第043回国会 逓信委員会 第24号
昭和三十八年五月三十日(木曜日)
   午前十時五十三分開議
 出席委員
   委員長 本名  武君
   理事 大高  康君 理事 岡田 修一君
   理事 佐藤洋之助君 理事 中村 寅太君
   理事 羽田武嗣郎君 理事 大柴 滋夫君
   理事 栗原 俊夫君 理事 森本  靖君
      上林山榮吉君    小泉 純也君
      椎熊 三郎君    鈴木 善幸君
      中山 榮一君   橋本登美三郎君
      森山 欽司君    安宅 常彦君
      受田 新吉君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小沢久太郎君
 出席政府委員
        郵政政務次官  保岡 武久君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 武田  功君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      西崎 太郎君
 委員外の出席者
        会計検査院事務
        官
        (第五局長)  白木 康進君
        参  考  人
        (日本放送協会
        会長)     阿部真之助君
        参  考  人
        (日本放送協会
        副会長)    溝上  _君
        参  考  人
        (日本放送協会
        専務理事)   前田 義徳君
        参  考  人
        (日本放送協会
        専務理事)   田辺 義敏君
        参  考  人
        (日本放送協会
        専務理事)   小野 吉郎君
        参  考  人
        (日本放送協会
        理事)     赤城 正武君
        参  考  人
        (日本放送協会
        経営第一部長) 野村 忠夫君
        参  考  人
        (日本放送協会
        主計部長)   志賀 正信君
        参  考  人
        (日本放送協会
        計理局長)   広川 義和君
        専  門  員 水田  誠君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 日本放送協会昭和三十六年度財産目録、貸借対
 照表及び損益計算書
     ――――◇―――――
○本名委員長 これより会議を開きます。
 日本放送協会昭和三十六年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を議題として審査を進めます。
    ―――――――――――――
○本名委員長 参考人招致の件についておはかりいたします。
 すなわち、本件に関し、日本放送協会より本件の審査が終了するまで、随時参考人を招致することといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○本名委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 なお、参考人の人選及び手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○本名委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
    ―――――――――――――
○本名委員長 まず、小沢郵政大臣より概要説明を聴取することといたします。小沢郵政大臣。
○小沢国務大臣 ただいま議題となりました日本放送協会の昭和三十六年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書の国会提出について、概略御説明申し上げます。
 日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条第三項の規定によりまして、国会に提出いたすものであります。
 協会から提出されました昭和三十六年度の貸借対照表等によりますと、昭和三十七年三月三十一日現在における資産総額は、三百七十一億三千八百万円で、前年度末に比し百五億三千三百万円の増加となっており、これに照応する資本総額は、百七十四億九千七百万円で、前年度末に比し五十一億五千万円の増加、負債総額は、百九十六億四千百万円で、前年度末に比し五十三億八千二百万円の増加となっております。
 資産の内容を見ますと、流動資産五十億六千万円、固定資産二百八十八億円、特定資産二十九億五千百万円、繰り延べ勘定三億二千七百万円となっております。
 また、負債の内容は、流動負債十八億五千九百万円、固定負債百七十七億八千二百万円であり、固定負債の内訳は、放送債券百二十七億六千八百万円、長期借り入れ金四十八億一千四百万円、退職手当引き当て金二億円となっております。
 次に、損益につきましては、事業収入は、四百八億六千四百万円で、前年度に比し八十四億二千八百万円の増加であり、事業支出は三百五十七億円で、前年度に比し七十一億八千六百万円の増加となっております。したがいまして、当期剰余金は五十一億六千四百万円となっておりますが、この大部分はテレビジョン放送受信者の予想以上の増加によるものであります。
 なお、当期剰余金につきましては、その大部分が建設費、長期借り入れ金返還等の資本支出に充当されております。
 以上のとおりでございますが、何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
○本名委員長 次に、参考人日本放送協会会長阿部真之助君より補足説明を聴取することといたします。阿部参考人。
○阿部参考人 ただいま郵政大臣から日本放送協会の昭和三十六年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書の概要について御説明がございましたが、委員長の御指名によりまして、これから補足説明を申し上げることといたします。
 まず、当年度末現在の財政状態を財産目録と貸借対照表から見てみますと、資産総額は三百七十一億三千八百四十万円で、このうち最も大きな部分を占めております固定資産は二百八十八億五十四万円で、前年度末に比較しまして七十八億一千八十三万円の増加となっております。これは、主として、当年度の建設計画に基づきまして、網走ほか二十九局の総合テレビジョン局、名古屋ほか十一局の教育テレビジョン局、仙台、新潟、鹿児島ほかの放送会館の建設、前年度に引き続く技術研究所の建設、その他、放送設備関係機器の整備及び局舎、宿舎の増改築等を行なったためであります。
 一方、これに対します負債総額は百九十六億四千百五十七万円となりましたが、このうち固定負債は、百七十七億八千百七十二万円で、前年度末に比較しまして四十四億四万円の増加となっております。これは、当年度、放送債券を新規に三十七億円発行し、長期借り入れ金を十三億円借り入れましたほか、当年度より新たに退職手当引き当て金として二億円計上しました一方、一億六百八十万円の放送債券を償還し、六億九千三百十六万円の長期借り入れ金を返済したためであります。
 また、資本は、前年度末と同じく七十一億五千百九十五万円であります。
 次に、当年度の事業収支の結果を損益計算書で見ますと、事業収入は四百八億六千四百二万円で、前年度と比較しまして、八十四億二千八百四十四万円の増加となっております。これは、主として、前に申し上げましたように、総合、教育両テレビ放送網の建設に努め、サービス・エリアの拡大をはかりました一方、放送番組の刷新、拡充及び事業の周知につとめました結果、テレビジョン受信契約者数におきまして、当年度内三百三十五万の増加を示し、当年度末一千十九万となったためであります。
 一方、ラジオにおきましては、積極的に難聴地域の解消につとめますとともに、受信者の維持増加につとめたのでありますが、当年度内三百四万の減少を見、当年度末八百八万となりました。
 また、当年度より受信料前納者に対して割引を実施しました結果、割引件数は、ラジオ六十万、テレビジョン四十九万で、これによる割引総額はラジオ、テレビジョンを合わせまして一億一千三百七十四万円でございました。
 次に、事業支出について申し上げますと、事業費が三百億一千四百三十六万円で、前年度に比較しまして六十二億二千九百四十八万円の増加となりましたが、これはラジオ、テレビジョン放送番組の充実、テレビジョン放送時間の延長、報道取材網の整備、国際放送の拡充、受信者普及開発の促進及びこれら業務の増加に伴う人件費、維持運用費等の増加によるものであります。
 減価償却費は三十一億八千二百七十万円で、前年度決算に比較しまして四億六千八百八十三万円の増加となりましたが、これは前にも申しましたとおり、建設工事の急速な進展に伴う償却資産の増加によるものであります。
 以上の結果、当期剰余金は五十一億六千四百三十五万円となりましたが、その大部分は建設費、放送債券償還のための法定積み立て金及び長期借り入れ金返還金として資本支出に充当されておるものであります。
 協会の当年度末における財政状態及び当年度の事業成績は以上のとおりでございますが、今後の事業運営にあたりましても、公共放送としての使命と責務を銘記し、昭和三十七年度を起点とする第二次六カ年計画を基盤といたしまして、さらに一そうラジオ、テレビジョン両放送網の拡光、放送設備の整備をはかりますとともに、放送番組の充実向上、経営管理の合理化等につとめまして、放送事業の発展に努力してまいりたい所存でございます。
 何とぞよろしく御審議のほどお願いいたす次第でございます。
○本名委員長 次に、会計検査院当局より検査の報告について説明を求めます。白木第五局長。
○白木会計検査院説明員 三十六年度の日本放送協会の決算につきまして、会計検査院におきまして書面及び四中央放送局についての実地検査を施行しまして、予算の執行状況、工事物件、その他経費の全般にわたって検査を実施いたしたのでございますが、検査の結果、特に不当と認めた事項はございません。
 簡単でございますが、以上をもって説明を終わります。
    ―――――――――――――
○本名委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。岡田修一君。
○岡田(修)委員 ただ一点、この際御質問いたしたいと思います。
 先般の新聞紙上に、経済企画庁が消費者物価値上がりを抑制する一つの手段として、ガス料金並びにNHKの受信料金を値下げしたい、こういう意向を発表したのでありまするが、その計画の中に織り込んでおったのでありまするが、新聞紙上にそういうことが報ぜられておりましたけれども、政府部内においてこれがどういうふうに取り扱われておるのか、これに対する郵政当局の御見解、並びにNHK当局がこれについてどういうふうなお考え、態度をもって臨まれているか、その辺を御説明いただきたい。
○武田政府委員 ただいまお尋ねの件でございますが、先般経済企画庁内に設けられております消費者物価対策協議会の席上で、いろいろと公共料金関係の問題がございました際に、その席上で、NHKのラジオ聴取料の値下げということが話題になったと聞いております。当省からも係官が出ておったわけでございますけれども、予定議案にございませんでした関係で、事前に私ども検討はいたしておりません。その報告を受けましたので、非常に事が重要でございますから、さっそく省内におきましてその会議の模様並びに当日議題になりました件につきまして、関係者において検討をすることといたしておりますし、また、この旨大臣のほうにも報告いたした次第でございます。
○小野参考人 この問題に対しますNHKの考えでございますが、昭和三十五年の秋あたりに消費者物価の一部の値上がりがあったのですが、それに関連をいたしまして、物価政策諸般の問題から、NHKの受信料、特にラジオ料金の全免ができないか、このような政府方面の意向がございました。これに対しましては、ただ単にラジオ料金のみについてとやかく申しますことも、将来の計画の安定を生む材料をこわすゆえんでございますので、この問題は、NHKは将来にわたって計画を持っておりますので、必要な事業計画並びに建設計画等を長期にわたって検討をいたしまして、その上でどれだけの受信料がなければならないか、必要最小限度の受信料を算定いたしますと同時に、でき得べくんば、このような要請にもこたえまして、大幅な値下げが可能であるような検討をいたさなければならないということで、昭和三十六年度の予算についても、なおこれを織り込み得ないで検討の時期を延ばしてまいったのであります。自後相当長い期間を経ましてこの問題を根本的に検討いたしました結果、当時のNHKの基本的な気持ちといたしましては、相当長期にわたる必要な建設の計画を持たなければならない事情から推しまして、年々受信料額が変わるようなことでは、公共料金体系としてまことに不備でございます。そういうような関係から、できるだけ長期安定にしてかつ低廉な受信料額を算定すべきだというような見地からいろいろ検討しました結果、テレビジョンの関係につきましては、ラジオ料金をこれに合体いたしまして、当時の三百八十五円の料金を三百三十円に、ラジオのみの料金につきましては八十五円の料金を五十円に、大幅な値下げを検討いたしたわけであります。そのようなことで、当時政府並びに党の方面におかれましても、この点につきまして御了承を得たわけでございまして、この関係は、ただ単に三十七年度当初から実行いたしますその当時の実情からのみ出た結論ではなく、将来六カ年間にわたって、昭和四十二年度まで、NHKの持っておりますいろんな計画の御説明を申し上げ、そういうような基盤に立って六カ年間にこれだけの収入が必要である。そういう面から言えば、六カ年間にラジオ料金については五十円、テレビの関係についてはラジオと一体になりまして三百三十円料金で、四十二年度末までの諸般の計画が実行可能だということで御了承を得たわけでございます。その意味におきましては、この受信料額は、昭和四十二年度までに至ります長期の安定料金として確定をいたしたものである、このように考えております。しかし、そのようではありますが、この長期計画の過程におきまして、値下げ可能な大幅ないろんな変動が起きれば、これはこれのみをもってすでに確定済みとは考えられませんが、現在の状況から申しますと、諸般の物価計画の値下げもございませんし、NHKの関係といたしましても、計画を縮小するような見込みもございません。してみると、この料金は、四十二年度までの安定料金として持ち続けてまいりたい。しかも、値下げの関係につきましては、諸般のものに先がけて、すでにラジオについては四割の値下げを断行しております。テレビ、ラジオ合体した料金については二八%の値下げをしておりますので、この財源をもって、いまの両建てで四十二年度までの必要なる計画を推進いたしたい、このように考えております。
○岡田(修)委員 ただいまのNHKの御説明で、現在の料金はNHKの今後の計画遂行上どうしても必要だ、こういうことがよくわかるのでございますが、政府部内においてこの考えがどの程度固まりつつあるのか。単なる経済企国庁の事務当局の一試案である、あるいはもう少し上のほうで相当これを強行したいというところまでいっておるのか、その辺もう一度……。郵政省としては、NHKのこういう事情からして、これを下げるということは、いま絶対できないのだというふうな強い申し入れまでされておるのか。
○小沢国務大臣 実はNHKの受信料の値下げ問題につきましては、われわれはまだ正式に関知しておりません。それで、政府部内といたしましては、毎年収支予算の御審議を願うわけでございまして、三十八年度につきましては、国会において御審議を願いましたそれでずっといま遂行しているわけでございまして、特別の事情のない限りは、現在どおりやるのが適当だと思っております。しかし、われわれのほうといたしましては、まだ何らのあれもございませんけれども、真意を確かめまして、また、後刻どういうふうな真意でそういう線が出たのかということも御報告申し上げたいと思います。
○本名委員長 上林山榮吉君。
○上林山委員 私はまずNHK当局に伺いたいのでございますが、固定資産が三十六年度末に比較をいたしまして七十八億増加になっておる。これはあとに説明してあるように、いろんなものをつくったからそういう結果になったんだ、こういう説明になっております。さらに、ただいまの小野専務理事の説明によりますと、四十二年度までこういうような状況で固定の設備初めその他いろいろとやっていかなければならぬ、こういうことになっておるのでありますが、三十六年度の収入増に比較して三十七年度――これはまだ決算が終わっていない途中であるから正確なことは言えないということはわかりますが、三十六年度の増収に比べて、これは概略でけっこうですが、見通しとして三十七年度末の増収――料金の増収という意味でなくて、利益の意味ですが、そうしたような増収がどれくらい見込まれるかという点ですね。これをまず基礎的に伺っておきたいと思います。
○小野参考人 NHKのただいまの決算諸表を作成いたします基本になります省令の扱いで申しますと、いわゆる当期剰余金なるものは、その年の事業収入から事業支出を引いたものが剰余金となっておりまして、三十六年度は五十一億とここに出ております。これに該当いたしますものが三十七年度に一体どうなるかと申しますと、おおむね七十億見当になる予定でございます。しかし、これが全部料金のいわゆる純収益というようなことでお考えをいただきますと非常に誤解を生むのでありまして、先ほどの経済企画庁等で見られるそれも、NHKの決算諸表作成の一端をつかれまして、いかにもゆとりがあるように見られておるわけでありますが、この中には、三十六年度で申しますと、先ほど会長が申されましたように、十六億は事業収入から建設の財源に充当いたしております。さらに固定の減債基金の義務的な積み立て金並びに現実に借金を返還いたしました額が二十億であります。合計いたしますと三十六億でございます。これは資本支出あるいは建設支出に該当するものでありまして、決算諸表あるいは勘定の立て方によりましては、電電公社等のたてまえをとりますと、剰余金は十五、六億というところに表示されるのが適正なわけであります。将来そのような検討をいたしたいと思います。
 この関係は、三十七年度につきましても同様でございまして、おおむねいま申し上げましたような純剰余に該当するものといたしましては十五、六億ぐらいで、七十億の中でその残余の大部分は、建設資金充当の建設支出並びに資本関係の義務的な積み立て等に、あるいは返済等の資本支出に充当すべき筋合いであります。
○上林山委員 ただいまの説明でよくわかったのでありますが、この当期剰余金の五十一億は、実際検討すると純増は十五億だ、三十七年度は当期剰余金が七十億くらいになるだろうけれども、これもそれに類して純増はそうたくさんはない、こういうことでありますが、郵政大臣にお伺いいたしたいのは、小金郵正大臣のときに、やはりこれと同じ問題が起きたのです。当委員会を初め自民党方面においても政調会でこれに反対をいたしました。値下げをやりたいという意向であったのを反対したのです。というのは、いま言ったような単純な当期剰余金等を、一部の政府の人たちが額面どおりにこれを受け取って、相当剰余があるじゃないか、だから、これは公共料金だから、ほかのものが値上がりしておるのだから、値下げのムードも一つくらいはということで、そのときにこの料金が非常な勢いで論議されてきたのです。それをわれわれは長期安定の計画、ことに公共放送ですから、全国くまなくこれを設備さしていくということがやっぱり優先しなければならぬ、こういうことから、小金大臣の強い要請があったにかかわらず、われわれはこれを拒否申し上げて、そのかわりこういうものは軽々に値下げしたり値上げしたりすべきものじゃないから、その当時は七十円のラジオの場合を八十五円に上げてまだそう長くならないときでありたのですが、そういう事情から考えて、一年間ひとつこれをみんなで検討しようじゃないかといって、一年間慎重に検討した結果が、いま小野専務理事が説明した四十二年度までの安定料金、こういう意味できめたいきさつのあることをよくひとつ銘記せられて、特別の特別というような奇現象が起こらざる限り、これは私はそう軽々に値下げすべきものじゃないと思う。しかも八十五円を五十円といって、ラジオばかりの場合はそういうふうに思い切った値下げをした。ラジオとテレビとあわせる場合でも三百三十円になって、相当大幅のこれも料金を下げて、まだ一年半か二年しかたたない今日、またこれが話題に出るというのは、これは企画庁の、政府の上層の役人がかわるたびごとにこうしたようなものがもし起こるとすれば、同じ池田内閣において、これはだれが考えてもおかしいじゃないか。あの新聞記事を見たときに、私も岡田委員と同じように考えたんですが、これは私は慎重の上にも慎重に、しかも、公共放送の機能をますます拡充しなければならぬということを前提に置いて料金というものは定めなければならぬ、こういうように考えますが、この意見に対する大臣としての意見をお聞きしておきたいと思います。
○小沢国務大臣 消費者物価対策協議会におきましていろいろ問題になりましたときは、私は漏れ承るところによりますと、剰余金が非常にあるんだ、そういうようなことだったそうでございます。ところが実際は、それが建設勘定に回されるわけでございまして、決して剰余金がそうたくさんあるわけではございません。そこで国会に対しましては、毎年度収支予算を提出いたしまして御審議願っているわけでございまして、ことしもわれわれといたしましては御審議願っているわけでございます。でございますから、特別な事態が生ずれば別でございますけれども、そうでない限りは、今年度はもちろんこのまま私はいくべきじゃないか。それから、将来にわたりましても、これは特別な事態が生ずればまた別であります。またいろいろと研究しなければなりませんけけれども、そうでない限りは、私はやはりこういうものはちょいちょい変えるべきじゃない、こういうように考えておるのでございます。
○本名委員長 森本靖君。
○森本委員 いまの問題ですが、私は質問をするつもりはなかったわけですが、出ましたので私もちょっと聞いておきたいと思います。大体私の趣旨もいま二人の委員の方が言われた趣旨でありますが、これは大臣もよく考えておいてもらわなければならぬことは、三十八年度のNHKの予算案については、当委員会で慎重審議をして、そして満場一致で決定をしたわけであります。だから、この三十八年度の予算そのものについては、これは決定をくつがえすということはあり得ないわけであります。同時に私は、NHKの肩を持つわけではございませんけれども、そのときに参考書類としてやはりNHKから日本放送協会としての将来の五カ年計画、十カ年計画というものが出されておるわけであります。そういうものについても、当委員会としては、その計画案に従ってこれをやはり審議をしておるわけであります。だから、そういう点も郵政大臣が十分承知をしておるとするならば、少なくとも経済企画庁長官あたりが、政治的に物価の値下がりということについて、いわゆる経済企画庁長官が郵政大臣に対して、こういうものについては値下がりにならぬだろうかという相談をするという、この政治的な話し合いであるとするならば、これはまた政治的な話し合いでありますから別であります。しかし、少なくとも事務官僚の一員が、国会で審議をしたことを直ちにくつがえすようなことを、企画庁長官のいわゆる許可もなしに、また郵政大臣に相談もなしに発言をするということは、私は少なくともこれは軽々じゃないか。そういう点については、少なくとも私は郵政大臣が閣議においてやはり経済企画庁長官あたりに政治的に話し合いをすべき問題じゃないか。こういう問題は――やはり私はそういう大臣と大臣との間における政治的な話し合いであるとするならばこれはまた別であります。しかし事務当局が、少なくとも国会で審議をして、国会で討議をしてきめたものを、いま直ちにひっくり返すというようなことを、公開の席において、しかも堂々と新聞に発表するというようなやり方は、私はどうかと思う。こういうふうな官僚の発言については、一体郵政大臣としてはどう考えておられるのか、これを聞いておきたいと思う。
○小沢国務大臣 私は先ほども岡田先生の御発言に対しましてお答え申し上げましたとおり、郵政省といたしましてはここで御審議願ったわけ合いでございますから、変えるつもりはございません。ただ、そういうことがございましたので、一応調査して御報告申し上げますということを申し上げたわけでございまして、私は宮澤長官からそういう話を受けたこともございませんし、閣議でもそういう問題は出ておりません。でございますから、私といたしましては、われわれのきめた線を堅持するつもりでございますけれども、ただいまいろいろ御注意もございましたし、一応調査いたしまして御報告いたしたい、そういうふうに考えております。
○森本委員 こういうものは、新聞記事だけでございますから、ただ十分慎重に調査をしてやることもいいことでありますが、やはりああいう新聞記事が出たならば、閣議等において、経済企画庁長官、あなたのほうの意見はどうか、ああいうものをかってに出されては困るのだがと言うことは、これはやはり政治家の任務であろうと思う。このラジオの受信料金については、これは早晩撤廃をしなければならぬということはわれわれは当然と考えております。これはやはりある程度公共放送のテレビ中継所が全国的に行きわたっていって、そうしてでき上がった暁において基礎が固まった場合には、私はもっと値下げをしてもいい時期がくるということは当然だと思う。だけれども、現在の段階において、まだいわゆる難視聴地域があって、われわれのところにも数カ所のテレビ中継所を設置してもらいたいという陳情が毎日のようにくるというふうな状態の中において、そういう点はそっと置いて、片一方の点でこういうことをかってに言うということでは、これは統一した行政のあり方とは言えないと思う。そういう点で私は、特に大臣でありますから、ひとつ郵政大臣としても、そういう点については十分に細心の注意を払って、ああいう場合には、私はできるならば、企画庁長官から話がなかったら、何もなかったが調査をしてみますという答弁よりも、いや実はあの新聞記事を見てびっくりしたので、すぐ長官にどういうわけだと聞いてみたところが、あれのほんとうの真意はそうでなかった、こういう回答がありましたくらいの答弁ができる大臣が、率直なところほしいわけなんです。そういうことを老婆心で言ったわけでございまして、この点はこの程度で私はおきたいと思います。
 そこで、会計検査院にまずお尋ねいたします。書類上におきまする今回の三十六年度の決算については全然なかった、こういうことでございまするので、まことにけっこうでありますが、現場の地方放送局関係を調査せられたのはどことどこでございますか。
○白木会計検査院説明員 中央放送局四カ所でございまして、場所は札幌、名古屋、大阪、広島でございます。
○森本委員 それから口頭注意事項はなかったのですか。口頭注意事項というか、指示事項というのは……。
○白木会計検査院説明員 私のほうで検査をいたしました結果、特に事態が重大でないと申しますか、軽微であると申しますか、あるいはその処理が、多少問題はあっても、いろいろの事情も存するというようなものにつきましては、書面でいろいろ今後の改善の資料として注意を申し上げる場合もございますし、あるいは実地検査の際に、私ども講評と申しておりますが講評の際におきまして、口頭で御注意を申し上げる、そういった事項は放送協会の実地検査の際にも若干ございます。
○森本委員 その実地検査の際の注意事項のおもなものは大体どんなものですか。
○白木会計検査院説明員 これは検査のつど担当官より私ども報告を受けておりまして、その事態によりましては、同じ軽微なものの中でも比較的、今後の是正のためにぜひ申し上げておきたい、あるいは簡単な注意にとどめる、いろいろでございます。そのうち、たとえば料金の徴収の関係でありますとか、あるいは工事の施行に伴いまして、措置が多少適当でなかったために、多少経費上問題があったというような――はなはだ抽象的であれでございますけれども、もし具体的な点でありますれば、なお具体的に後ほど調査してお答え申し上げます。
○森本委員 後にやっておったら間に合わぬのでありまして、私も決算委員会の一員で、決算委員のほうをやっておるのであなたをよく承知しておりますが、やはりこれはこういうときには一応そういう注意事項についても、重要事項についてはどんなものであったかぐらいのことは用意してきてもらわぬと、こういう決算という場合には、あとになってと言っても間に合いません。あまり重大なことはなかったという報告ですからこれ以上は申しませんけれども、その中でひとつ私が気にかかるのは、料金の徴収方法について注意事項があった、こういうことでありますが、実は、NHKの料金の徴収方法については、相当前からわれわれも意見がありますし、またNHK自体についても意見があるわけであります。いかに合理的な料金の徴収方法を講ずるかということが最もむずかしい問題でありまして、協会の内部自体におきましても、かなり論争がある場面であります。そこで料金の徴収方法についての若干の注意があったということであるとするならば、できれば――わからなければけっこうでありますが、料金の徴収についてのどんな具体的な注意事項があったのか、たとえば、これは御承知のとおり、いま郵便局のほうにゆだねておるのと、直轄の集金と、さらにNHKの委託集金と、三つのやり方をやっておるわけでありまして、はたして、これがどういうやり方をやったならば一番いいかということが前々から相当研究もされ、討論もされてきておる問題であります。それを会計検査院がある程度、一つのサゼスチョンを与えたということになりますと、われわれとしても相当これは参考になる、こう考えますので、もし具体的におわかりでありましたらお示しを願いたい。わからなければけっこうであります。
○白木会計検査院説明員 放送協会の料金の徴収につきましては、最近ラジオ、テレビの伸びぐあいその他で、若干事情も変わってきておりまして、ただいま先生から御指摘の郵政省委託というような問題も、今後いろいろ問題があろうかと思いまして、いろいろその点について協会当局の御説明を聞きまして、われわれのほうでも検討いたしてはおりますが、先ほど料金の徴収に関するものと申し上げましたのは、そうしました全般的のことではございませんで、たとえば料金を長期にわたって滞納するとか、あるいは料金免除の事態が消滅したのに、それを届け出をしないでそのまま料金免除でやっておるというようなものについては、懈怠金というようなものを取るということになっておりますが、この取り扱いがいろいろむずかしい面もあろうかと思いますが、やや徹底をしない面もあるのではないか、そういった事態でございます。
○森本委員 大体それでわかりました。
 それから、会計検査院にもう一つ聞いておきたいと思いますが、いま放送法に基づいては、要するに日本放送協会のラジオなりテレビが受信、受像できる設備を設置した者は協会と契約をしなければならない、こういう法律に基づいて契約をして料金を徴収しておるわけでございます。そこで、いま全国的に非常に問題になっておりますることは、これは専門語になりますので隣の西崎君あたりでなければわかりませんけれども、電界強度――そのテレビの受像の映像の範囲ですね、それによりまして、これが雪がちらちらするような映り方をしておるところでも取られる、見えぬのに取られるということは何事か、こういう意見が非常に一般の国民に多いわけであります。ところが、送放法に基づいては、見えるような設備をした場合には契約をしなければならぬ、こういうことをたてにとって、ややもいたしますと、協会の幹部はそうではなかろうと思いますけれども、下部のほうとしては、成績を上げたいがゆえに、なるべくそういうところでも受信者契約をして料金を徴収したい、こういうところで相当無理を重ねて、そこで紛争が相当起こっておる、こういうことが非常に多いわけであります。この辺の判断を私はいずれ場所を変えて――会計を検査する会計検査院としてどういう見解を持たれるのか。これは放送局に聞くと、放送局は、むろんこれはできるだけ取りたい、こう思いますと言いますし、郵政省としては、法律のとおりという答弁だ。しかし現実には、雪がほとんど半分ちらちらして太陽の顔が半分くらいしかほんとうにわからぬ、それでも契約をしなければならぬ、こういうことになった場合に、NHKはそういう場合にはあまり料金は取っておりませんという回答はしますけれども、現実には、下部のほうでは、成績を上げるという意味になりますか、やはり契約を慫慂する、こういう形があるわけでありますが、この辺についてのひとつ会計検査院の見解を述べていただきたい。
  〔委員長退席、大高委員長代理着
  席〕
これは相当重要な問題でありますから、もし本日ここで統一見解が述べられないということでございましたならば、これは他日私は日をあらためて、場合によっては、私も決算委員の一員でありますから、決算委員会で聞いてもいい、こう思っておるわけでありますが、もしお答えができればひとつお願いしておきたい。
○白木会計検査院説明員 はなはだ恐縮でございますが、私あまりその間の事情に詳しくございませんので、御指摘のような事態はあろうかと思いますが、いまおっしゃいましたように、聴取の施設があれば当然契約状態に入る、こういうたてまえで、一応協会のほうで料金徴収をその線で強化されても、これは私のほうとして、それがいいとか悪いとかいうことは、ちょっとここですぐ申し上げかねると思います。
 なお、今後私のほうで別の機会によく検討をして答弁をせよということでございましても、どうもちょっとこの点につきましては、私どものほうで的確なお答えができかねるのじゃないか、かように考えております。
○森本委員 しかし、この問題も、やはり会計検査院としてNHKの会計検査を担当する部局としては検討しておく必要があるんではないかと私は思う。たとえば国民から行政訴訟なりそういうものの一環として出された場合にどうなるかという問題も出てくると思いますので、会計検査院としても一つの法律上の解釈というものを持たなければならぬのではないか、こう私は考えるわけであります。会計検査院に対する質問は以上で私は終わります。
 電波監理局長にいまのことを聞きたいと思いますが、これは郵政省としてはどうお考えですか。たとえばこれは電界強度によって測定をするのか、それとも放送法に基づいて、受信機を設備した者については全部徴収をする、こういう方法でいくのか、どういう方法ですか。
○西崎政府委員 なかなかいまのお尋ねはむずかしい問題でして、一応われわれのほうの考え方としては、実用になる限度ということで、これは非常に科学的じゃありませんけれども、いわゆるメリット・システムといいまして、メリット一から五までに分けまして、メリット三以上は、先ほど申された範囲に入る、こういう考え方でございます。
○森本委員 その電界強度ですね、具体的にそれでは一から五までというふうに示しておるわけですか。
○西崎政府委員 これは実はその場所場所における雑音によっても変わってまいりますので、これは主観的な評価でございます。しかし、主観的といっても、特定の人だけではございませんで、いわゆるしろうとの方の平均的なものである、こういうふうに考えております。
○森本委員 ちっともわからぬ。だから、どのくらい映るものを取って、どのくらい映らぬものは取らぬということは、いまのあなたの答弁ではわからぬわけであって、主観的にものごとを考えていくということになりますと、いわゆる集金人と契約者、これはあなた方も御承知のとおり――ちょっとNHKに聞きますが、NHKの委託集金人並びにNHKの直属の集金人が契約を取ってきた場合には契約手当は出ておりますか。
○小野参考人 出ております。
○森本委員 郵政省委託の場合にも契約手当というものが出ておるわけであります。そうなりますと、契約した場合にはすべて契約手当が出ておるわけでありますから、同時に本人の成績もあがる、それから局の成績もあがるということになりますと、これはやはり極力契約をしてもらいたくなるのは当然だと思うのです。もっとも、いわゆる難視聴地域でありましても、たとえばNHKが共同聴視のアンテナに対する助成金を出して、そしてかなり見えておる、こういうところについて料金を取るというのは当然のことであります。そういう点は問題にならぬわけでありますが、そういう共同聴視のアンテナもない、それから普通のアンテナでやったらほとんど見えない、自分で相当多額の金を出したら見える、その多額の金を出して見える人から取る。普通のテレビのつけ方をして雪がちらちらしておったら取らぬ、こういう不合理も現場の場合に出てくるわけであります。だから、この辺の問題について何らかの結論をつけておかないと、いつまでたってもこの不平は国民から除かれぬのではないか。地方新聞の読者欄というところの直言欄を見ていただいたら、年に十回から二十回、このテレビの聴視料の問題が出ていないところはないのです。だから、できればこういう問題については、一つの基準というものを技術的にこしらえる必要があるのではないか、私はそういうふうに考えるわけでありますが、郵政省とNHKとの両方の見解をひとつ聞いておきたい。まず郵政省が見解を言わないと、NHKはおそれて言いませんので、郵政省から聞き、次にNHKから見解を聞いておきたい、この思うわけです。
○西崎政府委員 実はわれわれのほうでも、もっとはっきりした定量的な基準をつくるようにいろいろ研究しておるわけでございますが、先生のいまのお話もありますので、早急に結論を出すように努力してまいりたい、こう思います。
○小野参考人 ただいまお尋ねの点は、具体的、実際的に非常にむずかしい問題でございます。NHKといたしましては、NHKの放送を受信することができる機器云々とありますのは、その受像機がそれ自体として完全な性能を持っておるだけをもっては受信料の契約の対象にするというには足らない。それが具体的にどこに置かれて、その地域において見える状態にあるかどうか、こういうようなバックがやはり必要でございます。そこで、一体それをどのような基準で判定をするのかということになるわけでございますが、先ほど電波監理局長のお答えをいたしましたとおり、NHKといたしましても、可視成績の評点を一から五までつけまして、三以上は契約の対象になる。これは実用になるわけでございます。一、二の関係は実用にならないということで、これは契約の対象外といたして指導をいたしております。そのようなことでありますので、先ほどお尋ねの共同アンテナを要するような地域という点になってまいりますと、これはおそらく評点の二と三のすれすれのようなところが多いわけでございます。具体的にはああいった措置をいたしまして助成をいたしますと、その予想の戸数がこぞって入られる、それまでは契約の対象外であったというようなことになっておりますので、具体的に個々の家庭について適用するには非常にむずかしい問題でございますが、大勢的にはさほど無理がいっておらないのではないかと考え、またそのような指導をいたしております。
○森本委員 ちょっと小野専務理事の見解と違うのは、一般的にはそう無理がいっていないというのは、あなたが中央の協会にすわっておるからそういうことを言う。私はやはりくにに帰って選挙区の山の中をくるくる回っておるから、いま言うような声が国民の中から出ておる。これは全国至るところで起きておる。試みにそれじゃ一ぺん地方新聞の直言欄を切り抜いてごらんなさい。年に十回くらい出ておる。ほとんど見えぬのに、NHKから契約をしてくれ、契約をしてくれと来る、おれのところは契約せぬ、ところが、放送法によって契約をしなければならぬとおどかされる、こういうのが読者欄にある。あなた方はあまりえらいから、視察をするときでもそういう山の中の実際の受信者の声というものを聞かない。私は実際に山の中をくるくる回ってきて、実際に大衆に接して、演説会をやって、ひとつ意見があるなら何でも言うてくれ、こうやりますと、たいがい出てくるのはテレビの問題です。私のところはほとんど見えぬのに郵便局から取りに来てたまらぬ、こういう意見も出てくる。私はおそらくこういうふうな意見は私の高知県だけではなかろうと思う。山国に非常に多いと思う。だから、こういう点については、小野専務理事ももう少し認識を改めてもらって、この点については十分に実態を調査してもらいたい、こう思っておるわけです。調査をいたしまして、もっと厳格な具体的な判断というか判定基準というものをひとつきめてもらいたい。これは西崎君のほうでも十分検討するということを言われておりますので、歩調を合わせて、NHKとしても最も自信のあるかっこうになるように検討方法を講じてもらいたい、こう思っておるわけでありますので・再度御答弁を願っておきたいと思うわけであります。
○小野参考人 公共機関でありますNHKといたしましては、きわめて重要な問題でございまして、十分細心の注意ともって検討いたしまして、万全の策を講じたいと思います。
○森本委員 それからこの決算の具体的な問題に入っていくわけでありますが、これは普通のことでありますけれども、この損益計算書、貸借対照表を見まして、普通に考えてみますとちょっとおかしく感ずるのは、現金、預金が三十億円あるのに、未払い金が十五億円もあるというかっこうになっておる。これは私の想像では、おそらく支払いの延期とかなんとかそういう形の中において、全国的な機構でありますから、それを集約してくるとこういう大きな数字になる、こう思いますけれども、できればこの数字が一番少ないのが事務能率が上がっておる、はっきり申せばこういうことになるわけであります。一方に現金、預金がなくて未払い金があるということならば、これは当然でありますけれども、現金、預金があるのにもかかわらず、未払い金が相当あるということは、それだけ事務能率がある程度落ちておる。この支払いがおくれたということについては、いろいろの理由はありましょうけれども、そういうように感ずるわけでありまして、できればこの差額が少ないにこしたことはないわけであります。ちょっとその点について御説明願っておきたい。
  〔大高委員長代理退席、委員長着
  席〕
○小野参考人 御指摘のとおり、この決算書によりますと、現金預金で三十億円の流動資金を持っておりますが、事務的に支払わなければならないその義務が確定したものでまだ支払いになっていないものが十五億あります。なるほどこれは事務の促進の上から申しまして好ましい状況ではございません。私どもも、支払いの促進につきましては、つとめて努力をいたしておる次第でありますが、おおよそいまの未払い金にかかりますものを二つに分けてみますと、建設関係の工事に伴う未払い金が八億ばかり、その他の放送債券の利子の支払いとかあるいは物品の購入等にかかりますものが六億八千万円でございます。これは四月に入りまして早急にこれの支払いをいたしておるわけでございまして、四月中には十五億の未払い金のうち十四億は支払い済みになっております。五月に入りまして、およそこの未払い金は解決をいたしておるわけでございます。ただ一点、この中に放送債券の利息がございます。この利息は、利子の支払い期がございまして、予算の関係といたしましては、それを各月別に積み立てております。支払いが五月ころに該当いたしますものも、三月末までのものはすでにこの決算の中に未払い金として実は留保してあるわけでありますが、期限が到来いたしませんと支払えませんので、これは純粋の意味における未払い金というものはないかと考えるわけであります。およそそのような状況になっております。
○森本委員 それでわかりましたが、それからもう一つ聞いておきたいのは、損益計算書の内容が非常に簡単でありますので、結局貸借対照法を見なければわからぬということになりますが、貸借対照法で見ても結局わからぬのであります。私が一番聞きたいのは、その事業支出についてほんとうは月別の事業支出というものを聞きたいわけであります。たとえば、具体的に申し上げますと、放送協会の旅費の予算は総額でどの程度ありますか。
○小野参考人 まことに恐縮でございますが、私そこまで承知しておりませんので、後日連絡をいたしたいと思います。
○森本委員 私が特にこの点を聞いたのは、事業支出ということと、そういう旅費支出というようなものが、この損益計算書においては月別のものがわからぬわけであります。私がいつも心配するのは、どうも年度末になると聴視者に対するサービスあるいはラジオ巡回修理というものが急激にやられるというのは、これは予算が余ったからやっておるというふうな感じがしはしないかという点があるものでありますから、実はこういうものについては、年度別にきちんとした計画を立ててやる。これはNHKに限ったことではありません。いまの官庁、公社等にもそういう弊害が非常にあるわけであります。そういう点について、たとえばこういうものが月別にわかりますればわかるわけでありますが、私の言わんとするところは、年度末に集中した事業支出というような形にならぬようにくれぐれも年度間の、一カ年の月別の計画というものを具体的に立てて、その方針に従って支出をやってもらいたい、こういう趣旨でありますので、その趣旨を了解さえすればけっこうでありますが、それについての見解を言っておいてもらいたい、こう思うわけです。
○小野参考人 事業を計画的に推進をいたします限りにおきましては、やはりいろいろその事業推進に必要な度合いにおきまして平均のとれた、均斉のとれた事業をいたすことが理想であると思います。常にそのような気持ちを持ちまして運営をいたしておりますが、NHKの年度末に対する支払いの集中の関係につきましては、これはさほどないようでございます。月別の計画はいろいろ立てておりまして、それに準拠してやっておりますが、そのような事態はないと私は考えております。
○森本委員 まあ、なければけっこうでありますが、数字がわからぬので、ほんとうかうそかわからないけれども、言はひとつ信用して先に進むことにいたします。
 それからもう一つは、受信料収入が予算より三十五億四千万円の増収になっておりますが、おそらくこれは予算総則に従って経営委員会の議を経て使用しておる、こう思うわけでありますが、これのおもなる内訳を言ってもらいたい。あまりこまかい一千万円くらいまではいいのですが、三十五億円のおもなる内訳をひとつ御説明を願いたい。
○小野参考人 内訳を申し上げます。三十五億の増収がございましたが、そのうち予算総則の各条項に従いまして増収を振り当てて使用いたしましたものが二十九億でございます。残り五億六千八百万円は使わないで予備費の中に組み入れまして、翌年度に安定資金として繰り越してございます。
 その二十九億使いました内訳は、まず第一項は、予算総則の第七条一項によりまして二十六億を使っております。その二十六億のうち受信者の増加によって増収が生まれるわけでありますから、受信者が増加すれば当然にこれに伴いまして集金その他の手数料が予算以上に必要になってまいります。その関係で使いましたものが約五億でございます。また、テレビの共同受信の助成の関係につきましては、予算に年度当初一定の額を予定をしてございますが、いろいろ現地の申し出その他から参りまして、予算のワク内でははまりませんで、他に方法がなければ、翌年度において措置をしなければならない緊急なものがございます。そういうものをこの増収の中から二億六千万円を使用いたしまして超過分を措置をいたしております。さらに放送番組の充実の関係につきまして四億使っております。施設の増加並びに維持運用関係の経費に二億五千五百万円、設備の改善に九億六千百万円、その他業務量の増高に伴いまして従業員の報償に向ける必要もございますので、この関係に一億六千万円、このような大体内訳になっております。
○森本委員 そうすると、従業員のほうの待遇改善に回ったのは、最後に言われた一億何千万円ですか。
○小野参考人 この増収の中から割り当てましたものはそのような状況になっておりまして、増収額総体に対する比率は九・七%、これを使用しております。
○森本委員 これはわれわれが考えておりますところの附帯決議をつけた趣旨からいきますと、ちょっとその点が低いと思いますが、これはしかし予算のときにやりますが、ただここで聞いておきたいことは、三十六年度のこの剰余金というものは、実際に三十六年度の決算においてこの余剰金が出た場合、これを実際に使用するのは、そうするとそういう決算を見越して使うのですか。それとも、決算がはっきり終わって三十七年度に使う、こういう形になるのですか。どっちになるのですか。
○小野参考人 決算を見越してではございません。ある程度月別に見てまいりますと、増収額が大体確定をいたします。そういうような時期を待ちまして振り当てをするわけであります。
 補足をいたします。先ほど人件費の関係につきまして、待遇改善に一億六千万円と申しましたが、そのほかに、総則の条項が違いますが、他の条項で三億四千万円、合わせて五億見当を使っております。
○森本委員 そうすると、決算の大体の見通しが立つのはいつごろになるわけですか。だから、いまぼくが聞いたのは、三十六年度の決算が終わって、この剰余金というものが三十七年度に使われるということならば別として、三十六年度に使われるということになると、三十六年度の決算の見通しというものが立って、一応使う、それが三億なり四億なりにする、だから、とにかく三十六年度の見通しというものはいつごろになるのか。
○小野参考人 確実には一−三月に入りますとまあわかります。
○森本委員 そういたしますと、この中で特に聞いておきたいと思いますことは、放送番組の改善の四億というやつでありますが、この放送番組の改善の四億というのは一−三間に使った、こういうことになるわけですか。
○小野参考人 大体にもう間違いのない数字で固まりますのが一月ごろでございますが、その前に予算に計上いたしておりますテレビの関係、これが増収の大宗であります。この関係は、月別に前年度の実績との対照をいたしておりますので、大体は年度半ばぐらいになりますと、おおよそ前年に対してどのくらい伸びるか、予算に対してはどういう状況に推移するかということは予測できるわけでございます。そういった点を予測いたしまして、早いものではやはり十月ごろからあるいは計画を促進をいたしまして、放送時間の増をいたしますとか、あるいはその他の措置を予算では予定をしておるわけでございますが、その月を繰り上げるというような措置をいたしております。
○森本委員 予算でやっておるものを繰り上げてやるのは何ら私は言っておるわけではないのだ。増収分になったものを使った、放送番組の内容について要するに使ったということであるとするならば、それは具体的にそれじゃ一−三間に使ったのか、一−三間に使ったとするならば、その内容はどういうものであるか、こういうことを聞いておるわけです。
○小野参考人 具体的にどの番組の強化に使ったか、その詳細な資料をただいま持っておりませんので……。
○森本委員 わかりました。これは、あなたのほうは、決算についても委員会をなめてかかったようなかっこうでは、実際のところ今後だめですぞ。やはりこういう問題については、内容を具体的にちゃんと把握しておくということをやっておかないと、実際問題としては、やはりこの三十五億というものの内容が具体的にどうなっておって、それで具体的にどういうように使われておるかということぐらいは、決算の場合にはきちんと答弁ができるという資料を持っておかないと、私はだめだというふうに考えておるわけでありまして、特に私は、率直に言いまして、あなたのほうの人が、どういう質問をするかと言うから、こういうことを言うということを言っておるわけでありますから、本来ならば、こういう内容がすぐわからなければならぬ、こう思いますが、しかしやっておりますと時間がかかりますので先へいきます。できればひとつ、あとから書類ででもお出しを願いたい、こう思うわけであります。
 次にお聞きいたしたいと思いますのは、今回の第二次テレビのチャンネルプランの修正におきまして、UHFのテレビ局をつくる、こういうことになってまいりますが、こうなってまいりますと、現在のV局でやっておるものをUにかえるという場合に、具体的にこれはどうなるのですか。この施設状況というものは相当金がかかるのですか。
○田辺参考人 御指摘のように、機械を買います関係で、その新しい機械の分の経費はかかりますが、そのまたすでにありますVの機械で要らなくなる分につきましては、適当に回収して、他のV地区へ回すことができますので、総合的にはかなり能率的にいくかと思っております。
○森本委員 そのかなり能率的にいこうかと思いますということを、書類でひとつ全国的にUの今回の割り当ての局と、その古い機械がどこへ回っていくのか。そうして今回のUの変更によってどのくらいの経費が要るのか。こういう点も、もう答弁を聞いておりますと、自信がなくて大体というふうなことでありますので、あとで書類で出してもらったほうがはっきりすると思いますから、ひとつ今回の第二次テレビチャンネルプランの修正によって、財政的にNHKがどういう影響を来たすのかということを、それぞれの中継所ごとに出してもらいたい。これはその書類によって、私のほうは十分にひとつ検討したい、こう思っておるわけでありますので、その点ひとつ書類で、あとからでもけっこうでありますからお出しを願いたい、こう思うわけでありますが、どうですか。
○田辺参考人 承知いたしました。ここに資料を持っておりますが、時間の関係で省略いたします。
○森本委員 資料を持っておっても、それを質問しておったら、あなたのほうでは詰まってくるくらいの資料しかそこに持っていないはずだ。だから、それは私が言いましたように、もっと詳しく書類で出してもらえば、詳細に私のほうでも検討して、また後日、日をあらためて委員会でやってみたい、こう思っております。この委員会ではいつでもやれますから、きょうはおきます。
 それから、関東のいわゆる大電力周辺におけるところの問題は、片はつきましたか。電波監理局長、この前の予算のときに、あなたに宿題として預けておきましたが、どうなりましたですか。
○西崎政府委員 確かに宿題として預かっておりまして、いま検討いたしております。ただ、実は現在中波の外国混信というのが最近非常にひどくなりましたので、そういうものとにらみ合わせまして、いま鋭意検討を進めております。
○森本委員 鋭意検討しておるということでありますから、それ以上は言いませんが、鋭意検討するのはけっこうでありますけれども、できるだけ早く結論が出るように、また当委員会における意向というものも十分にくんだ方向に解決がつけるように、ひとつこれは結論を急いでもらいたい、こう思うわけであります。
 それから今度は、これは大臣に聞いておきますが、例の仙台東北テレビ放送の紛争の問題、それから近畿の第二次チャンネルプランの未定の問題、この二つがいまの日本の電波の中でも紛争しておる問題でありますが、この問題についても、おそらく大臣は、当委員会の意向を受けて円満に解決ができ得るように、最大の努力を払っておると私は大臣を信用しておるわけでありますが、どうですか。
○小沢国務大臣 この仙台東北テレビの問題につきましては、実はこれは前の大臣のときの問題でございましたけれども、そこで私は引き継ぎを受けまして、円満に解決するように私は一生懸命やっておるつもりでございます。まだここでその解決したところを御報告申し上げられないのは残念でございますが、私としては誠意を持ってやっておる次第でございます。
 それから、大阪のほうの問題につきましても、これもやはり私は行政指導といいますか、やりまして、ちゃんとした、両方とも顔の立つように、そして国民の皆さんに御迷惑のかからないように、一生懸命やっておるというような状態でございます。
○森本委員 だからこの問題は、この前から言っておりますように、この中の善悪の問題を私は当委員会で論じておりません。ただ、宿題として郵政省に預けておるわけでありますから、郵政省としては、この問題についてこういうふうに円満に解決がつきました、こういう報告ができ得るように、これはもう具体的に、早急に努力をしなければならぬ、こういうことになるわけでありますから、これはひとつ、西崎君が言っておるように、いつまでも鋭意努力中、鋭意検討中では、もう話にならぬ問題でありますから、これは時期がくれば当然当委員会に、こういうふうに円満に解決がつきました、こういう報告があるものと私は確信をしておるわけであります。だから、大臣としても、でき得る限り早い機会において、いまの三つの問題ですが、関東のいわゆる大電力周辺のNHKのあの問題、それから近畿のテレビチャンネルプランの親局の問題、それからいまの仙台東北送放のテレビの問題、この三つの問題が大きな宿題となっておるわけでありますが、ただ大いに現在努力しておるということではなしに、なるべくすみやかにその円満解決をはかり、そうして当委員会にも報告ができるように努力をいたします、こういう答弁を大臣から期待しておきたい、こう私は思っておるわけでありますので、重ねて大臣に答弁を促しておきたいと思うわけです。
○小沢国務大臣 私も一生懸命やっておるわけでございますけれども、どうも問題がなかなかむずかしい問題でございます。しかし、私といたしましては、鋭意やりまして、早い機会に――結論といいますか、どういう結論になるかわかりませんけれども、円満解決になるかどうかわかりませんけれども、われわれは円満に解決するようにやっております。しかし、すぐというわけに参りませんで、その点はひとつ私の努力を信用していただきたいと思います。私も一生懸命やっております。
○森本委員 大臣、あなたは政治家ですから、円満になるかどうかわからぬけれども、解決はつけるということじゃいかぬですよ。円満に解決をつけるように早期に最大の努力を払います、払ってみたができなかったら、こうこうしかじかでできなかったということで答弁があればいいわけです。当委員会としては、その善悪を論じておるわけではないのだから、円満に早急に解決をつけるということは、与野党が一致したところの要望であります。だから、大臣としては、早期に円満に解決がつけ得るように最大の努力を払います、それでいいわけであります。あとの問題をつべこべ言いおったら、また間違いを来たしますので、早期に円満に解決がつけ得るように最大の努力を払います、この答弁があれば、私はこの問題については終わります。
○小沢国務大臣 それはもちろん当然でありまして、私が円満に解決するように最大の努力をしておることは当然であります。
○椎熊委員 関連して。仙台の問題についてお伺いします。
 先般来、大臣大へん御苦心のようでございますけれども、当事者の早川氏の背景をなしておるといわれておる水野氏を郵政省に招致したと聞いておるのでございますが、そういう事実がございましたか。
○小沢国務大臣 いろいろの問題につきまして懇談したことはございます。
○椎熊委員 私の聞き及んでおるところによると、あなたから水野氏が二回ほど呼ばれていって、いろいろ御注文があった。水野氏は、大臣がせっかく御心配くださるのだから、大臣の顔を立ててこれこれのことをしようというので、一札文書を入れておるということを聞いておるわけです。そこで私想像するに、その水野氏の提出した文書によって、本案件は、いまみんなが望んでおるような円満裏に解決できる最終段階にきているんだろうと想像しておりましたのですが、ただいまの答弁によると、いろいろな問題があって困難だということです。どういう過程になっておるのでしょうか。私はその水野氏が出した文書をここに持ってきております。それは水野氏一派によって買収せられた株を、仲介者たる本院同僚の某議員に保管してもらって、三十九年十一月までは議決権を発動させない、そういう書類を一札入れた。それなら移動した株というものは株式的効力が発生していかないのですから、さしたる心配がないので、両者の間に円満なる解決が大体つくのではないか。こういう行動があったために、先般あの会社で、両者間に円満に話し合いをつけて、最高幹部の人事異動もやっております。そういう段階ですから、この問題は大体片がついたんじゃないでしょうか。私どもは、巷間伝えられておる紛争は、これによって解決したんだというふうに承っておりますが、どういうことでしょうか。
○小沢国務大臣 まだ完全に解決までいっておりませんで、私ども、といたしましては、両方円満に解決するように万全の努力はしているつもりでございまして、早急に結論を出したいと考えておる次第でございます。
○椎熊委員 それじゃもう一ぺん聞きますが、具体的に言いますと、移動した株を愛知議員に預けておるということです。愛知さんはそれを承知せられたのですか。私の聞いておるところでは解決しておるというふうに聞いておるが、解決していないと言うから……。
○小沢国務大臣 実はまだ私いろいろと努力している点でございまして、内容につきましては、いろいろ微妙な点がございますので、きょうここではひとつ私から発言を避けさせていただきたい。
○椎熊委員 私がなぜこのことをこの委員会で森本さんの関連でやっておるのかというと、元来この問題は、私の主張は、最初委員会で議論になったときには、私旅行中で不在でございまして、最後の段階でこのことを聞いて、委員会としては介入すべき問題でないという主張なのです。それから、テレビ会社が持っておる株式というものは、現に市場に上場されている売買の対象になっておるものが大部分でございます。それがどういうふうに移動しても、そのことは郵政省の干渉すべき範囲でない。番組の内容であるとか、そういうことについては郵政省は監督の権限を持っておるだろうが、株の内容、経営の内容については、よほど逸脱した行為でない限りは介入すべきでないという意見を持っておりましたから、私は最後の委員会のときも、これ以上この委員会ではこの問題を取り上げるべきでないということを主張して、そこで政務次官とその他の人が円満に解決するように奔走するということでげたを預けた。そのことによってあなたが奔走せられて、こういう文書の取りかわしなどがあって、世間ではすでにこれは解決したといううわさが伝わっておるわけです。そこにまだ徴妙な点が残っておるとすれば、私どもの聞き及んでいるところと違うものですから、早期に解決してもらいたいという趣旨においてこの発言をしておる。それだけです。
○森本委員 次にもう一つ。これは、郵政省の電波というものは、宿題ばかり預けられるわけでありますが、いま問題になっております沖繩の琉球放送の問題がまだ解決がついていない。これも特別立法によって十一月にはマイクロウエーブが開通するわけです。これこそ私は国内の利害関係がそう相対立するものではない、これはひとつぜひ早急に解決をつけてもらいたい、こう思うわけでありますが、大臣、これはいつごろ片がつきますか。これこそめどをつけてもらわぬと、十一月にマイクロウエーブは開通をするわけであります。
○小沢国務大臣 この問題は、NHKの問題につきましては、実は沖繩の向こうの電波法の問題もございます。それから、われわれの国内法の電波法の問題もございます。そういうわけ合いでございまして、なかなか困難な問題があるわけでありまして、それにつきましては、どうしても外交交渉を伴うというようなわけ合いで、外務省を通じていまやっておるというような状態でございます。
 それから民放の問題でございますけれども、これは結局マイクロを通じまして、向こうで――民放が二社ございますけれども、向こうの民放の意思などもそんたくしてやらなければならない、そういうふうに考えておる次第でございます。
○森本委員 マイクロが向こうに通ずる法律が通ったのは去年ですよ。去年内閣委員会を通って、すでにあの法律が施行せられて一年以上たっておるわけです。その法律が通過をするときにも、私は、この問題を解決をつけてからこういう法律は提案をすべきじゃないか、こういうことを言ったところが、早急に解決をつけますと郵政大臣が答弁をせられた。そういたしまして、あれからもう一年以上たっている。そこで本年のNHKの予算を審議するときにも、私は言っておるわけであります。この問題については早急に解決をつけるべきである。要するにマイクロウェーブがテレビが一回線と電話が一回線と電信が一回線という回線の規模でありますから、一つしかないわけでありますから、これをどういうふうに送り、だれがどう受けるかということをきめなければならぬわけであります。それがいまだにむずかしい。もちろん沖繩の電波は電波法があることは初めからわかっておる。日本の電波法ももう何十年も前からあることはわかっておる。日本の送放法も何十年も前からあることはわかっておる。むずかしい理由がどこにあるということもわかっておる。そのむずかしい理由を解決つけるのが政治家です。行政官ですよ。だから、いつまでたっても検討します、検討しますということでは、私はなかなか納得しがたい。先ほどのような、たとえば近畿のチャンネルプラン、あるいは仙台東北放送、こういう問題になってくると、これは利害関係、利権関係あるいは会社の利益関係ということで、相当複雑な問題がある。なかなか頭を悩ますということはわかります。しかし、少なくとも政府が提案をいたしました立法においてでき上がりますところのマイクロウエーブの使用状況が、いまだにきまらぬということでは、いまの大臣の答弁では私はどうしても納得がいきがたい。だから、これは十一月に開通することはわかっておるわけでありますから、少なくともその前に解決をつけなければならぬわけであります。これは一体何月ごろ解決がつくのか。その見通しをひとつ大臣から言ってもらいたい。これは事務当局じゃだめです。政治家として大臣が解決をつけなければ、事務屋では解決がつかぬ問題であります。だから私は大臣に聞いておるわけです。大臣としては、大体何月ごろに解決をつける見通しであるか。
○小沢国務大臣 実はこの問題につきましては、いろいろ努力しているわけでございまして、ただいまの段階といたしましては、マイクロの料金問題がございます。その問題が解決いたしますれば、順を追ってさっそくやりたい、そういうふうに考えておる次第でございます。
○森本委員 順を追ってさっそくやりたい、こういうことでありますが、マイクロウエーブの開通が十一月ということははっきりしておりますから、このテレビ一回線の使用方法については、いつごろ解決がつけられるかという、そのめどはいつごろでございますかということを聞いておるわけでございます。かりに十二月のめどだったら、マイクロ一回線が遊ぶわけでありますから、何ぼおそくとも十一月の開通するときには結論がついてなかったら、国がこしらえたものが遊ぶということになるわけでありますから、この問題については、十一月にマイクロが開通をして、盛大な開通式をやるということになるとするならば、少なくとも三カ月前くらいには解決がついていなければ問題にならぬ。大きな国の損失である。おそくともこれは三カ月前には解決がついてなければならぬと私は考えておるので、この問題だけはしつこく食い下がっておる。なぜかというと、国民の税金において、国会の立法においてきめておるわけでありますから、せっかくつくったものを、その使用方法がきまらぬということでは何にもならぬわけであります。だから、この問題だけは、大臣にいつごろ解決がつくかという一つのめどの回答をもらわなければ引き下がるわけにいきません。
○小沢国務大臣 ただいまいろいろお話がございました。私のほうも鋭意努力いたしまして、これは二、三カ月のうちには解決したい、そういうふうな努力目標を持ってやっております。
○森本委員 わかりました。いまから二、三カ月後を努力目標としてやるということの回答で大体その意向はわかりましたが、ただ、私はくどいようでございますけれども、申し上げておきますが、十一月の開通でございますから、少なくとも九月には解決のめどがついておらなければ、開局の準備もできないし、いろいろの準備もできない。それで十一月にマイクロが開通したら、あとの電話と電信回線は動いておるわ、テレビ一回線は動かぬわということになりますと、重大なる国費の損失になるわけであります。この点については、とくと大臣としては考えておいてもらいたいということを申し上げまして、ほかにまだいろいろたくさんNHKの決算について質問をしたいことがございますけれども、約束の時間がきたようでありますので、約束を守りまして、この程度で私の質問を終わりたいと思います。
○本名委員長 受田新吉君。
○受田委員 このNHKの決算の貸借対照表、業務報告書を拝見して一点だけお伺いをいたしておきたい点があります。
 それはNHKの仕事というものが非常に高い公共性を持っておるということにおいては、国民がもうすみずみまでよく承知をいたしておることでございまして、この公共性を発揮し、国民全体の放送事業であるという認識を実際の面にも実行していただく機関でございますので、このNHKの決算報告に対する御説明を伺ったところで感じますことは、特に先ほど指摘された難聴視地域の解消ということ、これは日本のどこに住んでも、またどのような仕事をやっておる人でも、こうした放送の恩恵に浴するという形をとらなければならないのでございますが、ここに相当の努力をされておるという文句を拝見しておりますけれども、実際問題として難聴視地域を今後どのくらい計画で解消されようとして努力されておるのか、これは実績から割り出して見通しをお伺いしたいと思います。
○田辺参考人 お答え申し上げます。御承知のように先般第二次チャンネルプランの追加割り当てがございまして、全国に新しく二百二十九地区のチャンネルの割り当てがございました。これはVとUと合わせてでありますが、それが新しいチャンネルプランなどを含めまして今後私どもの長期計画のもとに三、四年の間に大体この第二次チャンネルプランを終わる予定であります。そうしますと、大体全国の九三%がいわゆる法定電界強度に含まれることになります。しかしながら、それではまだいま御指摘のように若干の地区が残っておりますので、引き続きまして第二次六カ年計画の後半におきまして、さらに新しいチャンネルの割り当てなども行なわれることと思いますので、それに従いましてまた置局を行ないまして、一応第二次六カ年計画の終了年度におきましては、九五%のカバレージとすることを目標に現在仕事を進めております。このほかに共同受信施設の助成をやっておりまして、これらによりまして若干の地区の受信者も救われておりますので、これが加わってまいりますと九五%を一、二%上回るカバレージになるかと思っております。
○受田委員 離島とか山間僻地とか、そういう地域に少なくともチャンネルプランの一翼として小さな中継所を設置していく、相当の経費がかかってもそれを行き届かせるという方針はお持ちになっておられますね。
○田辺参考人 持っております。積極的にやっていきたいと思っております。
○受田委員 いま森本委員が指摘されたように、特に農村地帯の多い地区では、現にNHKでお示しになっておられるラジオ及びテレビの受信契約数、普及率において非常に劣っておるのです。失礼ですけれども、森本さん、高知県などは二五%じゃないですか、これは驚くべき不幸なる事態です。それで、非常によく行き届いているところと行き届かないところとでは、NHKの送放による恩恵が非常に不均衡であるという現象を出していることでございますので、国の公共放送が一方では非常に徹底し、一方では不徹底であるということは、NHKの業務として片手落ちだということになるわけです。この点を今後速度を早めて、特に今度お示しいただいた剰余金などが、ばかに景気のいい数字になっていることもあわせ考えまして、その施策等についても、ここにお示しになっておられますが、こういう地域は、既設のところにもこれから大いに利用さしてやろうという行き届いた施策に重点をお置きになって、国民すべてがこの公共放送の恩恵に浴するほうへ徹底的な努力をされることを要望しておいて質問を終わります。
○田辺参考人 御趣旨のとおりやりたいと思います。
 ただ一言申し上げておきますが、ただいま御指摘の中で、全国的に非常に地区的なカバレージのアンバランスがあるような印象を受けたのでございます。これは全国大体同じようなカバレージでございまして、ただ一つ例外として和歌山県だけがいろいろな関連地区の問題でおくれておりましただけでございます。したがいまして、高知県などもカバレージにおいては相当高いかと思います。
○本名委員長 他に質疑もないようでありますので、本件に対する質疑はこれにて終了いたしました。
○本名委員長 これより討論に入るわけでありますが、討論の通告もございませんので、直ちに採決に入ります。
 本件について異議なきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○本名委員長 起立総員。よって、本件は異議なきものと決しました。
 なお、本件に関する委員会報告書の作成につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○本名委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 この際、参考人日本放送協会会長阿部真之助君より発言を求められておりますので、これを許します。阿部参考人。
○阿部参考人 三十六年度の決算が満場一致をもって御承認いただいたことを心から感謝いたします。
 いろいろ委員の皆さんからの御好意ある御発言については、私どもも肝に銘じてできるだけそういう御趣旨を実現いたしたいと存じております。ありがとうございました。(拍手)
○本名委員長 次会は来たる六月五日、午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十四分散会