十一名ということでございます。これにつきまして、新田郡の尾島町では翌二十三日に災害救助法が発動されております。
 これに対しまして警察といたしましては、関係の各県警察から、合計いたしまして三百十一名の警察官を出動させまして、倒壊家屋からの被害者の救出、負傷者の救助、死体の見分、交通の確保等に当たって今日に至っております。
○稻葉委員長 農林省檜垣官房長。
○桧垣政府委員 五月二十二日埼玉、群馬、栃木三県下に生じました降ひょう及び突風等による農作物の被害の概況について御報告を申し上げます。
 以下申し上げます数字等は、県当局の報告を取りまとめたものでございまして、農林省の統計調査部の調査による最終的な確認はまだされていない数字であることをあらかじめお断わり申し上げて御報告といたします。
 被害をこうむりました県はただいま申し上げました三県でございますが、農作物関係の被害が局地的にたいへん甚大でございまして、農作物の被害が、県報告によりますと、三県合計で三十億四千八百万円という額に上っております。そのおもなるものをあげますと、麦類が十一億六千万円、水陸稲が一億円、蔬菜について十億九千万円、果樹につきまして三千二百万円、桑が、繭換算の被害額でありまして四億四千万円、大麻が二億一千万円等でございます。そのほかバレイショ、たばこ、飼料作物等に若干の被害が生じておるようであります。
 以上のほか、農業用施設の被害といたしまして約一億円の被害がございます。また家畜等、これは大部分は鶏でございますが、一億円ばかりの被害が生じておるのでございます。
 この降ひょう、突風によります農作物の被害は、幅四キロ程度の間を三県へかけて徹底的に被害を生じたのでございまして、局地的にはただいま申し上げました果実、農作物、施設、家畜等に甚大な被害を及ぼしておると報告をされておりますし、農林省から急遽調査に差し向けました者の報告によりましても、局地的に被害農家の受けた打撃ははなはだ甚大であるというふうに報告をいたされております。
 簡単でございますが、概況を御報告申し上げます。
○稻葉委員長 ただいまの報告に基づき、その災害対策に関し質疑の通告がございますから、順次これを許します。広瀬秀吉君。
○広瀬(秀)委員 警察庁並びに農林省からただいまも御報告がございましたように、埼玉、群馬、栃木三県にわたりまして、今月の二十二日、突如として強風と豪雨、さらに降ひょうをまじえた異常天候がありまして、これによる、非常に局地的ではあったけれども激甚な災害があったわけであります。
 被害状況の概要については、いまそちらで報告があった通りでありますが、私は主として栃木県関係の問題について御質問をいたしたいと思うわけであります。
 栃木県の被害状況は、県当局から農林省等にすでに、概算のものでありますが、おそらく報告をした以上の被害がその後の調査によって計されるであろうと予想されるのでありますが、概算のものが出ておるわけであります。大きいものは栃木県の特産物である大麻、これが収穫皆無換算面積にいたしまして六百七十四ヘクタール、損害金額といたしましては二億一千万円、さらに全国一の生産県を誇っておりますビール麦の被害が、収穫皆無換算面積で千八百十一ヘクタール、この被害額が二億四千六百三十六万四千円、その他、大麦が七百二十四ヘクタール、九千六百五十七万三千円、そのほか小麦、バレイショ、たばこ等について被害があったわけであります。こういう、非常に局地的ではあったけれども被害が激甚であった理由といたしましては、ことしの非常に不順な天候状態によって、ビール麦、あるいは麻も同様でございまするが、軟弱徒長を来たしておる条件にあったわけであります。そういうところに急激な突風と豪雨とが襲いかかったのでありまして、単に雨が降った、風が吹いたというだけでこれだけの激甚な被害が発生したわけであります。しかもビール麦は、その被害地はほとんど全部が長稈のものであります。しかもちょうど時期が出穂後の成熟期にありまして、倒れたら最後、もう立ち直ることがほとんどできないという状態にあるわけであります。麻の場合でも、繊維を取るわけでありますから、非常に密生密植をいたしておるわけであります。枝などを出さないよう、まっすぐにということからそういう栽培方法がとられておるわけでありますが、そういう状態でありまして、しかも天候がそういう状態であったということで、これが三十分にわたる豪雨と突風によって根こそぎ倒れてしまう。これはもう間もなく二カ月ぐらいで収穫という段階を迎えるわけでありまして、麻のごときは特に、あおられたりこすられたりそして倒れるということになりますと、非常に根の浅い作物でありますから、これを起こしてもとどおりにしようなどといってもほとんどこれはもう不可能に近い、こういうようなことから、非常にその収穫皆無という状態というものがこの地域において発生しておるわけであります。こういう状況を見まして、昨日も農林水産委員会においても、今回のこの三県にわたる被害に対しては天災融資法を発動すべきであるという形で質問が行なわれたわけでありますが、この質問に対して農林大臣は、すでに、天災融資法を発動する、そういう方向で考慮をする、こういうことを答えておられるわけであります。きょうは農林省からはどなたがおいでになっておるかわかりませんが、この点について、本委員会におきましても、天災融資法をこの三県の激甚な被害に対して適用されるということを確認してよろしいかどうか、このことをまずお答えいただきたいと思うわけであります。
○桧垣政府委員 昨日の農林水産委員会で御質問がございまして、農林大臣から、今回の降ひょう、突風等による三県の被害は、局地的ではあるが、被害農家にとっては甚大な損害を与えておる実情にかんがみ、天災融資法の適用をしたいという考え方で政府部内の意見調整のために努力をいたす考えである、こういうふうにお答えをいたしました。農林省の態度としては、昨日大臣が農林水産委員会でお答え申し上げたとおりでございます。
○広瀬(秀)委員 御確認をいただいたわけでありますが、その際における農林大臣の答弁の中で、統計調査事務所等を通じて調査がまとまるのが六月の中旬ぐらいになるのじゃないかというようなお答えがあったわけでありますが、現在この激甚な被害を受けておる農家の人たちはぼう然自失の状態にありますので、その結論を出す時期を早くしていただかないと困るわけであります。事務当局でこれは督励をすればできることでありますが、一体いつごろまでにこの天災融資法発動の結論を出せる条件というものが整うか、この点についてすみやかにやってもらいたいのでありますが、その時期についてめどをひとつ示していただきたいと思います。
○桧垣政府委員 現在、農林省の出先でございます統計調査部の機関を動員をいたしまして、すみやかに被害の実情を把握確認するように督励をいたしております。現在のところ、出先からの報告に従いまして私どもが被害の取りまとめを終了し得る時期というのは、昨日も大臣からお答えを申し上げたのでございますが、大体六月十日ぐらいになりそうである、その数字が確定いたしますれば、天災融資法の適用に関する手続等、関係方面と直ちに折衝をいたしたいとうふうに考えております。
○広瀬(秀)委員 その点はさらにより一そう督励をされまして、一日でも二日でも早いように今後御努力をいただきたいと思います。
 さらに、われわれとしては、この激甚な被害というものに対してやはり激甚災害として取り扱っていただきたいということを要求するわけでありますが、この点については大蔵省と農林省との間に協議が行なわれるということでありますが、この際、大蔵省からも来ておりますので、大蔵省として、この激甚災害としての扱いについて、私どもの要求どおりそういう扱いをされるかまえがあるかどうか、この点についてひとつ見解を明らかにしていただきたいと思います。
○相沢説明員 今回のひょう害並びに突風の被害による災害につきまして天災法を適用するかどうかという点については、まだ農林省のほうから私のほうにお話がございませんので、お話がございましたら検討するということになっております。ただ従来の取り扱いを申しますと、御案内のとおり、天災融資法は、これを適用する天災を政令で指定することにいたしておりますが、それは「当該天災による被害が著しくかつその国民経済に及ぼす影響が大であると認めて政令で指定するものに限る。」ということになっております。
  〔委員長退席、細田委員長代理着席〕
その被害が著しくかつその国民経済に及ぼす影響が大であると認める程度の被害とはどの程度かということにつきまして、従来取り扱い上区々ではございましたが、大体の考え方としましては、農作物の被害が五十億というところを一つの線に考えておるわけであります。したがいまして、今回のひょう害等につきましては、先ほど官房長からお話がございましたとおり、県報告で三十億程度ということになりますと、そういった従来の基準から申しますと、はたして天災法自体の適用ができるかどうか、このところは問題点になるのではないかという感じがいたします。
 それから激甚災害の特例法をさらに適用できるかというお話でございました。これは昨年の九月でございましたか、災害対策につきまして激甚法の適用できる場合の基準をきめております。その基準によりますと、いま正確な文書は見つかりませんが、全国の農業所得推定額のおおむね〇・五%をこえる農作物の被害領があった場合、または当該災害にかかる農業被害の見込み額がその年の全国農業所得推定額のおおむね〇・一五%をこえる災害であり、かつ一つの都道府県の区域内における当該災害にかかる特別被害農業者の数が当該都道府県の区域内における農業をおもな業務とする者のおおむね三%をこえる都道府県が一以上あるもの、こういったような基準が昨年きめられたわけでございます。全国の農業所得推定額はことしでおおむね一兆七、八千億円と思いますが、その〇・五%といいますと、七十五億か八十億程度ということになります。したがいまして、その程度の被害があります場合にこの特例法の適用があるわけでありまして、雪害につきましては、この基準をこえておりましたので、すでに激甚災として指定をしてこの特例法の適用をしておるわけであります。したがいまして、今回の場合、今後の被害報告によりましてこの基準に該当するということになりますれば、当然特例法の適用はあることになりますが、これに該当しない場合は激甚災としての指定は困難である、かように考えております。
○広瀬(秀)委員 大蔵省は金を出す立場ですから、だいぶ渋いことをおっしゃるわけですが、一応そういう基準がありましても、今日までの例の中には特例を認められた経緯もあるわけでありまして、そういうようなしゃくし定木なことだけじゃなしに、この三県を襲った今回の被害というものが、その被害農民あるいは被害市町村、県、こういうようなものにとってはきわめて長大な、収穫皆無というような農家が数多くできているというような点にかんがみて、十分ひとつ農林大臣とも協議にあたって柔軟な態度でやっていただきたいことを要望しておきたいと思います。
 次に、自治省にお伺いをいたしますが、このような非常に大きな、しかも激甚な災害に見舞われた市町村、県等に対して交付税交付金あるいは特交、こういうようなものについて現在どのようにお考えでしょうか。
○山本説明員 ただいまの御質問の今回の災害と交付税との関係でございますが、年間の災害の発生に応じました特殊な財政需要、財政収入の減少等、県、市町村を通じます財政問題につきましては、年度終了前の二月におきまして、年間を通じまして特別交付税の配分についてそれぞれ算入をいたすことにいたしておるわけであります。この災害ももちろんその特別交付税算定の際の基礎計数に算入をされてまいると存ずるものでありますが、たとえば全壊家屋、半壊家屋あるいは死者、行方不明者の数、あるいは被災世帯数あるいは農作物の被害面積、こういうようなそれぞれのいろいろな要素をとりまして、これを基礎にいたしまして特別交付税と総額の配分をいたしておるわけでございます。その際の計算基礎にはもちろん今回の災害のものも入ってまいるということになろうかと存じます。ただ、この特別交付税は、御承知のとおり、法律によりまして二月に配分するということにきめられておるものでございます。それ以前に特別交付税を特殊な地域に限ってだけ決定するというような扱いはできないわけでございます。年間の最終的に、その団体の財政事情も考慮して、特別交付税におきまして必要な財源を考慮してまいりたい、かように存じておるわけでございます。
○広瀬(秀)委員 規定上、二月の特交の基準に組み入れるという方式になっておるわけでありますが、このような災害の場合に、その間における資金繰りの問題等も非常に大きな問題になるわけですね。そういうものに対する何らか特別な配慮というふうなものは手が打てないものかどうか。その間において、二月までその他の事業等を犠牲にしてこの災害復旧に全力をあげる。そうしますと、非常に事業的にもおくれたり、あるいはその間の資金繰りが困難になったり、他のいろいろな地方自治体としての手業その他がおくれる、こういうような犠牲を負わせることになると思うのです。こういうものについての特別な配慮をすべき点はございませんか。それを私どもは要求するわけでございますが、いかがでしょうか。
○山本説明員 従来から、災害の発生いたしました場合に、当該府県なり市町村なりの公共施設の災害の被害額が財政規模に比べまして多頭にのぼりますような場合には、普通交付税の繰り上げ交付というような取り扱いをいたしてまいっておる例もあるわけでございます。今回の被害の状況の報告その他を見ておりますと、地方団体の担当いたしております公共施設の被害額というのは、私どもの聞いておる範囲ではきわめて少額なわけでございます。主として農林災害というような関係がございまして、なかなか従来の普通交付税の繰り上げ交付というような条件には該当しにくいのではないかというような感じを受けておるわけでございます。なおそのほかに、普通交付税の概算交付といたしましては、六月初旬に予定をいたしておりまして、この関係で栃木県、群馬県、埼玉県等の各県に対しましても、県、市町村分合わせまして、それぞれ二十数億ずつの現金交付がなされる予定になっております。こういうような現金交付におきまして、当面の資金繰りというのは各団体ともついていくのではないか、かように存じているような次第でございます。
○広瀬(秀)委員 この二十数億というものは栃木県も入っておるわけですね。しかし、それは一般的な、これは当初災害というような事態を予想しない現金交付でありましょう。そうしますと、市町村等におきましても、被害地のあと作の種代を負担するとか、あるいは樹勢回復のための肥料代をある程度補助金を出してやるとか、栃木県の場合には建物の被害等はそれほどございませんけれども、そういうような予定外の支出というようなものがどんどんかさんでいくわけであります。そういうようなものを普通のベースで二十数億現金を出しておるから当面だいじょうぶなんだということでは、私は足りないと思うのです。被害が僅少だということは、あなた方の目からは僅少かもしれないけれども、その当該市町村なり県なりにとっては、これは全体の予算計画をある程度変えなければならない、時期的にずらさなければならないというような相当大きな問題というものが含まれていると思うのです。そういうものに対するもう少しあたたかい配慮というものがあってしかるべきだと思うのですが、いまおっしゃられたとおりでだいじょうぶだ、またそういう要求というものは県等からも出ておりませんか、いかがでしょうか。
○山本説明員 ただいま申し上げましたのは、当面の資金繰りとしてはやっていけるのではないかということを申し上げたわけでございますが、なお個々の市町村につきまして資金繰り的にもとても困難であるという団体につきましては、現在の情勢から申せば、簡易保険なりあるいは運用部資金等の一時借り入れということも相当にできるような情勢であろうと思うのであります。また、そういうようなものにつきまして必要であれば、市町村分につきましては、県なりあるいは私どものほうにおきましてもあっせんの労を十分にとりたいとも存じておりますが、そういうような手段によりまして資金的なめんどうは見られるのではないか、そうして最終的に年度間の財源措置としては特別交付税の際に考慮をいたしたい、かように存じておるわけでございます。
○広瀬(秀)委員 その点につきましては、あとまた同僚委員がたくさんやられる予定でおりますので、できるだけの配慮というものを、しゃくし定木ではなしに、こういう災害なんですから、しかも異常な災害なんですから、こういう場合にもっと弾力性のある配慮というものを要請いたしまして、その点については終わりたいと思います。
 それから、また農林省に戻りますが、同作農創設維持資金の問題につきまして、こういう災害等がありますと、天災融資法がかりに発動されてまいりましても、それだけではカバーし切れないという事態が必ず起きるわけであります。そういう場合に、自創資金に対する需要も非常にふえると思うのでありますが、被害県に対してこれを幾らかでもとにかくワクを増大してやろう、こういうような配慮はございますか。
○桧垣政府委員 お話にございましたように、自作農維持資金につきましては、天災融資法の発動がございまして同法により融資が行なわれましても、なお自作農の維持上、緊急な資金の需要があるという場合に、補充的な意味で自作農資金を災害の場合に出すというやり方をしておるのでございます。今回の災害につきましても、天災法の適用がございました場合には、所要資金の算定をいたしまして、該当県につきましては自作農維持資金の追加ワクを配分するように考えてまいりたいというふうに思っております。
○広瀬(秀)委員 その点はぜひひとつ実行をしていただくようにお願いをいたしておきたいと思います。
 それから、あとは時間もございませんのではしょりますが、栃木県の場合に大麻、これはかつて農業災害補償制度の中で共済作物にしたこともあるのでありますが、ほとんど毎年あるいは一年おきというようなぐあいに降ひょう、豪雨、暴風というようなことで非常に被害が多いというようなことから、掛け金が非常に高くついてやり切れぬというようなことで、これがはずされてしまっておるわけでございます。したがって、いまこの人たちは、三万五千円なりの反収のあるものが収穫期を直前にしてほとんど皆無に近い状態に追いやられる、しかも共済制度もないというような非常に深刻な事態にさらされておるわけです。しかも、そういう災害にあったならば全部引っこ抜いてあと何かこれから間に合うものをとりあえずまかなければならぬという事態にも立ち至っておるわけでありまして、こういう作物、たとえば栃木県の場合にはカンピョウであるとか大麻であるとか、これは栃木県の特産でありますが、共済制度を拡充してこういうものを取り込んでいく。掛け金率が特産物で高くなり過ぎるというようなものについてば、国における特別な補助なり何なりということで掛け金を上げないで済むように、そしてこういう特産物であるならば一年おきあるいは毎年というような形で被害が起きる、こういうようなものに対してやはり共済制度の中に取り込んで、掛け金が高過ぎてとてもたえられないというそういう形を是正することによって、災害補償ということが確実に行なわれるような方策は考えられないものかどうか。非常に局部的な特定物であるという点で難点もあろうかと思うのですが、こういうような点について農林省としてはどういうようにお考えになりますか、この点を伺いたいと思います。
○桧垣政府委員 担当局長が参っておりませんので、私の御答弁では十分意を尽くさないかと思いますが、一応農林省で考えております考え方を申し上げます。
 大麻、カンピョウのような地域的な特産品につきましては、共済制度が御承知のように全国ベースによる保険システムをとっておる関係上、現在の災害補償制度の再保険の対象としては、私は技術的に相当難点があるように思うのでございます。従前災害補償制度の対象になっておったというお話でございますが、私は専門家でございませんので十分了知いたしませんが、おそらくは県の連合会の任意共済の対象として取り上げていたものと思われるのでございます。これは将来にわたりましても農業災害補償特別会計の再保険の対象としては難点があるのではないか。共済連の任意共済の対象としての検討は、ただいまお話がありましたような種々の問題も含め研究すべき問題と思いますが、ざっくばらんに申し上げまして、問題があまりに大き過ぎるような感じがいたします。
○広瀬(秀)委員 いまおっしゃるとおり、これは任意共済でやっておったわけです。ことばが足りなかったわけですが、そのように任意共済でやったけれども、それではとうてい、連合会の段階だけではとうてい持ち切れない、負担し切れない、こういう現実にぶつかってやめてしまって、いまはもう全く損害を受ければ農家がそのまま損害を負担しなければならない状態に置かれているわけです。そういうような任意共済で、しかもきわめて土地に合った特産物をつくっている、しかも加判重要な作物であるというような場合に、やはり農業災害補償制度全体の中でそういうものに対して特別な政府の補助金なり何なりというようなものを考えていくならば、連合会における任意共済という形で存続も可能かと思うのです。そういうようなところまでは考える余地がないのかどうか、またそういうことを考えたことはないのかということをお伺いいたしたいと思います。
○桧垣政府委員 別の機会にあるいは担当局長であります経済局長から説明があったかとも思いますが、現在農林省がやっております共済制度の対象は、米麦及び牛馬、種豚の範囲に限られておるのでございます。この共済制度をさらに拡充強化するという方向で調査研究をいたしておりますものに果樹、大豆、なたね、それから北海道のてん菜のような一部の畑作物について、共済制度に乗り得るかどうかという可能性及び保険設計のデータを収集するための調査研究をいたしておる段階でございまして、農林省としては、地域的な特産物で、保険設計には明らかに乗せることがむずかしいというような作物については、まだそこまでの調査なり検討なりをいたしておりません。ただいま広瀬先生からのお話は、共済制度の今後検討すべき問題の指摘としては承っておきたいと存じますが、この段階で直ちにその問題をどうするかというお答えは、おそらく農林省担当の局にいたしましてもお答えいたしかねる問題ではないかと思います。
○広瀬(秀)委員 その問題はいずれまたあらためてやりたいと思います。そういう方向というものも十分考えられることでありまして、国がそういうものに対して補助金を出すというようなシステムを取り込めばこれは可能なわけです。これは物理的に不可能なことではないので、政策のいかんによって金も出せるわけでありますから、そうすればそういうことも可能であるということでございますので、共済の拡充という立場からの真剣な検討を今後ぜひひとつしていただきたい、このことを要請いたしておきます。
 国税庁は来ておりますか。――この被害農家に対して税の減免についてどういう方策を持っておられるか、この点をお伺いいたします。
○大島説明員 税の関係につきましては、課税面の問題と徴収面の問題があるかと思いますが、私からは課税面の問題についてお答えいたしたいと思います。
 税金の課税面につきましては、まず対象が大部分農業所得者でありますので、農業所得者に限定いたしてお答えいたしたいと思います。
 さしあたり、納税の期限が参りますのは、七月の予定納税の納税が七月三十一日が期限になっておるわけであります。これは前年の所得を基礎にいたしまして機械的に計算をいたしましたものが予定納税額になるわけでありますが、かように特別の被害を受けました場合には、納税者のほうから申請を出していただきまして、前年だけの所得がない、よって予定納税額は減額してもらいたい、こういう趣旨の申請を出していただきまして、これを個別に審査いたしまして、幾ら幾ら減らしたところで予定納税してもらいたい、こういったような通知を差し上げることになっておるわけでございます。被害のあとにさっそく現地の関係者を呼び集めまして、こういったような法律関係の適用に遺憾がないように指示を出したのでありますので、御了承願いたいと思います。
○広瀬(秀)委員 もうその指示を現地の税務署関係には出したということでございますね。
○大島説明員 これは被害地域が限定されておりますので、特に書面ということではございませんで、国税局におきまして関係者を招致いたしまして口頭で指示をいたしておるわけであります。
○広瀬(秀)委員 七月三十一日の納期がきている、これはやはり麦の収穫時期、麦の収納代金というようなものが農家のふところに入ったところで税金を取ろうということになっておるのではないかと思いますが、今度の場合のようにこういう収穫皆無の麦がだいぶ出ておるというような状況でございますから、徴収面におきましても、徴収の猶予の問題について、何カ月間延ばしてやろう、米のできるまで延ばしてやろうとか、あるいは収穫皆無のあとにつくった作物の収穫できるまで延ばしてやろうとか、こういうような点についての配慮はいかがですか。
○湊説明員 現在の税法では、天災等によりまして相当の損害を受けた場合には、まだ納期がきていない――滞納になったのはだめなのでありますが、これから納期のくるものにつきましては、一年間徴収猶予を認めるという規定になっております。そこで問題は、相当な損失とはどの程度かということでありますが、現在通達で基準をつくっておりまして、減収見込みが二〇%、ですから、できるものが八割でありますが、減収見込みが二〇%をこえる場合にはこの規定の適用になりますから、いまお話を承っておりますと相当の被害のようでありますから、この規定の適用を受け得る人もかなりあるじゃないかというふうに思っております。ただ、繰り返し申し上げますが、これはこれから納期のくる、いま御質問のありました予定納税等は適用がございますが、すでに滞納になっておるものにつきましてはまた別途別な条項で徴収の猶予をするという規定がございます。
○広瀬(秀)委員 先ほど自治省に一つ聞き落としたのでありますが、地方税の減免等も十分考慮するということは、きのうの農林水産委員会における答弁で承ったわけでありますが、そういう災害による被害によって減収になった分についての補てんといいますか、そういうような減免をやることによって税収不足になった分については、国で何らか特別交付金の中に含まれるかどうか、この点について一点お伺いしたいと思います。
○山本説明員 ただいまの御質問でございますが、激甚法の指定になりました際には、はっきりしたかっこうで減収そのものに従いまして補てんをするという制度がございますが、一般の災害の場合の特別交付税の算定におきましては、個々の団体の条例の規定によって減免をいたすわけでございまして、その額そのものをつかまえて算定をいたしますことは公平を害するおそれもあるというような点から、客観的な基準によってそういったものをひっくるめて特別交付税を配分したい、こういうような考え方を従来からとっているわけであります。そのために、先ほど申しましたような被害世帯数であるとか、罹災面積であるとか、公共施設の被害査定額でありますとか、客観的な事情のものを取り出しまして、それに一定の金額をかけることによりまして、個々の団体にすべて同じ考えでもって特別交付税の積算をしていきたいという考え方に立っておるのであります。したがいまして、そのものずばりをつかまえてやるという考え方はいたしておりませんが、そういうようなものをひっくるめて出したい、こういう考えでございます。
○広瀬(秀)委員 非常に技術的な問題になりますが、食糧庁関係おりますか。――それでは官房長でもけっこうです。ビール麦、大麦等の被害の中で、もちろん、全滅してもう抜いてしまうというような場合は別でありますが、そのあおりを食って倒伏したけれどもどうにか収穫したというような場合に、非常に質の悪い細身のものができるわけであります。検査規格等についても通常災害の場合には配慮をしたいということをきのう答弁されておるようでありますが、ビール麦の場合には、これはビール会社の注文等も相当強いというようなこともあるだろうと思います。そういうような場合、ビール会社等を説得して、ある程度細身であり、質が若干落ちても、値段を下げずに買い上げる方策というものをやはりとらしてもらうように指導していただかなければならぬと思うのでありますが、それについては、検査規格を若干緩めて――ビール麦等についてはビール会社がやはり農林省の検査に従って買うわけでありますが、厳格にやってもらいたいというようなことも、やはりこれは営利会社でありますから当然あるだろうと思いますが、お互いにやはり契約栽培をしているのでありますから、その中には災害が起きたときにそれほど厳格にやって困らすというようなことのないように、これは指導の面で十分やり得る面もあろうかと思うので、これらの点の配慮についてお答えをいただきたいと思います。
○桧垣政府委員 今回の災害その他本年の気象条件等から見まして、ビール麦が例年のような品質の収穫が得られるかどうかについては多分に危惧を持っておるのであります。かような年柄の際に検査規格はどうするのだというような御質問は昨日もあったのでありますが、検査の規格は規格として――これは年によって多少の、標準品をどうとるかというような問題はございますけれども、規格は規格として動かすことは困難であると思います。ただ私の承知いたしております限りでは、ビール麦は、いわゆる規格に従って三等までのものをビール麦として買い取るということになっておるそうでございますが、本年のような場合につきましては、三等以下の等級の麦でありましてもなおビールの製造原料として差しつかえないものにつきましては、御指摘のように特約栽培のものでもございますし、一定の標準的な品質をなるべく各県ごとに共通に示しまして、そういうものについてはビール会社も原料として引き取るというようなことに協力させるよう関係局の間で措置を進めるように指示をいたしております。できる限り御要望の方向でわれわれとしても努力をいたしたいというふうに思っております。
○広瀬(秀)委員 終わります。
  〔細田委員長代理退席、委員長着席〕
○山口(鶴)委員 関連してお尋ねをいたしたいと思います。
 二十二日の降ひょうの被害は、農林水産委員会なり、あるいは当委員会等でいろいろ御指摘があったわけですか、このひょうの被害というのは、本年の天候が非常に異常であった一つのあらわれだと思うのですが、同じような天候の不順の現象によりまして、五月の二十六日の早朝でありますが、群馬県あるいは栃木県、ちょうど降ひょうのございましたほぼ同じような地域でございますが、その山間地におきまして相当の霜がおりたわけであります。群馬県におきまして県当局が調査いたしたところによりますと、山間地でありますから、春蚕の掃き立て前あるいは直後という時期でありましたために、繭の被害を中心といたしまして一億七千万円程度の被害があったといわれておるわけであります。先ほど天災融資法の発動の問題について官房長さんからお答えがあったのでありますが、従来の天災融資法の発動の経過を見ますと、昭和何年何月何日から何日までの閥の被害について天災融資法が発動される、こういう形の政令が出るのが通例だとお伺いをいたしておるわけであります。これらの地域の養蚕を中心とする被害も非常に激甚になっておるわけでございまするが、この点調査をいたしまして、できれば今回の降ひょうに対して天災融資法を発動するというつもりで政府も折衝に当たられておるという、農林大臣の非常にけっこうな決意をお伺いいたしたわけでありますが、これにあわせまして、これに前後いたしまして起きました被害、具体的に言えば、二十六日の霜による被害、こういうものを含めて天災融資法の発動をなさるお考えがあるのかどうか、この点をまずお答え願いたいと思うのであります。
○桧垣政府委員 関東、それから関東以外の地域にも若干起こっておるようでありますが、桑などの農産物に霜の被害、晩霜被害があったということは私どもも承知をいたしておりまして、統計調査部で、降ひょう等の被害の調査を進めますのと併行して目下被害の確認調査に当たっております。その調査の結果によりまして、連続する天災として降ひょう等の被害とあわせ処理することが妥当な災害と認められた場合には、これはお話のように降ひょう等の被害とあわせて処理を進めていくというふうにいたしたいと考えております。
○山口(鶴)委員 ただいまの御答弁を聞きまして、けっこうであると思います。ぜひとも十分な御調査をせられまして、あわせて天災融資法の発動につきまして善処されるようにお願いをいたしておきたいと思います。
 それから、ついででありますから聞いておきたいと思うのでありますが、自治省の交付税課長さんにお尋ねいたしたいと思います。この六月概算交付の場合に、確かに公共施設等に対する被害、こういうものがない場合は従来例がないというお話をせられたのでありますが、しかし先ほどの質疑応答を聞いておりますと、特別交付税で被害を見ると申しましても、たとえば地方税の減免につきましては、実態に即して減免をするということではなくて、一つのあるべき姿というものを想定してそうしてこれを算定していく、こういうことになると思うのです。そうしますと、十分な被害の額というものを特交にしていただかなければならぬと思うのです。そうした場合に、資金運用部から一時借り入れをやったらいいじゃないか、こういうようなお話もありましたが、そうなれば当然利子も自治体が負担しなければならぬと思います。片や、特交で見る場合の見方というものは完全にはまいらぬ、こういうようなことになりまして、しかも地方自治体では、いろいろな今後行なわれるであろうところの災害対策について自治体が負担しなければならぬ分も相当あるわけであります。また、自治体独自でもって措置をしなければならぬものも相当あるわけであります。そういうときに、その利息のつく金を借りて、それでいいじゃないかということでなしに、確かに特交は明年二月にいくわけでありますからおくれますが、その間普通交付税の配付にあたって若干の考慮をするということぐらいは私はできると思うのですが、この点は一体どうでしょうか。
○山本説明員 ただいまのお話でございますが、従来いたしておりましたのは、先ほど申し上げましたように、公共施設の災害の額が財政規模に比べまして相当程度になった場合に初めていたしていたわけでございます。そういう場合には、相当の範囲の地域というものが非常に被害を受けまして公共施設がやられる、そうすると、その地域には、一時借り入れるとしても、全体として非常に困難になってまいるというような事情もございますので、そういう措置をいたしていたわけでございます。今回の場合は、先ほど申し上げましたように、公共施設関係の被害額が非常に僅少であるというような点もございましたので、従来申し上げましたような取り扱いにいたしたい、またあわせて、現在の当面の資金繰り自体がそれほど困難な状況には、六月の概算交付等を考えれば、ないんじゃないかというような点もありましたので、そういうような取り扱いをいたしたいということで考えてまいったわけでございます。
 なお、いまの一時借り入れ金を借りた場合には利子がつくじゃないか、おっしゃるとおりでございますが、特別交付税を算定いたします際の各種の単価をきめます際には、ある程度の一時借り入れ金の利子というようなものも積算の根拠の中には考えて単価に加えているというようなことでありまして、そういうようなものを全然無視しているというようなつもりではないわけでございます。御了承をいただきたいと思います。
○稻葉委員長 戸叶里子君。
○戸叶委員 私も、今回の突風、豪雨による災害につきまして、栃木県関係のことで主として伺いたいと思いましたが、すでに広瀬委員からいろいろと御質問がございましたので、一、二点だけもう一度確かめておきたいと思っております。
 先ほど――きのうから、農林省のほうでは、今回の災害に対しましては天災融資法の適用ができるようにその作業を進めているというふうなことをおっしゃっておられますけれども、それに対して大蔵省のほうでは、まだ農林省のほうからそういうふうには言ってこられないが、言ってこられたならば、意見の調整をして考慮したい、こういうふうなことを言っておられるようでございまして、どうも何か私はその間にはっきりしたものを感じられないわけでございます。農林省のほうでは、天災融資法の適用をするんだ、こういうふうにおきめになっても、大蔵省のほうで、どうもこれは私たちの、つまり大蔵省の考える基準とは合わないから、まずいんじゃないかというようなことをおっしゃる可能性もあるのじゃないかと思って、大へん心配するのですけれども、そういうことはあり得ない、こういうふうにはっきりさせていただきたいのですが、いかがでございましょうか。
○桧垣政府委員 大蔵省の先ほどの答弁では、私どもが農林省の態度として御答弁を申し上げておりますニュアンスとは若干違っておるということを私も感じたのでございますが、災害の被害の数字がまだ最終的に把握できておりませんために、公式に大蔵省と天災法の発動に関する折衝をするわけにまいらぬ段階でございますために、大蔵省としてはただいまのような答弁、時期的にやむを得ない段階ではないかというふうに思いますが、突風及び降ひょうの被害だけで財政当局に政令による天災法の適用ということに難点があるということであれば、また私どもとしては、行政技術的な問題としては、現在まで西日本に生じております長雨の災害もございますので、それらとあわせ一本の政令で指定するというようなことも考え得られると思いますので、私どもといたしましては、大蔵省との意見調整は不可能とは考えていないというふうにお答えを申し上げます。
○戸叶委員 農林省のただいまの御答弁を伺っておりましても、大蔵省とは多少ニュアンスが違うとおっしゃいますが、私がさっき伺っている範囲においては、相当違っているように――私の耳のほうが違っているかもしれませんが、伺ったわけでございます。そこで、いま農林省の御答弁を伺っておりますと、はっきりした詳しい数字が出ていないので、まだ大蔵省のほうに折衝のところまでいっていないというような御答弁があったわけでございますが、きのうの農林委員会での御答弁なり、きょうの御答弁で、大体天災融資法を発動する方向でやるんだというふうなことをおっしゃるからには、やはり何らかの根拠があっておっしゃるのだと思うのです。だとするならば、そういうふうな根拠があっておっしゃるのでしたら、大蔵省のほうでもそれに対してある程度受けられるような答弁を伺ってもいいと思うのですが、まだ聞いていないし、自分のほうの基準では大体こうだから、合わないんじゃないかというような含みのある答弁をされたので、私はたいへん心配になったわけでございます。いまの農林省の御答弁を伺っておりますと、西日本等のこともあわせて大体天災融資法を適用するんだということで交渉されるようでございますが、そうした場合に、多少のさっきおっしゃった食い違いがあっても、大蔵省としては受けて立っていただけるかどうか、この点をはっきりさせておいていただきませんと、私は非常に心配になるわけでございまして、大蔵省の方に責任ある答弁を一応伺いたいと思うのです。
○稻葉委員長 いまちょっと中座していますが……。
○戸叶委員 それじゃ大蔵省の方にあとでちょっと伺いたいと思います。
 その前に農林省の方にお聞きしたいのですが、先ほど広瀬委員がやはり大麻のことについてお触れになりました。この大麻というのは、農林省の古い方は御承知だと思いますが、終戦直後、司令部から、これは麻から麻薬がとれるというので禁止命令が出まして、そして栃木県で代替物まで用意するというようなことも起きましたけれども、県民の多くが陳情をいたしまして、この大麻は特産品としてどうしても植え付けさせてもらわなければ困るといって司令部にも陳情し、これを栽培することの許可を得たという歴史を持っているわけでございます。したがって、そういう大事なものでございますので、その点はやはり農林省としても特産品として非常に大事なものであるということはお認めになっていらっしゃるわけでございますね。この点を念のために伺いたいと思います。
○酒折政府委員 大麻は、特に栃木県におきましては非常に重要な作物としまして、われわれもその育成には力を尽くしたい、かように考えております。
○戸叶委員 そこで、この災害が起きたときの問題になるわけでございますが、去年も大きなひょうでやられたわけですけれども、そういう場合に、大体一つの帯のような線があってそこをずっと荒らされるふうな歴史を持っておるわけです。ほとんど毎年のようにそうした災害が起きるのでございますので、この大麻をつくっておられる方々は、こういうふうな災害時になりますと、いつもびくびくしていなければならないわけです。そこで、さっき災害補償の全般的な問題として考える用意があるということをお話になりましたけれども、何か、こういうふうな災害を受けた場合に、特にこういう特産品に対しては保護をしてやる、その災害を受けた損失に対して何か立ち直ることを考えてあげるというような方法をぜひ考えていただきたいと思うわけでございますが、この点は、先ほどの広瀬委員の御質問に対して、農業共済の一環として考えられるような御答弁がございましたが、大体いつごろどういうふうな形で考えていただけるかを伺いたいと思います。
○酒折政府委員 こういう災害につきましては、原則といたしまして天災融資法等の融資をもってその所要資金をまかなうという考え方でございますが、それで足りない部分につきまして、ことに毎年災害が起こるというものにつきまして特別考慮しなければならないということはわれわれも十分考えておるところでございますが、ただいま御指摘されました農業災害補償制度にかけることにつきましては、先ほど官房長からも、これは特産品的なものでございまして、非常に地域が限られておるのでございますから、保険としての性格にふさわしくない面が非常にある、今後の研究問題でございますけれども、現段階においてはどうするということを特にお答えできないということをお答えしたわけでございます。
○戸叶委員 特産でたいへんに保護をしていかなければならないというふうな御答弁の一方におきまして、しかも毎年災害を受けているこの麻に対しても特にいまどうしていいか考えておらないというのでは、私はその御答弁にはどうも満足するわけにはいかないわけであります。大至急に、この次の災害を受けるまでにぜひこの点は考えていただきたい、こういうふうにお願いをする次第でございます。
 そこで、大蔵省の方おいでになりましたか。――先ほどの広瀬委員に対しての御答弁で、天災融資法の適用を受けるようにしたいということを農林省でお答えになっていらっしゃる。しかし大蔵省のほうでは、まだ具体的にそれを聞いておらない、またお聞きになってからいろいろと考えてみたいけれども、大体天災融資法の適用を受けるにはこうこうこうだという基準があるということを説明されて、ちょっとむずかしいような答弁をされておりますので、農林省と大蔵省とのお考えがたいへん違っているようで、私ども不安でたまらないのですが、この点について農林省からもしも今度の災害に対して天災融資法の適用をするのだからというふうなお話があれば、それを受けていただけるかどうか、はっきり伺いたいと思います。もちろん、大臣がいらっしゃいませんので、なかなかむずかしいかと思いますが、責任ある方でございますから、そのくらいのことは答弁できるのじゃないかと思うのです。どうぞ答弁願いたいと思います。
○相沢説明員 天災法を発動いたします場合、また激甚法の適用をいたします場合には、先ほど私が申し上げましたとおり、一応の目安がございますので、それに該当しない場合には困難ではないかということを申し上げたわけです。今回の災害につきましては、ただいまも県の報告では三十億程度、これは農林省の統計調査部でさらに被害状況は調査することになっております。その統計調査部の調査結果と県の報告と比べますと、従来の例では、やはり県の報告が過大なことが実際問題といたしまして多いのであります。したがいまして、その被害が後にさらに調査の結果わかるというふうな事例がございませんと、まあ三十億よりふえるということはあまりないんじゃないか、そうしますと、従来、天災融資法の第二条にいうところの、この法律を適用するところの災害、それは国民経済に及ぼす影響が大であると認めて政令で指定するもの、その被害は大体五十億という目安を――これは私どもが大蔵省だけでそういうめどをつくっておったのではございません。農林省等も従来そういうところを一応の目安にしてやっておったものですから、私はそういうことを申し上げたわけです。ですから、農林省のほうで被害報告三十億程度で天災法の適用をするという方向でやるという答弁をされたということが、私にとってはいささか、何と申しますか、早過ぎるんじゃないかという気がいたします。
○戸叶委員 私はいま大蔵省の御答弁を伺って全くびっくりいたしました。農林省と大蔵省と一応考えてきめたのが、天災融資法を受ける場合のワクといいますか何といいますか、こういうものだという御答弁だった。しかし、そういうふうなことをお互いに話し合っておきめになって、なおかつ農林省のほうでは、きのう農林大臣が責任ある答弁として、天災融資法の適用を受けるようにするのだとおっしゃっておられるわけなのです。それを大蔵省のほうでは、いやどうもいまのままでは受けられそうもありませんということになりますと、これは非常に大きな問題になってくるんじゃないかと思うのです。
 それではもう一つ伺っておきたいことは、大蔵省としては、いまおっしゃったような目安ともし少しでも違っていれば、融資法の適用を受けるべきであるという農林省からの話があっても、だめだといってお断わりになるおつもりですか。目安が全然お違いになればだめだとおっしゃいますか、いやそういうことはない、農林省からそういうふうなたっての御要望であるからということで、やはりそれはお受けになるか、そのお考えはおありになるのでしょうね。
○相沢説明員 その国民経済上重大な影響のある災害というのが、農作物の被害で大体五十億という目安と申し上げましたが、これはかれこれ七、八年、十年近く前から――天災法は昭和三十年でございますけれども、そのころから大体そういうことになっておるわけです。私農林を四年やっておりますけれども、大体そのことをめどにしてやってきたわけです。ただし、先ほど目安と申し上げましたのは、災害の態様によっては必ずしも例外はないわけではございません。それからさらに、ある大きな災害がございました場合に、過去における小さいものもそれに含まして天災法の対象となる天災に指定したという事例もございます。したがいまして、五十億をびた一文欠けても天災法の適用にならぬということを申し上げておるのではございません。ただ、従来の取り扱いからいきますと困難な問題であるということを申し上げております。
 それで、従来そういうことを農林省と話し合っておきながら、農林大臣がそういう答弁をされているのに私のほうは違う意見なのはけしからぬというお話でございましたが、これについて天災法を適用するというふうに考えておるというお話も、実は私、農林省から聞いてないわけです。ですから、唐突な御答弁があったわけでございますね。
○戸叶委員 私は専門外のことで、初めてこの委員会に参りましたけれども、たいへん驚きました。農林省と大蔵省とこんなに意見が違って、災害を受けた農家の方たちはほんとうに気の毒だなと思います。何とかして災害を受けた農家の方が立ち上がっていけるようにしてあげたいという、そのやむにやまれぬ気持ちでここに来たのですけれども、いまのような御答弁をいただくと、どう引っ込んでいいかわからないような気がいたします。しかし、この問題は、あとたくさん専門家の方がいらっしゃいますから、追及していただいて十分成果をあげていただけるものと思いますし、また、全然例外がないでもないというその御答弁を好意的に解釈をいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○稻葉委員長 高田富之君。
○高田(富之)委員 いろいろと御質問もありましたし、きのうも農林大臣からいろいろ伺っておりますので、簡単に、二、三点をお伺いいたしておきたいと思います。
 実はいまお聞きしましてびっくりしたのですが、昨日の私の質問に対しまして、大臣は非常に明快に、天災融資法を発動する、それは十日ごろの調査が完了次第やるのだというようなことで、たいへん私も安心しておったのです。大蔵省としてはなるべくお金を出さないほうの役所でありますから、正直に実情をお知らせ願ってよかったと思います。それ以上のことは結局政治的なことになるんじゃないいかと思うのですが、しかし、農林大臣があれだけはっきり言われた中には、今度の問題は、五十億とかなんとかというのはあまりこだわっていないと思うのです。別に法律で五十億ときめてあるわけじゃないのですから、これは大臣の高い見地から政治的に考えられまして  今度の突発的な災害というものは例がないんじゃないかと私は思います。範囲が狭くても、わずか二十分間に一瞬にして修羅場になってしまって収穫皆無というのは、おそらくないと思います。ほかの災害ですと、大体時期的に起こるべくして起こるような、半分人災みたいなもので、予防措置が不完全だとか、そういうような要素がありまして、予防措置を十分やっておけばある程度は防げるというような性質のものですが、今度のやつは全く青天のへきれきでありまして、こういう人心に及ぼす影響でありますとか、そのほかの、局部的ではあるが壊滅的な打撃とか、そういうようなことも考慮にもちろん入れられておると思います。それから農作物全体の日本じゅうの農業所得に対するパーセントというのは、さっき激甚地の話があったようですけれども、五十億というのも同じようなことだと思うけれども、国民経済に及ぼす影響といっても、必ずしもそういう面からばかり考えるべきじゃない。たとえば、今度の場合には特産地ですね。埼玉県といえば、東京都に供給する最近の高級野菜の主要供給地になっているし、群馬県、埼玉県あたりは、養蚕地帯としては日本有数の養蚕地帯であるし、栃木県の麻もまことに他に類例を見ない、こういうような点を考えますと、国民経済上相当大きい。これらの点を総合的に勘案しまして大臣がああいうふうなはっきりした御答弁をなさっておられる、こう私どもも考えておりますので、その五十億云々にあまりこだわらないで、大臣の言明を実行できるようにひとつ至急に――話がないということですが、これは至急にあらかじめ農林省のほうから連絡をして、いまからそういうふうなことについては大蔵省の了解も取りつけておくというふうにお願いしたいと思います。
 それからついでにもう一つ、さっきのお話と関連があるわけなんですが、特別交付金の問題は、自治体は非常に当てにしておるわけなんです。これでもって災害復旧に対して思いきり今度はやってやろう、しかし、あとでしりぬぐいしてもらえないのではたいへんなことになるということで、非常に心配しておりまして、いま自治体ではどちらでもみんなこのことを陳情してきておるわけなんですが、この前の雪害のときの事情を聞きますと、あのときにも、特別交付金で相当やってもらえるというようなことで地方自治体がそれぞれいろいろな対策を立てたわけですが、今日いまもって金がこないというようなことで、おそらく今年度ももうワクがないのではないか、だから、おそらく、これは特別交付税を当てにしたって、いまの状態では、当てにする方がまたひどい目にあうのじゃないか、こういう声も聞いておるわけなんです。特別交付税についてはやはりはっきりしためどを示してやりませんと、地方自治体としては対策が立たないということになるわけです。さっきのお話ですと、一般にどのくらいの被害があったときには、いろいろな計数等から計算しましてどの程度までの分なら出せるというようなお話がありましたけれども、その点はもっと明確に示してもらえませんか。どの程度までなら出せるのか、どういうことをやったのなら出すのだというようなことについてめどを示していただきたいと思います。
○山本説明員 特別交付税の総額は、御承知のとおり、交付税総額の六%ということで法定をされておるわけでございまして、その六%の総額の範囲内におきまして、年度間に発生しましたいろいろな財政需要を考慮した上で各団体の交付の額をきめてまいるわけであります。事前にといいますか、年度の当初におきまして、どれだけのものが必ずその団体にいくという推定をすることは、きわめて困難なことであります。と申しますのは、たとえば同じ一つの災害にいたしましても、年間に、三十八年度あるいは三十八年中にどれだけの災害が発生するかということは、もっぱら今後の事態の発生にかかるわけでありますが、それらを見た上で最終的に年度間の分を、総額が一定にきめられた範囲内において配分をいたすわけでございますから、あらかじめとおっしゃられましても、実際上は非常に困難なものかと思います。ただ、従来のやり方から申し上げますれば、先ほど来申し上げましたように、特別交付税の現年災の算定の方法といたしましては、従来は国の負担金または補助金を受けて行ないます当該団体の災害復旧事業及び災害対策事業費、これの一定の割合額、これは昨年度は一%、これは各市町村とも共通で、いわゆる公共災害復旧事業費の一%、それから、これは県分でありますが、災害救助法を発動いたしました場合に、その二〇%の額、それから罹災世帯数に一定の金額を乗じたもの、それから農作物の被害面積に一定の単価をかけたもの、それから全壊、半壊戸数にそれぞれの額をかけたもの、あるいは床上、床下浸水の戸数に額をかけたもの、あるいは死者、行方不明の数に額をかけたもの、こういうふうなやり方をしてそれぞれ現年発生災害の特別交付税の配分をいたしたわけでございます。そういうようなことでございますので、本年中に発生いたします災害の規模にもよりまして多少の変動もございます。それからほかの財政需要一般も、やはりこの特別交付税の算定の際に考慮をいたしておるわけでございます。現在の段階におきまして、的確にこの災害のためにどれだけというような算定をいたすことは困難な情勢にあるというぐあいに存じております。
○高田(富之)委員 結局そうなりますと、補正予算で組んでワク全体を広げるか何かしないとできないことになるのですが、いま被害地の市町村あたりでいろいろ考えておりますことの中には、さしあたり救農土木事業のようなものを県なり市町村で起こして、収穫皆無になった農家の方々の毎日々々の生活費を何とか補給しなければならぬというようなことを考えたわけですが、そういうような事業を起こすにしましても相当な経費もかかるわけですし、それから資金の融通などにしましても、天災融資法でも発動になれば相当助かると思いますが、それにしましても、やはりそれだけではどうにもならぬというような場合がありまして、市町村自体での利子補給というようなこともやらなければならぬし、税の減免などももう相当大幅にやらなければならない事態にあると思うのです。全然とれない、免除というようなのが相当あるのではないかと思うのです。そういうふうに考えますと、ここで災害のために相当大きな財政需要があるわけでありまして、ただいまのお話のようなことでは、市町村としての仕事をやろうにもなかなかふん切りがつかぬという事態になります。非常に重大なお話なのでありますが、何か起債など、たとえばいまの救農土木事業でもやろうという場合には特別に起債が認められますか。
○山本説明員 本年度の災害復旧関係の起債のワクは、当初の計画によりますと全部で百七十五億ございまして、うち現年発生災害分が三十五億、そのうち二十億は補助災害分、十五億は単独災害分ということに相なっております。ただいまの救農土木事業というようなことでございますが、その事業の内容によりまして、単独事業、あるいは補助金を受けて施行すれば公共事業というようなことで、災害復旧以外の面につきましても、投資的な事業で適債事業を執行されるというような場合におきましては、それぞれ起債詮議の対象にはなり得るのではないかというぐあいにも存ぜられるわけであります。いずれにしましても、計画されます事業の内容自体によって、起債が対象になったりならなかったりしてくるんじゃないか、具体的にお伺いいたしませんと、ちょっと判定に苦しむわけであります。
○高田(富之)委員 いまの点につきましては、特別交付税の問題も非常に重大でありますので、なお大蔵大臣の御出席を得た機会に、何とかこの点についてももう少し融通性のある、思いやりのある政府の御決定をいただきたい、こう思っておりますので、本日のところは事務的な御説明をいただくにとどめておきたいと思います。
 それからもう一つお伺いしますが、自作農創設維持資金は、これは今後非常に利用されると思うのですが、こういう場合に、現在もう残りがわずかでありまして、二十億ないというようなことで、これからもこのことばかりに全部使えるわけでないでしょうから、そうなりますと、非常にわずかなワクしか各府県にはいっておらないわけでありまして、この自作農創設維持資金のワクを広げるということになりますと、これまた大蔵省のほうのいろいろむずかしい折衝が始まるんじゃないかと思うのですが、現在埼玉、群馬、栃木あたりで災害に使えます自作農創設維持資金のワクというのは、おそらく三県合わせても一億円ちょっと上か、二億足らずじゃないかと思うのです。そんなようなことでありますので、それを何倍かにしなければとても応じ切れないという事態が起こると思うのであります。その問題については、このワクを広げるために努力をするという力強い御回答を農林大臣からはいただいておるわけでありますが、大蔵省のほうとしまして、このワクを数倍に広げるというようなことについても可能性は十分あると見てよろしゅうございますか。
○相沢説明員 自作農創設維持資金はすでに県に配分しておりますが、通常の場合はその中から災害分もまかなっていただくというたてまえになっておりまして、ただ天災法を適用するような被害の大きな場合、そのときには、特別に災害ワクとしまして、それぞれ該当各県に自創資金の配分をするというやり方をしております。お話しの二十億程度しか残っていないというその部分は、災害に保留してある部分だと思います。毎年大体二十二、三億程度は当該年度の災害分として自創資金を保留しておりまして、これを災害のつど配分するということをやっております。その額は、農作物の被害を基準としまして、天災融資法によるところの融資限度あるいは農業災害補償法に基づくところの保険金の支給額、そういったものを勘案いたしまして客観的に算定する方式が農林省との間にできております。したがいまして、災害が多い場合には、その二十数億というワクをはみ出すことが従来もあるわけであります。その場合には、災害は何よりも優先的に考えまして、自創資金のうちの農地取得資金等に余裕があります場合にはそこから出す。なおそれで足らない場合には、農林漁業金融公庫その他の資金からも融通をして回すというような指置をとっておりますので、私どものほうで、災害のワクが現在のワクにはまらないからといって、これを無理やりに圧縮するというようなことは、従来もやっておりませんし、今後もそういう考えはございません。
○高田(富之)委員 それでは、その問題はひとつできるだけ要望に沿うようにお願いしたいと思います。
 それから、これから金を借りるのに、制度資金をすでに借りてしまっておる者が多いわけであります。近代化資金だとか、自作農創設維持資金でありますとか、その他の制度資金を借りてしまっておった。ここへきてまた借りるということとがなかなかできない。天災法の場合には、返す分まで幾らか見て貸してくれるそうでありますが、ほかの制度資金につきまして、せっかく近代化資金を借りて農業施設などをつくって、一生懸命金をかけてやってしまったところがぺしゃんこになった、また貸してくれ、こういうことになるわけでありますが、いままで借りておるものを何らかの方法でたな上げをしまして、その間の利息等は国で持ってやるというようなことにしまして、借りていなかった者と同じような扱いであらためて貸してやるような道な開かないと、せっかく制度がありましても使えないことになってしまうのですが、それらの点については、そういうことが可能でありますかどうですか、事務当局としてどういうものでしょう。
○桧垣政府委員 資金の種類によりまして、それぞれ貸し出しの限度等について変わった点がございますので、一括してどうというわけにまいらないかと思いますが、近代化資金につきましては、たしか一人の貸し付け限度が二百万円になっておったと思われますので、おそらく、そういう限度一ぱいまで借りておる農家は、制度発足以来日もございませんし、あまりないのではないか。それから自作農資金につきましては、実はたいへん妙な言い方でございますが、一般の維持資金につきまして、今回災害の発生いたしました地域は、それほど普通のいわゆる自作農維持資金の借り受けをしていない地域のようでございます。したがいまして、自作農維持資金の貸し出し限度三十万という中で、特に先生から御指摘がありましたような措置は、実際しそれほど必要ないのではないかと思っております。
 なお、それぞれ制度上貸し付け限度がきまっておりますので、その際従来の貸し付け額を除外して、限度を新しく借りる者と同じようにしてはどうかという御質問でございますが、この点は、従来もさような問題が若干起こった事例もございますので、なかなか困難ではないか。これはそういうことを必要とするということを実証すること、あるいは、そういうことをいたしますことのあと一般の金融制度への影響というような問題がいろいろ出てまいりますので、私は、特に今回の災害について特殊の措置を講ぜずとも、貸し出し限度の点で今回の災害のための借入に困るというような事態はあまりないのではないかというふうに考えております。
○高田(富之)委員 しかし、実際にこういう問題にぶつかっておりまして、相当そういう要望が出ておりますので、やはりこれは考えなければならない問題だと思うのです。現在の制度のままで融通をつけてやれるというならいいのですが、どうしても必要なら立法措置でも何でも講じまして、やはり早急にそういうようなことができるような道を開かないと、これはたいへん問題を起こすと思います。
 それから系統資金の場合、皆さんが今度単協から相当金を借りると思うのですが、その場合に、単協としましても相当金を貸してしまっているというようなわけで、その上、また貸すということもなかなかできない、こういうわけで、単協あたりにしましても、従来貸し付けておるものについては何らかの措置を講じて、そうしてやはり新たにこの際は貸してやらなければならぬ、こういうことになろうと思うのです。その場合には、どうしましても最終的には、単協がそういうことをやっていれば参ってしまいますから、信連あるいは中金、さらには国のほうである程度のめんどうを見るということになりませんと、その措置ができない。ここら辺については農林省ではどういう措置が考えられますか。
○桧垣政府委員 系統金融の問題につきまして、今回の被災農家の救済措置と関連してどうするかということを内部でもいろいろ相談をいたしてきたのでございますが、農業協同組合というものが、これは私が申し上げるまでもないことでございますが、全国にわたる農民の相互扶助の組織として強大な組織と相当強い経済力とを持っておるのでございまして、これらの局地的な災害等につきましては、従来もいろいろそういう協同組合としての活動という範囲内で処置をした例もあるようでございます。今回の三県の場合には、信連の余裕金等にも相当に力を持っておる三県でもございますし、農業協同組合の系統資金については、中金を中軸といたします系統金融の資金繰りその他の調整というようなことによって農協の自主的な対応策というものを考えてもらうことにしたいということで、担当局のほうでこの点について関係の団体等と世話をしてみたいというようなことになっております。
○高田(富之)委員 ぜひその点は強力にひとつ農林省のほうで関係団体に話をしていただきまして、そういう措置がスムーズに講ぜられるようにしていただきたいと思います。
 以上で終わります。
     ――――◇―――――
○稻葉委員長 この際、委員派遣承認申請に関する件につきましておはかりいたします。
 去る五月二十二日の埼玉、群馬、栃木県下における突風及び降ひょう等による被害状況等調査のため、現地に委員を派遣し、実情を調査したいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻葉委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 つきましては、派遣地、派遣期間、期日、派遣委員の員数及びその人選並びに議長に対する承認申請手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻葉委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
     ――――◇―――――
○稻葉委員長 次に、先ほど設置するに決定いたしました二つの小委員会の小委員及び小委員長を委員長において指名いたします。
 果樹等永年作物災害対策に関する小委員に
   秋山利恭君 大野市郎君
   倉成正君 小島徹三君
   谷垣專一君 稻村隆一君
   角屋堅次郎君 佐野憲治君
   玉置一徳君
の九名を、同小委員長には秋山利恭君を指名いたします。
 また、積寒地域における運輸交通確保に関する小委員に
   井村重雄君 小沢辰男君
   薩摩雄次君 砂原格君
   細田吉藏君 岡本隆一君
   五島虎雄君 堂森芳夫君
の八名を、同小委員長には細田吉藏君を指名いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時四十五分散会