第046回国会 地方行政委員会 第10号
昭和三十九年二月十八日(火曜日)
   午前十時三十一分開議
 出席委員
   委員長代理理事 中島 茂喜君
   理事 渡海元三郎君 理事 永田 亮一君
   理事 藤田 義光君 理事 川村 継義君
   理事 阪上安太郎君 理事 安井 吉典君
      大石 八治君    大西 正男君
      亀山 孝一君    久保田円次君
      登坂重次郎君    村山 達雄君
      森下 元晴君    山崎  巖君
      和爾俊二郎君    秋山 徳雄君
      千葉 七郎君    華山 親義君
      細谷 治嘉君    栗山 礼行君
      門司  亮君
 出席政府委員
        防衛庁事務官
        (防衛施設庁施
        設部長)    鈴木  昇君
        自治政務次官  金子 岩三君
        自治事務官
        (大臣官房長) 松島 五郎君
        自治事務官
        (財政局長)  柴田  護君
 委員外の出席者
        外務事務官
        (アメリカ局安
        全保障課長)  山中 駿一君
        大蔵事務官
        (管財局国有財
        産第二課長)  村田  博君
        自治事務官
        (税務局固定資
        産税課長)   石川 一郎君
        専  門  員 越村安太郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十八年度分として交付すべき地方交付税
 の総額の特例に関する法律案(内閣提出第四七
 号)
 地方財政に関する件(基地交付金等に関する問
 題)
     ――――◇―――――
○中島(茂)委員長代理 これより会議を開きます。
 委員長所用のため委員長の指名により私が委員長の職務を行ないます。
 地方自治及び地方財政に関する件につき調査を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。秋山徳雄君。
○秋山委員 私の質問は、非常に簡単なものでもありますし、また何と申しましょうか、範囲を広く広げれば非常に広くなるかもわかりませんけれども、わからないことでありますので、この際承っておきたいと思います。実は先週においてお尋ねをしたかったのでございますけれども、そういうことを通じて固定資産税の縦覧期間の延長問題があまりに延びてもどうかと思いまして、遠慮したわけでございます。したがって本日の質問が、完全に適切かどうかわかりませんけれども、あらかじめ委員方の御了解を得ておきたいと思います。
 私どもは横須賀に住んでおりますけれども、横須賀の中で知らないことがたくさんあるわけなんでございまして、その中で、一月十九日付けの神奈川新聞を初めとして各東京紙に伝えられた面について、どうも私にはわかりかねるものもありますので、この際質問いたしたいと思います。
 これはとりもなおさず、横須賀のアメリカ海軍基地の中に米海軍基地艦船修理部というものがございます。そこで私たちがいままで聞いた限りにおきましては、海軍の艦艇すなわち米艦隊の船の修理その他を行なうべきものというふうに理解をしておりましたところ、ちょうどこの新聞を見ますと、それだけではないのでありまして、この記事によりますと三菱日本重工横浜造船所で請け負った船舶を海軍基地において修復をしておるわけであります。この船体の修復というのがどういうことかといいますと、船体のまん中を切りましてこの中に胴体を加えて、船を非常に大きく改造する工事であります。この記事によりますとその中にある第五、第六号ドッグが非常に大きいために、他の会社、工場にこれを貸し付けて便利をはかっていく、同時にまた、長い間旧海軍工廠で技術をみがいてきた人たちが、こういう技術を提供して、こうした工事を行なうのだということが書かれております。こういうことになりますと、いままで私どもが知り得たこととたいへんな違いがあるわけなんです。それから大体中の人たちに聞いてみますと、これだけではなくして、毎年こういうことが常時行なわれているのだということであります。なおその支払い方法を聞いてみますと、これもまた気になる感じがいたします。というのは、第七艦隊の艦艇を修理いたします場合には第七艦隊からお金をもらうのだ、そしてまた他の会社、工場の船舶を修理したりする場合におきましては、その会社から請負金としてお金を得るのだということであります。たまたまこの記事によりましても五万ドルの金額で請け負ったということであります。カッコして千八百万円という記事が出ております。こういうことになってまいりますと、何かこの艦船修理部というものが一つの企業体になっている、そんな気がしてまいります。この企業体が株式会社であるのか、あるいはどういう組織であるのか私は不幸にして知りませんけれども、もしこれが一つの企業体ということになりますと、俗に言う基地交付金、これの関係もどうなってくるのか、これも承っておかねばなりませんし、そしてまたこれが企業体でありますならば、大蔵省では見捨てることなく、やはりこれに対する何かの税がかかってくるんではないかという気もいたします。それに伴っての府県税が入り、あるいはまたこれの貸し付けの方法によっては固定資産の見込みも出るんじゃないかという気もいたしてまいります。これらについて一体どういうふうに理解したらよろしいのか、まずこれを承ってみたいと思うわけであります。そういうことによって地方自治体に及ぼす影響というものがなしとは言えないと思っておるのでございまして、こういうことについて主管がどこに属するのか、はっきり読み取るわけにはまいりませんけれども、大きくいえば日米合同委員会で貸し付けることもできるということですから、その条項に基づいて貸したんだということになりますと、この使用料がどこに入ってくるのか、これらも尋ねなければなりません。そういうことの上に立って、一番先に御回答いただきたいと思いますのは、この米海軍基地艦船修理部というものが、どういう組織になっておるのか。聞くところによりますと、海軍の横須賀司令官の支配下にはないんだということを聞いておりますが、これがどういう形かわかりませんので、まずお尋ねを申し上げたいと思います。
○鈴木(昇)政府委員 ただいまの米海軍艦船修理部と第七艦隊との関連というふうなことにつきましては、詳細承知をいたしておりませんけれども、お話にございました日本側の造船所の関係の船を修理すするという契約につきましては、会社と横須賀の海軍司令官との間の契約によって措置をいたしておるものでございます。
○秋山委員 いまの御答弁によりますと、横須賀基地司令官が会社と契約をするということでございますけれども、横須賀海軍基地の司令官が、国内の民間業者と請負契約をするということになりますと、これはまた私はすなおに受け取ることができかねるわけでございます。なぜかといえば、国内の国有財産を米海軍が使用しておる、だから米海軍がやることにだれも何とも言えないんだということにもなるかもわかりませんけれども、それによって生まれてくる収益がどうなってくるのか、そこに働いている労務者の職員の寄与、これがどうなってくるのか。そうしますればおそらく行政協定に基づいてこれらの費用の分担がどうなってくるかということも考えてみなければならぬことではないかと思いますが、これらについては一体どうなってくるのか、御回答いただきたいと思います。
○鈴木(昇)政府委員 御承知のように、安保条約に基づきますところの地位協定、これは従前は行政協定と申しておったものであります。その協定によりますと、協定の二条の四項というところに「合衆国軍隊が施設及び区域を一時的に使用していないときは、日本国政府は、臨時にそのような施設及び区域をみずから使用し、又は日本国民に使用させることができる。」とございます。したがいまして、横須賀の米海軍施設の中のドライ・ドックの使用につきましては、講和発行後、大型の艦船の修理ということが、民間会社におきましてもいろいろ行なわれるようになってまいりまして、それがためには、横須賀の旧海軍の保有しておりましたような大きなドライ・ドックの使用を必要とするような事態になってまいりました結果、それらの会社からいま申し上げましたような形において、米軍に提供いたしております施設を共同使用いたしたいという申し入れがございました。そのようなものを、当初におきましては個々に各会社からの申し込みを受理いたしまして、個々に米軍との間で、共同使用の合意の取りつけをいたしておったわけでございますけれども、これでは非常に煩にたえないというふうな関係もございまして、昭和三十六年の十一月十日に至りまして、日米合同委員会におきましてそれらの一般的な取りきめを合同委員会で合意いたしました。個々の実際の会社との使用等につきましては、現地の防衛施設庁横須賀防衛施設事務所を窓口といたしまして、関係機関並びに米横須賀海軍司令官との間で協定、契約をするということにいたした次第でございます。もちろん米軍に提供いたしておりますこの種の国有財産は、大蔵省の所管いたしております国有財産の普通財産でございまして、そのものの使用につきましては国有財産の一時使用ということでございますので、有償で日本側の各会社に使用を許可するというたてまえをとっておるわけでございます。また一方、その米軍の施設を使用いたします際に、電気でありますとか、蒸気でありますとか、圧搾空気でありますとか、その他所要の人件費等の必要経費につきましては、使用する受益者である会社が負担をするというたてまえをとっておりまして、それらに要する経費は、それぞれ施設の使用料としては大蔵省に当該会社から使用料を支払う、またユーティリティの使用料につきましては、米海軍に対してその使用料を払い込むということで、現在もそのような形態の使用が保持されておるわけでございます。
○秋山委員 そうなりますと、一年間についてかなりな明細な経費の授受があると思うのですが、それの内訳書を、一年間を通じて、昨年度でけっこうでございますのでお示しいただきたいと思います。
○鈴木(昇)政府委員 私どもが報告を受けております数字について申し上げますと、これは昭和三十八年の一月一日から十二月までの実績でございますが、ドライ・ドックの使用の回数が十三回でございます。それからフローティング・クレーン等の使用件数が、四回でございます。したがいまして合計十七回、使用料は、これは関東財務局のほうに納入されておるという数字でございますか、六百十三万六千余円になっております。それから米海軍のほうに支払われましたユーティリティ等の必要な経費につきましては、五千六百四十三万五千円ということに相なっております。
○秋山委員 このうち人件費がどのくらいになっておりますか。その人件費の内訳、職種別のものがあると思いますが、職種別の人件費の内訳と、これの米軍で支払った分と、財務局で支払った分があるのではないかと思いますが、あるいはまた逆に会社だけで支払ったものか、その点もお知らせいただきたいと思います。
○鈴木(昇)政府委員 経費の内訳の詳細につきましては、資料がございませんので、ちょっとお答えいたしかねるわけでございます。
○秋山委員 では次の機会にその資料をいただきたいと思いますが、当面お尋ねしたいことは、米海軍基地の艦船修理費の、俗に言う職工さんといいますか、こういう方々の給与は、一括して国のお金を県が代行して払っていくと思いますけれども、そうすると会社側からそうした人を使っている場合におきまする支払いが、ダブってくるおそれもあるわけですが、そういうことがないとしますと、人件費の、会社から納めてもらった分はどういう形でどこに入っているか、これもお知らせをいただきたいと思います。
○鈴木(昇)政府委員 ただいまのお話の給与等の支払いにつきましては、当庁の労務部の所管になっておりますので、そのほうに連絡をいたしまして調査いたしたいと思うのですが、米軍がドライ・ドック等の使用を許した際のユーティリティの使用の対価につきましては、これは内容をいままで見たこともございませんのですが、各会社との間には了解済みの内容を持っておるものと考えておるのでありますが、米海軍からそのような資料がとれますかどうかにつきましては、一度米軍のほうとも交渉いたしてみたい、このように考えております。御了承いただきたいと思います。
○秋山委員 何かすっきりしないのですが、そうすると、聞き方によると、アメリカに提供しているんだからこまかいことはわからないんだ。ただドックを使う場合に、ドッグの面積や備え付けの機械があるんだから、それの使用料と目するものだけの費用をもらうのだというふうにも聞けるわけですけれども、そうだとすると、何か私たちには了解できかねる面が出てくるわけでして、いまの答弁を聞いても想像できることは、何か一つの企業体のような気がしてまいるわけであります。この新聞記事によっても、請負金額として五万ドルということになっておりますと、人件費もあるいは電気その他のものも、あるいは原材料も使って、それを含めた見積もりとしての請負金額が出てくるのではないかと思うわけですけれども、そういうことになりますと、会社の利益金も含まれてくるのじゃないかと思われます。こういうことについての関係がわかりかねるものがありますが、いま御答弁によると、米軍関係のものは米軍の了解を得ないと、向こうで出してくれるかくれぬかわからぬということですけれども、もしそうだとすると、米軍の基地内でいろいろな企業を、国民が知らないうちにやっているのだということにもなりかねないわけであります。そうなってくると、何か私どもが日本政府を信頼しておるから、こういうことは間違いがないのだと思っていたんだけれども、いまの答弁のように、私たちが見てもいない、知らないのだという御答弁をいただきますと、何かわからないのだけれども、お前たちは日本の政府を信頼していればいいのだということに聞こえてくるのであります。そういうことでは国民も納得ができないし、私自身も納得ができかねます。もしそうだとするならば、百歩譲って考えましても、私はこの海軍ベースの中にある艦船修理部そのものが、会社組織に変換をしても一こう差しつかえないのではないかという気もいたしてくるわけです。これは軍事的な秘密云々ということに結びつけられるかもわかりませんけれども、それよりも先に、やはり日本の領土の中で、日本の施設の中で事をなすのですから、許される範囲内において一日も早くこれを開放して、会社なりあるいは他の企業体なりを国がつくるなり、地方自活体がつくるなり、あるいはまた他の民間人がつくるなりして、そこで安心して労務者が働けるように、そしてまた、国が定めた法律の範囲内で納められる税金を納めてもらう。こういうことが望ましいのではないかと思うわけですが、それらについてのお考えは、どなたが御答弁なさってくれるのかわかりませんけれども、これをまずお伺いしてみたいと思います。
○鈴木(昇)政府委員 米軍と会社との契約によりまして、どれだけの対価を払うかということにつきましては、双方協議の上契約をしておるわけでございますので、ただいまお尋ねのような資料につきましては、会社側も明らかに保有しているものと考えられます。したがいまして、それらの費用の内容につきましては、日米双方合意の上成立しておる、こういうことでございますので、それらの点につきましての内容等は、必ずしも米側の一方的な決定とかいうことでなくて、会社といたしましても商業採算ベースに合うもの、かように心得ておる次第でございます。
○秋山委員 いまいろいろここで議論しても、いただく資料を見てから判断をしなければならないものがたくさんありますので、次の機会までに、いま議論の対象になってまいりました人件費の問題、あるいはまた個々における――十三回あるそうですけれども、その十三回と四回の中において、明細な資料を出していただきたいと思います。同時にまた、大蔵省の国有財産課長さんですか、第二課長さんがお見えになっているそうですからお尋ねしたいと思いますけれども、いずれの場合においても、国有財産は使用者がまた貸しをしてはいけないということを常時言われているわけです。米軍が接収している個所においては、また貸しは自由なんだということにも受け取れないわけではないと思いますけれども、それらについて、国内の人たちに向かって言うことと、他の外国の人に向かって言うことと違っているような気がいたしてまいりますので、これらを国民に納得していただくためには、どういう言い回しで納得をしていただいたらよろしいのか、お教えをいただければ幸いだと思います。
○村田説明員 一般の場合、私ども普通財産を転貸するのを忌避いたしておりますのは、それによって不当な利益を得られるということを非常に忌避しているわけであります。事件のような場合におきましては、先ほどお話がございましたように、地位協定の二条四項(a)によりまして、米軍が使っていないときには、米軍の管理権に基づいて民間の人に使わせるということもあり得るので、それによって使わせる。しかし、その場合には適正な対価はもちろん徴収し、国としては、提供財産があいているときには使わせて、それによってまた有効適切な運用ができる、こういうように考えているわけであります。
○秋山委員 いままで防衛庁の方もおっしゃり、大蔵省の方もおっしゃっている共通点は、米軍が使っておらないときということをしきりに言われるのですけれども、この新聞記事にもありますとおり、これは去年の十一月から工事をやっているのだということですか、まだ今日できておりません。そういうことになりますと、少なく考えましても、十一、十二、一、もう二月も終わらんといたしておりますが、まだでき上がっていない。そういたしますと、最小限度三月、四月かかっているわけでして、こういうことが年に二、三回はあるのだということになるのかわかりません。いまの御答弁の中にもあったように、ドックを使って使用回数が十三回ということになりますと、長い期間もありますし、短い期間もありましょうが、一ヶ月以下、二十日見当で使ってもほとんど一年間使っているような気がいたしてまいります。そういうことになりますと、一年を通じて米軍が使わぬほうが多いのであって、他の仕事に使うほうが多いじゃないかということも考えられます。もしそうだとするならば、こういうものをなぜもっと早く日本に返していただいて、そこでいろいろな仕事ができるようになさらないのか、こういうことも私の不思議に思う一つであります。これについてひとつ御答弁をいただきたいと思います。
○鈴木(昇)政府委員 先ほど申し上げました三十八年度の使用回数等から見まして、一体何日ぐらい使っているかということが問題でございますが、年間を通じまして、五号、六号、四号ドックというようなものの実績を見ますと、五号ドックにつきましては四十五日使っております。六号ドックにつきましては二十四日でございます。平均いたしますと、短い期間のは四日で出ておりますが、一番長いのは二週間というのが一回ございます。平均いたしますと、大体一週間前後で出ているということでございます。したがいまして、日本側のこれらドックの使用の頻度から見ますと、必ずしも日本側が大部分使っているというふうなことではございません。
○秋山委員 この記事に載っておるマリタイム汽船会社のオリンピア・デイル号、二万四千トンですか、これは十一月の幾日から何号ドックを使用しておりますか。
○村田説明員 ただいまのお尋ねでございますが、私どものいま手元に持っております資料によりますと、十一月からずっと引き続いて使っておるというようなケースは実は見当たらないのでございまして、先ほど申し上げましたように、短かいものは五日、長くても二十四日というのでございます。大体その程度の限られた期間使用いたしておる、こういうことでございます。したがいまして、その点についてもし再度お尋ねがございましても、私のほうでももう少し現地について実情を調べなければ確かなことはお答えいたしかねます。
○秋山委員 この新聞記事でこれだけ出ておる。しかも、まだでき上がらないですよ。常識から考えても、一つの船の胴体を切って、そこに大きな船腹をくっつけるのですから、そんな短い期間でできるわけはありません。かりに十一月末日から入ったとしても十二月一ぱいは要るわけで、一月一ぱいも終わらない。うわさに聞けば、これは成功しなくて、レントゲンでとると、鉄板にひびが入っておって、あまりいい結果ではないということであります。そうだとすると、またやり直しをしなければならぬということになりますと、まだまだ長い期間用いられるではないかという予測がつくわけです。ここでわからないものをわからせようと言ってもしょうがないですから、次の委員会までにこれらの明細なものをお調べをいただきたいと思います。
 なお重ねて申し上げてお願いしておきますけれども、人件費の関係の支払いなどについては最近かなりいろいろなうわさがされておりますので、これらのこまかいデータをお示しをいただきたいと思います。
 それから自治省のほうにお尋ねを申し上げておきたいと思いますけれども、いまお聞きになったように、何と考えましても問題があるわけなんでして、おそらく三菱ドックのほうでもこれからかなりな利益があがっているのではないかと思います。一つの会社が大きな施設を借りて、これだけ技術的に困難な仕事をやる上には、かなり利益があろうかと思います。これはやはり俗に言う軍用地を使用して利益をあげてくるわけです。これらについて、その配分の方法で、府県かあるいは都市に向かって何かの形で補わせる方法がないかどうか、こういうこともおそらく考えておられることの一つではないかと思いますが、お考えがあったらお示しをいただきたいし、あるいはまたそういうことはあまり望ましくないので、特別の交付金か何かで考えているのだ、それがいわゆる基地交付金のおもなる理由なんだということであれば、特別な基地交付金の中においても一般軍が使っているものと、いま申しましたような企業体で使って利益を他にあげさせておる、あるいは艦船修理部そのものでも利益をあげているかもわからない。これは後日皆さん方からデータをもらってみなければはっきりうかがい知ることができませんけれども、もしそうだとしたならば、それに見合った還付金のような形で自治体に返却する分があるのではないかということも考えられてくると思いますけれども、それらについての御所見を承りたいと思います。
○石川説明員 お答えいたします。
 いままでのお話から承りますと、一応基地交付金の対象になるというように考えております。したがいまして、財産の価額に応じて案分をいたしまして、横須賀市にそれに相当する分だけが配分されるという形になると思います。なお、財産の価額によって配分いたしますのは、基地交付金の総額の八割に相当する額でございます。残余の二割につきましては市町村の財政事情等を考慮して配分をいたすことになっておるわけでございます。ただいまお話のありましたようなことによって、利益があがるとかあるいは特殊な企業が営まれる、そういうことによって二割に相当する分を特別に配慮するということは現在自治省としては考えておりません。
○秋山委員 ちょっと最後のことばが聞こえなかったのでもう一ぺん言ってください。
○石川説明員 ただいまお話のありましたように、別に企業にそれを使用させることによって企業が利益をあげているとか、そういうような事情によって、二割に相当する分について特別な配慮を加えるというようなことは、現在考えておりません。
○秋山委員 何か先般来、固定資産税のことでもいろいろ聞かされてまいりましたけれども、今度は時価に換算してやるのだということにもなってまいります。ところが基地交付金などで計算のもとになりますものは、いま御答弁の中にもありましたように、これが台帳において、しかもその八割だということです。おそらく台帳記載金額ということになりますと、これができた当時の金額そのままだろうと思います。たとえば改定をしたところでほんのわずかのものしか直っていないのやないか。今度の基準改正によって、なぜこれを改定をして同じような歩調で合わせて基地交付金を考えてもらえないか。同時にまた、いまいろいろ議論の中にもありましたように、その中で利益をあげておる会社や工場が、かりに接収を解除していただいて、そこで仕事をやっておるということになりますならば、ほかの面での税が上がってくるはずであります。にもかかわらず、これらも考慮にいれないで、接収地区全体の問題ということになりますと、おしなべて利益があがってこないものを標準として取り上げていくことだろうと思うのですが、そうでなくて、いま横須賀のベースのように、もうすでに海軍ベースそのものが利益をあけておるかもわからない、他の会社が利益をあげておることは間違いのない事実である、こういうさなかにあって、こういうものを計算に入れないで交付金を計算していただくということになると、横須賀市民としては非常に迷惑なことではないかと思います。言いかえれば、日本全体で取りきめられたことごと、それに伴っての損害や負担は市民だけが負わされるのだということになったのでは、同じ日本の国民として非常な差別ではないかと思います。そういうことの是正をもっと強く行なっていただくことができないかどうか、もう一声おことばをいただきたいと思います。
○石川説明員 現在の台帳価額は三十六年の三月三十一日現在で価額改定を行なっておるわけでございます。国有財産は五年置きに台帳価額の改定を行なっておりまして、その水準は従来の固定資産税の水準に比較すると相当に高いものであるわけでございます。おそらく今回の固定資産税の評価が之の水準に相当するものであるというように私ども大体考えておりますので、台帳価額そのものは、一般的に低いものではないというように御了解願いたいと思うわけでございます。
 なおつけ加えて申しますと、総額の八割に相当する分は、財産の台帳価額によって配分をいたすことにしております。なお二割に相当する分につきましても、基本になりますものについては財産の台帳価額でございます。ただその際に、市町村の財政事情その他の事情を勘案いたしますので、その配分にあたりましても所在する資産の価額が反映されて大体基地交付金というものが配分されるようなかっこうになっておるわけでございます。そういうことでございますので、固定資産税におきましても、その固定資産から非常に収益があがっておるということによって現在特に固定資産税が大きくなる、こういうことにはなっておりませんので、基地交付金そのものとしては、ただいま申しました八割分は台帳価額、二割分は台帳価額を基本にしながら、なお特殊な事情を考慮して配分をするという方法でやってまいりたいというふうに考えております。
○秋山委員 時間もだいぶたちましたのでこの程度でやめたいと思いますけれども、最後に、国有財産課長もせっかく御答弁いただいておりますので、参考までに、一片の答弁だけでなくて、あとでわかりいいようなこまかい配分の資料をいただきたいと思います。これは公式の委員会の席上でなくてもけっこうでありますからいただきたいと思います。
 なおまた、鈴木施設部長さんにいろいろ御答弁いただいて恐縮ですけれども、先ほど申し上げましたように、一年間で十三、四回の使用に対して明細な資料と、日数はもちろんでございますけれども、使用料、それから人件費と申しましょうか、工員の人たちへの支払いの方法、支払い額、こうしたものもあわせて次の委員会までに御提出願いたいと思います。私の質問は一時これで取りやめておきまして、後日また……。
○門司委員 ちょっと関連して。私は資料だけ出しておいてもらいたいと思いますけれども、施設庁にお願いいたしますのは、いま秋山委員に対する答弁を聞いておりますと、ちょっと私も了解に苦しむところがありますので、施設庁に一つだけ御答弁願いたいと思います。従来の特需とは全然遠いますね、形は。
○鈴木(昇)政府委員 いわゆる特需とは全然違ったものでございます。
○門司委員 特需と全然違うということになりますと、いま秋山委員の質問のようなかなりめんどうな問題が出てくると思う。行政協定の規定からいけば、施設を使わないときには日本の――あれは日本の自衛隊に貸すのじゃないですか。民間、全部に貸与していいという規定になっておりますか。その辺はどういうことですか。
○鈴木(昇)政府委員 行政協定二条四項の(a)によりますと、日本国政府または日本国民にということで、政府機関及び日本の個人あるいは法人、会社等に貸し付けができるということになっております。
○門司委員 その取りきめは、使用料その他を取ることになっておりますか、無償で貸すようになっておりますか。その辺が特需とちょっと違うところですがね。特需の場合は単に人入れ稼業という形のものでありますから、別に使用料も必要ないのだが、日本の民間その他に開放する場合に、特需と違うということでありますから、そうだとすれば、ここに使用料その他が出てくるはずでありますが、そういうことは考慮されておりますか。
○鈴木(昇)政府委員 いわゆる特需と申しますのは、米軍の需要に基づきまして、日本の商社と米軍との間に契約をしてその給付を受けるというものでございますが、本件の場合は、米軍の施設を一時的に使用して、その使用に際しまして発生する電熱その他の対価を必要経費として支弁するというにとどまるわけでございますので、形態としては全然別なものと心得ております。
○門司委員 どうもその辺がはっきりしないのですがね。従来の特需は、私も特需関係を持っておりましたのでよく存じておりますが、はっきりいえば人入れ稼業だ。こういうことで、あるいは日本の職安法に触れるかどうかということでかなり大きな問題になったことも、御存じのとおりであります。その程度のものであります。一切の向こうのものを使用して、そうして働いておる工員の退職金までも向こうからちゃんと見積もって出してきておる。ただ使用者が、日本のある両社であるか米軍であるかという、いわゆる駐留軍の直接の雇い人であるかという違いだけでありまして、ほとんど同じような形をとってきておる。ところが、いまのお話を聞いておりますと、電気やその他の施設のようなものは、当然これは払うのだということになりますと、問題になるのは使用料なんですね。土地を使用した場合の使用料を取っているか取っていないかということは、非常に大きな問題だと思いますよ、日本政府が無償でアメリカに貸しておりますからね。そうすると、無償で貸した土地だから無償で日本の商社に使われるということになると、特定の業者に特別の利益を与えるということになりはしませんか。それをそのまま見のがすわけにいくかどうかということが問題です。その辺はどうなっておりますか。したがって、ひとつその契約の内容を、まあ米軍が出さなければ出ないとおっしゃるかもしれないが、日本側にもあると思いますから、ひとつ詳細に知らしていただけませんか。
 次にお伺いしておきたいと思いますことは、自治省からも答弁がありましたが、これはすでに御承知のように、この間基地関係の諸君がお集まりになって大会を開かれたときも問題になったのでありますが、国有財産の施設市町村に対する交付金と基地交付金というのは、全然別の姿をしておりまして、したがって、基地交付金について算定の基礎になっておりまする数字ん、ひとつこの際明らかにしてもらいたいと思う。このことは、大会の決議を見てみますと、四十五億ぐらいあるはずだと、こうおっしゃるのだが、ことしの予算面では十三億五千万円ですか、約一億五千万円だけしかふえていないということで、だいぶん問題になっているようであります。この辺をひとつ自治省で調べてくれませんか。一体その基地にどれだけ接収されて、それの固定資産税相当額はどのくらいかということ。それから、この国有財産法に関する問題はどのくらいかということを、ひとつ明確に出してくれませんか。そうしませんと、どうも審議をしておっても一向何が何だかわからない、基礎数字がつかめないで議論が空転しているような気がしてならないので、ひとつ次の機会までにその結論を出しておいていただきたい。これだけです。
     ――――◇―――――
○中島(茂)委員長代理 次に、昭和三十八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法難案を議題とし、質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、これを許します。川村継義君。
○川村委員 ただいま議題となりました地方交付税の特例について、若干お尋ねをしておきたいと思います。
 初めに少し数字の点について確かめておきたいと思いますが、昭和三十八年度の普通交付税額及び特別交付税額は、普通交付税が五千四百四十九億円、特別交付税が三百六十三億円、そうですね。
○柴田政府委員 第二次補正予算できまりました分まででございますが、臨時特別交付金も含めましてお説のとおりです。
○川村委員 それは昭和三十七年度に比べますと、普通交付税で八百九十億の増、特別交付税で四十七億の増、今回の第三次補正で通ったのが百三十六億七千万余り、そういうことですね。
○柴田政府委員 そのとおりでございます。
○川村委員 先週の金曜日でありましたが、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由の説明がございました。この問題についてはまた後日いろいろお尋ねすることにいたしますけれども、その資料をちょっと見ますと、「昭和三十九年度基準財政需要額及び収入額の増加見込額に関する調」という資料が添付されてある。その中で差引交付基準額の増というのが合計七百六十八億計上されておる。この七百六十八億というのは、裏からいえば、前年度に比べて交付税額が七百六十八億増加必要である、こういう意味に解釈できますね。
○柴田政府委員 大体お説のとおりでいいのですが、七百六十八億という計数には、当初調整率で落ちました三十四億、これが含まれておりません。したがって、七百六十八億に三十四億足した八百二億というのが、正確には本年度の基準財政需要額に対しまして来年度増加すると見込まれる額でございます。
○川村委員 そうしますと、これは八百億ばかり必要である、こういうことになりますか。この地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案をなさって、いま八百億ばかり必要であるとおっしゃったんですが、一体昭和三十九年度は交付税総額は幾らと見ておられるのか。大蔵省が説明しておる予算の説明書によりますと、つまり言うならば第三次補正が入っておらないから六千二百十四億九百万というのが計上されてある。ところが、それは昭和三十八年度の当初の交付税総額に比べても、あなたたちが増加を予定しているような八百億にははるかに少ない。一体この地方交付税法等の一部改正の提案理由説明をなすった単位費用の改定であるとか、いろいろの内容を盛ったところのこの法案の交付税総額の見込みは幾らなんです。
○柴田政府委員 六千二百十四億は国税三税の減税後の額に二八・九%を乗じるわけでございます。それに精算分を足したものでございますが、地方交付税の昭和三十九年度の交付税の額といたしましては、ただいま御審議願っております繰り越し分百三十七億円を繰り越されることを前提として計算をしておりますので、昭和三十九年度に予定されます地方交付税の総額というのは六千三百五十一億円ということになります。もう一ぺん詳しく申し上げますと、国税三税の減税後の総額というのは二兆一千三百九十二億、この二兆一千三百九十二億円の二八・九%が六千百八十二億円、それに精算分三十一億五千九百万円を加えまして六千二百十四億円になるわけです。それに繰り越しの百三十六億七千百万円を加えまして六千三百五十一億円、こういう計算になってまいります。
○川村委員 その数字はそのとおりですが、それでは次官にひとつお尋ねをいたします。
 いま財政局長から説明がありましたように、すでに提案理由の説明があった地方交付税法等の一部改正の内容は、百三十七億の第三次補正をすでに見込んで大体試算をされておるのであります。一体そういうことは許されるかどうか。私はこの手続の問題についていま非常に疑問を持っているのです。この百三十七億というものは、まだ委員会を通過いたしておりません。この百三十七億がどうなるかわからない。それをちゃんと通ったものとしてすでに次の法案に見込んで、そうして提案理由を説明しておる。これは一体手続上許されますか。ちょっと次官の考え方を聞きたい。
○金子政府委員 ごもっともでございますが、いま事務当局と相談しますと、大体毎年こういう行き方をいたしておりますので、委員会で御承認が得られることを期待してこういう計画を立てておるということであります。
○川村委員 それはいけません。それはいけません。そういうような考え方は、私は重大問題があると思うのです。言うなれば、われわれ委員会の委員の審議権を無視しておられる。少しこれは越権じゃないかと私は思う。この点をはっきりしてもらわなければ、この法案の審議に入られない。次官の考えを聞きたい。
○金子政府委員 法律が通ることを前提として一応予算を組んでおるので、ひとつ御了承いただきたいと思います。
○川村委員 いや、それは法律が通ることを前提として――通るかもしれませんよ、しかし通ることを前提としてすでにそのような措置をするということは、それは許されない。何といったってこれは委員会の審議権の無視であります。これはあまりにも越権過ぎる。ひとつ大臣の釈明を聞かなければ、私たちは委員会として審議に入られないんです。
○柴田政府委員 おしかりでございますが、国の予算の場合におきましても、もろもろの法案の改正法案なりあるいは新設法案というものを御提案申し上げ、同時にそれを御賛同いただけるということを前提として国家予算もでき上がっておるわけでございます。地方交付税におきましても、繰り越し法案そのものにつきましてお話しのように問題はあるかもしれませんけれども、これにつきまして御賛同いただけるものとして一応の計算をしておる、それだけの話でございます。どうぞ御賛同をいただきたいと思います。
○川村委員 いや、いけません。それじゃいけません。百三十七億は通るかもしれませんよ。通るかもしれぬけれども、まだいまから審議に入ろうというと雪でしょう。審議もしてない。審議の結果によってはどうなるかわからぬ。これが通らなかったと仮定してごらんなさい。そうすると百三十七億は三十八年度の特交に入れなければならぬ。特交に入れるということになると、次の地方交付税等の一部改正はめちゃめちゃじゃありませんか。それを初めからもうちゃんと通るものだと考えてそういうような措置をとるということは、これは何といったって委員会の審議権無税です。これは越権です。大臣から釈明を聞かなければ次の審議に入れまんね。
○柴田政府委員 おことばでございますが、もしこの特例法につきまして御賛同いただけないという不幸な事態に相なりました場合におきましてはお話しのように別途御提案申し上げております地方交付税法等一部改正に関しまして修正、問題が起こってまいりましょうし、地方財政計画におきましても同じように組みかえの問題が起こってまいります。これはしかし、政府予算におきましても、政府予算は御賛同いただいても関係法案が通らない、その結果いろいろ修正問題が後日起こってくるというのと同じ問題じゃないか、私どもはさように考えておるわけでございまして、政府といたしましては一連の考え方のもとに、関係法案を御審議いただいておるわけでございます。逆に申し上げますならば、もしこの繰り越し法案を御提案申し上げ、同時にまた普通地方交付税等の一部改正につきまして繰り越しを前提としておらない単位費用の改正をかりに御提案申し上げるならば、また同じような意味のおしかりを逆の意味から受けるわけでございまして、その点から私どもは両法案を一貫して、政府としてはこういう考え方に立っておるのだということを明らかにいたしまして御審議をわずらわしたい、こういう気持ちでおるわけでございます。
○川村委員 そうしましたら金曜日に提案なさった新しい地方交付税法等の一部改正は、一応提案理由を撤回するなり保留するなりして、もう一回この法案が通ってから提案理由の説明をなさるのが私は筋道だと思う。そのような考え方はありませんか。
○金子政府委員 全体がこういう姿になって、各委員会で各法案が審議されておるのでございますから、これだけを取り上げて、いま川村さんがおっしゃるような処置をとることの必要もないんじゃないかと思います。
○川村委員 この法案がいつ成立するかわかりませんが、おそらく皆さん方かねらっておられるように成立はするでしょう。しかし新しい地方交付税法等の一部改正を提案なさるなら、やはりその後提案なさるのが私は筋道じゃないかと思う。もしも皆さん方の意見かまかり通るということになると、もうこの法案を審議する必要はないじゃないですか。そうでしょう。審議する必要はないですよ。時間をつぶしてああじゃこうじゃと言て審議してもむだじゃありませんか。そういう結果に陥る、私はそういう考え方を持っているわけです。だからもしも皆さん方がそういう考え方を持っておられるならば、次の地方交付税等の一部改正案は、この法案が通過したときに提案理由の説明をなさるということが筋じゃないかと思うのです。重ねて……。
○柴田政府委員 時間がございますればそれも一つの考え方かと思います。ただ、予算委員会におきましては、明年度の予算全体につきまして御審議を願ております。予算関連法案は、予算案と同じように提案するというのがまた御審議に便かと思いますし、また与野党からさような要望も、非常に強うございます。したがいまして、私どもといたしましては、この特例法案をぜひひとつ早く片づけていただきたい。そしておっかけ地方交付税法等の一部を改正する法律案を御提案いたしたいと思っておったのでございますが、いろいろな御都合等もありまして、時期的にぶつかってしまった、こういうような結果とも言えるかと思うのでございます。しかし特例に関する法律案の考え方と、地方交付税法等の一部を改正する法律案の両法案を通じまして、考え方は一貫しておるわけでございまして、むしろ一貫した考え方を明らかにいたしまして御審議をわずらわしたほうが便宜じゃないか、さようにも考える次第でございます。
○川村委員 もうこれ以上汚いませんが、とにかく審議の手続としては、私はたいへん不満であります。そのような委員会の審議権を、言うなれば無視されるような立場で、ただ急いで急いでと、そういうような態度というのは私はとらるべきではない、それだけははっきり申し上げておきたいと思います。
 そこで、次にお尋ねをいたしますけれども、提案理由の説明を拝見いたしますと、「本年度における地方交付税法第十条第二項の規定による各地方団体の財源不足額の合算額に相当する額の普通交付税を完全に確保できる見通しであり、」こう説明をしておられます。このことは、基準財政需要額、基準財政収入額ともに三十八年度においても合理的に測定した、そういうような自信がなければ言えないことだと思うのでありますが、特に交付税の目的を果たすために、このうちで今日の地方団体の財政需要等を十分把握なさって、基準財政需要額は合理的に測定されたというような御自信があるのかどうか、その点をひとつまずお聞きしておきたいと思います。
○柴田政府委員 非常にむずかしい御質問でございます。私は、結局財政需要は無限でございますから、基準財政需要額というもののいわばゾルレンと申しますか、あるべき姿という点から、やはりいろいろ問題があることは十分承知いたしております。しかしながら毎年度地方財政計画をつくり、その中で地方交付税のワクをきめて、その中で考えますところの基準財政需要額の設定を通ずる地方行政の水準というものは、やはり相対的な意味において合理的なことを求めるといいますか、ということにならざるを得ないのではないかというように思うのでありまして、そういう意味合いにおいて、昭和三十八年度分として交付すべき地方交付税にかかる基準財政需要額の算定というものは、そういう関係のもとにおいてはほぼ総体的に合理的なものだというように考えております。
○川村委員 この問題は三十九年度を考える場合でも、一つの大きな考え方になると思いますが、経費の種類であるとか、測定単位であるとか、単位費用であるとか、そういうような問題等につきまして、さらに地方交付税法等の一部改正の審議のときにいろいろお尋ねしたいと思います。
 そこで、まずひとつお尋ねいたしますが、さきに給与改定が行なわれまして、大体その財源として三百九億の補正があったと、思うのであります。したがって政府は地方交付税の改正を行ないまして、その給与改定に要する経費を基準財政需要額に算入をいたしました。その財政需要額、あるいは基準財政収入額の裁定をいたして交付したようでありますけれども、一体給与改定のために交付団体に交付しました給与改定分の交付税の総額は幾らくらい
 になっておりましたか。
○柴田政府委員 第二次補正予算に伴いましてかえました交付税の算定結果は、現在まだ確定いたしておりませんが、現在までほぼ算定を終わりました状況で申し上げますと、県分の交付団体でありますが、これの基準財政需要額は百八十八億、基準財政収入の増が三十二億、交付金額は百七十七億、それから不交付団体のほうが、基準財政需要が六十六億、収入額が四十八億増であります。それから市町村分につきましては、交付団体が九十七億、基準財政収入の増が六億、不交付団体につきましては、基準財政需要額の増が四十三億、基準財政収入の増が十三億、不交付団体につきましては非常にふえまして、収入の増がわずかでありますけれども、よって出てまいります交付金額と既存の超過財源が相殺されますので、結果的には不交付になります。なお、したがいまして、県の交付金額は百七十七億、市町村が百四億、合計二百八十一億円でありますが、この交付金額百七十七億の中には、調整率をかけまして圧縮しました額がことしが二十一億入っております。それから市町村の場合においては十三億入っております。
○川村委員 そうしますと、交付団体の給与改定分として交付税の総額を見積ると、二百八十億余になるのですか。
○柴田政府委員 調整率で第一次の算定の際に圧縮しました三十四億円を含めまして、二百八十一億円というのが交付分になるわけでございます。
○川村委員 そうしますと、当初皆さん方が給与改定のときに、交付団体に交付すべき給与改訂分としては二百八十五億必要だ、こういう算定をしておられましたが、それは解釈するならば、初めの見積もりよりもそれだけの誤差が生じた、こう考えて差しつかえない数字ですね。
○柴田政府委員 基準財政収入の増加額がございますので、二百八十五億円という金額を算定いたしました内訳は、県の交付分が百八十七億、市町村の交付分が九十八億円でございます。これに対しまして、基準財政需要を算定いたしました結果は、県の場合は百八十八億、したがって一億の増、市町村の場合は九十七億で一億の減、差し引き大体交付団体につきましては基準財政需要額の面においては同じ。ただし収入面におきましては先ほど申し上げましたように、県の交付分で三十二億、市町村の分で六億の増加がありましたので、結果的にはお話ししたような結果になります。
○川村委員 その次にお尋ねしておきたいことは、新しい地方交付税法等の一部改正で、単位費用の引き上げを考えておられる。それから基準財政需要額の算定方法を改正をしておられる、幾つかの考え方を出しておられるわけでありますけれども、この単位費用の引き上げ等について生活保護費、労働費等の単位費用が上がってくるとか、住宅関係費、その他の土木費用の単位費用を増額するとか、こういう処置をなさっておるのでありますけれども、こういう処置は、私は昭和三十九年度に突然と言ったら語弊があるかしらぬけれども、いわゆる必要な措置でなくて当然三十八年度にもやらねばならぬ財政需要の必要性があるのではないか、こう考えるんですがその点はいかかですか。
○柴田政府委員 私どもの考え方はものによって違うと思うのでございますが、たとえば生活保護費でございますとか、あるいは失業対策事業費ということになってまいりますと、これはやっぱり国庫予算の措置とも関連を持つわけでございまして、その関連から多少算定方法の合理化という問題もその機会に考えておるのでありますけれども、上がってきておるのでございます。したがってお話の点ということになりますと、昭和三十八年度にも算定方法の合理化が必要じゃないかと言われれば、全然必要ないとも言えましょうけれども、われわれとしては国庫予算の変動に伴うものと考えておるわけであります。
 また住宅等につきましては、旧来から全然必要ないのでなくて、あるにきまっておるわけでございますけれども、全体との関連から、いままではそこまで手が及ばなかったという事情でございます。
○川村委員 そこで私は、やはり三十八年度も地方団体は相当財政的にはそういう負担をかぶっておると思うんです。
 そこで毎年、毎年こうして補正で出てきた最後のやつを次の年度に送っておられるけれども、こういう機会にやはり特交等で十分配慮をしてやる、そういう処置はなぜ考えないのか、こう言うと、あるいは一つの理由として、時期的に云々という御答弁があるかもしれませんが、時期的にということは、第十五条の規定等で、そう皆さん方が気になさる必要はない。もちろん地方団体は一日でも早くそういう特交の配分を受けたい、その気持ちはわかりますけれども、いま私はたった一つの例を申したのですけれども、三十八年度は非常に大きな財政需要に悩んでおる、そういうことであるから、まず特交等で処置してやるという前提でものを考えていくのが本筋であって、次に送ろう、送ろうと考えるのはどうも賛成しかねる。いい方法ではないと思うのですが、その辺の見解はいかがですか。
  〔中傷(茂)委員長代理退席、渡海委員長代理着席〕
○柴田政府委員 私どもは補正予算で受け入れましたものにつきましては、本来ならば特別交付税ではなくして、やはりそれを特別と普通交付税に割りまして、そして単位費用を組んで配分をするという筋合いのものが、地方交付税法というものの法律の精神に沿うものであると思うのであります。もちろん例外的に特別交付税に全部ほうり込んで措置いたしましたことも、過去においてはないとは申し上げません。それはやはり異例の措置であって、本来の筋から言うならば、二つのものに分けて、そして単位費用を組みかえるというのが本筋と思うのでございますが、そういう考え方に立ってまいりますと、もう年度も迫り、地方団体といたしましては予算も組み終わって、執行の最終段階にきておる。この段階において、単位費用を上げてまいるということはいかがなものだろうか、かように思うのであります。もとよりいたずらに繰り越すだけが能ではございません。ございませんけれども、しかし今日の置かれております地方財政の状況を考え、明年度置かれますであろう地方財政の状況を思いまして、相互に思いめぐらして、一体どうすれば交付税法の所期するところの単位費用の設定を通じて、合理的な行政運営の水準を保障するんだという精神に沿うかということを考えますと、交付税の本質論からはいろいろ問題がございますけれども、この際繰り越すのが一番よくはないか、そして単位費用の中にはうり込んで、合理的に配分するのがよくはないか、かような判断になったのでございます。
○川村委員 皆さん方の考え方はわかります。しかし、いまも申し上げましたように、今日地方団体の置かれておる財政事情等を考えるならば、やはり何とかの手段で、この財政の需要増等に対処してやる、こういう考え方というものを十分配慮すべきであると私は考えるわけであります。
 そこで、そういう点についてあと二、三お尋ねをいたします。昭和三十七年度の決算を先般拝見をいたしました。この昭和三十七年度の決算状況から見て、昭和三十八年度の財政運営の見通しと申しましょうか、昭和三十八年度の財政状況の見込みというものは、どういうように把握をしておられるか。その概要をひとつ聞かしていただきたい。
○柴田政府委員 昭和三十八年度につきましてはまだ年度進行途中でございますので、ここでとやかく申すのは、やや早いとも思う次第でございますが、大体昭和三十七年度は、川村委員御承知のとおり、財政的にはやや収入が鈍化し、そして投資的傾向は非常にふえておる、その結果もありましょう、ほかの原因もありましょうが、財政調整積立金の取りくずしが行なわれてきた。したがって財政的にはややあまり楽観を許さない状況になってきておると思うのであります。昭和三十八年度につきましては、三十七年度に比べますならば、税の自然増収はもっとあるわけであります。したがってその意味からいいますならば、財政状況はややましになっておると思うのでございますけれども、しかしながら一方公共投資の財政需要は非常に多うございますし、そういう意味から財政運営はなかなか楽じゃないだろう、さらにまた、非常に心配なことは、先般来当委員会におきましてもいろいろ御議論がございましたが、公営企業会計というものの経理が非常に悪くなっておる。そこでその関係の繰り出し金がふえてまいっておるのではないか。それが昭和三十八年度の地方財政がどういう姿をとるかという非常に大きな問題であろうというように思っておる次第でございます。つまり総括的に申し上げますならば、昭和三十七年度に比べますならば、税の伸びは期待できるけれども、一方また財政のひづみを強める要因も加わっておるから、昭和三十八年度におきましても、財政運営としてはさほど楽なものではないというふうに考えておる次第でございます。
○川村委員 三十七年度の決算において単年度の収支を見ると、百二十八億も赤字が出ておる。これは昭和三十六年度の十五億の黒字に比べるとたいへんな状態であると言わざるを得ません。この三十七年度の、言うならば悪化しつつあるといっていいこの財政の状態が、三十八年度、いまあなたが言うたように税の伸びはあるけれども、いろいろの行政上の必要に迫られた財政支出も多いであろう。そうなると三十七年度の赤字を出したその原因は一体何なのか。それから判断をして、三十八年度は一体どういうような予想が立てられるか、もう一度その辺のところを話していただけませんか。
○柴田政府委員 私どもは単年度赤字が出たということにつきましてあまり気にはいたしておりません。それは過去におきまして単年度赤字ということについて、いろいろ議論があった時代もあるわけでございますが、現在の地方財政の状況から申し上げますならば、ある程度の財政調整積立金も持っておるわけでございます。積み立て金をするのは使うためにするのでありますから、それを使えば実質的には単年度赤字になることはさまっているわけでございまして、一がいに単年度赤字が出たからといってすぐどうこうということを言うのは早いじゃないか。もちろん単年度赤字を出しました原因によりましては警戒警報を出さねばならぬものもございましょうけれども、それが投資的経費、つまり公共投資のために使われた積み立て金の取りくずし等のために出ておりますものでありますならば、あまり気にすることはないのではないかというふうに思うのでございます。しかしながら全体として単年度赤字がふえてくるということは、原因は那辺にあるかということは、これは三十七年度の決算分析を通じて追及をしていかなければならぬ問題であろうとは考えておる次第でございます。三十八年度の推移といたしましては、やはり公共投資の増大という傾向は、引き続きましょうし、収支の維持というものにつきまして、かなりの苦心が要るだろうと思うのでございますけれども、しかし三十七年度と大体横ばい程度の推移じゃなかろうかというように、ごく大ざっぱに言って考えております。ただ心配いたしておりますのは、先ほどもちょっと申し上げましたが、公営企業の赤字と申しますか、公営企業、準公営企業の経営状態の悪化というものが、一般財政にどのようなひづみを与えておるであろうか、これを非常に心配いたしておるわけでございます。
○川村委員 三十七年度の決算の報告によりますと、幾つかの特徴点を指摘をしておられる。財政規模の増加率が鈍化したとか、いま申し上げましたように単年度の収支が悪化したとか、財政構造の弾力性が乏しくなった、たいへん悲観的な一つの状態を決算報書はなされておるわけであります。特にその中で普通建設事業は引き続いて増大している。それは一面から考えるとたいへん望ましいことではありますけれども、この普通建設事業の増大ということは往々にして国庫負担金の問題、あるいは補助率、補助単価の問題等々今日まで大きな課題を残しておりますが、そういう関係で地方の自治団体の持ち出し分というか、いまの財政需要が非常に大きいということは、これは考えられるわけです。そこについては、まだいろいろとこれは財政計画上の問題も国の施策の問題もありましょうけれども、こういうような点について、三十八年度は私は同じようなテンポがやはり続けられておるのじゃないか、こういうように見ておりますが、その点はお考えいかがでしょう。
○柴田政府委員 お話しのように地方財政にとりまして非常にめんどうでなかなか解決しない問題、いまの単価の問題、あるいは持ち出しの問題、ずっと昔からあるわけでございます。逐年多少ずつはよくなっております。しかしお話しのように、三十八年度分につきましても多少ともよくなっておりましょうけれども、しかしやはり傾向として、そういう問題が完全に大きな形でもってきれいにならないということは、御指摘のとおりかとも思うのでございます。しかしながら地方の現状は、普通建設事業が伸びておりますのはそれだけではございませんで、やはり高等学校急増対策あるいは道路、橋梁の整備、特に清掃関係、し尿処理でございますとか、あるいはじんかい焼却等の生活環境施設、こういうものの整備というものに対する住民の欲求というものは、だんだん社会圏が広まってまいりますと非常に強い力をもって増大をしてきておる。それがまた住民税につきましてただし書き方式を市町村にとらしておる一つの原因でもあろうかと思うのでございますが、そういう意味合いにおきまして、普通建設事業の増大と申しますのは、いわゆる積み足し分ではございませんで、むしろ大きな分野はそういった住民からの施設改善要求というものに基づくやむにやまれぬ投資的経費といいますか、おくれておりますところの公共的投資を急速に回復する。こういう姿が出てきておるのじゃなかろうか、それがまた三十八年度におきましても同じような形で続いていくだろうというふうに見ておる次第でございます。
○川村委員 傾向はおっしゃるようなことだと思いますけれども、それがやはり地方団体の財政に大きく影響しておるということはいなめないと思うのです。そこでいまおっしゃった高校急増対策でありますが、たとえば昭和三十八年度は文部省から出たところの補助金が三十二億でしたか、交付税で九十一億でしたか、起債で九十億見られたのでしたね。その数字誤りありませんか。
○柴田政府委員 交付税と起債はおっしゃるとおりですが、ちょっと国庫支出金はいま調べますが。
○川村委員 三十七年度はどういう急増対策に対しての財政措置でしたかね。――じゃあ、いいです。三十七年度の財政措置は三十八年度より少のうこざいましたね、これは言えますね。そうすると、三十七年度の全日制、定時制の高等学校の建設費等に費やしたところの費用というものは三十六年度に比べて一挙に膨張をしておる。その増減額は全日制、定時制を合わせて、前年度に比べて四百十五億六千七百万円というように大きく高校の費用に出しておる。ところが財政措置をしたのはこれは二百億足らずである。おそらく百数十億ではなかったかと思いますけれども、こういう点を考えても、地方のいわゆる府県というものが、今日最も緊急を要しておるところの高校急増対策のために、非常に大きな財政負担をしておるということは明らかでありまして、このことはおそらく三十八年度も同様な状態が私は続いてきておると思います。三十八年度の決算が明らかでありませんけれども、同様なことが続いてきておると思います。あるいは三十七年度よりももっと大きなものがあるかもしれぬ。三十七年度はいわゆる刊等学校の建設に入った、三十八年度当初において大体一年生を募集した。あと二年、三年の校舎の増築等を大体三十八年度中心にやっておりますから、これは三十七年度に比べて――三十七年度が三十六年度に比べてさえ四百十五億六千七百万円も膨大な財政増超を来たしておる。三十八年度はもっと大きなものがあるのではないかと推測される、そういうことになりますとやはりこれらはおまえたちの責任だ、こう一方的に投げやりに考えないで、やはりこういう点は十分措置をしてやるという考え方があってしかるべきではないか。これはもちろん自治省だけにその責任があるとは私は言いません。そういう点から考えると、今度の百三十七億というこういう補正ができて金が生まれてきたのですから、これからやはりこういう財政的な需要を見てやる。言うならば、筋は財政局長が先ほどおっしゃったとおりかもしれませんけれども、特別交付税等でやはりめんどうを見るという考え方があってしかるべきではないか、私はこう思うのであります。一つ一つの項目について申し上げると、同じようなことが相当多くの項目について指摘できます。
 そこでその次に考えたいと思いますことは、一般財源についてでありますけれども、三十七年度の決算報告によりますと、一般財源は地方譲与税を除きそれぞれ前年度に引き続き増加したが、増加率では前年度よりいずれも著しく下回っておる、寄与率においてもいずれも前年度より下回っている、こういうような指摘がなされております。ということは、先ほど財政局長の説明にもありましたように、三十八年度はあるいは地方税の伸びは幾ぶんかは期待できるかもしれませんけれども、しかし一般財源から見ると、三十七年度と同様にたいへん窮屈な状態が三十八年度は続いておるのじゃないか、これは昨年の通常国会におきまして三十八年度、三十九年度がたいへんな状態に陥り、だからしてこのような財政運営をしなければならぬと自治省も予算委員会で答弁をした。またそういう考え方で財政計画もつくったはずであります。その見通しがそのとおりだったのかあるいは狂ったのかは、これは三十八年度の決算が出てみなければわかりませんけれども、おそらくや三十八年度の一般財源から見てもこれは決して楽な姿ではない、こういうふうに考えておるのでありますけれども、この点についても財政局長から今日の一つの見通し、そういうものを聞かせていただきたいと思います。
○柴田政府委員 三十七年度はお話しのように税収入の伸びが引き締め調の経済にあいまして、その影響を受けまして、自然増収が思うように出なかった。したがって一般財源の率としては、交付税等につきまして、補正予算がございましたが、総体的に寄与率が減ってきたというわけでございます。ただ三十八年度におきまして地方税の伸びは、経済の回復を背景にいたしまして三十七年度よりは相当いいんじゃなかろうかというように思っておるわけでございます。したがって一般財源の伸び率はおそらく三十六年度対三十七年度ということに比べますならば、三十七年度対三十八年度におきましては、もっといい姿が出るであろうと思っております。ただ私が申し上げましたのは、税もなるほど伸びておるけれども、しかし財政需要のほうの増勢というものがとまらない。特に今日の地方団体の置かれております状況のもとにおきましては、増勢はおそらくとまらぬだろう、そういう意味で、財政運営につきましては三十七年度に劣らず苦心の存するところであろう、こういうように申し上げたのであります。
○川村委員 これはなかなか結果がはっきりつかめないのですけれども、私はいま一つの問題として、三十七年度の決算から推しはかって、三十八年度の財政というものも非常に苦しい。しかしその中でおそらく建設事業等一つの例でありますけれども、相当やはり増高しているに違いない。そうなりますと、地方団体の財政負担というものが多くなっているんじゃないか。そういうことを考えると、やはり地方団体の財政は苦しい、こう指摘ができる、こういうことを考えるわけであります。そこで、先ほども申し上げましたように、この百三十七億というような財政収入が見込まれるときには、やはりその点を配慮する必要があるのではないか、こういう見解であります。
 次に、お尋ねしたいことは、この法律第十五条のいわゆる特交規定でありますけれども、これは局長いかがでございます。三十八年度のいわゆる特別交付税として特に考えられなければならぬところの大きな問題というのは、いわゆる財政需要あるいは財政欠陥、そういうような点から考えてどういう事態が、三十八年度はいわゆる特交の対象となる大きな問題が起こっておりますか。
○柴田政府委員 特別交付税の性格につきましては、もう川村先生御承知のとおりでございます。やはり何と申しましても本年度も千億をこえる災害がございましたし、特別交付税で第一番に配付しなければいかぬのは、やはり災害関係の経費であろう。それから常に問題になりますが産灰地関係、これも産炭地関係のいろいろな町村の情勢は、相当深刻化いたしておりますし、産炭地の市町村財政というものは、やはり災害に劣らず考えねばいかぬのじゃなかろうかというように考えております。なお、ほかにいろいろ基準財政需要額の算定としてうまくいかないもの、たとえば農業構造改善事業でございますとか、いろいろな事業がありますが、そういったものも配慮していかなければならぬだろう。まして数年前の状況と最近はだいぶ変わっておりますのは、やはり特別交付税の配分におきましても、投資的経費算定の不足というものを一つのデータに取り上げていかなければいかぬのじゃないか、大体そういう方向に向いてきておるのであります。
○川村委員 そこで私は災害のことについてちょっといまの点でお尋ねをしておきたいと思いますが、ことし三十八年度は三百六十三億の特別交付税のワクがある。これは前年度に比べて四十七億の増加になっておる。これはこまかな数字はわれわれわかりませんから、はたしてこれで、おっしゃるような問題を完全にあたたかく処置することができる金額であるかどうか、こういうことが第一に疑問になってくるわけです。
 そこで、災害でありますけれども、昨年も幾つかの災害が起こったわけであります。災害は、建設省がやるもの、文部省がやるもの、あるいは農林省が担当するもの、若竹にまたがっていると思いますけれども、建設省の本年度の関係で見ますと、公共土木災害が大体本年工事の総額が六百五十八億田と査定をされておるようであります。このうちで、直轄分が出てくる、補助災害というものが出てくる。その補助災害について、六百二十八億円というのが実は工事の査定になっております。これは本年度三〇%を遂行する額であります。ところが補助災害の六百二十八億円のうちに国から出るものは百四十億六千八百万円、こういうことであります。そうすると、これは残りは相当地方の負担にかかるのではないか、このように考えられますが、この建設省の公共土木災害についてどういうふうになっておるのか、これはわかっておったらひとつ知らせていただきたい。
○柴田政府委員 お尋ねの査定結果でございますが、私いまお話しになりました数字は少し違うのではないかなという感じが実はいたします。いまちょっと資料を調べますが、災害復旧につきましては一般的に地方債で災害復旧事業費は措置いたしますし、災害に関連いたしますもろもろの経費につきましては、特別交付税の配分の際、たとえば税の減収分でございますとかあるいは災害関連経費でございますとかいうものにつきまして、特別交付税で措置していっているわけでございます。過去の例を申し上げますと、たとえば昭和三十六年度におきましては、災害の被害額が千六百四十六億もございましたが、そのときの特別交付税の総額は二百七十九億でございます。本年度の発生災害の被災総額は千億でありますが、これに対しての特別交付税は三百六十三億、いままでの例から参りますならば、災害関連の経費につきましては大体まかなえるのではなかろうか。ただ、災害復旧事業費の起債ワクにつきましては、お話のように問題もございますので、その災害復旧のあらましの否定に基づく地方負担というものの関連を考えまして、さきに第二次補正予算をいたしました際に、地方債計画に追加をいたしまして、災害係の起債につきましては補助災害分が五十九億、単独災害分が五十億、百九億円のワクに改めました。現在これにつきまして配分作業を急いでおるわけでございます。お話の数字は少し私どもが聞いております数字と違いますので、調べまして後ほど御報告申し上げたいと思います。
○川村委員 昨年はずいぶんいろいろの災害が起こっております。六月のいわゆる梅雨前線豪雨、それから六月下旬の豪雨、七月中句の豪雨、八月中句の豪雨、それから台風九号、こういうような災害がありまして、これらが補助災害の被災個所というように指定をされておるようであります。いまお話しの点につきましては、ひとつ建設省関係だけじゃなくて、関係の省のそういう災害の否定、それからそれらの費用、内容等わかりましたら、ひとつ次の機会に資料でお見せいただきたいと思います。とにかくこのように、申し上げるまでもないことでありますけれども、公共土木災害等にいたしましても、こういうものが国から処置されたからといって、決してこのことが地方団体の財政負担を完全にカバーするものではない。これに伴っていろいろの大きな負担をしておるということは指摘できると思いますから、そういう点で一つの問題があると思うのです。
 それから、その次に考えなければならぬことは、いつも問題になることでありますけれども、地方財政の超過負担の問題であります。こういう点につきましてはどのように特交の配分等については配属されるのか、その必要はないのか、そういう用意があるのかどうか、これをちょっと聞かせておいていただきたい。
○柴田政府委員 超過負担の問題につきましては、特に特別交付税の算定に際しまして考慮いたしておりません。従来単位費用の算定等におきまして、その面において考慮すべきものについてはある程度片づけていく、つまり、超過負担を解消するという形じゃございませんが、基準財政需要額の充実という形においていろいろな面から片づけていく方向をとっております。本来超過負担の問題は国庫補助負担金の形において片づけていくべき問題だと思うのでありまして、筋から申し上げますならば国庫補助負担金の是正という形で片づけてもらいたい、そういう意味で、過去から今日まで私どもといたしましては御当局にお願いをしてまいったわけでございます。したがいまして、事柄も全般的な問題でもございますし、特に特別交付税といたしまして配慮ということはいたしてまいっておりません。
○川村委員 お考えはそうかと思います。しかし私は、先般全国市議会の議長会から出された資料をちょっと見たのでありますが、この調査によりましても、これはわずかな調査でありますけれども、驚くべき状態が出ているわけです。この調査の方法あるいは内容等について問題がないかというと、それは私はないと言明はできませんけれども、相当大きなものが出ている。ここで一々数字を申し上げる必要はないと思う。こういうのは、おっしゃるとおりに国の負担金、補助金等が、その単価やあるいはその他のものが十分でないということがこれは問題であろうと思います。そこで、先年からこういうような点についてひとつ財政の秩序を正さなければならぬというようなことが指摘されたわけです。しかし相も変わらずこういう状態が続いていくということは、非常に残念なことでありまして、おっしゃるとおりこれは国の問題かもしれません。しかし、これによって地方団体がいかに繰り出しをしておるか、大きな財政を負担をしておるかということが明らかであります。これは、こういう調査面にあらわれてまいりました地方団体だけではない。これはもう全体の地方団体に及ぶものでありますから、こういう点を、国の負担が悪い、あるいは補助の単価が悪い、こういうことでただ見過ごしできない問題があると私は思うのです。こういう点について配慮をするということは、自治省としても当然考えねばならぬのじゃないか、地方の財政を守る立場からすると、自治省としてもこういう点につきまして、なかなかそれはこまかな計算でたいへんなことでありましょうけれども、やはり特別交付税の対象等に何か基準を設けて算定をしていく必要があるのじゃないかと思うのですけれども、今日までそういう処置をとっておられませんのは、その考え方は一体どこにあるのか、お答えいただきたい。
○柴田政府委員 非常に答弁のむずかしい問題でございます。従来から私どもは単価等の是正につきましては努力をいたしてまいりました。ただ微力にして、なかなか思うような成果は上げ得なかったのでございますが、
  〔渡海委員長代理退席、中島(茂)委員長代理着席〕
たとえば三十九年度予算におきましても、公立文教施設等の単価につきましても、構造比率につきましてもそれぞれ五、六%の是正が行なわれておりますし、また常々問題になっておりますところの国民健康保険、あるいは国民年金等の事務費につきましても、わずかではございますが、是正はされておりますし、補助職員等の基本単価につきましても、従来はベースアップが行なわれます機会におきましては、これは考慮されなかったのでありますけれども、最近ではこういったものの基本給につきましても、ベースアップがありますればそのときどきに補正し、これを直していく、こういうようなしきたりになってまいっております。きわめて徐々でありますので、非常に御満足いただける状態ではございませんけれども、逐次その方向へ動きつつある。私どもといたしましては、さらにその方向で努力をいたしたいと思うのでございます。
 特別交付税でなぜできないかということでございますが、私どもといたしましては、特別交付税でそういう問題を処理することがいかなる意味を持つかということは、事がごく特定の団体だけでございますれば、そういう措置も一つの考え方とも思いますが、事は全地方団体にまたがる問題でございます。したがって特別交付税で措置するということは、結局国の単価の是正というものを、地方団体の一般財源でもって直すんだということになってしまうのじゃないか。その辺から私どもはやはり本筋に立って是正に努力すべきであって、安易な手段につくべきでない、こういう考え方をとってまいったわけであります。今日でもその考え方は変えてはおりません。
○川村委員 時間も迫っておりますから、最後に私は産炭地の問題について、ちょっとお聞きしておきたいと思います。
 実は地方行政の委員会でございますから、きょうは時間もありませんから、他の問題には触れないでおかねばなりません。ただ産炭地の今日の市町村の財政の状況は、おそらくもう皆さん方自治省当局も十分御存じのとおりでありまして、くどくど申し上げる必要はないと思います。自治省といたしまして、産炭地の市町村について、特に財政面からどういうような対策を進めてこられたか、これをまず次官からひとつお聞きをしておきたいと思います。
○金子政府委員 ただいまのところ、起債と特別交付税で見るような処置をとっております。
○川村委員 通産省あるいは労働省、厚生省、各般にまたがる問題が産炭地域の市町村にはございますから、自治省だけでできる問題でないということは私もよく承知をいたしておるのでございます。それで特別交付税、起債でできるだけの財政的措置をしてきたと言われますが、特別交付税につきましては、なるほど先年も他の地域と違った交付基準を設定されて配慮をしていただいたようであります。生活保護費について、あるいは失対対策費について、炭鉱離職者について、準要保護児童生徒の経費について、鉱害対策について、鉱業市町村等の諸対策費について、特別交付税で措置をされたようでありますけれども、前年度処置をされましたそのとおりの基準で本年も処置なさる御方針か、あるいは前年度よりも前進をした形で本年度は処置なさろうとしてお考えになっておるのか、その辺のところの基本的なものをひとつお伺いしたいと思います。
○柴田政府委員 先ほど政務次官からお答え申し上げましたとおり、産炭地の財政問題といたしましては、二つの問題があろうかと思うのであります。
 一つは、産炭地の振興計画に伴います財政需要をどうまかなうかということ、それから現在の振興以前の状態、いわば終戦処理とも申すべき産炭地の現状、必要最小限度の現状を維持していくために必要な財政需要をどうまかなうかという二つの問題があろうかと思うのであります。
 前者につきましては、基本的には前者の問題を片づけなければ、産炭地の問題も片づかないわけでありますが、産炭地の振興計画はいまいろいろ樹立されておる段階でありまして、まだその緒についておりません。したがって、出てまいっております財政需要は、今日置かれております産炭地の必要最小限度の財政需要を、どうまかなうかという後者のいわば消極的な財政需要がおもなのであります。私どもが持っておりますのは、結局地方債、交付税ということになるわけでございますので、この二つの手段を一〇〇%に使って、産炭地の市町村が何とか必要財政需要をまかなっていくのにこと欠かないような方向で処理しようということで、今日までやってまいったわけであります。金額から申しましても、一例を特別交付税にあげましても、昨年度は先年度の、三十六年度のほぼ倍に近いくらいの金が出ております。したがいまして、本年度の特別交付税の配分にあたりましてどうするかという問題でございますが、いま方針といたしまして算定方法をどうするかこうするかという問題は、いろいろ試算中でございまして、ここで申し上げるべき段階でないと思いますけれども、私どもといたしましては、さらに産炭地の実情に沿うように、前向きで処置をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○川村委員 お考えはわかりますが、その産炭地に対して特別交付税の手当てをしようという場合、昨年度は総額十五億でしたか、何かそういう、トータルだけでいいのですけれども、昨年度の金額にことしはどれだけのプラスをするという基本的な考え方があるか、そのトータルでも話していただけるなら話してもらいたいと思う。それがまた不都合なら不都合でけっこうです。
○柴田政府委員 まことにつらい御質問でございますが、去年は特別交付税だけといたしましては、市町村分が十億三千万、県分が五億八千万でございます。その前の年は県分が五億七千万、市町村分が六億程度でございます。したがいましてこの趨勢をさらに実情に応じて強化をする方向でものを考えたい、こういう考えでございまして、これ以上幾らにするかと申されましても、現在の段階では少し御答弁できかねるような状態でございますので、御了承いただきたいと思います。
○川村委員 申し上げるまでもないことでございますけれども、これは実はいろいろの資料がありますし、また皆さん方は、おそらくそれぞれの関係の市町村から十分な資料で検討していただいていると思います。その中でやはり特に市町村の財政から考えて胸を痛めるのは、いわゆる生活保護の世帯あるいは人口が急激に増加しておる。そういうような市町村が多い。特にこの点は福岡の筑豊地域に著しいものが見受けられます。福岡の筑豊地域のY市のごときは実に千三百世帯、四千四百人の保護人口を出しておる。これはおそらくその市の半数以上が生活保護の適用を受けざるを得ない状態にあるようであります。こういうような事態に立ち至ってきたということと、そのほかの失業者が非常に増加をし、緊急就労でやっても、一体仕事がいつまで持てるかというような、仕事の限界も目の前に迫っておる。ところが、失業者はどんどん出てくる。関連産業あるいは商業、そういうものが大きな影響を受けておる。そういう関係で、市のこれらに対する行政上の財政負担というものは実に著しいものがある。こういうことが指摘できるわけで、皆さん方よく存じておられることであります。
 そこで、私は次官にお伺いいたしますけれども、この生活保護費の国庫負担の問題、あるいは準要保護児童の措置の問題、緊急就労対策事業の国庫負担の問題、こういうような幾つかの問題がこれらの市町村の財政に大きな圧迫を与えておるということは、これは指摘できるわけでありますから、自治省としては、やはりそれらの高率補助というか、そういう手直し、そういう措置を厚生省、労働省、あるいは文部省、そういう関係に一体要求されたことがあるかどうか、またそれを、皆さんが産炭地市町村の財政の状況を考えてみるならば当然やっていただいてしかるべきではないか、こういうように私は考えるのでありますけれども、次官の考え方をお聞きしたいと思います。
○金子政府委員 いままで関係省と交渉したかという御質問ですが、御承知のとおり、非常に補助率が高いのでありますので、交渉をいたしたことは自治省ではないのであります。したがって、地元の負担分に対するその市の負担分を、自治省のほうでいろいろ特別交付税等で見てやるべく努力を続けておるということでございます。
○川村委員 次官は、非常にものをすらっとおっしゃったようでございますけれども、先ほど申し上げましたY市の例をとってみましても、生活保護の国庫負担が八割、あとの二割は自分で負担しなければならぬということです。ところが、市のほうは三十八年度は大体四千四百万円も支出をしなければならぬ。もちろんこの中には交付税等のあれもありましょうけれども、とにかく市が一般財源から見ていくのは四千四百万円。これは市の総予算の大体四割に当たるわけです。税収のほとんど全部をこれにつぎ込む計算になっている。これは次官、一般の生活保護の国庫負担へ右へならえをして考えられない問題がひそんでおります。そこで、やはりこういうようなひどいところには、もう少し国庫負担を増加してやる、こういうことを考えることがその市町村の財政の健全化を目ざす自治省の役目である。それを要求するのは当然のことではないか。次官も長崎の出身ですから、長崎にもこういう炭鉱はたくさんありますからよく実情は御存じと思いますが、この点いかがでございますか。
○金子政府委員 私の県にも非常に大きい、いま申されたケースにぴったりするような市があるのでございます。したがって、市の財政についてたびたび陳情を受けた過去のいきさつもございます。ただ、市が二〇%負担してその市の予算の四割を占めているということでございますが、その二〇%の中は、普通交付税と特別交付税でほとんど満度一ぱいになるように見ることに相なっておるのでございますが、いろいろ計算の都合上、その二〇%が一〇〇%自治省のほうで見ておるということにはなっていないようでございます。それが一〇〇%地元に御迷惑がかからないように、そういった交付税あるいは特別交付税で見るように努力をいたしたいと考えます。
○川村委員 私は、時間がありませんから、産炭地関係の財政のケースはほとんど指摘しないでお考えをお聞きしてまいりましたが、こういう国の施策によって不況に追い込まれた産炭地の特にひどいこういう町村の財政を手直ししていく、あるいは健全にしていくために特別の交付金を与える、そういう考え方はございませんか。基地交付金とは性質が違うでしょうけれども、何かそういう特別の、暫定的でも時限的でもよろしいが、そういう交付金を与えて立ち直りができるようにしばらく援助してやる、こういう考え方は自治省のほうにはございませんか。次官の考え方を聞いておきたい。
○金子政府委員 私は、いま川村先生が申されておるような措置を私のほうでとろうとする、そういった計画もないし、これからそういう措置をとるべきだという御意見には賛成でございますが、とにかく陳情を受けるたびに、いろいろな企業誘致、産炭地振興法により、完全な立ち直りができるまでは、やはり自治省のほうで交付税あるいは特別交付税で完全にこれを補てんすべきだという主張を絶えず省内で続けておりますが、一段と努力を続けまして、御期待に沿うようにいたしたいと思います。
○川村委員 先ほど財政局長が言われたように、産炭地振興計画ができまして、実施計画もできました。言うならば、あなたの説のようにできただけである。これからということですね。しかし、一歩足を踏み出したところの現状を見てみても、一体これでどうなるかという心配がされるのが実情であります。そういうときでありますから、なおさら市町村は苦しい。一体、今年目鼻がつくのか来年目鼻がつくのかわからぬような状況に置かれておりますから、今日産炭地の市町村の財政は苦しくなっている。そういう点について、とくとお考えをいただきたいと思います。またいずれ通産省関係を中心にいたしまして、産炭地の振興計画あるいは産炭地振興事業団のあり方等について質問をしなければならぬと思いますけれども、自治省においても、いま当面不況に落ち込んでおりますこの地域の市町村の財政をどうささえてやるか、そういう点、ひとつ十分御検討を願っておきたいと思うのであります。
 そこで、私は最後に申し上げますけれども、いま幾つかの産炭地の問題、あるいは災害対策の問題、あるいはそのほか市町村の財政需要が非常に高まっておるという問題、そういうような幾つかの点を考えてきたのでありますけれども、そういう点を考えると、三十八年度においてはやはり市町村は相当きびしい財政事情の中に置かれておる、こう言わざるを得ません。そうすると、百三十七億のこの資金というものは、私は三十八年度に何とか配分をして、市町村のめんどうを見てやるというのが至当ではないか。去年もおととしもというよりも、毎年毎年こういう特例特例で悪例を残しているということは、賛成しかねる考え方で一ぱいであります。この点とくとお考えをいただきたい。
 それだけ申し上げて、本日の私の質疑を終わりたいと思います。
○中島(茂)委員長代理 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十二分散会