第043回国会 本会議 第44号
昭和三十八年六月三十日(日曜日)
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 議事日程 第四十一号
  昭和三十八年六月三十日
   午前十時開議
 第一 建設省設置法の一部を改正する法律案(
  内閣提出)
 第二 旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置
  法案(小笠公韶君外十五名提出)
 第三 関税及び貿易に関する一般協定の譲許の
  追加に関する第十議定書(日本国及びニュー
  ・ジーランド)の締結について承認を求める
  の件
 第四 所得に対する租税に関する二重課税の回
  避及び脱税の防止のための日本国とタイとの
  間の条約の締結について承認を求めるの件
 第五 所得に対する租税に関する二重課税の回
  避及び脱税の防止のための日本国とマラヤ連
  邦との間の条約の締結について承認を求める
  の件
 第六 郵便貯金法の一部を改正する法律案(内
  閣提出)
 第七 国立大学総長の任免、給与等の特例に関
  する法律案(内閣提出)
 第八 日本国とビルマ連邦との間の経済及び技
  術協力に関する協定及び千九百五十四年十一
  月五日にラングーンで署名された日本国とビ
  ルマ連邦との間の平和条約第五条1(a)(
  III)の規定に基づくビルマ連邦の要求に
  関する議定書の締結について承認を求めるの
  件
 第九 通商に関する一方日本国と他方オランダ
  王国及びベルギー=ルクセンブルグ経済同盟
  との間の協定を改正する議定書及び一方日本
  国と他方オランダ王国及びベルギー=ルクセ
  ンブルグ経済同盟との間の貿易関係に関する
  議定書の締結について承認を求めるの件
 第十 通商に関する日本国とフランス共和国と
  の間の協定及び関連議定書の締結について承
  認を求めるの件
 第十一 積雪寒冷特別地域における道路交通の
  確保に関する特別措置法の一部を改正する法
  律案(内閣提出)
 第十二 天災による被害農林漁業者等に対する
  資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正
  する法律案(内閣提出)
 第十三 豪雪に際して地方公共団体が行なう公
  共の施設の除雪事業に要する費用の補助に関
  する特別措置法案(内閣提出)
 第十四 河川法案(内閣提出)
 第十五 所得に対する租税に関する二重課税の
  回避及び脱税の防止のための日本国とタイと
  の間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に
  関する法律案(内閣提出)
 第十六 所得に対する租税に関する二重課税の
  回避及び脱税の防止のための日本国とマラヤ
  連邦との間の条約の実施に伴う所得税法の特
  例等に関する法律案(内閣提出)
 第十七 明治三十二年発行の英貨公債を償還す
  る等のため発行する外貨公債に関する特別措
  置法案(内閣提出)
 第十八 開拓者資金融通法の一部を改正する法
  律案(内閣提出、参議院送付)
 第十九 昭和三十八年四月から六月までの長雨
  についての天災による被害農林漁業者等に対
  する資金の融通に関する暫定措置法の適用の
  特例に関する法律案(内閣提出)
 第二十 関税暫定措置法及び砂糖消費税法の一
  部を改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
 本日の議事における発言時間は趣旨弁明につい
  ては十五分質疑答弁討論その他については十
  分とするの動議(竹山祐太郎君外二十二名提
  出)
 内閣委員長永山忠則君解任決議案(島上善五郎
  君外四名提出)
  討論終局の動議(竹山祐太郎君外二十二名提
   出)
 日程第一 建設省設置法の一部を改正する法律
  案(内閣提出)
 日程第二 旧金鵄勲章年金受給者に関する特別
  措置法案(小笠公韶君外十五名提出)
  質疑終局の動議(竹山祐太郎君外二十二名提
   出)(日程第一について)
  討論終局の動議(竹山祐太郎君外二十二名提
   出)(日程第一について)
  質疑終局の動議(竹山祐太郎君外二十二名提
   出)(日程第二について)
  討論終局の動議(竹山祐太郎君外二十二名提
   出)(日程第二について)
   午前十一時六分開議
○議長(清瀬一郎君) これより会議を開きます。
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 本日の議事における発言時間は趣旨弁明については十五分質疑答弁討論その他については十分とするの動議(竹山祐太郎君外二十二名提出)
○議長(清瀬一郎君) 竹山祐太郎君外二十二名から、本日の議事における発言時間は趣旨弁明については十五分質疑答弁討論その他については十分とするの動議が提出されました。
 本動議は記名投票をもって採決いたします。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
○議長(清瀬一郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
○議長(清瀬一郎君) どうかすみやかに御投票願います。
  〔投票継続〕
○議長(清瀬一郎君) 時間制限はしたくありませんから、どうかすみやかに御投票願います。
  〔投票継続〕
○議長(清瀬一郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
○議長(清瀬一郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
○議長(清瀬一郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 二百八十六
  可とする者(白票) 百八十八
  否とする者(青票)  九十八
○議長(清瀬一郎君) 右の結果、本日の議事における発言時間は、趣旨弁明については十五分、質疑、答弁、討論その他については十分とすることに決しました。(拍手)
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 竹山祐太郎君外二十二名提出発言時間制限の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    安藤  覺君
      逢澤  寛君    愛知 揆一君
      青木  正君    赤澤 正道君
      秋田 大助君    天野 公義君
      綾部健太郎君    荒舩清十郎君
      井出一太郎君    井原 岸高君
      井村 重雄君    伊藤 五郎君
      伊藤 郷一君    伊能繁次郎君
      飯塚 定輔君    池田 清志君
      池田正之輔君    一萬田尚登君
      稻葉  修君    今松 治郎君
      宇田 國榮君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内海 安吉君
      浦野 幸男君    遠藤 三郎君
      小笠 公韶君    小川 半次君
      小川 平二君    小沢 辰男君
      小澤佐重喜君    小澤 太郎君
      尾関 義一君    大石 武一君
      大上  司君    大久保武雄君
      大野 伴睦君    大平 正芳君
      岡崎 英城君    岡田 修一君
      岡本  茂君    加藤 高藏君
      賀屋 興宣君    海部 俊樹君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    上林山榮吉君
      神田  博君    亀岡 高夫君
      鴨田 宗一君    唐澤 俊樹君
      仮谷 忠男君    川島正次郎君
      川野 芳滿君    菅野和太郎君
      簡牛 凡夫君    木村 公平君
      木村 守江君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    草野一郎平君
      倉成  正君    藏内 修治君
      小泉 純也君    小島 徹三君
      小平 久雄君    小山 長規君
      纐纈 彌三君    佐々木秀世君
      佐々木義武君    佐藤洋之助君
      坂田 道太君    櫻内 義雄君
      笹本 一雄君    薩摩 雄次君
      志賀健次郎君    始関 伊平君
      椎名悦三郎君    重政 誠之君
      澁谷 直藏君    正示啓次郎君
      周東 英雄君    壽原 正一君
      鈴木 正吾君    鈴木 仙八君
      鈴木 善幸君    砂原  格君
      瀬戸山三男君    關谷 勝利君
      園田  直君    田川 誠一君
      田口長治郎君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 榮一君
      田中 龍夫君    田邉 國男君
      高橋清一郎君    高橋  等君
      高見 三郎君    竹下  登君
      竹山祐太郎君    谷垣 專一君
      中馬 辰猪君    津雲 國利君
      津島 文治君    塚原 俊郎君
      辻  寛一君    寺島隆太郎君
      渡海元三郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    中垣 國男君
      中曽根康弘君    中野 四郎君
      中村 幸八君    中村 寅太君
      中村庸一郎君    中山 榮一君
      永田 亮一君    灘尾 弘吉君
      楢橋  渡君    二階堂 進君
      丹羽喬四郎君    西村 直己君
      野田 卯一君    野田 武夫君
      野原 正勝君    羽田武嗣郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      濱田 幸雄君    濱地 文平君
      濱野 清吾君    早川  崇君
      林   博君    原 健三郎君
      原田  憲君    廣瀬 正雄君
      福田 赳夫君    福田 篤泰君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤枝 泉介君    藤田 義光君
      藤原 節夫君    藤本 捨助君
      藤山愛一郎君    古川 丈吉君
      保科善四郎君    坊  秀男君
      細田 吉藏君    堀内 一雄君
      前田 正男君    前田 義雄君
      松浦周太郎君    松田 鐵藏君
      松山千惠子君    三木 武夫君
      水田三喜男君    宮澤 胤勇君
      毛利 松平君    森   清君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      八木 徹雄君    保岡 武久君
      山手 滿男君    山中 貞則君
      吉田 重延君    米田 吉盛君
      米山 恒治君    早稻田柳右エ門君
      井堀 繁男君    稲富 稜人君
      受田 新吉君    春日 一幸君
      佐々木良作君    田中幾三郎君
      玉置 一徳君    西尾 末廣君
      西村 榮一君    門司  亮君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    赤松  勇君
      足鹿  覺君    有馬 輝武君
      淡谷 悠藏君    井伊 誠一君
      井手 以誠君    猪俣 浩三君
      石川 次夫君    石橋 政嗣君
      石山 權作君    板川 正吾君
      稻村 隆一君    緒方 孝男君
      大柴 滋夫君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 利春君
      加藤 勘十君    片島  港君
      勝澤 芳雄君    角屋堅次郎君
      川俣 清音君    川村 継義君
      河上丈太郎君    河野  正君
      木原津與志君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保田鶴松君
      久保田 豊君    栗原 俊夫君
      栗林 三郎君    黒田 寿男君
      小林 信一君    小林 ちづ君
      小松  幹君    兒玉 末男君
      五島 虎雄君    佐々木更三君
      佐野 憲治君    島上善五郎君
      島本 虎三君    下平 正一君
      東海林 稔君    杉山元治郎君
      田口 誠治君    田中織之進君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      多賀谷真稔君    高田 富之君
      滝井 義高君    楯 兼次郎君
      坪野 米男君    堂森 芳夫君
      中澤 茂一君    中村 重光君
      中村 英男君    永井勝次郎君
      楢崎弥之助君    二宮 武夫君
      西村 力弥君    野原  覺君
      芳賀  貢君    畑   和君
      原   彪君    日野 吉夫君
      肥田 次郎君    広瀬 秀吉君
      前田榮之助君    松井 政吉君
      松井  誠君    松原喜之次君
      松前 重義君    三木 喜夫君
      三宅 正一君    村山 喜一君
      森島 守人君    森本  靖君
      八木 一男君    矢尾喜三郎君
      安平 鹿一君    柳田 秀一君
      山内  広君    山口丈太郎君
      山口 鶴男君    山田 長司君
      山中 吾郎君    山中日露史君
      山花 秀雄君    山本 幸一君
      湯山  勇君    横路 節雄君
      吉村 吉雄君    川上 貫一君
      志賀 義雄君    谷口善太郎君
     ――――◇―――――
 内閣委員長永山忠則君解任決議案(島上善五郎君外四名提出)
     (委員会審査省略要求案件)
○議長(清瀬一郎君) 島上善五郎君外四名から、内閣委員長永山忠則君解任決議案が提出されました。
 本決議案は、提出者の要求のとおり委員会の審査を省略して、議事日程に追加するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 内閣委員長永山忠則君解任決議案を議題といたします。
    ―――――――――――――
○議長(清瀬一郎君) 提出者の趣旨弁明を許します。田口誠治君。
  〔田口誠治君登壇〕
○田口誠治君 私は、提案者一同を代表いたしまして、内閣委員長永山忠則君の解任決議案の趣旨弁明をいたさんとするものでございます。(拍手)
 まず最初に、決議案文の朗読をいたします。
    決 議
  本院は、内閣委員長永山忠則君を解任する。
  右決議する。
  〔拍手〕
 これより弾劾せんとする内閣委員長永山忠則君は、温厚実直な人柄で、だれしも尊敬をいたしておるところでございます。永山委員長は、今日まで数え切れぬほど多くの要職につかれ、りっぱにその職責を果たしてこられた過去の実績が、永山君の人格を称賛し、これを証明しておるといわれておるのでございます。これほどのりっぱな人格者永山委員長も、悲しいかな、現在は、保守反動的な池田内閣の与党である自民党の横暴と党利党略の渦の中に埋没し、人間としての良心と自由行動の大半を奪われているのでございます。見るも気の毒なこの内情は、私にはよくくみ取り知ることができるのでございます。その証拠には、内閣委員長の職務権限である、公平に議事を整理し、秩序を保持する職務に違背し、政府・与党の意のままになり、六月十八日の社会労働委員会の行なった暴挙を大きく上回るところの暴挙をついに内閣委員会に再現し、国会審議に重大な支障を来たさせておるのでございます。(拍手)
 昭和三十五年の総選挙には、安保国会における乱闘の経緯を自己批判し、国会の正常化を国民に公約し、国民もまた、正しい国会の運営に大きな期待をいたしておったことは、皆さん方の御案内のとおりでございます。当時、日本社会党、自由民主党、民主社会党の三党首会談において、国会の正常化を国民の前に約束されたことは記憶に新しいところでございます。しかるにもかかわらず、その後今日まで自民党は多数暴力によって幾つかの非民主的な議会運営をなしてきたことは、きわめて遺憾なことであり、責任の追及をしなければならないと思うのでございます。(拍手)
 御承知のとおり、国会の正常化は、四十三国会の傍頭から議院運営委員会において重要な案件としていまなお努力されていることは、だれしも知るところでございます。いかにことばでもっともらしききれいごとを並べましても、各政党間がほんとうに信義と友愛、道義と互譲の精神を尊重し、誠実に話し合いの中より節度ある最大公約数を求めて、これをまじめに実行しなければ、国民の欲する正常化は望めないのでございます。同時に、忘れてならないことは、政府・与党と主義主張を異にしておりまする野党の意見を十分に反映させる運営をしなければ、民主的な正しい運営とはいえないのでございます。六月十八日の社会労働委員会の暴挙、さらには六月二十日における内閣委員会の混乱、暴挙等は、国民に対しまして、民主国会として大きく反省をしなければならないところであろうと思いまするし、この原因をかもし出した責任者の責任を国民の前に明確にしなければならないと思うのでございます。(拍手)
 内閣委員長永山忠則君は、先ほども申しましたように、一目、温厚にして実直な人格者でありまするために、私どもは、永山君の委員長としての公平な政治手腕を大きく期待いたしておったのでありまするが、残念ながら、委員長就任以来、自民党の圧力に屈してか、再度に及ぶ非民主的な議事運営をあえてなし、民主議会史上に大きな汚点を残したことは、もはや重要ポストの内閣委員長としての職責を果たし得ることのできない不適格者であるということを確認せざるを得ないのでございます。(拍手)個人永山君にはまことにお気の毒であり、主義主張は異にいたしておりまするけれども、人間として情に忍びないものはありまするが、国民の要望にこたえて、国会の正常化のために、泣いて馬謖を切るの思いで解任決議案を提出するに至ったのでございます。(拍手)
 永山君は委員長就任以来、最も遺憾であり、許しがたい理由が二つございます。その一つは、過ぐる四十二臨時国会において、給与三法の改正案と、旧金鵄勲章受給者に対する特別法案を一方的に強行採決いたしたことであります。時を思い起こせば、昨年の十二月の十七日、内閣委員会が招集され、わが党の委員も委員会の審議に参加しておったのでございます。御案内のとおり、四十二国会は給与と石炭の国会であるといわれただけに、石炭対策の問題が審議の軌道に乗らず、与野党ともにそれぞれの立場で苦心をいたしておったことは、皆さん方の御存じのとおりでございます。したがって、日本社会党では、緊急代議士会を招集いたしたために、委員長に対しまして、代議士会に参加するために一時休憩をしていただきたいということを申し入れたのでございます。委員長をはじめ自民党の理事諸君は、代議士会はそんなに長時間かかることでもないでしょうし、あらためて休憩を宣するまでもないし、社会党の委員の皆さんがいなければ絶対に審議はしない、このまま待っているから、行っていらっしゃい、行っていらっしゃいと、ほどよい甘言をわが党の委員に言いまして、わが党の委員を委員室から巧みに追い出し、重要法案である給与三法案を採決し、加えて、一度も質疑したことのないところの旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案を便乗して一方的に強行採決いたしたのでございます。皆さん、このことは、まさしくペテン師以上の、許しがたき背信行為で、国会軽視もはなはだしいものであるといわざるを得ないのでございます。(拍手)
 したがって、四十三通常国会の劈頭、議事の正常な運営のために、永山委員長に対して、今後どのような議事の運営をされるかということをただしましたところ、永山委員長いわく、再びかくのごとき独断専行は絶対にいたしませんと、理事会で誓ったのでございます。わが党の委員はこれを了承して、六月の十九日まで議事の進行には最大の協力をいたしてきたことは、自民党の内閣委員の諸君も十分にお認めいただいておるところであろうと思うのであります。たまたま遺憾なことには、六月十八日、社会労働委員会においての失対法による暴挙が尾を引き、自民、社会両党最高幹部間で円満解決すべく努力の最中であったのでございます。十九日の新聞を見ますると、自民党は委員会において、必要な案件は強行採決をするんだということが書いてありました。わが党は、このような暴挙は未然に防止し、あくまでも議会民主主義を守り、話し合いの中で正常な議事運営をすることを決定いたしたのであります。このような状況の中で開かれた六月十九日の内閣委員会理事会においては、十八日は委員会開会の当たり日であったのでございまするが、社会労働委員会の暴挙から、円満な各委員会の開会ができないという状況にあったために、十八日の委員会は取りやめることとし、十九日に持ち越すことにいたしたのでございまして、したがって、わが党の理事は、十九日になりましても、党の方針からは突き上げを食う状態であったのでございますけれども、道義を重んじまして、質疑を終了しておりましたところの法務省設置法の改正の採決と、建設省設置法の一部を改正する法律案の質疑に入ることを認め、十二時をもって終了する、その後は開かないということを約束いたしたのであります。したがって、わが党委員は、党内事情もありまして委員会の席をはずし、自民党の諸君の思うままに審議がなされたのでございます。ところが、約束を破って、午後になりましてまた永山委員長が理事会を招集いたしたのでございます。そのときに、永山委員長は元気なく、まっさおな顔をして席に着かれて、午後二時から委員会を再開、さらに審議を進めたい旨の発言があったのでございます。その際、わが党の理事が、残された法案の中でどの法案を議題にするかということを質問いたしましたところ、永山委員長いわく、やってみなければわからないという、全く非常識もきわまる暴言を吐きまして、一方的に理事会を打ち切り、単独でも委員会を開くことを宣言して退場いたしたのであります。しかし、わが党の委員は忍耐強く、なお話し合いの余地ありとして、理事会を続行してもらうべく委員会室に待機しておったのでございます。ところが、三時になっても、五時になっても、七時になっても、一言半句も連絡がなく、ようやく八時半近くになりまして、伊能理事さんのほうからわが党の石橋理事に対し、本日は開かないと、ただ一言連絡があって、六月の二十日の朝を迎えたのでございます。二十日の朝、衆議院の公報を見ますると、従来の慣行を破って、理事会開催の通知が載せてなく、十時より委員会を開く旨の通知が記載されておったのであります。ところが、九時半前から委員長が委員会室へ行っておるということを聞きまして、私どもも九時半ごろ委員会室にまいったのでございます。永山委員長は委員長席に着き、一方的に委員会を開く態勢をとっていたのでございます。したがって、わが党の理事は、混乱を防ぐために理事会開催を要求いたしましたところ、何らこれに応ずる様子もなく、多数暴力をもって、一方的に自民党が決定しておる強行採決をいたさんとする気配がありありと見えたのでございます。したがって、われわれは、あくまで理事会を開いて円満に解決をいたしたいというのでいろいろと申し続けました。そのうちに一時委員会室が混乱におちいりましたが、永山委員長が委員長室を退場したことによって静まったのでございます。私の時計で十時一分、報道員や傍聴者の出入口のドアがあき、永山委員長は、青い顔をして、一歩委員会室に入りますると同時に何だか口をもやもやさして、手を振ったのでございます。すると、どこかのすみから、委員長何を言ったのかという声がしますると同時に、再び委員会室は混乱におちいったのでございます。皆さん、わずかこの間二十秒か三十秒間、手を振って、口をぱかぱか動かしたことにおいて委員長が委員会の開会を宣し、農林省設置法の一部を改正する法律案、建設省設置法の一部を改正する法律案、防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案、国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案、旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案、以上の五法案を、しかも附帯決議までつけて可決決定したといたしておるのでございます。(拍手)
 特に重大なことば、理事会で審議の対象になっておらなかったところの法案を三件までも含めて、十ぱ一からげ式に、一言半句の質疑も行なわずして、重要法案を可決決定したとでっち上げをいたしたことは、何と皆さん方が弁解をしても、民主議会政治上に重大な汚点を残しただけでなく、神聖な国会審議の機能を放棄させた罪は、断じて許すことができないのでございます。(拍手)
 したがって、政府及び自民党に対し強く反省を求めまするとともに、内閣委員長の任にあった永山忠則君の解任を強く強く要望し、良識ある皆さま方の御賛成をお願いして降壇するものでございます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(清瀬一郎君) 討論の通告があります。順次これを許します。藤原節夫君。
  〔藤原節夫君登壇〕
○藤原節夫君 私は、自由民主党を代表いたしまして、永山内閣委員長解任決議案に対し、反対を表明するものでございます。(拍手)
 永山委員長は、その人柄が温厚篤実であり、また委員会の運営等において非常に低姿勢であったということは、社会党の諸君も認めるところであります。そのおとなしい温厚な永山委員長に対して暴力を加え、傷害を与え、一時失神状態におとしいれ、入院加療を要するに至らしめたのは、社会党の議員諸君と秘書団であります。(拍手)永山委員長は被害者であります。加害者は社会党の議員と秘書団であります。加害者が被害者に対して解任決議などを出してつるし上げるということは、どうもわれわれ日本人の常識からは納得いたしかねるのであります。(拍手)いろいろといま趣旨説明でお述べになりましたが、内閣委員会においては、話し合いによって、永山委員長の低姿勢によって、平和裏に円満に議事が進行しておったのであります。しかし、会期末に及んで、山積する議案が渋滞をし、さらに話し合いによって審議を促進いたそうということで、去る十九日の理事会になったのであります。議案審議の責任を持つ内閣委員長としては、これは当然の措置であります。十九日の理事会におきましては、永山委員長は条理を尽くし辞を低うして審議の促進を訴えたのであります。民社党の委員はこれを承諾し、質問を続行することを認めたのでありますが、社会党の諸君はどうしてもこれを了承しない。やむを得ず理事会を打ち切って、委員会を続行することになったのであります。しかるに、その委員会再開の時間に至りまして、社会党の諸君は委員室を占拠し、委員長席を占拠して、委員会再開を不可能ならしめた。われわれは隠忍自重して、実力をもってこれを排除することをいたさず、夜の八時半まで、平和裏に委員会を開くことを待ったのでありますが、ついにこれが不可能であった。そこでやむを得ず二十日の委員会になったのであります。二十日の日の事態につきましてもいろいろいまお話がありましたが、だいぶん事実と相違しておる。われわれは、前日社会党の諸君によって委員室を占拠されて、審議が不可能になったのに顧み、社会党の諸君の実力行使に先立って、委員長は委員長席に着き、われわれは議席に着いて、社会党の諸君の席をあけて、諸君の出席を待って開会しようとしておったのであります。しかるにかかわらず、定刻前に社会党の諸君が大挙して委員室に押しかけ、委員長のいすをひっくり返して暴行を始めたのであります。定刻を過ぎて、再度委員長が入室をいたしまして、委員長席は占拠せられておるので、委員席において、衛視に守られ、永山委員長は、国民の祝日以下の五法案を順次採決をしていったのであります。ただいま二十秒とか三十秒だとかおっしゃったが、優に三分ないし五分の時間をかけて、一つ一つ合法的に採決をいたしたのであります。(拍手)委員長が何を言うたかわからなかったとおっしゃるが、よっぽど耳の悪い人だ。われわれは、遠くのほうにおっても、ようく聞こえました。
  〔発言する者多し〕
○議長(清瀬一郎君) 御静粛に願います。
○藤原節夫君(続) しかも、その採決の途上から始まった社会党の暴力、これによって委員長はついに負傷するに至ったのでありますが、その間、諸君は委員長に対して、採決を取り消せということをしばしば要求したではないか。採決を取り消せということは、採決が有効に行なわれたことを前提にしているのである。(拍手)その後に及びまして、議長裁断ということで、本日日程にのぼっております二法案以外の三法案について、委員会差し戻しという異例の措置が行なわれました。われわれは、五法案とも有効に採決が行なわれたと確信しております。ただ、議長の裁断は、三法案については十分の質疑が行なわれておらないから、質疑を追加しろということであります。われわれは、補充質問によって審議を補完したいということで、社会党の諸君に対して質問の追加を求めておるのであります。どうか社会党の諸君もこれに応じて審議に参加されんことを希望いたします。
 これがこの問題に対する経過のあらましでありますが、ただいま申し上げましたとおり、委員長は当然の職責を正しく実行したのにすぎないのであります。混乱のもとはことごとく社会党の暴力である。暴力によって国会の審議が行なわれないということである。これは議会政治以前の問題であります。委員会においては委員室を占拠し、委員長に傷害を与え、本会議においては牛歩戦術をとり、壇上にかけ登り、議長に対して悪口雑言の限りを尽くしておる。これが国権の最高機関の姿でありましょうか。ある母親は、新聞投書において、近ごろの国会のテレビは子供の教育上見せられないと言っておる。どうか諸君、反省してもらいたい。われわれは、社会党の諸君が静かに胸に手を当てて反省をし、ここにこの永山委員長解任決議案を撤回し、永山委員長とわれわれ自由民主党と全国民の前にえりを正して陳謝されんことを要請して、反対討論を終わります。(拍手)
○議長(清瀬一郎君) 山内広君。
  〔山内広君登壇〕
○山内広君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま上程されておりますところの内閣委員長永山忠則君の解任決議案に賛意を表明するとともに、その理由を明らかにしようとするものであります。(拍手)
 もとまり私は、永山忠則君に対しては、個人的には一片の私怨を抱くものでもありません。公人の立場上やむを得ないこととは申せ、私は事ここに至りましたことを真に悲しむものであります。では、内閣委員長としての永山忠則君に解剖のメスを加えますことをお許しいただきたいと存じます。
 永山君は明治三十年の生まれでありますから、お年はことし六十六歳、それにしてはたいへんにお若くお見受けいたします。宿舎は高輪宿舎でありまして、同僚の申されますところによると、いつも健康に留意されまして、毎日冷水浴を欠かしたことがないそうであります。健全なからだに健全な精神が宿るということで精進されておるとすればけっこうなことでありますけれども、同僚がよく言っておるのでありますけれども、そばに人がおっても平気でじゃあじゃあ水をかぶり、人の迷惑は一向に気にかけない、この態度が委員長としての彼のこれまでにとった態度にもよくうかがわれるのであります。いまにして思いますと、健康法として冷水浴をやったのではなく、強行採決の日に備えて、ひそかにスタミナをたくわえておったとも考えられるのであります。(拍手)
 ところで、問題の日の六月二十日でありますが、従来、ほとんど理事会、委員会ともに定時に開会されたことがなかったにもかかわらず、その日だけはどうしたことか、公報によりますと、十時委員会開会となっておりますので、私どもは九時四十五分にまいりますと、委員長は、委員長席にすでにもうどっかと着席しまして、正面の電気時計を見詰め、自民党の諸君も珍しく全員が出席しまして、音なしのかまえといったような静けさの中にありました。このことが収拾のつかない事態に発展しようとは、その瞬間には思い設けなかったのであります。
 永山君は、経歴を見ますと、国会議員に当選七回、そのほか村長に八回、県会議員が二回、市長等、政治家としての豊富な経験を持つばかりか、教育者として、あるいは学校長としての経験も積まれておるのであります。本来なら、民主主義がすでにからだに染まっているはずの体験の持ち主であるのであります。また、彼のその他の職歴等と考え合わせますと、すでに大臣としての肩書きを持っている人と、私には常識的に考えられるのでありますけれども、彼は、不幸にして、まだその肩書きを持つことができないのであります。その理由を、彼は、党内派閥の犠牲になっているとのみ思い込んでいるのであります。それも、あるいは真実かもしれません。しかし、自分の実力を何ら反省することなく、常に不満不平をかこっておるのであります。彼はこの出世主義に取りつかれまして、出世の糸口が見つかれば、それにもうすがりついてしまう、その機会を逸しまいといった、この気持ちのあらわれ、その執念が、あの二十日の強行採決となり、党の一部の圧力に屈して、委員長としての平静さを失ったと判断されるのであります。彼の性格に基因したこととは申しながら、彼の長い政治生命を晩年において一挙に失ったといろことは、本人のためにまことにお気の毒にたえないのであります。(拍手)
 さて、永山君は昨年の八月に、前委員長でありました中島茂喜君の後任としてこの重要ないすにつかれました。一見、温厚の人、気の弱い人と、最初は私の目にもそう映ったのでありますけれども、彼の実力をためす第一回目の試金石となりましたのは、いま田口議員からもお話のありましたとおり、昨年の十二月、いわゆる石炭国会と呼ばれました四十二国会において、公務員の給与関係の審議にあたりまして、彼はその本性を遺憾なく露呈したのであります。その経過については、もう繰り返すことはいたしませんが、それ以来私どもは、この永山さんはなかなか油断のならない人として警戒するようにならざるを得なくなったのであります。
 いよいよ本国会を迎えまして、内閣委員会の審議はどうやら順調に進行してまいりました。しかるに六月十八日、社会労働委員会のあの混乱が、ここにも波及しまして、事態は急変いたしました。二十日を迎えて、いよいよその最高の事態になったのであります。この際とった委員長としての永山君の態度、行動につきましては、田口議員から詳細御説明がありましたので、私はあえて重複を避けますけれども、ただ、との際諸君の御理解を深めていただかなければならぬ点があるのであります。当時、内閣委員会に付託されておりました案件は、あのいわゆる問題の五つの法案のほかに、もう二件の案件があったのであります。したがって、永山君が早目に全議案を議了したい、そういう気持ちからおやりになったとするならば、この二法案を加えて、全議案の七法案をなぜ一挙に解決しようとしなかったのか、この点であります。すなわち、との残された二法案というのは中小企業省設置法案、これは永井勝次郎君外三十名の提出にかかわるものであります。そのほか、首都建設問題調査会設置法案、これは中島巖君外十二名提出のものであります。いずれも、これは日本社会党議員より提案されたものであります。永山委員長のとった態度は、まさに自党の議員の提案にかかわるものならば強行採決もあえて辞さないけれども、他党のものならばどうなってもいいという、まことに党利党略以外の何ものでもない。公平な議事運営を義務づけられておる委員長としては、全くの欠格者であると断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 さらにもう一点申し上げなければならないことは、内閣委員会混乱の収拾策として、議長裁定にも見られるとおり、建設省設置法の一部改正と旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法の二案と、その他の三法案とは確かに若干区別を要する、取り扱い上の性格を異にしておることは私も認めます。前者の二法は、一応は委員会の議題に供されたものでありますけれども、後者に至っては全く議題に供されたととがなかったからであります。かりに五法案を一括採決するとしても、委員長の発言は当然議題に供された建設省設置法の一部改正案外四法案と、その主題を建設省設置法に置くべきことは、いままでの例からもそうであります。当然の私どもの常識的考え方でもあります。しかるに、あの日あのとき、近くにおった人が耳にいたしましたのは、傍聴席から入ってきた委員長は、まずその発言を国民の、と高く手をあげて、そのあとは混乱によって全く聞き取れなくなりましたけれども、彼の意識的な意図は明らかに国民の祝日の改正案に主目的があり、その他は毒食わばさらまでのさらであることはきわめて明瞭であります。(拍手)その後マスコミも、国民の祝日外何件といった表現を用いまして、国民の祝日の改正は自民党は熱心であるけれども、社会党が反対するので実現ができないといったような巧みなPRに利用しておることはきわめて明瞭であり、永山君はみずからも進んでこれを利用しようとしたのであります。永山君をしてこの執念にかり立てた背後の力は一体何でありましょうか。すなわち復古調のムードに便乗して軍国主義の復活をねらう反動勢力を代弁したものであり、彼の持つ思想もファシズム以外の何ものでもないと断ぜざるを得ません。(拍手)これが永山君の解任を求める有力な理由の一つであります。
 私は国民のこぞって祝い合えるような建国記念日を持つことには、もとより賛意を表するものでありますけれども、それは敗戦を契機として生まれかわった平和日本の建設のためにふさわしい、意義のある日であり、平和を求める多くの日本国民の胸間に触れるものであらねばなりません。(拍手)しかるに、軍国主義の復活をねらう一部の運動に動かされて、史実に照らしても根拠のない紀元節を、そのまま再現しようとすることには私は断固として反対せざるを得ないのであります。(拍手)したがって、この建国記念日は、広く国民の意見を聞き、国会においても慎重審議を尽くすべき重要な問題であります。それを議題にも供せず、したがって何ら審議にもかけない議員提出のものを、混乱、激突のうちに採決しようとは、真に言語道断といわなければなりません。(拍手)国民の祝日は、現在の国民のみならず、将来にわたる、子孫も末長くともに祝い合えるものであらねばなりません。ここに思いをいたすことなく、日本の将来の歴史に一大汚点を残すようなことをあえて断行しようとした、ファシズムの手先と成り下がった永山君を、私どもは委員長としていただくことはできないのであります。(拍手)
 次に、議長の裁定案なるものについても明らかにしておく必要を感ずるのであります。すなわち、議長は、委員長が一括採決したと称する五法案、建設省設置法の一部を改正する法律案、旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案の二案は審議を終わったものとして一括議題に供し、農林省設置法の一部を改正する法律案、防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案及び国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案の三案は、内閣委員会に差し戻しになりました。このことは前にもちょっと触れたとおりであります。一体、前者の二案と後者の三案とは、審議上いずこにどれだけの違いがあったのでありますか。なるほど、委員会の会議録によりますと、建設省設置法については藤原議員が二、三分間、旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案については保科議員がほんの一言触れでいるのみでありまして、野党たる社会党はもちろん、民社の委員もいまだ質疑はいたしておらないものであります。これらは、質疑はできなかったものではなく、大体の審議日程も話し合いがついておったのでありますが、十八日の社労の混乱が波及した結果で、一時停滞したのみであります。内閣委員会関係としては、委員長さえ冷静であれば、二十日の内閣委員会の混乱は十分避け得られる情勢にあったのであります。議長がこの二法案の審議を了したものと考えられたことは、まことに不可解でなりません。(拍手)後者の三案は、委員会としては一度も議題に供されたとともないのですから……
○議長(清瀬一郎君) 山内君、結論を急いでください。
○山内広君(続) これは、もちろん委員会に差し戻されることは当然でありますが、前者の二法案もあわせて、五法案ともに委員会審議に差し戻すべきものと、私は強く信ずるものであります。永山委員長は、何を血迷ったのか、この三案ともあわせて強行突破をはかりました。内閣委員会にあえて火を放ち、その混乱とどさくさにまぎれ、火事場どろぼうをあえてせんとする永山委員長の悪質な強行採決が、今日のこの国会の混乱を招いた有力な原因となったのであります。永山君を委員長としてとどめておくことは、与党である大政党の自民党の名誉のためにも、とるべき態度ではないと思います。すみやかに解任すべきものと信じます。
 以上をもって、内閣委員長永山忠則君解任決議案の賛成の討論を終わりといたします。(拍手)
○議長(清瀬一郎君) 西村関一君。
  〔西村関一君登壇〕
○西村関一君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました本決議案に対し、賛成の討論を行なおうとするものでございます。(拍手)
 私は、永山忠則先生とは所属政党は違いますが、宿舎も同じであり、朝晩顔を合わせておりまして、親しくお交わりをいたしております。先輩として尊敬もいたしているのでありますが、公人の立場から、同じ国政に参与する立場にある者といたしまして、永山さんがこれまで内閣委員長として、委員会の議事運営に対してとられてきた事実を振り返ってみますると、また特に去る六月二十日におとりになりました処置について考えますと、田口誠治君提出の本解任決議案に賛成する決意をいたさねばならなくなったことをはなはだ遺憾に思うものであります。
 そもそも、委員長というものは、国会法や衆議院規則の定めによれば、「委員会の議事を整理し、秩序を保持し、委員会を代表する」ものであります。したがって、委員長は、その権限を行使するにあたっては、あくまで厳正中立で、一党一派に偏してはならないと私は思うのであります。しかるに六月十九日、内閣委員会理事会を午後開くということで、社会党委員を待たせておきながらついに開かず、夜の八時半になってから、きょうはやらないと通告したまま、何らの御措置もありませんでした。翌二十日午前九時半ごろ、社会党の理事や委員が理事会を開催を要求するため委員会室に入りましたときは、すでに、ふだんはあまり顔を見せない自民党の委員諸君が一ぱい詰めかけており、緊迫した空気が漂うておりました。永山委員長が、午前十時ごろ、うしろのドアから委員会室に入ってこられたとたんに、防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案をはじめ、内閣提出及び自民党議員提出の五法案を、附帯決議までつけて、あっという間に強行採決するという暴挙をあえて行なったのであります。しかも、これらの五法案を議題として、委員長の発議によっていずれも質疑を打ち切り、直ちに採決を行なったという。これだけのことを一瞬の間にやってのけるということは、どんなに巧みな手品師でもできるものではありません。まして永山委員長は、この間、十九日以来社会党の委員に対しては何らの説明もしてこられなかったのであります。私はこれでは、委員会の議事を整理し、秩序を保持する委員長の権限が正しく行使されたとは思えないのであります。永山委員長は、議事運営について厳正中立を欠き、理不尽な議事進行を行ない、国会に一大汚点を加えたといわざるを得ないのであります。(拍手)
 私は、民主主義というものは、少数は多数に従うという原理の上に存在すると思います。しかしそれには、多数派は少数意見を尊重するということがなければ成り立たないと思うのであります。論議を尽くした上で討論採決を行なう場合に、少数者は多数者に従うことは当然であると思うのであります。国会の正常化は、与野党がお互いに心して、おのおのの良識に従い、この民主主義の初歩的慣行を打ち立てるよう努力することから始まると思うのであります。私は、このことのために相当努力してこられた与党の委員長もおられることを承知しております。私は、永山委員長もその一人であったと信じたいのであります。しかるに、今回の暴挙は、何としても残念でなりません。防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案、旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案及び国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案などの法案については、国民の関心はきわめて強く、一十分な質疑を行なってその内容を国民の前に明らかにすることは、れわわれ国会議員の責任であると思うのであります。しかるに、これらに、対する十分な質疑、討論もさせず、少数意見を圧殺するということは、永山先生、きょうまで委員会審議の中であなたに協力いたしてまいりましたわれわれ野党側委員に対してあなたがおとりになった態度としては、まことに了解に苦しむものであります。あの二十日朝の内閣委員会の混乱は、まことに遺憾であります。私も深く責任を痛感いたしております。そして、その混乱の中であなたが倒れられたことに対し、深く御同情申し上げるものであります。しかしながら、あの時点で委員長があのようなことをなさったら、当然混乱が起こるということは、あらかじめおわかりになっていたのではないでしょうか。わかっていたけれどもやめられないという、委員長の意思以外の何ものかが働いて、故意に温厚な紳士永山忠則君を阿修羅のような姿に変えて、あえてあのような暴挙を敢行させたとしか考えられません。私は、ゆがめられた政党政治の非情に対し、痛憤を覚えずにはおれません。民主主義のルールを破った者はだれか。私は、永山先生のために悲しむものであります。涙をふるって、この解任決議案に賛成せざるを得ません。
 また、山内君も指摘されたように、内閣委員会には、この五法案のほかに、日本社会党から二法案が提出されています。しかるに永山委員長は、この二法案についての審議を行なわせず、今回の不法な強行採決の際にも、
 この二法案を切り離して、内閣提出及び自民党議員提出の五法案の一括採決をはかったのであります。このように、内閣提出外計五法案は質疑不十分のままで強行採決しようとし、社会党議員提出法案は審議も進めようとしない委員長の態度は、単に厳正中立を欠くのみでなく、民主主義の精神を尊重しない、政党の集団的利己主義のかいらいと断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 さらに、田口議員も申されたように、昨年の臨時国会において永山委員長のとられた態度であります。社会党の委員の留守中に、委員長は給与三法案と旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案の強行採決を行なった。永山委員長が議事進行にあたって十分に審議すべき事柄を尽くさず、委員長としての公正なる立場を守らず、少数意見を無視して、火事どろ式に民主主義を踏みにじる強行採決を行なったことが、今回はすでに二度目であるということであります。これでは内閣委員長としてはまさに落第であるといわなければなりません。しかも、このたびの国会の混乱にあたって、清瀬議長でさえ、国会正常化の条件の一つとして、あなたがあんなに無理をして委員会を通したという五法案のうち、三法案までが委員会に差し戻しされたではありませんか。これでは委員長の面目はまるつぶれであります。政治家は出処進退が大切であります。男なら男らしく、本解任決議案をまつまでもなく、退任さるべきではないでしょうか。(拍手)
 以上の観点に立ちまして、私は、まことに遺憾と思いますが、この永山忠則委員長の解任決議案に賛成をし、諸君の御協力を得たいと思うものであります。(拍手)
    ―――――――――――――
  討論終局の動議(竹山祐太郎君外二十二名提出)
○議長(清瀬一郎君) 竹山祐太郎君外二十二名より、討論終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。すなわち、竹山君外二十二名提出の討論終局の動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
○議長(清瀬一郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
○議長(清瀬一郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
○議長(清瀬一郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
○議長(清瀬一郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 三百二十三
  可とする者(白票) 百九十七
  〔拍手〕
  否とする者(青票) 百二十六
  〔拍手〕
○議長(清瀬一郎君) 右の結果、討論は終局するに決しました。(拍手)
    ―――――――――――――
 竹山祐太郎君外二十二名提出討論終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    安藤  覺君
      相川 勝六君    逢澤  寛君
      愛知 揆一君    青木  正君
      赤城 宗徳君    赤澤 正道君
      秋田 大助君    天野 公義君
      綾部健太郎君    荒舩清十郎君
      井出一太郎君    井原 岸高君
      井村 重雄君    伊藤 五郎君
      伊藤 郷一君    伊能繁次郎君
      飯塚 定輔君    生田 宏一君
      池田 清志君    池田正之輔君
      一萬田尚登君    稻葉  修君
      今松 治郎君    宇田 國榮君
      宇野 宗佑君    上村千一郎君
      植木庚子郎君    臼井 莊一君
      内田 常雄君    内海 安吉君
      浦野 幸男君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小川 平二君
      小沢 辰男君    小澤佐重喜君
      小澤 太郎君    尾関 義一君
      大石 武一君    大上  司君
      大久保武雄君    大沢 雄一君
      大野 伴睦君    大平 正芳君
      岡崎 英城君    岡田 修一君
      岡本  茂君    加藤 高藏君
      加藤常太郎君    賀屋 興宣君
      海部 俊樹君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      上林山榮吉君    神田  博君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐澤 俊樹君    仮谷 忠男君
      川野 芳滿君    菅野和太郎君
      木村 公平君    木村 俊夫君
      木村 守江君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    久保田藤麿君
      草野一郎平君    倉石 忠雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      黒金 泰美君    小泉 純也君
      小島 徹三君    小平 久雄君
      小山 長規君    纐纈 彌三君
      佐々木秀世君    佐々木義武君
      佐藤洋之助君    坂田 道太君
      櫻内 義雄君    笹本 一雄君
      薩摩 雄次君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      重政 誠之君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    周東 英雄君
      壽原 正一君    鈴木 正吾君
      鈴木 仙八君    鈴木 善幸君
      砂原  格君    瀬戸山三男君
      關谷 勝利君    園田  直君
      田川 誠一君    田口長治郎君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 榮一君    田中 龍夫君
      田邉 國男君    高橋清一郎君
      高橋  等君    高見 三郎君
      竹下  登君    竹山祐太郎君
      谷垣 專一君    中馬 辰猪君
      津雲 國利君    津島 文治君
      塚原 俊郎君    辻  寛一君
      渡海元三郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    富田 健治君
      内藤  隆君    中垣 國男君
      中島 茂喜君    中野 四郎君
      中村 幸八君    中村 寅太君
      中村庸一郎君    中山 榮一君
      中山 マサ君    永田 亮一君
      灘尾 弘吉君    二階堂 進君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西村 直己君    野田 卯一君
      野田 武夫君    野原 正勝君
      羽田武嗣郎君    橋本登美三郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      八田 貞義君    濱田 幸雄君
      濱地 文平君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林   博君
      原 健三郎君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福田 赳夫君
      福田 篤泰君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤枝 泉介君
      藤田 義光君    藤原 節夫君
      藤本 捨助君    藤山愛一郎君
      古川 丈吉君    保科善四郎君
      坊  秀男君    星島 二郎君
      細田 吉藏君    堀内 一雄君
      本名  武君    前尾繁三郎君
      前田 正男君    前田 義雄君
      松浦周太郎君    松永  東君
      松野 頼三君    松山千惠子君
      三木 武夫君    水田三喜男君
      南好  雄君    宮澤 胤勇君
      村上  勇君    毛利 松平君
      森   清君    森下 國雄君
      森田重次郎君    八木 徹雄君
      保岡 武久君    山手 滿男君
      山中 貞則君    山村新治郎君
      山本 猛夫君    吉田 重延君
      米田 吉盛君    米山 恒治君
      早稻田柳右エ門君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    赤松  勇君
      足鹿  覺君    有馬 輝武君
      淡谷 悠藏君    井伊 誠一君
      井手 以誠君    猪俣 浩三君
      石川 次夫君    石橋 政嗣君
      石山 權作君    板川 正吾君
      稻村 隆一君    緒方 孝男君
      大柴 滋夫君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 利春君
      岡本 隆一君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    片島  港君
      勝澤 芳雄君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    川俣 清音君
      川村 継義君    河上丈太郎君
      河野  正君    木原津與志君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保田鶴松君    久保田 豊君
      栗原 俊夫君    栗林 三郎君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      小林 ちづ君    小松  幹君
      兒玉 末男君    五島 虎雄君
      河野  密君    佐々木更三君
      佐野 憲治君    島上善五郎君
      島本 虎三君    下平 正一君
      東海林 稔君    杉山元治郎君
      鈴木茂三郎君    田口 誠治君
      田中織之進君    田中 武夫君
      田邊  誠君    田原 春次君
      多賀谷真稔君    高田 富之君
      高津 正道君    滝井 義高君
      楯 兼次郎君    坪野 米男君
      堂森 芳夫君    中澤 茂一君
      中村 重光君    中村 高一君
      中村 英男君    永井勝次郎君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      二宮 武夫君    西村 関一君
      西村 力弥君    野原  覺君
      芳賀  貢君    長谷川 保君
      畑   和君    原   彪君
      日野 吉夫君    肥田 次郎君
      平岡忠次郎君    広瀬 秀吉君
      細迫 兼光君    堀  昌雄君
      前田榮之助君    松井 政吉君
      松井  誠君    松原喜之次君
      松前 重義君    三木 喜夫君
      三宅 正一君    武藤 山治君
      村山 喜一君    森島 守人君
      八百板 正君    八木 一男君
      矢尾喜三郎君    安井 吉典君
      安平 鹿一君    柳田 秀一君
      山内  広君    山口丈太郎君
      山口 鶴男君    山田 長司君
      山中 吾郎君    山中日露史君
      山花 秀雄君    山本 幸一君
      湯山  勇君    横路 節雄君
      吉村 吉雄君    渡辺 惣蔵君
      井堀 繁男君    稲富 稜人君
      受田 新吉君    春日 一幸君
      佐々木良作君    田中幾三郎君
      玉置 一徳君    西尾 末廣君
      西村 榮一君    門司  亮君
      本島百合子君    川上 貫一君
      志賀 義雄君    谷口善太郎君
     ――――◇―――――
○議長(清瀬一郎君) 内閣委員長永山忠則君解任決議案につき採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
○議長(清瀬一郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
○議長(清瀬一郎君) 投票未済の方は、どうかすみやかに御投票を願います。
  〔投票継続〕
○議長(清瀬一郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
○議長(清瀬一郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
○議長(清瀬一郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 三百二十四
  可とする者(白票)  百二十七
  〔拍手〕
  否とする者(青票)  百九十七
  〔拍手〕
○議長(清瀬一郎君) 右の結果、内閣委員長永山忠則君解任決議案は否決せられました。(拍手)
    ―――――――――――――
 島上善五郎君外四名提出内閣委員長永山忠則君解任決議案を可とする議員の氏名
      安宅 常彦君    赤松  勇君
      足鹿  覺君    有馬 輝武君
      淡谷 悠藏君    井伊 誠一君
      井手 以誠君    猪俣 浩三君
      石川 次夫君    石橋 政嗣君
      石山 權作君    板川 正吾君
      稻村 隆一君    緒方 孝男君
      大柴 滋夫君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 利春君
      岡本 隆一君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    片島  港君
      勝澤 芳雄君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    川俣 清音君
      川村 継義君    河上丈太郎君
      河野  正君    木原津與志君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保田鶴松君    久保田 豊君
      栗原 俊夫君    栗林 三郎君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      小林 ちづ君    小松  幹君
      兒玉 末男君    五島 虎雄君
      河野  密君    佐々木更三君
      佐野 憲治君    島上善五郎君
      島本 虎三君    下平 正一君
      東海林 稔君    杉山元治郎君
      鈴木茂三郎君    田口 誠治君
      田中織之進君    田中 武夫君
      田邊  誠君    田原 春次君
      多賀谷真稔君    高田 富之君
      高津 正道君    滝井 義高君
      楯 兼次郎君    坪野 米男君
      堂森 芳夫君    中澤 茂一君
      中村 重光君    中村 高一君
      中村 英男君    永井勝次郎君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      二宮 武夫君    西村 関一君
      西村 力弥君    野原  覺君
      芳賀  貢君    長谷川 保君
      畑   和君    原   彪君
      日野 吉夫君    肥田 次郎君
      平岡忠次郎君    広瀬 秀吉君
      細迫 兼光君    堀  昌雄君
      前田榮之助君    松井 政吉君
      松井  誠君    松原喜之次君
      松前 重義君    三木 喜夫君
      三宅 正一君    武藤 山治君
      村山 喜一君    森島 守人君
      八百板 正君    八木 一男君
      矢尾喜三郎君    安井 吉典君
      安平 鹿一君    柳田 秀一君
      山内  広君    山口丈太郎君
      山口 鶴男君    山崎 始男君
      山田 長司君    山中 吾郎君
      山中日露史君    山花 秀雄君
      山本 幸一君    湯山  勇君
      横路 節雄君    吉村 吉雄君
      渡辺 惣蔵君    井堀 繁男君
      稲富 稜人君    受田 新吉君
      春日 一幸君    佐々木良作君
      田中幾三郎君    玉置 一徳君
      西尾 末廣君    西村 榮一君
      門司  亮君    本島百合子君
      川上 貫一君    志賀 義雄君
      谷口善太郎君
 否とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    安藤  覺君
      相川 勝六君    逢澤  寛君
      愛知 揆一君    青木  正君
      赤城 宗徳君    赤澤 正道君
      秋田 大助君    天野 公義君
      綾部健太郎君    荒舩清十郎君
      井出一太郎君    井原 岸高君
      井村 重雄君    伊藤 五郎君
      伊藤 郷一君    伊能繁次郎君
      飯塚 定輔君    生田 宏一君
      池田 清志君    池田正之輔君
      一萬田尚登君    稻葉  修君
      今松 治郎君    宇田 國榮君
      宇野 宗佑君    上村千一郎君
      植木庚子郎君    臼井 莊一君
      内田 常雄君    内海 安吉君
      浦野 幸男君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小川 平二君
      小沢 辰男君    小澤佐重喜君
      小澤 太郎君    尾関 義一君
      大石 武一君    大上  司君
      大久保武雄君    大沢 雄一君
      大野 伴睦君    大平 正芳君
      岡崎 英城君    岡田 修一君
      岡本  茂君    加藤 高藏君
      加藤常太郎君    賀屋 興宣君
      海部 俊樹君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      上林山榮吉君    神田  博君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐澤 俊樹君    仮谷 忠男君
      川野 芳滿君    菅野和太郎君
      木村 公平君    木村 俊夫君
      木村 守江君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    久保田藤麿君
      草野一郎平君    倉石 忠雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      黒金 泰美君    小泉 純也君
      小島 徹三君    小平 久雄君
      小山 長規君    纐纈 彌三君
      佐々木秀世君    佐々木義武君
      佐藤洋之助君    坂田 道太君
      櫻内 義雄君    笹本 一雄君
      薩摩 雄次君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      重政 誠之君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    周東 英雄君
      壽原 正一君    鈴木 正吾君
      鈴木 仙八君    鈴木 善幸君
      砂原  格君    瀬戸山三男君
      關谷 勝利君    園田  直君
      田川 誠一君    田口長治郎君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 榮一君    田中 龍夫君
      田邉 國男君    高橋清一郎君
      高橋  等君    高見 三郎君
      竹下  登君    竹山祐太郎君
      谷垣 專一君    中馬 辰猪君
      津雲 國利君    津島 文治君
      塚原 俊郎君    辻  寛一君
      渡海元三郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    富田 健治君
      内藤  隆君    中垣 國男君
      中島 茂喜君    中野 四郎君
      中村 幸八君    中村 寅太君
      中村庸一郎君    中山 榮一君
      中山 マサ君    永田 亮一君
      灘尾 弘吉君    二階堂 進君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西村 直己君    野田 卯一君
      野田 武夫君    野原 正勝君
      羽田武嗣郎君    橋本登美三郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      八田 貞義君    濱田 幸雄君
      濱地 文平君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林   博君
      原 健三郎君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福田 赳夫君
      福田 篤泰君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤枝 泉介君
      藤田 義光君    藤原 節夫君
      藤本 捨助君    藤山愛一郎君
      古川 丈吉君    保科善四郎君
      坊  秀男君    細田 吉藏君
      堀内 一雄君    本名  武君
      前尾繁三郎君    前田 正男君
      前田 義雄君    益谷 秀次君
      松浦周太郎君    松永  東君
      松野 頼三君    松山千惠子君
      三木 武夫君    水田三喜男君
      南好  雄君    宮澤 胤勇君
      村上  勇君    毛利 松平君
      森   清君    森下 國雄君
      森田重次郎君    八木 徹雄君
      保岡 武久君    山手 滿男君
      山中 貞則君    山村新治郎君
      山本 猛夫君    吉田 重延君
      米田 吉盛君    米山 恒治君
      早稻田柳右エ門君
     ――――◇―――――
○議長(清瀬一郎君) この際、午後二時まで休憩いたします。
   午後零時五十三分休憩
     ――――◇―――――
   午後二時三十三分開議
○副議長(原健三郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 建設省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案(小笠公韶君外十五名提出)
○副議長(原健三郎君) 日程第一、建設省設置法の一部を改正する法律案、日程第二、旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案、右両案を一括して議題といたします。
○副議長(原健三郎君) 委員長の報告を求めます。内閣委員会理事岡崎英城君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔岡崎英城君登壇〕
○岡崎英城君 ただいま議題となりました両案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、建設省設置法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案の要旨は、第一に、本省の所掌事務のうち、地方建設局の分掌する事務の範囲を拡大するとともに、計画管理部を新設し、企画室を廃止すること、第二は、建設研修所を建設大学校に改めることであります。
 本案は二月五日本委員会に付託され、二月二十八日政府より提案理由の説明を聴取し、六月十九日質疑に入り、二十日、質疑を打ち切りましたところ、施行期日についての修正案が提出され、採決の結果、(発言する者あり)修正案のとおり修正決議すべきものと決定いたしました。
 次に、旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案について申し上げます。
 本案の要旨は、旧金鵄勲章年金受給者のかつて受けていた経済的処遇が失われ、かつ、老齢者については、生活能力が低下している状況にかんがみ、この法律施行の際生存していた六十歳以上の者及び今後六十歳に達した者に対し、特に一時金として、昭和三十八年四月一日から、一律に七万円を支給しようとするものであります。
 本案は、小笠公韶君外十五名の提出にかかるもので、一月二十三日本委員会に付託、二月十九日提案理由の説明を聴取し、質疑を行なってまいりましたが、六月二十日、質疑を打ち切りましたところ、一時金について、受給権は昭和三十八年四月一日から生ずることとし、これが支給は昭和三十九年四月一日から開始する旨の修正案が提出され、内閣の意見を述べる機会を与えた後、採決の結果、修正案のとおり修正議決すべきものと決定いたしました。
 なお、本案に対し、金鵄勲章一時賜金保持者にも同様の措置を適用すべきである等とする旨の附帯決議を付しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
○副議長(原健三郎君) これより建設省設置法の一部を改正する法律案について質疑を行ないます。順次これを許します。浦野幸男君。
  〔浦野幸男君登壇〕
○浦野幸男君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となっておりまする建設省設置法の一部を改正する法律案について、建設大臣に対し二、三質問をいたしたいと思います。
 まず第一に、この改正案におきましては、現在建設省の直轄事業の実施機関である地方建設局を、建設行政の総合的な実施機関として改革せんといたしておるのでありまするが、公共投資の拡充強化が現下の急務とされておる現状にかんがみ、河川、道路、住宅等公共投資の中核をになっておる建設省において、所管事業の実施について万全が期せられているかいなかは重大な関心事であります。この趣旨から、この改正案が提出されるに至った理由を明らかにされたいのであります。
 次に、建設本省の事務が大幅に地方建設局へ委譲された場合には、国民あるいは地方公共団体の立場からは二重行政となって、かえってマイナスの面が大きいのではないかと心配する向きもあるが、この点に関する十分な御説明を伺いたいのでございます。
 次に、地方建設局に分けて事務を委譲した場合には、局ごとに事務の処理方法が異なり、したがって、地域間において行政運営上の不均衡を生ずるおそれがあると思われるが、この点建設大臣はどのように考えておられるか。
 以上、三点について明快な御答弁をお願いいたします。(拍手)
  〔国務大臣河野一郎君登壇〕
○国務大臣(河野一郎君) お答えをいたします。
 第一問の、設置法改正の理由を明らかにせよということのようでございますが、本案提出の際に詳細は御説明申し上げたつもりでございますが、御承知のとおり、建設省といたしましては、従来の地方建設局はみずから実施いたしておりまする所管の監督指導でございましたのを、この程度では、ただいまもお話しになりましたとおりに、今後公益的な投資がだんだんふえてまいりまして、非常に事業が多くなりますので、指導行政に大幅に切りかえてまいりまして、全国各府県、市町村に対する補助等を、現地においてこれを行なうことのほうが適切であるという点に重点を置きまして、この改正案を実行いたしたいと思うのでございます。
 第二は、今回の改正によって二重行政になりはせぬかということでございますが、この点はしばしば議論のあるところでございますし、行政指導をあやまちますと、そういうふうにおちいるおそれのあることでございますので、特に私といたしましては注意いたしまして、なるべくとの改正によりまして本質的に大幅に地方に委譲する。そして現地においてそれぞれ処理ができるようにしたいと思います。
 次の質問の、地域によって違った点が出てきはせぬかということでございますが、元来が御承知のとおり、補助、助成等は、いずれも法律にのっとりまして、一定の規格のもとにやっておることでございますから、これが地域によってばらばらになるということはないはずでございますし、また、これらはこの一定の基準に準拠いたしまして地方でそれぞれ処理ができる、本省までおいでいただかぬでも、地方で処理のできるように、物心両面十分地方を充実いたしまして、やってまいりたいと考えておる次第でございます。(拍手)
○副議長(原健三郎君) 岡本隆一君。
  〔岡本隆一君登壇〕
○岡本隆一君 私は、日本社会党を代表いたしまして、建設省設置法の一部を改正する法律案に対し、質問をいたしたいと存じます。
 まず第一に、本法案の審議の経過について委員長代理に質問をいたしたいと思います。
 先ほど来の論議を聞いておりますと、その日の委員会はまことに異様なものでございます。委員会へうしろの入り口からこそこそと、まるでどろぼうネコのようなやり方で入ってきた委員長が、委員長席に歩み寄ろうともしないで、入り口で何やらわけのわからないことを叫び、それに呼応したととろの与党の委員諸君が万歳万歳と叫んだ由でありますが、それでは全く委員会のていをなしておりません。そんなことで五つもの重要法案の採決が行なわれたと強弁するに至りましては、まことにさたの限りであります。議会政治の破壊行為であります。(拍手)しかも、五法案のうち、国民の祝祭日に関する法律案など三件は、委員会審査は全然行なわれておらない。さらに建設省設置法改正案等の二件も、委員会の質疑は与党の八百長質問が一名ずつであって、野党の質問は全然行なわれておらないのであります。批判政党である反対党の質疑を全然許さないで採決を行なうなどということは、全く言論の封殺であります。きのうの議長の本会議における態度もこれであります。国会の最高の権威であるべきはずの議長が、議場で陳謝したり取り消したりしなければならないようなことをやるから、国会がどのように混乱し、国民の不信を招くのであります。(拍手)さすがに世論をおそれたのでありましょう。議長は、強行採決が行なわれた内閣委員会の五法案のうち、国民祝祭日等三法案は採決を有効と認めないで内閣委員会に差し戻すとの裁断を下しました。けだし、わが国議会史に先例のないことでありますが、このような乱暴な採決を行なったことは、委員長の重大な失態であります。議会人としてはこの土もない恥辱であるといわなければなりません。委員長並びに強行採決に協力された内閣委員諸君は、これを一体どう解釈しておられるのか。先日の暴力事件で、大森懲罰委員長はいさぎよく職を辞してその責任を明らかにされましたが、永山委員長はその不明の責任をいかなる形でおとりになりますか。ただいま委員長解任要求決議案は否決されましたが、私の敬愛しておる永山さんは、それに便乗してのんべんだらりと居すわろうなどという、さもしい根性は持っておられないと思うのであります。委員長代理から、建設省設置法改正案はこれで委員会で審議が尽くされたと言われるのか、さらにまた、他の三法案差し戻しと委員長の責任についての解釈をお答え願いたいと思うのであります。
 次に、法案の内容についてお尋ねをいたします。
 本法案は、河川、道路、住宅等のわが国の立ちおくれた社会資本を充実するため、その事業の推進をはかるために、地方建設局の機構を強化することを第一の目的といたしております。そのため、地方建設局の企画室を廃止し、計画管理部を新設しようといたしております。ところで、この種の国の行政運営のあり方につきましては、現在臨時行政調査会で調査審議が行なわれており、その結論がおそくも来年三月までには明らかにされることになっているのであります。今回の地方建設局への事務委譲のごとき行政改革は、この調査の結論を待つのが妥当であると考えられますが、どうして性急にこれを行なおうとされるのか、総理よりお答えを願いたいと思うのであります。
 さらにまた、今回の地建への事務委譲は、従来の現業部門的地建の性格を行政官庁的性格に改めまして、地方建設局を小型本省化にしようといたしておるのであります。最近、政府は行政の広域化に名をかりまして、地方公共団体の権限を引き揚げ、あるいは地方公共団体の事務処理に繁雑な統制を加えまして、中央集権を強化する傾向が著しく、行政の簡素化、能率化に反することがはなはだ多いのは、まことに残念に思うのであります。今回の事務委譲も建設行政の中央集権化となり、地方自治を大きく阻害するおそれなしとしないのでありますが、総理の御所見を承りたいと思うのであります。
 次に、地建への事務委譲の成果について、河野建設大臣にお尋ねをいたします。かつて河野さんは農林大臣に就任されますと、直ちに肥料の値下げをやるんだ、こういうことを言って肥料会社の肝を冷やさせ、二回目に農林大臣に就任されましたときは、砂糖の専売をやると言って製糖業者をふるえ上がらせたのであります。しかしながら、いずれもたいした成果をあげることはできなかったのであります。このたび建設大臣になられますと、中小建設業者を育成するんだ、こう言って大建設業者の目玉をくりくりさせておられます。建設大臣就任以来、次々と巧みに民意をつかまえた着想の発表によりまして、その実行力とともになかなか好評さくさくの河野さんではありますが、時としてはまたなかなか政治的な発言がその中に織り込まれております。河野一郎ここにありといった調子で、大臣として常に行政の中でスポットライトを浴びていないと気が済まない、こういうところがその動きの中にうかがわれるのであります。日ごろ委員会でも、政府委員への質問まで自分が進んで答弁を買って出られまして、あり余るエネルギーをもてあましておられるかのように見える河野さんであります。何でも自分でやらぬと承知ができぬ、こういうふうな河野さんが、はたして地方建設局にいろいろなことがまかし切れるかどうか、私は大いに危惧を抱くのであります。(拍手)せっかく本案によりまして地建への事務委譲が行なわれましても、河野さんのにらみをおそれて、一々本省の判断を仰ぐというようなことになったり、あるいは地方の陳情競争が、やはり河野さんにもお願いしなきゃというようなことになって、本省から逆に地建事務への干渉が行なわれるというようなことになりますと、実質的な二重行政となりまして、弊害はさらに大きくなると思うのでありますが、建設大臣の御所見を承りたいと思うのであります。(拍手)
 次に、建設研修所の建設大学校への格上げに関連いたしまして、建設関係職員の人つくりの問題につきまして、建設大臣並びに大蔵大臣にお尋ねをいたします。
 池田内閣の高度経済成長政策は、立ちおくれた日本の産業基盤の急速な強化を要求しております。それだけに、建設予算の伸びも、昨年の当初予算に比べ、三千八百七十二億と、約一一%の伸びを本年は示しております。そして河川、道路等の公共事業は著しく増加をいたしまして、建設業界はわが世の春をうたい、本年夏のボーナスは建設業界が他産業の筆頭をいくといったところの好況を呈しておるのであります。そのために、建設関係の技術者は著しく不足いたしまして、業者はこれを充足するために、国及び地方公共団体の建設関係職員をぐんぐん高給をもって引き抜いていっておるのであります。かくて、技術者不足は特に行政機関の中に著しいことが、本法案改正の理由の一つになっておると思うのでありますが、建設関係職員の不足数は一体どの程度であるのか、政府関係機関における充足率、地方公共団体関係における充足率、さらにまた本改正によりまして、何年計画でこれをどういうふうな形で解決されようとされるのか、その年次計画をお聞かせ願いたいと思うのであります。
 水は土地の低きについて流れていきますが、人は給与の高きについて流れていきます。建設関係職員の人不足を解決するために建設大学校を設置し、技術職員を幾ら養成いたしましても、そのしりから練達した職員を業界から引き抜かれ、はては公社、公団からまで引き抜かれていくような現状では、全くさいの川原で石を積んでいるのにひとしいのであります。これは公務員給与と民間給与との間の大きな格差のなすところでありますが、大蔵大臣はこの矛盾をいかにして解決していかれるつもりでありますか、御方針を承りたいと思うのであります。
 最後に、建設労働者の就労条件について労働大臣にお尋ねをいたします。建設事業は、その長い慣習と事業の性格のゆえをもちまして、他の産業とは非常に異なった労働条件をもって労働者を雇用いたしております。いわゆる下請制度がこれであります。したがって、大工、左官などの建築労働者は末端まで請負制度をもって働き、これらの労働者には労働基準法はあってなきがごとくになっております。また、土建業界にはいまもって飯場の制度がありまして、ときとしては昔のタコ部屋そのままの姿が残されているのであります。建設労働者の雇用形態は社外工であり、臨時工の姿であります。大林、清水、鹿島など、いかに大きな建設業者の工事に従事いたしましても、幾段階かの下請業者に雇用された社外工で、その身分は日雇い労働者としてきわめて不安定であります。そうして、二重、三重の中間搾取をもってきわめて低賃金となるのであります。その業種の現場従業員が全部社外工であり、臨時工であるなどという就労状況はほかにその例を見ないのでありますが、労働大臣はいかにお考えになりますか、これをどう是正していこうとされますか、御所見を承りたいと思います。
 また、これらの労働者は現場から現場へと工事を迫って移動しますので、その住環境はきわめて劣悪であります。トタン屋根とベニヤ一枚の小屋がけに住んで、それは人間の住まいとも思われません。現在、事業附属寄宿舎規程で、この種の第二種寄宿舎の基準を定めておりますが、それには建築物の質の基準には何ら触れておらないのであります。組み立て住宅が著しく発達いたしてまいりました現段階では、これらの労働者の移動寄宿舎も、もっと人間らしいものに改めることができるはずでありますが、労働大臣には、基準を高くして、建設労働者の住生活の改善に努力される必要があると思うのでありますが、お答えを願いたいと思うのであります。
 建設業がその事業の性格上、他の産業と同じような形で労働基準法を適用することの困難なことはわかります。しかしながら、それを口実にいたしまして、今日のごとき不当にして封建的な労働条件を見すごしにするということは、許されるべきことではございません。高度経済成長政策のもと、世はまさに建設ブームであります。都市に、農村に、道路、住宅、河川工事と、国土はいま開発のつちの音に満ちております。そのブームの中で莫大な利益をあげている建設業者が、労働者を前近代的な労働条件をもって雇用しているなどということは、人道上の問題であります。政府はこの際、建設労働法ともいうべきものを制定して、不当なる労働条件にあえぐ建設労働者の保護を強化すべきであると思うのでありますが、労働大臣の御所見を承りたいと思うのであります。
 以上をもって、私の質問を終わります。(拍手)
  〔岡崎英城君登壇〕
○岡崎英城君 ただいまの御質問にお答えを申し上げます。
 六月二十日の内閣委員会の情勢からいたしまして、永山委員長がとられた処置は適切であったと信じます。(拍手)
  〔国務大臣池田勇人君登壇〕
○国務大臣(池田勇人君) お答え申し上げます。
 わが国の現状から申しまして、道路、河川、住宅等、社会資本の弱体は、経済的にも社会的にも、非常に憂慮すべき状態でございます。政府といたしましては、この現状を一日も早く打開いたしたいと念願し、公共投資は政府の最重点施策としてまいっておるのであります。このために、臨時行政調査会の答申を待つことは適当でない、早く処理すべきと考えまして、法案を提出いたした次第でございます。
 なお、今回の建設省設置法の一部を改正する法律案は、建設省内部の事務の配分でございまして、いわゆる建設事務の増大に伴いまして、内部における合理的、円滑化のために必要と考えまして、御審議願っておる次第でございます。(拍手)
  〔国務大臣河野一郎君登壇〕
○国務大臣(河野一郎君) お答え申し上げます。
 二重行政の弊をなくするようにということでございますが、この点は、先ほどお答え申し上げたと同じでございますが、なお、私のことについていろいろ御注意いただきましたが、十分注意いたします。
 第二の建設技術者の点について、だんだんお話がありました。お話のとおり、建設技術者は、事業が増大いたしております関係から、官民ともに不足いたしております。そこで、建設省といたしましては、お話しのように、建設大学校をつくりまして、これによりまして、建設省内の技術者の再教育ないしは一般の者に対して十分に教育をして、これに充足するようにいたしたい。なおまた、いろいろ年次計画その他不足数等についても、お話しがございましたが、これらにつきましては、別に年次計画を立ててやるところまでまだ行っておりません。十分注意をしてこの充足をはからなければならぬということにつきましては、私も心しておるところでございまして、お話しのとおりにいたしたいと考えます。配分につきましては、いま申し上げましたとおりに、まだ何ぶん急激に充足してまいっておりまする関係から、再教育等をいたして、そうしてこれらに充てていくようにいたしたいと考えております。(拍手)
  〔国務大臣田中角榮君登壇〕
○国務大臣(田中角榮君) 公務員の給与が民間の給与に比べましてかなり低いというために、国費でせっかく養成をしました技術屋が民間にとられてしまうということに対して、公務員と民間給与の格差に対してどう考えるかということでございます。この問題につきましては、技術職員の給与の改善につきまして、人事院の科学的、専門的調査の結果を待ちまして検討、善処をいたしたいと考えておるわけであります。(拍手)
  〔国務大臣大橋武夫君登壇〕
○国務大臣(大橋武夫君) 建設業は御説のごとく、労働行政の面におきましてもいろいろと問題のある業種でもございますので、労働基準行政としては重点的に取り上げ、特に強制労働の排除はもとより、災害防止、賃金支払いの確保、寄宿舎の安全衛生の確保等につきましては強力な監督を実施いたしておるのであります。特に災害の防止については、現在提案中の労働災害の防止に関する法律案におきましても、建設業の実情に即したきめのこまかい措置を推進するつもりであります。
 また、建設労働法につきましては、いま直ちに制定する考えはございませんが、今後とも建設労働の改善については絶えず検討を進めてまいりたいと存じます。(拍手)
    ―――――――――――――
  質疑終局の動議(竹山祐太郎君外二十二名提出)(日程第一について)
○副議長(原健三郎君) 竹山祐太郎君外二十二名より、質疑終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。竹山君外二十二名提出の質疑終局の動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
○副議長(原健三郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
○副議長(原健三郎君) 通路に立ちどまらないように願います。急ぎ御投票願います。――通路を妨害しないように急ぎ御投票願います。立ちどまらないように。――通路を妨害しないように急いで御投票願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 通路をふさがないようにすみやかに御投票を願います。投票の済んだ人は急ぎ降壇願います。――投票の妨害をしないように願います。――急ぎ投票願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
○副議長(原健三郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
○副議長(原健三郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 三百五
  可とする者(白票) 百九十六
  否とする者(青票)   百九
○副議長(原健三郎君) 右の結果、質疑は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 竹山祐太郎君外二十二名提出質疑終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    安藤  覺君
      逢澤  寛君    愛知 揆一君
      青木  正君    赤城 宗徳君
      天野 公義君    綾部健太郎君
      荒木萬壽夫君    井出一太郎君
      井原 岸高君    井村 重雄君
      伊藤 郷一君    伊能繁次郎君
      飯塚 定輔君    生田 宏一君
      池田 清志君    石井光次郎君
      石田 博英君    稻葉  修君
      今松 治郎君    宇田 國榮君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 安吉君    浦野 幸男君
      小笠 公韶君    小川 半次君
      小川 平二君    小沢 辰男君
      小澤佐重喜君    小澤 太郎君
      尾関 義一君    大石 武一君
      大上  司君    大久保武雄君
      大沢 雄一君    大野 伴睦君
      大橋 武夫君    大平 正芳君
      大森 玉木君    岡崎 英城君
      岡田 修一君    岡本  茂君
      加藤常太郎君    賀屋 興宣君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    神田  博君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐澤 俊樹君    仮谷 忠男君
      川島正次郎君    川野 芳滿君
      菅野和太郎君    木村 公平君
      木村 俊夫君    木村 守江君
      北澤 直吉君    久野 忠治君
      久保田藤麿君    草野一郎平君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    黒金 泰美君
      小泉 純也君    小金 義照君
      小島 徹三君    小平 久雄君
      小山 長規君    河野 一郎君
      纐纈 彌三君    佐々木秀世君
      佐々木義武君    坂田 道太君
      笹本 一雄君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      篠田 弘作君    澁谷 直藏君
      島村 一郎君    正示啓次郎君
      周東 英雄君    鈴木 正吾君
      鈴木 善幸君    砂原  格君
      瀬戸山三男君    關谷 勝利君
      園田  直君    田川 誠一君
      田口長治郎君    田澤 吉郎君
      田中 榮一君    田中 角榮君
      田中 龍夫君    田邉 國男君
      高橋 英吉君    高橋清一郎君
      高橋  等君    高見 三郎君
      竹下  登君    竹山祐太郎君
      津雲 國利君    津島 文治君
      塚原 俊郎君    辻  寛一君
      寺島隆太郎君    渡海元三郎君
      徳安 實藏君    床次 徳二君
      富田 健治君    内藤  隆君
      中垣 國男君    中川 俊思君
      中島 茂喜君    中曽根康弘君
      中村 幸八君    中村 寅太君
      中村庸一郎君    灘尾 弘吉君
      二階堂 進君    丹羽喬四郎君
      丹羽 兵助君    西村 英一君
      西村 直己君    野田 卯一君
      野田 武夫君    野原 正勝君
      羽田武嗣郎君    橋本登美三郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      八田 貞義君    濱田 幸雄君
      濱地 文平君    早川  崇君
      林   博君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福家 俊一君
      福田 赳夫君    福田 篤泰君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤原 節夫君    藤本 捨助君
      藤山愛一郎君    古川 丈吉君
      坊  秀男君    細田 吉藏君
      前尾繁三郎君    前田 正男君
      益谷 秀次君    増田甲子七君
      松浦周太郎君    松永  東君
      松本 一郎君    松山千惠子君
      三池  信君    三木 武夫君
      水田三喜男君    南好  雄君
      宮澤 胤勇君    村上  勇君
      毛利 松平君    森   清君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      八木 徹雄君    保岡 武久君
      山手 滿男君    山中 貞則君
      山村新治郎君    山本 猛夫君
      吉田 重延君    米田 吉盛君
      米山 恒治君    早稻田柳右エ門君
      井堀 繁男君    伊藤卯四郎君
      稲富 稜人君    受田 新吉君
      春日 一幸君    佐々木良作君
      田中幾三郎君    玉置 一徳君
      西尾 末廣君    西村 榮一君
      門司  亮君    本島百合子君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    赤松  勇君
      足鹿  覺君    有馬 輝武君
      淡谷 悠藏君    井伊 誠一君
      井手 以誠君    猪俣 浩三君
      石川 次夫君    石橋 政嗣君
      石山 權作君    板川 正吾君
      稻村 隆一君    緒方 孝男君
      大柴 滋夫君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 利春君
      岡本 隆一君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    片島  港君
      勝澤 芳雄君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    川俣 清音君
      川村 継義君    河上丈太郎君
      河野  正君    木原津與志君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保田鶴松君    久保田 豊君
      栗原 俊夫君    栗林 三郎君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      小林 ちづ君    小松  幹君
      兒玉 末男君    五島 虎雄君
      佐々木更三君    佐野 憲治君
      島上善五郎君    島本 虎三君
      下平 正一君    東海林 稔君
      杉山元治郎君    鈴木茂三郎君
      田口 誠治君    田中 武夫君
      田邊  誠君    田原 春次君
      多賀谷真稔君    高田 富之君
      高津 正道君    滝井 義高君
      楯 兼次郎君    坪野 米男君
      戸叶 里子君    堂森 芳夫君
      中澤 茂一君    中村 高一君
      中村 英男君    永井勝次郎君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      二宮 武夫君    西村 関一君
      西村 力弥君    野口 忠夫君
      野原  覺君    長谷川 保君
      畑   和君    日野 吉夫君
      平岡忠次郎君    広瀬 秀吉君
      細迫 兼光君    堀  昌雄君
      前田榮之助君    松井 政吉君
      松井  誠君    松原喜之次君
      三宅 正一君    武藤 山治君
      村山 喜一君    森島 守人君
      森本  靖君    八百板 正君
      八木 一男君    矢尾喜三郎君
      安井 吉典君    安平 鹿一君
      柳田 秀一君    山内  広君
      山口丈太郎君    山口 鶴男君
      山中 吾郎君    山中日露史君
      山花 秀雄君    山本 幸一君
      湯山  勇君    横路 節雄君
      吉村 吉雄君    渡辺 惣蔵君
      川上 貫一君    志賀 義雄君
      谷口善太郎君
     ――――◇―――――
○副議長(原健三郎君) これより本案に対する討論を行ないます。順次これを許します。石川次夫君。
  〔石川次夫君登壇〕
○石川次夫君 私は、ただいま提案になりました建設省設置法の一部改正案に対しまして、反対の立場で討論をしようとするものであります。
 この建設省設置法の内容に入ります前に、ただいまわが党岡本議員からいみじくも指摘がありましたように、この法案は内閣委員会において審議をされることになっておったわけでございますけれども、内閣委員会におきましては、野党の質問はただの一度も行なわれておりません。与党からほんのささやかな時間、ちょっと形式的に質問があっただけでありまして、これを採決をし、正式の決定を見させるということは、まことに、国会が言論の府であり、また良識の府であるということに恥じるものでございまして、これで、はたして国民の信頼にこたえ得るかどうかということは、きわめて疑問なしとしないことは言うまでもございません。(拍手)したがって、私といたしましては、この法案が何らかの形で慎重に検討されて、国民の信頼にこたえる議会の正常な機関の姿に戻してもらいたいことを、あらためて要求せざるを得ないわけであります。
 なお、最近の池田内閣の方向といたしまして、またその中における建設省のきわめて顕著な動向といたしましては、私権が制限され、地方自治は抑圧され、戦前と同じような中央集権の方向づけがきわめて露骨に出てまいっておるということであります。たとえば建設省の中にありましても、新住宅市街地開発法案あるいは河川法、あるいはただいま提案になっております建設省設置法、この一つ一つについてはまことにもっともな理由がつくわけであります。たとえば新住宅市街地開発法案につきましては、御承知のように、完全に転売を認めない広範囲な団地につきまして、この私権を徹底的に制限いたします。しかも、公共機関がこれに対し先買い権を持つというような画期的な法案でありますけれども、最近の住宅地の非常な窮乏に備えてこれはやむを得ざる法案であるという意味で、わが党としても賛成をするにやぶさかではなかったわけでございまして、このように一つ一つの法案に一々理由はつきますけれども、このような法案を並べて見るときに、全体の方向といたしまして、ただいま申し上げましたように私権の制限、地方自治の破壊、そして中央集権の復活という大きな池田内閣の反動的な方向が露骨に出てまいっておるということは、きわめて注目に値するといわざるを得ないのであります。(拍手)
 さて、建設省設置法の一部改正についてであります。これは先ほど質問者からも話がありましたように、建設省の本省だけが従来は行政官庁でありまして、地方建設局以下は事実上現業部門を担当しておったのでございますけれども、改正案では本省の権限の一部を地方建設局に委譲して、地方建設局自体を小型の本省化する、行政官庁化をはかるというねらいであります。これは地域開発あるいは総合計画に名をかりまして、おくれた公共投資を充実させるという名前のもとに、財界の要望に沿うところの産業の基盤を強化せんというねらいを持っておるところが問題の第一点であります。
 さらに、この行政機構の改革に基づきまして、先ほども指摘されましたように、完全な二重行政であり、きわめて煩瑣な機構になるという点であります。この点につきましては、全国の知事会からも、建設省設置法の一部改正案に対する要望といたしまして、建設省の本省と地建の事務の配分を考える前に、まず建設省と地方都道府県との事務の配分を検討し、都道府県特有の事務、比較的軽易な事務等は、都道府県限りで処理ができるように配慮すべきである。二番目としては、地方建設局に所掌させる事務については、責任をもって地方建設局限りで処理できるようにし、本省、地建の二重事務にならないようにすべきことを強く要望しておるわけであります。これらの要望はいれられませんで、陳情が、従来は東京本省の一本立てであったものが、地建と本省との二本立てというような煩瑣な手続を要することとなって、農林省の地方農政局と同じように、事実上地方建設局に移した本省の権限は無力化されて、いたずらに事務の二重行政になるというおそれがあるというのが反対の理由の第二点であります。
 さらに、第三の理由といたしましては、県知事から取り上げましたところの、このあとさらに本会議で提出になるであろうと予想される河川法に見られるように、河川の管理権、水利許可を地方建設局長に持たせることによって、農民の利益を押えながら、大きな工業用水のほうにその方向づけをするというような形において、中央集権の方向づけがはっきりと出てくるのではないかという懸念が持たれる点が第三の反対の理由であります。これらの点は、当然臨時行政調査会の調査の結果を待って、慎重に処理すべきであるとわれわれは考えておるわけであります。
 さらに第四の理由といたしまして、これらのことに必要な六百八十八名の増員が行なわれるわけでございますけれども、仕事はふえるけれども、現実の増員の六百八十八名は、定員が増すわけではありません。現在の機構の改革によって二百二十九名は処理されますけれども、百十二名は本省から地建のほうに移譲する。さらに、治水、道路などの特別会計、現場にあって現場に参加しておりました人の中から三百四十七名を引き上げることによりまして、実際には現在でも災害その他で非常な苦労をしておりますところの建設省の出先機関の事務の負担が多くなり、労働が強化されるということが懸念される、これが反対の理由の第四点であります。
 ここで一つ例として申し上げますと、係長以上の職制を変更するということについて、三年以上たった者は、全員配転をさせる、いやならやめてもいいというような強い通牒が本省から出ておるわけであります。四月一日付で相当数の発令がなされておりますけれども、七月までにはまたさらに大きな変化があるであろう、配転があるであろう、しかも、問答無用という形で、職制以上が強引に配転をされておりますけれども、その職制の配転に続いて、下部の労務者までが強引な配転を強要されるであろうということで、労務者が非常な脅威にさらされておる。この強引な配置転換に基づくととろの異動に対する配慮が行なわれておらないという点も、われわれとしては反対をする理由の一つになっておるわけであります。
 さらに第五の理由といたしましては、建設関係の労務者、建設省関係の労働組合を監視する、あるいは労務管理を強化するという名前で、労務担当者が二十五名ふえておるということも、われわれとしては見のがすわけにはまいりません。このようなことを通じて、実質的には労働者の弾圧を強化するのではないかということが、われわれとしては懸念される。これが反対の理由の第五番目であります。
 さらに、最後に、広域行政に名をかりまして、先般提案になりました地方連絡会議が設置される運びになっておりますけれども、今度新たに建設省設置法が改正されることになりますと、住宅、道路、河川等も地建において大きく総合行政をはかるということで、事実上都道府県の事務との二重行政、あるいは都道府県の現在行なっておる仕事が大幅に剥奪されるということを通じて、これが将来道州制に運んでいこうとするところの一つの布石になるのではないかという点に多くの危惧を感ぜざるを得ない。これが反対の理由の第六番目であります。
 知事は、これらの点を非常におそれまして、要望のあとさらに再要望書が出ておるわけであります。たとえばこの再要望書の劈頭には、「近時行政の広域化に名をかりて、地方公共団体の権限を引き揚げ、あるいは地方公共団体の事務処置に煩瑣な統制を加えて、中央集権を強化する傾向が著しく、行政事務の簡素化、能率化に反する事例がはなはだしく多いことは、まことに遺憾である。」ということが知事会議からも強い要望の形で出されておりますけれども、これらについて一切の配慮が払われてなかったという点を再び猛省を促しまして、私の反対討論にかえたいと思う次第であります。(拍手)
○副議長(原健三郎君) 兒玉末男君。
  〔兒玉末男君登壇〕
○兒玉末男君 私は、ただいま議題となりました建設省設置法の一部改正案に対しまして、日本社会党を代表し、反対の討論を行なわんとするものであります。(拍手)
 まず第一に、私は、先ほど内閣委員長解任決議案に対するわが党の質問なり、また討論の過程、先ほどのわが党の岡本議員の質疑の中にも明らかにされましたが、この法案が本会議の議題とされるに至りました経過につきまして、まことに不明朗であり、およそ民主主義と議会政治をじゅうりんするものであったことに心から憤りを禁じ得ないのであります。(拍手)議会というものは、国民の信託を受け、国民の意とするところを与党、野党がそれぞれの責任をもって十分慎重に審議すべき神聖なる場所であり、憲法にも国権の最高機関としての規定が明確になされておるのであります。したがって、議会は、与党、野党が共同の責任において民主的に話し合い、そしてこの法案の審議を通じ、国民が納得のいく状況において法案の成立をはかるべきが至当であると考えるものであります。
 しかるに、本法案の審議に当たりました内閣委員会の状況は、このような国民の信託にこたえ得る状態にはなかったということでございます。およそ、無理押しをする結果、怒号と混乱の中において、永山内閣委員長が何やらがたがたしゃべったとたんに委員会を通過したのだといって先ほど委員長代理が報告をいたしましたが、このようなでたらめなことをこの神聖な議場で公言するに至りましては、議会は何のためにあるか疑わざるを得ないのであります。(拍手)このことは、これまでわが党の同僚議員が再三指摘してまいったところであります。このような状況のもとにおける採決は、断じて認めることができません。本案は内閣委員会において審議されたから有効とするということは、何らの根拠がないのであります。内閣委員会における質疑は、与党の一議員がごくわずかの時間申しわけ的に、しかも形式的に質問を行なったにすぎないのであります。社会党議員はもとより、野党議員がただの一人も質疑をする機会を与えられてないのでありまして、これで質疑が行なわれたとするならば、およそ慎重審議とはいかなる状態をいうのでありましょうか、お伺いしたいのであります。多数党の独裁のままに議会審議は単なる形式となり、民主主義議会政治は重大な危機を招くのであります。このような経過を経て上程されるに至りました本案は、すみやかに内閣委員会に差し戻すべきであり、あらためて慎重な審議を経て後、本会議に上程されるべきが至当かと存じます。
 次に、本案の内容についてであります。本法案は、地方建設局が分掌する事務として、新たに所管事務の助成及び監督等に関する事務を加えて、これに伴い、地方建設局計画管理部を新設し、企画室を廃止すること、並びに建設研修所を建設大学校に改めることを内容といたしております。現行の官僚機構の中央集権化と、その事務の繁雑化に伴い、地方当局者は、まさに参観交代と陰口をいわれるほど中央への陳情に明け暮れておる現状であります。これらの弊害を是正するためには、むしろ直轄事業に対する国の責任をこそ明確にすべきでありまして、地方局の権限を若干の程度強化したといたしましても、予算の編成権を中央で掌握している限り、はたして根本的な解決ができるかどうかはきわめて疑わしいところであります。単に屋上屋を重ねるのみであって、陳情攻勢がなくて済むようには絶対にならないと存ずるものであります。
 さらに、先ほども指摘されましたとおり、三百余名にわたるところのこれら従業員の配置転換あるいは首切り等に対しましても、現在何らの保障がなされておらないという点であります。
 しかも、このような疑惑が数多く存在するにもかかわらず、内閣委員会において全く審議が行なわれておらないという状態、このような状態から判断し、しかもまた、政府からはしかるべき資料も提出されてないという現在このままの状態において、はいさようでございますと、こういうふうに簡単にこの本会議を通過させるといたしますならば、われわれは、国民に対しまして、はたして忠実に議会の任務を遂行できるということがいえるでありましょうか。私は、この法案はすみやかに内閣委員会に差し戻して、建設委員会等とも十分な連合審査の上、あらためて本会議に上程すべきであると存ずるものであります。いやしくも、一党独裁のいけにえとして簡単に処理し去ることは、われわれの断じて許すことができないところであります。
 以上、反対の理由を申し上げまして、私の討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
  討論終局の動議(竹山祐太郎君外二十二名提出)(日程第一について)
○副議長(原健三郎君) 竹山祐太郎君外二十二名より、討論終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。竹山君外二十二名提出の討論終局の動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
○副議長(原健三郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
○副議長(原健三郎君) 通路に立ちどまらないように願います。――投票者の通行を妨害しないように願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
○副議長(原健三郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
○副議長(原健三郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 二百八十五
  可とする者(白票) 百八十九
  否とする者(青票)  九十六
○副議長(原健三郎君) 右の結果、討論は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 竹山祐太郎君外二十二名提出討論終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    逢澤  寛君
      愛知 揆一君    青木  正君
      赤城 宗徳君    天野 公義君
      綾部健太郎君    荒木萬壽夫君
      荒舩清十郎君    井出一太郎君
      井原 岸高君    井村 重雄君
      伊藤 五郎君    伊藤 郷一君
      伊能繁次郎君    飯塚 定輔君
      生田 宏一君    池田 清志君
      石井光次郎君    稻葉  修君
      今松 治郎君    宇田 國榮君
      宇野 宗佑君    上村千一郎君
      植木庚子郎君    臼井 莊一君
      内田 常雄君    内海 安吉君
      浦野 幸男君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小川 平二君
      小沢 辰男君    小澤 太郎君
      尾関 義一君    大石 武一君
      大上  司君    大久保武雄君
      大沢 雄一君    大野 伴睦君
      大平 正芳君    大森 玉木君
      岡田 修一君    岡本  茂君
      加藤常太郎君    賀屋 興宣君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    神田  博君
      亀岡 高夫君    唐澤 俊樹君
      仮谷 忠男君    川島正次郎君
      川野 芳滿君    菅野和太郎君
      木村 公平君    木村 俊夫君
      木村 守江君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    久保田藤麿君
      草野一郎平君    倉成  正君
      藏内 修治君    黒金 泰美君
      小泉 純也君    小金 義照君
      小島 徹三君    小平 久雄君
      小山 長規君    河野 一郎君
      纐纈 彌三君    佐々木秀世君
      佐々木義武君    坂田 道太君
      櫻内 義雄君    笹本 一雄君
      薩摩 雄次君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      重政 誠之君    篠田 弘作君
      島村 一郎君    正示啓次郎君
      鈴木 正吾君    鈴木 仙八君
      鈴木 善幸君    砂原  格君
      瀬戸山三男君    關谷 勝利君
      園田  直君    田川 誠一君
      田口長治郎君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 榮一君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田邉 國男君    高橋清一郎君
      高橋  等君    高見 三郎君
      竹下  登君    竹山祐太郎君
      中馬 辰猪君    津雲 國利君
      津島 文治君    塚原 俊郎君
      辻  寛一君    寺島隆太郎君
      渡海元三郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    富田 健治君
      内藤  隆君    中垣 國男君
      中島 茂喜君    中曽根康弘君
      中野 四郎君    中村 幸八君
      中村 寅太君    中村庸一郎君
      灘尾 弘吉君    二階堂 進君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西村 英一君    西村 直己君
      野田 卯一君    野田 武夫君
      野原 正勝君    羽田武嗣郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      八田 貞義君    濱田 幸雄君
      濱地 文平君    早川  崇君
      林   博君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福家 俊一君
      福田 赳夫君    福田 篤泰君
      福永 健司君    藤田 義光君
      藤原 節夫君    藤本 捨助君
      古川 丈吉君    細田 吉藏君
      本名  武君    前尾繁三郎君
      前田 正男君    益谷 秀次君
      松浦周太郎君    松永  東君
      松本 一郎君    松山千惠子君
      三池  信君    三木 武夫君
      南好  雄君    毛利 松平君
      森   清君    森下 國雄君
      森田重次郎君    森山 欽司君
      八木 徹雄君    保岡 武久君
      山崎  巖君    山手 滿男君
      山村新治郎君    山本 猛夫君
      吉田 重延君    米田 吉盛君
      米山 恒治君    早稻田柳右エ門君
      井堀 繁男君    伊藤卯四郎君
      稲富 稜人君    受田 新吉君
      春日 一幸君    佐々木良作君
      田中幾三郎君    玉置 一徳君
      西尾 末廣君    門司  亮君
      本島百合子君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    足鹿  覺君
      有馬 輝武君    淡谷 悠藏君
      井手 以誠君    猪俣 浩三君
      石川 次夫君    石橋 政嗣君
      石山 權作君    板川 正吾君
      緒方 孝男君    大柴 滋夫君
      太田 一夫君    岡田 利春君
      岡本 隆一君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    勝澤 芳雄君
      勝間田清一君    角屋堅次郎君
      川俣 清音君    川村 継義君
      河上丈太郎君    河野  正君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保田鶴松君    久保田 豊君
      栗原 俊夫君    栗林 三郎君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      小林 ちづ君    小松  幹君
      兒玉 末男君    佐野 憲治君
      島上善五郎君    島本 虎三君
      東海林 稔君    杉山元治郎君
      鈴木茂三郎君    田口 誠治君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      田原 春次君    多賀谷真稔君
      高田 富之君    高津 正道君
      滝井 義高君    楯 兼次郎君
      坪野 米男君    戸叶 里子君
      中村 重光君    中村 高一君
      中村 英男君    永井勝次郎君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      二宮 武夫君    西村 関一君
      西村 力弥君    野口 忠夫君
      野原  覺君    長谷川 保君
      畑   和君    日野 吉夫君
      広瀬 秀吉君    細迫 兼光君
      堀  昌雄君    前田榮之助君
      松井 政吉君    松井  誠君
      松原喜之次君    三宅 正一君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      森島 守人君    森本  靖君
      八百板 正君    八木 一男君
      矢尾喜三郎君    安井 吉典君
      安平 鹿一君    柳田 秀一君
      山内  広君    山口丈太郎君
      山口 鶴男君    山中 吾郎君
      山中日露史君    山花 秀雄君
      湯山  勇君    横路 節雄君
      吉村 吉雄君    川上 貫一君
      志賀 義雄君    谷口善太郎君
     ――――◇―――――
○副議長(原健三郎君) 建設省設置法の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長の報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
○副議長(原健三郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
○副議長(原健三郎君) 通路に立ちどまらないように願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 急ぎ御投票願います。――すみやかに投票願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
○副議長(原健三郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
○副議長(原健三郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 三百三
  可とする者(白票)  二百五
  否とする者(青票)  九十八
○副議長(原健三郎君) 右の結果、建設省設置法の一部を改正する法律案は委員長報告のとおり決しました。(拍手)
    ―――――――――――――
 建設省設置法の一部を改正する法律案を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    安藤  覺君
      相川 勝六君    逢澤  寛君
      愛知 揆一君    青木  正君
      赤城 宗徳君    天野 公義君
      綾部健太郎君    荒木萬壽夫君
      荒舩清十郎君    井原 岸高君
      井村 重雄君    伊藤 五郎君
      伊藤 郷一君    伊能繁次郎君
      飯塚 定輔君    生田 宏一君
      池田 清志君    石井光次郎君
      石田 博英君    稻葉  修君
      今松 治郎君    宇田 國榮君
      宇野 宗佑君    上村千一郎君
      植木庚子郎君    臼井 莊一君
      内田 常雄君    内海 安吉君
      浦野 幸男君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小川 平二君
      小沢 辰男君    小澤佐重喜君
      小澤 太郎君    尾関 義一君
      大石 武一君    大上  司君
      大久保武雄君    大沢 雄一君
      大野 伴睦君    大平 正芳君
      大森 玉木君    岡崎 英城君
      岡田 修一君    岡本  茂君
      加藤常太郎君    賀屋 興宣君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    神田  博君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐澤 俊樹君    仮谷 忠男君
      川島正次郎君    川野 芳滿君
      菅野和太郎君    木村 公平君
      木村 俊夫君    木村 守江君
      北澤 直吉君    久野 忠治君
      久保田藤麿君    草野一郎平君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    黒金 泰美君
      小泉 純也君    小金 義照君
      小島 徹三君    小平 久雄君
      小山 長規君    河野 一郎君
      纐纈 彌三君    佐々木秀世君
      佐々木義武君    坂田 道太君
      櫻内 義雄君    笹本 一雄君
      薩摩 雄次君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      重政 誠之君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    周東 英雄君
      鈴木 正吾君    鈴木 仙八君
      鈴木 善幸君    砂原  格君
      瀬戸山三男君    關谷 勝利君
      園田  直君    田川 誠一君
      田口長治郎君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 榮一君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田邉 國男君    高橋清一郎君
      高橋  等君    高見 三郎君
      竹下  登君    竹山祐太郎君
      中馬 辰猪君    津雲 國利君
      津島 文治君    塚原 俊郎君
      辻  寛一君    寺島隆太郎君
      渡海元三郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    富田 健治君
      内藤  隆君    中垣 國男君
      中島 茂喜君    中野 四郎君
      中村 幸八君    中村 寅太君
      中村庸一郎君    灘尾 弘吉君
      二階堂 進君    丹羽喬四郎君
      丹羽 兵助君    西村 英一君
      西村 直己君    野田 卯一君
      野田 武夫君    野原 正勝君
      羽田武嗣郎君    橋本登美三郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      八田 貞義君    濱田 幸雄君
      濱地 文平君    早川  崇君
      林   博君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福家 俊一君
      福田 赳夫君    福田 篤泰君
      福田  一君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤田 義光君
      藤原 節夫君    藤本 捨助君
      古川 丈吉君    保科善四郎君
      細田 吉藏君    本名  武君
      前尾繁三郎君    前田 正男君
      益谷 秀次君    増田甲子七君
      松浦周太郎君    松永  東君
      松本 一郎君    松山千惠子君
      三池  信君    三木 武夫君
      水田三喜男君    南好  雄君
      宮澤 胤勇君    村上  勇君
      毛利 松平君    森   清君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      森山 欽司君    八木 徹雄君
      保岡 武久君    山崎  巖君
      山手 滿男君    山村新治郎君
      山本 猛夫君    吉田 重延君
      米田 吉盛君    米山 恒治君
      早稻田柳右エ門君    井堀 繁男君
      伊藤卯四郎君    稲富 稜人君
      受田 新吉君    春日 一幸君
      佐々木良作君    田中幾三郎君
      玉置 一徳君    西尾 末廣君
      西村 榮一君    門司  亮君
      本島百合子君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    足鹿  覺君
      有馬 輝武君    淡谷 悠藏君
      井伊 誠一君    井手 以誠君
      猪俣 浩三君    石川 次夫君
      石橋 政嗣君    石山 權作君
      板川 正吾君    緒方 孝男君
      大柴 滋夫君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 利春君
      岡本 隆一君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    勝澤 芳雄君
      勝間田清一君    角屋堅次郎君
      川俣 清音君    川村 継義君
      河上丈太郎君    河野  正君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保田鶴松君    久保田 豊君
      栗原 俊夫君    栗林 三郎君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      小林 ちづ君    兒玉 末男君
      佐々木更三君    佐野 憲治君
      島上善五郎君    島本 虎三君
      東海林 稔君    杉山元治郎君
      鈴木茂三郎君    田口 誠治君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      田原 春次君    多賀谷真稔君
      高田 富之君    高津 正道君
      滝井 義高君    楯 兼次郎君
      坪野 米男君    戸叶 里子君
      堂森 芳夫君    中澤 茂一君
      中村 重光君    中村 高一君
      中村 英男君    永井勝次郎君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      二宮 武夫君    西村 関一君
      西村 力弥君    野口 忠夫君
      野原  覺君    長谷川 保君
      畑   和君    日野 吉夫君
      平岡忠次郎君    広瀬 秀吉君
      細迫 兼光君    堀  昌雄君
      前田榮之助君    松井 政吉君
      松井  誠君    松原喜之次君
      三宅 正一君    武藤 山治君
      村山 喜一君    森島 守人君
      森本  靖君    八木 一男君
      矢尾喜三郎君    安井 吉典君
      安平 鹿一君    柳田 秀一君
      山内  広君    山口丈太郎君
      山口 鶴男君    山中 吾郎君
      山中日露史君    山花 秀雄君
      湯山  勇君    横路 節雄君
      吉村 吉雄君    渡辺 惣蔵君
     ――――◇―――――
○副議長(原健三郎君) これより旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案について質疑を行ないます。順次これを許します。西村関一君。
  〔西村関一君登壇〕
○西村関一君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案について、提案者並びに総理及び関係各大臣に質疑を行なおうとするものであります。
 そもそも、明治二十七年勅令第百七十三号によって制定された旧金鵄勲章年金令は、昭和十五年四月二十九日をもって廃止され、一時金となったものであります。これは勲章そのものが、精神面にポイントを置き、恩給とは区別して考えられているにもかかわらず、恩給と同じような考え方に堕してきたことから、十六年に至って廃止され、その後、終戦により、憲法第十四条の精神から、二十年十二月末を限りとして一切廃止されたのであります。旧金鵄勲章を対象として、本案の一時金をも含めて、何らかの国家補償を行なうことは、憲法第十四条の精神に反するのではないかと思いますが、総理の御見解を承りたいと思います。
 質問の第二は、旧金鵄勲章年金が公債で支払われていたため、終戦とともに公債を無効にする法律が出され、金鵄勲章年金受給者のみではなく、一般国民のほとんどすべてが同様の被害を受けたのであります。このような点からいえば、金鵄勲章受給者のみを特別扱いする根拠はどこにもないのであります。むしろ、不公平が生ずると思うが、総務長官、大蔵大臣はどのようにお考えになっておられますか。また、この点、提案者は他の叙勲者などの処理についてはどのようにお考えになっておられますか。明確にしてほしいと思います。
 質問の第三は、旧金鵄勲章年金受給者の復権をはかるべきであるという声の背後にあるもの、その底流となるものは何かということであります。もしもそれが、かのおそるべき浅沼事件、嶋中事件、河上丈太郎氏刺傷事件等の一連の反動右翼の思想、行動を背景として起きてきたファッショ・ムードの中で運動が提起されてきたと感ぜられる節があるとするならば、これについて治安責任の地位にある法務大臣の御見解を承りたいと思います、さらにまた、その背景をなすものの中には、特に旧職業軍人団体を中心に、不敬罪の復活、伊勢神宮、靖国神社の国家祭祀の問題、さらには民主主義の破壊をねらいとする政防法などの一連の反動的立法と軌を一にするものであって、全体として一つの方向を目ざし、憲法の改悪と太平洋戦争による悲惨な国民の血であがなった民主主義を崩壊させ、平和を愛好せられる天皇の御意図とは全く別に、日本を再び軍国主義、戦争への道へ、ひたすらに引っぱっていこうとする動きの一環として提案せられていると感ぜられますが、これは私の杞憂でありましょうか、あえて提案者のお考えを承りたいと存じます。
 周知のごとく、金鵄勲章が戦争の遂行に果たした役割りはまさに重大なものがあります。私も太平洋戦争の末期に一年志願兵出身の退役少尉として召集を受け、歩兵の第一線小隊長として中国の戦野に転戦し、湖南省岩山の戦闘で師団長の感状を受けたことがあります。まさに金鵄勲章受勲の対象となりました。このたびの受給の対象者の中には、自分の意思ではなくて戦争へかり立てられた多数の善良な国民、特に老齢の受勲者が多いのであります。しかしながら、天皇の命によりということで、天皇の御意思とは別に、誤った戦争へ国民をかり立てていった張本人やその亜流が今度の復権の具体的な対象となっているのであります。単に社会政策としての立場からのみ善意に受け取るわけにはまいらないのであります。むしろ善意の民間、公務員の叙勲者などが故意にはずされている事実によっても明らかであります。提案者は、このような旧軍人の戦争責任の重要さをどのように認識しておられるか、はっきりお答え願いたいのであります。(拍手)
 質問の第四は、提案者は、金鵄勲章年金受給者が経済的期待権を喪失し、経済的または精神的に不遇のうちに老残の日々を送っておる人々も多いので、惻隠の情にたえないものがあるから本案によって特別措置を講ずるのだと言っています。とすれば、まさにこれまでの政府の社会保障政策の貧困の証明でしかないといわなければなりません。(拍手)私も、多くの戦争犠牲者や人生の冬にある老齢の人々に対して、国家が救済の手を差し伸べることについて人後に落ちるものではありません。しかしながら、国民は政府の高度成長政策の矛盾のしわ寄せを受け、一千万人に及ぶ低所得者層は物価高の中で日々の生活に呻吟しているのであります。このような事実を放置し、旧金鵄勲章年金受給者の生活状況のみを問題とするのはまさに本末転倒であり、すみやかに生活保護世帯の生活向上、低所得者層の生活改善にこそ、抜本的な対策を推進すべきではないかと思うのであります。特に、本案の施行が現行年金制度の体系を乱すことを指摘したいのであります、正しい意味での社会保障制度の発展と健全な年金制度の確立こそ、この際緊急に必要なのではありますまいか。あえて、厚生大臣の御所見を承りたいと思います。(拍手)
 質問の第五は、文部大臣に対してであります。この勲章の象徴する金鵄の物語は、今日全国のどの小中学校の教科書にも載っていないと思いますが、もし載っていましたならば、お教えを願いたい。載っていないとするならば、教科書の編さん者も出版者も、この物語を取り入れては一般の考え方に一致しないとの判断に立ったためではないかと思われます。このように教科書にも載らない金鵄の物語に象徴される問題にかかわりを持つ本法案に対し、国民の教育についての最高の責任を持つ文部大臣として、児童、生徒に尋ねられたら何とお答えになるか、またこの問題に対してどのようなお考えをお持ちになりますか、お伺いをいたしたいと思います。
 最後に、本案は与党内にもいろいろ批判があり、これまでも本院において審議未了となってきたものであります。しかるに、与党内の一部の強圧的な勢力に押されて提出され、さきの内閣委員会においても、午前中の討論の中においても私が申し上げましたように、理不尽なやり方で採決するという、およそ言論の府である国会を無視する暴挙をあえて行なってきたものであります。このような状況の中で強行通過したという本案を、そのまま本院の審議と認めることはできないのであります。提案者はすみやかに本案を撤回し、新たな角度から、正当な手続を経て、社会保障制度の一環として提出し直すべきではございますまいか。それこそ善良な旧金鵄勲章受勲者の要望にこたえる真の道ではあるまいかと思います。あえて提出者の御見解を承りたい。
 以上をもちまして、私の質問を終わります。(拍手)
  〔小笠公韶君登壇〕
○小笠公韶君 私に対するお尋ねに対しましてお答えをいたします。
 本案を作成するにあたりましては、他の受勲者との関係をどう考えたかということでありますが、このことにつきましては、同じく金鵄勲章受給者でも、御説明のとおり一時賜金をいただいておる方々がおるのでありまするが、それをも一応考慮いたしましたが、さしあたり年金受給者に限り、本法案の対象といたしたような次第であります。
 第二の御質問は、本案策定に当たっての背景として、軍国主義的なあるいは懐古的な風潮に影響されて立案したのではないかというようなお話でございましたが、私はそういうことはございません。本案第一条に規定してあるとおりであります。
 第三は、旧軍人の戦争責任をどう考えておるかというお尋ねでございますが、この点につきましては、本法律案第一条が、あくまでも、旧年金をいただいておりましたお年寄りに対する思いやりという観点からいたしておりますので、そういう考え方はいたしておりません。
 第四の御質問でありまする、本案を撤回し、社会保障政策の一環として再提出してはどうかというお話でございまするが、私はその意思はございません。(拍手)
  〔国務大臣池田勇人君登壇〕
○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。
 議員立法の対象となっておりまする旧金鵄勲章受給者に対する特別措置法の考えておりますことは、金鵄勲章年金を受けられた方で六十歳以上の人に対し、かつての地位にかんがみまして、この際特別の一時金を支給しようとするものであります。すなわち、金鵄勲章の年金を受けておられました方々に対し、かつての地位に対してやるのであります。したがって、憲法第十四条にいっておりまする平等の原則には違反しないものと政府は考えております。(拍手)
  〔国務大臣田中角榮君登壇〕
○国務大臣(田中角榮君) 本案は旧年金受給者のみに一時金を交付するものであるが、さきに公債で済まされた者の間に不公平がないか、また、どこまでこれを広げる考えかという御質問だと思います。ただいま提案者が御説明申し上げましたとおり、今回の一時金の支給は、旧年金受給者がかつて受けておった経済的処遇が失われ、かつ老齢者については生活能力が低下しておる状況にかんがみ、その処遇の改善をはかるため、特別の処置として給付するものでありますので、他に及ぼすという考えはございません。
 一時金の支給に要する金額は、一人七万円でありまして、対象者約九千人でありますので、所要額六億三千万円であります。(拍手)
  〔国務大臣西村英一君登壇〕
○国務大臣(西村英一君) お答えいたします。
 この法律によってこのような措置をとるよりも、社会保障制度でやるべきではないかというような御意見でございまするが、もちろん老齢者及び低所得者に対しましては、一般的社会保障の拡充をはかることに対しては、私は意見を異にするものではありませんが、この法律の目的といたしておるものは、社会保障の要素以外な目的もあるようでございますので、社会保障とは別個の問題と私は解するのでございます。(拍手)
  〔発言する者あり〕
○副議長(原健三郎君) 静粛に願います。
  〔国務大臣荒木萬壽夫君登壇〕
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。
 教科書にいかなる素材を載せるかは、児童、生徒の能力に対し教科の教材をどのように組み合わせるかという教育上の配意によるものでございまして、政治上、思想上の主義、主張に左右されるものではございません。教育上必要な事項は、学習指導要領に基づき、正しく指導できるように、教科書の内容充実につとめているところでございます。(拍手)
  〔国務大臣中垣國男君登壇〕
○国務大臣(中垣國男君) お答えいたします。
 本法案は、旧金鵄勲章年金受給者の受け継いだ経済的処遇が失われ、かつ老齢者について生活能力が低下しておる状況にかんがみまして、その処遇の改善をはかるためのものであって、軍国主義や右翼運動等とは何らの関係もないのであります。法務省といたしまして、所管各組織が業務遂行上人手いたしました資料を通じまして、本法案の背景に軍国主義の復活、また憲法改正の意図を論じ得るようなものは何らないのでございまして、法務大臣といたしましては、そのような心配はないと考えております。(拍手)
  〔政府委員徳安實藏君登壇〕
○政府委員(徳安實藏君) 私に対する御質問は総理がすでにお答えになりましたから、多くを申し上げることはないと思いますが、本案提案の理由を伺いますと、政治上の不公平や不平等を公平にしたいという御趣旨のようでございますので、政府は院議によって決定いたしましたならば、これに賛成を申し上げることの意思表示をいたしておる次第でございます。なおその他の不公平、不平等のものに対しましては、政府は今後極力公平、平等の処置をとりたい所存でございます。(拍手)
○副議長(原健三郎君) 田口誠治君。
  〔田口誠治君登壇〕
○田口誠治君 私は、ただいま議題となりました旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案につきまして、日本社会党を代表いたしまして、三点にしぼって御質問を申し上げたいと思うわけでございます。
 まずその第一点は、西村委員からも御質問を申し上げ、総理から答弁がございましたけれども、ますます疑惑を深くいたしたのでございますが、憲法第十四条の違反の疑いがあるということでございます。御承知のとおり、憲法第十四条におきましては、すべて国民は法のもとに平等であって、社会的関係においては差別をされないとされておりまするし、栄誉、勲章その他栄典の授与は、いかなる特権も伴わない、かように明らかに規定されておるのであります。(拍手)このことは私が申し上げるまでもなく、憲法の権威者である高柳信一氏をはじめとする日本の多くの学者で構成されておる共同研究者の文献によっても明確にされておるところでございます。すなわち、その内容を見ますと、栄典が何らの特権を伴わないという点を力説いたしております。それが世襲を許されないということを規定しておると同時に、栄典の授与は、それを受けた者に栄誉権を享受せしめるにとどまるものであって、これに政治的、経済的その他の特権は一切与えない、かように申しておるのでございます。したがって、勲章にある種の金銭的利益を付与するごときは本条の禁止するところであると論じておるのでございます。(拍手)
 さらに、憲法上の平等の原則でございますが、法の前の平等の観念は、近代と不可分に結びついておるのでございます。かかる近代的性格の把握なくしては、これを真に理解することができないと思いますが、近代的な国家体制においては、その原則は、たとえ憲法に明文がなくとも、当然のこととしてこれは承認されるべきものであるということを、学者は言っておるのでございます。明文の置かれている場合におきましても、憲法によって初めてこれが取り入れられたというものではなく、既存の原理に対する信念の表現ともいうべきものであります。したがって、本条は、絶対的平等主義のたてまえを宣明いたしておるということを、皆さん方は十分に御認識をいただきたいと思うのでございます。したがいまして、総理の答弁で、このたびの金鵄勲章に年金をつけるというととは、これはかつての地位云々ということを言っておりましたが、私は、とのことは全くわからないのでございます。したがって、私は、これを区別して御答弁をいただきたいと思いまするが、かつての地位云々ということは何をさして言われておるのか、その点を明確にしてもらいたいと思うのでございます。もちろん、勲章に年金をつけるというととは、現憲法のもとでは許さるべきものではないのでございます。ただ、これと引き合いによくとられることで、まぎらわしく、誤解されやすいことは、現在文化勲章があることでございます。しかし、これは別に文化功労者年金制度というものがございまして、文化功労者に対して年金が支給されるということは、これは文化勲章受給者に直ちに年金を支給するという制度にはなっておらないのでございます。しかるに、今回の措置は、勲章そのものに一時金を付与するというものでありまして、明らかに平和憲法をじゅうりんするものであろうと思うのでございます。このことは、右翼団体や軍国主義者の士気をいたずらに高揚させ、ひいては平和憲法の改悪に拍車をかけるものであり、平和を愛する大多数の国民が非常に憂慮をいたしておるところであります。
 その意図を最もわかりやすく御説明申し上げますなれば、本法律案の取り扱いにつきましては、政府といえども、憲法第十四条に抵触する疑いありとして、長年ちゅうちょして、提案をしておらないわけでございます。しこうして、ただいまの答弁を聞きましても、政府委員の答弁の内容が統一をされておらないというところを見ましても、明々白々であろうと思うのでございます。したがって、直接国民の批判をおそれて、あえて議員立法によって提出されたものと考えますので、この際、明確に池田総理大臣より御答弁をお願いいたしたいと思うのでございます。
 具体的に申し上げますが、憲法第十四条の絶対的平等の原則に違反するのではないかという点については、具体的に御説明を願いたいし、先ほども申しましたととろの、かつての地位云々という点につきましても、具体的に御説明をいただきたいと思うのでございます。(拍手)なお、栄誉、勲章の授与はいかなる特権も伴わないとされておりますが、この二点につきまして、分けて御答弁をいただきたいと思うわけでございます。
 質問の第二点は、もとよりわが党としては、社会保障制度の確立は政治の重要な基本目標の一つと相なっておりますので、この方面には最大の努力をいたしておるところでございます。先ほど提案者なり説明者が、いかにも金鵄勲章の受給対象者の中で非常に生活に困っておられる方があるから、この人にのみ一時金を出すように聞こえる答弁なり説明をされておりますけれども、内容はそうではございません。この法案は、六十歳以上の旧金鵄勲章の受給者に一時金を七万円一律に給付するということであるわけでございます。このような憲法違反の疑いのある特別立法というものではなくして、ほんとうに老人の皆さん方が生活に困っておられるということになりますれば、この金鵄勲章受給者も含めて、その他の老人も恩恵をこうむるところの給付金がこれよりより多く、また有利に老人保護政策を立て、立法をする必要があると思うのでございますが、その点につきましては、総理大臣、厚生大臣にお伺いをいたしたいと思うのでございます。たとえば現行の国民年金制度の内容を大幅に改定し、老後の保障を安定せしめるということも一つの方法でございます。今日の老齢福祉年金では、物価倍増の今日、生活のかてにならないということは、私がちょうちょう申し上げるまでもないところでございます。池田政府は社会保障の推進を四大政策の一つに掲げておりまする以上、すみやかに再軍備強化などの政策の転換を行ないまして、社会保証政策の拡充強化をはかるべきであると私は考えるわけでございますが、この点につきまして大蔵大臣、厚生大臣に御答弁をいただきたいと思うのでございます。
 質問の第三点でございますが、絶対的平等の原則をたてまえとしている日本憲法にのっとりまして、もろもろの援護施策を講じなければならない点であります。御案内のとおり、支那事変及び大東亜戦争を通じて、旧軍人軍属だけでなく、国民ひとしく被害を受けておるのでございます。すなわち爆撃で家を焼かれ、人命を失い、強制疎開をされ、徴用によって働き手を失い、数々の辛苦の末、外地から内地へほんとうに着のみ着のままで引き揚げてきた者等、数知れない犠牲者があるのでございます。旧軍人軍属については、恩給法、戦傷病者戦没者遺族等援護法等によりまして、いささかながらも生活の保障の道が講ぜられているのでありますが、引き揚げ者を含む戦災者については、その被害を補償したことがないのでございます。参考にまで申し上げますが、旧軍人軍属以外の戦争犠牲者、命を失った方、外地居住者は三十万あるということでございますし、全国戦災都市連盟で調査しております数字を見ますと、内地で爆撃その他空襲で人命を失った人の数だけでも五十万あるといわれておるのであります。皆さん、こういう人々に対するところの援護対策は現在のところではないわけでございます。ここに諸外国の例をとってみまするなれば、戦争犠牲者の救援という観点から、戦没者、戦災者、引き揚げ者にひとしく救済の手が伸べられておるのであります。わが国では旧軍人軍属についてのみ援護の施策が講じてありますけれども、他の犠牲者は全く放任されておるということでございます。しかもここに金鶏勲章年金受給者に一時金を支給するというのは、他の戦争犠牲者との公平を欠く措置に相なるわけでございます。したがって、いま国民からわき上がっておりまするものは、各級、各層から要望されておりますものは、戦争犠牲者の措置をどう考えておるのか、公平に援護の手を伸ばしてほしいという要望がなされておるのであります。この点につきましては、恩給法の改正とか援護法の改正のときには、もう少しワクを広げて額を上げるべきであるというような内容の附帯決議がつけられておるのでございますが、これを徳安総務長官はどういうように取り扱われており、今後どう考えておられるか、厚生大臣もともに御意見を承りたいと思うのでございます。
 以上、三点について申し上げまして、私の質問を終わらしていただく次第でございます。(拍手)
  〔国務大臣池田勇人君登壇〕
○国務大臣(池田勇人君) 先ほど申し上げたところで御疑問があるようでございますが、かつての地位と言ったのは、過去にそういう年金を受け取っておった者について、その者の現在における事情を考えて、そういう者を対象として一時金を支給しようとするものでございます。法律的根拠がありますので、私は憲法違反ではないと思います。
 また第二の御質問の、この法案は旧金鵄勲章を栄典として復活しようとするものではないのであります。栄典として復活しようとするものじゃありません。単にいまの事情を考えて一時金を出そうとするものでございますから、憲法第十四条には違反しないと考えます。(拍手)
  〔国務大臣田中角榮君登壇〕
○国務大臣(田中角榮君) 憲法でいう公平平等の原則からいいまして、このような措置の対象を支那事変、大東亜戦争を経た者及び非戦闘員まで広げるべきであると思う、財政的な見地から、という御質問であったと思いますが、ただいま総理大臣から申されたとおり――やるならばということでございますが、やることにいま院議がきまるところでございますので、私から申し上げます。本法第一条にありますように、「旧金鵄勲章年金受給者のかつて受けていた経済的処遇が失われ、かつ、老齢者について生活能力が低下している状況にかんがみ、その処遇の改善を図るため、特別の措置として一時金を給する」このように法律に書いてあるように承知いたしております。このような措置を右以外の戦争被害者及び犠牲者等に広げますときは、ばく大なる財政的負担になりますので、これを他に及ぼす考えはいまのところありません。(拍手)
  〔国務大臣西村英一君登壇〕
○国務大臣(西村英一君) お答えいたします。
 さいぜんも申しましたように、社会保障制度の拡充をいたすことは、これは異存はございません。ことに老齢の方々の老後の生活につきまして社会保障制度を進めるということは、これは当然でございますが、今回のこの特別措置はそれ以外社会保障で一律に律することができない要素もある、こう申しておるのでございます。今次戦争によるその他の犠牲者は非常に多いのでございますが、御案内のとおり、遺家族援護等の一連の法律でできるだけの救済をいたしておりますし、今回もまた、その法律の改正をやりまして援護の実を強化いたしたのでございまして、一般の戦災者その他につきましては、社会保障制度の拡充をはかりまして所期の目的を達したい、とかように思っておる次第でございます。(拍手)
  〔発言する者あり〕
○副議長(原健三郎君) 静粛に願います。
  〔政府委員徳安實藏君登壇〕
○政府委員(徳安實藏君) 政府は特定の者にへんぱな処置をとってもおりませず、また、今後もとろうとは考えておりません。特に終戦処理の問題につきましては、今後ともきわめて慎重なる態度で臨みたいと思います。(拍手)
    ―――――――――――――
  質疑終局の動議(竹山祐太郎君外二十二名提出)(日程第二について)
○副議長(原健三郎君) 竹山祐太郎君外二十二名より、質疑終局の動議が提出されました。
 木動議を採決いたします。
 との採決は記名投票をもって行ないます。竹山君外二十二名提出の質疑終局の動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
○副議長(原健三郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
○副議長(原健三郎君) 通路にとどまらないように急ぎ投票願います。――通路をふさがないように願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 投票者の通路を妨害しないように、すみやかに投票して、降壇願います。――すみやかに投票願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 投票漏れはございませんか。
  〔「ある」と呼ぶ者あり〕
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
○副議長(原健三郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
○副議長(原健三郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 二百八十一
  可とする者(白票) 百七十六
  〔拍手〕
  否とする者(青票)   百五
  〔拍手〕
○副議長(原健三郎君) 右の結果、質疑は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 竹山祐太郎君外二十二名提出質疑終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    安藤  覺君
      相川 勝六君    逢澤  寛君
      愛知 揆一君    青木  正君
      赤澤 正道君    秋田 大助君
      天野 公義君    綾部健太郎君
      井原 岸高君    伊藤 五郎君
      伊藤 郷一君    伊能繁次郎君
      飯塚 定輔君    生田 宏一君
      池田 清志君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 安吉君    浦野 幸男君
      江崎 真澄君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小川 平二君
      小沢 辰男君    小澤佐重喜君
      小澤 太郎君    尾関 義一君
      大上  司君    大沢 雄一君
      大平 正芳君    大森 玉木君
      岡崎 英城君    岡本  茂君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    神田  博君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐澤 俊樹君    仮谷 忠男君
      川島正次郎君    川野 芳滿君
      木村 公平君    木村 守江君
      北澤 直吉君    久野 忠治君
      久保田藤麿君    草野一郎平君
      倉成  正君    藏内 修治君
      黒金 泰美君    小金 義照君
      小坂善太郎君    小島 徹三君
      小平 久雄君    小山 長規君
      纐纈 彌三君    佐々木秀世君
      佐々木義武君    櫻内 義雄君
      笹本 一雄君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      重政 誠之君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    周東 英雄君
      壽原 正一君    鈴木 正吾君
      鈴木 仙八君    鈴木 善幸君
      砂原  格君    瀬戸山三男君
      關谷 勝利君    田川 誠一君
      田口長治郎君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 榮一君
      田中 角榮君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田邉 國男君
      高橋 英吉君    高橋  等君
      高見 三郎君    竹下  登君
      竹山祐太郎君    中馬 辰猪君
      津雲 國利君    津島 文治君
      塚原 俊郎君    辻  寛一君
      寺島隆太郎君    渡海元三郎君
      徳安 實藏君    床次 徳二君
      内藤  隆君    中垣 國男君
      中村 幸八君    中村 寅太君
      中山 榮一君    永田 亮一君
      灘尾 弘吉君    二階堂 進君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西村 英一君    西村 直己君
      野田 卯一君    野田 武夫君
      羽田武嗣郎君    橋本登美三郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      濱田 幸雄君    濱野 清吾君
      早川  崇君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福家 俊一君
      福田 赳夫君    福田 篤泰君
      福田  一君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤原 節夫君
      藤本 捨助君    古川 丈吉君
      保科善四郎君    細田 吉藏君
      本名  武君    前尾繁三郎君
      前田 正男君    益谷 秀次君
      松浦周太郎君    松永  東君
      松本 一郎君    松山千惠子君
      三池  信君    水田三喜男君
      南好  雄君    宮澤 胤勇君
      毛利 松平君    森   清君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      森山 欽司君    八木 徹雄君
      保岡 武久君    山手 滿男君
      山村新治郎君    山本 猛夫君
      吉田 重延君    米田 吉盛君
      米山 恒治君    早稻田柳右エ門君
      伊藤卯四郎君    稲富 稜人君
      受田 新吉君    春日 一幸君
      田中幾三郎君    玉置 一徳君
      西尾 末廣君    西村 榮一君
      門司  亮君    本島百合子君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    赤松  勇君
      足鹿  覺君    有馬 輝武君
      淡谷 悠藏君    井伊 誠一君
      猪俣 浩三君    石川 次夫君
      石橋 政嗣君    石山 權作君
      板川 正吾君    稻村 隆一君
      緒方 孝男君    大柴 滋夫君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 利春君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    片島  港君
      勝澤 芳雄君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    川村 継義君
      河上丈太郎君    河野  正君
      木原津與志君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保田鶴松君
      久保田 豊君    栗原 俊夫君
      栗林 三郎君    黒田 寿男君
      小林 信一君    小林 ちづ君
      小松  幹君    兒玉 末男君
      五島 虎雄君    河野  密君
      佐々木更三君    佐野 憲治君
      實川 清之君    島上善五郎君
      島本 虎三君    下平 正一君
      東海林 稔君    杉山元治郎君
      鈴木茂三郎君    田口 誠治君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      田原 春次君    多賀谷真稔君
      高田 富之君    高津 正道君
      滝井 義高君    楯 兼次郎君
      坪野 米男君    戸叶 里子君
      堂森 芳夫君    中澤 茂一君
      中村 重光君    中村 高一君
      中村 英男君    楢崎弥之助君
      二宮 武夫君    西村 関一君
      西村 力弥君    野原  覺君
      長谷川 保君    畑   和君
      原   彪君    日野 吉夫君
      平岡忠次郎君    広瀬 秀吉君
      細迫 兼光君    堀  昌雄君
      前田榮之助君    松井 政吉君
      松原喜之次君    松前 重義君
      三木 喜夫君    三宅 正一君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      森島 守人君    森本  靖君
      八木 一男君    矢尾喜三郎君
      安平 鹿一君    柳田 秀一君
      山内  広君    山口丈太郎君
      山口 鶴男君    山崎 始男君
      山中 吾郎君    山中日露史君
      山花 秀雄君    湯山  勇君
      横路 節雄君    吉村 吉雄君
      渡辺 惣蔵君    志賀 義雄君
      谷口善太郎君
     ――――◇―――――
○副議長(原健三郎君) これより本案に対する討論を行ないます。順次これを許します。石橋政嗣君。
  〔石橋政嗣君登壇〕
○石橋政嗣君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっております旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案につき、反対の討論を行なわんとするものであります。(拍手)
 われわれが反対する第一の理由は、本法案が明らかに憲法違反であるという点にあります。御承知のとおり、憲法第十四条には「榮譽、勲章その他の榮典の授與は、いかなる特権も伴はない。」と明記してあります。これは「すべて國民は、法の下に平等であって、人種、信條、性別、社會的身分又は門地により、政治的、經濟的又は社會的關係において、差別されない。」という新憲法のもとにおける栄典制度の基本原則に基づくものであることは言うまでもございません。日本国憲法にこのような規定があればこそ、現在与えられておりますいかなる位階、勲章にも褒章にも何らの恩典は伴っていないのであります。文化勲章にすら例外はございません。文化勲章の制度と文化功労者年金の制度とは全く別個のものとして存することは、大方の知るとおりでございます。(拍手)現行の栄典制度においてすらかくのごとし、まして金鵄勲章においておやというべきでありましょう。
 金鵄勲章は、昭和二十二年内閣官制の廃止等に関する政令によって廃止されております。いわば軍国主義時代のシンボルともいうべき過去の遺物なのであります。(拍手)軍閥、官僚がこの世を謳歌した旧時代の亡霊ともいうべき勲章に一時金を支給するというがごとき特権を付与することは、明らかに憲法違反の暴挙であります。(拍手)このような憲法上の問題があったからこそ、政府自身この法案を提出することをためらい、結局自民党の議員立法という形で出されたではありませんか。われわれの認めることのできない理由の第一は、実にここに存するのであります。
 反対理由の第二は、旧金鵄勲章年金受給者に対し一時金を支給するというがごとき特別措置を講ずるならば、必ずやそれは次に旧一時賜金金鵄勲章の持ち主にもというふうに発展し、とどまるところを知らぬ形で範囲の拡大を見るであろうことは、火を見るよりも明らかであるからであります。(拍手)あらゆる戦争功労者と称する人たちがその権利を主張してきたといたしたら、どうなるでありましょう。いまに至って、一連の過去の戦争はすべて正しかったとでも言い直すつもりかと言いたいのであります。現に自民党の諸君は、この法案を一方的に採決したと称しているのでありますが、あのような間一髪の際に附帯決議を付したと主張し、その中には「本法案には、旧一時賜金金鵄勲章保持者は除外されているが、その事情は、旧年金受給者と同一なるにかんがみ、可及的速やかに、これにも適用するの措置を講ずるものとする。」と述べられているのを見ても明らかであります。
 なお、提案理由の説明によりますと、年金が打ち切られただめ、経済的、精神的に不遇のうちに老残の日々を送っている人々も多いので、これを救済する必要があるというのでございますが、確かに、受章者の中にはそのような人もありましょう。しかし、一方では、年間何十万円という恩給をもらっている元将軍、提督のいることも見のがすことはできないのであります。(拍手)また、現に不遇な老後を送っておられる人たちを救済するためには、かかるうしろ向きの方法によるのではなく、前向きの形で、すなわち、社会保障制度の確立によって救済の手を差し伸べることこそ必要であり、これこそ真の政治のあり方といえるのではないでしょうか。(拍手)なお、老残の日々を送っているのは何も金鵄勲章の年金を打ち切られた人たちだけではございません。戦災者、引き揚げ者をはじめ、それこそ無数の戦争犠牲者がいまだにその痛手をいやすことができずに、しかも何らの救済措置も講ぜられないまま放置されている例は枚挙にいとまがないのであります。(拍手)救済措置は、これらの人すべてに平等に施されるべきだという立場からも、了解することはできません。
 反対の第三の理由は、この措置が、新栄典制度を旧制度の復活という形でつくろうとしている意図に連なっているというところにあります。現行の位階、勲章等の栄典制度は、いずれも旧勅令またはこれに相当する法令で規定されたものであり、新憲法の精神にふさわしいものでないことは言うまでもありません。いずれは根本的に改められなければならない運命に置かれているのであります。現に、歴代内閣は再三新栄典法案を国会に提出し、あるいはわが社会党に対して働きかけを行なってきているのでありますが、それらはいずれも旧制度の復活を意図したものであり、われわれの断じて同調できないものでございます・(拍手)それゆえにこそ新栄典制度はいまだ成立せず、今後の検討、折衝にまたなければならないわけでございますが、かかる時期にこのような法案の成立を急ぐことは、全く了解に苦しむ措置と断ぜざるを得ないのであります。金鵄勲章などという亡霊を持ち出す思想は、さきに発表されました徳安総務長官の談話、すなわち、閣議決定による栄典制度の復活は可能という三百代言的見解と全く軌を一にするものでございます。(拍手)このような思想の根底には、帝国憲法と新憲法の相違をすらわきまえない無知、不見識が横たわっているのであります。
 新憲法下における栄典は、あくまでも各職域において、国家、公共、国民のために黙々と奉仕し、献身的につとめてきた人たちに対する表彰でなければならず、この栄誉を与えられた者には、すべての国民が心からなる祝福をおくるものでなければならないはずであります。そこにこそ旧憲法下における軍人、官僚中心の栄典との相違が出てこなければならないのであります。したがって、新制度は、平和と建設のためのものでなければならず、戦争や破壊とは無縁のものでなければならないのであります。(拍手)
 このような意義ある栄典制度の確立の前に、いかなる理由があろうとも、戦争において抜群の功績があったとのゆえをもって与えられました金鶏勲章に特権を与えるがごときは、百害あって一利なしといわなければならないのであります。(拍手)このような時代錯誤の思想こそが、新栄典法の成立を妨げているのであることを指摘いたしながら、反対の理由とするものであります。
 最後に、私は、この法案が全く不法、不当な方法によって内閣委員会を通過したとされていることを明らかにするものであります。自民党の議員のみが、わずか数分の質疑を行なったことをもって、すでに審議を尽くしたものと認めるというがごときことが、どうして言えるのでありましょう。ここに一方的な強行採決の無暴を糾弾し、あわせて反対の理由としてこれをつけ加えるものでございます。
 以上をもって、討論を終わります。(拍手)
○副議長(原健三郎君) 吉村吉雄君。
  〔吉村吉雄君登壇〕
  〔発言する者あり〕
○副議長(原健三郎君) 吉村君、討論を始めてください。――吉村君、討論をやらないのですか。
○吉村吉雄君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案に対しまして、反対の討論を行なわんとするものでございます。
 まず第一に、冒頭に指摘しなければならないことは、本法案取り扱い上の内閣委員会における政府・与党の暴挙についてでございます。内閣委員会の会議録によりましても、本法案に対する質問等は全く見当たりません。聞くところによりますと、本法案に対する質問はわずかに数分、しかも与党議員がなれ合い的に、申しわけ的になされたにすぎません。にもかかわらず、去る六月二十日、他の法案とともに五法案が一括、ぱくぱく一分間、そういう形の中で通過したと称しているのであります。このような暴挙をあえてした与党の胸中を察しまするに、本法案をはじめ、国民の祝日法案など、国民の反対の強い法案の成立に自信を失ってあせっておりましたところの与党が、時たまたま十八日の社会労働委員会における混乱に案じまして、時こそ至れりとばかり、毒を食らわばさらまでのような気持ちになりまして、あのしわが国議会史上空前といわれるところの暴挙となったといっても過言ではないと言えましょう。(拍手)このような、いまだかつてない方法をもって通過したと称せられる本法案は、かつての名誉ある金鵄勲章受章者に対するものとしては、その名誉を傷つけ、礼を失するもはなはだしいといわなければならないと思います。
 以上で明らかなように、本法案は、正しくはいまだ内閣委員会を通過してはいないのでありまして、たとえ清瀬議長の法律家らしからぬ裁定によって通過したと称しましても、この暴挙、との横暴によって支給される七万円であるということを適用該当者が知った場合には、これらの方々の意に沿うものでもないでありましょうし、決してこれらの方々がそのことを誇りに思ったり、あるいは感謝の気持ちもわかないものといわなければならないと思います。もし本法案の提出者及び与党に一片の良心がありまするならば、直ちに本法案を撤回して、あらためて慎重な審議を尽くすことこそが、これらの方々に対するほんとうの尊敬のあらわれであり、愛情のある措置ではないかというふうに思考するところでございます。ところが、政府・与党にはその反省もなく、あの暴挙を合法化しようとしている態度は断じて許すことができないのであります。しかも、先ほど永山委員長にかわりまして報告をいたしました岡崎理事の報告は、全くその事実に反しておりまするし、虚偽と悪意に満ちたものでありまして、あの暴挙に対する何らの反省もないものであり、厚顔無恥まきにきわまれりといっても過言ではないと考えるところでございます。(拍手)
 以上が、反対の根本的な理由であります。
 反対の第二の理由は、この法案が現在急速度に反動化しつつある諸兆候にさらに拍車をかける危険性があるということでございます。本法案は、旧金鵄勲章年金受給者にして満六十歳以上の方々に対して、一律七万円の一時金を特別に支給しようとするものでありますが、この提案者の意図を、私はごく善意にかりに考えてみまするならば、旧金鵄勲章受章者に対しまして、国家的な感謝の気持ちをささげたいという気持ちがあるのではないかというふうに思われます。この理由は、表面的に見てまいりますならば、あるいは文書上から見てみますならば、その限りにおきましては、国民の一人として、あるいは国民感情の上からして、これに反対する理由はないように感じられるわけでございますけれども、このことにつきましては、特に私は国民の感情の立場から訴えたいというふうに思います。なぜならば、あの恥ずべき戦争という行為のもとに行なわれましたところのこれらの方々のいわゆる当時の功績ではございますが、しかし、これら当事者には何らの責任もあるわけではないのでありまして、当時の誤れる軍国主義者あるいは国家権力の指導とその鉄則の中であのような行為が行なわれたわけでございますから、この限りにおきましては、これら当人たちの責めに帰してしまうわけにはいかないと思うわけでございます。私はすなおにそのように考えますけれども、では一体、こういう方々に対してどのような方法によって国家的な尊敬と感謝の意を表するかという、その手段、方法が一番問題でなくてはならないと思います。このことは非常に重要な点ではないかというふうに思いますが、私はこれらの方々を含めまして、もう戦争はこりごりであるというふうに考えておる多くの国民の意思にこたえていくという立場で本問題をながめていくことが、為政者にとって非常に大切なことではないかというふうに確信をするものでございます。すなわち、これらの方々のかわいい孫さんをはじめ、現在の若い世代全部の人たちに対しまして、好戦的な感情を醸成するような一切の言動、こういうものを政府みずからがシャットアウトしていき、そうして真に平和的な国民に育成をするということこそが、第一に要請される施策の中心でなくてはならないと考えます。これらの方々がほんとうに望んでいるものは、そういう政治であろうかというふうに私は考えます。
 ところが、今日までの保守政府のやり方を見てまいりますと、あの敗戦当時の、国としての、あるいは国民としての戦争への反省を忘れて、憲法第九条違反を頂点としますところの数々の憲法違反、あるいは憲法軽視をあえてし、その結果、天皇神格論があらわれたり、紀元節の法制化が議論をされたり、道徳教育という名によるところの教育の反動化が行なわれようとし、あるいはまた、昨日も議論されましたように、旧地主に対するところの国家補償というようなことが問題になっておるのでありまして、今日の日本の状態は、いわば戦前の日本を目指ざしまして、いつか来た道をまっしぐらに突き進むの観を呈しておるのであります。この法案がこのような現在の風潮をさらに助長する大きな役割りを果たすことを、私は非常に深くおそれをなすのでございます。同時にまた、この法案それ自体が、先ほど来指摘されておりますように、憲法第十四条にうたわれておりますところの、栄誉あるいは勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴わないという精神にも明らかに違反するものでありまして、断じて黙認するわけにはいかないのであります。以上が反対の第二の理由であります。
 第三は、私は、この法案の提出の理由として述べられているところの、本法該当者が若齢にして生活能力が低下しているから云々という点に対しまして、若干触れておきたいと思います。(発言する者多し)同じような事柄をお聞きしますので、たいへん皆さんもしゃくにさわるでありましょうが、一つの法律案を無理に与党が通した場合に、どういうことになるのであろうかということを考えてみて、その点は、十分皆さんの反省を求めるために、われわれが主張するわけでありますから、十分お聞き取りを願いたいというふうに思います。
 老齢者の生活困難という問題は、これは国民全体に共通する問題でございまして、ひとり金鵄勲章受章者だけの問題ではないのであります。わが国の社会保障全体の問題であり、そしてまた、増大しつつある老人人口の問題でもあるのであります。したがって、わが党は、社会保障充実を政府に要求し続け、すべての人々の老後生活を国が保障する世の中を実現するために活動いたしておるのであります。そのような抜本的な対策に触れないで、本法案だけを強引に強行しようとするその意図は、素朴な国民感情を利用して、反動化のコースを合理化せしめんとするものと断ぜざるを得ないのでありまして、私は、こういう点からも、絶対に反対を申し上げなければならないと思います。
 われわれは、これらの方々を含めまして、ほんとうの意味の生活権を一日も早く確立していきたいというふうに考えておるわけでございまして、以上申し上げましたような点を、この法案の該当者がお知りになった場合には、わが日本社会党がこれらの問題に対して何を考えておるかということも十分に御了承をいただけるものというふうに考え、そのことを付言いたしまして、本案に対する反対の討論を終わらしていただきます。(拍手)
    ―――――――――――――
  討論終局の動議(竹山祐太郎君外二十二名提出)(日程第二について)
○副議長(原健三郎君) 竹山祐太郎君外二十二名より、討論終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。竹山君外二十二名提出の討論終局の動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
○副議長(原健三郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
  〔発言する者あり〕
○副議長(原健三郎君) 通路にとどまらないように願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 投票者の通路をじゃましないように願います。――通路をふさがないように。――急ぎ投票願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) ただいまから二分以内に投票されるように望みます。その時間内に投票されない方は棄権とみなします。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 間もなく制限時間がまいりますが、投票漏れはございませんか。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
○副議長(原健三郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
○副議長(原健三郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 二百九十八
  可とする者(白票) 百九十二
  否とする者(青票)   百六
○副議長(原健三郎君) 右の結果、討論は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 竹山祐太郎君外二十二名提出討論終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    相川 勝六君
      逢澤  寛君    愛知 揆一君
      青木  正君    赤城 宗徳君
      赤澤 正道君    秋田 大助君
      天野 公義君    綾部健太郎君
      荒舩清十郎君    井出一太郎君
      井原 岸高君    伊藤 五郎君
      伊藤 郷一君    伊能繁次郎君
      飯塚 定輔君    生田 宏一君
      池田 清志君    石田 博英君
      今松 治郎君    宇田 國榮君
      宇野 宗佑君    上村千一郎君
      植木庚子郎君    臼井 莊一君
      内田 常雄君    内海 安吉君
      浦野 幸男君    江崎 真澄君
      小笠 公韶君    小川 半次君
      小川 平二君    小沢 辰男君
      小澤佐重喜君    小澤 太郎君
      尾関 義一君    大上  司君
      大久保武雄君    大沢 雄一君
      大平 正芳君    大森 玉木君
      岡崎 英城君    岡田 修一君
      岡本  茂君    賀屋 興宣君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    神田  博君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐澤 俊樹君    仮谷 忠男君
      川島正次郎君    川野 芳滿君
      木村 公平君    木村 守江君
      北澤 直吉君    久野 忠治君
      久保田藤麿君    草野一郎平君
      倉成  正君    藏内 修治君
      黒金 泰美君    小泉 純也君
      小坂善太郎君    小島 徹三君
      小平 久雄君    小山 長規君
      纐纈 彌三君    佐々木秀世君
      佐々木義武君    坂田 道太君
      櫻内 義雄君    笹本 一雄君
      薩摩 雄次君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      重政 誠之君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    周東 英雄君
      壽原 正一君    鈴木 正吾君
      鈴木 仙八君    鈴木 善幸君
      砂原  格君    瀬戸山三男君
      關谷 勝利君    園田  直君
      田川 誠一君    田口長治郎君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 榮一君    田中 角榮君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田邉 國男君    高橋 英吉君
      高橋  等君    高見 三郎君
      竹下  登君    竹山祐太郎君
      谷垣 專一君    千葉 三郎君
      津雲 國利君    塚原 俊郎君
      辻  寛一君    寺島隆太郎君
      渡海元三郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    内藤  隆君
      中島 茂喜君    中村 幸八君
      中村 寅太君    中山 榮一君
      永田 亮一君    灘尾 弘吉君
      楢橋  渡君    二階堂 進君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西村 英一君    西村 直己君
      野田 卯一君    野田 武夫君
      野原 正勝君    羽田武嗣郎君
      橋本登美三郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      濱田 幸雄君    濱野 清吾君
      早川  崇君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福田 赳夫君
      福田 篤泰君    福田  一君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤原 節夫君    藤本 捨助君
      古川 丈吉君    保科善四郎君
      細田 吉藏君    本名  武君
      前尾繁三郎君    前田 正男君
      益谷 秀次君    増田甲子七君
      松浦周太郎君    松永  東君
      松本 一郎君    松山千惠子君
      三池  信君    三木 武夫君
      水田三喜男君    南好  雄君
      宮澤 胤勇君    村上  勇君
      毛利 松平君    森   清君
      森下 國雄君    森田重次郎君
      森山 欽司君    八木 徹雄君
      保岡 武久君    山手 滿男君
      山中 貞則君    山村新治郎君
      山本 猛夫君    吉田 重延君
      米田 吉盛君    米山 恒治君
      伊藤卯四郎君    稲富 稜人君
      受田 新吉君    春日 一幸君
      佐々木良作君    田中幾三郎君
      玉置 一徳君    西村 榮一君
      門司  亮君    本島百合子君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    足鹿  覺君
      有馬 輝武君    淡谷 悠藏君
      井伊 誠一君    井手 以誠君
      猪俣 浩三君    石川 次夫君
      石橋 政嗣君    石山 權作君
      板川 正吾君    稻村 隆一君
      緒方 孝男君    大柴 滋夫君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 利春君    加藤 勘十君
      片島  港君    勝澤 芳雄君
      勝間田清一君    角屋堅次郎君
      川村 継義君    河上丈太郎君
      河野  正君    木原津與志君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保田鶴松君    久保田 豊君
      栗原 俊夫君    栗林 三郎君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      小林 ちづ君    小松  幹君
      五島 虎雄君    河野  密君
      佐々木更三君    佐野 憲治君
      實川 清之君    島上善五郎君
      島本 虎三君    下平 正一君
      東海林 稔君    杉山元治郎君
      鈴木茂三郎君    田口 誠治君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      田原 春次君    多賀谷真稔君
      高田 富之君    高津 正道君
      滝井 義高君    楯 兼次郎君
      坪野 米男君    戸叶 里子君
      堂森 芳夫君    中澤 茂一君
      中村 重光君    中村 高一君
      中村 英男君    永井勝次郎君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      二宮 武夫君    西村 関一君
      西村 力弥君    野原  覺君
      長谷川 保君    畑   和君
      原   彪君    日野 吉夫君
      平岡忠次郎君    広瀬 秀吉君
      細迫 兼光君    堀  昌雄君
      前田榮之助君    松井 政吉君
      松原喜之次君    松前 重義君
      三木 喜夫君    三宅 正一君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      森島 守人君    森本  靖君
      八木 一男君    矢尾喜三郎君
      安井 吉典君    安平 鹿一君
      柳田 秀一君    山内  広君
      山口丈太郎君    山口 鶴男君
      山崎 始男君    山中 吾郎君
      山中日露史君    山花 秀雄君
      湯山  勇君    横路 節雄君
      吉村 吉雄君    渡辺 惣蔵君
      志賀 義雄君    谷口善太郎君
     ――――◇―――――
○副議長(原健三郎君) 旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案につき採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長の報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
○副議長(原健三郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
○副議長(原健三郎君) 通路にとどまらないように、急ぎ投票を願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 通路を妨害しないように。――通路にとどまらないように。――急いで投票願います。
  〔投票継続〕
○副議長(原健三郎君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
○副議長(原健三郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
○副議長(原健三郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 二百九十五
  可とする者(白票) 百九十一
  〔拍手〕
  否とする者(青票)   百四
  〔拍手〕
○副議長(原健三郎君) 右の結果、旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案は委員長報告のとおり決しました。(拍手)
    ―――――――――――――
 小笠公韶君外十五名提出旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    相川 勝六君
      逢澤  寛君    愛知 揆一君
      青木  正君    赤城 宗徳君
      赤澤 正道君    秋田 大助君
      天野 公義君    綾部健太郎君
      荒木萬壽夫君    荒舩清十郎君
      井出一太郎君    井原 岸高君
      伊藤 五郎君    伊藤 郷一君
      伊能繁次郎君    飯塚 定輔君
      生田 宏一君    池田 清志君
      石田 博英君    今松 治郎君
      宇田 國榮君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      臼井 莊一君    内田 常雄君
      内海 安吉君    浦野 幸男君
      江崎 真澄君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小川 平二君
      小沢 辰男君    小澤佐重喜君
      小澤 太郎君    尾関 義一君
      大上  司君    大久保武雄君
      大沢 雄一君    大平 正芳君
      大森 玉木君    岡崎 英城君
      岡田 修一君    岡本  茂君
      賀屋 興宣君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      神田  博君    亀岡 高夫君
      鴨田 宗一君    唐澤 俊樹君
      仮谷 忠男君    川島正次郎君
      川野 芳滿君    木村 公平君
      木村 守江君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    久保田藤麿君
      草野一郎平君    倉成  正君
      藏内 修治君    黒金 泰美君
      小泉 純也君    小坂善太郎君
      小島 徹三君    小平 久雄君
      小山 長規君    纐纈 彌三君
      佐々木秀世君    佐々木義武君
      坂田 道太君    櫻内 義雄君
      薩摩 雄次君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎名悦三郎君
      重政 誠之君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    周東 英雄君
      壽原 正一君    鈴木 正吾君
      鈴木 仙八君    鈴木 善幸君
      砂原  格君    瀬戸山三男君
      關谷 勝利君    田川 誠一君
      田口長治郎君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 榮一君
      田中 角榮君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田邉 國男君
      高橋 英吉君    高橋  等君
      高見 三郎君    竹下  登君
      竹山祐太郎君    千葉 三郎君
      中馬 辰猪君    津雲 國利君
      津島 文治君    塚原 俊郎君
      辻  寛一君    寺島隆太郎君
      渡海元三郎君    徳安 實藏君
      床次 徳二君    内藤  隆君
      中島 茂喜君    中村 幸八君
      中村 寅太君    中山 榮一君
      永田 亮一君    灘尾 弘吉君
      楢橋  渡君    二階堂 進君
      丹羽喬四郎君    丹羽 兵助君
      西村 英一君    西村 直己君
      野田 卯一君    野田 武夫君
      野原 正勝君    羽田武嗣郎君
      橋本登美三郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      濱田 幸雄君    濱野 清吾君
      早川  崇君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福田 赳夫君
      福田 篤泰君    福田  一君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤原 節夫君    藤本 捨助君
      古川 丈吉君    保科善四郎君
      細田 吉藏君    本名  武君
      前尾繁三郎君    前田 正男君
      益谷 秀次君    増田甲子七君
      松浦周太郎君    松永  東君
      松本 一郎君    松山千惠子君
      三池  信君    三木 武夫君
      南好  雄君    宮澤 胤勇君
      村上  勇君    毛利 松平君
      森   清君    森下 國雄君
      森田重次郎君    森山 欽司君
      八木 徹雄君    保岡 武久君
      山手 滿男君    山中 貞則君
      山村新治郎君    山本 猛夫君
      吉田 重延君    米田 吉盛君
      米山 恒治君    伊藤卯四郎君
      稲富 稜人君    受田 新吉君
      春日 一幸君    佐々木良作君
      田中幾三郎君    玉置 一徳君
      西村 榮一君    門司  亮君
      本島百合子君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    足鹿  覺君
      有馬 輝武君    淡谷 悠藏君
      井伊 誠一君    井手 以誠君
      猪俣 浩三君    石川 次夫君
      石橋 政嗣君    石山 權作君
      板川 正吾君    稻村 隆一君
      緒方 孝男君    大柴 滋夫君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 利春君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    片島  港君
      勝澤 芳雄君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    川村 継義君
      河上丈太郎君    河野  正君
      木原津與志君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保田鶴松君
      久保田 豊君    栗原 俊夫君
      栗林 三郎君    黒田 寿男君
      小林 信一君    小林 ちづ君
      五島 虎雄君    河野  密君
      佐々木更三君    佐野 憲治君
      實川 清之君    島上善五郎君
      島本 虎三君    下平 正一君
      東海林 稔君    杉山元治郎君
      鈴木茂三郎君    田口 誠治君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      田原 春次君    多賀谷真稔君
      高田 富之君    高津 正道君
      滝井 義高君    楯 兼次郎君
      坪野 米男君    戸叶 里子君
      堂森 芳夫君    中澤 茂一君
      中村 重光君    中村 高一君
      中村 英男君    永井勝次郎君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      二宮 武夫君    西村 関一君
      西村 力弥君    野原  覺君
      長谷川 保君    畑   和君
      原   彪君    日野 吉夫君
      平岡忠次郎君    広瀬 秀吉君
      細迫 兼光君    堀  昌雄君
      前田榮之助君    松井 政吉君
      松原喜之次君    松前 重義君
      三木 喜夫君    三宅 正一君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      森島 守人君    森本  靖君
      八木 一男君    矢尾喜三郎君
      安井 吉典君    安平 鹿一君
      柳田 秀一君    山内  広君
      山口丈太郎君    山口 鶴男君
      山崎 始男君    山中 吾郎君
      山中日露史君    山花 秀雄君
      湯山  勇君    横路 節雄君
      吉村 吉雄君    渡辺 惣蔵君
     ――――◇―――――
○副議長(原健三郎君) 本日はこの程度にとどめ、明七月一日午前十時より本会議を開くことといたします。
 本日は、これにて延会いたします。
   午後六時十一分延会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  池田 勇人君
        法 務 大 臣 中垣 國男君
        大 蔵 大 臣 田中 角榮君
        文 部 大 臣 荒木萬壽夫君
        厚 生 大 臣 西村 英一君
        労 働 大 臣 大橋 武夫君
        建 設 大 臣 河野 一郎君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 林  修三君
        内閣法制局第一
        部長      山内 一夫君
        総理府総務長官 徳安 實藏君
        厚生省援護局長 山本淺太郎君