第046回国会 地方行政委員会 第64号
昭和三十九年九月一日(火曜日)
   午前十時四十三分開議
 出席委員
   委員長 森田重次郎君
   理事 田川 誠一君 理事 渡海元三郎君
   理事 中島 茂喜君 理事 川村 継義君
   理事 佐野 憲治君 理事 安井 吉典君
      大石 八治君    奥野 誠亮君
      亀岡 高夫君    亀山 孝一君
      久保田円次君    纐纈 彌三君
      武市 恭信君    村山 達雄君
      森下 元晴君    山崎  巖君
      秋山 徳雄君    小林  進君
      阪上安太郎君    重盛 寿治君
      千葉 七郎君    堂森 芳夫君
      中井徳次郎君    華山 親義君
      藤田 高敏君    細谷 治嘉君
      湯山  勇君    栗山 礼行君
      門司  亮君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 神田  博君
        自 治 大 臣 吉武 恵市君
 委員外の出席者
        経済企画政務次
        官       伊東 隆治君
        総理府事務官
        (経済企画庁総
        合開発局長)  鹿野 義夫君
        総理府事務官
        (経済企画庁水
        資源局長)   鈴木 喜治君
        大蔵政務次官  鍛冶 良作君
        大蔵事務官
        (主計官)   平井 迪郎君
        厚 生 技 官
        (環境衛生局
        長)      舘林 宣夫君
        自治政務次官  高橋 禎一君
        自治事務官
        (大臣官房参事
        官)      宮澤  弘君
        自治事務官
        (行政局長)  佐久間 彊君
        自治事務官
        (財政局長)  柴田  護君
        自治事務官
        (財政局交付税
        課長)     石川 一郎君
        専  門  員 越村安太郎君
    ―――――――――――――
八月二十六日
 委員阪上安太郎君辞任につき、その補欠として
 松井誠君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員松井誠君辞任につき、その補欠として阪上
 安太郎君が議長の指名で委員に選任された。
同月三十一日
 委員亀岡高夫君、阪上安太郎君及び千葉七郎君
 辞任につき、その補欠として中村梅吉君、大原
 亨君及び辻原弘市君が議長の指名で委員に選任
 された。
同日
 委員中村梅吉君、大原亨君及び辻原弘市君辞任
 につき、その補欠として亀岡高夫君、阪上安太
 郎君及び千葉七郎君が議長の指名で委員に選任
 された。
九月一日
 委員島村一郎君、秋山徳雄君、阪上安太郎君、
 千葉七郎君、華山親義君及び細谷治嘉君辞任に
 つき、その補欠として纐纈彌三君、藤田高敏君、
 堂森芳夫君、湯山勇君、中井徳次郎君及び小林
 進君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員纐纈彌三君、小林進君、堂森芳夫君、中井
 徳次郎君、藤田高敏君及び湯山勇君辞任につき、
 その補欠として島村一郎君、細谷治嘉君、阪上
 安太郎君、華山親義君、秋山徳雄君及び千葉七
 郎君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 地方自治及び地方財政に関する件
     ――――◇―――――
○森田委員長 これより会議を開きます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。
 風俗営業等に関する件について調査を進めるため、来たる十日木曜日参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○森田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 なお、参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○森田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――
○森田委員長 次に、地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。奥野誠亮君。
○奥野委員 新産業都市建設促進法が公布されたのが三十七年五月でございますから、二年半近く経過しておるわけであります。また、このような考え方が国会で論議されましたときから考えてまいりますと、かなり長い年月を今日では経過いたしておるわけであります。経済企画庁からすでに建設基本方針も示されておるわけでございますけれども、建設基本計画が具体化いたしませんと、新産業都市の建設は前進しない、かように考えるわけでございます。鋭意、この建設基本計画の承認については、経済企画庁で御努力いただいておるとは思うのでございますけれども、どのような経過をたどっておるのか、そしてまたどういうところに問題が現にあるのか、同時にいつごろ承認に至る予定なのか、その辺の見通しをお聞かせいただきたいと思います。
○鹿野説明員 若干事務的なお話でもございますので、事務当局のほうからお答えいたします。
 ただいま基本計画につきましては、地元の関係府県が鋭意基本計画の作成に従事しておるわけでございますが、なかなか全体のこういう大きな計画を立てるということは、全く新しい試みであるだけに、いろいろのこまかい点で問題があって、その点につきまして企画庁が中心になりまして、各省と御相談し、地元との間のお話を進めてきております。順調に進んでおると考えておりますが、予定よりも幾らかおくれぎみになっておりますので、目下鋭意作業を進めるように努力いたしております。大体この十一月一ぱいくらいには地方産業開発審議会にかけまして、政府の正式な承認を得るというような段取りで進めたい、また大体進めるのではないかというふうに考えております。
○奥野委員 建設基本計画は、その中に盛られておるものを大体いつごろまでに完成する事業内容を盛って考えておるのか、また盛らせるように考えておるのか、その辺の目途もお聞かせいただきたいと思います。
○鹿野説明員 基本計画の大体の目標といたしましては、おおむね五十年ということを現在の段階では考えて地元の各府県とも相談いたしております。ただ施設の中で、上水道、下水道といったような住民の数との結びつきの比較的強いものにつきましては、少なくとも五十年という姿で考えていきたい。ただその年限につきましてはっきり五十年、五十五年といったような線を出すかどうかということについてはなお十分関係各省とも御相談して、マスタープランの一つの目標を、年次的なものを考えていきたいと思います。現段階での作業は、大体そういった点を一つの目標というふうに定めて作業を進めておるという次第でございます。
○奥野委員 建設基本計画が、また国全体の計画の一環をなすといったような姿で進められておるのだろうと思うのであります。現在の内閣においては所得倍増計画、昭和四十五年を目途にしていろいろな計画を立てておられるわけでございます。いま伺いますと、五十年を目途にしておるというお話でございましたが、道路整備計画の問題にしましても、あるいは住宅計画の問題にしましても、あるいは河川の計画にいたしましても、あまりちぐはぐにならないように努力していただかなければならぬと思うのであります。その辺の関係各省との話し合いはどう進めておられるのか、建設基本計画に盛られておるものは大体それが実現可能のようにそれぞれの省も努力されるものと私は考えておるわけでございますけれども、そう理解してよろしいかどうか、伺っておきたいと思います。
○鹿野説明員 奥野委員のおっしゃられるとおりだと思います。各省とのお話し合いは、いまの目標、年次的なものについても大体のお話は進んでおります。そういうことで今後の建設計画が進められると思います。ただマスタープランと申しますのは、個々の長期計画と違って、かなり長期にわたってその地本の発展の姿を描く計画でございますから、たとえば四十五年というような姿を描くということでは、その先との関係がございまして、むしろやはり五十年あるいは五十五年という長期の姿でマスタープランは描いていくほうが、いろいろな意味で将来のためにいいのではないか、それを実施するのに四十五年なり四十三年なりにどの程度の事業を完成していくかという問題は、また別個の一種の実施計画的なものとして考えていくというような段取りになろうかと思います。
○奥野委員 建設基本計画は十一月ごろには承認できる段取りで進めているのだというお話を伺ったわけでございます。ぜひそのころまでに承認できる段階に持っていっていただきまするように、強くお願いをしておきたいと思います。建設基本計画はただ計画をつくるだけでは意味がないのであります。言うまでもなく実行可能な、実現の見通しのはっきりつけられる姿のものにしていかなければならない、かように考えておるわけでございます。また建設基本計画には経費の概算を記載するというようなことになっておるようでございます。そうなってまいりますと、国が承認するにあたっても、あるいは地方が案を立てるにあたりましても、どういう仕事については国と地方団体と、あるいは個人とがどう負担をしていくのかというある程度の見通しがないと、私は計画を立てにくいのじゃないだろうか、かように考えておるわけでございます。そういう意味では、この経費の概算という内容をどう受け取っておられるだろうかということを伺っておきたいと思います。
○鹿野説明員 一応建設計画の大体の資金量、これは概算することもたいへんむずかしいかと思いますが、いろいろな角度から検討して概算をいたしたいと考えております。ただその内容が負担区分的に国がどのくらい、地方がどのくらい、あるいは地元住民がどのくらい負担するかという問題になりますと、さらにその個々の事業の施行主体が何であるか、国であるかあるいは公団であるか、あるいは補助事業として地方がやるのであるかという問題になりますと、毎年の個々の事業の採択の問題ともからみますし、個々の事業の性格を非常に厳密に検討していかなければなりません。そこまで基本計画のマスタープランではっきり定めるということは、実際問題として非常に困難ではなかろうかと思っております。ですが、概算が出た場合に、どの程度のものが国が受け持つものであり、どの程度のものが地方が受け持つものであろうかという一つの大体の推計は当然検討すべきものであろうというふうに考えております。ただ厳密な数字はなかなか出しにくいかと思います。
○奥野委員 さきの国会で大蔵大臣が、国の予算及び財政投融資を新産都市関係地方団体に重点的に投入するのだということを言っておられるわけでございます。これは当然そうあるべきだと考えます。しかしながら、重点的に投入される地方団体にとりましては、自然自己の負担分が非常に大きくなってまいるわけでございますので、それについて何らかの措置が国においてなされませんければ、とうていそれを受け入れることができないと考えるわけでございます。自然、重点的に投入するということは、裏を返せば、当該団体の過重になる負担については別途の措置を講ずるということだ、かように考えておるわけでございます。そうしますと、それがどういうような姿で行なわれるのかということがわかっていませんと、責任ある計画を立てられないのじゃないか、かように考えるわけでございます。かりに地方団体が道路網を整備する場合にも、二級の国道の改修であれば国がどれだけ負担してくれるのだ、あるいは府県道の改修であれば国がどれだけ負担してくれるのだということがあって私は計画を立てることができるのだと思っておるわけでございまして、もしそういうことがなしに計画が立てられるといたしますならば、全くあとは野となれ山となれ式の計画にすぎないのじゃないか。そうすると、計画が立ってみたところで、それができるものやらできないものやら、ただいたずらに住民を惑わしたりあるいは企業に不測の危険、損害を与えたりする結果になるのじゃないだろうか、かように考えるわけでございます。地方団体のやることでございますから、常に立てられた計画は、大体その方向において進められるという住民の信頼感をぜひとも私は確保していかなければならないのじゃないか、かように考えるわけでございまして、そういう意味から計画を立てる前提条件として、財政的な配慮が十分でないような感じがしてならないわけでございます。幸いにして前国会におきまして、大蔵大臣は、国庫による必要な財政措置を講ずることとし、すみやかに所要の立法措置を講ずることとしたい、こう言っておられるわけでございます。自然この問題をめぐりまして、政府部内でいろいろと打ち合わせが進められておる、かように考えるわけでございますけれども、財政問題は、地方財政もさることながら大蔵省に重要な責任があることもございますので、大蔵省側から、この大蔵大臣のお話をどう具体化すべく努力されているのかをお示しいただきたいと思います。
○平井説明員 最初に事務的にどのような調査なり検討を進めているかという点について御説明申し上げます。
 前国会の始におきまして、大蔵大臣が申しましたように、自治省等におきまして進められております御調査と並行いたしまして、私どものほうにおきましても、財政負担の面から見て、各関係団体等に照会いたしまして調査をいたしております。現在その調査を集計中の段階でございます。また先ほど企画庁からも御答弁がございましたように、基本計画につきましても、現在の段階において大体確定を見るべく鋭意作業はされておるわけでございまして、十一月中には御決定を見るというお話であります。そこで私ども具体的な財源措置、まあ何らかの特別の措置を考えます場合に、こういった基本計画の実施的な初年度と申しますか、ある意味では財政面の負担とか、あるいは公共投資の新産都市計画に見合う配分とか、そういった問題は、おそらく来年度予算を通じて具体化されるであろうというように考えておるわけでございますが、こういった点を見はからい、かつはまたその他の後進地域とかあるいは産炭地域等に対する財政援助といった面とのバランスをも考えながら、できるだけすみやかに具体的な方策を考えたいということで検討を進めておる次第でございます。
○奥野委員 いまのお話は、新産都市の建設については、内容はどのようなものであるかは別にいたしまして、国が特別な援助をするのだという前提でいろいろな調査を進められている、打ち合わせが行なわれている、かように理解しておきたいと思いますので、御努力をわずらわしてまいりたい、かように考えるものでございます。ことに関係者は、さきの大蔵大臣の、すみやかに所要の立法措置を講ずるという言明は、国会が開かれた暁には、その国会において立法措置をけみするのだ、こういうふうにとっておるわけでございます。また私が先ほど申し上げましたように、計画を立てる前提問題として過重になってくる負担を、どういうようにさばいていくかということを明示されなければ、責任ある計画が立てられないのじゃないか、かように考えておるわけでございますので、その辺も十分御同情をいただいて御努力をわずらわしたい、かように考えるものでございます。
 私がここで特に強調しておきたい問題は、新廃業郡市の建設ということは、当該地域の利害だけの問題ではないのだということでございます。こういう考え方の起きましたのは、言うまでもなく、大部市への過度集中を防止して、将来の大きな国力の発展をはかっていく、そのためには、これから開発すべき地域に開発の拠点を建設していかなければならない、これが、将来の日本の均衡のとれた発展をはかっていく、そういう意味においても必要なことだということから始まっている、私はかように解釈をいたしておるわけでございます。そしてまた大蔵大臣も、さきの国会で、国と関係地方公共団体が協同して、この新産業都市の建設を強く推進する必要があるものと考える、かように言っておられるわけでございます。そういう点から考えてまいりますと、なるべく早い機会に、建設基本計画というものを国が承認するんだ、また建設基本計画というものを関係地方団体が責任を持って樹立する、そしてまたそれを実現の可能な姿のものに持っていく前提条件として、負担区分の問題を明らかにしていかなければならないのじゃないか、かように考えるわけでございます。地方団体が現存新産都市の建設について異常なほどの熱意を見せておるわけでございます。
 繰り返し申し上げますが、私は、これは当該地方団体の利害の問題よりも、より大きく国全体の経済の発展、国民全体の福祉の向上発展に重要な役割りを演ずる施策であったはずだ、かように考えておるわけでございます。地方団体の熱意を阻害しないだけの理解のある態度を政府が特にとっていただきたい。自治省は、当然地方団体のことでありますだけに、心配もしていただけると思うのでありますが、経済企画庁や大蔵省におかれましても、その熱意を特別に披瀝してやっていただきたい、かように考えるわけでございますが、このような考え方につきましてのお考えを承っておきたいと思います。
○高橋説明員 ただいま奥野委員のお話の中に自治省関係のことがございましたから、それに関して、私どもの立場、考えを、この機会に明らかにいたしておきたいと存じます。
 お説のように、新産都市建設ということは、その地域の発展、その地域に居住する人たちの利益ということだけでなくして、国家全体の経済の発展、国民の福祉増進、繁栄ということに関係を持っておるわけでございますので、この機会において、やはり新産都市建設促進法の精神をどこまでも尊重いたしましてその実現をはかりたい、こう考えまして、それには私どものほうといたしましては地方財政ということを考えなければなりませんし、やはり法律のたてまえも、これについては国家が、国のほうから財政援助をする、こういう立場であるというふうに考えまして、その実現に向かいまして、目下鋭意努力検討いたしておる、こういう段階でございまして、ぜひとも御趣旨に沿うような結果を得たいものである、こう考えておるような次第でございます。
○伊東説明員 経済企画庁におきましても、新産都市建設促進法の精神は、ただいま奥野委員の申されたような趣旨であることを認識しておる次第でございまして、いずれ総合計画がこの十一打に出てまいりましたときには、その趣旨でこれを推進してまいりたいと思っております。ただ今日の国の財政的な援助をやることについて、元気のいい返事をすることができないのは、いずれその基本計画が出てまいりませんと、またその当該地方の財政の事情というものをも勘案いたしませんと、具体的な案も出ないわけでございますが、しかしこれは一地域の発展のみを目的としたものでないことはおっしゃるとおりでございますので、経済企画庁におきましても、その趣旨に沿って、新産都市の育成強化をはかりたいと思っておる次第であります。
○鍛冶説明員 新産都市については、いま奥町委員の言われたとおりの性質のものであることはよくわかっております。したがいまして、前国会において大臣が申しました方針に進むことも間違いございません。ただ多岐多様にわたっておりまするから、大蔵省としては一応各省から方針がきまって予算の請求が出てきて、それをながめた上でないと、総合的のものができないのではないかと考えておりますので、先ほど主計官のほうから申しましたとおり研究中ではございますが、もっと予算が出そろった上でないと、確定したものができないのではないか、こう考えております。しかしなるべく次の通常国会までには、できるだけ立法措置を重ねたい、かように考えておるわけであります。
○奥野委員 くどいようでありますが、私は、建設基本計画を責任を持って策定するその前提条件として、重点的に国の予算を投入することはわかっているのですけれども、当該団体の負担がその結果非常に大きくなってくるわけでありますので、それがどうさばかれていくのであるかということが定まっていなければならないのではないか、かような考え方を持っておりますので、その辺についても十分御理解を得ておきたいと思います。同時にまた関係者は、さきの大蔵大臣のすみやかにという話を、次に開かれる国会に付議されるものだ、かような期待を持っておりますることもお伝えいたしまして、できる限り早急に成果を得るように、御努力をわずらわしたいものだ、かようにお願いをしておきたいと思うものでございます。
 なお、どのような財政措置を講ずるかということにつきましては、単に金をふやすとか減らすとかいうようなものの考え方をしないで、どのようなたてまえを打ち立てることが、このような建設を円滑に進める上において必要かという態度で臨んでもらえないものだろうか。言いかえれば、予算のどさくさできめるのではなしに、政府部内でも関係者がいまから絶えず連絡をとりながら、かりに調査をするにしても、どのような調査のしかたをするかということを打ち合わせて進めるというような態度を私はとってもらいたいと思うのであります。従来もこういう式の問題については、自治省、大蔵省その他の省が事前に相談をし合いながら進んでいたこともたくさんあると思うのでありまして、そういう意味におきまして、関係省が腹を割って相談を冷静にしていくというような態度をとっていただきまするようにお願いをしておきたいと思います。なお、いま私は、主として関係地方団体の負担を可能にするという意味合いで御質問申し上げたのでございますが、もう一つ、いろんな仕事をしていきまする場合には、さしあたり必要な資金繰りをどうしていくかという問題もあるわけでございます。一ころ新聞紙上に、新産都市の建設についての特別な金融措置を考えたいというような意味の大蔵大臣の談話が載っておったように思うのでございます。現在地方債計画の中で、地方開発事業債でありましたか、そういう意味の起債のワクがあったと覚えておるわけでございます。これは宅地を造成する、その場合には道路もせなければならない、下水道も見なければならない、こういうことになるわけだから、全体としてそれについて幾らの地方債資金を承認するかという運営がなされる、道路がどこまで進んだ、あるいは下水道がどこまで進んだ、あるいは宅地造成がどこまで進んだというような個々の事業にとらわれないで、全体的に起債資金のめんどうを見てあげる、こういう運用をすることを中心にし七あの項目を書いたように私は考えておるわけでございます。したがいまして、新産都市の建設にあたりましても、そういう考え方を大幅に導入していただく必要が多分にあるんじゃないかと考えるわけでございまして、こういう点についての考え方をひとつ伺いたいのと、もう一つは、銀行資金を利用する場合に、現に公営企業金融公庫が設立されておるわけでございますので、公営企業金融公庫の貸し付け対象、それを卒業債というものにあまりとらわれすぎないで、広くこういうような資金の世話も公営企業金融公庫でやらせることが妥当ではないか、かように考えるわけでございます。公営企業金融公庫が銀行あるいは個人の資金を集める、そのほうがはるかに低利で地方団体へ貸し付けていくことが可能になるわけでございます。政府保証もあることでございますし、いろんな意味において大量に安定した資金を集めることが、個々の団体がやりますよりもはるかに容易であるわけでございます。その公営企業金融公庫の資金を、あまりに狭義に解釈しないで、新産都市の建設につきましては広くこの資金を活用するような方法を御研究いただく必要があろうかと思うのでございます。この点につきましてもお考えを承らしていただきたいと思います。
○柴田説明員 新産業都市に関する金融関係の御質問でございます。地方債計画の問題につきましては、本年度の計画では御指摘のように開発事業債というワクをつくっております。新産業都市あるいは工特地域等の計画その他が明確になってまいりますれば、やはりそういうものにつきましてのワクを明確にするということも考えていかなければならぬのじゃなかろうかというように私どもは考えておりますし、その運用にあたりましては、お話しのように弾力的な運用、個々の事業にとらわれずに、全体の事業を総合して一本として、その全体としての進捗を見ながら地方債をつけていく、こういう現在開発事業債がとられております態度をさらに進めていく方針でございます。
 なお金融公庫の問題でございますが、現在でも開発事業債につきましては内容をしぼっておりますけれども、金融公庫におきまして金融公庫を通じて資金を集め、それで金融公庫がその事業そのものに金を貸していくという態度をとっております。しかし建設事業というものがだんだんと大きくなり、総合的に進めていかなければならぬということになってまいりますれば、この問題も御指摘のような方向で発展的に考えていかなければならぬだろうというように私どもは考えております。なお十分御趣旨に従いまして検討いたしたいと考えます。
○渡海委員 関連して。いま新産都市の法案の問題で、いろいろ奥野君からお話があったのですが、大要におきまして私も同意見でございますが、なお念のためにお願いしておきたいのですが、いまお聞きいたしましたら、計画が全部わかってきた上において、それを国がどれだけ持つべきかどうかということをすべきだ、こういうふうなお考えでございますが、あの膨大な計画をやるために地方財源が背負い切れないような――皆さんのほうではそれがきまってからやったらいいじゃないかと言われますけれども、個々の町村になってまいりますと、計画を出せ、その計画を出したらやっていこう、こう言われても、しかし、これをどうしてくれるのだということで困っておるというのが実情なんです。十一月には総合計画がきまるのだ、こう言っておられますが、その総合計画をきめられるときには、したがって背負い切れない地方財源は、このようにやるのだということを皆さん方のほうからむしろお示しになる、これでこそ初めてできるのではないかと思うのです。いまの話を聞いておりましたら、机の上の仕事だけをやっておって、実際にこれを実行に移していくものの立場で何も考えておられない、そういうふうな答弁に私は聞こえてならないと思うのです。その意味から、われわれは前の通常国会において、先に示すべきではないかという案を出し、しかもそれは多く受け入れるものがやるのである、何も新産都市であるから補助率を上げろ、それだけを言っておるのではないのです。仕事をやるために、決心をつけるためにやる。その意味におきまして、いまだに建設計画が、この法ができてから二年あまりたっておるのに、やかましく言っておるけれども実行に移されておりません。はたして経済企画庁に主管庁として推し進めていかれる熱意があるのかどうか、私はそれさえ疑いたくなるような気持ちがいたすのであります。この点いまのような答弁でございますが、その実情を勘案してもらいたい。むしろその面については、積極的に皆さん方が自治省と大蔵省と連絡をとって、方針を示してやるというこの気がまえを持って主管庁としてやってもらいたい。この点について、重ねて、経済企画庁の政務次官は、その決心を持って下の事務を推進していただきたい、このように考えるのです。
 なお、大蔵省の方からも答弁がございましたが、大蔵省は金を出し渋るということは当然でございますが、いろいろもめました結果、この前にここで大臣が言明されたのも、私たちの意見を了とされまして、次の国会ではやるのだ。次の国会というのは八月に臨時国会が開かれるかわからない、そのときにやるのかと言ったら、ここで言明できないということでございましたが、十一月にでもなるようなことになれば、その臨時国会には出すのだということを大蔵大臣がここで言明された。そのことは党内におけるこのことの討議においても、四回も大蔵大臣がみずから出られて御承知のことだと思いますが、ところがいまの御答弁の中で、次期通常国会というようなお話がございましたが、それでは十一月には現実にできないと思う。この意味におきまして下の事務の扱い方について、もっと新産都市に政府は熱意を持ってやってもらいたい。このためにはぜひとも臨時国会で解決するように事務当局を御督励願いたい。この意味で私は重ねて両政務次官より積極的な御答弁をお願いいたしたいと思います。
○伊東説明員 いま渡海委員からの非常に熱意ある御質問でございますが、経済企画庁におきましても新産都市の建設促進につきましては非常に熱意を持ってやっております。ただ、財政措置につきまして政府部内におきまして、意見としては地方団体においてももっと熱意を出したらいいんじゃないか、たとえば起債をやろう、国の金ではあるけれども、やはり何といってもその地方を中心としたものであるから、特に起債でも起こしてやろうというような熱意を出してこそ、国も持っていくようなことになろうじゃないかというように、お互いが相手の熱意を誘い出すような気持ちを持っておるような情勢もございます。しかし、何といってもやはり国が大きな力を持っておるのでございますから、経済企画庁といたしましては基本計画が出てからゆっくりながめて、それからゆっくりやるのだというようにのんきにお受け取りくださって、はなはだ恐縮したのですが、そんなのんきなことは考えていないのでありまして、その財政措置についてどうしたものか、やはり地方団体においてもひとつ起債でもやるんだというくらいな元気を出してもらいたいというくらいの気持ちを持っておるだけのことでございまして、国としても、もとより大蔵大臣も声明しておるとおり、大蔵省とも緊密な連絡をとって、ひとつこの新産都市の建設促進には主管省として大いに成果をあげていきたいと思いますから、どうぞ今後ともひとつ御鞭撻を願いたいと思います。
○平井説明員 先ほど、私答弁が少しまずかったので、誤解をいただいたようでございますが、大蔵省といたしましては、できるだけすみやかにやりたいという気持ちにおきましては同じでございます。ただ現在の段階におきましては、先ほど企画庁当局から御答弁ございましたように、基本計画を策定するその段階において、たとえば道路建設五カ年計画であるとか、あるいは国鉄の基本計画であるとか、いろんなものとの調整その他が出てまいるわけでございますが、そういったものが完全に織り込まれた形で、しかも調和された形でできるならば、その段階において財政援助の問題についても具体的にいろいろと話し合いたい。ただ現実の問題といたしましては、そういった基本計画の策定と、いわば自主的な新帝都市計画の初年度、四十年度と申しますか、その辺のところの調整が具体的に最終的にできるかできないか、この辺のところにもなかなか問題があろうかと私ども感じておる次第でございます。そこでそういった点が四十年度あたりでどういうふうに各地において取り上げられてくるか、財政投融資がどのくらい重点的に投入されるか、それが全体の基本計画をどれくらいのピッチで進めることになるのか、そういった点を考えなければなるまい。しかもその事業の性格によっては、ある程度融資ベースで完全にいけるものもある。これは具体的にはあるのでございます。また国の財政援助という形でなくて、たとえば国鉄自体の問題とか、あるいは住宅公団の問題とか、そういう形で解決しなければならぬところもあります。
 そこで、先生方御指摘のように、なるほど国の財政援助の考え方というものはたてまえ論であるかもしれませんが、現在の段階は、むしろたてまえ論の段階から一歩進んで、さらに具体的にどうするかという段階にいかなければならないのではないか、私どもそう感じておるわけでございます。したがいまして、たてまえ論として何がしかの財政援助をやるんだから、あとはかってにしろという考え方ではなくて――かってにしろというと語弊がございますけれども、あとはできるだけやれということだけじゃなくて、できるだけ具体的な計画が実行できるような、いわば絵にかいたもちに終わらない形の財政援助というものをできるだけ考えていくべきであろう。そのためにはどういうふうに考えたらいいのであろうか、私どもはそういった観点から現在問題を検討いたしております。そういう意味で考えますると、大体基本計画の中にどの程度織り込まれるかを見まして、それの予算との結びつき等を考えまして、どの程度の形の財政援助あるいは起債による援助が必要であろうか、あるいはその他の援助が考えられるのか、それと他の援助とのバランスをどう考えるか、そういった点のにらみ合わせをいたしますならば、まあまあ大体やはり率直に申しまして今年いっぱいくらいはかかるのじゃなかろうか、そういう感じを持っている次第でございます。もちろん自治省当局からも非常に熱意のある御折衝をいただいておりますけれども、私どもといたしまして、そういう観点がございますものですから、具体的な数字をできるだけ積み上げて、その上に考えるべき措置を検討いたしたい、こういう立場をとっておるわけでございます。
○鍛冶説明員 いま事務当局からお答えいたしましたとおり、鋭意研究中ではございますが、先ほど来委員諸君から仰せられたとおり、総合的な大きな計画でございますから、財政面からも見なければならぬし、資金面からも見なければならぬ。さらにまた、幾ら金を出したからといって、地方自治団体が負担のし切れないようなことではいかぬ。これらの点を総合した上でないと、基本計画というものは立たぬのじゃないか、こういうことを考えております。一日も早く立てることは仰せまでもございません。やれるだけ早くやりたいと思いますが、そういう関係で目下鋭意研究中でありますので、いましばらく時間のかかるものと思われます。こういう考え方で、決しておくらせる考えのないことだけは御了承願いたいと思います。
○渡海委員 時間も来ておりますから、いろいろ言いたくないのですが、いまのような姿でしたら再質問せざるを得ないわけであります。
 いま政務次官が、地方も起債ででもやるのだという気持ちを持ってくれと言われましたが、起債をくれるのだったら起債をくれと要求します。御承知のとおり、起債というものはワクがある。ほんとうに起債をくれるのであろうかどうだろうかと迷っておるのが現状ではないかと思います。財政はこうしなさい、こうしてやりなさいといって指導してやってこそ、初めて計画も軌道に乗るのではないか。その計画がおくれておるから、大蔵省はせぬ、こういうわけです。地方でやりたいことは山ほどあって、計画も出しておるけれども、皆さん方でその調整ができずに困っておるのが現状ではなかろうかと思う。鋭意研究が進んでおるというけれども、むしろこれをおくらしておるのは地方団体ではなくて、皆さま方の事務当局が積極性がないからおくれておるのではないかと思う。この意味において、ほんとうに皆さん方があの法をつくられた当時の熱意を持っておられるのだったら、私は当然やらなければならないものではないかと考えるのです。この意味において、通常国会でなければできぬ。−なるほど事務当局ならば、計画がある程度具体化しなければできないでしょう。しかし、地方だけでは考えられないのです。計画すら立たないのです。だから、これを指導していくのが皆さん方のやるべき立場ではなかろうかと思う。もう少し考えを変えていただきまして、積極的に進めていただきたい。いま大蔵の主計官が、いみじくも絵にかいたもちに終わらぬようにと言われましたが、政府が絵にかいたもちにしておるのではないか。法律をつくったのは政府です。地方ももちろん協力します。協力したくてうずうずしておるのですが、そのやり方すら見出し得ないのが地方の現状ではないかと思う。いまの答弁を地方の者が聞いたら泣くだろうと思う。どうかその意味において、事務当局を政務次官という立場で御督励願いたい。私はこのことだけ要望しまして、答弁は要りません。ぜひともお願いいたします。
○奥野委員 次に、人事院勧告の問題に関連してお尋ねをしたいと思いますが、さきに国家公務員の給与につきまして人事院勧告が出されたわけでございます。これをどう国家公務員に適用するかということが近く決定されるだろうと思います。もとより人事院設置の趣旨に従いまして、原則としてこの勧告の内容を尊重されるもの、こう期待をいたしておるわけでございます。従来から国家公務員について給与改定の勧告がなされ、それをどう実施するかということが決定された場合には、同じような給与改定を地方公務員について行なおうとすれば行なえるだけの財源措置は十分になされてまいったと思うのでございまして、その考え方は今回も変わりはないと考えるわけでございますけれども、念のために自治省に伺っておきたいと思います。
○高橋説明員 今回の国家公務員の給与に関する人事院の勧告につきましては、政府といたしましてそれを尊重されるというこの基本的な態度については、お話しのとおりでございます。ただ問題は、地方公務員の場合それをどうするか、しかも財源等についてどうするかというお尋ねでございますが、私どもといたしましては、国家公務員に対する給与に関しての処置が決定されますれば、もちろんそれに準じて地方公務員の給与を考えなければならぬということは、従来といささかも変わりはないわけであります。ただ財源等につきましては、御承知のとおりに地方財政はなはだ困難な事情もあるわけでありまして、政府といたしまして国家公務員に関する人事院勧告を尊重してどういう結論を出されるかというその際に、やはりあわせて地方公務員の給与はそれに準じて処置されるべきものであるというたてまえのもとに、その財源等においても十分政府側において配慮されなければならない、それを期待いたしておるというような実情でございますし、なお私どものほうといたしまして、十分財源等について研究をいたさなければならぬわけでございまして、事務当局においてもそれらを鋭意検討いたしておるというような実情でございます。
○奥野委員 大蔵省にも念のために伺っておきたいと思うのでございますが、国家公務員の給与と地方公務員の給与とは相互に影響し合う性格のものだと思います。ひとしく国民の税金でまかなわれているものでもあるわけでございますので、同じような歩調で給与改定を行なおうと思えば行なえるという姿で運用していかなければならぬ、かように考えておるわけでございますので、自然また地方公務員の給与改定が国家公務員の給与改定と並行して行なわれるという前提で財源措置がなされなければならない、また財源措置がなされるような方法で給与改定が行なわれなければならない、かように考えているわけでございます。この点についてのお考えを伺っておきたいと思います。
○鍛冶説明員 御説のとおりです。ぜひそうなければならぬと思います。国家の財政を考えると同時に、地方の財政を考えて目下鋭意準備中であります。
○奥野委員 財政の上に占める給与費のウエートが、国の場合とは異なりまして、地方団体の場合には非常に大きなものがあるわけでございます。したがいまして、予算編成後に、あとから給与改定の勧告がなされ、そして大きな追加予算を組まなければならないということになってまいりますと、地方団体の財政運営を相当に混乱させると私は考えるのでございます。せっかく理事者が、ぜひそれに従って大きな追加予算を給与改定のために組みたいと思いましても、住民の立場から考えますと、給与ばかり増額をして、肝心の学校や道路に金を持っていかないじゃないかという非常な反発を食うのが私はこの数年来の姿ではなかっただろうか、かように考えるわけでございます。昨年も人事院の勧告が八月になされて、五月にさかのぼって適用せよということでありましたために、かなり国会において紛議を呼んだように記憶いたしておるわけでございます。その際に人事院の総裁は、将来検討します、こう答えておられたのでありましたが、ことしもまた同じような勧告になっておるわけでございます。一年だけのことなら私はそういうこともやむを得ない事例として起こるだろうと思うのでございますけれども、こう年々同じような姿において勧告がなされるということになってまいりますと、人事院にもう一段くふうしていただかなければならないのではないか。政府と人事院との間で、このような勧告の姿についてもう少し突っ込んだ話し合いが行なわれてもいいんじゃないだろうか、こういうように心配されるのでございます。私は公務員の待遇を改善していくその内容をとやかく言うわけではございませんで、人事院が期待しておるとおりに改定がなされるべきだと思うのでありますけれども、その時期なり、あるいはまたさかのぼって適用せよというような内容などにしていることについて、非常な疑問を感じているわけでございます。すでに勤務も終わってからあとで勧告をして、さかのぼって上げてやれというような勧告はいかがなものか。むしろ将来にわたってそれ以上の給与改定が行なわれたほうが、円滑に給与改定を進めることができるんじゃないか、また住民の納得も得られやすいのじゃないか、かように考えますので、それらについてお考えをお聞かせいただき、またさらに人事院につきましてもいろいろとお話をしていただきますならば、私としてはしあわせだ、かように考えておるわけであります。
○高橋説明員 お説のように、年度中途において人事院の勧告があり、そうしてそれを尊重して給与改定をするということにつきましては、地方公共団体といたしましても財源の問題やその他いろいろ影響するところがありまして、お話のようにその勧告の時期ということについていろいろと考え方もあると思うのであります。しかしながら人事院があのような勧告をあの時期になさるということにつきましては、やはり人事院のお立場もあり、またその他いろいろな事情もあると思いますので、人事院に対しましては私どもがいまどうなさるべきである、こう申し上げることについては何かと慎重に考えてみなければならぬと思いますが、いまお話しのような御趣旨は十分私ども参考にいたしまして、今後のこれらの問題の処理について検討してまいりたい、こう考えます次第でございます。
○奥野委員 きょうは人事院から御出席がありませんので、いずれまた機会を見て人事院に考え方をただしてまいりたいと思います。ただ先ほども御弁明いただきましたように、地方公務員の給与改定につきましては十分な財源措置をするようにお願いをいたしますと同時に、地方公務員の給与については、地方公務員法でいろいろなことを書いておりますが、私はそのうちで、特に国家公務員の給与に比率するというところにウエートを高く置いて運用してもらいたいものだ、かように考えておるわけでございます。したがいまして、国家公務員の給与水準から見ますと、非常に低いところについては財源措置もそれに比準してなされるわけでございますので、そこまで引き上げるような助言も望ましいと思います。半面また人事院の勧告をあるいは国家公務員の給与改定を著しく上回った給与改定が行なわれないように強く助言もしていただきたい、私はかような希望を申し上げまして、私の質問を終わらしていただきます。
○森田委員長 安井吉典君。
○安井委員 ただいまも人事院勧告についての質問がございましたが、私も引き続きまして今度の八月十二日における人事院勧告と地方公務員給与との関連の問題を政府御当局にお尋ねをいたしたいと思います。
 まず、勧告の本質の問題でございますが、時間がありましたらこれは十分その問題に取っ組むのがほんとうだと思うのですが、きょうはたくさん質問がありますので、この点省略的な形で進めさせていただきたいと思うのですが、ただ私は地方公務員給与の問題を扱っておられる自治省として、あの勧告をどういうふうに受け取られているか、あれについてどういうような感じ方を持っておられるのか、それをお聞きしておきたいわけであります。
○高橋説明員 安井委員のお尋ねについてお答えを申し上げますが、人事院の勧告については政府がこれを尊重するという態度を従来とっておりますし、またそうなければならぬと私自身考えておるわけであります。そして地方公務員の給与につきましては、国家公務員の給与に準ずる姿、すなわちこのたびの人事院勧告の趣旨を尊重して、国家公務員について給与改定がございましたならば、地方公務員につきましてはやはりそれに準じて処置さるべきものである、このように考えておるわけでございまして、したがいまして、人事院勧告のその内容等につきましては、どこまでもこれを尊重していく、こういう基本的な考えを持っておるということを申し上げておきます。
○安井委員 私、お尋ねしたかったのは、実は勧告の内容について、あれでいいのか、あの勧告の内容で矛盾があると思わないか、そういうことをお聞きしたかったわけです。しかし、御答弁が少し、私のお聞きのしかたもあまりばく然とした聞き方なものですから、ちょっと方向が変わったわけでありますが、この勧告に関しまして公務員の団体の意見を聞いてみますと、たとえば、今度の勧告の内容は政府の低賃金政策の中での手直し勧告であって、根本的な賃金問題の解決にはなっていないという批判もあります。あるいはまた新たに新三等級の設定問題、それから指定職給料表の設定等については、職階給を強化する方向にいくのではないか、あるいはまた上厚下薄の傾向が一そう強まってきているような傾向もある、こういうふうな見方もあります。また生計費の上昇につきましても、一人一日十二円を上げたくらいの程度で、現実の上昇率を全く無視している、こういうふうな批判もあります。さらにまた、民間給与とのバランスからあの率をはじかれておるわけですが、五月から六月にかけての民間の例の春闘の引き上げは、その時期に大きく行なわれているわけです。ところが、四月現在ですから、その五月から六月にかけての大幅値上がり分が入っていないではないか、勧告の中には春の民間ベースのアップを十分加味したといっているが、実際は入っていないではないか、こういうふうな批判もあります。あるいはまた住宅手当等の問題も、要望書にすりかえになっていて、民間の実態の調査が不十分であるとか、こういうふうな批判も実はあるわけです。こういうふうな現実の問題点に対して、国家公務員の関係については一応人事院勧告という形で出るわけですが、しかし、地方公務員の問題についてお考えになる立場が自治省にあるわけですから、そういうふうな問題についてのお考えはどうなのか、こういうことを実はお聞きしたかったわけですが、その点はどうでしょう。
○高橋説明員 お話のように、あの勧告を部分的に検討して、いろいろの考え方も出てくるとは思われますが、しかし、人事院は、御承知のように公平機関として、そしていろいろ科学的な調査をして、あのような結論を出されて勧告をなさったわけでありまして、地方公務員の関係について考えますと、やはり国家公務員に対しての処置に準ずる、こういう基本的な態度でございますので、部分的にはいろいろ説はあるのかもしれませんが、しかし、さっき申し上げましたような趣旨で人事院勧告というものを尊重していくという、こういう態度で処置してまいりたい、こう考えておるわけでございます。
○安井委員 質問途中なんですが、厚生大臣の御都合があるそうですから、ちょっと阪上君とかわります。
○森田委員長 阪上安太郎君。
○阪上委員 先ほど奥野委員から、新産都市について財政援助に関する質問があったわけであります。私、これと関連いたしまして、少しく新産都市並びに前国会でもって成立いたしました工業整備特別地域整備促進法、これらの二つの法律関係について質問したいと思います。
 最近一年の地域開発、これにはいろいろな障害となる問題が発生いたしております。一つは先ほど指摘がありましたような地方自治体に対する財政のしわ寄せの問題があります。これにつきましては、すでに基本的な問題について奥野委員からも質問がありました。他の同僚が待っておられますので、省略いたしたいと思います。いま一つは公害問題、たいへんな公害問題が各所に発生いたしております。また発生せんといたしております。どうも最近の地域開発を見ますと、工業偏重でありまして、社会開発の面において非常に欠くるところがある。しかし、これらの法律をながめてみますると、正面にこの法律を施行していこうという立場をとるならば、当然この公害問題に対し、あるいは社会開発問題に対し、大きく手を打たなければならぬはずであります。どうも私どもがこの法律制定の過程において危惧いたしましたような社会開発問題というような問題がなおざりにされて、しかも産業開発の中で、特に工業偏重の形で、ここに今日の公害問題の発生の原因があろうと私は思うのであります。過般、私は地元の要諦に基づきまして、最も典型的な公害問題が発生せんといたしておりますところの沼津・三島地区、この両地区の、いわゆる束駿河湾工特地区の視察をしてまいりました。実は、あまりにも公害に対する、あるいは公害切除に対する配慮が欠けておることに私は驚いて帰ってきたわけなのであります。
 そこで、率直にひとつ伺いたいと思いますが、新産都とそれから工特地域というものはどういう違いを持っておるか。これは同じものであるならば工特法を制定する必要はなかった。そうして新産都市の地域指定をやれば何でもない問題であります。しかしながら、これが工特法として成立されたものであります。したがって、そこにはおのずから相違がなければならぬと私は思うのであります。一体その相違点はどこにあるのか。提案者でありましたところの企画庁の説明をお伺いいたしたいと思います。
○鹿野説明員 新産業都市建設促進法と、工業整備特別地域整備促進法、その目的とするところに、つまりねらうところに若干の違いがあろうと思います。一つの新しい都市づくりであり、地方の整備であるということは、ほとんど同じかと思いますが、新産都市のねらうところは、第一には、大都市に人口が集中して、過度に産業等の集中が行なわれるということをできるだけ防止して、地方の開発を行ない、地域格差の是正というところに一つの大きなねらいがあろうかと思います。そういうことで新しい都市づくりを地方にやっていくということに新産都の法律のねらいがある。片一力の工業整備特別地域のほうは、その地帯が工業の立地条件が非常にすぐれておって、おのずからすでにもう発展をしつつある、そういう熟度の高い地域につきまして、工業を今後発展させるにあたって、その基盤等との関係でばらばらにならないように、整然たる発展をさせるというための基盤整備というところに一つの大きな目的がある。基盤整備を計画的にやっていくというところに大きな目的があろうかと思います。そういう意味で、熟度の違いとねらいの違いというところがかなりの違いであろうかと思います。いまおっしゃられた公害の問題につきましても、工業整備特別地域整備促進法では、特に公害の問題について第四条の二項でその点をうたっておりまして、公害の防止については適切な考慮がなされるようにしなければならない、基本計画においてやらなければならぬというふうな法律の規定もうたわれておる次第でございます。
○阪上委員 しかし、法律の内容を見ると、全くこれは新産都市に右へならえをしております。公害について多少そういったニュアンスの相違が出ている、それから整備の目的がむしろ地域の再開発という点に重点が置かれているのだといういまの説明です。それはそれで私はいいと思う。しかし、それならば、この指定された地域をながめてみたときに、むしろ逆に、新産都市として指定されなければならぬ都市が多分にある。いまだ未開発として開発していかなければならぬところの地域がある。あなたは非常に開発の熟度ということを言っておられるけれども、法律はそういうたてまえをとっておるといたしましても、その法律の中に、これは異例の法律でありますけれども、すでに指定されるべき地域は指定されてしまっておる、そういうような形をもって進んできたのであります。必ずしもあなたが言っているような運営にはなっていないということがいえると私は思うのであります。私はその問題点を追及するわけじゃない。
 そこで、あなたの仰せのとおりそういうふうに解釈いたしましょう。そうなれば再開発をやらなければならぬ、整備をやらなければならぬ地域である、こういうふうに考えていい、そこに新産都市との相違点がある。一体この東駿河湾の実態はどうでありましょう。何を一体考えているのでしょう。整備されなければならぬところにもってきて、開発ばかり頭に置いている。しかもコンビナート開発を考えている。著しくこの法の目的から逸脱している工特といっても差しつかえないと思います。そこでこの法律が四十六国会で通過するに際しまして、主としてわが党の強い要求に基づいて、あなたのほうでは何でも聞くと言ったから通したのでありますが、その附帯決議の中に、できるだけ早い時期において抜本的な改正をするということを附帯決議としてつけてある。そこで私が伺いたいのは、次の臨時国会に改正法案を出すかどうか、こういうことについて伺っておきたいと思う。
○鹿野説明員 企画庁事務当局として改正法案を出す考えを持っておりません。
○阪上委員 それはおかしいじゃないか。それじゃ大臣を呼んできてください。事務当局としては出す意思はありません。――しかしそれは国会軽視もはなはだしいじゃないですか、そういう考え方は。そんなことはあなたの独断で言えるのですか。
○鹿野説明員 この附帯決議の第一項でございますが「地方産業開発については、速やかに本法並びに新産業都市建設促進法等の関連法を併せ根本的に再検討すること。」というお話でございます。これにつきましては、その当時の御説明でも工特法とか新産都とかいう法律があったり、あるいは地方開発のいろいろなたくさんの法律があるが、その間の調整をもう少し考えてはどうか、それについてはもっと根本的に全体の地方開発をどうするかを考えろ、こういうお話であるやに承っておるわけであります。次の議会に、すぐ、この問題について全体の地方開発の法案を根本的に再検討して提出するというところまでの準備は、私ら事務当局のほうといたしましては、いろいろな角度から検討はいたしておりますが、そこまではできておりません。次の国会に出すのかとおっしゃられますと、事務当局といたしましては、出すまでに準備が整っておりません。いろいろな角度から勉強はいたしております。こういうことでございます。
○阪上委員 あなたの言われる答弁によりますと、出すまでの準備が整っていない、地域開発関係の立法というものは九十六もある、したがってこの附帯決議の解釈の仕方として、そういうものをできるだけ整理統合していくのだ、こういう考え方で解釈するとあなたのような御答弁になってくる。しかしものには順序がありまして、あのときにあの附帯決議がついた審議の内容というものを考えてみるならば、やはり問題となっておったのは工特法そのものに問題点があるから、したがって次の国会でこれは抜本的に改正していくのだ、その場合他の法律との関係もあって整理統合も考えなければならぬ、こういう趣旨のものである。議事録を読んでみなさい。したがって、準備がないからということではこれはいけないのだ。
 それでは準備しようとする考え方もないのですか、それをちょっと伺っておきたい。
○鹿野説明員 おっしゃられるように、地方開発の法律は非常にたくさんございますが、そのいろいろなたくさんの法律が、必ずしも整然とした一つの体系に整っていないということも事実であろうと思います。そういう意味で、私らは、地方開発全体の法体系をどうするかということについては、基本的にいろいろな角度から勉強はいたしております。そういう意味で検討いたしておる、そういう意味で勉強いたしておるということを申し上げた次第であります。
○阪上委員 あまりこの問題について触れたくはないのでありますが、できるだけ早い機会というのは、一番早い機会は次の臨時国会なんです。だから、それまでにはやはり準備を進めていくという考え方を当局は持たなければおかしいと思うのです。
 そこで伺いたいのは、新産都市は、先ほどの質問で明らかにされたように、基本方針は明示されておるけれども、基本計画はいまだにできていない、ましてやそれに対するところの財政の裏づけなどというものは、大蔵省といえども考えていないのだ。それから過般の知事会議におけるところの池田総理の、何ですか、説示とかいうあやしげなことばを使っておるが、あの説示の中でどういうことを言っておるかというと、地域開発関係等広域行政については、これらのものについてはあまり国の援助などというものは期待せずに、地方自治体の責任においてやってもらいたいということを言っておるじゃありませんか。そういうものの考え方に基づいて、先ほどから自民党の諸君との間でやりとりをやったのだと私は思うのであります。内輪けんかをしているから私はあまり言いたくないのだけれども、われわれ外の者から見たならば非常に遺憾なことだと思います。おそらく工特法においても私は同じことだと思う。
 それで伺いますが、工特地区に対するところの基本方針というものはすでに出されたかどうか、それから基本計画というものがどういういま状態にあるのか、しかも抜本的な改正をできるだけ早くやらなければならぬという法律に基づくところの基本計画というものを立てておるのかどうか、この間の事情について、ちょっと企画庁から伺っておきたい。
○鹿野説明員 工業整備特別地域整備促進法では、基本方針を示すというふうになっておりません。新産都市のほうは基本方針を示して、それに基づいて基本計画を立てるというふうになっておりますが、工業整備特別地域整備促進法のほうでは基本方針を示すことなく、整備基本計画をつくるというふうに段取りがなっておりますので、いまおっしゃられました基本方針は示しておりません。ただいま地元の各府県と整備基本計画をつくることを、地元のほうでおつくりになるわけですが、その内容についていろいろと相談申し上げているところでございまして、新産都市に引き続き工特の関係についても整備基本計画をつくり上げたいというふうに考えております。
○阪上委員 そこで、この基本計画はまだ作業中だ、こういうことですね。しかもその基本計画は、今後どういうふうに大きく改正されるかわからない現行の工特法に基づいてやっておる、こういうことなんですね。
 そこで、さらに伺っておきたいと思うのでありますが、先ほどの自民党の諸君の質問と関連いたしまして、新産業都市だけに何かなけなしの国の援助をやろうとしておるのか、それとも地域開発全体に対する、地方自治体に対するところの財政援助というものを考えておるのかどうか、これらの点について、自治省、それから企画庁からひとつそれぞれ伺いたいと思います。大蔵省の考え方もついでに伺っておきたい。
○高橋説明員 新産都市と工業整備特別地域のいわば相違点については、先ほど企画庁のほうからも説明がございましたように、その間若干の相違はあることは御承知のとおりでございます。この両者といいますか、二つに関連する法律に盛られておる目的、精神というものを実現いたしますためには、やはり国家が相当の財政援助をしなければならぬということは当然だと考えるのであります。そしてその両者について、それでは自治省はどういう考え方で財政援助の問題を取り扱っておるかということにつきましては、大体法律のたてまえから申しましても、工業整備特別地域問題は、新産都市のそれに準じて財政措置をするといったようなものであることも御承知のとおりでございまして、したがいまして両者を、そういう関係において財政援助の問題も考えていきたい、すなわち新産都市のそれに準じて工業整備特別地域の援助の問題も取り扱っていきたい、そういうふうに考えております。
○鍛冶説明員 いま自治省政務次官から答えられたとおりのものと心得ております。
○阪上委員 たいへんけっこうなお話を承って安心するわけです。ただ単に新産都市だけということよりも、むしろ再開発に要するところの財源があるいは場合によっては大きくなってくるということも考えられます。したがって、この場合新産都市でもなかなかその言うことを聞かない大蔵省が、工特法に対しても準じてやろうというような考え方にあるいはならないんじゃないかと思ったけれども、いま次官から伺って非常に実は安心しているわけなんです。どうかひとつそういう考え方でやってもらいたいと思います。
 さて、ここで厚生大臣に伺いたいと思いますが、実は私、過般三島・沼津地区、いわゆる東駿河湾工業整備特別地域を見てきたわけなんです。これは大臣御承知のように、あそこは公害防除に対する大きな問題が起こっております。いわゆる石油コンビナートを誘致しようとする県の計画に対して、それぞれ地元でもって賛否の運動が展開されておる。しかもこの問題につきましては、最初の段階においてはこういった住民の反対側の趨勢というものに多大な世論が傾いておったということのために、知事はこの問題について一時保留しておったような形のままで移行されておったが、たまたま四十六国会になって、いま問題となっております工特法の制定に伴ってこれに力を入れ、しかもさらに考えなければならぬことは、厚生省がこの辺の公害問題を非常に重要視されて、例の黒川調査団を派遣され、そしてその黒川調査団の報告がああいった形の勧告となって出てきておる。要はまずまずだいじょうぶなんだ、しかしその前提となるのは、これこれの条件が満たされればまずだいじょうぶだ、こういうような形で出てきた。そのことによって賛成側は非常に力を得て、鬼の首でもとったようにこれにすがりついて、権威ある厚生省の調査団の調査の結果に基づいても安全であるという即断を下してしまった。御案内のように、いま再びこの巻き返しが行なわれて、また再び地元に一つの波紋を投じておる、こういうことであります。この間回ってみましたところが、全くこれは市民としての集合が行なわれており、盛んなる反対機運が出てきておる。
 そこで、黒川調査団の報告の内容について、別の機会で私は徹頭徹尾これは審査をしていきたい、かように思いますが、黒川調査団が取り上げたのは単なる大気汚染である。しかも大気汚染の中の単なる亜硫酸ガスの発生に伴うところの諸般の調査をせられておる、それに基づいた報告でありまして、したがって公害発生のもろもろの要因というものについての調査は行なわれていない。たとえば水質汚濁の問題につきましても、これは全然調査をしていない。しかも報告書の中には、そういったものは調査を命じられていないので、われわれの関するところでない、これは学者らしいものの考え方だと思います。その他発生するであろう煙害の問題、悪臭の問題、いわゆる一般に公害の対象とされておるところのものについての調査は行なわれていない。にもかかわらず、そういう単なる一つの報告に対して、これは安全だという考え方を持ってしまった。それからあの地域における誘致工場、臨海性装置工業等を見ましても、これらの工業の立地せんとする場所というものは、長い伝統を持つあの地域における風致地区あるいは天下に名だたる景勝の地域であるというようなところにこれを立地しようとしておる。まことに工業整備特別法のねらいが広範な意味における整備である、そこに新産都市との相違があるというのであるならば、むしろああいった地区は保全区域として指定すべきところだ、保全しなければならぬところに、企業の横暴であるか何であるか知らないが、あるいはまたこの法律の精神を無視してコンビナート開発をやろうというような考え方それ自体に、非常に問題がある。
 そこで、厚生省がああいった調査でもって安全であるというふうに天下に公表して、そうして責任をとる、そういう責任をとることができるのであるかどうかということを、厚生大臣に伺いたいと思う。
○神田国務大臣 ただいま阪上委員より、三島・沼津地区の工特法の指定地域に対するコンビナート設置の問題につきまして、公害調査団の調査の例等も御引用になって、一体厚生省はこの公害問題をどういうふうに考えておるかというような御趣旨に承りました。いま阪上委員がお述べになりましたような考え方は、厚生省も大体そういうような考え方で公害問題と取っ組んでおります。地元が非常に騒いだことも阪上委員の御指摘のとおりであります。しかし、いま少し事情は変わっているように仄聞いたしておりますが、私はその詳しい事情をまだ聞いておりません。心配される方が多数おられるということも、これはもう十分承知いたしております。そこで、公害の除害の対策といたしましては、もちろんこの大気汚染その他については黒川調査団の御指摘もございますから、これはそのとおり、もしコンビナートがやる、あるいは他の工業がやるにいたしましても、取り締まることは当然でございますが、その他の水質の汚濁の問題とか、あるいはまたいまお述べになりました騒音その他等の問題についても、厚生省といたしましては今後十分ひとつ公害問題と取っ組んでまいりたい。社会開発については十分ひとつ検討を加えて、工場側の、というよりも、地域住民というか将来のあるべき都市の計画を前提として、そして諸般の除害を十分考えていきたい、こういう方向で指導しよう、こういうふうに考えております。
○阪上委員 私、質問がたくさんあなたに集中されますので、できるだけ簡単に終わりたいと思いますが、たとえば四日市の石油コンビナートの公害、これはもう厳然たる事実であります。これに対してもろもろの観点から、同じ黒川調査団も調査されているように私は思います。そこで四日市と比べて今回立地されようとしている装置工業については、新たな工場施設を持っているのだという言い方になっておる。たとえば煙突の高さが百三十メートル。四日市の場合は六十メートル前後のものが四、五本立っておる。したがって、百三十メートルぐらいに持っていけば現地の気流の状態から見てまず安全であろうという言い方なんであります。しかしながら、この気流調査の結果を見ましても、平均の二百メートルというところまで百三十メートルの煙突を引き上げていきたい、こういう計画なんでありますが、平均でございまして、上下があるわけです。そしてあそこには標高差二百メートル程度の山がある。こういう関係になっておるわけであります。これ自体でも、私はここは相当な条件的な見方じゃないかと思うのです。それから周辺の住家との関係であります。これなどにおきましても、相当程度の間隔、距離を置くべきであると言っておるが、相当ということばが非常にあやふやな前提に立っておる。五百メートルとも言っていなければ千メートルとも言っていない。ここらにも私は非常に大きな問題があると思う。それから先ほど御指摘しましたように、煙害そのものに対する調査がやはりなされていない。それからいま言ったような悪臭に対する調査もなされていない。それからまた漁業に対するところの影響がどうあるか。これはもう各所で起こっておる問題であります。ことに相当多数のタンカーが往復し、大体一時間に一隻は動くであろうと言われておりますが、これは黒川調査団もそう指摘しております。こういったものが漁業に対してどういう影響を与えるか。タンカー・ラインの問題もあります。沖でやるから問題はない、こう単純に指摘される。それから硫黄分の含有量のできるだけ少ない原油を持ってくる必要がある。これなどもたいへんな問題だと私は思います。非常に実現不可能な問題。それからいま一つは企業の道徳心の問題だろうと思いますが、はたしてそこまで勧告したからといって企業がそのままにそれを取り上げていくかどうかという問題。それを実施さすためにはいろいろな問題が出てくる。あるいはある程度の国家補償という問題も出てくるかもしれない。いろいろな問題がまだ未解決のままで勧告が行なわれていることなのであります。
 そこで私は、この際申し上げておきたい。いま地元ではこの問題と取っ組んで大騒ぎをいたしております。ある漁業組合を訪れたところ、あなた方は漁業補償についてある程度のことが行なわれればいいのかと聞いてみたところが、補償もくそも問題でないと言う。私たちは命がけでこれに反対するのだ、もしこのままでほうっておかれるようなことがあるならば血の雨が降りますよと私はおどかされて帰ってきた。それは非常な激高ぶりでありまして、そのためにも、もっともっとやはり住民が納得できるような調査というものが私は必要だと思う。これが一つであります。したがって、水質汚濁等に対する問題とかその他の諸般の公害問題、これはやはりしっかり調査される必要がある、こういうふうに思います。
 と同時に、先ほど言いましたように、工業整備特別地域というものにつきましては、いろいろな、いわゆる臨海性装置工業あるいは重工業とか軽工業とか、あるいは地場産業であるとかというものとのバランスということも考えていかなければならぬから――えてしてああいうところは重工業が不足しておるというので一つの整備の方途もありましょう。同時に考えなければいかぬのは、いま日本として地域開発に際してぜひ考えてもらわなければならぬのは、保全区域というものを指定して保全するということ、国土保全の問題、これはどうしてもなおざりにすることはできない問題であります。こういう点について、いま言ったような条件がかりに防除できるとする条件が出てきたとしても、なおかつ私はああいった場所は不適当だと思う。当然保全しなければならぬ静浦の景勝地であるとかいうところに企業がのこのこ出てくる。私どもは必ずしも地域開発に反対するものではありません。やるべき工業誘致はやらなければならぬ場合もたくさんあると思います。しかしながら、公害の発生するおそれのある地域開発というものは、私は断じてこれは許すべからざるものだ、あるいは公害なき開発というものにもつと重点を置かるべきだと思うので、こういった点について厚生省は今後いま申し上げましたような点でどう処置されていくか。厚生大臣は、私はやはり要請大臣だと思うのであります。厚生省は一体今後どういう方針でこの公害問題と地域開発という問題に取り組んでいくかというところの、決意のほどをこの際示していただきたいと思う。
○神田国務大臣 いま阪上委員から言われましたいろいろの点について、ああいう景勝地に工場を置いて一体両立することがどうかというようなこと、あるいはまた工場が入ってまいっていろいろな公害を起こすことは、もう従来の例から見て多いわけでございまして、これらに対する国の考え方は一体どうするのかという、私どももきわめて心配しております点につきまして、十分掘り下げた御意見をお述べになりましたことにつきましては、まことに敬意を表する次第であります。
 そこで、厚生省が担当省としてこういう措置を一体どうするかというお尋ねでございますが、公害問題はいままでも地方地方に起きておったことは御承知のとおりでございますが、三島・沼津のようなああいう地区に、しかもあのような熱心な反対運動と申しましょうか、非常に心配だという動きをされたこともないのじゃないか。今度が初めてじゃなかろうか。そこで黒川調査団の発足となって調査したこと、御指摘のとおりなんです。しかしこの黒川調査団の調査は十分じゃないという点については私も同感でございます。そこで私どもは、やはり日本がある程度二業化していき、輸出を盛んにするということ、これは工業化して国民の生活を高めていかなければならぬわけでございますから、工場の設置というものを認めていかなければならぬ。認めるとすれば、いまのような公害が起こらないような除害の処置を十分とっていく。これについては通産省あるいは農林省その他関係方面と十分ひとつ協調して、諸般の計画、いろいろな方法等について、十分な指導としかも厳重な監督をいたしまして、地域住民と社会開発がマッチして十分に円満にいく、こういうことをモットーにして処置していきたい。特に三島・沼津については景勝の地としてもこれは御指摘のとおりでございますので、そのような点も十分考えまして、そして関係各省と連絡をとって十分善処してまいりたい、こう考えております。
○阪上委員 これで終わりたいと存じますが、最後に自治省に伺いたいと思います。
 私どもの日ごろの考え方として、いろいろな地域開発に際して特段に考えておかなければならぬことは、それらの地域開発が地方自治のワク内で行なわれなければならぬという原則であります。それとも国がやるというなら、国が一切がっさい責任を持ってやってもらいたいが、そうじゃない、やはり地域開発である限りにおいては、地方公共団体もそれ相応の責任を持たなければならぬということでありますならば、この地域開発は断然やはり地方自治のワク内で行なわれなければならぬということは言えると思います。ワク内で行なうということが直ちに地方自治の一切の財源で行なうということじゃありません。そんなことはできっこありません。そこでこの問題と関連いたしまして、これは風説ではありますけれども、何かこういった工場誘致に反対する地方自治体に対して県が財政圧迫を加えて報復手段をとる、こういう風評を耳にするわけなんであります。おそらく私はそういうことじゃなかろうと思うのでありますが、ただ一般の財政問題として取り上げた、たまたまそれが時期が一致したということであるならば、私もよくわかるのであります。これは風説でありますのでお調べ願って、ひとつ善処していただきたい。このことだけを要請しておきたい。いずれ次の委員会等におきまして調査された結果等についていろいろこまかく御質問申し上げたい、かように考えております。このことだけをお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○柴田説明員 お話のような事実がありますかどうか、私どもも実は承知いたしておりません。さようなことがありますといたしますれば、はなはだ残念なことでありますので、よく調査いたしまして後日御報告申し上げたいと思います。
○森田委員長 重盛寿治君。
○重盛委員 厚生大臣にいろいろお尋ねしたいのでありまするが、時間を急いでおるので協力してくれないかということでありますから、協力申し上げたい。したがって、結論だけをお伺いするだけでありますが、私はいわゆる上水道を中心とする水の問題に対して――水のことはいまさら私が申し上げるまでもなく、これは国民生活の根幹ともいうべきものであり、憲法で保障された国民生活の唯一のものであって、これは断じておろそかにしてはならぬ。けれども、日本全国でも言えることでありますが、特に私は東京の問題を例にとって申し上げますならば、ことしの八月十九日のごときは、東京はまさに水飢饉の最悪な事態に到達し、幸い二十日から雨が降ったからどうやら救われたという姿で、今日ようやく落ちつきを見せておりますけれども、このような状態になっておる水の問題に対して、厚生省が今後どういう処置をとろうとするのか。ということは、たとえば、私は午後からの質問でいろいろこまかく申し上げようと考えておりましたが、東京都の水道局の現状を見ましても、独立採算制というような旧態依然たる制度では、一千万の都民の水を供給し得ない状態に追い込まれておる。一カ年間の収入が百四十億ある。起債の元利金を払っていくのにその半分を使っていかなければならぬ。さらには長期な計画もしていかなければならぬ、下水道の設備もしていかなければならぬ、こういうようなことを考えると、とうてい企画一つできない現状であります。そういう中であっても数字だけの企画は四十五年までにある程度、東京都の都民が一人当たり四百リットル程度は飲み得るようなところまで推し進めるというようなことがいわれておる。しかし四十五年以降になると水源を求めることもできないような状態に追い込まれておるのが東京の水道の現状である。こういう現状等を考えますならば、私は上水道を中心とする、いわゆる厚生省の立場から考えて、いまの現状ではたしてよいのか、どういう形をとったならば水道問題の抜本的な解決ができるであろうか、こういう点をひとつあなたに伺っておきたいと思います。
○神田国務大臣 重盛委員にお答えいたします。
 東京都が今年未曾有の水飢饉といいますか、水道の水飢饉がございまして、都民に御迷惑をかけたことについては、私ども監督官庁としてまことに恐縮いたしております。そこで今後一体どうするか、あるいは水道財政のあり方を一体どうするのか、そういった根本的な問題も考えてみる必要があるのではないかというような前向きの御意見でございました。これはたいへんごもっともな御意見でございまして、私どもといたしましても東京都の水、もうここまでまいりますと首都圏と申しましょうか、そういう範囲の水の問題をいま検討を加えております。どうも四、五年先になると関東の水系だけでは年間の雨量から見てももう足らなくなるのではなかろうか。もちろん都市集中の分散をできるものならこれも一つの手でございますが、しかしこれはなかなか言うべくしてそう簡単に行なえるわけではありません。そこで関東周辺だけではなく、広く水を持ってくることを考えたらいいんじゃなかろうか、そういう問題も込めて十分検討いたしたい。水道財政を一体どういうふうにすれば成り立っていくかということもあわせて十分ひとつ調査してみたい。特に水源地確保の問題は急を要する問題でございますので、来年度予算にも調査費を要求いたしまして根本的な調査をして打開策を講じてみたい。財政面につきましても、一体水道会計というものをどういうふうにやっていくか、たとえば低利長期の金も心配しなければならぬと思います。あるいは料金制度そのものについても検討を加える必要があろうかと思っております。まだどうするという結論は出ておりませんが、いまお述べになりましたようなことを十分検討を加えまして最善の処置をとりたい、こういう考え方でございます。
○重盛委員 神田さんは今度新しく大臣になられたので、従来の実績といろいろ見合わせてこれからひとつ考える、これでも御答弁かと思います。しかし、あなたのおられる立場の関係としても、かなり水はお使いになっておる。たとえば河野大臣がこの間荒川の水を、えらいみんなのけつをひっぱたいて、そうしてようやく二十五日に水がくるようにした、大成功だと言っておられる。これはなるほどけっこうであったかもしれないが、あるいは河野氏がけつをひっぱたかぬでもその段階では当然できたと思う。もっと私が言いたいことは、河野氏は一体何を従来しておったか、建設大臣である、あるいは首部圏の責任者である、当然水の公共性を考えて、一体どうすべきかという基本方針が打ち出されなければならぬのに、初めてオリンピック担当相として、使う立場に立って非常にろうばいをした。もし十月のオリンピックに水が出ないようなことになったら、あるいはこの八月の水飢饉に何かコレラが、千葉のほうで幸いでしたけれども、――幸いという言い方はないが、東京に出るよりは幸いだったという意味です。そういうことでありますが、そんなことがもしオリンピック前に諸外国に聞こえたとするならば、これは重大なことであります。いわんや水がないといったらこれは重大な問題になるので、幸い応急手当てをしてああいう姿がつくり上げられた。けれども、私はこれではいかぬと思う。たとえばあなたが厚生大臣という立場から見ても、東京の水道を一番よけい使っているのはビール会社でも、あるいはまた鉄鋼会社でもございません。それはあなたの関係の東大病院に最高に使っていただいておる。これは水道の立場からいけば、最高なけっこうなお得意ということになりましょうけれども、逆に水が要るという立場からいってもや厚生省はかなりこの問題に重点を置かなければならぬのではないか。いわんや水がないために手術ができなかったというようなことは、わが国ではあまり聞きませんが、他の国ではかなり聞いておるし、こういう人命にも関連をする問題ということを考え合わせますならば、みずからの問題としてもやはり取り上げていただきたい。いまあなたは、調査費を組んで云々と言われましたが、これは私も新聞でちょっと拝見いたしました。こんなみっともないものを、厚生省はなぜ発表をしたか。京葉と京浜を中心にして、一億に足らない、九千百万かと記憶しておりますが、そればかりの費用で、一体どこをどういうふうに調査するか知りませんけれども、見て歩いたらどっちのほうには魚がよけいいたとかいなかったとかいうのでなく、水道の水源があるかないかということを調査をするのなら、こんな微々たる予算ではどうにもならぬ。これはあなたが新しく就任されたので、当然もっと大幅なものにしてもらいたいが、私の言わんとするところは、いわばそういうふうにだんだんと時をずらし、当面の処理だけをしていくというような傾向があるのではないか。同時にまた某大臣が、東京を中心としてひとつ大臣をつくらなければ、首都圏担当相というようなものをつくってやらなければならぬ、――これは地方自治の立場からいうならば、全く地方自治権の侵害であると同時に、抜本的に考慮をしなければならぬ問題である。政府自体がいわゆる総合施策として、水の問題も道路の問題も交通の問題も取り上げてやろうというときに、これはまた別な角度から検討を要する問題でありましょう。けれども、そういうようなことも構想だけして、あるいは東知事のごときは、たいへんけっこうなことである。これは逆に責任のがれです。こういうような形の中で時日を過ごしてしまうと、おそるべき事態に私は到達するのではないかと思う。あなたのおっしゃるように、もう水資源を各県に求めたり、いわんや九千百万円でそこらを調べるといったって、これは不可能でありますから、もっと抜本的に国内全部を、笛吹川であろうと、千曲川であろうと、霞ケ浦であろうと、どこであろうと、東京へ持ってき得るものは、ありとあらゆるところを調査しようということならばわかります。けれども、言いかえるならば、水道というものは国家が責任を持つものである。なぜ国家が責任を持たなければならないか。国のすべての機関が、首都である東京に設置されている。そういう現況から見るならば、何といっても、やはり政府全体の総合施策としておやりにならなければならぬことであります。あなたの立場を、私はとかくは言いません。けれども、工業用水というものを当然御存じだと思いまするが、これは所管は、言いかえればあなたではないでしょう。しかし、そのほうには、国も多額な補助金を出しておる。地方自治体も多額な補助金を出しておる。また運営に困らないように、公募もしておる。こういうものから考えると――事業も大切でありましょう。やらなければならぬと思いますが、より大切なことは、私は人の飲む飲料水であると思う。こういう問題との関連性等を十分考慮せられて、厚生大臣から――幸い吉武さんもおいでになっておりますので、実は自治大臣には午後から私のほんとうの質問の時間に御答弁を願うつもりでありますが、私の言わんとするところは、結論的には、厚生省の所管、通産省の所管、建設省の所管、自治省の所管であるというような形一本で、一つの太い柱で政策を実行して、専務はなるほど地方行政にやらせてもけっこうでありますが、政府自体がそういう新しい角度に立って水道問題と取り組んでいかなければならぬ事態に到達しているのではないかということを私は考えますので、一言あなたからそういう点に対して御決意を承って、たまたま地方自治関係の大臣も来ておりますから、この問題に関連してお考えがあるならば承りたい。
○神田国務大臣 重盛委員にお答えいたします。
 いまお述べになりました点、私も重々そういう考え方でいきたいと存じます。首都圏の水は、これは政府が責任を持ってやるくらいの気がまえでやる、これはもう当然のことだと私は思っております。そこで厚生省も予算を少し計上をしたということで、ちょっとおことばがあったわけでありますが、これは私が少し舌足らずの点もあるわけであります。ということは、御承知のとおり水資源公団もあり、電源開発株式会社もあり、農林省でも省の予算をとっておりまして、農業用水の調査をしております関係で、水の問題はもう相当調査は実は進んでおるのであります。たとえば千曲川の水、あるいは笛吹川の水を村山へ持ってくるということについては、電源開発会社がここ数年来調査をいたしておりまして、むしろもう少し詰めれば案としてはできるわけであります。問題は東京都の水道が、どのくらい負担するかという問題が残されているわけでございます。水公団にいたしましても、多目的な主要ないろいろのダム工事をやっておりまして、そういう方面へ持っていこうということでありますから、厚生省の予算が少ないからということにはならぬのでございまして、いろいろそういうような各省や電源開発なり水公団なりのお調べになったものを総合的な立場で点検して、そうして水の問題を解決しよう、水道問題と取り組もう、こういうことでございまして、金額の多寡よりもそういうことをまとめて、そうして東京都の水の問題と取り組んで解決しよう、こういう意欲なんでございます。そこで経費の点は少なくて済む、いろいろな立場で調査したものを再検討して、これを東京都の水道に持ってくる、こういうことでございます。
 首都圏の水は、これだけ大きくなれば東京都の知事だけではもう解決できない。ということは、東京都内の水源というものはないのでございますから、どうしても東京都外あるいは首都圏以外の水に協力を求めなければできないわけでございます。これはどうしても政府で乗り出して解決しなければ私は手がないと思います。そういう観点に立って、ひとつ都知事とも十分――水道を直接にやるのは都知事でございますから、都知事の考えを推進させて、自治体を尊重しながら水道の拡張工事というものを推進していく、こういう意味でございます。その意味で予算も計上をした、しかもこれは東京都だけでなく、大阪その他の一、二の地区も入れました予算でございまして、それがみないろいろ調査を持っておりますから、それを再検討しょうという予算でございますので、その点御了承願いたいと存じます。
○吉武国務大臣 重盛委員の御質問でございますが、お話のように、私も東京都の水の問題は、たいへん大きい問題であると同時に、ほっておけない問題だと思います。都知事も一生懸命でおやりになっており、計画を遂行されておりますが、何ぶん人口はどんどんふえていく、使用量はふえていくというようなことで、追いつかないというのが現状だと思います。したがいまして、一つ一つをいまから実行に移しましても、なかなか容易なことではないと思います。いま厚生大臣からもお話がありましたように、計画はいろいろあるようでございます。きょうの東京新聞を見ましても、利根川の河口ぜきをつくって、放流している水を取り上げれば、これだって毎日百何十万トンの水が取れる計画もございます。これも、もう計画というよりは、水資源公団でやるようになっているように報じられております。そのほか、いま厚生大臣が話されました山梨県から入れる水、長野県から入れる水の計画もある。ですからこういう問題が解決しないというのは、一つは水利権の問題というものが常にひっかかってきておると思うのです。それを都知事だけが水利権の交渉を進まして実行するといっても、なかなかできることではないと思うのでありまして、これは政府も一緒になってやるべきだと思います。幸いに首都圏には、首都圏整備委員会というものがございますし、こういう問題を総合計画を立てるところでございますししますから、これらの問題を早急に解決すると同時に、実行に移していただきたいと思っております。
 それで自治省といたしましては、これらの水の問題に対する起債は幾らでも許可いたしますということは、私ははっきり言っております。というのは、起債のワクもございますけれども、起債のワクがあるからといって、制限はしておれない。もう急いでやらなければ、追っかけ追っかけ足りないときでありますから、ひとつどんどん計画を進めてくださいということを、私は都知事にも言っておるわけでございます。御趣旨に沿いまして、私どもも努力するつもりでございます。
○重盛委員 厚生大臣は大へん急いでおるようですから、私はあなたに対する発言を一応留保します。ということは、まだ水資源の問題に対しても、あなたのおっしゃったことでは解決がつかないように考えておる。たとえば分け前をどうしようということをあなた自身も言われましたが、東京都が先に要るなら、先につくって持っていったらいいじゃないか。つくってもっていって、ついでにおれのほうももらおうじゃないかという分け前の問題があるし、そういう問題はすべて国が総合施策としてやってもらわなければならぬ。これは自治大臣、厚生大臣、建設大臣等なかなかお忙しいでありましょうけれども、一体になって御相談を願うなりあるいは御指導を願うなりして、きょうはたいへんお忙しいようでありますから、どうかひとつ今後水の問題については、特段の御配慮を願うよう要請いたしまして、きょうは保留いたします。
○安井委員 厚生大臣の御都合で、人事院勧告に関する質問をはしょっていたわけでありますが、ちょうど自治大臣もお見えでございますので、続いてお尋ねをいたしたいと思います。
 自治大臣、実は先ほど来の私のお尋ねでは、八月十二日の人事院勧告についての政府のお考えをお尋ねしたわけです。とりわけあの勧告について、使われる側である職員団体がどういうふうな印象を持っているかということを申し上げて、それについての政府のお考えを伺ったわけでございますが、政務次官の御答弁では、人事院がそういうふうにいろいろ調べてやったのだから間違いなかろう、そういうふうな御趣旨でございまして、その点何か自治省の中ではあまり検討が進んでいないのではないかというような感じ方をいたしまして、遺憾に思うわけであります。しかしながら人事院においでを願って詳しくきょうここで検討するという余裕もございませんし、またあと大事な質問が残っている段階でございますので、その本質論についての、あるいは内容論についてのお尋ねは一応きょうは省くことにいたすわけでありますが、ただ今度の勧告に関連いたしまして、人事院は国家公務員の住宅確保についての要望というのをくっつけて出しているわけです。これは勧告という形なら法的な根拠を十分持つわけでありますが、要望であるわけです。先ほど来からの政府側の御発言は、勧告の趣旨は尊重したい、こういうようなことでありますが、この要望については、地方公務員の問題についてどういうふうにお考えでしょうか。先ほど来の論議の中に大臣お入りになっておりませんので、ちょっとその話のつなぎがおわかりにくいかとも思いますけれども、一応勧告全体について地方公務員に関する措置をどういうふうにお考えになっておるかということにあわして、いわゆるこの要望の問題につきましても、お考え方をひとつ伺っておきたいと思います。
○吉武国務大臣 目下私どもは、人事院の勧告につきましては慎重に検討をいたしております。実は主としてはベースアップの財源の捻出ということに非常に苦心をしておるところでございまして、そのほかの勧告等の御要望につきましては、もちろん私どもはその御趣旨を尊重して努力をしなければならぬと思っております。住宅の問題も、お話のようにこれはたいへんな問題でございまして、住宅のあるとないとでは、幾ら給与ベースを上げましても、生活には非常な脅威になる。そうかといって公務員に全部住宅が提供できるということはなかなか容易なことではないので、漸次公務員の住宅をふやしていくということしかできないのじゃないか、こう思っております。私どもこの方面につきましても努力はするつもりであります。
○安井委員 勧告についての原則的な尊重といいますか、そういうようなお考え方と、この国家公務員の住宅確保についての要望に関する政府措置、それがどうなされるかわかりませんが、地方公務員についても同様なお考え方で進む、こういうことですか。
○吉武国務大臣 お話のとおりでございまして、この住宅の問題は、公務員にとりましてもたいへんな大きな問題だと私は思っております。したがいまして、一ぺんに全部にはいきませんが、できるだけ公務員の住宅の増加をしていきたいということで努力をしたい、かように思っております。
○安井委員 私は勧告の内容自体につきまして、その問題点や矛盾点を幾つも指摘することができるわけです。そういう勧告の内容と、それに加えて住宅確保についての要望という形で問題が出されてきている。こういう点に勧告自体の問題点を取り上げているわけです。先ほど奥野委員からも勧告のやり方がおかしいではないかというふうな御意見もございましたけれども、私はむしろそのやり方よりも勧告の内容に問題があるし、それから住宅の問題についても、大臣のいままでの御言明では、あまり熱意があるようにも感じ取れないわけです。現実にこれは、ちょっと前のことですけれども、この委員会で私自治省に、一体公宅と称せられている地方公務員の住宅の数はどのくらいあるのだ、都道府県の職員にどのくらい、市町村の職員にはどのぐらい住宅を用意してあるのかとお尋ねしたら、自治省には全く資料がないわけです。ごく大ざっぱな数字をお出しになったわけですが、そういうふうな形の中で大臣の先ほどの言明を承りますと、住宅の問題なんというのは、まあ勧告さえぽつぽつやっておけばあとは何とかなるさ、そのくらいのお気持ちがあるのではないかと勘ぐられてならないわけです。いずれにいたしましても、この勧告なり、要望なりの問題は、その内容は内容といたしまして、先ほど来の言明のように、政府はその趣旨を実現する努力をなさる、こういうふうに私は理解するわけでございますが、それでは実施の期日についてはいつごろにお考えですか。
○吉武国務大臣 実施の期日というのは、ベースアップの実施の期日だと思いますが、これはいま検討中でございまして、私のほうとしては、国家公務員のペースアップに準じていきたい、国家公務員と離れて地方公務員が取り残されることは困る。従来ともこれを尊重して、国家公務員と同じようにやっておりますから、そういう線で財源の捻出を考えておるようなわけであります。国家公務員のほうもまだ検討中で、どうなるかという点、目鼻がつかぬような状況でございます。
○安井委員 国家公務員の問題については、これは大蔵省がさいふを持っておられるわけでありまして、大蔵省の考えというのが私は重要な要素になってくるのだろうと思うのですが、その点ひとつ政務次官に伺いたいと思います。
○鍛冶説明員 御説のとおりでございますが、ことしは財政があまり豊かでないものですから、その点に対して鋭意研究中でございまして、できるだけ勧告の趣旨に沿っていきたい、さらにまた、それが地方公務員においても実現するようにやりたい、かような考えを持って研究しておる最中でございます。
○安井委員 その問題はまたあとでお尋ねを、もっと突っ込んだ点についていたしたいと思うのですが、それでは政府は一体いつごろそういう問題についての結論をお出しになるおつもりですか。
○吉武国務大臣 いつごろといってまだわかりませんが、できるだけ早い機会にひとつやろうじゃないかといって話はしておりますけれども、まだなかなかそこの段階までいかないで、それぞれの財源の捻出に検討を加えておるというところでございます。
○安井委員 いずれは臨時国会における補正予算という形で問題が出てくるだろうと思うのですが、そのためにもやはり財源措置その他の見通しを早目にお立てになる必要があると思うのです。オリンピックの問題もあるし、ですから作業は現在の段階でも相当進んでいるのではないかというふうに私は憶測しております。すでに九月の声を聞いたわけですが、その半ばごろなのか、少なくとも九月中に御決定になるのだろうと思うのですが、どうですか。
○吉武国務大臣 お話のように臨時国会にはどうせ出さざるを得ない。ですから、いつまでもほっておくわけにいかない、早急に結論を出さざるを得ないと思います。しかし問題は、大蔵省のほうの財源の問題にかかってきております。私のほうの財源と申しましても、自治省だけでできない、やはり大蔵省の財源といいますか、追加予算に関連して出てくる問題でございますから、そのほうの検討を待っておるような状況でございます。
○安井委員 財源の問題が出たわけでございますが、自治省では、いまの勧告を地方公務員に完全実施をしたいという形で地方公共団体においてどれぐらいの財源措置が必要か、そういう御検討はすでに行なわれておると思うのですが、まず地方公務員の分から伺っておきたいと思います。
○吉武国務大臣 せんだっての委員会でちょっと申し上げましたが、地方公務員が五月実施になりますと、全体で千七十二億かかります。そのうち、交付団体の分が八百八億になりまして、不交付団体が二百六十四億になります。しかしそのうちで義務教育費の国庫負担金等が約二百十億ございますから、それを差し引きますと、一般財源としては八百六十二億要るわけでございます。その中で交付団体の分として、私のほうで用意しなければならぬのが六百四十二億、不交付団体の分が二百二十億になるわけでございます。したがいましてこれを地方交付税なり、あるいは地方税の伸び等を考慮して求めるということになりますと、地方税の伸びというものはそう多くはございませんから、勢い地方交付税でまかなわなければならぬ、そうするとそれはかかって大蔵省の追加予算に関係してくるという問題になりますので、実は非常に頭を悩ましておるという状態でございます。
○安井委員 大蔵省からも御出席をいただいているわけでございますので、国家公務員に関するいまの財政措置の問題、それからまた自治大臣からいま御説明がございましたけれども、地方公務員について大蔵省も同じ計算に出ておりますか、その点伺いたいと思います。
○平井説明員 現在の段階におきましては、私ども具体的に資料をこまかく持っておりませんので、概数におきましては自治省と同じような数字であろうということをつけ加えておきます。
○安井委員 国家公務員の関係についてはお持ちになっておりませんか。
○平井説明員 私ども所管ではございませんが、私どもの承っておる数字を申し上げますならば、三十九年五月実施におきまして一般会計で六百八十億、特別会計で約百二十億程度の所要額があるというふうに聞いております。
○安井委員 人事院勧告の中で若干数字に触れておりますが、それと違うようですが、どうなんですか。
○平井説明員 人事院勧告の中で所要額を出しておられる計算と正確に合わないというような点がございますが、これは人事院勧告で所要額が計算される場合に、給与というものの考え方をどこまで考えるかという問題がございまして、およそ勧告がありました場合に影響があってはね返りを全部計算しなければならないために、そういったものをも総合勘案して大体先ほど申し上げた数字になる、こういうわけであります。
○安井委員 何か人事院勧告のほうは少し低目に出て大蔵省のほうは数字が大きくなるような印象を与えて、これが五月実施はむずかしいのではないかというふうな一つの口実をつくろうとしておるのではないかというようなことも考えられるわけですが、その点はどうなんですか。
○平井説明員 決してそういう気持ちはございませんで、数字の相違と申しましてもさほど大きなものではございませんので、それ自体は五月実施の議論と関連するということはないと思います。
○安井委員 先ほど勧告あるいは要望を尊重するという御発言、それからまたふところぐあいはこうなんだという財政的な見地、この二つがこの問題の結論を出す場合にどちらにウェートを置くかということで問題の結論の出方が違ってくると思うのです。勧告は民間給与との比較においてぜひこれだけ見てやらなければいかぬというふうな結論を出しております。その考え方と、財政的な問題で、しかもこの財政というのは非常に内部的な弾力性を持っておるものでありますが、それだけを理由とする言い方と政府はどちらを優先させるのですか。
○吉武国務大臣 私どもといたしましては、人事院の勧告は尊重していきたいということでございます。
○安井委員 その問題につきましては、勧告優先という言い方はちょっとおかしいのですけれども、勧告を尊重する方向にウエートを置いて結論をお出しになるのだ、そういうふうにひとつ理解をいたしたいと思います。
 そこで、地方公務員法第二十四条第三項の規定は、地方公務員に対する給与は、生計費や国及び他の地方公共団体の職員の給与並びに民間事業に従事する者の給与その他の事情を考慮して条例できめる、こういうふうな規定になっているはずです。その国家公務員に関する給与の問題が新しい段階にいまきているわけです。考慮点は、生計費といま言った国家公務員の給与とそれから民間産業従事者の給与その他の事情、この三点になるわけでございますが、これらの総合考慮のもとに条例がつくられなければいけない。それに対して、おそらく自治省は新たに指導方針をお出しになるおつもりだと思うのでありますが、その考え方の内容につきまして、ひとつ伺っておきたいと思います。
○佐久間説明員 地方公務員法二十四条の規定は、先生の御指摘のとおりでございます。私どもといたしましては、従来からもさように考えておりましたが、この規定の中で生計費並びに民間難業の従事者の給与等の事情につきましては、国家公務員につきましての人事院勧告におきまして、全国的に厳密な調査をいたしました結果、織り込まれておるというふうに一般的には考えていいのじゃなかろうかと思っております。したがいまして、国家公務員の給与改憲に伴いまして、地方公務員の給与改定をいたします場合には、その国家公務員の給与改定に準じて措置するということで、この条文の趣旨が具体化できるもの、かように解釈をいたしております。
○安井委員 ところが、いま言われた勧告の内容にわたる論議は私はいたしませんでしたけれども、その内容の中には生計費の問題であるとか、民間産業従事者の給与のとり方だとか、これに実は問題があるわけなんです。だから私は、地方公務員の場合においては地方公務員法どおりやるとすれば、国家公務員に対する今度の給与措置のほかに地方公共団体は自分の、地方公共団体の立場から生計費だとか民間産業従事者の賃金だとか、そういうような問題の新たな考慮を加えた条例決定をしても、別に地方公務員法違反にはならないし、むしろ地方公務員法の趣旨に沿うのではないか、こういうような見方もできるのではないかと思うのですが、それについてはどうですか。
○佐久間説明員 先ほど申し上げましたように、一般的には人事院勧告の基礎となった調査の中に、生計費あるいは民間事業の従事者の給与等の事情が十分に織り込まれておるというふうに考えておるわけでございます。地域によりましては、それにつきまして若干の特殊事情を考慮されるということがあるということは、これは当然と思います。
○安井委員 それは行政局長の言うとおりで、別に人事院勧告というもので完全に地方公共団体が拘束される、こういうものではないわけですから、その点はひとつ一応共通の理解としておきたいと思います。
 そこで人事委員会を持っております地方公共団体は、人事委員会の勧告という形で、特に都道府県だと思うのですが、市の中にも若干ありますけれども、その人事委員会の勧告という形で条例措置が講ぜられる、こういうものだと思うわけです。しかし全国的なバランスという面から自治省の指導あるいは財政調整措置というようなものも講ぜられるのが今日までの通例でありますが、バランスというのは、私も非常に大切なことだと思います。しかしながらその反面、何か自治省が地方公共団体に不当な圧力や締めつけを加えていく、そういうような例も従来なきにしもあらずです。その点十分な財源措置が講ぜらるべきであるということとともに、自治省としてはいま言いました不当な圧力、そういうふうな形で地方公共団体に臨むということでは私は困ると思うわけですが、その点に対するお考えもひとつ伺いたいと思います。
○佐久間説明員 従来たびたび御質問をいただきましてお答えを申し上げておりますように、自治省といたしましては国家公務員に準じて給与改定をするというたてまえにおきまして財源措置も考えますし、地方公共団体に対する指導もいたしておるわけでございます。したがいまして、国家公務員に準じてなされます給与改定につきましては、これに対しまして不当な圧迫を加えるというようなことは毛頭考えておりません。
○安井委員 ところが、逆に国が財源措置を与えても、それまでベースアップをしない――これは町村だと思うのですが、町村財政の苦しさのゆえに、逆に財源措置を与えていても、その分は道路のほうに回したり、河川改修のほうに回したりして、ベースアップを十分にやらないというようなところも従来あったように見受けられるわけでございます。ですから、圧迫をするなと言ったあとからそういうのはおかしいのですが、そういうように非常に今日まで水準の低い段階にある町村の職員給与などの問題は、どうなされるかわかりませんけれども、いずれにしても財源措置が講ぜられなくてはならないいまの段階において、ちょうど財源措置が講ぜられるいい機会ですから、こういう機会にこそ、このおくれたベースを回復するという措置が必要ではないかと思うのですが、そういう点についての指導も考慮がなされますかどうですか。
○佐久間説明員 その点につきましても、従来たびたび御指摘をいただいておったわけでございます。私どもといたしましては、低いところにつきましても、国家公務員に準じて給与が改善されるように従来指導してまいったのでございますが、実情をいろいろ承ってみますと、町村の中には相当低いベースで現在なおとどまっておるというところもあるようでございます。先般御注意をいただきましたので、自治労の本部のほうからそういう資料も私どものほうに提出をしていただきまして、私どものほうで県を通じて必要な調査をいたしました。その中に非常に極端に低いものにつきましては、従来の例を破りまして、特別に給与課長から文書でもって改善をするようにというような助言もいたしたわけでございまして、そういうものにつきましては、今後とも努力をしてまいるようにいたしたいと思います。
○安井委員 いまのその問題について、私も自治労が集めた町村の職員の実態についての資料を見て驚いたのですが、表向きの給与表というものができておるが、実は行政一の職種に当然当てはまる人に行二の給与表を当てたり、交付税の関係があるから、表向きに出しておる給与表と違う形で実際は適用をしておる。税金のがれの二重帳簿というものがありますけれども、町村の給与表の二重表があるということを聞いて実は驚いたわけですが、そういうような形は、やはりいい機会ですから、こういうような際にぜひ御考慮を願いたいと思います。特に市町村の場合には、人事委員会がないわけです。つまり市町村長並びに市町村議会に対して、給与の問題をこうしなさいと勧告をする機関がないわけです。ないだけにやはり自治省が国家公務員の場合の人事院になったようなつもりで、おくれた地帯については指導なさることが必要ではないか、こういうことであります。
  〔委員長退席、渡海委員長代理着席〕
給与の実態調査をなさるというふうなお話を伺っていたわけでございますが、それはどうですか。
○佐久間説明員 昨年の七月一日現在によりまして、全国的な実態調査をいたしまして、現在統計局に依頼しまして、集計中でございます。この秋には結果が得られると思っております。
○安井委員 その問題につきましては、資料ができ上がった際においてまたお見せいただいて、さらに論議をいたしたいと思います。
 ところで地方自治体は、職種が非常に複雑であるわけです。特に地方公営企業の問題があります。水道だとか、都市交通だとか、病院だとか、そういうふうな各地方公営企業あるいは準公営企業、こういうような点が、国家公務員のベースアップの勧告に関連していつも問題になるわけです。同じ市町村の、あるいは都道府県の中で、一般会計の職員のほうは財源措置が講ぜられる。しかし特別会計のほうは一体どうしてくれるのだ、こういうことです。特に地方公営企業は、今日までこの委員会にも特別な小委員会まで設けて論議をしているほど全面的な赤字の中で苦労をしているわけであります。したがいまして、今回のこの措置に関連しても、地方公営企業で働く職員の問題の対策というものは非常に重大だと思うわけですが、自治省のお考え方をひとつ伺いたいと思います。
○柴田説明員 安井委員御承知のように、公営企業につきましては、従来からその企業の性格上、企業内部の経営を通じて資金を生み出していく。たてまえは公営企業法をごらん願いますれば御承知のように、一般公務員と同じような形の規定が書いてあって、それに経済性が加わってくる、こういうたてまえになっております。したがって今回の給与改定につきましても、やはりそのたてまえを私どもは踏襲していくつもりであります。ただ今年度の場合におきましては、公共料金抑制等との関連もあることでございますので、資金的には相当つらい団体も出てくるかと思います。そういう団体につきましては、資金的な配慮というものはしていかなければならぬだろう、かように考えております。
○安井委員 いまちょっと終わりの部分が聞き取れなかったわけでございます。こっちのほうも悪いのですが、聞き取れなくて申しわけありませんが、独立採算制というたてまえは当然であります。しかし、特に現在のような非常に苦しい財政状態にあるだけに、地方公営企業の責任の立場にある地方公共団体は、今度の扱いは非常に困ると思うのです。最近は公共料金の据え置きは一年間で終わって、来年からは一せいアップだ、そういうふうな話さえ流れている際でございますので、それだけにこの扱いというのは重要だと思うのでありますが、特別な財源をこの際自治省が思い切って与えるとか、そういうような措置というものは考えられませんか。
○柴田説明員 先ほど来申し上げましたように、根本的には地方公営企業法の給与関係の規定に問題があろうかと実は私は思います。しかし、それはそれとして、現在までの情勢は、情勢と申しますか、しきたりと申しますか、従来からやってきたやり方につきましては、やはり公営企業でありますから、企業内部の経営を通じて必要なものは生み出していくというたてまえをとってきておるわけでございます。今回におきましてもやはりそのたてまえは貫いているのであります。ただ私が申し上げましたのは、公営企業の基本問題等につきまして現在調査会で御検討願っておりますが、その際にやはり一つの問題点になろうかと思います。実際の公営企業の給与水準の中には、国家公務員の水準から比べますれば、かなり高いものが相当あるわけであります。したがって、そういうような団体におきましては、多少調整もしていただかなければならぬだろうと思いますし、またそうでない低い団体もあるわけであります。こういう団体につきましては、それはそれ相応に、先ほどお話がありましたようなある程度の是正を含めた線において、企業の採算制も考えて措置していくという方向になろうかと思います。しかし、お話のように料金ストップという問題もあるわけであります。資金的には若干苦しい団体が出てきやせぬかという気持ちも私どもいたしております。そういう団体につきましては、資金的な配慮というものは措置されていかなければならぬような事態にいくかと思いますけれども、たてまえは、この段階におきましてはお話のように踏み切ってどうこうという考え方は現在持っておりません。やはりそういう問題につきましては、調査会の基本問題の検討を経て、さようなたてまえをとるべきかとるべからざるかという基本問題につきましても御検討を経た結果措置をきめたい、かように考えております。
○安井委員 資金措置は講ずるわけですね。
○柴田説明員 非常に困ってまいります団体がありますれば、資金措置への配慮というものがあってしかるべきであろう、かように考えております。
○安井委員 まだあと質問がたくさんありますので、終わりを急ぎたいと思いますが、地方財政の中で給与費が非常に大きくなるという批判があるわけです。国の財政の中でもそうかもしれませんが、何か池田総理の発言の中にもそういう趣旨があって、人件費の膨張を押えよ、こういうような言い方もなされていたというふうな報道も耳にしております。なるほど三十九年度の地方財政計画の約三分の一が給与費になっておるわけです。そういう問題の取り上げ方があるわけでありますが、こういう問題について自治省はどういうふうなお考えなんですか。
○柴田説明員 給与費が非常なウエートを占めてきておる、それが財政にいろんな意味における圧力を加えておることは事実であります。私どもは実はその原因が那辺にあるかということを現在分析をしております。一般的にいいますと、給与費でありますから、人数と水準はきまっておるわけでございます。それがどのような形になっておるかということをやはり分析してまいりませんと、考え方はきまらない。いずれにいたしましても地方財政だけの立場から申しますならば、今日のような、こういった毎年々々給与改定が行なわれ、その水準が上がっていく、しかも人数もある程度ふえていくという状態はやはりこの辺でどうすればいいのか、どういう態度をとるべきかということは、われわれといたしましても原因をつぶさに調べまして、そうして方向を見定める必要があるだろうというふうに私どもは考えております。
○安井委員 原因はどんどん御研究願いたいと思いますが、私はこんなことはわかり切っておると思うのです。人が多いのは仕事が多いからです。かってに国がいろいろ仕事をこしらえては地方団体に押しつけていく。だから仕事が多いから人が要るわけで、現在でも地方公共団体に行ってみますと、ひどく手不足な職場も現実にあるわけです。それから一人当たりの賃金が高いというのは、物価が上がって生計費を引き上げておるからです。これもあたりまえなわけで、ずいぶん上げておるように見えますが、しかし民間賃金は高いから、民間へ流出していくわけです。ですから、人件費が高いからただ押えなさいといっても、実はその原因をおつくりになったのは政府なんで、物価を上げたりやたらに仕事をふやして地方公共団体に押しつけたりした、そういう反省のほうが私は先じゃないかというふうな感じを受けるわけです。ですから、私は人件費が上がって困る、それを縮小せよというふうな考え方の前に、その前提的な問題の解決をこそ進めていただくべきだというふうに思うわけです。
  〔渡海委員長代理退席、委員長着席〕
 それからもう一つ、人件費がふえてきておるという形の中で重大な問題があります。この間も地方行政委員会で和歌山県の財政調査に行きました。和歌山県の県庁でいろいろお話を聞いてみましても、たとえば農業改良普及員の給与については、国が三分の二補助して地方が三分の一負担で設置をするんだという。ところが和歌山県では、実際上は国の補助は三分の一にしかなっていないわけで、地元血負担三分の二になっておる。反対なんですよ。そういうふうな実態があるのではないか。国の補助の単価が非常に低いからそのしわ寄せが地方にいって、国の段階ではそろばんは合っておるかもしれないが、地方の段階ではさらに人件費の負担を大きくしておるという実態があるわけです。自治省はよくやみ給与といって、やみ給与はけしからぬという通達を出したとかいうので、職員団体がこれはけしからぬというので、いろいろもんちゃくが起きたりしたことがありますが、やみ給与と言う前に、国のやみ補助の問題を解決するのが先決ではないかと思うのです。これは自治省だけではなく問題は大蔵省ですよ。大蔵省はどうでしょう。こういうふうな人事院の勧告で、地方財政の問題で給与費の問題をお考えになる段階でございますが、こういうやみ補助の問題の解決のほうが先決だと思うのです。この際、大蔵省の御見解も伺っておきたいわけです。
○平井説明員 ただいま御指摘のございました農業改良普及員の補助単価の適正化の問題でございますが、これにつきましては、たしか三十八年度におきまして、国といたしましてある程度の是正措置をはかったというふうに記憶いたしております。もちろん補助単価の基準となるべき標準給与と申しますか、そういったものの考え方、これは自治省を中心にしていろいろ御検討をされ、私どもも検討いたしているわけでございますが、なかなかそれがすべて実態と合致するということは現実の問題として非常にむずかしいわけでございます。もちろん理想といたしましてはできるだけ補助単価を適正化して給与負担を軽減していく、そういった考え方自体は私どもも先生と同じく持っておるわけでございますが、何ぶんにも全体的な国の財政の現状並びに給与の実態、そういうものを勘案いたしますならば、早急にそういった問題の解決は困難である。もちろん私どもといたしましても、そういった方向に向かってできるだけの努力はいたしたいと思っているわけでございます。
○安井委員 どうもそういう御説明では私ども納得することができないわけです。特に補助金の問題について、補助金がたくさんあるから半分に減らせと池田総理は言ったそうです。それもいいです。減らしてもいいけれども、しかしながら、いま与えている補助金の単価は全くでたらめです。うそを言わないと総理大臣は言われるかもしれぬが、法律には三分の二と書いてあり、二分の一補助と書いてあっても、実際は国の政治の中でもうそになっているわけです。だからそういう問題の解決なしに――人件費の問題から補助金の問題にいってしまいましたけれども、そういう大事な問題を解決をするというかまえでなければいかぬということもひとつ指摘をいたしておきたいと思います。
 そこでもう一つ、新聞によりますと、自治省には公務員部を設けるというふうな報道もございますが、公務員の問題につきまして部局を増設したり、あるいは何か特別な対策を講ずるとかいうふうなお考えがおありなんでしょうか。人事管理の重要なのはわかりますが、何か職階制を強化することになるのではないかとか、いろいろな憶測も行なわれているようでありますが、その点はどうなんでしょうか。
○佐久間説明員 公務員関係の事務量が質量ともに増加いたしてまいっておりますので、それに対処いたしますために行政局に公務員部をつくりたいということで、明年度予算の要求の中に入れて要求をいたしておりますことは事実でございます。実情といたしまして、一昨年地方公務員共済組合法が制定されまして、地方公務員共済関係の仕事が非常にふえてまいってきております。かたがた先ほど来お話のございました給与の問題につきましても、自治省自体といたしましてもう少し掘り下げて地方公務員の給与等について検討もいたしてまいりたい。現在の共済関係の仕事と給与関係の仕事は、給与課一課で処理されておりますが、いろいろと十分ではございませんので、これも給与課と共済組合課の二つに分ける、そして現在公務員課でございまして三課になりますので、全体の能率をあげてまいりますために部をつくるということが適当ではなかろうか、さような考え方で予算要求の中に入れておる状況でございます。
○安井委員 自治省にはたしか部はなくて、局からすぐ課になるようになっていたと思いますが、そこに部が一つだけできるということについては、ちょっと不自然な気がするわけですが、ILOの問題もあるし、いろいろお考えでしょうが、この問題は時間がございませんのできょうはやめておきます。
 最後に一つ自治大臣にお尋ねしておきたいわけですが、今度の勧告について、これからどうなるかということは刑として、当面の一番大きな関心事は、実施時期がいつになるかということだと思います。そのことにつきましては、先ほど財政とのからみ合いはあるけれども、勧告の趣旨に沿うことに重点を置いた考え方でいきたい、こういう御発言がございました。それはけっこうだと思います。ただ私は、国家公務員のほうは、国の財政でさいふが大きいから、そちらで措置するのは――たとえば五月一日そのままでやってもいいのだ、ところが地方公務員のほうは、地方財政の幅が狭いから、これは五月では困るのだというようなことで、地方財政という問題を一つのてこにして、国家公務員、地方公務員をあわせて全体的な実施時期をずらす一つの口実に使われはしないか、そんなことをまさか吉武自治大臣、御就任早々でなさるまいとは思いますが、そういう心配も実はあるわけです。こうなると地方公務員の問題だけじゃなしに、全体の問題に地方財政の問題が一つのぶら下がり要素になるおそれがあるわけです。そんなことがあってはいけないので、やはりそういうふうな問題がもし出てまいりましても、地方財政を強化しさえすれば問題の解決はできるわけですから、交付税が少なければ交付税率を少し引き上げて増してやったらどうでしょう。そういうような形で、地方財政が弱いから完全実施ができないのだというふうな場合には、ぜひ自治大臣は地方財政をもっと強化する形で完全実施の方向に持っていくべきだ、こういう御発言でリードしていただかなければいけないと思うわけです。これについてのお考えはどうでしょう。
○吉武国務大臣 先ほど申しましたように、財源措置といたしましては実はなかなかたいへんな問題でございます。しかしながら、いまお話がございましたように、従来とも国家公務員の給与改定に準じて地方公務員は取り扱っておりますから、今回非常にむずかしいからといって、これを別にするということは言うべくしてなかなかできないことで、私としてはどこまでも国家公務員に準じていきたい、かように存じております。地方財政は地方財政でございますから、その中でまかなうべきではございましょうけれども、お話のように独立した地方税だけではできないことで、勢い地方交付税にまたなければなりません。地方交付税というのはやはり国の財政に関連した処置で補うほかございません。でございますから、そのように努力をするつもりでございます。
○安井委員 ちょっと私の申し上げ方と大臣の御理解が食い違っているような気もするのですが、私が申し上げたいのは、国の財政なら五月から完全にできるのだということ、そういうふうな方向がたとえ出ても、自治大臣がちょっと待ってくれ、地方財政が苦しいから五月実施では困る、八月実施にしてくれ、そういう形で自治大臣が全体的な足を引っぱる、こういうことではいけない。あくまでそういうような場合も、地方財政の貧困さが原因だとすれば、地方財政を強くするという形で問題を勧告どおり完全実施の方向に持っていく、こういう御決意がほしいというわけです。
○吉武国務大臣 人事院の勧告を尊重するということは国家公務員につきましても地方公務員につきましても、現在置かれている公務員の給与というものはどうあるべきかということでございますから、その点に差をつけるべきじゃないと私は考えております。したがいまして国がきめる場合には、国家公務員も地方公務員も一体として考慮すべきだ、かように存じております。
○森田委員長 湯山勇君。
○湯山委員 私は地方自治法の逆用につきまして、従来のわれわれの理解からいえば疑義のある問題が起こっておりますので、その問題について政府の御所見を伺いたいと思います。
 時間の制限もございますから、なるべく要点を明確にお尋ねいたしたいと思いますし、御答弁のほうもそのようにお願いいたしたいと思います。
 起こっておる事態は、八月の二十七日に愛媛県議会におきまして、議員請求による臨時県会が開かれました。その臨時県会におきまして、教育事務に関する調査特別委員会が設置されたわけですが、その目的は、昭和三十九年度文部省学力調査時における温泉郡重信町北古井小学校及び松山市素鵞小学校の教育事務に関する調査を行なうことを目的とする、こういう目的のもとに、教育事務に関する調査特別委員会が投資をされた。そして地方自治法第九十八条第一項、同第百条第一項に規定する権限の一切を特別委員会に委任する。経費としては、三十万円以内とする。これが議決されて、この委員会が設置されたわけでございます。これははたして自治法百条第一項あるいは九十八条一項に該当するものかどうか。従来われわれの理解しておったところから判断をいたしますと、こういうことは自治の秩序を乱すおそれがあるというように考えますので、その点について伺いたいと思います。
 第一点は、百条一項の調査、特に百条にしぼってお尋ねいたしますと、第百条の調査というものは、いま設置の目的にある市町村立の義務教育学校の教育事務の調査も調査対象になし得るかどうか、こういう問題が一つございます。
 第二の問題は、文部省の行なったといわれておる、ここでは文部省学力調査という表現がしてございますが、この学力調査がはたして県議会の百条にいう調査の対象になるものかどうか、この二点に問題があると思うわけでございます。
 百条について従来御説明いただいておる点は、百条の条文にいうところの「普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行ない、」云々とありますから、そうすると、県の議会の百条に基づく調査というものは、当該普通地方公共団体ですから、県の事務に限られる、こういう説明を従来聞いておりました。ところがこの場合は、県の領域を越えて、市町村立学校の教育事務の調査ということになっておるわけですから、従来の御説明からいえばこれは該当しない、こういうことになるのではないか。
 第二点につきましては、文部省学力調査――文部省の行なうという意味ではなく、文部省学力調査と書いてございますが、これは昨日も文部省の担当の課にただしましたところが、これについては文部省はこういう理解をしておる。地方教育行政の組織並びに運営に関する法律の五十四条二項の調査である。したがって、これは文部省の調査でもなければ、県の行なう調査でもなくて、市町村の事務である。こういう理解を文部省としてはとっておる、こういうことでございます。そうすると、いまの教育事務に関する調査特別委員会が、学力調査における市町村立学校の教育事務に関する調査、こういうことになっておりますから、この二点において、百条の調査の対象にはならない、こういうことになるのではないか、こう考えるわけでございますが、それについて自治省の御見解を伺いたいと思います。これは行政局長から御答弁いただければと思います。
○佐久間説明員 お尋ねの第一点でございますが、第百条は御指摘のように「普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務に関する調査」と規定をしてございまするので、これが当該普通地方公共団体の事務に関するものでなければならないということは、御指摘のとおりでございます。
 それから第二点でございますが、文部省学力調査の性格なり実情につきましては、私所管外でございまするので、正確には承知いたしておらないのでございまするが、ただいま御指摘のように、文部省の御見解が地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十四条の規定に基づきまして、学力調査そのものは市町村の事務であるということでございますれば、これは県の議会の調査の対象にならないということになるわけでございます。
 なお、県がその文部省学力調査の実施の状況を調査することにつきましては、五十四条の第二項の規定によりますると、都道府県の委員会も、市町村の区域内の教育に関する事務について必要な調査、報告の提出を求めることができるという規定がございまするので、もしこの場合における都道府県教育委員会の権限が、団体としての県の事務であるということになりますれば、百条の調査の対象になるわけでございまするし、これが団体の事務ではなくて、県の教育委員会に対するいわゆる機関委任事務であるということになりますると、百条の調査の対象にはならない、こういうことになろうかと思います。
○湯山委員 いまの点について自治省の御見解はどういう御見解ですか。これは当然御理解を持ってしかるべきだと思います。
 それから、ただいまの団体としての云々という御説明は、実施主体ではなくて、学力調査をやるという主体ではなくて、都道府県の場合は、この場合いまおっしゃる意味と違っておるのではないかと思いますから、その点重ねて伺いたいと思います。
○佐久間説明員 学力調査の性格につきまして、私ども所管でございませんので、責任ある研究もいたしておりませんが、これが市町村の事務であり、それに対して県の教育委員会が調査をしたり報告を求めたりするということが、県の教育委員会の機関委任事務である、こういうふうに解釈されますならば、いずれにいたしましても県議会の百条の規定による調査の対象にはならないというふうに解釈されると思います。
○湯山委員 いま申し上げましたのは、学力調査の実施は、これは市町村立学校において行なわれている。県立学校において行なわれているそういう場合ではないわけです。これはいいですね。それから第一の点は、いまのように市町村立学校の教育事務について県議会が調査をする、これは百条によるものではない、これは明確になったと思いますが、もう一度いまの二点を明確にひとつ御答弁いただきたいと思います。
○佐久間説明員 第一の点は御指摘のとおりでございます。
 第二の点につきましても、その学力調査の実施そのものにつきましては同様でございます。
○湯山委員 そうすると、いまのようなことが臨時県会において議決されて、そしていまそういうことは百条の調査対象にならないというような調査が行なわれようとしておる、その特別委員会にはどういう権限があるわけでしょうか。
○佐久間説明員 事情が、私ども承知いたしておりませんのではっきりいたさぬ点があるわけでございますが、県が調査をいたしますものは、繰り返し申しますとおりに、県自体の団体の事務に関するものでなければならないわけでございます。そこで問題になりますのは、県の教育委員会が市町村の行ないます学力調査につきまして調査をいたしましたり報告を求めましたりする権限が、地方教育行政の組織及び運営に関する法律を読みますとあるわけでございますが、その権限が、県の団体としての権限であるということになりますれば、これは百条の調査の対象になりまするし、これが団体の権限じゃない、いわゆる機関委任事務であるということになりますれば、百条の調査の対象にならない、こういうことになろうかと思います。
○湯山委員 そのどちらかということをお尋ねしておるわけです。自治省としてはもうよくおわかりのことなんだから……。
 私はいま当時提案された議案の要点をみな申し上げましたし、きょういきなりお聞きしてもあるいはおわかりにならないかもしれないということで、昨日も事務当局にはその要点は申し上げておいたはずなんです。ですから、その内容というのは大体おわかりだと思います。いま提案された内容は、重ねて申し上げますが、教育事務に関する調査特別委員会設置方の決議で、設置の目的が、いま申し上げましたように、昭和三十九年度文部省学力調査時における二つの市町村立の義務教育学校の教育事務に関する調査を行なうことを目的とする、こういうことなんですから、何もいまのような御議論の余地はないわけです。はっきり御答弁してしかるべきではないかと思います。どうでしょう。
○佐久間説明員 ただいま伺いましたような事実でございますると、これは百条の対象にならないということに理解をして大体間違いないのじゃなかろうかと思います。
○湯山委員 行政局長が、大体そうではなかろうかと思う、――これじゃ一体行政指導できないでしょう。しっかりひとつ、これはこうだと明確に御答弁いただく。そうでなければ、大臣、いまの答弁で一体われわれ事が処理できますか。ひとつこうだということをはっきり言い切ってもらいたいと思います。
○佐久間説明員 昨日私どもの担当者のほうにお話を承ったそうでございますが、何ぶん具体の事件についての問題でございまするので、その事件につきましてのはっきりこうだと断定いたしますのには、私どもといたしましてももう少し実情を調べる余裕を実はいただきたいと思うのでございます。大体、先生からいま伺いました筋道で、法律論といたしましては、まあおそらく百条の対象にならないというふうに見て差しつかえないのじゃなかろうか、こう思うのでございますが、具体の事件についてはっきり断定いたしますには、もう少し実情も調査さしていただきたい、かような意味で申し上げておるわけでございます。
○湯山委員 議論になりますけれども、これ以外に具体的なものはないのです。これは議案なんです。その議案に、はっきり私がいま読み上げたようにきちっと書いてあるわけです。それによって、名称は教育事務に関する調査特別委員会というものが設置された。その構成は、議長指名による十名の委員をもって構成する云々と、そしてこれに対しては、九十八条第一項、百条第一項に規定する権限の一切を特別委員会に委任する。これ以外にないわけですね。それだと、もう判断は簡単にできるでしょう。これはいまのに関する限りはこうだという御判断はできると思います。あと具体的な事実というようなものは、それは、ことばのやりとりとか、そういうものはあったかもしれませんけれども、きまったこと、やっておること、すでにその調査委員会が発足しておる。まだ具体的な行動でないから、誤りがあるのならば、ここで正さなければならない。そういうことなんです。
○佐久間説明員 この法律の解釈といたしましては、百条で当該地方公共団体の事務に関する調査というふうにはっきりいたしておりますから、それが当該地方公共団体の事務に関するものでないということでございますれば、対象にならないわけでございます。ただ、いまの文部省学力調査なるものが法律的にどういう性格を持っておりまするか、またそれに関しまして先生のお話で、私もこれは実施は市町村の義務だと思いまするけれども、県の教育委員会がどういう権限を持っておるのかということにつきましては、実は所管の法律でもございませんので、もう少し検討をさせていただきたい、かように思っておるわけでございます。
○湯山委員 もう一度聞きます。それではもう一ぺん読みますから、私がいまのような聞き方をしたのはその点を混乱させないためにお聞きしたのですけれども、しぼってお尋ねします。
 それでは文部省学力調査というものをかりに除いて考えたとしても、昭和三十九年度文部省学力調査時における、これはこのまま言えば、その時期の規定です。温泉郡何々小学校、松山市何々小学校の教育事務に関する調査を行なうことを目的とする。こういう目的ですから、そうすれば、もういまの論点は離れて、この二つの学校、市町村立の義務教育学校を対象として教育事務の調査をする。それは百条には該当しない。こういうことなんでしょう、そこまでならば。
○佐久間説明員 ただいま限定になられました事項の限りにおきましては対象になりません。
○湯山委員 それでけっこうです。学力調査云々の問題は、いまのように文部省との関係もございましょうから、ひとつ局長が言われたように、市町村の事務だと思うけれども、なお調べてみたい、こういう御答弁は、それは御所管ではありませんから、その点については了解しますけれども、後段については、百条対象ではないということが明らかになりましたから、それで、そういう特別委員会には何らの権限もないということになるわけですが、それはそういう解釈でよろしゅうございますか。
○佐久間説明員 この議会が特別委員会をつくりますことは、条例の定めによりまして自由にできるわけでございます。ただその特別委員会が、百条に規定してございます権限を行使をするということはできないということになります。
○湯山委員 じゃ明快なお答えをいただいてはっきりいたしました。したがって読み上げましたこの地方自治法第九十八条第一項、第百条第一項に規定する権限の一切を特別委員会に委任する、こういうことが議決されても、これは全然意味をなさない、無効であるという解釈ができますか、その点はいかがでしょう。
○佐久間説明員 前提がこの百条の調査権限のないという事務に関するものでございますれば、そのような議決がなされましても、百条に基づく権限の行使はできない、こういうふうに考えます。
○湯山委員 前段に若干仮定の条件を設けられたのは不満ですけれども、これは局長が先ほどそれじゃ対象にならないということを断定されておったのですから、いま仮定の条件のような御答弁をなさったのは断定と見て差しつかえございませんか。
○佐久間説明員 御指摘のとおりでございます。
○湯山委員 局長がそのことを肯定されましたので、その次に伺っておきたいのは、これは最初申し上げましたように、議員の請求による臨時議会です、このようなことが内容となって、つまり議員の請求の場合は百一条によって事件を付して請求するとなっております。その付せられた事件というものがいまのように法律に合致しない、違法とかなんとかいうことではなくて、やったって無意味なことだというようなことが内容になっている場合に、知事はそれでもなおその請求に応じて臨時県会を招集しなければなりませんか。
○佐久間説明員 お尋ねの御趣旨がちょっとはっきりお伺いいたしかねた点がございますが、その特別委員会をつくるという条例を制定いたしますための議会の招集でございましょうか、おっしゃっていただきたいと思います。
○湯山委員 どうも失礼しました。これは一般論なんです。いま申し上げるのは、具体的にそれがどうだということではないにしても、かりにいま局長がそれは百条適用にならないと言われたような案件で臨時会の招集の請求があった場合、それは百条の対象にならないのだということで知事はそれを拒否するとか、そういうことはできないわけですか。
○佐久間説明員 臨時会の招集でございますから、議決する案件がございませんければ招集できないのでありますが、その案件がいまのように示されますれば、その案件そのものが法律的にどうこうということは別といたしまして、一応招集はいたさなければならないと思います。
○湯山委員 かりに招集の請求の事件を付してというその事件が違法の場合はどうなんでしょうか。それでもやはり召集だけはしなければならないというのが自治法の規定でしょうか。
○佐久間説明員 明らかに違法だという場合には招集をいたさなくてよろしいわけでありますが、違法かどうかということにつきましてはっきりと断定いたしかねるただいまの御指摘のような場合でございますれば、やはり一応は招集いたすべきものと考えます。
○森田委員長 ちょっとお待ちください。大臣が二時までなんだそうですか、特に大臣に対しての質問がございましたらそれをひとつ……。
○湯山委員 承知しました。
 それではいまのような場合ですね、あとの招集の問題は別として、前段の場合は百条適用にならないような委員会が設置されている、それに対して自治省としてはそれを放置しておいていいかどうかということです。大臣の御所見を伺いたいと思います。
○吉武国務大臣 私、いま承っておりますと、承っただけでは実はわかりかねるのであります。やはりその委員会がどういう仕事をするのかという内容をこまかいところまで見ませんというと、市町村のやる仕事それ自体を県の委員会がやるということになれば、それは明らかに市町村の事務でありますから、私は県でやられるのはどうも穏当でないと思いますけれども、県は県の独自の立場で、別の角度から何らかの調査をするということになると、またこれは別になるのじゃないか。お話を聞いておれば、同じ文部省からの指示に基づいたものを市町村がやるべきものを県がやる、そうするとこれは矛盾をするので、どうも県がやるべきものじゃないのじゃないかという気がしますけれども、これは私、いまの論議だけを対象にしてここで確答を申し上げることはできないと思います。
○湯山委員 大臣にお聞きしても、これはおわかりになっていないから聞くのも無理でした。しかし、これはあとでよく局長からひとつお聞き願いたいと思います。大臣のは非常に政治論であって、法律論にはなっておりませんから、もう一度検討をお願いいたします。
 最後に、こまかい問題ですけれども、二つだけお尋ねをいたします。
 その一つは、調査特別委員会が合法的にできたとして、その県議会にできた調査特別委員会が、その当該県議会の議員を証人として喚問できるかどうか、これが一点です。
 第二点は、自治法による懲罰の場合、これは会期内に懲罰事犯があれば懲罰を行なうのが通例であると聞いております。国会の場合は会期をこえて、次の国会の初めの三日間のうちならば取り上げることができるとなっておりますが、そういうことが地方議会の場合にどの程度可能なのか、つまり会期をまたがって懲罰ができるかどうか。
 この二点、これも明快にひとつ御答弁を願います。
○佐久間説明員 第一の点でございますが、その調査特別委員会が百条で申しまする当該地方公共団体の事務に関する調査を行なうのではない場合といたしますれば、この規定によりまして議員を証人として喚問する、それによってここにございますいろいろな条文の適用ということはこれはできないわけでございます。ただ一般的に申し上げまして、この百条の規矩におきまして、議員を喚問できるかどうかということになりますと、この「選挙人その他の関係人」という資格におきまして議員の出願を求めるということは可能でございます。
 それから第二点でございますが、その懲罰につきましては、会議規則によりまして、何日以内というようなことがあるのが通例でございます。その期限を経過いたした後におきまして、あるいは次の会期におきまして、懲罰を問題とするということはできないのでございます。
○湯山委員 いまの先の問題ですね。議員を議員として、証人として呼ぶという場合は、この設置されたのが議会内の特別委員会であれば、その議員は議員としての活動、議会活動という解釈ができるのではないか。そうすると、そういう解釈に立てば、これは議員としてでなくて、一般の人といいますか、選挙人あるいはその他の人という立場でならそれはいまのおっしゃることはわかりますけれども、そうじゃなくて、議員という身分で、議員として喚問されるということなんですから、特にそれをしぼってもう一度御答弁願いたいと思います。
○佐久間説明員 この百条の規定におきましては、議員を議員として出頭を命ずる、あるいは証言を求めるということは規定をいたしておりません。百条の関係におきましては、関係人として出頭を求めたり、証言を求める、こういう規定でございます。
○湯山委員 けっこうです。
○森田委員長 藤田高敏君。
○藤田(高)委員 それじゃ大臣お急ぎのようですから、そのものずばりで大臣にお尋ねしたいと思う。
 ただいま湯山議員のほうから質問をしたことに関連をするわけですが、いま愛媛県においては違法の議会行為といいますか、そういったことが既成事実として進行しておるわけです。ですから、一定の期間を置いて検討されるということもさることながら、時間的な経過を話しますと、八月の二十七日にいま指摘したような違法性のある県議会が開かれ、この九月四日にはこの九十八条及び百条の規定に基づく特別委員会を設置しよう、そうしてさらに矢つぎばやに調査特別委員会を開いて特定な議員に対する責任を追及するような、そういう目的を持った行為が進行中なんです。したがって、この地方自治法を最も忠実に施行さしていくという自治省の立場からいいますれば、これは法律的にも、十章の国と普通地方公共団体との関係及び普通地方公共団体相互間の関係、これの二百四十五条の適用によって「自治大臣又は都道府県知事は、普通地方公共団体の組織及び運営の合理化に資するため、普通地方公共団体に対し、適切と認める技術的な助言又は勧告をすることができる。」このことに関連をして二百四十六条の二においては、事務の違法不当処理に対する内閣総理大臣の監督権ということで、この条文内容は省略いたしますけれども、いわゆるこの二百四十六条の二の場合には、法令の規定に違反していると認めるとき、もしくは明らかに公益を害しているものがあるときには云々、こういうことになっておるわけなんですが、こういう自治法のたてまえからいっても、こういう違法な政治行為がなされておることに対して、これは適切な勧告ないしは助言をすることが当然だと思うのですが、大臣としてそういうお考えがあるかどうか、お尋ねいたしたいと思います。
○吉武国務大臣 私は先ほど申しましたように、いまお聞きしただけではそれが違法であるということは言えないと思うのです。ですから、もう少しこれを詳細に調べてみまして、法にはちゃんと明記してございますのですから、それに照らして、違法であればその法規に従って助言、勧告は当然すべきだ、違法であるかないかはもっと調べませんと、いまおっしゃっただけの材料で、違法という前提で、私、御答弁はできないと思います。
○藤田(高)委員 この点は非常に複雑なように解釈されるかもわかりませんけれども、事案そのものは非常に簡単なんですね。湯山議員が二回にわたって指摘いたしましたように、県の調査事務でないものに、県が調査事務の対象として臨時県議会を開いて調査特別委員会を設置した、こういう内容的には非常に簡単なことですから、これはいま話を聞いて、極端にいえばすぐ即答のできる事案だと私は思う。ですから、時間をかけて検討するまでもなく、事案そのものの内容からいって、この自治法のたてまえから、適切な、しかもタイムリーな助言ないしは指導ということが必要だと思うのですが、あらためて大臣にお尋ねいたします。
○吉武国務大臣 私、同じことを申し上げるようになりますけれども、ただ、いまおっしゃっただけで、それが府県の教育事務に関することでない、違法な行為であるというふうに断定するには、正直に言いまして、私はまだもう少し実情を調べませんと申し上げられません。
○藤田(高)委員 この点は、先ほどの行政局長の答弁で明らかになっておるように、百条の対象にならないということが明確ですから、百条の対象になることを前提として、この愛媛県議会のこの間の臨時県会というものは招集されておるわけです。ですから、これは非常にはっきりしておるのじゃないでしょうか。
○吉武国務大臣 先ほど行政局長が答えましたのも、仮定を前提にして答えていたようでございまして、お話しになっている市町村に命ぜられた学力テストそのものを、県が取り上げてやるということになれば、それは市町村に命ぜられた仕事を県がやるから、これはやるべきものでないということは言えると思いますけれども、そのもの自体を県がやるのか、あるいはそういうことに関係して県は県で一つの独自の調査をするのかは、調べてみませんとわからないのですね。でありますから、仮定だけを前提にして断定をするということは、私、ちょっとここでは申し上げかねるということを申しておるわけであります。
○藤田(高)委員 その仮定ということですが、仮定というのは大臣が仮定を設けておるのであって、具体的な事実というのは仮定じゃないのです。先ほど湯山議員が指摘したのは、正式な県議会の議案として出されておることをここに提示しておるわけです。その点からいきますと、あえて言えば、昭和三十九年度文部省学力調査時における何々小学校、何々小学校の教育事務に関する調査特別委員会を設置する件、こういう形で議会を招集し、そうしてこの臨時県議会で調査特別委員会を設置しておるわけですから、この具体的事実に基づいて御見解を承るとすれば、先ほど局長の答弁にありましたように、百条の対象にはならない、こういうことが明確になれば、おのずからこれは違法性のある議会行為として、自治省としては適切な措置をとられることが当然ではないかと思いますが、最後にもう一度御答弁願います。
○吉武国務大臣 私、何度も同じことを申し上げますけれども、いまのおことばだけで断定することはいたしかねるわけであります。
○藤田(高)委員 大臣の御都合があるようですから、大臣に対する質的はこれで終わります。
○川村委員 関連して。行政局長にお尋ねしておきますが、いまの両委員から質問のあった問題で、ちょっと自治法の解釈あるいは議会の運営という問題でこの際ひとつ明らかにしておいていただきたいと思います。
 初めに、ちょっとこれは過ぎ去ったことで、どういう結末がついておるかよくわかりませんが、八月の三日付で、議長から岡本という議員さんに対して、「貴殿の昭和三十九年六月三十日第百九回愛媛県議会定例会における温泉郡」何々町何々小学校及び松山市何何小学校、この実名は伏せておきますよ。「小学校で実施した昭和三十九年度文部省学力調査に関する発言中、テスト当日の不正と思われる行為の具体例として発表した部分につき、すみやかにこれを取り消し、併せて関係者に陳謝せられるよう七月二十八日の議員協議会の決議に基づき勧告する。」県議会議長の名前で出ておるわけです。これが出た。その前の七月二十八日に愛媛県の議員協議会というのが開かれて、同じような決議をしているわけなんです。前段を省略いたしますと、「具体的反証の提示が無き場合、岡本博議員は、その発言を取り消し、迷惑を蒙つた県議会及び両校の関係者に対し陳謝の意を表明すべきである。議長においては、以上の趣旨に従い本人に勧告すべきである。右決議する。」これは議員協議会ということで決議がなされております。そして八月三日、議長名で、先ほど読んだような文書が発送されておる。これは、先ほどから経過がありましたように、六月の三十日の議会の本会議で議題についての提案理由の説明があり、反対討論があり、賛成討論があり、その賛成討論の中で岡本氏が、これはもう時間がありませんから具体的に申し上げませんが、その発言の中に、いまの両校の問題に言及をして、やはり学力テストというものは今日の状態は非常に行き過ぎがある、教育をゆがめるから正常なものにする必要があるという趣旨が述べられ、賛成討論が行なわれた。そのときはそれで、もうすでにその議会は終わった。ところが、その後それを伝え聞いた二つの学校の関係者のほうから、そんなことはなかったといって抗議等が行なわれておる。その後引き続いて、あるいは議会における代表者会を招集したり、いま申し上げるような議員協議会というものを開いたりして、いろいろと対策を練ってきておるわけでありますけれども、その岡本氏の発言について、いま申し上げるように議員協議会という名前で七月二十八日に決議をされ、八月三日にいまのような議長の勧告になっておる。こういうような勧告というものは地方自治法にいうところの、これは百三十四条、百三十五条関係ですか、百三十五条にはいわゆる陳謝という一つの懲罰の問題がある。これは一体この岡本という議員に対する懲罰だと考えるべきであるか、あるいはこれは懲罰でないと解釈すべきであるか、それが一つの点。
 と同時に、前回の議会における議員の発言を、その後外部の一般からそういうことはなかったというような抗議があったということで議員協議会等で取り上げて、こういう処置をとるということが一体いいのかどうか。それは議会の運営上妥当な処置であるか。一体自治法に照らしてそれはどういうように解釈すべきであるかどうか。つまり第百十九条の解釈というものは、一体その場合どうなっていくのか。その辺のところをひとつ行政局長から説明してくれませんか。
○佐久間説明員 お尋ねの点の第一の点でございますが、承りますと議員協議会で発言の取り消し及び陳謝の要請をきめて、それに基づいて議長が本人に勧告をされた、こういうことでございますが、発言の取り消しにつきましては地方自治法で百二十九条の規定がございますが、ただいまの場合はこの規定には該当はいたしていないと思います。それから陳謝につきましては、御指摘の百三十五条にございますが、いずれも正式に開かれました議会の決定ではないわけでございまするから、議員協議会でなされましたさような決定というものは法律上の効力はないというふうに考えます。
 それから第二の点でございますが、懲罰につきましては、おそらく会議規則で何日以内に問題にしなければならぬということになっておろうと思うのでありまして、その期間が経過いたしましたあとで、それを問題にして懲罰にかけるというようなことはできないのでございます。
○川村委員 大体明らかになったようでありますけれども、こういうような自治法の規定等を十分考慮しないで、ただ一つの事柄があったからというて、議員たるものの発言をあとで追い打ちをかけるようなやり方で問題にする、こういうことは非常に問題だと考えざるを得ません。こういう点につきましては、自治省として私はやはりこういう問題が起こったことは御存じであったと思うから、適切なる処置を講ずる必要がある、やはり十分指導してもらわねばならぬと思います。こういうようなことがなされて、その議員の人がその処置に従わないということは当然であって、もう従う必要もない、従わなかったから、先ほど両委員のほうから質問があったように、緊急にそういう題目で臨時議会を招集し、特別調査委員会というものをつくってあらためて問題にしようとした、こういうようなことが起こったと思います。非常に波乱をするというか、運営のまずさというか、あるいは僭越というか越権というか、こういう事態が起こっておると思うのであります。そういう点につきまして、いろいろ問題が非常に複雑しておるようでありますけれども、実際提示されておる問題は非常に簡明でありまして、両委員のほうから説明があったとおりでありますが、こういう点につきましてはやはり自治省のほうからひとつ十分なる指導をなさるように強く要請をしておきたいと思います。
○森田委員長 重盛寿治君。
○重盛委員 たいへん時間がおそくなって、もうすでに二時半にもなっておりまして、ごはんも食べずにやっておる熱心さでありますから、できるだけ結論だけを急いでやります。
 私は先ほどのことに関連をしてお聞きしたいのですが、柴田財政局長その他に、東京都の関連する水道財源等の問題あるいは水資源等の問題について二、三質問をしておきたいと思いますが、先ほど吉武自治大臣は、東京都の水の将来については、非常に危険な段階に来ておることは承知しておるので、起債は全部認めるつもりだ。これがたまたまオリンピックがあり、先ほど言うようにどうしてもやらなければならぬという事態に追い込められたので、ことしだけは起債をやってくれた。したがって、二百四十五億程度の起債を全部認めたようでありますが、私が先ほど言いますように、起債を認めたことによって水道の問題の解決はつかぬ。これはいわば赤字をよけいもらったようなものです。これは時間がないから、私は過去の起債の経過は申し上げません。これは自治省の諸君全部が知っておると思います。ただ非常に残念なことは、起債をわずかに認めただけであって、抜本的な対策ができておらぬ。もちろん私は過去のことを多く言いたくありませんが、しかし、たとえば小河内ダムをつくるときには、これは二十年もかかってつくり、その前に、本来ならば小河内ダムよりは利根川に水源を求めたほうがよりいいのではないかという議論が出された。労働組合等も中心になってそういう連動をしたが、これはついに政府に取り上げられなくて、最近になってようやく取り上げられてきておるという現状、小河内ダムをつくった経過を私はいまからいろいろ言いませんが、これは日本の国威宣揚なんという意味も含まれて、戦争中であっても日本はこれほど世界一のダムをつくっておるのだというようなことまで含まれたダムだそうでありますが、そのことには触れないが、しかしあれをつくれば、東京都の水はもう安心だ、こういう考え方はつくるほうもそう考えただろうし、つくるのを見ておった都民も、国民も全部がそのように考えておった。けれども、できて満水になったときは一体いつかというと、これはいままでに二度あったそうです。狩野川台風のときと伊勢湾台風のときの二回だけが満水になったそうであって、日本の国全体が風水害によって非常に困難な状態に陥ったときのみ小河内ダムは満水になった。こういう現状においてできたということはこっけいな話です。この小河内ダムをつくるのに二十年もかかったということは、政府がちびちびと起債をちぎって、百億出せば七十億にする、あるいは五十億にするとか――五〇%ということはありませんが、大体七〇%くらいにどういうものか知らぬがみなちぎってきたから、だんだん工事が延びて、今日のような状態に追い込まれた。
  〔委員長退席、中島(茂)委員長代理着席〕
 そこで私が申し上げたいことは、吉武さんが言っているように、どんどん起債をくれるというのは、幸いことし出したものだからああいうことが行えると思うのだが、そういう反面にもう一ぺん考えなければならぬことがある。先ほど言うように、水道の一年間の収入が概算でありますが、百四十億、それから今度は、それの起債の政府から借りているのと一般から借りているのと合計したものが六百十六億ある。それの長短期の利子が五十二億程度ある。さらに二十億程度が元金の支払いに回されるということになると、大体収入の半額が持っていかれてしまう。さらには臨時費、人件費というようなものがいろいろ商いようなことを言われておりますが、都のほうでは、あるいは一般に比べてもこれは非常に低い。二三%くらいしか三十八年から九年はならぬはずであります。そういうようなものもありましょうが、さらに補修費、それに持っていって拡張しようということになると、これはいま起債をどんどんやるといっていただいても、冒頭言うように赤字をちょうだいするだけにとどまって、抜本的な問題の解決にはならぬ。
 そこで私がお聞きしたいことは、なぜ一体上水道にはこんな残酷な方法を考えたのか。ほんとうに政府が水のことを考えてくれるならば、工業用水のようにする。私の聞くところによると、政府が二四%、地方自治体が二四%、その他が公募でやっておる。いわゆる補助金が出ておるそうです。そうならば、この上水道にも当然この補助金制度くらいはこの際につくって、一歩躍進した体制をつくらなければ、この問題の解決にはならぬのではないか。そういう点に対するお考えがどこにあるのか。私は財政局長個人の立場で答えてくれということでなくて、こういう機会はいままではなかったことでありますから、あなたはこれからやりますとはっきり蓄えないのではないかと思いますが、しかしこの段階にきたならば、少なくとも工業用水の問題を考えただけでも、上水道はもう一歩前進させなければならぬ段階にきているので、この点どういうようにお考えになっているのか。大臣は起債はどんどんやろうというたいへんけっこうな気魄のあるところを示されたが、さらに一歩進めていくときには、どういう方向づけをされようとしているのか、これをまずお聞きしておきたい。
○柴田説明員 水道の起債をだんだんふやしますことによりまして、かえって財政的に非常に困った事態が起こってきているという御指摘でございますが、これはごもっともと思います。工業用水と比べて非常にアンバランスではないかというお尋ね、これも事実としてはアンバランスのようなかっこうになっております。背も水道につきまして補助金のあった時代があるのでありますけれども、途中からやめになった。これは私もあまりつまびらかに経過は承知いたしておりませんが、やはり補助金に縛られるというかっこうをとるよりか、地方債を主たる財源手段としていったほうが水道の普及発展にはいいのではないか、そういうような考え方から、補助金をやめて、むしろ融資手段に振りかえた、こういう経過があったのだろうと思います。工業用水道には補助金が出ている。これが最近大きな額になっている。これはやはり一種の価格政策という形から出ているのではなかろうかと思うのでございます。水道の場合につきましても、やはり同じように価格問題があるわけでございます。いつかこの委員会でも、また小委員会でも御指摘がありましたように、水道問題の基本的な考え方としては、やはり適正な飲料水といいますか、適正な水道というものを供給するために、どのような料金水準をとっていくかというやはり基本的な問題とにらみ合わせて考えていくべきものであろう、実は私はそう考えるのであります。補助金だけにたよることだけが能ではあるまいという感じが実はするのでありまして、私どもといたしましては、今日水道財政が苦しくなっている原因の一つは、先ほど御指摘がありましたように、資本費が非常にかかってきている、特に東京都の場合でいいますと、いままでは既存設備でやってまいりましたから、非常に安い料金で、しかも財政は何とかなっていた、これからは水道が足りないものですから、だんだんよその水を引いてくる。そうしますと、勢い資本費がかかってくるというところに非常に大きな問題があるのではないか。私どもは水道の将来問題を考えます場合には、やはり適正な料金水準というものをどうするのか、こういう考え方をまずきめていくべきだ。当面の問題といたしましては、やはりどうしても施設の耐用年数というものと資金の償還年限というものを合わせていくような努力、それからやはり安い長期の資金というものを供給していくような努力、こういう方向に私どもとしましては主力を置きたい、かように考えている次第であります。
○重盛委員 工業用水は、いわゆる地盤沈下を防ぎ、工業の発展というようなことで補助金を出した。柴田局長は工業用水のように補助金にたよるべきものではないと言われるが、この点は私とだいぶ違いますが、時間がないからこの点は保留をいたします。ただ一般上水道は、いわゆる独立採算制であるので、言いかえるならば、もっと料金の引き上げをやればやれるのではないかというにおいがするのであります。東京では三割、四割の減水をしたり、あるいは汚水、汚物を流すこともできないという状態の中にあって、水道料金の値上げというようなことはもってのほかだ。そういうことを考えるよりも、完全に水を出せるか、どうして飲んでもらえるかという体制をつくることのほうが大切ではないか。そのことができたあとに、あるいは水の料金の問題もやる。私は本来から言えば、水というようなものは、全国的に工業用水よりもっと安くていい。いろんなものに金を出すなら、政府は国民一人一人がせめて水の金ぐらい払わなくても生活できるような状態をつくり出して、それはやはり自治省が中心になってそのくらいの旗じるしはやはり立てていかなければ――将来水道料金が無料だ、このくらいの考え方はやはり持たねばならぬ。したがって、この財政処置問題については、たとえばいますぐやろうとすればやれることがありゃせぬか、六百十六億の起債を持っておる、そのうち六〇%までが一般から借りておる金だったならば、政府はもし親切があるとするならば七分五厘より六分五厘がよいのだから、借りかえといったような親切気があってしかるべきだ。私は時間がありませんからその問題はその程度にして、御返事をいただかなくてもけっこうでありますが、もう一つの問題は、経済企画庁のほうでおいでになっておるようでありますが、水の資源の問題であります。
 先ほどもちょっと触れましたけれども、四十五年までは一応漸増するような一つの企画ができておる。しかし、これはあくまでも企画にすぎません。しかも東京都の水道局のつくった企画でありまするから、これをもって私は正しいものだとは考えませんが、いずれにしても第二次、第三次利根川水源を利用するようなことが書かれておる。けれども、利根川水系が、はたして埼玉県知事やあるいは茨城県知事と東知事等の交渉によってこの恒久策が樹立できるか、私はできないと思う。利根川の水源は茨城の人たちも工業権としてねらっておる。千葉の人もねらっておる。そうすると、この水道のもとを確保する、水源を確保するということに対しては、やはり政府は格段に考え方を変えなければならぬ。特に四十五年以後は水源はなしで計画だけ立てた。こういう状態で百都の水が確保できるかどうか。水源確保に対しては先ほど触れましたけれども、たとえば将来千曲川からちょうだいしよう、東京でやるなら一切の費用を東京で出して、先にお持ちになったらいいでしょう。しかし、途中で要るところもあるから、都合によったら私のほうもちょうだいしましょうというようなこともできるわけです。そういう一切の調整と確保に政府がどのような力を入れていく考えであるかどうか、これはそのほうの関係局長さんなりが来ておられますから、お答えをいただければ幸いです。
○鈴木説明員 お答えいたします。
 ただいま御質問の前段のほうでございますが、経済企画庁が水資源開発促進法に基づきまして樹立しました閣議決定を経ました利根川水系の開発の計画におきますと、これはことしの二月に決定したわけでございますが、これから昭和四十五年度までに毎秒百二十トンの水の利用が新しくあるという、これは各県の需要を集計したものでございます。もちろん東京都の上水道もその中に入っておるわけでございます。その百二十トンのうち五十トンが上水道でございまして、現在問題になっております東京都の区部の水道は、そのうち毎秒三十三トンでございますから、もう少しわかりやすく、日量にしますと二百五十万トンくらいの数字になります。これが昭和四十五年までに確保を要する水になるわけでございます。
 これの供給面でございますが、すでに矢木沢、下久保ダム等は着手しておりまして、今後――けさの新聞にも出ておりますように、利根川の河口ぜきは来年度予算が通れば着工することになっております。そのほか神戸ダムというようなものも来年は実施計画の段階になり、それから従来からやっておりました印旛沼の水の利用も含めまして東京都区部毎秒三十三トンでございますが、そのうちいままでのところすでに着工いたしまして水源手当てができておりますものは約二十一トンになっております。あとの十トンくらいが今後の河口ぜきとかあるいは神戸ダム等によって確保すべきものでございます。そういうことで、この基礎になりましたのは、もちろん東京都が出しました上水道に対する需要でございますが、この三十三トンを加えた分を四十五年度の東京都が想定しております人口で割りますと、大体一人当たり五百リットルということに相なるわけでございます。そういうことでございますので、おおむね四十五年度目標の長期計画が順調にいけば、四十五年度の水は確保できる、こういうふうに考えているわけでございます。
 なお、四十五年度以降の水の問題もあったわけでございますが、これはまだ調査の段階でございまして、ただいま先生御指摘の千曲川その他の問題もその一つとして当然に検討しなければならぬ、こういうふうになっております。そういう計画の基礎はいずれも水資源開発促進法でございまして、水資源開発促進法に基づきまして、企画庁が関係各省庁と協議の上、さらに関係各県の意見を聞いた上で調整してでき上がったものでございます。したがいまして、すでに着工している部分につきましては、当然に関係県の同意を得た上でやっているわけでございます。お答えにならぬかもしれませんが、簡単に申し上げますと、そういうことであります。
○柴田説明員 先ほど当面の措置を早くとれというお話がございました。私たちもそのつもりでいるわけでございます。ちょうど調査審議会をやっておりますし、やがて中間の答申も出ることと思いますので、それに基づきまして至急の措置はとってまいりたいと思います。私どもはいろいろやっておりまして、東京都の水道の場合におきましては、施設の充実、急速な整備も必要でございますが、同時にやはり将来問題としては、東京都の人口問題、これとの結びつきもあるのではないか、こういう気持ちも実はするのでありまして、今後の問題を全体的な立場でながめてまいりたい、こういう気持ちでございます。
○重盛委員 時間がありませんからこれでやめますけれども、どうかひとつ、私はいま局長に答弁してくれということは言いませんが、いま鈴木さんからお話があったように、新しく水資源開発促進法が発足をいたしておりますし、いずれにしても新しい立場に立って水の問題は抜本的な解決をつけようという段階にきているわけでありますから、各省と協力し合って、首都の水ぐらいはどこからだれが来ても非難されないような状態をつくるように努力を願いたい。特に自治省の事務的な問題としては、いわゆる起債は認めてやるという線に沿って、できるだけ借りかえ等の処置によって当面の問題を解決しながら恒久策の樹立に向かって進んでもらいたいということだけ希望を申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
○門司委員 ちょっと最後に関連して伺いたいのだが、いま水の関係で計画は聞きましたが、東京都との連絡はうまくとれておりますか。いま四十五年度で五百リットルと、こう言っておりますが、現存東京都が供給しておりますのは三百三十七リットルであります。そうすると、四十五年度までに、現在のままであっても四割の増水になるわけですね。東京都は一体それを受け入れる計画が立っておりますか。これが立っていなければ、企画庁がどんなに計画したからといって、どんな大きな水源を求めたからといって、東京都でそれの配分ができないということではどうにもならぬでしょう。東京都の中にはまだ百万ないし百五十万人ばかり水道の行かないところがあるわけですね。ことに練馬では二〇%まで行っておらない。一九%ぐらいしか水道が普及しておらない。こういう東京都の二十三区の実態なんです。これと計画とがほんとうにマッチするように、工事それから財政の面の連絡がとれておりますか。いままでは計画ばかりやっておって、実際が伴っておらぬから、とんでもないものをこしらえていると私は思うのだが、その点はだいじょうぶですか。その辺がほんとうに心配になるのですが、どういうことになりますか。それで安心してよろしいですか。
○鈴木説明員 経済企画庁が基本計画を立てましたときは、当然に東京都の需要なり供給の面について御相談の上で、それを前提にしまして計画を立てたわけでございます。したがいまして四十五年度目標の、ただいま申し上げました区部で申し上げれば、毎秒三十三トンというものが前提になって、東京都の専用施設のほうの計画も立てられておるわけでございます。特に四十年、四十一年、当面する点につきましては、十分に打ち合わせた数字でやっておるわけでございます。
○中島(茂)委員長代理 細谷委員。
○細谷委員 時間がありませんから、ごく簡単にお尋ねいたしますので、結論だけお答え願います。
 実は、交付税の配分が八月に決定されたわけでございますけれども、けさほどたいへんりっぱな資料をいただいて、文句の言いようのない資料でございますが、それについて御質問いたします。
 まずお尋ねいたしたい点は、これによりますと、都道府県の分が二百五十億円程度前年度に比べまして増加しております。市町村の分が二百七十億円程度の増、こういうことになっております。ところで前年度が、三十七年度との増を見ますと、都道府県の場合に、四百四億円の増、こういうことになります。同じ比較でしておりますから、市町村の分が二百四億円の増、こういうことになっております。昨年でありますと、都道府県が四百四億、市町村が二百四億ということでありますが、今回は二百五十億と二百七十億、こういうことに増が変わっております。これはずいぶん概括的な数字でありますけれども、これを見ますと、内部で、個々についてはかなりの激変が起こっておるのではないか、こういうふうに想像されます。私はあるところでお聞きしたのでありますけれども、激変が起こり過ぎたので、補正等途中で手直しをしたのだ、そしてこういう結果が出たのだ、こういうことをお聞きしておるわけでありますが、激変が起こっておらぬのか起こっておるのか、最初きめた要綱を途中である程度手直ししたという事実があったかどうか、まずお尋ねいたします。
○柴田説明員 本年度の普通交付税の計算につきましては、当初法案を御審議いただきましたときにあらましのことは申し上げたと思いますが、その後実際の算定事務に入りましていろいろやってみまして、あるいは試算を何回もやるわけでありますが、その結果に基づいて算定をいたしましたが、お話のように途中で非常に激変が起こるという様子が実はわかったわけであります。そこでその激変の存する理由をいろいろ検討してまいりました。で、極力激変を避けるような方向で、途中で補正係数を変えております。しかし主としては補正係数というよりはむしろ収入の面、つまり収入の交付、不交付の計算をいたします場合に、これはやや詳しくなりますけれども、たとえば市町村民税の計算をいたします場合に、どれだけが市で、どれだけが町村か、つまり市分と町村分の計算の問題あるいは固定資産税の課税の方法とか、ことしは特例が設けられております。それらの関係で、若干激変が出そうだということがわかりましたので、その辺のところを、あまりひどい激変を来たさないように修正をいたしました。しかし結果的には、やはりある程度の変化は一応団体ごとには――それだけではございませんで、たとえば合併の特例計算がなくなったとかそういう特殊事情もそれぞれあるわけでございますけれども、若干の団体につきまして変化が出てきてまいっております。
○細谷委員 単位費用については法律でぴしゃっときまったわけでございますから、問題は補正係数と測定単位の数値の問題と、それから基準財政収入額をどう見積もるかという三つの点から、途中で手直ししなければならぬという事態が起こったかと思いますが、その最たる原因は、基準財政収入額から来ておる、こういうふうに聞いております。
 ところで、きょういただいた資料を見ますと、これは昨年と同じような資料なんですね。補正係数とかなんとかはほとんど変わっておりません。ただ幾つか違っております。昨年もこういうことを直した、こういうことのかさ上げをしたということで、一つも変わっておりませんで、若干補正係数が変わっておる。一体ここはどうなったかということがわかりません。実はこの補正係数に関する事項の一つ一つについて昨年と違った点を、これは同じ文章で書かれておる部分が多いわけですから、具体的にお尋ねしたいわけでありますけれども、これはまた次の機会に譲りたいと思うわけであります。
 ただ一つこの問題でちょっとお聞きしたいのは、「被生活保護者数に応じて経費の割増しを行なう補正等を合理化した」、こういうことが書かれてあるわけでありますが、これはまた一体どういうふうに直されたのか。委員会でもだいぶ大きな問題になった点でありますが、この一つだけをお聞きしておきます。
○石川説明員 生活保護費につきましては、一般には町村部の人口あるいは市部の測定単位にいたしております。その際に、生活保護者数がふえます際に、人口に比例しないで具体的にふえてまいりますので、その割り増しをいたします際に、従来はその割合を三分の二といたしておりますのを八〇%まで引き上げておる、そういう改正をいたしたわけであります。
○細谷委員 三分の二を五分の四にしたということでありますが、それは若干問題があろうと思いますけれども、これ以上言及いたしません。
 そこで、三つの問題点のうちの一番大きいと考えられます収入の問題でありますが、本年は七五%というふうにとったわけですね。これはひとつ貧弱市町村に対して優遇してやろう、こういうことが出ておるわけですけれども、五%といいますと、大体において三百億円くらいに相当するわけですね。これを五%収入額を伸ばしたわけですが、交付税は二百七十億円しか市町村に伸びておらない。これは具体的には議論にならない。理論的な質問をしているわけではないのですけれども、三百億円程度収入を伸ばしてしまって、そうして貧弱市町村にうまくやってやるんだということでありますが、市町村全体としては二百七十億円程度しか伸びておらぬわけですね。七五%にしたというのが、交付税率も何も一つも手をかけないでワク内でこうした操作をしたというので、こういう問題点が起こったのではないか、だから途中で手直しをしなければならぬような事態になったのではないかというように思いますが、こういう点いかがでしょうか。
○柴田説明員 基準財政収入の率を上げたことによって大きい変化をしたというようには実は私どもは考えておりません。それが変化があった理由ではないかといわれれば、理由の一つでございましょうけれども、むしろ今回の算定結果を見ますと、町村のほうには非常にふえているのであります。したがって、当初基準税率を引き上げて傾斜配分を行なったという考え方に基づいて算定したとおりの結果が出ておるわけです。ただ特殊団体においてそうじゃない、基準財政需要額が非常に伸びておりますけれども、それを上回る基準財政収入額が伸びた、そこで交付額としましては減ったという団体が若干出てきておる。この理由を洗いますと、どうも基準税率の引き上げだけではございませんで、むしろ大きな原因は、やはり固定資産税の基準税額の算定が一つ変わったのと、それから住民税の取得の分布が非常に変わってきておる、この二つが非常に大きいのじゃないか、それに五%が響いているのは確かでございますが、一般論としてはそういうことが言えるだろう、あとは個々の団体について合併をしなければならなくなったとかなんとかという事由がそれぞれある、一般的な形でもって出てまいっておりますれば、私どももこのやり方が悪かったのじゃないかというようなことが言えるかと思います。中身を洗っていきますれば、必ずしも一つの傾向線をたどってそういう傾向が出てきておりません。そこでいま御指摘があったようなことも一つの原因かもしれませんけれども、やはりほかにそれぞれ都市ごとに原因が違うだろうということでいま分析いたしております。
○細谷委員 そこで私は希望するのでありますが、新聞記事程度の資料でございますと、新聞を読んでいると大体わかるわけでありますけれども、委員会に出す資料は、新聞よりもちょっと詳しい資料を出していただきたい、こういうふうにお願いしておきます。
 いま税の問題が出たので、その問題についてお尋ねしたいのですが、自治省はあくまでも新しい評価方式に基づいて課税したのだ、こういうふうな御見解をとっておられるのだろうと思う。事実はそうでないことを御存じだろうと思うのですけれども、実際市町村を回ってみますと、あの基準に基づいて正直に二十人とか三十人とか職員を雇って重点的に配置をして、二年がかりで評価をしたのに、その評価というのは全然使われない、もう奥のほうにしまっておくだけですね。去年のやつに一・二なら一・二というファクターをかけて課税をしているのです。そういうことをやったところもありますけれども、多くのところはこの委員会で報告をしたように、三月中には全部済みますという税務局からの資料が出ましたけれども、事実はやっておりません。たいへんな仕事なのでやっておりませんで、みんなファクターをかけておるのです。ところが交付税の算定の基礎になりますと、あの新しい基準に基づいて固定資産税はこうなるのだ、こういう形の資料で交付税の収入が見込まれるが、実際の市町村はそうじゃなくて、評価をやらないで、前提が何であろうとファクターをかけて税金をとってしまう、このことに関連して自治省は指導をした、ところがその評価については昨年のクリスマスのときに評価基準を出して、一月にまた官報で修正したというような経過を経て、実際にやらないでファクターをかけておる、あれだけの事務を市町村にかぶせておいて、実際に使わないというところに非常に大きな責任がある、そしてただあんなものと無関係に、いままでの評価に、税金だけ金額を計算すればいいというようなことになっておるのですが、これは私は自治省の非常に大きな責任だと思う。市町村に非常に大きな経費をかけさせ、そして人力を注入させたのは大きな責任であろうと思う。これはそういうところからきておるのではないかと思うが、いかがですか。
○宮澤説明員 固定資産の評価の問題でございますが、ただいま御指摘のように、私どももその後いろいろ市町村を回ってまいりまして、各所でなお私どもとして今後検討しなければならない問題がいろいろあることは事実でございます。ただ御指摘のように、新しい評価額を求めたわけでございますが、これは過般委員会等でもしばしば御説明を申し上げたわけでございますけれども、各資産、各市町村を通じて一つの全国的な基準ができたというところに非常に大きな意義があるわけであります。御指摘のように、今回特に農地以外の土地につきましては、税負担については前年の二割増しを限度とするということにいたしまして、新しい評価額自身がそのまま税負担に反映することにはならなくなったわけであります。新しい評価額を全資産、全市町村を通じて求めたこと自身が実は今後の固定資産税の制度、あるいはその評価自身を根本的に考えてまいります場合に基礎になることであろうと思うのであります。
 それから交付税の計算につきましては、財政局のほうから御答弁させていただきます。
○柴田説明員 昨年までは指示平均価格というものをつかまえて計算しておったのであります。それを地方税法の附則で、指示平均価格ではなくて、つまり去年の実際の税額の二割をこえることを得ずという規定ができた。これは暫定措置でございます。そこで指示平均価格というものによって計算することができなくなった。つまり基準財政収入額の計算からいいますれば本来はあるべき姿の税額を計算をしていかなければならぬが、しかしその方式が三十九年度に関する限りは税法の改正によりましてできなくなったのであります。したがって、今回は税法の附則によります計算方法をいたしております。したがって従来の指示平均価格と実際の課税額との差というものがいろいろな形でもって基準財政収入額に反映されておる。そういう事情がありまして、若干波紋が出てきておるところがある、こういうことであります。
○細谷委員 固定資産の評価については、せっかくやらせて、そうして何も使わなかった。全然やらぬで指示平均価格に一・二倍というものを適当にかけて課税してごたごたしておる。これはずいぶん大きな問題で、きょうは触れませんが、いま財政局長のおことばからいってもやはりそういうところから激変が起こっておる。そういうことは言える。私が市長会の事務局で調べたところによりますと、具体的にきょうは申し上げませんけれども、ある中都市では、それで計算していきますと要綱に書いてあるものは昨年とほとんど変わらないにもかかわらず、一徳円くらいの激変が起こっておる。というのは、昨年とほぼ同じ方法によって計算しておるが、今度の新しい単位費用を使ってやりますと、それが手直しによりまして三千万円くらいの差になった、これが事実のようです。かなり激変が起こったのは事実です。手直しもある程度行なわれておることは先ほど認めたとおりである。これはいろいろ問題点があるようでありますが、時間がありませんからきょうは問題を指摘する程度にとどめておきます。
 最後にお聞きしたいのですが、これは先ほど安井委員から質問があって、大臣のおことばは、勧告を尊重いたします、そうしてその尊重された国家公務員に準じて地方公務員のベースアップをやります、財源措置も従来どおりやります、ただその財源を検討中でございます。そういうことでした。そこで私が少しことばが気にかかるのは、六百四十二億円の一般財源が要るわけですね。大臣の御回答の六百四十二億円の一般財源が要るということになりますと、国税三税というのは当初予算では二兆一千三百億ですか、その程度です。それに六百四十二億円といいますと、これは二八・九%でありますから、国税三税がものすごく伸びないとならないのではないか、こういうふうに思います。そうしますと、ことばだけは尊重いたします、準じてやります、変えるようなことはいたしません、こうおっしゃっておりますけれども、財政的には検討中ですということになると、いまのような形で考える限りにおいては、私は端的に言って、去年よりも追加財源では苦しいのだということを先ほどもおっしゃっておりますから、できないのではないかと思うのです。そうしてとどのつまりは、安井委員の指摘するように、地方公務員ができないから、もう勧告はこういうふうにするのだ、尊重もへったくれもありません、こういう気がいたします。ある大臣が五月一日という勧告よりも、四月一日にやるのが妥当だ、こういうことを新聞で、どこかでしゃべっておるようでありますが、どうも四月一日というのは三十九年の四月一日じゃなくて、四十年の四月一日のことを言っているような気がいたします。それについて具体的に、これは小学生の算術なんですから、財政局長、どういうお考えなのか、ひとつはっきりお聞きしたい。
○柴田説明員 はっきりしたことを申し上げたいのでございますけれども、現在の状況でははっきりしたことを申し上げかねるような事態でございます。と申しますのは、毎年今後の税収入の見積もりをいたします場合には、やはり法人の九月決算等の状況を見てまいりませんと、具体的には本年度の自然増収のめどというものはつきません。これは国も同じでありますし、地方も同じであります。したがって現在の段階ではどういうかっこうで財源が出てくるのか、その出方がわからない。はっきり申し上げまして現在の段階ではわからない、こういう状況でございます。したがいまして、政府のお気持ちを体してどのようなかっこうで計算が出てくるのか、目下いろいろやっておる、こういうのが実情でございます。
○細谷委員 これは財政局長、お答えにくいかもしれませんけれども、二八・九%というのは大蔵大臣に相談せぬでも、もう財政局長、ぴしゃっと法律できまっておるのでしょう。二八・九%から逆算をすれば、国税三税が幾ら伸びなければいかぬ、こういうこともわかっているでしょう。それでもう九月です。法人税の見通しだってもうまるっきりついておらぬということじゃありません。大体において六百四十億伸びるためには少なくとも三倍強、二千億円くらい国税三税が伸びておらなければなりません。そのほかに米価の問題も補正予算をやらなければならぬ、災害問題もやらなければいかぬでしょう。そうなって一方においてはその税収が何かということになると、尊重するという考えがある以上はこれはいままでの考えではだめだ、尊重するというたてまえに立ったら、交付税率を大幅に二八・九から引き上げるか、何かがなければとても地方財政というものはやれない。おっしゃるように人件費の財政構造の中に占める比重は非常に高いのだということを先ほどからおっしゃっておる。こういうことはことばであらわさぬでも、端的にいま言ったようなことから、すぐ小学校の三年か五年生くらいなら計算できることなんです。ちょうど次官いらっしゃいますから、政務次官いかがですか。
○高橋説明員 大体人事院勧告の問題につきましては、先ほど安井委員に対して私の申し上げたこと、それから先ほど大臣からもお話がございましたような、どこまでもこれを尊重していく、こういうわけでございまして一その財源等につきましてはなかなか検討すべき問題が多々あると存じまして、検討しておって、現在はまだその結論的なものを御報告することができない、こういう状態であるということを御了承願いたいと思います。
○細谷委員 財政局長、具体的に……。
○柴田説明員 九月一日には間違いございませんが、九月決算と申しますのは九月の末にならぬと出てまいりません。そこでいまの状況でどうなるかということは、若干むずかしい問題と思います。細谷委員御存じのとおり、毎年やはり自然増収のめどをつけますのは九月中ではございません。やはり九月がもう過ぎるか過ぎぬか、あるいは過ぎてから大体このくらいのものじゃないかというようなめどがつくのが通例でございます。それからまた交付税の問題にいたしましても、私どもが非常に心配しておりますのは、本年度国の財政状態がどうなるかという問題を多少私どもは――結局財源と申しましても地方に財源がないということになれば、あるところは国でございましょうから、国がどうなるかということは、非常に心配しております。交付税の引き上げの問題も一つの問題点でございますが、これだって財源がなければしようがない。したがいまして、その辺のところを相関的に――国の財源、地方の財源、両方のところをやはり相関的に考えまして、財源対策をどうするかということを考えていかなければならぬのじゃないだろうか、かように考えておるわけでございます。
○細谷委員 最後に一言。九月の決算は九月一ぱいだということでございますが、私は、財政局長は非常に長い間の経験を持っておるから、きわめて的を射た数字を出しておると思っておる。いままでの地方財政計画というものを見てみますと、年々人事院の勧告がありますから、これは当初の地方財政計画に入ってきません。地方財政計画に人事院の勧告を入れた後に地方財政計画の最終決算に対する比率というものは、大体七五から八〇%くらいですから、人事院勧告を除きますと、当初の諸条件の中において算定された数字というものは、財政局長は大体あたらずといえども遠からず、大体九〇%以上の地方財政計画を立てておるのじゃないかと思うのですよ。年度初めに、二月か三月に――しかも年も半ば過ぎたのにまだわかりませんというのは、どうもいささか平素の財政局長と違うようでございます。これはもうはっきりしておるわけです。ですからことばでとうとぶとか準じてとかいうことばでなく、これをはっきり――大体数字的につかんでおると思うのですよ、ですから、きちんとやっていただいて、私は、はっきり申し上げますと、二八・九%ということでは、これはとうとぶ、準ずるということにはならぬわけでありますから、準ずるのです、とうとぶのですと、はっきり大臣が言明しておるのですから、その精神を貫くように、ひとつ次官も、あるいは財政当局も自治体の今日の財政というものに思いをいたして、ひとつやっていただきたい、そういうことをお願いいたしまして質問を終わります。
○渡海委員 関連、いま交付税の算定のことについて激変が相当起こるのじゃないかということについて御指摘がございましたが、実は私も町村を歩きまして、相当激変があったことも聞いておるのであります。なるほどこの方針といたしまして、弱少団体に対する傾斜配分をしていくという方法はけっこうでございます。その方法をやった場合、これは一つのものさしでありまして、現状に合わしてこれがいかに当てはまってくるかという場合、予測されたものが、ほんとうに思っておるとおりにあらわれてくるかどうか、非常に困難なる数字のものでございますから、そこにはいま細谷委員の指摘されたようなことも起こっておるのじゃないか、こういうふうに考えます。なるほど方法としまして傾斜配分に持っていって、できるだけ弱少町村に持っていくということはけっこうなことでございまして、この方針に対しては私どもも賛成です。その結果起こってくる予測せざる激変に対して――私は当然起こることと思いますが、激変がないようにすることが地方団体そのものに対する指導方針であろうと思いますので、激変の起こっておるところがそういった予測せざるもので起こっておるという団体に対しましては、特別交付税その他において激変の措置に対して幾分の顧慮を加えていただけますかどうか。私はその点を要望いたしまして、一言それに対する御所感を承りたい。
○柴田説明員 先ほどはっきり申し上げましたように、激変が確かに起こっておる団体があるわけでございますが、ただ、その激変の内容が何で起こっておるかというようなことをいまいろいろ当たっておりますが、その内容によりましてはおっしゃるような措置を、特別交付税を計算していく場合には考えなければいかぬだろう、かように考えておる次第であります。
○中島(茂)委員長代理 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時九分散会