第046回国会 商工委員会 第47号
昭和三十九年五月二十一日(木曜日)
    午前十時四十五分開議
 出席委員
   委員長 二階堂 進君
   理事 小川 平二君 理事 始関 伊平君
 理事 中川 俊思君 理事 早稻田柳右エ門君
   理事 板川 正吾君 理事 久保田 豊君
      内田 常雄君    浦野 幸男君
      遠藤 三郎君    小笠 公韶君
      小沢 辰男君    大石 八治君
      岡崎 英城君    海部 俊樹君
      神田  博君   小宮山重四郎君
      佐々木秀世君    田中 龍夫君
      中村 幸八君    野見山清造君
      長谷川四郎君    村上  勇君
      加賀田 進君    桜井 茂尚君
      島口重次郎君    田中 武夫君
      楯 兼次郎君    藤田 高敏君
      森  義視君   米内山義一郎君
      加藤  進君
 出席政府委員
        通商産業政務次
        官       田中 榮一君
        通商産業事務官
        (大臣官房長) 川出 千速君
        通商産業事務官
        (重工業局長) 森崎 久壽君
        中小企業庁長官 中野 正一君
 委員外の出席者
        参  考  人
        (前東京発動機
        株式会社会長富
        士電機製造株式
        会社社長)   金成 増彦君
        参  考  人
        (東京発動機株
        式会社社長)  平島 秀雄君
        参  考  人
        (富士電機製造
        株式会社取締
        役)      宍戸 福重君
        専  門  員 渡邊 一俊君
    ―――――――――――――
五月二十一日
 委員沢田政治君辞任につき、その補欠として田
 中武夫君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員田中武夫君辞任につき、その補欠として沢
 田政治君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 中小企業に関する件(企業倒産に関する問題)
○二階堂委員長 これより会議を開きます。
 中小企業に関する件について調査を進めます。
 本日は、企業倒産に関する問題について、参考人として前東京発動機株式会社会長、富士電機製造株式会社社長金成増彦君、東京発動機株式会社社長平島秀雄君、富士電機製造株式会社取締役宍戸福重君、以上三名が出席されております。
 参考人各位におかれましては御多用中のところ御出席をいただき、まことにありがたく存じます。
 なお、発言の際は、必ず委員長の許可を得てから発言をしてください。また参考人の方が委員に質疑することはできないことになっておりますので、御了承ください。
 政府並びに参考人に対する質疑の通告がありますので、順次これを許可いたします。森義視君。
○森(義)委員 本日、東発問題の参考人として金成富士電機社長と平島東発社長のお二方に御出席をいただいたわけですが、具体的な質問に入ります前に、私どものお二方に対する質問の基本的な態度を申し上げまして御協力をいただきたいと思うわけでございます。
 皆さんも御承知のように、国政を担当する最高責任者である池田総理は、高度経済成長政策のひずみを是正するために、中小企業や農業の振興に経済政策の重点を指向するということを、国会におきましてもまたあらゆる機会を通じて述べておられるわけですが、皮肉にも中小企業の倒産は続発をいたしまして、全く悲惨な状態にございます。私どもは、国政に参画する立場から、これ以上の中小企業の悲惨な倒産を許してはならない、何とかして政治上の施策を通じて、こういうことのないようにしなければならない、こういう立場に立っているわけです。そこで、たまたま今度の東発の会社更生法の適用申請に伴う下請中小企業の倒産が続発をした事件が起きたわけでございますが、そこで先般四月八日に東発の下請の代表の方々に来ていただくとともに、東発の労働組合の代表の方に御出席をいただきまして、いろいろと東発の倒産の真相をお尋ねを申し上げたわけです。その参考人として出席された方々の発言の内容あるいは経済雑誌や報道機関の報ずるところによりますと、今度の東発の倒産につきましては、問題点がずいぶんたくさんある。したがってぜひその最高の責任者である金成社長なり平島社長に、この委員会に御出席を願って、さらに真相を明らかにして、政治上の適切な施策を講じたい、こういう立場からお二方の御出席を願ったわけでございます。したがいまして、ここは裁判所でもございませんので、皆さん方をとっちめて糾明する、あるいは追及する、そういう立場で質問を申し上げるのではなくして、あくまでも倒産の真相を究明して、それに対する政府の適切なる施策を要請する、こういう立場で質問をいたしますので、どうか実情を正しく御答弁を願いたい、こういうふうに思うわけでございます。
 なお、つけ加えておきますが、私どもから参考人として御出席を要請しておらない富士電機の取締役の宍戸さんですか、この方がお見えになっておりますけれども、時間の関係もありまして、できるだけ最高責任者の方から責任ある答弁をいただきたいと思いますので、両社長にかわって答弁するということはひとつ差し控えていただきたいと思うわけです。そういうことをあらかじめ前提にいたしまして、ただいまから具体的な質問に入らせていただきたいと思います。
 そこで、まず最初に金成富士電機社長にお伺いをするわけでありますが、あなたが東発の役員として東発に関係されたのはいつごろですか。
○金成参考人 四、五年前と思うのでございますけれども、その期日のはっきりしたものをいま記憶にございませんので、あとから申し上げさせていただきます。
○森(義)委員 私どもの調査では、三十二年の十一月に取締役として東発に出向しておられるわけですが、それに間違いございませんか。
○金成参考人 間違いないと思います。
○森(義)委員 それでは、三十六年の三月に会長になられたことも間違いありませんか。
○金成参考人 間違いありません。
○森(義)委員 そうすると、今度の会社更生法の適用申請に至る直前の東発の経営陣を調べてみますと、もとの東発におられました曽根常務あるいは海上取締役、それから佐々木監査役、この三方を除いてはあなたが一番東発の問題については古いわけで、また最高責任者であるし、非常に詳しいと理解してよろしゅうございますか。
○金成参考人 詳しい一人だと思います。
○森(義)委員 詳しい一人だということでございますが、実は東発の前から残っておられる曽根さんなり海上さんなりは技術畑の方ですね。だから経営者としての内容に一番詳しいのは、早くから取締役として入り、会長として三年間おつとめになって、いわゆる十一名の役員の中では詳しい一人ではなくして一番詳しいはずであるわけですが、その点どうなんですか。もっと詳しい人がおられますか。
○金成参考人 詳しい一人だと申し上げましたのは、私は終始社外重役でございまして、常勤でございませんのでさように申し上げた次第でございますので、御了承いただきたいと思います。
○森(義)委員 先ほど申しましたように、一番古くから東発の役員として、しかも経営担当の最高責任者としておられますので、私どもは、東発問題については金成社長にお聞きすれば一番詳しくわかるのではないか、そういう立場に立って質問をしたいと思います。
 そこで、東発の経営陣は三十六年三月以降金成会長、平島社長その他七名の重役陣が入られました。古い明司社長以下十名が退陣されて、いわば東発は経営陣の首脳部がほとんど富士から出向した重役という形で占められたわけでありますが、おそらく、私はそういうふうに富士が東発に経営陣の総首脳を占めるような形で送るということについては、富士の役員会においていろいろと御協議なさったことと思うわけです。そこで、三十六年の三月に富士から東発に出向されることを決定した役員会において、どういうふうな決定をされ、どういう方針で皆さん方が東発の経営陣に加わるということになったのか、その事情、経緯をお聞きしたいと思うわけです。
○金成参考人 私が最初に取締役になったいきさつですが、この東発というのは戦争中から富士電機から重役が出ておりまして、富士電機から出ておりました小松という取締役が死亡いたしましたで、そのかわりとして三十二年に就任いたしのでございます。三十六年に富士電機から大勢出まして経営を引き受けるようなことになりましたのは、その前から、多分二年くらい引き続き不調を続けまして、いよいよ赤字決算をしなければならないというような状況になってきたのでございます。そこで、この経営を全然知らないところへ持っていけば変動が大きいから、富士電機で引き受けてくれということを長きにわたって交渉がございました。その結果として、三十六年の春に引き受けたような次第でございます。以上でございます。
○森(義)委員 私がお尋ねしておりますのは、富士電機から社長の金成さんが会長として、あるいは平島さんはその前年から社長として入っておられますが、その他いわゆる経営陣の主要スタッフと目される方々が八名も出かけていく。世間では、もう東発は富士電機のオートバイ部である、あるいは東発は富士電機のオートバイ会社である、こういうふうに言われるようなスタッフがおそろいになったわけでございますが、そういう決意をされるには、単に東発が赤字で困っているから引き受けてくれ、こういうことだけではきまらないのじゃないかと思うわけです。やはり役員会では将来の東発をどういうふうに運営していくかということを見通しを立てなければ、富士電機からそういう経営の責任を全面的に負わなければならないような重要スタッフを送り込むというようなことは、常識的には考えられないわけです。そこで私は先ほど、富士電機は三十六年三月に乗り出すについて役員会でどういう論議が行なわれて、どういう決意で東発に出向されたのか、こういうことをお伺いしたのですが、いま金成社長の御答弁ですと、明司社長からかねがねから東発の赤字について富士電機に援助してくれ、こういう申し出があったので、実はそういうことで行ったんだ、こういうことなんですが、その点をもう少し詳しく御説明をいただきたいと思うわけです。
○金成参考人 いま、明司社長からと言われましたけれども、私が申し上げたのは特に名前を申し上げませんでございました。明司社長を含めた東発の長老から頼まれたのでございます。
 そこで、どれだけの決意をもって入ったかということでございますが、その表現というか、どう説明したらいいか迷うのでございますが、とにかく非常に悪い情勢で、このままでほっておけば、もう経営が続かないと私は思うような状態でございました。そこで何とかして助けなければいけないという気持ちでございました。したがって、その決意というのをどういうふうに説明したらいいか、まあ銀行の了解を得たことはもちろんでございます。それからわれわれとしてはできるだけやる。したがって非常にこまかなことを申し上げて恐縮でございますが、たとえば重役会の弁当も、もうほんとうの質素なものでなければいけない。私は絶対に給料とか支給を受けてはいけない。それからすべてのものがこれにならわなければいけない。そうしてそれはただ気持ちを表現するだけでございますが、どうしてもこいつは困ったなという気持ちで、その当時を追懐するのでございます。
 以上、気持ちをおはかり願えるかどうかと思うのでございますが、お答え申します。
○森(義)委員 どうもかたくなっておられるようですので、もう少しやわらかくほぐして答弁していただきたいと思いますが、もちろん乗り出されるには、企業再建の重大な決意を持って乗り出されたと思うのですが、当時富士電機の役員会で、全役員満場一致の意見であったのですか。東発に首脳陣を送り込むということについて、金成さん自身は、企業再建の重大な決意を持って乗り込んだんだ、こういうふうにおっしゃっておられますが、当時富士電機の役員会では、かなり東発の前途に対して暗い観測を持っておられる方がおられて、反対の意見も相当あったかに伺っておるわけでございますが、役員会では全員一致で、東発に乗り込んでひとつ再建しようということになったのか、この点が一点。それから再建の見通しについて、金成社長は自分が会長を引き受ける以上は、やはり見通しがなければならないと思うのですが、どういうふうに見通しておられたか、この点第二点として金成社長の決意の裏側の考え方をお聞かせ願いたい、こういうふうに思います。
○金成参考人 東発の乗り出しというその問題で、富士電機の中に異論があったということは毛頭ないとお答え申し上げます。ただ前途いいというふりに考えて出たのではございませんで、なかなか困難なことだ、そこで先ほど申し上げたように、そのときの気持ちを呼び起こして申し上げたわけでございまして、決していいというふうに考えたのではないのでございます。しかし努力してできないことはないだろう、こういうことは考えたのでございます。以上でございます。
○森(義)委員 それではその点についてそれ以上追及するのは差し控えまして、三十六年三月に東発に富士電機が乗り出された当時は、富士電機から東発に対する貸し付け金はたしか二億五千万円くらいだったと思うのですが、その後会長として、再建の決意に燃えてやれば必ずできるという、いま御説明になりましたような決意と見通しに立って入られてからずっと見てみますと、毎年どんどん、どんどん貸し付け金がふえていっている。昨年の九月段階では二十二億五千四百万円になっております。こういうふうに当初再建可能であるという決意で、自信満々で入っていかれた金成さんが、そのあくる年からどんどんと富士電機から貸し付け金の援助をもらわなくちゃならないという形になったわけでございますが、その見通しについて最初からあやまちがあったといまお感じになっておられるかどうか。あるいはその後において何か他の要件があってこういう事志と違う状態に陥った、こういうふうにお考えになっておられるのか、その点どちらか、ひとつお聞かせ願いたいと思います。
 もう一回申し上げますが、当初の考え方に甘さがあった、あるいはあやまちがあったとお考えになっておられるのか。あるいはその後に新たな予期しない事態が起きて、それでこういう結果になったというふうにお考えになっておるか、その点お聞かせ願いたい。
○金成参考人 いまから顧みて甘さがあったか、甘さがあったように思うのでございます。その一番大きな甘さは、客観情勢の判断においてあやまちがあったと思うのでございます。顧みて業界がどんなふうであったかと言うと、その三年間に同業は、くろがね、目黒、宮田自転車がオートバイをやめる、新明和がオートバイをやめる、山口自転車がオートバイ関係でだめになったというようなことでございまして、業界が非常に激しい競争場裏に立ちまして、優劣がついたということの結果がそれを証明するものだと思うのでありまして、いま御質問の甘さがあったかどうかということに対しては、見通しが悪かったというふうに答えるべきかと思うのでございます。
○森(義)委員 そこであなたが会長になられて、重役陣が全部富士電機の出向役員で占められて、その再建の計画についてどういう計画を立てられたか。たとえば東発の現況はどういうところに欠陥があるということについては、技術面において、販売面において、あるいは融資の面において、いろいろとその会社がそういう事態に陥った欠陥があると思うのです。そういうものをどういうふうに解決していくという見通しがなければ、ただ単にやればやれるだろうという簡単な決意では、それは富士電機ともあろうものが重役を送るとは思わないわけです。どういうところに東発の最大の欠点があったとお考えになるのか。その欠点について、どういうふうにすればそれを克服し、解決できるとお考えになっておられたのか。その点についてお聞かせ願いたい。
○金成参考人 私の気持ちでは、私は一週間に一時間か二時間の勤務でございますが、全力を尽くした、こう考えるしかないように思うのでございます。どういう点、こういう点と言われると、それはいろいろあるのでございますが、技術の強化と販売の強化というようなことを旗じるしにしてやったのでございますけれども、販売の競争に先ほど申し上げたように優劣がついてしまう。技術の面でやはり大きなところが膨大組織で開発力を持ってきますと、経済の原則みたいなものがおのずからあるなあということをいま追憶しておるような次第でございまして、みんながほんとに全力を尽くした結果であるなというふうに、いまは考えておる次第でございます。
○森(義)委員 私どもはできるだけ真相を正しく承知をいたしたいと思いますので、いろいろと御質問申し上げておるわけですが、どうも全力を尽くしたというような抽象的な表現で、理由はいろいろあります。販売面、技術面、こういうふうな、非常に端的であるといえば端的であるのですが、真相を詳しく知りたいという私どもの立場から申し上げますならば、そういう抽象的な表現ではちょっと真相をつかみにくいわけであります。実は富士のほうから出向されました重役の方々の経歴を見てみますと、ほとんど労務関係の重役の出身者が多いように思うわけです。いまも社長が申されましたように、技術面と販売面に大きな欠陥があった。そこで販売面と技術面のそれを克服するためにあの重役を送り込まれた中で、どういう方がそういう面のエキスパートであり、担当者であったのか。経過を見てみますと、何か東発のそういう苦境におちいった原因は労務管理に甘さがあったというふうなことに着眼をして、そういう関係の重役だけを送り込まれたような感じを受けるわけですが、その点、ひとつ金成社長のほうから、いま販売面、技術面において克服しなければならない点があった、そういう点についてどういうスタッフを重役陣の中に送り込み、担当されたのか。私どもがいま考えておりますような重役陣の経歴を見ると、ほとんど労務担当の方が多い。社長の平島さんにいたしましても、富士電機の労務部次長である。こういう方々で、何か労務対策に東発のそういう苦境に立った原因があるようなことを克服するようなたてまえで乗り込んでいかれたようなにおいがするわけです。その点をひとつ御説明をいただきたいと思うわけです。
○金成参考人 富士電機から出た重役が、いま私が申し上げた面に力が入るような態勢でなかったのではないかとの御質問でございますが、東発の組織を申し上げますと、社長と三人の常務がおります。で、営業面に力を入れたかという御質問、三人の常務取締役のうちに、一人は瀬戸と申しまして、販売の責任者、これは富士電機として一番馬力のある営業所長をはずして、年配からいってもいいということで送り込まれた人でございます。技術面については、あすこにエンジン技術というのがあるのでございますが、生産技術、量産の仕事をする者が足りない。そこでその関係の常務取締役を富士電機から出したのでございまして、中原と申すものでございます。
 もう一人の常務取締役は純粋技術を担当した海上、これはその前からいた重役でございますが、その人に信頼して技術研究所に力を入れてもらう、そのいう体制でございまして、社長に三人の常務取締役が経営の中核。その構成は以上のとおりでございます。
○森(義)委員 なるほど常務の瀬戸さんは販売のエキスパートである。あとで御質問いたしますが、富士電機の各系列会社に倒産寸前にオートバイ等を売りつけにくいような、そういう販売技術は持っておられるようですが、販売の問題につきまして、今日までの東発の製品の出荷状況は、代理店と富士電機系列の会社との比率は二対八、いわゆる代理店販売が二、富士電機系列が八、こういうふうに承っておるわけですが、間違いございませんか。
○金成参考人 その数字になるとはっきりお答えでもません。たぶんはそんなものだろうかと思います。
○森(義)委員 そうしますと、東発の製品のほとんどは富士電機系列の会社に納めておる。先ほど市場競争が非常に激しくなってきた、こういう中で東発が非常に苦境に立たされた、私が会長になってから三年間の間に……、そう先ほどおっしゃったわけですが、代理店及り扱いは二〇%なんですね。その数字はわからないですか。その数字は平島社長さんはわかりますか。代理店取り扱いと富士系列の会社に対する出荷の比率です。
○平島参考人 お答えいたします。富士系列に対する販売量というのは非常に少ないものでございます。品物にもよりますが、大体オートバイで考えますと、大半が特約店経由の販売と、それからあと直売組織でやりますが、官公衛関係の直売、それからあと商社あるいは直にやります輸出関係でございまして、これがほとんど大半でございます。富士系列に対する売り上げは、富士電機のほうでいろいろ富士電機の特約店関係で商売用に使うために毎年千台ないし千五百台くらい買ってもらっております。それからその関係会社にも、販売を上げるために特に頼みまして、その都度買ってもらっております。したがって、全体の比率でいいますと、富士系列への売り上げは非常に少ないものでございます。
○森(義)委員 あとでもう少しその問題についてお尋ねしたいと思いますが、私どもの資料では、もう少し富士電機系列の会社に大多数が売り込まれている、こういうふうな資料をいただいておるわけですが、あるいは間違っておるかもわかりませんのでそこで富士電機と東発との関係についていろいろな角度からお尋ねをしたいわけでございますが、先ほど、富士電機から金成社長以下十一名の重役の中で八名まで重役陣を送られ、しかも富士電機の会長の和田さんがみずから監査役として出向しておられる。こういう状態では、まさに東発というものは、その経営スタッフにおいては富士電機が押さえておった、こういうふうに考えていいのではないかと思います。
 そこで、株の問題についてちょっとお尋ねをしたいと思うわけでありますが、私どもの資料によりますと、二十九年の九月に八万八千株、富士電機が東発の株を持っておられたわけですが、それが毎年どんどんふえていって、三十六年の三月、いわゆる富士電機が東発に実質上の乗り込みをやられた当時においては二百七十七万八千株、約三〇%に近い株を有しておられた。それがちょうどこの倒産の寸前の三十八年の九月時点では五百十九万四千株、いわゆる東発の株の五一%を富士電機が所有しておられたということに私どもの調査の資料ではなっておるのですが、これは間違いございませんか。
○金成参考人 間違いないと思います。
○森(義)委員 それでは次に債権のほうなんですが、富士電機が東発に貸し付けの金額は、私どもの調査によりますと、三十五年の九月にはゼロであった。ところが三十六年の三月に二億五千万、三十六年の九月には八億二千万、三十七年の三月には十二億六千万、三十七年の九月には十四億五千万、端数は切り捨ててありますが、三十八年の三月には十八億、三十八年の九月には二十二億五千万、これだけの債権を保有しておられるわけですが、富士が東発に対して貸し付けておられるわけですが、これは間違いありませんか。
○金成参考人 間違いないように思いますけれども、あとでもう一度申し上げます。それは大勢において間違いないと思います。
○森(義)委員 私がいま申し上げました数字は若干端数を切り捨てたりしておりますので、いま金成社長の御答弁によると、大体間違いないだろう。そうすると、経営のスタッフがほとんど富士電機の出向重役によって占められ、株の五〇%を富士が持っている。債権も富士が最高二十二億五千万、この倒産寸前には約三十億になった、こういうふうに承っておりますが、さらに私どもの資料では、東発の製品の大部分が富士系列に売り込まれている。こういうふうな状態をながめてみますと、文字どおり東発は富士電機のオートバイ部である、こういうふうに世間で言われていることばを全く裏書きしておる、こういうふうに思うのですが、そういうふうな理解で御了解いただけますか。
○金成参考人 ただいまおっしゃった最後の点、製品の大部分は特約点を通して一般市場で売っておる、富士電機のほうで買い取っているのはほんのわずかである、その点は平島社長の御回答を正しいものと御解釈いただきたいと思います。そのほかの点は大体いまおっしゃった形が正しい、そういう数字になっておると思います。
○森(義)委員 それでは私の確認をもう一回しておきますが、東発は文字どおり富士電機の自動車部である、こういう世間のうわさを裏書きする状態にあった、こういうことを社長は確認していただいたわけでございますね。
○金成参考人 そのニュアンスでございますけれども、富士電機は電気の機械だけをつくるということを大体本職としてまいりました。それに対してオートバイ部を持つというような気持ではなかった。そういう気持ちの問題でございますけれども、そういう気持ちではなかった。これは行きがかりと戦争中からの問題でございます。戦争中に、飛行機に乗り出すとすればどうしてもああいうものがほしいのだなというようなことで、富士電機は大株主になって、それから途中でその株を放しました。しかし、重役はずっと引き続きおりまして、それがまた、非常に苦況に立ったときに、先ほど申し上げたような関係でつながっておる。戦争中のころはやはりああいう方面になければならぬという気持ちがあったのでございましたけれども、その後オートバイを富士電機でほんとうにやろうという空気ではなく、いきさつはむしろさきに申し上げたようないきさつでございましたので、ニュアンスというか、精神的な面での解釈がちょっと私と違うような感じがするのでございます。
○森(義)委員 私も、富士電機がオートバイ部を設けたということは言っていないわけです。そこで、先ほどのいろいろの諸条件を案ずると、世間でうわさされているような、東発は富士電機のオートバイ部であるというようなうわさを裏づけをする状態にあった、こういうことを申し上げたのであって、ニュアンスとしては、理解のしかたに若干食い違いがあるようでありますが、これはそう大きな違いはないのではないか。
 それで、富士電機から東発に貸し付けておられる二十二億五千万、これは昨年の九月の段階ですが、この内容について、どういう性格のものなのか、あるいは貸し付けに対する金利はどういうふうになっているのか、こういうことについてお伺いをしたいと思います。と申しますのは、東発に対する富士電機からの売り掛け金が回収できないので、いわゆる貸し付け勘定にしておる、こういう形のものも含まれておるように承っているわけですが、それに間違いないか。どういう内容になつているのか、お聞かせ願いたい。
○金成参考人 はっきりした内訳の数字というものは、ここで申し上げるのに困難なのでございます。そこで概略的なことを申し上げますと、引き受けたときにはもう非常に金がなくて困ったときでございます。それを正常な形に整えるために、初めの一年間ぐらいは金は必要としたのでございます。それからいろいろな点を整備いたしまして、そうして一年引き続いてやった去年の夏は黒字になって、これならという情勢が一時出たように思うのでございます。しかし、最初に申し上げたように、業界が非常に競争がきびしくて、客観情勢が同業で非常に行き詰まった。全く行き詰まって、そういう情勢下に、もう精根尽きたということに尽きる、これが私のいま感じているところでございます。
○森(義)委員 私は富士電機から東発に貸しておる貸付け金の金利を取っておるのかどうかということを聞いておるのですが、それの答弁がない。性格については、その中でどれだけ売り掛け金の回収が不能で貸し付け勘定にしたか数字はわからないということですが、これはあとで平島社長、御存じでしたら御答弁願いたいと思います。
 そこでいま金成社長から、富士電機が引き受けた三十六年三月時点ではものすごい金詰まりで困っておったということで最初の二億五千万の貸し付けを行なった、こういうことなんですが、経済雑誌の報ずるところによりますと、三十六年三月退職をされました明司社長以下十名の役員に対して二億五千万の退職金を支払っておるということでありますが、その事実はございませんか。
○金成参考人 事実は絶対にございません。五億の会社でございますので、退職金が二億五千万出るというようなことは考えられることでございません。ことに私が最初に申し上げたように、私は旅費ももらわなければ、もちろん給料ももらったこともありません。われわれが集まる弁当というものは、ほんとうに水を飲んでパンをかじるというような形のものでございましたので、その間の消息を御認識いただければ御了解いただけるものと思います。絶対にそういうことはございません。また、金利は、その情勢が引き続き悪くて一回も取れたことがない。それから富士電機でつくったものを向こうへ供給したのでございますけれども、それの代金が一回も取れなかった、したがって、三年間、先ほど申し上げたように精根尽きたという形が一番当たっているのでございまして、その結果として供給したものの代金も取れない、貸し金に振りかえるしかない、それから貸した金の金利も取れない、結局整理のためにあるときは貸し金に振りかえるというようなしかたをしたということです。
○森(義)委員 私も、三十六年三月段階で東発が金詰まりの状態で富士電機にお願いをして金を借りなければならないような状態の中で、明司社長以下十名に退職金が支払われるというようなことは直接的にはなかろうと思います。しかし、富士電機あるいは東発という形で退職金が支払われたのではなくて、ほかから支払われたというようなことはお聞きになっておりませんか。
 それからもう一つ、いま富士から東発に貸し付けておる金は、金利が取れるような状態になかったので全然取っておらないということでございましたが、帳簿上の処理はどうしておられますか。金を貸して金利を取らなかったのは背任行為になりますので、帳簿上の処理はどういうふうにしておられますか。
○金成参考人 それはちゃんと金利を請求していわゆる債権債務の形に両者協議の上なったわけでございまして、ただ向こうから金を引き上げることができなかった。貸すということに一これは権利金でございまして富士電機としては背任とかそういう処置にはならない。すっきりした経理の立場でもって処理されたのであります。
○森(義)委員 実際問題として三十六年三月段階で東発に貸した金の金利をもらうというようなことはできなかっただろうとは思いますけれども、その後の経過を聞いてみますと、大体月に二千万近く金利を富士電機が吸い上げておる、こういうようにその後の経過の中で承っておるわけですが、そういうこともございませんか。金利は一切債権債務の形で帳簿上の処理だけで実際は富士電機のほうで全然吸い上げておられませんか。
○金成参考人 私の記憶で、こまかいことはわかりませんが、大局的な申し上げ方をすれば先に申し上げたとおりでございます。
 なお、退職役員に対してどこか別なところから出たことがあるかというお尋ねでございましたけれども、そんなことは毛頭ございません。どこからもございません。
○森(義)委員 それでは富士電機から東発に対する貸し付け金の担保設定はどういうふうにしておられますか。二十二億五千万の貸し付け金を無担保で貸しておられますか。
○金成参考人 先ほど御指摘のように、私どもも株式会社として経営の責任があるので、全然無担保で出すわけにもいきませんので、一部のものは担保をとる処置をとられたのでございますが、その担保処置をとったのは全体に対する割合は少ないのでございます。しかし、あまりこまかくなると、私もちょっといま記憶だけで申し上げることはできません。しかし、いま概略だけ感じからいって六、七割のものは無担保というものではないかと思うのでございますが、もし違ったときにはあとで御訂正申し上げます。
○森(義)委員 その点平島社長御存じでしたらお答え願いたいと思います。
○平島参考人 担保の点でございますが、借り入れ金のほうは一部財団の第五順位に載っておるものはございますが、大半は無担保の形になっております。
○森(義)委員 そこで、時間の関係もございまして、要点に入る前段にちょっと手間どったわけでございますが、先ほどからの経過をずっとお聞きいたしておりますと、金成社長も卒直にお認めになっておられますように、今度の東発の倒産については、富士電機に大きな責任がある、こういうふうにおっしゃっておられるわけですが、どういうふうな責任をお感じになっておられますか。責任と申しましてもいろいろあると思うのです。法的な責任から道義的な責任、実質的な責任、形式的な責任とある。法的な責任は裁判所できまることなんですが、あとの道義的な責任なり実質的な責任――形式的な責任というのはこの場合は問題にならないと思うのですが、今度の東発の倒産について富士電機としてどういうふうにお考えになっておられるのか。金成さんは現在富士電機の社長をしておられるわけですね。
○金成参考人 富士電機としましてもできるだけのことをしたというあとでのこの情勢でございますので、非常に苦慮しておる次第でございます。そういってもいろいな問題が現実に出ておりますので、それに対処しなければならないということからして、いろいろ苦しい富士電機を――やはり先ほどからお話がございましたように、富士電機に対する背任行為というような問題が、一つはそれになるようなことがあっては、かえって混乱いたしますので、そういう義務がございますし、また一つには、いまの世間の常識というか、そういうものがあると思って苦慮しておる次第でございます。
○森(義)委員 私は、道義的責任と実質的な責任と両面があると思うわけです。下請会社の方々が、東発は最近ちょっとあぶないということを聞きながらも、富士電機がバックにいるということで富士電機を信頼をして、そして会社側に長期にわたって忠勤を励んでこられたわけです。そういう方々が、何の前ぶれもなく、何の相談もなく、突如として会社更生法の適用申請をされ、手を上げられたということでばたばたと倒産をしておられるわけですが、そういう方々に対して、ずいぶん富士電機の看板を信頼をして、長期にわたって忠勤を励んでこられた方々に対する道義的責任というのはまずあると思うのです。少なくとも私は、事業をやる方は、法的責任やあるいは実質的な責任よりも、道義的責任がより以上大切ではないかと思うわけです。今日国際市場において華僑がああいう発展ぶりをしておるという最大の理由は、信義に厚い道義的な人間対人間のつき合いにあるといわれているわけです。少なくとも事業をやる方にとっては、法律とかそういう冷たいことじゃなくて、道義的責任が最高の責任でなくてはならない、こういう観点を持っておるわけでございますが、少なくとも今度の東発の倒産に対して、富士電機は最高の道義的責任をとるケースである、こういうふうに考えます。
 それから実質的な責任でございますが、これは先ほどから繰り返して申し上げておりますように、全く甘い観察で、富士電機は重役陣を送り、いわゆる経営陣の総責任を負っておられた方々が、こういう形の倒産に追い込んだというのは、これは当然実質上の責任を経営者としてとらなければならない、こういうふうに考えるわけです。そこでそのような道義的責任と実質的な責任を社長がとる前提として、まず腹がまえがあるのかどうか。先ほどは、いろいろな問題があって、会社更生法の適用申請をしておる段階で、背任行為に問われるようなことがあっても困るから、こういうようなことで去る十五日に富士電機からの無担保債権者に対する今度の東発問題に対する提案が行なわれておりますけれども、ああいうことで道義的あるいは具体的責任を果たされたとお考えなんでしょうか、この点についてもう一度明快な道義的、具体的責任をとる腹がまえがある、その内容はあれだ、こういうことなのか、その辺を御答弁を願いたいと思う。
○金成参考人 今日のこのような段階にございまして、一つには富士電機のほう、重電機業界が非常に悪い、そういう情勢下におきまして、どうもいまお話しの案が私どものやり得る最高限度だ、こう考えておる次第でございます。
 なお、いま申請しております更生会社手続を少しでも早く認可をもらって、そしてあの仕事に従事する人たちが職を失わないようにしてやるということも一つの責任だなと考えて努力しておる次第でございます。
○森(義)委員 そうしますと、道義的、具体的な責任は、この前に回答いたしました提案と、それからできるだけ早く更生開始決定をいただいて、会社を再建する、この二つでとりたい、こういう趣旨と了解してよろしゅうごさいますね、――そこでこの前、五月の十五日に無担保債権者各位に対する富士電機の提案――誤解があってはいけませんので、要点だけちょっとお尋ねするわけでありますが、その提案によりますと、いわゆる東発に対する依存度に応じて二〇%から最低一〇%までの融資の保証を富士電機がやる、こういう言い方だと思うのですが、そういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○金成参考人 さようでございます。
○森(義)委員 そこで、いまあなた方の責任で下請の中小企業がどんどんと倒産をしていっているわけですが、その実情について東発の会長をしておられた金成さん、あるいは社長をしておられた平島さんは現在どのように把握しておられますか。
○平島参考人 倒産につきましては、現在私のわかっておる範囲では、取引先で約七件ぐらい倒産しております。
○森(義)委員 七件ぐらい倒産しておる、そういうふうに把握しておられるわけですか。もう少し――あなた方が今日まで長期にわたって、いわば富士電機の看板で引きずってこられた、忠勤を励んでこられた中小企業の方々が、今日の時点でどういう段階にあるかということについては、誠意を持って調査をしていただきたいと思うわけです。私どもの掌握しております範囲内では、倒産したのがすでに六十数件に達している。ただこれを表に出すことによっていろいろと取引の関係があるので、倒産しましたという形で表に出すことをはばかっておられる面があると思うのですが、さらにそれが数がふえつつあるわけなのです。いまのような、この影響を受けて倒産をしたのは七件くらいだ、こういう犠牲者に対する認識のしかたに、これから質問する問題の重点があると思うわけです。それはどういう調査をされましたか。
○平島参考人 ただいま私のほうの資材の担当者がこういうことでいろいろ御連絡を受けておりますので、そのほうから私が聞いておる数字でございます。
○森(義)委員 それでは実際に取引をしておった下請の各中小企業を親切に御調査をされたあれはないわけですね。資材の取引しておった人からの情報だ、こういう程度ですね。あなた方の経営上の不手ぎわからこのような迷惑をかげながら、そういう認識でおられるために道義的責任がああいう形になってあらわれてくるわけです。全く見殺してしまうというふうな、いわゆる八〇%以上の依存者に対しては二〇%、五〇から八〇までは一五%、五〇以下は一〇%の融資の保証をする、そういうあれが出てくるわけです。あなた方は自分で責任を感じておられないと思う。先ほどから金成社長は非常にかたくなって、むしろお気の毒のような神妙な顔をして御答弁をしておられますけれども、ほんとうに具体的に責任を感じておられるならば、そういうゼスチュアでなくして、千五十五社に及ぶ膨大な、皆さん方の会社に協力してきた方々の行くえというものをもっと親切に、もっと詳しく調査をし、それに対する更生の方法について御相談に乗ってあげるという心がなければ、道義的責任をとったことにならないと私は思うのですが、どうですか。
○平島参考人 今回の東発の更生手続の申し立てに関連しまして各方面に非常に御迷惑をかけておることについては、私としてほんとうに責任を感じておるわけでございます。ただいま申し上げましたことにつきましても、なお私どもとしては十分調査を進めていきたいと考えております。
○森(義)委員 会社側のとっておられる犠牲者に対するいろいろな施策なりあるいは調査なりについて、私はきわめて遺憾とするものでございますが、質問を急ぎますので、その点についてはもっとほんとうに真剣な立場で取り組んでいただきたいということをお願いしておきたいわけであります。
 そこで具体的な二月二十四日の、二億八千万円の不渡りを出して会社更生法の適用申請を出された問題の焦点の前後の状況をお伺いしたいと思うわけでありますが、会社更生法の適用申請をすると決定されたのは、どういう機関でいつ行なわれましたか。
○平島参考人 お答え申し上げます。
 東発の経営につきまして、昨年の秋口から特に売り上げが予定より落ちまして、そのために資金的にも非常に逼迫してまいったわけでございます。したがって、何とかして東発をやり抜いていかなければいけないという決意のもとに徹底した再建策を講じていきたい、こう考えまして、一月から銀行その他関係筋といろいろ相談をしておったわけでございます。それで一月、二月と引き続きやってまいりましたが、二月の二十日ごろに至りまして、どうしても新規の貸し出しというものが話がまとまりませんで、やむを得ず更生の手続をとらざるを得ないということを決意したわけでございます。
○森(義)委員 私は、会社更生法の適用申請をするという決意をされたのは、どういう機関でいつやられたのかということを聞いているわけです。いまの説明によりますと、昨年秋ごろから売り上げがどんどん落ちていった、そこでことしの一月ごろから銀行並びに関係筋と融資の問題について話し合ったけれども、二月の段階に入って融資の見通しがつかないでついにした、こういう御説明ですが、いつどういう機関でそういう決定をされたのか、はっきりと言っていただきたい。
○平島参考人 どうしてもやむを得ず更生開始の申し立てをするような状態に入らざるを得ないだろうということは、二十日前後に役員間で話はしておったわけでございます。それで正式には、二月の二十四日の朝役員会を緊急に開きまして、そこで役員会として決議をいたしたわけでございます。
○森(義)委員 正式に決議されたのは二十四日朝ですか。二月二十八日の北区公会堂における無担保債権者との会議の中で、二月十八日に東発全重役出席のもとに取締役会を開催して、会社更生法適用の申請について全員異議なく賛成議決した、こういう御説明をしておられるわですが、それは間違いですか。
○平島参考人 二月十八日というのは、私北区で申し上げたかもしれませんが、私はっきり覚えてないのでございますが、十八日にはそういうことはございません。
○森(義)委員 二月二十八日の北区公会堂には平島社長以下全重役が出席しておられるのです。そこでそういうことを言われた覚えはないとおっしゃるのですか。それではお伺いしますが、二十四日の朝に決定をした、そして直ちに裁判所へ更生開始決定の申請書を出されたわけですが、書類がそんなに簡単にできるのですか。そういう点ひとつ正直に、私は冒頭に申し上げましたとおり、ここは裁判所でないのだから、私はあなたたちを処罰しようと思っておるのではないのです。真相を究明して、政治的な適切な施策を講じたいと思っておるのですから、ひとつ正直にお答えを願いたいと思うわけです。
 その点ぜひお答えを願いたいのと、それからもう一つ、秋から売り上げが非常に減ってきた、そこで何とかしなくてはならないということで、一月段階から銀行、関係筋と相談をされたという先ほどの御答弁でございましたが、関係筋とはどういうことなんですか。皆さん方の会社に長期にわたって直接納入しておられた下請企業の方々は、そういう相談には全然応じておられないというよりも、聞かされておらないようでございます。また皆さん方が使っておられる東発の千二百名の労働者は、二月十八日の段階でどうもあやしいというので会社の実情を聞かしてほしいという団交を申し入れたところが、会社の実情の説明については二十八日まで待ってほしい、こういうふうに直接会社を盛り立ててきた下請の中小企業はもちろん、自分の会社で働いておる労働者には何らの御相談をしておられないわけですが、それで関係筋というのはどういう方面と御相談をされたのですか。この二点についてまずお答え願いたいと思います。
○平島参考人 お答え申し上げます。
 二月二十四日の朝の役員会できめまして、当日申し立て書を裁判所に出したということは事実でございまして、それには先ほど私が申し上げましたように、役員間にもいろいろ銀行折衝の状況もよく話してございましたし、なかなかだんだん困難であるということは、すでに一月の末からそういう状況が出てまいりました。それで歴史のある東発を何とか残す方法はないかということで見ますと、どうしても会社更生法という方法をとることしかないのじゃないかということでございまして、それも実際は私どもとしては二十日ごろからやむを得ず書類の準備だけは進めたわけでございます。
 それから第二点のことでございますが、関係筋という私の言い方が悪かったと思うのでございますが、いろいろ資金的な問題で富士電機のほうから絶えず資金の融資を仰いでおりましたので、その問題もやはり金の問題になります。それで主としては富士銀行、協和銀行、それと金ということで富士電機のほうと相談したわけでございます。したがって、その間その他のところには相談をかけておりません。
○森(義)委員 あなたはそれで正しいと思っておられるのですか。更生開始決定の手続を裁判所にしながら、そこまで協力してきた労働者やあるいは下請の企業の方々と何の相談もなくほんとうにやれるとお考えになっておられるのですか。この間参考人として出席をいただきました無担保債権者の代表の方々は、御相談を持ちかけられたら、私どもとしては手形の決済期を引き延ばすなりあるいは債権の一部をたな上げするなり、長い間納入してきた東発のことでございますので、どんな苦労をしてでも今日の東発の事態を招かないために努力を惜しまないものでございます――にもかかわらず、富士電機が親会社だからまかしておけという大なたをふるって、中小企業の下請の皆さん方には、売り上げが秋から下がっておるというのに、昨年の十二月からこの一月にかけて、いままでの倍の発注をしておられるわけであります。そういう態度でほんとうに会社更生の開始の申請をする心がまえとして正しいとお考えになっておられるのかどうか、私どもはたいへん疑問に思うわけであります。あなたは二十四日の役員会で、朝議決して、直ちにその日に書類の申請をした、書類は二十日ころから準備しておったのだというふうにおっしゃっておられます。いずれこの問題については法的に明らかになるだろうと思いますけれども、そういう背任やあるいは計画倒産だと世間でうわさされているような言質をとられたくないということで、無理して実情を糊塗して説明しておられると思うのですが、どうかここでは正しい実情を私どもにお聞かせ願って、私どもも国の政策の力を通じ、政治の力を通じて解決に協力しようと申し上げておるのですから、ひとつざっくばらんに正直な御答弁をいただきたいと思うわけであります。
○平島参考人 お答え申し上げます。
 あの当時東発の協力会の方からも非常に熱心なお話がございまして、実は債権者の説明会も、夜でございますが、何十人か集まりまして、何とかして自分たちでこの月の指定決済の分は何割でも出すからひとつ越そうじゃないかということばがあったわけでございます。これに対しては、私も東発の社長としましてほんとうに感激したわけでございます。しかしながら、これは一時で済むものではございませんので、実は銀行のほうに頼んでおりました話は、長期焦げつきの資金約九億円のたな上げを考え、それから再建の計画をやるための資金といたしまして、九月までだけ考えましても、約七億八千万円の資金が必要であったわけでございます。それでかりに二月に一時その月を越しましても、なかなか七月、八月まで続くということはできないという実情でございました。それから月末になりまして、万一不渡り事故になって混乱状態に入った場合には、非常に大きい目で見まして、全部の債権者の方にかえって不公平な結果が生ずるということがあってはいけないという観点から、更生申し立てに私として踏み切ったわけでございます。
○森(義)委員 いろいろと言いにくいことがあるから、だいぶごまかしておられるように思うわけでありますが、もう少し聞いておきたいと思います。
 実は富士電機の常務で、経理担当の伊澤さんの発言がある経済雑誌に載っておるわけですが、それを見ますと、昨年の十二月段階で、富士は東発に対する融資をやめるべきだった、ところが年末に不渡りを東発が出したのでは、年の瀬を越すというのに暗い気持ちになったらいかぬというので二月を待ったのだ。だからそういう発言がもし事実とするならば、今度の東発の倒産の問題は、すでに昨年の十二月段階ではっきりとしておったのじゃないか、こういうふうに私どもは考えるわけです。そういう事実を伊澤さんの発言として報じておるわけですが、これをどういうふうにお考えになられますか、このことが一つ。それから先ほどの話に戻りまして、先ほどの御説明では昨年の秋以来売り上げが急激に減っていった、何とかしなければならないということで、一月段階で銀行や関係筋と話し合ったということでございますが、昨年の十一月からことしの一月にかけて、下請会社に、売れ行きが片方で減っておるといいながらばく大な発注をしておられるのですが、これはどういうことなんですか。私どもの調査によりますと、三十三社の調査しかできませんでしたが、昨年三十八年の一月にこの三十三社におたくのほうから発注された金額は八百九十三万一千円です。ところがことしの一月には二千二百二十万六千円という実に三倍近い発注をしておられるわけです。これが十二月にはもっと大きい二千七百九十四万八千円、十一月には一千五百八十八万二千円、こういう十一、十二、一にわたって、昨年の同期に比べますと三倍に近い発注をしておられるわけです。しかも承るところによりますと、二十二日の日に、会社更生開始の手続をする二日前にこういう下請の方々に対して納品の督促をしておられる、こういう事実が私どもの調査で明るみに出ておるわけでありますが、そのことについてどういうふうに説明をされますか。これは金成会長、平島社長、両方どちらでもけっこうですが、できればお二方に御説明をいただきたいと思うわけです。
○平島参考人 お答え申し上げます。
 第一点の伊澤常務のことばでございますが、これは私じかに聞いたことでないので何とも申し上げられないのでございますが、実は毎月の借り入れその他については伊澤常務が窓口になっておりまして、いろいろやっておったわけでございます。引き続いての不足金でございますので、この点については毎回いろいろ慎重に話し合っておるわけでございます。したがって十二月だからどうというようなことではなく全体の感じからじゃないかと思います。実際は先ほど申し上げました――したがってそういうようなことは一切ございません。私どもとしては一月から鋭意銀行に折衝しておるわけでございます。
 それから第二点でございますが、これは三十三社がどういうのか私も存じませんのですが、全体の売り上げで考えますと、実は十――十二の三カ月間でオートバイが予算より約二億円売り上げが減少したわけでございます。したがって私どもとしては、資材の担当者にそういう関係の資材購入というものは押えろということは、私ははっきりと指令してございます。それで実際の購入額で考えますと、十月から十二月までは約三億二、三千万円全体で買っておりますが、一月、二月では一億円以上減退しております。一部非常に督促をしたということは、機種の中で船外機とかあるいはポンプ、それからオートバイの中で九〇ccの品物が非常によく売れておりまして、品不足でございましたので、その部分については生産予定を実行するためにお願いしておったと考えております。
○森(義)委員 実は伊澤常務の発言では、すでに三十七年の、おたくの富士から東発に貸し付けの金額が十二億六千万になった段階で、もう富士は東発に対する貸し付けをストップすべきである、実はこういう進言をしておられる。そして先ほど申し上げましたような十二月段階で融資をストップすると、年末のことであるので――このことについてはいずれ他の機関で明らかになるだろうと思いますので私はそれ以上追及をいたしませんけれども、ただいまの昨年の年末からことしの一月にかけて、十一月、十二月、一月にかけての発注は、これは生産台数が減っておることは事実です。生産台数が片方で減っておるのに、片方で部品の納入は倍、三倍になっておる。これは数字で出てくるわけです。実は昨日、まだ公的な資料ではございませんけれども、おたくからいただきました三月三十一日現在における貸借対照表を見せていただきますと、私はこの納入が具体的な数字となってあらわれておると思う。たなおろし資産の十九億四千百万円の中で、製品、部品という形であらわれておりますのが十億、それから貯蔵品が二億、この十二億の大多数が下請会社を督促して納入させた部品である。半製品、仕掛品、原材料、これは昨年の九月段階におけるたなおろし資産よりもふえております。その上に大きくふえておるのは、いま申しました部品あるいは貯蔵品という形で、これを製品と部品という形で二つに分けて、たいへん答弁でごまかしいやすいような書き方をしておりますが、これはおたくの三月三十一日の貸借対照表が正しいとするならば、原材料が三億六千四百万、その原材料に対する部品は従来のあれから申し上げますと大体四倍です。この原材料に四倍の部品を納めさす、十二億です。この十二億の部品を納めさせて原材料を生かすことによって、おたくの富士が東発に貸し付けておる二十二億五千万の製品となってあらわれてくる。いわば会社更生決定の申請をして再建なれば、富士から東発に対する債権はこれで取り戻そうという計画が、昨年末からことしの初めにかけてのおたくの下請に対する部品の注文の中にありありとあらわれておるわけです。私はそう見るわけでございますが、その点について何か私の考え方が違っておれば御説明を賜わりたいと思います。
 それからもう一つ、宍戸さんにお伺いするのですが、あなたは先ほどから助言をしておられますが、いつ富士電機に入られましたか。
○宍戸参考人 昨年の二月でございます。
○森(義)委員 昨年の二月に入った宍戸さんから助言をもらわなければ平島社長も金成会長も答弁できないということはどういうことなんです。私はやはり会社の責任者は、こういう重要な問題については常に大綱を把握して答弁する姿勢がなければならぬはずだと思う。そういうことに欠けておるためにこのようなきわめて無責任な倒産を招かざるを得ないと思う。昨年の二月に入ってまだ一年、このような人から常に助言をもらわなければならないというような体制は、いわゆる東発に乗り込んだ皆さん方の経営者の経営の熱意というものが私はうかがわれると思うのです。もっとしっかりと自信を持って答弁して下さい。
○平島参考人 先に御質問のありましたたなおろし資産の件につきましては、おっしゃるような事実は毛頭ございません。
○二階堂委員長 森さんに申し上げますが、たいへん、時間を制限するわけじゃございませんが、午後一時から農林委員会との連合審査もございますし、藤田委員からの質疑の通告もございますので、それぞれのことをひとつ御勘案の上質疑を続行していただきたいと思います。
○森(義)委員 それでは先ほどから私が繰り返し質問を申し上げております、昨年の十二月からことしの一月にかけて、下請会社に対して従来の発注を大きく上回る発注をしておられるという事実はないとおっしゃるのですか。この間参考人として出席された方の御意見によりますと、四月までの注文を二月の二十四日までに納めよと言われたという証言があったわけです。とにもかくにも倒産を寸前にして多くの部品を発注されて、それに対して下請の方々が疑いなく納められたのは、富士電機が親会社である、したがって東発は最近どうも成績がよくないようだけれども、富士電機が親会社であるからだいじょうぶだということで、それぞれ東発の会社の発注責任者の方々が確約をされた中で、下請の方々は、不思議に思うような、いわば販売が下がる秋から年末にかけて、しかも年末から初頭にかけて、多くの品物を徹夜をしたりあるいは休日出勤をしてこれを納めておられるわけです。そういう事実があるわけですが、もしあなたがそういうことがないとおっしゃるならば、こちらにお見えになっておりますので、委員長に言って、参考人としてもう一回その人をここに出席してもらってお尋ねしてもよろしゅうございますが、ほんとうにそういう事実はございませんか。
○平島参考人 お答え申し上げます。
 全体としての購入高では、先ほど申し上げましたように、一月、二月では従来よりも一億円以上全体が減っておるわけでございます。ただ部分的に、これも先ほど私申し上げたと思うわけでございますが、たとえば船外機とかポンプ、それからオートバイのうち、九〇ccの部品、こういうものがやはり生産を続け、しかも販売ができるという見通しがございましたので、担当者としてはまぎわまでお願いしておったと思います。
○森(義)委員 生産を続け、販売の見通しがあるということで担当者はまぎわまで発注をしておった、こういうことで若干あれが出てきたわけですが、全体としてと申されますのは、これはあとで全体を調査すればいずれ明らかになることですが、おたくのほうでいまその数字についての資料をお持ちでございますか。昨年の十二月から月々の下請に対する発注の数量を持っておられるならば出していただきたいと思います。
○平島参考人 購入高は、昨年の十月から申し上げますと、十月が三億三千二百万、十一月が三億三千四百万、十二月が三億二千三百万、一月二億一千四百万、二月一億七千三百万という数字になっております。
○森(義)委員 もちろん二月は、すでに二十四日に更生開始の申請をされたので、それからはやっておられないから減ると思うのですが、その他の数字は、ほとんど従来から東発のあれを見てみますと、部品の下請に対する発注は大体三億前後、もちろんピーク時は別として、夏から秋にかけてずっと減っております。だから実際問題としてはこれは減るべき問題なんですね。大体おたくのあれを見ますと、七月、八月がピークです。それ以後はずっと部品の発注が減っておるわけなんです。だから昨年度と比較されたらよくわかると思うのですが、昨年度と比較されてこれが減らないということは、従来の例からいうならば上回って発注をしておられるということです。会社が更生開始の手続をするという段階に、従来のピーク時から下がっていく発注を、今度はピーク時と同じ、あるいはそれ以上上回った発注をしておられるということなんです。そこらの見通しはどういう観点でやられたのですか。
○平島参考人 お答えいたします。
 これはそういう作為的な事実は毛頭ございませんで、当時の生産計画に基づいてこの発注をしたわけでございます。
○森(義)委員 会社が更生開始の決定をするというのに、その前の古い生産計画で発注をした、こういうことなんですか。いつの生産計画です。もう去年の秋から売れ行きがぐんぐん下がっていく、一月段階では銀行をかけずり回っておった、先ほどの伊沢さんの話では、もう十二月に手をげるべき会社であった――これはあなた否定をしておられますけれども、そういう緊急の事態の中で、どういう時期の生産計画によってこれを発注されたのですか。
 これは昨年度の同期の発注と対比して出していただいたらはっきりするわけなんです。たいへんお答えにくいようでございますし、私、時間があまりありませんので、もう一、二点お伺いするわけでございますが、二月の二十日ごろ、先ほどのお話ではもう更生開始決定の書類をつくっておられた段階です、この段階で千八百台のオートバイを搬出して富士系列の会社倉庫に納められたというふうに聞いておりますが、その点は事実がございますか。
○平島参考人 台数については問題があると思いますが、品物を搬出した事実はございます。
○森(義)委員 すでにこの段階から急速な準備を進めておられるというこれは裏書きになると思うのです。
 まだ二、三点お伺いしたいと思うのですが、支店の在庫、これを東発の倉荷証券の裏書きを富士電機名義に書きかえらたれのは事実ですか。
○金成参考人 この件は宍戸から御説明申し上げるのが、担当の関係から一番適当かと思いますので、お答えいたします。
○森(義)委員 宍戸参考人ということですが、これは会社の社長が命じもければこういうことはできないと思うのです。だから、命じられたのはいつかということをまずお答え願いたい。
○金成参考人 私が命じたというようなことはございません。更生手続をとる、不渡りになるということになれば、持ち出しが行なわれることは世間普通でございます。もうほんとうに混乱状態に入る。そこで保全手続をとったわけでございます。その間どうするかということで、いまのような処置をとりましたのでございますけれども、保全手続のとれた後に、現在の状態においてはそれらのものはすべて東発へ返却しているということでございます。
 なお、先ほどから私がお答えするほうがいいような面が若干ありましたものと思いまして、つけ加えさしていただきたいと思いますが、宍戸は入社が新しいのでございますけれども、担当でございますことを御承知願いたいと思います。
 それから、この更生手続をとるまでの過程でございますけれども、品物はシーズンがございまして、春から夏にかけてがシーズンでございます。そして去年のシーズンには黒字の月も出たということは先ほど申し上げたとおりでございますが、もう一シーズン勝負をしたいという熱意で、私どもに対してもそれをぜひやらしてくれという意見でございました。そうするためには、先ほど申し上げたように七億八千万円の資金を必要とするわけでございます。かつ、なかなか業界の競争が激しいので、銀行の金利をたな上げしてもらうということ、これは出世払いというか、あとから払えたら払うというような形の了解が得られないものだろうかということを申し上げて交渉したのでございまして、大体しようがないかなという返事があったのでございます。さらに七億八千万円のうち三分の二は、銀行から出してもらえないかという交渉を続けたのでございます。これはもう最後の最後まで続けた。ところが、業界が非常に見通しが悪いから、この仕事に新しい金をつぎ込むのはどうも調査を何回やらしても調査のほうからいい報告が来ないということが結論で、だんだんどたんばに追い詰められてきましたので、二月の十八日に富士電機から応援して手形の決済をし、二十五日に給料を払うべきものを二十四日に概算で払って、そしてその更生手続に入ったわけでございます。その間最後の決定は、富士電機がどうするか、金を出せるか出せないかということの返事を、銀行から出るか出ないかということのかね合いではございますけれども、富士電機の金が出せるか出せないかということにもかかりますので、二月の二十二日に富士電機の重役会を開きまして、もうどうにもこれ以上できない。できないということは、二月の末に二億八千万円の金を用意しなければ越せないのでございまして、どうしてもこれはもうできないということに決議をされたのでございまして、そのあとに東発の決議に入ったような過程でございます。私の申し上げたことと平島の申し上げたこととあわせて御理解をいただきますようにお願い申し上げます。
○森(義)委員 先ほどから平島参考人にお伺いしておって、明確な答弁が得られなかったことについて、いま金成社長が補足して説明されましたが、一つ重要な点についてぜひお伺いしたいのですが、おたくの東発の岡谷工場で、四月十三日、月曜日です。東発の中原常務が無担保債権者の代表の方々にこういう発言をしておられます。私は昨年十一月ごろ金成会長から部品をどんどん買い入れるようしりをたたかれました。計画倒産と言うならば、それは金成会長です。こういう発言を岡谷工場で債権者同盟の役員の方に中原さんがおっしゃっておるのですが、この事実は中原常務にこっちに来ていただかないとわからないと思いますが、そういう事実はございますか。
○金成参考人 去年の十一月、思い出すのでございますけれども、会社が立つか立たないかの非常に重要な時期でございまして、多分その問題は、非常に小さな部品の一つがどうしても間に合わないために生産が軌道に乗らない。ほんのわずかのもので生産が軌道に乗らない。そこで、それがないために、ほかの部品がみんな余ってしまう、人が遊んでしまう、こういう話の出たときに、それはぜひやらなければいかぬぞということを言ったかのように思い出されるのでございます。それ以外のことに、そういう業務的な命令を出したことは絶対ないように記憶しております。さよう御承知願いたいと思います。
○森(義)委員 業務的な命令という形でこれは出されたのではないと思いますが、いまずいぶん金成社長、うまく考えて逃げられたようですが、これは下請の方々が去年の十二月から一月にかけて、大量の、ピークから落ちていく、従来ならば受注が非常に少ない時点で前より以上の注文をもらったので、そういうことを質問されたことに対する答弁なんです。どっかの一部の部品が足らぬから、それを早く納めさせろということで、あなたは中原常務に言ったことがあるかもわからぬという逃げ口を考えられたのは、なかなかじょうずな逃げ方ですが、そうじゃないのです。これはそういう質問をした無担保債権者の代表の方々に対しての答えです。先ほどから私がただしておりますように、更生開始決定直前に多くの発注をするというのはどういうことなのか、受注の見通しがあったかどうか、こういうことを中原常務に問いただしたところが、それは金成社長からしりをたたかれてやったんだ、こういうように答弁しておられるのです。そういうように小さな問題にすりかえて逃げられては困る。
 時間もありませんので、金成社長にお伺いするのですが、あなたは二月十日に、会長の職を辞する意思表示をし、二十日に職を辞しておられるわけですが、いままで冒頭にも申し上げましたとおりに、東発の、いわば一番古い、しかも親会社の富士から、社長で、こちらに会長という最高の責任者として乗り込んでこられたあなたが、一番苦境にある会社の、まさに倒産寸前の会社の中から、私どものことばできつく言うならば、逃げ出すよううな形で会長の職を辞されたのは、どういう心境でそういう措置をとられたのか、私どもはむしろそのときこそ――あなたが三十六年三月に会長を引き受けたときに、企業の再建に大きな熱意を燃やしてやったのだ、こうおっしゃっておられたあなたのことばからかりるならば、そのときこそほんとうにあなたはこの会社の再建のために踏みとどまって努力すべきではなかったかと思うわけですが、どういう心境でこの会長の職を辞されたのか、御答弁を願いたいと思います。
○金成参考人 そのいきさつ、少し汗顔の至りなんですが、二月の二十日前後であったかと思うのでございますが、もう万策尽きたというときでございます。そのときに、私は会長の職をやめるべきだ、やめてもらいたいという声が、富士電機のほうの事務、そういう関係をやっている人の間に審議をされまして、そしてそれが秘書から伝わっておった。それから一日くらい過ぎたときに、正式に、やっぱりやめたほうがいい、もうこうなってはどうにもしょうがないからやめたほうがいい。それから私は相談する人があるからといって、一両日過ぎたときに、それが二月の二十日とか、そういう日だと思うのでございますが、あるいは、もう何もかも終わったような感じのするときでございました。それで、なるときに相談した筋に話したのですが、それは同じことだからいいじゃないかという話だったのです。しかし、そのことをどうこう言っているわけではございませんので、ただそのときの事情を――その手続はわれわれのところにもいろんな手続をするというか、書類をこしらえたりいろいろとするところもございまして、そして書類ができるのでございますけれども、実際のところはそういうふうなことで、こういうことに対する判断がどうもやっぱり欠けて乏しかったというようなことを考えておるわけでございますけれども、いきさつを申し上げますと、そんなことでございます。
○森(義)委員 いま御答弁いただいた中で、まさに汗顔の至りということだけが事業を預かる会長の正直なおことばで、あと何をおっしゃったか実にわからないわけですが、その中にあなたはいま重要な発言をされたと思うのです。もう何もかも終わった。決して終わっていないのです。富士電機が、東発が倒産する前にとるべきものはとった、私はそういうふうに受け取るわけなんです。中小企業の下請がどんどんとこれから倒れていくだろう。労働者が失業の路頭にほうり出されていくだろう。こんな重大な問題が目前に控えているのに、あなたは、打つべき手は打った、もう何もかも終わった、こういうことで、富士電機の事務の人々からやめたらどうだと言われたのでそういう気になった、こうおっしゃっておられるわけです。まさに汗顔の至りきわまれりと言うべきだろうとぼくは思うのです。とにかく、このような重要な段階に、あなたは事業家として最後の責任をとらずに、富士電機に対する忠誠だけで、多くの労働者や中小企業の下請を犠牲にして、取り込めるだけ富士電機に取り込んだことによって、すべて終われりということで会長をやめたことは、これは道義的責任以上のものだと私どもは考えるわけです。
 時間がございませんので、最後に一つだけお伺いしたいのです。更生開始の手続をされたわけですが、いまのような労働者を突如として首を切る。しかも二十六日の団体交渉で、人事の問題については労使話し合い、協議の上決定するという協約を一方的に踏みにじって、労働者の大量解雇を行ない、下請の皆さんに対しては先ほどのような全く話にならないような救済の提案をし、さらには取り次ぎ店や代理店に対する手当ての問題についても十分行なわずに、いま更生開始の申請をしておられるわけですが、ほんとうにそれで会社が更生開始の決定の通知をもらえると考えておられるのか。あるいは、もらって、それで東発が再建できるとお考えなのか。その点簡潔でけっこうでございますからお答え願いたいと思う。
○金成参考人 私が申し上げたことばの中に、何もかも終わったということばは、誤解を招いておるようでございますので、取り消したいと思います。できるだけやったという最初のことばのつもりでございますけれども、そのために大きな誤解になることをおそれますので、取り消させていただきたいと思います。
 なお、更生会社が成立して、そこで何百人かの人が今後仕事ができる。それが今後われわれがやらなければならない仕事であるというふうに考えておる次第でございまして、先ほど申し上げたとおりでございます。
○森(義)委員 もう時間がありませんので、まだ半分しか質問してないのですが、同僚議員の質問もあろうかと思いますので、私あまり時間を取り過ぎても失礼ですので、これで両参考人に対する質問は終わります。どうもありがとうございました。
○二階堂委員長 藤田高敏君。
○藤田(高)委員 私は、同僚森議員の質問に関連をして、以下大綱的には二、三点に集約をして質問をいたしたいと思います。
 質問に先立ちまして一つ要望がございます。その第一は、四月八日、小口債権者と称される方、並びに労働組合の代表からいろいろ意見を聴取したわけでございますが、その意見と、きょう参考人としておいでを願っておる皆さんとの御意見の中に、率直に申し上げて食い違っておる点があるように私は見受けるわけであります。したがって、この点については、国会のこの種の参考人をお招きして審議をする常任委員会の権威を高める見地からも、ぜひ、委員長においては、後日、この食い違いは食い違いとして認めざるを得ないのか、それとも両者の代表をお招きして意見を聴取することによってその食い違いが是正できるのかどうか――そういう参考人ないしは証人としてここへお呼び願う機会を、ぜひ委員長によってお取り計らいを願いたい、これが第一の要望でございます。
 第二の要望は、これはきょうの参考人の皆さんも誠意を持って御答弁いただいておると思うわけでありますが、先ほど私が要望をいたしました事柄に関連して考えますときに、たいへん遺憾なことでありますが、若干偽証的な意見があるのではなかろうか、こういうふうに感じるわけであります。これは国会の権威保持という立場から、そういう偽証ないしはそれに類する発言については、どうか慎重を期していただきたい。このことをまず要望いたしておきたいと思います。
 そこでまず、第一にお尋ねいたしたいことは、過日四月の八日に、先ほど申しました小口債権者並びに労働組合の代表から、ここでいろいろ今回の東発倒産問題に関連する事情について意見を聴取したところであります。このことについては。きょうお見えの金成会長はじめ平島社長等々は、この間の事情は当然のこととして十分承知しておると思うわけでありますが、私は、きょう質問することに関連をし、また質問する内容を集約し合理化さすためにお尋ねをいたしたいわけでありますが、四月八日の商工委員会における審議内容の議事録等については十分御承知であるかどうか。これは当然のこととして御承知であろうと思うわけでありますが、その点まずお尋ねをいたしたいと思います。
○平島参考人 大体承知しております。
○藤田(高)委員 大体承知をしておるということは、四月八日に参考人として出ました三人の方、念のために申し上げますと、前島参考人、角田参考人、それに田野参考人の三名でございましたか、これらの参考人の意見については、議事録を通じて、大体間違っておるところはない、こういうふうに承知し、理解をしておるというふうに受け取ってよろしいかどうか。
○平島参考人 議事録を私は克明にまだ読んでおりません。当日大体こういうような話をしたというようなことを聞いておりますので、先ほどのような御返事を申し上げたわけであります。
○藤田(高)委員 大綱的には承知しておるということは、もう当然のこととして議事録をお読みになられておる、またその会社の責任者として、国会で東発の問題がこれだけ政治的社会的な問題として俎上にのぼっておる、こういうことになれば当然この議事録ぐらいは全部目を通されることは常識でございますし、かてて加えて、本日いわばその債務者側と称する皆さんが、ここへ出られる以上は、その間の経緯ぐらいは克明にお知りになって出席をされることが、当然だと思っておるわけでありますが、その点については、いまのお話を聞きますと、だれからか口頭でまた聞きをされたようにしか受け取れないわけでありますが、平島社長御自身はこの議事録を具体的に見ておられないのかどうか、また金成会長さんについてはその点いかがでございましょうか、お尋ねをいたしたいと思います。
○金成参考人 私も概略承知して、それから実はぎのりになってから、時間のないときに読んでおる、そういう事情でございますので……。それから内容については非常に見方の相違というか、立場の相違というか、非常に違うなという感じを強く受けたのでございます。
 以上、お答え申し上げます。
○二階堂委員長 平島参考人、お答えになりますか。
○平島参考人 これは先ほど私申したつもりでおったんですが、議事録は全部読んでおりません。部分的にちょっと読んだだけでございまして……。
○藤田(高)委員 議事録はきょうはお持ちでしょうか。議事録を手にして、いわゆる直接お読みになったかどうか。なぜこういうことをしつこく聞くかと申しますと、やはり組合ないし小口債権者のほうから事情を聞いておるわけですから、その事情と食い違った場合には、これは私ども政治的に解決しようとしても、事実行為の中で正確な判断材料というものが出てこないわけであります。したがって、もし皆さんが読まれていない、その間の事情を知らぬということになりますと――これは理事の皆さんにもはからないでこういうことを唐突に申し上げてたいへん恐縮でありますが、私自身は四月八日の質問に関連をしてもう一度ずっと系統知にお尋ねをしなければいかぬ、そういうことになると、もうすでに午前中の日程が時間的には時間がきておるわけです。そうすると、あらためてきょうの午後なりあるいはあす引き続いてやるとか、そういう機会を即刻つくってもらわなければいかぬ。そういう立場から私は聞いておるわけでありまして、議事録を具体的に知らぬというのであれば、私はその間の日程とのにらみ合いの中で、具体的に質問さしてもらいたい。
○二階堂委員長 先ほど委員長に対するお尋ねもございましたが、あらためてまたこういう委員会を開いていろいろ聞くかどうかということについては、後刻また理事会でお話し合いをしていただきたいと思います。
 そのほかの、いまお尋ねのありました件のほかに何か参考人に対してお尋ねすることがございましたら質問を願いたいと思います。(「時間がなかったらあすでもあさってでも開いて、今度は証人として聞いたらいいじゃないか」と呼ぶ者あり)その件については、理事会において話し合った上でひとつ善処いたしたいと思います。
 ほかに何か質問があったら、時間もだいぶ迫っておりますから、質問を続けてください。
○藤田(高)委員 きょうの議事運営に
 ついては、委員長さんの裁量によるわけですけれども、現実の問題として議事録をああいうふうにほんとうに――ほんとうにしなければいけませんが、読んでこられていないというようなことだったら、質問してもほんとうに効果的な、誠意のある、しかも国会の委員会審議においてふさわしい参考人としての御答弁ができるかどうかについて、私ははなはだ疑問に思うわけです。一番問題になっておるのは、失礼な言い分ですけれども、これは計画倒産ではなかろうかという点が、社会的、政治的に非常に問題になっておるわけです。そうすると計画倒産の具体的事実は何かということを聞かなければいかぬわけですね。その点については、あらかたそれに類することは、四月八日の委員会でお尋ねしておるわけです。ですからこの議事録を読んでこられて、大綱的に間違いないということであれば、私は私なりに、きょうはきょうなりにしぼって重点的に質問をしたいと思うので、その点ひとつ委員長のほうで御相談願いたい。
○二階堂委員長 委員長からちょっと参考人に申し上げますが、いま藤田委員のお尋ねになりましたことは、私はもっともなことだと思っております。きょうのこの委員会においでいただくに際しまして、ただいまのような簡単なお答えだけでは、はなはだ誠意を欠くものと私は感ぜざるを得ません。もう少しその辺についての誠意ある御答弁をお願いいたしたいのですが、いかがでしょうか。そういうようなはなはだ誠意を欠くような答弁がありとしますれば、また御出席をわずらわさなければならないようなことにもなりかねないと思いますので、もう少し誠意のある御答弁を両参考人からお願いをいたします。
○金成参考人 私は先ほど申し上げたように、実際は非常に短い時間でしたけれども読んだのでございます。今日出てきます態度としましては、われわれはわれわれのベースで御質問があるものと考えたわけでございます。もちろんあの記事を読んでおりましたことはいま申し上げたとおりでございますけれども、あの記事がベースになっていい悪いの判断をするというふうに準備しておりませんので、御了承願いたいと思います。
○板川委員 議事進行。昨日参考人ということがきまったので、読んでこなかったといえば、まあそういうこともあり得るかと思う。ですからこれはひとつ国会を尊重してもらう意味で、よく読んでいただいて、後刻もう一ぺん来ていただいて質問をするということにしてもらいたいと思うのです。
○二階堂委員長 ちょっと速記をとめてください。
  〔速記中止〕
○二階堂委員長 速記を始めてください。
○藤田(高)委員 それでは確認をさしていただきますが、私が前段申し上げたような趣旨に沿って、後刻ないし後日と言いましょうか、最も早い機会に、きょうおいで願っておる参考人の皆さんにおいでを願ってあらためて意見聴取をする、こういうふうに理解してよろしいわけですね。
○二階堂委員長 お答え申し上げます。ただいまのお尋ねの件につきましては、明日の委員会の理事懇談会におきまして御相談を申し上げて善処いたしたい、かように存じますので御了承を願います。
○藤田(高)委員 それでは、私の質問する事項はその機会まで全部保留させていただきたいと思います。
○二階堂委員長 板川正吾君。
○板川委員 それでは簡単に一点だけ伺いますが、金成社長は大山電機株式会社という会社の重役をやっておられて、やめられたのはいつですか。この点をまず伺いたい。
○金成参考人 やめておりません。
○板川委員 大山電機株式会社というのが螢光灯の製造をやっておられて、最近倒産をした、こういう事実がございますか。
○金成参考人 ございます。
○板川委員 この大山電機と富士電機の関係、特に金成社長はどういう関係で大山電機の重役になっておられたか、富士電機との関係を若干お伺いいたしたいのです。
○金成参考人 大山電機の製品を一部富士電機で買うということになりまして、そういう関係でございます。
○板川委員 結局富士電機と東発ほどの関係はないように伺いますが、大山電機は資本金一億三千万、従業員約四百名程度だったそうでありますが、富士電機の金成社長が取締役として入っておる。これは最近倒産をいたしました。どうもこの富士電気の関係の会社がこうして相次いで倒産をする。その倒産する会社の中に富士電機社長、金成さんが常におられる。こういう事実を見ますと、一体この富士電機としてこういう傍系といいましょうか、傍系の経営に対する態度というのが、どうも欠陥があったのじゃないか、私はこう思うのであります。大山電機が倒産をした大きな原因はどういうところにあったのでしょう。
○金成参考人 私として明快に答えることはできません。そういう立場にもちょっと欠けておるように思います。ただ私は富士電機から払うものは――これは買うほうですから払うだけです、払うものは全部払って、そしてその面では残りなく決済したというふうに、そのことだけ申し上げます。
○板川委員 この大山電機が倒産した原因というのは、一般の人はこう見ているのですね。大山電機が螢光灯を製造しておったならばおそらくそのまま続いておっただろう、ところが石油コンロに手を出したために失敗して、それが原因となって去る四月に倒産をするということになった、こういうふうに世間では一般に見ておるのです。それで、大山電機ではとにかくバックに富士電機がついておるんだ、富士電機の社長が取締役に入ってうしろだてがあるんだ、こういうふうに言っておって、しかもそれがこういうふうに突然倒産をするということは、社長ではないから直接私の責任はないんだろう、こういうふうにお考えかもしれません。しかし富士電機の社長がそういう傍系に入るという場合には、やはりその社会的な影響というのを、社会的な責任というものをお考えにならなくちゃならないのじゃないか。どうもこの倒産についてもいろいろうわさがあるようでありますが、何か計画倒産の常習犯、こういうふうに世間一般は見ておるのであります。こういう点を一体経営者として社会的責任というのをどういうふうにお考えになるか。まあ普通の取締役として入って、倒産したけれども直接わしには関係がない、こういうふうにお考えでしょうか。私は、取締役として倒産に導いた社会的責任を感じてもらわなくちゃならぬと思うのです。ましてまだ従業員の退職金等も払っていないし、そうした問題も解決していないと私ども聞いておるのですが、経営者の社会的責任という点から、どのような所感といいましょうか、感じを持っておられますか。
○金成参考人 今日までやってきましたことは、今月の段階では、なかなか払う金というものは相当残るのでございますけれども、買うほうはこれを全部払ってやるということはぜひやっていかなければいかぬ。これは大会社の立場としてそれをやらなければいかぬということで繰り上げて支払った。繰り上げてということは、よけい払ったという意味ではございませんけれども、義務を果たした。普通の慣習からいえば残るのが普通でございますけれども、これは先ほど申し上げたとおり。
 それから、あと再開した場合に、ぜひ電機の取引が続くようにという話がございましたが、これはやはりやらなければいかぬということを申しておる次第でございます。
 それから、経営の内容を知っているかという事実問題としては、あまり関係しておりませんものですから、知っておりません。
○板川委員 経営の内容について知ってないということは、取締役としては責任を感じているという態度じゃないですね。経営の重要な決定については取締役として当然相談にあずかっておるわけであります。だから私は、責任をとれないそういう会社にあまり顔を出ないほうがいいのじゃないかと思うのです。どうもあとになって、倒産したら私は何も知りませんでしたでは済まない。重役として責任の一端を、商法上からも社会的にも負わなくちゃいけません。ただ知らないというだけでは私は通らぬと思うのであります。この大山電機も東発と同じように、近く会社更生の申し立てをすることになるようでありますが、まことに計画倒産的な常習犯という批判が社会からあるのであります。こういう点を、ひとつ経営者として、しかも財界の相当な位置を占める富士電機の社長として、私はもうちょっと慎重な態度をとっていただきたい、こう思います。この問題については、また機会を見てやりたいと思います。
○二階堂委員長 参考人の各位におかれましては、長時間にわたり御出席をいただき、まことにありがとうございました。御退席願ってけっこうです。
 本日はこの程度にとどめます。
 午後一時より農林水産委員会との連合審査会がございますので、委員の方々の御出席をお願いいたします。
 次会は、明五月二十二日、金曜日、午前十時より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十五分散会