第046回国会 決算委員会 第13号
昭和三十九年三月二十六日(木曜日)
   午前十時三十五分開議
 出席委員
   委員長 白浜 仁吉君
   理事 押谷 富三君 理事 竹山祐太郎君
   理事 福井  勇君 理事 片島  港君
   理事 勝澤 芳雄君 理事 山田 長司君
      鍛冶 良作君    湊  徹郎君
      神近 市子君    栗原 俊夫君
      森本  靖君    吉田 賢一君
 出席国務大臣
        農 林 大 臣 赤城 宗徳君
 出席政府委員
        農林事務官
        (大臣官房長) 中西 一郎君
 委員外の出席者
        農林事務官
        (食糧庁総務部
        長)      筒井 敬一君
        農 林 技 官
        (食糧庁業務第
        一部長)    田中  勉君
        農林事務官
        (林野庁林政部
        長)      丸山 文雄君
        農林事務官
        (林野庁業務部
        森林開発公団監
        理官)     佐藤松寿郎君
        会計検査院事務
        官
        (第四局長)  小沢 定司君
        会計検査院事務
        官
        (第五局長)  宇ノ沢智雄君
        農林漁業金融公
        庫総裁     清井  正君
        農林漁業金融公
        庫監事     河井大治郎君
        参  考  人
        (農地開発機械
        公団理事長)  松本  烈君
        参  考  人
        (畜産振興事業
        団理事長)   蓮池 公咲君
        参  考  人
        (森林開発公団
        理事長)    塚野 忠三君
        専  門  員 茨木 純一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十六年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十六年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十六年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十六年度政府関係機関決算書
 昭和三十六年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十六年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十六年度物品増減及び現在額総計算書
 昭和三十七年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十七年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十七年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十七年度政府関係機関決算書
 昭和三十七年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十七年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十七年度物品増減及び現在額総計算書
 (農林省所管、農林省関係政府関係機関関係)
 国が資本金の二分の一以上を出資している法人
 の会計に関する件
 (農地開発機械公団、畜産振興事業団、森林開
 発公団)
     ――――◇―――――
○白浜委員長 これより会議を開きます。
 昭和三十六年度決算外三件及び昭和三十七年度決算外三件を一括して議題といたします。
 本日は、前回に引き続き農林省所管について審査を行ないます。
 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので順次これを許します。湊君。
○湊委員 私は昭和三十六年度、七年度の決算報告を通じまして、農業構造改善事業を中心にします農政の基本的な問題で、林野行政並びに食糧行政に関する若干の点についてお尋ねをいたしたいと存じます。
 日本の農業は高度成長の過程の中で大きく変貌いたしつつあります。年次報告によってみましても、三十六年から三十七年にかけまして、短期的にはほかの産業との生産性の格差、さらには所得格差が若干その差を縮めておりますけれども、これも年次報告指摘のとおり、農業そのものの生産性が上がったというよりは、むしろ景気調整等の影響を受けてほかの産業の側で伸びが停滞したというようなことや、農産物価の上昇が一般物価の上昇を上回っているというような事情に、主と
 してよっておるように考えられます。成長過程全体を見ますと、傾向的には残念ながら格差は縮小をされていないということを認めざるを得ないと存じます。さればこそ不均衡成長のゆがみを是正しますためにわが党が革新的農政ということを当面最大の政策目標に打ち出した次第であろうと思います。そういう意味で、三十六年度、三十七年度の決算と、並びに三十八年度の予算に比べまして、三十九年度予算が、農林予算全体の伸びから見ましても、また農林漁業金融公庫を初めとする制度融資の飛躍的な前進その他の新規施策の新しい芽が幾つか取り上げられておりますことは、公約を裏づけるにふさわしい予算という意味で、当局の努力に対してはこの際敬意を表する次第であります。しかし問題は、予算総体のワクの伸び、あるいは新規予算の多寡ということだけにあるわけではなくて、その中身と運用にあると存じます。特に、農民やあるいは農業経営、さらには農村にとってこの予算というものがどういうふうに受けとめられ、どういうふうに生かされておるか、どういう効果をもたらしているか、こういうところにあろうと思います。
 そこで、まず農業構造改善の仕事を中心に若干の点についてお尋ねをいたしたいと思います。その前提といたしまして農業の――大臣がお見えになりましたので、まず最初に大臣にお尋ねをしたいと思いますが、農業の今後の長期的な見通しについて、これは農政の基調としてお考えをお伺いしたいと思います。御承知のように最近農家人口は急激な流失をいたしております。それに伴って人手不足が目立ってきておる。関連して労賃も非常な上昇を示している。こういう一連の動きが一種のなだれ現象として農業経営に対して大きな影響を及ぼし、最近年次報告等でもうかがえるように、はっきりした二つの傾向を示しておると思います。その一つは、農業経営からだんだんと手を抜いて兼業化に比重を移していく、こういうことが一部脱農家の増加あるいは兼業農家の急速な増大となってあらわれております。もう一つは、機械化あるいは協業方式による経営の近代化ということで、まさしく農業基本法が指向する方向、これが具体的には二町歩以上層のわずかではありますけれども上昇傾向というような形で出ておると思います。ところが残念ながら人口は減っておるけれども農家は減らない。もちろん戸数において若干の減はございますが、この傾向が農業基本法の指向する先ほど申しました第二の傾向と関連して、今後どういう推移をたどるか。で、基本法が目標にしておる先進国型の人口と所得のつり合いのとれた産業構造、どのような産業に従事しておる人も同じような生活を享受できるような、そういう社会経済構造に向かって日本の農業は進みつつあるというふうに私は信じておりますけれども、これとの関連において前段申しました兼業化の方向というものが今後どういう推移をたどり、どういう経過をたどっていくか、それに合わせて農政というものを考えていくごとが政策の基調であると存じますが、これについての大臣の所見をお伺いしたいと存じます。
○赤城国務大臣 いわゆる農業白書にも申し述べておりましたように、あるいはまたいま御指摘のように、農業人口は最近におきましては大幅に減りつつあります。三十七年度も就業人口及び学校卒業者等で他産業へ出た者が七十一万ということになっております。そのわりあいには、いまお話がありましたように農家の戸数は減っておりません。こういう現状に対しまして農業をどういうふうに考えていくか。一口にいいますならば、後継者等はぜひ残ってもらわなければなりませんが、農業人口が他産業へ移動するという傾向は、強権力等をもって押えようといたしましても、これはなかなか押え得ない問題だと思います。ことに世界の農業国を見ましても、農業人口の占める比率が、日本はわりあいに多いほうでございますから、全体として見ますならば、ある程度出ても、すなわち人口が少なくなってもそれでやっていけるような農業に体質を改善していかなければならぬのじゃないか、こういう考え方を持っておるのでございますが、ところがいまのお話しのように、農業人口は減っても農家戸数は減らぬ、こういうことでありますると、一方において自立農家の育成を期待し、その方針を進めておるのにかかわらず、たとえば所得倍増計画等にも盛られておりますように、二町五反歩以上の農家、これを三人ぐらいで経営し、これを百万戸ぐらいに四十五年度までにしたい、こういうことがはかばかしくいっていないのでございますが、しからばそういう方針を捨てるのかというと、私は、進捗程度は非常にはかばかしくないとはいいながら、やはり経営規模面積を拡大してやっていける、こういう自立農家の育成ということは当然進めなければならぬ問題だと思います。
 ところが、今度は第三の問題といたしまして、事実上、そういう一町五反以上の農家等もふえてはおりますが、二町五反の農家というものはそうはかばかしくはございません。一方、兼業農家が非常にふえているじゃないか、兼業農家がふえておって、ほんとうの専業農家というものがふえないような現状でございますから、そういう方針であるとしても、どういうふうな対策を講ずるかということだと思いますが、自立経営は自立経営として進めますけれども、この兼業農家はいま分岐点に立ったといいますか、他産業に安んじて入っていこうか、それともまた他産業に安んじて入っていくだけの受け入れ体制といいますか、雇用条件あるいは社会保障的な制度等が完備しておりませんから、思い切って他産業に入るという決意もつかず、あるいは農業に戻るかもしらぬ、こういうような考えを持っておりますから、その農地を手放しかねる、こういう分岐点といいますか分かれ目に立っておるのが大部分の兼業農家だと思います。でございますから、時期を待つならば、世代がかわるとき、次の青年がどちらかに決心をするというときに土地を手放すというような事態になると思いますけれども、政策としてそれを待っているというわけには参りません。でございますから、一面においては、雇用関係の安定をはかる面を労働省関係等と推進し、安定させるということが一つであります。
 もう一つは、自立経営が兼業農家個人としてはできないけれども、共同的なことによって自立経営的な農業経営もでき得る、こういう面もございますので、兼業農家等におきましてこれを共同化していくことによって農業を進めていく、こういう面も進めていかなければならぬと思います。そういう面におきまして、見通しといたしましては、農業人口、農家戸数が減っても、その減った農業人口で、農業基本法にいわれておりますような方向に総生産も上げ、あるいは選択的拡大の方向に向かい、そして他産業との所得及び生産性の格差を縮めていく、そのためには自立経営農家の育成というものをさらに推進していく、そしてその専業的な農家、あるいは共同的な農家によって農業を一そう推進していく、見通しと考え方はそういうふうに進めていきたいと思っております。
○湊委員 ただいまの今後の見通し、それに関連する政策の方向についてはよく了解できるわけでございますが、第二番目に、そういう形で最近日本の農業はかなり大きな発展を示してまいりましたけれども、まあ皮肉な見方をとりますと、どちらかというと、農業以外の面からいろいろ生み出された条件が非常に強力に作用した関係もございまして、特に、一般的な国民の所得あるいは生活水準、これが非常に上がったために、旺盛な農産物の需要がますますふえておるというような面、さらには先ほど申しましたような農家人口が急激に減ったために人手不足になる。こういうようなことが実際の農業推進の主役のような形になりまして、それに比べますと、何となしに農政そのものはその陰に隠れ、一歩おくれておるというような印象を受けるわけでございます。そこで、最近の社会、経済情勢の急激な変化に合わせて、さらにはそれに先がけて農政全体の体制なりあるいは行政執行の体制あるいは行政のやり方、方法、そういうものについてもこの際抜本的に検討してみる必要がありそうに思います。
 以下、構造改善の仕事を中心に若干の問題を取り上げてみたいと思います。
 三十七年度の決算概要説明を見ますと、歳出のほうの事業内訳といたしまして、特に農業の生産対策の部分を、まず第一番目に農業生産の選択的拡大、第二番目には農業の生産性の向上と総生産の増大、三番目には農業構造改善と農業近代化の推進、こういうような順序で説明が行なわれております。選択的拡大の中には、種目別に畜産、園芸、果樹、てん菜というふうに説明されております。それから生産性向上と総生産の増大については、特に土地改良、防災事業等を含めた農業基盤の整備強化と、さらには干拓、開拓、試験研究、技術の改良普及、三番目の構造改善と農業近代化の推進につきましては、狭い意味のいわゆる構造改善事業促進対策、特に機械化の促進というようなことがうたわれております。このことから感じますことは、現在の農林省の機構に合わせて説明をしておるように受け取れるわけでございます。もちろん、総合的な大きな視野からの対策でございますから、その三つはいずれも相互に関連を持っておることでございますし、その総合的な効果をねらうというような点から一応了解はされるわけでございますが、ただ、感じとしましては、従来農林省がやっておった仕事はそのままにして、その上に狭義のいわゆる構造改善事業を積み上げたような感じがいたすわけでございます。農村の先ほどからお話がございましたような急激な変貌に対応して、そしてしかも重点的に効率的に仕事をやってまいりますためには、やはり農業の構造を基本的にこの際変えていくのだというところに焦点を合わせて、従来の補助金行政あるいは機構の整備等も含めてこの際根本的な交通整理が必要ではないか、少なくともそういうことについて再検討する必要がありはしないかというような感じを持つわけでございます。特に農業基本法の指向しております政策目標を達成しますための最大の隘路は、何といいましても第一に土地の問題であり、基盤の問題であろうと思いますし、第二には資本装備が不足しておるというような問題であり、第三にはいわゆる省力技術の整備が十分でないというような問題であろうと思いますので、そういう点から構造改善の事業というものをもう少し中心にして、重点的に予算全体の構成なり運用なりそういうものを再検討してみる必要がありはしないかというふうな感じがいたしますが、これについての大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○赤城国務大臣 御指摘の点、全くそのとおりでございます。でございますから、先ほどの答弁の中でも申し上げたのでございますが、日本の農村――これは漁村も山村もそうでございますが、それを含めて農村と申し上げますならば、体質改善をする時期なんだ。根本的に日本の農業の体質を改善しなければ、日本の農業としての産業も、また農業そのものもよくやっていけない段階にいま来ておる。ですから、体質改善ということ、そのことが構造改善だ。いま御指摘のように広い意味と狭い意味の構造改善という考え方があるじゃないか、そのとおりでございます。いま取り上げておる構造改善は、どっちかと言えば狭い意味の構造改善でございまして、大きい意味におきましては農業全体の体質を改善する。すなわちそれが構造改善だ。そういう意味におきましては、いま御指摘の、まず何といたしましても基盤の整備というのが先行するといいますか、先にできていかなければ、機械化をするといっても、選択的拡大をするといっても、そういうことができ得るところの素地が整わないのじゃないか。そういう意味においては基盤の整備ということも必要ではないか。でありますので、全体が体質改善である、構造改善だという考え方一総合的に考えまして、たとえば基盤整備におきましても、従来どおり国営、県営、団体営等は大きく進めるわけで予算も多額に要求いたし、また御審議を願っておりますが、その内容は、やはり体質改善に向くような土地改良や何かに方向づけていく。すなわち圃場の整備などという問題を大きく取り上げております。あるいは土地改良におきましても、かん排というようなものばかりではなく、区画整理まで含めて、そして換地処分等も含めて、土地の集団化とかあるいは経営面積をその際に広げるというような方向をとる、こういう方向へ重点を置いて、いままでの基盤整備に、さらにそういう重点を指向するという形においての考え方で予算なども御審議願っておるわけでございますから、御説のとおり総合的にやっていくという方向は、私は非常に出しておるつもりでございます。たとえば資本装備につきましても、公庫の資金にいたしましても、あるいは近代化資金の系統農協等の資金にいたしましても、あるいは県で扱っておりますもの、無利子の農業改善の資金にいたしましても、ワクを広げると同時に、あるいは貸し付けの利率を低めた、あるいは長期的にした、その中でもあるいは土地取得資金というようなものに重点を置いていくとか、あるいは土地改良関係に力を入れるとか、これも、すなわち総合的に一つの方向に向かって改善を加えていこう、こういう考え方でございます。あるいは第三に御指摘がありました技術の面の省力的な経営といいますか、少ない労働力でもって効果をあげていこう。こういう技術の面等におきましても、いま前段お話がありましたような日本の農業の人口が非常に減りつつあるという実態、そればかりでなく、やはり少ない労働力で多くの経済的効果をあげるということが生産性の向上でもございますから、そういう面におきましても、技術の指導等に力を入れていく。いま御質問のありますような、あるいは御意見のありますように、すべての農業行政さらに農業政策というものを、この新しい事態に即して総合的にやっていくべきじゃないか、こういう御意見に対しましては、私も同感でございまするし、私といたしましても、今度の予算等をよく御審議願いますならば、その方向へ総合的に、連係的に考え方を置いて、そして予算の審議を願っておる、こういう実情でございます。また、さらに一そう御趣旨のようなことにしていかなければならない、こういうふうに考えております。
○湊委員 ほかに質問者もあるようですから、大臣にこまかい二、三の点を含めてもう一点お伺いしたいと思います。それは、農業構造改善の仕事のやり方、今後の持っていき方についてでございますが、ただいま大臣からお話がございましたように、何といいましても基礎になるのは土地基盤の整備であるというふうに私も考えております。その場合に、実際の具体的な進め方として実施基準が示されておりますが、あれを通覧しますと、まだいささか欲ばっているというような感じがあるわけでございます。御承知のように、構造改善に先がけて先駆的な役割を果たした新農山漁村の改善事業、あの場合にも非常に種々雑多な事業がばらばらに取り上げられた。そういうような例を私どもも承知しておるわけでございまして、もっと焦点をしぼって重点的にやりますためには、この実施基準の運用について――御承知のように最近の農業地帯によって千差万別でございますので、地域地域の持ち味を生かしてやりますためには、ほんとうに文字どおりその地域地域の実態に応じた計画というものが地元の知恵を中心にして立てられなければ、せっかくの予算も生きてこない。そういう点から考えまして、もう少しこの実施基準の運用について弾力的な扱いをしていただきたい、こういうような希望を持っておるわけでございます。幸い、今回の予算で山村地区について、あるいは将来新産業地域として工業がかなり発展するような予想の立ちます地域については、特に計画樹立について慎重な調査なり指導をやるという意味で新しい予算の計上を見ておるわけでございますから、地域の特性に応じた実施基準の弾力的な運用、こういう点についてさらに一そうの考慮を願いたい、こういうことが一点。
 それから第二番目には、たばこの問題でございます。これは地域によっては基幹作物として取り上げられております。ところが残念ながら、御承知のように専売局の一貫指導というような体制の中にございまして、同じ地域の農家の立場から考えますと、たばこだけが形の上では基幹作物にされておるけれども、全体の総合的な農政指導の対象からは実際上はずされておるというような感じがございます。このたばこの問題を今後農政のワクの中で取り上げていく考えはないか、こういうことが第二点。
 それから第三番目には、現在の農業改善の仕事は、御承知のように町村一地区ということで、これについても今回の予算で若干の弾力性は持つことになったわけでございますが、特に最近労賃あるいは資材費等もかなり上がってくる。それにつれて一億二千万という事業費がどうしても少ない。これはもちろん限りある財政の中での話でございますからおのずから限度はございましょうけれども、そういう点が一つと、それから町村の実態からしますと、どうしても特定の地区だけにしぼっていくというわけにはいかないのが現状でございます。そういうような点から勢い新農山漁村において見られたような予算の分散というか、その結果予算の効率が薄くなるという危険も非常にございますので、その点をどういうふうに今後お考えになっておられるか、これが三点。
 それから四点として、構造改善事業を本格的に進めていきますと、どうしても次の段階で、特に主産地形成あるいは全体の経済圏の変化等から、もう一つ大きな意味での構造改善ということを考えざるを得ない段階になってくると思います。大規模な集荷施設あるいは貯蔵施設、さらには経営の近代化でどんどんふえてまいります大農機具のサービスステーション、こういうようなものを考えますと、どうしても数町村連合あるいは郡というような単位での構造改善も考えざるを得ないのじゃないかというような感じがいたしますが、この点についてどのようにお考えになっておられるか。以上四点をお伺いいたします。
○赤城国務大臣 確かに構造改善事業は、目標といたしましてもまた考え方としても進めなくちゃならぬ事業でございますけれども、御指摘のようにあるいは画一的であり、あるいは指導がその土地その土地の実勢に沿わないように受け取られている面が事実上あったと思います。そういう面に反省を加えてこれからの指定する前の計画等につきましては、お話しのように弾力性を持ってその土地その土地の特性を生かして、そしてまた生かすことが非常に自主的になり熱意を持つことになろうかと思います。いままでも非常に弾力性を持って計画等にも十分協力してまいりましたけれども、さらに一そう弾力性を持たせるように考えております。
 その中の構造改善の予算が十分でないじゃないか。ことしも単独融資の面で一千万円をふやしましたが、そういった面につきましても、全体として予算をふやして、万遺漏ないような方針で進めておりますが、なお検討する面もあると思います。そういう面は逐次改めていきたいと思います。
  〔委員長退席、福井委員長代理着席〕
また一町村に――とにかく町村合併になっていますから、構造改善をやろうというのがとかく旧町村などになっておりますので、合併した町村といたしまして、町村といってへんぱに扱うのじゃないかということで、町村の理事者等が、あるいは町村議会等が非常に困っておる面もあります。さりとて全地区にやっていくというわけにはまいりませんので、ことしからは予算の関係もありますが、第二ランドといいますか、一応そういうものをきめまして、さらに、非常に熱意がある場合は、別の地区をやはり指定をしていく、こういう道も開いたわけでございます。さらにそういう指定外におきましても、先ほど申し上げましたように、私は構造改善というものは、全地区に、全農村に行なわれるべきものだと思います、広い意味での。でございますから、狭い意味の構造改善の指定になっても、あるいは土地改良にいたしましても、団体とか県営とかの部分として、狭義の構造改善事業に指定されていない地区をそういう面で進めていくというような面、あるいは施設、設備等につきましても、いろいろな助成の方法も、また融資の方もございますから、そういう面でその間を補っていく、同じような効果をねらっていくというようなことにしたい、こう思っております。さらにそれ以外の数町村にわたっての構造改善という例もございますが、これはやはり公共事業といいますか、河川とか土地改良とか、道路とか、そういう面で広域経済的なつながりを持っていく。これは農林関係ばかりではございません。ほかとのつながりも持って、急速に工業化している面に対応して、やはり農業面としての前進を広域的に進めなくちゃならない、こういう面があると思います。そういう面につきまして、いま御指摘ありましたように、工業新産都市等に隣接し、あるいは内部におきまして、いかにこの農業を確保しで前進させるかということについての調査費等も設けて、検討いたしていく、こういう考えでおります。
 たばこにつきましては、この前私が農林大臣をやっておりましたときに、大蔵省とだいぶ折衝いたしたのでございますが、栽培のほうは、作物のことだから農林省でやってから、あとは買ったり製造したりするようなことは大蔵省でやるというようなことでいかぬとちょっとまずいぞということで、いろいろお話したのでございますけれども、なかなか大蔵省としては、専売だから、栽培から一貫して行なうんだということで、話し合いがつきませんでした。当時は、たばことか桑等の争いが非常に激しくて、栽培作物のほうは農林省のほうじゃないかという議論もございました。そういういきさつがございます。いま農林省のほうへこれを持ってくるという考えは持っていませんけれども、しかし、考え方としては私はそういうことであろうと思います。これは大蔵省、あるいは専売関係との問題もありますので、いま、にわかに作物栽培のほうまで手を出すということは考えられませんけれども、これはよく連絡を取りまして、管轄が違いましても栽培やその他は農業の一環でございますから、よく調整がとれるようになお配意をいたしたい、こう考えております。
○湊委員 大臣は時間がお急がしいようですから、食糧庁、林野庁はあとに回しまして、ほかの方の大臣に対する質問をお願いいたします。
○福井委員長代理 栗原俊夫君。
○栗原委員 私は、農林省関係の中で特に食糧庁に関して数点お尋ねをいたしてみたいと思います。
 まず大臣にお尋ねしますが、食管会計がどうも赤字が出てしかたがない、こういう中から消費者米価の問題もいろいろ手をつけなければなるまいというようなことが一般世間に喧伝されております。食管法の定めによれば、食管特別会計が赤字になれば云々というようなことは特にしるされておらぬので、食管会計が赤字になるからということで消費者米価の決定に云々があろうはずはないと思うのでありますけれども、今後の食管会計の赤字というものの動向、そうしてこれが消費者米価の決定に影響があるものかどうか、あるいはまた、過去消費者米価を決定するときに、食管の会計の赤字というものが非常に影響して消費者米価がきめられた事実があるのかないか、こういう点をまずお尋ねしてみたいと思います。
○赤城国務大臣 食糧管理制度と食管会計というものを、関連ないわけではございませんが、食糧管理制度即食糧管理会計だというふうには私は考えておりません。食糧管理制度というものは、やはり国民の食糧を十分に安定してまかなっていく、こういう目的から出ておりまするし、また生産者にとりましては、生産が安定して、そうして米による所得というものが補償されるように考えるという形にできていますから、食管制度即食糧管理会計だとは私は考えておりません。ただ、食糧管理会計ということになりますると、この食管制度を運営していく上におきまして、当然ともいうべく赤字が出ます。そういう仕組みですから赤字というものは出てくると思うのです。ですから、赤字赤字というのは私はおかしいと思うのです。何も借金したわけでもなければ、不始末したわけじゃない。食糧管理制度そのものから、高く買う、というわけじゃないが、一口にいえば高く買って安く売るという仕組みになっている。いろいろな経費を考える、そういうことから当然政府負担というものが出てくる。それを称して赤字というのですから、私はほんとうは赤字ということばはあまり好きじゃございません。好きじゃございませんが、世間でそういうふうに赤字が多くなる、赤字が多くなるから消費者米価を上げたらいいじゃないかというような意見もございます。またそういう形から消費者米価に手を加えたことも事実あると思います。しかし、消費者米価を上げるか上げないかということは別個の考え方からいかなくちゃいかぬのじゃないかと思います。すなわち、生産者の米価も年々上がってくる傾向にあります。労賃等も上がってくるのでありますからどうしても上がる傾向にある。そこで制度からいいまするならば、政府がその差額というものを負担していくということでございますが、あまりに政府の負担はかり――これは政府の負担も税金でございますが、これが多くなるというようなことについてまた考えるべき面もないわけではないじゃないか。いつも同じ価格で消費者はいいというのではなくて、やはりある程度は生産者米価等が上がった場合に政府が負担すべきもの、あるいは消費者としても幾分その負担の分け前を持ってもいいじゃないかというような考え方もなくはないと思います。実はこの前に私のやっていたときに食糧管理会計に手を入れました。当時どんぶり勘定といいますか、部門別といいますか、こういうことになっておりませんから、いろいろ部門別にして、食糧管理会計の内部の計算をしてみて、人件費等は政府で持ってもいいんだ、こういう保管料や運賃の一部などはどうだろうかというような検討もいたしたことがございます。そういう面におきまして赤字という問題と言えば言えるかしれませんが、そうでなくて負担部分といいますか、政府でこれを負担するのが原則である、いつも消費者の米価は同じであるということもどうかと思いますから、そういう面におきまして、消費者も生産者が骨折ってつくった米の価格の一部分を負担するというような考え方もないわけではなかろうと実は思うのです。そういう考え方から、私はことし消費者米価を上げない方針でございます。三十九年度は上げません。これは再々申し上げておるように上げませんけれども、そういう考え方は検討してみる必要もあるのじゃないか、検討してから上げるという結論が出たら上げるというような前提ではございません。そういう前提ではございませんが、やはりこういう問題も検討してみたらどうか。というのは、私は赤字というものはあまり問題にいたしませんけれども、政府負担ばかりが非常に多額になってしまうということになりますと、これも私は農業政策だと思うのです。価格支持政策でありますから決して農業政策ではないとは言いません。それから一般の国民に対して原価よりも安い米で配給しているわけですから、農業政策でないとは思いません。しかし、これが予算の大部分を占めるというようなことになりますと、ほかの前向きの農政もやっていかなければなりませんし、あるいはまたそればかりでないいろいろな面も出てきますので、そういう面が非常に額が大きくなってくると――実は一時議論も出ましたが、食管制度をやめたらいいじゃないか、こんなものはうるさいからやめてしまえ、それが一番簡単だというふうな議論も出ないとも限りません。そういうやめるということは、実は私は好まないのです。そういうようなことに持っていかれるおそれもありますので、もう少し食管会計の内部等についても検討して、この制度が堅実に保たれ進められるということを私は期待しているわけでございます。
○栗原委員 よくわかりました。これを集約すると、消費者米価は決して赤字と関係して出てくるわけではない、特に今年はいろいろ物価の上がる傾向の中で、三十九年度は消費者米価は上げないつもりだ、しかしいろいろと諸物価が上がっている中で、おそらく生産費も上がってくる、また生産者米価も上がるというようなことになり、一般国民の経済状況が上昇してきて、いま少しく生活の中で食糧費が負担できるのだという状況になれば、そのときにまた考えないわけでもない、こういうことでございますね。
○赤城国務大臣 さようでございます。
○栗原委員 これは事務局のほうのお答えでけっこうなんですが、三十六年、三十七年の食管特別会計の会計、いわゆる世間で言われる赤くなっておる状況を概略御説明願いたいと思います。
○筒井説明員 三十六年度からの食管の赤字の中で、いろいろ御存じのように国内米勘定とか、麦勘定とか、外国食糧勘定というようなことになっておりますので、その概略について簡単に申し上げますと、三十六年度におきましては、食糧勘定におきまして決算でございますが、五百五十一億の赤字でございます。三十七年度は、決算でございますが六百九億の赤字、こういうことになっております。これは御存じのとおり、国内米勘定と国内麦勘定、それから輸入食糧勘定の三つを差し引きした赤字でございます。そのほかに農産物勘定の赤字がございます。
○栗原委員 これは勘定がなかなか複雑だから、米穀関係だけを特に抽出してというような数字の出し方はできないのですか。
○筒井説明員 それでは国内米勘定につきまして申し上げますと、三十六年度は五百四億、三十七年度は五百二十九億の赤字でございます。これは国内米の売買及びそれに要する管理等を経理いたしておる勘定でございます。
○栗原委員 この計算の基礎は、国内米を買い入れ、卸売り業者に売り渡すという形の中から出てくるわけですが、国内米は買い入れのほかに、卸売り業者に売り渡すまでの過程において、どういう費用が加算されるわけですか。
○筒井説明員 買うまでといたしましては、国内米の買い入れ価格と集荷のための集荷手数料というものがございます。それから運賃、保管料、これを管理いたします職員の事務人件費と政府の卸売り業者に売ります価格、そういうものとの相殺関係によって赤字が出てくるということであります。
○栗原委員 米穀だけに関連する職員の人件費その他の経費を抽出して数字にあげられぬのですか。
○筒井説明員 この職員の人件費を各勘定にどういうふうに割り振るかというのはいろいろのやり方があろうかと思いますけれども、現在まで食糧管理特別会計で人件費なり事務費なりを割り振っておりますやり方は、売買取り扱いの価格比によって国内米勘定とかあるいは国内麦勘定とかいうように割り振っております。一種の擬制でございますが、さような方法で割り振っております。
○栗原委員 われわれは食管を堅持していこうという立場をとっておるものですから、こういうことを想定することもいやなんですが、かりに食管制度がなくなって米の扱いを一般民間にまかせても、統計であるとか、食糧政策のためにやはり政府が担当しなければならぬ部門は多々残るだろうと思いますが、そうした場合を想定して、かりに食管をやめた場合でもなおかつ政府が食糧問題として担当しなければならぬ人件費、政府が負担しなければならぬような経費は、これまた目の子算というか概算というか、そういう形で想定はできませんでしょうか。なぜこういうことを聞くかというと、いわゆる食管でほんとうに出る赤字はどういうものなんだということを知っていたいと思うし、国民もまたそういうことを知りたがっておるわけです。ただ大まかに食管会計が赤字だ赤字だと言われて、特に農村の米の生産に関連する者は実際いやになっておるわけなんで、ほんとうに米のために赤字が出ておるのかどうか。この中には食管をやめても当然政府の担当しなければならぬ行政部門があるはずで、そういうものを分離できるかどうか。分離して計算をしたら、米を扱うために、そうして二重価格で扱うために出る赤字部分はどのくらいになるだろうかということを知りたいと思いますが、そういうものは概算できませんか。もし事務的にできなければ、これは大臣に政治的に、そのくらいだろうという御答弁がいただければまことにけっこうであります。
○筒井説明員 先生のおっしゃるのはちょっとわからないのでございますが、政府が食糧管理をやっておらないときには、消費者が負担すべきものとか、あるいはおのずから出てくるところの価格というものが、どの程度になるだろうかということと関連すると思うのでございますが、これは非常にむずかしい問題でありまして、金額としてどうだということはちょっと……。
○赤城国務大臣 栗原さんと私も同じなんです。農村へ行くと百姓が赤字を出したように責められるというのは、全く農民としてはつらいわけです。そこで食管制度を存続させたいのだけれども、かりにやめた場合に、やめておっても食糧を扱うところの人件費というものはあるのじゃないか、私そのとおりだと思います。これは米の歴史からいいますならば、米穀法が最初にできて、その次は米穀統制法、その次には食管法となります。こういう歴史を見ると、まず間接統制というようなことにいたしましても結局直接統制へ戻ると私は思うのですよ。だからほんとうに自由にしても、また政府が需給を調整しなければならぬですから、需給を調整するということからどうしてもだんだんいまのような形に戻る、私はそういう見通しです。かりに自由にする、あるいは間接統制といたしましても、需給を調整していかなければならない人件費というものは当然あります。統制があってもなくてもある程度の人件費は必要だと思う。そこでいまの統制といいますか、食管会計のもとにおいても、食管会計をなくしても人件費はあるのだが、どの程度か、当然米を生産し、米を売って、米を買って食べる制度のもとにおいては人が必要で、その人件費がどれくらいかかるかという計算は、私も前に食管関係者にやってみろ、これなど赤字だ赤字だと言われるのは生産者としてはまことにつらいことだし、農林省としてもそれまで赤字だ赤字だと言われるのは、当然支出すべき費用なんだからというふうな考え方で調べてみろというようなことを言ったこともございます。そこでその人件費はどれくらいで、これはかりに統制をはずしてもかかる人件費だという額はどれくらいかというお尋ねと思います。いま筒井部長から申し上げたことで、そこまでの調査はできていないと思いますけれども、考え方は非常に同調しておるのでございます。
○福井委員長代理 栗原先生と通告者の勝澤先生にちょっと御了承願いたいと思いますのは、大臣が他の委員会とのかね合いがございまして、湊先生にも御了解を得て集約していただきましたので、大臣に対する分をなるべく集約していただいて、もちろん他の関係者はみな出ておりますから、お願いしたいと思います。
○栗原委員 それでは大臣がそういう御事情なので、大臣にお尋ねするところをはしょってまいりたいと思います。
 この決算報告書の中に報告されておりますが、三十七年に消費者米価を値上げしたときに、販売業者が手持ちしておった米穀類も当然値上げになったが、その値上げになった益金というものが販売業者に帰属しておる。このことについて前の二十九年のときにもこういうことではよくないではないか、たばこ専売においても、塩専売においても差益、差損は国が責任を持ってめんどうを見るということがきまっておるのだけれども、事米穀に関してはそういうことが規定がないということの中で、具体的には三十七年十二月一日のときには金額にして約十六億七千万というものが販売業者に帰属しておる、これはおかしいということが実は指摘されておるわけです。私もこれはおかしいと思います。このときの値上げは、もちろん物価の問題やその他消費者負担の能力に応じて、そういう判定のもとに消費者米価の値上げが行なわれたと思いますけれども、先ほど大臣もいみじくもおっしゃったとおり、会計の赤字というものも一つの大きな因子にはなっているのだと言っておるときに、赤字を埋めるということも一つの因子になって上げた消費者米価の中に、言うならば販売業者の不労所得ともいうべき金が十六億数千万円もそのまま販売業者に帰属するということは、どうも国民の一人としてとても納得ができません。
 そこでお伺いしたいのですが、二十九年十二月に勧告をされ、そしてこれに何ら手を触れず、三十七年に十七億にも及ぶような値上げ差益を販売業者にそのまま渡してしまった、その後さらにどうするかということについても回答書を見ると、あまり明確な態度が表明されておりませんが、これは上がる場合もあるでしょう、また状況によっては下がる場合もあるでしょうが、少なくとも国がきめてやる値上げ、値下げによるところの差益、差損というものは、利益があったときでも損をしたときでも、やはり専売と同じように国がめんどうを見る――なかなか把握しにくいじゃないかという議論もありましょう、あっても、そしてまた事実その時点におけるものが完全把握し切れない場面があるとしても、その差益、差損は国がめんどうを見るという制度を確立されることが至当だと思うのですが、大臣の御所見を承っておきたいと思います。
○赤城国務大臣 そういう時代がございました。ですから消費者米価を上げる場合にはもう在庫をたいていなくしておくのが一番いいのでございますが、そうすると配給に非常に困難を来たす。いまの例は卸や小売りが受益をした面でございます。ことしなどは手数料を上げました。手数料を上げますので、そういう場合に損をするということになります。何分卸は四百くらいありまして、小売りは五万七千ばかりありますので、在庫を一々調べたり申請されるというと、それの人件費その他においての――技術的に非常にむずかしいからやらないというのはけしからぬじゃないかとおっしゃられますと実はそれまででありますが、そういう面もございます。それからいま申し上げましたように、在庫を持っていて消費者米価が上がったのですから、利益が上がる場合もあり、あるいはまた手数料等が上がったので、その分だけ損するという面もあるのであります。それで差益または差損を生じますので、円滑な配給という面からどういう方法でこの差益及び差損を整理したほうがいいのかということで、実は研究いたしておるのでございますが、率直に申し上げていまもって的確な方法を持っていません。前に物価統制令がありましたときには――いまでも物価統制令はありますが、これは当然物価統制令で米の価格は押えているという形になっておりますが、物価統制令の中に徴収する規定があったのでございます。それが二十七年ころですか、ある時代に削除されました。前には法的根拠があったのが、法的根拠を失っておるというような事情でございます。しかしいま御指摘のように、技術的にも困難だ、差益と差損とあるものだから、それで何とかがまんしているということも、これはあまりいい答弁でもないし、いい制度でもございません。法律がないから、それじゃ法律をつくってやったらどうだということ、これはちょっと無理だと思いますが、これは何らかの措置をとって納得するようなかっこうでないと、私もあまりいいことじゃないと思います。そういうことで検討いたしてみますが、御指摘のような事情で全く放てきされておった。これが現状でございますが、なお、検討いたしてみます。
○栗原委員 いろいろむずかしい事情はあると思うのですよ。それは確かに数は多いし、特に小売り販売業者になれば五万七千もある。こういうことですが、一方では食管会計が赤字であるからというようなことが大きく騒がれて、消費者米価の値上げというような形になる。実態はそうじゃない。法律でもそうじゃないのですけれども、やはり一般にはそう思われているときに値上げになった。ところが、販売業者は抱いておって、そしてその値上がりはまともにちょうだいしておる。それはみな吸い上げて赤字を埋めたらいいじゃないかというのが、これは素朴な国民の感じですよ。
 ひとつお聞きしますが、この三十七年の値上げのときに一番たくさんその時点で保有をしておった卸業者、これは精米換算とかなんとかいう方法があるのでしょうが、差益金の一番多いところは、どのくらいの利益金があったのですか。そしてそれはどこですか。
○筒井説明員 卸が先ほどのお話のように四百近くございますが、卸がそういう計算でいきますとまあ十一億ばかりの利益となります。そうしますと平均いたしますと三百万円、頭数だけで割りますとそういうことになっております。具体的に最高どこがどうであったかということにつきましては、現在資料を持っておりませんので、後ほどまた調べまして御報告したいと思います。
○栗原委員 こういうことを質問するといって質問するのは、そこを質問するつもりで質問を通告してあるのだから、現在持っておらぬというのじゃ、全然決算委員会に出てくる心がまえがないじゃないですか。そこを質問しようと思って、決算委員会で質問しますよと通告している。その材料を持っていないなら、何のために出てきておるのだ。そういうものがなかったら大体集計できぬでしょう。どうやって集計したのですか。それでは資料として要求します。それは四百軒全部出せとは言いません。少なくとも最高から二十番目くらいまで、どこの何という卸商が何を幾ら持っておって、その差益は幾らだという資料を出してください。委員長、要求してください。
○福井委員長代理 資料できますか。
○筒井説明員 できるだけ調査いたしまして……。
○栗原委員 できるだけ調査してといったって、そういうものがなくて、値上げしたときに一体どうやって集計したのですか。
○筒井説明員 これは食糧事務所が出先にございますので、それから集計いたしたわけでございまして、そういうことで積み上げております。
○栗原委員 それは値上げをするときに、もちろん法的根拠はないと先ほど大臣も言っておるが、確かにそうでしょう。しかし、これだけ食管会計の赤字の中で、もちろん基本的な根拠はそうでなくて、食管法の消費者米価決定の根拠によって値上げを決定することは、それは形式的にはそうだけれども、実際には食管会計が赤字だという、ああいう姿の中で上げていく、そういうときに、この値上げによって販売業者が持っておる差益というものを、全然あとで問題にならない、これはもう与えっぱなしでいいのだというような気持ちでおるから、個々の問題を明らかにしておこうという、そうした集約のしかたができておらぬのですよ。そんなことじゃいけませんでしょう。やはりこういうことははっきりしてもらわなければ話になりません。最高どのくらいあるか、全然わかりませんか。一番たくさん持っておったところくらい。こんなことをやって差益がみんな販売業者に帰属するのだけれども、一番たくさん持っておるところは、一体どのくらいの差益があるんだろうということは、そのくらいのことはだれが考えても考えるのじゃないでしょうか。全然そういうことはわかっておらぬのですか。
○筒井説明員 現在その資料を持っておりませんので、できるだけ調べまして……。不正確なことではいけませんので。
○栗原委員 これは積算した根拠は各地にあるわけですから、これも決して私は五万七千のほうの小売り業者を要求しておるのではなくして、わずか四百軒足らずのものを要求しておるのです。しかもそこで四百軒足らずに十一億数千万円の差益がいっておるのですから、このくらいのものはすぐ明らかにできるはずですよ。これは至急出していただきたいと思います。
 それから最後に、大臣にお尋ねしますが、こういう問題は法律ではどうもうまくないのじゃないかというようなニュアンスのある発言を大臣からお聞きしたのですが、専売でも、塩でもたばこでもやはり申告制度でやっておる。係が行って調べるのは、確かにたいへんでしょう。しかし、申告によってこれを調べる。申告ではほんとうに確実なものが把握できぬじゃないかという議論もできます。できますけれども、これは罰則でもつけることも可能ですし、実際には真実のものがとらえ切れないこともあることはあるでしょうけれども、やはりそういう姿をとらぬと国民はなかなか納得できません。おそらくこのことを国民全部に一人一人知らしたらとても承知しませんよ。そこで、これはひとつ何とか制度化するということをぜひ決意をして言明をしていただきたい。もし大臣のほう、政府当局でできなければ、われわれの側でもって法案を出して当局の決意をうながしていきたい、こう思いますが、最後に大臣から決意の表明をお願いいたします。
○赤城国務大臣 法のたてまえとしてはなかなか法制的にむずかしいように私も聞いております。ですが、これをほうっておくということは私はいけないと思いますので、行政的にできないことはないと思うのです。たとえば、契約する場合に、契約の条項として消費者米価の変動があった場合、これを申告してこちらへ納付しろとか、返せとか、益を申告して出せというような形はでき得ると思います。でございますからこれを検討いたしまして何らかの方法を講じていきたい、こう考えております。
○福井委員長代理 勝澤芳雄君。
○勝澤委員 大臣、いまの問題をもうちょっと続けますけれども、いま、大臣は、技術的にむずかしい、法律的に根拠がない。それから差益と差損でがまんしたらどうだというような笑い話が出ましたが、技術的にむずかしいということは、大臣、技術的にむずかしくないのです。塩とたばこと、それからお米屋さんの数を調べてごらんなさい。お塩屋さん、たばこ屋さんのほうがうんと多いわけです。ですから、技術的に把握がむずかしいという意見は、役人の考え方であって、政治家の考えるべきことじゃないのです。それから二番目の、法的根拠がない、法的根拠がないにかかわらず、二十九年当時に会計検査院から指摘をされておるのです。こう指摘されておるのです。「ランニング・ストックとして旧価格で買い入れたものを新価格で売り渡させ、その差額をそのまま業者に利得させているが、このような価格差益については、物価統制においてはもちろん、関係法令廃止後においても業者のマージンを圧縮するなど貴庁の行政措置により調整した例もある」とこう書いてある。過去にあるわけです。あるいはまた一つの例を言うならば、バナナだって同じことでしょう。何か特例を設けようとすれば設けることができるのです。できるけれども、やらなくて十六億という金を不当に利得をさせたと私は思う。もう少し大臣しっかりした御答弁を願いたいと思います。
○赤城国務大臣 技術的に困難だということが官僚的な答弁だということでありますが、ものごとに困難ということはございません。やればやれないことはないのでございますが、技術的に困難だということを申し上げました意味は、まあ専売のように最終段階までほんとの統制で押えておる――たばこでも塩でも委託販売しているようなかっこうで非常な権力を持っての配給制度と、米の小売りあるいは卸とはちょっと性質が違っておると思います。そういう意味で申したので、技術的にやってものごとができないことはないと私は思います。ただ人件費などが非常にかかっていくというようなこともありましょう。しかしこれも申告制度というようなこともないわけではございません。やればやれないということはないと思いますが、まあ技術的に困難であるという理由があって、いままで放てきした面もあるんじゃないか、こういうふうに私は考えましたので、答弁申し上げたわけでございます。やればやれないことはない。これは私もそう思いますが、ちょっと違う点があるという意味でございます。
 それから、法的根拠でございますが、先ほど栗原さんに御答弁申し上げましたように、物価統制令があった時代にはそれで根拠があったのでありますが、物価統制令の中の条項を削除させたので、法的に強制徴収というような形はできない。しかし、会計検査院は会計検査院の立場として、取ったらいいじゃないかというようなことは、これは当然一つの御意見として指摘されることであろうと思います。でございますから、現状を放てきしておったといいますか、それを捨てておいた――言いわけをするわけではございませんが、こういう事情でいま取らないであるということを先ほど申し上げたわけであります。でありまするから、それを捨てておいてどうかという重ねての栗原さんからの御質問もありましたから、それにつきましては、私は、法律をつくるという法制的の問題からいって、いろいろ権利義務の何とかかんとかいうむずかしい問題もあろうと思いますが、あえてそういう法律をつくらなくても、これは行政的に措置できるんじゃないか、それで行政的にその措置をとっていこう、こういうことを申し上げたわけであります。
○勝澤委員 私は、いままでの問題とこれからの問題と、二つに分けたいと思うのですよ。とにかく十六億も卸、小売り業者の帰属に帰する。これは私はたいへん重要な問題だと思うのですよ。そのうち十一億が四百軒の卸業者に渡された。これすら把握ができないということは、これはいかぬと思う。あるいは毎月月末に食糧事務所はどういう取り扱いをしているのですか。把握ができないわけはないのです。米はしっかり把握をしているわけです。これは私が申すまでもなく、私より専門家ですから、大臣がよく御存じですから、それは把握できる。しかも四百軒の業者に十一億も利得をさしている。一軒三百万円じゃありませんか。そうすると、私は、この問題を契機に、卸業者に三百万円はとにかく政府に返せという行政指導を行なうことは当然だと思うのですよ。その金をまた別の有効な方向に使うなり何なり、これは考えるべき問題だと思うのですよ。それでなければ、これは制度の変更によって行なわれただけであって、いうならば農林省の行政上の指導の問題ですから、過去のこの十六億の問題について、小売り業者は把握が困難だとするなら、せめて四百軒の卸業者に対しまして――一軒三百万円というのは私は不当な利益だと思うのですよ。これは返還をさせるべきだと思うのですが、この点いかがですか。
○赤城国務大臣 その問題と、手数料を上げた場合の差損というものもあると思います。ですから、これは両方一緒にいたしまして何らかの方法を講じていきたい。こう考えております。
○勝澤委員 それから、これからの問題です。これからの問題は、やはり差損、差益ともども調整をするということ、これははっきりすべきだと私は思うのですよ。その点についていかがですか。
○赤城国務大臣 これからの問題といたしましては、契約等にはっきりそういう場合の条項を入れておく、こういうことが必要だろうと思います。そういう措置をとっていきたい、こう思っております。
○勝澤委員 次に、国庫補助金の効率的な運用の問題であります。特に私は、この水産庁関係の漁港修築事業を見てみますと、十年かかっても完成をしない。まだ十年かかる。あるいは極端なのは三十年、四十年かかっているわけです。これはやはり国の使う金あるいは地元の使う金、こういう関連があるわけでありますけれども、実際には港ができたときにはもう実情に合わないというようなことが実は行なわれているわけです。このことは何といいましても総花的にものごとを進めていく弊害と同時に、予算の全体的な中でものを考えるからこういうことになると思うのです。ですから、港をつくる場合においても重点的な施策を行なわないと、せっかく使った金が、港ができ上ったときには実は何の用も足さなくなって、事情が変更になってくる、こういうことになっていると思いますが、そういう点については私は国庫補助金の効率的使用ということについて農林省としてもう少し真剣にお考えをいただきたい、こう思うのです。
○赤城国務大臣 全くそのとおりでございます。ことに長期といいますか、十年とか十数年かかるような事業等におきましては諸条件等の変化があろうと思います。でございますので、完成するころに国費を投じたことがむだになるというようなことがあってはいけない。途中におきまして設計の変更もし、また事情に応じたようなことにして、国費を最も有効、効率的に使うということにつきましては、御意見のとおり私も同感でございますので、そういうことのない面があります点は十分注意いたしまして、効率的に使用する、こういうふうにいたしたいと考えております。
○勝澤委員 それから農林省から出ております国庫補助金、あるいは農業の共済保険、こういう支出において、国庫補助金が不当な補助となって、検査院の検査の結果返納されている。あるいはまた農業共済保険の問題につきましてもやはり同じようなことがある。これは大臣、よくおわかりになっていると思う。保険金をもらったけれども目的外に使っておる、極端な例をいうと、旅行の温泉場に行く費用にまで使われておる。こういうことにまで使われておる。あるいは国庫補助金の場合にも、申告をした、そしてその補助金が国からわたっていった。そしてそれが完成した。それで補助金は終わっておる。しかし現実に現地を調べてみると、何も行なわれていない。こういう例があって返納させておる。これは明らかに法律の違反だ。補助金等適正化法の違反だということははっきりしておるわけです。先般の委員会におきましても、関係者からこれは違反ですというような御答弁があったわけです。しかし、そういうことがありながら、ただ単に返還だけさしていつもそれがそのままになっている。補助金を五十万もらった、会計検査院につかまっちゃった、だから返した、それで終わっているわけです。そうすれば検査院に見つからなきゃそれでもうけなんだ、検査院に見つからなきゃ旅行に行けるんだ、こういうことになってしまうわけです。ですからこういうことは法律で処罰をせよということになっているのですから、やっぱり法律できっちり農林省がすることによって補助金に対するものの考え方とというものが、私はやはり申請するほうでも実施するほうでも、もう少し真剣に行なわれると思うのです。ですから、こういう点は私は今日まで農林省が行なってきた形でなくて、もう少しやはりきっちりとした示しをつけるための処置をしなければならぬと思うのです。ですから、これからの問題としては、やはりきっちりした処置を、大臣からぜひ行なわせて、国庫の補助金やあるいはまたこういう保険制度というものが真に生かされて、そしてそれが目的以外の不当なものに使われないようにしていただきたいと思うが、いかがですか。
○赤城国務大臣 不当あるいは非効率的に使われることはまことに残念で遺憾でございます。農林省といたしましても、会計検査院の指摘を待つまでもなく、実は自己監査といいますか、省内に、そういう問題につきましては監査の人を置きまして常時監査をして、不当に行なわれている等の問題を是正さしたり指摘しておるのでございます。それにもかかわらず、なおまだ会計検査院のほうから指摘されるような事態が出てくるということは、まことに私も遺憾千万に感じております。でございますので、いまお話のありましたように、ただ金を返せばいいんじゃないかということだけで済まされる問題でございませんので、そういう扱い等をした者につきましては、それぞれの措置といいますか処分といいますか、そういうことをいたしまして、こういう件数がなくなることを私は期したいと考えております。
○勝澤委員 最後に大臣に特に申し上げておきたいのですが、私は決算をずっとここ三、四年見てみまして、実は農林省ほど検査報告の中で指摘されていることはないのです。それがそのときそのときでの新しい問題なら私はいいと思う。しかし昭和二十九年から指摘されておった。それが何回となく指摘をされながら放てきされておるというのが各局各局にあるわけです。これは見れば腹が立つくらいであります。去年行なわれたことがことしも行なわれた。いや二十五年から実は指摘をされておる。たとえば自作農創設の問題にいたしましても、あるいはまた事務費のことも、あらゆることがそうなんです。それは、大臣が半年か一年で交代する、役人のほうも交代してしまう。だからきっちり忠告されたにかかわらず、ほったらかし。かってここで東大のゴルフ場の問題があったとき、私たちは驚いたわけですけれども、それはもうとにかくいまから五年前から検査院から指摘をされ、行政管理庁から指摘をされ、あるいは文部省から指摘をされた。それでも東大のゴルフ場があった。一体だれが指摘をしてだれが調べておるかといえば、結局文部省もあるいは会計検査院もあるいは行管もみんな東大の出身者ではなかっただろうかという疑いすら出てきたわけです。そしてようやく決算委員会でお互いにこれはひどいじゃないかと決議をして、ようやくそれが前向きの形で処理されたという……。まさに私は農林省の状態を見てみますと、そういうことが各所にあると思う。これは大臣がいつから就任されたかずっと調べてみたんですが、残念ながら大臣が就任した当時はよかったようですけれども、ほかの大臣のときに悪かったのでしょう。しかし二十七、八年ころからずっと続いていることですから、せめていま農林に一番お詳しい実力のある大臣のときに、やはり指摘されておる事項については、もうやはり前向きの形で問題が処理されていくようにぜひお願いをいたしておきます。別に御答弁は要りません、大臣よくわかっておりますから。
○福井委員長代理 山田長司君。
○山田(長)委員 農村出のまじめな批評のある大臣ですから、ひとつ私の申し上げることをぜひお聞き取りの上、英断を願いたいと思うことが一つあるのです。それは農林省所管の補助金及び委託費の交付を受けている団体の問題です。民法上における公益法人の認可を受けているもの、あるいはその他の外郭等入れますと、補助金その他は九十一カ所、それからその他が八百カ所あるそうですが、これは全官公庁のうちで農林省が一番そういう機構を持っているわけです。何でそんなに機構が必要なのか、私はわからないが、これは必要なものもあるようです。調べてみると、これは当然出してもよさそうなものもあるようですが、旧来の惰力で当然これらは廃止してよいのではないかと考えられる諸団体が、たくさんに見受けられるのであります。しかもそれが年間九百億に及んでおる。私は、九百億からのものが毎年毎年出されておることをどの農林大臣も処断せずにいるということは、この組織の中に農林省の古手役人がたくさん入っているということです。どの外郭団体の中にも、私は実は外郭団体の調べの書類を見て、古い人があっちの組織にもこっちの組織にも、多い人は十カ所ぐらい入っている。当然廃止してしかるべきものと思われるようなものがたくさんに見受けられるのですが、こういう問題についてこれは農林省は一番多いから、私は農林省から最初に大なたをふるって補助金の削減をはかるというようなことをしなければ、これはなかなか旧来の惰力というものをなくすることはできぬと思うのですが、これについて大臣の所見を最初に伺いたいと思います。
○赤城国務大臣 御指摘のように、農林省所管の補助金及び委託費等の交付を受けている外郭団体が九十一団体あります。金額は、九百億でなく、いま私のほうの調べでは九十億のようでございますけれども、それにしても非常に多うございます。団体の解散命令を出すというわけにはまいりませんけれども、この交付とか委託等につきましては、私のほうで十分これは検討してみたいと思います。不要というか、それほど有効でないものもある。はずだと思います、九十一団体でございますから。やめたらよろうかというような話はできますけれども、これは設立されたいきさつ等もあり、強制的にはできないと思いますが、そういう話はできると思います。これは団体をやめさせるというのはちょっとむずかしいかと思いますが、金を出すか出さぬかという問題は、これはその効果があるかないかの判断で私のほうでできることでありますから、よく調査いたしまして、整理してみたいと思います。
○山田(長)委員 私が申し上げた金額に変化があるかどうかわかりませんが、これは当然出さなければならぬような個所もある、その金額も入れた額を申し上げておるのでありますが、しかし惰力で出されている個所も相当あるように見受けられるのです。これはよほど英断がなければできるものじゃないと思います。金額的には、二千万、三千万という金の外郭団体が比較的多いようでありますが、こういう意味のないものと思われるようなもの、それは農林省で意味があると思うかもしれませんけれども、こういう組織については重複している個所がずいぶんあるように思われるのです。これはやはり重複しているものはそれを統合するとか、なかなか役員等の関係で統合ができぬという場合には、これは農林省自体で一応統合する線を強く打ち出すべき筋のものだと思うのです。全体で認可になっているところの問題については、なかなか数が多いので、出せぬということを言っておるのでありますが、やはり社団法人とか財団法人とかいう組織の中からも、存在する当時はあるいは意義があったかもしれないが、もう意義を認めなくなっているというような問題については、これはやはり本気になって処理すべき筋のものだと思うのです。
 次に大臣に伺いたいことは、これは批難事項の中に指摘されているのでありますが、競馬の問題です。三十六年度の純益が十億七千万、三十七年度に二十億の純利益をあげておって、その二分の一は国庫に納入している。それから残額の特別積み立て金の場合においては、積み立てをなされておるようですが、この批難事項でやはり経理上なかなか問題があって、厩舎をつくった問題について、要りもしない厩舎をつくったということが会計検査院の批難事項に指摘されているのですけれども、私はもう少し何か意義のある方途に――中央競馬会の利益というものについては、これはあぶく銭みたいなものだ、もうかるからそういうことをするというのではなく、もっと意義のある方向に、批難事項などで指摘されるのではなくて、使い道の方法があるのではないかと思うのです。純利益金について、こういうばく大なものが毎年毎年あるようですけれどもこの純益金についての、何か大臣としての方途が考えられてしかるべきだと私は思いますが、この点についてどうですか。
○赤城国務大臣 公共的なもの等に出すように指導いたしておりまして、厩舎等に出したというような例もあるかもしれません。指摘されておるようでございますが、実はオリンピック等には、競馬会から出させまして、そして建物その他設備等にこれを使う部分に入れております。最近におきましては、やはりオリンピック関係の馬術競技というようなものにそういう方面にもひとつ出したらいいじゃないか、一億ぐらいじゃなかったかと思いますが、出すようなことなども勧奨もいたしております。できるだけ公共的なものに出すように従来も勧奨してきておるわけでございます。御趣旨のような気持ちでこれからもやっていきたい、こういうふうに考えております。
○山田(長)委員 時間がないようなので、私、要点だけを伺っておくわけですが、もう一つ大臣に伺っておきたいことは、国有林野の事業の問題についてです。国鉄とか、あるいは電電公社とか、郵政省に働く人たちの場合、法定において料金がきめられておるわけです。市価の価格によって変動などが起こる関係もあるでしょうけれども、国有林野の労働者の場合、これが冬期において、仕事のできない期間中失業保険金をもらっている。これらの問題について、当然何らかの方途が講ぜられてしかるべきだと思うのですけれども、失業保険などという形でないものが、やはり大臣の英断で処断できないものかどうかという点です。
○赤城国務大臣 担当のほうから詳しく御答弁申し上げたいと思いますが、御承知のように林業に雇われておりまする人々は季節的でございます。季節労務者、こういうことでございますので、年間を通じてというわけには参りませんけれども、気の毒な点もございます。しかし労務はやはり労務としてつないでおきたいという面もございます。そういうわけで、他の労務、いろいろ林業関係の他の労務に従事させてつないでおる、こういうような実情も相当あるわけでございます。
 なお関係の者から御答弁申し上げます。
○丸山説明員 ただいまの御質問は、ことばを変えて申しますと、帰休手当と申しますか、実際にその職場から離れた場合にも、事実上はまた翌年雇用される場合があり得るから、一種の帰休手当と申しますが、そういうことを考えたらどうかという御質問ではないかと思います。それにつきましては、いろいろ従来から職員等の要求にもございますし、いろいろ検討はいたしておりますけれども、ただいま御質問にありましたように、現在失業保険制度ということを行ないまして、国有林野の特別会計から失業保険の特別会計に繰り入れを行なっているというような関係もあるわけでございます。そういういまの制度との交通整理の問題も当然起こってくるわけでございます。なお、今後われわれとしても検討は続けていきたいと思いますけれども、そういう現行制度との関係でなかなか簡単には結論が出ないというような状況になっておるわけでございます。
○山田(長)委員 もう一点大臣にお伺いいたしますが、最近できた組織の中に、家畜の取引基金協会という団体が農林省の組織の中にあります。これは旧来の家畜取引業者を保護するという意味もあって、あるいはまた、家畜取引業者の相互の共同精神を基調とする信用力の強化というようなことでこの組織はできたようですが、現在一億一千万円金が集まっているようですけれども、この一億一千万円の金で家畜業者の取引上における経済的なあるいは社会的な地位を高めるというような目的のようです。一体これも、今日農林中金というものがあったりして、当然これらのことは取り計らってしかるべき筋合いのものだと私は思うのですが、これについて、全国一律に会員が集められるという筋じゃなくて、任意の組織であるという話があるのですが、こんな形のものをつくって家畜取引をしている人たちというものを悩ましてはいかぬと思うのですけれども、この点大臣はどうお考えですか。
○赤城国務大臣 私の承知しているところでは、無理にやったというわけではなくて、全国の家畜取引の人々が一万円ずつですか、出資をしまして、お互いに必要な資金の融資をした場合の補償をしようという相互扶助的な組織のように聞いております。無理に悩ましたというようなことがありますならば、これは直していかなければならないと思いますが、私の承知している範囲では、任意的に自発的にやったというふうに聞いています。この間も何か私にその大会に出てきてくれというようなことがありましたが、私は用がありましたから出ませんでしたが、私はそういうふうに承知していますけれども、なおよく調べてみたいと思います。
○山田(長)委員 大臣もよく御存じないようですからこれ以上お尋ねすることはやめますけれども、やはり基金の六倍ぐらいの額一万円の六倍ぐらいの額で一体そんなことができる筋合いのものじゃないと思うのです。集められた一億一千万円というものは、最近集められたそうですが、この一億一千万円の利息でもこんな小さな団体の機構というものはおそらく運営できるだろうと私は思うのです。屋上屋を重ねる形でこれにまた補助金を出しているというようなことではなく、さっきも話しましたように、やたらに外部組織をつくらせるのではなくして、やっている仕事が同じなんですから、むしろ旧来のものに当然包含させる指導をしていかなければならないものだと私は思うのです。こういう点で、できてしまっているところはいいというのではなくて、やはり当然農業の近代化で畜産奨励をされているわけなんですから、家畜商だけのことじゃなくて、飼っている農家のほうの側も加味する形を取り入れて、ここでもっと大きな組織をつくられるならつくられて、畜産事業団なんというものもあるのですから、こういう形のものに包含される筋合いのものに私はなるのじゃないかと思うのです。これは御一考願うことにしたいと思います。
○赤城国務大臣 研究してみたいと思います。
○福井委員長代理 吉田君。
○吉田(賢)委員 ちょっと大臣に、時間もおありにならないようですから、簡単に伺ってみたいと思います。
 実は蔬菜園芸をやっている小さな農家のために市場との関係について、特に市場法に基づくいわゆる中央卸売り市場ではなくして、法規に基づかない卸売り業者の集団である地方の市場について、何らかの保護もしくは指導、援助等をすることが必要ではないか。これがひいては蔬菜園芸が計画的に行なわれまして、豊作貧乏でキャベツをたんぼに捨ててしまったり大根を捨ててしまったり、スイカを捨ててしまったりすることのないようにすることになり、流通過程の問題といたしましては相当重要でないか、こう思うのでありますが、扱っておる数量を政府の統計によって見てみますと、中央卸売市場による市場数は全国合計二十二で、これが扱っている金額は年間四千億円に足りません。大体四割のようであります。その他の一般の法に基づかないものは、総数にいたしますと二千五百八十六カ所に及んでおります。この人数はちょっと掌握いたしかねるようであります。扱う数量にしますと、四千五百億円ないし六千億円に達しております。したがいましてこの法に基づかない市場関係の規制、保護、指導ということは、農家のために、園芸農業のために非常に重要な関係にあると思います。何かこれにつきまして法制化するか、もしくは財政援助をするか、たとえば施設につきまして財政援助をするがごとく法制化いたしまして、もっと流通機関として本来の任務を果たし得るように整理するとか、何か手を打つ必要が差し迫っておるのじゃないかと考えられるのですが、大臣、いかがですか。
  〔福井委員代理退席、委員長着席〕
○赤城国務大臣 流通対策につきましては、価格対策と伴って非常に重要でもありますし、その改善対策を講じておるわけでございます。したがいまして、中央卸売り市場等につきましても改善、改革を加えてまいっております。いまお話しの地方の市場、これも出荷の調整、出荷の推進等から非常に重要な役割を演じてきておる段階であると思います。これが非常に近代化され合理化されていくということは、全体から見ましても必要であります。したがいまして、あるいは地方公共団体、県といたしまして、あるいは農業団体等におきましても、そういう市場を設置したり、あるいはいろいろ協力しておるわけでございます。国といたしましては、いま地方のそういう市場等に直接関与はいたしておりませんが、改善され合理化されるということは望ましいことでございます。そういう面で、いま二つの面で御指摘がありましたが、法制化したらどうか、あるいはまた財政的な助成をしていく考えはないかということでございます。そういう点につきまして検討を続けていきたいと思います。にわかにここでどういうふうにという結論は申し上げられませんが、検討を進めていきたい、こう思います。
○吉田(賢)委員 御検討いただくことはたいへんけっこうなことで、かつまた非常に必要なことであろうと私は思います。せっかくひとつ作業にお取りかかりにならんことをお願い申し上げておきたいと思います。
 それから同時に、これと関連して漁業の場合でありますが、これは大体漁業協同組合で扱う場合が多いようであります。これもやはり指導と設備保護ですか、こういったことがなされませんと、法制化しないいわゆる市場と同じようで、それ自身がまことに非近代的な組織と運営のようであります。最近スーパーマーケットなんかがどんどんと進出いたしますし、また漁業協同組合のそういう類似の方法は必ずしもまだ適切な企業状態になっておらぬおりからですから、やはりその間に価格にしましても、消費者のためにも、あるいは生産者のためにも、相当なロスが出ておるのではないだろうかと思います。ことに沿岸漁業のごときは鮮度が落ちたら、行商のごときは、極端なことばでいうと、途中で捨て値で売って帰るということもあり得る。ことに一時にはんらんするような出荷でもございますと、どうにもならぬということをしばしば見受けますので、沿岸漁業保護の対策の面、同時にまた流通過程における機構と、それから価格の面などとあわせまして御研究になると、生産者も、もしくはこれらの業に携わる者も消費者も、ともにその恩恵を受くることになるのではないだろうか、こう思われます。ことに魚の場合でありますが、瀬戸内におきまして色のついた――あちらではイカナゴというやつがありますが、こういうものが豊富にとれまして、色がついているがゆえに仲買い人が拒否いたしまして、持って行き場がなくて、私どもあっせんするのに困ったようなことさえあるのであります。これはやはりそういう市場機構というものが近代的な何らの機能を果たし得ない一つの証左でありまして、これはいろんな面にあらわれてきておると思いますので、全国的に絶対量と申すほど多量を扱っておるのでありますから、蔬菜の場合とあわせまして、ぜひ御検討願いたいと思います。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
○赤城国務大臣 御指摘のようなこともありますので、実は漁業協同組合等におきまして、市場を設けたり、あるいはまた貯蔵、冷凍設備、こういうものを進めて、これは着々行なわれておるところもございます。それからいまの市場関係等も農協、漁業協同組合等において進めておる面もございます。お話のように、市場がよく整備されておらないために、一地区においては余るし、一地区においては足らぬというようなことで、高く売れるものもただみたいなようなことになる例を私ども聞いております。漁業の水揚げ地域あるいはまた漁業協同組合等、そういう点の関連もよく考慮いたしまして、これもなお一そう進めていきたい、こう思っております。
○吉田(賢)委員 大臣が三十分にお出になるわけですから、私、ひとつ質疑を保留さしてもらいます。まだ、えさその他、いろいろな点について本省関係に質問するのが、前会やっておりませんので残っておりますが、この程度にとどめます。
○湊委員 食糧関係について若干お聞きをいたしますが、最近国内の一部でいろいろ米の需給操作に関連して、在庫米が非常に少なくなっておるんじゃないか、需給操作が窮屈じゃないかというような、いろいろな不安の声等も耳にいたしておりますので、そういう不安はなんだということで、その点不安を一掃していただく意味から、二、三の点をお伺いしたいと思います。
 決算概要の説明を三十六年、三十七年について見ますと、米について三十六年は六百二十三万トンの買い入れに対して、六百五十九万トンの売却、三十七年は六百七十六万トンの買い入れに対して六百八十七万トンの売却というふうに報告されております。さらに外米の輸入につきましても、輸入のほうが三十六度八万トンに対して売却が十八万トン、三十七年度は十八万トンの輸入に対して二十二万トンの売却、いずれも買い入れ量に比べて売却量がふえておる。もちろんその後一年たっておることでございますから、その後の事情は変わっておると思いますし、また決算で説明されておるのは、会計年度によることだろうと思いますので、米穀年度の数字は、おのずから異なってくるだろうと思います。そこで、この二年度の決算概要の説明の中にあるような形で、三月末現在の手持ち在庫はかなり減少しているのかどうかということが一点。それから三十八年度はどういう推移になる見通しであるかということが第二点。三番目に米穀年度に引き直した場合に、どういうふうになるか、この三点をお尋ねしておきす。
○田中説明員 決算の関係で需給関係の年度末の在庫の状況ということでございますが、三月未におきましてちょうど三十六会計年度と三十七会計年度ということになりますと、三十六会計年度の当初におきましては三百六十六万トン手持ちがあったわけであります。それが三十七年の会計年度当初になりますと三百三十万トンということで、この両年度におきましては約三十万トンの減少になっておるわけであります。それから三十八年の会計年度の当初におきましては、三百二十万トン、約十万トンの減、こういうことになっておりまして、ここ両三年を見ますと、会計年度の当初におきましては、若干減少の傾向をたどっておるわけであります。
○湊委員 最近、買い入れ数量、売却数量ともに逐年ふえてまいっておりますが、その結果当然やみ値と買い入れ価格の差が減ったということもあって、やみ米がかなり減少しておるんじゃないか、あわせて業務用の米、あるいは加工用の米、これもふえておるんじゃないかというふうに思いますが、この辺の荒っぽい数字でけっこうでございますから、そういう点から見た現在の手持ち在庫量、この点については心配があるのかないのか。ないのだろうと思いますが、一応お聞きをしておきます。
○田中説明員 ただいまの御質問に対しまして、ことしの米穀年度に入りましては、現在の年度の操作の見通しを概略申し上げまして、需給関係に対しまして不安はないということを実は申し上げたいわけでございます。
 それにつきまして、ことしの米穀年度の当初におきまして、政府の手持ちといたしまして三百三十万トンばかり持っておったのであります。これに対しまして年度内の政府買い入れを約六百二十八万精米トンというぐあいに見ておりまして、総供給量といたしましては九百九十万トン近く持っておるわけであります。これに対しまして需要の総量は、過去におきまする人口の増加要因、自由米の出回り量、加工用の需要というようなものを見まして六百二十八万トンと一応見ております。この数字からいたしますと、年度末におきましてもやはり相当量の手持ちを持つことになっておるわけでございます。年度全体といたしましては、三十九年産の新米もこの端境期には出てくるわけでありますので、年度全体を通じて見ますれば、米の操作には支障がない、こういうぐあいに考えておるわけであります。ただし、御指摘にございましたように、最近の、ことしの米の状況におきましては、生産が千二百八十一万トン、これは史上三番目ということでございますが、買い入れの数量が非常に増大しております。その結果、自由米の流通が減少しておることも事実であります。同時にまた生産者の人口が消費者人口に流出してまいりますのが年間約七十万人近くあるわけでありますので、そういう意味におきまして、政府買い入れ量の増大に伴いまして、政府の売却量もまた増大してきておるわけでございます。そういう点におきまして、私どものほうといたしましては、生産地から消費地への需給操作を年間ずっと続けていくわけでありますので、端境期等におきましては、特に最近一、二年の傾向からいたしまして十分な対策を講じていく必要がある、こういうことでございまして、ことしの米穀年度の中におきましては、大臣もしばしば言明されておられますように、来会計年度中に外国産米の輸入を計画しておるようなこともございます。これは準内地米で約十三万トン、その他原材料用のものに充てますものが、普通外米、砕米等で、二十五万五千トン近く予定しております。こういう米につきまして年度内に繰り上げ輸入をいたしまして、端境期のために十分な手配をしてまいりたいということでございます。
 それから、なお、第二点といたしましては、政府買い入れ量は、先ほど申し上げましたように、六百二十八万精米トン近くの買い入れを予定しておるわけでありますが、この買い入れの在庫をもちまして、各月ごとに、府県別にいろいろ人口の動態、それから外米の動向というようないろいろな事情もございます。しかしながら各県の、全国の総平均におきましては、一人当たり大体一カ月六・七キロ程度の需要を私どもは見込んでおるわけでありますが、県ごとにいろいろ違っておりますので、この点につきましても現物の操作をして、売却してまいります場合には、売却調整を県ごとに行ないまして、そうして十分その地域的な特殊事情等を反映した需給操作をやってまいることによって、端境期等において不安がない十分な措置が講じていける、こういうぐあいに考えておる次第でございます。
○湊委員 ただいまのお話の中にもありましたが、まあ年間通してみますと需給操作の点で不安はあるまいと思いますが、問題は、御承知のように最近非常に早植え栽培が全国的に一般化してまいっておりますし、したがって買い入れの時期等も全般的にはかなり早まっておる。米穀年度が実態から大体一カ月前後ずれているんじゃないかというような気がいたしますが、問題はその九月前後、この辺が月別に見れば、しろうと常識で考えまして需給の操作が非常にむずかしい時期じゃないだろうかというふうに考えられます。それに関連して、一つは輸入米の操作を早めて、そうして需給に不安のないようにしていきたいというような話がいまございましたが、さらに御承知の早場米の奨励金についても、何か今年から一段落差を落としてきめていくような御意向に伺っておりますが、いま申しましたような時期別の需給操作という観点から考えますと、やはり数量もどんどんふえてまいっておる時期でもございますし、それだけに在庫手持ちの量も当然必要であろうと思いますので、端境期対策という意味で早場米の奨励金について再度検討する御意思が当局にあるかないか、その点をお尋ねいたしたいと思います。
○田中説明員 私が申し上げるのは適当ではないと思いますが、実は数字的なことをちょっと簡単に触れて申し上げますると、先ほど先生のおっしゃいました端境期が大体一カ月ぐらい従前に比べて繰り上がっておるというのが実態でございます。十月末までの新米の買い入れ量というものがここ数年間逐年増大をしてきておりますし、三十七年産米のときには、全体の買い入れ量の約六五%程度が十月末までに買っているというような状況がございまして、確かに端境期が繰り上がっているという実態が実はあるわけでございます。そういう中におきまして年度内に新米を売却するという操作を、私ども本年度の計画におきましても大体五十万トン前後を一応いま予定しているわけでございます。五十万トン前後を年度内に売却操作をする。そこで従来のその買い入れの動向等を見てまいりますと、大体九月一ぱいに約百万トンから二百万トンぐらいの政府買い付けが見られるという状況でございます。それから十月末までの買い入れ量といたしますると、大体三百五十万トン、四百万トン近くのものが出てきておる、こういうことでございまして、そういう意味からいたしまして需給操作上現在の時期別格差の縮減を検討をいたしておるわけでございます。それによりましてそう大きな需給操作上の影響はない、こういうぐあいに事務的には考えておる次第でございます。
 御質問の点につきましては、むしろ私からお答えするのは適当ではないと思いますけれども、一応操作上の観点から、需給上の観点からいたしまして、大体作柄が早まっておるという今日の実態、それから年度内に米を売却操作する数量が年度内の買い入れの中で大体七分の一か八分の一程度の数量になっているということを申し上げまして、御参考にいたしたいと思います。
○湊委員 ただいまの点は一応こまかい検討なしにお聞きした点でもございますし、さらに私のほうでもいろいろ研究してみたい点でございますが、一応検討していただくことを御要望申し上げて、それにとどめたいと思います。
 最後に一点、林野関係について、これは国有林の開放の問題に関連してお尋ねをいたしたいと思います。行政監察庁の「行政監察月報」の中で特に国有林野の貸し付け、売り払い等いわゆる処分方針について勧告が行なわれておりますが、その中で、読んでみますと、「国有林野の貸付、売払等(所属替、所管換、交換および譲与を含む)は、計画的、積極的に行なわれているとは認め難い。今後国有林野の管理処分に当っては、国土利用、国土保全の総合的立場ならびに地元産業の開発のため、関連行政との調整を図り、長期的展望に基づく地区毎の国有林野のあり方を明確化にして、管理処分の具体的方針を樹立し、計画的に行なう要があるので官民各界の意見を反映せしめる審議会等の設置につき検討の要がある。」こういうふうになっております。さきに農林次官の名前で、農業構造改善事業に関連して、国有林の積極的な活用に関する通達が出ておりますが、いまのこの勧告を見ますと、従来の処分方針等についても必ずしも計画的、積極的には行なわれていないやに見受けられますし、構造改善の実態を見ましても、現実においてはそれぞれ問題もあるようでございます。
 そこでお尋ねしたい第一番目の点は、この勧告の中にもありますように地区ごとの国有林野のあり方というものをはっきりさせて、そして管理処分の具体的な方針なり計画を立てるというお考えがあるかどうかということが一点。それから、ここにありますような、そのために各界の意見というものをよく聞いて、そしてむしろ前向きの姿勢で国有林野の広い国土利用という立場に立っての活用について審議機関等を設置する考えがあるのか、ないのか、その点についてお尋ねしたいと思います。
○丸山説明員 ただいまの御質問の第一点につきましては、長期的に計画をつくりまして、それで端的に申しますと国有財産として要るものと要らないものと仕分けして国有林の運営を行なっていくということは、これは理想であろうかと思います。しかしながら、実際問題としますと、つまり個々のケースになった場合には、こっちでは要らないと思いましても、要るという人が出てこない場合もあるわけであります。需要と供給といいますか、要らないということと要るということが全部について一致するということであれば、そういうことも可能だと思うわけでありますが、そういう観点からいたしまして、さしあたりのところ現段階ではこちら側といたしましては受けて立つと申しますか、先生の御希望に応じて、そのときに、これは要らないとか要るとかという個々のケースで判断しておるわけでございます。お説のように、そういう方向で今後研究の上、可能であれば、これはいろいろの折衝等の手数も省けると考えておりますので、今後なお検討を続けてまいりたいと考えております。
 それから第二点の、第三者にも参加していただきまして公正な判断といいますか、そういうものの機構につきましては、これは御存じかと思いますけれども、昨年十月ごろでございますか、いろいろ正規の協議会というものは一般行政組織法等の関係がありまして、当時としては困難であったわけでございますけれども、個々の方々の御意見をいろいろ聞くという形をとりまして、俗称それを管理協議会と称しております。そういうものがあって、いろいろ個々の案件について第三者の判断をいただいておるわけでございますが、できますればその制度を今後正規のものにいたしまして運営いたしますように、実は今国会に農林省設置法の改正の中におきまして国有林野管理審議会ということで御審議願っておる段階でございます。
○湊委員 最後にもう一点。同じ勧告の中で、特に売り払い計画についても出ておるのですが、不要存置林野の長期売り払い計画の作成の有無が営林署でまちまちだ。つくっておるところもあるし、つくってないところもある。そしてそのつくっている計画もきわめてずさんである。しかもこれは国有林野地元総合対策実施要綱ということで、長官名で通達が出ているにかかわらず、そういうような状態になっておるというようなことがございますが、これについてのその後の経過といいますか、措置はどういうふうになっているかお伺いしたい。
○丸山説明員 ただいまの点につきましては、すでにいわゆる不要存置林野ということで決定いたしておりまして、これはまさに要らないということをきめたものでございます。その実態はどうかと申しますと、こういうものがほとんど全部と申し上げてもよろしいと思いますが、貸したり、要するにいろいろな地元の方々等の使用に一任しておるものがほとんど全部でございます。したがいまして、その場合の処分の問題ということになりますと、国有財産としても要らないということがすでにきまったものでありますから、これはできるだけ早く国有財産の管理の人件費と事務費の節約の上から申しましても、できるだけ早く相手の方に買ってしまっていただくということがいいわけでございます。これにつきましてはそういう方向で進んでおりましたし、特に行政管理庁の注意もありましたから、極力今後いま申し上げましたような点からできるだけ手放していくという方向に進んでおるわけでございます。このことにつきましては、今後五カ年計画とかそういう考え方で、全部手放す方向に持っていこうと思っておるわけでございますけれども、ただ個々の場合になりますと、借りておったほうが安くていいんだ、一ぺんに買うのは金がないというようなケースもございます。そういう問題で全部こちらが売りたいと申しましても、そのとおりすらすらいくかどうかは今後の問題でございますが、方向といたしましてはただいまの御質問のような方向で進んでいきたい、こう考えます。
     ――――◇―――――
○白浜委員長 次に、国が資本金の二分の一以上部出資している法人の会計に関する件について調査を行ないます。
 本日は、本件調査のため、関係当局のほか、農地開発機械公団より理事長松本烈君、畜産振興事業団より理事長蓮池公咲君、森林開発公団より理事長塚野忠三君、以上三名の方々に参考人として御出席を願っております。
 参考人各位に申し上げます。発言をされる場合には委員長の許可を得て行なっていただきますようお願いいたします。
 次に委員各位に申し上げます。参考人よりの意見聴取は、委員の質疑により行ないたいと存じますので、さよう御了承を願います。
 これより質疑に入ります。
○山田(長)委員 質疑に入る前にちょっと資料の要求をしておきますから、この点委員長お計らいの上、農林省当局出していただきたいと思います。
 先ほど私が農林大臣に補助金、負担金、交付金、委託費の総額を九百億と言いいましたが、それに対して大臣は九十億支給しているという答え方をされました。実際三十八年度を調べてみると、やはりこれらの負担金は九百十一億六千三百三十五万三千円出ているわけです。その点補助及び交付金、委託費、これを簡潔に、どこへどういうふうに出ているかという数字だけでいいですから、資料としてお出し願いたいと思います。大臣がさっき申されたのと私がさっさ資料を要求したのとについてはだいぶ違いがあるので、この点資料要求しておきますから、お取り計らい願います。
○白浜委員長 これより、質疑の通告がありますので、これを順次許します。勝澤君。
○勝澤委員 時間がありませんから、参考人の方々に簡単にお尋ねいたします。
 畜産振興事業団にひとつお尋ねいたしますが、行政管理庁から勧告された中身によりますと、食肉の買い入れから売り渡しに至る一切の業務が、業務委託経営によって業者に依存をしておる、事故防止の観点から事業団職員による実地検査を随時実施する必要がある、こういうことが指摘されているわけでありますが、事業団運営の上からいってこの点についての御所見をまずお聞かせ願いたいと存じます。
○蓮池参考人 お答え申し上げます。畜産振興事業団の設立の買い上げ、売り払いの仕事は、実際に運用いたしましてから約二年になります。その間、仕事の深さがよほど進んでまいりませんと、仕事が業界の実態に合わない面が、だんだんやればやるほど問題になってまいります。そこで仕事のやり方についても、いろいろ組織も、また人の素質も入れかえをして補充をいたしておりますが、この仕事を一貫作業でやるかどうかという問題になりますと、なかなか理想としてはそのとおりですが、踏み切りは容易でないかと思います。食肉の買い上げのほうから見てこの問題を御説明申し上げますと、過去においては二十カ所足らずの産地市場で産地買い付けをいたしておりましたが、だんだん地方に食肉センター等がお役所の奨励事業もしくは地方公共団体、農協等の努力によりまして、だんだん食肉センターの条件がそろってきておるものが少なくないのでありますけれども、当初具体化いたしましたときに、二十カ所足らずで産地買いつけをいたしました条件に照らし合わせまして、今後起こるべき事態を想定いたしますと、約その倍ぐらいが条件がそろっておる個所があるわけでございます。そういうところで買い付けをするということになりますと、事業団が直接出て買って、直接冷凍加工して消費地の冷蔵庫に格納して、時を待って価格調節、数量調節をやるという、こういう一貫作業をやることについては、設備その他の固定資本部分を皆借り上げするにいたしましても、運営は一挙に相当膨大なことになりますから、やはり設立から――仕事がだんだんかかえ切れないほどの分量になる場合には、また考えを改めていかなければなりませんが、ただいまのところは業界の余力を活用し得るだけ活用していくということも考えなければならぬと思うのであります。その点において、どうも理想を掲げるということと、それから業界の余力を委託業務で活用していって、全体として能率をあげていくことを考えることと、両方からのかね合いで考えなければならぬのが現在の実情のように存じておるわけであります。
○勝澤委員 指摘された事項は、書類だけでやっておって、実地検査が行なわれていない、こういう言い方をされておるわけです。発足した当初で、いろいろと人の面あるいは監督の面からやりにくい点があろうと思います。しかし、そういう点は遠慮なく出していただかないと――その事業団の中でやりくりしておって、にっちもさっちもいかなくなっしまうと思う。ですから、こういうものはやはり気がついたうちに、こうあるべきだということを主管省に反映をしていただいて、間違いのないようなやりくりをしていただきたいということを特に要望いたしておきます。
 次に、農地開発機械公団に御質問いたしますが、三十五年の会計検査院から指摘されております点は、一般に対する機械の貸し付けあるいは受託工事による損失が出ている、こういう点で、これらについての検討をすべきだ、こういう指摘がされておるようでありますが、この点につきましては、三十六年、三十七年度以降どういうふうにお取り扱いになりましたか。
○松本参考人 お答え申し上げます。公団の仕事の内容につきましては、御承知のことと存じますが、大体私のほうでは機械の貸し付けと、それから受託事業とをあわせて行なっておるわけであります。受託事業につきまして赤字が発生いたしましたのは、これは検査院の御指摘のとおりでございますが、私のほうの事業自体が、公団の設立当初におきましては、国が根釧と、それから青森県の上北という大きな事業地帯を与えてくれまして、そしてその事業を専念するために、実はこの機械公団が設立されたのでございますが、その後この事業がだんだん終わってまいりまして、そしてこういう、機械もよけい持っておりますし、人員もかかえておりますので、勢いわきの仕事もあわせてしなければならぬ、一般の受託を受けて仕事をしなければならぬ、こういうような情勢になったのでございます。その当時は、まだ私のほうに農業の技術者も全部そろっておるわけではございませんでしたし、また私どものほうで一応お願いをしてその仕事を取って歩く、こういうような実情であったのでございます。そういう観点からしまして、結局設計も十分に審査ができないままに一応事業を受けた、こういうような形のものがございます。それともう一つは、受託の施工規模が非常に小規模になってまいりまして、それで機械の稼働がうまくいかぬ。ある地区を終えて、次の地区に機械を運んで、そうしてその地区の仕事をする。こういうことになりますと、結局その間に、人間を何人、あるいは機械を幾つ、遊ばさなければ仕事ができないという状況でございました。それで、全国において大体二百カ所近い仕事をしておるのでございまして、そういう非常に効率の悪い仕事をやった、こういうことでいま御指摘のような赤字が出たものと思っております。
○勝澤委員 次に、森林開発公団にお尋ねいたします。賦課金の滞納がだいぶあるという指摘をされておりますが、徴収と、それから滞納状況はどんなふうになっておりますか。
○塚野参考人 御案内のように賦課金は、開設当時の受益の賦課金と災害復旧に対する賦課金とございます。開設以来、この賦課につきましては鋭意進めてまいっておりますが、いまお尋ねの現況につきまして申し上げますと、いままでに調停をいたしましたものが約九億、件数にして二万件、それで、収納いたしましたものが件数で約一万七千件、金額で八億四千万、そうしますと、未納金額は八千一百何がしになります。ただし、この未納額のパーセントが非常に高いというような御指摘でありますけれども、この中には約一千五百数十万の、まだ時期の来ないものも含んでおるわけでございます。したがいまして、時期が参ってもなおまだ金が納まらぬというものは、約六千六百万ございます。先ほど申し上げました九億幾らの調定額に比べますと、大体七%でございます。お尋ねのおことばの中に、これが漸増するではないか、こういう御心配でありますけれども、いままでの数年間にはいろいろ事情があったようであります。御案内のように、開設に対する受益賦課は当初据え置き期間がございまして、したがって、三十六、七年あたりでは相当に調定額もふえてまいりまして、一ぺんに金額がかさんだとか、あるいは当時の伐採事情等がいろいろありまして、若干パーセントは上回っておりますけれども、本年度以降、大体正常な状態においてはこの程度かと存じます。さらにまた、納期が来ても納まらない七%のものにつきましては、鋭意督励を加え、さらにまた、これは受益者の納得のいく形において金を納めていただくということで、勧奨等いろいろいたしますので、さらにさらに、この七%は低まった数字で推移をするもの、かように思います。
○勝澤委員 それから、公団の人員を見てみますと、四百九十七人のうち二百十三人も補助職員というのがあるわけでありますが、職員は二百四十三、補助職員が二百十三、嘱託が四十一、まさに多過ぎると思うのです。この補助職員というのは、どういうことでこういう現象が起きているのですか。そしてこれは常時こういう現象になっておるのでございますか。
○塚野参考人 ごく大ざっぱに申し上げまして、ただいま御意見のありましたとおり、定員内職員に比較しまして補助員の数は相当ございます。大ざっぱにいいまして、定員内職員と同じような補助員の数でございます。これは端的に申し上げますと、すでに御案内のとおりでありますけれも、林道の仕事さらにまた三十六年から始まりました造林の仕事は、全国各地にわたって個々の土地の所有者、山持ちの方と十分懇談をいたしまして、納得の中で分収契約をやっていくわけで非常に事務量もかかるわけであります。それに比較いたしまして、てまえどものかってな判断でありますけれども、人員は決して十分ではございません。そこであくまでも定数はお役所の示された範囲の中でまかなわなければなりませんが、事業の計画を遂行するためにはどうしても定員内職員では足らない。したがって公団の扱いといたしましては役所に準じたような定員外職員、臨時職員、かようなもので補助的な仕事をさせるわけでありますけれども、ただいま申し上げましたように、全国的に非常に件数の多い、しかも単に一方的な仕事でなくて、相手方と十分話し合いを進めて仕事にかかるというふうな、内容的にきわめて複雑なこまかい仕事でありますので、相当に人手が要るのであります。これら補助員は、いま御質問の点につきましては責任の点は別といたしまして、相当程度定員内職員と同じような仕事をして、ようやくどうにか政府のお示しの事業量を完遂している、かような実態でございます。
○勝澤委員 特に今日臨時工とか、臨時職員とかいう問題についてはやかましく言われ、整理しなければならぬという時期であるわけであります。いろいろ公団にも関係があるでしょう、あるい農林省の監督の上からもあるでしょうけれども、これはやはり定員化のために努力していただきたいと思います。定員にできないものは、ある程度の補助職員といいますか臨時といいますか、やむを得ないと思いますけれども、これは少し多過ぎるのじゃないかというふうに私は思うのです。その点公団のほうからお答え願いたい。
○佐藤説明員 ただいまの御質問でございますが、私どもとして、水源林造林の仕事は重要な仕事となってまいっておりますので、累年機構の充実をはかりまして、その仕事の完遂を期しておるわけでございますが、補助員の中にもそうした事務に携わって経験を積んできた者もございますので、定員の許す限り職員に格上げをするように努力をしてまいっております。
○勝澤委員 それでは総括的に官房長に尋ねいたします。
 事業団、公団の監理監督について特に行管から指摘をされておるわけでありますが、それでこの指摘の内容を見てみますと、農林省自体に関する問題、大蔵省に関する問題があると思います。しかし予算を運営する上からいえば、事業主体からものを考えてやらないと実際には仕事ができないのじゃないだろうかと思うのです。その場合、予算の執行の面と、もう一つの問題は、監理官とか、公団や事業団の監事のあり方が問題になると思う。そこで先般来この監事制度の問題についてはいろいろ論議されました。特に監事は直接大臣に任命されたおるのだ。だから理事長、総裁と同格なんだという立場で、別の角度から、国民的立場といいますか、そういう立場でものを見て監督しなければならぬ。会計課長もおるわけですから、中の経理をやっておるものではない。こういう点から考えてみますと、やはり監事の任務は相当強いわけでありまして、先般監事制度について政府は改悪を考えましたけれども、一致して主務大臣に直接意見具申ができるように修正したわけでありますが、監理官の問題についてはまだそのままになっておるわけであります。監理官の取り扱いを見てみますと相当こまかいことについて指示をしておる。あまり指示をし過ぎて――たとえば畜産振興事業団には理事長以下数名の役員がおりますが、独立の機能を果たしていない、理事長あるいは理事としての権限も別に何もない、みな上から言われたとおりにやっておるだけだ、こういうことでは、何のためにこういうものをつくってやっておるかということがわからないわけであります。こういう点から、監理監督のあり方、それから監理官のあり方というものについては、この際検討していただきたいと思います。いま私は特に農林省だけ申しておりますけれども、これは政府全般に通ずることであります。しかし、どこかの省でこういうことをやらないと、こういうものは関係があってどこもやらないわけであります。各省ごとの監理官は何をしておるかという点について調査をし、その結果について、機会をあらためていろいろとまた質問したいと思いますけれども、きょうは特に農林省の問題として、この公団、事業団については、せっかく行管からも指摘されておる問題でありますから、この際新たな目で事業団、公団の自主的な運営ができるような監理官のあり方とそれから予算、事業執行の上で、自主的な高い角度から監理官が監理監督ができるという方向についての積極的な方法をぜひとって、それから責任というものを明確にしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○中西政府委員 お話が二つございまして、一つは監事制度改善の問題でありますが、これはお話のとおり私どもも承知しております。農林省関係の公団、事業団等で逐次そういう体制がとれていくことになると思っております。
 それから監理監督の問題について御指摘がございました。十数年前からいろいろ公団、事業団ができてきておりますが、相当年数もたち、いろいろな経験も積んできておるわけです。この間を振り返って反省しますと、改善すべき点もある程度あるだろうと思います。予算執行の面あるいは事業運営の面にわたりまして、国なり公益の代表としての大綱的な任務についてやはり仕分けをすべき段階にきておると思います。そういう意味で、御趣旨に沿って私どものほうでも調査をし改善をはかってみたいと考えております。
○白浜委員長 山田君。
○山田(長)委員 だいぶ時間が過ぎておりますので、一点だけ農林漁業金融公庫の監事のほうにお伺いいたします。
 三十七年度の批難事項を見ますと、三十七年度末において六カ月以上の元金延滞額が二十九億五千万円になっているが、これは当初の契約貸し付け期間を延長したものであるのかどうか。
 次に、監査状況の調べによりますと、指摘事項は三十五年は相当指摘しておるにかかわらず、三十六年度は指摘がないのです。この間の事情と三十七年度の監査概況についておわかりになりましたならば、監事としての立場で御説明願いたいと思います。
○河井説明員 お答えいたします。
 監査の概況でございますが、監事といたしましては総裁のほうと打ち合わせをいたしまして監事の監査の要領を定めておりまして、それに従いまして毎年その年の具体的な監査計画を策定いたしまして総裁のほうへ通告をして監査を実施いたしております。監査は常時やっておりまして、役員会に出席いたしまして公庫の業務の動向を知りますとともに、重要な事項の審議にあたりましては、決議には加わりませんけれども、監査上の体験から種々意見を申し述べるというふうな機会を持っておりますし、それから重要な文書、
 類につきましては、総裁の決裁後に書類につきましては、総裁の決済後に閲覧をいたしております。また公庫の本店の業務状況につきましては常時監査をし、また臨時にも監査をし、必要に応じて検査部の事務の応援もいたしております。また支店につきましても、十支店ございますけれども。毎年必ず一回監査をするようにいたしております。また決算等につきましては、特に主務大臣に報告をいたします前に必ず監査をいたして、総裁のほうへ結果を報告するようにいたしております。
 それからもう一点のお尋ねは、延滞案件が増加しておるということでございますか。
○山田(長)委員 もう一点は、契約の期間を延長させているようなことはないかどうかということです。
○河井説明員 延滞をいたしましたものにつきましては、災害等によるやむを得ざる事情等がございました場合には、回収上必要なる措置として期間の延長をいたしておるものでございます。
○山田(長)委員 公庫の仕事でありますので、秘密を要するようなものもあると思いますが、やはり国民の血税によるものでありますがゆえに、この批難事項の当時から見ますと、かなり歳月がたっておりますから、多少変化はしておると思いますが、その延滞しておる名前を次の機会にひとつ御提出願いたいと思います。
○河井説明員 延滞いたしております各借り受け者ごとの調書でございますか。
○山田(長)委員 そうです。
○河井説明員 たいへんな数でございますし、また、ただいまのおことばにもありましたけれども、信用に関する問題でございますので、金融機関といたしましては……。
○山田(長)委員 それは、この前塩の会社に金を出して、かなり大きな額が、焦げついたことがある。それと同じように、大きな額に属するものを二、三十社でも出してもらいたい。もしこれらの中に政治的な意図で延滞でもされておるようなものがあるとすれば、これはゆゆしい問題だと思う。そういうことがないことを信じておるけれどもやはりそれらについて……。
○白浜委員長 山田君におはかりいたしますが、これはあとで理事の皆さんで御相談してきめたいと思いますから、御了承願いたいと思います。
○勝澤委員 関連して。農林公庫にお尋ねしたいのですが、先に会計検査院にお尋ねしますが、三十六年度に農林公庫の貸し付けの問題について意見書が出ております。この意見書の中身を見てみますと、たいへん残念に思うのですが、実は二十八年から検査報告でもって、業務方法書の違反の貸し付け、あるいは補助金交付による繰り上げ償還など、貸し付けの管理の改善が要望されておる。しかしそれは実際には何らなされずに、この三十六年度決算で指摘をされているわけであります。その指摘をされた内容によって、三十七年度の検査報告の中で農林漁業金融公庫からの回答を見てみますと、一体この程度の二十八年から指摘されたものがなぜできなかったのかという疑問を実は持つわけです。検査院としての御意見をお願いします。
○宇ノ沢会計検査院説明員 農林漁業金融公庫の貸し付け並びに管理の状況、それからその後の貸し付け金の回収状況、そういうようなことにつきまして、二十八年以降毎年検査報告に指摘いたしてまいったわけであります。最近になりまして、受領済みの補助金相当額の繰り上げ償還の点につきましては、改善のあとがうかがえますけれども、貸し付け限度を超過しておるものにつきましては、やはり繰り上げ償還がうまくいってないということで、実は三十六年度に検査の結果にかんがみまして改善意見を出したのでございますが、御承知のように、補助金と違いまして融資というたてまえ上、公庫としても借り受け人に強く規制をしがたいというようなことが、こういう管理がうまくいっていなかったということの最も大きな原因じゃないかと私考えるのでありますが、こういう点につきましても、改善意見を出しました自後におきまして、公庫としましても本格的に検査体制を整備されまして、新たに検査部というものも置かれて、予算も人員も相当充実されました。それから貸し付け条項などの点でも従来不適正貸し付けというようなものにつきましては延滞金利みたいなものはとっておりましたが、罰則的なものはとっていなかったというようなことで、今後は契約条項というものについては、目的外使用とかあるいは限度超過の場合でも故意または重大な過失によって報告をしなかったというような場合には、一般市中金利と約定金利との差額を取るということでぴしぴしやる、そういうような点で多少いままで手抜かりがあったといいますか、処置が不十分であったということで、今後はこういったような処置がとられることによって改善されていくのではないか、こういうふうに考えております。
○勝澤委員 検査院に聞くのはちょっと無理だったかもしれません。
 総裁にちょっとお尋ねしたいのですが、二十八年からこういう事態が指摘をされながら、三十八年になってようやくいま検査院から答弁のあったような形で処理がなされたわけでありますけれども、一体どういうわけで二十八年から何回も何回も同じことを言われながら、十年たたなければできないのか。そしてやった内容を見てみますと、別に法律と関係あることじゃないのですね。本店に検査課をつくった、それから三十八年度に九百万円ばかり予算を計上して検査員をふやしたのだ、この程度の回答で検査院が納得するのだとするならば、一体何をいままでやってきたのかと実は私疑問になるわけです。金を貸すというかりにも金融機関です。貸し方の問題についていろいろむずかしい点があることも私承知しておりますけれども、あなたがいつから総裁になったか知りませんが、二十八年からほったらかしになっていて、こういう今日の事態になってようやくこういうことで少しは前向きになったが検査院の意見書についてのお考えと、それからこれらが今日までなぜこういうふうにほったらかされてきたかという点についての説明を願いたいと私は思います。
○清井説明員 ただいまの問題は、実は先年のこの委員会におきましても、先生から十分おしかりをいただいた問題であります。私ども公庫の仕事の運営上、私どもといたしましても一番問題にいたし、その改善について努力をいたさなければならないと思っておりました点の重要な一つでございます。公庫ができましたのは二十八年でございますから、当初からそういう問題があったわけでございますが、申し上げるまでもなく、この検査院の御指摘の問題の大部分は土地改良事業でございます。私どもは長期低利のいわゆる政策的な金融をいたす関係上、やはりある程度自己負担をしてもらわなければならぬというたてまえでございますので、八割の限度でお貸しする、こういうことにいたしております。したがって、実際事業をいたしました結果八割の限度を超過いたしますると、その超過部分をお返し願うというお約束になっておるわけであります。その点が主としていままで実行されてなかった。たとえば当初の計画に対しまして、事業を実施した結果、その事業費が安く済みました場合は、当然限度が超過するわけでございますから、それをさっそく約束にしたがって返していただけばいいわけでありますけれども、これについて返していただかなかったという手抜かりがあったことについておしかりを受けておったわけでございます。私どもといたしましては、七割にしろ八割にしろ、制度金融のたてまえでやる以上ある程度の自己負担をしていただくのが当然であると思っております。したがって、私どもが八割ときめた以上は、八割の限度を超過するものは必ず返していただかなければならぬのが当然であります。それについておしかりを受けることも当然であると思っておるわけでございます。ただ言いわけを申し上げるようで恐縮でございますが、私どもは公庫ができました当初は直接貸し付けをいたしていなかったのでございまして、全部県の信用農業協同組合連合会、農林中央金庫それから地方の銀行等に全部委託いたしまして、直接貸し付けば全然いたしていなかったのございます。全部貸し付けの実施は委託機関にまかせまして、私どもは最後の決定だけいたすということでございますので、現実の審査なり決定の実際上の判断は委託金融機関にまかしておったわけでございます。ところがそういう問題が種々起こってまいりますし、あるいは先ほど山田委員からも御指摘のありました延滞等の問題も実は起こっておりますので、これでは私どもといたしまして金融機関としての責任に欠けるということで、昭和三十三年から支店を設置いたしてまいりまして、支店において直接公庫が貸し付けをいたすという道も開いてまいったのでございますけれども、いまだに全体の貸し付けのうちの一五%程度しか直接貸し付けをいたしておらないのでありまして、八五%は地方の各委託金融機関に委託をして貸し付けをしているという実情でございます。したがいまして、私どもの人数も少ない等の関係もございまして、貸し付けをいたしました直接の相手方に対しまして、はたして貸し付けをしたとおりの計画で事業が完遂しておるかどうかということを、これは調べればいいのでありますけれども、その調べがなかなか思うようにいかなかった、それである程度受託金融機関におまかせをいたしまして、それを信用しておったということで推移してきたわけでございます。まことに御指摘のとおり、私どもといたしましては、守らなければならない八割の限度融資ということが、実際上貸し付けを受けた相手方を調査することが不十分であったというためにいまのような事態が起こってきておるということであるのでございます。
 したがいまして、仕事が土地改良事業でありまして、先生御承知のとおり、土地改良事業というものはなかなか計画どおりに事業がいかないという場合が多い。それで、どうしても八割の限度一ぱい貸しておりますから、どうかするとその限度を越すということもあり得るわけでございます。これがかりに、八割の限度によっておりましても、六割ぐらいになっておればそういうことはむろん起こらないのでございますけれども、こういうことをいたしますければ、これまた土地改良事業者に対しましてはたいへんなことでございますので、やはり要望どおり限度一ぱい八割貸すということで、そういたしますとすぐに限度超過というものが起こってくるということでございます。したがって、私どもが、貸し付けをしたあと現地に行きまして、借り受け者がはたして計画どおり事業をしておるかどうかをずっと調べてまいりまして、もし限度超過をしておればすぐにお返し願うということが、直接できないにいたしましても、受託金融機関におまかせしまして、全部を回って調べておりますれば、これは問題なく円満に事業が進行したかと思いますけれども、御承知のとおり、私どもの貸し付けば年に十数万という貸し付けをいたしておりますので、実際問題といたしまして、全部の貸し付けの相手方を回ってくるということもできないような事情がありましたので、やはり受託金融機関におまかせをする。受託金融機関にいたしましても、たまには御批判がありますけれども地方の借り受け者について回っていただきましても、全部を十分に回って歩くというわけには参りません。その点について、検査院が地方回りをいたしまして、実際の借り受け者に対しましてこういう問題点があるというようなことの指摘を受けた、こういう実情でございます。そこで、私ども御指摘を受けまして、何とかしてこの問題を解決しなければならぬと思いまして、支店長会議のつど、あるいは受託金融機関の会議のつど、常々土地改良事業について問題があるから、貸し付けたあとの地元をよく回って見ていただきたい、もしこういう事態があったら必ず返してもらうように処置していただきたいということをたびたびお願いしてまいったのでございます。
 もう一つは、私どもの貸し付けば全部知事の認定が要るわけでございます。公庫だけで直接に貸し付けをしておるものは一つもないのであります。これは全部知事または農林大臣その他の方の事業の認定がありまして、その認定に基づいて私どもがお貸し付けをするということでございますので、県庁の方にも最初の土地改良事業の認定の際には、これは貸し付けが多過ぎる点があるのではないかということを十分お調べを願いまして、その結果私ども御推薦を願いたいということをお願い申し上げておるわけでございます。そういうことにつきましても十分慎重にやっていただいておりますけれども、これまた時には、土地改良事業あるいは災害復旧事業等におきまして、当初の事業計画と実際の事業とが違うという結果、私がいま申し上げたようなことが起こるということであったわけでございますが、その間、私どもといたしましては、たびたび口頭あるいは文書でお願いをいたすと同時に、また借り受け者に対しましてもそういうことがないようにということで必ず特約をいたしておるのでありますけれども、経理指導が不十分であって、あるいはそう思いながらもついそういう事態が起こってきておるということがあり得るのでございます。
 あるいはまた、御承知のとおり、土地改良事業というものは地元の労働力を使います。そういたしますと、一見ただのように見えるのでございますけれども、負担金をかけると同時に、その農業者を使って労働させるということになるわけでありますから、そういった出し入れの関係で、帳簿が不十分であるということになりますと、実際上は金を払っておりながら払っていないということに見える場合があります。そういうことがありました場合には、経理指導等を十分にいたしまして、会計検査院の検査の場合にも、そういう事態を十分御説明できるようにするということが一つの問題点でございますので、そういう点を尽くしまして、数年来実は努力いたしてまいったのございますけれども、どうしても御指摘の数がなかなか減らない。やはり相変わらず見て回っておるとこういう事態が起こっておるということを毎回実は私どもは御注意を受けておったわけであります。そこで検査報告にも御指摘のような数字があがってきておるわけでございます。そこで私どもといたしましては、もう幾らやっても問題は解決しない、しかしこれはあくまで政府の制度金融のたてまえ上、八割の限度率というものを守らなければいかぬ、そこで受託金融機関におまかせして借り入れ者を回っていただくことはもちろんだけれども、これは公庫自身が回ってみなければとてもたいへんだ、私どもの責任も遂行できないということでございますので、私どもはごく最近、昭和三十八年度でございますが、もともと検査役というのがあったのでございますが、検査部と機構を拡充いたしまして、今度は公庫がみずから地元へ行って、公庫の貸し付けを受けた方の帳簿を見せていただくことにしよう、そうして実際上限度が超過しておればその分を返していただくということにいたしますれば、これは全部ということは必ずしも申し上げられませんけれども、逐次その問題がいいほうに向かってきて、超過した場合には必ずその超過分を返していただくようにしていただけるだろうということで、昭和三十八年度から人員を強化し、予算もふやしまして、直接に現地に行って調査をするということを始めたわけでございます。もっともこれも公庫といたしまして初めてやったわけではないのでございますが、時々監事さんが回っていた場合におきましても、監事さんが貸し付け対象事業の借り入れ者のほうをお回りになっている場合もございますし、受託金融機関が回っていただく場合もあるわけでございますけれども、やはりその趣旨がはっきりいたしませんと、なお借り入れ者の側がとかくお返しをいただけない場合が多いのでありますから、やはり公庫自身が回って歩くことによって、事実を発見するとともに、借り入れ者の方々も、八割を超過したら必ず返していただくということを十分認識していただく、いやが上にも認識していただくということにしようということで、おそまきながら実はやっておるような次第でございます。ずいぶん長い間かかっておるのに、いまだに何にもしなかったというおしかり、まことに重々ごもっともでございます。私どもその点について安易に過ごしておったわけではございませんが、しかしいままでやっておった点が十分効果を発揮しないということでございましたので、この際検査部をつくりまして、直接貸し付け対象を調査いたしてまいるということにいたしまして、昭和三十八年度におきましても相当個所を調査いたしました。事実、ある程度限度超過の分を発見いたしまして、修正いたしておるようなこともございます。これを契機といたしまして、私どもは今後当検査部の人員なり予算なりをさらにふやしまして、検査院の御検査にあたりましても、こういう問題が今後起こることのないように努力をいたしていきたいと思っております。
 それからもう一点は特約条項の問題でございますが、これはもしも、返せばいいじゃないかということであれば、いままで不当に使っておったのは不都合じゃないかという問題がございますので、そういう場合にはむしろ、罰則といってはなんでございますけれども、少しよけいに金利をとったらどうか、こういう御意見が出ておったわけでございます。この点につきましても、十分私ども検討いたしまして、こういう例は少ないのでございますけれども、先般来いろいろお話の補助金適正化法の例もあるのでございますが、そういう場合も、私どものほうも八割限度を超過した場合とかあるいは目的外に使用した場合には、その限度超過分あるいは目的外に使用した金額につきましては、私どもがお貸しております金利以上に普通金利としての差額を追徴金としていただくことにしようということにいたしますれば、借り入れ者のほうにも、これを超過して黙っていればよけい金利がかかるということになりますので、そういうことによって一面から規則を守っていただくようにするということも考えておりまして、これはもうほとんど成案を得まして、できますればこの四月早々から実施をいたすということにいたしておるわけであります。
 そのほか経理の指導といたしましても、やはり土地改良区などが預金をいたす場合には、なるべく一つの金融機関に預けるようにしてもらいたい、方々の銀行なり金融機関に分けて預けてありますと、私どもが調べさせていただく場合に不自由でございますから、なるべくならば一つの金融機関に集めて預金をしていただく、そこまでやっていただくということにいたしますれば、私どもが調査に行った場合にも非常に便利であるということがございますし、いろいろ経理指導もいたしまして、万全を期したいと思っております。もっともこれによってすぐあしたからよくなるということはなかなかお約束はできませんけれども、これによって幾ぶんでもこの事態を改善し、さらに何年かたちますれば、おそらくそういう御指摘は絶対に受けることのないようにいたしたいというふうに考えているわけでございます、制度金融の長期、低利の貸し付けをいたすわれわれといたしましては、これは当然の義務でありまして、私どもいままでとかくいろいろの措置を講じながらも、なかなか効果的な措置を講じ得なかったことは、はなはだ恐縮でございますけれども、今回三十八年度から出発いたしましたこの制度を今後さらに拡充いたしまして努力をしてまいりたい、こう考えておる次第でございます。
○山田(長)委員 会計検査院当局に伺っておきます。補助金及び委託費等について、各省別にかなりの外郭団体があるわけですが、これらについてどの程度までお調べになれるものか、調べられる範囲、これをひとつお聞かせ願います。
○宇ノ沢会計検査院説明員 補助金、委託費をどの程度調べておるかということでございますが、私、全般的に補助金、委託費が各省各省にまたがっておりますので、仕事の繁閑といいますか、量によって、私のほうの検査の体制、人員、予算というような点でいろいろまちまちではあると思うのですが、農林省関係で申し上げますと、公共事業費の補助につきましては、大体件数で八%、金額で申し上げますと三〇%というようなことになっておりますし、それから委託費等についても、本省検査の際に、大口――これもまあ具体的に、では幾ら以上が大口かということをちょっと申し上げかねますが、大口のものについては必ず行ってみるということで、かなり検査の面で徹底しておるのじゃないかという、大ざっぱな観察でございますが、ただ全体的にどのくらいかと言われますと、ちょっと私、資料を持っておりませんので、申し上げかねます。
○山田(長)委員 先ほど農林大臣に私が質問したのをお聞きになっておると思うのですが、同じような仕事をやっておる団体がたくさんあるわけです。それと同時に、その団体の中であらゆる方面に首を突っこんでおりますものに対して、何百万、何千万という補助金が出ておるわけですが、しかもその事業がどんな進行をしておるのかということについて、この事業目録等を見た範囲においては、毎年同じようなことをしておるのじゃないか、毎年同じようなことを委託をしておるというのはちょっと変に思いますので、農林省関係については、会計検査院当局においてどの程度にやっておるかということに私は疑義を持つわけです。きょうは文部省の関係の方が来ておるとは思わないから、参考にまず一応伺いますが、ことしも新学期にあたって文部省で五千万も、あるいは一億も二億も補助金を出しているのです。そうすると今度は学校のほうは学校のほうで、たくさんの入学金だとかあるいは設備資金だとか、こういうばく大な金を取っておるのです。こういう点について、これは一つの事例を申し上げたのですが、文部省担当のときには文部省担当の方に聞きたいと思っておりますけれども、一体どの程度まで各学校に対して補助金を出す場合の調査をするのか、ちょうど農林省の場合も同じに考えて伺っているわけですけれども、同じような仕事を毎年やらしておるところへ、委託費として毎年何百万もの金が出ておるわけだが、その委託内容を会計検査院当局もお調べになっておるものと思うのです。いずれ二、三の事例をあげましてその調査内容についても伺いますけれども、この点はいいですね、どうですか。
○小沢会計検査院説明員 ただいま御指摘の委託費の問題でございますが、私どものほうといたしまして、まず第一に書面検査の上におきまして、関係団体に出しております委託費の内容については全部承知をいたしております。ただ、現実にいま先生方の御指摘になりました具体的な内容につきましては、一つ一つの現場について調査いたしませんと、あるいははっきりしない点も相当あるかと思います。それで、従来それでは現場調査まで委託費の分について十分やっておったかと言われますと、十分でなかった点もあるかと思います。今後は先生の御指摘もございまするので、十分御意見を尊重して検査をやっていきたいと思います。
○白浜委員長 参考人各位には、委員会の調査に御協力をいただきまして、まことにありがとうございました。
 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたます。
   午後一時五十分散会