第046回国会 決算委員会 第11号
昭和三十九年三月十七日(火曜日)
   午前十時三十八分開議
 出席委員
   委員長 白浜 仁吉君
   理事 竹山祐太郎君 理事 福井  勇君
   理事 勝澤 芳雄君 理事 山田 長司君
      大石 八治君    鍛冶 良作君
      田村 良平君    根本龍太郎君
      湊  徹郎君    栗原 俊夫君
      田原 春次君    吉田 賢一君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 大平 正芳君
 出席政府委員
        総理府事務官
        (行政管理庁行
        政監察局長)  山口 一夫君
        法務事務官
        (入国管理局
        長)      小川清四郎君
        外務事務官
        (大臣官房長) 高野 藤吉君
        外務事務官
        (大臣官房会計
        課長)     谷  盛規君
        外務事務官
        (経済局長)  中山 賀博君
        外務事務官
        (情報文化局
        長)      曾野  明君
        外務事務官
        (移住局長)  白幡 友敬君
        文部事務官
        (調査局長)  天城  勲君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (行政管理庁行
        政監察局監察
        官)      田代  稔君
        外務事務官
        (大臣官房国際
        資料部調査課
        長)      安田 謙治君
        外務事務官
        (経済局外務参
        事官)     平原  毅君
        外務事務官
        (経済協力局外
        務参事官)   星  文七君
        通商産業事務官
        (通商局経済協
        力部長)    赤澤 璋一君
        会計検査院事務
        官
        (第一局長)  保川  遜君
        会計検査院事務
        官
        (第五局長)  宇ノ沢智雄君
        日本輸出入銀行
        理事      斎藤 正年君
        参  考  人
        (海外経済協力
        基金理事)   吉田 信邦君
        参  考  人
        (海外技術協力
        事業団理事)  大戸 元長君
        参  考  人
        (海外移住事業
        団理事)    柏村 信雄君
        参  考  人
        (海外移住事業
        団理事)    山中 俊夫君
        参  考  人
        (海外移住事業
        団監事)    塩谷 隆雄君
        参  考  人
        (電源開発株式
        会社海外技術協
        力部長)    阿部野 誠君
        専  門  員 茨木 純一君
    ―――――――――――――
三月十三日
 委員田中織之進君及び吉田賢一君辞任につき、
 その補欠として島上善五郎君及び竹谷源太郎君
 が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員島上善五郎君及び竹谷源太郎君辞任につき、
 その補欠として田中織之進君及び吉田賢一君が
 議長の指名で委員に選任された。
同月十七日
 委員原健三郎君及び福田赳夫君辞任につき、そ
 の補欠として田村良平君及び大石八治君が議長
 の指名で委員に選任された。
同日
 委員田村良平君及び大石八治君辞任につき、そ
 の補欠として原健三郎君及び福田赳夫君が議長
 の指名で委員に選任された。
同日
 理事菊池義郎君同日理事辞任につき、その補欠
 として竹山祐太郎君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 参考人出頭要求に関する件
 昭和三十六年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十六年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十六年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十六年度政府関係機関決算書
 昭和三十六年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十六年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十六年度物品増減及び現在額総計算書
 昭和三十七年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十七年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十七年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十七年度政府関係機関決算書
 昭和三十七年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十七年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十七年度物品増減及び現在額総計算書
 (外務省所管)
 国が資本金の二分の一以上を出資している法人
 の会計に関する件(海外経済協力基金、海外技
 術協力事業団、海外移住事業団、電源開発株式
 会社)
     ――――◇―――――
○白浜委員長 これより会議を開きます。
 この際、おはかりいたします。
 理事菊池義郎君より理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○白浜委員長 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。
 次に、理事補欠選任についておはかりいたします。
 これは先例により委員長において指名するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○白浜委員長 御異議なしと認めます。よって、竹山祐太郎君を理事に指名いたします。
     ――――◇―――――
○白浜委員長 昭和三十六年度決算外三件及び昭和三十七年度決算外三件を一括して議題といたします。
 本日は、外務省所管について審査を行ないます。まず大平外務大臣より概要について説明を求めます。大平外務大臣。
○大平国務大臣 昭和三十六年度及び昭和三十七年度決算外三件の概要につきましては、お手元に印刷物をお配り申し上げてございますので、それによって御承知いただきたいと思います。何とぞ御審議のほどをお願い申し上げます。
○白浜委員長 委員各位のお手元に配付してあります昭和三十六年度及び昭和三十七年度決算の説明書は、便宜委員会会議録に掲載いたしたいと存じますので、さよう御了承願います。
 次に、会計検査院当局より検査の概要について説明を求めます。保川会計検査院第一局長。
○保川会計検査院説明員 昨年の五月、南米の海外受け入れ事業に関しまして現地の検査を実施いたしました。その結果、当時の海外協会連合会支部の補助金に関します経理が適切を欠いておるものがあると認めましたので、この点に関しまして三十七年度の決算検査報告に改善要求事項として掲記いたしました。そのほかは特に申し上げることはございません。
○白浜委員長 これにて説明聴取を終わります。
○白浜委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。福井君。
○福井委員 大臣が参議院のほうに何か引き続き重要ななにが続いておるそうでありますから、私の質問は全部大臣にお答え願いたいのでありますが、本日は担当と思われる方に答えてもらえばいいことにいたしますから、あらかじめ委員長、了承してもらいたいと思います。
 戦後わが国の苦しい経済の中から、東南アジアをはじめ他の低開発国に対して年々多額の経済援助をしておるわけでありますが、これまでに総額、戦後どのくらいの援助をしておるか、それを年度別にこの際示してもらいたいと思います。年度別あるいは事項別というふうにしてもらいたいのでありますが、長期信用供与だとかあるいは海外投資だとかいう意味で賠償関係は別に述べてもらいたいと思う。
○星説明員 ただいまの御質問にお答えいたします。
 わが国の経済技術援助といいますのは、大体一九五四年のコロンボ計画にわれわれも入りまして以来、技術協力を出発点として開始されたわけでございます。いま御指摘のように、われわれがDACなどに報告しております数字には賠償も含んでおりますし、それから技術協力といったいわゆる贈与的性格を持ったものも含んでおりますし、それから普通いわゆる長期延べ払い――大体五年以上の長期延べ払いのようなものも含んでおりますし、また円借款というようなものもいろいろ含んでおるわけでありまして、いま私ここに、先生の御質問にお答えするような的確な資料を持っておりませんが、いずれ整備いたしましてお手元に届けさせていただきたいと思います。
○福井委員 外務省の三十六年度決算の中の六ページに、「科学技術振興のため国際原子力機関に積極的に協力するため、同機関の憲章に基づく分担金及び拠出金五千二百九十五万三千百二十円」――金額は私はいま言おうと思っているのではありませんが、科学技術振興のため国際原子力機関に積極的に協力するためにこれがあらわれておるのでありますが、これは何年から始まっておりますかということをだれか知っている人にお答え願いたい。これは詳細に知りたいので、すぐといっても、私の質問は一つも予告してあるわけではなし、無理な話ですから、あとで資料を提出するように委員長から言ってください。
○白浜委員長 いいですか。
○谷政府委員 後ほど詳しい御報告を申し上げます。
○福井委員 先ほどの低開発国あるいは賠償援助についての延長としてもう少しお尋ねしたいと思いますが、各国特に低開発国に対する経済援助の内容は最近だいぶ変化しておるように思います。その内容がどのように変化しておるかということを、これも詳細に承りたいのでありますが、ばく然と質問してもまた時間がかかりますから、いずれ資料を提出してもらいたいと思いますが、今後わが国としてこれらの低開発国に対して、経済協力をどのような観点から、どのように推進していこうかということについて、担当の局長に説明を願います。
○星説明員 これからのわが国の経済協力の進め方ということにつきましては、やはり各地域、援助の対象となるいろんな国の事情を考慮して進めていかなければならないと思います。一番大事なことは、こういった国々はいずれも低開発国でございまして、債務の累積がだんだんと多くなってきております。したがいまして、こういった国に対する経済援助に対しましては、やはり従来よりも相当有利な条件で援助していくということが大きな特色となっているのではないかと思いますし、また援助の様式につきましても、いろんな、たとえば商品援助であるとか、そういった多様化したような形式でもって援助を行なっていかなければならないのではないか、こういうことが将来の経済援助に対する特色となってあらわれていくのではないかというふうに考えております。
○福井委員 低開発国とかあるいは後進国に対する経済援助とかいうことばを使っておりますが、もともと低開発国援助とはどういうものだということ自体、私は戦後の日本の置かれた地位からいって議論があるところだと思っております。従来わが国が行なってきた輸銀中心の延べ払いの形式のものは、援助ではなくて、輸出振興策であるという考え方が各国間で高まっておるようであります。米国や英国などでは、長期低利の借款を主としたものを経済援助の中に入れて、それ以外の、援助国の物資買い付けを条件とするいわゆるひもつき援助などは、経済援助の範囲から除外したいという意向を示しているようであります。簡単に言えば援助と貿易促進とは別問題だと考えておるようであります。日本においてもこのような両者を区別する考え方がなかったわけではないのでありますが、賠償あるいは対米債務の支払いだとか、敗戦に伴うかなりの負担をもになっており、国民一人当たりの所得が低い上に国際収支も必ずしも安定しておるとはいえないので、その結果、やむを得ず輸銀形式のものとならざるを得なかったのでありましょうが、しかしそうかといって、援助でない援助をいつまでも唯一のものとしておるわけにはいかないと思います。このような意味で、最近の動向、特にこの一、二年の動向を伺いたいと思っております。
○星説明員 お答え申し上げます。
 われわれが経済援助といたしまして、日本その他先進国が加盟しております御承知のDACに対する報告におきましては、いま御指摘の輸出信用、そのうちでも期間が五年以上のものを取り上げて、それを援助ということにして報告しておる次第でございます。
 それから、ひもつきの援助、こういうものは援助と言えないのじゃないかというような点の御指摘がございました。これもまさしくDACで取り上げられている問題でございまして、ひもつきでないようにしようじゃないかという意見もかなりあるようでございますけれども、まだDACではひもつき一切やめようというふうな決議には至っていないというふうな状況でございます。なおまた、わが国の延べ払いにいたしましても、だんだんと期間なりあるいは利子その他の条件が従来に比べて緩和されていくと思いますが、これが現状でございます。その点ちょっと申し上げておきます。
○福井委員 私の質問はかなり長いので、田原委員は大臣に特に質問が十分間ほどあるというお話でございますから、私の質問は後にして田原委員のほうを先に振りかえてもらいたいと思います。
○白浜委員長 田原君。
○田原委員 では外務大臣のおられる間にとりあえず四点だけ御質問申し上げます。
 第一は、会計検査院の先ほどの御報告をもう少し詳しく聞いて、それに対する外務大臣の答弁を聞きたいと思います。第二点は、海外から留学生の内地入学に関する手続の簡素化の問題であります。これは外務、法務、文部に関連があります。第三点は、ブラジルの日本ウジミナス製鉄に対する投資の今後の見通し、第四点は、似たような政府機関が、海外経済協力基金、海外技術協力事業団、海外移住事業団、それから輸銀、拓殖銀とありますが、これらの調整その他についてであります。
 第一の、先ほど会計検査院の南米調査の結果、経理が適正を欠くという御判定のようでございます。それはどこをさしておりますか。ボリビアでありますか、どこでありますか。それからどの点が適正を欠いておったか、もう少し詳しく御説明を願いたいと思います。
○保川会計検査院説明員 昨年検査を実施いたしましたのは、海協連の十一支部のうちの六支部でございます。検査いたしましたのはアマゾン、リオデジャネイロ、サンパウロ、パラグァイ、アルゼンチン、ボリビア、この六支部の経理の状況を検査いたした次第でございます。
 適正を欠くと申します大要を簡単に概略申し上げますと、通例補助金の経理の場合には事前に補助事業の計画を立てる、この計画に従って事業を執行する、その執行した結果を正しく決算に表示する、これが通常の補助金経理の状態であろうかと考えております。海協連の支部の経理を見ますと、このの実際に執行された事業の結果が計画と食い違ってきておる、実際の事業の執行の結果が正しく決算に表示されていない、こういう事態でございます。詳しく申しますと、当初の事業計画に定められた目的以外に使っておる、あるいは補助金を使ったとしておるが、しかし実際は翌年度になって使っておるとか、そういった年度の入り組み、それから補助事業から出てまいります収入というものは、これはやはり総体の補助事業の一つのワクの中で、補助事業の計画を立てます上の重要な要素になると思うのでありますが、これらの収入を現地限りでいろいろ移住事業にお使いになっておる、こういった事態が適正を欠く実態でございます。
 これはまあ原因といたしましては、遠因、近因いろいろ取りまぜてあろうかと存じますけれども、直接的には現地の支部が非常に経理が未熟である、にもかかわらず、これを指導せねばならない中央の本部のほうがその指導が適切でない、さらに監督官庁である外務省の補助金経理の監査あるいは指導、そういった面がやはり行き届いていない、こういうことが原因であろうとわれわれ考えております。したがいまして、そういった観点からそれぞれの事態に今後の改善を、これは非常に緊急に改善していただかねばならないとわれわれは考えておるわけであります。そういうことで今回の改善要求をいたした次第でございます。
○田原委員 一般的な点だけで、具体的な点はわかりませんが、時間の関係で、その一般的な判定に対する――日本海外協会連合会は海外移住事業団に解消され再出発したわけでありますが、その海外移住事業団に対する監督官庁である外務省が、今後そういう会計経理上の行き過ぎや間違いのないようにしなければならぬのは当然でありますが、そういう心がまえについて一応大臣から見解を明らかにしていただきたいと思います。
○大平国務大臣 ただいま補助金経理の適正を欠く点につきまして会計検査院から御指摘がございまして、計画と結果の食い違い、あるいはそれが正しく決算に表示されていないという点についての御指摘がございましたし、その原因としていろいろな原因があわせて御指摘になりました。私どもといたしましては、現地の経理担当者の未熟な点、中央本部の指導が適切を欠いておった点並びに外務省本省の監督が行き届いていなかった点、御指摘を受けたのでございまして、この点につきましては、外務本省並びに事業団自体に厳重に示達いたしまして、熟練度を高めると同時に、公金の経理にあたって適切を欠くことのないように指導面の充実をはかるよう特段の措置をとってまいりたいと決意いたしております。
○田原委員 次の質問に移ります。
 これは具体的な例があがっておりますから、これに基づいた御答弁と今後の処置をお願いいたしたいと思います。
 第一の例は、ハワイから内地留学の際に、たいへん入国までに時間がかかる。ハワイの本願寺の御住職のむすこさんでありますから、二世、アメリカ人でありますが、その専攻は、仏教並びに日本に関する歴史などの研究。名前は赤星英文という人で、ハワイ大学を卒業して、ただいま京都龍谷大学に入学をしております。昨年の十月にハワイ大学哲学科卒業見込みの際、内地に留学したい。特に父親が龍谷大学を卒業して、ハワイに行って住職をされておるのでありますから、将来そのあとをとるわけです。したがって、ぜひ龍谷大学に入りたいというので、まず日本の総領事館に内地留学に対するビザの要求をしたらしい。ところがまだ卒業していない。ハワイ大学を卒業する見込みであるという卒業見込みの証明書を大学学長秘書から出してもらって、それをつけて総領事館に出した。ところがまだ卒業してないから審理の対象にならぬ、卒業したら卒業証書の正本を持ってこいというようなことで、はねつけたらしい。これは去年の八月の九日です。証明書に対する一種の拒否ですね。続いて本年の一月三十一日に卒業した正式の証明書をホッジャー学長からもらってようやくそれを内地のほうに持っていったらしい。内地のほうでは文部省それから法務省が、それぞれこれに関連があるものですからたいへん時間をかけてきた。しかるに日本の学校は四月が入学時期であり、これを逸するとまた一年間待たなくちゃならぬ。アメリカの学校は九月と一月に入学期がありますけれども、一年一回の日本の大学の入学制度では、よほど早目にやってもらわないと因るというので、たいへん心配と不満を持って奔走した結果、ようやくだいぶおくれてとれておるのです。
 第二の例は、メキシコの春日毅君。いま水産大学に入っております。この例は、留学生査証が、メキシコの日本大使館でなかなか下付されない。しかしながら水産大学の授業の都合もあるから、テンポラル・ビジターですね。一時訪問者という資格でとりあえずその学生は日本に来た。そして水産大学に入った。ところが一時的訪問者は六カ月ごとに書きかえをしなければならぬ。学生は四年間留学する。しかも遠洋航海に出ると、旅行中に期限が切れてしまう。たいへん就学の間もそういう滞在上の心配をして、応急的な措置をしてもらって、法務大臣の許可をとって現在おるのでありますけれども、こういう二つの例があります。これは最近の例であります。終戦後、ブラジル、アルゼンチン、ペルー、北米等の二世で内地留学を志す者は、いつも手続の煩瑣と時間をとられることでございます。一体、日本政府は、海外生まれの二世の内地留学を拒否するつもりであるのかどうか。運輸省あたりでは観光局をつくって、外貨獲得のために、内地を見物なさいと奨励しておきながら、学校に三年なり四年おろうという者に対しては非常にそっけない態度をとる、こういうことが常識上許されるわけはない。したがって、窓口である出先の領事館、総領事館のほうは、卒業しなければ出さぬというようなことでなく、卒業見込み書だけで手続できるわけですから、実際の手続が済んで出発するまでに卒業すればいいわけであって、これは当然のことでありますが、何かもったいをつけておるようなことで、内地への留学生が不満を持っております。これはもちろん外務省でどうしておるわけじゃないと思います。したがって、対策としては、外務省、文部省、それから法務省等で常設の連絡機関を特設されて、海外からの留学生に対しては即時、可能なる最大限度のビザなり内地留学の許可を与えるようにすべきだと思うのです。これは私の意見でありますが、外務省として従来のようなことでいくのか、もっと便宜をはかってもらえないかということをこの際明らかにしてもらったほうが、今後日本に留学する者にとって非常に安心するだろうと思いますから、お尋ねしておるわけです。
○大平国務大臣 現在の留学生の入学手続でございますが、これは在外公館において査証の申請を受けますと同時に、法務大臣あての留学資格証明書下付申請書を付属書類とともに受け取りまして、外務省に在外公館から査証の可否について伺いを立てる、外務省は法務省入管局に一件書類を送付いたしまして申請人の入国の可否について協議するたてまえになっております。法務省は、その場合、文部省と協議して留学資格証明書を発給する、こういう手順を踏んでおるわけでございます。
 御指摘のように、現在の入国手続というものを吟味してみますと、他の役所のことでたいへん恐縮でございますが、法務省と文部省との間の協議にも、いままでのところ平均一カ月かかっておるということでございまするし、在外公館で申請を受け付ける場合の書類の調製にこれまたいま御指摘のように相当時間がかかっておるということは、私どもといたしましてもこのままでいいとは決して思っておりません。したがって、外務省といたしましても、その簡素化について、このように簡素化すればどうかというようないろいろな案をいま考究中でございます。留学生を通じましてわが国民と諸外国の国民との相互理解を深めまして、文化の交流をはかるということは、御指摘のように国策の大事な一環でありますので、関係各省と御相談いたしまして、入国、留学の手続をできるだけ簡素化するように努力いたしたいと思います。いま一案として一つの連絡機構を設けたらどうかという点については、私どものほうでとくと考究させていただきます。
 なお、海外における日系人二世及び三世のわが国における教育につきましては、政府としても特別な関心を持っておりますので、これらの人々の本邦留学についてもその手続の簡素化を以上の趣旨に沿って考究をさせていただきたいと思います。
○田原委員 日本からたとえば北米に留学する場合には、東京の総領事館で語学の試験をする、英語の理解力、それから学資の問題だけである。しかるにいまのようなケースで、二世で日本の大学――三省の間で査定、調査するのは、日本語の語学の試験をしておるわけじゃない。学資のことを審査している。これは要するに役所が三つあるからおくれているだけなんですね。だから、これは簡素化する、便宜を与えるということに変わればもっとスムーズにいくんじゃないかと思いますが、せっかく大臣のそういう答弁がありましたから、これを将来に向かって見ておりますが、いま文部省の調査局長並びに法務省の入国管理局長が来ているはずでございますから、それぞれいままで私の質問しましたような点に対する御批判と、今後どのように進められるかをこの際明らかにしておいていただきたい。
○小川政府委員 ただいま田原先生からいろいろ留学生の入学手続の簡素化につきまして御意見がございましたが、入管令のたてまえといたしまして、御承知のとおり入管令の第四条で在留資格制度というものをつくっております。第一号から第十六号までございまして、留学生の場合にはその第六号に該当するわけでございますが、この在留資格制度と申しますものにつきましても、いろいろ批判のあることは確かにわれわれも承知いたしておるのでございますけれども、遺憾ながら現行法令のもとにおきましては、一つの在留資格から他の在留資格に資格変更をするというふうなことが、たとえば通過旅行者であるとか観光客であるとかいうような場合には、法のたてまえ上、他の資格に変更を認めておらないのでございまして、そういう場合の問題がただいま御質問の第二点に関連してくると思うのでございます。それから第一点の問題に関連をいたしましても、手続上はなはだ煩瑣な規定を設けております。しかしながら、これもやはり入管といたしましては、留学生といえどもやはり外国人でございますので、外国人一般の在留管理あるいは入国管理というふうな問題に関連いたしまして、特に二世、たとえば二世の留学生について特別扱いをする――実際の運用の面ではずいぶん考慮をいたしておりますけれども、法令の改正を待ってそういった在留資格一般の考え方、法の立て方というふうなところまでさかのぼって考えませんと、ただいまのところではたいへん手数がかかるのは承知しておりますが、やむを得ない事情にあると存じます。ただいま外務大臣からもお話がございましたように、関係省といたしましては、この手続の簡素化の面につきまして、実際の運用上できることと法令を改正しなければできないことと、いろいろ問題もございますので、協議の上で、なるべく妥当な方法につきまして考慮は払いたいというふうに考えております。
○天城政府委員 外国からの留学生につきまして国費留学生の場合と私費留学生の場合とございます。国費留学生の場合には在外公館を通じて入学許可をいたしますので、手続がちょっと違いますが、いまお話の私費留学生の場合には入学許可を個々の大学がいたしますものですから、法務省で留学生のビザを出しますときに、その希望者がすでに当該大学で入学許可を受けているかどうかということが前提になるわけでございます。私たちのほうでいたします仕事はその仕事でございますが、そのつど当該大学に照会いたしましては非常に時間がかかりますので、毎年海外からの留学生について入学許可を大学がした場合は一括私たちのほうに氏名、学部その他の必要事項を報告していただく一括の手続をいたしております。それによって入管から本人が当該大学に入学許可されておるかどうかということの確認が私のほうに参りますので、それに基づいて私のほうから確認書を入管に出すという手続をしております。たまたま、いまお話のございましたハワイのケースでございますが、最近ちょっと調べてみたんですが、これは龍谷大学のほうで一括私のほうに報告が出ておらなかったケースでございまして、入管から御照会がありましたのが二月の二十二日でございましたか、報告書の中に入っておりませんので、すぐ龍谷大学に問い合わせをいたしました。龍谷大学から御返事をいただきまして、所要手続をしました。龍谷大学から返事がくるのがちょっとおくれまして、三月の九日に大学から報告がきまして私たちのほうで二日後の十一日には法務省に回答いたしております。現在までのところ法務省からのお問い合わせに対して、いまのような一括方式をとりましたので、通常の場合にはきわめて短時日に法務省のほうに御回答を出すことができるような程度に改善してきておるわけでございまして、いまのハワイのケースの場合には、大学との関係が若干おくれたのではないかと思っておるわけでございます。なおお話のように、留学生の入国ということにつきましては、外務省や入管と従来もしばしば打ち合わせ等をいたしまして、できるだけ円滑な事務の運営をはかるように努力いたしておりますが、今後もその面の改善をはかりたいと思っております。
○田原委員 入管のほうは法律に基づいてやるのですから、いまの法律の解釈ではやむを得ませんけれども、たとえばアメリカにおける身近な例を引きますと、私の妹、私の次女、私の孫等はそれぞれあるいは留学生としてあるいは一時的近親訪問者として北米に行って、そのまま手続を、向こうの移民局への申請をやりまして永久居住権がとれております。私の長女はブラジルに五年ほど働いておって、昨年私は通過客として二週間滞在を許可され入国しておった際、その滞在中に、東京銀行のガーデナ支店に採用されることになりまして手続をしましたところ、約二カ月後に今度はビジネス・ビザというのがとれて、切りかえておるのです。したがって非常に厳重なようなアメリカでも実情に即して現場に相当大幅な判断、決定権を与えられておるようです。だからそういう規則のあることはいいことであるし、確かに正しいことであると思うのでありますが、運用において考えるかあるいは不便なものがあればその一部を改正すべきではないか。
 メキシコの二世春日毅君は、当初一時的滞在者として法務省の許可で入国し、それから大学に入り、それから当時の入管局長もいろいろ骨を折ってくれたようですけれども、滞在資格の変更が認められておるのです。そういうことが可能ならば、今後もう少し敏速にやってやるようにやってもらいたい。幸い大臣からそういう御答弁がありましたから、法務省、文部省、それから外務省で、海外からの内地留学の受け入れ特別委員会のようなものをつくっていただきたい、こう希望しておきます。
 次にもう一つありますが、ブラジルのウジミナスの製鉄所に関する経過並びに見通しであります。これは去る三月十四日の読売新聞の経済欄であったと思いますが、大蔵省としては商業採算を貫き、外貨のむだをなくすという方針の一例として、日本ウジミナス製鉄株式会社の例が載っております。相当膨大な金額であるようであります。海外への発展ということを考えておる立場からすれば、海外移住として出国する場合と、合弁企業の職員なり役員として出国するものと、二つ考えられると思います。合弁企業としては、日本から技術なりあるいは役員なりあるいは機械設備担任技師として行くことは当然であります。そうしてそれがその国において――たとえばブラジルの例をとりますと、ドイツ、フランス、アメリカ、イギリス等もやはり事業をやっておるわけですから、したがって日本の国内の商業採算ベースだけを考えてやって、はたしてそれで成立するものかどうか、いわば五年の延べ払いというようなことでなく、イギリスのごときは四十年ぐらいの長期の借款を与えておるようでございます。これに対する方針をきめてかからぬと、一面ウジミナスはどんどん増資を要求いたします。大蔵省では、採算のとれぬものは増資の要求に応じがたいと言われるわけです。せっかくいままでかれこれ四百億円以上投資していると思いますが、これが宙に浮いて、いまイギリスのほうも、もしウジミナスを日本が手放すならば自分たちが肩がわりをして投資を継続してやっていこうというような機運が出ています。私が質問する趣旨は、やり出したら、やはり相当長期を覚悟していかなければならぬ。それに関連して技術移住なり農業移住等もできるわけです。こういうことについての方針をまず外務省、大蔵省の間ではっきりきめてかからなければいかぬ、こう思うのです。これに対する御見解をお伺いしたい。
○大平国務大臣 私も田原委員と全く見解を同じゅうするものであります。やり出した以上はこの仕事はやり遂げなければいかぬと思います。ただこれは非常に特異なケースでございまして、ブラジルの現地の高進するインフレの波に洗われまして、当初立てた計画が毎回毎回くずれていくということで、日本の関係株主がたいへん当惑をいたしておるということ、私どももその立場になってみれば十分同情ができるところでございます。しかしながら、いまあなたの御指摘のように、やりかけた仕事でございまするし、日本の名誉にかけてこれは何とか仕上げたいという熱意に変わりはございません。したがって、いま御指摘の資金不足につきましては、日本のウジミナスの株主とウジミナスの会社との間でいま第九号予算を中心に検討をやっているわけでございまして、まだ政府の段階にはきていないわけでございます。したがいまして、この協議の成り行きを見まして、そして私どもとしてはこれを成功に導くように適切に指導してまいりたいと考えております。
○白浜委員長 勝澤君。
○勝澤委員 大臣に二、三御質問いたしたいと存じます。
 まず移住政策でございますが、ドミニカの移民をめぐりまして、移住政策のあり方についていろいろ論議がされました。その結果だとは存じますけれども、移住政策の方向として移住事業団が設置されているようでありますが、移住政策のあり方、移住事業団の今後、この問題についてまず最初に御所見を賜わりたいと思います。
  〔委員長退席、福井委員長代理着
  席〕
○大平国務大臣 戦後移住が再開されまして、五万五千名の送出に成功いたしたわけでございますが、近年、勝澤委員御指摘のように、ドミニカ移民の失敗、さらにはわが国の経済の成長に伴う労働力の不足、さらには海外から引き揚げた方々、いわゆる移民潜在層がだんだん枯渇してくるというような事情が重なりまして、計画どおり移民が運ばないという不幸な局面に逢着いたしたのでございます。そこで海外移住審議会のすぐれた御答申をちょうだいいたしましたので、それに沿ってまず第一に政府として着手いたしましたことは、移住行政の実務機関の一元化ということでございまして、海外移住事業団というものを去年国会の御承認を得て発足させていただいたわけでございます。しかしながら、これは一元化の名にふさわしい実態をまだ備えておりませんで、中央だけが一応一元化を達成し得たのでございますが、地方はこれから地方財政当局、地方の移住関係機関等の御理解、御協力を得まして、漸次地方の態勢を固め、それから現地との連絡を固めまして、中央、地方、現地一元的な、能率的な仕組みにいたしたいということでいま推進をしておる最中でございます。
 政府といたしましては、外務省、農林省その他関係各省、なかなか移住行政が錯綜しておりまして、これを何とか簡素化する道がないかと苦心いたしまして、移住事業団発足にあたりましてまず農林省と外務省との間は大筋の理解に達しまして、仕事が円滑にまいっておるわけでございまするが、政府としては移住実務は事業団にまかせて、そしてその責任において勇敢にやっていただく、親切にやっていただく、弾力的にやっていただくということを期待いたしておるわけでございまして、はしの上げ下げまで一々政府が干渉するようなことは私は極力押えていきたいと思っております。しかしまだ発足したばかりでございまして、見るべき実績をまだあげておりませんけれども、いま私が申しましたような方向に移住実務機関は整備されつつある、そして各方面の御理解を得つつあるということでございます。
 それから移住の実態でございますが、それにもかかわらず移住が思うように伸びていない状況でございます。ただ私どもの意を強うしますのは、移住審議会の答申にもありましたように、これは日本で困ったから行くとかいう意味のぞんざいな意味ではなくて、現地に参りまして現地の一市民としてその国の発展に尽くすということ、新しいフロンティアでみずからの未来を築き上げるのだという使命感に燃えた方々の、量より良質の移民というもの、そういう意欲が出てくることを期待しておったのでございますが、最近では一流会社に御就職されておる方々、そして日本でもりっぱな未来を持たれておる方方が進んで移民しようという傾向が徐除に出てきておることに希望をつないでおるわけでございます。同時に、ひとり農業移民ばかりでなく、現地の要望もございまするし、技術移民の面におきましても漸次関心が高まってきておりますので、私どもといたしましては、長い目で見て、平和日本といたしましての移民政策の推進という実績を通じまして、世界に信を問う意味におきましても、この問題につきましては政府各機関意識を統一いたしまして、そしていま申し上げましたような理念によって極力推進してまいる。そして実務機関そのものは従来いろいろ各方面から批判を受けておったわけでありますが、えりをただして経営していただくように、役職員の方々の一段の御自重を希望し、また役所のほうもそれに応じた、過度でない適切な指導の限界を守りながらやってまいりたいと考えております。
○勝澤委員 大臣は今日までの移住行政の実態についてよく御存じだと存じます。しかし、せっかくいい機会ですから、もう一度私は知っていただきたいと思うのでありますけれども、たとえば会計検査院から出されましたこの決算報告書を見てみましても、三十六年度の決算報告書では、日本海外移住振興会社の実績というものは、御案内のように移住地の分譲計画というのはアルト・パラナほか十移住地で千十八ロッテの計画に対して、二百五十四の実績しかない。すなわち計画の五分の一しか実施をされていない。そのために、計画をされたその場所というものは、今日もう使用に耐えないような状態になっている。それから三十七年度で指摘されている事項は、先ほど田原委員からも指摘されましたが、海外移住者の受け入れに対する各支部の経理はまさにでたらめである。これについて、補助金を出す外務省においても、補助金を受けるこれらの支部においても、まさに相互の関連事業執行について何らの熱意がないということが、検査院から指摘された。たまたま会計検査院が初めて海外に行って、アマゾン、リオデジャネイロ、サンパウロ、パラグァイ、アルゼンチン、ボリビアと六支部を見た。六支部とも二重帳簿になって、金銭経理はでたらめだ。一体外務省は何しているか、一体支部は何しているか、こういう指摘が堂々と報告されておる。これが今日までの移住行政の実態であるわけです。外務省、外務大臣というのは外交政策については熱心でありますけれども、一面、片側がどうしてもお留守になるわけであります。ですから、私はこのドミニカ移民問題というものが起きて、移民政策について真剣に討議をされているときに、大臣として、移民行政の根本的なあり方についてもっともっと真剣に討議をされて事業団ができたものと、実は思っておりました。しかし、残念ながら、あなたがいままで述べましたこととは変わった形の移住政策が、今日も続いておると思う。具体的に数字を申し上げますと、三十九年度予算で、外務省は十四億七千五百万予算を盛っておられる。事業団の交付金が十億六千三百万、それから、農林省が九千八百万、運輸省が四億六千五百万、都道府県の負担金が一億一千九百万で、移住行政として合計二十一億五千八百万円が使われておるわけです。二十一億の金を使いながら、現実には、三十六年度は一万一千人の計画に対して六千二百六十三人、三十七年度は一万名の計画に対して二千二百名、三十八年度が八千名の計画に対して千三百八十一名、三十九年度は、かりに四千名の計画どおりに実績が上がるとしても、四千名の海外移民の計画について二十一億五千八百万という膨大な金が使われておる。ないよりあるほうがいい、やらぬよりやるほうがいいということは、私も認めます。しかし、かりに四千人を五人世帯で八百世帯になります。一人三万円の月給を一世帯にくれますと、一年に三十六万円、何かかんか入れて五十万としましょう。とにかく五十万一世帯にくれて、そして八百世帯でかけたら、四億あればやれるというように、決算の計算をしてみるとそうなるわけです。しかし、計算どおりいくかどうかわかりません。ですから、私は移住行政というものが、国全体のとおとい金を使って行なわれれる。それが有効に使われておるならけっこうであります。それが有効に使われにいった先が何やっているかわからぬ。金を出すほうももらったほうも、会計検査院が初めて調査に行ったらかくのごときだという。これでは、行く移住者の人たちも喜んで行けないし、また外務省の政策もうまくいっていないと思う。ですから、大臣、これはいまあなたが説明されました、農業移民から技術移民に関心が高まっている――まさに関心が高まっている程度なんです。今日、農業移民がどうかこうかと再検討しなければならぬときです。いまの移民行政の中から、技術移民というものは何も考えられていないわけです。これは事業団の性格から、あるいは事業団の持っている――ずっと調べてみればよくおわかりになるが、頭の中で、観念の上でかく思っております。外務大臣、あなたもそう思っておりますけれども、実際の運営はかくのごとくであるから事業団ができたわけでありますから、事業団のできたことについてはとやかく申しません。申しませんけれども、とにかく二十一億という金が使われておるのだということ、そしてその事業団のやっている仕事は何かといえば、八百世帯の人がとにかく行くことができるかできないか――計算をすれば、一人三万円の月給取りとして年三十六万円、まあ五十万円ほどくれても、とにかく四億あればいいんだ。事業団は、全部で三百八十四名で十億の金を使っておる。ですから、移住行政のあり方について、もう少し真剣に再考していただきたいと思うのですが、いかがですか。
○大平国務大臣 先ほど私も申し上げましたように、いま勝澤委員から集約して御批判がありましたように、今日までの移住行政につきましては、相当事実を踏まえての深刻な御批判があったわけでございます。これにはいろいろの原因が考えられるわけでございますし、これをどのように是正してまいるかという手順を考える場合におきましても、問題はたくさんあるわけでございます。私どもといたしましては、先ほど申しましたように、審議会の答申の中で、とりあえずまず第一に、非常に錯綜した移住実務機関というものをひとつ取りまとめたものにしたい。そしてそれを清潔な、かつ能率的なものにするということを手始めに、この改革に乗り出したわけでございまして、これも、発足いたしまして人事を一新して、いま新しい意気込みで当たっておりますので、いましばらくこの活動をごらんいただきたいと思うのでございます。
 それから、在外公館自体も、本来普通の外交の仕事のほうが重点に置かれて、移住行政がわき役になるきらいがないとは私は申し上げませんが、しかし、いま御指摘のように、巨額の国費を使っておるわけでございますので、この問題につきましても、格別の関心を持つばかりでなく、責任を持ってやっていただく気風を醸成せねばならぬと思っておりまして、私をはじめ外務省といたしましては、新しい意気込みで、関係在外公館の士気の高揚、指導に当たりたいと思います。
 それから、移住意欲の高揚の問題でございますが、これは現地の実情を正確に報道して、正確なデータに基づいて移住予定者が考えるデータをまず与えねばなりません。そのことが従来不十分であったと思うのでございまして、事業団の仕事の非常に大事な一つはそこにあるというので、重点をそこに指向いたしまして、現地から中央、中央から地方に、その点を十分周知徹底ざすように努力いたしております。
 それから第四点として、各移住関係機関との連絡協調、これは権限の対立、摩擦というかっこうでなくて、理解と協調をもって進めるというぐあいに進めてまいりたいと思っておるわけでありまして、一挙に地方機構を一元化するという挙に出ていないゆえんのものも、十分現地の方々に御理解をいただいた上で、自発的にそのようにしようじゃないかという気風が出てくるようにいま期待いたしておるわけでございます。今度の予算で、事業団の地方事務所も設けることができるようにお認めいただておるわけでございますが、これをつくるにつきましても、上から押えつけて無理やりに一元化するというのでなくて、皆さんがそこに自然にかたまって一緒にやろうじゃないかという機運が生まれるように指導していきたいということでございます。問題は非常にたくさんありますし、また禍根が非常に深いわけでございまして、いろいろやらなければいかぬ仕事がたくさんありますが、当面私どもはそういう点に重点を置いて問題解決に接近しつつあるというのが今日の偽りない状況でございます。
○勝澤委員 外務大臣よくおわかりにならぬようですから、移住局長にお尋ねいたしますが、三十九年度の予算が二十一億五千八百万円で四千人の送出計画、五人家族ですと八百世帯、いままでの実績によると五分の一、私の計算によれば百六十世帯です。ことしの計画で予算が二十一億というのは、一世帯幾らの経費をもって移民政策を行なわれておりますか。
○白幡政府委員 ただいま御指摘のとおり、移住者一戸当たりあるいは一人当たりの送出経費は非常に高い金額につくわけでございますが、御承知のように、いま移住事業団を中心としてやっております事業は、ことし送出いたします人間だけのことではございません。過去において五万人以上の人間が行っておりますが、こういう人たちのいわゆるアフターケア的な経費もございます。また将来を考えてのいろいろな準備という意味の経費も入っております。したがいまして、この経費を頭割りにいたしますと非常に高くつくようでございますが、実際は、ことしの送出予定の人間にかかります経費は、そんなにかかっていないのじゃないか。
 それからさらに申し上げたいと思います点は、確かにいま御指摘のございましたように、一世帯当たり三万円の月収という計算になさいますと非常に大きな矛盾を持つわけでございますが、何分にも外へ出まして新しい生活と申しますか経済の基礎をつくって差し上げるために種々の経費がかかります。これはもちろん今後も多額な国費を使うわけでございますから、できるだけの節約はいたしていかなければならぬ、むだな経費は使わないということを考えております。先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、何分にも過去の問題が非常にたくさんございます。今後は事業団も全く心機一転の心がまえで、われわれもそのつもりでおりまして、なるべく御批判のないような移住行政をやっていきたいと考えております。
○勝澤委員 それは熱意の問題ではないのです。やはり基本的な今日の情勢の問題なんです。その情勢についての把握がなされずにそれを推し進めようとしておるところに問題があるわけです。それがいままでなぜ問題にならなかったかといえば、わからなかったからです。わかってきたのは何かというとドミニカの移民で、国会の目もようやく海外でそういうことが行なわれているのかというふうに向いて、会計検査院も、外国に行く予算を大蔵省が認めてくれたから、言ってみれば、初めてこんなにでたらめなやり方をやっているのかということがわかってきたわけです。そのわかってきたことによって、海外移住事業団というものをつくらなければならぬということが起きてきたわけだ。その事業団が起きたときに、移住政策の根本的なあり方についてもう少し掘り下げて、日本の移住政策はどうあるべきか、日本国内の経済体制からあるいは外国との関係から、いろいろ総合的な判断によって事業団がつくられていいのを、いままでおるのを何とか養わなければならぬということだけが中心になって、いままでの惰性の中に流れておるからいつまでたっても同じだと私は言うんです。三十六年は一万一千名の計画で六千名しかない。三十七年度は一万の計画で二千人しかない。三十八年度は千三百八十一人だ。だからことし四千名の計画でも八百名しかない。世帯にしたら百六十世帯しかないと私は言うんです。百六十世帯の人たちだけで予算的に見れば二十一億だ。それは過去五万五千人も行っておりますから、その人たちの問題もあるでありましょう。総合的にいろいろ計算すればあるでありましょう。しかし基本は何かといえば、これから移民をやろうとするためにどういう政策をとっていくかということです。国内で保護家庭が幾らだ、給与ベースが幾らだ、今日の農業問題はどうなっておるか、技術移民が中心にならなければならぬ、こう言っておるけれども、なかなか東南アジアは行きにくい。そんなものは、この事業団の中には一かけらも計画として組まれておるわけではないんです。そうなってみると、この移住政策については基本的に考えなければならぬところですけれども、残念ながら大臣は、外交のあっちのほうの問題ばかりやって、こういう問題については目が届かない。目が届かないから、きょうはせっかくのいい機会だから大臣に聞いてもらおうと思って数字をあげておるわけです。数字をあげて大臣も数字はわかったと思っておると、答弁を聞いておると、実は何を答弁しておるのかわからぬですよ。これはもう一回私の言った数字を見ていただきたい。私が声を大にしてなぜこれほど言うかというのは、これは三十六、三十七年決算の報告書を見ればわかるわけです。会計検査院は、これに載ってくるまではなかなか意見を出さないんですよ。会計検査院は苦労してやっとこれに載ってくるわけです。そのほんとうの網の目から漏れたものさえも、とにかく外務省は補助金を出すのに何と心得ておるのか、もらったほうは二重帳簿で繰り越しをやって、でたらめをやっておるじゃないか、こう言われておるんですよ。片方のロッテの計画はどうか、計画したけれどもそれが実際には五分の一しか実施されていない。それがそのまま残っておるならいいわけです。しかしそれが一年たち二年たち三年たったらあと同じようになってまた損をしておるわけです。そういう損をしておることが外務省所管の中にあるということだけ外務大臣よく覚えておいていただきたい。
 移住問題はそれで終わって、いかに外務省の経理に問題があるか。いまは補助金の段階ですが、今度は委託費です。委託費は、昭和三十五年から啓発宣伝事業委託費という形で、外交知識普及会というのと日本国際問題研究所というのに出されておるわけです。三十五年から啓発宣伝費として日本国際問題研究所と外交知識普及会というものをわざわざつくらせて、ここに委託費を出さなければならなくなった理由について、まず大臣に質問いたします。
○大平国務大臣 外務省の考え方といたしましては、その調査機能のうち、基礎的なもの、総合的な部門、特に理論的な掘り下げを必要とするような分野におきましては、外務省みずから処理するよりも国際問題に関する専門研究機関に委託したほうが適当と考えるわけでございます。したがって、そういう専門的な研究機関に研究を委託いたしまして、時宜に応じてその成果を一般にも御利用いただくことを考慮いたしまして、財団法人日本国際問題研究所を調査委託先といたしまして、昭和三十七年度から、全世界的に重要な国際問題に関する基礎的な課題を取り上げて研究委託を行なっております。たしか五百万円を計上いたしております。考え方といたしましては、そういう趣旨の委託費の使用であると御承知願いたいと思います。
○勝澤委員 大臣、あなたの答弁そのとおりでけっこうだと思うのですけれども、ここにも大臣が知らない問題があるわけです。いまの移住政策についても、私の声が大きかったから、大臣少しはこれは研究しなければいかぬなと思ったと思うのです。これからの問題、この啓発宣伝事業委託費の問題についても、なぜできたかというところを見ると、大臣がいま言ったとおりに思っているなら大臣はつんぼさじきだ、何にも知らない。何のためにこれができてきたか、そしてそれがどうしてこうなってきて問題になってきたかというと、この二つの団体に、三十五年度に二千万円、三十六年度に四千万円、三十七年度に約五千万円出ているわけです。その金の経理について問題がある。これから実は大臣に聞いていてもらいたいのですけれども、大臣時間がありませんから、私がきょう突き詰めてずっと質問しておきますから、あとで官房長にでもぜひ聞いておいてもらいたいと思います。どうぞ大臣、お帰りになってください。
 啓発宣伝事業委託費の三十五、三十六、三十七、できれば三十八年度、これの外交知識普及会、日本国際問題研究所の配分はどういうふうになっておりますか、御説明願いたいと存じます。
○曾野政府委員 お答えいたします。
 まず国際問題研究所でございますが、三十六年度の予算といたしまして、私の局の事業委託費としまして二千五百万円出ております。それから三十七年度のものといたしまして同じく二千五百万円でございます。それから三十八年度といたしまして同じく二千五百万円でございます。私の局の委託費は、国際問題研究所に対しまして毎年同額の二千五百万円でございます。そのほかに国際資料部関係の委託費があるのでございますが……。
○勝澤委員 こう聞きましょう。三十七年度の啓発宣伝事業委託費の団体別の内訳をまず言ってください。
○曾野政府委員 三十七年度は、国際問題研究所が二千五百万円、外交知識普及会が一千万円、それからテレビ、ラジオ放送委託費が二千二百五十二万円、これだけでございます。
○勝澤委員 それは会社の名前はどこですか。会社別に金額を言ってください。
○曾野政府委員 これは外交知識普及会に対して委託しておりますのが五百万円でございます。そのほかは電通に委託いたしております。それだけです。
○勝澤委員 局長、三十七年度は五千七百二十一万余円出ているでしょう。
○曾野政府委員 五千七百五十二万一千円です。
○勝澤委員 その内訳をきっちり各会社別に出してください、こう言っている。
○曾野政府委員 それは三つでございます。二千五百万円が国際問題研究所、一千万円が外交知識普及会、二千二百五十二万一千円がテレビ、ラジオ放送委託費、合わせて五千七百五十二万一千円でございます。
○勝澤委員 そうすると、大蔵省から出ている委託費の調査によりますと、テレビ何とか何とかという会社の名前は出ていませんが、それはミスプリントになるのですか。大蔵省から出ている資料が違うのですか。
○谷政府委員 大蔵省から出ている書類、実は手元にないので比較照合できませんが、情報啓発宣伝事業委託費と申すのが全部が一本になりまして五千七百五十二万一千円、その内訳は、いま情文局長から申し上げましたように、国際問題研究所、外交知識普及会、テレビ、ラジオ、これはその細分になっておるわけであります。
○勝澤委員 三十七年度の啓発宣伝の委託費は普及会に一千万円だと言っていますが、一千万円じゃないでしょう。
○曾野政府委員 一千万円でございます。
○勝澤委員 外交知識普及会から出されている資料によりますと一千五百六十万円、こういう資料が出ておりますが、これは違いますか。
○曾野政府委員 いまおっしゃいました五百六十万でございますね、一千万円のほかの……。これが先ほど私が五百万円と申しましたラジオ放送委託費を外交知識普及会に委託しております。
○勝澤委員 もう一回その五千七百何万円のものを金額と会社別にきっちり言ってください。
○曾野政府委員 総額五千七百五十二万一千円でございまして、三十七年度は国際問題研究所が二千五百万・外交知識普及会が一千万、テレビ、ラジオ放送費二千二百五十二万一千円でございまして、その中のただいま申されました五百六十万が外交知識普及会へのラジオ放送委託費でございます。したがいまして、外交知識普及会には三十六年度千五百万円出ておりました中で、一千万の委託費とそれからラジオの五百六十万が分割されて費目が変わっておる形になっております。
○勝澤委員 テレビ、ラジオ放送費というのはどういう形で委託をしておるのですか、具体的に経路と会社の名前を言ってください。
○曾野政府委員 いまの五百六十万円は外交知識普及会に委託をいたしております。これは三十六年度に引き続き委託をいたしております。その残りの金額は電通に委託をいたします。
○勝澤委員 外交知識普及会には一千万円委託をして、テレビ、ラジオ放送費の二千二百五十二万円から五百六十万を分けた、こうなる。外交知識普及会のほうからの決算書によりますれば、一括して千五百六十万というのが委託費だという収支の仕方をしているわけです。そうしますと、委託費の通達形式はどうなっておりますか。
○曾野政府委員 別口で委託をいたしております。
○勝澤委員 この問題はあとでまた繰り返すことにいたしまして、外交知識普及会というのは、委託費以外の会員収入は三十六、三十七年度幾らになっておりますか。
○曾野政府委員 ただいま持ってまいりました資料は委託費関係だけしかございませんので、それ以外に外交知識普及会が会員から集めております分の資料は、ただいまちょっと持っておりません。
○勝澤委員 補助金をもらうときには、補助金と同額程度の会員収入がなければならぬというきめ方がありますね。御承知のとおりです。ですから、外交知識普及会がどの程度の会員があって、どの程度の収入があるというのは、大まかな点おわかりにならなければならないはずだと思うのです。大体啓発宣伝事業の委託費の関係について御質問いたしますよ、こういうことを言っているわけでありますから、それをもしわからないと言うならば、故意に忘れてきた、こう私は言わざるを得ないです。
○曾野政府委員 それは相当な収入があると存じますが、別に故意ではございませんで、いまその面の御質問がないと思いましたので持ってまいりませんでした、私のほうにちゃんとございますから、後ほど御説明いたします。
○勝澤委員 外交知識普及会の点は飛ばして、次に、日本国際問題研究所の関係ですが、啓発宣伝費として三十五年発足以来二千五百万円、調査研究費として五百万円出ているようでありますが、委託をしている理由はいかがですか。
○曾野政府委員 御承知のように、イギリスあるいはアメリカその他の西欧諸国におきまして官、民、言論界あわせての半官半民の国際問題研究所のりっぱなものがございます。わが国におきましてもそれと同じようなものをつくりたいというわけでございまして、この研究所が発足をいたしました。国際問題の、政治にとらわれない客観的な研究を、学者、言論界を中心にしてやっていただく、それに特定の問題の研究も委託をするし、その研究成果も発表していただくし、それから、大学生におきます国際問題の研究熱にこたえましてゼミナールをやり、あるいは資料を作成して利用させる、こういうようなことがこの国際問題研究所の目的でございまして、現在、先ほど申しましたように情報文化局から二千五百万円、調査研究委託費として別途五百万円三十七年度で出たわけでございますが、そのほかに、おおよそ民間資金は一千万円余りいままで毎年集めております。これはだんだんと民間資金をふやしまして、そして官民一体の大きな国際問題研究機関をつくる、こういう構想でございます。
○勝澤委員 この国際問題研究所というのが三十五年にできた当時外務省の中にあったということですが、これはどこにあったのですか。どういうように運用されておったのですか。
○曾野政府委員 当初この研究所ができましたときに、外務省内に戦時中の防空壕がございました。ほかに事務室がないものですから、その防空壕にしばらくこの事務所を置いておりました。
○勝澤委員 常勤の役職員の人員と給与の状態を調べてみますと人件費が低いわけですが、この比率、給与の状態はどうなっておりますか。
○曾野政府委員 こういう役所から調査その他を委託いたします場合に、原則として人件費は民間資金でまかなうという立て方でこの予算はついております。民間資金が十分集まりません限りにおきましては、やはりどうしても給与が低くなるということはやむを得ないところでございます。したがいまして、だんだん物価も上がりますので、三十八年度よりはこの二千五百万円の委託費のうちで一割の管理費を認めることによりまして、給与の低下を防ぐような措置をとっております。
○勝澤委員 常勤役職員の人数はどうなっておりますか。
○曾野政府委員 二十名でございます。
○勝澤委員 役員はだれとだれが常勤ですか。
○曾野政府委員 役員は所長が神川彦松博士、理事長が久保田貫一郎氏、専務理事が田中直吉教授でございます。
○勝澤委員 それを含めて二十人ですか。
○曾野政府委員 それを含めて二十名でございます。
○勝澤委員 この研究所では、原稿料とかあるいは研究員あるいは助手というような形でだいぶ出ておるのですが、これはここの役職員の人たちにもこういう点については出されておるのですか。
○曾野政府委員 月給をもらっております役職員には出ていないと承知しております。
○勝澤委員 そうすると、個々のテーマに基づいて研究員に指定されてある人たちがありますが、この指定されている人たちもこの給料をもらっているだけで、何ももらってないということですか。
○安田説明員 いまの点について申し上げますと、研究課題の研究部会に参加する場合に、その面での謝金的なものが出ております。
○勝澤委員 そうしますと研究課題なり、そういう形で謝金で出ているということはわかりました。
 それで次に、三十六年度の雑収入を見てみますと、収入合計が二千万円のうちで二百万円雑収入があるわけです。一割雑収入。それから三十七年度は二千百万円のうち五百五十万雑収入があるわけです。この雑収入というのはどういう収入でしょう。
○曾野政府委員 その雑収入の大部分は、鹿島研究所から寄付をいただいております。
○勝澤委員 三十六年度に啓発宣伝費が二百六十八万四千四百五十三円剰余金になっておるようでありますが、この剰余金の処理はどうされておりますか。
○曾野政府委員 三十六年度はまだ開所早々でございまして、しかもそれに加えまして郵便料の値上げがございましたので、出版物の部数の調整を誤りました。と同時にゼミナールにおきまして予定しておりましただけの学生の参加がございませんでしたので、いま申されました予算額が不用になりましたので、これは返納いたしました。
○勝澤委員 返納されましたお金は、どういう処理をされましたか。
○曾野政府委員 国庫へ返納いたしました。
○勝澤委員 不用額として計上されていませんけれども、どういたしましたか。
○谷政府委員 歳入に計上して国庫に入っております。
○勝澤委員 不用額として計上してないのは、どういう理由ですか。
○谷政府委員 歳入に入れてしまったわけです。
○勝澤委員 そうすると余って不用額としてはあげないで歳入に入れた。それはどういうわけですか。
○谷政府委員 年度過ぎまして決算ができました関係上、歳入に入れたわけであります。これが年度途中でございました場合には、不用額といたしまして報告するわけでございます。
○勝澤委員 支出のしかたに問題がありますね。違法な支出のしかたをしておったから、いま言ったように不用額に立てることが不可能になった事態
 で、これは歳入にせざるを得なかった、決算書を見せていただき、契約書を見せていただくと、私はこうなると思うのです。そうなりませんか。あなたの契約された契約書によれば、不用額に立てなければならないようになるのです。
○谷政府委員 使用が不当であるから延ばしたのではございませんで、もちろん三月三十一日までずっと活動しておりますので、それが過ぎましてから決算をしたのでありまして、決して故意にどうだというわけではございません。
○勝澤委員 あとでわかります。私が調べるよりも、調べるほうはあなたのほうが専門屋です。私はあとから見たわけですから。
 そこで、三十七年度の委託費で、啓発宣伝費の中で、管理費が百九十六万にのぼっております。それから調査研究の委託費のほうでは管理費がない。同じような性格の委託費の中で、管理費に人件費らしきものが支払われている、この点はいかがですか。
○安田説明員 実は、三十七年度の研究委託の内容に管理費を入れてありませんでしたので、その分は実は自己資金で一応まかなったわけです。その点、不備があったので、三十八年度からは研究委託費の中にも管理費を大蔵省のほうに認めてもらいました。
○勝澤委員 管理費百九十六万円の明細はおわかりになりますか。
○曾野政府委員 申しわけございませんが、ただいま詳しい資料を持ってきておりませんので、私のほうにございますから、後ほど御報告いたします。
○勝澤委員 百九十六万の管理費が、おおむねどういうところに支払われたか、おわかりになりましたら御説明願いたいと思います。
○曾野政府委員 管理費は、その多くの分が月給及び事務費に使われたわけでございます。
○勝澤委員 三十七年度の委託費の交付通知書というのを研究所に出されておりますね。この研究所に出されている通知書においては、管理費という項がないわけであります。外務大臣から研究所理事長に出されておる書面の中には、管理費という決算をすることができないというように契約書に明記されているにかかわらず、いかなる理由で管理費というものが行なわれ、その手続は正式になされたのですか、どうですか。
○福井委員長代理 答弁は、あわてなくてもいいですから、わかった人がゆっくり協議して答弁をしてください。
○曾野政府委員 いま、おっしゃいましたように、当初はそういうふうになっておりました。しかし、どうしてもやはりこれは管理費を出すことが合理的であるということで、大蔵省と協議いたしまして、そういうふうに変わった次第でございます。
○勝澤委員 大蔵省と協議した、それから契約書の変更をした、それではこういう具体的な書類はあるのですね。
○曾野政府委員 これは存在しております。
○勝澤委員 いま、それをちょっと読み上げてみてください。どうなっておりますか。
○曾野政府委員 その書類は、ただいま持ってきておりません。
○勝澤委員 三十七年の五月三十日、小坂外務大臣から理事長の久保田貫一郎氏に対しまして、日本国際問題研究所に対する委託費交付決定通知書というものが出されております。この通知書によりますれば、出版刊行費、ゼミナール開催費、出版物発送費、総額二千五百万円、こういうふうに配賦をした、予算変更、異動、一切がっさいについては全部大臣の承認を得なければいけない、こうなっておるわけであります。ですから、このことがもし変更になるならば、当然そういう行為が行なわれていなければならぬわけです。そういう行為が行なわれていないということになれば、これは違法な会計の処理がなされているということになるわけでありますから、後ほどこれはひとつ出していただきたい。
 そこで、三十五年度、三十六年度にも実は管理費というのがないわけです。外部の財団法人の中に管理費という人件費を国で負担するということについては、会計検査院、これは財政法上問題ないのですか、委託費の性格からいって。
○保川会計検査院説明員 個々の契約で委託の内容がきまるわけでございます。したがいまして、ある部分を委託費で渡し、ある部分は国で持つ、こういうことは財政法上さしつかえないと考えております。
○勝澤委員 そうすると、契約がなされていなければそれは違法だということが明確なんですね、契約があればいい、こういうことなんですかな。
○保川会計検査院説明員 契約できめられておらなければ、国で民間の委託事業の経費を別に負担するということは適当じゃないのじゃないかと考えております。
○勝澤委員 会計検査院は、この研究所については検査をやったことがあるかどうか、やったとするならばいつどのような検査を行なったかという点について御質問いたします。
○保川会計検査院説明員 委託費の検査は、外務省関係におきましては特に重視してやっております。外務省本省の実地の検査の場合に、主要な委託先につきまして来ていただきまして、向こうの書類も見せていただく、そういったことで検査は毎年実施いたしてまいっております。
○山田(長)委員 ちょっと関連して伺います。保川局長は外務省を担当しているばかりでなしに、総理府も会計検査院として担当していられると思うのです。総理府からも同じような形で共同通信や時事通信やあるいはテレビ、ラジオ放送あるいは外交関係等についても数億の金が出ておるそうです。これらについてもやはり検査のときには同時に検査をされておるものと思われますが、この点について重複している個所などは、同じ問題で同じ補助金の支出なんかは見受けられなかったですか。
○保川会計検査院説明員 その内容のそういう重複があるかどうかという点については、いままで私報告を受けておりません。
○山田(長)委員 これはいずれ総理府から資料を出していただくことになると思うのでありますが、おそらく通信社あるいはテレビ、ラジオ放送等に対しては、同じようなケースで、総理府で支出すべき筋合いのものであるにかかわらず外務省からも出ているというような事例があるのではないかと思われるのですが、これはいずれ総理府のほうから資料を出していただくことにいたしますから、この点はさらにあなたのほうにお願いしたいことは、調査上における問題で、総理府の所管に属する資料、あなたのお持ちになっているものがあったならば提出していただきたいと思います。
○吉田(賢)委員 ただいまの二千五百万円の委託費の支出の問題であります。これは支出を受け取ったのは単純な財団法人なんですね。そうなんですね、ちょっとそれを聞き落としましたから。
○曾野政府委員 通常の財団法人です。
○吉田(賢)委員 そういたしますと、これは委託費として支払いをせられて、そうして財団の管理費に使用せられておる。これは単純な委託事務の報酬ですか。その点いかがですか。
○曾野政府委員 その管理費は、その委託に伴う事務費ということでございます。
○吉田(賢)委員 委託に伴う事務費ですか。――あることを委託いたしましたときには、委託者は相当額の報酬を支払うことがありますね。これは普通私人間においても、国家と私人との間においても同様であろうと思われます。この場合はある事務の委託をして、それに対する委託の報酬として支払うということであるならば筋も通るかと思いますけれども、委託事務に伴う事務費を支払うということであると、これは財政法の予算の執行につきまして、目的外の使用になるのではないかと思うのですが、この点についての検査院の御所見はいかがでございますか。
○保川会計検査院説明員 委託に伴う事業の管理費を払う場合は、先ほどもお答えしましたように、もし委託契約の中にそういう条項がなければ、委託契約を変更して入れねばいけないのではないかと私は考えております。
○吉田(賢)委員 委託契約を変更しなければ、委託事務に伴う事務費を支払うことはできない、こういう結論でございますね。
○曾野政府委員 ただいま私事務費と申しましたのは、報酬の内訳を申し上げたものでございます。
○吉田(賢)委員 報酬の内訳といいますと、報酬には、事務費もその他の財産の管理費も含むという趣旨の報酬契約ができておる、こういうことですか。
○曾野政府委員 私はそういうように解しております。
○吉田(賢)委員 予算の執行につきましては、財政法に規定もあるわけでありまするから、大蔵大臣によって配賦を受けました後の予算の執行については、厳にその趣旨は守るべき義務があると思うのですが、いまだんだんと質疑応答が繰り返されておることは、目的外の使用を含むのではないかという点に重点があると思うのです。また他の官庁の予算執行におきましても、類似の支出があって、これが拡大していくということになりましたならば、ある事務の委託に籍口して、委託事務報酬の名のもとに、不相当に予算が流用される危険がある、このような点が非常に大きな暗影を背景に持つのではないかという疑いもあるように思うのであります。この点はやはり報酬の内容として明確にされておったのであろうか、あとでつじつまを合わすべくそういうふうにされたのではないか、これは私は実態を調べておりませんから疑うのでありますが、ともかく概念的には報酬は報酬です。受託をいたしましたものの財団の管理費は別に財団が支出すべきもので、報酬とは何の関係もない別個の科目であります。だから、それまでいろいろ思いやって、管理費であるの、あるいは賞与であるの、いろいろなものまで含むということは、およそ委託契約の報酬の内容としてはふさわしくない考え方である、こう思うのです。ここらにつきましても、契約がそういう趣旨が明確にうたわれてあるならば別です。しかし、その場合においても、官庁と普通の財団ないしは個人との間の財産の取り合い契約、予算執行の契約ということになれば、相当明確にされなければならぬ。こういう点においても、その点はやはり検査院からの注意すべき事項でないかとさえ私ちょっと疑がっておるのですが、重ねてその点についての御所見を伺いまして終わります。
○保川会計検査院説明員 私、個々の事実について、はなはだ不勉強で申しわけないのですが存じませんので、その点よく調べ検討してからお答えさせていただきたいと思います。
○勝澤委員 局長、この団体は重大な問題があった団体なんです。ですから、検査院が知らないというわけはないのです。しかし、局長のところまで耳に入ったかどうか知りませんけれども、まあその程度にしておきましょう。
 そこで、いまの点は済みましたから、もう一回もとへ戻ってお聞きしますけれども、三十六年度の剰余金二百五十八万四千四百五十三円は歳入として入れたというのですが、歳入のどこへ入れたのでしょうか。
○谷政府委員 雑収入だったと記憶しております。
○勝澤委員 それは雑収入に充てるべき性質のものですか、どうなんですか。
○谷政府委員 歳入予算におきまして当初予定していない科目でございますから、臨時収入として雑収入に入れたわけでございます。
○勝澤委員 委託した事項が委託の結果余ってきた。どこから余ってきたかということは、このあなたのほうで契約した極秘の文書の契約書によれば、委託費を渡すときには、四半期ごとに支払い計画をつくって、そしてしっかりした事業計画に基づいて概算払いをせよ、こういうふうになっておる。ですから、先ほど局長から余った原因というものをお聞きいたしますと、支払い計画に基づいて四期ごとに入れておった。たった千五百万のうちの二百五十万ですから、率としては大きな金額ですよ。それが不用額に上らずに雑収入に入れなければ清算ができかったという点に一つの疑問があるわけです。まあこれはこのままにしておきましょう、御都合もあるでしょうから。
 そこで次に、研究所寄付行為が改正をされました。寄付行為が改正をされて、どこが改正されただろうと思って一生懸命見ましたら、理事長だけを入れるために寄付行為が改正をされました。二十数名のところで所長、専務理事、常務理事があって、そこへ今度は改正されて寄付行為で理事長を入れた理由と、そしてこの理事長になったという人が元ベトナム大使の久保田貫一郎さん、この人はいつ就任されて、経歴は、どういう方か、この二つの問題について御答弁願います。
○谷政府委員 ただいまの問題、私からお答えさせていただきたいと思います。
 国際問題研究所は所長が神川先生でございますが、何と申しますか、先生方の間のいろいろな問題もありまして、そこに多少内紛がございましたことは事実でございます。大事な補助金を二千五百万円、それからほかに調査委託費八百万円、三十七年度におきましては五百万円でございますが、お預けしておるわけでございます。そこでどうしても理事長にうちのほうから入っていただいてこの研究所の運営が適切にいくようにお願いしたい。それで三十七年の一月から久保田貫一郎氏に理事長に入っていただいたわけでございます。
 経歴は、外務省出身でございまして、その後ベトナム大使をやっております。
○勝澤委員 外務省での経歴はどうですか。
○曾野政府委員 私の記憶しておる範囲で申し上げます。戦前ベルギーの二等書記官です。それからソ連のモスクワの二等書記官、それから戦時中、政務第三課長、終戦後一ぺん……。
○勝澤委員 まあ、いいです。
 外務省に本多さんという事務官が、三十七年に一カ年間にわたって現職のままこの研究所へ行っていたということですが、どういう理由で何の目的で行っておったのですか。
○谷政府委員 本多事務官は実は会計課のものでございまして、それでうちの方針といたしまして、補助団体と申しましては何ですが、委託しておるところ、たとえば移住事業団、それから経済協力基金もそうでございますが、そういった大事なお金をお預かりしておるところには、監督官庁といたしまして間違いのないようにそういう人を順次交代で派遣しておるわけであります。本多君の場合もそれにならって派遣したわけであります。
○勝澤委員 この当時の官房調査課長の貝原さん、課長補佐の大川さんというのは、いまどちらにおいでになりますか。
○谷政府委員 貝原調査課長は、一昨年の六月ごろからフィリピンの参事官に出ております。それから大川事務官は、おととしの秋ごろだったかと記憶しておりますが、あるいは間違っておるかもしれませんが、前後しましてロンドンのほうに行っております。
○勝澤委員 この研究所に使途不明のお金が数百万円あったということでありますが、その点は御存じでしょうね。
○谷政府委員 役所といたしましては全然存じておりませんです。あるいは自己資金もむろんあるわけでございますから、そういうお金はむろんお持ちかもしれませんが、役所から出ましたお金につきましては、そういうことはなかったと思います。
○勝澤委員 委託費にはなかった、自己資金にあったかどうかわからない。たいへん明確な御答弁だと思う。しかし本多事務官がこの研究所に行って会計事務をいたしたということは、いまの御説明で明確になったと私は思うのです。委託費がいかに使われておったかということも御存じだと思うのです。しかも、もう少し調査をすればよくわかると思うのですが、貝原さんはロンドンで、大川さんもフィリピンだということになれば、まさかこの方々には、この問題についてわざわざ来ていただいてお聞きすることもないと思うのです、事実ははっきりしているわけでありますから。しかも、寄付行為を変更をして理事長というのをわざわざつくって、所長があり、常務理事があり、事務理事があるところに、理事長が入ったわけです。月給の高もいろいろ聞きました。私はたいへん疑問のある研究所だと思うのです。これはいかなる理由かよく知りませんが、三十五年、突如として啓発宣伝事業委託費というものが生まれて、そうしてあわを食って、任意団体から財団法人がつくられた。そのために、とにかくやられた結果というものは、こういうふうに出てきたと思うのです。これは、委託費の扱い方としてははなはだ不謹慎だと思う。この委託費の問題につきましては、もっと十分慎重な取り扱いをすべきだと思うのです。私は問題点をあげました。三十六年度の剰余金の処理について、不明朗な処理のしかたが私はあると思う。それから、管理費というものが三十七年度に、外務省の通達に違反をして処理されておる。そしてその管理費の中身を見れば、この管理費が、あなたが言いましたように謝金として払われておるとするならば、三十五年、三十六年度として行なわれてきたように、ここに明細に謝金なり原稿料なりをどういうふうに払ったかという資料も出ております。なぜわざわざ管理費という節が出てきたかという点についても、いろいろ問題があると思う。これは明らかに補助金等に係る予算の執行適正化法に違反をしている疑いが濃厚だと思う。
 それから次に、本多事務官が行かなければならなかったというような監督のしかたというのは、これは問題だと思う。このことは、私は先ほど外務大臣にも申し上げましたように、外務省が金を出している金の出し方、そのことがやはり――会計担当者はよほどきっちりしながら出しておると思うのですけれども、出されたところのその局の取り扱い方というものは実にいいかげんな取り扱いしかされていなかったというのが、先ほどの移住問題でも言えると思う。会計検査院からこのような意見書が出るというのは珍しいことだと思う。
 それから、会計検査院にも一言申しておかなければならぬことは、会計検査院もこの問題については内容を知りながら、外務省の善処を期待しておったという点について、会計検査院のあり方としてはしかたがないとしても、まだ私はやり方があるだろうと思うのです。これだけ申し上げて、私はこの問題を終わっておきます。
○曾野政府委員 ちょっと追加して御説明申し上げます。
 久保田氏に理事長になっていただきましたのは、御承知のように神川先生は学者であります。専務理事の田中先生も学者でございます。もっと民間資金を集める必要があるというために、財政面を全面的にやってもらうあれと、それから、先ほども申しましたように、こちらの委託費が適確に使われるためのお目付というか、その二つの意味で久保田氏に理事長として入っていただいた。こういうふうに私は了解いたしております。
 ただいま御注意の点、なるほどいろいろ考えなければいかぬところがあると思います。大蔵省とも協議いたしまして、御趣旨に沿うように適正な使用方法を行ないたい、こういうふうに思います。
○勝澤委員 これ以上言ってもしかたがありませんから、いまの問題について意見を言いませんけれども、あとでもう少し掘り下げたこまかい資料を別途の形で見せていただきますので、その点はひとつ承知をしておいていただきたいと思います。
○福井委員長代理 吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 まず第一に外務省を中心といたしました経済外交の面につきまして、若干事務的な方面を伺ってみたいと思うのです。締めくくりについては大臣に伺いますけれども……。現在日本は平和時代に入り、世界もまた平和時代に入りまして、外交の面も、経済の自主性というような面が重視されるようになりましたことは当然であります。したがいまして、経済担当の商務官的な役割りを持った外交官が、あちらこちらの在外公館にかなり駐在しておられると思いますが、これの出向のもとになっている省はどこどこになるのでしょうか。
○高野政府委員 外務省の在外公館には、経済外交を担当していただくために、運輸省、大蔵省、農林省から出向していただいております。
○吉田(賢)委員 大体その数はどのくらいになるのですか。
○高野政府委員 在外公館にはいろいろな貿易振興ばかりでなく、賠償関係、EEC関係、その他財政金融、経済技術協力関係で、各省の方が出向しておられますが、貿易振興関係におきましては、総数九十五名になっておりまして、そのうち通産関係が二十七名、農林関係が五名、運輸関係が二名、建設関係が一名、大蔵省関係が三名ということになっております。
○吉田(賢)委員 そうすると、労働省などはないのですか。
○高野政府委員 労働省関係はジュネーブに一名おったと思います。
○吉田(賢)委員 そこで、出向経済担当官は、大体在勤期間はどのくらいになりますか。
○高野政府委員 大体二年から三年になっております。
○吉田(賢)委員 そこで伺いたいのですが、出向される方でありますから、事前に、相当な経験ないしは知識を持っておられる方であろうと思いますけれども、しかし、世界的な激しい経済競争のさなかに、日本の政府ないしは国の経済を代表して現地で経済的な面に活動するのでありますから、現地のあらゆる事情に精通するということが非常に大事じゃないか。各国におきましてはそれぞれ担当官が駐在しておりまして、なかなかに精通した人が多いようであります。これは古いことであるいは誤っておるかとも思いますけれども、私はニューヨークにある西ドイツ総領事館の活躍の模様を聞きましたら、総領事館の商務官的な立場の人人は、商社を指揮し、商社と組んでかなり経済活動に接近した活躍をやっておるということでありまして、日本はその面に欠けたところがあるのじゃないかと実は思ったわけであります。いま伺いますと二年ないし三年で引き揚げてくる、もしくはほかへ転任するということでは、実際問題として、ほんとうに練達な現地の経済担当官としての役割が果たせないと思う。この点については大臣に終局の意見を聞きますけれども、もっと地についた活動をし得る経験を現地で身につけることが必要ではないかと思うのですが、それらについて外務省は相当意見を持っておられると思うのだが、どうなんでしょう。
○高野政府委員 私が大体二年ないし三年と申し上げましたのは、現地の事情、また御本人の活躍の状況によりまして長くおられる方もおりますが、これは各省から来ておられますので、各省等の御事情もあるので、一がいに五年以上というわけにはいかない。各省の御都合及び本人の事情――日本に帰りたいという方もおるので、現在の制度としてはそう長く一ところに五年以上、七、八年というのは実際問題としてなかなかむずかしいのではないかと考えます。
○吉田(賢)委員 官房長の御答弁としてはやむを得ないかとも思いますけれども、やはりいまの外務省の立場というものは、日本の置かれておる世界の経済的事情からいたしましたならば、大部分は経済面に縦横の活躍を外務省はしなければならぬときではないかと思うのです。当然外務省が世界における日本の経済外交の指導役になっておるものと私は思っておりました。いまのような場合でも、各省からどんな練達な人が出て、個人的な事情、各省の事情よりも、これを全体としてもっと積極的に、ほんとうにそのことについて、ネコの通る道の事情にも通じておる、商売の裏表についても経済変動のあらゆるものに通じておるというような、そういう経済担当官ががんばっておらなければいかぬと思う。その地位昇進の道は別途講じたらいいのです。これは古い話で材料にならぬかもしれませんけれども、戦前のことでしたが、私もドイツで何年もつとめておる社会保険の専門家がおったのを見たことがありました。こういうふうに一所に長くおって地位も高くなる、待遇もよくなるというふうにしてあげれば、りっぱな人がふえると思うのです。こういうことを外務省が指導的にやらないところに、日本の外務省の、特に経済外交について大きな役割りを果たし得ない根本的な原因があるのではないかと思います。あなたを責めるわけではないのだけれども、どうも何かりっぱな服装で会議に出る、国際的な儀礼的な方面に大いに活躍するといったようなことが、外務省の仕事であるということになってはたいへんでございます。地についた経済外交的な大きな舞台こそ外務省の背負っておる最も重要な使命ではないかと思います。そういう面から見ますと、二年や三年で転々するというようなことは――どんなことでも、一つの企業でも、会社の社長になりましても、二年や三年でそう全体をこなす人はめったにありません。やはり一年や二年くらいは、じっくりと、部下の言うところ、過去の業績のあり方というものを見て、三年くらい過ぎてからほんとうの生地が出てくるものです。ましてやどのくらい練達の人が担当官になるのか知らぬけれども、二年や三年であちらこちら転々するということでは、実績はあげていけないのではないかと思いますが、そういうことは、省内においては、意見ないし議論として出ないのですか。
○高野政府委員 外務省プロパーの人と申しますか、それはいろいろ語学とか、特殊な国に通じておる方にはできるだけ現地にいて活躍していただくというケースはございますが、各省から出ておられる方は、先ほど御説明申しましたように、いろいろ各省の人の関係、本人の御希望関係等もありまして、一所に非常に長くおられるというケースはございませんが、いま御指摘の点は、われわれといたしましても、各省とも相談いたしまして今後も検討したいと考えております。
○吉田(賢)委員 この点は、あなたの大臣を中心として閣議において根本の方針をきめてかからなければなかなか重大な問題になると思うのであります。
 次に聞きたいことは、経済活動を商社もやるでしょうし、あるいはまたその他の団体もいろいろと直接間接に携わっていくものと思いますが、たとえば例をアメリカならアメリカにとってみますときに、アメリカにおける日本の海外貿易の重要な諸問題が、いろいろな情勢の変化のもとに起こってくるだろうと思うのです。こういうような情報提供というものは、一体日本におきましては、どこが最も正確に迅速にこれを把握して国民に伝える機関となっておるのか、この点外務省としてお答え願いたい。
○高野政府委員 御承知のように、アメリカには政府の在外公館として大使館と領事館、それから通産省のジェトロがいっておりますが、この報告が外務省に参りまして、それが大蔵省、通産省、経済企画庁等に、所管によりまして配付されまして、各省が各省の立場で検討しております。財政金融問題なら大蔵省、一般の通商関係は通産省、外務省としては、全体の景気なり、アメリカの通商政策の方向というのを検討いたしておりまして、どこが一本というわけではありませんで、各省が分担しておのおの検討しておる、こういうかっこうになっております。
○吉田(賢)委員 もし民間人がこれを知ろうとする場合に、どこに問えば最も正確に最も敏速にこれらの諸情勢を掌握し得るか、これはやはり日本といたしましても当然相当な権威のあるものでなければならぬと思う。これは一体外務省なのか、通産省なのか、それとも第三の団体なのか、商社なのか、それを聞きたいのです。通産省はだれが見えておりますか。通産省より答えてください。
○高野政府委員 いま通産省の方が見えておりませんが、いま先生の御指摘の点は、問題によりまして外務省なり大蔵省なり通産省ないしはジェトロ、経済企画庁、それから民間では、各大きな商社、銀行等もそれぞれ調査機関を持って、ないしは雑誌を出していろいろ調査しておられますので、問題によりけりで、各省が分担しているというふうになっていると思います。
○吉田(賢)委員 問題によりけりで、ちりぢりばらばらにその掌握機関があるというところに第一に問題があると私は思うのです。そういうカニの足のようにたくさんの手があることもよろしいのでしょうけれども、やはりここに有機的に統一されて打てば響くようなその情報も得られなくてはならぬ。全く例は違いますけれども、たとえばアメリカにおきまして、ある人が裁判制度の視察をしたことがありましたが、その視察をいたしましたときには、ある個所で調査しようと思って、日本ならば一々出かけていくのだけれども、出かけていかなくても、そこにじっとおって、そしてあらゆる資料を電話なりその他の方法でそこに直ちに掌握したということを私はしかるべき人から報告を聞いたことがあります。また、先年インドにおきまして世界的なある入札があったときにも、わが国の業者がさて幾らで入札するかということについて値段を予定するのに数日かかっている。アメリカは即日きめたということを、これまた担当の方から私は聞いた。やはり資料が十分に寄るということは、特に経済活動また経済外交の面において非常に重要なことでありますので、ばらばらになって、どこかがそういう重要な生きた資料を握っておるということでは、統一的になっておらぬということでは、これはまことに大きな問題になるのじゃないか。日本の今日置かれている世界的立場、世界経済の重要性にかんがみて、ことに開放体制に入ったような現在におきましては、一そう経済を眼目といたしました外交的な役割が外務省に課せられておるのでないであろうか、こういうように思いますと、実質はよしんば他の官庁もしくは団体において掌握しておっても、少なくとも外務省は最も近いときに、最も正確な資料を常に用意しておって、重要な質問がどこかから出たら、うしろを見たらすぐグラフでもちゃんと出てくるというくらいな、そういう体制なくしてはとても――多数の重要な経済担当官をあちらこちらの在外公館に駐在せしめて大いに活躍をしておるがごとき御報告でありますけれども、それは間尺に合わぬのではないか。これはよって来たるところは、何も外務省だけの問題じゃありません、日本の政治、行政の機構、内外を含めてのあらゆる諸条件がここに至らしめたのであろうけれども、その体制ではどうにもならぬ。だからそこは外務省として、大事な諸問題は、どんなことであろうと、いつもちゃんと握っておるということにならなければいけないと思う。あちらこちら、問題問題によってどこかが知っておりますというのでは外務省じゃないです。そういうことになる。どうです。
○高野政府委員 御指摘のとおり、アメリカと比べて統計基礎調査がいろいろまだ不十分な点もあるかとも存じますが、外務省といたしましても、各省並びに民間の調査団体及び大きな銀行、会社の調査団体と資料の交換、統一、思想の統一、そういうことで前々から計画いたしておりまして、近々その第一回の打ち合わせを始めたい。それから外務省の経済局におきましても調査官をふやしまして、御指摘の点は着々改善していきたいと考えております。
○勝澤委員 さっきの研究所の関係の資料を、ちょっと気のついたところで要求しておきます。
 一つは三十七年度の管理費の内訳、それから管理費の支払いが外務省通達に違反をしておる、違反をしていない、大蔵省と相談して契約書なりあるいは通達の変更をしたということでありますから、その写し、それから本多事務官を派遣した理由とその期間、それから三十八年度の管理費が今度は盛られておるようでありますが、その内訳、とりあえずこの点についての資料をお出し願いたいと思います。
 以上です。
○福井委員長代理 午後一時四十五分まで休憩いたします。
   午後一時六分休憩
     ――――◇―――――
   午後一時五十二分開議
○福井委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。
 国が資本金の二分の一以上を出資している法人の会計に関する件について調査を行ないます。
 この際おはかりいたします。
 本件調査のため、海外経済協力基金より理事吉田信邦君、海外技術協力事業団より理事大戸元長君、海外移住事業団より理事柏村信雄君、同山中俊夫君、監事塩谷隆雄君、電源開発株式会社海外技術協力部長阿部野誠君、以上六人の諸君を参考人として本日その意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福井委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
 参考人からの意見聴取については質疑応答の形で行ないたいと存じますので、御了承願います。
 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。田原春次君。
○田原委員 海外経済協力基金の参考人の方にまずお尋ねいたします。
 この基金のできました経過、目的、それからいままでの事業のうち東南アジアとラテンアメリカに関する分の現状の御報告をお願いしたいと思います。
○吉田参考人 お答え申し上げます。
 海外経済協力基金は、ちょうど三年前の三月十六日に設立されました。その前身と申しますかは、東南アジア開発基金というのが、そのたしか二年くらい前から、例の三十一年か二年でございましたか、予算が余ったのを積み立てておくという形で設けられまして、それが輸出入銀行に特別勘定として預託されております。当時は東南アジアにおける国際的な開発金融機関をつくるためにその基金を活用するということでございましたけれども、そういった国際機関がなかなか実現いたしませんで、一方経済協力に対する要請もだんだん強くなってまいりましたので、ただいま申しましたとおり、三年前の三月に海外経済協力基金として発足したわけでございます。いままでのそれ以前の基金は一種の特別勘定にすぎなかったわけでございますが、今日の基金は法律によりまして一個の法人格、特別法人として設立されたわけでございまして、そして目的は東南アジアその他開発途上にある国々に対する産業の開発に必要な資金を供給するということが目的とされたわけでございます。しかし同時に、その場合において、市中銀行並びに輸出入銀行が通常の条件で融資することが困難な場合に発動するのだというふうな法律の規定のもとに動いておる次第でございます。したがって目的は海外、ことに低開発国の産業開発に資するための開発事業に資金を供給するというのが目的でございまして、そして単なる金融機関と異なりまするのは、単なる融資ばかりではなく、必要がある場合には融資にかえて出資することができるという点と、そういう低開発国の開発に関する調査をすることができるという点が、普通のところと多少違った色彩を持っておるわけでございます。同時に資金といたしましては、当初、先ほど申しました特別勘定である開発基金として積み立てておられました金額のほかに五十億を追加するというような形で、約百億余りの資金で出発したわけでございます。それからその後、その翌年資本金がさらに増額されまして、現在では百六十九億余りの資本金と相なっております。
 それで事業のほうでございますが、事業につきましては、そういう意味では各低開発国の産業開発ということでございます。それも従来輸出入銀行で普通めんどうを見ておられるような案件ではないと申しますか、輸出入銀行では見切れないというような事案ということに相なっておったわけでございます。ということは、輸出入銀行がめんどうを見られる、通常の条件で融資できるという事案は、比較的経済的にも、あるいは国際的なつき合いの上でも非常にわかりやすいケースが多かったわけです。協力基金が対象として取り上げなければならない事案というのは、いわば非常な難問がたくさん残されておったわけであります。したがいまして、これらの事案につきましては、国内における難問ばかりでなく、むしろ相手方との交渉上の難問、たとえば低開発国で中央銀行といってもぐらぐらしておって、なかなか話が通用しないか、あるいは政治不安がいろいろある。あるいはインフレが思いもかけずに起こってくるとかいうようなことにわずらわされまして、最初の二年間で大体二十億の資金を支払い承諾するというところまでしか進んでおりませんでした。これはむしろ問題自体が平明な問題でなかったということによるかと存じますが、そういうことで、ある意味では資金をいたずらに要しているんじゃないかというふうなおしかりをしばしば受けておったわけでございます。しかし同時に政府からお預かりした大事な資金でございますので、ある意味ではできるだけ有効に、むだのないように運用させたいというような方向でも努力してまいりました。しかし、だんだんときがたつにつれ、個々の案件ごとの難問も一つずつ解消されたというようなことで、本年度に入りまして比較的話が進捗いたしまして、支払い承諾と申しますか、これだけお貸ししましようという約束の段階ではその後六十億あまりふえまして現在大体八十五億くらいの残高になったかと存じます。しかしこれは約束をいたしましても、いわば工場の建設にいたしましても、工場の建物ができて初めて機械が送られるというようなことで、現実の資金の供給についてはまだそれよりもかなりおくれております。そういうことで、現在の貸し出し残高は大体三十八億でございますが、承諾額はすでに八十七億というふうに了承してまいりました。初めの二年間は年間大体十五億というきわめて低い率でございましたが、今年に入って仕事がとけ始めたと申しますか、そういう意味で六十数億の承諾がいたされております。なお、このほかにも、長い問題で、現に検討中の問題も多々ございます。
 それからなおただいま中南米とアジアとの関係の数字でございますが、大体いま申し上げました承諾ベースで申し上げますと、正確に申しますと八十七億五千万円というものが二月末の承諾金額の合計でございますが、このうち三十三億七千四百万円がアジアであり、四十億五千二百万円が中南米であるというような計数に相なっております。
○田原委員 刷りものによりますと三十六年度三菱金属鉱業にボリビアの鉱山に対する調査資金を出しておられる、これは決定した金額は幾らですか。それから三十七年度に住友金属鉱山、やはり南米チリの鉱山に調査資金を出しておる。それから三十八年度、日本電気株式会社にメキシコにおけるマイクロウェーブの調査資金、この決定した金額……。
○吉田参考人 いまの三菱金属の次はどこでございましたか。
○田原委員 三菱と住友、それから日本電気。
○吉田参考人 三菱金属鉱業に対しましては四億二千万円を承諾いたしましたわけですが、事業の半ばにして休山のやむなきに至りましたので、貸し付け実行額は三億五千万円でございます。それで、うち約一億がすでに返済に相なっております。
 それからその次の住友鉱山につきましては五千万円でございます。これも千万円近く回収になっております。それから日本電気は、これは始まったばかりでございます。約七億の承諾でございますが、現在までのところそのうち五億あまり貸し出しに相なっております。
○田原委員 その点はまたあとでお伺いします。
 次は、海外技術協力事業団のほうからおいでの参考人にお尋ねします。この事業団の目的、現在までの事業、特にラテン・アメリカとの関係、研修員あるいは派遣員等について一般的なことでございますが、お尋ねしたいと思います。
○大戸参考人 海外技術協力中業団は、一昨年に設立されたものでございます。わが国の政府ベースによります技術援助は、昭和二十九年のコロンボ・プラン加入以来政府の資金によります技術協力事業が行なわれておったのでございますが、従来これらの仕事は、主として社団法人アジア協会、それからラテン・アメリカ協会に委託されて行なわれておりましたものを、特別の法律によります事業団に委託をして行なうということに相なりまして、一昨年の七月一日から発足いたしました。事業団発足とともに従来のアジア協会及びラテン・アメリカ協会等を吸収いたしました。わが国の政府ベースによります技術協力は、大きく分けますと、研修員の受け入れ、それから専門家の派遣さらに専門家及び機材を供給いたしまして、海外に技術訓練センターあるいは研究をも兼ねましたようなセンターを設立するということと、それから外国の要請によりまして、要請国の開発に関する基礎的な調査を行なうための調査団を派遣するというような種類に分かれております。
 研修員の受け入れにつきましては、先ほど申しました昭和二十九年のコロンボ・プラン加入以来、総数におきまして五千三百九十二人を引き受けておりますが、そのうち事業団に切りかわりました一昨年の七月以降におきまして千二百四十五人でございます。派遣いたしました専門家の数は、同じく一番最初から申しますと六百三十七人を派遣いたしておりますが、事業団になりましてからの分は百五十七人でございます。海外に設置いたしますセンターは、これはわりあいに最近始まったことでございますが、現在までに十一カ所、このうちインドの農業センターは、インドの中に四カ所ございますので、これを一つずつ四つと勘定いたしまして、十一カ所にセンターを設置いたしておりまして、なお今後設置の準備中のものが若干ございます。
 以上が、きわめて概略の技術援助の仕事でございますが、その中で国別に見ますと、当初わが国の海外技術協力がコロンボ・プラン加入を契機として発足いたしまして、主としてコロンボ・プラン地域、つまり東南アジアが数の上から申して一番多数を占めておるのでございます。
 なお、専門家派遣につきましてもほぼ同様でございます。うち、特にお尋ねのございましたラテン・アメリカにつきましては、受け入れました研修員の数で申しますと、先ほど申しました総数、つまり政府の技術援助事業が始まりまして以来の総数五千三百九十二人のうちラテン・アメリカ計画によりますものが百六十四人でございます。派遣しました専門家六百三十七人のららラテン・アメリカ計画によるものが二十七人となっております。
 なお、そのほかにラテン・アメリカに対してセンターの設置は、現在までのところブラジルに繊維工業センターというのを設置することになっておりまして、準備を進めておりまして、これは完成がほぼ近いのでございますが、現在ブラジルに繊維工業センターを設置中でございます。
 その他、開発調査団の派遣も、ラテン・アメリカに対しましてはボリビアに電源開発計画の調査団を派遣いたしております。
○田原委員 南米のペルー、チリの調査はどうですか。
○大戸参考人 ペルーに対しましては電気通信建設網の設計の調査をいたしております。それからペルーとチリとを兼ねまして、木材資源の、木材利用加工の調査を行なっております。
○田原委員 次は海外移住事業団の参考人の方にお尋ねいたします。
 事業団の関係法令の第三十条によりますと、「事業団は、外務大臣の認可を受けて、長期借入金若しくは短期借入金をし、又は海外移住債券を発行することができる。」とあるわけです。おそらくこの海外移住債券を発行するのは政府の交付金、補助金以外に必要と認められた仕事をやるんだろうと思いますが、現在何かやっておりますか、もしくは近き将来にやる計画がありますか、お尋ねしておきます。
○柏村参考人 お答え申し上げます。海外移住事業団は、御承知のように昨年の七月十五日に発足したばかりでございまして、現在はいわゆる補助金に当たる交付金とそれから政府の出資金、それに今年度から預金部資金の運用を得て仕事をするようにいたしておりますが、現在は過去の移住振興株式会社におきまして外債を――外国の銀行から資金を借りておるのをいま返済の時期でございまして、そのほかには起債をするということは現在いたしておりませんし、目下のところ、先ほど申し上げました政府出資金と預金部資金の運用金によって大体仕事を遂行していく予定にいたしておりますので、目下のところは起債の計画はございません。
○田原委員 移住事業団でラテン・アメリカの現地に職業再訓練センター――何か訓練センターのごときものがたしか予算に出ておったと思いますが、それはどことどこにどのくらいの規模でやるのか、その予算。それから、それによって一カ年に何名くらいの訓練生を収容するのか、これをひとつ。
○柏村参考人 現在まで移住者の主たる層は産業移民でございますが、今後技術移住の面におきましても大いに力をいれてまいりたいということで、来年度予算におきましてはわずかでございますが、約二千万の予算をもちましてサンパウロ近郊に技術移住センターを設けたいという考えを持っておるわけでございます。来年度予算は土地代と建物費ということでございまして、再来年度からこれを運用してまいるということに相なっておるわけでございます。まだ人数等について、初めのうちはごく二、三十名程度のものを――これはどういうものをいれるかと申しますと、いま技術移住で問題になっておりますのは、日本から出たいという希望者は相当あるわけでございます。それからばく然とでございますが、ブラジル方面におきましても相当高度な技術者というものは非常に要求されておるということでございますけれども、こちらの希望者と向こうの需要の、需要供給がぴたっと合わないということで、希望者が向こうに出られないという実情があるわけでございます。そういうものを、外地におきましても需要者をできるだけ具体的にはっきりさせて結びつけをはかると同時に、また結びついたにいたしましても、これに対して語学とか風習とかいうものをよくのみ込ませるというような意味において、きまったものを向こうに送って、そこでしばらくの間訓練をするという問題と、もう一つは、すでに収容をいたしたものにつきまして再訓練を要するような向きに対しては、そこで訓練をしたいということに考えておるわけでございまして、まだ確たる人数等についてはこれから研究していきたいと思っております。
○田原委員 海外技術協力事業団の参考人の方にお尋ねいたしますが、先ほどのお話ですとブラジルに繊維品の技術センターですか、御計画があるということですが、これはどういう人を収容する予定ですか。ブラジル人ですか。日本から行った者で希望する者はそれへいれるのでございますか。それから予算等について、また場所――ブラジルといってもサンパウロになるのですか、御計画をはっきりしてもらいたい。
○大戸参考人 ブラジルに設置しますセンターは、他のセンターと同様にブラジル人に対して繊維技術の訓練をいたすわけでございまして、それに伴って日本からそれの訓練をいたします先生と申しますか技術者を派遣するのであります。場所はレシーフェに設置を準備いたしておりまして、予算は大体八千万円近い器材を供与いたします。そのほか、派遣いたします専門家の滞在費、日当、旅費を事業団の予算から出すことになっております。
○田原委員 移住事業団の参考人の方にお尋ねしますが、あなたのほうで計画されておるセンターというのは、日本から新たに行く人、日系人ですね。ブラジル国籍の者を訓練するわけではないですな。
○柏村参考人 日本から移住する者、またすでに移住して就職している者を訓練するというつもりでございます。
○田原委員 またあとでお尋ねします。
 次は、日本輸出入銀行の方にお伺いします。一々やっていてはたいへんですから、ラテン・アメリカに限定してお尋ねいたしたいと思います。
 輸銀がラテン・アメリカで融資されておる国別それから事業別並びに貸し付け金額、そのうちに日本ウジミナスも含めて御報告してもらいたいと思います。
○斎藤説明員 中南米のどちらの国ですか。
○田原委員 ラテン・アメリカ全体です。金額は大体でいいですが、国別に必ずやってください。
○斎藤説明員 それでは申し上げますが、これは輸出投資その他を全部合計いたしまして、メキシコが七億四千七百万、エルサルバドルが二億二千二百万、ホンジュラスが七億六千八百万、コスタリカが四千七百万、パナマが二億六千四百万、キューバが三千四百万、コロンビアが一億四千八百万、ペルーが六億六千五百万、ボリビアが八億九百万、チリが三十六億六千六百万、ブラジルが四百四十一億二千五百万、パラグァイが十二億一千百万、ウルグァイが九億四百万、アルゼンチンが百七十億五千八百万、以上合計で七百七億二千九百万であります。
○田原委員 これら各国の融資のうち、短期というか期間の短いものは何年くらいになっておりますか。期間の長いのはどのくらいになっておりますか。どこでどういう事業がどうなっておるか、代表的なものを二つ三つあげてください。
○斎藤説明員 ごく短期のものは現金決済でございますが、その生産期間中の生産資金を融資するという本のがございます。それから鋼材とかあるいは自動車とか比較的大量生産のものは、原則として比較的短いもの、三年ないし五年、一番長い代表は――十年以上のものは許可になることが非常にまれでございますが、ミナスの分は三年据え置きの十一年半、合計十四年半の償還で輸出をいたしております。
○田原委員 海外経済協力基金と輸銀との場合、先ほどの基金のほうの参考人の方の御説明ですと、輸銀の融資対象にならざるものというのは、融資対象として困難であるものというのは、主としてどの点をさすのですか。返還に対する保証ないしその他が不安であるからということなんですか。業種によって、たとえば水産とか鉱物とか分けて、あるいは商業資金もあるかどうかしらぬけれども、そういうふうに分けるのですか。輸銀のほうへ融資申し込みをして、これはだめだとなったものを海外経済基金のほうで貸すのですか。そこのところを両方からそれぞれ説明してもらいたいと思います。
○吉田参考人 海外経済協力基金と輸出入銀行との関係は、先ほど申し上げましたとおり、輸出入銀行の通常の条件で融資困難なものということになっておるわけでございます。したがいまして、通常の条件でということは、いわば金利あるいは期限というものについて輸出入銀行で基本的な条件をきめておるわけであります。それに比べて期限がどうしても長くなければできない仕事だとか、あるいは、輸出入銀行の本来の趣旨が輸出促進という大きなねらいでございますので、事業によりましては日本から持っていく資材、日本の輸出になる資材も若干あるけれども、現地の事業費がうんとかかる、すなわち向こうの労働者に払う賃金といったようなものが相当多くなるというようなことで、輸出入銀行としてはやや不適当というような問題とか、あるいはまた、融資じゃ無理で、どうしても出資でなければできないというような分を私のほうが分担する。これが実はボーダーラインのケースになりますと、いろいろと見方も出てくるわけでございます。その点につきましては、輸出入銀行の理事者と私のほうの理事者で常時会談を持ちまして、それぞれの機関にアプローチのあった案件のうち、関係のありそうなところはお互いに相談し合って、迅速にどちらが主としてやるかということをきめて進めておる次第でございます。
○田原委員 期間の長短をお尋ねしたいのは、いまのブラジルのウジミナスの場合、輸銀のほうですと据え置き三年で返還は十四年、かなり長いわけですね。それからその貸し付け金の中に労働者の賃金だとか何かが入っておるといま基金の方が言われたのですが、それは間違いありませんか。
○斎藤説明員 ミナスに対する貸し付けは二口ございまして、出資の金融と輸出の金融とございまして、大部分が輸出金融でございますが、輸出金融は全部日本から送りました品物の代金でございまして、労賃は入っておりません。それから投資部分につきましては、これは現地の資金繰りをまかなうためのものでありますから、あるいは頭金等で入っておる場合もございますけれども、大半が現地で消費されるものというふうに考えております。
○田原委員 ウジミナスの投資部分は、金額はどのくらいになっておりますか。
○斎藤説明員 第一次、第二次合わせまして、全貸し出し額が四十八億五千二百万円でございます。
○田原委員 御承知のように、ブラジルはいまインフレの進行中でありますが、不幸にしてある時期にその投資の返済能力がなくなる、そういう場合にはどういうことになりますか。輸銀の損失になるわけですか、それは輸銀に出している政府の財政投融資の損失になりますか、あるいはインフレが安定して返るまで、十四年以上何年も回収を待つということになるのですか、どういうことになるのでしょうか。
○斎藤説明員 輸出金融の分につきましては、ブラジルの各銀行の保証をとっております。したがって、ミナス製鉄の事業の経過にかかわりませず、ブラジルが外貨がある限りは回収できるものとわれわれは確信いたしております。ブラジルの外貨収支が、これらのものを支払うに足りなくなったというような場合には、これは日本の国あるいは当輸出入銀行の融資だけではございませんで、国際的な債権全体の問題でございますから、そういう際には、そういうところでおそらく関係国間の協議で処理がきめられることと思っております。
○田原委員 御承知のようにブラジルには旧オープン勘定の残りが約一千万ドル残っておるわけですね。中期商業債権がこのほかに約一千四百万ドル残っておるわけです。これはいまなお決済の段階に来ておらぬわけです。あなたのほうのさきの御説明では、当初四十八億円ですか、クルゼイロ換算でやっておるわけですね。
○斎藤説明員 ブラジル・ミナス会社の資本金百八十億クルゼイロの四割、七十二億クルゼイロでございますが、それが日本側の出資でございますが、その半額を本行が出資いたしております。しかしこれは送金のそのときどきの為替相場が違っておりますので、日本円でいままで貸し出しました額は、全額で四十八億五千二百万円でございます。
○田原委員 ブラジル側は現金で出資しておるのですか、現物で出資しておるのですか。日本側との割合を伺いたい。
○斎藤説明員 これは両方とも全部現金で出資いたしております。それでブラジル側と日本側との割合は、先ほど申しましたように日本側が日本ウジミナス一社で四〇%、それからブラジル側は開発銀行とミナス州政府が大部分の出資でございますが、そのほかにリオドーセ開発その他若干のものを含めまして六〇%、これは全部現金出資でございます。
○田原委員 海外移住事業団の柏村理事にお尋ねしますが、最近通達があったやに聞いておりますのは、今後ブラジルに移住する計画移住者ないし呼び寄せ移住者に対して、日本出発に際し現金五千ドル以上携帯を要するということになるだろうと言われておりますが、これはどの程度事実でしょう。
○柏村参考人 最近ブラジル政府から横浜、神戸の領事館のほうに届いたという情報が入っておるわけでございますが、これは日本ばかりでなく世界各国に対して同じような条件を付したというふうに聞いておるわけでございまして、ただいまお話の農業呼び寄せ移住者について現金五千ドル以上を持っておるか、それからその他一般については一万ドル以上、ただしコロン等計画移住者及び近親呼び寄せについては、そういう現金の制限という本のはございません。
○田原委員 日本から新規に移住する人は、少なくとも一年前ないし短くても半年前くらいから決心をし、郷里の財産を処分し、それから身体検査その他いろいろな段階を経て出られることは御承知のとおりであります。したがって今度のように三月二十三日から実行する、これはうわさですから、事実はどうか知りませんが、対策はあるでしょう。そうなった場合、準備をしておるけれども、五千ドルの金もないという者も相当出てくるのじゃないか。これに対しては外務省移住局は、先方からの通達をそのままのむか、代案を用意するか、あるいは交渉するか、あるいは実施時期を数カ月延ばさせるか、何か対策をやっておりますか。この点伺いたい。
○白幡政府委員 ただいまのお話、比較的最近におきまして、日本にございますブラジルの領事館からの処置でございます。私どもはブラジルがこのような処置を考えだしました真意が一体那辺にあるかということも、実は十分に承知しておりません。しかしきわめて重大な問題でございますので、さっそく日本、ブラジル間の移住に関します両国合同委員会にかけまして交渉をいたしたいと思っております。とりあえずの処置といたしましては、ただいまのお話にございましたように、すでに出発を予定しておる人につきましては、できるだけ期間に猶予をつけてもらうように先方に申し入れたいと考えております。
○田原委員 御承知のように中南米に海外から移住するのは、アジアではいまのところ日本であります。そのほかでは台湾と韓国が行っておるようでありますが、その台湾並びに韓国からの移住者も、船は大体日本の船を利用しておりますから、条件等もほぼ同じじゃないかと思うのです。しかるにイタリア、スペイン、ポルトガルなどブラジルに一番行く移住者は、いままでぼくらが見ておりますと、かばん一つで行っておる。日本からはトラクターだとか、それからいろいろな家具、器材等、非常に分量が多い。ヨーロッパからのブラジル移民は、金があって行くのではなくて、金がないから行くわけなのであります。これは表面は、各国からブラジルに入る者は今後五千ドル以上携帯せよとなっておって、はたしてそれを公平に各国に平等にやるのかどうか。アジアから来る者だけをそういうかっこうで制限するのかどうか。私どもちょっと検討しなければならぬと思うのです。これに対する外務省側の受け取り方ですね。まさかヨーロッパから入る者をサントスやリオデジャネイロで監視はできぬと思いますけれども、何だかこのように何の前ぶれもなく五千ドル以上ということになって、いま出発予定者は非常に混乱しておるわけです。外交的手段でこれを何とかする方法はございませんか。もう一度はっきりさせてもらいたい。
○白幡政府委員 ただいま田原委員からお話のございましたように、まことに唐突でございます。いままでこの種のうわさ話も聞いておらなかったところに、突然こういう話になってまいりました。あるいは考えられますことは、ブラジルにおけるいろいろな国内の財政上の理由が関連しているのではないかと思いますが、これも確かめてみないことにはわかりません。しかし想像いたしまするに、要するに日本の移住者に対しましては、ブラジルとして差別しておるわけでもございませんから、特に日本人あるいはアジアの系統の人間に差別待遇を考えましたようなことではないと思います。実はこれは先ほど申しましたように、日本にありますブラジルの領事館からの連絡でございます。さっそくあちらに連絡をいたしまして、しかるべく確かめるのみならず、出発を目前に控えておる人たちに対する何らかの応急処置を交渉いたしたいと思います。
○田原委員 このブラジルだけに限定して考えてみましても、輸銀の融資並びに投資がある。それから経済開発基金のほうもブラジルに対して後進国と規定して、金額はそれほど多くないにしても援助のようなものをやっておる。それから貿易面から見ますと、先ほど私が申しましたように、昭和三十八年十二月末現在で、旧オープン勘定債権の残高が約一千万ドルあるわけです。これはいずれば向こうは返すといっておりますが、ある。それからそのほか中期商業債権が約一千四百万ドルあるわけですね。海外経済開発基金と輸銀の記録によって明らかである。それからその以前の通常貿易の上から約二千四百万ドルあるわけです。したがってこれを即時取り立てることはブラジルの産業経済上不可能であり、また好ましくないということで、これは延べ払いになっておる。そこへ突如として移住者に携行資金の一方的押しつけがあったとわれわれは解釈する。なぜならば、いま外務省の白幡局長の御答弁の中にも、事前に何らの連絡がないと了解するからであります。一方海外移住事業団は、今年四月一日から始まる向こう一年間に四千名を出すと言っておる。これは出してもらいたいと思う。しかるに移住者自身の携行資金が一家族当たり五千ドルとなると、これは容易なことじゃないですね。この解決方法として、いまは政府機関が、私があげただけでも四つある、輸銀も準政府機関というなら五つあるわけですから、それらがそれぞれ債権があり、あるいは援助なりしておるとしますと、総括してブラジル側と交渉する余地がないかどうか。海外移住債券は一種の対外投資関係かもしれぬ。それから日本人の移住のほうはINIC(植民院)かもしれぬけれども、いずれにしましても、われわれ日本人の受ける感じは、入国制限に似た携行資金の増額問題については了解できない。これは今後特に外務省で外交折衝によりせっかく日本・ブラジル移住協定もできておるのでありますから、その最初のケースとして起こる問題ではないかと思うので、外務省側の努力も希望するけれども、経済的に関係のある、たとえば経済基金の方、技術協力事業団の方、輸銀の方々も、移民とは関係ないのだというようなことで見ておるのじゃなくて、力をあわせて、ちょっとおかしいじゃないか、もっと実情に即してやれぬかというようなことの、ぴりっとしたところを見せる必要があるのじゃないかと思うのですが、これに対して外務省、それから輸銀が一番投資融資が多いようですから輸銀、それからそれぞれの政府機関の方、皆さんの力でできるだけの御答弁をいただきたいと思います。
○高野政府委員 お説ごもっともでございまして、われわれとしても、できるだけ移民の自由に入れるよう努力すべきと思います。お説の、いろいろ輸銀なり基金その他で向こうに投資なり出資をしているということが、即先ほど白幡局長の述べられたようにどういう理由でやっているのかわかりませんので、その事情なり理由をよく糾明いたしまして、いま御指摘の点も、日本としてはブラジルに非常に協力しているのだという点も含めまして、これが大きなきめ手になるかどうかわかりませんが、そういう点も念頭に置きつつ本件は善処をしていきたいと思います。
○斎藤説明員 本行のブラジル向け貸し出しは、ブラジル開発銀行に対する貸し付けを除きまして――これは、直接本行からブラジル開発銀行に貸し付けをいたしておりますが、それ以外は全部日本の民間業者が先方に貸す。その先方に貸す金を本行が融資する、こういう形で、間接でございますので、本行として独自に行動をとる範囲は非常に制限されておると思います。ただし国の方針として何らか御決定がありますれば、本行法の許される範囲内でわれわれはもちろん努力しなければならないものと思っております。
○柏村参考人 お話のように五千ドルという大金になりますと、非常に移住がしにくくなる。しかも移住者の大部分がそうした呼び寄せによる農業移住者であります。計画移住者よりもずっと多い数が呼び寄せによるものでございますので、われわれとしても非常に深刻な問題と考えておるわけであります。これは先ほど外務省からもお話がありましたように、国の機関をあげて十分に先方と折衝していただきたいと考えておる次第であります。なお私どもの措置といたしましては、現在移住を計画しておるものにつきましては、事情の許す限りできるだけ四月二日船までに乗り込むように、できるものはそういうふうにしていきたい。そのあとのものについては、先ほど外務省からもお話がありましたように、できるだけ延期をしてもらうとか、それから抜本的な方途を講じていただきたいというようなことを期待をしておる次第でございます。
○吉田参考人 私も全く同感でございまして、私どものほうの仕事はまだブラジルに対しては非常に微力でございますので、これは何分にも日本が一番好意を持っておる国の一つでありながら、同時にその国自体の経済がインフレでとめどもなくなりかかっている状態、そういった状態の国に対してどう対処するかということは、これはぜひ外務省を中心にして政府としてもしっかりした見識をお持ちになって交渉をいただきたい、われわれは微力ながらできる限りのことはさせていただきたいと思います。
○大戸参考人 海外技術協力事業団の行なっておりますのは、技術協力の実施でございまして、その場合にどの国に協力を与えるか、あるいは与えないかというような点につきましては、むしろ外交一般の見地から外務省の御指導を受けてやっておるわけでございます。もちろん年度当初に中南米計画あるいはコロンボ計画の全体をきめます場合には相談をいたしますが、具体的にある事業、この国に対するあるいは外交的な考慮あるいはその他の考慮からの問題につきましては、むしろ私どものほうとしましては受け身の形で外務省の委託によって行なっておる、こういう立場に立っております。
○田原委員 以上の御答弁で予想されたことでありますが、私はそれを心配しておるのは、結局四つも国家の機関があり、また国家の財政投融資を扱っておる銀行がありながら、こういう移住問題については力が一本にならぬというところに心配がある。大体ブラジルのウジミナス製鉄所に投資及び融資をしようということになったのも、ブラジルにおよそ五十万の日本人がおる、したがって、それらの人々も肩身の広いと思いをするであろう、また原料としても鉄鉱石は有望であるということもあって、している。しかし、それはそれだけである。それから移住のほうは別だということになることをわれわれは心配しておる。本日外務大臣、通産大臣等がおられれば、私は政策論としてこれらの海外移住に対する公的指導、金融、移住は一本になるべきじゃないか、どういう名前でも付して、その中の融資部、技術指導あるいは移住というランクでもして、そうなればいつでも立ち向かって対策が立ら得ると思うんですね。惜しいかな役所が別々であり、それから少しずつ目的が違っておる、ところによってはもうすでにたとえば事業団で職業訓練をやる、これは日本から行くものだけである。それから技術協力事業団では向こうの人間だけをやると言っておるけれども、長い間のほかの例から見ますと、必ずそこにかち合いが起こるのですね。ですから私個人としては一本論なんだけれども、皆さん直接お仕事を担任されておる方ですから、一本とは言えないでしょうけれども、たまたま移民の数的制限のごときを含まれておると想像される携行資金の増額問題から集中して対策を立ててもらいたい。きょうのところはそれだけの意見を申し上げておくだけにしておきます。参考人の方御苦労さまでございました。
 それからなお、電源開発の人をお招きしてあるわけですが、電源開発の主たる仕事は、日本国内の電源の開発であろうと思います。それはまた適当な委員会もありますから、お尋ねする機会もありましょう。きょう私がお尋ねしたいのは、その中で海外、特に東南アジアとかラテン・アメリカで、いままでどれだけの仕事をやってきておるか、金額にしてどのくらいであるか、あるいは水力発電についてどれくらいの能力、すでに動いてその国にどれだけの便宜と利益を与えておるか、その業績の報告を一応承っておきたいと思います。
○阿部野参考人 電源開発促進法は、三十五年の七月二十九日に改正になりまして、国外における電源開発の技術援助を行なうことができることになりました。それ以来私のほうでやりました技術援助を行なったもの、委託を受けて調査並びに報告書の作成を行なったもの、あるいは現在技術協力の依頼のあるものという、いろいろなプランがあるわけでございますが、一応それらのものを御披露申し上げます。
 すでに技術契約を行なって、技術援助を行なっておりますものに、ペルーのタクナ経済開発公団に対する発電計画、これの精密調査、設計、工事施行の監督というようなものがございます。この契約金額は、設計施行監督で約十一億八千万円でございます。それから東南アジアにおきまして、タイ国の国家動力庁――NEAと申しますものに対しますメコン川支流ナムブン地点の水力開発計画、これは約六千キロであります。これに対します同じく設計監督の技術指導、これが約九千七百万円、それからメコン川サンボール地点におきまして、総合開発の調査並びに技術指導を行なう、この計画は海外技術協力事業団との契約になっております。これが二千五百万円となっております。
 これらが現在行なっております工事でございますが、委託を受けて調査並びに設計書及び報告書を作成いたしましたものが、ペルーのマンタロー電源開発、ペルーの総合開発、エクアドルのエクアドル電源開発、ブラジルのブラジルガイラ地点の基礎調査、アルゼンチンのメンドサというところがございますが、これの電源開発予備調査、ボリビアの電源開発基礎調査、中近東に参りましてタイのケンリャン水力発電計画予備調査、インドのアッサム州ウミヤム水力開発計画の現地調査、シリアの送配電網建設のための予備調査、こういう業務を行なってまいりました。
 現在予備調査のための派遣をしようかどうかということを、先方といろいろ折衝中あるいは調査中というものが、インドのカリナディ水力開発計画、タイ国のラムドンノイ発電計画、タイ国のバター二川水力発電計画、ボリビアのソラタ水力発電所計画――これはおよそ話がきまりまして、私のほうが派遣をいたさないことになっております。イランのかんがい開発計画、これは発電も含む予定でございます。韓国の全羅南道発電かんがい計画、それから台湾にも一つございます。こういうものが技術協力の依頼のあったものでございます。
 ペルーのタクナ開発計画につきましては、第一期、第二期、第三期計画がございまして、それぞれの発電計画がございますが、第一期が三万五千三百のアリコータ発電所計画、第二期に参りまして、これは耕地の造成と用水ということになっておりますが、発電所もございます。第三期工事が約三万キロの発電所計画ということになっております。これは現在工事は進行中でございまして、一九七八年に完成をすることになっておりまして、約十三年という長い期間でございます。
 それからタイのナムブンでございますが、これはタイ国のNEAと直接契約を結びまして、約七千七百六十九万というものを、六回に分割して工事を進めるわけでございます。
 それから、サンボールの総合開発調査でございますが、これは現在取りまとめ中でございます。
 大体以上の事業が、現在行なっておりますわれわれの海外の仕事でございます。
○田原委員 インドネシアとの間における取りきめはありませんか。特に旧ニューギニアについては特別な話をしておりませんか。
○阿部野参考人 インドネシアにはございません。
○田原委員 それはどういうわけですか。向こうから申し込みがないのですか、あるいは申し込みがあっても、支払い条件その点収益関係等で、現地調査をしないということですか。
○阿部野参考人 ただいまのところ申し込みはございません。
○田原委員 それらの国でも、まだほかに発電の可能の土地もある。それから、あげてない国でも、たとえばチリ、パラグァイあるいはヴェネズエラ等々あるわけです。したがって、今後予備調査等をやる場合に、会社としてはどういう条件で受けるのか。費用の点、自費で調査をして帰ってくるのか、向こうのギャランティでやるのか。
○阿部野参考人 予備調査をいたします場合に、予備調査の前の予備調査段階というようなめんどうな事態があるのでございますが、その費用は大体向こうさんから出していただきますもの、あるいは政府の海外調査援助資金というようなものによりますもの、それぞれございます。新しく話のありましたものにつきましては、私のほうで、将来その工事が行なわれて、それが技術、設計、監督の費用でまかない得るという見通しがつきましたものにつきましては、調査の段階で当社の支出というようなこともございますが、大体におきましては、調査の段階では先方から調査費をいただきますか、あるいは国の調査資金に基づいてそれを行ないますか、いずれかでございます。
○田原委員 いろいろお尋ねしたい点もありますが、吉田委員もおることでありますので、私の質問はこれで終わりたいと思います。ありがとうございました。
○福井委員長代理 それでは、各委員の了承を得ましたから、海外経済協力基金理事の吉田信邦君だけお残りくださって、ほかの方はお帰りくださってけっこうでございます。
 吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 午前に引き続きまして質疑を続行します。ただし、時間がだんだん迫ってきましたので、私は最終的には外務大臣に出席を請いまして、締めくくりの質問をしたい、こう思っております。
 外務省並びに通産省に伺うのですが、貿易の関係におきまして、海外の経済事情あるいは市場の事情その他通商航海等に関する海外の事情を掌握するについて、どのような政府並びに団体等の機関と横の連絡あるいは協議をすることになっておりますか。
○高野政府委員 けさほどもお答え申し上げたように、外務省といたしましては、各省といろいろ密接な連絡をいたしまして、事務を処理いたしておるわけでございます。それから調査関係、情報関係につきましては、経済各省並びにおもに銀行並びに民間の経済調査団体等々と情報の交換とか調査の統一ということを企画いたしまして、近々第一回の打ち合わせ会をしたいと考えております。
○吉田(賢)委員 午前に若干のその辺の片りんは出たのでありますけれども、具体的にやはり重要な問題も時にはあると思いますので、官庁はどことの間に協議し、連絡するか、あるいは民間団体とはどことするか、そのようなことを明らかにしてもらいたいんです。等々じゃわからぬのです。もしいますぐに答えができなければ文書で出してください。
○高野政府委員 経済局の平原参事官から答弁いたします。
○平原説明員 お答えいたします。調査一般に関しましては、御存じのように外務省の経済局に調査室というものがございまして、ここで海外一般から入ってまいります、主として在外公館を通じる情報でございますが、これを集めまして、直ちに関係各省庁及び民間団体にその情報をお流ししております。一方、御存じのように海外の資料調査ということに関しましては、われわれ在外公館もやっておりますが、そのほかに関係省も各方面からいろいろ資料を手に入れ、また民間団体でもあるいはアジア経済研究所というようなものが独自の立場で調査をしております。またジェトロも市場調査を主といたしまして、商品に関する調査をいたしております。これが従来御指摘のように相当ばらばらに行なわれておりまして、重複もございますし、むだもあったということをわれわれ感じておりまして、幸いに明年度の予算におきまして、これらの調査、情報の収集ということをむだのないように一貫して行なおうではないか、そのためにいま申し上げましたような経済関係の各省庁及び民間の調査機関が定期的に集まりまして、調査の取材その他について統一した結論を出して、それにのっとって実施していこうという、打ち合わせ会、協議会の予算が来年の四月一日から認められております。したがって、これによりまして、一応海外の経済調査ということに関しましては、官と民と一致いたしまして、むだのない調査を今後行なっていきたい、こういうふうに考えております。
○吉田(賢)委員 そのばらばらの調査というのはどういう趣旨のものですか。つまり、おのおの違った観察あるいは市場掌握をしておったこともあるというのか、時期を逸すれば生きものの経済でありまするから役にも立たぬという点もあるのか、どの辺が問題点として指摘され、あるいは内部で協議の対象になったのですか。
○福井委員長代理 吉田委員が先ほど申されたとおり、答弁に長時間を要するものであったり、資料がそろわなかったりしたら、吉田委員の申されたとおり文書で回答できるものは、時間を省略するためにそのようにしてください。
○平原説明員 詳しいことはそれでは後ほど文書にまとめまして御報告したいと思いますが、どういう点が各省庁あるいは民間団体によって調査の対象が違っておったかという点について申し上げますと、正直なところ、従来各省庁あるいは民間団体がどういう調査をしているかという実態把握からして、ただいまのところは十分にわかっておらないというのが実情でございます。したがって、われわれの知っております観点から申しましても、たとえば日本のミシンに対して欧州経済共同体が混合関税を課するということに対しまして、外務省も調査をしておりますが、ジェトロのほうもやはり調査をしている、そういうような事実が過去においてございます。したがって、将来はこういうむだのないようにまとめて打ち合わせを行なう、こういうことでございます。
○吉田(賢)委員 当然この予算を組んだといろのでありますから、詳細なことはあと回しにいたしましても、非常に重要なことは俎上にのぼったに違いないのです。おのおのまちまちの調査報告の不正確さで明らかでないという点もある。これも想像でありますが、同時にまた時間的にもかなり遅速の関係もあるのではないかと思うこともあるのであります。もう一つは、ほんとうに最終的に掌握するのは通産省なのか、外務省なのか、それを知りたいのです。私がなぜこんなことを尋ねるかといえば、民間の各種の、たとえば貿易品の生産業者の小さな団体におきましても、どこへ尋ねればいまの時点における一番正確な海外経済事情がわかるのかということについては、かなり明らかでないのです。こういうような弊害も事実あるのです。それでは生きた行政はやれないとわれわれは見ておりますので、一体中心はどこなのか。掌握しているのは外務省なのか、それとも通産省なのか。午前中の問答では、それぞれ持ち場持ち場でみな違うというお話もありましたので、それでは統一した行政でないということになりますので、せっかくそういう重要な、各関係省庁との話し合いの機会を持とうというのであれば、また予算も組んだというのであれば、どこが一体主宰してこれを指導し統括していくかということを明らかにしなければいかぬと思う。外務省なのか、通産省なのか。いわゆる外務省設置法、通産省設置法なんかによれば、経済局長の権限とか、通商局長の権限などには、通商航海の利益であるとか、海外市場の確保ですか、文章は若干違うけれども、ともかく類似の、貿易経済について日本の利益を伸展するというそれぞれ役目があるように書いてありますけれども、何とも感じることは、現実から推していってばらばらです。ですからどこに中心があるのかということをほんとうは承りたいのです。だから話し合って、事実上事務的にお扱いになっておる面から、そこをはっきりうなずけるような御答弁をもらいたい。
○福井委員長代理 両省においてよく協議の上、いま特にこの件で急ぐ必要はありませんから、それぞれ協議をして答弁してください。
○赤澤説明員 ただいまの海外の貿易事情その他の調査の点でございますが、ただいま外務省からも御答弁ございましたように、各省庁それぞれの権限あるいはそれぞれの視点に基づきまして調査いたしております。これを統一することは非常に重要な問題でございますので、さらに外務省当局とも十分打ち合わせました上で統一できるようにいたしたい、かように考えております。
○吉田(賢)委員 せっかく両省打ち合わせの結果報告をしてもらうということであるならば、こういう点についても特に関心を持っていただきたいと思うのであります。いまの日本の貿易商品の生産組合あるいはまた貿易商社の組合、こういった民間団体は、組織率が非常に低いのでございます。たとえば、これは別の機会にここで問題になったのですが、繊維品のギンガムを生産しておる工場の半分以上は非組合員だそうです。こういったものは野放しにせられておるのです。それから貿易商社でも、小さな商社はおそらく大きな組合には参加しておらないと思うのです。でありますから、民間の当業者におきましては、必ずしもある組合に意見を求めることによって全体の意向が正確にわからぬというのが一点、それから地方団体におきましても、若干の資金といえども、これらの貿易振興のために、経済発展あるいは中小企業擁護のために、財政上の負担をそれぞれいたしておりますし、ことにこの地域地域の産業発展のためには、重大関心事として貿易の盛衰の成り行きを見ておるわけでありますから、何らかの手によって地方公共団体との連絡にはしかるべき方法をとらなければならないというふうに考えるわけであります。要するに国民のあらゆる面の経験なり知識なり要望なりをできるだけ吸収し得るという面も、看過すべきではないと思いますので、これはひとつ希望として申し上げておきたいと思います。了承せられましたら、はっきりしておいてください。
○高野政府委員 御趣旨は了承いたしました。そういう方向で検討いたしたいと思っております。
○吉田(賢)委員 行管が見えておりますのでこの機会に伺いますが、行管監察局がいろいろと指摘いたしたことは非常に重要なことと思うのであります。特に外交と経済の関係につきまして、行管として幾多の事実を指摘いたしております。私が行管の意見をこの際聞いておきたいと思いますのは、最初に私がお尋ねいたしておりました在外公館における経済担当官にほんとうに一〇〇%活躍してもらうべき条件が欠けておるのではないかということは、現地をわれわれが歩いても、また行管の報告を読んでみても、人に聞いても、よくわかるのです。非常に重要な仕事であるにもかかわらず、こういうことがあるのです。また私の友人の親戚の者なんかでもおるのもあるんですが、これらにつきまして行管としてはどうすればいいかということについて、ひとつ意見を述べてもらいたい。
○山口政府委員 行政管理庁におきましては、昭和三十七年の四月から六月にかけまして、貿易振興行政に関する監察をいたしたのであります。この監察の結果、ただいまお話のございました経済外交の体制を強化するという問題は、最も重要な結論の一つとして浮かび上がってまいりました。したがいまして、監察の結果を外務省に対して勧告いたしたのでございますが、特にお話の在外公館における経済担当官の充実、またその在任期間の問題、あるいは各省から出仕をいたしておられますので各省の御協力をいただいて、その在外公館における経済担当官の全体の構成を適正化することというような問題を、なかんずくさしあたりの問題として指摘をいたしたのでございます。
 第一の在任期間の問題につきましては、午前中も御質疑があり、また外務当局の御答弁もあったようでありますが、二年ないし三年という期間をできるだけ長くしていただくことが、こういう仕事の性質上必要ではなかろうかということが第一点でございます。
 それからこれは当然のことでございますが、非常にむずかしい仕事でございますので適材適所ということでございます。この点につきましては、それぞれ専門の知識を持ち、また外交上の識見を持った方々が集まっておられるのでございますから、現在の体制におきましては、本来の外務省の方のほかに、かなり多くの経済関係の役所の方が、外務省の事務官なり書記官なり参事官なりとして、それぞれ在外で活動をしておられます。これらを派遣されます場合に、よく外務省の意図と出身庁の意図との協力の上に、適当な人を――適当なランクの方、また適当な構成になるような方を出していただく御努力が、今後さらに、外務省はもとよりでありますが、各関係省庁との間にも講ぜられなければいかぬのではないかという点が第二点として指摘をされたのであります。また率直に申しまして、その一つの結果でございますが、在外公館における経済関係担当者の人数が非常に少ないのでありますが、少ない人数の構成が、ややもすれば上級の方が多過ぎて仕事がうまくいかないという面も、調査をいたしました幾つかの公館については見られたのであります。これらの点につきましては、仕事が十分にできるようにする必要がある、人員の構成を考える必要があるという勧告を申し上げたのであります。
 以上の点を中心にいたしまして、経済外交の強化の問題につきまして勧告をいたし、それに対しまして外務省より検討の結果、昨年の十二月でございましたか、大体勧告の趣旨を了とせられまして、三十七年の監察でございましたが、八年度、九年度の予算の編成にあたりましては、極力この趣旨に沿うような線で努力をしておられるあとが見られたのであります。まだ監察後二年しか経過しておりませんが、重要な問題でございますので、行政管理庁といたしましては今後もこの勧告の趣旨が生かされてまいりますように、引き続いて推進の措置を考えたいと考えております。
○吉田(賢)委員 これは監察局長にちょっと御希望申し上げて検討を請うておきたいのですが、私は行管が監察をせられた結果を勧告なさるときに、できれば所見を具体的の提案というところまでいくようにすることが必要でないだろうか、ここもいかぬ、あれもいかぬ、こういう状態だからいかぬという言いっぱなしのようなことでは、少しどうかと思うのです。といいますのは、われわれが経済外交の充実とか推進とかいうことを考えてまいりますと、外交の一元化というようなことでも、そこはたいへんな大きな分野になって、かくして今日の実態を形成しておるということがわかりますが、この広範な富士のすそ野のようなあたりを、一々つかんでいくことは、なかなか容易にいきません。したがいまして、これもいけない、あれもいけない、たとえば日本の交通事故が多過ぎるじゃないか、非行少年が多過ぎるじゃないかという事実は、だれもよく指摘をするのですが、しからばどうしたらいいかということの対案がなかなか出ないのです。行政管理庁はとかくその点は勇気が乏しい。政治論ということになるとなかなか活発にやりますけれども、行政庁となりますとなかなか言わない。ですから、いまあなたのほうも指摘しておったと思うのですが、なかなか正確を期して容易に発言もしない、勧告もしない、これはそのとおりです。と同じように、私はやはりそのときにおける最善と思う、最も正しいと思う意見を案として述べるということをぜひしてほしいのです。この点は検査院に対しても実は要求するのでありまして、検査院もそういうふうにまでいくのは逸脱と考えておられるのかどうか、どうも卑怯であります。やはりここは同じく拠点をついて、たとえば公団における監事と同じことですから、拠点をついて――つく以上は案を立てるという責任がある、私はこう思うのですが、これは検討しておいてもらいたいのです。
 それから、外務省のほうにひるがえって伺うのでありますが、たとえばわれわれが海外へ旅行いたしましても、自分で恥ずかしいと思うほどやたらに在外公館の世話になる。聞いてみると、めちゃくちゃにみんな世話をさせられるということらしい。こういうことではほんとうに仕事ができておるのだろうかと私も実は漏らしたこともあるのであります。最近の話ですが、香港の在外公館には十六人しかおらぬと思うのですが、アメリカは二百人以上おるということです。それがやたらに歓送迎のいろいろな世話をさせられるというのが実態ではないか。はたで見ておっても、はらはらするほど気苦労をしておるらしい。こういうことで在外公館、つまり日本の外務省の出先機関の大半の時間を食っておるのじゃないかということを心配するのですが、そんなことは内部で問題にならぬのですか。これは国会ですから、あけすけにひとつ言ってもらいたいのですが、官房長どうですか。
○高野政府委員 在外公館におきまして旅行者のお世話をすることは、場所によりまして相当の人数が来られるというので、そのために官務が若干おくれる、おろそかになるという面もあるかと存じますが、他面われわれといたしましても、いろいろ公務なり、ないしは日本のためにいろいろ海外を視察され、調査され、また見聞を広められる方々をお助けするのがまたわれわれの任務かと存じております。最近は、在外の商社、業者の方も来られると思いますし、あちらのほうにも行っておられますので、全部が全部、講和発効以後のように外務省だけということではありませんから、だんだんその点が調整されてきている面もございます。しかし官によってはそういうことで忙殺されておるという面もございますので、適時適正化されるように希望しておる次第でございます。
○吉田(賢)委員 全くお天気のよい楽観論を吐いておられると思うのです。そんなことなら、在外公館における経済担当官の問題も、今日のようにこんな深刻な問題として出てこないと私は思うのです。やはりそこには相当改善をせにゃならぬ切実な情勢があるものと私は思うので、こういう機会に率直にお述べになってほしいと思うのです。もっともこんなことは大臣に聞いたらよかったのかもわからないのですが、実はそういう辺は、人間と予算と能力、いろいろな関係で、何のことはない、一番大切な経済担当の仕事が追いやられてしまって、そしてその辺の経済事情の視察の案内をすることに追われてしまうのじゃないか。そういうことでは、それは大事か知りませんが、もう一つ大事な点がやはりあるのじゃないだろうか。日本におる外国の公館などにおいては、そんなに外国人のお世話をして、東京や富士山や何かを見に行ったり、そんな世話はそうしなくてもいいような風習があるのじゃないだろうか。そういうことで商務官でも、経済担当官でも縦横に貿易活躍をやれるのじゃなかろうかというふうに思うのです。どうも的はずれ、ピントはずれのような行動になってしまうのじゃないか、そんなことに明け暮れしておると、一年はすぐにたつのじゃないか、二年――七、八百日はすぐにたってしまいます。そして引き揚げてしまう。そこに残すものがなくて、また次々に出入りされるということになりますから、それではいかぬ、惜しいと私は思うのです。海外へ出て活躍する在外公館の経済担当官は、有能な人が多いのです。そんな人をほんとうに締めつけて、地位を向上させる。こういうふうにしたらいいのじゃないか。そこでひとつ問題の提起をしておきますが、私はやはりしかるべき昇進の道を与えて、そして出先へ出向するということでなしに、抜本的に行政制度の検討として持っていくべきではないかと思うのです。それをあなたらが発言なさるとちょっとまたお困りになると思います。これは調査会か何かでやってもらうわけにはいくまいか、閣僚に考えてもらうわけにはいくまいか、こう思いますが、問題点は個人の事情、それぞれのもとになる省の事情等、そこらにもからんでいるのじゃないか。問題があるということを言っても私はかまわぬと思うのです。が、非常に慎重なかまえであなたは御答弁なさいます。だから、そういう辺は全部問題だということをやるなら、問題なら問題として、皆さんとともにわれわれは一そうこれを改善するために努力をしなければいかぬ、こう思っておるのでありますが、いま言ったような点はどうでございますか、確かに問題じゃないですか。
○高野政府委員 まあ在外公館におきまして旅行者のお世話ということも一つの任務、かつ館によりまして、また時期によりましては一種の多忙さを加えるということになるのは事実でございます。しかし、これもわれわれ館員をふやすなり、また一般の旅行者がだんだん旅行なれをしてこられ、また事情に通じられるということになれば、だんだん改善されていくように私は期待しております。これは外務省だけの問題ではなく、全体の問題かと存じます。
 それから第二点は御指摘のとおりでございまして、われわれとしても、できるだけ一つの土地に長くいてフルに活躍していただくということは非常に効果的かと存じますが、各出身省のいろいろな人事の人繰りの関係、御当人の御希望、いろいろなことがございまして、大体そういう方向には順次いたしていきたいと思いますが、一挙に抜本的な解決ということは急にはなかなかむずかしいのじゃないだろうかと考えております。
○吉田(賢)委員 それから予算についてちょっと伺っておきますが、私自身の経験なんですけれども、ある大使が、案内してもらうときに本省へ電報を打って旅費のことを照会せられたことを私は見ておる。そこでそれに関連いたしまして、長い間在外公館の交際費なんかがあまり予算がふえておらぬというふうにも伝えられますけれども、外務省の三十九年度予算の内訳をずっと見ましても、そのこまかいことは、実はわからぬのでありますが、さほどにやはり交際費にも事欠くような予算状況であるのか。交際費が長い間わりあいに上がっていないという事実はあるのですか。これは事務的にちょっと答えておいていただきたい。
○谷政府委員 御質問の点二つあったかと存ずます。先生がお寄りになったとき、大使が出張するについて本省に聞いてみなければいかぬ、これは二つございますが、一つは、もちろん大使が任地を離れる場合には軽々に動いては困るわけで、それのお許しを願い出たか、それは当然なこととわれわれ考えております。それからその際旅費が足りなかったのではあるまいかという御心配をいただいておるかと存じますが、旅費は四半期ごとに渡しておりまして、その配付額の中で自由に使っていただければよろしいわけであります。あるいは時期によって、年度末なんかの場合にあるいは足りなかったのでそれを問い合わせたのかもしれませんが、いずれにいたしましても、そういう場合には必要であれば幾らでも臨時に増額することができるようになっております。今後ともヨーロッパその他で隣の国に行かなければいかぬ、会議がある、それからたとえば各省から御専門の方が特別な必要があって出向きたいというようなときには、なるべく事情の許す限り見るようにしておりますが、その旅費の点はあまり不自由をかけていないかと存じます。
 それから第二番目の交際費の点でございますが、交際費は実は御心配のようにとの数年間据え置きでございまして、必ずしも豊かではなかったのでございますが、かたがた在外公館の数は百幾つにもなりましてふえてまいりましたので、三十九年度におきましては五千万円ほど大蔵省から増額を認めていただきました。それからこれは重点的に、たとえばお客さんが多いところとか外交の非常に活発なところ、問題の多い場所、通過地点と申しまするか、そういうところに重点的に配賦いたしましてやっていきたい、それでむろん十分とは申しませんが、三十九年度におきましては何とかやっていきたいというふうに考えております。
○吉田(賢)委員 時間がありませんので、私は委員長にお願いしておきますが、経済外交の機能の強化とかあるいは外交一元化の問題につきましては、大臣にしっかりしたところの答弁を得ておきたいと思いますので、別の機会にまたお願いしたいと思います。
 私はあと一点だけ伺いまして、きょうは終了したいと思いますが、先ほども問題になりました海外経済協力基金の問題でありますが、これを一つだけ伺っておきたいと思います。
 この貸し付け及び出資の実績を見ますと、法律にはかなり融資の困難であった相手に対する融資ということが条件になっておるし、また業務仕様書も大体そういうふうになっているようでありますが、現実の事情は必ずしもそうではなくて、その借り受けました主体は、その経済力あるいは企業能力等日本の一流の商社、団体が大体そろっておるようであります。三井物産にいたしましても、あるいは三菱関係にいたしましても、そういうようなことでありますが、その辺は貸し付けたいが相手が見つからない、やむを得ずそういう大きな能力を持ったところへ貸して、少し当初のもくろみとは食い違ったという点があるのではないだろうか。したがいまして、百六十九億ですかの資金を擁して、現実にはきょう現在の貸し付け及び出資の実績は三十六億円くらいでありましたか、こういう状態になって、百億円以上は遊んでおって、他の処理規定によって処理されておるというふうにかなり食い違ったのではないだろうか、こういう感じがどうも書面の上ではするのであります。現地の状況は私は掌握いたしておりませんが、この点いかがなものでございましょうか。
○吉田参考人 ただいまお話がありましたような意味で、無理をして大きな会社に貸しているというようなことはございません。と申しますのは、たとえば鉱山関係で三菱とか住友とか日本鉱業とかいろいろ出ておりますが、鉱山関係の普通の開発資金であれば、これは当然輸出入銀行からも出得るものが多いわけであります。ただここで、私どもで出しておりますのは探鉱費で、いわば外的な検討は済ましたけれども、実際に鉱山から鉱石が出るかどうか、どの程度の品位のものがどれくらい出るかという探鉱をいたしてみなければわからない、そういう意味ではある程度危険が非常に多いという意味で通常の金融ベースには乗らない、普通の国内の場合であれば会社の自己資本でやるというような性格の資金でございます。そういう意味で、資金の性質が、同じ鉱山の仕事でも探鉱費という特殊な仕事であることが一つであります。それからまた、たとえばペルーのタワナ開発を三井物産がやっているので、三井物産だから貸したのではないかというお気持ちかもしれませんが、これはさっき電源開発の方からもちょっとお話がございましたように、ペルーという低開発国のそのうちでも低開発の地域に当たるところに発電及びかんがいをするという意味での開発効果という点では、非常に意義の深いものがございまして、したがって同時に、輸出ばかりじゃなくて、現地の工事費も相当かかるということで、こういう事業を私どものほうでやることにいたしたわけでございます。
 それでこれは誤解を受けるといけないと思いますが、私の感じを申し上げますと、経済協力といって日本の会社が外国へ出ていって仕事をする、そしてほんとうに低開発国のためになるというものは、やはりその行く人たち、行く会社なり何なりが日本でも有数の技術を持ち、それだけの信用を持っている人が行くということが、現実的にはいい場合が多い。ふなれな人あるいはまた極端な言い方をすれば一旗組といったようなものが、経済協力ということで行かれることはむしろ好ましくない。そういう意味で、やはり事業をする方がまじめに、かつ技術もいろいろな能力を備えて行っていただくという意味になりますと、日本の経験等からいって、どうしても大会社の場合が多くなるということは、ある程度やむを得ないのじゃなかろうかと考えております。
○吉田(賢)委員 そこにやはりちょっと根本的に一つの食い違いが生じるのじゃないかと私は思うのです。そうしますと、この海外経済協力基金法の第一条、それからまた業務方法書の第一条には、「日本輸出入銀行及び一般の金融機関から供給を受けることが困難なものについてその円滑な供給を図る等のために必要な業務を行ない、もって海外経済協力を促進することを目的とする。」こういったものが貸し付けの相手方になる。あなたの予想せられておるところは、日本的にも相当有数なものがそれぞれ後進開発地域に進出していく。これは当然でもあるし、また望ましいことであるし、また常識だろうと思うのですが、これらは自分の系統の一流の金融機関を大体において持っております。一流企業で全国的な市中銀行を持っておらぬというものはまあございませんですね。ですからそれらはやはり輸銀との関係もかなり密着して私は企業がなし得ると思うのです。やはりこの法律がねらったところの一つは、そういったところにも恵まれないもので、なおかつこの法律の目的に沿うような企業をやる、それを補完するという趣旨も含むのじゃないだろうか。むしろそういうことが一つの大きな目標になっているんじゃないだろうか。合弁事業にいたしましても、必ずしも有名なそういったものじゃなしに、そうでないものでも、これはあるいは将来捨て金になるかもわからぬけれども、先進国として後進地域に対する国際的な一つの高い道義的義務かもわかりません。こういうものから投資していこうというようなものかもしれませんが、やはりそこに、一応法律がこうなっておるのですから、たてまえとしましては、さてそういうものをさがしてもないので、やむを得ず大きなところが進出していく、そこに貸す。しかし裏を返せば、そういう企業体は向こうと合弁するにしましても、そのくらいの程度の資金には大して困らないというのがほんとうじゃないだろうか、そこで食い違いがあるのじゃないだろうか、こう思ってお尋ねするわけなんです。
○吉田参考人 ごもっともな御疑問かと存じますが、やはりたとえば三井なり三菱なりがやると申しましても、海外の低開発国で、しかも普通の輸出入銀行の通常融資ベースに乗らないというのは、それ自体に危険が多いとか、あるいは何と申しましてもあまり人の知らないような山奥、そういうところが多いわけでございまして、それだけにそういう大きな、普通の国内の仕事ならば金融機関から受けられるようなものも、そういうところには受け得ないという場合が多うございまして、一面ではそういう意味で大会社に出すということにもなる。また向こうの政府が要望する、あるいは国が要望するのはかなり大きな事業の場合が多いものでございますから、やはりそういう意味で大きなものが必要になる場合もございます。しかしそれ以外に、先生の御心配になっているようないわゆる中小企業でも、適当な規模で優秀な技術を持っておられるところには、もちろん私どもとしてお貸しするのにやぶさかでございませんで、いままでやりました中にも、そういう会社が幾つか入っております。それこそ漁業関係でいえば県の漁業組合というような方々、そういうものが中心になったものに出しているのが多数ございますし、その他そういう意味では決して大を競うわけじゃありませんで、仕事の性質によっては、中小企業でまじめにやっておられるところが出ていこうというのには、もちろんやぶさかでございません。ただ結果的には、協力企業の性質が、やはり大きな規模の仕事、言えば新しい、その国で初めての産業といったようなことになりがちでございますので、そういう意味では比較的日本で経験を持ったものが優秀な技術を持っていくということが、金額としてはどうしても多くならざるを得ないということを申し上げましたので、私どもとしてはそういう日本として十分の自信を持って出せるものならば、中小企業だからというようなことではじくようなつもりはむしろなくて、そういう企業体が小さいために信用が弱いというようなところにも、しっかりしておられさえずればできるだけの御協力を惜しまないつもりでやってきておる次第でございます。
○吉田(賢)委員 そこはやはりよほど注意しませんと、いま幾つかあがっております芝浦にしたって、三井物産にしたって、三菱の各種の団体にいたしましても、これは日本一流のものであるととは申すまでもありません。われわれが後進地域の開発にいろいろと援助し、協力する、ときにはほんとうのやり損のような協力をするというようなことは、大企業だけを対象にすると誤ります。大企業が出ることは簡単ですよ、計画を内地で立てて向こうへ行くのですから。しかしわれわれといたしましては、朝から移住の問題も出ておりましたが、やはり世界的な一つの民族政策といたしまして、私どもは後進諸地域、未開発諸地域に対して進出する場合でも、早い話、企業的にいうならば中小企業その他、かの地においてほんとうに活躍したいというものはあるのです。あるのですけれども、一方こういう一流の大企業だけがあなたのほうの海外経済協力基金の恩恵を受けて、そこらの小さなものは見向きもせられないということでは、日本の大きな社会的弊風のあらわれとも見ることになると私は心配するのです。私はシカゴで、中国人の昔の日本人の持っておった町をそっくりそのままあとを継ぎまして、何もかもみんな、日本の商品を売って中国人が経営して、そして信用機関にいたしましてもこれらの人が独立してやっておるのを見たことがあります。だから、中小企業のほんとうに海外で働きたいという英気のある人が内地にもむざむざとおりますから、やはりあなたのほうの基金のようなものがせっかくできたのでありますから、目を広範に、こまかいところまで行き届かして、小さくても、その地に適応したものがいろいろあるのです。戦前におきまして、われわれの知り合いが何人か、南方諸地域で骨を埋めようと思って行って、そして引き揚げてきた人もたくさんおります。そういう人のことを思いますと、やはり海外経済協力基金というものは、もっと広範に浸透さすという積極的なかまえがなければいかぬと思うのです。じっとしておって、どこかそんな大きなものが来ないか、来たら考えてやろうかというようなことじゃ、私はだめだと思うのです。もっとあなたがわらじばきのようなつもりになって、全国を、かの地をというふうにして、そうして小さい木でもその地で植えていくというような、ここにこそこの基金のほんとうの生命があると思うのです。そうしたらそれこそ向こうでトラブルを起こさずに、日本の根がはえますよ。そんなところに、外務省の移民などを通じて、一貫して未解決の問題に解決の糸口がまたできてくると思うのです。そういう意味におきまして、いま使われておる投資なんかが数会社に限定されております。それで、あなたがおっしゃるように探鉱とかそんなものばかりではありません。いろいろな現地の企業もありますから、この点は非常に心さみしくも思うのです。積極的な態勢をもって基金の活用をしていただきたい。百億円前後のものがぽかんと遊んでおるというのではもったいないです。この点も行監も指摘していると思います。だから、こういうようなことを思いますと、あなたの基金というものは、いまの目のつけどころを根本的に変えてもらわないといけますまい、こうさえ思っておるのです。一言でいいですから所見を述べてもらって、私のきょうの質問は終わっておきます。
○吉田参考人 全くお説のとおりでございまして、私どももそのつもりで今後ますます努力してまいりたいと思っております。ことに日本の企業が戦前のように根深く浸透できるように、私どもとしても今後とも努力いたしたいと考えております。
○福井委員長代理 本日はこれをもって散会いたします。
   午後三時五十一分散会
     ――――◇―――――